JP7076078B2 - セリ科植物の種子を高効率で発芽させる方法、そのためのキット及びその製造方法 - Google Patents
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Description
加熱処理済みの播種床上に、上記セリ科植物の種子を置く工程と、
上記セリ科植物の種子を上記播種床上で発芽させる工程と、
を有し、
上記加熱処理済みの播種床は、水と貧栄養担体とを含み、
加熱処理前の播種床における水と貧栄養担体との質量比は、1:0.5~5.0であり、
上記加熱処理済みの播種床のpHは、5.0~8.0である、
セリ科植物の種子を発芽させる方法
が提供される。この方法によれば、セリ科植物の種子の発芽率を従来技術よりも向上させることができる。
その中に含まれる加熱処理済みの播種床を有し、
上記加熱処理済みの播種床は、水と貧栄養担体とを含み、
加熱処理前の播種床における水と貧栄養担体との質量比は、1:0.5~5.0であり、
上記加熱処理済みの播種床のpHは、5.0~8.0である、
セリ科植物の種子を発芽させるためのキット
も提供することができる。このキットを用いることによって、セリ科植物の種子の発芽率を従来技術よりも向上させることができる。
上記播種床を含む上記容器を加熱処理する工程と、
を有し、
加熱処理前の播種床における水と貧栄養担体との質量比は、1:0.5~5.0であり、
上記加熱処理済みの上記播種床のpHは、5.0~8.0である
上記キットを製造する方法
も提供することができる。この方法によれば、上記キットを製造することができる。
上記加熱処理済みの播種床は、水と貧栄養担体とを含み、
加熱処理前の播種床における水と貧栄養担体との質量比は、1:0.5~5.0であり、
上記加熱処理済みの上記播種床のpHは、5.0~8.0である、
上記キットを製造する方法
も提供することができる。この方法によれば、使用条件に合わせて播種床の量を調節しながら上記キットを製造することができる。
便宜上、本願で使用される特定の用語について、以下に記載する。別途規定されない限り、本願で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。文脈で別途明記されない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数の言及を含む。
発芽させる方法
本実施形態において、
加熱処理済みの播種床上に、上記セリ科植物の種子を置く工程と、
上記セリ科植物の種子を上記播種床上で発芽させる工程と、
を有し、
上記加熱処理済みの播種床は、水と貧栄養担体とを含み、
加熱処理前の播種床における水と貧栄養担体との質量比は、1:0.5~5.0であり、
上記加熱処理済みの播種床のpHは、5.0~8.0である、
セリ科植物の種子を発芽させる方法
が提供される。
(a)種子を水で少なくとも1時間流水洗浄する工程と
(b)流水洗浄した種子を約70%のエタノール中で少なくとも10分間撹拌する工程と、
(c)種子を約0.1%のTween20を含む約2%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液中で少なくとも10分間攪拌する工程と、
(d)種子を滅菌水中で少なくとも10分間撹拌して次亜塩素酸ナトリウムを除去する工程と、を有し、
工程(d)を少なくとも5回繰り返す方法で、滅菌してもよい。
本実施形態において、
容器と、
その中に含まれる加熱処理済みの播種床を有し、
上記加熱処理済みの播種床は、水と貧栄養担体とを含み、
加熱処理前の播種床における水と貧栄養担体との質量比は、1:0.5~5.0であり、
上記加熱処理済みの播種床のpHは、5.0~8.0である、
セリ科植物の種子を発芽させるためのキット
も提供される。
本実施形態において、
水と貧栄養担体を含む播種床を容器に加える工程と、
上記播種床を含む上記容器を加熱処理する工程と、
を有し、
加熱処理前の播種床における水と貧栄養担体との質量比は、1:0.5~5.0であり、
上記加熱処理済みの上記播種床のpHは、5.0~8.0である
上記キットを製造する方法
も提供される。
加熱処理済みの播種床を、容器に加える工程を有し、
上記加熱処理済みの播種床は、水と貧栄養担体とを含み、
加熱処理前の播種床における水と貧栄養担体との質量比は、1:0.5~5.0であり、
上記加熱処理済みの上記播種床のpHは、5.0~8.0である、
上記キットを製造する方法
も提供される。
18.5mm径、20ml容程度のガラス試験管にバーミキュライト(株式会社牧野)2.5gずつをとり、イオン交換水または蒸留水8mlずつを加えてポリプロピレンキャップをし、常温にて一晩放置した。その後、121℃にて20分間、蒸気滅菌を行った。放冷後、試験管中の水の沸騰によりバーミキュライトが上部に付着している場合には試験官を軽く振ってバーミキュライトを試験管下部に落とした。
乾燥状態で常温又は冷蔵(4℃)保存したミシマサイコ種子を必要数とり、ガーゼにくるみ口を輪ゴムで留めて2000mlビーカーに入れ、ガーゼ中に気泡が入らないよう留意して水道水で1時間、流水洗浄を行った。
3.1. 従来法の発芽率の確認
コントロールの条件は、以下の通りとした。10mlの
(1)0.25%ゲルライトを含む1/2濃度Murashige-Schoog(MS)培地、
(2)1%スクロースを含む(1)の培地、
(3)1%グルコースを含む(1)の培地、
(4)0.01mg/lジベレリンを含む(1)の培地、
(5)1%スクロース及び0.01mg/lジベレリンを含む(1)の培地、
(6)1%グルコース及び0.01mg/lジベレリンを含む(1)の培地、
を各試験管に加えた。各試験管を蒸気滅菌した。殺菌したミシマサイコ種子を試験管あたり1粒ずつ加えた。各試験区あたりのサンプル数は、20とした(n=20)。播種後171日目に(4)の試験区にて1種子で発芽が認められたのみで、他はまったく発芽しなかった。既報(非特許文献1)の通り、従来法では発芽率が5%程度以下であることを確認した。
従来法で用いているMS培地が発芽の妨げとなっている可能性を考慮し、水のみの試験を行った。10mlの
(I)水寒天(0.4%)、
(II)0.01mg/lジベレリンを含む水寒天(0/4%)、
(III)2.5gバーミキュライトを含む8mlのイオン交換水
(IV)2.5gバーミキュライトと0.01mg/lジベレリンを含む8mlのイオン交換水
を各試験管に加えた。各試験管を蒸気滅菌した。試験区(III)の播種床のpHは、7.5であった。殺菌したミシマサイコ種子を試験管あたり1粒ずつ加えた。各試験区あたりのサンプル数は、20とした(n=20)。結果を表1に示す。
園芸で一般に用いられる土粒である赤玉土(小粒)(株式会社プロトリーフ)及び鹿沼土(小粒)(株式会社ケーヨー)についても検討した。ただし、土粒はバーミキュライトに比して固体密度が高く、同一重量比では土粒が水没してしまうため、バーミキュライトと同程度の水分間隙率となるように土粒重量を調整し土粒:イオン交換水重量比を1:1とした。発芽のばらつきの程度をみるために土粒(赤玉土(AD)及び鹿沼土(KP))は、2試験区ずつ(それぞれ#1及び#2)、バーミキュライト(VL)は4試験区(#1から#4)を設けた。各試験管を蒸気滅菌した。試験区(ADの#1及び#2)の播種床のpHは、5.6であった。試験区(PKの#1及び#2)の播種床のpHは、6.3であった。殺菌したミシマサイコ種子を試験管あたり1粒ずつ加えた。各試験区あたりのサンプル数は、20とした(n=20)。結果を表2に示す。
バーミキュライトを用いて、再度、3試験区を設けて「3.2. 水のみを用いた発芽の確認」に記載の手順に従い殺菌したミシマサイコ種子を試験管あたり1粒ずつ、各試験区20粒播種して試験した。結果を表3に示す。
Claims (8)
- 加熱処理済みの播種床上に、ミシマサイコの種子を置く工程と、
前記ミシマサイコの種子を前記加熱処理済みの播種床上で発芽させる工程と、
を有し、
前記加熱処理済みの播種床は、水とバーミキュライト又は赤玉土とを含み、
加熱処理前の播種床における水とバーミキュライト又は赤玉土との質量比は、1:0.5~5.0であり、
前記加熱処理済みの播種床のpHは、5.0~8.0である、
ミシマサイコの種子を発芽させる方法。 - 前記加熱処理済みの播種床における水とバーミキュライト又は赤玉土との質量比は、1:0.5~5.0である、請求項1に記載の方法。
- 前記加熱処理済みの播種床は、前記水とバーミキュライト又は赤玉土からなる、請求項1又は2に記載の方法。
- 容器と、
その中に含まれる加熱処理済みの播種床を有し、
前記加熱処理済みの播種床は、水とバーミキュライト又は赤玉土とを含み、
加熱処理前の播種床における水とバーミキュライト又は赤玉土との質量比は、1:0.5~5.0であり、
前記加熱処理済みの播種床のpHは、5.0~8.0である、
ミシマサイコの種子を発芽させるためのキット。 - 前記加熱処理済みの播種床における水とバーミキュライト又は赤玉土との質量比は、1:0.5~5.0である、請求項4に記載のキット。
- 前記加熱処理済みの播種床は、前記水とバーミキュライト又は赤玉土からなる、請求項4又は5に記載のキット。
- 水とバーミキュライト又は赤玉土を含む播種床を容器に加える工程と、
前記播種床を含む前記容器を加熱処理する工程と、
を有し、
加熱処理前の播種床における水とバーミキュライト又は赤玉土との質量比は、1:0.5~5.0であり、
前記加熱処理済みの前記播種床のpHは、5.0~8.0である、
請求項4から6のいずれかに記載のキットを製造する方法。 - 加熱処理済みの播種床を、容器に加える工程を有し、
前記加熱処理済みの播種床は、水とバーミキュライト又は赤玉土とを含み、
加熱処理前の播種床における水とバーミキュライト又は赤玉土との質量比は、1:0.5~5.0であり、
前記加熱処理済みの前記播種床のpHは、5.0~8.0である、
請求項4から6のいずれかに記載のキットを製造する方法。
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JP2018019985A JP7076078B2 (ja) | 2018-02-07 | 2018-02-07 | セリ科植物の種子を高効率で発芽させる方法、そのためのキット及びその製造方法 |
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JP2019135937A JP2019135937A (ja) | 2019-08-22 |
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薬用作物ミシマサイコの栽培法,大分県農業技術センター試験ニュース,日本,大分県農業技術センター,1999年10月,No. 80,pp. 3 |
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