関連出願の相互参照
[0001]本願は、「UNICAST SUPPORT IN PROSE DIRECT DEVICE-TO-DEVICE COMMUNICAITON」と題され、2015年5月22日に出願された米国仮特許出願第62/165,865号、および「UNICAST SUPPORT IN PROSE DIRECT DEVICE-TO-DEVICE COMMUNICAITON」と題され、2016年5月18日に出願された米国特許出願第15/158,483号の利益を主張し、それらは、その全体がここに参照によって明確に組み込まれる。
本開示は概して、通信システムに関し、より具体的には、ProSe直接デバイスツーデバイス通信中でのユニキャストサポートに関する。
[0002]ワイヤレス通信システムは、電話通信、映像、データ、メッセージング、およびブロードキャストのような様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソースを共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を用いうる。そのような多元接続技術の例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムを含む。
[0003]これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが、都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されてきた。実例的な電気通信規格は、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))である。LTEは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって公表されたユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)のモバイル規格の拡張セットである。LTEは、改善されたスペクトル効率と、下げられたコストと、ダウンリンク上でOFDMAを、アップリンク上でSC-FDMAを、そして多入力多出力(MIMO)アンテナ技術を使用する改善されたサービスとを通じてモバイルブロードバンドアクセスをサポートするように設計されている。しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、LTE技術におけるさらなる改善の必要性が存在する。これらの改善はまた、これらの技術を用いる他の多元接続技術および電気通信規格に適用可能でありうる。
[0004]デバイスツーデバイス通信システムでは、受信ユーザ機器(UE)は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信とユニキャストデバイスツーデバイス通信とを同時に受信しうる。これが生じると、受信UEは、マルチキャストデバイスツーデバイス通信とユニキャストデバイスツーデバイス通信とを区別することができないことがありうる。
[0005]以下は、1つまたは複数の態様の基本的な理解を提供するために、そのような態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、全ての企図された態様の広範な概観ではなく、全ての態様の基幹的要素または重要な要素を識別することも、任意の態様または全ての態様の範囲を叙述することも意図されない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明への前置きとして、簡略化された形式で1つまたは複数の態様のいくつかの概念を提示することである。
[0006]一般に、受信UEは、マルチキャストデバイスツーデバイス通信に関連付けられたパケットとユニキャストデバイスツーデバイス通信に関連付けられたパケットとを同時に受信しうる可能性がある。マルチキャストデバイスツーデバイスの宛先レイヤ2グループIDとユニキャストデバイスツーデバイス通信の宛先レイヤ2UE IDとが図らずも衝突した場合(例えば、同じ値を取る)、受信UEは、セキュリティ保護がチェックアウト(check out)しないことがありうることから、受信された通信のうちの1つまたは複数を破棄しうる。しかしながら、ユニキャストデバイスツーデバイス通信中に含まれるユニキャストデータパケットがセキュリティ保護を有さない場合、受信UEによって受信されたユニキャストデータパケットは、上位レイヤ、例えば、IPレイヤに進みうる。そのような挙動は、潜在的な無線リンク制御(RLC)レイヤカウンタとパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤカウンタとの順序を乱れさせ、このことから、パケットドロップを引き起こしうる。
[0007]このことから、受信UEが、ユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信とが同時に受信されるときにそれら2つの通信を差別化することを可能にする必要がある。
[0008]この問題に対するソリューションを提供するために、本開示は、マルチキャストおよび/またはユニキャスト送信UEが、UEがユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信とを区別しうるようにマルチキャストデバイスツーデバイス通信および/またはユニキャストデバイスツーデバイス通信を設定することを可能にする。例えば、ユニキャストデバイスツーデバイス通信および/またはマルチキャストデバイスツーデバイス通信のうちの1つまたは複数のヘッダ中の情報は、その2つの通信が受信UEによって互いに区別可能になるように設定されうる。
[0009]本開示のある態様では、方法、コンピュータ可読媒体、および装置が提供される。装置は、宛先識別子を含むユニキャストデバイスツーデバイス通信を受信する。装置はまた、宛先識別子を含むマルチキャストデバイスツーデバイス通信を受信する。装置は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供される情報に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化する。
[0010]別の態様では、装置は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信とが受信機デバイスによって区別可能になるように、受信機デバイスを対象としたデータパケットを設定する。装置はまた、受信機デバイスにデータパケットを送信する。
[0011]前述の目的および関連する目的の達成のために、1つまたは複数の態様は、以下において十分に説明され、特許請求の範囲中で特に指摘される特徴を備える。以下の説明および付属の図面は、1つまたは複数の態様のある特定の例示的な特徴を詳細に記載する。これらの特徴は、しかしながら、様々な態様の原理が用いられうる様々な方法のうちのほんの一部を示しており、この説明は、全てのそのような態様およびそれらの同等物を含むように意図される。
ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワークの例を例示する図である。
DLフレーム構造のLTE例を例示する図である。
DLフレーム構造内のDLチャネルのLTE例を例示する図である。
ULフレーム構造のLTE例を例示する図である。
ULフレーム構造内のULチャネルのLTE例を例示する図である。
アクセスネットワーク中の発展型ノードB(eNB)とユーザ機器(UE)との例を例示する図である。
デバイスツーデバイス通信システムの図である。
本開示の一態様にしたがったデバイスツーデバイス通信システムを例示する図である。
本開示の一態様にしたがった媒体アクセス制御(MAC)ヘッダの図である。
本開示の一態様にしたがったPDCPヘッダである。
本開示の一態様にしたがったPDCPヘッダである。
ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
例証的な装置中の異なる手段/コンポーネント間でのデータフローを例示する概念的なデータフロー図である。
処理システムを用いる装置のためのハードウェアインプリメンテーションの例を例示する図である。
ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
例証的な装置中の異なる手段/コンポーネント間でのデータフローを例示する概念的なデータフロー図である。
処理システムを用いる装置のためのハードウェアインプリメンテーションの例を例示する図である。
詳細な説明
[0026]添付された図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、様々な構成の説明として意図され、ここに説明される概念が実施されうる唯一の構成を表すようには意図されない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を提供することを目的とした特定の詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの特定の詳細なしに実施されうることは当業者にとって明らかであろう。いくつかの事例では、よく知られている構造およびコンポーネントは、そのような概念を曖昧にすることを避けるために、ブロック図形式で示される。
[0027]ここで、電気通信システムのいくつかの態様が様々な装置および方法を参照して提示されることになる。これらの装置および方法は、以下の詳細な説明中で説明され、様々なブロック、コンポーネント、回路、プロセス、アルゴリズム、等(一括して「要素」と呼ばれる)によって添付の図面中で例示されることになる。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用してインプリメントされうる。そのような要素がハードウェアとしてインプリメントされるか、またはソフトウェアとしてインプリメントされるかは、特定のアプリケーションとシステム全体上に課せられる設計制約とに依存する。
[0028]例として、要素、または要素の任意の一部、あるいは要素の任意の組み合わせは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」としてインプリメントされうる。プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィックス処理ユニット(GPU)、中央処理ユニット(CPU)、アプリケーションプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、システムオンチップ(SoC)、ベースバンドプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、ステートマシン、ゲートロジック、離散ハードウェア回路、およびこの開示全体を通じて説明される様々な機能を遂行するように構成された他の適したハードウェアを含む。処理システム中の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行しうる。ソフトウェアは、ソフトウェアと呼ばれるか、ファームウェアと呼ばれるか、ミドルウェアと呼ばれるか、マイクロコードと呼ばれるか、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、またはその他の名称で呼ばれるかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアコンポーネント、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数、等を意味するように広く解釈されるべきである。
[0029]それ故に、1つまたは複数の実例的な実施形態では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせ中でインプリメントされうる。ソフトウェア中でインプリメントされる場合、機能は、コンピュータ可読媒体上で1つまたは複数の命令あるいはコードとして記憶もしくは符号化されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、他の磁気記憶デバイス、前述されたタイプのコンピュータ可読媒体の組み合わせ、またはコンピュータによってアクセスされることができるデータ構造あるいは命令の形式でコンピュータ実行可能コードを記憶するために使用されることができる任意の他の媒体を備えることができる。
[0030]図1は、ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワーク100の例を例示する図である。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)とも呼ばれる)ワイヤレス通信システムは、基地局102、UE104、および発展型パケットコア(EPC)160を含む。基地局102は、マクロセル(高電力セルラ基地局)および/またはスモールセル(低電力セルラ基地局)を含みうる。マクロセルは、eNBを含む。スモールセルは、フェムトセル、ピコセル、およびマイクロセルを含む。
[0031](一括して発展型ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と呼ばれる)基地局102は、バックホールリンク132(例えば、S1インターフェース)を通じてEPC160とインターフェースする。他の機能に加えて、基地局102は、以下の機能:ユーザデータの転送、無線チャネル暗号化および暗号解読、完全性保護、ヘッダ圧縮、モビリティ制御機能(例えば、ハンドオーバ、デュアルコネクティビティ)、セル間干渉協調、接続セットアップおよび解放、負荷バランシング、非アクセス層(NAS)メッセージについての分配、NASノード選択、同期、無線アクセスネットワーク(RAN)共有、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)、加入者および機器トレース、RAN情報管理(RIM)、ページング、測位、および警告メッセージの配信のうちの1つまたは複数を遂行しうる。基地局102は、バックホールリンク134(例えば、X2インターフェース)を通して互いと直接的にまたは(例えば、EPC160を通じて)間接的に通信しうる。バックホールリンク134は、ワイヤードまたはワイヤレスでありうる。
[0032]基地局102は、UE104とワイヤレスで通信しうる。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレッジエリア110に対して通信カバレッジを提供しうる。重複している地理的カバレッジエリア110が存在しうる。例えば、スモールセル102’は、1つまたは複数のマクロ基地局102のカバレッジエリア110と重複するカバレッジエリア110’を有しうる。スモールセルとマクロセルとの両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られうる。異種ネットワークはまた、ホーム発展型ノードB(eNB)(HeNB)を含みえ、それは、クローズド加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを提供しうる。基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク(UL)送信および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク(DL)送信を含みうる。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含むMIMOアンテナ技術を使用しうる。通信リンクは、1つまたは複数のキャリアを通じたものでありうる。基地局102/UE104は、各方向での送信のために使用される最大で合計Yx MHz(x個のコンポーネントキャリア)のキャリアアグリゲーションにおいて割り振られるキャリアあたり最大Y MHz(例えば、5、10、15、20MHz)帯域幅のスペクトルを使用しうる。キャリアは、互いに隣接していることがありうるか、またはしていないことがありうる。キャリアの割り振りは、DLおよびULに対して非対称でありうる(例えば、ULに対してよりも多くのまたは少ないキャリアがDLに対して割り振られうる)。コンポーネントキャリアは、1つのプライマリコンポーネントキャリアと1つまたは複数のセカンダリコンポーネントキャリアとを含みうる。プライマリコンポーネントキャリアは、プライマリセル(PCell)と呼ばれ、セカンダリコンポーネントキャリアは、セカンダリセル(SCell)と呼ばれうる。
[0033]ワイヤレス通信システムはさらに、5GHzの無認可周波数スペクトル中で通信リンク154を介してWi-Fi局(STA)152と通信中のWi-Fiアクセスポイント(AP)150を含みうる。無認可周波数スペクトル中で通信するとき、STA152/AP150は、チャネルが利用可能かどうかを決定するために、通信するより前にクリアチャネル評価(CCA)を遂行しうる。
[0034]スモールセル102’は、認可済および/または無認可周波数スペクトル中で動作しうる。無認可周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル102’は、LTEを用い、Wi-Fi AP150によって使用されたのと同じ5GHzの無認可周波数スペクトルを使用しうる。無認可周波数スペクトル中でLTEを用いるスモールセル102’は、アクセスネットワークに対するカバレッジを強化および/またはアクセスネットワークの容量を増大させうる。無認可スペクトル中のLTEは、LTE-unlicensed(LTE-U)、認可済支援アクセス(LAA:licensed assisted access)、またはMuLTEfireと呼ばれうる。
[0035]EPC160は、モビリティ管理エンティティ(MME)162、他のMME164、サービングゲートウェイ166、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ168、ブロードキャストマルチキャストサービスセンター(BM-SC)170、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ172を含みうる。MME162は、ホーム加入者サーバ(HSS)174と通信中でありうる。MME162は、UE104とEPC160との間でのシグナリングを処理する制御ノードである。概して、MME162は、ベアラおよび接続管理を提供する。全てのユーザインターネットプロトコル(IP)パケットは、サービングゲートウェイ166を通じて転送され、それ自体は、PDNゲートウェイ172に接続される。PDNゲートウェイ172は、UE IPアドレス割り振り、ならびに他の機能を提供する。PDNゲートウェイ172およびBM-SC170は、IPサービス176に接続される。IPサービス176は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、PSストリーミングサービス(PSS)、および/または他のIPサービスを含みうる。BM-SC170は、MBMSユーザサービスプロビジョニングおよび配信のための機能を提供しうる。BM-SC170は、コンテンツプロバイダMBMS送信用のエントリポイントとしての役割を果たし、公衆陸上モバイルネットワーク(PLMN:public land mobile network)内のMBMSベアラサービスを認可および開始するために使用され、MBMS送信をスケジュールするために使用されうる。MBMSゲートウェイ168は、特定のサービスをブロードキャストするマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)エリアに属する基地局102にMBMSトラフィックを分配するために使用され、セッション管理(開始/停止)およびeMBMSに関連する課金情報(charging information)を収集することを担いうる。
[0036]基地局はまた、ノードB、発展型ノードB(eNB)、アクセスポイント、ベーストランシーバ局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、または何らかの他の適した専門用語で呼ばれうる。基地局102は、UE104に対してEPC160へのアクセスポイントを提供する。UE104の例は、セルラ電話、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星ラジオ、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(例えば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機器、タブレット、スマートデバイス、ウェアラブルデバイス、または任意の他の同様の機能的なデバイスを含む。UE104はまた、局、モバイル局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の適した専門用語で呼ばれうる。
[0037]図1を再び参照すると、ある特定の態様では、UE104は、ProSe直接デバイスツーデバイス通信中でのユニキャストサポートのために構成されうる(198)。
[0038]図2Aは、LTEにおけるDLフレーム構造の例を例示する図200である。図2Bは、LTEにおけるDLフレーム構造内のチャネルの例を例示する図230である。図2Cは、LTEにおけるULフレーム構造の例を例示する図250である。図2Dは、LTEにおけるULフレーム構造内のチャネルの例を例示する図280である。他のワイヤレス通信技術は、異なるフレーム構造および/または異なるチャネルを有しうる。LTEでは、フレーム(10ms)は、10個の等しいサイズのサブフレームに分割されうる。各サブフレームは、2つの連続したタイムスロットを含みうる。2つのタイムスロットを表すためにリソースグリッドが使用されえ、各タイムスロットは、(物理RB(PRB)とも呼ばれる)1つまたは複数の時間同時並行(time concurrent)のリソースブロック(RB)を含む。リソースグリッドは、複数のリソース要素(RE)に分割される。LTEでは、通常のサイクリックプレフィックスの場合、RBは、周波数ドメイン中に12個の連続したサブキャリアを、時間ドメイン中に7つの連続したシンボルを(DLの場合、OFDMシンボルを;ULの場合、SC-FDMAシンボルを)含み、合計で84個のREとなる。拡張されたサイクリックプレフィックスの場合、RBは、周波数ドメイン中に12個の連続したサブキャリアを、時間ドメイン中に6つの連続したシンボルを含み、合計で72個のREとなる。各REによって搬送されるビットの数は、変調スキームに依存する。
[0039]図2A中に例示されているように、REのうちのいくつかは、UEにおけるチャネル推定用のDL基準(パイロット)信号(DL-RS)を搬送する。DL-RSは、(共通RSと呼ばれることもある)セル固有基準信号(CRS)、UE固有基準信号(UE-RS)、およびチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)を含みうる。図2Aは、(それぞれ、R0、R1、R2、およびR3と示されている)アンテナポート0、1、2、および3に対するCRS、(R5と示されている)アンテナポート5に対するUE-RS、および(Rと示されている)アンテナポート15に対するCSI-RSを例示している。図2Bは、フレームのDLサブフレーム内の様々なチャネルの例を例示している。物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)は、スロット0のシンボル0内にあり、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)が1つのシンボルを占有するか、2つのシンボルを占有するか、または3つのシンボルを占有するかを示す制御フォーマットインジケータ(CFI)を搬送する(図2Bは、3つのシンボルを占有するPDCCHを例示している)。PDCCHは、1つまたは複数の制御チャネル要素(CCE)内のダウンリンク制御情報(DCI)を搬送し、各CCEは、9つのREグループ(REG)を含み、各REGは、OFDMシンボル中に4つの連続したREを含む。UEは、これもまたDCIを搬送するUE固有拡張PDCCH(ePDCCH)で構成されうる。ePDCCHは、2、4、または8つのRBペアを有しうる(図2Bは、2つのRBペアを示しており、各サブセットは、1つのRBペアを含む)。物理ハイブリッド自動再送要求(ARQ)(HARQ)インジケータチャネル(PHICH)もまた、スロット0のシンボル0内にあり、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に基づいてHARQ確認応答(ACK)/否定ACK(NACK)フィードバックを示すHARQインジケータ(HI)を搬送する。プライマリ同期チャネル(PSCH)は、フレームのサブフレーム0および5内のスロット0のシンボル6内にあり、サブフレームタイミングおよび物理レイヤアイデンティティを決定するためにUEによって使用されるプライマリ同期信号(PSS)を搬送する。セカンダリ同期チャネル(SSCH)は、フレームのサブフレーム0および5内のスロット0のシンボル5内にあり、物理レイヤセルアイデンティティグループ番号を決定するためにUEによって使用されるセカンダリ同期信号(SSS)を搬送する。物理レイヤアイデンティティおよび物理レイヤセルアイデンティティグループ番号に基づいて、UEは、物理セル識別子(PCI)を決定することができる。PCIに基づいて、UEは、前述されたDL-RSのロケーションを決定することができる。物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、フレームのサブフレーム0のスロット1のシンボル0、1、2、3内にあり、マスタ情報ブロック(MIB)を搬送する。MIBは、DLシステム帯域幅中のRBの数、PHICH構成、およびシステムフレーム番号(SFN)を提供する。物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ページングメッセージ、システム情報ブロック(SIB)のようなPBCHを通じて送信されないブロードキャストシステム情報、およびユーザデータを搬送する。
[0040]図2C中に例示されているように、REのうちのいくつかは、eNBにおけるチャネル推定用の復調基準信号(DL-RS)を搬送する。UEは加えて、サブフレームの最後のシンボル中でサウンディング基準信号(SRS)を送信しうる。SRSは、コーム構造(comb structure)を有し、UEは、コームのうちの1つ上でSRSを送信しうる。SRSは、UL上での周波数依存スケジューリングを可能にするために、チャネル品質推定用にeNBによって使用されうる。図2Dは、フレームのULサブフレーム内の様々なチャネルの例を例示している。物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)は、PRACH構成に基づいてフレーム内の1つまたは複数のサブフレーム内にありうる。PRACHは、サブフレーム内に6つの連続したRBペアを含みうる。PRACHは、UEが初期システムアクセスを遂行し、UL同期を達成することを可能にする。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、ULシステム帯域幅の両端上にロケートされうる。PUCCHは、HARQ ACK/NACKフィードバック、ランクインジケータ(RI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、およびスケジューリング要求のようなアップリンク制御情報(UCI)を搬送する。PUSCHは、データを搬送し、バッファ状態レポート(BSR)、電力ヘッドループレポート(PHR)、および/またはUCIを搬送するために加えて使用されうる。
[0041]図3は、アクセスネットワーク中でUE350と通信中のeNB310のブロック図である。DLでは、EPC160からのIPパケットは、コントローラ/プロセッサ375に提供されうる。コントローラ/プロセッサ375は、レイヤ3およびレイヤ2の機能をインプリメントする。レイヤ3は、無線リソース制御(RRC)レイヤを含み、レイヤ2は、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、およびMACレイヤを含む。コントローラ/プロセッサ375は、システム情報(例えば、MIB、SIB)のブロードキャスティング、RRC接続制御(例えば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)、無線アクセス技術(RAT)間モビリティ、およびUE測定レポーティングのための測定設定に関連付けられたRRCレイヤの機能と、ヘッダ圧縮/解凍、セキュリティ(暗号化、暗号解読、完全性保護、完全性検証)、およびハンドオーバサポート機能に関連付けられたPDCPレイヤの機能と、上位レイヤパケットデータユニット(PDU)の転送、ARQを通じた誤り訂正、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメント化、およびリアセンブリ、RLCデータPDUの再セグメント化、およびRLCデータPDUの再順序付けに関連付けられたRLCレイヤの機能と、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間でのマッピング、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの逆多重化、スケジューリング情報レポーティング、HARQを通じた誤り訂正、優先度処理(priority handling)、および論理チャネル優先順位付けに関連付けられたMACレイヤの機能とを提供する。
[0042]送信(TX)プロセッサ316および受信(RX)プロセッサ370は、様々な信号処理機能に関連付けられたレイヤ1の機能をインプリメントする。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上での誤り検出、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号、インタリービング、レートマッチング、物理チャネル上へのマッピング、物理チャネルの変調/復調、およびMIMOアンテナ処理を含みうる。TXプロセッサ316は、様々な変調スキーム(例えば、2位相偏移変調(BPSK)、4位相偏移変調(QPSK)、M位相偏移変調(M-PSK)、M値直交振幅変調(M-QAM))に基づいて信号コンステレーションにマッピングすることを処理する。コーディングおよび変調されたシンボルはその後、並列ストリームに分けられうる。各ストリームはその後、時間ドメインOFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成するために、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間および/または周波数ドメイン中で基準信号(例えば、パイロット)と多重化され、その後、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用してともに組み合わされうる。OFDMストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器374からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調スキームを決定するために、ならびに空間処理のために使用されうる。チャネル推定値は、UE350によって送信されたチャネル条件フィードバックおよび/または基準信号から導出されうる。各空間ストリームはその後、別個の送信機318TXを介して異なるアンテナ320に提供されうる。各送信機318TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調しうる。
[0043]UE350において、各受信機354RXは、そのそれぞれのアンテナ352を通じて信号を受信する。各受信機354RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、受信(RX)プロセッサ356にその情報を提供する。TXプロセッサ368およびRXプロセッサ356は、様々な信号処理機能に関連付けられたレイヤ1の機能をインプリメントする。RXプロセッサ356は、UE350に宛てられた任意の空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を遂行しうる。複数の空間ストリームがUE350に宛てられる場合、それらは、RXプロセッサ356によって単一のOFDMシンボルストリームへと組み合わされうる。RXプロセッサ356はその後、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、時間ドメインから周波数ドメインにOFDMシンボルストリームを変換する。周波数ドメイン信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボル、および基準信号は、eNB310によって送信された最も可能性の高い信号コンステレーションポイントを決定することによって復元および復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器358によって計算されたチャネル推定値に基づきうる。軟判定はその後、物理チャネル上でeNB310によって当初送信されたデータおよび制御信号を復元するために復号およびデインターリーブされる。データおよび制御信号はその後、コントローラ/プロセッサ359に提供され、それは、レイヤ3およびレイヤ2の機能をインプリメントする。
[0044]コントローラ/プロセッサ359は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ360に関連付けられることができる。メモリ360は、コンピュータ可読媒体と呼ばれうる。ULでは、コントローラ/プロセッサ359は、EPC160からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間での逆多重化、パケットのリアセンブリ、暗号解読、ヘッダの解凍、および制御信号処理を提供する。コントローラ/プロセッサ359はまた、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用する誤り検出を担う。
[0045]eNB310によるDL送信に関連して説明された機能と同様に、コントローラ/プロセッサ359は、システム情報(例えば、MIB、SIB)獲得、RRC接続、および測定レポーティングに関連付けられたRRCレイヤの機能と、ヘッダ圧縮/解凍、およびセキュリティ(暗号化、暗号解読、完全性保護、完全性検証)に関連付けられたPDCPレイヤの機能と、上位レイヤPDUの転送、ARQを通じた誤り訂正、RLC SDUの連結、セグメント化、およびリアセンブリ、RLCデータPDUの再セグメント化、およびRLCデータPDUの再順序付けに関連付けられたRLCレイヤの機能と、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間でのマッピング、TB上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの逆多重化、スケジューリング情報レポーティング、HARQを通じた誤り訂正、優先度処理、および論理チャネル優先順位付けに関連付けられたMACレイヤの機能とを提供する。
[0046]eNB310によって送信されたフィードバックまたは基準信号からチャネル推定器358によって導出されたチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調スキームを選択することと、空間処理を容易にすることとを行うために、TXプロセッサ368によって使用されうる。TXプロセッサ368によって生成された空間ストリームは、別個の送信機354TXを介して異なるアンテナ352に提供されうる。各送信機354TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調しうる。
[0047]UL送信は、UE350における受信機機能に関連して説明されたのと同様の方法でeNB310において処理される。各受信機318RXは、そのそれぞれのアンテナ320を通じて信号を受信する。各受信機318RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、RXプロセッサ370にその情報を提供する。
[0048]コントローラ/プロセッサ375は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ376に関連付けられることができる。メモリ376は、コンピュータ可読媒体と呼ばれうる。ULでは、コントローラ/プロセッサ375は、UE350からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間での逆多重化、パケットのリアセンブリ、暗号解読、ヘッダの解凍、制御信号処理を提供する。コントローラ/プロセッサ375からのIPパケットは、EPC160に提供されうる。コントローラ/プロセッサ375はまた、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用する誤り検出を担う。
[0049]図4は、デバイスツーデバイス(D2D)通信システム460の図である。D2D通信システム460は、複数のUE464、466、468、470を含む。D2D通信システム460は、例えば、WWANのようなセルラ通信システムと重複しうる。UE464、466、468、470の中には、DL/UL WWANスペクトルを使用してD2D通信でともに通信しうるものもあれば、基地局462と通信しうるものもあり、その両方を行いうるものもある。例えば、図4中に示されているように、UE468、470が、D2D通信中であり、UE464、466が、D2D通信中である。UE464、466はまた、基地局462と通信している。D2D通信は、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、および物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)のような1つまたは複数のサイドリンクチャネルを通りうる。
[0050]以下に論述される例証的な方法および装置は、例えば、FlashLinQ、WiMedia、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、またはIEEE802.11規格に基づくWi-Fiに基づいたワイヤレスデバイスツーデバイス通信システムのような、多様なワイヤレスD2D通信システムのいずれにも適用可能である。論述を簡略化するために、例証的な方法および装置は、LTEのコンテキスト内で論述される。しかしながら、当業者は、例証的な方法および装置が、多様な他のワイヤレスデバイスツーデバイス通信システムにより一般に適用可能であることを理解するであろう。
[0051]一般に、受信UEは、マルチキャストデバイスツーデバイス通信に関連付けられたパケットとユニキャストデバイスツーデバイス通信に関連付けられたパケットとを同時に受信しうる可能性がある。マルチキャストデバイスツーデバイスの宛先レイヤ2グループIDとユニキャストデバイスツーデバイス通信の宛先レイヤ2UE IDとが図らずも衝突した場合(例えば、同じ値を取る)、受信UEは、セキュリティ保護がチェックアウトしないことがありうることから、受信された通信のうちの1つまたは複数を破棄しうる。加えて、ユニキャストデバイスツーデバイス通信中に含まれるユニキャストデータパケットがセキュリティ保護を有さない場合、受信UEによって受信されたユニキャストデータパケットは、上位レイヤ、例えば、IPレイヤに進みうる。そのような挙動は、潜在的な無線リンク制御(RLC)レイヤカウンタとパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤカウンタとの順序を乱れさせ、このことから、パケットドロップを引き起こしうる。
[0052]このことから、受信UEが、ユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信とが同時に受信されるときにそれら2つの通信を差別化することを可能にする必要がある。
[0053]図5は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信が受信UE504によってマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化されうるデバイスツーデバイス通信システム500の図である。デバイスツーデバイス通信システム500は、複数のUE502、504、506、508、510、および512を含む。例えば、図5中に示されているように、UE502は、UE504、506、508、510にマルチキャストデバイスツーデバイス通信540を送信し、UE512は、UE504にユニキャストデバイスツーデバイス通信530を送信する。例えば、UE502は、DL/UL WWANスペクトルを使用して、UE504、506、508、510にマルチキャストデバイスツーデバイス通信540を送信しうる。ある態様では、UE512もまた、DL/UL WWANスペクトルを使用して、UE504にユニキャストデバイスツーデバイス通信530を送信しうる。図5中に例示されていないが、UE502、504、506、508、510、512のうちの1つまたは複数はまた、図4中に例示されている基地局462のような基地局と通信中でありうる。
[0054]図5を参照すると、UE504とUE512とは、UE504とUE512との間で通信チャネルのパラメータを確立するために、ユニキャストシグナリング520を遂行しうる。ユニキャストシグナリング520は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530に先行しえ、UE504とUE512との両方にとって受け入れ可能であるパラメータをネゴシエートするために使用されうる。ある態様では、ユニキャストシグナリング520中にネゴシエートされるパラメータは、データ転送レート、コーディングアルファベット、パリティ、割り込みプロシージャ、および他のプロトコルまたはハードウェア機能(features)を含みうるが、それらに限定されない。
[0055]引き続き図5を参照すると、UE504は、UE512からユニキャストデバイスツーデバイス通信530を、UE502からマルチキャストデバイスツーデバイス通信540を受信しうる。ある態様では、マルチキャストデバイスツーデバイス通信530とユニキャストデバイスツーデバイス通信520とは同時に、またはほぼ同時に、UE504によって受信されうる。UE504がユニキャストデバイスツーデバイス通信530とマルチキャストデバイスツーデバイス通信540とを区別することが可能になるように、送信より前に、UE512は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530を設定しうる550および/またはUE502は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540を設定しうる570。例えば、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530および/またはマルチキャストデバイスツーデバイス通信540のうちの1つまたは複数のヘッダ中の情報は、その2つの通信がUE504によって互いに区別可能になるように設定されることができる550、570。UE512および/またはUE502によってヘッダ(1つ以上)中で設定された情報に基づいて、UE504は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化しうる560。
[0056]第1の実例的な実施形態では、UE512および/またはUE502によってヘッダ(1つ以上)中で設定された550、570情報は、バージョン番号でありうる。図6に関して上記に論述されるように、ヘッダは、例えば、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530および/またはマルチキャストデバイスツーデバイス通信540中に含まれているMACレイヤサブヘッダであることができる。
[0057]図6は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530および/またはマルチキャストデバイスツーデバイス通信540中に含まれうるMACレイヤサブヘッダと論理チャネル識別子(LCID)MACサブヘッダとから成る例証的なMACヘッダ600を例示している。ある態様では、MACレイヤサブヘッダは、バージョン番号(例えば、MAC PDUフォーマットバージョン番号)を含む「V」フィールド(例えば、MAC PDUフォーマットバージョン番号フィールド)、「0」にセットされうる4つのリザーブされた「R」フィールド、ソースレイヤ2 ID(例えば、送り側UE ID)を含むソース(SRC)フィールド、および宛先レイヤ2 ID(例えば、受信UE ID)を含む宛先(DST)フィールドから成りうる。ある態様では、LCID MACサブヘッダは、「0」にセットされることができる2つのリザーブされた「R」フィールド、別のサブヘッダがMACヘッダ中のLCID MACサブヘッダに後続するかどうかを示す拡張「E」フィールド、および論理チャネルIDフィールドから成りえ、それは、論理チャネル番号を含みうる。
[0058]ある態様では、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540中に含まれているMACレイヤサブヘッダ600中のVフィールドのバーション番号は、第1の値にセットされうる。例えば、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540についてのバージョン番号は、「0001」としてセットされうる。ユニキャストデバイスツーデバイス通信530中に含まれているMACレイヤサブヘッダ中の「V」フィールドのバージョン番号は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540のMACレイヤサブヘッダ中で使用されるものとは異なる値にセットされうる。例えば、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530についてのバージョン番号は、「0010」としてセットされうる。ある態様では、Vフィールドは、どのバージョンのサイドリンク共有チャネル(SL-SCH)サブヘッダが使用されるかを示しうる。ある態様では、2つのフォーマットバージョンが定義され、このフィールドは、したがって、「0001」または「0010」にセットされることになる。Vフィールドサイズは、4ビットでありうる。
[0059]別の態様では、図6を参照すると、ソースレイヤ2 IDフィールドは、ソース(例えば、送信UE502、512)のアイデンティティを搬送しうる。SRCフィールドは、送信UE502、512のProSe UE IDにセットされうる。SRCフィールドサイズは、24ビットでありうる。Vフィールドが「0001」にセットされる場合、この識別子は、マルチキャスト(例えば、グループキャスト)識別子でありうる。Vフィールドが「0010」にセットされる場合、この識別子は、ユニキャスト識別子でありうる。
[0060]さらなる態様では、図6を参照すると、DSTフィールドは、宛先レイヤ2 IDの16個の最上位ビットを搬送しうる。宛先レイヤ2 IDは、ProSeレイヤ2グループIDにセットされうる。Vフィールドが「0001」にセットされる場合、この識別子は、マルチキャスト(例えば、グループキャスト)識別子でありうる。Vフィールドが「0010」にセットされる場合、この識別子は、ユニキャスト識別子でありうる。
[0061]引き続きさらに図6を参照すると、LCIDフィールドは、表1中で以下に説明されるように、パディングまたは対応するMAC SDUの1つのソースレイヤ2 IDおよび宛先レイヤ2 IDペアの範囲内で論理チャネルインスタンスを一意的に識別しうる。MAC PDU中に含まれるパディングまたはMAC SDUごとに1つのLCIDフィールドがありうる。加えて、シングルバイトまたは2バイトパディングがMAC PDUの末尾におけるパディングによって達成できないときに、1つまたは2つの追加のLCIDフィールドがMAC PDU中に含まれうる。例えば、LCIDフィールドサイズは、5ビットでありうる。
[0062]加えて、図6を参照すると、対応するMAC SDUの長さをバイトで示す長さ(L)フィールド(図示せず)が含まれうる。最後のサブヘッダを除き、MAC PDUサブヘッダあたり1つのLフィールドがありうる。Lフィールドのサイズは、フォーマット(F)フィールド(図示せず)によって示されうる。
[0063]図6を再び参照すると、Fフィールドは、表2中で以下に示されるように、Lフィールドのサイズを示しうる。最後のサブヘッダを除き、MAC PDUサブヘッダあたり1つのFフィールドがありうる。Fフィールドのサイズは、1ビットでありうる。MAC SDUのサイズが128バイト未満である場合、Fフィールドの値は、0にセットされえ、そうでない場合は、Fフィールドの値は、1にセットされうる。
[0064]引き続きさらに図6を参照すると、Eフィールドは、より多くのフィールドがMACヘッダ中に存在するか否かを示すフラグでありうる。Eフィールドは、少なくともR/R/E/LCIDフィールドの別のセットを示すために、「1」にセットされうる。Eフィールドは、MAC SDUまたはパディングのいずれかが次のバイトにおいて始まることを示すために、「0」にセットされうる。
[0065]再び図5を参照すると、UE502は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540についての、MACレイヤサブヘッダの「V」フィールド中に含まれるバージョン番号を「0001」に設定しえ570、それは、IPレイヤにおいてIPマルチキャストトラフィックとして識別される。UE512は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530についての、MACレイヤサブヘッダの「V」フィールド中に含まれるバージョン番号を「0010」に設定しえ550、それは、IPレイヤにおいてIPユニキャストトラフィックとして識別される。ある態様では、上位レイヤがMACレイヤにIPトラフィックを伝えるとき(例えば、送り側UE502、512中のPDCPレイヤ)、上位レイヤは、IPトラフィックがユニキャスト通信またはマルチキャスト通信のいずれかであるインジケータを含めえ、それにより、MACレイヤは、それに応じて「V」フィールドをセットすることができる。
[0066]UE504は、通信の各々中のMACレイヤサブヘッダ600の「V」フィールド中に含まれるそれぞれのバージョン番号に基づいて、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化しうる560。このように、受信UE504は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化し、RLCレイヤカウンタとPDCPレイヤカウンタとの順序が乱れることを避け、このことから、パケットドロップを避けうる。
[0067]ある態様では、受信UE504、506、508、510は、宛先L2 ID(例えば、DSTフィールド中の16ビット値およびソースアドレスからの8ビット)、SRC値、および/または「V」フィールドに少なくとも部分的に基づいて、受信された通信のデータ処理を遂行しうる。これは、受信UE504、506、508、510におけるMACレイヤが、通信が受信されるべきかどうか、および処理のために何のセキュリティマテリアル(security materials)を使用すべきかを決めることを可能にするであろう。
[0068]第2の実例的な実施形態では、引き続き図5を参照すると、UE512および/またはUE502によってヘッダ中で設定された550、570情報は、SDU識別子でありうる。図7中で上記に論述されるように、ヘッダは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530および/またはマルチキャストデバイスツーデバイス通信540中に含まれているPDCPヘッダでありうる。
[0069]図7は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530および/またはマルチキャストデバイスツーデバイス通信540のうちの1つまたは複数中に含まれうるPDCPヘッダ700を例示している。例えば、PDCPヘッダは、SDU識別子(例えば、ビットフィールド値)をSDUタイプと相関させる表を含みうる。
[0070]図7中に例示されている例では、「000」のSDU識別子は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540についてのIPに関連し、「001」のSDU識別子は、アドレス解決プロトコル(ARP)に関連し、010-111のSDU識別子は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530についてのIPに関連しうる。
[0071]ある態様では、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化するための1つの方法は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信との各々中のPDCPヘッダ中に異なるSDU識別子を含めることでありうる。例えば、ユニキャストデバイスツーデバイス通信中に含まれるPDCPヘッダについてのSDU識別子(例えば、ビットフィールド値)は、「010-111」に、そしてマルチキャストデバイスツーデバイス通信については「000」にセットされうる。
[0072]再び図5を参照すると、UE502は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540についての、PDCPヘッダのSDU識別子を「000」として設定しえ570、それは、IPレイヤにおいてIPマルチキャストトラフィックとして識別されうる。UE512は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530についての、PDCPヘッダのSDU識別子を「010-111」として設定しえ550、それは、IPレイヤにおいてIPユニキャストトラフィックとして識別される。ある態様では、上位レイヤがMACレイヤにIPトラフィックを伝えるとき(例えば、送り側UE502、512中のPDCPレイヤ)、IPトラフィックは、送信がユニキャスト通信またはマルチキャスト通信のいずれかであるインジケータを含みえ、それにより、MACレイヤおよび/またはPDCPレイヤは、それに応じてSDU識別子をセットしうる。
[0073]UE504は、各通信中のPDCPヘッダのSDU識別子に基づいて、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化しうる560。このように、受信UE504は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化し、RLCレイヤカウンタとPDCPレイヤカウンタとの順序が乱れることを避け、このことから、パケットドロップを避けうる。
[0074]ある態様では、受信UE504、506、508、510は、宛先L2 ID(例えば、DSTフィールド中の16ビット値およびソースアドレスからの8ビット)、SRC値、およびPDCPヘッダ中のビットフィールド値に少なくとも部分的に基づいて、受信された通信のデータ処理を遂行しうる。これは、受信UE504、506、508、510におけるMACレイヤおよび/またはPDCPレイヤが、通信が受信されるべきかどうか、および処理のために何のセキュリティマテリアルを使用すべきかを決めることを可能にしうる。
[0075]第3の実例的な実施形態では、引き続き図5を参照すると、UE512および/またはUE502によって設定された、ヘッダ中で設定された550、570情報は、PDCPヘッダ中に含まれる暗号化キーの識別子の値および/またはグループセキュリティキーの識別子の値のうちの1つまたは複数でありうる。第3の実例的な実施形態の追加の詳細が、図8に関して上記に論述される。
[0076]図8は、パケットタイプフィールド(例えば、3ビット)、ProSeグループキーID(PGK ID)(例えば、5ビット)、ProSeトラフィックキーID(PTK ID)(例えば、16ビット)、PDCPシーケンス番号(SN)(例えば、16ビット)、および暗号化されたまたは暗号化されていないデータを含むPDCPヘッダ800を例示している。
[0077]暗号化が適用される場合、PGK IDは、ProSeグループキーの識別子を含みえ、その一方でPTK IDは、ProSeトラフィックキーの識別子を含みうる(例えば、それは、グループではなくセンダUE(sender UE)に固有でありうる)。暗号化が適用されない場合、PGK IDとPTK IDとの両方の値は、ゼロにセットされうる。グループキー(PGK)によって保護されていないユニキャストデバイスツーデバイス通信をシグナリングするために、UE512は、PGK IDの値をゼロに設定しえ550、PTK IDの値は、非ゼロ値にセットされる。例えば、PTK IDの値は、ユニキャストシグナリング520中にセンダUE512と受信機UE504との間で確立されるキーの識別子に基づいて設定されうる550。
[0078]図5を再び参照すると、UE512は、PGK IDの値を「0」として設定しえ550、PTK IDの値を設定しえ550、それは、「非ゼロ」として識別される。このことから、UE512によって送信された通信がユニキャストデバイスツーデバイス通信530であるとUE504に示す。このように、受信UE504は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化し、RLCレイヤカウンタとPDCPレイヤカウンタとの順序が乱れることを避け、このことから、パケットドロップを避けうる。
[0079]図9Aと9Bとは、様々な態様にしたがったワイヤレス通信の方法のフローチャート900である。方法は、UE(例えば、UE504、装置1002/1002’)によって遂行されうる。破線で示されている動作が本開示の様々な態様のための動作を表していることは理解されるべきである。
[0080]902において、UEは、宛先識別子を含むユニキャストデバイスツーデバイス通信を受信しうる。例えば、図5を参照すると、UE504は、UE512からDL/UL WWANスペクトルを介してユニキャストデバイスツーデバイス通信530を受信しうる。ある態様では、宛先識別子は、レイヤ2UE IDでありうる。例えば、ユニキャストデバイスツーデバイス通信中で使用されるレイヤ2UE IDは、受信UE自身によって、またはこのUE(例えば、送り側UE)についての通信のアドミニストレータによってのいずれかで選ばれうる。
[0081]904において、UEは、宛先識別子を含むマルチキャストデバイスツーデバイス通信を受信しうる。例えば、図5を参照すると、UE504は、UE502からDL/UL WWANスペクトルを介してマルチキャストデバイスツーデバイス通信540を受信しうる。ある態様では、宛先識別子は、レイヤ2UE IDでありうる。例えば、マルチキャストデバイスツーデバイス通信中で使用されるレイヤ2UE IDは、受信UE自身によって、またはこのUE(例えば、送り側UE)についての通信のアドミニストレータによってのいずれかで選ばれうる。
[0082]906において、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供される情報に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化する。
[0083]ある態様では、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供されるMACバージョン番号に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化しうる。例えば、図5および6を参照すると、UE504は、各通信中に提供されるMACレイヤサブヘッダの「V」フィールド中に含まれるそれぞれのバージョン番号に基づいて、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化しうる560。
[0084]別の態様では、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供されるSDU識別子に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化しうる。例えば、図5および7を参照すると、UE504は、各通信中に提供されるPDCPヘッダのSDU識別子に基づいて、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530をマルチキャストデバイスツーデバイス通信540と差別化しうる560。
[0085]さらなる態様では、UEは、グループセキュリティキーの識別子の値と暗号化キーの識別子の値とに基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化しうる。例えば、図5および8を参照すると、PGK IDの値が「0」であり、PTK IDの値が「非ゼロ」であるとき、これは、通信がユニキャストデバイスツーデバイス通信530であることをUE504に示しうる。
[0086]908において、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信がマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化されたときに送り側デバイスとのユニキャストシグナリングが遂行されたかどうかを決定しうる。例えば、図5を参照すると、UE504とUE512とは、UE504とUE512との間で通信チャネルのパラメータを確立するために、ユニキャストシグナリング520を遂行しうる。ユニキャストシグナリング520は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530に先行しえ、UE504とUE512との両方にとって受け入れ可能であるパラメータをネゴシエートするために使用されうる。ある態様では、ユニキャストシグナリング520中にネゴシエートされるパラメータは、データ転送レート、コーディングアルファベット、パリティ、割り込みプロシージャ、および他のプロトコルまたはハードウェア機能を含みうるが、それらに限定されない。
[0087]910において、UEは、送り側デバイスとのユニキャストシグナリングが遂行されたと決定されたときにユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理しうる。ある態様では、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるMACバージョン番号、宛先識別子、またはユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理しうる。ある態様では、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるSDU識別子、宛先識別子、またはユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理しうる。ある態様では、UEは、グループセキュリティキーの識別子と暗号化キーの識別子とに少なくとも部分的に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理しうる。
[0088]912において、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるMACバージョン番号、宛先識別子、またはユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてPDCPエンティティまたはRLCエンティティのうちの1つまたは複数を識別しうる。
[0089]図9B中に示されているように、914において、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるSDU識別子、宛先識別子、またはユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてPDCPエンティティまたはRLCエンティティのうちの1つまたは複数を識別しうる。
[0090]図10は、例証的な装置1002中の異なる手段/コンポーネント間でのデータフローを例示する概念的なデータフロー図1000である。例えば、装置は、受信UE(例えば、図5中のUE504)でありうる。装置は、送り側UE1050とのユニキャストシグナリングを遂行するユニキャストシグナリングコンポーネント1008を含む。装置はまた、送信コンポーネント1014にユニキャストシグナリングに関連付けられた信号を送りうる処理コンポーネント1010を含む。装置はさらに、送り側UE1050、1060のうちの1つまたは両方にユニキャストシグナリングに関連付けられた情報を送信しうる送信コンポーネント1014を含む。装置はさらに、送り側UE1050からユニキャストデバイスツーデバイス通信を、送り側UE1060からマルチキャストデバイスツーデバイス通信を受信しうる受信コンポーネント1004を含む。受信コンポーネント1004は、ユニキャストシグナリングに関連する信号をユニキャストシグナリングコンポーネント1008に送りうる。ユニキャストシグナリングに関連付けられた情報は、ユニキャスト信号コンポーネント1008において記憶されうる。受信コンポーネント1004は、送り側UE1050から宛先識別子を含むユニキャストデバイスツーデバイス通信を受信しうる。加えて、受信コンポーネント1004は、送り側UE1060から宛先識別子を含むマルチキャストデバイスツーデバイス通信を受信しうる。ユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信との各々に関連する信号は、差別化コンポーネント1006に受信コンポーネント1004から送られうる。装置は加えて、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供される情報に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化しうる差別化コンポーネント1006を含む。ある態様では、差別化コンポーネント1006は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化しうる。ある態様では、差別化コンポーネント1006は、差別化のためにユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供されるMACバージョン番号を使用しうる。別の態様では、差別化コンポーネント1006は、差別化のためにユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供されるSDU識別子を使用しうる。さらなる態様では、差別化コンポーネント1006は、差別化のためにグループセキュリティキーの識別子の値と暗号化キーの識別子の値とを使用しうる。差別化コンポーネント1006は、処理コンポーネント1010にユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信との差別化に関連する信号を送りうる。処理コンポーネント1010は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるMACバージョン番号、宛先識別子、またはユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理しうる。加えて、処理コンポーネント1010は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるSDU識別子、宛先識別子、またはユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理しうる。さらに、処理コンポーネント1010は、グループセキュリティキーの識別子と暗号化キーの識別子とに少なくとも部分的に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理しうる。ユニキャストシグナリングコンポーネント1008は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信がマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化されたときにユニキャストシグナリングが遂行されたかどうかを決定し、処理コンポーネント1010に決定に関連する信号を送りうる。処理コンポーネント1010は、送り側デバイスとのユニキャストシグナリングが遂行されたと決定されたときにユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理しうる。処理コンポーネント1010は、識別コンポーネント1012にユニキャストデバイスツーデバイス通信の処理に関連する信号を送りうる。識別コンポーネント1012は、論理チャネル識別子、またはユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるMACバージョン番号、宛先識別子、ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてPDCPエンティティまたはRLCエンティティのうちの1つまたは複数を識別しうる。加えて、識別コンポーネント1010は、論理チャネル識別子、またはユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるSDU識別子、宛先識別子、ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてPDCPエンティティまたはRLCエンティティのうちの1つまたは複数を識別しうる。
[0091]装置は、図9Aおよび9Bの前述されたフローチャート中のアルゴリズムのブロックの各々を遂行する追加のコンポーネントを含みうる。そのため、図9Aおよび9Bの前述されたフローチャート中の各ブロックは、コンポーネントによって遂行され、装置は、それらのコンポーネントのうちの1つまたは複数を含みうる。コンポーネントは、記載されたプロセス/アルゴリズムを行うように特に構成された1つまたは複数のハードウェアコンポーネントでありうるか、記載されたプロセス/アルゴリズムを遂行するように構成されたプロセッサによってインプリメントされうるか、プロセッサによるインプリメンテーションのためにコンピュータ可読媒体内に記憶されうるか、またはそれらの何らかの組み合わせでありうる。
[0092]図11は、処理システム1114を用いる装置1002’のためのハードウェアインプリメンテーションの例を例示する図1100である。処理システム1114は、概してバス1124によって表される、バスアーキテクチャを用いてインプリメントされうる。バス1124は、処理システム1114の特定のアプリケーションおよび全体的な設計制約に依存して、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含みうる。バス1124は、プロセッサ1104、コンポーネント1004、1006、1008、1010、1012、1014、およびコンピュータ可読媒体/メモリ1106によって表される、1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアコンポーネントを含む様々な回路をともにリンクする。バス1124はまた、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、および電力管理回路のような様々な他の回路をリンクしうるが、それらは、当該技術において良く知られており、したがって、これ以上は説明されない。
[0093]処理システム1114は、トランシーバ1110に結合されうる。トランシーバ1110は、1つまたは複数のアンテナ1120に結合される。トランシーバ1110は、送信媒体を通して様々な他の装置と通信するための手段を提供する。トランシーバ1110は、1つまたは複数のアンテナ1120から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1114、具体的には受信コンポーネント1004に提供する。加えて、トランシーバ1110は、処理システム1114、具体的には送信コンポーネント1014から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1120に適用されることになる信号を生成する。処理システム1114は、コンピュータ可読媒体/メモリ1106に結合されたプロセッサ1104を含む。プロセッサ1104は、コンピュータ可読媒体/メモリ1106上に記憶されたソフトウェアの実行を含む一般の処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ1104によって実行されたとき、処理システム1114に、任意の特定の装置に関して上記に説明された様々な機能を遂行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1106はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1104によって操作されるデータを記憶するために使用されうる。処理システム1114はさらに、コンポーネント1004、1006、1008、1010、1012、1014のうちの少なくとも1つを含む。コンポーネントは、プロセッサ1104中で実行中であり、コンピュータ可読媒体/メモリ1106中に存在する/記憶されたソフトウェアコンポーネント、プロセッサ1104に結合された1つまたは複数のハードウェアコンポーネント、またはそれらの何らかの組み合わせでありうる。処理システム1114は、UE350のコンポーネントであり、メモリ360および/またはTXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359のうちの少なくとも1つを含みうる。
[0094]一構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、宛先識別子を含むユニキャストデバイスツーデバイス通信を受信するための手段を含む。別の構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、宛先識別子を含むマルチキャストデバイスツーデバイス通信を受信するための手段を含む。さらなる構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供される情報に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化するための手段を含む。ある態様では、差別化するための手段は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供されるMACバージョン番号に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化するように構成される。別の態様では、差別化するための手段は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供されるSDU識別子に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化するように構成される。追加の態様では、差別化するための手段は、グループセキュリティキーの識別子の値と暗号化キーの識別子の値とに基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化するように構成される。追加の構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信がマルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化されたときに送り側デバイスとのユニキャストシグナリングが遂行されたかどうかを決定するための手段を含む。さらなる構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、送り側デバイスとのユニキャストシグナリングが遂行されたと決定されたときにユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理するための手段を含む。また別の構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるMACバージョン番号、宛先識別子、またはユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理するための手段を含む。さらなる構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、論理チャネル識別子、またはユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるMACバージョン番号、宛先識別子、ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてPDCPエンティティまたはRLCエンティティのうちの1つまたは複数を識別するための手段を含む。さらなる構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるSDU識別子、宛先識別子、またはユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理するための手段を含む。別の構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、論理チャネル識別子、またはユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に含まれるSDU識別子、宛先識別子、ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてPDCPエンティティまたはRLCエンティティのうちの1つまたは複数を識別するための手段を含む。また別の構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002’は、グループセキュリティキーの識別子と暗号化キーの識別子とに少なくとも部分的に基づいてユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理するための手段を含む。前述された手段は、前述された手段によって記載された機能を遂行するように構成された装置1002’の処理システム1114および/または装置1002の前述されたコンポーネントのうちの1つまたは複数でありうる。上記に説明されたように、処理システム1114は、TXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359を含みうる。そのため、一構成では、前述された手段は、前述された手段によって記載された機能を遂行するように構成されたTXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359でありうる。
[0095]図12は、様々な態様にしたがったワイヤレス通信の方法のフローチャート1200である。方法は、(例えば、UE512のような)送り側UEによって遂行されうる。破線で示されている動作が本開示の様々な態様のための動作を表していることは理解されるべきである。
[0096]1202において、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信とが受信機デバイスによって区別可能になるように、受信機デバイスを対象としたデータパケットを設定しうる。例えば、図5を参照すると、UE504がユニキャストデバイスツーデバイス通信530とマルチキャストデバイスツーデバイス通信540とを区別することが可能になるように、UE512は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530を設定しうる550および/またはUE502は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540を設定しうる570。
[0097]一態様では、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でMACバージョン番号を設定しうる。例えば、図5および6を参照すると、UE502は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540についての、MACレイヤサブヘッダの「V」フィールド中に含まれるバージョン番号を「0001」に設定しえ570、それは、IPレイヤにおいてIPマルチキャストトラフィックとして識別される。UE512は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530についての、MACレイヤサブヘッダの「V」フィールド中に含まれるバージョン番号を「0010」に設定しえ550、それは、IPレイヤにおいてIPユニキャストトラフィックとして識別される。
[0098]別の態様では、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でSDU識別子を設定しうる。例えば、図5および7を参照すると、UE502は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信540についての、PDCPヘッダのSDU識別子を「000」として設定しえ570、それは、IPレイヤにおいてIPマルチキャストトラフィックとして識別される。UE512は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530についての、PDCPヘッダのSDU識別子を「000」として設定しえ550、それは、IPレイヤにおいてIPユニキャストトラフィックとして識別される。
[0099]さらなる態様では、UEは、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でグループセキュリティキーの識別子の値と暗号化キーの識別子の値とを設定しうる。例えば、図5および11を参照すると、UE512は、PGK IDの値を「0」として設定しえ550、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530に関するPTK IDの値を設定しえ550、それは「非ゼロ」として識別される。それにより、UE512によって送信された通信がユニキャストデバイスツーデバイス通信であるとUE504に示す。
[00100]1204において、UEは、データパケットを送信するより前に受信デバイスとのユニキャストシグナリングを遂行しうる。例えば、図5を参照すると、UE504とUE512とは、UE504とUE512との間で通信チャネルのパラメータを確立するために、ユニキャストシグナリング520を遂行しうる。ユニキャストシグナリング520は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信530に先行しえ、UE504とUE512との両方にとって受け入れ可能であるパラメータをネゴシエートするために使用されうる。ある態様では、ユニキャストシグナリング520中にネゴシエートされるパラメータは、データ転送レート、コーディングアルファベット、パリティ、割り込みプロシージャ、および他のプロトコルまたはハードウェア機能を含みうるが、それらに限定されない。
[00101]1206において、UEは、受信機デバイスにユニキャストデバイスツーデバイス通信を介してデータパケットを送信しうる。例えば、図5を参照すると、UE504は、UE512からDL/UL WWANスペクトルを介してユニキャストデバイスツーデバイス通信530を受信しうる、および/またはUE502からDL/UL WWANスペクトルを介して530を介してマルチキャストデバイスツーデバイス通信540を受信しうる。
[00102]図13は、例証的な装置1302中の異なる手段/コンポーネント間でのデータフローを例示する概念的なデータフロー図1300である。装置は、(例えば、UE512のような)UEでありうる。
[00103]装置は、受信UE1350から、ユニキャストシグナリングに関連する情報を受信する受信コンポーネント1304を含む。受信コンポーネント1304は、ユニキャストシグナリングコンポーネント1306にユニキャストシグナリングに関連する信号を送りうる。ユニキャストシグナリングコンポーネント1306は、受信UE1350との通信のためのパラメータを決定しうる。ユニキャストシグナリングコンポーネント1306は、受信UE1350とのユニキャストシグナリングに関連する信号を送信コンポーネント1312に送りうる。送信コンポーネント1312は、受信UE1350にユニキャストシグナリングに関連する情報を送信しうる。設定コンポーネント1308は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信が受信機UE1350によって受信されるマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別可能になるように、受信機UE1350を対象としたユニキャストデバイスツーデバイス通信用のデータパケットを設定しうる。代替として、設定コンポーネント1308は、マルチキャストデバイスツーデバイス通信が受信機UE1350によって受信されるユニキャストデバイスツーデバイス通信と区別可能になるように、受信機UE1350を対象としたマルチキャストデバイスツーデバイス通信用のデータパケットを設定しうる。ある態様では、設定コンポーネント1308は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でMACバージョン番号を設定することによってデータパケットを設定しうる。別の態様では、設定コンポーネント1308は、データパケットのデータパケットヘッダ中で宛先識別子とユニキャストソース識別子とを設定しうる。追加の態様では、設定コンポーネント1308は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でSDU識別子を設定しうる。さらなる態様では、設定コンポーネント1308は、データパケットのデータパケットヘッダ中で宛先識別子とユニキャストソース識別子とを設定しうる。また別の態様では、設定コンポーネント1308は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でグループセキュリティキーの識別子の値と暗号化キーの識別子の値とを設定しうる。設定コンポーネント1308は、送信コンポーネント1310に、設定されたデータパケットに関連する信号を送りうる。送信コンポーネント1310は、受信機デバイス1350にユニキャストデバイスツーデバイス通信を介してデータパケットを送信しうる。
[00104]装置は、図12の前述されたフローチャート中のアルゴリズムのブロックの各々を遂行する追加のコンポーネントを含みうる。そのため、図12の前述されたフローチャート中の各ブロックは、コンポーネントによって遂行され、装置は、それらのコンポーネントのうちの1つまたは複数を含みうる。コンポーネントは、記載されたプロセス/アルゴリズムを行うように特に構成された1つまたは複数のハードウェアコンポーネントでありうるか、記載されたプロセス/アルゴリズムを遂行するように構成されたプロセッサによってインプリメントされうるか、プロセッサによるインプリメンテーションのためにコンピュータ可読媒体内に記憶されうるか、またはそれらの何らかの組み合わせでありうる。
[00105]図14は、処理システム1414を用いる装置1302’のためのハードウェアインプリメンテーションの例を例示する図1400である。処理システム1414は、概してバス1424によって表される、バスアーキテクチャを用いてインプリメントされうる。バス1424は、処理システム1414の特定のアプリケーションおよび全体的な設計制約に依存して、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含みうる。バス1424は、プロセッサ1404、コンポーネント1304、1306、1308、1310およびコンピュータ可読媒体/メモリ1406によって表される、1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアコンポーネントを含む様々な回路をともにリンクする。バス1424はまた、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、および電力管理回路のような様々な他の回路をリンクしうるが、それらは、当該技術において良く知られており、したがって、これ以上は説明されない。
[00106]処理システム1414は、トランシーバ1410に結合されうる。トランシーバ1410は、1つまたは複数のアンテナ1420に結合される。トランシーバ1410は、送信媒体を通して様々な他の装置と通信するための手段を提供する。トランシーバ1410は、1つまたは複数のアンテナ1420から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1414、具体的には受信コンポーネント1304に提供する。加えて、トランシーバ1410は、処理システム1414、具体的には送信コンポーネント1310から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1420に適用されることになる信号を生成する。処理システム1414は、コンピュータ可読媒体/メモリ1406に結合されたプロセッサ1404を含む。プロセッサ1404は、コンピュータ可読媒体/メモリ1406上に記憶されたソフトウェアの実行を含む一般の処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ1404によって実行されたとき、処理システム1414に、任意の特定の装置に関して上記に説明された様々な機能を遂行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1406はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1404によって操作されるデータを記憶するために使用されうる。処理システム1414はさらに、コンポーネント1304、1306、1308、1310のうちの少なくとも1つを含む。コンポーネントは、プロセッサ1404中で実行中であり、コンピュータ可読媒体/メモリ1406中に存在する/記憶されたソフトウェアコンポーネント、プロセッサ1404に結合された1つまたは複数のハードウェアコンポーネント、またはそれらの何らかの組み合わせでありうる。処理システム1414は、UE350のコンポーネントであり、メモリ360および/またはTXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359のうちの少なくとも1つを含みうる。
[00107]一構成では、ワイヤレス通信のための装置1302/1302’は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信とが受信機デバイスによって区別可能になるように、受信機デバイスを対象としたデータパケットを設定するための手段を含む。ある態様では、設定するための手段は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でMACバージョン番号を設定するように構成される。別の態様では、設定するための手段は、データパケットのデータパケットヘッダ中で宛先識別子とユニキャストソース識別子とを設定するように構成される。さらなる態様では、設定するための手段は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でSDU識別子を設定するように構成される。また別の態様では、設定するための手段は、データパケットのデータパケットヘッダ中で宛先識別子とユニキャストソース識別子とを設定するように構成される。さらなる態様では、設定するための手段は、ユニキャストデバイスツーデバイス通信をマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別するデータパケットのデータパケットヘッダ中でグループセキュリティキーの識別子の値と暗号化キーの識別子の値とを設定するように構成される。別の構成では、ワイヤレス通信のための装置1302/1302’は、受信機デバイスにユニキャストデバイスツーデバイス通信を介してデータパケットを送信するための手段を含む。さらなる構成では、ワイヤレス通信のための装置1302/1302’は、データパケットを送信するより前に受信デバイスとのユニキャストシグナリングを遂行するための手段を含む。前述された手段は、前述された手段によって記載された機能を遂行するように構成された装置1302’の処理システム1414および/または装置1302の前述されたコンポーネントのうちの1つまたは複数でありうる。上記に説明されたように、処理システム1414は、TXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359を含みうる。そのため、一構成では、前述された手段は、前述された手段によって記載された機能を遂行するように構成されたTXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359でありうる。
[00108]開示されたプロセス/フローチャート中のブロックの特定の順序または階層は例証的なアプローチの例示であるということが理解される。設計の選好に基づいて、プロセス/フローチャート中のブロックの特定の順序または階層は再配列されうるということが理解される。さらに、いくつかのブロックは、組み合わされうるか、または省略されうる。添付の方法の請求項は、サンプルの順序で様々なブロックの要素を提示しており、提示された特定の順序または階層に限定されるようには意図されない。
[00109]先の説明は、いかなる当業者であっても、ここに説明された様々な態様を実施することを可能にするために提供される。これらの態様への様々な修正は、当業者にとって容易に明らかとなり、ここに定義された包括的な原理は、他の態様に適用されうる。このことから、特許請求の範囲は、ここに示された態様に限定されるように意図されてはいないが、特許請求の範囲の文言と一致する全範囲を付与されるべきであり、ここにおいて、単数形での要素への言及は、そうであると具体的に記載されない限り、「1つおよび1つのみ」を意味するようには意図されず、むしろ「1つまたは複数」を意味する。「例証的(exemplary)」という用語は、ここでは、「例、事例、または例示としての役割を果たすこと」を意味するように使用される。「例証的」であるとしてここに説明されたいずれの態様も、他の態様より好ましいまたは有利であるとして必ずしも解釈されるべきではない。そうでないと具体的に記載されない限り、「何らかの/いくつかの/いくらかの(some)」という用語は、1つまたは複数を指す。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」および「A、B、C、またはそれらの任意の組み合わせ」のような組み合わせは、A、B、および/またはCの任意の組み合わせを含み、複数のA、複数のB、または複数のCを含みうる。具体的には、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」および「A、B、C、またはそれらの任意の組み合わせ」のような組み合わせは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとB、AとC、BとC、またはAとBとCでありえ、ここで、任意のそのような組み合わせは、A、B、またはCの1つまた複数のメンバを含みうる。当業者に知られているか、または後に知られることとなる、この開示全体を通じて説明された様々な態様の要素と構造的および機能的に同等な物は全て、参照によってここに明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されるように意図される。その上、ここに開示されたものはいずれも、そのような開示が特許請求の範囲中に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公に献呈されるようには意図されていない。「モジュール」、「メカニズム」、「要素」、「デバイス」、等の用語は、「手段」という用語の代用ではないことがありうる。そのため、要素が「~のための手段」というフレーズを使用して明確に記載されていない限り、どの請求項の要素もミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきではない。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ワイヤレス通信の方法であって、
宛先識別子を含むユニキャストデバイスツーデバイス通信を受信することと、
前記宛先識別子を含むマルチキャストデバイスツーデバイス通信を受信することと、
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供される情報に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化することと
を備える、方法。
[C2]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信が前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化されたときに送り側デバイスとのユニキャストシグナリングが遂行されたかどうかを決定することと、
前記送り側デバイスとの前記ユニキャストシグナリングが遂行されたと決定されたときに前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記情報は、媒体アクセス制御(MAC)バージョン番号を含み、
前記差別化することは、前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記MACバージョン番号に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化することを備える、
C1に記載の方法。
[C4]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダは、前記宛先識別子とユニキャストソース識別子とを備える、C3に記載の方法。
[C5]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に含まれる前記MACバージョン番号、前記宛先識別子、または前記ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理すること
をさらに備える、C4に記載の方法。
[C6]
論理チャネル識別子、または前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に含まれる前記MACバージョン番号、前記宛先識別子、前記ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティまたは無線リンク制御(RLC)エンティティのうちの1つまたは複数を識別すること
をさらに備える、C4に記載の方法。
[C7]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記情報は、サービスデータユニット(SDU)識別子を含み、
前記差別化することは、前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記SDU識別子に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化することを備える、
C1に記載の方法。
[C8]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダは、前記宛先識別子とユニキャストソース識別子とを備える、C7に記載の方法。
[C9]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に含まれる前記SDU識別子、前記宛先識別子、または前記ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理すること
をさらに備える、C8に記載の方法。
[C10]
論理チャネル識別子、または前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に含まれる前記SDU識別子、前記宛先識別子、前記ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティまたは無線リンク制御(RLC)エンティティのうちの1つまたは複数を識別すること
をさらに備える、C8に記載の方法。
[C11]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記情報は、グループセキュリティキーの識別子と暗号化キーの識別子とを含み、
前記差別化することは、グループセキュリティキーの前記識別子の値と前記暗号化キーの前記識別子の値とに少なくとも部分的に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化することを備える、
C1に記載の方法。
[C12]
前記グループセキュリティキーの前記識別子の前記値は、ゼロであり、前記暗号化キーの前記識別子の前記値は、非ゼロである、C11に記載の方法。
[C13]
前記グループセキュリティキーの前記識別子と前記暗号化キーの前記識別子とに少なくとも部分的に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理すること
をさらに備える、C11に記載の方法。
[C14]
ワイヤレス通信の方法であって、
ユニキャストデバイスツーデバイス通信とマルチキャストデバイスツーデバイス通信とが受信機デバイスによって区別可能になるように、前記受信機デバイスを対象としたデータパケットを設定することと、
前記受信機デバイスに前記データパケットを送信することと
を備える、方法。
[C15]
前記データパケットを送信するより前に前記受信機デバイスとのユニキャストシグナリングを遂行すること
をさらに備える、C14に記載の方法。
[C16]
前記設定することは、前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別する前記データパケットのデータパケットヘッダ中で媒体アクセス制御(MAC)バージョン番号を設定することを備える、C14に記載の方法。
[C17]
前記設定することは、前記データパケットの前記データパケットヘッダ中で宛先識別子とユニキャストソース識別子とを設定することをさらに備える、C16に記載の方法。
[C18]
前記設定することは、前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別する前記データパケットのデータパケットヘッダ中でサービスデータユニット(SDU)識別子を設定することを備える、C14に記載の方法。
[C19]
前記設定することは、前記データパケットの前記データパケットヘッダ中で宛先識別子とユニキャストソース識別子とを設定することをさらに備える、C18に記載の方法。
[C20]
前記設定することは、前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別する前記データパケットのデータパケットヘッダ中でグループセキュリティキーの識別子の値と暗号化キーの識別子の値とを設定することを備える、C14に記載の方法。
[C21]
前記グループセキュリティキーの前記識別子の前記値は、ゼロであり、前記暗号化キーの前記識別子の前記値は、非ゼロである、C20に記載の方法。
[C22]
ワイヤレス通信のための装置であって、
宛先識別子を含むユニキャストデバイスツーデバイス通信を受信するための手段と、 前記宛先識別子を含むマルチキャストデバイスツーデバイス通信を受信するための手段と、
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信のヘッダ中に提供される情報に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化するための手段と
を備える、装置。
[C23]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信が前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化されたときに送り側デバイスとのユニキャストシグナリングが遂行されたかどうかを決定するための手段と、
前記送り側デバイスとの前記ユニキャストシグナリングが遂行されたと決定されたときに前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理するための手段と
をさらに備える、C22に記載の装置。
[C24]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記情報は、媒体アクセス制御(MAC)バージョン番号を含み、
前記差別化するための手段は、前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記MACバージョン番号に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化するように構成される、
C22に記載の装置。
[C25]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダは、前記宛先識別子とユニキャストソース識別子とを備える、C24に記載の装置。
[C26]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に含まれる前記MACバージョン番号、前記宛先識別子、または前記ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を処理するための手段
をさらに備える、C25に記載の装置。
[C27]
前記論理チャネル識別子、または前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に含まれる前記MACバージョン番号、前記宛先識別子、前記ユニキャストソース識別子のうちの1つまたは複数に基づいてパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティまたは無線リンク制御(RLC)エンティティのうちの1つまたは複数を識別するための手段
をさらに備える、C25に記載の装置。
[C28]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記情報は、サービスデータユニット(SDU)識別子を含み、
前記差別化するための手段は、前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記SDU識別子に基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化するように構成される、
C22に記載の装置。
[C29]
前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信の前記ヘッダ中に提供される前記情報は、グループセキュリティキーの識別子と暗号化キーの識別子とを含み、
前記差別化するための手段は、グループセキュリティキーの前記識別子の値と前記暗号化キーの前記識別子の値とに基づいて前記ユニキャストデバイスツーデバイス通信を前記マルチキャストデバイスツーデバイス通信と差別化するように構成される、
C22に記載の装置。
[C30]
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユニキャストデバイスツーデバイス通信が受信機デバイスによってマルチキャストデバイスツーデバイス通信と区別可能になるように、前記受信機デバイスを対象としたデータパケットを設定するための手段と、
前記受信機デバイスに前記データパケットを送信するための手段と
を備える、装置。