JP7072731B1 - 通信システム、集約装置、中央装置、端末、通信方法および通信プログラム - Google Patents

通信システム、集約装置、中央装置、端末、通信方法および通信プログラム Download PDF

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Abstract

本開示にかかる通信システムは、集約装置(2)と集約装置(2)へ上りデータを送信する複数の端末(3)とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムであって、集約装置(2)は、複数の端末(3)のうちの1つである送信元端末から集約装置(2)へ送信された上り制御信号に格納された上り制御信号が経由した端末(3)の識別情報を用いて、送信元端末への下り経路を複数決定し、送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の下り経路を用いてそれぞれ送信する。

Description

本開示は、マルチホップ通信を行う通信システム、集約装置、中央装置、端末、通信方法および通信プログラムに関する。
近年、省エネルギー型社会への関心が高まり、電力量の自動検針による消費電力の可視化、および電力の需給制御などを可能とするスマートメータと呼ばれる自動検針装置の導入が推進されている。スマートメータは全世帯に設置され、各電力会社管内の広域な大規模ネットワークとして構築されて運用される。
多数のスマートメータは、マルチホップネットワークを構成し、各スマートメータは、マルチホップネットワークにおける根となる集約装置(コンセントレータ)へ向けて計量データを送信する。一般に、多数のスマートメータを含むマルチホップネットワークであるスマートメータネットワークは、集約装置を複数備え、各集約装置が集約した計量データを、ヘッドエンドシステム(HES(Head End System))と呼ばれる中央装置が収集する。
従来のスマートメータネットワークでは、ルーティングプロトコルとしてRPL(IPv6 Routing Protocol for Low-Power and Lossy Networks)を採用している。RPLでは、集約装置からスマートメータへ向かう通信経路である下り経路については、親局である集約装置が経路を指定するソースルーティングが行われる。
特許文献1には、集約装置であるゲートウェイが、スマートメータから集約装置へ向かう上り方向のメッセージに記載された上り経路を示す情報を用いて下り経路を決定することでソースルーティングを行う技術が記載されている。
特許第6016646号公報
上記特許文献1に記載の技術では、下り経路が1つ設定されるためこの下り経路に障害が発生した場合、スマートメータは下りデータを受信することができない。このため、特許文献1に記載の技術では、下り経路に障害が発生すると、新たな下り経路を探索するために下り経路探索メッセージを送信して、各スマートメータからの応答メッセージを用いて新たな下り経路を設定する。したがって、下りデータに遅延が生じる。電力量の自動検針では、各スマートメータからの計量データの収集すなわち上り通信が主であり、下り通信の頻度は低くある程度の遅延は許容されるため、特許文献1に記載されている手法を用いても問題がない。しかしながら、近年、電力量の自動検針のために構築されたスマートメータネットワークを、インフラストラクチャとして活用することが検討されている。例えば、配電系統の開閉器の制御、監視のためのセンサ情報の収集などのために使用されることが望まれている。このような用途では、これまでより信頼性が高く低遅延の下り通信が要求される。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、信頼性が高く低遅延の下り通信を実現することができる通信システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる通信システムは、1つ以上の集約装置と集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムであって、複数の端末のうちの1つである送信元端末から集約装置へ送信された上り信号に格納された上り信号が経由した端末の識別情報を用いて、送信元端末への下り経路を複数決定し、送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の下り経路を用いてそれぞれ送信し、送信元端末は、複数の上り経路を用いて上り信号を送信し、送信元端末から複数の上り経路でそれぞれ送信された複数の上り信号を用いて、送信元端末への下りデータを送信する下り経路が決定される。
本開示にかかる通信システムは、信頼性が高く低遅延の下り通信を実現することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる通信システムの構成例を示す図 実施の形態1の中央装置の構成例を示す図 実施の形態1の集約装置の構成例を示す図 実施の形態1の端末の構成例を示す図 実施の形態1の制御回路の一例を示す図 実施の形態1の上り経路の一例を示す図 実施の形態1の通信システムにおける経路構築手順の一例を示すチャート図 実施の形態1の端末テーブルの一例を示す図 実施の形態1の下り経路情報の一例を示す図 実施の形態1の集約装置情報の一例を示す図 実施の形態1の下り経路の一例を示す図 実施の形態1の集約装置における下り信号の送信手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1の下り信号である下りパケットのフォーマットの一例を示す図 実施の形態1の端末における下り信号の受信処理の一例を示すフローチャート 実施の形態1のCRCを用いた復元処理を含む下り信号の受信処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2にかかる中央装置の構成例を示す図 実施の形態2にかかる集約装置の構成例を示す図 実施の形態2の下り経路情報の一例を示す図 実施の形態3の集約装置における下りデータを含む下り信号の送信手順の一例を示すフローチャート 実施の形態4の端末が保持する信号強度テーブルの一例を示す図 実施の形態5の下り信号の送信方法の一例を示す図
以下に、実施の形態にかかる通信システム、集約装置、中央装置、端末、通信方法および通信プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる通信システムの構成例を示す図である。本実施の形態の通信システムは、電力量の自動検針に用いられるが、電力量の自動検針とともに他の用途に用いられてもよい。本実施の形態の通信システムは、図1に示すように、通信管理装置である中央装置1と、集約装置2-1,2-2と、端末3-1~3-12とを備える。本実施の形態の通信システムは、1つ以上の集約装置の一例である集約装置2-1,2-2と複数の端末の一例である端末3-1~3-12とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能である。なお、図1では、集約装置を2台、端末を12台図示しているが、集約装置および端末の数は、図1に示した例に限定されない。集約装置は1台であってもよい。
端末3-1~3-12は、電力量を計量する図示しない計量装置に接続される通信装置であり、端末3-1~3-12のそれぞれと対応する計量装置とでスマートメータが構成される。すなわち、端末3-1~3-12はスマートメータの一部であり、電力量の計量データを、対応する集約装置2-1,2-2へ向けて送信する。計量データは上りデータの一例である。端末3-1~3-12は、例えば、電力の需要家に設置される。また、本実施の形態の通信システムが電力量の自動検針以外の他の用途に用いられる場合には、端末3-1~3-12は、用途に応じて、計量装置以外の装置と通信を行い、他の装置から取得したデータを対応する集約装置2-1,2-2へ向けて送信する。以下、端末3-1~3-12を個別に区別せずに示すときには、端末3と記載する。
集約装置2-1,2-2および端末3-1~3-12は、集約装置2-1,2-2を根とする無線マルチホップネットワークを構成する。無線マルチホップネットワークを構成する集約装置2-1,2-2および端末3-1~3-12を以下ノードとも呼ぶ。なお、図1において集約装置2-1,2-2および端末3-1~3-12を接続する線は、無線リンクを示している。なお、以下では、本実施の形態の通信システムが無線マルチホップネットワークである例を説明するが、電力線通信などを用いたマルチホップネットワークであってもよい。
集約装置2-1,2-2は、端末3-1~3-12から計量データを収集し、収集した計量データを、ネットワークを介して中央装置1へ送信する。集約装置2-1,2-2と中央装置1との間のネットワークは、IP(Internet Protocol)ネットワークであり、例えば、光回線ネットワーク、携帯電話ネットワークであるが、これらに限定されない。集約装置2-1,2-2は、例えば、電柱などに設置されるが、設置位置は電柱に限定されない。本実施の形態の通信システムが電力量の自動検針以外の他の用途に用いられる場合には、集約装置2-1,2-2は、端末3-1~3-12から受信した他の用途のためのデータを、ネットワークを介して中央装置1へ送信する。以下、集約装置2-1,2-2を個別に区別せずに示すときには、集約装置2と記載する。
中央装置1は、集約装置2-1,2-2から計量データを収集し、収集した計量データを図示しないメーターデータ管理システム(MDMS(Meter Data Management System))へ送信する。MDMSは、計量データを管理する装置である。また、本実施の形態の通信システムが電力量の自動検針以外の他の用途に用いられる場合には、中央装置1は、他の用途のために端末3-1~3-12から収集されたデータを、他の用途のための管理装置などへ送信する。また、中央装置1は、端末3-1~3-12を制御するための制御信号を、集約装置2-1,2-2を介して端末3-1~3-12へ送信する。例えば、中央装置1は、本実施の形態の通信システムが配電系統の開閉器の制御に用いられる場合、配電系統を管理する配電系統管理装置から開閉器を制御するための制御信号を受信し、当該制御信号を当該開閉器に対応する端末3-1~3-12に宛てて送信する。
次に、本実施の通信システムを構成する各装置の構成例について説明する。図2は、本実施の形態の中央装置1の構成例を示す図である。中央装置1は、送受信部11、通信制御部12、制御処理部14および経路情報記憶部13を備える。経路情報記憶部13は、集約装置2と当該集約装置2の配下の端末3との対応を集約装置情報として記憶する。集約装置情報の詳細については後述する。
送受信部11は、集約装置2との間でIP通信を行う。通信制御部12は、経路情報記憶部13に記憶されている集約装置情報を用いて、集約装置2-1,2-2および端末3-1~3-12との間の通信を制御する。例えば、通信制御部12は、制御処理部14から制御信号を受け取ると、受け取った制御信号が集約装置2宛てである場合には、送受信部11に対応する集約装置2宛てに送信させる。また、通信制御部12は、受け取った制御信号が端末3宛てである場合には、集約装置情報を用いて当該端末3に対応する集約装置2を求め、制御信号を、送受信部11を介して求めた集約装置2へ送信する。また、通信制御部12は、送受信部11を介して集約装置2-1,2-2および端末3-1~3-12から送信された信号を受信すると、当該信号を制御処理部14へ出力する。
制御処理部14は、集約装置2-1,2-2および端末3-1~3-12を制御するための制御信号を生成して、通信制御部12へ出力する。また、制御処理部14は、通信制御部12を介して集約装置2-1,2-2および端末3-1~3-12から送信された信号を受け取ると、当該信号を用いて定められた処理を実施する。例えば、受信した信号に電力量の計量データが含まれる場合には、図示しない記憶部に一時的に保存し定められたタイミングで、通信制御部12および送受信部11を介してMDMSへ送信する。
図3は、本実施の形態の集約装置2の構成例を示す図である。集約装置2は、第1送受信部21、第2送受信部22、通信制御部23、経路情報記憶部24および制御処理部25を備える。経路情報記憶部24は、下り経路情報を記憶する。下り経路情報には、端末3から受信した信号に基づいて得られる端末の上り経路に対応する下り経路を示す情報が格納される。本実施の形態では、下り経路情報には、1つの端末3について複数の下り経路が格納される。下り経路情報の詳細については後述する。
第1送受信部21は、端末3との間で無線通信を行う。第1送受信部21は、端末3から信号を受信すると、当該信号を通信制御部23へ出力する。また、第1送受信部21は、通信制御部23からの指示に基づいて各種の信号を端末3へ送信する。第2送受信部22は、中央装置1との間でIP通信を行う。第2送受信部22は、中央装置1から信号を受信すると、当該信号を通信制御部23へ出力する。また、第2送受信部22は、通信制御部23からの指示に基づいて各種の信号を中央装置1へ送信する。
通信制御部23は、端末3から送信された信号を第1送受信部21から受け取ると、当該データが経路構築のために用いられる上り通信制御信号である場合、当該データに格納されている上り経路に対応する下り経路、すなわち上り経路の逆の下り経路を、下り経路情報として経路情報記憶部24へ格納する。また、通信制御部23は、下り経路情報を用いて複数の下り経路を決定し、複数の下り経路を用いて同一の下りデータを送信する。通信制御部23は、端末3から送信された信号を第1送受信部21から受け取ると、当該信号が計量データなど中央装置1へ送信するデータを含む場合、当該データを制御処理部25へ出力する。また、通信制御部23は、第2送受信部22から信号を受け取ると、当該信号が自端末宛てである場合には当該信号に含まれるデータを制御処理部25へ出力し、当該信号が端末3宛てでない場合には、第1送受信部21を介して当該信号を端末3に宛てて送信する。
制御処理部25は、通信制御部23を介して、端末3から送信された計量データなどのデータを受信すると、一時的に記憶し、定められたタイミングで通信制御部23へデータを渡し、通信制御部23のデータは第2送受信部22を介して中央装置1へ送信する。
図4は、本実施の形態の端末3の構成例を示す図である。端末3は、送受信部31、通信制御部32、経路情報記憶部33および制御処理部34を備える。経路情報記憶部33は、上り経路を示す上り経路情報が格納される端末テーブルを記憶する。端末テーブルの詳細については後述する。
送受信部31は、無線マルチホップネットワークにおける他のノードである集約装置2または端末3と無線通信を行う。送受信部31は、他のノードから信号を受信すると、当該信号を通信制御部32へ出力する。また、送受信部31は、通信制御部32の指示に基づいて、信号を他のノードへ送信する。
通信制御部32は、送受信部31から信号を受信すると、当該信号の宛先が自端末宛てである場合、当該信号に含まれるデータを制御処理部34へ出力し、当該信号が他のノード宛てである場合には、送受信部31に当該信号を宛先のノードに向けて送信させることで宛先のノードへ転送する。また、通信制御部32は、制御処理部34から計量データなどのデータを受け取ると、当該データを経路情報記憶部33に格納されている端末テーブルを用いて、送受信部31を介して上り方向に隣接するノードへ送信する。上りデータは、各ノードが転送を行うことで宛先のノードへ到着する。
制御処理部34は、通信制御部32からデータを受け取ると受け取ったデータに基づいて定められた処理を実施する。また、制御処理部34は、図示しない計量装置など他の装置から集約装置2へ向けて送信する計量データなどのデータを取得し、取得したデータを通信制御部32へ出力する。
次に、本実施の形態の各装置のハードウェア構成について説明する。本実施の形態の中央装置1の送受信部11は、送信機および受信機により実現され、通信制御部12および制御処理部14は、制御回路により実現される。経路情報記憶部13はメモリにより実現される。
図5は、本実施の形態の制御回路の一例を示す図である。図5に示した制御回路100は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)などのプロセッサ101と、メモリ102とを備える。メモリ102は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの半導体メモリ、磁気ディスクなどを含む。中央装置1の通信制御部12および制御処理部14は、メモリ102に記憶された中央装置1の動作を実現するための通信プログラムがプロセッサ101により実行されることにより実現される。通信プログラムは、記録媒体によって提供されてもよいし通信媒体により提供されてもよい。また、経路情報記憶部13を実現するメモリは、メモリ102の一部であってもよいし、制御回路とは別のメモリであってもよい。
また、中央装置1は、一般には、コンピュータシステムにより実現され、制御回路100に加えて、図示は省略するが、モニタ、ディスプレイなどの表示部、キーボード、マウスなどの入力部を備えていてもよい。
本実施の形態の集約装置2の第1送受信部21、第2送受信部22は、送信機および受信機により実現される。通信制御部23および制御処理部25は処理回路によって実現され、経路情報記憶部24はメモリにより実現される。処理回路は、図5に示したような制御回路100であってもよいし、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの専用回路であってもよい。通信制御部23および制御処理部25が、制御回路100により実現される場合、メモリ102に記憶された集約装置2の動作を実現するための通信プログラムがプロセッサ101により実行されることにより、通信制御部23および制御処理部25が実現される。通信プログラムは、記録媒体によって提供されてもよいし通信媒体により提供されてもよい。また、経路情報記憶部24を実現するメモリは、メモリ102の一部であってもよいし、制御回路とは別のメモリであってもよい。
本実施の形態の端末3の送受信部31は、送信機および受信機により実現される。通信制御部32および制御処理部34は、処理回路によって実現され、経路情報記憶部33はメモリにより実現される。処理回路は、図5に示したような制御回路100であってもよいし、FPGA、ASICなどの専用回路であってもよい。通信制御部32および制御処理部34が、制御回路100により実現される場合、メモリ102に記憶された端末3の動作を実現するための通信プログラムがプロセッサ101により実行されることにより、通信制御部32および制御処理部34が実現される。通信プログラムは、記録媒体によって提供されてもよいし通信媒体により提供されてもよい。また、経路情報記憶部33を実現するメモリは、メモリ102の一部であってもよいし、制御回路とは別のメモリであってもよい。
本実施の形態の通信プログラムは、例えば、本実施の形態の通信システムに、複数の端末3のうちの1つである送信元端末から集約装置2へ送信された上り信号に格納された上り信号が経由した端末3の識別情報を用いて、送信元端末への下り経路を複数決定するステップと、送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の下り経路を用いてそれぞれ送信するステップと、を実行させる。
次に、本実施の形態の動作について説明する。図6は、本実施の形態の上り経路の一例を示す図である。図6では、端末3-9から中央装置1へ向かう上り経路として、上り経路4-1~4-3の3つの経路を図示している。各端末3は、他の端末3から受信した信号を用いて、上り経路情報を端末テーブルとして保持する。下り経路については、集約装置2が、各端末3から受信した信号に格納される上り経路を用いて決定する。集約装置2は、決定した下り経路を用いてソースルーティングにより下り通信を行う。従来のRPLを用いたスマートメータネットワークでは、端末3は複数の上り経路情報を保持しているが、下り経路に関しては、集約装置2が端末3ごとに1つの下り経路を選択して保持している。このため、この下り経路で通信障害、通信エラーなどが発生すると、端末3は集約装置2から送信された下り信号を正しく受信することができない。従来のRPLを用いたスマートメータネットワークでは、集約装置2は、端末3からの応答信号が一定時間以上無いことにより下り経路で障害が発生したことを検知すると、下り経路を再構築して再度、下り信号を送信するが、経路の再構築の処理を行うことにより端末3の下り信号の受信に大きな遅延が発生する。
本実施の形態では、下り通信の信頼性を向上させ遅延を低下させるために、集約装置2が、端末3ごとに、複数の下り経路を下り経路情報として保持し、同一データを複数の下り経路に続けて送信する。これにより、信頼性が高く低遅延の下り通信を実現する。
図7は、本実施の形態の通信システムにおける経路構築手順の一例を示すチャート図である。図7は、集約装置2-1が新たに通信システムに接続される際の経路構築手順の例を示している。まず、集約装置2-1は、中央装置1との間でコネクション確立処理を実施する(ステップS1)。詳細には、集約装置2-1の第2送受信部22が、TCP(Transmission Control Protocol)/IPに従ってコネクション確立を行い、コネクション確立が完了すると通信制御部23へその旨を通知する。
次に、集約装置2-1は、端末3との間で無線マルチホップネットワークにおける経路を構築するための無線マルチホップ構築信号を送信する(ステップS2)。詳細には、集約装置2-1の通信制御部23は第2送受信部22からコネクション確立の完了を通知されると、通信無線マルチホップ構築信号を生成して、第1送受信部21を介してブロードキャストにより通信無線マルチホップ構築信号を送信する。通信無線マルチホップ構築信号には、上り通信の根である集約装置2-1の集約装置ID(IDentifier)が格納されるとともに、通信無線マルチホップ構築信号の送信元のノードの識別情報と集約装置2-1までのホップ数とが格納される。集約装置2-1においては、送信元のノードの識別情報は集約装置2-1の集約装置IDであり、ホップ数は0である。集約装置IDは、各集約装置2を識別するための識別情報である。図7では、端末3-1が集約装置2-1から無線マルチホップ構築信号を直接受信しているが、図示は省略するが、端末3-2も集約装置2-1から無線マルチホップ構築信号を直接受信し、以下で述べる端末3-1と同様の動作を実施する。
端末3-1は、無線マルチホップ構築信号を受信すると、無線マルチホップ構築信号の集約装置2-1までのホップ数と送信元のノードの識別情報とを更新して、マルチホップ経路構築信号をブロードキャストする(ステップS3)。端末IDは、各端末3を識別するための識別情報である。詳細には、送受信部31は無線マルチホップ構築信号を受信すると当該信号を通信制御部32へ渡し、通信制御部32は、送受信部31から受け取った信号から、無線マルチホップ構築信号の送信元のノードの識別情報とホップ数とを抽出する。通信制御部32は、送受信部31から受け取った信号内の送信元のノードの識別情報を端末3-1の端末IDに更新し、当該信号内のホップ数を抽出したホップ数に1加算した値に更新する。端末3-1の通信制御部32は、この例では、送受信部31から受け取ったデータから抽出したホップ数は0であるため、ホップ数を1に更新する。通信制御部32は、上述した更新を行った後の信号を送受信部31へ出力し、送受信部31は通信制御部32から受け取った信号をマルチホップ経路構築信号としてブロードキャストで送信する。
また、端末3-1は、無線マルチホップ構築信号を受信すると、上り通信制御信号を送信する(ステップS4)。詳細には、通信制御部32は、送受信部31から受け取った無線マルチホップ構築信号から当該信号内の根のノードである集約装置2-1を把握し、集約装置2-1宛ての上り通信制御信号を生成し、当該上り通信制御信号に送信元のノードの識別情報として介して端末3-1の端末IDを格納して、送受信部31を介して上り通信制御信号を送信する。なお、各端末3は、無線マルチホップ構築信号を受信してから上り制御信号を送信せずに一定時間待機し、一定時間内に複数の他の端末3から無線マルチホップ構築信号を受信した場合、受信した無線マルチホップ構築信号の信号強度に基づいて通信品質のよい端末3を選択して、選択した端末3へ上り通信制御信号を送信してもよい。また、無線マルチホップ構築信号を受信してから上り制御信号を送信せずに、定期的に送信する上り通信信号すなわち計量データを含む信号の送信を行ってもよい。
また、端末3-1は、無線マルチホップ構築信号を受信すると、上り経路を端末テーブルに格納する(ステップS5)。詳細には、通信制御部32は、送受信部31から受け取った無線マルチホップ構築信号の送信元のノードの識別情報と当該信号に含まれるホップ数に1を加算したホップ数とを上り経路に関する上り経路情報として、経路情報記憶部33の端末テーブルに格納する。図8は、本実施の形態の端末テーブルの一例を示す図である。端末テーブルには、上り経路#1から上り経路#nまでのn個の経路に関する情報が格納される。nは、各端末3が保持する上り経路の数であり、2以上の整数である。nはあらかじめ定められるが、中央装置1または集約装置2からの指示などにより変更可能であってもよい。各経路に関する情報には、当該経路における次ノードの識別情報と集約装置2までのホップ数とが含まれる。各端末3は、無線マルチホップ構築信号の送信元のノードの識別情報を、上り経路の次ノードの識別情報として格納する。
図7に示した例では、端末3-1は、集約装置2-1から無線マルチホップ構築信号を直接受信しており、無線マルチホップ構築信号の送信元のノードの識別情報は、集約装置2-1の集約装置IDであるため、ステップS3では、例えば、上り経路#1の情報に、次ノードの識別情報として集約装置2-1の集約装置IDが格納され、ホップ数として1が格納される。なお、ステップS3~ステップS5の処理順序は、この例に限らず、これらが同時に行われてもよいし、図7に示した順と異なる順序で行われてもよい。上述したように、端末3-2においても、端末3-1と同様にステップS1~ステップS3が行われる。
一方、図7に示すように、端末3-4は、ステップS3で端末3-1から送信された無線マルチホップ構築信号を受信すると、無線マルチホップ構築信号の集約装置2-1までのホップ数と送信元のノードの識別情報とを更新して、マルチホップ経路構築信号をブロードキャストする(ステップ6)。端末3-4は、上述した端末3-1と同様に、受信した無線マルチホップ構築信号内の送信元のノードの識別情報を端末3-4の端末IDに更新し、当該データ内のホップ数を抽出したホップ数に1加算した値に更新する。この例では、端末3-4は、ホップ数を2に更新する。
また、端末3-4は、端末3-1と同様に、集約装置2-1に宛てた上り通信制御信号を送信する(ステップS7)。なお、端末3-4は、端末3-1から無線マルチホップ構築信号を受信しているため、端末3-4は、集約装置2-1に宛てた上り通信制御信号を端末3-1へ送信する。
また、端末3-4は、端末3-1と同様に、上り経路を端末テーブルに格納する(ステップS8)。端末3-4は、端末3-1から無線マルチホップ構築信号を受信しているため、例えば、上り経路#1の情報に、次ノードの識別情報として端末3-1の端末IDが格納され、ホップ数として2が格納される。なお、ステップS6~ステップS8の処理順序は、ステップS3~ステップS5の処理順序と同様に、この例に限らず、これらが同時に行われてもよいし、図7に示した順と異なる順序で行われてもよい。また、図示は省略するが、端末3-5も、端末3-4と同様に、ステップS2で端末3-1から送信された無線マルチホップ構築信号を受信し、ステップS6~ステップS8を実施する。さらに、端末3-2から無線マルチホップ構築信号を受信した端末3-5,3-6も、端末3-4と同様に、ステップS3で端末3-1から送信された無線マルチホップ構築信号を受信し、ステップS6~ステップS8を実施する。
以降、図示は省略しているが、端末3-4から送信された無線マルチホップ構築信号を受信した端末3-8,3-9においても、端末3-4と同様に、ステップS6~ステップS8が行われる。また、同様に、これらの端末に限らず、他の端末3から無線マルチホップ構築信号を受信した端末3では、端末3-4と同様に、ステップS6~ステップS8が行われる。したがって、図6に示した構成例では、端末3-9は、集約装置2-1から送信された無線マルチホップ構築信号を端末3-4と端末3-5とから受信することになる。このため、端末3-9の端末テーブルには、例えば、上り経路#2の情報に、次ノードの識別情報として端末3-4の端末IDが格納されホップ数として3が格納され、上り経路#2の情報に、次ノードの識別情報として端末3-5の端末IDが格納されホップ数として3が格納される。このようにして、端末テーブルには、複数の上り経路の情報が格納されていく。なお、ホップ数に上限を設け、端末3は、受信した無線マルチホップ構築信号から抽出したホップ数が上限に達している場合はステップS6~ステップS8を実施しないようにしてもよい。
図7の説明に戻る。端末3-1は、ステップS7で送信された上り通信制御信号を受信すると、上り通信制御信号に、端末3-1の識別情報を付加し(ステップS9)、端末3-1の識別情報を付加した上り通信制御信号を集約装置2-1へ送信する(ステップS10)。詳細には、送受信部31は上り通信制御信号を受信すると当該信号を通信制御部32へ渡し、通信制御部32は、送受信部31から受け取った上り通信制御信号に、端末3-1の端末IDを付加する。そして、通信制御部23は、送受信部31を介して、端末3-1の端末IDを付加した後の上り通信制御信号を、経路情報記憶部33に格納されている端末テーブル内の上り経路の次ノードへ送信する。この時点では、端末3-1の端末テーブルには、次ノードが集約装置2-1となる上り経路だけが格納され、通信制御部32は、この上り経路の情報に基づいて、集約装置2-1へ上り通信制御信号を送信する。また、端末3-1の端末テーブルに複数の上り経路に関する情報が格納されている場合には、通信制御部32は、ホップ数、通信品質などに基づいて選択された上り経路へ上り通信制御信号を送信する。
集約装置2-1は、ステップS4で送信された上り通信制御信号を受信すると、端末3-1の下り経路を記録し(ステップS11)、ステップS10で送信された上り通信制御信号を受信すると、端末3-4の下り経路を記録する(ステップS12)。詳細には、第1送受信部21は上り通信制御信号を受信すると当該信号を通信制御部23へ渡し、通信制御部23は、第1送受信部21から受け取った上り通信制御信号から、当該上り通信制御信号が経由した経路上の端末3の端末識別情報を抽出することで上り経路を把握し、把握した上り経路に対応する下り経路を経路情報記憶部24の下り経路情報に記録する。ステップS4で送信された上り通信制御信号は、他の端末3を経由せずに端末3-1から直接集約装置2-1に送信されていることから、通信制御部23は、ステップS4で送信された上り通信制御信号の上り経路に対応する下り経路を示す下り経路情報として端末3-1の端末IDを格納する。また、ステップS10で送信された上り通信制御信号は、端末3-4から送信され端末3-1を経由したことにより端末3-1の端末IDが付加されている。このため、通信制御部23は、ステップS10で送信された上り通信制御信号を基に、端末3-4の下り経路情報として、端末3-4の端末ID、端末3-1の端末IDを記録する。なお、ここでは、下り経路情報として上り通信制御信号の送信元の端末IDも含めたが、送信元の端末ごとに下り経路情報が管理されるため、各下り経路を示す情報には、経由した端末3の端末IDが格納されてもよい。
同様に、集約装置2-1は、他の端末3から送信された上り通信制御信号を順次受信し、受信するたびに、経路情報記憶部24の下り経路情報に下り経路を追加する。ステップS2の無線マルチホップ構築信号を送信してから一定時間が経過し、全ての端末3から上り通信制御信号を受信すると、集約装置2-1は、端末3ごとに、上り経路を用いて複数の下り経路を下り経路情報に格納する(ステップS13)。詳細には、通信制御部23は、下り経路の宛先となる端末3ごとに、経路情報記憶部24の下り経路情報から、端末3から送信された上り通信制御信号に基づいて記録された複数の下り経路を求め、求めた複数の下り経路を経路情報記憶部24に下り経路情報として格納する。
図9は、本実施の形態の下り経路情報の一例を示す図である。図9に示すように、下り経路情報には、端末3ごとに下り経路#1から下り経路#pのp個の下り経路を示す情報が格納される。pは、2以上の整数であり、あらかじめ定められる。pは、中央装置1からの指示などによって変更可能であってもよい。なお、ここでは、無線マルチホップ構築信号を送信してから一定時間が経過した場合にステップS13を行うようにしたが、集約装置2-1の配下となる端末3があらかじめ定められており、集約装置2-1に設定されている場合には、通信制御部23は、集約装置2-1の配下の端末3としてあらかじめ定められた全ての端末3から上り通信制御信号を受信したときに、ステップS13を実施してもよい。集約装置2-1の配下の端末3とは、集約装置2-1を根として無線マルチホップ通信を行う端末3、すなわち中央装置1と端末3との間の通信を、集約装置2-1が中継する端末3である。
次に、集約装置2-1は、端末通知信号を中央装置1へ送信する(ステップS14)。詳細には、通信制御部23は、経路情報記憶部24に格納されている下り経路情報を用いて、集約装置2-1の配下の端末3の端末IDを求め、集約装置2-1の配下の端末3の端末IDを含む端末通知信号を生成して第2送受信部22を介して中央装置1へ送信する。これにより、中央装置1は、集約装置2-1の配下にどの端末3が存在するかを把握することができる。中央装置1では送受信部11が端末通知信号を受信すると通信制御部12へ出力し、通信制御部12は、端末通知信号を用いて、経路情報記憶部13の集約装置情報を更新する。集約装置情報は、端末3と集約装置2との対応を示す情報である。
図10は、本実施の形態の集約装置情報の一例を示す図である。図10は、集約装置情報のうち端末3-9に関する情報を示しており、この例では、端末3-9が集約装置2-1の配下にあることを示している。中央装置1は、端末3ごとに、このように端末3がどの集約装置2の配下にあるかを示す情報を集約装置情報として保持する。
図7では、集約装置2が中央装置1に接続される場合の経路構築の動作を示したが、集約装置2-2が接続される場合も同様の動作が実行される。これにより、集約装置2-2は、配下の端末3までの下り経路を1つの端末3あたりp個保持する。なお、本実施の形態では、中央装置1は、1つの端末3に対応する集約装置2を1つ定めておく。例えば、図6に示すように、端末3-9から中央装置1への上り経路は集約装置2-1を経由する経路と集約装置2-2を経由する経路とが考えられるが、中央装置1は、端末3-9に対応する集約装置2として集約装置2-1と集約装置2-2とのうちどちらかに決定する。なお、上り経路に関しては、各端末3では、主副2つの集約装置2を宛先として保持しておいてもよく、主の集約装置2との間の通信に障害が発生したと判断した場合に、副の集約装置2宛てに上りデータを送信するようにしてもよい。
図11は、本実施の形態の下り経路の一例を示す図である。図11では、図6に示した端末3-9の上り経路に基づいて決定された端末3-9の下り経路の一例を示している。このように、本実施の形態では、端末3ごとに、複数の下り経路が設定される。
以上述べたように、本実施の形態では、集約装置2が、p個の下り経路を保持するが、1つの端末3からp個より多くの上り通信制御信号を受信した場合、すなわち1つの端末3から集約装置2までの上り経路がp個より多い場合には、集約装置2は、ホップ数、通信品質などに応じてp個の上り経路を選択し、選択した上り経路に対応する下り経路を下り経路情報として保持する。
また、集約装置2と端末3との間で経路構築が行われた後に、端末3が新たに通信システムに参入する場合は、端末3が参入メッセージをブロードキャストする。各端末3は、参入メッセージを受信すると、自装置に対応する集約装置2の集約装置IDと端末テーブルに格納されている下り経路のうち最小のホップ数とを含む応答メッセージを、参入メッセージの送信元の端末3へ送信するとともに、上述した上り通信制御信号と同様に参入メッセージに自端末の端末IDを追加して上り経路に転送する。参入メッセージを送信した端末は、各応答メッセージの送信元の端末3の端末IDを、上り経路のうちの1つにおける次ホップノードの端末IDとして端末テーブルに格納し、当該上り経路のホップ数として、応答メッセージに含まれるホップ数に1を加算した値を格納する。これにより、新たに参入した端末3は、端末テーブルに上り経路に関する情報を格納することができる。また、集約装置2は、参入メッセージを受信することで、上述した下り通信制御信号を受信する場合と同様に、新たに参入した端末3への複数の下り経路を、下り経路情報に格納することができる。または、端末3が新たに通信システムに参入する場合、新規に参入する端末3が、周囲の端末3の送出するマルチホップ構築信号を待ち、マルチホップ構築信号を受信すると、上り制御信号または上り通信信号を送信するようにしてもよい。
次に、本実施の形態の集約装置2における下り通信について説明する。中央装置1は、端末3に宛てたデータを含む信号を送信する場合、経路情報記憶部13に格納されている集約装置情報を用いて、対応する集約装置2を求め、求めた集約装置2に端末3宛ての信号を送信する。
集約装置2は、中央装置1から端末3宛ての信号を受信すると、下り経路情報を用いて、当該信号に含まれるデータを複製して複製した複数のデータをそれぞれ含む複数の信号を生成する。集約装置2は、同一データを含む複数の信号を複数の下り経路でそれぞれ送信する。例えば、集約装置2は、複数の信号をそれぞれ異なる下り経路で連続して送信する。なお、ここでは、同一データを含む複数の信号をそれぞれ異なる下り経路で連続して送信例を説明するが、同一データを含む複数の信号を異なる下り経路で同時に送信できる場合には同時に送信してもよい。
図12は、本実施の形態の集約装置2における下り信号の送信手順の一例を示すフローチャートである。図12に示すように、集約装置2の通信制御部23は、端末3宛てのデータを複製し、同一データの送信回数を示す変数であるnsを0に初期化する(ステップS21)。通信制御部23は、複数の下り経路から下り経路を選択する(ステップS22)。詳細には、通信制御部23は、経路情報記憶部24の下り経路情報から宛先の端末3に対応する複数の下り経路を読み出し、読み出した下り経路から1つを選択する。
通信制御部23は、選択された下り経路へデータを送信する(ステップS23)。詳細には、通信制御部23は、複製した複数のデータのうちの1つのデータに、ヘッダとして選択した下り経路を示す情報を付加し、ヘッダの宛先に宛先の端末3の端末IDを格納し、第1送受信部21を介して、選択された下り経路の次ホップの端末3に送信する。このように、端末3宛ての各データはユニキャストにより送信される。このとき、通信制御部23は、同一データから複製されたデータには同一のシーケンス番号を付加する。図13は、本実施の形態の下り信号である下りパケットのフォーマットの一例を示す図である。図13に示すように下り信号はヘッダ部とデータ部とで構成され、データ部には上述した複製されたデータが格納される。ヘッダ部は、宛先情報、メッセージ情報およびシーケンス番号を含む。メッセージ情報は、送信する信号の種類すなわち信号に対応するメッセージの種類を示す情報である。ヘッダ部の宛先情報には、宛先の次ノードの識別情報が格納される。また、図示は省略するがヘッダ部には、下り経路を示す情報も格納される。
図12の説明に戻る。通信制御部23は、nsの値を1増加させ(ステップS24)、nsが下り経路の数すなわちpより小さいか否かを判断する(ステップS25)。nsが下り経路の数より小さい場合(ステップS25 Yes)、ステップS22からの処理を繰り返す。2回目以降のステップS22では、下り信号を送信していない下り経路のなかから、下り信号を送信する下り経路を選択する。nsが下り経路の数以上の場合(ステップS25 No)、通信制御部23は、下り信号の送信処理を終了する。
以上の処理により、同一データが格納された複数の下り信号が複数の下り経路でそれぞれ送信される。このように、本実施の形態の集約装置2の通信制御部23は、複数の端末3のうちの1つである送信元端末から集約装置2へ送信された上り信号に格納された上り信号の一例である上り制御信号が経由した端末3の識別情報を用いて、送信元端末への下り経路を複数決定し、送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の下り経路を用いてそれぞれ送信する。これにより、下り経路において通信障害が発生したり通信エラーが発生したりしても、宛先の端末3に他の下り経路によって下り信号が到達することになり、1つの下り経路で送信する場合に比べ信頼性を高めることができる。また、下り経路において通信障害が発生しても、他の下り経路により端末3に下り信号が到達すれば、再送を行う必要がないため、低遅延な下り通信を実現することができる。
次に、端末3における下り信号を受信処理について説明する。図14は、本実施の形態の端末3における下り信号の受信処理の一例を示すフローチャートである。端末3では、送受信部31が信号を受信すると、当該信号を通信制御部32へ渡す。通信制御部32は、送受信部31から受け取った信号の宛先が集約装置2ではない場合に、送受信部31から受け取った信号が下り信号であると判断して図14に示した処理を行う。なお、通信制御部32は、送受信部31から受け取った信号の宛先が集約装置2である場合には、経路情報記憶部33に格納されている端末テーブルを用いて上り経路へ当該信号を転送する。
図14に示すように、下り信号を受け取ると、通信制御部32は、宛先が自端末であるか否かを判断する(ステップS31)。宛先が自端末である場合(ステップS31 Yes)、通信制御部32は、同一データを受信済であるか否かを判断する(ステップS32)。上述したように同一データには同じシーケンス番号が付加されているため、端末3の通信制御部32は、今回受信したデータに付加されているシーケンス番号と同一のシーケンス番号のデータを既に受信した場合に、同一データを受信済であると判断することができる。なお、受信済のデータと同一のデータか否かを判定する方法は、これに限らず、例えば、端末3が、過去に受信したデータを一定期間保持しておき保持しているデータと比較するなどの方法であってもよい。
同一データを受信済でない場合(ステップS32 No)、通信制御部32は制御処理部34へ当該データを渡し、制御処理部34が当該データのデータ処理を行い(ステップS33)、受信処理を終了する。同一データを受信済の場合(ステップS32 Yes)、通信制御部32は今回受信したデータを破棄し(ステップS34)、受信処理を終了する。このように、端末3は、受信済の下りデータとシーケンス番号が同一の下りデータを新たに受信すると、新たに受信した下りデータを破棄する。
また、宛先が自端末でない場合(ステップS31 No)、通信制御部32は、受信したデータに付加されている下り経路の情報に基づいて、下り経路の次ノードである下段の端末3へ送受信部31を介してデータを転送し(ステップS35)、受信処理を終了する。
上述したように、集約装置2は、複数の下り経路を用いて同一データを端末3へ送信するが、複数の下り経路を用いて同一データを送信した後に端末3からの応答が一定期間以上無いなどにより通信エラーが発生した場合には、再度、図12に示す送信を行うことで再送を行ってもよい。すなわち、複数の下り経路を用いて送信された下りデータの全てが通信エラーとなった場合、複数の下り経路を用いて下りデータの再送が行われてもよい。また、再送においても下りデータの全てが通信エラーとなった場合、端末3宛ての下りデータをブロードキャストにより送信してもよい。この場合、宛先以外の端末3はブロードキャストにより受信したデータを転送する。
なお、一般に、ノード間で送受信される信号には、CRC(Cyclic Redundancy Code)を用いた誤り検出が可能なようにCRCチェックのための検査用ビットが付加されている。CRCチェックによりエラーとなったデータは、一般的には、破棄されるが、本実施の形態では、上述したように同一データが複数の下り経路で送信されるため、端末3は同一データを複数回受信する。このため、端末3は、CRCチェックによりエラーとなったデータを破棄せずに一時的に保持しておき、後から受信したデータとともに統計処理または誤り訂正処理を行うことで正しいデータを復元してもよい。すなわち、下りデータに誤り検出のための検出用ビットが付加され、端末3は、検出用ビットを用いて下りデータを含む下り信号の誤り検出を行い、誤り検出により当該端末3宛ての下りデータに誤りが検出された場合、下りデータを保持し、同一のシーケンス番号に対応する保持している複数の下りデータを用いて下りデータを復元してもよい。
図15は、本実施の形態のCRCを用いた復元処理を含む下り信号の受信処理手順の一例を示すフローチャートである。図15に示すように、下り信号を受け取ると、通信制御部32は、CRCによる誤り検出を行う(ステップ41)。通信制御部32は、下り信号のヘッダ部に誤り検出による誤りがない場合(ステップS42 No)、上述したステップS31を実施する。
ステップS31でYesの場合、データ部に誤りが有るか否かを判断する(ステップS43)。データ部に誤りが有る場合(ステップS43 Yes)、データを一時保存し(ステップS44)、通信制御部32は、同一のシーケンス番号のデータに関して、一時保存した同一データが一定数以上あるか否かを判断する(ステップS45)。一時保存した同一データが一定数以上ある場合(ステップS45 Yes)、通信制御部32は、一時保存したデータを用いて正しいデータを復元する(ステップS46)。例えば、同一位置のビット値に関して、複数の一時保存データのうち1つだけ値が異なる第1の値であり、他は同じ第2の値であった場合、当該ビット値は第2の値に決定される。ステップS46の後、図14と同様のステップS33の処理が行われる。
一時保存した同一データが一定数未満の場合(ステップS45 No)、通信制御部32は、受信処理を終了する。また、ステップS43でNoの場合、ステップS33の処理が行われる。また、ステップS31でNoの場合、図14と同様にステップS35が行われる。ステップS42でYesの場合、通信制御部32は、データを破棄し(ステップS47)、受信処理を終了する。
以上の処理により、端末3が受信した同一データが格納された複数の下り信号のうち、複数の下り信号に通信エラーが生じた場合であっても、当該データを一時保存しておき複数のデータを用いて正しいデータを復元することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、集約装置2は、複数の下り経路を示す情報が格納された下り経路情報を保持し、同一データが格納された複数の下り信号を複数の下り経路でそれぞれ送信する。これにより、下り経路において通信障害が発生したり通信エラーが発生したりしても、宛先の端末3に他の下り経路によって下り信号が到達することになり、1つの下り経路で送信する場合に比べ信頼性を高めることができる。また、下り経路において通信障害が発生しても、他の下り経路により端末3に下り信号が到達すれば、再送を行う必要がないため、低遅延な下り通信を実現することができる。
実施の形態2.
図16は、実施の形態2にかかる中央装置の構成例を示す図である。図17は、実施の形態2にかかる集約装置の構成例を示す図である。本実施の形態の通信システムは、図1に示した中央装置1に代えて図16に示す中央装置1aを備え、集約装置2-1,2-2に代えてそれぞれが図17に示す集約装置2aである集約装置2a-1,2a-2を備える以外は実施の形態1の通信システムと同様である。実施の形態1と同様に、本実施の形態の集約装置2aの数、端末3の数は図1に示した例に限定されない。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
実施の形態2では、集約装置2aが、実施の形態1と同様に端末3から送信された上り通信制御信号を用いて各端末の上り経路に対応する下り経路を求め、各端末の下り経路を示す下り経路情報を中央装置1aへ送信する。そして、中央装置1aが、集約装置2aも含めた端末3への下り経路を、1つの端末3あたり複数保持し、端末3宛ての下りデータの送信時には中央装置1aがデータを複製して複数の下り経路でそれぞれ送信する。
図16に示すように、中央装置1aは、通信制御部12の代わりに通信制御部12aを備え、経路情報記憶部13の代わりに経路情報記憶部13aを備えるが、これら以外は実施の形態1の中央装置1と同様である。
図17に示すように、集約装置2aは、通信制御部23の代わりに通信制御部23aを備え、経路情報記憶部24の代わりに経路情報記憶部24aを備えるが、これら以外は実施の形態1の集約装置2と同様である。
次に、本実施の形態の経路構築の動作について説明する。実施の形態1と同様に図7に示したステップS1~ステップS12が行われる。ステップS2の無線マルチホップ構築信号を送信してから一定時間が経過し、全ての端末3から上り通信制御信号を受信すると、集約装置2aの通信制御部23aは、各端末3から送信された上り通信制御信号から求めた下り経路を記録した情報である下り経路情報を端末通知信号に含め、端末通知信号を、第2送受信部22を介して中央装置1aへ送信する。
中央装置1aの通信制御部12aは、送受信部11を介して端末通知信号を受信すると、端末通知信号に含まれる、端末3ごとの上り経路を用いて、端末ごとの下り経路を上り経路の逆の経路として決定し、経路情報記憶部13aの下り経路情報として格納する。図18は、本実施の形態の下り経路情報の一例を示す図である。下り経路情報には、端末3ごとに下り経路#1から下り経路#mのm個の下り経路を示す情報が格納される。mは、2以上の整数であり、あらかじめ定められる。mは、オペレータからの入力、または図示しない他の装置からの指示などによって変更可能であってもよい。本実施の形態では、下り経路情報として格納される下り経路には、中央装置1aから端末3への通信を中継する集約装置2aの集約装置IDも含まれる。例えば、実施の形態1の図6に示した構成例において、中央装置1を中央装置1aに代え、集約装置2-1,2-2を集約装置2a-1,2a-2に代えた場合、端末3-9の下り経路は、上り経路4-1~4-3のそれぞれの逆の経路とすることができる。このため、端末3-9の複数の下り経路には、集約装置2a-1を経由する経路と集約装置2a-2を経由する経路とが含まれることになる。
次に、端末3宛ての下りデータを含む下り信号の送信手順について説明する。本実施の形態では、中央装置1aが図12に示した処理を実施する。すなわち、中央装置1aの通信制御部12aが、端末宛てのデータを複製し、下り経路情報を用いて図12に示した処理を実施する。このとき、同一データには実施の形態1と同様に同一のシーケンス番号が付加される。また、各データには下り経路を示す情報が付加されるが、下り経路上の集約装置2aの集約装置IDについては、中央装置1aの通信制御部12aが、下り経路ごとに対応する集約装置2aへ下り信号を送信すればよいため、各データに付加される下り経路を示す情報に含めなくてよい。集約装置2aの通信制御部23aは、第2送受信部22を介して下り信号を受信すると、当該下り信号に格納されている下り経路を示す情報にしたがって、次ノードへ当該下り信号を送信する。各端末3における動作は、実施の形態1と同様である。なお、本実施の形態では、1つの端末3に複数の集約装置が対応するため、集約装置情報には、端末3あたり複数の集約装置IDが格納される。
このように、本実施の形態では、集約装置2aが、上り通信制御信号が経由した端末の識別情報を下り経路情報として中央装置1aへ送信し、中央装置1aが、下り経路情報を用いて送信元端末への下り経路を複数決定し、送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の下り経路を用いてそれぞれ送信する。本実施の形態では、集約装置2aも含めて複数の下り経路の分散させることができ、分散させた複数の下り経路を用いて同一データを送信するので、複数の下り経路の独立性を実施の形態1より高めることができる。これにより、ある集約装置2aの周辺で通信障害が発生している場合でも他の集約装置2aを介して端末3宛ての下りデータが端末3へ到達するため、信頼性が高く低遅延の下り通信を実現することができる。
なお、本実施の形態では、中央装置1aが端末3ごとの複数の下り経路を管理したが、中央装置1aは集約装置情報として、1つの端末3あたり複数の集約装置を保持し、集約装置2aより下位の下り経路情報は集約装置が管理するようにしてもよい。この場合、集約装置として実施の形態1と同様の集約装置2を用い、中央装置1aは、集約装置情報に、各端末3の複数の下り経路の代わりに各端末3に対応する複数の集約装置2の集約装置IDを格納する。そして、中央装置1aの通信制御部12aは、端末3宛ての下りデータを複製して、集約装置情報に基づいて複数の集約装置2へそれぞれ送信する。すなわち、集約装置2が、集約装置2を介して中央装置1aと通信を行う端末3を示す情報を中央装置1aへ送信し、中央装置1aは、集約装置2から受信した情報を用いて、送信元端末に対応する2以上の集約装置2へ送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、それぞれ送信する。この場合も、複数の集約装置2を介して同一データが端末3に送信される。
また、本実施の形態の通信システムが、実施の形態1の通信システムの機能も有し、両方の動作を実現できるようにしてもよい。
本実施の形態の中央装置1a、集約装置2aのハードウェア構成は、実施の形態1の中央装置1、集約装置2とそれぞれ同様である。
以上のように、本実施の形態では、異なる集約装置を経由する下り経路を含む複数の下り経路で、同一データを端末3へ送信するようにした。このため、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、各下り経路に含まれる集約装置についても分散させることができるため、端末3へ下りデータが到達する確率を高めることができる。
実施の形態3.
次に、実施の形態3にかかる動作について説明する。本実施の形態の通信システムの構成および中央装置1、集約装置2および端末3の構成は実施の形態1と同様である。本実施の形態の各装置の動作は、以下に述べる下り信号の送信方法が一部異なる点を除き、実施の形態1と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
図19は、本実施の形態の集約装置2における下りデータを含む下り信号の送信手順の一例を示すフローチャートである。ステップS21,S22は実施の形態1と同様である。ステップS22の後、通信制御部23は、選択された経路に複数回同一データを送信する(ステップS26)。すなわち、通信制御部23は、同一の下りデータを、1つの下り経路に複数回送信する。ステップS24,S25は実施の形態1と同様である。
また、上述した例では、下り経路の数によらず、各下り経路に複数回同一データを送信するようにしたが、下り経路の数が閾値未満の端末3に関して図19に示す動作を行い、下り経路の数が閾値以上の端末に関しては、実施の形態1の動作を行うようにしてもよい。
上述した例では、集約装置2が下り経路に複数回同一データを送信するようにしたが、実施の形態2の複数の下り経路を管理する中央装置1aが、同様に下り経路に複数回同一データを送信するようにしてもよい。また、実施の形態2で述べた中央装置1aが端末3あたり複数の集約装置2aの情報を管理し、集約装置2が複数の下り経路を管理する場合に、同様に集約装置2aが下り経路に複数回同一データを送信するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、複数の下り経路に同一データを送信するとともに、1つの下り経路に複数回連続して同一データを送信するようにした。このため、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、下り経路上に一時的な障害などが生じた場合に当該通信障害が回復すれば端末3に下りデータが到達するため、さらに信頼性を高め遅延を低下させることができる。
実施の形態4.
次に、実施の形態4の上り通信制御信号の送信方法について説明する。本実施の形態の通信システムの構成および中央装置1、集約装置2および端末3の構成は実施の形態1と同様である。本実施の形態の各装置の動作は、以下に述べる動作を除き、実施の形態1と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
実施の形態1では、端末3は、無線マルチホップ構築信号を受信するたびに上り通信制御信号を送信した。本実施の形態では、各端末3は、無線マルチホップ構築信号を受信してもすぐには上り通信制御信号を送信せず、一定時間の間に受信した無線マルチホップ構築信号を用いて複数の上り経路を選択し、選択した上り経路に対応する上り経路における次ノードへ上り通信制御信号を送信する。
例えば、端末3の通信制御部32が、他の端末3から受信した無線マルチホップ構築信号または他の端末3から無線マルチホップ構築信号以外の信号の信号強度を用いてk個の上り経路を選択する。詳細には、通信制御部32は、他の端末3から受信した信号に関して、端末3ごとに受信した信号の信号強度の移動平均、区間平均などの平均値を算出し、算出した平均値を端末3ごとの信号強度テーブルとして保持する。図20は、本実施の形態の端末3-9が保持する信号強度テーブルの一例を示す図である。図20に示すように信号の送信元の端末3ごとすなわち上り経路における次ノードごとに、信号強度を信号強度テーブルとして保持する。端末3-9の通信制御部32は、信号強度テーブルを用いて、信号強度の高い順にk個の上り経路を選択し、選択したk個の上り経路を示す情報を端末テーブルとして保持するとともに、選択したk個の上り経路で上り通信制御信号を送信する。また、上り経路を通信するための信号は上り通信制御信号に限らず、他の上り信号であってもよい。すなわち、端末3は、他の端末3から受信した信号の信号強度を用いて、第1個数の上り経路であるk個の上り経路を選択し、k個の上り経路を用いて上り信号を送信する。
端末3の通信制御部32は、選択したk個の上り経路に関して、ラウンドロビンにより上り通信制御信号または他の上り信号を送信してもよい。または、通信制御部32は、選択したk個の上り経路に関して、信号強度が高いほど優先して選択されるような重み付けラウンドロビンにより上り通信制御信号または他の上り信号を送信してもよい。すなわち、通信制御部32は、信号強度に基づく重み付けラウンドロビンにより上り経路を選択して選択した上り経路を用いて上り信号を送信してもよい。
k個の上り通信制御信号には、実施の形態1と同様のそれぞれの上り経路において経由した端末3の端末IDが付加される。これにより、集約装置2は、端末3ごとにk個の上り経路を求めることができ、k個の上り経路のなかから、第2の個数の上り経路であるp個の上り経路を選択し、選択したp個の上り経路の逆の経路を下り経路として下り経路情報として保持する。なお、集約装置2は把握した上り経路の全てに対応する下り経路を下り経路として下り経路情報として保持してもよい。すなわちpとkが等しくてもよい。
集約装置2の通信制御部23は、k個の上り経路のなかから第2の個数の上り経路であるp個の上り経路を、各上り経路の経路コスト値に基づいて選択する。経路コスト値は、例えば、各端末3の信号強度と各経路のホップ数とを用いて算出される。例えば、信号強度の逆数とホップ数との重み付け和によって算出される。信号強度は、例えば、集約装置2が受信した信号の信号強度の移動平均または区間平均である。または、各端末3が上述した信号強度テーブルの信号強度のうち各上り経路に対応する信号強度を付加していくことで集約装置2が上り経路のリンクごとの信号強度を把握し、リンクごとの信号強度とホップとに基づいて経路コスト値を算出してもよい。通信制御部23は、k個の上り経路から経路コスト値の低い順にn個の上り経路を選択し、n個の上り経路を用いてn個の下り経路を決定する。このように、集約装置2は、端末3の上り経路ごとに、上り信号の信号強度と、対応するホップ数とに基づいて経路コスト値を算出し、経路コスト値に基づいて第2個数の下り経路を決定する。
なお、通信状態は変化する可能性があるため、下り経路を定期的に更新してもよい。なお、ここでいう更新は、更新を行うための処理を行った結果、結果として下り経路が変更されない場合も含む。集約装置2は、例えば次のようにして過去の信号強度などに基づいて下り経路を更新する。例えば、集約装置2は、無線マルチホップ構築信号を定期的に送信するなどにより上り経路に関する情報を収集する。通信制御部23は、上り経路のデータを収集する期間を第1期間とするとき、第1期間の間に受信した上り経路に関するホップ数および信号強度を記憶しておき、記憶しているホップ数および信号強度から算出される経路コスト値を加重平均し、加重平均により得られる平均値を用いてp個の下り経路を決定する。第1期間は、24時間であってもよいし30日であってもよいし、1か月であってもよいし、これら以外であってもよい。または、収集した第1期間の情報を第1期間より短い第2期間ごとのデータに分け、第2期間ごとにホップ数および信号強度を用いて経路コスト値の平均値を算出し、第2期間ごとの平均値を加重平均し、加重平均した平均値を用いてn個の下り経路を決定してもよい。例えば、24時間の収集データに関してt時間ごとの加重平均を求めてもよいし、30日の収集データに関してd日ごとの加重平均を求めてもよいし、数か月の収集データに関して1か月ごとの加重平均を求めてもよい。このとき、複数の第2期間において、最新の情報がより多く反映されるように、加重平均を行う際には、例えば、最新のものほど重みの値を小さくする。すなわち、最新の上り信号に基づいて算出された経路コスト値ほど、値が小さくなるように加重平均における重みが決定される。
また、集約装置2は、端末3からp+1個以上の上り経路に関する情報を取得した場合、これらの上り経路のなかから同じ端末3を経由する経路を抽出し、抽出した経路のうち経路コスト値の高い上り経路を、選択対象から除外する。すなわち、集約装置2は、第2個数より多い数の上り経路に対応する上り信号を受信した場合、経由する端末3が重複しない下り経路を優先して第2個数の下り経路を決定する。これにより、複数の下り経路がなるべく重複した端末3を経由しないように、すなわち複数の下り経路を分散させることができ、信頼性を高めることができる。なお、実施の形態2に本実施の形態の各動作を適用してもよい。
なお、実施の形態2または実施の形態3と本実施の形態を組み合わせてもよい。また、実施の形態2および実施の形態3と本実施の形態を組み合わせてもよい。
以上のように、本実施の形態では、端末3が経路コスト値に基づいて複数の上り経路を選択し、選択した上り経路で上り通信制御信号を送信するようにした。これにより、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、経路コスト値の高い上り経路を通知しないことで通信帯域の消費を抑制することができる。また、集約装置2が、経路コストの平均値に基づいて下り経路を選択することで、一時的な経路の状態に影響されず安定して通信状態の良い経路を選択することができる。また、複数の下り経路を分散させるように選択することで、信頼性を高めることができる。
実施の形態5.
次に、実施の形態5にかかる動作について説明する。本実施の形態の通信システムの構成および中央装置1、集約装置2および端末3の構成は実施の形態1と同様である。本実施の形態の各装置の動作は、以下に述べる下り信号の送信方法が一部異なる点を除き、実施の形態1と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態では、信頼度が要求される下りデータを送信する場合には、以下のように、ブロードキャスト転送を活用し、宛先の端末3への到達率を向上させる。
集約装置2の通信制御部23は、宛先の端末3までのホップ数が1ホップの経路については、実施の形態1と同様にユニキャストにより下りデータを送信する。集約装置の通信制御部23は、宛先の端末3までのホップ数が2以上の場合、下りデータの送信時に、下り経路における少なくとも一部において下りデータがブロードキャストにより送信される。
詳細には、例えば、集約装置2の通信制御部23は、下りデータに、対応する下り経路を示す情報と、下り経路における端末3ごとの、端末3がブロードキャストで転送を行うかユニキャストで転送を行うかを示す情報とブロードキャストで転送する際の転送制限回数と、を付加する。転送制限回数は、対応する端末3から下りデータの宛先までのホップ数から1減じた数である。端末3は転送制限回数が1に設定された下りデータをブロードキャストにより受信すると、下りデータをユニキャストで転送する。各端末3の通信制御部32は、下りデータに付加されている下り経路を示す情報と、ブロードキャストで転送を行うかユニキャストで転送を行うかを示す情報とを用いて、ブロードキャストで転送を行うことを指示された場合には、指示された転送制限回数を設定してブロードキャストにより転送を行う。これらの下りデータには、全て同一のシーケンス番号が付加される。例えば、集約装置2の通信制御部23は、宛先の端末3までのホップ数が閾値であるjより多い端末3はユニキャスト転送し、宛先の端末3までのホップ数が閾値以下の端末3はブロードキャストで転送するように上記情報を設定する。
図21は、本実施の形態の下り信号の送信方法の一例を示す図である。図21に示した例では、閾値であるjの値は3であり、下りデータが格納された下り信号の宛先は端末3-9である。図21では、「B」と示した箇所ではブロードキャストによる送信が行われ、「U」と示した箇所ではユニキャストによる送信が行われることを示している。図21に示した例では、端末3-9までのホップ数が3となるノードが集約装置2-1,2-2であるため、集約装置2-1,2-2が転送制限回数を2としてブロードキャストにより端末3宛ての下りデータを含む下り信号を送信する。集約装置2-1,2-2からブロードキャストにより送信された下り信号を受信した端末3-1,3-2は、端末3-9までのホップ数が2でありj以下であり、かつ、集約装置2-1,2-2から受信した下り信号の転送制限回数が2であるため、転送制限回数を1減じた値に変更して、下り信号をブロードキャストにより送信する。端末3-4,3-5は、端末3-1,3-2からブロードキャストにより送信された下り信号を受信すると、受信した下り信号の転送制限回数が1であるため、下り信号をユニキャストにより端末3-9へ送信する。
なお、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態4のうちの1つ以上と本実施の形態を組み合わせてもよい。実施の形態2のように中央装置1aが下り経路を決定する場合には、上述したホップ数を用いたブロードキャストとするか否かの情報の設定は、中央装置1aの通信制御部12aによって行われる。
このように、本実施の形態では、下り経路におけるすくなくとも一部においてブロードキャストによる転送を行うことで、端末3への下りデータの到達率を向上させることができる。また、全ての端末3がブロードキャストによる転送を行うのではなく、ブロードキャストにより転送を行う端末3を宛先までのホップ数、ブロードキャストによる転送制限回数などに応じて制限することで、使用する通信帯域を抑制することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1a 中央装置、2,2a,2-1,2-2 集約装置、3,3-1~3-12 端末、11,31 送受信部、12,12a,23,23a,32 通信制御部、13,13a,24,24a,33 経路情報記憶部、14,25,34 制御処理部、21 第1送受信部、22 第2送受信部。

Claims (24)

  1. 1つ以上の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムであって、
    前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号に格納された前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信し、
    前記送信元端末は、複数の上り経路を用いて前記上り信号を送信し、
    前記送信元端末から前記複数の上り経路でそれぞれ送信された複数の前記上り信号を用いて、前記送信元端末への下りデータを送信する下り経路が決定されることを特徴とする通信システム。
  2. 前記集約装置が、前記上り信号に格納された前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記集約装置を複数備え、
    さらに、複数の前記集約装置と通信を行う中央装置を備え、
    前記集約装置が、当該集約装置を介して前記中央装置と通信を行う前記端末を示す情報を前記中央装置へ送信し、
    前記中央装置は、前記情報を用いて、前記送信元端末に対応する2以上の前記集約装置へ前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、それぞれ送信することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記集約装置を複数備え、
    さらに、複数の前記集約装置と通信を行う中央装置を備え、
    前記集約装置が、前記上り信号に格納された前記端末の識別情報を上り経路情報として前記中央装置へ送信し、
    前記中央装置が、前記上り経路情報を用いて送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、1つの前記下り経路に複数回送信することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の通信システム。
  6. 前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータには、同一のシーケンス番号が付加されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の通信システム。
  7. 前記端末は、受信済の下りデータとシーケンス番号が同一の下りデータを新たに受信すると、新たに受信した前記下りデータを破棄することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の通信システム。
  8. 前記下りデータには、誤り検出のための検出用ビットが付加され、
    前記端末は、前記検出用ビットを用いて前記下りデータを含む下り信号の誤り検出を行い、前記誤り検出により当該端末に宛ての前記下りデータに誤りが検出された場合、前記下りデータを保持し、同一のシーケンス番号に対応する保持している複数の前記下りデータを用いて前記下りデータを復元することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  9. 前記送信元端末は、他の前記端末から受信した信号の信号強度を用いて、第1個数の上り経路を選択し、前記第1個数の上り経路を用いて前記上り信号を送信することを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の通信システム。
  10. 1つ以上の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムであって、
    前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号に格納された前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信し、
    前記送信元端末は、他の前記端末から受信した信号の信号強度を用いて、第1個数の上り経路を選択し、前記第1個数の上り経路を用いて前記上り信号を送信し、
    前記端末は、前記信号強度に基づく重み付けラウンドロビンにより上り経路を選択して、選択した前記上り経路を用いて前記上り信号を送信することを特徴とする通信システム。
  11. 前記送信元端末から送信された前記第1個数の上り信号を用いて、第2個数の下り経路を、前記送信元端末への下りデータを送信する下り経路として決定することを特徴とする請求項9または10に記載の通信システム。
  12. 前記上り信号が経由した前記端末の識別情報によって示される上り経路ごとに、前記上り信号の信号強度と、対応するホップ数とに基づいて経路コスト値を算出し、前記経路コスト値に基づいて前記第2個数の下り経路を決定することを特徴とする請求項11に記載の通信システム。
  13. 第1期間の間に受信された前記上り信号に基づいて算出された前記経路コスト値を加重平均し、加重平均により得られた平均値に基づいて前記第2個数の下り経路を決定することを特徴とする請求項12に記載の通信システム。
  14. 最新の前記上り信号に基づいて算出された前記経路コスト値ほど、値が小さくなるように前記加重平均における重みが決定されることを特徴とする請求項13に記載の通信システム。
  15. 前記送信元端末に関して、前記第2個数より多い数の上り経路に対応する前記上り信号を受信した場合、経由する前記端末が重複しない下り経路を優先して前記第2個数の下り経路を決定することを特徴とする請求項12から14のいずれか1つに記載の通信システム。
  16. 前記下りデータの送信時に、前記下り経路における少なくとも一部において前記下りデータがブロードキャストにより送信されることを特徴とする請求項1から15のいずれか1つに記載の通信システム。
  17. 1つ以上の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムであって、
    前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号に格納された前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信し、
    前記下りデータの送信時に、前記下り経路における少なくとも一部において前記下りデータがブロードキャストにより送信され、
    前記下りデータには、対応する前記下り経路を示す情報と、前記下り経路における前記端末ごとの、前記端末がブロードキャストで転送を行うかユニキャストで転送を行うかを示す情報とブロードキャストで転送する際の転送制限回数と、が付加され、
    前記転送制限回数は、対応する前記端末から前記下りデータの宛先までのホップ数から1減じた数であり、
    前記情報は、宛先までのホップ数が閾値より多い前記端末はユニキャスト転送を行い、宛先までのホップ数が閾値以下の端末はブロードキャスト転送するように設定され、
    前記端末は前記転送制限回数が1に設定された前記下りデータをブロードキャストにより受信すると、前記下りデータをユニキャストで転送することを特徴とする通信システム。
  18. 1つ以上の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムであって、
    前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号に格納された前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信し、
    複数の前記下り経路を用いて送信された前記下りデータの全てが通信エラーとなった場合、複数の前記下り経路を用いて前記下りデータの再送が行われ、前記再送においても前記下りデータの全てが通信エラーとなった場合、ブロードキャストにより前記下りデータを送信することを特徴とする通信システム。
  19. 前記上りデータは計量データであることを特徴とする請求項1から18のいずれか1つに記載の通信システム。
  20. 1つ以上の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムにおける前記集約装置であって、
    前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号を受信する送受信部と、
    前記上り信号に格納された前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信する通信制御部と、
    を備え
    前記送信元端末は、複数の上り経路を用いて前記上り信号を送信し、
    前記通信制御部は、送信元端末から前記複数の上り経路でそれぞれ送信された複数の前記上り信号を用いて、前記送信元端末への下りデータを送信する下り経路を決定することを特徴とする集約装置。
  21. 複数の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とで構成される無線マルチホップネットワークを含み、前記複数の集約装置と通信を行う中央装置を備える通信システムにおける前記中央装置であって、
    前記集約装置から、前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号に含まれる、前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を、下り経路情報として受信する送受信部と、
    前記下り経路情報を用いて送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信する通信制御部と、
    を備え
    前記送信元端末は、複数の上り経路を用いて前記上り信号を送信し、
    前記通信制御部は、送信元端末から前記複数の上り経路でそれぞれ送信された複数の前記上り信号を用いて、前記送信元端末への下りデータを送信する下り経路を決定することを特徴とする中央装置。
  22. 1つ以上の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムであって前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号に格納された前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定し、前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信する前記通信システムにおける前記端末であって、
    複数の前記下り経路から同一の前記下りデータを受信し、既に受信済の前記下りデータと同一の前記下りデータを新たに受信した場合、新たに受信した前記下りデータを破棄し、
    前記複数の端末のうち他の端末から受信した信号の信号強度に基づく重み付けラウンドロビンにより上り経路を選択して、選択した前記上り経路を用いて前記上り信号を送信することを特徴とする端末。
  23. 1つ以上の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムにおける通信方法であって、
    前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号に格納された前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定する決定ステップと、
    前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信するステップと、
    を含み、
    前記送信元端末は、複数の上り経路を用いて前記上り信号を送信し、
    前記決定ステップでは、前記送信元端末から前記複数の上り経路でそれぞれ送信された複数の前記上り信号を用いて、前記送信元端末への下りデータを送信する下り経路が決定されることを特徴とする通信方法。
  24. 1つ以上の集約装置と前記集約装置へ上りデータを送信する複数の端末とを含み、無線マルチホップネットワークを構成可能な通信システムに、
    前記複数の端末のうちの1つである送信元端末から前記集約装置へ送信された上り信号に格納された前記上り信号が経由した前記端末の識別情報を用いて、前記送信元端末への下り経路を複数決定する決定ステップと、
    前記送信元端末を宛先とする同一の下りデータを、決定した複数の前記下り経路を用いてそれぞれ送信するステップと、
    を実行させる通信プログラムであり、
    前記送信元端末は、複数の上り経路を用いて前記上り信号を送信し、
    前記決定ステップでは、送信元端末から前記複数の上り経路でそれぞれ送信された複数の前記上り信号を用いて、前記送信元端末への下りデータを送信する下り経路が決定されることを特徴とする通信プログラム。
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