以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)の駆動によって回転/停止させられる。
リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「7」、「BAR」、「JAC」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。ここで、「リプレイ」及び「ベル」は、リール3L、3C、3Rのいずれについても、最大でも5コマ以内の間隔で配置されている。中のリール3Cについて「7」は最大でも5コマ以内の間隔で配置されている。右のリール3Rについて「スイカ」、「7」または「BAR」のいずれかが最大で5コマ以内の間隔で配置されている。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。可変表示装置2には、後述するレギュラーボーナスにおいて賭け数として1が設定されているときには、中段の1本の入賞ラインが設定される。レギュラーボーナス以外では賭け数として3が設定されている状態でのみゲームを開始させることができ、この賭け数として3が設定されているときには、上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の入賞ラインが設定される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図3参照)によって構成され、後述するレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)におけるゲーム数及び入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。ゲーム回数表示部21は、後述するビッグボーナス時にメダルの払い出し数をカウントするカウンタの値を表示するために用いてもよい。さらに、ゲーム回数表示部21は、発生したエラーの種類に対応したコード(エラーコード)を表示するためにも用いられる。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、入賞ラインに対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図3参照)が点灯状態となることで、各ゲームにおける入賞ラインを遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した入賞ラインを遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図3参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図3参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態や当選フラグの設定状況等に応じて様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4において行われる演出としては、詳細を後述する連続演出や追加演出がある。また、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図3参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。
リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、後述する停止制御テーブルにより選択される停止図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するレギュラーボーナス入賞、及びビッグボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図3参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、スタートレバー11が操作された時のスタート音の出力や、入賞時、ビッグボーナス突入時、及びレギュラーボーナス突入時における効果音の出力や、さらには異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図3参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、及び演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111が取り扱うデータの1ワードは、8ビット(1バイト)であり、RAM112、ROM113のアドレスも、8ビット単位で割り付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。RAM112とROM113のアドレスの割り当ては、メーカにおける開発用機種とホールに納入される量産機種とで異なる。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
RAM112は、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU111には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが設けられている。リフレッシュレジスタは、1ワード分の大きさである8ビットからなり、そのうちの下位7ビットがCPU111がROM113から命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
乱数発生回路115は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数には、ハードウェア乱数機能により抽出した数値をソフトウェアにより加工した数値が使用される。
電源監視回路117は、電源基板100から供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する。制御部110は、特に図示はしないが、電源監視回路117に接続された割込入力端子を備えており、割込入力端子に電圧低下信号が入力されることでCPU111に外部割り込みが発生し、CPU111は、後述する電断割込処理を実行する。
リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したきにリセット信号を出力して制御部110を起動させると共に、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行わなかった場合に、制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、後述する内部抽選によりRAM112に設定される当選フラグを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及び当選状況信号を、当該外部装置に出力する。
上記スロットマシン1においては、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。メダルの払出率は、遊技者が賭け数の設定のために投入するメダルの数に対する、後述する内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の期待値の割合で算出される。実際に入賞する小役に対して払い出されることとなるメダルの数に基づいて計算されるのではない。後述するように遊技状態が異なると、メダルの払出率も変わることとなる。
ここで、設定スイッチ91による設定値の変更操作について説明する。設定値を変更するためには、設定キースイッチ92をON状態としてからメインスイッチ94によりスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定値を変更せずにスロットマシン1を起動する場合には、設定キースイッチ92をOFF状態としてメインスイッチ94により電源をONすればよい。
設定キースイッチ92をON状態として電源をONすると、設定値の変更操作が可能な設定変更モードなる。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91が操作されると、設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートレバー11が操作されてから設定キースイッチ92がOFFされると、変更後の確定した設定値がRAM112の所定の領域に記憶される。そして、遊技の進行が可能な状態に移行する。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、特別遊技状態(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。図4(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
レギュラーボーナスは、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ライン(5本)のいずれかに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常の遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される(次に説明するビッグボーナス中に提供された場合を含む)。
ビッグボーナス(1)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ライン(5本)のいずれかに「7−7−7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ライン(5本)のいずれかに「BAR−7−7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、上記したレギュラーボーナスが終了まで繰り返して提供される。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM112に設定される。ビッグボーナスは、遊技者に払い出したメダルの枚数が465枚を越えたときに終了する。ここでは、1ゲーム当たりの最大払出枚数が15枚なので、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数の上限は、480枚となる。また、ビッグボーナスの終了後は、10ゲームの間だけRTに遊技状態が制御される。
後述する内部抽選においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していても、「7」と「BAR」のいずれもがリール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているわけではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングが適正なタイミングでなければ、これらの役に入賞することはない。
スイカは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ライン(5本または1本)に「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。「スイカ」は、リール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているわけではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングが適正なタイミングでなければ、スイカに入賞させることができない。
ベルは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ライン(5本または1本)に「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、9枚のメダルが払い出される。「ベル」は、リール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてベルに当選したときには、必ずベルに入賞するものとなっている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール3Lについていずれかの入賞ライン(5本または1本)のいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインにつき2枚のメダルが払い出される。レギュラーボーナス以外の遊技状態において左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止したときには、2つの入賞ラインでの導出となるので合計4枚のメダルが払い出される。また、通常の遊技状態においてチェリーに入賞したときには、10ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御されるが、通常の遊技状態以外でチェリーに入賞しても、改めてRTに遊技状態が制御されることはない。
組み小役は、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ライン(5本または1本)に「ベル−7−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、1枚のメダルが払い出される。左のリール3Lについての「ベル」と中のリール3Cについての「7」は、いずれも5コマ以内の間隔で配置されているため、組み小役に当選しているときには、必ず左と中のリール3L、3Cについては「ベル」と「7」が入賞ライン上に揃うこととなる。しかし、右のリール3Rについては「スイカ」が5コマ以内の間隔で配置されているとは限らない。
右のリール3Rについては「スイカ」、「7」または「BAR」のいずれかで考えると、5コマ以内の間隔で配置されていることとなる。このため、停止ボタン12Rの操作タイミングによって右のリール3Rについて「スイカ」を、左と中のリール3L、3Cについての「ベル」及び「7」とともに入賞ライン上に導出することができないときには、「7」または「BAR」が代わりに導出されることとなる。
このときに導出される「ベル−7−7/BAR」の組み合わせは、組み小役の取りこぼしによって導出される以外は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していて停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングにより取りこぼしたときに導出される表示態様である。「ベル−7−7/BAR」の組み合わせは、入賞の表示態様でないが、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性を示すチャンス目となる。なお、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の取りこぼしによってのみ導出され、これらの当選を確実に示すリーチ目もあるが、本発明とは直接関わりないため、詳細な説明を省略する。
リプレイは、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ライン(5本)のいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナスやビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナス)では、この組み合わせが揃ったとしてもリプレイ入賞とならない。リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭け数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。「リプレイ」は、リール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてリプレイに当選したときには、必ずリプレイに入賞するものとなっている。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
図4(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられるものであるが、遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。各ゲームにおける遊技状態において抽選対象となる役が参照される。ここで、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるときには、スイカ、ベル、チェリー、組み小役が内部抽選の対象役として順に読み出される。通常の遊技状態にあるときには、レギュラーボーナス+組み小役、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+組み小役、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+組み小役、ビッグボーナス(2)、スイカ、ベル、チェリー、組み小役、リプレイ(通常)が内部抽選の対象役として順に読み出される。遊技状態がRTにあるときには、レギュラーボーナス+組み小役、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+組み小役、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+組み小役、ビッグボーナス(2)、スイカ、ベル、チェリー、組み小役、リプレイ(RT)が内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。図4(c)は、役別テーブルの例を示す図である。スイカ、ベル、チェリー及び組み小役は、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスでの賭け数1に対応する判定値数の格納アドレスと、通常の遊技状態及びRTでの賭け数3に対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。判定値数は、その値が256以上となるものもあり、1ワード分では記憶できないので、判定値数毎に2ワード分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。
抽選対象となる役の判定値数は、役毎にゲームにおいて遊技者が設定する賭け数(BET)に対応して登録されている。抽選対象となる役が同じであっても、レギュラーボーナスにおける当選確率が他の遊技状態における当選確率と異なっている場合があるからである。また、抽選対象となる役の賭け数に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
レギュラーボーナス+組み小役、ビッグボーナス(1)+組み小役、ビッグボーナス(2)+組み小役は、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となり、通常の遊技状態及びRTでの賭け数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、及びビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となり、通常の遊技状態及びRTでの賭け数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役については、共通フラグの値が0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
スイカ、ベル、チェリー及び組み小役は、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスでの賭け数1に対応する判定値数の格納アドレスと、通常の遊技状態及びRTでの賭け数3に対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。これらの小役のうちでチェリー以外の役の共通フラグの値は1であり、賭け数が1の場合も3の場合も設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。チェリーについての共通フラグは0であり、賭け数が1の場合も3の場合も設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
リプレイは、通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象となるが、通常の遊技状態とRTとでは別個の抽選対象の役として判定値数の格納アドレスが、それぞれの遊技状態における賭け数3に対応して登録されている。通常の遊技状態におけるリプレイについてもRTにおけるリプレイについても、共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
図5は、役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種ではRAM112に、量産機種ではROM113に割り当てられたアドレス領域に設けられている。
例えば、アドレスADD+0は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナス+組み小役であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+14は、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)+組み小役であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+28は、内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)+組み小役であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。
アドレスADD+2は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナスであって設定値が1のときに参照されるアドレスであり、このときには、ここに格納された値である11が判定値数として取得される。アドレスADD+4、ADD+6、ADD+8、ADD+10、ADD+12は、それぞれ内部抽選の対象役がレギュラーボーナスであって設定値が2〜6のときに参照されるアドレスである。レギュラーボーナスについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもレギュラーボーナスの当選確率は同じとなっている。レギュラーボーナス+組み小役は、設定値1〜6に共通した判定値数となっているので、組み小役との重複当選の場合を含めても、レギュラーボーナスの当選確率は設定値に関わらず同じとなる。
また、アドレスADD+16、ADD+18、ADD+20、ADD+22、ADD+24、ADD+26は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+30、ADD+32、ADD+34、ADD+36、ADD+38、ADD+40は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。ビッグボーナス(1)、(2)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてビッグボーナス(1)、(2)の当選確率が異なることとなる。
アドレスADD+42は、賭け数が3のとき、すなわち通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象役がスイカであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。アドレスADD+44は、賭け数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がスイカであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。スイカについての判定値数は、賭け数に応じて登録されているが、同じ値が登録されているので、いずれの遊技状態においてもスイカの当選確率は同じとなる。
アドレスADD+46は、賭け数が3のとき、すなわち通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象役がベルであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。アドレスADD+48は、賭け数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がベルであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。ベルについての判定値数は、賭け数に応じて異なる値が登録されているので、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときと、通常の遊技状態またはRTにあるときとで、ベルの当選確率が異なることとなる。
アドレスADD+50、ADD+52、ADD+54、ADD+56、ADD+58、ADD+60は、賭け数が3のとき、すなわち通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。賭け数が3のときのチェリーは、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてチェリーの当選確率が異なることとなる。チェリーは、前述したようにRTへの移行を伴うため、通常の遊技状態からRTに突入する確率が、設定値に応じて異なることとなっている。
アドレスADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+68、ADD+70、ADD+72は、賭け数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。賭け数が1のときのチェリーは、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもチェリーの当選確率は同じとなっている。また、賭け数が3で設定値が6のときのチェリーの判定値数と同じなので、設定値が6のときは、いずれの遊技状態においても、チェリーの当選確率は同じとなる。
アドレスADD+74は、賭け数が3のとき、すなわち通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象役が組み小役であるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。アドレスADD+76は、賭け数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役が組み小役であるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。組みについての判定値数は、賭け数に応じて異なる値が登録されているが、通常の遊技状態またはRTにあるときには、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と重複当選する場合もある。この重複当選の場合を加味すると、組み小役の当選確率は、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときと、通常の遊技状態またはRTにあるときとで同じとなる。
また、アドレスADD+78、ADD+80は、通常時のリプレイで賭け数が3、RT時のリプレイで賭け数が3であるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスであり、設定値に関わらずに、それぞれ2245、12652が判定値数として取得される。RTでは、リプレイの判定値数が通常の遊技状態よりも大きく、通常の遊技状態よりもリプレイ当選確率が高くなる。
通常の遊技状態では、メダルの払出率が1より小さい(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)が、RTでは、リプレイ当選確率が高くなることにより、メダルの払出率が1より大きくなる(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。もっとも、RTにおけるメダルの払出率は、遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナスを含む)におけるメダルの払出率よりは小さい。なお、ここで説明した遊技状態に応じたメダルの払出率の関係は、設定値が1〜6のいずれとなっている場合も同じである。
次に、内部抽選用の乱数の取得について、図6を参照して詳しく説明する。内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により乱数発生回路115から乱数を抽出し、これをCPU111がソフトウェアによって加工することによって取得されるものとなる。内部抽選用の乱数を取得するときには、ボーナス告知ランプ66を点灯するか否かを決定する告知決定用の乱数も取得される。なお、乱数発生回路115の発生する乱数の最下位ビットを第0ビット、最上位ビットを第15ビットと呼ぶものとする。
図6(a)は、乱数発生回路115の構成を詳細に示すブロック図である。図示するように、乱数発生回路115は、パルス発生回路115aと、下位カウンタ115bと、上位カウンタ115cとから構成されている。下位カウンタ115b及び上位カウンタ115cは、いずれも8ビット(1バイト)のカウンタであり、下位カウンタ115bが第0ビット〜第7ビット、上位カウンタ115cが第8ビット〜第15ビットの合計で16ビットのデータ信号を出力する。
パルス発生回路115aは、CPU111の動作クロックの周波数よりも高く、その整数倍とはならない周波数(互いに素とすることが好ましい)でパルス信号を出力する。パルス発生回路115aの出力するパルス信号が下位カウンタ115bにクロック入力される。
下位カウンタ115bは、パルス発生回路115aからパルス信号が入力される度に第0ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。正論理を適用するものとすると、Hレベルの論理値が1でLレベルの論理値が0に対応する。負論理の場合は、論理値が1の場合をLレベル、論理値が0の場合をHレベルと読み替えればよい。第0ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第0ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第1ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第m−1ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。また、第7ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第7ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に桁上げ信号を出力する。下位カウンタ115bの出力する桁上げ信号が上位カウンタ115cにクロック入力される。
上位カウンタ115cは、下位カウンタ115bから桁上げ信号が入力される度に第8ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。第9ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第9ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
下位カウンタ115bのデータ信号を下位8ビットとし、上位カウンタ115cのデータ信号を上位8ビットとした16ビットのデータ信号の論理値は、パルス発生回路115aがパルス信号を出力する度に、0(0000h)→1(0001h)→2(0002h)→…→65535(FFFFh)と値が更新毎に連続するように更新され、最大値の65535(FFFFh)の次は初期値の0(0000h)へと値が循環して、乱数発生回路115から出力されるものとなる。
サンプリング回路116は、ラッチ回路から構成され、CPU111からのサンプリング指令(スタートレバー11の操作時)に基づいて、乱数発生回路115からそのときに出力されている16ビットのデータ信号をラッチし、ラッチしたデータ信号を出力する。CPU111は、I/Oポート114を介してサンプリング回路116から入力されたデータ信号に対応した数値データを、乱数発生回路115が発生する乱数として抽出するものとなる。なお、以下では、乱数発生回路115から出力されるデータ信号は、その論理値に応じた乱数として説明するものとする。
図6(b)は、乱数発生回路115から抽出した乱数をCPU111がソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。乱数発生回路115から抽出された乱数は、CPU111が有する16ビットの汎用レジスタ111GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路115から抽出された乱数が汎用レジスタ111GRに格納されると、CPU111は、他の汎用レジスタまたはRAM112の作業領域を用いて、汎用レジスタ111GRの下位バイト(下位カウンタ115bから抽出した値)と、上位バイトの値(上位カウンタ115cから抽出した値)とを入れ替える。
次に、CPU111は、抽出された乱数に対して上位バイトと下位バイトとが入れ替えられた乱数の値を、8080hと論理積演算をする。CPU111の処理ワードは1バイトなので、実際には上位バイトと下位バイトとについて順次論理積演算を行うものとなる。この論理積演算によって第15ビットと第7ビットは常に1となる。さらに、CPU111は、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。
CPU111は、このときに汎用レジスタ111GRに格納されている値を、内部抽選用の乱数として取得してRAM112の所定の領域に記憶させ、これに各役の判定値数を順次加算していくものとなる。内部抽選用の乱数の第15ビットと第14ビットは常に1となるので、内部抽選用の乱数は、14ビット(16384)の大きさを有する乱数ということになり、実質的に0〜16383の値をとるものとなる。
なお、乱数発生回路115からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、CPU111に対する割り込みが禁止される。CPU111に対して割り込みが発生することによって、当該割り込み処理ルーチンで汎用レジスタ111GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐためである。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。CPU111は、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM113に格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作された停止ボタン12L、12C、12Rに対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止させる制御を行う。
図7は、ROM113に格納されたテーブルインデックスを示す図である。図示するように、テーブルインデックスには、内部当選状況別に、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
このように内部当選状況が異なったりする場合でも、同一の制御が適用される場合においては、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。ここで、テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスとからなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているか、左リール3Lのみ停止しているか、中リール3Cのみ停止しているか、右リール3Rのみ停止しているか、左、中リール3L、3Cが停止しているか、左、右リール3L、3Rが停止しているか、中、右リール3C、3Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、リール3L、3C、3Rの内のいずれかが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合がある。
テーブル作成用データには、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されている。それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスは、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて特定でき、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
また、引込コマ数データは、停止操作が行われたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。リールモータ3ML、3MC、3MRには、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ3ML、3MC、3MRを168ステップ駆動させることでリール3L、3C、3Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている(図8参照)。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
図8は、停止制御テーブルの例を示す図である。停止制御テーブルは、前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される。停止制御テーブルには、図8に示すように、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)で停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されている。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。そして取得した先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリール3L、3C、3Rが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して全てのリール3L、3C、3Rについて停止制御テーブルを作成する。
また、リール3L、3C、3Rのうちのいずれか1つが停止したとき、またはいずれか2つが停止したときには、リール回転開始時に取得した先頭アドレス、すなわちそのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU111が停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域(図の停止操作ポイント)から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域(図の停止ポイント)が停止基準位置(この実施の形態では、下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、テーブルインデックスには、一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データの格納領域の先頭アドレスとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の内部当選状況、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、内部当選状況、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスには、いずれかの役に当選している場合に対応して、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、ハズレの場合に対応して、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。一方、ハズレの場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役と小役が同時に当選した場合や、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+組み小役、ビッグボーナス(1)+ベルなど)に対応して、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
また、テーブルインデックスには、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)に対応して、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、再遊技役を構成する図柄である「リプレイ」は、リール3L、3C、3Rのいずれについても5コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者による停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
遊技制御基板101の側においては、上記のように内部抽選が行われ、その結果と停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングとに従ってリール3L、3C、3Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板101の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板102の側で独自の演出が行われる。このような演出を行うためには、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくともBETコマンド、当選状況通知コマンド、リール回転コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、及び遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行われたときに送信される。リール回転コマンドは、リール3L、3C、3Rが回転開始するタイミングを示すもので、リール3L、3C、3Rの回転が実際に開始されるときに送信される。リール停止コマンドは、リール3L、3C、3Rの別と中段に停止された図柄の番号を示すもので、リール3L、3C、3Rがそれぞれ停止されたときに送信される。
入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別と当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行われたときに送信される。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すもので、1ゲームの終了時において送信される。遊技状態コマンドは、遊技状態がRTにあることを示す場合は、RT残りゲーム数が少なくとも4ゲーム以上、3ゲーム、2ゲーム、1ゲームの場合を区別できるものとなっている。
次に、演出制御基板102の側において行われる演出について説明する。この実施の形態にかかるスロットマシン1では、演出制御基板102の側における演出として、複数ゲームに亘って実行される連続演出及び追加演出がある。連続演出及び追加演出は、いずれも液晶表示器4に所定の画像を表示することにより行われる。また、連続演出及び追加演出における個々のゲーム毎の演出は、いずれもスタートレバー11の操作時に開始し、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したときに終了するものである。個々のゲーム毎の演出の結果は、遊技者側の勝ち、負け、大勝利の3通りであるが、演出の過程としてはこれよりも多くの種類のものがある。
連続演出は、RT残りゲーム数が3ゲームまたは2ゲームとなったときに行われる。RT残りゲーム数が3ゲームになったときには、連続演出抽選が行われ、これに当選すると、このゲームにおいて連続演出が開始する。RT残りゲーム数が3ゲームとなったときに連続演出が開始されなかった場合には、必ずRT残りゲーム数が2ゲームとなったときに必ず連続演出が開始する。連続演出の中の1ゲーム目の演出が開始される前には、当該ゲームで賭け数を設定したときに開始演出が行われる。
連続演出は、RTが終了するゲームにおいて終了する。つまり、RT残りゲーム数が3ゲームのときに開始された連続演出は、3ゲームの間継続し、RT残りゲーム数が2ゲームのときに開始された連続演出は、2ゲームの間継続する。また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりRTが終了した場合には、実行中の連続演出は、ここで終了する。連続演出の中の最後のゲームにおける演出が終了すると、ボーナス(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)を指す)当選しているか否かについての確定的な報知が行われる。
追加演出は、連続演出が行われている間のゲームにおいて、新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したことを条件として行われる。もっとも、追加演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した時点で開始されるのではなく、そのときに実行中であった連続演出を最後まで実行した後に、賭け数の設定を契機として開始されるものとなる。
追加演出を行うこととなっている場合、連続演出の終了時点ではレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されていることとなる。しかし、この連続演出の開始時においてはレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない。そこで、追加演出を行うこととなる場合、連続演出の結果として(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)の)ハズレの結果が報知される。
ハズレの結果が報知された次のゲームでは、演出が継続される旨が報知されてから追加演出が開始するものとなる。そして、追加演出の中の最後のゲームにおける演出が終了した時点で、追加演出の結果としてボーナス(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)を指す)当選している旨が確定的に報知される。
連続演出の結果として報知されたか、追加演出の結果として報知されたかに関わらず、ボーナス当選している旨の確定報知が行われた場合には、次のゲームで賭け数の設定を行ったときに、所定の割合で当選しているボーナスの種類(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の別)が報知される場合がある。
ところで、上記した連続演出及び追加演出には、3ゲームの間継続する連続演出にも、2ゲームの間継続する連続演出にも、それぞれ複数のパターンがある。図9は、連続演出及び追加演出のパターンを選択するための連続演出選択テーブルを示す図である。連続演出選択テーブルには、図9(a)に示す非当選時テーブルと、図9(b)に示す当選時テーブルと、図9(c)に示す追加演出テーブルの3種類がある。連続演出のパターンは、RT残りゲーム数と連続演出パターン選択用の乱数に従って、非当選時テーブルまたは当選時テーブルを参照することにより決定される。
図9(a)に示す非当選時テーブルは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態で開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。図9(b)に示す当選時テーブルは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選している状態で開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。いずれのテーブルに従って連続演出のパターンが選択される場合であっても、RT残りゲーム数が3ゲームのときに連続演出が開始されるときには、3ゲームの間継続する連続演出のパターンが、RT残りゲーム数が2ゲームのときに連続演出が開始されるときには、2ゲームの間継続する連続演出のパターンが選択される。
図9(c)に示す追加演出テーブルは、既に連続演出が行われている状態で新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに、当該連続演出が終了した後に続けて行われる追加演出のパターンを選択するためのテーブルである。追加演出のパターンは、そのときに行われていた連続演出のパターンに応じて選択され、追加演出の継続するゲーム数は、1ゲームまたは2ゲームである。
連続演出の最終的な結果が示されたときに、負けの結果よりも勝ちの結果が多くなっているか、1ゲームでも大勝利の結果が示されていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているということとなる。従って、このようなパターンは、当選時テーブルに従って選択されたパターンということになる。負けの結果が勝ちの結果よりも多くないパターンは、非当選時テーブルに従って選択されたパターンということになるが、連続演出に続けて行われた追加演出の結果が示されたときに、連続演出の開始からの結果として負けの結果よりも勝ちの結果が多くなっているか、1ゲームでも大勝利の結果が示されていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているということとなる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、演出制御基板102の側における演出として、遊技状態がRTにあって連続演出が行われていないときにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに液晶表示器4において行われる特別演出と、通常の遊技状態においてリプレイ当選したときに液晶表示器4において行われるリプレイ当選報知とがある。特別演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しても通常の遊技状態においては行われず、リプレイ当選報知は、リプレイ当選してもRTにおいては行われない。
なお、演出制御基板102のRAM122には、連続演出の残りゲーム数を示す連続カウンタと、追加演出の残りゲーム数を示す追加カウンタとが設けられており、選択した演出のパターンに従って、その初期値がセットされる。また、RAM122には、連続演出及び追加演出について選択したパターンを保存する領域と、ボーナス当選の確定を報知したときに設定される確定報知フラグ、連続演出から追加演出に移行するための再開フラグを設定するための領域が設けられている。
また、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示態様を判断するための停止図柄テーブルがRAM122に設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できないので、ROM123にはリール3L、3C、3Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール3L、3C、3Rに停止されている図柄が登録される。
さらに、遊技状態コマンドや当選状況通知コマンドに基づいて、遊技制御基板101の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態や各役の当選状況を保存する領域もRAM122に設けられている。遊技状態は、2ゲーム分のものが保存されることとなっている。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における処理について説明する。スロットマシン1においては、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行われることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームのついて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものであるが、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へのコマンドの送信は、本発明の説明に必要なものだけを説明し、そうでないコマンドの送信については、説明を省略する。
図10は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行うゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS1)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS2)。賭け数が設定されると、BETコマンドが生成され、演出制御基板102に送信される。ここで、遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたを含む)にあるときには、賭け数として1が設定されると(これより大きな賭け数は設定されない)、スタートレバー11が操作有効となる。それ以外の遊技状態にあるときには、賭け数として3が設定された後、スタートレバー11が操作有効となる。また、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭け数(この実施の形態では3)が自動設定され(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)、そのままスタートレバー11が操作有効となる。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS3)。抽選処理では、RAM112における当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行われる(ステップS4)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とする。その後、停止ボタン12L、12C、12Rが遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じてリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。リール3L、3C、3Rの回転開始時、及び回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、リール回転処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、ステップS2のBET処理で設定した賭け数に応じた入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS5)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行われる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS6)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(例えば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行われる。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS3の抽選処理について詳しく説明する。図11は、CPU111がステップS3で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がビッグボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS101)。遊技状態がビッグボーナスになければ、そのままステップS104の処理に進む。
遊技状態がビッグボーナスにあれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がレギュラーボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS102)。遊技状態がレギュラーボーナスになければ、ビッグボーナスの最初のゲームであるか、ビッグボーナス中において1セット分のレギュラーボーナスが終了して未だ当該ビッグボーナスが終了していないときのゲームであるので、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御する(ステップS103)。そして、ステップS104の処理に進む。遊技状態がレギュラーボーナスにあれば、そのままステップS104の処理に進む。
ステップS104では、乱数取得処理を行い、サンプリング指令を出力することにより乱数発生回路115が発生する乱数をサンプリング回路116に抽出させ、抽出された乱数を内部抽選用の乱数に加工して、RAM112の内部抽選用の乱数の格納領域に記憶させる。なお、乱数取得処理の詳細については後述する。
次に、現在の遊技状態に対応して、図4(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている抽選対象役を順番に読み出す(ステップS105)。次に、読み出した抽選対象の役について図4(c)の役別テーブルに今回のゲームにおいて設定された賭け数に対応して登録されている共通フラグの設定状況を取得する(ステップS106)。この結果、共通フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS107)。
共通フラグが設定されていれば、読み出した抽選対象役について図4(c)の役別テーブルに今回のゲームにおいて設定された賭け数に対応して登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS108)。そして、ステップS110の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、RAM112に設定されている設定値を読み出し、抽選対象の役について読み出した設定値と今回のゲームにおいて設定された賭け数に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS109)。そして、ステップS110の処理に進む。
ステップS110では、ステップS108またはS109で取得した判定値数をRAM112の判定領域に記憶された内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS111)。
オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態において抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていないものがあるかどうかを判定する(ステップS112)。未だ処理対象としていないものがあれば、ステップS105の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていないものがなければ、ステップS120の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、直前のステップS105で読み出した抽選対象役がレギュラーボーナス+組み小役、ビッグボーナス(1)+組み小役またはビッグボーナス(2)+組み小役のいずれかであるかどうかを判定する(ステップS113)。レギュラーボーナス+組み小役、ビッグボーナス(1)+組み小役またはビッグボーナス(2)+組み小役のいずれかである場合には、少なくとも今回のゲームにおける遊技状態は、レギュラーボーナスではない(すなわち、ビッグボーナスでもない)。
ここでは、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS114)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、読み出した抽選対象役に応じてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグをRAM112に設定するとともに、組み小役当選フラグをRAM112に設定する(ステップS115)。そして、ステップS120の処理に進む。
ステップS114でRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが既に設定されていた場合には、組み小役当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS116)。そして、ステップS120の処理に進む。
ステップS113で抽選対象役がレギュラーボーナス+組み小役、ビッグボーナス(1)+組み小役及びビッグボーナス(2)+組み小役のいずれでもなかった場合には、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかであるかどうかを判定する(ステップS117)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかである場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS118)。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、そのままステップS120の処理に進む。ステップS117で抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれでもないか、ステップS118でレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、抽選対象役の当選フラグをRAM112に設定する(ステップS119)。そして、ステップS120の処理に進む。
ステップS120では、RAM112における当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板102に送信する。そして、抽選処理を終了して、図10のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS104の乱数取得処理について詳しく説明する。図12は、CPU111がステップS104で実行する乱数取得処理を詳細に示すフローチャートである。乱数取得処理では、まず、CPU111に対する割り込みを禁止する(ステップS201)。次に、サンプリング回路116にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路115が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート114から入力して、これを抽出する。乱数発生回路115から抽出された乱数の値は、汎用レジスタ111GRに格納される(ステップS202)。
次に、汎用レジスタ111GRに格納された乱数の下位バイトの値と上位バイトの値を、RAM112の作業領域を用いて互いに入れ替える(ステップS203)。次に、汎用レジスタ111GRに格納された乱数の値を8080hと論理積演算する(ステップS204)。さらに上位バイト(第15〜第8ビット)を1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。このときに汎用レジスタ111GRに格納された値が内部抽選用の乱数として取得され、RAM112の所定の領域に保存される(ステップS205)。そして、ステップS201で禁止した割り込みを許可してから(ステップS206)、乱数取得処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS4のリール回転処理について詳しく説明する。図13は、CPU111がステップS4で実行するリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(例えば、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS301)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムの計時を新たに開始する(ステップS302)。
次に、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(ステップS303)。ここで、リール3L、3C、3Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS304)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(ステップS305)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(ステップS306)。これにより、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が有効となる。
次に、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれかの有効な操作が検出されたか否かを判定する(ステップS307)。いずれの停止ボタンの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ3SL、3SC、3SRによりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS308)。リール回転エラーが発生していなければ、さらに投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入が検出された場合に判定されるエラー)が発生したか否か、及び払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出が検出された場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS309、S310)。ステップS308〜ステップS310においていずれのエラーの発生も判定されなければ、ステップS307に戻る。
また、ステップS309において投入エラーの発生が判定された場合、またはステップS310において払出エラーの発生が判定された場合には、リール回転中の投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS311)、所定のエラー処理に移行する(ステップS312)。そして、エラーが解除された場合には、再びステップS307に戻る。
また、ステップS308においてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS313)、所定のエラー処理に移行する(ステップS314)。これに伴い、リール3L、3C、3Rの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びステップS303に戻り、リール3L、3C、3Rの回転が再開する。
ステップS307において停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合には、操作された停止ボタンに対応するリールモータ(3ML、3MC、3MRのいずれか)における、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定する(ステップS315)。ここで、停止されるリールの種類及び該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS316)。その後、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止するまで待機する(ステップS317)。
そして、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止すると、リール3L、3C、3Rの全てが停止したか否かを判定し(ステップS318)、全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していなければ、ステップS305に戻る。全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していれば、リール回転処理を終了して、図10のフローチャートに復帰する。
以上のようにリール回転処理では、リール3L、3C、3Rの回転が開始した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。また、RAM112のデータが破壊されていて元の状態に復帰できない場合は、この限りではない。
次に、上記したステップS5の入賞判定処理について詳しく説明する。図14は、CPU111がステップS5で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS401)。次に、当該読み出した役の図柄組み合わせが可変表示装置2の5本の入賞ラインのうちのいずれかに(レギュラーボーナス時は、中段1本の入賞ラインに)揃っているかどうかを判定する(ステップS402)。
当該役の図柄組み合わせが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS403)、ステップS404の処理に進む。当該役の図柄組み合わせが揃っていなければ、そのままステップS404の処理に進む。ステップS404では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS401の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM112にリプレイの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS405)。リプレイ入賞していれば、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する(ステップS406)。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭け数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS416の処理に進む。
リプレイ入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS407)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS408)。そして、ステップS416の処理に進む。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS409)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS410)。そして、ステップS416の処理に進む。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にレギュラーボーナスの入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス入賞したかどうかを判定する(ステップS411)。レギュラーボーナス入賞していれば、レギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているレギュラーボーナス当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS412)。そして、ステップS416の処理に進む。
レギュラーボーナス入賞もしていなければ、RAM112にRTの入賞フラグが設定されているかどうかにより、チェリー入賞したかどうかを判定する(ステップS413)。チェリー入賞していれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグもビッグボーナス中フラグも設定されてなく、且つRTカウンタの値も0であるかどうかにより、現在の遊技状態が通常の遊技状態にあるかどうかを判定する(ステップS414)。
通常の遊技状態であれば、RAM112のRTカウンタの初期値として11をセットする。ここで、初期値として11をセットするには、次のゲームが開始されるまでにステップS513(後述)でRTカウンタの値が1減算されてしまうので、その分を加味してRTのゲーム数として10ゲームを確保するためである(ステップS415)。そして、ステップS416の処理に進む。通常の遊技状態でなければ、チェリー入賞しても遊技状態をRTに制御することはないので、そのままステップS416の処理に進む。
ステップS416では、RAM112に設定されている入賞フラグ(但し、ハズレの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、及び当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図10のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS6の払出処理について詳しく説明する。図15は、CPU111がステップS6で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、RAM112にスイカ、ベル、チェリー、組み小役のいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS501)。小役入賞していなければ、そのままステップS503の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、当該枚数のメダルを順次払い出す。但し、データとして蓄積されるクレジットの数が50に達するまでは、メダルを払い出す代わりにクレジットの数を増加させる(ステップS502)。そして、ステップS503の処理に進む。
ステップS503では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスであったかどうかを判定する。但し、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞フラグがRAM112に設定されている場合には、当該ゲームでのビッグボーナス(1)入賞またはビッグボーナス(2)入賞であって、当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスであった訳ではないので、ビッグボーナス中フラグが設定されていても、ビッグボーナス中であったと判定されない。当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスでなかった場合には、ステップS508の処理に進む。
ビッグボーナス中であったと判定された場合には、RAM112に設けられたカウンタにより当該ビッグボーナスが開始してからのメダルの払い出し総数をカウントする(ステップS504)。このカウントの結果、メダルの払い出し総数が465枚を越えたかどうかを判定する(ステップS505)。メダルの払い出し総数が465枚を越えていなければ、ステップS508の処理に進む。
メダルの払い出し総数が465枚を越えた場合には、RAM112に設定されているビッグボーナス中フラグを消去すると共に、メダルの払い出し総数をカウントするためのカウンタの値を0に初期化する(ステップS506)。また、ビッグボーナスの終了後はRTに遊技状態が制御されるため、RAM112のRTカウンタの初期値として10をセットする(ステップS507)。ステップS415と異なり初期値として10をセットするのは、このステップが実行されたゲームでは後述するステップS513の処理が行われることはないからである。そして、ステップS511の処理に進む。
ステップS508では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナスで提供された場合を含む)であったかどうかを判定する。但し、レギュラーボーナス入賞フラグがRAM112に設定されている場合には、当該ゲームでのレギュラーボーナス入賞であって、当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスであった訳ではないので、レギュラーボーナス中フラグが設定されていても、レギュラーボーナス中であったと判定されない。
当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスであった場合には、RAM112に設けられたカウンタにより、当該レギュラーボーナスが開始してから(ビッグボーナスでは、その中で新たなレギュラーボーナスが開始してから)の消化ゲーム数と入賞ゲーム数とをカウントする(ステップS509)。このカウントの結果、当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となったか、或いは当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12となったかどうかを判定する(ステップS510)。
当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となったか、或いは当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12となった場合には、ステップS511の処理に進む。当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となってなく、且つ当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12ともなっていない場合には、ステップS514の処理に進む。ステップS511では、RAM112に設定されているレギュラーボーナス中フラグを消去すると共に、レギュラーボーナス中の消化ゲーム数と入賞ゲーム数とをカウントするためのカウンタの値をいずれも0に初期化する。そして、ステップS514の処理に進む。
ステップS508で当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスでなかった場合には、RAM112のRTカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS512)。RTカウンタの値が0でなければ、RTカウンタの値を1だけ減算して(ステップS513)、ステップS514の処理に進む。RTカウンタの値が0であれば、そのままステップS514の処理に進む。
ステップS514では、RAM112にスイカ当選フラグ、ベル当選フラグ、チェリー当選フラグ、組み小役当選フラグ、リプレイ当選フラグが設定されていれば、これを消去する。ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ及びレギュラーボーナス当選フラグは、ここでは消去せずに次ゲームに持ち越させる。また、ステップS403においてRAM112に入賞フラグが設定されていれば、これを消去する。
次に、RAM112におけるビッグボーナス中フラグ及びレギュラーボーナス中フラグ、並びにRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS515)。そして、払出処理を終了して、図10のフローチャートに復帰する。ここで図10のフローチャートに復帰した場合は、今回の1ゲームにおける処理が終了となる。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、特別演出、リプレイ報知、並びに連続演出及び追加演出を含む独自の演出を行っている。以下、演出制御基板102側の制御により行われる演出の処理について説明する。
図16は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS601)。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS602)。
受信したコマンドの種類がステップS2で送信されたBETコマンドであった場合には、詳細を後述するBET時処理を行う(ステップS603)。BET時処理を終了すると、ステップS601の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS120で送信された当選状況通知コマンドであった場合には、詳細を後述するスタート時処理を行う(ステップS604)。スタート時処理を終了すると、ステップS601の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS304で送信されたリール回転コマンドであった場合には、前のゲームでRAM122に保存したリール3L、3C、3Rの停止図柄に関する情報をクリアする(ステップS605)。そして、ステップS601の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS316で送信されたリール停止コマンドであった場合には、詳細を後述するリール停止時処理を行う(ステップS606)。リール停止時処理を終了すると、ステップS601の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS416で送信された入賞情報コマンドであった場合には、当該入賞情報コマンドがレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに入賞したことを示しているかどうかを判定する(ステップS607)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも入賞していないことを示していれば、そのままステップS601の処理に戻る。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに入賞していることを示していれば、RAM122の連続カウンタの値も追加カウンタの値も0であるかどうかを判定する(ステップS608)。連続カウンタの値も追加カウンタの値も0であれば、現時点で連続演出も追加演出も行われていないこととなるので、そのままステップS611の処理に進む。
連続カウンタの値か追加カウンタの値の少なくとも一方でも0でない場合には、連続演出または追加演出の実行中であるか、またはこれらの演出を行い得る状態となっている。この場合には、まず、実行中の連続演出または追加演出を終了させる(ステップS609)。さらに、RAM122の連続カウンタの値も追加カウンタの値も0に初期化させる(ステップS610)。そして、ステップS611の処理に進む。
ステップS611では、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、遊技効果LED75A〜75Mなどを制御して、所定のボーナス入賞演出を行う。このボーナス入賞演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)のいずれに入賞したかによって、態様が異なるものであってもよい。そして、ステップS601の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS515で送信された遊技状態コマンドであった場合には、当該遊技状態コマンドが示す遊技状態(すなわち、次のゲームで適用される遊技状態)をRAM122に設けられた遊技状態の保存領域に保存する(ステップS612)。そして、ステップS601の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理(本発明と関係ないので、詳細は省略)を実行する(ステップS613)。その後、ステップS601の処理に戻る。
次に、ステップS603のBET時処理について詳しく説明する。図17は、CPU121がステップS603で実行するBET時処理を詳細に示すフローチャートである。BET時処理では、RAM122に確定報知フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS701)。確定報知フラグが設定されていれば、前回以前のゲームでリール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したときに、連続演出または追加演出が終了して、ボーナス当選の確定が報知されていることとなる。
この場合、ソフトウェア乱数機能により種別報知抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に値により当選してるボーナスの種別を報知するかどうかを決定する種別報知抽選を行う(ステップS702)。そして、この種別報知抽選においてボーナスの種別を報知する旨が決定されたかどうかを判定する(ステップS703)。ボーナスの種別を報知しない旨が決定された場合には、そのままステップS705の処理に進む。
ボーナスの種別を報知する旨が決定された場合には、前回のゲームのステップS801の処理(後述)でRAM122に保存した当選状況に従って、液晶表示器4への画像の表示により、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれに当選しているのかを報知する(ステップS704)。そして、ステップS705の処理に進む。ステップS705では、RAM122に設定されている確定報知フラグを消去する。そして、BET時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
確定報知フラグが設定されていない場合には、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS706)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が実行されているので、そのままBET時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。連続カウンタの値が0であれば、さらにRAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS707)。
追加カウンタの値も0であれば、連続演出も追加演出も未だ実行されていないものとなる。この場合、前回のゲームのステップS612においてRAM122に保存した遊技状態を参照して、RTカウンタの値が3、すなわちRT残りゲーム数が3ゲームとなっているかを判定する(ステップS708)。RTカウンタの値が3であれば、ソフトウェア乱数機能により連続演出抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値により連続演出をここで開始するかどうかを決定する連続演出抽選を行う(ステップS709)。そして、この連続演出抽選に当選したかどうかを判定する(ステップS710)。連続演出抽選にハズレた場合には、ここでは未だ連続演出を開始しないので、そのままBET時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。連続演出抽選に当選した場合には、ステップS712の処理に進む。
ステップS708でRTカウンタの値が3でなかった場合には、さらにRAM122に保存した遊技状態を参照して、RTカウンタの値が2、すなわちRT残りゲーム数が2ゲームとなっているかを判定する(ステップS711)。RTカウンタの値が2であれば、必ずここで連続演出を開始するので、ステップS712の処理に進む。RTカウンタの値が2でもなければ、そのままBET時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。なお、RTカウンタの値が3のときに連続演出が開始されていた場合には、RTカウンタの値が2になったときにはステップS706で連続カウンタの値が0でないと判定されるので、新たに連続演出が開始するということはない。
ステップS712では、前回のゲームのステップS801の処理(後述)でRAM122に保存した当選状況に従って、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているかどうかを判定する。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選していれば、ソフトウェア乱数機能により連続演出パターン選択用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に従ってROM123に格納された連続演出選択テーブルのうちの当選時テーブルを参照して、これから開始する連続演出のパターンを選択する。連続演出のパターンの選択は、RTカウンタの値にも従うものであり、RTカウンタの値が3であれば3ゲームの間連続するパターンが、RTカウンタの値が2であれば2ゲームの間連続するパターンが選択される。また、ここで選択した連続演出のパターンは、RAM122に保存しておく(ステップS713)。そして、ステップS715の処理に進む。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していなければ、ソフトウェア乱数機能により連続演出パターン選択用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に従ってROM123に格納された連続演出選択テーブルのうちの非当選時テーブルを参照して、これから開始する連続演出のパターンを選択する。連続演出のパターンの選択は、RTカウンタの値にも従うものであり、RTカウンタの値が3であれば3ゲームの間連続するパターンが、RTカウンタの値が2であれば2ゲームの間連続するパターンが選択される。また、ここで選択した連続演出のパターンも、RAM122に保存しておく(ステップS714)。そして、ステップS715の処理に進む。
ステップS715では、ステップS713またはステップS714で選択した演出パターンに応じた値を初期値として、RAM122の連続カウンタにセットする。さらに、液晶表示器4に連続演出の開始を示す所定の画像を表示することにより開始演出を行う(ステップS716)。そして、BET時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
また、ステップS707において連続カウンタの値が0でなかった場合には、追加演出が既に行われている場合、或いは連続演出に代わって追加演出を行う場合となる。ここでは、RAM122に再開フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS717)。再開フラグが設定されていなければ、既に追加演出が実行されているので、そのままBET時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
再開フラグが設定されていれば、今回のゲームから連続演出に代わって追加演出を実行することになる。ここでは、追加演出の開始(一旦は終了した連続演出の再開)を示す所定の画像を表示することにより再開演出を行う(ステップS718)。さらに、RAM122に設定されている再開フラグを消去する(ステップS719)。そして、BET時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS604のスタート時処理について詳しく説明する。図18は、CPU121がステップS604で実行するスタート時処理を詳細に示すフローチャートである。スタート時処理では、まず、前回のゲームで最新ゲームの当選状況の保存領域に保存された当選状況(すなわち、前回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM122に設けられた前回ゲームの当選状況の保存領域に移し、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況(すなわち、今回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM122に設けられた最新ゲームの当選状況の保存領域に保存する(ステップS801)。
次に、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS802)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が開始しているか少なくとも開始演出は行われている状態にある。この場合、今回のゲームと前回のゲームの当選状況の保存領域を両方参照して、今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったかどうかを判定する(ステップS803)。今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったのでなければ、そのままステップS806の処理に進む。
今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなった場合には、RAM122に保存している連続演出のパターンに応じて、連続演出選択テーブルから追加演出のパターンを選択する。ここで選択した追加演出のパターンも、RAM122に保存しておく(ステップS804)。さらに選択した演出パターンに応じた値を初期値として、RAM122の追加カウンタにセットする(ステップS805)。そして、ステップS806の処理に進む。
ステップS806では、RAM122に保存されている追加演出のパターンとRAM122の連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS802において連続カウンタの値が0であった場合には、さらにRAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS807)。追加カウンタの値が0でなければ、RAM122に保存されている追加演出のパターンとRAM122の追加カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の追加演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる(ステップS808)。なお、連続カウンタの値が0でなければ、追加カウンタの値が0でなくてもステップS808の処理が実行されることはないので、追加演出は、連続演出が終了した後に行われるものとなる。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
追加カウンタの値も0であれば、ここでは連続演出も追加演出も行われていないが、ここでステップS612でRAM122に保存した遊技状態を参照して、RTカウンタの値が0となっていないか、すなわち遊技状態がRTに制御されているかどうかを判定する(ステップS809)。RTカウンタの値が0となっていなければ、今回のゲームと前回のゲームの当選状況の保存領域を両方参照して、今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったかどうかを判定する(ステップS810)。
今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったのでなければ、そのままスタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったのであれば、液晶表示器4において特別演出を行う(ステップS811)。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
RTカウンタの値が0であれば、今回のゲームの当選状況の保存領域を参照して、今回のゲームにおいてリプレイ当選しているかどうかを判定する(ステップS812)。リプレイ当選している場合は、通常の遊技状態においてリプレイ当選した場合となるので、液晶表示器4においてリプレイ当選報知を行う(ステップS813)。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。リプレイ当選していなければ、そのままスタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS606のリール停止時処理について詳しく説明する。図19は、CPU121がステップS606で実行するリール停止時処理を詳細に示すフローチャートである。リール停止時処理では、受信したリール停止コマンドに従ってROM123のテーブルを参照して図柄を特定し、当該リール停止コマンドが示すリールについて停止した図柄をRAM122の停止図柄テーブルに保存する(ステップS901)。
次に、停止図柄テーブルを参照して、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したかどうかを判定する(ステップS902)。リール3L、3C、3Rのうちで未だ回転中のものが1つでもあれば、そのままリール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止した場合には、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS903)。連続カウンタの値が0でなければ、この時点で連続演出の実行中であるので、RAM122に保存されている連続演出のパターンと連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(ステップS904)。そして、RAM122の連続カウンタの値を1だけ減算する(ステップS905)。
ここで減算を行った結果、連続カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS906)。連続カウンタの値が0となった場合には、RAM122に保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(ステップS907)。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、ステップS915の処理に進む。
ボーナス当選の確定を報知するパターンでなければ、ボーナスにハズレている旨を示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS908)。次に、RAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS909)。追加カウンタの値が0であれば、追加演出を行わずに連続演出が終了となるので、そのままリール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。追加カウンタの値が0でなければ、連続演出の終了後に追加演出を行うので、RAM122に再開フラグを設定する(ステップS910)。そして、リール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS903で連続カウンタの値が0であれば、RAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS911)。追加カウンタの値が0でなければ、この時点で追加演出の実行中であるので、RAM122に保存されている追加演出のパターンと追加カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の追加演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(ステップS912)。そして、RAM122の追加カウンタの値を1だけ減算する(ステップS913)。
ここで減算を行った結果、追加カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS914)。追加カウンタの値が0となった場合には、ステップS915の処理に進む。ステップS915では、RAM122に確定報知フラグを設定する。さらに、ボーナスに当選している旨を示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS916)。そして、リール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS906で連続カウンタの値が0とならなかった場合、ステップS911で追加カウンタの値が0であった場合、或いはステップS914で追加カウンタの値が0とならなかった場合には、いずれにしても次のゲームでのBET時においてボーナス当選の有無を報知することはないので、そのままリール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1において行われる連続演出及び追加演出を、具体的な例に基づいて説明する。図20は、連続演出及び追加演出の具体的な実行態様を模式的に示す図である。この例では、RT残り3ゲームとなってレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態で連続演出が開始された後、当該連続演出が終了するまでにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選した場合を例として説明するものとする。
RT残り3ゲーム数となったとき、RAM122に当選状況としてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない旨が記憶されている。賭け数が設定されたときに行われる連続演出抽選に当選すると、非当選時テーブルに従って3ゲームの間継続する連続演出のパターンが選択される。ここで、RAM122の連続カウンタの初期値として3がセットされる。
また、RT残り3ゲームで賭け数が設定されたときには、液晶表示器4のおいて開始演出が行われる。RT残り3ゲームでスタートレバー11が操作されると、液晶表示器4において連続演出の1ゲーム目の演出が開始される。リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止すると、液晶表示器4において連続演出の1ゲームの結果が示される。このとき、連続カウンタの値が2に減算される。
RT残り2ゲームで賭け数が設定されたときには、連続演出の実行中の状態にあるため、演出として何も行われない。RT残り2ゲームでスタートレバー11が操作されると、液晶表示器4において連続演出の2ゲーム目の演出が開始される。このとき、ビッグボーナス(1)に新たに当選したものとすると、連続演出のパターンに応じて追加演出のパターンが選択される。ここで、2ゲームの間継続するパターンが選択されたものとすると、RAM122の追加カウンタの初期値として2がセットされる。そして、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止すると、液晶表示器4において連続演出の2ゲームの結果が示される。このとき、連続カウンタの値が1に減算されるが、追加カウンタの値は2のままである。
RT残り1ゲームで賭け数が設定されたときには、連続演出の実行中の状態にあるため、演出として何も行われない。RT残り1ゲームでスタートレバー11が操作されると、液晶表示器4において連続演出の3ゲーム目の演出が開始される。リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止すると、液晶表示器4において連続演出の3ゲームの結果が示される。このとき、連続カウンタの値が0に減算されるが、追加カウンタの値は2のままである。このとき、連続演出のパターンがボーナス当選の確定を報知するパターンではないため、ここでは液晶表示器4においてボーナスのハズレが報知される。追加カウンタの値が0ではないので、RAM122に再開フラグが設定される。また、ここでRTが終了して通常の遊技状態に制御される。
通常の遊技状態の第1ゲームで賭け数が設定されたときには、RAM122に再開フラグが設定されているため、演出の継続を報知する再開演出が液晶表示器4において行われる。通常の遊技状態の第1ゲームでスタートレバー11が操作されると、液晶表示器4において追加演出の1ゲーム目の演出が開始される。リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止すると、液晶表示器4において追加演出の1ゲームの結果が示される。このとき、追加カウンタの値が1に減算される。
通常の遊技状態の第2ゲームで賭け数が設定されたときには、連続演出の実行中の状態にあるため、演出として何も行われない。通常の遊技状態の第2ゲームでスタートレバー11が操作されると、液晶表示器4において追加演出の2ゲーム目の演出が開始される。リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止すると、液晶表示器4において追加演出の2ゲームの結果が示される。このとき、追加カウンタの値が0に減算される。ここで追加カウンタの値が0となったため、液晶表示器4においてボーナス当選の確定が報知される。また、RAM122に確定報知フラグが設定される。
通常の遊技状態の第3ゲームで賭け数が設定されたときには、RAM122に確定報知フラグが設定されているため、種別報知抽選が行われる。この種別報知抽選に当選したものとすると、ビッグボーナス(1)に当選している旨が液晶表示器4において報知される。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナスの終了後またはチェリーの入賞後に10ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御されるが、RT残りゲーム数が3ゲームまたは2ゲームとなったとき、それぞれRTの終了するゲームまで継続して行われる連続演出が開始されることとなる。ここで、連続演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているときも、これらに当選していないときにも行われる。
後者の場合の連続演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選している内容のもので、そのままビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞しなければ、連続演出の終了時においてボーナス当選の確定が報知される。一方、前者の場合の連続演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない内容のもので、その終了までに新たに、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しなければ、そのままハズレの確定が報知される。
こうしてRTの終了するゲームにおいては、ボーナス当選の確定かハズレかが遊技者に報知されることとなるので、通常の遊技状態よりも有利な遊技状態であるRTが終了してしまうことで遊技意欲を減退させることがない。こうしてRT終了時における遊技者の関心が高めることで、遊技の興趣を向上させることができる。また、単にRTが終了するゲームでボーナス当選の確定かハズレの確定かを報知するだけではなく、それよりも前のゲームから開始される連続演出で遊技者の期待感を煽るものとなっているため、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
もっとも、前者の場合の連続演出が開始された後のゲームにおいて、新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選することがある。この場合であっても、既に開始していた連続演出は、最後まで行うこととしているので、連続演出の実行に関する制御が複雑になることがない。もっとも、このままハズレの確定が報知されるだけとすれば、連続演出の終了時における当選状況とは、異なる情報が遊技者に示されたままになってしまう。
そこで、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した場合には、連続演出に続けて追加演出を実行しているものとしている。この追加演出によって、遊技者は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していることが分かることとなる。これにより、遊技者に不信感を感じさせずに、一旦開始された連続演出を最後まで行うことができる。
連続演出は、RT残りゲーム数が3ゲームまたは2ゲームとなったときに、予め定められた複数種類のパターンの中からいずれかの演出パターンが選ばれる。連続演出の実行中における新たなレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選があったときに行われる追加演出のパターンは、そのときに実行中であった連続演出のパターンに応じて選ばれる。このように複数種類のパターンで連続演出(及び追加演出)を行うものとすることで、演出の態様が豊富となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、追加演出のパターンが実行中の連続演出のパターンに従って選ばれることにより、追加演出を連続演出に整合させることができ、連続演出と追加演出とを一連の演出として違和感なく遊技者に示すことができるようになる。
さらに、連続演出のパターンとしては、RT残りゲーム数が3ゲームで開始するか2ゲームで開始するかによって、3ゲームの期間で継続するパターンと2ゲームの期間で継続するパターンのいずれかが選択される。追加演出のパターンとしても、1ゲームの期間で継続するパターンと2ゲームの期間で継続するパターンとがあり、パターンの選択によって追加演出が継続する期間が決まる。このように連続演出や追加演出が行われる期間として異なる期間のものがあることで、演出の態様が豊富となり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、最後の3ゲームまたは2ゲームにおいて連続演出が行われることとなるRTは、レギュラーボーナスやビッグボーナスよりはメダルの払出率が低い遊技状態ではあるものの、通常の遊技状態とは異なり、メダルの払出率が1を超える遊技状態となっている。このため、遊技者が手持ちのメダルを減らすことなく、次にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞するまで遊技を続けることができ、遊技者の遊技意欲を減退させずに最後の方で連続演出を行うことができるので、連続演出の演出効果も高まり、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、ビッグボーナスが終了してもここで遊技者の遊技意欲を減退させず、また、チェリーの入賞に対しても遊技者に期待感を与えることができるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、RTは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞しない限り、10ゲームの間継続するものとなっている。すなわち、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しただけでは、RTが終了することはないので、10ゲームの継続期間というRTの利益を遊技者が失わないで済む。
また、遊技状態がRTに制御されているときにおいて未だ連続演出が開始されていないときにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選すると、液晶表示器4において特別演出を行うものとしている。RTにおいては、連続演出だけでなく特別演出が行われることもあり、この特別演出によって遊技者に対してレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する期待感を与えるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。もっとも、既に連続演出が行われている場合には特別演出を行うことがないので、連続演出の最後に行われるボーナス当選の確定またはハズレの確定の報知が無意味になってしまうことがない。
また、通常の遊技状態においてリプレイ当選したときには、液晶表示器4においてリプレイ当選報知をするものとしているが、RTにおいてリプレイ当選しても、このリプレイ当選報知は行わないものとしている。遊技状態がRTにあるときには、約1.3分の1という非常に高い確率でリプレイ当選するので、リプレイ当選するときの方がむしろ普通であり、このような普通の状況でいつもいつもリプレイ当選報知がされることによる煩わしさを遊技者に与えないで済む。
ところで、ビッグボーナスは、消化ゲーム数に関わらず、メダルの払い出し枚数が465枚を越えると終了するものとなっている。ここでビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナスを含む)中のゲームでは、リプレイが内部抽選の対象役として定められていないので、リプレイ入賞することがない。リプレイは、遊技者の手持ちのメダルを減らさないものであるがメダルの払い出しを伴わないので、ビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル枚数に影響しない。つまり、ビッグボーナス中にリプレイ入賞させても不必要にビッグボーナスのゲーム数を増やすだけのものとなってしまうので、リプレイをビッグボーナスにおける内部抽選の対象役として定めないことで、ビッグボーナスの遊技状態を無駄に長引かせることがなく、遊技を効率よく進めることができるようになる。
また、遊技状態がビッグボーナスに制御されているときには、スタートレバー11の操作時においてRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されていないと、この時点でレギュラーボーナス中フラグを新たに設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御するものとしている。こうしてビッグボーナスは、払出メダル枚数が規定枚数に達するまで、レギュラーボーナスの繰り返しにより提供されるものとすることができ、ビッグボーナスにおいて遊技者が最大限の利益を得られるようにすることができる。しかも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行えばよいことになる。
また、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われる。一方、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置(表示結果))の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。このため、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(例えばリール制御の振分抽選など)などによりさらに選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
上記したように遊技状態毎に役別テーブルに登録されている各抽選対象役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と設定されている賭け数とが同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM113に記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行うことができる。なお、実際の当選判定を行う前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
また、通常遊技状態またはRTにおける判定値数には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、またはビッグボーナス(2)と、組み小役との両方を抽選対象とするものが登録されている。ここで、前回以前のゲームからレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも持ち越されていなければ、内部抽選用の乱数の値によっては、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、またはビッグボーナス(2)と、組み小役の両方に当選となる。
ここで、抽選対象の一方の役であるチェリーの当選に基づいて設定された組み小役当選フラグに基づいて、可変表示装置2の表示結果により組み小役に入賞したとしても、依然としてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されているという可能性もある。このため、組み小役に入賞したときであっても、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、またはビッグボーナス(2)の当選も遊技者に期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
組み小役は、「ベル−7−スイカ」の図柄組み合わせにより構成されるため、右の停止ボタン12Rの操作タイミングによっては、当選していても、これを取りこぼすことがある。組み小役の取りこぼし時に導出される「ベル−7−7」または「ベル−7−BAR」の図柄組み合わせは、組み小役の取りこぼし以外にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の取りこぼしによってのみ導出されるチャンス目となっている。従って、組み小役を取りこぼして「ベル−7−7」または「ベル−7−BAR」というチャンス目が導出されたときにも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、またはビッグボーナス(2)の当選も遊技者に期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、組み小役の図柄組み合わせも、これの取りこぼしのときに導出されるチャンス目の図柄組み合わせも、いずれもボーナス図柄を含んでいる。このため、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を、その表示態様によって遊技者に強く感じさせることができ、これによって遊技者の期待感を一層増進させることができるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、組み小役に入賞した場合に払い出されるメダルの枚数は、最小単位である1枚だけとなっている。通常の遊技状態において1ゲームが開始されたときのクレジットの数は、普通は最大でも47(クレジットの最大数の50から賭け数の設定に3を消費しているため)となるので、組み小役に入賞してもメダルの払い出しを遊技者にあまり気づかせることがなく、メダルの払い出しを伴う小役としてよりも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を遊技者に期待させるチャンス目としての役割を大きくすることができる。
また、乱数取得処理によって取得される内部抽選用の乱数は、サンプリング回路116により乱数発生回路115から抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工してから使用するものとしている。乱数発生回路115は、パルス発生回路115aのパルス信号の周波数で高速に更新して乱数を発生しているが、ソフトウェアにより加工した後の内部抽選用の乱数では、その加工によって更新の周期性が失われるものとなる。
これに対して、内部抽選では各役に対応した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していくことにより行うため、各役を当選とする内部抽選用の乱数の値は、固まってしまうこととなる。これに対して、ソフトウェアによる加工で内部抽選用の乱数の周期性を失わせ、その値をバラつかせることによって、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
しかも、乱数発生回路115のカウンタ115b、115cの値を更新させるためにパルス発生回路115aが発生するパルス信号の周波数は、CPU111の動作クロックの周波数よりも高く、整数倍ともなっていない。このため、乱数発生回路115が発生する乱数の更新が、CPU111が行う処理と同期しにくくなる。しかも、パルス発生回路115aのパルス信号の周波数の方を高くすることで、乱数発生回路115が発生する乱数の更新速度を非常に速いものとすることができる。
一方、ソフトウェアによる乱数の加工は、サンプリング回路116により乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトとを入れ替え、第15、第7ビットをマスクした後、上位バイトをビットシフトするだけでよい。従って、16ビット(実際にはマスクされて14ビット)という比較的大きな乱数であっても、周期性を失わせるために必要な加工の処理に要する負荷がそれほど大きくならず、容易に取得することができる。このように大きな乱数が取得できることで、内部抽選における確率設定を細かく行うことができるようになる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、RT残り3ゲームまたは2ゲームで開始された連続演出が行われているゲームでは、新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したかどうかを監視しており、当選していた場合には、実行中の連続演出のパターンに応じて追加演出のパターンを選択し、カウンタに初期値をセットするものとなっていた。そして、連続演出の終了後に、選択した追加演出のパターンと追加カウンタの値に基づいて、追加演出を行うものとしていた。
これに対して、連続演出が行われている全てのゲームでレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を監視するのではなく、連続演出の終了するゲーム、すなわちRTの終了するゲームでのみ、連続演出の開始時に当選していなかったレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を判定するものとしてもよい。ここでレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したと判定された場合に、連続演出の終了後に追加演出を実行するだけではなく、選択により連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を変えるものとしてもよい。
図21は、この変形例において、連続演出及び追加演出のパターンを選択するための連続演出選択テーブルを示す図である。ここでも、連続演出選択テーブルには、図21(a)に示す非当選時テーブルと、図21(b)に示す当選時テーブルと、図21(c)に示す追加演出テーブルの3種類がある。
図21(a)に示す非当選時テーブルは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態で開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。非当選時テーブルには、これに従って選択されたパターンで行われている連続演出が終了するゲームまでにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに、連続演出が終了するゲームにおいて差し替えられる演出の内容も登録されている。
図21(b)に示す当選時テーブルは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選している状態で開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。いずれのテーブルに従って連続演出のパターンが選択される場合であっても、RT残りゲーム数が3ゲームのときに連続演出が開始されるときには、3ゲームの間継続する連続演出のパターンが、RT残りゲーム数が2ゲームのときに連続演出が開始されるときには、2ゲームの間継続する連続演出のパターンが選択される。
図21(c)に示す追加演出テーブルは、既に連続演出が行われている状態で新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに、当該連続演出が終了した後に続けて行われる追加演出のパターンを選択するためのテーブルである。追加演出のパターンは、そのときに行われていた連続演出のパターンに応じて選択され、追加演出の継続するゲーム数は、1ゲームまたは2ゲームである。
連続演出の最終的な結果が示されたときに、負けの結果よりも勝ちの結果が多くなっていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているということとなる。勝ちの結果よりも負けの結果が多くなっていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないということになる。また、連続演出に続けて行われた追加演出の結果が示されたときに、連続演出の開始からの結果として負けの結果よりも勝ちの結果が多くなっていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているということとなる。
もっとも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態で開始される連続演出のパターンでは、連続演出の終了するゲームの1回分以上の回数で負けの結果を示してしまっている場合がある。また、連続演出の終了するゲームにおける演出の内容を差し替えずに追加演出を行う場合でも、選択されていた連続演出のパターンによっては、1ゲームまたは2ゲーム分だけでは、負けの結果よりも勝ちの結果を多く示すことができなくなる場合も生じてしまう。
そこで、連続演出の終了するゲームにおける演出の内容が差し替えられる場合、差し替え後の演出の内容としては大勝利の結果を示すものがある。また、追加演出における個々のゲームにおける演出の内容として大勝利の結果を示すものがある。演出の内容として大勝利が示された場合には、負けの結果の示された回数が何回あったとしてもボーナス当選の確定を示すものとなる。この大勝利の結果を示す演出の内容は、このような差し替えか追加演出が行われる場合しか示されることがなく、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選していない状態で開始されたパターンでは示されることはない。
次に、この変形例における処理について説明する。遊技制御基板101の側における処理は、上記の実施の形態と全く同じである。また、演出制御基板102の側における処理のうちでメイン処理は、図16のフローチャートに示したものと同じであり、ステップS603のBET時処理も、図17のフローチャートに示したものと同じである。この変形例において上記の実施の形態と異なるのは、ステップS604のスタート時処理と、ステップS606のリール停止時処理だけである。
図22は、この変形例において、CPU121がステップS604で実行するスタート時処理を詳細に示すフローチャートである。スタート時処理では、まず、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況(すなわち、今回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM122に設けられた最新ゲームの当選状況の保存領域に保存する(ステップS1001)。
次に、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1002)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が開始しているか少なくとも開始演出は行われている状態にある。この場合、まず、RAM122に保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(ステップS1003)。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、そのままステップS1012の処理に進む。ボーナス当選の確定を報知するパターンでなければ、さらに連続カウンタの値が1であるかどうかを判定する(ステップS1004)。連続カウンタの値が1でもなければ、そのままステップS1012の処理に進む。
連続カウンタの値が1であれば、当該ゲームで連続演出が終了することとなるので、さらにRAM122に保存した当選状況に基づいて、遊技制御基板101のRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS1005)。RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されていなければ、そのままステップS1012の処理に進む。
RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されている場合には、連続演出の開始時においてはこれらの当選フラグが設定されていなかったが、連続演出の実行中に新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選して、これらの役の当選フラグが設定されたことになる。この場合には、ソフトウェア乱数機能により所定の乱数を抽出し、該乱数の値に応じて連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、それとも連続演出の終了後に追加演出を行うかを決定する差替/追加決定抽選を行う(ステップS1006)。この抽選の結果、最終ゲームの演出の内容の差し替えが決定されたか、追加演出の実行が決定されたかを判定する(ステップS1007)。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容の差し替えが決定された場合には、RAM112に演出差替フラグを設定する(ステップS1008)。さらにRAM122に保存している連続演出のパターンに応じて最終ゲームにおける演出の内容を差し替え、差し替え後の演出に応じた画像を液晶表示器4に表示して、連続演出の最終ゲームにおける演出を開始させる(ステップS1009)。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
一方、追加演出の実行が決定された場合には、RAM122に保存している連続演出のパターンに応じて、連続演出選択テーブルから追加演出のパターンを選択する。ここで選択した追加演出のパターンも、RAM122に保存しておく(ステップS1010)。さらに選択した追加演出のパターンに応じた値を初期値として、RAM122の追加カウンタにセットする(ステップS1011)。そして、ステップS1012の処理に進む。
ステップS1012では、RAM122に保存されている追加演出のパターンとRAM122の連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS1002において連続カウンタの値が0であった場合には、さらにRAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1013)。追加カウンタの値が0でなければ、RAM122に保存されている追加演出のパターンとRAM122の追加カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の追加演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる(ステップS1014)。なお、連続カウンタの値が0でなければ、追加カウンタの値が0でなくてもステップS1014の処理が実行されることはないので、追加演出は、連続演出が終了した後に行われるものとなる。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
追加カウンタの値も0であれば、ここでは連続演出も追加演出も行われていないが、ここでステップS612でRAM122に保存した遊技状態を参照して、RTカウンタの値が0となっていないか、すなわち遊技状態がRTに制御されているかどうかを判定する(ステップS1015)。RTカウンタの値が0となっていなければ、今回のゲームと前回のゲームの当選状況の保存領域を両方参照して、今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったかどうかを判定する(ステップS1016)。
今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったのでなければ、そのままスタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったのであれば、液晶表示器4において特別演出を行う(ステップS1017)。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
RTカウンタの値が0であれば、今回のゲームの当選状況の保存領域を参照して、今回のゲームにおいてリプレイ当選しているかどうかを判定する(ステップS1018)。リプレイ当選している場合は、通常の遊技状態においてリプレイ当選した場合となるので、液晶表示器4においてリプレイ当選報知を行う(ステップS1019)。そして、スタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。リプレイ当選していなければ、そのままスタート時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
図23は、この変形例において、CPU121がステップS606で実行するリール停止時処理を詳細に示すフローチャートである。リール停止時処理では、受信したリール停止コマンドに従ってROM123のテーブルを参照して図柄を特定し、当該リール停止コマンドが示すリールについて停止した図柄をRAM122の停止図柄テーブルに保存する(ステップS1101)。
次に、停止図柄テーブルを参照して、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したかどうかを判定する(ステップS1102)。リール3L、3C、3Rのうちで未だ回転中のものが1つでもあれば、そのままリール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止した場合には、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1103)。連続カウンタの値が0でなければ、この時点で連続演出の実行中であるので、RAM122に差替フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS1104)。差替フラグが設定されていれば、差し替え後の演出の内容に応じた画像を液晶表示器4に表示して、連続演出の最終ゲームにおける演出の結果を報知する(ステップS1105)。さらに、RAM122に設定されている差替フラグを消去し、連続カウンタの値を0に初期化する(ステップS1106)。そして、ステップS1118の処理に進む。
ステップS1104で差替フラグが設定されていなければ、RAM122に保存されている連続演出のパターンと連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(ステップS1107)。さらに、RAM122の連続カウンタの値を1だけ減算する(ステップS1108)。ここで減算を行った結果、連続カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS1109)。連続カウンタの値が0とならなかった場合には、いずれにしても次のゲームでのBET時においてボーナス当選の有無を報知することはないので、そのままリール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
連続カウンタの値が0となった場合には、RAM122に保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(ステップS1110)。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、ステップS1118の処理に進む。
ボーナス当選の確定を報知するパターンでなければ、ボーナスにハズレている旨を示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS1111)。次に、RAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1112)。追加カウンタの値が0であれば、追加演出を行わずに連続演出が終了となるので、そのままリール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。追加カウンタの値が0でなければ、連続演出の終了後に追加演出を行うので、RAM122に再開フラグを設定する(ステップS1113)。そして、リール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS1103で連続カウンタの値が0であれば、RAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1114)。追加カウンタの値が0であれば、そのままリール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。追加カウンタの値が0でなければ、この時点で追加演出の実行中であるので、RAM122に保存されている追加演出のパターンと追加カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の追加演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(ステップS1115)。
さらに、RAM122の追加カウンタの値を1だけ減算する(ステップS1116)。ここで減算を行った結果、追加カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS1117)。追加カウンタの値が0となった場合には、ステップS1118の処理に進む。追加カウンタの値が0とならなかった場合には、そのままリール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
ステップS1118では、RAM122に確定報知フラグを設定する。さらに、ボーナスに当選している旨を示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS1119)。そして、リール停止時処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
次に、この変形例において、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないときに連続演出が開始された後、当該連続演出が終了するまでにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選したときに行われる連続演出及び追加演出を、具体的な例に基づいて説明する。
連続演出の終了するゲーム、すなわちRT残り1ゲームで追加演出の実行が選択された場合、液晶表示器4に表示される演出の内容は、上記の実施の形態で説明した図20の場合と同じである。但し、RT残り2ゲームで新たにビッグボーナス(1)に当選しても、ここで追加演出のパターンが選択されることはなく、追加カウンタの値は0のままである。RT残り1ゲームでスタートレバー11が操作されると、連続演出の開始後にビッグボーナス(1)に当選したことが判定される。このとき差替/追加決定抽選が行われ、ここで差し替えが選択されると、追加演出のパターンが選択されて、追加カウンタに2がセットされる。
図24は、RT残り1ゲームで演出内容の差し替えが選択された場合を示す図である。RT残り1ゲームまで図20の例と同様に演出が行われる。RT残り1ゲームで賭け数が設定されたときに演出として何も行われないことも図20の例と同じである。RT残りゲームでスタートレバー11が操作されると、連続演出の開始後にビッグボーナス(1)に当選したことが判定される。このときに差替/追加決定抽選が行われ、連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えることが決定されると、RAM122に差替フラグが設定される。
その後、液晶表示器4において連続演出の最終ゲームにおける差し替えられた内容の演出が開始される。さらにリール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したときには、液晶表示器4において差し替え後の内容で連続演出の最終ゲームの結果が示される。ここで報知される結果は、差し替えでなければ報知されない結果であることがある(図24では、そのようなものを示している)。また、差替フラグが消去されるとともに連続カウンタの値が0に初期化される。さらに、液晶表示器4においてボーナス当選の確定が報知される。また、RAM122に確定報知フラグが設定される。
RTが終了して、通常の遊技状態の第1ゲームで賭け数が設定されたときには、RAM122に確定報知フラグが設定されているため、種別報知抽選が行われる。この種別報知抽選に当選したものとすると、ビッグボーナス(1)に当選している旨が液晶表示器4において報知される。
この変形例では、連続演出の最終ゲームにおいて、実行中の連続演出がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないときに開始された連続演出であるかどうかを判定し、さらにこの連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していたかどうかを判定するものとしている。そして、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していた場合には、差替/追加決定抽選の結果により、連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、連続演出の終了後に追加演出を実行するかを選択するものとしている。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容が差し替えられた場合には、最終ゲームにおいて差し替え後の演出の内容を示して、ボーナス当選の確定を遊技者に示すことができるものとなる。このため、遊技者に不信感を感じさせずに、連続演出を終了させることができる。一方、追加演出の実行が選択された場合には、一旦ハズレの結果が報知されるものとなるが、連続演出の終了後直ちに実行される追加演出によって、遊技者は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していることが分かることとなる。これにより、遊技者に不信感を感じさせずに、一旦開始された連続演出を最後まで行うことができる。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるのか、連続演出に続けて追加演出を実行するのかに関わらず、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していたかどうかを判定するのは、連続演出の最終ゲームにおいてだけ行えばよい。このように実行中の連続演出がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないときに開始された連続演出であるかどうかの判定と、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していたかどうかの判定が1回だけで済むため、制御負荷が大きくなりすぎない。
また、演出の内容の差し替えを選択する場合であっても、演出の内容の差し替えが行われるのは、連続演出の最終ゲームにおける演出分だけである。このため、演出の内容の差し替えのパターンが複雑になりすぎず、制御負荷が大きくなりすぎない。追加演出の実行を選択する場合には、連続演出の内容はそのままで新たに追加演出を行えばよいだけである。このため、連続演出の実行に対して余計な制御負荷がかかることがない。さらに、演出の内容の差し替えと追加演出の実行のいずれもあるので、演出の種類が豊富になり、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、連続演出の最終ゲームにおいて演出の内容の差し替えが選択された場合、差し替え後の最終ゲームにおける演出の内容も、そのときに実行中であった連続演出のパターンに応じて選ばれる。これにより、連続演出の内容を最終ゲームにおける当選状況と整合させて遊技者に違和感なく示すことができるようになる。
さらに、連続演出及び追加演出における各回のゲームにおける演出の結果としては、勝、負、大勝利の3種類があるが、このうちで「大勝利」については、連続演出の最終ゲームにおける演出の内容が差し替えられた場合か、追加演出が実行された場合にしか示されることがない。演出の内容の差し替え、或いは追加演出の実行は、連続演出が開始された後にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した場合というレアケースで行われるものであるが、大勝利という演出の結果は、このようなレアケースでのみ示されるものとなることで、演出の内容にプレミア性を持たせることができ、演出の興趣を高めることができるようになる。
なお、この変形例では、連続演出が開始した後にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに連続演出の最終ゲームにおいて差替/追加抽選を行うものとしていたが、最終ゲームにおける演出の内容の差し替えと追加演出の実行とは、当選しているボーナスの種類に関わらずにそれぞれ同じ確率で選択されるものとなっていた。これに対して、レギュラーボーナスに当選したのか、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したのかで、演出の内容の差し替えと追加演出の実行の選択比率を変えるものとしてもよい。
例えば、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときには、レギュラーボーナスに当選したときよりも追加演出の実行の選択比率を高くするものとした場合には、追加演出が実行されることで、より遊技価値の高いビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していることを遊技者が期待できるようになる。これにより、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態がRTに制御されている場合において連続演出が実行されていないときに、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選すると必ず、特別演出を液晶表示器4において行うものとしていた。もっとも、特別演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに所定の割合で行うだけとすることもでき、この場合には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選が前回以前のゲームから持ち越されている場合も、所定の割合で特別演出を行うことができる。遊技状態がRTに制御されているときだけではなく、通常の遊技状態に制御されているときも連続演出を行うものとすることができる。
また、特別演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していなくても、当選したときよりも低い割合で行うものとすることができる。この場合、特別演出により遊技者に対してレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する期待感を与えることができるが、必ずしも当選の確定を報知するものではないため、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が分かり切ってしまい、その後に連続演出が開始されても、これが無意味なものとなることがない。なお、このようにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているときにも当選していないときにも行われるのであれば、連続演出の実行中においても特別演出を行うものとすることができる。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選の報知は、液晶表示器4において行われる連続演出及び追加演出により、或いは特別演出により報知されるものとなっていた。もっとも、組み小役もしくはレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の取りこぼしによりチャンス目が可変表示装置2の表示結果として導出され、これによってレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選の可能性が遊技者に報知されるものとなる。また、組み小役は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と同時に当選することがあり、これ自体がチャンス目としての性格を有していることとなる。
このように組み小役またはチャンス目が導出された場合には、これによってレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選の可能性を遊技者に認識させるものとなるので、組み小役に当選した場合には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にも当選しているか否かに関わらず、その後に行われる演出の態様を変えるものとしてもよい。例えば、RTにおいて組み小役に当選した(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と同時当選した場合を含む)場合には、当該RTが終了するまで、特別演出を行わないものとしてもよい。また、RTにおいて組み小役に当選した場合には、当該RTの残りゲーム数が3ゲームまたは2ゲームとなっても、連続演出を開始させないものとしてもよい。組み小役は、取りこぼしによりチャンス目を導出するものであり、また、組み小役の表示態様そのものがチャンス目としての性格を有しているので、組み小役の当選以後に行われる演出を変えることで、可変表示装置2に導出された表示結果に基づいて遊技を進めるというスロットマシン本来の遊技性を確保することができる。
上記の実施の形態では、通常の遊技状態においてリプレイに当選したときには、必ず液晶表示器4においてリプレイ当選報知を行っていたが、RTにおいてリプレイに当選しても、リプレイ当選報知を行うことはなかった。もっとも、通常の遊技状態においてリプレイ当選したときでも、全てリプレイ当選報知を行うのではなく、所定の割合でリプレイ当選報知を行うものとしてもよい。また、RTにおいてリプレイ当選したときでも、通常の遊技状態よりも低い割合で行うのであれば、リプレイ当選報知をすることがあってもよい。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の他は、リプレイのみについて当選状況を報知するものとしていたが、小役についても当選状況を報知するものとしてもよい。小役の当選報知は、通常の遊技状態、RT及びレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)のいずれにおいても行うことができるが、組み小役の当選は、報知対象として含めないことが好ましい。組み小役は、取りこぼしによりチャンス目を導出するものであり、また、組み小役の表示態様そのものがチャンス目としての性格を有しているので、これを当選報知の対象に含めないものとすることで、可変表示装置2に導出された表示結果に基づいて遊技を進めるというスロットマシン本来の遊技性を確保することができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスが終了した後と、通常の遊技状態でチェリーに入賞した場合に、10ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御されるものとしていたが、RTの制御に関する条件は、これに限るものではない。例えば、ビッグボーナスの終了とチェリーの入賞の一方のみをRTに制御する条件としてもよい。チェリーのような小役でRTに制御する役を兼ねるのではなく、RTの制御のみを伴うRT役に入賞したことを条件としてRTに制御するものとしてもよい。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかの入賞に基づくビッグボーナスの終了後にのみ、RTに制御するものとしてもよい。レギュラーボーナスの終了後にRTに制御するものとしてもよい。ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの終了後、さらにRT移行抽選に当選したことを条件として、RTに制御するものとしてもよい。さらに、RTの継続ゲーム数も10ゲームに限るものではなく、連続演出のゲーム数よりも長い任意のゲーム数とすることができる。RTの継続ゲーム数は、固定のゲーム数とするのではなく、例えば、抽選によって決定するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、ボーナス当選の確定が報知された次のゲームで賭け数が設定されたときにボーナス種別抽選が行われ、これに当選したことを条件として、当選しているボーナスの種別も報知されるものとしていた。ここでのボーナス種別抽選に当選しなければ、当選しているボーナスの種別が報知されることはなかった。しかしながら、当選しているボーナスの種別を報知するタイミングも報知するための条件も、これに限るものではない。
例えば、ボーナス当選の確定が報知された後、所定ゲーム数を消化してもレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれにも入賞しないことを条件として、ボーナス種別抽選を行うものとしてもよい。ボーナス当選の確定が報知された後、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに入賞するまでの各ゲームにおいて、ボーナス種別抽選を行うものとしてもよい。ボーナス当選の確定が報知された後、所定ゲーム数を消化してもレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれにも入賞しないときには、必ず当選しているボーナスの種別を報知するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、連続演出(または追加演出)においてボーナス当選の確定を報知するものとしていた。ボーナス当選の確定の報知は、連続演出(及び追加演出)とは別個に行うものとしてもよい。液晶表示器4への画像の表示の代わりに所定のランプを点灯することで行うものとしてもよい。一連の連続演出(及び追加演出)の流れの中で所定のランプを点灯することで、ボーナス当選の確定を報知するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していないで開始された連続演出における最終ゲームまでにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選して、該最終ゲームの演出に内容が差し替えられないときには、当該連続演出の終了に続けて追加演出を行うものとしていた。これに対して、連続演出が終了するまでに新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選がなかったとしても、所定の割合で連続演出の終了に続けて追加演出を行うものとしてもよい。
この場合は、当該追加演出の最終ゲームまでに新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しなければ、追加演出の結果としてハズレの確定が報知されるものとなる。追加演出の最終ゲームまでに新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときには、追加演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、さらに延長した追加演出を行うものとしてもよい。
このようにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していなくても、追加演出が行われる場合を生じさせるようにすることで、連続演出の終了後に追加演出が開始された場合にあっても、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する遊技者の興味を減退させることがない。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、追加演出のパターンは、実行されている連続演出のパターンに対応して選択されるものとしていた。図21〜図24の変形例における連続演出の最終ゲームにおける差し替え後の演出の内容も、実行されている連続演出のパターンに対応して選択されるものとしていた。もっとも、連続演出と追加演出を合わせて、個々のゲームの演出の結果全体で勝ちが負けの数よりも多くなるか、追加演出中の個々のゲームの演出の結果として大勝利が含まれていることを条件として、追加演出のパターンを実行されている連続演出のパターンとは独立して選択できるようにしてもよい。図21〜図24の変形例において差し替え後の演出の内容も、最終ゲームよりも前までのゲームで勝と負が何回あったかに応じて、勝または大勝利に差し替えるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、連続演出及び追加演出は、液晶表示器4への画像の表示によって行われるものとしていたが、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力や、リールランプ3LPや遊技効果LED75A〜75Mの点灯など、他の演出手段を用いて行うものであっても構わない。開始演出、再開演出を行う演出手段と、個々のゲームにおける演出を行う演出手段と、ハズレまたはボーナス当選の確定を報知する演出手段とが異なっていても構わない。
上記の実施の形態では、当選状況通知コマンドの送信時、すなわちスタートレバー11の操作時に連続演出または追加演出における各ゲームの演出を開始するものとしていた。しかし、スタートレバー11を操作したときであっても前回のゲーム開始から所定時間を経過していなければ、リール3L、3C、3Rの回転開始が待機させられる。スタートレバー11の操作時ではなく、リール3L、3C、3Rの回転開始時において連続演出または追加演出における各ゲームの演出を開始してもよい。この場合、図18のステップS902〜S908の処理(或いは、図22のステップS1002〜S1014の処理)を、図16のステップS605の処理に続けて行うものとすればよい。
上記の実施の形態では、組み小役に入賞したときに払い出されるメダルの枚数を1枚としていたが、通常の遊技状態またはRTでの賭け数は3枚となっているので、3枚までの数であれば、1枚、2枚、3枚のいずれでもよい。これでも、組み小役の入賞に伴うメダルの払い出しをクレジットの加算だけで済ませることができるので、組み小役の入賞時におけるメダルが払い出されていることの印象を遊技者にあまり与えず、チャンス目としての役割を大きくさせることができる。なお、通常の遊技状態またはRTでの賭け数を3枚または2枚とする場合には少ない方の賭け数の2枚までを組み小役の入賞時におけるメダルの払出枚数として規定し、賭け数を3枚、2枚または1枚とする場合には最も少ない賭け数の1枚を組み小役の入賞時におけるメダルの払出枚数として規定することもできる。
上記の実施の形態では、3つのリール3L、3C、3Rのうち一部が既に停止されている場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっていた。ここで、停止済みのリールの停止位置の代わりに、当該リールを停止させるために停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときの位置(すなわち、当該リールのステップ数)を適用するものとしてもよい。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
上記の実施の形態では、役別テーブルに登録されたアドレスに記憶された判定値数を内部抽選用の乱数に加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じたときに、当該役に当選するものとしていた。これに対して、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
上記の実施の形態では、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、第7、第15ビットがマスクされて、内部抽選用の乱数が生成されるものとしていた。すなわち、内部抽選用の乱数の値は、14ビットにより表されるもので、0〜16383の範囲をとるものであった。もっとも、第7ビット、第15ビットのマスクを行うことなく、16ビットにより表される値をそのまま内部抽選用の乱数として適用することもできる。この場合、内部抽選用の乱数がとり得る値の範囲に応じて、内部抽選の対象役毎の判定値数をROM113に登録しておくものとすればよい。一方、上記の実施の形態のように第7、第15ビットをマスクして内部抽選用の乱数を生成するものとした場合には、当該マスクした2ビットにより表される数値を、内部抽選とは別の決定(例えば、演出の種類の選択など)を行うための乱数として適用することができる。これにより、乱数発生回路115から抽出した乱数の全てのビットを有効に用いることができる。
上記の実施の形態では、乱数発生回路115が発生する乱数、すなわちハードウェア乱数機能により抽出した乱数をソフトウェアにより加工する場合に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、上記したソフトウェアによる乱数の加工は、ソフトウェアにより周期的に更新される乱数に適用してもよい。例えば、制御部110を構成するマイクロコンピュータとは第1のマイクロコンピュータにおいてタイマ割り込みなどにより周期的に更新される乱数を、CPU111が第2のマイクロコンピュータに指示を送って抽出させ、I/Oポート114を介してCPU111に入力して、汎用レジスタ111GRに格納するものとすることができる。第2のマイクロコンピュータの機能は、制御部110を構成するマイクロコンピュータに含まれていてもよい。この場合にも、加工後に取得される乱数の値をバラつかせることができるようになり、遊技者による狙い打ちの防止の効果を図ることができる。
上記の実施の形態では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、或いはビッグボーナス(2)といった役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、判定値数は、設定値1〜6の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、例えば、設定値1〜3については判定値数が共通、設定値4〜6については判定値数が共通のものとすることもできる。
上記の実施の形態では、通常の遊技状態またはRTにおいては、賭け数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。これに対して、通常の遊技状態またはRTにおいても、賭け数として1を設定してゲームを開始させることをできるようにしたり、さらには賭け数として2を設定してゲームを開始させることをできるようにしてもよい。
通常の遊技状態及びRTで賭け数として1または2が設定されていたときには、賭け数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。また、通常の遊技状態及びRTにおいて賭け数として1、2、または3のいずれも設定できるスロットマシンでは、判定値数は、設定値1〜6の全体に共通して記憶される役があるだけではく、賭け数1〜3の全体に共通して記憶される役があるものとしてもよい。この場合は、賭け数に応じても判定値数の記憶領域を小さくすることができ、さらに記憶容量の削減を図ることができる。
上記の実施の形態では、1ゲーム毎に実行される内部抽選処理において、設定値や賭け数が適正であるかどうかを特に判定することはなかったが、内部抽選処理においても設定値が1〜6の範囲にあるかどうかを判定し、設定値が1〜6の範囲にないと判定された場合には、RAM異常エラー処理に移行させるものとしてもよい。さらに、内部抽選処理においては、設定値が適正であるかどうかを判定するだけではなく、さらに賭け数が適正であるかどうか(遊技状態に応じて定められた賭け数となっているかどうか)を判定し、賭け数が適正でないと判定した場合も、RAM異常エラー処理に移行させるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスにあってRAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているゲームではスタートレバー11の操作時にRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、これを設定してレギュラーボーナスに制御するものとしていた。こうしてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行えばよいものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにRAM112にビッグボーナス中フラグとともにレギュラーボーナス中フラグを設定し、ビッグボーナス中でレギュラーボーナスの終了条件が成立したときには該レギュラーボーナス中フラグを消去する。ここで、レギュラーボーナス中フラグが消去されたときにおいて、ビッグボーナスの終了条件が成立していないと判定されてビッグボーナス中フラグがRAM112に設定されている状態となっていれば、再びレギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定して、そのまま新たなレギュラーボーナスに制御するものとしてもよい。この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりビッグボーナスが制御されたときに同時にレギュラーボーナスに制御することができ、また、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに即座にレギュラーボーナスに復帰できることとなる。
また、ビッグボーナスの遊技状態は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞で小役ゲームを提供し、さらに小役ゲームでのJACIN当選に基づいてJACIN(例えば、「リプレイ−リプレイ−JAC」で小役ゲーム中において内部抽選の対象役となる)に入賞することで、遊技状態をビッグボーナス中のレギュラーボーナスを提供するものとしてもよい。ビッグボーナス中に1セット分のレギュラーボーナスが終了し、未だ払出メダル枚数が465枚を越えていなければ、再び小役ゲームに制御するものとすることができる。
上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいてリール制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時においてリール制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲)に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(既に停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示態様を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示態様であって当選フラグの設定状況に応じた表示態様が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭け数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭け数を設定するものに相当する。賭け数の設定する最小単位が5個であれば、組み小役の入賞に対して払い出される遊技球の数もこの最小単位と同じ5個とすることができるが、個数としての最小単位である1個の遊技球を払い出すものとしてもよい。