JP7071883B2 - 建築構造物の外装材およびその外装材を用いた壁の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建築構造物の壁、とくに外壁を構築するのに用いて好適な建築構造物の外装材およびその外装材を用いた壁の構築方法に関するものである。
近年、建築構造物の外壁を構築するに当たっては、金属製の板材で構成された外装材が多用される傾向にあり、これにより意匠性を高めるとともに外壁の効率的な構築を可能としている。
かかる外装材は、単一の金属製の板材をロール成形あるいはプレス成形することによって製造されるものであって、建築構造物の土台から屋根の軒に至る長さをもった長尺の板材を用いるのが理想であるが、とくに高層建築構造物を対象とする場合にあっては、足場等の影響により板材を短尺化しその端部同士を重ね合わせることによって板材を相互につなぎ合わせる、いわゆる縦継ぎ作業が必要になっていた。
ところで、板材の縦継ぎ作業を伴う外壁施工では、板材の重ね合わせ部分からの雨水の浸入(雨水の浸透圧等による浸入や雨水の吹上げによる浸入)を防止するため、図16に示すように、板材の重ね合わせ部分にシール部材Sを充填する面倒な作業が不可欠で外壁を効率的に構築するのが困難であり、また、シール部材の充填量不足等の施工不良を起したり、シール部材の経年劣化が避けられないことから止水性に関しては未だ改善の余地が残されている。
なお、この点に関する先行技術としては、例えば、特許文献1には建築用壁板材が提案されているものの、特許文献1に開示された建築用壁板材は、壁板材の主体部分が平坦面で構成されているのに対して連結部分が複雑な形状を有する押し出し成形品から構成されており、かかる技術を、単一の板材をロール成形あるいはプレス成形により所定の形状に成形することによって製造される金属製の外装材に適用することはできないのが現状であった。
特開昭54-31923号公報
本発明の課題は、シール部材を充填する面倒な作業を行うことなしに高い止水性を長期にわたって維持することが可能で、かつ、壁を効率的に構築できる建築構造物の外装材およびその外装材を用いた壁の構築方法を提案するところにある。
本発明は、幅方向の端縁と長手方向の端縁とによって区画された輪郭形状を有する板材本体を備え、該板材本体を起立姿勢に保持したままその長手方向の端部と他の外装材の板材本体の長手方向の端部とを相互に重ね合わせることにより該板材本体同士を土台側から屋根側に向けてつなぎ合わせて建築構造物の壁を構築する外装材であって、前記板材本体は、長手方向の一端部に、幅方向の端縁に向けて連続的または断続的に伸延するとともに前記他の外装材の板材本体との重ね合わせ状態にてその相互間にエアーポケットを形成する少なくとも1本の凹部を有することを特徴とする建築構造物の外装材である。
上記の構成からなる建築構造物の外装材において、前記凹部は、前記他の外装材の板材本体に向けて開放された開口端を有し、前記板材本体そのものを裏面側に向けて膨出変形させることによって形成されたものとすること、また、前記板材本体は、幅方向の各端部に、該板材本体に隣接配置される別の外装材の板材本体の幅方向の端部にそれぞれ連係させて該板材本体同士を横向きにつなぎ合わせる外継手、内継手を有すること、さらに、前記板材本体は、幅方向に沿って山部と谷部が交互に配列された波形形状を有すること、が課題解決のための具体的手段として好ましい。なお、凹部は、板材本体そのものを表面側に向けて膨出変形させて形成することもできる。
また、本発明は、上記の構成からなる外装材を用いて建築構造物の壁を構築するに当たり、前記凹部を前記板材本体の長手方向の上端部に位置させるとともに該凹部の開口端が壁の表側を向くように板材本体を起立姿勢に保持し、次いで、該板材本体の長手方向の上端部に他の外装材の板材本体の長手方向の下端部を重ね合わせることにより板材本体同士を土台側から屋根側に向けてつなぎ合わせることを特徴とする建築構造物の外装材を用いた壁の構築方法であり、さらに、本発明は、前記凹部を板材本体の長手方向の下端部に位置させるとともに該凹部の開口端が壁の裏側を向くように該板材本体を反転、起立姿勢に保持し、次いで、該板材本体の長手方向の下端部を他の外装材の板材本体の長手方向の上端部に重ね合わせることにより板材本体同士を土台側から屋根側に向けてつなぎ合わせる点にも特徴を有するものである。
本発明によれば、外装材のつなぎ合わせ部分には、凹部によって形成されたエアーポケットが存在しているため、毛細管現象による雨水の吸い込みが起きたとしても該エアーポケットにおいて雨水の吸い込みが断ち切られることになり、下地材側への雨水の浸入を回避することができる。
また、本発明によれば、外装材の縦継ぎ作業ではシール部材を充填する面倒な作業が不要となり、外壁の効率的な構築が可能となる。
本発明にしたがう建築構造物の外装材の実施の形態をサポート部材にボルトを介して固定した状態で模式的に示した外観斜視図である。 (a)は、図1に示した外装材の平面を示した図であり、(b)は、図1に示した外装材の正面を示した図であり、(c)は、図1に示した外装材の底面を示した図である。 図1に示した外装材を用いて建築構造物の外壁を構築するに当たり、既に固定された外装材の板材本体の長手方向の一端部に他の外装材の板材本体の一端部を重ね合わせる直前の状態を示した図である。 外装材同士を長手方向に沿ってつなぎ合わせた状態を示した外観斜視図である。 図4のA-A断面を示した図である。 本発明にしたがう外装材のつなぎ合わせ状況を平面について示した図(断面表示)である。 本発明にしたがう外装材を用いて外壁を構築した建築構造物の外観斜視図である。 本発明にしたがう外装材の外継手の他の例を示した図である。 図8に示した外装材の使用状況を示した図である。 本発明にしたがう外装材を用いて既存の建築構造物の壁を改修した例を示した図である。 本発明にしたがう外装材を用いて屋根を葺きあげる例を示した図である。 本発明にしたがう外装材を用い、図11に示した例と同様の重ね合わせ方で建築構造物の壁を構築した例を示した外観斜視図である。 図12に示した壁につき、外装材の重ね合わせを行う直前の状態を示した図である。 図12のB-B断面を示した図である。 図12のC-C断面を示した図である。 従来方式にしたがう壁の構築要領を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明にしたがう建築構造物の外装材(壁板材)の実施の形態をサポート部材(胴縁等)にボルトを介して固定した状態で模式的に示した外観斜視図であり、図2(a)は、図1に示した外装材の平面を示した図であり、図2(b)は、図1に示した外装材の正面を示した図であり、図2(c)は図1に示した外装材の底面を示した図である。また、図3は、図1に示した外装材を用いて建築構造物の外壁を構築するに当たり、既に固定された外装材の板材本体の長手方向の一端部(上端部)に他の外装材の板材本体の一端部(下端部)を重ね合わせる直前の状態を示した図であり、図4は、外装材同士を長手方向に沿ってつなぎ合わせた状態を示した外観斜視図であり、図5は、図4のA-A断面を示した図であり、図6は、本発明にしたがう外装材のつなぎ合わせ状況を平面について示した図(断面表示)であり、さらに、図7は、本発明にしたがう外装材を用いて外壁を構築した建築構造物の外観斜視図である。
なお、建築構造物の外壁を構築するに当たっては、本発明にしたがう外装材を複数枚用いることが前提であり、本願発明でいう「他の外装材」、「隣接配置される別の外装材」とは、基本的には、本発明にしたがう外装材と同じ構成からなる外装材をいうものとする。
本発明の実施の形態では、山部(Y)と谷部(T)が外装材の幅方向に沿って交互に配列された全体として波形形状を有する外装材を例として示したが、外装材の形状は、種々変更可能であり、図示のものに限定されることはない。
また、外装材を構成する素材としては、幅300~1250mm程度、厚さ0.35~0.8mm程度、長さ1~10m程度の、例えば、溶融亜鉛めっき鋼板やカラー鋼板等の防錆処理鋼板、ステンレス鋼板、銅板、アルミニウム合金板、亜鉛板等を用いることができ、所定の断面形状への成型は、ロール成形法やプレス成形法等を適用して行われる。
図1~7における符号1は、外装材の板材本体である。板材本体1は、幅方向の端縁1a、1b(長辺)と長手方向の端縁1c、1d(短辺)によって区画された矩形の輪郭形状を有しており、該板材本体1を起立姿勢に保持したままその長手方向の上端部と他の外装材の板材本体1′の下端部とを200~500mm、より好ましくは350mm程度の重ね合わせ代Lに設定して相互に重ね合わせることによって板材本体1、1′同士を土台側から屋根側に向けてつなぎ合わせるものにて構成されている(図3~5参照)。
また、符号2a、2bは、板材本体1の長手方向の上端部に設けられた凹部である。ここでいう上端部とは、板材本体1を起立姿勢に保持した状態での長手方向の上端部を意味している。凹部2a、2bは、板材本体1そのものを裏面側(あるいは表面側)に向け部分的に膨出変形させるとともにこれを幅方向の端縁1a、1bに向けて伸延させることによって形成されるものであって、板材本体1、1′をつなぎ合わせた状態で他の外装材の板材本体1′に向けて開放された開口端2a1、2b1を有しており、他の外装材の板材本体1′との相互間でエアーポケット3a、3bを形成するようになっている(図5参照)。
凹部2a、2bは、連続的に伸延するものや断続的に伸延するもの、開口端の幅寸法hが山部(Y)、谷部(T)で異なるものを適用することができる。また、凹部2a、2bは、2本の凹部2a、2bを平行に配列したものを例として示したが、その本数は1本でもよいし3本以上でもよく、この点については図示のものに限定されない。凹部2a、2bの断面形状としては、エアーポケット3a、3b内に浸入した雨水が重力により速やかに流下するように、V字形状、三角形状とするのが望ましく、凹部2a、2bの深さeは、5~10mm程度に、また、開口端2a1、2b1の幅寸法hは、5~20mm程度に設定するのがよい。谷部(T)における凹部2a、2bの開口端2a1、2b1の幅寸法hは、山部(Y)における凹部2a、2bの開口端2a1、2b1の幅寸法hよりも小さく設定するのが好ましいが、エアーポケット3a、3bとしての機能を十分に発揮させることができるものであるならば山部(Y)における凹部2a、2bの開口端2a1、2b1の幅寸法hと同一としてもよい。凹部2aは、板材本体1の長手方向の端縁から90~110mm程度、より好ましくは100mm程度の箇所に設けることができ、凹部2a、2bの相互間隔は、150~250mm程度、より好ましくは、200mm程度に設定することができる。
また、符号4は、板材本体1の幅方向の一方の端縁1aに設けられた外継手、5は、板材本体1の幅方向のもう一方の端縁1bに設けられた内継手である。外継手4は、図6に示すように、板材本体1の幅方向の端縁1aにつながり、幅方向の一方において隣接配置される別の外装材の板材本体1′′の内継手5′′の片持ち傾斜壁部5c′′に重ね合わせ可能な傾斜壁部4aと、該傾斜壁部4aにつながり、幅方向において隣接配置される別の外装材の板材本体1′′の内継手5′′の底壁部5b′′に重ね合わせ可能な底壁部4bと、該底壁部4bにつながり、幅方向において隣接配置される別の外装材の板材本体1′′の傾斜壁部5a′′に重ね合わせ可能な片持ち傾斜壁部4cとから構成されている。
また、内継手5は、同じく図6に示すように、板材本体1の幅方向のもう一方の端縁1bにつながり、幅方向において隣接配置される別の外装材の板材本体1′′′の外継手4′′′の片持ち傾斜壁部4c′′′に重ね合わせ可能な傾斜壁部5aと、該傾斜壁部5aにつながり、幅方向において隣接配置される別の外装材の板材本体1′′′の外継手4′′′の底壁部4b′′′に重ね合わせ可能な底壁部5bと、該底壁部5bにつながり、幅方向において隣接配置される別の外装材の板材本体1′′′の外継手4′′′の傾斜壁部4a′′′に重ね合わせ可能な片持ち傾斜壁部5cとから構成されている。該傾斜壁部5a、該底壁部5bおよび片持ち傾斜壁部5cには、凹部2a、2bにそれぞれつながりその内側にエアーポケットを形成する凹部5dが設けられており、片持ち傾斜壁部5cには、剛性確保のために折り返し片が形成されている。なお、図6は、固定ボルトが位置する部分の断面を表示したものであって、ここでは凹部2a、2b、凹部5dは表示されない。
外継手4を、隣接配置される別の外装材の板材本体1′′の内継手5′′に重ね合わせることによって板材本体1、1′′同士が連係され、内継手5を、隣接配置される別の外装材の板材本体1′′′の外継手4′′′に重ね合わせることによって板材本体1、1′′′同士が連係される。とくに、外継手4の傾斜壁部4aには、隣接配置される別の外装材の内継手5′の片持ち傾斜壁部5c′が重ね合わさったときにその相互間でエアーポケットが形成される凹所4a1を設けておくのが好ましく、これにより、外継手4、内継手5の重ね合わせ部分から毛細管現象により雨水が浸入したとしても雨水の浸入を断ち切ることが可能となり外装材の幅方向における止水性を高めることができる。
外継手4、内継手5は、隣接配置される別の外装材の板材本体1′′、1′′′の内継手5′′、外継手4′′′に重ね合わさった状態で外装材の谷部(T)の断面形状と同じ形状となる形状としておくのが好ましく、これにより外装材のつなぎ目をわかり難くして壁全体に統一感をもたせることができるようになっている。外継手4、内継手5は、板材本体1の形状に合わせてその形状を適宜変更することが可能であり、図示のものに限定されることはない。
外継手4を構成する片持ち傾斜壁部4cは、図8に示すように、それそのものを省略することも可能であり、これによれば、図9に示すような取り付けが可能となり外装材のつなぎ目部分が外表面に現れないため、外壁の美観を高めることができる。
本発明にしたがう外装材は、建築構造物を新設する際に用いることができるだけでなく、既存の建築構造物の壁を改修する際にも使用することができる。図10は、例えば、ピッチ(谷部の幅方向中心から次の谷部の幅方向中心に至るまでの寸法)が60mm前後になる小波のスレート板6で構成された既設の壁を、本発明にしたがう外装材(例えば、ピッチが130mm程度になる波形形状をなすもの)を用いて改修した例を示した図(要部の断面を平面で示した図)である。
既設の壁の外表面に本発明にしたがう外装材を用いて新規な壁を構築するには、既設の壁の外表面に下地フレーム7を設置するとともに該下地フレーム7にサポート部材8を固定し、該サポート部材8を利用して外装材を設置していけばよく、かかる改修方式によれば、既設の建築構造物の壁を取り外す必要がないため、壁の効率的な改修が実現できる。
壁の構築要領としては、外装材を、土台側から屋根側に向けて順次つなぎ合わせていく、所謂、縦貼り方式あるいは外装材を土台側から横方向(桁行方向、妻方向等)につなぎ合わせていき、そのつなぎ合わせを終えたならば、その上段側(屋根側)で外装材を横方向に貼り合せていく、所謂、横貼り方式を適用することが可能であり、壁の構築要領についてはとくに限定されないが、土台側から屋根側に向けて板材本体1、1′同士をつなぎ合わせるに当たっては、凹部2a、2bを板材本体の長手方向の上端部に位置させるとともに該凹部2a、2bの開口端2a1、2b1が壁の表側を向くように板材本体1を起立姿勢に保持したうえで該板材本体1の長手方向の上端部に他の外装材の板材本体1′の長手方向の下端部を重ね合わせるのが好ましく、これによれば、図4~6に示すように、壁の仕上がり面に凹部2a、2bが現れることのない壁が構築される。
本発明にしたがう建築構造物の外装材は、外装材のつなぎ合わせ部分において、毛細管現象により雨水の吸い込みが起きたとしても、凹部2a、2bによって形成されるエアーポケット3a、3bにより雨水の吸い込みが断ち切られることになるため、シール部材の充填作業は不要であり、壁の効率的な構築が可能となる。
図11は、本発明にしたがう外装材を、屋根材として使用する使用例を要部について示した図である(屋根材の正面を示した図として表示)。本発明にしたがう外装材を屋根材として使用する場合、凹部2a、2bによって形成される膨出部9a、9bを外装材の表面側に位置するように外装材を表裏反転させるとともに、該膨出部9a、9bが軒側(水下側)になるように上下回転させた状態にして隣接配置される他の外装材の長手方向の端部(水上側)に重ね合わせて板材本体1、1′同士をつなぎ合わせていけばよい。この場合にも、膨出部9a、9bの内側にエアーポケット3a、3bが形成されるため、シール部材を使用せずとも高い止水性を保持することになる。なお、本発明にしたがう外装材を屋根材として用いると、山部(Y)の頂壁が野地板に当接するように設置する必要があるため、上掲図1~10で示した山部(Y)が谷部(T1)となり、谷部(T)が山部(Y1)となる。膨出部9a、9bを、谷部(T1)において分断するとともに、山部(Y1)の頂上壁、外継手4の底壁部4b、内継手5′′の底壁部5b′′に外側に向けて凸となるアール(R)を付与しておくことにより、山部(Y1)に落下した雨水は、該山部(Y1)に留まることなく谷部(T1)へと速やかに流れる一方、谷部(T1)の雨水は軒側へ向けてスムーズに流れることになる。外装材の下地材(野地板)10への固定は、止水性を維持する観点から山部(Y1)において行う。なお、かかる構造の屋根では、外継手4の表面に内継手5′′が位置することになる。
図12は、本発明にしたがう外装材を用い上掲図11に示した例と同様の重ね合わせ方、すなわち、外装材を裏表反転するとともに、膨出部9a、9bが板材本体1の下端に位置するように該外装材を上下回転させた状態にして外装材同士を重ね合わせる重ね合わせ方で建築構造物の壁を構築した例を示した外観斜視図であり、図13は、図12に示した壁につき、外装材を重ね合わせる直前の状態を示した図である。また、図14は、図12のB-B断面を示した図であり、図15は、図12のC-C断面を示した図である。
図12~15に示すような壁は、凹部2a、2bを板材本体1の長手方向の下端部に位置させるとともに該凹部2a、2bの開口端2a1、2b1が壁の裏側を向くように該板材本体1を反転、起立姿勢に保持し、該板材本体1の長手方向の下端部を他の外装材の板材本体1′の長手方向の上端部に重ね合わせることによって板材本体1、1′同士をつなぎ合わせたものであって、これによれば、壁の仕上がり面には凹部2a、2bによって形成される膨出部9a、9bが現れる。
凹部2a、2bが壁の仕上がり面に現れない壁(図4~6)は、谷部(T)に比較して幅が広い山部(Y)が強調されるのに対し、壁の仕上がり面に膨出部9a、9bが現れる壁では、谷部(T1)に比較して幅の狭い山部(Y1)が強調されることになる。
幅の広い山部(Y)が強調される壁を構築するか幅の狭い山部(Y1)が強調される壁を構築するかは、施工者(需要者)の好みに応じて選択される。なお、サポート部材8(溝型鋼材で構成された胴縁等)の外側に下地ボード等が設置されている場合において幅の広い山部(Y)が強調される壁を構築しようとしても、凹部2a、2bによって形成された膨出部9a、9bが下地ボードに接触することになり外装材の下地ボードへの取り付けが困難になるので、この場合には、膨出部9a、9bが壁の表側を向くように、すなわち、上掲図12~15に示すような壁を構築すればよい。
本発明によれば、シール部材を充填する面倒な作業を行うことなしに高い止水性を維持することが可能で、かつ、壁を効率的に構築し得る建築構造物の外装材およびその外装材を用いた壁の構築方法が提供できる。
1 外装材の板材本体
1a、1b 幅方向の端縁
1c、1d 長手方向の端縁
1′ 他の外装材の板材本体
1′′、1′′′ 隣接配置される別の外装材の板材本体
2a、2b 凹部
3a、3b エアーポケット
4 外継手
4a 傾斜壁部
4b 底壁部
4c 片持ち傾斜壁部
5 内継手
5a 傾斜壁部
5b 底壁部
5c 片持ち傾斜壁部
5d 凹部
6 スレート板
7 下地フレーム
8 サポート部材
9a、9b 膨出部
10 下地材(野地板)

Claims (5)

  1. 幅方向の端縁と長手方向の端縁とによって区画された輪郭形状を有する板材本体を備え、該板材本体を起立姿勢に保持したままその長手方向の端部と他の外装材の板材本体の長手方向の端部とを相互に重ね合わせることにより該板材本体同士を土台側から屋根側に向けてつなぎ合わせて建築構造物の壁を構築する外装材であって、
    前記板材本体は、長手方向の一端部に幅方向の端縁に向けて連続的または断続的に伸延するとともに前記他の外装材の板材本体との重ね合わせ状態にてその相互間にエアーポケットを形成する少なくとも1本の凹部を有し、
    前記板材本体の幅方向の各端部に、該板材本体に隣接配置される別の外装材の板材本体の幅方向の端部にそれぞれ連係させて該板材本体同士を横向きにつなぎ合わせる外継手、内継手を設け、
    前記内継手は、前記凹部につながり該板材本体に隣接配置される別の外装材の板材本体の外継手との重ね合わせ状態にてその相互間にエアーポケットを形成する凹部を有することを特徴とする建築構造物の外装材。
  2. 前記板材本体の凹部、前記内継手の凹部は、前記他の外装材の板材本体に向けて開放された開口端を有し、前記板材本体そのものを膨出変形させることによって形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載した建築構造物の外装材。
  3. 前記板材本体は、幅方向に沿って山部と谷部が交互に配列された波形形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載した建築構造物の外装材。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載した外装材を用いて建築構造物の壁を構築するに当たり、前記凹部を前記板材本体の長手方向の上端部に位置させるとともに該凹部の開口端が壁の表側を向くように板材本体を起立姿勢に保持し、次いで、該板材本体の長手方向の上端部に他の外装材の板材本体の長手方向の下端部を重ね合わせることにより板材本体同士を土台側から屋根側に向けてつなぎ合わせることを特徴とする建築構造物の外装材を用いた壁の構築方法。
  5. 請求項1~3のいずれか1項に記載した外装材を用いて建築構造物の壁を構築するに当たり、前記凹部を前記板材本体の長手方向の下端部に位置させるとともに該凹部の開口端が壁の裏側を向くように該板材本体を反転、起立姿勢に保持し、次いで、該板材本体の長手方向の下端部を他の外装材の板材本体の長手方向の上端部に重ね合わせることにより板材本体同士を土台側から屋根側に向けてつなぎ合わせることを特徴とする建築構造物の外装材を用いた壁の構築方法。
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