JP7060973B2 - デマンドレスポンスシステム - Google Patents

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Description

本発明は、デマンドレスポンスの計画を策定し、当該デマンドレスポンス計画に基づいて需要家の機器を制御するデマンドレスポンスシステムに関する。
商用電力系統の需給逼迫を抑制するために、電力の需要家が要請に応じて商用電力系統から供給される電力(以下、「系統電力」という)を削減するデマンドレスポンス(Demand Response)の活用が検討されている。特に、近年では、需要家に対する系統電力の削減要請の自動化、更には、需要家における系統電力の削減制御の自動化を実現するADR(Automated Demand Response)の活用が注目されている。
該ADRでは、1または複数の需要家の制御端末に対して系統電力の削減要請を行うDRサーバにおいて、目標の削減電力量を達成するために、該需要家の使用する複数の機器の何れに対して、どの時間帯においてどれだけの電力量を削減するかのDR計画を策定することが行われている(例えば、下記の特許文献1~3等参照)。ここで、デマンドレスポンスの対象となる機器としては、電力消費機器、電力貯蔵機器、及び、電力供給機器に大別され、電力消費機器としては、空調機器、照明機器、コンピュータ機器等が想定され、電力貯蔵機器としては、蓄電池等が想定され、電力供給機器としては、太陽光発電装置、ガスエンジン式または燃料電池式のコジェネレーションシステム(熱電併給システム)等が想定される。
特開2013-9565号公報 特開2016-103974号公報 特開2017-70131号公報
しかし、デマンドレスポンスの実行を要請された需要家において、急な電力需要の変化等で過度な負担が強いられる局面もあり、DR計画で指定されたDR期間に、所定の削減要請量に応じた電力消費機器の電力消費量の削減、電力貯蔵機器の放電量の増加、及び、電力供給機器の発電量の増加を達成できない場合もあり得る。そのため、例えば、特許文献3等では、一部の需要家が削減要請量に応じられないケースに備えて、主たるDR計画の他に、補完用のDR計画を策定すること等が行われている。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、DR計画の達成確度の高いデマンドレスポンスシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るデマンドレスポンスシステムは、デマンドレスポンスの実行要請の対象となる複数の対象機器の夫々におけるデマンドレスポンスの実行条件を表す情報が含まれる対象機器データを記録するデータベースと、
前記対象機器データに基づいて、将来の連続した1または複数のDR期間の夫々における目標削減電力量を達成するためのデマンドレスポンスを実行する1または複数のDR実行機器を前記複数の対象機器の中から選択してDR計画を策定し、当該DR計画に基づいて、前記1または複数のDR実行機器にデマンドレスポンスを実行させるためのDR実行データを生成する演算部と、
前記1または複数のDR実行機器に対応する1または複数の需要家端末に対して前記DR実行データを送信する本体側通信部と、を備え、
前記複数の対象機器は、1または複数の発電装置を含み、
前記1または複数の需要家端末の夫々は、前記複数の対象機器の内の対応する1または複数に対してデマンドレスポンスの実行を制御可能に構成され、
前記対象機器データには、前記DR期間の夫々において、前記発電装置の夫々における定格発電出力を超える定格超運転の可否を判定可能な定格超運転判定用データが含まれており、
前記演算部は、前記DR計画の策定時に、前記DR期間の夫々において、前記定格超運転判定用データに基づいて、前記発電装置の夫々における定格超運転の可否を判定し、前記DR実行機器を選択するための選択候補に前記定格超運転可能な前記発電装置を含め、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択することを第1の特徴とする。
上記第1の特徴のデマンドレスポンスシステムによれば、以下に説明するように、策定されたDR計画の達成確度を高めることができる。ガスエンジン式または燃料電池式のコジェネレーションシステム等の外部から発電制御が可能な発電装置では、例えば、負荷追従運転可能な機種は、定格出力内で負荷追従運転を行い、負荷追従困難な機種は、発電効率の高い定格運転を行い、余剰電力を蓄電装置に充電するか、或いは、商用電力系統に逆潮流させる運用が一般的である。従って、定格出力内または定格出力で運転される発電装置では、DR要請に応えるために所定のDR容量(デマンドレスポンスの実行時に創出可能な電力)を定格出力内に予め確保しておく必要があり、また、当該発電装置から電力供給を受ける需要家の電力消費機器の総消費電力量のバラツキの影響も受けるため、DR要請の達成には一定の制約がある。これに対して、当該発電装置を定格超運転させた場合の定格出力を超えて発電された電力分は、確実に当該発電装置のDR要請に充当することが可能となるため、当該発電装置の定格超部分がDR計画に含まれ得るように構成することで、例えば、対象機器全体の中での当該発電装置の構成比率が高い場合等では、多くのDR計画を通して見れば、何れかのDR計画では、定格超運転可能な発電装置がDR実行機器として含まれるため、DR計画の達成確度の向上が期待される。更に、当該発電装置の定格超部分を有効に利用できる。
更に、上記第1の特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記演算部が、前記DR計画の策定時に、前記複数の対象機器に対して、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択する際の基準として、少なくとも同じ前記需要家端末によってデマンドレスポンスの実行が制御される複数の前記対象機器内において、前記定格超運転可能な前記発電装置が、他の前記対象機器に比べて選択され易いように作成された基準に基づいて、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択するように構成されていることが好ましい。これにより、策定されたDR計画の達成確度を更に高めることができる。
更に、上記第1の特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記演算部が、前記DR計画の策定時に、前記複数の対象機器に対して、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択する際の基準として、前記定格超運転可能な前記発電装置が、デマンドレスポンスによって削減される単位電力量に対する対価が同等の他の前記対象機器に比べて選択され易いように作成された基準に基づいて、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択するように構成されていることが好ましい。これにより、策定されたDR計画の達成確度を更に高めることができる。
更に、上記第1の特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記発電装置の前記対象機器データとして、少なくとも、デマンドレスポンスの実行時に創出可能な電力であるDR容量が、前記発電装置の前記定格発電出力を超えて出力された超過分の定格超電力だけで構成されている第1タイプの発電装置の前記対象機器データが記録されていることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴のデマンドレスポンスシステムによれば、策定されたDR計画において、DR計画の達成確度の高い第1タイプの発電装置が、需要家の総消費電力量のバラツキに左右され得る発電装置の発電出力の内の定格発電出力を超えない部分の定格内電力を含まないため、DR実行機器として選択された場合に、策定されたDR計画の達成確度を確実に高めることができる。
更に、上記第2の特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記データベースに、前記発電装置の前記対象機器データとして、更に、前記DR容量が、前記定格発電出力を超えずに出力された定格内電力だけで構成されている第2タイプの発電装置の前記対象機器データが記録されていることが好ましい。これにより、定格超運転可能な発電装置のDR容量を、定格発電出力を超えて出力される定格超電力部分と、定格発電出力を超えない定格内電力部分に分離して、夫々を独立して取り扱うことができ、DR計画策定の自由度が向上し、結果として、策定されたDR計画の達成確度の向上が図れる。
更に、上記第2の特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記データベースに、前記発電装置の前記対象機器データとして、更に、前記DR容量が、前記定格超電力と、前記定格発電出力を超えずに出力された定格内電力の両方を含む第3タイプの発電装置の前記対象機器データが記録されていることが好ましい。これにより、定格超運転可能な発電装置のDR容量を、定格発電出力を超えて出力される定格超電力部分と、定格発電出力を超えない定格内電力部分を一括して取り扱うことができる。
更に、上記第2の特徴のデマンドレスポンスシステムは、複数の前記第1タイプの前記発電装置だけで構成されていることが好ましい。これにより、策定されたDR計画の達成確度の向上を最大限に図ることができる。更に、当該発電装置の定格超部分を、より一層有効に利用できる。
更に、上記第1または第2の特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記演算部は、前記DR計画の策定時に、前記複数の対象機器に対して、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択する際の基準となる優先順位を計算するように構成されていることを第3の特徴とする。
上記第3の特徴のデマンドレスポンスシステムによれば、前記選択候補の中からDR実行機器を選択する際の基準が明確になるとともに、更に、優先順位の計算方法または計算式等を適宜調整することによって、少なくとも同じ前記需要家端末によってデマンドレスポンスの実行が制御される複数の前記対象機器内において、前記定格超運転可能な前記発電装置が、他の前記対象機器に比べて選択され易いようにすること、または、前記定格超運転可能な前記発電装置が、デマンドレスポンスによって削減される単位電力量に対する対価が同等の他の前記対象機器に比べて選択され易いようにすること等の、策定されたDR計画の達成確度の向上を図ることができる。
更に、上記第3の特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記演算部は、前記優先順位の計算において、前記定格超運転が可能でない前記発電装置が、デマンドレスポンスの実行時に創出可能な電力であるDR容量として、前記発電装置の前記定格発電出力を超えて出力された定格超電力を含む場合において、前記DR期間の何れにおいても前記定格超運転が可能でない当該発電装置を当該計算の対象外とするように構成されていることが好ましい。これによれば、DR実行機器の選択候補となり得ない前記定格超運転が可能でない前記発電装置に対して、前記優先順位を計算する無駄が省ける。特に、前記定格超運転可能な前記発電装置となり得る対象機器が多数存在する場合には、有効である。
更に、上記第1乃至第3の何れかの特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記定格超運転可能な前記発電装置に係る前記DR実行データを受信した前記需要家端末から、当該発電装置の定格超運転を開始する前に、前記本体側通信部が、前記DR実行データで指定された前記DR期間において当該発電装置の定格超運転が開始できない旨の情報を受信した場合、前記演算部は、当該発電装置に代えて、前記DR実行機器として選択されていない他の前記定格超運転可能な前記発電装置または他の前記対象機器を、第1代替DR実行機器として選択して、第1代替DR実行データを生成し、前記本体側通信部が、前記第1代替DR実行機器に対応する需要家端末に対して前記第1代替DR実行データを送信するように構成されていることが好ましい。これにより、何らかの要因によって、前記DR実行機器として選択された前記定格超運転可能な前記発電装置が、定格超運転を開始できない事態が発生しても、第1代替DR実行機器を選択して、策定されたDR計画の修正を行うことで、策定されたDR計画の達成確度の低下を抑制できる。
更に、上記第1乃至第3の何れかの特徴のデマンドレスポンスシステムは、前記定格超運転可能な前記発電装置に係る前記DR実行データを受信した前記需要家端末から、当該発電装置の定格超運転を開始した後に、前記本体側通信部が、前記DR実行データで指定された前記DR期間の途中において当該発電装置の定格超運転が継続できない旨の情報を受信した場合、前記演算部は、当該発電装置に代えて、前記DR実行機器として選択されていない他の前記定格超運転可能な前記発電装置または他の前記対象機器を、第2代替DR実行機器として選択して、第2代替DR実行データを生成し、
前記本体側通信部が、前記第2代替DR実行機器に対応する需要家端末に対して前記第2代替DR実行データを送信するように構成されていることが好ましい。これにより、何らかの要因によって、前記DR実行機器として選択された前記定格超運転可能な前記発電装置が、開始した定格超運転を継続できない事態が発生しても、第2代替DR実行機器を選択して、開始されたDR計画の修正を行うことで、開始されたDR計画の達成確度の低下を抑制できる。
本発明に係るデマンドレスポンスシステムによれば、策定されたDR計画の達成確度を高めることができる。
デマンドレスポンスシステムの一構成例を模式的に示すブロック図。 デマンドレスポンスシステムのDR計画策定動作に関する処理手順の一例の概略を示すフローチャート。 対象機器データの一例を示す図。 演算部によるDR計画の策定例を示す図。 デマンドレスポンスシステムのDR実行データの修正処理に関する処理手順の一例の概略を示すフローチャート。
以下、本発明に係るデマンドレスポンスシステム(以下、適宜「本システム」と略称する)の実施形態を図面を参照して説明する。
[本システムの構成例]
本システム1は、将来の特定の期間である計画期間において特定の大きさの系統電力を削減するという要請(デマンドレスポンスの実行要請)を受けて、当該計画期間に実行すべきデマンドレスポンスの計画(以下、「DR計画」という)を策定するものである。但し、この計画期間は、連続した1または複数のDR期間で構成されており、要請された系統電力の削減が達成されたか否かは、この当該DR期間毎に判定される。具体的に、1つのDR期間がX時間、要請されている削減電力の大きさがYkWである場合、当該DR期間においてX×YkWhの電力量(以下、「目標削減電力量」という)を削減することができれば、要請された系統電力の削減が達成されたことになる(後述の図4(a)に記載の具体例参照)。
図1に示すように、本システム1は、データベース11と、演算部12と、本体側通信部13を備えている。尚、本システム1は、商用電力系統から需要家D1~D3に供給される電力量を削減するために、需要家D1~D3が使用する機器(以下、「対象機器」という)41~43を制御してデマンドレスポンスを実行させるものである。尚、以下の説明において、適宜、複数の対象機器41~43等を纏めて対象機器40と称す。また、需要家D1~D3は、本システム1によってデマンドレスポンスの実行を要請され得る需要家の一部を代表させて例示したものであり、実際には多数の需要家が備える対象機器がデマンドレスポンスを実行し得る。また、以下の説明において、適宜、複数の需要家D1~D3等を纏めて需要家D0と称す。
データベース11は、例えば、HDD(ハードディスクドライブ)及びSSD(ソリッドステートディスク)等の大容量のデータを不揮発的に記録可能な記録装置等を備え、外部からの制御により、データの書き込み、読み出し、検索等が可能に構成されている。データベース11は、演算部12が行う各種演算に必要なデータを記録している。具体的に、データベース11は、複数の対象機器40の夫々におけるデマンドレスポンスの実行条件を表す情報が含まれる対象機器データを記録しているとともに、需要家D0の夫々における系統電力の電力消費状況が含まれる実績データを記録している。
演算部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置及び半導体メモリ等の記憶装置等を備えて構成される。演算部12は、対象機器データに基づいて、DR期間の夫々における目標削減電力量を達成するためのDR計画を策定する。また、演算部12は、策定したDR計画に基づいて、対象機器40にデマンドレスポンスを実行させるためのDR実行データを生成する。尚、DR実行データは、対象機器40別または需要家D0別に生成される。
本体側通信部13は、例えば、インターネット等の所定のデータ通信網を介して、需要家D1~D3に設置された需要家端末21~23の夫々とデータを送受信する通信装置等を備える。特に、本体側通信部13は、演算部12が生成したDR実行データを、需要家端末21~23に送信する。また、本体側通信部13は、需要家端末21~23から送信される実績データ及び対象機器データの一部を受信する。尚、以下の説明において、適宜、複数の需要家端末21~23等を纏めて需要家端末20と称す。
また、データベース11、演算部12、及び、本体側通信部13は、一実施態様では、コンピュータシステムまたはサーバシステムとして構成され、OpenADR等のADRを実行するDRAS(Demand Response Automation Server)を構成する。一例として、OpenADR規格に基づく場合は、本システム1は、本体側通信部13を介して当該規格に準拠したDR要請を電力会社等から受信するVEN(Virtual End Node)として機能する。尚、本体側通信部13と需要家端末20間の通信は、必ずしも、OpenADR等の規格に準拠していなくてもよい。
実績データは、デマンドレスポンスの実行時だけでなく、デマンドレスポンスを実行していない時も本システム1に送信されており、本体側通信部13によって受信されデータベース11に随時記録される。演算部12は、デマンドレスポンスが実行されていない時(以下、「通常時」という)の実績データに基づいて、通常時に消費される電力量であるベースラインを算出する。このベースラインと、デマンドレスポンスの実行時に消費された電力量との差分が、デマンドレスポンスによって削減された電力量になる。
ベースラインの算出方法は、需要家D0が通常時に消費する電力量の算出方法として妥当であれば、どのような算出方法であってもよい。例えば、過去数日分の、デマンドレスポンスを実行する時間帯と同じ時間帯に消費された系統電力の平均値をベースラインとする方法や、デマンドレスポンスを実行する直前の数時間で消費された系統電力の平均値をベースラインとする方法が知られている。また、ベースラインは、原則として個々の需要家D0毎に作成されるが、例えば目標削減電力量が達成できたか否かを確認するなどの目的のために、複数の需要家D0の合計分を作成してもよい。
需要家端末20は、対応する需要家D0の使用する対象機器40に対してデマンドレスポンスの実行を制御可能に構成されている。需要家端末20は、夫々、需要家側通信部30と電力管理部31を備えて構成され、電力管理部31は、更に、測定部32と制御部33を備えて構成される。尚、各需要家端末20は、基本的な構成として、上記の需要家側通信部30と電力管理部31(測定部32、制御部33)を備えている限りにおいて、需要家D0間で、同じ装置で構成されている必要はなく、有する機能についても、対象機器40の構成等に応じて最小限必要な機能を備えていればよい。
対象機器40は、少なくとも、発電装置50、蓄電装置51、電力消費機器52の何れかであり、需要家D0間で、対象機器40の種類、数、及び、組み合わせが同じである必要はない。図1では、一例として、各需要家D0が、対象機器40として、発電装置50(後述する第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50b)、蓄電装置51、及び、電力消費機器52を全て備える場合を例示している。
発電装置50、蓄電装置51、電力消費機器52は、夫々の定格容量(kW)に対して、デマンドレスポンスの実行時に創出可能な電力であるDR容量(kW)が、対象機器データの一部として予め設定されている。DR容量≦定格容量であり、通常は、DR容量<定格容量である。本実施形態では、定格容量とDR容量の次元は「電力(kW)」であって、「電力量(kWh)」ではない。
定格容量は、発電装置50では定格発電出力であり、蓄電装置51では定格出力(放電電力)であり、電力消費機器52では、電力消費機器52を構成する1台以上の各電力消費機器の最大消費電力の合計である。
発電装置50は、例えば、燃料電池やガスエンジン式発電機等の発電装置、及び、当該発電装置から排出される廃熱を回収して熱エネルギ(高温水や蒸気等)を供給するコジェネレーションシステム等が想定される。発電装置50は、需要家端末20の制御部33からの制御指令に従って、発電制御(発停制御及び発電出力制御)が可能に構成されている。
本実施形態では、発電装置50は、以下の第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50bに分類され、少なくとも何れか一方のタイプの発電装置で構成される。
第1タイプの発電装置50aは、発電装置50aの定格運転(定格発電出力を維持した運転)時において、外部からの定格発電出力を超える定格超運転の制御指令に対して、該定格超運転を行い、定格超運転時の定格発電出力を超える発電出力から定格発電出力を差し引いた超過分である定格超電力だけをDR容量として、デマンドレスポンスに使用可能な発電装置50の一態様である。従って、第1タイプの発電装置50aでは、定格内運転(発電出力が定格発電出力以下の運転、定格運転を含む)時の発電出力の一部または全部をDR容量として、デマンドレスポンスに使用することはしない。
第2タイプの発電装置50bは、発電装置50bの定格内運転時において、発電出力(定格内電力)の一部または全部をDR容量として、デマンドレスポンスに使用可能な発電装置50の一態様である。第2タイプの発電装置50bは、装置の構造上または仕様上、定格超運転が可能か否かとは無関係である。従って、第1タイプの発電装置50aとして利用可能な発電装置50であっても、運用上、第2タイプの発電装置50bとして扱われる場合もある。
尚、発電装置50が第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50bで構成される場合、両タイプの発電装置50a,50bは、同じ発電装置50を用いて構成されてもよく、また、別々の発電装置50を用いて構成されてもよい。
蓄電装置51は、例えば、リチウムイオン電池等の充電及び放電を行う蓄電池で構成される。蓄電装置51は、需要家端末20の制御部33からの制御指令に従って、充放電制御が可能に構成されている。
電力消費機器52は、例えば、空調機器、照明機器、コンピュータ機器等の電力を消費する電気機器で構成される。電力消費機器52は、需要家端末20の制御部33からの制御指令に従って、電力消費機器52の一部の運転を停止する、または、一部または全部の運転条件を変更して消費電力を低下させる運転制御が可能に構成されている。
需要家側通信部30は、例えば、インターネット等の所定のデータ通信網を介して、本体側通信部13とデータを送受信する通信装置等を備える。特に、需要家側通信部30は、本システム1に対して、単位時間毎(例えば、10分毎)に実績データを送信するとともに、対象機器40、特に、発電装置50(50a,50b)、蓄電装置51の運転状態(運転中、停止中、発電出力レベル、充電状態、累積発停回数、等)を示す運転状態データを、対象機器データの一部として、前記運転状態が変化する毎に、または、定期的(例えば、1~10分毎)に、または、本システム1からの送信要求に応じて送信する。また、需要家側通信部30は、本システム1から送信されるDR実行データを受信して、制御部33に転送する。
測定部32は、需要家D0において消費される系統電力を測定可能に構成されており、例えば、スマートメータ等の単位時間毎(例えば、1分毎)に需要家D0が消費した系統電力を測定可能な測定機器を備え、当該測定機器で測定した消費電力データに基づいて、上記の実績データを生成する。
測定部32は、更に、対応する対象機器40に、発電装置50(50a,50b)または蓄電装置51が含まれている場合は、当該発電装置50(50a,50b)または蓄電装置51の運転状態(運転中、停止中、発電出力レベル、充電状態、累積発停回数、等)を定期的(例えば、10分毎)に検出して上記運転状態データを生成して、需要家側通信部30に送信する。
制御部33は、例えば、CPU等の演算装置及び半導体メモリ等の記憶装置等を備えて構成され、対応する対象機器40を構成する発電装置50(50a,50b)、蓄電装置51、電力消費機器52の内訳に応じて、需要家側通信部30が受信したDR実行データに基づいて、適切な制御指令を、対応する対象機器40に向けて出力することにより、対応する対象機器40に対してデマンドレスポンスを実行させる。
制御部33は、第1タイプの発電装置50aに対しては、DR実行データに基づいて設定される定格超電力(出力増分)と定格超運転期間(開始時刻、終了時刻)を含む制御指令を、発電装置50aに送信する。発電装置50a側では、制御指令を受信すると、定格超運転期間の到来とともに、発電出力を定格発電出力から定格超電力だけ増加させて、定格運転から定格超運転に移行し、当該定格超運転を定格超運転期間が終了するまで継続する。尚、制御指令において、定格超電力(出力増分)に代えて、定格超運転時の発電出力(定格発電出力+定格超電力)を指定してもよい。
制御部33は、第2タイプの発電装置50bに対しては、DR実行データに基づいて設定される発電出力の増分と運転期間(開始時刻、終了時刻)を含む制御指令を、発電装置50bに送信する。発電装置50b側では、制御指令を受信すると、運転停止中の場合は、運転を開始して、該運転期間の到来とともに、指定された発電出力の増分だけ出力電圧を増加させた定格内運転を開始し、当該定格内運転を該運転期間が終了するまで継続する。尚、制御指令において、発電出力の増分に代えて、該運転期間中の定格内運転時の発電出力を指定してもよい。
制御部33は、蓄電装置51に対しては、DR実行データに基づいて設定される放電出力と運転期間(開始時刻、終了時刻)を含む制御指令を、蓄電装置51に送信する。蓄電装置51側では、制御指令を受信すると、運転停止中の場合は、運転を開始して、該運転期間の到来とともに、指定された放電出力での放電を開始し、当該放電を該運転期間が終了するまで継続する。
制御部33は、電力消費機器52に対しては、DR実行データに基づいて設定される消費電力削減量と削減期間(開始時刻、終了時刻)を含む制御指令を、電力消費機器52側に送信する。電力消費機器52側では、制御指令を受信すると、消費電力削減量に応じて、電力消費機器52の一部の運転を停止する、または、一部または全部の運転条件を変更して消費電力を低下させる運転制御を、該削減期間中に継続して実行する。
制御部33は、本実施形態では、需要家端末20の電力管理部31内に設けているが、一部または全部を、対象機器40を構成する各機器内に設けてもよい。また、制御部33は、一部または全部を、需要家端末20から分離して、対象機器40を構成する複数の電気機器をまとめて制御する装置であってもよい。例えば、制御部33が、HEMS(Home Energy Management System)やBEMS(Building Energy Management System)の一部であってもよい。
需要家端末20の一部または全部は、本システム1のデータベース11、演算部12、及び、本体側通信部13と同様に、OpenADR等のADRを実行可能なコンピュータシステムとして構成されてもよい。一例として、OpenADR規格に基づく場合は、需要家端末20の一部または全部は、需要家側通信部30を介して当該規格に準拠したDR要請を本システム1から受信するVEN(Virtual End Node)として機能する。この場合、本システム1は、当該需要家端末20の一部または全部に対して、VTN(Virtual Top Node)として機能する。
尚、図1に示されている対象機器40は、あくまでも、デマンドレスポンスを実行するために使用される発電装置50、蓄電装置51、電力消費機器52等であり、需要家D0において、対象機器40として使用されない発電装置、蓄電装置、電力消費機器、等が存在する場合は当然にあり得る。
[DR計画策定動作の一例]
次に、本システム1のDR計画策定動作の一例について図面を参照して説明する。図2は、本システム1の当該動作例を示すフローチャートである。
本システム1は、電力会社等からのデマンドレスポンスの実行要請を受け付けることで、図2のフローチャートに示すDR計画策定動作を開始する。このとき、例えば、電力会社等から送信されるデマンドレスポンス実行要請データ(DR実行要請データ)を本体側通信部13が受信してデータベース11が記録したり、デマンドレスポンスの実行要請を受けた本システム1の利用者(例えば、電気事業者やアグリゲータの担当者)がDR実行要請データを作成してデータベース11に記録させたりすることにより、本システム1がデマンドレスポンスの実行要請を受け付ける。DR実行要請データには、デマンドレスポンスを実行すべき日時(計画期間)、及び、削減すべき電力の大きさ(目標削減電力量)等が含まれる。
先ず、DR計画策定動作で使用される対象機器データの一例について、図面を参照して説明する。図3は、対象機器データの一例を示す図である。図3に示すように、対象機器データには、複数の対象機器T1~T4の夫々におけるデマンドレスポンスの実行条件を表す情報が含まれている。例えば、対象機器データには、「DR対応可能日」、「DR対応可能時間」、「機種」、「タイプ」、「定格容量」、「DR容量」、「第1運転状態」、「第2運転状態」、「第3運転状態」、「運転時DR創出時間」、「停止時DR創出時間」、「継続可能時間」、「最低負荷運転」、「SOC下限」、及び、「SOC上限」が含まれている。尚、図3では、第1タイプの発電装置50a、第2タイプの発電装置50b、蓄電装置51、及び、電力消費機器52の各代表的な対象機器T1~T4のみ例示しているが、これ以外の対象機器40の情報も全て対象機器データに含まれている。
「DR対応可能日」は、デマンドレスポンスの実行が可能な日であり、例えば曜日や日付等で指定される。「DR対応可能時間」は、デマンドレスポンスの実行が可能な時間帯である。「機種」は、対象機器40の機種であり、例えば、発電装置、蓄電装置、電力消費機器等である。「タイプ」は、発電装置50が、第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50bの何れであるかを示す。「定格容量」は、上述した対象機器40の定格容量である。「DR容量」は、上述したように、デマンドレスポンスの実行時に創出可能な電力である。第1タイプの発電装置50aのDR容量は、定格超運転により、定格容量(定格発電出力)を超えて出力された超過分の電力に相当し、例えば、定格容量(定格発電出力)の数%(例えば、3%~5%程度)が想定される。
「第1運転状態」は、DR計画の策定時直近の発電装置50が運転中か停止中かを示す2値データである。「第2運転状態」は、DR計画の策定時直近の発電装置50が運転中の場合の発電出力である。「第3運転状態」は、DR計画の策定時までの発電装置50の累積発停回数である。第1~第3運転状態は、発電装置50(50a,50b)の運転状態(運転中/停止中、発電出力レベル、累積発停回数、等)を示す運転状態データの一例であり、該運転状態データは、定期的または本システム1からの送信要求に応じて需要家端末21~23から送信され、データベース11に記録される。図3に示す実施態様では、蓄電装置51と電力消費機器52には、第1~第3運転状態は設定されていない。蓄電装置51に対しても、必要に応じて上記第1~第3運転状態と同様の運転状態を設定してもよい。
「運転時DR創出時間」は、対象機器40が運転中である場合において必要な削減電力を創出できるようになるまでに必要な時間である。「停止時DR創出時間」は、対象機器40が停止中である場合において必要な削減電力を創出できるようになるまでに必要な時間である。「継続可能時間」は、デマンドレスポンスを継続して実行することができる時間である。「最低負荷運転」は、対象機器40の出力の下限である。「SOC下限」とは、蓄電装置51において放電を停止する充電状態(SOC:State Of Charge)である。「SOC上限」とは、蓄電装置51において充電を停止する充電状態である。
本実施形態では、後述するように、対象機器データに含まれる「タイプ」、「第1運転状態」、「第2運転状態」、及び「第3運転状態」の各データ値は、発電装置50が定格超運転が可能か否かを判定するための定格超運転判定用データとして使用される。
図2に示すように、DR計画策定動作が開始されると、最初に、演算部12が、データベース11に記録されている対象機器データ内の定格超運転判定用データに基づいて、対象機器データに登録されている全対象機器40の中から、DR実行要請データで指定された各DR期間内において、対象機器データの「DR対応可能日」、「DR対応可能時間」、及び、「DR容量」に基づいて、デマンドレスポンスの実行可能な対象機器40を、デマンドレスポンスを実行するDR実行機器の候補として抽出し、所定の選択候補リストに登録する(ステップ#11)。上記ステップ#11において、DR実行機器の候補として抽出された対象機器40の中から、対象機器データの「機種」及び「タイプ」に基づいて、第1タイプの発電装置50aを抽出し、更に、抽出した第1タイプの発電装置50aが、DR実行要請データで指定された計画期間内において、定格超運転が可能か否かを、「第1運転状態」、「第2運転状態」、及び「第3運転状態」に基づいて判定し、定格超運転が可能でないと判定された第1タイプの発電装置50aを、選択候補リストから削除する。具体的には、例えば、「第1運転状態」に基づいて、現在(現処理開始時点直近の運転状態データに対応する時点で)停止中の発電装置50aは除外し、「第2運転状態」に基づいて、現在運転中であっても、発電出力が定格発電出力の所定割合(例えば、90%~100%)より低い出力である、或いは、既に定格超運転中の発電装置50aは除外し、「第3運転状態」に基づいて、現在までの累積発停回数が所定数以上の発電装置50aは除外する。尚、上記定格超運転の可否の判断において、「第2運転状態」と「第3運転状態」の何れか一方を使用しない場合もあり得る。
次に、選択候補リストに登録された対象機器40に対して、優先順位の計算を、一例として以下の要領で行う(ステップ#12)。本実施形態では、DR実行要請データで指定されたDR期間が複数の場合は、当該複数のDR期間分の選択候補リストに登録された全ての対象機器40を対象として、優先順位の計算を行う。具体的には、選択候補リスト内の各対象機器40に対して、下記の式(1)により算出されるDR価値VDRの大きい順に優先順位を決定する。
Figure 0007060973000001
式(1)の右辺のVp(xp)は、対象機器40毎に予め契約等で決められたデマンドレスポンスによって削減される単位電力量に対する対価(xp)の多寡に応じて0~1の間で変化する価格指標値であり、下記の式(2)で算出される。また、同右辺のVr(xr)は、需要家D0毎に消費電力量のバラツキの程度(xr)の多寡に応じて0~1の間で変化する信頼度指標値であり、下記の式(3)で算出される。尚、式(1)の右辺において、Vp(xp)は、正の実数nを冪指数とする冪演算により、重み付けが施されている。冪演算による重み付けは、式(1)の右辺においてVr(xr)に対して行ってもよい。下記の式(1)の場合、0<n<1では、価格指標値Vp(xp)が信頼度指標値Vr(xr)より低めに評価され、n>1では、価格指標値Vp(xp)が信頼度指標値Vr(xr)より高めに評価される。
Figure 0007060973000002

Figure 0007060973000003
需要家D0毎の消費電力量のバラツキの程度(xr)は、過去の一定期間(例えば、1~12ヶ月等)の算出対象日における各日の1以上の所定の算出対象時間帯(例えば、午前0時~午後12時)の所定の算出時間単位(例えば、DR期間)毎の系統電力の消費電力の実績値の相対平均二乗誤差(RRMSE)により与えられる。具体的には、a)上記一定期間における上記時間単位毎の実績値の平均値と各日の実績値の上記時間単位毎の誤差を算出する。b)上記a)で算出した、全ての算出対象日の上記時間単位毎の誤差の二乗の総和を、算出対象となる全時間単位数で除し、平均二乗誤差を算出する。c)全ての算出対象日の算出対象時間帯における上記時間単位毎の実績値の平均値 (実績平均値)を算出する。d)上記b)で算出した平均二乗誤差の平方根を、上記c)で算出した実績平均値で除すことで、上記相対平均二乗誤差が算出される。
本実施形態では、価格指標値Vp(xp)及び信頼度指標値Vr(xr)は、一例として、夫々式(2)及び式(3)に示すロジスティック関数で表される。式(2)と式(3)の左辺の値は何れも、変数xp、xrが小さいほど1に近付き、大きいほど0に近付く。各式のhとhは、変数xp、xrの変動範囲内でVp(xp)とVr(xr)が1を超えないように調整するパラメータであり、k、P、k、Rは、Vp(xp)とVr(xr)の勾配の程度及び位置を調整するパラメータであり、実情に合わせて調整される。
尚、上記式(1)~式(3)の計算に必要な変数及びパラメータ等は、適時に本システム1内に入力され、データベース11或いは演算部12内の記憶領域に格納されている。
尚、優先順位の算出法は、上記算出例に限定されるものではない。例えば、信頼度指標値Vr(xr)の変数であるxrを算出する際の算出対象時間帯を複数の時間帯、或いは、DR期間に分割して行い、当該優先順位を該複数の時間帯別またはDR期間別に算出してもよい。この場合、DR計画の策定対象となるDR期間に対応した優先順位を使用することになる。
次に、演算部12は、ステップ#11で作成したDR期間別の選択候補リストとステップ#12で計算した優先順位に基づいて、DR実行要請データで指定された計画期間と目標削減電力量を満足するDR計画を、DR期間毎に作成する(ステップ#13)。具体的には、DR期間別に、選択候補リスト内の対象機器40を、当該DR期間における目標削減電力量に適合するように、対象機器40のDR容量を対象機器40を優先順位の高い順に積算して、1以上の対象機器40を選択する。
図4は、演算部12によるDR計画の策定例を示す図である。図4(a)は、DR実行要請データを模式的に示す図である。図4(b)は、図4(a)に示すDR実行要請データと対象機器データに基づいて選択された選択候補リスト内の対象機器40を優先順位の高い順に例示した図である。図4(c)は、図4(b)の選択候補リスト内の対象機器40を、目標削減電力量に適合するように、DR期間別に、対象機器40を優先順位の高い順に選択した結果に基づいて策定したDR計画の一例を示す図である。
図4(a)に例示するDR実行要請データは、DR計画が策定される14時から18時までの計画期間中に継続して500kWの電力を削減することを要請するものである。但し、デマンドレスポンスの実行によって、要請された目標削減電力量が実際に削減されたか否かは、毎時0分と30分の夫々から開始される30分間のDR期間毎に判定される。そのため、DR期間の夫々において、500kW×0.5時間=250kWhとなるDR期間単位での目標削減電力量を削減することができれば、デマンドレスポンスの実行によって要請された目標削減電力量が削減されたことになる。但し、デマンドレスポンスの成果は、通常時の実績データに基づいて算出されるベースラインを下回った分の電力量として計算される。
図4(b)に例示する選択候補リスト内の対象機器40は、ステップ#11で抽出されたDR実行機器の候補を、ステップ#12で計算された優先順位の高い順に模式的に示すものである。図4(b)に示す対象機器T10~T19,T21,T32,T41は、図3に例示した示す対象機器T1~T4で代表される各対象機器40の内の優先順位の高いものを示しており、必ずしも、対象機器T1~T4と同じ対象機器データを有するとは限らない。図4(b)に示す例では、全ての対象機器40での第1タイプの発電装置50aの構成比率が或る程度高い場合を想定しているため、選択候補リスト内に第1タイプの発電装置50aの相当数が登録されて、その内の10台(T10~T19)がDR実行機器として選択されている。
図4(c)に示す例では、13個の対象機器40がDR実行機器として選択されているが、DR実行要請データで指定されるDR期間単位での目標削減電力量、及び、各対象機器40のDR容量に応じて、数十個や数百個等の多数の対象機器40がDR実行機器として選択される場合もあり得る。
引き続いて、図2に示すように、演算部12は、DR計画を策定すると、当該DR計画に基づいて、需要家D0との間で予め取り決められたフォーマットで、選択されたDR実行機器別のDR実行データを生成する(ステップ#14)。DR実行データでは、DR実行機器、1または複数のDR期間、当該DR期間別の目標削減電力量または目標削減電力が指定される。生成されたDR実行データは、需要家D0毎に纏められ、需要家D0別のDR実行データとして、本体側通信部13に転送される。尚、DR実行データのフォーマットは、需要家D0間で同一フォーマットに統一されていることが好ましいが、必ずしも、同一フォーマットに統一されていなくてもよい。
引き続いて、図2に示すように、本体側通信部13は、需要家D0別のDR実行データを各需要家D0の需要家端末20に送信する(ステップ#15)。これにより、各需要家D0に対してデマンドレスポンスが発動される。
需要家D0別のDR実行データを受信した需要家端末20側では、制御部33が、需要家側通信部30が受信したDR実行データに基づいて、適切な制御指令を、対応する対象機器40に向けて出力することにより、対応する対象機器40に対してデマンドレスポンスを実行させる。
尚、図2に例示したDR計画策定動作では、ステップ#11のDR実行機器の候補抽出処理(選択候補抽出及び定格超確認)の後に、ステップ#12の優先順位の計算を行う場合を例示したが、ステップ#12の優先順位の計算を全ての対象機器40に対して行った後に、ステップ#11のDR実行機器の候補抽出処理を行っても構わない。また、ステップ#12の優先順位の計算におけるDR価値VDRの計算だけを、ステップ#11の前に行い、DR価値VDRの計算結果と、ステップ#11のDR実行機器の抽出結果に基づいて、優先順位を最終的に決定するようにしてもよい。
[DR実行データの修正処理]
次に、需要家端末20側でDR実行データを受信した後に、DR実行データで指定されるDR実行機器に、第1タイプの発電装置50aが含まれている場合において、デマンドレスポンスの実行のために、当該発電装置50aの定格超運転を開始する前に、或いは、開始した後に、当該発電装置50aの故障または動作異常等の何らかの事情により、定格超運転を開始できない場合、及び、開始した定格超運転を継続できない場合に、作成したDR実行データの修正を行う処理について、図面を参照して説明する。図5は、本システム1の当該2種類のDR実行データの修正処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態では、図2に示すDR計画策定動作中及びDR発動後も、需要家端末20の測定部32で作成された運転状態データは、前記運転状態が変化する毎に、または、定期的(例えば、1~10分毎)に、または、本システム1からの送信要求に応じて、本システム1に向けて送信される。従って、DR発動後に、何らかの事情により、例えば、DR実行機器に選択された定格運転中の第1タイプの発電装置50aの運転が停止したり、或いは、定格超運転に移行していたりすると、当該発電装置50aに対応する需要家端末20から本システム1に送信される当該発電装置50aの運転状態データの「第1運転状態」または「第2運転状態」の内容が変化する。更に、運転状態データに変化はないが、何れかのDR期間中に、デマンドレスポンスの実行が困難となる事情が発生している場合には、需要家端末20側において、当該運転状態データに対して、当該デマンドレスポンスの実行不可情報が付加され、当該事情発生後速やかに、本システム1側に送信される。
図5に示すように、本システム1の本体側通信部13が、各需要家端末20から更新された運転状態データを受信すると(ステップ#21)、演算部12は、先ず、DR実行要請データで指定された計画期間の終了時刻が到来しているか否かを確認する(ステップ#22)。既に、終了時刻または終了時刻の所定時間(例えば、0~5分)前を超過している場合は(YES分岐)、処理を終了する。終了時刻または終了時刻の所定時間前を超過していない場合は(NO分岐)、演算部12は、引き続き、計画期間の開始時刻が到来しているか否かを確認する(ステップ#23)。計画期間の開始時刻前の場合は(NO分岐)、ステップ#24に移行し、既に、計画期間の開始時刻を超過している場合は(YES分岐)、ステップ#25に移行する。
ステップ#24では、演算部12は、各需要家端末20から受信した運転状態データから、DR実行機器として選択した1または複数の第1タイプの発電装置50aに対応する運転状態データを抽出し、抽出した運転状態データに基づいて、DR実行機器として選択した発電装置50aの中に、定格超運転の開始前で、DR実行データで指定したDR期間に定格超運転を開始できない発電装置50a(ケースA)があるか否かを判定する(定格超確認1:ステップ#24)。
図5に示すように、ステップ#24で、定格超運転を開始できない発電装置50aがないと判定された場合は(NO分岐)、ステップ#21に戻り、次の運転状態データの受信まで待機する。ステップ#24で、定格超運転を開始できない発電装置50aが1以上あると判定された場合は(YES分岐)、ステップ#26に移行する。
ステップ#25では、演算部12は、各需要家端末20から受信した運転状態データから、DR実行機器として選択した1または複数の第1タイプの発電装置50aに対応する運転状態データを抽出し、抽出した運転状態データに基づいて、DR実行機器として選択した発電装置50aの中に、定格超運転の開始前で、DR実行データで指定したDR期間に定格超運転を開始できない発電装置50a(ケースB)と、既に定格超運転を開始したが、DR実行データで指定したDR期間を通して開始した定格超運転を継続できない発電装置50a(ケースC)の少なくとも何れか一方があるか否かを判定する(定格超確認2:ステップ#25)。
図5に示すように、ステップ#25で、定格超運転を開始または継続できない発電装置50a(ケースB及びケースCの両方)がないと判定された場合は(NO分岐)、ステップ#21に戻り、次の運転状態データの受信まで待機する。ステップ#25で、定格超運転を開始または継続できない発電装置50a(ケースBとケースCの少なくとも何れか一方)が1以上あると判定された場合は(YES分岐)、ステップ#26に移行する。
ステップ#26では、演算部12は、以下の要領で、上述のステップ#13で作成したDR計画の修正を行う。ステップ#24で抽出されたケースAの第1タイプの発電装置50a、または、ステップ#25で抽出されたケースBとケースCの少なくとも何れか一方の第1タイプの発電装置50aが、定格超運転を開始または継続できないことで、当該発電装置50aに対して指定されたDR期間の目標削減電力量に不足分が生じる。DR期間別の当該不足分の電力量は、ケースAまたはケースBの発電装置50aでは、当該発電装置50aのDR容量、当該発電装置50aが複数の場合は、それらのDR容量の合計にDR期間の長さを乗じた値となる。一方、ケースCの発電装置50aでは、上記DR容量またはDR容量の合計に、当該発電装置50aが定格超運転を継続できない期間の長さを乗じた値となる。
演算部12は、上記不足分を補充するために、ケースAまたはケースBの定格超運転を開始する前の発電装置50aに代わる対象機器40を、上述のステップ#11において選択候補リストに登録されたDR実行機器の候補であって、上述のステップ#13でDR実行機器として選択されていないDR実行機器の未選択候補の中から、最新の運転状態データを含む対象機器データに基づいて、ケースAまたはケースBの発電装置50aに対して指定された指定DR期間において、デマンドレスポンスの実行が困難なものを除き、上述のステップ#13と同じ要領で、当該指定DR期間が複数の場合はDR期間別に、上記不足分に適合するように、対象機器40のDR容量を対象機器40を優先順位の高い順に積算して、1以上の対象機器40を第1代替DR実行機器として選択する(ステップ#26A)。
一方、ケースCの発電装置50aに対して指定された指定DR期間の開始時刻は既に過ぎているため、上記不足分の電力量を、指定DR期間の残された時間で補充する必要がある。従って、演算部12は、上記未選択候補の中から、最新の運転状態データを含む対象機器データに基づいて、ケースCの発電装置50aに対して指定された指定DR期間において、デマンドレスポンスの実行が困難なものを除き、上述のステップ#13と同じ要領で、指定DR期間の残された時間内で上記不足分を充当できるように、対象機器40のDR容量を対象機器40を優先順位の高い順に積算して、1以上の対象機器40を第2代替DR実行機器として選択する(ステップ#26B)。
尚、ケースCの発電装置50aが抽出された場合において、当該発電装置50aに対して指定された指定DR期間が複数で、現時点の指定DR期間の後に別の指定DR期間が存在する場合は、当該別のDR期間については定格超運転を開始する前であるので、ステップ#26Aにおいて、ケースBの発電装置50aとして処理される。
ステップ#26Aにおいて、ケースAまたはケースBの発電装置50aに代えて第1代替DR実行機器を選択することにより、当初のDR計画が修正され、更に、ケースCの発電装置50aに代えて第2代替DR実行機器を選択することにより、当初のDR計画が修正される。
引き続いて、図5に示すように、演算部12は、ステップ#26で当初DR計画の修正を行うと、選択した第1代替DR実行機器または第2代替DR実行機器またはその両方に対して、上述のステップ#14と同じ要領で、DR実行データを再作成する(ステップ#27)。再作成されたDR実行データ(第1代替DR実行データまたは第2代替DR実行データまたはその両方)は、需要家D0毎に纏められ、需要家D0別のDR実行データとして、本体側通信部13に転送される。
引き続いて、図5に示すように、本体側通信部13は、需要家D0別のDR実行データを各需要家D0の需要家端末20に送信する(ステップ#28)。これにより、各需要家D0にたいしてデマンドレスポンスが追加発動される。ステップ#28の終了後、処理は、ステップ#21に戻り、次の運転状態データの受信まで待機する。
需要家D0別のDR実行データを受信した需要家端末20側では、制御部33が、需要家側通信部30が受信したDR実行データに基づいて、適切な制御指令を、対応する対象機器40に向けて出力することにより、対応する対象機器40に対して、上記不足分を補充するためのデマンドレスポンスを実行させる。
[別実施態様]
次に、上記実施形態の別実施態様について説明する。
〈1〉上記実施形態では、図2のステップ#12の優先順位の計算において、対象機器40の機種(発電装置50、蓄電装置51、電力消費機器52、等)の違い、タイプ(第1タイプの発電装置50a、第2タイプの発電装置50b)の違いは区別せずに、各対象機器40に対して、DR価値VDRの計算を行った。
しかし、選択候補リストに登録された対象機器40の中から第1タイプの発電装置50aがDR実行機器として選択され易くする処置を、上記DR価値VDRの計算において実施するのも好ましい実施態様である。また、当該実施態様は、図5のステップ#26Aまたは#26Bで使用する優先順位にも適用できる。具体的には、一例として、第1タイプの発電装置50aに対する式(1)の計算において、例えば、需要家D0毎に設定される信頼度指標値Vr(xr)の値を強制的に1に固定する、或いは、変数xrを一定比率で減じて、信頼度指標値Vr(xr)の値を高めに計算する。当該処置は、第1タイプの発電装置50aは、他の対象機器40と比較して、消費電力量のバラツキの影響を受けずにデマンドレスポンスの実行が可能であることを想定したものである。これにより、第1タイプの発電装置50aのDR価値VDRが相対的に高く設定され、他の対象機器40に比べて、上述のDR計画の作成過程(ステップ#13)において、DR実行機器として選択され易くなる。
尚、第1タイプの発電装置50aのDR価値VDRを相対的に高く設定する方法は、上記方法に限定されるものではなく、式(1)の右辺の正の実数nの値、或いは、式(2)または式(3)のパラメータを調整してもよい。更には、第1タイプの発電装置50aのDR価値VDRを計算せずに、単純に、複数の対象機器40を使用する需要家D0毎に、第1タイプの発電装置50aの優先順位を、他の対象機器40より上位に設定してもよい。或いは、計算された全ての対象機器40のDR価値VDRを大きい順に複数クラス(例えば、2~20クラス)に区分し、各クラス内において、第1タイプの発電装置50aの優先順位を他の対象機器40より上位に設定してもよい。
〈2〉上記実施形態において、図5を参照して、DR実行データの修正を行う処理について説明したが、当該処理は、必ずしも、図5に示す処理手順に限定されるものではない。例えば、上記ケースA、ケースB及びケースCの各発電装置50aの判別も、ステップ#24とステップ#25に分けて行わずに、一括して行ってもよく、または、ケース別に行ってもよい。また、上記ケースA、ケースB及びケースCの各発電装置50aに対する第1代替DR実行機器または第2代替DR実行機器の選択も、必ずしも全てのケースの発電装置50aに対して行わなくてもよく、例えば、ケースAとケースBの発電装置50aだけを対象としてもよい。
更に、図5に示すDR実行データの修正処理では、第1タイプの発電装置50aだけを対象としたが、他の対象機器40においても、指定されたDR期間においてデマンドレスポンスの実行が困難な場合は、第1代替DR実行機器または第2代替DR実行機器の選択を行い、当該他の対象機器40を置き換えるようにしてもよい。
〈3〉上記実施形態では、対象機器40の機種として、発電装置50、蓄電装置51、電力消費機器52、等を想定し、タイプとして、第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50bの2タイプを想定した。しかし、対象機器40を、第1タイプの発電装置50aの1機種、1タイプに限定してもよい。この場合、上記〈1〉の別実施態様で説明した処置は不要である。
例えば、第1タイプの発電装置50aの総台数が十分あり、必要とされる総DR容量を確保できる場合であれば、第1タイプの発電装置50aだけを使用して、デマンドレスポンスの実行要請に応えることも可能となる。
〈4〉上記実施形態では、発電装置50を、第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50bに分類したが、第1タイプの発電装置50aとして利用可能な発電装置50であって、第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50bの両方で同時に使用可能な、定格超運転時の発電出力の定格超電力と定格内電力の両方をDR容量として含む発電装置50を、第3タイプの発電装置として、別タイプに分類してもよい。つまり、この場合は、同じ発電装置50を、同じDR期間において、第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50bとして選択する場合に相当するが、当該選択を積極的に行う場合に有効である。また、第3タイプの発電装置を設定する代わりに、同じ発電装置50を、第1タイプの発電装置50aと第2タイプの発電装置50bの2つの発電装置として、対象機器データに登録してもよい。
本発明は、デマンドレスポンスの計画を策定し、当該デマンドレスポンス計画に基づいて需要家の機器を制御するデマンドレスポンスシステムに利用することができる。
1 : デマンドレスポンスシステム
11 : データベース
12 : 演算部
13 : 本体側通信部
20,21~23 : 需要家端末
30 : 需要家側通信部
31 : 電力管理部
32 : 測定部
33 : 制御部
40,41~43 : 対象機器
50 : 発電装置(対象機器)
50a : 第1タイプの発電装置(対象機器)
50b : 第2タイプの発電装置(対象機器)
51 : 蓄電装置(対象機器)
52 : 電力消費機器(対象機器)
D0,D1~D3 : 需要家
T1~T4,T10~T19,T21,T32,T41 : 対象機器

Claims (11)

  1. デマンドレスポンスの実行要請の対象となる複数の対象機器の夫々におけるデマンドレスポンスの実行条件を表す情報が含まれる対象機器データを記録するデータベースと、
    前記対象機器データに基づいて、将来の連続した1または複数のDR期間の夫々における目標削減電力量を達成するためのデマンドレスポンスを実行する1または複数のDR実行機器を前記複数の対象機器の中から選択してDR計画を策定し、当該DR計画に基づいて、前記1または複数のDR実行機器にデマンドレスポンスを実行させるためのDR実行データを生成する演算部と、
    前記1または複数のDR実行機器に対応する1または複数の需要家端末に対して前記DR実行データを送信する本体側通信部と、を備え、
    前記複数の対象機器は、1または複数の発電装置を含み、
    前記1または複数の需要家端末の夫々は、前記複数の対象機器の内の対応する1または複数の前記対象機器に対してデマンドレスポンスの実行を制御可能に構成され、
    前記対象機器データには、前記DR期間の夫々において、前記発電装置の夫々における定格発電出力を超える定格超運転の可否を判定可能な定格超運転判定用データが含まれており、
    前記演算部は、前記DR計画の策定時に、前記DR期間の夫々において、前記定格超運転判定用データに基づいて、前記発電装置の夫々における定格超運転の可否を判定し、前記DR実行機器を選択するための選択候補に前記定格超運転可能な前記発電装置を含め、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択するように構成されていることを特徴とするデマンドレスポンスシステム。
  2. 前記演算部は、前記DR計画の策定時に、前記複数の対象機器に対して、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択する際の基準として、少なくとも同じ前記需要家端末によってデマンドレスポンスの実行が制御される複数の前記対象機器内において、前記定格超運転可能な前記発電装置が、他の前記対象機器に比べて選択され易いように作成された基準に基づいて、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のデマンドレスポンスシステム。
  3. 前記演算部は、前記DR計画の策定時に、前記複数の対象機器に対して、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択する際の基準として、前記定格超運転可能な前記発電装置が、デマンドレスポンスによって削減される単位電力量に対する対価が同等の他の前記対象機器に比べて選択され易いように作成された基準に基づいて、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のデマンドレスポンスシステム。
  4. 前記データベースに、前記発電装置の前記対象機器データとして、少なくとも、デマンドレスポンスの実行時に創出可能な電力であるDR容量が、前記発電装置の前記定格発電出力を超えて出力された超過分の定格超電力だけで構成されている第1タイプの発電装置の前記対象機器データが記録されていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のデマンドレスポンスシステム。
  5. 前記データベースに、前記発電装置の前記対象機器データとして、更に、前記DR容量が、前記定格発電出力を超えずに出力された定格内電力だけで構成されている第2タイプの発電装置の前記対象機器データが記録されていることを特徴とする請求項4に記載のデマンドレスポンスシステム。
  6. 前記データベースに、前記発電装置の前記対象機器データとして、更に、前記DR容量が、前記定格超電力と、前記定格発電出力を超えずに出力された定格内電力の両方を含む第3タイプの発電装置の前記対象機器データが記録されていることを特徴とする請求項4または5に記載のデマンドレスポンスシステム。
  7. 前記複数の対象機器が、複数の前記第1タイプの前記発電装置だけで構成されていることを特徴とする請求項4に記載のデマンドレスポンスシステム。
  8. 前記演算部は、前記DR計画の策定時に、前記複数の対象機器に対して、前記選択候補の中から前記DR実行機器を選択する際の基準となる優先順位を計算するように構成されていることを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載のデマンドレスポンスシステム。
  9. 前記演算部は、前記優先順位の計算において、前記発電装置の夫々における定格超運転の可否を判定した結果として前記定格超運転が可能でない前記発電装置が、デマンドレスポンスの実行時に創出可能な電力であるDR容量として、前記発電装置の前記定格発電出力を超えて出力された定格超電力を含む場合において、前記DR期間の何れにおいても前記定格超運転が可能でない当該発電装置を当該計算の対象外とするように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のデマンドレスポンスシステム。
  10. 前記定格超運転可能な前記発電装置に係る前記DR実行データを受信した前記需要家端末から、当該発電装置の定格超運転を開始する前に、前記本体側通信部が、前記DR実行データで指定された前記DR期間において当該発電装置の定格超運転が開始できない旨の情報を受信した場合、前記演算部は、当該発電装置に代えて、前記DR実行機器として選択されていない他の前記定格超運転可能な前記発電装置または他の前記対象機器を、第1代替DR実行機器として選択して、第1代替DR実行データを生成し、
    前記本体側通信部が、前記第1代替DR実行機器に対応する需要家端末に対して前記第1代替DR実行データを送信するように構成されていることを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載のデマンドレスポンスシステム。
  11. 前記定格超運転可能な前記発電装置に係る前記DR実行データを受信した前記需要家端末から、当該発電装置の定格超運転を開始した後に、前記本体側通信部が、前記DR実行データで指定された前記DR期間の途中において当該発電装置の定格超運転が継続できない旨の情報を受信した場合、前記演算部は、当該発電装置に代えて、前記DR実行機器として選択されていない他の前記定格超運転可能な前記発電装置または他の前記対象機器を、第2代替DR実行機器として選択して、第2代替DR実行データを生成し、
    前記本体側通信部が、前記第2代替DR実行機器に対応する需要家端末に対して前記第2代替DR実行データを送信するように構成されていることを特徴とする請求項1~10の何れか1項に記載のデマンドレスポンスシステム。
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