JP7090075B2 - 複数の形体を有する負圧創傷治療用品 - Google Patents

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Description

組織部位に近接して負圧をかけることにより、組織部位における新たな組織の増殖が促進されることを臨床研究及び臨床診療が示してきた。負圧の印加は、創傷治療に効果を挙げている。(医学界では「負圧創傷治療(negative pressure wound therapy,NPWT)」、「減圧治療(reduced pressure therapy)」又は「真空治療(vacuumtherapy)」としばしば呼ばれる)この治療には、治癒が速いこと及び肉芽組織の形成が増加することを含む、いくつかの利点がある。典型的には、組織への減圧印加は、発泡体、パッド、又はガーゼなどの他のマニホルドデバイスを介して行われる。マニホルドデバイスは、典型的には、組織に減圧を分散させ、組織から引き出された体液を流すことができるセル、細孔又は他の開口を含む。多孔質パッドは、治療を促進する他の成分を有するドレッシングに組み込まれることが多い。
他の既知のNPWT用の物品は、米国特許第7494482号、同第8057447号、同第8889243号、及び同第9107989号で論じられている。
一態様では、本開示は、相互連結したポリマーストランドのネットワークであって、相互連結したポリマーストランドのそれぞれが、組織部位に接触するようになされた第1の表面を有し、相互連結したポリマーストランドのうちの少なくとも1つが、相互連結したポリマーストランドの第1の表面から延びる複数の形体を有し、相互連結したポリマーストランドのうちの少なくとも1つが、直線状ではない、相互連結したポリマーストランドのネットワークと、隣接するポリマーストランドの間にある複数の開口部と、を含む物品であって、物品は負圧創傷治療用品である物品を提供する。
別の態様では、本開示は、本開示の物品と、物品の開口部に流体接続されており、開口部を通して、形体間へ、そして組織部位まで減圧をもたらす減圧源と、を備える、システムを提供する。
別の態様では、本開示は、本開示の物品を準備することと、創傷上に物品を位置決めすることと、を含む方法を提供する。
以上が本開示の例となる実施形態の様々な態様及び利点の概要である。上記の概要は、本開示の各々の例示された実施形態又はあらゆる実施を記載するものではない。更なる特徴及び利点は、以下の実施形態で開示される。図及び以下の詳細な説明は、本明細書に開示された原理を使用する特定の実施形態を更に具体的に例示する。
以下の本開示の様々な実施形態の詳細な説明を添付図面と併せて検討することで、本開示をより完全に理解し得る。
本発明の一実施形態による物品を示す。 本発明の一実施形態による物品の上面図を示す。 本発明の一実施形態による物品の形体の形状を示す。 本発明の一実施形態による減圧治療システムを示す。 実施例2の物品の走査型電子顕微鏡画像である。 必ずしも当尺に描かれていない上記に特定した図面は、本開示の様々な実施形態を明示しているが、発明を実施するための形態に示されるように、他の実施形態も予想される。いかなる場合でも、本開示は、制限を表すことではなく、例示的実施形態の表示によって、ここに開示される発明を説明する。本開示の範囲及び趣旨に含まれる多くの他の修正及び実施形態が、当業者によって考案され得ることを理解されたい。
本開示の任意の実施形態が詳細に説明される前に、本発明が、その適用において、以下の記載で示される、使用、構造、及び成分の構成の詳細に限定されないことが理解される。本発明は、他の実施形態が可能であり、かつ、本開示を読み取る際に当業者にとって明らかになる様々な方法において、実施されること又は実行されることが可能である。また、本明細書で使用される専門用語及び用語は、説明目的のためであり、限定するものとみなされるべきではないことが理解される。本明細書における「含む(including)」、「含む(comprising)」、又は「有する(having)」、及びこれらの変化形の使用は、その後に列記される項目及びこれらの同等物、並びに追加的な項目を包含することを意味する。他の実施形態が活用されてもよく、かつ、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的又は論理的な変更がなされてもよいことが理解される。
本明細書で使用するとき、末端値による数値範囲での記述には、その範囲内に包含されるあらゆる数値が含まれる(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.8、4、及び5等を含む)。
特に指示がない限り、明細書及び実施形態で使用される分量又は成分、性質の測定値などを表す全て全ての数は、全ての例において、用語「約」により修飾されることを理解されたい。したがって、特に指示がない限り、前述の明細書及び添付の実施形態の列挙において示す数値パラメータは、本開示の教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に依存して変化し得る。最低でも、各数値パラメータは少なくとも、報告される有効桁の数に照らして通常の丸め技法を適用することにより解釈されるべきであるが、このことは請求項記載の実施形態の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではない。
本出願の物品は、組織部位における組織の増殖を促進するのによく適しており、新たな組織が物品の内部へ増殖するのを防止するのにも適している。本出願の物品は、物品の構造により、例えば物品の表面モフォロジにより、微小ひずみのかなりの部分を創傷部位に送達するのを助けることができ、ひいては使用するNPWTの圧力設定をより低くすることを可能にし得る(例えば、-75mmHg対-125mmHg)。その結果、NPWTシステムの電池寿命を長くでき、NPWT用のポンプについては、より小型のものを使用できる。
図1を参照すると、本発明の一実施形態による物品は、相互連結したポリマーストランド、すなわちシート12のネットワークと、隣接するポリマーストランド間にある複数の開口部14と、を含む。ポリマーストランド12は、接続部13において接続することができる。典型的には、隣接するストランド間に複数の接続部13がある。ポリマーストランド12は、組織接触面16を第1の表面として有する。第1の表面16は、第1の表面16から延びる複数の形体、すなわち突起18を含むことができる。一部の実施形態では、形体18は、実質的に互いに接触しない(すなわち、少なくとも50(少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95、99又は更には100)パーセント(数による)は互いに接触しない)。開口部14は、ポリマーストランドのネットワークの第1の表面16から第1の表面16とは反対側を向いた第2の表面まで、開放流体流路を形成又は提供する。開放流体流路を通じて、開口部14は、典型的には、組織部位に減圧をかけることができるようにするために使用される。
図1をより具体的に参照すると、各ポリマーストランド12の高さH1は、最大2000マイクロメートル、最大1500マイクロメートル、最大1000マイクロメートル、最大500マイクロメートル、又は最大400マイクロメートルであってもよい。一部の実施形態では、各ポリマーストランド12の高さH1は、100マイクロメートル以上、200マイクロメートル以上、又は300マイクロメートル以上であってもよい。一部の実施形態では、各ポリマーストランド12の高さH1は、100~2000マイクロメートル、200~1500マイクロメートル、300~1000マイクロメートル、300~500マイクロメートル、又は300~400マイクロメートルであってもよい。一部の実施形態では、各ポリマーストランド12の厚さTは、最大500マイクロメートル、最大400マイクロメートル、又は最大250マイクロメートルの平均幅を有していてもよい。一部の実施形態では、各ポリマーストランド12の厚さTは、10マイクロメートル以上の平均幅を有していてもよい。一部の実施形態では、各ポリマーストランド12の厚さTは、10マイクロメートル~500マイクロメートル、10マイクロメートル~400マイクロメートル、又は10マイクロメートル~250マイクロメートルの範囲にある平均幅を有していてもよい。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランドを含む物品は、5mm以下の平均厚さを有する。本発明の一実施形態では、相互連結したポリマーストランド12の高さ及び厚さは、特定の物品10については、一様である。他の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12の高さ及び厚さは、異なっていてもよい。例えば、相互連結したポリマーストランド12が異なる高さを有する。同様に、相互連結したポリマーストランド12の厚さが異なってもよい。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12は、ある範囲の厚さを有してもよく、例えば、相互連結したポリマーストランド12は、開口部に当接する部分で最も薄くなる傾向にある。
一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランドを含む物品は、最大2mm、最大1mm、最大500マイクロメートル、最大250マイクロメートル、最大100マイクロメートル、最大75マイクロメートル、最大50マイクロメートル、又は最大25マイクロメートルの厚さを有する。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランドを含む物品は、10マイクロメートル以上の厚さを有する。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランドを含む物品は、10マイクロメートル~2mm、10マイクロメートル~1mm、10マイクロメートル~750マイクロメートル、10マイクロメートル~500マイクロメートル、10マイクロメートル~250マイクロメートル、10マイクロメートル~100マイクロメートル、10マイクロメートル~75マイクロメートル、10マイクロメートル~50マイクロメートル、又は10マイクロメートル~25マイクロメートルの範囲の厚さを有する。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランドを含む物品は、250マイクロメートル~5mmの範囲にある平均厚さを有する。
一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12のうちの少なくとも1つが、直線状ではなくてもよい。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12のうちの少なくとも25%が、直線状ではなくてもよい。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12のうちの少なくとも50%が、直線状ではなくてもよい。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12のうちの少なくとも75%が、直線状ではなくてもよい。一部の実施形態では、基本的に全ての相互連結したポリマーストランド12が、直線状ではなくてもよい。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12のうちの全てが、直線状ではなくてもよい。一部の実施形態では、直線状ではないポリマーストランドは、曲線の形状を有してもよい。一部の実施形態では、直線状ではないポリマーストランドが、正弦波曲線の形状を有してもよい。一部の実施形態では、直線状ではないポリマーストランドは、正弦波曲線の形状を有してもよい。他の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12のうちの少なくとも1つが、直線状であってもよい。一部の他の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12のうちの25%から75%が、直線状であってもよい。一部の他の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12のうちの50%から75%が、直線状であってもよい。特定の実施形態では、相互連結したポリマーストランドのネットワークが、図2に示すように、直線状ではないポリマーストランドと直線状であるポリマーストランドとを交互に含んでもよい。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12は、図2に示すように、同じ方向、例えばx方向に向いている。一部の実施形態では、相互接続したポリマーストランド12は、実質的に互いに交差しない(つまり、少なくとも50(少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、又は更には100)パーセント(数による)は互いに交差しない)。
一部の実施形態では、開口部14のアスペクト比(幅に対する長さの比)は、1:1、1.5:1、2:1、3:1、又は5:1より大きくてもよい。一部の実施形態では、開口部14のアスペクト比(幅に対する長さの比)は、1:1~100:1、1:1~75:1、1:1~50:1、1:1~25:1、2:1~100:1、2:1~75:1、2:1~50:1、2:1~25:1、又は2:1~10:1の範囲にあってもよい。図2に示す開口部14の長さL1は、x方向に平行な最長横方向距離、例えば接続部AとCとの間の長さである。直線状ではないポリマーストランドが正弦波曲線の形状を有する場合、開口部14の長さは、正弦波曲線の波長に等しい。図2に示す開口部14の幅W1は、y方向に平行な最長距離である。直線状ではないポリマーストランドが正弦波曲線の形状を有する場合、開口部14の幅は、正弦波曲線の振幅の2倍に等しい。物品の開口部14は、接続部AとBとの可変間隔の一部における結果としてある範囲のL1値及びW1値を有してもよい。一部の実施形態では、開口部は、最大10mm、最大1mm、又は最大0.5mmの幅W1を有する。一部の実施形態では、開口部は、少なくとも5マイクロメートル、又は少なくとも10マイクロメートルの幅W1を有する。一部の実施形態では、開口部は、5マイクロメートルから1mm、又は10マイクロメートルから0.5mmの範囲にある幅W1を有する。一部の実施形態では、開口部は、最大10mm、又は最大1mmの長さL1を有する。一部の実施形態では、開口部は、少なくとも100マイクロメートルの長さL1を有する。一部の実施形態では、開口部は、100マイクロメートルから10mm、又は100マイクロメートルから1mmの範囲にある長さL1を有する。図1及び図2は、本出願の一実施形態の理想化された図である。一部の実施形態では、開口部14は、不規則に形成された周辺部を有することができる。これは、開口部が不規則な形状を有することを意味し得る(つまり、対称軸の不存在)。これらは、滑らかではない縁部を有し得る(例えば、波状又は羽毛状の縁部)。また、不規則に形成された開口部は、開口部を囲むポリマーストランドに多様な厚みを有し得る。
一部の実施形態では、開口部14は、任意の適切な形状を有してもよく、例えば楕円、卵形、尖った卵形(又はレンズ)、菱形、1/2楕円、1/2卵形、1/2レンズ、三角形などの形状から選択される形状を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書で説明する機械的締結ネットの開口部は、少なくとも2つの尖った端部を有する。一部の実施形態では、開口部のうちの少なくともいくつかは、細長く、2つの尖った端部を備えている。一部の実施形態では、開口部のうちの少なくともいくつかは、細長く、互いに反対側を向いた2つの尖った端部を備えている。一部の実施形態では、開口部のうちの少なくともいくつかは、卵形である。
一部の実施形態では、本明細書で説明する物品は、略互いに反対側を向いた第1の表面及び第2の表面のそれぞれについての総開口面積が、それぞれの表面の総面積の50パーセント以下(一部の実施形態では、45、40、35、30、25、20、15、10、5、4、3、2、1、0.75、0.5、0.25、又は更には0.1%以下)である。一部の実施形態では、本明細書で説明する物品の開口部の少なくとも大部分では、各開口部の最大面積が5(一部の実施形態では、2.5、2、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.075、又は更には0.005)mm以下である。個々の開口部は、0.005mm~5mmの範囲にある。一部の実施形態では、本開示による物品は、50,000~6,000,000(一部の実施形態では、100,000~6,000,000、500,000~6,000,000、又は更には1,000,000~6,000,000)開口部数/mの範囲にある。
一部の実施形態では、x方向に平行な物品の引張強度は、y方向に平行な物品の引張強度より大きい。したがって、物品は、x方向よりy方向に伸張させるのが容易である。一部の実施形態では、x方向に平行な物品の引張強度は、少なくとも2.23Mpa、少なくとも2.25Mpa、少なくとも2.5Mpa、又は少なくとも3.0Mpaである。一部の実施形態では、x方向に平行な物品の引張強度は、最大5.42MPa、最大5.3MPa、最大5.0MPa、又は最大4.5MPaである。一部の実施形態では、x方向に平行な物品の引張強度は、2.23MPa~5.42MPa、2.5MPa~5.0MPa、又は3.0MPa~4.5MPaである。物品のヤング率は、最大10.6MPa、最大10.0MPa、最大9.0MPa、又は最大8.0MPaである。物品のヤング率は、x方向に平行な方向において少なくとも3.85MPa、少なくとも4.0MPa、又は3.85MPa~10.6MPaの範囲にある。
形体18の形状、サイズ決め、及び間隔は、治療される特定の組織部位、形体18及びポリマーストランドが作製される材料の種類、並びに組織部位に適用する減圧量に応じて変わり得る。例えば、滲出の多い組織部位については、形体18間に適切な分散流路を維持するために、突起を遠くに離して位置決めする、又は第1の表面上の形体の密度を減らすと有利であり得る。本発明の一実施形態では、形体18の形状、サイズ決め、及び間隔は、特定の物品10については均一である。他の実施形態では、形体18の形状、サイズ決め、及び間隔は異なっていてもよい。例えば、異なる断面形状を有する形体18が、第1の表面上に配置されてもよい。同様に、形体18のサイズ決め及び間隔は、組織部位の選択された部分に、異なる減圧(より高圧又はより低圧)及び引き出される滲出液のための異なる流量を供給するために変化し得る。
図3をより具体的に参照すると、形体18の高さH2は、最大1000マイクロメートル、最大500マイクロメートル、又は最大450マイクロメートルであってもよい。一部の実施形態では、形体18の高さH2は、少なくとも100マイクロメートル、又は少なくとも200マイクロメートルであってもよい。一部の実施形態では、形体18の高さH2は、100~1000マイクロメートル、200~500マイクロメートル、又は200~450マイクロメートルであってもよい。各形体の幅W2は、最大1000マイクロメートル、最大900マイクロメートル、最大800マイクロメートル、最大700マイクロメートル、又は最大600マイクロメートルであってもよい。一部の実施形態では、各形体の幅W2は、少なくとも10マイクロメートル、少なくとも100マイクロメートル、少なくとも200マイクロメートル、少なくとも300マイクロメートル、又は少なくとも400マイクロメートルであってもよい。一部の実施形態では、各形体の幅W2は、10~1000マイクロメートル、100~900マイクロメートル、200~800マイクロメートル、300~700マイクロメートル、又は400~600マイクロメートルであってもよい。一部の実施形態では、各形体の幅W2は、500マイクロメートルであってもよい。図3に示す形体18の幅は、各形体18の断面形状が正方形であるため、正方形の辺の長さである。形体18の断面形状が円形である場合、各形体18の断面形状が円形であるため、形体18の幅は、直径に等しい。他の断面形状については、幅は、断面の重心Cを通る最長横方向距離と、断面の重心を通る最短横方向距離と、の平均としてもよい。形体18の高さは、形体18の幅以下であることが一般的に好ましい。より具体的には、形体18の高さと幅との比H2:W2は、1:1以下であるべきである。形体18の高さと幅との比H2:W2が1:1より大きい場合、形体18は、開口部14上に倒れやすくなり、そのために開口部14を流れる流体の流量が減る。各形体18間の横方向の中心間間隔Eは、0.1~2.0ミリメートル、0.5~1.5ミリメートル、又は0.7~1.3ミリメートルであってもよい。形体18の間隔は、減圧が組織部位に送達され、組織部位から滲出液が引き出され得る、分散流路を形成する。第1の表面上の形体の密度は、減圧が組織部位に送達され、組織部位から滲出液が引き出されるのを促進するために、1,000/平方インチ未満であってもよい。一部の実施形態では、第1の表面上の形体の密度は、1,000/平方インチ未満、900/平方インチ未満、800/平方インチ未満、700/平方インチ未満、600/平方インチ未満、又は500/平方インチ未満であってもよい。一部の実施形態では、物品における形体の数は、開口部の数より多くすることができる。例えば、形体の数と開口部の数との比は、1、1.5、2、2.5、3、4、5、又は10より大きくすることができる。一部の実施形態では、本開示の物品は、機械的締結ネット又は複数の形体を有する機械的締結シートとすることができる。
一部の実施形態では、形体18は、図1に示すように、相互連結したポリマーストランド12に沿って配置される。他の実施形態では、形体48は、図5に示すように、実質的に同じ向き、例えばx方向に配置される。
形体18の存在及びサイズ決めにより、形体18が、組織部位に減圧を分散できるが、組織部位において増殖する新たな組織が、形体18に付着したり、形体18間の間隔内へと増殖したりするのを防止する。新たな組織の増殖は、形体18のいくつかの周りを包み込むかもしれないが、新たな組織は、各形体の基部が第1の表面16に固定されているため、形体18に自身を固定することができない。
組織部位に減圧を分散させるのに加えて、物品10はまた、従来、減圧システムにおいて使用されてきた多孔性発泡体と同様の応力及びひずみを組織部位にかける役割も果たす。ガーゼなどの減圧システムにおいて使用される場合がある他の材料は、組織にこの効果を及ぼさない。理論に縛られるものではないが、物品10が生み出す応力及びひずみは、既存の組織を微小変形させると考えられ、組織部位における新たな組織の生成において重要な役割を果たす。組織部位にかかる応力及びひずみの量は、組織部位にかかる減圧の量と、組織部位に接触する物品の表面モフォロジとにより決まる。減圧されると、組織部位の一部が物品10に対して、より具体的には、形体18に対して引っ張られ、その結果、組織内に応力及びひずみが生じることになる。一部の実施形態では、本開示の物品は、機械的締結ネット又は複数の形体を有する機械的締結シートとすることができる。
図4を参照すると、本発明の一実施形態による減圧治療システム21は、減圧導管29に流体連通された減圧ドレッシング、すなわち物品10を含む。減圧導管29は、真空ポンプ又は他の吸引源などの減圧源23に流体連通される。物品10は、患者の組織部位31に対して配置され、減圧源23により提供される減圧を分散するために用いられる。典型的には、物品10及び組織部位31の上に不透過性又は半透過性のカバー25を配置することにより、減圧が組織部位で維持される。減圧はまた、組織部位31からの創傷の滲出液及び他の流体を引き出す役割も果たす。組織部位31から引き出された流体を収集するために、キャニスタ27が、減圧導管29に流体連通され、物品10と減圧源23との間に配置されてもよい。分散マニホルド10に減圧を分散することを補助するために、分散アダプタ35を減圧導管29に接続し、物品10上に位置決めしてもよい。
物品10は、形体18とは反対側を向いた、相互連結したポリマーストランドの表面に隣接して位置決めされた、又は取り付けられた多孔性発泡体又は他の材料を更に含むことができる。多孔性発泡体又は他の材料の使用により、減圧を物品10に送達及び分散するための減圧導管29又は分散アダプタ35の能力が高められる。形体18及び相互連結したポリマーストランドは、多孔性発泡体又は他の材料の細孔に入り込む新しい組織の増殖に対する障壁として機能する。
一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12は、エラストマーポリマーを含むことができる。エラストマーポリマーは、ポリオレフィン類及びポリウレタン類を含むが、これらに限定されない、任意の適切なポリマーとすることができる。一部の実施形態では、エラストマーポリマーは、流体の流れに対して比較的不透過性である医療用グレードの材料とすることができる。代替的に、エラストマーポリマーは、選択された流体又は流体の量を通過可能にする半透過性材料とすることができる。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12は、形体18と同じ材料から形成される。一部の実施形態では、相互連結したポリマーストランド12は、形体18とは異なる材料から形成することができる。一部の実施形態では、相互接続したポリマーストランド12の組成物は、異なる材料から形成されてもよい。
本創傷治療方法のいくつかの実施形態は、患者の創傷上に本開示の物品を位置決めすることと、物品を介して(例えば、開口部を介して)創傷に減圧をかけることと、を含むことができる。一部の実施形態は、ドレープが物品及び創傷を覆い、ドレープと創傷との間に空間を形成するように、創傷に隣接する皮膚にドレープを連結することを更に含む。一部の実施形態では、創傷上に物品を位置決めすることは、創傷に第1の表面上の形体を向けた状態で、創傷の上に物品を配置することを含むことができる。一部の実施形態では、創傷に減圧をかけることは、物品に連結された真空源(例えば、図4の減圧源23)を起動することを含む。一部の実施形態は、物品を介して創傷に流体を送達することを含む。一部の実施形態では、流体を送達することは、物品に連結された流体源を起動することを含む。
以下の実施形態は、本開示を例示することが意図され、限定するものではない。
実施形態
実施形態1は、物品であって、
相互連結したポリマーストランドのネットワークであって、相互連結したポリマーストランドのそれぞれが、組織部位に接触するようになされた第1の表面を有し、相互連結したポリマーストランドのうちの少なくとも1つが、相互連結したポリマーストランドの第1の表面から延びる複数の形体を有し、相互連結したポリマーストランドのうちの少なくとも1つが、直線状ではない、相互連結したポリマーストランドのネットワークと、
隣接する相互連結したポリマーストランドの間にある複数の開口部と、
を含む物品であって、物品は負圧創傷治療用品である。
実施形態2は、相互連結したポリマーストランドのうちの少なくとも1つが、直線状である、実施形態1に記載の物品である。
実施形態3は、ネットワークが、直線状ではないポリマーストランドと直線状であるポリマーストランドとを交互に含む、実施形態1又は2に記載の物品である。
実施形態4は、直線状ではないポリマーストランドが、正弦波曲線を有する、実施形態1から3のいずれか1つに記載の物品である。
実施形態5は、x方向に平行な物品の引張強度が、y方向に平行な物品の引張強度より大きい、実施形態1から4のいずれか1つに記載の物品である。
実施形態6は、x方向に平行な物品の引張強度が、2.23MPaより大きい、実施形態1から5のいずれか1つに記載の物品である。
実施形態7は、ポリマーストランドがエラストマーポリマーを含む、実施形態1から6のいずれか1つに記載の物品である。
実施形態8は、エラストマーポリマーがポリオレフィン類又はポリウレタン類から選択される、実施形態7に記載の物品である。
実施形態9は、形体が、100μm~1000μmの高さを有する、実施形態1から8のいずれか1つに記載の物品である。
実施形態10は、形体が、10μm~1000μmの幅を有する、実施形態1から9のいずれか1つに記載の物品である。
実施形態11は、形体の高さと幅との比が、1:1以下である、実施形態1から10のいずれか1つに記載の物品である。
実施形体12は、第1の面から延びる形体の密度が、1,000/平方インチ未満である、実施形態1から11のいずれか1つに記載の物品である。
実施形態13は、開口部のアスペクト比が、1:1より大きい、実施形態1から12のいずれか1つに記載の物品である。
実施形態14は、基本的に全ての相互連結したポリマーストランドが、直線状ではない、実施形態1から13のいずれか1つに記載の物品である。
実施形体15は、
実施形態1から14のいずれか1つに記載の物品と、
物品の開口部に流体接続されて、開口部を介して、形体間へ、そして組織部位まで減圧を送達する減圧源と、
を備える、システムである。
実施形体16は、
実施形態1から14のいずれか1つに記載の物品を準備することと、
創傷上に物品を位置決めすることと、
を含む、方法である。
実施形態17は、物品に減圧源を連結することを更に含む、実施形態16に記載の方法である。
実施形態18は、物品を介して創傷に減圧をかけることを更に含む、実施形態16に記載の方法である。
実施形態19は、創傷に減圧をかけることが、物品に接続された減圧源を起動することを含む、実施形態18に記載の方法である。
実施形態20は、創傷上に物品を位置決めすることは、創傷に第1の表面上の形体を向けた状態で、創傷の上に物品を配置することを含む、実施形態16から19のいずれか1つに記載の方法である。
以下の実施例は、本発明の説明を目的としたものであって限定的なものではない。
実施例1.
米国特許出願公開第2014/0234606号(Ausen)に記載された方法に従って、ENGAGE8200ポリオレフィンエラストマー(Dow Chemical Company,Midland,MIから入手)を用いて、ポリオレフィン網材を調製した。同文献は、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。結果として得られた網材は、約0.42~0.83mmのストランド幅の範囲、約0.15~0.57mmの細孔の孔幅の範囲、約1.5~2.1mmの細孔の長さの範囲、及び約0.75~1.24mmの厚さの範囲を有していた。上から下に、鋼板、金型として働く正方形パターンのポリプロピレンフィルム(正方形の内寸法が約0.5mm)、ポリオレフィン網材試料、剥離ライナー、及び第2の鋼板を積層することにより、網材試料をエンボス加工した。Carver Auto Series NE Automatic Hydraulic Press(型式3895.4NE1000,Carver Inc.,Wabasha,IN)に、プレス機の下部プラテンを21℃に設定し、上部プラテンを121℃に設定した状態で、積層体を配置した。プレス機を閉じ、794kgの設定した力で2分間、その後4分間の冷却期間で65.5℃まで、試料を保持した。プレス機を開け、エンボス加工された試料をプレス機から取り出した。結果として得られたエンボス加工された物品は、約0.56~0.65mmのベース厚さの範囲、約0.45~0.50mmのストランド幅の範囲、約0.13~0.37mmの幅の範囲を有する開口部、約0.87~1.10mmの長さの範囲、約0.5mmのベースにおける幅を有する形体、約0.29~0.50mmの高さの範囲、及び約0.77~0.94mmの形体の間隔の範囲を有していた。
実施例2.
米国特許出願公開第2014/0234606号(Ausen)に記載された方法に従って、IROGRAN A 60 E 4902熱可塑性ポリウレタン(Huntsman Corporation,The Woodlands,TXから入手)を用いて、ポリウレタン網材を調製した。結果として得られた網材は、約0.29~0.46mmのストランド幅の範囲、約0.20~0.37mmの細孔の孔幅の範囲、約1.8~3.0mmの細孔の長さの範囲、及び約0.66~0.73mmの厚さの範囲を有していた。上から下に、鋼板、金型として働く正方形パターンのポリプロピレンフィルム(正方形の内寸法が約0.5mm)、ポリオレフィン網材試料、剥離ライナー、及び第2の鋼板を積層することにより、網材試料をエンボス加工した。Carver Auto Series NE Automatic Hydraulic Press(型式3895.4NE1000,Carver Inc.)に、プレス機の下部プラテンを176.6℃に設定し、上部プラテンを21℃に設定した状態で、積層体を配置した。装置で積層体を2分間暖めた。次いで、プレス機を閉じ、907kgの設定した力で2分間、その後5分間の冷却期間で93.3℃まで、試料を保持した。プレス機を開け、エンボス加工された試料をプレス機から取り出した。結果として得られたエンボス加工された物品は、約0.36~0.49mmのベース厚さの範囲、約0.33~1.10mmのストランド幅の範囲、約0.25~0.58mmの幅の範囲を有する開口部、約2.20mmの長さ、約0.5mmのベースにおける幅を有する形体、約0.27~0.42mmの高さの範囲、及び約0.73~0.88mmの形体の間隔の範囲を有していた。物品の走査型電子顕微鏡画像を図5に示す。画像は、相互連結したポリマーストランド42のネットワークと、隣接するポリマーストランド間にある複数の開口部44と、を示している。ポリマーストランド42は、ポリマーストランドの表面上に、複数の形体、すなわち突起48を有する。開口部44の例示的な長さL3、及び幅W3が図5に示されている。相互連結したポリマーストランド42は、図5に示すように、x方向に向いている。
実施例3.生体外細胞培養デバイスを用いた線維芽細胞増殖の決定。
下部ベースユニット、シール、上部ベースユニット、細胞培養増殖用の細胞培養インサート、シール部材、ガイドチューブ、支持ブラケット、真空導管、媒体導管、第2のシール、及びねじを有する細胞培養デバイスを使用した。創傷治癒環境の構成要素をシミュレートするために、フィブリンゲルマトリックス(血餅)中に線維芽細胞を封入した。下記の3ステップの手順でマトリックスを調製した。まず、MILLICELL(登録商標)ハンギングセルカルチャーインサート(EMD Millipore,Billerica,MAから入手)において、0.25mLのトロンビン(ブタ血漿1mL当たり500~1100単位の濃度)と、1mLのヒトフィブリノゲン(ブタ血漿1mL当たり9.8mgの濃度)を組み合わせることによって、透過性膜(細孔サイズ1ミクロンで24mm径)の内面にフィブリンゲルの層を調製及び適用した(ヒトフィブリノゲンは、Sigma-Aldrich Corporation,St.Louis,MOから入手し、トロンビンは、BioPharm Laboratories,Bluffdale,UTから入手し、ブタ血漿は、Lampire Biological Lab,Piphersville,PAから入手した)。約50,000の線維芽細胞(Invitrogen Corporation,Carlsbad,CAから入手)の層で、この層を覆った。次いで、第1の層と同様に調製したフィブリンゲルの第3の層(すなわち最上層)で、線維芽細胞層を覆った。ゲルにおける封入に続いて、37℃の培養器内で、2日間、線維芽細胞を増殖させた。
細胞増殖アッセイにおいては、形体要素を含む物品の表面をゲルマトリックスに向け、かつ接触させた状態で、マトリックスの最上層の上に実施例1の物品を配置した。GRANUFOAM(商標)ポリウレタンフォーム(V.A.C.(登録商標)Granufoam Dressing Medium,KCI Inc.,San Antonio,TX)の10mm厚のパッドで、物品の反対側を向いた面を覆った。実施例1とGRANUFOAM(商標)カバーパッドとを組み合わせた物品が、試験ドレッシングを形成した。蠕動ポンプを用いて、ゲルマトリックスに、Fibroblast Culture Medium106(Invitrogen Corporationから入手)を連続的に供給した。デバイスに37℃で48時間、負圧(-125mmのHg)をかけた。デバイスを解体し、SpectraMax M5 plate reader(Molecular Devices,Sunnyvale,CA)を用いて、570nmで吸光度を測定するとともに、XTT比色アッセイキット(Invitrogen Corporationから入手)を用いて、細胞増殖に関して線維芽細胞試料を評価した。実施例の線維芽細胞増殖のレベルを対照実験と比較した。対照実験では、試験ドレッシングを装置に追加しなかったことと、48時間の試験期間の際に負圧をかけなかったことと、を除いて、同一の手順を使用した。表1では、対照と比べた、実施例の記録された吸光度における平均パーセント上昇率が報告されている(3反復)。
比較例A.
試験ドレッシングとして10mm厚の多層ガーゼシート(非固着性ガーゼパッドは、Johnson and Johnson Company,New Brunswick,NJから入手した)を使用したことを除いて、実施例3で説明したのと同じ手順。表1及び表2では、対照と比べた、比較例Aの記録された吸光度における平均パーセント上昇率が報告されている(表1及び表2を別々の実験として、3反復)。
Figure 0007090075000001
実施例4.
GRANUFOAM(商標)パッドと、実施例2の物品を組み合わせて、試験ドレッシングを形成したことを除いて、実施例3で説明したのと同じ手順を使用した。表2では、実施例4の記録された吸光度における平均パーセント上昇率が報告されている(3反復)。
比較例B.
GRANUFOAM(商標)パッドと、実施例2の物品を調製するために使用された(エンボス加工されたものではなく)エンボス加工されていない網材を組み合わせて、試験ドレッシングを形成したことを除いて、実施例3で説明したのと同じ手順を使用した。表2では、対照と比べた、比較例Bの記録された吸光度における平均パーセント上昇率が報告されている(3反復)。
Figure 0007090075000002
実施例5.
上から下に、鋼板、金型として働く正方形パターンのポリプロピレンフィルム(正方形の内寸法が約0.5mm)、ポリオレフィン網材試料、剥離ライナー、及び第2の鋼板を積層することにより、実施例1で説明したポリオレフィン網材試料をエンボス加工した。Carver Auto Series NE Automatic Hydraulic Press(型式3895.4NE1000,Carver Inc.)に、プレス機の下部プラテンを21℃に設定し、上部プラテンを107℃に設定した状態で、積層体を配置した。プレス機を閉じ、794kgの設定した力で2分間、その後2分間の冷却期間で65.5℃まで、試料を保持した。プレス機を開け、エンボス加工された試料をプレス機から取り出した。結果として得られたエンボス加工された物品は、約0.36~0.99mmのベース厚さの範囲、約0.27~1.3mmのストランド幅の範囲、約0.10~1.10mmの幅の範囲を有する開口部、約2.50~2.70mmの長さの範囲、約0.5mmのベースにおける幅を有する形体、約0.19~0.22mmの高さの範囲、及び約0.70~0.77mmの形体の間隔の範囲を有していた。
実施例6.
上から下に、鋼板、金型として働く正方形パターンのポリプロピレンフィルム(正方形の内寸法が約0.5mm)、ポリオレフィン網材試料、剥離ライナー、及び第2の鋼板を積層することにより、実施例2で説明したポリウレタン網材をエンボス加工した。Carver Auto Series NE Automatic Hydraulic Press(型式3895.4NE1000,Carver Inc.)に、プレス機の下部プラテンを176.6℃に設定し、上部プラテンを21℃に設定した状態で、積層体を配置した。装置で積層体を2分間暖めた。次いで、プレス機を閉じ、907kgの設定した力で4分間、その後3分間の冷却期間で93.3℃まで、試料を保持した。プレス機を開け、エンボス加工された試料をプレス機から取り出した。結果として得られたエンボス加工された物品は、約0.41~0.52mmのベース厚さの範囲、約0.37~0.96mmのストランド幅の範囲、約0.13~0.46mmの幅の範囲を有する開口部、約0.92~1.60mmの長さの範囲、約0.5mmのベースにおける幅を有する形体、約0.21~0.40mmの高さの範囲、及び約0.77~0.86mmの形体の間隔の範囲を有していた。
実施例7.機械的特性試験
INSTRON引張試験機モデル5943(INSTRON Corporation,Norwood,MA)を使用して、個々のエンボス加工された物品試料を試験することにより、実施例5及び実施例6のエンボス加工された物品の機械的特性を求めた。100Nのロードセルを用いて、室温条件で試験を行った。空気圧式グリップで試料を保持した。グリップを引き離す速度は、50mm/分とした。中央での幅が約6mmであるドッグボーン型の打ち抜きパターンを用いて、相互連結したストランドの方向(図2のx方向)における試料の測定を行った。矩形のブロックパターン(25mm×75~100mm)を用いて、相互連結したストランドの方向とは直交する方向(図2のy方向)における試料の測定を行った。断面積を計算するために、各試験試料について、試料の寸法を測定した。最大引張強度(MPa)、ヤング率(MPa)、及びひずみ率の平均測定値を表3に報告する。
Figure 0007090075000003
本明細書において引用された全ての参考文献及び刊行物は、参照することによりそれらの全体が本開示に明示的に援用される。本発明の例示的実施形態を検討し、発明の範囲内で可能な変形例を参照した。例えば、1つの例示的な実施形態との関連において記載される機構が、本発明の他の実施形態との関連において使用され得る。本発明におけるこれら及び他の変形及び改変は本発明の範囲から逸脱することなく当業者にとって明らかであり、本発明が本明細書に記載される例示的実施形態に限定されないことは理解されるべきである。したがって、本発明は、以下に提供されている請求項及びその同等物によってのみ制限されるべきである。

Claims (1)

  1. 相互連結されたポリマーストランドのネットワークであって、
    前記相互連結されたポリマーストランドのそれぞれは、組織部位に接触するようになされた第1の表面を有し、
    前記相互連結されたポリマーストランドのうちの少なくとも1つは、前記相互連結されたポリマーストランドの前記第1の表面から延びる複数の形体を有し、
    前記相互連結されたポリマーストランドのうちの少なくとも1つは、直線状ではない、相互連結されたポリマーストランドのネットワークと、
    隣接する相互連結したポリマーストランドの間にある複数の開口部と、を含む物品であって、
    前記物品は、負圧創傷治療用品であり、
    物品の引張強度を実施例7に記載の方法で計測した場合に、x方向に平行な物品の引張強度が、y方向に平行な物品の引張強度より大き
    前記ネットワークが、直線状ではないポリマーストランドと直線状であるポリマーストランドとを交互に含む、物品。
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