JP7080458B2 - Pd-1経路阻害薬の薬剤感受性を判定する方法 - Google Patents

Pd-1経路阻害薬の薬剤感受性を判定する方法 Download PDF

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本発明は、PD-1経路阻害薬の薬剤感受性を判定する方法、PD-1経路阻害薬の薬剤感受性の判定用のバイオマーカー、及びPD-1経路阻害薬の薬剤感受性の判定用キットに関する。
PD-1 (Programmed Cell Death -1)は、T細胞などに発現する、がん細胞に対する免疫を抑制する免疫抑制性補助シグナルの受容体であり、リガンドとしてはPD-L1及びPD-L2が知られている。近年、このPD-1経路を阻害する抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体などを用いた新しいがん治療が注目されている。このような抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体などを利用することによりPD-1経路を阻害することで、がん細胞に対する免疫応答を増強できると考えられている。
例えば、特許文献1ではPD-1と特異的に結合するヒトモノクローナル抗体を単離したことが報告されている。そして、抗PD-1抗体としては、ニボルマブ(nivolumab)、ペンブロリズマブ(pembrolizumab)などが知られている。
このようなPD-1経路を阻害する抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体などを用いた、がん治療が有効な患者を予測するためのバイオマーカーの探索が世界中で行われている。当該バイオマーカーを利用することで、PD-1経路阻害薬の効果が期待できる患者に効率的に当該医薬を処方することができるようになる。
このようなPD-1経路阻害薬に関するバイオマーカーについては、例えば、非特許文献1、2及び特許文献2で報告されている。
非特許文献1によれば、数多くの臨床試験にて、腫瘍によるPD-L1の発現が、PD-1経路阻害薬の治療効果にある程度相関すると報告されているが、その発現の流動性、採取時期、採取法、解析方法及び評価法の不統一など、まだ問題点が多い。
非特許文献2によれば、抗PD-1抗体を投与した悪性黒色腫の遺伝子変異の解析の結果から、単に遺伝子変異数だけでは抗PD-1抗体による治療効果を予測できないことが述べられている。
特許文献2では、抗PD-1抗体の投与による治療効果が、血清中のIgM、CD5L及びIgG4濃度の増加と関連性があることが報告されている。
特許第4361545号公報 特開2015-61844号公報
Patel SP, Kurzrock R, Mol Cancer Ther, 14(4), 847-856. 2015 Apr Hugo W et al., Cell, 165, 35-44. 2016 March
しかしながら、従来のPD-1経路阻害薬に関するバイオマーカーについては、精度の点で未だ改善の余地がある。
本発明は、PD-1経路阻害薬の治療効果の予測に利用できる新たな因子を見出し、当該因子を利用した悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定方法、悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の薬剤感受性の判定用のバイオマーカー、及びPD-1経路阻害薬の薬剤感受性の判定用キットを提供することを目的とする。
本発明者らは、京都大学病院産科婦人科において再発卵巣癌患者20人を対象に、抗PD-1抗体薬を用いた第II相医師主導治験を行い、15%の患者に腫瘍縮小を認め、45%の患者に治療効果(不変含む)を認めた。そこで、これらの患者から手術検体(パラフィン包埋腫瘍組織)を入手し、腫瘍のRNAを抽出後に全RNAシークエンス解析を行った結果、抗PD-1抗体薬による治療効果を認めた患者では、融合遺伝子数に特徴があることを認めた。PD-1経路阻害薬の治療効果の予測に融合遺伝子を利用できることは、本発明者らにより初めて見出された。
本発明は、これら知見に基づき、更に検討を重ねて完成されたものであり、次の悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定方法、悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性判定用のバイオマーカー、及びPD-1経路阻害薬の薬剤感受性の判定用キットを提供するものである。
(I) 悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性を判定する方法
(I-1) 被験対象から採取された生体試料における、発現する融合遺伝子の数を指標とする、該被験対象における悪性腫瘍のPD-1経路阻害薬に対する感受性を判定する方法。
(I-2) 被験対象から採取された生体試料における、AKR1E2-TAKR、NFIA-INADL、DNMT3B-MAPRE1、AP2A2-MAP6、CIT-GCN1L1、CCDC7-C10orf68、RHPN2-SLC7A10、FAM49B-ASAP1、TTLL5-IFT43、RBPMS-AS1-RBPMS、VPS13A-RP11-498P14.4、LHFPL3-AS2-MLL5、IGLV2-14-IGLL5、APLP2-ST14、AC098614.2-TPM4、SYDE1-ILVBL、RP11-346K17.4-NCOA6、GRIP1-RP11-123O10.4、RP11-634B7.4-TRIM58、EYA2-NCOA3、NAALADL2-ZMIZ1、CSNK2A1-ITPA、LOC100507557-SHPRH、CPVL-CHN2、NOL11-RP11-49C9.2、C10orf11-ARFGAP1、RP4-576H24.2-C20orf194、CTD-2337A12.1-CAST、RP11-732M18.3-TULP4、USP4-RHOA、SMURF1-KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子の発現を指標とする、該被験対象における悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性を判定する方法。
(I-3) CCDC7-C10orf68、RBPMS-AS1-RBPMS、IGLV2-14-IGLL5、CPVL-CHN2、GRIP1-RP11-123O10.4、EYA2-NCOA3、USP4-RHOA、SMURF1- KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子の発現を指標とする、(I-2)に記載の方法。
(I-4) 前記PD-1経路阻害薬が抗PD-1抗体である、(I-1)~(I-3)のいずれか一項に記載の方法。
(I-5) 前記悪性腫瘍が卵巣癌である、(I-1)~(I-4)のいずれか一項に記載の方法。
(I-6) 前記生体試料がパラフィン包埋検体であり、該パラフィン包埋検体からRNAを抽出し、該RNAを用いて融合遺伝子の検出を行う、(I-1)~(I-5)のいずれか一項に記載の方法。
(I-7) (I-1)~(I-6)のいずれか一項に記載の方法により悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性を有すると判定された被験対象に対して、PD-1経路阻害薬の有効量を投与する工程を含む、悪性腫瘍の治療方法。
(II) 悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用のバイオマーカー
(II-1) AKR1E2-TAKR、NFIA-INADL、DNMT3B-MAPRE1、AP2A2-MAP6、CIT-GCN1L1、CCDC7-C10orf68、RHPN2-SLC7A10、FAM49B-ASAP1、TTLL5-IFT43、RBPMS-AS1-RBPMS、VPS13A-RP11-498P14.4、LHFPL3-AS2-MLL5、IGLV2-14-IGLL5、APLP2-ST14、AC098614.2-TPM4、SYDE1-ILVBL、RP11-346K17.4-NCOA6、GRIP1-RP11-123O10.4、RP11-634B7.4-TRIM58、EYA2-NCOA3、NAALADL2-ZMIZ1、CSNK2A1-ITPA、LOC100507557-SHPRH、CPVL-CHN2、NOL11-RP11-49C9.2、C10orf11-ARFGAP1、RP4-576H24.2-C20orf194、CTD-2337A12.1-CAST、RP11-732M18.3-TULP4、USP4-RHOA、SMURF1-KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子を含む、
悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用のバイオマーカー。
(II-2) CCDC7-C10orf68、RBPMS-AS1-RBPMS、IGLV2-14-IGLL5、CPVL-CHN2、GRIP1-RP11-123O10.4、EYA2-NCOA3、USP4-RHOA、SMURF1- KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子を含む、(II-1)に記載のバイオマーカー。
(II-3) 前記PD-1経路阻害薬が抗PD-1抗体である、(II-1)又は(II-2)に記載のバイオマーカー。
(II-4) 前記悪性腫瘍が卵巣癌である、(II-1)~(II-3)のいずれか一項に記載のバイオマーカー。
(III) 悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用キット
(III-1) AKR1E2-TAKR、NFIA-INADL、DNMT3B-MAPRE1、AP2A2-MAP6、CIT-GCN1L1、CCDC7-C10orf68、RHPN2-SLC7A10、FAM49B-ASAP1、TTLL5-IFT43、RBPMS-AS1-RBPMS、VPS13A-RP11-498P14.4、LHFPL3-AS2-MLL5、IGLV2-14-IGLL5、APLP2-ST14、AC098614.2-TPM4、SYDE1-ILVBL、RP11-346K17.4-NCOA6、GRIP1-RP11-123O10.4、RP11-634B7.4-TRIM58、EYA2-NCOA3、NAALADL2-ZMIZ1、CSNK2A1-ITPA、LOC100507557-SHPRH、CPVL-CHN2、NOL11-RP11-49C9.2、C10orf11-ARFGAP1、RP4-576H24.2-C20orf194、CTD-2337A12.1-CAST、RP11-732M18.3-TULP4、USP4-RHOA、SMURF1-KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子に結合する核酸を含む、
悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用キット。
(III-2) CCDC7-C10orf68、RBPMS-AS1-RBPMS、IGLV2-14-IGLL5、CPVL-CHN2、GRIP1-RP11-123O10.4、EYA2-NCOA3、USP4-RHOA、SMURF1- KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子に結合する核酸を含む、(III-1)に記載のキット。
(III-3) 前記核酸が、PCRプライマー又はプローブとして使用される、(III-1)又は(III-2)に記載のキット。
(III-4) 前記PD-1経路阻害薬が抗PD-1抗体である、(III-1)~(III-3)のいずれか一項に記載のキット。
(III-5) 前記悪性腫瘍が卵巣癌である、(III-1)~(III-4)のいずれか一項に記載のキット。
本発明により、PD-1経路阻害薬の治療効果の予測に利用できる新たな因子として融合遺伝子が見出され、発現する融合遺伝子の数及び特定の融合遺伝子の発現を指標にすることで、PD-1経路阻害薬に対する感受性を示す悪性腫瘍であるか否かを高精度に判定することができる。
そのため、本発明により、PD-1経路阻害薬による効果が期待できる患者を効率的に選別することが可能となる。結果として、PD-1経路阻害薬による治療を適切に実施できる患者に効率的に当該PD-1経路阻害剤を投与することが可能となる。
奏効例の融合遺伝子の一覧を示す図である。各項目はそれぞれ、左から3列目から、融合パターン(染色体番号-染色体番号 f:forward, r:reverse)、(1)遺伝子名、(1)染色体番号、(1)融合ポイント、(2)遺伝子名、(2)染色体番号、(2)融合ポイントを示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「含む(comprise)」とは、「本質的にからなる(essentially consist of)」という意味と、「からなる(consist of)」という意味をも包含する。
本発明において「遺伝子」とは、特に言及しない限り、2本鎖DNA、1本鎖DNA(センス鎖又はアンチセンス鎖)、及びそれらの断片が含まれる。また、本発明において「遺伝子」とは、特に言及しない限り、調節領域、コード領域、エクソン、及びイントロンを区別することなく示すものとする。
また、本発明において、「核酸」、「ヌクレオチド」及び「ポリヌクレオチド」は同義であって、これらはDNA及びRNAの両方を含み、2本鎖であっても1本鎖であってもよい。
本発明において「発現」とは、遺伝子からタンパク質が合成されること及びRNAが合成されることの両方を意味する。
本発明において「融合遺伝子」とは、染色体の転座、挿入、逆位などの組換えの結果、複数の遺伝子が連結されて生じる新たな遺伝子のことをいう。また、融合遺伝子は、融合タンパク質をコードしていることもある。融合遺伝子において、遺伝子同士が連結した部位を「融合点」という。本発明における「融合遺伝子」とは、好ましくは2つの遺伝子が融合した物のことをいい、各遺伝子の向きも特に限定されず、全てがフォワード(forward、本来の転写の向き)、全てがリバース(reverse、本来の転写の向きと逆向き)、及びフォワードとリバースとの組み合わせのいずれでもよい。また、融合点の位置も特に限定されず、各遺伝子はいずれの位置で連結されていてもよい。本発明における「融合遺伝子」は、異なる遺伝子が連結している物だけでなく、同一の遺伝子同士が連結している物も包含する。
本明細書において、融合遺伝子はA-Bのようにハイフンで区切った形で標記する(なお、融合遺伝子中のハイフンは遺伝子名に含まれたものである場合もある)。
以下、本発明で使用する各融合遺伝子に含まれる遺伝子について説明する。なお、以下に示すRefSeq IDはNCBIのweb siteに登録されているものであり、Ensemble gene IDはEnsembleのweb siteに登録されているものであり、UniProt accession numberはUniProtのweb siteに登録されているものである。また、以下のRefSeq ID及びUniProt accession numberで示されるタンパク質が、シグナル配列を含む場合は、成熟タンパク質の意味も包含しているものとする。
AKR1E2 (aldo-keto reductase family 1 member E2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001040177 (配列番号1), NM_001271021, NM_001271025として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001035267 (配列番号2), NP_001257950, NP_001257954として登録されている。
TAKR (AKR1C6P, aldo-keto reductase family 1 member C6)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NR_026743 (配列番号3)として登録されている。
NFIA (nuclear factor I A)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001134673 (配列番号4), NM_001145511, NM_001145512, NM_005595として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001128145 (配列番号5), NP_001138983, NP_001138984, NP_005586として登録されている。
INADL (PATJ, crumbs cell polarity complex component)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_176877 (配列番号6)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_795352 (配列番号7)として登録されている。
DNMT3B (DNA methyltransferase 3 beta)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_006892 (配列番号8), NM_001207055, NM_001207056, NM_175848, NM_175849, NM_175850として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_008823 (配列番号9), NP_001193984, NP_001193985, NP_787044, NP_787045, NP_787046として登録されている。
MAPRE1 (microtubule associated protein RP/EB family member 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_012325 (配列番号10)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_036457 (配列番号11)として登録されている。
AP2A2 (adaptor related protein complex 2 alpha 2 subunit)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001242837 (配列番号12), NM_012305として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001229766 (配列番号13), NP_036437として登録されている。
CIT (citron rho-interacting serine/threonine kinase)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001206999 (配列番号14), NM_007174として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001193928 (配列番号15), NP_009105として登録されている。
GCN1L1 (GCN1, eIF2 alpha kinase activator homolog)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_006836 (配列番号16)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_006827 (配列番号17)として登録されている。
CCDC7 (coiled-coil domain containing 7, C10orf68)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001026383 (配列番号18), NM_001321115, NM_145023として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001021554 (配列番号19), NP_001308044, NP_659460として登録されている。
RHPN2 (rhophilin Rho GTPase binding protein 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_033103 (配列番号20)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_149094 (配列番号21)として登録されている。
FAM49B (family with sequence similarity 49 member B)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001256763 (配列番号22), NM_001330612, NM_016623として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001243692 (配列番号23), NP_001317541, NP_057707として登録されている。
ASAP1 (ArfGAP with SH3 domain, ankyrin repeat and PH domain 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_018482 (配列番号24), NM_001247996として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_060952 (配列番号25), NP_001234925として登録されている。
TTLL5 (tubulin tyrosine ligase like 5)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_015072 (配列番号26)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_055887 (配列番号27)として登録されている。
IFT43 (intraflagellar transport 43)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_052873 (配列番号28), NM_001102564, NM_001255995として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_443105 (配列番号29), NP_001096034, NP_001242924として登録されている。
RBPMS-AS1 (RMPMS antisense RNA 1, LOC100128750)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NR_046205 (配列番号30)として登録されている。
RBPMS (RNA binding protein with multiple splicing)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001008710 (配列番号31), NM_001008711, NM_001008712, NM_006867として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001008710 (配列番号32), NP_001008711, NP_001008712, NP_006858として登録されている。
VPS13A (vacuolar protein sorting 13 homolog A)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_033305 (配列番号33), NM_001018037, NM_001018038, NM_015186として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_150648 (配列番号34), NP_001018047, NP_001018048, NP_056001として登録されている。
RP11-498P14.4遺伝子の塩基配列は、Ensemble ID: ENSG00000235494 (配列番号35)として登録されている。
LHFPL3-AS2 (LHFPL3 antisense RNA 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NR_027374 (配列番号36)として登録されている。
MLL5 (KMT2E, lysine methyltransferase 2E)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_018682 (配列番号37), NM_182931として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_061152 (配列番号38), NP_891847として登録されている。
IGLV2-14 (immunoglobulin lambda variable 2-14)遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000211666 (配列番号39)として登録されており、アミノ酸配列についてもUniProt Accession No. A0A075B6K1 (配列番号40)として登録されている。
IGLL5 (immunoglobulin lambda like polypeptide 5)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001178126 (配列番号41), NM_001256296として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001171597 (配列番号42), NP_001243225として登録されている。
APLP2 (amyloide beta precursor like protein 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001642 (配列番号43), NM_001142276, NM_001142277, NM_001142278, NM_001243299, NM_001328682, NM_001328684, NM_001328685, NM_001328686として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001633 (配列番号44), NP_001135748, NP_001135749, NP_001135750, NP_001230228, NP_001315611, NP_001315613, NP_001315614, NP_001315615として登録されている。
ST14 (suppression of tumorigenicity 14)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_021978 (配列番号45)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_068813 (配列番号46)として登録されている。
AC098614.2遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000213846 (配列番号47)として登録されている。
TPM4 (tropomyosin 4)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001145160 (配列番号48), NM_003290として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001138632 (配列番号49), NP_003281として登録されている。
SYDE1 (synapse defective Rho GTPase homolog 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_0033025 (配列番号50), NM_001300910として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_149014 (配列番号51), NP_001287839として登録されている。
ILVBL (ilvB acetolactate synthase like)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_006844 (配列番号52)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_006835 (配列番号53)として登録されている。
RP11-346K17.4遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000225065 (配列番号54)として登録されている。
NCOA6 (nuclear receptor coactivator 6)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001318240 (配列番号55), NM_014071, NM_001242539として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001305169 (配列番号56), NP_054790, NP_001229468として登録されている。
GRIP1 (glutamate receptor interacting protein 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_021150 (配列番号57), NM_001178074として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_066973 (配列番号58), NP_001171545として登録されている。
RP11-123O10.4遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000256248 (配列番号59)として登録されている。
RP11-634B7.4遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000235749 (配列番号60)として登録されている。
TRIM58 (tripartite motif containing 58)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_015431 (配列番号61)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_056246 (配列番号62)として登録されている。
EYA2 (EYA transcriptional coactivator and phosphatase 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_005244 (配列番号63), NM_172110として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_005235 (配列番号64), NP_742108として登録されている。
NCOA3 (nuclear receptor coactivator 3)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_181659 (配列番号65), NM_001174087, NM_001174088, NM_006534として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_858045 (配列番号66), NP_001167558, NP_001167559, NP_006525として登録されている。
NAALADL2 (N-acetylated alpha-linked acidic dipeptidase like 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_207015 (配列番号67)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_996898 (配列番号68)として登録されている。
ZMIZ1 (zinc finger MIZ-type containing 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_020338 (配列番号69)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_065071 (配列番号70)として登録されている。
CSNK2A1 (casein kinase 2 alpha 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001895 (配列番号71), NM_177559, NM_177560として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001886 (配列番号72), NP_808227, NP_808228として登録されている。
ITPA (inosine triphosphatase)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_033453 (配列番号73), NM_001267623, NM_001324236, NM_001324237, NM_001324238, NM_001324240, NM_181493として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_258412 (配列番号74), NP_001254552, NP_001311165, NP_001311166, NP_001311167, NP_001311169, NP_852470として登録されている。
LOC100507557遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NR_038244 (配列番号75), NR_038245, NR_038246として登録されている。
SHPRH (SNF2 histone linker PHD RING helicase)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001042683 (配列番号76), NM_173082として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001036148 (配列番号77), NP_775105として登録されている。
CPVL (carboxypeptidase, vitellogenic like)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_031311 (配列番号78)、NM_019029として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_112601 (配列番号79)、NP_061902として登録されている。また、Ensemble gene ID: ENSG00000106066としても登録されている。
CHN2 (chimerin 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001039936 (配列番号80), NM_001293069, NM_001293070, NM_001293071, NM_001293072, NM_001293073, NM_001293075, NM_001293076, NM_001293077, NM_001293078, NM_001293079, NM_001293080, NM_001290381, NM_004067として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001035025 (配列番号81), NP_001279998, NP_001279999, NP_001280000, NP_001280001, NP_001280002, NP_001280004, NP_001280005, NP_001280006, NP_001280007, NP_001280008, NP_001280009, NP_001280010, NP_004058として登録されている。
NOL11 (nucleolar protein 11)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_015462 (配列番号82), NM_001303272として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_056277 (配列番号83), NP_001290201として登録されている。
RP11-49C9.2遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000183171 (配列番号84)として登録されている。
C10orf11 (chromosome 10 open reading frame 11)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001305581 (配列番号85), NM_032024として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001292510 (配列番号86), NP_114413として登録されている。
ARFGAP1 (ADP ribosylation factor GTPase activating protein 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_018209 (配列番号87), NM_001281482, NM_001281483, NM_001281484, NM_175609として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_060679 (配列番号88), NP_001268411, NP_001268412, NP_001268413, NP_783202として登録されている。
RP4-576H24.2遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000242324 (配列番号89)として登録されている。
C20orf194 (chromosome 20 open reading frame 194)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001009984 (配列番号90)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001009984 (配列番号91)として登録されている。
CTD-2337A12.1遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000251314 (配列番号92)として登録されている。
CAST (calpastatin)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001750 (配列番号93), NM_001042440, NM_001042441, NM_001042442, NM_001042443, NM_001042444, NM_001042445, NM_001042446, NM_001190442, NM_001284212, NM_001284213, NM_001330626, NM_001330627, NM_001330628, NM_001330629, NM_001330630, NM_001330631, NM_001330632, NM_001330633, NM_001330634, NM_173060として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001741 (配列番号94), NP_001035905, NP_001035906, NP_001035907, NP_001035908, NP_001035909, NP_001035910, NP_001035911, NP_001177371, NP_001271141, NP_001271142, NP_001317555, NP_001317556, NP_001317557, NP_001317558, NP_001317559, NP_001317560, NP_001317561, NP_001317562, NP_001317563, NP_775083として登録されている。
RP11-732M18.3 遺伝子の塩基配列は、Ensemble gene ID: ENSG00000236537 (配列番号95)として登録されている。
TULP4 (tubby like protein 4)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_020245 (配列番号96), NM_001007466として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_064630 (配列番号97), NP_001007467として登録されている。
USP4 (ubiquitin specific peptidase 4)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_003363 (配列番号98), NM_001251877, NM_199443として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_003354 (配列番号99), NP_001238806, NP_955475として登録されている。
RHOA (ras homolog family member A)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001313941 (配列番号100), NM_001313943, NM_001313944, NM_001313945, NM_001313946, NM_001313947, NM_001664として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001300870 (配列番号101), NP_001300872, NP_001300873, NP_001300874, NP_001300875, NP_001300876, NP_001655として登録されている。
SMURF1 (SMAD specific E3 ubiquitin protein ligase 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_020429 (配列番号102), NM_001199847, NM_181349として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_065162 (配列番号103), NP_001186776, NP_851994として登録されている。
KPNA7 (karyopherin subunit alpha 7)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001145715 (配列番号104)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001139187 (配列番号105)として登録されている。また、Ensemble gene ID: ENSG00000185467としても登録されている。
COL18A1 (collagen type XVIII alpha 1 chain)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_030582 (配列番号106), NM_130444, NM_130445として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_085059 (配列番号107), NP_569711, NP_569712として登録されている。
APOL4 (apolipoprotein L4)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_030643 (配列番号108), NM_145660として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_085146 (配列番号109), NP_663693として登録されている。
ERI1 (exoribonuclease 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_153332 (配列番号110)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_699163 (配列番号111)として登録されている。
NCOA2 (nuclear receptor coactivator 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_001321703 (配列番号112), NM_001321707, NM_001321711, NM_001321712, NM_001321713, NM_006540として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_001308632 (配列番号113), NP_001308636, NP_001308640, NP_001308641, NP_001308642, NP_006531として登録されている。
本発明においては、上記遺伝子には、前述するようなデータベースに登録されている塩基配列を有するもの以外であっても、その縮重物及び変異体も含まれ、縮重物及び変異体としては上記アミノ酸配列からなるタンパク質と同等の生物学的活性を有するタンパク質をコードするものが望ましい。同等の生物学的活性を有するタンパク質に関しては、例えば、他の生物由来の同種のタンパク質のアミノ酸配列との比較から類推することできる。
変異体としては、例えば、(a)前述するようなデータベースに登録されているアミノ酸配列において、1又は2個以上、例えば1~50個、1~25個、1~12個、1~9個、1~5個のアミノ酸が置換、欠失又は付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする遺伝子、(b)前述するようなデータベースに登録されている塩基配列と70%以上、80%以上、90%以上、95%以上の同一性を有する塩基配列からなる遺伝子などが挙げられる。
塩基配列の同一性は、市販の又は電気通信回線(インターネット)を通じて利用可能な解析ツールを用いて算出することができる。塩基配列の同一性(%)は、当該分野で慣用のプログラム(例えば、BLAST、FASTA等)を初期設定で用いて決定することができる。
悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性を判定する方法
本発明の被験対象における悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性を判定する方法の実施態様は、該被験対象から採取された生体試料における、発現する融合遺伝子の数を指標とすることを特徴とする。
ここで、融合遺伝子の種類は特に制限されず、中でも以下に記載の融合遺伝子が好ましい。
発現する融合遺伝子の検出は、各種公知の融合遺伝子の解析手法を利用するにより行うことができる。或いは、以下に記載されているような特定の融合遺伝子の発現を検出する場合は、後述する方法により検出を行うことができる。
本発明の方法では、発現する融合遺伝子の数を指標として、被験対象の悪性腫瘍がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有するか否かを判定する。この場合、例えば、融合遺伝子の数が、予め設定されたカットオフ値以上の場合、被験対象の悪性腫瘍がPD-1経路阻害薬の感受性を有すると判定する。当該カットオフ値は、当業者が適宜設定することができるものであり、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上、特に好ましくは5以上である。
本発明の被験対象における悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性を判定する方法の他の実施態様は、該被験対象から採取された生体試料における、AKR1E2-TAKR、NFIA-INADL、DNMT3B-MAPRE1、AP2A2-MAP6、CIT-GCN1L1、CCDC7-C10orf68、RHPN2-SLC7A10、FAM49B-ASAP1、TTLL5-IFT43、RBPMS-AS1-RBPMS、VPS13A-RP11-498P14.4、LHFPL3-AS2-MLL5、IGLV2-14-IGLL5、APLP2-ST14、AC098614.2-TPM4、SYDE1-ILVBL、RP11-346K17.4-NCOA6、GRIP1-RP11-123O10.4、RP11-634B7.4-TRIM58、EYA2-NCOA3、NAALADL2-ZMIZ1、CSNK2A1-ITPA、LOC100507557-SHPRH、CPVL-CHN2、NOL11-RP11-49C9.2、C10orf11-ARFGAP1、RP4-576H24.2-C20orf194、CTD-2337A12.1-CAST、RP11-732M18.3-TULP4、USP4-RHOA、SMURF1-KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子の発現を指標とすることを特徴とする。
上記融合遺伝子としては、好ましくはCCDC7-C10orf68、RBPMS-AS1-RBPMS、IGLV2-14-IGLL5、CPVL-CHN2、GRIP1-RP11-123O10.4、EYA2-NCOA3、USP4-RHOA、SMURF1- KPNA7)、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子である。
なお、本発明の方法において、上記の融合遺伝子に加えて上記以外の融合遺伝子の発現を指標とすることを排除するものではなく、上記以外の融合遺伝子の発現をPD-1経路阻害薬の感受性の判定に利用することができる。
本発明における被験対象は、悪性腫瘍に罹患している哺乳動物(ヒト、マウス、ラット、サル、イヌ、ネコ、ウサギ、ブタ、ウマ、ウシ等)であり、好ましくはヒト、特にヒトの女性である。生体試料は、被験対象から単離された細胞、組織(バイオプシー試料、手術により摘出された検体、組織標本など)、体液(血液、血漿、血清、リンパ液、唾液、尿、髄液など)、便等であり、好ましくは腫瘍の細胞又は組織、特に卵巣癌の細胞又は組織である。生体試料としては、生の物(例えば、摘出後未処理のまま組織片)、凍結された物、パラフィン包埋を行った物などのいずれの状態の物も使用できる。
本発明における悪性腫瘍としては、特に制限されず、例えば、胃癌、直腸癌、結腸癌、小腸癌、肝臓癌、膵臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、咽頭癌、食道癌、腎癌、胆のう及び胆管癌、頭頸部癌、食道癌、膀胱癌、前立腺癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、皮膚癌、悪性黒色腫、脳腫瘍、白血病、悪性リンパ腫等が挙げられ、特に卵巣癌が好適である。
また、本発明において、卵巣癌の種類は特に限定されず、粘液性腺癌、明細胞腺癌、類内膜腺癌、漿液性腺癌等のいずれの組織型であっても適用することができる。
PD-1経路阻害薬としては、PD-1経路を阻害することが可能な薬剤であれば特に制限なく使用することができる。本発明におけるPD-1経路阻害薬としては、特にヒトに対して使用されるものが望ましい。PD-1経路阻害薬は、PD-1経路を阻害することで、悪性腫瘍に対する免疫抑制を阻害することができ、悪性腫瘍に対する免疫応答を増強できると考えられる。
PD-1経路阻害薬としては、PD-L1及び/又はPD-L2のPD-1に対する結合を阻害する薬剤を挙げることができる。そのような薬剤としては、例えば、PD-L1、PD-L2又はPD-1に結合する化合物(例えば、抗体)を挙げることができる。本発明におけるPD-1経路阻害薬としては、好ましくは抗PD-1抗体である。そのような抗PD-1抗体としては、ニボルマブ、ペンブロリズマブ等が知られており、前述する特許文献1(特許第4361545号公報)に記載の抗体も挙げられる。抗体はモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体のいずれでもよく、またヒト化されたキメラ抗体であってもよい。抗体のアイソタイプは、IgG (IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、IgM、IgA、IgDなどが存在するが、制限無くいずれのものであってもよい。抗体はまた抗体断片であってもよく、そのような抗体断片としてはFab、Fab'、F(ab')2、Fv、scFv、sc(Fv)2、ダイヤボディ等が挙げられる。
融合遺伝子の発現を検出する方法としては、上記融合遺伝子のmRNA、又は当該遺伝子にコードされるタンパク質を検出することにより行うことが挙げられ、各種公知の融合遺伝子の解析方法を使用することができる。生体試料中からのmRNA又はタンパク質の抽出は常法に従い行うことができる。また、発現するmRNAの網羅的なシークエンス及びシークセンス結果の解析により融合遺伝子の発現を検出することも可能である。
上記生体試料がパラフィン包埋検体である場合には、該パラフィン包埋検体からRNAを抽出し、該RNAを用いて融合遺伝子の検出を行うこともできる。このようなパラフィン包埋検体からのRNA抽出は、公知の方法に従って実施でき、例えば、Qiagen社のAllPrep (登録商標) DNA/RNA FFPE Kitを使用することにより実施できる。パラフィン包埋検体における組織中のRNAは、分解し断片化しているため、生又は凍結された生体試料と比べて融合遺伝子の検出は難易度が高くなる。
mRNAを検出する方法としては、mRNAを検出できる方法であれば特に限定されず使用することができる。当該検出方法としては、例えば、DNAチップ(又はマイクロアレイ)法、PCR法、DNA配列決定法、ノーザンブロット法等が挙げられる。ここでのmRNAを検出する方法は、mRNAに対応するcDNAを検出することも含む。また、融合遺伝子における融合点をプローブなどを用いて検出することは、融合遺伝子の存在を効果的に判断することができる。
タンパク質を検出する方法としては、タンパク質を検出できる方法であれば特に限定されず使用することができる。当該検出方法としては、例えば、免疫組織染色、免疫細胞染色、フローサイトメトリー、プロテインチップ、ELISA法、ウェスタンブロッティング法による解析法等が挙げられる。本来発現していないタンパク質が融合遺伝子となることで発現してくる場合は、該タンパク質を検出することにより融合遺伝子の存在を効果的に判断することができる。
また、染色体上における融合遺伝子の存在の検出は、例えば、FISH (蛍光in situハイブリダイゼーション)法、PCR法、DNA配列決定法、サザンブロット法等により行うことができる。また、融合遺伝子における融合点をプローブなどを用いて検出することは、融合遺伝子の存在を効果的に判断することができる。なお、染色体上における融合遺伝子の存在は、融合遺伝子の発現を強く示唆する要素である。
本発明の方法では、上記融合遺伝子の発現を指標として、被験対象の悪性腫瘍がPD-1経路阻害薬の感受性を有するか否かを判定する。なお、上記融合遺伝子の群の内の1種の融合遺伝子において発現が見られた場合に、被験対象の悪性腫瘍がPD-1経路阻害薬の感受性を有するとの判定を行ってもよいが、2種以上の融合遺伝子が発現している場合にPD-1経路阻害薬の感受性を有するとの判定を行うことが望ましい。
本発明において、悪性腫瘍がPD-1経路阻害薬の感受性を有すると判定された場合、悪性腫瘍はPD-1経路阻害薬による治療効果が高いと予測される。すなわち、本発明の感受性の判定方法は、治療効果を予測する方法との意味をも包含するものである。本発明において感受性が高いと判定された場合に予想される治療効果は、完全奏功(CR)、部分奏功(PR)又は不変(SD)のいずれであってもよいが、好ましくは完全奏功(CR)である。
本発明において、悪性腫瘍がPD-1経路阻害薬の感受性を有すると判定された場合は、悪性腫瘍に対する治療効果が高いと考えられるため、被験対象に対してPD-1経路阻害薬を投与することにより悪性腫瘍の治療が行われることが望ましい。
PD-1経路阻害薬の投与方法は特に限定されず、例えば、動脈内投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮膚内投与、腹腔内投与、皮下投与、口腔内投与、直腸投与、経腸投与、経皮投与、経口投与などにより行うことができる。
PD-1経路阻害薬は、有効成分をそのまま使用するか、又は医薬品において許容される無毒性の担体、希釈剤若しくは賦形剤とともに、タブレット(素錠、糖衣錠、発泡錠、フィルムコート錠、チュアブル錠、トローチ剤などを含む)、カプセル剤、丸剤、粉末剤(散剤)、細粒剤、顆粒剤、液剤、懸濁液、乳濁液、シロップ、ペースト、注射剤(使用時に、蒸留水又はアミノ酸輸液や電解質輸液等の輸液に配合して液剤として調製する場合を含む)などの形態に調製して使用される。
被験対象に投与されるPD-1経路阻害薬中の有効成分の含量は、医薬製剤全量中0.0001~100重量%、好ましくは0.001~99.9重量%、より好ましくは0.01~99重量%の範囲から適宜選択することが可能である。
PD-1経路阻害薬の投与量は、患者の体重、年齢、性別、症状などの種々の条件に応じて適宜決定することができる。
悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用のバイオマーカー
本発明の悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用のバイオマーカーは、AKR1E2-TAKR、NFIA-INADL、DNMT3B-MAPRE1、AP2A2-MAP6、CIT-GCN1L1、CCDC7-C10orf68、RHPN2-SLC7A10、FAM49B-ASAP1、TTLL5-IFT43、RBPMS-AS1-RBPMS、VPS13A-RP11-498P14.4、LHFPL3-AS2-MLL5、IGLV2-14-IGLL5、APLP2-ST14、AC098614.2-TPM4、SYDE1-ILVBL、RP11-346K17.4-NCOA6、GRIP1-RP11-123O10.4、RP11-634B7.4-TRIM58、EYA2-NCOA3、NAALADL2-ZMIZ1、CSNK2A1-ITPA、LOC100507557-SHPRH、CPVL-CHN2、NOL11-RP11-49C9.2、C10orf11-ARFGAP1、RP4-576H24.2-C20orf194、CTD-2337A12.1-CAST、RP11-732M18.3-TULP4、USP4-RHOA、SMURF1-KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子を含むことを特徴とする。
上記融合遺伝子の発現を指標にすることで、悪性腫瘍がPD-1経路阻害薬の感受性を示すか否かを判定することができることから、上記融合遺伝子は悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用のバイオマーカーとなり得る。
なお、悪性腫瘍、PD-1経路阻害薬、感受性の判定方法等は前述するものと同様である。
悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用キット
本発明の悪性腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の感受性の判定用キットは、AKR1E2-TAKR、NFIA-INADL、DNMT3B-MAPRE1、AP2A2-MAP6、CIT-GCN1L1、CCDC7-C10orf68、RHPN2-SLC7A10、FAM49B-ASAP1、TTLL5-IFT43、RBPMS-AS1-RBPMS、VPS13A-RP11-498P14.4、LHFPL3-AS2-MLL5、IGLV2-14-IGLL5、APLP2-ST14、AC098614.2-TPM4、SYDE1-ILVBL、RP11-346K17.4-NCOA6、GRIP1-RP11-123O10.4、RP11-634B7.4-TRIM58、EYA2-NCOA3、NAALADL2-ZMIZ1、CSNK2A1-ITPA、LOC100507557-SHPRH、CPVL-CHN2、NOL11-RP11-49C9.2、C10orf11-ARFGAP1、RP4-576H24.2-C20orf194、CTD-2337A12.1-CAST、RP11-732M18.3-TULP4、USP4-RHOA、SMURF1-KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる群から選択される少なくとも1種の融合遺伝子に結合する核酸を含むことを特徴とする。
上記融合遺伝子に結合する核酸とは、当該融合遺伝子にハイブリダイズできるポリヌクレオチドのことであり、例えば、DNAチップ(又はマイクロアレイ)法、PCR法、DNA配列決定法、ノーザンブロット法等にPCRプライマー、プローブ等として使用することで当該融合遺伝子のmRNAの発現を検出することができる。また、FISH法、PCR法、DNA配列決定法、サザンブロット法等にPCRプライマー、プローブ等として使用することで染色体上における融合遺伝子の存在を検出することもできる。
本発明において、上記感受性判定用キットを使用して、前述するのと同様な方法で、被験対照の生体試料における上記融合遺伝子の発現を検出し、当該発現を指標として、悪性腫瘍がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有するか否かを判定することができる。
また、本発明のキットには、必要により上記以外の追加物が含まれていてもよい。そのような追加物としては、例えば、ポジティブコントロール、ネガティブコントロール、本発明のキットを使用した上記融合遺伝子の検出方法を記載したインストラクションなどが挙げられる。
なお、悪性腫瘍、PD-1経路阻害薬、感受性の判定方法等は前述するものと同様である。
本発明により、発現する融合遺伝子の数及び特定の融合遺伝子の発現を指標にすることで、PD-1経路阻害薬(特に、抗PD-1抗体)に対する感受性を示す悪性腫瘍であるか否かを高精度に判定することが可能となる。そのため、本発明により、融合遺伝子の数及び特定の融合遺伝子を利用することで、PD-1経路阻害薬(特に、抗PD-1抗体)による効果が期待できる患者(著効を示す患者)を効率的に選別することが可能となる。結果として、PD-1経路阻害薬(特に、抗PD-1抗体)による治療を適切に実施できる患者に効率的に当該PD-1経路阻害薬を投与することが可能となる。
以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。しかし、本発明はこれら実施例等になんら限定されるものではない。
試験例
<対象>
京都大学医学部附属病院産科婦人科にて行われたプラチナ抵抗性再発卵巣癌に対する抗PD-1抗体(nivolumab)を用いた医師主導治験を受けた患者20例(*)のうち、倫理委員会の承認のもと患者若しくはその家族に同意を得た後に、下記のRNAシークエンシング解析が可能であった17例を対象とした。
(*)当該治験では、有効性評価にて完全奏効CR 2例、部分奏効PR 1例、CRに近いSD (SD[CR]) 1例、不変SD 5例、増悪PD 10例、評価不能NE 1例との結果を得た。
<方法>
1.上記治験を受けた患者の、ホルマリン固定後にパラフィン包埋処理された卵巣癌腫瘍組織検体から、顕微鏡下にがん病巣部分のみ切り出した後、Qiagen社のAllPrep (登録商標) DNA/RNA FFPE Kitを用いてRNAを抽出した。その際、抽出されたRNA量が超微量であるため、抽出したRNAをAgilent Technologies社のTapeStation High Sensitivity RNA ScreenTape (登録商標)、Sample Buffer及びLadderを用いてQuality判定を行なった。
2.その後にillumina社のTruSeq (登録商標) RNA Access Library Prep Kitを用いて、ライブラリー調製を行った。RNAシークエンシングライブラリー(ショットガンライブラリー)を作製した後、2回の濃縮反応を実施し、コーディング領域にフォーカスしたライブラリーを取得した。取得ライブラリーはillumina社のNextSeq (登録商標) 500 [High output v2]を用いてシーケンスし、2×75 bpのペアエンドシーケンスデータを取得した。
3.シーケンスデータは、illumina社のBaseSpace TopHat Alignment App (version 1.0.0)で解析した。遺伝子発現解析と合わせて融合遺伝子の候補を抽出した。
4.融合遺伝子の数と有効例との相関を調べた。さらに、有効例に特異的な融合遺伝子の探索を行った。
<結果1>
20人のプラチナ抵抗性再発卵巣癌を対象に抗PD-1抗体(nivolumab)を用いた医師主導治験に参加した患者のうち解析可能であった19例のパラフィン包埋腫瘍検体から、RNAを抽出しRNAシークエンシングを行った。その結果、17例が解析可能(2例はサンプルエラー)であった。TopHat fusion解析(**)にて、各サンプル当たりそれぞれ0~15個の融合遺伝子の候補を抽出した。さらに、融合遺伝子数と治療効果との関係を解析した。結果を表1及び表2に示す。
(**)TopHatは、既知のmRNAアノテーション情報を利用せずにスプライシングジャンクションを検出できる解析手法を備えたジャンクションマッピングソフトウェアであり、未知の融合遺伝子の検出が可能となる(***)。
(***)Trapnell et al. TopHat: discovering splice junctions with RNA-Seq. (Bioinformatics 2009.25:1105-1111).
Figure 0007080458000001
Figure 0007080458000002
表2に示されているように、カットオフ値を2とした場合に、奏功例で有意に融合遺伝子の数が多いことが分かった(p=0.0003)。
<結果2>
奏効例に特異的な融合遺伝子として、のべ33個の融合遺伝子が抽出された。奏効例の遺伝子の一覧を図1に示す。
上記の33個の融合遺伝子の中から2例以上で共通した融合遺伝子として、CCDC7-C10orf68、RBPMS-AS1(LOC100128750)-RBPMS、IGLV2-14(ENSG00000211666)-IGLL5、CPVL(ENSG00000106066)-CHN2、及びGRIP1-RP11-123O10.4(ENSG00000256248)を抽出した。
また、上記の33個の融合遺伝子の中から1例しか無いがCRに認めた融合遺伝子として、EYA2-NCOA3、USP4-RHOA、SMURF1- KPNA7(ENSG00000185467)、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2を抽出した。

Claims (5)

  1. 被験対象から採取された生体試料における、発現する融合遺伝子の種類の数を指標とする、該被験対象における卵巣癌に対するPD-1経路阻害薬の感受性を判定する方法であって、
    前記融合遺伝子が、AKR1E2-TAKR、NFIA-INADL、DNMT3B-MAPRE1、AP2A2-MAP6、CIT-GCN1L1、CCDC7-C10orf68、RHPN2-SLC7A10、FAM49B-ASAP1、TTLL5-IFT43、RBPMS-AS1-RBPMS、VPS13A-RP11-498P14.4、LHFPL3-AS2-MLL5、IGLV2-14-IGLL5、APLP2-ST14、AC098614.2-TPM4、SYDE1-ILVBL、RP11-346K17.4-NCOA6、GRIP1-RP11-123O10.4、RP11-634B7.4-TRIM58、EYA2-NCOA3、NAALADL2-ZMIZ1、CSNK2A1-ITPA、LOC100507557-SHPRH、CPVL-CHN2、NOL11-RP11-49C9.2、C10orf11-ARFGAP1、RP4-576H24.2-C20orf194、CTD-2337A12.1-CAST、RP11-732M18.3-TULP4、USP4-RHOA、SMURF1-KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる融合遺伝子である、方法
  2. 前記PD-1経路阻害薬が抗PD-1抗体である、請求項1に記載の方法。
  3. 被験対象における卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定するカットオフ値が2以上である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. AKR1E2-TAKR、NFIA-INADL、DNMT3B-MAPRE1、AP2A2-MAP6、CIT-GCN1L1、CCDC7-C10orf68、RHPN2-SLC7A10、FAM49B-ASAP1、TTLL5-IFT43、RBPMS-AS1-RBPMS、VPS13A-RP11-498P14.4、LHFPL3-AS2-MLL5、IGLV2-14-IGLL5、APLP2-ST14、AC098614.2-TPM4、SYDE1-ILVBL、RP11-346K17.4-NCOA6、GRIP1-RP11-123O10.4、RP11-634B7.4-TRIM58、EYA2-NCOA3、NAALADL2-ZMIZ1、CSNK2A1-ITPA、LOC100507557-SHPRH、CPVL-CHN2、NOL11-RP11-49C9.2、C10orf11-ARFGAP1、RP4-576H24.2-C20orf194、CTD-2337A12.1-CAST、RP11-732M18.3-TULP4、USP4-RHOA、SMURF1-KPNA7、COL18A1-APOL4、及びERI1-NCOA2からなる融合遺伝子に結合する核酸を含む、
    請求項1~のいずれか一項に記載の卵巣癌に対するPD-1経路阻害薬の感受性を判定する方法に用いるためのキット。
  5. 前記核酸が、PCRプライマー又はプローブとして使用される、請求項に記載のキット。
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