JP7052781B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2008-295707号公報
ここで、上記例示等した遊技機においては、遊技の好適化を図る上で未だ改善の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の好適化を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
第1賭数と、前記第1賭数とは異なる第2賭数とを含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数により遊技を行うことが可能な遊技機であって、
予め定められた判定契機に基づいて遊技者に有利な特別状態を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段を備え、
遊技の賭数が前記第1賭数とされたゲームにて前記特別判定を実行することが可能であり、
遊技の賭数が前記第2賭数とされたゲームにて前記特別判定の実行が制限されるようにする手段と、
前記特別判定の結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合に、前記特別状態への移行が待機されるように待機状態に移行させる待機状態移行手段と、
前記待機状態でのゲームの実行に応じて所定情報を更新する更新手段と、
を備え、
前記更新手段による前記所定情報の更新結果が前記待機状態の終了に対応した所定結果となった場合又は前記所定結果となった後に予め定められた移行条件が成立した場合に、前記特別状態への移行が許容されるように構成されており、
前記待機状態において遊技の賭数が前記第1賭数とされた状態でゲームが行われた場合に前記更新手段による更新が実行されるようにする手段と、
前記待機状態において遊技の賭数が前記第2賭数とされた状態でゲームが行われた場合に前記更新手段による更新が実行されないようにする手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の好適化を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 3ベット時の通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 2ベット時の通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 ボーナス状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 各状態の移行関係を示す説明図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 有利区間移行抽選処理を示すフローチャートである。 AT抽選用処理を示すフローチャートである。 各種移行抽選テーブルの一例を示す図である。 前兆モードの設定処理を示すフローチャートである。 前兆ゲーム数テーブルの一例を示す図である。 AT上乗せ用処理を示すフローチャートである。 上乗せ抽選テーブルの一例を示す図である。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 指示モニタ及び区間表示器の概要を説明するための図である。 補助表示部にて行われる押し順報知演出の概要を示す説明図である。 押し順報知用処理を示すフローチャートである。 ゲーム数更新用処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 第1ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 第2ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 第3ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 区間表示第1処理を示すフローチャートである。 区間表示第2処理を示すフローチャートである。 有利区間の開始ゲーム及び終了ゲームと区間表示器の表示との関係を説明するための図である。 サブ側の表示制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 連続演出設定処理を示すフローチャートである。 本前兆用演出テーブルの一例を示す図である。 シナリオデータテーブルの一例を示す図である。 特定役報知用処理を示すフローチャートである。 疑似前兆用演出テーブルの一例を示す図である。 連続演出待機用処理を示すフローチャートである。 連続演出実行用処理を示すフローチャートである。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 ボーナス中演出設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 連続演出の流れを説明するための説明図である。 連続演出の流れを説明するための説明図である。 (a)は第2の実施の形態に係るシナリオデータテーブルの一例を示す図、(b)、(c)は補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 連続演出実行用処理を示すフローチャートである。 予備演出用処理を示すフローチャートである。 連続演出の流れを説明するための説明図である。 (a)は第3の実施の形態に係るシナリオデータテーブルの一例を示す図、(b)はボーナス中演出設定処理を示すフローチャートである。 連続演出実行用処理を示すフローチャートである。 連続演出の流れを説明するための説明図である。 連続演出の流れを説明するための説明図である。 第4の実施の形態に係るボーナス中演出設定処理を示すフローチャートである。 シナリオデータテーブルの一例を示す図である。 (a)は連続演出実行用処理を示すフローチャート、(b)は全停止時演出設定処理を示すフローチャート、(c)は連続演出設定処理を示すフローチャートである。 連続演出の流れを説明するための説明図である。 第5の実施の形態に係るボーナス中演出設定処理を示すフローチャートである。 (a)は連続演出設定処理を示すフローチャート、(b)は全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 連続演出の流れを説明するための説明図である。 第6の実施の形態に係る演出設定処理を示すフローチャートである。 (a)はエンディング演出設定処理を示すフローチャート、(b)はエンディング演出実行用処理を示すフローチャートである。 ボーナス中演出設定処理を示すフローチャートである。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 エンディング演出の流れを説明するための説明図である。 第7の実施の形態において、有利区間の上限増加数に到達するまでの残りゲーム数と、有利区間の上限ゲーム数に到達するまでの残りゲーム数との関係を説明するための説明図である。 ボーナス中演出設定処理を示すフローチャートである。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 エンディング演出の流れを説明するための説明図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1~図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば500パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、20個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、25パルス(=500パルス÷20図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0~19まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの1番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの2番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの3番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤貝」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「白貝」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの中段図柄,中リール32Mの上段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1~L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1~L6のうち、メダルのベットによって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、上記のラインL1~L6のうち、折れ曲がりラインL6が有効ラインとして設定される。より詳しくは、本スロットマシン10では、3枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合と2枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合とがあり、これら3枚又は2枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとして設定され、他のラインL1~L5は有効ラインとしては設定されない。以下の説明では、折れ曲がりラインL6を有効ラインMLと称する場合がある。また、以下では、3枚のメダルがベットされて開始されるゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されるゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されるゲームを1ベットゲーム、ともいう。なお、本実施形態では、1ベットゲームは設定されない。
図8~図10は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞~第32小役入賞がある。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(a)に示すように、有効ラインMLに第1小役入賞に対応する図柄が停止すると、右下がりラインL4には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第2小役入賞となる。第2小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(b)に示すように、有効ラインMLに第2小役入賞に対応する図柄が停止すると、上ラインL1には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第3小役入賞となる。第3小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(c)に示すように、有効ラインMLに第3小役入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役や第2小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第4小役入賞となる。第4小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(d)に示すように、有効ラインMLに第4小役入賞に対応する図柄が停止すると、右上がりラインL5には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞~第3小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第5小役入賞となる。第5小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(e)に示すように、有効ラインMLに第5小役入賞に対応する図柄が停止すると、下ラインL3には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞~第4小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第6小役入賞となる。第6小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(f)に示すように、有効ラインMLに第6小役入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの下段、中リール32Mの中段、右リール32Rの下段にそれぞれ「ベル」図柄が停止する(小山型に停止する)。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄の停止位置の相違から、上記の第1小役入賞~第5小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第7小役入賞となる。第7小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
図12(a)に示すように、有効ラインMLに第7小役入賞に対応する図柄が停止すると、右下がりラインL4には「スイカ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、スイカに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第8小役入賞となる。第8小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
図12(b)に示すように、有効ラインMLに第8小役入賞に対応する図柄が停止すると、上ラインL1には「スイカ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、スイカに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「スイカ」図柄が揃うラインの相違から、上記の第7小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
第9小役~第32小役は、主に、第1小役~第6小役の取りこぼし時に入賞が成立する、所謂取りこぼし役である。第9小役入賞~第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第9小役~第32小役は、左リール32Lの「リプレイ」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄、「赤貝」図柄、「白貝」図柄、「青年」図柄又は「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄、「青年」図柄、「赤7」図柄、「スイカ」図柄、「リプレイ」図柄、「BAR」図柄、「ベル」図柄又は「白貝」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「白貝」図柄、「青年」図柄、「スイカ」図柄、「赤貝」図柄、「BAR」図柄又は「リプレイ」図柄と、による対応する組み合わせが有効ラインML上に停止することで入賞が成立する。図8及び図9に示すように、これら第9小役入賞~第32小役入賞に対応する図柄の組み合わせは、いずれも直線ライン(L1~L5)に「ベル」図柄が揃って停止することがないように設定されており、ベルに対応する小役入賞が成立していないことを容易に理解可能となるように設定されている。
ちなみに、上記の第1小役入賞~第32小役入賞に基づいてメダルが払い出される構成において、払い出される小役は、遊技の結果に応じて付与される特典の一種である。なお、本明細書においては、払い出されたメダルのことを出玉とも称する場合があり、投入した(ベットした)メダルの数に対する払出メダル(出玉)の数の割合を出玉率とも称する場合がある。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞~第12再遊技入賞がある。図10に示すように、これら第1再遊技~第12再遊技に対して、入賞となる図柄組み合わせがそれぞれ設定されている。
第1再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(c)に示すように、有効ラインMLに第1再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「リプレイ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、リプレイに対応する再遊技入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
第2再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄又は「チェリー」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。有効ラインMLに第2再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、図14(a)に示すように、右上がりラインL5に「BAR」図柄が揃って停止したり、図14(b)に示すように、右上がりラインL5に左から順に「赤7」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄が停止したりする。第2再遊技入賞が成立すると、遊技状態の移行は生じないものの、遊技者にとって有利な報知モードへの移行が生じて第1AT状態が開始される。
第3再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。有効ラインMLに第3再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、図14(c)に示すように、下ラインL3に「白7」図柄が揃って停止したり、図14(d)に示すように、右下がりラインL4に「赤7」図柄が揃って停止したりする。第3再遊技入賞が成立すると、遊技状態の移行は生じないものの、遊技者にとって有利な報知モードへの移行が生じて第2AT状態が開始される。
第4再遊技及び第5再遊技は、複数の再遊技が重複して当選する場合の調整用の再遊技である。
第6再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(d)に示すように、有効ラインMLに第6再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と中リール32Mの上段とに「スイカ」図柄が停止する一方、右リール32Rの上段には「スイカ」図柄が停止せず(右リール32Rの下段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂上段スイカテンパイ外れの停止態様となる。また、有効ラインMLに第6再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と右リール32Rの下段とに「スイカ」図柄が停止する一方、中リール32Mの中段には「スイカ」図柄が停止せず(中リール32Mの上段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂右下がりスイカテンパイ外れの停止態様となる。
第7再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(e)に示すように、有効ラインMLに第7再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と右リール32Rの上段とに「スイカ」図柄が停止する一方、中リール32Mの上段には「スイカ」図柄が停止せず(中リール32Mの中段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂上段スイカテンパイ外れの停止態様となる。また、有効ラインMLに第7再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と中リール32Mの中段とに「スイカ」図柄が停止する一方、右リール32Rの下段には「スイカ」図柄が停止せず(右リール32Rの上段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂右下がりスイカテンパイ外れの停止態様となる。
第8再遊技は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(a)に示すように、有効ラインMLに第8再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「スイカ」図柄が揃って停止する。
第9再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(b)に示すように、有効ラインMLに第9再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの中段と中リール32Mの中段とに「リプレイ」図柄が停止する一方、右リール32Rの中段には「リプレイ」図柄が停止せず(右リール32Rの中段に「ベル」図柄が停止し)、所謂中段リプレイテンパイ外れの停止態様となる。
第10再遊技は、左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。また、第12再遊技は、左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「BAR」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄、「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(c)及び図13(d)に示すように、有効ラインMLに第10再遊技入賞又は第12再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの下段に「チェリー」図柄が停止する。第10再遊技又は第12再遊技に当選している場合、右リール32Rに「チェリー」図柄を狙って停止操作を行うと、第10再遊技入賞の場合には上段に「チェリー」図柄が停止し、第12再遊技入賞の場合には中段又は下段に「チェリー」図柄が停止するため、これら第10再遊技入賞と第12再遊技入賞とを区別することが可能である。第11再遊技は、これら第10再遊技や第12再遊技を入賞させることができない場合、すなわち取りこぼしが生じ得る場合に入賞が成立するものである。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞がある。
左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白貝」図柄と、右リール32Rの「チェリー」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第1BB入賞となる。第1BB入賞が成立した場合、遊技状態が第1BB状態に移行する。図13(e)に示すように、有効ラインMLに第1BB入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「白7」図柄が揃って停止する。
左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白貝」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第2BB入賞となる。第2BB入賞が成立した場合、遊技状態が第2BB状態に移行する。図13(f)に示すように、有効ラインMLに第2BB入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの中段及び中リール32Mの中段に「白7」図柄が停止し、右リール32Rの中段に「赤7」図柄が停止する。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42~44が設けられている。各ストップスイッチ42~44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42~44には、それぞれストップ検出センサ42a~44a(図15)が接続されており、ストップ検出センサ42a~44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42~44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42~44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a~44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42~44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42~44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55が操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作し、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に、ゲームの規定枚数のうちの予め定められた特定枚数を投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。特定枚数は、遊技の進行状況によって設定されるものである。例えば、ゲームの規定枚数が3枚として設定され且つ特定枚数が3枚として設定されている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に3枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が2枚として設定され且つ特定枚数が2枚として設定されている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に2枚の仮想メダルの投入が行われる。また、規定枚数が3枚又は2枚として設定され且つ特定枚数が3枚として設定されている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に3枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が3枚又は2枚として設定され且つ特定枚数が2枚として設定されている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に2枚の仮想メダルの投入が行われる。
また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを2枚投入するためのものである。
各クレジット投入スイッチ56,57は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56,57は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。なお、本スロットマシン10では、仮想メダルを1枚投入するためクレジット投入スイッチは設けられていない。
第1クレジット投入スイッチ56は第2クレジット投入スイッチ57よりも、遊技者により操作される操作面が大きく設定されており、その操作性が第1クレジット投入スイッチ56の方が第2クレジット投入スイッチ57よりも優れている。そのため、通常であれば、遊技者は、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を進行することが想定される。つまり、通常であれば、規定枚数のうちの設定されている特定枚数を投入して遊技を行うものと考えられる。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との右方には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60~62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42~44の操作順序を報知する押し順表示器と、操作順序を報知することによって小役の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間を示すための区間表示器と、を有する指示モニタ68が設けられている。指示モニタ68については、後に詳細に説明する。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
前面扉12において、遊技パネル25の下方であって、ストップスイッチ42~44よりも下方には、遊技機の機種名が記載されたり、所定の表示画面を構成する下表示部69が設けられている。なお、下表示部69を液晶表示部として構成してもよく、下表示部69に演出用の操作ボタンを設けてもよく、下表示部69全体を操作可能に構成してもよい。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率(設定値)を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
主制御装置101には、遊技者にとって有利な遊技状態と、そうではない状態との比率を明示するための役比モニタ77が設けられている。役比モニタ77は、前面扉12を開放状態とすることで遊技機前方から視認可能となり、且つ、前面扉12を閉鎖状態とすることで遊技機前方から視認不可となるように、主制御装置101において遊技機前方を向く側に設置されており、より詳しくは、主制御装置101が収容される基板ボックスを介して役比モニタ77の表示面が視認可能となるように、基板ボックス内に収容されている。ちなみに、前面扉12が閉鎖状態とされている場合、役比モニタ77は表示窓26L~26Rの隙間等のからも視認不可であり、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって施錠状態が解除されて前面扉12を開放状態としない限り、役比モニタ77を確認することが不可となっている。なお、役比モニタ77については、後に詳細に説明する。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図15及び図16のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42~44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a~44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、指示モニタ68、役比モニタ77、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図17参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図16に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)等が接続されている。なお、各種表示部60~62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを説明する。
図17は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a~44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図15参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62及び指示モニタ68にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60~62,68に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図18のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203~ステップS212に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、例えば、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、2ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には2枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理(ステップS107)にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56,57の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56,57の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、ボーナス状態(BB状態)における規定数として「3」が設定されており、ボーナス状態以外の遊技状態における規定数として「2」及び「3」が設定されている。つまり、ボーナス状態においては、ベット数が「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、ボーナス状態以外ではベット数が「2」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、ボーナス状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「1」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドを、ステップS206にてサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81では、ベット操作に基づく報知(例えば、遊技開始条件が成立したことの報知や、以前のゲームでの抽選結果の報知)のための処理を実行し、スピーカ64や補助表示部65の制御を行う。
ステップS206の処理を実行した後は、ステップS207にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS208にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、折れ曲がりラインL6のみを有効ラインと設定する。ステップS209では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS210の抽選処理、ステップS211のリール制御処理、ステップS212のメダル払出処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS210の抽選処理について、図19のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態及びボーナス状態を有しており、抽選テーブルは、各遊技状態用にそれぞれ設定されている。そして、通常遊技状態においては、上記のようにベットの規定数が「3」と「2」が設定されていることから、通常遊技状態用の抽選テーブルは、3ベットゲームでの抽選テーブルと、2ベットゲームでの抽選テーブルとが設定されている。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている遊技状態用のフラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cにいずれのボーナス状態フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。そして、今回のゲームが3ベットゲームである場合には、3ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブル(図20)を選択し、今回のゲームが2ベットゲームである場合には、2ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブル(図21)を選択する。
また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作された状態でスタートレバー41が操作されたことを設定値の確定操作とし、その時点での設定値を今回の設定値として、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図20は、3ベットゲームにおいて通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。また、図21は、2ベットゲームにおいて通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた遊技結果の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=23のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第7小役当選フラグ及び第8小役当選フラグをセットする。また、IV=25のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第1BB当選フラグをセットし、IV=26のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第2BB当選フラグをセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のステップS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
すなわち、例えば、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=25のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1BB当選フラグはセットしない。また、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=11のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1小役当選フラグ、第9小役当選フラグ、第10小役当選フラグ及び第13小役当選フラグをセットする。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態における抽選テーブルを別途用意しておき、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態では、当該別途用意した抽選テーブルにて抽選処理を行う構成としてもよい。この場合、当該別途用意した抽選テーブルにおいては、第1BB,第2BBに当選しないように各インデックス値IVやポイント値PV値を設定するとよい。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ちなみに、図20に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、すなわち、通常遊技状態において3ベットゲームで遊技を行った場合、通常リプAに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は、設定1では約27.3分の1であり、設定3では約27.5分の1であり、設定6では約28.3分の1であり、設定値が高くなるほど当選しにくくなるように設定されている。通常リプBに当選となる確率(IV=2の際に当選となる確率)及び通常リプCに当選となる確率(IV=3の際に当選となる確率)は、いずれも設定値に関わらず約26.2分の1である。チャンス目Aに当選となる確率(IV=4の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約164分の1であり、チャンス目Bに当選となる確率(IV=5の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約262分の1であり、チャンス目Cに当選となる確率(IV=6の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約16400分の1であり、チャンス目Cよりもチャンス目Bの方が当選し易く、チャンス目Bよりもチャンス目Aの方が当選し易くなるように設定されている。チェリーAに当選となる確率(IV=7の際に当選となる確率)は、設定1では約107分の1であり、設定3では約104分の1であり、設定6では約93.6分の1であり、設定値が高くなるほど当選し易くなるように設定されている。チェリーBに当選となる確率(IV=8の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約215分の1であり、チェリーCに当選となる確率(IV=9の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約13100分の1であり、チェリーCよりもチェリーBの方が当選し易く、チェリーBよりもチェリーAの方が当選し易くなるように設定されている。共通ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約504分の1である。順押しベル1、順押しベル2、挟み押しベル1、挟み押しベル2、中順押しベル1、中順押しベル2、中逆押しベル1、中逆押しベル2、逆挟みベル1、逆挟みベル2、逆押しベル1、逆押しベル2(以下では、これらをまとめて押し順ベルと称する)に当選となる確率(IV=11~22の際に当選となる確率)は、設定値に関わらずそれぞれ約18.4分の1である。スイカに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約107分の1である。第1BBに当選となる確率(IV=25の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約5.03分の1であり、他の役(再遊技や小役、IV=1~24)の当選確率よりも高く設定されている。3ベットゲームにおいては重複1枚役(IV=24)や第2BB(IV=26)には当選しないように設定されている(対応するポイント値PVに0が設定されている)。3ベットゲームにおいて、第1BBを含めていずれの役にも当選しない確率は0となっている。そして、第1BBに当選している状況では、3ベットゲームにおいていずれの役にも当選しない確率は、設定値に関わらず約5.03分の1(第1BBの分)である。ちなみに、3ベットゲームにおいては、第1BB当選前では、第1BB状態での増加分を除いて、1ゲーム当たり約1.50枚のメダル減少が期待でき(純増枚数マイナス約1.50枚)、第1BB当選後の持ち越し状態では、第1BB状態での増加分を除いて、1ゲーム当たり約2.10枚のメダル減少が期待できる(純増枚数マイナス約2.10枚)。
これに対して、図21に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、すなわち、通常遊技状態において2ベットゲームで遊技を行った場合、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーCに当選となる確率(IV=1~9の際に当選となる確率)は、上記3ベットゲームで遊技を行った場合の確率と同じ確率である。共通ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約9.64分の1であり、3ベットゲームで遊技を行った場合よりも当選し易くなるように設定されている。押し順ベル(IV=11~22)は、2ベットゲームでは当選しないように設定されている。スイカに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約257の1であり、3ベットゲームで遊技を行った場合よりも当選しにくくなるように設定されている。2ベットゲームにおいては重複1枚役(IV=24)に当選し得るように設定されており、その確率は設定値に関わらず約1.81分の1である。また、2ベットゲームでは第1BB(IV=25)には当選しないように設定されている一方、第2BB(IV=26)に当選し得るように設定されており、その確率は設定値に関わらず約4.95分の1である。2ベットゲームにおいても、第2BBを含めていずれの役にも当選しない確率は0となっている。そして、第2BBに当選している状況では、2ベットゲームにおいていずれの役にも当選しない確率は、設定値に関わらず約4.95分の1(第2BBの分)である。ちなみに、2ベットゲームにおいては、第2BB当選前では、第2BBの増加分を除いて、1ゲーム当たり約0.24枚のメダル減少が期待でき(純増枚数マイナス約0.24枚)、第2BB当選後の持ち越し状態では、第2BB状態での増加分を除いて、1ゲーム当たり約0.64枚のメダル減少が期待できる(純増枚数マイナス約0.64枚)。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42~44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS310では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301~ステップS308の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS310の処理を実行した後は、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS312では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。例えば、押し順ベル1に当選(IV=11の際に当選)となり、第1小役当選フラグ、第9小役当選フラグ、第10小役当選フラグ及び第13小役当選フラグがセットされた場合、第1小役、第9小役、第10小役及び第13小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。また、スイカに当選(IV=23の際に当選)となり、第7小役当選フラグ及び第8小役当選フラグがセットされた場合、第7小役及び第8小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。
本スロットマシン10においては、第1BBは3ベットゲームでおいてのみ入賞が成立し得るように設定されており、第2BBは2ベットゲームにおいてのみ入賞が成立し得るように設定されている。そのため、第1BB当選フラグがセットされている場合であっても、2ベットゲームでゲームが開始された場合には、ステップS312の停止情報設定処理では、第1BB入賞を成立させる停止図柄情報の設定を行わない(第1BB入賞を回避する停止図柄情報の設定が行われる)。また、第2BB当選フラグがセットされている場合であっても、3ベットゲームでゲームが開始された場合には、ステップS312の停止情報設定処理では、第2BB入賞を成立させる停止図柄情報の設定を行わない(第2BB入賞を回避する停止図柄情報の設定が行われる)。
続くステップS313では、ステップS312にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するようにして、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するようにして優先順位を設定する。
例えば、第1BBに当選している状況(第1BB当選フラグがセットされており、第1BB当選が持ち越されている状況)で、更にスイカに当選し、第1BB入賞と、第7小役及び第8小役入賞とに対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第7小役、第8小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。また、第2BBに当選している状況(第2BB当選フラグがセットされており、第2BB当選が持ち越されている状況)で、更に通常リプAに当選し、第2BB入賞と、第1再遊技、第2再遊技、第3再遊技及び第4再遊技入賞とに対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第2BB入賞よりも各再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ここで、再遊技に当選している場合、当選している再遊技のうちのいずれかの再遊技が必ず入賞するように、入賞となる図柄の組合せが設定されている。つまり、再遊技に当選している場合には再遊技入賞が必ず成立し、取りこぼしは発生しない。そのため、再遊技とボーナスとの停止図柄情報の設定が行われている場合、設定されている再遊技のいずれかの再遊技入賞が必ず成立し、ボーナス入賞が成立することがない。
ステップS313の処理を実行した後は、ステップS314にてゲーム数更新用処理を実行する。ゲーム数更新用処理では、前兆モードやCZモード、ATモードの残りゲーム数を更新する。ゲーム数更新用処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS315では、区間表示第1処理を実行してから、抽選処理を終了する。区間表示第1処理は、指示モニタ68や役比モニタ77の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS211のリール制御処理について、図22のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS309にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。続くステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42~44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406~ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。
続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。
その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=11~22の際に当選となった場合、すなわち押し順ベルに当選となった場合(図20、図21参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図23は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば、中順押しベル1に当選している場合には、各ストップスイッチ42~44が左→中→右、左→右→中、中→右→左、右→左→中、又は右→中→左の順で操作された場合には第17小役入賞、第18小役入賞又は第21小役入賞が成立するように停止情報を設定し、中→左→右の順で操作された場合には第3小役入賞が成立するように停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42~44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができる。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作する必要がある。
中順押しベル1に当選となり、各ストップスイッチ42~44が左→中→右の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、上記のとおり、第17小役入賞、第18小役入賞又は第21小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第17小役図柄は、「赤7」図柄及び「BAR」図柄である。また、左リール32Lにおける第18小役図柄は、「赤貝」図柄及び「白貝」図柄である。そして、左リール32Lにおける第21小役図柄は、「リプレイ」図柄及び「青年」図柄である。左リール32Lには、これら第17小役図柄、第18小役図柄及び第21小役図柄が、図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている。そのため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず、有効ライン(中段)に第17小役図柄、第18小役図柄及び第21小役図柄のいずれかが停止する。
本スロットマシン10では、複数の対象図柄を停止可能なタイミングで操作された場合には、スベリコマ数が少ない図柄を有効ラインに停止させるように停止制御が行われる。すなわち、例えば、左リール32Lの1番目の「ベル」図柄が下段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42の操作が行われた場合、第18小役図柄である4番目の「赤貝」図柄(2コマスベリ)、及び、第21小役図柄である5番目の「リプレイ」図柄(3コマスベリ)を中段に停止させることが可能であるところ、最もスベリコマ数の少ない4番目の「赤貝」図柄が中段に停止するように左リール32Lの停止制御が行われる。この場合、第18小役入賞が成立する余地は残るものの、第17小役入賞及び第21小役入賞は成立しないこととなる。
左リール32Lの第18小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第18小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
中リール32Mにおける第18小役図柄は、「リプレイ」図柄である。左リール32Lには、「リプレイ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように「リプレイ」図柄が配置されている。そのため、この場合には、中ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず、中リール32Mの上段に「リプレイ」図柄が停止するように停止制御が行われる。
右リール32Rにおける第18小役図柄は、「白貝」図柄及び「青年」図柄である。右リール32Rには、「白貝」図柄及び「青年」図柄同士の間隔が5図柄以上となるようにこれらの図柄が配置されている。つまり、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第18小役図柄である「白貝」図柄又は「青年」図柄を上段に停止させることができる場合と、上段に停止させることができない場合と、がある。上段に停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44の操作が行われると第18小役入賞が成立し、上段に停止させることができないタイミングで右ストップスイッチ44の操作が行われると所謂取りこぼしとなる。
ここで、左リール32Lの中段に「赤貝」図柄が停止し、中リール32Mの上段に「リプレイ」図柄が停止する場合とは、上記のように中順押しベル1に当選して第18小役入賞が成立する可能性がある場合のほか、中順押しベル2に当選して第20小役入賞が成立する可能性がある場合もある。すなわち、中順押しベル2における第20小役図柄は、左リール32Lと中リール32Mとが第18小役図柄と共通している。そして、右リール32Rにおいて、第18小役図柄が「白貝」図柄及び「青年」図柄であるのに対して、第20小役図柄が「赤7」図柄及び「白7」図柄であり異なっている。特に、右リール32Rにおいて、第18小役図柄と第20小役図柄とは、第18小役図柄を有効ラインに停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44を操作すると第20小役図柄を有効ラインに停止させることができず、第20小役図柄を有効ラインに停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44を操作すると第18小役図柄を有効ラインに停止させることができないようにこれら各図柄が配置されている。そのため、中順押しベル1に当選しているのか中順押しベル2に当選しているのかがわからないことを前提とすると、左リール32Lと中リール32Mとを停止させて、第18小役入賞及び第20小役入賞の可能性がある停止態様となっていても、それを狙って入賞させることができない。
次に、中順押しベル1当選となり、各ストップスイッチ42~44が、中→左→右の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第3小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第3小役図柄である「リプレイ」図柄が、「リプレイ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「リプレイ」図柄が停止する。
左リール32Lには、第3小役図柄である「ベル」図柄が、「ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第3小役図柄である「スイカ」図柄及び「赤貝」図柄が、これら図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄が停止する。上のとおり、中順押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第3小役入賞が成立する。
上記のように、押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた所定の操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞、第2小役入賞、第3小役入賞、第4小役入賞、第5小役入賞、又は第6小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、いずれの小役入賞も成立せずに取りこぼしとなる。ちなみに、共通ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞、第2小役入賞、第3小役入賞、第4小役入賞、第5小役入賞、又は第6小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて、ボーナス状態処理を実行する。ボーナス状態処理については、後に詳細に説明する。ボーナス状態処理を実行した後は、ステップS415にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS416にて区間表示第2処理を実行する。区間表示第2処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。その後、ステップS417にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS212のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞~第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技モードを再遊技モードとする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技モードが再遊技モードであると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS414のボーナス状態処理を、図24のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS501では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態が第1BB状態又は第2BB状態であるか否かを判定する。これら第1BB状態や第2BB状態であるか否かは、第1BB状態又は第2BB状態へ移行する際にRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットされる第1BB状態フラグや第2BB状態フラグの有無により判別可能である。すなわち、ステップS501では、第1BB状態フラグ及び第2BB状態フラグのいずれもがセットされていない場合には、第1BB状態及び第2BB状態ではないと判定してステップS502に進む。
ステップS502では、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされており、いずれかのBBに当選している状態であるか否かを判定する。いずれのBB当選フラグもセットされていない場合は、そのままボーナス状態処理を終了する。いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、ステップS503に進む。
ステップS503では、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたMAXベットカウンタに3を入力する処理を行う。MAXベットカウンタは、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合に仮想メダルの投入を行う特定枚数を設定するためのものである。すなわち、MAXベットカウンタに3が入力されている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、3枚の仮想メダルの投入が行われる。この場合、MAXベットカウンタはゲームの規定枚数を設定するものではないため、ゲームの規定枚数として2枚又は3枚が設定されている状況においては、第2クレジット投入スイッチ57の操作を行うことで2ベットゲームを行うことは許容されている。なお、ステップS503にて既にMAXベットカウンタに3が入力されている場合には、その状態を維持する。
なお、MAXベットカウンタの初期値は2であり、リセットスイッチ72が操作されてRAMクリアが行われると、当該MAXベットカウンタには2が入力されてスロットマシン10が起動する。
続くステップS504では、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。いずれかのBB入賞も成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。いずれかのBB入賞が成立している場合には、ステップS505に進み、第1BB入賞が成立したか否かを判定する。
第1BB入賞が成立している場合には、ステップS506にて、各種カウンタエリア106eに設けられたBBカウンタに「46」を入力する処理を実行する。BBカウンタは、各BB状態における上限払出数を規定するためのカウンタである。すなわち、ステップS506にてBBカウンタに「46」が入力されることにより、46枚以上のメダルが払い出されることにより第1BB状態が終了するように設定される。
ステップS507では、第1BB当選フラグをクリアする。そして、ステップS508では、第1BB状態フラグを各種フラグ格納エリア106dにセットする。これにより、次ゲームからはステップS501にて肯定判定することになる。
続くステップS509では、第1BB開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第1BB開始コマンドは、第1BB状態が開始されることを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドであり、かかる第1BB開始コマンドを受信した表示制御装置81では、第1BB状態が開始されることに対応する第1BB開始演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。また、表示制御装置81では、第1BB開始コマンドを受信することにより、次ゲームからが第1BB状態であることが把握可能となり、次ゲームから第1BB状態用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。
ステップS509にて第1BB開始コマンドの出力設定を行った後は、ステップS510にて規定ベット数を3に設定する処理を実行してから、本ボーナス状態処理を終了する。規定ベット数とは、上記のゲームの規定枚数に相当し、スタートレバー41の操作により各リール32L~32Rの回転を開始させることが可能となるベット枚数(換言すれば、ゲームを開始することが可能となるベット枚数)に相当する。すなわち、第1BB状態に移行することでゲームの規定枚数が3枚に設定され、3ベットゲームにて第1BB状態が行われる。
なお、規定ベット数の初期値は2及び3であり、リセットスイッチ72が操作されてRAMクリアが行われると、当該規定ベット数は2と3が設定されてスロットマシン10が起動する。この場合、2ベットゲームと3ベットゲームのいずれでもゲームを行うことが可能となる。
ステップS505にて第1BB入賞が成立していないと判定する場合とは、第2BB入賞が成立している場合である。この場合、ステップS511に進み、上記のBBカウンタに「46」を入力する処理を実行する。すなわち、46枚以上のメダルが払い出されることにより第2BB状態が終了するように設定される。そして、ステップS512にて第2BB当選フラグをクリアする処理を実行し、ステップS513にて第2BB状態フラグをセットする処理を実行する。その後、ステップS514にて第2BB開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第2BB開始コマンドは、第1BB開始コマンドに対応するものであり、第2BB状態が開始されることを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。第2BB開始コマンドを受信した表示制御装置81では、第2BB状態が開始されることに対応する第2BB開始演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御し、次ゲームからは第2BB状態用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。
なお、第1BB開始演出と第2BB開始演出とは、見た目や内容が、遊技者が識別可能な程度に異なっている。また、第1BB状態用の演出と第2BB状態用の演出とも、見た目や内容が、遊技者が識別可能な程度に異なっている。
ステップS514にて第2BB開始コマンドの出力設定を行った後は、ステップS510にて規定ベット数を3に設定する処理を実行してから、本ボーナス状態処理を終了する。すなわち、第1BB状態だけでなく、第2BB状態においてもゲームの規定枚数が3枚に設定され、3ベットゲームにて第2BB状態が行われる。
なお、本実施の形態では第1BB入賞が成立した場合と第2BB入賞が成立した場合とで上記BBカウンタ(上限払出数)を同じ値に設定するが、これらは異なる値であってもよい。例えば、第1BB入賞が成立した場合に設定されるBBカウンタの値を第2BB入賞が成立した場合のそれよりも大きくしてもよいし、その逆であってもよい。
ステップS501にて肯定判定し、第1BB状態又は第2BB状態である場合、ステップS515に進み、第1BB状態や第2BB状態中の処理を行う。図25は、BB状態用抽選テーブルの一例を示している。なお、本実施形態では、第1BB状態と第2BB状態とで共通の抽選テーブルを用いる構成としているが、それぞれ別々の抽選テーブルを設け、当選し得る役の種類や各役の当選確率を異ならせてもよい。
本実施の形態では、図25に示すように、第1BB状態や第2BB状態において、通常リプAと、共通ベルと、重複1枚役とに当選し得るように設定されている。通常リプA当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約61.2分の1であり、共通ベル当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は約9.02分の1であり、重複1枚役当選となる確率(IV=24の際に当選となる確率)は約1.78分の1である。また、第1BB状態や第2BB状態において、いずれの役にも当選しない外れ結果となる確率は、約3.13分の1である。この場合、1ゲーム当たりで約0.96枚のメダル減少が期待されるものとなる(純増枚数マイナス約0.96枚)。つまり、第1BB状態又は第2BB状態では、各BB状態の開始から終了までの期間を対象としたトータル差枚数(BB状態で払い出されるメダルの総数からBB状態で投入するメダルの総数を差し引いた数)の期待値がマイナス値となり、持ちメダルが減少するものとなっている。
ここで、3ベットゲームにおける通常遊技状態と、3ベットゲームにて移行し得る第1BB状態とにおいて、メダル増加のメインはいずれも13枚払出が発生する第1小役入賞~第6小役入賞により生じるものであり、その役としては、通常遊技状態では押し順ベルであり、第1BB状態においては共通ベルである。これらメイン小役の入賞率を比較すると、通常遊技状態においては、一定の操作順序でストップスイッチ42~44が操作されていることを想定すると、約9.19分の1の確率で入賞するのに対して、第1BB状態においては約9.03分の1の確率で入賞し、3ベットゲームでは、第1BB状態のほうが通常遊技状態よりも入賞が発生し易くなるように設定されている。
また、2ベットゲームにおける通常遊技状態と、2ベットゲームにて移行し得る第2BB状態とにおいて、メダル増加のメインはいずれも共通ベルであり、通常遊技状態では約9.64分の1の確率で入賞するのに対して、第2BB状態においては約9.03分の1の確率で入賞し、2ベットゲームにおいても、第2BB状態のほうが通常遊技状態よりも入賞が発生し易くなるように設定されている。
但し、上記のとおり、第1BB状態や第2BB状態では、各ゲームでメダルが減少し得る抽選テーブルを採用していることから、第1BB状態や第2BB状態を消化しても持ちメダルの増加は期待できず、逆に、第1BB状態や第2BB状態を消化することで持ちメダルが減少することが想定される。
ボーナス状態処理において、ステップS515では、上記のBB状態用抽選テーブルによる抽選処理や各リール制御の結果として、今回のゲームでいずれかの小役入賞が成立したか否かを判定する。入賞が成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。入賞が成立している場合には、ステップS516にて入賞に対応する払出数を上記各種カウンタエリア106eのBBカウンタから減算する処理を実行する。そして、ステップS517にて、ステップS516の減算処理の結果としてBBカウンタが0以下となったか否かを判定する。
ステップS517にて0以下ではないと判定した場合は、そのままボーナス状態処理を終了する。一方、0以下であると判定した場合、ステップS518にて、現状のBB状態に対応するBB状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、第1BB状態であれば第1BB状態フラグをクリアし、第2BB状態であれば第2BB状態フラグをクリアする。そして、ステップS519にてMAXベットカウンタに2を入力する処理を実行し、ステップS520にて今回終了するBB状態に対応するBB終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する。より詳しくは、第1BB状態を終了する場合には第1BB終了コマンドを出力設定し、第2BB状態を終了する場合には第2BB終了コマンドを出力設定する。第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信した表示制御装置81は、第1BB終了用の演出や第2BB終了用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65を制御する。
その後、ステップS521にて、規定ベット数を2と3に設定してから、本ボーナス状態処理を終了する。この場合、第1BB状態や第2BB状態の終了後の通常遊技状態においては、2ベットゲームと3ベットゲームとのいずれでも遊技を行うことが可能となる。但し、上記のとおりステップS519にてMAXベットカウンタに2が入力されることから、第1クレジット投入スイッチ56の操作を行うと、2枚の仮想メダルの投入が行われ、2ベットゲームにてゲームが行われるようになる。つまり、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグのいずれもがセットされていない状況においては、2ベットゲームにてゲームが行われ易くなるように設定されている。ちなみに、第1BB状態や第2BB状態の終了後においては、MAXベットカウンタに2が入力されることから第1クレジット投入スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57の操作では3枚ベットができず、3ベットゲームを行うためにはメダル投入口45からメダルを3枚投入する必要がある。
ここで、本スロットマシン10において、2ベットゲームと3ベットゲームとを利用した遊技性について、図26を参照しながら説明する。
RAM106の初期化(クリア)が行われた初期状態においては、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグがセットされておらず、いずれのBBにも当選していない通常遊技状態(非内部状態)となっている。この場合、上記のとおり、規定ベット数(ゲームの規定枚数)は2枚と3枚が設定されており、2ベットゲームと3ベットゲームとのいずれでも遊技を行うことが可能となっている。但し、MAXベットカウンタは上記のとおり2が入力され、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を開始する場合には2ベットゲームとなる。
非内部状態において、3ベットゲームでは第1BBには当選し得るものの、第2BBには当選しない。一方、2ベットゲームではそれとは逆に、第2BBには当選し得るものの、第1BBには当選しない。このため、非内部状態(MAXベットカウンタに2が入力された状態)で第1クレジット投入スイッチ56が操作され、2ベットゲームでの遊技が行われる状況では、第2BBの当選が生じ得るものとなる。
第1BBや第2BBに当選し、その当選ゲームにおいて入賞が成立しなかった場合には、第1BB当選や第2BB当選を持ち越した持ち越し状態(内部状態)となる。内部状態においても、上記のとおり、規定ベット数(ゲームの規定枚数)は2枚と3枚が設定されており、2ベットゲームと3ベットゲームとのいずれでも遊技を行うことが可能となる。但し、MAXベットカウンタは上記のとおり3が入力され、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を開始する場合には3ベットゲームとなる。
既に説明した通り、本スロットマシン10では、第1BBに当選している内部状態においては、3ベットゲームでは第1BB入賞が成立し得る一方、2ベットゲームでは第1BB入賞が成立しないように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。また、第2BBに当選している内部状態においては、3ベットゲームでは第2BB入賞が成立しない一方、2ベットゲームでは第2BB入賞が成立し得るように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。つまり、3ベットゲームにおいて第1BBに当選した場合に、そのまま3ベットゲームを継続すれば第1BB入賞を成立させることができるものの、第1BBに当選後、2ベットゲームに切り替えると、当該第1BB入賞を成立させることができない。また、2ベットゲームにおいて第2BBに当選した場合に、そのまま2ベットゲームを継続すれば第2BB入賞を成立させることができるものの、第2BBに当選後、3ベットゲームに切り替えると、当該第2BB入賞を成立させることができない。そして、第1BBや第2BBは重複して当選することはなく、第1BB当選を持ち越している状況で再度第1BBに当選することはないし、第2BBに重複して当選することもない。また、第2BB当選を持ち越している状況で再度第2BBに当選することはないし、第1BBに重複して当選することもない。つまり、第1BBに当選した場合に2ベットゲームで遊技を行うと、第1BB当選を持ち越している内部状態での遊技が延々と継続し、第2BBに当選した場合に3ベットゲームで遊技を行うと、第2BB当選を持ち越している内部状態での遊技が延々と継続することになる。
ここで、上記のように第1BB入賞が3ベットゲームにおいてのみ成立するようにし、第2BB入賞が2ベットゲームにおいてのみ成立するようにしていることから、第2BB当選を持ち越している状況での3ベットゲームでいずれの役にも当選しない外れ結果となった場合であっても第2BB入賞が成立することはないし、第1BB当選を持ち越している状況での2ベットゲームで外れ結果となった場合であっても第1BB入賞が成立することはない。このようにすることで、第1BB当選や第2BB当選を持ち越している内部状態における役構成や各リール32L,32M,32Rの制御を劇的に簡素化することが可能となる。仮に、3ベットゲームにおいて第2BB入賞が成立し得る構成であったり、2ベットゲームにおいて第1BB入賞が成立し得る構成であったりすると、その第1BB当選や第2BB当選を持ち越している内部状態を継続させようとする場合、外れ結果とならないような抽選テーブルとする必要が生じるし、例えば取りこぼしが生じ得る役において、その取りこぼし時に別の役に入賞させる必要が生じるからである。
また、第1BB状態や第2BB状態においては、メダル増加のメインとなる役はいずれも共通ベルである。また、非内部状態や内部状態において、2ベットゲームでのメダル増加のメインとなる役は共通ベルであるのに対して、3ベットゲームでのメダル増加のメインとなる役は押し順ベルである。共通ベルについては、各ストップスイッチ42~44の操作順序や操作タイミングに関わらず第1小役~第6小役のいずれかの入賞が成立するものであるのに対して、押し順ベルについては、各ストップスイッチ42~44の操作順序や操作タイミングによって入賞する小役が異なる。つまり、第1BB状態や第2BB状態よりも、3ベットゲームでの非内部状態や内部状態の方が、押し順ベル当選時の操作順序や操作タイミング(主に操作順序)によるメダル増減の振れ幅は大きい。そして、例えば、押し順ベル当選時に第1小役入賞~第6小役入賞となる操作順序(図25)の報知等を行うことで、入賞をアシストするATモード(アシストタイムモード、ナビモード)と行わない非ATモード(非ナビモード)とを切り替えることで、その報知(アシスト)の有無によってメダルが増加する状態とメダルが減少する状態とを創出することも可能となる。
そして、第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技において、先ず、非内部状態においては2ベットゲームにて遊技が行われ、その2ベットゲームにて第2BBに当選する。第2BBに当選すると、内部状態となり、第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技では3ベットゲームに切り替わり、上記当選した第2BB入賞を成立させることができない状態のまま遊技が進行する。この場合、上記のように、第2BB当選を持ち越した3ベットゲームにおいては、第1BBに当選となることもないし第2BB入賞となることもなく、一般的には、第2BB当選が持ち越される内部状態での遊技が継続されることになる。
本スロットマシン10においては、第1BB当選フラグについては、各種フラグ格納エリア106dにおける通常用エリアに格納されるのに対して、第2BB当選フラグについては、各種フラグ格納エリア106dにおける保存用エリアに格納される構成としている。通常用エリアは、他の役の当選フラグ等、各種一般的なフラグが格納されるエリアである。通常用エリアに記憶されている各フラグは、スロットマシン10への電力供給が停止しても(電源がOFFされても)バックアップ電力等により記憶保持される。そのため、例えば、遊技ホールの閉店時に電源をOFFとしても、翌日、電源をONとすれば、その通常用エリアに記憶されている各種フラグが記憶されたままスロットマシン10が起動され、第1BB当選フラグがセットされた状態で電源ON/OFFが行われたとしても、第1BB当選フラグがセットされた状態でスロットマシン10が起動される。但し、スロットマシン10の立ち上げ時に当選確率の設定処理が起動される場合(設定変更が行われる場合)、通常用エリアの初期化処理(クリア処理)が行われる。そのため、当選確率の設定処理が行われると、第1BB当選フラグは、これら通常用エリアに格納されている他のフラグとともにクリアされる。
これに対して、保存用エリアは、第2BB当選用フラグのみが格納されるエリアである。上記の通常用エリアと同様に、保存用エリアに記憶されるフラグは、電源ON/OFFではクリアされない。更に、保存用エリアでは、スロットマシン10の立ち上げ時に当選確率の設定処理が起動される場合であっても、保存用エリアの初期化処理は行われない(初期化処理の対象外とされる)。そのため、当選確率の設定処理が行われても、保存用エリアに格納されている第2BB当選フラグはクリアされず保持(保存)される。つまり、第1BB当選フラグが格納された第1BB当選の内部状態で当選確率の設定処理が行われた場合には、その第1BB当選フラグがクリアされて非内部状態として起動されるのに対して、第2BB当選フラグが格納された第2BB当選の内部状態で当選確率の設定処理が行われた場合には、その第2BB当選フラグがクリアされずに第2BB当選の内部状態のままで起動される。このようにすることで、第2BB当選が持ち越される内部状態での遊技を、スロットマシン10の電源ON/OFFだけでなく、設定変更時においても、継続させることが可能となる。
そうすると、第2BB当選を持ち越す内部状態での遊技を行わせるためには、基本的には、スロットマシン10の工場出荷時において2ベットゲームにて第2BB当選となるまで遊技を行えばよく、その後は、リセットスイッチ72の操作が行われてRAMクリア処理が実施されるまで、その第2BB当選が記憶保持されることとなる。このようにすることで、第2BB当選を持ち越した状態での遊技を好適に実施させることが可能となる。
以下、第2BB当選を持ち越した状態での遊技を前提とし、その遊技(以下の説明では、通常遊技とも称する)での押し順ベル当選時の報知(押し順報知)等を利用した遊技性を説明する。
<抽選結果対応処理>
先ず、図27のフローチャートを参照しながら、ステップS310にて実施される抽選結果対応処理について説明する。抽選結果対応処理は、各ゲームの抽選処理が行われた後に実施される処理であり、ゲームの抽選結果に基づいて押し順報知が発生するATモードへの移行抽選等を行う処理である。
先ず、ステップS601では、現状の遊技状態を把握する処理を行う。より詳しくは、第1BB状態及び第2BB状態のいずれかであるか、それとも第1BBや第2BB当選前の非内部状態(通常遊技状態)であるか、又は第1BBや第2BB当選後の内部状態(持ち越し状態)であるか、を把握する。第1BB状態や第2BB状態においては規定ベット数として3が設定されており、第1BBや第2BBの当選前の非内部状態や、第1BBや第2BB当選後の内部状態においては規定ベット数として2と3が設定されている。
続くステップS602では、今回のゲームのベット数が、ステップS601にて把握した状態において規定されている一の規定数(特定規定数)であるか否かの判定を行う。本実施の形態では、第1BB状態や第2BB状態の特定規定数を3としており、この場合、第1BB状態や第2BB状態でのベットの規定数は3であることから、ステップS601にて第1BB状態又は第2BB状態であると判定した場合には、ステップS602では必ず肯定判定する。これに対して、本実施の形態では、第1BB状態及び第2BB状態以外の状態では、規定数の2及び3のうち3が特定規定数として設定されており、当該第1BB状態及び第2BB状態以外の状態でベット数が3である場合に、ステップS602にて肯定判定する。この場合、ステップS603以降の表示モード用の処理(指示機能用の処理)が行われる。これに対して、第1BB状態及び第2BB状態以外の状態でベット数が2である場合には、ステップS602にて否定判定し、そのまま抽選結果対応処理を終了する。
つまり、本実施の形態では、仮に内部状態が2ベットゲームにて遊技された場合、ステップS603以降のATモードへの移行抽選等が行われずに遊技者にとって不利となる構成としている。このようにすることで、内部状態を3ベットゲームにて遊技させ、第2BBを持ち越す通常遊技を行わせ易くすることができる。
ステップS602にて肯定判定した場合、ステップS603にて、各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。本スロットマシン10では、押し順報知等の発生の有無について、当該押し順報知等が発生し得る有利区間と、発生し得ない通常区間とが設定されている。有利区間フラグは、今回のゲームが有利区間であることをCPU102が把握するためのフラグであり、有利区間へ移行することに基づいてセットされ、通常区間に移行することに基づいてクリアされる。
有利区間フラグがセットされていない場合、今回のゲームが通常区間であることを意味し、この場合、ステップS604にて有利区間移行抽選処理を実行してから、抽選結果対応処理を終了する。
有利区間移行抽選処理では、図28のフローチャートに示すように、ステップS701にて今回のゲームの抽選結果を把握する。そしてステップS702にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから有利区間移行抽選テーブルを取得する。有利区間移行抽選テーブルは、図30に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、有利区間への移行率(有利区間移行抽選の当選確率)が設定されている。
有利区間への移行抽選の契機役としては、図30にも示すように、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカが設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常遊技において、当選し得る全ての結果が有利区間への移行抽選の契機役として設定されている。
ステップS702にて抽選テーブルを取得した後は、ステップS703にて有利区間移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。有利区間移行抽選用の乱数は、各種カウンタエリア106eの専用のカウンタが用いられ、当該専用のカウンタは所定周期で更新され、ステップS703ではそのカウンタのうち最新の更新値を取得する。そして、ステップS704にて有利区間移行抽選を実行し、ステップS705にて、移行抽選に当選したか否かを判定する。ちなみに、本実施の形態では、いずれの契機役であっても100%の確率で有利区間移行抽選に当選するように抽選テーブルが設定されている。この場合、ステップS701にて把握したゲームの結果が、移行抽選の契機役である(外れ結果ではない)と判定した場合、ステップS702~ステップS705の処理を省略することも可能である。
ステップS705にて移行抽選に当選していると判定した場合、ステップS706にて、各種フラグ格納エリア106dに有利区間当選ゲームフラグをセットする処理を実行する。有利区間当選ゲームフラグは、今回のゲームで有利区間への移行抽選に当選したゲームであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS705にて否定判定した場合、又はステップS706の処理を実行した後は、有利区間移行抽選処理を終了する。
抽選結果対応処理の説明に戻り、ステップS603にて有利区間フラグがセットされていると判定した場合、ステップS605に進む。ステップS605では、各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグは、ATモードへの移行抽選に当選した場合にセットされるフラグであり、ATモードフラグは、ATモードへ移行する際にセットされるフラグである。つまり、ステップS605では、既にATモードへの移行が確定している状況又は移行済みの状況であるか否かを判定する。ステップS605にていずれのフラグもセットされておらず、未だATモードへの移行が確定していない状況である場合には、ステップS606にてAT抽選用処理を実行する。一方、ステップS605にていずれかのフラグがセットされている場合、ステップS607にてAT上乗せ用処理を実行する。
<AT抽選用処理>
先ず、ステップS606のAT抽選用処理について図29のフローチャートを参照しながら説明する。
AT抽選用処理では、先ずステップS801にて今回のゲームの抽選結果を把握する。続くステップS802では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグが格納されているか否かを判定する。CZモードフラグはCZモード中であることをCPU102が把握するためのフラグであり、CZモードの開始時にセット(格納)され、CZモードの終了時にクリアされる。本実施の形態では、有利区間であってATモードへの移行抽選に当選前の状態として、通常モードとCZ(チャンスゾーン)モードとが設けられており、CZモードは通常モードよりもATモードへの移行抽選に当選し易いモードとして設定されている。
ステップS802でCZモードフラグが格納されていないと判定した場合、すなわち、通常モードである場合は、ステップS803にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから通常用ATモード移行抽選テーブルを取得する。通常用ATモード移行抽選テーブルでは、図30に示すように、各ゲームの抽選結果に応じてATモードへの移行率(ATモード移行抽選の当選確率)が設定されている。
一方、上記ステップS802でCZモードフラグが格納されていると判定した場合、すなわち、CZモードである場合は、ステップS804にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからCZモード用ATモード移行抽選テーブルを取得する。CZモード用ATモード移行抽選テーブルにおいても、図30に示すように、各ゲームの抽選結果に応じてATモードへの移行率が設定されている。
本実施の形態では、通常用ATモード移行抽選テーブル及びCZモード用ATモード移行抽選テーブルのいずれにおいてもATモード移行抽選の契機役として、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカが設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常モード及びCZモードでの遊技においては、当選し得る全ての結果がATモード移行抽選の契機役として設定されている。但し、CZ用ATモード移行抽選テーブルでは、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、スイカに当選した場合のATモード移行率が通常用ATモード移行抽選テーブルの場合よりも高くなっており、ATモードへの移行率が優遇されている。
なお、ATモード移行抽選の契機役は上記に限定されるものではなく、例えば、一部のチャンス目に当選した場合にのみATモード移行抽選が実行されるなど、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常モード及びCZモードでの遊技において当選し得る一部の結果についてのみ契機役となる構成としてもよい。
ステップS803又はステップS804の実行後はステップS805に進み、ATモード抽選処理を実行する。ATモード抽選処理では、ATモード移行抽選用の乱数を取得し、当該取得した乱数と、ステップS801で把握した抽選結果と、ステップS803又はステップS804で取得したATモード移行抽選テーブルとを用いてATモードの当否抽選を行う。続くステップS806では、ステップS805のATモード抽選処理においてATモードへの移行に当選したか否かを判定する。当選している場合は、ステップS807~ステップS810のATモード当選用の処理を実行し、当選していない場合には、ステップS811~ステップS822のATモード非当選用の処理を実行する。
ここで、ATモードは押し順ベル当選時に第1小役~第6小役に対応する押し順報知が発生するモードであり、多くのメダル増加が期待できるモードである。ATモードに移行して押し順報知が発生するようになると、各押し順ベル当選時に第1小役入賞~第6小役入賞を成立させることが可能となる。本実施の形態においてATモード中の1ゲーム当たりの純増枚数はプラス約8.04枚となっている。ATモードは、初期ゲーム数を50ゲームとし、上乗せ抽選に当選することでその残りゲーム数の加算処理が行われる。また、第1ATモードよりも第2ATモードの方が上乗せ抽選の当選確率が高く設定されている。ATモードの残りゲーム数が0となるとATモードは終了する。
ステップS806でATモード移行抽選に当選していると判定した場合、ステップS807にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグが格納されているか否か、すなわち、CZモード中であるか否かを判定する。CZモード中ではない場合はステップS808に進み、前兆モードの設定処理を実行する。前兆モードとは、CZモードやATモード、ATモードのゲーム数上乗せに当選したことを示唆する当選示唆演出が発生し易くなるモードであり、当該前兆モードの各ゲームを経てからCZモード等に当選したことの当選報知が行われる。すなわち、前兆ゲーム数が設定されて前兆モードに移行した場合、当該設定されたゲーム数が消化されるまでの間、CZモードやATモード、ATモードのゲーム数上乗せに当選したことの報知が待機されるようになっている。また、詳細は後述するが、CZモードやATモードへの移行、ATモードのゲーム数上乗せの実施は、CZモードの移行抽選等に当選した後、直ちに行われるのではなく、前兆モードの終了を待って行われる。つまり、CZモードへの移行等も前兆モードによって待機される。そのような意味において前兆モードに移行してから終了するまで期間は、当選報知及びCZモードへの移行等が待機される待機期間ということができる。
前兆モードの設定処理では、図31のフローチャートに示すように、先ず、ステップS901にてROM105の各種テーブル記憶エリア105aから前兆ゲーム数テーブルを取得する。本実施の形態にかかる前兆ゲーム数テーブルでは、図32に示すように、選択可能な前兆ゲーム数(前兆モードの継続ゲーム数)として5~32ゲームが設定されており、現状の遊技モード(通常モード又はATモード)に応じて、各ゲーム数の選択確率が異なるように設定されている。
具体的には、通常モード中にCZモードの移行抽選に当選した場合は、10%の確率で5ゲームが選択され、30%の確率で6~10ゲームが選択され、60%の確率で11~20ゲームが選択されるように設定されている。また、通常モード中にATモードの移行抽選に当選した場合は、10%の確率で6~10ゲームが選択され、30%の確率で11~20ゲームが選択され、60%の確率で21~32ゲームが選択されるように設定されている。また、ATモード中にATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選した場合は、100%の確率で5ゲームが選択されるように設定されている。なお、これらの各前兆ゲーム数は一例に過ぎず、前兆ゲーム数の長さや選択確率は任意に設定することができる。
上記ステップS901で前兆ゲーム数テーブルを取得した後は、ステップS902にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行する。前兆モード数の抽選処理では、上記取得した前兆ゲーム数テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとに基づいて今回の前兆モードに関する前兆ゲーム数を抽選する。続くステップS903では、上記各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに前兆ゲーム数をセット(入力)する処理を実行する。前兆カウンタは、前兆モードの残りゲーム数を把握するためのカウンタであり、1ゲーム毎に1ずつ減算される。
ステップS904では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに前兆モードフラグをセット(格納)する。前兆モードフラグは、前兆モード中であることをCPU102が把握するためのフラグであり、前兆モードに開始時にセットされ、前兆モードの終了時にクリアされる。ステップS904の実行後は、ステップS905にて表示制御装置81への出力対象として前兆開始コマンドをセットし、その後、本前兆モードの設定処理を終了する。前兆開始コマンドは、前兆モードに移行したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。前兆開始コマンドには、前兆モードに移行したことを示す情報のほか、ステップS903で設定した前兆カウンタの値(前兆ゲーム数)を示す情報が含まれる。よって、表示制御装置81では、前兆開始コマンドを受信することで、前兆モードに移行したことだけでなく、その際の前兆ゲーム数を知ることもでき、延いては、CZモードやATモード等に当選したことの報知を何ゲーム後に行うべきであるかを把握することができる。
AT抽選用処理(図29)の説明に戻り、ステップS808の実行後又はステップS807で肯定判定した場合(CZモード中である場合)は、ステップS809に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグをセット(格納)する。ATモード当選フラグは、ATモードの当選状態であることをCPU102が把握するためのフラグである。
なお、CZモード中である場合にステップS808の前兆モードの設定処理を実行せず、前兆モードへの移行や前兆ゲーム数の設定を行わないが、CZモード中にATモードへの移行に当選した場合は、CZモードが終了した場合に当選報知を行うように構成されている。すなわち、CZモード中にATモードへの移行に当選した場合、CZモードの継続ゲーム数として設定されたCZゲーム数が消化されるまでの間、ATモードへの移行に当選したことの報知が待機されるようになっている。また、詳細は後述するが、CZモード中にATモードへの移行抽選に当選した場合のATモードへの移行は、当該移行抽選に当選した後、直ちに行われるのではなく、CZモードの終了を待って行われる。つまり、ATモードへの移行もCZモードによって待機される。そのような意味においてCZモードの継続期間(実行期間)は、当選報知及びATモードへの移行の待機期間ということができる。
ステップS809の実行後は、ステップS810にて表示制御装置81への出力対象としてAT当選コマンドをセットし、その後、本AT抽選用処理を終了する。AT当選コマンドは、ATモードの移行抽選に当選したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。
上記ステップS806で否定判定した場合(ATモードに当選していないと判定した場合)は、ステップS811に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグが格納されているか否かを判定する。CZモードフラグが格納されていない場合、すなわち、通常モード中である場合は、ステップS812にてROM105の各種テーブル記憶エリア105aからCZモード移行抽選テーブルを取得する。CZモード移行抽選テーブルでは、図30に示すように、各ゲームの抽選結果に応じてCZモードへの移行率(CZモード移行抽選の当選確率)が設定されている。本実施の形態では、CZモード移行抽選の契機役として、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカが設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常モードでの遊技においては、当選し得る全ての結果がCZモード移行抽選の契機役として設定されている。
なお、CZモード移行抽選の契機役は上記に限定されるものではなく、例えば、一部のチャンス目に当選した場合にのみATモード移行抽選が実行されるなど、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常モードでの遊技において当選し得る一部の結果についてのみ契機役となる構成としてもよい。
ステップS812でCZモード移行抽選テーブルを取得した後は、ステップS813にてCZモードの移行抽選を実行する。CZモードの移行抽選では、上記取得したCZモード移行抽選テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとに基づいてCZモードの当否抽選を行う。続くステップS814では、ステップS813のCZモード抽選処理においてCZモードへの移行に当選したか否かを判定する。
ステップS814でCZモードの移行抽選に当選していると判定した場合は、ステップS815に進み、前兆モードの設定処理を実行する。この処理は、上記ステップS808における前兆モードの設定処理と同様のものであり、図31のフローチャートに従って前兆ゲーム数の抽選処理、前兆カウンタのセット、前兆モードフラグのセット、前兆開始コマンドのセットを行う。
ステップS815の実行後は、ステップS816にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにCZモード当選フラグをセット(格納)する。CZモード当選フラグは、CZモードの移行抽選に当選したことをCPU102が把握するためのフラグである。続くステップS817では、表示制御装置81への出力対象としてCZ当選コマンドをセットし、その後、本AT抽選用処理を終了する。CZ当選コマンドは、CZモードの移行抽選に当選したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。
上記ステップS811で肯定判定した場合(CZモード中である場合)は、ステップS818に進み、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからCZモード用ゲーム数上乗せ抽選テーブルを取得する。CZモード用ゲーム数上乗せ抽選テーブルでは、図30に示すように、各ゲームの抽選結果に応じてCZモードのゲーム数上乗せの当選確率が設定されている。本実施の形態では、上乗せ抽選の契機役として、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカが設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常モードでの遊技においては、当選し得る全ての結果が上乗せ抽選の契機役として設定されている。
なお、CZモードのゲーム数上乗せの契機役は上記に限定されるものではなく、例えば、一部のチャンス目に当選した場合にのみATモード移行抽選が実行されるなど、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常モードでの遊技において当選し得る一部の結果についてのみ契機役となる構成としてもよい。
ステップS818でCZモード用ゲーム数上乗せ抽選テーブルを取得した後は、ステップS819にてCZモードのゲーム数上乗せ抽選を実行する。当該上乗せ抽選では、上記取得したCZモード用ゲーム数上乗せ抽選テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとに基づいてCZモードのゲーム数上乗せの抽選を行う。続くステップS820では、ステップS819の上乗せ抽選においてCZモードのゲーム数上乗せに当選したか否かを判定する。
ゲーム数上乗せに当選していないと判定した場合はそのまま本AT抽選用処理を終了する一方、ゲーム数上乗せに当選していると判定した場合はステップS824に進み、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたCZカウンタに所定値(例えば10に相当する値)を加算する処理を実行する。CZカウンタは、CZモードの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、本ステップの処理が実行されることで、CZモードの残りゲーム数が所定値分(例えば10ゲーム)だけ増加(上乗せ)される。なお、CZモードの上乗せゲーム数は必ずしも固定ゲーム数である必要はなく、例えば、上乗せゲーム数抽選により複数種類のゲーム数が選択されるものであってもよい。
続くステップS822では、表示制御装置81への出力対象としてCZ上乗せコマンドをセットし、その後、本AT抽選用処理を終了する。CZ上乗せコマンドは、CZモードのゲーム数上乗せに当選したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。CZ上乗せコマンドには、上記ゲーム数上乗せに当選したことを示す情報のほか、上乗せゲーム数を示す情報が含まれる。よって、表示制御装置81では、CZ上乗せコマンドを受信することで、ゲーム数上乗せ抽選に当選したことや上乗せゲーム数、CZモードの残りゲーム数を把握することが可能となる。
<AT上乗せ用処理>
次に、ステップS607にて実行されるAT上乗せ用処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明した通り、AT上乗せ用処理は、ATモード当選フラグやATモードフラグがセットされている状況で実行される処理であり、ATモードの継続ゲーム数の上乗せを行うための処理である。
AT上乗せ用処理では、先ずステップS1001にて、今回のゲームの抽選結果を把握する。続くステップS1002では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグが格納されているか否かを判定する。ATモード当選フラグが格納されている場合、すなわち、ATモードの当選状態である場合は、ステップS1003に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに第1AT用報知フラグ又は第2AT用報知フラグが格納されているか否かを判定する。本実施の形態では、ATモードとしてATモード中の上乗せ性能(上乗せ抽選の当選確率)が異なる第1ATモードと第2ATモードとが設定されており、各ATモードは表示窓26L~26Rに所定の図柄組合せ(移行出目)が停止表示されることで移行するように構成されている。第1AT用報知フラグは、第1AT用の移行出目を停止表示させるための押し順報知を実行すべきであることをCPU102が把握するためのフラグであり、第2AT用報知フラグは、第2AT用の移行出目を停止表示させるための押し順報知を実行すべきであることをCPU102が把握するためのフラグである。なお、第1AT用報知フラグ又は第2AT用報知フラグは、前兆モードが終了した場合にセットされ、第1ATモード又は第2ATモードに移行した場合にクリアされる。
ステップS1003で否定判定した場合、すなわち、上記各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグが格納されているものの、第1AT用報知フラグ又は第2AT用報知フラグについてはいずれも格納されていない場合は、ATモードの当選後、前兆モード中であることを意味する。この場合はステップS1004に進み、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。
一方、ステップS1003で肯定判定した場合、すなわち、上記各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグが格納され、かつ、第1AT用報知フラグ又は第2AT用報知フラグのいずれかが格納されている場合は、ATモードに当選した際の前兆モードが終了しているものの、第1ATモード又は第2ATモードへの移行が未だ行われていない状態であることを意味する。この場合はステップS1005に進み、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。
図34に示すように、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルと、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルとを比較すると、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選の方が、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選よりも上乗せ抽選に当選し易くなるように設定されている。より詳しくは、例えば、チャンス目Bを契機とする上乗せ抽選において、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では5%の確率で当選するのに対して、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では7%の確率で当選し、ATモード移行前の状況において、ATモード当選報知前よりも当選報知後の方が上乗せ抽選に当選し易くなっている。
上記ステップS1002で否定判定した場合(ATモード当選フラグが格納されていない場合)は、ステップS1006に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに第1ATフラグが格納されているか否かを判定する。第1ATフラグは、第1ATモード中であることをCPU102が把握するためのフラグである。ここで、本実施の形態では、第1ATモードに移行する場合に、上記各種フラグ格納エリア106dに格納されているATモード当選フラグや第1AT用報知フラグ、第2AT用報知フラグをクリアし、第1ATフラグを格納するように構成されている。よって、上記ステップS1002で否定判定する場合とは、第1ATモード又は第2ATモードのいずれかに移行している状態であることを意味する。
ステップS1006で第1ATフラグが格納されていると判定した場合(第1ATモード中である場合)は、ステップS1007にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから第1AT用上乗せ抽選テーブルを取得する。一方、ステップS1007で第1ATフラグが格納されていないと判定した場合は、第2ATモード中であることを意味する。この場合は、ステップS1008に進み、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから第2AT用上乗せ抽選テーブルを取得する。
図34に示すように、第1AT用上乗せ抽選テーブルと、第2AT用上乗せ抽選テーブルとを比較すると、第2AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選の方が、第1AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選よりも上乗せ抽選に当選し易くなるように設定されている。より詳しくは、例えば、チェリーBを契機とする上乗せ抽選において、第1AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では10%の確率で当選するのに対して、第2AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では20%の確率で当選し、ATモード移行後の状況において、第1ATモード中よりも第2ATモード中の方が上乗せ抽選に当選し易くなっている。
ステップS1004、ステップS1005、ステップS1007及びステップS1008のいずれかの処理で、上乗せ抽選テーブルを取得した後は、ステップS1009にて上乗せ抽選を実行する。そして、ステップS1010にて上乗せ抽選に当選したか否かの判定を行う。上乗せ抽選に非当選であった場合には、そのままAT上乗せ用処理を終了する。
一方、上乗せ抽選に当選であった場合には、ステップS1011にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにAT上乗せ当選フラグをセット(格納)する。AT上乗せ当選フラグは、ATモードの継続ゲーム数の上乗せに当選したことをCPU102が把握するためのフラグである。続くステップS1012では、前兆モードの設定処理を実行し、その後、本AT上乗せ用処理を終了する。ステップS1012の処理は、図29のステップS808における前兆モードの設定処理と同様のものであり、図31のフローチャートに従って前兆ゲーム数の抽選処理、前兆カウンタのセット、前兆モードフラグのセット、前兆開始コマンドのセットを行う。
抽選結果対応処理(図27)の説明に戻り、ステップS606又はステップS607の処理を実行した後は、ステップS608にて、今回のゲームの抽選結果が押し順役当選であったか否かを判定する。押し順役とは、押し順ベルのほか、通常リプA、通常リプB、通常リプCを含む結果である。通常リプA、通常リプB、通常リプCは、いずれも複数の再遊技に重複して当選となる結果であり、ストップスイッチ42~44の操作順序によって入賞を成立させる再遊技が異なり得るように設定されている。
具体的には、図35に示すように、通常リプAは、各ストップスイッチ42~44の操作順序に関わらず、基本的には第1再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。これに対して、通常リプB、通常リプCは、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合には、第2再遊技入賞や第3再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われ、左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、第1再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。
但し、これら通常リプA、通常リプB、通常リプCにおいて、重複当選している再遊技のうちのいずれの再遊技入賞が成立しても、付与される特典は再遊技であり、成立する再遊技の種類だけが異なるものである。言い換えると、通常リプA、通常リプB、通常リプCは、ストップスイッチ42~44の操作順序に関わらず再遊技入賞が成立するものの、操作順序によって停止出目が異なる遊技結果である。
そして、特に通常リプBと通常リプCは、ATモードの開始契機となっており、ATモード当選フラグがセットされてから、ATモードへの移行が生じ得る状況である旨の報知が実行された後、第2再遊技入賞が成立し得るゲームにて第1ATモードが開始され、ATモード当選フラグがセットされてから、ATモードへの移行が生じ得る状況である旨の報知が実行された後、第3再遊技入賞が成立し得るゲームにて第2ATモードが開始される。つまり、ATモード当選フラグがセットされても、上記の報知(AT当選報知演出)が実行されるまで、第1ATモードや第2ATモードは開始されないし、上記の報知が実行された後であっても、通第2再遊技入賞や第3再遊技入賞が成立し得るゲームとなるまで、第1ATモードや第2ATモードは開始されない。
ステップS608にて押し順役当選であると判定した場合、ステップS609にて、いずれかのCZモードフラグ、ATモード当選フラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。これらのうちのいずれかのフラグがセットされている場合には、ステップS610にて押し順報知用処理を実行してから、抽選結果対応処理を終了する。ステップS608又はステップS609にて否定判定した場合には、そのまま抽選結果対応処理を終了する。
<押し順報知の概要>
ステップS610にて実行される押し順報知用処理の説明に先立って、指示モニタ68にて実行される押し順報知や、補助表示部65にて実行される押し順報知演出の概要について説明する。なお、押し順報知や押し順報知演出は、例えば、押し順ナビ、順序報知や態様報知とも称することが可能である。指示モニタ68は主制御装置101に接続されており、主制御装置101により押し順報知が行われる。これに対して、補助表示部65は表示制御装置81に接続されており、表示制御装置81により押し順報知演出が行われる。
先ず、この指示モニタ68の構成について、図36を参照しながら説明する。図36(a)は、指示モニタ68の正面図であり、図36(b)は、指示モニタ68の表示態様と表示内容との関係を説明するための図である。
図36(a)に示すように、指示モニタ68には8個の表示用セグメントN1~N8が設けられている。各表示用セグメントN1~N8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、指示モニタ68では、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントN1~N8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
各表示用セグメントN1~N8について詳細には、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、数字の「1」~「6」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントN8は、円形状の表示用セグメントであり、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、指示モニタ68では、「1」~「6」と、「1.」~「6.」と、「 .」と、を少なくとも表示することができる。
なお、指示モニタ68において、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であれば、各表示用セグメントN1~N8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントN1~N8において表示される色が同一であることは必須ではなく、各表示用セグメントN1~N8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントN1~N8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントN1~N8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、押し順役の操作順序の報知に用いられる表示用セグメントである。例えば、図36(b)に示すように、各ストップスイッチ42~44の操作順序として「左」→「中」→「右」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「1」が表示される。また、各ストップスイッチ42~44の操作順序として「右」→「左」→「中」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2、第3表示用セグメントN3、第5表示用セグメントN5及び第6表示用セグメントN6が点灯表示されて「5」が表示される。つまり、各表示用セグメントN1~N7にて表示される数字(記号)は、ストップスイッチ42~44の操作順序と1対1で対応付けられており、表示用セグメントN1~N7にて表示される数字(記号)に基づいて、ストップスイッチ42~44を停止操作することで、遊技者にとって有利な態様にて入賞させることが可能となる。
第8表示用セグメントN8は、有利区間に移行し、押し順報知が発生し得る状況となる報知条件を含む所定の開始条件が成立した場合に、その開始条件が成立したゲームにて点灯される。また、ATモードが終了して有利区間から通常区間へ移行する場合に消灯される。
つまり、押し順ベル等の操作順序が報知され易くなることによって遊技者にとって有利な態様にて入賞させ易くなる区間を有利区間(特定遊技状態、特定モード)とし、第8表示用セグメントN8は、当該有利区間において、実際に押し順報知による恩恵が得られるようになる特定区間中は点灯し、有利区間ではない通常区間や、有利区間であっても特定区間ではない非特定区間中は消灯する区間表示器(特定報知手段)をなすものである。
既に説明したとおり、押し順表示器としての第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7、及び区間表示器としての第8表示用セグメントN8を有する指示モニタ68は、遊技パネル25において払出枚数表示部62の側方付近に配置されている。つまり、指示モニタ68は、遊技者が操作するストップスイッチ42~44等よりも上方に配置されており、言い換えると、ストップスイッチ42~44等が設けられている位置よりも下方において遊技機前面部である化粧パネルに配置されていない。そのため、ストップスイッチ42~44等を操作する手等によって、第8表示用セグメントN8が隠されることが抑制され、遊技者が視認し易い位置に配置されているといえる。また、メダルの獲得を目指して遊技を進行させる遊技者が注視し易い払出枚数表示部62の近くに配置されていることからしても、遊技者による見逃しが抑制されているといえる。
さらに、指示モニタ68において特に第8表示用セグメントN8は、周囲の表示部(例えば払出枚数表示部62や、遊技パネル25のバックライト)の明度よりも高い明度となるように(より詳しくは、周囲の表示部の明度の2倍の明度となるように)、対応するLEDの明度が定められている。そのため、第8表示用セグメントN8と周囲の表示部とがいずれも発光制御されている場合(点灯状態となっている場合)であっても、第8表示用セグメントN8が一際目立つようになっている。遊技機前方に向けた照度についても、第8表示用セグメントN8の方が周囲の表示部より、遊技機前方に向けた照度が高くなるように(より詳しくは、周囲の表示部の照度の2倍の照度となるように)、対応するLEDの照度が定められている。このような構成からも、第8表示用セグメントN8の視認性が向上されており、当該第8表示用セグメントN8が点灯状態となった場合の見逃しが抑制されている。
次に、補助表示部65にて行われる押し順報知演出について、図37を参照しながら説明する。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として、補助表示部65での押し順報知演出を説明する。
図37(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42~44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図37(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図37(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42~44の無効期間中に、押し順報知が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42~44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42~44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42~44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順報知用処理>
次に、ステップS610にて実行される押し順報知用処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1101では、CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。CZモードフラグがセットされていない場合、ステップS1102にてATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。CZモードフラグがセットされておらず、且つATモード当選フラグがセットされている場合とは、ATモード当選後、未だATモードへの移行が生じていない場合である。この場合、ステップS1103にて、各種フラグ格納エリア106dに第1AT報知用フラグ又は第2AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグがセットされているものの、これらAT報知用フラグがセットされていない場合とは、ATモード移行抽選に当選しているものの、未だ前兆モード中であることを意味する。この場合、今回のゲームでは押し順報知を発生させず、そのまま押し順報知用処理を終了する。第1AT報知用フラグ又は第2AT報知用フラグがセットされている場合には、ステップS1104に進む。
ステップS1104では、今回のゲームの抽選結果が通常リプB又は通常リプCであるか否かを判定する。通常リプB及び通常リプCではなく、通常リプAや押し順ベルである場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプB及び通常リプCのいずれかである場合、ステップS1105にて通常リプBであるか否かを判定する。通常リプBである場合、ステップS1106にて、上記の第1AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。第1AT報知用フラグではなく第2AT報知用フラグがセットされている場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプBに当選し、且つ第1AT報知用フラグがセットされている場合、ステップS1107に進み、第1ATモードを開始させるための処理を実行する。
すなわち、ステップS1107では、第1AT報知用フラグをクリアする。そして、ステップS1108では、各種フラグ格納エリア106dに第1AT開始用フラグをセットする。第1AT開始用フラグは、今回のゲームから第1ATモードが開始されることをCPU102が把握するためのフラグである。その後、ステップS1009にて、第2再遊技入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1110にて、第2再遊技入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第2再遊技入賞に対応する押し順報知演出として、右ストップスイッチ44を最初に操作すべき順序の押し順報知演出や、「右から狙え!!」といった表示や音声ナビ等が行われるとともに、第2再遊技入賞に対応する図柄の報知が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
ステップS1105にて通常リプBではなく通常リプCであると判定した場合、ステップS1111に進む。ステップS1111では、第2AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。第2AT報知用フラグではなく第1AT報知用フラグがセットされている場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプCに当選し、且つ第2AT報知用フラグがセットされている場合、ステップS1112に進み、第2ATモードを開始させるための処理を実行する。
すなわち、ステップS1112では、第2AT報知用フラグをクリアする。そして、ステップS1113では、各種フラグ格納エリア106dに第2AT開始用フラグをセットする。第2AT開始用フラグは、今回のゲームから第2ATモードが開始されることをCPU102が把握するためのフラグである。その後、ステップS1114にて、第3再遊技入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1115にて、第3再遊技入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出として、右ストップスイッチ44を最初に操作すべき順序の押し順報知演出や、「右から狙え!!」といった表示や音声ナビ等が行われるとともに、第3再遊技入賞に対応する図柄の報知が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
ステップS1101にてCZモードフラグがセットされていると判定した場合、又はステップS1102にてATモード当選フラグがセットされておらず既にATモード中である場合は、ステップS1116に進む。ステップS1116では、今回のゲームの抽選結果が押し順ベルであるか否かを判定する。押し順ベルではない場合、そのまま押し順報知用処理を終了する。押し順ベルである場合、ステップS1117にてCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。CZモードフラグがセットされている場合には、ステップS1118にて、各種フラグ格納エリア106dに報知済みフラグがセットされているか否かを判定する。報知済みフラグはCZモードにおいて押し順ベル当選時の押し順報知が既に行われた状態であることをCPU102が把握するためのフラグであり、CZモードの終了時(ATモードへの移行時を含む)にクリアされるフラグである。報知済みフラグがセットされている場合には、そのまま押し順報知用処理を終了する。報知済みフラグがセットされていない場合には、ステップS1119にて報知済みフラグをセットする処理を実行する。
ステップS1117にてCZモードフラグではなくATモードフラグがセットされている場合や、ステップS1119の処理を実行した後は、ステップS1120にて、今回の押し順ベルの種類に応じて第1小役入賞~第6小役入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1121にて、第1小役入賞~第6小役入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第1小役入賞~第6小役入賞に対応する押し順報知演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
<ゲーム数更新用処理>
次に、抽選処理におけるステップS314のゲーム数更新用処理について、図39のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数更新処理では、前兆モードの残りゲーム数、CZモードの残りゲーム数、ATモードの残りゲーム数を更新する処理を実行する。
ゲーム数更新用処理では、先ずステップS1201にて、現在の遊技状態を把握する処理を行う。具体的には、現状の遊技状態が第1BB当選後の内部状態、第2BB当選後の内部状態、第1BB当選前の非内部状態、第2BB当選前の非内部状態、第1BB状態又は第2BB状態のいずれであるかを把握する。
続くステップS1202では、今回のゲームのベット数が現在の遊技状態に対応したものであるか、すなわち、現在の遊技状態に対して特定規定数として設定されたベット数と一致するものであるか否かを判定する。既に説明したように、本実施の形態では上記各状態のいずれについても特定規定数を3としているところ、本ステップでは、今回のゲームがベット数を3として開始されたものであるか否かを判定する。例えば、第2BB当選後の内部状態である状況においてベット数を3としてゲームが開始された場合は本ステップを肯定判定し、ベット数を2としてゲームが開始された場合は本ステップを否定判定する。ステップS1202で否定判定した場合はそのまま本ゲーム数更新用処理を終了する。
一方、ステップS1202で肯定判定した場合、すなわち、今回のゲームが上記特定規定数(3)のベット数で開始された場合は、ステップS1203に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグが格納されているか否かを判定する。第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグのいずれかが格納されている場合(BB状態である場合)は、本ゲーム数更新用処理を終了する。
一方、第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグのいずれも格納されていない場合(BB状態ではない場合)は、ステップS1204に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに前兆モードフラグが格納されているか否かを判定する。前兆モードフラグは、既に説明したように前兆モード中であることを示すフラグである。
前兆モードフラグが格納されている場合(前兆モード中である場合)は、ステップS1205にて前兆カウンタの値を1減算する処理を実行する。これにより、前兆モードの残りゲーム数が更新される。なお、ゲーム数更新用処理は、ゲーム開始時に実行されるため、本実施の形態では、ゲームが開始される場合に前兆モードの残りゲーム数が更新される構成となっている。
ステップS1205の実行後は、ステップS1206にて表示制御装置81への出力対象として前兆ゲーム数更新コマンドをセットする。前兆ゲーム数更新コマンドは、前兆モードの残りゲーム数が更新されたことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。表示制御装置81では、前兆ゲーム数更新コマンドを受信することで、主制御装置101にて前兆モードの残りゲーム数が更新されたことを把握することが可能となる。
ステップS1206の実行後又はステップS1204で否定判定した場合(前兆モード中ではない場合)は、ステップS1207にて上記各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグが格納されているか否かを判定する。CZモードフラグは、既に説明したようにCZモード中であることを示すフラグである。
CZモードフラグが格納されている場合(CZモード中である場合)は、ステップS1208にてCZカウンタの値を1減算する処理を実行する。これにより、CZモードの残りゲーム数が更新される。続くステップS1209では、表示制御装置81への出力対象としてCZゲーム数更新コマンドをセットする。CZゲーム数更新コマンドは、CZモードの残りゲーム数が更新されたことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。
ステップS1209の実行後又はステップS1207で否定判定した場合(CZモード中ではない場合)は、ステップS1210にて上記各種フラグ格納エリア106dにATモードフラグが格納されているか否かを判定する。ATモードフラグは、既に説明したようにATモード中であることを示すフラグである。
ATモードフラグが格納されている場合(ATモード中である場合)は、ステップS1211にてATカウンタの値を1減算する処理を実行する。これにより、ATモードの残りゲーム数が更新される。続くステップS1212では、表示制御装置81への出力対象としてATゲーム数更新コマンドをセットする。ATゲーム数更新コマンドは、ATモードの残りゲーム数が更新されたことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。ステップS1212の終了後又はステップS1210で否定判定した場合(ATモード中ではない場合)は、本ゲーム数更新用処理を終了する。
ここで、本実施の形態では、ステップS1202で否定判定した場合(ベット数が現在の遊技状態に対応する特定規定数と一致しない場合(ベット数を2としてゲームが開始された場合))にステップS1203~ステップS1212の処理をスキップし、前兆モードやCZモードの残りゲーム数を更新しない構成となっている。前兆モードやCZモードの継続期間は当選報知等を待機する待機期間として機能するところ、それら各モードの残りゲーム数が更新されない場合は、その分、各モードの終了ゲームが先延ばしされることになる。つまり、上記待機期間が延長されることになる。
<入賞結果対応処理>
次に、リール制御処理におけるステップS415にて実施される入賞結果対応処理について、図40のフローチャートを参照しながら説明する。入賞結果対応処理では、ゲームの遊技結果に応じて、CZモードやATモード等を開始させたり終了させたりするための処理を行う。なお、本処理は、全てのリール32L~32Rが停止していると判定した場合(ゲームが終了した場合)に実行されるものである。
先ずステップS1301にて、現状の遊技状態を把握する処理を行い、ステップS1302にて、今回のゲームのベット数が、ステップS1301にて把握した状態にて規定されている特定規定数であるか否かの判定を行う。これらの処理は、図27のステップS601及びステップS602、図39のステップS1201及びステップS1202と同様のものである。ステップS1302で否定判定した場合、すなわち、ベット数が現在の遊技状態に対応する特定規定数と一致しない場合(ベット数を2としてゲームが行われた場合)は、ステップS1303以降の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
一方、ステップS1302で肯定判定した場合、すなわち、ベット数が現在の遊技状態に対応する特定規定数と一致する場合(ベット数を3としてゲームが行われた場合)は、ステップS1303に進み、第1ゲーム数管理処理を実行する。第1ゲーム数管理処理では、前兆モードを終了させたり、通常モード中にATモードへの移行に当選した場合の当選報知を行うための処理等を実行したりする。
第1ゲーム数管理処理では、図41のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1401にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dに第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグが格納されているか否かを判定する。第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグのいずれも格納されていない場合(BB状態ではない場合)は、ステップS1402に進み、上記各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグが格納されているか否かを判定する。CZモードフラグが格納されていない場合(CZモード中ではない場合)は、ステップS1403に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに前兆モードフラグが格納されているか否かを判定する。
前兆モードフラグが格納されている場合(前兆モード中である場合)は、ステップS1404に進み、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタの値が0であるか否かを判定する。前兆カウンタの値が0ではない場合、すなわち、前兆モードの残りゲーム数が1以上である場合は、前兆モードを継続させるべく、本第1ゲーム数管理処理を終了する。
一方、前兆カウンタの値が0である場合(前兆モードの残りゲーム数が0である場合)は、ステップS1405に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに格納されている前兆モードフラグをクリア(消去)する。これにより、前兆モードが終了する。続くステップS1406では、表示制御装置81への出力対象として前兆終了コマンドをセットする。前兆終了コマンドは、前兆モードが終了したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。
ステップS1406の実行後は、ステップS1407にて上記各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグが格納されているか否かを判定する。ATモード当選フラグは、ATモードへの移行に当選した場合にセットされるものである。
ATモード当選フラグが格納されている場合は、通常モード中のATモード当選を契機として実行された前兆モードが終了したことを意味するところ、この場合は、ステップS1408に進み、今回のATモードの種別を第1ATモードとするか、第2ATモードとするかのAT種別決定処理を行う。本実施の形態では、既に説明したように、第1ATモードと、第1ATモードよりも上乗せ性能が優遇された第2ATモードとの複数種類のATモードが設定されており、AT種別決定処理では、例えば、設定値や前回のATモードの種別、有利区間中のメダル増加数や有利区間中のゲーム数等に応じて、又はランダムに今回のATモード種別を抽選により決定する。
ステップS1409では、ステップS1408の処理結果に基づいて、第1ATモードとして決定されたか否かを判定する。第1ATモードである場合、ステップS1410て上記各種フラグ格納エリア106dに第1AT用報知フラグをセット(格納)し、その後、ステップS1411にて表示制御装置81への出力対象として第1AT当選報知コマンドをセットする。第1AT用報知フラグがセットされることにより、押し順報知用処理(図38)にて第2再遊技入賞用の押し順報知を発生させるための処理が行われるようになる。また、第1AT当選報知コマンドは、第1ATモードへの移行に当選したこと、及び当該当選の報知を行うべきであることを表示制御装置81に通知するコマンドである。
一方、ステップS1409で否定判定した場合(第2ATモードへの移行に当選した場合)は、ステップS1412にて各種フラグ格納エリア106dに第2AT用報知フラグをセット(格納)し、その後、ステップS1413にて表示制御装置81への出力対象として第2AT当選報知コマンドをセットする。第2AT用報知フラグがセットされることにより、押し順報知用処理(図38)にて第3再遊技入賞用の押し順報知を発生させるための処理が行われるようになる。また、第2AT当選報知コマンドは、第2ATモードへの移行に当選したこと、及び当該当選の報知を行うべきであることを表示制御装置81に通知するコマンドである。
ステップS1411若しくはステップS1413の実行後、ステップS1401で肯定判定した場合(BB状態である場合)、ステップS1402で肯定判定した場合(CZモード中である場合)又はステップS1403で否定判定した場合(前兆モード中ではない場合)は、本第1ゲーム数管理処理を終了する。
上記ステップS1407で否定判定した場合(終了させた前兆モードが通常モード中のATモード当選を契機とするものではない場合)は、ステップS1414に進み、上記各種フラグ格納エリアにAT上乗せフラグが格納されているか否かを判定する。AT上乗せフラグは、ATモード中にゲーム数上乗せに当選した場合にセットされるものであり、本ステップは、上記ステップS1406で終了させた前兆モードがATモード中のゲーム数上乗せ当選を契機とするものであるか否かを判定するものとなっている。
なお、本実施の形態では、前兆モードに移行する状況として、通常モード中にCZモードへの移行に当選した場合と、ATモード中にゲーム数上乗せに当選した場合とのほか、通常モード中にCZモードへの移行に当選した場合があるが、この場合は、上記各種フラグ格納エリア106dにCZモード当選フラグが格納される一方で、ATモード当選フラグ及びAT上乗せフラグはいずれも格納されないため、上記ステップS1407及びステップS1414のそれぞれで否定判定されることになる。
ステップS1414でAT上乗せ当選フラグが格納されていると判定した場合には、ステップS1415に進み、AT上乗せ当選フラグをクリア(消去)する。続くステップS1416では、上乗せゲーム数抽選処理を実行する。上乗せゲーム数抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから上乗せゲーム数テーブルを取得し、今回の上乗せゲーム数を抽選により決定する。
上乗せゲーム数テーブルは、図34に示すように、上乗せ契機となったゲームの抽選結果に応じて、上乗せゲーム数が異なるように設定されており、例えば、通常リプAを契機として上乗せが行われる場合には平均150ゲームの上乗せが発生する一方、チェリーAを契機として上乗せが行われる場合は平均15ゲームの上乗せが発生する、といったように、上乗せ抽選に当選しにくい契機にて上乗せが行われる場合の方が上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。
ステップS1416にて上乗せゲーム数抽選処理を実行した後は、ステップS1417にて各種カウンタエリア106eに設けられたATカウンタに、今回の上乗せゲーム数を加算する処理を実行する。ATカウンタは、ATモードの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。続くステップS1418では、表示制御装置81への出力対象としてAT上乗せコマンドをセットする。AT上乗せコマンドは、ATモードのゲーム数上乗せに当選したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。AT上乗せコマンドには、上記ゲーム数上乗せ抽選に当選したことを示す情報のほか、上乗せゲーム数を示す情報が含まれる。よって、表示制御装置81では、AT上乗せコマンドを受信することで、ゲーム数上乗せに当選したことや上乗せゲーム数、ATモードの残りゲーム数を把握することが可能となる。ステップS1418の実行後又はステップS1414で否定判定した場合は、本第1ゲーム数管理処理を終了する。
入賞結果対応処理(図40)の説明に戻り、ステップS1303の第1ゲーム数管理処理を実行した後は、ステップS1304にて第2ゲーム数管理処理を実行する。第2ゲーム数管理処理では、CZモードの開始や終了を制御したり、CZモード中にATモードへの移行に当選した場合の当選報知を行うための処理等を実行したりする。
第2ゲーム数管理処理では、図42のフローチャートに示すように、先ずステップS1501にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dに第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグが格納されているか否かを判定する。第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグのいずれも格納されていない場合(BB状態ではない場合)は、ステップS1502に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに前兆モードフラグが格納されているか否かを判定する。前兆モードフラグが格納されていない場合(前兆モード中ではない場合)は、ステップS1503に進み、上記各種フラグ格納エリア106dにCZモード当選フラグが格納されているか否かを判定する。CZモード当選フラグは、CZモードへの移行に当選した場合にセットされるものである。
CZモード当選フラグが格納されていると判定した場合は、ステップS1504にてCZモード当選フラグをクリア(消去)する。次いでステップS1505にて、上記各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグをセット(格納)する。これにより、CZモードが開始される(CZモードに移行する)。続くステップS1505では、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたCZカウンタの初期値として所定値(例えば10ゲームに相当する値)をセット(入力)する処理を実行する。CZカウンタは、CZモードでの残りゲーム数を把握するためのカウンタであり、1ゲーム毎に1ずつ減算される。なお、CZカウンタの初期値(CZモードの初期ゲーム数)は必ずしも固定ゲーム数である必要はなく、例えば、上乗せゲーム数抽選により複数種類のゲーム数が選択されるものであってもよい。
その後、ステップS1507にて、表示制御装置81への出力対象としてCZ開始コマンドをセットする。CZ開始コマンドは、CZモードに移行したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。CZ開始コマンドには、CZモードに移行したことを示す情報のほか、CZモードの初期ゲーム数を示す情報が含まれる。よって、表示制御装置81では、CZ開始コマンドを受信することで、CZモードに移行したことやCZモードの継続ゲーム数を把握することが可能となる。ステップS1507の実行後、ステップS1501で肯定判定した場合(BB状態である場合)又はステップS1502で肯定判定した場合(前兆モード中である場合)は、本第2ゲーム数管理処理を終了する。
上記ステップS1503で否定判定した場合(CZモード当選フラグが格納されていない場合)は、ステップS1508に進み、上記各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグが格納されているか否かを判定する。CZモードフラグが格納されている場合(CZモード中である場合)は、ステップS1509にて上記各種カウンタエリア106eに設けられたCZカウンタの値が0であるか否かを判定する。
CZカウンタの値が0である場合(CZモードの残りゲーム数が0である場合)は、ステップS1510に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに格納されているCZモードフラグをクリア(消去)する。これにより、CZモードが終了する。続くステップS1511では、表示制御装置81への出力対象としてCZ終了コマンドをセットする。CZ終了コマンドは、CZモードが終了したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。
ステップS1511の実行後は、ステップS1512にて上記各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグが格納されているか否かを判定する。ATモード当選フラグが格納されている場合、すなわち、CZモード中にATモードへの移行に当選している場合は、ステップS1513にてAT種別決定処理を実行し、ステップS1514にて第1ATモードへの移行に当選したか否かを判定する。第1ATモードへの移行に当選した場合は、ステップS1515に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに第1AT用報知フラグをセットする。続くステップS1516では、表示制御装置81への出力対象として第1AT当選報知コマンドをセットする。
一方、ステップS1514で否定判定した場合(第2ATモードへの移行に当選した場合)は、ステップS1517に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに第2AT用報知フラグをセットする。その後、ステップS1518にて表示制御装置81への出力対象として第2AT当選報知コマンドをセットする。
ステップS1516若しくはステップS1518の実行後、ステップS1508で否定判定した場合(CZモード中ではない場合)、ステップS1509で否定判定した場合(CZカウンタの値が0ではない場合)又はステップS1512で否定判定した場合(CZモード中にATモードへの移行に当選していない場合)は、本第2ゲーム数管理処理を終了する。
入賞結果対応処理(図40)の説明に戻り、ステップS1304の第2ゲーム数管理処理を実行した後は、ステップS1305にて、ATモードを終了させるための第3ゲーム数管理処理を実行する。第3ゲーム数管理処理の詳細については後述する。
ステップS1305の第3ゲーム数管理処理を実行した後は、ステップS1306にて、第1AT開始用フラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、第1AT開始用フラグは、第1ATモードへの移行を生じさせる場合に第2再遊技入賞が可能となるゲームでセットされるフラグであり、より詳しくは、第1AT用報知フラグがセットされている状況で通常リプBに当選したゲームの開始時にセットされるフラグである。すなわち、第1AT開始用フラグは、入賞結果に基づいてセットされるのではない。
第1AT開始用フラグがセットされている場合には、ステップS1307にて、当該第1AT開始用フラグをクリアし、ステップS1308にて各種フラグ格納エリア106dに第1ATフラグをセットする処理を実行する。既に説明した通り、第1ATフラグがセットされることにより、第1AT用上乗せ抽選テーブルを利用した上乗せ抽選が行われる。
ステップS1306にて第1AT開始用フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1309にて第2AT開始用フラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、第2AT開始用フラグは、第2ATモードへの移行を生じさせる場合に第3再遊技入賞が可能となるゲームでセットされるフラグであり、より詳しくは、第2AT用報知フラグがセットされている状況で通常リプCに当選したゲームの開始時にセットされるフラグである。すなわち、第2AT開始用フラグについても、入賞結果に基づいてセットされるのではない。
第2AT開始用フラグがセットされている場合には、ステップS1310にて、当該第2AT開始用フラグをクリアし、ステップS1311にて各種フラグ格納エリア106dに第2ATフラグをセットする処理を実行する。ステップS1309にて第2AT開始用フラグがセットされていないと判定した場合には、そのまま入賞結果対応処理を終了する。既に説明した通り、第2ATフラグがセットされることにより、第2AT用上乗せ抽選テーブルを利用した上乗せ抽選が行われる。
ステップS1308又はステップS1311の処理を実行した後は、ステップS1312にて上記のATカウンタに50を入力する処理を実行する。既に説明した通り、ATカウンタはATモードの残りゲーム数に対応するカウンタであり、本実施の形態では、第1ATモード及び第2ATモードのいずれであっても初期ゲーム数として50ゲームが設定される。なお、第1ATモードと第2ATモードとで初期ゲーム数が異なる構成としてもよく、初期ゲーム数を抽選により決定する構成としてもよい。この場合、第1ATモードよりも第2ATモードの方が多い初期ゲーム数となり易い構成としてもよい。
ステップS1313では、ATモード当選フラグをクリアする処理を実行し、ステップS1314ではATモードフラグをセットする処理を実行する。ATモードフラグは、ATモード中であることをCPU102が把握するためのものである。そして、ステップS1315にてAT開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。
次に、ステップS1305の第3ゲーム数管理処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。第3ゲーム数管理処理では、ATモードを終了させる処理を実行する。
第3ゲーム数管理処理では、先ずステップS1601にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dに第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグが格納されているか否かを判定する。第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグのいずれも格納されていない場合(BB状態ではない場合)は、ステップS1602に進み、上記各種フラグ格納エリア106dにATモードフラグが格納されているか否かを判定する。
ATモードフラグが格納されている場合(ATモード中である場合)は、ステップS1603にてRAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたATカウンタの値が0であるか否かを判定する。ATカウンタの値が0である場合(ATモードの残りゲーム数が0である場合)は、ステップS1604に進み、上記各種フラグ格納エリア106dに格納されているATモードフラグをクリア(消去)する。これにより、ATモードが終了する。その後、ステップS1605にて表示制御装置81への出力対象としてAT終了コマンドをセットする。AT終了コマンドは、ATモードが終了したことを表示制御装置81に通知するためのコマンドである。
ステップS1605の実行後、ステップS1601で肯定判定した場合(BB状態である場合)、ステップS1602で否定判定した場合(ATモード中ではない場合)又はステップS1603で否定判定した場合(ATモードの残りゲーム数が1以上である場合)は、本第3ゲーム数管理処理を終了する。
<有利区間の管理>
次に、区間表示器としての第8表示用セグメントN8を制御したり、有利区間へ移行させたり有利区間を終了させるための、区間表示第1処理、及び区間表示第2処理について説明する。
<区間表示第1処理>
先ず、区間表示第1処理について、図44を参照しながら説明する。区間表示第1処理は、抽選処理(図19)におけるステップS315にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて当該ゲームの抽選結果が決定されるとともに、当該抽選結果に基づいて表示モードの移行抽選等(抽選結果対応処理)が行われた後に実施される。
ステップS1701では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が表示中であるか否か、より詳しくは、第8表示用セグメントN8を点灯中か否かを判定する。既に説明した通り、第8表示用セグメントN8を点灯中である場合とは、有利区間のうち、少なくとも押し順報知が発生し得る報知条件が成立している特定区間である場合を示している。ステップS1701にて否定判定し、第8表示用セグメントN8を消灯中であると判定した場合、ステップS1702に進む。
ステップS1702では、各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。有利区間フラグがセットされていない場合、ステップS1703にて、各種カウンタエリア106eに設けられた通常カウンタを1加算する処理を実行する。通常カウンタは、有利区間ではなく通常区間として開始されたゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。
ステップS1703の処理を実行した後は、ステップS1704にて有利区間当選ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。有利区間当選ゲームフラグは、有利区間移行抽選処理において有利区間移行抽選に当選した場合にセットされるフラグであり、その当選ゲームであることをCPU102が特定するためのフラグである。有利区間当選ゲームフラグがセットされている場合、ステップS1705にて有利区間当選ゲームフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1706にて有利区間フラグをセットする処理を実行する。
ステップS1707では、有利区間中のゲーム数のカウント、より詳しくは、各種カウンタエリア106eの有利区間ゲーム数AGの計測を開始する処理を行う。上記の通り、有利区間ゲーム数AGは、有利区間の実行ゲーム数を把握する把握手段に相当するものである。
ステップS1708の有利区間移行ゲーム用処理を実行した後、又はステップS1702にて有利区間フラグがセットされていると判定した場合、ステップS1708にてCZモードフラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。既に説明した通り、本実施の形態では、ATモードやCZモード中においては押し順ベル当選時の押し順報知が行われ得る構成としており、CZモードフラグ又はATモードフラグがセットされている状況とは、区間表示器の表示開始条件が成立している状況といえる。それらのフラグのうちいずれかがセットされている場合には、ステップS1709にて、第8表示用セグメントN8を点灯させることにより区間表示器の表示を開始する。
ステップS1701にて区間表示器としての第8表示用セグメントN8を表示中であると判定した場合、ステップS1710にて、有利区間中の表示を継続する処理を実行する。ステップS1710について具体的には、第8表示用セグメントN8が点灯状態である状況を継続させるための処理を行う。すなわち、区間表示器の表示を終了するための処理は、本区間表示第1処理では実施しない。
ステップS1704にて有利区間フラグ及び有利区間当選ゲームフラグのいずれもがセットされていないと判定した場合と、有利区間フラグや有利区間当選ゲームフラグがセットされている場合であっても、CZモードフラグやATモードフラグがセットされておらず通常モードである場合とは、ステップS1711に進む。ステップS1711では、各種カウンタエリア106eに設けられた役比第1カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第1カウンタは、押し順報知が発生しないゲーム数、すなわち、通常区間と非特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
また、ステップS1709にて区間表示器の表示開始処理を実行した後と、ステップS1710の表示継続処理を実行した後は、ステップS1712に進む。ステップS1712では、各種カウンタエリア106eに設けられた役比第2カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第2カウンタは、押し順報知が発生可能なゲーム数、すなわち、特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
ステップS1711又はステップS1712の処理を実行した後は、ステップS1713にて役比算出処理を実行する。かかる処理では、役比第2カウンタの値を役比第1カウンタと役比第2カウンタとの加算値(全ゲーム数)で除算する処理を行う。すなわち、役比算出処理は、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合を算出する処理である。そして、ステップS1714にて、ステップS1713の演算処理結果が役比モニタ77にて表示されるようにするための処理を実行する。
図5に示すように、役比モニタ77は、7つの表示用セグメントからなる7セグ表示部を複数有している。具体的には、役比モニタ77は、7セグ表示部としての第1表示部77a、第2表示部77b、第3表示部77c、第4表示部77d、第5表示部77eを有している。第1表示部77a~第5表示部77eにおける表示用セグメントは、指示モニタ68の表示用セグメントN1~N7と同様に、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、役比モニタ77は、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっており、特に、役比モニタ77では、5桁の数字を表示可能となっている。
ステップS1714では、ステップS1713の演算処理の結果を役比モニタ77に出力するとともに、役比モニタ77にて、4桁の数字が表示されるように役比モニタ77における各表示部77a~77eの表示制御を行う。具体的には、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合として、例えば、「0.5012」といったように、1よりも小さい数であって、小数点以下4桁までの数字が役比モニタ77にて表示される。ステップS1714の処理を実行した後は、区間表示第1処理を終了する。
なお、ステップS1713の演算処理において小数点以下第5桁の数字を四捨五入する処理を行ったうえで、役比モニタ77の表示制御を行う構成としてもよい。また、役比モニタ77のうち、第1表示部77aは、基本的には「0」が表示されるため、第1表示部77aを有さないようにしたり、第1表示部77aを印刷等によって「0」との表示が常にされる構成としてもよい。また、第1表示部77aと第2表示部77bとの間に、小数点が印刷等により表示される構成とするとよい。
<区間表示第2処理>
次に、区間表示第2処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、区間表示第2処理は、リール制御処理のステップS416にて実施される処理であり、1ゲームの終了に際して、メダルの払出(払出判定処理)及び入賞結果に基づく遊技状態の移行等(入賞結果対応処理)が行われてから実施される。
ステップS1801では、有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、そのまま区間表示第2処理を終了する。有利区間フラグがセットされている場合にはステップS1802にて、有利区間中のゲーム数をカウントする処理を実行する。具体的には、上記有利区間ゲーム数AGを1加算する処理を行う。ステップS1802の処理を実行した後は、ステップS1803にて、各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間増減枚数MY(MYカウンタ)の更新処理を実行する。
ステップS1803のMY更新処理では、今回のゲームの遊技結果がいずれかの再遊技入賞ではないことを条件として、払出枚数から投入枚数(ベット数)を減算し、その減算結果を有利区間増減枚数MYに加算することによって、有利区間増減枚数MYの更新を行う。
ステップS1803のMY更新処理を実行した後は、ステップS1804にて、残ゲーム数管理処理を実行し、続くステップS1805にて、残枚数管理処理を実行する。
残ゲーム数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数(1500ゲーム)に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残ゲーム数管理処理では、例えば、有利区間ゲーム数AG(有利区間の消化ゲーム数)と、ATカウンタ(ATモードの残りゲーム数)と、CZカウンタ(CZモードの残りゲーム数)と、前兆カウンタ(前兆モードの残りゲーム数)との合計が、有利区間の上限ゲーム数以上又は上限ゲーム数より多い状況であるか否かを把握する。そして、そのような状況であれば、その状況を特定するためのフラグとして、各種フラグ格納エリア106dに第1超過フラグをセットする。
残枚数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限増加数(2400枚)に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残払出枚数管理処理では、例えば、ATカウンタとATモード中の1ゲーム当たりの平均増加枚数とから算出される期待増加枚数と、現状の有利区間増減枚数MYとの合計が有利区間の増減枚数より多い状況か否かを把握する。そして、そのような状況であれば、その状況を特定するためのフラグとして、各種フラグ格納エリア106dに第2超過フラグをセットする。
続くステップS1806では、上記有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数である1500に達したか否か、又は有利区間増減枚数MYが上限増加数である2400以上となったか否かを判定する。これらいずれかの強制終了条件が成立している場合には、ステップS1807にて、有利区間ゲーム数AG及び有利区間増減枚数MYを0にクリアする。続くステップS1808では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示を終了させる処理を行う。そして、ステップS1809にて、有利区間中の各種フラグやカウンタ等のパラメータ、情報を初期化する処理を行い、ステップS1810にて、通常カウンタをクリアする処理を行う。
ステップS1809の有利区間用情報の初期化処理では、今回の有利区間への移行に際して設定されたフラグやカウンタ、及び、今回の有利区間中に設定されたフラグやカウンタを初期値に戻す。例えば、有利区間フラグや、ATモード当選フラグやATモードフラグ、各種CZモードフラグ等がクリアされておらずセットされていれば、これらのフラグをクリアする。さらに、有利区間ゲーム数AGや有利区間増減枚数MY、前兆モード用の前兆カウンタ、CZモード等の継続ゲーム数用のカウンタ等が0より大きければ、これらのカウンタを全て0にリセットする。つまり、初期化処理では、押し順報知を用いた有利な状態としての有利区間に関して、押し順報知に係る性能に及ぼす全ての変数乃至パラメータを初期化し、かかる変数乃至パラメータに関してRAMクリアを行う。
ステップS1810の実行後又はステップS1806で否定判定した場合(有利区間ゲーム数AGが上限値に達しておらず、且つ有利区間増減枚数MYが上限増加数に達していない場合)は、本区間表示第2処理を終了する。なお、区間表示第2処理では、ゲーム数更新用処理(図39)のステップS1201及びステップS1202のように、現在の遊技状態の把握処理や、ベット数が遊技状態に対応したものであるか否かの判定処理を実行しない。よって、有利区間ゲーム数AG(有利区間で実行されたゲーム数)や有利区間増減枚数MY(有利区間中のメダル払出枚数から有利区間中のメダル投入枚数を減算した差枚数)は、ゲームが行われたときのベット数にかかわらず、ゲームが実行される都度、更新される(ステップS1802)。つまり、有利区間で実行されたゲーム数やメダル増減数の更新処理は、前兆モードやCZモード、ATモードでの残りゲーム数の場合とは異なり、ベット数を2としてゲームが行われた場合でも実行される。
<押し順表示器及び区間表示器の表示とゲームの進行について>
有利区間の開始及び終了と区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示との関係を、図46を参照しながら説明する。
本スロットマシン10では、図46に示すように、有利区間ではない通常区間においては、区間表示器としての第8表示用セグメントN8は消灯している(点灯していない)。この通常区間においては、押し順報知は行われない。つまり、押し順報知等の指示機能に係る性能を有する有利区間に対し、通常区間は当該指示機能に係る有さない区間といえる。表示モードが通常モードである状況が、主に通常区間に対応する。
通常区間において、例えば、小役7(スイカ)当選等によって有利区間への移行抽選に当選すると、当該当選契機となった遊技結果が成立するゲームの次ゲームから有利区間の実行ゲーム数の計測(有利区間ゲーム数AGのカウント)が開始される。そして、有利区間中においてATモードへの移行抽選に当選し、当選報知及びATモードフラグがセットされる等して押し順報知が発生し得る状況となると、区間表示器の表示の開始条件が成立したものとして、第8表示用セグメントN8が点灯する。
その後、第8表示用セグメントN8が点灯している状況で、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7を利用した押し順報知が発生する。この場合、上記のように第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7によって押し順情報(「1」~「6」)の表示がなされ、かかる押し順情報に基づいて、遊技者は押し順を把握することができる。押し順報知において、押し順情報は、当該ゲームにおいてスタートレバー41の操作時に表示が開始され、当該ゲームにおいて第3リール停止ON操作時にその表示が終了する。かかるゲームが有利区間の最終ゲームではない場合には、第3リール停止ON操作時においては、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7による押し順情報の表示のみ終了し、第8表示用セグメントN8による有利区間の表示は継続される。そして、次ゲーム以降において再度押し順役に当選すると、その押し順役に対応する押し順情報が第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7にて表示される。
有利区間の継続ゲーム数が上限に達したり、有利区間のメダル増加数が上限増加数に達する等して、有利区間の最終ゲームとなると、第8表示用セグメントN8も消灯し、有利区間の報知が終了する。本実施の形態では、有利区間の最終ゲームにおいて、メダル払出が終了したタイミングで(払出判定処理の後の処理である区間表示第2処理により)、第8表示用セグメントN8が消灯する。なお、最終ゲームにおいてメダル払出が行われない場合には、第3リール停止OFF操作時に第8表示用セグメントN8が消灯する。これにより、遊技者は、当該ゲームが有利区間の最終ゲームであったことを明確に把握することができる。
上記のように、有利区間のゲーム数のカウントは、有利区間への移行抽選に当選したゲームの次ゲームから行われる一方、押し順報知は第8表示用セグメントN8が点灯している期間においてのみ発生する。言い換えると、有利区間であっても第8表示用セグメントN8が消灯している区間(非特定区間)においては、押し順報知は発生しない。つまり、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の点灯の有無を確認することで、有利区間のうち、少なくとも押し順報知による恩恵を享受可能な状況(特定区間、実質増加区間)であることを明確に把握することが可能となっている。このようにすることで、例えば、有利区間において押し順報知による恩恵を享受することでメダル増加が発生しているのか、有利区間ではないのにもかかわらず押し順報知による恩恵を不正に享受することでメダル増加を生じさせる不正行為が行われているのか等を、遊技ホールの管理者等が明確に確認することが可能となる。
<演出設定処理>
次に、表示制御装置81のCPU181にて実行される演出設定処理について、図47のフローチャートに基づき説明する。演出設定処理は、CPU181により所定周期(例えば、2msec周期)で起動される処理である。
演出設定処理では、先ずステップS1901にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS1902にて、受信したコマンドをRAM183に格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS1901にて否定判定した場合、又はステップS1902の処理を実行した後は、ステップS1903にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS206にてセットされるベットコマンド等である。ベット時コマンドである場合には、ステップS1904にて今回のベット操作に基づく演出設定を行うためのベット時演出設定処理を実行する。
ステップS1903にて否定判定した場合、又はステップS1904の処理を実行した後は、ステップS1905にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS311にてセットされる抽選結果コマンドの他、抽選結果対応処理(図27)やゲーム数更新用処理(図39)でセットされる前兆開始コマンド、前兆ゲーム数更新コマンド、CZ当選コマンド、CZゲーム数更新コマンド、CZ上乗せコマンド、AT当選コマンド、ATゲーム数更新コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS1906にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS1905にて否定判定した場合、又はステップS1906の処理を実行した後は、ステップS1907にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図22)のステップS405にてセットされる停止指令コマンドである。かかる各停止操作時コマンドとしての停止指令コマンドである場合には、ステップS1908にて今回の停止操作に基づく演出設定を行うための各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS1907にて否定判定した場合、又はステップS1908の処理を実行した後は、ステップS1909にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図22)のステップS417にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図40)やボーナス状態処理(図24)にてセットされる前兆終了コマンド、CZ開始コマンド、CZ終了コマンド、第1AT当選報知コマンド、第2AT当選報知コマンド、AT開始コマンド、AT上乗せコマンド、AT終了コマンド、第1BB開始コマンド、第2BB開始コマンド、第1BB終了コマンド、第2BB終了コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS1910にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS1909にて否定判定した場合、又はステップS1910の処理を実行した後は、ステップS1911にて、その他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS1911では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、開始時演出設定処理、全停止時演出設定処理について説明する。
<開始時演出設定処理>
ステップS1906の開始時演出設定処理について、図48のフローチャートに基づき説明する。
ステップS2101では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS2102にて、押し順報知コマンドを受信しているか否かを判定する。押し順報知コマンドを受信している場合、ステップS2103にて、今回のゲームの抽選結果が通常リプBであるか否かを判定する。通常リプBであるゲームにて押し順報知コマンドがセットされる場合とは、第1ATモードの開始ゲームであることを意味し、この場合、ステップS2104にて第2再遊技入賞に対応する押し順報知演出を行うための設定処理を実行する。
ステップS2103にて否定判定した場合、ステップS2105にて今回のゲームの抽選結果が通常リプCであるか否かを判定する。通常リプCであるゲームにて押し順報知コマンドがセットされる場合とは、第2ATモードの開始ゲームであることを意味し、この場合、ステップS2106にて第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出を行うための設定処理を実行する。
ステップS2105にて否定判定する場合とは、今回のゲームの抽選結果が押し順ベル当選であることを意味し、この場合、ステップS2107にて第1小役入賞~第6小役入賞に対応する押し順報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。
ステップS2101にて、今回のゲームの抽選結果が押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS2108にて今回のゲームの抽選結果が特定役当選であるか否かを判定する。特定役とは、各ゲームの抽選結果として出現しにくい(当選しにくい)所謂レア役と称される抽選結果であり、本実施の形態では、チャンス目A~チャンス目C、チェリーA~チェリーC及びスイカを特定役として設定している。図30に示すように、これらの抽選結果を契機とするATモード移行抽選においては、特定役以外の抽選結果を契機とするよりもATモード移行当選となり易いように設定されている。今回のゲームの抽選結果が特定役当選である場合、ステップS2109にて、特定役報知用処理を実行する。特定役報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS2104、ステップS2106、ステップS2107又はステップS2109の実行後は、ステップS2110にて、CZゲーム数上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。CZゲーム数上乗せコマンドを受信している場合、ステップS2111にてCZゲーム数上乗せ演出の設定処理を実行する。CZゲーム数上乗せ演出の設定処理では、CZモードの残りゲーム数の上乗せが行われたことに対応する報知として、当該上乗せされたゲーム数を補助表示部65にて表示する上乗せ演出を実行する。なお、当該上乗せ演出の態様は、当該上乗せが行われたゲームにて行われる態様に限定されず、例えば、当該上乗せが行われたゲームを契機として所定ゲーム数後に上乗せゲーム数の報知が行われる態様が含まれていてもよいし、例えば、CZモードの残りゲーム数が所定数(例えば残り1ゲーム)となった状況で上乗せ演出を実行する所謂後乗せ演出に態様が含まれる構成としてもよい。
ステップS2110にて否定判定した場合、又はステップS2111の処理を実行した後は、ステップS2112にてボーナス中演出設定処理を実行し、ステップS2113にて連続演出設定処理を実行する。続くステップS2114では連続演出待機用処理を実行し、ステップS2115では連続演出実行処理を実行する。ステップS2112~ステップS2115の各処理については後に詳細に説明する。
ステップS2115の実行後はステップS2116にて、その他の開始時演出設定処理を実行し、その後、本開始時演出設定処理を終了する。ステップS2116では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知するための処理等を行う。
<連続演出について>
本実施の形態に係る連続演出は、複数ゲームに亘って一連の演出を行い、その最終ゲームにてCZモードやATモードへの移行に当選したか否かを報知するものとなっている。その際、連続演出は、CZモードやATモードへの移行に当選したことの報知が主制御装置101で設定された前兆モードの終了タイミングに合わせて行われるように、前兆モードの進行状況に合わせて開始タイミング(連続演出の開始ゲーム)が制御される。
但し、上述したように、特定規定数と一致しないベット数でゲームが行われた場合(ベット数を2としてスタートレバー41が操作された場合)には、主制御装置101において前兆モードの残りゲーム数が更新されず、実質的に前兆モードの期間が延長されることになる。その結果、連続演出での当選報知ゲームと前兆モードの終了タイミングとが同期しないものとなり、例えば、連続演出でATモードの当選報知がなされたにもかかわらず、ATモードに移行させるための押し順報知演出がなかなか実行されないなどの不都合が生じ得る。
そこで、本実施の形態では、上記のような不都合の発生を抑制すべく、連続演出の構成が工夫されている。以下、その具体的構成について詳細に説明する。
<連続演出設定処理>
ステップS2113の連続演出設定処理について図49のフローチャートを参照しながら説明する。連続演出設定処理は、本前兆用の連続演出(CZモード等の当選を報知する連続演出)を実行するための設定処理を行うものである。
連続演出設定処理では、先ずステップS2201にて、第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信しているか否かを判定する。第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドのいずれも受信していない場合は、ステップS2202に進み、前兆開始コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆開始コマンドは、主制御装置101において前兆モードに移行した際に送信されるコマンドであり、本ステップは、前兆モードへの移行が開始されたか否かを判定するものとなっている。
前兆開始コマンドを受信している場合(前兆モードへの移行が開始された場合)は、ステップS2203に進み、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに本前兆フラグをセット(格納)する。本前兆フラグは、今回の連続演出がCZモードやATモード、ATモードのゲーム数上乗せの当選を契機とするものであること、換言すれば、連続演出の結末として上記各モードの当選に対応した報知(成功演出や勝利演出)を実行すべきであることをCPU181が把握するためのものである。
続くステップS2204では、上記各フラグ格納エリア183aに疑似前兆フラグが格納されているか否かを判定する。疑似前兆フラグは、今回の連続演出がCZモード等の当選を契機とするものではないこと、換言すれば、連続演出の結末として上記各モードの非当選に対応した報知(失敗演出や敗北演出)を実行すべきであることをCPU181が把握するためのものである。
擬似前兆フラグが格納されていない場合は、ステップS2205に進み、今回の前兆モードの継続ゲーム数を把握する。この処理は、主制御装置101から送信される前兆開始コマンドに基づいて行う。続くステップS2206では、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた本前兆カウンタに、ステップS2205で把握した今回の前兆モードの継続ゲーム数に対応した値をセットする。本前兆カウンタは、前兆モードの残りゲーム数を計数するためのカウンタであり、換言すれば、前兆モードの残りゲーム数をCPU181が把握するためのものである。つまり、本実施の形態では、主制御装置101側のCPU102と、表示制御装置81側のCPU181とのそれぞれで、前兆モードの残りゲーム数を管理するように構成されている。
ステップS2206の実行後は、ステップS2207にてROM182の各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する。
ここで、連続演出の概要について説明する。本実施の形態では、連続連出として第1連続演出と第2連続演出とが設けられている。先ず第1連続演出について図58~図60を参照しながら説明する。
第1連続演出は、当該連続演出の開始ゲームにて実行される開始演出と、その後に実行される準備演出と、準備演出の後に実行される最終演出とから構成されている。第1連続演出の最終演出は、少女キャラクタ201が魔法使いキャラクタ202に変身できるか否かの変身演出となっており、準備演出は、変身演出に際してのアイテム(変身グッズ)を獲得するアイテム獲得演出となっている。
第1連続演出の開始演出では、図58(a)に示すように、補助表示部65の表示画面において、少女キャラクタ201とともに、例えば「変身するよ!」などの文字画像203が表示される。この開始演出は、例えば、連続演出の開始ゲームにおいてスタートレバー41が操作された際に実行される。なお、開始演出は1ゲームに亘って実行される。
第1連続演出の準備演出(アイテム獲得演出)では、先ず、図58(b)、(c)に示すように、補助表示部65の表示画面において宝箱画像204が表示され、その後、図59(a)~(c)に示すように、同表示画面においてアイテム画像205が表示される。アイテム画像205は宝箱画像204から現れるようにして表示される。
宝箱画像204が表示される宝箱演出としては、宝箱の色が異なる宝箱演出A(図58(b))と宝箱演出B(図58(c))とが準備されており、宝箱の色によってCZモード等の当選期待度を示唆するものとなっている。例えば、赤色の宝箱画像204bが表示される宝箱演出Bは、黄色の宝箱画像204aが表示される宝箱演出AよりもCZモード等の当選期待度が高くなっている。
また、アイテム画像205が表示されるアイテム演出としては、アイテムの種類が異なるアイテム演出A~アイテム演出Cが準備されており、アイテムの種類によってCZモード等の当選期待度を示唆するものとなっている。例えば、ステッキ画像205cが表示されるアイテム演出CがCZモード等の当選期待度が最も高く、歯ブラシ画像205aが表示されるアイテム演出Aが最も低く、ペンダント画像205bが表示されるアイテム演出Bがその中間に位置するものとなっている。
上記準備演出は1ゲームに亘って実行される。具体的には、当該準備演出の実行ゲームにてスタートレバー41が操作された際(リール32L~32Rの回転が開始された際)に宝箱演出が開始され、その後、所定期間が経過した後、又はストップスイッチ42~44が操作された際(例えば、最終停止操作が行われた際)にアイテム演出が開始される。
第1連続演出の最終演出(変身演出)では、図60に示すように、補助表示部65の表示画面において少女キャラクタ201が魔法使いキャラクタ202に変身する過程の映像が表示され、その後、変身に成功するか、失敗するかの結果映像が表示される。具体的には、先ず図60(a)に示すように、少女キャラクタ201が変身するための呪文を唱える様子が表示され、その後、図60(b)に示すように、呪文と共に少女キャラクタ201が眩い光に囲まれる様子が表示される。上記準備演出でアイテムを獲得している場合、図60(a)の少女キャラクタ201は、その獲得したアイテムを所持した状態で表示される。そして、CZモード等の当選に対応した報知を行う場合は、図60(c1)に示すように、光が収まり、変身に成功した魔法使いキャラクタ202が現れる結果映像(結末映像)が表示される。一方、CZモード等の非当選に対応した報知を行う場合は、図60(c2)に示すように、光が収まり、変身に失敗した少女キャラクタ201が現れる結果映像が表示される。
上記最終演出は2ゲームに亘って実行される。具体的には当該最終演出の実行ゲームにてスタートレバー41が操作された際(リール32L~32Rの回転が開始された際)に図60(a)の映像が表示され、その後、所定期間が経過した後、又はストップスイッチ42~44が操作された際(例えば、最初の停止操作が行われた際)に図60(b)の映像が表示される。その後、その次のゲームにてスタートレバー41が操作された際(リール32L~32Rの回転が開始された際)に図60(c1)又は図60(c2)の映像が表示される。
次に、第2連続演出について図61~図63を参照しながら説明する。第2連続演出においても、当該連続演出の開始ゲームにて実行される開始演出と、その後に実行される準備演出と、準備演出の後に実行される最終演出とから構成されている。第2連続演出の最終演出は、戦士キャラクタ211が敵キャラクタ212を倒すことができるか否かのバトル演出となっており、準備演出は、上記バトル演出に際してのアイテム(武器)を獲得するアイテムを獲得するアイテム獲得演出となっている。なお、各演出の実行ゲーム数や開始タイミングについては、上記第1連続演出の場合と同様である。
第2連続演出の開始演出では、図61(a)に示すように、補助表示部65の表示画面において、敵キャラクタ212とともに、例えば「バトルに備えろ!!」などの文字画像213が表示される。また、第2連続演出の準備演出(アイテム獲得演出)では、先ず第1連続演出の場合と同様に宝箱演出A(図61(a))又は宝箱演出B(図61(b))が実行され、その後、図62(a)~(c)に示すように、アイテム画像215が表示されるアイテム演出が実行される。アイテム演出では、例えば、銃画像215cが表示されるアイテム演出CがCZモード等の当選期待度が最も高く、歯ブラシ画像215aが表示されるアイテム演出Aが最も低く、ナイフ画像215bが表示されるアイテム演出Bがその中間に位置するものとなっている。
第2連続演出の最終演出(バトル演出)では、図63(a)、(b)に示すように、戦士キャラクタ211が攻撃する映像、敵キャラクタ212が攻撃を受ける映像が表示され、その後、バトルの結末を示すことでCZモード等の当選の有無を報知する結果映像が表示される。具体的には、CZモード等の当選に対応した報知を行う場合は、図63(c1)に示すように、敵キャラクタ212を倒して戦士キャラクタ211が勝利する映像が表示され、CZモード等の非当選に対応した報知を行う場合は、図63(c2)に示すように、戦士キャラクタ211が敵キャラクタ212に敗北する映像が表示される。
そして、本実施の形態に係る連続演出では、3~5ゲームのうち抽選により選ばれたゲーム数に亘って上記第1連続演出又は第2連続演出が実行される。
連続演出設定処理(図49)の説明に戻り、ステップS2207にて取得される本前兆用演出テーブルでは、図50に示すように、本前兆用の演出シナリオとして、連続演出の実行ゲーム数に応じた各演出シナリオが第1連続演出及び第2連続演出のそれぞれについて設定されている。これらの各演出シナリオは、いずれも最終演出として変身成功又はバトル勝利の演出を行うものであり、CZモード等の当選を報知するためのものである。ちなみに、実行ゲーム数が3ゲームの場合は、準備演出(アイテム獲得演出)が実行されず、開始演出の後に最終演出(変身演出又はバトル演出)が実行され、また、実行ゲーム数が5ゲームの場合は、開始演出の後に準備演出が2回実行され、その後に最終演出が実行されるように、各演出シナリオが構成されている。
本前兆用演出テーブルでは、連続演出の実行ゲーム数として5ゲームが選択される確率が最も高く、3ゲームが選択される確率が最も低くなっている。このため、連続演出の実行ゲーム数が多くなるほど、CZモード等の当選期待度が高くなるようになっている。
ステップS2207で本前兆用演出テーブルを取得した後は、ステップS2208にて連続演出の抽選処理を実行する。連続演出の抽選処理では、連続演出抽選用の乱数を取得し、当該取得した乱数と、上記取得した本前兆用演出テーブルとを用いて、連続演出の実行ゲーム数と実行する演出シナリオとの抽選を行う。
続くステップS2209では、演出データの設定処理として、上記抽選処理により決定された演出シナリオに対応するシナリオデータテーブルを作成する。このシナリオデータテーブルは、RAM183の演出用設定データ記憶エリア183cに記憶(設定)される。シナリオデータテーブルでは、図51に示すように、連続連出の実行ゲーム数と対応付けて各ゲームで実行する演出動画の情報が設定される。本実施の形態では、連続演出の実行ゲーム数として連続演出カウンタの値を用いることとしている。なお、連続演出カウンタは、連続演出の実行ゲーム数又は残りゲーム数をCPU181が把握するためのものであり、連続演出が実行されている状況において1ゲーム毎に1ずつ減算される。
例えば、上記抽選処理により今回の連続演出の演出シナリオとして図50の本前兆シナリオK(連続演出の実行ゲーム数が5ゲームで、少女キャラクタ201の変身演出が実行されるシナリオ)が選ばれた場合、シナリオデータテーブルでは、図51(a)に示すように、1ゲーム目に実行する演出の情報として本前兆シナリオK-1(開始演出)の演出動画に対応する情報が設定され、2ゲーム目に実行する演出の情報として本前兆シナリオK-2(ペンダントを獲得する演出)に対応する演出動画の情報が設定され、3ゲーム目に実行する演出の情報として本前兆シナリオK-3(ステッキを獲得する演出)に対応する演出動画の情報が設定され、4ゲーム目に実行する演出の情報として本前兆シナリオK-4(変身を試みる演出)に対応する演出動画の情報が設定され、5ゲーム目に実行する演出の情報として本前兆シナリオK-5(変身に成功する演出)に対応する演出動画の情報が設定される。演出動画の情報としては、その動画データを示す識別情報(各演出動画に付される固有の情報)であってもよいし、当該動画データが記憶される記憶領域を示す情報(ROM182のアドレス情報)であってもよい。
また、ステップS2209では、上記シナリオデータテーブルにおいて、連続演出の演出シナリオと併せて本前兆予備シナリオの演出動画の情報を設定する。本前兆予備シナリオは、本来の連続演出とは別に設定される(換言すれば、本来の連続演出としては設定されない)ものであって、連続演出の実行中に前兆ゲーム数が更新されない場合(ベット数を2としてゲームが開始された場合)のための予備的な演出である。
本前兆予備シナリオは第1連続演出用と第2連続演出用とがそれぞれ設けられており、具体的には、図50に示す本前兆シナリオA~Nについて各別の本前兆予備シナリオが準備されている。また、各本前兆予備シナリオでは、連続演出の実行ゲーム数に応じた複数種類の演出が準備されている。
例えば、図51(a)に示すように、連続演出の演出シナリオとして本前兆シナリオKが選ばれている場合は、本前兆シナリオKに対応する本前兆予備シナリオKを上記シナリオデータテーブルに設定する。本前兆予備シナリオKは、本前兆予備シナリオK1~K-3及び変身用よりなる複数の演出から構成されており、各演出は演出カウンタの値に対応している。
連続カウンタの値が5である場合の本前兆予備シナリオK-1は、本前兆シナリオK-1との関係において演出内容に関連性を有するものとなっている。本前兆予備シナリオK-1の演出では、例えば、図64(a)に示すように、「次回 変身チャレンジ」等の第1連続演出の開始を連想させる文字表示221が補助表示部65の表示画面に表示される。
連続カウンタの値が4である場合の本前兆予備シナリオK-2は、本前兆シナリオK-2に関連するものとして赤色の宝箱を示唆又はその期待感を高めるものとなっている。本前兆予備シナリオK-2の演出では、例えば、図64(b)に示すように、少女キャラクタ201及び宝箱画像204とともに「赤い宝箱ならチャンス!」等の文字表示222が補助表示部65の表示画面に表示される。
連続カウンタの値が3である場合の本前兆予備シナリオK-3は、本前兆シナリオK-3に関連するものとしてステッキ(本前兆シナリオK-3で獲得するアイテム)を示唆又はその期待感を高めるものとなっている。本前兆予備シナリオK-3の演出では、例えば、図64(c)に示すように、少女キャラクタ201及びステッキ画像205cとともに、「ステッキが欲しい!」等の文字表示223が補助表示部65の表示画面に表示される。
連続カウンタの値が2又は1である場合の本前兆予備シナリオ-変身用は、本前兆シナリオK-4、K-5に関連するものとして変身の成功を示唆又はその期待感を高めるものとなっている。本前兆予備シナリオ-変身用の演出では、例えば、図64(d)に示すように、少女キャラクタの顔を拡大した画像224とともに「変身だぁぁぁ」等の文字表示225がカットイン形式で表示される。なお、本前兆予備シナリオ-変身用については、第1連続演出用の本前兆シナリオA、C~E、I~Kにおいて共通の予備演出となっている。
また、例えば、図51(b)に示すように、連続演出の演出シナリオとして本前兆シナリオHが選ばれている場合は、本前兆シナリオHに対応する本前兆予備シナリオHを設定する。本前兆予備シナリオHにおいても、それぞれが演出カウンタの値に対応した複数の演出から構成されている。
連続カウンタの値が4である場合の本前兆予備シナリオH-1は、本前兆シナリオH-1との関係において演出内容に関連性を有するものとなっている。本前兆予備シナリオH-1の演出では、例えば、図65(a)に示すように、「次回 バトル」等の第2連続演出の開始を連想させる文字表示231が補助表示部65の表示画面に表示される。
連続カウンタの値が3である場合の本前兆予備シナリオH-2は、本前兆シナリオH-2に関連するものとして赤色の宝箱を示唆又はその期待感を高めるものとなっている。本前兆予備シナリオH-2の演出では、例えば、図65(b)に示すように、戦士キャラクタ211及び宝箱画像204とともに「赤い宝箱が欲しいぜ」等の文字表示232が補助表示部65の表示画面に表示される。
連続カウンタの値が2又は1である場合の本前兆予備シナリオ-バトル用は、本前兆シナリオH-3、H-4に関連するものとしてバトルの勝利を示唆又はその期待感を高めるものとなっている。本前兆予備シナリオ-バトル用の演出では、例えば、図65(c)に示すように、戦士キャラクタの顔を拡大した画像234とともに「行くぜぇ!!」等の文字表示235がカットイン形式で表示される。なお、本前兆予備シナリオ-バトル用については、第2連続演出用の本前兆シナリオB、F~H、L~Nにおいて共通の予備演出となっている。
連続演出設定処理(図49)の説明に戻り、ステップS2209の演出データの設定処理(シナリオデータテーブルの作成処理)を実行した後は、ステップS2210にて、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた演出待機カウンタに値をセットする。演出待機カウンタは、連続演出を開始するまでの待機ゲーム数をCPU181が把握するためのものである。例えば、上記ステップS2205で把握した前兆モードの継続ゲーム数(残りゲーム数)が10ゲームであり、上記ステップS2208の抽選処理で選択された連続連出のゲーム数が4ゲームである場合は、演出待機カウンタの値として6をセットする。
ステップS2211では、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタに値をセットする。連続演出カウンタは、既に説明したように、連続演出の実行ゲーム数又は残りゲーム数を計数するためのものであり、例えば、上記ステップS2208の抽選処理で選択された連続連出のゲーム数が4ゲームである場合は、演出待機カウンタの値として4をセットする。
次いでステップS2212にて、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに演出待機フラグをセット(格納)し、その後、本連続連出設定処理を終了する。演出待機フラグは、連続演出の開始を待機している状態であることをCPU181が把握するためのフラグである。
上記ステップS2204で肯定判定した場合(疑似前兆フラグが格納されている場合)は、ステップS2213に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに格納されている疑似前兆フラグをクリアする。続くステップS2214では、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた疑似前兆カウンタの値を0にクリアする。なお、疑似前兆カウンタについては後述する。ステップS2214の実行後はステップS2205に進み、前兆モードの継続ゲーム数又は残りゲーム数を把握する処理を実行する。
また、上記ステップS2201で肯定判定した場合(第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信した場合)は、ステップS2215に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに本前兆フラグが格納されているか否かを判定する。本前兆フラグが格納されている場合は、ステップS2207の本前兆用演出テーブルを取得する処理を実行し、本前兆フラグが格納されていない場合は、本連続演出設定処理を終了する。
<特定役報知用処理>
ステップS2109の特定役報知用処理について図52のフローチャートを参照しながら説明する。特定役報知用処理は、疑似前兆用の連続演出(CZモード等の非当選を報知する連続演出)の設定処理を行ったりするものである。
特定役報知用処理では、先ずステップS2301にて、チャンス演出を今回のゲームの演出として設定するか否かのチャンス演出抽選処理を実行する。チャンス演出では、図66(d)に示すように、例えば、補助表示部65にて「チャンス!!」という文字表示を行うとともに、ビックリマークが付されたキャラクタを各リール32L,32M,32Rに対応させてそれぞれ表示するようにする。なお、チャンス演出抽選処理の当選確率が特定役の種類や遊技状態、設定値等によって異なる構成としてもよい。
ステップS2302では、ステップS2301の抽選処理に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2303にて今回のゲームの演出としてチャンス演出が行われるように設定する。
ステップS2303の実行後又はステップS2302で否定判定した場合(チャンス演出抽選で当選しなかった場合)は、ステップS2304~ステップS2306にて、今回の開始時コマンドとして、前兆開始コマンド、CZ上乗せコマンド又はAT当選コマンドのいずれかが含まれているか否かを判定する。それらコマンドのいずれかが含まれている場合は、本特定役報知用処理を終了し、それらコマンドのいずれも含まれていない場合は、ステップS2307にて疑似前兆モードの実行抽選を実行する。
疑似前兆モードは、実際には前兆モードに移行していないものの、遊技者に対して上記移行がなされた(換言すれば、CZモード等に当選した)ことを期待させるためのモードであり、本実施の形態では、この疑似前兆モードの期間を利用して、CZモード等の非当選を報知するための連続演出を実行する。なお、疑似前兆モードの継続ゲーム数としては、前兆モードの場合と同様に、連続演出のゲーム数よりも多いゲーム数が設定される場合が多く発生する。その際、連続演出の開始前の期間において遊技者に当選を期待させる煽り演出(連続演出以外の演出)が行われる。この煽り演出は、程度の差はあるものの、前兆モードにおける連続演出開始前の期間でも行われるため、遊技者から見て前兆モードと疑似前兆モードとの明確な識別は不可又は困難となっている。
ステップS2308では、ステップS2307における疑似前兆モードの実行抽選に当選したか否かを判定する。当選していない場合は本特定役報知用処理を終了し、当選している場合はステップS2309に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆フラグをセット(格納)する。疑似前兆フラグは、疑似前兆モード中であることをCPU181が把握するためのフラグである。
次いでステップS2310にて、ROM182の各種テーブル記憶エリア182aから疑似前兆用演出テーブルを取得する。疑似前兆用演出テーブルは、CZモード等の非当選を報知する場合における連続演出の演出シナリオを抽選するためのものである。疑似前兆用演出テーブルでは、図53に示すように、疑似前兆用の演出シナリオとして、連続演出の実行ゲーム数に応じた各演出シナリオが第1連続演出及び第2連続演出のそれぞれについて設定されている。これらの各演出シナリオは、いずれも最終演出として変身失敗又はバトル敗北の演出を行うものとなっている。疑似前兆用演出テーブルでは、連続演出の実行ゲーム数として3ゲームが選択される確率が最も高く、5ゲームが選択される確率が最も低くなっている。
ステップS2310で疑似前兆用演出テーブルを取得した後は、ステップS2311にて連続演出の抽選処理を実行する。連続演出の抽選処理では、連続演出抽選用の乱数を取得し、当該取得した乱数と、上記取得した疑似前兆用演出テーブルとを用いて、連続演出の実行ゲーム数と実行する演出シナリオとの抽選を行う。
ステップS2312では、演出データの設定処理として、上記抽選処理により決定された演出シナリオに対応するシナリオデータテーブルを作成し、RAM183の演出用設定データ記憶エリア183cに記憶(設定)する。疑似前兆用のシナリオデータテーブルにおいても、本前兆用のシナリオデータテーブル(図51)と同様に、連続連出の実行ゲーム数と対応付けて各ゲームで実行する演出動画の情報が設定される。但し、疑似前兆用のシナリオデータテーブルでは、予備シナリオの演出動画の情報は設定されない。
ステップS2313では、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた疑似前兆カウンタに値をセットする。疑似前兆カウンタは、疑似前兆モードの残りゲーム数をCPU181が把握するためのものである。ステップS2314では、上記各種カウンタエリア183bに設けられた演出待機カウンタに値をセットし、続くステップS2315では、上記各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタに値をセットする。なお、ステップS2314及びステップS2315の処理は、連続選出設定処理(図49)におけるステップS2201及びステップS2211の処理と同様のものである。
ステップS2315の実行後はステップS2316にて、上記各種フラグ格納エリア183aに演出待機フラグをセット(格納)し、その後、本連続連出設定処理を終了する。
<連続演出待機用処理>
ステップS2114の連続演出待機用処理について図54のフローチャートを参照しながら説明する。連続演出待機用処理は、本前兆用及び疑似前兆用の各連続演出の開始タイミング(開始ゲーム)を制御するものである。
連続演出待機用処理では、先ずステップS2401にて、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに演出待機フラグが格納されているか否かを判定する。演出待機フラグが格納されていると判定した場合(連続演出の待機状態である場合)は、ステップS2402に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに本前兆フラグが格納されているか否かを判定する。
本前兆フラグが格納されていると判定した場合は、ステップS2403に進み、今回の開始時コマンドとして前兆ゲーム数更新コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆ゲーム数更新コマンドは、主制御装置101において前兆モードの残りゲーム数が更新されたことを示すコマンドである。前兆ゲーム数コマンドを受信していると判定した場合は、ステップS2404にてRAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた本前兆カウンタの値を1減算する。
また、上記ステップS2402で否定判定した場合(本前兆フラグが格納されていない場合)は、疑似前兆フラグが格納されていることを意味するところ、この場合はステップS2405に進み、上記カウンタエリア183bに設けられた疑似前兆カウンタの値を1減算する。
ステップS2404又はステップS2405の実行後は、ステップS2406にて、上記カウンタエリア183bに設けられた演出待機カウンタの値を1減算する。これにより、連続演出を開始するまでの待機ゲーム数が更新される。続くステップS2407では、上記演出カウンタの値が0であるか否か、すなわち、連続演出を開始するまでの待機ゲーム数が0であるか否かを判定する。
演出カウンタの値が0ではない場合(上記待機ゲーム数が1以上である場合)は、引き続き連続演出の開始を待機するとして本連続演出待機用処理を終了する。一方、演出カウンタの値が0である場合は、ステップS2408にて上記各種フラグ格納エリア183aに格納されている演出待機フラグをクリア(消去)し、続くステップS2409にて、上記各種フラグ格納エリア183aに連続演出フラグをセット(格納)する。連続演出フラグは、連続演出を実行すべき状態であることや連続演出の実行中であることをCPU181が把握するためのものである。ステップS2409の実行後又はステップS2401で否定判定した場合(演出待機フラグが格納されていない場合)は、本連続演出待機用処理を終了する。
また、ステップS2403で否定判定した場合(前兆ゲーム数コマンドを受信していない場合)も、ステップS2404以降の処理を実行することなく、本連続演出待機用処理を終了する。すなわち、前兆ゲーム数コマンドを受信しておらず、主制御装置101において前兆モードの残りゲーム数が更新されていない場合は、本前兆カウンタ及び演出待機カウンタの減算処理(更新処理)を実行しない。
<連続演出実行用処理>
ステップS2115の連続演出実行用処理について図55のフローチャートを参照しながら説明する。連続演出実行用処理は、連続演出設定処理(図49)で設定された本前兆用のシナリオデータや、特定役報知用処理(図52)で設定された疑似前兆用のシナリオデータに基づいて連続演出を実行する処理を行うものである。
連続演出実行用処理では、先ずステップS2501にてRAM183の各種フラグ格納エリア183aに連続演出フラグが格納されている否かを判定する。連続演出フラグが格納されていないと判定した場合(連続演出を実行すべき状況ではない場合)は本連続演出実行用処理を終了する。一方、連続演出フラグが格納されていると判定した場合(連続演出を実行すべき状況である場合)は、ステップS2502にて上記各種フラグ格納エリア183aに本前兆フラグが格納されているか否かを判定する。すなわち、本前兆用の連続演出を実行すべき状況であるのか、それとも疑似前兆用の連続演出を実行すべき状況であるのかを判定する。
本前兆フラグが格納されていると判定した場合(本前兆用の連続演出を実行すべき状況である場合)は、ステップS2503に進み、今回の開始時コマンドとして第2BB開始コマンドを受信しているか否かを判定する。第2BB開始コマンドは、第2BB状態の開始を示すコマンドである。本前兆用の連続演出を実行している途中で遊技者がベット数を2としてゲームを行った場合、第2BB入賞が成立して第2BB状態が開始されることがある。本ステップは、そのような第2BB状態の開始が生じている否かを判定するものである。
第2BB開始コマンドを受信していない場合は、ステップS2504にて、今回の開始時コマンドとして前兆ゲーム数更新コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆ゲーム数更新コマンドを受信しており、主制御装置101にて前兆モードの残りゲーム数が更新されている場合は、ステップS2505に進む。ステップS2505では、連続演出設定処理(図49)で設定された本前兆用のシナリオデータに基づき、その時点での連続演出カウンタの値に対応する本前兆シナリオの演出を実行する。例えば、図51(b)に示すように、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオHが設定されている状況において、その時点での連続演出カウンタの値が3である場合には、今回のゲームにて本前兆シナリオH-2の演出が実行されるように補助表示部65等を制御する。続くステップS2506では、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタの値を1減算し、その後、本連続演出実行用処理を終了する。
上記ステップS2504で否定判定した場合(前兆ゲーム数更新コマンドを受信していない)場合は、ステップS2507に進み、連続演出設定処理(図49)で設定された本前兆用のシナリオデータに基づき、その時点での連続演出カウンタの値に対応する本前兆予備シナリオの演出を実行する。例えば、図51(b)に示すように、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオHが設定されている状況において、その時点での連続演出カウンタの値が3である場合には、今回のゲームにて本前兆予備シナリオH-2の演出が実行されるように補助表示部65等を制御する。
ステップS2504の実行後は本連続演出実行用処理を終了する。すなわち、前兆ゲーム数コマンドを受信しておらず、主制御装置101において前兆モードの残りゲーム数が更新されていない場合(換言すれば本前兆予備シナリオの演出を実行した場合)は、連続演出カウンタの減算処理(更新処理)を実行しない。
また、上記ステップS2503で肯定判定した場合(第2BB開始コマンドを受信している場合)は、ステップS2508に進み、RAM183の演出用設定データ記憶エリア183cに記憶されているシナリオデータテーブル(連続演出用の演出データ)をクリア(消去)する。続くステップS2509では、上記各種フラグ格納エリア183aに格納されている連続演出フラグをクリア(消去)し、その後、本連続演出実行用処理を終了する。これにより、実行中の連続演出が中止される。
第1BB状態又は第2BB状態の実行中である場合、主制御装置101においては、ベット数が特定規定数と一致しない場合と同様に、前兆モードの残りゲーム数が更新されない(図39のステップS1203で肯定判定した場合)。但し、第1BB状態又は第2BB状態では、例えば30ゲーム程度の比較的に長い期間に亘ってボーナス状態が継続することが想定される。このように、ベット数が特定規定数と一致しない場合と同じく前兆モードの残りゲーム数が更新されない状態であっても、その期間が長期に亘って継続することが見込まれる場合は、予備演出の実行で対応せず、連続演出自体を中止する構成としている。
例えば、第1BB状態又は第2BB状態への移行時においても、2ベットゲームが行われた場合と同様に予備演出を挿入する構成とすると、本前兆予備シナリオ用の動画データとして多数の動画データを準備したり、そのような動画データをROM182に大量に記憶しておいたりする必要が生じる。その結果、遊技機設計者の負担増を招いたり、ROM182の容量が圧迫される懸念がある。また、連続演出の内容が進行しないまま、長々と予備演出が実行されることになるため、遊技者が違和感を覚えるという不都合もある。この点、本実施の形態では、前兆モードの残りゲーム数が更新されない期間の長さに応じて、予備演出で対応するのか、連続演出自体を中止するのかが使い分けられるため、上記各不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。
上記ステップS2502で否定判定した場合(疑似前兆用の連続演出を実行すべき状況である場合)は、ステップS2510に進み、特定役報知用処理(図52)で設定された疑似前兆用のシナリオデータに基づき、その時点での連続演出カウンタの値に対応する疑似前兆シナリオの演出を実行する。続くステップS2511では、上記各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタの値を1減算し、その後、本連続演出実行用処理を終了する。すなわち、疑似前兆用の連続演出を実行すべき状況である場合は、前兆モードの残りゲーム数が更新されているか否かにかかわらず、連続演出として設定された疑似前兆シナリオの実行処理及び連続演出カウンタの減算処理(更新処理)を実行する。
<全停止時演出設定処理>
ステップS1910の全停止時演出設定処理について図56のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2601では、今回の全停止時コマンドとして第1AT当選報知コマンド又は第2AT当選報知コマンドを受信しているか否かを判定する。それらのコマンドのいずれかを受信している場合は、ステップS2602にて、今回のゲームでAT当選報知演出が行われるように補助表示部65等を制御する。AT当選報知演出では、例えば、図66(a)に示すように、補助表示部65にて「AT確定」等の文字表示を行う。なお、第1AT当選報知コマンドを受信している場合、第1ATに対応したAT当選報知演出を行い、第2AT当選報知コマンドを受信している場合、第2ATに対応したAT当選報知演出を行う構成としてもよい。
ステップS2601で否定判定した場合(第1AT当選報知コマンド又は第2AT当選報知コマンドを受信していない場合)は、ステップS2603にて、今回の全停止時コマンドとしてAT開始コマンドを受信しているか否かを判定する。AT開始コマンドを受信している場合は、ステップS2604にて、次のゲームでAT開始演出が行われるように補助表示部65等を制御する。AT開始演出では、例えば、図66(b)に示すように、補助表示部65にて「AT開始!!」等の文字表示を行う。
ステップS2603で否定判定した場合(AT開始コマンドを受信していない場合)は、ステップS2605にて、今回の全停止時コマンドとしてAT終了コマンドを受信しているか否かを判定する。AT終了コマンドを受信している場合は、ステップS2606にて、今回のゲームでAT終了演出が行われるように補助表示部65等を制御する。AT終了演出では、例えば、図66(c)に示すように、補助表示部65にて「AT END」等の文字表示を行う。
ステップS2605で否定判定した場合(AT終了コマンドを受信していない場合)は、ステップS2607にて、今回の全停止時コマンドとしてCZ開始コマンドを受信しているか否かを判定する。CZ開始コマンドを受信している場合は、ステップS2608にて、次のゲームでCZ開始演出が行われるように補助表示部65等を制御する。CZ開始演出では、例えば、図67(c)に示すように、補助表示部65にて「CZモード スタート」等の文字表示を行う。
ステップS2607で否定判定した場合(CZ開始コマンドを受信していない場合)は、ステップS2609にて、今回の全停止時コマンドとしてCZ終了コマンドを受信しているか否かを判定する。CZ終了コマンドを受信している場合は、ステップS2610にて、今回のゲームでCZ終了演出が行われるように補助表示部65等を制御する。CZ終了演出では、例えば、図67(d)に示すように、補助表示部65にて「CZモード 終了」等の文字表示を行う。
ステップS2609で否定判定した場合(CZ終了コマンドを受信していない場合)は、ステップS2611にて、今回の全停止時コマンドとして前兆終了コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆終了コマンドを受信している場合は、ステップS2612及びステップS2613にて、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに格納されている本前兆フラグ及び連続演出フラグをクリア(消去)する。
ステップS2611で否定判定した場合(前兆終了コマンドを受信していない場合)は、ステップS2614にて、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタの値が0であるか否かを判定する。連続演出カウンタの値が0である場合は、ステップS2615及びステップS2616にて、上記各種フラグ格納エリア183aに格納されている疑似前兆フラグ及び連続演出フラグをクリア(消去)する。
続くステップS2617では、第2BB状態の実行中であるか否かを判定する。疑似前兆用の連続演出を実行している途中で遊技者がベット数を2としてゲームを行った場合、第2BB入賞が成立して第2BB状態に移行することがある。本ステップは、そのようにして移行した第2BB状態の実行中であるか否かを判定するものである。ステップS2617で第2BB状態の実行中であると判定した場合、ステップS2618に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆終了フラグをセット(格納)する。疑似前兆終了フラグは、疑似前兆用の連続演出が終了したことをCPU181が把握するためのフラグである。
上記ステップS2614で否定判定した場合(連続演出カウンタの値が0ではない場合)は、ステップS2619にて、今回の全停止時コマンドとして第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信しているか否かを判定する。それらのコマンドのいずれかを受信している場合は、ステップS2620にて、今回のゲームでボーナス終了演出が行われるように補助表示部65等を制御する。ボーナス終了演出では、例えば、図67(b)に示すように、補助表示部65にて「BONUS END」等の文字表示を行う。
ステップS2602、ステップS2604、ステップS2606、ステップS2608、ステップS2610、ステップS2613、ステップS2618若しくはステップS2620の処理を実行した後、又はステップS2619で否定判定した場合は、ステップS2621にて、その他の停止時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2621では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
<ボーナス中演出設定処理>
ステップS2112のボーナス中演出設定処理について図57のフローチャートを参照しながら説明する。
ボーナス中演出設定処理では、先ずステップS2701にてRAM183の各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆フラグが格納されているか否かを判定する。疑似前兆フラグが格納されていないと判定した場合は、ステップS2702に進み、今回の開始時コマンドとして第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信しているか否かを判定する。すなわち、ボーナスゲームの開始ゲームであるか否かを判定する。なお、ボーナスゲームは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した次のゲームから開始され、その開始ゲームからのメダルの払出枚数の総数が上限払出枚数に達することで終了する。
第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信している場合は、ステップS2703にて、今回のボーナス種別を把握する処理を行う。より詳しくは、今回のボーナスゲームが第1BB入賞に基づくものか、それとも第2BB入賞に基づくものかを把握する。そして、ステップS2704にて、ステップS2703にて把握したボーナス種別に対応するボーナス演出の設定を行う。
ボーナス演出では、例えば、補助表示部65にて、図67(a)に示すボーナス開始演出が実行された後、所定のキャラクタ等が登場するアニメーションによる動画演出が実行される。また、スピーカ64からも所定の効果音(演出音)が出力される。上記の際のアニメーション演出は、例えば、5分間のアニメーション動画をリピート再生するように設定されている。なお、5分間のアニメーション動画が終了した時点で補助表示部65における演出進行を停止し、効果音のみが繰り返される構成としてもよい。
ちなみに、本実施の形態に係るボーナスゲームは、メダルが減少するものであり、遊技者にとって望ましいものとは言えないため、ボーナス演出としては、図67(a)の開始演出や図67(b)の終了演出を行うことなく、上記アニメーションのみを表示する構成としてもよい。
ステップS2704の実行後は本ボーナス中演出設定処理を終了する。また、上記ステップS2701で肯定判定した場合(疑似前兆用の連続演出の実行中である場合)も、ステップS2702以降の処理を実行することなく、本ボーナス中演出設定処理を終了する。すなわち、疑似前兆用の連続演出が実行されている途中で第2BB状態が開始された場合は、ボーナス演出を開始することなく、連続演出の継続を優先する。
上記ステップS2702で否定判定した場合(第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信していない場合)は、ステップS2705に進み、第1BB状態又は第2BB状態の実行中であるか否かを判定する。それらBB状態のいずれかの実行中である場合は、ステップS2706にて上記各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆終了フラグが格納されているか否かを判定する。疑似前兆終了フラグが格納されている場合は、ステップS2707にて疑似前兆終了フラグをクリア(消去)した後、ステップS2703の処理に移行する。すなわち、疑似前兆用の連続演出が実行されている途中で第2BB状態が開始された場合は、実行中の連続演出が終了してからボーナス演出が開始されるように制御する。なお、ステップS2705又はステップS2706で否定判定した場合は、そのまま本ボーナス中演出設定処理を終了する。
<連続演出の流れについて>
本前兆用の連続演出の流れについて図68を参照しながら説明する。ここでは、連続演出の開始から2ゲーム目及び4ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行い、それらのゲームで前兆モードの残りゲーム数が更新されない場合を例にとって説明する。また、本前兆用の連続演出としては、図51(b)に示すように、本前兆シナリオH(戦士キャラクタ211が登場する4ゲームの連続演出)が選択されたものとする。
前兆モードの残りゲーム数が4ゲームになると、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオH-1の開始演出が実行される(図68(a))。そして、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行うと、予備演出として、シナリオデータテーブルに設定された本前兆予備シナリオH-2の演出が実行される(図68(b))。その後、連続演出の開始から3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、準備演出(アイテム獲得演出)としてシナリオデータテーブルに設定された本前兆シナリオH-2の演出が実行される(図68(c))。
すなわち、連続演出の開始から2ゲームで行われた本前兆予備シナリオH-2の演出は、連続演出の1ゲーム目における本前兆シナリオH-1の開始演出と、本来2ゲーム目で行われるべきであった本前兆シナリオH-2の準備演出との間に挿入されるようにして行われる。このため、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで2ベットゲームが行われることで、前兆モードの残りゲーム数が更新されず、前兆モードの終了ゲーム(連続演出で当選報知を行うべき終了ゲーム)に1ゲーム分の遅れが生じた場合であっても、それに合わせて連続演出の進行が遅延されることになり、前兆モード及び連続演出の同期が図られる。
連続演出の開始から4ゲーム目のゲームで遊技者が再びベット数を2としてゲームを行うと、予備演出として、シナリオデータテーブルに設定された本前兆予備シナリオH-3の演出が実行される(図68(d))。この本前兆予備シナリオH-3の演出も、本前兆予備シナリオH-2の場合と同様に、本来2ゲーム目に行われるべきであった本前兆シナリオH-2の準備演出と、本来3ゲーム目に行われるべきであった本前兆シナリオH-3のバトル演出との間に挿入されるようにして行われる。
そして、連続演出の開始から5ゲーム目及び6ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、シナリオデータに設定された本前兆シナリオH-3、H-4の最終演出(バトル演出)が実行され(図68(e)、(f))、連続演出の開始から6ゲーム目のゲームでCZモード等の当選報知が行われる。この場合、当選報知を行う本前兆シナリオH-4の演出は、前兆モードの残りゲーム数が1となったゲーム(前兆モードの最終ゲーム)で実行されることになり、連続演出の進行度合いと前兆モードとの進行度合いとが同期した状態となる。
このように、前兆モードの残りゲーム数が更新されないゲームにおいて予備演出を追加的に実行する構成としたため、当初の設定処理では連続演出の実行ゲーム数が4ゲームに設定されていたところを、前兆モードの進行が遅れた2ゲーム分だけ連続演出の継続を延長させ、連続演出の開始から6ゲーム目でCZモード等の当選報知を行うことができる。これにより、前兆モードの残りゲーム数が更新されないことに起因する前兆モードの終了タイミングと連続演出の終了タイミングとのずれを解消することができ、例えば、連続演出でATモードの当選報知がなされたにもかかわらず、ATモードに移行させるための押し順報知演出がなかなか実行されないなどの不都合が生じることを好適に抑制することが可能になる。
また、前兆モードへの移行後、連続演出の開始前の期間において、遊技者がベット数を2としてゲームを行い、前兆モードの残りゲーム数が更新されない場合も想定される。この点、本実施の形態では、表示制御装置81において前兆ゲーム数更新コマンドを受信したことに基づき、本前兆カウンタや演出待機カウンタの値を更新する構成としたため(図54を参照)、前兆モードの残りゲーム数の更新が停止した場合、それに同期して演出開始までの待機ゲーム数の更新も停止される。つまり、前兆モードへの移行後、連続演出の開始前の期間において、前兆モードの残りゲーム数が更新されないことにより前兆モードが延長された場合は、それに合わせて連続演出の開始が遅延される。
なお、疑似前兆用の連続演出の実行中において、遊技者がベット数を2としてゲームを行い、前兆モードの残りゲーム数が更新されない場合については、本前兆用の連続演出の場合とは異なり、予備演出が実行されない。つまり、ゲーム実行時のベット数にかかわらず、当初の設定に従って疑似前兆用の連続演出が実行される。また、疑似前兆用の連続演出の開始前においても、ゲーム実行時のベット数にかかわらず、演出待機カウンタが更新され、当初の設定に従うゲームで連続演出が開始される。
次に、本前兆用の連続演出の実行中に第2BB入賞が成立し、第2BB状態に移行した場合の流れについて図69を参照しながら説明する。ここでは、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行い、その際のゲームで第2BBに対応する図柄組合せ(図13(f))を停止させた場合を例にとって説明する。また、本前兆用の連続演出としては、図51(b)に示すように、本前兆シナリオH(戦士キャラクタ211が登場する4ゲームの連続演出)が選択されたものとする。
既に説明したように、本実施の形態に係るスロットマシン10の遊技においては、第2BB当選の内部状態(持ち越し状態)の下、3ベットゲームで遊技することが基本スタイルとなる。但し、2ベットゲームでの遊技も許容されていることに加え、2ベットゲームの下では第2BB入賞が成立し得るため(図26参照)、連続演出の途中で第2BB状態に移行することが想定される。第2BB入賞の成立ゲーム(2ベットゲーム)及び第2BB状態への移行期間(実行期間)では、前兆モードの残りゲーム数が更新されないものとなるが(図39参照)、そのような場合、本実施の形態では次のようにして連続演出が実行される。
前兆モードの残りゲーム数が4ゲームになると、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオH-1の開始演出が実行される(図69(a))。その後、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行うと、予備演出として、シナリオデータテーブルに設定された本前兆予備シナリオH-2の演出が実行される(図69(b))。その際のゲームにて、第2BBに対応する図柄組合せが停止し、第2BB入賞が成立すると、実行されていた連続演出が中止される。
そして、その次のゲームから第2BB状態に移行し(第2BBのボーナスゲームが開始され)、当該BB状態に移行している間、ボーナス演出が実行される。その際、ボーナスゲームの開始時に主制御装置101のRAM106に格納されていた前兆モードフラグはクリアされることなく、そのまま維持される。また、表示制御装置81においても、RAM183に格納されていた本前兆フラグがクリアされることなく、そのまま維持される(図55参照)。つまり、前兆モード中であることを示す情報が内部的に保持される。
そして、第2BB状態が終了し、遊技者がその次のゲームを開始すると、表示制御装置81では、その時点での前兆モードの残りゲーム数(図69の例では3ゲーム)の範囲内で実行可能な連続演出(本前兆用の連続演出)を抽選し、新たにシステムデータテーブルを作成する(図49のステップS2201でNO、ステップS2215、ステップS2207の流れを参照)。つまり、連続演出の途中で第2BB状態に移行した場合、連続演出が一旦中止され、その後、第2BB状態が終了することに伴い新たな連続演出が実行される。
例えば、新たな連続演出として本前兆シナリオA(少女キャラクタ201が登場する3ゲームの連続演出)が選択されたとすると、第2BB状態が終了した次のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行った場合は、本前兆シナリオA-1の演出が実行される(図69(c))。そして、新たな連続演出の開始から2ゲーム目及び3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、シナリオデータに設定された本前兆シナリオA-2、A-3の最終演出(変身演出)が実行される(図69(d))。これにより、CZモード等の当選報知が行われる。
なお、疑似前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合には、そのまま連続演出が継続される(図57参照)。そして、その連続演出が終了すると、残りのボーナス期間にてボーナス演出が実行される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、連続演出における当選報知の実行ゲームを遅延させる構成とした。
本実施の形態では、前兆モード中に2ベットゲームが行われた場合、前兆モードの残りゲーム数が更新されず、前兆モードの終了ゲームが遅れる構成になっている。その一方で、前兆モード中に実行される本前兆用の連続演出は、延長前の前兆モードに基づいて設定されているため、そのまま連続演出を実行すると、連続演出での当選報知の実行タイミングと前兆モードの終期とがずれることになる。このため、連続演出中の当選報知により当選が知らされたにもかかわらず、なかなかCZモードやATモードに移行しないという不都合が生じ得るものとなり、演出に対する遊技者の信頼を低下させる懸念がある。この点、本構成では、連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、当初に設定された当選報知の実行ゲームよりも後のゲームで当選報知が行われるように、当選報知の実行ゲームが遅延される。これにより、前兆モードの延長に合わせて当選報知のタイミングを遅らせることができ、前兆モードと連続演出とのずれを解消することが可能になる。
本前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われて前兆モードが延長された場合、連続演出に関連する予備演出を実行することで、上記当選報知の実行ゲームを遅延させる構成とした。
この構成によれば、当選報知を遅延させたことによる演出上の隙間を予備演出によって埋めることができる。この際、例えば、予備演出として連続演出とは無関係な演出を実行する構成であると、遊技者に対して連続演出が突然終了してしまったかのような印象を与えるおそれがある。特に当選を期待しながら連続演出を見ていた遊技者にとっては、当選が消失してしまったかのような印象を与えかねず、遊技者を困惑させる懸念がある。この点、本構成では、予備演出として連続演出に関連する演出を実行するため、予備演出の前後に実行される連続演出を予備演出によって好適に繋げることができる。これにより、遊技者に対して連続演出が途切れた印象を与えてしまうことが抑制され、遊技者の困惑を好適に抑制可能となる。
予備演出を実行した場合、その後の3ベットゲームで続きの連続演出を実行する構成とした。
この構成では、連続演出の実行中に2ベットゲームが行われて前兆モードが延長された場合、連続演出の途中に予備演出が挿入され、予備演出の実行後は連続演出が再開される。つまり、予備演出が実行されなければ実行されるはずであった連続演出が、予備演出の実行後に実行される。例えば、ストーリ仕立ての連続演出であった場合、連続演出の一部が欠けると、演出の流れが分かりにくくなるが、本構成によれば、その演出の欠落が回避される。よって、予備演出が実行されなかった場合と同じようにして当選報知に至るまでの演出上の流れを維持することができる。つまり、予備演出が実行された場合と実行されない場合との演出上の整合を図りつつ、当選報知の実行タイミングを遅延させることができる。
また、例えば、予備演出の実行後に連続演出とは別の専用演出を実行したり、そもそも予備演出を実行せず、2ベットゲームが行われた以降は、前兆モードが延長された場合用の専用演出に変更したりすることも考えられるが、どのタイミングで2ベットゲームが行われるかを事前に特定できないため、2ベットゲームが行われたときの前兆モードの残りゲーム数が幾つになっても対応できるように、長さの異なる多数の専用演出(専用演出用の動画データ等)を準備する必要が生じる。このため、演出設計の負担が大きく増えるほか、演出データ量の増加により、本来の連続演出のデータや他の演出のデータの記憶領域が圧迫される懸念もある。さらには、専用演出の実行に際して、そのための設定処理を改めて行う必要があるため、演出制御上の処理負荷を増大させるおそれもある。この点、本構成では、連続演出用の設定や演出データを流用できるため、専用演出用の設定処理や演出データの準備を不要とすることができる。よって、演出設計の負担増やデータ量の増加を抑制し、さらには演出制御上の処理負荷が増大することも抑制できる。
加えて、予備演出の実行後に連続演出とは別の専用演出を実行したりする構成であると、その専用演出の実行中に再び2ベットゲームが行われて前兆モードが延長された場合はどうするのかという新たな対策が必要となるおそれがある。この点、本構成であれば、その都度、予備演出を差し込むことで対応することができ、新たな対策を不要とすることができる。すなわち、連続演出の実行中に2ベットゲームが複数回行われた場合にも柔軟に対応できるという利点もある。
連続演出の種類に合わせて複数種類の予備演出を準備し、2ベットゲームが行われて前兆モードが延長された場合、実行中の連続演出の種類に対応した予備演出を実行する構成とした。この構成では、実行中の連続演出の種類に対応した予備演出が実行されるため、予備演出が実行された場合に遊技者が違和感を抱き、連続演出中であることの印象が薄れることを抑制できる。これにより、遊技者に対して連続演出が途切れた印象を与えてしまうことが抑制され、遊技者の困惑を好適に抑制可能となる。
連続演出中の各演出の実行順番に対応した予備演出を準備し、2ベットゲームが行われて前兆モードが延長された場合、2ベットゲームが行われなければ実行される予定であった演出(例えば、本前兆シナリオH-2の演出)の実行順番に対応する予備演出(本前兆予備シナリオH-2の演出)を実行する構成とした。例えば、連続演出中のどのゲームで予備演出が実行されても常に同じ内容の演出が実行される構成であると、予備演出により連続演出の流れが阻害され、遊技者が違和感を抱いたり、連続演出の内容を理解しにくくなったりする懸念がある。この点、本構成によれば、連続演出の流れに沿った内容の予備演出を実行することができるため、予備演出により連続演出の流れが阻害されることを好適に抑制可能となる。これにより、遊技者が違和感を抱いたり、連続演出の内容を理解しにくくなったりすることが抑制され、予備演出による演出効果の低下を好適に抑制することが可能になる。
予備演出を実行するにあたって、2ベットゲームが行われたゲームで予備演出を実行する構成とした。この場合、前兆モードにおいて1ゲーム分の遅れが生じる都度、その延長分を予備演出で埋めることができる。よって、連続演出の途中で前兆モードが延長される場合において、簡単な構成により前兆モードと連続演出とを同期させることが可能になる。
連続演出と併せて予備演出の設定も行い、予備演出を実行するゲームよりも前のゲームで予備演出の設定処理を行う構成とした。この構成によれば、事前に予備演出が設定されるため、遊技者によって突発的に2ベットゲームが行われたとしても、迅速に対応してスムーズに予備演出を実行することができる。また、連続演出中に2ベットゲームが行われた場合に他の演出の実行状況によっては、制御処理が高負荷状態となっていることがあり得るが、そのような場合でも処理落ちが発生することを好適に抑制できる。また、本実施の形態では、連続演出中に実行可能性がある全ての予備演出について、連続演出の開始時にまとめて設定するため、連続演出の2ゲーム目以降のゲームで予備演出を実行する場合にスムーズに予備演出を実行できるほか、連続演出の開始ゲーム(1ゲーム目)で予備演出を実行する場合にも設定に従って予備演出を実行することが可能になる。
疑似前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合には、予備演出を実行しない構成とした。疑似前兆用の連続演出は前兆モードとは無関係に実行されるものであるところ、そのような前兆モードの影響を受けない連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、予備演出を実行しない構成とすることで、予備演出の設定や実行の頻度を低く抑えることができ、制御処理の負荷を軽減することが可能になる。
主制御装置101にて前兆モードの残りゲーム数が更新された場合、その旨を示す前兆ゲーム数更新コマンドを表示制御装置81に送信する構成とした。
遊技演出に関する制御処理を表示制御装置81に委ねる構成としているため、主制御装置101の処理負荷を軽減することが可能になる。しかしながら、前兆モードの残りゲーム数を主制御装置101側で管理するため、主制御装置101と表示制御装置81との間で残りゲーム数の認識に食い違いが生じる可能性があり、前兆モードの延長に対して当選報知の実行ゲームを適切に遅延させることができない懸念がある。この点、本構成では、前兆モードの残りゲーム数が更新されたを示す前兆ゲーム数更新コマンドを表示制御装置81に出力するため、主制御装置101において前兆モードの残りゲーム数が更新されたか否かを表示制御装置81が好適に把握することができる。これにより、主制御装置101と表示制御装置81とに処理が分担された構成であっても、残りゲーム数の認識に食い違いが生じることが抑制され、前兆モードの延長に対して当選報知の実行ゲームを適切に遅延させることが可能になる。
本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、実行中の連続演出を中止し、ボーナス演出を実行する構成とした。
本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合には、前兆モードの残りゲーム数が第2BBのボーナスゲームの実行期間において更新されず、比較的長い期間に亘って前兆モードの終了ゲームが遅延される。このため、そのまま連続演出を継続していると、連続演出での当選報知から大きく遅れて前兆モードが終了することになる。このような場合、連続演出中に2ベットゲームが行われた場合と同様に、ボーナスゲームの実行期間の分だけ予備演出を実行して連続演出を延長することが考えられるが、ボーナスゲーム中の期間を埋めるだけの予備演出を準備すること自体が容易ではなく、演出設計の負担を大きく増加させるおそれがある。そのような不都合を回避すべく、ボーナスゲーム中において、一定長さの予備演出を繰り返し実行することも考えられるが、それでは、連続演出としての流れが阻害されてしまうだけでなく、遊技者に退屈な印象を与えるおそれがある。この点、本構成では、連続演出中に第2BB状態への移行が生じた場合、2ベットゲームが行われた場合とは区別し、実行中の連続演出を中止してボーナス演出を実行する構成としたため、上記のような不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。
本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に実行中の連続演出を中止する一方で、疑似前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合は、実行中の連続演出を継続する構成とした。
上記構成では、連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、その連続演出の実行契機の種類に応じて当該連続演出が継続するか否かが切り替えられる。よって、第2BB状態への移行に伴い連続演出が中止された場合はCZモード等に当選しており、連続演出が継続された場合はCZモード等に当選していないことを遊技者が判別することが可能になる。これにより、連続演出の展開を楽しむだけでなく、連続演出が継続するか否かにより当否を判別するという楽しみ方を提供することが可能になる。
第2BB状態への移行により本前兆用の連続演出を中止した場合、第2BB状態の終了後、前兆モードの残りゲーム数の範囲で新たな本前兆用の連続演出を実行する構成とした。
上記構成では、第2BB状態後の連続演出により当選報知が行われるため、第2BB状態への移行により連続演出が中止されて当選報知が実行されなかった場合でも、遊技者に対して適切に当選を知らせることができる。この際、例えば、第2BB状態後の連続演出として、中止された連続演出の続きを実行することが考えられるが、ボーナスゲームの期間は比較的長いため、中止前の連続演出の内容を遊技者が覚えていない可能性がある。このような状況で続きの連続演出を再開しても、何が始まったのかを遊技者が理解できず、混乱を招くおそれがある。この点、本構成では、新たな連続演出が改めて実行されるため、遊技者にとって分かりやすく、遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。さらに、ボーナスゲームの終了後における前兆モードの残りゲーム数に合わせて連続演出が実行されるため、前兆モードに同期して新たな連続演出を終了させることができる。よって、ボーナスゲーム後の連続演出にて当選報知が行われた後、速やかにCZモード等に移行させることができる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、2ベットゲームが行われる都度、予備演出を挿入するのではなく、2ベットゲームが行われたゲーム数をカウントし、そのゲーム数に対応した長さの演出を連続演出の所定タイミングでまとめて実行する構成とする。本実施の形態について図70~図73を参照しながら説明する。なお、これらの図において上記第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
先ず、本実施の形態に係るシナリオデータテーブルについて図70(a)を参照しながら説明する。ここでは、本前兆用の連続演出の演出シナリオとして本前兆シナリオH(戦士キャラクタ211が登場する4ゲームの連続演出)が選択された場合を例にとって説明する。なお、図70(a)に示すシナリオデータテーブルは、連続演出設定処理(図49)のステップS2209にて作成される。
本実施の形態に係るシナリオデータテーブルにおいて、予備演出としての本前兆予備シナリオの演出は、連続演出カウンタの値が1である場合に対してのみ本前兆予備シナリオH-バトルが設定される。この本前兆予備シナリオH-バトルの演出では、例えば、図70(b)に示すように、敵キャラクタ212とともに「まだまだぁ」や「バトル継続」等の文字表示241、242が補助表示部65の表示画面が表示された後、図70(c)に示すように、上記表示画面において戦士キャラクタ211が攻撃を繰り出す映像が表示される。つまり、本実施の形態に係る本前兆予備シナリオH-バトルの演出は、決着が付かず、戦士キャラクタ211が再び攻撃を繰り出すものとなっている。なお、図70(c)の演出映像はスタートレバー41が操作された際に実行され、その所定期間の経過後、又は第1停止操作(最初の停止操作)~第3停止操作(最終停止操作)のいずれが行われたタイミングで図70(b)の演出映像に切り換えられる。
<連続演出実行用処理>
本実施の形態に係る連続演出実行用処理について図71のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81における開始時演出設定処理(図48)のステップS2115で実行されるものであり、図55の連続演出実行用処理に代えて実行されるものである。なお、図71において図55の連続演出実行用処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS2503で否定判定した場合(第2BB開始コマンドを受信していない場合)は、ステップS3001にて、今回の開始時コマンドとして前兆ゲーム数更新コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆ゲーム数更新コマンドを受信しておらず、主制御装置101において前兆モードの残りゲーム数が更新されていない場合は、ステップS3002に進み、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた予備演出カウンタの値を1加算する。予備演出カウンタは、前兆モードの残りゲーム数が更新されなかった回数(ゲーム数)をCPU181が把握するためのものである。
ステップS3002の実行後又はステップS3001で肯定判定した場合(前兆ゲーム数更新コマンドを受信している場合)は、ステップS3003に進み、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタの値が1であるか否かを判定する。連続演出カウンタは、連続演出の残りゲーム数をCPU181が把握するためのものであり、本ステップは、連続演出の残りゲーム数が1である状況でゲームが開始されるタイミングであるか否かを判定するものとなっている。
連続演出カウンタの値が1でないと判定した場合は、ステップS3004に進み、連続演出設定処理(図49)で設定された本前兆用のシナリオデータに基づき、その時点での連続演出カウンタの値に対応する本前兆シナリオの演出を実行する。例えば、図70(a)に示すように、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオHが設定されている状況において、その時点での連続演出カウンタの値が3である場合には、今回のゲームにて本前兆シナリオH-2の演出が実行されるように補助表示部65等を制御する。続くステップS3005では上記連続演出カウンタの値を1減算し、その後、本連続演出実行用処理を終了する。
上記ステップS3003で肯定判定した場合、すなわち、連続演出の残りゲーム数が1である状況でゲームが開始されるタイミングである場合は、ステップS3006にて予備演出用処理を実行し、その後、本連続演出実行用処理を終了する。ステップS3006の予備演出用処理では、図72のフローチャートに示すように、先ずステップS3101にて予備演出カウンタの値が1以上であるか否かを判定する。
予備演出カウンタの値が1以上であると判定した場合は、ステップS3102にて、シナリオデータテーブルに設定されている予備演出(本前兆予備シナリオH-バトルの演出)を実行する。続くステップS3103では予備演出カウンタの値を1減算し、その後、本予備演出用処理を終了する。
上記ステップS3101で否定判定した場合(予備演出カウンタの値が0である場合)は、ステップS3104にて、シナリオデータテーブルに基づき、連続演出カウンタの値が1である場合の本前兆シナリオ(本前兆シナリオH-4)の演出を実行する。続くステップS3105では連続演出カウンタの値を1減算し、その後、本予備演出用処理を終了する。
<連続演出の流れについて>
次に、本実施の形態における本前兆用の連続演出の流れについて図73を参照しながら説明する。ここでは、連続演出の開始から2ゲーム目及び5ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行い、それらのゲームで前兆モードの残りゲーム数が更新されない場合を例にとって説明する。また、本前兆用の連続演出としては、図70(a)に示すように、本前兆シナリオHが選択されたものとする。
前兆モードの残りゲーム数が4ゲームになると、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオH-1の開始演出が実行される(図73(a))。そして、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行った場合、上記第1の実施の形態では予備演出が実行されたが、本実施の形態では、上記開始演出の続きとなる本前兆シナリオH-2のアイテム獲得演出(準備演出)が実行される(図73(b))。その際、予備演出カウンタの値が1加算され(図71のステップS3002)、当該カウンタの値が1となる。その後、連続演出の開始から3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、本前兆シナリオH-3の演出(バトル演出)が実行される(図73(c))。
そして、連続演出の開始から4ゲーム目(ゲームの開始時点で連続演出カウンタの値が1であるゲーム)で遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、シナリオデータテーブルに設定された本前兆予備シナリオH-バトルの演出が実行される(図73(d)、(e))。その際、予備演出カウンタの値が1減算され(図72のステップS3103)、当該カウンタの値が0となる。なお、予備演出が実行される場合は連続演出カウンタの値が更新されないため(図72のステップS3101で否定判定した場合の流れ)、当該カウンタの値は1のまま維持される。
その後、連続演出の開始から5ゲーム目で遊技者が再びベット数を2としてゲームを行うと、予備演出カウンタの値が1加算され、当該カウンタの値が再び1となる。その結果、当該ゲームでは本前兆予備シナリオH-バトルの演出が実行される。その際、予備演出カウンタの値が1減算され、当該カウンタの値が再び0となる。
そして、連続演出の開始から6ゲーム目で遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、シナリオデータに設定された本前兆シナリオH-4の演出が実行され(図73(f))、CZモード等の当選報知が行われる。この場合、当選報知を行う本前兆シナリオH-4の演出は、前兆モードの残りゲーム数が1となったゲーム(前兆モードの最終ゲーム)で実行されることになり、連続演出の進行度合いと前兆モードとの進行度合いとが同期した状態となる。
なお、予備演出も含めて連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合には、上記第1の実施の形態と同様に連続演出が中止される。その際、予備演出カウンタの値は0にクリアされる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
連続演出中に2ベットゲームが行われた場合、直ちに予備演出を実行するのではなく、当該2ベットゲームよりも後のゲームで予備演出を実行する構成とした。
上記構成によっても、上記第1の実施の形態と同様に、前兆モードの延長に合わせて当選報知のタイミングを遅らせることができ、前兆モードと連続演出とのずれを解消することが可能になる。また、上記構成では、2ベットゲームにより前兆モードの終期が遅延された場合、連続演出の継続が優先され、予備演出は後回しにして実行される。この場合、予備演出を実行するゲームを連続演出における演出展開上の区切りの良い箇所に設定しておけば、どのタイミングで2ベットゲームが行われても、区切りの悪い中途半端な箇所に予備演出が差し込まれることを抑制できる。よって、連続演出と予備演出を好適に融合させ、前兆モードの遅延に合わせて連続演出の長さを変化させる場合でも見栄えの良い連続演出を実行することが可能になる。
連続演出の実行中に行われた2ベットゲームの回数(前兆モードの遅延ゲーム数)を把握し、その把握した回数(遅延)分の長さの予備演出をまとめて実行する構成とした。
例えば、連続演出の実行中に2ベットゲームが複数回実行された場合、連続演出の途中で予備演出が何回も差し込まれて連続演出の進行が頻繁に中断するおそれがある。この点、本構成では、前兆モードの終期が遅延された分の予備演出をまとめて実行するため、予備演出による連続演出の中断を少なく抑えることができる。よって、遊技者から見て演出展開が分かりにくくなることを好適に抑制可能となる。
予備演出の実行ゲーム数を把握する予備演出カウンタを設け、1ゲーム分の予備演出を実行する都度、予備演出カウンタを更新する構成とした。この場合、延長分に応じたゲーム数の予備演出を適切に実施することが可能になる。また、予備演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、上記予備演出カウンタの値を加算する構成とした。これにより、予備演出の途中で2ベットゲームが行われた際、予備演出の実行ゲーム数を増加させることができる。よって、予備演出中の2ベットゲームにより前兆モードが更に延長された場合でも、それに追従して当選報知を遅らせることができ、連続演出と前兆モードを同期させることが可能になる。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、本前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、その連続演出を継続し、疑似前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、その連続演出を中止する構成とする。本実施の形態について図74~図77を参照しながら説明する。なお、これらの図において上記各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
先ず、本実施の形態に係るシナリオデータテーブルについて図74(a)を参照しながら説明する。ここでは、本前兆用の連続演出の演出シナリオとして本前兆シナリオH(戦士キャラクタ211が登場する4ゲームの連続演出)が選択された場合を例にとって説明する。なお、図74(a)に示すシナリオデータテーブルは、連続演出設定処理(図49)のステップS2209にて作成される。
本実施の形態に係るシナリオデータテーブルでは、本前兆シナリオH-1~H-4のみが設定され、予備シナリオが設定されない。つまり、本実施の形態では、連続演出の実行中に遊技者がベット数を2としてゲームを開始した場合(前兆モードの残りゲーム数が更新されない場合)に予備演出が実行されない。
<連続演出実行用処理>
本実施の形態に係る連続演出実行用処理について図75のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81における開始時演出設定処理(図48)のステップS2115で実行されるものであり、図55の連続演出実行用処理に代えて実行されるものである。なお、図75において図55の連続演出実行用処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS2501で肯定判定した場合(連続演出フラグが格納されている場合)は、ステップS3201に進み、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆フラグが格納されているか否かを判定する。疑似前兆フラグは、疑似前兆用の連続演出(CZモード等の非当選を報知する連続演出)を実行すべき状態であること又は実行中であることをCPU181が把握するためのフラグである。
疑似前兆フラグが格納されていると判定した場合は、ステップS3202にて、今回の開始時コマンドとして前兆ゲーム数更新コマンドを受信しているか否かを判定する。前兆ゲーム数更新コマンドを受信しておらず、主制御装置101において前兆モードの残りゲーム数が更新されていない場合は、ステップS3203に進み、上記疑似前兆フラグをクリア(消去)する。続くステップS3204では、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタの値を0にクリアする。連続演出カウンタは、連続演出の残りゲーム数をCPU181が把握するためのものである。
ステップS3204の実行後はステップS2508に進み、RAM183の演出用設定データ記憶エリア183cに記憶されているシナリオデータテーブル(連続演出用の演出データ)をクリア(消去)する。続くステップS2509では、上記各種フラグ格納エリア183aに格納されている連続演出フラグをクリア(消去)し、その後、本連続演出実行用処理を終了する。これにより、実行中の連続演出(疑似前兆用の連続演出)が中止される。
上記ステップS3202で肯定判定した場合(前兆ゲーム数更新コマンドを受信している場合)又はステップS3201で否定判定した場合(本前兆フラグが格納されている場合)は、ステップS3205にて、今回の開始時コマンドとして第2BB開始コマンドを受信しているか否かを判定する。第2BB開始コマンドを受信していない場合は、ステップS3206に進み、連続演出設定処理(図49)で設定されたシナリオデータに基づき、その時点での連続演出カウンタの値に対応する本前兆シナリオ又は疑似前兆シナリオの演出を実行する。続くステップS3207では連続演出カウンタの値を1減算し、その後、本連続演出実行用処理を終了する。
<ボーナス中演出設定処理>
本実施の形態に係るボーナス中演出設定処理について図74(b)のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81における開始時演出設定処理(図48)のステップS2112で実行されるものであり、図57のボーナス中演出設定処理に代えて実行されるものである。
ボーナス中演出設定処理では、先ずステップS3301にて、今回の開始時コマンドとして第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信しているか否かを判定する。第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信している場合は、ステップS3302にて、今回のボーナス種別を把握する処理を行う。具体的には、今回のボーナスゲームが第1BB入賞に基づくものか、それとも第2BB入賞に基づくものかを把握する。
続くステップS3303では、ステップS3302にて把握したボーナス種別に対応するボーナス演出の設定を行う。ステップS3303の実行後又はステップS3301で否定判定した場合は、本ボーナス中演出設定処理を終了する。すなわち、本実施の形態では、疑似前兆用の連続演出の実行中に第2BB入賞が成立し、第2BB状態に移行した場合、当該連続演出が継続されることはない。
<連続演出の流れについて>
次に、本実施の形態における本前兆用の連続演出の流れについて図76を参照しながら説明する。ここでは、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行い、当該ゲームで前兆モードの残りゲーム数が更新されない場合を例にとって説明する。また、本前兆用の連続演出としては、図74(a)に示すように、本前兆シナリオHが選択されたものとする。
前兆モードの残りゲーム数が4ゲームになると、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオH-1の開始演出が実行される(図76(a))。そして、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行った場合、上記第1の実施の形態では予備演出が実行されたが、本実施の形態では、上記開始演出の続きとなる本前兆シナリオH-2のアイテム獲得演出(準備演出)が実行される。
その後、連続演出の開始から3ゲーム目及び4ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、本前兆シナリオH-3及びH-4の演出(バトル演出)が実行され(図76(b))、CZモード等の当選が報知される。但し、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで前兆モードの残りゲーム数が更新されていないため、4ゲーム目のゲーム(当選報知を行ったゲーム)の終了時点では前兆モードの残りゲーム数が1となっている。
そのような状態において、連続演出の開始から5ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、余剰となった前兆モードの残りゲーム数を穴埋めすべく、待機演出が実行される。本実施の形態では、待機演出としてCZモード等の当選報知演出を実行する。図76では、当選報知演出としてAT当選報知演出(図66(a))を実行した場合を示している(図76(c))。なお、CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せのいずれに対応した当選報知演出を実行するかは、主制御装置101から送信される各種当選コマンド(CZ当選コマンド、AT当選コマンド、AT上乗せコマンド)に基づいて当選種別を判別し、その結果に基づいて選択する。
その後、連続演出の開始から6ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、その際の前兆モードの残りゲーム数は0となっているため、主制御装置101からCZ開始コマンド、第1AT当選報知コマンド、第2AT当選報知コマンド等が送信される(図41、図42)。表示制御装置81では、それらのコマンドに基づいて当選報知を行うべく、上記当選報知演出を継続する(図76(d))。
次に、本実施の形態における疑似前兆用の連続演出の流れについて図77を参照しながら説明する。ここでは、連続演出の開始から3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行う場合を例にとって説明する。また、疑似前兆用の連続演出としては、図53の疑似前兆シナリオF(戦士キャラクタ211が登場する4ゲームの連続演出)が選択されたものとする。
演出待機カウンタ(図54)の値が0になると、疑似前兆用の連続演出として疑似前兆シナリオF-1の開始演出が実行される(図77(a))。その後、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、準備演出(アイテム獲得演出)としてシナリオデータテーブルに設定された疑似前兆シナリオF-2の演出が実行される(図77(b))。その後、連続演出の開始から3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行うと、疑似前兆用の連続演出が中止され、当該演出とは異なる通常演出が実行される。この際の連続演出の中止は、3ゲーム目のゲームにおけるゲーム開始タイミング(ベット数を2とした状態でスタートレバー41が操作されたタイミング)にて実行される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、実行中の連続演出を継続する一方で、疑似前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、実行中の連続演出を中止する構成とした。
上記構成では、連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、その連続演出の実行契機の種類に応じて当該連続演出が継続するか否かが切り替えられる。よって、遊技者が2ベットゲームを行っても連続演出が中止されず、そのまま継続された場合はCZモード等に当選しており、連続演出が中止された場合はCZモード等に当選していないことを判別することが可能になる。これにより、連続演出の展開を楽しむだけでなく、連続演出が継続するか否かにより当否を判別するという楽しみ方を提供することが可能になる。
2ベットゲームにより1ゲーム単位で前兆モードが延長される場合は、実行中の連続演出(本前兆用の連続演出)を継続し、第2BB状態への移行により複数ゲームに亘って前兆モードが延長される場合は、実行中の連続演出を中止する構成とした。すなわち、前兆モードの残りゲーム数が更新されない期間の長さによって連続演出を継続するのか、中止するのかを切り替える構成とした。
この構成では、連続演出の実行中に短い延長期間で前兆モードが延長される場合は、当選報知の実行タイミングに対する前兆モードの終期のずれが許容範囲内であるとして、連続演出の継続を優先する。一方、連続演出の実行中に長い延長期間で前兆モードが延長される場合は、上記ずれが無視できないものであるとして連続演出を中止し、当選報知が実行されないように強制終了させる。このような構成であることで、連続演出が継続される機会を拡充させつつ、演出終了後にCZモード等に移行しない期間が続いたとしても演出矛盾が生じることを抑制することができる。よって、常に連続演出を継続したり、常に連続演出を中止したりする構成に比べて、連続演出の実行中に前兆モードが延長される事象に対して好適に対処することが可能になる。
<第4の実施の形態>
本実施の形態では、本前兆用の連続演出の実行中にBB入賞が成立した場合に、実行中の連続演出を疑似前兆用の連続演出に切り換える構成とする。本実施の形態について図78~図81を参照しながら説明する。なお、これらの図において上記各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
本実施の形態では、特徴的構成の理解を容易化するため、本前兆用の連続演出及び疑似前兆用の連続演出に関する構成を次の通りとする。本前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合については、上記第3の実施の形態と同様に、予備演出を実行しない構成とする。また、疑似前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合については、上記第1の実施の形態と同様に、ボーナス演出よりも連続演出が優先され、連続演出の最終ゲームが終了するまで連続演出が継続される。
<ボーナス中演出設定処理>
本実施の形態に係るボーナス中演出設定処理について図78のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81における開始時演出設定処理(図48)のステップS2112で実行されるものであり、図57のボーナス中演出設定処理に代えて実行されるものである。なお、図78において図57のボーナス中演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS2702で肯定判定した場合(第1BB開始コマンド又は第2BBコマンドを受信している場合)は、ステップS3301にてRAM183の各種フラグ格納エリア183aに本前兆フラグが格納されているか否かを判定する。本前兆フラグは、前兆モードの実行中であることをCPU181が把握するためのものである。
本前兆フラグが格納されていると判定した場合は、ステップS3302に進み、上記各種フラグ格納エリアに連続演出フラグが格納されているか否かを判定する。連続演出フラグは、連続演出を実行すべき状態であることや連続演出の実行中であることをCPU181が把握するためのものである。上記ステップS3301で肯定判定し、さらにステップS3302でも肯定判定した場合は、CZモード等の当選報知を行う連続演出の実行中に第1BB状態又は第2BB状態に移行したことを意味する。この場合は、ステップS3303にて、実行中の連続演出の種類を把握する。例えば、図79(a)のシナリオデータテーブルに示すように、本前兆シナリオHの連続演出(戦士キャラクタ211が登場する4ゲームの連続演出)を実行中である場合は、上記連続演出の種類として本前兆シナリオHを把握する。なお、このシナリオデータテーブルは、連続演出設定処理(図49)のステップS2209で作成され、RAM183の演出用設定データ記憶エリア183cに記憶されるものである。
続くステップS3304では、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタの値に基づき、連続演出の残りゲーム数を把握する。次いでステップS3305にて、ROM182の各種テーブル記憶エリアに格納されている疑似前兆用演出テーブル(図53)を取得する。
その後、ステップS3306では、連続演出の続きに対応した疑似前兆用の演出データをシナリオデータテーブルに設定する。本ステップの処理にあたっては、先ず上記ステップS3303で把握した連続演出の種類と、上記ステップS3304で把握した連続連出の残りゲーム数とに基づいて、実行中の連続演出の進行度合いを把握する。例えば、本前兆シナリオHを把握している状況で連続演出の残りゲーム数が2である場合、本前兆シナリオH-2の準備演出(アイテム獲得演出)まで進んでいると把握する。そして、疑似前兆用演出テーブルに基づき、上記準備演出に続く演出(最終演出)として、疑似前兆シナリオH-3、H-4の演出(疑似前兆用のバトル演出)の情報をシナリオデータテーブルに設定する。これら疑似前兆シナリオH-3、H-4の演出の情報は、図79(b)に示すように、連続演出カウンタの値が2、1に対応するものとしてそれぞれ設定される。これにより、連続演出の3ゲーム目及び4ゲーム目の演出として、疑似前兆シナリオH-3、H-4の演出が実行されるようにシナリオデータテーブルが変更される。
ステップS3307では、本前兆用の連続演出の実行中に管理されていた連続演出カウンタの値を疑似前兆用の連続演出のものとして引き継ぐ。なお、本ステップは、説明の便宜上記載したものであり、処理としては、その時点での連続演出カウンタの値をクリアしないというだけのものである。その後、ステップS3308にて上記各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆フラグを格納する。その結果、上記各種フラグ格納エリア183aには、本前兆フラグと疑似前兆フラグの両方が格納されることになる。ステップS3308の実行後は、本ボーナス中演出設定処理を終了する。
上記ステップS3301で否定判定した場合(前兆モードの実行中ではない場合)又はステップS3302で否定判定した場合(連続演出の実行中ではない場合)は、ステップS2703に進み、今回のボーナス種別を把握する処理を行う。続くステップS2704にて、把握したボーナス種別に対応するボーナス演出の設定を行い、その後、本ボーナス中演出設定処理を終了する。
<連続演出実行用処理>
本実施の形態に係る連続演出実行用処理について図80(a)のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81における開始時演出設定処理(図48)のステップS2115で実行されるものであり、図55の連続演出実行用処理に代えて実行されるものである。
連続演出実行用処理では、先ずステップS3401にてRAM183の各種フラグ格納エリア183aに連続演出フラグが格納されているか否かを判定する。連続演出フラグが格納されていないと判定した場合は、本連続演出実行用処理を終了する。
一方、連続演出フラグが格納されていると判定した場合、すなわち、連続演出の実行中である場合は、ステップS3302に進み、その時点で設定されているシナリオデータに基づき、連続演出カウンタの値に対応する本前兆シナリオ又は疑似前兆シナリオの演出を実行する。例えば、演出カウンタの値が1となった場合において、ボーナス中演出設定処理(図78)のステップS3306にてシナリオデータテーブルが書き換えられることなく、当該シナリオデータテーブルが図79(a)の状態にある場合は、本前兆シナリオH-4の演出が実行されるように制御され、補助表示部65の表示画面において戦士キャラクタ211が勝利する演出映像が表示される。一方、上記ステップS3306にてシナリオデータテーブルが図79(b)の状態に変更されている場合は、疑似前兆シナリオH-4の演出が実行されるように制御され、上記表示画面において戦士キャラクタ211が敗北する演出映像が表示される。ステップS3402の実行後は、ステップS3403にて連続演出カウンタの値を1減算し、その後、本連続演出実行用処理を終了する。
<全停止時演出設定処理>
本実施の形態に係る全停止時演出設定処理の流れは、上記第1の実施の形態に係る全停止時演出設定処理(図56)と同様であるが、そのうち、第2BB状態の開始を契機として疑似前兆用のシナリオに変更された連続演出が終了した場合に関する処理について、図80(b)のフローチャートを参照しながら改めて説明する。
ステップS2611で否定判定した場合(前兆終了コマンドを受信していない場合)は、ステップS2614にて連続演出カウンタの値が0であるか否か、すなわち、連続演出が終了したか否かを判定する。連続演出カウンタの値が0であると判定した場合(連続演出が終了した場合)は、ステップS2615に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに格納されている疑似前兆フラグをクリア(消去)する。既に説明したように、本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態が開始され、疑似前兆用の連続演出に切り換えられた場合、上記各種フラグ格納エリア183aには本前兆フラグと疑似前兆フラグとが格納された状態となる。本ステップにおける疑似前兆フラグのクリア処理を実行することで、上記各種フラグ格納エリア183aには本前兆フラグのみが格納された状態となる。
ステップS2616では上記各種フラグ格納エリア183aに格納されている連続演出フラグをクリア(消去)し、続くステップS2617では、第2BB状態の実行中であるか否かを判定する。第2BB状態の実行中であると判定した場合は、上記各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆終了フラグをセット(格納)し、その後、ステップS2621の処理(その他の全停止時演出設定処理)に進む。
このようにして疑似前兆終了フラグがセットされた場合、図78のボーナス中演出設定処理においては、ステップS2706の判定処理(疑似前兆終了フラグが格納されているか否かの判定処理)で肯定判定する。そして、ステップS2707にて、上記疑似前兆終了フラグをクリア(消去)し、ステップS2703に進む。ステップS2703では、今回のボーナス種別を把握する処理を行い、続くステップS2704では、把握したボーナス種別に対応するボーナス演出の設定を行う。すなわち、第2BB状態の開始を契機として、実行中の連続演出が疑似前兆用のシナリオに変更された場合、当該連続演出が終了してからボーナス演出が実行される。
<連続演出設定処理>
本実施の形態に係る連続演出設定処理の流れは、上記第1の実施の形態に係る連続演出設定処理(図49)と同様であるが、そのうち、本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態が開始され、その後、当該第2BB状態が終了した場合に関連する処理について、図80(c)のフローチャートを参照しながら改めて説明する。
連続演出設定処理では、先ずステップS2201にて第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信しているか否か、すなわち、BB状態が終了したか否かを判定する。第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信していると判定した場合(BB状態が終了した場合)は、ステップS2215に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに本前兆フラグが格納されているか否かを判定する。上述のとおり、第2BB状態の途中で連続演出(疑似用シナリオに変更された連続演出)が終了した場合は、全停止時演出設定処理(図80(b))のステップS2615で疑似前兆フラグのみがクリアされ、本前兆フラグについては上記各種フラグ格納エリア183aに格納された状態が維持される。この場合、本ステップで肯定判定することになる。
ステップS2215で肯定判定した場合は、ステップS2207にてROM182の各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する処理を実行し、その後、ステップS2208以降の処理を実行する。この場合においてステップS2210では、演出待機カウンタの値として0をセットし(既に0である場合はそのままの状態とする)、連続演出が直ちに開始されるように設定する。これにより、第2BB状態が終了することに伴い、前兆モードの残りゲーム数の範囲内で新たな連続演出が実行される。
<連続演出の流れについて>
次に、本実施の形態における本前兆用の連続演出の流れについて図81を参照しながら説明する。ここでは、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行い、そのゲームで第2BB入賞が成立した場合を例にとって説明する。また、本前兆用の連続演出としては、図79(a)に示すように、本前兆シナリオHが選択されたものとする。
前兆モードの残りゲーム数が4ゲームになると、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオH-1の開始演出が実行される(図81(a))。そして、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行った場合、前兆モードの残りゲーム数が更新されないが、本実施の形態では、上記開始演出の続きとなる本前兆シナリオH-2のアイテム獲得演出(準備演出)が実行される。
上記2ゲーム目のゲームの際、遊技者が第2BBに対応する図柄組合せ(図13(f))が停止するタイミングで各ストップスイッチ42~44を操作すると、第2BB入賞が成立し、その次のゲームから第2BBに対応するボーナスゲームが開始される。連続演出の開始から3ゲーム目のゲーム(ボーナスゲームの開始ゲーム)で遊技者がベット数を3としてスタートレバー41を操作すると、当該ゲームが開始され、それに伴い、RAM183の演出用設定データ記憶エリア183cに設定されたシナリオデータテーブルにおいて連続演出の3ゲーム目以降の演出が疑似前兆シナリオの演出に変更される(図79(b))。つまり、上記スタートレバー41の操作によりボーナスゲームが開始されるが、補助表示部65の表示画面では、ボーナス演出が実行されず、連続演出の続きとしての疑似前兆シナリオH-3のバトル演出が実行される。
また、上記の際、ボーナスゲームの開始時に主制御装置101のRAM106に格納されていた前兆モードフラグはクリアされることなく、そのまま維持される。また、表示制御装置81においても、RAM183に格納されていた本前兆フラグがクリアされることなく、そのまま維持される。つまり、前兆モード中であることを示す情報が内部的に保持される。
そして、連続演出の開始から4ゲーム目(ボーナスゲームの2ゲーム目のゲーム)で遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、変更後のシナリオデータテーブルに設定された疑似前兆シナリオH-4の敗北演出が実行される(図81(b))。これにより、CZモード等に非当選の報知が行われた状態で連続演出が終了する。その後、遊技者がベット数を3として次のゲームを行うと、補助表示部65の表示画面では、ボーナス演出が実行される。当該ボーナス演出は、第2BBのボーナスゲームが終了するタイミングt1まで継続される。
タイミングt1においてボーナスゲームが終了し、遊技者がベット数を3としてその次のゲームを行うと、表示制御装置81では、その時点での前兆モードの残りゲーム数(図81の例では3ゲーム)の範囲内で実行可能な連続演出(本前兆用の連続演出)が抽選され、新たにシステムデータテーブルが作成される(図80(a)のステップS2201でNO、ステップS2215、ステップS2207の流れを参照)。この場合、演出待機カウンタの値は0とされるため、上記新たなシステムデータテーブルで設定された連続演出が、そのゲーム(ボーナスゲーム終了後の次のゲーム)で実行される。つまり、第2BB状態が終了すると、前兆モードの残りゲーム数の範囲内で新たな連続演出が実行される。
例えば、新たな連続演出として本前兆シナリオA(少女キャラクタ201が登場する3ゲームの連続演出)が選択されたとすると、第2BB状態が終了した次のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行った場合は、本前兆シナリオA-1の演出が実行される(図81(c))。そして、新たな連続演出の開始から2ゲーム目及び3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、シナリオデータに設定された本前兆シナリオA-2、A-3の最終演出(変身演出)が実行される(図81(d))。これにより、CZモード等の当選報知が行われる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、連続演出の演出態様を外れ報知が行われるように変更する構成とした。
第2BBのボーナスゲームに移行した場合、当該ボーナスゲームの全般において前兆モードの残りゲーム数が更新されないため、前兆モードが大きく延長される。この場合において、例えば、そのまま連続演出を継続していると、当該演出で当選報知が行われたにもかかわらず、長期に亘ってCZモード等に移行しない事態を招き、演出に対する遊技者の信頼を低下させる懸念がある。このため、連続演出を継続させることができなくなる。この点、本構成では、外れ報知が行われるように連続演出の演出態様を変更するため、遊技者に外れと思わせることができ、連続演出の終了後にCZモード等に移行しない期間が続いても演出矛盾が生じることを好適に抑制することができる。よって、連続演出の途中で前兆モードが延長された場合でも、連続演出を継続することが可能になる。
本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、残りの連続演出を疑似前兆用の連続演出に差し替える構成とした。
この疑似前兆用の連続演出(外れ報知用の連続演出)は、本前兆用の連続連出(当選報知用の連続演出)と同じく、もともとが連続演出として演出構成されたものであるため、変更後の連続演出として疑似前兆用の連続演出を活用することで、変更前の連続演出と変更後の連続演出とを良好に繋げることができる。よって、不自然な印象を与えることが抑制され、連続演出の演出態様が変更されたことに遊技者が気付きにくくすることができる。これにより、遊技者に外れと思い込ませやすくなり、演出終了後にCZモード等へ移行しない期間が生じることとの整合性をより好適に担保することが可能になる。しかも、疑似前兆用の連続演出の一部を流用するため、変更用の専用演出を設けることが不要となる。よって、専用演出の作成に伴う設計負担を軽減可能になり、さらには演出データを記憶するROMの容量を節約することも可能になる。
上記の際、第2BB状態への移行前に実行されていた本前兆用の連続演出の種類に対応した疑似前兆用の連続演出を用いる構成とした。この場合、本前兆用の連続演出の途中で疑似前兆用の連続演出に切り替わったことを分かりにくくし、遊技者に不自然な印象を与えることを好適に抑制可能となる。
さらに、本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、当該連続演出の進み具合を把握し、その続きに対応する疑似前兆用の連続演出に差し替える構成としたため、遊技者から見て変更前と変更後の境界を識別しにくくすることができる。よって、本前兆用の連続演出の途中で疑似前兆用の連続演出に切り替わったことがより分かりにくくなり、好適に外れと思わせることが可能になる。
第2BB状態への移行により連続演出の演出態様を外れ報知用に変更した場合、第2BB状態の終了後、当選報知を行う連続演出を実行する構成とした。
第2BB状態への移行により連続演出の演出態様を外れ報知用に変更する構成では、本来行われるべきであった当選報知がキャンセルされる。このため、第2BB状態後に前兆モードの残りゲーム数の更新が再開されると、遊技者に対して当選が知らされないままCZモード等へ移行し、遊技者を困惑させる懸念がある。この点、本構成では、連続演出の演出態様を外れ報知用に変更した場合でも、第2BB状態後に実行される連続演出において当選報知を行うことができる。これにより、遊技者に対して適切に当選報知を行うことができ、上記不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。
第2BB状態の終了後に連続演出を実行する際、前兆モードの残りゲーム数にて連続演出を実行する構成とした。これにより、ボーナスゲーム後の連続演出を前兆モードの終了に同期して終了させることができる。よって、ボーナスゲーム後の連続演出にて当選報知が行われた後、速やかにCZモード等に移行させることができる。
第2BB状態の終了後に連続演出を実行する際、新たな連続演出を改めて実行する構成とした。この場合、第2BB状態への移行時に実行されていた連続演出(変更時に実行されていた連続演出)と、第2BB状態後の連続演出とが明確に区別され、遊技者が両者を混同して混乱することを好適に抑制可能となる。
<第5の実施の形態>
上記各実施の形態では、ボーナスゲームの終了後、前兆モードの残りゲーム数の範囲内で新たな連続演出を実行するが、残りゲーム数が少ない場合は、ゲーム数が不足し、新たな連続演出を実行することが困難となる場合があり得る。そこで、本実施の形態では、ボーナスゲームの終了前に新たな連続演出を開始する構成とする。本実施の形態について図82~図84を参照しながら説明する。なお、これらの図において上記各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
<ボーナス中演出設定処理>
本実施の形態に係るボーナス中演出設定処理について図82のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81における開始時演出設定処理(図48)のステップS2112で実行されるものであり、図78のボーナス中演出設定処理に代えて実行されるものである。なお、図82において図78のボーナス中演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS2705で肯定判定した場合、すなわち、第1BB状態又は第2BB状態の実行中である場合は、ステップS2706にてRAM183の各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆終了フラグが格納されているか否かを判定する。疑似前兆終了フラグが格納されていないと判定した場合は、ステップS4001に進み、その時点での前兆モードの残りゲーム数が所定ゲーム数以下であるか否かを判定する。
本ステップにおける所定ゲーム数は、例えば、連続演出を実行するのに必要なゲーム数から1ゲームを差し引いた数とすることができ、本実施の形態では2ゲームとすることができる。以下では、上記所定ゲーム数を2ゲームとして説明を進める。また、第1BB状態又は第2BB状態の実行中は前兆モードの残りゲーム数が更新されないため(図39)、本ステップを実行する際の前兆モードの残りゲーム数は、実質的にボーナスゲームが終了したときの前兆モードの残りゲーム数となる。
前兆モードの残りゲーム数が所定ゲーム数(2ゲーム)以下である場合は、ステップS4002に進み、今回のゲームがボーナスゲームの最終ゲームであるか否かを判定する。最終ゲームであるか否かの判定は、主制御装置101から送信される当選結果コマンドに基づいて今回のゲームでの当選役(小役)を特定し、その当選役の入賞が成立した場合のメダル払出数が、ボーナスゲームの上限払出数(46枚)までの残り枚数以上であるか否かを判定することにより行う。例えば、今回のゲームでの当選役が共通ベル(入賞時のメダル払出数が13枚)である場合において、上限払出数までの残り枚数が13枚以下である場合は、今回のゲームがボーナスゲームの最終ゲームであると判定する。
ボーナスゲームの最終ゲームであると判定した場合は、ステップS4003にて、ステップS4002で把握した前兆モードの残りゲーム数に1を加算し、これを連続演出の実行ゲーム数として把握する。次いでステップS4004にて、ROM182の各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得し、その後、ステップS4005にて連続演出の抽選処理を実行する。ステップS4005では、上記ステップS4003で把握した実行ゲーム数の範囲内で実行可能な連続演出を実行する。例えば、上記ステップS4003で把握した実行ゲーム数が3である場合、図50の本前兆用演出テーブルに設定された各種シナリオのうち、3ゲームで実行可能な本前兆シナリオA又は本前兆シナリオBを抽選により決定する。
ステップS4005の実行後はステップS4006にて、上記抽選処理により決定された演出シナリオに対応するシナリオデータテーブルを作成し、続くステップS4007にて、RAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタに値をセットする。連続演出カウンタは、連続演出の実行ゲーム数又は残りゲーム数を計数するためのものであり、例えば、上記ステップS4003で把握した実行ゲーム数が3である場合、連続演出カウンタの値として3が設定される。また、ステップS4007では、各種カウンタエリア183bに設けられた演出待機カウンタの値を0にセットし(既に0である場合はそのままの状態とする)、連続演出が直ちに開始されるように設定する。なお、演出待機カウンタは、連続演出を開始するまでの待機ゲーム数をCPU181が把握するためのものである。
上記ステップS4002~ステップS4007の処理により、ボーナスゲームの最終ゲームの開始時において連続演出を実行するための設定処理が実行される。ステップS4007の実行後はステップS4008にて、上記各種フラグ格納エリア183aに終了前開始フラグをセット(格納)する。終了前開始フラグは、ボーナスゲームの終了前に連続演出を開始したことをCPU181が把握するためのフラグである。
ステップS4008の実行後は本ボーナス中演出設定処理を終了する。また、ステップS4001又はステップS4002のいずれかで否定判定した場合(前兆モードの残りゲーム数が2ゲーム以下ではない場合、又は今回のゲームがボーナスゲームの最終ゲームではない場合)は、ステップS4003以降の処理を実行することなく、本ボーナス中演出設定処理を終了する。
<連続演出設定処理>
本実施の形態に係る連続演出設定処理について図83(a)のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81における開始時演出設定処理(図48)のステップS2113で実行されるものであり、図49の連続演出設定処理に代えて実行されるものである。なお、図83(a)において図49の連続演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
連続連出設定処理では、先ずステップS2201にて第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信しているか否か、すなわち、BB状態が終了したか否かを判定する。第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信していると判定した場合(BB状態が終了した場合)は、ステップS2215に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに本前兆フラグが格納されているか否かを判定する。
本前兆フラグが格納されていると判定した場合、すなわち、ボーナスゲームの終了後に前兆モードに移行する場合は、ステップS4101に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに終了前開始フラグが格納されているか否かを判定する。終了前開始フラグが格納されていないと判定した場合、すなわち、ボーナスゲームの終了前に連続演出(本前兆用の連続演出)が開始されていない場合は、ステップS2207にてROM182の各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する処理を実行し、その後、ステップS2208以降の処理を実行する。すなわち、第2BB状態が終了することに伴い、前兆モードの残りゲーム数の範囲内で新たな連続演出を実行する。
一方、ステップS4101で否定判定した場合(終了前開始フラグが格納されていない場合)は、ステップS2207以降の処理を実行することなく、本連続演出設定処理を終了する。すなわち、ボーナスゲームの終了前に連続演出が開始されている場合は、ボーナスゲームの終了時における連続演出の設定処理を実行しない。
<全停止時演出設定処理>
本実施の形態に係る全停止時演出設定処理について図83(b)のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81における演出設定処理(図47)のステップS1910で実行されるものであり、図56の全停止時演出設定処理に代えて実行されるものである。なお、図83(b)において図56の全停止時演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS2611で肯定判定した場合(前兆終了コマンドを受信している場合)、すなわち、前兆モードが終了した場合は、ステップS2612及びステップS2613にて、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに格納されている本前兆フラグ及び連続演出フラグをクリア(消去)する。続くステップS4201では、上記各種フラグ格納エリア183aに終了前開始フラグが格納されているか否かを判定し、格納されていると判定した場合には、ステップS4202にて上記終了前開始フラグをクリア(消去)する。ステップS4202の実行後又はステップS4201で否定判定した場合(終了前開始フラグが格納されていない場合)は、ステップS2621のその他の全停止時演出設定処理を実行する。
また、ステップS2614で否定判定した場合(連続演出カウンタの値が0ではない場合)は、ステップS2619にて、今回の全停止時コマンドとして第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信しているか否かを判定する。これらのコマンドを受信していると判定した場合は、ステップS4203に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに終了前開始フラグが格納されているか否かを判定する。終了前開始フラグが格納されていないと判定した場合(ボーナスゲームの終了前に連続演出が開始されていない場合)は、ステップS2620に進み、ボーナス終了演出を設定する。一方、終了前開始フラグが格納されていると判定した場合(ボーナスゲームの終了前に連続演出が開始されている場合)は、ステップS2620の処理を実行することなく、ステップS26212の処理に進む。すなわち、ボーナスゲームの終了前に連続演出が開始されている場合は、ボーナス終了演出を実行しない。
<連続演出の流れについて>
次に、本実施の形態における本前兆用の連続演出の流れについて図84を参照しながら説明する。ここでは、連続演出の開始から3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行い、そのゲームで第2BB入賞が成立した場合を例にとって説明する。また、本前兆用の連続演出としては、図79(a)に示すように、本前兆シナリオH(戦士キャラクタ211が登場する4ゲームの連続演出)が選択されたものとする。
また、ここでは、連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、上記第4の実施の形態と同様に、疑似前兆シナリオの演出に変更されて連続演出が継続して実行されるものとする。なお、この場合の連続演出の流れは上記第4の実施の形態で説明した通りであるため、適宜、説明を省略又は簡略化する。
前兆モードの残りゲーム数が4ゲームになると、本前兆用の連続演出として本前兆シナリオH-1の開始演出が実行され(図84(a))、その後、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、本前兆シナリオH-2のアイテム獲得演出(準備演出)が実行される。
そして、連続演出の開始から3ゲーム目のゲームで連続演出の開始から3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を2としてゲームを行い、当該ゲームにて2BBに対応する図柄組合せ(図13(f))が停止するタイミングで各ストップスイッチ42~44を操作すると、第2BB入賞が成立し、その次のゲームから第2BBに対応するボーナスゲームが開始される。第2BB入賞の成立ゲーム(連続演出の開始から3ゲーム目のゲームでベット数を2としたゲーム)及び第2BBに対応するボーナスゲームでの開始ゲームでは、前兆モードの残りゲーム数が更新されないため、図84に示す例では、前兆モードの残りゲーム数が2ゲームとなった状態でボーナスゲームが開始されることになる。
なお、本実施の形態ではゲーム開始時に前兆モードの残りゲーム数が更新されるため、図84において記載の上では、前兆モードの残りゲーム数が3となった状態でボーナスゲームが開始されるようになっているが、実質的な残りゲーム数は2ゲームとなっている。このことは、前兆モードの残りゲーム数が4ゲームである状態(連続演出の開始)から3ベットゲームが2回行われた状態(連続演出の残りゲーム数が2ゲームである状態)でボーナスゲームが開始されることとも整合している。
その後、タイミングt1においてボーナスゲームの最終ゲームになると、表示制御装置81では、その時点での前兆モードの残りゲーム数に1ゲームを加算したゲーム数(図84の例では3ゲーム)の範囲内で実行可能な連続演出(本前兆用の連続演出)が抽選され、新たにシステムデータテーブルが作成される(図82のステップS4001でYES、ステップS4002でYES、ステップS4003~ステップS4008)。この場合、演出待機カウンタの値は0とされるため、上記新たなシステムデータテーブルで設定された連続演出が、そのゲーム(ボーナスゲームの最終ゲーム)で実行される。つまり、第2BB状態の終了に先だって新たな連続演出が開始される。
例えば、新たな連続演出として本前兆シナリオA(少女キャラクタ201が登場する3ゲームの連続演出)が選択されたとすると、ボーナスゲームの最終ゲームでは、本前兆シナリオA-1の演出が実行される(図84(c))。そして、タイミングt2においてボーナスゲームが終了し、その後、遊技者がベット数を3として次のゲームを行うと、シナリオデータに設定された本前兆シナリオA-2の演出が実行される。その後、新たな連続演出の開始から3ゲーム目のゲームで遊技者がベット数を3としてゲームを行うと、本前兆シナリオA-3の演出が実行され、CZモード等の当選報知が行われる(図84(d))。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏することができる。
第2BB状態後の残りの前兆モードを用いて連続演出を実行する場合に、当該連続演出を第2BB状態の終了前から開始する構成とした。
第2BB状態への移行タイミングによっては、第2BB状態の終了後における前兆モードの残りゲーム数が少ない場合がある。この場合、ゲーム数の不足により連続演出の実行が困難になるおそれがある。また、残りゲーム数が少ない場合のための専用演出を設けることも考えられるが、切り替えに要する処理負荷の増大や、専用演出の作成に伴う設計時の負担増を招く懸念がある。この点、本構成では、第2BB状態の終了に先立って連続演出が開始されるため、連続演出の実行ゲーム数として実際の残りゲーム数よりも多いゲーム数を確保することができる。これにより、ゲーム数の不足により連続演出を適切に実行できなかったり、専用演出に伴う処理負荷の増大や設計時の負担増を招いたりすることを抑制し、第2BB状態後の残りの前兆モードを用いた連続演出を好適に実施することが可能になる。
第2BB状態の終了後における前兆モードの残りゲーム数を参照し、当該残りゲーム数が所定数以下である場合に、第2BB状態の終了前に連続演出を開始する構成とした。
例えば、一律に第2BB状態の終了前に連続演出を開始する構成とすると、いたずらに連続演出が長くなって遊技者に間延び感を与える懸念がある。この点、本構成では、前兆モード数の残りゲーム数が不足する場合に限り、連続演出が早く開始される。このため、連続演出の期間がいたずらに長くなることを抑制しつつ、第2BB状態後の前兆モードの残りゲーム数を用いた連続演出を好適に実施することが可能になる。
第2BBのボーナスゲームの残り払出枚数を把握し、その結果から残りゲーム数を特定し、当該残りゲーム数が所定数以下となった場合、連続演出を開始する構成とした。
ボーナスゲームの終了前に連続演出を開始する場合において、例えば、連続演出の開始タイミングが早すぎると、ボーナスゲーム後の残りの前兆モードが経過するよりも早く連続演出が終了してしまったり、逆に連続演出の開始タイミングが遅すぎると、連続演出が前兆モードを超過してしまったりする。この点、本構成では、ボーナスゲームの都度の残り払出枚数を参照して残りゲーム数を特定(推定)し、その結果に基づいて連続演出の開始タイミングが定められる。これにより、第2BB状態の残りゲーム数との関係において適切なタイミングで連続演出を開始させることができ、第2BB状態の残りゲーム数及び前兆モードの残りゲーム数の両方に適した連続演出を好適に実施することが可能になる。
特に本実施の形態では、ボーナスゲームの最終ゲームにて連続演出を開始させる構成としている。メダルの払出数が上限払出数に到達することを条件として終了するボーナスゲームにあっては、その実行ゲーム数が一義的に定まらないものの、ボーナスゲーム中の役抽選で当選となった場合、その役に対応して定められているメダルの払出数が上限払出数までの残り払出数以上であれば、そのゲームがボーナスゲームの最終ゲームであると特定することができる。つまり、残り2ゲームや3ゲームの推定に関しては信頼性が低くなるおそれがあるものの、最終ゲームについては正確に特定することができる。このため、ボーナスゲームの最終ゲームで連続演出を開始する構成とすれば、前兆モードの残りゲーム数に対して確実に1ゲームを加算した状態で連続演出を実行することができる。よって、連続演出の実行ゲーム数を稼ぐことができるだけでなく、その連続演出と前兆モードとの同期も好適に図ることが可能になる。
<第6の実施の形態>
既に説明したように、有利区間は、有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数(1500ゲーム)に達するか、有利区間増減枚数MYが上限増加数(2400枚)に達するかのいずれの終了条件が成立することにより終了する。そして、本実施の形態では、それらの条件が成立したことに基づく有利区間の終了タイミングに合わせてエンディング演出を行うとともに、このエンディング演出の実行態様について工夫を凝らしたものとなっている。以下、本実施の形態について図85~図89を参照しながら説明する。なお、これらの図において上記各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
<演出設定処理>
本実施の形態に係る演出設定処理について図85のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81において実行されるものであり、図47の演出設定処理に代えて実行されるものである。なお、図85において図47の演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS1905で肯定判定した場合(新たに受信したコマンドが開始時コマンドである場合)は、ステップS1906にて開始時演出設定処理を実行する。次いでステップS4301にて、エンディング演出を設定するためのエンディング演出設定処理を実行し、続くステップS4302にて、設定されたエンディング演出を実行するためのエンディング演出実行用処理を実行する。ステップS4302の実行後又はステップS1905で否定判定した場合(新たに受信したコマンドが開始時コマンドではない場合)は、ステップS1907に進み、新たに受信したコマンドが各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。
<エンディング演出設定処理>
ステップS4301のエンディング演出設定処理について図86(a)のフローチャートを参照しながら説明する。
エンディング演出設定処理では、先ずステップS4401にて、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに第1エンディングフラグ又は第2エンディングフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。これらのエンディングフラグは、エンディング演出の実行中であることをCPU181が把握するためのものである。
第1エンディングフラグ又は第2エンディングフラグのいずれかが格納されていると判定した場合は、既にエンディング演出を設定済みであるとして本エンディング演出設定処理を終了する。一方、第1エンディングフラグ又は第2エンディングフラグのいずれも格納されていないと判定した場合は、ステップS4402に進み、有利区間中であるか否かを判定する。
有利区間中であると判定した場合は、ステップS4403にて、ATモード等の残りゲーム数に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間の上限ゲーム数(1500ゲーム)に達する状況となっているか否かを判定する。本ステップでは、例えば、有利区間ゲーム数(有利区間の消化ゲーム数)と、ATモードの残りゲーム数と、CZモードの残りゲーム数と、前兆モードの残りゲーム数との合計を把握し、その把握結果が有利区間の上限ゲーム数以上又は上限ゲーム数より多い状況であるか否かを判定する。その結果、上記合計が有利区間の上限ゲーム数以上又は上限ゲーム数より多い状況である場合は、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数に達すると判定し、逆に、上記合計が有利区間の上限ゲーム数より少ない又は上限ゲーム数以下の場合は、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数に達しないと判定する。例えば、有利区間での消化ゲーム数が1450である状況においてATモードの残りゲーム数が50ゲーム以上あるなど、遊技者がそのままATモードを遊技していればATモードの終了前に有利区間の上限ゲーム数に達することが見込まれるような場合は、現状の残りゲーム数で有利区間の上限ゲーム数に達すると判定する。
なお、上記判定に際しては、有利区間ゲーム数やATモードの残りゲーム数等を表示制御装置81が把握できることが必要となるが、この点については、有利区間ゲーム数やATモードの残りゲーム数等の情報を示す各種コマンドを各ゲームの開始時や終了時に主制御装置101から送信し、表示制御装置81においてそれらのコマンドを解析することで、表示制御装置81が有利区間ゲーム数やATモードの残りゲーム数等の情報を獲得する構成とすればよい。
また、ステップS4403の判定を主制御装置101側で行い、その結果を表示制御装置81に通知する構成としてもよい。例えば、主制御装置101にて、ATモード等の残りゲーム数の範囲内で有利区間の上限ゲーム数に到達するか否かを判定し、到達すると判定した場合、その旨を示すコマンドを表示制御装置81に出力する構成とする。
ステップS4403の判定処理の結果、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数に達しないと判定した場合は、ステップS4404に進む。ステップS4404では、ATモード等の残りゲーム数に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間の上限増加数(2400枚)に達するか否かを判定する。
具体的には、先ず、ATモードの残りゲーム数と、ATモード中の1ゲーム当たりの期待純増枚数又は平均増加枚数とを用いて、残りのATモードを消化した場合に見込まれるメダル増減量(将来の期待増減枚数)を算出する。その後、算出した期待増減枚数と、有利区間が開始されてからの実際のメダル増減枚数(現状の実増減枚数)とを加算し、その加算結果(現状の実増減枚数と将来の期待増減枚数との和)が有利区間の上限増加数以上又は上限増加数より大きい状況であるか否かを判定する。その結果、上記加算結果が有利区間の上限増加数以上又は上限増加数より大きい状況である場合は、現状の残りゲーム数で有利区間が上限増加数に達すると判定し、逆に、上記合計が有利区間の上限増加数より少ない又は上限増加数以下の場合は、現状の残りゲーム数で有利区間が上限増加数に達しないと判定する。例えば、ATモードの残りゲーム数が30ゲームであり(ATモード中の1ゲーム当たりの期待純増枚数はプラス約8.04枚であり、残りゲーム数での期待増加枚数は約240枚)、その時点での有利区間増減枚数が2160枚以上である場合など、遊技者がそのままATモードを遊技していればATモードの終了前に有利区間の上限増加数に達することが見込まれるような場合は、現状の残りゲーム数で有利区間の上限増加数に達すると判定する。
現状の残りゲーム数で有利区間の上限増加数に達しないと判定した場合は、エンディング演出の設定を行わないとして本エンディング演出設定処理を終了する。一方、有利区間の上限増加数に達すると判定した場合又は上記ステップS4403で肯定判定した場合(現状の残りゲーム数で有利区間の上限ゲーム数に達すると判定した場合)は、ステップS4405に進み、今回のゲーム開始タイミングがエンディング演出の開始タイミングであるか否かを判定する。この判定は、例えば、エンディング演出を実行するゲーム数(例えば10ゲーム)と有利区間の残りゲーム数とを比較することにより行い、両者の値が一致した場合にエンディング演出の開始タイミング(開始ゲーム)であると判定する。
上記の際、有利区間の上限増加数に達することで有利区間が終了する場合の有利区間の残りゲーム数は、上限増加数までの残り枚数をATモード中の1ゲーム当たりの期待純増枚数又は平均増加枚数で除算することで導出する。この場合、除算結果の小数点以下は切り捨ててもよいし、繰り上げてもよい。例えば、上限増加数までの残り枚数が150枚である場合は、18ゲーム又は19ゲームを有利区間の残りゲーム数として把握する。なお、ステップS4404の判定処理は、ステップS4403の場合と同様に、主制御装置101側で行い、その結果を表示制御装置81に通知する構成としてもよい。
ステップS4405で今回のゲーム開始タイミングがエンディング演出の開始タイミングではないと判定した場合は、エンディング演出の設定を行わないとして本エンディング演出設定処理を終了する。一方、今回のゲーム開始タイミングがエンディング演出の開始タイミングであると判定した場合は、ステップS4406にてエンディング演出の設定を行う。
エンディング演出は、有利区間の上限ゲーム数又は上限増加数に達したことにより有利区間が終了することに対応した演出であり、複数回のゲーム(例えば10ゲーム)に亘って行われる一連の演出として構成される。エンディング演出では、例えば、補助表示部65にて、所定のキャラクタ等が登場するアニメーションによる動画演出が実行される。その際のアニメーション演出は、例えば、5分間のアニメーション動画をリピート再生するように設定されている。また、エンディング演出の最終ゲームでは、エンディング演出や有利区間の終了を遊技者に示唆するものとして、例えば、「Congratulations」や「END」等の文字が表示された終了用報知が行われる。
続くステップS4407では、有利区間の終了契機が上限ゲーム数に達したことであるか否かを判定する。上限ゲーム数への到達により有利区間が終了する場合は、ステップS4408にて上記各種フラグ格納エリア183aに第1エンディングフラグをセット(格納)する。第1エンディングフラグは、上限ゲーム数への到達により有利区間が終了することに対応した第1エンディング演出を開始すべきこと又は当該演出の実行中であることをCPU181が把握するためのものである。
一方、上限ゲーム数への到達により有利区間が終了するものではない場合、すなわち、上限増加数への到達により有利区間が終了する場合は、ステップS4409にて上記各種フラグ格納エリア183aに第2エンディングフラグをセット(格納)する。第2エンディングフラグは、上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応した第2エンディング演出を開始すべきこと又は当該演出の実行中であることをCPU181が把握するためのものである。なお、第1エンディング演出と第2エンディング演出とは同じ内容の演出であってもよいし、異なる内容の演出であってもよい。
ステップS4408又はステップS4409の実行後は、本エンディング演出設定処理を終了する。
<エンディング演出実行用処理>
ステップS4302のエンディング演出実行用処理について図86(b)のフローチャートを参照しながら説明する。
エンディング演出実行用処理では、先ずステップS4501にてRAM183の各種フラグ格納エリア183aに第1エンディングフラグ又は第2エンディングフラグが格納されているか否かを判定する。それらのフラグのいずれかが格納されている場合は、ステップS4502に進み、今回のゲームにてエンディング演出が実行されるように補助表示部65等を制御する。本ステップでは、図86(a)のステップS4406の設定結果に基づいて上記制御を実行する。その際、既にエンディング演出を実行している場合は、引き続き今回のゲームでもエンディング演出が行われるように制御し、実行前の状況である場合は、今回のゲームからエンディング演出が開始されるように制御する。
ステップS4502の実行後又はステップS4501で否定判定した場合(第1エンディングフラグと第2エンディングフラグのいずれも格納されていない場合)は、本エンディング演出実行用処理を終了する。
<ボーナス中演出設定処理>
本実施の形態に係るボーナス中演出設定処理について図87のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81において実行されるものであり、図57のボーナス中演出設定処理に代えて実行されるものである。なお、図87において図57のボーナス中演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS2702で肯定判定した場合(今回の開始時コマンドとして第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信している場合)は、ステップS4601に進み、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに第1エンディングフラグが格納されているか否かを判定する。第1エンディングフラグが格納されていないと判定した場合は、ステップS4602にて上記各種フラグ格納エリア183aに第2エンディングフラグが格納されているか否かを判定する。
第2エンディングフラグが格納されていると判定した場合、すなわち、今回の開始時コマンドとして第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信している状況で第2エンディングフラグが格納されている場合は、上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応した第2エンディング演出の実行中に第1BB入賞又は第2BB入賞が成立し、それら各BB状態のうち入賞した側のボーナスゲームが開始されることを意味する。この場合はステップS4603に進み、第2エンディングフラグをクリア(消去)する処理を実行する。これにより、実行中の第2エンディング演出が中止される。すなわち、第2エンディングフラグがクリアされた場合、その後に実行されるエンディング演出実行用処理(図86(b))のステップS4501にて否定判定することになるため、第2エンディング演出の続きが実行されず、結果的に第2エンディング演出が中止されることになる。
ステップS4603の実行後は、ステップS2703にて今回のボーナス種別を把握する処理を行い、続くステップS2704にてボーナス種別に対応するボーナス演出の設定を行う。すなわち、ボーナス演出を開始するための設定処理を実行する。なお、上記ステップS4602で否定判定した場合(第2エンディングフラグが格納されていない場合)、すなわち、第1エンディング演出又は第2エンディング演出のいずれも実行中ではない状況で第1BB状態又は第2BB状態のボーナスゲームが開始される場合も、ステップS2703及びステップS2704の処理を実行し、ボーナス演出を開始するための設定処理を実行する。
上記ステップS4601で肯定判定した場合(第1エンディングフラグが格納されている)、すなわち、今回の開始時コマンドとして第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信している状況で第1エンディングフラグが格納されている場合は、上限ゲーム数への到達により有利区間が終了することに対応した第1エンディング演出の実行中に第1BB入賞又は第2BB入賞が成立し、それら各BB状態のうち入賞した側のボーナスゲームが開始されることを意味する。この場合は、ステップS2703及びステップS2704の処理を実行することなく、ステップS2705に進む。すなわち、第1エンディング演出の実行中に第1BB又は第2BBのボーナスゲームが開始される場合は、第1エンディング演出を継続し、ボーナス演出を開始しない。
ステップS2705では、第1BB状態又は第2BB状態の実行中であるか否かを判定する。それらBB状態のいずれかの実行中である場合は、ステップS2706にて上記各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆終了フラグが格納されているか否かを判定する。疑似前兆終了フラグが格納されていないと判定した場合は、ステップS4604に進み、上記各種フラグ格納エリア183aにBB中終了フラグが格納されているか否かを判定する。BB中終了フラグは、第1BB状態又は第2BB状態の実行中に第1エンディング演出が終了したことをCPU181が把握するためのフラグである。
BB中終了フラグが格納されていないと判定した場合は、そのまま本ボーナス中演出設定処理を終了する。一方、BB中終了フラグが格納されていると判定した場合は、ステップS4605にてBB中終了フラグをクリア(消去)する処理を実行し、その後、ステップS2703に進む。すなわち、ボーナスゲームへの移行後も第1エンディング演出を継続した場合は、そのエンディング演出が終了してからボーナス演出を開始するように制御する。
<全停止時演出設定処理>
本実施の形態に係る全停止時演出設定処理について図88のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81において実行されるものであり、図56の全停止時演出設定処理に代えて実行されるものである。
ステップS2619で否定判定した場合(今回の全停止時コマンドとして第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信していない場合)は、ステップS4701に進み、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに第1エンディングフラグが格納されているか否かを判定する。第1エンディングフラグが格納されている場合、すなわち、上限ゲーム数への到達により有利区間が終了することに対応した第1エンディング演出の実行中である場合は、ステップS4702にて、今回のゲームが第1エンディング演出を終了させるべきゲームであるか否かを判定する。本ステップでは、今回のゲームが有利区間の終了ゲームであるか否か(換言すれば、有利区間の残りゲーム数が0であるか否か)を参照して上記判定を行い、今回のゲームが有利区間の終了ゲームである場合は、今回のゲームが第1エンディング演出を終了させるべきゲームであるとして把握する。
今回のゲームがエンディング演出を終了させるべきゲームであると判定した場合は、ステップS4703にて第1エンディングフラグをクリア(消去)する処理を実行する。これにより、エンディング演出が終了する。すなわち、第1エンディング演出を終了させるべきゲームの終了時において第1エンディングフラグがクリアされた場合、その次のゲームの開始時に実行されるエンディング演出実行用処理(図86(b))のステップS4501にて否定判定することになる。この場合、そのゲームでは第1エンディング演出が実行されなくなるため、結果的に第1エンディング演出が終了することになる。
ステップS4703の実行後はステップS4704にて、第1BB状態又は第2BB状態の実行中であるか否かを判定する。第1BB状態又は第2BB状態の実行中であると判定した場合は、ステップS4705に進み、上記各種フラグ格納エリア183aにBB中終了フラグをセット(格納)する。ステップS4705の実行後又はステップS4704で否定判定した場合(第1BB状態と第2BB状態のいずれも実行中ではない場合)は、ステップS2621に進み、その他の全停止時演出設定処理を実行する。
上記ステップS4702で否定判定した場合(今回のゲームが第1エンディング演出を終了させるべきゲームではないと判定した場合)は、実行中の第1エンディング演出を継続するとして、ステップS4703~ステップS4705の処理を実行することなく、ステップS2621に進む。
上記ステップS4701で否定判定した場合(第1エンディングフラグが格納されていない場合)は、ステップS4706に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに第2エンディングフラグが格納されているか否かを判定する。第2エンディングフラグが格納されている場合、すなわち、上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応した第2エンディング演出の実行中である場合は、ステップS4707にて、今回のゲームが第2エンディング演出を終了させるべきゲームであるか否かを判定する。なお、当該判定の具体的な処理はステップS4702の場合と同様である。
今回のゲームが第2エンディング演出を終了させるべきゲームであると判定した場合は、ステップS4708にて第2エンディングフラグをクリア(消去)する処理を実行する。これにより、第2エンディング演出が終了する。ステップS4708の実行後又はステップS4707で否定判定した場合(今回のゲームが第2エンディング演出を終了させるべきゲームではないと判定した場合)は、ステップS2621に進み、その他の全停止時演出設定処理を実行する。
<エンディング演出の流れ>
次に、エンディング演出の流れについて図89を参照しながら説明する。ここでは、エンディング演出の途中で第2BB入賞が成立した場合(第2BB状態に移行する場合)を例にとって説明する。
先ず、上限ゲーム数への到達により有利区間が終了することに対応した第1エンディング演出の途中で第2BB入賞が成立した場合について図89(a)を参照しながら説明する。
有利区間中であるタイミングt1において、第1エンディング演出の開始タイミングとなると、第1エンディング演出が開始される。その後、第1エンディング演出の実行中であるゲームにおいて、遊技者がベット数を2としてゲームを行い、そのゲームで第2BB入賞を成立させると、その次のゲームから第2BB状態のボーナスゲームが開始される(タイミングt2)。
ここで、本実施の形態では、有利区間の途中でボーナスゲームに移行した場合、有利区間が終了せず、また、有利区間中は、ボーナスゲーム中であるか否かにかかわらず、有利区間の消化ゲーム数(有利区間ゲーム数AG)をカウントするように構成されている(図45参照)。このため、第1エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合であっても、有利区間の残りゲーム数に変化が生じず、第2BB状態に移行しない場合と同じ残りゲーム数となる。この点を踏まえ、本実施の形態では、ボーナスゲームが開始されても、引き続き実行中の第1エンディング演出を継続させる構成としている(タイミングt2)。
その後、有利区間中の消化ゲーム数が上限ゲーム数に達して有利区間が終了するタイミング(タイミングt3)になると、第1エンディング演出が終了される。その際、第1エンディング演出の最終ゲームでは、「Congratulations」等の文字が表示された終了用報知が行われる。
なお、本実施の形態では、有利区間の終了タイミングに完全に一致させて第1エンディング演出を終了させているが、例えば、所定時間長の動画をリピート再生することでエンディング演出を実行する構成では、遊技者の遊技ペースによっては、有利区間の終了タイミングでエンディング演出を終了させると演出上の区切りが悪くなったりすることがある。このため、第1エンディング演出の終了タイミングは、有利区間の終了タイミングに対して若干(例えば、2、3ゲーム程度)前後するものであってもよい。
そして、第1エンディング演出が終了した後は、第2BBに対応したボーナス演出が実行される。つまり、第1エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合は、第1エンディング演出を優先してボーナス演出の開始を遅らせ、第1エンディング演出が終了してからボーナス演出を開始するように構成されている。その後、タイミングt4においてボーナスゲームが終了すると、タイミングt3から開始されたボーナス演出が終了される。
次に、上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応した第2エンディング演出の途中で第2BB入賞が成立した場合について図89(b)を参照しながら説明する。
有利区間中であるタイミングt11において、第2エンディング演出の開始タイミングとなると、第2エンディング演出が開始される。その後、第2エンディング演出の実行中であるゲームにおいて、遊技者がベット数を2としてゲームを行い、そのゲームで第2BB入賞を成立させると、その次のゲームから第2BB状態のボーナスゲームが開始される(タイミングt12)。
既に説明したように、ATモード中の1ゲーム当たりの純増枚数はプラス約8.04枚であるのに対し、第2BB状態における1ゲーム当たりの純増枚数はマイナス約0.96枚となっている。つまり、第2BB状態に移行することによって、メダルが大きく増加していく状態から徐々に減っていく状態に変化する。一方で、第2エンディング演出の開始タイミング(開始ゲーム)を定める際に参照した有利区間の残りゲーム数(上限増加数に到達するまでの消化ゲーム数)は、第2BB状態への移行前におけるメダルの増加率に基づいて把握(推定)されたものとなっている。
このため、第2BB状態への移行により有利区間の残りゲーム数が変化し、有利区間の終了タイミングが第2エンディング演出の開始時に推定していたタイミングとずれることになる(詳しくは、有利区間の残りゲーム数が増加し、有利区間の終了タイミングが遅延されることなる)。この場合、本実施の形態では、第2エンディング演出の続きを実行せず、実行中の第2エンディング演出を強制終了させる。すなわち、終了用報知が実行されることなく途中の状態で第2エンディング演出が終了される(タイミングt12)。
また、ボーナスゲームが開始されるタイミングt2では、第2BBに対応したボーナス演出が開始される。つまり、第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合は、第2エンディング演出を中止してボーナス演出を開始するように構成されている。そして、タイミングt13においてボーナスゲームが終了すると、タイミングt12から開始されたボーナス演出が終了される。なお、ボーナスゲームが終了しても第2エンディング演出は再開されない。
ボーナスゲームの終了後、ATモードに移行して再びメダルが増加する状態となり、タイミングt14において、有利区間中のメダル増加枚数(有利区間増減枚数MY)が上限増加数に到達すると、有利区間が終了する。その際、第2エンディング演出は既に中止されているため、終了用報知は実行されない。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応した第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に、実行中の第2エンディング演出を中止する構成とした。
有利区間中のATモードはメダルが増加しやすい遊技状態であるため、上限増加数への到達による有利区間の終了はATモード中に発生しやすい。このため、上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応して行われる第2エンディング演出もATモード中に行われやすくなる。一方、第2BB状態は、1ゲーム当たりのメダルの純増枚数がマイナス値となっており、メダルが減少する遊技状態となっている。このため、ATモード中に行われた第2エンディング演出の途中で第2BB状態に移行した場合、メダルの増加率がマイナスに転じ、上限増加数に達するまでの残りゲーム数が大きく増加する。その結果、有利区間の終了ゲームが大幅に遅延されることになり、第2エンディング演出が最後まで行われたにもかかわらず、なかなか有利区間が終了しないという不都合が生じ得る。この点、本構成では、第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、実行中の第2エンディング演出を中止するため、当該エンディング演出が最後まで行われることを回避できる。よって、エンディング演出と有利区間が同期しないことによる遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。
上限ゲーム数への到達により有利区間が終了することに対応した第1エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合は、実行中の第1エンディング演出を継続する構成とした。
例えば、エンディング演出の実行中に第2BB状態への移行が生じた場合、常にエンディング演出を中止する構成であると、エンディング演出の途切れが頻繁に発生するおそれがある。この点、本構成では、上限ゲーム数への到達により有利区間が終了することに対応した第1エンディング演出の実行中に第2BB状態への移行が生じた場合、そのエンディング演出を継続する。有利区間の実行ゲーム数(有利区間ゲーム数AG)が上限ゲーム数に達することで有利区間が終了する場合、その途中で第2BB状態への移行が生じても有利区間の終了ゲームが変化することはない。よって、本構成によれば、エンディング演出と有利区間の同期を図りつつ、エンディング演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
<第7の実施の形態>
本実施の形態では、第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に、一律に第2エンディング演出を中止するのではなく、中止する場合と継続する場合とが生じる構成とする。本実施の形態について図90~図93を参照しながら説明する。なお、これらの図において上記各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ここで、有利区間の上限増加数に到達するまでの残りゲーム数と、有利区間の上限ゲーム数に到達するまでの残りゲーム数との関係について、図90を参照しながら説明する。
例えば、有利区間の上限増加数に到達するまでの残りゲーム数が、有利区間の上限ゲーム数に到達するまでの残りゲーム数よりも少ない状況にあるとする。この場合、図90(a)に示すように、上限ゲーム数への到達タイミング(タイミングt2)が到来する前に上限増加数への到達タイミング(タイミングt1)が到来し、上限ゲーム数に到達するよりも早く上限増加数に到達することになる。
このような状況において、図90(b)に示すように、上限増加数に到達する前のタイミングt11において第2BB状態に移行すると、第2BB状態中はメダルが増えないため、有利区間中のメダル増加枚数(有利区間増減枚数MY)が増加しないようになる。その結果、上限増加数に到達するまでに必要な消化ゲーム数(残りゲーム数)が増加し、上限増加数への到達タイミングに遅れが生じることになる(詳しくは、少なくともボーナスゲームのゲーム数の分だけ上限増加数への到達タイミングが遅れる)。一方で、有利区間の消化ゲーム数(有利区間ゲーム数AG)は、ボーナスゲーム中であるか否かにかかわらずカウントされるため、ボーナスゲームの開始時における上限ゲーム数までの残りゲーム数によっては、上限増加数に到達するよりも早く上限ゲーム数に到達するようになる場合がある(タイミングt12)。
本実施の形態では、上記のような逆転現象が発生し得ることを考慮し、第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、そのエンディング演出を継続するのか、それとも中止するのかを切り替えるようにしている。以下、そのための構成について詳細に説明する。
<ボーナス中演出設定処理>
本実施の形態に係るボーナス中演出設定処理について図91のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81において実行されるものであり、図87のボーナス中演出設定処理に代えて実行されるものである。なお、図91において図87のボーナス中演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS4601で否定判定した場合(第1エンディングフラグが格納されていない場合)は、ステップS4602に進み、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに第2エンディングフラグが格納されているか否かを判定する。第2エンディングフラグが格納されていると判定した場合、すなわち、今回の開始時コマンドとして第1BB開始コマンド又は第2BB開始コマンドを受信している状況で第2エンディングフラグが格納されている場合は、上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応した第2エンディング演出の実行中に第1BB入賞又は第2BB入賞が成立し、それら各BB状態のうち入賞した側のボーナスゲームが開始されることを意味する。この場合は、ステップS5101に進み、有利区間の上限ゲーム数までの残りゲーム数を把握する。
続くステップS5102では、上記ステップS5101で把握した有利区間の上限ゲーム数までの残りゲーム数が所定ゲーム数より少ないか否かを判定する。この場合、所定ゲーム数には、第1BB状態又は第2BB状態の実行ゲーム数以下のゲーム数を用いる。なお、本実施の形態では、第1BB状態又は第2BB状態のうち有利区間中に移行し得るのは第2BB状態のみであるため、上記所定ゲーム数には第2BB状態の実行ゲーム数以下のゲーム数を用いる。
ここで、既に説明したように、本実施の形態に係る第2BB状態は、BB状態中のメダル払出枚数が上限払出数(46)に達することを条件として終了する構成となっているため、ボーナスゲームの開始から終了までのゲーム数が一義的に定まらない。よって、上記第2BB状態の実行ゲーム数には、見込み実行ゲーム数として設計上の期待値又は実績上の平均値を用いる。例えば、見込み実行ゲーム数が30ゲームであった場合、本実施の形態では上記所定ゲーム数として30ゲームを用いるものとする。つまり、本実施の形態では、ステップS5102において、ボーナスゲームの実行中に有利区間の上限ゲーム数に到達するか否かを判定する構成としている。
なお、第2BB状態はメダルが減少するボーナスゲームとなっているため、有利区間の途中で第2BB状態への移行が生じた場合、少なくとも第2BB状態の実行ゲーム数の分だけ上限増加数までの残りゲーム数が増加することになる。つまり、上記ステップS5102の判定(上限ゲーム数の残りゲーム数が第2BB状態の実行ゲーム数以下であるか否かの判定)は、実質的に逆転現象が発生するか否かの判定にもなっている。
ステップS5102で有利区間の上限ゲーム数までの残りゲーム数が所定ゲーム数以上であると判定した場合(ボーナスゲームの実行中に有利区間の上限ゲーム数に到達しない場合)は、ステップS5103に進み、第2エンディングフラグをクリア(消去)する処理を実行する。これにより、実行中の第2エンディング演出が中止される。ステップS5103の実行後は、ステップS2703にて今回のボーナス種別を把握する処理を行い、続くステップS2704にてボーナス種別に対応するボーナス演出の設定を行う。すなわち、ボーナス演出を開始するための設定処理を実行する。
一方、上記ステップS5102で有利区間の上限ゲーム数までの残りゲーム数が所定ゲーム数よりも少ないと判定した場合(ボーナスゲームの実行中に有利区間の上限ゲーム数に到達する場合)は、ステップS5104に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに継続フラグをセット(格納)する。その後、ステップS2703及びステップS2704の処理を実行することなく、本ボーナス中演出設定処理を終了する。すなわち、実行中の第2エンディング演出を継続し、ボーナス演出を開始しない。なお、ステップS5104の継続フラグは、第2エンディング演出を継続したことをCPU181が把握するためのフラグである。
また、ステップS2706で否定判定した場合(疑似前兆終了フラグが格納されていない場合)は、ステップS5105に進み、上記各種フラグ格納エリア183aにBB中終了フラグが格納されているか否かを判定する。BB中終了フラグは、第1BB状態又は第2BB状態の実行中に第1エンディング演出又は第2エンディング演出が終了したことをCPU181が把握するためのフラグである。
BB中終了フラグが格納されていると判定した場合は、ステップS5106にてBB中終了フラグをクリア(消去)する処理を実行し、その後、ステップS2703に進む。すなわち、ボーナスゲームへの移行後も第1エンディング演出又は第2エンディング演出を継続した場合は、それらのエンディング演出が終了してからボーナス演出を開始するように制御する。
<全停止時演出設定処理>
本実施の形態に係る全停止時演出設定処理について図92のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、表示制御装置81において実行されるものであり、図88の全停止時演出設定処理に代えて実行されるものである。なお、図92において図88の全停止時演出設定処理と同様の処理については同一のステップ番号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
ステップS4701で否定判定した場合(第1エンディングフラグが格納されていない場合)は、ステップS5201に進み、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに第2エンディングフラグが格納されているか否かを判定する。第2エンディングフラグが格納されていないと判定した場合は、そのまま本全停止時演出設定処理を終了する。
一方、第2エンディングフラグが格納されていると判定した場合は、上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応した第2エンディング演出の実行中であるか、又は、ボーナス中演出設定処理(図91)のステップS5102で上限ゲーム数までの残りゲーム数が所定ゲーム数よりも少ないと判定し、ボーナスゲームへの移行後も第2エンディング演出を継続したかのいずれかであることを意味する。この場合は、ステップS5202に進み、上記各種フラグ格納エリア183aに継続フラグが格納されているか否かを判定する。継続フラグが格納されていないと判定した場合、すなわち、上限増加数への到達により有利区間が終了する場合は、ステップS5202にて上限増加数に到達するまでの残りゲーム数を把握する。一方、継続フラグが格納されていると判定した場合、すなわち、ボーナスゲームへの移行後も第2エンディング演出を継続した場合は、ステップS5204にて上限ゲーム数に到達するまでの残りゲーム数を把握する。
ステップS5203又はステップS5204の実行後は、ステップS5205に進み、上記各ステップで把握した残りゲーム数を参照して、今回のゲームが実行中又は継続中の第2エンディング演出を終了させるべきゲームであるか否かを判定する。すなわち、上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応して実行されている第2エンディング演出の場合は、今回のゲームが有利区間の上限増加数に達するゲームである場合に当該エンディング演出の終了ゲームであると判定され、ボーナスゲームへの移行後に継続された第2エンディング演出の場合は、今回のゲームが有利区間の上限ゲーム数に達するゲームである場合に当該エンディング演出の終了ゲームであると判定される。
今回のゲームが第2エンディング演出を終了させるべきゲームではないと判定した場合は、そのまま本全停止時演出設定処理を終了する。一方、今回のゲームが第2エンディング演出を終了させるべきゲームであると判定した場合は、ステップS5206にて第2エンディングフラグをクリア(消去)する処理を実行する。これにより、実行中又は継続中の第2エンディング演出が終了する。
続くステップS5207では、上記各種フラグ格納エリア183aに継続フラグが格納されているか否かを判定する。継続フラグが格納されていると判定した場合は、ステップS5208にて継続フラグをクリア(消去)する処理を実行する。続くステップS5209では、上記各種フラグ格納エリア183aにBB中終了フラグをセット(格納)し、その後、本全停止時演出設定処理を終了する。また、上記ステップS5207で否定判定した場合(継続フラグが格納されていない場合)は、ステップS5208及びステップS5209の処理を実行することなく、本全停止時演出設定処理を終了する。
<エンディング演出の流れ>
次に、エンディング演出の流れについて図93を参照しながら説明する。ここでは、第2エンディング演出(上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応したエンディング演出)の途中で第2BB入賞が成立した場合(第2BB状態に移行する場合)を例にとって説明する。なお、第1エンディング演出(上限ゲーム数への到達により有利区間が終了することに対応したエンディング演出)の途中で第2BB入賞が成立した場合の流れについては上記第6の実施の形態の場合と同様である。
有利区間中であるタイミングt1において、第2エンディング演出の開始タイミングとなると、第2エンディング演出が開始される。その後、第2エンディング演出の実行中であるゲームにおいて、遊技者がベット数を2としてゲームを行い、そのゲームで第2BB入賞を成立させると、その次のゲームから第2BB状態のボーナスゲームが開始される(タイミングt2)。
この際、上限ゲーム数までの有利区間の残りゲーム数Xを把握し、その残りゲーム数Xが所定ゲーム数(30ゲーム)よりも少ないか否かを判定する。例えば、上記残りゲーム数Xが所定ゲーム数よりも少ない場合は、実行中のエンディング演出を継続する。すなわち、ボーナスゲーム中に上限ゲーム数に到達して有利区間が終了する場合、換言すれば、ボーナスゲームに移行して上限増加数までの残りゲーム数が増加したことにより、第2エンディング演出の終了タイミングと上限増加数への到達タイミングとがずれるものの、そのずれをボーナスゲームの中で上限ゲーム数までの残りゲーム数により吸収できる場合は、実行中のエンディング演出を中止しないようにする。
この場合、継続するエンディング演出としては、第2BB入賞が成立したときの第2エンディング演出に対して続きとなる演出を実行する。例えば、5分間のアニメーション動画をリピート再生するようにして第2エンディング演出が構成されている場合には、そのままその再生を継続する。
その後、有利区間中の消化ゲーム数が上限ゲーム数に達して有利区間が終了するタイミング(タイミングt3)になると、上記継続した第2エンディング演出を終了させる。その際、第2エンディング演出の最終ゲームでは、「Congratulations」等の文字が表示された終了用報知が行われる。そして、第2エンディング演出が終了した後は、第2BBに対応したボーナス演出が実行される。
一方、上記残りゲーム数Xが所定ゲーム数よりも多い場合は、第2エンディング演出の続きを実行せず、実行中の第2エンディング演出を強制終了させる。すなわち、ボーナスゲーム中に上限ゲーム数に到達せず、有利区間が終了しない場合は、第2エンディング演出の終了タイミングと上限増加数への到達タイミングとのずれをボーナスゲームの中で吸収できないため、上記第6の実施の形態と同様に、実行中の第2エンディング演出を中止する。この場合、第2BB状態に対応するボーナスゲームの開始に合わせてボーナス演出を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
上限増加数への到達により有利区間が終了することに対応した第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に、当該エンディング演出を中止するか否かを上限ゲーム数までの残りゲーム数を参照して判定する構成とした。
上記第6の実施の形態で述べたように、エンディング演出の途中で有利区間の終了ゲームが大きく遅延される場合、そのエンディング演出を中止することで、エンディング演出と有利区間が同期しないことによる遊技者の混乱を抑制することが好ましい。しかしながら、エンディング演出を最後まで見せて遊技者の感動や喜びを誘発する上では、中止する機会を極力減らしたいという要望もある。この点、本構成では、第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、一律にエンディング演出を中止するのではなく、上限ゲーム数までの残りゲーム数を参照し、上限増加数までの残りゲーム数が増えた結果、先に上限ゲーム数に到達することとなった場合(逆転現象が生じた場合)には、実行中の第2エンディング演出を中止しない構成としている。これにより、第2エンディング演出の実行中に遊技者が第2BB入賞を成立させた場合でも、第2エンディング演出が継続される機会が確保され、当該演出が中止される頻度を低下させることが可能になる。
第2エンディング演出を継続させた場合、上限ゲーム数への到達に合わせて当該エンディング演出を終了させる構成とした。この構成では、逆転現象を理由としてエンディング演出が継続された場合に、エンディング演出の終了条件が上限ゲーム数に対応したものに変更される。よって、継続させた第2エンディング演出を有利区間の終了に合わせて終了させることができ、当該エンディング演出と有利区間を好適に同期させることが可能になる。
第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合における上限ゲーム数までの残りゲーム数を把握し、当該残りゲーム数が第2BB状態の実行ゲーム数以下である場合に限り、第2エンディング演出を継続する構成とした。すなわち、第2BB状態の終了後に逆転現象が生じる場合にまで継続の範囲を広げるのではなく、第2BB状態の中で有利区間が終了する場合に制限して第2エンディング演出を継続する構成とした。これにより、エンディング演出の実行期間が過度に延長されることを抑制しつつ、エンディング演出が継続される機会を拡充することが可能になる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施形態や各変形例の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。
(1)上記第1~第5の実施の形態では、2ベットゲームが行われることを契機として前兆モードが1ゲーム延長される構成としたが、2ベットゲームが行われること以外の条件が成立することで前兆モードが延長される構成でもよい。また、前兆モードを延長させる条件が成立した場合、複数ゲーム分の延長が生じる構成であってもよい。
(2)上記第1~第5の実施の形態では、前兆モードが終了した後、ATモード移行契機役に当選することでATモードに移行する構成としたが、上記移行契機役を設けることなく、前兆モードが終了することでATモードに移行する構成としてもよい。
(3)上記第1~第5の実施の形態では、前兆モード中に2ベットゲームが行われると、前兆カウンタが更新されない構成としたが、例えば、前兆モード中であっても連続演出の開始前は2ベットゲームが行われても前兆カウンタが更新されるなど、少なくとも連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合に前兆カウンタが更新されない構成であればよい。
(4)上記第1~第5の実施の形態では、CZモード等に当選した場合に常に本前兆用の連続演出が実行される構成としたが、CZモード等に当選し且つ連続演出の実行抽選に当選した場合に、本前兆用の連続演出が実行される構成としてもよい。また、疑似前兆用の連続演出についても、上記第1~第5の実施の形態の構成に限らず、例えば、一部の特定役でのみAT抽選を行う構成において、特定役を契機としてAT抽選を行い、その抽選に外れた場合、常に疑似前兆用の連続演出を行う構成としてもよい。
(5)上記第1~第5の実施の形態では、連続演出において1ゲーム単位で演出が進行する構成としたが、複数ゲーム単位で演出が進行する構成としてもよい。
(6)上記第1~第5の実施の形態では、連続演出の最終ゲームで当選報知が行われる構成としたが、連続演出の途中ゲームで当選報知が行われる構成としてもよい。この場合、連続演出の終了後にCZモード等に移行する構成としてもよいし、連続演出の終了前にCZモード等に移行する(CZモード等が開始されても連続演出が続いている)構成としてもよい。
(7)上記第1~第5の実施の形態では、前兆モードの残りゲーム数をゲーム開始時に更新する構成としたが、例えば、ゲーム終了時など、ゲーム開始時以外のタイミングで更新してもよい。
(8)上記第1~第5の実施の形態では、主制御装置101側で前兆モードの残りゲーム数が更新された場合に、表示制御装置81に向けて前兆ゲーム数更新コマンドを出力する構成とし、表示制御装置81では、当該コマンドを出力されないことに基づいて前兆ゲーム数が更新されていないことを把握する構成としたが、主制御装置101側で前兆モードの残りゲーム数が更新されない場合に、当該残りゲーム数が更新されない旨を示すコマンド(前兆ゲーム数非更新コマンド)を出力することで、表示制御装置81に対して前兆ゲーム数が更新されない旨を通知する構成としてもよい。このことはCZモードについても同様であり、主制御装置101側でCZモードの残りゲーム数が更新されない場合に、当該残りゲーム数が更新されない旨を示すコマンド(CZゲーム数非更新コマンド)を出力する構成としてもよい。
(9)上記第1~第5の実施の形態において、前兆モードの途中で残りゲーム数を示すコマンドを表示制御装置81に送信してもよい。このような構成によれば、何らかの要因で表示制御装置81側が認識する残りゲーム数にずれが生じた場合でも、そのずれを適宜修正することができる。よって、前兆モードが更新されない場合がある構成において、前兆モードの残りゲーム数に関する主制御装置101と表示制御装置81の認識をより好適に合致させることができる。なお、残りゲーム数を示すコマンドは、前兆ゲーム数更新コマンドや上記前兆ゲーム数非更新コマンドと併せて出力してよいし(前兆ゲーム数更新コマンドや前兆ゲーム数非更新コマンドに残りゲーム数の情報を含ませてもよいし)、それらのコマンドとは別に出力してもよい。
(10)上記第1~第5の実施の形態では、第2BB状態への移行により本前兆用の連続演出を中止させた場合、第2BB状態後に新たな本前兆用の連続演出を実行する構成としたが、第2BB状態後、前兆モードの残りゲーム数にて、中止された連続演出の続きを実行する構成としてもよい。この構成によれば、再開時の連続演出にて当選報知を行うことができる。また、連続演出が途中の状態で終了してしまうことが回避されるため、例えばプレミアム演出等の実行頻度が少なく遊技者にとって価値の高い連続演出であった場合などにおいて、連続演出を最後まで見せることが可能になる。
続きの連続演出を再開する場合には、例えば、第2BB状態への移行が生じた際又は第2BB入賞が成立した際に、中止された連続演出の種類を示す情報と、その連続演出の進み具合を示す情報(例えば連続演出カウンタの値)とを保持(記憶)しておき、第2BB状態の終了後、それらの情報に基づいて続きの連続演出を実行する構成とするとよい。この場合、第2BB状態の終了後における前兆モードの残りゲーム数を把握する構成としてもよいが、連続演出の残りゲーム数(続きとなる連続演出の実行ゲーム数)がそのまま前兆モードの残りゲーム数に対応しているため、必ずしも前兆モードの残りゲーム数を把握し直さなくてもよい。
(11)上記第1~第5の実施の形態において、第2BB状態の終了後に連続演出を実行するか否かを、第2BB状態の終了後における前兆モードの残りゲーム数に応じて切り替える構成としてもよい。例えば、上記残りゲーム数が連続演出を実行可能な最小ゲーム数(第1~第4の実施の形態については3ゲーム、第5の実施の形態については2ゲーム)以上である場合、第2BB状態後の連続演出を実行し、上記最小ゲーム数より少ない場合、第2BB状態後の連続演出を実行しない構成とするとよい。
なお、第2BB状態の終了後に連続演出を実行するか否かの切り替えは、第2BB状態の終了後における前兆モードの残りゲーム数を判断基準とするものに限られず、例えば、演出スイッチ66等を用いて遊技者が選択できるものとしてもよい。
(12)上記第1~第5の実施の形態において、第2BB状態の終了後に連続演出を実行する場合、第2BB状態中又は第2BB状態終了前の所定数のゲームで、連続演出の実行が待機又は保留されていることを示す報知(例えば、「連続演出の待機中」等の文字表示を行う報知)を行う構成としてもよい。このような構成によれば、第2BB状態の移行により当否が判然としないまま連続演出が中止され、ボーナス演出が実行される状況となっても、後に連続連出が再実行されることを遊技者が認識することができる。これにより、例えば、第2BB入賞を成立させたことでCZモード等の当選がキャンセルされてしまったのではないかという遊技者の不安感を解消することができ、遊技者が安心して第2BBのボーナスゲームを進めることが可能になる。
(13)上記第1~第5の実施の形態において、第2BB状態の終了後に連続演出を実行する場合、新たな連続演出を実行するか、続きの連続演出を実行するかを切り替え可能な構成としてもよい。例えば、第2BB状態への移行時に実行されている連続演出の種類によって上記切り替えを行う構成とする。この場合、第2BB状態への移行時に実行されている連続演出が実行頻度が比較的高い連続演出の場合は、第2BB状態の終了後に新たな連続演出を実行する一方、第2BB状態への移行時に実行されている連続演出が例えばプレミアム演出等の実行頻度が低い演出の場合は、第2BB状態の終了後に続きの連続演出を実行する。このような構成によれば、希少性の高い連続演出が第2BB状態への移行により途中までしか見られなくなることを抑制しつつ、そこまでの関心が見込まれない通常の連続演出については、中止前に実行されていた連続演出と第2BB状態後の連続演出との区別を明確化し、両者を混同することによる遊技者の混乱を抑制することが可能になる。
なお、新たな連続演出を実行するか、続きの連続演出を実行するかの切り替えは、上記のものに限られず、例えば、演出スイッチ66等を用いて遊技者が選択できるものとしてもよい。
(14)上記第1~第5の実施の形態では、第2BB状態の終了後に特定演出を実行する場合に、ランダムに連続演出の種類を選択する構成としたが、第2BB状態への移行時に実行されていた連続演出とは異なる種類の連続演出が実行されるように設定する構成としてもよい。この構成によれば、中止前に実行されていた連続演出と第2BB状態後の連続演出との区別をより明確化することができる。
(15)上記第1~第5の実施の形態では、前兆モードへの移行により当選報知と特別状態(CZモード等)への移行との両方が待機される構成としたが、それらのいずれかのみが待機される構成としてもよい。例えば、当選報知のみが待機される構成であっても、2ベットゲームを契機とする前兆モードの延長により、主制御装置101側で認識する当選報知のタイミングと、表示制御装置81側で認識する当選報知のタイミングとにずれが生じることになり、このような事象への対策として上記各実施の形態が有効に機能することが期待される。
(16)上記第1及び第2の実施の形態では、前兆モード中の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、予備演出を実行する構成としたが、CZモード中に連続演出を実行する構成とした上で、当該連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、予備演出を実行する構成としてもよい。CZモードの終了時に当選報知を行ったり、CZモードの終了後にATモードに移行する構成にあっては、CZモードが前兆モードと同じく待機期間として機能するため、CZモード中に2ベットゲームが行われてCZモードの残りゲーム数が更新されない事象が発生すると、連続演出とCZモードの残りゲーム数とが同期しないものとなる。このような事象への対策として上記各実施の形態が有効に機能することが期待される。なお、CZモード中の連続演出は、前兆モード中の連続演出と共通のものであってもよいし、CZモード専用のものであってもよい。
(17)上記第1及び第2の実施の形態では、連続演出を実行する演出手段(補助表示部65)と同じ演出手段にて予備演出を実行する構成としたが、別の演出手段にて予備演出を実行する構成としてもよい。
(18)上記第1及び第2の実施の形態では、連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、予備演出を連続演出の途中に挿入する構成としたが、予備演出を連続演出中の演出と差し替えて実行する構成としてもよい。例えば、連続演出の開始から2ゲーム目のゲームで本前兆シナリオH-2の演出が実行される予定の状況において、2ベットゲームが行われた場合に本前兆予備シナリオH-2の演出を実行し、その後の3ゲーム目で3ベットゲームが行われた場合に、本前兆シナリオH-2に対して次の本前兆シナリオH-3の演出を実行する構成としてもよい。
(19)上記第1及び第2の実施の形態において、1ゲーム分の予備演出の演出データ(画像データ)を連続演出用の1ゲーム分の演出データ(画像データ)よりも容量の小さいデータとしてもよい。この場合、予備演出用のデータが小さく抑えられるため、演出データを記憶する記憶手段の記憶容量を節約することが可能になる。予備演出は、前兆モードが延長された場合の予備的なものであって基本的に実行しない演出であるところ、そのような演出のデータを小さく抑えることで、本来の連続演出のデータや他の演出のデータの記憶領域が圧迫されることを抑制できる。また、予備演出のデータ容量を小さくすることで、短時間で読み出すことが可能になり、連続演出の実行中における前兆モードの延長により急遽実行されることになる予備演出の性質上も好ましい態様となる。
(20)上記第1及び第2の実施の形態では、予備演出の設定処理を連続演出の設定処理と同じゲームで行い、予備演出の実行ゲームよりも前のゲームで行う構成としたが、予備演出を実行することになったゲーム(換言すれば、2ベットゲームが行われたゲーム)で当該演出の設定処理を行う構成としてもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、予備演出の設定処理を事前に行う構成としたが、上記予備演出の演出データ(画像データ)が圧縮データの形式で記憶される場合、その解凍処理(展開)を事前に行う構成としてもよい。この場合、必ずしも全ての予備演出の演出データを事前解凍する必要はなく、例えば、連続演出の開始から3ゲーム目用の予備演出の演出データを3ゲーム目よりも前のゲーム(例えば2ゲーム目)に解凍するなど、一部の演出データを事前解凍する構成としてもよい。
(21)上記第1及び第2の実施の形態では、疑似前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合、予備演出を実行しない構成としたが、予備演出を実行する構成としてもよい。この場合、予備演出の有無により当選状態が事前に判明することが抑制され、連続演出の結末に対する遊技者の期待感を長く持続させることが可能になる。
(22)上記第1及び第2の実施の形態において、それら両実施の形態の構成を組み合わせてもよい。具体的には、2ベットゲームが行われたゲームで予備演出を実行する場合と、2ベットゲームが行われたゲームよりも後のゲームで予備演出を実行する場合とが生じる構成してもよい。例えば、連続演出の進み具合(連続連出の開始から何ゲーム目であるかなど)に応じて、2ベットゲームが行われたゲームで予備演出を実行するのか、2ベットゲームが行われたゲームよりも後のゲームで予備演出を実行するのかを切り替える構成としてもよい。これによれば、連続演出の流れ上区切りの良いタイミングであれば直ちに予備演出を実行し、区切りの悪いタイミングであれば連続演出を優先して予備演出を後回しにするという構成を実現することができる。また、連続演出の種類に応じて上記切り替えを行い、例えば、第1連続演出の場合は2ベットゲームが行われたゲームで予備演出を実行し、第2連続演出の場合は2ベットゲームが行われたゲームよりも後のゲームで予備演出を実行する構成としてもよい。
なお、2ベットゲームが行われたゲームで予備演出を実行するか、2ベットゲームが行われたゲームよりも後のゲームで予備演出を実行するの切り替えは、上記のものに限られず、例えば、演出スイッチ66等を用いて遊技者が選択できるものとしてもよい。
(23)上記第1及び第2の実施の形態において、第2BB状態の終了後に連続演出を実行しない構成としてもよい。この場合、第2BB状態の終了後において確定演出(例えば図66(a)の演出)を実行して当選報知を行い、ATモード等への移行待機状態となる構成としてもよい。
(24)上記第1及び第2の実施の形態において、本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に、実行中の連続演出を中止するか、継続するかを切り替え可能な構成としてもよい。例えば、実行中の連続演出の種類によって、連続演出を中止するのか、継続するのかを切り替える構成としたり、演出スイッチ66等を用いて遊技者が選択できたりする構成としてもよい。
(25)上記第1の実施の形態では、連続演出の種類や進み具合に応じて種類の異なる予備演出を実行する構成としたが、連続演出の種類や進み具合にかかわらず、共通の予備演出を実行する構成としてもよい。
(26)上記第1の実施の形態では、予備演出としての専用演出を設けるが、予備演出の少なくとも一部として、連続演出としての演出映像の少なくとも一部(例えば、演出スイッチ66を操作した場合に表示されるカットイン映像など)を流用する構成としてもよい。この場合、予備演出に伴うデータ量の増加を抑制しつつ、連続演出との関連性が高い予備演出を実行することが可能になる。
(27)上記第1の実施の形態では、予備演出のシナリオデータテーブルを連続演出のシナリオデータテーブルと同じ記憶手段(RAM183)に記憶するが、連続演出のシナリオデータテーブルとは別の記憶手段に記憶する構成としてもよい。
(28)上記第1の実施の形態では、2ベットゲームが行われる都度、予備演出を実行する構成としたが、2ベットゲームが行われる回数(前兆モードの延長ゲーム数)が所定数(例えば2回又は2ゲーム)以上となった場合に予備演出を実行し、所定数未満の場合は予備演出を実行しない構成としてもよい。また、2ベットゲームの回数が所定数に達する都度、1回の予備演出を実行する構成としてもよい。これらの構成によれば、連続演出と前兆モードの終了ゲームとの間に若干のずれが生じ得るものの、そのずれが許容範囲内である場合には、連続演出の進行が優先され、予備演出による連続演出の途切れを少なく抑えることができる。
(29)上記第1の実施の形態では、シナリオデータテーブルにおいて本前兆予備シナリオの情報を連続カウンタの値と対応付けて設定する構成としたが、連続演出の進行度(例えば、連続演出での1回目の演出、2回目の演出などの情報)や、連続演出中の各演出(例えば、本前兆シナリオH-2に対応付けて本前兆予備シナリオH-2)に対応づけて設定する構成としてもよい。
(30)上記第2の実施の形態では、予備演出として、1ゲーム構成の本前兆予備シナリオH-バトルの演出を前兆モードの延長ゲーム数分だけ繰り返す構成としたが、長さ(ゲーム数)の異なる複数の予備演出を準備しておき、これらの予備演出の中から前兆モードの延長ゲーム数に対応した長さの予備演出を選択して実行する構成としてもよい。
(31)上記第2の実施の形態では、予備演出として本前兆予備シナリオH-バトルの演出のみの1種類を設ける構成としたが、例えば、本前兆予備シナリオH-バトルの演出のほか、敵キャラクタ212が攻撃を繰り出したり、戦士キャラクタ211と敵キャラクタ212が見合った状態で対峙したり演出を設けるなど、複数種類の予備演出を準備しておき、これらの予備演出を前兆モードの延長ゲーム数分だけ組み合わせて実行する構成としてもよい。
(32)上記第2の実施の形成において、連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合に、復活演出を行うように連続演出の演出態様を変更する構成としてもよい。例えば、実行ゲーム数を4ゲームとして連続演出が設定された場合において、連続演出の途中で2ベットゲームが行われた場合に、連続演出の開始から4ゲーム目のゲームで外れ報知の演出(敗北演出、変身失敗演出)を実行し、その次のゲームで当選報知(成功演出、変身成功演出)を実行する構成とする。このような構成によれば、当否抽選の結果との矛盾が生じないようにしながら連続演出の実行ゲーム数を稼ぐことができ、CZモード等への移行の遅れに対応させることが可能になる。
なお、2ベットゲームの回数に応じて、実行中の連続演出の演出態様を復活演出に変更するか、予備演出を挿入するかを切り替える構成としてもよい。例えば、連続演出の開始から所定ゲームまでの2ベットゲームの回数が1回の場合(前兆モードが1ゲームだけ延長される場合)、復活演出への変更を行い、2ベットゲームの回数が2回以上の場合(前兆モードが2ゲーム以上延長される場合)、上記第2の実施の形態で述べたようにして予備演出を挿入する構成とするとよい。
(33)上記第2の実施の形態において、予備演出カウンタによりカウントされる2ベットゲームの回数(前兆モードの延長ゲーム数)に応じて、予備演出を行うか、行わないかを切り替える構成としてもよい。具体的には、前兆モードの延長ゲーム数が所定数(例えば1ゲーム)以下の場合は予備演出を実行せず、上記延長ゲーム数が所定数より大きい場合は予備演出を実行する構成としてもよい。つまり、前兆モードの延長が許容範囲内である場合、連続演出の継続を優先して予備演出を実行しない構成としてもよい。
(34)上記第3及び第4の実施の形態では、本前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが行われた場合に予備演出を実行しない構成としたが、上記第1の実施の形態や第2の実施の形態のように予備演出を実行する構成としてもよい。
(35)上記第3の実施の形態では、連続演出後の待機演出として図66(a)のAT当選報知演出(確定演出)を実行する構成としたが、例えば、前兆モードの終了待機中であることを遊技者が認識可能な報知又は演出など、確定演出以外の演出を実行してもよい。
(36)上記第3の実施の形態において、少なくとも連続演出後に待機ゲーム数(前兆モードの残りゲーム数)を遊技者が認識可能な報知を行う構成としてもよい。その際、例えば、カウントダウン表示を行うなど、残りゲーム数が更新される都度、上記報知により示される残りゲーム数が減っていく構成とするとよい。なお、上記報知は、連続演出中から行ってもよいし、連続演出が終了してから行ってもよい。但し、前者の構成であると、連続演出の終了前に本前兆であること(つまりは当選状態であること)が判明してしまうため、遊技者の期待感を連続演出の最後まで持続させる上では後者の構成とすることが好ましい。
(37)上記第4の実施の形態では、本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に、その後の連続演出を疑似前兆用の連続演出に変更する構成としたが、必ずしも、第2BB状態への移行後からの連続演出を全て疑似前兆用の連続演出に変更する必要はなく、本前兆用の連続演出を継続した上で最後(連続演出の結末)だけ外れ報知に変更したり、終盤の一部(連続演出の最終ゲームの部分)を疑似前兆用のものに変更したりする構成としてもよい。
(38)上記第4の実施の形態において、本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に、疑似前兆用の連続演出に変更するか、実行中の連続演出を中止又は中断するかを切り替え可能な構成としてもよい。
例えば、第2BB状態への移行したときの連続演出の残りゲーム数を把握し、その把握した残りゲーム数に応じて演出態様を変更するか否かを切り替える構成としてもよい。具体的には、上記把握した残りゲーム数が所定数(例えば1ゲーム)より大きい場合は、疑似前兆用の連続演出(外れ報知)への変更を行い、上記把握した残りゲーム数が所定数以下の場合は、連続演出を中止してボーナス演出を実行する構成とする。
連続演出がある程度進んだ状態にあると、遊技者が概ね当たりを判別している場合がある。このような遊技者が当たりをほぼ分かっている状態で外れ報知に切り替えると、遊技者の反感を招き、連続演出に対する関心を低下させる懸念がある。この点、上記構成によれば、遊技者が当たりをほぼ分かっている状態で外れ報知が実行されることを好適に抑制できる。
また、実行中の連続演出の種類によって上記切り替えを行う構成としてもよい。例えば、第1連続演出の場合は似前兆用の連続演出(外れ報知)への変更を行い、第2連続演出の場合は実行中の連続演出を中止又は中断する構成とする。例えば、第1連続演出は、終盤まで当否を判別不可又は判別困難な演出構成であるのに対し、第2連続演出は、実行された時点で当たりが確定する又は当たりの可能性が高いような場合に、本構成とするとよい。
(39)上記第4の実施の形態では、連続演出の演出態様を疑似前兆用のものに変更する場合にシナリオデータテーブルを第2BB状態の初ゲームが開始されるときに書き換える構成としたが、第2BB入賞が成立したゲームの終了時に書き換える構成としてもよい。
(40)上記第4の実施の形態において、本前兆用の連続演出を実行する場合に、連続演出とは別に、特定契機(連続演出の実行契機)の成立又は連続演出の実行中に対応した特定の報知(特定契機が成立していること又は連続演出の実行中であることを遊技者が認識可能又は推測可能な報知)を実行してもよい。この場合、当該特定の報知を、第2BB状態への移行に伴い本前兆用の連続演出の演出態様が疑似前兆用のものに変更された以後も継続する構成とするとよい。この構成によれば、第2BB状態への移行により疑似前兆用の演出態様に変更された場合でも、遊技者が上記特定の報知を見ることで、実際には当選状態にあることを判別することが可能になる。その際、上記特定の報知を知る人ぞ知る報知とし、当該特定の報知に基づいて当選状態を把握する遊技者の優越感を喚起する上では、上記特定の報知を連続演出が行われる演出手段(補助表示部65)とは別の報知手段(例えば上部ランプ63や専用ランプ部)にて行ったり、特定の報知の態様を連続演出よりも目立ちにくい態様(例えば、表示サイズを連続演出のそれよりも小さくするなど)としたりすることが好ましい。
また、特定の報知を表示にて行う場合、遊技者が当該報知を見失って混乱することを抑制すべく、連続演出の演出態様が疑似前兆用に変更された後の特定の報知の表示位置を、変更される直前の表示位置と同じ位置とすることが好ましい。その際、例えば、補助表示部65等の表示画面にて特定の報知を行う場合は、その表示画面上での表示位置を同じ位置とすることが好ましい。但し、当該報知の存在やその役割に気付きにくくして知っている遊技者の優越感を高めるという場合は、変更の前後で特定の報知の表示位置を異ならせる構成としてもよい。ちなみに、上記特定の報知は、少なくとも、第2BB状態の終了後に実行される連続演出が終了するまで(当該連続演出の最終ゲームが終了するまで)継続するとよい。
なお、上記(40)で述べた各構成は、上記第1及び第2の実施の形態についても適用することが可能である。すなわち、本前兆用の連続演出を実行する場合に上記特定の報知を行うとともに、第2BB状態への移行により上記連続演出が中止又は中断された場合、中止又は中断後も上記特定の報知を継続する構成としてもよい。
(41)上記第4の実施の形態において、本前兆用の連続演出の最終ゲームではなく、途中の所定ゲームで当選報知を行う構成としてもよい。かかる構成において、当選報知の実行前に第2BB状態に移行した場合には、連続演出の演出態様を疑似前兆用のものに変更し、当選報知の実行後に第2BB状態に移行した場合には、演出態様を変更せず、そのまま本前兆用の連続演出を継続するか、実行中の連続演出を中止又は中断する構成としてもよい。
また、CZモード等の当選状態にある場合、各リール32L~32Rにおいてリーチ目を停止させることが可能となる構成にあっては、リーチ目の停止前に第2BB状態に移行した場合には、連続演出の演出態様を疑似前兆用のものに変更し、リーチ目の停止後に第2BB状態に移行した場合には、演出態様を変更せず、そのまま本前兆用の連続演出を継続するか、実行中の連続演出を中止又は中断する構成としてもよい。なお、ここでいうリーチ目とは、CZモード等(第2BBを除く)に当選している場合に有効ライン上に停止可能となり、非当選の状態では停止させることができない特定の図柄組合せであって、いずれの当選役にも対応していない外れ目である。
(42)上記第4の実施の形態では、連続演出の演出態様を疑似前兆用のものに変更するに際して、その種類を変更前の連続演出に対応させるにあたり、第2BB状態への移行時に実行されていた本前兆用の連続演出の種類を把握する構成としたが、ステップS2209の設定処理により設定された種類を把握する構成としてもよい。
(43)上記第4の実施の形態では、本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に、外れ報知を行うように演出態様を変更する構成としたが、例えば、引き分け演出(引き分け報知)のような外れ報知とは異なる報知を行う構成としてもよい。なお、引き分け演出を連続演出の途中で前兆モードが延長された場合の専用演出としてもよい。この場合、引き分け演出が実行されることで、CZモード等の当選を遊技者が認識することが可能になる。また、上記引き分け演出が前兆モードが延長されない場合の本前兆用の連続演出や、疑似前兆用の連続演出においても実行され得る構成としてもよい。その際、本前兆用の連続演出にあっては、引き分け演出が行われた後、当選演出(当選報知)が行われるようにし、疑似前兆用の連続演出にあっては、引き分け演出が行われた後、外れ演出(外れ報知)が行われるようにするとよい。
(44)上記第5の実施の形態では、第2BB状態後の残りの前兆モードを用いて連続演出を実行するにあたり、当該連続演出を第2BBのボーナスゲームの最終ゲームから開始する構成としたが、ボーナスゲームの残りゲーム数が2ゲーム以上の所定ゲーム数となった場合に連続演出を開始する構成としてもよい。この場合の所定ゲーム数は、第2BB状態後の残りの前兆モードを用いた連続演出の実行ゲーム数(例えば3ゲーム)から第2BB状態後の前兆モードの残りゲーム数(例えば1ゲーム)を減算した値(例えば2ゲーム)とする。その際、先ずは、第2BB状態後の前兆モードの残りゲーム数を参照せずに連続演出の実行ゲーム数を抽選等により決定し、その後、その決定した実行ゲーム数から前兆モードの残りゲーム数を減算した不足ゲーム数を上記所定ゲーム数として設定する構成としてもよい。
ボーナスゲームの実行ゲーム数は変動するため、残りゲーム数も正確に特定することは困難であるが、例えば、設計上の期待値又は実績上の平均値に基づいてボーナスゲームの実行ゲーム数を特定又は推定し、その値からボーナスゲームが開始されてからの消化ゲーム数を減算し、その減算値が上記所定ゲーム数になった場合に、連続演出を開始する構成とする。この場合、最終ゲームから連続演出を開始する場合に比べて前兆モードとのずれが生じやすくなるものの、追加できるゲーム数を大きく確保することができ、実行ゲーム数の制限により、第2BB状態後の残りの前兆モードを用いた連続演出が淡泊な印象になることを抑制できる。
なお、特定又は推定したボーナスゲームの実行ゲーム数が実際の実行ゲーム数と合致せず、前者が後者よりも少なかった場合には、ボーナスゲームの終了時点での連続演出の残りゲーム数よりも前兆モードの残りゲーム数の方が多くなる。その結果、連続演出の終了から遅れて前兆モードが終了することになり、連続演出で当選報知が実行されてもCZモード等に移行しない事態を招く。この場合、上記第1及び第2の実施の形態のように、実行中の連続演出に関連する予備演出を実行することで、連続演出での当選報知を遅延させる構成としてもよい。
その際、予備演出は、連続演出の残りゲーム数に対する前兆モードの残りゲーム数の余剰分に対応した回数又は長さで行えばよい。また、予備演出は、ボーナスゲーム終了後の次のゲームで実行してもよいし、それよりも後のゲームで実行(連続演出の流れ上区切りの良い箇所で実行)してもよい。ちなみに、上記余剰分は、ボーナスゲームの最終ゲーム又はボーナスゲームの終了時に特定することができる。よって、予備演出の設定処理は、ボーナスゲームの最終ゲームが開始される場合又はボーナスゲームが終了する場合に行えばよい。
(45)上記第5の実施の形態では、ボーナスゲームの上限払出枚数までの残り枚数に基づいて残りゲーム数を特定し、その残りゲーム数が所定数(第5の実施の形態では1(最終ゲーム))であるか否かを判定する構成としたが、例えば、ボーナスゲームの実行ゲーム数を一義的に定められる場合には、ボーナスゲームが開始されてからの消化ゲーム数に基づいて残りゲーム数を特定する構成としてもよい。
(46)上記第6の実施の形態では、第2BB状態への移行により実行中の第2エンディング演出を中止した場合、第2BB状態の終了後にエンディング演出を実行しない構成としたが、第2BB状態の終了後にエンディング演出を実行する構成としてもよい。かかる構成によれば、第2BB状態の終了後のエンディング演出が最後まで実行されるため、第2BB状態への移行により先の第2エンディング演出が途中で取り止められても、遊技者に対して有利区間の終了を適切に報知することが可能になる。
その場合、第2BB状態の終了後のエンディング演出として、中止された第2エンディング演出の続きを実行する構成としてもよいし、第2BB状態の終了後のエンディング演出として、中止された第2エンディング演出の続きではない新たなエンディング演出を実行する構成としてもよい。
また、中止された第2エンディング演出の続きを実行するか、新たなエンディング演出を実行するかを切り替え可能な構成としてもよい。例えば、長さ(上限払出数)の異なる複数種類のボーナスゲームを設けた場合に、第2エンディング演出の実行中に移行したボーナスゲームの種類(換言すればボーナスゲームの長さ)に応じて、上記切り替えを行う構成とする。具体的には、実行期間の短いボーナスゲームの場合は、ボーナスゲーム後のエンディング演出として、中止されたエンディング演出の続きを実行し、実行期間の長いボーナスゲームの場合は、ボーナスゲーム後のエンディング演出として、新たなエンディング演出を実行する構成とする。
なお、第2BBのボーナスゲームは、1ゲーム当たりの純増枚数がマイナス値となっており、メダル数が減るものとなっているため、第2BB状態の終了後における有利区間の残りゲーム数(上限増加数に到達するまでの残りゲーム数)は、第2BB状態への移行時のそれよりも多くなっている可能性が高い。よって、第2BB状態の終了後にエンディング演出を実行する場合は、有利区間の残りゲーム数(上限増加数に到達するまでの残りゲーム数)を改めて把握し、その残りゲーム数に対応させてエンディング演出を実行するとよい。
また、中止された第2エンディング演出の続きを実行するか、新たなエンディング演出を実行するかの切り替えは、演出スイッチ66等を用いて遊技者が選択できるものとしてもよい。
(47)上記第6の実施の形態では、第1エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行した場合、当該エンディング演出を継続する構成としたが、第2エンディング演出と同様に中止又は中断する構成としてもよい。つまり、第6の実施の形態では、あくまでも前兆モードとの関係から第1エンディング演出を継続することにしたに過ぎず、前兆モード以外の他の事情により第1エンディング演出を中止又は中断することを否定するものではない。
(48)上記第6の実施の形態では、第2エンディング演出において終了用報知(「Congratulations」や「END」等の文字報知)を当該エンディング演出の最終ゲームで実行する構成としたが、終了用報知が複数回のゲーム(例えば、有利区間の終了から遡った5ゲーム)に亘って行われる構成としてもよい。かかる構成において、終了用報知が実行(開始)された後に第2BB状態に移行した場合は、既に有利区間の終了を報知してしまっているため、そのまま第2エンディング演出を継続し、終了用報知の実行(開始)前に第2BB状態に移行した場合にのみ、実行中の第2エンディング演出を中止又は中断する構成としてもよい。
(49)上記第6の実施の形態では、エンディング演出として有利区間が終了することに対応した演出を例示したが、エンディング演出は有利区間以外の遊技状態が終了することに対応したものであってもよい。
(50)上記第6の実施の形態では、一定時間のアニメーション動画をリピート再生するようにしてエンディング演出を実施する構成としたが、エンディング演出の少なくとも一部がゲームの実行に応じて演出が進行する構成のものであってもよい。かかる構成では、上記第7の実施の形態のように、途中でエンディング演出の残りゲーム数が増加することがある構成とすると、その場合への対応が必要となるが、例えば、上記第1及び第2の実施の形態のように、残りゲーム数の増加分に応じた回数又は長さの予備演出(実行中のエンディング演出に関連する予備演出)を実行するとよい。
(51)上記第7の実施の形態では、実行中の第2エンディング演出を中止するか否かを判定するにあたり、上限ゲーム数までの残りゲーム数が30ゲーム(ボーナスゲームの見込み実行ゲーム数)より少ないか否かを判定する構成としたが、ボーナスゲームの見込み実行ゲーム数より少ないゲーム数(例えば10ゲーム)と比べて上記残りゲーム数が少ないか否かを判定する構成としてもよい。この構成によれば、例えば、ボーナスゲーム中に有利区間が終了する状況において、第2エンディング演出を継続させてもボーナス演出のための期間を十分に確保できる場合は、第2エンディング演出を継続させる一方、第2エンディング演出を継続させるとボーナス演出のための期間が不足する場合は、第2エンディング演出を中止するといった使い分けが可能となる。つまり、ボーナス演出の実行状況もさらに加味して第2エンディング演出を中止するか継続するかを決定することが可能になる。
(52)上記第7の実施の形態において、実行中の第2エンディング演出を中止するか否かを判定するにあたり、逆転現象が生じるか否か(上限増加数よりも先に上限ゲーム数に到達するか否か)を判定する構成としてもよい。また、上記第7の実施の形態では、ボーナスゲーム中に逆転現象が発生する場合(ボーナスゲーム中に上限ゲーム数に到達する場合)にエンディング演出を継続する構成としたが、ボーナスゲーム後に逆転現象が発生する場合(ボーナスゲーム後において、上限増加数より早く上限ゲーム数に達する場合)もエンディング演出を継続する構成としてもよい。この場合、ボーナスゲームを跨いでエンディング演出を実行する。
(53)上記第7の実施の形態において、第1エンディング演出と第2エンディング演出とが異なる演出態様を有する構成としてもよい。この場合、実行中の第2エンディング演出を継続すると判定した場合、そのまま第2エンディング演出を継続する構成としてもよいし、第1エンディング演出に変更してエンディング演出を継続する構成としてもよい。但し、遊技者に対して不自然な印象を与えないようにする上では、前者の構成とすることが好ましい。
(54)上記第7の実施の形態において、上限増加数への到達により有利区間が終了することを遊技者が認識可能又は推測可能な第1報知(例えば、上限増加数までの残り数を教示又は示唆する報知)を第2エンディング演出の実行中に行ってもよい。かかる構成において、第2エンディング演出の実行中に第2BB状態に移行し、エンディング演出を継続すると判定した場合は、当該継続させたエンディング演出(上限ゲーム数への到達により終了するエンディング演出)において上記第1報知を不実行とする(消去する)構成としてもよい。
また、上記継続させたエンディング演出において、上限ゲーム数への到達により有利区間が終了することを遊技者が認識可能又は推測可能な第2報知(例えば、上限ゲーム数までの残りゲーム数を教示又は示唆する報知)を実行する構成としてもよい。この場合、当初から第1エンディング演出として開始されたエンディング演出においても上記第2報知を行う構成としてもよい。
(55)上記各実施の形態では、遊技者にとって有利な特別状態としてCZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せを例示したが、特別状態はこれらに限定されるものではなく、例えば、ARTモード等であってもよい。
(56)上記各実施の形態では、有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数に達した場合又は有利区間増減枚数MYが上限増加数に達した場合に有利区間が終了する構成としたが、例えば、ATモードが終了した場合にも有利区間が終了する構成としてもよい。
(57)上記各実施の形態では、有利区間の上限ゲーム数を予め定められた1つの固定値としたが、複数の上限ゲーム数を設け、それらのうちから抽選や設定値等により選択された上限ゲーム数により有利区間が終了する構成としてもよい。また、上限増加数についても予め定められた1つの固定値に限定されるものではなく、複数の上限ゲーム数を設け、それらのうちから抽選や設定値等により選択された上限増加数により有利区間が終了する構成としてもよい。
(58)上記各実施の形態では、ボーナスゲームとしてメダル数が減少するボーナスゲームを例示したが、メダル数が増えない(増減がない)ものとしてもよいし、微増するもの(ATモード中よりもメダルの増加率が低いもの)であってもよい。なお、微増するボーナスゲームとしては、1ゲーム当たりの期待純増枚数が0.5未満のものとしてもよい。
また、それまでの遊技状態とはメダルの増加率が変化するという点では、微増ではなく、普通にメダルが増えるもの(遊技者にとって有利なもの)であってもよい。この場合、メダルの増加率がATモードよりも高いものであってもよいし、メダルの増加率がATモードよりも低く且つ通常遊技状態(通常モードやCZモード)よりも高いものであってもよい。
(59)上記各実施の形態では、特定状態としてボーナスゲームを例示したが、前兆モードが延長されるものであればボーナスゲーム以外のものであってもよい。
(60)上記各実施の形態において、通常区間でもATモード移行抽選が行われる構成としてもよい。この場合、有利区間よりも通常区間の方がATモード移行当選となりにくい構成とすることで、有利区間の優位性が担保される。
(61)上記各実施の形態では、連続演出を補助表示部65やスピーカ64といった報知手段にて実行する構成としたが、これらの報知手段とは異なる報知手段にて連続演出を実行する構成としてもよい。特に、押し順報知演出や特定役報知演出を実行する報知手段と、連続演出を実行する報知手段とを別々の報知手段とすることで、ATモードへの移行の有無と、押し順ベルや特定役当選時の取りこぼしの有無、といった遊技者の関心どころが異なる事象を、別々の報知手段にて報知する構成となり、例えば、連続演出へ注意を寄せるあまり、押し順ベルや特定役当選時にストップスイッチ42~44の操作を誤ってしまう事象を抑制することができる。また、エンディング演出においても補助表示部65やスピーカ64以外の報知手段にて実行する構成としてもよい。
また、連続演出や予備演出、エンディング演出は、補助表示部65に表示される映像により実行されるものに限定されず、LED等の発光手段を用いた発光演出であってもよいし、可動演出用の装飾可動体(可動役物)を用いた役物演出であってもよく、これらを組み合わせたものであってもよい。さらには、必ずしも視覚的なものである必要はなく、例えば、効果音を用いた聴覚的なものであってもよい。
(62)上記各実施の形態では、2ベットゲームにて当選した第2BBを持ち越した状態で行う3ベットゲームによる遊技を通常遊技として説明したが、3ベットゲームにて当選した第1BBを持ち越した状態で行う2ベットゲームによる遊技を通常遊技としてもよいし、第1BBや第2BBを持ち越すことなく行う第2ベットゲームや第3ベットゲームを通常遊技としてもよい。また、第2BBを持ち越した状態で行う2ベットゲームによる遊技を通常遊技としてもよいし、第1BBを持ち越した状態で行う3ベットゲームによる遊技を通常遊技としてもよい。更に、これらの各遊技を遊技状況によって切り替えながら遊技が進行される構成としてもよい。具体的には、第1切り替え契機に基づいて、例えば2ベットゲームにて行う上記いずれかの遊技から、3ベットゲームにて行う上記いずれかの遊技に切り替え、第2切り替え契機に基づいて、例えば、3ベットゲームにて行う上記いずれかの遊技から、2ベットゲームにて行う上記いずれかの遊技に切り替えることを通常遊技としてもよい。
(63)有利区間移行抽選の当選確率や、有利区間移行抽選の契機となる遊技結果は、上記各実施の形態で例示したものに限定されない。
また、有利区間移行抽選に当選したゲームにて有利区間に移行させる構成としたが、有利区間移行抽選に当選したゲームの次のゲームにて有利区間に移行させる構成としてもよく、有利区間移行抽選に当選したゲームと有利区間へ移行するゲームとの間に所定数のゲームが存在し得る構成としてもよい。
更に、有利区間に移行させるゲームにて区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示を開始させる構成としたが、有利区間に移行させるゲームの次のゲームにて第8表示用セグメントN8の表示を開始させる構成としてもよく、有利区間に移行させるゲームと第8表示用セグメントN8の表示を開始させるゲームとの間に所定数のゲームが存在し得る構成としてもよい。
(64)上記各実施の形態では、各設定値によって出玉率が変化する構成とし、設定1が最も出玉率が低く、設定6が最も出玉率が高くなる構成としたが、設定値によって出玉(遊技媒体)の増減率や増減態様が変化する構成であればよい。例えば、設定1と設定2との出玉率が同じであるなど、一部の設定値の出玉率が同じであって、他の設定値の出玉率が異なる構成としてもよい。また、設定1,3,5は出玉の増減率が高く、設定2,4,6は出玉の増減率が低い構成としてもよい。また、設定1,5は短時間で出玉が所定量増加し長時間で出玉が所定量減少し、設定2,3,4は所定量の増加に設定1,5よりも長時間要するとともに所定量の減少に設定1,5よりも短時間で済み、設定6は出玉の増減がほとんど発生しない構成としてもよい。これらの場合、各設定値の出玉率は同じであってもよい。
(65)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(66)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機(所謂、球使用回胴式遊技機)としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
例えば、パチンコ機や球使用回胴式遊技機において、出玉率等に変化を与える設定値を複数段階有する構成とし、これらの設定値の示唆や教示演出として、上記各発明を適用してもよい。この場合、大当たり確率が高低となる高確率状態と低確率状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間、CZモード、ATモードを高確率状態として適用してもよく、所定の入球部への入球率が高低となる高入球状態と低入球状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間、CZモード、ATモードを高入球状態として、上記各発明を適用してもよい。また、パチンコ機においては、前兆モード、CZモード等の待機期間にて3ベットゲームが行われる期間(それら各モードの残りゲーム数が更新される期間)を第1特図の遊技(第1特図の変動表示)が行われる期間に適用し、上記待機期間にて2ベットゲームや第2BB状態のボーナスゲームが行われる期間(上記各モードの残りゲーム数が更新されない期間)を第2特図の遊技(第2特図の変動表示)が行われる期間に適用してもよい。
(67)上記各実施の形態では、遊技媒体としてのメダルを投入するとベット数を設定して遊技が開始可能となり、当該遊技の入賞に対応する特典として所定数のメダルが払い出されるタイプの遊技機について例示したが、メダルを使用しないメダルレスタイプの遊技機を否定するものではない。このようなメダルレスタイプの遊技機においては、例えば、仮想遊技媒体(所定の遊技価値)を用いてゲームのベット数を設定して遊技を開始可能とし、当該遊技の入賞に対応する特典として上記所定数のメダルに応じた仮想遊技媒体(所定の遊技価値)を付与する構成とするとよい。この場合、当該仮想遊技媒体数を所定の表示部にて表示する構成としてもよいし、当該仮想遊技媒体数に対応する情報を本遊技機外部に出力する構成としてもよい。
また、上記のパチンコ機においては、遊技球の払い出しが行われるタイプのパチンコ機だけでなく、遊技機外部に遊技球が排出されない封入タイプのパチンコ機であってもよい。このような封入タイプのパチンコ機においては、例えば賞球数を示す情報を報知する構成とするとよい。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている(例えば特開2008-295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.予め定められた判定契機(移行抽選の契機役に当選したこと)に基づいて、遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)と、
前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定結果への当選に対応した特定報知(勝利演出、変身成功演出)の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)と、
前記待機期間が経過した場合、又は前記待機期間の経過後に予め定められた移行条件(ATモードの移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、複数回のゲームに亘って実行される特定演出(連続演出)が前記待機期間中の所定ゲームにて開始され、前記特定演出において前記所定ゲームよりも後の特定ゲームにて前記特定報知が実行されるように設定する特定演出設定手段(表示制御装置81により本前兆シナリオの情報をシナリオデータテーブルに設定する機能)と、
前記特定演出設定手段の設定結果(シナリオデータテーブルに設定された本前兆シナリオの情報)に基づいて前記特定演出を所定の演出手段(補助表示部65)にて実行する特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
少なくとも前記特定演出の実行中に所定条件(ベット数を2としてゲームが開始されること)が成立した場合、前記待機期間が前記待機期間設定手段により設定された期間よりも長くなるようにする特定手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理(2ベットゲームの場合に前兆カウンタ、CZカウンタを更新しない)を実行する機能)と、
前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記特定報知の実行ゲームが前記特定演出設定手段により設定された前記特定ゲームよりも後のゲームとなるように前記実行ゲームを遅延させる遅延手段(表示制御装置81による連続演出設定処理、連続演出実行用処理を実行する機能(本前兆予備シナリオの演出を実行する機能))と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、予め定められた判定契機の成立に基づく特別判定の判定結果が特定結果になると、遊技者に有利な特別状態への移行及び特定結果に当選したことの特定報知との少なくとも一方が待機される待機期間が設定される。この待機期間では、複数回のゲームに亘って特定演出が実行され、その特定演出中の特定ゲームで上記特定報知が行われる。そして、待機期間の経過後又は当該経過後に予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態が特別状態に移行される。つまり、上記特定演出において特定報知が行われて遊技者に当選が伝えられた後、遊技状態が特別状態に移行する又は移行可能な状態(移行条件の成立により移行する状態)になる構成となっている。
ここで、本構成では、少なくとも特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、待機期間が延長され、当該期間の終了ゲームが遅れる構成となっている。その一方で、特定演出は、延長前の待機期間に基づいて設定されるため、特定演出での特定報知の実行タイミングと待機期間の終期とがずれることになる。このため、特定報知により当選が知らされたにもかかわらず、なかなか特別状態に移行しないという不都合が生じ得るものとなり、演出に対する遊技者の信頼を低下させる懸念がある。この点、本構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、当初に設定された特定ゲームよりも後のゲームで特定報知が行われるように、特定報知の実行ゲームが遅延される。これにより、待機期間の延長に合わせて特定報知の実行タイミングを遅らせることができ、待機期間と特定演出とのずれを解消することが可能になる。よって、上記不都合の発生を好適に抑制することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能になる。
なお、本特徴において、前提構成として「始動条件が成立した場合に絵柄(図柄)が可変表示され、停止条件が成立した場合に前記絵柄の可変表示が停止される複数の可変表示領域(表示窓26L、26M、26Lを通じて視認可能な各リール32L、32M、32Rの領域)を備え、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が開始され、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして遊技が行われる遊技機であって」という構成をさらに備えてもよい。
特徴A2.前記遅延手段は、前記特定手段により前記待機期間が延長された期間と同じ期間だけ、前記実行ゲームを前記特定ゲームに対して遅延させるものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、待機期間が延長された分だけ特定報知の実行ゲームが遅延されるため、待機期間と特定演出とを好適に同期させることができる。これにより、待機期間が延長された場合でも、待機期間に対し意図したタイミング(換言すれば、演出設計時の設計タイミング)で特定報知を行わせることが可能になる。
特徴A3.前記特定手段は、前記待機期間中に前記所定条件が成立した場合、前記待機期間が前記待機期間設定手段により設定された期間よりも長くなるようにするものであり、
前記待機期間中であって前記特定演出の実行前に前記所定条件が成立した場合、前記特定演出の開始を遅らせる第2遅延手段(表示制御装置81による連続演出待機用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
上記構成では、待機期間中に所定条件が成立した場合、待機期間が延長されるため、特定演出の実行中に限らず、その実行前に所定条件が成立した場合でも、待機期間の残りと特定演出との間にずれが生じ得る。この点、本構成では、待機期間中において特定演出の実行前に所定条件が成立した場合、特定演出の開始を遅らせるため、特定演出の実行中又は実行前のいずれで待機期間が延長された場合でも、待機期間の残りと特定演出とのずれを好適に解消することが可能になる。
特徴A4.前記遅延手段は、前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記特定演出に関連した予備演出(本前兆予備シナリオの演出)を実行する予備演出実行手段(表示制御装置81による連続演出設定処理、連続演出実行用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合に予備演出を実行するため、特定報知を遅延させたことによる演出上の隙間を予備演出によって埋めることができる。この際、例えば、予備演出として特定演出とは無関係な演出を実行する構成であると、遊技者に対して特定演出が突然終了してしまったかのような印象を与えるおそれがある。特に当選を期待しながら特定演出を見ていた遊技者にとっては、当選が消失してしまったかのような印象を与えかねず、遊技者を困惑させる懸念がある。この点、本構成では、予備演出として特定演出に関連する演出を実行するため、予備演出の前後に実行される特定演出を予備演出によって好適に繋げることができる。これにより、遊技者に対して特定演出が途切れた印象を与えてしまうことが抑制され、遊技者の困惑を好適に抑制可能となる。
なお、特定演出に関連する演出としては、遊技者に対して特定演出を想起(連想)させるものが考えられる。具体的には、特定演出と共通の表示を行うもの(例えば、特定演出で登場するキャラクタ等が予備演出でも登場するなど)や、観念上の共通性を有するもの(例えば、特定演出がバトル演出である場合、その後の展開を示唆する報知や、バトル演出の期待度を高める報知等が予備演出で行われるもの)などが考えられる。
特徴A5.前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ゲームの実行に応じて前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記所定条件が成立した場合、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないようにするものであり、
前記遅延手段は、前記特定手段により前記残りゲーム数が更新されない期間に対応して前記予備演出を実行することを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
上記構成では、待機期間の残りゲーム数が更新されない分だけ予備演出が実行されるため、予備演出により特定演出を繋ぎつつ(延ばしつつ)、待機期間と特定演出とを好適に同期させることができる。
特徴A6.前記特定演出は、ゲームが実行されることに応じて演出内容が進行するように構成されており、
前記特定演出実行手段は、前記予備演出実行手段により前記予備演出が実行された後、前記所定条件が不成立のゲームにおいて、前記予備演出の実行前に実行された前記特定演出の続きとなる演出を実行するものであることを特徴とする特徴A4又は特徴A5に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、特定演出の中に予備演出が挿入され、予備演出の実行後に続きの特定演出が再開される。つまり、予備演出が実行されなければ(所定条件が成立しなければ)実行されるはずであった特定演出が、予備演出の実行後に実行されるため、予備演出が実行されなかった場合と同じようにして特定報知に至るまでの演出上の流れを維持することができる。よって、予備演出が実行された場合と実行されない場合との演出上の整合を図りつつ、特定報知の実行タイミングを遅延させることができる。
また、例えば、予備演出の実行後に特定演出とは別の専用演出を実行する構成であると、専用演出を実行するための設定処理を行ったり、そのための演出データを準備(動画データ等を記憶)しておいたりする必要があるが、本構成では、特定演出用の設定や演出データを流用できるため、専用演出用の設定処理や演出データの準備を不要とすることができる。よって、演出制御上の処理負荷が増大したり、データ量が増加したりすることを好適に抑制できる。
また、例えば、予備演出の実行後に特定演出とは別の専用演出を実行する構成であると、その専用演出の実行中に再び所定条件が成立した場合はどうするのかという新たな対策が必要となるおそれがある。この点、本構成であれば、その都度、予備演出を差し込むことで対応することができ、新たな対策を不要とすることができる。すなわち、所定条件が複数回成立する場合にも柔軟に対応できるという利点もある。
特徴A7.前記予備演出実行手段は、前記予備演出の少なくとも一部として、前記特定演出の一部として実行される演出の少なくとも一部を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A6のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、予備演出の少なくとも一部として特定演出の一部として実行される演出の少なくとも一部を用いるため、特定演出との関連性が高い予備演出を実行することが可能になる。また、予備演出用の演出データとして特定演出用の演出データを活用できるため、予備演出に伴うデータ量の増加を好適に抑制可能となる。
特徴A8.前記特定演出として、少なくとも、第1特定演出(第1連続演出)と、前記第1特定演出とは異なる第2特定演出(第2連続演出)とが設けられており、
前記予備演出として、少なくとも、前記第1特定演出に対応した第1予備演出(第1連続演出に対応した本前兆予備シナリオの演出)と、前記第1予備演出とは異なるものであって前記第2特定演出に対応した第2予備演出(第2連続演出に対応した本前兆予備シナリオの演出)とが設けられており、
前記予備演出実行手段は、前記第1特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記第1予備演出を実行し、前記第2特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記第2予備演出を実行するものであることを特徴とする特徴A4乃至A7のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、実行中の特定演出の種類に対応した予備演出が実行されるため、予備演出が実行された場合に遊技者が違和感を抱き、特定演出中であることの印象が薄れることを抑制できる。これにより、遊技者に対して特定演出が途切れた印象を与えてしまうことが抑制され、遊技者の困惑を好適に抑制可能となる。また、特定演出との関連性が高い予備演出を実行する上でも好適な構成とすることができる。
特徴A9.前記特定演出は、ゲームが実行されることに応じて演出内容が進行するように構成されており、
前記予備演出として、複数種類の前記予備演出(本前兆予備シナリオの演出)が設けられており、
各前記予備演出は、前記特定演出として各ゲームで実行される演出(本前兆シナリオの演出)の実行順番に対応した演出態様となっており、
前記予備演出実行手段は、前記特定演出として実行される所定演出(例えば、本前兆シナリオH-2の演出)に代えて前記予備演出を実行する場合に、前記所定演出の実行順番に対応する前記予備演出(本前兆予備シナリオH-2の演出)を実行する手段(表示制御装置81による連続演出カウンタの値に基づいて本前兆シナリオ及び本前兆予備シナリオの各演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A8のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、ゲームが実行されることに応じて演出内容が進行するように特定演出が構成されているところ、特定演出で順番に実行される各演出の実行順番に対応するようにして、複数種類の予備演出が設けられている。そして、特定演出の実行中に予備演出を実行する場合には、所定条件が成立していなければそのゲームで実行される予定であった演出(所定演出)の実行順番に対応する予備演出が実行される。例えば、特定演出中のどのゲームで予備演出が実行されても画一化された演出が実行される構成であると、予備演出により特定演出の流れが阻害され、遊技者が違和感を抱いたり、特定演出の内容を理解しにくくなったりする懸念がある。この点、本構成によれば、特定演出の流れに沿った内容の予備演出を実行することができるため、予備演出により特定演出の流れが阻害されることを好適に抑制可能となる。これにより、遊技者が違和感を抱いたり、特定演出の内容を理解しにくくなったりすることが抑制され、予備演出による演出効果の低下を好適に抑制することが可能になる。
特徴A10.前記特定演出実行手段は、前記実行順番に対応する前記予備演出が実行された後のゲームで前記所定条件が成立しない場合、当該ゲームにて前記所定演出を実行することを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出として本来実行されるべきであった演出が予備演出の実行後に実行される。例えば、ストーリ仕立ての特定演出であった場合、特定演出の一部が欠けると、演出の流れが分かりにくくなるが、本構成によれば、そのような演出の欠落が回避される。よって、予備演出が実行されなかった場合と同じようにして特定報知に至るまでの演出上の流れを維持することができ、予備演出が実行された場合と実行されない場合との演出上の整合を図りつつ、特定報知の実行タイミングを遅延させることができる。
特徴A11.前記予備演出実行手段は、前記所定条件が成立したゲームで前記予備演出を実行する手段(第1の実施の形態に係る表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A10のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、所定条件が成立したゲームで予備演出が実行されるため、待機期間が延長される都度、その延長分が予備演出によって埋められる。よって、簡単な構成により待機期間と特定演出とを同期させることが可能になる。
特徴A12.前記予備演出実行手段は、前記所定条件が成立したゲームより後でかつ前記待機期間中のゲームで前記予備演出を実行する手段(第2の実施の形態に係る表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A11のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、特定演出の継続が優先され、予備演出は後回しにして実行される。これにより、特定演出において区切りの良い箇所で予備演出を実行することが可能になる。よって、特定演出の流れ上、中途半端なタイミングで予備演出が実行され、演出の流れが阻害されることを抑制可能となる。
特徴A13.前記予備演出実行手段は、前記特定手段により前記待機期間が延長されたゲーム数を把握する把握手段(第2の実施の形態に係る表示制御装置81による予備演出カウンタの加算処理を実行する機能)を備え、前記所定条件が成立したゲームより後でかつ前記待機期間中のゲームにおいて、前記把握手段により把握されたゲーム数に応じて前記予備演出を実行する手段(第2の実施の形態に係る表示制御装置81による予備演出用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
例えば、所定条件が複数回に亘って成立した場合、予備演出の実行により特定演出の進行が頻繁に中断されるおそれがある。この点、本構成では、特定演出中に生じた待機演出の延長分が把握され、その延長分に応じた長さの予備演出がまとめて実行される。よって、予備演出による特定演出の中断を少なく抑えることができ、遊技者から見て演出展開が分かりにくくなることを好適に抑制可能となる。
特徴A14.前記特定演出設定手段の設定結果に基づいて前記予備演出の設定処理を行う予備演出設定手段(主制御装置101により本前兆予備シナリオの情報をシナリオデータテーブルに設定する機能)を備え、
前記予備演出実行手段は、前記所定条件が成立した場合、前記予備演出設定手段の設定結果に基づいて前記予備演出を実行するものであり、
前記予備演出設定手段は、前記予備演出を実行するゲームよりも前のゲームにおいて前記予備演出の設定処理を実行する手段(2ゲーム目以降に対応する本前兆予備シナリオの情報を連続演出の1ゲームの開始時に設定する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A13のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、予備演出を実行するゲームよりも前のゲームで予備演出の設定処理が実行されるため、スムーズに予備演出を実行することができる。これにより、例えば、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合に制御処理が高負荷状態にある場合であっても、処理落ちが発生することを好適に抑制できる。
なお、本特徴において「前記予備演出設定手段は、前記特定演出設定手段により前記特定演出の設定処理が行われるゲームにて前記予備演出の設定処理を行う」という特徴をさらに備えてもよい。この場合、特定演出の2ゲーム目以降のゲームで予備演出を実行する場合にスムーズに予備演出を実行することができるほか、特定演出の開始ゲーム(1ゲーム目)で予備演出を実行する場合にも設定に従って予備演出を実行することが可能になる。
なお、特定演出の種類に対応した種類の予備演出を実行する特徴A8の構成や、実行順番に対応した種類の予備演出を実行する特徴A9の構成では、どのタイミングで予備演出を実行するかにより、実行すべき予備演出が変化するため、そのときどきに適した内容の予備演出を選択する必要があり、処理負荷や処理落ちのリスクが高まる懸念がある。これらの構成に対して本特徴を適用することで、そのような不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。
特徴A15.前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定されていない状況において予め定められた条件(疑似前兆の実行抽選に当選すること)が成立した場合、複数回のゲームに亘って第2特定演出(疑似前兆用の連続演出)が実行されるように設定する第2特定演出設定手段(表示制御装置81による特定約報知用処理を実行する機能)と、
前記第2特定演出設定手段の設定結果に基づいて前記第2特定演出を前記所定の演出手段にて実行する第2特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記予備演出実行手段は、前記第2特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記予備演出を不実行とする手段を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A14のいずれかに記載の遊技機。
特定演出の実行時点で直ちに特定結果への当選が判明することを回避するため、当該当選を前提としない特定演出(第2特定演出)の実行機能を備える場合がある。この第2特定演出は待機期間とは無関係に実行されるものであるところ、そのような待機期間の影響を受けない特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、本構成では予備演出を実行しない構成としている。これにより、予備演出の設定や実行の頻度を低く抑えることができ、制御処理の負荷を軽減することが可能になる。
特徴A16.前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定されていない状況において予め定められた条件(疑似前兆の実行抽選に当選すること)が成立した場合、複数回のゲームに亘って第2特定演出(疑似前兆用の連続演出)が実行されるように設定する第2特定演出設定手段(表示制御装置81による特定約報知用処理を実行する機能)と、
前記第2特定演出設定手段の設定結果に基づいて前記第2特定演出を前記所定の演出手段にて実行する第2特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記予備演出実行手段は、前記第2特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記予備演出を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A14のいずれかに記載の遊技機。
特定演出の実行時点で直ちに特定結果への当選が判明することを回避するため、当該当選を前提としない特定演出(第2特定演出)の実行機能を備える場合がある。この第2特定演出は待機期間とは無関係に実行されるものであるが、そのような待機期間の影響を受けない特定演出の実行中に所定条件が成立した場合でも、本構成では予備演出を実行する構成としている。これにより、予備演出の有無により特定結果への当選が事前に判明することが抑制され、特定演出の結末に対する遊技者の期待感を長く持続させることが可能になる。
特徴A17.第1装置(主制御装置101)と、
前記第1装置と電気的に接続され、前記第1装置からの信号に基づいて動作する第2装置(表示制御装置81)と、
を備え、
前記第1装置は、
少なくとも、前記特別判定手段、前記待機期間設定手段、前記特別状態移行手段及び前記特定手段を備えるとともに、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ゲームの実行に応じて前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記所定条件が成立した場合、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないようにするものであり、
前記第2装置は、前記特定演出設定手段、前記特定演出実行手段及び前記遅延手段を備え、
前記第1装置は、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されることに対応した第1信号(前兆ゲーム数更新コマンド、CZゲーム数更新コマンド)、又は、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないことに対応した第2信号(前兆ゲーム数非更新コマンド、CZゲーム数非更新コマンド)を出力する出力手段(主制御装置101によるコマンド出力処理を実行する機能)を備え、
前記第2装置は、前記出力手段により前記第1信号が出力されないこと又は前記第2信号が出力されたことに基づいて前記残りゲーム数の更新が実行されないことを把握する把握手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)を備え、
前記遅延手段は、前記把握手段の把握結果に基づいて前記実行ゲームを遅延させることを特徴とする特徴A1乃至A16のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、第1装置と、第1装置を上位装置とする第2装置とを備え、遊技演出に関する制御処理を第2装置に委ねる構成としているため、第1装置の処理負荷を軽減することが可能になる。しかしながら、待機期間の残りゲーム数を第1装置側で管理するため、第1装置と第2装置との間で残りゲーム数の認識に食い違いが生じる可能性があり、待機期間の延長に対して特定報知の実行ゲームを適切に遅延させることができない懸念がある。この点、本構成では、待機期間の残りゲーム数が更新されたことを示す第1信号、又は待機期間の残りゲーム数が更新されないことを示す第2信号を第1装置から第2装置に向けて出力する構成としている。この場合、所定条件が成立して待機期間の残りゲーム数が更新されない場合は、上記第1信号が出力されないか、上記第2信号が出力されるものとなる。よって、第2装置側では、第1信号が出力されないか又は第2信号が出力されたかを参照することで、第1装置において待機期間の残りゲーム数が更新されたか否かを把握することができる。これにより、残りゲーム数の認識に食い違いが生じることが抑制され、第1装置と第2装置とに処理が分担された構成であっても、待機期間の延長に対して特定報知の実行ゲームを適切に遅延させることが可能になる。
なお、本特徴において「第1信号及び第2信号の少なくとも一方に前記残りゲーム数の情報が含まれる、又は、前記出力手段は、前記残りゲーム数の情報を含む第3信号を出力する手段を備えている」という構成をさらに備えてもよい。この構成によれば、食い違いが生じている場合であっても、第1信号、第2信号又は第3信号に基づき、第2装置においてそのずれを修正することが可能になる。
特徴A18.前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ベット数が第1の数(3)とされた状態でゲームが開始されることに基づいて、前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記所定条件が成立した場合、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないようにするものであり、
前記所定条件は、ベット数が前記第1の数とは異なる第2の数(2)とされた状態でゲームが開始されることであることを特徴とする特徴A1乃至A17のいずれかに記載の遊技機。
本構成では、ゲームを行うときのベット数によって待機期間が延長されたり、されなかったりする構成となっている。例えば、遊技者が手入れで遊技媒体を投入している状況では、第1の数の遊技媒体を投入してゲームを始めたつもりが、意図せず第2の数の投入でゲームを始めてしまっていることが往々にして起こり得る。この場合、遊技者に注意喚起して第2の数でのゲーム開始が行われないように促すことも考えられるが、それでは遊技者の関心が散漫になって特定演出に集中しにくくなるおそれがある。この点、本構成では、そのような遊技者の操作に基づく待機期間の延長に対して上記特徴A1乃至A16のいずれかの構成が適用され、遊技機側で対処がなされる。これにより、遊技者の操作ミス(ベット数のミス)が許容される結果、ベット数を気にすることなく遊技者が特定演出を楽しむことが可能になる。
なお、上記特徴A1乃至A18の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴B群>
特徴B1.予め定められた判定契機(移行抽選の契機役に当選したこと)に基づいて、遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)と、
前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定結果への当選に対応した特定報知(勝利演出、変身成功演出)の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)と、
前記待機期間が経過した場合、又は前記待機期間の経過後に予め定められた移行条件(ATモード移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、複数回のゲームに亘って実行される特定演出(連続演出)が前記待機期間において実行されるように設定する特定演出設定手段(表示制御装置81により連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定演出設定手段の設定結果(シナリオデータテーブルに設定された本前兆シナリオの情報)に基づいて前記特定演出を所定の演出手段(補助表示部65)にて実行する特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
少なくとも前記特定演出の実行中に所定条件(ベット数を2としてゲームが開始されること)が成立した場合、前記待機期間が前記待機期間設定手段により設定された期間よりも長くなるようにする特定手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理(2ベットゲームの場合に前兆カウンタ、CZカウンタを更新しない)を実行する機能)と、
前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記特定演出に関連した予備演出(本前兆予備シナリオの演出)を実行する予備演出実行手段(表示制御装置81による連続演出設定処理、連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、予め定められた判定契機の成立に基づく特別判定の判定結果が特定結果になると、遊技者に有利な特別状態への移行及び特定結果に当選したことの特定報知との少なくとも一方が待機される待機期間が設定される。この待機期間では、特定結果に当選したことに対応して複数回のゲームに亘って特定演出が実行される。そして、待機期間の経過後又は当該経過後に予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態が特別状態に移行される。つまり、上記特定演出により遊技者に特定結果への当選が伝えられた後、遊技状態が特別状態に移行する又は移行可能な状態(移行条件の成立により移行する状態)になる構成となっている。
ここで、本構成では、少なくとも特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、待機期間が延長され、当該期間の終了ゲームが遅れる構成となっている。その一方で、特定演出は、延長前の待機期間に基づいて設定されるため、特定演出での当選報知のタイミングと待機期間の終期とがずれることになる。このため、当選報知が行われたにもかかわらず、なかなか特別状態に移行しないという不都合が生じ得るものとなり、演出に対する遊技者の信頼を低下させる懸念がある。この点、本構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、特定演出に代えて予備演出が実行されるため、その分、特定演出での当選報知が遅れるものとなる。つまり、待機期間の延長に合わせて当選報知のタイミングを遅延させることができるため、待機期間と特定演出とのずれを解消することが可能になる。よって、上記不都合の発生を好適に抑制することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能になる。
この際、例えば、予備演出として特定演出とは無関係な演出を実行する構成であると、遊技者に対して特定演出が突然終了してしまったかのような印象を与えるおそれがある。特に当選を期待しながら特定演出を見ていた遊技者にとっては、当選が消失してしまったかのような印象を与えかねず、遊技者を困惑させる懸念がある。この点、本構成では、予備演出として特定演出に関連する演出を実行するため、予備演出の前後に実行される特定演出を予備演出によって好適に繋げることができる。これにより、遊技者に対して特定演出が途切れた印象を与えてしまうことが抑制され、遊技者の困惑を好適に抑制可能となる。
なお、特定演出に関連する演出としては、遊技者に対して特定演出を想起(連想)させるものが考えられる。具体的には、特定演出と共通の表示を行うもの(例えば、特定演出で登場するキャラクタ等が予備演出でも登場するなど)や、観念上の共通性を有するもの(例えば、特定演出がバトル演出である場合、その後の展開を示唆する報知や、バトル演出の期待度を高める報知等が予備演出で行われるもの)などが考えられる。
また、本特徴において、前提構成として「始動条件が成立した場合に絵柄(図柄)が可変表示され、停止条件が成立した場合に前記絵柄の可変表示が停止される複数の可変表示領域(表示窓26L、26M、26Lを通じて視認可能な各リール32L、32M、32Rの領域)を備え、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が開始され、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして遊技が行われる遊技機であって」という構成をさらに備えてもよい。
特徴B2.前記特定演出として、少なくとも、第1特定演出(第1連続演出)と、前記第1特定演出とは異なる第2特定演出(第2連続演出)とが設けられており、
前記予備演出として、少なくとも、前記第1特定演出に対応した第1予備演出(第1連続演出に対応した本前兆予備シナリオの演出)と、前記第1予備演出とは異なるものであって前記第2特定演出に対応した第2予備演出(第2連続演出に対応した本前兆予備シナリオの演出)とが設けられており、
前記予備演出実行手段は、前記第1特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記第1予備演出を実行し、前記第2特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記第2予備演出を実行するものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成では、実行中の特定演出の種類に対応した予備演出が実行されるため、予備演出が実行された場合に遊技者が違和感を抱き、特定演出中であることの印象が薄れることを抑制できる。これにより、遊技者に対して特定演出が途切れた印象を与えてしまうことが抑制され、遊技者の困惑を好適に抑制可能となる。
特徴B3.前記特定演出は、ゲームが実行されることに応じて演出内容が進行するように構成されており、
前記予備演出として、複数種類の前記予備演出(本前兆予備シナリオの演出)が設けられており、
各前記予備演出は、前記特定演出として各ゲームで実行される演出(本前兆シナリオの演出)の実行順番に対応した演出態様となっており、
前記予備演出実行手段は、前記特定演出として実行される所定演出(例えば、本前兆シナリオH-2の演出)に代えて前記予備演出を実行する場合に、前記所定演出の実行順番に対応する前記予備演出(本前兆予備シナリオH-2の演出)を実行する手段(表示制御装置81による連続演出カウンタの値に基づいて本前兆シナリオ及び本前兆予備シナリオの各演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成では、ゲームが実行されることに応じて演出内容が進行するように特定演出が構成されているところ、特定演出で順番に実行される各演出の実行順番に対応するようにして、複数種類の予備演出が設けられている。そして、特定演出の実行中に予備演出を実行する場合には、所定条件が成立していなければそのゲームで実行される予定であった演出(所定演出)の実行順番に対応する予備演出が実行される。例えば、特定演出中のどのゲームで予備演出が実行されても画一化された演出が実行される構成であると、予備演出により特定演出の流れが阻害され、遊技者が違和感を抱いたり、特定演出の内容を理解しにくくなったりする懸念がある。この点、本構成によれば、特定演出の流れに沿った内容の予備演出を実行することができるため、予備演出により特定演出の流れが阻害されることを好適に抑制可能となる。これにより、遊技者が違和感を抱いたり、特定演出の内容を理解しにくくなったりすることが抑制され、予備演出による演出効果の低下を好適に抑制することが可能になる。
特徴B4.前記特定演出が開始されてからの実行ゲーム数(連続演出カウンタ)、前記特定演出の進行度又は前記特定演出における各ゲームの演出情報に対応させて前記予備演出を設定する予備演出設定手段(主制御装置101により本前兆予備シナリオの情報をシナリオデータテーブルに設定する機能)を備え、
前記予備演出実行手段は、前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記予備演出設定手段の設定結果に基づいて前記予備演出を実行するものであることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出とは別に、特定演出が開始されてからの実行ゲーム数、特定演出の進行度又は特定演出における各ゲームの演出情報に対応させて予備演出が設定される。この構成によれば、例えば、特定演出が開始されてから2ゲーム目のゲームで予備演出を実行するに際して、特定演出として2ゲーム目に実行されるはずであった演出に対応した予備演出を簡単に特定することができるため、特定演出における各ゲームの演出に対応した予備演出を好適に実行することが可能になる。
特徴B5.前記特定演出設定手段の設定結果に基づいて前記予備演出の設定処理を行う予備演出設定手段(主制御装置101により本前兆予備シナリオの情報をシナリオデータテーブルに設定する機能)を備え、
前記予備演出実行手段は、前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記予備演出設定手段の設定結果に基づいて前記予備演出を実行するものであり、
前記予備演出設定手段は、前記予備演出を実行するゲームよりも前のゲームにおいて前記予備演出の設定処理を実行する手段(2ゲーム目以降に対応する本前兆予備シナリオの情報を連続演出の1ゲームの開始時に設定する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、予備演出を実行するゲームよりも前のゲームで予備演出の設定処理が実行されるため、スムーズに予備演出を実行することができる。これにより、例えば、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合に制御処理が高負荷状態にある場合であっても、処理落ちが発生することを好適に抑制できる。
なお、特定演出の種類に対応した種類の予備演出を実行する特徴B2の構成や、実行順番に対応した種類の予備演出を実行する特徴B3の構成では、どのタイミングで予備演出を実行するかにより、実行すべき予備演出が変化するため、そのときどきに適した内容の予備演出を選択する必要があり、処理負荷や処理落ちのリスクが高まる懸念がある。これらの構成に対して本特徴を適用することで、そのような不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。
特徴B6.前記予備演出設定手段は、前記特定演出設定手段により前記特定演出の設定処理が行われるゲームにて前記予備演出の設定処理を行うことを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の設定に合わせて予備演出が設定されるため、特定演出の2ゲーム目以降のゲームで予備演出を実行する場合にスムーズに予備演出を実行することができるほか、特定演出の開始ゲーム(1ゲーム目)で予備演出を実行する場合にも設定に従って予備演出を実行することが可能になる。
特徴B7.前記予備演出実行手段は、前記所定条件が成立したゲームで前記予備演出を実行する手段(第1の実施の形態に係る表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、所定条件が成立したゲームで予備演出が実行されるため、待機期間が延長される都度、その延長分が予備演出によって埋められる。これにより、特定演出において区切りの良い箇所で予備演出を実行することが可能になる。よって、特定演出の流れ上、中途半端なタイミングで予備演出が実行され、演出の流れが阻害されることを抑制可能となる。
特徴B8.前記予備演出実行手段は、前記所定条件が成立したゲームより後でかつ前記待機期間中のゲームで前記予備演出を実行する手段(第2の実施の形態に係る表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立したゲームでは、特定演出の継続が優先され、予備演出は後回しにして実行される。これにより、中途半端な段階で予備演出が実行され、特定演出の進行が中断されることを抑制できる。
特徴B9.前記予備演出実行手段は、前記特定手段により前記待機期間が延長されたゲーム数を把握する把握手段(第2の実施の形態に係る表示制御装置81による予備演出カウンタの加算処理を実行する機能)を備え、前記所定条件が成立したゲームより後でかつ前記待機期間中のゲームにおいて、前記把握手段により把握されたゲーム数に亘って前記予備演出を実行する手段(第2の実施の形態に係る表示制御装置81による予備演出用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
例えば、所定条件が複数回に亘って成立した場合、予備演出の実行により特定演出の進行が頻繁に中断されるおそれがある。この点、本構成では、特定演出中に生じた待機演出の延長分が把握され、その延長分に応じた長さの予備演出がまとめて実行される。よって、予備演出による特定演出の中断を少なく抑えることができ、遊技者から見て演出展開が分かりにくくなることを好適に抑制可能となる。
特徴B10.前記予備演出実行手段は、
前記所定条件が成立したゲームで前記予備演出を実行する第1手段と、
前記所定条件が成立したゲームより後でかつ前記待機期間中のゲームで前記予備演出を実行する第2手段と、
を備え、
前記所定条件が成立したときの状況が第1状況である場合、前記第1手段により前記予備演出を実行し、前記所定条件が成立したときの状況が前記1状況とは異なる第2状況である場合、前記第2手段により前記予備演出を実行することを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、所定条件が成立したゲームで予備演出を実行するのか、それとも所定条件が成立したゲームより後で予備演出を実行するのかが、都度の状況によって切り替えられる。例えば、所定条件が成立したときの特定演出の進行度合に応じて切り替えを行うものとすれば、演出上の区切りの良いタイミングであれば予備演出を実行し、区切りの悪いタイミングであれば特定演出を継続して予備演出を後回しにするという使い分けを行うことができる。また、特定演出の種類によって上記切り替えを行う構成としたり、特定演出の開始からのゲーム数に応じて上記切り替えを行う構成としたりすることもできる。
特徴B11.前記予備演出実行手段は、前記所定条件が成立したゲームにおいて前記特定演出として実行される演出が第1演出である場合、前記第1手段により前記予備演出を実行し、前記所定条件が成立したゲームにおいて前記特定演出として実行される演出が前記第1演出とは異なる第2演出である場合、前記第2手段により前記予備演出を実行することを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出の進行度合に応じて上記切り替えを行うことができる。このため、直ちに予備演出を実行するのか、演出上の区切りの良いところまで待ってから予備演出を行うのかを使い分けることができ、予備演出により特定演出の演出効果が低下することを好適に抑制可能となる。
特徴B12.1ゲーム分の前記予備演出は、前記特定演出における1ゲーム分の演出よりもデータ容量が小さいものであることを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、予備演出用のデータが小さく抑えられるため、演出データを記憶する記憶手段の記憶容量を節約することが可能になる。予備演出は、待機期間が延長された場合の予備的なものであって基本的に実行しない演出であるところ、そのような演出のデータを小さく抑えることで、本来の特定演出のデータや他の演出のデータの記憶領域が圧迫されることを抑制できる。また、予備演出のデータ容量を小さくすることで、短時間で読み出すことが可能になり、特定演出の実行中における所定条件の成立により急遽実行されることになる予備演出の性質上も好ましい態様となる。
特徴B13.前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定されていない状況において予め定められた条件(疑似前兆の実行抽選に当選すること)が成立した場合、複数回のゲームに亘って第2特定演出が実行されるように設定する第2特定演出設定手段(表示制御装置81による特定約報知用処理を実行する機能)と、
前記第2特定演出設定手段の設定結果に基づいて前記第2特定演出を前記所定の演出手段にて実行する第2特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記予備演出実行手段は、前記第2特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記予備演出を不実行とする手段を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれかに記載の遊技機。
特定演出の実行時点で直ちに特定結果への当選が判明することを回避するため、当該当選を前提としない特定演出(第2特定演出)の実行機能を備える場合がある。この第2特定演出は待機期間とは無関係に実行されるものであるところ、そのような待機期間の影響を受けない特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、本構成では予備演出を実行しない構成としている。これにより、予備演出の設定や実行の頻度を低く抑えることができ、制御処理の負荷を軽減することが可能になる。
特徴B14.前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定されていない状況において予め定められた条件(疑似前兆の実行抽選に当選すること)が成立した場合、複数回のゲームに亘って第2特定演出が実行されるように設定する第2特定演出設定手段(表示制御装置81による特定約報知用処理を実行する機能)と、
前記第2特定演出設定手段の設定結果に基づいて前記第2特定演出を前記所定の演出手段にて実行する第2特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記予備演出実行手段は、前記第2特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記予備演出を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれかに記載の遊技機。
特定演出の実行時点で直ちに特定結果への当選が判明することを回避するため、当該当選を前提としない特定演出(第2特定演出)の実行機能を備える場合がある。この第2特定演出は待機期間とは無関係に実行されるものであるが、そのような待機期間の影響を受けない特定演出の実行中に所定条件が成立した場合でも、本構成では予備演出を実行する構成としている。これにより、予備演出の有無により特定結果への当選が事前に判明することが抑制され、特定演出の結末に対する遊技者の期待感を長く持続させることが可能になる。
特徴B15.第1装置(主制御装置101)と、
前記第1装置と電気的に接続され、前記第1装置からの信号に基づいて動作する第2装置(表示制御装置81)と、
を備え、
前記第1装置は、
少なくとも、前記特別判定手段、前記待機期間設定手段、前記特別状態移行手段及び前記特定手段を備えるとともに、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ゲームの実行に応じて前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記所定条件が成立した場合、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないようにするものであり、
前記第2装置は、前記特定演出設定手段、前記特定演出実行手段及び前記予備演出実行手段を備え、
前記第1装置は、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されることに対応した第1信号(前兆ゲーム数更新コマンド、CZゲーム数更新コマンド)、又は、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないことに対応した第2信号(前兆ゲーム数非更新コマンド、CZゲーム数非更新コマンド)を出力する出力手段(主制御装置101によるコマンド出力処理を実行する機能)を備え、
前記第2装置は、前記出力手段により前記第1信号が出力されないこと又は前記第2信号が出力されたことに基づいて前記残りゲーム数の更新が実行されないことを把握する把握手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)を備え、
前記予備演出実行手段は、前記把握手段の把握結果に基づいて前記予備演出を実行することを特徴とする特徴B1乃至B14のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、第1装置と、第1装置を上位装置とする第2装置とを備え、遊技演出に関する制御処理を第2装置に委ねる構成としているため、第1装置の処理負荷を軽減することが可能になる。しかしながら、待機期間の残りゲーム数を第1装置側で管理するため、第1装置と第2装置との間で残りゲーム数の認識に食い違いが生じる可能性があり、待機期間の延長に対して予備演出を適切に実行できない懸念がある。この点、本構成では、待機期間の残りゲーム数が更新されたことを示す第1信号、又は待機期間の残りゲーム数が更新されないことを示す第2信号を第1装置から第2装置に向けて出力する構成としている。この場合、所定条件が成立して待機期間の残りゲーム数が更新されない場合は、上記第1信号が出力されないか、上記第2信号が出力されるものとなる。よって、第2装置側では、第1信号が出力されないか又は第2信号が出力されたかを参照することで、第1装置において待機期間の残りゲーム数が更新されたか否かを把握することができる。これにより、残りゲーム数の認識に食い違いが生じることが抑制され、第1装置と第2装置とに処理が分担された構成であっても、待機期間の延長に対して適切に予備演出を実行することが可能になる。
なお、本特徴において「第1信号及び第2信号の少なくとも一方に前記残りゲーム数の情報が含まれる、又は、前記出力手段は、前記残りゲーム数の情報を含む第3信号を出力する手段を備えている」という構成をさらに備えてもよい。この構成によれば、食い違いが生じている場合であっても、第1信号、第2信号又は第3信号に基づき、第2装置においてそのずれを修正することが可能になる。
特徴B16.前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ベット数が第1の数(3)とされた状態でゲームが開始されることに基づいて、前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記所定条件が成立した場合、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないようにするものであり、
前記所定条件は、ベット数が前記第1の数とは異なる第2の数(2)とされた状態でゲームが開始されることであることを特徴とする特徴B1乃至B15のいずれかに記載の遊技機。
本構成では、ゲームを行うときのベット数によって待機期間が延長されたり、されなかったりする構成となっている。例えば、遊技者が手入れで遊技媒体を投入している状況では、第1の数の遊技媒体を投入してゲームを始めたつもりが、意図せず第2の数の投入でゲームを始めてしまっていることが往々にして起こり得る。この場合、遊技者に注意喚起して第2の数でのゲーム開始が行われないように促すことも考えられるが、それでは遊技者の関心が散漫になって特定演出に集中しにくくなるおそれがある。この点、本構成では、そのような遊技者の操作に基づく待機期間の延長に対して上記特徴B1乃至B15のいずれかの構成が適用され、遊技機側で対処がなされる。これにより、遊技者の操作ミス(ベット数のミス)が許容される結果、ベット数を気にすることなく遊技者が特定演出を楽しむことが可能になる。
なお、上記特徴B1乃至B16の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴C群>
特徴C1.始動条件が成立した場合に絵柄(図柄)が可変表示され、停止条件が成立した場合に前記絵柄の可変表示が停止される複数の可変表示領域(表示窓26L、26M、26Lを通じて視認可能な各リール32L、32M、32Rの領域)と、
第1契機(第1及び第2の実施の形態において疑似前兆の実行抽選に当選したこと、第3~第5の実施の形態においてCZモード抽選、ATモード抽選、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選したこと)が成立した場合と前記第1契機とは異なる第2契機(第1及び第2の実施の形態においてCZモード抽選、ATモード抽選、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選したこと、第3~第5の実施の形態において疑似前兆の実行抽選に当選したこと)が成立した場合とのそれぞれにおいて、特定演出(連続演出)が所定の演出手段(補助表示部65)にて実行されるようにする特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出設定処理、特定役報知用処理、連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定演出は、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が開始され、その後、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が停止されるゲームが複数回行われる期間に亘って実行されるものであり、
前記特定演出実行手段は、
前記特定演出の実行中に所定条件(第1及び第2の実施の形態において第2BB状態に移行した場合、第3~第5の実施の形態においてベット数を2としてゲームが開始された場合)が成立した場合、当該実行中の前記特定演出を継続するか否かを判定する継続判定手段(第1及び第2の実施の形態に係る表示制御装置81によるボーナス中演出設定処理を実行する機能、第3~第5の実施の形態に係る表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
前記継続判定手段の判定結果が前記特定演出を継続することに対応した結果である場合、前記実行中の前記特定演出を継続する第1手段(第1及び第2の実施の形態において疑似前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に連続演出を継続する機能、第3~第5の実施の形態において本前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが開始された場合に連続演出を継続する機能)と、
前記継続判定手段の判定結果が前記特定演出を継続しないことに対応した結果である場合、前記実行中の前記特定演出を中止又は中断する第2手段(第1及び第2の実施の形態において本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に連続演出を中止する機能、第3~第5の実施の形態において疑似前兆用の連続演出の実行中に2ベットゲームが開始された場合に連続演出を中止する機能)と、
を備え、
前記継続判定手段は、前記実行中の前記特定演出が前記第1契機の成立に基づいて実行されたものである場合、当該特定演出を継続すると判定し、前記実行中の前記特定演出が前記第2契機の成立に基づいて実行されたものである場合、当該特定演出を継続しないと判定する手段(第1及び第2の実施の形態において表示制御装置81によるステップS2701の処理を実行する機能、第3~第5の実施の形態において表示制御装置81によるステップS3202の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、第1契機が成立した場合と第2契機が成立した場合とのそれぞれにおいて、複数回のゲームに亘り特定演出が実行される。そして、その特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、第1契機の成立に基づく特定演出である場合は特定演出が継続され、第2契機の成立に基づく特定演出である場合は特定演出が中止又は中断される。よって、所定条件が成立した場合に特定演出が継続されるか否かにより、遊技者が第1契機と第2契機のいずれが成立していたかを判別することが可能になる。これにより、特定演出の展開を楽しむほか、特定演出が継続するか否かを楽しむという新たな遊技を提供することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能になる。
特徴C2.予め定められた判定契機(移行抽選の契機役に当選したこと)に基づいて、遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)と、
前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった後、予め定められた移行条件(前兆モードの残りゲーム数が0になること、CZモードの残りゲーム数が0になること、ATモード移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1契機は、前記特定結果の当選状態ではない状況において予め定められた特定条件(疑似前兆の実行抽選に当選)が成立することであり、
前記第2契機は、前記特別判定の判定結果が前記特定結果となること又は前記特定結果となることに基づく所定の実行条件(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選することに基づいて行われる本前兆用の連続演出の実行抽選に当選)が成立することであることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成では、予め定められた判定契機の成立に基づく特別判定の判定結果が特定結果になると、遊技状態が特別状態に移行する又は移行可能な状態(移行条件の成立により移行する状態)になる。そして、特別判定の判定結果が特定結果になること又は特定結果になることに基づく所定の実行条件が成立したことを契機(第2契機)とする特定演出の途中で所定条件が成立した場合は、実行中の特定演出が中止又は中断され、特定結果への当選に基づかない契機(第1契機)による特定演出の途中で所定条件が成立した場合は、そのまま特定演出が継続される。よって、特定演出が中止又は中断された場合は特定結果に当選しており、特定演出が継続された場合は非当選であることを遊技者が判別することが可能になる。これにより、特定演出の結末を待たなくても、特定演出の継続の有無により当否を知ることができる遊技を提供することが可能になる。
特徴C3.前記特別判定の判定結果が前記特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定結果への当選に対応した特定報知の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)と、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ゲームの実行に応じて前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)と、
前記更新手段の更新結果が前記待機期間の経過に対応した所定結果となった場合、又は前記更新結果が前記所定結果となった後に予め定められた移行条件(ATモード移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
を備え、
所定事象(第2BB入賞の成立)が発生した場合、複数回のゲームに亘って前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されない特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)に移行させる特定状態移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)を備え、
前記所定条件は、前記所定事象が発生すること又は前記特定状態に移行することであることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
上記構成では、特別判定の判定結果が特定結果になると待機期間が設定され、その待機期間が経過するまで当選報知や特別状態への移行が待機される。これにより、特定結果への当選から当選報知又は特別情報への移行までの演出期間が確保され、当該期間を利用して特定演出を実行することができる。また、本構成では、所定事象が発生した場合、複数回のゲームに亘って待機期間の残りゲーム数が更新されなくなる特定状態に移行する。よって、特定結果への当選に基づく特定演出の実行中に特定状態へ移行した場合、待機期間の終了ゲームが大きく遅れることになる。この場合、特定演出を特定状態の分だけ長くすることが考えられるが、特定状態自体の実行期間が長いため、遊技者に対して間延びした印象を与え、好ましくない。また、特定演出とは別の演出により穴埋めすることも考えられるが、それに必要な演出を作成する必要があり、遊技機設計の負担増を招くおそれがある。この点、本構成では、特定結果への当選に基づく特定演出の実行中に特定状態へ移行した場合、特定演出を中止又は中断するため、特定状態への移行による待機期間の遅れへの配慮を不要化することができる。一方で、特定結果への当選に基づかない契機による特定演出の場合は待機期間の影響を受けないため、その途中で特定状態への移行が生じた場合に特定演出を継続しても問題がない。つまり、本構成によれば、特定演出の継続の有無により当否を知ることができる遊技を提供する上で、待機期間との関係からも好ましい態様とすることができる。
特徴C4.前記第2手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、前記特定状態の終了後、残りの前記待機期間にて前記特定演出を実行する第3手段(第1及び第2の実施の形態において表示制御装置81によるステップS2201,ステップS2215,ステップS2207~ステップS2212の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後に特定演出が実行されるため、特定演出が中止又は中断された場合であっても遊技者に対して適切に当選報知を行うことができる。これにより、特定結果に当選しているか否かが判然としない状態で特別状態への移行が行われることを抑制できる。また、上記の際、特定状態の終了後における残りの待機期間にて特定演出が実行されるため、待機期間と特定演出とを好適に同期させることも可能になる。
特徴C5.前記第2手段は、前記継続判定手段の判定結果が前記特定演出を継続しないことに対応した結果である場合、前記実行中の前記特定演出を中断するものであり、
前記第3手段は、前記第2手段により前記特定演出が中断された場合において前記特定状態が終了した後、中断された前記特定演出の続きを再開する手段を備えていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
上記構成では、中断された特定演出の続きが特定状態の終了後に再開されるため、再開時の特定演出にて当選報知を行うことができる。また、特定演出が途中の状態で終了してしまうことが回避されるため、例えばプレミアム演出等の実行頻度が少なく希少性の高い特定演出であった場合などにおいて、特定演出を遊技者に最後まで見せることが可能になる。
特徴C6.前記第2手段は、前記継続判定手段の判定結果が前記特定演出を継続しないことに対応した結果である場合、前記実行中の前記特定演出を中止するものであり、
前記第3手段は、前記第2手段により前記特定演出が中止された場合において前記特定状態が終了した後、前記待機期間の残りゲーム数に応じて新たな前記特定演出を実行する手段(第1及び第2の実施の形態において表示制御装置81によるステップS2201,ステップS2215,ステップS2207~ステップS2212の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C4又は特徴C5に記載の遊技機。
上記構成では、第2手段により特定演出が中止された場合、特定状態の終了後に改めて特定演出が実行されるため、当該特定演出にて当選報知を行うことができる。その際、特定状態の終了後における待機期間の残りゲーム数に応じた新たな特定演出が実行されるため、当該新たな特定演出と待機期間とを好適に同期させることも可能になる。
特徴C7.前記特定演出実行手段は、前記第2手段により前記特定演出の実行が中止又は中断された後、前記特定演出を実行する第3手段を備え、
前記第3手段は、前記特定演出を前記特定状態の終了前に開始し、前記特定状態の終了後に跨って実行する特定演出用手段(第5の実施の形態において表示制御装置81によりステップS4001~ステップS4008の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3乃至C6のいずれかに記載の遊技機。
特定状態に移行したタイミングによっては、特定状態の終了後における待機期間の残りゲーム数が少ない場合がある。この場合、ゲーム数の不足により特定演出の実行が困難になるおそれがある。残りゲーム数が少ない場合のための専用演出を設けることが考えられるが、切り替えに要する処理負荷の増大や、専用演出の作成に伴う設計時の負担増を招く懸念がある。この点、本構成では、特定状態の終了に先立って特定演出が開始されるため、待機期間の残りゲーム数が少ない場合でも、特定演出を実行するためのゲーム数を確保することができる。これにより、ゲーム数の不足により特定演出を適切に実行できなかったり、専用演出に伴う処理負荷の増大や設計時の負担増を招いたりすることを好適に抑制しつつ、中止又は中断された後の特定演出を実行することが可能になる。
特徴C8.前記第3手段は、前記特定状態の終了後における前記待機期間の残りゲーム数が所定数以下である場合、前記特定演出を前記特定状態の終了前に開始する手段(表示制御装置81によるステップS4001の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後における待機期間の残りゲーム数に応じて、特定状態の終了前に特定状態を開始するか否かが切り替えられる。これにより、待機期間の残りゲーム数が多い状況で特定演出が早く開始され、いたずらに特定演出が長くなって遊技者に間延び感を与えることを好適に抑制可能となる。
なお、本特徴において「前記残りゲーム数把握手段により把握された前記待機期間の残りゲーム数が前記所定数より多い場合、前記特定演出を前記特定状態の終了後に開始する」という構成をさらに備えてもよい。
特徴C9.予め定められた判定契機に基づいて、遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)と、
前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった後、予め定められた移行条件(前兆モードの残りゲーム数が0になること、CZモードの残りゲーム数が0になること、ATモード移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1契機は、前記特別判定の判定結果が前記特定結果となること又は前記特定結果となることに基づく所定の実行条件(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選することに基づいて行われる本前兆用の連続演出の実行抽選に当選)が成立することであり、
前記第2契機は、前記特定結果の当選状態ではない状況において予め定められた特定条件(疑似前兆の実行抽選に当選)が成立することであることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成では、予め定められた判定契機の成立に基づく特別判定の判定結果が特定結果になると、遊技状態が特別状態に移行する又は移行可能な状態(移行条件の成立により移行する状態)になる。そして、特別判定の判定結果が特定結果になること又は特定結果になることに基づく所定の実行条件が成立したことを契機(第1契機)とする特定演出の途中で所定条件が成立した場合は、そのまま特定演出が継続され、特定結果への当選に基づかない契機(第2契機)による特定演出の途中で所定条件が成立した場合は、実行中の特定演出が中止又は中断される。よって、所定条件の成立時に特定演出が継続することで、特定結果に当選していることを遊技者が判別することができ、特定演出の結末を待たなくても、特定演出の継続の有無により当否を知ることができる遊技を提供することが可能になる。また、事前に当選を知ることができることで、安心したり優越感に浸ったりした状態で、残りの特定演出を見るという楽しみ方も提供することが可能になる。
特徴C10.前記所定条件は、ベット数が第1の数(3)とされた状態でゲームが開始されることで不成立となり、ベット数が前記第1の数とは異なる第2の数(2)とされた状態でゲームが開始されることで成立するものであることを特徴とする特徴C9に記載の遊技機。
上記構成によれば、ベット数を変えるという簡単な操作で所定条件を成立させることができ、特定演出の継続の有無により当否を知ることができる遊技を提供する上で、好ましい態様とすることができる。
特徴C11.前記所定条件は、遊技者の操作に基づいて成立可能なものであることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者の意思により所定条件を成立させることができる。このため、遊技者が所定条件を成立させたいタイミングで成立させることが可能になり、特定演出の継続の有無により当否を知ることができる遊技を提供する上で、好ましい態様とすることができる。また、所定条件を成立させるか否かを遊技者が選択可能となるため、事前に当否を知りたくない遊技者にとっても都合のよい構成とすることもできる。
なお、上記特徴C1乃至C11の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴D群>
特徴D1.始動条件が成立した場合に絵柄(図柄)が可変表示され、停止条件が成立した場合に前記絵柄の可変表示が停止される複数の可変表示領域(表示窓26L、26M、26Lを通じて視認可能な各リール32L、32M、32Rの領域)と、
特定契機(第1~第5の実施の形態においてCZモード抽選、ATモード抽選、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選したこと、CZモード抽選、ATモード抽選、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選した状況において連続演出の実行抽選に当選したこと)が成立した場合、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が開始され、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が停止されるゲームが複数回行われる期間に亘って特定演出(連続演出)が実行されるように設定する特定演出設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定演出設定手段の設定結果に基づいて前記特定演出が所定の演出手段(補助表示部65)にて実行されるようにする特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
当該遊技機は、第1条件(ベット数を3としてゲームが開始されること)の成立により当該第1条件の成立に対応した第1ゲーム(3ベットゲーム)を実行させることが可能な構成であり、前記第1条件とは異なる第2条件(2ベットゲームでの第2BB入賞)の成立により当該第2条件の成立に対応した第2ゲーム(第2BB状態のボーナスゲーム)を実行させることが可能な構成であり、
前記特定演出設定手段は、前記第1条件の遊技が行われた状況で前記特定契機が成立した場合、前記特定演出が実行されるように設定する第1手段(主制御装置101によるステップS601,ステップS602の処理、AT抽選用処理、AT上乗せ用処理、前兆モード設定処理を実行する機能(3ベットゲームの場合にAT抽選用処理を実行し、ATモード、CZモード、ATモードのゲーム数上乗せに当選した場合、前兆開始コマンドをセットする機能)、表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能(前兆開始コマンドを受信した場合に連続演出の設定処理を実行する機能、表示制御装置81による特定役報知用処理を実行する機能))を備え、
前記第1手段による前記特定演出の設定後に前記第2条件が成立し、前記第1手段により設定された前記特定演出の実行中に前記第2条件の成立に対応した前記第2ゲームが実行される場合、当該実行中の前記特定演出を中止又は中断する第2手段(第1~第5の実施の形態において本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に本前兆用の連続演出を中止する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、特定契機が成立すると、複数回のゲームに亘って特定演出が実行される。そして、第1条件の遊技が行われた状態で成立した特定契機に基づいて特定演出が実行される場合において、その実行途中に第2条件の成立に対応した第2ゲームが実行される場合には、上記特定演出が中止又は中断される。例えば、第2ゲーム中も引き続き特定演出が実行される構成であると、第1条件の遊技が実行されているのか、それとも第2条件のゲームが実行されているのかが判然としなかったり、第1条件の遊技が実行されていると誤認したりして、遊技者が混乱する懸念がある。本構成によれば、そのような遊技者の混乱を好適に抑制することができ、遊技しやすい構成とすることが可能になる。
特徴D2.前記第1手段により設定された前記特定演出の実行中に前記第2ゲームが実行されることに基づいて前記第2手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、中止又は中断後の前記第2ゲームにおいて、前記第2ゲームに対応するものであって前記特定演出とは異なる所定演出(ボーナス演出)を実行する手段(第1及び第2の実施の形態において本前兆用の連続演出の実行中に第2BB状態に移行した場合に、第2BB状態の移行期間においてボーナス演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成では、第1条件の遊技で成立した特定契機に基づく特定演出の実行中に第2ゲームが実行された場合、特定演出に代えて第2ゲームに対応した所定演出が実行される。これにより、第2ゲームであることが明確化され、遊技者の混乱をより好適に抑制することが可能になる。
特徴D3.前記第1条件の成立に基づいて遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(3ベットゲームの場合にAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)を備え、
前記特定契機は、前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せに当選)となること、又は前記特別判定の判定結果が前記特定結果となった場合において所定の抽選処理(連続演出の実行抽選)にて当選状態となることであることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
上記構成では、第1条件の遊技で成立した特定契機に基づく特定演出が、特定結果への当選又は当該当選に基づいて実行される所定の抽選処理で当選したことに基づいて実行されたものである場合、その実行途中で第2ゲームが実行されることに伴って当該特定演出が中止又は中断される。よって、第2ゲームが実行された場合に特定演出が中止又は中断されるか否かにより、特定結果に当選しているか否かを遊技者が判別することが可能になる。これにより、特定演出の結末により当否を知るだけでなく、特定演出の途中に第2ゲームを実行することで当否を判別する楽しみ方を提供することが可能になる。
特徴D4.前記特別判定の判定結果が前記特定結果となった場合であっても、少なくとも前記第2ゲームの実行期間において前記特別状態への移行が不可となる構成となっており、
前記第1手段により設定された前記特定演出の実行中に前記第2ゲームが実行されることに基づいて前記第2手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、中止又は中断後の前記第2ゲームにおいて、前記特定結果に非当選であることに対応した所定報知(敗北演出、成功失敗演出)が行われる所定演出(疑似前兆用の連続演出)を実行する第3手段(第4の実施の形態において表示制御装置81によりステップS3301~ステップS3308の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成では、特定結果に当選した場合、当選報知を行うための特定演出が実行される。但し、第2ゲームの実行中は特別状態への移行が不可となっているため、特定演出の実行中に第2ゲームが実行された場合には、少なくとも第2ゲームの実行期間の分だけ特別状態への移行が遅れることになる。その結果、特定演出において当選報知が行われたにもかかわらず、なかなか特別状態に移行しないという不都合が生じる。この点、本構成では、特定演出の実行中に開始された第2ゲームにおいて、特定結果に非当選であることに対応した所定報知を実行する所定演出を実行する。すなわち、当選報知に代えて外れ報知を行うように演出態様を変更するため、演出終了後に特別状態へ移行しない期間が続いても演出矛盾が生じない。よって、上記不都合の発生が回避され、演出に対する遊技者の信頼が低下することを好適に抑制可能となる。
特徴D5.前記所定演出は、前記第2手段により中止又は中断された前記特定演出の続きの演出として実行されるものであることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
上記構成では、所定演出が中止又は中断された特定演出の続きの演出として実行されるため、遊技者から見て、特定演出の途中で所定報知(外れ報知)用の演出に切り替わったことを分かりにくくすることができる。これにより、演出終了後に特別状態へ移行しない期間が生じることとの整合性をより好適に担保することが可能になる。
特徴D6.前記特定結果の当選状態ではない状況において予め定められた特定条件(疑似前兆の実行抽選に当選)が成立した場合、複数回のゲームに亘って第2特定演出(疑似前兆用の連続演出)が行われるように設定する第2特定演出設定手段(表示制御装置81による特定約報知用処理を実行する機能)と、
前記第2特定演出設定手段の設定結果に基づいて前記第2特定演出が前記所定の演出手段にて実行されるようにする第2特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第3手段は、前記所定報知又は前記所定演出として前記第2特定演出の一部を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴D4又は特徴D5に記載の遊技機。
上記構成では、特定結果の当選状態ではない状況で外れ報知用の第2特定演出が実行される。そして、特定演出が中止又は中断された場合に所定演出が実行される際、所定報知又は所定演出として上記第2特定演出の一部が流用される。このため、中止又は中断前の特定演出と中止又は中断後の所定演出とを無理なく繋げることができ、特定演出の途中で外れ報知用の演出に切り替わったことを分かりにくくすることができる。よって、演出終了後に特別状態へ移行しない期間が生じることとの整合性をより好適に担保することが可能になる。しかも、第2特定演出の一部を流用するため、所定演出としての専用演出を設けることが不要となる。よって、専用演出の作成に伴う設計負担を軽減可能になり、さらには演出データを記憶する記憶手段の容量を節約することも可能になる。
特徴D7.前記特定演出設定手段は、前記特定演出の実行ゲーム数を設定するゲーム数設定手段を備え、
前記第1手段により設定された前記特定演出の実行中に前記第2ゲームが実行されることに基づいて前記第2手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、その特定演出の残りゲーム数を把握する把握手段を備え、
前記第3手段は、前記把握手段により把握された前記残りゲーム数が所定ゲーム数以下である場合、前記所定演出を実行しないことを特徴とする特徴D4乃至D6のいずれかに記載の遊技機。
特定演出がある程度進んだ状態にあると、遊技者が概ね当たりを判別している場合がある。このような遊技者が当たりをほぼ分かっている状態で外れ報知用の所定演出に切り替えると、遊技者の反感を招き、特定演出に対する関心を低下させる懸念がある。この点、本構成では、特定演出が中止又は中断された場合、その特定演出の進み具合として残りゲーム数を把握し、その把握した残りゲーム数が所定数以下の場合には、所定演出を実行しない構成としている。つまり、一律に所定演出を実行するのではなく、残りゲーム数に応じて所定演出を実行するか否かを使い分けるため、遊技者が当たりをほぼ分かっている状態で外れ報知が実行されることを抑制できる。よって、所定演出への切り替えにより特定演出に対する関心が低下することを好適に抑制可能となる。
特徴D8.前記特定演出として、少なくとも第1特定演出と、前記第1特定演出とは異なる第2特定演出とが設けられており、
前記第2手段は、前記第1特定演出の実行中に前記第2ゲームが実行される場合、当該実行中の前記第1特定演出を中止又は中断し、前記第2特定演出の実行中に前記第2ゲームが実行される場合、前記第2ゲームの開始後も前記第2特定演出を継続する手段を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D7のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行中に第2ゲームが実行される場合に特定演出が中止又は中断されるか、それとも継続されるかが、特定演出の種類によって切り替えられる。このため、例えばプレミアム演出等の実行頻度が少なく遊技者にとって価値の高い特定演出が実行されている場合において、第2ゲームが実行されても特定演出を継続させることが可能になる。
なお、本特徴において「前記第2特定演出は前記第1特定演出よりも実行頻度が低いものである」又は「前記第2特定演出は、その実行ゲーム数が前記第1特定演出よりも長いものである」という構成をさらに備えてもよい。
特徴D9.前記特定契機が成立した場合、前記特定演出とは異なる特定の報知(連続演出の実行契機の成立や連続演出の実行中であることを示唆する報知等)を実行することが可能な報知実行手段を備え、
前記特定の報知及び前記特定演出の実行中に前記第2ゲームが実行される場合、前記第2手段により当該実行中の前記特定演出を中止又は中断する一方、前記特定の報知を継続することが可能に構成されたことを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定契機が成立した場合、特定演出とは別に特定の報知が実行される。そして、特定の報知及び特定演出の実行中に第2ゲームが実行される場合、特定演出については中止又は中断される一方、特定の報知については継続される。よって、特定演出が中止又は中断された状況であっても、特定の報知を見ることで実際は特定結果に当選していることを知ることができ、中止又は中断後の遊技に期待感を持たせることが可能になる。
なお、本特徴において「前記特定演出とは異なる特定の報知」は、「前記特定演出とは異なるものであって前記特定契機の成立に対応した特定の報知」又は「前記特定演出とは異なるものであって前記特定契機の成立を遊技者が認識可能又は推測可能な特定の報知」と表現することもできる。
特徴D10.前記特定の報知は表示によって行われるものであり、
前記第2手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、中止又は中断の直前における前記特定の報知の表示位置と同じ表示位置にて前記特定の報知を継続する手段を備えていることを特徴とする特徴D9に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の中止又は中断の前後で、特定の報知の表示位置を変化させない構成としている。これにより、遊技者が特定の報知の役割(実質的な当選報知)に気付きやすくなるほか、中止又は中断後に特定の報知を見失って遊技者が困惑することを抑制することが可能になる。
なお、上記特徴D1乃至D10の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴E群>
特徴E1.予め定められた判定契機(移行抽選の契機役に当選したこと)に基づいて、遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)と、
前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特定結果への当選に対応した特定報知(勝利演出、変身成功演出)用の特定演出(連続演出)が複数回のゲームに亘って実行されるように設定する特定演出設定手段(表示制御装置81により本前兆シナリオの情報をシナリオデータテーブルに設定する機能)と、
前記特定演出設定手段の設定結果(シナリオデータテーブルに設定された本前兆シナリオの情報)に基づいて前記特定演出を所定の演出手段(補助表示部65)にて実行する特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
少なくとも前記特定演出の実行中に所定条件(第BB入賞が成立すること、ベット数を2としてゲームが開始されること)が成立した場合、前記特別状態への移行ゲーム又は前記特別状態への移行が可能となるゲームが遅延されるようにする特定手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理(2ベットゲームの場合に前兆カウンタ、CZカウンタを更新しない)を実行する機能)と、
前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記特定報知とは異なる所定報知(敗北演出、成功失敗演出、引き分け演出)が行われるように前記特定演出の演出態様を変更する変更手段(第4の実施の形態に係る表示制御装置81によるステップS3301~ステップS3308の処理を実行する機能、2ベットゲームが行われた場合、一旦外れに対応した報知を行い、その後、復活演出を行うように変更する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、予め定められた判定契機が成立すると、遊技者に有利な特別状態を生じさせるか否かの特別判定が実行される。そして、その特別判定の判定結果が特別状態を生じさせることに対応した特定結果になると、特定結果への当選に対応した特定報知を行うための特定演出が複数回のゲームに亘って実行される。また、本構成では、上記特定演出の実行中に所定条件が成立すると、特別状態への移行ゲーム又は特別状態への移行が可能となるゲームが遅延される。しかしながら、上記特定演出は、移行ゲーム等が遅延される前の状態を基にして設定されているため、上記のような移行ゲーム等の遅れが生じると、特定演出において特定報知(当選報知)が行われたにもかかわらず、なかなか特別状態に移行しないという不都合が生じ得るものとなる。よって、演出に対する遊技者の信頼を低下させる懸念があり、特定演出を継続させることができなくなる。この点、本構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、特定報知とは異なる所定報知が行われるように特定演出の演出態様を変更するため、演出終了後に特別状態に移行しない期間が続いても演出矛盾が生じることを好適に抑制することができる。よって、特定演出の途中で特別状態への移行ゲーム等が遅延された場合でも、特定演出を継続することが可能になる。
なお、本特徴において「前記特定演出設定手段は、少なくとも前記特定報知が前記特別状態への移行前に実行されるように前記特定演出の設定を行うものである」という構成をさらに備えてもよい。
また、本特徴において、前提構成として「始動条件が成立した場合に絵柄(図柄)が可変表示され、停止条件が成立した場合に前記絵柄の可変表示が停止される複数の可変表示領域(表示窓26L、26M、26Lを通じて視認可能な各リール32L、32M、32Rの領域)を備え、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が開始され、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして遊技が行われる遊技機であって」という構成をさらに備えてもよい。
特徴E2.前記所定報知は、前記特定結果への非当選に対応した報知(敗北演出、成功失敗演出)であることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成では、特定報知(当選報知)に代えて非当選に対応した報知(外れ報知)が行われるようにして特定演出が継続されるため、遊技者に外れと思わせることができる。これにより、演出終了後に特別状態に移行しない期間が続いても演出との整合性が保たれ、特定演出の実行中に特別状態への移行に遅れが生じた場合でも特定演出を継続することが可能になる。
特徴E3.前記変更手段は、前記特定演出の実行中であって前記特定報知又は前記特定結果になったことを遊技者が認識可能又は推測可能な特定の報知(リーチ目等)の実行前に前記所定条件が成立した場合、前記所定報知が行われるように前記特定演出の演出態様を変更することを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
本構成では、特定演出において特定報知が実行される前に所定条件が成立した場合、所定報知が行われるように特定演出の演出態様を変更する。例えば、特定演出において特定報知がなされた後に所定報知が行われると、特定演出の中で矛盾が生じ、遊技者に不自然な印象を与える懸念がある。本構成によれば、そのような矛盾が生じない範囲で演出態様の変更がなされるため、特定演出の中で矛盾が生じることを抑制しつつ、上記特徴E1又は特徴E2の上記効果を奏することが可能になる。
特徴E4.前記特定演出の実行中であって前記特定報知又は前記特定の報知の実行後に前記所定条件が成立した場合、当該実行中の前記特定演出を中止又は中断する手段を備えていることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
上記構成では、特定報知の実行後に所定条件が成立した場合、実行中の特定演出を中止又は中断するため、特定報知の実行後に所定報知が実行されることが回避され、特定演出の中で矛盾が生じることを好適に抑制可能となる。
特徴E5.前記特定演出として複数種類の前記特定演出(第1連続演出、第2連続演出)が設けられており、
前記変更手段は、前記特定演出設定手段により設定された又は前記特定演出実行手段により実行中の前記特定演出の種類に対応した前記所定報知が行われるように前記特定演出の演出態様を変更する手段(表示制御装置81によるステップS3303、ステップS3306の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、実行中の特定演出の種類に対応した所定報知が行われるように特定演出の演出態様が変更される。つまり、所定報知が特定報知の種類と整合するため、特定演出の途中で外れ報知用の演出に切り替わったことを分かりにくくすることができる。これにより、遊技者に不自然な印象を与えることを抑制しつつ、演出終了後に特別状態へ移行しない期間が生じることとの整合性を担保することが可能になる。
特徴E6.前記特定演出設定手段としての第1特定演出設定手段と、
前記特定結果の当選状態ではない状況において予め定められた特定条件(疑似前兆の実行抽選に当選)が成立した場合、前記所定報知用の特定演出(疑似前兆用の連続演出)が複数回のゲームに亘って実行されるように設定する第2特定演出設定手段(表示制御装置81による特定約報知用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記変更手段は、前記所定報知として又は前記所定報知を実行するための演出として前記所定報知用の特定演出の一部が実行されるように前記演出態様を変更する手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定結果の当選状態ではない状況で外れ報知用の第2特定演出が実行される。そして、特定演出の実行中に所定条件が成立することに基づいて特定演出の演出態様が変更される際、上記第2特定演出の一部が流用される。この外れ報知用の第2特定演出は、特定報知(当選報知)用の特定演出と同じく、もともとが特定演出として演出構成されたものであるため、変更後の特定演出として第2特定演出を活用することで、変更前の特定演出と変更後の特定演出とを良好に繋げることができる。よって、不自然な印象を与えることが抑制され、特定演出の演出態様が変更されたことに遊技者が気付きにくくすることができる。これにより、遊技者に外れと思い込ませやすくなり、演出終了後に特別状態へ移行しない期間が生じることとの整合性をより好適に担保することが可能になる。しかも、第2特定演出の一部を流用するため、変更用の専用演出を設けることが不要となる。よって、専用演出の作成に伴う設計負担を軽減可能になり、さらには演出データを記憶する記憶手段の容量を節約することも可能になる。
特徴E7.前記第1特定演出として複数種類の前記第1特定演出(本前兆用の第1特定演出、第2特定演出)が設けられており、
前記第2特定演出として、前記第1特定演出の種類に対応した複数種類の前記第2特定演出(疑似兆用の第1特定演出、第2特定演出)が設けられており、
前記変更手段は、前記所定報知として又は前記所定報知を実行するための演出として、前記第1特定演出設定手段により設定された又は前記特定演出実行手段により実行中の前記第1特定演出の種類に対応した前記第2特定演出の一部が実行されるように前記演出態様を変更する手段(表示制御装置81によるステップS3303の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の演出態様が変更される場合に、実行中の特定演出の種類に対応した第2特定演出の一部を利用して特定演出の演出態様が変更される。これにより、特定演出の途中で外れ報知用の演出に切り替わったことを分かりにくくし、遊技者に不自然な印象を与えることが抑制可能となる。
特徴E8.前記第1特定演出及び前記第2特定演出は、ゲームが実行されることに応じて演出内容が進行するように構成されており、
前記変更手段は、変更前の前記第1特定演出の続きに対応した前記第2特定演出の一部が実行されるように前記演出態様を変更する手段を備えていることを特徴とする特徴E6又は特徴E7に記載の遊技機。
上記構成では、変更前の第1特定演出の続きに対応した第2特定演出の一部が実行されるようにして特定演出の演出態様を変更するため、遊技者から見て変更前と変更後の境界を分かりにくくすることができる。これにより、特定演出の途中で外れ報知用の演出に切り替わったことを分かりにくくし、遊技者に不自然な印象を与えることが抑制可能となる。
特徴E9.前記特定演出設定手段は、前記特定演出の実行ゲーム数を設定するゲーム数設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)を備え、
前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、その特定演出の残りゲーム数を把握する演出残りゲーム数把握手段を備え、
前記変更手段は、前記演出残りゲーム数把握手段により把握された前記残りゲーム数が所定ゲーム数以下である場合、前記変更が行われないようにする手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E8のいずれかに記載の遊技機。
特定演出がある程度進んだ状態にあると、遊技者が概ね当たりを判別している場合がある。このような遊技者が当たりをほぼ分かっている状態で外れ用報知に切り替えると、遊技者の反感を招き、特定演出に対する関心を低下させる懸念がある。この点、本構成では、特定演出が中止又は中断された場合、その特定演出の進み具合として残りゲーム数を把握し、その把握した残りゲーム数が所定数以下の場合には、所定報知への変更を実行しない構成としている。つまり、一律に所定報知への変更を実行するのではなく、残りゲーム数に応じて上記変更の有無を使い分けるため、遊技者が当たりをほぼ分かっている状態で外れ報知が実行されることを抑制できる。
特徴E10.前記特定手段は、前記所定条件が成立した場合、前記特別状態への移行ゲーム又は前記特別状態への移行が可能となるゲームが複数回のゲームに亘って遅延される特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)に移行させるものであることを特徴とする特徴E1乃至E9のいずれかに記載の遊技機。
本構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合に特定状態に移行し、特別状態への移行が比較的長い期間に亘って遅延されるものとなる。このように遅延の期間が長い場合、特定演出での特定報知に対する特別状態への移行の遅れは軽視できないものとなる。このような状況に対して上記特徴E1乃至E9のいずれかの構成を適用することで、移行の遅れに対して好適に対処することが可能になる。
特徴E11.前記特定演出設定手段は、前記変更手段により前記変更が実行された場合、前記特定状態の後、前記特定報知用の前記特定演出が実行されるように設定する再設定手段(表示制御装置81によるステップS2201,ステップS2215,ステップS2207以降の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
上記構成では、変更手段により特定報知を不実行とするように特定演出の演出態様が変更された場合、特定演出の実行後に特定演出が実行され、その中で特定報知が行われる。これにより、特定演出中の所定条件の成立により特定報知がキャンセルされた場合であっても、遊技者に対して適切に当選報知を行うことができる。
特徴E12.前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定報知(勝利演出、変身成功演出)の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)と、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ゲームの実行に応じて前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)と、
前記更新手段の更新結果が前記待機期間の経過に対応した所定結果となった場合、又は前記更新結果が前記所定結果となった後に予め定められた移行条件(ATモードの移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定演出設定手段は、前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、前記待機期間において前記特定演出が実行されるように設定するものであり、
前記特定状態は、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が複数回のゲームに亘って実行されないようにするものであり、
前記再設定手段は、前記特定状態の後、前記特定報知用の前記特定演出が残りの前記待機期間にて実行されるように設定するものであることを特徴とする特徴E11に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後に特定報知用の特定演出が実行される場合に、特定状態の終了後における残りの待機期間の範囲内で特定演出が実行される。これにより、特定状態後の特定演出が待機期間を越えて実行され、待機期間と特定演出が同期しなくなることを好適に抑制できる。
特徴E13.前記再設定手段は、前記特定状態の後、前記特定報知用の新たな前記特定演出が実行されるように設定する手段を備えていることを特徴とする特徴E11又はE12に記載の遊技機。
上記構成では、変更手段により特定報知を不実行とするように特定演出の演出態様が変更された場合、特定状態の終了後に特定報知用の新たな特定演出が改めて実行される。これにより、所定条件の成立時に実行されていた特定演出(変更時に実行されていた特定演出)と、特定状態後の特定演出とが明確に区別され、遊技者が両者を混同して混乱することを好適に抑制可能となる。
特徴E14.前記特定演出設定手段は、前記変更手段により前記変更が実行された場合、演出態様が変更された前記特定演出が終了した後、前記特定報知用の前記特定演出が実行されるように設定する再設定手段を備え、
前記再設定手段は、前記特定報知用の前記特定演出が前記特定状態の終了前に開始され、前記特定状態の終了後に跨って実行されるようにする特定演出用手段(第5の実施の形態において表示制御装置81によりステップS4001~ステップS4008の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E10乃至E13のいずれかに記載の遊技機。
特定状態に移行したタイミングによっては、特定状態の終了後における待機期間の残りゲーム数が少ない場合がある。この場合、ゲーム数の不足により特定演出の実行が困難になるおそれがある。残りゲーム数が少ない場合のための専用演出を設けることが考えられるが、切り替えに要する処理負荷の増大や、専用演出の作成に伴う設計時の負担増を招く懸念がある。この点、本構成では、特定状態の終了に先立って特定演出が開始されるため、待機期間の残りゲーム数が少ない場合でも、特定演出を実行するためのゲーム数を確保することができる。これにより、ゲーム数の不足により特定演出を適切に実行できなかったり、専用演出に伴う処理負荷の増大や設計時の負担増を招いたりすることを好適に抑制しつつ、中止又は中断された後の特定演出を実行することが可能になる。
なお、本特徴において「前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定報知(勝利演出、変身成功演出)の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)と、前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ゲームの実行に応じて前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)と、前記更新手段の更新結果が前記待機期間の経過に対応した所定結果となった場合、又は前記更新結果が前記所定結果となった後に予め定められた移行条件(ATモードの移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、を備え、前記特定演出設定手段は、前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、前記待機期間において前記特定演出が実行されるように設定するものであり、前記特定状態は、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が複数回のゲームに亘って実行されないようにするものであり」という構成をさらに備えてもよい。
特徴E15.前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定報知(勝利演出、変身成功演出)の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)と、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ゲームの実行に応じて前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)と、
前記更新手段の更新結果が前記待機期間の経過に対応した所定結果となった場合、又は前記更新結果が前記所定結果となった後に予め定められた移行条件(ATモードの移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定演出設定手段は、前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、前記待機期間において前記特定演出が実行されるように設定するものであり、
前記特定状態は、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が複数回のゲームに亘って実行されないようにするものであり、
前記特定演出用手段は、前記特定状態の終了後における前記待機期間の残りゲーム数が所定数以下である場合、前記特定報知用の前記特定演出が前記特定状態の終了前に開始されるようにする手段(表示制御装置81によるステップS4001の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E14に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後における待機期間の残りゲーム数に応じて、特定状態の終了前に特定状態を開始するか否かが切り替えられる。これにより、待機期間の残りゲーム数が多い状況で特定演出が早く開始され、いたずらに特定演出が長くなって遊技者に間延び感を与えることを好適に抑制可能となる。
なお、本特徴において「前記残りゲーム数把握手段により把握された前記待機期間の残りゲーム数が前記所定数より大きい場合、前記特定演出を前記特定状態の終了後に開始する」という構成をさらに備えてもよい。
特徴E16.前記変更手段は、前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記特定報知とは異なる所定報知(敗北演出、成功失敗演出)が行われた後、当該所定報知が行われたゲームより後のゲームで前記特定報知が行われるように前記特定演出の演出態様を変更する手段(復活演出に変更する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、特定報知とは異なる所定報知が一旦行われ、その後のゲームで当選報知が行われるように特定演出の演出態様が変更される。これにより、特別判定の結果との矛盾が生じないようにしながら特定演出の実行ゲーム数を稼ぐことができ、特別状態への移行の遅れに対応させることが可能になる。
特徴E17.前記特定手段は、1回の前記所定条件の成立に対して前記特別状態への移行ゲーム又は前記特別状態への移行が可能となるゲームを1ゲーム遅延させるものであることを特徴とする特徴E16に記載の遊技機。
本構成では、所定条件が成立した場合の特別状態への移行の遅れが1ゲームに留まるため、このような遅れに対して上記特徴E16の構成(復活演出に変更する構成)を適用することで、特別状態への移行に遅れに追従させて特定報知を遅延させることが可能になる。
特徴E18.前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定報知(勝利演出、変身成功演出)の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)と、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ベット数が第1の数(3)とされた状態でゲームが開始されることに基づいて、前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)と、
前記更新手段の更新結果が前記待機期間の経過に対応した所定結果となった場合、又は前記更新結果が前記所定結果となった後に予め定められた移行条件(ATモードの移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定演出設定手段は、前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、前記待機期間において前記特定演出が実行されるように設定するものであり、
前記特定手段は、前記所定条件が成立した場合、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないようにするものであり、
前記所定条件は、ベット数が前記第1の数とは異なる第2の数(2)とされた状態でゲームが開始されることであることを特徴とする特徴E16又は特徴E17に記載の遊技機。
本構成では、ゲームを行うときのベット数によって特別状態への移行に遅れが生じたり、生じなかったりする構成となっている。例えば、遊技者が手入れで遊技媒体を投入している状況では、第1の数の遊技媒体を投入してゲームを始めたつもりが、意図せず第2の数の投入でゲームを始めてしまっていることが往々にして起こり得る。この場合、遊技者に注意喚起して第2の数でのゲーム開始が行われないように促すことも考えられるが、それでは遊技者の関心が散漫になって特定演出に集中しにくくなるおそれがある。この点、本構成では、そのような遊技者の操作に基づく移行の遅れに対して上記特徴E16又は特徴E17の構成が適用され、遊技機側で対処がなされる。これにより、遊技者の操作ミス(ベット数のミス)が許容される結果、ベット数を気にすることなく遊技者が特定演出を楽しむことが可能になる。
なお、上記特徴E1乃至E18の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴F群>
特徴F1.予め定められた特定条件(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せの当選)が成立した場合、複数回のゲームに亘って実行される特定演出(連続演出)が行われるように設定する特定演出設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定演出設定手段の設定結果(シナリオデータテーブルに設定された本前兆シナリオの情報)に基づいて前記特定演出を実行する特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定演出設定手段は、前記特定演出を実行可能な期間である特定期間(前兆モード、CZモード)において前記特定演出が行われるように設定するものであり、
ゲームの実行に応じて前記特定期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)と、
前記特定期間において所定条件(第2BB入賞)が成立した場合、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されない特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)を生じさせる特定手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定演出設定手段は、前記特定演出が前記特定状態の終了後における残りの前記特定期間を用いて行われるようにする第1手段(第5の実施の形態に係る表示制御装置81によるボーナス中演出設定処理を実行する機能)を備え、
前記第1手段は、前記特定演出が前記特定状態の終了前に開始され、前記特定状態の終了後に跨って実行されるようにする第2手段(表示制御装置81によるステップS4001~ステップS4008の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、特定条件が成立した場合、複数回のゲームに亘って特定演出が実行されるように設定される。この設定は、特定演出を実行可能な特定期間において特定演出が実行されるように行われる。また、特定期間において所定条件が成立した場合、特定期間の残りゲーム数が更新されない特定状態に移行し、残りゲーム数の更新が中断される構成となっている。このような構成において、例えば特定演出の実行中に所定条件が成立して特定状態に移行した場合、特定状態の終了後に改めて特定演出を実行したい場合がある。しかしながら、特定状態への移行タイミングによっては、特定状態の終了後における特定期間の残りゲーム数が少ない場合がある。この場合、ゲーム数の不足により特定演出の実行が困難になるおそれがある。また、残りゲーム数が少ない場合のための専用演出を設けることも考えられるが、切り替えに要する処理負荷の増大や、専用演出の作成に伴う設計時の負担増を招く懸念がある。この点、本構成では、特定状態の終了に先立って特定演出が開始されるため、特定演出の実行ゲーム数として実際の残りゲーム数よりも多いゲーム数を確保することができる。これにより、ゲーム数の不足により特定演出を適切に実行できなかったり、専用演出に伴う処理負荷の増大や設計時の負担増を招いたりすることを抑制し、特定状態後の残りの特定期間を用いた連続演出を好適に実施することが可能になる。
なお、本特徴において、前提構成として「始動条件が成立した場合に絵柄(図柄)が可変表示され、停止条件が成立した場合に前記絵柄の可変表示が停止される複数の可変表示領域(表示窓26L、26M、26Lを通じて視認可能な各リール32L、32M、32Rの領域)を備え、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が開始され、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして遊技が行われる遊技機であって」という構成をさらに備えてもよい。
特徴F2.前記第2手段は、前記特定状態の終了後における前記特定期間の残りゲーム数が所定数以下である場合、前記特定演出が前記特定状態の終了前に開始されるようにする手段(表示制御装置81によるステップS4001の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後における特定期間の残りゲーム数に応じて、特定状態の終了前に特定状態を開始するか否かが切り替えられる。これにより、特定期間の残りゲーム数が多い状況で特定演出が早く開始され、いたずらに特定演出が長くなって遊技者に間延び感を与えることを好適に抑制可能となる。
特徴F3.前記残りゲーム数把握手段により把握される残りゲーム数が前記所定数よりも大きい場合、前記特定演出が前記特定状態の終了後に開始されるようにする手段を備えていることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態の終了後において特定期間の残りゲーム数が十分に確保されている場合にまで、特定演出が特定状態の終了前から開始されることが抑制される。これにより、いたずらに特定演出が長くなって遊技者に間延び感を与えることを好適に抑制可能となる。
特徴F4.前記第2手段は、
前記特定状態の残り状況(ボーナスゲームの残りゲーム数、上限払出数までの残り枚数)又は進み状況(ボーナスゲームの消化ゲーム数、ボーナスゲームの開始からの払出枚数)を参照し、今回のゲームが前記特定演出を開始させるべき開始ゲームであるか否かを判定する開始判定手段(表示制御装置81によるステップS4002の処理を実行する機能)と、
前記開始判定手段により前記開始ゲームであると判定された場合、前記特定演出が開始されるようにする手段(表示制御装置81によるステップS4002~ステップS4008の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれかに記載の遊技機。
特定状態の終了前に特定演出を開始する場合において、例えば、特定演出の開始タイミングが早すぎると、特定状態後の残りの特定期間が経過するよりも早く特定演出が終了してしまったり、逆に特定演出の開始タイミングが遅すぎると、特定演出が特定期間を超過してしまったりする。この点、本構成では、特定状態における都度の残り状況又は進み状況を参照して特定状態の残りゲーム数を特定又は推定し、その結果に基づいて特定演出の開始タイミングが定められる。これにより、特定状態の残りゲーム数との関係において適切なタイミングで特定演出を開始させることができ、特定状態の残りゲーム数及び特定期間の残りゲーム数の両方に適した特定演出を好適に実施することが可能になる。
特徴F5.前記特定状態は、遊技媒体の上限払出数が定められたボーナスゲームであり、
前記第2手段は、前記ボーナスゲームの最終ゲームにおいて前記特定演出が開始されるようにする手段(表示制御装置81によるステップS4002~ステップS4008の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれかに記載の遊技機。
遊技媒体の払出数が上限払出数に到達することを条件として終了するボーナスゲームにあっては、その実行ゲーム数(ボーナス状態への移行期間)が一義的に定まらないものの、ボーナスゲーム中の役抽選で当選となった場合、その役に対応して定められている遊技媒体の払出数が上限払出数までの残り払出数以上であれば、そのゲームがボーナスゲームの最終ゲームであると特定することができる。つまり、残り2ゲームや3ゲームの推定に関しては信頼性が低くなるおそれがあるものの、最終ゲームについては正確に特定することができる。このため、特定状態の最終ゲームで連続演出を開始する構成とすれば、特定期間の残りゲーム数に対して確実に1ゲームを加算した状態で特定演出を実行することができる。よって、特定演出の実行ゲーム数を稼ぐことができるだけでなく、その特定演出と特定期間との同期も好適に図ることが可能になる。
特徴F6.予め定められた判定契機(移行抽選の契機役に当選したこと)に基づいて、遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)を備え、
前記特定条件は、前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となることであり、
前記第1手段は、前記特定結果への当選に対応した特定報知(勝利演出、変身成功演出)用の前記特定演出が前記特定状態の終了後における残りの前記特定期間を用いて実行されるようにするものであることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定状態後の残りの特定期間を用いて特定演出が実行され、その中で特定結果への当選に対応した特定報知が実行される。このため、例えば、特定演出の実行中に特定状態に移行して特定報知が阻害された場合でも、遊技者に対して適切に当選報知を行うことが可能になる。
特徴F7.前記特定演出設定手段は、前記特定報知用の前記特定演出が前記特定期間において行われるように設定するものであり、
前記特定期間が経過した場合、又は前記特定期間の経過後に予め定められた移行条件(ATモードの移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記特定状態への移行前に開始された前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、当該実行中の前記特定演出を中止する手段(第1、第2、第4、第5の実施の形態に係る表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
上記構成では、特定期間の経過後又は当該経過後に予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態が特別状態に移行される。このような構成の下、所定条件の成立により特定期間が延長されると、特定演出での特定報知の実行タイミングと待機期間の終期とがずれることになる。このため、特定報知により当選が知らされたにもかかわらず、なかなか特別状態に移行しないという不都合が生じ得るものとなり、演出に対する遊技者の信頼を低下させる懸念がある。この点、本構成では、特定状態への移行前に開始された特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、その特定演出が中止される。これにより、特定報知が行われたにもかかわらず、なかなか特別状態に移行しないという事象が発生することを抑制することが可能になる。この場合、特定状態への移行前に開始された特定演出では特定報知が実行されないことになるが、特定状態後の残り期間を利用して改めて特定演出が実行され、特定報知はその中で行われる。よって、先の特定演出を中止した場合であっても、遊技者に対して適切に当選報知を行うことができる。
特徴F8.前記特定演出設定手段は、前記特定報知用の前記特定演出が前記特定期間において行われるように設定するものであり、
前記特定期間が経過した場合、又は前記特定期間の経過後に予め定められた移行条件(ATモードの移行契機役に当選すること)が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、前記特定結果への非当選に対応した所定報知(敗北演出、変身失敗演出)が行われるように前記特定演出の演出態様を変更する変更手段(第4の実施の形態に係る表示制御装置81によるステップS3301~ステップS3308の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F6又は特徴F7に記載の遊技機。
上記構成では、特定期間の経過後又は当該経過後に予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態が特別状態に移行される。このような構成の下、所定条件の成立により特定期間が延長されると、特定演出での特定報知の実行タイミングと待機期間の終期とがずれることになる。このため、特定報知により当選が知らされたにもかかわらず、なかなか特別状態に移行しないという不都合が生じ得るものとなり、演出に対する遊技者の信頼を低下させる懸念がある。この点、本構成では、特定状態への移行前に開始された特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、特定結果への非当選に対応した所定報知(外れ報知)が行われるように特定演出の演出態様が変更される。このため、遊技者に外れと思わせることができ、演出終了後に特別状態に移行しない期間が続いても演出矛盾が生じることを好適に抑制することができる。この場合、特定状態への移行前に開始された特定演出では特定報知が実行されないことになるが、特定状態後の残り期間を利用して改めて特定演出が実行され、特定報知はその中で行われる。よって、先の特定演出において特定演出が不実行となるように演出態様を変更した場合であっても、遊技者に対して適切に当選報知を行うことができる。
特徴F9.前記特定演出設定手段としての第1特定演出設定手段と、
前記特定結果の当選状態ではない状況において予め定められた条件(疑似前兆の実行抽選に当選)が成立した場合、前記所定報知用の特定演出(疑似前兆用の連続演出)が複数回のゲームに亘って実行されるように設定する第2特定演出設定手段(表示制御装置81による特定約報知用処理を実行する機能)と、
前記変更手段は、前記所定報知として又は前記所定報知を実行するための演出として前記所定報知用の特定演出の一部が実行されるように前記演出態様を変更することを特徴とする特徴F8に記載の遊技機。
上記構成では、特定結果の当選状態ではない状況で外れ報知用の特定演出が実行される。そして、特定演出の実行中に所定条件が成立することに基づいて特定演出の演出態様が変更される際、その外れ報知用の特定演出の一部が流用される。この外れ報知用の特定演出は、特定報知(当選報知)用の特定演出と同じく、もともとが特定演出として演出構成されたものであるため、変更後の特定演出として外れ報知用の特定演出を活用することで、変更前の特定演出と変更後の特定演出とを良好に繋げることができる。よって、不自然な印象を与えることが抑制され、特定演出の演出態様が変更されたことに遊技者が気付きにくくすることができる。これにより、遊技者に外れと思い込ませやすくなり、演出終了後に特別状態へ移行しない期間が生じることとの整合性をより好適に担保することが可能になる。しかも、外れ報知用の特定演出の一部を流用するため、変更用の専用演出を設けることが不要となる。よって、専用演出の作成に伴う設計負担を軽減可能になり、さらには演出データを記憶する記憶手段の容量を節約することも可能になる。
特徴F10.前記第2手段は、前記特定状態の終了後における残りの前記特定期間を用いて新たな前記特定演出を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴F7乃至F9のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後における残りの特定期間を用いた特定演出として、特定状態への移行前に開始された特定状態に対して新たな特定演出が改めて実行される。これにより、所定条件の成立時に実行されていた特定演出と、特定状態後の残りの特定期間を用いた特定演出とが明確に区別され、遊技者が両者を混同して混乱することを好適に抑制可能となる。
特徴F11.前記特定状態は複数回のゲームに亘って実行されるものであることを特徴とする特徴F1乃至F10のいずれかに記載の遊技機。
本構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合に特定状態に移行し、特別状態への移行が比較的長い期間に亘って遅延されるものとなる。このように遅延の期間が長い場合、特定演出での特定報知に対する特別状態への移行の遅れは軽視できないものとなる。このような状況に対して上記特徴F1乃至F10のいずれかの構成を適用することで、移行の遅れに対して好適に対処することが可能になる。
特徴F12.予め定められた判定契機(移行抽選の契機役に当選したこと)に基づいて、遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)を備え、
前記特定条件は、前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となることであり、
前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定結果への当選に対応した特定報知(勝利演出、変身成功演出)の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)を備え、
前記特定期間は前記待機期間であり、
前記更新手段の更新結果が前記待機期間の経過に対応した所定結果となった場合、又は前記更新結果が前記所定結果となった後に予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F11のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、予め定められた判定契機の成立に基づく特別判定の判定結果が特定結果になると、遊技者に有利な特別状態への移行及び特定結果に当選したことの特定報知との少なくとも一方が待機される待機期間が設定され、この待機期間に合わせて特定演出が実行される。このような構成に対し、上記特徴F1乃至特徴F11のいずれかの構成を適用することで、特定状態後の残りの待機期間との関係において好適に特定演出を実行することが可能になる。
なお、上記特徴F1乃至F12の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴G群>
特徴G1.予め定められた判定契機(移行抽選の契機役に当選したこと)に基づいて、遊技者に有利な特別状態(CZモード、ATモード、ATモードのゲーム数上乗せ)を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理、AT上乗せ処理を実行する機能)と、
前記特別判定の判定結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合、前記特別状態への移行及び前記特定結果への当選に対応した特定報知(勝利演出、変身成功演出)の少なくとも一方が複数回のゲームに亘って待機されるように待機期間(前兆モード、CZモード)を設定可能な待機期間設定手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理、第2ゲーム数管理処理(CZカウンタをセットする処理)を実行する機能)と、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、ゲームの実行に応じて前記待機期間の残りゲーム数を更新する更新手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理を実行する機能)と、
前記更新手段の更新結果が前記待機期間の経過に対応した所定結果となった場合、又は前記更新結果が前記所定結果となった後に予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態を前記特別状態に移行させる特別状態移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記待機期間設定手段により前記待機期間が設定された場合、複数回のゲームに亘って実行される特定演出(連続演出)が前記待機期間中の所定ゲームにて開始され、前記特定演出において前記所定ゲームよりも後の特定ゲームにて前記特定報知が実行されるように設定する特定演出設定手段(表示制御装置81により連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定演出設定手段の設定結果(シナリオデータテーブルに設定された本前兆シナリオの情報)に基づいて前記特定演出を所定の演出手段(補助表示部65)にて実行する特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
少なくとも前記特定演出の実行中に第1条件(規定数を2としてゲームが開始されること)又は第2条件(第2BB入賞が成立すること)が成立した場合、前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されないようにする特定手段(主制御装置101によるゲーム数更新用処理(2ベットゲームの場合、ボーナスゲーム中の場合に前兆カウンタ、CZカウンタを更新しない)を実行する機能)と、
を備え、
前記第2条件が成立した場合、前記第1条件が成立した場合よりも前記更新手段による前記更新が実行されない期間が長くなるように構成されており、
前記特定演出の実行中に前記第1条件が成立した場合、当該実行中の前記特定演出を継続する第1手段(第3、第4の実施の形態に係る表示制御装置81による連続演出実行用処理を実行する機能)と、
前記特定演出の実行中に前記第2条件が成立した場合、当該実行中の前記特定演出を中止又は中断する第2手段(第1~第5の実施の形態における表示制御装置81によるボーナス中演出設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、予め定められた判定契機の成立に基づく特別判定の判定結果が特定結果になると、遊技者に有利な特別状態への移行及び特定結果に当選したことの特定報知との少なくとも一方が待機される待機期間が設定される。この待機期間では、複数回のゲームに亘って特定演出が実行され、その特定演出中の特定ゲームで上記特定報知が行われる。そして、待機期間の経過後又は当該経過後に予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態が特別状態に移行される。つまり、上記特定演出において特定報知が行われて遊技者に当選が伝えられた後、遊技状態が特別状態に移行する又は移行可能な状態(移行条件の成立により移行する状態)になる構成となっている。
ここで、本構成では、少なくとも特定演出の実行中に第1条件又は第2条件が成立した場合、待機期間が延長され、当該期間の終了ゲームが遅れる構成となっている。その一方で、特定演出は、延長前の待機期間に基づいて設定されるため、特定演出での特定報知の実行タイミングと待機期間の終期とがずれることになる。この場合において、本構成では、特定演出の実行中に待機期間が延長された場合、その長さに応じて、実行中の特定演出を継続するのか、それとも中止又は中断するのかを使い分ける構成としている。具体的には、特定演出の実行中に第1条件が成立して短い延長期間で待機期間が延長される場合は、特定報知の実行タイミングに対する待機期間の終期のずれが許容範囲内であるとして、特定演出の継続を優先する。一方、特定演出の実行中に第2条件が成立して長い延長期間で待機期間が延長される場合は、上記ずれが無視できないものであるとして特定演出を中止又は中断し、特定報知が実行されないように強制終了させる。このような構成であることで、特定演出が継続される機会を拡充させつつ、演出終了後に特別状態に移行しない期間が続いたとしても演出矛盾が生じることを抑制することができる。よって、常に特定演出を継続したり、常に特定演出を中止又は中断したりする構成に比べて、特定演出の実行中に待機期間が延長される事象に対して好適に対処することが可能になる。
なお、本特徴において、前提構成として「始動条件が成立した場合に絵柄(図柄)が可変表示され、停止条件が成立した場合に前記絵柄の可変表示が停止される複数の可変表示領域(表示窓26L、26M、26Lを通じて視認可能な各リール32L、32M、32Rの領域)を備え、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が開始され、複数の前記可変表示領域において前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして遊技が行われる遊技機であって」という構成をさらに備えてもよい。
特徴G2.前記特定手段は、前記第2条件が成立した場合、複数回のゲームに亘って前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されない特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)に移行させる特定状態移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)を備え、
前記第2手段により前記実行中の前記特定演出が中止又は中断された場合、前記特定状態の終了後、残りの前記待機期間にて前記特定演出を実行する第3手段(表示制御装置81によるステップS2201,ステップS2215,ステップS2207~ステップS2212の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成では、第2手段により特定演出が中止又は中断された場合、特定状態の終了後に特定演出が再実行される。この再実行の特定演出の中で当選報知を行うことができるため、特定結果に当選しているか否かが判然としない状態で特別状態への移行が行われることを抑制できる。また、上記の際、特定状態の終了後における残りの待機期間にて特定演出が実行されるため、待機期間と特定演出とを好適に同期させることも可能になる。
特徴G3.前記第3手段は、前記特定報知が行われるように前記特定演出を実行するものであることを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態後の特定演出において特定報知が行われるため、第2手段により特定演出が中止又は中断された場合であっても遊技者に対して適切に当選報知を行うことができる。
特徴G4.前記特定手段は、前記第2条件が成立した場合、複数回のゲームに亘って前記更新手段による前記残りゲーム数の更新が実行されない特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)に移行させる特定状態移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)を備え、
前記第2手段により前記実行中の前記特定演出が中止又は中断された後、前記特定演出を実行する第3手段(第5の実施の形態に係る表示制御装置81によるボーナス中演出設定処理を実行する機能)を備え、
前記第3手段は、前記特定演出を前記特定状態の終了前に開始し、前記特定状態の終了後に跨って実行する特定演出用手段(第5の実施の形態において表示制御装置81によりステップS4001~ステップS4008の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれかに記載の遊技機。
特定状態に移行したタイミングによっては、特定状態の終了後における待機期間の残りゲーム数が少ない場合がある。この場合、ゲーム数の不足により特定演出の実行が困難になるおそれがある。残りゲーム数が少ない場合のための専用演出を設けることが考えられるが、切り替えに要する処理負荷の増大や、専用演出の作成に伴う設計時の負担増を招く懸念がある。この点、本構成では、特定状態の終了に先立って特定演出が開始されるため、待機期間の残りゲーム数が少ない場合でも、特定演出を実行するためのゲーム数を確保することができる。これにより、ゲーム数の不足により特定演出を適切に実行できなかったり、専用演出に伴う処理負荷の増大や設計時の負担増を招いたりすることを好適に抑制しつつ、中止又は中断された後の特定演出を実行することが可能になる。
特徴G5.前記第3手段は、前記特定状態の終了後における前記待機期間の残りゲーム数が所定数以下である場合、前記特定演出を前記特定状態の終了前に開始する手段(表示制御装置81によるステップS4001の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G4に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後における待機期間の残りゲーム数に応じて、特定状態の終了前に特定状態を開始するか否かが切り替えられる。これにより、待機期間の残りゲーム数が多い状況で特定演出が早く開始され、いたずらに特定演出が長くなって遊技者に間延び感を与えることを好適に抑制可能となる。
なお、本特徴において「前記把握手段により把握された前記待機期間の残りゲーム数が前記所定数より多い場合、前記特定演出を前記特定状態の終了後に開始する」という構成をさらに備えてもよい。
特徴G6.前記第1手段は、前記特定結果への非当選に対応した所定報知(敗北演出、成功失敗演出)が行われた後、当該所定報知が行われたゲームより後のゲームで前記特定報知が行われるようにして前記特定演出を継続する手段を備えていることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成では、第1手段により特定演出を継続する場合、所定報知(外れ報知)が一旦行われ、その後のゲームで当選報知が行われるように特定演出の演出態様が変更される。これにより、最終的には特定報知を行うようにして特別判定の結果との矛盾が生じないようにしながら、特定演出の実行ゲーム数を好適に稼ぐことができ、特別状態への移行の遅れに対応させることが可能になる。
特徴G7.前記特定手段は、1回の前記第1条件の成立に対して前記残りゲーム数の更新が実行されない期間が1ゲームとなるようにするものであることを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれかに記載の遊技機。
本構成では、第1条件が成立した場合の特別状態への移行の遅れが1ゲームに留まるため、このような遅れの場合に特定演出を継続することで、特定演出が継続される機会を好適に拡充することが可能になる。また、本特徴を上記特徴G6の構成(復活演出に変更する構成)を適用することで、特別状態への移行に遅れに追従させて特定報知を遅延させることが可能になる。
なお、上記特徴G1乃至G7の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴H群>
特徴H1.絵柄(図柄)が可変表示される複数の可変表示領域(表示窓26L、26M、26Lを通じて視認可能な各リール32L、32M、32Rの領域)と、
操作された場合に各前記可変表示領域にて絵柄の可変表示が開始される第1操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記可変表示領域における絵柄の可変表示が停止される第2操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記第1操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、複数の前記可変表示領域に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する数の遊技媒体を払出可能又は当該払出に対応した特典(仮想遊技媒体)を付与可能な手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機であって、
遊技状態として、少なくとも、第1遊技状態(有利区間)と、前記第1遊技状態とは異なる第2遊技状態(通常区間)とが設けられており、
予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態を前記第1遊技状態に移行させる移行手段(主制御装置101による有利区間移行抽選処理、区間表示第1処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記第1遊技状態を終了させる終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理を実行する機能)と、
前記第1遊技状態が終了する場合、当該第1遊技状態が終了することに対応した特定演出(エンディング演出)が前記第1遊技状態の終了前から複数回のゲームに亘って所定の演出手段(補助表示部65)にて実行されるようにする特定演出実行手段(第6、第7の実施の形態に係る表示制御装置81によるエンディング演出設定処理、エンディング演出実行用処理を実行する機能)と、
予め定められた特定条件(第2BB入賞)が成立した場合、特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)を生じさせる特定状態用手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定状態は、前記第1遊技状態又は前記第1遊技状態において当該特定状態が生じる前の所定状態(ATモード)とは遊技媒体の増加率又は1ゲーム当たりの期待純増数が異なるものであり、
前記予め定められた終了条件には、前記第1遊技状態での遊技媒体の増加数(有利区間増減枚数MY)が上限増加数(2400枚)に達する所定の終了条件が含まれており、
前記特定演出実行手段は、前記所定の終了条件に対応する所定の開始条件(上限増加数に達することが見込まれる状況においてエンディング演出の開始タイミングとなること)が成立した場合、前記特定演出を開始する手段(表示制御装置81による第2エンディング演出を実行する機能)を備え、
前記所定の開始条件の成立に基づく前記特定演出(第2エンディング演出)の実行中に前記特定状態が生じた場合、当該実行中の前記特定演出を中止又は中断する特定手段(第6、第7の実施の形態に係る表示制御装置81による全停止時演出設定処理、ボーナス中演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成では、遊技状態が第1遊技状態に移行した場合、第1遊技状態での遊技媒体の増加数が上限増加数に達すると、第1遊技状態が終了する。そして、第1遊技状態が終了する場合には、それに合わせた特定演出が第1遊技状態の終了前から複数回のゲームに亘って実行される。これにより、第1遊技状態が終了することを遊技者が認識可能となる。
しかしながら、特定演出の実行中に特定状態(第1遊技状態、又は第1遊技状態において特定状態が生じる前の所定状態とは遊技媒体の増加率又は1ゲーム当たりの期待純増数が異なる状態)に移行すると、それまでとは遊技媒体が増加するペースが変わるため、第1遊技状態の実際の終了ゲームが特定演出の開始時に見込まれていた終了ゲームから変化することになる。その結果、特定演出が最後まで行われたにもかかわらず、なかなか第1遊技状態が終了しなかったり、特定演出が最後まで行われる前に第1遊技状態が終了してしまったりする不都合が生じるおそれがある。この点、本構成では、特定演出の実行中に特定状態への移行が生じた場合、実行中の特定演出を中止又は中断するため、上記不都合の発生を抑制することができ、特定演出が第1遊技状態に同期しないことによる遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。
特徴H2.前記第1遊技状態は、遊技者にとって有利な特別状態(ATモード)への移行が生じ得るものであり、
前記第2遊技状態は、前記特別状態への移行が生じないものであり、
前記所定状態は前記特別状態であることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
上記構成では、第1遊技状態の滞在中に特別状態への移行が生じ得るものとなっている。この特別状態は有利者にとって有利な状態であり、遊技媒体が増加しやすい。このため、第1遊技状態を終了させる所定の終了条件(第1遊技状態での遊技媒体の増加数が上限増加数に達すること)は、特別状態の実行中に成立しやすく、特定演出もまた特別状態の中で行われやすくなる。そして、特別状態中に特定演出が実行されている状況で特定状態への移行が生じると、第1遊技状態の実際の終了ゲームが特定演出の開始時に見込まれていた終了ゲームから変化することになる。このような傾向は、特別状態と特定状態との遊技媒体の増加率又は1ゲーム当たりの期待純増数の差分が大きいほど顕著となる。この点、特定演出の実行中に特定状態への移行が生じた場合、実行中の特定演出を中止又は中断するため、特定演出が最後まで行われたにもかかわらず、なかなか第1遊技状態(特別状態)が終了しなかったり、特定演出が最後まで行われる前に第1遊技状態(特別状態)が終了してしまったりする不都合の発生を好適に抑制することができる。
なお、本特徴において「前記特定状態は、前記特別状態よりも遊技媒体の増加率又は1ゲーム当たりの期待純増数が小さいものである」という構成をさらに備えてもよい。この場合、第1遊技状態の実際の終了ゲームが特定演出の開始時に見込まれていたから終了ゲームから遅れるものとなり、特定演出が最後まで行われたにもかかわらず、なかなか第1遊技状態(特別状態)が終了しないという不都合が生じ得るが、上記特徴H2の構成によれば、そのような不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。
特徴H3.前記特定手段としての第1手段と、
前記第1手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、前記特定状態の終了後に前記特定演出を実行する第2手段を備えていることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後に特定演出が実行されるため、特定演出が途中で中止又は中断される場合であっても遊技者に対して第1遊技状態が終了することを適切に報知することが可能になる。
なお、本特徴において「前記特定状態は、前記第1遊技状態又は前記所定状態よりも遊技媒体の増加率又は1ゲーム当たりの期待純増数が小さいものである」という構成をさらに備えてもよい。この場合、特定状態への移行により第1遊技状態の終了ゲームに遅れが生じるものとなり、このような構成に対して上記特徴H3を適用することで、上記効果が好適に得られる。
また、本特徴において「前記特定状態の終了後における前記上限増加数までの残り増加数を把握する把握手段を備え」及び「前記第2手段は、前記把握手段により把握された前記残り増加数に応じたゲーム数にて前記特定演出を実行する」という構成をさらに備えてもよい。この場合、特定状態への移行により変化した第1遊技状態の終了タイミングに合わせて特定状態後の特定演出を終了させることができ、特定演出と第1遊技状態を好適に同期させることが可能になる。
特徴H4.前記第2手段は、前記特定状態の終了後に実行する前記特定演出として、前記第1手段により中止又は中断された前記特定演出の続きに対応した演出を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴H3に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態後の特定演出として、中止又は中断された特定演出の続きが実行されるため、特定演出を最後まで実施することが可能になる。例えば、特定演出において特に遊技者の見たい部分が特定演出の終盤に設定されている場合、遊技者は、特定演出が中止又は中断されることを避けるべく、所定条件を成立させないように配慮する必要が生じる。これでは遊技者が第1遊技状態の遊技や特定演出に集中しにくくなる。この点、本構成では、中止又は中断された特定演出の続きが特定状態の終了後に再開されるため、特定演出の途中で所定条件を成立させても特定演出を最後まで実施させることができる。よって、遊技者が所定条件の成立の有無に気を取られることなく遊技することができ、遊技しやすい構成とすることが可能になる。
また、例えば、途中での終了も考慮して特定演出を設計する場合、演出上の山場となる部分(遊技機設計者が遊技者に見せたい部分や遊技者から見て見応えのある部分)を特定演出の序盤や中盤に設定せざるを得なくなる。この場合、尻すぼみ的な印象の特定演出となりやすく、遊技者の支持を得る上で演出設計が難しくなる。この点、本構成では、山場となる部分を特定演出の終盤に設定した場合でも、中止又は中断により当該部分の実施が取り止められないため、特定演出の演出設計を容易化することができる。つまり、遊技者にとって遊技しやすいだけでなく、設計負担の軽減にも寄与することができる。
特徴H5.前記特定状態の終了後における前記上限増加数までの残り増加数を把握する把握手段を備え、
前記第2手段は、前記把握手段により把握された前記残り増加数に応じたゲーム数にて前記特定演出を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴H3又は特徴H4に記載の遊技機。
特定状態への移行期間の長さによっては、特定状態の終了後に特定演出の途中からを再開した場合、何が始まったのかを遊技者が理解できず、遊技者の混乱を招くおそれがある。この点、本構成では、特定状態後に新たな特定演出を実行するため、遊技者にとって分かりやすく、遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。また、特定状態後の新たな特定演出を実行する場合に、特定状態の終了後における上限増加数までの残り増加数を把握し、その残り増加数に応じたゲーム数にて実行するため、特定状態への移行により変化した第1遊技状態の終了タイミングに合わせて特定状態後の特定演出を終了させることができ、特定演出と第1遊技状態を好適に同期させることが可能になる。
なお、本特徴を上記特徴H4に適用する場合、「前記特定状態として、第1特定状態と、前記第1特定状態よりも移行期間が長い第2特定状態とを有しており、前記第2手段は、前記特定演出の実行中に前記第1特定状態が生じ、前記第1手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、前記第1手段により中止又は中断された前記特定演出の続きに対応した演出を前記特定状態の終了後に実行する手段と、前記特定演出の実行中に前記第2特定状態が生じ、前記第1手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、新たな前記特定演出を前記特定状態の終了後に実行する手段と、を備えている」としてもよい。この場合、特定状態の種類(特定状態への移行期間の長さ)に応じて続きの特定演出を再開するのか、新たな特定演出を実行するのかを切り替えることができる。
特徴H6.前記特定演出では、当該特定演出又は前記第1遊技状態の終了を遊技者が認識可能となる特定報知(「Congratulations」や「END」等の報知)が行われるように構成されており、
前記特定手段は、前記特定演出(第2エンディング演出)の実行中に前記特定状態が生じた場合、当該実行中の前記特定演出において前記特定報知が行われないように中止又は中断することを特徴とする特徴H1乃至H5のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定演出において、特定演出又は第1遊技状態の終了を遊技者が認識可能となる特定報知が行われる。この特定報知により、遊技者が特定演出又は第1遊技状態が終了することを認識することができる。そして、本構成では、特定演出の実行中に特定状態が生じた場合、その実行中の特定演出において上記特定報知が行われないように当該特定演出が中止又は中断される。これにより、特定演出が最後まで行われたにもかかわらず、なかなか第1遊技状態が終了しなかったり、特定演出が最後まで行われる前に第1遊技状態が終了してしまったりする不都合の発生を好適に抑制することができる。
なお、本特徴を上記特徴H3に適用する場合、「第2手段」について「前記第1手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、前記特定報知用の前記特定演出を前記特定状態の終了後に実行する第2手段」としてもよい。かかる構成によれば、特定状態への移行により特定演出を中止又は中断した場合でも、特定状態後に実行される特定演出での特定報知により、第1遊技状態が終了することを遊技者に適切に知らせることができる。
特徴H7.前記終了条件として、前記第1遊技状態の実行ゲーム数(有利区間ゲーム数AG)が上限ゲーム数(1500ゲーム)に達する第1終了条件と、前記所定の終了条件としての第2終了条件とを含む複数の前記終了条件が設けられており、
前記終了手段は、複数の前記終了条件のいずれかが成立した場合、前記第1遊技状態を終了させるものであり、
前記特定演出実行手段は、前記第1終了条件に対応する第1開始条件(上限ゲーム数に達することが見込まれる状況においてエンディング演出の開始タイミングとなること)が成立した場合又は前記所定の開始条件としての第2開始条件が成立した場合、前記特定演出を開始するように構成されており、
前記第1開始条件の成立に基づく前記特定演出(第1エンディング演出)の実行中に前記特定状態が生じた場合、当該実行中の前記特定演出を継続する第3手段(第6、第7の実施の形態に係る表示制御装置81による全停止時演出設定処理、ボーナス中演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H1乃至H6のいずれかに記載の遊技機。
例えば、特定演出の実行中に特定状態への移行が生じた場合、常に特定演出を中止又は中断する構成であると、特定演出の途切れが頻繁に発生するおそれがある。この点、上記構成では、第1終了条件(第1遊技状態の実行ゲーム数が上限ゲーム数に達すること)に対応した第1開始条件の成立に基づいて開始された特定演出の実行中に特定状態への移行が生じた場合、その特定演出を継続するため、特定演出と第1遊技状態の同期を図りつつ、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴H8.前記第3手段により前記特定演出が継続された場合において当該特定演出が前記特定状態中に終了した場合、当該特定演出の終了後、前記特定状態に対応した所定演出(ボーナス演出)を実行する手段(表示制御装置81によるステップS4705、ステップS4604、ステップS4605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出の実行中に特定状態への移行が生じた場合において特定演出の継続が優先された場合、その特定演出の終了後に所定演出(特定状態に対応した演出)が実行されるため、特定状態への移行中であることを遊技者に認識させることが可能になる。
特徴H9.前記終了条件として、前記第1遊技状態の実行ゲーム数(有利区間ゲーム数AG)が上限ゲーム数(1500ゲーム)に達する第1終了条件と、前記所定の終了条件としての第2終了条件とを含む複数の前記終了条件が含まれており、
前記終了手段は、複数の前記終了条件のいずれかが成立した場合、前記第1遊技状態を終了させるものであり、
前記所定の開始条件の成立に基づく前記特定演出の実行中に前記特定状態が生じた場合、当該実行中の前記特定演出を中止又は中断するか否かを判定する判定手段(第7の実施の形態に係る表示制御装置81によるステップS5101~ステップS5104の処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記判定手段により中止又は中断すると判定された場合、前記実行中の前記特定演出を中止又は中断するものであり、
前記所定の開始条件の成立に基づく前記特定演出の実行中に前記特定状態が生じた場合の前記上限ゲーム数までの残りゲーム数を把握する残りゲーム数把握手段(第7の実施の形態に係る表示制御装置81によるステップS5101の処理を実行する機能)を備え、
前記判定手段は、前記残りゲーム数把握手段により把握された残りゲーム数を参照して前記判定を行うものであることを特徴とする特徴H1乃至H8のいずれかに記載の遊技機。
特定状態への移行前は第1終了条件よりも先に第2終了条件が成立する状態であっても、特定状態に移行したことで第2終了条件の成立タイミングが遅延された結果、第2終了条件と第1終了条件の先後が逆転し、第2終了条件よりも先に第1終了条件が成立する状態に変化する場合がある。本構成では、所定の開始条件の成立に基づく特定演出の実行中に特定状態への移行が生じた場合に、第1終了条件が成立するまでの残りゲーム数を参照して特定演出を中止又は中断するか否かを判定するため、逆転現象が生じる場合等において特定演出を継続することができ、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴H10.前記判定手段は、前記残りゲーム数把握手段により把握された残りゲーム数が所定数(第2BB状態に対応するボーナスゲームの実行ゲーム数以下の数)よりも少ない場合、前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定する(ステップS5102)ことを特徴とする特徴H9に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2開始条件の成立に基づく特定演出の実行中に特定状態が生じた場合の上限ゲーム数までの残りゲーム数が一定の範囲内であれば、実行中の特定演出を中止又は中断することなく継続させることができる。これにより、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴H11.前記所定数は、前記所定の開始条件の成立に基づく前記特定演出の実行中に前記特定状態が生じた場合の前記上限増加数までの残りゲーム数に対して、前記特定状態による前記上限増加数までの残りゲーム数の増加分を加算した数であることを特徴とする特徴H10に記載の遊技機。
上記構成では、第2終了条件よりも先に第1終了条件が成立する状態に変化している場合に、実行中の特定演出を中止又は中断することなく継続させることができる。これにより、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴H12.前記所定数は、前記特定状態の実行ゲーム数の期待値又は実績に基づく推定値以下の数であることを特徴とする特徴H10又は特徴H11に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の範囲内で逆転現象が生じる場合、すなわち、特定状態中に上限ゲーム数への到達により第1遊技状態が終了する場合、特定演出を継続させることができる。これにより、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴H13.前記判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定された場合、前記実行中の前記特定演出を継続する第4手段(表示制御装置81によるステップS5104の処理を実行する機能)と、
前記第4手段により前記特定演出が継続された場合、当該継続された前記特定演出を前記第1終了条件に応じて終了させる手段(表示制御装置81によるステップS5201~ステップS5206の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴H9乃至H12のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、逆転現象を理由として特定演出が継続された場合に、特定演出の終了条件が第1終了条件に対応したものに変更される。すなわち、継続させた特定演出が上限ゲーム数までの残りゲーム数に合わせて終了されるため、継続させた特定演出を第1遊技状態の終了に同期して終了させることが可能になる。
特徴H14.前記判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定された場合、前記実行中の前記特定演出を継続する第4手段(表示制御装置81によるステップS5104の処理を実行する機能)を備え、
前記第4手段により前記特定演出が継続された場合、当該特定演出が前記第1終了条件に対応するものであることを遊技者が認識可能な所定報知(上限ゲーム数までの残りゲーム数を示唆又は教示する報知等)を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴H9乃至H13のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、逆転現象を理由として特定演出が継続された場合、その特定演出が第1終了条件に対応するものであることを遊技者が認識できるため、遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。
なお、本特徴を上記特徴H13に適用した場合は、所定報知による遊技者の認識と、継続された特定演出の終了タイミングとを整合させることができ、遊技者の混乱をより好適に抑制することが可能になる、という効果が期待される。
特徴H15.前記所定の開始条件の成立に基づいて前記特定演出(第2エンディング演出)が実行された場合、当該特定演出が前記第2終了条件に対応するものであることを遊技者が認識可能な特定報知(上限増加数までの残り増加数や、当該残り増加数をゲーム数に換算した残りゲーム数を示唆又は教示する報知等)を実行する手段と、
前記判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定された場合、前記実行中の前記特定演出を継続する第4手段(表示制御装置81によるステップS5104の処理を実行する機能)と、
前記第4手段により前記特定演出が継続された場合、前記特定報知を不実行とする手段と、
を備えていることを特徴とする特徴H9乃至H14のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、逆転現象を理由として特定演出が継続された場合、特定演出が前記第2終了条件に対応するものであることを遊技者が認識可能な特定報知が不実行とされる。これにより、継続された特定演出が第2終了条件に対応するものであると遊技者が誤認することが抑制され、遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。
なお、本特徴を上記特徴H13に適用した場合は、継続させた特定演出を上限ゲーム数までの残りゲーム数に合わせて終了させても、遊技者が混乱することを好適に抑制することが可能になる、という効果が期待される。また、本特徴の「前記特定報知を不実行とする手段」は、「当該継続された前記特定演出の実行中において前記特定報知を不実行とする手段」と表現することもできる。
特徴H16.前記特定状態における1ゲーム当たりの期待純増数が0.5未満又は負の値であることを特徴とする特徴H1乃至H15のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、特定状態に移行した場合における遊技媒体の変化態様が微増、増加しない又は減少するものになる。これらの場合、特定演出の実行中に特定状態への移行が生じると、第1遊技状態の終了タイミング(所定の終了条件又は第2終了条件の成立タイミング)が遅延されることが想定される。このような構成に対して上記特徴H1乃至H15のいずれかの構成を適用することで、上記終了タイミングの遅れに伴う不都合の発生を好適に抑制することが可能になる。
なお、上記特徴H1乃至H16の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴I群>
特徴I1.遊技状態として、少なくとも、第1遊技状態(有利区間)と、前記第1遊技状態とは異なる第2遊技状態(通常区間)とが設けられており、
予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態を前記第1遊技状態に移行させる移行手段(主制御装置101による有利区間移行抽選処理、区間表示第1処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記第1遊技状態を終了させる終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理を実行する機能)と、
前記第1遊技状態が終了する場合、当該第1遊技状態が終了することに対応した特定演出(エンディング演出)が前記第1遊技状態の終了前から複数回のゲームに亘って所定の演出手段(補助表示部65)にて実行されるようにする特定演出実行手段(第6、第7の実施の形態に係る表示制御装置81によるエンディング演出設定処理、エンディング演出実行用処理を実行する機能)と、
前記特定演出の実行中に予め定められた所定条件(第2BB入賞が成立)が成立した場合、当該実行中の前記特定演出を継続するか否かを判定する継続判定手段(第6、第7の実施の形態に係る表示制御装置81によるボーナス中演出設定処理を実行する機能)と、
前記継続判定手段により継続すると判定された場合、前記実行中の前記特定演出を継続し、前記継続判定手段により継続しないと判定された場合、前記実行中の前記特定演出を中止又は中断する特定手段(第6、第7の実施の形態に係る表示制御装置81による全停止時演出設定処理、ボーナス中演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記終了条件として、第1終了条件(有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数に到達すること)と、前記第1終了条件とは異なる第2終了条件(有利区間増減枚数MYが上限増加数に到達すること)とを含む複数の前記終了条件が設けられており、
前記終了手段は、複数の前記終了条件のいずれかが成立した場合、前記第1遊技状態を終了させるものであり、
前記継続判定手段は、前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合、その特定演出が前記第1終了条件に対応して実行されたものである場合、実行中の前記特定演出を継続すると判定し、その特定演出が前記第2終了条件に対応して実行されものである場合、実行中の前記特定演出を継続しないと判定することを特徴とする遊技機。
上記構成では、予め定められた移行条件が成立した場合、遊技状態が第1遊技状態に移行し、この第1遊技状態は、予め定められた終了条件が成立することで終了する。そして、第1遊技状態が終了する場合には、それに合わせた特定演出が第1遊技状態の終了前から複数回のゲームに亘って実行される。これにより、第1遊技状態が終了することを遊技者が認識可能となる。
このような構成の下、本特徴では、特定演出の実行中に所定条件が成立した場合、当該実行中の特定演出を継続するか、それとも中止又は中断するかを判定する継続判定手段を備えている。継続判定手段では、特定演出の契機となった第1遊技状態の終了条件が第1終了条件である場合、上記実行中の特定演出を継続し、特定演出の契機となった第1遊技状態の終了条件が第2終了条件である場合、上記実行中の特定演出を中止又は中断する。ここで、特定演出は、所定条件が成立する前の状況を前提として開始されるものであるため、例えば、上記所定条件が第1遊技状態との終了条件との関係において第1遊技状態の終了タイミングに影響を及ぼすものである場合、特定演出と第1遊技状態の終了タイミングとの同期が乱れるおそれがある。このような場合、遊技者の混乱を抑制する上では、実行中の特定演出を中止又は中断することが好ましい。かと言って特定演出を頻繁に中止又は中断させると、特定演出が度々途切れるものとなって演出効果を低下させる懸念がある。この点、本特徴では、特定演出中に成立する所定条件と、特定演出の契機となった第1遊技状態の終了条件との関係において、実行中の特定演出を中止又は中断するか否かを判断する構成となっている。よって、所定条件の成立による影響を少なく抑えつつ、特定演出が過度に途切れることを抑制することが可能になる。
特徴I2.前記所定条件が成立した場合、前記第2終了条件が成立するまでの残りゲーム数が増加されるように構成されていることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
上記構成では、特定演出の実行中に所定条件が成立すると、第2終了条件が成立するまでの残りゲーム数が増加されるため、第1遊技状態の終了タイミングが遅延されることになる。このような場合において、実行中の特定演出が中止又は中断されるため、特定演出により遊技者が第1遊技状態の終了タイミングを誤認することが抑制され、所定条件の成立による影響を少なく抑えることが可能になる。
なお、本特徴は「前記所定条件が成立した場合、前記第1終了条件が成立するまでの残りゲーム数が増加されず、前記第2終了条件が成立するまでの残りゲーム数が増加されるように構成されている」と表現することもできる。
特徴I3.前記所定条件が成立した場合、複数回のゲームに亘って特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)に移行させる特定状態移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記特定手段としての第1手段と、
前記第1手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、前記特定状態の終了後に前記特定演出を実行する第2手段と、
を備えていることを特徴とする特徴I1又は特徴I2に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の終了後に特定演出が実行されるため、特定演出が途中で中止又は中断される場合であっても遊技者に対して第1遊技状態が終了することを適切に報知することが可能になる。
特徴I4.前記第2手段は、前記特定状態の終了後に実行する前記特定演出として、前記第1手段により中止又は中断された前記特定演出の続きに対応した演出を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴I3に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態後の特定演出として、中止又は中断された特定演出の続きが実行されるため、特定演出を最後まで実施することが可能になる。例えば、特定演出において特に遊技者の見たい部分が特定演出の終盤に設定されている場合、遊技者は、特定演出が中止又は中断されることを避けるべく、所定条件を成立させないように配慮する必要が生じる。これでは遊技者が第1遊技状態の遊技や特定演出に集中しにくくなる。この点、本構成では、中止又は中断された特定演出の続きが特定状態の終了後に再開されるため、特定演出の途中で所定条件を成立させても特定演出を最後まで実施させることができる。よって、遊技者が所定条件の成立の有無に気を取られることなく遊技することができ、遊技しやすい構成とすることが可能になる。
また、例えば、途中での終了も考慮して特定演出を設計する場合、演出上の山場となる部分(遊技機設計者が遊技者に見せたい部分や遊技者から見て見応えのある部分)を特定演出の序盤や中盤に設定せざるを得なくなる。この場合、尻すぼみ的な印象の特定演出となりやすく、遊技者の支持を得る上で演出設計が難しくなる。この点、本構成では、山場となる部分を特定演出の終盤に設定した場合でも、中止又は中断により当該部分の実施が取り止められないため、特定演出の演出設計を容易化することができる。つまり、遊技者にとって遊技しやすいだけでなく、設計負担の軽減にも寄与することができる。
特徴I5.前記第2手段により前記特定演出を実行する場合、前記第2終了条件が成立するまでの残りゲーム数を把握する把握手段を備え、
前記第2手段は、前記把握手段により把握された残りゲーム数に応じたゲーム数にて新たな前記特定演出を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴I3又は特徴I4に記載の遊技機。
特定状態への移行期間の長さによっては、特定状態の終了後に特定演出の途中からを再開した場合、何が始まったのかを遊技者が理解できず、遊技者の混乱を招くおそれがある。この点、本構成では、特定状態後に新たな特定演出を実行するため、遊技者にとって分かりやすく、遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。また、特定状態後の新たな特定演出を実行する場合に、第2終了条件が成立するまでの残りゲーム数を把握し、その把握した残りゲーム数に応じたゲーム数にて実行するため、特定状態への移行により変化した第1遊技状態の終了タイミングに合わせて特定状態後の特定演出を終了させることができ、特定演出と第1遊技状態を好適に同期させることが可能になる。
なお、本特徴を上記特徴I4に適用する場合、「前記特定状態として、第1特定状態と、前記第1特定状態よりも移行期間が長い第2特定状態とを有しており、前記第2手段は、前記特定演出の実行中に前記第1特定状態が生じ、前記第1手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、前記第1手段により中止又は中断された前記特定演出の続きに対応した演出を前記特定状態の終了後に実行する手段と、前記特定演出の実行中に前記第2特定状態が生じ、前記第1手段により前記特定演出が中止又は中断された場合、新たな前記特定演出を前記特定状態の終了後に実行する手段と、を備えている」としてもよい。この場合、特定状態の種類(特定状態への移行期間の長さ)に応じて続きの特定演出を再開するのか、新たな特定演出を実行するのかを切り替えることができる。
特徴I6.前記所定条件が成立した場合、前記第2終了条件が成立するまでの残りゲーム数が増加するように構成されており、
前記継続判定手段は、前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合において、その特定演出が前記第2終了条件に対応して実行されたものである場合、当該実行中の前記特定演出を中止又は中断するか否かを判定する第2判定手段(第7の実施の形態に係る表示制御装置81によるステップS5101~ステップS5104の処理を実行する機能)を備え、
前記所定条件が成立した場合の前記第1終了条件が成立するまでの残りゲーム数を把握する残りゲーム数把握手段(第7の実施の形態に係る表示制御装置81によるステップS5101の処理を実行する機能)を備え、
前記第2判定手段は、前記残りゲーム数把握手段により把握された残りゲーム数を参照して前記実行中の前記特定演出を中止又は中断するか否かを判定することを特徴とする特徴I1乃至I5のいずれかに記載の遊技機。
所定条件の成立前は第1終了条件よりも先に第2終了条件が成立する状態であっても、所定条件が成立したことで第2終了条件の成立タイミングが遅延された結果、第2終了条件と第1終了条件の先後が逆転し、第2終了条件よりも先に第1終了条件が成立する状態に変化する場合がある。本構成では、所定条件が成立した場合の第1終了条件が成立するまでの残りゲーム数を参照して特定演出を中止又は中断するか否かを判定するため、第2終了条件に対応した特定演出の実行中に所定条件が成立した場合であっても、逆転現象が生じる場合等には特定演出を継続することができ、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴I7.前記第2判定手段は、前記残りゲーム数把握手段により把握された残りゲーム数が所定数(第2BB状態に対応するボーナスゲームの実行ゲーム数以下の数)よりも少ない場合、前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定する(ステップS5102)ことを特徴とする特徴I6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2終了条件に対応した特定演出の実行中に所定条件が成立した場合における第1終了条件成立までの残りゲーム数が一定の範囲内であれば、実行中の特定演出を中止又は中断することなく継続させることができる。これにより、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴I8.前記所定数は、前記特定演出の実行中に前記所定条件が成立した場合の前記第2終了条件が成立するまでの残りゲーム数に対して、前記所定条件による前記第2終了条件が成立するまでの残りゲーム数の増加分を加算した数であることを特徴とする特徴I7に記載の遊技機。
上記構成では、第2終了条件よりも先に第1終了条件が成立する状態に変化している場合に、実行中の特定演出を中止又は中断することなく継続させることができる。これにより、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴I9.前記所定条件が成立した場合、複数回のゲームに亘って特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)に移行させる特定状態移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)を備え、
前記所定数は、前記特定状態の実行ゲーム数の期待値又は実績に基づく推定値以下の数であることを特徴とする特徴I7又は特徴I8に記載の遊技機。
上記構成では、特定状態の範囲内で逆転現象が生じる場合、すなわち、特定状態中に上限ゲーム数への到達により第1遊技状態が終了する場合、特定演出を継続させることができる。これにより、特定演出が途切れる頻度を低下させることが可能になる。
特徴I10.前記特定手段は、前記第2判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定された場合、前記実行中の前記特定演出を継続するものであり(表示制御装置81によるステップS5104の処理を実行する機能)、
前記第2判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定されたことに基づいて前記特定演出が継続された場合、当該継続された前記特定演出を前記第1終了条件に応じて終了させる手段(表示制御装置81によるステップS5201~ステップS5206の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I6乃至I9のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、逆転現象を理由として特定演出が継続された場合に、特定演出の終了条件が第1終了条件に対応したものに変更される。すなわち、継続させた特定演出が上限ゲーム数までの残りゲーム数に合わせて終了されるため、特定演出と第1遊技状態を同期させることが可能になる。
特徴I11.前記特定手段は、前記第2判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定された場合、前記実行中の前記特定演出を継続するものであり(表示制御装置81によるステップS5104の処理を実行する機能)、
前記第2判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定されたことに基づいて前記特定演出が継続された場合、当該継続された前記特定演出が前記第1終了条件に対応するものであることを遊技者が認識可能な所定報知(上限ゲーム数までの残りゲーム数を示唆又は教示する報知等)を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴I6乃至I10のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、逆転現象を理由として特定演出が継続された場合、その特定演出が第1終了条件に対応するものであることを遊技者が認識できるため、遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。
なお、本特徴を上記特徴I10に適用した場合は、所定報知による遊技者の認識と、継続された特定演出の終了タイミングとを整合させることができ、遊技者の混乱をより好適に抑制することが可能になる、という効果が期待される。
特徴I12.前記第2終了条件の対応して前記特定演出が実行された場合、当該特定演出が前記第2終了条件に対応するものであることを遊技者が認識可能な特定報知(上限増加数までの残り増加数や、当該残り増加数をゲーム数に換算した残りゲーム数を示唆又は教示する報知等)を実行する手段を備え、
前記特定手段は、前記第2判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定された場合、前記実行中の前記特定演出を継続するものであり(表示制御装置81によるステップS5104の処理を実行する機能)、
前記第2判定手段により前記実行中の前記特定演出を中止又は中断しないと判定されたことに基づいて前記特定演出が継続された場合、前記特定報知を不実行とする手段を備えていることを特徴とする特徴I6乃至I11のいずれかに記載の遊技機。
上記構成では、逆転現象を理由として特定演出が継続された場合、特定演出が前記第2終了条件に対応するものであることを遊技者が認識可能な特定報知が不実行とされる。これにより、継続された特定演出が第2終了条件に対応するものであると遊技者が誤認することが抑制され、遊技者の混乱を好適に抑制することが可能になる。
なお、本特徴を上記特徴I10に適用した場合は、継続させた特定演出を上限ゲーム数までの残りゲーム数に合わせて終了させても、遊技者が混乱することを好適に抑制することが可能になる、という効果が期待される。また、本特徴の「前記特定報知を不実行とする手段」は、「当該継続された前記特定演出の実行中において前記特定報知を不実行とする手段」と表現することもできる。
特徴I13.前記所定条件が成立した場合、複数回のゲームに亘って特定状態(第2BB状態に対応するボーナスゲーム)に移行させる特定状態移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記特定手段により前記特定演出が継続された場合において当該特定演出が前記特定状態中に終了した場合、当該特定演出の終了後、前記特定状態に対応した所定演出(ボーナス演出)を実行する手段(表示制御装置81によるステップS4705、ステップS4604、ステップS4605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I12のいずれかに記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出の実行中に特定状態への移行が生じた場合において特定演出の継続が優先された場合、その特定演出の終了後に所定演出(特定状態に対応した演出)が実行されるため、特定状態への移行中であることを遊技者に認識させることが可能になる。
なお、上記特徴I1乃至I13の各構成に対して、特徴A1乃至A18、特徴B1乃至B16、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D10、特徴E1乃至E18、特徴F1乃至F12、特徴G1乃至G7、特徴H1乃至H16、特徴I1乃至I13のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴I群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴I群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。なお、上記各特徴をパチンコ遊技機に適用する場合、各特徴に係るゲーム(1ゲーム)は変動(1変動)であると解することができる。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…スロットマシン、32…リール、41…スタートレバー、42~44…ストップスイッチ、65…補助表示部、81…表示制御装置、101…主制御装置。

Claims (1)

  1. 第1賭数と、前記第1賭数とは異なる第2賭数とを含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数により遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    予め定められた判定契機に基づいて遊技者に有利な特別状態を生じさせるか否かの特別判定を実行する特別判定手段を備え、
    遊技の賭数が前記第1賭数とされたゲームにて前記特別判定を実行することが可能であり、
    遊技の賭数が前記第2賭数とされたゲームにて前記特別判定の実行が制限されるようにする手段と、
    前記特別判定の結果が前記特別状態を生じさせることに対応した特定結果となった場合に、前記特別状態への移行が待機されるように待機状態に移行させる待機状態移行手段と、
    前記待機状態でのゲームの実行に応じて所定情報を更新する更新手段と、
    を備え、
    前記更新手段による前記所定情報の更新結果が前記待機状態の終了に対応した所定結果となった場合又は前記所定結果となった後に予め定められた移行条件が成立した場合に、前記特別状態への移行が許容されるように構成されており、
    前記待機状態において遊技の賭数が前記第1賭数とされた状態でゲームが行われた場合に前記更新手段による更新が実行されるようにする手段と、
    前記待機状態において遊技の賭数が前記第2賭数とされた状態でゲームが行われた場合に前記更新手段による更新が実行されないようにする手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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