JP7070305B2 - 絶縁劣化診断方法及び絶縁劣化診断装置 - Google Patents
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Description
<冬季におけるオゾン濃度について>
図1に示すような構造の回転機1について、オゾン濃度を測定したところ、図2に示すような結果が得られた。図2は、2013年12月17日から2017年10月10日までの期間、動作中の回転機1におけるオゾン濃度を、所定の間隔で測定した測定結果を示したものである。図2から、毎年11月~3月の時期に測定したオゾン濃度は、年毎に次第に増加してゆくものの、毎年4月~10月の時期に測定されるオゾン濃度は低下することが確認できた。
次に、低湿度環境のときのオゾン濃度を利用して回転機1の絶縁劣化の診断を行う絶縁劣化診断装置について説明する。図5に示すように、第1実施形態による絶縁劣化診断装置11は、例えば、オゾン測定器12と温度センサ13と湿度センサ14とが回転機1に設置されている。また、絶縁劣化診断装置11は、記憶部15、取得部16、診断部17及び表示部18を備えている。
以上の構成において、回転機1の絶縁劣化診断装置11は、絶対湿度が7g/m3以下の低湿度環境のときの回転機1におけるオゾン濃度のみを取得し(取得工程)、この低湿度環境のときのオゾン濃度のみを基に回転機1における絶縁劣化を診断するようにした(診断工程)。
<第2実施形態による絶縁劣化診断装置の構成>
上述したように、回転機1で測定されるオゾン濃度は、回転機1における絶対湿度に影響を受けることが確認できた。そこで、第2実施形態においては、1年を通して回転機1における絶対湿度を7g/m3以下の低湿度環境に維持し、回転機1における絶対湿度を一定に保った状態でオゾン濃度を測定するようにした。これにより、1年を通して劣化曲線に沿ったオゾン濃度の測定結果が得られる低湿度環境下で、オゾン濃度を管理でき、回転機1における絶縁劣化を正確に診断できる。
以上の構成において、回転機1の絶縁劣化診断装置21では、回転機1における絶対湿度を測定し(絶対湿度測定工程)、絶対湿度測定結果を基に、回転機1における絶対湿度を、湿度調整器25により7g/m3以下の低湿度環境に調整する(絶対湿度調整工程)。そして、絶縁劣化診断装置21では、絶対湿度調整工程により絶対湿度を調整した回転機1におけるオゾン濃度を測定するようにした(オゾン測定工程)。
次に、回転機1において測定した実測値のオゾン濃度を、多変量解析を利用して、低湿度環境下の劣化曲線に沿ったオゾン濃度に補正する、第3実施形態について以下説明する。ここで、多変量解析としては、マハラノビス距離を用いた解析や、重回帰分析等その他種々の多変量解析を適用できる。
<マハラノビス距離を用いた解析を利用した絶縁劣化診断装置の構成>
図7は、マハラノビス距離を用いて解析を行い、補正値を算出する絶縁劣化診断装置31の構成を示す。この絶縁劣化診断装置31は、オゾン測定器12と温度センサ13と湿度センサ14とが回転機1に設置されている。また、絶縁劣化診断装置31は、入力部22、記憶部15、演算部32及び表示部18を備えている。
ここで、先ずはマハラノビス距離の解析を行う際に用いる相関データについて以下説明する。この場合、取得部33は、記憶部15から運転開始日以降(固定子更新等の補修があった場合は直近の補修日以降であり、以下、補修日以降も含め、単に、運転開始日以降と称する)のオゾン濃度測定結果を読み出す。ここで、図8は、2014年3月~2017年10月までの期間に所定間隔で、回転機1におけるオゾン濃度を測定したオゾン濃度測定結果を示したものである。演算部32は、運転開始日以降のオゾン濃度測定結果を用いて、相関データを算出する。
図2、図3及び図4に示したように、オゾン濃度は、回転機1における絶対湿度の影響を受けており、絶対湿度が7g/m3以下の低湿度環境のときに測定されるオゾン濃度は、劣化曲線に従って測定されるが、絶対湿度が8g/m3以上16g/m3以下のときに測定されるオゾン濃度は、低湿度環境のときのオゾン濃度に比べて大きく低下した値となることが確認されている。
以上の構成において、回転機1の絶縁劣化診断装置31では、回転機1における絶対湿度を測定し(湿度測定工程)、回転機1における温度を測定する(温度測定工程)。また、絶縁劣化診断装置31では、回転機1におけるオゾン濃度を測定する(オゾン測定工程)。
<重回帰分析を利用したオゾン濃度の補正について>
次に、多変量解析として重回帰分析を行い、オゾン濃度の補正値を算出して、回転機1の絶縁劣化の診断を行う実施形態について以下説明する。ここで、図11は、2013年12月から2017年10月までの期間、所定間隔で回転機1のオゾン濃度を測定したオゾン濃度測定結果を示す。図11中の曲線は、低湿度環境のときのオゾン濃度測定結果のみを用いて求めた劣化曲線を示す。
=(オゾン濃度の実測値)/{1+(a-(温度・b)-(絶対湿度・c))}
…(4)
次に、多変量解析として重回帰分析を行い、オゾン濃度の補正値を算出する絶縁劣化診断装置について以下説明する。図13は、重回帰分析を利用して補正値を算出する絶縁劣化診断装置41の構成を示す。この絶縁劣化診断装置41は、オゾン測定器12と温度センサ13と湿度センサ14とが回転機1に設置されている。また、絶縁劣化診断装置41は、入力部22、記憶部15、演算部42及び表示部18を備えている。
以上の構成において、回転機1の絶縁劣化診断装置41では、回転機1における絶対湿度を測定し(湿度測定工程)、回転機1における温度を測定する(温度測定工程)。また、絶縁劣化診断装置41では、回転機1におけるオゾン濃度を測定する(オゾン測定工程)。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。上述した第1~第3実施形態においては、例えば、回転機1における温度として、回転機1内に温度センサ13を設けて回転機1の温度を測定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らない。例えば、回転機1の筐体外部や、回転機1が設置された建屋内、回転機1が設置された建屋外に温度センサを設け、当該温度センサにより測定された温度を、回転機1における温度としてもよい。
12 オゾン測定器
13 温度センサ
14 湿度センサ
24,32,42 演算部
17 診断部
Claims (8)
- オゾン濃度を基に回転機における絶縁劣化を診断する絶縁劣化診断方法において、
前記回転機における絶対湿度を測定する湿度測定工程と、
前記回転機における温度を測定する温度測定工程と、
前記回転機におけるオゾン濃度を測定するオゾン測定工程と、
絶対湿度測定結果と、温度測定結果と、オゾン濃度測定結果と、を少なくとも用いて多変量解析を行い、前記回転機で測定したオゾン濃度を補正した補正値を算出する演算工程と、
前記補正値を基に前記回転機における絶縁劣化を診断する診断工程と、を備える、絶縁劣化診断方法。 - 前記演算工程は、
前記絶対湿度測定結果と、前記温度測定結果と、前記オゾン濃度測定結果と、過去の最大オゾン濃度と、を少なくとも説明変数として用いてマハラノビス距離を算出するマハラノビス距離算出工程と、
前記多変量解析として、前記マハラノビス距離を用いた解析を行い、前記補正値を算出する補正値算出工程と、を備える、請求項1に記載の絶縁劣化診断方法。 - 前記演算工程は、
前記絶対湿度測定結果と、前記温度測定結果とを少なくとも説明変数とし、所定の前記オゾン濃度測定結果から算出した劣化曲線の値を真値と仮定して用い、前記多変量解析として重回帰分析を行い、前記補正値を算出する、請求項1に記載の絶縁劣化診断方法。 - オゾン濃度を基に回転機における絶縁劣化を診断する絶縁劣化診断方法において、
絶対湿度が7g/m3以下の低湿度環境のときの前記回転機における前記オゾン濃度を取得する取得工程と、
前記低湿度環境のオゾン濃度測定結果のみに基づいて前記回転機における絶縁劣化を診断する診断工程と、を備える、絶縁劣化診断方法。 - オゾン濃度を基に回転機における絶縁劣化を診断する絶縁劣化診断方法において、
前記回転機における絶対湿度を測定する湿度測定工程と、
絶対湿度測定結果を基に、前記回転機における絶対湿度を、湿度調整器により7g/m3以下の低湿度環境に調整する湿度調整工程と、
前記湿度調整工程により絶対湿度を調整した前記回転機におけるオゾン濃度を測定するオゾン測定工程と、
前記オゾン測定工程により得られたオゾン濃度測定結果を基に前記回転機における絶縁劣化を診断する診断工程と、を備える、絶縁劣化診断方法。 - オゾン濃度を基に回転機における絶縁劣化を診断する絶縁劣化診断装置において、
前記回転機における絶対湿度を測定する湿度センサと、
前記回転機における温度を測定する温度センサと、
前記回転機におけるオゾン濃度を測定するオゾン測定器と、
絶対湿度測定結果と、温度測定結果と、オゾン濃度測定結果と、を少なくとも用いて多変量解析を行い、前記オゾン濃度を補正した補正値を算出する演算部と、を備え、
前記補正値を基に前記回転機における絶縁劣化を診断する、絶縁劣化診断装置。 - オゾン濃度を基に回転機における絶縁劣化を診断する絶縁劣化診断装置において、
前記回転機におけるオゾン濃度を測定するオゾン測定器と、
絶対湿度が7g/m3以下の低湿度環境のときの前記オゾン濃度を取得する取得部と、を備え、
前記低湿度環境のオゾン濃度測定結果のみを基に前記回転機における絶縁劣化を診断する、絶縁劣化診断装置。 - オゾン濃度を基に回転機における絶縁劣化を診断する絶縁劣化診断装置において、
前記回転機における絶対湿度を測定する湿度センサと、
絶対湿度測定結果を基に、前記回転機における絶対湿度を7g/m3以下の低湿度環境に調整する湿度調整器と、
前記回転機におけるオゾン濃度を測定するオゾン測定器と、を備え、
前記湿度調整器で絶対湿度を調整した前記回転機におけるオゾン濃度測定結果を基に前記回転機における絶縁劣化を診断する、絶縁劣化診断装置。
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JP2018189533A JP7070305B2 (ja) | 2018-10-04 | 2018-10-04 | 絶縁劣化診断方法及び絶縁劣化診断装置 |
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JP2020061797A JP2020061797A (ja) | 2020-04-16 |
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JP2018189533A Active JP7070305B2 (ja) | 2018-10-04 | 2018-10-04 | 絶縁劣化診断方法及び絶縁劣化診断装置 |
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US20080088314A1 (en) | 2006-10-13 | 2008-04-17 | Abdelkrim Younsi | Methods and apparatus for analyzing partial discharge in electrical machinery |
US20110203276A1 (en) | 2008-09-18 | 2011-08-25 | Boehringer Ingelheim International Gmbh | Method And Device For Tracking The Degradation Of Insulators In A Rotary Machine |
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- 2018-10-04 JP JP2018189533A patent/JP7070305B2/ja active Active
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JP2012503463A (ja) | 2008-09-18 | 2012-02-02 | レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード | 回転機械中の絶縁体の劣化を探知する方法およびデバイス |
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