JP7074661B2 - 融合遺伝子を捕捉するためのロックド核酸 - Google Patents

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Description

相互参照
本出願は、2015年7月21日に出願された米国仮特許出願番号第62/195,280号に基づく利益を主張しており、この仮特許出願は、全体が参考として本明細書中に援用される。
背景
遺伝子融合事象は、ゲノム中で少なくとも2つの遺伝子のそれまでは別個であった部分を一緒にする染色体再編成である。遺伝子融合事象の結果、がん融合遺伝子が生じる恐れがあり、この場合、2つまたはそれよりも多くの遺伝子の異常な並置が、融合タンパク質をコードする場合、または1つの遺伝子の調節エレメントが、がん遺伝子の異常な発現を駆動する場合がある。このようながん融合遺伝子を検出するのが、困難である場合がある。切断点断片が、切断点を含有しない断片と同じ程度でプローブにハイブリダイズする可能性は低い。したがって、切断点断片を濃縮するためのハイブリダイゼーションの方法は、効力を発揮しない恐れがある。
融合遺伝子は、がん細胞中に見出される体細胞突然変異の形態である。このような融合遺伝子を検出する能力は、がんを診断し、モニターするのに有用である。
がん中に見出されることが公知の融合遺伝子として、例えば、以下のもの:結腸がん中のAPIP/SLC1A2、膵臓がん中のATG7/RAF1、星状細胞腫中のBCL6/RAF1、慢性骨髄性白血病におけるBCR-ABL、正中線癌(midline carcinoma)中のBRD4-NUT、血管肉腫中のCEP85L/ROS1、乳がん中のCLTC/VMP1、肺がん中のELM4-ALK、メラノーマ中のEWSR1/CREM、T細胞急性リンパ芽球性白血病におけるFAM133B/CDK6、低悪性度の星状細胞腫中の(7q34における)KIAA1549-BRAF、粘液性類表皮癌中のMECT1-MAML2、濾胞性甲状腺癌中のPAX8-PPARG、甲状腺乳頭癌中のRET-NTRK1、乳がん中のSEC16A-NOTCH1、低悪性度の星状細胞腫中の(3p25における)SRGAP3-RAF1、腎臓がん中のTFE3-TFEBを挙げることができる。
切断点は、遺伝子融合に関与する遺伝子中の多くの異なる場所で生じ得る。このような切断点は、遺伝子のある特定の部分にクラスター化し得る。
遺伝子融合を検出する1つの方法は、FISH(蛍光in situハイブリダイゼーション)による方法である。別の方法は、デオキシリボ核酸(DNA)配列決定による方法である。
要旨
本明細書では、がん融合遺伝子を検出し、特徴付けるために、切断点断片を濃縮する方法が必要であることが認識されている。
本開示は、融合遺伝子を検出する方法を提供し、これらの方法を使用して、疾患、例えばがんを検出することができる。本明細書では、疾患、例えばがんと関連がある場合がある融合遺伝子を検出し、特徴付ける等のために、切断点断片を濃縮するための方法を提供する。
ある態様では、本開示は、がんを有するかまたはがんを有することが疑われる対象に診断または治療の介入を提供するための方法であって、(a)対象からの無細胞核酸分子を含む生物学的試料を提供するステップと、(b)プローブ捕捉ポリヌクレオチドを生成するのに十分なハイブリダイゼーション条件下で、生物学的試料からの無細胞核酸分子をプローブセットと接触させるステップであって、このプローブセットが複数のポリヌクレオチドプローブを含み、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、(i)融合遺伝子との配列相補性、および(ii)融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドより大きい、融合遺伝子に対する親和性を有する、ステップと、(c)混合物からプローブ捕捉ポリヌクレオチドを単離して、融合遺伝子の切断点断片を含む単離ポリヌクレオチドが濃縮された試料を生成するステップと、(d)単離ポリヌクレオチドを配列決定して、配列を生成するステップと、(e)配列に基づいて、融合遺伝子の切断点を含むポリヌクレオチドを検出するステップと、(f)切断点断片の検出に基づいて、診断または治療のための介入を提供するステップとを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、1つまたは複数のロックド核酸(LNA)ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、複数のLNAヌクレオチドを含み、LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、30ヌクレオチド以下の間隔を置いている。一部の実施形態では、LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、15ヌクレオチド以下の間隔を置いている。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブの少なくともサブセットのそれぞれのヌクレオチドのうちの少なくとも50%が、ロックド核酸(LNA)ヌクレオチドである。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブの少なくともサブセットのそれぞれのヌクレオチドのうちの少なくとも75%が、ロックド核酸(LNA)ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドよりも少なくとも約1℃高い融解温度を有する。一部の実施形態では、融解温度が、少なくとも約10℃より高い。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドよりも少なくとも約2%高い融解温度を有する。一部の実施形態では、融解温度が、少なくとも約10%より高い。
一部の実施形態では、融合遺伝子が、がん融合遺伝子である。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、図2A~図2Bの融合遺伝子の対の遺伝子または図3から選択される2つもしくはそれよりも多くの遺伝子間の融合遺伝子との配列相補性を有する。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子の切断点から500ヌクレオチド以下で離れた切断点領域との配列相補性を有する。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子中の切断点にわたる配列との配列相補性を有する。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、約500ヌクレオチド未満の長さを有する。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、約20~約200ヌクレオチドの間の長さを有する。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、約80~約160ヌクレオチドの間の長さを有する。
一部の実施形態では、切断点断片のそれぞれが、約140~180ヌクレオチドの間の長さを有する。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブが、固体支持体にカップリングされている。一部の実施形態では、プローブセットが、1つまたは複数の天然のポリヌクレオチドプローブを含む。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブが、融合遺伝子中に含まれる核酸配列の切断点領域にハイブリダイズする少なくとも1つのポリヌクレオチドプローブ、および融合遺伝子中に含まれる核酸配列の非切断点領域にハイブリダイズする少なくとも1つの天然のポリヌクレオチドプローブを含む。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子中に含まれる核酸配列の切断点領域の少なくとも50%のカバレッジを提供する。
一部の実施形態では、ステップ(d)が、単離ポリヌクレオチドに、明確に異なるバーコード配列を有するバーコードを含むタグを付着させ、タグ付き親ポリヌクレオチドを作り出すステップを含む。一部の実施形態では、この方法は、タグ付き親ポリヌクレオチドを増幅して、タグ付き子孫ポリヌクレオチドを生成するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、この方法は、(i)タグ付き子孫ポリヌクレオチドを配列決定して、配列リードを生成するステップであって、各配列リードが、バーコード配列と、単離ポリヌクレオチドのうちの所与の1つから誘導された配列とを含む、ステップと、(ii)少なくともバーコード配列に基づいて、配列リードをファミリーにグループ分けするステップとをさらに含む。
一部の実施形態では、この方法は、各ファミリー内でグループ分けされた配列リードを比較して、各ファミリーについてのコンセンサス配列を決定するステップであって、コンセンサス配列のそれぞれが、タグ付き親ポリヌクレオチド間で固有なポリヌクレオチドに対応する、ステップをさらに含む。
別の態様では、本開示は、融合遺伝子の切断点断片を捕捉するための方法であって、(a)融合遺伝子の切断点断片を含む無細胞核酸分子を含有するかまたは融合遺伝子の切断点断片を含む無細胞核酸分子を含有することが疑われる生物学的試料を提供するステップと、(b)生物学的試料を、ポリヌクレオチドプローブと、(i)ポリヌクレオチドプローブと切断点断片との間のハイブリダイゼーションを可能にして、混合物中にプローブ捕捉ポリヌクレオチドを提供するのに十分な条件であって、このポリヌクレオチドプローブが、切断点断片との配列相補性を有し;融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドより大きい、融合遺伝子に対する親和性を有する、条件、および(ii)混合物からのプローブ捕捉ポリヌクレオチドの濃縮または単離を可能にするのに十分な条件であって、ポリヌクレオチドプローブが、切断点断片との配列相補性を有する、条件下で接触させるステップとを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、ポリヌクレオチドプローブが、1つまたは複数のロックド核酸(LNA)ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドプローブが、複数のLNAヌクレオチドを含み、LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、30ヌクレオチド以下の間隔を置いている。一部の実施形態では、LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、15ヌクレオチド以下の間隔を置いている。
本開示の別の態様は、複数のポリヌクレオチドプローブを含むプローブセットであって、ポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、(i)無細胞核酸分子の一部としての融合遺伝子との配列相補性、および(ii)融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドより大きい、融合遺伝子に対する親和性を有する、プローブセットを提供する。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、プローブセットが、1つまたは複数の天然のポリヌクレオチドプローブをさらに含む。一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子中に含まれる核酸配列の切断点領域にハイブリダイズする少なくとも1つのポリヌクレオチドプローブ、および融合遺伝子中に含まれる核酸配列の非切断点領域にハイブリダイズする少なくとも1つの天然のポリヌクレオチドプローブを含む。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子中に含まれる核酸配列の切断点領域の少なくとも50%のカバレッジを提供する。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブが、融合遺伝子中の異なる遺伝子の一方または両方の部分にハイブリダイズする。
一部の実施形態では、プローブセットが、固体支持体をさらに含み、複数のポリヌクレオチドプローブが、固体支持体にカップリングされている。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子と相補的な配列を有し、未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドよりも少なくとも約1℃高い融解温度を有する。一部の実施形態では、融解温度が、少なくとも約10℃より高い。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドよりも少なくとも約2%高い融解温度を有する。一部の実施形態では、融解温度が、少なくとも約10%より高い。
一部の実施形態では、融合遺伝子が、がん融合遺伝子である。
一部の実施形態では、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、図2A~図2Bの融合遺伝子の対の遺伝子または図3から選択される2つもしくはそれよりも多くの遺伝子間の融合遺伝子との配列相補性を有する。
別の態様では、本明細書では、無細胞核酸分子中の融合遺伝子と関連がある核酸配列に特異的にハイブリダイズするように構成されている配列を含む、高い親和性のポリヌクレオチドを開示する。
別の態様では、本明細書にでは、融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されている、高い親和性のポリヌクレオチドを開示する。一実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、天然のヌクレオチドのみを含む、同じ配列を有するポリヌクレオチドよりも少なくとも1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、10℃、15℃または20℃のいずれかだけ高い融解温度を有する。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、天然のヌクレオチドのみを含む、同じ配列を有するポリヌクレオチドよりも少なくとも2%、4%、6%、8%または10%のいずれかだけ高い融解温度を有する。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、がん融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されている。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、図2A~図2Bの融合遺伝子の対の遺伝子または図3から選択される少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個もしくはそれよりも多くのいずれかの数の遺伝子間の融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されている。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、融合遺伝子の切断点から500ヌクレオチド以下で離れた切断点領域内でハイブリダイズするように構成されている。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、融合遺伝子中の切断点にわたりハイブリダイズするように構成されている。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、約500ヌクレオチド未満の長さ、約20~約200ヌクレオチドの間の長さ、または約80~約160ヌクレオチドの間の長さを有する。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、複数のロックド核酸(LNA)ヌクレオチドを含み、LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、30、20、15、10または5ヌクレオチド以下の間隔を置いている。別の実施形態では、ポリヌクレオチド中の100%の、あるいは少なくとも90%、75%、50%、20%、10%または5%もしくは1%のいずれかの%のヌクレオチドが、ロックド核酸ヌクレオチドである。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、融合遺伝子のヌクレオチド配列に完全または実質的に相補的なヌクレオチド配列を有する。
別の態様では、本開示は、融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されている、高い親和性のポリヌクレオチドを含む、高い親和性のポリヌクレオチドプローブを提供する。一実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む。別の実施形態では、プローブが、検出可能な標識、結合性部分または固体支持体から選択される機能性を含む。別の実施形態では、プローブが、融合遺伝子の切断点断片にハイブリダイズするように構成されている。別の実施形態では、切断点断片が、約140~約180ヌクレオチドの間の長さを有する。別の実施形態では、この断片が、無細胞デオキシリボ核酸(DNA)またはゲノムDNAである。別の実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、固体支持体に結合している。
別の態様では、本開示は、複数のポリヌクレオチドプローブを含むプローブセットであって、各プローブが、融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されており、1つまたは複数の高い親和性のポリヌクレオチドプローブを含む、プローブセットを提供する。一実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む。別の実施形態では、このセットが、1つまたは複数の天然のポリヌクレオチドプローブを含む。別の実施形態では、プローブセットが、融合遺伝子に関与する遺伝子の切断点領域に特異的にハイブリダイズする、少なくとも1つの高い親和性のポリヌクレオチドプローブ、および融合遺伝子に関与する遺伝子の非切断点領域にハイブリダイズする、少なくとも1つの天然のポリヌクレオチドプローブを含む。別の実施形態では、プローブセット中の1つまたは複数の高い親和性のポリヌクレオチドプローブが、融合遺伝子に関与する遺伝子の切断点領域の少なくとも50%(例えば、少なくとも0.5×~5×)のカバレッジを提供する。別の実施形態では、プローブが、融合遺伝子中の異なる遺伝子の一方または両方の部分にハイブリダイズする。別の実施形態では、プローブセットが、オリゴヌクレオチドのチップとして構成されている。別の実施形態では、標的配列が、高い親和性のポリヌクレオチドプローブおよび標準的な親和性のポリヌクレオチドプローブの両方により標的にされる。
別の態様では、本開示は、複数のプローブセットを含むキットであって、各プローブセットが、異なる遺伝子に特異的にハイブリダイズし、プローブセットのうちの少なくとも1つが、本開示のプローブセットである、キットを提供する。一実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む。
別の態様では、本開示は、融合遺伝子の切断点断片を捕捉するための方法であって、切断点断片を、高い親和性のポリヌクレオチドプローブと、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で接触させるステップと、ハイブリダイゼーションさせるステップとを含み、ポリヌクレオチドプローブが、固体支持体に結合しており、ポリヌクレオチドプローブが、切断点断片のヌクレオチド配列に実質的または完全に相補的であるヌクレオチド配列を有する、方法を提供する。一実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む。
別の態様では、本開示は、試料を、融合遺伝子の切断点を含むポリヌクレオチドについて濃縮するための方法であって、a)ハイブリダイゼーション条件下で、請求項20に記載のプローブセットをポリヌクレオチドの混合物と接触させて、プローブ捕捉ポリヌクレオチドを生成するステップと、b)混合物からプローブ捕捉ポリヌクレオチドを単離して、融合遺伝子の切断点断片を含むポリヌクレオチドが濃縮された試料を生成するステップとを含む方法を提供する。一実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む。別の実施形態では、ポリヌクレオチドが、無細胞DNAまたは断片化されたゲノムDNAを含む。別の実施形態では、この方法は、プローブから捕捉ポリヌクレオチドを単離するステップをさらに含む。別の実施形態では、この方法は、単離ポリヌクレオチドを配列決定するステップをさらに含む。
別の態様では、本開示は、対象におけるがんを診断する方法であって、a)対象からのポリヌクレオチドを含む試料を提供するステップと、b)ハイブリダイゼーション条件下で、試料からの無細胞DNA(cfDNA)を請求項20に記載のプローブセットと、接触させて、プローブ捕捉ポリヌクレオチドを生成するステップと、c)混合物からプローブ捕捉ポリヌクレオチドを単離して、融合遺伝子の切断点断片を含むポリヌクレオチドが濃縮された試料を生成するステップと、d)単離ポリヌクレオチドを配列決定して、配列を生成するステップと、e)配列に基づいて、融合遺伝子の切断点を含むポリヌクレオチドを検出するステップと、f)切断点断片の検出に基づいて、がんを診断するステップとを含む方法を提供する。一実施形態では、高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む。
本開示の別の態様は、1つまたは複数のコンピュータプロセッサにより実行されると、上記または本明細書の他の箇所の方法のうちのいずれかを実行する、機械により実行可能なコードを含む非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。
本開示の別の態様は、1つまたは複数のコンピュータプロセッサ、およびそれらにカップリングされた非一時的なコンピュータ可読媒体を含むシステムを提供する。非一時的なコンピュータ可読媒体が、1つまたは複数のコンピュータプロセッサにより実行されると、上記または本明細書の他の箇所の方法のうちのいずれかを実行する、機械により実行可能なコードを含む。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
がんを有するかまたはがんを有することが疑われる対象に診断または治療の介入を提供するための方法であって、
(a)対象からの無細胞核酸分子を含む生物学的試料を提供するステップと、
(b)プローブ捕捉ポリヌクレオチドを生成するのに十分なハイブリダイゼーション条件下で、前記生物学的試料からの前記無細胞核酸分子をプローブセットと接触させるステップであって、前記プローブセットが複数のポリヌクレオチドプローブを含み、前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、(i)融合遺伝子との配列相補性、および(ii)前記融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドより大きい、前記融合遺伝子に対する親和性を有する、ステップと、
(c)混合物から前記プローブ捕捉ポリヌクレオチドを単離して、前記融合遺伝子の切断点断片を含む単離ポリヌクレオチドが濃縮された試料を生成するステップと、
(d)前記単離ポリヌクレオチドを配列決定して、配列を生成するステップと、
(e)前記配列に基づいて、融合遺伝子の切断点を含むポリヌクレオチドを検出するステップと、
(f)切断点断片の前記検出に基づいて、前記診断または治療の介入を提供するステップと
を含む方法。
(項目2)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、1つまたは複数のロックド核酸(LNA)ヌクレオチドを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、複数のLNAヌクレオチドを含み、前記LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、30ヌクレオチド以下の間隔を置いている、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記LNAヌクレオチドのうちの前記少なくとも2つが、15ヌクレオチド以下の間隔を置いている、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記複数のポリヌクレオチドプローブの少なくともサブセットのそれぞれのヌクレオチドのうちの少なくとも50%が、ロックド核酸(LNA)ヌクレオチドである、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記複数のポリヌクレオチドプローブの少なくともサブセットのそれぞれのヌクレオチドのうちの少なくとも75%が、ロックド核酸(LNA)ヌクレオチドである、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有する前記ポリヌクレオチドよりも少なくとも約1℃高い融解温度を有する、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記融解温度が、少なくとも約10℃より高い、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有する前記ポリヌクレオチドよりも少なくとも約2%高い融解温度を有する、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記融解温度が、少なくとも約10%より高い、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記融合遺伝子が、がん融合遺伝子である、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、図2A~図2Bの融合遺伝子の対の遺伝子または図3から選択される2つもしくはそれよりも多くの遺伝子間の融合遺伝子との配列相補性を有する、項目1に記載の方法。
(項目13)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子の切断点から500ヌクレオチド以下で離れた切断点領域との配列相補性を有する、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子中の切断点にわたる配列との配列相補性を有する、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、約500ヌクレオチド未満の長さを有する、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、約20~約200ヌクレオチドの間の長さを有する、項目1に記載の方法。
(項目17)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、約80~約160ヌクレオチドの間の長さを有する、項目1に記載の方法。
(項目18)
前記切断点断片のそれぞれが、約140~180ヌクレオチドの間の長さを有する、項目1に記載の方法。
(項目19)
前記複数のポリヌクレオチドプローブが、固体支持体にカップリングされている、項目1に記載の方法。
(項目20)
前記プローブセットが、1つまたは複数の天然のポリヌクレオチドプローブを含む、項目1に記載の方法。
(項目21)
前記複数のポリヌクレオチドプローブが、前記融合遺伝子中に含まれる核酸配列の切断点領域にハイブリダイズする少なくとも1つのポリヌクレオチドプローブ、および前記融合遺伝子中に含まれる前記核酸配列の非切断点領域にハイブリダイズする少なくとも1つの天然のポリヌクレオチドプローブを含む、項目1に記載の方法。
(項目22)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子中に含まれる核酸配列の切断点領域の少なくとも50%のカバレッジを提供する、項目1に記載の方法。
(項目23)
ステップ(d)が、前記単離ポリヌクレオチドに、明確に異なるバーコード配列を有するバーコードを含むタグを付着させ、タグ付き親ポリヌクレオチドを作り出すことを含む、項目1に記載の方法。
(項目24)
前記タグ付き親ポリヌクレオチドを増幅して、タグ付き子孫ポリヌクレオチドを生成するステップをさらに含む、項目23に記載の方法。
(項目25)
(i)前記タグ付き子孫ポリヌクレオチドを配列決定して、配列リードを生成するステップであって、各配列リードが、バーコード配列と、前記単離ポリヌクレオチドのうちの所与の1つから誘導された配列とを含む、ステップと、(ii)少なくとも前記バーコード配列に基づいて、前記配列リードをファミリーにグループ分けするステップとをさらに含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
各ファミリー内にグループ分けされた前記配列リードを比較して、各ファミリーについてのコンセンサス配列を決定するステップであって、前記コンセンサス配列のそれぞれが、前記タグ付き親ポリヌクレオチド間で固有なポリヌクレオチドに対応する、ステップをさらに含む、項目25に記載の方法。
(項目27)
融合遺伝子の切断点断片を捕捉するための方法であって、
(a)前記融合遺伝子の前記切断点断片を含む無細胞核酸分子を含有するかまたは前記融合遺伝子の前記切断点断片を含む無細胞核酸分子を含有することが疑われる生物学的試料を提供するステップと、
(b)前記生物学的試料を、ポリヌクレオチドプローブと、
i.前記ポリヌクレオチドプローブと前記切断点断片との間のハイブリダイゼーションを可能にして、混合物中にプローブ捕捉ポリヌクレオチドを提供するのに十分な条件であって、前記ポリヌクレオチドプローブが、前記切断点断片との配列相補性を有し;前記融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドより大きい、前記融合遺伝子に対する親和性を有する、条件、および
ii.前記混合物からの前記プローブ捕捉ポリヌクレオチドの濃縮または単離を可能にするのに十分な条件であって、前記ポリヌクレオチドプローブが、前記切断点断片との配列相補性を有する、条件下で接触させるステップと
を含む方法。
(項目28)
前記ポリヌクレオチドプローブが、1つまたは複数のロックド核酸(LNA)ヌクレオチドを含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記ポリヌクレオチドプローブが、複数のLNAヌクレオチドを含み、前記LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、30ヌクレオチド以下の間隔を置いている、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記LNAヌクレオチドのうちの前記少なくとも2つが、15ヌクレオチド以下の間隔を置いている、項目29に記載の方法。
(項目31)
複数のポリヌクレオチドプローブを含むプローブセットであって、前記ポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、(i)無細胞核酸分子の一部としての融合遺伝子との配列相補性、および(ii)前記融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドより大きい、前記融合遺伝子に対する親和性を有する、プローブセット。
(項目32)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む、項目31に記載のプローブセット。
(項目33)
1つまたは複数の天然のポリヌクレオチドプローブをさらに含む、項目31に記載のプローブセット。
(項目34)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子中に含まれる核酸配列の切断点領域にハイブリダイズする少なくとも1つのポリヌクレオチドプローブ、および前記融合遺伝子中に含まれる前記核酸配列の非切断点領域にハイブリダイズする少なくとも1つの天然のポリヌクレオチドプローブを含む、項目31に記載のプローブセット。
(項目35)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子中に含まれる核酸配列の切断点領域の少なくとも50%のカバレッジを提供する、項目31に記載のプローブセット。
(項目36)
前記複数のポリヌクレオチドプローブが、前記融合遺伝子中の異なる遺伝子の一方または両方の部分にハイブリダイズする、項目31に記載のプローブセット。
(項目37)
固体支持体をさらに含み、前記複数のポリヌクレオチドプローブが、前記固体支持体にカップリングされている、項目31に記載のプローブセット。
(項目38)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有する前記ポリヌクレオチドよりも少なくとも約1℃高い融解温度を有する、項目31に記載のプローブセット。
(項目39)
前記融解温度が、少なくとも約10℃より高い、項目38に記載のプローブセット。
(項目40)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、前記融合遺伝子と相補的な配列を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有する前記ポリヌクレオチドよりも少なくとも約2%高い融解温度を有する、項目31に記載のプローブセット。
(項目41)
前記融解温度が、少なくとも約10%より高い、項目40に記載のプローブセット。
(項目42)
前記融合遺伝子が、がん融合遺伝子である、項目31に記載のプローブセット。
(項目43)
前記複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが、図2A~図2Bの融合遺伝子の対の遺伝子または図3から選択される2つもしくはそれよりも多くの遺伝子間の融合遺伝子との配列相補性を有する、項目31に記載のプローブセット。
(項目44)
無細胞核酸分子中の融合遺伝子と関連がある核酸配列に特異的にハイブリダイズするように構成されている配列を含む、高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目45)
融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されている、高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目46)
1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目47)
天然のヌクレオチドのみを含む、同じ配列を有するポリヌクレオチドよりも少なくとも1℃高い融解温度を有する、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目48)
天然のヌクレオチドのみを含む、同じ配列を有するポリヌクレオチドよりも少なくとも2%高い融解温度を有する、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目49)
がん融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目50)
図2A~図2Bの融合遺伝子の対の遺伝子または図3から選択される2つもしくはそれよりも多くの遺伝子間の融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目51)
前記融合遺伝子の切断点から500ヌクレオチド以下で離れた切断点領域内でハイブリダイズするように構成されている、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目52)
前記融合遺伝子中の切断点にわたりハイブリダイズするように構成されている、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目53)
約500ヌクレオチド未満の長さを有する、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目54)
複数のロックド核酸(LNA)ヌクレオチドをさらに含み、前記LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、30ヌクレオチド以下の間隔を置いている、項目46に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目55)
前記ポリヌクレオチド中の前記ヌクレオチドのうちの少なくとも1%が、ロックド核酸ヌクレオチドである、項目46に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目56)
前記融合遺伝子のヌクレオチド配列に完全または実質的に相補的なヌクレオチド配列を有する、項目45に記載の高い親和性のポリヌクレオチド。
(項目57)
融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されている、高い親和性のポリヌクレオチドを含む、高い親和性のポリヌクレオチドプローブ。
(項目58)
前記高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む、項目57に記載のプローブ。
(項目59)
検出可能な標識、結合性部分または固体支持体から選択される機能性をさらに含む、項目57に記載のプローブ。
(項目60)
前記高い親和性のポリヌクレオチドが、融合遺伝子の切断点断片にハイブリダイズするように構成されている、項目57に記載のプローブ。
(項目61)
前記切断点断片が、約140~約180ヌクレオチドの間の長さを有する、項目60に記載のプローブ。
(項目62)
前記切断点断片が、無細胞DNAまたはゲノムDNAである、項目60に記載のプローブ。
(項目63)
前記高い親和性のポリヌクレオチドが、固体支持体に結合している、項目57に記載のプローブ。
(項目64)
複数のポリヌクレオチドプローブを含むプローブセットであって、各プローブが、融合遺伝子に特異的にハイブリダイズするように構成されており、1つまたは複数の高い親和性のポリヌクレオチドプローブを含む、プローブセット。
(項目65)
前記高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む、項目64に記載のプローブセット。
(項目66)
1つまたは複数の天然のポリヌクレオチドプローブを含む、項目64に記載のプローブセット。
(項目67)
前記融合遺伝子に関与する遺伝子の切断点領域に特異的にハイブリダイズする、少なくとも1つの高い親和性のポリヌクレオチドプローブ、および前記融合遺伝子に関与する前記遺伝子の非切断点領域にハイブリダイズする、少なくとも1つの天然のポリヌクレオチドプローブをさらに含む、項目64に記載のプローブセット。
(項目68)
前記プローブセット中の前記1つまたは複数の高い親和性のポリヌクレオチドプローブが、前記融合遺伝子に関与する遺伝子の切断点領域の少なくとも50%(少なくとも0.5×~5×)のカバレッジを提供する、項目64に記載のプローブセット。
(項目69)
前記ポリヌクレオチドプローブが、前記融合遺伝子中の異なる遺伝子の一方または両方の部分にハイブリダイズする、項目64に記載のプローブセット。
(項目70)
オリゴヌクレオチドのチップとして構成されている、項目64に記載のプローブセット。
(項目71)
標的配列が、高い親和性のポリヌクレオチドプローブおよび標準的な親和性のポリヌクレオチドプローブの両方により標的にされる、項目64に記載のプローブセット。
(項目72)
複数のプローブセットを含むキットであって、各プローブセットが、異なる遺伝子に特異的にハイブリダイズし、前記プローブセットのうちの少なくとも1つが、項目64に記載のプローブセットである、キット。
(項目73)
前記高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む、項目72に記載のキット。
(項目74)
融合遺伝子の切断点断片を捕捉するための方法であって、前記切断点断片を、高い親和性のポリヌクレオチドプローブと、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で接触させるステップと、ハイブリダイゼーションさせるステップとを含み、前記ポリヌクレオチドプローブが、固体支持体に結合しており、前記ポリヌクレオチドプローブが、前記切断点断片のヌクレオチド配列に実質的または完全に相補的であるヌクレオチド配列を有する、方法。
(項目75)
前記高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む、項目74に記載の方法。
(項目76)
試料を、融合遺伝子の切断点を含むポリヌクレオチドについて濃縮するための方法であって、
(a)ハイブリダイゼーション条件下で、項目64に記載のプローブセットをポリヌクレオチドの混合物と接触させて、プローブ捕捉ポリヌクレオチドを生成するステップと、(b)前記混合物から前記プローブ捕捉ポリヌクレオチドを単離して、前記融合遺伝子の切断点断片を含むポリヌクレオチドが濃縮された試料を生成するステップと
を含む方法。
(項目77)
前記高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む、項目76に記載の方法。
(項目78)
前記ポリヌクレオチドが、無細胞DNAまたは断片化されたゲノムDNAを含む、項目76に記載の方法。
(項目79)
前記プローブから捕捉ポリヌクレオチドを単離するステップをさらに含む、項目76に記載の方法。
(項目80)
前記単離ポリヌクレオチドを配列決定するステップをさらに含む、項目76に記載の方法。
(項目81)
対象におけるがんを診断する方法であって、
(a)対象からのポリヌクレオチドを含む試料を提供するステップと、
(b)ハイブリダイゼーション条件下で、前記試料に由来する無細胞デオキシリボ核酸を項目64に記載のプローブセットと接触させて、プローブ捕捉ポリヌクレオチドを生成するステップと、
(c)前記混合物から前記プローブ捕捉ポリヌクレオチドを単離して、前記融合遺伝子の切断点断片を含むポリヌクレオチドが濃縮された試料を生成するステップと、
(d)前記単離ポリヌクレオチドを配列決定して、配列を生成するステップと、
(e)前記配列に基づいて、融合遺伝子の切断点を含むポリヌクレオチドを検出するステップと、
(f)切断点断片の前記検出に基づいて、がんを診断するステップと
を含む方法。
(項目82)
前記高い親和性のポリヌクレオチドが、1つまたは複数のロックド核酸ヌクレオチドを含む、項目81に記載の方法。
本開示の追加の態様および利点が、以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになるであろうが、ここでは、本開示の例示的な実施形態を示し、記載するに過ぎない。本開示のその他のおよび異なる実施形態が可能であり、本開示のいくつかの詳細から、多様な明らかな点において、改変形態が可能になり、それらは全て、本開示から逸脱しないことが理解されるであろう。したがって、図面および説明は、本質的に例証のためであり、制限するためではないとみなすべきである。
参照による組込み
本明細書で言及する刊行物、特許および特許出願は全て、あたかもそれぞれ個々の刊行物、特許または特許出願が参照により組み込まれていることが具体的かつ個々に示されているかのごとく、参照により本明細書に組み込まれている。
添付の特許請求の範囲において、本発明の新規の特徴が入念に記載されている。本発明の原理を利用する例示的な実施形態を記載する以下の詳細な説明および付随する図面(本明細書では「図(Figure)」および「図(FIG)」とも記載される)を参照することによって、本発明の特徴および利点がより良好に理解されるであろう。
図1は、融合遺伝子に由来する切断点断片、および標準的なプローブ捕捉プロトコールにおけるこのような断片の喪失を示す。
図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。 図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。 図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。 図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。 図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。 図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。 図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。 図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。 図2Aは、がん融合遺伝子の対のリストを提供する。図2Bは、がん融合遺伝子の対の別のリストを提供する。
図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。 図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。 図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。 図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。 図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。 図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。 図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。 図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。 図3は、がん融合遺伝子中で検出される遺伝子のリストを提供する。
図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。 図4A~図4Uは、がん融合遺伝子の対についての例示的な切断点を提供する。
図5Aおよび図5Bは、プローブおよび/またはポリヌクレオチドについての種々のカバレッジ深度およびタイル化を示す。
図6A~図6Dは、高い親和性のプローブ配列のサブセットと標準的な親和性のプローブ配列のサブセットとの種々の例示的な混合物を示す。
図7は、遺伝子再編成に関与する4つの遺伝子、すなわち、ALK、NKRT1、RETおよびROS1を含む、64個の遺伝子のパネルを示す。
図8は、より深いカバレッジのために標的にできるALK遺伝子の8つのゲノム領域を示す。
図9は、本明細書で提供する方法を実行するようにプログラムされているか、またはそれ以外の方法で構成されているコンピュータ制御システムを示す。
詳細な説明
本明細書では、本発明の多様な実施形態を示し、記載しているが、このような実施形態は、例として提供されているに過ぎないことが当業者には明らかである。当業者であれば、多数の変更形態、変化形態および置換形態を、本発明から逸脱することなく思い付くことができる。本明細書に記載する本発明の実施形態に対する多様な代替形態を利用することができることを理解すべきである。
I.定義
「高い親和性のポリヌクレオチド」は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つの化学的改変を含むポリヌクレオチドを指し、こうした化学的改変は、ハイブリダイゼーション反応において、ポリヌクレオチドに、そのようには改変されていない同じ配列のポリヌクレオチドと比較して、より高い融解温度をもたらす。実施形態では、より高い融解温度は、少なくとも1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、10℃、15℃または20℃のいずれかだけより高い温度であり得る。ポリヌクレオチドは、1つまたは複数のヌクレオチド類似体、すなわち、LNAヌクレオチドを含むことができる。
「ロックド核酸」(「LNA」)(時には、「アクセス不能なRNA(inaccessible RNA)」と呼ばれている)は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つのロックド核酸(LNA)ヌクレオチドを含む、高い親和性のポリヌクレオチドを指す。
「ロックド核酸ヌクレオチド」(「LNAヌクレオチド」)は、本明細書で使用する場合、改変RNAヌクレオチドを指し、こうした改変RNAヌクレオチドは、ハイブリダイゼーションの間に、ポリヌクレオチドに、改変RNAヌクレオチドの代わりに天然のリボヌクレオチドを有することによってだけLNAとは異なるポリヌクレオチドと比較した場合、より高い熱力学的安定性をもたらす。ある特定の実施形態では、改変RNAヌクレオチドのリボース部分を、2’酸素と4’炭素とを接続する余分な架橋を用いて改変する。
LNAヌクレオチドは、RNAの2’Oと4’Cとの間に、LNAとその相補体との間の二重鎖の熱力学的安定性を増加させる、任意のタイプの余分な架橋を含むことができる。場合によっては、BNAにおいて、2’酸素と4’炭素とを、メチレン基により架橋させる。場合によっては、2’-O,4’-C-エチレン架橋核酸(ENA)において、2’酸素と4’炭素とを、エチレン基により架橋させる。BNAのその他の例として、これらに限定されないが、2’,4’-BNANC[NH]、2’,4’-BNANC[NMe]、および2’,4’-BNANC[NBn]を挙げることができる。
「架橋核酸」(「BNA」)は、2’-O,4’-C-メチレン改変核酸を指す。
同様に、その他の2’O改変ヌクレオチド、例えば2’O-Meも、より高い安定性を示す。
「融合遺伝子」は、本明細書で使用する場合、ゲノム中の少なくとも2つの異なる遺伝子のそれまでは別個であった部分を一緒にする染色体再編成(反転、欠失、トランスロケーション)の結果生じる遺伝子を指す。
「がん融合遺伝子」は、本明細書で使用する場合、がん細胞中の体細胞突然変異の結果生じる融合遺伝子を指す。
「切断点」は、本明細書で使用する場合、そこで2つの異なる遺伝子の部分が融合する、融合遺伝子中のヌクレオチドの位置を指す。
「切断点領域」は、本明細書で使用する場合、そこで切断点が生じ得る、遺伝子融合に関与することができる遺伝子の領域を指す。
融合遺伝子の「切断点断片」は、本明細書で使用する場合、融合遺伝子を作り上げる2つの異なる遺伝子に由来する配列を含む、融合遺伝子の断片を指す。
「プローブ」は、本明細書で使用する場合、機能性を含むポリヌクレオチドを指す。機能性は、検出可能な標識(蛍光)、結合性部分(ビオチン)、または固体支持体(磁気的に引き付ける粒子、もしくはチップ)であり得る。
「天然のポリヌクレオチド」または「天然のオリゴヌクレオチド」は、本明細書で使用する場合、プローブ中のヌクレオチドの全部が天然のヌクレオチドであるポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドを指す。
「相補性」は、核酸が、別の核酸配列と、従来のワトソン-クリック型またはその他の従来とは異なる型のいずれかにより、水素結合を形成する能力を指す。パーセント相補性は、第2の核酸配列と、水素結合を形成すること(ワトソン-クリック塩基対形成)ができる、核酸分子中の残基のパーセンテージを示す(10個の残基のうちの5、6、7、8、9、10個が水素結合を形成する場合はそれぞれ、50%、60%、70%、80%、90%および100%相補的である)。「完全に相補的」は、核酸配列の連続する残基が全部、第2の核酸配列中の同じ数の連続する残基と水素結合することを意味する。
「実質的に相補的」は、本明細書で使用する場合、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50個もしくはそれよりも多くのヌクレオチドの領域にわたる少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%もしくは100%のいずれかである相補性の程度を指すか、またはストリンジェントな条件下でハイブリダイズする2つの核酸を指す。配列同一性、例えばパーセント相補性を評価するための配列同一性は、任意の適切な整列アルゴリズムにより測定することができ、それらとして、これらに限定されないが、Needleman-Wunschのアルゴリズム(例えば、任意選択で、デフォルト設定を用いる、world wide webサイト:ebi.ac.uk/Tools/psa/emboss_needle/nucleotide.htmlにおいて入手可能なEMBOSSのNeedleアライナーを参照されたい)、BLASTアルゴリズム(例えば、任意選択で、デフォルト設定を用いる、blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgiにおいて入手可能なBLAST整列ツールを参照されたい)、またはSmith-Watermanアルゴリズム(例えば、任意選択で、デフォルト設定を用いる、world wide webサイト:ebi.ac.uk/Tools/psa/emboss_water/nucleotide.htmlにおいて入手可能なEMBOSSのWaterアライナーを参照されたい)が挙げられる。デフォルトパラメータを含めた、選ばれたアルゴリズムの任意の適切なパラメータを使用して、最適な整列を評価することができる。
「ハイブリダイゼーション」は、1つまたは複数のポリヌクレオチドが反応して、ヌクレオチド残基の塩基間の水素結合を介して安定化する複合体を形成する反応を指す。塩基の相補性に従うワトソンクリック塩基対形成、フーグスティーン結合または任意のその他の配列に特異的な様式により、水素結合が生じ得る。複合体は、二重鎖構造を形成する2つの鎖、複数鎖複合体を形成する3つもしくはそれよりも多くの鎖、単一の自己ハイブリダイズする鎖、またはこれらの任意の組合せを含むことができる。ハイブリダイゼーション反応は、より広範なプロセスにおけるステップ、例えばPCRの開始、またはポリヌクレオチドのエンドヌクレアーゼによる酵素切断の構成要素となり得る。第1の配列に相補的である第2の配列を、第1の配列の「相補体」と呼ぶ。用語「ハイブリダイズ可能な」は、ポリヌクレオチドに適用する場合、ポリヌクレオチドが、ハイブリダイゼーション反応において、ヌクレオチド残基の塩基間の水素結合を介して安定化する複合体を形成する能力を指す。
「特異的にハイブリダイズする」または「特異的にハイブリダイズすること」または「特異的なハイブリダイゼーション」は、50%のホルムアミド、5×のSSCおよび1%のSDSにて42℃で、または5×のSSCおよび1%のSDSにて65℃でインキュベートして、0.2×のSSCおよび0.1%のSDS中、65℃で洗浄する条件下で、2つのポリヌクレオチド間で安定な二重鎖を形成することを指す。
用語「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、ポリヌクレオチドが、その標的サブ配列に優先的にハイブリダイズし、その他の配列には、より低い程度でハイブリダイズするかまたは全くハイブリダイズしない条件を指す。核酸のハイブリダイゼーションの実験の文脈における「ストリンジェントなハイブリダイゼーション」は、配列依存性であり、異なる環境パラメータ下では異なる。Tijssen(1993年)Laboratory Techniques inBiochemistry and Molecular Biology--Hybridization with Nucleic Acid Probes、第1部第2章、「Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleicacid probe assays」、Elsevier、NewYorkに、核酸のハイブリダイゼーションに対する広範なガイドが見出される。
一般に、極めてストリンジェントなハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、熱融解点(Tm)が、定義されたイオン強度およびpHにおける特異的な配列についてのTmよりも約5℃低くなるように選択される。Tmは、(定義されたイオン強度およびpH下で)標的配列のうちの50%が、完全に一致するプローブにハイブリダイズする温度である。非常にストリンジェントな条件は、特定のプローブについてのTmに等しくなるように選択される。
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、水、緩衝液(pH6~9またはpH7~8のリン酸、トリス、SSPEまたはSSC緩衝液)、塩(ナトリウムまたはカリウム)、および変性剤(SDS、ホルムアミドまたはtween)を含む緩衝液、ならびに37℃~70℃、60℃~65℃の温度を含む。
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例は、100個よりも多くの相補的な残基を有する相補的な核酸のハイブリダイゼーションを、サザンブロットまたはノーザンブロットにおけるフィルター上で行う場合、1mgのヘパリンを有する50%ホルマリン、42℃におけるハイブリダイゼーションの一晩の実施である。極めてストリンジェントな洗浄条件の例は、0.15MのNaCl、72℃、約15分間である。ストリンジェントな洗浄条件の例は、0.2×のSSCによる65℃での15分間の洗浄である(SSC緩衝液の説明については、Sambrookらを参照されたい)。しばしば、バックグランドのプローブのシグナルを除去するために、低いストリンジェンシーの洗浄が、高いストリンジェンシーの洗浄に先行する。100個よりも多くのヌクレオチドの二重鎖のための中程度のストリンジェンシーの洗浄の例は、1×のSSC、45℃、15分間である。例えば、100個よりも多くのヌクレオチドの二重鎖のための低いストリンジェンシーの洗浄の例は、4~6×のSSC、40℃、15分間である。一般に、特定のハイブリダイゼーションアッセイにおいて、ノイズに対するシグナルの比が、無関係のプローブについて観察される比よりも2×(またはそれよりも)高い場合に、特異的なハイブリダイゼーションの検出であることが示される。
II.概説
本明細書では、1つまたは複数の融合遺伝子を含むポリヌクレオチドを検出するための組成物および方法を提供する。ポリヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(DNA)であり得る。本明細書で提供する組成物および方法は、不均一なポリヌクレオチドの試料、例えば無細胞DNA(「cfDNA」)中の融合遺伝子を、高い感度で検出することができる。
がん細胞を含めた、細胞に由来するDNAは、血液中に無細胞DNAの形態で排出され得る。無細胞DNAは平均して、約160ヌクレオチドの長さを有する。いずれのゲノムの遺伝子座についても、断片化はあらかじめ特定される点において生じるわけではないので、試料中に、遺伝子座にわたってタイル化する断片が存在し得る。
がんにおいて、ある特定の遺伝子は、一般に、その他の遺伝子との遺伝子融合に関与する。例えば、がんにおいては、EML4遺伝子およびALK遺伝子が一般に、遺伝子融合を相互に受ける。融合に関与する各遺伝子の切断点が、それぞれの遺伝子中の切断点領域(「ホットスポット」)に存在し得る。これらの融合遺伝子を含有する細胞が死滅すると、それらのDNAが、血液中にcfDNAの形態で排出される。図1に示すように、切断点にマッピングされる断片中の位置は、断片中のどこか、すなわち、5’末端付近、中央、または3’末端付近で生じ得る。したがって、cfDNAポリヌクレオチドは、融合に関与するいずれかの遺伝子に由来する非常に短いヌクレオチド配列または非常に長いヌクレオチド配列を有し得る。
ある特定のDNA配列決定方法は、配列の捕捉を使用して、目的の配列について濃縮する。典型的には、配列の捕捉に、目的の配列にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブの使用が関与する。プローブセットの戦略には、目的の領域にわたってプローブをタイル化することが関与し得る。このようなプローブは、約120塩基長であり得る。プローブセットは、約2×の深度を有し得る。配列の捕捉の有効性は、プローブの配列に相補的(またはほぼ相補的)である標的分子中の配列の長さに一部依存する。
しかし、融合遺伝子の場合、切断点にマッピングされるポリヌクレオチドは、ハイブリダイゼーションおよび捕捉にとって最適な配列よりも短い、標的遺伝子に由来する配列を含有し得る。例えば、ALK-EML4の融合に関与する融合体にマッピングされるcfDNA断片は、例えば、ALK遺伝子の150ヌクレオチドの配列、100ヌクレオチドの配列、50ヌクレオチドの配列、25ヌクレオチドの配列または10ヌクレオチドの配列を有し得る。この場合、cfDNA断片が、より短いALK配列を有するならば、ポリヌクレオチドを捕捉する確率は、ALKのプローブに完全に相補的な配列を有するポリヌクレオチドを捕捉する確率よりも低い。配列の捕捉が、多くの異なる遺伝子に由来する配列を標的化するマルチプレックスである場合には、この問題はより深刻である。
本明細書では、融合遺伝子中の切断点にマッピングされるポリヌクレオチド断片を捕捉するための材料および方法を提供する。このようなポリヌクレオチドを、高い親和性のポリヌクレオチドプローブ、すなわち、このようなロックド核酸を使用して捕捉する。このようなプローブは、天然のヌクレオチドから作製された、同じ配列のプローブよりも高い融解温度を有する。結果として、それらは、同じ試料から、より高い収率の捕捉産物を生成する。
このようなプローブを、融合遺伝子および非融合遺伝子の両方を標的化するプローブセット中に含めることができる。このようにして、天然のヌクレオチドから作製されたプローブのみを使用して捕捉した集団と比較して、捕捉ポリヌクレオチドは、融合遺伝子を含むヌクレオチドが濃縮されている。
例示的なプローブセットは、例えば、LNAプローブのサブセットを含有することができる。LNAプローブを、融合遺伝子に関与する遺伝子の切断点領域にわたってタイル化するように構成することができる。
LNAプローブ中の全てのヌクレオチドが、LNAヌクレオチドであり得る。代わって、ヌクレオチドの一部が、LNAヌクレオチドであってもよい。ある特定の実施形態では、LNAヌクレオチドは、間隔を置いて離れた所定の数のヌクレオチドであり得る。
本発明は、核酸断片を含有する試料を、遺伝子融合事象を含有する核酸断片について濃縮するために使用することができる、高い親和性のポリヌクレオチドを提供する。これらの高い親和性のポリヌクレオチドは、LNAヌクレオチドを含有することができる。標準的なヌクレオチドをLNAヌクレオチドで置換することによって、高い親和性のポリヌクレオチドの融解温度を増加させ、それにより、高い親和性のポリヌクレオチドと融合遺伝子を含有する核酸断片との間の二重鎖の安定性を増加させることができる。
遺伝子融合は、健常細胞からの新生物(腫瘍または腺腫)の発生と関連があり、場合によっては、それに寄与する恐れもある。これらの遺伝子融合事象の検出は、患者中の新生物の存在を検出および/またはモニターするのに有用なアプローチを提供することができる。しかし、切断点断片は、遺伝子のうちの一方だけに由来する配列を含む、類似の長さの核酸断片よりも、切断点の端部にあるいずれかの遺伝子から誘導された、少ない配列を有している。このために、しばしば、切断点断片は、遺伝子プローブまたは遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドのうちのより小さなセクションに結合することのみが可能である。ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件が、完全長またはほぼ完全長の結合について最適化されている場合には、切断点を含有する核酸断片は、不十分な親和性でハイブリダイズする場合があり、この断片を失う恐れがある(図1を参照されたい)。さらに、遺伝子融合事象を受けている細胞および遺伝子融合事象を受けていない細胞に由来する核酸断片を含有する不均一な試料においては、遺伝子融合事象を受けていない細胞に由来する核酸断片は、遺伝子プローブまたは遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドにより安定に結合し、切断点を含有する核酸断片のハイブリダイゼーションを競合的に阻害することもできる。
腫瘍に由来する核酸を、無細胞体液中に見出すことができる。新生物を検出するために、このような無細胞体液から得られた、腫瘍に由来する核酸を、融合遺伝子を含有する核酸断片についてアッセイすることができる。無細胞体液が、少量の腫瘍に由来する核酸を含有する恐れがあり、腫瘍に由来する核酸は、健常組織に由来する核酸と混成になっている場合がある。本開示はまた、無細胞体液に由来する核酸から得られる融合遺伝子を含有する核酸断片について濃縮するためのアプローチも提供する。
III.試験試料
A.対象のタイプ
対象、例えば、がんを発症するリスクを有する患者から、試料を収集する。対象は、がんについての公知のリスク因子を有さない患者であり得る。対象は、がんについてのリスク因子が唯一、年齢および/または性別である患者であり得る。場合によっては、対象は、がんについての公知のリスク因子、例えば、喫煙またはがんの家族の病歴を有することもある。場合によっては、対象は、がんの症状を示す患者であることもある。
その他の対象は、大腸内視鏡検査または画像診断により、これまでに検出されている新生物を有する患者であり得る。治療コースまたは療法を推奨するために、これまでに検出された新生物を有する患者に由来する試料を、切断点を含有する核酸断片についてアッセイすることができる。患者が受けている治療または療法の有効性を決定するために、新生物を有する患者に由来する試料を、切断点を含有する核酸断片についてアッセイすることができる。
その他の対象は、新生物を有し、それがこれまでに検出されたことがあるが、新生物は最早検出可能でない患者(小康状態のまたは疾患の証拠を有さない患者)であり得る。新生物の再発または再出現を検出するために、新生物が最早検出可能でない患者に由来する試料を、切断点を含有する核酸断片についてアッセイすることができる。
その他の対象は、がんの家族歴を有する女性であり得、この場合、家族性のがんに関与する遺伝子の欠陥が、融合遺伝子であることが公知であるかまたは疑われる。場合によっては、がんの家族の病歴を有する女性は、妊娠中であり、体内の胎児が融合遺伝子を有するかどうか決定することを望むこともある。場合によっては、このような対象から得られる胎児核酸を含有する試料を、遺伝子融合事象についてアッセイこともできる。
B.試料のタイプ
試料は、多様な供給源から抽出された核酸であり得る。核酸は、これらに限定されないが、ゲノムDNA、RNA、ミトコンドリアDNA、胎児DNAおよびmiRNAであり得る。
試料を、無細胞核酸を含有する多様な体液から抽出することができ、それらとして、これらに限定されないが、血液、血清、血漿、硝子体、痰、尿、涙液、汗、唾液、精液、粘膜排泄物、粘液、脊髄液、羊水、リンパ液等が挙げられる。体液の収集は、多様な技法を使用して達成することができる。場合によっては、収集は、シリンジを使用する、対象からの体液の吸引を含むこともできる。その他の場合には、収集は、ピペッティングするかまたは直接収集して、液体を収集槽中に得ることを含むことがある。
体液の収集の後に、多様な技法を使用して、無細胞核酸を単離および抽出することができる。場合によっては、市販されているキット、例えばQiagen Qiamp(登録商標)Circulating Nucleic Acidキットのプロトコールを使用して、無細胞核酸を、単離、抽出および調製することもできる。その他の例では、Qiagen Qubit(商標)dsDNA HSアッセイキットのプロトコール、Agilent(商標)DNA1000キット、またはTruSeq(商標)Sequencing Library Preparation;低スループット(LT)プロトコールを使用して、核酸を定量化することができる。無細胞核酸の起源は、(妊娠中の対象から採取した液体を介する)胎児であり得、または無細胞核酸は、対象自身の組織に由来し得る。無細胞核酸は、新生物(例えば、腫瘍または腺腫)に由来し得る。
一般に、無細胞核酸は、分配ステップにより体液から抽出され単離されるが、この分配ステップで、無細胞核酸が溶液中に存在する場合、それらが細胞や体液のその他の非溶解性の構成成分から分離される。分配は、これらに限定されないが、遠心分離または濾過等の技法を含むことができる。その他の場合には、細胞を、最初に無細胞核酸と分配させないが、むしろ溶解させる。1つの例では、インタクトな細胞のゲノムDNAを、選択的沈殿を通して分配する。DNAを含めた、無細胞核酸は、可溶性の状態を維持し得、これらを、不溶性のゲノムDNAから分離し、抽出することができる。一般に、緩衝液の添加、および種々のキットに特異的なその他の洗浄のステップの後に、イソプロパノール沈殿を使用して、核酸を沈殿させることができる。さらなる清浄化のステップ、例えばシリカに基づくカラムを使用して、混入物または塩を除去することもできる。一般的なステップを、具体的な適用例のために最適化することができる。例えば、非特異的なバルク担体の核酸を、反応全体を通して添加して、手順の、ある特定の態様、例えば収率を最適化することができる。
無細胞核酸は、最大500ヌクレオチドの長さ、最大400ヌクレオチドの長さ、最大300ヌクレオチドの長さ、最大250ヌクレオチドの長さ、最大225ヌクレオチドの長さ、最大200ヌクレオチドの長さ、最大190ヌクレオチドの長さ、最大180ヌクレオチドの長さ、最大170ヌクレオチドの長さ、最大160ヌクレオチドの長さ、最大150ヌクレオチドの長さ、最大140ヌクレオチドの長さ、最大130ヌクレオチドの長さ、最大120ヌクレオチドの長さ、最大110ヌクレオチドの長さ、または最大100ヌクレオチドの長さであり得る。
無細胞核酸は、少なくとも500ヌクレオチドの長さ、少なくとも400ヌクレオチドの長さ、少なくとも300ヌクレオチドの長さ、少なくとも250ヌクレオチドの長さ、少なくとも225ヌクレオチドの長さ、少なくとも200ヌクレオチドの長さ、少なくとも190ヌクレオチドの長さ、少なくとも180ヌクレオチドの長さ、少なくとも170ヌクレオチドの長さ、少なくとも160ヌクレオチドの長さ、少なくとも150ヌクレオチドの長さ、少なくとも140ヌクレオチドの長さ、少なくとも130ヌクレオチドの長さ、少なくとも120ヌクレオチドの長さ、少なくとも110ヌクレオチドの長さ、または少なくとも100ヌクレオチドの長さであり得る。特に、無細胞核酸は、140ヌクレオチドの長さ~180ヌクレオチドの長さの間であり得る。
対象から得られた組織から、試料を抽出することができる。試料は、腫瘍の生検であり得る。腫瘍の生検は、腫瘍と健常組織との混合物を含有する場合がある。腫瘍の生検を、ホルムアルデヒド固定し、パラフィン包埋することができる。腫瘍は、生検のうちの少なくとも0.1%、生検のうちの少なくとも0.2%、生検のうちの少なくとも0.5%、生検のうちの少なくとも0.7%、生検のうちの少なくとも1%、生検のうちの少なくとも2%、生検のうちの少なくとも3%、生検のうちの少なくとも4%、生検のうちの少なくとも5%、生検のうちの少なくとも10%、生検のうちの少なくとも15%、生検のうちの少なくとも20%、生検のうちの少なくとも25%、または生検のうちの少なくとも30%であり得る。試料は、健常組織から得られた生検であり得る。
組織から抽出した核酸は、最大10kbの長さ、最大7kbの長さ、最大5kbの長さ、最大4kbの長さ、最大3kbの長さ、最大2kbの長さ、最大1kbの長さ、最大500ヌクレオチドの長さ、最大400ヌクレオチドの長さ、最大300ヌクレオチドの長さ、最大250ヌクレオチドの長さ、最大225ヌクレオチドの長さ、最大200ヌクレオチドの長さ、最大190ヌクレオチドの長さ、最大180ヌクレオチドの長さ、最大170ヌクレオチドの長さ、最大160ヌクレオチドの長さ、最大150ヌクレオチドの長さ、最大140ヌクレオチドの長さ、最大130ヌクレオチドの長さ、最大120ヌクレオチドの長さ、最大110ヌクレオチドの長さ、または最大100ヌクレオチドの長さであり得る。
組織から抽出した核酸は、少なくとも5kbの長さ、少なくとも4kbの長さ、少なくとも3kbの長さ、少なくとも2kbの長さ、少なくとも1kbの長さ、少なくとも500ヌクレオチドの長さ、少なくとも400ヌクレオチドの長さ、少なくとも300ヌクレオチドの長さ、少なくとも250ヌクレオチドの長さ、少なくとも225ヌクレオチドの長さ、少なくとも200ヌクレオチドの長さ、少なくとも190ヌクレオチドの長さ、少なくとも180ヌクレオチドの長さ、少なくとも170ヌクレオチドの長さ、少なくとも160ヌクレオチドの長さ、少なくとも150ヌクレオチドの長さ、少なくとも140ヌクレオチドの長さ、少なくとも130ヌクレオチドの長さ、少なくとも120ヌクレオチドの長さ、少なくとも110ヌクレオチドの長さ、または少なくとも100ヌクレオチドの長さであり得る。
場合によっては、核酸は、抽出プロセスの間にせん断され、100ヌクレオチドの長さ~400ヌクレオチドの長さの間の断片を含むこともある。場合によっては、核酸は、抽出の後にせん断され得、100~400ヌクレオチドの間の長さのヌクレオチドを含むこともある。
無細胞のかつ組織に由来する核酸の単離および精製は、これに限定されないが、会社、例えばSigma Aldrich、Life Technologies、Promega、Affymetrix、IBI等が提供する市販のキットおよびプロトコールの使用を含めた、多様なアプローチを使用して達成することができる。また、キットおよびプロトコールは、市販されていないものであってもよい。
IV.遺伝子解析
遺伝子解析は、ヌクレオチドの配列のバリアント、コピー数の変動、および融合遺伝子の検出を含む。遺伝子のバリアントは、配列決定により決定することができる。配列決定方法は、大規模平行配列決定、すなわち、少なくとも10万、100万、1千万、1億または10億個のいずれかの数のポリヌクレオチド分子を同時に(または迅速的に継続して)配列決定する方法であり得る。配列決定方法として、これらに限定されないが、高スループット配列決定、パイロシーケンシング、合成による配列決定、単分子配列決定、ナノポア配列決定、半導体配列決定、ライゲーションによる配列決定、ハイブリダイゼーションによる配列決定、RNA-Seq(Illumina)、Digital Gene Expression(Helicos)、次世代配列決定、Single Molecule Sequencing by Synthesis(SMSS)(Helicos)、大規模平行配列決定、Clonal Single Molecule Array(Solexa)、ショットガン配列決定、マクサム-ギルバートもしくはサンガー配列決定、プライマーウォーキング(primer walking)、PacBioを使用する配列決定、SOLiD、Ion Torrent、ナノポアに基づくプラットフォーム、またはその他の配列決定方法を挙げることができる。
配列決定は、配列の捕捉を実施すること、すなわち、試料を、目的の標的配列、すなわち、本明細書に記載するがん融合遺伝子およびがん融合遺伝子の切断点の配列について濃縮することによって、より効率的に行うことができる。配列の捕捉は、目的の標的にハイブリダイズする、固定化されたプローブを使用して実施することができる。配列の捕捉は、官能基、すなわち、ビオチンに付着したプローブを使用して実施することができ、ビオチンにより、特異的な配列にハイブリダイズしているプローブの、試料からのプルダウンによる濃縮が可能になる。場合によっては、非特異的なまたは標的以外への結合を低下させるために、機能化したプローブへのハイブリダイゼーションの前に、特定の配列、例えばライブラリー断片に由来するアダプター配列をマスクすることもでき、これは、それらの断片に、相補的な、非機能化ポリヌクレオチド配列をアニールさせることによって行う。
場合によっては、無細胞核酸の断片または組織に由来する核酸断片を投入して、配列決定ライブラリーを生成する。場合によっては、断片を特異的な配列について濃縮してから、配列決定ライブラリーを調製する。濃縮した、断片化された核酸を、本明細書に開示する任意の配列決定プラットフォーム上で使用するのに適切な任意の配列決定アダプターに付着させることができる。例えば、配列アダプターは、フローセル配列、試料バーコードまたは両方を含むことができる。別の例では、配列アダプターは、ヘアピン形状のアダプターであってもよく、かつ/または試料バーコードを含んでもよい。その上で、結果として生じた断片を増幅し、配列決定を行うことができる。場合によっては、アダプターは、配列決定のプライマー領域を含まない。場合によっては、配列決定ライブラリーを特定の配列について濃縮してから、配列決定を行う。
無細胞核酸は、生殖系列の核酸と混合している少量の腫瘍の核酸を含む場合がある。場合によっては、腫瘍の生検は、健常組織と混成の少量の腫瘍組織を含むことがあり、濃縮せずに、このような試料から抽出した核酸は、生殖系列の核酸と混合している少量の腫瘍の核酸を含むことがある。腫瘍の核酸、特に、遺伝子配列のバリアントおよびコピー数の変動を検出する感度および特異性を増加させる配列決定方法が、本発明の方法において有用である場合がある。このような方法は、例えば、WO2014/039556、WO2014/149134およびWO2015/100427に記載されており、それらはそれぞれ、全体が参照により本明細書に組み込まれている。これらの方法は、分子を最大0.1%のまたはそれよりも高い感度で検出することができるのみならず、また、これらのシグナルを、現在の配列決定方法においてごく普通に生じるノイズから識別することもできる。無細胞核酸の、血液に基づく試料における感度および特異性の増加は、多様な方法を使用して達成することができる。1つの方法は、試料中の核酸分子の高い効率のタグ付け、すなわち、試料中の少なくとも50%、75%または90%のいずれかの%の当該のポリヌクレオチドにタグを付けることを含む。このことは、試料中の低い存在量の標的分子にタグを付け、続いて、そうした分子について配列決定を行う可能性を増加させ、標的分子の検出感度を顕著に増加させる。
別の方法は、分子を追跡するステップであって、元々の親分子から重複して創出されるに至った配列リードを同定する、ステップと、親分子中の各遺伝子座または位置に、可能性が最も高いことが同定された塩基を割り当てるステップとを含む。このことが、検出の特異性を、増幅により発生したノイズおよび配列決定のエラーを低下させることによって顕著に増加させ、このことにより、擬陽性の頻度が低下する。
本開示の方法は、固有にタグを付けられていない遺伝子の最初の出発材料中の遺伝子の変異体(希少な核酸)を、5%、1%、0.5%、0.1%、0.05%または0.01%未満の濃度で、少なくとも99%、99.9%、99.99%、99.999%、99.9999%または99.99999%の特異性で検出するのに使用することができる。続いて、タグを付けたポリヌクレオチドの配列リードを追跡して、2%、1%、0.1%または0.01%以下のエラー率を有するポリヌクレオチドのコンセンサス配列を得ることができる。
V.遺伝子融合事象および切断点領域
遺伝子融合事象は、ゲノム中の少なくとも2つの異なる遺伝子のそれまでは別個であった部分を一緒にする染色体再編成(反転、欠失およびトランスロケーション)であり、結果として、融合遺伝子が生じる。融合遺伝子は、新生物の形成と関連があり、かつ/または新生物の形成を引き起こす恐れがある。融合遺伝子は、がん融合遺伝子であり得る。がん融合遺伝子は、がん中に存在する体細胞突然変異の結果生じる融合遺伝子であり得る。がん融合遺伝子を形成することができる遺伝子の対の非限定的な例が、図2Aおよび図2Bに見出される。融合遺伝子に関与する遺伝子の非限定的な例を、図3に列挙する。
図8は、より深いカバレッジのために標的化することができるALK遺伝子のゲノム領域の非限定的な例を示す。図8のゲノム領域は、ALK遺伝子の種々のバリアントに対応し得る。このような深いカバレッジは、配列決定を行い、分子バーコードを用いて不要なデータを非表示にした(collapsing)後に得られた固有な分子の数により定量化することができ、例えば、典型的なバリアントについては、約2~3千個の分子、一方、図8のゲノム領域については、約4千個の分子である。数千個の範囲の固有な分子は、1000×、2000×、3000×、4000×、5000×または10,000×よりも大きな配列決定の深度に対応し得る。
典型的には、融合遺伝子から、融合タンパク質(BCR-ABLl)をコードすることができる、2つの遺伝子の異常な並置が生じ得るか、または1つの遺伝子の調節エレメントが、がん遺伝子(TMPRSS2-ERG)の異常な発現を駆動することができる。がん融合遺伝子の再発性にもかかわらず、各融合遺伝子についての切断点の正確な場所は変化し得る。切断点領域は、遺伝子融合に関与し得る遺伝子の、切断点が生じ得る領域を指す。場合によっては、切断点領域は、切断点から最大500ヌクレオチドの範囲内である。場合によっては、切断点領域は、切断点から最大200ヌクレオチドの範囲内、切断点から最大500ヌクレオチドの範囲内、切断点から最大750ヌクレオチドの範囲内、切断点から最大1キロベース(kb)の範囲内、切断点から最大5kbの範囲内、切断点から最大10kbの範囲内、切断点から最大20kbの範囲内、切断点から最大30kbの範囲内、切断点から最大40kbの範囲内、切断点から最大50kbの範囲内、または切断点から最大100kbの範囲内である。
遺伝子の所与の対についての例示的、非限定的な切断点を、図4A~図4U提供する;これらは、Catalogue of Somatic Mutations in Cancer(COSMIC)から得た(Forbesら、Nucleic Acids Research(2014年)43巻:D805~D811頁を参照されたい)。各遺伝子の対について、具体的な突然変異IDを、第1の列に提供し、これは、文献から得られた、検出されたかまたは推測される融合構築物の特定のクラスを示す。例えば、図4Aは、文献から得られた、検出されたかまたは推測される融合構築物の29個のクラスを提供する。各突然変異について、5’および3’融合パートナー(5’および3’は、各遺伝子の転写物の方向性に関して示す)によりそれぞれ、遺伝子名、最後に観察されるエクソン、転写物に関して推測される切断点、および挿入された配列があるかどうかを示す。各突然変異IDについて、突然変異を有することが観察された固有な試料の数、およびその特定の突然変異を有する、2つの遺伝子が関与する遺伝子融合のパーセンテージもまた示す。
例えば、図4Aの第1の行は、突然変異COSF463が、EML4-ALKの融合であり、この場合、EML4遺伝子は、ALK遺伝子の上流で融合していることを示す。この例では、最後に観察されるEML4のエクソンは、EML4遺伝子の転写物におけるエクソン13であり、推測される切断点は、1751位に対応するゲノムの位置においてである。融合の接合部の後の第1のALKのエクソンは、ALK遺伝子の転写物におけるエクソン20であり、推測される切断点の位置は、4080位に対応するゲノムの位置であるように、EML4遺伝子は融合している。追加の挿入された配列は、5’パートナー遺伝子および3’パートナー遺伝子のいずれの中にもない。COSF463融合遺伝子は、COSMICデータベース中に含まれる170個の固有な試料またはEML4-ALKの融合遺伝子全部の25%中に検出されている。場合によっては、例えば、COSF488(図4A、5行)は、推測される切断点が、「+」、およびそれに続く数を含み、これは、ゲノムの位置、および最初の数が示す転写物の位置の下流(イントロンまたはUTR中)の塩基の数を意味する。数が括弧中に示されている場合には、位置は近似である。場合によっては、例えば、COSF488(図4A、5行)は、推測される切断点が、「-」、およびそれに続く数を含み、これは、ゲノムの位置、および最初の数が示す転写物の位置の上流(イントロンまたはUTR中)の塩基の数を意味する。数が括弧中に示されている場合には、位置は近似である。「?」は、正確な切断点が不明であることを示す。例えば、COSF488では、切断点は、EML4遺伝子の転写物の2318位に対応するゲノムの位置の654塩基下流であり、切断点は、ALK遺伝子の転写物の4080位に対応するゲノムの位置の172塩基上流の位置に融合している。
VI.高い親和性のポリヌクレオチド
場合によっては、高い親和性のポリヌクレオチドは、少なくとも約450ヌクレオチドの長さ、少なくとも約425ヌクレオチドの長さ、少なくとも約400ヌクレオチドの長さ、少なくとも約375ヌクレオチドの長さ、少なくとも約350ヌクレオチドの長さ、少なくとも約325ヌクレオチドの長さ、少なくとも約300ヌクレオチドの長さ、少なくとも約275ヌクレオチドの長さ、少なくとも約250ヌクレオチドの長さ、少なくとも約225ヌクレオチドの長さ、少なくとも約200ヌクレオチドの長さ、少なくとも約180ヌクレオチドの長さ、少なくとも約160ヌクレオチドの長さ、少なくとも約140ヌクレオチドの長さ、少なくとも約120ヌクレオチドの長さ、少なくとも約100ヌクレオチドの長さ、少なくとも約80ヌクレオチドの長さ、少なくとも約60ヌクレオチドの長さ、少なくとも約40ヌクレオチドの長さ、または少なくとも約20ヌクレオチドの長さであり得る。
さらに、場合によっては、高い親和性のポリヌクレオチドは、最大約500ヌクレオチドの長さ、最大約450ヌクレオチドの長さ、最大約425ヌクレオチドの長さ、最大約400ヌクレオチドの長さ、最大約375ヌクレオチドの長さ、最大約350ヌクレオチドの長さ、最大約325ヌクレオチドの長さ、最大約300ヌクレオチドの長さ、最大約275ヌクレオチドの長さ、最大約250ヌクレオチドの長さ、最大約225ヌクレオチドの長さ、最大約200ヌクレオチドの長さ、最大約180ヌクレオチドの長さ、最大約160ヌクレオチドの長さ、最大約140ヌクレオチドの長さ、最大約120ヌクレオチドの長さ、最大約100ヌクレオチドの長さ、最大約80ヌクレオチドの長さ、最大約60ヌクレオチドの長さ、最大約40ヌクレオチドの長さ、または最大約20ヌクレオチドの長さであり得る。
特に、場合によっては、高い親和性のポリヌクレオチドは、約20~約200ヌクレオチドの間の長さであり得る。さらに、場合によっては、高い親和性のポリヌクレオチドは、約80~約160ヌクレオチドの間の長さであり得る。
ある特定の実施形態では、本発明の高い親和性のポリヌクレオチドは、融合遺伝子の標的配列に完全に相補的または実質的に相補的な、少なくとも10個、少なくとも25個、少なくとも50個、少なくとも100個、または少なくとも150ヌクレオチドからなる配列を有する。
高い親和性のポリヌクレオチドは、1つまたは複数のLNAヌクレオチドを含有することができる。場合によっては、高い親和性のポリヌクレオチド内の100%のヌクレオチドが、LNAヌクレオチドである。場合によっては、高い親和性のポリヌクレオチド内の少なくとも90%、少なくとも70%、少なくとも50%、少なくとも20%、少なくとも10%、少なくとも5%、または少なくとも1%のヌクレオチドが、LNAヌクレオチドである。場合によっては、高い親和性のポリヌクレオチド内の最大90%、最大70%、最大50%、最大20%、最大10%、最大5%、または最大1%のヌクレオチドが、LNAヌクレオチドである。
高い親和性のポリヌクレオチドが、2つ以上のLNAヌクレオチドを含有するのであれば、場合によっては、LNAヌクレオチドは、30ヌクレオチド以下、20ヌクレオチド以下、15ヌクレオチド以下、10ヌクレオチド以下、または5ヌクレオチド以下の間隔を置いていてもよい。高い親和性のポリヌクレオチドが、2つ以上のLNAヌクレオチドを含有するその他の場合には、LNAヌクレオチドは、少なくとも30ヌクレオチド、少なくとも20ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、または少なくとも5ヌクレオチドの間隔を置いていてもよい。
高い親和性のポリヌクレオチド中の天然のヌクレオチドの代わりに挿入した各々のLNAヌクレオチド毎に、高い親和性のポリヌクレオチドと天然のヌクレオチドのみを含むその相補配列との二重鎖の融解温度が、ストリンジェントな条件下で、少なくとも1℃、少なくとも2℃、少なくとも3℃、少なくとも4℃、少なくとも5℃、少なくとも6℃、少なくとも7℃、少なくとも8℃、少なくとも9℃、または少なくとも10℃増加し得る。特に、天然のヌクレオチドの代わりに挿入した各々のLNAヌクレオチド毎に、融解温度は、約2℃~約8℃の間だけ増加し得る。
場合によっては、(1つまたは複数のLNAヌクレオチドを含む)高い親和性のポリヌクレオチドの融解温度は、高い親和性のポリヌクレオチドと同じ配列を有する、天然のヌクレオチドのみを含むポリヌクレオチドの融解温度よりも少なくとも0.5%高く、少なくとも1%高く、少なくとも2%高く、少なくとも3%高く、少なくとも4%高く、少なくとも5%高く、少なくとも10%高く、少なくとも15%高く、少なくとも20%高く、少なくとも25%高く、少なくとも30%高く、少なくとも35%高く、少なくとも40%高く、少なくとも45%高く、少なくとも50%高く、少なくとも55%高く、少なくとも60%高く、少なくとも65%高く、少なくとも70%高く、少なくとも75%高く、少なくとも80%高く、少なくとも85%高く、少なくとも90%高く、少なくとも95%高く、または少なくとも100%高くなり得る。
1つの構成では、結合しているプローブを、結合パートナーの組合せを使用して、親和性精製することができる。1つの例では、プローブは、結合パートナー、例えばビオチンを含有することができる。次いで、結合パートナーを、親和性精製のステップにおいて、追加の結合パートナー、例えばストレプトアビジンのためのベイトとして使用することができる。場合によっては、結合しているプローブを、結合していないプローブから、親和性精製することもできる。その他の場合には、結合パートナーおよび結合しているプローブを含む試料のポリヌクレオチド鎖を、結合していないプローブから親和性精製することができる。
一般に、結合しているプローブの捕捉のための任意の化学的なアプローチが適切であり得る。場合によっては、捕捉は、ビオチン、およびストレプトアビジンまたはストレプトアビジン誘導体を含む方法を通して達成することができる。例えば、本開示の一実施形態は、融合遺伝子の配列決定ライブラリー断片の捕捉を提供し、この場合、融合遺伝子に関与する遺伝子に対するプローブ、切断点領域に対するプローブ、および/または切断点に対するプローブを、配列決定ライブラリーの融解させた鎖にアニールさせ、親和性精製して、その他の、配列決定ライブラリー断片と別にする。
磁気的に引き付ける粒子、例えばビーズを使用して、単離を行うことができる。任意の適切なビーズによる単離の技法を、本開示の方法と共に使用することができる。場合によっては、ビーズが単離に有用であり得るが、それというのは、目的の分子を、ビーズに付着させることができ、ビーズを洗浄して、ビーズに付着していない溶液の構成成分を除去することができ、これにより、濃縮、精製および/または単離が可能になるからである。ビーズを、特性、例えばサイズ、密度、または誘電特性、イオン特性および磁気特性に基づいて、溶液中のその他の構成成分から分離することができる。好ましい実施形態では、粒子を、磁気的に引き付ける。磁気的に引き付ける粒子を、導入、混合、除去し、磁場を使用して、溶液中に放出させることができる。また、磁気的に引き付ける粒子を利用するプロセスを自動化することもできる。いくつかのベンダーが、NEB、Dynal、Micromod、TurbobeadおよびSpherotechなどの磁気的な誘引力を有する粒子を供給している。機能化の化学的性質を使用して粒子を機能化し、ポリヌクレオチドへの結合に必要な結合基を有する表面をもたらすことができる。
場合によっては、プローブおよび/または高い親和性のポリヌクレオチドを、がん融合遺伝子にハイブリダイズするように構成する。例えば、プローブおよび/または高い親和性のポリヌクレオチドは、融合遺伝子が誘導されるいずれかの遺伝子の一部に相補的であり得る。場合によっては、がん融合遺伝子は、図2A~図2Bに提示するリストから選択される、1つまたは複数の遺伝子であり得る。
場合によっては、プローブおよび/または高い親和性のポリヌクレオチドを、切断点領域にハイブリダイズするように構成することができる。例えば、場合によっては、プローブおよび/または高い親和性のポリヌクレオチドは、切断点領域の一部に相補的であり得る(プローブおよび/または高い親和性のポリヌクレオチドは、切断点から500ヌクレオチド以内の配列に相補的であり得る)。さらに、場合によっては、プローブおよび/または高い親和性のポリヌクレオチドを、融合遺伝子中の切断点にわたりハイブリダイズように構成することもできる(図6Cを参照されたい)。例えば、プローブおよび/またはポリヌクレオチドは、切断点の両側の配列の一部に相補的であり得る(図6Dを参照されたい)。
VII.プローブおよび/またはポリヌクレオチドのセット
場合によっては、プローブおよび/またはポリヌクレオチドのセットを提供する。場合によっては、セット中のプローブおよび/またはポリヌクレオチドの全部が、LNAヌクレオチドを含む。場合によっては、セット中のプローブおよび/またはポリヌクレオチドのサブセットが、天然のヌクレオチドのみを含み、これを以下、「標準的な親和性のサブセット」と呼び、第2のサブセットが、1つまたは複数のLNAヌクレオチドを含み、これを以下、「高い親和性のサブセット」と呼ぶ。
一実施形態では、プローブセットは、融合遺伝子の切断点領域中のヌクレオチド配列に向けられた1つまたは複数のプローブを含む。
プローブおよび/またはポリヌクレオチドは、多様なカバレッジ深度を提供することができる。例えば、場合によっては、カバレッジ深度は、少なくとも0.5×であり得、この場合、プローブまたはポリヌクレオチドのセットは平均して、領域中の塩基のうちの半分を標的化する(図5Aを参照されたい)。
場合によっては、カバレッジ深度は、少なくとも1×であり得る、この場合、プローブおよび/またはポリヌクレオチドを、領域中の各塩基が平均して、1つのプローブおよび/またはポリヌクレオチド配列だけにより標的にされるように設計する。場合によっては、カバレッジ深度は、少なくとも2×であり得、この場合、プローブおよび/またはポリヌクレオチドを、領域中の各塩基が平均して、2つのプローブおよび/またはポリヌクレオチド配列により標的にされるように設計する。場合によっては、プローブまたはポリヌクレオチドのセットによるカバレッジ深度は、少なくとも3×、少なくとも4×、または少なくとも5×であり得る。場合によっては、プローブおよび/またはポリヌクレオチドを、タイル化することができ、この場合、プローブおよび/またはポリヌクレオチドのセットを、プローブおよび/またはポリヌクレオチド配列が、連続する標的領域をカバーするように設計する(図5Bを参照されたい)。
場合によっては、プローブおよび/またはポリヌクレオチドの標準的な親和性のサブセットを使用して、目的の一部の核酸断片について濃縮し、プローブおよび/またはポリヌクレオチドの高い親和性のサブセットを使用して、同じ試料中のその他の核酸断片について濃縮するのが好ましいこともある。例えば、場合によっては、プローブおよび/またはポリヌクレオチドの標準的な親和性のサブセットが、エクソーム、がん遺伝子または腫瘍抑制遺伝子を標的化することができ、プローブおよび/またはポリヌクレオチドの高い親和性のサブセットが、融合遺伝子、例えばがん融合遺伝子(例えば、図3に列挙する遺伝子)を標的化することもできる。別の例では、場合によっては、標準的な親和性のサブセットが、第1のカバレッジ深度で、切断点領域を含めた、遺伝子融合に関与する1つまたは複数の遺伝子の連続または非連続部分を標的化し、高い親和性のサブセットが、第2のカバレッジ深度で、切断点領域(複数可)を標的化する(図6Aを参照されたい)。場合によっては、標準的な親和性のサブセットが、第1のカバレッジ深度で、切断点領域を除く、それぞれの遺伝子の連続または非連続部分を標的化し、高い親和性のサブセットが、第2のカバレッジ深度で、切断点領域(複数可)を標的化する(図6Bを参照されたい)。場合によっては、標準的な親和性のサブセットが、第1のカバレッジ深度で、それぞれの遺伝子の連続または非連続部分を標的化し、高い親和性のサブセットが、第2のカバレッジ深度で、切断点を標的化する(図6Cを参照されたい)。場合によっては、標準的な親和性のサブセットが、第1のカバレッジ深度で、それぞれの遺伝子の連続または非連続部分を標的化し、高い親和性のサブセットが、第2のカバレッジ深度で、切断点の両側の配列を標的化するが、切断点自体は標的化しない(図6Dを参照されたい)。
場合によっては、遺伝子融合に関与し得る遺伝子のパネルについて濃縮するために、プローブおよび/またはポリヌクレオチドのセットを、2つ以上の遺伝子を標的化するように構成する(例えば、図7を参照されたい)。さらに、場合によっては、プローブおよび/またはポリヌクレオチドのセットを、2つ以上の遺伝子、およびそれらの切断点または切断点領域を標的化するように構成する。
場合によっては、プローブおよび/またはポリヌクレオチドの複数のセットを、特定の融合遺伝子を標的化するように構成する。例えば、プローブおよび/またはポリヌクレオチドを、遺伝子融合に関与する一方または両方の遺伝子を標的化するように設計することができる。場合によっては、プローブおよび/またはポリヌクレオチドの1つのセットが、単一の遺伝子および/またはその切断点もしくは切断点領域を標的化するプローブおよび/またはポリヌクレオチドを含む。
場合によっては、標準的な親和性のプローブおよび/またはポリヌクレオチドを、高い親和性のプローブおよび/またはポリヌクレオチドと混合する。場合によっては、標準的な親和性のプローブおよび/またはポリヌクレオチドと、高い親和性のプローブおよび/またはポリヌクレオチドとを分離し、順次に利用する。さらに、場合によっては、最初に、試料を、標準的な親和性のプローブと接触させ、次いで、補足されていない核酸断片を、高い親和性のプローブと接触させる。
場合によっては、高い親和性のプローブセットは、高い親和性のポリヌクレオチドを用いてドープした、標準的な親和性のポリヌクレオチドを含むこともできる。このようなプローブセットの場合には、標準的な親和性のポリヌクレオチドおよび高い親和性のポリヌクレオチドの両方が、標的配列を標的化して、ハイブリダイゼーションが行われ得る。このようなドープしたセットの場合、高い親和性のポリヌクレオチドは、切断点領域の配列のみを標的化することができる。
VIII.キット
本開示は、試料を切断点断片について濃縮するためのキットを提供する。キットは、本明細書に開示するプローブおよび/またはポリヌクレオチドうちのいずれかを含むことができる。場合によっては、キットは、複数のプローブセットを含むこともでき、この場合、各プローブセットが、異なる遺伝子にハイブリダイズし、プローブセットのうちの少なくとも1つが、融合遺伝子にハイブリダイズするように構成されており、1つまたは複数の、高い親和性のポリヌクレオチドおよび/またはプローブを含む。
IX.使用方法
本開示は、本明細書に開示するプローブおよび/またはポリヌクレオチドうちのいずれかを使用して、切断点断片について濃縮するための方法を提供する。このような方法は、融合遺伝子にハイブリダイズするプローブセットであって、1つまたは複数のプローブおよび/またはポリヌクレオチドが、高い親和性のポリヌクレオチドおよび/またはプローブである、プローブセットを、ポリヌクレオチドの混合物と接触させて、プローブ捕捉ポリヌクレオチドを生成するステップを含むことができる。次いで、プローブ捕捉ポリヌクレオチドを単離して、融合遺伝子の切断点断片を含むポリヌクレオチドが濃縮された試料を生成することができる。場合によっては、ポリヌクレオチドは、無細胞DNAである。場合によっては、ポリヌクレオチドは、断片化されたゲノムDNAである。場合によっては、プローブ捕捉ポリヌクレオチドを溶出して、プローブから捕捉ポリヌクレオチドを単離する。場合によっては、溶出したポリヌクレオチドを直接配列決定するか、または溶出したポリヌクレオチドを使用して、配列決定ライブラリーを生成する。
融合遺伝子を検出する方法を提供する。ある方法では、少なくとも1つの高い親和性のポリヌクレオチドを含む、少なくとも1つのプローブセットを提供し、このプローブセットは、遺伝子融合に関与する遺伝子に向けられている。プローブセットは、標準的な親和性のポリヌクレオチドプローブ、および高い親和性のポリヌクレオチドプローブの両方を含むことができる。一部の実施形態では、プローブセットは、複数のプローブのサブセットを含み、各サブセットが、目的の、異なる遺伝子の配列に向けられており、それらの遺伝子のうちの1つまたは複数が、がんにおける遺伝子融合に関与し、いくつかの例では、それらの遺伝子のうちの少なくとも1つは、遺伝子融合に関与しない。
プローブセットを、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、DNA、例えばcfDNAを含む試料と混合することができ、DNAを、プローブにハイブリダイズさせることができる。プローブセットが、高い親和性のポリヌクレオチドプローブを含むことから、融合遺伝子の切断点を含むDNA断片を捕捉する確率が増加する。捕捉したDNAを、プローブから単離し、配列決定を行うことができる。配列を解析して、切断点にまたがる配列を有するDNA断片、例えば通例は融合していない2つの異なる遺伝子に由来する配列を含むDNA断片を検出することができる。融合遺伝子の存在が、疾患、例えばがんと相関する場合がある。したがって、この方法は、疾患、例えばがんを診断する際に有用である。
コンピュータ制御システム
本開示は、本開示の方法を実行するようにプログラムするコンピュータ制御システムを提供する。図9は、融合遺伝子の検出、ならびに疾患、例えばがんの診断および/またはそうした疾患のための治療のための介入の提供を行うようにプログラムされているかまたはそれ以外の方法で構成されている、コンピュータシステム901を示す。
コンピュータシステム901は、中央処理装置(CPU;本明細書ではまた、「プロセッサ」および「コンピュータプロセッサ」とも)905を含み、CPUは、シングルコアプロセッサもしくはマルチコアプロセッサ、または並列処理のための複数のプロセッサであり得る。コンピュータシステム901はまた、メモリまたはメモリ位置910(例えば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子ストレージユニット915(例えば、ハードディスク)、1つまたは複数のその他のシステムと通信するための通信インターフェース920(例えば、ネットワークアダプタ)、ならびに周辺デバイス925、例えばキャッシュ、その他のメモリ、データストレージおよび/または電子表示のアダプタも含む。メモリ910、ストレージユニット915、インターフェース920、および周辺デバイス925は、コミュニケーションバス(実線)、例えばマザーボードを通して、CPU905と通信している。ストレージユニット915は、データを保存するためのデータストレージユニット(またはデータの収納場所)であり得る。コンピュータシステム901は、コンピュータネットワーク(「ネットワーク」)930に、通信インターフェース920の支援により作動可能にカップリングさせることができる。ネットワーク930は、インターネット、インターネットおよび/もしくはエクストラネット、またはインターネットと通信しているイントラネットおよび/もしくはエクストラネットであり得る。ネットワーク930は、場合によっては、電気通信網および/またはデータネットワークである。ネットワーク930は、分散コンピューティング、例えばクラウドコンピューティングを可能にし得る、1つまたは複数のコンピュータサーバーを含むことができる。ネットワーク930は、場合によっては、コンピュータシステム901の支援により、ピアツーピアネットワークを実行することができ、こうすることにより、コンピュータシステム901にカップリングさせたデバイスが、クライアントまたはサーバーとして振る舞うことを可能にすることができる。
CPU905は、プログラムまたはソフトウェア中の具体化することができる、機械読取り可能な一連の命令を実行することができる。命令は、記憶場所、例えばメモリ910中に保存することができる。命令は、CPU905に送ることができ、続いて、CPU905を、本開示の方法を実行するようにプログラムするかまたはそれ以外の方法で構成することができる。CPU905が実施するオペレーションの例えばフェッチ、デコード、実行およびライトバックを挙げることができる。
CPU905は、電気回路、例えば集積回路の一部であり得る。システム901の1つまたは複数のその他の構成成分を、電気回路中に含めることができる。場合によっては、電気回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)である。
ストレージユニット915は、ファイル、例えばドライバ、ライブラリ、およびセーブしたプログラムを保存することができる。ストレージユニット915は、ユーザーのデータ、例えば、ユーザーの選好事項およびユーザーのプログラムを保存することができる。コンピュータシステム901は、場合によっては、コンピュータシステム901の外部にある、例えばイントラネットまたはインターネットを通して、コンピュータシステム901と通信している遠隔サーバー上に所在する、1つまたは複数の追加のデータストレージユニットを含むこともできる。
コンピュータシステム901は、ネットワーク930を通して、1つまたは複数の遠隔のコンピュータシステムと通信することができる。例えば、コンピュータシステム901は、ユーザー(例えば、ヘルスケア提供者)の遠隔のコンピュータシステムと通信することができる。遠隔のコンピュータシステムの例として、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレートPCまたはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad(登録商標)、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話器、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone(登録商標)、Android系のデバイス、Blackberry(登録商標))、または携帯情報端末が挙げられる。ユーザーは、ネットワーク930を介して、コンピュータシステム901にアクセスすることができる。
コンピュータシステム901の電子ストレージ位置、例えば、メモリ910または電子ストレージユニット915等の上に保存されている、機械(例えば、コンピュータプロセッサ)により実行可能なコードを利用して、本明細書に記載する方法を実行することができる。機械により実行可能または機械により読取り可能なコードを、ソフトウェアの形態で提供することができる。使用に際して、プロセッサ905が、コードを実行することができる。場合によっては、コードにプロセッサ905がすぐにアクセスするために、コードを、ストレージユニット915から読み出し、メモリ910上に保存する。一部の状況では、電子ストレージユニット915を省き、機械により実行可能な命令を、メモリ910上に保存することができる。
コードを、プリコンパイルし、設定して、コードを実行するようになされているプロセッサを有する機械を用いて使用してもよく、またはコードを、実行時にコンパイルしてもよい。コードは、プログラミング言語で供給することができ、プログラミング言語を選択して、コードの、プリコンパイルまたは逐次コンパイルの様式の実行を可能にすることができる。
コンピュータシステム901等の、本明細書で提供するシステムおよび方法の態様を、プログラミングにおいて具体化することができる。この技術の多様な態様は、機械により読取り可能なあるタイプの媒体中で続行または具体化される、機械(またはプロセッサ)により実行可能なコードおよび/または関連するデータの形態を典型的にはとる「製品」または「製造品」として考えることができる。機械により実行可能なコードは、電子ストレージユニット、例えばメモリ(例えば、読取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)またはハードディスク上に保存することができる。「ストレージ」タイプの媒体は、コンピュータ、プロセッサ等の有形のメモリ、またはそれらの関連するモジュール、例えばソフトウェアのプログラミングに、非一時的なストレージをいつでも提供することができる、多様な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブ等のうちのいずれかまたは全部を含むことができる。ソフトウェアの全部または一部は時には、インターネット、または多様なその他の電気通信ネットワークを通して通信することができる。このような通信は、例えば、1つのコンピュータまたはプロセッサから別のコンピュータまたはプロセッサへの、例えば、管理サーバーまたはホストコンピュータからアプリケーションサーバーのコンピュータプラットフォームへの、ソフトウェアのロードを可能にし得る。したがって、ソフトウェアエレメントを有することができる別のタイプの媒体は、有線のかつ光学的な地上通信線のネットワークおよび多様なエアリンクを介する光波、電波および電磁波、例えばローカルデバイス間の物理的なインターフェースにわたり使用するものを含む。このような波を運ぶ物理的なエレメント、例えば有線またはワイヤレスのリンク、光学的なリンク等もまた、ソフトウェアを担持する媒体とみなすことができる。コンピュータまたは機械により「読取り可能な媒体」等の用語は、本明細書で使用する場合、非一時的な、有形の「ストレージ」媒体に制限されない限り、実行するための命令をプロセッサに提供することに関与する任意の媒体を指す。
したがって、機械により読取り可能な媒体、例えばコンピュータにより実行可能なコードは、多くの形態をなすことができ、それらとして、これらに限定されないが、有形のストレージ媒体、搬送波媒体、または物理的な伝送媒体が挙げられる。不揮発性のストレージ媒体は、例えば、光ディスクまたは磁気ディスク、例えば任意のコンピュータ等中のストレージデバイスのうちのいずれか、具体的には、図面に示すデータベース等を実行するために使用することができる媒体を含む。揮発性のストレージ媒体は、動的メモリ、例えばこのようなコンピュータプラットフォームの主メモリを含む。有形の伝送媒体は、コンピュータシステムの内部のバスを含む電線を含めて、同軸ケーブル;銅線および光ファイバーを含む。搬送波の伝送媒体は、無線周波数(RF)および赤外(IR)のデータ通信の間に発生するもの等の、電気的もしくは電磁気的なシグナル、または音響波または光波の形態をなし得る。したがって、コンピュータにより読取り可能な媒体の一般的な形態として、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意のその他の磁気媒体、CD-ROM、DVDもしくはDVD-ROM、任意のその他の光媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有する、任意のその他の物理的なストレージ媒体、RAM、ROM、PROMおよびEPROM、フラッシュ-EPROM、任意のその他のメモリーチップまたはメモリーカートリッジ、データもしくは命令を転送する搬送波、このような搬送波を転送するケーブルもしくはリンク、またはそこからコンピュータがプログラミングコードおよび/もしくはデータを読み取ることができる任意のその他の媒体が挙げられる。コンピュータにより読取り可能な媒体のこれらの形態のうちの多くが、実行のために、プロセッサに対する1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを運ぶことに関与することができる。
コンピュータシステム901は、対象の診断または対象のための治療のための介入を含むことができるレポートの出力を提供するためのユーザーインターフェース(UI)940を含む電子表示935を含むかまたは電子表示935と通信することができる。UIの例として、非限定的に、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)およびウェブベースのユーザーインターフェースが挙げられる。
本開示の方法およびシステムは、1つまたは複数のアルゴリズムを利用して実行することができる。アルゴリズムは、中央処理装置905による実行時に、ソフトウェアを利用して実行することができる。アルゴリズムは、例えば、融合遺伝子の濃縮、配列決定および/検出を促進することができる。
(実施例1)
がん遺伝子およびがん融合遺伝子の濃縮および配列決定
循環型の無細胞DNAを、がん患者の血漿から、QIAamp Circulating Nucleic Acidキット(Qiagen)を使用して、製造元のプロトコールに従って単離する;ただし、AmpureXPビーズ(Beckman Coulter)を用いる両側のSPRIを実施して、>500bpの断片を除去し、全てのより低い分子量の断片を保持する。次いで、結果として生じる約160bpのcfDNA断片(5~30ng)に、末端修復を行い、これを、分子バーコードタグ、および下流の次世代配列決定(HiSeq2500、Illumina)に必要な配列を有するアダプターにライゲーションする。ライゲーションされたcfDNAを、ライゲーションされたアダプター配列に相補的なプライマーを使用して10サイクルにわたり増幅する。
融合遺伝子を含む、目的の領域について濃縮するために、結果として生じるcfDNAライブラリーを、95℃で変性させ、次いで、ストリンジェントなハイブリダイゼーション緩衝液中で、最初に、添加した配列をブロックするオリゴに、次いで、120ntのビオチン化RNAオリゴ(Agilent Technologies)に、およびまた120ntのビオチン化RNA/LNAオリゴまたはビオチン化DNA/LNAオリゴ(Exiqon)にも、65℃で16時間ハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーション反応物を、ストレプトアビジンビーズ(Invitrogen)を使用して捕捉し、標的でないcfDNA断片を除去するために洗浄し、水酸化ナトリウムを使用して溶出する。結果として生じる、濃縮されたライブラリーを、別の12サイクルにわたり増幅し、HiSeq2500(Illumina)上で配列決定を行う。
(実施例2)
配列の捕捉
無細胞DNAを、がん患者から単離する。
遺伝子再編成に関与する4つの遺伝子を含む68個の標的遺伝子の配列を有するポリヌクレオチドを捕捉するように構成されているプローブセットを提供する。プローブセットは、サブセットを含み、各サブセットが、パネル中の68個の遺伝子のうちの1つに向けられている。遺伝子再編成に関与しない遺伝子に向けられた各サブセットは、標準的な親和性のサブセットである(各サブセットは、親和性が高くないポリヌクレオチドのみを含み、これらのポリヌクレオチドは、天然のヌクレオチドのみを有する)。遺伝子再編成に関与する遺伝子に向けられた各サブセットは、高い親和性のサブセットである(各サブセットは、少なくとも1つの、高い親和性のポリヌクレオチドを含む)。これらのセットは、エクソンにわたる2×のタイル化をもたらす。高い親和性のサブセットにおいては、高い親和性のポリヌクレオチドは、遺伝子の切断点領域にのみに向けられている。高い親和性のサブセットは、高い親和性のポリヌクレオチドを用いてドープされており、したがって、高い親和性のポリヌクレオチドおよび標準的な親和性のポリヌクレオチドの両方が、切断点領域中の配列に向けられている。
無細胞DNAとプローブセットとを、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で組み合わせて、一晩インキュベートする。結合しているcfDNAを有するプローブセットを、混合物から単離する。結合しているポリヌクレオチドをプローブから分離し、配列決定を行う。切断点にわたる配列を含むポリヌクレオチドを同定する。
本明細書では、本発明の好ましい実施形態を示し、記載してきたが、このような実施形態は、例として提供されているに過ぎないことが当業者には明らかである。本発明は、本明細書内に提供する特定の実施例により限定されないものとする。本発明を、上記の明細書を参照して記載してきたが、本明細書の実施形態の説明および例証は、限定的な意味で解釈してはならない。当業者であれば、ここで多数の変更形態、変化形態および置換形態を、本発明から逸脱することなく、思い付くであろう。さらに、本発明の態様は全て、本明細書に記載する特定の描写、構成または相対な比率に限定されず、それらは、多様な条件および変数によって異なることが理解されるものとする。本発明の実施に際して、本明細書に記載する本発明の実施形態に対する多様な代替形態を利用することができることを理解すべきである。したがって、本発明はまた、任意のこのような代替形態、改変形態、変更形態または均等物も網羅するものとすることを企図する。以下の特許請求の範囲により、本発明の範囲が定義され、これらの請求項の範囲に属する方法および構造、ならびにそれらの均等物は、特許請求の範囲により網羅されるものとする。

Claims (12)

  1. 融合遺伝子の切断点断片を捕捉するための方法であって、
    (a)生物学的試料由来の無細胞デオキシリボ核酸(cfDNA)分子を、1つまたは複数のロックド核酸(LNA)ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドプローブと、
    i.前記ポリヌクレオチドプローブと前記切断点断片との間のハイブリダイゼーションを可能にして、混合物中にプローブ捕捉ポリヌクレオチドを提供するのに十分な条件であって、前記ポリヌクレオチドプローブが、前記切断点断片との配列相補性を有し;前記配列相補性を有し、かつ未改変ヌクレオチドのみを含有するポリヌクレオチドより大きい、前記融合遺伝子に対する親和性を有する、条件、および
    ii.前記混合物からの前記プローブ捕捉ポリヌクレオチドの濃縮または単離を可能にするのに十分な条件であって、前記ポリヌクレオチドプローブが、前記切断点断片との配列相補性を有する、条件下で接触させるステップと
    (b)前記プローブ捕捉ポリヌクレオチドを溶出して、前記プローブから前記捕捉ポリヌクレオチドを単離するステップと、
    (c)前記溶出したポリヌクレオチドを直接配列決定するか、または前記溶出したポリヌクレオチドを使用して、配列決定ライブラリーを生成するステップと
    を含み、前記生物学的試料が、前記融合遺伝子の前記切断点断片を含む無細胞核酸分子を含有するかまたは含有することが疑われる、方法。
  2. 前記ポリヌクレオチドプローブが、複数のLNAヌクレオチドを含み、前記LNAヌクレオチドのうちの少なくとも2つが、30ヌクレオチド以下の間隔を置いている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記LNAヌクレオチドのうちの前記少なくとも2つが、15ヌクレオチド以下の間隔を置いている、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ポリヌクレオチドプローブの内の少なくとも90%、少なくとも70%、少なくとも50%、少なくとも20%、少なくとも10%、少なくとも5%、または少なくとも1%のヌクレオチドがLNAヌクレオチドである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記ポリヌクレオチドプローブが、未改変ヌクレオチドのみを含有する同じ配列のポリヌクレオチドと比較して、少なくとも1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、10℃、15℃または20℃高い、ハイブリダイゼーション反応における融解温度を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ポリヌクレオチドプローブが、がん融合遺伝子にハイブリダイズするように構成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記がん融合遺伝子が、以下の(i)図2Aの左欄または右欄に列挙されている融合遺伝子であるか、(ii)図2Bにおいてナンバリングされている対応するパネルの遺伝子およびパートナー遺伝子を含む融合遺伝子対であるか、または(iii)図3に列挙される任意の2つの遺伝子を含む融合遺伝子である、請求項6に記載の方法
    Figure 0007074661000001
    Figure 0007074661000002
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    Figure 0007074661000014
  8. 前記ポリヌクレオチドプローブが、前記融合遺伝子の切断点から500ヌクレオチド以内の配列に対して配列相補性を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ポリヌクレオチドプローブが、前記融合遺伝子の切断点の両側のいずれかの配列の一部に対して配列相補性を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記ポリヌクレオチドプローブが、最大約500ヌクレオチドの長さ、最大約450ヌクレオチドの長さ、最大約425ヌクレオチドの長さ、最大約400ヌクレオチドの長さ、最大約375ヌクレオチドの長さ、最大約350ヌクレオチドの長さ、最大約325ヌクレオチドの長さ、最大約300ヌクレオチドの長さ、最大約275ヌクレオチドの長さ、最大約250ヌクレオチドの長さ、最大約225ヌクレオチドの長さ、最大約200ヌクレオチドの長さ、最大約180ヌクレオチドの長さ、最大約160ヌクレオチドの長さ、最大約140ヌクレオチドの長さ、最大約120ヌクレオチドの長さ、最大約100ヌクレオチドの長さ、最大約80ヌクレオチドの長さ、最大約60ヌクレオチドの長さ、最大約40ヌクレオチドの長さ、または最大約20ヌクレオチドの長さである、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記生物学的試料が、血液、血清、血漿、硝子体、痰、尿、涙液、汗、唾液、精液、粘膜排泄物、粘液、脊髄液、羊水、またはリンパ液である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記無細胞核酸分子が、最大500ヌクレオチドの長さ、最大400ヌクレオチドの長さ、最大300ヌクレオチドの長さ、最大250ヌクレオチドの長さ、最大225ヌクレオチドの長さ、最大200ヌクレオチドの長さ、最大190ヌクレオチドの長さ、最大180ヌクレオチドの長さ、最大170ヌクレオチドの長さ、最大160ヌクレオチドの長さ、最大150ヌクレオチドの長さ、最大140ヌクレオチドの長さ、最大130ヌクレオチドの長さ、最大120ヌクレオチドの長さ、最大110ヌクレオチドの長さ、または最大100ヌクレオチドの長さである、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
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