前記課題を解決するためになされた第1の発明は、多重通信の同期の基準となる信号を送信する制御局と前記多重通信の同期の基準となる信号を受信して制御局との同期を取る1つ以上の従属局とで構成される無線通信装置であって、映像を撮影し撮影した映像信号を無線通信で送信する従属局として動作する第1の無線通信手段と、前記第1の無線通信手段より送信された前記映像信号を受信し表示する制御局、又は、従属局として動作する第2の無線通信手段と、前記第1の無線通信手段より送信された前記映像信号を受信し映像信号を外部に出力する制御局として動作する第3の無線通信手段と、を備え、前記第2の無線通信手段に前記第1の無線通信手段が登録されると、前記第2の無線通信手段は、制御局として動作し、前記第1の無線通信手段は、前記第2の無線通信手段の従属局として動作し、前記第1の無線通信手段は、映像信号を前記第2の無線通信手段に送り、前記第2の無線通信手段は、前記受信した映像信号より再生される映像を表示するように動作し、前記第3の無線通信手段に前記第1の無線通信手段、及び、前記第2の無線通信手段が登録されると、前記第1の無線通信手段、及び、前記第2の無線通信手段は、前記第3の無線通信手段の従属局として動作し、前記第1の無線通信手段は、前記第3の無線通信手段に映像信号を送り、前記第3の無線通信手段は、前記第1の無線通信手段から送られてきた映像信号を外部に出力し、前記第1の映像信号を受信するための情報を前記第2の無線通信手段に通知し、前記第2の無線通信手段は、前記第3の無線通信手段から通知された前記第1の映像信号を受信するための情報を基に前記第1の無線通信手段より送信された映像信号を直接受信するように動作する構成とする。
これによると、使用者は、第2の無線通信手段のみで映像をモニタするか、外部機器で映像をモニタするか、第2の無線通信手段と外部機器の両方で映像をモニタするかによって、無線通信措置を第1の無線通信手段と第2の無線通信手段で構成するか、第1の無線通信手段と第3の無線通信手段で構成するか、第1の無線通信手段と第2の無線通信手段と第3の無線通信手段で構成するかを選択できるので、使用方法に合わせて安価に無線通信措置を入手することができる。又、来客応答時に使用者が操作する第2の無線通信手段は、通常リビング等の操作がしやすい場所に設置されため、小型、薄型化が望まれており、第2の無線通信手段は、映像信号を外部に出力する回路が不要であるため、小型、薄型化を図ることができる。
また、第2の発明は、前記第2の無線通信手段は、制御局として動作するときに登録された従属局の識別符号を記憶する従属局識別符号記憶手段と、従属局として動作するときに登録された制御局の識別符号を記憶する制御局識別符号記憶手段とを有し、前記第1の無線通信手段が登録されると、前記従属局識別符号記憶手段に前記第1の無線通信手段の識別符号を記憶し、前記第3の無線通信手段が登録されると、前記制御局識別符号記憶手段に前記第3の無線通信手段の識別符号を記憶し、前記従属局識別手段に識別符号が記憶されている場合に、制御局として動作し、前記制御局識別手段に識別符号が記憶されている場合に、従属局として動作する構成とする。
これによれば、第2の無線通信手段は、識別符号の記憶状態に応じて、制御局として動作するか、従属局として動作するかを切り替えることができるので、第2の無線通信手段の電源が再投入された場合も、使用者が操作することなく制御局としての動作、又は、従属局としての動作を切り替えることができるので利便性が向上する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る無線通信装置を用いた第1の構成によるドアホンシステムの一例を示す図であり、第2の無線通信手段と通信端末両方で来客応答する場合の構成例を示す図である。図1において、100は、第1の無線通信手段として動作する玄関子機であり、家屋のドアDR、又は、その近傍に設置される。200は、第2の無線通信手段として動作する室内モニタであり、リビング等使用者が在宅時の多くを過ごす部屋に設置される。300は、第3の無線通信手段として動作するハブである。400は、ルータであり、インターネット等のネットワーク網に接続される。500は、通信端末であり、例えば、通信業者の基地局(図示せず)を経由してインターネット網に接続されたスマートフォンやモデムとルータ(図示せず)を介してインターネット網に接続されたパソコンである。バブ300とルータ400は、WiFi等の無線か有線によって接続される。来訪者が玄関子機100を操作すると、玄関子機100は、無線通信にてハブ300に玄関子機100が操作されたことを通知し、映像信号の送信を開始する。ハブ300は、玄関子機100が操作されたことが通知されると、ルータ400、及び、ネットワークを経由して玄関子機100が操作されたことを通信端末500に通知し、玄関子機100から送られてきた映像信号より映像データを取り出し、映像データを通信端末500に出力する。通信端末500は、玄関子機100が操作されたことが通知されると、チャイムを鳴らすなどして来客がきたことを報知し、ハブ300から送られてきた映像データを表示する。又、ハブ300は、玄関子機100が操作されたことが通知されると、玄関子機100が操作されたこと、及び、玄関子機100が映像信号を送信するのに使用している無線通信の無線情報(通信スロット、周波数)を室内モニタ200に通知する。室内モニタ200は、玄関子機100が操作されたことが通知されると、チャイムを鳴らすなどして来客がきたことを報知し、ハブ300から送られてきた無線情報を元に、玄関子機100から送信されている映像信号の受信を開始し、モニタに表示する。そして、使用者が室内モニタ200で応答するとハブ300を経由して玄関子機100と音声通信用の無線通信が開始され、玄関子機100の操作者と室内モニタ200の応答者間の音声通話が可能になる
図2は、本発明の実施の形態に係る無線通信装置を用いた第2の構成によるドアホンシステムの一例を示す図であり、第2の無線通信手段のみで来客応答する場合の構成例を示す図である。図2において、100は、第1の無線通信手段として動作する玄関子機であり、家屋のドアDR、又は、その近傍に設置される。200は、第2の無線通信手段として動作する室内モニタであり、リビング等使用者が在宅時の多くを過ごす部屋に設置される。来訪者が玄関子機100を操作すると、玄関子機100は、無線通信にて室内モニタ200に玄関子機100が操作されたことを通知し、映像信号の送信を開始する。室内モニタ200は、玄関子機100が操作されたことが通知されると、チャイムを鳴らすなどして来客がきたことを報知し、玄関子機100から送信されている映像信号の受信を開始し、モニタに表示する。そして、使用者が室内モニタ200で応答すると玄関子機100と音声通信用の無線通信が開始され、玄関子機100の操作者と室内モニタ200の応答者間の音声通話が可能になる。
図3は、本発明の実施の形態に係る玄関子機100の構成例を示すブロック図である。図3に示されるように、玄関子機100は、主制御を行う制御部120と、制御部120に接続された画像処理部107と、制御部120に接続された音声処理部104と、制御部120に接続されかつ玄関子機100に設けられているボタンスイッチ等の操作を制御部120に伝える操作部109とを有している。音声処理部104にはマイク105とスピーカー106とが接続され、画像処理部107には例えば家屋の外を撮影するためのカメラ部118が接続されている。制御部120には、音声処理部104に接続されたフレーム処理部103と、そのフレーム処理部103に接続された無線部102とがそれぞれ接続されている。無線部102には無線通信用のアンテナ101が接続されている。又、制御部120には、動作状態等を表示する表示部108と、登録された制御局の識別符号を記憶する制御局識別符号記憶部111と、画像データの再送制御を管理する再送制御部115が接続されている。
図4は、本発明の実施の形態に係る室内モニタ200の構成例を示すブロック図である。図4に示されるように、室内モニタ200は、室内モニタ200の主制御を行う制御部220と、制御部220に接続された画像処理部207と、制御部220に接続された音声処理部204と、制御部220に接続されかつ室内モニタ200に設けられているボタンスイッチ等の操作を制御部220に伝える操作部209とを有している。音声処理部204にはマイク205とスピーカー206とが接続され、画像処理部207には例えばLCDを有する表示部208が接続されている。又、表示部208は制御部220にも接続されており、動作状態等を表示する。制御部220には、音声処理部204に接続されたフレーム処理部203と、そのフレーム処理部203に接続された無線部202とがそれぞれ接続されている。無線部202には無線通信用のアンテナ201が接続されている。又、制御部220には、登録された制御局の識別符号を記憶する制御局識別符号記憶部211と、登録した従属局の識別符号を記憶する従属局識別符号記憶部212と、画像データの再送制御を管理する再送制御部215が接続されている。
図5は、ハブ300の回路構成を概略示すブロック図である。図5に示されるように、ハブ300は、主制御を行う制御部320と、制御部320に接続されかつハブ300に設けられているボタンスイッチ等の操作を制御部320に伝える操作部309と、表示部308を有している。又、制御部320には、フレーム処理部303と、そのフレーム処理部303に接続された無線部302とがそれぞれ接続されている。無線部302には無線通信用のアンテナ301が接続されている。又、制御部320には、ルータ400に接続されたルータインターフェース部310が接続されている。又、制御部320には、登録した従属局の識別符号を記憶する第1の従属局識別符号記憶部312と第2の従属局識別符号記憶部313、画像データの再送制御を管理する再送制御部315が接続されている。
次に、このように構成された無線通信装置における登録動作について説明する。登録動作とは、制御局と従属局それぞれに他方の識別符号を通知、記憶させる動作であり、登録動作が完了すると、相互の無線通信が可能となる。
先ず、図1に示す第1の構成で動作させる場合のハブ300と玄関子機100との間の登録動作について説明する。図6は、ハブ300に玄関子機100を登録する場合のシーケンスの例を示すシーケンス図である。ハブ300に玄関子機100を登録させるため、ハブ300の操作部309より玄関子機100の登録開始の操作を行う。ハブ300は、定常状態である待機中、時分割多重通信の同期のための制御信号を送信している。このとき、制御信号にはハブ300自身の識別符号(ハブ識別符号)が含まれている。待機中、ハブ300の制御部320は、操作部309で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する自己の識別符号を載せた制御信号の送信を開始し(図6(A))、表示部308に登録中であることを表示する。続いて玄関子機100の操作部109より登録開始の操作を行う。玄関子機100の制御部120は、操作部109で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する制御情報のサーチを開始し(図6(B))、表示部108に登録中の制御局をサーチ中であることを表示する。そして、玄関子機100は、ハブ300の登録待ちであることを通知する制御信号を受信すると(図6(C))、自己の識別符号(玄関子機識別符号)を載せた登録要求をハブ300に送信する(図6(D))。ハブ300は、登録要求を受信すると、玄関子機100に登録許可を送信し(図6(E))、第1の従属局識別符号記憶部312に受信した玄関子機100の識別符号を保存し、表示部308に登録完了を表示し、時分割多重通信の同期のための制御信号を送信している定常状態である待機中に戻る。一方、無線玄関子機100は、登録許可を受信すると(図6(F))、制御局識別符号記憶部111に受信したハブ300の識別符号を保存し、表示部108に登録完了を表示し、ハブ300が送信する制御信号を定期的に受信し制御局(ハブ300)との同期状態を維持する待機中に移行する。
次に、図1に示す第1の構成で動作させる場合のハブ300と室内モニタ200の登録動作について説明する。図7は、ハブ300に室内モニタ200を登録する場合のシーケンスの例を示すシーケンス図である。ハブ300に室内モニタ200を登録させるため、ハブ300の操作部309より室内モニタ200の登録開始の操作を行う。ハブ300は、定常状態である待機中、時分割多重通信の同期のための制御信号を送信している。このとき、制御信号にはハブ300自身の識別符号(ハブ識別符号)が含まれている。待機中、ハブ300の制御部320は、操作部309で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する自己の識別符号を載せた制御信号の送信を開始し(図7(A))、表示部308に登録中であることを表示する。続いて室内モニタ200の操作部209よりハブ300の登録開始の操作を行う。室内モニタ200の制御部220は、操作部209でハブ300への登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する制御情報のサーチを開始し(図7(B))、表示部208に登録中の制御局をサーチ中であることを表示する。そして、室内モニタ200は、ハブ300の登録待ちであることを通知する制御信号を受信すると(図7(C))、自己の識別符号(室内モニタ識別符号)を載せた登録要求をハブ300に送信する(図7(D))。ハブ300は、登録要求を受信すると、室内モニタ200に登録許可を送信し(図7(E))、第2の従属局識別符号記憶部313に受信した室内モニタ200の識別符号を保存し、表示部308に登録完了を表示し、時分割多重通信の同期のための制御信号を送信している定常状態である待機中に戻る。一方、室内モニタ200は、登録許可を受信すると(図7(F))、制御局識別符号記憶部211に受信したハブ300の識別符号を保存し、表示部208に登録完了を表示し、ハブ300が送信する制御信号を定期的に受信し制御局(ハブ300)との同期状態を維持する待機中に移行する。
次に、このようにして構成された無線通信装置における無線通信の要領について以下に述べる。
図8は、本発明が適用された時分割多重通信方式におけるフレーム・スロットの構成例を示す図である。この時分割多重通信は、玄関子機100、室内モニタ200、及び、ハブ300間の無線通信に用いられる。図8において、1フレームは、例えば10msec単位で通信される基本単位であり、国内DECT(ETSI商標)規格に合わせている。その1フレーム内には図示例では24のスロット(スロット1~スロット24)が設けられている。本図示例では、2つのスロットで1つの通信チャネルを構成し、5msec(12スロット)間隔で組み合わされており、例えばスロット1とスロット13とにより1つのチャネルが構成される。
次に、図1に示す玄関子機100と室内モニタ200とハブ300で無線通信装置が構成された場合の動作について説明する。図9は、図1に示す構成で動作する際の制御局から従属局に送信する制御信号の送受信の例を示す図であり、制御局として動作するハブ300が従属局として動作する玄関子機100と従属局として動作する室内モニタ200に送信する制御信号の送受信スロットの例を示す図である。又、図9は、前述の図6、及び、図7を用いて説明したハブ300に玄関子機100、室内モニタ200の登録を完了した後のそれぞれが待機中の状態(以後、待機状態と記す)で動作している際の制御信号の送受信の様子を示している。図9に示されるように、制御信号は、1フレーム内の1つのスロット(例えばスロット2)で制御局から常時送信される。その制御信号では、制御局の識別情報、送信しているスロット番号等、従属局が制御局と時分割多重通信の同期をとるための制御情報、呼出等の装置間の通信を起動するための制御情報等が送信される。従属局として動作する玄関子機100と室内モニタ200は、制御局(ハブ300)より送信される制御信号をそれぞれ受信し、時分割多重通信のフレーム、スロットの同期を確立、維持する。
図10は、図1に示す構成で動作する際の玄関子機100で呼び出し操作が行われ、室内モニタ200と通信端末500で来客を報知している状態(以後、着信状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。図9に示した待機状態において玄関子機100の操作部109で着信操作が行われると、玄関子機100は、ハブ300と双方向の通信を起動し(図10の例ではスロット4とスロット16)、着信操作が行われたことを通知する。一方、ハブ300は、玄関子機100との双方向通信が起動され着信操作が行われたことが通知されると、双方向通信の送信スロット(図10の例ではスロット4)で着信が許可されたことを玄関子機100に通知する。玄関子機100は、ハブ300より着信が許可されたことが通知されると、5msec(12スロット)間隔の2組のスロットを用いてカメラ部118で撮影された映像より生成された画像データを送信する動作を開始し、ハブ300との間で起動した双方向通信の送信スロット(図10の例ではスロット16)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)を通知し、着信状態に移行する。着信状態では、ハブ300は、待機状態と同様に1つのスロットで制御信号を送信し、室内モニタ200は、制御信号の受信を行い時分割多重通信の同期を維持している。又、玄関子機100とハブ300との間では、5msec(12スロット)間隔の1組のスロット(例えば、スロット4とスロット16)を用いて双方向の通信が行われる。玄関子機100は、この双方向通信の受信(図10の例ではスロット4の受信)によって時分割多重通信の同期を維持している。又、玄関子機100は、5msec(12スロット)間隔の2組のスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)を用いて玄関子機100からハブ300と室内モニタ200に向けた一方向の通信を行いカメラ部118で撮影された映像より生成された画像データの送信を行う。一方、室内モニタ200は、それぞれのスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)の受信を行い、受信した画像データより再生した映像を表示部208に表示する。同様にハブ300は、それぞれのスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)の受信を行い、受信した画像データを適当なフォーマットに変換し、ルータインターフェース部310よりルータ400に出力し、ネットワークを介して通信端末500に画像データが届けられ、通信端末500にて玄関子機100のカメラ部118で撮影された映像が再生される。尚、着信状態では、最初に、玄関子機100とハブ300との間の双方向の通信(図10の例ではスロット4とスロット16の通信)が起動され、その通信の玄関子機100からハブ300の送信スロット(図10の例ではスロット16)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)が通知される。この情報を元に、ハブ300は画像データを受信するスロット、周波数を決定し、画像データの受信、すなわち、図10の例ではスロット6、スロット7、スロット18、及び、スロット19の受信を開始する。そして、ハブ300は、制御信号(図10の例ではスロット2で送信している信号)にて着信状態に移行したことと玄関子機100が画像データの送信に使用している信号の情報(使用スロット、周波数)を報知し、室内モニタ200は、その制御信号を受信することにより着信状態に移行したことを検知し、玄関子機100が画像データを送信しているスロット(図10の例ではスロット6、スロット7、スロット18、及び、スロット19)の受信を開始する。
図11は、図1に示す構成で動作する際の着信状態において通信端末500で応答操作が行われた状態(以後、通信端末応答状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。図11に示されるように、通信端末応答状態では、ハブ300は、待機状態と同様に1つのスロットで制御信号を送信し、このスロットを用いて、着信応答状態に移行したことを報知する。室内モニタ200は、その制御信号を受信することにより着信応答状態に移行したことを検知し、玄関子機100が画像データを送信しているスロット(図10の例ではスロット6、スロット7、スロット18、及び、スロット19)の受信を停止し、制御信号のみを受信して同期を維持している待機状態に移行する。又、ハブ300は、通信端末500より応答操作が行われたことが通知されると、通信端末500から送られてくる音声データを玄関子機100に送信し、玄関子機100から送られてくる音声データを通信端末500に出力するようにし、玄関子機100とハブ300との間の双方向の通信の送信スロット(図11の例ではスロット4)で着信応答状態に移行したことを玄関子機100に通知し、双方向の通信のスロット(図11の例ではスロット4とスロット16)で音声データの送受信を開始し、玄関子機100は、着信応答状態に移行したことが通知されると、双方向の通信のスロット(図11の例ではスロット4とスロット16)で音声データの送受信を開始し、通信端末500と無線玄関子機100との間での音声通話が開始される。
図12は、図1に示す構成で動作する際の着信状態において室内モニタ200で応答操作が行われた状態(以後、室内モニタ応答状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。室内モニタ200は、図10の着信状態で、操作部209で着信応答の操作が行われると、ハブ300と双方向の通信を起動し(図12の例ではスロット9とスロット21)、着信応答操作が行われたことを通知する。一方、ハブ300は、室内モニタ200との双方向通信が起動され着信応答操作が行われたことが通知されると、双方向通信の送信スロット(図12の例ではスロット9)で着信応答が許可されたことを室内モニタ200に通知すると共に玄関子機100とハブ300との間の双方向の通信の送信スロット(図12の例ではスロット4)で着信応答状態に移行したことを玄関子機100に通知し、室内モニタ200との間で起動された双方向通信を利用して送られてきた室内モニタ200の音声データ(図12の例ではスロット21で受信した音声データ)を玄関子機100との双方向通信の送信スロット(図12の例ではスロット4)で玄関子機100に送信し、玄関子機100との間の双方向通信を利用して送られてきた玄関子機100の音声データ(図12の例ではスロット16で受信した音声データ)を室内モニタ200との双方向通信の送信スロット(図12の例ではスロット9)で室内モニタ200に送信するように動作する。又、ハブ300は、室内モニタ応答状態に移行すると、通信端末500に室内モニタ応答状態に移行したことを通知し、通信端末500は、着信状態から待機状態に遷移する。
上述のように、着信状態では、玄関子機100はハブ300との双方向の通信を行うことにより、制御局として動作するハブ300が作り出すフレーム、スロットの同期を維持し、室内モニタ200は、ハブ300が送信する制御信号の受信を行うことにより、制御局として動作するハブ300が作り出すフレーム、スロットの同期を維持している。又、室内モニタ応答状態では、玄関子機100と室内モニタ200は、それぞれハブ300と双方向の通信を行うことにより、制御局として動作するハブ300が作り出すフレーム、スロットの同期を維持している。このように制御局として動作するハブ300が作り出すフレーム、スロットに同期して、従属局として動作する玄関子機100が画像データの信号を送信し、制御局として動作するハブ300より通知された画像データの送信情報(スロット、周波数)に従って従属局として動作する室内モニタ200が受信することにより、従属局間で直接画像データの送受信する動作が実現される。
次に、図2に示す玄関子機100と室内モニタ200で無線通信装置が構成された場合の登録動作について説明する。図13は、室内モニタ200に玄関子機100を登録する場合のシーケンスの例を示すシーケンス図である。室内モニタ200に玄関子機100を登録させるため、室内モニタ200の操作部209より玄関子機100の登録開始の操作を行う。室内モニタ200の制御部220は、操作部209で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する自己の識別符号を載せた制御信号の送信を開始し(図13(A))、表示部208に登録中であることを表示する。続いて玄関子機100の操作部109より登録開始の操作を行う。玄関子機100の制御部120は、操作部109で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する制御情報のサーチを開始し(図13(B))、表示部108に登録中の制御局をサーチ中であることを表示する。そして、玄関子機100は、室内モニタ200の登録待ちであることを通知する制御信号を受信すると(図13(C))、自己の識別符号(玄関子機識別符号)を載せた登録要求を室内モニタ200に送信する(図13(D))。室内モニタ200は、登録要求を受信すると、玄関子機100に登録許可を送信し(図13(E))、従属局識別符号記憶部212に受信した玄関子機100の識別符号を保存し、表示部208に登録完了を表示し、時分割多重通信の同期のための制御信号を送信している定常状態である待機中に遷移する。一方、無線玄関子機100は、登録許可を受信すると(図13(F))、制御局識別符号記憶部111に受信した室内モニタ200の識別符号を保存し、表示部108に登録完了を表示し、室内モニタ200が送信する制御信号を定期的に受信し制御局(室内モニタ200)との同期状態を維持する待機中に移行する。
次に、図2に示す玄関子機100と室内モニタ200で無線通信装置が構成された場合の動作について説明する。図14は、図2に示す構成で動作する際の制御局から従属局に送信する制御信号の送受信の例を示す図であり、制御局としてどうさする室内モニタ200が従属局として動作する玄関子機100に送信する制御信号の送受信スロットの例を示す図である。又、図14は、前述の図13を用いて説明した室内モニタ200に玄関子機100の登録を完了した後のそれぞれが待機中の状態(以後、待機状態と記す)で動作している際の制御信号の送受信の様子を示している。図14に示されるように、制御信号は、1フレーム内の1つのスロット(例えばスロット2)で制御局から常時送信される。その制御信号では、制御局の識別情報、送信しているスロット番号等、従属局が制御局と時分割多重通信の同期をとるための制御情報、呼出等の装置間の通信を起動するための制御情報等が送信される。従属局として動作する玄関子機100は、制御局(室内モニタ200)より送信される制御信号を受信し、時分割多重通信のフレーム、スロットの同期を確立、維持する。
図15は、図2に示す構成で動作する際の玄関子機100で呼び出し操作が行われ、室内モニタ200で来客を報知している状態(以後、着信状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。図14に示した待機状態において玄関子機100の操作部109で着信操作が行われると、玄関子機100は、室内モニタ200と双方向の通信を起動し(図15の例ではスロット4とスロット16)、着信操作が行われたことを通知する。一方、室内モニタ200は、玄関子機100との双方向通信が起動され着信操作が行われたことが通知されると、双方向通信の送信スロット(図15の例ではスロット4)で着信が許可されたことを玄関子機100に通知する。玄関子機100は、室内モニタ200より着信が許可されたことが通知されると、5msec(12スロット)間隔の2組のスロットを用いてカメラ部118で撮影された映像より生成された画像データを送信する動作を開始し、室内モニタ200との間で起動した双方向通信の送信スロット(図15の例ではスロット16)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)を通知し、着信状態に移行する。このように着信状態では、玄関子機100と室内モニタ200との間では、5msec(12スロット)間隔の1組のスロット(例えば、スロット4とスロット16)を用いて双方向の通信が行われる。玄関子機100は、この双方向通信の受信(図15の例ではスロット4の受信)によって時分割多重通信の同期を維持している。又、玄関子機100は、5msec(12スロット)間隔の2組のスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)を用いて玄関子機100から室内モニタ200に向けた一方向の通信を行いカメラ部118で撮影された映像より生成された画像データの送信を行う。一方、室内モニタ200は、玄関子機100より画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)が通知されると、それぞれのスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)の受信を行い、受信した画像データより再生した映像を表示部208に表示するように動作する。
図16は、図2に示す構成で動作する際の着信状態において室内モニタ200で応答操作が行われた状態(以後、着信応答状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。室内モニタ200は、図15の着信状態で、操作部209で着信応答の操作が行われると、玄関子機100と室内モニタ200との間の双方向の通信の送信スロット(図16の例ではスロット4)で着信応答状態に移行したことを玄関子機100に通知し、双方向の通信のスロット(図16の例ではスロット4とスロット16)で音声データの送受信を開始し、玄関子機100は、着信応答状態に移行したことが通知されると、双方向の通信のスロット(図16の例ではスロット4とスロット16)で音声データの送受信を開始し、室内モニタ200と無線玄関子機100との間での音声通話が開始される。
次に、複数の第1の無線通信手段を有した実施例について説明を行う。尚、上述の説明同じ機能を有する機器、ブロックについては、同じ番号を付して説明を省略する。
図17は、本発明の実施の形態に係る無線通信装置を用いた第3の構成によるドアホンシステムの一例を示す図であり、上述の図1で示した本発明の実施の形態に係る無線通信装置を用いた第1の構成によるドアホンシステムにカメラが1台追加されている。図17において、600は、追加されたカメラであり、第1の無線通信手段としてとして動作する。カメラ600には、センサが取り付けられており、来訪者にセンサが反応すると、カメラ600は、無線通信にてハブ300にカメラ600のセンサが反応したことを通知し、映像信号の送信を開始する。ハブ300は、カメラ600が反応したことが通知されると、ルータ400、及び、ネットワークを経由してカメラ600が反応したことを通信端末500に通知し、カメラ600から送られてきた映像信号より映像データを取り出し、映像データを通信端末500に出力する。通信端末500は、カメラ600が反応したことが通知されると、チャイムを鳴らすなどしてカメラ600が反応したことを報知し、ハブ300から送られてきた映像データを表示する。又、ハブ300は、カメラ600が反応したことが通知されると、カメラ600が反応したこと、及び、カメラ600が映像信号を送信するのに使用している無線通信の無線情報(通信スロット、周波数)を室内モニタ200に通知する。室内モニタ200は、カメラ600が反応したことが通知されると、チャイムを鳴らすなどしてカメラ600が反応したことを報知し、ハブ300から送られてきた無線情報を元に、カメラ600から送信されている映像信号の受信を開始し、モニタに表示する。尚、玄関子機100とカメラ600は、同時に動作可能であり、カメラ600が映像信号を送信し、室内モニタ200、通信端末500にカメラ600で撮影された映像が表示されている状態で、来訪者が玄関子機100を操作すると、図1の第1の構成の説明と同様にして、玄関子機100から送られてきた映像信号が、室内モニタ200、通信端末500に送られ、室内モニタ200、通信端末500では、カメラ600から送られてきた映像と玄関子機100から送られてきた映像の両方を表示する。
図18は、本発明の実施の形態に係るカメラ600の構成例を示すブロック図である。図18に示されるように、カメラ600は、主制御を行う制御部620と、制御部620に接続された画像処理部607と、制御部620に接続された操作部609と、制御部620に接続されたセンサ619と有している。画像処理部607には例えば家屋の外を撮影するためのカメラ部618が接続されている。制御部620には、フレーム処理部603と、そのフレーム処理部603に接続された無線部602とがそれぞれ接続されている。無線部602には無線通信用のアンテナ601が接続されている。又、制御部620には、動作状態等を表示する表示部608と、登録された制御局の識別符号を記憶する制御局識別符号記憶部611と、画像データの再送制御を管理する再送制御部615が接続されている。
次に、図18に示す第3の構成で動作させる場合のハブ300に玄関子機100、室内モニタ200、及び、カメラ600を登録する動作について説明する。ハブ300に玄関子機100及び室内モニタ200を登録する動作は、上述の図6及び図7を用いて説明した登録動作と同様である。図19は、ハブ300にカメラ600を登録する場合のシーケンスの例を示すシーケンス図である。ハブ300にカメラ600を登録させるため、ハブ300の操作部309よりカメラ600の登録開始の操作を行う。ハブ300は、定常状態である待機中、時分割多重通信の同期のための制御信号を送信している。このとき、制御信号にはハブ300自身の識別符号(ハブ識別符号)が含まれている。待機中、ハブ300の制御部320は、操作部309で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する自己の識別符号を載せた制御信号の送信を開始し(図18(A))、表示部308に登録中であることを表示する。続いてカメラ600の操作部609より登録開始の操作を行う。カメラ600の制御部620は、操作部609で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する制御情報のサーチを開始し(図18(B))、表示部608に登録中の制御局をサーチ中であることを表示する。そして、カメラ600は、ハブ300の登録待ちであることを通知する制御信号を受信すると(図18(C))、自己の識別符号(カメラ識別符号)を載せた登録要求をハブ300に送信する(図18(D))。ハブ300は、登録要求を受信すると、カメラ600に登録許可を送信し(図18(E))、第1の従属局識別符号記憶部312に受信したカメラ600の識別符号を保存し、表示部308に登録完了を表示し、時分割多重通信の同期のための制御信号を送信している定常状態である待機中に戻る。一方、カメラ600は、登録許可を受信すると(図18(F))、制御局識別符号記憶部611に受信したハブ300の識別符号を保存し、表示部608に登録完了を表示し、ハブ300が送信する制御信号を定期的に受信し制御局(ハブ300)との同期状態を維持する待機中に移行する。
次に、図18に示す玄関子機100と室内モニタ200とカメラ600とハブ300で無線通信装置が構成された場合の動作について説明する。図20は、図18に示す構成で動作する際の制御局から従属局に送信する制御信号の送受信の例を示す図であり、制御局として動作するハブ300が従属局として動作する玄関子機100と従属局として動作する室内モニタ200と従属局として動作する室内モニタ200と従属局として動作するカメラ600に送信する制御信号の送受信スロットの例を示す図である。又、図20は、前述の図6、図7、及び、図19を用いて説明したハブ300に玄関子機100、室内モニタ200、カメラ600の登録を完了した後のそれぞれが待機中の状態(以後、待機状態と記す)で動作している際の制御信号の送受信の様子を示している。図20に示されるように、制御信号は、1フレーム内の1つのスロット(例えばスロット2)で制御局から常時送信される。その制御信号では、制御局の識別情報、送信しているスロット番号等、従属局が制御局と時分割多重通信の同期をとるための制御情報、呼出等の装置間の通信を起動するための制御情報等が送信される。従属局として動作する玄関子機100と室内モニタ200とカメラ600は、制御局(ハブ300)より送信される制御信号をそれぞれ受信し、時分割多重通信のフレーム、スロットの同期を確立、維持する。
図21は、図17に示す構成で動作する際のカメラ600のセンサ反応により画像の送信が開始され、室内モニタ200と通信端末500でカメラ600において撮影された画像を表示している状態(以後、カメラ着信状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。図20に示した待機状態においてカメラ600のセンサ619が反応すると、カメラ600は、ハブ300と双方向の通信を起動し(図21の例ではスロット4とスロット16)、センサが反応したことを通知する。一方、ハブ300は、カメラ600との双方向通信が起動されセンサが反応したことが通知されると、双方向通信の送信スロット(図21の例ではスロット4)でカメラ着信が許可されたことをカメラ600に通知する。カメラ600は、ハブ300よりカメラ着信が許可されたことが通知されると、5msec(12スロット)間隔の2組のスロットを用いてカメラ部618で撮影された映像より生成された画像データを送信する動作を開始し、ハブ300との間で起動した双方向通信の送信スロット(図21の例ではスロット16)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)を通知し、着信状態に移行する。着信状態では、ハブ300は、待機状態と同様に1つのスロットで制御信号を送信し、玄関子機100と室内モニタ200は、制御信号の受信を行い時分割多重通信の同期を維持している。又、カメラ600とハブ300との間では、5msec(12スロット)間隔の1組のスロット(例えば、スロット4とスロット16)を用いて双方向の通信が行われる。カメラ600は、この双方向通信の受信(図21の例ではスロット4の受信)によって時分割多重通信の同期を維持している。又、カメラ600は、5msec(12スロット)間隔の2組のスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)を用いてカメラ600からハブ300と室内モニタ200に向けた一方向の通信を行いカメラ部618で撮影された映像より生成された画像データの送信を行う。一方、室内モニタ200は、それぞれのスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)の受信を行い、受信した画像データより再生した映像を表示部208に表示する。同様にハブ300は、それぞれのスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)の受信を行い、受信した画像データを適当なフォーマットに変換し、ルータインターフェース部310よりルータ400に出力し、ネットワークを介して通信端末500に画像データが届けられ、通信端末500にてカメラ600のカメラ部618で撮影された映像が再生される。尚、カメラ着信状態では、最初に、カメラ600とハブ300との間の双方向の通信(図21の例ではスロット4とスロット16の通信)が起動され、その通信のカメラ600からハブ300の送信スロット(図21の例ではスロット16)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)が通知される。この情報を元に、ハブ300は画像データを受信するスロット、周波数を決定し、画像データの受信、すなわち、図21の例ではスロット6、スロット7、スロット18、及び、スロット19の受信を開始する。そして、ハブ300は、制御信号(図21の例ではスロット2で送信している信号)にて着信状態に移行したこととカメラ600が画像データの送信に使用している信号の情報(使用スロット、周波数)を報知し、室内モニタ200は、その制御信号を受信することによりカメラ着信状態に移行したことを検知し、玄関子機100が画像データを送信しているスロット(図21の例ではスロット6、スロット7、スロット18、及び、スロット19)の受信を開始する。
次に、図21に示すカメラ着信状態で、玄関子機100で呼び出し操作が行われ時の動作について説明する。図22は、図17に示す構成で動作する際のカメラ600の画像を室内モニタ200と通信端末500で表示している状態で、玄関子機100で呼び出し操作が行われ、室内モニタ200と通信端末500で来客を報知している状態(以後、カメラ着信中着信状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。図21に示したカメラ着信状態において玄関子機100の操作部109で着信操作が行われると、玄関子機100は、ハブ300と双方向の通信を起動し(図22の例ではスロット9とスロット21)、着信操作が行われたことを通知する。一方、ハブ300は、玄関子機100との双方向通信が起動され着信操作が行われたことが通知されると、双方向通信の送信スロット(図22の例ではスロット9)で着信が許可されたことを玄関子機100に通知する。玄関子機100は、ハブ300より着信が許可されたことが通知されると、5msec(12スロット)間隔の2組のスロットを用いてカメラ部118で撮影された映像より生成された画像データを送信する動作を開始し、ハブ300との間で起動した双方向通信の送信スロット(図22の例ではスロット21)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)を通知し、カメラ着信中着信状態に移行する。カメラ着信中着信状態では、ハブ300は、待機状態と同様に1つのスロットで制御信号を送信し、室内モニタ200は、制御信号の受信を行い時分割多重通信の同期を維持している。又、玄関子機100とハブ300との間では、5msec(12スロット)間隔の1組のスロット(例えば、スロット9とスロット21)を用いて双方向の通信が行われる。玄関子機100は、この双方向通信の受信(図22の例ではスロット9の受信)によって時分割多重通信の同期を維持している。又、玄関子機100は、5msec(12スロット)間隔の2組のスロット(例えば、スロット11とスロット23、及び、スロット12とスロット24)を用いて玄関子機100からハブ300と室内モニタ200に向けた一方向の通信を行いカメラ部118で撮影された映像より生成された画像データの送信を行う。一方、室内モニタ200は、それぞれのスロット(例えば、スロット11とスロット23、及び、スロット12とスロット24)の受信を行い、受信した画像データより再生した映像を表示部208に表示する。同様にハブ300は、それぞれのスロット(例えば、スロット11とスロット23、及び、スロット12とスロット24)の受信を行い、受信した画像データを適当なフォーマットに変換し、ルータインターフェース部310よりルータ400に出力し、ネットワークを介して通信端末500に画像データが届けられ、通信端末500にて玄関子機100のカメラ部118で撮影された映像が再生される。尚、カメラ着信中着信状態では、最初に、玄関子機100とハブ300との間の双方向の通信(図22の例ではスロット9とスロット21の通信)が起動され、その通信の玄関子機100からハブ300の送信スロット(図22の例ではスロット21)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)が通知される。この情報を元に、ハブ300は画像データを受信するスロット、周波数を決定し、画像データの受信、すなわち、図22の例ではスロット11、スロット12、スロット23、及び、スロット24の受信を開始する。そして、ハブ300は、制御信号(図22の例ではスロット2で送信している信号)にてカメラ着信中着信状態に移行したことと玄関子機100が画像データの送信に使用している信号の情報(使用スロット、周波数)を報知し、室内モニタ200は、その制御信号を受信することによりカメラ着信中着信状態に移行したことを検知し、玄関子機100が画像データを送信しているスロット(図22の例ではスロット11、スロット12、スロット23、及び、スロット24)の受信を開始する。かくして、カメラ着信中着信状態では、カメラ600、玄関子機100それぞれが、ハブ300と双方向の通信を行ってハブ300との時分割多重通信のフレーム、スロットの同期を行い、室内モニタ200がハブ300の制御信号の受信を行ってハブ300との時分割多重通信のフレーム、スロットの同期を行い、カメラ600、玄関子機100それぞれが、画像信号を送信することにより、ハブ300と室内モニタ200は、カメラ600と玄関子機100から送られてくる画像データの受信が可能となり、カメラ着信中着信状態では、それぞれの室内モニタ200と通信端末500に、玄関子機100のカメラ部118で撮影された画像とカメラ600のカメラ部618で撮影された画像を同時に表示することが可能となる。
図23は、本発明の実施の形態に係る無線通信装置を用いた第4の構成によるドアホンシステムの一例を示す図であり、上述の図2で示した本発明の実施の形態に係る無線通信装置を用いた第2の構成によるドアホンシステムにカメラが1台追加されている。図23において、600は、追加されたカメラであり、第1の無線通信手段としてとして動作する。カメラ600には、センサが取り付けられており、来訪者にセンサが反応すると、カメラ600は、無線通信にて室内モニタ200にカメラ600のセンサが反応したことを通知し、映像信号の送信を開始する。室内モニタ200は、カメラ600のセンサが反応したことが通知されると、チャイムを鳴らすなどしてセンサが反応したことを報知し、カメラ600から送信されている映像信号の受信を開始し、モニタに表示する。
次に、図23に示すカメラ600と室内モニタ200で無線通信装置が構成された場合の登録動作について説明する。図24は、室内モニタ200にカメラ600を登録する場合のシーケンスの例を示すシーケンス図である。室内モニタ200にカメラ600を登録させるため、室内モニタ200の操作部209より玄関子機100の登録開始の操作を行う。室内モニタ200の制御部220は、操作部209で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する自己の識別符号を載せた制御信号の送信を開始し(図24(A))、表示部208に登録中であることを表示する。続いてカメラ600の操作部609より登録開始の操作を行う。カメラ600の制御部620は、操作部609で登録開始の操作が行われたことを認識すると、登録待ちであることを通知する制御情報のサーチを開始し(図24(B))、表示部608に登録中の制御局をサーチ中であることを表示する。そして、カメラ600は、室内モニタ200の登録待ちであることを通知する制御信号を受信すると(図24(C))、自己の識別符号(玄関子機識別符号)を載せた登録要求を室内モニタ200に送信する(図24(D))。室内モニタ200は、登録要求を受信すると、カメラ600に登録許可を送信し(図24(E))、従属局識別符号記憶部212に受信したカメラ600の識別符号を保存し、表示部208に登録完了を表示し、時分割多重通信の同期のための制御信号を送信している定常状態である待機中に遷移する。一方、無線カメラ600は、登録許可を受信すると(図24(F))、制御局識別符号記憶部611に受信した室内モニタ200の識別符号を保存し、表示部608に登録完了を表示し、室内モニタ200が送信する制御信号を定期的に受信し制御局(室内モニタ200)との同期状態を維持する待機中に移行する。
次に、図23に示す玄関子機100と室内モニタ200で無線通信装置が構成された場合の動作について説明する。図25は、図23示す構成で動作する際の制御局から従属局に送信する制御信号の送受信の例を示す図であり、制御局として動作する室内モニタ200が従属局として動作する玄関子機100とカメラ600に送信する制御信号の送受信スロットの例を示す図である。又、図23は、前述の図13、図24を用いて説明したモニタ200に玄関子機100とカメラ600の登録を完了した後のそれぞれが待機中の状態(以後、待機状態と記す)で動作している際の制御信号の送受信の様子を示している。図25に示されるように、制御信号は、1フレーム内の1つのスロット(例えばスロット2)で制御局から常時送信される。その制御信号では、制御局の識別情報、送信しているスロット番号等、従属局が制御局と時分割多重通信の同期をとるための制御情報、呼出等の装置間の通信を起動するための制御情報等が送信される。従属局として動作する玄関子機100とカメラ600は、制御局(室内モニタ200)より送信される制御信号を受信し、時分割多重通信のフレーム、スロットの同期を確立、維持する。
図26は、図23に示す構成で動作する際のカメラ600のセンサ619が反応し、室内モニタ200でカメラ600のセンサ反応を報知している状態(以後、カメラ着信状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。図25に示した待機状態においてカメラ600のセンサ619が反応すると、カメラ600は、室内モニタ200と双方向の通信を起動し(図26の例ではスロット4とスロット16)、センサが反応したことを通知する。一方、室内モニタ200は、カメラ600との双方向通信が起動されセンサが反応したことが通知されると、双方向通信の送信スロット(図26の例ではスロット4)でカメラ着信が許可されたことをカメラ600に通知する。カメラ600は、室内モニタ200よりカメラ着信が許可されたことが通知されると、5msec(12スロット)間隔の2組のスロットを用いてカメラ部618で撮影された映像より生成された画像データを送信する動作を開始し、室内モニタ200との間で起動した双方向通信の送信スロット(図26の例ではスロット16)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)を通知し、着信状態に移行する。このようにカメラ着信状態では、カメラ600と室内モニタ200との間では、5msec(12スロット)間隔の1組のスロット(例えば、スロット4とスロット16)を用いて双方向の通信が行われる。カメラ600は、この双方向通信の受信(図26の例ではスロット4の受信)によって時分割多重通信の同期を維持している。又、カメラ600は、5msec(12スロット)間隔の2組のスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)を用いてカメラ600から室内モニタ200に向けた一方向の通信を行いカメラ部618で撮影された映像より生成された画像データの送信を行う。一方、室内モニタ200は、カメラ600より画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)が通知されると、それぞれのスロット(例えば、スロット6とスロット18、及び、スロット7とスロット19)の受信を行い、受信した画像データより再生した映像を表示部208に表示するように動作する。
図27は、図23に示す構成で動作する際のカメラ600が画像データを送信している状態で、玄関子機100で呼び出し操作が行われ、室内モニタ200でカメラ600からの画像を表示しながら来客を報知している状態(以後、カメラ着信中着信状態と記す)の送受信スロットの例を示す図である。図26に示したカメラ着信状態において玄関子機100の操作部109で着信操作が行われると、玄関子機100は、室内モニタ200と双方向の通信を起動し(図27の例ではスロット9とスロット21)、着信操作が行われたことを通知する。一方、室内モニタ200は、玄関子機100との双方向通信が起動され着信操作が行われたことが通知されると、双方向通信の送信スロット(図27の例ではスロット9)で着信が許可されたことを玄関子機100に通知する。玄関子機100は、室内モニタ200より着信が許可されたことが通知されると、5msec(12スロット)間隔の2組のスロットを用いてカメラ部118で撮影された映像より生成された画像データを送信する動作を開始し、室内モニタ200との間で起動した双方向通信の送信スロット(図27の例ではスロット21)で画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)を通知し、カメラ着信中着信状態に移行する。このようにカメラ着信中着信状態では、玄関子機100と室内モニタ200との間では、5msec(12スロット)間隔の1組のスロット(例えば、スロット9とスロット21)を用いて双方向の通信が行われる。玄関子機100は、この双方向通信の受信(図27の例ではスロット9の受信)によって時分割多重通信の同期を維持している。又、玄関子機100は、5msec(12スロット)間隔の2組のスロット(例えば、スロット11とスロット23、及び、スロット12とスロット24)を用いて玄関子機100から室内モニタ200に向けた一方向の通信を行いカメラ部118で撮影された映像より生成された画像データの送信を行う。一方、室内モニタ200は、玄関子機100より画像データを送信する信号の情報(使用スロット、周波数)が通知されると、それぞれのスロット(例えば、スロット11とスロット23、及び、スロット12とスロット24)の受信を行い、受信した画像データより再生した映像を表示部208に表示するように動作する。
以上、本発明を、その好適実施形態の実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、画像データの送信用に4つのスロットを用いたが、データ容量に応じて2つのスロットや5つ以上のスロットを用いてもよい。また、実施例では本発明の無線通信措置をドアホンシステムに使用した場合の無線通信装置の説明を行ったが、センサで反応するカメラとモニタで構築されるような防犯カメラシステム等、映像信号を無線通信でモニタに送信するようなシステムへの応用も可能である。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。