JP2002314586A - 送信装置及び多重通信方式及び多重通信方法及び多重通信プログラム及び多重通信プログラムを記録した計算機で読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

送信装置及び多重通信方式及び多重通信方法及び多重通信プログラム及び多重通信プログラムを記録した計算機で読み取り可能な記録媒体

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JP2002314586A
JP2002314586A JP2001158635A JP2001158635A JP2002314586A JP 2002314586 A JP2002314586 A JP 2002314586A JP 2001158635 A JP2001158635 A JP 2001158635A JP 2001158635 A JP2001158635 A JP 2001158635A JP 2002314586 A JP2002314586 A JP 2002314586A
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Shigetoshi Nakanishi
茂利 中西
Giichi Yamaguchi
義一 山口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データの紛失の確立を低下させ、データ転送
の信頼性を向上させるネットワークシステムを提供す
る。 【解決手段】 送信ホストは、IPパケットを生成する
通信アプリケーション部34と、送信ホストから受信ホ
ストへIPパケットを転送する複数の経路を示すソース
ルート情報を格納し、管理するソースルート経路管理部
39と、通信アプリケーション部34が生成したIPパ
ケットを入力し、上記IPパケットから宛先情報を取得
し、取得した宛先情報に基づいて、ソースルート経路管
理部39が格納するソースルート情報を検索してソース
ルート情報を取得し、取得したソースルート情報の数の
IPパケットを複製するIP部31と、IP部31にお
いて複製したIPパケットを送信するH/Wドライバ3
0とによって複数のIPパケットを送信し、受信ホスト
は、二番目以降に受信したIPパケットを破棄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送信ホストと受信
ホストの間にルータが複数配置され、ルータにより予め
転送経路が決定されているようなIP(Interne
t Protocol)ネットワークにおいて、送信ホ
ストから受信ホストへデータを転送する際、送信ホスト
上で送信データパケットを複数個複製し、それらを予め
ルータ間で自動的に決定している経路とは異なる複数の
経路を用いるように指定して転送することで、ある経路
途中で何らかの障害によりデータパケットを紛失した際
でも、別経路で転送したデータパケットが受信ホストへ
到着することにより、データ紛失の確率を低下させ、デ
ータ転送の信頼性を向上させることが可能となるネット
ワークシステム構築手法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のIPネットワークでは、送信ホス
トと受信ホストの間にルータが複数配置され、ルータに
よりデータ転送経路が決定されデータが中継されながら
転送される手法があった。このようなIPネットワーク
では、データ転送経路を決定するために、各々のルータ
間でルーティングプロトコルに基づいたパケットを交換
しあうことで、あるルータがデータを中継するための次
のルータを決定している。しかし、「第3版 TCP/
IPによるネットワーク構築Vol.I−原理・プロト
コル・アーキテクチャ−」(Douglas Come
r著、村井純・楠本博之 訳、共立出版株式会社、19
97年8月10日発行)の第7.8.2項によると、I
Pネットワーク上を流れるIPパケット(データパケッ
ト)は、そのオプション機能として、ソースルーティン
グ機能を備えることが開示されている。ソースルーティ
ング機能は、IPパケットヘッダのオプション部に、経
路途中に通過するルータを明示的に送信側ホスト上で指
定することによって、ネットワーク上の複数のルータ間
で予め決められているデータ転送経路とは異なる経路を
用いて転送することを可能とする。しかし、本手法は、
通常、ネットワーク管理者がルータにより予め決定され
ている転送経路以外の経路の接続性検査に用いるもの
で、ルータにより予め決定されている経路以外の1つの
経路を検査するために使用され、平均的ユーザが送信す
るIPデータパケットを別の経路で転送するために使用
されるものではない。
【0003】また、前述のソースルーティング機能とは
別に、以降に示すような従来技術が開示されている。
【0004】従来技術1.図27は、「特開昭60−1
67546:伝送制御方式」で示されているネットワー
クシステムに基づくネットワークシステムの一例を表す
構成図である。
【0005】図中の1001〜1007は、それぞれ伝
送路によって接続された伝送制御装置を示している。本
図では記述を簡単にするために、各伝送制御装置間を結
ぶ正、逆方向の2本の伝送路を前後に矢印を付した1本
の伝送路で示している。なお、図中では省略している
が、ホストは必要に応じて伝送制御装置に接続される。
【0006】本ネットワーク伝送システムにおける伝送
制御装置1007の動作を簡単に説明する。この場合、
伝送制御装置1007は、伝送制御装置1001〜10
06の6伝送制御装置へデータを伝送する。例えば、伝
送制御1001から伝送制御装置1007にデータが転
送された場合を考える。この場合、まず、伝送制御装置
1007は受信したデータを伝送制御装置内部で複製す
る。次に、伝送制御装置1007は、伝送制御装置10
07に接続されている6箇所の伝送制御装置のうち、デ
ータを送信してきた伝送制御装置1001を除いた伝送
制御装置1002〜1006に向け同一データを転送す
る。
【0007】なお、伝送制御装置は、伝送制御装置内部
に受信したデータが、自装置から送信したデータ(他装
置より受信したデータを送信した場合を含む)がネット
ワーク伝送路を迂回して戻ってきたデータであるかどう
かを検出する回路を備える。もし、受信したデータがネ
ットワークを迂回して戻ってきたデータだった場合は、
その受信データを廃棄する。
【0008】このようなネットワークシステムにおい
て、伝送制御装置はデータを出力する場合に同一データ
を複数の伝送制御装置に出力する。また、同時に、伝送
制御装置は入力されたデータのうち、同一データはもっ
とも早く到着したもののみを用い、上記再到着のデータ
及び単独のデータは自装置宛のものは自装置で処理する
と共に、他装置宛のデータは再び同一データを複数の伝
送制御装置に出力する。
【0009】本送受信手法により、ある伝送制御装置に
障害が発生し、その伝送制御装置が送信不可能となって
も他の伝送路からデータが回り込んで伝送され、障害が
発生した伝送制御装置に何ら関係なく、伝送を継続する
ことができる。
【0010】従来技術2.図28は、「特開平3−42
940:ATM交換装置」で示されているネットワーク
構成に基づくネットワークシステムの一例を示す構成図
である。
【0011】ATM(Asynchronous Tr
ansfer Mode)においては、通信する端末間
で通信を開始する前に呼(通信網を流れるひとまとまり
の情報)を設定する。この段階でその呼に属するセルの
通過する通信経路が決定され、同じ呼に属するセルは、
すべて同一の通信経路を通って伝送及び中継交換され
る。
【0012】図28中の1101〜1103はセルを表
し、1104〜1106はそれぞれ1101〜1103
をコピーしたセルを表す。1107〜1111はATM
交換装置A〜Eを表し、1112〜1116は通信回
線、1117,1118は端末を表している。
【0013】このネットワーク構成図内では、ATM交
換装置は呼の設定時に同一の呼に対し、複数の通信経路
を設定する。本例では、2つの通信経路を設定する。1
番目の通信経路は、ATM交換装置A1107−通信回
線1112−ATM交換装置B1108−通信回線11
13−ATM交換装置D1109−通信回線1116−
ATM交換装置E1111から構成される。2番目の通
信経路は、ATM交換装置A1107−通信回線111
4−ATM交換装置C1110−通信回線1115−A
TM交換装置D1109−通信回線1116−ATM交
換装置E1111から構成される。端末1117から発
生した通信データは、ATM交換装置A1107でセル
化され、さらに通信経路数分のセルがコピーされ、それ
ぞれ、セル1101と、コピーされたセル1104とし
て別の通信経路を用いて転送される。その後、個々の経
路へ送出されたセル1101、及びセル1104は、A
TM交換装置が本来持つルーティング手法に基づき、そ
れぞれの通信経路を端末1118へ向け転送される。受
信側ATM交換装置E1111では、同じ端末1118
に対するセルを重複受信するので、受信側ATM交換装
置E1111は、これを除去する手法を用いて、重複受
信したセルから必要な1つのセルのみを残し、その他は
廃棄して端末1118へ送付する。
【0014】このようにして、1対の端末間の通信に複
数の異なる通信経路を設け、送信側ATM交換装置がセ
ルを通信経路数分コピーして通信経路に分配して送信
し、受信側ATM交換装置では重複受信したセルを必要
なものだけ抽出し、その他のものは廃棄することで、障
害により一部の通信経路が切断されても残りの通信経路
でセルが転送されるので信頼性の高い通信を実現するこ
とができる。
【0015】従来技術3.図29は、「特開平7−16
2430:情報転送ネットワーク」で示されている情報
転送ネットワーク構成に基づく情報転送ネットワークの
一例を示す図である。
【0016】図中の1201は信号処理部を有する送信
ノード(SP)、1202は信号処理部を有する受信ノ
ード(SP)、1203〜1206は非同期転送モード
(ATM)クロスコネクト(VPX)(以下、「ATM
クロスコネクト」と記す)、1207〜1214はリン
クを示している。
【0017】本ネットワークの動作を説明する。送信ノ
ード1201からリンク1207,1208を用いて、
ATMクロスコネクト1203,1205に送りたい情
報すべてを複写し、それぞれの識別子を付加したセルに
より送る。クロスコネクト1203では、受信したセル
を識別子に応じて次のリンク1209に接続すると共
に、コピー機能によって作成した同じ情報を有する新し
いセルを、別の所定のリンク1210に接続し転送す
る。
【0018】上記のような方法で複数のリンクから同じ
セルを受信するような場合、例えば、ATMクロスコネ
クト1204がリンク1209及びリンク1211から
同じセルを受信した時、ATMクロスコネクト1204
内のn:1機能にシャットダウン機能を併せ、そのどち
らかを選択することになる。リンクの選択は、誤り発生
状況、輻輳状況、及び、伝達時間などをパラメータにし
て決定される。従って、ここでは、2本の異なったパス
を実効的に1本に削減することができる。図中のATM
クロスコネクト1206についても同様である。
【0019】ATMクロスコネクト1204及びATM
クロスコネクト1206より転送されたセルが、受信ノ
ード1202に到着すると、受信ノード1202内部の
セレクタが複数のパスを転送されてきたセルのうち1つ
のセルを選択する。受信ノード1202内部のセレクタ
でのセルの選択は、誤り発生状況、輻輳状況、伝達時間
などをパラメータにして使用する。
【0020】このように、本技術によれば、信頼度を上
げるために必要な予備パス容量を、途中のATMクロス
コネクトでセルのコピー、及び分散転送を行うことによ
り削減することができ、更に、異常な情報に対する訂正
をも可能なため、経済的でしかも高い信頼性のある情報
転送ネットワークを実現することができる。
【0021】従来技術4.「特開平7−235930:
分散形通信網内出方路同時接続ヘッダ付ブロック個別転
送方式」では、複数の交換ノードからなる分散形通信網
内における固定長のヘッダ付きブロック信号の統計多重
による通信に関して、ポイント対ポイント型サービス、
受付型サービス、及び分散形サービスの高い信頼性を保
持するために、網内で時々刻々多様に変化するトラフィ
ックの分布に伴うトラフィック集中に起因するバッファ
溢れの発生、及び不測の障害発生に対して、ヘッダ付ブ
ロック信号が廃棄されずに着側交換ノードに到達しうる
可能性を高める課題及び残存経路の容量を確保しうる可
能性を高める解決を目的とする分散形通信網内出方路同
時接続ヘッダ付ブロック個別転送方式が開示されてい
る。
【0022】図30は、分散形通信網のうち格子状網に
よる通信網構成の立体的な略図の一例を示している。分
散形通信網は、単層の伝送網1301と加入者網130
2から構成される。図中の伝達網1301のリンクが交
差する点に固定長のヘッダ付きブロック信号の通信経路
の選択接続を行うヘッダ付きブロック交換機1303
と、加入者網1302から伝達網1301へ向かうヘッ
ダ付きブロック信号の選択接続、及び伝達網1301か
ら加入者網1302へ向かうヘッダ付きブロック信号の
通過経路の選択接続を行うアクセス交換機1304の組
を配置する。この組を有するノードを、以下では単に交
換ノードと呼ぶ。
【0023】網に受付けられた呼は、発信端末におい
て、識別情報を付与したヘッダと通信情報と空なる固定
長のヘッダ付きブロック信号が形成され、加入者網13
02へ接続される。ヘッダ付きブロック信号の送出手段
に関しては、ヘッダの構成及び規模と、通信経路の設定
方法とを除外すれば、ATM方式における送出手段と概
ね同様である。
【0024】発信端末から送出され、加入者網1302
を経由し、伝達網1301の各中継ノードに到着する個
々のヘッダ付きブロック信号に対して、該中継交換ノー
ドは個々のヘッダつきブロック信号の着側交換ノードへ
至りうる中継段数が最小の通信経路を形成する出方路
を、分散形通信網の幾何的特性に基づいて判定する。
【0025】以下では、分散形通信網の伝達網1301
における手段を主たる記述の対象とするので、分散形通
信網というときには分散形通信網内の各交換ノード13
01は、上記判定した出方路が複数存在する場合には、
その全てに該ヘッダ付きブロック信号を同時に接続する
手段によって、該ヘッダ付きブロック信号をそれぞれの
出方路の次段の交換ノード1301へ転送する。
【0026】前記判定した出方路が単一である場合に
は、その出方路は、着側交換ノードへ至る直線形状を形
成するので、各交換ノードは、その直線経路を挟む帯状
領域内の通信経路を形成する出方路のすべてに、該ヘッ
ダ付きブロック信号を同時に接続する手段によって、該
ヘッダ付きブロック信号をそれぞれの出方路の次段の交
換ノード1301へ転送する。
【0027】上記の如くにヘッダ付きブロック信号を複
数の出方路に同時に接続する手段に起因して、分散形通
信網内の各交換ノードでは、既に到着した固定長ヘッダ
付きブロック信号のヘッダ内情報と全く同じヘッダ内情
報を有する固定長ヘッダ付きブロック信号が遅れて到着
しうる。各交換ノードは、この遅れて到着するヘッダ付
きブロック信号を識別して廃棄する手段を採る。
【0028】このように、本技術によれば、前記目的を
達成でき、高信頼ネットワークの構築が可能となる。
【0029】従来技術5.図31は、「特開2000−
22752:コンピュータ、通信方法及びシステム」で
示されている本技術を適用した場合のISPネットワー
クを構成する汎用パケット交換ネットワーク環境の一例
を示すブロック図である。
【0030】図中のネットワークシステムは、複数の従
来からのコンピュータ1410や本技術を適用したコン
ピュータ1411を含み、それらのコンピュータはモデ
ム及び(又は)LANアダプタなどのネットワーク・コ
ネクタ1409を介して、1つ又は複数のネットワーク
1403に接続される。従来からのコンピュータ141
0や本技術を適用したコンピュータ1411は、情報の
伝送を生じさせる機能と情報を受ける機能を併せ持つ。
従来のコンピュータ1410及び本技術を適用したコン
ピュータ1411には、マイクロフォン1404、スピ
ーカ1405のほか、図示はされていないが、キーボー
ド、マウス、カメラ、ビデオ・レコーダ、スクリーン、
レコーダ、電子楽器、ペン入力、タッチ・スクリーンな
どのような入出力装置を持つ場合もある。
【0031】1つ又は複数のマルチメディア・インタフ
ェース1406、例えば、サウンド・カード及び(又
は)ビデオ・カード、ネットワーク・インタフェース・
ソフトウェア1407及び1つ又は複数のネットワーク
・コネクタ1409の組み合わせが信号をアナログ連続
形式からディジタル化し、パケット1402とする。パ
ケット1402は、ネットワーク・コネクタ1409及
びネットワーク1403を介して、他の従来からのコン
ピュータ1410や本技術を適用したコンピュータ14
11相互間で交換される。
【0032】ネットワーク1403は、インターネッ
ト、イントラネット、エクストラネット、広域ネットワ
ーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(L
AN)、電話ネットワーク、及び(又は)そのようなネ
ットワークの結合又は相互接続を含むがそれに限定され
ない任意のタイプのパケット交換ネットワークであって
よい。一般に、これらのネットワークは、アクセス・ポ
イント1408、ルータ1401、及びネットワーク・
リンクを含む。ネットワーク・リンクは、これらのルー
タ1401及びアクセス・ポイント1408を接続し
て、ネットワーク1403を形成する。
【0033】これらのルータ1401、アクセス・ポイ
ント1408及びネットワーク・リンクは、一般に1つ
又は複数のインターネット・サービス・プロバイダ(I
SP)によって操作される。アクセス・ポイント140
8は、ネットワーク1403の外部世界に対するゲート
ウェイである。種々のコンピュータ1410及び141
1が、ダイアルアップ接続、専用回線接続、ケーブル接
続、衛星接続、及び周知の他の形式の接続を含む周知の
接続によってアクセス・ポイント1408を介してネッ
トワーク1403にアクセスすることができる。アクセ
ス・ポイント1408は、他のISPによって操作され
る他のネットワークに対するゲートウェイであってもよ
い。アクセス・ポイント1408を介してネットワーク
1403に接続され、1つ又は複数の本技術を適用した
コンピュータ1411は相互間のコミュニケーション
は、1つ又は複数のメッセージ情報のパケットを2つ又
はそれ以上のパス(例えば、パス1413とパス141
4のように)及びネットワーク1403を介して送信す
る。
【0034】これは、1つ又は複数のパケット1402
を複製し、種々のパス(パス1413やパス1414な
ど)を介して複製を送ることによって行われる。図中で
は、2つのパス、すなわちパス1413及びパス141
4が示される。パケット1402は、周知の技法によっ
て作成され、送られ、及び受け取られる。反射ルータ1
412は、その内部にソース・コンピュータ1411と
宛先コンピュータ1411のIPアドレス対を記録して
おくアドレス・マッピング・テーブル1416を持つ。
この反射ルータ1412は、各パスを相互に分離させる
ために使用されるコンピュータである。反射ルータ14
12は、それらのパスのうちの或るもの中間ルータとな
り得る。本技術を実装していない従来からのコンピュー
タ1410を本技術を適用したネットワーク1403に
接続し、その恩恵を得るために、冗長メディア伝送の機
能強化されたアクセス・ポイント1415を用いる。冗
長メディア伝送の機能強化されたアクセス・ポイント1
415は、パケットの複製化及び単一化をその内部で実
施する役割を持つ。
【0035】本技術では、インターネット及びイントラ
ネットのようなパケット交換ネットワークを介したイン
ターネット・メディア伝送の信頼性を改善し、そのよう
なインターネット・メディア伝送の遅延及びパケット喪
失を減少させる。本技術は、ネットワークに接続された
1つ又は複数のソース・コンピュータから送られてきた
メッセージ/情報パケットを複製して、その送られたメ
ッセージの1つ又は複数のパケットを1つ又は複数のレ
プリカとする。そこで、それらのレプリカの各々は、ネ
ットワークを介した種々のルートを通って1つ又は複数
の宛先コンピュータに向けられる。その複製化及び経路
指定は無作為に行われ、それらの経路の各々は、それら
経路が最少数のルータ及びアクセス・ポイントを共通し
て有するように決定される。レプリカは冗長であるの
で、或るレプリカの消失及び遅延は、宛先においてパケ
ット・シーケンスをアセンブルするためには致命的なこ
とではない。従って、宛先コンピュータは、受け取った
レプリカからその送られたメッセージ/情報パケット
を、より完全な、かつ、より速い態様でアセンブルする
ことができる。受け取った冗長なレプリカを、宛先コン
ピュータにおいて無視及び(又は)廃棄することも可能
である。
【0036】本技術を用いることにより、1つ又は複数
のパケット交換ネットワークによって接続される2つ又
はそれ以上のポイント相互間でより信頼性のある終端間
インターネット・メディア伝送を行うシステム及び方法
を提供することが可能となる。また、ソース・コンピュ
ータ、宛先コンピュータ、及び反射ルータが伝送の信頼
性を改善するために1つ又は複数のメディア伝送ルート
を折衝し、決定するためのシステム及び方法を提供する
ことが可能である。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1では、デー
タを受信した伝送制御装置が、自伝送制御装置と接続さ
れている他の伝送制御装置に対して、新規転送データだ
った場合、隣接している伝送制御装置分だけ内部でデー
タを複製して転送する。また、一度転送したことのある
データを自伝送制御装置で再度受信した場合、そのデー
タを廃棄する。これにより、ネットワークを迂回するこ
とにより、データが着実に宛先に到着することを効果と
して期待している。しかし、本手法を用いる場合、ネッ
トワーク上に配置されるすべての伝送制御装置に本手法
を実装したものを配置する必要があり、コストが高くな
る問題がある。本手法を、例えば、インターネットやイ
ントラネットなどの比較的大規模なネットワークに適用
しようとした場合、ネットワーク上のすべてのルータに
本機能を持たせなければ、本機能適用による効果は期待
できないものである。また、1つの伝送制御装置が発信
したデータが隣接するすべての伝送装置に転送され、転
送されたデータを受信した伝送制御装置が隣接するすべ
ての伝送装置に転送する、という動作を実施し、ネット
ワーク上を流れるデータ量が爆発的に増えてしまう問題
がある。これに対処するために、ネットワークを構成す
るリンクの転送容量を増やすことや、伝送制御装置内に
処理待ちデータを蓄積するためのバッファを持たせるな
どの方法も考えられるが、ネットワーク上のすべてのリ
ンクや伝送制御装置に対しての適用コストが高くなる問
題がある。
【0038】従来技術2〜4では、ATM伝送装置のよ
うな固定長セルを用いたパケット(セル)転送装置に対
しての技術であり、近年、広く普及し、今後も更に加速
度的に普及が進むと思われる、純粋なIPネットワーク
のような、可変長サイズのパケット伝送に対しての技術
ではない。
【0039】また、従来技術2〜4は、いずれもATM
交換装置やATMクロスコネクトやヘッダ付きブロック
交換機やアクセス交換機にセル複製機能を持たせる必要
がある。現在広く普及しているインターネットやイント
ラネットなどの既存の設備にこれらの技術を適用するた
めには、ネットワークの一部分の機器を変更するだけで
はその効果は得られず、ネットワーク全体の機器を変更
する必要が出てくる。それ故、機器交換にかかるコスト
が無視できないものとなる。
【0040】従来技術5では、現在広く普及しているイ
ンターネットやイントラネットなどの既存の設備に、本
技術を適用したコンピュータを接続したり、ネットワー
ク中に反射ルータを置くことで、ネットワーク上を流れ
るパケットをソース・コンピュータ側で複製し、異なる
パスを用いて伝送することで、信頼性を改善し遅延及び
パケット喪失を減少させる目的をもっている。また、本
技術を適用していない従来からのコンピュータに対して
は、機能強化されたアクセス・ポイントを用いて接続す
ることで、パケットの複製を代替することで、従来から
のコンピュータに対しても、本技術の効果を与えるもの
である。
【0041】しかし、従来技術1〜4ほどではないにし
ろ、特にインターネットのような大規模のネットワーク
に対して、本技術を適用する場合、反射ルータをネット
ワークの各所に設置するためのコストは無視できない。
また、従来からのコンピュータを接続するための機能強
化されたアクセス・ポイントを設置するためのコストも
同じく無視できない。更に、従来からのコンピュータの
接続数が多い場合、それらのコンピュータが接続される
機能強化されたアクセス・ポイントへのパケットが集中
することになり、その結果、機能強化されたアクセス・
ポイントが高負荷になり、配送遅延やデータ紛失などを
発生する可能性が高くなる。
【0042】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、送信ホストと受信ホストの間にルータ
が複数設置され、ルータにより予め転送経路が決定され
ているようなIPネットワークにおいて、ある経路途中
で何らかの障害によりデータパケットを紛失した際で
も、別経路で転送したデータパケットが受信ホストへ到
着することにより、データ紛失の確率を低下させ、デー
タ転送の信頼性を向上させることが可能となるネットワ
ークシステム構築手法を提案する。
【0043】
【課題を解決するための手段】この発明に係る送信装置
は、ネットワークを介してデータを受信装置へ送信する
送信装置において、データと、上記データを送信する受
信装置を指定する宛先情報とを含むパケットを生成する
通信アプリケーション部と、送信装置から受信装置へパ
ケットを転送する経路を示す、少なくとも一つ以上のソ
ースルート情報を格納し、格納したソースルート情報
を、受信装置に基づいて検索するソースルート経路管理
部と、上記通信アプリケーション部が生成したパケット
を入力し、入力したパケットから宛先情報を取得し、取
得した宛先情報に指定された受信装置に基づいて、上記
ソースルート経路管理部を用いて、少なくとも一つ以上
のソースルート情報を取得し、取得したソースルート情
報の数だけ各パケットを複製するIP(Interne
t Protocol)部と、上記IP部が複製したパ
ケットを入力し、入力したパケットを送信する送信側通
信部とを備えることを特徴とする。
【0044】上記IP部は、入力したパケットから宛先
情報を取得し、取得した宛先情報に指定された受信装置
に基づいて、上記ソースルート経路管理部を用いて、少
なくとも一つ以上のソースルート情報を取得するソース
ルート経路問合せ部と、上記ソースルート経路問合せ部
が取得したソースルート情報の数だけ各パケットを複製
するパケット複製部と、上記ソースルート情報を上記パ
ケット複製部が複製したパケットへ付加するソースルー
ト経路付与部とを備えることを特徴とする。
【0045】上記ソースルート経路問合せ部は、複数の
ソースルート情報を取得し、上記パケット複製部は、パ
ケットの数が上記複数のソースルートの数と一致するま
でパケットを複製し、上記ソースルート経路付与部は、
上記パケット複製部が複製した複数のパケットそれぞれ
に上記複数のソースルート情報の各ソースルート情報を
付加することを特徴とする。
【0046】上記ネットワーク経路管理部は、ソースル
ート情報を格納するソースルート経路管理テーブルを備
えることを特徴とする。
【0047】上記パケットは、送信条件を指定する送信
条件情報を含み、上記IP部は、上記パケットから送信
条件情報を抽出し、上記IP部は、さらに、上記送信条
件情報に対応させて、複数のパケットを送信する多重通
信を実施するか、一つのパケットを送信するかを示す多
重対象情報を格納する多重対象管理テーブルと、上記送
信条件情報を上記IP部から入力し、上記多重対象管理
テーブルに格納された多重対象情報を検索して、入力し
た送信条件情報に対応する多重対象情報を取得し、取得
した多重対象情報を上記ソースルート経路管理部へ出力
する多重対象選択部とを備え、上記ソースルート経路管
理部は、上記多重対象選択部から多重対象情報を入力
し、入力した多重対象情報に基づいて、上記パケット複
製部へパケットの複製を指示することを特徴とする。
【0048】上記ネットワークは、複数のサブネットワ
ークを含み、上記受信装置は、いずれかのサブネットワ
ークと接続し、上記パケットは、送信条件情報として上
記受信装置が接続するサブネットワークを指定するサブ
ネットワーク情報を含み、上記多重対象管理テーブル
は、多重対象情報として、上記複数のサブネットワーク
それぞれについて、複数のパケットを送信する多重通信
を実施するか、一つのパケットを送信するかを示す多重
対象サブネット情報を格納する多重対象サブネット管理
テーブルを含み、上記多重対象選択部は、上記送信条件
情報からサブネットワーク情報を抽出し、上記多重対象
サブネット管理テーブルに格納された多重対象サブネッ
ト情報を検索して、抽出したサブネットワーク情報に対
応する多重対象サブネット情報を取得し、取得した多重
対象サブネット情報を上記ソースルート経路管理部へ出
力する多重対象サブネット選択部を含み、上記ソースル
ート経路管理部は、上記多重対象サブネット選択部から
多重対象サブネット情報を入力し、入力した多重対象サ
ブネット情報に基づいて、上記パケット複製部へパケッ
トの複製を指示することを特徴とする。
【0049】上記多重対象管理テーブルは、多重対象情
報として、上記受信装置に対応させて、複数のパケット
を送信する多重通信を実施するか、一つのパケットを送
信するかを示す多重対象ホスト情報を格納する多重対象
ホスト管理テーブルを含み、上記多重対象選択部は、上
記宛先情報を入力し、上記多重対象ホスト管理テーブル
に格納された多重対象ホスト情報を検索して、上記宛先
情報に指定された受信装置に対応する多重対象ホスト情
報を取得し、取得した多重対象ホスト情報を上記ソース
ルート経路管理部へ出力する多重対象ホスト選択部を含
み、上記ソースルート経路管理部は、上記多重対象ホス
ト選択部から多重対象ホスト情報を入力し、入力した多
重対象ホスト情報に基づいて、上記パケット複製部へパ
ケットの複製を指示することを特徴とする。
【0050】上記パケットは、送信条件情報として、パ
ケットを転送するトランスポートプロトコルを指定する
トランスポートプロトコル情報を含み、上記多重対象管
理テーブルは、多重対象情報として、トランスポートプ
ロトコルに対応させて、複数のパケットを送信する多重
通信を実施するか、一つのパケットを送信するかを示す
多重対象トランスポートプロトコル情報を格納する多重
対象トランスポートプロトコル管理テーブルを含み、上
記多重対象選択部は、上記送信条件情報からトランスポ
ートプロトコル情報を抽出し、上記多重対象トランスポ
ートプロトコル管理テーブルに格納された多重対象トラ
ンスポートプロトコル情報を検索して、抽出したトラン
スポートプロトコル情報に対応する多重対象トランスポ
ートプロトコル情報を取得し、取得した多重対象ホスト
情報を上記ソースルート経路管理部へ出力する多重対象
トランスポートプロトコル選択部を含み、上記ソースル
ート経路管理部は、上記多重対象トランスポートプロト
コル選択部から多重対象トランスポートプロトコル情報
を入力し、入力した多重対象トランスポートプロトコル
情報に基づいて、上記パケット複製部へパケットの複製
を指示することを特徴とする。
【0051】上記パケットは、送信条件情報として、上
記通信アプリケーションが使用するアプリケーションプ
ロトコルを指定するアプリケーションプロトコル情報を
含み、上記多重対象管理テーブルは、多重対象情報とし
て、アプリケーションプロトコルに対応させて、複数の
パケットを送信する多重通信を実施するか、一つのパケ
ットを送信するかを示す多重対象アプリケーションプロ
トコル情報を格納する多重対象アプリケーションプロト
コル管理テーブルを含み、上記多重対象選択部は、上記
送信条件情報からアプリケーションプロトコル情報を抽
出し、上記多重対象アプリケーションプロトコル管理テ
ーブルに格納された多重対象アプリケーションプロトコ
ル情報を検索して、抽出したアプリケーションプロトコ
ル情報に対応する多重対象アプリケーションプロトコル
情報を取得し、取得した多重対象ホスト情報を上記ソー
スルート経路管理部へ出力する多重対象アプリケーショ
ンプロトコル選択部を含み、上記ソースルート経路管理
部は、上記多重対象アプリケーションプロトコル選択部
から多重対象アプリケーションプロトコル情報を入力
し、入力した多重対象アプリケーションプロトコル情報
に基づいて、上記パケット複製部へパケットの複製を指
示することを特徴とする。
【0052】上記パケットは、送信条件情報として送信
サービスのタイプを指定する送信タイプ情報を含み、上
記多重対象管理テーブルは、多重対象情報として、上記
送信タイプに対応させて、複数のパケットを送信する多
重通信を実施するか、一つのパケットを送信するかを示
す多重対象送信タイプ情報を格納する多重対象送信タイ
プ管理テーブルを含み、上記多重対象選択部は、上記送
信条件情報から送信タイプ情報を抽出し、上記多重対象
送信タイプ管理テーブルに格納された多重対象送信タイ
プ情報を検索して、抽出した送信タイプ情報に対応する
多重対象送信タイプ情報を取得し、取得した多重対象送
信タイプ情報を上記ソースルート経路管理部へ出力する
多重対象送信タイプ選択部を含み、上記ソースルート経
路管理部は、上記多重対象送信タイプ選択部から多重対
象送信タイプ情報を入力し、入力した多重対象サブネッ
ト情報に基づいて、上記パケット複製部へパケットの複
製を指示することを特徴とする。
【0053】この発明に係る多重通信方式は、ネットワ
ークを用いてデータを送信装置から受信装置へデータを
転送する多重通信方式において、上記送信装置は、デー
タと、上記データを送信する受信装置を指定する宛先情
報とを含むパケットを生成する通信アプリケーション部
と、送信装置から受信装置へパケットを転送する経路を
示す、少なくとも一つ以上のソースルート情報を格納
し、格納したソースルート情報を、受信装置に基づいて
検索するソースルート経路管理部と、上記通信アプリケ
ーション部が生成したパケットを入力し、入力したパケ
ットから宛先情報を取得し、取得した宛先情報に指定さ
れた受信装置に基づいて、上記ソースルート経路管理部
を用いて、少なくとも一つ以上のソースルート情報を取
得し、取得したソースルート情報の数のパケットを複製
するIP(Internet Protocol)部
と、上記IP部が複製したパケットを入力し、入力した
パケットを送信する送信側通信部とを備え、上記受信装
置は、ネットワークを介して転送されたパケットを受信
する受信側通信部と、上記受信側通信部が受信したパケ
ットを入力し、入力したパケットを解析し、同一のデー
タを含むパケットを既に受信している場合は、上記パケ
ットを破棄する受信パケット解析部とを備えることを特
徴とする。
【0054】上記パケットは、パケットの送信条件を指
定する送信条件情報を含み、上記IP部は、上記パケッ
トから送信条件情報を抽出し、上記多重通信方式は、さ
らに、パケットの転送を管理する管理サーバを備え、上
記管理サーバは、上記送信条件情報に対応して、複数の
パケットを送信する多重通信を実施するか、一つのパケ
ットを送信するかを示す多重対象情報を格納する多重対
象管理テーブルと、上送信条件情報を上記IP部から入
力し、上記多重対象管理テーブルに格納された多重対象
情報を検索して、入力した送信条件情報に対応する多重
対象情報を取得し、取得した多重対象情報を上記ソース
ルート経路管理部へ出力する多重対象選択部とを備え、
上記IP部は、上記多重対象選択部から多重対象情報を
入力し、入力した多重対象情報に基づいて、パケットを
複製することを特徴とする。
【0055】上記ネットワークは、コアネットワーク
と、複数のサブネットワークとを含み、上記管理サーバ
は、上記コアネットワークと上記複数のサブネットワー
クのうちの一つとのいずれか一方に配置されていること
を特徴とする。
【0056】この発明に係る多重通信方法は、ネットワ
ークを用いてデータを送信装置から受信装置へ転送する
多重通信方法において、データと、上記データを送信す
る受信装置を示す宛先情報を含むパケットを生成し、送
信装置から受信装置へパケットを転送する経路を示す、
少なくとも一つ以上のソースルート情報を格納し、生成
したパケットを入力し、入力したパケットから宛先情報
を取得し、取得した宛先情報に基づいて、格納した上記
ソースルート情報を検索し、検索した少なくとも一つ以
上のソースルート情報を取得し、取得したソースルート
情報の数のパケットを複製し、複製したパケットを送信
することを特徴とする。
【0057】この発明に係る多重通信をコンピュータで
実現するための多重通信プログラムは、ネットワークを
用いてデータを送信装置から受信装置へ転送する多重通
信を計算機で実行するための多重通信プログラムにおい
て、データと、上記データを送信する受信装置を示す宛
先情報を含むパケットを生成する通信アプリケーション
処理と、送信装置から受信装置へパケットを転送する経
路を示す、ソースルート情報を格納し、格納したソール
ルート情報を管理するソースルート経路管理処理と、上
記通信アプリケーション処理において生成したパケット
を入手し、入手したパケットから宛先情報を取得し、取
得した宛先情報に指定された受信装置に基づいて、上記
ソースルート経路管理部を用いて、少なくとも一つ以上
のソースルート情報を取得し、取得したソースルート情
報の数のパケットを複製するIP(Internet
Protocol)処理と、上記IP処理が複製したパ
ケットを入手し、入手したパケットを送信する送信処理
とを備えることを特徴とする。
【0058】この発明に係る多重通信をコンピュータで
実現するための多重通信プログラムを記録した計算機で
読み取り可能な記録媒体は、ネットワークを用いてデー
タを送信装置から受信装置へ転送する多重通信を計算機
で実行するための多重通信プログラムを記録した計算機
で読み取り可能な記録媒体において、データと、上記デ
ータを送信する受信装置を示す宛先情報を含むパケット
を生成する通信アプリケーション処理と、送信装置から
受信装置へパケットを転送する少なくとも一つ以上の経
路を示すソースルート情報を格納し、格納したソールル
ート情報を管理するソースルート経路管理処理と、上記
通信アプリケーション処理において生成したパケットを
入手し、入手したパケットから宛先情報を取得し、取得
した宛先情報に指定された受信装置に基づいて、上記ソ
ースルート経路管理部を用いて、少なくとも一つ以上の
ソースルート情報を取得し、取得したソースルート情報
の数のパケットを複製するIP(Internet P
rotocol)処理と、上記IP処理が複製したパケ
ットを入手し、入手したパケットを送信する送信処理と
を備えることを特徴とする。
【0059】上記ネットワークは、接続機器を経由して
データを送信し、上記ソースルート経路管理部は、ソー
スルート情報を格納するソースルート経路管理テーブル
を備え、上記送信装置は、さらに、ネットワークに配置
された接続機器の情報を収集する接続情報入手部と、上
記接続情報入手部が収集した接続情報を保管する接続情
報管理テーブルと、上記接続情報管理テーブルに保管さ
れた接続情報に基づいて、送信装置から受信装置へパケ
ットを転送する経路を決定し、決定した経路を用いてソ
ースルート情報を生成するソースルート決定部と、上記
生成したソースルート情報を入力し、上記ソースルート
情報を上記ソースルート経路管理テーブルに設定するソ
ースルート管理テーブル設定部とを備えることを特徴と
する。
【0060】上記ネットワークは、接続機器によって接
続され、上記送信装置は、さらに、ネットワークに配置
された接続機器の情報を収集する接続情報入手部と、上
記接続情報入手部が収集した接続情報を保管する接続情
報管理テーブルと、上記接続情報管理テーブルに保管さ
れた接続情報に基づいて、送信装置から受信装置へパケ
ットを転送する経路を決定し、決定した経路を用いてソ
ースルート情報を生成するソースルート決定部と、上記
生成したソースルート情報を入力し、上記ソースルート
情報を上記ソースルート経路管理テーブルに設定するソ
ースルート管理テーブル設定部とを備えることを特徴と
する。
【0061】上記接続情報入手部は、収集した接続情報
に基づいて、送信装置から受信装置へパケットを転送す
る複数の経路を生成し、生成した複数の経路を上記接続
情報管理テーブルへ格納し、上記ソースルート決定部
は、上記接続情報管理テーブルに格納された上記複数の
経路から二つ以上の経路を選択し、上記選択した二つ以
上の経路を用いて、二つ以上のソースルート情報を生成
し、上記ソースルート経路管理テーブル設定部は、二つ
以上のソースルート情報を入力し、入力した二つ以上の
ソースルート情報を上記ソースルート経路管理テーブル
へ格納することを特徴とする。
【0062】上記ソースルート決定部は、選択する経路
の数を定める選択数を予め保持し、上記接続情報管理テ
ーブルから選択した一の経路を削除して次の経路を選択
することを特徴とする。
【0063】上記多重通信方式において、上記ネットワ
ークは、接続機器を経由してデータを送信し、上記ソー
スルート経路管理部は、ソースルート情報を格納するソ
ースルート経路管理テーブルを備え、上記送信装置は、
さらに、ネットワークに配置された接続機器の情報を収
集する接続情報入手部と、上記接続情報入手部が収集し
た接続情報を保管する接続情報管理テーブルと、上記接
続情報管理テーブルに保管された接続情報に基づいて、
送信装置から受信装置へパケットを転送する経路を決定
し、決定した経路を用いてソースルート情報を生成する
ソースルート決定部と、上記生成したソースルート情報
を入力し、上記ソースルート情報を上記ソースルート経
路管理テーブルに設定するソースルート管理テーブル設
定部とを備えることを特徴とする。
【0064】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、送信ホスト
から受信ホストへデータを転送する際、送信ホスト上で
送信データパケットを複数個複製し、それらを予めルー
タ間で自動的に決定している経路とは異なる複数の経路
を用いるように指定して転送することで、ある経路途中
で何らかの障害によりデータパケットを紛失した際で
も、別経路で転送したデータパケットが受信ホストへ到
着することにより、データ紛失の確率を低下させ、デー
タ転送の信頼性を向上させることが可能となるネットワ
ークシステム構築手法について説明する。まず、第1の
実施の形態について、図1を用い説明する。図1は、本
発明を適用した実施の形態1のネットワークシステムの
一例である。図1に示すネットワークシステムは、ホス
トA1、ホストB2、ルータ3〜ルータ11、物理伝送
路12、IPネットワーク16を備える。この明細書で
は、ホストは、インターネットに接続する端末(例え
ば、パーソナルコンピュータ)やサーバ一台一台のこと
を指す。従って、インターネットに接続するすべてのコ
ンピュータがホストになる。図1では、特定のホストと
してホストA1及びホストB2を例示している。また、
以下の説明において、送信側のホスト送信ホスト(送信
装置ともいう)、受信側のホストを受信ホスト(受信装
置ともいう)として説明する。
【0065】図1において、ホストA1とホストB2
は、IPネットワーク16に接続されている計算機であ
る。IPネットワーク16は、ルータ3〜11及びルー
タ間を結ぶ物理伝送路12からなる。図1では、ホスト
A1やホストB2と同等の機能を持つ計算機が表されて
いる。これらの計算機は、ホストA1やホストB2の接
続されているネットワークと同様にIPネットワーク1
6へ接続されている。図1では、説明を簡単にするた
め、上記計算機とIPネットワーク16とを接続するネ
ットワークを省略している。
【0066】図中に点線で示されている転送経路15
は、ルータ間で予め決められている転送経路を表す。ル
ータ間で予め決められている転送経路15の決定方法
は、各々のルータに設定される静的ルーティングによる
手法や、及びルーティングプロトコルを用いた動的ルー
ティングによる手法など、様々な方法が存在するがそれ
らは周知の方法であるため、ここでの説明は省略する。
また、ルートA13及びルートB14は、ホストA1か
らホストB2までのルータ間で予め決められていない転
送経路を示している。ルートA13及びルートB14の
決定方法は、ホストA1から各ルータへ定期的に診断パ
ケットを送付することで得られた結果や、ネットワーク
管理者が事前に設定したソースルート経路など、周知の
方法で決定されたルートであるため、ここでの説明は省
略する。
【0067】この実施の形態では、ルータ間で予め決め
られていない転送経路をルートA13とルートB14の
2種で説明しているが、ネットワークの形状は、周知の
ソースルート経路収集方法によっては、その数は変化し
ても良い。また、ホストA1及びホストB2及びそれら
と同等な関係の位置に接続されている計算機は、その内
部に、本発明で開示する送信機能及び受信機能を併せ持
っている。従って、ネットワーク上に接続されているい
かなるホストもデータ送信ホストやデータ受信ホストに
なることができる。しかし、ここでは説明を簡単にする
ために、送信ホストとしてホストA1、受信ホストとし
てホストB2を用いて説明する。
【0068】図2は、実施の形態1におけるホスト内部
のソフトウェア構成の一例を示た図である。本構成は、
図1中のホストA1やホストB2をはじめ、ホストA1
やホストB2と同等な関係の位置に接続される計算機内
部の構成を表す。計算機内部は、ユーザ領域(ユーザ空
間)とカーネル領域(カーネル空間)とに分けられる。
ユーザ空間では、通信アプリケーション(以下、「通信
AP」と記す)34や他のアプリケーション(以下、
「AP」と記す)35が複数動作している。また、カー
ネル空間は、H/Wドライバ30、IP(Intern
et Protocol)部31、TCP部32、UD
P部33とを備える。H/Wドライバ30は、通信のた
めのハードウェア(H/W)インタフェースを制御す
る。IP部31は、IPパケットの処理を行う。TCP
部32は、TCPパケットの処理を行う。UDP部33
は、UDPパケットの処理を行う。
【0069】IP部31の内部には、ソースルート経路
問合せ部36と、パケット複製部37と、ソースルート
経路付与部38とが存在する。ソースルート経路問合せ
部36は、ソースルート経路を問い合わせる。パケット
複製部37は、通信AP34から送信されたデータパケ
ットを複製する。ソースルート経路付与部38は、パケ
ット複製部37で複製されたパケットに対して、ソース
ルート経路問合せ部36の問合せ結果から得られたソー
スルート情報をIPパケットのオプションヘッダ部に埋
め込む。また、カーネル内部には、ソースルート経路を
管理するソースルート経路管理部39が存在する。ソー
スルート経路管理部39の内部には、ホスト間の転送経
路を記録しておくソースルート経路管理テーブル40が
存在する。ソースルート経路管理テーブル40の内部に
記録される、ホストA1からホストB2へのソースルー
ト情報は、通常、前述した周知の方法の結果得られた、
ルート上にあるルータのIPアドレス群が記録される。
【0070】計算機に必要な動作をさせるために、本図
で示した内部構成のほかにも様々な必要な部位が存在す
る。この実施の形態で使用される図2に一例を示した計
算機は、説明を簡単にするために詳細な記述を省略して
いる。しかしながら、計算機として動作するために必要
な部位は揃っていることを前提とする。また、通信AP
34、及び、その他のAP35内部の構造は、周知のア
ルゴリズムやプログラミング手法を用いて構成されるた
め、ここでの説明は省略する。また、TCP部32、及
び、UDP部33、及び、IP部31内のソースルート
経路問合せ部36とパケット複製部37とソースルート
経路付与部38を除いた部分、及び、H/Wドライバ3
0の構造は、周知のアルゴリズムやプログラミング手法
を用いて構成されるため、ここでの説明は省略する。
【0071】次に、動作を説明する。図3は、データパ
ケットを送信した場合の計算機内部の処理の流れの一例
を表した図である。図3を用いて、図2で示した計算機
内部で通信AP34がデータパケットを送信した場合の
処理について、ソースルート経路問合せ部36及びパケ
ット複製部37及びソースルート経路付与部38及びソ
ースルート経路管理部39それぞれの処理の流れを説明
する。図3中の50は、ソースルート経路問合せ部36
の処理の流れを示す。51は、ソースルート経路管理部
39の処理の流れを示す。52はパケット複製部37の
処理の流れを示す。53は、ソースルート経路付与部3
8の処理の流れを示す。以下に、50〜53それぞれの
処理をデータパケットの処理の順に逐次説明する。
【0072】ステップ60では、通信AP34のデータ
送信要求により、必要であれば、TCP部32やUDP
部33は、TCPパケット又はUDPパケットを生成す
る。上記パケットが生成された後、IP部31は、周知
の手法で構築された既存の処理によりIPパケットを生
成する。ステップ61でソースルート経路問合せ部36
は、生成されたIPパケットを取得し、ステップ62で
取得したIPパケット中より送信元IPアドレス及び宛
先IPアドレスを抽出する。その後、ステップ63で、
ソースルート経路問合せ部36は、抽出したIPアドレ
ス対を基に、ソースルート経路管理部39へ対象ルート
となるソースルートの数とルート情報を問い合わせる。
【0073】ステップ70で、ソースルート経路管理部
39は、ソースルート経路問合せ部36からの問い合わ
せ要求を基に、指定されたIPアドレス対に対するソー
スルートがソースルート経路管理テーブル40内に存在
するかどうかを検索する。ステップ71で、ソースルー
ト経路管理部39は、前記検索結果を判断する。もし、
対象となるソースルートが存在すれば、ステップ72
で、ソースルート経路管理部39は、対象ルート数と対
象ルート情報をソースルート経路問合せ部36へ返却す
る。また、対象となるソースルートが存在しなければ、
ステップ73で、ソースルート経路管理部39は、対象
ルートが存在しないことを、ソースルート経路問合せ部
36へ通知する。
【0074】ソースルート経路管理部39から問合せの
結果が返却された段階で、ソースルート経路問合せ部3
6は、返却結果を基に、対象ルート数をステップ64で
検査する。ここで、対象ルート数が0、つまり対象とな
るソースルートが存在しなかった場合は、ステップ67
で、ソースルート経路問合せ部36のIP部31へ送信
対象のIPパケットを返却する。その後、IP部31の
既存の処理を実施する。この結果、IPパケットは、ル
ータ間で予め決められている転送経路15を用いて転送
されることになる。また、対象ルート数が0以外、つま
り対象となるソースルートが存在する場合は、ステップ
65で、ソースルート経路問合せ部36は、対象ルート
数とIPパケットをパケット複製部37へ渡す。
【0075】パケット複製部37は、対象ルート数とI
Pパケットとをソースルート経路問合せ部36から受け
取る。パケット複製部37は、ステップ80で、受け取
ったIPパケットを対象ルート数分だけ複製し、ステッ
プ81で、複製したIPパケットをソースルート経路問
合せ部36へ返却する。
【0076】ソースルート経路問合せ部36は、パケッ
ト複製部37から複製されたIPパケットを受け取り、
ステップ66で、対象ルート情報と複製されたIPパケ
ットをソースルート経路付与部38へ渡す。
【0077】ソースルート経路付与部38は、ソースル
ート経路問合せ部36から対象ルート情報と複製された
IPパケットを受け取り、ステップ90で、対象ルート
情報を個々のIPパケットのIPオプション部に個別に
付与し、ステップ91でIPオプションに対象ルートを
付与したIPパケットをソースルート経路問合せ部36
へ返却する。
【0078】ソースルート経路付与部38からIPオプ
ションに対象ルートが付与された複数のIPパケット返
却されたソースルート経路問合せ部36では、ステップ
67で既存のIP部31へIPオプションに対象ルート
が付与された複数のIPパケットを返却する。その後、
IP部31では、個々のIPパケットに対して既存の処
理を実施し、複製されたIPパケットをすべてネットワ
ーク上に送信することになる。IPパケットのオプショ
ン部にソースルート情報が付与されたIPパケットは、
ネットワーク上に送信された後、ルータ3内部の処理
で、IPパケットのソースルート転送処理が施される。
複製されたIPパケットのIPオプション部には、ルー
トA13に対するソースルート情報と、ルートB14に
対するルート情報が埋め込まれている。従って、その
後、周知の転送方法でIPパケットがルートA13、及
び、ルートB14を介して、送信ホストA1から受信ホ
ストB2に転送されることになる。
【0079】送信ホストA1から前記手法にて送付され
た複数のIPパケットを受信した受信ホストB2内部で
は、トランスポートプロトコルとして、TCP(Tra
nsmission Control Protoco
l)を用いていた場合は、TCP内部の周知の方法で重
複したパケットは廃棄されるため、受信ホストB2に一
番最初に到着したパケットのみが通信APへ渡されるこ
とになる。
【0080】また、前記手法で送信ホストA1と受信ホ
ストB2間で行われている通信に、トランスポートプロ
トコルとしてUDP(User Datagram P
rotocol)又はRAW IPを用いている場合
は、トランスポートプロトコル内部処理で重複パケット
が廃棄されることはない。従って、通信AP34(若し
くはAP部35)は、受信ホストが受信した総てのパケ
ットを入力し、入力したIPパケットのペイロード部に
付与されたパケットのシーケンス番号などを調査して重
複パケットを検出し、検出した重複パケットを廃棄す
る。また、通信AP部34は、周知のプロトコルである
RTP(A Transport Protocol
for Real−time Application
s)などを用いて、重複したパケットを検出し廃棄する
方法を使用することも可能である。
【0081】本発明を用いることにより、IPネットワ
ーク上でIPパケットを多重化して送受信することが可
能となり、IPネットワーク上の途中経路が切れた場合
でも、データ紛失の確率を低下させ、データ転送の信頼
性を向上させるネットワークシステムを構築することが
可能となる。また、従来技術と比し、それまでIPネッ
トワークを構築していた既存のルータなどの設備を入れ
替える必要がないため、本発明の効果を得るためのネッ
トワークシステムの構築にかかるコストを低く抑えるこ
とが可能となる。
【0082】このように、送信ホストから受信ホストへ
データを転送する際、送信ホスト上で送信データパケッ
トを複数個複製し、「第3版 TCP/IPによるネッ
トワーク構築Vol.I−原理・プロトコル・アーキテ
クチャ−」(DouglasComer著、村井純・楠
本博之 訳、共立出版株式会社発行)の第7.8.2項
で開示されているIPパケットのオプション機能とし
て、IPパケットヘッダのオプション部に経路途中に通
過するルータを明示的に送信側ホスト上で指定するソー
スルーティング機能を用いることで、それらのIPパケ
ットをルータが自動的に決定している経路とは異なる複
数の経路を用いるように指定して転送することで、多重
通信を実施する。
【0083】以上のように、送信ホストと受信ホストの
間にルータが複数配置され、ルータによりでデータ転送
経路が決定されるようなIPネットワークにおいて、以
下の機能を備えることで、低コストで、かつ、IPネッ
トワーク上の途中経路が切れた場合でも、データ紛失の
確率を低下させ、データ転送の信頼性を向上させるネッ
トワークシステム構築手法を提供する。 (a)送信ホスト−受信ホスト間で行われる通信を、複
数経路を用いて、同じデータを同時に重複して転送す
る。 (b)送信ホスト上で動作する通信アプリケーション
(AP)からの通信パケットが発生した際、送信側ホス
トのカーネル内部のIP部が、ソースルート経路管理部
に経路を問合せ、受信側ホストに到着するためのn種類
(nは1以上の整数)の経路情報を取得する。 (c)その後、IP部では、通信APからの通信パケッ
トを複製することで、n個の内容の同じ送信パケットを
作成し、かつ、そのIPオプションに、ソースルート経
路管理部から取得した、n種類のソースルート経路情報
を格納し、H/Wドライバを用いて、ネットワーク上に
パケットを送出する。 (d)通信経路上の各ルータはIP通信の規格に基づ
き、ソースルートを用いた通信を実施する。 (e)受信ホストに到着した、同じ内容をもつ複数のパ
ケットは、受信ホストのカーネル内部のトランスポート
プロトコルとしてTCPを用いていた場合、その内部で
廃棄される。 (f)また、トランスポートプロトコルとしてUDPを
用いていたり、トランスポートプロトコルを用いていな
い場合(RAW IPによる通信)は、トランスポート
プロトコル層内部で廃棄されることはないが、通信AP
内部でペイロード部(パケット内のデータ部)に付与さ
れたシーケンス番号などを調査し重複パケットを廃棄す
る。また、周知のプロトコルであるRTPなどを用い
て、重複したパケットを廃棄する方法も使用可能であ
る。
【0084】実施の形態2.以下、本発明の第2の実施
の形態について、図4を用い説明する。図4は、本発明
を適用した実施の形態2のネットワークを示したもので
ある。IPネットワーク16は、内部的には、図1に一
例として示すように、ネットワークを構成するルータそ
れらの間を接続する物理伝送路からできているが、この
実施の形態では、説明を簡単にするために省略してい
る。また、この実施の形態では、ホストA1の属するサ
ブネットA101とホストB2の属するサブネット10
2とホストC100の属するサブネットC103が、I
Pネットワーク16を介して接続されている。個々のサ
ブネット内部には、ホストA1やホストB2やホストC
100と同様な機能を持つ計算機が、ホストA1やホス
トB2やホストC100と同等な関係の位置に接続され
ているが、ここでは説明を簡単にするために省略する。
また、IPネットワーク16には、サブネットA101
やサブネットB102やサブネットC103と同様な関
係の位置に属するサブネットが複数接続されているが、
ここでは説明を簡単にするために省略する。
【0085】104はサブネットA101に属するホス
トA1と、サブネットB102に属するホストB2との
間で行われている実施の形態1で示したIPパケットを
多重化した通信である。105も同様に、サブネットB
102に属するホストB2と、サブネットC103に属
するホストC100間で行われているIPパケットを多
重化した通信である。106はサブネットA101に属
するホストA1とサブネットC103に属するホストC
100間で行われているIPパケットを多重化しない周
知の技術で行われる通信を示している。
【0086】図5は、図4内で示された各サブネットに
属する計算機の内部構造として、サブネットA101に
属するホストA1を例にして示したものである。本内部
構造は、サブネットB102に属するホストB2やサブ
ネットC103に属するホストC100や、それらのサ
ブネットに属する他の計算機も同等の構造をとる。図5
中の110は宛先ホストの属するサブネットが多重通信
の対象となっているかどうかを検出する多重対象サブネ
ット選択部を示しており、その内部に各サブネットが多
重通信の対象となっているかどうかを記録しておくため
の多重対象サブネット管理テーブル111を持ってい
る。
【0087】多重対象サブネット管理テーブル111内
部は、サブネットアドレスと多重通信する/しないが1
か0で記録されている。図中の例の場合、サブネットB
に対しては多重化する(1が記載されている)設定にな
っており、また、サブネットCに対しては多重化しない
(0が記載されている)設定になっている。他の部分
は、実施の形態1と同等のためここでの説明は省略す
る。
【0088】次に、図6を用いて、図5で示した計算機
内部構成で通信AP34がデータパケットを送信した場
合の多重対象サブネット選択部110の処理の流れを説
明する。図6の50bはこの実施の形態のソースルート
経路問合せ部36の処理の流れを示している。図6の1
30は多重対象サブネット選択部110の処理の流れを
示している。ステップ60〜ステップ62で、通信AP
34のデータ送信要求より、ソースルート経路問合せ部
36がIPパケットを取得し、送信元IPアドレスと宛
先IPアドレスを抽出するステップが記載されている。
これらの処理の流れは、実施の形態1の処理の流れと同
様のため、ここでの説明は省略する。次に、ステップ1
40で抽出した宛先IPアドレスを多重対象サブネット
選択部110へ渡す。
【0089】ステップ150では、多重対象サブネット
選択部110は、ソースルート経路問合せ部36から渡
された宛先IPアドレスの属するサブネットを抽出す
る。次に、多重対象サブネット選択部110は、多重対
象サブネット選択部110内部に存在する多重対象サブ
ネット管理テーブル111を、抽出したサブネットを用
いて検索する。ステップ151で宛先IPアドレスの属
するサブネットが多重対象サブネットであれば、多重対
象サブネット選択部110は、ステップ152で多重対
象であることをソースルート経路問合せ部36へ通知す
る。また、ステップ151で宛先IPアドレスの属する
サブネットが多重対象サブネットでなければ、多重対象
サブネット選択部110は、ステップ153で多重対象
ではないことをソースルート経路問合せ部36へ通知す
る。
【0090】ステップ141では、ソースルート経路問
合せ部36は、多重対象サブネット選択部110から返
却された結果を基に、多重対象サブネットであるかどう
かを調べ、多重対象であればステップ63へ、多重対象
でなければ、ステップ67へ処理を進める。それ以降の
処理は、実施の形態1と同様のため、ここでの説明は省
略する。
【0091】本発明を用いることにより、実施の形態1
の効果に加え、送信側ホストのIP部に受信側ホストの
属するサブネットのネットワークアドレスにより多重化
を選択する機能を持たせることで、受信ホストの属する
サブネットのネットワークアドレスにより、多重通信を
選択することが可能となり、多重通信を必要とする通信
のみを対象とすることで、コアネットワーク上の転送デ
ータ量を抑制しつつ、データ転送の信頼性を向上させる
ことが可能となる。
【0092】以上のように、実施の形態1のネットワー
クシステムに加え、送信側ホストのIP部に受信側ホス
トの属するサブネットのネットワークアドレスにより、
多重通信を選択する機能を持たせる。これにより、送信
側ホスト上で、受信側ホストの属するサブネットのネッ
トワークアドレスにより、多重通信を選択することが可
能となり、多重通信を必要とする通信のみを対象とする
ことで、コアネットワーク上の転送データ量を抑制しつ
つ、データ転送の信頼性を向上させることが可能となる
ようなネットワークシステム構築手法を提供する。
【0093】実施の形態3.以下、本発明の第3の実施
の形態について、図7を用いて説明する。図7は、本発
明を適用した実施の形態3のネットワークを示したもの
である。この実施の形態では、説明を簡単にするため
に、ホストA1とホストB2とホストD200を用いて
説明するが、それらのホストと同等な機能を持つ計算機
は、他にも多数接続されている場合もある。201はホ
ストA1とホストB2との間で行われている実施の形態
1で示したIPパケットを多重化した通信であり、20
2はホストA1とホストD200との間で行われている
IPパケットを多重化しない周知の技術で行われている
通信を示している。
【0094】図8は、図7内で示された計算機の内部構
造として、ホストA1を例にして示したものである。本
内部構造は、ホストB2やホストD200やここでは記
載を省略している他の計算機も同等の構造をとる。図8
中の210は宛先ホストが多重通信の対象となっている
かどうかを検出する多重対象ホスト選択部を示してお
り、その内部に各ホストが多重通信の対象となっている
かどうかを記録しておくための多重対象ホスト管理テー
ブル211を持っている。
【0095】多重対象ホスト管理テーブル211内部
は、ホストのIPアドレスと多重通信する/しないが1
か0で記録されている。図中の例の場合、ホストBに対
しては多重化する(1が記載されている)設定になって
おり、また、ホストDに対しては多重化しない(0が記
載されている)設定になっている。他の部分は、実施の
形態1と同等のため、ここでの説明は省略する。
【0096】次に、図9を用いて、図8で示した計算機
内部構成で通信AP34がデータパケットを送信した場
合の多重対象ホスト選択部210の処理の流れを説明す
る。図9の50cはこの実施の形態のソースルート経路
問合せ部36の処理の流れを示している。図9の230
は多重対象ホスト選択部210の処理の流れを示してい
る。ステップ60〜ステップ62で、通信AP34のデ
ータ送信要求により、ソースルート経路問合せ部36が
IPパケットを取得し、送信元IPアドレスと宛先IP
アドレスを抽出するステップが記載されている。これら
の処理の流れは、実施の形態1の処理の流れと同様のた
め、ここでの説明は省略する。次に、ステップ240で
抽出した宛先IPアドレスを多重対象ホスト選択部21
0へ渡す。
【0097】ステップ250では、多重対象ホスト選択
部210は、ソースルート経路問合せ部36から渡され
た宛先IPアドレスを基に、多重対象ホスト選択部21
0内部に存在する多重対象ホスト管理テーブル211を
検索する。ステップ251で宛先IPアドレスが多重対
象ホストであれば、多重対象ホスト選択部210は、ス
テップ252で多重対象であることをソースルート経路
問合せ部36へ通知する。また、ステップ251で宛先
IPアドレスが多重対象ホストでなければ、多重対象ホ
スト選択部210は、ステップ253で多重対象ではな
いことをソースルート経路問合せ部36へ通知する。
【0098】ステップ241では、ソースルート経路問
合せ部36は、多重対象ホスト選択部210から返却さ
れた結果を基に、多重対象ホストであるかどうかを調
べ、多重対象であればステップ63へ、多重対象でなけ
ればステップ67へ処理を進める。それ以降の処理は、
実施の形態1と同様のため、ここでの説明は省略する。
【0099】本発明を用いることにより、実施の形態1
の効果に加え、送信側ホストのIP部に受信側ホストに
より多重化を選択する機能を持たせることで、受信ホス
トにより、多重通信を選択することが可能となり、多重
通信を必要とする通信のみを対象とすることで、コアネ
ットワーク上の転送データ量を抑制しつつ、データ転送
の信頼性を向上させることが可能となる。
【0100】以上のように、実施の形態1のネットワー
クシステムに加え、送信側ホストのIP部に受信側ホス
トのIPアドレスにより、多重通信を選択する機能を持
たせる。それにより多重対象となる通信を、受信側ホス
ト別に選択することが可能となり、多重通信機能を必要
とする通信を行っている受信ホストのみを対象とするこ
とで、コアネットワーク上の転送データ量を抑制しつ
つ、データ転送の信頼性を向上させることが可能となる
ようなネットワークシステム構築手法を提供する。
【0101】実施の形態4.以下、本発明の第4の実施
の形態について、図10を用いて説明する。図10は、
図1又は図4又は図7で示されている計算機内部に対し
て、本実施の形態を実装した場合の計算機の内部構造と
して、ホストA1を例にして示したものである。本内部
構造は、ホストB2やホストC100やホストD200
や記載を省略している他の計算機も同等の構造をとる。
図10中の310は使用トランスポートプロトコルが多
重通信の対象となっているかどうかを検出する多重対象
トランスポートプロトコル選択部を示しており、その内
部に各トランスポートプロトコルが多重通信の対象とな
っているかどうかを記録しておくための多重対象トラン
スポートプロトコル管理テーブル311を持っている。
【0102】多重対象トランスポートプロトコル管理テ
ーブル311内部は、トランスポートプロトコル種別と
多重通信する/しないが1か0で記載されている。図中
の例の場合、TCPに対しては多重化する(1が記載さ
れている)設定になっており、また、UDPに対しては
多重化しない(0が記載されている)設定になってい
る。トランスポートプロトコルは、トランスポート層の
プロトコルの種類を示す。トランスポートプロトコルに
は、例えば、TCPプロトコルやUDPプロトコルあ
る。IPパケットがどのトランスポートプロトコルを使
用しているかは、IPパケットのヘッダに格納されてい
る情報から取得できる。他の部分は、実施の形態1と同
等のため、ここでの説明は省略する。
【0103】次に、図11を用いて、図10で示した計
算機内部構成で通信AP34がデータパケット送信した
場合の多重対象トランスポートプロトコル選択部310
の処理の流れを説明する。図11の50cはこの実施の
形態のソースルート経路問合せ部36の処理の流れを示
している。図11の330は多重対象トランスポートプ
ロトコル選択部310の処理の流れを示している。ステ
ップ60〜ステップ62で、通信AP34のデータ送信
要求により、ソースルート経路問合せ部36がIPパケ
ットを取得し、送信元IPアドレスと宛先IPアドレス
を抽出するステップが記載されている。これらの処理の
流れは、実施の形態1の処理の流れと同様のため、ここ
での説明は省略する。次に、ステップ340で取得した
IPパケット中より使用トランスポートプロトコル種別
を抽出し、多重対象トランスポートプロトコル選択部3
10へ渡す。
【0104】ステップ350では、多重対象トランスポ
ートプロトコル選択部310は、ソースルート経路問合
せ部36から渡された使用トランスポートプロトコル種
別を基に多重対象トランスポートプロトコル選択部31
0内部に存在する多重対象トランスポートプロトコル管
理テーブル311を検索する。ステップ351で使用ト
ランスポートプロトコル種別が多重対象トランスポート
プロトコルであれば、多重対象トランスポートプロトコ
ル選択部310は、ステップ352で多重対象であるこ
とをソースルート経路問合せ部36へ通知する。また、
ステップ351で使用トランスポートプロトコル種別が
多重対象トランスポートプロトコルでなければ、多重対
象トランスポートプロトコル選択部310は、ステップ
253で多重対象ではないことをソースルート経路問合
せ部36へ通知する。
【0105】ステップ341では、ソースルート経路問
合せ部36は、多重対象トランスポートプロトコル選択
部310から返却された結果を基に、多重対象トランス
ポートプロトコルであるかどうかを調べ、多重対象であ
ればステップ63へ、多重対象でなければステップ67
へ処理を進める。これ以降の処理は、実施の形態1と同
様のため、ここでの説明は省略する。
【0106】本発明を用いることにより、実施の形態1
の効果に加え、通信に使用するトランスポートプロトコ
ルの種別により多重化を選択する機能を持たせること
で、使用トランスポートプロトコル種別により多重通信
を選択することが可能となり、多重通信を必要とする通
信のみを対象とすることで、コアネットワーク上の転送
データ量を抑制しつつ、データ転送の信頼性を向上させ
ることが可能となる。
【0107】以上のように、実施の形態1のネットワー
クシステムに加え、送信側ホストのIP部に、使用トラ
ンスポートプロトコルの種類により、多重通信を選択す
る機能を持たせる。これにより、送信側ホスト上で、使
用トランスポートプロトコルの種類により多重通信を選
択することが可能となり、多重通信を必要とする通信の
みを対象とすることで、コアネットワーク上の転送デー
タ量を抑制しつつ、データ転送の信頼性を向上させるこ
とが可能となるようなネットワークシステム構築手法を
提供する。
【0108】実施の形態5.以下、本発明の第5の実施
の形態について、図11を用いて説明する。図11は、
図1又は図4又は図7で示されている計算機内部に対し
て、本実施の形態を実装した場合の計算機の内部構造と
して、ホストA1を例にして示したものである。本内部
構造は、ホストB2やホストC100やホストD200
や記載を省略している他の計算機も同等の構造をとる。
図11中の410は使用アプリケーションプロトコルが
多重通信の対象となっているかどうかを検出する多重対
象アプリケーションプロトコル選択部を示しており、そ
の内部に各アプリケーションプロトコルが多重通信の対
象となっているかどうかを記録しておくための多重対象
アプリケーションプロトコル管理テーブル411を持っ
ている。
【0109】多重対象アプリケーションプロトコル管理
テーブル411内部は、アプリケーションプロトコル種
別と多重通信する/しないが1か0で記載されている。
図中の例の場合、telnetに対しては多重化する
(1が記載されている)設定になっており、また、ft
pに対しては多重化しない(0が記載されている)設定
になっている。アプリケーションプロトコルは、アプリ
ケーション層のプロトコルの種類を示す。アプリケーシ
ョンプロトコルには、例えば、ftp(File Tr
ansfer Protocol)、Telnetがあ
る。ftp、Telnet等は、ユーザプロセスで使用
する特定のサービスである。IPパケットがどのアプリ
ケーションプロトコルを使用しているかは、IPパケッ
トのヘッダに格納されている情報から取得できる。他の
部分は、実施の形態1と同等のため、ここでの説明は省
略する。
【0110】次に、図13を用いて、図12で示した計
算機内部構成で通信AP34がデータパケットを送信し
た場合の多重対象アプリケーションプロトコル選択部4
10の処理の流れを説明する。図13の50dはこの実
施の形態のソースルート経路問合せ部36の処理の流れ
を示している。図13の430は多重対象アプリケーシ
ョンプロトコル選択部410の処理の流れを示してい
る。ステップ60〜ステップ62で、通信AP34のデ
ータ送信要求により、ソースルート経路問合せ部36が
IPパケットを取得し、送信元IPアドレスと宛先IP
アドレスを抽出するステップが記載されている。これら
の処理の流れは、実施の形態1の処理の流れと同様のた
め、ここでの説明は省略する。次に、ステップ440で
取得したIPパケット中より使用アプリケーションプロ
トコル種別を抽出し、多重対象アプリケーションプロト
コル選択部410へ渡す。
【0111】ステップ450では、多重対象アプリケー
ションプロトコル選択部410は、ソースルート経路問
合せ部36から渡された使用アプリケーションプロトコ
ル種別を基に多重対象アプリケーションプロトコル選択
部410内部に存在する多重対象アプリケーションプロ
トコル管理テーブル411を検索する。ステップ451
で使用アプリケーションプロトコル種別が多重対象アプ
リケーションプロトコルであれば、多重対象アプリケー
ションプロトコル選択部410は、ステップ452で多
重対象であることをソースルート経路問合せ部36へ通
知する。また、ステップ451で使用アプリケーション
プロトコル種別が多重対象アプリケーションプロトコル
でなければ、多重対象アプリケーションプロトコル選択
部410は、ステップ453で多重対象ではないことを
ソースルート経路問合せ部36へ通知する。
【0112】ステップ441では、ソースルート経路問
合せ部36は、多重対象アプリケーションプロトコル選
択部410から返却された結果を基に、多重対象アプリ
ケーションプロトコルであるかどうかを調べ、多重対象
であればステップ63へ、多重対象でなければステップ
67へ処理を進める。これ以降の処理は、実施の形態1
と同様のため、ここでの説明は省略する。
【0113】本発明を用いることにより、実施の形態1
の効果に加え、通信に使用するアプリケーションプロト
コルの種別により多重化を選択する機能を持たせること
で、使用アプリケーションプロトコル種別により多重通
信を選択することが可能となり、多重通信を必要とする
通信のみを対象とすることで、コアネットワーク上の転
送データ量を抑制しつつ、データ転送の信頼性を向上さ
せることが可能となる。
【0114】以上のように、実施の形態1のネットワー
クシステムに加え、送信側ホストのIP部に、使用アプ
リケーションプロトコルの種類により、多機能通信を選
択する機能を持たせる。これにより、送信側ホスト上
で、使用アプリケーションプロトコルの種類により、多
重通信を選択することが可能となり、多重通信を必要と
する通信のみを対象とすることで、コアネットワーク上
の転送データを抑制しつつ、データ転送の信頼性を向上
させることが可能となるようなネットワークシステム構
築手法を提供する。
【0115】実施の形態6.以下、本発明の第6の実施
の形態について、図14を用いて説明する。図14は、
図1又は図4又は図7で示されている計算機内部に対し
て、本実施の形態を実装した場合の計算機の内部構造と
して、ホストA1を例にして示したものである。本内部
構造は、ホストB2やホストC100やホストD200
や記載を省略している他の計算機も同等の構造をとる。
図14中の510は送信対象のIPパケットのIPヘッ
ダに付与されたToS(Type of Servic
e)値が多重通信の対象となっているかどうかを検出す
る多重対象ToS選択部を示しており、その内部に各T
oS値が多重対象となっているかどうかを記録しておく
ための多重対象ToS管理テーブル511を持ってい
る。
【0116】多重対象ToS管理テーブル511内部で
は、ToS値と多重通信する/しないが1か0で定義さ
れている。図中の例の場合、ToS値が7の場合には多
重化する(1が記載されている)設定になっており、ま
た、ToS値が0の場合には多重化しない(0が記載さ
れている)設定になっている。ToS(送信タイプとも
いう)は、サービスの種類(送信サービスのタイプ)を
示す値である。ToSの値は、IPパケットのヘッダ部
から取得できる。サービスの種類として、最小遅延、最
大スループット、最大信頼性、再送コスト、普通等を指
定できる。他の部分は、実施の形態1と同等のためここ
での説明は省略する。
【0117】次に、図15を用いて、図14で示した計
算機内部構成で通信AP34がデータパケットを送信し
た場合の多重対象ToS選択部510の処理の流れを説
明する。図15の50eはこの実施の形態のソースルー
ト経路問合せ部36の処理の流れを示している。図15
の530は多重対象ToS選択部510の処理の流れを
示している。ステップ60〜ステップ62で、通信AP
34のデータ送信要求により、ソースルート経路問合せ
部36がIPパケットを取得し、送信元IPアドレスと
宛先IPアドレスを抽出するステップが記載されてい
る。これらの処理の流れは、実施の形態1の処理の流れ
と同様のため、ここでの説明は省略する。次に、ステッ
プ540で取得したIPパケット中よりToS値を抽出
し、多重対象ToS選択部510へ渡す。
【0118】ステップ550では、多重対象ToS選択
部510は、ソースルート経路問合せ部36から渡され
たToS値を基に多重対象ToS選択部510内部に存
在する多重対象ToS管理テーブル511を検索する。
ステップ551でToS値が多重対象ToS値であれ
ば、多重対象ToS選択部510は、ステップ552で
多重対象であることを、ソースルート経路問合せ部36
へ通知する。また、ステップ551でToS値が多重対
象ToS値でなければ、多重対象ToS選択部510
は、ステップ553で多重対象ではないことをソースル
ート経路問合せ部36へ通知する。
【0119】ステップ541では、ソースルート経路問
合せ部36は、多重対象ToS選択部510から返却さ
れた結果を基に、多重対象ToS値であるかどうかを調
べ、多重対象であればステップ63へ、多重対象でなけ
ればステップ67へ処理を進める。これ以降の処理は、
実施の形態1と同様のため、ここでの説明は省略する。
【0120】本発明を用いることにより、実施の形態1
の効果に加え、IPパケットに付与されたToS値によ
り多重化を選択する機能を持たせることで、ToS値に
より多重通信を選択することが可能となり、多重通信を
必要とする通信のみを対象とすることで、コアネットワ
ーク上の転送データ量を抑制しつつ、データ転送の信頼
性を向上させることが可能となる。
【0121】以上のように、実施の形態1のネットワー
クシステムに加え、送信側ホストのIP部に、通信AP
が指定したToS(Type of Service)
オプションにより、多重通信を選択する機能を持たせ
る。これにより、多重対象となる通信を、ToSオプシ
ョンにより選択することが可能となり、多重通信が必要
とする通信のみを対象とすることで、コアネットワーク
の転送データ量を抑制しつつ、データ転送の信頼性を向
上させることが可能となるようなネットワークシステム
構築手法を提供する。
【0122】実施の形態7.以下、本発明の第7の実施
の形態について図16を用い説明する。図16は、本発
明を適用したこの実施の形態のネットワークを示したも
のである。サブネットA101内部には、ホストA1及
びホストA1と同様の位置に配置される他の計算機及び
管理サーバA600が配置されている。また、サブネッ
トB102内部には、ホストB2及びホストB2と同様
の位置に配置される他の計算機及び管理サーバB601
が配置される。サブネットA101内に存在する管理サ
ーバA600及びサブネットB2内に存在する管理サー
バB601は、いずれも多重通信を行うためのソースル
ート経路情報及び多重通信対象を判断するための情報を
持っている。サブネットA101内にあるホストA1及
びその他の計算機は、自計算機からデータの送信を開始
する前に、管理サーバA600に対して自通信が多重通
信対象かどうかを問い合わせる。管理サーバA600
は、ホストA1及びその他の計算機からの問合せ要求に
対して、多重通信対象かどうかを内部で検索し、その結
果を計算機に返却する。
【0123】この実施の形態では、サブネットA101
内に存在するホストA1及びその他の計算機と管理サー
バA600の関係について説明したが、サブネットB1
02内のホストB2及びその他の計算機及び管理サーバ
B601でも同様の動作をする。また、図16では、サ
ブネットA101及びサブネットB102の2種類のサ
ブネットがIPネットワーク16に接続されている場合
を説明しているが、複数のサブネットがIPネットワー
ク16に接続されていても良い。
【0124】13及び14はサブネットA101に属す
るホストA1とサブネットB102に属するホストB2
との間で行われている実施の形態1で示したIPパケッ
トを多重化した通信であり、その通信方法は既に説明さ
れているため、ここでの説明は省略する。
【0125】図17は、図16内で示された各サブネッ
トに属するホストの内部構造610と管理サーバの内部
構造を611示したものである。図17ホスト610
は、カーネル領域に、ソースルート経路管理部39を備
えていない点を除いて、実施の形態1の構成と同様であ
る。ホスト610の内部構造は、実施の形態1で説明を
行っているため、ここでの説明は省略する。管理サーバ
611は、カーネル領域にネットワーク制御部612を
備え、ユーザ領域に管理AP613を備える。ネットワ
ーク制御部612は、周知の手法で構築されているTC
P部32やUDP部33やIP部31やH/Wドライバ
部30を含んでいる。
【0126】管理AP613は、多重対象サブネット選
択部110、多重対象ホスト選択部210、多重対象ト
ランスポートプロトコル選択部310、多重対象アプリ
ケーションプロトコル選択部410、多重対象ToS選
択部510、ソースルート経路管理部39とを備える。
上記の構成要素は、実施の形態1から実施の形態6にお
いて説明した、同じ符号をつけた構成要素と同様であ
る。
【0127】管理AP613は、以下の機能を備える。
管理AP613は、ホスト610のソースルート経路問
合せ部36からのソースルート経路問合せを受信し、受
信した問合せ内部に含まれている多重対象要素を判断す
る。上記判断に基づいて、管理AP613は、多重対象
サブネット選択部110や多重対象ホスト選択部210
や多重対象トランスポートプロトコル選択部310や多
重対象アプリケーションプロトコル部410や多重対象
ToS選択部510を適宜動作させ、更に、ソースルー
ト経路問合せ要求に含まれている送信元IPアドレスと
宛先IPアドレスからなるIPアドレス対を基に、ソー
スルート経路管理部39を動作させ、対象ルートが存在
するかどうかを検出する。
【0128】次に、図18及び図19を用いて、図17
で示したホストの内部構造610と管理サーバの内部構
造611の処理の流れを示す。図18は、通信AP34
がデータパケットを送信した場合の処理の流れを示しし
ている。ステップ60〜ステップ62で、通信AP34
のデータ送信要求より、ソースルート経路問合せ部36
は、IPパケットを取得し、送信元IPアドレスと宛先
IPアドレスを取得したIPパケットから抽出するステ
ップが記載されている。これらの処理の流れは、実施の
形態1の処理の流れと同様のため、ここでの説明は省略
する。次に、ステップ640で取得したIPパケットよ
り多重対象要素を取得し、送信元IPアドレス及び宛先
IPアドレスと共に管理サーバへネットワークを介して
渡す。ここで、多重対象要素は、前述の実施の形態2か
ら実施の形態6で示した多重対象サブネットであった
り、多重対象ホストであったり、多重対象トランスポー
トプロトコルであったり、多重対象アプリケーションプ
ロトコルであったり、多重対象ToS値であったりする
場合がある。また、実施の形態1で示したように、多重
対象要素が存在しない場合もある。ステップ630で管
理サーバ内部の管理AP613の処理が実施されるが、
本ステップの説明は後述する。また、その後のステップ
は、実施の形態1と同様のため、ここでの説明は省略す
る。
【0129】図19は、管理サーバ611の内部の管理
AP613の処理の流れを示している。ステップ650
では、管理AP613は、ネットワーク制御部612を
介してソースルート経路問合せ要求を受信する。ソース
ルート経路問合せは、図18のステップ640の処理で
ホスト内部のソースルート経路問合せ部36から送信さ
れたものである。ステップ651では、管理AP613
は、受信した問合せ要求から多重対象要素を抽出し、ス
テップ652で、抽出した多重対象要素が何であるかを
検査する。管理AP613は、抽出した多重対象に対応
させて、サブネットである場合はステップ130を、ホ
ストである場合はステップ230を、トランスポートプ
ロトコルである場合はステップ330を、アプリケーシ
ョンプロトコルである場合はステップ430を、ToS
値である場合はステップ530をそれぞれ実行する。な
お、これらのステップ内部の処理は、前述した実施の形
態2〜実施の形態6と同様であるため、説明を省略す
る。
【0130】次に、管理AP613は、多重化対象の種
類により、これらのステップ内部の処理を実行した後、
ステップ653で、各ステップの処理結果から多重化対
象であるかどうかを判断する。多重対象でない場合は
(ステップ653でNo)、管理AP613は、ステッ
プ654で、問合せ結果として多重対象ではないこと
を、問合せを要求したホストのソースルート経路問合せ
部36へ返却して、処理は終了する。また、多重対象で
あった場合は(ステップ653でYes)、管理AP6
13は、ホストからの問合せ要求に含まれている送信元
IPアドレス及び宛先IPアドレスからなるIPアドレ
ス対に基とづいて、ステップ51の処理を実施する。ス
テップ51内部処理は、実施の形態1で説明した処理と
同様であるため、ここでの説明は省略する。ステップ6
56で、管理AP613は、ステップ51内部処理の結
果を基に、検索結果を問合せを要求したホストのソース
ルート経路問合せ部36へ返却し、処理を終了する。
【0131】なお、管理サーバ内部の各多重対象と多重
通信をするかしないかに対する情報、及び、ソースルー
ト経路情報の設定は、前述の実施の形態1から実施の形
態6で適宜説明したものと同様であるため、ここでの説
明は省略する。
【0132】本発明を用いることにより、実施の形態1
から実施の形態6で示した効果に加え、サブネット内部
での多重対象に関するポリシーや、多重通信時に使用す
るソースルート経路を管理サーバ上で一元管理すること
が可能となるため、各ホスト上で独自に設定する作業が
発生せず、ネットワーク構築コスト及びその後の管理コ
ストを抑えることが可能となる。また、サブネット毎に
多重通信に関するポリシーが明確に指定できるため、サ
ブネット単位で多重通信を選択することが可能となり、
多重通信を必要とする通信のみを対象とすることで、コ
アネットワーク上の転送データ量を抑制しつつ、データ
転送の信頼性を向上させることが可能となる。
【0133】以上のように、実施の形態1から実施の形
態6で説明したネットワークシステムにおいて、送信側
ホストのIP部に持っていた、多重対象選択機能のため
のデータベース(多重対象通信タイプを定義したテーブ
ル)、及びソースルート経路管理部を、送信側ホストと
同じサブネットに配置された、管理サーバにて一括して
管理させる。これにより、送信側ホスト単位ではなく、
送信側ホストの属しているサブネット内で、統一した多
重対象選択、及び、ソースルート管理が可能となり、サ
ブネット内での矛盾が発生しないように、多重通信を必
要とする通信のみを対象とすることで、コアネットワー
クの転送データ量を抑制しつつ、データ転送の信頼性を
向上させることが可能となるようなネットワークシステ
ム構築手法を提供する。
【0134】実施の形態8.以下、本発明の第8の実施
の形態について図20を用い説明する。図20は、本発
明を適用した場合のネットワークを示したものである。
管理サーバA600は、IPネットワーク16上に配置
される。この実施の形態では、管理サーバA600は、
IPネットワーク16上のルータ4に直接接続している
が、IPネットワーク16上の他のルータに直接接続さ
れても良いし、また、IPネットワーク16上に位置す
るルータに接続されているサブネット内に位置していて
も良い。管理サーバA600は、IPネットワーク16
内で多重通信を行うためのソースルート経路情報及び多
重通信対象を判断するための情報を持っている。ホスト
A1及びホストB2及びホストA1やホストB2と同様
の位置に接続される計算機は、自計算機からデータの送
信を開始する前に、IPネットワーク16上の管理サー
バA600に対して自通信が多重通信対象かどうかを問
い合わせる。管理サーバA600は、ホストA1及びホ
ストB2及びその他の計算機からの問合せ要求に対し
て、多重通信対象かどうかを内部で検索し、その結果を
計算機に返却する。
【0135】13及び14はホストA1とホストB2と
の間で行われている実施の形態1で示したIPパケット
を多重化した通信であり、その通信方法は既に説明され
ているため、ここでの説明は省略する。
【0136】なお、この実施の形態で示したホストA1
及びホストB2及びホストA1やホストB2と同様の位
置に接続される計算機及びIPネットワーク16に接続
される管理サーバA600の内部構造やそれらの内部構
造の処理の流れについては、前述した実施の形態7と同
様であるため、ここでの説明は省略する。
【0137】本発明を用いることにより、実施の形態7
で示した効果に加え、IPネットワーク全体での多重対
象に関するポリシーや、多重通信時に使用するソースル
ート経路を管理サーバ上で一元管理することが可能とな
るため、各ホスト上で独自に設定したり各サブネットで
独自に設定する作業が発生せず、ネットワーク構築コス
ト及びその後の管理コストを抑えることが可能となる。
また、IPネットワーク全体で多重通信に関するポリシ
ーが明確に指定できるため、IPネットワーク全体を通
した多重通信を選択することが可能となり、多重通信を
必要とする通信のみを対象とすることで、コアネットワ
ーク上の転送データ量を抑制しつつ、データ転送の信頼
性を向上させることが可能となる。
【0138】以上のように、多重対象選択機能のための
データベース及びソースルート経路管理部の情報をもつ
管理サーバを、サブネット内ではなく、コアネットワー
ク上に配置する。各サブネットではコアネットワーク上
に配置された管理サーバか管理している情報を参照して
多重対象選択、及び、ソースルート経路を決定する。こ
れにより、送受信対象となるサブネット、及び、その間
のコアネットワーク上で、矛盾のない多重通信管理が可
能となり、コアネットワークの転送データ量を抑制しつ
つ、データ転送の信頼性を向上することが可能となるよ
うなネットワークシステム構築手法を提供する。
【0139】実施の形態9.上記実施の形態2〜6で
は、多重対象要素の種類を一つ一つ取り上げて説明し
た。この実施の形態では、多重対象要素のうち、いずれ
か一つあるいは複数の多重対象要素に基づいて、多重化
送信する場合を説明する。多重対象要素は、IPパケッ
トを複製して複数のIPパケットを送信する多重通信を
実施するか、一つのIPパケットを送信するかを判断す
るための条件となる要素である。
【0140】図21は、ホスト内部のソフトウェア構成
の一例を示た図である。IP部31は、多重対象要素に
基づいて多重化通信を選択するか否かを選択する多重対
象選択部710を備える。また、多重対象選択部710
は、多重対象要素に対応させて、複数のパケットを送信
する多重通信を実施するか、一つのパケットを送信する
かを示す多重対象情報を格納する多重対象管理テーブル
711を備える。多重対象要素は、実施の形態2〜6で
説明した、サブネットと、ホストと、トランスポートプ
ロトコルと、アプリケーションプロトコルと、ToS値
とのいずれか一つあるいはいずれか複数(若しくは全
部)を含む。
【0141】多重対象選択部710は、多重対象サブネ
ット選択部110、多重対象ホスト選択部210、多重
対象トランスポートプロトコル選択部310、多重対象
アプリケーションプロトコル選択部410、多重対象T
oS選択部510の機能のいずれかを備える。また、多
重対象管理テーブル711は、多重対象サブネット管理
テーブル111、多重対象ホスト管理テーブル211、
多重対象トランスポートプロトコル管理テーブル31
1、多重対象アプリケーションプロトコル管理テーブル
411、多重対象ToS管理テーブル511に格納され
ている情報のいずれかあるいは全部を備える。上記構成
要素は、実施の形態2〜実施の形態6で説明したものと
同様であるため、説明を省略する。さらに、上記多重対
象要素の種類に限られることなく、上記以外の多重対象
要素であってもかまわない。
【0142】処理の流れについては、実施の形態2〜実
施の形態6において説明した処理の流れと同様であるた
め説明を省略する。
【0143】実施の形態10.上記多重化ネットワーク
システムあるいは多重化ネットワーク方式は、プログラ
ムによって計算機で実現することができる。上記プログ
ラムは、ネットワークを介して、ホスト間若しくは管理
サーバ間で転送することが可能である。また、上記プロ
グラムは、計算機で読み取り可能な記録媒体に記録する
ことができる。記録媒体に記録されたプログラムは、ホ
ストあるいは管理サーバへダウンロードされ、実施され
る。
【0144】実施の形態11.まず、図22は、想定さ
れる経路が決定されるネットワークの構成の一例を示す
図である。図22中T1は、送信装置、T2は受信装置
である。R1からR9まではルータ、RR1からRR1
8までは送信装置T1、受信装置T2、ルータR1〜R
9を結んでいる経路である。これらの経路上をパケット
が通過することで、送信装置T1から受信装置T2まで
のデータ送受信が完了する。経路には、距離に関する情
報が存在する。距離に関する情報は、物理的距離の他
に、通過する時の料金などの属性を距離の代わりに用い
ることもある。距離に関する情報を勘案することで、最
短の経路を決定するアルゴリズムは、各種存在し、多重
通信でない通常の通信方式の場合は、一般によく知られ
ている。送信装置T1、受信装置T2とは、それぞれ実
施の形態1で説明したホストの1つであり、図1のホス
トA1とホストB1とのいずれかに対応付けられる。
【0145】次に、図23は、本方式による送信装置T
1の内部のモジュール構成である。この実施の形態の送
信装置は、図2に示した送信装置へ、接続情報入手部1
03、接続情報管理テーブル104、ソースルート経路
決定部101、ソースルート経路管理テーブル設定部1
02を追加した構成である。図2と同じ符号の構成要素
は、実施の形態1で説明した構成要素と同様である。
【0146】ソースルート経路管理部39は、ソースル
ート経路管理テーブル40を保持する。ソースルート経
路決定部101は、ユーザ領域で動作するプログラム
で、本多重化通信方式の中で複数のソースルート経路を
決定する機能を有する。ソースルート経路管理テーブル
設定部102は、ソースルート決定部101の指示によ
り動作するカーネル領域のプログラムである。
【0147】接続情報入手部103は、ネットワークに
配置された接続機器の情報を収集する。接続情報入手部
103は、収集した接続情報に基づいて、送信装置から
受信装置へパケットを転送する複数の経路を生成し、生
成した複数の経路を上記接続情報管理テーブル104へ
格納する。接続情報管理テーブル104は、接続情報入
手部103が収集した接続情報及び生成した経路を保管
する。
【0148】ソースルート経路決定部101は、接続情
報管理テーブル104に保管された接続情報及び経路に
基づいて、送信装置から受信装置へパケットを転送する
経路を決定し、決定した経路を用いてソースルート情報
を生成する。ソースルート決定部101は、選択する経
路の数を定める選択数を予め保持する。以下の説明で
は、選択数をN(Nは正の整数)とする。この実施の形
態では、Nは2以上とする。従って、ソースルート経路
決定部101は、2以上のソースルート情報を生成す
る。また、ソースルート経路決定部101は、接続情報
管理テーブル104から選択した一の経路を削除して次
の経路を選択し、同じ経路を選択することを防止する。
ソースルート管理テーブル設定部102は、生成したソ
ースルート情報を入力し、ソースルート情報をソースル
ート経路管理テーブル40に設定する。
【0149】次に、動作を説明する。経路を選択する必
要が発生すると、まず、接続情報入手部103が起動さ
れ、接続情報を収集し、少なくとも2以上の経路を生成
する。生成した経路を接続情報管理テーブル104へ格
納する。接続情報入手部103の処理が終了すると、ソ
ースルート経路決定部101を起動する。
【0150】次に、ソースルート経路決定部101の動
作について、図24から図26を用いて説明する。図2
4は、送信処理装置の処理手順の一例を示すフローチャ
ート。図25は、図24のステップ1の処理結果の例を
示すネットワーク構成図。図26は、図24のステップ
3での処理結果の例を示すネットワーク構成図。まず、
ステップ1で、多重経路とは関係なく、通常の一般的な
最短路を検索するアルゴリズムを用いて1つの経路を選
択する。例えば、図25の太線部分(RR3−RR6−
RR19)が選択される。次に、ステップ2で選択され
た経路数が指定されたN個見つかったか否かを判定す
る。まだN個の経路が見つかっていなければ、ステップ
3で、接続情報管理テーブル104に格納した複数の経
路から既に見つかっている経路上のルータ(R8,R
9)と経路(RR3−RR6−RR19)を削除し、例
えば、図26のネットワーク構成を前提として、ステッ
プ1に戻る。既にN個の経路が見つかった時点でステッ
プ4に進む。ステップ4では、見つかった全ての経路情
報をソースルート経路管理テーブル設定部102にソー
スルート経路管理テーブル40に設定するよう指示す
る。
【0151】次に、経路管理テーブル設定部102の動
作について説明する。ソースルート経路管理テーブル設
定部102は、上位管理ソフトウェアであるソースルー
ト経路決定部101の指示があると、その指示に従っ
て、カーネル領域内に存在するソースルート経路管理テ
ーブル40を設定する。
【0152】上記の説明では、ソースルート決定部10
1は、選択した経路を接続情報管理テーブル104から
削除する場合を説明した。しかし、選択した経路が識別
できるように、フラグを設けて、同じ経路を重複して選
択することを防止する方法をとってもよい。このように
することによって、接続情報に変更が少ない場合は、毎
回、接続情報入手部103を起動することなく、ソース
ルート経路決定部101を動作させることも可能であ
る。
【0153】このように、一般の経路選択アルゴリズム
を適用して複数の経路を検索することにより、多重の経
路を発見し、送信装置内のソースルート経路管理テーブ
ル40の内容を決定し、設定することができる。
【0154】以上のように、この実施の形態の送信装置
は、ソースルートの経由場所となるネットワーク上のル
ータなどの接続情報を入手する接続情報入手部と、その
情報を保管する接続情報管理テーブルと、2つ以上のソ
ースルート経路を決定するソースルート経路決定部と、
ソースルート経路決定部がソースルート経路管理テーブ
ルを設定するためのソースルート経路管理テーブル設定
部を備えたことを特徴とする。
【0155】また、ソースルート経路決定部が接続情報
管理テーブルからある経路を選択した時に、その経路を
接続情報管理テーブルから削除したことを前提に次の経
路情報を決定する手段を備えたことを特徴とする。
【0156】実施の形態12.上記実施の形態11で説
明した機能についても、プログラムによって計算機で実
現することができる。上記プログラムは、ネットワーク
を介して、ホスト間若しくは管理サーバ間で転送するこ
とが可能である。また、上記プログラムは、計算機で読
み取り可能な記録媒体に記録することができる。記録媒
体に記録されたプログラムは、ホストあるいは管理サー
バへダウンロードされ、実施される。
【0157】
【発明の効果】この発明によれば、IPネットワーク上
で、IPパケットを多重化して送受信することが可能に
なる。従って、データ紛失の確立を低下させ、データ転
送の信頼性を向上させるネットワークシステムを構築す
ることが可能となる。
【0158】また、IP部を備えることにより、ソース
ルート情報に基づいて、IPパケットを複製することが
できる。
【0159】また、ソースルート経路管理テーブルに基
づいて、多重通信を実施することができる。
【0160】さらに、多重対象要素に基づいて、多重通
信を実施するか否かを選択することができる。
【0161】多重対象要素として、サブネットワーク、
ホスト、トランスポートプロトコル、アプリケーション
プロトコル、ToSのいずれかを用いて、多重通信の実
施を選択することができる。
【0162】既存のルータなどの設備を入れ替えること
なく、また、受信側ホストの機能として、従来からの機
能を使用することによって、多重通信をすることができ
る。
【0163】また、ソースルートをソースルート経路管
理テーブルに設定する機能を有することによって、一般
の経路選択アルゴリズムを適用して複数の経路を設定す
ることができ、多重の経路を発見し、ソースルート経路
管理テーブルに経路を設定することができる。
【0164】また、接続情報入手部によれば、一般の経
路選択アルゴリズムを適用して複数の経路を設定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した実施の形態1のネットワー
クシステムの一例である。
【図2】 実施の形態1における、ホスト内部のソフト
ウェア構成の一例を示た図である。
【図3】 実施の形態1における、データパケットを送
信した場合の計算機内部の処理の流れの一例を表した図
である。
【図4】 本発明を適用した実施の形態2のネットワー
クシステムの一例である。
【図5】 実施の形態2におけるホスト内部のソフトウ
ェア構成の一例を示た図である。
【図6】 実施の形態2におけるデータパケットを送信
した場合のサブネット選択部の処理の流れの一例を表し
た図である。
【図7】 本発明を適用した実施の形態3のネットワー
クシステムの一例である。
【図8】 実施の形態3におけるホスト内部のソフトウ
ェア構成の一例を示た図である。
【図9】 実施の形態3におけるデータパケットを送信
した場合の計算機内部の処理の流れの一例を表した図で
ある。
【図10】 実施の形態4におけるホスト内部のソフト
ウェア構成の一例を示た図である。
【図11】 実施の形態4におけるデータパケットを送
信した場合の計算機内部の処理の流れの一例を表した図
である。
【図12】 実施の形態5におけるホスト内部のソフト
ウェア構成の一例を示た図である。
【図13】 実施の形態5におけるデータパケットを送
信した場合の計算機内部の処理の流れの一例を表した図
である。
【図14】 実施の形態6におけるホスト内部のソフト
ウェア構成の一例を示た図である。
【図15】 実施の形態6におけるデータパケットを送
信した場合の計算機内部の処理の流れの一例を表した図
である。
【図16】 本発明を適用した実施の形態7のネットワ
ークシステムの一例である。
【図17】 実施の形態7におけるホスト内部のソフト
ウェア構成の一例を示た図である。
【図18】 実施の形態7におけるデータパケットを送
信した場合の計算機内部の処理の流れの一例を表した図
である。
【図19】 実施の形態7における管理サーバ内部の管
理APの処理の流れの一例を表した図である。
【図20】 本発明を適用した実施の形態8のネットワ
ークシステムの一例である。
【図21】 本発明を適用した実施の形態9のネットワ
ークシステムの一例である。
【図22】 実施の形態11で用いるネットワーク構成
の一例を示すブロック図。
【図23】 実施の形態11の送信処理装置の内部モジ
ュール構成の一例を示すブロック図。
【図24】 実施の形態11の送信処理装置の処理手順
の一例を示すフローチャート。
【図25】 実施の形態11の処理手順(図24)での
ステップ1の処理結果の例を示すネットワーク構成図。
【図26】 実施の形態11の処理手順(図24)での
ステップ3での処理結果の例を示すネットワーク構成
図。
【図27】 「特開昭60−167546:伝送制御方
式」で示されているネットワークシステムに基づくネッ
トワークシステムの一例を表す構成図である。
【図28】 「特開平3−42940:ATM交換装
置」で示されているネットワーク構成に基づくネットワ
ークシステムの一例を示す構成図である。
【図29】 「特開平7−162430:情報転送ネッ
トワーク」で示されている情報転送ネットワーク構成に
基づく情報転送ネットワークの一例を示す図である。
【図30】 分散形通信網のうち格子状網による通信網
構成の立体的な略図の一例を示す図である。
【図31】 「特開2000−22752:コンピュー
タ、通信方法及びシステム」で示されている本技術を適
用した場合のISPネットワークを構成する汎用パケッ
ト交換ネットワーク環境の一例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 ホストA、2 ホストB、3〜11 ルータ、12
物理伝送路、13ルートA、14 ルートB、15
転送経路、16 IPネットワーク、30H/Wドライ
バ、31 IP部、32 TCP部、33 UDP部、
34 通信AP、35 AP、36 ソースルート経路
問合せ部、37 パケット複製部、38 ソースルート
経路付与部、39 ソースルート経路管理部、40 ソ
ースルート経路管理テーブル、101 ソースルート経
路決定部、102 ソースルート経路管理テーブル設定
部、103 接続情報入手部、104 接続情報管理テ
ーブル、110 多重対象サブネット選択部、111
多重対象サブネット管理テーブル、210 多重対象ホ
スト選択部、211 多重対象ホスト管理テーブル、3
10 多重対象トランスポートプロトコル選択部、31
1 多重対象トランスポートプロトコル管理テーブル、
410 多重対象アプリケーションプロトコル選択部、
411 多重対象アプリケーションプロトコル管理テー
ブル、510 多重対象ToS選択部、511 多重対
象ToS管理テーブル、610ホスト、611 管理サ
ーバ、612 ネットワーク制御部、613 管理A
P、710 多重対象選択部、711 多重対象管理テ
ーブル、R1〜R9 ルータ、RR1〜RR19 ルー
タ間、送信処理とルータ、ルータと受信装置を結ぶ経
路、T1 送信装置、T2 受信装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K030 JA05 KA05 LB06 LC18

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットワークを介してデータを受信装置
    へ送信する送信装置において、 データと、上記データを送信する受信装置を指定する宛
    先情報とを含むパケットを生成する通信アプリケーショ
    ン部と、 送信装置から受信装置へパケットを転送する経路を示
    す、少なくとも一つ以上のソースルート情報を格納し、
    格納したソースルート情報を、受信装置に基づいて検索
    するソースルート経路管理部と、 上記通信アプリケーション部が生成したパケットを入力
    し、入力したパケットから宛先情報を取得し、取得した
    宛先情報に指定された受信装置に基づいて、上記ソース
    ルート経路管理部を用いて、少なくとも一つ以上のソー
    スルート情報を取得し、取得したソースルート情報の数
    だけ各パケットを複製するIP(Internet P
    rotocol)部と、 上記IP部が複製したパケットを入力し、入力したパケ
    ットを送信する送信側通信部とを備えることを特徴とす
    る送信装置。
  2. 【請求項2】 上記IP部は、 入力したパケットから宛先情報を取得し、取得した宛先
    情報に指定された受信装置に基づいて、上記ソースルー
    ト経路管理部を用いて、少なくとも一つ以上のソースル
    ート情報を取得するソースルート経路問合せ部と、 上記ソースルート経路問合せ部が取得したソースルート
    情報の数だけ各パケットを複製するパケット複製部と、 上記ソースルート情報を上記パケット複製部が複製した
    パケットへ付加するソースルート経路付与部とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  3. 【請求項3】 上記ソースルート経路問合せ部は、複数
    のソースルート情報を取得し、 上記パケット複製部は、パケットの数が上記複数のソー
    スルートの数と一致するまでパケットを複製し、 上記ソースルート経路付与部は、上記パケット複製部が
    複製した複数のパケットそれぞれに上記複数のソースル
    ート情報の各ソースルート情報を付加することを特徴と
    する請求項2記載の送信装置。
  4. 【請求項4】 上記ネットワーク経路管理部は、ソース
    ルート情報を格納するソースルート経路管理テーブルを
    備えることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載
    の送信装置。
  5. 【請求項5】 上記パケットは、送信条件を指定する送
    信条件情報を含み、 上記IP部は、上記パケットから送信条件情報を抽出
    し、 上記IP部は、さらに、 上記送信条件情報に対応させて、複数のパケットを送信
    する多重通信を実施するか、一つのパケットを送信する
    かを示す多重対象情報を格納する多重対象管理テーブル
    と、 上記送信条件情報を上記IP部から入力し、上記多重対
    象管理テーブルに格納された多重対象情報を検索して、
    入力した送信条件情報に対応する多重対象情報を取得
    し、取得した多重対象情報を上記ソースルート経路管理
    部へ出力する多重対象選択部とを備え、 上記ソースルート経路管理部は、上記多重対象選択部か
    ら多重対象情報を入力し、入力した多重対象情報に基づ
    いて、上記パケット複製部へパケットの複製を指示する
    ことを特徴とする請求項2から4いずれかに記載の送信
    装置。
  6. 【請求項6】 上記ネットワークは、複数のサブネット
    ワークを含み、 上記受信装置は、いずれかのサブネットワークと接続
    し、 上記パケットは、送信条件情報として上記受信装置が接
    続するサブネットワークを指定するサブネットワーク情
    報を含み、 上記多重対象管理テーブルは、多重対象情報として、上
    記複数のサブネットワークそれぞれについて、複数のパ
    ケットを送信する多重通信を実施するか、一つのパケッ
    トを送信するかを示す多重対象サブネット情報を格納す
    る多重対象サブネット管理テーブルを含み、 上記多重対象選択部は、上記送信条件情報からサブネッ
    トワーク情報を抽出し、上記多重対象サブネット管理テ
    ーブルに格納された多重対象サブネット情報を検索し
    て、抽出したサブネットワーク情報に対応する多重対象
    サブネット情報を取得し、取得した多重対象サブネット
    情報を上記ソースルート経路管理部へ出力する多重対象
    サブネット選択部を含み、 上記ソースルート経路管理部は、上記多重対象サブネッ
    ト選択部から多重対象サブネット情報を入力し、入力し
    た多重対象サブネット情報に基づいて、上記パケット複
    製部へパケットの複製を指示することを特徴とする請求
    項5記載の送信装置。
  7. 【請求項7】 上記多重対象管理テーブルは、多重対象
    情報として、上記受信装置に対応させて、複数のパケッ
    トを送信する多重通信を実施するか、一つのパケットを
    送信するかを示す多重対象ホスト情報を格納する多重対
    象ホスト管理テーブルを含み、 上記多重対象選択部は、上記宛先情報を入力し、上記多
    重対象ホスト管理テーブルに格納された多重対象ホスト
    情報を検索して、上記宛先情報に指定された受信装置に
    対応する多重対象ホスト情報を取得し、取得した多重対
    象ホスト情報を上記ソースルート経路管理部へ出力する
    多重対象ホスト選択部を含み、 上記ソースルート経路管理部は、上記多重対象ホスト選
    択部から多重対象ホスト情報を入力し、入力した多重対
    象ホスト情報に基づいて、上記パケット複製部へパケッ
    トの複製を指示することを特徴とする請求項5又は6記
    載の送信装置。
  8. 【請求項8】 上記パケットは、送信条件情報として、
    パケットを転送するトランスポートプロトコルを指定す
    るトランスポートプロトコル情報を含み、 上記多重対象管理テーブルは、多重対象情報として、ト
    ランスポートプロトコルに対応させて、複数のパケット
    を送信する多重通信を実施するか、一つのパケットを送
    信するかを示す多重対象トランスポートプロトコル情報
    を格納する多重対象トランスポートプロトコル管理テー
    ブルを含み、 上記多重対象選択部は、上記送信条件情報からトランス
    ポートプロトコル情報を抽出し、上記多重対象トランス
    ポートプロトコル管理テーブルに格納された多重対象ト
    ランスポートプロトコル情報を検索して、抽出したトラ
    ンスポートプロトコル情報に対応する多重対象トランス
    ポートプロトコル情報を取得し、取得した多重対象ホス
    ト情報を上記ソースルート経路管理部へ出力する多重対
    象トランスポートプロトコル選択部を含み、 上記ソースルート経路管理部は、上記多重対象トランス
    ポートプロトコル選択部から多重対象トランスポートプ
    ロトコル情報を入力し、入力した多重対象トランスポー
    トプロトコル情報に基づいて、上記パケット複製部へパ
    ケットの複製を指示することを特徴とする請求項5から
    7いずれかに記載の送信装置。
  9. 【請求項9】 上記パケットは、送信条件情報として、
    上記通信アプリケーションが使用するアプリケーション
    プロトコルを指定するアプリケーションプロトコル情報
    を含み、 上記多重対象管理テーブルは、多重対象情報として、ア
    プリケーションプロトコルに対応させて、複数のパケッ
    トを送信する多重通信を実施するか、一つのパケットを
    送信するかを示す多重対象アプリケーションプロトコル
    情報を格納する多重対象アプリケーションプロトコル管
    理テーブルを含み、 上記多重対象選択部は、上記送信条件情報からアプリケ
    ーションプロトコル情報を抽出し、上記多重対象アプリ
    ケーションプロトコル管理テーブルに格納された多重対
    象アプリケーションプロトコル情報を検索して、抽出し
    たアプリケーションプロトコル情報に対応する多重対象
    アプリケーションプロトコル情報を取得し、取得した多
    重対象ホスト情報を上記ソースルート経路管理部へ出力
    する多重対象アプリケーションプロトコル選択部を含
    み、 上記ソースルート経路管理部は、上記多重対象アプリケ
    ーションプロトコル選択部から多重対象アプリケーショ
    ンプロトコル情報を入力し、入力した多重対象アプリケ
    ーションプロトコル情報に基づいて、上記パケット複製
    部へパケットの複製を指示することを特徴とする請求項
    5から8いずれかに記載の送信装置。
  10. 【請求項10】 上記パケットは、送信条件情報として
    送信サービスのタイプを指定する送信タイプ情報を含
    み、 上記多重対象管理テーブルは、多重対象情報として、上
    記送信タイプに対応させて、複数のパケットを送信する
    多重通信を実施するか、一つのパケットを送信するかを
    示す多重対象送信タイプ情報を格納する多重対象送信タ
    イプ管理テーブルを含み、 上記多重対象選択部は、上記送信条件情報から送信タイ
    プ情報を抽出し、上記多重対象送信タイプ管理テーブル
    に格納された多重対象送信タイプ情報を検索して、抽出
    した送信タイプ情報に対応する多重対象送信タイプ情報
    を取得し、取得した多重対象送信タイプ情報を上記ソー
    スルート経路管理部へ出力する多重対象送信タイプ選択
    部を含み、 上記ソースルート経路管理部は、上記多重対象送信タイ
    プ選択部から多重対象送信タイプ情報を入力し、入力し
    た多重対象サブネット情報に基づいて、上記パケット複
    製部へパケットの複製を指示することを特徴とする請求
    項5から9いずれかに記載の送信装置。
  11. 【請求項11】 ネットワークを用いてデータを送信装
    置から受信装置へデータを転送する多重通信方式におい
    て、 上記送信装置は、 データと、上記データを送信する受信装置を指定する宛
    先情報とを含むパケットを生成する通信アプリケーショ
    ン部と、 送信装置から受信装置へパケットを転送する経路を示
    す、少なくとも一つ以上のソースルート情報を格納し、
    格納したソースルート情報を、受信装置に基づいて検索
    するソースルート経路管理部と、 上記通信アプリケーション部が生成したパケットを入力
    し、入力したパケットから宛先情報を取得し、取得した
    宛先情報に指定された受信装置に基づいて、上記ソース
    ルート経路管理部を用いて、少なくとも一つ以上のソー
    スルート情報を取得し、取得したソースルート情報の数
    のパケットを複製するIP(Internet Pro
    tocol)部と、 上記IP部が複製したパケットを入力し、入力したパケ
    ットを送信する送信側通信部とを備え、 上記受信装置は、 ネットワークを介して転送されたパケットを受信する受
    信側通信部と、 上記受信側通信部が受信したパケットを入力し、入力し
    たパケットを解析し、同一のデータを含むパケットを既
    に受信している場合は、上記パケットを破棄する受信パ
    ケット解析部とを備えることを特徴とする多重通信方
    式。
  12. 【請求項12】 上記パケットは、パケットの送信条件
    を指定する送信条件情報を含み、 上記IP部は、上記パケットから送信条件情報を抽出
    し、 上記多重通信方式は、さらに、 パケットの転送を管理する管理サーバを備え、 上記管理サーバは、 上記送信条件情報に対応して、複数のパケットを送信す
    る多重通信を実施するか、一つのパケットを送信するか
    を示す多重対象情報を格納する多重対象管理テーブル
    と、 上送信条件情報を上記IP部から入力し、上記多重対象
    管理テーブルに格納された多重対象情報を検索して、入
    力した送信条件情報に対応する多重対象情報を取得し、
    取得した多重対象情報を上記ソースルート経路管理部へ
    出力する多重対象選択部とを備え、 上記IP部は、上記多重対象選択部から多重対象情報を
    入力し、入力した多重対象情報に基づいて、パケットを
    複製することを特徴とする請求項11記載の多重通信方
    式。
  13. 【請求項13】 上記ネットワークは、コアネットワー
    クと、複数のサブネットワークとを含み、 上記管理サーバは、上記コアネットワークと上記複数の
    サブネットワークのうちの一つとのいずれか一方に配置
    されていることを特徴とする請求項12記載の多重通信
    方式。
  14. 【請求項14】 ネットワークを用いてデータを送信装
    置から受信装置へ転送する多重通信方法において、 データと、上記データを送信する受信装置を示す宛先情
    報を含むパケットを生成し、 送信装置から受信装置へパケットを転送する経路を示
    す、少なくとも一つ以上のソースルート情報を格納し、 生成したパケットを入力し、入力したパケットから宛先
    情報を取得し、 取得した宛先情報に基づいて、格納した上記ソースルー
    ト情報を検索し、 検索した少なくとも一つ以上のソースルート情報を取得
    し、取得したソースルート情報の数のパケットを複製
    し、 複製したパケットを送信することを特徴とする多重通信
    方法。
  15. 【請求項15】 ネットワークを用いてデータを送信装
    置から受信装置へ転送する多重通信を計算機で実行する
    ための多重通信プログラムにおいて、 データと、上記データを送信する受信装置を示す宛先情
    報を含むパケットを生成する通信アプリケーション処理
    と、 送信装置から受信装置へパケットを転送する経路を示
    す、ソースルート情報を格納し、格納したソールルート
    情報を管理するソースルート経路管理処理と、 上記通信アプリケーション処理において生成したパケッ
    トを入手し、入手したパケットから宛先情報を取得し、
    取得した宛先情報に指定された受信装置に基づいて、上
    記ソースルート経路管理部を用いて、少なくとも一つ以
    上のソースルート情報を取得し、取得したソースルート
    情報の数のパケットを複製するIP(Internet
    Protocol)処理と、 上記IP処理が複製したパケットを入手し、入手したパ
    ケットを送信する送信処理とを備えることを特徴とする
    多重通信をコンピュータで実現するための多重通信プロ
    グラム。
  16. 【請求項16】 ネットワークを用いてデータを送信装
    置から受信装置へ転送する多重通信を計算機で実行する
    ための多重通信プログラムを記録した計算機で読み取り
    可能な記録媒体において、 データと、上記データを送信する受信装置を示す宛先情
    報を含むパケットを生成する通信アプリケーション処理
    と、 送信装置から受信装置へパケットを転送する少なくとも
    一つ以上の経路を示すソースルート情報を格納し、格納
    したソールルート情報を管理するソースルート経路管理
    処理と、 上記通信アプリケーション処理において生成したパケッ
    トを入手し、入手したパケットから宛先情報を取得し、
    取得した宛先情報に指定された受信装置に基づいて、上
    記ソースルート経路管理部を用いて、少なくとも一つ以
    上のソースルート情報を取得し、取得したソースルート
    情報の数のパケットを複製するIP(Internet
    Protocol)処理と、 上記IP処理が複製したパケットを入手し、入手したパ
    ケットを送信する送信処理とを備えることを特徴とする
    多重通信をコンピュータで実現するための多重通信プロ
    グラムを記録した計算機で読み取り可能な記録媒体。
  17. 【請求項17】 上記ネットワークは、接続機器を経由
    してデータを送信し、 上記ソースルート経路管理部は、ソースルート情報を格
    納するソースルート経路管理テーブルを備え、 上記送信装置は、さらに、 ネットワークに配置された接続機器の情報を収集する接
    続情報入手部と、 上記接続情報入手部が収集した接続情報を保管する接続
    情報管理テーブルと、 上記接続情報管理テーブルに保管された接続情報に基づ
    いて、送信装置から受信装置へパケットを転送する経路
    を決定し、決定した経路を用いてソースルート情報を生
    成するソースルート決定部と、 上記生成したソースルート情報を入力し、上記ソースル
    ート情報を上記ソースルート経路管理テーブルに設定す
    るソースルート管理テーブル設定部とを備えることを特
    徴とする請求項1から3いずれかに記載の送信装置。
  18. 【請求項18】 上記ネットワークは、接続機器によっ
    て接続され、 上記送信装置は、さらに、 ネットワークに配置された接続機器の情報を収集する接
    続情報入手部と、 上記接続情報入手部が収集した接続情報を保管する接続
    情報管理テーブルと、 上記接続情報管理テーブルに保管された接続情報に基づ
    いて、送信装置から受信装置へパケットを転送する経路
    を決定し、決定した経路を用いてソースルート情報を生
    成するソースルート決定部と、 上記生成したソースルート情報を入力し、上記ソースル
    ート情報を上記ソースルート経路管理テーブルに設定す
    るソースルート管理テーブル設定部とを備えることを特
    徴とする請求項4から10いずれかに記載の送信装置。
  19. 【請求項19】 上記接続情報入手部は、収集した接続
    情報に基づいて、送信装置から受信装置へパケットを転
    送する複数の経路を生成し、生成した複数の経路を上記
    接続情報管理テーブルへ格納し、 上記ソースルート決定部は、上記接続情報管理テーブル
    に格納された上記複数の経路から二つ以上の経路を選択
    し、上記選択した二つ以上の経路を用いて、二つ以上の
    ソースルート情報を生成し、 上記ソースルート経路管理テーブル設定部は、二つ以上
    のソースルート情報を入力し、入力した二つ以上のソー
    スルート情報を上記ソースルート経路管理テーブルへ格
    納することを特徴とする請求項17または18記載の送
    信装置。
  20. 【請求項20】 上記ソースルート決定部は、選択する
    経路の数を定める選択数を予め保持し、上記接続情報管
    理テーブルから選択した一の経路を削除して次の経路を
    選択することを特徴とする請求項19記載の送信装置。
  21. 【請求項21】 上記ネットワークは、接続機器を経由
    してデータを送信し、 上記ソースルート経路管理部は、ソースルート情報を格
    納するソースルート経路管理テーブルを備え、 上記送信装置は、さらに、 ネットワークに配置された接続機器の情報を収集する接
    続情報入手部と、 上記接続情報入手部が収集した接続情報を保管する接続
    情報管理テーブルと、 上記接続情報管理テーブルに保管された接続情報に基づ
    いて、送信装置から受信装置へパケットを転送する経路
    を決定し、決定した経路を用いてソースルート情報を生
    成するソースルート決定部と、 上記生成したソースルート情報を入力し、上記ソースル
    ート情報を上記ソースルート経路管理テーブルに設定す
    るソースルート管理テーブル設定部とを備えることを特
    徴とする請求項11または12記載の多重通信方式。
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