JP7095567B2 - 内部割れ発生の予測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、傾斜圧延及びクロスローリングなどの転造加工における内部割れ発生の予測方法に関する。
転造加工は、熱間又は冷間で行われる塑性加工である。転造加工では複数の工具が用いられる。複数の工具によって、丸棒形状の被加工材を被加工材の軸心周りに回転させながら被加工材の外径を縮小させる。転造加工の代表例として、傾斜圧延及びクロスローリングが挙げられる。
図1A及び図1Bは傾斜圧延の一例を示す図である。これらの図のうち、図1Aは斜視図であり、図1Bは側面図である。図1A及び図1Bには、3ロール式の傾斜圧延装置による加工状況が示される。図2はクロスローリングの一例を示す斜視図である。図2には、2ロール式のクロスローリング装置による加工状況が示される。
図1A及び図1Bに示す傾斜圧延の場合、工具として3つのロール1が用いられる。ロール1はコーン形状又はバレル形状を有する。3つのロール1はパスラインPLの周囲に等間隔に配置される。ロール1の中心軸1CはパスラインPLに対して傾いている。つまり、ロール1には、所定の傾斜角βが与えられている(図1B参照)。ロール1は自身の中心軸1C周りに回転する。回転する3つのロール1によって、被加工材5(例:円形断面を有する丸鋼片)は、パスラインPL上で自身の軸心5C周りに回転しながら前進し、自身の外径を縮小させられる。これにより、外径が一定の丸棒製品が得られる。なお、図1Aには、ロール1及び被加工材5の回転方向が実線矢印で示される。
傾斜圧延では、図1Aに示すような3つのロール1を工具として用いる他に、2つのロールを工具として用いる場合がある。また、ロール1同士の間のパスラインPL上にプラグを配置することも可能である。この場合、被加工材5はプラグによって穿孔される。これにより管が得られる。この傾斜圧延は、通常、穿孔圧延又はマンネスマン穿孔と称される。
図2に示すクロスローリングの場合、工具として2つのロール11が用いられる。ロール11は円筒形状を有し、自身の外周面に凸状のダイス12を備える。2つのロール11は平行に配置される。ダイス12には、所定の進行角β’が与えられている。ロール11は自身の中心軸11C周りに回転する。回転するロール11のダイス12によって、被加工材15(例:円形断面を有する丸鋼材)は、自身の軸心15C周りに回転し、自身の外径を縮小させられる。これにより、軸対称の丸棒製品が得られる。なお、図2には、ロール11及び被加工材15の回転方向が実線矢印で示される。
クロスローリングでは、図2に示すような2つのダイス付きロール11を工具として用いる他に、3つのダイス付きロールを工具として用いる場合もある。また、2つの平板状のダイスを工具として用いる場合もある。これらの2つの平板ダイスは、相対的に反対向きにスライドする。スライドする平板ダイスによって、軸対称の丸棒製品が得られる。
図14は、クロスローリングの他の一例を示す斜視図である。図14には、平板式のクロスローリング装置による加工状況が示される。図14に示すクロスローリングの場合、工具として2つの平板21が用いられる。平板21は、自身の内面に凸状のダイス22を備える。2つの平板21は平行に配置され、各々の内面同士が対向する。ダイス22には、所定の進行角β”が与えられている。2つの平板21は相対的に反対方向にスライドする。スライドする平板21のダイス22によって、被加工材25(例:円形断面を有する丸鋼材)は、自身の軸心25C周りに回転し、自身の外径を縮小させられる。これにより、軸対称の丸棒製品が得られる。なお、図14には、平板21のスライド方向及び被加工材25の回転方向が実線矢印で示される。図14では、装置の構造を理解し易くするために、2つの平板21のうち、一方の平板21の一部を破断して示す。
傾斜圧延の場合、ロールによる被加工材の大圧下が可能である。しかしながら、ロールの数及び圧延条件によっては、圧延後の材料(得られた丸棒製品)の内部に割れが発生することがある。この割れは内部割れと称される。内部割れが発生すると、製品の強度及び安全性が損なわれる。そのため、内部割れに関し、その発生メカニズムの解明と割れの抑制方法が古くから論じられている。
従来の研究から、下記のことが知られている。外径圧下量が大きくて、ロールバイト内での繰り返し圧下回数が多いほど、割れが発生し易い。また、圧延方式によって割れの形態は異なる。具体的には、ロールの数が3つの場合には内部割れが起こりにくく、ロールの数が2つの場合には内部割れが顕著に発生する。さらには、割れの発生箇所に関して、3ロール式の傾斜圧延では軸心部の周辺で割れが発生し、2ロール式の傾斜圧延では軸心部で割れが発生する。そして、この現象は、クロスローリングにおいても同様に生じる。要するに、内部割れは転造加工で発生する。
内部割れ発生現象に関しては、応力解析やすべり線場理論を用いた数々の研究がされている。例えば非特許文献1において、Siebelは、材料の回転に伴って軸心部の剪断応力の方向が変化することにより延性的な破壊が生じる、という剪断破壊説を提唱している。また、例えば非特許文献2において、Smirnovは、材料の軸心部が三軸引張応力状態となり脆性的な破壊が生じる、というへき開破壊説を提唱している。また、例えば非特許文献3において、Teterinらは、材料の軸心部に繰り返し作用する引張応力により破壊が生じる、という延性破壊説を提唱している。
Siebel,E.:Stahl und Eisen,47(1927),1685 Smirnov,V.S.:Stal’,7(1947),511 Teterin,P.K.&Luzin,Yu.F.:Stal’,10(1960),758 Ayada,M.,Higashino,T.&Mori,K.:Advanced Technology of Plasticity,1(1987),553-558 Bao,Y.&Wierzbicki,T.:International Journal of Mechanical Sciences,46(2004),81-98 Bao,Y.&Wierzbicki,T.:Journal of Engineering Materials and Technology,126(2004),314-324 Bao,Y.&Wierzbicki,T.:Engineering Fracture Mechanics,72(2005),1049-1069 Lou,Y.,Huh,H.,Lim,S.&Pack,K.:International Journal of Solids and Structures,49(2012),3605-3615 Lou,Y.&Huh,H.:International Journal of Solids and Structures,50(2013),447-455
しかしながら、上記した説の多くは、定性的な実験結果に基づくものであり、定量的に発生メカニズムが解明されているとは言い難い。
本発明の1つの目的は、傾斜圧延及びクロスローリングなどの転造加工における内部割れ発生を定量的に予測できる、内部割れ発生の予測方法を提供することである。
本発明の実施形態による予測方法は、複数の工具によって丸棒形状の被加工材を被加工材の軸心周りに回転させながら被加工材の外径を縮小させる転造加工における、内部割れ発生の予測方法である。この予測方法は、下記の式(A)及び式(B)で示される延性破壊条件式を定める工程と、延性破壊条件式よりダメージ値Fを求める工程と、ダメージ値Fに基づいて被加工材における内部割れの発生を予測する工程と、を含む。
Figure 0007095567000001
ただし、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである:
f:単位時間当りのダメージ値の増分値、
F:ダメージ値、
σeq:被加工材に生じる相当応力、
dotεeq:被加工材に生じる相当ひずみ速度、
t:圧延時間、
σr:被加工材に生じる半径方向の垂直応力、
σθ:被加工材に生じる円周方向の垂直応力、
σz:被加工材に生じる長手方向の垂直応力、
σ:被加工材の軸心に垂直な断面で被加工材に生じる剪断応力、及び
σrz:被加工材の軸心を含む断面で被加工材に生じる剪断応力。
本発明の実施形態による予測方法では、式(A)及び式(B)で示される特有の延性破壊条件式を用いることにより、傾斜圧延及びクロスローリングなどの転造加工における内部割れ発生を定量的に予測することができる。
図1Aは、傾斜圧延の一例を示す斜視図である。 図1Bは、傾斜圧延の一例を示す側面図である。 図2は、クロスローリングの一例を示す斜視図である。 図3は、材料横断面におけるボイド密度の測定方法を示す図である。 図4は、圧延途中止め材の横断面観察の位置を示す図である。 図5は、傾斜角βが4°の条件における材料横断面のマクロ写真である。 図6Aは、位置Aでの材料横断面内のボイド密度の分布を示す図である。 図6Bは、位置Oでの材料横断面内のボイド密度の分布を示す図である。 図7は、Ayadaの式によるダメージ値の分布を示す図である。 図8は、傾斜圧延中の応力6成分を示す図である。 図9は、応力成分の概略図である。 図10は、垂直応力成分と剪断応力成分の組合せを示す図である。 図11は、新しい延性破壊条件式によるダメージ値F及びその増分値fそれぞれの分布を示す図である。 図12Aは、位置Aでの材料横断面内のダメージ値を実際のボイド密度分布と対比して示す図である。 図12Bは、位置Oでの材料横断面内のダメージ値を実際のボイド密度分布と対比して示す図である。 図13は、傾斜圧延中の最大ダメージ値Fmaxの履歴を示す図である。 図14は、クロスローリングの他の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されない。以下の説明において特定の数値や特定の材料を例示する場合があるが、本発明はそれらの例示に限定されない。
本発明の実施形態による予測方法は、複数の工具によって丸棒形状の被加工材を被加工材の軸心周りに回転させながら被加工材の外径を縮小させる転造加工における、内部割れ発生の予測方法である。この予測方法は、下記の式(A)及び式(B)で示される延性破壊条件式を定める工程と、延性破壊条件式よりダメージ値Fを求める工程と、ダメージ値Fに基づいて被加工材における内部割れの発生を予測する工程と、を含む。
Figure 0007095567000002
ただし、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである:
f:単位時間当りのダメージ値の増分値、
F:ダメージ値、
σeq:被加工材に生じる相当応力、
dotεeq:被加工材に生じる相当ひずみ速度、
t:圧延時間、
σr:被加工材に生じる半径方向の垂直応力、
σθ:被加工材に生じる円周方向の垂直応力、
σz:被加工材に生じる長手方向の垂直応力、
σ:被加工材の軸心に垂直な断面で被加工材に生じる剪断応力、及び
σrz:被加工材の軸心を含む断面で被加工材に生じる剪断応力。
本実施形態による予測方法では、式(A)及び式(B)で示される特有の延性破壊条件式を用いる。この延性破壊条件式は、スカラー量から成る従来の延性破壊条件式と異なり、割れが進展する方向に作用する引張応力と剪断応力を考慮したテンソル量に基づくものである。そのため、傾斜圧延及びクロスローリングなどの転造加工における内部割れ発生を定量的に予測することができる。
典型的な例では、転造加工は工具としてロールを用いた傾斜圧延である。これにより、傾斜圧延における内部割れ発生を定量的に予測することができる。ただし、転造加工はクロスローリングであってもよい。典型的な例では、転造加工は工具としてロールを用いたクロスローリングである。転造加工は工具として平板を用いたクロスローリングであってもよい。
転造加工が傾斜圧延である場合、典型的な例では、ロールの数が3つである。これにより、3ロール式の傾斜圧延における内部割れ発生を定量的に予測することができる。通常、3ロール式の傾斜圧延では、軸心部の周辺で内部割れが発生するところ、その発生箇所を事前に正確に把握することは難しい。この点で、本実施形態の予測方法は極めて有用である。ただし、ロールの数は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
転造加工が工具としてロールを用いたクロスローリングである場合、典型的な例では、ロールの数が2つである。ロールの数が3つであってもよい。
以下に、本発明者らが本実施形態による内部割れ発生の予測方法を完成するに至った道程を詳述する。
1.概要
まず、熱間の傾斜圧延実験にて、割れの発生状況を精緻に観察した。さらに、熱間の傾斜圧延を模擬した弾塑性有限要素解析を用いて、材料内部の応力とひずみを定量的に評価した。これらにより、割れの起点と成長のメカニズムについて考察した。その結果、傾斜圧延における内部割れ発生の予測に関しては、これまで提案されている数多くの延性破壊条件式では、実験結果との一致が見られなかった。そこで、本実験結果に基づき、傾斜圧延における内部割れ発生を定量的に予測するための新たな延性破壊条件式を検討した。
2.熱間傾斜圧延実験
2-1.傾斜圧延による丸鋼片の絞り加工
上記の図1A及び図1Bに、本実験で用いた3ロール式の傾斜圧延装置を示す。図1A及び図1Bを参照して、3つのロール1はパスラインPL周りに120°の等間隔で配置されている。ロール1の中心軸1CはパスラインPLに対して傾斜角βで傾いている。また、材料(被加工材5)の外径絞り量は、3つのロール1の開度により調整可能である。つまり、パスラインPLとロール1との間隔を広げたり狭めたりすることにより、材料の外径絞り量は調整可能である。圧延径(圧延後の材料径)は3つのロール1間の内接円の最小値に等しい。
ロール1の中心軸1CがパスラインPLに対して傾いているため、被加工材5はパスラインPL上を螺旋回転しながら、自身の外径を減じられる。圧下後の被加工材5の前進速度Vzはsinβに応じて変化する。つまり、外径絞り量が同一であっても、傾斜角βが小さいほど前進速度Vzは低下し、被加工材5が各ロール1と繰り返し接触して加工される回数Kは増加する。繰り返し圧下回数Kは、ロール1の数X、ロール1の径D、ロール1の回転数N、ロール1の円周方向速度Vθ、ロール1のテーパ部における材料接触長さl、圧延前の材料径d、及び延伸比El(=圧延後の材料長さ/圧延前の材料長さ)を用いて、下記の式(1)で定義される。
Figure 0007095567000003
ただし、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである:
K:繰り返し圧下回数、
X:ロールの数、
β:傾斜角[°]、
d:圧延前の材料径[mm]、
El:延伸比(=圧延後の材料長さ[mm]/圧延前の材料長さ[mm])[無次元]、及び
l:ロールのテーパ部における材料接触長さ[mm]。
2-2.実験条件
傾斜圧延における内部割れの発生挙動を調査するため、熱間傾斜圧延実験にて圧延途中止め材を採取した。採取した材料を空冷した後、その材料をワイヤーソーによって長手方向の複数箇所で切断した。これにより、材料(被加工材)の横断面のサンプルを作製した。なお、本明細書において、横断面とは、被加工材の軸心に垂直な断面を意味する。縦断面とは、被加工材の軸心を含む断面を意味する。
熱間傾斜圧延実験では、直径(ロールの径)180mmのロールを用いた。圧延前の材料径はφ70mm、圧延径(圧延後の材料径)はφ42mm、外径絞り率(=(圧延前の材料径-圧延後の材料径)/圧延前の材料径)は40%、及び圧延前の材料加熱温度は1100℃とした。傾斜角βは4°、6°及び8°の3条件とした。この場合、外径絞り率が同一であっても、繰り返し圧下回数Kは、4°、6°及び8°の傾斜角βそれぞれに対応して、36、22及び16回であった。ここでの繰り返し圧下回数Kは、上記式(1)に従って算出した。なお、上記式(1)において、材料接触長さlは三次元の幾何学計算によって算出した。延伸比Elも同様に幾何学計算によって算出した。
供試材には、MnSやPbといった介在物を含み、割れ感受性が高い快削鋼SUM24L(JIS G 4804(2008))を用いた。下記の表1に供試材の化学成分を示す。
Figure 0007095567000004
2-3.内部割れの観察方法
内部割れは材料内のボイド(空孔)や亀裂に起因して発生すると想定した。材料横断面内のボイドや亀裂の観察には、株式会社キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いた。調査手順は以下の通りである。
(1)材料横断面の各位置を50倍で撮影した。撮影した複数の画像を1枚の画像に合成し、高解像度の材料横断面の全体画像を作成した。
(2)画像に二値化処理を施し、200μm2以上(直径φ14μm超)の黒点をボイド1つとカウントした。なお、1Pixelの一辺の長さは4.15μmであった。200μm2のボイドは12Pixelとなるため、分解能は十分であった。
(3)図3に、材料横断面におけるボイド密度の測定方法を示す。図3を参照して、材料の軸心から半径1mm毎の各リング状領域におけるボイドをカウントした。そして、リング状領域毎のボイド個数を、対応するリング状領域の面積で除算した。これにより、各リング状領域における単位面積当りのボイド個数、すなわち、ボイド密度を算出した。
2-4.実験結果
目視にて内部割れを確認できたのは、傾斜角βが4°の条件のみであった。傾斜角βが6°及び8°の条件では、繰り返し圧下回数Kが少なく、内部割れを確認できなかった。
図4に、圧延途中止め材の横断面観察の位置を示す。図4を参照して、材料横断面の観察位置は、O、A及びBの3つの位置であった。位置Oは、ロール1のテーパ面による外径加工が終了する位置(ロールゴージ部の位置)であった。位置Aは、位置Oより長手方向に10mm手前の位置であった。位置Bは、位置Oより長手方向に10mmほど進んだ位置であった。
図5に、傾斜角βが4°の条件における材料横断面のマクロ写真を示す。図5中の1目盛は1mmを表す。図5に示すように、被加工材の軸心から数mm離れた場所にボイドが生成し、圧延が進むにつれてそのボイドが成長し、最終的にボイド同士が円周方向に繋がることが確認された。内部割れが起こりにくいと言われる3ロール式の傾斜圧延でも、割れ感受性の高い材料を用いて、繰り返し圧下回数Kが多い圧延条件を設定すると、内部割れが発生することがわかった。
図6A及び図6Bに、材料横断面内のボイド密度の分布を示す。これらの図のうち、図6Aは位置Aでの結果であり、図6Bは位置Oでの結果である。図6A及び図6Bから、ボイド同士が繋がって亀裂が進展する前の状況を把握できる。割れ初期におけるボイドのほとんどが直径φ15~30μmであった(図5参照)。図6A及び図6Bに示すように、材料横断面A及びOにおいて、被加工材の軸心部のボイド密度は、0[P(個)/mm2]であり、軸心から半径6mm付近で高位となった。3ロール式の傾斜圧延における割れの発生位置は、従来の知見の通り、材料軸心部ではなく、その周辺であった。
3.数値解析
3-1.数値解析方法
傾斜圧延における材料内部の変形挙動を調査すべく、エムエスシーソフトウェア株式会社製の汎用コード:Simufact.formingを用いて、静的陰解法による3次元弾塑性-熱伝導連成の有限要素解析を行った。ロールは剛体として扱い、被加工材は6面体リング要素で360°をモデル化した。被加工材の軸心部近傍の応力やひずみを精度良く評価すべく、軸心部近傍の要素サイズは1辺が0.3mmと十分に細かく分割し、総要素数は80000とした。ロールの摩擦係数μは、固着に近い接触状況を再現して材料を回転させるため、クーロン摩擦係数μは0.5と設定した。また、材料温度は1100℃、材料とロールとの間の熱伝達係数hは4000[W/m2/K]とした。ロールの温度は20℃で一定とした。被加工材のSSカーブは、Simufact.formingに実装されているMatILDa社の関数の中から、快削鋼SUM24Lの熱間引張試験結果に近い関数を選択した。選択した関数を下記の式(2)に示す。
Figure 0007095567000005
ただし、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである:
σeq:相当応力、
εeq:相当ひずみ、
dotεeq:相当ひずみ速度、及び
T:温度[℃]。
式(2)に示される塑性変形域における相当応力σeqは、相当ひずみεeq、相当ひずみ速度dotεeq、及び温度Tの関数である。
数値解析条件は、上記した熱間傾斜圧延実験と同条件とし、ロール開度と傾斜角βを設定する。その結果として、応力、ひずみ、及び延性破壊条件式にて示されるダメージ値を求めた。
3-2.従来の延性破壊条件式によるダメージ値
塑性加工における割れ予測に関して、例えば非特許文献4において、Ayadaらが延性破壊条件式を提唱している。Ayadaの延性破壊条件式を用いて、上記の傾斜圧延実験におけるダメージ値を計算したところ、そのダメージ値は実際の割れ分布と一致しなかった。
図7に、Ayadaの式によるダメージ値の分布を示す。Ayadaの式により求められるダメージ値は、応力三軸度(=σm/σeq、σm=(σr+σθ+σz)/3)と相当ひずみεeqの積分値で表される。図7に示されるコンターの濃淡は、濃くなるほど値が大きいことを意味する。
図7に示すように、3ロール式の傾斜圧延では、材料軸心部における長手方向の引張応力が大きく、応力三軸度も軸心部で最大値を示す。一方、ロールとの接触部近傍は半径方向の圧縮応力が高く、応力三軸度は高い絶対値の負の値を示す。ひずみに関しては、材料の回転に伴う剪断変形により、材料外面側が最大となる。その結果、ダメージ値は、応力三軸度が常に正の値である軸心部で最大となる。
Ayadaの式は、押出し加工における内部割れ予測等に適用され、その有効性が確認されている。しかしながら、傾斜圧延の割れ評価に対する精度については、Ayadaの式は不十分である。その原因の1つとして、Ayadaの式は主応力の方向が一定であることを前提としていることが考えられる。傾斜圧延は、逐次の繰り返し加工を特徴としており、材料の回転に伴い応力三軸度の正負が頻繁に入れ替わる。そのため、ダメージ値が増減する現象が発生する。したがって、材料が回転する転造加工においては、応力三軸度で表記した延性破壊条件式ではなく、割れの進展方向と一致する応力成分で表記する式が妥当と考えられる。
4.考察
4-1.傾斜圧延中の各応力成分
3ロール式の傾斜圧延における材料内部の応力成分を詳細に調査した。図8に、傾斜圧延中の応力6成分を示す。図8は位置Aでの材料横断面の結果である。図8に示されるコンターの濃淡は、濃くなるほど値が大きいことを意味する。
図8に示すように、半径方向応力σrは、ロールの直下では-80MPaの圧縮となり、ロール同士の間では引張となる。円周方向応力σθは、半径方向応力σrと反対の応力分布となる。長手方向応力σzは、材料軸心部で大きな引張となる。そのため、応力三軸度は材料軸心部で最大となる。また、主応力と同程度の円周方向剪断応力σが作用する。傾斜圧延では材料を回転させながら、外径を圧下する。そのため、材料を捩る方向に大きな剪断応力が作用することも傾斜圧延の特徴の1つである。
4-2.新たな延性破壊条件式
従来の延性破壊条件式が実験での内部割れ発生位置と一致しない原因として、剪断応力の影響を十分に評価できていないことが考えられる。例えば、非特許文献5~9において、Baoら或いはLouらは、剪断応力が延性破壊に寄与することを報告している。本発明者らは、その報告内容を鋭意検討して仮説を立てた。具体的には、図5におけるボイドの発生位置を考慮しつつ、剪断応力が作用する方向に亀裂が伝播していることを考慮した。そして、引張応力と剪断応力の相乗効果で、割れが発生すると仮定した。
図9に応力成分の概略図を示す。図10に垂直応力成分と剪断応力成分の組合せを示す。図9及び図10を参照して、引張応力と剪断応力が重畳する塑性加工法において、ボイドの生成ならびに成長を、引張応力σr、σθ、σzと剪断応力σ、σrz、σθzとの積で表現する新しい延性破壊条件式を定めた。
新しい延性破壊条件式を定める際、被加工材の回転捩れ方向に作用する剪断応力σθzは、材料横断面から観察した割れの開口方向に直交しているため、図10の右中欄及び右下欄に示されるσθz項は除いた。さらには、図10の左上欄及び右上欄に示されるσr項を二重に加算することを回避するため、図10の右上欄に示されるσr×σrzを除いた。新しい延性破壊条件式は、割れが開口する方向に作用する引張応力と剪断応力の組合せが最大となるσr×σ、σθ×σ、及びσz×σrzの3項で構成した。
新しい延性破壊条件式を下記の式(3)及び式(4)に示す。式(3)及び式(4)はそれぞれ上記の式(A)及び式(B)に対応する。
Figure 0007095567000006
ただし、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである:
f:単位時間当りのダメージ値の増分値、
F:ダメージ値、
σeq:被加工材に生じる相当応力、
dotεeq:被加工材に生じる相当ひずみ速度、
t:圧延時間、
σr:被加工材に生じる半径方向の垂直応力、
σθ:被加工材に生じる円周方向の垂直応力、
σz:被加工材に生じる長手方向の垂直応力、
σ:被加工材の横断面で被加工材に生じる剪断応力、及び
σrz:被加工材の縦断面で被加工材に生じる剪断応力。
式(3)及び式(4)(式(A)及び式(B))を参照して、材料の回転に伴い、剪断応力σとσrzの方向が反転し、数値解析内では負の値を取るため、剪断応力項は絶対値とした。単位時間当りのダメージの増分値fは無次元化した応力項と相当ひずみ速度dotεeqの積であり、ダメージ値Fは増分値fを圧延時間tで積分した値、つまりは無次元化した応力項と相当ひずみεeqの積である。増分値fが正となる引張応力場においては、ボイドが生成ならびに成長するとみなしてfを加算した。一方、増分値fが負となる圧縮応力場においては、ボイドが生成しない、もしくは一旦発生したボイドが圧着ならびに消失することはないとみなしてf=0とした。
図11に、新しい延性破壊条件式によるダメージ値F及びその増分値fそれぞれの分布を示す。図11は位置Aでの材料横断面の結果である。図11に示されるコンターの濃淡は、濃くなるほど値が大きいことを意味する。
ダメージ値は、上記の汎用コードに組み込んだユーザーサブルーチンから求めるか、もしくは任意の積分点から応力とひずみの履歴を抽出して算出した。ダメージ値Fは圧延材の軸心部から6mm程度離れた位置で最大となる。これは軸心部から離れた位置が、引張応力と剪断応力が重畳する応力場となるためである。一方で、軸心部では剪断応力σとσrzがほとんど作用しないため、増分値fは低位である。また、圧延材の外面側は圧縮応力場であるため、増分値fは0に近くなる。このような不均一な応力場で材料が回転する結果、ダメージ値Fが高い領域はリング状となる。
図12A及び図12Bに、材料横断面内のダメージ値を実際のボイド密度分布と対比して示す。これらの図のうち、図12Aは位置Aでの結果であり、図12Bは位置Oでの結果である。図12A及び図12Bから、図6A及び図6Bに示す実際のボイド密度分布は、数値解析によるダメージ値の分布と良く一致していることがわかる。
図13に、傾斜圧延中の最大ダメージ値Fmaxの履歴を示す。図13は傾斜角β毎の結果である。図13の横軸は圧延長手方向位置を示し、その位置が0mmのときが図4における位置Oを表す。傾斜角βが大きいほど、繰り返し圧下回数Kならびに相当ひずみεeqが減るため、ダメージ値Fは低下する。快削鋼SUM24Lにおいては、最大ダメージ値Fmaxが0.08を超えると、微小なボイド同士が繋がり、目視で判別可能な大きさの内部割れが発生すると考えられる。
なお、上記の式(3)及び式(4)(式(A)及び式(B))で示される新たな式は、巨視的な亀裂の進展は表現していないため、最終的な割れの形態までは予測困難である。もっとも、その新たな式により、内部割れの初期発生は予測可能であることが確認できた。
以上より、転造加工の代表格である傾斜圧延における内部割れの発生メカニズムを明らかにできた。そして、下記のことが言える。
(1)内部割れは、引張応力が高い領域に剪断応力が作用することにより、ボイドが生成ならびに成長し、最終的にはボイド同士が繋がり、巨視的な割れに成長する。
(2)新しい延性破壊条件式は、スカラー量から成る従来の延性破壊条件式と異なり、割れが進展する方向に作用する引張応力と剪断応力を考慮したテンソル量に基づくものである。この条件式は、傾斜圧延(転造加工)に特有の内部割れの初期発生挙動を表せる。そして、その条件式によりダメージ値を見積もることで、内部割れ抑制ならびに加工条件の適正化が可能となる。
(3)新しい延性破壊条件式は、圧延条件やロール数によらず、内部割れの初期発生を一義的に予測可能である。
以上のことから、本発明者らは、本実施形態による内部割れ発生の予測方法を完成した。
その他、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の内部割れ発生の予測方法は、傾斜圧延及びクロスローリングなどの転造加工に有効に利用できる。
1 ロール
1C 中心軸
5 被加工材
5C 軸心
PL パスライン

Claims (5)

  1. 複数の工具によって丸棒形状の被加工材を前記被加工材の軸心周りに回転させながら前記被加工材の外径を縮小させる転造加工における、内部割れ発生の予測方法であって、
    下記の式(A)及び式(B)で示される延性破壊条件式を定める工程と、
    前記延性破壊条件式よりダメージ値Fを求める工程と、
    前記ダメージ値Fに基づいて前記被加工材における内部割れの発生を予測する工程と、を含む、内部割れ発生の予測方法。
    Figure 0007095567000007
    ただし、上記式中の各記号の意味は以下のとおりである:
    f:単位時間当りのダメージ値の増分値、
    F:ダメージ値、
    σeq:被加工材に生じる相当応力、
    dotεeq:被加工材に生じる相当ひずみ速度、
    t:圧延時間、
    σr:被加工材に生じる半径方向の垂直応力、
    σθ:被加工材に生じる円周方向の垂直応力、
    σz:被加工材に生じる長手方向の垂直応力、
    σ:被加工材の軸心に垂直な断面で被加工材に生じる剪断応力、及び
    σrz:被加工材の軸心を含む断面で被加工材に生じる剪断応力。
  2. 請求項1に記載の予測方法であって、
    前記転造加工は前記工具としてロールを用いた傾斜圧延である、内部割れ発生の予測方法。
  3. 請求項2に記載の予測方法であって、
    前記ロールの数が3つである、内部割れ発生の予測方法。
  4. 請求項1に記載の予測方法であって、
    前記転造加工は前記工具としてロールを用いたクロスローリング、又は前記工具として平板を用いたクロスローリングである、内部割れ発生の予測方法。
  5. 請求項4に記載の予測方法であって、
    前記転造加工が前記工具としてロールを用いたクロスローリングである場合、前記ロールの数が2つ又は3つである、内部割れ発生の予測方法。
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