JP7056172B2 - 電子時計、および電子時計の制御方法 - Google Patents

電子時計、および電子時計の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子時計、および電子時計の制御方法に関する。
近年、GPS(Global Positioning System)によって現在位置の座標(位置情報)を特定する機能と、コンパス機能とを有した電子時計が普及している。例えば、特許文献1には、GPSによって現在位置を特定し、特定した現在位置から目標の位置の座標までの距離と、目標の方位とを示すことにより、目標の位置までのナビゲーションを行う電子時計が開示されている。この電子時計では、居住地、宿泊施設等といった目標候補の位置を予め記憶しておき、目標候補から選択した目標の位置を設定する。
特表2000-512014号公報
任意の目標の位置を設定する場合には、地図を表示し、表示した地図の任意の点を選択することにより、任意の目標の位置を容易に設定することが可能である。しかしながら、電子時計は、計測した時間を表示することを主目的としており、時間を表示する領域だけでは、地図を表示することはできない。従って、従来の電子時計では、任意の目標の位置を設定することは困難である。例えば、従来の電子時計において任意の目標の位置を設定しようとすると、地図を表示可能な別の装置が必要となる。
本発明は、電子時計において、任意の目標の位置を容易に設定することを解決課題の一つとする。
本発明の好適な態様(第1態様)にかかる電子時計は、電子時計であって、地磁気の方向を計測する磁気センサーと、第1部材と、前記電子時計の現在位置を特定する現在位置特定部と、前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定する方位特定部と、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離、前記目標の方位、および前記電子時計の現在位置に基づいて前記目標の位置を特定する目標位置特定部と、を含む。
上述した態様によれば、目標方向に任意の目標が位置するように電子時計の向きをユーザーが調整することによって、電子時計が任意の目標の方位を特定することができる。従って、電子時計は、現在位置から任意の目標までの距離を取得さえすれば、現在位置から任意の目標までの距離、任意の目標の方位、および現在位置に基づき任意の目標の位置を特定できる。以上により、電子時計は、電子時計以外の装置を用いずに、任意の目標の位置を設定することができるため、任意の目標の位置を容易に設定することが可能になる。
本発明の好適な態様(第2態様)にかかる電子時計は、電子時計であって、地磁気の方向を計測する磁気センサーと、第1部材と、前記電子時計の現在位置を特定する現在位置特定部と、前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定する方位特定部と、第1位置、第1方位、第2位置、および第2方位に基づいて、前記目標の位置を特定する目標位置特定部とを含み、前記第1位置は、前記現在位置特定部が特定した前記第1位置であり、前記第2位置は、前記現在位置特定部が特定した前記第2位置であり、前記第1方位は、前記電子時計が前記第1位置にある場合に、前記方位特定部が特定した前記目標の方位であり、前記第2方位は、前記電子時計が前記第2位置にある場合に、前記方位特定部が特定した前記目標の方位である。
上述した態様によれば、電子時計以外の装置を用いずに、任意の目標の位置を設定することができるため、任意の目標の位置を容易に設定することが可能になる。さらに、第2態様と第1態様とを比較すると、第1態様では、何らかの方法により電子時計の現在位置から目標までの距離を取得する必要があるが、第2態様では、いわゆる三角測量を用いるため、電子時計の現在位置から目標までの距離を取得する必要がなく、第1態様と比較して、目標の位置の座標をより正確に設定することが可能になる。
第1態様または第2態様の好適例(第3態様)において、第2部材を含み、前記第2部材から前記第1部材に向かう方向を前記目標方向とする。
第1態様または第2態様において、第1部材が指針であれば、指針の一端から他端までの線分を目安に用いて、この線分の方向を目標方向として調整することにより、目標の方位を特定することが可能になる。同様に、第1部材が縦長の部材であれば、第1部材の長手方向に直交した第1面から第2面までの線分を目安に用いて、この線分の方向を目標方向として調整することにより、目標の方位を特定することが可能になる。ここで、目安に用いられた線分が長いほど、目標の方位をより正確に特定することが可能である。そして、上述した態様における、目安となる第2部材から第1部材までの線分には、第1部材自身の長さおよび第2部材自身の長さを含めることが可能である。従って、上述した態様では、第1態様または第2態様と比較して、目標の方位をより正確に特定することが可能になる。
第1態様から第3態様の好適例(第4態様)において、表示部と、前記電子時計が第3位置にある場合に、前記目標位置特定部が特定した前記目標の位置および前記現在位置特定部が特定した前記第3位置に基づいて、前記第3位置から前記目標までの距離および前記目標の方位を表示するように前記表示部を制御する表示制御部と、を含む。
上述した態様によれば、目標までの距離および目標の方位を表示するため、ナビゲーションに必要な情報をユーザーに提供することが可能になる。
第1態様から第3態様の好適例(第5態様)において、加速度を計測する加速度センサーと、前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定する傾き特定部と、前記傾き特定部が特定した前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定する高度差特定部と、前記高度差特定部が特定した前記高度差を表示する表示部と、を含む。
上述した態様によれば、電子時計以外の装置を用いずに、現在位置から任意の目標までの高度差を特定することができるため、現在位置から任意の目標までの高度差の設定を容易にすることが可能になる。
第5態様の好適例(第6態様)において、気圧を計測する気圧センサーと、前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において前記気圧センサーが計測した第1気圧と、前記高度差特定部が特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定する高度特定部と、を含み、前記高度差特定部は、前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において前記気圧センサーが計測した第2気圧と、前記高度特定部が特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定する。
上述した態様によれば、電子時計以外の装置を用いずに、任意の目標の高度を特定することができるため、任意の目標の高度の設定を容易にすることが可能になる。
第5態様の好適例(第7態様)において、前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において前記現在位置特定部が特定した前記第1計測位置の三次元座標と、前記高度差特定部が特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定する高度特定部を含み、前記高度差特定部は、前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において前記現在位置特定部が特定した前記第2計測位置の三次元座標と、前記高度特定部が特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定する。
上述した態様によれば、電子時計以外の装置を用いずに、任意の目標の高度を特定することができるため、任意の目標の高度の設定を容易にすることが可能になる。さらに、第6態様と第5態様とを比較すると、第5態様では、気圧センサーが必要であったのに対し、第6態様では、気圧センサーがなくても、任意の目標の高度を特定することが可能になる。
第4態様の好適例(第8態様)において、前記表示部は、第1指針を含み、前記表示制御部は、前記目標の位置、前記第3位置、および前記電子時計が前記第3位置にある場合に前記磁気センサーが計測した前記地磁気の方向に基づいて、前記第1指針の向きで前記目標の方位を示すように前記第1指針を制御する。
上述した態様によれば、第1指針の向きによって目標の方位を示すため、ナビゲーションに必要な情報の一つである目標の方位を、ユーザーに直感的に提供することが可能になる。
第4態様から第8態様の好適例(第9態様)において、前記表示部は、記号が示された文字板と、第2指針とを含み、前記表示制御部は、前記第2指針が指示する前記記号によって前記第3位置から前記目標までの距離を示すように前記第2指針を制御する。
上述した態様によれば、第2指針が指示する記号によって第3位置から目標までの距離を示すため、ナビゲーションに必要な情報の一つである距離を、ユーザーに直感的に提供することが可能になる。
第1態様の好適例(第10態様)において、記号が示された文字板と、第2指針とを含む表示部と、前記第2指針が示す前記記号によって前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離を示すように前記第2指針を制御する表示制御部とを含む。
上述した態様によれば、第2指針が示す記号によって電子時計の現在位置から目標までの距離をユーザーが閲覧することにより、現在位置から目標までの距離が、正しく入力されているか否かをユーザーが直感的に判断することが可能になる。
第1態様または第10態様の好適例(第11態様)において、竜頭と、前記竜頭の回転操作を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記回転操作によって前記竜頭が回転した量に基づく値を、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離として取得する取得部とを、含む。
上述した態様によれば、ユーザーは、竜頭という、一般的な腕時計が有する調節手段を利用して、電子時計の現在位置から目標までの距離を入力することが可能になる。
第4態様から第7態様の好適例(第12態様)において、前記表示部は、前記目標の方位を示す画像を、前記表示部の12時位置と前記表示部の6時位置とを最短で結ぶ線分の中点から前記目標までの線分に重なるように表示する。
上述した態様によれば、目標の方位の画像は、表示部内で目標の方位に位置するため、ナビゲーションに必要な情報の一つである目標の方位を、ユーザーに直感的に提供することが可能になる。
本発明の好適な態様(第13態様)にかかる電子時計の制御方法は、地磁気の方向を計測する磁気センサーと、第1部材とを含む、電子時計の制御方法であって、前記電子時計が、前記電子時計の現在位置を特定し、前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定し、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離、前記目標の方位、および前記電子時計の現在位置に基づいて前記目標の位置を特定する。
上述した態様によれば、目標方向に任意の目標が位置するように電子時計の向きをユーザーが調整することによって、電子時計が任意の目標の方位を特定することができる。従って、電子時計は、現在位置から任意の目標までの距離を取得さえすれば、現在位置から任意の目標までの距離、任意の目標の方位、および現在位置に基づき任意の目標の位置の座標を特定できる。以上により、電子時計は、電子時計以外の装置を用いずに、任意の目標の位置を設定することができるため、任意の目標の位置を容易に設定することが可能になる。
本発明の好適な態様(第14態様)にかかる電子時計の制御方法は、地磁気の方向を計測する磁気センサーと、第1部材とを含む、電子時計の制御方法であって、前記電子時計が、前記電子時計の現在位置を特定し、前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定し、第1位置、第1方位、第2位置、および第2方位に基づいて、前記目標の位置を特定し、前記第1位置は、前記第1位置における前記電子時計の位置であり、前記第2位置は、前記第2位置における前記電子時計の位置であり、前記第1方位は、前記電子時計が前記第1位置にある場合に特定した前記目標の方位であり、前記第2方位は、前記電子時計が前記第2位置にある場合に特定した前記目標の方位である。
上述した態様によれば、電子時計以外の装置を用いずに、任意の目標の位置を設定することができるため、任意の目標の位置を容易に設定することが可能になる。さらに、第13態様と第12態様とを比較すると、第12態様では、何らかの方法により電子時計の現在位置から目標までの距離を取得する必要があるが、第13態様では、いわゆる三角測量を用いるため、電子時計の現在位置から目標までの距離を取得する必要がなく、第12態様と比較して、目標の位置をより正確に設定することが可能になる。
第1実施形態における電子時計Wを示す平面図。 第1実施形態における電子時計Wの構成図。 第1実施形態における制御部6の構成図。 目的地Dstの方位角ψの特定例を示す図。 目的地設定モードのフローチャートを示す図。 ナビゲーションモードのフローチャートを示す図。 第2実施形態にかかる電子時計Wを示す平面図。 第2実施形態にかかる制御部6の構成図。 目的地Dstの座標の特定例を示す図。 第1基点登録モードのフローチャートを示す図。 第2基点登録モードのフローチャートを示す図。 第1変形例における電子時計Wを示す平面図(その1)。 第1変形例における電子時計Wを示す平面図(その2)。 第1変形例における電子時計Wの構成図。 第1変形例における制御部6の構成図。 目的地Dstまでの高度差の特定例を示す図。 第1変形例における目的地設定モードのフローチャートを示す図。 第1変形例におけるナビゲーションモードのフローチャートを示す図。 第2変形例における電子時計Wを示す平面図(その1)。 第2変形例における電子時計Wを示す平面図(その2)。 第2変形例における目的地設定モードのフローチャートを示す図。 第2変形例におけるナビゲーションモードのフローチャートを示す図。 第3変形例における電子時計Wを示す平面図。 第3変形例における電子時計Wの構成図。 第3変形例における制御部6の構成図。 目的地高度設定モードのフローチャートを示す図。 第4変形例における電子時計Wを示す平面図。 電子時計Wの向きおよび傾きを調整した例を示す図。 電子時計Wの傾きを調整した場合のx軸正方向からの平面視を示す図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法および縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
A.第1実施形態
以下、第1実施形態における電子時計Wを説明する。
A.1.第1実施形態における電子時計Wの概要
図1に、第1実施形態における電子時計Wを示す平面図を示す。電子時計Wは、操作ボタンAと、操作ボタンBと、操作ボタンCと、竜頭Dと、ベゼルEと、第2バンド部F(「第2部材」の一例)と、第1バンド部G(「第1部材」の一例)と、表示部10とを有する。図1に示すように、電子時計Wは、時間を計測するアナログ時計である。
図1において、表示部10の表示面における裏面から表面へと向かう方向をz軸正方向とする。そして、z軸に直交する2軸をxy軸とし、表示部10の中心から竜頭Dへの方向をx軸正方向とする。あるいは、表示部10の表示面の法線方向をz軸とし、表示面の中心から第2バンド部Fまたは第1バンド部Gへの方向をy軸、z軸およびy軸と直交する軸をx軸とすることもできる。第2バンド部Fから第1バンド部Gに向かう方向(「目標方向」の一例)、すなわち、y軸正方向を、「12時方向」と定義する。従って、例えば、y軸負方向が「6時方向」となり、x軸正方向が「3時方向」となる。図1に示した座標系は、電子時計Wを基準とした座標を示す電子時計Wのローカル座標系である。以下、小文字で示したx軸、y軸、およびz軸は、電子時計Wのローカル座標系の座標軸であるとする。電子時計Wの向きが変化すると、電子時計Wの向きが変化に応じてx軸、y軸、およびz軸の向きが変化する。
操作ボタンA、操作ボタンB、操作ボタンC、および、竜頭Dは、電子時計Wの側面に設けられる。竜頭Dは、回転および引き出しが可能な部材である。ベゼルEは、電子時計Wの保護および補強をする部材である。第2バンド部Fおよび第1バンド部Gは、電子時計Wをユーザーの手首に装着するための部材である。
表示部10は、時針11と、分針12と、指針13と、ダイヤルリング14と、6時側に設けられた6時側情報表示部20と、2時側に設けられた2時側情報表示部30と、10時側に設けられた10時側情報表示部40と、日にち表示部50と、を有する。ダイヤルリング14には、12時制の目盛り14aが環状に形成される。日にち表示部50は、6時側情報表示部20の6時側に設けられる。
6時側情報表示部20は、文字板21と、モード指針22とを有する。文字板21には、動作モードを表す文字が記載されている。電子時計Wは、動作モードとして、目的地Dst(図4参照)(「目標の位置」の一例)へのナビゲーションを行うナビゲーションモードと、目的地Dstを設定する目的地設定モードと、現在時刻を示す時刻表示モードと、クロノグラフ機能を行うクロノグラフモードと、北の方位を示すコンパスモードとを有する。文字板21には、ナビゲーションモードを表す文字列21a「NAVI」と、目的地設定モードを表す文字列21b「DEST」と、時刻表示モードを表す文字列21c「TIME」と、クロノグラフモードを表す文字列21d「CHR」と、コンパスモードを表す文字列21e「COMP」とが記載されている。
6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21aを指示することにより動作モードがナビゲーションモードであることを表示する。また、6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21bを指示することにより動作モードが目的地設定モードであることを表示する。また、6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21cを指示することにより動作モードが時刻表示モードであることを表示する。また、6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21dを指示することにより動作モードがクロノグラフモードであることを表示する。また、6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21eを指示することにより動作モードがコンパスモードであることを表示する。
A.1.1.目的地設定モードの概要
目的地設定モードでは、電子時計Wは、出発地Dep(図4参照)において、目的地Dstの座標(位置情報)を設定することができる。出発地Depおよび目的地Dstについて、出発地Depからユーザーが目的地Dstを目視できることが必要である。出発地Depにおいて、電子時計Wのユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21bを指示する場合に、電子時計Wは、動作モードを目的地設定モードに設定する。ここで、第1実施形態では、目的地設定モードを行う出発地Depと、目的地Dstとの高度が等しいほど、より正確に目的地Dstの座標を設定することができる。
動作モードを目的地設定モードに設定している場合に、操作ボタンBが所定時間(例えば3秒)以上継続して押下されると、電子時計Wは、GPSレシーバー2(図2参照)から得られた信号に基づいて現在位置の座標を特定する。所定時間は、3秒に限らず適宜変更可能である。
次に、電子時計Wは、電子時計Wの12時方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの向きが調整されている場合に、磁気センサー3(図2参照)によって計測された地磁気の方向、すなわち磁北の方位と、12時方向とに基づいて目的地Dstの方位角ψ(「目標の方位」の一例)(図4参照)を特定する。以下に示す「方位角」は、地理学的な真北(以下、単に「真北」と称する)を基準方位とし、時計回りを正の角度とする。さらに、電子時計Wは、現在位置から目的地Dstまでの距離、目的地Dstの方位角ψ、および、電子時計Wの現在位置の座標に基づいて、目的地Dstの座標を特定する。
A.1.2.ナビゲーションモードの概要
ナビゲーションモードでは、電子時計Wは、設定した目的地Dstに向かうためのナビゲーションを行うことができる。ユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21aを指示する場合に、電子時計Wは、動作モードをナビゲーションモードに設定する。
動作モードをナビゲーションモードに設定している場合に、操作ボタンBが所定時間以上継続して押下されると、電子時計Wは、GPSモジュールによって現在位置(「第3位置」の例)の座標(「第3座標(第3位置)」の例)を取得する。そして、電子時計Wは、現在位置の座標および目的地Dstの座標に基づいて、現在位置から目的地Dstまでの距離を2時側情報表示部30によって表示し、目的地Dstの方位角ψを10時側情報表示部40によって表示する。なお、方位角ψは、10時側情報表示部40によって数値を指示してもよいし、目的地Dstの方向を指針により指示してもよい。さらに、電子時計Wは、磁気センサー3によって計測された磁北に基づいて、真北の方位を指針13によって表示する。
2時側情報表示部30は、文字板31と、数値表示短針32(「第2指針」の例)と、数値表示長針33(「第2指針」の例)とを有する。文字板31には、0から9(「数を示す記号」の例)が書かれた目盛り31aが設けられている。ナビゲーションモードにおいて、目盛り31aの各数値は、数値表示短針32に対して「km」の1の位の桁の値として使用され、数値表示長針33に対して「m」の100の位の桁の値として使用される。従って、ナビゲーションモードでは、2時側情報表示部30は、数値表示短針32が指示する数×1km+数値表示長針33が指示する数×100mによって、現在位置から目的地Dstまでの距離を表示する。
10時側情報表示部40は、文字板41と、小秒針42(「第1指針」の例)とを有している。文字板41には、秒についての目盛り41aが設けられている。ナビゲーションモードにおいて、10時側情報表示部40は、小秒針42の向きによって目的地Dstの方位角ψを表示する。
A.1.3.時刻表示モードの概要
時刻表示モードでは、電子時計Wは、現在時刻を表示することができる。ユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21cを指示する場合に、電子時計Wは、動作モードを時刻表示モードに設定する。
動作モードを時刻表示モードに設定している場合に、表示部10は、目盛り14aを基準にして、時針11と分針12とを用いて、現在時刻の時および分を表示する。時針11と分針12との指示位置は、例えば、竜頭Dの操作に応じて変更される。さらに、表示部10は、目盛り41aを基準にして、小秒針42を用いて現在時刻の秒を表示する。
A.1.4.クロノグラフモードの概要
クロノグラフモードでは、電子時計Wは、ストップウォッチ機能を行うことができる。ユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21dを指示する場合に、電子時計Wは、動作モードをクロノグラフモードに設定する。
動作モードをクロノグラフモードに設定しているときに操作ボタンBが押下された場合、表示部10は、操作ボタンBが押下されてから現在までの経過時間を、指針13を用いて表示する。再び操作ボタンBが押下された場合、表示部10は、1回目に操作ボタンBが押下されてから2回目に操作ボタンBが押下されるまでの経過時間を、指針13を用いて表示する。
A.1.5.コンパスモードの概要
コンパスモードでは、電子時計Wは、真北の方位を示すことができる。ユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21eを指示する場合に、電子時計Wは、動作モードをコンパスモードに設定する。
動作モードをコンパスモードに設定している場合に、表示部10は、磁気センサー3によって計測された磁北の方位に基づいて、指針13の向きが北を向くように指針13を制御する。磁北の方位は、真北から偏角分ずれているため、電子時計Wは、磁北の方位から偏角分のずれを取り除くように補正することが好ましい。
日にち表示部50は、カレンダーの日にちを表示する日車51を有する。
図2に、電子時計Wの構成図を示す。図2において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
電子時計Wは、時針11、分針12および指針13に関する構成として、時針11、分針12、指針13、輪列機構201ならびに輪列機構202、ステッピングモーター301ならびにステッピングモーター302、および、モータードライバー401ならびにモータードライバー402を含む。モータードライバー401は、輪列機構201を介して時針11と分針12とを駆動するためにステッピングモーター301を駆動する。モータードライバー402は、輪列機構202を介して指針13を駆動するためにステッピングモーター302を駆動する。
電子時計Wは、6時側情報表示部20に関する構成として、モード指針22、輪列機構203、ステッピングモーター303、および、モータードライバー403を含む。モータードライバー403は、輪列機構203を介してモード指針22を駆動するためにステッピングモーター303を駆動する。
電子時計Wは、2時側情報表示部30に関する構成として、数値表示短針32、数値表示長針33、輪列機構204、ステッピングモーター304、および、モータードライバー404を含む。モータードライバー404は、輪列機構204を介して数値表示短針32および数値表示長針33を駆動するためにステッピングモーター304を駆動する。
電子時計Wは、10時側情報表示部40に関する構成として、小秒針42、輪列機構205、ステッピングモーター305、および、モータードライバー405を含む。モータードライバー405は、輪列機構205を介して小秒針42を駆動するためにステッピングモーター305を駆動する。
電子時計Wは、日にち表示部50に関する構成として、日車51、輪列機構206、ステッピングモーター306、モータードライバー406を含む。モータードライバー406は、輪列機構206を介して日車51を駆動するためにステッピングモーター306を駆動する。
電子時計Wは、さらに、発振回路1と、GPSレシーバー2と、磁気センサー3と、記憶部4と、制御部6と、操作ボタンAと、操作ボタンBと、操作ボタンCと、竜頭Dとを含む。
発振回路1は、時刻を計時するために用いられるクロック信号を生成する。クロック信号の周波数は、例えば、32.768kHzである。クロック信号の周波数が分周されて、周波数が1Hzとなったクロック信号が、制御部6に入力される。GPSレシーバー2は、位置情報衛星の一つであるGPS衛星からの衛星信号を受信する。磁気センサー3は、磁北を計測する。第1実施形態における磁気センサー3は、2軸磁気センサーが採用される。2軸磁気センサーは、2軸磁気センサーが重力方向に垂直な水平面に対して平行であることを前提に、磁北を計測する。
記憶部4は、読み書き可能な不揮発性の記録媒体である。記憶部4は、例えば、フラッシュメモリーである。記憶部4は、フラッシュメモリーに限らず適宜変更可能である。記憶部4は、例えば、制御部6が実行するプログラムを記憶する。
制御部6は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のコンピューターである。制御部6は、電子時計Wの全体の制御を司る。制御部6の構成について、図3を用いて説明する。
A.2.第1実施形態にかかる制御部6の構成
図3に、制御部6の構成図を示す。制御部6は、記憶部4に記憶されたプログラムを読み取り実行することにより、表示制御部61と、現在位置特定部62と、受付部63と、取得部64と、方位特定部65と、座標特定部66とを実現する。以下、目的地設定モード、ナビゲーションモードのそれぞれについて、制御部6の構成を説明する。
A.2.1.目的地設定モードにおける制御部6の構成
目的地設定モードにおいて、現在位置特定部62は、電子時計Wの現在位置の座標を特定する。具体的には、現在位置特定部62は、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて現在位置の座標を特定する。
受付部63は、竜頭Dの回転操作を受け付ける。取得部64は、受付部63が受け付けた回転操作によって竜頭Dが回転した量に基づく値を、現在位置から目的地Dstまでの距離として取得する。例えば、電子時計Wの設計者が、竜頭Dを12時方向に1周させると1kmの距離を受け付けるように電子時計Wを設定したと想定する。この場合、竜頭Dを12時方向に36度回転させると100mの距離を取得することになるため、取得部64は、(竜頭Dが回転した角度/36度)×100mを、現在位置から目的地Dstまでの距離として取得する。現在位置から目的地Dstまでの距離について、例えば、ユーザーは、目測によって、現在位置から目的地Dstまでの距離を特定しておく。現在位置から目的地Dstまでの距離の目測方法として、例えば、以下の2つがある。
距離の第1の目測方法は、人間の目の間隔と腕の長さが概ね10倍程度であることを利用する方法である。目的地Dstにある物体(以下、「目標物」と称す)の大きさが大体わかっている(例えば、建物の大きさなど)場合、ユーザーは、腕を伸ばした状態で親指を立てて目標物に向け、右目で見たときと左目で見たときに親指が目標物の何個分移動して見えるかを目測する。そして、ユーザーは、目標物の大きさ×移動してみえた距離×10により、概ねの距離を得ることができる。
距離の第2の目測方法は、腕を伸ばして親指を立てたとき、親指の幅の角度が概ね2度程度になることを利用する方法である。目標物の大きさが大体わかっていれば、角度を使って距離を概算することができる。例えば、目標物の大きさをOとし、目標までの距離をLとし、ユーザーから見た目標物の視野角をθとすると、θが小さいときO≒L×tan(θ)と近似できる。これを使って計算すると、ユーザーは、腕を伸ばして立てて親指の幅に見える物体がある場合、下記式により、物体の大きさの概ね28.6倍の距離があると計算できる。
L≒O×1/tan(2度)≒O×28.6
取得部64は、取得した距離を表示制御部61および座標特定部66に出力する。表示制御部61は、数値表示短針32および数値表示長針33が指示する目盛り31aによって、受け付けた距離を示すように数値表示短針32および数値表示長針33を制御する。例えば、図1の例では、数値表示短針32および数値表示長針33は、取得部64が取得した距離が1.6kmであることを示す。
方位特定部65は、目標方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの向きが調整されている場合に、磁気センサー3によって計測された磁北と目標方向とに基づいて、目的地Dstの方位角ψを特定する。図4を用いて、具体的な目的地Dstの方位角ψの特定例を示す。
図4に、目的地Dstの方位角ψの特定例を示す。図4に示すように、ユーザーは、12時方向Di1に目的地Dstが位置するように電子時計Wの向きを調整する。図4では、グローバル座標系内の12時方向Di1、電子時計W、および目的地Dstの関係を示す。グローバル座標系では、磁北の方位Di2をY軸正方向とし、重力方向をZ軸負方向とし、Y軸およびZ軸に垂直な方向をX軸とする。図4では、Z軸とz軸とは平行であるとする。
出発地Depにおいて、ユーザーは、電子時計Wの向きの調整を終えたら操作ボタンBを押下する。方位特定部65は、操作ボタンBの押下操作を検出した場合、電子時計Wの向きが調整されているとみなして、磁気センサー3によって計測された磁北の方位di2を取得する。図4に示すように、取得した磁北の方位di2は、電子時計Wのローカル座標系における方向である。また、電子時計Wのローカル座標系における12時方向di1は、y軸正方向に一致する。
方位特定部65は、12時方向di1と磁北の方位di2とに基づいて、目的地Dstの方位角ψを特定する。図4で示すように、グローバル座標系は、Z軸を中心に、目的地Dstの方位角ψと同一の角度だけ回転することにより、電子時計Wのローカル座標系に変換することが可能である。そして、この回転した角度は、磁北の方位di2および12時方向di1によって特定できる。従って、方位特定部65は、磁北の方位di2および12時方向di1から、目的地Dstの方位角ψを特定することが可能である。なお、以上では磁北に対して方位角ψを特定する説明をしたが、磁北に対して偏角を加えて補正した真北に対して方位角を特定してもよい。
説明を図3に戻す。
座標特定部66は、取得部64が取得した距離、方位特定部65が特定した目的地Dstの方位角ψ、および現在位置特定部62が特定した電子時計Wの現在位置の座標に基づいて、目的地Dstの座標を特定する。目的地Dstの座標を特定する方法として、例えば、以下に示す2つの方法がある。
目的地Dstの座標を特定する第1の方法は、地球を球体に近似して、電子時計Wの現在位置の座標から、目的地Dstの方位角ψに取得部64が取得した距離分離れた位置の座標を、目的地Dstの座標として特定する方法である。目的地Dstの座標を特定する第2の方法は、地球を回転楕円体に近似して、目的地Dstの座標を特定する方法である。回転楕円体における、第1点の座標、ならびに、第1点からの距離および方位角ψにより、第2点の座標を特定する方法として、Vincenty法の順解法が挙げられる。
A.2.2.ナビゲーションモードにおける制御部6の構成
ナビゲーションモードにおいて、表示制御部61は、座標特定部66が特定した目的地Dstの座標、および、現在位置特定部62が特定した現在位置の座標に基づいて、現在位置から目的地Dstまでの距離および目的地Dstの方位角ψを特定する。そして、表示制御部61は、現在位置から目的地Dstおよび目的地Dstの方位角ψを表示するように表示部10を制御する。
現在位置から目的地Dstまでの距離について、表示制御部61は、数値表示短針32および数値表示長針33が指示する目盛り31aによって、現在位置から目的地Dstまでの距離を示すように数値表示短針32および数値表示長針33を制御する。
目的地Dstの座標および現在位置の座標に基づいて特定される目的地Dstの方位角ψは、グローバル座標系における目的地Dstの方位角ψである。そこで、方位特定部65は、現在位置において磁気センサー3が計測した磁北を特定し、表示制御部61に出力する。磁北を特定することにより、電子時計Wがグローバル座標系に対してZ軸を中心に何度回転しているかが特定できるため、表示制御部61は、特定したグローバル座標系における方位角ψを、電子時計Wのローカル座標系における目的地Dstの方位角ψに変換することが可能になる。
表示制御部61は、電子時計Wのローカル座標系における目的地Dstの方位角ψに基づいて、小秒針42の向きによって目的地Dstの方位角を示すように小秒針42を制御する。さらに、表示制御部61は、磁北に基づいて、指針13の向きによって真北を示すように指針13を制御する。
A.3.各動作モードのフローチャート
目的地設定モード、ナビゲーションモードのそれぞれについて、具体的なフローチャートを用いて説明する。
A.3.1.目的地設定モードのフローチャート
図5に、目的地設定モードのフローチャートを示す。制御部6は、動作モードを目的地設定モードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS1)。所定時間以上の押下操作を検出すると、目的地設定動作の開始をユーザーに知らせるため、表示制御部61は、指針13を12時方向に向けてから、指針13が再び12時方向を向くまで指針13を回転させる。次に、現在位置特定部62は、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて現在位置の座標を特定する(ステップS2)。現在位置特定部62は、特定した現在位置の座標を、記憶部4に保存する。現在位置の座標の特定に成功した場合、表示制御部61は、現在位置の座標の特定に成功したことをユーザーに通知するために、指針13を12時方向に向けてから、指針13が再び12時方向を向くまで指針13を回転させる。
制御部6は、竜頭Dの一段引き出し操作を受け付ける(ステップS3)。竜頭Dの一段引き出し操作を受け付けたことにより、現在位置から目的地Dstまでの距離を受け付けるための竜頭Dの回転操作の受付と、磁気センサー3による磁北の方位の計測とが開始される。ステップS3の段階までに、ユーザーは、現在位置から目的地Dstまでの距離を目測しておくことが好ましい。また、表示制御部61は、磁気センサー3によって計測された磁北の方位に基づく真北を指針13が示すように、指針13を制御する。
受付部63は、竜頭Dの回転操作を受け付ける(ステップS4)。表示制御部61は、数値表示短針32および数値表示長針33が指示する目盛り31aによって、回転操作によって竜頭Dが回転した量に基づく距離を示すように数値表示短針32および数値表示長針33を制御する。ユーザーは、電子時計Wの12時方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの向きを調整する。ユーザーは、電子時計Wの向きの調整を終え、かつ、現在位置から目的地Dstまでの距離に応じて竜頭Dを回転させた場合に、操作ボタンBを押下する。
制御部6は、操作ボタンBの押下操作を受け付ける(ステップS5)。操作ボタンBの押下操作を受け付けると、取得部64は、竜頭Dの一段引き出し操作を受け付けた時点から操作ボタンBが押下された時点までの竜頭Dが回転した量に基づく値を、現在位置から目的地Dstまでの距離として取得する(ステップS6)。また、方位特定部65は、電子時計Wの向きが調整されているとみなして、磁気センサー3によって計測された磁北の方位を取得し、磁北の方位と12時方向とに基づいて、目的地Dstの方位角ψを特定する(ステップS7)。
座標特定部66は、取得部64が取得した距離、方位特定部65が特定した目的地Dstの方位角ψ、および現在位置特定部62が特定した電子時計Wの現在位置の座標に基づいて、目的地Dstの座標を特定する(ステップS8)。
制御部6は、竜頭Dの押し込み操作を受け付ける(ステップS9)。竜頭Dの押し込み操作を受け付けると、制御部6は、特定した目的地Dstの座標を記憶部4に保存する(ステップS10)。ステップS10の処理終了後、制御部6は、一連の処理を終了する。
A.3.2.ナビゲーションモードのフローチャート
図6に、ナビゲーションモードのフローチャートを示す。制御部6は、動作モードをナビゲーションモードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS21)。所定時間以上の押下操作を検出すると、現在位置特定部62は、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて現在位置の座標を特定する(ステップS22)。
表示制御部61は、記憶部4に保存された目的地Dstの座標、および、現在位置特定部62が特定した現在位置の座標に基づいて、現在位置から目的地Dstまでの距離および目的地Dstの方位角ψを特定する(ステップS23)。そして、表示制御部61は、特定した距離を示すように数値表示短針32および数値表示長針33を制御する(ステップS24)。
方位特定部65は、磁気センサー3を用いて、現在位置における磁北を特定する(ステップS25)。表示制御部61は、特定した目的地Dstの方位角ψを、特定した磁北を用いて電子時計Wのローカル座標系における目的地Dstの方位角ψに変換し、小秒針42の向きによって、変換後の目的地Dstの方位角ψを示すように小秒針42を制御する(ステップS26)。また、表示制御部61は、磁北に基づいて、指針13の向きによって真北を示すように指針13を制御する(ステップS27)。ステップS27の処理終了後、制御部6は、一連の処理を終了する。
A.4.第1実施形態の効果
以上示したように、制御部6は、電子時計Wの12時方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの向きが調整されている場合に、磁気センサー3によって計測された磁北の方位と、12時方向とに基づいて目的地Dstの方位角ψを特定する。そして、制御部6は、現在位置から目的地Dstまでの距離、目的地Dstの方位角ψ、および、電子時計Wの現在位置の座標に基づいて、目的地Dstの座標を特定する。このように、第1実施形態によれば、電子時計Wは、電子時計W以外の装置を用いずに、任意の目的地Dstの座標を容易に設定することが可能になる。具体的には、地図がない状況でも、電子時計Wは、ユーザーが出発地Depから目的地Dstを目視できれば目的地Dstの座標を設定することが可能である。
また、第1実施形態では、表示制御部61は、目的地Dstの座標、および、現在位置の座標に基づいて、現在位置から目的地Dstまでの距離および目的地Dstの方位角ψを特定する。そして、表示制御部61は、現在位置から目的地Dstおよび目的地Dstの方位角ψを表示するように表示部10を制御する。これにより、電子時計Wは、目的地Dstまでの距離および目的地Dstの方位を表示するため、ナビゲーションに必要な情報をユーザーに提供することが可能になる。
また、ナビゲーションモードにおいて、10時側情報表示部40は、小秒針42の向きによって目的地Dstの方位角ψを表示する。これにより、電子時計Wは、ナビゲーションに必要な情報の一つである目的地Dstの方位を、ユーザーに直感的に提供することが可能になる。
また、ナビゲーションモードでは、2時側情報表示部30は、数値表示短針32が指示する数×1km+数値表示長針33が指示する数×100mによって、現在位置から目的地Dstまでの距離を表示する。これにより、電子時計Wは、ナビゲーションに必要な情報の一つである距離を、ユーザーに直感的に提供することが可能になる。
また、表示制御部61は、数値表示短針32および数値表示長針33が指示する目盛り31aによって、受け付けた距離を示すように数値表示短針32および数値表示長針33を制御する。これにより、ユーザーは、数値表示短針32および数値表示長針33を閲覧することにより、現在位置から目標までの距離が、正しく入力されているか否かをユーザーが直感的に判断することが可能になる。
また、取得部64は、受付部63が受け付けた竜頭Dの回転操作によって竜頭Dが回転した量に基づく値を、現在位置から目的地Dstまでの距離として取得する。これにより、ユーザーは、竜頭Dという、一般的な腕時計が有する調節手段を利用して、現在位置から目的地Dstまでの距離を入力することが可能になる。
以上、第1実施形態では、第2バンド部Fから第1バンド部Gに向かう方向を目標方向の一例としたが、これに限らず、各種指針の指示する方向を目標方向として定義することもできる。また、指針以外にも各種目盛りを目標に向けることで目標方向を定義することとしてもよい。
B.第2実施形態
第1実施形態では、ユーザーは、目測によって、現在位置から目的地Dstまでの距離を入力した。第2実施形態では、第1基点P1(「第1位置」の例)(図9参照)と第2基点P2(「第2位置」の例)(図9参照)とのそれぞれにおいて、座標および目的地Dstの方位角ψを特定することにより、目的地Dstの座標を特定する。第2実施形態では、第1基点P1、第2基点P2、および目的地Dstを頂点とする三角形に対して、いわゆる三角測量によって目的地Dstの座標を特定する。従って、三角形を形成するために、第1基点P1、第2基点P2、および目的地Dstが同一直線上に並ばず、三角形における目的地Dstの角度の値が、計測誤差に対して十分に大きい方が好ましい。以下、第2実施形態について説明する。なお、以下に例示する各形態および各変形例において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
B.1.第2実施形態にかかる電子時計Wの概要
図7に、第2実施形態にかかる電子時計Wを示す平面図を示す。以下に示す要素については、説明の省略のため、特に記載がない場合、第2実施形態に関する要素であるとする。電子時計Wは、文字板21上の文字列が、第1実施形態の文字板21上の文字列とは異なる。具体的には、第2実施形態における文字板21は、文字列21bの代わりに、目的地Dstを設定するため、第1基点P1の座標を登録する第1基点登録モードを表す文字列21b1「D1」、および、目的地Dstを設定するため、第2基点P2の座標を登録する第2基点登録モードを表す文字列21b2「D2」を含む。
第1基点P1、例えば、出発地Depにおいて、電子時計Wのユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21b1を指示する場合に、電子時計Wは、動作モードを第1基点登録モードに設定する。また、第2基点P2、例えば、出発地Depから少し目的地Dstに近づいて、ユーザーが目的地Dstを目視できる位置において、電子時計Wのユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21b2を指示する場合に、電子時計Wは、動作モードを第2基点登録モードに設定する。
B.2.制御部6の構成
図8に、制御部6の構成図を示す。制御部6は、記憶部4に記憶されたプログラムを読み取り実行することにより、表示制御部61と、現在位置特定部62と、方位特定部65と、座標特定部(目標位置特定部)66とを実現する。
座標特定部66は、第1基点P1の座標(「第1座標(第1位置)」の例)、目的地Dstの方位角ψ1(「第1方位」の一例)(図9参照)、第2基点P2の座標(「第2座標(第2位置)」の例)、および目的地Dstの方位角ψ2(「第2方位」の一例)(図9参照)に基づいて、目的地Dstの座標を特定する。
現在位置特定部62は、電子時計Wが第1基点P1にある場合に、第1基点P1の座標を特定する。また、現在位置特定部62は、電子時計Wが第2基点P2にある場合に、第2基点P2の座標を特定する。
方位特定部65は、電子時計Wが第1基点P1にある場合に、目的地Dstの方位角ψ1を特定する。また、方位特定部65は、電子時計Wが第2基点P2にある場合に、目的地Dstの方位角ψ2を特定する。図9を用いて、目的地Dstの座標の特定例を説明する。
図9に、目的地Dstの座標の特定例を示す。図9に示すように、第1基点登録モードにおいて、現在位置特定部62が第1基点P1の座標を特定し、方位特定部65が目的地Dstの方位角ψ1を特定する。また、第2基点登録モードにおいて、現在位置特定部62が第2基点P2の座標を特定し、方位特定部65が目的地Dstの方位角ψ2を特定する。
以上により、第1基点P1の座標、方位角ψ1、第2基点P2の座標、および方位角ψ2が得られたため、座標特定部66は、得られたこれらの情報に基づいて、目的地Dstの座標を特定する。この得られた情報から、目的地Dstの座標を特定する方法は、例えば以下に示す方法がある。
第1の方法では、座標特定部66は、第1基点P1から第2基点P2までを結ぶ線分(以下、「基線」と称する)に向かって垂直に伸ばした線分の長さdを特定することにより、目的地Dstの座標を特定する。基線の長さLは、長さdを用いて、下記(1)式によって示される。
L=d/tanα+d/tanβ (1)
角度αは、下記(2)式によって示される。
α=ψ12-ψ1 (2)
角度ψ12は、磁北の方位と、第1基点P1から第2基点P2に向かう方向との為す角度である。角度βは、下記(3)式によって示される。
β=ψ21-ψ2 (3)
角度ψ21は、磁北の方位と、第2基点P2から第1基点P1に向かう方向との為す角度である。(1)式を変形し、下記(4)式が得られる。
d=L/(1/tanα+1/tanB) (4)
Lは、第1基点P1の座標および第2基点P2の座標により特定することが可能である。角度αは、(2)式により、方位角ψ1と、第1基点P1から第2基点P2に向かう方向とにより特定することが可能である。角度βは、(3)式により、方位角ψ2と、第2基点P2から第1基点P1に向かう方向とにより特定することが可能である。第1基点P1から第2基点P2に向かう方向、および第2基点P2から第1基点P1に向かう方向は、第1基点P1の座標および第2基点P2の座標により特定することが可能である。以上により、方位特定部65は、第1基点P1の座標、方位角ψ1、第2基点P2の座標、および方位角ψ2から、長さdを特定することが可能である。長さdを特定できれば、方位角ψ1および方位角ψ2は既に計測されているため、座標特定部66は、第1実施形態における目的地Dstの座標との特定方法と同一の方法を実行するにより、目的地Dstの座標を特定することが可能である。
第2の方法では、座標特定部66は、第1基点P1、第2基点P2、および目的地Dstを含む平面内において、2つの直線の方程式を特定し、2つの直線の連立方程式を解くことにより、目的地Dstの座標を特定する。第1直線は、第1基点P1および目的地Dstを通る。第2直線は、第2基点P2および目的地Dstを通る。ここで、第1基点P1、第2基点P2、および目的地Dstを含む平面ではなく、球体または回転楕円体表面の曲面内において目的地Dstの座標を特定する方が、より精度を高めることが可能である。しかしながら、第2実施形態では、第1基点P1および第2基点P2から目的地Dstが目視できることを想定しており、目視できる距離は、地球の半径に比べて極めて短いため、前述した曲面は平面に近似することができる。従って、第1基点P1、第2基点P2、および目的地Dstを含む平面内において目的地Dstの座標を特定しても十分な精度を得ることが可能である。
B.3.各動作モードのフローチャート
第1基点登録モード、第2基点登録モードのそれぞれについて、具体的なフローチャートを用いて説明する。なお、第2実施形態におけるナビゲーションモードのフローチャートは、第1実施形態のナビゲーションモードのフローチャートと同一であるため、図示および説明を省略する。
B.3.1.第1基点登録モードのフローチャート
図10に、第1基点登録モードのフローチャートを示す。制御部6は、動作モードを第1基点登録モードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS41)。所定時間以上の押下操作を検出すると、第1基点登録動作の開始をユーザーに知らせるため、表示制御部61は、指針13を12時方向に向けてから、指針13が再び12時方向を向くまで指針13を回転させる。
次に、現在位置特定部62は、現在位置を第1基点P1として、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて第1基点P1の座標を特定する(ステップS42)。現在位置特定部62は、特定した第1基点P1の座標を記憶部4に保存する。第1基点P1の座標の特定に成功した場合、表示制御部61は、第1基点P1の座標の特定に成功したことをユーザーに通知するために、指針13を12時方向に向けてから、指針13が再び12時方向を向くまで指針13を回転させる。
制御部6は、竜頭Dの一段引き出し操作を受け付ける(ステップS43)。竜頭Dの一段引き出し操作を受け付けたことにより、磁気センサー3による磁北の方位の計測が開始される。表示制御部61は、磁気センサー3によって計測された磁北の方位に基づく真北の方位を指針13が示すように、指針13を制御する。
制御部6は、竜頭Dの押し込み操作を受け付ける(ステップS44)。竜頭Dの押し込み操作を受け付けたことにより、電子時計Wの向きが調整されているとみなして、方位特定部65は、磁気センサー3によって計測された磁北の方位を特定し、12時方向と磁北の方位とから、目的地Dstの方位角ψ1を特定する(ステップS45)。方位特定部65は、特定した目的地Dstの方位角ψ1を記憶部4に保存する。ステップS45の処理終了後、制御部6は、一連の処理を終了する。
B.3.2.第2基点登録モードのフローチャート
図11に、第2基点登録モードのフローチャートを示す。制御部6は、動作モードを第2基点登録モードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS61)。所定時間以上の押下操作を検出すると、第2基点登録動作の開始をユーザーに知らせるため、表示制御部61は、指針13を12時方向に向けてから、指針13が再び12時方向を向くまで指針13を回転させる。
次に、現在位置特定部62は、現在位置を第2基点P2として、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて第2基点P2の座標を特定する(ステップS62)。現在位置特定部62は、特定した第2基点P2の座標を記憶部4に保存する。第2基点P2の座標の特定に成功した場合、表示制御部61は、第2基点P2の座標の特定に成功したことをユーザーに通知するために、指針13を12時方向に向けてから、指針13が再び12時方向を向くまで指針13を回転させる。
制御部6は、竜頭Dの一段引き出し操作を受け付ける(ステップS63)。竜頭Dの一段引き出し操作を受け付けたことにより、磁気センサー3による磁北の方位の計測が開始される。表示制御部61は、磁気センサー3によって計測された磁北の方位に基づく真北の方位を指針13が示すように、指針13を制御する。
制御部6は、竜頭Dの押し込み操作を受け付ける(ステップS64)。竜頭Dの押し込み操作を受け付けたことにより、電子時計Wの向きが調整されているとみなして、方位特定部65は、磁気センサー3によって計測された磁北の方位を特定し、12時方向と磁北の方位とから、目的地Dstの方位角ψ2を特定する(ステップS65)。
目的地Dstの方位角ψ2の特定後、座標特定部66は、記憶部4に保存した第1基点P1の座標ならびに目的地Dstの方位角ψ1、第2基点P2の座標、および、目的地Dstの方位角ψ2に基づいて、目的地Dstの座標を特定する(ステップS66)。制御部6は、特定した目的地Dstの座標を記憶部4に保存する(ステップS67)。ステップS67の処理終了後、制御部6は、一連の処理を終了する。
B.4.第2実施形態の効果
以上示したように、座標特定部66は、第1基点P1の座標、方位角ψ1、第2基点P2の座標、および方位角ψ2に基づいて、目的地Dstの座標を特定する。これにより、電子時計Wは、電子時計W以外の装置を用いずに、任意の目的地Dstの座標を容易に設定することが可能になる。さらに、第2実施形態と第1実施形態とを比較すると、第1実施形態では、ユーザーが、目測により電子時計Wの現在位置から目的地Dstまでの距離を入力する必要があるが、第2実施形態では、三角測量を用いるため、電子時計Wの現在位置から目的地Dstまでの距離を目測する必要がなく、第1実施形態と比較して、目的地Dstの座標をより正確に設定することが可能になる。一方、第1実施形態では、方位角ψを1度だけしか特定しないため、第2実施形態と比較して、目的地Dstの座標をより容易に設定することが可能になる。
C.変形例
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
C.1.第1変形例
第1実施形態および第2実施形態では、座標特定部66が、目的地Dstの座標を特定した。第1変形例では、さらに、現在位置から目的地Dstまでの高度差を特定する。
図12および図13に、第1変形例における電子時計Wを示す平面図を示す。第1変形例にかかる電子時計Wは、2時側情報表示部30を有さない。電子時計Wが有する動作モードは、第1実施形態における電子時計Wが有する動作モードと同一である。以下に示す要素については、説明の省略のため、特に記載がない場合、第1変形例に関する要素であるとする。
図12に示す電子時計Wの動作モードは、目的地設定モードである。図13に示す電子時計Wの動作モードは、ナビゲーションモードである。
6時側情報表示部20は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)23を有する。LCD23は、現在の動作モードを示す文字列を示す画像と、現在の動作モードに関する文字列を示す画像とを表示する。
具体的には、図12に示すLCD23は、画像23adと、画像23bdと、画像23c1とを表示する。画像23adは、動作モードを示す文字列「MODE」と、現在の動作モードが目的地設定モードを表す文字列「DEST」とを示す。画像23bdは、距離を示す文字列「DIST」と、目的地設定モードに関する文字列として現在位置から目的地Dstまでの距離「3.8km」とを示す。画像23cdは、高度差ΔALTを示す「ΔALT」と、目的地設定モードに関する文字列として現在位置から目的地Dstまでの高度差「1234m」とを示す。
図13に示すLCD23は、画像23anと、画像23bnと、画像23cnとを表示する。画像23anは、動作モードを示す文字列「MODE」と、現在の動作モードがナビゲーションモードを表す文字列「NAVI」とを示す。画像23bnは、距離を示す文字列「DIST」と、ナビゲーションモードに関する文字列として現在位置から目的地Dstまでの距離「2.2km」とを示す。画像23cnは、高度差ΔALTを示す文字列「ΔALT」と、ナビゲーションモードに関する文字列として現在位置から目的地Dstまでの高度差「999m」とを示す。このように、第1変形例では、現在位置から目的地Dstまでの距離、および、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTをデジタル式で表示する。
図14に、電子時計Wの構成図を示す。図14において、図12および図13に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
電子時計Wは、6時側情報表示部20に関する構成として、LCD23、および、LCDドライバー501を含む。LCDドライバー501は、LCD23を駆動する。
電子時計Wは、さらに、3軸磁気センサー7と、3軸加速度センサー8と、気圧センサー9とを含む。
3軸磁気センサー7は、電子時計Wのローカル座標系におけるx軸方向、y軸方向、z軸方向という3軸方向のそれぞれにおける地磁気を計測する。3軸磁気センサー7が計測したx軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれの地磁気によって、電子時計Wのローカル座標系における磁北の方位を特定することが可能である。3軸加速度センサー8は、電子時計Wのローカル座標系におけるx軸方向、y軸方向、z軸方向という3軸方向のそれぞれにおける加速度を計測する。電子時計Wが静止している、または電子時計Wが等速直線運動中である場合に、3軸加速度センサー8が計測したx軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれの加速度によって、電子時計Wのローカル座標系における重力方向を特定することが可能である。気圧センサー9は、電子時計Wの周辺の気圧を計測する。
図15に、制御部6の構成図を示す。制御部6は、記憶部4に記憶されたプログラムを読み取り実行することにより、表示制御部61と、現在位置特定部62と、受付部63と、取得部64と、方位特定部65と、座標特定部66と、傾き特定部67と、高度差特定部68と、高度特定部69とを実現する。以下、目的地設定モード、ナビゲーションモードのそれぞれについて、制御部6の構成を説明する。
C.1.1.目的地設定モードにおける制御部6の構成
目的地設定モードにおいて、傾き特定部67は、目標方向に目標が位置するように、水平面に対する電子時計Wの傾きが調整されている場合に、3軸加速度センサー8が計測した加速度に基づいて、水平面に対する電子時計Wの傾斜角θ(「傾き」の一例)(図16参照)を特定する。以下、水平面に対する傾斜角を、単に「傾斜角」と称する。傾斜角θの特定方法として、3軸加速度センサー8が計測した加速度の方向は、重力方向を示す。傾斜角θ=0度である場合、すなわち、水平面に対して電子時計Wが傾いていない場合、電子時計Wのローカル座標系において、重力方向は、z軸負方向となる。従って、3軸加速度センサー8が計測した重力方向とz軸負方向との為す角度によって、傾斜角θを特定することが可能である。傾き特定部67は、特定した傾斜角θを、高度差特定部68に出力する。なお、1軸加速度センサーでも、検出軸の水平面に対する傾斜角θが0度であれば重力加速度は検出されず、傾斜角θが±90度であれば重力加速度は±1Gとなるので、簡易的に傾斜角θを算出することができる。また電子時計Wが任意の向きに傾いている場合でも、文字板面内と平行な検出軸を有する2軸加速度センサーを配置することで傾斜角θを計測することができる。
高度差特定部68は、傾き特定部67が特定した傾斜角θと、取得部64が取得した距離とに基づいて、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALT(図16参照)を特定する。
図16に、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTの特定例を示す。図16では、グローバル座標系において、電子時計W、および目的地Dstの関係を示す。
ユーザーは、電子時計Wの傾きの調整を終えたら操作ボタンBを押下する。傾き特定部67は、操作ボタンBの押下操作を検出した場合、電子時計Wの傾きが調整されているとみなして、電子時計Wの傾斜角θを特定する。高度差特定部68は、下記(5)式に従って、高度差ΔALTを特定する。
ΔALT=L×sinθ (5)
Lは、取得部64が取得した距離である。
図15の説明に戻る。
高度差特定部68は、特定した高度差ΔALTを、表示制御部61および高度特定部69に出力する。表示制御部61は、高度差ΔALTを示す画像を表示するようにLCD23を制御する。
高度特定部69は、3軸加速度センサー8が加速度を計測した第1計測位置、例えば、出発地Depにおいて、気圧センサー9が計測した気圧を取得する。次に、高度特定部69は、取得した気圧と、高度差特定部68が特定した高度差ΔALTとに基づいて、目的地Dstの高度を特定する。ここで、高度は、海水面からの高さである。海水面より低い位置であれば、高度は、マイナスの値となる。具体的な高度の特定方法として、高度特定部69は、取得した気圧から、この気圧を取得した位置の高度を特定する。例えば、高度特定部69は、下記(6)式に従って、取得した気圧から高度を特定する。
ALT=153.8×(t0+273.2)×(1-(取得した気圧/P0)^0.1902)+手動オフセット値 (6)
t0は、基準温度であり、15度である。P0は、基準気圧であり、1013.25hPaである。ALTが、高度を示す。手動オフセット値は、ユーザーが設定可能な値である。手動オフセット値を設ける理由として、(6)式の右辺における第1項だけでは、季節や気候によっては、算出された高度の精度が劣化することがある。そこで、目的地Dstの座標を設定する前に、具体的な高度が判明している位置において、電子時計Wは、(6)式の手動オフセット値を0として、高度を算出する。その後、ユーザーは、具体的な高度から、算出された高度を減じた値を、手動オフセット値として設定する。これにより、電子時計Wは、手動オフセット値が0である場合と比較して、より正確な高度を得ることが可能になる。
高度特定部69は、取得した気圧から特定される高度に、高度差ΔALTを加えて得た値を、目的地Dstの高度として特定する。
C.1.2.ナビゲーションモードにおける制御部6の構成
ナビゲーションモードにおいて、高度差特定部68は、第1計測位置とは異なる位置、例えば、目的地Dstに少し近づいた第2計測位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定する。高度差ΔALTの特定方法は、例えば、以下の2つがある。
第1の特定方法において、高度差特定部68は、第2計測位置において気圧センサー9が計測した第2気圧と、高度特定部69が特定した高度とに基づいて、第2計測位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定する。具体的には、高度差特定部68は、高度特定部69が特定した高度から、第2気圧を(6)式に代入して得られる高度を減じて得た値を、第2計測位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTとして特定する。
第2の特定方法において、高度差特定部68は、第1計測位置において気圧センサー9が計測した第1気圧と、第2計測位置において気圧センサー9が計測した第2気圧と、傾斜角θを用いて特定した高度差ΔALTとに基づいて、第2計測位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定する。具体的には、高度差特定部68は、第1気圧を(6)式に代入して得られる高度に、傾斜角θを用いて特定した高度差ΔALTを加算して、目的地Dstの高度を得る。そして、高度差特定部68は、得られた目的地Dstの高度から、第2気圧を(6)式に代入して得られる高度を減じて得た値を、第2計測位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTとして特定する。
高度差特定部68は、特定した高度差ΔALTを、表示制御部61に出力する。表示制御部61は、高度差ΔALTを示す画像を表示するようにLCD23を制御する。
目的地設定モード、ナビゲーションモードのそれぞれについて、具体的なフローチャートを用いて説明する。
C.1.3.目的地設定モードのフローチャート
図17に、目的地設定モードのフローチャートを示す。動作モードを目的地設定モードに設定すると、表示制御部61は、LCD23を制御して、画像23adと、現在位置から目的地Dstまでの距離として「0km」を示す画像と、現在位置から目的地Dstまでの高度差「0m」を示す画像とをLCD23に表示させる。制御部6は、動作モードを目的地設定モードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS81)。所定時間以上の押下操作を検出すると、目的地設定動作の開始をユーザーに知らせるため、表示制御部61は、LCD23を制御して、画像23adの文字列「DEST」の領域を点滅させる。
次に、現在位置特定部62は、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて現在位置の座標を特定する(ステップS82)。現在位置特定部62は、特定した現在位置の座標を、記憶部4に保存する。ステップS82と同時に、高度特定部69は、気圧センサー9から、現在位置の気圧を取得する(ステップS83)。高度特定部69は、取得した気圧を、記憶部4に保存する。現在位置の座標の特定および現在位置の気圧の特定に成功した場合、距離の入力をユーザーに促すために、表示制御部61は、LCD23を制御して、文字列「0km」を示す画像を点滅させる。
制御部6は、竜頭Dの一段引き出し操作を受け付ける(ステップS84)。竜頭Dの一段引き出し操作を受け付けたことにより、現在位置から目的地Dstまでの距離を受け付けるための竜頭Dの回転操作の受付と、磁気センサー3による磁北の方位の計測とが開始される。ステップS84の段階までに、ユーザーは、現在位置から目的地Dstまでの距離を目測しておくことが好ましい。また、表示制御部61は、磁気センサー3によって計測された磁北の方位に基づく真北を指針13が示すように、指針13を制御する。
受付部63は、竜頭Dの回転操作を受け付ける(ステップS85)。表示制御部61は、LCD23を制御して、現在位置から目的地Dstまでの距離として、竜頭Dが回転した量に応じた距離を示す画像をLCD23に表示させる。ユーザーは、電子時計Wの12時方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの向きおよび傾きを調整する。ユーザーは、電子時計Wの向きの調整を終え、かつ、現在位置から目的地Dstまでの距離に応じて竜頭Dを回転させた場合に、操作ボタンBを押下する。
制御部6は、操作ボタンBの押下操作を受け付ける(ステップS86)。操作ボタンBの押下操作を受け付けると、取得部64は、竜頭Dの一段引き出し操作を受け付けた時点から操作ボタンBが押下された時点までの竜頭Dが回転した量に基づく値を、現在位置から目的地Dstまでの距離として取得する(ステップS87)。ステップS87と同時に、方位特定部65は、電子時計Wの向きが調整されているとみなして、磁気センサー3によって計測された磁北の方位を取得し、磁北の方位と12時方向とに基づいて、目的地Dstの方位角ψを特定する(ステップS88)。さらに、傾き特定部67は、電子時計Wの傾きが調整されているとみなして、電子時計Wの傾斜角θを特定する(ステップS89)。
座標特定部66は、取得部64が取得した距離、方位特定部65が特定した目的地Dstの方位角ψ、および現在位置特定部62が特定した電子時計Wの現在位置の座標に基づいて、目的地Dstの座標を特定する(ステップS90)。ステップS90と同時に、高度差特定部68は、取得部64が取得した距離および電子時計Wの傾斜角θに基づいて、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定する(ステップS91)。高度特定部69は、記憶部4に保存した高度と、高度差ΔALTとに基づいて、目的地Dstの高度を特定する(ステップS92)。表示制御部61は、LCD23を制御して、現在位置から目的地Dstまでの距離として「3.8km」を示す画像と、現在位置から目的地Dstまでの高度差「1234m」を示す画像とをLCD23に表示させる。
制御部6は、竜頭Dの押し込み操作を受け付ける(ステップS93)。竜頭Dの押し込み操作を受け付けると、制御部6は、目的地Dstの座標および目的地Dstの高度を記憶部4に保存する(ステップS94)。制御部6は、ステップS94の処理終了後、一連の処理を終了する。
C.1.4.ナビゲーションモードのフローチャート
図18に、ナビゲーションモードのフローチャートを示す。動作モードをナビゲーションモードに設定すると、表示制御部61は、LCD23を制御して、画像23anをLCD23に表示させる。制御部6は、動作モードをナビゲーションモードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS101)。
所定時間以上の押下操作を検出すると、現在位置特定部62は、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて現在位置の座標を特定する(ステップS102)。次に、表示制御部61は、記憶部4に保存された目的地Dstの座標、および、現在位置特定部62が特定した現在位置の座標に基づいて、現在位置から目的地Dstまでの距離および目的地Dstの方位角ψを特定する(ステップS103)。表示制御部61は、特定した距離を表示するようにLCD23を制御する(ステップS104)。
方位特定部65は、磁気センサー3を用いて、現在位置における磁北を特定する(ステップS105)。表示制御部61は、特定した目的地Dstの方位角ψを、特定した磁北を用いて電子時計Wのローカル座標系における目的地Dstの方位角ψに変換し、小秒針42の向きによって、変換後の目的地Dstの方位角ψを示すように小秒針42を制御する(ステップS106)。また、表示制御部61は、磁北に基づいて、指針13の向きによって真北を示すように指針13を制御する(ステップS107)。
ステップS102と同時に、高度差特定部68は、気圧センサー9から、現在位置の気圧を取得する(ステップS108)。表示制御部61は、取得した気圧から特定される現在位置の高度と、記憶部4に保存された目的地Dstの高度とに基づいて、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTとして特定する(ステップS109)。表示制御部61は、特定した高度差ΔALTを表示するようにLCD23を制御する(ステップS110)。制御部6は、ステップS110の処理終了後、一連の処理を終了する。
C.1.5.第1変形例の効果
以上示したように、高度差特定部68は、傾き特定部67が特定した傾斜角θと、取得部64が取得した距離とに基づいて、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定する。これにより、電子時計Wは、電子時計W以外の装置を用いずに、現在位置から任意の目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定することができるため、現在位置から任意の目的地Dstまでの高度差ΔALTの設定を容易にすることが可能になる。ユーザーは、現在位置から目的地Dstへの高度差ΔALTを把握することにより、後どの程度登る必要があるのか、または降る必要があるのかを把握することが可能になる。
また、高度特定部69は、出発地Depにおいて取得した気圧と、高度差特定部68が特定した高度差ΔALTとに基づいて、目的地Dstの高度を特定する。これにより、電子時計Wは、電子時計W以外の装置を用いずに、任意の目的地Dstの高度を容易に設定することが可能になる。
C.2.第2変形例
上述した各形態では、電子時計Wは、アナログ時計であった。しかしながら、上述した各形態は、電子時計Wがデジタル時計であっても適用することが可能である。第2変形例では、電子時計Wがデジタル時計である場合に、第1実施形態を適用する例を説明する。説明を省略するが、電子時計Wがデジタル時計である場合に、第1実施形態に限らず、第2実施形態を適用することも可能である。
図19および図20に、第2変形例における電子時計Wを示す平面図を示す。第2変形例にかかる電子時計Wは、デジタル時計である。以下に示す要素については、説明の省略のため、特に記載がない場合、第2変形例に関する要素であるとする。図19に示す電子時計Wの動作モードは、目的地設定モードである。図20に示す電子時計Wの動作モードは、ナビゲーションモードである。
表示部10は、LCDである。z軸正方向からの平面視において、表示部10は、円形である。表示部10は、表示部10内の中央に位置する時刻表示部70と、6時側に位置する6時側情報表示部20と、表示部10内の周縁部分に位置する周縁側情報表示部80とを含む。周縁側情報表示部80の形状は、環状となる。
時刻表示部70は、現在時刻を示す文字列を示す画像を表示する。6時側情報表示部20は、現在の動作モードを示す文字列を示す画像と、現在の動作モードに関する文字列を示す画像とを表示する。
具体的には、図19に示す6時側情報表示部20は、画像24adと、画像24bdとを表示する。画像24adは、目的地設定モードを表す文字列「DEST」と、ナビゲーションモードを示す文字列「NAV」とを示す。さらに、画像24adの文字列「DEST」は、文字列「NAV」よりも濃い色で示すことにより、画像24adは、現在の動作モードが目的地設定モードであることを示す。画像24bdは、目的地設定モードに関する文字列として現在位置から目的地Dstまでの距離「2.35km」とを示す。
図20に示す6時側情報表示部20は、画像24anと、画像24bnとを表示する。画像24anは、目的地設定モードを表す文字列「DEST」と、ナビゲーションモードを示す文字列「NAV」とを示す。さらに、画像24anの文字列「NAV」は、文字列「NAV」よりも濃い色で示すことにより、画像24anは、現在の動作モードがナビゲーションモードであることを示す。画像24bnは、ナビゲーションモードに関する文字列として現在位置から目的地Dstまでの距離「1.35km」とを示す。
周縁側情報表示部80は、目的地Dstの方位を示す目的地方位画像81aと、真北の方位を示す真北方位画像81bとを表示する。目的地方位画像81aは、1つの矩形画像で形成されており、真北方位画像81bは、連続する3つの矩形画像で形成される。周縁側情報表示部80には、60個の矩形画像が表示可能である。第1矩形画像の中心と表示部10の中心とを結ぶ線分と、第1矩形画像に隣り合う第2矩形画像の中心と表示部10の中心とを結ぶ線分との為す角度は、6度である。
目的地方位画像81aは、周縁側情報表示部80のうち、表示部10の中心Ptから目的地Dstまでの線分L1と重なる部分に表示される。表示部10の中心Ptは、表示部10の12時位置Pos12と6時位置Pos6とを最短で結ぶ線分L2の中点である。12時位置Pos12は、周縁側情報表示部80のうち、y軸正方向に位置である。6時位置Pos6は、周縁側情報表示部80のうち、y軸負方向に位置である。真北方位画像81bは、周縁側情報表示部80のうち、表示部10の中心から真北までの線分L3と重なる部分に表示される。
例えば、図19に示す目的地方位画像81aの位置は12時位置であるため、図19に示す目的地方位画像81aは、12時方向に目的地Dstが位置することを示す。同様に、図19に示す真北方位画像81bの位置は1時位置であるため、図19に示す真北方位画像81bは、1時方向が真北の方位であることを示す。
図20に示す目的地方位画像81aの位置は10時位置であるため、図20に示す目的地方位画像81aは、10時方向に目的地Dstが位置することを示す。同様に、図20に示す真北方位画像81bの位置は12時位置であるため、図20に示す真北方位画像81bは、12時方向が真北の方位であることを示す。
目的地設定モード、ナビゲーションモードのそれぞれについて、具体的なフローチャートを用いて説明する。
C.2.1.目的地設定モードのフローチャート
図21に、目的地設定モードのフローチャートを示す。動作モードを目的地設定モードに設定すると、表示制御部61は、表示部10を制御して、画像24adと、現在位置から目的地Dstまでの距離として「0km」を示す画像とを、6時側情報表示部20に表示させる。制御部6は、動作モードを目的地設定モードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS121)。所定時間以上の押下操作を検出すると、目的地設定動作の開始をユーザーに知らせるため、表示制御部61は、表示部10を制御して、画像23adの文字列「DEST」の領域を点滅させる。
次に、現在位置特定部62は、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて現在位置の座標を特定する(ステップS122)。現在位置特定部62は、特定した現在位置の座標を、記憶部4に保存する。現在位置の座標の特定に成功した場合、距離の入力をユーザーに促すために、表示制御部61は、表示部10を制御して、6時側情報表示部20に表示されている文字列「0km」を示す画像を点滅させる。
文字列「0km」を示す画像が点滅している状態で、制御部6は、操作ボタンBの押下操作、および操作ボタンCの押下操作を受け付ける(ステップS123)。操作ボタンBの押下操作を受け付けた場合、表示制御部61は、表示部10を制御して、現在位置から目的地Dstまでの距離を増加させ、増加後の距離を示す画像を6時側情報表示部20に表示させる。操作ボタンCの押下操作を受け付けた場合、表示制御部61は、表示部10を制御して、現在位置から目的地Dstまでの距離を減少させ、減少後の距離を示す画像を6時側情報表示部20に表示させる。
制御部6は、操作ボタンBおよび操作ボタンCの同時押下操作を受け付ける(ステップS124)。同時押下操作を受け付けると、取得部64は、操作ボタンBの押下操作の回数および操作ボタンCの押下操作の回数に基づく値を、現在位置から目的地Dstまでの距離として取得する(ステップS125)。また、同時押下操作を受け付けると、磁気センサー3が、磁北を計測する。そして、表示制御部61は、表示部10を制御して、目的地方位画像81aを周縁側情報表示部80内の12時位置に表示させ、真北方位画像81bを、周縁側情報表示部80内の磁北に基づく真北の方位の位置に表示させる。ユーザーは、電子時計Wの向きの調整を終えた場合に、操作ボタンBを押下する。
制御部6は、操作ボタンBの押下操作を受け付ける(ステップS126)。方位特定部65は、電子時計Wの向きが調整されているとみなして、磁気センサー3によって計測された磁北の方位を取得し、磁北の方位と12時方向とに基づいて、目的地Dstの方位角ψを特定する(ステップS127)。
座標特定部66は、取得部64が取得した距離、方位特定部65が特定した目的地Dstの方位角ψ、および現在位置特定部62が特定した電子時計Wの現在位置の座標に基づいて、目的地Dstの座標を特定する(ステップS128)。制御部6は、特定した目的地Dstの座標を記憶部4に保存する(ステップS129)。ステップS129の処理終了後、制御部6は、一連の処理を終了する。
C.2.2.ナビゲーションモードのフローチャート
図22に、ナビゲーションモードのフローチャートを示す。動作モードをナビゲーションモードに設定すると、表示制御部61は、表示部10を制御して、画像24anを、6時側情報表示部20に表示させる。制御部6は、動作モードをナビゲーションモードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS141)。所定時間以上の押下操作を検出すると、現在位置特定部62は、GPSレシーバー2から衛星信号を取得し、取得した衛星信号に基づいて現在位置の座標を特定する(ステップS142)。
表示制御部61は、記憶部4に保存された目的地Dstの座標、および、現在位置特定部62が特定した現在位置の座標に基づいて、現在位置から目的地Dstまでの距離および目的地Dstの方位角ψを特定する(ステップS143)。表示制御部61は、特定した距離を6時側情報表示部20が示すように表示部10を制御する(ステップS144)。
方位特定部65は、磁気センサー3を用いて、現在位置における磁北を特定する(ステップS145)。表示制御部61は、特定した目的地Dstの方位角ψを、特定した磁北を用いて電子時計Wのローカル座標系における目的地Dstの方位角ψに変換し、目的地方位画像81aの位置によって、変換後の目的地Dstの方位角ψを示すように表示部10を制御する(ステップS146)。また、表示制御部61は、磁北に基づいて、真北方位画像81bの位置によって、真北を示すように表示部10を制御する(ステップS147)。ステップS147の処理終了後、制御部6は、一連の処理を終了する。
C.2.3.第2変形例の効果
以上示すように、目的地方位画像81aは、周縁側情報表示部80のうち、表示部10の中心Ptから目的地Dstまでの線分L1と重なる部分に表示される。これにより、目的地方位画像81aは、表示部10内で目的地Dstの方向に位置するため、ナビゲーションに必要な情報の一つである目的地Dstの方位を、ユーザーに直感的に提供することが可能になる。
C.3.第3変形例
上述した各形態では、座標特定部66が、目的地Dstの座標を特定した。しかしながら、電子時計Wは、目的地Dstの座標を特定せず、現在位置から目的地Dstの高度差ΔALTだけを特定してもよい。第3変形例では、電子時計Wが、目的地Dstの座標を特定せず、現在位置から目的地Dstの高度差ΔALTだけを特定する例を説明する。第3変形例における現在位置から目的地Dstの高度差ΔALTの特定方法は、第1変形例と同一でよいため、説明を省略する。ただし、第1変形例では、特定した高度差ΔALTをデジタル式で表示したが、第3変形例では、特定した高度差ΔALTをアナログ式で表示する。
C.3.1.第3変形例における電子時計Wの概要
図23に、第3変形例における電子時計Wを示す平面図を示す。以下に示す要素については、説明の省略のため、特に記載がない場合、第3変形例に関する要素であるとする。電子時計Wは、動作モードとして、現在位置の高度を示す高度表示モードと、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを表示する高度差表示モードと、目的地Dstの高度を設定する目的地高度設定モードと、時刻表示モードと、現在位置の気圧を示す気圧表示モードとを有する。文字板21には、高度表示モードを表す文字列21f「ALT」と、高度差表示モードを表す文字列21g「ΔALT」と、目的地高度設定モードを表す文字列21h「DEST」と、時刻表示モードを表す文字列21c「TIME」と、気圧表示モードを表す文字列21i「BARO」とが記載されている。
6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21fを指示することにより動作モードが高度表示モードであることを表示する。また、6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21gを指示することにより動作モードが高度差表示モードであることを表示する。また、6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21hを指示することにより動作モードが目的地高度設定モードであることを表示する。また、6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21cを指示することにより動作モードが時刻表示モードであることを表示する。また、6時側情報表示部20は、モード指針22が文字列21iを指示することにより動作モードが気圧表示モードであることを表示する。
C.3.1.1.高度表示モードの概要
高度表示モードでは、電子時計Wは、現在位置の高度を表示することができる。ユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21fを指示する場合に、電子時計Wは、動作モードを高度表示モードに設定する。
高度表示モードでは、指針13がダイヤルリング14に形成された目盛り14bを指示し、数値表示短針32および数値表示長針33が目盛り31aを指示し、小秒針42が目盛り41aを指示する。目盛り14bは、目盛り14aの外側に形成された「0」、「10」、「20」、「30」、「40」、および「50」である。目盛り41aは、秒を示す「0」、「15」、「30」、および、「45」、ならびに、「+」および「-」である。高度表示モードでは、小秒針42は、「+」または「-」を指示する。
目盛り14aおよび目盛り14bの各数値は、高度の「m」の100の位の桁の値、および高度の「m」の1000の位の桁の値として使用される。目盛り31aの各数値は、数値表示短針32に対して高度の「m」の10の位の桁の値として使用され、数値表示長針33に対して高度の「m」の1の位の桁の値として使用される。目盛り41aの各文字は、高度の正負の符号として使用される。従って、高度表示モードでは、小秒針42が「+」を指示する場合、指針13、数値表示短針32、および、数値表示長針33は、指針13が指示する数×100m+数値表示短針32が指示する数×10m+数値表示長針33が指示する数×1mによって、現在位置の高度を表示する。同様に、小秒針42が「-」を指示する場合、指針13、数値表示短針32、および、数値表示長針33は、(-1)×指針13が指示する数×100m+数値表示短針32が指示する数×10m+数値表示長針33が指示する数×1mによって、現在位置の高度を表示する。
例えば、高度が3776mである場合、小秒針42は、「+」を指示し、指針13は、「37」を指示し、数値表示短針32は、「7」を指示し、数値表示長針33は、「6」を指示する。
C.3.1.2.高度差表示モードの概要
高度差表示モードでは、電子時計Wは、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを表示することができる。ユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21gを指示する場合に、電子時計Wは、動作モードを高度差表示モードに設定する。
高度差表示モードでは、指針13がダイヤルリング14に形成された目盛り14bを指示し、数値表示短針32および数値表示長針33が目盛り31aを指示し、小秒針42が目盛り41aを指示する。高度差表示モードにおける高度差ΔALTの表示態様は、高度表示モードにおける高度の表示態様と同一である。
例えば、高度差ΔALTが1234mであり、現在位置より目的地Dstが低い位置にある場合、小秒針42は、「-」を指示し、指針13は、「12」を指示し、数値表示短針32は、「3」を指示し、数値表示長針33は、「4」を指示する。
C.3.1.3.目的地高度設定モードの概要
目的地高度設定モードでは、電子時計Wは、目的地Dstの高度を設定することができる。出発地Depにおいて、ユーザーにより操作ボタンCが何度か押下されてモード指針22が文字列21hを指示する場合に、電子時計Wは、動作モードを目的地高度設定モードに設定する。
動作モードを目的地高度設定モードに設定している場合に、操作ボタンBが所定時間以上継続して押下されると、電子時計Wは、3軸加速度センサー8(「慣性センサー」の一例)の計測を開始する。次に、電子時計Wは、電子時計Wの12時方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの傾きが調整されている場合に、電子時計Wの傾斜角θを特定する。そして、電子時計Wは、電子時計Wの現在位置から目的地Dstまでの距離を受け付けて、現在位置から目的地Dstまでの距離、電子時計Wの傾斜角θに基づいて、目的地Dstの高度差ΔALTを特定する。さらに、電子時計Wは、気圧センサー9が計測した気圧と、高度差ΔALTとに基づいて、目的地Dstの高度を特定する。
図24に、電子時計Wの構成図を示す。電子時計Wは、第1実施形態の電子時計Wが有する構成のうち、GPSレシーバー2、および、磁気センサー3を有さず、3軸加速度センサー8、および、気圧センサー9を有する。3軸加速度センサー8、および、気圧センサー9の説明は、図2と同一であるため、説明を省略する。
C.3.2.制御部6の構成
図25に、制御部6の構成図を示す。制御部6は、記憶部4に記憶されたプログラムを読み取り実行することにより、表示制御部61と、受付部63と、取得部64と、傾き特定部67と、高度差特定部68と、高度特定部69とを実現する。目的地高度設定モードにおける制御部6の構成は、変形例1における目的地設定モードの制御部6の構成と同一であるため、説明を省略する。高度差表示モードにおける制御部6の構成は、表示制御部61を除いて、変形例1におけるナビゲーションモードの制御部6の構成と同一であるため、説明を省略する。
目的地高度設定モードにおいて、表示制御部61は、高度差特定部68が特定した高度差ΔALTを、指針13、小秒針42、数値表示短針32および数値表示長針33を制御することにより表示する。
高度表示モードにおいて、高度特定部69は、気圧センサー9が計測した気圧を取得する。次に、高度特定部69は、取得した気圧から特定される高度を、現在位置の高度として特定する。高度特定部69は、特定した現在位置の高度を表示制御部61に出力する。表示制御部61は、現在位置の高度を、指針13、小秒針42、数値表示短針32および数値表示長針33を制御することにより表示する。
目的地高度設定モードについて、具体的なフローチャートを用いて説明する。
C.3.3.目的地高度設定モードのフローチャート
図26に、目的地高度設定モードのフローチャートを示す。動作モードを目的地設定モードに設定すると、表示制御部61は、数値表示短針32および数値表示長針33が目盛り31aの「0」を指示するように目的地高度設定モードのフローチャートを制御する。制御部6は、動作モードを目的地高度設定モードに設定している場合に、操作ボタンBの所定時間以上の押下操作を検出する(ステップS161)。所定時間以上の押下操作を検出すると、目的地設定動作の開始をユーザーに知らせるため、表示制御部61は、指針13を12時方向に向けてから、指針13が再び12時方向を向くまで指針13を回転させる。
制御部6は、竜頭Dの一段引き出し操作を受け付ける(ステップS162)。竜頭Dの一段引き出し操作を受け付けたことにより、現在位置から目的地Dstまでの距離を受け付けるための竜頭Dの回転操作の受付と、3軸加速度センサー8による傾斜角θの計測とが開始される。ステップS162の段階までに、ユーザーは、現在位置から目的地Dstまでの距離を目測しておくことが好ましい。
受付部63は、竜頭Dの回転操作を受け付ける(ステップS163)。表示制御部61は、数値表示短針32および数値表示長針33が指示する目盛り31aによって、回転操作に応じた距離を示すように数値表示短針32および数値表示長針33を制御する。ユーザーは、電子時計Wの12時方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの傾きを調整する。ユーザーは、電子時計Wの傾きの調整を終え、かつ、現在位置から目的地Dstまでの距離に応じて竜頭Dを回転させた場合に、操作ボタンBを押下する。
制御部6は、竜頭Dの押し込み操作を受け付ける(ステップS164)。竜頭Dの押し込み操作を受け付けると、取得部64は、竜頭Dの一段引き出し操作を受け付けた時点から竜頭Dの押し込み操作を受け付けた時点までの竜頭Dが回転した量に基づく値を、現在位置から目的地Dstまでの距離として取得する(ステップS165)。また、傾き特定部67は、電子時計Wの傾きが調整されているとみなして、電子時計Wの傾斜角θを特定する(ステップS166)。
高度差特定部68は、取得部64が取得した距離および電子時計Wの傾斜角θに基づいて、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定する(ステップS167)。高度特定部69は、気圧センサー9から、現在位置の気圧を取得する(ステップS168)。高度特定部69は、取得した気圧から特定される高度と、高度差ΔALTとに基づいて、目的地Dstの高度を特定する(ステップS169)。高度特定部69は、特定した目的地Dstの高度を記憶部4に保存する(ステップS170)。ステップS170の処理終了後、制御部6は、一連の処理を終了する。
C.3.4.第3変形例の効果
以上示したように、高度差特定部68は、傾き特定部67が特定した傾斜角θと、取得部64が取得した距離とに基づいて、現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定する。これにより、電子時計Wは、電子時計W以外の装置を用いずに、現在位置から任意の目的地Dstまでの高度差ΔALTを容易に特定して設定することが可能になる。
また、電子時計Wが静止している、または電子時計Wが等速直線運動中であれば、電子時計Wにかかる力は重力だけなので、傾き特定部67は、3軸加速度センサー8によって重力の方向を特定することにより、電子時計Wの傾斜角θを特定することが可能であり、現在位置から任意の目的地Dstまでの高度差ΔALTを設定することが可能になる。
また、第1計測位置、例えば、出発地Depから目的地Dstまでの高度差を設定した後において、ユーザーが電子時計Wの傾きを調整しなくとも、電子時計Wは、第2計測位置、例えば、電子時計Wの現在位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを表示することが可能になる。
また、ユーザーは、竜頭Dという、一般的な腕時計が有する調節手段を利用して、電子時計Wの現在位置から目的地Dstまでの距離を入力することが可能になる。
C.4.第4変形例
第4変形例における電子時計Wは、12時方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの向きおよび傾きの調整をし易くするために、照準部材を有する。第4変形例では、第1変形例における電子時計Wが照準部材を有する例を説明する。説明を省略するが、第1変形例以外の上述した各形態において、照準部材を有することが可能である。
図27に、第4変形例における電子時計Wを示す平面図を示す。以下に示す要素については、説明の省略のため、特に記載がない場合、第4変形例に関する要素であるとする。電子時計Wは、第1変形例で示した要素に加えて、第1照準部材H1(第4変形例における「第1部材」の例)および第2照準部材H2(第4変形例における「第2部材」の例)を有する。第1照準部材H1は、ベゼルE上の6時側に設けられる。第2照準部材H2は、ベゼルE上の12時側に設けられる。第1照準部材H1は、z軸正方向からの平面視において、y軸方向に沿った凹溝h1aを有する。凹溝h1aは、z軸正方向からの平面視において、第1照準部材H1の中心を通るように形成される。第2照準部材H2の形状は、z軸正方向に向かって先細りしたテーパー状である。第1照準部材H1のz軸方向の高さと、第2照準部材H2のz軸方向の高さとは、差がない程好ましい。
図28に、電子時計Wの向きおよび傾きを調整した例を示す。図28では、y軸負方向からの平面視において、12時方向に目的地Dstが位置するように電子時計Wの向きを調整した例を示す。電子時計Wの向きを調整する場合、ユーザーは、y軸負方向からの平面視において、凹溝h1a内に第2照準部材H2の先端が位置し、かつ、第2照準部材H2に目的地Dstが重なるように電子時計Wの向きを調整する。このような調整により、12時方向に目的地Dstが確実に位置するようになり、精度のよい方位角ψを得ることが可能になる。
また、電子時計Wの傾きを調整する場合に、ユーザーは、y軸負方向からの平面視において、第1照準部材H1のz軸正方向の面と、第2照準部材H2のz軸正方向の面とが同一平面S内に位置するようにし、かつ、平面Sに目的地Dstが重なるように電子時計Wの傾きを調整する。
図29に、電子時計Wの傾きを調整した場合のx軸正方向からの平面視を示す。図29では、図28で示した電子時計Wの傾きを調整した場合のx軸正方向からの平面視を示す。平面S内に、第1照準部材H1のz軸正方向の面、第2照準部材H2のz軸正方向の面、および、目的地Dstが位置することにより、12時方向に目的地Dstが確実に位置するようになり、精度のよい傾斜角θを得ることが可能になる。
C.5.その他の変形例
上述した各形態において、気圧センサー9が計測した気圧を用いて高度を特定したが、これに限らない。例えば、第1変形例における高度特定部69は、3軸加速度センサー8が加速度を計測した出発地Depにおいて現在位置特定部62が特定した出発地Depの三次元座標と、高度差特定部68が特定した高度差ΔALTとに基づいて、目的地Dstの高度を特定してもよい。高度差特定部68は、出発地Depとは異なる第2計測位置において現在位置特定部62が特定した位置の三次元座標と、高度特定部69が特定した高度とに基づいて、第2計測位置から目的地Dstまでの高度差ΔALTを特定する。このように、現在位置特定部62が特定した出発地Depの三次元座標を用いて高度を特定することにより、気圧センサー9を有してなくても上述した各形態を実施することが可能である。
上述した各形態において、傾き特定部67は、3軸加速度センサー8が計測した加速度に基づいて、電子時計Wの傾斜角θを特定したが、これに限らない。例えば、電子時計Wが、電子時計Wの慣性力を計測する慣性センサーを有し、傾き特定部67は、水平面に対する電子時計Wの傾きが調整されている場合に、慣性センサーが計測した慣性力に基づいて、水平面に対する電子時計Wの傾斜角θを特定してもよい。慣性センサーは、慣性力を計測するのであれば、どのような構成であってもよいが、例えば、加速度センサーとジャイロセンサーとを含む。慣性センサーが加速度センサーである場合、加速度センサーは、電子時計Wにかかる慣性力に基づいて、加速度を計測する。慣性センサーがジャイロセンサーである場合、電子時計Wにかかるコリオリの力(慣性力の一種)に基づいて、角速度を計測する。
第1実施形態、第2実施形態、および、第1変形例において、表示制御部61は、小秒針42の向きによって目的地Dstの方位を示したが、目的地Dstの方位の態様は、これに限らない。例えば、第1変形例のLCD23に、「目的地の方位:北北西」等というように、目的地Dstの方位を示す文字列を示す画像を表示してもよい。
第1実施形態、第1変形例、第2変形例、および第3変形例において、取得部64が、現在位置から目的地Dstまでの距離を取得したが、これに限らない。例えば、電子時計Wは、複数の距離候補を予め記憶しておく。そして、電子時計Wは、第1変形例のLCD23に、複数の距離候補を表示させる。電子時計Wは、ユーザーの操作によって、複数の距離候補から、現在位置から目的地Dstまでの距離に最も近い距離候補を現在位置から目的地Dstまでの距離として選択してもよい。
以上の各形態では、ユーザーは、第2部材の一例である第2バンド部Fから、第1部材の一例である第1バンド部Gに向かう目標方向に電子時計Wの向きまたは傾きを調整したが、これに限らない。例えば、第1部材が表示部10内のなんらかの指針であれば、この指針の一端から他端までの線分を目安に用いて、この線分の方向を目標方向として調整することにより、目標の方位を特定することが可能になる。同様に、第1部材が縦長の部材であれば、第1部材の長手方向に直交した第1面から第2面までの線分を目安に用いて、この線分の方向を目標方向として調整することにより、目標の方位を特定することが可能になる。ここで、目安に用いられた線分が長いほど、目標の方位をより正確に特定することが可能である。そして、上述した各態様における、目安となる第2部材から第1部材までの線分には、第1部材自身の長さおよび第2部材自身の長さを含めることが可能である。従って、上述した各態様では、第1部材だけを目安として用いる場合と比較して、目標の方位をより正確に特定することが可能になる。
以上の各形態では、第2指針の例として、数値表示短針32および数値表示長針33を用いたが、第2指針は、1つの指針でもよいし、3つ以上の指針でもよい。
以上の各形態において、表示部10の形状は、円形であったが、円形に限らない。例えば、表示部10の形状は、矩形でもよい。変形例2において、表示部10の形状が矩形である場合、周縁側情報表示部80の内周および外周も矩形となる。
第1変形例における6時側情報表示部20は、LCD23を含んだが、LCD23の代わりに有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイを含んでもよい。同様に、第2変形例における表示部10は、LCDであったが、有機ELディスプレイでもよい。
変形例2において、目的地方位画像81aが周縁側情報表示部80内に表示されており、周縁側情報表示部80が表示部10内の周縁部分に位置するため、目的地方位画像81aは、表示部10内の周縁部分に位置することになる。しかしながら、目的地方位画像81aは、表示部10の中心Ptから目的地Dstまでの線分L1と重なる部分に表示されればよく、表示部10内の周縁部分に必ずしも位置しなくてもよい。目的地方位画像81aが表示部10の中心Ptから目的地Dstまでの線分L1と重なる部分に表示されていれば、線分L1上に目的地Dstが位置するため、ユーザーが目的地Dstの方位を直感的に把握できるためである。ただし、表示部10の中心Ptおよび線分L1が実際には表示されていないため、ユーザーは、表示部10の中心Ptであると想定した点から、目的地方位画像81aを通る直線上に目的地Dstがあると把握する。そして、実施例2では、表示部10の中心Ptが表示されていないので、ユーザーは表示部10の中心Ptの真の位置を特定できない。従って、目的地方位画像81aが表示部10の中心Ptに近いほど、表示部10の中心Ptであるとユーザーが想定した点から目的地方位画像81aを通る直線の向きと、目的地Dstの方位との誤差が大きくなる虞がある。以上により、目的地方位画像81aは、表示部10の中心Ptから離れているほど好ましく、表示部10内の周縁部分に位置することが最も好ましい。
以上の各形態において、電子時計Wが有する操作ボタンの数は、上述した各形態における3つに限られず、3つより少なくてもよいし、3つより多くてもよい。また、電子時計Wが有する操作ボタンの配置は、上述した各形態における位置に限らない。
以上の各形態において、現在位置特定部62は、GPSレシーバー2から衛星信号を取得するとしたが、現在位置特定部62は、GPS以外の全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)の測位用衛星やGNSS以外の測位用衛星から衛星信号を取得してもよい。例えば、現在位置特定部62は、WAAS(Wide Area Augmentation System)、EGNOS(European Geostationary-Satellite Navigation Overlay Service)、QZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO、BeiDou(BeiDou Navigation Satellite System)等の衛星測位システムのうち1つ、あるいは2つ以上のシステムの衛星から衛星信号を取得してもよい。
以上の各形態において、電子時計Wは、ユーザーの目的地Dstの座標を設定したが、目的地Dstとは異なる位置の座標を設定してもよい。例えば、ユーザーは、出発地Depから目的地Dstを目視できない場合に、出発地Depと目的地Dstとの中間に位置し、出発地Depから目視できる建物または自然物等を目標物としてもよい。そして、ユーザーは、出発地Depから目標物までの距離を目測し、12時方向に目標物が位置するように電子時計Wの向きを調整する。これにより、電子時計Wは、目標物の座標を設定することが可能である。また、各形態において電子時計Wのローカル座標系を用いて説明しているが、異なる座標系を用いてもよい。
本発明は、上記の電子時計Wを、上記に記載の電子時計Wの各部として機能させるように構成されたコンピュータープログラムまたは当該コンピュータープログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体として捉えることもできるし、上記の表示システムにおける一以上のコンピューターを、上記に記載の表示システムの各部として機能させるように構成されたコンピュータープログラムまたは当該コンピュータープログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体として捉えることもできる。記録媒体は例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体の他、半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の任意の記録媒体を含み得る。また、本発明は上述した各態様にかかる電子時計Wの制御方法としても特定される。
10…表示部、11…時針、12…分針、13…指針、14…ダイヤルリング、2…GPSレシーバー、20…6時側情報表示部、3…磁気センサー、30…2時側情報表示部、32…数値表示短針、33…数値表示長針、4…記憶部、40…10時側情報表示部、42…小秒針、6…制御部、61…表示制御部、62…現在位置特定部、63…受付部、64…取得部、65…方位特定部、66…座標特定部、67…傾き特定部、68…高度差特定部、69…高度特定部、7…3軸磁気センサー、70…時刻表示部、8…3軸加速度センサー、80…周縁側情報表示部、81a…目的地方位画像、81b…真北方位画像、9…気圧センサー、D…竜頭、F…第2バンド部、G…第1バンド部、W…電子時計。

Claims (15)

  1. 電子時計であって、
    地磁気の方向を計測する磁気センサーと、
    加速度を計測する加速度センサーと、
    気圧を計測する気圧センサーと、
    第1部材と、
    前記電子時計の現在位置を特定する現在位置特定部と、
    前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定する方位特定部と、
    前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離、前記目標の方位、および前記電子時計の現在位置に基づいて前記目標の位置を特定する目標位置特定部と、
    前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定する傾き特定部と、
    前記傾き特定部が特定した前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定する高度差特定部と、
    前記高度差特定部が特定した前記高度差を表示する表示部と、
    前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において前記気圧センサーが計測した第1気圧と、前記高度差特定部が特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定する高度特定部と、を含み、
    前記高度差特定部は、
    前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において前記気圧センサーが計測した第2気圧と、前記高度特定部が特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定する
    とを特徴とする電子時計。
  2. 電子時計であって、
    地磁気の方向を計測する磁気センサーと、
    加速度を計測する加速度センサーと、
    第1部材と、
    前記電子時計の現在位置を特定する現在位置特定部と、
    前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定する方位特定部と、
    前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離、前記目標の方位、および前記電子時計の現在位置に基づいて前記目標の位置を特定する目標位置特定部と、
    前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定する傾き特定部と、
    前記傾き特定部が特定した前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定する高度差特定部と、
    前記高度差特定部が特定した前記高度差を表示する表示部と、
    前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において前記現在位置特定部が特定した前記第1計測位置の三次元座標と、前記高度差特定部が特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定する高度特定部と、を含み、
    前記高度差特定部は、
    前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において前記現在位置特定部が特定した前記第2計測位置の三次元座標と、前記高度特定部が特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定する、
    ことを特徴とする電子時計。
  3. 電子時計であって、
    地磁気の方向を計測する磁気センサーと、
    加速度を計測する加速度センサーと、
    気圧を計測する気圧センサーと、
    第1部材と、
    前記電子時計の現在位置を特定する現在位置特定部と、
    前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定する方位特定部と、
    第1位置、第1方位、第2位置、および第2方位に基づいて、前記目標の位置を特定する目標位置特定部と、
    前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定する傾き特定部と、
    前記傾き特定部が特定した前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定する高度差特定部と、
    前記高度差特定部が特定した前記高度差を表示する表示部と
    前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において前記気圧センサーが計測した第1気圧と、前記高度差特定部が特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定する高度特定部と、を含み、
    前記高度差特定部は、
    前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において前記気圧センサーが計測した第2気圧と、前記高度特定部が特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記第1位置は、前記現在位置特定部が特定した前記第1位置であり、
    前記第2位置は、前記現在位置特定部が特定した前記第2位置であり、
    前記第1方位は、前記電子時計が前記第1位置にある場合に、前記方位特定部が特定した前記目標の方位であり、
    前記第2方位は、前記電子時計が前記第2位置にある場合に、前記方位特定部が特定した前記目標の方位である、
    ことを特徴とする電子時計。
  4. 電子時計であって、
    地磁気の方向を計測する磁気センサーと、
    加速度を計測する加速度センサーと、
    第1部材と、
    前記電子時計の現在位置を特定する現在位置特定部と、
    前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定する方位特定部と、
    第1位置、第1方位、第2位置、および第2方位に基づいて、前記目標の位置を特定する目標位置特定部と、
    前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定する傾き特定部と、
    前記傾き特定部が特定した前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定する高度差特定部と、
    前記高度差特定部が特定した前記高度差を表示する表示部と、
    前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において前記現在位置特定部が特定した前記第1計測位置の三次元座標と、前記高度差特定部が特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定する高度特定部と、を含み、
    前記高度差特定部は、
    前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において前記現在位置特定部が特定した前記第2計測位置の三次元座標と、前記高度特定部が特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記第1位置は、前記現在位置特定部が特定した前記第1位置であり、
    前記第2位置は、前記現在位置特定部が特定した前記第2位置であり、
    前記第1方位は、前記電子時計が前記第1位置にある場合に、前記方位特定部が特定した前記目標の方位であり、
    前記第2方位は、前記電子時計が前記第2位置にある場合に、前記方位特定部が特定した前記目標の方位である、
    ことを特徴とする電子時計。
  5. 請求項1から4のいずれか1項において、
    第2部材を含み、前記第2部材から前記第1部材に向かう方向を前記目標方向とする、
    ことを特徴とする電子時計。
  6. 請求項1からのいずれか1項において、
    前記電子時計が第3位置にある場合に、前記目標位置特定部が特定した前記目標の位置および前記現在位置特定部が特定した前記第3位置に基づいて、前記第3位置から前記目標までの距離および前記目標の方位を表示するように前記表示部を制御する表示制御部と、を含む、
    ことを特徴とする電子時計。
  7. 請求項において、
    前記表示部は、第1指針を含み、
    前記表示制御部は、
    前記目標の位置、前記第3位置、および前記電子時計が前記第3位置にある場合に前記磁気センサーが計測した前記地磁気の方向に基づいて、前記第1指針の向きで前記目標の方位を示すように前記第1指針を制御する、
    ことを特徴とする電子時計。
  8. 請求項または7において、
    前記表示部は、記号が示された文字板と、第2指針とを含み、
    前記表示制御部は、
    前記第2指針が指示する前記記号によって前記第3位置から前記目標までの距離を示すように前記第2指針を制御する、
    ことを特徴とする電子時計。
  9. 請求項1または2において、
    前記表示部は、記号が示された文字板と、第2指針とを含み、
    前記第2指針が示す前記記号によって前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離を示すように前記第2指針を制御する表示制御部、
    を含むことを特徴とする電子時計。
  10. 請求項1、2、または9において、
    竜頭と、
    前記竜頭の回転操作を受け付ける受付部と、
    前記受付部が受け付けた前記回転操作によって前記竜頭が回転した量に基づく値を、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離として取得する取得部と、
    を含むことを特徴とする電子時計。
  11. 請求項1からのいずれか項において、
    前記表示部は、
    前記目標の方位を示す画像を、前記表示部の12時位置と前記表示部の6時位置とを最短で結ぶ線分の中点から前記目標までの線分に重なるように表示する、
    ことを特徴とする電子時計。
  12. 地磁気の方向を計測する磁気センサーと、加速度を計測する加速度センサーと、気圧を計測する気圧センサーと、表示部と、第1部材とを含む、電子時計の制御方法であって、
    前記電子時計が、
    前記電子時計の現在位置を特定し、
    前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定し、
    前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離、前記目標の方位、および前記電子時計の現在位置に基づいて前記目標の位置を特定し、
    前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定し、
    前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において前記気圧センサーが計測した第1気圧と、特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定し、
    前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において前記気圧センサーが計測した第2気圧と、特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記高度差を前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  13. 地磁気の方向を計測する磁気センサーと、加速度を計測する加速度センサーと、表示部と、第1部材とを含む、電子時計の制御方法であって、
    前記電子時計が、
    前記電子時計の現在位置を特定し、
    前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定し、
    前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離、前記目標の方位、および前記電子時計の現在位置に基づいて前記目標の位置を特定し、
    前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定し、
    前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において特定した前記第1計測位置の三次元座標と、特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定し、
    前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において特定した前記第2計測位置の三次元座標と、特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記高度差を前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  14. 地磁気の方向を計測する磁気センサーと、加速度を計測する加速度センサーと、気圧を計測する気圧センサーと、表示部と、第1部材とを含む、電子時計の制御方法であって、
    前記電子時計が、
    前記電子時計の現在位置を特定し、
    前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定し、
    第1位置、第1方位、第2位置、および第2方位に基づいて、前記目標の位置を特定し、
    前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定し、
    前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において前記気圧センサーが計測した第1気圧と、特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定し、
    前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において前記気圧センサーが計測した第2気圧と、特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記高度差を前記表示部に表示させ、
    前記第1位置は、前記第1位置における前記電子時計の位置であり、
    前記第2位置は、前記第2位置における前記電子時計の位置であり、
    前記第1方位は、前記電子時計が前記第1位置にある場合に特定した前記目標の方位であり、
    前記第2方位は、前記電子時計が前記第2位置にある場合に特定した前記目標の方位である、
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  15. 地磁気の方向を計測する磁気センサーと、加速度を計測する加速度センサーと、表示部と、第1部材とを含む、電子時計の制御方法であって、
    前記電子時計が、
    前記電子時計の現在位置を特定し、
    前記第1部材が目標方向に調整されている場合に、前記磁気センサーによって計測された前記地磁気の方向と前記目標方向とに基づいて、目標の方位を特定し、
    第1位置、第1方位、第2位置、および第2方位に基づいて、前記目標の位置を特定し、
    前記目標方向に前記目標が位置するように、重力方向に垂直な水平面に対する前記電子時計の傾きが調整されている場合に、前記加速度センサーが計測した加速度に基づいて、前記傾きを特定し、
    前記傾きと、前記電子時計の現在位置から前記目標までの距離とに基づいて、前記電子時計の現在位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記加速度センサーが加速度を計測した第1計測位置において特定した前記第1計測位置の三次元座標と、特定した前記高度差とに基づいて、前記目標の高度を特定し、
    前記第1計測位置とは異なる第2計測位置において特定した前記第2計測位置の三次元座標と、特定した前記高度とに基づいて、前記第2計測位置から前記目標までの高度差を特定し、
    前記高度差を前記表示部に表示させ、
    前記第1位置は、前記第1位置における前記電子時計の位置であり、
    前記第2位置は、前記第2位置における前記電子時計の位置であり、
    前記第1方位は、前記電子時計が前記第1位置にある場合に特定した前記目標の方位であり、
    前記第2方位は、前記電子時計が前記第2位置にある場合に特定した前記目標の方位である、
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
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