JP7063171B2 - 車両用照明装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、発光ダイオードを備えた車両用照明装置の外形寸法や形状をウェッジベース電球の外形寸法や形状に合わせると、構成が複雑となり製造コストが増大するおそれがある。
また、発光ダイオードを備えた車両用照明装置をソケットに装着する場合、作業者は、車両用照明装置を掴むことになる。ウェッジベース電球の場合にはフィラメントはバルブの内部に設けられているので、作業者がフィラメントに触ることがない。これに対して、発光ダイオードを備えた車両用照明装置の場合には、発光ダイオードは基板上に実装されている。そのため、車両用照明装置をソケットに装着する際に、作業者が基板上に実装されている発光ダイオードに触れるおそれがある。
そこで、製造コストの低減と、発光素子の保護を図ることができる車両用照明装置の開発が望まれていた。
本実施の形態に係る車両用照明装置1としては、例えば、自動車や鉄道車両などに設けられるルームランプ、メーターランプ、読書灯などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
図2は、車両用照明装置1の模式平面図である。
図3は、図1における車両用照明装置1のA-A線方向の模式断面図である。
なお、各図中における矢印Xは、車両用照明装置1を車両用灯具のソケットに挿入する方向である。
図1~図3に示すように、車両用照明装置1には、基板2、発光素子3、およびカバー4が設けられている。
基板2は、第1の部分2aと第2の部分2bを有する。第2の部分2bの幅寸法Wbは、第1の部分2aの幅寸法Waよりも短くすることができる(Wa>Wb)。なお、幅寸法は、X方向に直交する方向の寸法である。例えば、幅寸法は、基板2の長手方向と直交する方向の寸法とすることができる。
基板2の厚みは、1.6mm以上、3.0mm以下、例えば、2.0mmとすることができる。ただし、基板2の厚みは、例示をしたものに限定されるわけではない。
また、基板2は、単層構造を有するものであってもよいし、多層構造を有するものであってもよい。
実装パッド2c1は、第1の部分2aに設けられている。実装パッド2c1には、発光素子3が電気的に接続されている。実装パッド2c1の数は、発光素子3の数と同じとすることができる。
接続パッド2c2は、第2の部分2bに一対設けられている。一対の接続パッド2c2は、基板2の一方の面に設けられ、カバー4の外部に位置している。一対の接続パッド2c2は、発光素子3と電気的に接続されている。第2の部分2bは、車両用灯具に設けられたソケットに挿入される。すなわち、基板2の、一対の接続パッド2c2が設けられた部分は、車両用灯具に設けられたソケットに挿入可能となっている。第2の部分2bに設けられた接続パッド2c2には、ソケットに設けられた端子が接触する。接続パッド2c2は、基板2の一方の面に一対設けることができる。なお、接続パッド2c2は、基板2の一方の面、および基板2の他方の面にそれぞれ一対設けることもできる。この場合、基板2の厚み方向を貫通する導通ビアなどにより、基板2の一方の面に設けられた接続パッド2c2と、基板2の他方の面に設けられた接続パッド2c2とを電気的に接続すればよい。
配線2c3は、導電性材料から形成されている。配線2c3は、例えば、銀、銅、アルミニウムなどの低抵抗金属から形成することができる。また、配線2c3は、熱伝導率が高い材料から形成されることが好ましい。
放熱部2fは、基板2の、実装パッド2c1が設けられた側とは反対側の面に設けられている。伝熱部2gは、孔2dの内壁や、切り欠き2eの内壁に設けられている。伝熱部2gの一端側は、実装パッド2c1が設けられた部分に接続された配線2c3と接続されている。伝熱部2gの他端側は、放熱部2fと接続されている。すなわち、放熱部2fは、伝熱部2gを介して、実装パッド2c1に接続された配線2c3と接続されている。
なお、伝熱部2gの一端側が、実装パッド2c1に接続された配線2c3と接続される場合を例示したが、伝熱部2gの一端側は、実装パッド2c1に直接接続させても良い。
この場合、伝熱部2gは、孔2dの内壁や、切り欠き2eの内壁に設けられているので、導通ビアなどに比べて、断面積を大きくすることができる。そのため、実装パッド2c1から放熱部2fへの伝熱を容易とすることができる。
なお、伝熱部2gは、実装パッド2c1および実装パッド2c1に接続された配線2c3の少なくとも一方と、放熱部2fとを接続するように配置されていれば良い。伝熱部2gは、孔2dの内壁や、切り欠き2eの内壁の全域に設けても良いし、これらの一部分に設けても良い。
発光素子3は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。発光素子3に流れる電流は、例えば、5mA以上、50mA以下とすることができる。
発光素子3は、例えば、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)型などの表面実装型の発光素子とすることができる。なお、図1~図3に例示をした発光素子3は、表面実装型の発光素子である。
発光素子3は、例えば、砲弾型などのリード線を有する発光素子とすることもできる。
発光素子3の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、車両用照明装置1の大きさや用途などに応じて適宜変更することができる。
抵抗は、基板2の一方の面、および他方の面の少なくともいずれかに設けることができる。なお、基板2の一方の面に発光素子3を設け、基板2の他方の面に抵抗を設ければ、発光素子3から出射した光が抵抗に吸収されたり、抵抗により遮られたりするのを抑制することができる。
抵抗は、電流制限抵抗とすることができる。
また、抵抗は、発光素子3の明るさを調整するものとすることもできる。発光素子3の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子と、グランド端子と、の間の印加電圧を一定にすると、発光素子3の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子3の明るさが所定の範囲内に収まるように、抵抗により、発光素子3に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、抵抗の抵抗値を変化させることで、発光素子3に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにすることができる。
なお、抵抗およびダイオードの少なくともいずれかが基板2の他方の面に設けられる場合には、基板2の一方の面および他方の面に設けられる配線パターン2cの形状や、導電ビアの配置により、抵抗およびダイオードの少なくともいずれかが発光素子3と直列接続されるようにすればよい。
ダイオードは、逆方向電圧が発光素子3に印加されないようにするため、および、逆方向からのパルスノイズが発光素子3に印加されないようにするために設けられている。
また、基板2の、発光素子3が設けられる側とは反対側の面(基板2の他方の面)に配線パターン2cを設ける場合には、当該配線パターン2cの少なくとも一部は、放熱部2fとすることもできる。
また、基板2の、発光素子3が設けられる側とは反対側の面(基板2の他方の面)に設けた配線パターン2cに、必要に応じて、抵抗、ダイオード、トランジスタ、コンデンサ、集積回路などの電気部品を実装することもできる。
また、配線パターン2cの一部や膜状の抵抗器などを覆う被覆部を設けることもできる。被覆部は、例えば、白色のソルダーレジストからなる膜、ガラス材料からなる膜などとすることができる。
なお、抵抗、ダイオード、トランジスタなどは、必ずしも基板2に設ける必要はない。例えば、抵抗、ダイオード、トランジスタなどは、車両用照明装置1が取り付けられる車両用灯具に設けることもできる。
ただし、抵抗、ダイオード、トランジスタなどが基板2に設けられていれば、既存の車両用灯具を改造することなく、車両用照明装置1の保護や多機能化を図ることができる。
カバー4は、出射部4a、端部4b、および接続部4cを有する。
出射部4aおよび端部4bは、所定の肉厚を有し、基板2の発光素子3が設けられる側を覆っている。出射部4aおよび端部4bは、第1の部分2aの、発光素子3が設けられる領域を覆っている。出射部4aおよび端部4bにより画された空間の内部には、発光素子3が設けられている。
また、出射部4aは、発光素子3の光の出射面を覆い、基板2の長手方向に延びている。端部4bは、出射部4aの両端のそれぞれに設けられている。
また、出射部4aおよび端部4bの少なくともいずれかには、肉厚の厚み方向を貫通する窓4dを設けることができる。窓4dは、例えば、孔や切り欠きなどとすることができる。図1に例示をした窓4dは、切り欠きである。
また、切り欠き状の窓4dとすれば、窓4dの内部にコンデンサなどの電気部品を設けることができる(例えば、図8を参照)。そのため、実装が可能となる電気部品の種類や数を増加させることができる。
ここで、窓4dを設けると配光特性が変化するおそれがある。そのため、図3に示すように、窓4dの、基板2側とは反対側の端部と、基板2との間の距離は、発光素子3の光の出射面(上面)と、基板2との間の距離よりも小さくすることが好ましい。この様にすれば、窓4dを設けても配光特性に与える影響を抑制することができる。
端部4bおよび接続部4cは、透光性を有する材料から形成することもできるし、透光性を有さない材料から形成することもできる。端部4bおよび接続部4cの材料は、出射部4aの材料と同じとすることもできるし、異なるものとすることもできる。出射部4a、端部4b、および接続部4cは、例えば、射出成形法、インサート成形法などを用いて一体に形成することができる。
また、出射部4aおよび端部4bは、レンズやリフレクタなどの機能を有していてもよい。
すなわち、出射部4aおよび端部4bは、発光素子3を保護する機能と、発光素子3から出射した光に対する光学的な機能を有するものとすることもできる。
出射部4aの外形形状は、光学的な機能を考慮したものとすることができる。例えば、図1に例示をしたように、出射部4aは、凸状の曲面を有するものとすることができる。例えば、出射部4aの外形形状は、半円筒状とすることができる。凸状の曲面を有する出射部4aとすれば、第1の部分2aの中心軸周りの配光を広げることができる。
図3に示すように、接続部4cは、端部4bから第1の部分2a側に突出している。すなわち、接続部4cは、出射部4aに端部4bを介して間接的に設けられている。接続部4cは、1つの端部4bに1つ設けることができる。2つの接続部4cは、対峙させて設けることができる。2つの接続部4cは、X方向に並べて設けることができる。接続部4cは、棒状を呈し、一端が端部4bに接続されている。接続部4cの他端には、爪4c1が設けられている。爪4c1は、対峙する他方の接続部4cに向けて突出している。2つの爪4c1は、対峙させて設けることができる。爪4c1の端部4b側の面4c1aは平坦な面とすることができる。面4c1aと端部4bとの間の距離は、第1の部分2a(基板2)の厚みと放熱部2fの厚みの合計とほぼ同じとすることができる。カバー4を第1の部分2aに取り付けた際には、面4c1aが、放熱部2fを介して、第1の部分2aの、発光素子3側とは反対側の面に接触する。そのため、カバー4が第1の部分2aに保持される。
すなわち、接続部4cにはカバー4を基板2に着脱可能に取り付ける爪4c1が設けられている。
また、2つの接続部4cがX方向に並べて設けられていれば、端部4bを押したり、端部4bに指を掛けて引っ張ったりした際に、カバー4の位置がズレたり、カバー4が破損したりするのを抑制することができる。
以上に説明したように、本実施の形態に係る車両用照明装置1とすれば、製造コストの低減と、発光素子3の保護を図ることができる。
図4(a)に示すように、接続部4caは、柱状を呈するものとすることができる。この場合、接続部4caは、第1の部分2aに設けられた孔や凹部に圧入することができる。
図4(b)に示すように、接続部4caにはスリット4ca1をさらに設けることができる。スリット4ca1を設ければ、弾性力を発生させるのが容易となる。そのため、弾性力により、カバー4を第1の部分2aに保持させることができる。
図5(b)に示すように、接続部4cbには、圧着部4cb1をさらに設けることができる。圧着部4cb1は、前述した爪4c1に代えて設けることができる。
圧着部4cb1の形成においては、まず、図5(a)に示すように、柱状を呈する接続部4cbを、第1の部分2aに設けられた孔2dの内部や切り欠き2eの内部に挿入する。
次に、図5(b)に示すように、孔2dや切り欠き2eから突出した接続部4cbの端部を塑性変形させ、圧着部4cb1を形成する。圧着部4cb1は、例えば、孔2dや切り欠き2eから突出した接続部4cbの端部を加熱溶融したり、超音波溶融したりすることで形成することができる。
圧着部4cb1の断面寸法は、孔2dの断面寸法、切り欠き2eの断面寸法よりも大きくなっている。そのため、カバー4が第1の部分2aに固定される。
圧着部4cb1の面4cb1aは、例えば、放熱部2fを介して、第1の部分2aの、発光素子3側とは反対側の面に接触する。
なお、接続部4ca、4cbが、カバー4の端部4bに設けられる場合を例示したが、接続部4ca、4cbは、カバー4の端部4bでない部分に設けても良い。
図6(a)に示すように、出射部4aaの、発光素子2に対峙する面は、平坦な面とすることもできる。
図6(b)に示すように、出射部4abの、発光素子2に対峙する面は、凹状の曲面とすることもできる。
図7は、車両用照明装置11の模式平面図である。
図8は、図7における車両用照明装置11のB-B線方向の模式断面図である。
図9は、カバー14の模式斜視図である。
なお、各図中における矢印Xは、車両用照明装置11を車両用灯具のソケットに挿入する方向である。
図7および図8に示すように、車両用照明装置11には、基板12、発光素子3、カバー14、および電気部品13が設けられている。
基板12は、前述した基板2と同様とすることができる。ただし、基板12の平面形状は長方形となっている。そのため、基板12の幅寸法Wbは、一定とすることができる。基板12の幅寸法Wbは、前述した第2の部分2bの幅寸法Wbと同様とすることができる。基板12の長手方向は、X方向とすることができる。
基板12には、厚み方向を貫通する孔12dが設けられている。孔12dは、前述した基板2の孔2dと同様とすることができる。
図7~図9に示すように、カバー14は、出射部14aおよび接続部14cを有する。
出射部14aは、所定の肉厚を有し、基板12の発光素子3が設けられる側を覆っている。出射部14aは、基板12の、発光素子3が設けられる領域を覆っている。出射部14aの内部には、発光素子3が設けられている。出射部14aの外面は、凸状の曲面とすることができる。出射部14aの外観は、球の一部とすることができる。例えば、出射部14aの外観は、半球とすることができる。
また、出射部14aには、肉厚の厚み方向を貫通する窓14dを設けることができる。窓14dは、前述したカバー4の窓4dと同様とすることができる。
また、接続部14cにも前述したスリット4ca1や圧着部4cb1などを設けることができる。
Claims (5)
- 基板と;
前記基板の一方の面に設けられた少なくとも1つの発光素子と;
前記発光素子を覆うカバーと;
前記基板の一方の面に設けられ、前記カバーの外部に位置し、前記発光素子と電気的に接続された一対の接続パッドと;
前記基板の一方の面に設けられ、前記発光素子が実装される実装パッドと;
前記基板の他方の面に設けられた放熱部と;
一端側が、前記実装パッドおよび前記実装パッドに接続された配線の少なくとも一方と接続され、他端側が前記放熱部と接続された伝熱部と;
を具備し、
前記カバーは、
前記発光素子の光の出射面を覆う出射部と;
前記出射部に直接または間接的に設けられ、前記基板に向けて突出する接続部と;
を有し、
前記基板には、前記接続部が挿入可能な孔、切り欠き、および凹部の少なくともいずれかが設けられ、
前記伝熱部は、前記孔の内壁、または切り欠きの内壁に設けられている車両用照明装置。 - 基板と;
前記基板の一方の面に設けられた少なくとも1つの発光素子と;
前記発光素子を覆うカバーと;
前記基板の一方の面に設けられ、前記カバーの外部に位置し、前記発光素子と電気的に接続された一対の接続パッドと;
を具備し、
前記カバーは、
前記発光素子の光の出射面を覆う出射部と;
前記出射部に直接または間接的に設けられ、前記基板に向けて突出する接続部と;
を有し、
前記基板には、前記接続部が挿入可能な孔、切り欠き、および凹部の少なくともいずれかが設けられ、
前記接続部には前記カバーを前記基板に着脱可能に取り付ける爪が設けられている車両用照明装置。 - 基板と;
前記基板の一方の面に設けられた少なくとも1つの発光素子と;
前記発光素子を覆うカバーと;
前記基板の一方の面に設けられ、前記カバーの外部に位置し、前記発光素子と電気的に接続された一対の接続パッドと;
を具備し、
前記カバーは、
前記発光素子の光の出射面を覆う出射部と;
前記出射部に直接または間接的に設けられ、前記基板に向けて突出する接続部と;
を有し、
前記基板には、前記接続部が挿入可能な孔、切り欠き、および凹部の少なくともいずれかが設けられ、
前記接続部には前記カバーを前記基板に固定する圧着部が設けられている車両用照明装置。 - 前記基板の一方の面に設けられ、前記発光素子が実装される実装パッドと;
前記基板の他方の面に設けられた放熱部と;
前記孔の内壁、または切り欠きの内壁に設けられ、一端側が、前記実装パッドおよび前記実装パッドに接続された配線の少なくとも一方と接続され、他端側が前記放熱部と接続された伝熱部と;
をさらに備えた請求項2または3に記載の車両用照明装置。 - 前記出射部の外観は、球の一部である請求項1~4のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
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