通信システム1の構成の一例が説明される。図1に示されるように、一実施形態に係る通信システム1は、飛行体10と、通信端末20とを備える。飛行体10は、飛行体制御部11と、飛行体通信部12と、駆動部13とを備える。通信端末20は、端末制御部21と、端末通信部22とを備える。飛行体制御部11及び飛行体通信部12はそれぞれ、飛行体10の制御部及び通信部ともいう。端末制御部21及び端末通信部22はそれぞれ、通信端末20の制御部及び通信部ともいう。飛行体10及び通信端末20は、それぞれの通信部を介して、有線又は無線によって互いに通信可能である。
飛行体制御部11は、飛行体10の各構成部と接続され、各構成部から情報を取得したり、各構成部を制御したりしうる。飛行体制御部11は、飛行体通信部12を介して、通信端末20から情報を取得してよいし、通信端末20に情報を送信してよい。飛行体制御部11は、飛行体通信部12を介して、サーバ装置等の外部装置から情報を取得してよいし、外部装置に情報を送信してよい。飛行体制御部11は、取得した情報に基づいて、駆動部13を制御してよい。
飛行体制御部11は、1以上のプロセッサを含んでよい。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、及び特定の処理に特化した専用のプロセッサを含んでよい。専用のプロセッサは、特定用途向けIC(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。プロセッサは、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)を含んでよい。PLDは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)を含んでよい。飛行体制御部11は、1つ又は複数のプロセッサが協働するSoC(System on a Chip)、及びSiP(System in a Package)のいずれかであってよい。飛行体制御部11は、記憶部を備え、記憶部に各種情報、又は飛行体10の各構成部を動作させるためのプログラム等を格納してよい。記憶部は、例えば半導体メモリ等で構成されてよい。記憶部は、飛行体制御部11のワークメモリとして機能してよい。
飛行体通信部12は、通信デバイスを備えてよい。通信デバイスは、例えば、LAN(Local Area Network)等の通信インターフェースであってよい。飛行体通信部12は、LAN又はセルラ通信等の通信インターフェースによってネットワークに接続されてよい。飛行体通信部12は、ネットワークを介してサーバ装置等の外部装置に接続されてよい。飛行体通信部12は、ネットワークを介さずに外部装置と通信可能に構成されてよい。
図2に示されるように、飛行体10は、フレーム14をさらに備えてよい。フレーム14は、例えば多角形状に構成されてよい。フレーム14は、他の任意の形状に構成されてよい。飛行体制御部11及び飛行体通信部12は、フレーム14の任意の部分に位置してよい。駆動部13は、フレーム14が多角形状に構成される場合、フレーム14の頂点に位置してよい。駆動部13は、フレーム14の任意の部分に位置してよい。フレーム14は、保持部15を有してよい。保持部15は、二点鎖線の仮想線で示されるように通信端末20を保持しうる。つまり、飛行体10は、保持部15によって通信端末20を搭載可能である。通信端末20は、飛行体10に搭載されなくても、通信システム1の一部として機能しうる。
駆動部13は、例えばモータ16によって回転するプロペラ17として構成されてよい。プロペラ17は、羽根を備えてよい。羽根は、ブレードともいう。プロペラ17の羽根の数は、2枚に限られず、1枚であってよいし、3枚以上であってよい。駆動部13の数は、4つに限られず、3つ以下であってよいし、5つ以上であってよい。駆動部13は、飛行体制御部11からモータ16に対する制御指示を取得してよい。駆動部13は、制御指示に基づくモータ16の制御によって、飛行体10を浮上させたり、飛行体10の姿勢を制御したり、飛行体10を移動させたりしうる。制御指示は、飛行体制御部11で生成されてよいし、通信端末20の端末制御部21で生成されてもよい。
図3に示されるように、通信端末20は、センサ部23と、入力部24と、表示部25と、報知部26とをさらに備えてよい。端末制御部21は、通信端末20の各構成部と接続され、各構成部から情報を取得したり、各構成部を制御したりしうる。通信端末20が飛行体10に搭載される場合、端末制御部21は、飛行体10の駆動部13を制御する情報を飛行体制御部11に送信してよい。言い換えれば、通信端末20が飛行体10に搭載される場合、駆動部13は、飛行体制御部11及び端末制御部21の少なくとも一方によって制御されてよい。端末制御部21は、飛行体制御部11と同一又は類似に構成されてよい。端末通信部22は、飛行体通信部12と同一又は類似に構成されてよい。
センサ部23は、加速度及び角速度をそれぞれ3軸で測定する6軸のモーションセンサを含んでよい。センサ部23は、GPS(Global Positioning System)又はGNSS(Global Navigation Satellite System)等に基づいて自機の位置を取得する位置センサを含んでよい。位置センサは、無線LAN等の電波強度に基づいて自機の位置を取得してよい。センサ部23は、人間の存在を感知する人感センサを含んでよい。センサ部23は、ToF(Time of Flight)法等の種々の方法によって、人間又は車両等の物体までの距離を測定する測距センサを含んでよい。センサ部23は、タッチセンサ又は近接センサを含んでよい。タッチセンサは、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、超音波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、又は荷重検出方式等の任意の方式によって、物体の接触を検出してよい。近接センサは、静電容量方式、超音波方式、赤外線方式、又は電磁誘導方式等の任意の方式によって、物体の接近を検出してよい。センサ部23は、歪みセンサ、気圧センサ、又は照度センサ等の種々のセンサを含んでよい。
入力部24は、物理キー又はタッチパネル等の入力デバイスを含んでよい。入力部24は、カメラ等の撮像デバイスを含み、撮像画像を取り込んでよい。撮像デバイスは、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ又はCCD(Charge Coupled Device)等で構成されてよい。入力部24は、マイク等の音声入力デバイスを含み、音声データを取り込んでよい。
ここで通信端末20は、撮像デバイスを位置センサの代替的、或いは補助的に用いて自機の位置を特定してよい。具体的には、通信端末20は、撮像デバイスから通信端末20の周辺の、建物、設備、交通標識、看板、貼り紙又は植物等を含む風景画像を取得してよい。通信端末20は、取得した風景画像を画像解析し、画像解析により特定した特徴に基づいて、自機の位置を特定してよい。通信端末20は、例えば、2G、3G、4G、5G等の公知の通信網に接続可能である。通信端末20は、緯度及び経度等の位置情報と当該位置情報に対応する風景画像の特徴とを紐付けて管理するクラウドサーバと公知のネットワークを介して通信し、通信端末20が画像解析により特定した特徴に一致する位置情報を取得してよい。通信端末20は、クラウドサーバから取得した位置情報に基づいて、自機の位置を特定してよい。
表示部25は、例えば液晶、有機EL(Electro-Luminescence)、無機EL又はLED(Light Emission Diode)等の表示デバイスを含んでよい。表示部25は、プロジェクタ等の画像を投影するデバイスを含んでよい。
報知部26は、スピーカ等の音声出力デバイスを含んでよい。報知部26は、振動モータ又は圧電素子等で構成される振動デバイスを含んでよい。報知部26は、振動デバイス等によって発生した振動をユーザの身体に伝達させることによってユーザに触感を呈示する触感呈示デバイスを含んでよい。報知部26は、ランプ、フラッシュライト、LED、又は回転灯等の種々の発光デバイスを含んでよい。
センサ部23、入力部24、表示部25、及び報知部26はそれぞれ、飛行体10及び通信端末20の少なくとも一方に備えられてよい。言い換えれば、通信システム1は、センサ部23、入力部24、表示部25、及び報知部26の少なくとも1つを備えてよい。
飛行体10及び通信端末20の少なくとも一方は、バッテリをさらに備えてよい。言い換えれば、通信システム1は、バッテリをさらに備えてよい。飛行体10は、通信端末20を搭載する場合、通信端末20のバッテリから電力の供給を受けてよい。通信端末20は、飛行体10に搭載される場合、飛行体10のバッテリから電力の供給を受けてよい。
通信システム1は、飛行体10及び通信端末20の少なくとも一方のセンサ部23としてモーションセンサを備えてよい。モーションセンサは、飛行体10の位置若しくは姿勢、又は、それらの変化を検出してよい。モーションセンサは、通信端末20の位置若しくは姿勢、又は、それらの変化を検出してよい。通信システム1は、飛行体10及び通信端末20の少なくとも一方に関するモーションセンサの検出結果に基づいて、駆動部13の制御指示を生成してよい。駆動部13の制御指示は、飛行体制御部11及び端末制御部21の少なくとも一方によって生成されてよい。
飛行体10の保持部15は、通信端末20の姿勢を変化させることができるように構成されてよい。保持部15は、例えばX軸又はY軸を回転軸として通信端末20を回転させることができるように構成されてよい。保持部15は、例えば、ステッピングモータ等の駆動機構を備えてよい。保持部15は、飛行体制御部11から通信端末20の姿勢に関する制御指示を取得し、その制御指示に基づいて通信端末20の姿勢を変化させてよい。言い換えれば、飛行体制御部11は、通信端末20の姿勢を変化させるように保持部15を制御してよい。
センサ部23又は入力部24は、ユーザの目の位置を検出するように構成されてよい。飛行体制御部11は、センサ部23又は入力部24から直接、又は、通信端末20から飛行体通信部12を介して、検出されたユーザの目の位置の情報を取得してよい。飛行体制御部11は、ユーザの目と飛行体10との位置関係に基づいて、通信端末20の姿勢に関する制御指示を生成してよい。飛行体制御部11は、通信端末20から、通信端末20の姿勢に関する制御指示を取得してよい。ユーザの目の位置に基づいて通信端末20の姿勢が制御されることによって、表示部25がユーザから見えやすくなりうる。
通信端末20の姿勢の変化は、センサ部23がモーションセンサを含む場合、センサ部23によって検出されてよい。通信端末20の姿勢の変化は、保持部15の制御データに基づいて算出されてよい。飛行体制御部11又は端末制御部21は、通信端末20の姿勢の変化に基づいて、飛行体10の駆動部13の制御を変化させてよい。
飛行体制御部11及び端末制御部21は、それぞれの機能の少なくとも一部を交換して実行できるように構成されてよい。飛行体通信部12及び端末通信部22は、それぞれの機能の少なくとも一部を交換して実行できるように構成されてよい。言い換えれば、通信システム1は、飛行体10及び通信端末20それぞれの機能を全体として実行できるように構成されてよい。
交通システム100(図4参照)の構成の一例が説明される。飛行体10と通信端末20とを備える通信システム1は、飛行体10の飛行を制御することによって、通信端末20のユーザである歩行者に追従するように移動してよい。歩行者は、交通システム100の1つの要素として含まれうる。歩行者に追従する通信システム1は、交通システム100の1つの要素として含まれうる。
本開示に係る通信システム1は、単に飛行体10が周囲の情報を取得する構成とは異なり、ユーザに追従して移動するとともに、取得した情報に基づく通知を行うことができる。このようにすることで、ユーザに気付かれやすい通知が実行されうる。通信システム1からの通知が交通システム100におけるユーザの安全性に関する情報である場合、その情報がユーザに気付かれやすくなることによって、ユーザの安全性が向上されうる。
本開示に係る通信システム1は、単に飛行体10が周囲の情報を取得する構成とは異なり、取得した情報を交通システム100に含まれる要素に出力できる。このようにすることで、通信システム1が取得した情報が交通システム100全体の安全性の向上に寄与しうる。
通信システム1は、交通システム100に含まれる各要素から交通システム100に係る情報を取得しうる。交通システム100におけるユーザの安全性に関する情報は、安全情報ともいう。交通システム100に係る情報は、安全情報を含んでよい。通信システム1は、飛行体10又は通信端末20が備える各構成部で、自機の周囲の状況を検出してよい。通信システム1は、自機の周囲の状況に関する情報を交通システム100に含まれる他の要素に送信することで出力してよい。交通システム100に係る情報は、通信システム1が検出した通信システム1の周囲の状況に関する情報を含んでよい。通信システム1は、通信端末20のユーザの動き又は様子等を検出し、その情報を交通システム100に係る情報として出力してよい。
図4に示されるように、通信システム1は、交通システム100の1要素として含まれうる車両30と通信可能であってよい。通信システム1と車両30との間の通信、及び、車両30の間の通信は、無線によって行われてよい。通信システム1は、他の通信システム1と通信可能であってもよい。通信システム1は、飛行体通信部12及び端末通信部22の少なくとも一方によって車両30又は他の通信システム1と通信可能であってよい。車両30は、カメラ又は測距センサ等を備えてよい。車両30は、カメラによって撮像した周囲の状況に係る情報を、通信システム1又は他の車両30等に送信してよい。車両30は、測距センサによって検出した歩行者又は他の車両30等の位置情報を、通信システム1又は他の車両30等に送信してよい。車両30は、カメラ又は測距センサに限られず、周囲の情報を取得する他の構成を備えてよい。
車両30は、他の車両30又は通信システム1との通信に基づいて、車両30の運転者に他の車両30又は歩行者等に関する注意を促してよい。車両30は、他の車両30又は通信システム1との通信に基づいて自動で制御されてよい。歩行者に追従して移動する通信システム1は、他の通信システム1又は車両30との通信に基づいて、歩行者に車両30等に関する注意を促してよいし、安全情報を歩行者に通知してもよい。通信システム1は、例えば、飛行体10を歩行者の視界に入るように移動させることによって、歩行者に注意を促したり、安全情報を通知したりしてよい。通信システム1は、表示部25に情報を表示することによって、歩行者に注意を促したり、安全情報を通知したりしてよい。通信システム1は、報知部26によって音声を出力したり、発光したり、振動を発生させたりすることによって、歩行者に注意を促したり、安全情報を通知したりしてよい。つまり、通信システム1は、通信端末20のユーザが含まれる交通システム100に係る情報を、ユーザに対して種々の方法によって出力してよい。
図5に示されるように、交通システム100は、道路等に設置された路側機40を要素として含みうる。通信システム1及び車両30は、路側機40と通信可能であってよい。路側機40と通信システム1及び車両30との間の通信は、無線によって行われてよい。路側機40は、カメラ又は測距センサ等を備えてよい。路側機40は、カメラによって撮像した周囲の状況に係る情報を、通信システム1又は車両30等に送信してよい。路側機40は、測距センサによって検出した歩行者又は車両30等の位置情報を、通信システム1又は車両30等に送信してよい。路側機40は、カメラ又は測距センサに限られず、周囲の情報を取得する他の構成を備えてよい。路側機40は、他の構成によって取得した情報を、通信システム1又は車両30等に送信してよい。路側機40は、通信システム1から取得した情報を、他の通信システム1又は車両30に送信してよい。路側機40は、車両30から取得した情報を、他の車両30又は通信システム1に送信してよい。車両30は、路側機40との通信に基づいて、車両30の運転者に他の車両30又は歩行者等に関する注意を促したり、自動で制御されたりしてよい。歩行者に追従する通信システム1は、路側機40との通信に基づいて、歩行者に車両30等に関する注意を促すように動作してよい。
図6に示されるように、交通システム100において、通信システム1が路側機40の機能の少なくとも一部を代替してもよい。通信システム1は、路側機40が取得しうる情報と同一又は類似の情報を、他の通信システム1又は車両30等に送信してよい。つまり、通信システム1は、通信端末20のユーザが含まれる交通システム100に係る情報を、交通システム100の他の要素に対して出力してよい。
図4~図6に例示したように、交通システム100に含まれる要素が互いに通信することは、車車間通信、歩車間通信、及び路車間通信ともいう。車車間通信は、車両30の間の通信であり、V2V(Vehicle to Vehicle)通信ともいう。歩車間通信は、車両30と歩行者の通信端末20との間の通信であり、V2P(Vehicle to Pedestrian)通信ともいう。路車間通信は、道路、信号機、又は道路標識等と車両30との間の通信であり、V2I(Vehicle to Infrastructure)通信ともいう。これらの通信は、V2X(Vehicle to Everything)通信と総称されうる。V2X通信は、交通システム100において車両30の運転を支援するシステムの少なくとも一部を構成しうる。車両30の運転を支援するシステムは、ITS(Intelligent Transport Systems)ともいう。通信システム1は、通信端末20のユーザが含まれる交通システム100に係る情報を、V2X通信等の通信によって種々の対象に送信することで出力してよい。
通信端末20は、飛行体10と通信部を介して通信可能に構成される。通信端末20は、飛行体10に搭載されてよいし、搭載されなくてよい。図4~図6の例では、飛行体10と通信端末20とを備える通信システム1が交通システム100の要素として含まれる。これらの例に限られず、飛行体10及び通信端末20は、それぞれ単体で交通システム100の要素として含まれてよい。つまり、車両30又は路側機40と通信システム1との間の通信は、車両30又は路側機40と飛行体10との間の通信であってよいし、車両30又は路側機40と通信端末20との間の通信であってよい。
通信端末20の操作の一例が説明される。図7に示されるように、通信端末20は、センサ部23と、入力部24と、表示部25とを備えてよい。通信端末20は、例えば、入力部24としてタッチパネルを備えるスマートフォンであってよい。通信端末20は、入力部24として物理キーをさらに備えてよい。通信端末20は、スマートフォンに限られず、他の種類の端末であってよい。
通信端末20は、物理キー等の押下、又は、タッチパネル等のタッチ若しくはスライドに基づく入力を受け付けてよい。通信端末20は、カメラ等で検出したジェスチャに基づく入力を受け付けてよい。通信端末20は、マイク等で検出して音声に基づく入力を受け付けてよい。通信端末20は、センサ又はカメラ等で検出したユーザの生体情報に基づく入力を受け付けてよい。ユーザの生体情報は、顔、指紋、指若しくは掌の静脈のパターン、又は、眼の虹彩のパターン等の種々の情報を含んでよい。
通信端末20は、飛行体10に搭載されうる。通信端末20を搭載する飛行体10は、駆動部13によって浮上しうる。飛行体10及び通信端末20を備える通信システム1は、飛行体10が浮上し始める時の高度を初期高度として取得しうる。通信システム1は、気圧センサによって検出される気圧に基づいて、飛行体10の高度を取得してよい。通信システム1は、無線LAN等の電波強度から算出される位置情報、又は、GPS若しくはGNSS等の位置情報に基づいて、飛行体10の高度を取得してもよい。
通信端末20を搭載した飛行体10が浮上している場合に通信端末20が受け付けうる操作入力は、ユーザが通信端末20を把持している場合に通信端末20が受け付けうる操作入力と異なるように構成されてよい。通信端末20は、例えば、ユーザに把持される場合にはユーザが直接触れることによる操作入力を受け付ける一方で、浮上している場合にはユーザが直接触れることなく操作可能に構成されてよい。通信端末20は、飛行体10に搭載されて浮上している場合、カメラ、マイク、又はセンサ等で、ユーザのジェスチャ、声、又は生体情報等を検出することによって、ユーザが直接触れることなく操作できるように構成されてよい。
通信端末20は、飛行体10に搭載されたことを検出しうる。通信端末20は、例えば、飛行体10に搭載されたことを電気的に検出する端子又はセンサを備えてよい。通信端末20は、端子又はセンサによって、飛行体10に搭載されたことを自動的に検出してよい。通信端末20は、ユーザの操作によって、飛行体10に搭載された状態であると設定されてよい。
通信端末20は、種々のモードで動作してよい。通信端末20は、例えば、音声による通知を許可する通常モード、又は、音声による通知を禁止するマナーモード等の種々のモードで動作してよい。通信端末20は、飛行体10に搭載された場合、飛行体搭載モードに遷移して動作してよい。
飛行体10は、ユーザから離れて飛行してよい。飛行体10は、ユーザが視認できない位置で飛行してもよい。飛行体10は、所定のタイミングで、ユーザが視認可能な位置に戻るように飛行してよい。所定のタイミングは、例えば、通信端末20に通話又はメール若しくはメッセージ等の着信があった場合であってよい。所定のタイミングは、通信システム1がユーザに通知すべき情報を取得した場合であってよい。所定のタイミングは、ユーザが他の機器を介して通信システム1を呼び出した場合であってよい。所定のタイミングは、これらに限られず、種々のタイミングであってよい。飛行体10は、ユーザを識別した上で、識別したユーザが視認可能な位置に戻ってよい。飛行体10は、ユーザを識別するために、カメラ又はセンサ等によってユーザの生体情報等を認識してよい。飛行体10は、人感センサ等の人物を特定しないデバイスで人物を検出し、検出した人物がユーザであるかどうか、生体情報等によって認証してよい。
飛行体10は、浮上中にユーザによって把持された場合、駆動部13を停止させてよい。飛行体10は、ユーザによって把持されたことを検出する構成をさらに備えてよい。飛行体10は、例えば静電センサ若しくは圧力センサ等のセンサ、又は、スイッチの押下等によって、ユーザによって把持されたことを検出してよい。飛行体10がユーザによって把持されたことを検出してから駆動部13を停止させることによって、飛行体10の落下が防がれうる。
飛行体10は、ユーザによって把持されていない場合に、ユーザからの非接触の操作に基づいて飛行を停止してよい。この場合、飛行体10は、落下による衝撃を受けないように、地面等にゆっくりと着陸した後で停止するように制御されてよい。
通信端末20のロック解除の制御の一例が説明される。通信端末20は、スリープ状態、又は、少なくとも一部の操作をロックしている状態において、入力部24で所定の入力を受け付けることによって、スリープ又はロックが解除された状態に遷移しうる。スリープ状態、又は、少なくとも一部の操作をロックしている状態は、第1状態ともいう。スリープ又はロックが解除された状態は、第2状態ともいう。所定の入力は、例えば、電源キーの押下であってよいし、入力部24へのパスワード等の文字列の入力であってよいし、センサ部23によって読み取られるユーザの生体情報であってよい。所定の入力は、カメラ等によって検出されるユーザのジェスチャであってよいし、マイク等によって検出されるユーザの声であってよい。
通信端末20は、飛行体10に搭載された場合に第1状態から第2状態に自動的に遷移してよい。通信端末20は、飛行体10に搭載されているか否かにかかわらず、ユーザの入力に基づいて、第1状態から第2状態に遷移してよい。通信端末20は、通信端末20を搭載した飛行体10が浮上している場合に、第1状態に遷移することがある。この場合、通信端末20は、ユーザが通信端末20又は飛行体10に直接触れない操作によって、第2状態に遷移しうるように構成されてよい。通信端末20は、浮上している場合に、例えばユーザの顔若しくは虹彩等による認証、又は、ユーザのジェスチャ若しくはユーザの声等の検出によって、第2状態に遷移してよい。ユーザが通信端末20又は飛行体10に直接触れることなく通信端末20が第1状態から第2状態に遷移しうることで、通信端末20を搭載して浮上している飛行体10の姿勢制御が容易になりうる。
通信端末20は、所定の期間に操作入力を受け付けない場合、自動的に第1状態に遷移してよい。通信端末20は、飛行体10に搭載されている状態において、自動的に第1状態に遷移しないように構成されてよい。
通信端末20の着信の制御の一例が説明される。通信端末20に通話の着信があった場合、通信端末20は、ユーザの操作によって、通話を受けうる。通信端末20は、タッチパネルへのタッチ操作、若しくは、タッチパネル上でのスライド操作、又は、通話に係る物理キーの押下等によって、通話を受けてよい。通信端末20は、カメラ又はマイク等によって検出したユーザのジェスチャ又はユーザの声等に基づいて、通話を受けてよい。
通信端末20が飛行体10に搭載されている場合、飛行体10は、通信端末20への通話の着信に基づいて、ユーザが視認可能な位置に飛行してよい。通信端末20は、飛行体10がユーザに把持されて停止したときに通話を受けてよいし、カメラ又はマイク等によって検出したユーザのジェスチャ又はユーザの声等に基づいて、通話を受けてもよい。飛行体10が浮上したまま通信端末20が通話を受ける場合、通話先に送信する音声には、飛行体10の駆動部13から発生するノイズが含まれうる。通信端末20は、ノイズをキャンセルした音声を通話先に送信してよい。
通信端末20の充電の制御の一例が説明される。通信端末20のバッテリは、ケーブル等を介して電源に接続されることによって充電されてよい。通信端末20のバッテリは、ワイヤレス給電によって充電されてよい。通信端末20のバッテリは、通信端末20がクレードルに載置されることによって、充電されてよい。通信端末20が飛行体10に搭載されている場合、飛行体10は、通信端末20のバッテリの充電率が所定値未満になった場合に、通信端末20のバッテリがワイヤレス給電によって充電される位置に飛行してよい。飛行体10がバッテリを備える場合、飛行体10のバッテリもワイヤレス給電によって充電されてよい。飛行体10のバッテリと通信端末20のバッテリとは、同時に充電されてよい。飛行体10のバッテリと通信端末20のバッテリとはそれぞれ、ワイヤレス給電を受けるためのアンテナを有してよい。飛行体10及び通信端末20それぞれのアンテナは、通信端末20が飛行体10に搭載された状態において、通信システム1がクレードルに載置されたときに、互いに重ならないように構成されてよい。クレードルの形状は、飛行体10及び通信端末20それぞれのアンテナとの距離の差が小さくなるように決定されてよい。
ユーザが移動しているときの通信端末20の動作の一例が説明される。通信端末20のユーザが電車又は自動車等に乗っている場合、通信端末20は、マナーモード等の音声を出力しないモードに設定されうる。ユーザが電車又は自動車等に乗っているときに、通信端末20が飛行体10に搭載されている場合、飛行体10の浮上が禁止されうる。飛行体10及び通信端末20を備える通信システム1は、ユーザが電車又は自動車等に乗っていることをセンサ部23によって検出してよい。センサ部23は、例えば、振動のパターンに基づいて電車又は自動車等に乗っていることを検出しうる。センサ部23は、地磁気センサによって検出できる地磁気の変化及び加速度センサによって検出できる加速度の変化によって、電車に乗っていることを検出しうる。センサ部23による検出結果に基づいて、飛行体10の浮上が禁止されてよい。飛行体10の浮上は、ユーザの設定に基づいて、ユーザの歩行中又はランニング中等の他の種々の場合においても禁止されてよい。飛行体10及び通信端末20を備える通信システム1は、ユーザが移動していると判定するとき、飛行体10の浮上が禁止されている旨を、通信端末20からユーザに通知してよい。具体的に、通信端末20は、表示部25によって、浮上が禁止されている旨の画像を表示したり、報知部26によって浮上が禁止されている旨の音声を出力したり、発光したり、振動を発生させたりしてよい。
通信端末20のユーザが歩行している場合、通信端末20は、歩行中の操作を受け付けないモードに設定されうる。ユーザが歩行しているときに、通信端末20が飛行体10に搭載されている場合、通信端末20は、飛行体搭載モードで動作してよい。飛行体10は、ユーザの歩行に追従して飛行してよい。飛行体搭載モードで動作する通信端末20は、ユーザが歩行中であっても、飛行体10の飛行によってユーザに追従し、ユーザの操作を受け付けてよい。飛行体10は、ユーザの行き先を案内するように飛行してよい。通信システム1は、ユーザの行き先を示す画像等を例えば地面等に投影してよい。通信システム1は、センサ部23によってユーザとの間隔を測定し、ユーザとの間に所定の間隔を保つように飛行してよい。
通信端末20のユーザが歩行している場合、通信端末20は、センサ部23で検出する振動に基づいてユーザの歩数をカウントしうる。ユーザが歩行しているときに、通信端末20が飛行体10に搭載されている場合、通信端末20は、ユーザの歩行に伴う振動を検出できない。通信端末20は、振動の検出によって歩数を計測する代わりに、モーションセンサ又は位置センサ等で検出される移動距離とユーザの歩幅データとに基づいてユーザの歩数を算出しうる。
飛行体10により浮上中の通信端末20の動作の他の一例が説明される。通信端末20が飛行体10に搭載されて浮上している場合、通信端末20の表示部25に表示されるアイコン又は文字等の大きさは、ユーザが通信端末20を把持している場合と比べて大きくされてよい。このようにすることで、ユーザは表示を見やすくなる。
通信端末20が飛行体10に搭載されて浮上している場合、通信端末20は、ユーザが通信端末20を把持している場合と比べて、マップの表示サイズを大きくしてよい。通信端末20は、マップの表示形態を2Dから3Dに変更してよい。通信端末20は、マップの表示形態をストリートビュー等の形態に変更してよい。通信システム1は、表示部25としてプロジェクタを備える場合、マップを地面等に投影してよい。これらの表示形態によって、ユーザはマップを見やすくなりうる。
通信端末20が飛行体10に搭載されて浮上している場合、通信端末20は飛行体搭載モードで動作してよい。通信端末20は、ユーザが通信端末20を把持している場合にマナーモード等の音が出ないモードに設定されていたとしても、飛行体搭載モードにおいて音声を出力するように自動的に設定されてよい。
通信システム1の動作の一例が説明される。飛行体10と通信端末20とを備える通信システム1は、交通システム100において、種々の態様で動作しうる。
ユーザが交差点に近づいた場合の通信システム1の動作の一例が説明される。通信システム1は、路側機40から取得する情報に基づいて、ユーザが交差点に近づいていることを検知してよい。通信システム1は、センサ部23で取得しうる位置情報とマップデータとに基づいて、ユーザが交差点に近づいていることを検知してよい。通信システム1は、ユーザが交差点に近づいていることを、ユーザに通知してよい。
通信システム1は、路側機40又は車両30から取得する情報に基づいて、車両30がユーザに近づいていることを検知してよい。通信システム1は、車両30がユーザに近づいていることを、ユーザに通知してよい。
ユーザが交差点に近づいていること、及び、車両30がユーザに近づいていることは、接近情報と総称されうる。接近情報は、交通システム100に歩行者として含まれるユーザに関する安全情報の少なくとも一部を構成しうる。
通信システム1は、接近情報を飛行体10の動きによってユーザに通知してよい。通信システム1は、飛行体10をユーザに視認されやすい位置に移動させてよい。通信システム1は、飛行体10をユーザの目前に浮遊させることによって、接近情報をユーザに通知してよい。言い換えれば、通信システム1は、ユーザの目の高さに対応する高さで、ユーザの目から所定の距離をあけた位置に、飛行体10を浮遊させてよい。通信システム1は、ユーザの目前に飛行体10を浮遊させることによって、ユーザの歩行を停止させたり、ユーザに周囲の状況の確認を促したりしうる。結果として、交通システム100におけるユーザの安全性が向上されうる。
通信システム1は、飛行体10に所定の動きをさせてよい。所定の動きは、例えば、鉛直方向又は水平方向の往復運動であってよいし、他の種々のパターンの動きであってよい。飛行体10の動きのパターンは、通信システム1がユーザに通知する情報に対応づけられてよい。例えば、鉛直方向の往復運動が、接近情報に対応づけられてよい。この例に限られず、種々の運動が種々の情報に対応づけられてよい。
通信システム1は、飛行体10をユーザの身体に接触又は衝突させることによって、接近情報等の種々の情報をユーザに通知してよい。通信システム1は、ユーザが駆動部13から発生する風を感知できる程度に飛行体10をユーザの身体に近づけることによって、種々の情報をユーザに通知してよい。
通信システム1は、接近情報を表示部25又は報知部26によってユーザに通知してもよい。通信システム1は、飛行体10をユーザに視認されやすい位置に移動させたり、飛行体10に所定の動きをさせたりしつつ、接近情報を表示部25又は報知部26によってユーザに通知してもよい。
通信システム1は、飛行体10が浮上していない場合、接近情報を検知したことに基づいて、飛行体10の浮上を開始してよい。飛行体10が浮上していない状態でもユーザが通信システム1を携帯できるように、飛行体10は、ユーザの身体の一部、又は、ユーザの持ち物の一部に、ストラップ等で結ばれてよい。飛行体10を含む通信システム1は、飛行体10が浮上していない状態において、ストラップ等によってユーザの身体又は持ち物からぶら下がった状態であってよい。飛行体10がストラップ等によって結ばれることによって、通信システム1とユーザとの距離は、ストラップ等の長さによって制限されうる。結果として、通信システム1が遠くに飛行しすぎないようにされうる。飛行体10は、ストラップ等の長さを制御するリール等の構造を備えてもよい。飛行体10は、ストラップ等の長さを制御することによって、ユーザからの距離を制御してもよい。通信システム1は、ストラップ等を介してユーザを引っ張るように飛行体10を移動させることによって、接近情報等の種々の情報をユーザに通知してよい。
通信システム1は、接近情報を、路側機40又は車両30に送信してよい。このようにすることで、通信システム1は、車両30に注意を促すことができる。結果として、歩行者であるユーザの安全性がさらに向上されうる。
通信システム1は、ユーザが歩行者として歩行している間、飛行体10がユーザから所定の距離をあけて追従するように、飛行体10を飛行させてよい。通信システム1は、ユーザの横又は後方を追従するように、飛行体10を飛行させてよい。このようにすることで、飛行体10は、ユーザの歩行を妨げにくくなる。通信システム1は、ユーザに接近情報を通知するときに、飛行体10をユーザの前方に移動させてよい。
夜道における通信システム1の動作の一例が説明される。通信システム1は、周囲の状況が見えにくい時間帯の道路、又は、トンネル内等の暗い環境においてユーザが歩行している場合、ユーザの周囲又は足元を照らしてよい。このようにすることで、ユーザの安全性が向上されうる。通信システム1は、例えば表示部25又は報知部26としてLED又はランプを備える場合、これらを点灯させることによって、ユーザの周囲又は足元を照らしてよい。通信システム1は、表示部25を鉛直下向きに制御し、表示部25の発光によってユーザの周囲又は足元を照らしてよい。通信システム1は、表示部25としてプロジェクタを備える場合、プロジェクタの光源によって、ユーザの周囲又は足元を照らしてよい。通信システム1は、通信端末20に格納される時間情報に基づいて、ユーザの周囲又は足元を照らしてよい。通信システム1は、センサ部23として照度センサを備える場合、ユーザの周囲又は足元の照度を検出してよい。通信システム1は、検出した照度が所定値未満である場合等に、ユーザの周囲又は足元を照らしてよい。通信システム1は、飛行体10の高度を制御することによって、照らす範囲を制御してよい。
通信システム1のナビゲーション動作の一例が説明される。通信システム1は、ユーザの目的地に基づいて、ユーザが歩行すべき方向を案内してよい。通信システム1は、飛行体10をユーザの前方に浮遊させ、ユーザから所定の距離をあけつつユーザを誘導するように飛行させてよい。通信システム1は、センサ部23として測距センサを備える場合、ユーザと飛行体10との距離を測定してよい。通信システム1は、ユーザと飛行体10との距離に基づいて、飛行体10を飛行させてよい。通信システム1は、飛行体10をユーザの目線の高さとは異なる高さで飛行させてよい。このようにすることで、ユーザの視界が飛行体10によって遮られにくくなる。ユーザを案内する情報は、交通システム100に係る情報に含まれてよい。つまり、通信システム1は、飛行体10の動きによって、交通システム100に係る情報を出力してよい。
通信システム1は、飛行体10をユーザの前方に浮遊させ、ユーザが歩行すべき方向を表示部25に表示することによってユーザを案内してよい。通信システム1は、表示部25に経路を示すマップを表示することによってユーザを案内してもよい。通信システム1は、表示部25としてプロジェクタを備える場合、ユーザの前方の地面にユーザが歩行すべき方向又は経路を示すマップを投影することによってユーザを案内してよい。通信システム1は、飛行体10の高度を制御することによって、投影する画像のサイズを制御してよい。通信システム1は、センサ部23として照度センサを備える場合、検出した照度に基づいて、投影する画像の輝度を制御してよい。
通信システム1は、ユーザを案内しているときに、路側機40又は車両30から安全情報を取得してよい。通信システム1は、ユーザが歩行する方向を推測し、推測した方向に位置するエリアにおける安全情報を予め取得してよい。通信システム1は、例えば、ユーザから死角となっているエリアに向けてユーザが歩行すると推測した場合、死角となっているエリアにおける安全情報を取得し、ユーザに通知してよい。このようにすることで、ユーザの安全性が向上されうる。
通信システム1は、ユーザが歩行すると推測される方向に関する情報を、路側機40又は車両30に送信してよい。このようにすることで、ユーザの安全性がさらに向上されうる。ユーザが歩行すると推測される方向に関する情報は、交通システム100に係る情報に含まれてよい。
ユーザの視覚に障碍がある場合、又は、ユーザの周囲に霧若しくは靄、又は、煙等の視界を遮るものが存在する場合、ユーザは、周囲の状況を視認しにくかったり、視認できなかったりする。通信システム1は、ユーザが周囲の状況を視認しにくい又は視認できない場合、ユーザに対して、音声を出力したり、触感を呈示したりすることによって、ユーザを案内してよい。通信システム1は、例えば、ユーザが進むべき方向に関する情報、又は、ユーザの進行方向に位置するエリアの安全情報を音声で出力してよい。
通信システム1は、ユーザとストラップ等で結ばれてよい。通信システム1は、ストラップ等を介して、ユーザに振動を伝達してよい。振動のパターンは、ユーザに通知する内容と対応づけられてよい。振動のパターンは、例えば、モールス符号等の文字を表す符号に対応するパターンであってよい。
通信システム1は、ストラップ等を介してユーザを引っ張るように飛行体10を制御してよい。飛行体10がユーザを引っ張る動作のパターンは、ユーザに通知する内容と対応づけられてよい。例えば、飛行体10がユーザを水平方向に引っ張ることによって、ユーザに進むべき方向を通知してよい。例えば、飛行体10がユーザを鉛直方向に引っ張ることによって、ユーザに安全情報を通知してよい。飛行体10がユーザを鉛直方向に引っ張る場合、ユーザの周囲にいる他の歩行者又は車両30等に対する影響が低減されうる。飛行体10がユーザの目線の高さよりも高い位置で飛行する場合、通信システム1は、周囲の状況をより広い範囲で取得しうる。飛行体10がユーザを引っ張る動作のパターンは、振動のパターンと同一又は類似に、ユーザに通知する内容と対応づけられてよい。
通信システム1は、センサ部23として歪みセンサ又は圧力センサ等を備える場合、飛行体10がストラップ等を介してユーザに引っ張られていることをセンサ部23によって検出してよい。通信システム1は、飛行体10がユーザに引っ張られていることを検出した場合、ユーザが停止した、又は、ユーザが進行方向を変更したと判定してよい。通信システム1は、ユーザの行動に基づいて、ユーザの周囲の状況に関する情報を取得したり、飛行体10を飛行させたりしてよい。
通信システム1は、ユーザが身体に装着するウェアラブル機器と通信可能に構成されてよい。通信システム1は、ウェアラブル機器を通じて、ユーザを案内したり、ユーザに安全情報を通知したりしてよい。通信システム1は、ウェアラブル機器に音声を出力させたり、振動を発生させたりしてよい。ウェアラブル機器は、ユーザの動きを検出するモーションセンサ等を備えてよい。通信システム1は、ウェアラブル機器からユーザの動きに関する情報を取得してよい。ウェアラブル機器は、ユーザの身体状態を検出する生体センサ等を備えてよい。通信システム1は、ウェアラブル機器からユーザの身体状態に関する情報を取得してよい。通信システム1は、ウェアラブル機器から取得した情報を、路側機40若しくは車両30等、又は、サーバ等の外部装置に送信してよい。
通信システム1は、視覚に障碍を有するユーザを案内したり、ユーザの身体状態に関する情報を外部に送信したりすることによって、例えば盲導犬等の役割を代替しうる。結果として、歩行者の安全性が向上されうる。
通信システム1のイヤホン装着時の動作の一例が説明される。通信システム1は、報知部26としてイヤホンを備えてよい。通信システム1は、無線通信によってイヤホンに音声データを送信してよい。ユーザは、イヤホンによって音楽等のコンテンツを聴取してよい。このようにすることで、ユーザはコンテンツを再生する機器を持ち歩かなくてもコンテンツを聴取しうる。結果として、例えば、ユーザがランニングしている場合等において、ユーザの利便性が向上しうる。
通信システム1は、ユーザの周囲の状況、又は、安全情報に基づいて、イヤホンから出力する音量を制御してよい。通信システム1は、例えば、ユーザに関する接近情報を取得した場合、イヤホンから出力する音量を小さくしたり、ミュートしたりすることによって、ユーザが周囲の音を聴きやすくなるようにしてよい。通信システム1は、ユーザに通知する内容に関する音声をイヤホンから出力してもよい。
ユーザの動作と通信システム1との連動の一例が説明される。通信システム1は、ユーザの歩行に追従して飛行体10を飛行させうる。通信システム1は、ユーザの動作に基づいて、飛行体10を移動させてよい。
例えば、ユーザが気圧センサ等を備える腕時計型端末を手首に装着している場合、通信システム1は、腕時計型端末が検出する気圧を取得することによって、ユーザが手を挙げる動作を検出しうる。通信システム1は、ユーザが挙げた手の高さに対応する高度で飛行体10を飛行させてよい。通信システム1は、ユーザが手を挙げた動作を検出し、且つ、ユーザが交差点若しくは横断歩道、又は道路に近づいていることを検出した場合、ユーザが道路を横断しようとしているものと判定してよい。この場合、通信システム1は、路側機40又は車両30にユーザが道路を横断しようとしていることに関する情報を送信してよい。通信システム1は、飛行体10を車両30から視認しやすい位置に飛行させ、報知部26からの発光等によって、歩行者の存在を車両30に通知してよい。通信システム1は、報知部26としてライト又はフラッシュを備える場合、これらを発光させてよい。通信システム1が歩行者に関する情報を送信したり、歩行者の存在を通知したりすることによって、歩行者の安全性が向上されうる。
通信システム1は、ユーザから視認されやすい位置に飛行体10を飛行させ、表示部25に表示したAR(Augmented Reality)画像をユーザに視認させてよい。ユーザは、眼鏡型端末を装着してよい。眼鏡型端末は、ユーザの目線等を検出してよい。通信システム1は、眼鏡型端末からユーザの目線等に関する情報を取得してよい。通信システム1は、ユーザの目線に基づいて飛行体10の姿勢又は位置を制御してよい。通信システム1は、ユーザの目線と同一又は近い方向の風景を撮像できるように、飛行体10の姿勢又は位置を制御してよい。通信システム1は、ユーザの目線の先の風景を撮像した画像に、文字若しくは記号、又は図形等を重畳したAR画像を表示部25に表示してよい。このようにすることで、ユーザは、周囲の状況を容易に確認しうる。
通信システム1は、ユーザの目線が向いていない、ユーザの背後又は側方等の風景をカメラ等によって撮像してよい。通信システム1は、撮像した画像を合成し、ユーザの視界を拡張した画像として表示部25に表示してよい。このようにすることで、ユーザは、周囲の状況をより容易に確認しうる。
通信システム1は、ユーザの目線の高さよりも高い位置からユーザの周囲の風景を撮像するように飛行体10を飛行させてよい。ユーザは、ユーザの目線の高さよりも高い位置からの画像を見ることによって、周囲の状況をより容易に確認しうる。
通信システム1が表示部25にAR画像を表示することによって、ユーザは周囲の状況を容易に確認しうる。結果として、歩行者であるユーザの安全性が向上されうる。
信号機と通信システム1との連動の一例が説明される。歩行者が信号機のある交差点の近くにいる場合、路側機40は、信号機の状態に関する情報に基づいて、歩行者が横断歩道を渡ろうとする行動を監視してよい。信号機の状態に関する情報は、信号機が赤信号、青信号若しくは黄信号であるか、又は、点滅信号であるかに関する情報を含む。交差点の横断歩道のエリアは、信号機の状態に関する情報に基づいて、横断が禁止される第1エリアと横断が許可される第2エリアとに区分されてよい。信号機が赤信号若しくは黄信号、又は青信号の点滅信号となっている横断歩道のエリアは、第1エリアと区分されてよい。信号機が青信号となっている横断歩道のエリアは、第2エリアと区分されてよい。
路側機40は、歩行者の動きを監視し、歩行者が第1エリアに進入しようとしているか判定してよい。路側機40は、第1エリアに進入しようとしていると判定した歩行者が通信システム1のユーザである場合、ユーザが第1エリアに進入しようとしていることに関する情報を通信システム1に送信してよい。通信システム1は、路側機40から取得した情報に基づいて、ユーザが第1エリアに進入することを妨げるように、飛行体10をユーザの前方又は目前に飛行させてよい。通信システム1は、報知部26としてライト又はフラッシュを備える場合、飛行体10をユーザが視認しやすい位置に浮遊させ、ライト又はフラッシュを点灯してよい。言い換えれば、通信システム1は、ユーザに対して第1エリアに進入しようとしていることを通知してよい。
通信システム1は、路側機40から信号機の状態に関する情報を取得してよい。通信システム1は、信号機の状態に関する情報に基づいて、歩行者であるユーザが第1エリアに進入しようとしているか判定してよい。通信システム1は、ユーザが第1エリアに進入しようとしていると判定した場合、ユーザに対して第1エリアに進入しようとしていることを通知してよい。
通信システム1がユーザに対して第1エリアに進入しようとしていることを通知することで、ユーザは第1エリアに進入しようとしていることに気付きやすくなる。結果として、ユーザの安全性が向上されうる。
路側機40は、歩行者が第1エリアに進入しようとしていることを検出した場合、歩行者に関する情報を車両30に送信してよい。通信システム1は、歩行者であるユーザが第1エリアに進入しようとしていることを検出した場合、歩行者に関する情報を、直接、又は、路側機40を介して、車両30に送信してよい。このようにすることで、車両30が歩行者の存在に気付きやすくなる。結果として、歩行者の安全性が向上されうる。
路側機40は、歩行者が第2エリアに進入しようとしていることを検出した場合、歩行者に関する情報を車両30に送信してよい。通信システム1は、歩行者であるユーザが第2エリアに進入しようとしていることを検出した場合、歩行者に関する情報を、直接、又は、路側機40を介して、車両30に送信してよい。このようにすることで、交差点を右折又は左折しようとする車両30が歩行者の存在に気付きやすくなる。車両30は、歩行者が第2エリアに進入し始める前に情報を取得することによって、歩行者を回避しやすくなる。結果として、歩行者の安全性が向上されうる。
通信システム1の音声検出時の動作の一例が説明される。通信システム1は、ユーザの周囲の音声を検出してよい。通信システム1は、検出した周囲の音声に基づいて、例えば、車両30が近づいていることを認識してよい。車両30は、自動車であってよいし、電車であってもよい。通信システム1は、車両30の走行音を検出することによって、車両30が近づいていることを認識してよい。通信システム1は、踏切の警報音を検出することによって、電車が近づいていることを認識してよい。言い換えれば、通信システム1は、検出した周囲の音声に基づく、車両30の接近情報を取得してよい。通信システム1は、車両30の接近情報をユーザに通知してよい。通信システム1は、飛行体10をユーザの前方又は目前に飛行させることによって、接近情報を通知してよい。通信システム1は、報知部26としてライト又はフラッシュを備える場合、飛行体10をユーザが視認しやすい位置に浮遊させ、ライト又はフラッシュを点灯してよい。このようにすることで、ユーザが周囲の音声を聞き取りにくい、又は、聞き取ることができない場合でも、ユーザは、周囲の音声に基づく情報を知りうる。結果として、歩行者であるユーザの安全性が向上されうる。
通信システム1は、音声の検出結果だけでなくカメラ等の他の構成による周囲の状況の検出結果にも基づいて、電車等の接近を認識してよい。
通信システム1は、交通システム100に係る情報、安全情報、又は、接近情報等の種々の情報をユーザに通知しうる。通信システム1は、ユーザに通知する方法を自動的に決定してよいし、ユーザの設定に基づいて決定してもよい。通信システム1は、ユーザに通知する情報を自動的に選択してよいし、ユーザの設定に基づいて選択してもよい。
通信システム1のフローチャートの一例が説明される。通信システム1は、飛行体10と通信端末20とを備える。通信端末20が飛行体10に搭載されるとき、通信端末20の端末制御部21は、図8に例示されるフローチャートの手順を実行しうる。
端末制御部21は、通信端末20が飛行体10に搭載されたか判定する(ステップS1)。端末制御部21は、通信端末20が飛行体10に搭載されたことを電気的に検出してよい。端末制御部21は、検出結果に基づいて、通信端末20が飛行体10に搭載されたか判定してよい。
端末制御部21は、通信端末20が飛行体10に搭載されていない場合(ステップS1:NO)、ステップS1の手順に戻る。
端末制御部21は、通信端末20が飛行体10に搭載された場合(ステップS1:YES)、飛行体搭載モードに遷移する(ステップS2)。
端末制御部21は、通信端末20のユーザが含まれる交通システム100に係る情報を飛行体10に送信する(ステップS3)。端末制御部21は、通信端末20が飛行体10に搭載されていない状態であっても、交通システム100に係る情報を飛行体10に送信してよい。端末制御部21は、交通システム100に係る情報を、車両30又は路側機40等に送信してよい。
端末制御部21は、通信端末20が飛行体10から取り外されたか判定する(ステップS4)。端末制御部21は、通信端末20が飛行体10から取り外されたことを電気的に検出してよい。端末制御部21は、検出結果に基づいて、通信端末20が飛行体10から取り外されたか判定してよい。
端末制御部21は、通信端末20が飛行体10から取り外されていない場合(ステップS4:NO)、ステップS3の手順に戻る。
端末制御部21は、通信端末20が飛行体10から取り外された場合(ステップS4:YES)、飛行体搭載モードに遷移する前の、元のモードに遷移する(ステップS5)。端末制御部21は、ステップS5の後、図8のフローチャートの手順を終了する。
飛行体10の飛行体制御部11は、図9に例示されるフローチャートの手順を実行しうる。
飛行体制御部11は、通信端末20のユーザが含まれる交通システム100に係る情報を通信端末20から取得する(ステップS11)。
飛行体制御部11は、交通システム100に係る情報を、駆動部13を制御することによって出力するか、飛行体通信部12を介して送信することによって出力するか、少なくとも一方を選択する(ステップS12)。
飛行体制御部11は、交通システム100に係る情報を、駆動部13を制御することによって出力することを選択した場合(ステップS12:駆動)、駆動部13を制御し、飛行体10の動きによって、交通システム100に係る情報を出力する(ステップS13)。飛行体制御部11は、ステップS13の後、図9のフローチャートの手順を終了する。
飛行体制御部11は、交通システム100に係る情報を、飛行体通信部12を介して出力することを選択した場合(ステップS12:通信)、交通システム100に係る情報を飛行体通信部12から送信することによって出力する(ステップS14)。飛行体通信部12は、交通システム100に係る情報を、路側機40又は車両30等に出力してよい。飛行体通信部12は、交通システム100に係る情報を、サーバ等の外部装置に出力してよい。飛行体制御部11は、ステップS14の後、図9のフローチャートの手順を終了する。
飛行体制御部11は、交通システム100に係る情報を、駆動部13及び飛行体通信部12によって出力することを選択した場合(ステップS12:両方)、ステップS13の手順とステップS14の手順とを共に実行する(ステップS15)。飛行体制御部11は、ステップS15の後、図9のフローチャートの手順を終了する。
本開示に係る通信システム1は、飛行体10と通信端末20とを備えることによって、交通システム100に係る情報を出力しうる。結果として、交通システム100の安全性が向上されうる。
本開示に係る通信システム1は、交通システム100に係る情報を飛行体10の動きとして出力することによって、ユーザが情報に気付きやすくできる。結果として、ユーザの安全性が向上されうる。
本開示に係る通信システム1は、飛行体10の動きをユーザに視認させるように制御することによって、ユーザが情報に気付きやすくできる。結果として、ユーザの安全性が向上されうる。
本開示に係る通信システム1は、交通システム100に係る情報を、交通システム100の他の要素に出力することによって、交通システム100の安全性を向上しうる。
本開示に係る通信システム1は、通信端末20が飛行体10に搭載されることによって、通信端末20のユーザが通信端末20を手に持ったり身につけたりせずに、通信端末20を使用できる。結果として、ユーザの利便性が向上されうる。
本開示における車両30は、自動車および産業車両を含んでよい。自動車は、乗用車、トラック、バス、二輪車、およびトロリーバス等を含むがこれに限られない。車両30は、人力で走行するものを含んでよい。
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示に係る実施形態について装置を中心に説明してきたが、本開示に係る実施形態は装置の各構成部が実行するステップを含む方法としても実現し得るものである。本開示に係る実施形態は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものである。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
本開示において「第1」及び「第2」等の記載は、当該構成を区別するための識別子である。本開示における「第1」及び「第2」等の記載で区別された構成は、当該構成における番号を交換することができる。例えば、第1エリアは、第2エリアと識別子である「第1」と「第2」とを交換することができる。識別子の交換は同時に行われる。識別子の交換後も当該構成は区別される。識別子は削除してよい。識別子を削除した構成は、符号で区別される。本開示における「第1」及び「第2」等の識別子の記載のみに基づいて、当該構成の順序の解釈、小さい番号の識別子が存在することの根拠に利用してはならない。