JP7092098B2 - 転炉排ガス処理設備のサチュレータ、およびそれを用いた転炉排ガスの冷却除塵方法 - Google Patents

転炉排ガス処理設備のサチュレータ、およびそれを用いた転炉排ガスの冷却除塵方法 Download PDF

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Description

本発明は、転炉から排出される排ガス(以下、転炉排ガスという)を冷却しつつ除塵するサチュレータ、およびそれを用いた転炉排ガスの冷却除塵方法に関するものである。
転炉の稼働に伴って発生する転炉排ガスを冷却しつつ除塵するための一連の処理設備では、一般に、転炉排ガスをサチュレータへ送給して冷却と除塵(以下、1次除塵という)を行ない、その後、転炉排ガスをRSW(Ring Slit Washer)と呼ばれるベンチュリースクラバーへ送給して除塵(以下、2次除塵という)を行なう。そのような一連の処理設備にて、サチュレータで転炉排ガスの1次除塵を行なう技術は、従来から種々検討されている(特許文献1、非特許文献1参照)。それらの従来の処理設備では、転炉から排出された高温(1000℃程度)の転炉排ガスを、まず排熱回収用のボイラーへ送給して800℃程度まで冷却した後、サチュレータへ送給して1次除塵を行なう。
サチュレータは、円筒形状を呈し内部が空洞のダクト(以下、円筒形ダクトという)の中心軸を横方向に配設(以下、横置きという)して、その円筒形ダクトにスプレーノズルを取り付けて、さらにスプレーノズルにスプレー水を供給する給水手段を備えており、転炉排ガスが円筒形ダクト内を流通する間にスプレーノズルからスプレー水を噴射することによって1次除塵(すなわち冷却と除塵)を行なう。こうして1次除塵を行なった後の転炉排ガス(すなわちサチュレータ出側の転炉排ガス)の温度は100℃以下まで低下し、かつ転炉排ガス中に混入したダストは除去される。
横置きされる円筒形ダクトの中心軸(以下、ダクト中心軸という)は必ずしも水平ではなく、転炉排ガスの上流側を下流側よりも高くすることによって、転炉排ガスの進行方向に向かって下り勾配を付与して1次除塵を行なう技術が広く普及している。円筒形ダクトに下り勾配を設けることによって、円筒形ダクト内を流通する転炉排ガスに散布されたスプレー水の一部が蒸発して転炉排ガスとともに移動する一方で、スプレー水の残部が転炉排ガス中のダストを捕捉して、円筒形ダクトの底部に沿って下流方向へ流下するので、1次除塵を効率良く行なうことができる。
そして、1次除塵の効率をさらに向上するために、スプレーノズルを改善する技術が検討されている(特許文献2参照)。この技術では、スプレーノズルから噴射されるスプレー水が噴射口を頂点とする円錐形の外側面のみ(いわゆるホローコーン)を形成し、円錐形の外側面で囲まれた内部空間にはスプレー水は噴射されない。
このようにして1次除塵を行なった転炉排ガスは、ベンチュリースクラバーで2次除塵を行なった後、送風用のファンを経由してガスホルダーに貯蔵される。
以上に説明した特許文献1や非特許文献1に開示されたサチュレータでは、横置きされる円筒形ダクトのダクト中心軸の近辺にスプレーノズルが取り付けられるので、スプレーノズルにスプレー水を供給する配管(以下、給水配管という)も円筒形ダクトの内壁面からスプレーノズルまで露出して配設される。そのため、転炉排ガスとともに円筒形ダクト内を流通するダストが、スプレーノズル、給水配管および内壁面に衝突して付着し易いという問題がある。
円筒形ダクトの内壁面やスプレーノズル、給水配管に付着したダスト(以下、ダスト付着物という)は、サチュレータの稼働時間が長くなるに連れて肥大化し、かつ硬化していく。そして、円筒形ダクトが様々な原因で振動した時などに、ダスト付着物(粒径:数十mm~数百mm)が剥離して円筒形ダクトの底部に落下する。そして、上記したスプレー水とともに流下して、サチュレータの出側に設けられる排出口(以下、ダスト排出口という)まで到達する。
ダスト排出口には格子(いわゆるロストル)が設置されているので、落下した粗大なダスト付着物はダスト排出口から外部に排出されず、格子上に堆積する。その結果、排出するべき細粒のダストも格子上に堆積して目詰まりを起こし、サチュレータにおける1次除塵の効率低下を招くばかりでなく、ベンチュリースクラバーにおける2次除塵の稼働にも支障をきたす。
この問題は、円筒形ダクトの内壁面やスプレーノズル、給水配管を定期的に洗浄して、ダスト付着物が粗大になる前に除去することによって解消できる。この洗浄作業は、作業者が円筒形ダクト内に立ち入って実施するが、操業中に発生する転炉排ガスには高濃度のCOガスが含まれるので、作業者の安全を確保するため、操業を完全に停止して行なう必要がある。しかも円筒形ダクト内は、その内径が3~5mと狭いので、可搬工具を用いた少人数での作業とならざるを得ない。こうした状況により、洗浄作業には数日間の操業停止期間を要し、炉修期間の延長など、生産性の阻害要因となる。
ところが、特許文献1や非特許文献1に開示されたスプレーノズルの配列、および、特許文献2に開示されたスプレーノズルの構造は、転炉排ガスの1次除塵の効率向上を図るために開発されたものであるから、上記のようなダストの付着・粗大化の問題は考慮されておらず、その結果、定期的な洗浄作業の実施や、それによる生産性低下については避けられなかった。
特開平2-11715号公報 特開2000-176321号公報
社団法人日本鉄鋼協会編、第3版鉄鋼便覧第II巻、製銑・製鋼、462~464頁、昭和54年10月15日丸善発行
本発明は、従来の技術の問題点を解消し、スプレーノズルの選定と選定されたスプレーノズルのダクトへの設置と配列を適正に行なうことで、円筒形ダクトの内壁面やスプレーノズルにダストが付着するのを防止し、その結果、粗大なダスト付着物の発生を防止できるサチュレータ、およびそれを用いた転炉排ガスの冷却除塵方法を提供することを目的とする。
本発明者は、スプレーノズルにスプレー水を供給する給水配管にダストが付着するのを防止するために、円筒形ダクトの壁体にスプレーノズルを取り付けて1次除塵を行なう技術について検討した。つまり、スプレーノズルの噴射口のみが円筒形ダクトの内壁面に露出するように壁体に取り付ければ、スプレーノズルと給水配管が円筒形ダクト内で露出しないので、スプレーノズルと給水配管にダストが付着するのを防止でき、その結果、サチュレータ内で発生するダスト付着物の総量を減らすことが可能となる。
このような観点から、本発明者は、下り勾配を付与して横置きされた円筒形ダクトの壁体に複数個のスプレーノズルを取り付けて、噴射口からスプレー水を噴射することによって、円筒形ダクトの内壁面を洗浄しながら1次除塵を行なう技術について種々の実験を行なった。その結果、
(a)噴射されるスプレー水が噴射口を頂点とする中実円錐形(いわゆるフルコーン)を形成するスプレーノズルを使用する、
(b)円筒形ダクトの壁体に複数個のスプレーノズルを適正に配列する
ことによって、スプレーノズルと給水配管にダストが付着するのを防止し、その結果、粗大なダスト付着物の発生を防止できることを見出した。
なお、上記(a)の中実円錐形は、円錐形の外側面とその外側面で囲まれた内部空間にスプレー水が噴射される噴射形態を意味する。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
すなわち本発明は、転炉排ガスの処理設備に配設されるサチュレータであって、転炉排ガスを流通させる円筒形ダクトは、その円筒形ダクトの中心軸が転炉排ガスの進行方向に向かって下り勾配を付与して横置きされ、円筒形ダクト内にスプレー水を噴射するために円筒形ダクトの壁体に取り付けられて噴射口が円筒形ダクトの内壁面に露出する複数個のスプレーノズルを有し、スプレーノズルの噴射口がダクト中心軸よりも上方に単一の平面を形成するように配列され、スプレーノズルの噴射口から噴射されるスプレー水が噴射口を頂点とした中実円錐形を形成し、スプレー水によって形成される中実円錐形の外側面と円筒形ダクトの内壁面との交線で囲まれる噴射領域の面積SSPRAY(mm2)が円筒形ダクトの内壁面の面積SDUCT(mm2)に対して下記の(1)式を満たすサチュレータである。
本発明のサチュレータにおいては、複数個のスプレーノズルにスブレー水を供給する給水手段を含んでもよく、ダクト中心軸とスプレーノズルの噴射口によって形成される平面とが平行に配置されることが好ましい。
また、スプレー水によって形成される中実円錐形の頂角θ(°)が下記の(2)式を満たすことが好ましく、スプレーノズルの噴射口とダクト中心軸とを最短距離で結ぶ直線を含みダクト中心軸に垂直な平面において、ダクト中心軸を通り地上面に対して水平な直線と、スプレーノズルの噴射口とダクト中心軸とを最短距離で結ぶ直線とがなすダクトの周方向角度φ(°)が下記の(3)式を満たし、互いに隣り合う噴射口の間隔であるノズルピッチP(mm)が円筒形ダクトの内径D(mm)に対して下記の(4)式を満たすとともに、間隔がP/2となる位置に対向する噴射口を取り付けて千鳥配列とし、かつスプレー水によって形成される中実円錐形の中心軸であるスプレー中心軸がダクト軸方向に垂直かつ地上面に対して水平になるようにスプレーノズルが配列されることが好ましい。
さらに、給水手段から供給されるダクトに取り付けられた全てのスプレーノズルから噴射されるスプレー水の1時間あたりの供給量M(ton/hr)と円筒形ダクト内を流通する転炉排ガスの1時間あたりの流量G(Nm3/hr)とが下記の(5)式を満たすことが好ましく、噴射口から噴射されるスプレー水の液滴の体面積平均径N(mm)が下記の(6)式を満たすスプレーノズルを使用し、角度φが20°の場合は体面積平均径Nを3.0mmとし、角度φが40°の場合は体面積平均径Nを1.0mmとし、角度φが20°<φ<40°の場合は角度φと体面積平均径Nとが下記の(7)式を満たすことが好ましい。
また、本発明は、転炉排ガスの処理設備に配設されるサチュレータを用いた転炉排ガスの冷却除塵方法であって、転炉排ガスを流通させる円筒形ダクトは、その円筒形ダクトの中心軸が転炉排ガスの進行方向に向かって下り勾配を付与して横置きされ、複数個のスプレーノズルが円筒形ダクトの壁体に取り付けられ、噴射口が円筒形ダクトの内壁面に露出し、噴射口がダクト中心軸よりも上方に単一の平面を形成するように配列され、噴射口から噴射されるスプレー水が噴射口を頂点とした中実円錐形を形成し、スプレー水によって形成される中実円錐形の外側面と円筒形ダクトの内壁面との交線で囲まれる噴射領域の面積SSPRAY(mm2)が円筒形ダクトの内壁面の面積SDUCT(mm2)に対して下記の(1)式を満たすよう円筒形ダクト内にスプレー水を噴射する転炉排ガスの冷却除塵方法である。
本発明の転炉排ガスの冷却除塵方法においては、複数個のスプレーノズルにスブレー水を供給する給水手段を含んでもよく、ダクト中心軸とスプレーノズルの噴射口によって形成される平面とが平行に配置されることが好ましい。
また、スプレー水によって形成される中実円錐形の頂角θ(°)が下記の(2)式を満たすことが好ましく、スプレーノズルの噴射口とダクト中心軸とを最短距離で結ぶ直線を含みダクト中心軸に垂直な平面において、ダクト中心軸を通り地上面に対して水平な直線と、スプレーノズルの噴射口とダクト中心軸とを最短距離で結ぶ直線とがなすダクトの周方向角度φ(°)が下記の(3)式を満たし、互いに隣り合う噴射口の間隔であるノズルピッチP(mm)が円筒形ダクトの内径D(mm)に対して下記の(4)式を満たすとともに、間隔がP/2となる位置に対向する噴射口を取り付けて千鳥配列とし、かつスプレー水によって形成される中実円錐形の中心軸であるスプレー中心軸がダクト軸方向に垂直かつ地上面に対して水平になるようにスプレーノズルを配列することが好ましい。
さらに、給水手段から供給されるダクトに取り付けられた全てのスプレーノズルから噴射されるスプレー水の1時間あたりの供給量M(ton/hr)と円筒形ダクト内を流通する転炉排ガスの1時間あたりの流量G(Nm3/hr)とが下記の(5)式を満たすことが好ましく、噴射口から噴射されるスプレー水の液滴の体面積平均径N(mm)が下記の(6)式を満たすスプレーノズルを使用し、角度φが20°の場合は体面積平均径Nを3.0mmとし、角度φが40°の場合は体面積平均径Nを1.0mmとし、角度φが20°<φ<40°の場合は角度φと体面積平均径Nとが下記の(7)式を満たすことが好ましい。
SPRAY≧0.9×SDUCT ・・・(1)
90°≦θ≦130° ・・・(2)
20°≦φ≦40° ・・・(3)
0.25×D≦P≦0.50×D ・・・(4)
4.0ton/Nm3≦M/G≦8.0ton/Nm3 ・・・(5)
1.0mm≦N≦3.0mm ・・・(6)
N=3.0-0.1×(φ-20) ・・・(7)
本発明によれば、スプレーノズルの選定と選定されたスプレーノズルのダクトへの設置と配列を適正に行なうことで、ダストが付着するのを防止し、その結果、粗大なダスト付着物の発生を防止することが可能となり、産業上格段の効果を奏する。
本発明に係るサチュレータの円筒形ダクトの例を模式的に示す側面図である。 図1に示す円筒形ダクトのB-B矢視の断面図である。 図2に示す円筒形ダクトのC-C矢視の断面図である。 100×SSPRAY/SDUCT値と内壁面のダスト付着量との関係を示すグラフである。 M/G値とダストの除去量との関係を示すグラフである。 液滴のNと液滴の上方への到達高さとの関係を示すグラフである。 従来の円筒形ダクトの例を模式的に示す断面図であり、(a)はダクト中心軸に垂直な断面図、(b)はダクト中心軸に平行な断面図である。 図2に示す円筒形ダクトの展開図である。 P/D値と100×SSPRAY/SDUCT値との関係を示すグラフである。
図1は、本発明に係るサチュレータの円筒形ダクトの例を模式的に示す側面図であり、矢印Aは転炉排ガスの進行方向を示す。円筒形ダクト1は転炉排ガスの進行方向の上流側が高く、下流側が低くなるように、進行方向に向けて下り勾配を設けて横置きされる。
円筒形ダクト1の壁体には複数個のスプレーノズル5が取り付けられる。スプレーノズル5の個数は特に限定せず、円筒形ダクト1の寸法(直径、長さ)や転炉排ガスの流量等に応じて適宜設定する。スプレーノズル5にスプレー水8を供給する給水手段は図示を省略する。
図2は、図1に示す円筒形ダクト1のB-B矢視の断面図である。複数個のスプレーノズル5は、全て円筒形ダクト1の壁体に取り付けられ、噴射口が円筒形ダクト1の内壁面に露出するように、ダクト中心軸2の両側に対向して配列される。スプレー水8は、噴射口から円筒形ダクト1内に噴射され、噴射口を頂点とする中実円錐形(いわゆるフルコーン)を形成する。つまりスプレー水8は、円錐形の外側面およびその外側面で囲まれた内部空間に噴射される。図2中のθ(°)は、スプレー水8によって形成される中実円錐形の頂角を示す。
図3は、図2に示す円筒形ダクト1のC-C矢視の断面図であり、図3中のθは図2と同じく頂角を示す。図3に示すように、複数個のスプレーノズル5の噴射口は単一の平面9(以下、噴射口平面という)を形成する。その噴射口平面9が、ダクト中心軸2の下方に形成された場合は、スプレー水で捕捉されたダストがスプレーノズル5の噴射口に付着し易くなり、噴射口の目詰りを引き起こす。したがって、噴射口平面9がダクト中心軸2の上方に形成されるようにスプレーノズル5を配列する。このように複数個のスプレーノズル5を円筒形ダクト1に配列することによって、スプレー水8が噴射口から内壁面に噴射され、さらに内壁面に沿って流下するので、円筒形ダクト1の内壁面全体を十分に洗浄することが可能となる。
こうして夫々のスプレーノズル5の噴射口から噴射されるスプレー水8によって形成される中実円錐形の外側面と円筒形ダクト1の内壁面との交線で囲まれる領域(以下、噴射領域という)の全面積をSSPRAY(mm)とする。また、円筒形ダクト1の内壁面の面積をSDUCT(mm)とする。そして、100×SSPRAY/SDUCT値(%)と内壁面のダスト付着量との関係を示すグラフを図4に示す。
なお、図4の縦軸である内壁面のダスト付着量は、100×SSPRAY/SDUCT値を変化させて内壁面のダスト付着量を測定し、その測定値を100×SSPRAY/SDUCT値が10%の場合のダスト付着量の測定値で規格化して算出される値である。
図4から明らかなように、100×SSPRAY/SDUCT値が90%以上でダスト付着量を大幅に低減できる。つまり、噴射領域の面積SSPRAYが、円筒形ダクト1の内壁面の面積SDUCTに対して小さすぎると、スプレーノズル5をダクト中心軸2の上方に配列しても、円筒形ダクト1の内壁面の洗浄が不十分になり易い。したがって噴射領域の面積SSPRAYは、円筒形ダクト1の内壁面の面積SDUCTに対して(1)式を満たす必要がある。面積SSPRAYと面積SDUCTが(1)式を満たすことによって、円筒形ダクト1の内壁面全体に付着した細粒のダストを洗い流すことができる。
本発明では、スプレー水8が中実円錐形(いわゆるフルコーン)を形成するスプレーノズルを使用するので、噴射領域の全域(すなわち面積SSPRAY)にスプレー水8を噴射することができる。なお、面積SSPRAYを測定する技術については後述する。
SPRAY≧0.9×SDUCT ・・・(1)
そして、円筒形ダクト1の全長にわたって(1)式を満たし、転炉排ガスの進行方向(すなわち矢印A)に沿って安定した洗浄効果を得るためには、噴射口平面9が、ダクト中心軸2に対して平行に配置されることが好ましい。
スプレーノズル5から噴射されるスプレー水8の頂角θが小さすぎると、面積SSPRAYが減少して、(1)式を満たすことが難しくなる。スプレーノズル5の個数を増やすことによって(1)式を満たすことはできるが、スプレーノズル5にスプレー水8を供給する給水手段の構造が複雑になるという新たな問題が生じる。一方で頂角θが大きすぎると、互いに隣り合うスプレーノズル5から噴射されるスプレー水8が干渉して、1次除塵が不十分になる。したがって頂角θは(2)式を満たすことが好ましい。
90°≦θ≦130° ・・・(2)
図2中のφ(°)は、スプレーノズル5の噴射口とダクト中心軸2とを最短距離で結ぶ直線を含みダクト中心軸に垂直な平面において、ダクト中心軸を通り地上に対して水平な直線と、スプレーノズルの噴射口とダクト中心軸とを最短距離で結ぶ直線とがなす角を示す。角度φが小さすぎると、噴射口平面9がダクト中心軸2に近くなるので、内壁面の上部にダスト付着物が発生し易くなる。角度φが大きすぎると、噴射口平面9がダクト中心軸2から遠くなるので、内壁面の下部にダスト付着物が発生し易くなる。したがって角度φは(3)式を満たすことが好ましい。
20°≦φ≦40° ・・・(3)
図3中のP(mm)は、互いに隣り合うスプレーノズル5の噴射口の間隔(以下、ノズルピッチという)を示す。つまり、スプレーノズル5の噴射口平面9において、片方の長辺のノズルピッチをPとし、他方の長辺にはそのノズルビッチの中間(すなわちP/2)の位置にスプレーノズル5を配置することが好ましい。このように複数個のスブレーノズル5を千鳥配列で取り付けることによって、対向するスプレーノズル5から噴射されるスプレー水8の干渉を防止して、良好な1次除塵効果が得られるようになる。
また、ノズルピッチPが円筒形ダクト1の内径D(mm)に対して小さすぎると、スプレーノズル5を千鳥配列にしてもスプレー水8が干渉して、十分な洗浄効果が得られない。一方で、ノズルピッチPが円筒形ダクト1の内径D(mm)に対して大きすぎると、上記した面積SSPRAYが減少するので、(1)式を満たすことが難しくなる。したがってノズルピッチPと内径Dは(4)式を満たすことが好ましい。
0.25×D≦P≦0.50×D ・・・(4)
さらに洗浄効果を高めるために、スプレーノズル5の噴射口から噴射されるスプレー水8によって形成される中実円錐形の中心軸7(以下、スプレー中心軸という)をダクト軸方向に垂直かつ地上面に対して水平にすることが好ましい。スプレー中心軸7がダクト軸方向に垂直かつ地上面に対して水平になるようにスプレー水8を噴射しても、千鳥配列にすることによって、スプレー水8の干渉を防止できる。
全てのスプレーノズル5に給水手段から供給されるスプレー水の1時間あたりの供給量をM(ton/hr)とし、円筒形ダクト1内を流通する転炉排ガスの1時間あたりの流量をG(Nm3/hr)として、モデル実験によって得られたM/G値とダストの除去量との関係を図5に示す。なお、図5の縦軸であるダストの除去量(%)は、
ダストの除去量=100×(円筒形ダクト内で除去されたダスト量)÷(円筒形ダクト内に導入されたダスト量[すなわちダスト発生量])
で算出される値である。
図5から明らかなように、M/G値が4.0ton/Nm3以上でダストの除去量を大幅に高めることができる。一方で、M/G値が8.0ton/Nm3を超えると、スプレー水8の供給量Mを増やしてもダストの除去量は増えず、むしろ給水のためのポンプ電力の増加等でサチュレータの稼働コストの上昇を招く。したがってM/G値は(5)式を満たすことが好ましい。
4.0ton/Nm3≦M/G≦8.0ton/Nm3 ・・・(5)
こうしてスプレーノズル5の噴射口から噴射されるスプレー水8の液滴に十分な運動量を与えると、円筒形ダクト1の天井部に液滴を到達させて、1次除塵を効率良く行なうことができる。具体的には、液滴を大きくすれば、液滴の運動量を増加させることができる。そこで、M/G値が(5)式を満たす範囲で、液滴の大きさと液滴の上方への到達高さとの関係を調査した結果を図6に示す。図6の横軸である体面積平均径N(mm)は、ザウター径とも呼ばれ、計測した液滴の体積の総和と表面積の総和の比によって求められる値であり、オフラインで粒子径画像解析装置を用いて測定できる。その装置は、液滴にストロボ発光してCCDカメラで連続撮影し、取り込んだ画像を演算装置で解析処理するものである。
図6から明らかなように、液滴が大きくなるほど上方への到達高さが高くなる。一般的な円筒形ダクト1の内径Dは3~5mであるから、液滴のNが1.0mm以上となるスプレーノズル5を選択して、液滴が円筒形ダクト1の天井部に到達できる位置にスプレーノズル5を取り付けることが好ましい。スプレーノズル5を取り付ける位置が天井部から離れる場合は、液滴のNが大きいスプレーノズル5を選択することが好ましい、ただし、液滴のNが3.0mmを超えると、転炉排ガスに暴露される液滴の表面積が小さくなって、1次除塵の効率が低下する。したがってスプレー水8の液滴の体面積平均径N(mm)は(6)式を満たすことが好ましい。
1.0mm≦N≦3.0mm ・・・(6)
液滴の体面積平均径Nは、既に説明した角度φに密接な関係を有する指標である。つまり、角度φは20°≦φ≦40°の範囲内が好ましいが、φ=20°の場合に液滴のNを3.0mmとし、φ=40°の場合に液滴のNを1.0mmとし、20°<φ<40°の範囲では(7)式に基づいてNを設定することによって、1次除塵の効果を著しく高めることができる。
N=3.0-0.1×(φ-20) ・・・(7)
ここで、上記の(1)式で規定される面積SSPRAYを求める方法について説明する。
面積SSPRAYは、CADで作図した図面から幾何学的に求める、実験を行なって実測する、あるいは数値シミュレーションで算出する等によって求められる。たとえばCADで作図した図面から幾何学的に求める場合は、円筒形ダクト1の内壁面にスプレーノズル5の噴射口を配列し、各々のスプレーノズルからスプレー水8が円錐形に噴射されるものとして、その円錐形の外側面が円筒形ダクト1の内壁面と交わって形成される交線を求める。円錐形の頂角θは、スプレーノズルのカタログ値を用い、円錐形の外側面は円筒形ダクト1の内壁面に交わるまで延長する。こうして得られた交線で囲まれる領域を噴射領域と見做す。隣合うスプレーノズルから噴射されるスプレー水8が重なる場合は、単独のスプレーノズル5で形成される噴射領域と同等に、スプレー水8が円筒形ダクト1の内壁面に到達する領域を噴射領域と見做す。このようにして、取り付けられた全てのスプレーノズルの噴射口から噴射されたスプレー水8の外側面が円筒形ダクト1の内壁面と交わって形成される領域の面積がSSPRAYである。
ここで図2、8を参照して、SSPRAYとSDUCTについて説明する。既に説明した通り、図2は円筒形ダクト1の断面図である。図8は、図2におけるダクト中心軸2の鉛直下方に位置する内壁面を起点(すなわち0°)とし、そこから全周(すなわち360°)にわたって円筒形ダクト1の内壁面を展開して示す図である。その図8中の噴射領域10(すなわちスプレー水8の液滴が内壁面に到達する領域)の総面積がSSPRAYであり、図8の周囲を囲む矩形の面積がSDUCTである。
図9は、頂角θが90°および120°の場合に、内径Dに対するノズルピッチPの比(=P/D)と100×SSPRAY/SDUCT値との関係を示すグラフである。たとえば頂角θが120°であるスプレーノズル5を用いて、角度φが30°の位置に形成される噴射口平面9の長辺に沿って千鳥配列(P=0.3×D)で取り付け、スプレー中心軸7を水平にした場合は、SSPRAY=0.95×SDUCTである。また、頂角θが90°であるスプレーノズル5を用いて、角度φが30°の位置に形成される噴射口平面9の長辺に沿って千鳥配列(P=0.5×D)で取り付け、スプレー中心軸7を水平にした場合は、SSPRAY=0.90×SDUCTである。
以上に説明した本発明のサチュレータによれば、スプレーノズルの選定と選定されたスプレーノズルのダクトへの設置と配列を適正に行なうことで、ダストが付着するのを防止し、その結果、粗大なダスト付着物の発生を防止することができる。これにより、転炉の炉修に合わせて行なうサチュレータの清掃に要する時間を短縮するとともに、当初の計画通り進行させることができる。また転炉の稼働中に、ロストルの目詰まりに起因する1次除塵の能力低下も防止できる。
転炉排ガスの処理設備に本発明のサチュレータを設置して、転炉を600チャージにわたって稼働する間、転炉排ガスの1次除塵を行ない、サチュレータ出側の転炉排ガスの平均温度、ダスト排出口から排出された1ケ月あたりのダスト排出量、600チャージ終了後に円筒形ダクト内に残留したダスト堆積量を測定した。これを発明例とし、得られたデータを表1に示す。
従来は、図7に示すように、円筒形ダクト1のダクト中心軸2に、ホローコーン型のスプレーノズル5を取り付けて1次除塵を行なっていた。これを従来例とする。なお、図7(a)はダクト中心軸に垂直な断面図、(b)はD-D矢視の断面図であり、スプレーノズル5にスプレー水を供給するための給水配管は図示を省略する。
従来例については、操業データを解析して、サチュレータ出側の転炉排ガスの平均温度、ダスト排出口から排出された1ケ月あたりのダスト排出量、600チャージ終了後に円筒形ダクト内に残留したダスト堆積量のデータを得た(表1参照)。
Figure 0007092098000001
表1に示すように、発明例と従来例のサチュレータ出側における転炉排ガスの平均温度は同等であり、冷却効果の差は認められなかった。
円筒形ダクトからのダスト排出量は、発明例が1050ton/月であったのに対して、従来例は1030ton/月であった。このデータは、発明例がフルコーン型のスプレーノズルを適正に配置したことによって、洗浄効果が向上したことを示している。
円筒形ダクト内のダスト堆積量は、発明例が2.4tonであったのに対して、従来例は5.3tonであった。このデータは、発明例がスプレーノズルと給水配管が円筒形ダクト内で露出させないので、スプレーノズルと給水配管にダストが付着するのを防止し、その結果、ダスト付着物の総量が減少したことを示している。
1 円筒形ダクト
2 ダクト中心軸
3 水平面
4 ダスト排出口
5 スプレーノズル
6 水平面
7 スプレー中心軸
8 スプレー水
9 噴射口平面
10 噴射領域

Claims (15)

  1. 転炉排ガスの処理設備に配設されるサチュレータであって、
    前記転炉排ガスを流通させる円筒形ダクトは、該円筒形ダクトの中心軸が前記転炉排ガスの進行方向に向かって下り勾配を付与して横置きされ、
    前記円筒形ダクト内にスプレー水を噴射するために前記円筒形ダクトの壁体に取り付けられ、噴射口が前記円筒形ダクトの内壁面に露出する複数個のスプレーノズルを有し、
    前記スプレーノズルの前記噴射口が前記ダクト中心軸よりも上方に単一の平面を形成するように配列され、
    前記スプレーノズルの前記噴射口から噴射される前記スプレー水が前記噴射口を頂点とした中実円錐形を形成し、
    前記スプレー水によって形成される前記中実円錐形の外側面と前記円筒形ダクトの前記内壁面との交線で囲まれる噴射領域の面積SSPRAY(mm2)が前記円筒形ダクトの前記内壁面の面積SDUCT(mm2)に対して下記の(1)式を満たすことを特徴とするサチュレータ。
    SPRAY≧0.9×SDUCT ・・・(1)
  2. 転炉排ガスの処理設備に配設されるサチュレータであって、
    前記転炉排ガスを流通させる円筒形ダクトは、該円筒形ダクトの中心軸が前記転炉排ガスの進行方向に向かって下り勾配を付与して横置きされ、
    該円筒形ダクト内にスプレー水を噴射するために前記円筒形ダクトの壁体に取り付けられ、噴射口が前記円筒形ダクトの内壁面に露出する複数個のスプレーノズルと、
    該スプレーノズルに前記スプレー水を供給する給水手段と、を有し、
    前記スプレーノズルの前記噴射口が前記ダクト中心軸よりも上方に単一の平面を形成するように配列され、
    前記スプレーノズルの前記噴射口から噴射される前記スプレー水が前記噴射口を頂点とした中実円錐形を形成し、
    前記スプレー水によって形成される前記中実円錐形の外側面と前記円筒形ダクトの前記内壁面との交線で囲まれる噴射領域の面積SSPRAY(mm2)が前記円筒形ダクトの前記内壁面の面積SDUCT(mm2)に対して下記の(1)式を満たすことを特徴とするサチュレータ。
    SPRAY≧0.9×SDUCT ・・・(1)
  3. 前記ダクト中心軸と前記スプレーノズルの前記噴射口によって形成される前記平面とが平行に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のサチュレータ。
  4. 前記スプレー水によって形成される前記中実円錐形の頂角θ(°)が下記の(2)式を満たすことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のサチュレータ。
    90°≦θ≦130° ・・・(2)
  5. 前記スプレーノズルの前記噴射口と前記ダクト中心軸とを最短距離で結ぶ直線を含み前記ダクト中心軸に垂直な平面において、前記ダクト中心軸を通り地上面に対して水平な直線と、該スプレーノズルの噴射口と該ダクト中心軸とを最短距離で結ぶ該直線とがなす該ダクトの周方向角度φ(°)が下記の(3)式を満たし、互いに隣り合う前記噴射口の間隔であるノズルピッチP(mm)が前記円筒形ダクトの内径D(mm)に対して下記の(4)式を満たすとともに、間隔がP/2となる位置に対向する前記噴射口を取り付けて千鳥配列とし、かつ前記スプレー水によって形成される前記中実円錐形の中心軸であるスプレー中心軸が該ダクト軸方向に垂直かつ地上面に対して水平になるように前記スプレーノズルが配列されることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のサチュレータ。
    20°≦φ≦40° ・・・(3)
    0.25×D≦P≦0.50×D ・・・(4)
  6. 前記ダクトに取り付けられた全てのスプレーノズルから噴射される前記スプレー水の1時間あたりの供給量M(ton/hr)と前記円筒形ダクト内を流通する前記転炉排ガスの1時間あたりの流量G(Nm3/hr)とが下記の(5)式を満たすことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のサチュレータ。
    4.0ton/Nm3≦M/G≦8.0ton/Nm3 ・・・(5)
  7. 前記噴射口から噴射される前記スプレー水の液滴の体面積平均径N(mm)が下記の(6)式を満たす前記スプレーノズルを使用することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のサチュレータ。
    1.0mm≦N≦3.0mm ・・・(6)
  8. 前記角度φが20°の場合は前記体面積平均径Nを3.0mmとし、前記角度φが40°の場合は前記体面積平均径Nを1.0mmとし、前記角度φが20°<φ<40°の場合は前記角度φと前記体面積平均径Nとが下記の(7)式を満たすことを特徴とする請求項7に記載のサチュレータ。
    N=3.0-0.1×(φ-20) ・・・(7)
  9. 転炉排ガスの処理設備に配設されるサチュレータを用いた前記転炉排ガスの冷却除塵方法であって、
    前記転炉排ガスを流通させる円筒形ダクトは、該円筒形ダクトの中心軸が前記転炉排ガスの進行方向に向かって下り勾配を付与して横置きされ、
    複数個のスプレーノズルが、前記円筒形ダクトの壁体に取り付けられ、噴射口が前記円筒形ダクトの内壁面に露出し、
    前記噴射口が前記ダクト中心軸よりも上方に単一の平面を形成するように配列され、
    前記噴射口から噴射される前記スプレー水が前記噴射口を頂点とした中実円錐形を形成し、
    前記スプレー水によって形成される前記中実円錐形の外側面と前記円筒形ダクトの前記内壁面との交線で囲まれる噴射領域の面積SSPRAY(mm2)が前記円筒形ダクトの前記内壁面の面積SDUCT(mm2)に対して下記の(1)式を満たすよう前記円筒形ダクト内に前記スプレー水を噴射することを特徴とする転炉排ガスの冷却除塵方法。
    SPRAY≧0.9×SDUCT ・・・(1)
  10. 前記ダクト中心軸と前記スプレーノズルの前記噴射口によって形成される前記平面とが平行に配置されることを特徴とする請求項9に記載の転炉排ガスの冷却除塵方法。
  11. 前記スプレー水によって形成される前記中実円錐形の頂角θ(°)が下記の(2)式を満たすことを特徴とする請求項9または10に記載の転炉排ガスの冷却除塵方法。
    90°≦θ≦130° ・・・(2)
  12. 前記スプレーノズルの前記噴射口と前記ダクト中心軸とを最短距離で結ぶ直線を含み前記ダクト中心軸に垂直な平面において、前記ダクト中心軸を通り地上面に対して水平な直線と、該スプレーノズルの噴射口と該ダクト中心軸とを最短距離で結ぶ該直線とがなす該ダクトの周方向角度φ(°)が下記の(3)式を満たし、互いに隣り合う前記噴射口の間隔であるノズルピッチP(mm)が前記円筒形ダクトの内径D(mm)に対して下記の(4)式を満たすとともに、間隔がP/2となる位置に対向する前記噴射口を取り付けて千鳥配列とし、かつ前記スプレー水によって形成される前記中実円錐形の中心軸であるスプレー中心軸が該ダクト軸方向に垂直かつ地上面に対して水平になるように前記スプレーノズルが配列することを特徴とする請求項9~11のいずれか一項に記載の転炉排ガスの冷却除塵方法。
    20°≦φ≦40° ・・・(3)
    0.25×D≦P≦0.50×D ・・・(4)
  13. 前記ダクトに取り付けられた全てのスプレーノズルから噴射される前記スプレー水の1時間あたりの供給量M(ton/hr)と前記円筒形ダクト内を流通する前記転炉排ガスの1時間あたりの流量G(Nm3/hr)とが下記の(5)式を満たすことを特徴とする請求項9~12のいずれか一項に記載の転炉排ガスの冷却除塵方法。
    4.0ton/Nm3≦M/G≦8.0ton/Nm3 ・・・(5)
  14. 前記噴射口から噴射される前記スプレー水の液滴の体面積平均径N(mm)が下記の(6)式を満たす前記スプレーノズルを使用することを特徴とする請求項9~13のいずれか一項に記載の転炉排ガスの冷却除塵方法
    1.0mm≦N≦3.0mm ・・・(6)
  15. 前記角度φが20°の場合は前記体面積平均径Nを3.0mmとし、前記角度φが40°の場合は前記体面積平均径Nを1.0mmとし、前記角度φが20°<φ<40°の場合は前記角度φと前記体面積平均径Nとが下記の(7)式を満たすことを特徴とする請求項14に記載の転炉排ガスの冷却除塵方法。
    N=3.0-0.1×(φ-20) ・・・(7)
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