以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、患者に関する情報の共有方法の比較例について説明する。本明細書では、以下、別段言及する場合を除いて、がん患者に関する情報を共有する場合の例について説明する。
図1は、患者に関する情報の共有方法の一例を説明するための概念図である。例えば、患者Xが、第1の医療機関10を受診したとする。第1の医療機関10では、担当の医師Aが患者Xの診断及び治療を行う。
医師Aは、患者Xの診断及び治療を行う過程において、患者Xに関する情報を、第1の医療機関10内の管理システム11に入力する。管理システム11は、例えば第1の医療機関10を受診する患者を管理するシステムである。例えば、管理システム11は、コンピュータ等の情報処理装置12を含んで構成される。医師Aは、情報処理装置12を用いて、患者Xに関する情報を入力することができる。この情報処理装置12には、例えば患者に関する情報を入力及び閲覧可能なアプリケーション(ソフトウェア)が、予めインストールされている。医師Aは、例えば、情報処理装置12において当該アプリケーションを起動して、患者Xに関する情報を入力可能な表示画面を情報処理装置12の表示部に表示させて、キーボード、マウス、及びタッチパネル等の入力装置を用いて、患者Xに関する情報を入力することができる。
患者Xに関する情報は、例えば、第1の医療機関10内の管理システム11において患者Xに一意に対応付けられた識別番号(以下「患者ID」ともいう)、並びに、患者を特定するための情報(以下「患者特定情報」ともいう)を含んでよい。患者特定情報は、例えば、患者Xの氏名、性別、生年月日、血液型、住所及び連絡先等を含んでよい。識別番号は、例えば所定の桁数の数字及び/又はアルファベットにより構成されていてよい。患者Xに関する情報は、患者を管理するための情報(以下「患者管理情報」ともいう)を含んでよい。患者管理情報は、例えば、患者Xが受診している医療機関(ここでは第1の医療機関10)の名称、及び患者Xの担当医(ここでは医師A)等を含んでよい。患者Xが入院している場合には、患者Xに関する情報は、患者Xが入院している病棟及び病室等の情報を含んでよい。患者管理情報は、患者Xの感染症に関する情報、及び患者Xのアレルギーに関する情報等を含んでよい。患者管理情報は、患者Xの症状及び治療に関する情報を含んでよい。患者Xの治療に関する情報は、これから実施する予定の治療の内容、及び、過去に実施済みの治療の内容を含んでよい。
医師Aは、管理システム11に入力された患者Xに関する情報を、コンピュータ等の情報処理装置12を用いて閲覧することができる。例えば、医師Aは、情報処理装置12の表示部に表示された所定の検索画面において、患者Xの患者ID又は患者Xの氏名等を入力し、患者Xに関する情報を検索させる。情報処理装置12の表示部には、検索された患者Xに関する情報が表示される。患者Xに関する情報は、所定のカテゴリーごとに表示されてよい。具体的には、患者Xに関する情報は、例えば予め所定のカテゴリーに分類され、各カテゴリーに対応するタブが、表示画面に表示されていてよい。医師Aが、閲覧を希望するカテゴリーのタブを、入力部を用いて選択するすると、情報処理装置12には、選択されたタブのカテゴリーに含まれる患者Xに関する情報が表示されてよい。
医師Aは、患者Xの治療の過程において、適宜患者Xに関する情報を追加したり修正したりすることができる。また、医師Aは、患者Xの病気の進行の程度に応じて、適宜患者Xに関する情報を追加したり修正したりすることができる。
患者Xが、第1の医療機関10から他の医療機関に転院する場合、医師Aは、管理システム11に記憶された患者Xに関する情報のうち、転院先の医療機関で必要になると考えられる情報を選択し、選択した情報を印刷して患者Xに渡す。患者Xが転院する場合は、例えば、所定の医療装置を用いて治療が必要である場合に、第1の医療機関10が当該医療装置を有さないため、当該医療装置を有する医療機関に転院する場合等が挙げられる。また、患者Xが転院する場合は、例えば、患者Xの手術を行った後に、術後のフォローを、患者Xの自宅に、より近い医療機関で行うために、当該より近い医療機関に転院する場合等が挙げられる。この他、必要に応じて、患者Xは医療機関を転院する場合がある。
医師Aは、例えば、転院先の医療機関で必要になると考えられる情報について、印刷を実行するための入力を行う。情報処理装置12は、印刷を実行するための入力に基づき、情報処理装置12と通信可能に接続された印刷装置15に対して、印刷を実行させるための命令信号を送信する。印刷装置15は、当該命令信号に基づき、印刷を実行する。印刷装置15は、例えばプリンタ又は複合機等により構成されていてよい。医師Aは、例えば表示画面ごとに、印刷を実行するための入力を行う。印刷装置15からは、医師Aが行った入力に応じた患者Xに関する情報が印刷される。このようにして印刷された印刷物を、ここでは資料30という。
医師Aは、印刷した紙の資料30を患者Xに手渡す。患者Xは、手渡された紙の資料30を転院先の医療機関に持参する。ここでは、転院先の医療機関を、第2の医療機関20という。第2の医療機関20では、例えば担当の医師Bが患者Xの診断及び治療を行うとする。患者Xは、資料30を、医師B又は第2の医療機関20の医療事務員等に手渡す。医師Bは、資料30を閲覧することによって、患者Xの病状や、治療の履歴等を確認することができる。第2の医療機関20が、例えば第2の医療機関20を受診する患者を管理する管理システムを有する場合、医師B又は第2の医療機関20の医療事務員等は、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、資料30に記載された情報を、当該管理システムに入力してもよい。
図2は、情報処理装置12の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。図2に示す情報処理装置12は、記憶部13と、情報処理部14とを含む。記憶部13と情報処理部14とは、それぞれ異なる装置により構成されている場合がある。この場合、情報処理部14は、例えばコンピュータ等により構成され、記憶部13は、例えば各種情報を記憶可能なサーバ装置により構成されている。
記憶部13は、患者に関する情報を記憶する。記憶部13は、患者に関する情報として、例えば図2に示すように、患者情報131、原発部位情報132、治療方針情報133、治療計画情報134、照射録情報135及び画像データ136を記憶している。
患者情報131は、患者の属性を示す情報である。患者情報131は、上述した患者特定情報及び患者管理情報を含んでよい。患者情報131は、例えば、患者の氏名、性別、生年月日、血液型、身長、体重、住所及び連絡先等を含んでよい。患者情報131は、患者のアレルギーに関する情報、及びその他の禁忌事項に関する情報を含んでもよい。
原発部位情報132は、患者のがんの原発部位を示す情報である。原発部位は、最初にがん(腫瘍)が発生した部位又は臓器等をいう。
治療方針情報133は、患者のがんの治療方針を示す情報である。具体的には、治療方針は、患者のがんの治療に関する全体的な方針である。例えば、治療方針は、どの時期にどのような治療を行うかの方針を含む。例えば、治療方針は、放射線治療のみを行うか、放射線治療と手術とを組み合わせて行うか、の方針を含む。治療方針は、根治又は緩和のいずれを目的とする治療かに関する方針を含む。
治療計画情報134は、患者のがんの治療計画を示す情報である。具体的には、治療計画は、患者に対して実施する治療の具体的な方法である。例えば、治療計画は、患者に対して照射する放射線に関する具体的な計画を含む。例えば、治療計画は、どの放射線治療機器を用いて、どの部位に、どれくらいの強さの放射線を、どこから照射するか、の計画を含む。
照射録情報135は、患者に対して照射した放射線の履歴を示す情報である。例えば、照射録情報135は、いつ、どの放射線治療機器を用いて、どの部位に、どれくらいの強さの放射線を、どこから照射したか、の情報を含む。
画像データ136は、撮像機器を用いて撮像された患者の画像のデータである。撮像機器は、例えば、CT及びMRI等を含む。つまり、画像データ136は、患者のCT画像及びMRI画像等を含む。各画像データ136は、画像が撮像された日時、及び画像の撮像に用いた撮像装置に関する情報(例えば、撮像装置に固有の識別番号等)を含んでよい。
記憶部13に記憶された各情報は、患者IDに対応付けられて記憶されている。また、記憶部13に記憶された各情報には、管理システム11において一意に特定される識別子が、個々に付与されている。識別子は、各情報を一意に特定するものである。識別子は、例えば識別コードとして付与されていてよい。識別コードは、例えば所定の桁数の数字及び/又はアルファベットにより構成されていてよい。本明細書では、以下、識別子が識別コードであるとして説明する。
情報処理部14は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、処理ごとに特化した専用のプロセッサによって構成したりすることができる。
情報処理部14は、記憶部13から情報を検索して、資料30として印刷可能なデータに加工する。情報処理部14は、印刷可能なデータを印刷装置15に送信して、印刷装置15から紙の資料30を出力させる。情報処理部14は、医師により指定された、転院先の医療機関で必要になると考えられる情報を、資料30として出力することができる。ここで説明する例では、情報処理部14は、資料30として、患者の照射録と治療報告書とを、出力させるとする。照射録は、患者に対して照射した放射線の履歴を示すものである。治療報告書は、患者に対して実施した治療の内容及びその結果を示すものである。
情報処理部14は、例えば所定の患者の照射録と治療報告書とを出力させる。所定の患者は、例えば医師により指定された患者である。医師は、例えば情報処理部14への入力操作が可能な入力装置を用いて、患者を指定する。患者の指定は、患者ID又は患者の氏名等を指定することにより行うことができる。情報処理装置12は、指定された患者の照射録と治療報告書とを出力することができる。
情報処理部14は、例えば図2に示すように、照射録用データ取出部121と、照射録出力部122と、治療報告書用データ取出部123と、治療報告書出力部124とを備える。
照射録用データ取出部121は、記憶部13に記憶された情報のうち、指定された患者の、照射録の作成に必要な情報を抽出する。図2に示す例では、照射録用データ取出部121は、患者情報131、治療計画情報134及び照射録情報135から、指定された患者の患者IDに対応付けられた情報を抽出する。照射録用データ取出部121は、患者情報131、治療計画情報134及び照射録情報135から、必要な一部の情報のみを選択して抽出してよい。
照射録出力部122は、照射録用データ取出部121により抽出された情報を、印刷装置15で印刷可能な印刷用データに加工する。例えば、照射録出力部122は、照射録用データ取出部121により抽出された情報を、所定の書式(フォーマット)に変換する。照射録出力部122は、加工した印刷用データを、印刷装置15に送信して、印刷装置15に、紙の資料としての照射録31を出力させる。
治療報告書用データ取出部123は、記憶部13に記憶された情報のうち、指定された患者の、治療報告書の作成に必要な情報を抽出する。図2に示す例では、治療報告書用データ取出部123は、患者情報131、原発部位情報132、治療方針情報133、治療計画情報134、照射録情報135及び画像データ136から、指定された患者の患者IDに対応付けられた情報を抽出する。治療報告書用データ取出部123は、患者情報131、原発部位情報132、治療方針情報133、治療計画情報134、照射録情報135及び画像データ136から、必要な一部の情報のみを選択して抽出してよい。
治療報告書出力部124は、治療報告書用データ取出部123により抽出された情報を、印刷装置15で印刷可能な印刷用データに加工する。例えば、治療報告書出力部124は、治療報告書用データ取出部123により抽出された情報を、所定の書式(フォーマット)に変換する。治療報告書出力部124は、加工した印刷用データを、印刷装置15に送信して、印刷装置15に、紙の資料としての治療報告書32を出力させる。
図3は、治療報告書32の一例を示す図である。図3は、放射線治療を行う前の情報を示す報告書である。治療報告書32は、例えば図3に示すように、報告書のページ番号、報告書の印刷日、患者情報、報告書情報、治療方針情報、及び複数の治療計画情報が記載される。報告書情報は、治療報告書32に関する情報である。
図3に示す例では、患者情報として、患者ID、並びに患者の氏名、性別及び生年月日が記載される。また、図3に示す例では、患者情報として、入院又は外来の区分(入外)、及び患者が入院する病棟に関する情報が記載される。
図3に示す例では、報告書情報として、治療報告書32の作成者名及び作成日時が記載される。作成者名は、治療報告書32を作成した医師の氏名であり、例えば治療報告書32を作成するための入力操作を行った医師の氏名である。図3に示す例では、報告書情報として、さらにコメントが記載される。コメントは、例えば治療報告書32を作成した医師が、入力装置を用いて入力したコメントである。
図3に示す例では、治療方針情報として、治療種別、担当医、原発部位、病理組織、性状、異型度、今回の治療、治療方針、治療方法、照射方針及び照射部位が記載される。図3に示す例では、治療方針情報として、さらに複数の治療方針画像が掲載される。治療方針画像は、治療方針に関連する画像であり、例えば、患者の治療前の画像及び治療方針を図示する画像等を含んでよい。
図3に示す例では、治療計画情報として、患者の特定の照射部位(照射部位1)に関する複数の治療計画情報が記載されている。図3では、2回の治療計画情報が記載されている。放射線治療では、複数回、放射線の照射を伴う治療が行われることがあり、治療計画情報は、放射線の照射を伴う治療が行われる回数分の治療計画情報を含んでよい。図3に示す例では、治療計画情報として、治療種別、治療室、照射方法、標的基準点部位、1回線量、総線量、照射回数、線量評価部位、リスク部位、開始日及び終了日が記載される。標的基準点部位は、放射線照射の基準となる部位である。1回線量は、1回の放射線照射で照射される放射線の線量であり、照射回数は、放射線を照射する回数であり、総線量は、1回の治療において患者に照射される放射線の線量の合計である。線量評価部位は、患者に放射される放射線の線量を測定する基準となる部位である。リスク部位は、放射線の照射により影響を受け得る部位である。開始日及び終了日は、それぞれ、治療計画情報に記載された治療の開始日時及び終了日時である。開始日及び終了日は、予定の日時と、実際の日時(実績)とが記載されてよい。図3に示す例では、治療計画情報として、さらに複数の治療計画画像が掲載される。治療計画画像は、治療計画に関連する画像であり、例えば、患者の治療前後の画像及び治療計画を図示する画像等を含んでよい。
上述したように、患者Xは、医療機関を転院する場合、照射録31及び治療報告書32等の、医師Aから手渡された紙の資料30を、転院先の医療機関に持参する。転院先の第2の医療機関20では、医師Bが資料30を閲覧することによって、患者Xの病状や、治療の履歴等を確認する。
上述したような方法で患者に関する情報を医療機関の間で共有する場合、転院前の第1の医療機関10の医師Aは、資料30を患者Xに手渡す必要がある。しかしながら、患者Xに関する治療データは多岐にわたるため、医師Aにとっては、資料30として印刷する情報を選択することに時間を要する。また、資料30の枚数が多い場合には、印刷にも時間を要する。例えば、がん患者Xに関する資料30は、100枚以上となることもある。このような作業は、医師Aにとって負担が大きい。また、このようにして印刷された資料30を、転院先の病院に提供しても、印刷された資料30は、転院前の第1の医療機関10が有する情報の一部に過ぎず、第1の医療機関10が有する情報の全体が、第2の医療機関20に提供されるわけではない。
また、患者Xにとっても、多くの枚数の資料30を持ち運ぶことは不便である。仮に、患者Xが資料30を紛失等した場合には、再度資料30の印刷を行うという手間も発生する。
さらに、転院先の第2の医療機関20の医師Bにとっても、多くの紙の資料30の全てを閲覧するのは煩わしい。また、第2の医療機関20において、患者Xに関する情報を管理システムに登録するためには、医師B又は医療事務員等が、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、資料30に記載された情報を入力する必要があるため、手間がかかる。
例えば、第1の医療機関10の管理システム11に記憶された患者Xに関する情報を、資料30という紙媒体ではなく、CD(Compact Disc)又はDVD(Digital Versatile Disc)等の電子媒体にコピーして、第2の医療機関20と共有する方法が考えられる。しかしながら、第1の医療機関10と第2の医療機関20とが、異なる管理システムを使用している場合、第1の医療機関10における患者Xに関する情報を、第2の医療機関20にコピーして使用することができない。また、この場合には、管理システムが異なるため、電子媒体にコピーした情報を、第2の医療機関20の管理システム上で閲覧することもできない。
また、仮に、第1の医療機関10と第2の医療機関20とが同一の管理システムを使用していたとしても、各管理システムでは、患者Xに関する情報の1つ1つに、管理システム内のみで一意の識別コードが付されて管理される。つまり、第1の医療機関10における管理システムと、第2の医療機関20における管理システムとで、患者Xに関する情報のそれぞれの識別コードが統一されていない。そのため、仮に、第1の医療機関10と第2の医療機関20とが同一の管理システムを使用している場合であっても、電子的にコピーして情報を共有することができない。
以下、上述した課題を解決可能な情報処理システムについて説明する。
図4は、本開示の一実施形態に係る情報処理システムを用いた情報の共有方法の一例を示す概念図である。図4に示す例においても、図1を参照して説明した例と同様に、第1の医療機関10から第2の医療機関20に、患者に関する情報を共有する場合について説明する。
第1の医療機関10は、本実施形態に係る情報処理装置111を有する。情報処理装置111は、自身が記憶する情報を共有するために、外部に出力する機能(以下「出力機能」ともいう)を有する。情報処理装置111の出力機能の詳細について、情報処理装置111が有する機能ブロックを参照しながら説明する。
本実施形態に係る情報処理装置111は、情報処理部112と、記憶部113とを備える。
記憶部113は、図2を参照して説明した記憶部13と同様の構成を有する。すなわち、記憶部113は、患者情報131、原発部位情報132、治療方針情報133、治療計画情報134、照射録情報135及び画像データ136を記憶している。記憶部113に記憶される情報は、それぞれの情報が該当する患者の患者IDに対応付けられている。また、記憶部113に記憶された各情報には、情報処理装置111を含む管理システムにおいて一意に特定される識別コードが、個々に付与されている。
情報処理部112は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、処理ごとに特化した専用のプロセッサによって構成したりすることができる。このようなプログラムは、例えば記憶部113、又は情報処理部112に接続された外部の記憶媒体等に記憶される。
情報処理部112は、例えば、医師Aによる入力操作に基づき、記憶部113に記憶された患者に関する情報を表示部に表示する。医師Aは、患者に関する情報を表示部に表示させることにより、患者に関する情報を閲覧することができる。表示部は、例えば情報処理装置111が備える表示部であってもよく、情報処理装置111と通信可能に接続された外部の装置が備える表示部であってもよい。
情報処理部112は、記憶部113から情報を検索して、第2の医療機関と情報共有可能な態様で、情報の出力を行う。情報処理部112は、例えば図4に示すように、患者データ読取部114と、アプリケーション読込部115と、出力部116とを備える。
第1の医療機関10の医師Aは、情報処理部112を用いて、特定の患者Xの患者に関する情報を共有するための入力操作を行う。具体的には、医師Aは、情報処理装置111の入力装置から、第2の医療機関20との間で情報を共有する対象の患者Xを指定する入力操作を行う。患者の指定は、患者ID又は患者の氏名等を指定することにより行うことができる。
患者データ読取部114は、記憶部13に記憶された情報のうち、指定された患者Xに対応付けられた情報を抽出する。つまり、図4に示す例では、患者データ読取部114は、患者情報131、原発部位情報132、治療方針情報133、治療計画情報134、照射録情報135及び画像データ136から、患者Xの患者IDに対応付けられた情報を抽出する。患者データ読取部114により抽出された患者に関する情報を、以下、本明細書において、「抽出患者情報」ともいう。抽出患者情報は、記憶部113において患者Xの患者IDに対応付けられた情報の全体が含まれる。つまり、抽出患者情報は、記憶部113に記憶された患者Xに関する情報の全体を含む。ただし、抽出患者情報は、記憶部113において患者Xの患者IDに対応付けられた情報の一部であってもよい。当該情報の一部は、予め設定された条件に従って抽出されてよい。
アプリケーション読込部115は、情報処理装置111において所定の記憶部に記憶されたアプリケーション実行ファイル117を読み込む。アプリケーション実行ファイル117は、抽出患者情報の表示をコンピュータ等に実行させるプログラムの実行ファイルである。つまり、コンピュータ等は、アプリケーション実行ファイル117を実行することにより、抽出患者情報を表示部に表示させることができる。アプリケーション実行ファイル117は、患者データ読取部114により抽出された患者に関する情報を、情報処理装置111の情報処理部112における表示態様と同じ表示態様で表示させることが可能な実行ファイルであってよい。つまり、アプリケーション実行ファイル117が、情報処理装置111外の他のコンピュータ等において実行された場合、当該他のコンピュータ等は、情報処理部112における表示態様と同じ表示態様で、患者に関する情報を表示できる。
アプリケーション実行ファイル117は、情報処理装置111における任意の記憶部に記憶されていてよい。アプリケーション実行ファイル117は、例えば、記憶部113に記憶されていてもよい。アプリケーション実行ファイル117は、例えば、情報処理部112に接続された外部の記憶媒体に記憶されていてもよい。
出力部116は、抽出患者情報と、アプリケーション読込部115が読み込んだアプリケーション実行ファイル117とを、情報処理装置111の外部に出力する。例えば、図4に示すように、出力部116は、抽出患者情報とアプリケーション実行ファイル117とをCD又はDVD等の光学メディア300に記録することにより、外部に出力する。出力部116が抽出患者情報とアプリケーション実行ファイル117とを記録する媒体は、光学メディア300に限られず、他の任意の電子媒体であってよい。例えば、出力部116は、USB(Universal Serial Bus)メモリに、抽出患者情報とアプリケーション実行ファイル117とを記録してよい。出力部116は、抽出患者情報を電子媒体に記録する際に、識別コードについて変更を行うことなく、抽出患者情報を電子媒体に記録する。つまり、記憶部113に記憶された情報の識別コードと、電子媒体に記録された情報の識別コードとは、同一である。以下、本実施形態では、電子媒体が光学メディア300であるとして説明する。
第1の医療機関10の医師Aは、患者Xが第1の医療機関10から転院する場合、情報処理装置111の入力装置において、患者Xを指定し、指定した患者Xに関する情報を出力させる。図5は、第1の医療機関10の情報処理部112が実行する処理の一例を示すフローチャートであり、具体的には、患者Xに関する情報を電子媒体(光学メディア300)に出力する処理の一例を示すフローチャートである。
情報処理部112を用いて患者Xに関する情報を光学メディア300に出力するにあたり、第1の医療機関10の医師Aは、入力装置を用いて、情報処理装置111に光学メディア300への出力を実行させる操作を入力する。このとき、医師Aは、情報を出力させる対象となる患者Xを指定する操作を入力する。
情報処理部112は、医師Aによる入力操作を受け付ける(ステップS11)。つまり、情報処理部112は、光学メディア300への出力を実行させる入力操作と、出力の対象となる患者Xを指定する入力操作とを受け付ける。
情報処理部112は、患者データ読取部114において、ステップS11で受け付けた入力操作に応じて、記憶部113から、患者Xに対応付けられた情報を抽出する(ステップS12)。具体的には、患者データ読取部114は、指定された患者Xの患者IDに対応付けられた情報を抽出する。
情報処理部112は、アプリケーション読込部115において、アプリケーション実行ファイル117を読み込む(ステップS13)。
そして、情報処理部112は、出力部116において、抽出患者情報と、アプリケーション実行ファイル117とを、情報処理装置111の外部に出力する(ステップS14)。本実施形態では、出力部116は、抽出患者情報と、アプリケーション実行ファイル117とを、光学メディア300に記録することにより出力を行う。
図6は、電子媒体である光学メディア300に記録されるデータの一例を示す図である。図6に示すように、光学メディア300には、抽出患者情報310と、アプリケーション実行ファイル117とが記録される。
抽出患者情報310は、患者情報331、原発部位情報332、治療方針情報333、治療計画情報334、照射録情報335及び画像データ336を記憶している。これらの患者情報331、原発部位情報332、治療方針情報333、治療計画情報334、照射録情報335及び画像データ336は、それぞれ患者情報131、原発部位情報132、治療方針情報133、治療計画情報134、照射録情報135及び画像データ136に対応する。ただし、患者情報331、原発部位情報332、治療方針情報333、治療計画情報334、照射録情報335及び画像データ336は、患者Xのみに関する情報を含む点で、患者情報131、原発部位情報132、治療方針情報133、治療計画情報134、照射録情報135及び画像データ136と異なる。
アプリケーション実行ファイル117は、データ取出部118と、表示処理部119とを有する。データ取出部118は、抽出患者情報310として記憶されている情報を読み出す。表示処理部119は、データ取出部118において読み出した情報を、所定のレイアウトで表示部に表示する処理を実行する。
医師Aは、このようにして情報処理装置111により出力された光ディスク等の光学メディア300を、患者Xに手渡す。患者Xは、手渡された光学メディア300を、転院先である第2の医療機関20に持参する。例えば、患者Xは、光学メディア300を、第2の医療機関20の医師B又は医療事務員等に手渡す。第2の医療機関20の医師Bは、第2の医療機関20の管理システムやコンピュータ等を用いて、光学メディア300に記録された患者Xに関する情報を閲覧することができる。
ここで、再び図4を参照して、第2の医療機関20が有する情報処理装置211について説明する。第2の医療機関20は、情報処理装置211を有する。情報処理装置211は、情報処理装置111から出力された患者に関する情報を表示する機能(以下「表示機能」ともいう)を有する。情報処理装置211の表示機能の詳細について、情報処理装置211が有する機能ブロックを参照しながら説明する。
情報処理装置211は、情報処理部212と、記憶部213とを備える。
記憶部213は、第2の医療機関20の情報処理装置211で使用される各種情報を記憶する。記憶部213は、記憶部113と同様の構成を有していてよい。すなわち、記憶部213は、患者情報231、原発部位情報232、治療方針情報233、治療計画情報234、照射録情報235及び画像データ236を記憶していてよい。患者情報231、原発部位情報232、治療方針情報233、治療計画情報234、照射録情報235及び画像データ236の内容は、それぞれ患者情報131、原発部位情報132、治療方針情報133、治療計画情報134、照射録情報135及び画像データ136に対応する。ここで、記憶部113と同様に、記憶部213に記憶された各情報は、情報処理装置211において一意に特定される識別コードが付されているが、記憶部213で各情報に付されたコードと、記憶部113で各情報に付されたコードとは、独立した別のコードであり、互いに関連するものではない。
情報処理部212は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、処理ごとに特化した専用のプロセッサによって構成したりすることができる。
情報処理部212は、コンピュータ等により構成されている。情報処理部212は、例えば、医師Bによる入力操作に基づき、記憶部213に記憶された患者に関する情報を表示部に表示する。医師Bは、患者に関する情報を表示部に表示させることにより、患者に関する情報を閲覧することができる。
情報処理部212は、患者Xが持参した光学メディア300を使って、光学メディア300に記録された患者Xに関する情報を表示部に表示することができる。情報処理部212は、例えば図4に示すように、アプリケーション実行部215と、データ入力部216とを備える。
第2の医療機関20の医師Bは、患者Xに関する情報を閲覧するにあたり、例えば情報処理部212において、光学メディア300を読取り可能なメディアドライブに、光学メディア300をセットする。
データ入力部216は、他の医療機関の情報処理装置、すなわちここでは第1の医療機関10の情報処理装置111から出力された情報を読み出す。図4に示す例では、データ入力部216は、メディアドライブにセットされた光学メディア300に記録された情報を読み出す。つまり、ここでの例では、データ入力部216は、光学メディア300に記録された、抽出患者情報310と、アプリケーション実行ファイル117とを読み出す。
アプリケーション実行部215は、データ入力部216で読み出したアプリケーション実行ファイル117を実行する。アプリケーション実行部215がアプリケーション実行ファイル117を実行することにより、情報処理装置211の表示部に、患者Xに関する情報が表示される。つまり、アプリケーション実行部215がアプリケーション実行ファイル117を実行すると、図6を参照して説明したデータ取出部118と、表示処理部119による処理が実行され、表示部に患者Xに関する情報が表示される。
図7は、アプリケーション実行部215がアプリケーション実行ファイル117を実行することにより、情報処理装置211の表示部に表示される画面の一例を示す図である。図7に一例として示すように、情報処理装置211の表示部には、患者情報、原発部位情報、治療方針情報、治療計画情報、照射録情報及び画像データが、表示処理部119により処理された所定のレイアウトで表示される。
上述の説明では、情報処理装置211が表示機能を実行すると説明したが、表示機能は、他のシステム又は装置により実行されてもよい。表示機能は、光学メディア300に記録された情報を読み出すデータ入力部216と、データ入力部216で読み出したアプリケーション実行ファイル117を実行するアプリケーション実行部215とに相当する機能部を有する任意のシステム又は装置により実行することができる。例えば、表示機能は、コンピュータにより実行することができる。
このように、第1の医療機関10の情報処理装置111は、医師等による入力操作に基づいて、指定された患者に関する情報を、電子媒体を用いて外部に出力する。医師等は、患者を指定することにより、患者に関する情報を簡便に出力できる。電子媒体には、抽出患者情報310と、抽出患者情報310の表示を実行させるアプリケーションを有するアプリケーション実行ファイル117とが記録される。第2の医療機関20の情報処理装置211は、電子媒体に記録されたアプリケーション実行ファイル117を実行して、電子媒体に記録された抽出患者情報310を表示させることができる。このようにして、本実施形態に係る情報処理装置111によれば、患者に関する情報の共有を簡易化できる。
また、情報処理装置111は、抽出患者情報310とともに、アプリケーション実行ファイル117を、電子媒体に記録する。そのため、例えば第1の医療機関10の情報処理装置111と、第2の医療機関20の情報処理装置211が異なるシステムで用いられる装置であったとしても、情報処理装置211でアプリケーション実行ファイル117を実行することにより、電子媒体に記録された抽出患者情報310を表示することができる。このようにして、システム環境に依らず、抽出患者情報310を表示することができるため、患者に関する情報の共有が容易になる。
ここで、第1の医療機関10の情報処理装置111と第2の医療機関20の情報処理装置211とが同一のシステムで用いられる装置である場合、第2の医療機関20の情報処理装置211は、情報処理装置111から出力された患者に関する情報を記憶部213に登録する機能(以下「登録機能」ともいう)を、さらに有する。情報処理装置211の登録機能の詳細について、再び図4を参照しながら説明する。
情報処理部212は、例えば図4に示すように、さらに患者データ登録部214を備える。患者データ登録部214は、データ入力部216で読み出した抽出患者情報310を、記憶部213に記憶させる。ここで、データ入力部216で読み出した抽出患者情報310には、第1の医療機関10の情報処理装置111で付された識別コードが付されている。第1の医療機関10の情報処理装置111で付される識別コードは、上述のように、第2の医療機関20の情報処理装置211で付される識別コードとは独立する別のコードであり、互いに関連するものではない。そのため、抽出患者情報310について、付された識別コードをそのまま用いて記憶部213に記憶させることはできない。そこで、患者データ登録部214は、抽出患者情報310に含まれる各情報について、第2の医療機関20の情報処理装置211の識別コードに沿った新たな識別コードを付与して、記憶部213に記憶させる。
図8は、第2の医療機関の情報処理部212が実行する処理の一例を示すフローチャートであり、具体的には、抽出患者情報310を、記憶部213に記憶させる処理の一例を示すフローチャートである。図8に示すフローは、例えば、光学メディア300がメディアドライブにセットされたときに実行されてよい。
情報処理部212は、医師等による入力操作に基づいて、データ入力部216において、光学メディア300に記録された情報を読み出す(ステップS21)。ここでは、情報処理部212は、光学メディア300に記録された情報のうち、少なくとも抽出患者情報310を読み出せばよい。
情報処理部212は、患者データ登録部214において、ステップS21で読み出した抽出患者情報310の各情報について、新たに識別コードを付与する(ステップS22)。
情報処理部212は、新たに識別コードを付与した情報を、記憶部213に記憶させる(ステップS23)。具体的には、情報処理部212は、情報処理装置211を含む管理システムにおいて一意に特定される新たな識別コードを付与した、患者情報331、原発部位情報332、治療方針情報333、治療計画情報334、照射録情報335及び画像データ336を、それぞれ患者情報231、原発部位情報232、治療方針情報233、治療計画情報234、照射録情報235及び画像データ236として、記憶部213に記憶させる。
このようにして、光学メディア300に記録された抽出患者情報310が、第2の医療機関20の情報処理装置211で使用可能な態様で、記憶部213に記憶される。このようにして、異なるシステムで用いられる装置間において、患者に関する情報の共有を簡易化できる。
ここで、患者Xが、通院歴及び入院歴がない医療機関に転院する場合、つまり上述の実施形態に当てはめると、患者Xが第2の医療機関20への通院歴及び入院歴がない場合、第2の医療機関20の情報処理装置212の記憶部213には、患者Xに関する情報が記憶されていない。この場合、情報処理部212は、患者Xに関する情報を記憶部213に登録するに際し、患者Xに対応する患者IDを新たに発行する。情報処理部212は、光学メディア300に記録された患者Xに関する情報のそれぞれについて、新たに発行した患者Xの患者IDに対応付けるとともに、新たな識別コードを付与して、記憶部213に記憶させる。
一方、患者Xが、通院歴及び入院歴がある医療機関に転院する場合、つまり上述の実施形態に当てはめると、患者Xが第2の医療機関20への通院歴及び入院歴がある場合、第2の医療機関20の情報処理装置212の記憶部213には、患者Xに関する情報が記憶されている。従って、第2の医療機関20の情報処理装置212では、患者Xの患者IDが既に発行されている。この場合、情報処理部212は、光学メディア300に記録された患者Xに関する情報のそれぞれについて、発行済みの(既存の)患者Xの患者IDに対応付けるとともに、新たな識別コードを付与して、記憶部213に記憶させる。
なお、第1の医療機関10の情報処理装置111では、出力機能により患者Xに関する情報を出力した後も、患者Xの患者IDを保有し続けてよい。これにより、例えば転院先の医療機関から患者Xに関する問合せを受けた場合等に、情報処理装置111において、患者Xに関する情報を検索したり閲覧したりすることができる。
上記実施形態では、第1の医療機関10の情報処理装置111が出力機能を有し、第2の医療機関20の情報処理装置211が表示機能及び登録機能を有すると説明したが、情報処理装置111及び211が実施可能な機能は、この態様に限られない。例えば、第1の医療機関10の情報処理装置111が、出力機能に加えて、表示機能及び登録機能を有していてもよい。この場合、第1の医療機関10の情報処理装置111は、上述した患者データ登録部214、アプリケーション実行部215及びデータ入力部216に相当する機能部をさらに有している。この場合、第1の医療機関10の情報処理装置111は、他の医療機関10の情報処理装置により出力された電子媒体を用いて、当該電子媒体に記録された抽出患者情報を表示させたり、情報処理装置111の記憶部113に記憶させたりすることができる。この場合、情報処理部112から、特定の患者に関する情報を簡便に出力できるとともに、他の情報処理装置から出力された患者に関する情報を、記憶部113に記憶させることができる。そのため、異なる情報処理装置の間で、患者に関する情報の共有を簡易化することができる。第2の医療機関20の情報処理装置211についても同様である。
また、上記実施形態では、第1の医療機関10の情報処理装置111は、光学メディア300等の電子媒体を用いて、患者に関する情報の出力を行うと説明した。しかしながら、情報の出力の方法は、これに限られない。例えば、第1の医療機関10の情報処理装置111は、クラウド上に患者に関する情報をアップロードすることにより、情報の出力を行ってもよい。
図9は、本開示の一実施形態に係る情報処理システムを用いた情報の他の共有方法の一例を示す概念図であり、クラウド上に患者に関する情報をアップロードする場合の例を示す概念図である。クラウド上に患者に関する情報をアップロードする場合、第1の医療機関10の情報処理部112の出力部116は、抽出患者情報310とアプリケーション実行ファイル117とをクラウド400にアップロードすることにより、外部に出力する。第2の医療機関20では、例えば医師Bが、クラウド400にアップロードされた抽出患者情報310とアプリケーション実行ファイル117とをダウンロードさせる入力操作を行う。第2の医療機関20の情報処理部212のデータ入力部216は、当該入力操作に応じて、情報処理部112の出力部116によりクラウド400にアップロードされた抽出患者情報310とアプリケーション実行ファイル117とを、ダウンロードする。データ入力部216がダウンロードした後、情報処理部212は、上述の実施形態と同様の方法で、表示機能及び登録機能を実行することができる。
このように、クラウド400を用いて情報を共有することもできる。この場合、患者Xは、電子媒体を第1の医療機関10で受け取って、第2の医療機関20に持参する必要がない。そのため、患者Xにとって、電子媒体を管理したり持参したりする手間がなくなる。また、患者Xが電子媒体を紛失する等のリスクがなくなる。
上記実施形態では、第1の医療機関10の情報処理部112の出力部116が、抽出患者情報とアプリケーション実行ファイルとを出力すると説明した。しかしながら、例えば、情報処理部112の出力部116は、抽出患者情報のみを出力してもよい。この場合であっても、第1の医療機関10の情報処理装置111と、第2の医療機関20の情報処理装置211とが、同一のシステムで用いられる装置であれば、患者に関する情報の共有を行うことができる。この場合、情報処理部112は、アプリケーション読込部115を有していなくてもよい。
本開示は、上述した実施形態で特定された構成に限定されず、特許請求の範囲に記載した開示の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再構成可能であり、複数の構成部またはステップなどを1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。