JP7082349B2 - ワイヤロープ式防護柵用反射材及びその施工方法 - Google Patents

ワイヤロープ式防護柵用反射材及びその施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤロープ式防護柵に反射機能を付与するワイヤロープ式防護柵用反射材とその施工方法に関する。
道路の路側帯や分離帯には、車両の逸脱防止や歩行者を保護するための防護柵が施工される。この種の防護柵としては、固い波型の板を支柱に取り付けたガードレールが一般的である。しかし、ガードレールは、[1]視覚的な圧迫感を与える、[2]車両が衝突した際に破れて車両の逸脱を防止できなくなる場合がある、[3]施工に場所をとる、等の課題を有していた。
このような実情に鑑みてか、近年は、鋼製のワイヤロープを支柱間に張り渡したワイヤロープ式防護柵が施工されることも多くなってきている。ワイヤロープ式防護柵は、[1]ワイヤロープが目立たず視覚的な圧迫感が小さい、[2]車両が衝突した際に支柱が折れても、残ったワイヤロープで車両を受け止めて逸脱を防止することができる、[3]支柱を立てるスペースさえあれば施工できる等の利点を有している。
しかし、ワイヤロープ式防護柵は、ワイヤロープが目立たない分、その視認性に劣る。このため、暗い夜間等においては、車両がワイヤロープの存在に気付かずに接触するおそれがある。この点、これまでには、ワイヤロープの夜間における視認性を向上するために、ワイヤロープに反射材を取り付けることも行われている。ワイヤロープに取り付ける反射材としては、例えば、特許文献1~5等に記載されたものが公知となっている。
特開2009-221740号公報 特開2014-201911号公報 特開2019-007316号公報 実用新案登録第3213025号公報 特開2019-027267号公報
ところが、特許文献1~5に記載の反射材は、特定の形状(筒状や箱状等)に予め成形された硬質のものとなっている。このため、特許文献1~5の反射材は、緩衝性能に劣るだけでなく、車両が衝突等したときに破片が飛散するおそれがあった。また、特許文献1~5の反射材は、ワイヤロープの径等が変わると適切に施工できなくなるおそれもあった。さらに、特許文献1~5の反射材は、輸送時に嵩張るだけでなく、施工時に取り扱いにくいという欠点も有していた。さらにまた、特許文献1~5の反射材は、射出成形等する必要があり、製造コストが嵩むという欠点も有していた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、緩衝性能に優れ、車両が衝突等したときでも破片が飛散せず、安全性の高いワイヤロープ式防護柵用反射材を提供するものである。また、ワイヤロープの径等が変わっても適切に施工できる等、汎用性の高いワイヤロープ式防護柵用反射材を提供することも本発明の目的である。さらに、輸送時に嵩張りにくいだけでなく、施工性に優れたワイヤロープ式防護柵用反射材を提供することも本発明の目的である。さらにまた、ワイヤロープ式防護柵用反射材の製造コストを抑えることも本発明の目的である。加えて、このワイヤロープ式防護柵用反射材の施工方法を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
ワイヤロープ式防護柵におけるワイヤロープに取り付けて使用するワイヤロープ式防護柵用反射材であって、
ワイヤロープに巻き付け可能な可撓性を有する基材の外面に光反射層を設けた反射材本体と、
ワイヤロープに巻き付けた反射材本体をワイヤロープから脱落しない状態で固定する固定手段と
を備えたことを特徴とするワイヤロープ式防護柵用反射材
を提供することによって解決される。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材は、その本体部(反射材本体)が可撓性を有しており、柔軟な構造のものとなっている。このため、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材は、緩衝性能に優れるだけでなく、車両が衝突等したときにも破片がしにくいものとなっている。また、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材は、ワイヤロープに巻き付けて施工するものであるため、ワイヤロープの径が変わっても施工することができるものとなっている。さらに、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材は、小さく巻装したり折り畳んだりすることができるため、輸送時等に嵩張らないものとなっている。さらにまた、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材は、施工性にも優れたものとなっている。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材においては、反射材本体を、ワイヤロープに巻き付けられる巻付部と、ワイヤロープに巻き付けられた巻付部から垂れ下がる垂下部とで構成することが好ましい。これにより、反射材本体の面積を広く確保して、反射材本体の視認性をより高めることが可能になる。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材において、反射材本体を巻付部と垂下部とで構成する場合には、
垂下部を、
巻付部の巻付方向一側に垂れ下がる第一垂下部と、
巻付部の巻付方向他側に垂れ下がる第二垂下部と、
で構成して、
巻付部から垂れ下がる第一垂下部及び第二垂下部における互いに重なる箇所に貫通孔を設け、
固定手段を、第一垂下部及び第二垂下部における前記貫通孔に通して巻付部の外側を締め付ける結束バンドとする
ことが好ましい。
これにより、ワイヤロープに対して反射材本体を容易且つ確実に固定することが可能になる。また、結束バンドを緩めに締めることで、ワイヤロープに対して反射材本体を仮固定し、ワイヤロープに対する反射材本体の位置を微調整した後、結束バンドを最後まで締め付けることで、ワイヤロープに対して反射材本体を本固定するといった施工が可能になり、ワイヤロープ式防護柵用反射材の施工性を高めることも可能になる。加えて、固定手段を、シンプルで低コストのものとすることも可能になる。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材においては、反射材本体の基材を、クロロプレンゴム製のゴムシートで形成することも好ましい。これにより、反射材本体を必要な柔軟性を有しながらも、耐候性に優れたものとすることができる。クロロプレンゴム製のゴムシートは、-20℃等の低温下でも柔軟性が損なわれないという特徴も有している。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材においては、反射材本体の光反射層を、反射材本体の基材の外面に塗布されたアクリルウレタン系塗料を介して当該基材に付着されたガラスビーズによって形成することが好ましい。これにより、ガラスビーズの再帰反射性によって、反射材本体の全体が恰も光源であるかのように、反射材本体を浮かび上がらせ、反射材本体の視認性をさらに高めることが可能になる。また、アクリルウレタン系塗料は、柔軟で割れにくいだけでなく、上記のクロロプレンゴムとの密着性に優れるという特徴も有している。
以上のように、本発明によって、緩衝性能に優れ、車両が衝突等したときでも破片が飛散せず、安全性の高いワイヤロープ式防護柵用反射材を提供することが可能になる。また、ワイヤロープの径等が変わっても適切に施工できる等、汎用性の高いワイヤロープ式防護柵用反射材を提供することも可能になる。さらに、輸送時に嵩張りにくいだけでなく、施工性に優れたワイヤロープ式防護柵用反射材を提供することも可能になる。さらにまた、ワイヤロープ式防護柵用反射材の製造コストを抑えることも可能になる。加えて、このワイヤロープ式防護柵用反射材の施工方法を提供することも可能になる。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材をワイヤロープ式防護柵に施工した状態を示した斜視図である。 図1におけるワイヤロープ式防護柵用反射材を拡大した状態を示した斜視図である。 図1におけるワイヤロープ式防護柵用反射材をワイヤロープに垂直な平面で切断した状態を示した断面図である。 本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材における反射材本体をその表面に垂直な平面で切断して拡大した状態を示した断面図である。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1をワイヤロープ式防護柵50に施工した状態を示した斜視図である。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1は、図1に示すように、支柱51間にワイヤロープ52を張り渡したワイヤロープ式防護柵50におけるワイヤロープ52に取り付けて使用するものとなっている。これにより、ワイヤロープ式防護柵用反射材1で車両のヘッドライトを反射し、夜間におけるワイヤロープ52の視認性を高めることができる。したがって、ワイヤロープ52への接触事故を防ぐことが可能になる。
通常、ワイヤロープ式防護柵50には、ワイヤロープ52が多段に設けられている。本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1は、それら全ての段のワイヤロープ52に取り付けることもできるが、いずれか1段のみに取り付けてもその機能を十分に発揮できる。図1の例では、最上段のワイヤロープ52のみにワイヤロープ式防護柵用反射材1を取り付けているが、状況(ワイヤロープ式防護柵50の高さ等)によっては、上から2段目や3段目等、他の段にワイヤロープ式防護柵用反射材1を取り付ける場合もある。
また、ワイヤロープ式防護柵用反射材1は、ある段のワイヤロープ52における全長にわたって連続的に設けてもよいが、ワイヤロープ52の存在を伝えるだけであれば、そこまでする必要はない。ワイヤロープ式防護柵用反射材1をどの程度の頻度で設けるかは、ワイヤロープ式防護柵50の設置箇所等にも左右される。
例えば、高速道路に設置されたワイヤロープ式防護柵50に施工する場合には、ワイヤロープ式防護柵用反射材1は、3m以上の間隔で施工すればよく、5m以上の間隔となってもそれ程問題はない。ただし、ワイヤロープ式防護柵用反射材1の施工間隔が広すぎると、高速道路の場合でも、ワイヤロープ52の存在が分かりにくくなるおそれがある。このため、ワイヤロープ式防護柵用反射材1の施工間隔は、20m以下とすることが好ましく、10m以下とすることがより好ましい。一般道路に設置されたワイヤロープ式防護柵50に施工する場合には、ワイヤロープ式防護柵用反射材1の施工間隔は、上記の値よりも2~3割程度短く設定される。
図2は、図1におけるワイヤロープ式防護柵用反射材1を拡大した状態を示した斜視図である。図3は、図1におけるワイヤロープ式防護柵用反射材1をワイヤロープ52に垂直な平面で切断した状態を示した断面図である。図3は、説明の便宜上、後述する結束バンド21(固定手段20)を緩めに締めた状態(後述する仮固定の状態)で示している。本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1は、図2及び図3に示すように、反射材本体10と、固定手段20とで構成される。
反射材本体10は、車両のヘッドライト等の光を反射することで、それが取り付けられたワイヤロープ52を視認させるものとなっている。この反射材本体10は、可撓性(柔軟性)を有する面材によって形成されるところ、本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1においては、この反射材本体10を、巻付部11と垂下部12とで構成しており、巻付部11をワイヤロープ52に巻き付けると、巻付部11から垂下部12が垂れ下がった状態となるようにしている。
反射材本体10に垂下部12を設けることで、反射材本体10における光を反射する部分(光反射部)の面積を広く確保し、ワイヤロープ52の存在をより目立ちやすくすることができる。また、ワイヤロープ52が太い場合には、巻付部11を長めに調節する(垂下部12を短めに調節する)ことで、容易に対応することができる等、ワイヤロープ52の太さが変わっても容易に対応することができるようになっている。換言すると、ワイヤロープ式防護柵用反射材1の汎用性を高めることが可能となっている。
垂下部12は、巻付部11における巻付方向一側のみに形成してもよいが、本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1においては、図3に示すように、巻付部11の巻付方向一側(同図における左側)に垂れ下がる第一垂下部12aと、巻付部11の巻付方向他側(同図における右側)に垂れ下がる第二垂下部12bとで垂下部12を構成しており、巻付部11をワイヤロープ52に巻き付けた際に、第一垂下部12aと第二垂下部12bとが重なるようにしている。
第一垂下部12a及び第二垂下部12bにおける互いに重なる箇所には、貫通孔12a,12bを設けている。この貫通孔12a,12bは、後述する結束バンド21を通すための箇所となっている。貫通孔12a,12bには、鳩目部材(Oリング)等を取り付けてもよい。これにより、貫通孔12a,12bに結束バンド21を通して強く締め付けても、第一垂下部12a及び第二垂下部12bが裂けないようにすることができる。
ところで、反射材本体10を、可撓性(柔軟性)を有する面材としたことの利点は、上述した利点(ワイヤロープ式防護柵用反射材1の汎用性を高める)以外にもいくつかある。すなわち、反射材本体10が硬質であると、反射材本体10に車両や人体等が接触した際に、車両や人体等が傷つくおそれや、反射材本体10が破損してその破片が飛散するおそれがあるところ、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1では、反射材本体10を柔軟にしたことで、それに接触した車両や人体等が傷つかないようにするだけでなく、反射材本体10の破片が飛散しにくくすることが可能となっている。
また、反射材本体10が硬質であると、ワイヤロープ式防護柵用反射材1を輸送や保管等する際に、反射材本体10が嵩張るだけでなく、反射材本体10を取り回しにくくなり、ワイヤロープ式防護柵用反射材1の施工性が低下するところ、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1のように、反射材本体10を柔軟にすることで、輸送や保管等の際には、反射材本体10を小さく巻装したり折り畳んだりすることが可能になっている。また、ワイヤロープ式防護柵用反射材1を施工性に優れたものとすることも可能となっている。
さらに、反射材本体10を硬質なものとする場合には、その反射材本体10は、通常、射出成形されるようになるところ、射出成形にはコストがかかる。この点、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1では、反射材本体10を、柔軟な面材としたため、ロール成形することが可能となっている。このため、反射材本体10の製造コストを抑えることも可能となっている。
反射材本体10は、ワイヤロープ52に巻き付け可能な面材であれば、その形態を特に限定されない。しかし、反射材本体10は、ワイヤロープ52の長さ方向に沿ってある程度の長さを有する長尺なものであることが好ましい。これにより、ワイヤロープ52をより視認しやすくすることができる。本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1においても、反射材本体10は、長尺な帯状の面材(帯状材)としており、ワイヤロープ52の長さ方向における所定区間にわたって連続的に施工することができるものとしている。
反射材本体10の長さ(ワイヤロープ52の長さ方向に沿う長さ。以下同じ。)は、特に限定されない。しかし、反射材本体10を長くした方が、ワイヤロープ52の視認性を高めることができる。このため、反射材本体10の長さは、30cm以上とすることが好ましい。反射材本体10の長さは、50cm以上とすることがより好ましく、70cm以上とすることがさらに好ましい。
ただし、反射材本体10を長くしすぎると、ワイヤロープ式防護柵用反射材1をワイヤロープ52に施工しにくくなるおそれがある。このため、反射材本体10の長さは、5m以下とすることが好ましい。反射材本体10の長さは、3m以下とすることがより好ましく、2m以下とすることがさらに好ましい。本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1において、反射材本体10の長さは、約1mとしている。
反射材本体10の上下幅W(図3)も、特に限定されない。しかし、反射材本体10の上下幅Wが狭いと、反射材本体10における光を反射する部分の面積を広く確保できなくなるおそれがある。また、ワイヤロープ52が太い場合に、ワイヤロープ52に反射材本体10を巻き付けにくくなるおそれもある。このため、反射材本体10の上下幅Wは、5cm以上とすることが好ましい。反射材本体10の上下幅Wは、8cm以上とすることがより好ましく、10cm以上とすることがさらに好ましい。
ただし、反射材本体10の上下幅Wを広くしすぎると、反射材本体10の施工性が低下するおそれがある。このため、反射材本体10の上下幅Wは、50cm以下とすることが好ましい。反射材本体10の上下幅Wは、30cm以下とすることがより好ましく、20cm以下とすることがさらに好ましい。本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1において、反射材本体10の上下幅Wは、10cm強としている。
反射材本体10は、少なくともその外面側が光反射性を有する柔軟な面材であれば、その素材を特に限定されない。反射材本体10としては、光反射フィルム等を用いることもできるが、それのみで優れた強度を発揮できる光反射フィルムは多くない。このため、反射材本体10は、反射材本体10に強度を付与する基材と、基材の外面に光反射性を付与する光反射層とを有する複層構造とすることが好ましい。
本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1においても、反射材本体10は、図4に示すように、帯状の基材10aと、基材10aの外面側に設けた光反射層10bとで構成している。図4は、本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1における反射材本体10をその表面に垂直な平面で切断して拡大した状態を示した断面図である。
基材10aとしては、ゴムシートや樹脂シート等が例示されるが、ゴムシートを用いると、反射材本体10の緩衝性を高めることができるために好ましい。ゴムシートとしては、天然ゴムからなるもののほか、クロロプレンゴムや、スチレンブタジエンゴムや、エチレンプロピレンゴム等の合成ゴムからなるものが例示される。なかでも、クロロプレンゴムは、必要な柔軟性を発揮しながらも、耐候性に優れるため、基材10aの材料として好適である。本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1においても、基材10aは、クロロプレンゴム製のゴムシートとしている。
基材10aの厚さは、基材10aを形成する素材等によっても異なり、特に限定されない。しかし、基材10aが薄すぎると、反射材本体10が破れやすくなるおそれがある。このため、基材10aの厚さは、0.5mm以上とすることが好ましい。基材10aの厚さは、0.6mm以上とすることがより好ましく、0.7mm以上とすることがさらに好ましい。
ただし、基材10aを厚くしすぎると、基材10aの可撓性が低下して、ワイヤロープ式防護柵用反射材1の施工性が低下するおそれがある。このため、基材10aの厚さは、5mm以下とすることが好ましい。基材10aは、4mm以下とすることがより好ましく、3mm以下とすることがさらに好ましい。本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1において、基材10aの厚さは、約1mm(実際には、厚さ約1mmの基材10aの外面に後述する光反射層10bを約0.2mmの厚さで設けているため、反射材本体10としては約1.2mmの厚さ)となっている。
一方、光反射層10bは、基材10aの外面に光反射性を有する塗料を塗布すること等によって設けることができる。光反射性を有する塗料としては、図4に示すように、ガラスビーズ10b等の再帰反射材を添加した塗料10bが知られている。これにより、ガラスビーズ10bの再帰反射性によって、反射材本体10の全体が恰も光源であるかのように、反射材本体10を浮かび上がらせることができる。
塗料10bとしては、ウレタン系塗料やアクリル系塗料が一般的である。しかし、ウレタン系塗料やアクリル系塗料は、上記のクロロプレンゴムとの密着性があまりよくない。また、ウレタン系塗料には、塗膜の強度が低いという欠点がある。一方、アクリル系塗料には、塗膜の強度が高いものの、塗膜が硬く、衝撃を受けると塗膜が剥離しやすいという欠点がある。
このため、本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1においては、塗料10bとしてアクリルウレタン系塗料を用いている。アクリルウレタン系塗料は、基材10aとして用いたクロロプレンゴムとの密着性がよいだけでなく、塗膜の強度が高いにもかかわらず、塗膜が硬くならないという利点も有している。
固定手段20は、図1~3に示すように、ワイヤロープ52に巻き付けた反射材本体10をワイヤロープ52から脱落しない状態で固定するためのものとなっている。固定手段20は、斯様な機能を発揮できるのであれば、その種類を限定されない。固定手段20としては、ボルトやクリップや面ファスナやスナップボタン等を用いることもできるが、ボルトには、それによる固定に工具や手間を要するという欠点がある。一方、クリップや面ファスナやスナップボタンは、容易に固定できるものの、その固定を容易に解除できるという欠点がある。このため、反射材本体10が持ち去られるおそれがあるだけでなく、強風や衝撃で反射材本体10が落下するおそれもある。
このため、本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1においては、図3に示すように、結束バンド21を固定手段20として用いている。結束バンド21としては、その一端側における片面に、多数の被係合部が設けられ、その他端側に、前記被係合部に係合するための係合部を内面に有する挿通穴が設けられ、結束バンド21の一端側を前記挿通穴に挿通し、前記係合部を前記被係合部に係合させながら、締め付けることができる樹脂製の結束バンド等が例示される。結束バンドとしては、インシュロック(登録商標)が広く知られている。
本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1では、上述したように、第一垂下部12a及び第二垂下部12bに貫通孔12a,12bを形成したところ、この貫通孔12a,12bに結束バンド21を挿通し、巻付部11の外側を結束バンド21で締め付けることで、反射材本体10をワイヤロープ52に容易に固定できるようにしている。
また、図3に示すように、結束バンド21を緩めに締めて、ワイヤロープ52に対して反射材本体10を仮固定し、ワイヤロープ52に対する反射材本体10の位置を微調整した後、結束バンド21の端部を矢印Aの向きに引き、結束バンド21をしっかりと締め付けることで、ワイヤロープ52に対して反射材本体10を本固定するといった施工も可能である。図3に示す状態(仮固定の状態)から、結束バンド21の端部を矢印Aの方向に引っ張ると、反射材本体10の巻付部11の径が小さくなって巻付部11の内面がワイヤロープ52に密着し、反射材本体10をワイヤロープ52に対して長さ方向には移動させることができない状態となる。
結束バンド21(固定手段20)の数は、反射材本体10の長さ等によっても異なり、特に限定されない。しかし、結束バンド21(固定手段20)の数が少ないと、ワイヤロープ52に対して反射材本体10を安定させにくくなる。このため、結束バンド21(固定手段20)の数は、反射材本体10の長さ1m当たり、2個以上とすることが好ましく、3個以上とすることがより好ましい。
ただし、結束バンド21(固定手段20)の数が多すぎると、結束バンド21(固定手段20)の固定作業に手間を要するようになり、ワイヤロープ式防護柵用反射材1の施工性が低下するおそれがある。このため、結束バンド21(固定手段20)の数は、反射材本体10の長さ1m当たり、10個以下に抑えることが好ましく、5個以下に抑えることがより好ましい。本実施態様のワイヤロープ式防護柵用反射材1においては、長さ1mの反射材本体10に対して、5個の結束バンド21(固定手段20)を略等間隔に設けている。
本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1は、各所に設けられたワイヤロープ式防護柵に施工することができるが、車両が走行する道路やその周辺に設けられるワイヤロープ式防護柵に施工するものとして好適である。具体的には、車両の逸脱防止や歩行者を保護することを目的として、道路の路側帯や分離帯に設置されるワイヤロープ式防護柵に施工するものとして好適である。本発明のワイヤロープ式防護柵用反射材1は、一般道路に設置されるワイヤロープ式防護柵に施工することもできるが、高速道路に設置されるワイヤロープ式防護柵に施工するものとして好適である。
1 ワイヤロープ式防護柵用反射材
10 反射材本体
10a 基材
10b 光反射層
10b ガラスビーズ(再帰反射材)
10b 塗料
11 巻付部
12 垂下部
12a 第一垂下部
12a 貫通孔
12b 第二垂下部
12b 貫通孔
20 固定手段
21 結束バンド
50 ワイヤロープ式防護柵
51 支柱
52 ワイヤロープ

Claims (6)

  1. ワイヤロープ式防護柵におけるワイヤロープに取り付けて使用するワイヤロープ式防護柵用反射材であって、
    ワイヤロープに巻き付け可能な可撓性を有する基材の外面に光反射層を設けた反射材本体と、
    ワイヤロープに巻き付けた反射材本体をワイヤロープから脱落しない状態で固定する固定手段と
    を備えたことを特徴とするワイヤロープ式防護柵用反射材。
  2. 反射材本体が、
    ワイヤロープに巻き付けられる巻付部と、
    ワイヤロープに巻き付けられた巻付部から垂れ下がる垂下部と
    で構成された請求項1記載のワイヤロープ式防護柵用反射材。
  3. 垂下部が、
    巻付部の巻付方向一側に垂れ下がる第一垂下部と、
    巻付部の巻付方向他側に垂れ下がる第二垂下部と、
    で構成されて、
    巻付部から垂れ下がる第一垂下部及び第二垂下部における互いに重なる箇所に貫通孔が設けられ、
    固定手段が、第一垂下部及び第二垂下部における前記貫通孔に通して巻付部の外側を締め付ける結束バンドとされた
    請求項2記載のワイヤロープ式防護柵用反射材。
  4. 反射材本体の基材が、クロロプレンゴム製のゴムシートで形成された請求項1~3いずれか記載のワイヤロープ式防護柵用反射材。
  5. 反射材本体の光反射層が、反射材本体の基材の外面に塗布されたアクリルウレタン系塗料を介して当該基材に付着されたガラスビーズによって形成された請求項1~4いずれか記載のワイヤロープ式防護柵用反射材。
  6. 請求項1~5いずれか記載のワイヤロープ式防護柵用反射材をワイヤロープ式防護柵のワイヤロープに施工するワイヤロープ式防護柵用反射材の施工方法。
JP2019184339A 2019-10-07 2019-10-07 ワイヤロープ式防護柵用反射材及びその施工方法 Active JP7082349B2 (ja)

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