JP7084202B2 - 関節型ロボット及びそのガススプリングのガス減少状態の推定方法 - Google Patents

関節型ロボット及びそのガススプリングのガス減少状態の推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、関節型ロボット及びそのガススプリングのガス減少状態の推定方法に関する。
特開2017-159402公報には、関節型ロボットが開示されている。このロボットは、アームと、アームを回動する駆動モータと、ガススプリングとを備えている。このガススプリングは、アームに作用する荷重を支持して駆動モータの負荷を軽減する。
このガススプリングは、封入されたガスの圧力(以下、ガス圧ともいう)によって、駆動モータの負荷を軽減するバランス力を発生している。ガススプリングに封入されたガスは、長期の使用により漏洩する。このガスの漏洩は、ガス圧を低下させる。このガス圧の低下は、ガススプリングが発生するバランス力を低下させる。このバランス力の低下は、駆動モータの負荷を増大させる。
このロボットの制御手段は、ガススプリングのガスの減少状態を推定する機能を備えている。この制御手段は、駆動モータを駆動させてアームを停止した状態において、駆動モータの実電流値を取得する。この制御手段は、この実電流値に基づいて、ガスの減少状態を推定する。この制御手段は、ガスの減少状態が所定の減少状態になると、ガスの減少状態を報知する。これにより、このロボットでは、ガスの漏洩によって、駆動モータの負荷が過大になることが抑制されている。
特開2017-159402公報
前述の様に、このロボットでは、駆動モータを駆動させてアームを停止した状態において、駆動モータの実電流値を取得する。このアームの停止状態では、アームに静止摩擦力が作用している。このアームは、静止摩擦力の大きさが最大静止摩擦力を越えるまで、停止している。このアームの停止状態では、実際に作用している静止摩擦力にばらつきを生じる。この静止摩擦力のばらつきは、アームの停止状態における駆動モータのトルクに、ばらつきを生じさせる。この駆動モータのトルクのばらつきは、駆動モータの実電流値にもばらつきを生じさせる。この実電流値のばらつきは、ガスの減少状態を推定する精度を低下させる。
本発明の目的は、ガススプリングのガスの減少状態を高精度に推定しうるロボットと、このロボットを用いたガススプリングのガス減少状態の推定方法との提供にある。
本発明に係る関節型ロボットは、アーム支持部と、前記アーム支持部に回動可能に支持される回動アームと、前記回動アームを回動する駆動モータと、前記回動アームに作用する荷重を支持して前記駆動モータの負荷を軽減するガススプリングと、制御装置と、を備えている。
前記制御装置は、前記回動アームが回動状態にあることを判定する機能と、前記回動アームが回動状態にあるときの前記駆動モータの実電流値と理論電流値との比較に基づいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する機能と、を備えている。
本発明に係る他の関節型ロボットは、アーム支持部と、前記アーム支持部に回動可能に支持される回動アームと、前記回動アームを回動する駆動モータと、前記回動アームに作用する荷重を支持して前記駆動モータの負荷を軽減するガススプリングと、制御装置とを備えている。
前記制御装置は、前記回動アームが停止状態になく前記回動アームが回動状態にあるときの、前記駆動モータの実電流値と理論電流値との比較に基づいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する機能を備えている。
好ましくは、前記制御装置は、前記駆動モータの角加速度の変動の大きさを判定する機能を備えている。
好ましくは、前記制御装置は、前記回動アームが前記ガススプリングの請け負う最大トルクの25%以上のトルクを発生させる姿勢であるときの、実電流値を用いる。
本発明に係るガス減少量推定方法は、回動アームと、前記回動アームを回動する駆動モータと、前記回動アームに作用する荷重を支持して前記駆動モータの負荷を軽減するガススプリングと、を備える関節型ロボットにおいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する。
この方法は、前記駆動モータの実電流値を取得する実電流値取得工程と、前記実電流値に基づいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する推定工程と、を備えている。
前記実電流値取得工程において、前記回動アームが回動状態にあるときの前記実電流値を取得する。前記推定工程において、前記実電流値取得工程で取得した前記実電流値と理論電流値との比較に基づいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する。
本発明に係るロボットは、回動アームが回動状態の実電流値に基づいて、ガススプリングのガスの減少状態を推定する。回動アームに静止摩擦力が作用していない状態で、このロボットは、ガススプリングのガスの減少状態を推定する。このロボットでは、ガススプリングのガスの減少状態が高精度に推定されうる。このロボットを用いたガス減少状態推定方法では、このガスの減少状態が高精度に推定されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る間接型ロボットが示された側面図である。 図2(a)は図1のロボットのガススプリングの使用状態が示された説明図であり、図2(b)はこのガススプリングの他の使用状態が示された説明図である。 図3は、図1のロボットのガススプリングの使用状態の説明図である。 図4(a)は図1のロボットの初期の設定状態におけるガススプリングのトルクと駆動モータのトルクとの関係の説明図であり、図4(b)はガスの減少状態におけるガススプリングのトルクと駆動モータのトルクとの関係の説明図である。 図5は、図1のロボットの動作中におけるガススプリングの圧力Paの変化の様子が示された説明図である。 図6(a)は図1のロボットを用いてガス圧P1で本発明に係る推定方法で得られたガス圧と従来の推定方法で得られたガス圧とが示されたグラフであり、図6(b)は他のガス圧P2で本発明に係る推定方法で得られたガス圧と従来の推定方法で得られたガス圧とが示されたグラフであり、図6(c)は更に他のガス圧P3で本発明にかかる推定方法で得られたガス圧と従来の推定方法で得られたガス圧とが示されたグラフである。 図7(a)は図1のロボットを用いて本発明に係る推定方法で得られたガス圧の分布が示されたグラフであり、図7(b)は本発明に係る他の推定方法で得られたガス圧の分布が示されたグラフである。 図8は、図1のロボットを用いて本発明に係る推定方法で得られたガス圧と第2アームの角度θcとの関係が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に本発明に係るロボット2が示されている。このロボット2は、基台4、ロボットアーム6、ガススプリング8及び制御装置10を備えている。図示されないが、このロボット2は、更に、駆動モータM1からM6と、回転センサーE1からE6と、電流センサーC1からC6とを備えている。
ロボットアーム6は、第1アーム12、第2アーム14、第3アーム16、第4アーム18、第5アーム20及び第6アーム22を備えている。このロボット2では、基台4、第1アーム12、第2アーム14、第3アーム16、第4アーム18、第5アーム20及び第6アーム22が順次連結されている。このロボット2は、これらの連結部として複数の関節を備えている。このロボット2は、所謂、多関節型ロボットである。
図1に示される様に、このロボット2では、第6アーム22の先端部に、ハンド24が取り付けられている。このハンド24は、図示されないワークを把持する機能を備えている。このハンド24は、ロボット2に取り付けられるツールの例示であって、他のツールが取り付けられてもよい。
このロボット2では、第1アーム12は、上下方向の軸線L1を回転軸として回転可能に、基台4に連結されている。第2アーム14は、水平方向の軸線L2を回動軸として回動可能に、第1アーム12に連結されている。第3アーム16は、水平方向の軸線L3を回動軸として回動可能に、第2アーム14に連結されている。第4アーム18は、その軸線L4を回転軸として回転可能に、第3アーム16に連結されている。第5アーム20は、軸線L4に直交する軸線L5を回動軸として回動可能に、第4アーム18に連結されている。第6アーム22は、その軸線L6を回動軸として回動可能に、第5アーム20に連結されている。ここでは、第2アーム14を回動アームとして、第1アーム12をアーム支持部として、本発明の説明がされる。
駆動モータM1は、第1アーム12を回転させる機能を備えている。この駆動モータM1は、例えば、制御装置10によって制御されるサーボモータである。駆動モータM2は、第2アーム14を回動させる機能を備えている。この駆動モータM2は、例えば、制御装置10によって制御されるサーボモータである。同様に、駆動モータM3、M5は、第3アーム16、第5アーム20を回動させる機能を備え、駆動モータM4、M6は、第4アーム18、第6アーム22を回転させる機能を備えている。駆動モータM3、M4、M5及びM6は、例えば、制御装置10によって制御されるサーボモータである。
回転センサーE1は、駆動モータM1の回転位置を検出する機能を備えている。回転センサーE2は、駆動モータM2の回転位置を検出する機能を備えている。同様に、回転センサーE3、E4、E5及びE6は、駆動モータM3、M4、M5及びM6の回転位置を検出する機能を備えている。この回転センサーE1、E2、E3、E4、E5及びE6は、例えば、エンコーダである。
電流センサーC1は、駆動モータM1の回転を制御する電流を検出する機能を備えている。電流センサーC2は、駆動モータM2の回転を制御する電流を検出する機能を備えている。同様に、電流センサーC3、C4、C5及びC6は、駆動モータM3、M4、M5及びM6の回転を制御する電流を検出する機能を備えている。
ガススプリング8は、その基端部8bをアーム支持部としての第1アーム12に軸着されている。ガススプリング8は、その先端部8cを回動アームとしての第2アーム14に軸着されている。このガススプリング8は、この基端部8bと先端部8cとの間で伸縮可能にされている。第2アーム14の回動に伴って、このガススプリング8は回動可能にされている。
図1の符号Paは、第2アーム14の回動中心を表している。符号Pbは、ガススプリング8の基端部8bの回動中心を表している。符号Pcは、ガススプリング8の先端部8cの回動中心を表している。両矢印Sは、基端部8bの回転中心Pbから先端部8cの回転中心Pcまでの距離を表している。この距離Sは、ガススプリング8の伸縮によって、変動する。
制御装置10は、データを入力し出力する入出力部と、データを記憶する記憶部と、データを演算する演算部とを備えている。制御装置10は、駆動モータM1からM6のそれぞれの回転を制御する機能を備えている。制御装置10は、回転センサーE1からE6のそれぞれから、駆動モータM1からM6の回転位置情報を受信する機能を備えている。制御装置10は、第1アーム12、第4アーム18及び第6アーム22の回転位置と第2アーム14、第3アーム16及び第5アーム20の回動位置とを特定する機能を備えている。制御装置10は、電流センサーC1からC6の電流値を受信する機能を備えている。制御装置10は、駆動モータM1からM6の電流値から駆動モータM1からM6のトルクを計算する機能を備えている。
図2(a)には、図1のガススプリング8の使用状態が示されている。このガススプリング8は、シリンダ26及びピストン28を備えている。シリンダ26は、基端部8bに取り付けられている。ピストン28は、先端部8cに取り付けられている。このピストン28がシリンダ26に摺動可能に挿入されている。このピストン28とシリンダ26とがガス室30を形成している。このガス室30には、高圧のガスが封入されている。このガスは、特に限定されないが、例えば不活性ガスである。
図2(b)には、図2(a)のガススプリング8の全長が伸ばされた使用状態が示されている。図2(b)の距離Sは、図2(a)の距離Sより大きい。図2(b)では、ガススプリング8の全長が伸びることで、ガス室30の容積が縮小している。図2(b)の使用状態では図2(a)の使用状態に比べて、ガス室30のガスが圧縮されている。図2(b)のガススプリング8では、図2(a)のそれに比べて、ガススプリング8の全長が縮む向きに、大きな力が作用している。
なお、このガススプリング8では、その全長が伸びたときに、その全長が縮む向きの力が作用する。このガススプリング8の基端部8bが第1アーム12に代えて第2アーム14に軸着され、その先端部8cが第2アーム14に代えて第1アーム12に軸着されてもよい。このガススプリング8は、第2アーム14に作用する荷重を支持して駆動モータM2の負荷を軽減する機能を発揮できればよい。ガススプリング8は、その全長が縮んだときに、その全長が延びる向きの力が作用するものであってもよい。ガススプリング8の全長が縮んだときに、その全長が延びる向きの力を作用させて、駆動モータM2の負荷を軽減する様に構成されてもよい。
図3には、図1のロボット2の回動中心Pa、Pb及びPcの位置関係が示されている。図3には、図1の紙面に平行な平面に投影されて、これらの位置関係が示されている。一点鎖線Cは、図1の第2アーム14の回動に伴って移動する回動中心Pcの軌跡を表している。この軌跡Cは、回動中心Paを中心とする円弧である。二点鎖線Lbは、基準線を表している。この基準線Lbは、回動中心Paと回動中心Pbを通って延びる直線である。
符号Pc1は、軌跡Cと基準線Lbとの交点である。二点鎖線C’は、回動中心Pbを中心とし、交点Pc1で軌跡Cに内接する円弧の軌跡を表している。両矢印S1は、回動中心Pbから交点Pc1までの距離を表している。この距離S1は、図3において、回動中心Pbと交点Pc1との直線距離として求められる。この距離S1は、軌跡C’の半径である。
二点鎖線Lcは、仮想線を表している。この仮想線Lcは、回動中心Paを通って軌跡Cの半径方向に延びる直線である。符号Pc2は、軌跡Cと仮想線Lcとの交点である。二点鎖線Ldは、回動中心Pbと交点Pc2とを通って延びる直線である。符号Pc’は、この直線Ldと軌跡C’との交点を表している。両矢印S2は、回動中心Pbから交点Pc2までの距離を表している。この距離S2は、図3において、回動中心Pbと交点Pc2との直線距離として求められる。両矢印θcは、基準線Lbと仮想線Lcとのなす角度を表している。この角度θcは、図3において、基準線Lbを0°とし、時計回り向きを正とし、反時計回り向きを負として表される。
このロボット2では、第2アーム14が回動して、図1の回動中心Pcが交点Pc1に移動したとき、ガススプリング8の距離Sは、距離S1にされる。この距離S1は、距離Sの最小値である。また、第2アーム14が回動して、回動中心Pcが交点Pc2に移動したとき、この距離Sは、距離S2にされる。このとき、ガススプリング8の距離Sは、距離S1から距離S2に伸ばされる。ガススプリング8は、距離S1と距離S2と差(S2-S1)だけ伸ばされる。
即ち、回動中心Pcが交点Pc1から交点Pc2まで移動することで、ガススプリング8の距離Sは差(S2-S1)だけ伸ばされる。このとき、ガスが圧縮されて、ガススプリング8は、その全長が縮む向きの力を発生させる。これにより、このガススプリング8は、回動する第2アーム14に作用する荷重を支持して、駆動モータM2の負荷を軽減する機能を発揮する。
図4(a)には、駆動モータM2が発生するトルクTmと、ガススプリング8が発生するトルクTgとが、模式的に表されている。この図4(a)は、第2アーム14が回動状態のロボット2のある姿勢における、トルクTmとトルクTgとが表されている。この図4(a)は、ガスの漏洩がない初期の設定状態でのトルクTmとトルクTgとが表されている。この回動状態の第2アーム14は、このトルクTgとトルクTmとが作用して所定の回動動作を行っている。
図4(b)には、ガスの一部が漏洩した状態での、トルクTmとトルクTgとが表されている。この図4(b)には、ロボット2が図4(a)と同じ姿勢における、トルクTmとトルクTgとが表されている。図4(b)では、ガスの漏洩によって、ガススプリング8の負担するトルクTgが減少している。トルクTgが減少量ΔTだけ減少している。第2アーム14が所定の回動動作を行うために、駆動モータM2が発生するトルクTmが増大している。このトルクTmは、減少量ΔTだけ増大している。
このロボット2では、第2アーム14の姿勢によって、角度θcが定まる(図3参照)。ガススプリング8の距離Sも一義的に定まる。このため、ガスの漏洩がない初期の設定状態において、ガススプリング8のトルクTgも、第2アーム14の姿勢によって定まる。この第2アーム14の姿勢によって定まるトルクTgに基づき、駆動モータM2が負担すべきトルクTmも一義的に定まる。また、このトルクTmが定まれば、駆動モータM2の電流-トルク特性に基づき、駆動モータM2に供給すべき電流値を計算的に求めることができる。
図4(b)に示される様に、ガススプリング8のガスの一部が漏洩してガス圧が低下すると、ガススプリング8のトルクTgが減少する。第2アーム14に所定の動作をさせるため、このトルクTgの減少量ΔTは駆動モータM2のトルクTmを増加させて補われる。この増加したトルクTmは、駆動モータM2の電流-トルク特性に基づき、駆動モータM2の実電流値から計算的に求めることができる。
ここで、本発明に係るガス減少状態推定方法が、このロボット2を用いて、説明される。このガス減少状態推定方法は、ロボット2のガススプリング8の使用開始後の任意の時点において、ガススプリング8のガスの減少量を推定する方法である。
このガス減少状態推定方法は、準備工程(STEP1)、実電流値取得工程(STEP2)及び推定工程(STEP3)を備えている。
準備工程(STEP1)では、制御装置10は、予め求められた係数Kを記憶する。この係数Kは、実電流値Imと後述する理論電流値Iiとから求められる。実電流値Imは、駆動する駆動モータM2より実際の電流値として取得される。理論電流値Iiは、駆動モータM2の計算上の電流値として求められる。この係数Kは、実電流値Imに対する理論電流値Iiの比(Ii/Im)として算出される。
理論電流値Iiは、ガススプリング8の初期のガス圧Piでの設定状態において、駆動モータM2に供給されるべき電流値である。この設定状態において、第2アーム14の回動姿勢に応じて一義的に駆動モータM2の負担すべきトルクTmが定まる。駆動モータM2の電流-トルク特性に基づき、この駆動モータM2の負担すべきトルクTmから、理論電流値Iiが求められる。動摩擦力が考慮された理論電流値Iiを求めることと、制御装置10がこの理論電流値Iiを記憶することとは、衝突検知のために、従来から行われている。
例えば、第2アーム14が回動状態の異なる複数の姿勢において、制御装置10は、電流センサーC2から駆動モータM2の実電流値Imを取得する。制御装置10は、これらのそれぞれの姿勢に対応する駆動モータM2の理論電流値Iiを求め、記憶する。制御装置10は、これらの理論電流値Iiと実電流値Imとから、比(Ii/Im)を求める。制御装置10は、これらの比(Ii/Im)の平均値として、この係数Kを求める。この係数Kのバラツキが小さければ、制御装置10は、この係数Kを記憶する。
この係数Kのバラツキが大きければ、例えば、回動状態の第2アーム14の姿勢の範囲を細分化した領域を設定する。設定された領域毎に係数Kが求められる。この領域は、第2アーム14の姿勢のみならず、第1アーム12から第6アーム22の姿勢の範囲を含めて、細分化されてもよい。この場合、制御装置10は、設定された領域とこの領域に対応する係数Kとを記憶する。
実電流値取得工程(STEP2)は、判定工程(STEP2-1)及び回動実電流値取得工程(STEP2-2)を備えている。実電流値取得工程(STEP2)では、制御装置10が、第2アーム14が回動状態か否かを判定する。回動実電流値取得工程(STEP2-2)では、制御装置10が、第2アーム14の回動状態の実電流値Imを取得する。この実電流値Imは、特に回動実電流値Irともいう。
例えば、この実電流値取得工程(STEP2)では、制御装置10は、ロボット2の一連の動作において、実電流値Imを取得する。この実電流値Imは、例えば、第2アーム14が回動状態の所定時間の電流値の平均値として取得される。この電流値の平均値は、所定時間の間、積分した積分量を、この所定時間で除して求めることができる。この所定時間は、数秒であってもよいし、数分であってもよい。
制御装置10は、一連の動作に対応する実電流値Imから、第2アーム14が停止状態ではなく回動状態にあるときの実電流値Im(回動実電流値Ir)を記憶する。
なお、この回動実電流値Irの取得方法は例示であって、これに限られない。この方法では、第2アーム14が停止中の実電流値Imを含まない、第2アーム14の回動実電流値Irが取得できればよい。例えば、制御装置10は、実電流値Imの取得に先立って第2アーム14が回動状態か否かを判定してもよい。そして、制御装置10は、第2アーム14が回動状態のときの実電流値Imを取得してもよい。
推定工程(STEP3)では、制御装置10は、ガススプリング8のガスの減少状態を推定する。制御装置10は、例えば、ガス圧の減少圧ΔPを求めることで、ガスの減少状態を推定する。具体的には、制御装置10は、第2アーム14が回動状態における、係数Kと、回動実電流値Irと、理論電流値Iiと、後述する仮想電流値Igとから、ガス圧の減少圧ΔPを求める。
仮想電流値Igは、ガススプリング8のトルクTgを駆動モータM2で発生させたときの電流値である。ガススプリング8の初期のガス圧Piでの設定状態において、ガススプリング8の負担するべきトルクTgは一義的に定まる。この設定状態において、第2アーム14の回動姿勢に応じてトルクTgが定まる。駆動モータM2の電流-トルク特性に基づき、このトルクTgを駆動モータM2で発生させたときの仮想電流値Igが求められる。
図4(a)及び4(b)に示されたように、ガススプリング8のガス圧が低下すると、第2アーム14に所定の動作をさせるため、駆動モータM2のトルクTmが減少量ΔTだけ増大する。この駆動モータM2は、この減少量ΔTの増大に伴い、実電流値Im(回動実電流値Ir)が増大する。従って、制御装置10は、以下の数式(1)により、ガススプリング8のガス圧の低下率Gpを計算できる。更に、制御装置10は、初期のガス圧Piとして、以下の数式(2)により、ガス圧の減少圧ΔPを計算できる。
Gp = (K・Im-Ii)/Ig (1)
ΔP = Pi・Gp (2)
この制御装置10は、減少圧ΔPの閾値ΔPrを記憶している。この推定工程(STEP3)では、ロボット2は、減少圧ΔPが閾値ΔPr以上であるときに、図示されない警報器によって、警報を発する。その後、ロボット2は、所定の停止位置に戻ったときに、停止して待機状態になる。
このロボット2では、第2アーム14が回動状態の実電流値Im(回動実電流値Ir)と理論電流値Iiとの比較に基づいて、減少圧ΔPを推定している。このロボット2では、第2アーム14の停止状態にあるときの実電流値Imを用いずに、減少圧ΔPを推定している。
第2アーム14の停止状態では、第2アーム14に静止摩擦力が作用している。この静止摩擦力が作用することで、この第2アーム14の停止状態では、駆動モータM2のトルクTm及び実電流値Imにばらつきが生じる。このばらつきによって、停止状態にある第2アーム14での実電流値Imに基づいて推定する減少圧ΔPは、誤差を生じ易い。このロボット2の制御装置10は、回動状態の第2アーム14の実電流値Im(回動実電流値Ir)に基づいて、減少圧ΔPを推定している。回動状態の第2アーム14には、静止摩擦力は作用せず、一定の動摩擦力が作用している。この動摩擦力が作用する回動状態の第2アーム14では、駆動モータM2のトルクTmの増減は、第2アーム14の回動速度を増減させる。回動状態の第2アーム14では、駆動モータM2の実電流値Imの増減は、第2アーム14の回動速度を増減させる。この制御装置10は、回動状態の第2アーム14での実電流値Im(回動実電流値Ir)に基づいて減少圧ΔPを推定することで、減少圧ΔPを高精度に推定できる。このロボット2の制御装置10は、ガススプリング8のガスの減少状態を高精度に推定できる。
このロボット2では、稼働中に任意の時点において、減少圧ΔPを推定できる。このロボット2では、ガスの減少状態を推定するための特別な動作を必要としない。このロボット2は、製造ラインを停止することなく、ガスの減少状態を推定できる。また、このロボット2を稼働しながら、即時に減少圧ΔPを推定できる。ガスの減少状態が所定の状態になったときに、即時に警報を発することができる。このロボット2は、ガススプリング8のガスの減少による動作不良や故障を未然に防止できる。
駆動モータM2の角加速度の変動が大きい場合には、この駆動モータM2で測定される実電流値Imの変動も大きい。この変動が大きい実電流値Imは、減少圧ΔPの推定精度を低下させる。この推定精度を向上させる観点から、駆動モータM2の、単位時間あたりの角加速度の変化率、即ち角加速度の変動は小さいことが好ましい。この観点から、制御装置10は、角加速度の変動の大きさを判定する機能を備えることが好ましい。制御装置10は、この角加速度の変動が所定の絶対値を越えるときの実電流値Imを含まず、この角加速度の変動が所定の絶対値以下であるときの実電流値Imを基づいて、減少圧ΔPを推定する機能を備えることが好ましい。
また、伸びが小さいガススプリング8では、ガスの圧縮率が小さい。この圧縮率が小さいガススプリング8は、ガス圧の減少圧ΔPの推定精度を低下させる。逆に、伸びが大きいガススプリング8では、高精度で減少圧ΔPを推定できる。この観点から、図3の基準線Lbと仮想線Lcとのがなす角度θcの絶対値が大きい状態において、駆動モータM2の実電流値Imが取得されることが好ましい。減少圧ΔPを高精度に推定する観点から、この角度θcの絶対値は、好ましくは、20°以上であり、更に好ましく25°以上であり、特に好ましくは30°以上である。
この減少圧ΔPを高精度に推定する観点から、ガスの圧縮率が大きいガススプリング8で、減少圧ΔPが推定されることが好ましい。請け負うトルクTgが大きいガススプリング8で、減少圧ΔPが推定されることが好ましい。この第2アーム14がガススプリング8の請け負う最大トルクTgmaxの25%以上のトルクTgを発生させる姿勢であるときの、実電流値Imを基づいて、この減少圧ΔPが推定されることが好ましい。最大トルクTgmaxの25%未満のトルクTgを含まず、最大トルクTgmaxの25%以上のトルクTgを発生させるときの、実電流値Imを基づいて、この減少圧ΔPが推定されることが好ましい。この最大トルクTgmaxは、このロボット2において、ガススプリング8が負担しうる最大値である。
ここでは、ガス圧の減少圧ΔPを推定したが、本発明で推定されるガスの減少状態は、これに限られない。第2アーム14が回動状態の駆動モータM2の実電流値Imと理論電流値Iiとの比較に基づいて、ガスの減少状態が推定されればよい。ガスの減少状態として、ガス圧の低下率Gp、ガススプリング8のガス圧、ガス室30のガス量又はガス室30から漏洩したガス漏洩量が求められてもよい。更には、ガスの減少状態を表すものとして、駆動モータM2の回動状態の実電流値Imと理論電流値Iiとの比較が直に用いられてもよい。
このロボット2では、第2アーム14が本発明に係る回動アームとして、第1アーム12が本発明に係るアーム支持部として、説明がされたがこれに限られない。例えば、第2アーム14と第3アーム16との間にガススプリングが設けられて、第2アーム14がアーム支持部とされ、第3アーム16が回動アームとされてもよい。同様に、第4アーム18と第5アーム20との間にガススプリングが設けられて、第4アーム18がアーム支持部とされ、第5アーム20が回動アームとされてもよい。ここでは、本発明に係るロボット2は、多関節型ロボットを例に説明がされたが、アーム支持部と回動アームとを備える関節型ロボットであればよい。
図5には、ロボット2がある動作をしたときの、ガススプリング8のガス圧Paの変化の様子が、グラフに例示されている。このグラフの横軸は時間t(s)であり、縦軸は圧力P(MPa)である。ロボット2の第2アーム14が回動することで、ガススプリング8が伸縮する。第2アーム14の回動によって、図5に示される様に、ガススプリング8のガス圧Paは増減する。
[テスト1]
図6(a)には、本発明に係る推定方法で推定されたガス圧と実際のガス圧Paとの差と、従来の推定方法で推定されたガス圧と実際のガス圧Paとの差とが表されている。図6(a)では、M1からM12の異なる12の動作において、ガススプリング8のガス圧が推定された。符号Aで示される斜線のガス圧の差は、本発明に係る推定方法に基づくものである。符号Bで示される斜線のガス圧の差は、従来の推定方法に基づくものである。この従来の推定方法では、駆動モータM2が駆動状態で且つ第2アーム14が停止状態での実電流値Imに基づいてガス圧の減少圧ΔPが推定された。この減少圧ΔPに基づくガス圧と実際のガス圧Paとの差が求められている。図6(a)では、初期の設定状態におけるガススプリング8のガス圧はP1(11(MPa))にされた。図6(a)には、圧力Pが基準線として実線で表され、圧力Pa+1(MPa)と圧力Pa-1(MPa)とが一点鎖線で表されている。
図6(a)に示される様に、12種類の動作のうち、M1、M2、M4、M5、M8、M10、M11及びM12の8種類の動作で、本発明に係る推定方法で推定されたガス圧の差が、従来の推定方法で推定されたガス圧の差より小さい。更に、本発明に係る推定方法で推定されたガス圧とガス圧Paとの差は、いずれの動作においても1(MPa)以下であった。これに対して、従来の推定方法で推定されたガス圧とガス圧Paとの差は、動作M11及び動作M12において、1(MPa)を越えている。本発明に係る推定方法は、従来の推定方法に比べて、ガスの減少状態を高精度に推定できる。
図6(b)及び図6(c)には、初期の設定状態におけるガススプリング8のガス圧を変更した他は、図6(a)での推定方法と同様にして、ガス圧の差が求められた。図6(b)では、初期の設定状態におけるガススプリング8のガス圧がP2(9(MPa))にされた。図6(c)では、初期の設定状態におけるガススプリング8のガス圧がP3(7(MPa))にされた。この図6(b)及び図6(c)に示される様に、ガススプリング8のガス圧が低下しても、本発明に係る推定方法では、ガスの減少状態を高精度に推定できる。
[テスト2]
図7(a)には、本発明に係る推定方法で推定されたガス圧と実際のガス圧Paとの関係が示されている。図7(a)のガス圧は、第2アーム14が回動状態にあるときの実電流値Imに基づいて推定されている。図7(a)において、横軸は時間t(s)であり、縦軸は実際のガス圧Paに対するガス圧Pの比(P/Pa)である。直線(Pa/Pa)は、実際のガス圧Paとそのガス圧Paの比(Pa/Pa)の基準線を表している。黒丸で示された点は、それぞれ推定されたガス圧とガス圧Paとの比を表している。
図7(a)では、二点鎖線で領域A1、A2及びA3で、推定されたガス圧のバラツキが他の領域のそれに比べて小さくなっている。この領域A1、A2及びA3は、いずれも、角加速度が一定の状態で測定された実電流値Im(回動実電流値Ir)に基づいて推定されている。この領域A1、A2及びA3は、駆動モータM2の角加速度が一定の状態での実電流値Imに基づいて推定されたガス圧では、バラツキが小さいことを表している。ガススプリング8のガスの減少状態を高精度に推定する観点から、制御装置10は、駆動モータM2の角加速度の大きさを判定する機能を備えることが好ましい。この制御装置10は、駆動モータM2の角加速度が変動するときの実電流値Imを含まない、この角加速度が一定の状態での実電流値Imに基づいて、ガスの減少状態を推定する機能を備えることが好ましい。
図7(b)では、本発明に係る他の推定方法で推定されたガス圧と実際のガス圧Paとの関係が示されている。この図7(b)では、駆動モータM2の角加速度の変動の大きさが所定の絶対値以下であるときの実電流値Im(回動実電流値Ir)が用いられた。その他は、図7(a)の推定方法と同様にして、推定されたガス圧とガス圧Paとの比が求められている。この図7(a)と図7(b)の縦軸及び横軸の目盛りの大きさは同じにして表されている。図7(b)は、図7(a)に比べて、推定されたガス圧のバラツキが小さい。ガススプリング8のガスの減少状態を高精度に推定する観点から、制御装置10は、駆動モータM2の角加速度の変動の大きさを判定する機能を備えることが好ましい。この制御装置10は、駆動モータM2の角加速度の変動が所定の絶対値を越えるときの実電流値Imを含まない、この角加速度の変動が所定の絶対値以下であるときの実電流値Imに基づいて、ガスの減少状態を推定する機能を備えることが好ましい。
[テスト3]
図8には、本発明に係る推定方法で推定されたガス圧と角度θc(図3参照)との関係が示されている。図8において、横軸は角度θcであり、縦軸は実際のガス圧Paに対するガス圧Pの比(P/Pa)である。直線(Pa/Pa)は、実際のガス圧Paとそのガス圧Paの比(Pa/Pa)の基準線を表している。黒丸で示された点は、それぞれ推定されたガス圧とガス圧Paとの比を表している。
図8は、角度θcの絶対値が大きい範囲では、推定されたガス圧のバラツキが小さいことを表している。推定されたガス圧のバラツキは、角度θcの絶対値が20°以上で明らかに小さくなっている。この推定されたガス圧のバラツキは、角度θcの絶対値が25°以上で更に小さくなっており、角度θcの絶対値が30°以上で特に小さくなっている。
このガスの減少状態を高精度に推定する観点から、制御装置10は、角度θcの絶対値を判定する機能を備えることが好ましい。制御装置10は、この角度θcが所定の角度以上であるときの実電流値Imに基づいてガスの減少状態を推定することが好ましい。この所定の角度は、好ましくは20°以上であり、更に好ましくは25°以上であり、特に好ましくは30°以上である。
また、この図8は、ガスの圧縮率が大きいガススプリング8で減少圧ΔPを推定することで、ガスの減少状態を高精度に推定しうることを表している。この観点から、請け負うトルクTgが大きいガススプリング8で、減少圧ΔPが推定されることが好ましい。この第2アーム14がガススプリング8の請け負う最大トルクTgmaxの25%以上のトルクTgを発生させる姿勢であるときの、実電流値Imを基づいて、この減少圧ΔPが推定されることが好ましい。
2・・・ロボット
4・・・基台
6・・・ロボットアーム
8・・・ガススプリング
8b・・・基端部
8c・・・先端部
10・・・制御装置
12・・・第1アーム(アーム支持部)
14・・・第2アーム(回動アーム)
16・・・第3アーム
18・・・第4アーム
20・・・第5アーム
22・・・第6アーム
24・・・ハンド
26・・・シリンダ
28・・・ピストン
30・・・ガス室

Claims (4)

  1. アーム支持部と、
    前記アーム支持部に回動可能に支持される回動アームと、
    前記回動アームを回動する駆動モータと、
    前記回動アームに作用する荷重を支持して前記駆動モータの負荷を軽減するガススプリングと、
    制御装置と
    を備えており、
    前記制御装置が、
    前記回動アームが回動状態にあることを判定する機能と、
    前記回動アームが回動状態にあることの判定によって、前記回動アームが停止状態にあるときの前記駆動モータの実電流値を用いずに、前記回動アームが回動状態にあるときの前記駆動モータの実電流値と理論電流値との比較に基づいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する機能と
    を備えている、関節型ロボット。
  2. 前記制御装置が前記駆動モータの角加速度の変動の大きさを判定する機能を備えている請求項1に記載の関節型ロボット。
  3. 前記制御装置が、前記回動アームが、前記ガススプリングの請け負う最大トルクの25%以上のトルクを発生させる姿勢であるときの、実電流値を用いる、請求項1又は2に記載の関節型ロボット。
  4. 回動アームと、前記回動アームを回動する駆動モータと、前記回動アームに作用する荷重を支持して前記駆動モータの負荷を軽減するガススプリングと、を備える関節型ロボットにおいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する方法であって、
    前記駆動モータの実電流値を取得する実電流値取得工程と、
    前記実電流値に基づいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する推定工程と
    を備えており、
    前記実電流値取得工程において、前記回動アームが回動状態にあることを判定し、前記回動アームが停止状態にあるときの前記駆動モータの実電流値を用いずに、前記回動アームが回動状態にあるときの前記実電流値を取得し、
    前記推定工程において、前記実電流値取得工程で取得した前記実電流値と理論電流値との比較に基づいて、前記ガススプリングのガスの減少状態を推定する、ガス減少量推定方法。
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