JP7054621B2 - 圧力を使用した溶体化処理のための方法 - Google Patents

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Description

本出願は、2013年3月5日に出願された米国特許出願第13/786,934号の一部継続出願であり、この出願の全体は、参照により本明細書に援用される。
本出願は、高圧ダイカスト鋳造物の熱処理に関連し、より詳しくは、高圧ダイカスト鋳造物の圧力を使用した溶体化処理に関連する。
高圧ダイカスト法は、多くの鋳造物の大量生産のための低コストかつ寸法精度の高い鋳造法である。このような鋳造物には、船舶用プロペラ、船舶用及び自動車用のエンジン部品、車両のシャーシ、車両のクロージャ、車両の構造体、及び先進的な車両の本体が含まれるが、これらに限定されるものではない。全ての鋳造アルミニウムの約70%は、高圧ダイカスト法を使用して鋳造される。大量生産において、高圧ダイカスト法は、永久鋳型鋳造または砂型鋳造のような他の方法よりも、単位重量当たりのコストが低く、寸法精度が高い。
高圧ダイカスト法の欠点は、永久鋳型または砂型と比較して、製造される鋳造物の強度が低いことである。この強度の低さは、高圧ダイカスト法が、鋳造工程の間に溶融金属中に空気を捕捉しつつ、金属を激しい乱流の形で移動させるという事実による。捕捉された空気が問題となるのは、アルミニウムの高圧ダイカスト鋳造物の強度を増大させるために、鋳造後に鋳造物を熱処理することが好ましいからである。アルミニウム合金の強度を高めるための典型的な熱処理は、T6処理条件を達成するための溶体化処理及び人工時効処理である。しかし、371℃(700°F)よりも高温での熱処理は、高圧ダイカスト鋳造物の強度及び延性を高めるためには使用されない。371℃(700°F)よりも高い温度での溶体化処理の間に、しばしば鋳造物中に捕捉された空気が膨張し、鋳造製品上及び鋳造製品中にブリスタ(膨れ)が形成されるからである。ブリスタによって、表面仕上げに美観上の問題が生じ、また、鋳造物の機械的特性を低減させる大きな孔が形成される。したがって、従来の高圧ダイカスト法は、鋳込みのままの状態で使用される。アルミニウム・アソシエーションの367、360、361のような銅含有量の低いアルミニウムの多くに対して、関連する降伏強度は、鋳込みのままの状態で、約117MPa(約17KSI)である。
従来の溶体化処理において、鋳造物は、空気炉、溶融塩浴、または、流動砂床内に配置され、広範な機械的特性を顕現させ、他の方法によって得られない特性の組み合わせを達成するために、熱処理される。高圧ダイカスト鋳造物は、合金元素の過飽和溶体を形成する指定の温度まで加熱される。次いで、鋳造物は、その温度に所定の時間保たれる。次いで、ダイカスト鋳造物は、急速に冷却され、所定の時間低温で人工時効処理される。
T6熱処理の一部である溶体化処理の間、鋳造物は、最大で538℃(1000°F)に最大で12時間さらされる場合がある。538℃(1000°F)において、永久鋳型または砂型のアルミニウム合金鋳造物は、存在する全てのマグネシウムを与えられた合金の固溶体中に固溶する。しかし、高圧ダイカスト鋳造物がT6熱処理条件にさらされると、鋳造物中の捕捉された任意のガスが高温で膨張し、孔または欠陥内の圧力が上昇する。この圧力上昇と、結果として生じる金属の低い機械的特性によって、金属が内部または表面にブリスタ欠陥を残したまま塑性変形し、美観上の問題及び機械的問題が生じる状況が発生する。本出願以前には、ブリスタ欠陥は、非常に短い固溶時間(例えば、15分)で高圧ダイカスト鋳造物を熱処理することによって、防止されていた。この短い固溶時間では、共晶は十分に形態変化することができず、また、より長い時間(例えば、2~12時間)の処理で生じるような機械的利点は生じない。
一般に、熱処理によって降伏強度は2倍になるため、高圧ダイカスト鋳造物の熱処理を実行することに対する強い要望がある。例えば、機械的特性を損なうブリスタ欠陥が生じない場合、アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物のT6熱処理では、鋳込みのままの状態の117MPa(17KSI)から、T6熱処理条件における約240MPa(約35KSI)に増大する。このような強度の劇的な増大によって、設計技術者は、負荷及び部品形状の多様な態様を考慮することで、部品重量を典型的には30%低減する部品を再設計することができる。
砂型鋳造法または永久鋳型鋳造法を使用した鋳造物に対して、熱間等方圧加圧法(すなち、HIP法)を用いて圧力を印加する方法が知られている。砂型または永久鋳型によるアルミニウムの鋳造において、HIP法には、収縮巣の修復と、その結果として、引張特性及び疲労特性の改善が伴う。内部の収縮巣は、合金の凝固収縮と処理変数の結果として生じる。この処理変数には、鋳型の形状効果または鋳造パラメータの効果が含まれ、鋳造パラメータには、金属温度、鋳型温度、冷却速度、及び注湯速度が含まれる。HIP法には、高温で印加される均一なガス圧の使用と、引き続く、室温への低速の冷却が伴う。部品は、室温に冷却された後、通例、溶体化処理される。アルミニウム合金の場合、103MPa(15KSI)よりも高い圧力と、約527℃(約980°F)の温度が使用できる。印加された圧力によって、材料内に塑性流が生じ、その結果、収縮巣が修復される。但し、HIP法において、HIPの時間及び温度の制限内で材料を完全に高密度化するためには、69MPa(10KSI)以下の圧力は不十分であることが知られている。したがって、一般に、HIP法の利点を得るためには、103MPa(15KSI)以上の圧力が必要である。
高圧ダイカスト鋳造物に対して、熱間等圧加圧法(HIP法)を使用することには、幾つかの問題がある。第1に、高圧ダイカスト法には、約103MPa(15KSI)よりも高い圧力と、その圧力を得るための大きく、高価な圧力容器が必要である。さらに重要なことに、熱間等圧加圧法は、高圧ダイカスト法によって生じるブリスタ欠陥を修復できない。言い換えれば、高圧ダイカスト法によるアルミニウム合金の鋳造物中に捕捉された大量の空気は、熱間等圧加圧法では修復できない。この良く知られた高圧ダイカスト法に対するHIP法の有効性の欠如は、本発明者の実験によって証明された。その実験では、高圧ダイカスト鋳造物のプロペラに対して、103MPa(15KSI)の圧力及び538℃(1000°F)の温度で4時間の熱間等圧加圧が実施され、次いで、室温まで冷却された。次いで、同一のプロペラに対して、538℃(1000°F)及び大気条件で4時間の熱処理が実施された。図9A及び図9Bに示されるように、この処理の後にもブリスタ欠陥ははっきり現れており、これは、鋳造物中の内部欠陥がHIP法によって修復されなかったことを示している。
このように、特にアルミニウム合金の鋳造物の場合、熱間等圧加圧法(HIP法)は、その後の溶体化処理からブリスタ欠陥を修復できないことが知られている。
本発明に従って、驚くべきことに、溶体化処理の間に、従来の熱間等圧加圧法(HIP法)における圧力よりも低い圧力を印加することによって、鋳込みのままの状態の高圧ダイカスト鋳造物内に有利な圧力平衡が生じることが分かった。この際、高圧ダイカスト法によって鋳造物内に捕捉された空気は、膨張及びブリスタ欠陥を形成することはできない。
したがって、本出願は、高圧ダイカスト鋳造物の従来の熱処理の間に発生する問題のブリスタ欠陥を防止するために、高圧ダイカスト鋳造物の溶体化処理の間に外圧を印加することを開示する。本出願は、高圧ダイカスト鋳造物を熱処理する方法を開示する。この方法は、高圧ダイカスト鋳造物を得ること、3.4MPa(0.5KSI)と240MPa(35KSI)との間の圧力で、0.5時間から12時間、371℃(700°F)よりも高い温度で高圧ダイカスト鋳造物の溶体化処理を実行することを含む。次いで、鋳造物は、ブリスタ欠陥のない高圧ダイカスト鋳造物を形成するために、冷却され、人工時効処理されるものであってもよい。一実施形態において、溶体化処理の間に印加される圧力は、3.4MPa(0.5KSI)と103MPa(15KSI)との間であるか、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力範囲中の圧力である。別の実施形態において、溶体化処理の間に印加される圧力は、17.2MPa(2.5KSI)と69MPa(10KSI)との間であるか、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力範囲中の圧力である。別の実施形態において、この印加される圧力は、17.2MPa(2.5KSI)と34MPa(5KSI)との間であるか、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力範囲中の圧力である。17.2MPa(2.5KSI)よりも高い外圧を使用することによって、高圧ダイカスト鋳造物の溶体化処理の間に、空気が膨張できず、問題のブリスタを最終的な熱処理鋳造物上に生じさせることのない圧力平衡が形成される。3.4MPa(0.5KSI)と24MPa(3.5KSI)の間の外圧の使用は、ブリスタ欠陥を低減及び/または解消するために十分である。
一実施形態において、溶体化処理を実行するステップは、3.4MPa(0.5KSI)と103MPa(15KSI)の間の圧力、3.4MPa(0.5KSI)と69MPa(10KSI)の間の圧力、17.2MPa(2.5KSI)と34MPa(5KSI)の間の圧力、または、3.4MPa(0.5KSI)と103MPa(15KSI)の間の任意の圧力もしくはこれらの間の圧力範囲中の圧力の印加を使用したT6熱処理を含む。別の実施形態において、溶体化処理の温度は、371℃(700°F)と649℃(1200°F)の間の温度、または、これらの間の任意の温度、またはこれらの間の温度範囲中の温度である。別の実施形態において、この温度は、427℃(800°F)と538℃(1000°F)の間の温度、またはこれらの間の任意の温度、またはこれらの間の温度範囲中の温度である。別の実施形態において、溶体化処理温度は538℃(1000°F)である。別の実施形態において、溶体化処理を実行するステップの時間は、0.5時間から12時間である。別の実施形態において、この時間は、2時間から8時間である。さらに別の実施形態において、圧力を使用した溶体化処理を実行するステップは、4時間から6時間である。このような範囲は、例示的なものであり、時間範囲は、上述した範囲内の任意の時間であってもよい。
熱処理する方法は、さらに、鋳造物を冷却するステップを含むものであってもよい。熱処理する方法は、鋳造物を人工時効処理するステップを含むものであってもよい。冷却するステップは、典型的には、鋳造物を溶体化処理の圧力容器から取り出した直後に実行される。鋳造物を、冷却をすることなく室温に低速で冷却することは、溶体化処理による微細構造の有利な効果が失われる可能性があるため、望ましくない。
本出願は、アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を熱処理する方法についても考慮する。この方法は、高圧ダイカスト装置を使用してアルミニウム合金鋳造物を鋳造するステップ、及び。鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を高圧ダイカスト装置から取り出すステップを含む。鋳造されたアルミニウム合金鋳造物は、次いで、圧力容器に配置される。圧力容器は、加熱要素を含む。鋳造されたアルミニウム合金鋳造物は、3.4MPa(0.5KSI)と240MPa(35KSI)の間の圧力を印加しながら、または、0.5時間から12時間、371℃(700°F)よりも高い温度で溶体化処理される。溶体化処理された鋳造物は、圧力容器から取り出される。この方法において、溶体化処理を実行するステップは、アルミニウム合金鋳造物の最終的な鋳造品上のブリスタ欠陥を低減する。
さらなる実施形態において、溶体化処理を実行するステップは、3.4MPa(0.5KSI)と103MPa(15KSI)の間の圧力、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力範囲中の圧力を印加しながらT6熱処理するステップを含む。別の実施形態において、溶体化処理を実行するステップは、鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を、371℃(700°F)と649℃(1200°F)の間の温度、またはこれらの間の任意の温度、またはこれらの間の温度範囲中の温度で溶体化処理するステップを含む。さらに別の実施形態において、溶体化処理を実行するステップは、鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を538℃(1000°F)で溶体化処理することを含む。さらに別の実施形態において、溶体化処理を実行するステップは、3.4MPa(0.5KSI)と103MPa(15KSI)の間の圧力、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力範囲中の圧力を印加するステップを含む。別の実施形態において、溶体化処理を実行するステップは、17.2MPa(2.5KSI)と69MPa(10KSI)の間の圧力、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力範囲中の圧力を印加するステップを含む。この際、溶体化処理を実行するステップは、アルミニウム合金鋳造物の最終的な鋳造品上のブリスタ欠陥を低減する。さらに別の実施形態において、溶体化処理を実行するステップは、17.2MPa(2.5KSI)と34MPa(5KSI)の間の圧力、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力範囲中の圧力を印加するステップを含む。この際、溶体化処理を実行するステップは、アルミニウム合金鋳造物の最終的な鋳造品上のブリスタ欠陥を低減する。
溶体化処理を実行するステップは、2時間から8時間、またはこれらの間の任意の時間、またはこれらの間の時間範囲、鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を溶体化処理するステップを含む。この時間及び時間範囲には、4時間から6時間、及び4時間が含まれるが、これに限定されない。本出願の方法は、さらに、熱処理する方法が、鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を冷却するステップ、及び、鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を人工時効処理するステップを含む実施形態を含む。
溶体化処理と圧力を使用することによって、本出願の方法は、鋳造物の降伏強度が50%から100%増大すると考えられる。これは、構造部品に関して、平均で15%から30%の軽量化に相当する。この軽量化は、燃費の向上が重要な自動車または他の輸送用途において、エネルギー及びCOフットプリントの低減に関して大きな経済的及び社会的な価値がある。
図1は、本出願の圧力を使用した溶体化処理の開示された方法のために使用される例示的な圧力チャンバーの透視図である。 図2は、圧力を使用することなく538℃(1000°F)で溶体化処理された、高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレード上のブリスタ欠陥を示す写真である。 図3Aは、溶体化処理の間に3.4MPa(0.5KSI、500psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の低減を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図3Bは、溶体化処理の間に3.4MPa(0.5KSI、500psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の低減を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図3Cは、溶体化処理の間に3.4MPa(0.5KSI、500psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の低減を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図4Aは、溶体化処理の間に13.8MPa(2.0KSI、2000psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の低減を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図4Bは、溶体化処理の間に13.8MPa(2.0KSI、2000psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の低減を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図4Cは、溶体化処理の間に13.8MPa(2.0KSI、2000psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の低減を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図5Aは、溶体化処理の間に24MPa(3.5KSI、3500psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の解消を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図5Bは、溶体化処理の間に24MPa(3.5KSI、3500psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の解消を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図6Aは、溶体化処理の間の34MPa(5.0KSI、5000psi)の圧力の印加によりブリスタ欠陥が解消された、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードを示す写真である。 図6Bは、溶体化処理の間の34MPa(5.0KSI、5000psi)の圧力の印加によりブリスタ欠陥が解消された、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードを示す写真である。 図7Aは、溶体化処理の間に69MPa(10.0KSI、10000psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の解消を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図7Bは、溶体化処理の間に69MPa(10.0KSI、10000psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の解消を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図8Aは、溶体化処理の間に103MPa(15.0KSI、15000psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の解消を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図8Bは、溶体化処理の間に103MPa(15.0KSI、15000psi)の圧力が印加されたときの、ブリスタ欠陥の解消を示す、溶体化処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図9Aは、熱間等圧加圧法(HIP法)によって処理され、次いで、圧力を使用することなく溶体化処理された、高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図9Bは、熱間等圧加圧法(HIP法)によって処理され、次いで、圧力を使用することなく溶体化処理された、高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図10Aは、溶体化処理の間に15.9MPa(2.3KSI)の圧力で処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。 図10Bは、溶体化処理の間に15.9MPa(2.3KSI)の圧力で処理された高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラブレードの写真である。
本出願は、高圧ダイカスト鋳造物の溶体処理の間に発生する、高圧ダイカスト鋳造物中のブリスタ欠陥を低減する及び/または解消する方法に関する。本出願は、3.4MPa(0.5KSI、500psi)と240MPa(35KSI、35000psi)の間の圧力を印加することが、ブリスタ欠陥を低減及び/または解消すること、並びに、17.2MPa(2.5KSI)と240MPa(35KSI)の間の圧力、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力を印加することが、ブリスタ欠陥を解消すること、を考慮する。一実施形態において、印加する圧力は、熱間等方圧加圧の間に印加される圧力よりも低く、したがって103MPa(15KSI)以下である。別の実施形態において、印加する圧力は、17.2MPa(2.5KSI)と69MPa(10KSI)の間である。別の実施形態において、印加される圧力は34MPa(5KSI)である。圧力の印加によって、高圧ダイカスト法の乱流性のために高圧ダイカスト鋳造物中に捕捉された空気との平衡が形成される。圧力の印加によって、鋳造物中に捕捉された空気は膨張できず、したがってブリスタが低減及び/または解消する。したがって、鋳造物が外圧とともに高温に加熱されるため、溶体化処理の間に、捕捉された空気の内部圧力は相殺される。外圧及び高温での材料の固有の強度が、捕捉された空気の内圧よりも大きい場合、ブリスタは発生しない。
本出願は、高圧ダイカスト鋳造物を熱処理する方法を考慮する。一実施形態において、高圧ダイカスト鋳造物は、アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物である。但し、本出願は、乱流性の高圧ダイカスト法の間に空気が捕捉される任意の高圧ダイカスト金属を熱処理するために使用できる。この方法は、まず、高圧ダイカスト鋳造物2を得ることを考慮する。図2-8に示す実施形態において、高圧ダイカスト鋳造物2は、船舶用プロペラである。但し、本出願は、高圧ダイカスト法を使用して形成可能な任意の高圧ダイカスト鋳造物に適用可能である。それは、車両のシャーシ、車両のクロージャ、構造体、及び先進的な車両の本体を含むが、これに限定されない。
図1を参照すると、高圧ダイカスト鋳造物が得られた後、その鋳造物には、圧力を使用した溶体化処理が実行される。圧力を使用した溶体化処理を実行するステップにおいて、端部閉鎖体6を有する圧力容器4、加熱要素8のような加熱手段、及び作業負荷支持体10が使用されるものであってもよい。但し、圧力容器4は、最大で240MPa(35KSI)の圧力まで印加可能あり、かつ最大で649℃(1200°F)まで加熱可能な証明済(certified)圧力容器であってもよい。一実施形態において、最大で103Mpa(15KSI)の圧力まで印加可能な証明済圧力容器を使用することもできる。本出願に従って、圧力を使用した溶体化処理のために使用可能な圧力容器は、オハイオ州コロンバスのアメリカン・アイソスタティック・プレセズ・インクから入手することができる。圧力容器4は、さらに、高圧ダイカスト鋳造物2を必要な温度及び圧力で効果的に溶体化処理するために、絶縁部12を含むものであってもよい。さらに、熱及び圧力を測定するために、熱電対用貫通接続14及び電力用貫通接続16が存在するものであってもよい。圧力容器4は、溶体化処理の間に必要な圧力を発生するために、コンプレッサー(図示は省略する)に接続されるものであってもよい。
高圧ダイカスト鋳造物2は、圧力容器4内に配置され、圧力容器4は、端部閉鎖体6でシールされる。次いで、鋳造物に対して、371℃(700°F)より高い温度、3.4MPa(0.5KSI)と240MPa(35KSI)の間の圧力で、0.5時間から12時間、溶体化処理が実行される。一実施形態において、温度は371℃(700°F)と649℃((1200°F)の間の温度、またはこれらの間の任意の温度、またはこれらの間の温度範囲中の温度である。一実施形態において、温度は427℃(800°F)と538℃(1000°F)の間である。さらに別の実施形態において、温度は538℃(1000°F)である。同様に、圧力も様々であってもよい。一実施形態において、印加する圧力は、3.4MPa(0.5KSI)と103MPa(15KSI)の間の圧力、またはこれらの間の任意の圧力、またはこれらの間の圧力範囲中の圧力である。別の実施形態において、印加する圧力は、17.2MPa(2.5KSI)と69MPa(10KSI)の間である。別の実施形態において、印加する圧力は、17.2MPa(2.5KSI)と34Mpa(5KSI)の間である。一実施形態において、印加する圧力は34MPa(5KSI)である。一実施形態において、時間及び温度は、3.4MPa(0.5KSI)と103MPa(15KSI)の間の圧力でのT6熱処理を含む。別の実施形態において、高圧ダイカスト鋳造物は、高圧ダイカスト鋳造物からブリスタ欠陥をなくすために、538℃(1000°F)及び34MPa(5KSI)で4時間、溶体化処理される。
コンプレッサーを通じて圧力を印加するために使用されるガスは、大気ガス、不活性ガス、または、溶体化処理の間に燃焼を使用することなく必要な圧力を印加するために十分な任意の他のガスであってもよい。一実施形態において、このガスは不活性ガスである。別の実施形態において、使用されるガスはアルゴンである。高圧ダイカスト鋳造物が所望の時間だけ溶体化処理された後、ダイカスト鋳造物は冷却され、任意選択で人工時効処理されるものであってもよい。冷却は、溶体化処理の圧力容器から取り出した直後に、溶体化処理された鋳造物が、室温に低速で冷却されることなく、急速に冷却することを考慮する。一実施形態において、鋳造物は、少なくとも2時間、人工時効処理される。但し、人工時効処理の時間及び温度は、当業者にとって周知のように、一般に、所望の強度及び延性のレベルによって規定される。
圧力を使用した溶体化処理は、高圧ダイカスト鋳造物の降伏強度を増大させる能力を提供する。非限定的な例として、371℃(700°F)までの鋳造条件における温度高圧ダイカスト合金A360.0の典型的な機械的特性は、次の表1に示されている。
Figure 0007054621000001
表1によれば、溶体化処理に必要な高温、すなわち371℃(700°F)よりも高い温度で、引張強度は27.6MPa(4KSI)よりも低く、降伏強度は17.2MPa(2.5KSI)よりも低い。したがって、溶体化処理の温度で、ダイカスト合金の降伏強度が捕捉された空気の圧力よりも低いとき、空気は膨張し、図2に示すように、ブリスタ欠陥20が形成される。図5-8、10A、10Bに示すように、17.2MPa(2.5KSI)より高い外部ガス圧を鋳造物に印加することによって、内部の捕捉されたガスが膨張できず、したがって、高圧ダイカスト鋳造物のブリスタを解消できる。3.4Mpa(0.5KSI)から24Mpa(3.5KSI)の比較的低い圧力ですら、図3、4、10A、10Bに示すように、ブリスタ欠陥が低減し得る。溶体化処理の利点を得ながらブリスタ欠陥を解消可能であるため、溶体化処理された高圧ダイカスト鋳造物の降伏強度は、50%から100%増大し得る。これは、再設計された部品に対して平均で15%から30%の軽量化、または同じ形状の部品に対して非常に大きな安全因子に相当する。当該技術分野において、アルミニウム鋳造物の降伏強度における10%の増加によって、鋳造物に対して平均で3%の軽量化が促進されることが知られている。これは、特に、自動車、トラック、または船舶に関わらず輸送手段の設計において、非常に重要である。10%の総重量の削減によって、燃費が5%から7%向上するからである。このように、本発明は、15%から30%の重量削減が可能となるといった顕著な進歩を提供する。
〔例〕
〔例1〕
高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラが、試験サンプルとして選択された。図2には、圧力を印加することなく538℃(1000°F)で4時間T6熱処理された、高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラが示されている。多数のブリスタ欠陥20が示されている。
次いで、高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラに対して、圧力を使用した溶体化処理が実行された。18の高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラが、103MPa(15KSI)、69MPa(10KSI)、34Mpa(5KSI)の外的に印加されたガス圧をそれぞれ(すなわち、各圧力に対して6のサンプル)使用して溶体化処理された。各溶体化処理は、538℃(1000°F)で4時間である。外的に印加されたガス圧は、高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラを、圧力容器4内に配置することによって達成された。圧力はアルゴンを使用して印加された。その結果は、図6、7、8に示されており、ブリスタ欠陥20が解消されたことが分かる。
〔例2〕
高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラに対して、圧力を使用した溶体化処理が実行された。3の高圧ダイカスト・アルミニウム合金製プロペラに対して、それぞれ24MPa(3.5KSI)、13.8MPa(2.0KSI)、3.4Mpa(0.5KSI)で、538℃(1000°F)で4時間、溶体化処理が実行された。24MPa(3.5KSI)で溶体化処理された3のプロペラでは、図5に示すように、ブリスタ欠陥の解消が示された。3.4Mpa(0.5KSI)で溶体化処理された3つの高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラでは、図3に示すように、ブリスタ欠陥の低減が示された。13.8Mpa(2.0KSI)で溶体化処理された3つの高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラでは、図4に示すように、3のプロペラブレードのうち1つだけに小さなブリスタ欠陥が存在するといったように、ブリスタの顕著な低減が示された。
このように、3.4Mpa(0.5KSI)と240Mpa(35.0KSI)の間の圧力を使用した溶体化処理によって、高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラ上のブリスタ欠陥が低減することが、実験によって確認された。また、24Mpa(3.5KSI)と103Mpa(15.0KSI)の間の圧力では、高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラのブリスタ欠陥が解消されることが示された。
〔例3〕
高圧ダイカスト鋳造物に対してHIP法が有効でないことは、本発明者によって実験で証明された。この実験では、高圧ダイカスト鋳造物のプロペラに対して、103Mpa(15KSI)の圧力、538℃(1000°F)で4時間、熱間等法圧加圧処理が実行され、室温まで冷却された。次いで、同じプロペラが、大気条件、538℃(1000°F)で4時間、熱処理された。図9A及び図9Bに示されるように、この処理の後にもブリスタ欠陥ははっきり現れており、これは、鋳造物中の内部欠陥がHIP法によって修復されなかったことを示している。
〔例4〕
ブリスタが発生しない最低の圧力をより正確に判別するために、それぞれ3のプロペラブレードを有する2の高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラに対して、それぞれ17.2Mpa(2.5KSI)及び15.9Mpa(2.3KSI)、538℃(1000°F)で4時間、溶体化処理が実行された。17.2MPa(2.5KSI)で溶体化処理された3ブレード形プロペラでは、ブリスタ欠陥の完全な解消が示された。一方、15.9MPa(2.3KSI)で溶体化処理された3ブレード形高圧ダイカスト・アルミニウム合金製の船舶用プロペラでは、同じくブリスタの顕著の低減が示されたものの、1つのプロペラブレードの根元に1つの小さなブリスタが示された。このブリスタの直径は、図10Aに示すように、約1mmである。ブリスタがプロペラブレードの機械的延性を低減させるかどうかを確認するために、このプロペラに対して落錘衝撃試験が実行された。図2に示すように、非常に小さなブリスタを示す15.9Mpa(2.3KSI)で処理されたプロペラは、落錘衝撃試験の後、延性に大きな低減はなく、ブレードの破損も生じなかった。但し、15.9Mpa(2.3KSI)では、1のブレード上に1の非常に小さなブリスタが検出されたため、本発明によってブリスタを発生させることなく高い信頼性をもって実施されることが期待できる圧力の下限は、17.2MPa(2.5KSI)である。
ブリスタが発生せず、かつ本発明が実用性を有する圧力の上限は、ブリスタの発生機構自体によっては規定されない。17.2MPa(2.5KSI)から240Mpa(35KSI)までの圧力は、ブリスタを解消することが示されている。代わりに、本発明が実用性を有する圧力の上限は、圧力容器の設備コストの増大、及び最終製品のコストに追加される処理のサイクル時間の増大によって規定される。圧力が増大するほど、圧力容器自体の資本コストは増大し、また、処理のサイクル時間及びそれに関連するコストは非線形に増大する。これらの資本コスト及び処理のサイクル時間のコストが過大になった場合、高圧ダイカスト品及び本発明の方法を使用することは、経済的に有利ではなくなる。代わりに、他の金属加工または鋳造法(例えば、鍛造用ブランク材の鍛造、機械加工、または、アブレーション鋳造であるが、これらに限定されない)の方が、経済的に好ましいものとなる。103Mpa(15KSI)という上限は、現在の圧力容器技術における資本設備及び処理コストによって規定される。
上述した説明において、簡潔さ、明確性、及び理解のために特定の用語が使用されている。このような用語は、説明のみを目的として使用され、広く解釈されることが意図されているため、それらの用語は先行技術の要求を超える不必要な限定は意味するものではない。本明細書に記載された様々なシステム及び方法は、単独で使用することも、または、他のシステム及び方法と組み合わせ使用することも可能である。添付請求項の範囲内において、様々な均等物、代替物、及び修正物が可能である。添付請求項における限定のそれぞれは、「手段」または「ステップ」という用語がそれぞれの限定内で明示的に記述されている場合にのみ、米国特許法第112条(f)の下での解釈が実施されることが意図でされている。方法の請求項のそれぞれは、請求はされる方法を達成するための特定の一連のステップを含むが、この開示の範囲は、ここに記載されたステップの文字通りの順序または文字通りの内容によって限定されることを意図するものではなく、実質的でない相違または変更は、本開示の範囲内に含まれるものである。

Claims (12)

  1. アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を熱処理する方法であって、
    アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を取得するステップ、
    アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を、溶体化処理容器内で、17.2MPa(2.5KSI)と34MPa(KSI)の間の圧力を印加しながら、2時間から8時間、371℃(700°F)より高い温度で溶体化処理するステップ、及び、
    アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を溶体化処理容器から取り出した後、アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を冷却するステップ、を含み、
    溶体化処理するステップは、高圧ダイカスト鋳造物上のブリスタ欠陥を解消する、ことを特徴とする方法。
  2. 溶体化処理するステップは、鋳造物を冷却し、人工時効処理を実行してT6熱処理を達成するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 溶体化処理するステップは、高圧ダイカスト鋳造物を371℃(700°F)と649℃(1200°F)の間で溶体化処理することを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 溶体化処理するステップは、高圧ダイカスト鋳造物を538℃(1000°F)で溶体化処理することを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 溶体化処理するステップは、高圧ダイカスト鋳造物を4時間から6時間、溶体化処理することを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 高圧ダイカスト鋳造物を人工時効処理するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を熱処理する方法であって、
    高圧ダイカスト設備でアルミニウム合金を鋳造するステップ、
    鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を高圧ダイカスト設備から取り出すステップ、
    鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を、加熱要素を含む圧力容器内に配置するステップ、
    鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を、17.2MPa(2.5KSI)と34MPa(KSI)の間の圧力を印加しながら、2時間から8時間、371℃(700°F)より高い温度で溶体化処理するステップ、
    鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を圧力容器から取り出すステップ、及び、
    鋳造されたアルミニウム合金鋳造物を圧力容器から取り出した後、冷却するステップを含み、
    溶体化処理するステップは、アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物上のブリスタ欠陥を低減すること、を特徴とする方法。
  8. 溶体化処理するステップは、鋳造物を冷却し、人工時効処理を実行してT6熱処理を達成するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. 溶体化処理するステップは、アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を371℃(700°F)と649℃(1200°F)の間で溶体化処理することを含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. 溶体化処理するステップは、アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を538℃(1000°F)で溶体化処理することを含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
  11. 溶体化処理するステップは、アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を4時間から6時間、溶体化処理することを含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
  12. アルミニウム合金の高圧ダイカスト鋳造物を人工時効処理するステップをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
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