[1.登録システムの全体構成]
以降、本開示に係る登録システムの実施形態の例を説明する。図1は、登録システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、登録システムSは、第1サーバ10、第2サーバ20、及びユーザ端末30を含む。第1サーバ10、第2サーバ20、及びユーザ端末30の各々は、インターネットなどのネットワークNに接続可能である。図1では、第1サーバ10、第2サーバ20、及びユーザ端末30の各々を1台ずつ示しているが、これらは複数台あってもよい。
第1サーバ10は、第1サービスを提供する第1システムのサーバコンピュータである。第1システムには、第1サーバ10以外の他のコンピュータが含まれてもよい。第1サーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、ハードディスク等の不揮発性メモリと、を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
第2サーバ20は、第2サービスを提供する第2システムのサーバコンピュータである。第2サービスは、第1サービスとは異なるサービスである。第2システムには、第2サーバ20以外の他のコンピュータが含まれてもよい。第2サーバ20は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。
ユーザ端末30は、ユーザが操作するコンピュータである。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、又はパーソナルコンピュータである。ユーザ端末30は、制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、及び表示部35を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。操作部34は、タッチパネル等の入力デバイスである。表示部35は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。
なお、記憶部12,22,32に記憶されるプログラム及びデータの少なくとも一方は、ネットワークNを介して供給されてもよい。また、第1サーバ10、第2サーバ20、及びユーザ端末30の各々に、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)と、外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)と、の少なくとも一方が含まれてもよい。例えば、情報記憶媒体に記憶されたプログラム及びデータの少なくとも一方が、読取部及び入出力部の少なくとも一方を介して供給されてもよい。
[2.登録システムの概要]
本実施形態では、第1サービスの一例としてSNS(Social Networking Service)を説明し、第2サービスの一例として動画配信サービスを説明する。このため、SNSと記載した箇所は、第1サービスと読み替えることができる。動画配信サービスと記載した箇所は、第2サービスと読み替えることができる。第1サービスと第2サービスの各々は、任意のサービスであってよい。他のサービスへの適用例は、後述の変形例で説明する。
SNSと動画配信サービスは、互いに連携している。例えば、SNSと動画配信サービスの両方を利用しているユーザは、動画配信サービスで視聴した動画の感想をSNSに簡単に投稿できたり、SNSの投稿を動画配信サービスで簡単に紹介できたりする。ただし、本実施形態のユーザは、SNSを利用しているが、動画配信サービスは利用していないものとする。例えば、ユーザは、ユーザ端末30にインストールされたSNSのアプリケーション(以降、SNSアプリ)又はブラウザを起動してSNSを利用可能であるが、まだ動画配信サービスには会員登録していない。
本実施形態のSNSは、複数のランクの中で利用状況に応じたランクが設定されるものとする。あるユーザのランクは、そのユーザによるSNSの利用状況に応じて設定される。例えば、あるユーザのログイン回数が多いほど、そのユーザのランクが高くなる。本実施形態では、ランク1~ランク5の5段階のランク分けが行われる場合を例に挙げるが、ランクは、2段階以上であればよく、5段階に限られない。ランクの数値は、ランクの高さを示す。ランク1が最も低く、ランク5が最も高い。
ユーザは、SNSアプリから動画配信サービスの新規会員登録を行うことによって、SNSの登録情報を動画配信サービスに流用できる。新規会員登録とは、動画配信サービスにおけるユーザアカウントを発行し、動画配信サービスに登録情報を登録することである。ユーザは、動画配信サービスの利用を開始するために定められた手続きをすることによって、動画配信サービスの新規会員登録を行う。
登録情報は、あるユーザのユーザアカウントに関連付けられて登録された、そのユーザに関する情報である。例えば、登録情報は、ユーザの個人情報であり、メールアドレス、氏名、住所、電話番号、生年月日、又はこれらの組み合わせである。登録情報は、個人情報に限られず、ユーザが登録した任意の情報であってよい。例えば、性別、ニックネーム、パスワード、秘密の質問及び答え、会社名、又はクレジットカード情報が登録情報に相当してもよい。
SNSの登録情報を流用することによって、動画配信サービスの新規会員登録時にユーザが入力する項目を減らすことができるが、SNSの登録情報は、必ずしも信頼性が高いとは限らない。例えば、SNSには、ユーザが使用しなくなった古いメールアドレスが登録されていることがある。古いメールアドレスが動画配信サービスに流用されると、動画配信サービスの提供者は、ユーザとうまく連絡が取れない可能性がある。このため、SNSに登録されたメールアドレスに確認用のメッセージ(電子メール)を送信し、そのメールアドレスでユーザと連絡が取れるか否かを確認したうえで、動画配信サービスに流用することが考えられる。
しかしながら、全てのユーザに確認用のメッセージを送信すると、動画配信サービスの新規会員登録の流れが煩雑になる。例えば、頻繁にSNSを利用するユーザは、SNSに登録されたメールアドレスを普段から使用していることが多いので、メールアドレスを確認する必要がないことが多い。一方、あまりSNSを利用しないユーザは、SNSに登録されたメールアドレスが古い可能性があるので、メールアドレスを確認した方がよいことがある。
そこで、本実施形態では、ランク1のユーザが動画配信サービスに新規会員登録する流れと、ランク2以上のユーザが動画配信サービスに新規会員登録する流れと、が異なっている。ランク1のユーザが動画配信サービスに新規会員登録する場合には、SNSに登録されたメールアドレスが確認される。ランク2以上のユーザが動画配信サービスに新規会員登録する場合には、SNSに登録されたメールアドレスの確認が省略される。
図2及び図3は、ランク1のユーザによる新規会員登録の流れの一例を示す図である。図2及び図3では、トップ画面G1A,G1B及び登録画面G2A~G2Dといったように、末尾のアルファベットによって、同じ画面における表示の変化を区別する。表示の変化を区別しないときは、末尾のアルファベットを省略し、単にトップ画面G1又は登録画面G2と記載する。この点は、後述の図4も同様である。以降説明する画面は、ユーザインタフェースとして機能する。
図2に示すように、SNSアプリが起動すると、SNSのトップ画面G1Aが表示部35に表示される。例えば、ユーザは、トップ画面G1Aから新たな投稿をしたり、他のユーザの投稿を閲覧したりすることができる。アイコンI10は、動画配信サービスの新規会員登録をするためのアイコンである。例えば、アイコンI10には、動画配信サービスの新規会員登録を促す文言が表示される。新規会員登録が完了すると、アイコンID10の表示が変わってもよいし、アイコンI10が消去されてもよい。
ユーザがアイコンI10を選択すると、動画配信サービスの新規会員登録を開始するためのウィンドウW11が表示される(トップ画面G1Bの状態)。ユーザがウィンドウW11内のボタンB12を選択すると、動画配信サービスの利用規約が表示される。ユーザが動画配信サービスの利用規約に同意すると、動画配信サービスの登録情報を入力するための登録画面G2Aが表示部35に表示される。
入力フォームF20には、SNSに登録されたメールアドレスが自動入力される。このメールアドレスは、動画配信サービスに登録されるメールアドレスの候補である。ユーザは、このメールアドレスをそのまま動画配信サービスに登録することもできるし、他のメールアドレスに変更することもできる。例えば、ユーザは、古いメールアドレスが入力フォームF20に入力されていた場合、又は、SNSとは違うメールアドレスを動画配信サービスに登録したい場合に、入力フォームF20のメールアドレスを変更する。
入力フォームF21には、SNSに登録されたメールアドレス以外の他の登録情報が自動入力される。ただし、この時点では、ユーザが入力フォームF21に入力できないようになっているので、入力フォームF21の自動入力は行われなくてもよい。メールアドレスが確認された後に、入力フォームF21に対する入力が可能になる。ユーザがボタンB22を選択すると、入力フォームF20に入力されたメールアドレスに確認用のメッセージが送信され、メッセージの確認が促される(登録画面G2Bの状態)。
本実施形態では、確認用のメッセージが送信されてから所定時間(例えば、1分間)が経過するまでは、ボタンB22が無効になり、確認用のメッセージを再送できない。所定時間が経過すると、ボタンB22が有効になり、確認用のメッセージを再送できるようになる。確認用のメッセージが届かない場合、ユーザは、迷惑メールや受信ドメイン等のメール設定を確認したうえで、有効になったボタンB22を選択し、確認用のメッセージを再送する。ユーザは、メールアドレスの入力をやり直してもよい。
図3に移り、ユーザは、ユーザ端末30にインストールされた電子メールのアプリケーション(以降、メールアプリ)又はブラウザを起動し、確認用のメッセージをメール画面G3に表示させる。図3に示すように、確認用のメッセージには、メールアドレスの確認を完了させるためのリンクL30が含まれる。リンクL30は、所定のURLを示す。ユーザは、リンクL30を選択することによって、ワンタイムパスワード等の認証情報を入力しなくても、メールアドレスの確認を完了させることができる。なお、メールアドレスの確認を完了させるには他の条件が存在してもよく、他の条件については後述する。
メールアドレスの確認が完了すると、ユーザ端末30のSNSアプリが呼び戻されて、メールアドレスが確認された旨が表示される(登録画面G2Cの状態)。登録画面G2Cの状態になると、入力フォームF21に対する入力が可能になる。例えば、ユーザは、入力フォームF21に自動入力された登録情報が誤っている場合には変更する。また例えば、ユーザは、自動入力されなかった入力フォームF21に登録情報を入力する。新規会員登録に必要なその他の事項が存在する場合には、ユーザは、その他の事項も入力する。
ユーザが、必要な項目に入力して手続きを完了させると、動画配信サービスの新規会員登録が完了し、動画配信サービスに登録された登録情報を示す完了画面G4が表示部35に表示される。以降、ユーザは動画配信サービスを利用できるようになる。
なお、登録画面G2Cの状態で、ユーザは、入力フォームF20のメールアドレスを変更できる。ただし、ユーザがメールアドレスを誤入力する可能性があるので、変更後のメールアドレスを確認するためのウィンドウW23が登録画面G2に表示される(登録画面G2Dの状態)。ユーザがボタンB24を選択すると、メールアドレスの変更がキャンセルされ、登録画面G2Cの状態に戻る。ユーザがボタンB25を選択すると、先述した流れと同様にして、変更後のメールアドレスに確認用のメッセージが送信される。
図4は、ランク2以上のユーザによる新規会員登録の流れの一例を示す図である。図4に示すように、ユーザがアイコンI10及びボタンB12を選択して利用規約に同意するまでの流れは、ランク1のユーザと同じである。その後の流れは、ランク1のユーザとは異なる。ランク2以上のユーザが利用規約に同意すると、メールアドレスの確認が行われることなく、登録画面G2Cと同様の状態になる(登録画面G2Eの状態)。その後の流れは、ランク1のユーザと同じである。例えば、ユーザがメールアドレスを変更すると、登録画面G2Dと同様のウィンドウW23が表示される。ユーザが新規会員登録を完了させると、完了画面G4が表示される。
以上のように、本実施形態の登録システムSは、ランク1のユーザが動画配信サービスに新規会員登録する流れと、ランク2以上のユーザが動画配信サービスに新規会員登録する流れと、を異ならせることによって、ユーザが動画配信サービスに登録情報を登録する場合の利便性を高めるようにしている。以降、この技術の詳細を説明する。
[3.登録システムで実現される機能]
図5は、登録システムSで実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態では、第1サーバ10、第2サーバ20、及びユーザ端末30の各々で実現される機能を説明する。
[3-1.第1サーバで実現される機能]
図5に示すように、第1サーバ10では、データ記憶部100と、確認部101と、が実現される。データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。確認部101は、制御部11を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部100は、SNSにおける種々のデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、SNSにおける複数のユーザの各々の登録情報が格納された第1データベースDB1を説明する。以降、SNSの登録情報を第1登録情報と記載し、動画配信サービスの登録情報を第2登録情報と記載し、各サービスの登録情報を区別する。
図6は、第1データベースDB1のデータ格納例を示す図である。図6に示すように、第1データベースDB1には、ユーザアカウント、パスワード、ランク、及び第1登録情報が格納される。例えば、あるユーザがSNSの新規会員登録を行うと、そのユーザのユーザアカウントが発行され、そのユーザに対応するレコードが第1データベースに作成される。第1データベースDB1には、他の情報が格納されてもよく、例えば、ユーザによるSNSの利用状況が格納されてもよい。例えば、ユーザのログイン日時、投稿内容、投稿日時、又は閲覧履歴が、利用状況として格納されていてもよい。
ユーザアカウントは、SNSにおいてユーザを一意に識別する情報である。メールアドレスがユーザアカウントとして利用されてもよい。パスワードは、SNSにログインするための認証情報である。ランクは、SNSの利用状況に応じて更新される。例えば、第1サーバは、ある一定期間における個々のユーザの利用状況に基づいて、そのユーザのランクを決定する。個々のランクには、そのランクになるための条件が設定されており、第1サーバは、ユーザの利用状況が満たす条件を判定する。第1サーバは、個々のユーザの利用状況が満たす条件に対応するランクを、そのユーザのランクとして決定する。
第1データベースDBに格納される第1登録情報は、SNSにおけるユーザの登録情報である。本実施形態では、第1登録情報の全部又は一部は、動画配信サービスの新規会員登録時に流用される。例えば、第1登録情報のうち、第2登録情報と共通する項目については、動画配信サービスの新規会員登録時に流用される。ユーザは、第1登録情報のうちの任意の項目を変更可能である。第1登録情報は、図6の例に限られず、任意の情報であってよい。
[確認部]
確認部101は、ユーザのメールアドレスに基づいて、ユーザと連絡が取れるか否かを確認する。メールアドレスは、連絡先情報の一例である。このため、本実施形態でメールアドレスと記載した箇所は、連絡先情報と読み替えることができる。
連絡先情報は、ユーザの連絡先に関する情報である。連絡先情報は、所定の連絡手段における相手方を識別可能な情報である。何らかのデータを送信することによって連絡が行われる場合には、データの送信先(宛先)は、連絡先に相当する。何らかの信号を送信することによって連絡が行われる場合には、信号の送信先は、連絡先に相当する。連絡先情報は、連絡手段に応じた情報であればよく、メールアドレスに限られない。例えば、連絡先情報は、電話番号、メッセージアプリのユーザアカウント、SNSのユーザアカウント、チャットのユーザアカウント、メッセンジャーのユーザアカウント、又はFAX番号であってもよい。ユーザアカウントは、ユーザを一意に識別する情報であり、ユーザIDと呼ばれることもある。
ユーザと連絡が取れるか否かを確認するとは、ユーザの連絡先情報の有効性を確認することである。有効性は、ユーザが実際に連絡先情報を利用しているか否かである。有効性は、実在性又は正確性ということもできる。確認部が行う確認は、連絡先情報の認証ということもできる。このため、本実施形態におけるメールアドレスの確認は、メール認証ということもできる。
確認部101は、ユーザの連絡先情報に基づいて、ユーザに対し、連絡先情報に応じた連絡手段を利用して所定の応答を要求する。ユーザは、要求を受け付けると、連絡先情報に応じた連絡手段を利用して、所定の応答をする。この応答は、ユーザ端末30から行われるものとするが、他のコンピュータからの応答が許容されてもよい。確認部101は、ユーザから所定の応答が得られない場合に、ユーザと連絡が取れないと判定し、ユーザから所定の応答が得られた場合に、ユーザと連絡が取れると判定する。
本実施形態では、確認部101は、ユーザのメールアドレスに基づいて、確認用のリンクL30を含むメッセージ(電子メール)を送信する。確認部101は、ユーザがリンクL30を選択したか否かを判定することによって、ユーザと連絡が取れるか否かを確認する。このため、ユーザがリンクL30を選択することが、ユーザが所定の応答をすることに相当する。なお、リンクL30は、図3のような文字列に限られず、任意の形式であってよい。例えば、URLが埋め込まれたボタンがリンクL30に相当してもよい。
例えば、確認部101は、メッセージに含まれるリンクL30が示すURLに対するアクセスを受け付けたか否かを判定することによって、ユーザがリンクL30を選択したか否かを判定する。確認部101は、ユーザがリンクL30を選択しなかった場合に、ユーザと連絡が取れないと判定し、ユーザがリンクL30を選択した場合に、ユーザと連絡が取れると判定する。どのユーザにどのリンクL30を送信したかについては、データ記憶部100に記憶されているものとする。
本実施形態では、ユーザが所定の条件のもとでリンクL30を選択する必要がある。確認部101は、ユーザがリンクL30を選択したとしても所定の条件が満たされなかった場合に、ユーザと連絡が取れないと判定する。確認部101は、ユーザがリンクL30を選択し、かつ、所定の条件が満たされた場合に、ユーザと連絡が取れると判定する。所定の条件は、何らかの異常の発生を判定可能な条件であればよく、例えば、下記に説明する第1条件~第5条件のうちの少なくとも1つである。
(第1条件)所定の条件は、メッセージの送信を要求したユーザ端末30と、ユーザがリンクL30を選択したユーザ端末30と、が同じことであってもよい。これらが異なることは、所定の条件が満たされないことに相当し、これらが同じことは、所定の条件が満たされることに相当する。メッセージの送信を要求したユーザ端末30を識別する識別情報は、リンクL30に含まれていてもよいし、データ記憶部100に記憶されていてもよい。この識別情報は、ユーザ端末30を識別可能な情報であればよく、例えば、SNSアプリに記録された固有のID、ユーザ端末30のIPアドレス、ユーザ端末30の個体識別情報、又はSIMカードに記録された情報等である。
(第2条件)所定の条件は、メッセージの送信を要求した場合のユーザアカウントと、ユーザがリンクL30を選択した場合のユーザアカウントと、が同じことであってもよい。これらが異なることは、所定の条件が満たされないことに相当し、これらが同じことは、所定の条件が満たされることに相当する。メッセージの送信を要求した場合のユーザアカウントは、リンクL30に含まれていてもよいし、データ記憶部100に記憶されていてもよい。ユーザアカウントは、その都度入力を要求してもよいし、ユーザ端末30に予め記憶されていてもよい。
(第3条件)所定の条件は、ユーザが最新のメッセージのリンクL30を選択することであってもよい。図2を参照して説明したように、本実施形態では、ユーザは、同一のメールアドレスに対し、メッセージを繰り返し送信可能である。確認部101は、メッセージを送信するたびに、新たなリンクL30を生成する。即ち、確認部101は、メッセージごとに、リンクL30を異ならせる。ユーザが古いメッセージのリンクL30を選択することは、所定の条件が満たされないことに相当し、ユーザが最新のメッセージのリンクL30を選択することは、所定の条件が満たされることに相当する。
(第4条件)所定の条件は、所定の有効期限内に、ユーザがリンクL30を選択することであってもよい。ユーザが有効期限切れのメッセージのリンクL30を選択することは、所定の条件が満たされないことに相当し、ユーザが有効期限内のメッセージのリンクL30を選択することは、所定の条件が満たされることに相当する。有効期限は、任意の長さであってよく、例えば、メッセージが送信されてから30分~2時間程度であってもよいし、それよりも短い又は長い期間であってもよい。有効期限は、リンクL30の一部として含まれていてもよいし、データ記憶部100に記憶されていてもよい。
(第5条件)所定の条件は、第1条件~第4条件以外の条件であってもよく、例えば、通信エラー等の異常が発生しないことであってもよい。通信エラー等の異常が発生することは、所定の条件が満たされないことに相当し、通信エラー等の異常が発生しないことは、所定の条件が満たされることに相当する。
なお、確認部101がメールアドレスを確認するための所定の応答は、本実施形態の例に限られない。例えば、確認部101は、所定の認証情報(ワンタイムな認証番号等)を含むメッセージを送信してもよい。この場合、ユーザがメッセージに含まれる認証情報を入力することが、所定の応答をすることに相当する。また例えば、メッセージにリンクL30と認証情報の両方を含めておき、ユーザがリンクL30を選択し、かつ、認証情報を入力することが、所定の応答に相当してもよい。
また、確認部101が利用する連絡手段は、連絡先情報に応じた連絡手段であればよく、電子メールに限られない。例えば、連絡手段は、SMS(Short Message Service)、IVR(Interactive Voice Response)を利用した自動音声発信、メッセージアプリ、SNS、チャット、メッセンジャー、又はインターネットFAXであってもよい。チャットは、テキストのチャットに限られず、ビデオチャット又はボイスチャットも含む。複数の連絡先情報が存在する場合には、確認部101は、複数の連絡手段を組み合わせて確認を行ってもよい。
また、メールアドレスは、メッセージの送信先に関する情報の一例にすぎず、メッセージの送信先は、電話番号又はFAX番号であってもよいし、メッセージアプリ、SNS、チャット、又はメッセンジャーのユーザアカウントであってもよい。このため、メッセージは、電子メールに限られず、上記例示した連絡手段を利用して送信可能なメッセージであればよい。この場合も、確認部101は、本実施形態で説明した電子メールと同様のメッセージを利用すればよい。確認部101は、IVRを利用した自動音声発信を利用する場合には、ユーザの連絡先情報の一例である電話番号に自動音声を発信し、ユーザが電話に出たか否かを判定すればよい。
[3-2.第2サーバで実現される機能]
図5に示すように、第2サーバ20では、データ記憶部200が実現される。データ記憶部200は、記憶部22を主として実現される。データ記憶部200は、動画配信サービスにおける種々のデータを記憶する。例えば、データ記憶部200は、動画配信サービスにおける複数のユーザの各々の第2登録情報が格納された第2データベースDB2を説明する。
図7は、第2データベースDB2のデータ格納例を示す図である。図7に示すように、第2データベースDB2には、ユーザアカウント、パスワード、及び第2登録情報が格納される。例えば、あるユーザが動画配信サービスの新規会員登録の手続きを行うと、そのユーザのユーザアカウントが発行され、そのユーザに対応するレコードが第2データベースDB2に作成される。第2データベースDB2には、他の情報が格納されてもよい。
ユーザアカウントは、動画配信サービスにおいてユーザを一意に識別する情報である。メールアドレスがユーザアカウントとして利用されてもよい。パスワードは、動画配信サービスにログインするための認証情報である。動画配信サービスの新規会員登録時には、第1登録情報の全部又は一部が第2登録情報として流用されて、第2データベースDB2に格納される。ユーザは、全ての第2登録情報を手入力してもよい。第2登録情報は、図7の例に限られず、任意の情報であってよい。
[3-3.ユーザ端末で実現される機能]
図5に示すように、ユーザ端末30では、データ記憶部300、取得部301、判定部302、及び処理部303が実現される。データ記憶部300は、記憶部32を主として実現される。取得部301、判定部302、及び処理部303の各々は、制御部31を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部300は、ユーザがSNSアプリから動画配信サービスに新規会員登録を行うために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部300は、SNSアプリと、メールアプリと、を記憶する。また例えば、データ記憶部300は、動画配信サービスのアプリケーション(以降、動画アプリ)を記憶してもよい。動画アプリは、動画配信サービスの新規会員登録前にインストールされてもよいし、新規会員登録後にインストールされてもよい。
[取得部]
取得部301は、ユーザのランクを取得する。ユーザのランクは、信頼性情報の一例である。このため、本実施形態でランクと記載した箇所は、信頼性情報と読み替えることができる。信頼性情報は、ユーザがSNSに登録した第1登録情報の信頼性に関する情報である。信頼性情報は、第1登録情報の信頼性を推測可能な情報であればよい。別の言い方をすれば、信頼性情報は、第1登録情報の信頼性と相関関係がある情報、又は、第1登録情報の信頼性を間接的に示す情報であってもよい。
信頼性は、第1登録情報の正しさである。信頼性は、ユーザが第1登録情報を実際に使用しているか否か、又は、第1登録情報の新しさ(最新であるか否か)ということもできる。信頼性情報は、信頼性に関する何らかの情報であってよく、ランクに限られない。例えば、信頼性情報は、ログイン回数若しくはログイン頻度、最後ログインからの経過時間、決済金額、アイテムの購入回数、ポイントの付与状況、ダイレクトメール等のメッセージを開封した回数、メッセージに含まれる何らかのリンクを選択した回数、又はメッセージを開封してからの経過時間であってもよい。これらの数値は、第1登録情報の信頼度ということができる。これらの数値が高いほど、信頼性が高くなってもよいし、メッセージを開封してからの経過時間のように、数値が低いほど信頼性が高くなってもよい。
本実施形態では、第1データベースDB1にユーザのランクが格納されているので、取得部301は、第1データベースDB1に格納されたユーザのランクを取得する。ユーザのランクは、第1データベースDB1に格納されているのではなく、その場で計算されてもよい。この場合、第1データベースDB1には、ユーザのランクを計算するために必要な情報(ユーザの利用状況)が格納されているものとする。第1サーバ10以外の他のコンピュータがユーザのランクを記憶する場合には、取得部301は、他のコンピュータからユーザのランクを取得すればよい。
[判定部]
判定部302は、ユーザのランクが所定のランクよりも高いか否かを判定する。所定のランクは、判定部302の判定基準となるランクであり、本実施形態では、複数のランクのうちの最低のランクである。このため、判定部302は、ユーザのランクがランク1よりも高いか否か(ランク2以上であるか否か)を判定する。判定基準となるランクは、ランク1に限られず、最大のランク未満の何れかのランクであればよい。例えば、判定基準となるランクは、ランク2~ランク4の何れかであってもよい。
ユーザのランクがランク1よりも高いことは、所定の基準の一例である。このため、ユーザのランクがランク1よりも高いことについて説明している箇所は、所定の基準と読み替えることができる。所定の基準は、信頼性情報に応じた基準であればよく、任意の基準を設定可能である。信頼性情報が数値で表現されるのであれば、信頼性情報が示す数値が閾値以上又は閾値未満であることが、所定の基準を満たすことに相当する。信頼性情報がAランク・Bランクといった文字で表現されるのであれば、信頼性情報が示す文字が所定の文字であることが所定の基準を満たすことに相当する。
例えば、信頼性情報がSNSへのログイン回数又はログイン頻度である場合、判定部302は、信頼性情報が示すログイン回数又はログイン頻度が閾値以上であるか否かを判定してもよい。ログイン回数又はログイン頻度が閾値以上であることは、ユーザが頻繁にログインしており第1登録情報の信頼性が高いことが推測されるので、所定の基準を満たすことに相当する。ログイン回数又はログイン頻度が閾値未満であることは、ユーザがあまりログインしておらず第1登録情報の信頼性が低いことが推測されるので、所定の基準を満たさないことに相当する。
また例えば、信頼性情報が直近のログインからの経過時間である場合、判定部302は、信頼性情報が示す経過時間が閾値以上であるか否かを判定してもよい。経過時間が閾値未満であることは、ユーザが直近でSNSを利用しており第1登録情報の信頼性が高いことが推測されるので、所定の基準を満たすことに相当する。経過時間が閾値以上であることは、ユーザが最近はSNSを利用しておらず第1登録情報の信頼性が低いことが推測されるので、所定の基準を満たさないことに相当する。
[処理部]
処理部303は、ユーザが動画配信サービスに第2登録情報を登録する場合に、判定部302の判定結果に応じた処理を実行する。動画配信サービスに第2登録情報を登録するとは、第2データベースDB2に第2登録情報を格納することである。あるユーザのユーザアカウントに第2登録情報を関連付けること、又は、あるユーザに対応する第2データベースDB2のレコードに第2登録情報を格納することは、そのユーザが動画配信サービスに第2登録情報を登録することに相当する。
判定部302の判定結果に応じた処理とは、判定部302の判定結果によって内容と流れの少なくとも一方が変わる処理である。例えば、判定部302の判定結果によって、画面遷移、画面の表示内容、コンピュータの内部処理、通信内容、及びこれらの流れの少なくとも1つが変わることは、判定部302の判定結果に応じた処理が実行されることに相当する。以降、処理部303が実行する処理を登録処理と記載する。
登録処理は、第2登録情報を登録するために実行される処理である。例えば、第2登録情報の入力を受け付ける画面を表示させること、入力又は流用された第2登録情報を画面に表示させること、第1サーバ10又は第2サーバ20に第2登録情報を送信すること、又は第2データベースDB2に第2登録情報を格納することは、登録処理に相当する。また例えば、確認部101にメールアドレスの確認を依頼することは、登録処理に相当する。ユーザが登録申請のための所定の操作を行ってから第2登録情報が登録されるまでの一連の流れにおける全部又は一部の処理が、登録処理に相当すればよい。
本実施形態では、処理部303は、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合と、ユーザのランクがランク1であると判定された場合と、で登録処理の内容及び流れの少なくとも一方を変える。例えば、処理部303は、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合に、確認部101によるメールアドレスの確認を省略し、ユーザのランクがランク1であると判定された場合に、確認部101にメールアドレスを確認させる。メールアドレスの確認を省略するとは、確認部101の処理を実行せずにスキップすることである。
図2-4の例であれば、処理部303は、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合に、メールアドレスの確認をするための登録画面G2A及び登録画面G2Bを表示させることなく、第2登録情報を入力するための登録画面G2Eを表示させる。処理部303は、ユーザのランクがランク1であると判定された場合に、メールアドレスの確認をするための登録画面G2A及び登録画面G2Bを表示させたうえで、確認部101によりメールアドレスが確認されたことを条件として、第2登録情報を入力するための登録画面G2Cを表示させる。
本実施形態では、第1登録情報は、メールアドレスを含み、処理部303は、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合に、確認部101によるメールアドレスの確認を省略し、かつ、第1登録情報に含まれるメールアドレスを第2登録情報として流用する。流用とは、ユーザによる入力を要することなく、情報を取得することである。例えば、入力フォームF20,F21に情報を自動入力すること、特に自動入力せずにそのまま第2データベースDB2に情報を格納することは、流用に相当する。
図4の例であれば、処理部303は、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合に、メールアドレスの確認をするための登録画面G2A及び登録画面G2Bを表示させることなく、メールアドレス等の第2登録情報を流用して登録画面G2Eを表示させる。なお、ユーザのランクがランク1であると判定された場合に表示される登録画面G2Cは、ユーザが登録画面G2Aでメールアドレスを入力しなければ、メールアドレスを含む第2登録情報が流用される。
例えば、処理部303は、メールアドレスが第2登録情報として流用された後に、ユーザがメールアドレスの変更を要求した場合に、確認部101に変更後のメールアドレスを確認させる。この場合、処理部303は、判定部302の判定結果に関係なく、確認部101に変更後のメールアドレスを確認させる。図3及び図4の例であれば、ユーザは、登録画面G2C又は登録画面G2Eの入力フォームF20にメールアドレスを入力することによって、メールアドレスの変更を要求する。なお、入力フォームF20への入力とは、入力フォームF20をフォーカスして、ソフトウェアキーボード等を利用して直接入力すること(手入力すること)を意味する。
例えば、処理部303は、ユーザのランクがランク1であると判定された場合に、ユーザにメールアドレスの入力を要求したうえで、確認部101にメールアドレスを確認させる。図2の例であれば、処理部303は、入力フォームF20を含む登録画面G2Aを表示させることによって、ユーザにメールアドレスの入力を要求する。本実施形態では、入力フォームF20にメールアドレスが自動入力されているが、メールアドレスが自動入力されずに、メールアドレスの全桁の手入力が要求されてもよい。
例えば、処理部303は、ユーザのランクがランク1であると判定され、かつ、ユーザが入力したメールアドレスが確認部101により確認された場合に、ユーザが入力したメールアドレスを第2登録情報として取得する。図2及び図3の例であれば、処理部303は、ユーが登録画面G2Aの入力フォームF20に入力したメールアドレスを第2登録情報として取得し、メールアドレスが確認された後に表示される登録画面G2Cの入力フォームF20に、当該取得されたメールアドレスを表示させる。
例えば、第1登録情報は、メールアドレスと、他の登録情報と、を含み、処理部303は、判定部302の判定結果に関係なく、他の登録情報を第2登録情報として流用する。他の登録情報は、第1登録情報のうちのメールアドレス以外の情報であり、例えば、氏名、住所、電話番号、及び生年月日の少なくとも1つである。処理部303は、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合と、ユーザのランクがランク1であると判定された場合と、の両方の場合で他の登録情報を流用する。
[4.登録システムで実行される処理]
図8及び図9は、登録システムSで実行される処理の一例を示すフロー図である。図8及び図9に示す処理は、制御部11,21,31が、それぞれ記憶部12,22,32に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。図8及び図9に示す処理は、図5に示す機能ブロックにより実行される処理の一例である。
図8に示すように、ユーザ端末30は、ユーザがSNSアプリのアイコンを選択すると、SNSアプリを起動してトップ画面G1を表示部35に表示させる(S1)。S1においては、ユーザ端末30と第1サーバ10との間で、SNSに対するログイン処理が実行される。以降、ユーザ端末30から第1サーバ10に何らかの要求が送信される場合には、ユーザを識別可能な情報(例えば、SNSにおけるユーザアカウント又はユーザ端末30のIPアドレス)も送信されるものとする。
ユーザ端末30は、ユーザがアイコンI10を選択すると、トップ画面G1にウィンドウW11を表示させる(S2)。なお、アイコンI10が選択されない場合、ユーザは、SNSアプリから新たな投稿をしたり他のユーザの投稿を閲覧したりすることによって、SNSを利用する。第1サーバ10は、ユーザによるSNSの利用状況に応じて、ユーザのランクを更新する。
ユーザ端末30は、ユーザがボタンB12を選択して利用規約に同意すると、第1サーバ10に対し、ユーザのランクと第1登録情報を要求する(S3)。第1サーバ10は、要求を受信すると、第1データベースDB1を参照し、ユーザのランクと第1登録情報をユーザ端末30に送信する(S4)。S4においては、第1データベースDB1のうち、ランクと第1登録情報を要求したユーザのユーザアカウントに関連付けられたランク及び第1登録情報が送信される。
ユーザ端末30は、ユーザのランクと第1登録情報を受信すると、ユーザのランクがランク1よりも高いか否かを判定する(S5)。ユーザのランクがランク1であると判定された場合(S5;N)、ユーザ端末30は、第1サーバ10から受信した第1登録情報に基づいて、確認用のメッセージを送信可能な登録画面G2を表示させる(S6)。S6においては、図2の登録画面G2Aの状態になる。
ユーザ端末30は、操作部34の検出信号に基づいて、入力フォームF20に対するメールアドレスの入力を受け付ける(S7)。S7においては、入力フォームF22に対する入力は、受け付けられない。なお、SNSに登録されたメールアドレスがそのまま動画配信サービスでも利用される場合には、入力フォームF20に対するメールアドレスの入力は行われない。
ユーザ端末30は、ユーザがボタンB22を選択すると、第1サーバ10に対し、入力フォームF20に入力されたメールアドレスへの確認用のメッセージの送信を要求する(S8)。第1サーバ10は、要求を受信すると、入力フォームF20に入力されたメールアドレスに対し、所定のリンクL30を含む確認用のメッセージを送信する(S9)。S9においては、第1サーバ10は、所定の引数を含むURLをリンク30として生成する。この引数は、メールアドレスの確認に利用され、例えば、ユーザ端末30を識別する情報、有効期限、又は所定の認証情報を含んでもよい。
ユーザ端末30は、確認用のメッセージが送信された旨を登録画面G2に表示させる(S10)。S10においては、図2の登録画面G2Bの状態になり、ユーザ端末30は、ボタンB22を無効にする。ユーザ端末30は、所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過したと判定された場合に、ボタンB22を有効にする。有効になったボタンB22が選択された場合、S8及びS9の処理が再び実行される。なお、ユーザは、1つ前の画面に戻り、登録画面G2Aの状態からメールアドレスを再入力してもよい。
ユーザ端末30は、ユーザがSNSアプリをバックグラウンドに移行させてメールアプリのアイコンを選択すると、メール画面G3を表示部35に表示させる(S11)。ユーザ端末30は、ユーザが確認用のメッセージのリンクL30を選択すると、第1サーバ10に対し、リンクL30が示すURLへのアクセス要求を送信する(S12)。
図9に移り、第1サーバ10は、アクセス要求を受信すると、ユーザ端末30に対し、メールアドレスの確認結果を送信する(S13)。S13においては、第1サーバ10は、アクセス要求が正当なURLであるか否かを判定することによって、メールアドレスが確認されたか否かを判定する。また、第1サーバ10は、先述した第1条件~第5条件の各々に基づいて、メールアドレスが確認されたか否かを判定する。
ユーザ端末30は、メールアドレスの確認結果を受信すると、受信した確認結果を参照する(S14)。メールアドレスの確認が失敗した場合(S14;失敗)、所定のエラーが表示されて本処理は終了する。この場合、S6の処理に戻り、メールアドレスの入力からやり直されてもよい。
一方、メールアドレスの確認が成功した場合(S14;成功)、ユーザ端末30は、第1登録情報が入力フォームF22に自動入力された登録画面G2を表示させる(S15)。S15においては、図3の登録画面G2Cの状態になる。ユーザ端末30は、入力フォームF20のメールアドレスが変更されたか否かを判定する(S16)。S16においては、ユーザ端末30は、入力フォームF20がフォーカスされて何らかの入力が行われたか否かを判定する。入力フォームF20のフォーカスが解除されるまでに、メールアドレスに何らかの変更がなされていた場合には、メールアドレスが変更されたと判定される。
メールアドレスが変更されたと判定された場合(S16;Y)、ユーザ端末30は、ウィンドウW23を登録画面G2に表示させ(S17)、ユーザがボタンB25を選択すると(S18;変更)、S6の処理に戻り、変更後のメールアドレスの確認が実行される。なお、ユーザがボタンB24を選択すると(S18;キャンセル)、メールアドレスの変更がキャンセルされて、S16の処理に戻る。
S16において、メールアドレスが変更されたと判定されない場合(S16;N)、ユーザ端末30は、ユーザが所定の完了操作をすると、第1サーバ10及び第2サーバ20の少なくとも一方に対し、動画配信サービスへの新規会員登録を要求する(S19)。第1サーバ10及び第2サーバ20の少なくとも一方は、要求を受信すると、登録画面G2に入力された内容に基づいて、新規会員登録を実行する(S20)。S20においては、動画配信サービスのユーザアカウントが発行されて、第2登録情報とともに第2データベースDB2に格納される。ユーザ端末30は、新規会員登録が完了した旨を受信すると、完了画面G4を表示させ(S21)、本処理は終了する。
S5において、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合(S5;Y)、S15の処理に移行する。この場合、S6~S14の処理は実行されない。即ち、ユーザ端末30は、SNSに登録されたメールアドレスの確認を省略し、新規会員登録の登録処理を実行する。
本実施形態の登録システムSによれば、ユーザが動画配信サービスに第2登録情報を登録する場合に、SNSにおけるユーザのランクがランク1よりも高いか否かの判定結果に応じた処理を実行することによって、ユーザの利便性を高めることができる。例えば、第1登録情報の信頼性に関係なく登録処理が固定されていると、信頼性が高いユーザに対して不要な確認が実行されることがあり、ユーザの手間が増大する可能性がある。この場合、ユーザが動画配信サービスの新規会員登録を途中であきらめてしまう可能性もある。この点、第1登録情報の信頼性が比較的高い場合には、第1登録情報の確認が省略されるので、ユーザの手間を軽減し、かつ、ユーザが動画配信サービスの新規会員登録を途中であきらめることを防止できる。このように、SNSにおけるメールアドレスの信頼性に応じた処理とすることで、動作配信サービスにおける新規会員登録を柔軟なものとすることができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
また、登録システムSは、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合に、確認部101によるメールアドレスの確認を省略し、ユーザのランクがランク1であると判定された場合に、確認部101にメールアドレスを確認させることによって、メールアドレスの信頼性の高いユーザに対して不要な確認が実行されることを防止し、ユーザの利便性を高めることができる。不要な確認が実行されないので、第1サーバ10の処理負荷及びユーザ端末30の処理負荷を軽減できる。不要な確認用のメッセージが送信されないので、ネットワーク負荷を軽減できる。
また、登録システムSは、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合に、確認部101によるメールアドレスの確認を省略し、かつ、メールアドレスを第2登録情報として流用することによって、メールアドレスの信頼性が高いユーザの入力に対して不要な確認が実行されることを防止し、かつ、ユーザがメールアドレスを入力しなくて済むので、ユーザの利便性を高めることができる。不要な確認が実行されないので、第1サーバ10の処理負荷及びユーザ端末30の処理負荷を軽減できる。不要な確認用のメッセージが送信されないので、ネットワーク負荷を軽減できる。
また、登録システムSは、メールアドレスが第2登録情報として流用された後に、ユーザがメールアドレスの変更を要求した場合に、確認部101に変更後のメールアドレスを確認させることによって、ユーザが変更後のメールアドレスを誤入力した場合に、誤入力されたメールアドレスが動画配信サービスに登録されてしまうことを防止できる。その結果、動画配信サービスの管理者は、ユーザと確実に連絡を取ることができる。ユーザとしても、動画配信サービスからの連絡が届かないといったことを防止でき、利便性を高めることができる。
また、登録システムSは、ユーザのランクがランク1であると判定された場合に、ユーザにメールアドレスの入力を要求したうえで、確認部101にメールアドレスを確認させることによって、ユーザが使用していないメールアドレスが動画配信サービスに登録されてしまうことを防止できる。その結果、動画配信サービスの管理者は、ユーザと確実に連絡を取ることができる。ユーザとしても、動画配信サービスからの連絡が届かないといったことを防止でき、利便性を高めることができる。
また、登録システムSは、ユーザのランクがランク1であると判定され、かつ、ユーザが入力したメールアドレスが確認部101により確認された場合に、ユーザが入力したメールアドレスを第2登録情報として取得することによって、ユーザと連絡が取れると確認されたメールアドレスを動画配信サービスに登録できる。その結果、動画配信サービスの管理者は、ユーザと確実に連絡を取ることができる。ユーザとしても、動画配信サービスからの連絡が届かないといったことを防止でき、利便性を高めることができる。
また、登録システムSは、確認用のリンクL30を含むメッセージを送信し、ユーザがリンクL30を選択したか否かを判定することによって、ユーザと連絡が取れるか否かを確実に確認することができる。ユーザからすれば、認証情報を入力せずにリンクL30を選択すれば済むため、利便性を高めることもできる。
また、登録システムSは、ユーザがリンクL30を選択したとしても所定の条件が満たされなかった場合に、ユーザと連絡が取れないと判定し、ユーザがリンクL30を選択し、かつ、所定の条件が満たされた場合に、ユーザと連絡が取れると判定することによって、ユーザと連絡が取れるか否かを、より確実に確認することができる。
また、登録システムSは、判定部302の判定結果に関係なく、第1登録情報に含まれる他の登録情報を第2登録情報として流用することによって、特に確認する必要のない情報についてはそのまま流用できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
また、登録システムSは、メールアドレスの信頼性と相関関係のあるランクを利用して、ユーザのランクが所定のランクよりも高いことを判定部302の判定基準にすることによって、ランクが高いユーザの手間を軽減して利便性を高めることができる。ランクが低いユーザからしても、古いメールアドレスが動画配信サービスに登録されてしまうことを防止でき、利便性を高めることができる。また、動画配信サービスの新規会員登録のための信頼性情報を別途設ける必要がなくなるので、登録システムSにおける情報管理が容易になる。
また、登録システムSは、複数のランクのうちの最低のランクを判定部302の判定基準にすることによって、ある程度SNSを利用しているユーザの手間を軽減して利便性を高めることができる。ほとんどSNSを利用していないユーザからしても、ほとんど利用していないSNSに登録された古いメールアドレスが動画配信サービスに登録されてしまうことを防止でき、利便性を高めることができる。
[5.変形例]
なお、本開示は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
(1)例えば、SNSに登録された第1登録情報は、複数のメールアドレスを含んでもよい。本変形例では、第1登録情報は、メインのメールアドレスと、サブのメールアドレス(携帯電話のメールアドレス等)と、を含む。サブのメールアドレスは、複数個存在してもよい。SNSにおいてユーザに何らかの連絡をする必要がある場合には、メインのメールアドレスにメッセージが送信される。サブのメールアドレスは、ユーザが指定する等の特定の場合にのみ使用される。
図10は、変形例(1)における新規会員登録の流れの一例を示す図である。図10に示すように、実施形態で登録画面G2C又は登録画面G2Eが表示されるまでの流れと同様の流れにより、これらと同様の登録画面G2Fが表示される。ユーザが入力フォームF20をフォーカスすると、SNSに登録された複数のメールアドレスのリストL26が表示される(登録画面G2Gの状態)。例えば、リストL26には、サブのメールアドレスが表示される。
ユーザは、リストL26の任意のメールアドレスを選択可能である。処理部303は、ユーザが複数のメールアドレスの何れかを選択して変更を要求した場合に、確認部101による変更後のメールアドレスの確認を省略する。図10に示すように、ユーザがリストL26の中から変更後のメールアドレスを選択した場合には、メールアドレスの確認が省略されて、変更後のメールアドレスが入力フォームF20に表示される(登録画面G2Hの状態)。なお、ランク1のユーザについては、ランク2以上のユーザと同じ取り扱いにしてもよいし、リストL26からメールアドレスを選択しても確認が実行されてもよい。
ユーザは、リストL26のメールアドレスを選択するのではなく、入力フォームF20にメールアドレスを入力することもできる。処理部303は、ユーザが変更後のメールアドレスを入力して変更を要求した場合に、確認部101に変更後のメールアドレスを確認させる。図10に示すように、ユーザが入力フォームF20に変更後のメールアドレスを入力した場合、登録画面G2Dと同様のウィンドウW23が表示される(登録画面G2Iの状態)。ウィンドウW23が表示された後の流れは、実施形態で説明した通りである。
変形例(1)によれば、ユーザがSNSに登録された複数のメールアドレスの何れかを選択してメールアドレスの変更を要求した場合に、確認部101による変更後の連絡先情報の確認を省略することによって、メールアドレスの信頼性の高いユーザに対して不要な確認が実行されることを防止し、ユーザの利便性を高めることができる。不要な確認が実行されないので、第1サーバ10の処理負荷及びユーザ端末30の処理負荷を軽減できる。不要な確認用のメッセージが送信されないので、ネットワーク負荷を軽減できる。
(2)また例えば、ランク1のユーザのメールアドレスを確認したうえで、SNSに登録されたメールアドレス等の第2登録情報を流用することは、ランク2以上のユーザよりも新規会員登録における手順が増えるので、何らかの形で第2登録情報の流用を制限していることに相当する。このような制限は、実施形態の例に限られない。本変形例では、メールアドレスの確認ではなく他の方法によって、第2登録情報の流用が制限される場合を説明する。なお、変形例(2)では、メールアドレスの確認は実行されなくてよい。
本変形例の処理部303は、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合に、第1登録情報の全部又は一部を第2登録情報として流用し、ユーザのランクがランク1であると判定された場合には、第1登録情報の全部又は一部が第2登録情報として流用されることを制限する。
制限とは、第2登録情報を流用する前に他の処理を挟むこと、第2登録情報を流用する前にユーザに何らかの操作をさせること、第2登録情報を流用しないこと、又は流用する第2登録情報の数を少なくすることである。例えば、処理部303は、ユーザのランクがランク1であると判定された場合には、第1登録情報の全部又は一部の確認を促すメッセージを表示させてもよいし、これらの再入力を要求してもよい。また例えば、処理部303は、ユーザのランクがランク1であると判定された場合には、第1登録情報の全部又は一部が第2登録情報として流用しないようにしてもよい。
変形例(2)によれば、ユーザのランクがランク1よりも高いと判定された場合に、第1登録情報の全部又は一部を第2登録情報として流用し、ユーザのランクがランク1であると判定された場合には、第1登録情報の全部又は一部が第2登録情報として流用されることを制限することによって、ランクが高いユーザの入力の手間を軽減して利便性を高めることができる。ランクが低いユーザからしても、古いメールアドレスが動画配信サービスに流用されてしまい、いちいちそれを消去して変更するといった手間を省くことができ、利便性を高めることができる。
(3)また例えば、第1サービスと第2サービスの組み合わせは、実施形態の例に限られない。登録システムSは、電子決済サービス、交通系サービス、電子商取引サービス、電子チケットサービス、金融サービス、又は通信サービスといった種々のサービスに適用可能である。
本変形例では、第1サービスの一例として、電子決済サービスを説明し、第2サービスの一例として交通系サービスを説明する。第1登録情報は、電子決済サービスにおける登録情報であり、第2登録情報は、交通系サービスにおける登録情報である。電子決済サービスと交通系サービスは、互いに連係している。例えば、電子決済サービスを利用して交通系サービスにおける電子マネーにチャージできる。また例えば、交通系サービスにおける電子マネーにチャージすると、電子決済サービスのポイントが付与される。
なお、本変形例の電子決済サービスは、電子商取引サービス等の種々のサービスを包括的に提供する提供者によって提供されるものとする。この提供者は、自身が提供する種々のサービスの第1登録情報を包括的に管理する。このため、電子決済サービスの第1登録情報は、この提供者が提供する電子商取引サービスで利用されることもある。第2サービスの一例である交通系サービスもこの提供者によって提供されてもよいが、本変形例では、交通系サービスは別の提供者によって提供されるものとする。
電子決済サービスは、ユーザに電子決済を提供するサービスである。電子決済自体は、任意の方法で実行可能であり、例えば、クレジットカード決済、デビットカード決済、銀行振込決済、ポイント決済、電子マネー決済、又はその他の電子バリュー決済であってよい。交通系サービスは、鉄道会社又はバス会社等の交通機関が提供するサービスである。ユーザは、交通系サービスから、自動改札機の入退場、定期券の購入、乗車券又は指定券の購入、又は交通系の電子マネーの利用が可能である。
ユーザ端末30には、電子決済サービスのアプリケーション(以降、電子決済アプリ)がインストールされており、ユーザは、電子決済アプリから交通系サービスの新規会員登録を行う。ユーザのランクは、電子決済サービスにおけるランクであってもよいし、電子決済サービスと同じ提供者が提供する他のサービス(電子商取引サービス等)におけるランクであってもよい。
本変形例では、電子商取引サービスにおけるランクが利用される場合を例に挙げる。第1登録情報は、電子決済サービスと電子商取引サービスで共通であり、電子商取引サービスにおける第1登録情報の信頼性は、電子決済サービスにおける第1登録情報の信頼性ということができる。例えば、ユーザのランクは、ユーザの決済額、決済回数、決済頻度、ユーザが獲得したポイント、ユーザが作成したクレジットカード、又はこれらの組み合わせによって設定される。
処理部303は、ユーザのランクがランク1よりも高い場合には、電子決済サービスに登録されたメールアドレスの確認を省略し、ユーザのランクがランク1の場合には、電子決済サービスに登録されたメールアドレスの確認を行う。メールアドレスの確認の手順は、実施形態と同様であってよい。処理部303は、電子決済サービスに登録されたユーザの氏名等の登録情報を、交通系サービスの新規会員登録に流用する。
変形例(3)によれば、ユーザが電子決済アプリから交通系サービスの新規会員登録を行う場合の利便性を高めることができる。
(4)また例えば、上記説明した変形例を組み合わせてもよい。
また例えば、処理部303は、判定部302の判定結果に基づいて、確認部101の確認をするか否かを決定し、特に第1登録情報は流用しなくてもよい。例えば、SNSを頻繁に利用するユーザは、何らかの不正を働くおそれがあるか否かをある程度推測できるので、メールアドレスの確認を省略して、他の方法によって不正を判定してもよい。一方、SNSをあまり利用していないユーザは、何らかの不正を働くおそれがあるか否かを推測しにくいので、処理部303は、動画配信サービスの新規会員登録を開始する際に、確認部101にメールアドレスの確認を依頼するによって、ある程度信頼のできるユーザであるかを確認してもよい。この場合、どの第1登録情報も流用されず、新規会員登録における全ての項目についてユーザに手入力させてもよい。
また例えば、ユーザは、SNSアプリから動画配信サービスの新規会員登録を行うのではなく、動画配信アプリ等の他の画面から、SNSのユーザアカウント及びパスワードを入力して新規会員登録を行ってもよい。また例えば、動画配信サービスの新規会員登録時に、ユーザがSNSに登録されていないメールアドレスを入力した場合には、このメールアドレスがSNSの第1登録情報として追加されてもよい。また例えば、ユーザが入力した第2登録情報が、SNSの第1登録情報として登録されていない場合、又は、SNSの第1登録情報とは異なる場合には、当該第2登録情報と同じ内容が第1登録情報として登録されてもよい。
また例えば、実施形態では、新規会員登録の場面を例に挙げたが、他の場面にも登録システムSを適用可能である。会員登録済みのユーザが第2登録情報を変更する場合には、変更後の第2登録情報が第2データベースDB2に格納されるので、第2登録情報を変更することが、動画配信サービスに第2登録情報を登録することに相当してもよい。ユーザがSNSアプリと動画アプリを連携させることが、動画配信サービスに第2登録情報を登録することに相当してもよい。ユーザアカウントだけを発行したユーザが事後的に第2登録情報を追加で登録することが、動画配信サービスに第2登録情報を登録することに相当してもよい。
また例えば、主な機能が第1サーバ10及びユーザ端末30で分担される場合を説明したが、各機能は、1台のコンピュータで実現されてもよい。また例えば、第1サーバ10で実現されるものとして説明した機能は、第2サーバ20又はユーザ端末30で実現されてもよい。また例えば、ユーザ端末30で実現されるものとして説明した機能は、第1サーバ10又は第2サーバ20で実現されてもよい。