JP7062306B2 - スピーカ装置 - Google Patents

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Description

本発明は例えば使用者の耳に装着するイヤホンやヘッドホン等に利用されるダンパーレス型のスピーカ装置に係り、特に、装置としての最低共振周波数が300Hz以下のスピーカ装置の改良に関する。
使用者の耳に装着するスピーカ装置としては、例えば図10に示すような構成がある。
この構成は、カップ状の磁性体性ヨークフレーム1の内底部に円板状の駆動マグネット3を固定し、その駆動マグネット3上に円板状のポールピース5を共軸的に固定し、リング板状のフランジ部7が有する円筒部7a内に、ヨークフレーム1の筒形部1aを嵌め込んで一体化、固定している。
フランジ部7の外縁部には、このフランジ部7およびポールピース5と間隔を置いて対面するように薄い振動膜9の外周部が固定されている。
さらに、細い絶縁導線を筒形に形成したボイスコイル11を振動膜9のヨークフレーム側中央部に固定し、そのボイスコイル11をポールピース5とヨークフレーム1の筒形部1aとの間の環状空隙に挿入し、ボイスコイル11の両端リード線11aを振動膜9の外周部を介して導出し、それをフランジ部7の下面に配置された回路基板13に接続している。
図10中の符号7bはフランジ部7に複数形成され外部と連通する開孔である。
このようなスピーカ装置では、回路基板13に供給された音声信号が両端リード線11aを介してボイスコイル11に印加されると、その音声信号によって振動膜9が振動して駆動音が発生する。
実際の製品としてのスピーカ装置の一例としては、ヘッドホンとして使用される。
そのような従来のスピーカ装置において、スピーカ装置の音質特性を調整するには、一般的に次の2つの手法があった。
その第1は、開孔7bをそのままにして、スピーカ背面を覆うカバー(図示省略)の開孔部に音響抵抗部材を貼る構成であり、第2は、開孔7bに音響抵抗部材を貼る一方で、カバーの開孔部を開放する構成である。
何れにしてもスピーカ装置の共振周波数f の共振尖鋭度(Q)を下げて音質調整するのが一般的であり、振動膜9が傾いた状態で振動するローリング運動については考慮されていない。
ところで、この種のスピーカ装置に係る従来例としては、特開2008-118331号公報(特許文献1)、特開2001-309477号公報(特許文献2)および特開2009-071571号公報(特許文献3)がある。
特開2008-118331号公報(特許文献1) 特開2001-309477号公報(特許文献2) 特開2009-071571号公報(特許文献3)
しかしながら、上述したスピーカ装置では、図11A、Bに示すように、ボイスコイル11の付け根付近P1の1箇所から2本の両端リード線11aを振動膜9の外周方向へ導出させる構成であるから、両端リード線11aに音声信号を印加してボイスコイル11を変位振動させた場合、次のような影響が生じ易い。
すなわち、上述した構成では、両端リード線11aによって振動膜9に与えられる負荷が導出位置P1の1箇所に集中し、振動膜9における導出位置P1の振動変位が抑えられ、その結果、振動膜9が傾いた状態で振動するローリング運動を生じ易い。
また、両端リード線11aを導出位置P1から弧を描くようにしてフランジ部7方向へ引き出し、両端リード線11aを可撓性接着剤で振動膜9やフランジ部7等に固定する構成も知られているが、この構成でも、導出位置P1を含むそれら固定部分の全体が振動の負荷となり、やはりローリング運動が生じ易い。
特に、径の大きなスピーカ装置において、大きなローリング運動が振動膜9に発生すると、低域音の大振幅状態では高調波歪が大きくなるから、高域信号に対するビート音が発生し、音の濁り、音像のぼやけ又は性能バラツキが大きくなり、ビビリ音不良等が発生し易かった。
なお、ビート音とは、高域信号と低域高調波歪との和分信号や差分信号であり、例えば、低域信号音を50Hzとし高域信号音を2000Hzとすると、…1850、1900、1950、2050、2100、2150Hz…等の和分信号や差分信号である。
さらに、ローリング運動により、打楽器等立ち上がりの鋭い音に対しての追従性が悪化し、再生音の忠実な再現性も悪化し易かった。
このように、従来のスピーカ装置においては、広い周波数帯域、特に低域音で高品質の再生音を得るには改善の余地のあることが分かった。
近年、スピーカ装置やイヤホン装置においては、ハイレゾリューション等音質向上に対する市場要求の高まりにより、より高性能化が求められるようになっている。
そこで、本発明者は、更なる高品質化を追求して種々の構成を鋭意検討した結果、従来あまり着目されていなかった両端リード線11aの引き出し部と制動用開孔7bの位置関係に特に注目し、その開孔7bの形状や配置が特性に影響する点を突き止め、本発明を完成させた。
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、比較的口径の大きく、装置としての最低共振周波数が300Hz以下のスピーカ装置において、広い周波数帯域および優れた過渡応答特性を有し、特に低音域で高品質の音再生が可能なスピーカ装置の提供を目的とする。
そのような課題を解決するために本発明のスピーカ装置に係る構成は、筒形の磁性体性ヨークフレームと、このヨークフレーム内側又は外側にこれと僅かな間隔を置いて周対面するように共軸的に支持されたリング状の駆動マグネットと、そのヨークフレーム内側又は外側にこれと僅かな間隔を置いて周対面するようにその駆動マグネット上に共軸的に重ねられたリング状の磁性体性ポールピースと、そのヨークフレーム、それら駆動マグネットおよびポールピース全体の外側に配置された環状の支持フレームと、この支持フレームおよびそのポールピースと間隔を置いて対面するよう、その支持フレームの外周部にてそれらを塞ぐよう固定された振動膜と、細い絶縁導線を巻いて筒形に形成され、その振動膜の前記ヨークフレーム側片面において中央領域を囲むようその振動膜に支持されたボイスコイルであって、それらヨークフレームとポールピースとの間の環状空隙に挿入されるとともに、このボイスコイルから延びる両端リード線に印加される音声信号によってその振動膜を振動させるボイスコイルとを具備している。
しかも、上記振動膜におけるそのボイスコイル付近から外周の外周領域は少なくともその支持フレームに面してこれとともに密封空間を形成し、上記両端リード線はそのボイスコイルの振動膜側の一箇所から導出され、上記両端リード線の導出位置付近においてその支持フレームに一個形成されてその密封空間を外部に連通する音響インピーダンス調整用の第1の連通孔と、上記ヨークフレームの内側中央部において、それら駆動マグネットおよびポールピースの中央部を介してその振動膜の中央領域側空間から外部へ連通する音響インピーダンス調整用の第2の連通孔と、上記支持フレームにおけるその密封空間とは反対面側に形成された一対の連通管であって、その第1の連通孔近傍のこれを挟む位置でその密封空間内に一端が連通するとともに互いに逆方向に円弧状に延びて他端が外部に連通する一対の連通管とを有し、最低共振周波数が300Hz以下に選定されてなる構成である。
本発明に係る構成では、上記第1、第2の連通孔が通気性を有するシート状音響抵抗部材で各々塞がれた構成も可能である。
本発明に係る構成では、一対の上記連通管が、その支持フレームにおいて、それら第1の連通孔と第2の連通孔の中央を結ぶ仮想線に対して対称に形成された構成も可能である。
本発明に係る構成では、上記ヨークフレームの外側にそれら駆動マグネットおよびポールピースが支持された構成において、その振動膜側のヨークフレーム先端部に、その駆動マグネットからの磁束密度を高めるとともにその両端リード線を支持する磁性体性リング部を有する構成も可能である。
このような本発明のスピーカ装置に係る第1の構成においては、上記両端リード線がそのボイスコイルの振動膜側の一箇所から導出され、上記両端リード線の導出位置付近においてその支持フレームに一個形成された音響インピーダンス調整用の第1の連通孔と、そのヨークフレームの内側中央部において、それら駆動マグネットおよびポールピースの中央部を介してその振動膜の中央領域側空間から外部へ連通する音響インピーダンス調整用の第2の連通孔と、上記支持フレームにおける密封空間とは反対面側に、上記第1の連通孔近傍のこれを挟む位置で密封空間内に一端が連通するとともに互いに逆方向に円弧状に延びて他端が外部に連通する一対の連通管とを有している。
そのため、最低共振周波数が300Hz以下に選定された内磁型および外磁型の両構成において、密封空間の実用的密封度が確保されるとともに、そのボイスコイルからの上記両端リード線の導出位置付近における振動膜のローリング運動が防止され、振動膜のスムースなピストンモーション運動が確保される。
その結果として、スピーカ装置において、優れた過渡応答、低い歪率、広い周波数帯域を得ることが可能である。特に、一対の上記連通管は、低音域で音響インピーダンスを低下させるため、振幅が大きくなる低音域で、ボイスコイルからの両端リード線導出位置付近の機械的な負荷による影響を減少させる。
また、ボイスコイルからの両端リード線の導出位置に対して対角する位置に開孔がないため、この付近の音響インピーダンスが高く、その2つの関係でバランスをとることにより、ローリング運動の発生を抑えることが可能である。
さらにまた、振幅の小さい中高域では、第1の連通孔付近の音響インピーダンス低下が有効に作用し、ボイスコイルからの両端リード線の導出位置による機械的な負荷が低減されるため、低域から高域まで、高品質の音再生が可能となる。
本発明に係る構成では、通気性を有するシート状音響抵抗部材で上記第1、第2の連通孔を各々塞ぐげば、第1、第2の連通孔の内径を大きくしても、種々の特性を得ることが可能である。
本発明に係る構成では、一対の上記連通管を、その支持フレームにおいて、それら第1の連通孔と第2の連通孔の中央を結ぶ仮想線に対して対称に形成すれば、より安定した特性を得ることが容易である。
本発明に係る構成では、上記ヨークフレームの外側にそれら駆動マグネットおよびポールピースが支持された構成において、その振動膜側のヨークフレーム先端部に、その駆動マグネットからの磁束密度を高めるとともにその両端リード線を支持する磁性体性リング部を設ければ、より製造し易く、高性能で安定した特性を得ることが容易である。
本発明のスピーカ装置に係る第1の構成の一形態を示す要部縦断面図(図3中のI-I間断面)である。 図1のスピーカ装置に係る別の要部縦断面図A、B(A:図3中のIIA-IIA間断面、B:図3中のIIB-IIB間断面)である。 本発明のスピーカ装置に係る第1の構成の一形態を示す概略平面図(A)および概略底面図(B)である。 本発明のスピーカ装置を製品化した状態で示す概略縦断面図である。 図1のスピーカ装置および従来のスピーカ装置についての周波数特性図である。 図1のスピーカ装置および従来のスピーカ装置についての全高調波歪特性図である。 本発明のスピーカ装置に係る第2の構成の一形態を示す要部縦断面図(図9中のVII-VII間断面)である。 図7のスピーカ装置に係る第2の構成の一形態を示す別の要部断面図A、B(A:図9中のVIIIA-VIIIA間断面、B:VIIIB-VIIIB間断面)である。 本発明のスピーカ装置に係る第2の構成の一形態を示す概略平面図(A)および概略底面図(B)である。 従来のスピーカ装置を示す概略断面図である。 従来のスピーカ装置の動作を説明する概略図である。
以下、本発明に係るスピーカ装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1~図3は本発明のスピーカ装置に係る第1の構成の一形態を示す要部縦断面図、概略平面図および概略底面図である。なお、図1は図3A中のI-I間断面、図2Aは図3A中のIIA-IIA間断面、図2Bは図3B中のIIB-IIB間断面である。
図1~図3において、ヨークフレーム15は、磁性体性材料からカップ状に成形加工されてなり、この筒形部15aの開放端側(図1中上側)には、外側へ迫り出すように後述する支持フレーム25が固定されている。この支持フレーム25の詳細は後述する。
ヨークフレーム15の底部15b中央には貫通孔15cが形成されており、ヨークフレーム15内にはリング状の駆動マグネット17がこの中空部17aを貫通孔15cに揃えるように一方の端面(図1中下側)を底部15bに重ねてヨークフレーム15内に収納されている。
駆動マグネット17の他方の端面(図1中上側)には、駆動マグネット17の外径と同径又はこれより若干大径の外径を有して磁性体で形成されたリング状のポールピース19が重ねられている。ポールピース19は、駆動マグネット17の中空部17aに揃う中空部19aを有している。
ヨークフレーム15の底部15b外側には、貫通孔21aを有する回路基板21が、貫通孔21aを貫通孔15cに揃えるようにして重ねられている。
それらヨークフレーム15、駆動マグネット17、ポールピース19および回路基板21は、ポールピース19又は回路基板21側から中空部17a、19aおよび貫通孔15c、21aに貫通された管状のはとめ23の両端をかしめることにより、共軸的に一体化されている。
はとめ23の中空部23aは、例えば内径4mm程度の内径寸法(S2)に選定されている。
ヨークフレーム15、駆動マグネット17、ポールピース19および回路基板21は、図示しない接着剤等によって共軸的に一体化、固定してもよい。この構成では、中空部17a、19aおよび貫通孔15c、21aが中空部23aと同様な内径寸法(S2)になる。
ポールピース19は、その外周がヨークフレーム15の筒形部15a先端、すなわち支持フレーム25の後述する垂下部25aと周対面している。
ポールピース19の外周とこれと僅かの間隔を置いて対向する支持フレーム25の垂下部25aとの間には、駆動マグネット17から発生する磁束によって磁気回路が形成されている。
支持フレーム25は、磁性体板から例えば打ち抜き手法によってリング板状に形成され、内周部を図1中下方に若干垂下するよう屈曲させた垂下部25aと、外周部を垂下部25aとは逆方向(図1中で上方向)に立ち上げた立上部25bとを有しており、垂下部25aをヨークフレーム15の筒形部15aの内壁に差し込むようにしてヨークフレーム15に固定されている。
支持フレーム25の外周外径(S)は、例えば40mm程度に選定されている。支持フレーム25において、垂下部25aと立上部25bの間には、立上部25b側に開孔する浅い環状の凹条部25cが垂下部25aおよび立上部25bと同心円状に屈曲形成されている。この凹条部25cには後述するC字状のシート状吸音帯27が貼付られている。吸音帯27の詳細は後述する。
振動膜29は、従来公知の薄く半透明の絶縁性フィルム材料から円板状に形成されており、比較的広い中央部を若干ドーム状に膨らませてなる中央領域29aと、この中央領域29aを同心円状かつ環状に囲んだ外周領域29bとを有している。図2Aは、半透明の振動膜29を介してポールピース19、支持フレーム25および後述するボイスコイル31が見えた状態で示されている。
振動膜29は、図1に示すように、支持フレーム25およびポールピース19に対して
空間を持ってそれらを覆うとともに、外周領域29bの外縁全周を支持フレーム25の立
上部25bに接着剤等で固定されている。
振動膜29の一方の面側(図1中下面側)において、中央領域29aと外周領域29bとの環状の境目には、絶縁被覆された細い絶縁導線を円筒状に巻いてなるボイスコイル31の一方の端面側が、中央領域29aを囲むように固定されている。
なお、ボイスコイル31は、詳述はしないが、絶縁円筒体に絶縁導線を円筒状に巻いて形成し、その絶縁円筒体を振動膜29に固定する構成も可能である。
ボイスコイル31は、ヨークフレーム15の筒形部15aや支持フレーム25の垂下部25aと駆動マグネット17やポールピース19の外周との間の環状空隙に対し、僅かな間隔を置いて挿入され、筒形部15aや垂下部25aと駆動マグネット17やポールピース19の外周とに対し、それぞれ環状に対面している。
ボイスコイル31から延びる2本の両端リード線31aは、図3Aに示すように、当該ボイスコイル31の付け根における位置P1の一箇所から内側に導出され、図1に示すように、はとめ23の中空部23a、すなわちポールピース19および駆動マグネット17の中空部19a、17a、ヨークフレーム15の底部15bや回路基板21の貫通孔15c、21aを介して外部へ導出され、回路基板21に接続されている。
両端リード線31aは、振動膜29の振動によってもストレスが加わらないよう余裕を持って空中配線され、はとめ23および導出点P1以外には極力接触しないようになっている。
なお、図示しないが、2本の両端リード線31bは、支持フレーム25の立上部25bにて振動膜29との間から外部へ導出させる構成も可能である。
振動膜29の外周領域29bは、図1に示すように、ヨークフレーム15内にあって支持フレーム25との間で密封空間Eを形成し、この密封空間Eに面している。
密封空間Eは、ヨークフレーム15の筒形部15aとボイスコイル31間の狭い隙間から、ボイスコイル31と駆動マグネット17やポールピース19との間の狭い環状空隙、更に、はとめ23の中空部23aを介して外部に連通され、間接的に密封されている。
そのため、密封空間Eは、第1の連通孔25d付近を除き、振動膜29の外周領域29b全体を均一負荷で支持する空気ダンパーとして機能している。
支持フレーム25において、ボイスコイル31の導出位置P1の近傍には、密封空間Eから外部に連通する第1の連通孔25dが1個形成されている。第1の連通孔25dは、内径(S1)が例えば4mmに選定されている。
第1の連通孔25dは、音質調整用の音響インピーダンス調整部材であり、全帯域での振動を適度に抑制し、特にf付近のQを下げ音質調整機能を有するが、当該音響インピーダンスが密閉空間Eのそれよりは低く設定される。
支持フレーム25の密封空間Eとは反対面側において、図2Aおよび図3Bに示すように、第1の連通孔25d近傍でこれを挟む位置で密封空間E内に一端が連通するとともに、互いに逆方向に半円弧状に延びて他端が外部に連通する一対の連通管33、35が形成されている。
これら連通管33、35は、密封空間Eの音響インピーダンス調整用部材であり、特に振幅の大きな低音域における音響インピーダンスを低下させる機能を有している。
そのため、振動膜29が、振動し易く調整され、ボイスコイル31の導出部の機械インピーダンス増加による振動の制限とバランスされ、音質劣化の原因であるローリング運動が発生し難くなるうえ。当然歪率を低く抑えることも可能である。
連通管33、35は、図2および図3に示すように、支持フレーム25の第1の連通孔25dと第2の連通孔23aの中央を結ぶ仮想線に対して対称に形成されるとともに、支持フレーム25の密封空間Eとは反対面側において、第1の連通孔25d近傍から対角位置までの半周長を有する円弧状の凹字管33a、35aを凹条部25cの裏面凸条に嵌めるように固定し、形成されている。なお、各連通管33、35は両端間が密封されている。
一方の連通管33は、一端が第1の連通孔25dの近傍にて支持フレーム25の開孔25eから密封空間E内に連通されるとともに、他端が凹字管33aの開孔33bで外部に連通するよう形成されている。
他方の連通管35は、一端が第1の連通孔25dの近傍にて開孔25fから密封空間E内に連通されるとともに、他端が凹字管35aの開孔35bで外部に連通するよう形成されている。
それら一対の連通管33、35は、長さ36mmで断面積8mmに選定されている。
支持フレーム25の凹条部25cは、開孔25eから開孔25fまでこれらを塞がないようにして、上述した吸音帯27が貼り付けられている。この吸音帯27は、例えば発泡圧縮ウレタン材料から形成されたシート状のものであり、振動膜29から発生する、特に高音域の空気振動を吸収し、支持フレーム25やポールピース19からの反射を抑え、ピークやディップを軽減する。
図1に戻って、音響抵抗部材37、39は、第1の連通孔25dおよび第2の連通孔23bを図1中の下側から覆う通気性シート部材であり、通気性の調節によって特性調整を可能にする機能を有している。
はとめ23の中空部23aは、上述した第1の連通孔25dと同様に、密封空間Eを間接的に外部と連通させた第2の連通孔であり、密封空間Eの音響インピーダンス調整用部材として機能を有するとともに、振動膜29の中央領域29aの振動に対して適正な音響抵抗に調整することによってfのQを下げ、必要とする音質に調整する機能を有している。
ヨークフレーム15の底部15bに重ねられた回路基板21には、図示しないケーブルによって電子機器(図示せず。)から音声信号が供給され、両端リード線31aを介した音声信号のボイスコイル31への印加によってボイスコイル31が変位し、振動膜29が振動駆動する。
すなわち、図1に示すように、ヨークフレーム15、駆動マグネット17およびボイスコイル31により、振動膜29を振動駆動させる駆動部41が形成され、いわゆる内磁型のスピーカ装置の主要部となっている。
そして、上述したスピーカ装置は、上述した構成要素の形状や寸法を調整することにより、最低共振周波数が300Hz以下になるように構成されている。
次に、上述したスピーカ装置が製品化される構成を説明する。
図4に示すように、支持フレーム25は、中央が若干膨出した板状の本体ケース43であって、当該膨出部に複数の音通孔43aが貫通形成された本体ケース43に対し、立上部25bを図中下側から当接し、本体ケース43に支持されている。
本体ケース43に対して、カバー45がヨークフレーム15を裏面から覆うようにして被せられて本体ケース43に固定されるとともに、ドーナツ状の弾性パッド47が、前面から音通孔33aを囲むようにして固定され、例えばヘッドホン装置として製品化される。
このようなスピーカ装置では、図示しないケーブルから回路基板21を介してボイスコイル31へ音声信号を印加することにより、駆動部45が振動膜29を振動発音させ、音通孔43aから振動音が外部へ伝搬される。
このような本発明のスピーカ装置に係る構成では、図1に示すように、ボイスコイル31の両端リード線31aの導出位置P1が1箇所になっており、導出位置P1付近に第1の連通孔25dが形成されているから、導出位置P1付近の音響インピーダンスが低くなり、振動膜29におけるローリング運動を低下させることが可能である。
もっとも、口径の大きなスピーカ装置では、一般のカナル形のスピーカ装置に比べて、最大振幅が100倍程度と大きく、第1の連通孔25dのみでは不十分となり易い。
この点、上述した本発明のスピーカ装置では、低音域で音響インピーダンスを低くする連通管33、35を一対形成したから、低音域で十分な低い音響インピーダンスが得られる。
そして、本発明に係るスピーカ装置では、振動膜29全体がスムースなピストンモードで変位し、広い周波数帯域、優れた過渡応答波形、特に低音域で高品質の再生音を得ることが可能である。具体的には、楽器等の定位感が向上し、それらの再生音を判別し易い。
しかも、本発明の構成では、振動膜29にローリング運動が発生し難いため、外周領域29bについても捻じれ等の歪が発生し難く、振動膜29におけるコルゲーションエッジ部の設計自由度は従来構成と比較し、遙かに向上させることが可能である。歪やビビリ音等の発生が少ないため、駆動音についても低域のレスポンスも比較的自由にコントロール可能となる。
また、支持フレーム25に配置した連通管33、35は、支持フレーム25の第1の連通孔25dと第2の連通孔23aの中央を結ぶ仮想線Yに対して対称に形成されているから、この点からも振動膜29全体がスムースかつ安定したピストンモードで変位し易い。
もっとも、本発明では、連通管33、35を対称に配置する構成に限定されず、目的とする特性に合わせてそれらを構成すればよい。
図5は図1の本発明に係る構成および図10の従来構成のスピーカ装置が示す周波数特性図であり、図6は図1の本発明に係る構成および図10の従来構成のスピーカ装置が示す歪み率特性図である。
本発明のスピーカ装置に係る構成では、図5の実線aで示す周波数特性のように、特に低い音域まで良好な音圧特性を示し、広い周波数帯域で高品質の音再生が可能であることが分かるし、図6の実線aで示す全高調波歪率特性のように、低い音域まで高調波歪率特性が低くフラットである。
他方、図10に示した従来構成では、図5の破線bで示す周波数特性のように、低い音域での音圧特性が悪化し易いし、図6の破線bで示す全高調波歪率特性のように、高調波歪率特性が悪く、特に100Hz前後以下の低音域部の悪化が目立っている。
このように、本発明のスピーカ装置に係る第1の構成では、特に、装置としての最低共振周波数が300Hz以下のスピーカ装置において、広い周波数帯域、特に中低音周波数帯域において、周波数特性および優れた過渡応答特性を有し、低音域で高品質の音再生が可能である。
しかも、本発明のスピーカ装置に係る第1の構成では、支持フレーム5bの厚みが0.6mm以下の場合、開孔としての第1の連通孔25dのみで音響インピーダンスを調整するために、支持フレーム25に形成する第1の連通孔25dは、目的とする周波数特性や音響特性に応じて、その内径を0.35mm~0.8mmとすることが好ましい。
もっとも、製造上の観点から小さな開孔の形成が困難な場合には、第1の連通孔25dの内径を0.37mm~5.0mmの範囲で形成し、その開孔に音響抵抗部材37を貼り付けて音響インピーダンスを調整する構成も可能である。
すなわち、開孔としての第1、第2の連通孔25d、23aは、その内径を大きくして音響抵抗部材37、39で塞いで所望の音響抵抗を得たり、逆にその内径を小さくしてそれ自身で必要な音響抵抗機能を得る構成も可能である。例えば、第1の連通孔25dにおいて当該内径を小さくする場合、0.37mm~1.5mmとすることが好ましいであろう。
第2の連通孔(中空部)23aは、製造の容易さや、目的とする周波数特性や音響特性に応じて、その内径(S2)を1.0mm~6.0mmに選定可能であり、第2の連通孔23a自体で必要な音響抵抗を得るには内径1.0mm~2.8mmとすることが好ましいであろう。
また、スピーカ装置において、支持フレーム25は、製造の容易さや、目的とする周波数特性や音響特性に応じて、その外径(S)を18mm~100mmの範囲で選定可能である。
さらに、連通管33、35は、所望の特性に合わせて、長さ17mm~98mmで断面1.44mm~50mmに選定可能である。
次に、本発明のスピーカ装置に係る第2の構成すなわち外磁型のスピーカ装置を説明する。
図7~図9は本発明のスピーカ装置に係る第2の構成の一形態を示す要部縦断面図、概略平面図および概略底面図である。なお、図7は図9A中のVII-VII間断面、図8Aは図9B中のVIIIA-VIIIA間断面、図8Bは図9A中のVIIIB-VIIIB間断面である。
図7~図9において、ヨークフレーム51は、磁性体性材料から円筒状に成形加工されてなり、この図中下側の開放端を外側へ屈曲して形成されたリング板状の固定部51aを一体的に有している。
ヨークフレーム51の筒形部51bの開放先端外周には、当該筒形部51bの内径を狭めるリング状の磁性体性リング部53が嵌められている。
ヨークフレーム51の外周には、この筒形部51b外周と間隔を置いてリング状の駆動マグネット55が共軸的に嵌められ、一方の端面(図7中下側)を固定部51aに固定している。
駆動マグネット55の他方の端面(図7中上側)には、駆動マグネット55の内径とほぼ同寸法又は若干小径の内径を有して磁性体からリング板状に形成されたポールピース57が重ねられている。
これら駆動マグネット55およびポールピース57は外周が揃っており、ポールピース57の内周が駆動マグネット55のそれより内側へ突出しているものの双方ともほぼ揃っている。ポールピース57は、リング部53とほぼ同じレベル位置で周対面している。
ヨークフレーム51の固定部51a外側には、内径(S2)4mmの貫通孔59aを有する回路基板59が重ねられている。貫通孔59aは、上述した第1の構成における第2の連通孔(第2の中空部23a)と同様の機能を有している。
それらヨークフレーム51の固定部51a、駆動マグネット55、ポールピース57および回路基板59は、例えば接着剤によって共軸的に一体化、固定されている。
ポールピース57の内周とこれと僅かの間隔を置いて対向するヨークフレーム51先端部すなわちリング部53との間には、駆動マグネット55からの磁束によって磁気回路が形成されている。リング部53は、駆動マグネット55からの磁束密度を高めるとともに後述する両端リード線65aを支持する機能を有している。
それらヨークフレーム51、駆動マグネット55、ポールピース57および回路基板59は、当該底部61aに大径の貫通孔61bを有して合成樹脂からカップ状に成形された支持フレーム61内に収納されている。
すなわち、ヨークフレーム51の固定部51aを支持フレーム61の底部61aに当接するとともに、回路基板59をその貫通孔61bに嵌め、それらが固定されている。
支持フレーム61の筒形部61cは、外径(S)が40mmに形成され、ヨークフレーム51、固定部51a、駆動マグネット55およびポールピース57の外周に当接するとともに、ポールピース57よりも上方に突出した形状になっている。
筒形部61cは、後述する両端リード線65aの導出位置P1近くにおいて、先端面を残して外周から部分的かつ凹条に切り欠かれた切欠部61dを有するとともに、切欠部61dに連通する第1の連通孔61eが形成されている。第1の連通孔61eは、内径(S1)が4mmに形成され、上述した第1の構成における第1の連通孔25dと同様の機能を有している。
振動膜63は、図1と同様に、従来公知の薄い絶縁性フィルム材料から円板状に形成されており、中央部を若干ドーム状に膨らませてなる中央領域63aと、この中央領域63aを同心円状かつ環状に囲んだ外周領域63bとを有している。振動膜63のその他の構成も図1の振動膜29と同様である。
振動膜63は、ヨークフレーム51、リング部53、ポールピース57および後述する吸音帯67に対して空間を持ってそれらを覆うとともに、外周領域63bの外縁全周を支持フレーム61の先端外周部に接着剤等で固定され、これに支持されている。
振動膜63の一方の面側(図7中下面側)において、中央領域63aと外周領域63bとの環状の境目には、図1中のボイスコイル31と同様に、絶縁被覆された細い絶縁導線を円筒状に巻いて一体化したボイスコイル65の一方の端面側が、中央領域63aを囲むように固定されている。
ボイスコイル65は、リング部53(ヨークフレーム51)の外壁と駆動マグネット55やポールピース57の内周との間の環状空隙に僅かな間隔を置いて挿入され、それらと環状に対面している。
ボイスコイル65の両端リード線65aは、図9に示すように、支持フレーム61の筒形部61cに形成された第1の連通孔61eに近い位置P1から導出され、図7に示すように、ヨークフレーム51の筒形部51bを介して回路基板59の貫通孔59aを挿通され、当該回路基板59に接続されている。なお、図9は概略的に図示されている。
支持フレーム61の筒形部61c内側において、ポールピース57の上側端面には、環状の吸音帯67が貼り付けられている。この吸音帯67は、上述した吸音帯27と同様の機能、すなわち振動膜63から発生する、特に高音域の空気振動を吸収し、支持フレーム61や、ポールピース57からの反射の影響によるピークやディップを軽減する機能を有している。
振動膜63の外周領域63bは、ポールピース57および支持フレーム61との間で形成された密封空間Eに面している。
この密封空間Eは、ポールピース57や駆動マグネット55とボイスコイル65間の狭い隙間から、ヨークフレーム51の筒形部51b、回路基板59の貫通孔59aを介して外部に連通し、間接的に密封されている。
上述した第1の連通孔61eは、全帯域での振動を適度に抑制し、特にf付近のQを下げる音質調整機能を有するが、当該音響インピーダンスが密閉空間Eのより低く設定される。
支持フレーム61の筒形部61c内部には、図8および図9に示すように、一対の連通管69、71が、第1の連通孔61eの近傍から、この第1の連通孔61eを挟む位置で密封空間E内に一端が連通し、互いに逆方向に半円弧状に延びて他端が外部に連通するとともに、第1の連通孔61eと第2の連通孔59aの各々の中心とを結ぶ仮想線Yに対して対称に形成されている。
連通管69、71は、上述した連通管33、35と同様に、音響インピーダンス調整用部材であり、特に低域振動における音響インピーダンスを低下させる機能を有している。
連通管69、71は、筒形部61cの密封空間Eに面する側において、第1の連通孔61e近傍から対角位置までの半周長を有する円弧状の凹字溝69a、71aと、これらを塞ぐ細長いリング板状の蓋帯73で塞がれて密封形成されている。
しかも、一方の連通管69は、一端が第1の連通孔61eの近傍にて蓋帯73の開孔73aから密封空間E内に連通されるとともに、他端が凹字溝69aの開孔69bから外部に連通している。
他方の連通管71は、第1の連通孔61eの近傍において、これを挟む位置にて一端が蓋帯73の開孔73bから密封空間E内に連通されるとともに、他端が凹字管71aの開孔71bから外部に連通している。
それら一対の連通管69、71は、長さ42mmで断面10mmに選定されている。なお、それらの長さは連通管の中心線を基準とし、開孔端部間で規定する。
音響抵抗部材75、77は、図7に示すように、第1の連通孔61eおよび第2の連通孔59aを図7中の下側から覆う通気性シート部材であり、通気性の調節によって特性調整を可能にする機能を有している。
ヨークフレーム51の固定部51aに重ねられた回路基板59には、図示しないケーブルによって電子機器(図示せず。)から音声信号が供給され、両端リード線65aを介した音声信号のボイスコイル65への印加によってボイスコイル65が変位し、振動膜63が振動駆動する。
すなわち、図7に示すように、ヨークフレーム51、駆動マグネット55およびボイスコイル65により、振動膜63を振動駆動させる駆動部79が形成され、いわゆる外磁型のスピーカ装置の主要部となっている。
ヨークフレーム51は、上述した図4に示すように、キャップ状の本体ケース43内に嵌められ、本体ケース43内に支持されるのは同様であるので、その図示や説明を省略する。スピーカ装置として製品化例や使用例も同様であるので、説明および図示を省略する。
また、本発明の第2の構成では、低音域で音響インピーダンスを低くする連通管69、71を一対形成するとともに、これらをボイスコイル65の導出位置P1や第1の連通孔61eに対して対称に配置したから、低音域で十分な低い音響インピーダンスが得られ、第1の構成と同様に良好な特性を得ることが容易である。
本発明に係る第2の構成は、その動作および効果も第1の構成と同様であり、周波数特性および全高調波歪特性が図5および図6のようになり、広い周波数帯域および優れた過渡応答特性を有し、特に低音域で高品質の音再生が可能である。
また、本発明に係る第2の構成における支持フレーム61は、上述した構成に限定されず、駆動マグネット55およびポールピース57の外周に嵌るようにしてヨークフレーム51の固定部51aに連結さる形状であればよい。
本発明に係る第2の構成において、製造の容易さや、目的とする特性に応じて、支持フレーム61における一方の先端部の外径(S)を18mm~100mmの範囲で、第1の連通孔61eの内径(S1)を0.37mm~5.0mmの範囲で、更に第2の連通孔(貫通孔)59aの内径(S2)を1.0mm~6.0mmに選定可能である点、更に、音響抵抗部材77で塞ぐ構成も可能である点も、上述した第1の構成と同様である。
また、上述した連通管69、71は、長さ17mm~105mmで断面1.44mm~65mmに選定可能である。
このように、本発明に係るスピーカ装置では、内磁型および外磁型双方において、筒形の磁性体性ヨークフレーム15、51の内側又は外側にリング状の駆動マグネット17、55およびポールピース19、57を共軸的に重ねる構成で実施可能である。
また、本発明に係る構成では、上記ヨークフレーム51の外側にそれら駆動マグネット55およびポールピース57が支持された構成において、その振動膜63側のヨークフレーム51先端部に、その駆動マグネット55からの磁束密度を高めるとともにその両端リード線65aを支持する磁性体性リング部53を有する構成も可能である。
1、15、51 ヨークフレーム
1a、15a、51b、61c 筒形部
3、17、55 駆動マグネット
5、19、57 ポールピース
7 フランジ部
7a 円筒部
7b、25e、25f、33b、35b、69a、69b、71a、73b 開孔
9、29、63 振動膜
11、31、65 ボイスコイル
11a、31a、65a 両端リード線
13、21、59 回路基板
15b、61a 底部
15c、21a、61b 貫通孔
17a、19a 中空部
23 はとめ
23a 中空部(第2の連通孔)
25、61 支持フレーム
25a 垂下部
25b 立上部
25c 凹条部
25d、61e 第1の連通孔
27、67 吸音帯
29a、63a 中央領域
29b、63b 外周領域
33、35、69、71 連通管
33a、35a 凹字管
37、39、75、77 音響抵抗部材
41、79 駆動部
43 本体ケース
43a 音通孔
45 カバー
47 弾性パッド
51a 固定部
53 リング部
59a 貫通孔(第2の連通孔)
61d 切欠部
69a、71a 凹字溝
73 蓋帯
E 密封空間
P1 導出位置
S、S1、S2 寸法

Claims (4)

  1. 筒形の磁性体性ヨークフレームと、
    このヨークフレーム内側又は外側にこれと僅かな間隔を置いて周対面するように共軸的に支持されたリング状の駆動マグネットと、
    前記ヨークフレーム内側又は外側にこれと僅かな間隔を置いて周対面するように前記駆動マグネット上に共軸的に重ねられたリング状の磁性体性ポールピースと、
    前記ヨークフレーム、前記駆動マグネットおよび前記ポールピース全体の外側に配置された環状の支持フレームと、
    この支持フレームおよび前記ポールピースと間隔を置いて対面するよう前記支持フレームの外周部にてそれらを塞ぐよう固定された振動膜と、
    細い絶縁導線を巻いて筒形に形成され、前記振動膜の前記ヨークフレーム側片面において中央領域を囲むよう前記振動膜に支持されたボイスコイルであって、前記ヨークフレームと前記ポールピースとの間の環状空隙に挿入されるとともに、このボイスコイルから延びる両端リード線に印加される音声信号によって前記振動膜を振動させるボイスコイルと、
    を具備し、
    前記振動膜における前記ボイスコイル付近から外周の外周領域は少なくとも前記支持フレームに面してこれとともに密封空間を形成し、
    前記両端リード線は前記ボイスコイルの前記振動膜側の一箇所から導出され、
    前記両端リード線の導出位置付近において前記支持フレームに一個形成されて前記密封空間を外部に連通する音響インピーダンス調整用の第1の連通孔と、
    前記ヨークフレームの内側中央部において、前記駆動マグネットおよび前記ポールピースの中央部を介して前記振動膜の中央領域側空間から外部へ連通する音響インピーダンス調整用の第2の連通孔と、
    前記支持フレームにおける前記密封空間とは反対面側に形成された一対の連通管であって、前記第1の連通孔近傍のこれを挟む位置で前記密封空間内に一端が連通するとともに互いに逆方向に円弧状に延びて他端が外部に連通する一対の連通管とを有し、
    最低共振周波数が300Hz以下に選定されてなることを特徴とするスピーカ装置。
  2. 前記第1、第2の連通孔は通気性を有するシート状音響抵抗部材で各々塞がれた請求項1記載のスピーカ装置。
  3. 一対の前記連通管は、前記支持フレームにおいて、前記第1の連通孔と前記第2の連通孔の中央を結ぶ仮想線に対して対称に形成された請求項1記載のスピーカ装置。
  4. 前記ヨークフレームの外側に前記駆動マグネットおよび前記ポールピースが支持された構成において、前記振動膜側のヨークフレーム先端部に、前記駆動マグネットからの磁束密度を高めるとともに前記両端リード線を支持する磁性体性リング部を有する請求項1のスピーカ装置。
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