JP7061783B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、接着剤組成物に関する。
従来から住宅のバルコニー、ベランダ、屋根、屋上用を防水するにあたって金属防水工法が用いられている。金属防水工法とは、通常、幅が約1mで且つ長さが数十mの塗装鋼板を巻物状にして現場まで搬送し、現場にて巻き出し、躯体と塗装鋼板、及び、塗装鋼板同士を接着剤を用いて接着一体化すると共に、接着剤によって接合部分に防水性を付与する工法である。なお、塗装鋼板とは、鋼板の表面に、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、フッ素樹脂などの合成樹脂から形成された塗装を施したものをいう。
上記金属防止工法に用いられる接着剤組成物として、特許文献1には、1)分子内にウレタン結合及び/又は尿素結合を持ち、下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を含有する硬化性樹脂(A)100重量部に対して、2)分子内に1個のアミノ基と下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を含有し、該アミノ基が1級アミノ基であるシラン化合物(B)を0.1~20重量部、3)三フッ化ホウ素及び/又はその錯体からなる化合物(C)、フッ素化剤(D)、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(E)において、(C)~(E)より選ばれる1種以上の化合物0.001~10質量部、4)老化防止剤(F)を0.1~20重量部を含有させてなるシーリング材組成物が開示されている。
又、特許文献2には、特定の構造式を有し且つ加水分解性シリル基を有するシリル化合物と加水分解性シリル基に対する硬化触媒と、特定の構造式を有し且つエポキシ基を有するシリル化合物と、特定の構造式を有するケチミン化合物および/または特定の構造式を有するオキサゾリジン化合物とを含有する一液湿気硬化型組成物が開示されている。
特開2010-47722号公報 特開2003-128907号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシーリング材組成物は耐水性が低く、接合部における防水性が低いという問題点を有する。
そこで、耐水性を改善するために、特許文献2の一液湿気硬化型組成物が提案されているが、上記一液湿気硬化型組成物は、硬化速度が低いため、深部における硬化に長時間を要し、一液湿気硬化型組成物の硬化物が必要な接着強度を発現するために長時間を要する。そのため、塗装鋼板に直射日光が当たり、一液湿気硬化型組成物の硬化物に熱が加わった場合に、硬化物の硬化が不十分なために、硬化物の深部、即ち、硬化物の未硬化部分から硬化物が破壊し、接合部が剥がれてしまうという問題点を有する。
本発明は、硬化速度が速く深部まで短時間のうちに硬化して必要な接着強度を発現すると共に、耐水性に優れた硬化物を形成することができる接着剤組成物を提供する。
本発明の接着剤組成物は、加水分解性シリル基を有し且つ数平均分子量が20000以上であるポリアルキレンオキサイド100質量部と、数平均分子量が1000~10000であるポリプロピレングリコール20~100質量部と、エポキシシランカップリング剤1~5質量部と、シラノール縮合触媒とを含むことを特徴とする。
本発明の接着剤組成物は、硬化速度が速く深部まで短時間のうちに硬化して必要な接着強度を発現する。そして、接着剤組成物の硬化物は、優れた耐水性を有していることから、雨水に曝される環境下においても長期間に亘って優れた防水性を維持する。
更に、接着剤組成物の硬化物は、ゴム弾性に優れていることから、接合後に被接着部材が膨張、収縮した場合にあっても、接着剤組成物の硬化物は、被接着部材の膨張及び収縮に順応し、変形によって破壊するようなことはなく、接合部の接着状態を安定的に維持し、接合部における防水性能を確実に維持することができる。
本発明の接着剤組成物は、加水分解性シリル基を有し且つ数平均分子量が20000以上であるポリアルキレンオキサイド100質量部と、数平均分子量が1000~10000であるポリプロピレングリコール20~100質量部と、エポキシシランカップリング剤1~5質量部と、シラノール縮合触媒とを含むことを特徴とする。
(加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド)
接着剤組成物は、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイドを含有している。なお、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイドは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
加水分解性シリル基とは、珪素原子に1~3個の加水分解性基が結合している基である。加水分解性シリル基の加水分解性基としては、特に限定されず、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。加水分解性シリル基としては、反応後に有害な副生成物を生成し難いので、アルコキシ基が好ましい。
アルコキシシリル基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、及びトリフェノキシシリル基などのトリアルコキシシリル基;メチルジメトキシシリル基、及びメチルジエトキシシリル基などのジメトキシシリル基;並びに、ジメチルメトキシシリル基、及びジメチルエトキシシリル基などのモノアルコキシシリル基が挙げられる。アルコキシシリル基としては、ジメトキシシリル基が好ましい。
ポリアルキレンオキサイドの一分子あたりの加水分解性シリル基の平均個数は、1~2個が好ましく、1.2~1.6個がより好ましい。ポリプロピレンオキサイドは、ポリマー主鎖の両末端に加水分解性シリル基を有していることが好ましい。加水分解性シリル基の平均個数が2個以下であると、接着剤組成物の硬化物のゴム弾性が向上する。
ポリアルキレンオキサイドの主鎖骨格としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド-ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びポリプロピレンオキサイド-ポリブチレンオキサイド共重合体などが挙げられる。なかでも、ポリプロピレンオキサイドが好ましい。ポリプロピレンオキサイドを含んでいる接着剤組成物によれば、ゴム弾性に優れた硬化物を形成することができる。
ポリアルキレンオキサイドの数平均分子量は20000以上であり、20000~50000が好ましく、20000~30000がより好ましい。数平均分子量が20000以上であると、接着剤組成物の硬化物は優れたゴム弾性を有する。数平均分子量が50000以下であると、接着剤組成物が適度な粘度を有しており、接着剤組成物は優れた塗工性を有する。
なお、ポリアルキレンオキサイドの数平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によって、ポリスチレン換算されて測定された値である。具体的には、ポリアルキレンオキサイド6~7mgを採取し、採取したポリアルキレンオキサイドを試験管に供給する。0.05質量%のジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を含むオルトジクロロベンゼン(o-DCB)溶液を用意し、この溶液を試験管に加えて、ポリアルキレンオキサイドの濃度が1mg/mLとなるように希釈して希釈液を作製する。溶解濾過装置を用いて145℃にて回転速度25rpmにて1時間に亘って上記希釈液を振とうさせてポリアルキレンオキサイドを溶液中に溶解させて測定試料とする。この測定試料を用いて、GPC法によってポリアルキレンオキサイドの数平均分子量を測定することができる。
ポリアルキレンオキサイドの数平均分子量は、例えば、下記測定装置及び測定条件にて測定することができる。
測定装置 TOSOH社製 商品名「HLC-8121GPC/HT」
測定条件 カラム:TSKgelGMHHR-H(20)HT×3本
TSKguardcolumn-HHR(30)HT×1本
移動相:o-DCB 1.0mL/分
サンプル濃度:1mg/mL
検出器:ブライス型屈折計
標準物質:ポリスチレン(TOSOH社製 分子量:500~8420000)
溶出条件:145℃
SEC温度:145℃
加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイドは、市販されている製品を用いることができる。例えば、カネカ社製 商品名「MSポリマー S-203」及び「S-303」;旭硝子社製 商品名「エクセスター ESS-2410」及び「ESS-2420」などが挙げられる。
(ポリプロピレングリコール)
接着剤組成物は、ポリプロピレングリコールを含んでいる。ポリプロピレングリコールを含んでいる接着剤組成物は、硬化速度が速く深部まで短時間のうちに硬化し、優れた深部硬化性を有すると共に、接着剤組成物の硬化物は、優れたゴム弾性を長期間に亘って安定的に維持する。
ポリプロピレングリコールの数平均分子量は1000~10000であり、1000~5000が好ましく、1500~4000がより好ましい。ポリプロピレングリコールの数平均分子量が上記範囲内であると、接着剤組成物の硬化物は、長期間に亘って優れたゴム弾性を安定的に維持する。
なお、ポリプロピレングリコールの数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によってポリスチレン換算されて測定された値である。具体的な測定方法や測定条件は、上述したポリアルキレンオキサイドの測定要領と同様である。
接着剤組成物中におけるポリプロピレングリコールの含有量は、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド100質量部に対して20~100質量部であり、20~80質量部が好ましく、30~60質量部がより好ましく、40~60質量部が特に好ましい。ポリプロピレングリコールの含有量が20質量部以上であると、硬化速度が速く深部まで短時間のうちに硬化し、優れた深部硬化性を有すると共に、接着剤組成物の硬化物は、優れたゴム弾性を長期間に亘って安定的に維持する。ポリプロピレングリコールの含有量が100質量部以下であると、硬化速度が速く深部まで短時間のうちに硬化し、優れた深部硬化性を有すると共に、接着剤組成物の硬化物は、優れたゴム弾性を長期間に亘って安定的に維持する。
(エポキシシランカップリング剤)
接着剤組成物は、エポキシシランカップリング剤を含有している。エポキシシランカップリング剤とは、一分子中にアルコキシ基が結合した珪素原子と、エポキシ基を有する官能基とを含む化合物を意味する。エポキシシランカップリング剤を含有していることによって、合成樹脂から形成された塗膜に対する接着性に優れている。
エポキシシランカップリング剤としては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、及び2-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられ、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。エポキシシランカップリング剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
接着剤組成物中におけるエポキシシランカップリング剤の含有量は、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド100質量部に対して0.1~5質量部であり、1~5質量部がより好ましく、2~4質量部が特に好ましい。エポキシシランカップリング剤の含有量が0.1質量部以上であると、接着剤組成物の硬化物は優れた耐水性を有する。エポキシシランカップリング剤の含有量が5質量部以下であると、接着剤組成物の硬化物は、優れたゴム弾性を長期間に亘って安定的に維持する。
(シラノール縮合触媒)
接着剤組成物は、シラノール縮合触媒を含有している。シラノール縮合触媒とは、ポリアルキレンオキサイドが有する加水分解性シリル基が加水分解することにより形成されたシラノール基同士の脱水縮合反応を促進させるための触媒である。なお、シラノール基とは、ケイ素原子に直接結合しているヒドロキシ基(≡Si-OH)を意味する。
シラノール縮合触媒としては、例えば、1、1、3、3-テトラブチル-1、3-ジラウリルオキシカルボニル-ジスタノキサン、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫フタレートビス(ジブチル錫ラウリン酸)オキサイド、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジブチル錫ビス(モノエステルマレート)、オクチル酸錫、ジブチル錫オクトエート、ジオクチル酸オキサイド、アルコキシシリル基を有する錫系シラノール縮合触媒、テトラ-n-ブトキシチタネート、テトライソプロポキシチタネート、ジブチルアミン-2-エチルヘキソエートなどが挙げられ、錫系シラノール縮合触媒が好ましい。接着剤組成物の貯蔵安定性を向上させるために、1、1、3、3-テトラブチル-1、3-ジラウリルオキシカルボニル-ジスタノキサンが好ましい。シラノール縮合触媒は、単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
接着剤組成物中におけるシラノール縮合触媒の含有量は、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド100質量部に対して0.1~3質量部が好ましく、1~3質量部がより好ましい。シラノール縮合触媒の含有量が0.1質量部以上であると、接着剤組成物の硬化性が向上する。シラノール縮合触媒の含有量が3質量部以下であると、接着剤組成物の貯蔵安定性が向上する。
(他の添加剤)
接着剤組成物は、必要に応じて、他の添加剤をさらに含んでいてもよい。他の添加剤としては、脱水剤、エポキシシランカップリング剤、酸化防止剤、充填材、可塑剤、タレ防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、溶剤、及び香料などが挙げられる。
(脱水剤)
接着剤組成物は、脱水剤を更に含有していることが好ましい。脱水剤によれば、接着剤組成物を保存している際に、空気中の湿気などの水分によって接着剤組成物が硬化することを抑制することができる。
脱水剤としては、特に限定されず、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、及びジフェニルジメトキシシランなどのシラン化合物;並びにオルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、オルト酢酸メチル、及びオルト酢酸エチル等のエステル化合物などを挙げることができ、ビニルトリメトキシシランが好ましい。脱水剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
接着剤組成物中における脱水剤の含有量は、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド100質量部に対して0.5~20質量部が好ましく、1~10質量部がより好ましく、1~5質量部が特に好ましい。
(酸化防止剤)
接着剤組成物は、酸化防止剤を更に含有していることが好ましい。酸化防止剤としては、特に限定されず、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、及びポリフェノール系酸化防止剤などが挙げられ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤として、具体的には、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、及びN,N′-ヘキサン-1,6-ジイルビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)]などが挙げられる。酸化防止剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
接着剤組成物中における酸化防止剤の含有量は、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド100質量部に対して0.1~20質量部が好ましく、0.3~10質量部がより好ましい。
(充填材)
接着剤組成物は、充填材を更に含有していることが好ましい。充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、含水ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、シリカ、二酸化チタン、クレー、タルク、カーボンブラック、ガラスバルーンなどが挙げられる。充填材は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
接着剤組成物中における充填材の含有量は、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド100質量部に対して50~300質量部が好ましく、100~200質量部がより好ましく、120~170質量部が特に好ましい。充填材の含有量が50質量部以上であると、接着剤組成物の硬化物は優れた接着強度を発現する。充填材の含有量が300質量部以下であると、接着剤組成物の硬化物は、優れたゴム弾性を長期間に亘って安定的に維持する。
(タレ防止剤)
接着剤組成物は、タレ防止剤を更に含有していてもよい。タレ防止剤としては、例えば、水添ひまし油、脂肪酸ビスアマイド、ヒュームドシリカなどが挙げられる。
(光安定剤及び紫外線吸収剤)
接着剤組成物は、光安定剤及び/又は紫外線吸収剤を更に含有していてもよい。光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートなどのヒンダートアミン系光安定剤などが挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などが挙げられる。
(接着剤組成物)
接着剤組成物を相対湿度50%及び50℃にて24時間養生後の硬化物のJIS K6251に準拠して測定された引張強さは、1.0~3.0N/mm2が好ましく、1.0~2.5N/mm2がより好ましい。
接着剤組成物を相対湿度50%及び50℃にて24時間養生後の硬化物のJIS K6251に準拠して測定された切断時伸びは、250~500%が好ましく、300~500%がより好ましく、350~500%が特に好ましい。
接着剤組成物を相対湿度50%及び50℃にて24時間養生後の硬化物のJIS K6251に準拠して測定された引張強さ及び切断時伸びは、下記の要領で測定された値をいう。
具体的には、幅が25mmの塗装鋼板を2枚用意する。なお、塗装鋼板の表面はポリ塩化ビニルによって塗装されている。次に、一方の塗装鋼板の表面に接着剤組成物を厚み0.5mmにて塗工した後、塗装鋼板の接着剤組成物の塗工面上に他方の塗装鋼板を重ね合わせて試験体を作製する。
しかる後、試験体を相対湿度50%及び50℃の雰囲気下にて24時間養生する。得られた試験体について、JIS K6251に準拠してダンベル状3号形試験片の引張強さ及び切断時伸びを測定する。
接着剤組成物は、塗装鋼板のように透湿性を有しない被接着部材に塗工した場合にあっても、硬化速度が速く深部まで短時間のうちに硬化して必要な接着強度を発現する。しかも、接着剤組成物の硬化物は、優れたゴム弾性を有していることから、被接着部材の膨張、収縮などの変形に円滑に追従する。
従って、接着剤組成物の硬化物は、被接着部材同士を被接着部材の変形にもかかわらず破壊されることなく強固に接合一体化すると共に、被接着部材同士の接合部に優れた防水性を付与することができる。
接着剤組成物は、金属防水工法に好適に用いることができ、躯体と塗装鋼板、及び、塗装鋼板同士を強固に接合一体化することができると共に、接合部に優れた防水性を付与することができる。そして、接着剤組成物は深部まで十分に硬化しているので、例えば、塗装鋼板が日光を照射されて加熱されて膨張したとしても、接着剤組成物の硬化物は、破壊することなく優れたゴム弾性を発現して塗装鋼板の膨張変形に円滑に追従し、被接着部材同士の接合状態を維持し、被接着部材間に付与した防水性能を確実に維持する。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
実施例及び比較例で用いられた化合物は下記の通りである。
(加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド)
・加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド(主鎖:ポリプロピレンオキサイドからなり且つ主鎖の末端にジメトキシシリル基を有するポリアルキレンオキサイド、一分子あたりのメトキシシリル基の平均個数:1.4個、数平均分子量:20000、鐘淵化学工業社製 商品名「MSポリマーS-203」)
(ポリプロピレングリコール)
・ポリプロピレングリコール(数平均分子量:3000、旭電化社製 商品名「P-3000」)
(エポキシシランカップリング剤)
・3-グリシドキシトリメトキシシラン
(シラノール縮合触媒)
・1、1、3、3-テトラブチル-1、3-ジラウリルオキシカルボニル-ジスタノキサン(日東化成社製 商品名「ネオスタンU-130」)
(脱水剤)
・ビニルトリメトキシシラン(日本ユニカ社製 商品名「NUCシリコーンA171」)
(アミノシランカップリング剤)
・N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン
(充填材)
・コロイダル炭酸カルシウム(白石工業社製 商品名「CCR」)
(実施例1~2及び比較例1~7)
加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド、ポリプロピレングリコール、エポキシシランカップリング剤、シラノール縮合触媒、脱水剤、アミノシランカップリング剤及び充填材をそれぞれ表1に示す量ずつプラネタリーミキサーに供給して真空雰囲気下にて60分間混練することによって接着剤組成物を作製した。なお、表1において、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイドは、単に「ポリアルキレンオキサイド」と表記した。
得られた接着剤組成物について、接着剤組成物を相対湿度50%及び50℃にて24時間養生後の硬化物のJIS K6251に準拠して測定された引張強さ及び切断時伸びを測定し、その結果を表1に示した。
得られた接着剤組成物について、接着剤組成物を相対湿度50%及び50℃にて100時間養生後の硬化物のJIS K6251に準拠して測定された引張強さ及び切断時伸びを測定し、その結果を表1に示した。
得られた接着剤組成物について、水浸漬前後の180°剥離強度及び硬化速度を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(水浸漬前後の180°剥離強度)
幅が25mmの塗装鋼板を2枚用意した。なお、塗装鋼板の表面はポリ塩化ビニル又はポリエステル樹脂によって塗装されていた。次に、一方の塗装鋼板の表面に接着剤組成物を厚み0.5mmにて塗工した後、塗装鋼板の接着剤組成物の塗工面上に他方の塗装鋼板を重ね合わせて試験体を作製した。なお、一対の塗装鋼板の表面の塗装は、同一種類の樹脂となるように調整した。
しかる後、試験体を相対湿度50%及び50℃の雰囲気下にて24時間養生した。得られた試験体について、JIS K6251に準拠して剥離スピード200mm/分にてダンベル状3号形試験片の180°剥離強度(水浸漬前の剥離強度)を測定した。
次に、上記と同様の要領で試験体を作製し、得られた試験体を相対湿度50%及び50℃の雰囲気下にて24時間養生した。しかる後、試験体を23℃の水に168時間に亘って浸漬した後、試験体を水中から取り出して水分を除去した。
水浸漬後の試験体について、JIS K6251に準拠して剥離スピード200mm/分にてダンベル状3号形試験片の180°剥離強度(水浸漬後の剥離強度)を測定した。
(硬化速度)
幅が25mmの塗装鋼板を2枚用意した。なお、塗装鋼板の表面はポリ塩化ビニル又はポリエステル樹脂によって塗装されていた。次に、一方の塗装鋼板の表面に接着剤組成物を厚み0.5mmにて塗工した後、塗装鋼板の接着剤組成物の塗工面上に他方の塗装鋼板を重ね合わせて試験体を作製した。なお、一対の塗装鋼板の表面の塗装は、同一種類の樹脂となるように調整した。
しかる後、試験体を相対湿度50%及び50℃の雰囲気下にて24時間養生した。得られた試験体について、JIS K6251に準拠して剥離スピード200mm/分にてダンベル状3号形試験片の180°剥離強度(24時間剥離強度)を測定した。
上記と同様の要領で試験体を作製した。試験体を相対湿度50%及び50℃の雰囲気下にて100時間養生した。得られた試験体について、JIS K6251に準拠して剥離スピード200mm/分にてダンベル状3号形試験片の180°剥離強度(100時間剥離強度)を測定した。
24時間剥離強度及び100時間剥離強度に基づいて硬化指数を算出した。硬化指数の数値が小さい程、硬化速度は速いと判断できる。
硬化指数=(100時間剥離強度-24時間剥離強度)/24時間剥離強度
Figure 0007061783000001

Claims (1)

  1. 加水分解性シリル基としてジメトキシシリル基を有し、一分子あたりの上記加水分解性シリル基の平均個数が1~2個であり、主鎖骨格がポリプロピレンオキサイドを含み、且つ数平均分子量が20000~50000であるポリアルキレンオキサイド100質量部と、
    数平均分子量が1000~10000であるポリプロピレングリコール40~60質量部と、
    エポキシシランカップリング剤1~5質量部と、
    シラノール縮合触媒として、錫系シラノール縮合触媒0.1~3質量部とを含む接着剤組成物(但し、エポキシ樹脂及びケチミン化合物を含む接着剤組成物を除く)であって、
    上記接着剤組成物を相対湿度50%及び50℃にて24時間養生させた後の硬化物のJIS K6251に準拠して測定された引張強さが、1.0~3.0N/mm 2 であり、
    上記接着剤組成物を相対湿度50%及び50℃にて24時間養生させた後の硬化物のJIS K6251に準拠して測定された切断時伸びが、300~500%であることを特徴とする接着剤組成物。
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