JP7086780B2 - 光学素子、照明装置 - Google Patents

光学素子、照明装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7086780B2
JP7086780B2 JP2018147901A JP2018147901A JP7086780B2 JP 7086780 B2 JP7086780 B2 JP 7086780B2 JP 2018147901 A JP2018147901 A JP 2018147901A JP 2018147901 A JP2018147901 A JP 2018147901A JP 7086780 B2 JP7086780 B2 JP 7086780B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
light
light guide
visible light
incident
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018147901A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020024821A (ja
Inventor
博司 大野
勝利 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2018147901A priority Critical patent/JP7086780B2/ja
Publication of JP2020024821A publication Critical patent/JP2020024821A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7086780B2 publication Critical patent/JP7086780B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Planar Illumination Modules (AREA)

Description

本発明の実施形態は、色の均一性等を実現した光学素子に関する。
一般に照明装置には、配光制御、器具効率、コンパクト性、および照射面での色の均一性が求められる。照射面での色の均一性については、照明の品質を決定する要素として重要視される場合がある。
特開2008-228770号公報
本発明が解決しようとする課題は、色の均一性等を向上した光学素子および照明装置を提供することである。
実施形態の光学素子は、可視光の入射面と、前記入射面から入射された前記可視光を散乱させる散乱面と、前記入射面と前記散乱面とを結ぶ柱状の導光部であって、前記可視光に対して透明な導光部と、前記導光部に設けられ周囲の部分よりもくびれたくびれ部と、前記散乱面と前記くびれ部との間で前記導光部に設けられた錐台形の拡径部と、を備える。前記導光部の中心軸に対して前記拡径部の外周面がなす角は、前記くびれ部を通過している前記可視光の発散角の最大値の1/2以下である。
図1は、第1実施形態の照明装置の光学素子の本体、光源、第2光源を示した斜視図である。 図2は、図1に示す照明装置の光学素子の本体、光源、第2光源を示した正面図である。 図3は、図2に示す光学素子の本体の拡径部の周囲を拡大して示す正面図である。 図4は、第2実施形態の照明装置の光学素子の本体、および凹面ミラー部を示した斜視図である。 図5は、図4に示す照明装置を導光部の中心軸を通る面で切断して示すとともに、光線追跡シミュレーション結果を示した断面図である。 図6は、図5に示す光線追跡シミュレーション結果を用いて計算した配光角分布を示す図である。 図7は、図5に示す光線追跡シミュレーション結果を用いて計算した照度分布を示す図である。 図8は、第3実施形態の照明装置の光学素子の本体およびハーフミラー部を示した斜視図である。 図9は、第1実施形態の照明装置の光学素子の本体、ハーフミラー部、光源、第2光源を示した正面模式図である。 図10は、図9に示す照明装置を、光線追跡シミュレーション結果とともに示した斜視図である。
以下、実施形態にかかる照明装置およびこれに用いられる光学素子について詳細に説明する。各実施形態の照明装置は、例えば、室内灯や屋外灯として用いられる照明器具、医療現場において特に歯科の処置や外科手術の分野で用いられる医療用の照明器具、或いは車両のヘッドランプとして用いられる照明器具等に好適に用いることができる。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
[第1実施形態]
図1に、本実施形態の照明装置の斜視図を示す。本実施形態の照明装置は、例えば、広い方位を照明することが可能(広配光)な照明(例えば、室内照明器具、屋外照明器具)を実現するものである。
図1、図2に示すように、照明装置11は、光学素子12(導光体、導光柱)と、光学素子12の入射面22に向けて光を射出する光源13と、光源13とは別に設けられ光学素子12の本体15の入射面22に向けて光を射出する第2光源14と、光源13および第2光源14を実装した基板16(プリント配線板)と、を備える。光源13および第2光源14は、例えば、発光ダイオード(LED)で構成される。光源13および第2光源14は、発光ダイオードに限らず、有機ELや、熱輻射を利用したフィラメント光源(電球等)、その他の発光素子で構成されてもよい。本実施形態において、光源13および第2光源14は、互いに異なる色の可視光を発するようにしてもよい。すなわち、光源13は、例えば、青、赤、緑、黄、その他の色のうち、いずれか1色の可視光を発してもよいし,それらの色を組み合わせた白であってもよく、第2光源14は、例えば、それらの色の可視光のうち、光源13の発する可視光の色とは異なる色の可視光を発するようにしてもよい。一例として、光源13は赤色の可視光を射出可能であり、第2光源14は青色の可視光を射出可能である。
照明装置11は、光源13および第2光源14の発光面17とは反対側の裏面18(基板18の裏面)に、光源13および第2光源14を冷却するための冷却部21が設けられていてもよい。冷却部21は、ヒートシンクや複数の空冷用のフィン(放熱フィン)が設けられた冷却ブロックであってもよい。
光学素子12は、本体15を有する。本体15は、一例として、中心軸C(或いは光軸)に対して回転対称形であることが好ましい。ここで回転対称形とは、中心軸Cに対して対象物を回転させたとき、回転角が360°未満でもとの形状に一致する形状を意味する。本実施形態では、本体15は、例えば、円柱形で構成されるが、円柱形以外の回転対称形であってもよい。本体15の形状としての回転対称形の他の例としては、四角柱形、三角柱形、五角柱形、その他多角形断面を有する多角柱形であってもよい。
このように本体15が回転対称形をなす場合には、入射面22に入射した光線束は本体15の内部に伝搬するにつれて一様化しやすいという効果がある。つまり、光源13の発する可視光と、第2光源14の発する可視光との間で色が異なる場合には、両者を混ぜ合わせて色を均一化しやすいという効果がある。
さらに、光学素子12の本体15の形状は、回転対称形に限られるものではなく、どのような形状であってもよい。本体15(導光部24)の材料は、光(可視光)に対して透明な材料である。本実施形態では、本体15の材料として、アクリル樹脂を用いている。アクリル樹脂の屈折率nは1.49である。本体15の材料は、アクリル樹脂に限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネート樹脂やシリコーン樹脂などの透明な樹脂でもよいし、或いはガラスであってもよい。ガラスを用いた場合には、透明な樹脂材料を用いた場合よりも耐熱性が向上する。
本体15の入射面22は、光源13および第2光源14の発光面17に対向して配置されている。本体15の入射面22は、例えば、平坦な面で構成される。光学素子12の本体15を構成する面のうち、光源13の発光面17に対向する面が入射面22となる。入射面22に対して光源13の発光面17および第2光源14の発光面17が直接密着されていてもよい。
光学素子12の本体15は、可視光が入射される入射面22と、入射面22から入射された可視光を散乱させる散乱面23と、入射面22と散乱面23とを結ぶ柱状の導光部24と、導光部24に設けられ導光部24の周囲の部分よりもくびれたくびれ部25と、散乱面23とくびれ部25との間で導光部24に設けられた拡径部26と、を備える。散乱面23は、例えば入射面22に対向する位置に設けられているが、必ずしも対向していなくともよい。
散乱面23は、例えば、平坦な面で構成される。散乱面23は、平坦な面に限られるものではなく、曲面でもよいし、半球面であってもよい。散乱面23は、例えば、本体15の表面をサンドブラストなどの表面処理を行って、表面を荒らした面(粗面)で構成されてもよい。散乱面23の表面粗さは、光の波長の10分の1から10倍までの範囲であることが好ましい.この場合、散乱面23での反射率を例えば30~70%で設定することもできる。このとき、散乱面23(粗面)で反射して散乱される光は、散乱面23に入射される光全体の30~70%であり、残りの70~30%の光は、散乱面23(粗面)を透過して拡散される。
散乱面23は、粗面で構成されるものに限られず、例えば、本体の1つの面に白色塗料を所定の厚さで塗布して構成されてもよい。このように白色塗料を塗布して散乱面23を形成した場合には、可視光が散乱面23を透過することができず、散乱面23は可視光を100%反射させる反射面として機能する。この場合、散乱面23は、可視光を周囲に散乱させつつ反射させる。また、白色塗料の厚さをこれよりも薄くすることで、散乱面23での反射率を例えば30~70%にまで低下させることもできる。
散乱面23の面積は、くびれ部25を導光部24の中心軸Cと直交する面で切断した断面の断面積よりも大きい。より好ましくは、散乱面23の面積は、入射面22の面積よりも大きい。
くびれ部25は、導光部24に設けられており、入射面22から散乱面23に至る途中の位置に設けられている。くびれ部25は、入射面22と散乱面23との中間位置よりも、散乱面23側に設けられている。より詳細には、くびれ部25は、中間位置31と散乱面23との中間に位置する第2中間位置32と、散乱面23側との間の位置に設けられている。
くびれ部25は、凹面25Aによってその外縁が規定される。くびれ部25は、導光部24内に通される可視光の凹面25Aにおける入射角を臨界角以上とするように窪んでいる。くびれ部25は、導光部24の外周面から窪んで形成されており、周囲の部分(導光部24、拡径部26)よりもくびれている。くびれ部25は、導光部24の中心軸Cと直交する方向から見たときに、略一定の曲率で外側から中心軸Cに向けて窪んでいる。言い換えると、くびれ部25は、略一定の曲率で円弧状に湾曲するように凹んでいる。くびれ部25の任意の位置において、中心軸Cと直交する面で断面をとったとき、当該複数の断面のうち少なくとも1つは、その外周縁が入射面22の外周縁よりも内側に位置している。したがって、導光部24の中心軸Cと直交する方向に関するくびれ部25の断面積は、入射面22の面積よりも小さい。
拡径部26は、錐台形に形成されている。中心軸Cと直交する面で切断したときの拡径部26の断面積および拡径部26の直径は、くびれ部25から散乱面23に近づくにつれて、大きくなるように形成される。拡径部26の形状は、くびれ部25から散乱面23に向けて断面積が広がるような形状とも言い換えられる。したがって、拡径部26の任意の位置において、中心軸Cと直交する面で断面をとったとき、当該複数の断面のうち少なくとも1つは、その外周縁が入射面22の外周縁よりも外側に位置している。また、散乱面23の面積は、導光部24の中心軸Cと直交する方向に関するくびれ部25の断面積よりも大きい。散乱面23の面積は、入射面22の面積よりも大きい。
拡径部26の外周面26Aが中心軸Cに対してなす角度は、くびれ部25を通過している可視光の発散角の最大値(90~180°)の1/2と同等か、それ以下の角度である。ここで発散角の平均値とは、図2に示すΘである。
より好ましくは、図3に示すように、中心軸Cに対して拡径部26の外周面26Aがなす角αは、導光部24の中心軸Cに対して1/2Θ(図3においてΘの添え字の2は省略している)で傾いてくびれ部25を通過している可視光の外周面26Aにおける入射角を臨界角以上にする角度で設定される。
次に、本実施形態の光学素子12およびこれを用いた照明装置11において、くびれ部25の寸法の設定方法(計算方法)について説明する。
図2に光学素子12の本体15の正面図を示し、これに代表的な光線を同時に示した。各光線は、入射面22から本体15内に入射され、導光部24の外周面26Aにおいて適宜に内部全半反射され、くびれ部25においても内部全反射される。各光線は、さらに散乱面23に到達し、散乱されつつ拡径部26に向けて反射されるか、或いは散乱されつつ散乱面23を透過して、外部へ直接に射出される。ここで、光線が外部へと射出される面を射出面とする。ただし、散乱面23自体で光線が透過し、射出される場合もある。そのため、散乱面23と射出面は領域が重なる場合もある。
ここで、臨界角をθcとしたとき、θcは、
Figure 0007086780000001
で表される。そして、内部全反射は、本体15の外縁に対する光線の入射角が臨界角以上となる場合に起こる。一方、本体15の外縁に対する光線の入射角が臨界角未満となる場合には、光線は外部へと透過される。
入射面22の断面積をAとし、その面における各点の平均的な発散角をΘとする。nは、光学素子12(導光部24)を構成する材料の屈折率である。このとき量Eを
Figure 0007086780000002
とすると、この量は光線束が伝搬されても保存される。これはエタンデュの保存則と呼ばれる。この保存則により、くびれ部25における断面積(中心軸Cと直交する面に関するくびれ部25の断面積)の最小値をAとし、その面における各点の平均的な発散角をΘとすると、
Figure 0007086780000003
が成り立つ。ここで、発散角Θの最大値は180°であり、このときAは最小となる。つまり、
Figure 0007086780000004
が成り立つ。ところで、入射面22が中心軸Cと直交する場合、Θは臨界角θcと一致する。このとき、
Figure 0007086780000005
が導ける。
続いて、本実施形態の光学素子の本体15および照明装置11の作用について説明する。
以上のように、くびれ部25における断面積の最小値を式(5)で与えられるものとすることにより、くびれ部25の寸法が決定できる。そして、このような寸法関係で形成された本体15では、上記したエタンデュの保存則により、くびれ部25を通過している光の発散角が最大化される。このように発散角を大きくした光を散乱面23で散乱させることにより、本体15および照明装置11において広配光化が行われる。
くびれ部25における断面積の最小値を、理論的に許容される最小の断面積にすることにより、光線束の各光線の距離が最大限に近づけられる。これによって、異なる色の光線を最大限まで近づけ、互いに混色がなされる。なお、混色の要否については、照明装置11の用途において異なるため、すべての製品仕様において、混色が必須となるわけではない。
さらに、くびれ部25は、導光部24内に通される可視光の凹面25Aにおける入射角を臨界角以上とするように窪んでいる。このため、くびれ部25の凹面25Aに入射される光については、凹面25Aにおいて内部全反射される。このため、本体15の途中で光が漏れてしまう等のロスを生じない。したがって、くびれ部25で広がった発散角を有する光線は、本体15の外縁で透過されることなく、拡径部26および散乱面23に到達する。そのため、効率的に全光線束を散乱面23に導くことができるとともに、散乱面23における散乱によるさらなる広配光化と、混色とが実現される。
拡径部26の外周面26Aが中心軸Cに対してなす角度αは、1/2Θと同等か、それ以下の角度である。したがって、例えば、拡径部26の外周面26Aが中心軸Cに対してなす角度が、1/2Θで設定される場合には、導光部24を発散角の最大値で通過している可視光、すなわち導光部24の中心軸Cに対して1/2Θで傾いてくびれ部を通過している可視光と、拡径部26の外周面26Aとが平行になる。このため、拡径部26を通る可視光の大部分を拡径部26内に保持することができ、拡径部26の外周面26Aから可視光が周囲に漏れ出すことがほとんどない。
或いは、拡径部26の外周面26Aが中心軸Cに対してなす角αは、導光部24の中心軸Cに対して1/2Θで傾いてくびれ部25を通過している可視光の外周面26Aにおける入射角を臨界角以上にする角度である。この場合には、図3に示すように、くびれ部25を通過する可視光が拡径部26の外周面26Aにおいて内部全反射される。このため、拡径部26の外周面26Aから可視光が周囲に漏れ出すことがない。
散乱面23に到達した可視光は、散乱面23で透過して周囲に散乱されるか、或いは、散乱面23において周囲に拡散するように反射される。これによって、広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11が実現される。
或いは、散乱面23が白色塗料を塗布して形成した反射面で実現される場合には、くびれ部で大きな発散角で通過する可視光をそのまま広角に反射することができる。このため、広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11が実現される。
実施形態によれば、以下のことがいえる。
光学素子12は、可視光の入射面22と、入射面22から入射された前記可視光を散乱させる散乱面23と、入射面22と散乱面23とを結ぶ柱状の導光部24であって、前記可視光に対して透明な導光部24と、導光部24に設けられ周囲の部分よりもくびれたくびれ部25と、を備える。
この構成によれば、くびれ部25において、導光部24の途中で導光部24の断面積を絞ることができる。これによって、くびれ部25においてくびれ部25を通る可視光同士を混色して色を均一にすることができる。これによって、この光学素子12を搭載した照明装置11の用途に応じて、可視光が照射される照射面において、適切な色を表現できる。特に、医療・診断の用途や工業製品の検査の用途では、対象物の色彩が重要な判断基準になることが多い。このため、照射面における色彩は、照明の品質を決定する重要な要素となっている。家庭用の用途であっても、対象物の色彩を適切に表現できることが照明の品質を決める重要な要素であることに変わりない。上記構成によれば、光源から射出される光同士を適切に混ぜて混色し、適切対象物の色彩を適切に表現することができる。これによって、使い勝手が良く高品質な光学素子12およびこれを用いた照明装置11を実現できる。
また、くびれ部25において導光部24の断面積が小さくできるために、エタンデュの保存則により、くびれ部25を通過している光の発散角を大きくすることができる。このように、くびれ部25で発散角が大きくなった可視光を散乱面23で周囲に散乱することができ、容易に広配光化することが可能な光学素子12を実現できる。
この場合、くびれ部25は、凹面25Aによって外縁が規定されるとともに、導光部24内に通される前記可視光の凹面25Aにおける入射角を臨界角以上とするように窪んでいる。この構成によれば、凹面25Aに入射される可視光を光学素子12内で全反射(内部全反射)させることができる。
導光部24の中心軸Cと直交する方向に関するくびれ部25の断面積は、入射面22の面積よりも小さい。この構成によれば、入射面22に比してくびれ部25の断面積を小さくすることができる。エタンデュの保存則を表す式(3)から、中心軸Cと直交する面で切断したくびれ部25の断面積が小さくなれば、当該くびれ部25を通る可視光の発散角が大きくなる。このため、くびれ部25において可視光の発散角を大きくすることができる。このように発散角が大きくなった可視光をそのまま散乱面23に入射させることで、散乱面23を透過し或いは散乱面23で反射される可視光によって、広配光化を実現できる。さらに、散乱面23での光の散乱効果によって、さらに広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
この場合、入射面22の面積をA、中心軸Cと直交する面に関するくびれ部25の断面積の最小値をA、屈折率をnとしたとき、
Figure 0007086780000006
である。この構成によれば、くびれ部25において中心軸Cと直交する面で切断した断面積が最小となる部分を通過する可視光の発散角を最大にすることができる。これによって、くびれ部で当該断面積が最小となる部分において、可視光を広げることができ、これをそのまま散乱面23で周囲に散乱させるようにすれば、広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。また、くびれ部25における断面積の最小値を、同時に断面積を理論的に許容される範囲内で最小にすることにより、光線束の各光線の距離を最大限に近づけることができる。つまり、異なる色の光線を最大限まで近づけ、混色することが可能となる。
このとき、凹面25Aは、導光部24の中心軸Cと直交する方向から見たときに、略一定の曲率で湾曲している。この構成によれば、光学素子12の形状を簡略化して、光学素子12の製造(射出成形或いは機械加工)に要する費用を低減できる。
くびれ部25は、入射面22と散乱面23との間の中間位置31よりも散乱面23側に設けられる。くびれ部25を設けて可視光の発散角を大きくすると、それだけ導光部24(光学素子12)の側面(外縁)から漏れ出す光も多くなり、ロスが大きくなることが予想される。上記の構成によれば、くびれ部25を散乱面23に寄った位置に配置できるため、導光部24の側面から漏れ出す光を最小限にすることができる。これによって、ロスが少なく、広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
散乱面23の面積は、導光部24の中心軸Cと直交する方向に関するくびれ部25の断面積よりも大きい。仮に散乱面23の面積がくびれ部25の断面積と同等であるとすると、くびれ部25において発散角が大きくなった可視光のうちの何割かは、散乱面23に照射されることなく、導光部24(光学素子12)から外部に透過してしまう可能性がある。上記の構成によれば、くびれ部25において発散角が大きくなった可視光を散乱面23において適切に受けて、当該光を周囲に適切に散乱させることができる。このため、導光部24(光学素子12)の途中から外部に透過してしまう可視光のロスを低減して、器具効率(光源の全光束に対し、照明として利用される光束の割合)が高くて広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。なお、器具効率としては、80%以上となることが製品として合格ラインであるところ、本実施形態によれば、80%以上の器具効率を実現できる。
この場合、散乱面23の面積は、入射面22の面積よりも大きい。この構成によれば、上記の場合よりも、さらに確実に発散角が大きくなった可視光を散乱面23で受けることができる。これによって、導光部24(光学素子12)の途中から外部に漏れる可視光のロスを低減して、高効率で広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
導光部24の中心軸Cに対して拡径部26がなす角は、くびれ部25を通過している前記可視光の発散角の最大値の1/2以下である。この構成によれば、くびれ部25において発散角が大きくなった可視光が、拡径部26の外周面26Aを通して光学素子12の外部に漏れだしてしまうことを防止できる。これによって、拡径部26で生じる可視光のロスを低減して、高効率で広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
導光部24の中心軸Cに対して拡径部26の外周面26Aがなす角は、中心軸Cに対して前記可視光の発散角の平均値の1/2で傾いてくびれ部25を通過している前記可視光の外周面26Aにおける入射角を臨界角以上にする角度で設定される。この構成によれば、上記のように、中心軸Cに対して拡径部26がなす角をくびれ部25を通過している前記可視光の発散角の平均値以下とした場合に比して、拡径部26をコンパクト化することができる。また、上記構成によれば、拡径部26の外周面に入射される可視光について、内部全反射をさせることができるために、拡径部26の外周面を透過して光学素子12の外部に光が漏れ出してしまうことを防止できる。これによって、器具効率が高く広配光であるだけでなく、コンパクト化が実現された光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
導光部24は、その中心軸Cに対して回転対称形である。この構成によれば、導光部24の形状を単純にして、光学素子12を製造するための製造コストを低減できる。また、異なる光源からの光を混ぜ合わせて色を均一化しやすくできる。
散乱面23は、表面処理によって表面粗さを所定値よりも荒くした面で構成される。この構成によれば、散乱面23に到達した可視光を適切に散乱して、広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
散乱面23は、導光部24の表面に白色塗料を塗布した面で構成される。この構成によれば、くびれ部25で大きな発散角になった可視光をそのまま散乱面23で広角に反射させることができる。これによって、広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
照明装置11は、上記の光学素子12と、入射面22に対向する位置に設けられ前記可視光を射出する光源13と、を備える。この構成によれば、散乱面23において広角に可視光を透過又は反射させることが可能な広配光な光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
照明装置11は、入射面22に対向する位置に設けられ、光源13が射出する前記可視光の色とは異なる色の可視光を射出する第2光源14と、を備える。
この構成によれば、光源13から射出される可視光と、第2光源14から射出され光源13から射出される可視光とは異なる色の可視光と、をくびれ部25を用いて効率よく混色することができる。
光源13の入射面22と対向する面とは反対側に、光源13を冷却するための冷却部21を備える。この構成によれば、光源13の過加熱を防止することができ、信頼性の高い照明装置11を実現できる。
続いて、第2実施形態および第3実施形態の照明装置11について説明する。以下では、主として第1実施形態の照明装置11および光学素子12と異なる部分について説明し、第1実施形態と共通する部分については、図示或いは説明を省略する。
[第2実施形態]
本実施形態は、狭い方位に向けてスポット的に照明することが可能な照明(いわゆる、狭配光な照明)を実現するものである。本実施形態の照明装置11の用途の例としては、医療用途(歯科、外科)や移動体(自動車、列車)のヘッドランプが挙げられる。
図4に、照明装置11の斜視図を示し、図5に、光学素子12の本体15の中心軸Cに沿う面で切断した照明装置11の断面図を示す。
図4、図5に示すように、照明装置11は、光学素子12と、光学素子12の本体15の入射面22に向けて光を射出する光源13と、光源13とは別に設けられ光学素子12の本体15の入射面22に向けて光を射出する第2光源14と、を備える。光学素子12は、第1実施形態と同形態の本体15と、本体15の周囲を取り囲むように設けられた凹面ミラー部34(リフレクタ)と、を有する。
照明装置11は、光源13および第2光源14の発光面17とは反対側の裏面18に、光源13および第2光源14を冷却するための冷却部21が設けられていてもよい。冷却部21は、ヒートシンクや複数の空冷用のフィンが設けられた冷却ブロックであってもよい。
凹面ミラー部34は、一般的な凹面鏡で構成されている。凹面ミラー部34のミラー部分の断面形状は、例えば、放物線形状をなしている。凹面ミラー部34の断面形状は、放物線形状に限られるものではなく、半楕円形状、その他の形状であってもよい。凹面ミラー部34の底部34Aには、これを貫通する貫通孔状の底孔部35が設けられる。凹面ミラー部34の底孔部35は、入射面22側に設けられている。底孔部35の内側に、光学素子12の本体15の導光部24が通されている。
本実施形態では、凹面ミラー部34は、例えば、円柱形の頂面から窪んだ凹面に反射ミラーが形成されている。凹面ミラー部34は、窪んだ凹面を有するベース部分36と、ベース部分36の凹面に形成された反射面37と、を有する。ベース部分36は、例えば、ガラスで構成されているが、これに限られるものではなく、合成樹脂材料等によって形成されてもよい。
反射面37は、凹面に対して鏡面を形成することで形成される。鏡面は、一般的な鏡の形成法で形成される。鏡面は、例えば銀引製法で銀膜を形成することで作成されてもよいし、或いは真空メッキ製法で凹面に反射金属膜を蒸着することで形成されてもよい。凹面ミラー部34の構成はこれに限られるものではなく、例えば、ベース部分36を省略してもよいし、ベース部分36の断面形状を反射面37と同じく放物線形状又は半楕円形状にしてもよい。
光学素子12の本体15の散乱面23は、導光部24を通る光のすべてを拡散反射させ、散乱面23を透過させない反射面で構成される。この散乱面23(反射面)は、例えば、白色塗料を所定の厚さ以上の厚さで塗布して形成されてもよいし、或いは、一般的なミラーで形成されてもよい。散乱面23は、放物線形の凹面ミラー部34の焦点位置又は焦点位置の近傍に位置される。
続いて、本実施形態の光学素子12の本体15および照明装置11の作用について説明する。
光源13および第2光源14から発せられた各光線は、いったん入射面22から光学素子12の本体15内に入射し、本体15の側面(外縁)で内部全反射される。さらに、くびれ部25において光線束が集光され、くびれ部25を通る可視光の発散角が大きくなり、広配光化が行われる。くびれ部25から散乱面23に向かう光線束は、光学素子12の側面から透過されることなく、散乱面23に到達することができる。散乱面23に到達した光線束は、散乱面23で拡散反射され、凹面ミラー部34(リフレクタ)に向かう。散乱面23が焦点位置又は焦点位置の近傍に位置されるため、凹面ミラー部34に到達した光線束は、凹面ミラー部34で反射され平行光或いは狭配光の光となる。以上により、全光線束をロスなく凹面ミラー部34で効率的に反射させることが可能となる。図5では光線追跡シミュレーション結果を示しており、この図により、全光線束がロスなく反射され平行光或いは狭配光の光が生成されることを示される。
本実施形態に対し、光線追跡シミュレーションを用いて配光分布および照度分布を計算した結果を図6、図7に示す。この図より、十分な狭配光(1/2配光角が約10°)が実現できていることがわかる。なお、図6中で1E+04は、1×10の意味である。図6の単位はLuxである。
第2実施形態によれば、光学素子12は、入射面22側に底孔部35が設けられた凹面ミラー部34であって、底孔部35に導光部24が通された凹面ミラー部34を備え、散乱面23は、凹面ミラー部34の焦点位置又は前記焦点位置の近傍に設けられる。
この構成によれば、散乱面23が焦点位置又は焦点位置の近傍に位置しているために、散乱面23で反射して凹面ミラー部34に向かう光から簡単に平行光或いは狭配光の光が得られる。また、上記構成によれば、底孔部35に導光部24が通されるために、入射面22を凹面ミラー部34の外側に配置することができる。このため、入射面22の位置に光源13を置いた場合でも、光源13が凹面ミラー部34で反射した光を遮蔽することがなく、器具効率のよい光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
散乱面23は、くびれ部25を通る可視光を反射可能な反射面で構成される。この構成によれば、導光部24内を通る可視光を散乱面23において確実に反射させることができる。特に、凹面ミラー部34を設けた本実施形態の場合には、散乱面23を可視光が透過することなく、凹面ミラー部34に向けて確実に光を反射できるために、所望の平行光や狭配光の光を得ることができる。
従来では、凹面ミラー部34(リフレクタ)と光源13を正対させ、かつ凹面ミラー部34の焦点位置に光源13を配置することは、光源13が空中に浮くような構造となってしまうために困難であった。そのため、凹面ミラー部34の底部34Aに光源13を置き、光源13から光線が射出する方向に沿って凹面ミラー部34を十分に伸長させ、凹面ミラー部34に当たらない光線はロスと考え、器具効率(光源の全光束に対し、照明として利用される光束の割合)を犠牲にすることが一般的であった。上記の構成によれば、光源13が宙に浮いてしまうような配置上の問題を解消できるとともに、散乱面23で可視光を確実に反射することで、ほとんどの可視光を凹面ミラー部34に向かわせることができるために、器具効率の高い光学素子12およびこれを備えた照明装置11を実現できる。
照明装置11は、光源13の入射面22と対向する面とは反対側に、光源13を冷却するための冷却部21を備える。この構成によれば、光源13の放熱を促進して高信頼性の照明装置11を実現できる。
[第3実施形態]
本実施形態の光学素子12およびこれを備えた照明装置11は、光源13から射出された可視光と、第2光源14から射出された可視光と、の間で効率的な混色を実現する。
図8、図9に示すように、照明装置11は、光学素子12(導光体、導光柱)の本体15と、本体15の入射面22に向けて光を射出する光源13と、光源13とは別に設けられ本体15の入射面22に向けて光を射出する第2光源14と、を備える。光学素子12は、本体15を有する。光学素子12は、必要に応じて上記第2実施形態の凹面ミラー部34を有していても良い。
本実施形態において、光源13および第2光源14は、互いに異なる色の可視光を発するようにしてもよい。光源13は、例えば、白、青、赤、緑、黄、その他の色のうち、いずれか1色の可視光を発し、第2光源14は、例えば、それらの色の可視光のうち、光源13の発する可視光の色とは異なる色の可視光を発するようにしてもよい。一例として、光源13は赤色の可視光を射出可能であり、第2光源14は青色の可視光を射出可能である。
光学素子12の本体15は、例えば四角柱形で構成されるが、四角柱形以外の回転対称形であってもよい。回転対称形の他の例としては、円柱形、三角柱形、五角柱形、その他多角形断面を有する多角柱形であってもよい。
光学素子12の本体15は、入射面22と、入射面22から入射された可視光が射出される射出面41と、入射面22と射出面41とを結ぶ柱状の導光部24と、入射面22、射出面41、および導光部24を貫通するように設けられたハーフミラー部45と、ハーフミラー部45に対して一方側で入射面22に設けられる第1光源設置領域46と、前記一方側に対してハーフミラー部45を間に挟んだ反対側で入射面に設けられる第2光源設置領域47と、を有する。
本体15の材料は、光(可視光)に対して透明な材料である。本実施形態では、本体15の材料として、アクリル樹脂を用いている。本体15の材料は、アクリル樹脂に限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネート樹脂やシリコーン樹脂などの透明な樹脂でもよいし、或いはガラスであってもよい。
ハーフミラー部45は、例えば、平板状をなしており、導光部24の中央部を通るように配置される。ハーフミラー部45は、例えば、導光部24を2つに均等或いは略均等に分断するように設けられる。ハーフミラー部45は、例えば、貫通孔部列52で構成される。貫通孔部列52は、貫通孔部51を一列に複数並べて構成されている。したがって、貫通孔部列52には複数の貫通孔部51が含まれる。各貫通孔部51は、入射面22、射出面41、および導光部24を貫通している。
貫通孔部51は、一定の間隔で一列に並んで設けられている。貫通孔部51同士の間隔は、例えば貫通孔部51の直径と同等か、或いは略同等である。貫通孔部51の断面形状は、例えば円形であるが、これに限られるものではなく、楕円形、その他の形状であってもよい。
ハーフミラー部45の構成は、これに限られるものではなく、貫通孔部列52に代えて、例えば1個の貫通孔部で構成されてもよい。この場合、ハーフミラー部45を構成する1個の貫通孔部の直径は、貫通孔部列52に含まれる貫通孔部51の直径よりも大きくてもよいし、或いは貫通孔部列52に含まれる貫通孔部51の直径と同等であってもよい。ハーフミラー部45は、一般的なハーフミラー、すなわち、入射光の約50%を透過させ、入射光の約50%を反射させるミラー等で構成されてもよい。
図9、図10を参照して、本実施形態の光学素子12およびこれを備えた照明装置11の作用について説明する。
本実施形態において、光源13および第2光源14から入射面22に射出された光は、導光部24を通って中央部に設けられたハーフミラー部45にほとんどの光線がいったん集められる。すなわち、光源13又は第2光源14から射出される光のうち、ハーフミラー部45のある方向に射出される光は、そのままハーフミラー部45に集められる。一方、ハーフミラー部45とは逆方向に射出される光は、導光部24の外周面で内部全反射されてハーフミラー部45に集められる。ハーフミラー部45を通過する光線のうち、半分は各貫通孔部51の外縁において内部全反射(100%反射)される。ハーフミラー部45を通過する光線のうち、他の半分は、貫通孔部51同士の間を通過するために全透過(100%透過)する。したがって、このような構造を採用することで、複数の光源13からの可視光同士を容易に混色して、色の均一化を図ることができる。光線追跡シミュレーションを行ったところ、図10に示すように、光源13から射出される可視光と、第2光源14から射出される可視光と、の間で混色が十分になされたことが確認できた。
本実施形態によれば、以下のことがいえる。
光学素子12は、可視光の入射面22と、入射面22から入射された前記可視光が射出される射出面41と、入射面22と射出面41とを結ぶ柱状の導光部24であって、前記可視光に対して透明な導光部24と、入射面22、射出面41、および導光部24を貫通するように設けられたハーフミラー部45と、ハーフミラー部45に対して一方側で、入射面22に設けられる第1光源設置領域46と、前記一方側に対してハーフミラー部45を間に挟んだ反対側で、入射面22に設けられる第2光源設置領域47と、を備える。
この構成によれば、ハーフミラー部45を設けた簡単な構造によって、第1光源設置領域46から入射される可視光と、第2光源設置領域47から入射される可視光と、を簡単に混色することができる。
ハーフミラー部45は、入射面22、射出面41、および導光部24を貫通する貫通孔部51を一列に複数並べて構成した貫通孔部列52である。この構成によれば、実際に鏡を形成することなく、ハーフミラー部45を貫通孔部列52を用いた簡単な構造によって実現することができる。
貫通孔部列52に含まれる貫通孔部51同士の間隔は、貫通孔部51の直径に略等しい。この構成によれば、第1光源設置領域46から入射される可視光のうち、50%を第2光源設置領域47側に透過させ、50%を第2光源設置領域46側に反射させる構成を簡単に実現できる。同様に、上記構成によれば、第2光源設置領域47から入射される可視光のうち、50%を第1光源設置領域46側に透過させ、50%を第2光源設置領域47側に反射させる構成を簡単に実現できる。
貫通孔部51の断面形状は、円形である。この構成によれば、貫通孔部51の構成を簡単にして、光学素子12の加工に要するコストを低減できる。
照明装置11は、上記の光学素子12と、第1光源設置領域46に設けられ、前記可視光を射出する光源13と、第2光源設置領域47に設けられ、光源13が射出する前記可視光の色とは異なる色の前記可視光を射出する第2光源14と、を備える。
この構成によれば、光源13からの可視光と第2光源14からの可視光とを容易に混色することが可能な照明装置を簡単な構造で実現できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。また、各実施形態及び変形例に記載された発明を適宜に組み合わせて一つの発明を実現することも当然にできる。
[付記]
以下に、本願の出願時の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(1)
可視光の入射面と、
前記入射面から入射された前記可視光を散乱させる散乱面と、
前記入射面と前記散乱面とを結ぶ柱状の導光部であって、前記可視光に対して透明な導光部と、
前記導光部に設けられ周囲の部分よりもくびれたくびれ部と、
を備える光学素子。
(2)
前記入射面側に底孔部が設けられた凹面ミラー部であって、前記底孔部に前記導光部が通された凹面ミラー部を備え、
前記散乱面は、前記凹面ミラー部の焦点位置又は前記焦点位置の近傍に設けられる(1)に記載の光学素子。
(3)
前記くびれ部は、凹面によって外縁が規定されるとともに、前記導光部内に通される前記可視光の前記凹面における入射角を臨界角以上とするように窪んでいる(1)又は(2)に記載の光学素子。
(4)
前記導光部の中心軸と直交する方向に関する前記くびれ部の断面積は、前記入射面の面積よりも小さい(1)~(3)のいずれか1に記載の光学素子。
(5)
前記入射面の面積をA 、中心軸と直交する面に関する前記くびれ部の断面積の最小値をA 、屈折率をnとしたとき、
Figure 0007086780000007
である(4)に記載の光学素子。
(6)
凹面は、前記導光部の中心軸と直交する方向から見たときに、略一定の曲率で湾曲している(1)~(5)のいずれか1に記載の光学素子。
(7)
前記くびれ部は、前記入射面と前記散乱面との間の中間位置よりも前記散乱面側に設けられる(1)~(6)のいずれか1項に記載の光学素子。
(8)
前記散乱面の面積は、前記導光部の中心軸と直交する方向に関する前記くびれ部の断面積よりも大きい(1)~(7)のいずれか1に記載の光学素子。
(9)
前記散乱面の面積は、前記入射面の面積よりも大きい(8)に記載の光学素子。
(10)
前記散乱面と前記くびれ部との間で前記導光部に設けられた錐台形の拡径部を備え、 前記導光部の中心軸に対して前記拡径部の外周面がなす角は、前記くびれ部を通過している前記可視光の発散角の最大値の1/2以下である(1)~(9)のいずれか1に記載の光学素子。
(11)
前記導光部の中心軸に対して前記拡径部の外周面がなす角は、前記中心軸に対して前記可視光の発散角の最大値の1/2で傾いて前記くびれ部を通過している前記可視光の前記外周面における入射角を臨界角以上にする角度で設定される(10)に記載の光学素子。
(12)
前記導光部は、その中心軸に対して回転対称形である(1)~(11)のいずれか1項に記載の光学素子。
(13)
前記散乱面は、表面処理によって表面粗さを所定値よりも荒くした面で構成される(1)~(12)のいずれか1に記載の光学素子。
(14)
前記散乱面は、前記くびれ部を通る前記可視光を反射可能な反射面で構成される(1)~(12)のいずれか1に記載の光学素子。
(15)
(1)~(14)のいずれか1に記載の光学素子と、
前記入射面に対向する位置に設けられ前記可視光を射出する光源と、
を備える照明装置。
(16)
前記入射面に対向する位置に設けられ、前記光源が射出する前記可視光の色とは異なる色の可視光を射出する第2光源と、
を備える(15)に記載の照明装置。
(17)
前記光源の前記入射面と対向する面とは反対側に、前記光源を冷却するための冷却部を備える(15)又は(16)に記載の照明装置。
以下に、他の形態にかかる発明について付記する。
[1]
可視光の入射面と
前記入射面から入射された前記可視光が射出される射出面と、
前記入射面と前記射出面とを結ぶ柱状の導光部であって、前記可視光に対して透明な導光部と、
前記入射面、前記射出面、および前記導光部を貫通するように設けられたハーフミラー部と、
前記ハーフミラー部に対して一方側で、前記入射面に設けられる第1光源設置領域と、
前記一方側に対して前記ハーフミラー部を間に挟んだ反対側で、前記入射面に設けられる第2光源設置領域と、
を備える光学素子。
[2]
ハーフミラー部は、前記入射面、前記射出面、および前記導光部を貫通する貫通孔部を一列に複数並べて構成した貫通孔部列である[1]に記載の光学素子。
[3]
前記貫通孔部列に含まれる前記貫通孔部同士の間隔は、前記貫通孔部の直径に略等しい[2]に記載の光学素子。
[4]
ハーフミラー部は、前記入射面、前記射出面、および前記導光部を貫通する貫通孔部である[1]に記載の光学素子。
[5]
前記貫通孔部の断面形状は、円形である[2]~[4]のいずれか1項に記載の光学素子。
[6]
前記導光部は、その中心軸に対して回転対称形である[1]~[5]のいずれか1項に記載の光学素子。
[7]
[1]~[6]のいずれか1項に記載の光学素子と、
前記第1光源設置領域に設けられ、前記可視光を射出する光源と、
前記第2光源設置領域に設けられ、前記光源が射出する前記可視光の色とは異なる色の前記可視光を射出する第2光源と、
を備える照明装置。
11…照明装置、12…光学素子、13…光源、14…第2光源、15…本体、16…基板、21…冷却部、22…入射面、23…散乱面、24…導光部、25…くびれ部、25A…凹面、26…拡径部、26A…外周面、31…中間位置、34…凹面ミラー部、35…底孔部、C…中心軸。

Claims (16)

  1. 可視光の入射面と、
    前記入射面から入射された前記可視光を散乱させる散乱面と、
    前記入射面と前記散乱面とを結ぶ柱状の導光部であって、前記可視光に対して透明な導光部と、
    前記導光部に設けられ周囲の部分よりもくびれたくびれ部と、
    前記散乱面と前記くびれ部との間で前記導光部に設けられた錐台形の拡径部と、
    を備え
    前記導光部の中心軸に対して前記拡径部の外周面がなす角は、前記くびれ部を通過している前記可視光の発散角の最大値の1/2以下である光学素子。
  2. 前記入射面側に底孔部が設けられた凹面ミラー部であって、前記底孔部に前記導光部が通された凹面ミラー部を備え、
    前記散乱面は、前記凹面ミラー部の焦点位置又は前記焦点位置の近傍に設けられる請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記くびれ部は、凹面によって外縁が規定されるとともに、前記導光部内に通される前記可視光の前記凹面における入射角を臨界角以上とするように窪んでいる請求項1又は請求項2に記載の光学素子。
  4. 前記導光部の中心軸と直交する方向に関する前記くびれ部の断面積は、前記入射面の面積よりも小さい請求項1~3のいずれか1項に記載の光学素子。
  5. 前記入射面の面積をA前記導光部の中心軸と直交する面に関する前記くびれ部の断面積の最小値をA、屈折率をnとしたとき、
    Figure 0007086780000008
    である請求項4に記載の光学素子。
  6. 前記くびれ部は、凹面によって外縁が規定され、
    前記凹面は、前記導光部の中心軸と直交する方向から見たときに、略一定の曲率で湾曲している請求項1~5のいずれか1項に記載の光学素子。
  7. 前記くびれ部は、前記入射面と前記散乱面との間の中間位置よりも前記散乱面側に設けられる請求項1~6のいずれか1項に記載の光学素子。
  8. 前記散乱面の面積は、前記導光部の中心軸と直交する方向に関する前記くびれ部の断面積よりも大きい請求項1~7のいずれか1項に記載の光学素子。
  9. 前記散乱面の面積は、前記入射面の面積よりも大きい請求項8に記載の光学素子。
  10. 前記導光部の中心軸に対して前記拡径部の外周面がなす角は、前記中心軸に対して前記可視光の発散角の最大値の1/2で傾いて前記くびれ部を通過している前記可視光の前記外周面における入射角を臨界角以上にする角度で設定される請求項1に記載の光学素子。
  11. 前記導光部は、前記導光部の中心軸に対して回転対称形である請求項1~10のいずれか1項に記載の光学素子。
  12. 前記散乱面は、表面処理によって表面粗さを所定値よりも荒くした面で構成される請求項1~11のいずれか1項に記載の光学素子。
  13. 前記散乱面は、前記くびれ部を通る前記可視光を反射可能な反射面で構成される請求項1~11のいずれか1項に記載の光学素子。
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の光学素子と、
    前記入射面に対向する位置に設けられ前記可視光を射出する光源と、
    を備える照明装置。
  15. 前記入射面に対向する位置に設けられ、前記光源が射出する前記可視光の色とは異なる色の可視光を射出する第2光源と、
    を備える請求項14に記載の照明装置。
  16. 前記光源の前記入射面と対向する面とは反対側に、前記光源を冷却するための冷却部を備える請求項14又は請求項15に記載の照明装置。
JP2018147901A 2018-08-06 2018-08-06 光学素子、照明装置 Active JP7086780B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018147901A JP7086780B2 (ja) 2018-08-06 2018-08-06 光学素子、照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018147901A JP7086780B2 (ja) 2018-08-06 2018-08-06 光学素子、照明装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020024821A JP2020024821A (ja) 2020-02-13
JP7086780B2 true JP7086780B2 (ja) 2022-06-20

Family

ID=69618882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018147901A Active JP7086780B2 (ja) 2018-08-06 2018-08-06 光学素子、照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7086780B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011258579A (ja) 2009-08-18 2011-12-22 Sharp Corp 光源装置
WO2013008665A1 (ja) 2011-07-11 2013-01-17 株式会社レーベン販売 集光器、集光システム、太陽光発電装置、及び、ソーラーシステム
US20150301260A1 (en) 2013-09-17 2015-10-22 Quarkstar Llc Light Guide Illumination Device With Light Divergence Modifier

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08146223A (ja) * 1994-11-18 1996-06-07 Aasaa:Kk バックライトパネル

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011258579A (ja) 2009-08-18 2011-12-22 Sharp Corp 光源装置
WO2013008665A1 (ja) 2011-07-11 2013-01-17 株式会社レーベン販売 集光器、集光システム、太陽光発電装置、及び、ソーラーシステム
US20150301260A1 (en) 2013-09-17 2015-10-22 Quarkstar Llc Light Guide Illumination Device With Light Divergence Modifier

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020024821A (ja) 2020-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5501219B2 (ja) 光学装置
JP5551714B2 (ja) Led、光ガイド及びリフレクタを備える光源
JP5711147B2 (ja) Led、光ガイド及びリフレクタを備える光源
JP4780788B2 (ja) Led灯具ユニット
US7942560B2 (en) Apparatus and method of using an LED light source to generate an efficient, narrow, high-aspect ratio light pattern
JP5779096B2 (ja) 照明系、照明器具、コリメータ、及び表示装置
JP6058831B2 (ja) 湾曲プリズムシートを有する発光モジュール
WO2010001604A1 (ja) 照明装置
JP2008068855A (ja) 湾曲状光導波板を備える照明・信号装置
JP6351881B1 (ja) 複数のledからの光を組み合わせた発光装置
JP2015506546A (ja) 反射器装置を備えた照明装置
JP6446202B2 (ja) 広角度拡散光学系及びこれを用いた照明装置
JP6507035B2 (ja) 光束制御部材、発光装置および照明装置
KR102050653B1 (ko) 발광 다이오드 램프
JP6186002B2 (ja) 間接照明のための照明装置
JP6274974B2 (ja) 光束制御部材、発光装置および照明装置
JP7086780B2 (ja) 光学素子、照明装置
WO2016009798A1 (ja) 光束制御部材、発光装置および照明装置
KR102134962B1 (ko) 색분리 방지 다중배열 조명장치
JP5565775B2 (ja) Led照明装置
JP6659918B2 (ja) 固体光エミッタ照明アセンブリ及び照明器具
JP2018129243A (ja) 照明器具
WO2016051530A1 (ja) 光学素子および照明装置
WO2017141658A1 (ja) 発光装置
WO2016181789A1 (ja) 光束制御部材、発光装置および照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211130

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20220125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20220125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220608

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7086780

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151