JP7055356B2 - 醤油諸味粕を分解する方法および醤油諸味粕分解用組成物 - Google Patents

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NPMD NITE P-02649 NPMD NITE P-02650 NPMD NITE P-02651
特許法第30条第2項適用 平成29年9月23日、東洋大学3キャンパス合同研究交流会・生体医工学研究センター 合同シンポジウムにおいて発表 平成29年10月31日、極限環境生物学会誌 第16巻 年会要旨号 第18回極限環境生物学会年会 プログラム&講演要旨編において発表 平成29年11月12日、第18回極限環境生物学会年会において発表 平成30年2月2日、平成29年度 東洋大学大学院 生命科学研究科生命科学専攻 修士論文要旨集において発表 平成30年2月2日、東洋大学大学院生命科学研究科修士論文発表会において発表
本発明は、高塩濃度の難溶性物質を処理する技術に関する。より具体的には、本発明は、醤油の生産過程において発生する副産物である醤油諸味粕を分解する技術に関する。
醤油諸味粕は、醤油を生産する過程で発生する副産物であり、日本国内で年間約10万トン発生している。醤油は、一般に以下のような工程で製造される:炒って挽き割った小麦と蒸煮した大豆を混合し、そこに種麹を添加して発酵させ、その後、食塩水を加え、数か月間発酵させ、醤油諸味を得る。醤油諸味を圧搾して生揚醤油を得た後に残る残渣(搾りかす)が、醤油諸味粕である。醤油諸味粕は、典型的には板状である固形物である。醤油諸味粕は、発生直後の水分含量が約30%であり、およそ7~8%の塩分(塩化ナトリウム)を含んでいる。醤油諸味粕中の不溶性固形分の約35%がセルロース、約30%がタンパク質であると見積もられている(非特許文献1)。
このように大量に発生する醤油諸味粕を処分するために、その一部を家畜飼料、キノコ用培地、土壌改良剤、ボイラー助燃剤等として再利用することも行われてきているが、残りの大部分は産業廃棄物として焼却されているのが現状である(非特許文献1)。
しかしながら、多量の醤油諸味粕を焼却廃棄することが醤油メーカーにとって大きなコストとなっており、また、上述したような高い塩濃度のために焼却炉を傷めやすいという問題もある。さらに、多量の醤油諸味粕を焼却することは、ダイオキシンのような塩素化合物をはじめとする有害物質を発生させる可能性も高める。一方、醤油諸味粕を再利用するためには、脱塩処理、乾燥処理等が必要となり、利用価値と比してコストが割高になる。このように、醤油諸味粕を処分するための従来の諸方法は、コストや環境保全の観点から問題があった。
特許文献1は、Aspergillus awamori(麹カビの一種)が醤油粕を分解したことを記載している。特許文献2は、腐葉土から分離された共生微生物群が醤油粕を分解したことを記載している。非特許文献1は、特定の糸状菌が醤油粕を分解し減量したことを記載している。これらの文献に記載された実験では、醤油粕が少なくとも10倍以上希釈された条件でこれらの菌の培養が行なわれている。従ってこれらの菌が醤油諸味粕の現実の高塩濃度環境において醤油諸味粕を分解できるかについては疑義が残る。また、これらの文献に記載された実験では、いずれも30℃において菌の培養が行なわれており、これらの菌が低温条件でも醤油諸味粕を分解できることは示されていない。
特開平10-99072号公報 特開2007-181436号公報
食総研報 No.76,33-38(2012)
上述したように、ある種の微生物は、少なくとも塩濃度が希釈された条件下では醤油諸味粕を分解できることが知られているが、そのように知られた微生物の数はごく限られているのが現状である。異なる微生物は異なる周囲環境(例えば塩濃度、温度および湿度)において異なる分解活性を示し得るので、より多様な醤油諸味粕分解微生物を見出すことは有意義である。
本発明は、醤油諸味粕を分解するための新規方法、ならびにその方法のために使用できる新規な微生物および組成物を提供する。そのような微生物を検出するための方法も提供される。
本発明は、少なくとも以下の実施形態を含む。
[1]
受託番号NITE P-02649で寄託されている微生物、受託番号NITE P-02650で寄託されている微生物、受託番号NITE P-02651で寄託されている微生物、またはそれらのうちの2つ以上を含む混合物を、醤油諸味粕と接触させることを含む、醤油諸味粕を分解する方法。
[2]
前記接触を1~10℃の温度で行うことを含む、[1]に記載の方法。
[3]
受託番号NITE P-02649で寄託されている微生物。
[4]
受託番号NITE P-02650で寄託されている微生物。
[5]
受託番号NITE P-02651で寄託されている微生物。
[6]
[3]~[5]のいずれかに記載の微生物のうちの1つ以上を含む、醤油諸味粕分解用組成物。
[7]
1.6~2.4%(w/v)の醤油諸味粕を含む均一な水性懸濁液を調製し、これを20~40分間静置して粒子を沈降させ、その上清を取り出して、前記上清の0.9~1.1倍体積の水、溶融寒天、および3~20%(w/v)相当量のNaClを前記上清と組み合わせて混合液を調製し、前記混合液を1.2~2.8mmの厚さで培養容器に注ぎ入れて寒天を凝固させることによって作製される醤油諸味粕寒天培地に、
試験微生物を植え付けて培養し、ハロー形成に基づいて醤油諸味粕分解微生物を検出する方法。
本発明の実施形態は、少なくとも数%以上という高い塩(NaCl)濃度環境において醤油諸味粕を分解することができる微生物、そのような微生物を含む組成物、そのような微生物を検出する方法、およびそのような微生物を使用して醤油諸味粕を分解する方法を提供する。
本発明により、塩分や水分を含んだままの醤油諸味粕を低コストで分解し減量することができる。
図1は、醤油諸味粕分解菌によりハローが形成された醤油諸味粕寒天培地を示す。矢印はハローの外縁付近を指している。 図2は、30℃(a)および4℃(b)の液体培地における醤油諸味粕分解能を試験した結果を示す。 図3は、醤油諸味粕分解菌の耐塩性試験の結果を示す。表示された異なるNaCl濃度の液体培地で培養を行い、OD660に基づいて増殖度を測定した。
醤油諸味粕は、きわめて多様な物質の複雑な混合物であり、高い塩濃度でも特徴付けられる。そのような醤油諸味粕を分解することができる微生物を効率的に検出するための手法がこれまで確立されていなかった。従って、そのような微生物(特に、細菌)がはたしてどれほど存在するか、存在するとすればどのように同定し単離することができるかについては理解が進んでいなかった。発明者は、高塩濃度環境で醤油諸味粕を分解することができる微生物を効率的に検出するための手法を試行錯誤の末に開発した。その手法によって多数の微生物標本のスクリーニングを行い、高塩濃度環境で醤油諸味粕を分解することができる微生物を同定・単離することに成功した。
一側面において、本開示は、高塩濃度環境で醤油諸味粕を分解することができる微生物を効率的に検出できる検出方法およびスクリーニング方法を提供する。まずこの実施形態について説明する。
なお、本明細書において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値をそれぞれ下限値および上限値として含むことを意味する。「A~B」「C~D」というように可能な複数の数値範囲が別々に記載されている場合、一方の下限または上限を他方の上限または下限と組み合わせた数値範囲(例えば「A~D」「C~B」)も可能であることが理解される。
本実施形態は、寒天培地上に形成されるハロー(halo)を指標として、微生物による醤油諸味粕分解活性の放出を検出し、醤油諸味粕分解微生物を検出するものである。
まず、醤油諸味粕を水と組み合せ、粉砕して懸濁液を得る。あるいは、先に醤油諸味粕を粉砕した後に水と組み合せて懸濁液を得てもよい。粉砕とは、固形分を小さく砕くことを意味し、液中懸濁されていない粉体の状態を経ることは必ずしも意味しない。醤油諸味粕の粉砕は例えばフードプロセッサーまたはミキサー等の粉砕機中で行うことができる。粉砕機中で流動的かつ均一な懸濁液が観察されれば、十分な粉砕が達成されたと考えられる。例えば、フードプロセッサーで1分間の粉砕処理を4回繰り返すことにより十分な粉砕を達成することができる。この均一な懸濁液中の醤油諸味粕濃度は、1.6~2.4%(w/v)が好ましく、1.8~2.2%(w/v)がより好ましく、1.9~2.1%(w/v)が最も好ましい。この段階の醤油諸味粕濃度が上記範囲外であると、最終的な寒天培地において明瞭なハローを観察しにくくなることが見出された。
均一な懸濁液が得られたら、次にこれを静置して、粒子を沈降させる。このことによって、過大な粒子が排除され、感度の高い検出が可能となる。静置時間は20~40分間が好ましく、22~35分間がより好ましく、25~32分間がさらに好ましく、28~30分間が最も好ましい。静置時間がこれらの範囲外であると、やはり最終的な寒天培地において明瞭なハローを観察しにくくなる。この静置時間の経過後、上清(上澄み)を採取し、寒天培地の材料とする。この上清には適度な粒径の醤油諸味粕成分が含まれている。静置後の液の底と液面との中間線以上に位置する液を上清として採取することが好ましい。
採取された上清に、その上清の0.9~1.1倍体積の水、NaCl、および溶融寒天を組み合わせて混合液を得る。NaClの添加によって、現実の醤油諸味粕またはその高濃度スラリーが有するであろう高塩濃度を再現することができる。ここで加えられるNaCl量は、3~20%(w/v)相当量であることが好ましく、より好ましくは4~15%(w/v)相当量、より好ましくは5~12%(w/v)相当量、さらに好ましくは6~10%(w/v)相当量である。ここでいう「相当量」とは、希釈された醤油諸味粕に由来するわずかなNaClは無視して、これらの数値で表される最終濃度に相当する量のNaClを別途寒天培地に含ませることを意味する。
寒天の添加量は当業者が通常の知識に基づいて適宜決定することができる。寒天の添加量(最終濃度)はたとえば0.5~3%(w/v)であり、好ましくは1~2.5%(w/v)であり、特に好ましくは1.8~2.2%(w/v)である。上清の0.9~1.1倍体積の水に寒天をあらかじめ溶解させておいて、それを上清と組み合わせることが効率的であり好ましい。水に寒天を溶解させることは、例えば、寒天を加えた水を85℃以上に加熱することにより達成できる。加熱はオートクレーブによって好適に達成できるが、可能な加熱手段はこれに限定されない。上清と組み合わせた直後に寒天の凝固が始まらないように、上清と寒天溶液とをそれぞれ60℃程度の温度にしたうえで両者を混合することが好ましい。
個々の具体的なアプリケーションに応じて、上記以外の添加物、例えば追加の栄養素や抗生物質等を寒天培地に加える態様も企図される。
水、醤油諸味粕、NaCl、および溶融寒天を少なくとも含む混合液を、培養容器に注ぎ入れて寒天を凝固させることによって、醤油諸味粕寒天培地が得られる。ハローを明瞭に観察するためには、寒天培地の厚さも重要であることが見出された。直径90mmの円形シャーレに8mL~17mLの上記混合液を注いで得られる寒天培地に相当する厚さが好ましく、9~16mlを注いで得られる寒天培地に相当する厚さがさらに好ましく、10~15mlを注いで得られる寒天培地に相当する厚さが特に好ましい。寒天培地の厚さは、例えば1.2~2.8mmであり、好ましくは1.4~2.6mmであり、さらに好ましくは1.5~2.5mmであり、特に好ましくは1.5~1.8mmである。
好ましい一実施形態の寒天培地は、1.6~2.4%(w/v)の醤油諸味粕を含む均一な水性懸濁液を調製し、これを20~40分間静置して粒子を沈降させ、その上清を取り出して、上清の0.9~1.1倍体積の水、溶融寒天、および3~20%(w/v)相当量のNaClを上清と組み合わせて液状混合物を調製し、1.2~2.8mmの厚さで培養容器に注いで冷ますことによって作製される。培養容器が透明であるとハローがより観察しやすくなり、好ましい。
この寒天培地に、醤油諸味粕分解能力の有無を決定しようとしている試験微生物を植え付けて培養し、ハロー形成を観察することにより、醤油諸味粕分解微生物を検出することができる。穿刺によって植え付け(植菌)を行うことが好ましい。適切な培養温度は、具体的な微生物の種類によって異なり得、当業者が適宜決定するべきことである。例えば4~38℃、10~37℃、20~32℃、または25~30℃で培養を行い得る。あるいは、1~10℃、2~7℃、または3~5℃にて培養を行うことにより、低温での醤油諸味粕分解活性を有する微生物を検出することができる。培養時間も、具体的な微生物の増殖率および分解酵素放出率によって異なり得、例えば24時間以上、48時間以上、1週間以上、または4週間以上であり得る。ハローが出現するまで5週間以上かかることもあり得るが、そのような例は稀である。
醤油諸味粕分解能力が不明である複数の候補微生物を、上記と同様に醤油諸味粕寒天培地に植え付けて培養することにより、醤油諸味粕分解微生物を同定・単離するためのスクリーニングを実行できることが理解される。
醤油諸味粕寒天培地においてハロー形成が確認された候補微生物を、さらに、醤油諸味粕含有液体培地に植え付けて培養し、液体培地の濁度低下を引き起こす程度を観察することにより、液体環境でも特に高い醤油諸味粕分解能を有する微生物株を同定することもできる。この場合の液体培地は、濁度低下を目視で確認しやすくする観点から、上述のように醤油諸味粕懸濁液を静置して粒子を沈降させた後に採取された上清をおよそ同体積(0.9~1.1倍体積)の水で希釈したもの、すなわち、上記の醤油諸味粕寒天培地の組成から寒天を除いたものが好ましい。塩濃度も上記の醤油諸味粕寒天培地と同様に調節することができる。醤油諸味粕のみを炭素源とすることが好ましい。
本明細書において、液体環境とは、寒天培地のような固体環境とは区別される、流動的な環境であり、醤油諸味粕を含む水性懸濁液(スラリーを含む)を意味する。
発明者は、上記の醤油諸味粕寒天培地を使用してスクリーニング実験を実施し、新規な醤油諸味粕分解菌を同定・単離した。従って、別の側面において、本開示は、受託番号NITE P-02649で寄託されている微生物、受託番号NITE P-02650で寄託されている微生物、および受託番号NITE P-02651で寄託されている微生物を提供する。
これらの微生物は、2018年3月16日付で、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)特許微生物寄託センター(NPMD)(千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8)に、受託番号NITE P-02649、NITE P-02650、およびNITE P-02651のもと寄託されている。これらの微生物は、本明細書において、それぞれ1a、1b、および10aと呼ぶこともある。
受託番号NITE P-02649の微生物(1a株)は、16S rRNA遺伝子配列に基づけば、Salinicola属の細菌であり、公知の微生物の中ではSalinicola salarius(Halomonas salariaとも呼ばれる)と最も近縁であると見られる。受託番号NITE P-02650の微生物(1b株)および受託番号NITE P-02651の微生物(10a株)は、16S rRNA遺伝子配列に基づけば、それぞれCobetia属の細菌であり、公知の微生物の中ではCobetia marina(Halomonas marinaとも呼ばれる)と最も近縁であると見られる。
これらの微生物のいずれか1つまたは複数を含む、醤油諸味粕分解用組成物も提供される。この組成物には、例えば水のような、当該微生物以外の物質が含まれていてもよい。醤油諸味粕分解用組成物に含まれ得る物質のさらなる例としては、グリセロール、塩、糖、タンパク質、タンパク質加水分解物、pH緩衝剤、寒天、酵母エキス、および他の微生物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書において開示された当該微生物は、高塩濃度条件下で少なくともセルロース類と不溶性タンパク質を分解する能力を有するため、醤油諸味粕以外の高塩濃度難溶性物質を分解する用途においても有用となり得る。
さらなる側面において、本開示は、受託番号NITE P-02649で寄託されている微生物、受託番号NITE P-02650で寄託されている微生物、受託番号NITE P-02651で寄託されている微生物、またはそれらのうちの2つ以上を含む混合物を、醤油諸味粕と接触させることを含む、醤油諸味粕を分解する方法を提供する。
上記微生物と醤油諸味粕とを接触させる温度は当業者が通常の知識に基づいて決定することができ、例えば1~38℃である。
一実施態様は、好ましくは10~38℃の温度で上記微生物と醤油諸味粕との接触を行うことを含む。この接触温度は、より好ましくは15~37℃、より好ましくは20~35℃、さらに好ましくは25~33℃、特に好ましくは28~32℃である。1a株または10a株を使用する場合にはこれらの温度が特に好適となり得る。
別の実施態様は、好ましくは1~10℃の温度で上記微生物と醤油諸味粕との接触を行うことを含む。この接触温度は、より好ましくは2~8℃、より好ましくは3~5℃、である。1a株または1b株を使用する場合にはこれらの温度が特に好適となり得る。このような低温を使用することにより、例えば冬季でも加熱が不要となるため好ましい。また、このような低温条件を使用することにより、本実施形態に係る醤油諸味粕分解菌が優占種となり分解発酵が促進される状態が得られ、雑菌汚染による異常発酵(いわゆる腐敗)を防止し得るため好ましい。
微生物と醤油諸味粕とを接触させる温度を固定する必要は無く、温度域が変動するなかで接触を行ってもよい。例えば、屋外で接触を行う場合には、外気温と共に接触温度が変動し得ることが理解される。
微生物と醤油諸味粕との接触は、例えば、固形物としての醤油諸味粕に微生物の懸濁液を振りかけることによって達成され得る。別の実施形態では、上記微生物と醤油諸味粕との接触は、液体環境中で行われる。この場合、醤油諸味粕は水に懸濁された流動状態にあり、その懸濁液中に微生物を共存させる。分解を促進させるために懸濁液を撹拌または振とうしてもよい。
微生物と醤油諸味粕とを接触させる時間は、分解すべき醤油諸味粕の量や求める分解程度などに応じて当業者が適宜決定すべきものであり、例えば24時間以上、48時間以上、1週間以上、4週間以上、または2か月間以上であり得る。
本実施形態の方法における醤油諸味粕としては、醤油製造の副産物として発生した際の塩分および水分を含んだままのものを好適に使用できる。しかしながら、ある程度の脱塩処理もしくは脱水処理を経たもの、あるいは逆に塩もしくは水をさらに加える処理を経たものを使用する態様も排除されない。
微生物と醤油諸味粕とを接触させる際に、醤油諸味粕により自然に提供されるpHを特に変える必要はない。4.5~8.0程度のpHが適切であると考えられるが、必ずしもこれに限定されない。
醤油諸味粕と接触させる微生物は、上述した実施形態に係る醤油諸味粕分解用組成物の形態で提供されてもよい。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例の態様に限定されるものではない。
[醤油諸味粕分解菌を検出することができる醤油諸味粕寒天培地の開発]
発明者は、「醤油諸味粕分解菌が存在するとすれば、醤油諸味粕を含む寒天培地上で培養すると諸味粕成分の分解により培地の部分的な清澄化を起こしその菌を視覚的に同定できる」という仮説を立てた。そこでまず、そのような同定手法に使用できる醤油諸味粕寒天培地の作製条件の検討を行った。
具体的には、醤油諸味粕に水(蒸留水)200mLを加え、フードプロッセッサーで粉砕(1分間×4)して均一に懸濁させ、その懸濁液を静置して粒子を沈降させ、電動ピペッターで上清100mLを取り出して、同体積の水の添加、NaCl濃度の調整、および最終寒天濃度が2%(w/v)となるような溶融寒天の添加を行った。より詳細には、(A)100mLの上清に20gのNaClを溶かしてpHを7に調節し、それとは別に(B)100mLの水に4gの寒天を加えてオートクレーブによる加熱(121℃、20分間)で溶解させ、その後、恒温水槽を用いてそれぞれ60℃にしたA・B両液をクリーンベンチ内で混合した。寒天が溶解した状態のこの混合液を電動ピペッターでシャーレに分注した後に室温まで冷まして寒天を凝固させることにより、醤油諸味粕寒天培地を作製した。
静置して粒子を沈降させることにより、過大な固形分を排除して実験の検出感度を高められると考えられた。なお、醤油諸味粕自体に由来する塩は水によって著しく希釈されてしまうため、この実験において高塩濃度条件を維持するために、沈降処理後の上清には同体積の水とともに10%(w/v)相当量のNaClをさらに加えた。これが上述した「NaCl濃度の調整」である。
以上の実験の際、(1)水に懸濁させる醤油諸味粕の濃度、(2)粒子を沈降させる時間(静置時間)、および(3)シャーレへの分注量(すなわち寒天培地の厚さ)を変動させて、条件の検討を行った。
この予備的実験においては、先に別の研究で発明者らが同定・単離していた耐塩性セルラーゼ生産糸状菌(真菌、No.18-5株)を対照菌として使用した。すなわち、上述のようにして作製した寒天培地に、この対照菌を植菌し培養した。
その結果、(1)水に懸濁させる醤油諸味粕の濃度を2%(w/v)とし、(2)粒子を沈降させる時間(静置時間)を30分間とし、(3)直径90mmの円形シャーレに10mLまたは15mLの培地を分注する(培地厚さ約1.6mmまたは約2.4mm)条件では、植菌された糸状菌コロニーの周囲に、寒天培地のバックグラウンドから明確に区別できるハローが形成された(図1)。それに対し、(1)水に懸濁させる醤油諸味粕の濃度を1%(w/v)とした場合、(2)粒子を沈降させる時間(静置時間)を60分間とした場合、または(3)シャーレへの培地分注量を20mLとした場合には、それぞれ、寒天培地のバックグラウンドとハローとの視覚的コントラストが十分に得られなかった。(2)の事項については、さらに静置時間を20、25、30、35、および40分間に分けてより詳細な検討を行ったが、30分間という静置時間において最も明瞭にハローを観察することができた。全体として、(1)最初の醤油諸味粕濃度2%(w/v)、(2)沈降時間30分間、および(3)分注量10mLが、明瞭にハロー形成を検出できる最適条件であることが見出された。
[醤油諸味粕分解菌の同定・分離]
上述の最適条件の醤油諸味粕寒天培地を用いて、多数の微生物供給源のスクリーニングを行った。スクリーニングされた微生物供給源は下記の通りである。
(ア)発明者らによる別の研究で先に分離されていた耐塩性セルラーゼ生産細菌6株。これらは高塩濃度条件下でCMC(カルボキシメチルセルロース)を分解することができる能力を指標として分離された菌株である。これらは既に分離されている菌株であるため、以下「分離株」と呼ぶ。
(イ)発明者らの研究室で保管されている分離源130サンプル。これらは、市販塩、塩蔵食品、海産物、高塩濃度土壌など、潜在的に耐塩性微生物を含んでいると考えられる多様な標本品である。
(ウ)他に保管されている市販塩サンプル668点。これらは世界各地で採取された塩等の市販品であり、やはり潜在的に耐塩性微生物を含んでいると考えられるものである。
まず、上述した分離株6株を用いた最初の実験では、菌懸濁液の滴下による植菌、および、爪楊枝による穿刺による植菌を行って比較した。培養は30℃で行った。その結果、滴下による植菌ではハローが確認しづらかったが、爪楊枝による穿刺培養では6株全てにハロー形成が明確に確認できた。従って、少なくともこれら特定の菌に関しては、ハロー形成の確認のためには穿刺培養が適していると考えられた。これについては、穿刺培養では滴下より菌体が密集し諸味粕の分解率が高くなる可能性が考えられた。また、これらの分離株が通性嫌気性菌であり、半嫌気状態である培地下層(深く穿刺された部分)の諸味粕分解が促進された可能性等も考えられた。
このように、分離株6株は寒天培地上のハロー形成という基準に基づいて醤油諸味粕分解菌候補とされた。しかしながら、後述するように、CMC分解菌は醤油諸味粕分解能力が低い傾向があり、これら分離株6株も以降の分析には含めなかった。
次に、上記(イ)の分離源130サンプルを、上記寒天培地上に塗布して30℃で培養した。その結果、130サンプルから20株の菌が分離された。それらを穿刺により醤油諸味粕寒天培地に植菌して培養したところ、計11株(1a、1b、2、5a、5b、6b、7b、8、9、10a、15a)のコロニー周辺にハロー形成が確認された。コロニー形成に加えてハローが形成されていることは、醤油諸味粕分解活性が細胞外に放出・拡散されていることを示唆しており、従って効率的な醤油諸味粕分解能力を示すものである。
従来技術で見出されてきた醤油諸味粕分解菌は、約30℃という比較的高温で分解活性を示すものであった。しかしながら例えば冬季には、30℃の温度を達成するためには加熱設備が必要となり、醤油諸味粕分解処理のためのコストが上昇し得る。また、約30℃という比較的高温では、他の雑菌との競合も起こりやすい。従って、冬季の非暖房条件あるいは非加温条件に相当するような低温でも醤油諸味粕分解活性を示す菌は有用性がより高くなり得る。
そこで、穿刺植菌による培養実験を4℃という低温で繰り返したところ、9株(1a、1b、2、5a、7b、8、9、10a、15a)においてハロー形成が確認された。これら9株は30℃でもハロー形成が確認できた株であり、さらに4℃前後の低温でも醤油諸味粕分解能力を有していることが示された。
上記(ウ)の塩668サンプルからは、6株の菌が分離され、そのうち3株は醤油諸味粕寒天培地上でコロニーを形成できたものの、ハロー形成は確認できなかった。
[液体培地による醤油諸味粕分解活性試験]
醤油諸味粕分解処理の汎用性を高めるためには、寒天培地のような固体環境だけでなく液体環境中でも高い醤油諸味粕分解能を示す菌を得ることが望ましい。そこで、次の実験では、上述した最適条件の醤油諸味粕寒天培地から寒天を除いた組成に相当する液体培地に候補菌株を植菌し、30℃で振とう培養を行った。この液体培地は、上述のように2%醤油諸味粕懸濁液200mLを30分間静置した後に得た上清100mLを、20gのNaClを含む食塩水100mLと混合することにより調製したものである。図2aの結果は、未植菌対照(ブランク)と比較して1a株および10a株が液体培地の明確な濁度低下を引き起こしたことを示した。これは、懸濁されていた醤油諸味粕の固体粒子が(おそらく二酸化炭素等の低分子に代謝されて)減量されたことを示すものである。すなわち、これらの株は液体環境中で比較的効率よく醤油諸味粕を分解する能力を有することが確認された。
同じ液体培地を用いた実験を4℃の低温でも行った。図2bの結果は、未植菌対照(ブランク)と比較して1a株および1b株が液体培地の明確な濁度低下を引き起こしたことを示した。すなわち、これらの株は4℃前後の低温の液体環境中でも比較的効率よく醤油諸味粕を分解する能力を有することが確認された。
[候補菌株の酵素活性試験]
醤油諸味粕は、セルロース、その他の多糖類、およびタンパク質をはじめとする、多様な物質の混合物であり、上記の実験で同定された候補菌株は、これらの物質のいずれか1つまたは複数を分解する酵素活性を放出していると考えられる。これらの菌が有する醤油諸味粕分解能力に、どのような種類の酵素活性が寄与しているかを分析するために、組成の異なる寒天培地を用いた実験を行った。
この実験に使用した3種類の寒天培地の組成を下記表1に示す。組成の残部は水である。
Figure 0007055356000001
すなわち、1%のCMC(カルボキシメチルセルロース)、10%の酸処理セルロース、または1%のスキムミルクを含む高塩濃度寒天培地に候補菌株を植菌した。30℃または4℃で静置培養を行った後、ハロー形成の有無を観察した。CMC寒天培地および酸処理セルロース寒天培地については、コンゴーレッド染色によりハローを可視化した。CMC培地上のハロー形成はエンドグルカナーゼ活性、酸処理セルロース培地上のハロー形成はセロビオヒドロラーゼ活性、スキムミルク培地上のハロー形成はプロテアーゼ活性の放出をそれぞれ示唆するものである。
異なる寒天培地上のハロー形成結果を下記表2に要約する。表中、「+」はハロー形成が見られたことを意味し、「-」はハロー形成が見られなかったことを意味する。
Figure 0007055356000002
これらの結果は、醤油諸味粕分解能を有する候補菌株がいずれも、酸処理セルロースとスキムミルクを分解する活性を提供していることを示している。従って、少なくともセロビオヒドロラーゼおよびプロテアーゼが醤油諸味粕分解能に寄与している可能性が示唆される。
醤油諸味粕分解能を有する候補菌株はほとんどの場合CMC分解能を欠くことも見出された。このことは、醤油諸味粕分解能とエンドグルカナーゼとの関連性は低いことを示唆している。また、CMC分解活性あるいはエンドグルカナーゼ活性を指標にして醤油諸味粕分解菌を見出すことは難しいであろうということを示している。すなわち、耐塩性セルラーゼを発現しているからといって(ましてや、耐塩性または好塩性の菌であるからといって)醤油諸味粕分解菌として使えるわけではないことが理解される。
一方、15b株および15c株は、酸処理セルロース分解活性とスキムミルク分解活性の両方を示し、さらにはCMC分解活性も示したが、それにも関わらずこれら二株に醤油諸味粕分解能は見出されなかった。このことは、酵素生産量や他の酵素との相互作用に関する要件等、醤油諸味粕分解機序の複雑さを示唆しており、個別の酵素活性を指標にして有用菌株を特定することの困難性、および本願で示されたような醤油諸味粕そのものを用いたスクリーニングの有用性をさらに実証している。
[耐塩性試験]
1a株、1b株、および10a株の耐塩性をさらに詳細に調べるために、異なる塩(NaCl)濃度(0%、5%、10%、15%、または20%)の液体培地において培養を行った。この液体培地は、上記CMC寒天培地から寒天を除いたもの、すなわち醤油諸味粕を含まない標準的な培養培地である。より詳細には、10%NaCl-1%CMC液体培地で前培養した後、異なる塩濃度の同培地10mlを含む直径24mm試験管に1%(v/v)植菌し、振とう培養した。660nmにおける吸光度(OD660)に基づいて菌の増殖を測定した。結果を図3に示す。
1a株は、30℃および4℃のいずれでも、5~20%の塩濃度で増殖を示し、最適塩濃度は10%であった。10a株は、30℃において0~20%の塩濃度で増殖を示し、最適塩濃度は5%であった。1b株は、4℃において0~20%の塩濃度で増殖を示し、最適塩濃度は5%であった。いずれの菌株も0%の塩濃度では増殖率が低下したため、耐塩菌であるだけでなく好塩菌であることが明らかになった。いずれの菌株も5~10%の塩濃度で特に増殖率が高く、醤油諸味粕環境中での増殖に適していることが確認された。
[菌種同定]
1a株、1b株、および10a株の菌種を系統学的に同定するべく、常法に従って16S rRNA遺伝子の全長の配列決定を行った。決定された核酸配列をクエリとして、NCBI BLASTにより公知遺伝子配列データベース中の相同的配列を検索したところ、1a株はSalinicola salarius(Halomonas salaria)と最も近縁であり(すなわち、もっとも配列相同性が高く)、1b株と10a株はそれぞれCobetia marina(Halomonas marina)と最も近縁であることが明らかになった。これらの16S rRNA遺伝子配列相同性の高さから、1a株はSalinicola属の細菌であり、1b株と10a株はCobetia属の細菌であると決定された。参考のために、公知文献に記述されたSalinicola salarius(Halomonas salaria)およびCobetia marina(Halomonas marina)についての情報を下記表3に示す。
Figure 0007055356000003
16S rRNA遺伝子の相同性の高さにも関わらず、少なくともSalinicola salariusの生育温度(10℃以上)およびCobetia marinaのカゼイン加水分解能欠如(カゼインはスキムミルクの主要なタンパク質である)に基づいて、これら公知文献に記述された菌は本願で単離された菌株とは同一ではないことが理解される。
本発明は、少なくとも醤油製造に関する産業分野および食品製造副産物その他の高塩濃度難溶性物質の分解処理の分野等で有用となり得る。

Claims (7)

  1. 受託番号NITE P-02649で寄託されている微生物、受託番号NITE P-02650で寄託されている微生物、受託番号NITE P-02651で寄託されている微生物、またはそれらのうちの2つ以上を含む混合物を、醤油諸味粕と接触させることを含む、醤油諸味粕を分解する方法。
  2. 前記接触を1~10℃の温度で行うことを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 受託番号NITE P-02649で寄託されている微生物。
  4. 受託番号NITE P-02650で寄託されている微生物。
  5. 受託番号NITE P-02651で寄託されている微生物。
  6. 請求項3~5のいずれかに記載の微生物のうちの1つ以上を含む、醤油諸味粕分解用組成物。
  7. 1.6~2.4%(w/v)の醤油諸味粕を含む均一な水性懸濁液を調製し、これを20~40分間静置して粒子を沈降させ、その上清を取り出して、前記上清の0.9~1.1倍体積の水、溶融寒天、および3~20%(w/v)相当量のNaClを前記上清と組み合わせて混合液を調製し、前記混合液を1.2~2.8mmの厚さで培養容器に注ぎ入れて寒天を凝固させることによって作製される醤油諸味粕寒天培地に、
    試験微生物を植え付けて培養し、ハロー形成に基づいて醤油諸味粕分解微生物を検出する方法。
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