JP7055934B2 - 同期信号変換装置 - Google Patents

同期信号変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7055934B2
JP7055934B2 JP2021543692A JP2021543692A JP7055934B2 JP 7055934 B2 JP7055934 B2 JP 7055934B2 JP 2021543692 A JP2021543692 A JP 2021543692A JP 2021543692 A JP2021543692 A JP 2021543692A JP 7055934 B2 JP7055934 B2 JP 7055934B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
synchronization
lte
search
gps
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021543692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021044861A1 (ja
Inventor
光博 ▲高▼島
宏二 四本
洋一 串岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Kokusai Electric Inc filed Critical Hitachi Kokusai Electric Inc
Publication of JPWO2021044861A1 publication Critical patent/JPWO2021044861A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7055934B2 publication Critical patent/JP7055934B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/01Satellite radio beacon positioning systems transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
    • G01S19/03Cooperating elements; Interaction or communication between different cooperating elements or between cooperating elements and receivers
    • G01S19/10Cooperating elements; Interaction or communication between different cooperating elements or between cooperating elements and receivers providing dedicated supplementary positioning signals
    • G01S19/11Cooperating elements; Interaction or communication between different cooperating elements or between cooperating elements and receivers providing dedicated supplementary positioning signals wherein the cooperating elements are pseudolites or satellite radio beacon positioning system signal repeaters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/01Satellite radio beacon positioning systems transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
    • G01S19/13Receivers
    • G01S19/35Constructional details or hardware or software details of the signal processing chain
    • G01S19/37Hardware or software details of the signal processing chain
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W56/00Synchronisation arrangements

Description

本発明は、移動体通信システムの基地局に取り付けられる同期信号変換装置に係り、特にGPS信号やネットワーク信号を受信できない環境であってもGPSに同期した時刻情報を利用したシステムを構築でき、システム構築の自由度を増大させることができる同期信号変換装置に関する。
[先行技術の説明]
CDMA(Code Division Multiple Access)やWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などのTDD(Time Division Duplex)方式の無線システム(既存の無線通信システム)では、端末と基地局の通信のタイミングをシステム全体で一致させる必要がある。そのため、基地局がGPS(Global Positioning System)の基準時刻に同期した同期信号を生成して、上り/下りの通信のタイミングを制御し、GPSの基準時刻に同期したシステムを実現している。
[GPS受信機を備えた基地局装置:図5]
ここで、GPS受信機を備えた基地局装置について図5用いて説明する。図5は、GPS受信機を備えた基地局装置(従来の基地局装置)の概略構成を示す説明図である。
図5に示すように、基地局装置20は、GPSアンテナ203と、GPS受信機21とを備えている。
GPSアンテナ203は、GPS衛星204からのGPS信号を受信して、GPS受信信号を出力する。
GPS受信機21は、GPSアンテナ203からのGPS受信信号から、UTC(Coordinated Universal Time;協定世界時)で表された基準時刻を抽出し、当該基準時刻に同期(時刻同期)する同期信号を生成する。
そして、従来の基地局装置20は、当該同期信号に従って動作を行うことにより、GPSの基準時刻に同期した通信を行う。
ここで、本明細書においては、各GPS衛星(衛星)から送信される信号を「GPS信号」と称し、GPSアンテナ203で受信した複数の衛星からのGPS信号が重畳された状態の信号を「GPS受信信号」と称するものとする。
つまり、GPS受信信号は、GPS受信機21に入力される信号であり、GPS受信機21では、入力されたGPS受信信号に基づいて、UTCに同期した時刻情報と現在の位置情報とを取得(算出)するようになっている。
GPS信号の受信が困難な環境では、IEEE1588で規定される有線ネットワークを介して時刻同期の情報を配信する仕組みを利用する場合がある。
また、TDD方式を用いる既存の無線通信システムにおいて、基地局から端末に送信されている報知情報には、時刻同期の情報が含まれており、基地局装置では、GPS信号の代替として他の基地局からの報知情報を用いて同期信号を生成する場合がある。
[通信システムの報知情報]
しかしながら、現在の移動通信の主要システムであるLTE(Long Term Evolution)/LTE-Advanced(以下、単にLTEとする)、及び次世代システムである5G(第5世代通信)においては、基地局からの標準の報知情報には時刻情報が含まれていない。
そのため、GPS信号の代替としての活用が困難となっている。
また、LTEでは、周波数を束ねて高速化を図るCA(Carrier Aggregation)技術に基地局間の同期が必要であり、また、LTE及び5Gの新たな周波数割り当てにおいては、TDD方式が前提となっている。
TDD方式では、正確なタイミングで送受信を行わないと干渉を起こしてしまう。そのため、これらの通信システムにおいては、基地局からの報知情報に時刻情報は含まないものの、システムの同期信号であるフレーム番号等の周期信号が報知されており、この周期信号はGPSの基準時刻と同期していることが多い。
システムによっては、周期信号がGPSの基準時刻に対して一定のずれ(オフセット)を持つ場合もある。
[放送信号の時刻情報]
また、放送局から送信されている地上デジタル放送や衛星放送の放送波には、時刻情報が含まれている。
放送波の時刻情報には、放送局毎のクロック精度の違いや、伝搬による受信タイミングのゆらぎが発生する。
[関連技術]
尚、同期信号変換装置の従来技術としては、特開2016-39514号公報「同期信号変換装置」(特許文献1)、国際公開第2016/194518号「同期信号変換装置」(特許文献2)がある。
特許文献1には、受信した放送波から放送波同期信号を取得して、疑似的なGPS信号の同期信号に変換し、当該変換された同期信号を含む疑似的なGPS受信信号を生成してGPS受信部を備えた基地局装置に出力し、基地局装置に基準クロックを生成させる同期信号変換装置が記載されている。
特許文献2には、外部入力される信号からタイミングパルスを生成し、当該タイミングパルスからオフセット値を計測し、放送波同期信号を当該オフセット値に基づいて調整して、疑似的なGNSS受信信号の同期信号又は疑似的なネットワーク受信信号の同期信号に変換して出力する同期信号変換装置が記載されている。
特開2016-39514号公報 国際公開第2016/194518号
上述したように、LTEの通信システムにおいては、報知情報に時刻情報が含まれていないため、基地局装置が、GPS信号の代わりに報知情報を用いて同期信号を生成することができず、GPS信号やネットワーク信号の受信が困難な環境における通信システムの同期確立が困難であるという問題点があった。
尚、特許文献1及び特許文献2には、LTE信号のS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値に基づいて、相関値が最大となるリファレンスに対応する物理セルIDと中心周波数とを探索して、同期用LTE信号として選択し、同期用LTE信号の報知情報から、GPS基準時刻に同期した通信システムの同期情報を抽出し、放送波に含まれる時刻情報を当該通信システムの同期情報で補正して、GPS基準時刻に同期した時刻情報を得ることは記載されていない。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、報知情報に時刻情報が含まれず、GPS信号やネットワーク信号の受信が困難な環境であっても、GPSの基準時刻に同期したシステムを実現し、システム構築の自由度を増大させることができる同期信号変換装置を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、無線通信システムの基地局の受信機に接続される同期信号変換装置であって、LTE信号を受信するLTE信号受信部と、LTE信号のS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値に基づいて、同期可能なLTE信号の中心周波数及び物理セルIDを探索して、同期用LTE信号として選択する同期用LTE信号探索部と、同期用LTE信号を復調して報知情報を取り出す報知情報復調部と、放送波を受信する放送波受信部と、放送波から時刻情報を取得すると共に、報知情報からGPSに同期したシステム同期情報を取得して、時刻情報をシステム同期情報のタイミングに合わせて出力することによりGPS基準時刻に同期した同期時刻情報を生成して、同期時刻情報に基づいて、基地局の受信機においてGPS受信信号と同等に扱われる疑似GPS受信信号を生成して、基地局の受信機に出力する疑似GPS受信信号送出部とを備えたことを特徴としている。
また、本発明は、上記同期信号変換装置において、同期用LTE信号探索部が、複数の中心周波数探索範囲について中心周波数探索範囲ごとに、中心周波数を順次変更しつつ、LTEのS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値を算出し、相関値が最大となったリファレンスに対応する物理セルIDと中心周波数の組み合わせを、報知情報復調部に設定して復調させ、報知情報復調部からの誤り検出結果が正常であった場合に、組み合わせを同期用LTE信号の候補として記憶する探索処理を行い、複数の中心周波数探索範囲における探索処理によって、同期用LTE信号の候補が複数記憶された場合には、候補の内、相関値が最大となった物理セルIDと中心周波数の組み合わせを同期用LTE信号として選択し、報知情報復調部に設定することを特徴としている。
また、本発明は、上記同期信号変換装置において、同期用LTE信号探索部が、同期用LTE信号の選択後、報知情報復調部からの誤り検出結果を監視して、誤り検出結果が異常であった場合には、一定時間経過後に、再度複数の中心周波数探索範囲について探索処理を行って同期用LTE信号を選択することを特徴としている。
また、本発明は、上記同期信号変換装置において、同期用LTE信号探索部が、定期的に、複数の中心周波数探索周波数帯域について探索処理を行って同期用LTE信号を選択することを特徴としている。
また、本発明は、無線通信システムの基地局の受信機に接続される同期信号変換装置における同期信号変換方法であって、同期用LTE信号探索部が、LTE信号のS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値に基づいて、同期可能なLTE信号の中心周波数及び物理セルIDを探索して、同期用LTE信号として選択し、報知情報復調部が同期用LTE信号を復調して報知情報を取り出し、疑似GPS受信信号送出部が、受信した放送波から時刻情報を取得すると共に、報知情報からGPSに同期したシステム同期情報を取得して、時刻情報をシステム同期情報のタイミングに合わせて出力することによりGPS基準時刻に同期した同期時刻情報を生成して、当該同期時刻情報に基づいて基地局の受信機においてGPS受信信号と同等に扱われる疑似GPS受信信号を生成して、基地局の受信機に出力することを特徴としている。
本発明によれば、無線通信システムの基地局の受信機に接続される同期信号変換装置であって、LTE信号を受信するLTE信号受信部と、LTE信号のS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値に基づいて、同期可能なLTE信号の中心周波数及び物理セルIDを探索して、同期用LTE信号として選択する同期用LTE信号探索部と、同期用LTE信号を復調して報知情報を取り出す報知情報復調部と、放送波を受信する放送波受信部と、放送波から時刻情報を取得すると共に、報知情報からGPSに同期したシステム同期情報を取得して、時刻情報をシステム同期情報のタイミングに合わせて出力することによりGPS基準時刻に同期した同期時刻情報を生成して、同期時刻情報に基づいて、基地局の受信機においてGPS受信信号と同等に扱われる疑似GPS受信信号を生成して、基地局の受信機に出力する疑似GPS受信信号送出部とを備えた同期信号変換装置としているので、基地局が、GPS信号を受信できない環境に設置されている場合でも、疑似GPS受信信号に基づいてGPS基準時刻に同期した同期信号を生成して通信システムを実現でき、システム構築の自由度を増大させることができる効果がある。
また、本発明によれば、同期用LTE信号探索部が、複数の中心周波数探索範囲について中心周波数探索範囲ごとに、中心周波数を順次変更しつつ、LTEのS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値を算出し、相関値が最大となったリファレンスに対応する物理セルIDと中心周波数の組み合わせを、報知情報復調部に設定して復調させ、報知情報復調部からの誤り検出結果が正常であった場合に、組み合わせを同期用LTE信号の候補として記憶する探索処理を行い、複数の中心周波数探索範囲における探索処理によって、同期用LTE信号の候補が複数記憶された場合には、候補の内、相関値が最大となった物理セルIDと中心周波数の組み合わせを同期用LTE信号として選択し、報知情報復調部に設定する上記同期信号変換装置としているので、どの事業者の信号であっても、設置場所において受信状態が良好な任意のLTE信号を同期用LTE信号として選択できる効果がある。
また、本発明によれば、同期用LTE信号探索部が、同期用LTE信号の選択後、報知情報復調部からの誤り検出結果を監視して、誤り検出結果が異常であった場合には、一定時間経過後に、再度複数の中心周波数探索範囲について探索処理を行って同期用LTE信号を選択する上記同期信号変換装置としているので、一時的な不具合では探索処理を行わないようにして無駄な処理を抑えつつ、LTE信号との同期を確実に継続できる効果がある。
また、本発明によれば、無線通信システムの基地局の受信機に接続される同期信号変換装置における同期信号変換方法であって、同期用LTE信号探索部が、LTE信号のS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値に基づいて、同期可能なLTE信号の中心周波数及び物理セルIDを探索して、同期用LTE信号として選択し、報知情報復調部が同期用LTE信号を復調して報知情報を取り出し、疑似GPS受信信号送出部が、受信した放送波から時刻情報を取得すると共に、報知情報からGPSに同期したシステム同期情報を取得して、時刻情報をシステム同期情報のタイミングに合わせて出力することによりGPS基準時刻に同期した同期時刻情報を生成して、当該同期時刻情報に基づいて基地局の受信機においてGPS受信信号と同等に扱われる疑似GPS受信信号を生成して、基地局の受信機に出力する同期信号変換方法としているので、基地局が、GPS信号を受信できない環境に設置されている場合でも、疑似GPS受信信号に基づいてGPS基準時刻に同期した同期信号を生成して通信システムを実現でき、システム構築の自由度を増大させることができる効果がある。
本同期信号変換装置の概略を示す説明図である。 本同期信号変換装置の構成ブロック図である。 同期用LTE信号探索処理を示すフローチャートである。 中心周波数探索の例を示す説明図である。 疑似GPS受信信号送出部の構成ブロック図である。 従来の基地局装置の概略を示す説明図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る同期信号変換装置は、LTEによる移動体通信システムの基地局から送信されたLTE信号を同期用として捕捉するため、同期用LTE信号探索部が、中心周波数を設定してS-SS(Secondary Synchronization Signal)信号と既知のリファレンスとの相関値を求め、相関値が最大となったリファレンスに対応するPCI(Physical Cell Id:物理セルID)と中心周波数で指定される信号を、BCH(Broadcast Channel:報知情報チャネル)復調部114に復調させ、そのCRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)結果が正常であれば、当該信号を同期用LTE信号の候補とし、複数の探索範囲について候補を求め、候補が複数ある場合には相関値が最大となる候補を同期用LTE信号として選択してBCH復調部114に設定し、BCH復調部114が同期用LTE信号を復調して報知情報を出力し、疑似GPS受信信号送出部が、当該報知情報から、GPSの基準時刻に同期したシステム同期信号(例えばフレーム番号)を抽出すると共に、放送波から取得した時刻情報を、当該システム同期信号のタイミングで補正することにより基準時刻に同期した時刻情報を生成し、当該時刻情報に対応して、複数の衛星の軌道情報及び各衛星からの送信時刻に相当する時刻情報を含む疑似GPS受信信号を生成して、GPS受信機を備えた受信側装置(例えば基地局装置)に出力するものであり、GPS信号が受信できない環境にある受信側装置でも、疑似GPS受信信号に基づいてGPS基準時刻に同期した同期信号を生成して通信システムを実現でき、システム構築の自由度を増大させることができるものである。
特に、本同期信号変換装置は、LTE基地局からの信号を受信するアンテナを複数備え、同期用LTE信号を探索する際に、探索する周波数範囲(探索範囲)において、中心周波数を指定しながらS-SS信号を受信して、当該S-SS信号と、504通りのPCIに対応する既知のリファレンスとの相関値を算出し、指定された中心周波数で相関値が最大となった中心周波数及びPCIを用いて報知情報を復調し、CRC結果が正常であれば、同期用LTE信号の候補として記憶し、探索範囲の全域について処理を行った結果、相関値が最大となった中心周波数、PCI、及び当該信号を受信したアンテナを報知情報復調部に設定して、同期用LTE信号とするものであり、LTEシステムの事業者に関わらず、どの事業者の信号であっても、設置場所において受信状態が良好な任意のLTE信号を同期用LTE信号として指定できるものである。
尚、以下の実施の形態では、無線システムとして、LTE/LTE-Advancedに適用した例を説明するが、本発明の実施の形態に係る同期信号変換装置は、LTE/LTE-Advancedに特化したものではなく、5Gや、システム報知情報に時刻情報を含まず、GPSの基準時刻に同期したシステム同期信号を含むシステム全般における時刻同期に適用可能なものである。
[本同期信号変換装置の概略:図1]
図1は、本同期信号変換装置の概略を示す説明図である。
本同期信号変換装置10は、図1に示すように、図6と同様のGPS受信機21を備えた基地局装置20に接続されて用いられ、基地局装置20に疑似GPS受信信号を供給するものである。
具体的には、本同期信号変換装置1は、LTEの無線信号を受信するLTE受信アンテナ102,103と、放送局からの放送波を受信する放送波受信アンテナ104,105とを備え、LTEの無線信号と放送波とを用いて、GPSの基準時刻に同期した時刻情報を生成し、更に受信側の装置(ここでは基地局装置20)に当該GPSの基準時刻に同期した時刻情報を取得させるための情報を含む疑似GPS受信信号を生成して、基地局装置20に出力するものである。
基地局装置20は、GPS受信機21を備えているが、GPSアンテナは設けられていない。そして、GPS受信機21が、GPS受信信号の代わりに本同期信号変換装置10からの疑似GPS受信信号を入力して、GPSの基準時刻に同期した時刻情報を取得し、それに基づいて同期信号を生成する。
ここで、本発明の同期信号変換装置で生成される疑似GPS受信信号は、接続された基地局装置20のGPS受信機21が、UTCに同期した正確な時刻情報と正しい位置情報とを取得できるように生成された信号であり、複数の衛星からのGPS信号をGPS受信信号として受信した場合と同様に、複数の衛星に対応する軌道情報や各衛星の送信時刻に相当する時刻情報を含む信号である。
つまり、基地局装置20のGPS受信機21は、疑似GPS受信信号が入力されると、複数の衛星からのGPS信号が重畳されてGPS受信信号として入力されたものとして認識し、本来のGPS受信信号を入力した場合と同じ動作を行うものである。
尚、ここでは「GPSの基準時刻に同期した時刻情報」は「UTCに同期した時刻情報」と同義として用いる。
[本同期信号変換装置の構成:図2]
本同期信号変換装置の構成について図2を用いて説明する。図2は、本同期信号変換装置の構成ブロック図である。
図2に示すように、本同期信号変換装置10は、LTE受信アンテナ102,103と、放送波受信アンテナ104,105と、LTE信号受信部111と、S-SS相関値算出部112と、LTE信号探索部113と、BCH(Broadcast Channel:報知情報チャネル)復調部114と、放送波信号受信部121と、疑似GPS受信信号送出部115と、制御部130とを備えている。
本同期信号変換装置10の各部について説明する。
LTE受信アンテナ102,103は、LTEシステムの基地局からの電波を受信するアンテナである。
放送波受信アンテナ104,105は、放送局からの放送波を受信するアンテナである。
LTE信号受信部111は、LTE受信アンテナ102,103からの受信信号から、LTE信号探索部113によって指定された探索範囲の信号を抽出する。
探索範囲とは、同期用LTE信号の中心周波数を探索する範囲であり、ここでは、LTEシステムで用いられる2GHz帯1つと、800MHz帯2つとしている。
具体的には、2GHz帯の場合には、2110~2170MHzの60MHzの範囲とし、800MHz帯の場合には、860~890MHzの30MHzの範囲、及び、945~960MHzの15MHzの範囲とする。
S-SS相関値算出部112は、LTE信号探索部113によって指定された中心周波数の受信信号におけるS-SS信号と、504パターンの既知のリファレンスとの相関演算を行い、相関値を算出する。
LTE信号の帯域幅は、1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHz、20MHzのいずれかであるため、中心周波数は0.1MHz単位で、探索範囲の最小値から最大値まで順に指定されるものとする。
ここで、既知のリファレンスは、LTEシステムにおけるPCI(物理セルID)に対応している。
S-SS相関値算出部112は、中心周波数と、リファレンスに対応するPCIと、相関値とをLTE信号探索部113に出力する。中心周波数とPCIと相関値の組を探索結果と称するものとする。
LTE信号探索部113は、同期用LTE信号の探索処理を行って同期用LTE信号のPCI及び中心周波数を特定する同期用LTE信号探索処理を行うものである。
具体的には、LTE信号探索部113は、予め設定されている上述した3つの探索範囲について、S-SS相関値算出部112に順次中心周波数を指定して、探索結果を受け取って記憶する。
そして、LTE信号探索部113は、1つの探索範囲について可能性のある中心周波数を全て指定して探索結果を取得し終わると、相関値が最大となった探索結果のPCIと中心周波数とをBCH復調部114に指定して、LTE信号の報知信号を復調させ、BCH復調部114からのCRC結果に基づいて、当該探索範囲での同期用LTE信号候補を特定する。
同様の探索処理を、残りの2つの探索範囲についても行って、相関値が最大となった探索結果に基づいて、アンテナ、PCI、中心周波数を特定して各探索範囲での同期用LTE信号候補を求め、全ての探索範囲における候補の内で、相関値が最大となったものを同期用LTE信号とする。
LTE信号探索部113の同期用LTE信号探索処理については、後述する。
更に、本同期信号変換装置10のLTE信号探索部113は、一旦LTE信号と同期した後は、BCH復調部114からのCRC結果の監視を行って、正常に受信しているかどうかを判断する。同期完了後の動作についても後述する。
尚、S-SS相関値算出部112とLTE信号探索部113とを合わせた構成が、請求項に記載した同期用LTE信号探索部に相当している。
BCH復調部114は、LTE信号探索部113から指定された中心周波数及びPCIに基づいて、LTE受信アンテナ102,103が受信したLTE信号のBCHをそれぞれ復調し、2つのアンテナのCRC結果をLTE信号探索部113に出力する。
また、BCH復調部114は、LTE信号に同期した場合には、当該LTE信号に含まれる報知情報を疑似GPS受信信号送出部115に出力する。
制御部130は、本同期信号変換装置10全体の制御を行う。
放送波信号受信部121は、放送波用アンテナ104,105で受信した放送波信号を取得する。本同期信号変換装置10が利用する放送波は、地上波デジタル放送の放送波としている。
疑似GPS受信信号送出部115は、BCH復調部114から入力される報知情報から、GPSの基準時刻に同期したシステム同期信号(例えばフレーム番号)を抽出すると共に、放送波信号受信部121から入力される放送波信号から時刻情報を抽出し、放送波の時刻情報をLTEのシステム同期情報で補正して、GPSに同期した時刻情報を生成し、当該GPSに同期した時刻情報を含む疑似GPS受信信号として、基地局装置20等に出力する。
疑似GPS受信信号送出部115の構成及び動作については後述する。
[本同期信号変換装置の動作:図2]
本同期信号変換装置10の動作について図2を用いて説明する。
まず、本同期信号変換装置10では、同期用LTE信号を探索して捕捉する処理を行う。
具体的には、S-SS相関値算出部112が、LTE信号探索部113から指定された中心周波数についてS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値を算出し、相関値が一定値以上となった場合に中心周波数とリファレンスに対応するPCIと相関値とを、探索結果としてLTE信号探索部113に出力する。
LTE信号探索部113は、探索結果に基づいて、BCH復調部114にPCIと中心周波数とを指定してアンテナ毎に復調させ、CRC結果が正常であれば同期用LTE信号の候補として記憶する。
LTE信号探索部113は、全ての探索範囲(2GHz帯1つ、800MHz帯2つ)について同期用LTE信号の候補を探索し、その結果、例えば相関値が最大となったアンテナ、PCI、中心周波数を同期用LTE信号として選択し、BCH復調部114に当該アンテナ、PCI、中心周波数を設定して、LTE信号との同期を完了する。
同期完了後、BCH復調部114は、設定されたアンテナ、PCI、中心周波数に基づいて同期用LTE信号を復調して、報知情報を疑似GPS受信信号送出部115に出力する。
疑似GPS受信信号送出部115は、BCH復調部114からの報知情報に基づいてGPSに同期したシステム同期情報を取得し、それに基づいて放送波信号受信部121からの時刻情報を補正して、疑似GPS受信信号を生成して、外部(基地局装置20)に出力する。
そして、本同期信号変換装置10のLTE信号探索部113は、一旦LTE信号と同期したら、その後はCRC結果の監視のみを行い、CRC結果が異常となった場合には、一定期間後に再び同期用LTE信号探索処理を行って、LTE信号との同期を試みる。
同期用LTE信号探索処理を行っている間は、疑似GPS受信信号送出部115は、内部クロックを用いて自走し、疑似GPS受信信号は継続して出力される。
このようにして本同期信号変換装置10の動作が行われるものである。
[同期用LTE信号探索処理:図3]
次に、本同期信号変換装置のLTE信号探索部113における同期用LTE信号探索処理について図3を用いて説明する。図3は、同期用LTE信号探索処理を示すフローチャートである。
図3に示すように、LTE信号探索部113は、まず3つの探索範囲の中から1つを選んで設定する(S11)。ここでは、例えば2GHz帯とする。
そして、LTE信号探索部113は、S-SS相関値算出部112に当該探索範囲において、任意の中心周波数を指定する(S12)。中心周波数は、例えば上述したように、探索範囲の最小値から順次0.1MHzステップで指定される。
S-SS相関値算出部112は、これを受けて当該中心周波数のS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値を算出して、探索結果として出力する。
LTE信号探索部113は、S-SS相関値算出部112から探索結果を取得して記憶する(S13)。探索結果には、中心周波数、PCI、相関値が含まれる。
そして、LTE信号探索部113は、当該探索範囲について、中心周波数を指定し終えて探索が終了したかどうかを判断する(S14)。
処理S14で、探索が終了していない場合(Noの場合)には、処理S12に戻って、次の中心周波数を指定する。
また、処理S14で探索が終了している場合には(Yesの場合)、当該探索範囲(最初は2GHz帯)で相関値が最大となった探索結果を特定し(S15)、そのPCI及び中心周波数をBCH復調部114に指定する(S16)。
BCH復調部114は、これを受けて、LTE受信アンテナ102,103のそれぞれについて、指定されたLTE信号の報知情報を復調し、CRC結果をLTE信号探索部113に出力する。
LTE信号探索部113は、BCH復調部114からのアンテナ毎のCRC結果を取得して(S17)、CRC結果が正常であった場合には当該LTE信号と同期したとして、アンテナ、PCI、中心周波数、相関値の組を当該探索範囲における同期用LTE信号候補として記憶する(S18)。CRC結果が正常でなかった場合には、LTE信号と同期していないと判断し、候補として記憶しない。
尚、処理S18において、同一のPCI、中心周波数のLTE信号について、LTE受信アンテナ102,103の両方で受信し、両方ともCRC結果が正常であった場合には、予め設定されたいずれか一方のアンテナを選択して記憶する。
そして、LTE信号探索部113は、全ての探索範囲について探索を終了したかどうか判断する(S19)。
処理S18で、まだ探索範囲が残っている場合には、処理S11に移行して、次の探索範囲(例えば800MHzの860~890MHz)を指定する。
LTE信号探索部113は、処理S12から処理S18までの探索を1秒周期で繰り返して、探索範囲の中心周波数全てについて探索処理を行う。
処理S19で、3つの探索範囲全ての探索が終了した場合には、各探索範囲の同期用LTE信号候補について相関値を比較し、相関値が最大となったアンテナ、PCI、中心周波数、相関値の組を同期用LTE信号として選択し(S20)、BCH復調部114に設定する。
つまり、3つの探索範囲の探索が終了した時点で、同期用LTE信号候補として1つしか記憶されていない場合には当該アンテナ、PCI、中心周波数、相関値の組を同期用LTE信号として選択する。
また、複数の同期用LTE信号候補が記憶されていれば、相関値を比較して最大の候補を同期用LTE信号として選択する。
これにより、BCH復調部114は、当該選択された同期用LTE信号に同期して報知情報を取得し、GPSに同期したシステム同期情報を取得できるものである。
このようにして、同期用LTE信号探索処理が行われる。
[中心周波数の探索方法:図4]
次に、同期用LTE信号探索処理における中心周波数の探索方法の例について図4を用いて説明する。図4は、中心周波数の探索方法の例を示す模式説明図である。
上述した例では、探索範囲の最小値から順次0.1MHz単位で中心周波数を設定して探索するようにしているが、想定(予想)される中心周波数のみを指定することにより、同期用LTE信号探索処理の時間を短縮することも可能である。
ここでは、2GHz帯における中心周波数を探索する場合を例として説明する。
図4(a)に示すように、2GHz帯の探索範囲(60MHz)においては、3種類のキャリア(事業者)がそれぞれ20MHzの帯域を使用しているものとする。
この場合、LTE信号の帯域幅としては20MHz、10MHz、5MHzが考えられるため、中心周波数の設定は、(b)に示すように20MHz帯域の中心である(1)、(c)に示すように10MHz帯域の中心である(2)及び(3)、更に5MHz帯域の中心である(4)(5)(6)(7)の7つの中心周波数を指定して、S-SS相関値算出部112にS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値を算出させ、探索結果を出力させる。
つまり、20MHzに対して7回の探索を行えばよく、0.1MHz単位で探索範囲の下限から上限まで探索する方法に比べて、大幅に処理を軽減することができ、LTE信号と同期するまでの時間を短縮することができるものである。
更に、キャリアの種類も特定できる場合には、60MHzの内の当該キャリアに対応する20MHzについてのみ探索すればよく、一層処理を軽減することができるものである。
ここでは2GHz帯について説明したが、800MHz帯についても同様に、想定される中心周波数のみを指定して探索を行うようにすることで、処理を軽減し、LTE信号と同期するまでの時間を短縮できるものである。
[疑似GPS受信信号送出部115の構成:図5]
次に、図2に示した疑似GPS受信信号送出部115の構成について図5を用いて説明する。図5は、疑似GPS受信信号送出部115の構成ブロック図である。
図5に示すように、疑似GPS受信信号送出部115は、同期信号取得部11と、時刻情報取得部12と、時刻情報同期部13と、GPS時刻情報変換部14と、疑似GPS受信信号出力部15とを備えている。
同期信号取得部11は、受信したLTE信号に含まれる報知情報から、システム同期信号を抽出する。システム同期信号としては、例えば特定のフレーム番号を示す信号等がある。システム同期信号は、GPSの基準時刻のタイミングと同期している。
尚、無線通信システムの種類によっては、システム同期信号がGPSの基準時刻から一定のオフセットを持つ場合もある。
時刻情報取得部12は、受信した放送波に含まれる時刻情報を抽出する。放送波に含まれる時刻情報は、クロック精度の違いや電波伝搬による受信タイミングのゆらぎによる誤差を含んでおり、GPSの基準時刻とは同期していない。
時刻情報同期部13は、同期信号取得部11からのシステム同期情報と、時刻情報取得部12からの時刻情報とを入力し、これらに基づいて時刻情報を補正して、GPSの基準時刻に同期した時刻情報(同期時刻情報)を生成する。
時刻情報同期部13の構成及び動作については後述する。
GPS時刻情報変換部14は、時刻情報同期部13から入力された同期時刻情報に基づいて、疑似GPS受信信号を生成する。
具体的には、GPS時刻情報変換部14では、同期時刻情報に対応するよう、複数の衛星からのGPS信号を疑似的に算出し、あたかも複数のGPS信号が重なったようなGPS受信信号(疑似GPS受信信号)を生成する。
上述したように、疑似GPS受信信号には、受信側装置(基地局装置20)で当該同期時刻情報が算出されるように生成された、複数の衛星の軌道情報及び各衛星からの送信時刻に相当する時刻情報が含まれており、基地局装置10のGPS受信機102は、受信した疑似GPS受信信号に基づいて同期時刻情報と同一の時刻情報を算出して同期信号を生成すると共に、位置を算出することが可能となる。
つまり、疑似GPS受信信号は、基地局装置20のGPS受信機21において、GPS受信信号と同等に扱われて、同期信号や時刻情報が取り出される信号である。
尚、疑似GPS受信信号は、GPS受信機のテストに用いられるGPSシミュレータにおいて生成される信号と同様であり、例えば、キーサイトテクノロジー合同会社,2015年1月6日発行,「Keysight Technologies GPSレシーバ・テスト」に記載されている。
疑似GPS受信信号送出部15は、GPS時刻情報変換部14から出力された疑似GPS受信信号を、接続する基地局装置20に出力する。
ここで、時刻情報同期部13について図5を用いて説明する。
時刻情報同期部13は、同期補正部31と、時刻情報補正部32と、同期時刻生成部33とを備えている。
時刻情報同期部13は、基本的には内部クロックに基づいて自走動作を行うものであり、同期時刻生成部33が、時刻情報補正部32からの時刻情報を、同期補正部31からのタイミングに従って出力することで、GPS基準時刻に同期した時刻情報(同期時刻情報)を生成するようになっている。
そして、時刻情報同期部13では、BCH復調部114からシステム同期信号が入力された場合に、同期タイミング補正部311でタイミングの補正を行い、また、放送波の時刻情報が入力された場合には時刻補正部321で内部の時刻情報を補正する。
時刻情報同期部13が自走動作を行うことにより、無線通信システムの基地局からの電波や、放送中継局からの放送波が十分届かない場合や、メンテナンス等で電波の送出を休止する場合でも、時刻情報同期部13からは途切れることなく同期時刻情報を出力できるようにしている。
時刻情報同期部13の各部について具体的に説明する。
同期補正部31は、同期タイミング補正部311と、同期カウンタ312とを備えている。
同期タイミング補正部311は、同期信号取得部11から入力される1PPS(Pulse Per Second)のシステム同期信号に基づいて、同期カウンタ312に対してタイミング補正を行うものであり、システム同期信号が入力された場合に同期カウンタ312にタイミングを指示する。
具体的には、同期タイミング補正部311は、システム同期信号が正常に受信できているかどうかを判断し、正常に受信できている場合に同期カウンタ312のタイミングをシステム同期信号に合わせて更新する。
その際、システム同期信号がGPS基準時刻に対して既知のオフセットがある場合には、同期タイミング補正部311は、オフセット分を補正したタイミング指示を行う。
同期カウンタ312は、VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator;電圧制御水晶発振器)やTCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator;温度補償水晶発振器)等を備えた周波数生成回路であり、タイミングをカウントする自走信号(自走クロック)を生成する。
ここでは、同期カウンタ312は、自走クロックに基づいて、1秒毎に同期タイミング(タイミング信号)を出力する。また、同期カウンタ312は、タイミング補正部311からのタイミング指示が入力されると、当該タイミングを起点として1秒毎の同期タイミングを生成する。
これにより、システム同期信号がGPSの基準時刻に対してオフセットを持つ場合や、自走状態が長引いて同期カウンタ312で生成する同期タイミングがずれた場合に、その補正を行うことができるものである。
つまり、システム同期信号が正常に入力されている場合には、同期カウンタ312からはGPSの基準時刻に同期した1PPSのタイミング信号が出力される。
時刻情報補正部32は、時刻補正部321と、時刻カウンタ322とを備えている。
時刻補正部321は、時刻情報取得部12より、放送波から抽出した事項情報が正常に受信できているかどうかを判断し、正常に受信できている場合には、時刻カウンタ322のカウンタ値(内部時刻情報)を取得した時刻情報に更新する。
時刻カウンタ322は、VCXOやTCXOを備えた周波数生成回路であり、自走クロックを生成して、自立した時刻情報(内部時刻情報)を生成し、内部時刻情報に特定時間を加算した補正時刻情報を出力する。特定時間については後述する。
また、時刻カウンタ322は、時刻補正部321から時刻情報更新の指示が入力されると、内部時刻情報を入力された時刻情報(放送波から取得した時刻情報)で更新する。
これにより、放送波から取得した時刻情報が正常に入力されている場合には、時刻カウンタ322からは、放送波の時刻情報に特定時間が加算された補正時刻情報が出力される。
ここで、時刻カウンタ322で加算する特定時間について説明する。
特定時間は、内部時刻情報からGPS基準時刻に同期した同期時刻情報を生成する処理を行うために加算する時間である。
具体的には、特定時間は、放送波から抽出した時刻情報とGPSの基準時刻とのずれとして想定される最大の時間より大きい時間としており、例えば、0.5秒としている。
尚、自走時には内部時刻情報が放送波の時刻情報より若干遅れたり早まったりすることはあるものの、放送波の時刻情報を正常に受信すれば、放送波の時刻情報に合わせて内部時刻情報が更新されるため、自走によるずれを考慮する必要はない。
同期時刻生成部33は、時刻情報補正部32から入力される補正時刻情報を保持すると共に、同期補正部31からGPS基準時刻に同期した1PPSのタイミング信号が入力されると、保持している補正時刻情報を当該タイミングに従って出力する。
これにより、同期時刻生成部33からはGPS基準時刻に同期した時刻情報(同期時刻情報)が1秒毎に出力されるものである。
そして、GPS時刻情報変換部14で、受信側の基地局装置10において当該同期時刻情報と同一の時刻が算出されるよう、上述したように疑似GPS受信信号が生成されて、疑似GPS受信信号送出部15から当該疑似GPS受信信号が出力される。
[同期完了後の動作]
次に、同期用LTE信号が選択されてLTE信号との同期が完了した後の動作について簡単に説明する。
LTE信号探索部113は、同期完了後はBCH復調部114からのCRC結果を監視する。CRC結果が正常であれば、LTE信号との同期が継続していると判断し、監視を続ける。
CRC結果が異常の場合、直ちにLTE信号と同期が外れたと判断するのではなく、一定時間監視を続け、例えば60秒間連続して異常が報告された場合に、LTE信号との同期が外れたと判断して、図3に示した同期用LTE信号探索処理を再度開始する。
これは、一時的に受信レベルが低下した場合など、単発的な不具合があったとしても再び同期が戻る場合があるため、このような不具合に過敏に反応して不要な処理を行わないためである。
同期用LTE信号探索処理を行っている間、LTE信号探索部113はBCH復調部114に対して報知情報の出力を停止するよう指示し、BCH復調部114からは報知情報は出力されない。
この状態であっても、疑似GPS受信信号送出部115は、上述したように時刻情報同期部13が自走することによって疑似GPS受信信号を生成し、基地局装置20へ疑似GPS受信信号を出力できるものである。
また、LTE信号探索部113は、BCH復調部114からのCRC結果が正常であったとしても、同期用LTE信号探索処理を定期的に行うようにしてもよい。
定期的に探索処理を行うことにより、LTE信号との同期を確実にし、安定して高精度の疑似GPS受信信号を出力することができるものである。
[実施の形態の効果]
本同期信号変換装置によれば、LTE信号探索部113が、特定の探索範囲について、S-SS相関値算出部112に中心周波数を設定してS-SS信号と504パターンの既知のリファレンスとの相関値を求めさせ、相関値が最大となったリファレンスに対応するPCIと中心周波数で指定される信号を、BCH復調部114に復調させ、そのCRC結果が正常であれば、当該信号を同期用LTE信号の候補とし、複数の探索範囲について候補を求め、候補が複数ある場合には相関値が最大となる候補を同期用LTE信号として選択してBCH復調部114に設定するLTE信号探索処理を行い、BCH復調部114が同期用LTE信号を復調して報知情報を出力し、疑似GPS受信信号送出部115が、当該報知情報から、GPSの基準時刻に同期したシステム同期信号(例えばフレーム番号)を抽出すると共に、放送波から取得した時刻情報を、当該システム同期信号のタイミングで補正することにより基準時刻に同期した時刻情報を生成し、GPS受信機を備えた基地局装置20においてGPS受信信号と同等に扱われて当該時刻情報が算出される疑似GPS受信信号を生成して、基地局装置20に出力するようにしているので、GPS信号が受信できない環境にある基地局装置でも、疑似GPS受信信号に基づいてGPS基準時刻に同期した同期信号を生成して通信システムを実現でき、システム構築の自由度を増大させることができる効果がある。
また、本同期信号変換装置によれば、LTE信号探索部113が、一旦LTE信号と同期した後は、BCH復調部114からのCRC結果を監視し、一定時間連続してCRC結果が異常となった場合には、再度複数の探索範囲について同期用LTE信号の探索を行うようにしており、一時的な不具合によるCRC異常は反映させずに、無駄な処理を抑えつつ、確実にLTE信号との同期を維持できる効果がある。
この出願は、2019年9月3日に出願された日本出願特願2019-160331を基礎として優先権の利益を主張するものであり、その開示の全てを引用によってここに取り込む。
本発明は、特にGPS信号を受信できない地域であってもGPSに同期した時刻情報を利用したシステムを構築でき、システム構築の自由度を増大させることができる同期信号変換装置に適している。
10…同期信号変換装置、 11…同期信号取得部、 12…時刻情報取得部、 13…時刻情報同期部、 14…GPS時刻情報変換部、 15…疑似GPS受信信号送出部、 20…基地局装置、 21…GPS受信機、 31…同期補正部、 32…時刻情報補正部、 33…同期時刻生成部、 34…時刻初期設定部、 203…GPSアンテナ、 204…GPS衛星、 102,103…LTE受信アンテナ、 104,105…放送波受信アンテナ、 111…LTE信号受信部、 112…S-SS相関値算出部、 113…LTE信号探索部、 114…BCH復調部、 115…疑似GPS受信信号送出部、 121…放送波信号受信部、 311…同期タイミング補正部、 312…同期カウンタ、 321…時刻補正部、 322…時刻カウンタ

Claims (5)

  1. 無線通信システムの基地局の受信機に接続される同期信号変換装置であって、
    LTE信号を受信するLTE信号受信部と、
    LTE信号のS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値に基づいて、同期可能なLTE信号の中心周波数及び物理セルIDを探索して、同期用LTE信号として選択する同期用LTE信号探索部と、
    前記同期用LTE信号を復調して報知情報を取り出す報知情報復調部と、
    放送波を受信する放送波受信部と、
    前記放送波から時刻情報を取得すると共に、前記報知情報からGPSに同期したシステム同期情報を取得して、前記時刻情報を前記システム同期情報のタイミングに合わせて出力することによりGPS基準時刻に同期した同期時刻情報を生成して、前記同期時刻情報に基づいて、前記基地局の受信機においてGPS受信信号と同等に扱われる疑似GPS受信信号を生成して、前記基地局の受信機に出力する疑似GPS受信信号送出部とを備えたことを特徴とする同期信号変換装置。
  2. 同期用LTE信号探索部が、複数の中心周波数探索範囲について前記中心周波数探索範囲ごとに、中心周波数を順次変更しつつ、LTEのS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値を算出し、相関値が最大となったリファレンスに対応する物理セルIDと中心周波数の組み合わせを、報知情報復調部に設定して復調させ、前記報知情報復調部からの誤り検出結果が正常であった場合に、前記組み合わせを同期用LTE信号の候補として記憶する探索処理を行い、前記複数の中心周波数探索範囲における探索処理によって、前記同期用LTE信号の候補が複数記憶された場合には、前記候補の内、相関値が最大となった物理セルIDと中心周波数の組み合わせを前記同期用LTE信号として選択し、報知情報復調部に設定することを特徴とする請求項1記載の同期信号変換装置。
  3. 同期用LTE信号探索部が、同期用LTE信号の選択後、報知情報復調部からの誤り検出結果を監視して、前記誤り検出結果が異常であった場合には、一定時間経過後に、再度複数の中心周波数探索範囲について探索処理を行って同期用LTE信号を選択することを特徴とする請求項2記載の同期信号変換装置。
  4. 同期用LTE信号探索部が、定期的に、複数の中心周波数探索周波数帯域について探索処理を行って同期用LTE信号を選択することを特徴とする請求項2記載の同期信号変換装置。
  5. 無線通信システムの基地局の受信機に接続される同期信号変換装置における同期信号変換方法であって、
    同期用LTE信号探索部が、LTE信号のS-SS信号と既知のリファレンスとの相関値に基づいて、同期可能なLTE信号の中心周波数及び物理セルIDを探索して、同期用LTE信号として選択し、報知情報復調部が前記同期用LTE信号を復調して報知情報を取り出し、疑似GPS受信信号送出部が、受信した放送波から時刻情報を取得すると共に、前記報知情報からGPSに同期したシステム同期情報を取得して、前記時刻情報を前記システム同期情報のタイミングに合わせて出力することによりGPS基準時刻に同期した同期時刻情報を生成して、前記同期時刻情報に基づいて前記基地局の受信機においてGPS受信信号と同等に扱われる疑似GPS受信信号を生成して、前記基地局の受信機に出力することを特徴とする同期信号変換方法。
JP2021543692A 2019-09-03 2020-08-20 同期信号変換装置 Active JP7055934B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019160331 2019-09-03
JP2019160331 2019-09-03
PCT/JP2020/031460 WO2021044861A1 (ja) 2019-09-03 2020-08-20 同期信号変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021044861A1 JPWO2021044861A1 (ja) 2021-03-11
JP7055934B2 true JP7055934B2 (ja) 2022-04-18

Family

ID=74852864

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021543692A Active JP7055934B2 (ja) 2019-09-03 2020-08-20 同期信号変換装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7055934B2 (ja)
WO (1) WO2021044861A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016194518A1 (ja) 2015-05-29 2016-12-08 株式会社日立国際電気 同期信号変換装置
JP2016213530A (ja) 2015-04-28 2016-12-15 株式会社Nttドコモ セルサーチ方法及びユーザ装置
JP2017169150A (ja) 2016-03-17 2017-09-21 Kddi株式会社 基地局同期装置、基地局装置、基地局同期方法及びコンピュータプログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016213530A (ja) 2015-04-28 2016-12-15 株式会社Nttドコモ セルサーチ方法及びユーザ装置
WO2016194518A1 (ja) 2015-05-29 2016-12-08 株式会社日立国際電気 同期信号変換装置
JP2017169150A (ja) 2016-03-17 2017-09-21 Kddi株式会社 基地局同期装置、基地局装置、基地局同期方法及びコンピュータプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021044861A1 (ja) 2021-03-11
JPWO2021044861A1 (ja) 2021-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6463472B2 (ja) 同期信号変換装置
US8705509B2 (en) Time synchronizer
JP5030001B2 (ja) 時刻同期装置および時刻同期方法
US20220225132A1 (en) Measurement configuration in non-terrestrial network (ntn)
WO2016078401A1 (zh) 一种基带与射频联合的时序调整方法与装置
US8912955B2 (en) Time synchronization with ambient sources
US20140016543A1 (en) Synchronization device and synchronization method
JP7055934B2 (ja) 同期信号変換装置
JP6876205B2 (ja) 同期信号変換装置
JP6363906B2 (ja) 同期信号変換装置
EP2954740B1 (en) Systems and methods for virtually synchronizing unsynchronized or loosely synchronized networks for position location determination
US20230379850A1 (en) Synchronization information determination with respect to neighboring cells
US20130099961A1 (en) Wireless communication apparatus
JP2019204999A (ja) 同期信号変換装置
US10812180B2 (en) Communication repeater system and method
JP2022146637A (ja) 同期信号変換装置及び同期信号変換方法
JP2011109165A (ja) 無線通信システム、誤差時間算出方法、基地局間時刻同期取得方法
JP2023044018A (ja) 同期信号変換装置
KR101860779B1 (ko) 무선 메쉬 시스템에서의 메쉬 노드 동기화 방법
US20230319749A1 (en) Method for event reporting in a network
JP2009171228A (ja) 基準信号発生器、基地局システム及び信号伝送方法
US20230254788A1 (en) RF spectrum analyzer for TDD transmission that maintains synchronization between UL and DL with a single antenna
JP2022048488A (ja) 同期信号変換装置
JP2017204832A (ja) 同期信号生成システム、位相差演算装置、及び同期信号生成装置
JP2015039121A (ja) 基地局およびエア同期方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220113

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7055934

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150