JP7076015B2 - バイオセンサ - Google Patents

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Description

本願は、被検体に含まれる特定物質の濃度を計測するバイオセンサに関する。
医療・臨床検査分野、製薬分野をはじめとして種々の分野でバイオセンサが実用化されている。たとえば、血液中の種々の物質の濃度を測定するバイオセンサが実用化され、医療および臨床検査分野において広く利用されている。
特許文献1は、血液凝固測定などの電気化学的血液テストストリップとして使用可能なマイクロ流路を含むセンサを開示している。このマイクロ流体センサは、毛管作用によって被測定流体が流れる分岐を有する流路と、分岐した2つの流路の末端に位置する反応ゾーンに設けられた電極対とを有する。特許文献2は、被検体をろ過するフィルタを導入口側に設けたバイオセンサを開示している。
特開2015-108622号公報 特開2002-202283号公報
バイオセンサにはより高い測定精度が求められる場合がある。本開示は、高い測定精度を得ることが可能なバイオセンサを提供する。
本開示の一実施形態によるバイオセンサは、主面を有するベース基板と、少なくとも1つの導入開口を含む導入部を有するカバー基板と、前記第1測定空間に配置され、前記第1測定空間の一部を2以上の部分に分割する少なくとも1つの分離帯と、前記ベース基板または前記カバー基板と前記第1測定空間の間に位置し、作用極および対極を有する第1電極対を含む少なくとも1つの電極層であって、前記第1電極対の一部は、第1測定空間の前記2以上の部分にそれぞれ位置している、少なくとも1つの電極層と、被検体と反応する第1試薬を含み、前記第1測定空間の前記2以上の部分にそれぞれ配置された第1試薬層とを備える。
本開示のバイオセンサによれば、被検体を収容する空間に気泡が生じる可能性が抑制されるため、高い測定精度で特定物質を検出することが可能である。
図1Aは、バイオセンサの実施形態を示す斜視図である。 図1Bは、図1Aに示すバイオセンサの分解斜視図である。 図2Aは、図1Aに示すバイオセンサの平面図である。 図2Bは、図2Aの2B-2B線におけるバイオセンサの断面図である。 図2Cは、図2Aの2C-2C線におけるバイオセンサの断面図である。 図2Dは、図1Aに示すバイオセンサからカバー基板を取り除いた平面図である。 図2Eは、図1Aに示すバイオセンサからカバー基板および第1および第2試薬層を取り除いた平面図である。 図2Fは、図1Aに示すバイオセンサからカバー基板、第1および第2試薬層およびスペーサ基板を取り除いた平面図である。 図3は、測定装置の構成を示すブロック図である。 図4は、バイオセンサに被検体を滴下する様子を示す斜視図である。 図5Aは、分離帯のある第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図5Bは、分離帯のある第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図5Cは、分離帯のある第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図5Dは、分離帯のある第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図5Eは、分離帯のある第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図6Aは、分離帯のない第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図6Bは、分離帯のない第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図6Cは、分離帯のない第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図6Dは、分離帯のない第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図6Eは、分離帯のない第1測定空間に被検体が導入される様子を説明する模式図である。 図7Aは、バイオセンサの他の形態を示す模式図である。 図7Bは、バイオセンサの他の形態を示す模式図である。 図7Cは、バイオセンサの他の形態を示す模式図である。 図7Dは、バイオセンサの他の形態を示す模式図である。 図7Eは、バイオセンサの他の形態を示す模式図である。 図7Fは、バイオセンサの他の形態を示す模式図である。 図8Aは、バイオセンサの他の形態に用いられるカバー基板を示す平面図である。 図8Bは、バイオセンサの他の形態に用いられる電極層を示す平面図である。 図8Cは、バイオセンサの他の形態に用いられるベース基板を示す平面図である。 図9Aは、バイオセンサの他の形態に用いられる第2電極層を示す平面図である。 図9Bは、バイオセンサの他の形態に用いられるスペーサ基板を示す平面図である。 図9Cは、バイオセンサの他の形態に用いられる第1電極層を示す平面図である。 図10Aは、バイオセンサの他の形態に用いられるスペーサ基板を示す平面図である。 図10Bは、バイオセンサの他の形態に用いられる分離帯を示す平面図である。
マイクロ流路を含むバイオセンサは、毛細管力を利用して、被検体を移動させる。バイオセンサによって特定物質の濃度を高い精度で測定するためには、測定のたびに同一の測定状態が再現されることが好ましい。本願発明者がバイオセンサにおける被検体の導入から電気化学的測定までの処理を詳細に検討したところ、被検体を収容する空間が大きい場合、毛細管力は空間の縁に沿って大きく働くため、空間の中央に比べて周縁部分で被検体が速く移動し、空間の中央部分において被検体が十分に充填されず、気泡が生じる場合あることが分かった。このような気泡が生成すると、例えば、空間が完全に被検体で満たされないため、測り取る被検体の量にばらつきが生じ得る。また、空間に試薬が配置されている場合、気泡で試薬の一部が覆われ、被検体と反応しないため、試薬の反応量にばらつきが生じ得る。これらは測定精度に影響し得る。
たとえば、バイオセンサによって、ヘモグロビンA1c(以下、HbA1cと記載する。)値を電気化学的に測定する場合を考える。HbA1c値は、赤血球中のヘモグロビン(Hbと記載する。)のうち、糖と結合しているヘモグロビン(HbA1c)の割合で示される検査値である。HbA1c値は、過去1~2ヶ月の平均的な血糖値を反映するため、血中のグルコース値と比較すると、検査前の食事による影響を受けにくく、糖尿病を管理するより正確な指標として用いることが可能である。HbA1c値を求めるためには、HbA1cの濃度(量)とHbの濃度(量)とを求める必要がある。ここで、Hbは、HbA1cおよびその他の誘導体を含む総Hbを意味する。しかし、HbA1cの濃度は一般的に低いため、特に電気化学的にHbA1cの濃度を測定することは難しい。このため、従来、主としてHbA1c値は光学的分光方法を用いて測定されていた。
電気化学的測定法を用いてHbA1c値を測定するためには、できるだけ多くの量の被検体を用い、かつ、電極における検出領域を大きくし、検出精度を高めることが考えられる。このためには、被検体を収容する空間を大きくする必要がある。しかし、上述したように、被検体を収容する空間を大きくすると気泡が発生しやすくなり、測定精度の低下が生じ得る。
このような課題に鑑み本願発明者は新規な構造を有するバイオセンサを想到した。本開示のバイオセンサの概要は以下の通りである。
[項目1]
主面を有するベース基板と、
少なくとも1つの導入開口を含む導入部を有するカバー基板と、
前記ベース基板と前記カバー基板との間に位置し、前記カバー基板の前記導入開口と連通している第1測定空間と、

前記第1測定空間に配置され、前記第1測定空間の一部を2以上の部分に分割する少なくとも1つの分離帯と、
前記ベース基板または前記カバー基板と前記第1測定空間の間に位置し、作用極および対極を有する第1電極対を含む少なくとも1つの電極層であって、前記第1電極対の一部は、第1測定空間の前記2以上の部分にそれぞれ位置している、少なくとも1つの電極層と、
被検体と反応する第1試薬を含み、前記第1測定空間の前記2以上の部分にそれぞれ配置された第1試薬層と、
を備えた、バイオセンサ。
[項目2]
前記第1測定区間および前記少なくとも1つの分離帯は第1方向に沿って伸びており、前記測定空間の前記2以上の部分は前記第1方向と垂直な第2方向において、略等しい幅を有する、項目1に記載のバイオセンサ。
[項目3]
前記第1測定空間を規定する第1開口を有し、前記ベース基板と、前記カバー基板との間に位置するスペーサ基板をさらに備えた、項目2に記載のバイオセンサ。
[項目4]
前記少なくとも1つの分離帯は、前記スペーサ基板の前記第1開口内に位置しており、一端が前記第1開口の外縁と接続されている、項目3に記載のバイオセンサ。
[項目5]
前記分離帯を1つ有する、項目3に記載のバイオセンサ。
[項目6]
前記分離帯を2つ有する、項目3に記載のバイオセンサ。
[項目7]
前記カバー基板の前記導入部の少なくとも一部は、前記スペーサ基板の前記第1開口の他の一部と重なっている、項目3から6のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目8]
前記カバー基板の前記導入部の少なくとも一部は、前記スペーサ基板の前記第1開口の前記2以上の部分とそれぞれ重なっている、項目3から6のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目9]
平面視において、前記少なくとも1つの分離帯の他端は、テーパーを有する、項目3から8のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目10]
平面視において、前記少なくとも1つの分離帯の他端は、半円または曲線形状を有する、項目3から8のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目11]
前記平面視において、前記少なくとも1つの分離帯の一端は、前記第1開口の外縁との接続部分において曲線部分を有する、項目3から10のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目12]
前記ベース基板、前記スペーサ基板および前記カバー基板は前記第1方向に長手方向を有する、項目3に記載のバイオセンサ。
[項目13]
前記少なくとも1つの分離帯の前記第1方向の長さは、前記ベース基板、前記スペーサ基板および前記カバー基板の前記第2方向の幅よりも長い、項目12に記載のバイオセンサ。
[項目14]
前記電極層を1つ備え、
前記電極層は、前記ベース基板と前記スペーサ基板との間に位置する、項目3から13のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目15]
前記電極層を1つ備え、
前記電極層は、前記カバー基板と前記スペーサ基板との間に位置する、項目3から13のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目16]
前記少なくとも1つの電極層は、第1電極層および第2電極層を含み、
前記第1電極層は前記ベース基板と前記スペーサ基板との間に位置し、
前記第2電極層は前記カバー基板と前記スペーサ基板との間に位置し、
前記第1電極層は、前記作用極および前記対極の一方を有し、
前記第2電極層は、前記作用極および前記対極の他方を有する、項目3から13のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目17]
前記被検体と反応する第2試薬を含む第2試薬層をさらに備え、
前記スペーサ基板は、前記第1開口と独立し、第2測定空間を規定する第2開口を有し、
前記電極層は、作用極および対極を有する第2電極対をさらに含み、
前記第2電極対の一部は、前記第2開口に位置し、
前記第2試薬層は、前記第2開口内に位置し、
前記導入部の他の一部は、前記第2開口と重なっている、項目3から16のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目18]
前記カバー基板は前記スペーサ基板の前記第1開口と連通する第1排出口を有し、前記第1排出口と前記導入部とは、前記第1開口の前記第1方向における両端に位置している、項目3から17のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目19]
前記カバー基板は前記スペーサ基板の前記第1開口と連通する第1排出口と前記第2開口と連通する第2排出口を有し、
前記第1排出口と前記導入部とは、前記第1開口の前記第1方向における両端に位置し、
前記第2排出口と前記導入部とは、前記第2開口の前記第1方向における両端に位置している、項目17に記載のバイオセンサ。
[項目20]
前記第1試薬層は、前記被検体由来の同一物質と反応する項目1から19のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目21]
前記被検体は、赤血球から分離されたヘモグロビンを含み、
前記ヘモグロビンはヘモグロビンA1cを含み、
前記第1試薬は、前記ヘモグロビンA1cまたは前記ヘモグロビンA1cに由来する物質と特異的に反応する、項目1から20のいずれかに記載のバイオセンサ。
[項目22]
前記被検体は、赤血球から分離されたヘモグロビンを含み、
前記ヘモグロビンはヘモグロビンA1cを含み、
前記第1試薬は、前記ヘモグロビンA1cまたは前記ヘモグロビンA1cに由来する物質と特異的に反応し、
前記第2試薬は前記ヘモグロビンと反応する、項目17または19に記載のバイオセンサ。
以下、図面を参照しながら、本開示のバイオセンサの実施形態を詳細に説明する。本開示のバイオセンサは、被検体に含まれる2つの異なる特定物質を、電気化学的に検出および/または定量することができる。例えば、被検体中に含まれる第1物質および第2物質を検出するバイオセンサの一形態を説明する。本開示のバイオセンサは特に被検体に含まれる2以上の物質の検出感度が異なる場合において、検出感度が相対的に低い特定物質でも、感度を高めて検出することが可能である。以下に示す実施形態では、第1物質および第2物質として血液に前処理を施した被検体中のHbA1cおよびHbの濃度を電気化学的に測定するバイオセンサを例に挙げて説明する。しかし、本開示のバイオセンサは、他の物質の検出にも好適に用いることが可能である。後述するように、本開示のバイオセンサは、高い精度で特定物質の検出および/または定量を行うために比較的大きな空間に被検体を充填する場合に好適に用いることができる。
以下に示す実施形態は例示であって、本発明は実施形態により制限されない。また、以下の実施形態の説明において、分かり易さのため、あるいは不要な重複を避けるため、図面に参照符号を付し、同様の説明を省略する場合、あるいは、説明で参照しない構成要素に参照符号を付さない場合がある。
<バイオセンサの構造>
本開示のバイオセンサの実施形態を説明する。図1Aおよび図1Bは、本実施形態のバイオセンサ101の斜視図および分解斜視図である。バイオセンサ101は、ベース基板2と、カバー基板10と、ベース基板2およびカバー基板10の間に位置し、被検体に含まれる特定物質を検出するための第1測定空間12aと、分離帯8dと、ベース基板2またはカバー基板10と第1測定空間12aとの間に位置する電極層4と、第1試薬層6Aとを少なくとも備えている。図1Aおよび図1Bに示す形態では、バイオセンサ101は、ベース基板2と、電極層4と、第1および第2試薬層6A、6Bと、スペーサ基板8と、カバー基板10とを備えている。図1Bに示すように、ベース基板2、スペーサ基板8およびカバー基板10は、たとえば、第1方向であるx方向に沿って長手方向を有し、幅方向であり、第2方向でもあるy方向の長さよりもx方向の長さが大きいストリップ形状を有している。
図2Aは、バイオセンサ101の平面図である。図2Bおよび図2Cは、図2Aで示す2B-2B線および2C-2C線におけるバイオセンサ101の断面図である。図2D、図2Eおよび図2Fは、それぞれ、カバー基板10を取り除いた平面図、カバー基板10ならびに第1および第2試薬層6A、6Bを取り除いた平面図、スペーサ基板8より上の構造を取り除いた平面図である。これらの図を参照しながら、バイオセンサ101の構造を詳細に説明する。
ベース基板2は、バイオセンサ101の全体の構造を支持する。ベース基板2は主面2mおよび主面2rを有し、上述したようにストリップ形状を備える。基板における主面とは、基板として構造物を支持する主要な広い面を意味する。
バイオセンサ101は、被検体の特定物質を検出するために、第1測定空間12aに面するように配置された少なくとも1つの電極層を備える。本実施形態では、後述するように第1測定空間12aはスペーサ基板8によって規定され、バイオセンサ101は、ベース基板2とスペーサ基板8との間に位置する1つの電極層4を備える。電極層4はベース基板2の主面2mに位置している。分かりやすさのため、図2Fにおいて、電極層4のうち、電気的に連続している領域に斜線を付している。電極層4は、少なくとも第1電極対4aおよび第2電極対4bを含んでいる。第1電極対4aおよび第2電極対4bは、被検体中の互いに異なる物質である第1物質および第2物質を検出するために用いられる。本実施形態では、第1物質はHbA1cであり、第2物質はHbである。
図2Fに示すように、第1電極対4aは作用極4awおよび対極4acを含む。本実施形態では、第1電極対4aは、2つの作用極4awおよび3つの対極4acを含む。2つの作用極4awは配線部4ddによって端子4edに接続されている。3つの対極4acは配線部4daによって端子4eaに接続されている。ベース基板2の長手方向であるx方向において、作用極4awおよび対極4acは交互に配列されている。
同様に、第2電極対4bは、作用極4bwおよび対極4bcを含む。本実施形態では、第2電極対4bは、1つの作用極4bwおよび2つの対極4bcを含む。作用極4bwは配線部4dcによって端子4ecに接続されている。2つの対極4bcは配線部4dbによって端子4ebに接続されている。ベース基板2の長手方向において、作用極4bwおよび対極4bcは交互に配列されている。各作用極4awを挟む一対の対極4acには、楕円弧状の切込みcaが設けられている。同様に、作用極4bwを挟む一対の対極4bcにも楕円弧状の切込みcbが設けられている。
本実施形態では、電極層4における上述した電極の構造は、ベース基板2の主面2mのほぼ全面を連続的に覆う金属膜をパターニングすることによって構成されている。
スペーサ基板8は、電極層4上に配置されている。本実施形態では、スペーサ基板8は、第1開口8aおよび第2開口8bを含む。スペーサ基板8の長手方向の長さは、ベース基板2の長さよりも小さい。このため、電極層4の端子4ea~4edはスペーサ基板8に覆われておらず、露出している。第1開口8aおよび第2開口8bは、被検体の異なる特定物質を測定するために第1測定空間12aおよび第2測定空間12bを規定する。
第1開口8aおよび第2開口8bは、スペーサ基板8の2つの主面8s、8rに達する貫通孔である。また、第1開口8aおよび第2開口8bは、独立した空間であり、連通していない。スペーサ基板8が、ベース基板2およびカバー基板10に挟まれることによって、第1開口8aおよび第2開口8bは、被検体を保持し、被検体が第1および第2試薬層6A、6Bと反応することにより生じる被検体の電気的変化を検出する反応室となる。
第1開口8aおよび第2開口8bは、例えば、それぞれ、スペーサ基板8の長手方向に沿って長手を有する矩形形状を有しており、かつ、スペーサ基板8の長手方向に沿って配列されている。このため、スペーサ基板8の中央近傍において、第1開口8aの端8acが第2開口8bの端8bcと近接している。第1開口8aの端8aeおよび第2開口8bの端8beはそれぞれ、スペーサ基板8の長手方向の両端近傍に近接している。
本実施形態では、第1開口8aに保持した被検体中の第1物質を高い感度で検出する。つまり、第1物質を検出するための反応室の容積は、第2物質を検出するための反応室の容積よりも大きい。このため、第1開口8aの面積は第2開口8bの面積よりも大きい方が好ましい。本実施形態では、図2Eに示すように、例えば、x方向(長手方向)における第1開口8aおよび第2開口8bの長さをLa、Lbとし、y方向(長手方向に垂直な方向)の幅をWa、Wbとした場合、La>Lbであり、かつ、Wa>Wbである。これにより、第1開口8aに保持し得る被検体の量を、第2開口8bに保持し得る被検体の量よりも多くすることができる。Laは、例えば、15mm~25mmであり、一例によれば、18.6mm程度である。
第1開口8aおよび第2開口8bの大きさは、被検体中の第1物質および第2物質の濃度、用いる検出方法における検出感度等を考慮した必要な被検体量に応じて決定し得る。また、毛細管力を利用して、被検体を第1開口8aおよび第2開口8bに導入する場合には、スペーサ基板8は、毛細管力が被検体に働き得る厚さ(z方向)を有している。例えば、スペーサ基板8の厚さは、0.01mm~1mmであり、一例では、 0.15mmである。
図1Aおよび図1Bに示す形態では、スペーサ基板8は、第1開口8a内に配置された少なくとも1つの分離帯を有する。少なくとも1つの分離帯の端は第1開口8aの外縁に接続され、第1開口8aで規定される第1測定空間12aの一部を2以上の部分に分割する。本実施形態では、スペーサ基板8は分離帯8dを有している。分離帯8dは、x方向に伸びており、長手方向の端8deが、第1開口8aの端8aeに接続されている。
分離帯8dのx方向の長さLdは第1開口8aのx方向の長さLaよりも短い。また、分離帯8dのy方向の幅Wdは第1開口8aの幅Waよりも十分に短い。
分離帯8dによって第1開口8aは、y方向において第1部分R1と第2部分R2とに分けられている。第1部分R1と第2部分R2とは、分離帯8dが位置していない第3部分R3とそれぞれ接続されている。第1部分R1および第2部分の幅WR1および幅WR2は略等しい。WR1およびWR2は、それぞれ、例えば2.5mm~5.5mmであり、一例によれば、3.25mm程度である。
後述するように、第1開口8aのうち、第3部分R3はカバー基板10の導入開口10cが配置される。また、第1部分R1および第2部分R2は、第1試薬層6Aが配置される。バイオセンサ101における被検体の移動は、主として毛細管力による。毛細管力は、第1開口8aを囲む壁面の液体である被検体に対する濡れ性(表面張力)によるため、空間が小さく区切られることによって、区切られた空間の部分内により大きな毛細管力が働き、毛細管力が働きにくく、被検体の移動速度が小さい領域をより小さくすることができる。よって、被検体の導入時に気泡が発生しにくくなる。また、分離帯8dは、第1開口8a内に設けられた柱として機能し、カバー基板10を支持する。
分離帯8dの端8dcは、本実施形態では、平面視において、半円形状を有している。半円形上ではなく、円弧形状、楕円形状などの曲線形状を有していてもよい。分離帯8dの壁面8dfと壁面8dgとは端8dcにおいて、境界を有することなく連続的に接続されている。分離帯8dの先端が平面視においてこのような形状を有することによって、第3部分R3から導入される被検体が乱れることなく円滑に第1部分R1および第2部分R2に分かれて流入する。
図2Eに示すように、スペーサ基板8は電極層4上に配置されるため、第1開口8aおよび第2開口8b内において、それぞれ第1電極対4aの一部および第2電極対4bの一部が露出している。より具体的には、第1開口8aの第1部分R1および第2部分R2において、第1電極対4aの一部がそれぞれ露出している。第1開口8aおよび第2開口8b内に保持される被検体の電気的あるいは電気化学的変化は第1電極対4aおよび第2電極対4bによって検出することができる。第1電極対4aの作用極4awと対極4acとの境界の長さの総和は4×WR1+4×WR2であり、第2開口8b内において、第2電極対4bの作用極4bwと対極4bcとの境界の長さの総和は、2×Wbである。作用極と対極との境界の長さの総和は、第1電極対4aの方が第2電極対4bよりも長く、第1電極対4aの検出感度が高められている。
第1試薬層6Aおよび第2試薬層6Bはそれぞれ、第1試薬および第2試薬を含んでいる。第1試薬および第2試薬は、被検体の第1物質および第2物質、あるいは、前処理によって生成した第1物質および第2物質に由来する物質とそれぞれ反応し、被検体に電気的に検出可能な変化を生じさせる。本実施形態では、第1試薬は、Hb1Acを前処理することによって生成したフルクトシルバリルヒスチジンと特異的に反応する検出酵素であるフルクトシルペプチドオキシダーゼであり、第1試薬層に固定化されている。また、第2試薬は、Hb1Acを含むすべてのHbと反応するメディエータであるフェリシアン化カリウムであり、第2試薬層に固定化されている。
第1試薬層6Aおよび第2試薬層6Bはそれぞれ、スペーサ基板8の第1開口8aの第1部分R1、第2部分R2および第2開口8b内に配置されている。より具体的には、第1試薬層6Aは第1開口8aの第1部分R1および第2部分R2に露出した2つの第1電極対4aの作用極4awと対極4acとの境界近傍上に位置しており、第2試薬層6Bは第2電極対4bの作用極4bwと対極4bcとの境界近傍上に位置している。第1試薬層6Aは、第1開口8aの第1部分R1および第2部分R2の2つの領域に分けて配置されるが、2つの領域に配置された第1試薬層6Aは、被検体由来の同一物質と反応する。
本実施形態では、第1試薬層6Aおよび第2試薬層6Bの材料を電極層4の上から滴下した場合に、対極に設けられた円状の切込みca、cbによって、材料が広がる領域が規定される。このため、作用極と対極との間近傍に位置する第1試薬層6Aおよび第2試薬層6Bの量が一定となり、バイオセンサ間での第1物質および第2物質の検出時の電流のばらつきを抑制することができる。
カバー基板10は、スペーサ基板8上に位置している。カバー基板10は、少なくとも1つの導入開口を含む導入部を有する。本実施形態では、1つの導入開口10cを有している。図2Aおよび図2Bによく示されるように、導入開口10cは、第1開口8aの第3部分R3の一部および第2開口8bの一部と重なっている。より具体的には、第1開口8aの長手方向の端8acおよび第2開口8bの長手方向の端8bcが導入開口10c内に位置している。このため、導入開口10cは、第1開口8aの第3部分R3および第2開口8bと連通しており、導入開口10cに被検体を滴下すると、被検体は、第1開口8aの第3部分R3および第2開口8bへ流れていく。
本実施形態では、カバー基板10は、第1排出口10eaおよび第2排出口10ebをさらに有していてもよい。第1排出口10eaおよび第2排出口10ebは、第1開口8aの一部および第2開口8bの一部と重なっており、第1開口8aの端8aeおよび第2開口8bの端8beが第1排出口10ea内および第2排出口10eb内に位置している。第1排出口10eaおよび第2排出口10ebを設けることにより、第1開口8aおよび第2開口8bにそれぞれ毛細管力が働くように構成されている場合に、被検体がこれらの空間内へ引き込まれるにつれて、内部に存在していた気体が、第1排出口10eaおよび第2排出口10ebから排出される。よって、第1開口8aおよび第2開口8bへの毛細管力による被検体の導入が可能となる。
上述した要素が積層されることによって、図1Aおよび図2Aに示すように、導入開口10c、第1開口8a、第1排出口10eaを含み、第1物質を検出する第1セル11aと、導入開口10c、第2開口8b、第2排出口10ebを含み、第2物質を検出する第2セル11bとが構成される。
ベース基板2、スペーサ基板8およびカバー基板10は、絶縁性材料によって構成されている。たとえば、種々の樹脂材料、たとえばPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂等を用いることができる。その他、ガラス等の無機材料によって構成されていてもよい。電極層4は、導電性材料により構成されている。たとえば、パラジウム等の金属膜にレーザービームなどによるパターニングを行うことによって形成されている。ベース基板2、電極層4、スペーサ基板8およびカバー基板10はたとえば熱硬化性接着剤によって接合されている。
<測定装置の構成>
図3にバイオセンサ101を装填して被検体の第1物質および第2物質の測定を行う測定装置201の一構成例を示す。測定装置201は、センサ装着部16と、第1測定部17と、第2測定部18と、制御部19とを備える。センサ装着部16は、バイオセンサ101の端子4ea~4edと接触し、第1測定部17および第2測定部18と電気的に接続されたコネクタ16a~16dを有する。第1測定部17および第2測定部18は、コネクタ16a~16dおよび端子4ea~4edを介して、第1電極対4aおよび第2電極対4bにそれぞれ所定の電圧を印加し、電流値を測定する。測定した電流値は制御部19へ出力される。
制御部19は、第1測定部17および第2測定部18から受け取る電流値(または電圧値)から、第1物質および第2物質の濃度を決定する。たとえば、制御部19は、電流値と濃度値とが関係づけられたテーブル、あるいは、電流値と濃度値との関数を記憶しており、テーブルあるいは関数に基づき第1物質および第2物質の濃度を算出する。本実施形態では、第1物質は、HbA1cであり、第2物質はHbであり、電流値または濃度値からHbA1cのHbに対する割合を算出し、HbA1c値を決定する。測定装置201は、さらに操作部20、タイマー21、記憶部22、温度センサ23および表示部24を備えており、温度センサ23からの情報を参照して、HbA1c値を補正してもよい。補正されたHbA1c値は、タイマー21からの時刻に関する情報とともに、記憶部22に格納されるとともに、表示部24に表示される。制御部19は、操作者が操作部20から入力する指令に基づき、測定、表示、測定結果の記憶などの処理を行う。
測定装置201の制御部19は、マイコンなどの演算装置と記憶部とを含む。記憶部には、測定の手順を規定したプログラムが記憶されており、演算装置がプログラムを実行することによって、第1物質および第2物質の濃度が測定される。第1測定部17および第2測定部18は、所定の電圧を発生する電源回路と、電流値を測定する電流計とを含む。測定した電流値は、たとえば、デジタル信号に変換され、制御部19で上述した処理が行われる。表示部24は、液晶表示装置や有機EL表示装置等であってもよい。
<バイオセンサ101および測定装置201によるHbA1cの測定>
以下、バイオセンサ101および測定装置201を用いたHbA1cの具体的な測定手順を説明する。
(1)被検体の前処理
まず被検者から採取した血液検体の前処理を行う。具体的には採取した血液検体に、界面活性剤等の溶血剤を添加し、血液検体の赤血球中のHbを溶出させる。
次に、溶出したHbを含む血液検体に分解酵素であるプロテアーゼを加え、Hbを分解する。分解によって、Hb中のHbA1cは、フルクトシルバリルヒスチジンを生成する。以下、前処理された血液検体を単に被検体と呼ぶ。
(2)バイオセンサ101での電気化学反応
バイオセンサ101を測定装置201に装着する。被検体をスポイト30で吸い取り、図4に示すように、バイオセンサ101の導入開口10c付近に滴下する。導入開口10c付近に点着された被検体は、毛細管力によって、導入開口10cから引き込まれ、第1開口8aおよび第2開口8bに同時に、つまり、並行して導入される。
第1開口8aに導入された被検体中のフルクトシルバリルヒスチジンは、第1試薬層6A中の第1試薬であるフルクトシルペプチオキシダーゼと反応し、過酸化水素を生成する。このとき生成した過酸化水素が作用極4aw上で反応することで、過酸化水素の量に応じた電流が、第1電極対4aの作用極4awと対極4acとの間を流れる。フルクトシルバリルヒスチジンはHbA1cに由来するため、被検体中のHbA1c量に応じて電流値が変化する。
第2開口8bに導入された被検体中のHbと第2試薬層6B中の第2試薬であるフェリシアン化カリウムとは酸化還元反応する。この電子の移動を第2電極対4bの作用極4bwと対極4bcとの間を流れる電流として検出することにより、Hb量に応じた電流値を検出することができる。
(3)測定装置201による測定
たとえば、測定装置201によって第1電極対4aの作用極4awと対極4acとの間に0.1V~0.4Vの電圧を5秒から10秒間印加し、作用極4awと対極4acとの間に流れる電流量を測定する。また、同様に、第2電極対4bの作用極4bwと対極4bcとの間に0.1V~0.4Vの電圧を5秒から10秒間印加し、作用極4bwと対極4bcとの間に流れる電流量を測定する。
第1測定部17および第2測定部18が測定した電流値は、HbA1cの量およびHbの量に相当する。測定装置201は、これらの電流値を用いてHbA1c値を求める。
<バイオセンサにおける被検体の流れ>
本実施形態のバイオセンサによれば、第1開口8a内に配置された分離帯8dによって第1開口8aを被検体で満たす場合において気泡が生じることを抑制することができる。以下図面を参照しながら、分離帯8dを設ける効果を説明する。
図5Aから図5Eは、本実施形態のバイオセンサ101において、導入開口10cから被検体を導入した場合において、第1開口8a内を移動する被検体の状態を示す模式図である。前述したように、第1開口8aおよび第2開口8bへの被検体の導入は、毛細管力による。毛細管力は、微小空間を画定する壁面の、液体に対する濡れ性に関連しており、壁面に近接接しており、かつ隣接する壁面の数が多い領域ほど大きな毛細管力が働く。
図5Aに示すように、導入開口10cから滴下された被検体9はまず、第1開口8aの端8acに沿って移動し、長手方向に沿った壁面8af、8agに到達すると、被検体9は、壁面8af、8agに沿って、速く移動する。このため、図5Bに示すように、端8acの中央付近の被検体9は壁面8af、8ag近傍よりも遅れて端8aeに向かって移動する。しかし、図5Cに示すように、被検体9の中央付近が分離帯8dの端8dcに到達すると、分離帯8dの壁面8df、8dgと接触するため、強い毛細管力が働き、分離帯8dの壁面8df、8dgに沿って、被検体9は速く移動する。その結果、分離帯8dによって分割された第1部分R1および第2部分R2においては、被検体9の移動が大きく遅れる領域が小さくなり、図5Dに示すように、全体として被検体9は、第1開口8aの端8aeに向かって移動する。その結果、図5Eに示すように、第1開口8aの全体が被検体9で満たされた状態で、被検体9が端8aeに到達する。このようにして、気泡が第1開口8a内にとりのこされることなく、被検体9で第1開口8aが満たされる。
図6Aから図6Eは、第1開口8a内に分離帯8dがない場合における第1開口8a内の被検体9の移動を説明する模式図である。図6Aに示すように、導入開口10cから滴下された被検体9はまず、第1開口8aの端8acに沿って移動し、長手方向に沿った壁面8af、8agに到達すると、被検体9は、壁面8af、8agに沿って、速く移動する。このため、図6Bに示すように、端8acの中央付近の被検体9は壁面8af、8ag近傍よりも遅れて端8aeに向かって移動する。図6Cに示すように、分離帯8dがない場合、第1開口8aの短手方向における中央付近の被検体9は、壁面8af、8ag近傍に比べて常に遅く移動する。その結果、図6Dに示すように、壁面8af、8ag近傍において被検体9が端8aeに到達したとき、短手方向における中央付近の被検体9は、端8aeからかなり離れた位置にある。壁面8af、8ag近傍において端8aeに達した被検体9は、続いて端8aeに沿って移動する。その結果、図6Eに示すように、第1排出口10eaが被検体9で覆われる。これにより、第1開口10a内には被検体9が満たされない領域が気泡11として生じる。第1排出口10eaを覆う被検体9には、端8aeとの接触による表面張力のため、移動しにくい。このため、気泡11が第1排出口10eaから排出されにくい。
<効果等>
本開示のバイオセンサによれば、第1開口8a内に分離帯8dが設けられていることによって、上述したように被検体を導入した場合に、反応室となる第1開口8a内に気泡が生じることなく、被検体で反応室を満たすことができる。したがって、測り取る被検体の量にばらつきが生じにくい。また、気泡で試薬の一部が覆われることがないため、試薬の反応量に生じるばらつきも抑制できる。このため、本開示のバイオセンサによれば、正確な測定を行うことが可能となる。
また、分離帯8dは、第1開口8a内において配置された支持部材として機能する。したがって、第1開口8aの面積を大きくした場合に、カバー基板10が第1開口8a側に撓むのを、分離帯8dによって抑制する。これにより、撓んだカバー基板10によって第1開口8aの容積が小さくなるのを抑制し、一定の正確な量の被検体を測り取ることができる。
また、バイオセンサ101の製造時に、ベース基板、電極層4、スペーサ基板8および第1試薬層6Aおよび第2試薬層6B、カバー基板10を積層し、カバー基板10の上から、熱および圧力をかけて、スペーサ基板8と電極層4およびカバー基板10とを、熱圧着により接合させる工程を採用する場合がある。このような工程では、カバー基板10が上述したように変形すると、第1開口8a内に配置する第1試薬層6Aとカバー基板10とが接触し、熱がカバー基板10から第1試薬層6Aに伝わり、第1試薬層6Aに含まれる第1試薬が熱によって変質あるいは分解してしまう可能性がある。本開示のバイオセンサによれば、上述したように分離帯8dがカバー基板10の撓みを抑制するため、このような、カバー基板10の変形によって熱が第1試薬層6Aに伝わることを抑制することができる。したがって、バイオセンサ101の製造時における不良品の発生を抑制し、製造歩留まりを高めることが可能となる。
また、カバー基板の導入開口が第1開口および第2開口と重なっているため、被検体を反応室に導く分岐付きの流路を設けることなく、電極が設けられた第1開口および第2開口内に被検体を導入することができる。つまり、バイオセンサは分岐付きの流路を有していない。このため、第1開口および/または第2開口の面積を大きくすることによって、測定に用いる被検体の量を増加させ、また、作用極と対極との境界の長さを増加させることが可能となり、バイオセンサの検出感度を高めることが可能となる。また、導入部から被検体を導入することにより、スペーサ基板に設けられた第1開口および第2開口に並行して同時に被検体を導入することができるため、第1開口および第2開口を被検体で満たし、測定を開始するまでの時間を短縮することが可能となる。
また、第1開口および第2開口内において、被検体と第1物質および第2物質とをそれぞれ反応させることにより、第1電極対および第2電極対を用いて、被検体中の2種類の物質を検出あるいは定量することができる。第1開口および第2開口が独立しているため、第1物質および第2物質の内の一方の測定が他方の測定に影響を与えることがなく、独立して高い精度で2種類の物質を検出できる。
第1開口および第2開口は独立しているため、それぞれの大きさを任意に設定でき、使用する被検体の量を独立して調整できる。このため、被検体中の検出すべき物質の濃度、検出感度に応じて、使用する被検体の量を変化させることができ、適切な感度で測定を行うことができる。たとえば、第1開口の面積を第2開口の面積よりも大きくすることにより、第1物質を用いて検出すべき物質の検出精度を高めることができる。また、第1開口の面積を大きくすることによって、第1電極対における作用極と対極との境界の長さを大きくでき、検出感度をさらに高めることができる。第1開口および第2開口は独立しているため、毛細管力を利用して被検体を第1開口および第2開口へ導入する場合において、それぞれに働く毛細管力を独立して調整し得る。
また、カバー基板に導入部を設けるため、被検体の滴下量を多くして、短時間で第1開口および第2開口を被検体で満たすことが可能であり、測定時間を短縮することができる。また、検出のための第1電極対および第2電極対の面積を大きくしても、短時間で、かつ、十分な量の被検体を電極対に接触させることができる。このため、検出感度を高めることができる。
また、第1開口および第2開口に第1排出口および第2排出口をそれぞれ設けることによって、被検体を、毛細管力を用いて第1開口および第2開口に導入することができる。このため、安定して、かつ、確実に、第1開口および第2開口を被検体で満たすことができる。
<その他の形態>
本開示のバイオセンサには種々の改変化が可能である。図7Aおよび図7Bに示すように、分離帯8dの端8dcは、平面視において、第1開口8aの端8ac側の幅が狭いテーパー形状を有していてもよい。また、第1開口8aの端8acに対向する端面を有していてもよい。
図7Cに示すように、第1開口8aの端8aeと分離帯8dの壁面8df、8dgとは、平面視において、明瞭な境界を有さず、曲面によって接続されていてもよい。つまり分離帯8dの端8deは、第1開口8aの外縁との接続部分において曲線部分を有していてもよい。図示しないが、同様に、第1開口8aの端8aeと第1開口8aの壁面8af、8agとは、平面視において、明瞭な境界を有さず、曲面によって接続されていてもよい。平面視において、2つの壁面が直角をなして節後されている場合、一方の壁面から他方の壁面へ液体が広がる際に、壁面の濡れ性の影響により、気泡を噛みこんでしまう可能性がある。この場合、曲面で2つ壁面を接続することによって、気泡を生じにくくすることが可能である。
また、図7Dに示すように、スペーサ基板8は第1開口8aに配置された2以上の分離帯を含んでいてもよい。例えば、スペーサ基板8は、分離帯8dおよび分離帯18dを含んでいてもよい。分離帯8d、18dは、それぞれ長手方向であるx方向に伸びており、短手方向であるy方向に配列されることによって、第1開口8aの一部を3つの部分である、第1部分R1、第2部分R2および第4部分R4に分割している。第3部分R3は、上記実施形態と同様、導入開口10cに位置している。第4部分R4は、第3部分R3と接続されている。y方向における第4部分の幅WR4は、第1部分R1の幅WR1および第2部分R2の幅WR2とそれぞれ略等しい。
導入開口10cから導入された被検体は、第3部分R3から第1部分R1、第2部分R2および第4部分R4に流入する。第1開口8aの短手方向の幅が2つの分離帯8d、18dによって3つに分割されることによって、より気泡の生成が抑制される。
図7Eに示すように、第1開口8aの端8acは、平面視において、第2開口8b側の幅が狭くなるテーパー形状を有していてもよい。このような形態によれば、第1開口8aの壁面8af、8agと、端8acとが直角をなして接合されている場合に比べて、角における気泡の噛みこみが生じにくい。また、第3部分R3の面積が小さくなることによって、導入された被検体を第1部分R1、第2部分R2および第4部分R4により早く流入させやすくすることができる。
また、上記実施形態では、2種類の特定物質を検出する形態を例に挙げて、本開示のバイオセンサを説明したが、本開示のバイオセンサは、1種類の特定物質のみを検出してもよい。図7Fに示すように、本開示のバイオセンサは、第1開口8aを備え、第2開口8bを備えないスペーサ基板8を有していてもよい。
また、上述したように第1測定空間12aに面する電極層を備えている限り、電極層の位置は上記実施形態に限られない。図8A、図8Bおよび図8Cは、カバー基板とスペーサ基板との間に電極層が配置されたバイオセンサ102の、カバー基板10’、電極層4’およびベース基板2’の平面図を示す。図8Bは、電極層4’をベース基板2’側から見ている。電極層4’は、カバー基板10’に設けられる導入開口10c、第1排出口10eaおよび第2排出口10ebに対応する開口4hc、4haおよび4hbを有している点で、電極層4と異なっている。電極層4’は、例えば、カバー基板10’のスペーサ基板8と対向する面に印刷され、カバー基板10’とスペーサ基板8との間に配置される。これにより、電極層4’の第1電極対4aおよび第2電極対4bは、スペーサ基板8の第1開口8aおよび第2開口8bに面する。電極層4’の端子4ea、4eb、4ec、4edが露出するように、カバー基板10’のx方向の長さは、ベース基板2’よりも大きくなっている。
バイオセンサは2つの電極層を備え、一方が作用極を含み、他方が対極を含んでいてもよい。図9A、図9Bおよび図9Cは、バイオセンサ103の第2電極層42と、スペーサ基板8’と、第1電極層41の平面図である。図9Aは、第2電極層42をベース基板2側から見ている。第1電極層41は、例えば、端子4ea、4eb、4ec、4edと、端子4ea、4ebに接続された作用極4aw’、4bw’を含む。また、第2電極層42は、対極4ac’、4bc’を含む。第1電極層41は、ベース基板2とスペーサ基板8’との間に配置され、第2電極層42は、スペーサ基板8’とカバー基板10との間に配置される。
スペーサ基板8’には、第2電極層42の対極4ac’、4bc’と第1電極層41の端子4ec、4edとそれぞれ接触し、電気的に接続するための導電性ビア8m、8nが設けられている。
バイオセンサ103においても、第1開口8aで規定される第1測定空間12aに第1電極の作用極4awと対極4acが面しており、第2開口8bで規定される第2測定空間12bに第1電極の作用極4bwと対極4bcが面している。このため、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、分離帯はスペーサ基板と一体的に設けられていたが、分離帯はスペーサ基板と分離していてもよい。図10Aおよび図10Bは、バイオセンサ104が備えるスペーサ基板8’’および分離帯8d’を示す平面図である。スペーサ基板8’’は、第1測定空間12aを規定する第1開口8aと、第2測定空間12bを規定する第2開口8bを備える。分離帯8d’はスペーサ基板8’’とは分離した独立した構成要素である。分離帯8d’は、例えば、スペーサ基板8’’の第1開口8a内において、端8aeに接するように配置され、ベース基板2に支持される。このような形態であっても、バイオセンサ104は、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、図示しないが、分離帯8d’は第1開口内において端8acに接するように配置されていてもよい。この場合、カバー基板10の導入開口10cの少なくとも一部は、前記スペーサ基板8’’の第1開口8aのうち、分離帯8d’で分割された2つの部分と重なるように配置される。
また、本開示のバイオセンサは、上記実施形態および他の形態を適宜組み合わせて実施することが可能である。また、スペーサ基板8に独立して設ける開口の数は1または2に限られず、3以上であってもよい。また、被検体は血液あるいは血液を前処理した液体に限られないし、第1物質および第2物質は、Hb1AcおよびHbに限られず、種々の物質を検出するバイオセンサを実現することができる。
本開示のバイオセンサは、医療・臨床検査分野、製薬分野など、種々の産業分野で用いられるバイオセンサに好適に用いることが可能である。
2、2’ ベース基板
4、4’ 電極層
4a 第1電極対
4ac 対極
4aw 作用極
4b 第2電極対
4bc 対極
4bw 作用極
4da、4db、4dc、4dd 配線部
4ea、4eb、4ec、4ed 端子
4ha、4hb、4hc 開口
6A 第1試薬層
6B 第2試薬層
8、8’ スペーサ基板
8a 第1開口
8ac、8ae、8bc、8be、8dc、8de 端
8af、8ag、8df、8dg 壁面
8b 第2開口
8d 分離帯
8m、8n 導電性ビア
9 被検体
10、10’ カバー基板
10a 第1開口
10c 導入開口
10ea 第1排出口
10eb 第2排出口
11 気泡
11a 第1セル
11b 第2セル
12a 第1測定空間
12b 第2測定空間
16 センサ装着部
16a~16d コネクタ
17 第1測定部
18 第2測定部
18d 分離帯
19 制御部
20 操作部
21 タイマー
22 記憶部
23 温度センサ
24 表示部
30 スポイト41 第1電極層
42 第2電極層
101、102、103、104 バイオセンサ
201 測定装置
R1 第1部分
R2 第2部分
R3 第3部分
R4 第4部分
ca 切込み
cb 切込み

Claims (22)

  1. 主面を有するベース基板と、
    少なくとも1つの導入開口を含む導入部を有するカバー基板と、
    前記ベース基板と前記カバー基板との間に位置し、前記カバー基板の前記導入開口と連通している第1測定空間と、
    前記第1測定空間に配置され、前記第1測定空間の一部を2以上の部分に分割する少なくとも1つの分離帯と、
    前記ベース基板または前記カバー基板と前記第1測定空間の間に位置し、作用極および対極を有する第1電極対を含む少なくとも1つの電極層であって、前記第1電極対の一部は、第1測定空間の前記2以上の部分にそれぞれ位置している、少なくとも1つの電極層と、
    被検体と反応する第1試薬を含み、前記第1測定空間の前記2以上の部分にそれぞれ配置された第1試薬層と、
    を備えた、バイオセンサ。
  2. 前記第1測定空間および前記少なくとも1つの分離帯は第1方向に沿って伸びており、前記第1測定空間の前記2以上の部分は前記第1方向と垂直な第2方向において、略等しい幅を有する、請求項1に記載のバイオセンサ。
  3. 前記第1測定空間を規定する第1開口を有し、前記ベース基板と、前記カバー基板との間に位置するスペーサ基板をさらに備えた、請求項2に記載のバイオセンサ。
  4. 前記少なくとも1つの分離帯は、前記スペーサ基板の前記第1開口内に位置しており、一端が前記第1開口の外縁と接続されている、請求項3に記載のバイオセンサ。
  5. 前記分離帯を1つ有する、請求項3に記載のバイオセンサ。
  6. 前記分離帯を2つ以上有する、請求項3に記載のバイオセンサ。
  7. 前記カバー基板の前記導入部の少なくとも一部は、前記スペーサ基板の前記第1開口の他の一部と重なっている、請求項3から6のいずれかに記載のバイオセンサ。
  8. 前記カバー基板の前記導入部の少なくとも一部は、前記スペーサ基板の前記第1開口の前記2以上の部分とそれぞれ重なっている、請求項3から6のいずれかに記載のバイオセンサ。
  9. 平面視において、前記少なくとも1つの分離帯の他端は、テーパーを有する、請求項3から8のいずれかに記載のバイオセンサ。
  10. 平面視において、前記少なくとも1つの分離帯の他端は、半円または曲線形状を有する、請求項3から8のいずれかに記載のバイオセンサ。
  11. 平面視において、前記少なくとも1つの分離帯の一端は、前記第1開口の外縁との接続部分において曲線部分を有する、請求項3から10のいずれかに記載のバイオセンサ。
  12. 前記ベース基板、前記スペーサ基板および前記カバー基板は前記第1方向に長手方向を有する、請求項3に記載のバイオセンサ。
  13. 前記少なくとも1つの分離帯の前記第1方向の長さは、前記ベース基板、前記スペーサ基板および前記カバー基板の前記第2方向の幅よりも長い、請求項12に記載のバイオセンサ。
  14. 前記電極層を1つ備え、
    前記電極層は、前記ベース基板と前記スペーサ基板との間に位置する、請求項3から13のいずれかに記載のバイオセンサ。
  15. 前記電極層を1つ備え、
    前記電極層は、前記カバー基板と前記スペーサ基板との間に位置する、請求項3から13のいずれかに記載のバイオセンサ。
  16. 前記少なくとも1つの電極層は、第1電極層および第2電極層を含み、
    前記第1電極層は前記ベース基板と前記スペーサ基板との間に位置し、
    前記第2電極層は前記カバー基板と前記スペーサ基板との間に位置し、
    前記第1電極層は、前記作用極および前記対極の一方を有し、
    前記第2電極層は、前記作用極および前記対極の他方を有する、請求項3から13のいずれかに記載のバイオセンサ。
  17. 前記被検体と反応する第2試薬を含む第2試薬層をさらに備え、
    前記スペーサ基板は、前記第1開口と独立し、第2測定空間を規定する第2開口を有し、
    前記電極層は、作用極および対極を有する第2電極対をさらに含み、
    前記第2電極対の一部は、前記第2開口に位置し、
    前記第2試薬層は、前記第2開口内に位置し、
    前記導入部の他の一部は、前記第2開口と重なっている、請求項3から16のいずれかに記載のバイオセンサ。
  18. 前記カバー基板は前記スペーサ基板の前記第1開口と連通する第1排出口を有し、前記第1排出口と前記導入部とは、前記第1開口の前記第1方向における両端に位置している、請求項3から17のいずれかに記載のバイオセンサ。
  19. 前記カバー基板は前記スペーサ基板の前記第1開口と連通する第1排出口と前記第2開口と連通する第2排出口を有し、
    前記第1排出口と前記導入部とは、前記第1開口の前記第1方向における両端に位置し、
    前記第2排出口と前記導入部とは、前記第2開口の前記第1方向における両端に位置している、請求項17に記載のバイオセンサ。
  20. 前記第1試薬層は、前記被検体由来の同一物質と反応する請求項1から19のいずれかに記載のバイオセンサ。
  21. 前記被検体は、赤血球から分離されたヘモグロビンを含み、
    前記ヘモグロビンはヘモグロビンA1cを含み、
    前記第1試薬は、前記ヘモグロビンA1cまたは前記ヘモグロビンA1cに由来する物質と特異的に反応する、請求項1から20のいずれかに記載のバイオセンサ。
  22. 前記被検体は、赤血球から分離されたヘモグロビンを含み、
    前記ヘモグロビンはヘモグロビンA1cを含み、
    前記第1試薬は、前記ヘモグロビンA1cまたは前記ヘモグロビンA1cに由来する物質と特異的に反応し、
    前記第2試薬は前記ヘモグロビンと反応する、請求項17または19に記載のバイオセンサ。
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