JP7089243B2 - 吐出操作検出装置および手指衛生管理システム - Google Patents

吐出操作検出装置および手指衛生管理システム Download PDF

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本発明は、吐出操作検出装置および手指衛生管理システムに関し、特に、消毒液を吐出する消毒用容器に対する吐出操作が行われたことを検出して操作実行情報を送信する吐出操作検出装置、および医療従事者による手指衛生の実行状況に関する管理を行う手指衛生管理システムに用いて好適なものである。
WHOは医療関連感染の中で、医療従事者の手指が媒体となって病原体の感染伝播が発生する5段階について警鐘を鳴らし、ガイドラインを通じて、石鹸と流水による手洗いや、アルコール消毒薬による手指消毒といった手指衛生の励行を推奨している。しかし、医療従事者の手指衛生実施率が50%にすら満たない医療機関も多く、その遵守率(コンプライアンス)は高くない。
そのため、医療従事者が必要なタイミングで手指衛生を実行しているかどうかの実態をセンシングし、その結果を現場にフィードバックすることにより、手指衛生の遵守率向上に努めることが求められている。このような背景のもと、従来、消毒液を吐出する消毒用ボトルに対する吐出操作が行われたことを検出して所定の情報を送信することにより、当該情報に基づいて医療従事者による消毒実績を管理するシステムが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の消毒実績把握システムでは、消毒用ポンプ付き容器(消毒用ボトル)が、吐出操作を検知する吐出操作検知手段と、吐出操作の検知に基づいて、消毒用ボトルの周囲にいる被管理者(医療従事者)が携帯しているネームプレート(通信部、制御マイコン、記憶媒体を内蔵する)に対して吐出完了信号を送信する吐出完了信号送信手段とを備える。また、ネームプレートが、被管理者による消毒実績の情報が記憶される記憶媒体と、受信した吐出完了信号に基づいて消毒実績の情報を更新する更新手段とを備える。
特許文献2に記載の院内手洗い管理システムでは、押圧することによりポンプ機構により吐出ノズルから消毒用アルコールを吐出させるノズルヘッドを備えた消毒用アルコールボトル(消毒用ボトル)に対し、ノズルヘッドに対する押圧力を検知する圧力センサと、圧力センサが検知した押圧値を自身の通信機IDと共に送信する通信機とを含む手洗い管理装置を装着し、当該手洗い管理装置を装着した消毒用ボトルを院内の所定の場所に配置するとともに、手洗い管理装置付き消毒用ボトルの通信機と通信可能な範囲に中継機を設置する。また、個人IDを一定の時間間隔で送信する個人ID送信機を医療従事者に携帯させる。中継機は、個人IDと通信機IDと押圧値とを手洗い管理装置の通信機より受信して、これらの情報を中継機固有の中継機IDと共に院内サーバに送信する。院内サーバは、中継機から受信した個人IDおよび押圧値と、院内サーバが有する個人情報および予め定めておいた押圧設定値とをそれぞれ比較し、個人別にノズルヘッドがプッシュされていない、プッシュされたが不十分、または十分にプッシュされたことを判断する。また、中継機IDと院内サーバが内部に持っている中継機の位置情報とを比較して、医療従事者の場所を特定する。そして、院内サーバは、それらの結果を記録装置に記録させる。
特開2007-61157号公報 特許第6259940公報
上記特許文献2に記載の技術によれば、医療従事者によって手指衛生が行われたか否かのみならず、ノズルヘッドのプッシュが十分か否か(つまり、消毒用アルコールの吐出量が十分か否か)まで管理することが可能である。しかしながら、圧力センサにより検知された押圧値が押圧設定値に達しているか否かを見ているだけなので、把握できるのはノズルヘッドのプッシュが十分であったか否かという点のみであり、どの程度不十分であったのかについては把握することができないという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、医療従事者によって手指衛生が行われたときの消毒液の吐出の程度をより正確に把握することができるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、ノズルヘッドの押下に伴うポンプ機能により消毒液を吐出するようになされた消毒用容器に対して着脱可能に設けられる吐出操作検出装置に対して、消毒用容器のノズルヘッドと本体またはキャップとの距離を検出する距離検出センサを設け、吐出操作が行われたことが検出された場合に、操作実行情報および距離検出センサにより検出された距離に対応する距離情報を送信するようにしている。
また、本発明による手指衛生管理システムにおける管理装置では、吐出操作検出装置より送信された操作実行情報および距離情報を用いて医療従事者による手指衛生の実行状況に関する管理を行う。その際、管理装置は、距離情報に基づいて、消毒液の吐出の程度を示す吐出程度情報を特定し、当該吐出程度情報をデータベースに記録するようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、医療従事者がノズルヘッドを押下して消毒液を吐出すると、その押下量に応じて変化する消毒用容器のノズルヘッドと本体またはキャップとの距離が検出され、検出された距離に対応する距離情報が吐出操作検出装置から送信される。そして、送信された距離情報に基づいて管理装置において消毒液の吐出の程度を示す吐出程度情報が特定され、データベースに記録して管理されることとなる。これにより、単にノズルヘッドの押圧値が押圧設定値に達したか否かを見ていただけの従来技術に比べ、医療従事者によって手指衛生が行われたときの消毒液の吐出の程度をより正確に把握することができるようになる。
本実施形態による手指衛生管理システムが備える各装置およびそれらの設置場所の一例を示す図である。 本実施形態による吐出操作検出装置の一構成例を、消毒用ボトルの一部と共に模式的かつ簡略的に示す図である。 本実施形態による吐出操作検出装置が備えるハードウェア構成の例を示す図である。 本実施形態による管理装置の機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態の相関情報記憶部に記憶される相関情報の内容を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による手指衛生管理システムが備える各装置およびそれらの設置場所の一例を示す図である。なお、以下の実施形態では、手指衛生管理システムを適用する施設が病院であるものとして説明するが、介護施設など、手指衛生の励行が推奨される施設には何れにも適用することが可能である。
図1に示すように、本実施形態による手指衛生管理システムは、消毒液を吐出する消毒用ボトル10(特許請求の範囲の消毒用容器に相当。図1では簡易的に「ボ」と表記している)に設けられた吐出操作検出装置100と、医療従事者により携帯される無線送信装置200と、病院内の各場所に設置される中継装置300(図1では簡易的に「中」と表記している)と、中継装置300に通信ネットワークを介して接続された管理装置400とを備えて構成される。
図1に示すように、消毒用ボトル10は、例えば病院内の各病室R1,R2,R3内に設置される。消毒用ボトル10が設置される病室R1,R2,R3内の位置は、例えば出入口の近傍である。あるいは、病室内のベッド近傍の位置であってもよい。なお、消毒用ボトル10が設置される位置は、各病室R1,R2,R3の出入口近傍で病室外(廊下CR)の位置であってもよい。
図1に示すように、消毒用ボトル10は、ポンプ式のボトルであり、上部のノズルヘッドを下方に押下することにより、ポンプ機能によりボトル内の消毒液が一定量吐出されるようになっている。ここでいう一定量とは、ノズルヘッドを押下可能な最下部の位置まで押下した場合に、一定量の消毒液が吐出されるという意味である。ノズルヘッドが最下部に達する前に押下を中止すると、一定量より少ない消毒液が吐出される。手指衛生の実施に際しては、ノズルヘッドを最下部まで押下して一定量の消毒液を吐出することが推奨されている。
消毒用ボトル10のノズルヘッドには、吐出操作検出装置100が装着されている。吐出操作検出装置100は、異なる消毒用ボトル10にも装着して使うことができるように、消毒用ボトル10に対して着脱可能に設けられる。吐出操作検出装置100は、スイッチ(図2を用いて後述する)を備えており、消毒用ボトル10に対する吐出操作(ノズルヘッドの押下操作)が行われたことを検出する。また、吐出操作検出装置100は、距離検出センサ(図2を用いて後述する)を備えており、ノズルヘッドの押下量に応じた距離情報を検出する。
吐出操作検出装置100は、無線送信回路を備えており、消毒用ボトル10に対する吐出操作がスイッチにより検出されると、吐出操作が実行されたことを示す操作実行情報と、距離検出センサにより検出された距離に対応する距離情報とを、自身の識別情報である検出装置IDと共に無線で送信する。検出装置IDは、吐出操作検出装置100に固有の識別情報であり、内部メモリにあらかじめ記憶されている。消毒用ボトル10に装着された吐出操作検出装置100から送信された操作実行情報、距離情報および検出装置IDは、当該消毒用ボトル10と同じスペース内に設置されている中継装置300にて受信される。
医療従事者により携帯される無線送信装置200は、医療従事者の識別情報である医療従事者IDを所定のインターバルを置いて定期的に送信する。例えば、無線送信装置200は、200ミリ秒という微小時間間隔で医療従事者IDを送信する。医療従事者IDは、医療従事者に固有の識別情報であり、無線送信装置200の内部メモリにあらかじめ記憶されている。無線送信装置200により送信された医療従事者IDは、医療従事者が存在している位置の周囲にある中継装置300にて受信される。
中継装置300は、消毒用ボトル10と同じスペースである各病室R1,R2,R3内に設置されるほか、消毒用ボトル10とは異なるスペースにも設置される。消毒用ボトル10とは異なるスペースとは、各病室R1,R2,R3以外の場所を意味し、図1の例では廊下CRである。
中継装置300は、消毒用ボトル10の吐出操作検出装置100から操作実行情報、距離情報および検出装置IDを受信するとともに、無線送信装置200から医療従事者IDを受信し、通信ネットワークを介して接続された管理装置400に対して、受信した情報を自身の識別情報である中継装置IDと共に送信する。中継装置IDは、中継装置300に固有の識別情報であり、内部メモリにあらかじめ記憶されている。
ここで、中継装置300は、吐出操作検出装置100から情報を受信する際の受信電波に基づいて、吐出操作検出装置100の中継装置300からの相対位置を特定する。例えば、中継装置300は、AoA(Angle of Arrival)方式により電波が到来する方向を検出する公知技術を用いて吐出操作検出装置100の相対方向を特定するとともに、受信電波強度に基づいて電波発信源までの距離を検出する公知技術を用いて吐出操作検出装置100までの相対距離を特定することにより、吐出操作検出装置100の中継装置300からの相対位置を特定する。そして、中継装置300は、当該特定した吐出操作検出装置100の相対位置情報を操作実行情報、距離情報、検出装置IDおよび中継装置IDと共に管理装置400に送信する。
また、中継装置300は、無線送信装置200から医療従事者IDを受信する際の受信電波に基づいて、上記と同様にして無線送信装置200の相対位置を特定する。そして、中継装置300は、当該特定した無線送信装置200の相対位置情報を医療従事者IDおよび中継装置IDと共に管理装置400に送信する。
管理装置400は、中継装置300から同じ中継装置IDと共に所定の微小時間(200ミリ秒)以内に受信される操作実行情報、距離情報、検出装置ID、医療従事者ID、吐出操作検出装置100の相対位置情報および無線送信装置200の相対位置情報に基づいて、消毒用ボトル10を操作した医療従事者を特定した上で、医療従事者による手指衛生の実行状況に関する管理を行う。例えば、管理装置400は、消毒用ボトル10を操作して手指衛生を実行した医療従事者と、消毒用ボトル10の操作による消毒液の吐出量とを関連付けて管理する。以下に、手指衛生を実行した医療従事者の特定について説明する。なお、消毒液の吐出量に関する管理については、図2~図4を用いて後述する。
上述のように、無線送信装置200は、医療従事者IDを200ミリ秒おきに常に送信している。そのため、中継装置300は、吐出操作検出装置100から操作実行情報、距離情報および検出装置IDを受信したときに、それとほぼ同タイミング(多くとも200ミリ秒以内の時間ずれの範囲内)で、無線送信装置200から医療従事者IDも受信することになる。これにより、管理装置400では、吐出操作検出装置100からの情報および無線送信装置200からの情報(それぞれ中継装置300で付加された情報を含む)を中継装置300からほぼ同タイミングで受信することとなり、これらの情報から手指衛生を実行した医療従事者を特定することが可能である。
一方、中継装置300が無線送信装置200から医療従事者IDを受信したにもかかわらず、それから所定の微小時間以内に吐出操作検出装置100から操作実行情報、距離情報および検出装置IDを受信しなかった場合は、管理装置400では、所定の微小時間以内に無線送信装置200からの情報(中継装置300で付加された情報を含む)のみを中継装置300から受信することとなる。よって、この場合に管理装置400は、その微小時間以内のタイミングでは医療従事者が手指衛生を実行していないと判定することが可能である。
ここで、ある中継装置IDと共に受信された操作実行情報および検出装置IDに基づき検出された消毒用ボトル10の操作の時点から所定の微小時間以内に、同じ中継装置IDと共に受信された医療従事者IDが1つの場合は、その中継装置IDで示される中継装置300の付近には医療従事者が1人しかいない状況に相当する。従って、この場合は、操作実行情報、検出装置IDおよび医療従事者IDの3つの情報があれば、消毒用ボトル10を操作した医療従事者を一意に特定することが可能である。すなわち、検出装置IDで示される吐出操作検出装置100が装着された消毒用ボトル10を、医療従事者IDで示される医療従事者が操作したと判定することが可能である。
これに対し、ある中継装置IDと共に受信された操作実行情報および検出装置IDに基づき検出された消毒用ボトル10の操作の時点から所定の微小時間以内に、同じ中継装置IDと共に受信された医療従事者IDが複数ある場合は、その中継装置IDで示される中継装置300の付近には複数人の医療従事者がいる状況に相当する。従って、この場合は、操作実行情報、検出装置IDおよび医療従事者IDの3つの情報だけでは、消毒用ボトル10を操作した医療従事者を一意に特定することができない。
この場合に管理装置400は、中継装置300から同じ中継装置IDと共に所定の微小時間以内に受信される操作実行情報、検出装置ID、医療従事者ID、吐出操作検出装置100の相対位置情報および無線送信装置200の相対位置情報に基づいて、消毒用ボトル10を操作した医療従事者を特定する。すなわち、管理装置400は、複数の医療従事者IDと共に送信された無線送信装置200の相対位置情報のそれぞれと、検出装置IDと共に送信された吐出操作検出装置100の相対位置情報とを用いて、消毒用ボトル10から最も近くにいる医療従事者を特定する。そして、管理装置400は、消毒用ボトル10から最も近くにいる医療従事者を、消毒用ボトル10を操作した医療従事者として特定する。
図2は、吐出操作検出装置100の一構成例を、消毒用ボトル10の一部と共に模式的かつ簡略的に示す図である。図3は、吐出操作検出装置100が備えるハードウェア構成の例を示す図である。
図2に示すように、消毒用ボトル10は、本体10a、キャップ10b、ノズル筒10c、ノズルヘッド10dおよびノズル10eを有している。キャップ10bは、消毒用ボトル10の本体10aに螺合する態様で着脱可能に構成されている。そして、キャップ10bに対してノズル筒10cが上下方向に摺動可能に支持されており、ノズル筒10cの先端にノズルヘッド10dが設けられている。
図2に示すように、吐出操作検出装置100は、消毒液の吐出操作(ノズルヘッド10dの押下操作)が行われたことを検出するスイッチ101と、ノズルヘッド10dとキャップ10bとの距離を検出する距離検出センサ102とを備えている。また、図3に示すように、吐出操作検出装置100は、スイッチ101および距離検出センサ102に対して電気的に接続されたマイコン103と、マイコン103に対して電気的に接続された無線送信回路104とを備えている(マイコン103および無線送信回路104は、図2では図示を省略している)。スイッチ101および距離検出センサ102とマイコン103との間は、例えばIC通信インタフェースにより接続されている。
スイッチ101は、ノズルヘッド10dの上部に設けられている。スイッチ101は押しボタンであり、医療従事者がノズルヘッド10dを押下する際に押圧されてオン状態となり、ノズルヘッド10dの押下操作が行われたことを検出する。マイコン103は、スイッチ101がオン状態となったことを検出すると、操作実行情報を生成する。
距離検出センサ102は、ノズルヘッド10dの下部で、かつ、キャップ10bと対向する位置に設けられており、ノズルヘッド10dとキャップ10bとの距離Dを検出する。厳密には、ノズルヘッド10dに設けられた距離検出センサ102とキャップ10bとの距離であるが、距離検出センサ102が薄いこと、ノズルヘッド10dと距離検出センサ102との位置関係は固定で不変であることから、ノズルヘッド10dとキャップ10bとの距離として説明する。距離検出センサ102は、例えばToF(Time of Flight)方式の距離センサであり、発光した光がキャップ10bに反射して受光するまでの時間を測定し、これに光速を併せることでキャップ10bまでの距離を検出する。
図2は、ノズルヘッド10dが押下されていない状態(以下、初期状態という)を示している。この初期状態におけるノズルヘッド10dとキャップ10bとの距離を初期距離という。この初期状態からノズルヘッド10dを上方から下方に向かって押下すると、ノズルヘッド10dがキャップ10bに近づいていき、ノズルヘッド10dとキャップ10bとの距離は短くなっていく。距離検出センサ102は、初期状態においてはスリープモードとなっており、スイッチ101がオンになると起動する。そして、起動した後に距離検出センサ102は、キャップ10bとの距離を所定時間間隔ごとに連続して検出する。
なお、吐出操作検出装置100をノズルヘッド10dに装着するための具体的な構成は図示していないが、任意に設計することが可能である。例えば、ノズルヘッド10dの形状に合わせて形成された貫通孔を有する筒状体として吐出操作検出装置100を構成し、当該筒状体の上部にスイッチ101を設けるとともに、下部に距離検出センサ102を設ける構成とすることが可能である。この場合、吐出操作検出装置100の貫通孔にノズル10eを挿入し、吐出操作検出装置100をノズルヘッド10dの方向に移動させることによって装着する。
マイコン103は、スイッチ101がオン状態となったことを検出した場合、操作実行情報の他に、距離検出センサ102により検出された距離に対応する距離情報も生成する。すなわち、マイコン103は、吐出操作が行われていないときにおけるノズルヘッド10dとキャップ10bとの初期距離と、距離検出センサ102により逐次検出された距離との差分の最大値を算出し、当該最大値を、ノズルヘッド10dの押下量を表す距離情報として生成する。
マイコン103は、スイッチ101の押下に応じて生成した操作実行情報と、距離検出センサ102により検出された距離に応じて生成したノズルヘッド10dの押下量を表す距離情報と、図示しないメモリから読み出した検出装置IDとを無線送信回路104に出力する。無線送信回路104は、マイコン103から入力した操作実行情報、距離情報および検出装置IDを無線で送信する。このように、マイコン103および無線送信回路104は、特許請求の範囲の情報送信部に相当する。
図4は、管理装置400の機能構成例を示すブロック図である。図4に示すように、管理装置400は、記憶媒体として、相関情報記憶部401および手指衛生管理情報記憶部402を備えている。また、管理装置400は、機能構成として、送信情報取得部41、相関情報取得部42および情報記録部43を備えている。
上記各機能ブロック41~43は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック41~43は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現される。なお、当該プログラムは、ハードディスクや半導体メモリ等の他の記録媒体に記憶されていてもよい。
送信情報取得部41は、中継装置300から送信された情報を取得する。具体的には、送信情報取得部41は、消毒用ボトル10の吐出操作検出装置100における吐出操作の検出時に吐出操作検出装置100から送信された操作実行情報、距離情報および検出装置IDと、中継装置300にて付加された中継装置IDおよび吐出操作検出装置100の相対位置情報とを取得する。また、送信情報取得部41は、医療従事者の無線送信装置200から定期的に送信された医療従事者IDと、中継装置300にて付加された中継装置IDおよび無線送信装置200の相対位置情報とを取得する。
情報記録部43は、送信情報取得部41により逐次取得される情報のうち、同じ中継装置IDと共に所定の微小時間以内に取得される操作実行情報、検出装置ID、医療従事者ID、吐出操作検出装置100の相対位置情報および無線送信装置200の相対位置情報に基づいて、消毒用ボトル10を操作した医療従事者を特定する。そして、当該特定した医療従事者を手指衛生の実行者として、実行時刻、実行場所に関する情報と共に履歴情報のデータベースとして手指衛生管理情報記憶部402に記憶させる。このとき、情報記録部43は、送信情報取得部41による操作実行情報の取得時刻を手指衛生の実行時刻として用いるとともに、中継装置IDに対応する中継装置300の設置場所を手指衛生の実行場所として用いる。
また、情報記録部43は、送信情報取得部41により取得された距離情報に基づいて、消毒液の吐出の程度を示す吐出程度情報を特定し、当該吐出程度情報を手指衛生管理情報記憶部402における履歴情報のデータベースに併せて記録する。すなわち、情報記録部43は、手指衛生を実行した医療従事者、手指衛生の実行時刻、実行場所、および消毒液の吐出程度情報をデータベースの1つのレコードに関連付けて記録する。吐出程度情報は、例えば消毒液の吐出量情報である。この吐出量情報を得るために、相関情報記憶部401および相関情報取得部42を用いる。
相関情報記憶部401は、ノズルヘッド10dの押下量を表す距離情報と消毒液の吐出量との相関関係を示した相関情報を記憶する。図5は、相関情報記憶部401に記憶される相関情報の内容を模式的に示す図である。図5において、横軸はノズルヘッド10dの押下量(単位はミリメートル)、縦軸は消毒液の吐出量(単位はミリグラム)を示している。図5に示すように、ノズルヘッド10dの押下量と消毒液の吐出量との間には線形的な相関関係がある。このような相関関係は、実際に使用する消毒用ボトル10を用いた事前の実験により得ることが可能である。相関情報記憶部401は、図5に示すような相関関係を示す相関情報を、例えばテーブル情報の形式または相関関数式の形式で記憶する。
相関情報取得部42は、相関情報記憶部401から相関情報を取得する。情報記録部43は、送信情報取得部41により取得された距離情報および相関情報取得部42により取得された相関情報に基づいて、距離情報(ノズルヘッド10dの押下量)に対応する消毒液の吐出量を特定する。そして、特定した消毒液の吐出量情報を手指衛生管理情報記憶部402における履歴情報のデータベースに記録する。
以上詳しく説明したように、本実施形態では、消毒用ボトル10に対して着脱可能に設けられる吐出操作検出装置100に対し、ノズルヘッド10dとキャップ10bとの距離を検出する距離検出センサ102を設け、スイッチ101により吐出操作が行われたことが検出された場合に、操作実行情報および距離検出センサ102により検出された距離に対応する距離情報(ノズルヘッド10dの押下量を表す距離情報)を含む各種情報を送信するようにしている。
また、本実施形態では、管理装置400において、吐出操作検出装置100および無線送信装置200より送信された各種情報を用いて医療従事者による手指衛生の実行状況に関する管理を行う。その際、管理装置400は、距離情報に基づいて、消毒液の吐出の程度を示す吐出程度情報(吐出量情報)を特定し、当該吐出量情報を手指衛生管理情報記憶部402のデータベースに記録するようにしている。
このように構成した本実施形態によれば、医療従事者がノズルヘッド10dを押下して消毒液を吐出すると、その押下量に応じて変化するノズルヘッド10dとキャップ10bとの距離が検出され、検出された距離に対応する距離情報が吐出操作検出装置100から送信される。そして、送信された距離情報に基づいて管理装置400において消毒液の吐出の程度を示す吐出量情報が特定され、データベースに記録して管理されることとなる。これにより、単にノズルヘッドの押圧値が押圧設定値に達したか否かを見ていただけの従来技術に比べ、医療従事者によって手指衛生が行われたときの消毒液の吐出の程度をより正確に把握することができるようになる。
なお、上記実施形態では、キャップ10bと対向する位置に距離検出センサ102を設け、ノズルヘッド10dとキャップ10bとの距離を検出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本体10aと対向する位置に距離検出センサ102を設け、ノズルヘッド10dと本体10aとの距離を検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、距離検出センサ102の他にスイッチ101を設ける構成について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スイッチ101は設けず、距離検出センサ102を常時起動しておき、距離検出センサ102の検出する距離が初期距離から変化したときに、ノズルヘッド10dの押下操作が行われたことを検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、吐出操作検出装置100が備えるマイコン103において、距離検出センサ102により逐次検出された距離と初期距離との差分からノズルヘッド10dの押下量を算出し、当該押下量を表す距離情報を吐出操作検出装置100から送信する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、距離検出センサ102により逐次検出された距離の最大値(距離検出センサ102により検出された距離に対応する距離情報に相当)を吐出操作検出装置100から管理装置400に送信し、管理装置400においてノズルヘッド10dの押下量を算出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、図5のような相関情報を用いて消毒液の吐出量を求め、当該吐出量を手指衛生管理情報記憶部402のデータベースに記録する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ノズルヘッド10dの押下量をそのまま吐出程度情報としてデータベースに記録するようにしてもよい。あるいは、最大で押下できる最大押下量に対する実際の押下量の割合を算出して吐出程度情報としてもよい。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10 消毒用ボトル(消毒用容器)
10a 本体
10b キャップ
10d ノズルヘッド
41 送信情報取得部
42 相関情報取得部
43 情報記録部
100 吐出操作検出装置
101 スイッチ
102 距離検出センサ
103 マイコン(情報送信部)
104 無線送信回路(情報送信部)
200 無線送信装置
300 中継装置
400 管理装置
401 相関情報記憶部
402 手指衛生管理情報記憶部

Claims (4)

  1. ノズルヘッドの押下に伴うポンプ機能により消毒液を吐出するようになされた消毒用容器に対して着脱可能に設けられ、上記消毒用容器に対する吐出操作が行われたことを検出して操作実行情報を送信する吐出操作検出装置であって、
    上記ノズルヘッドと上記消毒用容器の本体またはキャップとの距離を検出する距離検出センサと、
    上記吐出操作が行われたことが検出された場合に、上記操作実行情報および上記距離検出センサにより検出された距離に対応する距離情報を送信する情報送信部とを備えたことを特徴とする吐出操作検出装置。
  2. 上記情報送信部は、上記吐出操作が行われていないときにおける上記ノズルヘッドと上記本体またはキャップとの初期距離と、上記距離検出センサにより検出された距離との差分の最大値を算出し、当該最大値を上記ノズルヘッドの押下量を表す上記距離情報として送信することを特徴とする請求項1に記載の吐出操作検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の吐出操作検出装置と、
    上記吐出操作検出装置の情報送信部により送信された上記操作実行情報および上記距離情報を用いて医療従事者による手指衛生の実行状況に関する管理を行う管理装置とを備え、
    上記管理装置は、
    上記操作実行情報および上記距離情報を取得する送信情報取得部と、
    上記送信情報取得部により取得された上記距離情報に基づいて、消毒液の吐出の程度を示す吐出程度情報を特定し、当該吐出程度情報をデータベースに記録する情報記録部とを備えたことを特徴とする手指衛生管理システム。
  4. 上記管理装置は、
    上記距離情報と上記消毒液の吐出量との相関関係を示した相関情報を取得する相関情報取得部を更に備え、
    上記情報記録部は、上記送信情報取得部により取得された上記距離情報および上記相関情報取得部により取得された上記相関情報に基づいて、上記距離情報に対応する上記消毒液の吐出量を特定し、上記吐出程度情報として上記消毒液の吐出量情報を上記データベースに記録することを特徴とする請求項3に記載の手指衛生管理システム。
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