JP7098403B2 - Safety management system for loading and unloading work - Google Patents
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Description
本発明は、橋桁などの重量物の荷吊り作業における安全管理システムに関する。 The present invention relates to a safety management system for lifting heavy objects such as bridge girders.
建設工事現場や工場施設などにおいて、クレーンでケーブルを用いて機材などの荷を吊り上げて移動させる作業を行うことがある。一般的に、吊り荷が中型あるいは大型なものである場合は、吊り荷を多点吊りする。このとき、各ケーブルに張力がバランス良く掛かっていることが望ましい。吊り荷が傾いたり、ケーブルが破断するおそれがあるからである。 At construction sites and factory facilities, cranes may be used to lift and move loads such as equipment using cables. Generally, when the suspended load is medium-sized or large-sized, the suspended load is suspended at multiple points. At this time, it is desirable that tension is applied to each cable in a well-balanced manner. This is because the suspended load may be tilted or the cable may be broken.
荷を吊るケーブルに作用する荷重を均等にするための一つの方法として、ケーブルに作用する荷重を計測して表示する安全管理システムを構築することが考えられる。このような安全管理システムの一例として、特許文献1には、ワイヤーロープが掛止されたシャックルに歪みゲージを貼着し、シャックルに作用する引張荷重によるシャックル自体の歪み量を検出することで、ワイヤーロープに作用する張力を計測して表示することが開示されている。
As one method for equalizing the load acting on the cable that suspends the load, it is conceivable to construct a safety management system that measures and displays the load acting on the cable. As an example of such a safety management system,
しかしながら、特許文献1に記載の安全管理システムでは、シャックルに1つの歪みゲージしか貼着されていないので、シャックルへの荷重の掛かり方によっては正確な張力を計測できないうえ、荷が数トンレベルの重量物となり、シャックルが大きくなった場合には、ケーブルの張力を正確に計測できないおそれがある。
However, in the safety management system described in
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわち、その課題とするところは、計測する荷重の正確性および汎用性の高い安全管理システムを提供することである。 The present invention has been made in view of the above circumstances. That is, the problem is to provide a safety management system with high accuracy and versatility of the measured load.
上記課題を解決するためになされた本発明の一形態は、クレーンによって複数のケーブルを用いて荷を吊る際に、前記複数のケーブルのそれぞれと前記荷との間に介在する各吊り具に作用する荷重を算出する荷吊り作業における安全管理システムであって、前記吊り具は、互いに距離をおいて並列する一対の側部を有し、少なくとも前記一対の側部の一方に配置され、前記側部の軸線を挟んで相対する両表面の当該軸線に沿ったひずみを検出する検出手段と、前記検出手段が検出したひずみ情報に基づいて、前記吊り具毎に当該吊り具に作用する荷重を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする。 One embodiment of the present invention made to solve the above problems acts on each hanger interposed between each of the plurality of cables and the load when the load is hung by a crane using a plurality of cables. A safety management system in a load-lifting operation that calculates a load to be applied, wherein the crane has a pair of side portions that are parallel to each other at a distance from each other, and is arranged on at least one of the pair of side portions. Based on the detection means that detects the strain along the axis of both surfaces facing each other across the axis of the section and the strain information detected by the detection means, the load acting on the crane is calculated for each crane. It is characterized in that it is provided with a calculation means for performing.
検出手段が側部の軸線を挟んで相対する両表面の当該軸線に沿ったひずみを検出するので、各吊り具に作用する荷重をより正確に算出し、その荷重を所定の表示部に表示させることができる。荷の重量が大きくなるにつれて、荷吊り作業に使用される吊り具の側部の径が大きくなり、それに伴って側部の軸線を挟んで相対する両表面のひずみの差も大きくなり易いので、特に吊り荷の荷重が数トン以上の場合に効果的である。すなわち、安全管理システムの汎用性が向上する。 Since the detecting means detects the strain along the axis of both surfaces facing each other across the axis of the side, the load acting on each hanger is calculated more accurately and the load is displayed on a predetermined display unit. be able to. As the weight of the load increases, the diameter of the side portion of the hanger used for the load suspension work increases, and the difference in strain between the two surfaces facing each other across the axis of the side portion tends to increase accordingly. This is especially effective when the load of the suspended load is several tons or more. That is, the versatility of the safety management system is improved.
上記した荷吊り作業における安全管理システムにおいて、前記検出手段の検出箇所である両表面は、前記側部の前面および後面であってもよい。吊り具が引張荷重を受けた際に側部に曲げ負荷が作用し、側部の外側面のひずみと内側面のひずみとにバラツキが生じる。そこで、側部の前面および後面でひずみを計測することによって吊り具に作用する荷重の精度を高めることができる。なお、側部の前面とは、一対の側部の各々の軸線方向を上下方向とし、一対の側部が並ぶ方向を左右方向とした場合の前側および後側の両表面のことである。 In the safety management system in the above-mentioned loading and unloading work, both surfaces, which are the detection points of the detection means, may be the front surface and the rear surface of the side portion. When the hanger receives a tensile load, a bending load acts on the side surface, and the strain on the outer surface and the strain on the inner surface of the side surface vary. Therefore, the accuracy of the load acting on the hanger can be improved by measuring the strain on the front surface and the rear surface of the side portion. The front surface of the side portion means both front and rear surfaces when the axial direction of each of the pair of side portions is the vertical direction and the direction in which the pair of side portions are arranged is the left-right direction.
上記した荷吊り作業における安全管理システムにおいて、前記検出手段は、前記一対の側部の何れにも配置されても良い。吊り具が、側部の軸線に対して交差する方向に荷重を受けた場合、一方の側部に作用する荷重と、他方の側部に作用する荷重とにバラツキが生じる。そのため、検出手段が、一対の側部の何れにも配置されることで、算出部が算出する吊り具に作用する荷重の精度を高めることができる。 In the safety management system for the above-mentioned loading and unloading work, the detection means may be arranged on any of the pair of side portions. When the hanger receives a load in a direction intersecting the axis of the side portion, the load acting on one side portion and the load acting on the other side portion vary. Therefore, by arranging the detection means on any of the pair of side portions, it is possible to improve the accuracy of the load acting on the hanger calculated by the calculation unit.
本発明に係る荷吊り作業における安全管理システムによって、算出対象である吊り荷に作用する荷重の精度を高めると共に、汎用性を高めることができる。 The safety management system for the suspended load according to the present invention can improve the accuracy of the load acting on the suspended load to be calculated and also enhance the versatility.
最初に、本発明の荷吊り作業の安全管理システムに係る第1実施形態を構成する荷吊り作業における安全管理システム10について説明する。安全管理システム10は、主に、橋桁などの重量物からなる荷をクレーンによって複数のケーブルで吊り上げて移動させる際に、各ケーブルと荷とを連結させる各吊り具に生じるひずみを検出し、検出したひずみに基づいて各吊り具に作用する荷重を各ケーブルに作用する張力として算出し、ディスプレイに表示する。
First, the
図1に示すように、安全管理システム10は、各吊り具に生じるひずみを検出する4つの検出部11と、各検出部11によって検出されたひずみ情報に基づいて各吊り具に作用する荷重を各ケーブルに作用する張力として算出する算出部12と、算出部12によって算出された荷重が異常であるか否かを判定する判定部13と、算出部12によって算出された荷重を表示する表示部14と、判定部13が荷重が異常であると判定した場合に警告を発する警告部15と、を備える。
As shown in FIG. 1, the
次に、安全管理システム10が適用される作業状況の具体例を図2、3に示す。図2に示すように、平面視矩形状の橋桁のブロック9(以下、「橋桁9」という)が移動式クレーン8(以下、「クレーン8」という)に吊り上げられる。詳細には、橋桁9の上面の両縁部の長手方向の中心から両端部側に所定距離をおいた4箇所に、橋桁9を吊り上げるための吊り上げ治具7が固定されている。吊り上げ治具7にはケーブル6が繋がっている。そして、クレーン8が4本のケーブル6を吊り上げている。
Next, FIGS. 2 and 3 show specific examples of the work situation to which the
なお、後述するように、各吊り上げ治具7が配置されている箇所は、安全管理システム10によって算出される荷重の計測点に対応している。そこで、4つの吊り上げ治具7が配置されている箇所について、図2のクレーン8から見て橋桁9の奥側右の吊り上げ治具7が配置されている箇所を計測点1とし、同様に手前側右の箇所を計測点2、奥側左の箇所を計測点3、手前側左の箇所を計測点4とする。
As will be described later, the location where each
図3に示すように、クレーン8の巻上用ロープの先端に取り付けられたフックに4本のケーブル6が連結されている。各ケーブル6は、長さ調整できないワイヤーロープ5と、長さ調整可能なチェーンブロック4とが双方の先端部で連結されてなる。図3では、ワイヤーロープ5がクレーン8側に配され、チェーンブロック4が吊り上げ治具7側に配されている。
As shown in FIG. 3, four
また、チェーンブロック4には、中継用吊り具3が連結されている。中継用吊り具3は、ボルト・ナットタイプのストレート型シャックルで構成されている。
Further, a
吊り上げ治具7には、安全管理システム10の算出対象である計測用吊り具2が連結されている。計測用吊り具2は中継用吊り具3に連結されている。すなわち、連結された中継用吊り具3および計測用吊り具2が、ケーブル6と吊り上げ治具7とを繋いでいる。また、ケーブル6と吊り上げ治具7との間に計測用吊り具2が介在しているということができる。次に、計測用吊り具2について説明する。なお、以下において、計測用吊り具2を単に「吊り具2」と称する。
The
図4に示すように、吊り具2は、ボルト・ナットタイプのストレート型シャックルで構成されている。すなわち、吊り具2は、正面視略U字形状の吊り具本体20と、吊り具本体20の軸線方向先端部に配置されるボルト21と、ボルト21に螺合されるナット22と、を備える。
As shown in FIG. 4, the
吊り具本体20は、湾曲した立面形状の中央部23と、中央部23の両端に連続し、互いに距離をおいて並列する一対の側部24と、を有する。各側部24は、中央部23に連続する円柱状の円柱状部24Aと、円柱状部24Aに連続する円環状の円環状部24Bと、で構成されている。円環状部24Bには、ボルト21を挿入させる挿入孔25が形成されている。
The
各吊り具2を構成する一対の側部24の各々の2箇所に、側部24の軸線X方向に沿ったひずみを検出する一対のひずみゲージ261,262が配設されている。詳細には、一対のひずみゲージ261,262は、円柱状部24Aの軸線X方向中央辺りで当該側部24を挟み込むように貼り付けられている。一対のひずみゲージ261,262は、各側部24の軸線Xを挟んで相対する両表面の当該軸線Xに沿ったひずみを検出するひずみ検出手段26を構成している。
A pair of strain gauges 261,262 for detecting strain along the axis X direction of the
そして、ひずみゲージ261は、側部24の前面に貼り付けられている。一方、ひずみゲージ262は、側部24の後面に貼り付けられている。ここで、側部24の前面とは、図4(A)において、一対の側部24の各々の軸線X方向を上下方向とし、一対の側部24が並ぶ方向を左右方向とした場合の前側(手前側)の表面のことであり、側部24の後面とは、側部24の後側(奥側)の表面のことである。なお、説明の便宜のために、前面および後面、並びに上下方向や左右方向などの方向を特定しているが、実施の際にはそれらの方向に特定されない。
The
また、ひずみゲージ261,262の貼り付け箇所には、ひずみゲージ261,262がすっぽりと収まるような凹部27が形成されている。なお、第1実施形態では、ひずみゲージ261,262は市販されている一般的な箔ひずみゲージで同一に構成されている。
Further, a
また、各凹部27は、深さ方向の底部が平坦であり、その深さが大体ひずみゲージ261,262の厚さになるように成形されている。そして、凹部27の底部にひずみゲージ261,262が所定の接着剤で接着されている。
Further, each
このように、各吊り具2に貼り付けられた4つのひずみゲージ261,262が各吊り具2に対応する検出部11を構成している。すなわち、各吊り具2の一対の側部24の各々に設けられたひずみ検出手段26が1つの吊り具2に対する1つの検出部11を構成している。なお、検出部11を構成する4つのひずみゲージ261,262が貼り付けられた吊り具2のことを「ひずみ検出吊り具装置1」という。
In this way, the four strain gauges 261,262 attached to each
各ひずみゲージ261,262は、ひずみを検出すると、そのひずみに応じたアナログ信号を出力する。すなわち、各検出部11は、各吊り具2に貼り付けられた4つのひずみゲージ261,262が検出したひずみを、その計測時のその吊り具2に対する「ひずみ情報」として検出し、出力している。
When each strain gauge 261,262 detects a strain, it outputs an analog signal corresponding to the strain. That is, each
なお、この「ひずみ情報」に対して、各ひずみゲージ261,262が検出したひずみのことを「個別ひずみ情報」という。よって、各検出部11が検出したひずみ情報は、各検出部11に貼り付けられたひずみゲージ261,262が検出した4つの個別ひずみ情報で構成されている。
The strain detected by each strain gauge 261,262 with respect to this "strain information" is referred to as "individual strain information". Therefore, the strain information detected by each
第1実施形態では、4本のケーブル6の各々に吊り具2が連結され、各吊り具2に検出部11が設けられているので、安全管理システム10は4つの検出部11を有していることになる。
In the first embodiment, since the
そこで、4つの検出部11を、第1検出部111、第2検出部112、第3検出部113、および第4検出部114とする。第1検出部111は、前述の計測点1に対応する。同様に、第2検出部112~第4検出部114は計測点2~計測点4に対応する。
Therefore, the four
次に、安全管理システム10の算出部12、判定部13、表示部14、および警告部15を実現するための安全管理装置40について説明する。図5に示すように、安全管理装置40は、入力コネクタ41と、ひずみ測定ユニット42と、制御ユニット43と、コンピュータ44と、ディスプレイ45と、警告灯46と、を備える。
Next, the
なお、入力コネクタ41、ひずみ測定ユニット42、制御ユニット43、およびコンピュータ44は、所定のケース60に収納されて、まとめられた状態で橋桁9の上面に置かれている。また、ディスプレイ45は橋桁9およびクレーン8の周辺で作業者に携帯されている。警告灯46はクレーン8の表面に設置されている。
The
入力コネクタ41は4つの入力端子を有している。入力コネクタ41の各入力端子は、通信用ケーブル30を介して、各検出部11に接続されている。各検出部11を構成する1組の4つのひずみゲージ261,262の各々は、通信用ケーブル30を介して相互に別系統で入力コネクタ41に接続されている。
The
また、入力コネクタ41はひずみ測定ユニット42にも接続されている。ひずみ測定ユニット42は、制御ユニット43にも接続されている。また、制御ユニット43は、所定の接続ケーブルを介して、コンピュータ44に含まれる第1の通信I/Fにも接続されている。さらに、コンピュータ44は、コンピュータ44に含まれる第2の通信I/Fにより、外部装置に通信可能な無線LAN子機50を介してディスプレイ45および警告灯46にも接続されている。
The
このような安全管理装置40の接続構成から安全管理装置40は次のような機能を有する。最初に、検出部11が検出したひずみ情報が計測点に対応付けられて入力コネクタ41に入力される。詳細には、ひずみゲージ261,262が検出した個別ひずみ情報の各々が、各吊り具2における設置箇所に対応付けられて入力コネクタ41にアナログ信号で入力される。なお、以下において、各検出部11から通信用ケーブル30を介して入力コネクタ41に至るひずみ情報の情報伝送路のことを「チャンネル」ともいう。
From such a connection configuration of the
入力コネクタ41に入力された個別ひずみ情報は、アナログ信号でひずみ測定ユニット42に入力される。ひずみ測定ユニット42は、個別ひずみ情報が入力されると、500msec毎に4チャンネル分の個別ひずみ情報をデジタル信号に変換して数値化し、制御ユニット43に送信する。
The individual strain information input to the
制御ユニット43は受信した4チャンネル分の個別ひずみ情報をコンピュータ44に送信する。すなわち、ひずみ測定ユニット42で数値化された4チャンネル分の個別ひずみ情報が制御ユニット43で中継されてコンピュータ44に伝送される。そして、コンピュータ44は、各吊り具2に係る4チャンネル分の個別ひずみ情報を受信すると、受信した個別ひずみ情報に基づいて各吊り具2に作用する荷重を算出してディスプレイ45に表示させる。
The
次に、コンピュータ44の構成について説明する。図6に示すように、コンピュータ44は、各種演算や判断を行うと共に、取得したデータや演算結果を記憶することが可能である。すなわち、コンピュータ44は、各種演算や判断を行うためのプログラムが格納されたROM47と、各種プログラムを実行するCPU48と、必要なデータを記憶するRAM49と、を有する。
Next, the configuration of the
コンピュータ44に格納されているプログラムとして、第1検出部111~第4検出部114が検出したひずみ情報に基づいて、各吊り具2に作用している荷重を算出する荷重算出プログラム471と、吊り具2毎に算出された荷重が予め設定された閾値を超えているか否かを判定する判定プログラム472と、がある。荷重算出プログラム471を実行するCPU48は、安全管理システム10の算出部12を構成する。また、判定プログラム472を実行するCPU48は、安全管理システム10の判定部13を構成する。
As a program stored in the
CPU48は、荷重算出プログラム471を実行することで、すなわち、算出部12は、ひずみ情報を受信する度に、第1検出部111~第4検出部114が検出したひずみ情報に基づいて各吊り具2に作用する荷重を算出する。
The
具体的に、算出部12は、各吊り具2に係る荷重の算出の際に、各吊り具2に対するひずみ情報を構成する4つの個別ひずみ情報に応じた荷重を合算して、その合算した値を「2」で除算する。各吊り具2を構成する一対の側部24の各々に作用する荷重の和がその吊り具2に係る荷重となり、各側部24で一対のひずみゲージ261,262が貼り付けられて各側部24の2箇所でひずみを検出しているからである。
Specifically, when calculating the load related to each
算出部12によって吊り具2毎に算出された荷重、すなわち吊り具2に作用する引張力である。そして、この引張力は、吊り具2に連結されたケーブル6に作用する張力とみなすことができる。なお、算出部12は、算出値である荷重を、その荷重が作用する吊り具2に対応する計測点に対応付けてRAM49に記憶する。さらに、算出部12は、計測点毎に算出値を時系列的に順次、RAM49に記憶していく。また、算出部12は、「kN(キロニュートン)」などの予め設定された荷重の単位で荷重を算出する。
The load calculated for each
また、CPU48は、判定プログラム472を実行することで、すなわち、判定部13は、算出部12によって荷重が算出される度に、当該荷重が、例えばワイヤーロープ5の破断荷重を所定の安全係数(例えば、6)で割った値からなる閾値を超えているか否かを判定する。そして、判定部13は、算出された荷重の中の何れかが閾値を超えていると判定した場合、無線LAN子機50を介して通信接続されている警告灯46を作動させて、警告を発する。
Further, the
警告灯46の構成は適宜に設定可能である。また、警告灯46の設置位置も適宜に設定可能であるが、作業者が容易に視認できる位置が望ましい。図5では、クレーン8の進行方向側の上面に設けられている。なお、警告灯46は、安全管理システム10の警告部15を構成する。
The configuration of the
また、算出部12は、算出値である荷重を計測点に対応付けてRAM49に記憶すると、その荷重を、無線LAN子機50を介して接続されている所定のディスプレイ45に所定の形式で表示させることができる。ディスプレイ45として、ポータブルパソコン、タブレット、およびスマートフォンなどの移動端末、ならびにデスクトップパソコンなどがある。なお、ディスプレイ45は、安全管理システム10の表示部14を構成する。
Further, when the calculation unit 12 associates the calculated load with the measurement point and stores it in the
表示に係る所定の形式としては、数字や棒グラフ、折れ線グラフがある。例えば、図7(A)に示すように、吊り具2に対応する計測点毎に荷重を棒グラフおよび数字で表示することができる。図7(A)では、横軸が計測点を表し、縦軸が荷重を表している。この場合は、ディスプレイ45は、算出部12によって荷重が算出されるたびに、すなわち500msec毎に表示内容を更新する。各計測点の荷重を表す棒グラフが随時更新されるので、ディスプレイ45にはそのときの荷重のみが表示されている。
Predetermined formats for display include numbers, bar graphs, and line graphs. For example, as shown in FIG. 7A, the load can be displayed as a bar graph and numbers for each measurement point corresponding to the
また、図7(B)に示すように、各吊り具2に対応する計測点毎の荷重を折れ線グラフによって時系列で表示することができる。図7(B)では、横軸が時間を表し、縦軸が荷重を表している。この場合も、算出部12は、荷重を算出するたびに表示内容を更新する。すなわち、ディスプレイ45にはそのときの荷重と共に、その履歴が表示されている。
Further, as shown in FIG. 7B, the load for each measurement point corresponding to each
なお、ディスプレイ45に荷重を表示するためには、算出部12によって算出された荷重を上記所定の形式で表示部14に表示するためのプログラムが、ディスプレイ45を構成するポータブルパソコンやタブレットに格納されている必要がある。
In order to display the load on the
以上のように、本発明に係る安全管理システム10によれば、各吊り具2を構成する一対の側部24のそれぞれにおいて、軸線X方向の2箇所でひずみを検出し、その検出されたひずみ情報に基づいて各吊り具2に作用する荷重を算出しているので、吊り具2に作用する荷重の精度を高めることができる。特に、第1実施形態のように、安全管理システム10を橋桁9のような数トンレベル以上の重量物を吊り上げる作業に適用する場合、吊り具2も大型化される。そうすると、各吊り具2に対するひずみの検出箇所、具体的には、各側部24におけるひずみの検出箇所によってひずみのバラツキが大きくなり易い。そこで、各吊り具2について各側部24の軸線Xを挟んで対向する両表面の計4箇所のひずみを検出することで吊り具2に作用する荷重の精度を確保することができるので、安全管理システム10を橋桁9のような重量物にも適用することができる。つまりは、安全管理システム10の汎用性を高めることができる。
As described above, according to the
また、所定距離をおいて並列する側部24を備える吊り具2に側部24の軸線Xに沿った引張荷重が作用すると側部24に曲げ負荷が掛かって、側部24の外側面および内側面の変形量が異なってしまうという懸念がある。そこで、安全管理システム10のように、各吊り具2の両側部24の前面および後面の軸線Xに沿ったひずみを検出し、その検出されたひずみ情報に基づいて各吊り具2に作用する荷重を算出することで、各吊り具2に作用する荷重の精度をさらに高めることができる。さらに、一対のひずみゲージ261,262を各吊り具2の前面および後面に配設することで、ひずみゲージ261,262が、吊り具2につながっているケーブル6に巻き込まれることを防止することができる。
Further, when a tensile load along the axis X of the
さらに、吊り上げ治具7の配設位置などによっては、側部24に作用する荷重も異なってくる懸念があるので、一方の側部24のひずみを検出しただけでは、吊り具2に作用する荷重の精度が低下する。そこで、安全管理システム10のように、各吊り具2の両側部24の軸線Xに沿ったひずみを検出し、その検出されたひずみ情報に基づいて各吊り具2に作用する荷重を算出することで、各吊り具2に作用する荷重の精度をさらに高めることができる。
Further, since there is a concern that the load acting on the
また、判定部13によって、算出された吊り具2に作用する荷重が所定の閾値を超えたと判定された場合に、警告灯46によって警告が発せられるので、作業に対する安全性を向上させることができる。
Further, when the determination unit 13 determines that the calculated load acting on the
さらに、安全管理システム10では、側部24のひずみを検出するひずみ検出手段26はひずみゲージ261,262で構成されている。よって、安全管理システム10に係る準備・作業が容易となる。また、吊り具2には、ひずみゲージ261,262は貼り付けるための凹部27が形成されている。凹部27はひずみゲージ261,262の位置決めの機能を果たすので、ひずみゲージ261,262を貼り付ける箇所の誤差を軽減することができる。さらに、凹部27の深さはひずみゲージ261,262の厚さと同等であるので、吊り具2の断面欠損の拡大が極力抑えられる。
Further, in the
以下に、本発明の第1実施形態である安全管理システム10の主な変更例について説明する。第1実施形態では、安全管理システム10の適用対象は、屋外で橋桁9を吊り上げて移動させる作業であったが、作業場所は屋内であっても良く、また、吊り上げる荷も、鋼材、機材、およびコンテナなどの橋桁9以外のものであっても良い。
Hereinafter, main modification examples of the
第1実施形態では、クレーン8のフックに4本のケーブル6が連結されているが、図8に示すように、クレーン8のフックに2本の吊り天秤用ワイヤーロープ81を介して吊り天秤82を連結させ、吊り天秤82の両端のそれぞれに2本のケーブル6を連結させても良い。このように吊り天秤82を用いることによって、特に橋桁9などのように吊り上げ作業でバランスをとることが困難な形状からなる荷について、吊り上げ作業の困難化を抑制することができる。
In the first embodiment, four
さらに、第1実施形態では橋桁9に4つの吊り上げ冶具7が固定され、4本のケーブル6で橋桁9が吊り上げられ、吊り荷作業が所謂「4点吊り」で行われているが、吊り上げ冶具7の個数およびケーブル6の本数はこれに限られず適宜に設定しても良い。例えば、4点吊りを6点吊りにしても良い。6点吊りの場合、計測用吊り具2が6個になるが、これに対応して入力端子を6つ以上有する入力コネクタ41に変更するか、前述の入力コネクタ41、ひずみ測定ユニット42、および制御ユニット43をさらに1つ設けるようにしても良い。
Further, in the first embodiment, four lifting
また、第1実施形態では、ケーブル6がワイヤーロープ5およびチェーンブロック4で構成されているが、何れか一方のみで構成されるようにしても良い。また、ケーブル6に中継用吊り具3が連結されているが、ケーブル6に計測用吊り具2が連結されるようにしても良い。あるいは、吊り上げ冶具7に連結されている中継用吊り具3に検出部11を設けても良い。
Further, in the first embodiment, the
計測用吊り具2、および中継用吊り具3はボルト・ナットタイプのストレート型シャックルで構成されているが、ねじタイプのバウ型シャックルなど他の種類のシャックルで構成されていても良い。また、計測用吊り具2、および中継用吊り具3はシャックル以外の吊り具で構成されても良い。
The measuring
さらに、第1実施形態では、ひずみゲージ261,262が正面視左右双方の側部24に張り付けられている、すなわち、何れの側部24にもひずみ検出手段26が設けられているが、何れか一方の側部24にのみひずみ検出手段26を設けるようにしても良い。この場合、この変更に応じて、算出部12は個別ひずみ情報に対応する荷重を足し合わせて荷重を算出するなど、荷重を算出するための計算式は適宜に変更される。
Further, in the first embodiment, the strain gauges 261,262 are attached to both the left and
また、ひずみ測定ユニット42、制御ユニット43、およびコンピュータ44が別の個体であり、接続されてユニット化されているが、それぞれの機能を持つ一つの装置で構成させても良い。また、ひずみ測定ユニット42と制御ユニット43で一つの装置を構成し、もしくは制御ユニット43とコンピュータ44で一つの装置を構成しても良い。
Further, although the
さらに、検出部11、すなわち、ひずみゲージ261,262は、入力コネクタ41が接続されたひずみ測定ユニット42と、通信用ケーブル30を介して有線方式で通信接続されているが、ひずみ測定ユニット42を無線方式で通信可能にし、さらにひずみゲージ261,262をワイヤレスにして、ひずみゲージ261,262とひずみ測定ユニット42とが、無線形式で通信接続されるようにしても良い。また、ひずみゲージ261,262と、制御ユニット43またはコンピュータ44とが、無線形式で通信接続されるようにしても良い。
Further, the
また、ディスプレイ45のように吊り具2に作用する荷重を表示可能な表示部14を構成する携帯端末に荷重算出プログラム471、判定プログラム472を格納させて、当該携帯端末が算出部12および判定部13も構成するようにしても良い。
Further, the
この場合、制御ユニット43と携帯端末とが無線通信できるようにして、携帯端末が制御ユニット43からひずみ情報を受信して、吊り具2に作用する荷重を算出できるようにしても良い。あるいは、ひずみゲージ261,262と携帯端末とが無線通信できるようにして、携帯端末が検出部11からひずみ情報を受信して、吊り具2に作用する荷重を算出できるようにしても良い。この場合、橋桁9の上面にケース60が配置されないので、作業スペースを広くし、作業の安全性を向上させることができる。
In this case, the
また、警告部15を警告灯46で構成させず、判定部13が吊り具2に作用する荷重が閾値を超えたと判定した場合にはディスプレイ45に警告表示するなどして、警告部15をディスプレイ45で構成するようにしても良い。
Further, the
さらに、安全管理システム10において、判定部13および警告部15が設けられていないようにしても良い。
Further, the
また、第1実施形態では、側部24に生じるひずみをひずみゲージ261,262で検出しているが、例えば、他の構成のセンサでひずみを検出できるようにしても良い。
Further, in the first embodiment, the strain generated in the
さらに、第1実施形態では、各ひずみゲージ261、262で検出された個別ひずみ情報が個別にひずみ測定ユニット42に送られているが、各吊り具2に貼り付けられた4つのひずみゲージ261,262のリード線の先を加算回路などに接続させて合算させた形でひずみ情報としてその先に送るようにしても良い。
Further, in the first embodiment, the individual strain information detected by the strain gauges 261 and 262 is individually sent to the
また、第1実施形態では、ひずみ測定ユニット42が、500msec毎に4チャンネル分の個別ひずみ情報をデジタル信号に変換し、制御ユニット43に送信し、さらにはCPU48が500msec毎に各吊り具2に作用する荷重を算出し、ディスプレイ45に表示しているが、この時間間隔は適宜に設定可能である。
Further, in the first embodiment, the
なお、算出部12や判定部13の双方または一方の機能を実現するためのプログラムをROM47に格納するのではなく、コンピュータ44が読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータ44に読み込ませ、実行することにより算出部12や判定部13の処理を行うようにしても良い。コンピュータ44が読み取り可能な記録媒体とは、フラッシュメモリ、またはCD-ROMなどの可搬媒体である。また、算出部12や判定部13の双方または一方の機能を実現するためのプログラムは、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してダウンロードするようにしても良い。
The program for realizing the functions of both or one of the calculation unit 12 and the determination unit 13 is not stored in the
また、上記した実施形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。 Further, the above-described embodiment is merely an example, and does not limit the present invention in any way, and it goes without saying that various improvements and modifications can be made without departing from the gist thereof.
1…ひずみ検出吊り具装置
2…計測用吊り具
3…中継用吊り具
4…チェーンブロック
5…ワイヤーロープ
6…ケーブル
7…吊り上げ治具
8…移動式クレーン
9…橋桁のブロック(荷)
10…安全管理システム
11…検出部
12…算出部
13…判定部
14…表示部
15…警告部
20…吊り具本体
21…ボルト
22…ナット
23…中央部
24…側部
25…挿入孔
26…ひずみ検出手段
27…凹部
30…通信用ケーブル
40…安全管理装置
41…入力コネクタ
42…ひずみ測定ユニット
43…制御ユニット
44…コンピュータ
45…ディスプレイ
46…警告灯
47…ROM
48…CPU
49…RAM
50…無線LAN子機
60…ケース
261…ひずみゲージ
262…ひずみゲージ
471…荷重算出プログラム
472…判定プログラム
1 ...
10 ...
48 ... CPU
49 ... RAM
50 ... Wireless
Claims (3)
前記吊り具は、正面視略U字状で互いに距離をおいて並列する一対の側部を有し、
少なくとも前記一対の側部の一方に配置され、前記側部の軸線を挟んで相対する両表面の当該軸線に沿ったひずみを検出する検出手段と、
前記検出手段が検出したひずみ情報に基づいて、前記吊り具毎に当該吊り具に作用する荷重を算出する算出手段と、を備え、
前記両表面が、前記一対の側部が並ぶ方向と直交する方向の表面であることを特徴とする荷吊り作業における安全管理システム。 It is a safety management system in the loading and unloading work that calculates the load acting on each hanger intervening between each of the plurality of cables and the load when the load is suspended by using a plurality of cables by a crane.
The hanger has a pair of side portions that are substantially U-shaped in front view and are parallel to each other at a distance from each other.
A detection means that is arranged on at least one of the pair of side portions and detects strain along the axis of both surfaces facing each other across the axis of the side portion.
A calculation means for calculating the load acting on the hanger for each hanger based on the strain information detected by the detection means is provided .
A safety management system in a loading and unloading operation , wherein both surfaces are surfaces in a direction orthogonal to the direction in which the pair of side portions are lined up .
前記検出手段の検出箇所である両表面は、前記側部の前面および後面であることを特徴とする荷吊り作業における安全管理システム。 The safety management system for the loading and unloading work according to claim 1.
A safety management system for loading and unloading operations, wherein both surfaces, which are detection points of the detection means, are the front surface and the rear surface of the side portion.
前記検出手段は、前記一対の側部の何れにも配置されていることを特徴とする荷吊り作業における安全管理システム。 The safety management system for the loading and unloading work according to claim 1 or 2.
The detection means is a safety management system in a loading and unloading operation, characterized in that it is arranged on any of the pair of side portions.
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