JP7091690B2 - 色ムラが抑制されている発泡容器 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂を用いて成形され且つ容器の胴部に発泡セルが分布している発泡領域を有している発泡容器に関するものである。
現在、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステル容器は、透明性、耐熱性、ガス遮断性等の特性に優れており、種々の用途に広く使用されている。
一方、近年では、資源の再利用が強く求められ、上記のようなポリエステル容器に関しても、使用済みの容器を回収し、リサイクル樹脂として種々の用途への再利用が図られている。
ところで、包装容器内に収容される内容物については、光により変質しやすいもの、例えばある種の飲料、医薬品、化粧品などは、顔料等の着色剤を樹脂に配合した樹脂組成物を用いて成形された不透明容器に収容されて提供される。このような不透明容器では、資源の再利用の点からは、着色剤の配合は望ましくない。従って、着色剤を配合せずに遮光性(不透明性)を付与するという観点から、マイクロセルラー技術を利用して容器壁が発泡している発泡容器が種々提案されている。
このような発泡容器では、容器壁中での発泡セルの分布状態により、遮光性が付与されると同時に、光沢性の高い外観(例えばパール調)が得られることが知られているが(特許文献1参照)、さらに、容器壁を形成する樹脂に着色剤が分散されている場合には、極めて特異的な外観が得られ、例えば、金属顔料が使用されていないにもかかわらず、金属光沢が発現することが知られている(特許文献2参照)。
即ち、発泡セルが分布している発泡容器は、着色剤が分散された樹脂を用いて成形されている場合には、独特の外観が得られ、高い加飾性が付与されるため、リサイクル性を有していなくとも、高い商品価値を有する。
このような発泡容器について検討していく過程で、本発明者等は、容器胴部に色ムラが生成する場合があるとの知見を得た。特に、着色剤が分散された樹脂から成形された着色発泡容器や、横平断面で延伸倍率の異なる胴部を有する容器では、この色ムラが無視できないレベルとなっている。
特許第4839708号 WO2013/146109
従って、本発明の目的は、発泡容器において、周方向の色ムラが有効に抑制された発泡容器を提供することにある。
本発明者等は、発泡容器の色ムラの原因について多くの実験を行って検討した結果、色ムラが発生する大きな原因は、着色剤の分散状態ではなく、発泡セルの形態や個数、スキン層厚みなどのバラツキにあるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、着色剤が分散された熱可塑性樹脂からなり、有彩色に着色されていると共に、器壁内部に偏平形状の発泡セルが分布している発泡領域が胴部に形成されている、横平断面で延伸倍率の異なる胴部を有する発泡容器において、
前記胴部に形成されている発泡領域の全体にわたって、同一面内且つ同一高さで、JISZ8722に準拠したC光2°視野におけるL*値を比較したときに、その差が4以下であり、
前記胴部横平断面における最小径は、最大径の79%以下であることを特徴とする発泡容器が提供される。
本発明の発泡容器においては、
(1)前記胴部の外面は、表面粗さRaが5μm以下の平滑面となっていること、
(2)前記胴部に比して小径の内容物排出用ノズル部を有しているボトルの形態を有しており、該ノズル部には、前記発泡セルは分布していないこと
好適である。
本発明の発泡容器は、発泡セルが容器の胴部壁中に分布している発泡領域の全体にわたって、同一面内且つ同一高さで、JISZ8722に準拠したC光2°視野における、横方向のL*値を比較したときに、その差が4以下にあるという大きな特徴を有している。このように明度のバラツキが小さな値を示すということは、発泡領域の何れの部分でもほぼ同じ明度を示すということであり、この結果、本発明の発泡容器は、発泡領域における色ムラが有効に抑制されたものとなっている。即ち、着色剤が配合されているか否かにかかわらず、明度のバラツキによる色ムラが有効に解消されている。
即ち、発泡容器に認められる色ムラは、発泡セルの形態、大きさ、厚み方向での発泡セルの個数などのバラツキが要因であると考えられる。これらのバラツキは、光線透過率のバラツキをもたらし、発泡領域において、光の透過率が大きい部分と小さい部分とが存在することとなる。例えば、発泡セルが多重に重なっている部分は、光の透過率が小さく、反射量が多いため、発せられる色が明るく視認されるが、発泡セルの重なり度合いが少ない部分では、発泡セルによる光の反射や散乱の度合いが少なく、光の透過量が多い(反射量が少ない)ため、色が暗く視認される。このような結果として、色ムラが認識されると考えられる。また、発泡セルの重なり合いだけでなく、発泡セルの偏平度によっても、発泡セルによる光の反射や散乱の度合いが変化し、その結果として色ムラに影響することがある。特に、着色剤が分散された容器においては、発泡セルの重なり度合いや発泡セルの偏平度による明暗に加え、着色剤による光吸収の影響が加わるため、非着色状態に比べ色ムラが視認されやすい。
しかるに、本発明の発泡容器では、上述したように、容器正面における周方向の明度がほぼ一定となっており、この結果として、周方向の色ムラが有効に抑制され、均一な色を呈するため、その商品価値は極めて高い。
かかる本発明の発泡容器は、発泡による軽量性ばかりか、発泡容器に特有の着色された外観を有しており且つ色ムラが有効に抑制されていることから、特に加飾が要求される分野、特に化粧品容器などの用途に極めて有用である。
本発明の発泡容器の胴部に形成された発泡領域での側断面を示す図である。 本発明の発泡容器の原理を説明するための図。 本発明の発泡容器の形態の例を示す図。 本発明の発泡容器の形態の他の例を示す図。 本発明の発泡容器の製造に使用するプリフォームの形態を示す図。
<発泡容器>
本発明の発泡容器は、熱可塑性樹脂により成形されたものであり、容器の胴部には、マイクロセルラー技術を利用しての物理発泡或いは化学剤を発泡剤として用いた化学発泡によって、内部に発泡セルが分布している発泡領域が形成されている。従って、この容器は、全体として、用いた着色剤が発する色を呈しており、また、着色剤が配合されていない場合には、発泡セルの分布による遮光性の増大により、白濁、白色或いは白色パール調を呈するものとなっている。
尚、マイクロセルラーによる発泡とは、不活性ガスを発泡剤として樹脂に含浸させ、このガスを気泡に成長させて発泡セルを物理的に形成するという技術であり、小さな発泡セルを全体に均等に分布するように発泡をコントロールし得る点で、熱分解により窒素や炭酸ガス等のガスを発生する化合物を発泡剤として用いた化学発泡とは異なる。本発明では、求める発泡セルの大きさや分布に応じ、これらの発泡剤を使い分け、物理発泡や化学発泡により発泡セルを生成させることになる。
容器胴部に形成されている発泡領域での断面(最大延伸方向に沿った垂直断面)を示す図1を参照して、この容器の胴部壁1を形成している樹脂マトリックス3中に多数発泡セル5が多数分布している。着色発泡容器の場合は、この樹脂マトリックス3中には、着色剤が分散されており、これにより、容器全体が着色剤の色に着色されたものとなっている。また、着色剤が配合されていない場合には、白濁、白色或いは白色パール調を呈する。
このような発泡領域が胴部壁1に形成されている本発明の発泡容器は、胴部外面で測定した、同一面内且つ同一高さで、JISZ8722に準拠したC光2°視野における、周方向のL*値の差が4以下、特に好ましくは3以下となっており(即ち、発泡領域外面での明度のバラツキが小さい)、これにより、周方向の色ムラが有効に抑制され、その商品価値が著しく高められている。
ところで、本発明の発泡容器は、上記のように明度のバラツキを小さくするために、発泡後に延伸されていることが必要である。即ち、図1から理解されるように、発泡後に延伸されているために、発泡セル5は、樹脂マトリックス3を形成しているプラスチックが延伸されているため、何れも、最大延伸方向が最も長くなるように引き伸ばされた扁平形状を有している。
光反射のバラツキ及び色ムラ解消の原理を説明するための図2を参照して、発泡セル5が樹脂マトリックス3中に分布している場合、発泡セル5が存在している部分では、外面からの光が発泡セル5で反射するが、発泡セル5が存在していない部分では、光は樹脂マトリックス3中に侵入して透過していく。従って、発泡セル5が密に存在している部分では光の反射率が高いが、発泡セル5が疎な部分では光の反射率が小さくなる。このように、光の反射率が高い部分(発泡セル5が密に存在する部分)と光の反射率が低い部分(発泡セル5が疎な部分)とが存在すると、色ムラが生じるようになる。光の反射率が高い部分では、色が明るく視認され、光の反射率が低い部分では、光の透過量が多いため、色が暗く視認されるため、このような明暗が色ムラとして認識されてしまうのである。
このように、本発明では、発泡領域における色ムラを防止するためには、周方向の明度バラツキが前述した範囲となるように、光の反射率のバラツキを少なくしているわけである。この場合、反射率のバラツキは、小さいほど色ムラの防止に有利であるが、色ムラが肉眼で視認できない程度に反射率のバラツキを小さくすればよく、結果として、明度L*の差が前述した範囲(4以下、好ましくは3以下)となるように設定している。
上述したように、本発明では、外部から視認される色ムラを防止するために、反射率のバラツキを小さくしているわけであるが、上記の説明から理解されるように、この反射率のバラツキを小さくするためには、疎密がないように発泡セル5を均一に分布することが必要である。このために、延伸成形により、発泡セル5の形態は、図1に示されているように、延伸方向に引き伸ばされた偏平形状となっている。延伸成形されていない場合には、発泡セル5は球形に近い形態を有しているが、この場合には、隣り合う発泡セル5間の隙間(発泡セルが存在していない部分)の面積が、発泡セル5が占める面積に対して大きくなってしまうため、発泡セル5の疎密が大きくなり、反射率のバラツキを前述した範囲に小さくすることができなくなってしまう。
従って、本発明では、延伸成形により、発泡セル5が偏平状の形態に引き伸ばされており、例えば、図1の側断面でみて、発泡セル5のアスペクト比(延伸方向長さL/厚みt)が1.5以上の範囲にあることが好ましい。このアスペクト比が小さい場合には、延伸が不十分であり、光が入射したときの発泡セル5による多重反射が顕著となり、正反射が少なくなる結果として、反射率のバラツキを前述した範囲に小さく抑制することが困難である。
また、必要以上の延伸により、このアスペクト比が必要以上に大きくなると、容器の形態によっては、発泡領域の全体にわたって発泡セル5のアスペクト比を一定の範囲内に収めることが困難となる場合があり、例えば、部分的に延伸による引き延ばしが不十分な個所或いは過度に引き延ばされてしまう箇所が生じてしまい、全体としてみると、アスペクト比の大きなバラツキを生じ、反射率のバラツキを小さく抑えることが困難になることがある。従って、発泡セル5のアスペクト比は、20以下となるように、引き伸ばしが抑えられていることが望ましい。
尚、アスペクト比は、延伸方向長さLと厚みtとの比(L/t)であるが、容器の形態への延伸成形は、通常、軸方向の延伸と周方向の延伸との2軸延伸により行われるため、上記のアスペクト比は、軸方向の延伸方向長さ及び周方向への延伸方向長さの何れについても満足していることが必要である。
本発明の着色発泡容器では、胴部壁1の厚みd方向に分布している発泡セル5の個数が5個以上、特に10個以上となるように発泡が調整されていることが好適である。
即ち、アスペクト比を大きくして発泡セル5間の隙間を発泡セル5に比して小さくしても、機械的加工により隙間を小さくしているわけではないので、どうしてもバラツキを生じてしまう。このような隙間の大きさのバラツキにより生じる反射率のバラツキを無視できるレベルに抑制するために、上記のように、胴部壁1の厚みd方向に分布する発泡セル5の個数を多くすることが好適である。
また、本発明の着色発泡容器の胴部壁1の厚みdは、その用途に応じて適宜の範囲にあればよいが、特に上述したように厚みd方向に分布している発泡セル5の個数を多くするという観点から、厚みdは200μm以上、特に300μm以上に設定されていることが好適である。
一般に、上記のように発泡セル5のアスペクト比及び厚みd方向への個数を調整して反射率の明度L*が調整されている場合、発泡領域での平均の反射率は30~90%程度であり、且つ全光線透過率は70%以下となり、着色剤と発泡セル5とにより、高い反射率と遮光性が発現している。尚、全光線透過率は配合する着色剤が活性を示さない、即ち吸収係数a=0となるような波長で測定される。
さらに、本発明の着色発泡容器では、特許文献2にも記載されているように、容器壁1の外面に発泡セル5が分布していない薄い表皮層7(例えば厚みが200μm以下)が形成されていることが好ましく、このような表皮層7の形成により、発泡による表面凹凸の形成が回避され、その外面を平滑面、例えば、平均表面粗さRa(JIS B 0601)が5μm以下の平滑面とすることが、着色による加飾効果を最大限に発揮する上で最も好適である。即ち、このような表皮層7及び平滑面の存在は、扁平状の発泡セル5での正反射や多重反射、光の散乱、さらには光の干渉作用を効果的に発現させ、さらに、表皮層7によるマニキュア効果(表面での光の屈折率等が一様である)と共に、着色剤による色味も加わり、光沢のある外観を発現させることができる。
尚、本出願人による特許に係る特許文献2には、上記のような表皮層及び平滑面についての開示がある。しかしながら、この特許文献1では、アスペクト比等についてのバラツキを考慮しておらず、この結果、発泡領域での明度L*の差が4を超えており、無視し得ないレベルで色ムラが発生しており、本発明の着色発泡容器ほどの加飾性は得られていない。
前述した説明から理解されるように、発泡領域の全体にわたって光の反射率のバラツキを小さくするためには、発泡セルの形状や大きさについてのバラツキが少なく、さらに、容器壁の厚み方向に分布している発泡セルの個数についてもバラつきを少なくすることが必要であり、これらの平均値が一定の範囲にあればよいというものではない。発泡セルの形状、大きさ及び厚み方向に分布している個数バラツキがあると、光の透過性にバラツキを生じてしまい、これらが反射率のバラツキをもたらし、結果として色ムラが生じてしまうこととなる。
従って、本発明においては、化学発泡により発泡セル5を生成させることも可能ではあるが、特に発泡セル5の形状や大きさ等の調整を容易に行うことが可能なマイクロセルラー技術による物理発泡が好適に適用される。
上述した本発明の着色発泡容器において、この成形に用いる樹脂、即ち、マトリックス3の樹脂としては、化学発泡や物理発泡が可能である限り特制限されないが、特に不活性ガスを含浸させてのマイクロセルラーによる発泡が可能である公知の熱可塑性樹脂が好適に使用される。例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体、環状オレフィン共重合体などのオレフィン系樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル系共重合体;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α-メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂;ナイロン6、ナイロン6-6、ナイロン6-10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びこれらの共重合ポリエステル等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリフエニレンオキサイド樹脂;ポリ乳酸など生分解性樹脂;などを使用することができる。勿論、これらの熱可塑性樹脂のブレンド物を使用することもできる。
本発明において、最も好適な樹脂は、発泡セル5の形態や個数調整のための延伸成形性の観点から、PETに代表されるポリエステル樹脂である。
また、着色のために上記樹脂に配合される着色剤としては、特に制限されず、目的とする色に応じて、種々の顔料を使用することができる。
尚、所謂メタリック顔料と呼ばれる高価な顔料、例えば、銅粉、アルミニウム粉、亜鉛粉、金粉、銀粉などの金属粉顔料や、雲母や鱗片状チタン、鱗片状ステンレスなどの鱗片状(フレーク状)顔料、或いはこのような鱗片状顔料の表面をコバルト、ニッケル、チタン等の金属微粒子で被覆した顔料(光輝顔料)を使用し、これらを、適宜、他の色の顔料等と併用することにより、メタリックな外観を得ることができるが、本発明では、このようなメタリック顔料を使用せずとも、特許文献2と同様、金属光沢を有する加飾性の高い外観を得ることができるため、コストの低減からも、このような高価な顔料を敢えて使用する必要はない。即ち、発泡セル5が分布している発泡領域では、光の散乱、反射、干渉及び表皮層によるマニキュア効果による光沢或いは艶が加わって当該色に応じた金属色を示すようにできる。例えば、金色を得ようとする場合には、橙~緑系の顔料を使用すると、金色を呈することができる。
尚、本発明の発泡容器は、着色剤が配合されていなくともよいが、本発明の効果を最大限に発揮させる上では、着色剤、特に有彩色の顔料を使用することが好ましく、酸化チタン等の白色顔料の使用は避けることが望ましい。即ち、白色に着色されている場合には、前述した色ムラが発生していた場合にも、その色ムラを視認し難く、光反射率のバラツキを小さくしても、さほどのメリットがないからである。
上述した着色剤は、一般に、着色マスターバッチの状態で、前述した樹脂100質量部当り、2.5乃至20質量部、特に5乃至10質量部の量で使用される。
本発明の着色発泡容器は、延伸されて偏平状に引き伸ばされた発泡セル5の形態や分布状態の調整により、発泡領域の外面での明度L*の差が4以下、好ましくは3以下となっている限りにおいて、その形態は特に制限されないが、例えば、図1に示されている表皮層7を備えている形態は、非ラミネート構造であり、胴部壁1中での気泡の成長及び引き伸ばしにより形成されているものである。
また、均一な色による加飾性を最大限に活かすという点で、ボトルの形状を有していることが好ましい。
このようなボトルの形態の例としては、これに限定されるものではないが、その代表例として図3及び図4に示される形態を有するものを挙げることができる。尚、これらの図は、側面図(A)及び平面図(B)を示すものであるが、何れにおいても、ボトルに装着されるべきキャップは省略されている。
図3のボトル(全体として10で示されている)は、胴部11の上部に小径の内容物排出用ノズル13が設けられている。このノズル13は、その外面にキャップ装着のための螺子13aや搬送のために使用されるサポートリング13bなどを有しており、水平方向に張り出している肩部15を介して胴部11に連なっている。また、胴部11の下端は底部17により閉じられている。
かかる形態のボトルにおいて、胴部11の一部を部分的に偏平状の発泡セル5が分布している発泡領域とすることも可能であるが、通常は、発泡領域での色ムラを抑制するという効果を十分に活かすために、胴部11の全体が発泡領域となっており、その壁内に偏平状の発泡セル5が分布している。
また、上記のノズル13と胴部11とを連結している肩部15及び胴部11を閉じている底部17も発泡領域となっており、その壁部に偏平状の発泡セル5が分布しているが、ノズル13は非発泡領域となっており、この壁部には発泡セル5は分布していない。ノズル13は、螺子13aやサポートリング13bを備えているため、発泡による強度低下を回避する必要があるためである。また、この部分は、通常、未延伸部分であるため、偏平状の発泡セル5を形成することもできない。
従って、上記のボトルは、発泡セル5が分布していないノズル13と、発泡セルが分布している胴部11及び肩部15とでは、かなり色味が異なったものとなる。例えば、茶色系の着色顔料が配合されていた場合には、ノズル11は茶色となっているが、胴部11及び肩部15は、金色を呈するものとなっている。これは特許文献2にも記載されているとおりである。
この図3に示されているボトルは、本発明の効果を活かせる形態を有しており、図3(B)に示されているように、この胴部11は楕円形状の平断面を有しており、全体として楕円柱形状を有している。即ち、このような形態のボトルでは、長軸面領域xと短軸面領域yとを有する形状を有している。
本発明者等の研究によると、このような形態のボトルにおいて、色ムラが顕著となる傾向がある。特に、最大径d1に対して最小径d2の割合が79%以下となるような形状の場合には、色ムラが明瞭に視認される。即ち、図3(B)から理解されるように、最小径d2の部分(長軸面領域Xの中央部分)は低延伸部であり、最大径d1の部分(短軸面領域Yの中央部分)は高延伸部となっている。このため、長軸面領域Xの中央部分(短軸面領域Yの端部分)と短軸面領域Yの中央部分(長軸面領域Xの端部分)とで発泡セル5の形態(アスペクト比)が大きく異なってしまい、この結果、長軸面領域Xでみると、その中央部分は暗く、端部分は明るくなってしまい、このような明暗差によって色ムラが顕著となってしまうわけである。
しかるに、本発明では、偏平状の発泡セル5の形態等が均一となるようにして光反射のバラツキが小さくなるように調整されているため、このような高延伸部のコーナーyに由来する明暗差も有効に解消されており、色ムラが有効に抑制されている。(例えば、後述するプリフォームのブロー成形によりボトルを成形するに際して、プリフォームの高延伸される部分の温度を低く、低延伸部分の温度が高くなるように温度分布を形成してブロー成形を行うことにより、光反射のバラツキを小さく調整できる。)
尚、本発明においては、肩部15も発泡領域となっているが、この部分での反射光のバラツキ調整は敢えて行う必要はない。この部分は、胴部11ほど目立つ部分ではなく、多少の色ムラが生じていたとしても、外観特性にさほど影響を与えないからである。同様に、底部17も発泡領域となっているが、この部分は、外部から見えない部分であり、色ムラを完全に無視できるため、やはり、反射光のバラツキ調整は必要とされない。
また、図4のボトルは、図4(B)から理解されるように、矩形状の平断面を有している。
このような矩形状ボトルでは、4つの面xを有しており、2つの面xが連なる部分にコーナーyが形成されており、このようなコーナーyが4つ存在している。即ち、対角線上に位置する2つのコーナー部yを結ぶ直線の長さが長径d1となり、この2つのコーナー部yを両端に有する面xの長さが短径d2となっている。
胴部断面が円形状のプリフォームを延伸成形して矩形状ボトルを成形した場合、コーナー部yの部分が高延伸部となり、発泡セル5が最も引き延ばされ、明るい部分となり、面xの中央部分が低延伸部となり、発泡セル5の引き伸ばしの程度が小さく、暗い部分となる。このため、このような明暗差による色ムラを回避することが必要となる。
<発泡容器の製造>
胴部に形成されている発泡領域での反射率のバラツキが抑制され、色ムラの生成が有効に抑制されている本発明の発泡容器は、発泡セル5の形態等のバラツキを小さくするために、発泡条件や延伸条件などを、容器の形態に応じて設定しておくことを除けば、本出願人が提案している公知の方法(例えば、特許文献1や2参照)に準拠して製造することができる。
即ち、前述した種々の形態の容器を製造するには、図5に示されているような形態の容器用プリフォーム50を用意する。
このプリフォーム50は、全体として試験管形状を有しており、前述したボトルのノズル13に対応する首部51と、首部51に連なる筒状の成形部53を備えている。
首部51は、延伸成形されない部分であり、螺子51a及びサポートリング51bを外面に有しており、成形部53は、延伸成形される部分であり、その下端は、底壁55によって閉じられている。即ち、首部51を把持した状態で、所定の成形型を用いて成形部53を延伸成形することにより、例えば、図3及び図4に示されているボトルの胴部11、肩部15及び底部17を形成することができる。
尚、上記成形部53の厚みは、後述する延伸工程での薄肉化を考慮して、目的とする容器の胴部壁の厚みが得られるようなものとする。
ところで、図5のプリフォーム50は、前述した樹脂及び着色剤とのブレンド物(成形用樹脂組成物)を射出成形することにより得られるが、発泡を行うため、このプリフォーム50には、発泡剤である不活性ガス(例えば窒素ガスや炭酸ガスなど)が含浸されている。
不活性ガスが含浸されているプリフォーム50は、予め成形された不活性ガスが含浸していないプリフォームを、加熱もしくは非加熱下で高圧の不活性ガス雰囲気下に置くことにより行うことができる。この温度が高いほど、ガスの溶解量は少ないが含浸速度は速く、温度が低いほどガスの溶解量は多いが、含浸には時間がかかることとなる。
また、成形機中の溶融混練部に高圧で不活性ガスを供給し、不活性ガスが溶解した成形用樹脂組成物をそのまま射出成形に供することにより、不活性ガスが含浸したプリフォームを得ることもできる。この場合、射出成形機中での発泡等を防止し且つスワルマーク等の外観不良のないプリフォームを得るためには、例えばWO2009/119549などで本出願人が提案しているように、高圧に保持された金型キャビティ内に保圧をかけながら不活性ガスが溶解した成形用樹脂組成物を射出充填することにより成形を行うことが好ましい。
このようにして得られたガス含浸プリフォーム50を得た後、例えば、前述した図1における表皮層7を形成する場合には、このガス含浸プリフォームを、所定時間、常圧下(大気圧)に開放することにより、その表面から不活性ガスを放出させる。これにより、このプリフォーム50の表層部には、不活性ガスが溶解していないかあるいは不活性ガス濃度が低くなった薄い表皮層が形成され、この表皮層が前述した発泡セルが分布していない表皮層7に対応するものとなる。このときの大気圧下での開放時間(実質的には次の加熱発泡を行うまでの時間)によって表皮層7の厚みを調整することができる。即ち、開放時間が長ければ表皮層7の厚みは厚くなり、開放時間が短いほど、表皮層7の厚みは薄くなる。
尚、表皮層7は、発泡領域となる胴部11の外面にのみ形成されていればよく、プリフォームの全体にわたってわざわざ形成するものではないため、胴部11の発泡領域となる部分のみを大気に露出させ、他の部分は大気に露出しないように覆っておくなどの手段を採用し、発泡領域となる部分の胴部11の外面についてのみ、選択的にガスを放出させることもできる。
上記のようにして表皮層7の形成のために行われるガス放出工程に引き続いて発泡が行われる。
この発泡工程では、最終的に得られる容器(例えば図3~4のボトル)の発泡領域となる部分を選択的に加熱することにより、不活性ガスの膨張によってセルを発生、成長させ、これにより発泡が行われる。従って、図3~4の形態の容器を得るためには、ノズル13に対応する首部51については加熱を行わず、この部分では発泡セルを形成しない。
発泡のための加熱温度は、樹脂のガラス転移点(Tg)以上であるが、プリフォームの熱変形を防止するため、樹脂の融点未満であることが必要である。この加熱温度が高く且つ加熱時間が長いほど、大きなセルが数多く形成されることとなる。従って、これを利用してセル密度やセルの大きさの調整を行う。例えば、図3及び図4における胴部11と肩部15との境界部分は、前述した発泡セル5(図1参照)が疎となり易いので、これに対応する部分の加熱温度を選択的に高くするか或いは選択的に発泡のための加熱時間を長くすることが好ましい。また、図3の楕円形ボトルの長軸面領域Xの中央部分(短軸面領域Yの端部分)は、低延伸部であり、発泡セル5が疎となりやすいので、やはり、これに対応する部分も選択的に加熱温度を選択的に高くし或いは加熱を長時間行うことにより、発泡セルが大きくなるように設定することが好ましい。同様に、図4の矩形状ボトルの面xの中央部分は低延伸部であり、発泡セル5が疎となり易いので、この部分に相当する部分のプリフォーム温度を高くしてブロー成形を行うことが好ましい。また、図3及び図4のボトルにおいて、高延伸部となる部分、例えば図3のボトルの長軸面領域Xの中央部分や図4のボトルのコーナー部yに相当する部分は、予めプリフォーム温度を冷却して低温に設定してブロー成形を行うこともできる。
尚、発泡のための加熱は、熱風の吹き付け、赤外線ヒータなどによる外部加熱、オイル浴への浸漬などによって、発泡領域となる部分について選択的に行われる。
このようにしてガスが含浸されているプリフォーム50を加熱することにより、成形部に発泡セルが分布している発泡プリフォームが得られる。
この発泡プリフォームの発泡領域に分布している発泡セルは、球形或いは球形に近い状態であり扁平していないため、光反射率のバラツキは抑制されていない。また、ここで得られる発泡プリフォームの発泡領域では、セルが球形で乱反射が多いことから、白っぽい色となり、光沢も不足している。
上記のような発泡プリフォームを延伸することにより発泡容器を得るわけであるが、特に加飾性に優れ、金属光沢性を有するような色を確保するために、例えば、特許文献2にも記載されているように、前述したガスの溶解量や発泡条件(加熱温度)を調整して、例えば球状の発泡セル5aのセル密度が1×10乃至1×10cells/cm程度とし且つ平均径(円相当径)が5乃至50μm程度となるように設定し、さらには、プリフォームの成形部53の厚みをある程度以上肉厚としておき、このときの厚み方向に分布する発泡セルの個数を5個以上としておくことが好ましい。
上記の発泡プリフォームについて行われる延伸成形は、それ自体公知の方法で行われ、例えば、樹脂のガラス転移温度以上、融点未満の温度にプリフォームを加熱しての二軸延伸ブロー成形によって延伸され(ストレッチロッドによる軸方向延伸及びプリフォーム内への空気等のブロー流体の吹込みによる周方向延伸)、図1に示されているような偏平状の発泡セル5が分布している発泡領域が形成されるのであるが、本発明では、容器胴部に形成されている発泡領域での反射率のバラツキを低減されるため、特に容器周方向について、前述したようなアスペクト比を有する偏平状の発泡セル5がムラなく均等に分布させる必要がある。
このため、本発明においては、前述したプリフォーム50に形成する発泡セルの密度、平均径、胴部壁の厚み設定などに加え、例えば軸方向延伸倍率及び周方向延伸倍率を、何れも1.1~4.0倍とし、且つ胴部発泡領域の全体がこのような延伸倍率となるように、均等に延伸を行う必要がある。
この延伸倍率の調整は、プリフォーム50の成形部53の形態を、最終的に得られる容器の形態に応じて設定しておくことにより容易に行うことができる。
例えば、プリフォーム50の胴部径が容器の胴部径に比して小さいほど、周方向延伸倍率は大きくなり、胴部高さが容器の胴部高さに比して小さいほど、軸方向延伸倍率は大きくなるので、これを利用して延伸倍率を調整することにより、図1に示されている偏平状発泡セル5のアスペクト比等を所定の範囲に調整し、発泡領域での明度L*の差を所定の範囲に小さくすることができる。
このようにして得られる本発明の発泡容器は、その発泡領域はムラなく発色しており、高い加飾性を有する。特に金属光沢を呈する容器は、その高級感もあって加飾性が最も高く、特に高級感が求められる化粧品等の容器として極めて有用である。
勿論、本発明の発泡容器は、遮光性を有しているため、光による変質を生じる内容物の収容に有効に適用され、発泡セルの形成により、軽量性や断熱性の点でも優れている。
特に本発明は、胴部の平断面の偏平率が0.21以上の楕円形ボトル(或いは矩形ボトル)について好適に適用される。
尚、楕円形ボトル及び矩形ボトルにおける扁平率は、図3及び図4を参照して、下記式で表される。
扁平率=1-d2/d1
本発明を、以下の実験例により説明する。
<プリフォームの成形方法>
除湿乾燥機で十分乾燥させた市販のボトル用PET樹脂(固有粘度:0.84dl/g)を射出成形機のホッパーへ供給し、さらに射出成形機の加熱筒の途中から窒素ガスを供給しPET樹脂と混練して溶解させ、金型内での発泡を抑えるためあらかじめ金型内部を空気で昇圧しておき、発泡しないよう保圧力および時間を調整して射出成形し、ガスが含浸した試験管形状の容器用プリフォーム(重量26g、胴部肉厚3.8mm)を得た。
本実施例においては、市販の茶色マスターバッチをPET樹脂100質量部当り5質量部の量で使用し、プリフォームを射出成形した。
<ボトルの成形方法>
射出成形によって得られた上記ガス含浸プリフォームに対し、クオーツヒーターによりプリフォーム外面を100℃に加熱し、その後、ブロー成形することで着色発泡容器を得た。
<ブロー成形金型>
以下の仕様の楕円金型と矩形金型とを用意した。
楕円金型イ(図3参照);
プリフォームに対する縦倍率:1.1倍
プリフォームに対する横倍率:
短径側 2倍(短径47mm)
長径側:3倍(長径70mm)
楕円金型ロ(図3参照);
プリフォームに対する縦倍率:1.1倍
プリフォームに対する横倍率:
短径側 2倍(短径47mm)
長径側:3.5倍(長径82mm)
矩形金型(図4参照):
プリフォームに対する縦倍率:1.1倍
プリフォームに対する横倍率:
対角線で見た横倍率 2.1倍(長径d1に対応する横倍率)
辺xに相当する長さ:35mm
<ボトルの評価方法>
L*差;
得られた発泡容器に対し、SMカラーコンピューター(スガ試験機株式会社製SM―4)を用い、スポット径5mm、C光2°視野にて、L*値を測定した。
矩形容器の場合、ボトルの胴部中央と、同一面内且つ同一高さで、横方向で12.5mm離れた点を測定し、L*差を算出した。
また、楕円容器の場合、ボトル高さで1/2の位置における、長径側と短径側の頂点近傍の点を測定し比較した。
外観;
得られた発泡容器について、胴部の外観の明度差(色ムラ)を目視で判定し、以下の基準で評価した。
〇:色ムラが全く認められない。
×:色ムラが視認できる。
<実施例1>
偏平率0.33の楕円金型イを用い、プリフォーム加熱完了後、ブロー成形の直前に、ボトル胴部の平断面における長径側の頂点に相当する部位に対し、エアーノズルにて1頂点あたり4L/minの流量で7秒間、局所冷却し、ブロー成形した。得られたボトル胴部の外観は均等であり、L*値の差を測定したところ4.0であった。
外観及びL*値の差についての結果を表1に示す。
<実施例2>
偏平率0.43の楕円金型ロを用い、プリフォーム加熱完了後、ブロー成形の直前に、ボトル胴部の平断面における長径側の頂点に相当する部位に対し、エアーノズルにて1頂点あたり6L/minの流量で7秒間、局所冷却し、ブロー成形した。得られたボトルの胴部外観は均等であり、L*値の差を測定したところ3.8であった。
外観及びL*値の差についての結果を表1に示す。
<実施例3>
矩形金型を用い、プリフォーム加熱完了後、ブロー成形の直前に、ボトル胴部の平断面における頂点に相当する部位に対し、エアーノズルにて1頂点あたり7.5L/minの流量で7秒間、局所冷却し、ブロー成形した。得られたボトル胴部外観は均等であり、L*値の差を測定したところ3.1であった。
外観及びL*値の差についての結果を表1に示す。
<比較例1>
エアー流量を0L/min(冷却なし)としたこと以外は実施例1と同様の方法でボトル成形した。得られたボトル胴部短径側中央に暗い縦スジ状の色ムラがみられ、L*値の差を測定したところ8.1であった。
外観及びL*値の差についての結果を表1に示す。
<比較例2>
エアー流量を0L/min(冷却なし)としたこと以外は実施例2と同様の方法でボトル成形した。得られたボトル胴部短径側中央に暗い縦スジ状の色ムラがみられ、L*値の差を測定したところ9.8であった。
外観及びL*値の差についての結果を表1に示す。
<比較例3>
エアー流量を0L/min(冷却なし)としたこと以外は実施例3と同様の方法でボトル成形した。得られたボトルの胴部中央に暗い縦スジ状の色ムラがみられ、L*値の差を測定したところ5.9であった。
外観及びL*値の差についての結果を表1に示す。
<比較例4>
エアー流量を5L/minとしたこと以外は実施例3と同様の方法でボトル成形した。得られたボトルの胴部中央に暗い縦スジ状の色ムラがみられ、L*値の差を測定したところ4.6であった。
外観及びL*値の差についての結果を表1に示す。
<比較例5>
エアー流量を10L/minとしたこと以外は実施例3と同様の方法でボトル成形した。得られたボトルの胴部中央に明るい縦スジ状の色ムラがみられ、L*値の差を測定したところ4.5であった。
外観及びL*値の差についての結果を表1に示す。
Figure 0007091690000001
1:胴部壁
3:樹脂マトリックス
5:偏平状発泡セル
7:表皮層
11:胴部
13:ノズル
15:肩部
50:ガス含浸プリフォーム
51:首部
53:成形部

Claims (3)

  1. 着色剤が分散された熱可塑性樹脂からなり、有彩色に着色されていると共に、器壁内部に偏平形状の発泡セルが分布している発泡領域が胴部に形成されている、横平断面で延伸倍率の異なる胴部を有する発泡容器において、
    前記胴部に形成されている発泡領域の全体にわたって、同一面内且つ同一高さで、JISZ8722に準拠したC光2°視野におけるL*値を比較したときに、その差が4以下であり、
    前記胴部横平断面における最小径は、最大径の79%以下であることを特徴とする発泡容器。
  2. 前記胴部の外面は、表面粗さRaが5μm以下の平滑面となっている請求項1に記載の発泡容器。
  3. 前記胴部に比して小径の内容物排出用ノズル部を有しているボトルの形態を有しており、該ノズル部には、前記発泡セルは分布していない請求項1または2に記載の発泡容器。
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