JP7078205B2 - 表示システム - Google Patents

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本発明は、複数の表示装置を用いて、所定の輝度以上の複数の空間結像アイリス面を形成して、複数の空間結像アイリス面で映像が視認される表示システムに関する。
少ない数のプロジェクタでなめらかな視点移動が可能な裸眼3D映像表示技術において、「光学リニアブレンディング技術」が用いられる(非特許文献1)。光学リニアブレンディング技術は、複数のプロジェクタの映像が重なり合う際に生じる視覚的な効果を利用し、隣り合う視域に視点が移動するに伴って重なり合う映像の光学的な輝度の比率をなめらかに変化させる。さらに、非特許文献1では、空間結像アイリス面方式と呼ばれる特殊な光学スクリーンを用いることで、プロジェクタ数の少ない簡易な投影装置で表示面を大型化し、広視域化が可能な技術が提案されている。
非特許文献1では、垂直に配設したスクリーンに異方性拡散板を用いることで、空間結像アイリス面を垂直方向に増大させる。これにより、リニアブレンディングが成立する範囲を縦方向に拡大し、観察者の身長差または上下の視点移動がある場合でも、空間結像アイリス面において、適切な3D(three-dimensional)映像が視認される。
Motohiro Makiguchi、外3名、"Smooth Motion Parallax Glassless 3D Screen System Using Linear Blending of Viewing Zones and Spatially Imaged Iris Plane"、2017年6月2日、SOCIETY FOR INFORMATION DISPLAY INTERNATIONAL SYMPOSIUM DIGEST OF TECHNICAL PAPERS
一方、スクリーンを水平に配置し、全ての方位角方向(360度)の視点に対してリニアブレンディングの3D映像を表示する場合、非特許文献1に記載されるように異方性拡散板を用いることができない。この結果、スクリーンを水平にした場合、リニアブレンディングが成立する視点範囲が制限される場合がある。例えば、3つの隣接する空間結像アイリス面について、両側の空間結像アイリス面を接するように配置し、中央の空間結像アイリス面の中心をその接点に設ける場合、空間結像アイリス面の中心を結んだ方向に限られる。
従ってスクリーンを水平に配置した場合にリニアブレンディングの効果を享受できる視域が限られてしまい、観察者の視点の位置や観察者の身長が制限され、広い視域に対応できない問題がある。
従って本発明の目的は、スクリーンを水平に配置した場合でも、広い視域でリニアブレンディングの効果を享受可能な表示システムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の特徴は、複数の表示装置を用いて、所定の輝度以上の複数の空間結像アイリス面を形成して、複数の空間結像アイリス面で映像が視認される表示システムに関する。本発明の特徴に係る表示システムは、反射フレネルレンズと拡散フィルムを備え、水平に配設されるスクリーンと、スクリーンの中心から垂直方向に離れた位置を中心としスクリーンに平行な仮想円上に均等に配置される複数の表示装置を備え、互いに隣接する3つの表示装置は、それぞれ、スクリーンに映像を投影し、スクリーンの中心による反射光上の反射フレネルレンズの焦点位置に、互いに隣接する3つの空間結像アイリス面を形成し、両側の2つの空間結像アイリス面の輪郭線が交わる2つの点を結ぶ直線上に、中央の空間結像アイリス面の最大輝度が配設される。
ここで、映像を観察する視点の想定位置が、両側の2つの空間結像アイリス面の輪郭線が交わる2つの点を結ぶ直線の垂直方向の高さの範囲に収まるように、各空間結像アイリス面が形成されても良い。
また映像を観察する視点を備える観察体の想定位置は、複数の表示装置が映像を投影したスクリーンの中心と、スクリーンの中心から、複数の表示装置が形成する複数の空間結像アイリス面の中心をそれぞれ結ぶ複数の線に被らないように形成されても良い。
本発明によれば、スクリーンを水平に配置した場合でも、広い視域でリニアブレンディングの効果を享受可能な表示システムを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る表示システムの概要を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る表示システムにおいて、空間結像アイリス面が形成される位置を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る表示装置の配置を説明する図である。 表示装置が形成する3つ空間結像アイリス面を、反射光方向から観察した図である。 空間結像アイリス面を周方向に均一に配置した状態を平面に展開した図である。 本発明の実施の形態に係る設定装置のハードウエア構成と機能ブロックを説明する図である。 隣接する空間結像アイリス面の各中心の距離Lを説明する図である。 本発明の実施の形態に係る表示システムの光学系を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る設定処理を説明するフローチャートである。 設定処理に用いられるθを説明する図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
(表示システム)
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る表示システム1を説明する。表示システム1は、複数の表示装置を用いて、所定の輝度以上の複数の空間結像アイリス面を形成して、複数の空間結像アイリス面で、観察者Oに映像を視認させる。複数の空間結像アイリス面に表示される各映像は、リニアブレンディング効果により得られる裸眼3D映像の元となる映像であっても良い。本発明の実施の形態に係る空間結像アイリス面は、中央の輝度が高く、中央から離れるに従って輝度が弱くなるが、本発明の実施の形態における「空間結像アイリス面」は、所定の輝度以上を有する面である。
図1に示すように表示システム1は、複数の表示装置2と、スクリーン3を備える。
スクリーン3は、図2に示すように、反射フレネルレンズ4と拡散フィルム5を備え、水平に配設される。図2に示す例において、台8の水平な面の上に、拡散フィルム5を配設し、その拡散フィルム5の上に反射フレネルレンズ4が配設される。台8は、床面9に設置される。
表示装置2は、所定の画像データをスクリーン3等に投影する装置であって、いわゆるプロジェクタである。複数の表示装置2は、スクリーン3の中心3aから垂直方向に離れた位置を中心7aとしスクリーン3に平行な仮想円7上に均等に配置される。
図3は、図1に示す表示システム1の表示装置2および仮想円7を、真上または真下から観察した図である。表示装置2は、スクリーン3と平行な面に設けられる仮想円7上に、等間隔に配置される。この仮想円7の中心7aは、スクリーン3の中心3aの垂直方向の上方に離れて位置する。なお図1および図3等に示す図面において、いくつかの表示装置2は省略されている。
また本発明の実施の形態において、表示システム1が複数の表示装置2を備える場合を説明するが、これに限られない。例えば、複数の表示装置2は、複数の表示部を備える表示装置であっても良い。各表示部は、本発明の実施の形態に係る表示装置2の位置に配設され、表示装置2と同様に機能する。
図2に示すように、表示装置2は、スクリーン3の中心3aに映像を投影し、スクリーン3の中心3aによる反射光上の反射フレネルレンズ4の焦点位置に、空間結像アイリス面Sを形成する。また空間結像アイリス面Sは、スクリーン3の拡散フィルム5により拡散した面であって、反射光に対して直交する。
空間結像アイリス面Sは、スクリーン3に用いられる反射フレネルレンズ4の焦点距離に形成される。従って空間結像アイリス面Sは、スクリーン3の中心3aから所定距離のごく狭い範囲に設けられる。観察者などの観察体Oの視点Eが空間結像アイリス面Sにある場合、表示装置2が投影する映像を確認することができる。一方、視点Eが空間結像アイリス面Sから離れると、表示装置2が投影する映像を確認することができない。
本発明の実施の形態において、図1に示す視点高さ上限ライン6aおよび視点高さ下限ライン6bの間に視点Eがある場合に、空間結像アイリス面Sを確認することができるように、表示装置2の配置位置、空間結像アイリス面Sの大きさ等が設計される。
なお、本発明の実施の形態において視点Eが人の目で、観察体Oが人である場合を説明するが、これに限られない。例えば、視点Eは、カメラであって、カメラを介して人が視認しても良い。この場合観察体Oは、カメラを支える三脚等の支持体、空間内を移動可能なリフトまたはドローン等の移動体などである。
空間結像アイリス面Sは、スクリーンの中心3aから所定距離に形成される。従って、視点高さ上限ライン6aおよび視点高さ下限ライン6bは、スクリーン3の中心3aから垂直方向に離れた位置を中心とし、スクリーン3に平行な仮想平面上の仮想円である。
また図1に示す例では、スクリーン3が下方に設けられ、スクリーンの上方に表示装置2が設けられる場合を説明するが、スクリーン3が上方に設けられ、スクリーンの下方に表示装置2が設けられても良い。
本発明の実施の形態に係る表示システム1は、複数の空間結像アイリス面Sを重ねることにより、リニアブレンディング効果による裸眼3D映像表示を可能にする。本発明の実施の形態に係る表示システム1は、特に、所定の高さの範囲で、空間結像アイリス面Sを2つ以上重ねる。これにより観察者の身長や目の位置に差異があるなど、視点Eの高さに差異がある場合でも、所定の高さの範囲の視点Eで、裸眼3D映像を観察することができる。
所定の高さの範囲で、空間結像アイリス面Sを2つ以上重ねるために、本発明の実施の形態は、互いに隣接する3つの表示装置2が、それぞれ、互いに隣接する3つの空間結像アイリス面を形成する際、両側の2つの空間結像アイリス面の輪郭線が交わる2つの点を結ぶ直線上に、中央の空間結像アイリス面の最大輝度が配設されるように形成する。
図4(a)に示すように、3つの表示装置2が、それぞれ、左から順に、第1の空間結像アイリス面S1、第2の空間結像アイリス面S2および第3の空間結像アイリス面S3を形成する。第1の空間結像アイリス面S1と第3の空間結像アイリス面S3は、水平方向に重複するように形成される。このような状況で、第1の空間結像アイリス面S1の輪郭線と、第3の空間結像アイリス面S3の輪郭線が交わる2つの点P1およびP2を結ぶ直線上に、第2の空間結像アイリス面S2の最大輝度が配設される。空間結像アイリス面S2は、中心の輝度が最も強く、中心から離れるに従って輝度が弱くなるので、第2の空間結像アイリス面S2の中心は、点P1およびP2の中心に位置する。
図4(b)に示すように、第1の空間結像アイリス面S1、第2の空間結像アイリス面S2および第3の空間結像アイリス面S3が重なる領域R(太線で囲われる領域)のいずれの位置でも、少なくとも2つの空間結像アイリス面Sが重なっている。このような領域Rに視点Eがある場合、リニアブレンディング効果によって裸眼3D映像を確認することができる。
従って、映像を観察する視点Eの想定位置が、両側の2つの空間結像アイリス面Sの輪郭線が交わる2つの点を結ぶ直線の垂直方向の高さの範囲に収まるように、各空間結像アイリス面Sが形成される。図4に示す例において、想定される視点Eの最大値s_maxを結ぶ視点上限ライン6a上に、点P1が設けられ、想定される視点Eの最小値s_minを結ぶ視点下限ライン6b上に、点P2が設けられる。また各空間結像アイリス面Sの中心は、想定される視点Eの平均値s_aveを結ぶ視点中間ライン6c上に設けられる。
図5は、空間結像アイリス面Sを周方向に均一に配置した状態を平面に展開した図である。図5はさらに、空間結像アイリス面Sの中心を結ぶ線から上下にずれた位置でのリニアブレンディングの輝度分布を示す。0度から360度の全方位角において、空間結像アイリス面Sの中心を結ぶ線から上下にずれた視点上限ライン6aおよび視点下限ライン6bの位置において、2つの空間結像アイリス面Sの輝度が得られることがわかる。
このように、視点高さ上限ライン6aに点P1が位置し、視点高さ下限ライン6bに点P2が位置する。これにより視点高さ上限ライン6aおよび視点高さ下限ライン6bの間の視点Eの想定位置において、リニアブレンディング効果によって裸眼3D映像を確認することができる。
なお、映像を観察する視点を備える観察体の想定位置は、複数の表示装置2が映像を投影したスクリーン3の中心3aと、スクリーン3の中心3aから、複数の表示装置2が形成する複数の空間結像アイリス面Sの中心をそれぞれ結ぶ複数の線に被らない。空間結像アイリス面Sは、空間結像アイリス面Sの中心が空間に位置する際に形成される。従って、空間結像アイリス面Sが空間に位置し、空間結像アイリス面Sの中心とスクリーン3の中心を結ぶ線を観察体が遮らないように、形成される。
(設定装置)
図6に示す本発明の実施の形態に係る設定装置10は、視点Eの想定位置である視点高さ上限ライン6aおよび視点高さ下限ライン6bの間において、少なくとも2つの空間結像アイリス面Sが重なるように、表示装置2の配置角度θと、空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θを算出する。設定装置10が算出した表示装置2の配置角度θと、空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θに従って、表示システム1が形成される。
表示装置2の配置角度θは、図2に示すように、仮想円7上に配置される隣接する2つの表示装置と、仮想円7の中心7aとがなす角度である。表示装置2の配置角度θは、図7に示すように、隣接する空間結像アイリス面Sの各中心の距離Lを決定する。
空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θは、図8に示す図において、表示装置2から出射された光が、スクリーン3の中心3aで反射し、拡散フィルム5によって反射光が拡散する角度の半分の値である。空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θは、図7に示す図において、空間結像アイリス面Sの直径2rを決定する。
図6に示す設定装置10は、記憶装置11、処理装置15および入出力インタフェース19を備える一般的なコンピュータである。一般的なコンピュータが設定プログラムを実行することにより、図6に示す機能を実現する。
記憶装置11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random access memory)、ハードディスク等であって、処理装置15が処理を実行するための入力データ、出力データおよび中間データなどの各種データを記憶する。処理装置15は、CPU(Central Processing Unit)であって、記憶装置11に記憶されたデータを読み書きしたり、入出力インタフェース19とデータを入出力したりして、設定装置10における処理を実行する。
記憶装置11は、設定プログラムを記憶するとともに、本発明の実施の形態に係る表示システム1が要求する視点Eの想定位置を満たすように、空間結像アイリス面Sの中心間隔と、空間結像アイリス面Sの拡散角度を算出する際の前提となる条件のデータを含む。条件データ12は、想定される視点Eの最大値s_max、想定される視点Eの最小値s_minおよび想定される視点Eの平均値s_aveなどの値を含む。
処理装置15は、条件データ12の各条件のデータを参照して、本発明の実施の形態に係る表示システム1が要求する視点Eの想定位置を満たすように、空間結像アイリス面Sの中心間隔と、空間結像アイリス面Sの拡散角度を算出する。
図9を参照して、本発明の実施の形態に係る設定手段16による設定処理を説明する。
まずステップS1において設定手段16は、表示装置2の配置角度θと、空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θの初期値を、それぞれ設定する。
ステップS2において設定手段16は、ステップS1で設定した値と、条件データ12に設定された各種条件に基づいて、空間結像アイリス面Sのうち、リニアブレンディングが成立する面S’の半径hを算出する。
ステップS3において設定手段16は、ステップS2で算出したリニアブレンディングが成立する面S’の半径hから、リニアブレンディングが成立する面S’の中心から下端までの高さ(垂直方向の距離)のh’’を算出する。さらに設定手段16は、空間結像アイリス面Sの中心の垂直方向の位置にh’’を加算するとともに、h’’を減算して、ステップS1で設定した初期値によって算出されるリニアブレンディングが成立する面の垂直方向の位置を算出する。さらに設定手段16は、ステップS1で設定した初期値によって算出されるリニアブレンディングが成立する面S’の垂直方向の位置が、予め与えられた視点Eの想定位置の最大値s_maxおよび最小値s_minの間に収まるか否かを判定する。
ステップS1で設定した初期値によって算出されるリニアブレンディングが成立する面S’の垂直方向の位置が、視点Eの想定位置内である場合、そのまま処理を終了し、ステップS1で設定した表示装置2の配置角度θまたは空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θの初期値に従って、表示システム1の各部を形成する。
一方ステップS1で設定した初期値によって算出されるリニアブレンディングが成立する面S’の垂直方向の位置が、視点Eの想定位置外である場合、ステップS4において、表示装置2の配置角度θまたは空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θを変更する。
例えば、表示装置2の配置角度θまたは空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θは、予め設定した増加値d(t)のインクリメントにより、変更される。表示装置2の配置角度θを更新する際、θ(t+1)=θ(t)+d(t)となる。更新後の値で算出したリニアブレンディングが成立する面S’の垂直方向の位置と、更新前の値で算出したリニアブレンディングが成立する面S’の垂直方向の位置とを比較して、改良されている場合、増加値dを変更せず、d(t+1)=d(t)とする。一方悪化している場合、増加値dの符号を反転させて、d(t+1)=-d(t)とする。
このように表示装置2の配置角度θまたは空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θを変更して、ステップS2および3の処理を繰り返す。リニアブレンディングが成立する面S’の垂直方向の位置が、視点Eの想定位置内である場合、そのまま処理を終了し、直前に設定した表示装置2の配置角度θまたは空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θに従って、表示システム1の各部を形成する。
次に、視点Eの想定位置として、最大値s_max、最小値s_minおよび平均値s_aveが与えられた場合に、この視点の想定位置の範囲でリニアブレンディングを成立させるための表示装置2の配置角度θまたは空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θを算出する方法を詳述する。
(1)表示装置2によって表示させる空間結像アイリス面Sの中心と、与えられる視点Eの想定位置の平均値s_aveを一致させるように、式(1)によりスクリーン3から表示装置2の出射口までの高さaを算出する。
a=bf/(b-f) ・・・式(1)
ここで、b=s_ave-t
ここで、スクリーン3の中心3aから空間結像アイリス面Sの中心までの水平距離c’は、式(2)により算出される。
c’=c*b/a ・・・式(2)
スクリーン3の中心3aから空間結像アイリス面Sの中心までの水平距離c’が、スクリーン3の中心3aから視点Eまでの水平距離c’’と一致するように、式(3)によりスクリーン3の中心3aから表示装置2の出射口までの水平距離cを算出する。
c=c’*a/b ・・・式(3)
(2)リニアブレンディングが成立する面の半径hを算出する。
図8に示す表示システム1の場合、表示装置2の入射角θは、式(4)により算出される。
θ=arctan(c/a) ・・・(4)
スクリーン3の中心3aから空間結像アイリス面Sの中心までの距離Lは、式(5)により算出される。
=b/cosθ ・・・式(5)
スクリーン3の中心3aから表示装置2の出射口までの距離Lは、式(6)により算出される。
=√(a*a+c*c) ・・・式(6)
ここで、表示装置2の配置角度θが与えられると、式(7)により表示装置2の配置間隔Lが算出され、式(8)により空間結像アイリス面Sの配置間隔Lが算出される。
=L*tan(θ/2) ・・・式(7)
=L*b/a ・・・式(8)
さらに拡散フィルム5による拡散角度の半値θが与えられると、式(9)により空間結像アイリス面Sの半径rが算出される。
r=L*tan(θ) ・・・式(9)
ここで、θ=arccos(L/r)とすると、式(10)により空間結像アイリス面Sのうちリニアブレンディングが成立する面S’の半径hが算出される。
h=r*sin(θ) ・・・式(10)
なおθは、図10に示すように、第1の空間結像アイリス面S1の中心と点P2を結ぶ直線と、水平線とがなす角度である。
(3)これらの計算式に基づいて、リニアブレンディングが成立する面S’の高さ2*h’’が、視点Eの想定位置(s_maxからs_minの間)であるか否かを確認する。
ここで、リニアブレンディングが成立する面S’の高さの半値h’’は、式(11)により算出される。
h’’=h*sinθ ・・・式(11)
上記(1)により、表示装置2によって表示させる空間結像アイリス面Sの中心と、与えられる視点Eの想定位置の平均値s_aveが一致する。従って設定手段16は、s_ave+h’’が、s_maxよりも大きく、s_ave-h’’が、s_minよりも小さい場合、式(2)で与えた表示装置2の配置角度θまたは空間結像アイリス面Sの拡散角度の半値θが、適切であると判定する。
このように本発明の実施の形態に係る表示システム1は、空間結像アイリス面Sが、所定の高さの範囲において2つ以上重なるように、空間結像アイリス面Sを形成する。これにより映像を視聴可能な視点Eの高さ位置を上下方向に広げることが可能になるので、広い視域でリニアブレンディングの効果を享受することが可能になる。
(変形例)
本発明の実施の形態において、2つ以上の空間結像アイリス面Sが重なる領域Rにおいて、リニアブレンディング効果を発生させ、裸眼3D映像を視認させる場合について説明した。これに対し変形例では、領域Rのうち、視点高さ中間ライン6cよりも下方を使って、裸眼3D映像を視認させる場合を説明する。
図8に示すように、スクリーン3が視点Eよりも下方にあり、観察体Oの上方の視点Eで、スクリーン3による反射光により形成される空間結像アイリス面Sを視認する場合を想定する。このような状況において反射光の中心が観察体Oに被らないように配置されるので、視点Eによって空間結像アイリス面Sの上方は、視認できない。
従って、表示装置2が投影する映像は、領域Rのうち、視点高さ中間ライン6cよりも下方のみに設けられる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態およびその変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 表示システム
2 表示装置
3 スクリーン
3a 中心
4 反射フレネルレンズ
5 拡散フィルム
6a 視点高さ上限ライン
6b 視点高さ下限ライン
6c 視点高さ中間ライン
7 仮想円
7a 中心
9 床面
10 設定装置
11 記憶装置
12 条件データ
15 処理装置
16 設定手段
19 入出力インタフェース
a スクリーン3から表示装置2の出射口までの高さ
b スクリーン3から空間結像アイリス面Sの中心までの高さ
c スクリーン3の中心3aから表示装置2の出射口までの水平距離
c’ スクリーン3の中心3aから空間結像アイリス面Sの中心までの水平距離
c’’ スクリーン3の中心3aから視点Eまでの水平距離
E 視点
f スクリーン3の反射フレネルレンズ4の焦点距離
h リニアブレンディング効果が生じる範囲の半径
h’’ リニアブレンディイング効果が生じる範囲の垂直方向の高さ
表示装置2の配置間隔
スクリーン3の中心3aから空間結像アイリス面Sの中心までの距離
空間結像アイリス面Sの配置間隔
スクリーン3の中心3aから表示装置2の出射口までの距離
O 観察体
r 空間結像アイリス面Sの半径
S 空間結像アイリス面
S’ リニアブレンディングが成立する面
s_max 想定される視点Eの最大値
s_min 想定される視点Eの最小値
s_ave 想定される視点Eの平均値
t 床面9からスクリーン3の高さ
θ 表示装置2の入射角
θ 拡散フィルム5の拡散角度の半値
θ 変数
θ 表示装置2の配置角度

Claims (2)

  1. 複数の表示装置を用いて、所定の輝度以上の複数の空間結像アイリス面を形成して、前記複数の空間結像アイリス面で映像が視認される表示システムであって、
    反射フレネルレンズと拡散フィルムを備え、水平に配設されるスクリーンと、
    前記スクリーンの中心から垂直方向に離れた位置を中心とし前記スクリーンに平行な仮想円上に均等に配置される複数の表示装置を備え、
    互いに隣接する3つの表示装置は、それぞれ、前記スクリーンに映像を投影し、前記スクリーンの中心による反射光上の前記反射フレネルレンズの焦点位置に、互いに隣接する3つの空間結像アイリス面を形成し、
    前記隣接する3つの空間結像アイリス面において、両側の2つの空間結像アイリス面の輪郭線が交わる2つの点を結ぶ直線上に、中央の空間結像アイリス面の最大輝度が配設され、 前記映像を観察する視点の想定位置が、両側の2つの空間結像アイリス面の輪郭線が交わる2つの点を結ぶ直線の垂直方向の高さの範囲に収まるように、各空間結像アイリス面が形成される
    ことを特徴とする表示システム。
  2. 前記映像を観察する視点を備える観察体の想定位置は、前記複数の表示装置が映像を投影したスクリーンの中心と、前記スクリーンの中心から、前記複数の表示装置が形成する複数の空間結像アイリス面の中心をそれぞれ結ぶ複数の線に被らない
    ことを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
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