JP7068580B2 - 空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、空調システムに関する。
特許文献1に記載の装置は、複数台の空気調和機を備える。同文献の段落0055、0056には、複数の室内機のうち、ある室内機の蒸発温度を下げて顕熱比(顕熱能力/全能力)を下げる運転を行うことが記載されている。
特開2010-121798公報
特許文献1では、室内空間の潜熱負荷及び顕熱負荷を考慮した運転について何ら開示されていない。
本開示の目的は、室内空間の潜熱負荷及び顕熱負荷を十分処理できる空調システムを提案することである。
第1の態様は、各々が個別に冷凍サイクルを行うとともに互いに同一の室内空間(5)を対象とする複数の空気調和機(10)と、
前記複数の空気調和機(10)の少なくとも1台が潜熱処理機(10-L)となり、少なくとも1台が顕熱処理機(10-S)となる状態を含む運転を実行させる制御装置(40)とを備え、
前記制御装置(40)は、
前記室内空間(5)の潜熱負荷及び顕熱負荷を求めるとともに、
前記潜熱負荷及び該顕熱負荷に基づいて、前記複数の空気調和機(10)の中から前記潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)とする空気調和機(10)を決定する判定処理を行うことを特徴とする空調システムである。ここで、「潜熱処理機」は、室内空気を露点温度以下にまで冷却することで、空気を除湿する空気調和機を意味する。「顕熱処理機」は、室内空気を露点温度より高い温度で冷却することで、空気を除湿せず冷却する空気調和機を意味する。
第1の態様の制御装置(40)は、室内空間(5)の潜熱負荷及び顕熱負荷を求めるとともに、これらの潜熱負荷及び顕熱負荷に基づいて、複数の空気調和機(10)のどの空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)とし、どの空気調和機(10)を顕熱処理機(10-S)とするかを決定する判定処理を行う。この結果に基づき空気調和機(10)を制御することで、室内空間(5)の潜熱負荷及び顕熱負荷を十分処理できる。
第2の態様は、第1の態様において、
前記制御装置(40)は、前記判定処理において、
前記室内空間(5)の潜熱負荷を処理するための少なくとも1台の潜熱処理機(10-L)を決定する第1処理と、
前記室内空間(5)の顕熱負荷から、前記第1処理で決定した潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力を引き、残りの顕熱負荷を求める第2処理と、
前記残りの顕熱負荷を処理するための顕熱処理機(10-S)を決定する第3処理と
を行うことを特徴とする空調システムである。
なお、ここでいう、第2処理は、例えば室内空間(5)の顕熱負荷と、室内空間(5)の潜熱負荷との合計を求め、この合計から、第1処理で決定した潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力と、該潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力との合計を引き、残りの顕熱負荷を求める場合も含む。この場合も、実質的には、室内空間(5)の顕熱負荷から、第1処理で決定した潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力を引き、残りの顕熱負荷を求めているからである。
第2の態様では、第1処理において、室内空間(5)の潜熱負荷を処理するための潜熱処理機(10-L)が決定される。室内空間(5)の潜熱負荷を処理するためには、必ず潜熱処理機(10-L)が必要となる。このため、まず、潜熱負荷を処理するための潜熱処理機(10-L)を優先して決定する。潜熱処理機(10-L)は、潜熱負荷と顕熱負荷との双方を処理するため、潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力を考慮する必要がある。そこで、第2処理では、室内空間(5)の顕熱負荷から、潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力を引き、残りの顕熱負荷を求める。第3処理では、残りの顕熱負荷を処理するための顕熱処理機(10-S)を決定する。この結果に基づき空気調和機(10)を制御することで、室内空間(5)の潜熱負荷及び顕熱負荷を過不足なく処理できる。
第3の態様は、第2の態様において、
前記制御装置(40)は、前記判定処理において、全ての空気調和機(10)の中から前記潜熱処理機(10-L)及び前記顕熱処理機(10-S)として決定されなかった空気調和機(10)を送風機(10-F)として決定することを特徴とする空調システムである。ここで、「送風機」は、室内空気を冷却/除湿せず、室内空気を送風することで室内空間(5)の室内空気を積極的に循環させることを目的とした空気調和機を意味する。
第3の態様では、判定処理によって、潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)として決定されなかった空気調和機(10)を送風機(10-F)として決定する。潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)が同時に運転される状態では、室内空間(5)の温度や湿度にムラが生じやすい。この際、送風機(10-F)を運転することで、室内空間(5)の空気の循環が促され、このような温度や湿度のムラを抑制できる。送風機(10-F)は、潜熱負荷や顕熱負荷を処理しないため、空調システムの潜熱処理能力や顕熱処理能力が過剰になることも回避できる。
第4の態様は、第1乃至3の態様のいずれか1つにおいて、前記制御装置(40)は、前記第判定処理において、複数の空気調和機(10)の中で室内空気の風量を示す指標が小さい空気調和機(10)を前記潜熱処理機(10-L)として優先的に選定することを特徴とする空調システムである。
第4の態様では、潜熱負荷に基づいて潜熱処理機(10-L)とする空気調和機(10)を決定する際、風量を示す指標が小さい空気調和機(10)を優先する。風量を示す指標が小さい空気調和機(10)は、SHF(顕熱比)が小さく潜熱処理能力が高いことを考慮したためである。
第5の態様は、第1乃至4の態様のいずれか1つにおいて、前記制御装置(40)は、前記判定処理において、複数の空気調和機(10)の中で吸込空気の温度が高い空気調和機(10)を優先的に選定することを特徴とする空調システムである。
第5の態様では、潜熱負荷に基づいて潜熱処理機(10-L)とする空気調和機(10)を決定する際、吸込空気の温度が高い空気調和機(10)を優先する。吸込温度が低い空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)とすると、吸込温度が過剰に低くなってしまい、室内の快適性が損なわれる、あるいは潜熱処理機(10-L)がサーモオフしてしまうことを考慮したためである。
図1は、実施形態に係る空調システムの概略構成図である。 図2は、空気調和機の冷媒回路の概略構成図である。 図3は、空調システムの通信関係を表した概略構成図である。 図4は、予備運転、判定処理、潜顕分離運転までの空気状態の変化を概念的に示した空気線図である。 図5は、予備運転から潜顕分離運転へ移行するまでの概略のフローチャートである。 図6は、予備運転において潜熱負荷及び顕熱負荷を各空気調和機にどのように分配するかを概念的に表した説明図である。 図7は、バイパスファクターを説明するための空気線図である。 図8は、予備運転における、潜熱処理機の台数・目標蒸発温度・風量を決定する処理を表したフローチャートである。 図9は、予備運転における、顕熱処理機の台数・目標蒸発温度・風量を決定する処理を表したフローチャートである。 図10は、潜顕分離運転における、潜熱処理機の風量制御を表したフローチャートである。 図11は、潜熱処理機の風量制御において、風量を減少させた際の潜熱処理能力及び顕熱処理能力の変化を模式的に表した説明図である。 図12は、潜熱処理機の風量制御において、風量を増大させた際の潜熱処理能力及び顕熱処理能力の変化を模式的に表した説明図である。 図13は、潜顕分離運転における、潜熱処理機の蒸発温度制御を表したフローチャートである。 図14は、潜顕分離運転における、顕熱処理機の風量制御を表したフローチャートである。 図15は、潜顕分離運転における、顕熱処理機の蒸発温度制御を表したフローチャートである。 図16は、潜顕分離運転における、台数変更制御を表したフローチャートである。 図17は、潜熱処理機の選定処理(馬力優先)の説明図である。 図18は、変形例に係る潜熱処理機の選定処理(吸込温度優先)の説明図である。
以下、本実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
〈空調システムの全体構成〉
本実施形態の空調システム(1)は、同一の室内空間(5)を空調の対象としている。空調システム(1)は、冷房運転、暖房運転、及び潜顕分離運転を切り換えて行う。空調システム(1)は、複数の空気調和機(10)を備えている。図1では、空調システム(1)が4台の空気調和機(10)を図示しているが、2台以上であれば他の台数であってもよい。これらの空気調和機(10)の基本的な構成は同じである。
本例の空調システム(1)は、既存の設備(既設ユニット)に、追加ユニットが付加されることで構成される。既設ユニットの各空気調和機(10)は、冷房運転、暖房運転、及び送風運転が実行可能に構成される。既設ユニットに追加ユニットが付加されることで、潜顕分離運転がさらに実行可能となる。既設ユニットは、複数の空気調和機(10)と、各空気調和機(10)にそれぞれ対応するローカルコントローラ(41)とを含む。
〈空気調和機の基本的な構成〉
図1の例の各空気調和機(10)は、いわゆるペア式の空気調和機である。つまり、本例の空気調和機(10)は、1台の室外ユニット(11)と、1台の室内ユニット(12)と、室外ユニット(11)及び室内ユニット(12)を接続する2本の連絡配管(13,14)とを有する。室外ユニット(11)は、室外に設置される。本例の室内ユニット(12)は、室内空間(5)に面するように設置される。室内ユニット(12)は、天井設置式(厳密には、天井吊り式や天井埋め込み式)で構成される。各空気調和機(10)には、それぞれリモコン(15)が設けられる。ユーザが、リモコン(15)を操作することで、室内の設定温度、及び運転モードを切り換えることができる。
〈冷媒回路及び各機器の構成〉
図2に示すように、各空気調和機(10)は、それぞれ冷媒回路(20)を備える。冷媒回路(20)では、充填された冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。冷媒回路(20)には、圧縮機(21)、室外熱交換器(22)、膨張弁(23)、四方切換弁(24)、及び室内熱交換器(25)が接続される。圧縮機(21)、室外熱交換器(22)、膨張弁(23)、及び四方切換弁(24)は、室外ユニット(11)に設けられる。室内熱交換器(25)は、室内ユニット(12)に設けられる。
圧縮機(21)は、容量が可変なインバータ式の圧縮機で構成される。つまり、圧縮機(21)では、インバータ装置の出力が制御されることで、電動機の回転数(運転周波数)が調節可能に構成される。室外熱交換器(22)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器である。室外熱交換器(22)の近傍には、室外ファン(26)が設置される。室外熱交換器(22)では、室外ファン(26)が送風する室外空気と冷媒とが熱交換する。膨張弁(23)は、開度が可変な電子膨張弁で構成される。膨張弁(23)を室内ユニット(12)に設けてもよい。
四方切換弁(24)は、第1~第4のポート(P1,P2,P3,P4)を有する。第1ポート(P1)は圧縮機(21)の吐出側に連通し、第2ポート(P2)は圧縮機(21)の吸入側に連通し、第3ポート(P3)は室外熱交換器(22)のガス側端に連通し、第4ポート(P4)は室内熱交換器(25)のガス側端に連通する。四方切換弁(24)は、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通し且つ第2ポート(P2)と第4ポート(P4)とが連通する第1状態(図2の実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)とが連通し且つ第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが連通する第2状態(図2の破線で示す状態)とに切り換えられる。
室内熱交換器(25)は、室内ユニット(12)の内部通路に配置される。室内熱交換器(25)の近傍には、室内ファン(27)が設けられる。室内ファン(27)が運転されると、室内空間(5)の室内空気は、吸込空気として室内ユニット(12)の内部通路に流入する。室内熱交換器(25)では、内部通路を流れる空気と冷媒とが熱交換する。室内熱交換器(25)を通過した空気は、吹出空気として室内空間(5)へ供給される。
室内ファン(27)は、風量(モータの回転数)が可変に構成される。本実施形態の室内ファン(27)の風量は、3段階に切換可能に構成される。具体的には、室内ファン(27)のいわゆるファンタップは、LLタップ(微風量)、Lタップ(小風量)、Mタップ(中風量)、及びHタップ(大風量)の間で切り換えられる。
室内ユニット(12)の近傍には、吸込温度センサ(28)が設けられる。吸込温度センサ(28)は、対応する室内ユニット(12)の吸込空気の温度を吸込温度(Th1)として検出する。吸込温度センサ(28)は、例えば室内ユニット(12)の吸込口に設けられてもよいし、室内空間(5)に設けられてもよい。
室内ユニット(12)の近傍には、吸込湿度センサ(29)が設けられる。吸込湿度センサ(29)は、対応する室内ユニット(12)の吸込空気の湿度(厳密には、相対湿度)を吸込湿度(Rh1)として検出する。吸込湿度センサ(29)は、例えば室内ユニット(12)の吸込口に設けられてもよいし、室内空間(5)に設けられてもよい。
上述した室内熱交換器(25)には、冷媒温度センサ(30)が設けられる。冷媒温度センサ(30)は、冷房サイクルにおいて室内熱交換器(25)を流れる冷媒の蒸発温度(Te)を検出する。冷媒温度センサ(30)は、暖房サイクルにおいて室内熱交換器(25)を流れる冷媒の凝縮温度(Tc)を検出する。
〈制御装置〉
図3に示すように、空調システム(1)は、各空気調和機(10)を制御するための制御装置(40)を備えている。制御装置(40)は、複数のローカルコントローラ(41)と、複数の無線LANアダプタ(42)と、ルータ(43)と、通信端末(44)と、主制御部(45)とを備える。ローカルコントローラ(41)は、既設ユニットに含まれる。無線LANアダプタ(42)、ルータ(43)、及び主制御部(45)は、追加ユニットに含まれる。
複数のローカルコントローラ(41)は、各空気調和機(10)に1つずつ対応するように設けられる。ローカルコントローラ(41)は、プロセッサ(例えばマイクロコントローラ)と、該プロセッサを動作させるためのソフトウェアを格納するメモリディバイス(例えば半導体メモリ)とを有する。本例のローカルコントローラ(41)は、対応する室内ユニット(12)に設けられる。ローカルコントローラ(41)は、無線又は有線を介して室外ユニット(11)と伝送可能に構成される。ローカルコントローラ(41)は、圧縮機(21)、四方切換弁(24)、膨張弁(23)、室外ファン(26)、室内ファン(27)などの構成機器を制御する。
複数の無線LANアダプタ(42)は、各ローカルコントローラ(41)に1つずつ対応するように設けられる。各無線LANアダプタ(42)は、ルータ(43)を介してインターネット(I)に接続される。
通信端末(44)は、ユーザなどが潜顕分離運転に関する指令を送るための通信機器である。通信端末(44)は、例えばスマートフォンやタブレットPCなどで構成される。通信端末(44)は、例えば表示部及び操作部を兼用するタッチパネルと、インターネット(I)を経由して主制御部と通信するための通信インターフェースとを有する。
通信端末(44)は、プロセッサ(例えばマイクロコントローラ)と、該プロセッサを動作させるためのソフトウェアを格納するメモリディバイス(例えば半導体メモリ)とを有する。通信端末(44)には、潜顕分離運転を実行するためのアプリケーションが記憶される。ユーザは、通信端末(44)を操作することで、潜顕分離運転のON/OFFを切り換えたり、潜顕分離運転中の設定温度(RTh)及び設定湿度(Rh)を設定したりできる。
主制御部(45)は、例えばインターネット(I)上のクラウドサーバ(C)に設けられる。主制御部(45)は、インターネット(I)を介して、通信端末(44)と接続される。主制御部(45)には、通信端末(44)から出力される指令値(目標温度(RTh)、目標湿度(Rh)など)が適宜入力される。主制御部(45)は、インターネット(I)を介して、各ローカルコントローラ(41)と接続される。主制御部(45)には、各空気調和機(10)の運転情報(吸込温度(Th1)、吸込湿度(Rh1)、蒸発温度(Te)、凝縮温度(Tc)、室内ファン(27)の風量(Q)(ファンタップ)などが適宜入力される。主制御部(45)は、これらの信号に基づいて、各空気調和機(10)を制御するためのパラメータを演算する。主制御部(45)は、このようして得たパラメータ(更新用パラメータ)を、各ローカルコントローラ(41)に所定の更新間隔(通信間隔)Δt(例えば数十秒)置きに送信する。ローカルコントローラ(41)が独自に演算する制御パラメータは、更新間隔ΔTごとに更新用パラメータに書き換えられる。
-基本的な運転動作-
空調システム(1)の基本的な運転動作について説明する。各空気調和機(10)は、それぞれ冷房運転、暖房運転、及び送風運転を実行可能に構成される。これらの運転は、既設ユニットのみでも実行可能である。
〈冷房運転〉
冷房運転では、室内空間(5)の室内空気が冷却される。冷房運転では、空気調和機(10)の四方切換弁(24)が第1状態となり、圧縮機(21)、室内ファン(27)、室外ファン(26)が運転される。冷房運転では、室外熱交換器(22)が凝縮器ないし放熱器となり、室内熱交換器(25)が蒸発器となる第1冷凍サイクル(冷房サイクル)が行われる。つまり、圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(22)で放熱・凝縮し、膨張弁(23)で減圧される。減圧された冷媒は、室内熱交換器(25)で蒸発し、室内空気を冷却する。蒸発した冷媒は、圧縮機(21)に吸入されて再び圧縮される。冷房運転では、吸込温度(Th1)が目標温度(RTh)に近づくように室内熱交換器(25)の蒸発温度(Te)が制御される。具体的には、吸込温度(Th1)及び目標温度(RTh)に基づいて、蒸発温度(Te)の制御目標値(目標蒸発温度(TeS))が調整される。
〈冷房運転中のサーモオフ制御/サーモオン制御〉
冷房運転中には、空気調和機(10)をサーモオフする制御と、サーモオンする制御とが適宜行われる。これらの制御は、吸込温度(Th1)と目標温度(RTh)に基づいて行われる。
具体的には、冷房運転中の空気調和機(10)の吸込温度(Th1)が所定のサーモオフ温度(Thoff))以下になると、空気調和機(10)が休止状態となる(サーモオフ制御)。ここで、サーモオフ温度(Thoff)は、目標温度(RTh)よりも所定温度(例えば1℃)低い値に設定される。空気調和機(10)が休止状態(サーモオフ状態)になると、室内熱交換器(25)を冷媒が流れず、空気が冷却されない。具体的には、サーモオフ状態の空気調和機(10)では、圧縮機(21)が停止し、冷凍サイクルが行われない。サーモオフ状態の空気調和機(10)では、室内ファン(27)の風量が、冷房運転中(サーモオン状態)の室内ファン(27)の風量よりも小さくなる。具体的に、室内ファン(27)の風量は、例えばLLタップ(微風量)、あるいはLタップ(小風量)になる。サーモオフ状態の空気調和機(10)において、室内ファン(27)を停止させてもよい。
空気調和機(10)がサーモオフ状態であるときに、吸込温度(Th1)が所定のサーモオン温度(Thon)以上になると、空気調和機(10)が再び運転状態となる(サーモオン制御)。ここで、サーモオン温度(Thon)は、目標温度(RTh)よりも所定温度(例えば1℃)高い値に設定される。空気調和機(10)が運転状態(サーモオン状態)になると、上述した冷房運転が再開される。
〈暖房運転〉
暖房運転では、室内空間(5)の室内空気が加熱される。暖房運転では、空気調和機(10)の四方切換弁(24)が第2状態となり、圧縮機(21)、室内ファン(27)、室外ファン(26)が運転される。暖房運転では、室内熱交換器(25)が凝縮器ないし放熱器となり、室外熱交換器(22)が蒸発器となる第2冷凍サイクル(暖房サイクル)が行われる。つまり、圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(25)で放熱・凝縮し、室内空気を加熱する。放熱した冷媒は、膨張弁(23)で減圧される。減圧された冷媒は、室外熱交換器(22)で蒸発した後、圧縮機(21)に吸入されて再び圧縮される。暖房運転では、吸込温度(Th1)が目標温度(RTh)に近づくように室内熱交換器(25)の凝縮温度(Tc)が制御される。具体的には、吸込温度(Th1)及び目標温度(RTh)に基づいて、凝縮温度(Tc)の制御目標値(目標凝縮温度(TcS))が調整される。
〈暖房運転中のサーモオフ制御/サーモオン制御〉
暖房運転中には、空気調和機(10)をサーモオフする制御と、サーモオンする制御とが適宜行われる。これらの制御は、吸込温度(Th1)と目標温度(RTh)に基づいて行われる。暖房運転中の空気調和機(10)の吸込温度(Th1)が所定のサーモオフ温度(Thoff)以上になると、上述した冷房運転と同様に、空気調和機(10)が休止状態(サーモオフ状態)となる。また、空気調和機(10)がサーモオフ状態であるときに、吸込温度(Th1)が所定のサーモオフ温度(Thoff)以下になると、空気調和機(10)の暖房運転が再開される。
〈送風運転〉
送風運転では、室内空間(5)の室内空気の冷却・加熱が行われず、室内空気を循環させる。送風運転では、圧縮機(21)が停止状態となり、冷媒回路(20)で冷凍サイクルが行われない。一方、室内ファン(27)は運転される。室内空気は、室内ユニット(12)の内部通路を流れ、再び室内空間(5)へ供給される。つまり、室内ユニット(12)からは、冷却も加熱もされない空気が送風される。室内ファン(27)のファンタップは、例えばHタップ(大風量)、あるいはMタップ(中風量)に設定される。送風運転中の空気調和機(10)の室内ファン(27)の風量は、サーモオフ状態の空気調和機(10)の室内ファン(27)の風量よりも大きい。
〈潜顕分離運転の概要〉
空調システム(1)は、室内空間(5)の潜熱負荷と顕熱負荷とを同時に処理するための潜顕分離運転が実行可能に構成される。潜顕分離運転は、複数の空気調和機(10)のうちの少なくとも1台が潜熱処理機(10-L)になると同時に、少なくとも1台が顕熱処理機(10-S)になる状態を含む運転である。また、本実施形態の潜顕分離運転では、空気調和機(10)が送風機(10-F)(上述した送風運転を行う空気調和機)になることもある。
潜熱処理機(10-L)では、空気を露点温度以下にまで冷却するように、室内熱交換器(25)の蒸発温度(Te)が制御される。従って、潜熱処理機(10-L)は、室内空気を除湿し、室内空間(5)の潜熱負荷を処理する。顕熱処理機(10-S)は、原則、空気を露点温度より高い温度で冷却するように、蒸発温度(Te)が制御される。従って、顕熱処理機(10-S)は、室内空気を除湿せずに冷却し、室内空間(5)の顕熱負荷を処理する。送風機(10-F)は、上述した送風運転を行う。つまり、送風機(10-F)は、室内空気の潜熱負荷や顕熱負荷を処理せず、室内空気を送風/循環させる。送風機(10-F)の室内ファン(27)の風量は、上述したサーモオフ状態の空気調和機(10)の室内ファン(27)の風量よりも大きい。
〈予備運転〉
図4及び図5に示すように、潜顕分離運転が実行される前には、予備運転が行われる。予備運転では、その後に実行される潜顕分離運転の開始時(初回の動作)において、潜熱処理機(10-L)、顕熱処理機(10-S)、及び送風機(10-F)とする空気調和機(10)を決定する判定処理が行われる。
ユーザが通信端末(44)により潜顕分離運転をONさせる操作を行うと、ローカルコントローラ(41)に潜顕分離運転を実行させるための運転指令が入力される。すると、予備運転が開始される(ステップST1)。予備運転では、全ての空気調和機(10)が、冷房機(上述した冷房運転を行う空気調和機)となる。つまり、各空気調和機(10)では、冷房サイクルが行われるとともに、室内ファン(27)がMタップ、あるいはHタップで動作する。このため、室内空間(5)の室内空気が速やかに冷却されていく。
ステップST2において、上記運転指令の入力後、所定時間Aが経過し、且つ少なくとも1台の空気調和機(10)の吸込温度(Th1)と目標温度(RTh)との差(Th1-RTh)が所定値(例えば2℃)以下になると、ステップST4へ移行する。また、ステップST3において、上記運転指令の入力後、所定時間B(B>A)が経過すると、ステップST4へ移行する。つまり、予備運転を行うことで、室内空間(5)の室内空気が目標温度(RTh)に近づく条件が成立すると、ステップST4及びステップST5の判定処理へ移行する。
ステップST4では、室内空間(5)の潜熱負荷(HL-L)及び顕熱負荷(HL-S)を算出する処理が行われる。ステップST5では、算出した潜熱負荷(HL-L)及び顕熱負荷(HL-S)を処理するための潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)の台数が決定される。この際、潜熱処理機(10-L)の室内ファン(27)の風量(Q)、及び目標蒸発温度(TeS)と、顕熱処理機(10-S)の室内ファン(27)の風量(Q)、及び目標蒸発温度(TeS)と、送風機(10-F)の台数も決定される。
ステップST5の概要について図6を参照しながら説明する。ステップST5では、まず、算出した潜熱負荷(HL-L)を処理可能な潜熱処理機(10-L)の台数、風量、及び目標蒸発温度(TeS)を決定する。そして、算出した顕熱負荷(HL-S)から、決定した潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力の合計を引き、残りの顕熱負荷(HL-S)を算出する。次いで、残りの顕熱負荷を処理するために必要な顕熱処理機(10-S)の台数、風量(Q)、及び目標蒸発温度(TeS)を決定する。ステップST5では、複数の空気調和機(10)のうち、潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)のいずれにも選定されなかった空気調和機(10)が送風機(10-F)となる。
〈潜熱負荷の算出方法〉
ステップST4における潜熱負荷(HL-L)の算出方法について詳細に説明する。
潜熱負荷(HL-L)は、予備運転で冷房機となる空気調和機(10)が出している潜熱処理能力(CL)と、目標温度(RTh)及び目標湿度(Rh)に対して現在不足している潜熱処理能力(不足潜熱処理能力(ΔCL))との和によって求められる。本例の予備運転では、全ての空気調和機(10)が運転状態となる。このため、潜熱処理能力(CL)は、全ての空気調和機(10)の潜熱処理能力の合計となる。
各空気調和機(10)の潜熱処理能力(CL)は、以下の(1)式で求めることができる。
潜熱処理能力(CL)=空気調和機の風量[m3/min]×(1/60)×空気密度[kg/m3]×蒸発潜熱[kJ/kg]×(室内空気の絶対湿度Rz1[kg/kg]-吹出空気の絶対湿度Rz2[kg/kg])・・・(1)式
ここで、風量は予備運転中の空気調和機(10)の室内ファン(27)の風量(Q)である。室内空気の絶対湿度Rz1は、空気調和機(10)の吸込温度(Th1)及び吸込湿度(Rh1)から求められる。吹出空気の絶対湿度Rz2は、以下の(2)式で求めることができる。
吹出空気の絶対湿度Rz2=Rze[kg/kg]+バイパスファクターBF×(Rz1[kg/kg]-Rze[kg/kg])・・・(2)式
ここで、Rzeは、吹出空気が室内熱交換器(25)の蒸発温度(Te)と同じ温度まで冷却され、相対湿度が100%になったと仮定した場合の、この空気の絶対湿度である。バイパスファクターBFは、図7に示す空気線図における、線分bの長さに対する線分aの長さの比(=a/b)である。つまり、室内熱交換器(25)において、蒸発温度(Te)で空気を冷却した場合、点P1の状態(吸込温度Th1、吸込湿度Rh1の状態)の空気は、理想的には点P3の状態(蒸発温度(Te)と同じ空気温度、相対湿度=100%の状態)まで冷却されることになる。これに対し、実際には、室内熱交換器(25)の性能などの影響で、点P1の空気は点P2(吹出温度Th2、吹出湿度Rh2)の状態にまでしか冷却されない。このような室内熱交換器(25)の性能をバイパスファクターBFとして予め求めることができる。逆に、このバイパスファクターBFを利用することで、室内熱交換器(25)の蒸発温度(Te)、吸込温度(Th1)、及び吸込湿度(Rh1)から、上記(2)式により、吹出空気の絶対湿度Rz1を求めることができる。制御装置(40)には、室内ファン(27)の風量に応じたバイパスファクターBFがメモリ等に予め記憶される。
不足潜熱処理能力(ΔCL)は、以下の(3)式で求めることができる。
不足潜熱処理能力(ΔCL)=室内空間の容積V[m3]×空気密度[kg/m3]×蒸発潜熱[kJ/kg]×(目標絶対湿度Rzt[kg/kg]-吸込絶対湿度Rz1[kg/kg])×[1/sec]・・・(3)式
ここで、容積V[m3]は、空調システム(1)の対象となる室内空間(5)に応じて予め設定されるものであってもよい。また、容積Vは、例えば空調システム(1)の空気調和機(10)の定格能力(馬力)や、室内ファン(27)の定格風量などから簡易的に求めてもよい。また、(3)式の例では、残った室内空間(5)の潜熱負荷を1秒で処理するものとして[1/sec」を乗算している。
図5のステップST4では、以上のようにして、室内空間(5)の潜熱負荷(HL-L)が算出される。なお、この潜熱負荷(HL-L)の算出方法では、室内空間(5)の温湿度の変化は考慮していない。判定処理の開始時には、上述した予備運転により、室内空気の温湿度が目標値に近づいているため、室内空間(5)の温湿度の変化は緩やかになるためである。
〈予備運転の判定処理における顕熱負荷の算出方法〉
予備運転の判定処理における室内空間(5)の顕熱負荷(HL-S)の算出方法について詳細に説明する。
顕熱負荷(HL-S)は、予備運転で冷房機となる空気調和機(10)が出している顕熱処理能力(CS)と、目標温度(RTh)及び目標湿度(Rh)に対して現在不足している顕熱処理能力(不足顕熱処理能力(ΔCS))との和によって求められる。本例の予備運転では、全ての空気調和機(10)が運転状態となる。このため、顕熱処理能力(CS)は、全ての空気調和機(10)の顕熱処理能力の合計となる。
各空気調和機(10)の顕熱処理能力(CS)は、以下の(4)式で求めることができる。
顕熱処理能力(CS)=空気調和機の風量[m3/min]×(1/60)×空気密度[kg/m3]×定圧比熱[kJ/kg・K]×(吸込空気の温度Th1[℃]-吹出空気の温度Th2[℃])・・・(4)式
ここで、風量は予備運転中の空気調和機(10)の室内ファン(27)の風量(Q)である。吹出空気の温度Th2は、上述したバイパスファクターBFを用いて以下の(5)式により求めることができる。ここで、バイパスファクターBFは、図7のa/bに相当する。
吹出温度Th2=蒸発温度(Te)+バイパスファクターBF×(Th1-Te)・・・(5)式
不足顕熱処理能力(ΔCS)は、以下の(6)式で求めることができる。
不足顕熱処理能力(ΔCS)=室内空間の容積V[m3]×空気密度[kg/m3]×定圧比熱[kJ/kg・K]×(目標温度(RTh)-吸込温度(Th1))×[1/sec]・・・(6)式
ここで、室内空間(5)の容積V[m3]は、空調システム(1)の対象空間に応じて予め設定されるものであってもよい。また、容積Vは、例えば空調システム(1)の定格能力(馬力)や、室内ファン(27)の定格風量などから簡易的に求めてもよい。また、(6)式の例では、残った室内空間(5)の顕熱負荷を1秒で処理するものとして[1/sec」を乗算している。
図5のステップST4では、以上のようにして、室内空間(5)の顕熱負荷(HL-S)が算出される。なお、下記の顕熱負荷(HL-S)の算出において、室内空気の温度変化は考慮しない。判定処理の開始時には、上述した予備運転により、室内空気の温度が目標値に近づいているため、室内空気の温度変化は緩やかになるためである。
〈予備運転の判定処理における潜熱処理機の決定フロー〉
ステップST4において、室内空間(5)の潜熱負荷(HL-L)及び顕熱負荷(HL-S)が算出されると、図8に示すように、潜熱処理機(10-L)の台数、目標蒸発温度、及び風量を決定する処理が行われる。この処理は、実際の潜顕分離運転が開始される直前に行われる。
ステップST11では、複数の空気調和機(10)のうち、どの空気調和機(10)を優先的に潜熱処理機(10-L)とするかの優先順位を決定する処理が行われる。本実施形態では、複数の空気調和機(10)のうち馬力(定格能力)の小さいものを潜熱処理機(10-L)として優先的に選定する。この優先順位の決定についての詳細は後述する。
次いで、ステップST12では、どの空気調和機(10)を、何台、潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)とするか仮決定する。まず、空気調和機(10)の総数Nが偶数である場合、潜熱処理機(10-L)と顕熱処理機(10-S)とを同じ台数(N/2台)とする。空気調和機(10)の総数Nが奇数である場合、潜熱処理機(10-L)の台数を1台多くする。つまり、潜熱処理機(10-L)の台数を(N-1)/2+1台とし、顕熱処理機(10-S)の台数を(N-1)/2台とする。
複数の空気調和機(10)の中から潜熱処理機(10-L)を決定するに際しては、ステップST11で決定した優先順位に従う。よって、例えば4台の空気調和機(10)から2台の潜熱処理機(10-L)を仮決定するに際しては、これらの空気調和機(10)のうち馬力が小さい2台が選ばれる。
次いで、ステップST13では、算出された潜熱負荷(HL-L)を、決定した潜熱処理機(10-L)に分配する。この際、算出された潜熱負荷(HL-L)を、潜熱処理機となる空気調和機(10)の馬力(定格応力)に応じて比例配分する。例えば図6に示すように、潜熱負荷が6kW相当であり、第1の潜熱処理機(10-L)が2馬力であり、第2の潜熱処理機(10-L)が1馬力である場合、潜熱負荷6kWのうちの4kWを第1潜熱処理機(10-L)が処理し、残りの2kWを第2潜熱処理機(10-L)が処理するものとする。
次いで、ステップST14では、仮決定された潜熱処理機(10-L)について、目標蒸発温度(TeS)及び風量(Q)をそれぞれ仮決定する。ここで、分配された潜熱負荷を処理するための能力(潜熱処理能力(CL))は、上述した(1)、(2)式において表されるように、室内ファン(27)の風量(Q)、バイパスファクターBF、吸込空気の絶対湿度(Rz1)、及び蒸発温度(Te)の関数となる。従って、室内ファン(27)の風量(Q)を例えばMタップ又はHタップとし、現在の吸込空気の絶対湿度(Rz1)を用いることで、分配された潜熱負荷を処理するための蒸発温度(Te)を求めることができる。この際、算出した蒸発温度(Te)が、その制御範囲の上限値以上、あるいは下限値以下になってしまう場合、蒸発温度(Te)が制御範囲に収まるように風量(Q)(ファンタップ)を適宜変更して再計算する。
次いで、ステップST15では、仮決定された潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力が算出される。この顕熱処理能力は、仮決定された潜熱処理機(10-L)が2台以上ある場合、これらの顕熱処理能力(CS)の合計となる。
ステップST16では、ステップST15で算出された顕熱処理能力と、ステップST4で算出された室内空間(5)の顕熱負荷(HL-S)との大小比較が行われる。潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力が、顕熱負荷(HL-S)よりも小さい場合、ステップST19へ移行し、顕熱処理機(10-S)の決定フローへ進む(詳細は後述する)。
一方、潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力が顕熱負荷(HL-S)よりも大きい場合、ステップST17へ移行する。ステップST17において、潜熱処理機(10-L)の台数が1台である場合には、ステップST19へ進む。つまり、潜熱処理機(10-L)の決定フローにおいては、少なくとも1台が必ず潜熱処理機(10-L)として決定される。
ステップST17において、潜熱処理機(10-L)が2台以上ある場合、ステップST18へ移行する。この場合、これまで仮決定された潜熱処理機(10-L)の1台が送風機(10-F)に変更される。ステップST18では、複数の空気調和機(10)のうち、ステップST11で決定した優先順位が最も低い(馬力が最も大きい)空気調和機(10)が送風機(10-F)となる。ステップST18において、仮決定された潜熱処理機(10-L)が1台減ると、この状態で、ステップST13~ST16の処理が再び行われる。つまり、潜熱処理機(10-L)を1台減らした状態で、残りの潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)、風量(Q)、顕熱処理能力(CS)の合計が再び求められる。
以上のようにして、最終的にステップST19に移行すると、潜顕分離運転の開始時において、潜熱処理機(10-L)とする空気調和機(10)の台数/種類、潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)、潜熱処理機(10-L)の風量(Q)が決定(確定)される。
〈予備運転の判定処理における顕熱処理機の決定フロー〉
潜熱処理機(10-L)の台数、目標蒸発温度、及び風量が決定された後には、図9に示す顕熱処理機(10-S)の決定フローに移行する。このフローでは、顕熱処理機(10-S)の台数、目標蒸発温度、及び風量を決定する処理が行われる。この処理は、実際の潜顕分離運転が開始される直前に行われる。
ステップST21では、ステップST4で算出された室内空間(5)の顕熱負荷(HL-S)から、ステップST15で求められた潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力を引いた残りの顕熱負荷(HL-S’)が求められる。図6に例示するように、顕熱負荷(HL-S)が8kW相当であり、第1の潜熱処理機(10-L)及び第2の潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力の合計が5kWであったとする。この場合、これらの潜熱処理機(10-L)で処理できない、残りの顕熱負荷(HL-S’)は3kW(=8kW-5kW)となる。
次いで、ステップST22では、残りの顕熱負荷(HL-S)を、潜熱処理機(10-L)及び送風機(10-F)以外の残りの空気調和機(10)(即ち、顕熱処理機(10-S))に分配する。この際、残りの顕熱負荷(HL-S')を、顕熱処理機となる空気調和機(10)の馬力(定格能力)に応じて比例配分する。
次いで、ステップST23では、仮決定された顕熱処理機(10-S)について、目標蒸発温度(TeS)及び風量(Q)をそれぞれ仮決定する。ここで、分配された顕熱負荷を処理するための能力(顕熱処理能力)は、上述した(4)、(5)式において表されるように、室内ファン(27)の風量(Q)、バイパスファクターBF、吸込温度(Th1)、及び蒸発温度(Te)の関数となる。従って、室内ファン(27)の風量(Q)を例えばMタップ又はHタップとし、現在の吸込温度(Th1)を用いることで、分配された顕熱負荷を処理するための蒸発温度(Te)を求めることができる。この際、蒸発温度(Te)が、その制御範囲の上限値以上、あるいは下限値以下になってしまう場合には、蒸発温度(Te)が制御範囲に収まるように風量(Q)を適宜変更して再計算する。
次いで、ステップST24において、全ての顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)が、蒸発温度の制御範囲の上限値以下にならない場合、ステップST25へ移行し、1台の顕熱処理機(10-S)を送風機(10-F)に変更する。次いで、ステップST26において、顕熱処理機(10-S)の台数が0台である場合、ステップST27へ移行し、そうでない場合、ステップST22へ移行する。ステップST26において、仮決定された顕熱処理機(10-S)の台数が1台減ると、この状態で、ステップST22~ST24の処理が再び行われる。つまり、顕熱処理機(10-S)の台数を1台減らした状態で、残りの顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)及び風量(Q)が再び求められる。
以上のようにして、最終的にステップST27へ移行すると、潜顕分離運転の開始時において、顕熱処理機(10-S)とする空気調和機(10)の台数/種類、顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)、顕熱処理機(10-S)の風量(Q)が決定(確定)される。
〈潜顕分離運転の開始時の制御〉
潜顕分離運転が開始されると、複数の空気調和機(10)が、予備運転で決定した内容を反映するように制御される。つまり、各空気調和機(10)は、予備運転で決定された種別(潜熱処理機(10-L)、顕熱処理機(10-S)、及び送風機(10-F)のいずれか)で運転される。潜熱処理機(10-L)は、予備運転で決定された風量(Q)及び目標蒸発温度(TeS)を目標値として制御される。顕熱処理機(10-S)は、予備運転で決定された風量(Q)及び目標蒸発温度(TeS)を目標値として制御される。つまり、潜顕分離運転の開始時には、各空気調和機(10)が、現在の潜熱負荷及び顕熱負荷に見合った能力で運転されるため、潜熱負荷及び顕熱負荷を過不足なく処理できる。
〈潜顕分離運転時の運転パラメータの更新について〉
潜顕分離運転中の潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)は、既設ユニットのローカルコントローラ(41)により、厳密には冷房機(冷房運転を行う空気調和機(10))として制御される。つまり、潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)は、基本的には、上記冷房運転と同じ冷房サイクルを行おうとする。一方、上述したように、主制御部(45)は、ローカルコントローラ(41)の制御パラメータを更新時間ΔT毎に置き換える。具体的には、潜熱処理機(10-L)が空気を露点温度以下で冷却できるように、潜熱処理機(10-L)に対応する目標蒸発温度(TeS)が所定の制御範囲において更新される。顕熱処理機(10-S)が空気を露点温度より高い温度で冷却できるように、顕熱処理機(10-S)に対応する目標蒸発温度(TeS)が所定の制御範囲において更新される。潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)の制御範囲は、顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)の制御範囲よりも小さい。
このように、冷房機となる潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)について、それらの目標蒸発温度(TeS)を主制御部(45)からの信号により強制的に書き換えることで、空調システム(1)に潜顕分離運転の機能を付与することができる。追加ユニットの主制御部(45)は、ローカルコントローラ(41)の演算処理上において、潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)の風量(Q)も更新する。
なお、潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)は、基本的には冷房機と同じように制御されるので、潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)では、上述した冷房運転と同様してサーモオフ/サーモオン制御が行われる。
〈潜顕分離運転中の制御の概要〉
潜顕分離運転が開始された後には、所定の更新間隔ΔT(例えば20秒)置きに、各空気調和機(10)の風量(Q)、目標蒸発温度(TeS)、台数を変更する制御を行う。このような制御は、潜熱処理機(10-L)の風量制御、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度制御、顕熱処理機(10-S)の風量制御、顕熱処理機(10-S)の蒸発温度制御、及び台数変更制御に大別できる。
〈潜熱処理機の風量制御〉
潜顕分離運転中の潜熱処理機(10-L)では、まず図10に示す風量制御が優先して行われる。風量制御では、潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力を維持しつつ、空気調和機(10)の室内空気の風量(Q)及び目標蒸発温度(TeS)を変更する制御が行われる。
具体的には、ステップST31において、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)が、所定値(例えば目標温度(RTh))よりも低く、且つ潜熱処理機(10-L)の室内ファン(27)のファンタップがM又はHタップである場合、ステップST32~ST35に移行する。つまり、ステップST31の条件が成立する場合、吸込温度(Th1)がサーモオフ温度(Thoff)以下に至って潜熱処理機(10-L)がサーモオフしてしまう可能性がある。そこで、ステップST31の条件が成立する場合、ステップST32~ST35へ移行し、潜熱処理機(10-L)の風量を減少させる制御が行われる。
ステップST32では、対象となる潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力(CL)が算出される。この潜熱処理能力(CL)は、上記(1)及び(2)式によって求められる。次いで、ステップST33では、現在の潜熱処理機(10-L)の風量(Q)を所定風量(Q’)まで減少させても、算出した潜熱処理能力(CL)を維持できる蒸発温度(目標蒸発温度(TeS))が算出される。具体的に、この目標蒸発温度(TeS)は、上記(1)及び(2)式において、潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力(CL)、吸込温度(Th1)、吸込湿度(Rh1)、変更後の風量(Q')、変更後の風量(Q')に応じたバイパスファクターBFを代入することで算出される。ここで算出される目標蒸発温度(TeS)は、現在の目標蒸発温度(TeS)よりも低くなる。
次いで、ステップST34では、潜熱処理機(10-L)の風量を風量(Q')まで減少させる。具体的には、室内ファン(27)のファンタップを1タップ減少させる。次いで、ステップST35では、潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)を、ステップST33で算出した値に変更する。つまり、ステップST35では、潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)を低下させる。
以上のようにして潜熱処理機(10-L)の風量を減少させ且つ目標蒸発温度(TeS)を低下させると、図11に示すように、潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力(CL)を維持しつつ、この潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力(CS)を抑えることができる。潜熱処理機(10-L)の風量を減少させると、室内熱交換器(25)をバイパスする空気の割合が減少し、空気と室内熱交換器(25)の接触時間が長くなる。このため、室内熱交換器(25)の表面で結露する水分量が多くなり、潜熱処理機(10-L)のSHF(顕熱比)が低下する。従って、潜熱処理機(10-L)がサーモオフ状態に至ることを回避しながら、潜熱負荷を十分に処理できる。
ステップST31の条件が成立しない場合、ステップST36に移行する。ステップST36において、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)が、所定値(目標温度(RTh)にΔt1(例えば1℃)を加えた値)よりも高く、且つ潜熱処理機(10-L)のファンタップがLタップ以下であり、且つ目標蒸発温度(TeS)が制御範囲の下限値以下である場合、ステップST37~ST40へ移行する。つまり、ステップST36の条件が成立する場合、室内の温度が高すぎて快適性が損なわれてしまう可能性がある。そこで、この条件が成立する場合、ステップST37~ST40へ移行し、潜熱処理機(10-L)の風量を増大させる制御が行われる。
ステップST37では、対象となる潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力(CL)が、上記(1)及び(2)式によって求められる。次いで、ステップST38では、現在の潜熱処理機(10-L)の風量(Q)を所定風量(Q')まで増大させても、算出した潜熱処理能力(CL)を維持できる蒸発温度(目標蒸発温度(TeS))が算出される。具体的に、目標蒸発温度(TeS)は、上記(1)及び(2)式において、潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力(CL)、吸込温度(Th1)、吸込湿度(Rh1)、変更後の風量(Q')、変更後の風量(Q')に応じたバイパスファクターBFを代入することで算出される。ここで算出される目標蒸発温度(TeS)は、現在の目標蒸発温度(TeS)よりも高くなる。
次いで、ステップST39では、潜熱処理機(10-L)の風量(Q)を風量(Q')まで増大させる。具体的には、室内ファン(27)のファンタップを1タップ増大させる。次いで、ステップST40では、潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)を、ステップST38で算出した値に変更する。つまり、ステップST38では、潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)を上昇させる。
以上のようにして潜熱処理機(10-L)の風量(Q)を増大させ且つ目標蒸発温度(TeS)を上昇させると、図12に示すように、潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力(CL)を維持しつつ、顕熱処理能力(CS)を増大できる。潜熱処理機(10-L)の風量(Q)を増大させると、潜熱処理機(10-L)のSHF(顕熱比)が増大する。このため、室内の温度を速やかに目標温度(RTh)に近づけることができるとともに、除湿を継続して室内の快適性を向上できる。また、潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)が高くなることで、空気調和機(10)(厳密には、圧縮機(21))の電力消費量を抑えることができる。
このように、潜熱処理機(10-L)の風量制御では、潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力が維持されるため、他の空気調和機(10)で処理すべき潜熱負荷に影響がない。このため、潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力の変化に起因して他の空気調和機(10)がサーモオフしたり、他の空気調和機(10)の種別が切り換わったりすることを抑制できる。
〈潜熱処理機の蒸発温度制御〉
潜熱処理機(10-L)の風量制御が行われた後には、図13に示す蒸発温度制御が行われる。この蒸発温度制御では、基本的には、潜熱処理機(10-L)の吸込空気の絶対湿度(吸込絶対湿度(Rz1)が目標値(目標絶対湿度(Rzt))に近づくように、目標蒸発温度(TeS)が制御される。ここで、吸込絶対湿度(Rz1)は、吸込温度(Th1)と吸込湿度(Rh1)とから求められる。目標絶対湿度(Rzt)は、目標吸込温度(Th1)と目標吸込湿度(Rh1)とから求められる。
図13は、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度制御の一例である。ステップST41において、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)が収束していないことを示す条件が成立する場合には、ステップST45に移行し、目標蒸発温度(TeS)が維持される。ステップST42において、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)が、所定値(目標温度(RTh)から所定温度Δt2(例えば0.5℃)を引いた値)より低い場合、ステップST46へ移行する。つまり、吸込温度(Th1)がサーモオフ温度(Thoff)に近い条件が成立する場合、ステップST46へ移行し、目標蒸発温度(TeS)を増大させる。ステップST43において、潜熱処理機(10-L)の吸込絶対湿度(Rz1)が目標値に収束している場合には、目標蒸発温度(TeS)が維持される。ステップST41~ST43のいずれの条件も成立しない場合、ステップST44に移行し、吸込絶対湿度(Rz1)が目標値に近づくように目標蒸発温度(TeS)が調整される。
〈顕熱処理機の風量制御〉
潜顕分離運転中の顕熱処理機(10-S)では、まず図14に示す風量制御が優先して行われる。風量制御では、顕熱処理機(10-S)の顕熱処理能力を維持しつつ、空気調和機(10)の室内空気の風量(Q)及び目標蒸発温度(TeS)を変更する制御が行われる。
具体的には、ステップST51において、顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)が、所定値(例えば目標温度(RTh)よりも低く、且つ顕熱処理機(10-S)のファンタップがHタップである場合、ステップST52~ST55に移行する。つまり、ステップST51の条件が成立する場合、吸込温度(Th1)がサーモオフ温度(Thoff)以下に至って顕熱処理機(10-S)がサーモオフしてしまう可能性がある。そこで、この条件が成立する場合、ステップST52~ST55へ移行し、顕熱処理機(10-S)の風量を減少させる制御が行われる。
具体的には、ステップST52では、対象となる顕熱処理機(10-S)の顕熱処理能力(CS)が算出される。この顕熱処理能力(CS)は、上記(4)及び(5)式によって求められる。次いで、ステップST53では、現在の顕熱処理機(10-S)の風量を所定風量(Q')まで減少させても、算出した顕熱処理能力(CS)を維持できる蒸発温度(目標蒸発温度(TeS))が算出される。具体的に、目標蒸発温度(TeS)は、上記(4)及び(5)式において、顕熱処理機(10-S)の顕熱処理能力(CS)、吸込温度(Th1)、吸込湿度(Rh1)、変更後の風量(Q')、変更後の風量(Q')に応じたバイパスファクターBFを代入することで算出される。ここで算出される目標蒸発温度(TeS)は、現在の目標蒸発温度(TeS)よりも低くなる。
次いで、ステップST54では、顕熱処理機(10-S)の風量(Q)を風量(Q')まで減少させる。具体的には、室内ファン(27)のファンタップを1タップ減少させる。次いで、ステップST55では、顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)を、ステップST53で算出した値に変更する。つまり、ステップST55では、顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)を低下させる。
ここで、単に顕熱処理機(10-S)の風量を減少させ、且つ目標蒸発温度(TeS)を維持した場合、風量の減少に伴い顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)が急激に上昇してしまう可能性がある。この場合、詳細は後述する蒸発温度制御により、目標蒸発温度(TeS)が急激に低下するように制御される可能性がある。この場合、いわゆるアンダーシュートにより、吸込温度(Th1)がサーモオフ温度(Thoff)に至ってしまう可能性がある。これに対し、上記のように顕熱処理機(10-S)の風量を減少させ且つ目標蒸発温度(TeS)を低下させると、顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)が急激に上昇してしまうことを抑制できる。よって、上記のようなアンダーシュートにより、顕熱処理機(10-S)がサーモオフ状態に至ってしまうことを回避できる。
この制御により、目標蒸発温度(TeS)を低下させると、吸込温度(Th1)が低くなり易い。また、実際の蒸発温度(Te)と、目標蒸発温度(TeS)の制御範囲の上限値との間に十分な制御代が確保される。従って、その後の蒸発温度制御では、目標蒸発温度(TeS)が緩やかに上昇していく。
ステップST51の条件が成立しない場合、ステップST56に移行する。ステップST56において、顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)が、所定値(目標温度(RTh)に所定値Δt3(例えば1℃)を加えた値)よりも高く、且つ顕熱処理機(10-S)のファンタップがMタップ以下であり、且つ目標蒸発温度(TeS)が制御範囲の下限値以下である場合、ステップST57~ST60へ移行する。つまり、ステップST56の条件が成立する場合、室内の温度が高すぎて快適性が損なわれてしまう可能性がある。そこで、この条件が成立する場合、ステップST57~ST60へ移行し、顕熱処理機(10-S)の風量を増大させる制御が行われる。
具体的には、ステップST57では、対象となる顕熱処理機(10-S)の顕熱処理能力(CS)が、上記(4)及び(5)式によって求められる。次いで、ステップST58では、上記(4)及び(5)式に基づき、現在の顕熱処理機(10-S)の風量(Q)を所定風量(Q')まで増大させても、算出した顕熱処理能力(CS)を維持できる蒸発温度(Te)(目標蒸発温度(TeS))が算出される。具体的に、目標蒸発温度(TeS)は、上記(4)及び(5)式において、顕熱処理機(10-S)の顕熱処理能力(CS)、吸込温度(Th1)、吸込湿度(Rh1)、変更後の風量(Q')、変更後の風量(Q')に応じたバイパスファクターBFを代入することで算出される。ここで算出される目標蒸発温度(TeS)は、現在の目標蒸発温度(TeS)よりも高くなる。
次いで、ステップST59では、顕熱処理機(10-S)の風量(Q)を風量(Q')まで増大させる。具体的には、室内ファン(27)のファンタップを1タップ増大させる。次いで、ステップST60では、顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)を、ステップST58で算出した値に変更する。つまり、ステップST60では、顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)を上昇させる。
以上のようにして顕熱処理機(10-S)の風量を増大させ且つ目標蒸発温度(TeS)を上昇させると、顕熱処理機(10-S)の顕熱処理能力(CS)を維持しつつ、目標蒸発温度(TeS)を上昇させることができる。
ここで、単純に顕熱処理機(10-S)の風量を増大させ、且つ目標蒸発温度(TeS)を維持した場合、風量の増大に伴い顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)が大きく低下し、吸込温度(Th1)がサーモオフ温度(Thoff)に至ってしまう可能性がある。これに対し、上記のように顕熱処理機(10-S)の風量を増大させ且つ目標蒸発温度(TeS)を増大させると、顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)が大きく低下してしまうことを抑制できる。これにより、顕熱処理機(10-S)がサーモオフ状態に至ってしまうことを回避できる。また、顕熱処理機(10-S)の目標蒸発温度(TeS)が高くなることで、空気調和機(10)の電力消費量を抑えることができる。
この制御により、目標蒸発温度(TeS)を上昇させると、吸込温度(Th1)が高くなり易い。また、実際の蒸発温度(Te)と、目標蒸発温度(TeS)の制御範囲の下限値との間に十分な制御代が確保される。従って、その後の蒸発温度制御では、目標蒸発温度(TeS)が緩やかに低下していく。
以上のように、顕熱処理機(10-S)の風量制御では、顕熱処理機(10-S)の顕熱処理能力(CS)が維持されるため、他の空気調和機(10)で処理すべき顕熱負荷に影響がない。このため、顕熱処理機(10-S)の顕熱処理能力(CS)の変化に起因して他の空気調和機(10)がサーモオフしたり、他の空気調和機(10)の種別が切り換わったりすることを抑制できる。
〈顕熱処理機の蒸発温度制御〉
顕熱処理機(10-S)の風量制御が行われた後には、図15に示す顕熱処理機(10-S)の蒸発温度制御が行われる。この蒸発温度制御では、基本的には、顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)が目標温度(RTh)に近づくように、目標蒸発温度(TeS)が制御される。
図15は、顕熱処理機(10-S)の蒸発温度制御の一例である。ステップST61において、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)が収束していない条件、あるいは吸込温度(Th1)が収束している条件が成立する場合には、ステップST63に移行し、目標蒸発温度(TeS)が維持される。ステップST61の条件が成立しない場合、ステップST62に移行し、吸込温度(Th1)が目標温度(RTh)に近づくように、目標蒸発温度(TeS)が調整される。
〈台数変更制御〉
潜熱処理機(10-L)における風量制御及び蒸発温度制御と、顕熱処理機(10-S)における風量制御及び蒸発温度制御とが終了した後には、各空気調和機(10)の種別・台数を変更するための台数変更制御が行われる。
つまり、潜顕分離運転では、潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)の蒸発温度や風量の制御が優先して行われ、これらの制御を行っても状況が改善されない場合に、台数変更制御が行われる。
図16に示すように、台数変更制御では、顕熱処理機(10-S)を潜熱処理機(10-L)に変更する制御(ステップST82)、顕熱処理機(10-S)を送風機(10-F)に変更する制御(ステップST83)、送風機(10-F)を潜熱処理機(10-L)に変更する制御(ステップST84)、潜熱処理機(10-L)を顕熱処理機(10-S)に変更する制御(ステップST85)、送風機(10-F)を顕熱処理機(10-S)に変更する制御(ステップST86)が行われる。
台数変更制御では、潜熱処理機(10-L)を送風機(10-F)に変更する制御は行われない。潜熱処理機(10-L)の室内熱交換器(25)の表面には、結露した水分が付着し易い。このため、潜熱処理機(10-L)を送風機(10-F)に変更すると、送風機(10-F)の室内熱交換器(25)の表面に付着していた水分が蒸発し、室内空間(5)へ放出されてしまうおそれがあるからである。
図16に示すように、各空気調和機(10)の台数の変更は1台ずつ行われ、2台以上の空気調和機(10)の種別を同時に変更することはない。これにより、室内の温湿度が急激に変化することを抑制できる。
複数の顕熱処理機(10-S)のいずれか1台を潜熱処理機(10-L)に変更する場合や、複数の送風機(10-F)を潜熱処理機(10-L)に変更する場合には、上述した優先順位(図8のステップST11)に従う。つまり、本実施形態では、複数の空気調和機(10)のうち馬力(定格能力)の小さいものを潜熱処理機(10-L)として優先的に選定する。この優先順位の決定についての詳細は後述する。
図16に示すステップST72の判定は、室内の湿度が所定値より高いことを示す条件a1、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)が制御範囲の所定値(下限値)以下であることを示す条件a2、吸込温度(Th1)が所定値より低い(サーモオフ温度(Thoff)に近い)ことを示す条件a3、顕熱処理機(10-S)が1台以上あることを示す条件a4に基づいて行われる。
より厳密には、条件a1は、潜熱処理機(10-L)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRz(Rh1-Rh)が所定値より大きいことである。条件a2は、潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)が所定値(下限値)以下であることである。条件a3は、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)と目標温度(RTh)との差ΔTh1(Th1-RTh)が所定値Δt3より小さいことである。
ここで、条件a1のΔRzは、運転状態の空気調和機(10)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差であればよく、必ずしも潜熱処理機(10-L)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差でなくてもよい。具体的には、例えば顕熱処理機(10-S)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRzを用いてもよいし、送風機(10-F)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRzを用いてもよい。潜熱処理機(10-L)が2台以上ある場合、これらの潜熱処理機(10-L)のΔRzのうち、最も大きいもの、あるいは特定のものを条件a1の判定に用いることができる。運転状態の空気調和機(10)が2台以上である場合、これらの空気調和機(10)のΔRzのうち最も大きいもの、あるいは特定のものを条件a1の判定に用いてもよい。
条件a2の所定値は、必ずしも蒸発温度(Te)の制御範囲の下限値でなくてもよい。
条件a3のΔt3は例えば-0.5℃に設定される。Δt3は、0より小さく、且つサーモオフ温度(Thoff)と目標温度(RTh)との差(Thoff-RTh=-1.0℃)よりも大きい値である。
本例では、条件a1が成立し、且つ条件a2とa3の少なくとも一方が成立し、且つ条件a4が成立する場合に、ステップST82に移行し、1台の顕熱処理機(10-S)が潜熱処理機(10-L)に変更される。
ステップST72において、条件a1及びa2が少なくとも成立するのは、室内の潜熱負荷が高いが、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)をこれ以上下げることができない状況である。従って、このような状況下においては、1台の顕熱処理機(10-S)を潜熱処理機(10-L)に切り換える。これにより、空調システム(1)全体としての潜熱処理能力を増大でき、吸込絶対湿度(Rz1)を目標絶対湿度(Rzt)に速やかに収束できる。
ステップST72において、例えば上記a1及びa3が少なくとも成立するのは、室内の潜熱負荷が高いが、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)を下げ過ぎると、潜熱処理機(10-L)がサーモオフするリスクがある状況といえる。従って、このような状況下において、1台の顕熱処理機(10-S)を潜熱処理機(10-L)に切り換える。これにより、潜熱処理機(10-L)がサーモオフするのを回避しつつ、空調システム(1)全体としての潜熱処理能力を増大できる。
なお、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)がサーモオフ温度(Thoff)以下になる場合にも条件a3が成立する。この場合、潜熱処理機(10-L)はサーモオフしてしまうが、この場合にも、例えば条件a1及びa4が成立すると、ステップST82に移行し、顕熱処理機(10-S)が潜熱処理機(10-L)に変更される。
ステップST73の判定は、顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)が所定値より低い(サーモオフ温度(Thoff)に近い)ことを示す条件b1に基づいて行われる。
より厳密には、条件b1は、顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)と目標温度(RTh)との差ΔTh1(Th1-RTh)が所定値Δt4より小さいことである。
条件b1のΔt4は例えば-0.5℃に設定される。Δt4は、0より小さく、且つサーモオフ温度(Thoff)と目標温度(RTh)との差(Thoff-RTh=-1.0℃)よりも大きい値である。
本例では、条件b1が成立する場合に、ステップST83に移行し、1台の顕熱処理機(10-S)が送風機(10-F)に変更される。
ステップST73において、条件b1が成立するのは、顕熱処理機(10-S)がサーモオフするリスクがある状況である。従って、このような状況下においては、1台の顕熱処理機(10-S)を送風機(10-F)に切り換える。送風機(10-F)の風量(Q)は、サーモオフ状態の冷房機の風量よりも大きい。このため、室内空間(5)の空気を十分に攪拌でき、室内空間(5)の温湿度のムラを抑制できる。
なお、顕熱処理機(10-S)の吸込温度(Th1)がサーモオフ温度(Thoff)以下になる場合にも条件b1が成立する。この場合には、顕熱処理機(10-S)は、サーモオフしてしまうが、この場合にもステップT83に移行し、送風機(10-F)に変更される。
ステップST73において、顕熱処理機(10-S)の台数が1台以上であるという条件b2の判定を加えてもよい。
ステップST74の判定は、室内の湿度が所定値より高いことを示す条件c1、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)が制御範囲の所定値(下限値)以下であることを示す条件c2、及び送風機(10-F)の吸込温度(Th1)が所定値より高いことを示す条件c3に基づいて行われる。
より厳密には、条件c1は、潜熱処理機(10-L)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRz(Rh1-Rh)が所定値より大きいことである。条件c2は、潜熱処理機(10-L)の目標蒸発温度(TeS)が所定値(下限値)以下であることである。条件c3は、送風機(10-F)の吸込温度(Th1)と目標温度(RTh)との差ΔTh1(Th1-RTh)が所定値Δt5より大きいことである。
ここで、条件c1のΔRzは、運転状態の空気調和機(10)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差であればよく、必ずしも潜熱処理機(10-L)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差でなくてもよい。具体的には、例えば顕熱処理機(10-S)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRzを用いてもよいし、送風機(10-F)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRzを用いてもよい。潜熱処理機(10-L)が2台以上ある場合、これらの潜熱処理機(10-L)のΔRzのうち、最も大きいもの、あるいは特定のものを条件c1の判定に用いることができる。運転状態の空気調和機(10)が2台以上である場合、これらの空気調和機(10)のΔRzのうち最も大きいもの、あるいは特定のものを条件c1の判定に用いることができる。
条件c2の所定値は、必ずしも蒸発温度(Te)の制御範囲の下限値でなくてもよい。
条件c3のΔt5は例えば-0.5℃に設定される。Δt5は、0より小さく、且つサーモオフ温度(Thoff)と目標温度(RTh)との差(Thoff-RTh=-1.0℃)よりも大きい値である。
本例では、条件c1、条件c2、及び条件c3の全てが成立する場合に、ステップST84に移行し、1台の送風機(10-F)が潜熱処理機(10-L)に変更される。
ステップST74において、条件c1、c2、c3の全てが成立するのは、室内の潜熱負荷が高いが、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)をこれ以上低下させることができず、且つ送風機(10-F)の吸込温度(Th1)が高い状況である。従って、このような状況下においては、1台の送風機(10-F)を潜熱処理機(10-L)に変更する。これにより、空調システム(1)全体の潜熱処理能力を増大でき、吸込絶対湿度(Rz1)を目標絶対湿度(Rzt)に速やかに収束できる。
ステップST74において、送風機(10-F)の台数が1台以上であるという条件c4の判定を加えてもよい。
ステップST75の判定は、室内の湿度が所定値より低いことを示す条件d1、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)が所定値よりも高いことを示す条件d2、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)が制御範囲の所定値(上限値)以上であることを示す条件d3、及び潜熱処理機(10-L)の台数が2台以上あることを示す条件d4に基づいて行われる。
より厳密には、条件d1は、潜熱処理機(10-L)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRz(Rh1-Rh)が所定値より小さいことである。条件d2は、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)と目標温度(RTh)との差ΔTh1(Th1-RTh)が所定値Δt6より大きいことである。条件d3は、目標蒸発温度(TeS)が所定値(上限値)以上であることである。
条件d1のΔRzは、運転状態の空気調和機(10)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差であればよく、必ずしも潜熱処理機(10-L)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差でなくてもよい。具体的には、例えば顕熱処理機(10-S)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRzを用いてもよいし、送風機(10-F)の吸込湿度(Rh1)と目標湿度(Rh)との差ΔRzを用いてもよい。潜熱処理機(10-L)が2台以上ある場合、これらの潜熱処理機(10-L)のΔRzのうち、最も大きいもの、あるいは特定のものを条件d1の判定に用いることができる。運転状態の空気調和機(10)が2台以上である場合、これらの空気調和機(10)のΔRzのうち最も大きいもの、あるいは特定のものを条件d1の判定に用いることができる。
条件d2のΔt6は例えば-0.5℃に設定される。Δt6は、0より小さく、且つサーモオフ温度(Thoff)と目標温度(RTh)との差W(Thoff-RTh=-1.0℃)よりも大きい値である。
条件d3の所定値は、必ずしも蒸発温度(Te)の制御範囲の上限値でなくてもよい。
本例では、条件d1、条件d2、条件d3、及び条件d4の全てが成立する場合に、ステップST85に移行し、1台の潜熱処理機(10-L)が顕熱処理機(10-S)に変更される。
ステップST75において、条件d1、d2、d3が少なくとも成立するのは、室内の潜熱負荷が低く、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)がやや高く、潜熱処理機(10-L)の蒸発温度(Te)をこれ以上上昇させることができない状況である。従って、このような状況下においては、1台の潜熱処理機(10-L)を顕熱処理機(10-S)に変更する。これにより、空調システム(1)全体のSHFが増大し、顕熱負荷を優先的に処理できる。
ステップST76の判定は、送風機(10-F)の吸込温度(Th1)が所定値より高いことを示す条件e1に基づいて行われる。
より厳密には、条件e1は、送風機(10-F)の吸込温度(Th1)と目標温度(RTh)との差ΔTh1(Th1-RTh)が所定値Δt7より大きいことである。
条件e1のΔt7は、例えば+0.5℃に設定される。Δt7は、0より大きい値である。本例では、条件e1が成立する場合に、ステップST86に移行し、1台の送風機(10-F)が顕熱処理機(10-S)に変更される。
ステップST76において、条件e1が成立するのは、送風機(10-F)の吸込温度(Th1)が高い状況である。従って、このような状況下においては、1台の送風機(10-F)を顕熱処理機(10-S)に変更する。これにより、空調システム(1)全体の顕熱処理能力を増大できる。
ステップST76において、送風機(10-F)の台数が1台以上であるという条件e2の判定を加えてもよい。
台数変更制御では、ステップST81~86により、いずれかの空気調和機(10)の台数が変更された後には、所定時間Cが経過するまで次の台数(種別)の変更が禁止される(ステップST71)。この所定時間Cは、上述した更新間隔ΔT×n(nは更新回数、例えばn≧2)に設定される。つまり、空気調和機(10)の台数が変更された後、制御パラメータを更新するための通信・制御の回数がn回に満たない場合、ステップST81に移行する。この場合、各空気調和機(10)の台数の変更が禁止される。一方、空気調和機(10)の台数が変更された後、制御パラメータを更新するための通信・制御の回数がn回に達すると、ステップST72~76へ移行する。この場合、各空気調和機(10)の台数の変更が再び許容される。このように、空気調和機(10)の台数・種別の変更を制限することで、室内の温湿度が急激に変化することを抑制できる。
〈潜熱処理機の優先順位の決定〉
上述した予備運転の判定処理や台数変更制御では、決定された優先順位に即して潜熱処理機(10-L)が選定される。この優先順位の決定方法(選定処理)について、図17を参照しながら詳細に説明する。
選定処理では、複数の空気調和機(10)のうち室内空気の風量を示す指標が小さい空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)に選定する。本例では、室内空気の風量を示す指標として、空気調和機(10)の馬力(定格能力)が用いられる。一般に、室内ファン(27)の風量と空気調和機(10)の馬力とは相関関係があり、風量が大きくなると馬力も大きくなる。このため、空気調和機(10)の馬力は、室内空気の風量を示す指標となる。室内空気の風量を示す指標として、室内ファン(27)の定格風量、最小風量、最大風量などを用いてもよい。
図17に示す例の空調システム(1)では、NO.1~NO.5までの5台の空気調和機(10)がある。NO.1の空気調和機(10)の馬力は2.0であり、NO.2及びNO.3の空気調和機(10)の馬力が2.5であり、NO4及びNO.5の馬力が3.0である。本例の選定処理では、これらの空気調和機(10)のうち、最も馬力(風量を示す指標)が小さいNO.1の空気調和機(10)の優先順位が最も高くなる(1位となる)。
図17の例において、NO.1の空気調和機(10)の次に馬力が高いのは、NO.2及びNO.3の空気調和機(10)である。NO.2及びNO.3の空気調和機(10)の馬力は、2.5であり、互いに等しい。優先順位の選定処理において、少なくとも2台の空気調和機(10)の馬力(風量を示す指標)が等しい場合、これらの空気調和機(10)のうち、吸込空気の温度(吸込温度(Th1))が高い空気調和機(10)を優先的に選定する。本例では、NO.2の空気調和機(10)の吸込温度(Th1)が28℃であり、NO.3の空気調和機(10)の吸込温度(Th1)が27.5℃である。従って、この例では、吸込温度が高いNO.2の空気調和機(10)の優先順位が高くなり、2位となる。NO.3の空気調和機(10)の優先順位は3位となる。
本例では、残りのNO.4及びNO.5の空気調和機(10)の馬力(風量を示す指標)が互いに等しく、且つこれらの吸込温度(Th1)も互いに等しい。この場合、例えば予め設定された空気調和機(10)の識別番号などに基づいてこれらの優先順位が決定される。
以上のように、本実施形態の選定処理では、風量を示す指標が小さいものを優先して潜熱処理機(10-L)とする。風量が小さい潜熱処理機(10-L)は、室内熱交換器(25)をバイパスする流量が小さくなり、且つ室内空気と室内熱交換器(25)の接触時間も長くなる。このため、室内熱交換器(25)の表面で結露する水分量が多くなり、潜熱処理機(10-L)のSHF(顕熱比)が小さくなる。従って、風量を示す指標が小さいものを優先して潜熱処理機(10-L)とすることで、空調システム(1)の潜熱処理能力を十分に発揮できる。
本例では、複数の空気調和機(10)の馬力が等しい場合に、吸込温度(Th1)が高いものを優先して潜熱処理機(10-L)とする。吸込温度(Th1)が比較的低い空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)とすると、潜熱処理機(10-L)の吸込温度(Th1)が過剰に低くなり、サーモオフ温度(Thoff)を下回る可能性がある。これに対し、吸込温度(Th1)が高い空気調和機(10)を優先的に潜熱処理機(10-L)とすることで、潜熱処理機(10-L)のサーモオフを抑制できる。
〈潜熱処理機の優先順位の決定の変形例〉
潜熱処理機(10-L)の優先順位の決定については、図18の変形例に示すように、吸込温度(Th1)に基づく選定を、室内空気の風量に基づく選定よりも優先して行ってもよい。つまり、この変形例では、まず、複数の空気調和機(10)のうち吸込温度(Th1)が高い空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)として優先的に選定する。これにより、潜熱処理機(10-L)のサーモオフを優先して抑制できる。
少なくとも2つ以上の空気調和機(10)の吸込温度(Th1)が等しい場合には、これらの空気調和機(10)の中で馬力(風量を示す指標)が小さい空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)として選定する。これにより、吸込温度(Th1)が等しい複数の空気調和機(10)の中から、潜熱処理能力の高い潜熱処理機(10-L)を選定できる。
-実施形態の効果-
上記実施形態では、制御装置(40)が、図5のステップST4において、室内空間(5)の潜熱負荷及び顕熱負荷を求めるとともに、ステップST5において、潜熱負荷及び該顕熱負荷に基づいて、前記複数の空気調和機(10)の中から潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)とする空気調和機(10)を決定する判定処理を行う。
これにより、潜顕分離運転の開始時には、室内空間(5)の潜熱負荷及び顕熱負荷を処理できるように、空調システム(1)全体の潜熱処理能力、顕熱処理能力を調整できる。従って、潜熱処理能力や顕熱処理能力が不足することを抑制でき、室内空間(5)の快適性を確保できる。潜熱処理能力や顕熱処理能力が過剰となることを抑制でき、室内空間(5)の快適性が損なわれたり、空気調和機(10)のサーモオフ/サーモオンの頻度が多くなったりすることを抑制できる。
上記実施形態の判定処理では、室内空間(5)の潜熱負荷を処理するための少なくとも1台の潜熱処理機(10-L)を決定する第1処理(例えば図8に示す処理)と、室内空間(5)の顕熱負荷から、第1処理で決定した潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力を引き、残りの顕熱負荷を求める第2処理(例えば図9のステップST21)と、残りの顕熱負荷を処理するための顕熱処理機(10-S)を決定する第3処理(例えば図9のステップST22~ST26)とが行われる。
これにより、潜顕分離運転を行うための潜熱処理機(10-L)を確実に1台以上選定できるとともに、この潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力も考慮しながら、顕熱処理機(10-S)の台数を決定できる。従って、潜顕分離運転の開始時には、潜熱負荷と顕熱負荷とを過不足なく処理できる。
なお、第2処理は、例えば室内空間(5)の顕熱負荷と、室内空間(5)の潜熱負荷との合計(全負荷)を求め、この全負荷から、第1処理で決定した潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力と、該潜熱処理機(10-L)の潜熱処理能力との合計を引き、残りの顕熱負荷を求めてもよい。
上記実施形態の判定処理では、全ての空気調和機(10)の中から潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)として決定されなかった空気調和機(10)を送風機(10-F)として決定する。
これにより、潜顕分離運転の開始時には、余った空気調和機(10)により、室内空間(5)の室内空気を積極的に循環させることができる。この結果、室内空間(5)の温度や湿度のムラを抑制できる。特に、潜顕分離運転において、潜熱処理機(10-L)と顕熱処理機(10-S)とが同時に運転される場合、潜熱処理機(10-L)の吹出空気の温湿度と、顕熱処理機(10-S)の温湿度に差が生じる。このため、潜熱処理機(10-L)や顕熱処理機(10-S)の吸込空気の温度や湿度が、このような温湿度差に起因して不安定になると、潜熱処理機(10-L)や顕熱処理機(10-S)がサーモオフし易くなる可能性がある。これに対し、潜顕分離運転では、余った空気調和機(10)をサーモオフさせずに送風機(10-F)とし、サーモオフ状態の空気調和機(10)よりも大きな風量で運転するため、室内空間(5)の室内空気の温度や湿度のムラを効果的に抑制できる。
上記実施形態の判定処理では、第1処理(例えば図8に示す処理)において、複数の空気調和機(10)の中で室内空気の風量を示す指標(具体的には、馬力)が小さい空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)として優先的に選定する。具体的には、図17の例では、馬力が小さい空気調和機(10)を最も優先して潜熱処理機(10-L)とする。図18の例では、吸込空気の温度が等しい複数の空気調和機(10)の中において、馬力が小さい空気調和機(10)を優先して潜熱処理機(10-L)とする。
風量を示す指標が小さい空気調和機(10)は、SHFが高く、顕熱処理能力と比して潜熱処理能力が高い。仮に潜熱処理能力が低い空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)とすると、その目標蒸発温度(TeS)が過剰に低くなり、目標蒸発温度(TeS)が下限値に到達したり、サーモオフしたりする可能性がある。これに対し、潜熱処理能力が高い空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)として選ぶことで、目標蒸発温度(TeS)が過剰に低くなることを抑制でき、このような不具合を回避できる。
上記実施形態の判定処理では、第1処理(例えば図8に示す処理)において、複数の空気調和機(10)の中で吸込空気の温度が高い空気調和機(10)を優先的に選定する。具体的には、図17の例では、風量を示す指標が等しい空気調和機(10)の中において、吸込温度(Th1)が高い空気調和機(10)を優先して潜熱処理機(10-L)とする。図18の例では、吸込温度(Th1)が高い空気調和機(10)を最優先して潜熱処理機(10-L)とする。
吸込温度(Th1)が高い空気調和機(10)は、吸込温度(Th1)が低い空気調和機(10)と比べてサーモオフになる可能性が低い。このため、吸込温度(Th1)が高い空気調和機(10)を潜熱処理機(10-L)とすることで、その後、この潜熱処理機(10-L)がサーモオフしてしまうことを抑制できる。
〈判定処理の変形例〉
本実施形態では、潜顕分離運転の開始時における、潜熱処理機(10-L)、顕熱処理機(10-S)、及び送風機(10-F)の台数を決定するために、本開示に係る判定処理を行うようにしている。しかしながら、この判定処理を、潜顕分離運転中に適宜行うようにしてもよい。上述した台数変更制御に替えて、本開示に係る判定処理を行い、潜熱処理機(10-L)、顕熱処理機(10-S)、及び送風機(10-F)の台数を変更してもよい。
《その他の実施形態》
上述した実施形態(その他の変形例等も含む)においては、以下のような構成としてもよい。
空気調和機(10)は、ペア式でなくてもよい。例えば1つの室外ユニット(11)に、2つ以上の室内ユニット(12)が接続される、いわゆるマルチ式であってもよい。
上記実施形態では、既設ユニットに追加ユニットが接続されることで、制御装置(40)が構成されているが、追加ユニットなしに制御装置(40)を構成するようにしてもよい。例えばローカルコントローラ(41)に主制御部(45)を設けることで、インターネット(I)などの通信回線を介さずに、制御装置(40)を構成することもできる。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態や変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数量や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本発明は、空調システムについて有用である。
1 空調システム
5 室内空間
10 空気調和機
10-L 潜熱処理機
10-S 顕熱処理機
10-F 送風機
40 制御装置

Claims (5)

  1. 各々が個別に冷凍サイクルを行うとともに互いに同一の室内空間(5)を対象とする複数の空気調和機(10)と、
    前記複数の空気調和機(10)の少なくとも1台が潜熱処理機(10-L)となり、少なくとも1台が顕熱処理機(10-S)となる状態を含む運転を実行させる制御装置(40)とを備え、
    前記制御装置(40)は、
    前記室内空間(5)の潜熱負荷及び顕熱負荷を求めるとともに、
    前記潜熱負荷及び該顕熱負荷に基づいて、前記複数の空気調和機(10)の中から前記潜熱処理機(10-L)及び顕熱処理機(10-S)とする空気調和機(10)を決定する判定処理を行うことを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置(40)は、前記判定処理において、
    前記室内空間(5)の潜熱負荷を処理するための少なくとも1台の潜熱処理機(10-L)を決定する第1処理と、
    前記室内空間(5)の顕熱負荷から、前記第1処理で決定した潜熱処理機(10-L)の顕熱処理能力を引き、残りの顕熱負荷を求める第2処理と、
    前記残りの顕熱負荷を処理するための顕熱処理機(10-S)を決定する第3処理と
    を行うことを特徴とする空調システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記制御装置(40)は、前記判定処理において、全ての空気調和機(10)の中から前記潜熱処理機(10-L)及び前記顕熱処理機(10-S)として決定されなかった空気調和機(10)を送風機(10-F)として決定することを特徴とする空調システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    前記制御装置(40)は、前記判定処理において、複数の空気調和機(10)の中で室内空気の風量を示す指標が小さい空気調和機(10)を前記潜熱処理機(10-L)として優先的に選定することを特徴とする空調システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    前記制御装置(40)は、前記判定処理において、複数の空気調和機(10)の中で吸込空気の温度が高い空気調和機(10)を前記潜熱処理機(10-L)として優先的に選定することを特徴とする空調システム。
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