JP7070681B2 - 測定装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、測定装置及び方法に関する。
分電盤に設置したセンサで消費電力や消費電流波形をモニタし、その特徴量等に基づいて、各電器機器の消費電力や動作状態を推定する技術が用いられている。時系列的に電流波形を比較分析するためには、電圧の位相に基づいて電流波形を測定する必要がある。電流波形の測定にあたって、電圧波形に対する位相遅延を正確に把握しておくことが好ましい。電圧波形に対する位相遅延が不正確な場合、電流波形の推定にかかる計算コストが増大する上に、推定精度も低下し、実用的とはなりえないことが知られている。
そこで、図12に示すように、電流と電圧を同時に測定することが望ましい。図12には、三相4線接続における電力測定システムの一例が模式的に示されている。電気機器等の負荷104に電力を供給する分電盤のブレーカ105に設置した電流計101、電圧計102にて電流波形や電圧波形をモニタする。一般に、電流計101は、CT(Current Transformer)等の非接触型センサが用いられる。CTは、例えば導体(1次側)に流れる交流電流による磁気コア内に発生した磁束を打ち消すように2次側の巻線に巻数比に応じた交流電流(2次電流)が流れ、この2次電流により抵抗両端に発生した電圧(導体に流れている電流に比例)を測定する。なお、電流計101は、分岐配線でなく、分電盤の主幹に接続するようにしてもよい。図13は、電流計101、電圧計102で測定された負荷104への三相4線式の電流波形I1、I2、I3と電圧波形V1、V2、V3の一例を示す図である。
図12の例のように、電圧計102で線間電圧を測定する場合、電源配線に触れることなく、すなわち、非接触で精度よく、測定することは困難である。電圧測定ケーブルの設置には電気工事士による工事が必要である。配線網の電圧を測定することで、電圧情報を取得することは可能であるが、分電盤には一般に電源コンセントがないことが多く、電圧計による測定のために、新設工事が必要となる。
分電盤における電圧センサ設置の問題に対して、電線とセンサ間に発生する浮遊容量を用いた非接触型の電圧・電流センサによって電流波形を電圧波形に同期して取得する方法が知られている(特許文献1)。
特許文献1には、電流波形を電圧波形に同期して測定することは可能であるが、浮遊容量が電線の太さや材質、さらに取り付け方によって値が変わってしまい、センサ設置後の位相遅延の値は一定となるが、その値は設置環境によって異なることが記載されている。そして、電流波形と電圧波形間の位相遅延については環境依存性があることから、非接触の測定結果のみからは知ることは難しい、という課題が記載されている。この課題に対して、特許文献1では、非接触型の電圧・電流センサを用いて、電圧波形と電流波形との間の位相遅延を推定する電圧・電流間の位相遅延推定装置およびその方法が開示されている。特許文献1では、測定された電流波形と位相遅延を有する電圧波形との力率を計算し、その力率が最大となる位相遅延を真値と推定している。このように、特許文献1では、非接触型の電圧センサと電流センサを用いて、電圧波形と電流波形を測定し、これらの間の位相遅延を推定している。
特開2016-033488号公報
時系列的に電流波形を比較分析するためには,電圧の位相に基づいて電流波形を測定する必要がある。
前述したように、分電盤での電圧を測定するには、電圧測定用ケーブルの設置のために有資格者(電気工事)による工事が必要である。
また、分電盤では電源コンセントがないことが多く、新設工事が必要となる。
本発明は、上記課題に鑑みて創案されたものであって、その目的は、電圧を測定することなく測定した電流波形の分析を可能とする装置、方法を提供することにある。
本発明の一形態によれば、分電盤からの電源ラインに、電圧の位相と同期して出現する所定の電流パタンのデバイスを接続し、前記分電盤での電流を測定する電流計で測定された電流波形から前記所定の電流パタンを検出し、前記分電盤での電圧の位相情報を取得する手段を備えた、ことを特徴とする測定装置が提供される。
本発明によれば、分電盤の下流の電源ラインに、電圧の位相と同期して出現する所定の電流パタンのデバイスを接続し、前記分電盤での交流電流を測定する電流計で測定された電流波形から前記所定のパタンを検出し、前記分電盤での電圧の位相情報を取得する測定方法が提供される。
本発明によれば、電圧を測定することなく測定した電流波形の分析を可能としている。
(A)、(B)は本発明の例示的な実施形態1、2を説明する図である。 本発明の例示的な実施形態1を説明する図である。 本発明の例示的な実施形態1を説明する図である。 本発明の例示的な実施形態1、2の構成を説明する図である。 本発明の例示的な実施形態1、2の変形例の構成を説明する図である。 本発明の例示的な実施形態1、2の三相4線式への適用例を説明する図である。 測定装置での出力を説明する図である。 本発明の例示的な実施形態2を説明する図である。 本発明の例示的な実施形態3を説明する図である。 本発明の例示的な実施形態3の構成を説明する図である。 (A)、(B)、(C)は本発明の例示的な実施形態3を説明する図である。 電力測定システムの一例を説明する図である。 電力測定システムの一例を説明する図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の例示的な実施形態1を説明する図である。図1(A)では、説明の容易化のため、単相2線接続の例が示されている。図1(A)を参照すると、CT(Current Transformer)等の非接触型の電流計101は、例えば、交流電源103からの電源ラインに流れる交流電流を検出し、該交流電流を例えば抵抗の端子間電圧として測定装置110に供給する。なお、図1(A)では、電流計101は、分電盤のブレーカ105の電源ライン106-1の電流を非接触で検出する。
ブレーカ105下流の電源ライン106-2に接続する電源コンセント107には、電流周波数と同期して出現する所定のパタンの消費電流特性を有する装置(デバイス)200を接続する。すなわち、デバイス200の電源プラグ201を電源コンセント107に接続(挿入)することで、電源ライン106-2に接続する。
特に制限されないが、デバイス200は、図1(B)に示すようなインバータ等で構成してもよい。図1(B)において、スイッチング素子S1-S4はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)あるいはMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)であってもよい。スイッチング素子S1とS2の接続点と、スイッチング素子S3とS4の接続点には負荷素子が接続される。スイッチング素子S1とS4が同時にオンするとき、スイッチング素子S2とS3はオフとされ、直流電源(VDC)から、スイッチング素子S1、負荷、スイッチング素子S4の向きに電流が流れ、スイッチング素子S2とS3が同時にオンするとき、スイッチング素子S1とS4はオフとされ、直流電源(VDC)からスイッチング素子S3、負荷、スイッチング素子S2の向きに電流が流れる。なお、図1(B)では、交流電源から直流電源(VDC)に変換するAC(Alternate Current)-DC(Direct Current)コンバータ等は省略してある。特に制限されないが、デバイス200は、無効電力を消費しない自励式変換器(インバータ)や、インダクタ素子及びキャパシタ素子等で構成してもよい。デバイス200は、交流電源103の電源周波数(50Hz(Hertz)/60Hz)と同期し、予め定められたタイミングで電力を蓄積し、別のタイミングで蓄積した電力を放出し、交流電源103に返還する構成としてもよい。デバイス200の電流パタンとして、力率が0に近いパタンであるほど、電力消費を抑えることが可能となる。
図2は、実施形態の動作を説明する図である。図2において、波形131は、電源103からの分電盤に供給される交流電圧波形である。波形132は、電流計101で測定した電流波形である。133、134は、交流電圧波形131と同期したタイミングで出現するデバイス200での所定形状の電流パタンを表している。実施形態1では、電流パタン133、134は、交流電圧周期の開始点からθa、θbの位相で現れている。なお、デバイス200が、電圧の位相に同期して消費する電流波形のパタンは正弦波、方形波、三角波等、任意であるが、負荷104の消費電流に重畳して判別可能な孤立パタンが好ましい。なお、デバイス200に固有の電流パタンは、交流電源周期の1サイクルあたり、少なくとも1つ配置する構成としてよい。前述したように、電流パタン133、134として力率が0に近いパタンであるほど、電力消費を抑えることができる。
測定装置110は、電流計101で測定した分電盤での交流電流波形132から、デバイス200の電流パタン133、134を検出し、該電流パタン133、134から、分電盤(ブレーカ105)での電圧の位相情報(電流に対する進み)を算出する。なお、図1(A)の電源コンセント107での交流電圧と、分電盤での交流電圧の位相差は0とする。
図2において、デバイス200に固有の電流パタン133、134は、交流電圧に対して位相同期しているものとする。電流パタン133、134は周期的である。このため、電流パタン133、134の出現位置を検出することで、分電盤での交流電圧波形を推定することができる。例えば図3に示すように、測定された電流パタン133の出現位置(位相)θcである場合、交流周期の開始点からの本来の電流パタン133の位相θaとの差分(θa-θc)に基づき、分電盤での交流電圧波形と交流電流波形の位相差を推定可能である。なお、デバイス200に固有の電流パタンの出現タイミングは予め測定器(不図示)で測定しておき、測定装置110の不図示の記憶部に記憶する構成としてもよい。
図4は、本発明の一実施形態の構成を説明する図である。電流計101は、電源ライン106(1次側)に流れる交流電流による磁気コア1011内に発生した磁束を打ち消すように2次側の巻線に巻数比に応じた交流電流(2次電流)が流れ、この2次電流により抵抗RLの両端に発生した電圧を、検出した電流の値として出力する。測定装置110において、増幅器111は、抵抗RLの端子間電圧(交流電圧)を電圧増幅する。アナログデジタル変換機器(Analog Digital Converter:ADC)112は、増幅器111からの電圧をデジタル信号に変換する。
電流パタン検出部113は、ADC112からのデジタル信号を解析して、デバイス200に固有の電流パタンを検出し、そのタイミング情報を取得する。
電流パタン検出部113は、デバイス200に固有の電流パタンの交流電流波形の一周期(360度)における位置を算出する。電流パタンは、例えば交流電圧波形のゼロクロス点からの遅延(位相)が知られているものとする。
位相検出部114は、デバイス200に固有の電流パタン133(134)の検出位置に基づき、交流電流波形132と、測定していない分電盤での交流電圧波形131の位相差を推定する。本実施形態によれば、分電盤に流れる交流電流を測定することで、交流電圧を測定することなく、分電盤での交流電圧波形131を推定する。この結果、電圧に同期した電流波形の分析を可能としている。
図5は、実施形態1の変形例を説明する図である。図5の変形例では、図4の構成に加えて、算出された位相差の交流電圧を生成する電圧生成部115を備えている。電圧生成部115は、電流計101で取得された電流波形に対して位相検出部114で検出された位相差の電圧波形(デジタル信号波形)を生成して出力する。電圧生成部115は、力率を最大とする交流電圧波形を生成するようにしてもよい。電流波形はADC112からのデジタル信号を遅延回路116で遅延させて出力する。遅延回路116は、電流パタン検出部113、位相検出部114、電圧生成部115での処理遅延に対応した遅延時間を有する。なお、電圧生成部115は、デジタルアナログ変換器でアナログ信号に変換した電圧を出力する構成としてもよい。この場合、電流波形は増幅器111の出力から遅延回路116を介して出力する構成としてもよい。
実施形態1によれば、測定装置110はバッテリ駆動型の装置として構成される。
図6は、三相4線式の電流測定システムの一例を示す図である。なお、図6では、三相電源の電源ラインL1、L2、L3に、非接触型の電流計101-1~101-3が配置され、測定装置110-1~110-3から、電流波形Ii(i=1~3)と、電流波形Iiに位相同期した電圧波形Vi(i=1~3)が出力される。
図7に、測定装置110-1~110-3から出力される三相の電流波形Ii(i=1~3)と、測定装置110-1~110-3生成された三相の電圧波形Vi(i=1~3)を示す。
本実施形態によれば、交流電圧を測定することなく、測定した電流波形の分析を可能としている。本実施形態によれば、交流電圧を測定することなく、測定した測定した電流波形から交流電圧を算出(推定)可能とし、交流電圧に同期したタイミングでの電流測定を可能としている。なお、電圧を測定することなく測定した電流波形の分析を可能するための実施形態は上記に制限されるものでなく、以下の手法も適用可能である。
<実施形態2>
本発明の例示的な実施形態2を説明する。基本構成は、図1(A)と同様である。本実施形態では、電源コンセント107に接続されるデバイス200は、電圧の位相と同期して所望のパタンで電流を消費する。デバイス200はインバータ等であってもよい。あるいは、デバイス200は、無効電力を消費しないインダクタ素子、キャパシタ素子等であってもよい。前記実施形態と同様、所望の電流パタンは、力率が0に近いパタンであるほど、電力消費を抑えることができる。
図8は、実施形態の動作を説明する図である。図8において、波形141を、分電盤での交流電圧波形とする。波形142は、電流計101で測定して電流波形である。143、144は、電流波形の周波数と同期して出現するデバイス200での所定の電流パタンを表している。電流パタン143、144は、交流電流周期の開始点からθa、θbの位相で現れ、負荷104の消費電流に重畳している。なお、デバイス200が、電流周波数と同期して予め定められたタイミングで消費する電流波形のパタンは正弦波、方形波、三角波等、任意であるが、負荷104の消費電流に重畳して判別可能な孤立パタンが好ましい。デバイス200の電流パタン143、144として、力率が0に近いパタンであるほど、電力消費を抑えることが可能となる。なお、デバイス200に固有の電流パタンは、交流電源周期の1サイクルあたり、少なくとも1つ配置する構成としてよい。
測定装置110は、電流計101で測定した分電盤での電流波形141から、デバイス200の電流パタン143、144を検出する。
デバイス200に固有の電流パタン143、144は、交流電流周期に対して位相が同期しており周期的である。したがって、電流パタン143、144は、交流電圧周期に対しても位相が同期している。電流パタン143(144)から、交流電流周期の開始点を算出し、分電盤(ブレーカ105)での交流電圧波形を推定する。なお、デバイス200に固有の電流パタンの出現タイミングは予め測定器(不図示)で測定しておき、測定装置110の不図示の記憶部に記憶する構成としてもよい。
実施形態2の測定装置110の基本構成は、図4に示した実施形態1と同様である。図4を参照すると、測定装置110において、増幅器111は、電流計101で検出した電流が流れる抵抗RLの端子間電圧(交流電圧)を電圧増幅する。ADC112は、増幅器111からの電圧をデジタル信号に変換する。電流パタン検出部113は、ADC112からのデジタル信号を解析して、デバイス200に固有の電流パタン143、144(いずれか一方でもよい)を検出し、そのタイミング情報(位相情報)を取得する。
電流パタン143、144の交流電流周期における出現タイミング情報(遅延、位相情報)は事前に測定され、測定装置110に記憶されている。位相検出部114は、例えば検出された電流パタン143(144)の出現のタイミング情報(位相情報)に基づき、交流電流周期の開始点を算出し、測定していない分電盤での交流電圧波形141を推定する。この場合、交流電流周期の開始点を交流電圧周期の開始点(ゼロクロス点)として交流電圧を生成するようにしてもよい。あるいは、周期の開始点が算出された交流電流波形に対して、力率を最大とする交流電圧波形を算出するようにしてもよい。本実施形態によれば、電圧を測定することなく、電圧に同期した電流波形の分析を可能としている。
なお、実施形態2においても、図5と同様、検出された位相差の交流電圧を生成する電圧生成部115を備えた構成としてもよい。電圧生成部115は、交流電流波形に対して、力率を最大とする交流電圧波形を生成するようにしてもよい。実施形態2においても、測定装置110はバッテリ駆動型の装置として構成してもよい。
<実施形態3>
図9は、本発明の実施形態3の構成を説明する図である。図9を参照すると、実施形態3では、図1(A)のデバイス200が削除されている。測定装置110は、電流計101で取得された電流波形をフーリエ変換して周波数領域に変換する。そして、測定装置110は、周波数スペクトルの位相成分に関して交流電源周波数成分が0となるように、位相成分全体を調整し、位相成分全体を調整した周波数スペクトルを逆フーリエ変換(Inverse Fourier Transform)して時間領域の電流波形を取得する。なお、以下では、フーリエ変換として高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)を用いるが、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform:DFT)であってもよい。
図10は、実施形態3の構成を説明する図である。図10を参照すると、電流計101では、電源ライン106(1次側)に流れる交流電流による磁気コア1011内に発生した磁束を打ち消すように2次側の巻線に巻数比に応じた交流電流(2次電流)が流れ、この2次電流により抵抗RLの両端に発生した電圧を、検出した電流として出力する。測定装置110において、増幅器111は、抵抗RLの端子間電圧(交流電圧)を電圧増幅する。アナログデジタル変換機器(ADC)112は、増幅器111からの電圧をデジタル信号に変換する。FFT演算部117は、ADC112からのデジタル信号系列x(0)、x(T)、x(2T)、x((N-1)T)(Tはサンプリング周期、Nはサンプリングポイント数)に対してFFT演算を施す。なお、サンプリング周波数をFsとすると、Fs=1/Tで与えられる。
FFTのポイント数をNとし、デジタル信号系列x(nT)(n=0,・・・,N-1)をFFT演算した結果(フーリエ係数):X(ω):ω=2πk/(N×T)(k=0,・・・,N-1)をX(k)と表記する。X(k)を実部と虚部に分け、

Figure 0007070681000001
・・・(1)

と表したとき(j=-1)、位相成分は、
Figure 0007070681000002
・・・(2)
で与えられる。
振幅成分(利得)は
Figure 0007070681000003
・・・(3)

で与えられる。
位相調整部118は、周波数スペクトルの位相成分について、交流電源周波数(f=50Hz/60Hz)の位相成分が0となるように、各周波数成分について演算する。
具体的には、交流電源周波数(f=50Hz/60Hz)、及びその高調波成分の位相成分について以下を計算する。
Figure 0007070681000004
・・・(4)

(i=1,・・・,M,ただし、M×f≦ナイキスト周波数=Fs/2)。
ここで、交流電源周波数fをサンプリング周波数Fsの1/Nのq倍(f=q×Fs/N)とすると、式(4)のψ(i×f)は、係数X(ω):ω=2πq×i/(N×T)(i=1,・・・,M、ただし、M≦q/2)の位相成分に対応する。
IFFT演算部119は、交流電源周波数(f)、及びその高調波成分の位相成分が調整された周波数スペクトル
Figure 0007070681000005
・・・(5)
(k=0,・・・,N-1)
に対して、IFFT演算を施して時間領域の波形(時系列データ)に戻す。
図11は、実施形態1を説明する図である。図11(A)において、波形131を電源103からの分電盤に供給される交流電圧波形とする。波形132は、電流計101で測定した交流電流波形である。
図11(B)の利得301と位相302は、波形132をFFT演算した結果(利得は式(3)、位相は式(2)で与えられる)を模式的に説明する図である。
図11(C)の利得301は、図11(B)の利得301と同じである。図11(C)の位相303は、図11(B)の位相302に対して、電源周波数成分の位相が0となるように、全体の位相を調整した結果を模式的に示している。なお、図11(C)では、上式(4)の位相の演算は、交流電源周波数fの高調波周波数成分について図示されているが、サンプリング周波数に依存して、交流電源周波数の高調波成分以外の周波数に関しても、上式(4)の位相の演算を行うようにしてもよい。すなわち、ナイキスト周波数(=Fs/2)以下の各周波数スペクトルの位相成分について、交流電源周波数fの位相成分を減算した値を該位相成分としてもよい。
実施形態3によれば、電流波形から交流電源周波数成分の位相を、既知の値(例えば0)となるように、周波数領域での位相成分全体をレベルシフトすることで、交流電流の位相を既知の値に設定可能としている。FFT演算部117、位相調整部118、IFFT演算部119はDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサにより実現してもよい。実施形態3によれば、測定装置110はバッテリ駆動型の装置として構成可能である。
交流電源周波数成分の位相成分に基づき周波数領域全体の位相成分を調整した周波数スペクトルをIFFT演算して得られた交流電流波形に対して力率を最大化する交流電圧を生成するようにしてもよい。
なお、上記の特許文献1の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ乃至選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
101、101-1~101-3 電流計
102 電圧計
103 電源(交流電源)
104 負荷
105 ブレーカ
105-1 主幹ブレーカ
105-2 分岐ブレーカ
106-1、106-2 電源ライン
107 電源コンセント
110 測定装置
111 増幅器
112 ADC
113 電流パタン検出部
114 位相検出部
115 電圧生成部
116 遅延回路
117 FFT演算部
118 位相調整部
119 IFFT演算部
131、141 電圧波形(交流電圧波形)
132、142 電流波形(交流電流波形)
133、134、143、144 電流パタン
200 デバイス
301 利得(Gain)
302、303 位相(Phase)
1011 磁気コア

Claims (6)

  1. 分電盤からの電源ラインに、電圧の位相と同期して出現する所定の電流パタンのデバイスを接続し、
    前記分電盤での電流を測定する電流計で測定された電流波形から前記所定の電流パタンを検出し、前記分電盤での電圧の位相情報を取得する手段を備え、
    前記デバイスは、前記所定の電流パタンとして、力率が0に近いほど電力消費を抑制するパタンを出力する、ことを特徴とする測定装置。
  2. 前記デバイスでの前記所定の電流パタンは、
    交流電源周波数の1周期での出現位置が予め設定されており、且つ、
    前記電源ラインに接続する負荷での消費電流に重畳して判別可能な形状とされる、ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記電流計は、前記分電盤での電流を非接触で測定する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。
  4. 分電盤からの電源ラインに、電圧の位相と同期して出現する所定の電流パタンのデバイスを接続し、
    前記分電盤での電流を電流計で測定し、
    前記電流計で測定された電流波形から前記所定の電流パタンを検出し、前記分電盤での電圧の位相情報を取得
    前記デバイスは、前記所定の電流パタンとして、力率が0に近いほど電力消費を抑制するパタンを出力する、ことを特徴とする測定方法。
  5. 前記デバイスでの前記所定の電流パタンは、
    交流電源周波数の1周期での出現位置が予め設定されており、且つ、
    前記電源ラインに接続する負荷での消費電流に重畳して判別可能な形状とされる、ことを特徴とする請求項に記載の測定方法。
  6. 前記電流計は、前記分電盤での電流を非接触で測定する、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の測定方法。
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