以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7(a)に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
本スロットマシン10では、図7(b)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図7(c)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、ともいう。
図8〜図10は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第32小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞〜第17小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「第2リプレイ」図柄が下段に停止した場合には、第5小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番,14番)と上流側の隣接する位置(12番,15番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄(0番,3番)から上流側に1図柄分離れた位置(2番,5番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞〜第17小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第18小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第19小役入賞となる。第19小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第20小役入賞〜第24小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第25小役入賞は、第18小役入賞と同様、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞の場合には、BBと重複当選している場合に限って右リール32Rの「赤7」図柄又は「青7」図柄が中段に停止し得る(「第2リプレイ」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せ)が、第25小役入賞の場合には、BB当選の有無に関わらず右リール32Rの「赤7」図柄又は「青7」図柄が中段に停止し得る。第25小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄又は「BAR」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第26小役入賞となる。第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
第27小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「青年」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第28小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(3番,7番,15番,20番)と下流側の隣接する位置(2番,6番,14番,19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(12番)と下流側の隣接する位置(11番)に「第2リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、「赤ベル」図柄(2番,5番,10番,15番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第28小役入賞が成立する場合には、中リール32Mの「白ベル」図柄が中段に停止する場合を除き、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第28小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第29小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの9番の「チェリー」図柄が上段又は中段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第29小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。詳細は後述するが、第30小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第30小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。詳細は後述するが、第31小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第32小役入賞となる。第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、左リール32Lの「白ベル」図柄,中リール32Mの「第2リプレイ」図柄,右リール32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄,「白7」図柄,「第2リプレイ」図柄,「チェリー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
第1クレジット投入スイッチ56の右方には、後述する所定の補助演出が開始された場合に操作されるボタン状の演出スイッチ66が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図11のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。また、表示制御装置81には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)が接続されている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図12〜図31のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図12参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図12〜図24のフローチャートを参照しながら説明する。
図12は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図11参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図13のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS213に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技で第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態)における規定数として「3」が設定されている。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。ステップS208では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210のリール制御処理、ステップS211のメダル払出処理、ステップS212のRT状態処理、ステップS213のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS209の抽選処理について、図14のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を有している。そこでステップS302では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図15は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=20のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、第1小役〜第5小役,第14小役〜第17小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」という。)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」という。)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,CBに当選していれば対応する当選フラグをセットしない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=13の際に当選となる確率)は約263分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=14の際に当選となる確率)は約183分の1である。スイカに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約154分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=20〜23の際に当選となる確率)はそれぞれ約164分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=24〜27の際に当選となる確率)はそれぞれ約16.4分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=31の際に当選となる確率)は約1770分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)は約4680分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)は約3280分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約6550分の1である。スイカ重複1に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約3280分の1、スイカ重複2に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約6550分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=37〜40の際に当選となる確率)はそれぞれ約3280分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=41,42の際に当選となる確率)はそれぞれ約2620分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=43,44の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。CBに当選となる確率(IV=45の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2〜12,28〜30,46〜49のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。ステップS310では、抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
そして、ステップS311では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。停止情報設定処理では、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位で停止情報を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するように、停止情報を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するように停止情報を設定する。
次に、ステップS210のリール制御処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。なお、回転演出処理の詳細については、フリーズ演出を実行すると決定した場合に行う処理であるため、後述することとする。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=20〜27の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図15参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図17は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、CB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞又は第5小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第5小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第5小役図柄同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの8番の「スイカ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図18(a)に示すように、12番の「白ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞又は第5小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第5小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番,14の位置に配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄又は第5小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄と第5小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、6番の「白ベル」図柄〜13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第5小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞の成立する余地が残る。14番の「チェリー」図柄〜17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図18(b)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄及び第5小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「BAR」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「赤7」図柄である。右リール32Rには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄〜18番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図18(c)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。例えば、13番の「チェリー」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図18(d)に示すように、14番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図10に示すように移行出目である。
中リール32Mの第5小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第5小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第5小役図柄は「第2リプレイ」図柄である。右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄が0番,3番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第5小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、17番の「BAR」図柄〜3番の「第2リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第5小役図柄たる「第2リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図10に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄及び第5小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「BAR」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、左から「白ベル」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、は、図10に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第5小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第29小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、ステップS414にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS211のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS212のRT状態処理を図19のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS504に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図20は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図15参照)と比較した場合、IV=1〜5のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6〜49の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約67.0分の1、IV=2〜5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図20に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となる。IV=1〜5のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理S412では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS504にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS506に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS508にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図20参照)と比較した場合、IV=1〜10のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=11〜49の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約13.2分の1、IV=2〜5の際に当選とならず、IV=6〜8の際に当選となる確率はそれぞれ約10.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理S412では、上述した第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1〜転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、異色7図柄中段停止となる図柄組合せと対応し、「3」は、赤7・赤7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応し、「4」は、白7・白7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図10参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、異色7図柄中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS506にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS511にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS511にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図23は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図22参照)と比較した場合、IV=9〜12のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜8,13〜49の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10の際に当選とならなくなり、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理S412では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21(c)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
次に、ステップS213のボーナス状態処理を図24のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602〜ステップS612に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604〜S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置101は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(ステップS207)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜45のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=46〜49のポイント値として「16384」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図15等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役1に当選となる確率(IV=46の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役2に当選となる確率(IV=47の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役3に当選となる確率(IV=48の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役4に当選となる確率(IV=49の際に当選となる確率)が約4.00分の1となる。外れとなる事象は発生しない。
図25(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役1〜CB中小役4のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第18小役入賞,第19小役入賞,第25小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞〜第17小役入賞,第20小役入賞〜第24小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。ステップS612では、残払出数カウンタに297をセットし、残払出枚数表示部61に297を表示させる処理を行う。ステップS610〜S612の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、BB状態用抽選テーブルを選択する。
図26は、BB状態で選択されるBB状態用抽選テーブルである。BB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜27,31〜49のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=28〜30のポイント値として「21845」が設定されている。したがって、BB状態では、BB中小役1に当選となる確率(IV=28の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中赤7揃い役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中BAR揃い役に当選となる確率(IV=30の際に当選となる確率)が約3.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。
図25(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立する。BB状態は3ベットゲームであるため、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。BB状態における外れの確率は約65500分の1であるため、BB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。
遊技状態がCB状態又はBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS613にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ又はBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。
ステップS602〜ステップS605に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB又は第2BBに当選した場合には、対応するBB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。ちなみに、CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15−2)枚又は25(=14−2+15−2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に約198(=9×33−3×33)枚のメダル増加を期待できる。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞のいずれも成立していない場合(ステップS609がNOの場合)と、ステップS605又はステップS612にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS613にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
ここで、遊技状態の移行について図27を用いて説明する。なお、CB状態については、CB状態の終了後にCB入賞成立時の遊技状態に復帰するものであるため、図示を省略している。
遊技状態がBB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が297に達した場合にBB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態からは、第2RT状態及び第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(a)参照)。また、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,チャレンジモード,アタックモード,VBモード,BBモードの5種類の表示モードを表示制御装置81が管理するようになっている。
図28は、各表示モードの移行を示す図である。
BBモードとは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合に移行し、BB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BBモードは、BB状態と対応する表示モードである。したがって、BBモードに移行した場合、遊技者は約198枚のメダル増加を期待できる。
通常モード又はチャレンジモードからBBモードに移行した場合、当該BBモードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、アタックモードへの移行抽選と、が行われる。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに移行し、チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にチャレンジモードに移行する。いずれの移行抽選にも当選しなかった場合には、BBモードの終了後に通常モードに移行する。アタックモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にアタックモードに復帰する。VBモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にVBモードに復帰する。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、チャレンジモードへの移行抽選と、VBモードへの移行抽選と、が行われる。チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからチャレンジモードに移行し、VBモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからVBモードに移行する。通常モードからは、アタックモードに移行しない。
なお、表示制御装置81は、通常モードにおいてBBモードへの移行抽選を行っていない。上述したとおり、BBモードはBB状態と対応しているため、表示制御装置81は、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したことを示す入賞結果コマンド、又はBB状態に移行したことを示す状態コマンドを受信した場合にBBモードに移行させればよいからである。チャレンジモード,アタックモード,VBモードにおいても同様である。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ第1RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
チャレンジモードとは、通常モードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。チャレンジモードでは、アタックモードへの移行抽選が行われる。アタックモードへの移行抽選に当選した場合には、チャレンジモードからアタックモードに移行する。上記移行抽選に当選することなく所定回数(例えば10回等)のゲームが行われた場合には、チャレンジモードから通常モードに移行する。チャレンジモードからは、VBモードに移行しない。
チャレンジモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、チャレンジモードでは、押し順リプレイ当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ第1RT状態と対応することとなる。チャレンジモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
アタックモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。アタックモードは、VBモードへの移行確率が異なる第1アタックモード〜第4アタックモードの4つのアタックモードによって構成されており、いずれのアタックモードであっても、通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっている。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、アタックモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、アタックモードから通常モードに移行する。
アタックモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、アタックモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第2RT状態と対応することとなる。アタックモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。アタックモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、アタックモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、アタックモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとアタックモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、アタックモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図21(b)参照)。また、VBモードでは、通常モードからVBモードに移行した場合、チャレンジモードへの移行抽選が行われる。チャレンジモードへの移行抽選に当選した場合には、VBモードの終了後にチャレンジモードに移行し、チャレンジモードへの移行抽選に当選しなかった場合には、VBモードの終了後に通常モードに移行する。アタックモードからVBモードに移行した場合には、VBモードの終了後にアタックモードに復帰する。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
遊技者の所有メダルが増加する際の表示モードの移行について説明すると、通常モードからチャレンジモードに移行し、チャレンジモードからアタックモードに移行し、アタックモードから通常モードに戻るという流れが一般的である。そして、アタックモードでは通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっているため、アタックモードからVBモードに移行し、VBモードからアタックモードに戻るというループが発生した場合、遊技者はより多くの所有メダル増加を期待できる。
以下では、表示制御装置81が行う各種処理について、図29以降のフローチャートを参照しながら説明する。なお、理解を容易なものとするため、各表示モードにおいて表示制御装置81が行う各種処理を個別に説明することとする。
先ず、通常モードにおける処理を説明する。
図29は、通常モードにおける開始処理を示すフローチャートである。開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信したことに基づいて行われる処理であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS701では、BBに当選したか否かを判定する。BBに当選していない場合には、ステップS702に進み、後述する罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS703に進み、チャレンジモード等の他の表示モードへ移行させるか否かを決定するモード抽選処理を行う。
モード抽選処理では、図30のフローチャートに示すように、ステップS801にてVBモードに移行させるか否かのVB抽選を行う。VB抽選では、そのときの抽選状態(高確率又は通常)と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、VBモードに移行させるか否かの当否判定を行う。ステップS802では、VB抽選に当選したか否かを判定し、VB抽選に当選した場合には、当該抽選結果(すなわちVB当選結果)を記憶し、本処理を終了する。
VB抽選に外れた場合には、ステップS803に進み、チャレンジモードに移行させるか否かのチャレンジ抽選を行う。チャレンジ抽選では、VB抽選と同様、そのときの抽選状態(高確率又は通常)と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、チャレンジモードに移行させるか否かの当否判定を行う。ステップS804では、チャレンジ抽選に当選したか否かを判定する。チャレンジ抽選に外れた場合には、ステップS805に進み、ガセ前兆演出を行うか否かのガセ前兆抽選を行う。ガセ前兆演出とは、VBモードやチャレンジモードに移行しないものの、これら表示モードへの移行を複数のゲームにわたって期待させる演出である。ガセ前兆抽選では、そのときの抽選状態と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、ガセ前兆演出を行うか否かの判定を行う。ガセ前兆抽選を行った場合には、当該抽選結果を記憶し、本処理を終了する。ちなみに、通常モードでは、強チェリー,弱チェリー,スイカ,チャンスA,チャンスB,中段ベル,不問ベル(以下、これらを総称して「レア役」ともいう。)のいずれかに当選した場合、上記各抽選のいずれかに当選となる確率が高くなる。
ステップS804にてチャレンジ抽選に当選したと判定した場合には、ステップS806に進み、チャレンジモードにおけるチャレンジゲーム数を決定する。具体的には、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、10,20,30,65535のいずれかを取得する。その後、ステップS807にて表示制御装置81のRAMに設けられたチャレンジゲーム数カウンタの値を取得した値に変更し、本処理を終了する。
開始処理の説明に戻り、モード抽選処理が終了した場合には、ステップS704に進み、モードフラグ設定処理を行う。ここで、モードフラグとは、表示制御装置81が現在の表示モードを把握するためのフラグであり、例えば現在説明している通常モードにおける開始処理は、抽選結果コマンドを受信した際に通常フラグがセットされていた場合に開始される。
モードフラグ設定処理では、図31のフローチャートに示すように、ステップS901にてVB抽選に当選したか否かを判定する。VB抽選に当選していない場合には、ステップS902に進み、チャレンジ抽選に当選したか否かを判定する。チャレンジ抽選に当選していない場合には、ステップS903に進み、ガセ前兆抽選に当選したか否かを判定する。VB抽選,チャレンジ抽選,ガセ前兆抽選のいずれにも当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。
ガセ前兆抽選に当選した場合には、ステップS904に進み、モードフラグをガセ前兆フラグに変更し、本処理を終了する。チャレンジ抽選に当選した場合には、ステップS905に進み、モードフラグをチャレンジ前兆フラグに変更し、本処理を終了する。VB抽選に当選した場合には、ステップS906に進み、モードフラグをVB前兆フラグに変更し、本処理を終了する。
開始処理の説明に戻り、モードフラグ設定処理が終了した場合には、ステップS705にて前兆フラグがセットされているか否かを判定する。より具体的には、VB前兆フラグ,チャレンジ前兆フラグ,ガセ前兆フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれの前兆フラグもセットされていない場合には、ステップS708にてモード情報として通常情報をセットし、本処理を終了する。ここで、モード情報とは、モードフラグと同様、表示制御装置81が現在の表示モードを把握するための情報である。表示制御装置81は、ゲームの開始段階(より具体的には開始処理を行う段階)である場合、セットされているモードフラグに基づいて現在の表示モードを把握し、ゲームの終了段階等の開始段階以外の段階である場合、セットされているモード情報に基づいて現在の表示モードを把握する。
ステップS705にていずれかの前兆フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS706にて前兆ゲーム数抽選処理を行うとともに、ステップS708にてモード情報として通常情報をセットし、本処理を終了する。ステップS701にてBBに当選していると判定した場合には、ステップS707にて罰則フラグをクリアするとともに、ステップS708にてモード情報として通常情報をセットし、本処理を終了する。また、ステップS702にて罰則フラグがセットされていると判定した場合には、上述したモード抽選処理等を行うことなく、ステップS708にてモード情報として通常情報をセットし、本処理を終了する。
ステップS706の前兆ゲーム数抽選処理では、図32のフローチャートに示すように、ステップS1001にて前兆ゲーム数抽選を行う。前兆ゲーム数抽選では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、1〜32のいずれかの値を選択する。ステップS1002では、前兆ゲーム数抽選にて取得した値を表示制御装置81のRAMに設けられた前兆ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
図33は、通常モードにおける停止後処理を示すフローチャートである。停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信したことに基づいて行われる処理であり、ゲームの終了段階において行われる。通常モードにおける停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信した際に通常情報がセットされていた場合に開始される。
ステップS1101では、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1102に進み、BBに当選しているか否かを判定する。BBに当選している場合には、そのまま本処理を終了し、BBに当選していない場合には、ステップS1103に進み、抽選状態移行処理を行う。
抽選状態移行処理では、図34のフローチャートに示すように、ステップS1201にてVB抽選用の抽選状態移行抽選を行う。VB抽選用の抽選状態移行抽選では、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、抽選状態として高確率又は通常を選択する。ステップS1202では、選択した抽選状態を表示制御装置81に設けられたVB抽選用の抽選状態記憶エリアに記憶する。続くステップS1203では、チャレンジ抽選用の抽選状態移行抽選を行う。チャレンジ抽選用の抽選状態移行抽選では、VB抽選用の抽選状態移行抽選と同様、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、抽選状態として高確率又は通常を選択する。ステップS1204では、選択した抽選状態を表示制御装置81に設けられたチャレンジ抽選用の抽選状態記憶エリアに記憶する。その後、本処理を終了する。
抽選状態移行処理が終了した場合には、ステップS1104に進み、遊技状態が第2RT状態に移行したか否かを判定する。具体的には、入賞結果コマンドの示す情報が第3再遊技入賞成立を示す情報であったか否かを判定する。第2RT状態に移行していない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、第2RT状態に移行した場合には、ステップS1105にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS1106及びステップS1107にてVB抽選用の抽選状態及びチャレンジ抽選用の抽選状態を共に通常に変更し、本処理を終了する。
ステップS1101にて罰則フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1108に進み、遊技状態が第1RT状態に移行したか否かを判定する。具体的には、入賞結果コマンドの示す情報が第2再遊技入賞成立を示す情報であったか否かを判定し、第2再遊技入賞成立を示す情報でなかった場合には、押し順ベル当選ゲームにおいて入賞非成立を示す情報であったか否か(すなわち移行出目が停止したか否か)を判定する。第1RT状態に移行していない場合には、そのまま本処理を終了し、第1RT状態に移行した場合には、ステップS1109にて罰則フラグをクリアした後に本処理を終了する。
ここで、通常遊技状態下で第3再遊技入賞が成立する場合(遊技状態が第2RT状態に移行する場合)としては、第1昇格リプレイ1に当選したゲームで中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順に操作した場合と、第1昇格リプレイ2に当選したゲームで中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44→左ストップスイッチ42の順に操作した場合と、第1昇格リプレイ3に当選したゲームで右ストップスイッチ44→左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43の順に操作した場合と、第1昇格リプレイ4に当選したゲームで右ストップスイッチ44→中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42の順に操作した場合と、がある。通常モード下で第3再遊技入賞が成立した場合には罰則フラグがセットされ、当該罰則フラグは、BB当選となるか、遊技状態が第1RT状態に移行するまでクリアされない。そして、罰則フラグがセットされているゲームでは、モード抽選処理を行うことなく開始処理が終了する(図29参照)ため、BBモード以外の表示モードに移行しない。したがって、他の表示モードへの移行を期待する遊技者は、通常モードにおいて左ストップスイッチ42を最初に操作する必要がある。遊技者が通常モードにおいて左ストップスイッチ42を最初に操作した場合には、通常モードがほぼ第1RT状態と対応することとなる。
通常モード下でVB抽選,チャレンジ抽選,ガセ前兆抽選のいずれかに当選した場合には、表示モードが前兆モードに移行する。そこで以下では、前兆モードにおける処理を説明する。
図35は、前兆モードにおける開始処理を示すフローチャートである。前兆モードにおける開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信した際に前兆フラグがセットされていた場合に開始される。
ステップS1301では、BBに当選したか否かを判定する。BBに当選していない場合には、ステップS1302に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1303に進み、モード抽選処理を行う。
モード抽選処理については上述したとおりである。但し、前兆モードにおけるモード抽選処理では、当該前兆モードがガセ前兆当選に基づくものである場合、VB抽選とチャレンジ抽選を行い、当該前兆モードがチャレンジ当選又はVB当選に基づくものである場合、いずれの抽選も行わない。
モード抽選処理が終了した場合には、ステップS1304にて上述したモードフラグ設定処理を行うとともに、ステップS1306にてモード情報として前兆情報をセットし、本処理を終了する。なお、前兆モード下における開始処理では前兆ゲーム数抽選処理(図29参照)を行わないため、モード抽選処理にてチャレンジ抽選又はVB抽選に当選となった場合であっても、前兆ゲーム数カウンタの値が新たな値に変更される(すなわち前兆ゲームが延びる)ことはない。
ステップS1301にてBBに当選していると判定した場合には、ステップS1305にて罰則フラグをクリアするとともに、ステップS1306にてモード情報として前兆情報をセットし、本処理を終了する。また、ステップS1302にて罰則フラグがセットされていると判定した場合には、上述したモード抽選処理等を行うことなく、ステップS1306にてモード情報として前兆情報をセットし、本処理を終了する。
図36は、前兆モードにおける停止後処理を示すフローチャートである。前兆モードにおける停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信した際に前兆情報がセットされていた場合に開始される。
ステップS1401では、BBに当選しているか否かを判定する。BBに当選していない場合には、ステップS1402に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1403に進み、遊技状態が第2RT状態に移行したか否かを判定する。第2RT状態に移行していない場合には、ステップS1404にて前兆ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS1405にてVB抽選に当選したか否かを判定する。VB抽選に当選していない場合には、ステップS1406にて上述した抽選状態移行処理を行った後にステップS1407に進み、VB抽選に当選した場合には、そのままステップS1407に進む。
ステップS1407では、前兆ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、前兆ゲーム数カウンタの値が0である場合には、ステップS1408に進み、モードフラグとしてVB前兆フラグがセットされているか否かを判定する。VB前兆フラグがセットされている場合には、VB当選に基づく前兆モードが終了したことを意味するため、ステップS1413にてモードフラグをVB準備フラグに変更し、本処理を終了する。モードフラグがVB前兆フラグでない場合には、ステップS1409に進み、モードフラグとしてチャレンジ前兆フラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジ前兆フラグがセットされている場合には、チャレンジ当選に基づく前兆モードが終了したことを意味するため、ステップS1412にてモードフラグをチャレンジフラグに変更し、本処理を終了する。モードフラグがチャレンジ前兆フラグでない場合には、ステップS1410に進み、モードフラグとしてガセ前兆フラグがセットされているか否かを判定する。ガセ前兆フラグがセットされている場合には、ガセ前兆当選に基づく前兆モードが終了したことを意味するため、ステップS1411にてモードフラグを通常フラグに変更し、本処理を終了する。モードフラグがVB前兆フラグ,チャレンジ前兆フラグ,ガセ前兆フラグのいずれでもない場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1403にて第2RT状態に移行したと判定した場合には、ステップS1414にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS1415及びステップS1416にてVB抽選用の抽選状態及びチャレンジ抽選用の抽選状態を共に通常に変更する。その後、ステップS1407にて前兆ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。ステップS1403にて肯定判定をした場合には、前兆ゲーム数カウンタの値から1を減算していないため、前兆ゲーム数カウンタの値が0となることはない。したがって、第2RT状態に移行したゲームでは、ステップS1408〜ステップS1413に示す処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。
ステップS1402にて罰則フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1417に進み、遊技状態が第1RT状態に移行したか否かを判定する。第1RT状態に移行していない場合には、そのままステップS1407に進み、第1RT状態に移行した場合には、ステップS1418にて罰則フラグをクリアした後にステップS1407に進む。かかる場合についても、前兆ゲーム数カウンタの値から1を減算していないため、ステップS1407にて前兆ゲーム数カウンタの値が0となっていることはない。したがって、罰則フラグがセットされているゲームでは、ステップS1408〜ステップS1413に示す処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。
ステップS1401にてBBに当選していると判定した場合には、そのままステップS1407に進む。かかる場合についても、前兆ゲーム数カウンタの値から1を減算していないため、ステップS1407にて前兆ゲーム数カウンタの値が0となっていることはない。したがって、BBに当選しているゲームでは、ステップS1408〜ステップS1413に示す処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。
以上のとおり、前兆モードでは、通常モードと同様、他の表示モードへの移行を期待するのであれば、当該前兆モードにおいて左ストップスイッチ42を最初に操作する必要がある。そして、通常モード下でVB抽選,チャレンジ抽選,ガセ前兆抽選のいずれかに当選し、前兆モード下で前兆ゲーム数カウンタの値が0となるまでゲームを行った場合には、VB準備モード,チャレンジモード,通常モードのいずれかに移行する。
次に、チャレンジモードにおける処理を説明する。
図37は、チャレンジモードにおける開始処理を示すフローチャートである。チャレンジモードにおける開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信した際にチャレンジフラグがセットされていた場合に開始される。
ステップS1501では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、ステップS1507にてモード情報としてチャレンジ情報をセットし、本処理を終了する。
BBに当選していない場合には、ステップS1502に進み、アタック抽選を行う。アタック抽選では、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、アタックモードに移行させるか否かの当否判定を行う。ちなみに、アタック抽選では、押し順ベル又はレア役に当選した場合、当該アタック抽選に当選となる確率が高くなる。ステップS1503では、アタック抽選に当選したか否かを判定する。アタック抽選に当選しなかった場合には、ステップS1504にてモードフラグをチャレンジフラグのままとし、アタック抽選に当選した場合には、ステップS1505にてモードフラグをアタック準備フラグに変更するとともに、ステップS1506にて抽選フラグとして第1アタックフラグをセットする。上述したとおり、アタックモードは、VBモードへの移行確率が異なる第1アタックモード〜第4アタックモードの4つのアタックモードによって構成されている。抽選フラグとは、表示制御装置81が現在の表示モードが第1アタックモード〜第4アタックモードのいずれであるかを把握するためのフラグである。ステップS1504にてモードフラグをチャレンジフラグのままとした場合と、ステップS1506にて抽選フラグとして第1アタックフラグをセットした場合と、には、ステップS1507にてモード情報としてチャレンジ情報をセットし、本処理を終了する。
図38は、チャレンジモードにおける停止後処理を示すフローチャートである。チャレンジモードにおける停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信した際にチャレンジ情報がセットされていた場合に開始される。
ステップS1601では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、そのまま本処理を終了する。BBに当選していない場合には、ステップS1602に進み、アタック抽選に当選したか否かを判定する。アタック抽選に当選した場合には、そのまま本処理を終了し、アタック抽選に当選していない場合には、ステップS1603にて遊技状態が第2RT状態に移行したか否かを判定する。第2RT状態に移行していない場合には、ステップS1604にてチャレンジゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS1605にてチャレンジゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。チャレンジゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了し、チャレンジゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ステップS1606にてモードフラグを通常フラグに変更し、本処理を終了する。
ステップS1603にて第2RT状態に移行したと判定した場合には、ステップS1607にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS1608にて抽選状態を通常に変更する。その後、ステップS1609にてモードフラグを通常フラグに変更し、本処理を終了する。
以上のとおり、チャレンジモードでは、アタックモードへの移行を期待するのであれば、当該チャレンジモードにおいて左ストップスイッチ42を最初に操作する必要がある。チャレンジモード下において中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作し、第3再遊技入賞が成立してしまった場合には、チャレンジゲーム数カウンタの値(すなわちチャレンジモードの残りゲーム数)に関わらずチャレンジモードが終了し、通常モードに移行してしまうからである。チャレンジモード下でアタック抽選に当選となった場合には、表示モードがアタック準備モードに移行し、チャレンジゲーム数カウンタの値が0となるまでの間にアタック抽選に当選しなかった場合には、通常モードに移行する。
次に、アタック準備モードにおける処理を説明する。
図39は、アタック準備モードにおける開始処理を示すフローチャートである。アタック準備モードにおける開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信した際にアタック準備フラグがセットされていた場合に開始される。
ステップS1701では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、ステップS1703にてモード情報としてアタック準備情報をセットし、本処理を終了する。BBに当選していない場合には、ステップS1702にて操作順序報知処理を行うとともに、ステップS1703にてモード情報としてアタック準備情報をセットし、本処理を終了する。
操作順序報知処理では、図40のフローチャートに示すように、ステップS1801にて押し順ベルに当選したか否かを判定する。押し順ベルに当選した場合には、ステップS1802に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、そのまま本処理を終了し、通常遊技状態でない場合には、第1小役入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。なお、通常遊技状態下で押し順ベル当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序を報知しないのは、遊技状態を第1RT状態に移行させるためである。
押し順ベルに当選していない場合には、ステップS1804に進み、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4のいずれかに当選したか否かを判定する。いずれかの第1昇格リプレイに当選した場合には、ステップS1805にて第3再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。いずれの第1昇格リプレイにも当選していない場合には、ステップS1806に進み、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選したか否かを判定する。いずれかのBARリプレイに当選した場合には、ステップS1807に進み、現在の表示モードがアタックモード又はアタック準備モードであるか否かを判定する。アタック準備モードにおける操作順序報知処理では、肯定判定をし、ステップS1805にて第3再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。
いずれのBARリプレイにも当選していない場合には、ステップS1809に進み、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選したか否かを判定する。いずれかの転落リプレイに当選した場合には、ステップS1810にて第1再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。いずれの転落リプレイにも当選していない場合には、ステップS1811に進み、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選したか否かを判定する。いずれの第2昇格リプレイにも当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。いずれかの第2昇格リプレイに当選した場合には、ステップS1812に進み、現在の表示モードがアタックモード,アタック準備モード,VBモードのいずれかであるか否かを判定する。アタック準備モードにおける操作順序報知処理では、肯定判定をし、ステップS1810にて第1再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。
図41は、アタック準備モードにおける停止後処理を示すフローチャートである。アタック準備モードにおける停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信した際にアタック準備情報がセットされていた場合に開始される。
ステップS1901では、遊技状態が第2RT状態に移行したか否かを判定する。遊技状態が第2RT状態に移行していない場合には、そのまま本処理を終了し、第2RT状態に移行した場合には、アタックモードの開始条件が成立したことを意味するため、ステップS1902〜ステップS1906に示すアタック開始処理を行い、本処理を終了する。
アタック開始処理では、ステップS1902にてモードフラグをアタックフラグに変更するとともに、ステップS1903にて初回のアタックモードであるか否かを判定する。具体的には、現在のアタック準備モードの前の表示モードがチャレンジモードである場合、初回のアタックモードであると判定し、現在のアタック準備モードの前の表示モードがVBモード又はBBモードである場合、初回のアタックモードでないと判定する。初回のアタックモードである場合には、ステップS1905に進み、アタックモードにおける残りゲーム数をカウントするための残ゲーム数カウンタに50を加算する。その後、又はステップS1903にて初回のアタックモードでないと判定した場合には、ステップS1905に進み、VBモードまでの待機ゲーム数を決定する待機ゲーム数抽選を行う。待機ゲーム数抽選では、抽選フラグ(すなわち第1アタックモード〜第4アタックモード)と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、20刻みで設定された20〜240の値のいずれかを取得する。ステップS1906では、取得した値を待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
以上のとおり、アタック準備モードは第2RT状態に移行した場合に終了となり、表示モードがアタックモードに移行する。
次に、アタックモードにおける処理を説明する。
図42は、アタックモードにおける開始処理を示すフローチャートである。アタックモードにおける開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信した際にアタックフラグがセットされていた場合に開始される。
ステップS2001では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、ステップS2004にてモード情報としてアタック情報をセットし、本処理を終了する。
BBに当選していない場合には、ステップS2002に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選していない場合には、ステップS2003にて操作順序報知処理を行うとともに、ステップS2004にてモード情報としてアタック情報をセットし、本処理を終了する。アタックモードにおける操作順序報知処理については、アタック準備モードにおける操作順序報知処理と同じであるため、説明を省略する。
レア役に当選している場合には、ステップS2005に進み、VBに当選しているか否かを判定する。VBに当選していない場合には、ステップS2006にて抽選フラグとして第1アタックフラグ〜第4アタックフラグのいずれがセットされているかを参照し、ステップS2007にてVB抽選を行う。アタックモードにおけるVB抽選では、抽選フラグと、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、VBモードに移行させるか否かの当否判定を行う。ちなみに、第1アタックモードでは、VB抽選の当選確率が約150分の1であり、第2アタックモードでは、VB抽選の当選確率が約117分の1であり、第3アタックモードでは、VB抽選の当選確率が約84.0分の1であり、第4アタックモードでは、VB抽選の当選確率が約50.0分の1である。ステップS2008では、VB抽選に当選したか否かを判定し、VB抽選に当選した場合には、VBモード(より詳しくはVB準備モード)に移行させるまでのゲーム数を決定する移行ゲーム数抽選を行う。移行ゲーム数抽選では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、2〜5のいずれかの値を取得する。その後、ステップS2010では、取得した値を移行ゲーム数カウンタにセットする。なお、先のステップS2005では、移行ゲーム数カウンタの値が0である場合、VBに当選していないと判定し、移行ゲーム数カウンタの値が0でない場合、VBに当選していると判定している。
ステップS2005にてVBに当選していないと判定した場合と、ステップS2008にてVB抽選に当選しなかったと判定した場合と、ステップS2010にて移行ゲーム数カウンタに2〜5のいずれかの値をセットした場合と、には、ステップS2004にてモード情報としてアタック情報をセットし、本処理を終了する。
図43は、アタックモードにおける停止後処理を示すフローチャートである。アタックモードにおける停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信した際にアタック情報がセットされていた場合に開始される。
ステップS2101では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、そのまま本処理を終了する。BBに当選していない場合には、ステップS2102にて残ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS2103にてVBに当選しているか否かを判定する。VBに当選していない場合には、ステップS2104にて待機ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS2105にて待機ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS2106にて残ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。残ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、残ゲーム数カウンタの値が0である場合には、アタックモードの終了条件が成立したことを意味するため、ステップS2107にてモードフラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS2108にて抽選フラグをクリアし、本処理を終了する。
ステップS2103にてVBに当選していると判定した場合には、ステップS2109に進み、移行ゲーム数カウンタの値から1を減算する。続くステップS2110では、移行ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。移行ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、さらにステップS2111にて残ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。移行ゲーム数カウンタの値が0でなく、残ゲーム数カウンタの値も0でない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、移行ゲーム数カウンタの値と、残ゲーム数カウンタの値と、のいずれかが0となった場合には、ステップS2112にてモードフラグをVB準備フラグに変更し、本処理を終了する。また、ステップS2105にて待機ゲーム数カウンタの値が0であると判定した場合についても、ステップS2112にてモードフラグをVB準備フラグに変更し、本処理を終了する。
以上のとおり、アタックモード下でVB抽選に当選した場合には、移行ゲーム数カウンタにセットされた値と対応する回数のゲームが行われた後にVB準備モードに移行する。但し、移行ゲーム数カウンタの値が0となる前に残ゲーム数カウンタの値が0となる場合については、移行ゲーム数カウンタの値が0となった場合ではなく、残ゲーム数カウンタの値が0となった場合にVB準備モードに移行する。また、アタックモード下でVB抽選に当選しなかった場合であっても、残ゲーム数カウンタの値が0となる前に待機ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、表示モードがVB準備モードに移行する。アタックモード下におけるVB抽選はレア役に当選した場合に行われるため、待機ゲーム数カウンタの値によってもVB準備モードに移行する構成とすることにより、レア役の当選有無に関わらずVB準備モードへの移行を遊技者に期待させることが可能となる。残ゲーム数カウンタの値が0となる前までに、VB抽選に当選せず、待機ゲーム数カウンタの値が0とならなかった場合には、表示モードが通常モードに移行する。
ここで、VB報知処理を、図44のフローチャートに基づいて説明する。VB報知処理とは、ゲームの開始段階において開始処理に続いて行われる処理であり、VB準備モードへ移行する場合の演出を設定するための処理である。
ステップS2201では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、そのまま本処理を終了する。BBに当選していない場合には、ステップS2202に進み、移行ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。VB報知処理は開始処理に続いて行われる処理であり、VB抽選に当選していれば移行ゲーム数カウンタに2〜5のいずれかの値がセットされているため、移行ゲーム数カウンタの値が0である場合には、VB抽選に当選していないことを意味する。かかる場合には、ステップS2203に進み、待機ゲーム数カウンタの値が1であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値は、停止後処理において1減算される。したがって、待機ゲーム数カウンタの値が1である場合には、今回のゲームの終了後に待機ゲーム数カウンタの値が0となることを意味し、次ゲームからVB準備モードに移行することを意味する。そこで、待機ゲーム数カウンタの値が1である場合には、ステップS2204にてVB報知演出を設定した後に本処理を終了し、待機ゲーム数カウンタの値が1でない場合には、そのまま本処理を終了する。VB報知演出を設定することにより、補助表示部65では、全リール32L,32M,32Rの停止後にVBモードへの移行が報知される。
ステップS2202にて移行ゲーム数カウンタの値が0でないと判定した場合には、今回又は以前のゲームにおいてVB抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS2205に進み、移行ゲーム数カウンタの値が1であるか否かを判定する。移行ゲーム数カウンタの値は、停止後処理において1減算される。したがって、移行ゲーム数カウンタの値が1である場合には、今回のゲームの終了後に移行ゲーム数カウンタの値が0となることを意味し、次ゲームからVB準備モードに移行することを意味する。そこで、移行ゲーム数カウンタの値が1である場合には、ステップS2204にてVB報知演出を設定し、本処理を終了する。
移行ゲーム数カウンタの値が1でない場合には、ステップS2206に進み、VB報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB報知フラグがセットされていない場合には、ステップS2207に進み、残ゲーム数カウンタの値が5より大きいか否かを判定する。残ゲーム数カウンタの値が5より大きい場合には、ステップS2208にてVB報知フラグをセットするとともに、ステップS2209にて移行ゲーム数に応じた補助演出を設定し、本処理を終了する。ステップS2209では、例えば移行ゲーム数カウンタの値が5である場合、今回のゲームで行う補助演出と、次ゲームで行う補助演出と、2ゲーム後に行う補助演出と、3ゲーム後に行う補助演出と、4ゲーム後に行う補助演出と、を決定し、当該決定結果を記憶する。このときに設定される補助演出としては、例えば移行ゲーム数カウンタの値と対応するゲームにわたって行われる連続演出や、所定の演出が繰り返し行われる頻度が高くなる前兆演出といった種々多様なものが予め用意されている。
ステップS2206にてVB報知フラグがセットされていると判定した場合には、以前のゲームにおいて補助演出が既に決定されていることを意味するため、ステップS2212にて対応する補助演出を設定し、本処理を終了する。
ステップS2207にて残ゲーム数カウンタの値が5以下であると判定した場合には、ステップS2210に進み、残ゲーム数カウンタの値が1であるか否かを判定する。残ゲーム数カウンタの値が1でない場合には、そのまま本処理を終了し、残ゲーム数カウンタの値が1である場合には、ステップS2211にてVB報知演出を設定した後に本処理を終了する。
以上のVB報知処理を行った場合における演出の流れを説明する。
待機ゲーム数カウンタの値が0となったことに基づくVBモードへの移行に際しては、待機ゲーム数カウンタの値が0となるゲームにおいて、全リール32L,32M,32Rの停止後にVBモードへの移行が報知される。
VB抽選当選に基づくVBモードへの移行に際しては、アタックモードの残りゲーム数が6ゲーム以上の状況下でVB抽選に当選した場合、当該当選ゲームから2〜5ゲームにわたって所定の補助演出が行われるとともに、移行ゲーム数カウンタの値が0となるゲームにおいて、全リール32L,32M,32Rの停止後にVBモードへの移行が報知される。
アタックモードの残りゲーム数が5ゲーム以下の状況下でVB抽選に当選した場合には、移行ゲーム数カウンタの値が0となるゲーム、又は残ゲーム数カウンタの値が0となるゲームまで、所定の補助演出が行われない。そして、移行ゲーム数カウンタの値が0となるゲーム、又は残ゲーム数カウンタの値が0となるゲームにおいて、全リール32L,32M,32Rの停止後にVBモードへの移行が報知される。
詳細な説明は省略するが、開始処理のステップS2007においてVB抽選を行った場合には、当該VB抽選に外れた場合についても、所定の確率で2〜5ゲームにわたってVBモードへの移行を期待させる補助演出(VB報知ガセ演出)を行うようになっている。アタックモードの残りゲーム数が5ゲーム以下の状況下でVB抽選を行った場合には、上記補助演出についても行われないようになっている。
次に、VB準備モードにおける処理を説明する。
図45は、VB準備モードにおける開始処理を示すフローチャートである。VB準備モードにおける開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信した際にVB準備フラグがセットされていた場合に開始される。
ステップS2301では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、ステップS2306にてモード情報としてVB準備情報をセットし、本処理を終了する。BBに当選していない場合には、ステップS2302にて罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS2303にて現在の遊技状態が第3RT状態以外であるか否かを判定する。現在の遊技状態が第3RT状態以外である場合には、ステップS2304に進み、レア役に当選したか否かを判定する。レア役に当選していない場合には、ステップS2305にて操作順序報知処理を行うとともに、ステップS2306にてモード情報としてVB準備情報をセットし、本処理を終了する。
VB準備モードにおける操作順序報知処理(図40参照)では、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選した場合、ステップS1812にて否定判定をし、ステップS1813にて第4再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。このため、VB準備モードでは、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作することにより、遊技状態を第3RT状態に移行させることができる。
ステップS2304にてレア役に当選したと判定した場合には、ステップS2307に進み、VBモードのゲーム数を増加させるか否かのVB延長抽選を行う。VB延長抽選では、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、VBモードの増加ゲーム数を取得する。ステップS2308では、VB延長抽選に当選したか否か、より具体的には取得した増加ゲーム数が0でないか否かを判定する。VB延長抽選に当選した場合には、ステップS2309に進み、VBモードにおける残りゲーム数をカウントするためのVBゲーム数カウンタに取得した数値を加算する。その後、ステップS2306にてモード情報としてVB準備情報をセットし、本処理を終了する。VB延長抽選に当選しなかった場合には、そのままステップS2306に進み、モード情報としてVB準備情報をセットし、本処理を終了する。
ステップS2303にて現在の遊技状態が第3RT状態であると判定した場合には、ステップS2310にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS2306にてモード情報としてVB準備情報をセットし、本処理を終了する。なお、ステップS2303にて現在の遊技状態が第3RT状態であると判定する事象が発生する場合としては、アタックモード下で第2昇格リプレイに当選となり、報知した操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されて第4再遊技入賞(第5再遊技入賞)が成立し、その後に第2RT状態に復帰することなくVB準備モードに移行した場合が代表例として挙げられる。
ステップS2302にて罰則フラグがセットされていると判定した場合には、操作順序報知処理やVB延長抽選等を行うことなくステップS2306にてモード情報としてVB準備情報をセットし、本処理を終了する。
図46は、VB準備モードにおける停止後処理を示すフローチャートである。VB準備モードにおける停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信した際にVB準備情報がセットされていた場合に開始される。
ステップS2401及びステップS2402では、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、VBモードの開始条件が成立したことを意味するため、ステップS2403〜ステップS2406に示すVB開始処理を行い、本処理を終了する。
VB開始処理では、ステップS2403にてモードフラグをVBフラグに変更するとともに、ステップS2404にてVBゲーム数抽選を行う。VBゲーム数抽選では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、25又は50を取得する。ステップS2405では、VBゲーム数カウンタの値に取得した値を加算する。その後、ステップS2406にて罰則フラグをクリアし、本処理を終了する。
第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞が成立しなかった場合には、ステップS2407に進み、報知した操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された(以下、「不正解操作がなされた」ともいう。)か否かを判定する。具体的には、押し順ベル当選時に第1小役入賞が成立しなかった場合と、第1昇格リプレイ当選時に第3再遊技入賞が成立しなかった場合と、転落リプレイ当選時に第1再遊技入賞が成立しなかった場合と、第2昇格リプレイ当選時に第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立しなかった場合と、に不正解操作がなされたと判定する。不正解操作がなされていない場合には、そのまま本処理を終了し、不正解操作がなされた場合には、ステップS2408にて罰則フラグをセットした後に本処理を終了する。
以上のとおり、VB準備モードは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立して第3RT状態に移行した場合に終了となり、表示モードがVBモードに移行する。
ここで、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作が有効となる前に、第4再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序に加えて、所定の図柄の組合せが報知される。具体的には、第2昇格リプレイ1に当選した場合、順押し操作が報知されるとともに、「赤7」図柄,「赤7」図柄,「白7」図柄の組合せが報知される。第2昇格リプレイ2に当選した場合には、順押し操作が報知されるとともに、「赤7」図柄,「赤7」図柄,「BAR」図柄の組合せ、又は「白7」図柄,「白7」図柄,「BAR」図柄の組合せが報知される。遊技者が報知された操作順序で報知された図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42〜44を操作した場合には、上記図柄の組合せが中ラインL2上に停止するため、VBモードをボーナスの1種であるかのように認識させることが可能となる。
なお、VB準備モードにおいて罰則フラグをセットするのは、遊技者が不正解操作を行って第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞の成立(すなわちVBモードへの移行)を回避し、VB準備モード下でVB延長抽選に当選することを期待して遊技を行うことを回避するためである。
次に、VBモードにおける処理を説明する。
図47は、VBモードにおける開始処理を示すフローチャートである。VBモードにおける開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信した際にVBフラグがセットされていた場合に開始される。
ステップS2501では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、ステップS2507にてモード情報としてVB情報をセットし、本処理を終了する。
BBに当選していない場合には、ステップS2502にて操作順序報知処理を行う。VBモードにおける操作順序報知処理(図40参照)では、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選した場合、ステップS1807にて否定判定をし、ステップS1808にて第1報知処理を行う。
第1報知処理では、図48のフローチャートに示すように、ステップS2601にて現在のVBモードが通常モードから移行した通常VBモードであるか否かを判定する。アタックモードにおける停止後処理(図43参照)において説明したとおり、アタックモードから通常モードに移行する場合には、ステップS2108にて抽選フラグがクリアされる一方、アタックモードからVB準備モードに移行する場合には、抽選フラグがクリアされない。ステップS2601では、抽選フラグがセットされていない場合、通常VBモードであると判定し、抽選フラグがセットされている場合、アタックモードから移行したアタックVBモードであると判定する。
現在のVBモードが通常VBモードである場合には、ステップS2602にて中押し操作を報知し、本処理を終了する。遊技者がストップスイッチ42〜44を中押し操作した場合には、第1再遊技入賞が成立することとなる(図21(c)参照)。
現在のVBモードがアタックVBモードである場合には、ステップS2603に進み、順押し操作を報知するとともに、「BAR」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せを報知する。その後、本処理を終了する。遊技者が各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を順押し操作した場合には、成立する入賞態様は以下のとおりとなる。BARリプレイ1に当選している場合には、第7再遊技入賞が成立するとともに、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が中ラインL2上に停止する(図10,図21(c)参照)。BARリプレイ2に当選している場合には、第6再遊技入賞又は第8再遊技入賞が成立するとともに、2つのリールの「BAR」図柄が中ラインL2上に停止する一方で1つのリールの「BAR」図柄が中ラインL2上に停止しないBARテンパイ外れとなる(図10,図21(c)参照)。
ちなみに、第1報知処理は、VB準備モードにおいて行われることはない。図15,図20,図22,図23に示すようにBARリプレイに当選となるのは第3RT状態のみであり、第3RT状態下におけるVB準備モードでは、ステップS2302又はステップS2303にて否定判定をし、操作順序報知処理を行わないからである(図45参照)。
開始処理の説明に戻り、操作順序報知処理が終了した場合には、ステップS2503に進み、現在のVBモードが通常VBモードであるか否かを判定する。
現在のVBモードが通常VBモードである場合には、ステップS2504に進み、チャレンジ抽選を行う。チャレンジ抽選では、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、チャレンジモードに移行させるか否かの当否判定を行う。ちなみに、VBモードにおけるチャレンジ抽選では、レア役に当選した場合、当該チャレンジ抽選に当選となる確率が高くなる。通常モードにおけるチャレンジ抽選と、VBモードにおけるチャレンジ抽選と、を比較した場合には、VBモードにおけるチャレンジ抽選の方が、当選役に関わらず、通常モードの高確率状態よりも当選となる確率が高くなっている。チャレンジ抽選を行った後、ステップS2505では、当該チャレンジ抽選に当選したか否かを判定する。チャレンジ抽選に当選した場合には、ステップS2506にて通常当選フラグをセットするとともに、ステップS2507にてモード情報としてVB情報をセットし、本処理を終了する。チャレンジ抽選に当選しなかった場合には、通常当選フラグをセットすることなくステップS2507にてモード情報としてVB情報をセットし、本処理を終了する。
ステップS2503にて現在のVBモードがアタックVBモードであると判定した場合には、ステップS2508に進み、BARリプレイ1に当選したか否かを判定する。BARリプレイ1に当選した場合には、ステップS2509に進み、アタックモードの残りゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定する。BARリプレイ1当選に基づくステップS2509では、上乗せゲーム数として30又は50と決定する。続くステップS2510では、決定した上乗せゲーム数を残ゲーム数カウンタの値に加算する。その後、ステップS2507にてモード情報としてVB情報をセットし、本処理を終了する。
BARリプレイ1に当選していない場合には、ステップS2511に進み、レア役に当選したか否かを判定する。レア役に当選した場合には、ステップS2512にて上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、上乗せゲーム数を決定するか否かの当否判定を行う。ステップS2513では、上乗せ抽選に当選したか否かを判定し、上乗せ抽選に当選した場合には、ステップS2514にて上乗せフラグをセットする。その後、ステップS2509にて上乗せゲーム数を決定するとともに、ステップS2510にて上乗せゲーム数を残ゲーム数カウンタの値に加算する。そして、ステップS2507にてモード情報としてVB情報をセットし、本処理を終了する。レア役当選に基づくステップS2509では、上乗せゲーム数として5〜150のいずれかと決定する。具体的には、当選役がスイカである場合には、10%の割合で5と決定し、80%の割合で15と決定し、8%の割合で25と決定し、1.7%の割合で35と決定し、0.2%の割合で55と決定し、0.1%の割合で105と決定する。当選役がチャンスA又はチャンスBである場合には、80%の割合で5と決定し、10%の割合で15と決定し、8%の割合で25と決定し、1.7%の割合で35と決定し、0.2%の割合で55と決定し、0.1%の割合で105と決定する。当選役が弱チェリーである場合には、10%の割合で5と決定し、79%の割合で15と決定し、8%の割合で25と決定し、2.4%の割合で35と決定し、0.4%の割合で55と決定し、0.2%の割合で105と決定する。当選役が強チェリーである場合には、10%の割合で5と決定し、70%の割合で15と決定し、10%の割合で25と決定し、5.0%の割合で35と決定し、3.0%の割合で55と決定し、2.0%の割合で105と決定する。当選役が中段ベルである場合には、50%の割合で105と決定し、50%の割合で150と決定する。当選役が不問ベルである場合には、必ず150と決定する。
ステップS2511にてレア役に当選していないと判定した場合と、ステップS2513にて上乗せ抽選に当選しなかったと判定した場合と、には、ステップS2507にてモード情報としてVB情報をセットし、本処理を終了する。
図49は、VBモードにおける停止後処理を示すフローチャートである。VBモードにおける停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信した際にVB情報がセットされていた場合に開始される。
ステップS2701では、BBに当選しているか否かを判定し、BBに当選している場合には、そのまま本処理を終了する。BBに当選していない場合には、ステップS2702にてVBゲーム数カウンタの値から1を減算し、ステップS2703にてVBゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。VBゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、VBモードの終了条件が成立していないことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、VBゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ステップS2704〜ステップS2711に示すVB終了処理を行う。
VB終了処理では、ステップS2704にて現在のVBモードが通常VBモードであるか否かを判定する。現在のVBモードが通常VBモードである場合には、ステップS2705に進み、チャレンジ抽選に当選しているか否かを判定する。具体的には、通常当選フラグがセットされているか否かを判定する。チャレンジ抽選に当選している場合には、ステップS2706にて通常当選フラグをクリアするとともに、ステップS2707にてモードフラグをチャレンジフラグに変更する。チャレンジ抽選に当選していない場合には、ステップS2709にてモードフラグを通常フラグに変更する。モードフラグをチャレンジフラグ又は通常フラグに変更した場合には、ステップS2708にて例外フラグをセットし、本処理を終了する。ここで、例外フラグとは、VBモード終了後の通常モード又はチャレンジモードにおいて、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選した際に中押し操作を報知するためのフラグである。遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作していた場合、VBモード終了時における遊技状態は第3RT状態となる。通常モード及びチャレンジモードでは遊技者が左ストップスイッチ42を最初に操作するため、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選した際に中押し操作を報知することにより、VBモードが終了したにも関わらず各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が中ラインL2上に停止してしまうことを回避できる。かかる例外フラグは、遊技状態が第1RT状態に移行した場合にクリアされる。
ステップS2704にて現在のVBモードがアタックVBモードであると判定した場合には、ステップS2710に進み、抽選フラグ変更処理を行う。抽選フラグ変更処理では、セットされている抽選フラグと、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて抽選フラグ変更抽選を行い、当該抽選結果と対応する抽選フラグに変更する。具体的には、第1アタックフラグがセットされている場合、80%の割合で第1アタックフラグのままとし、20%の割合で第2アタックフラグに変更する。第2アタックフラグがセットされている場合には、10%の割合で第1アタックフラグに変更し、70%の割合で第2アタックフラグのままとし、20%の割合で第3アタックフラグに変更する。第3アタックフラグがセットされている場合には、20%の割合で第2アタックフラグに変更し、60%の割合で第3アタックフラグのままとし、20%の割合で第4アタックフラグに変更する。第4アタックフラグがセットされている場合には、80%の割合で第4アタックフラグのままとし、20%の割合で第3アタックフラグに変更する。抽選フラグ変更処理が終了した場合には、ステップS2711にてモードフラグをアタック準備フラグに変更し、本処理を終了する。
以上のとおり、VBモードでは、通常VBモードであれば当該通常VBモードの終了後にチャレンジモードへの移行を期待することができ、アタックVBモードであればその後のアタックモードにおける残りゲーム数の増加を期待することができる。
ここで、上乗せ報知処理を、図50のフローチャートに基づいて説明する。上乗せ報知処理とは、ゲームの開始段階において開始処理に続いて行われる処理であり、上乗せ抽選に当選した場合の演出を設定するための処理である。上乗せ報知処理の説明に先立って上乗せ抽選に当選した場合の概略を説明すると、上乗せ抽選に当選した場合には、上乗せ抽選当選ゲームで上乗せゲーム数を報知する連打演出が行われる場合と、上乗せ抽選当選ゲームの次ゲーム又は2ゲーム後に上乗せゲーム数を報知する潜伏演出が行われる場合と、がある。また、VBモードの最終ゲームで上乗せゲーム数を報知する場合もある。
ステップS2801では、潜伏演出を行っていることを示す演出フラグがセットされているか否かを判定する。演出フラグがセットされていない場合には、潜伏演出を行っていないことを意味するため、ステップS2802に進み、上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。VBモードにおける開始処理にて説明したとおり、上乗せフラグは、上乗せ抽選に当選した場合にセットされる(ステップS2514、図47参照)。このため、上乗せフラグがセットされている場合には、今回のゲームにおいて上乗せ抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS2803に進み、今回のゲームの開始処理において決定した上乗せゲーム数(ステップS2509、図47参照)を、報知ゲーム数カウンタの値に加算する。ここで、報知ゲーム数カウンタとは、報知すべき上乗せゲーム数を把握するためのカウンタである。
ステップS2804では、上乗せフラグをクリアし、ステップS2805では、VBゲーム数カウンタの値が1であるか否かを判定する。VBゲーム数カウンタの値が1でない場合には、ステップS2806に進み、後述する最終報知フラグがセットされているか否かを判定する。最終報知フラグがセットされていない場合には、ステップS2807に進み、潜伏演出と連打演出のいずれを行うかを決定する。ステップS2808では、潜伏演出を行うと決定したか否かを判定し、潜伏演出を行うと決定した場合には、ステップS2809にて演出フラグをセットするとともに、ステップS2810にて演出内容決定処理を行い、本処理を終了する。
演出内容決定処理では、図51のフローチャートに示すように、ステップS2901にてVBゲーム数カウンタの値が2であるか否かを判定する。VBゲーム数カウンタの値が2である場合には、ステップS2902にて潜伏演出の残りゲーム数をカウントするための演出ゲーム数カウンタに1をセットする。VBゲーム数カウンタの値が2でない場合には、先のステップS2805にてVBゲーム数カウンタの値が1でないと判定しているため、VBゲーム数カウンタの値が3以上、すなわちVBモードの残りゲーム数が2ゲーム以上残っていることを意味する。かかる場合には、ステップS2903にて演出ゲーム数カウンタに2をセットする。演出ゲーム数カウンタに1又は2をセットした後、ステップS2904では、潜伏演出を行う各ゲームの演出内容を決定する。具体的には、演出ゲーム数カウンタに1をセットした場合には、今回のゲームにおいて行う補助演出の演出内容(演出非実行も含む。)と、次ゲームにおいて行う補助演出の演出内容(演出非実行も含む。)と、を決定する。演出ゲーム数カウンタに2をセットした場合には、今回のゲームにおいて行う補助演出の演出内容(演出非実行も含む。)と、次ゲームにおいて行う補助演出の演出内容(演出非実行も含む。)と、2ゲーム後に行う補助演出の演出内容(演出非実行も含む。)と、を決定する。このとき、当選役と、上乗せゲーム数と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて各ゲームの演出内容を決定する。各ゲームの演出内容を決定した場合には、本処理を終了する。
以上のとおり、潜伏演出を行う場合には、演出フラグをセットするとともに、上乗せ抽選当選ゲームにおいてその後のゲームの演出内容も決定する。
上乗せ報知処理の説明に戻り、潜伏演出を行うと決定した次ゲームでは、演出フラグがセットされているため、ステップS2801にて否定判定を行うとともに、ステップS2813にて潜伏中処理を行い、本処理を終了する。
潜伏中処理では、図52のフローチャートに示すように、ステップS3001にてBBに当選しているか否かを判定する。BBに当選していない場合には、ステップS3002にて演出ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS3003にて先のゲームで決定した今回のゲームと対応する補助演出を開始する。ステップS3004では、上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。上乗せフラグがセットされていない場合には、ステップS3006に進み、演出ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。演出ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、潜伏演出が次ゲームも継続することを意味するため、そのまま本処理を終了する。演出ゲーム数カウンタの値が0である場合には、今回のゲームで潜伏演出が終了することを意味するため、ステップS3007にて終了後報知を設定するとともに、ステップS3008にて演出フラグをクリアし、本処理を終了する。終了後報知を設定した場合には、全リール32L,32M,32Rの停止後に補助表示部65に報知ゲーム数カウンタの値(すなわち上乗せゲーム数)が表示され、当該表示の実行後に報知ゲーム数カウンタの値が0に変更される。
ステップS3004にて上乗せフラグがセットされていると判定した場合には、潜伏演出の途中で上乗せ抽選に再度当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS3005にて報知ゲーム数カウンタの値に上乗せゲーム数を加算する。その後、ステップS3006〜ステップS3008の処理を行い、本処理を終了する。つまり、潜伏演出の途中で上乗せ抽選に再度当選した場合には、当該潜伏演出の最後のゲームにおいて、潜伏演出期間中に決定された上乗せゲーム数の総和を纏めて補助表示部65に表示する。このとき、潜伏演出の演出内容が変更されることはない。
ステップS3001にてBBに当選していると判定した場合には、ステップS3002以降の処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。つまり、潜伏演出の途中でBBに当選した場合には、潜伏演出が中断される。
潜伏演出を行うと決定したゲームで演出ゲーム数カウンタに2をセットした場合には、潜伏演出を行うと決定した2ゲーム後のゲームにおいても上記潜伏中処理が行われることとなる。
上乗せ報知処理の説明に戻り、ステップS2808にて潜伏演出を行わないと判定した場合、すなわち連打演出を行う場合には、ステップS2811にて連打演出処理を行い、本処理を終了する。
連打演出処理では、図53のフローチャートに示すように、ステップS3101にて報知ゲーム数カウンタの値を初期値として記憶する。ステップS3102では、ベース値を決定する。本実施の形態では、ベース値として1〜5のいずれかの値が決定される。ステップS3103では、連打演出を開始することを示す連打フラグをセットする。その後、ステップS3104にて連打報知を開始し、本処理を終了する。連打報知を開始することにより、補助表示部65では、演出スイッチ66を連打する旨の報知が開始される。
図54は、連打中処理を示すフローチャートである。連打中処理は、上乗せ報知処理に続いて行われる処理であり、全リール32L,32M,32Rが停止するまでの間、定期的に起動される処理である。
ステップS3201では、連打フラグがセットされているか否かを判定する。連打フラグがセットされていない場合には、今回のゲームにおいて連打演出を行っていないことを意味するため、そのまま本処理を終了する。
連打フラグがセットされている場合には、ステップS3202に進み、演出スイッチ66が操作されたか否かを判定する。図11に示すように、演出スイッチ66は表示制御装置81と電気的に接続されている。このため、ステップS3202では、演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサの信号状態を確認し、演出スイッチ66が操作されたか否かを判定する。演出スイッチ66が操作された場合には、ステップS3202に進み、演出スイッチ66の操作回数をカウントするための操作回数カウンタの値に1を加算する。続くステップS3204では、今回の操作で補助表示部65に表示する予定の上乗せゲーム数(今回表示ゲーム数)を算出する。具体的には、操作回数カウンタの値と、ベース値と、を乗算する。ステップS3205では、次回の操作で補助表示部65に表示する予定の上乗せゲーム数(次回表示ゲーム数)を算出する。具体的には、操作回数カウンタの値に1を加算した値と、ベース値と、を乗算する。ステップS3206では、今回表示ゲーム数と、次回表示ゲーム数と、を加算し、当該加算結果が報知ゲーム数カウンタの値以下であるか否かを判定する。加算結果が報知ゲーム数カウンタの値以下である場合には、ステップS3207に進み、今回表示ゲーム数を上乗せゲーム数として補助表示部65に表示する。その後、ステップS3208にて報知ゲーム数カウンタの値から今回表示ゲーム数の値を減算し、本処理を終了する。
ステップS3207にて加算結果が報知ゲーム数カウンタの値より大きいと判定した場合には、ステップS3209に進み、今回表示ゲーム数ではなく報知ゲーム数カウンタの値を上乗せゲーム数として補助表示部65に表示する。ステップS3210では、報知ゲーム数カウンタの値を0とする。ステップS3211では、連打演出処理にて記憶した初期値を総上乗せゲーム数として補助表示部65に表示する。その後、ステップS3212にて連打フラグをクリアし、本処理を終了する。
ステップS3202にて演出スイッチ66が操作されていないと判定した場合には、ステップS3213に進み、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止したか否かは、停止指令コマンドの受信回数や入賞結果コマンドの受信有無によって判別することができる。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、そのまま本処理を終了し、全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、ステップS3214にて連打フラグをクリアするとともに、ステップS3215にて最終報知フラグをセットし、本処理を終了する。
ここで、連打演出を具体例を挙げて説明する。図55は、演出スイッチ66の操作回数と、補助表示部65に表示される上乗せゲーム数と、の関係を示す図である。図55(a)は、報知ゲーム数カウンタの値が55の状況で連打演出を開始した場合の図であり、図55(b)は、報知ゲーム数カウンタの値が105の状況で連打演出を開始した場合の図である。
報知ゲーム数カウンタの値が55の状況でベース値を「3」と決定した場合の連打演出を説明する。
少なくとも1つのリールが回転している状況で演出スイッチ66が1回操作された場合には、当該操作に応じて補助表示部65に上乗せゲーム数「3」が表示される。2回目の操作が行われた場合には、当該操作に応じて補助表示部65に上乗せゲーム数「6」が表示される。3回目の操作が行われた場合には、当該操作に応じて補助表示部65に上乗せゲーム数「9」が表示される。4回目の操作が行われた場合には、当該操作に応じて補助表示部65に上乗せゲーム数「12」が表示される。このように、ベース値「3」の場合には、演出スイッチ66が4回操作されるまでの間、操作される毎に3ずつ多い値が上乗せゲーム数として補助表示部65に表示される。
5回目の操作が行われた場合には、当該操作に応じて補助表示部65に上乗せゲーム数「25」が表示される。4回目の操作が行われた時点で上乗せゲーム数として表示した値の総和は「30」である。報知ゲーム数カウンタの値が「55」の状況で連打演出を開始しているため、かかる時点における報知ゲーム数カウンタの値は「25」である。5回目の操作が行われた際に上乗せゲーム数として「15」を表示した場合、6回目の操作が行われた際に上乗せゲーム数として「10」を表示する必要が生じる。3,6,9,12,15と操作する度に上乗せゲーム数が増加していたにも関わらず6回目に「10」が表示された場合、遊技者はひどく落胆するものと想定される。そこで、5回目の操作が行われた場合には、上乗せゲーム数として「15」ではなく「25」を補助表示部65に表示し、連打演出の終了を認識させるべく総上乗せゲーム数として「55」を補助表示部65に表示する。
報知ゲーム数カウンタの値が105の状況でベース値を「3」と決定した場合の連打演出では、報知ゲーム数カウンタの値が55,ベース値「3」の状況と同様、演出スイッチ66が6回操作されるまで3,6,9,12,15,18と表示される上乗せゲーム数が3ずつ増加する。そして、7回目の操作が行われた場合には、当該操作に応じて補助表示部65に上乗せゲーム数として「21」ではなく「42」が表示され、総上乗せゲーム数として「105」が補助表示部65に表示される。
以上のとおり、連打演出では、総上乗せゲーム数が表示されるまでの間、演出スイッチ66を操作すればするほど大きな値が上乗せゲーム数として表示される。
連打演出は、総上乗せゲーム数を表示した場合の他に、全リール32L,32M,32Rが停止した場合にも終了する。総上乗せゲーム数が表示される前に全リール32L,32M,32Rを停止させた場合には、連打演出において総上乗せゲーム数が表示されない。
ここで、遊技者が演出スイッチ66を4回操作し、上乗せゲーム数として3,6,9,12と順に表示される一方で総上乗せゲーム数が表示されなかった場合には、かかる時点で15ゲーム以上の上乗せゲーム数が未表示であることが確定する。遊技者は、総上乗せゲーム数が表示されるまで演出スイッチ66の操作を継続してもよいし、総上乗せゲーム数が表示される前段階で演出スイッチ66の操作を終了し、全リール32L,32M,32Rを停止させてもよい。総上乗せゲーム数を表示させなかった場合、遊技者は、未表示の上乗せゲーム数が存在するという優越感に浸りながらその後のVBモードにおける遊技を行うことができる。
上乗せ報知処理の説明に戻り、ステップS2806にて最終報知フラグがセットされていると判定した場合には、以前のゲームにおいて連打演出を行い、当該連打演出において総上乗せゲーム数を表示しなかったことを意味する。かかる場合には、ステップS2811にて連打演出処理を行い、本処理を終了する。
最終報知フラグがセットされている場合に潜伏演出を行わないのは以下の理由による。最終報知フラグがセットされているということは、少なくとも連打演出の行われたゲームにおいて遊技者が総上乗せゲーム数を把握したくないと考えたことを意味する。潜伏演出では、当該潜伏演出の最終ゲームにおいて報知ゲーム数カウンタの値を上乗せゲーム数として表示する。報知ゲーム数カウンタを潜伏演出と連打演出で共用していることから、最終報知フラグがセットされている状況で潜伏演出を行った場合には、未表示分の上乗せゲーム数も当該潜伏演出において纏めて表示してしまうこととなる。これは、遊技者の意図しない結果を生むことに繋がり得る。一方、潜伏演出ではなく連打演出を行った場合には、遊技者が上乗せゲーム数を把握したいと考えるのであれば演出スイッチ66を操作すればよいし、遊技者が上乗せゲーム数をまだ把握したくないと考えるのであれば演出スイッチ66を操作せずに全リール32L,32M,32Rを停止させればよいからである。
ステップS2805にてVBゲーム数カウンタの値が1であると判定した場合には、VBモードの最終ゲームにおいて上乗せ抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS2812にて終了後報知を設定し、本処理を終了する。終了後報知を設定することにより、全リール32L,32M,32Rの停止後に補助表示部65に報知ゲーム数カウンタの値(すなわち上乗せゲーム数)が表示され、当該表示の実行後に報知ゲーム数カウンタの値が0に変更される。
ステップS2802にて上乗せフラグがセットされていないと判定した場合には、今回のゲームにおいて上乗せ抽選に当選しなかったことを意味する。かかる場合には、ステップS2814に進み、最終報知フラグがセットされているか否かを判定する。最終報知フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、最終報知フラグがセットされている場合には、ステップS2815にてVBゲーム数カウンタの値が1であるか否かを判定する。VBゲーム数カウンタの値が1でない場合には、そのまま本処理を終了し、VBゲーム数カウンタの値が1である場合には、ステップS2812にて終了後報知を設定し、本処理を終了する。つまり、連打演出において総上乗せゲーム数を表示しなかった場合には、VBモードの最終ゲームにおいて、全リール32L,32M,32Rの停止後に未表示分の上乗せゲーム数が表示されることとなる。
BBモードにおける処理の説明に先立ち、BB当選を報知する場合に表示制御装置81が行うBB報知処理を、図56のフローチャートに基づいて説明する。BB報知処理は、各表示モードにおいて開始処理に続いて行われる処理である。
ステップS3301では、BBに当選したか否かを判定し、BBに当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。BBに当選した場合には、ステップS3302に進み、保留フラグがセットされているか否かを判定する。保留フラグがセットされていない場合には、ステップS3303に進み、現在の表示モードがアタックモード又はVBモードであるか否かを判定する。現在の表示モードがアタックモード及びVBモードでない場合、すなわち通常モード,前兆モード,チャレンジモード,アタック準備モード,VB準備モードのいずれかである場合には、ステップS3308にてBB当選報知を設定し、本処理を終了する。BB当選報知を設定することにより、全リール32L,32M,32Rの停止後にBB当選が報知されることとなる。
現在の表示モードがアタックモード又はVBモードである場合には、対応する表示モードの残りゲーム数が6より少ないか否かを判定する。具体的には、現在の表示モードがアタックモードである場合には、残ゲーム数カウンタの値が6より小さいか否かを判定し、現在の表示モードがVBモードである場合には、VBゲーム数カウンタの値が6より小さいか否かを判定する。残りゲーム数が6以上である場合には、ステップS3308にてBB当選報知を設定し、本処理を終了する。
残りゲーム数が6より少ない場合には、ステップS3305に進み、残りゲーム数が1であるか否かを判定する。残りゲーム数が1である場合には、対応する表示モードの最終ゲームでBBに当選したことを意味するため、ステップS3308にてBB当選報知を設定し、本処理を終了する。残りゲーム数が1でない場合には、ステップS3306にて保留フラグをセットするとともに、ステップS3307にて保留ゲーム数カウンタに残りゲーム数の値をセットし、本処理を終了する。
ステップS3302にて保留フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3309にて保留中処理を行った後に本処理を終了する。
保留中処理では、図57のフローチャートに示すように、ステップS3401にて保留ゲーム数カウンタの値から1を減算し、ステップS3402にて保留ゲーム数カウンタの値が1であるか否かを判定する。保留ゲーム数カウンタの値が1である場合には、ステップS3403にてBB当選報知を設定するとともに、ステップS3404にて保留フラグをクリアし、本処理を終了する。保留ゲーム数カウンタの値が1でない場合には、ステップS3405にて今回の役の抽選結果が外れであるか否かを判定する。今回の役の抽選結果が外れでない場合には、さらにステップS3406にて押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、今回の役の抽選結果が外れである場合と、押し順ベル当選である場合と、には、ステップS3403にてBB当選報知を設定するとともに、ステップS3404にて保留フラグをクリアし、本処理を終了する。
以上のとおり、通常モード,前兆モード,チャレンジモード,アタック準備モード,VB準備モードでは、BBに当選した場合、当該BB当選ゲームでBB当選が報知される。
アタックモード及びVBモードでは、6ゲーム以上残っている状況でBBに当選した場合と、最終ゲームでBBに当選した場合と、には、当該BB当選ゲームでBB当選が報知される。
残りゲーム数が1〜5ゲームの状況でBBに当選した場合には、当該BB当選ゲームにおいて保留フラグがセットされるとともに、残りゲーム数が保留ゲーム数カウンタにセットされる。BB当選ゲームではBB当選が報知されない。BB当選は、保留ゲーム数カウンタの値が1になったゲームと、今回の役の抽選結果が外れであるゲームと、押し順ベル当選であるゲームと、のいずれかにおいて報知される。詳細な説明は省略するが、アタックモード及びVBモードでは、残ゲーム数カウンタやVBゲーム数カウンタの値に基づいて補助表示部65に残りゲーム数が表示されるようになっており、保留フラグがセットされた場合には、保留ゲーム数カウンタの値に基づいて補助表示部65に残りゲーム数が表示されるようになっている。保留ゲーム数カウンタの値が1になるゲームとは、対応する表示モードの残りゲーム数を保留ゲーム数カウンタにセットしているため、対応する表示モードの見かけ上の最終ゲームである。残ゲーム数カウンタやVBゲーム数カウンタの値に基づいてBB当選の報知時期を判断しないのは、BB当選となると残ゲーム数カウンタやVBゲーム数カウンタの値を減算しなくなるためである(図43、図49参照)。
次に、BBモードの概要を説明する。
BBモードは、BB状態と一義的に対応している。BB状態では、図26に示すように、約3.00分の1の確率でBB中小役1に当選となり、約3.00分の1の確率でBB中赤7揃い役に当選となり、約3.00分の1の確率でBB中BAR揃い役に当選となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。そして、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立する。
表示制御装置81は、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれかに当選した場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。具体的には、図58(a)に示すように、補助表示部65に左向きの矢印を表示することで右ストップスイッチ44→中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42の順に操作する旨を報知する逆押し報知と、図58(b),(c)に示すように、補助表示部65に右向きの矢印を表示することで左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順に操作する旨を報知する順押し報知と、のいずれかを行う。順押し報知を行う場合には、右向きの矢印に加えて、「赤7」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄の組合せ又は「BAR」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せを表示し、各リール32L,32M,32Rの表示された図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する旨を報知する。
逆押し報知が行われている状況において遊技者が逆押し操作を行った場合には、その操作タイミングに関わらず、例えば図58(e)に示すように各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄が右下がりラインL4上に停止し、第1小役入賞が成立する。
「赤7」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄の組合せが表示される順押し報知(以下、「順押し7報知」ともいう。)が行われている状況において遊技者が各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を狙って順押し操作を行った場合には、BB中赤7揃い役に当選していれば図58(f)に示す停止出目となる。すなわち、左リール32L及び中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が右下がりラインL4上に停止して第30小役入賞が成立するとともに、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が下ラインL3上に停止する停止出目となる。一方、BB中赤7揃い役ではなくBB中小役1に当選している場合には、遊技者が各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を狙って順押し操作を行ったとしても、上記したような停止出目とはならず、例えば図58(d)に示す停止出目となる。すなわち、各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄が右下がりラインL4上に停止して第1小役入賞が成立し、左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄が下ラインL3上に停止する一方で右リール32Rの「赤7」図柄が下ラインL3上に停止しない停止出目となる。
「BAR」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せが表示される順押し報知(以下、「順押しBAR報知」ともいう。)が行われている状況において遊技者が各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙って順押し操作を行った場合には、BB中BAR揃い役に当選していれば図58(g)に示す停止出目となる。すなわち、左リール32L及び中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が右下がりラインL4上に停止して第31小役入賞が成立するとともに、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止する停止出目となる。一方、BB中BAR揃い役ではなくBB中小役1に当選している場合には、遊技者が各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙って順押し操作を行ったとしても、上記したような停止出目とはならず、例えば図58(h)に示す停止出目となる。すなわち、各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄が右下がりラインL4上に停止して第1小役入賞が成立し、左リール32L及び中リール32Mの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止する一方で右リール32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止しない停止出目となる。
BBモードは、通常モード,前兆モード,チャレンジモード,アタック準備モード,VB準備モードのいずれかにおいてBBに当選した場合、通常BBモードとなり、アタックモード又はVBモードにおいてBBに当選した場合、アタックVBモードとなる。通常BBモードでは、順押しBAR報知が行われたゲームでチャレンジ抽選に当選となる可能性があり、最終ゲームでアタック抽選に当選となる可能性がある。アタックBBモードでは、順押し7報知が行われたゲームと、順押しBAR報知が行われたゲームと、において残ゲーム数カウンタの値(すなわちアタックモードの残りゲーム数)が増加する可能性がある。これに加えて、アタックBBモードでは、順押し7報知が行われたゲームの次ゲームにおいてフリーズ演出が行われる可能性があり、当該フリーズ演出が行われた場合には、残ゲーム数カウンタの値の大幅な増加を期待することができる。
図59は、BBモード移行処理を示すフローチャートである。BBモード移行処理は、通常モード,前兆モード,チャレンジモード,アタック準備モード,VB準備モード,アタックモード,VBモードの各表示モードにおいて行われる。
ステップS3501では、入賞結果コマンドを受信したか否かを判定し、入賞結果コマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。入賞結果コマンドを受信した場合には、ステップS3502に進み、BB入賞が成立したか否かを判定する。BB入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了し、BB入賞が成立した場合には、ステップS3503にて表示モードがBBモードであることを示すBBフラグをセットするとともに、ステップS3504にてBBモードにおけるメダル払出数をカウントするための払出数カウンタに297をセットする。その後、本処理を終了する。BBフラグは、表示モードを把握するためのフラグであるものの、モードフラグとは別個に記憶される。これは、BBモードの終了後にBB当選となった表示モードに復帰するためである。
以上のとおり、BB入賞が成立した場合には、表示モードがBBモードに移行する。
先ず、通常BBモードにおける処理を説明する。
図60は、通常BBモードにおける開始処理を示すフローチャートである。通常BBモードにおける開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信した際にBBフラグがセットされており、アタックフラグ及びVBフラグがセットされていない場合に開始される。
ステップS3601では、後述する順押しBAR報知抽選を行う際の報知状態を決定する報知状態抽選処理を行う。
報知状態抽選処理では、図61のフローチャートに示すように、ステップS3701にて報知状態が低確状態であるか否かを判定する。低確状態である場合には、ステップS3702に進み、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて状態移行抽選を行う。ステップS3703では、状態移行抽選に当選したか否かを判定し、当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。状態移行抽選に当選した場合には、ステップS3704にて報知状態を高確状態に変更するとともに、ステップS3705にて高確状態の残りゲーム数を把握するための高確ゲーム数カウンタに5をセットし、本処理を終了する。ちなみに、状態移行抽選に当選となる確率は約20.0分の1である。
ステップS3701にて報知状態が高確状態であると判定した場合には、ステップS3706にて高確ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS3707にて高確ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。高確ゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了し、高確ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ステップS3708にて報知状態を低確状態に変更し、本処理を終了する。
開始処理の説明に戻り、報知状態抽選処理が終了した場合には、ステップS3602に進み、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれかに当選したか否かを判定する。いずれの役にも当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。いずれかの役に当選している場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立して9枚のメダル払出が行われるため、ステップS3603に進み、払出数カウンタの値から9を減算する。ステップS3604では、払出数カウンタの値が0であるか否かを判定する。
払出数カウンタの値が0でない場合には、ステップS3605に進み、順押しBAR報知抽選を行う。順押しBAR報知抽選では、報知状態と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、順押しBAR報知を行うか否かを決定する。順押しBAR報知抽選では、報知状態が低確状態である場合、10分の1の確率で順押しBAR報知を行うと決定し、報知状態が高確状態である場合、2分の1の確率で順押しBAR報知を行うと決定する。ステップS3606では、順押しBAR報知抽選に当選したか否かを判定する。順押しBAR報知抽選に当選した場合には、ステップS3607に進み、今回の当選役がBB中BAR揃い役であるか否かを判定する。BB中BAR揃い役である場合には、ステップS3608にてチャレンジ当選カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS3609にて順押しBAR報知を設定し、本処理を終了する。
ステップS3607にて今回の当選役がBB中BAR揃い役でないと判定した場合には、ステップS3610に進み、今回の当選役がBB中小役1であるか否かを判定する。BB中小役1である場合には、ステップS3609にて順押しBAR報知を設定し、本処理を終了する。
ステップS3610にて今回の当選役がBB中小役1でないと判定した場合には、今回の当選役がBB中赤7揃い役であることを意味する。かかる場合には、ステップS3611にて逆押し報知を設定し、本処理を終了する。また、順押しBAR報知抽選に当選しなかった場合についても、ステップS3611にて逆押し報知を設定し、本処理を終了する。
ステップS3604にて払出数カウンタの値が0であると判定した場合には、BB状態が297枚のメダル払出を行った場合に終了するため、今回のゲームが通常BBモードの最終ゲームであることを意味する。かかる場合には、ステップS3612に進み、アタック抽選を行う。通常BBモードにおけるアタック抽選では、チャレンジ当選カウンタの値と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、アタックモードに移行させるか否かの当否判定を行う。このとき、チャレンジ当選カウンタの値が大きいほどアタック抽選の当選確率が高くなり、チャレンジ当選カウンタの値が10の場合には必ずアタック抽選に当選となる。ステップS3613では、アタック抽選に当選したか否かを判定する。アタック抽選に当選した場合には、ステップS3614にてモードフラグをアタック準備フラグに変更するとともに、ステップS3615にてBBフラグをクリアする。アタック抽選に当選しなかった場合には、ステップS3616に進み、チャレンジ抽選に当選しているか否か、より具体的にはチャレンジ当選カウンタの値が0でないか否かを判定する。チャレンジ抽選に当選している場合には、ステップS3617にてモードフラグをチャレンジフラグに変更するとともに、ステップS3615にてBBフラグをクリアする。チャレンジ抽選に当選していない場合には、モードフラグを変更することなくステップS3615にてBBフラグをクリアする。BBフラグをクリアした場合には、上述したステップS3605〜ステップS3611の処理を行い、本処理を終了する。
ここで、通常BBモードの遊技性について説明する。
通常BBモードでは、BB中BAR揃い役又はBB中小役1に当選したゲームで順押しBAR報知抽選に当選した場合、順押しBAR報知が行われ、他の場合、外れの場合を除いて逆押し報知が行われる。順押しBAR報知が行われたゲームで遊技者が各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙って順押し操作を行った場合には、BB中BAR揃い役に当選していれば各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止し、BB中小役1に当選していれば右リール32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止しない。当選役がBB中BAR揃い役であればチャレンジ当選となるため、遊技者は、停止出目を通じてチャレンジ当選の有無を把握することができる。
なお、順押しBAR報知が行われたゲームで遊技者が少なくとも1つのリールの「BAR」図柄を狙わずに順押し操作を行い、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止する停止出目とならなかった場合であっても、当該ゲームの当選役がBB中BAR揃い役である場合には、チャレンジ当選となる。逆に、逆押し報知が行われたゲームで遊技者が各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙って順押し操作を行い、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止したとしても、順押しBAR報知抽選に当選していないため、チャレンジ当選とはならない。
通常BBモードでは、状態移行抽選に当選した場合、当該ゲームから5ゲームにわたって報知状態が高確状態となる。高確状態では低確状態と比して順押しBAR報知抽選の当選確率が高くなるため、高確状態に移行した場合には、低確状態と比して順押しBAR報知の行われる頻度が高くなる。報知状態の高低に関わらずBB中BAR揃い役の当選確率は約3.00分の1と一定であるため、高確状態に移行した場合には、チャレンジ当選カウンタの値を増加させ易くなる。
通常BBモードの最終ゲームでは、チャレンジ当選カウンタの値に基づいてアタック抽選が行われ、当該アタック抽選に当選した場合には、通常BBモードの終了後にアタック準備モードに移行する。アタック抽選に当選しなかった場合であっても、チャレンジ当選カウンタの値が0でない場合には、通常BBモードの終了後にチャレンジモードに移行する。アタック抽選はチャレンジ当選カウンタの値が大きいほど当選確率が高くなるため、通常BBモードの最終ゲームでは、チャレンジ当選からアタック当選への昇格抽選が行われる、ともいえる。アタック抽選に当選せず、チャレンジ当選カウンタの値も0である場合には、通常BBモードの終了後にBB当選時の表示モードへ復帰する。
次に、アタックBBモードにおける処理を説明する。上述したとおり、アタックBBモードでは、フリーズ演出が行われる可能性がある。フリーズ演出の実行有無は、主制御装置101が決定している。そこで、先ずアタックBBモードにおいて主制御装置101が行う処理を説明し、その後にアタックBBモードにおいて表示制御装置81が行う処理を説明することとする。
フリーズ演出の概略を図62に基づいて簡単に説明する。
フリーズ演出は、BB中赤7揃い役に当選したゲームで順押し7報知が行われた場合、当該ゲームの次ゲームに行われる。フリーズ演出では、先のゲームの停止出目が例えば図62(a)に示すように各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が下ラインL3上に停止したものであった場合、図62(b)に示すように、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が下段から枠下に移動する。各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が下段から枠下に移動した場合には、第1クレジット投入スイッチ56を連打する旨の報知が補助表示部65にて行われる。遊技者が第1クレジット投入スイッチ56を操作した場合には、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が上下に揺動する。遊技者がさらに第1クレジット投入スイッチ56を所定回数操作した場合には、図62(c)に示すように各リール32L,32M,32Rが逆回転して「赤7」図柄が中ラインL2上に停止したり、図62(d)に示すように各リール32L,32M,32Rが逆回転して「赤7」図柄が右上がりラインL5上に停止したりする。各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に停止した場合には、補助表示部65にて上乗せゲーム数として10ゲームが報知され、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が右上がりラインL5上に停止した場合には、補助表示部65にて上乗せゲーム数として20ゲームが報知される。「赤7」図柄枠下移動→第1クレジット投入スイッチ56操作→「赤7」図柄中ラインL2(右上がりラインL5)停止という一連のクレジット連打演出は、1回のフリーズ演出において最大8回行われる可能性がある。
所定回数のクレジット連打演出が行われた場合には、最終演出が行われる。最終演出では、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が下段から枠下に移動する。各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が枠下に移動した場合には、第1クレジット投入スイッチ56を連打する旨の報知が補助表示部65にて行われる。遊技者が第1クレジット投入スイッチ56を操作した場合には、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が上下に揺動する。遊技者がさらに第1クレジット投入スイッチ56を所定回数操作した場合には、図62(e)に示すように各リール32L,32M,32Rが逆回転ではなく順回転を開始し、フリーズ演出の終了が報知される。
図63は、主制御装置101が行うフリーズ抽選処理を示すフローチャートである。フリーズ抽選処理は、抽選処理において行われるとともに、抽選結果コマンドをセットする前に行われる(図14参照)。
ステップS3801では、今回のゲームがBB当選ゲームであるか否かを判定し、BB当選ゲームでない場合には、そのままステップS3804に進む。BB当選ゲームである場合には、ステップS3802に進み、現在の遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態であるか否かを判定する。上述したとおり、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合に遊技者が左ストップスイッチ42を最初に操作し、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されている場合に遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合には、第2RT状態がアタックモードとほぼ対応し、第3RT状態がVBモードとほぼ対応する。したがって、第2RT状態又は第3RT状態においてBB当選となった場合には、アタックモード又はVBモードにてBB当選となった可能性が高い。かかる場合には、ステップS3803にてアタックフラグをセットした後にステップS3804に進む。第2RT状態及び第3RT状態でない場合には、そのままステップS3804に進む。
ステップS3804では、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定し、BB状態でない場合には、そのまま本処理を終了する。BB状態である場合には、ステップS3805にてアタックフラグがセットされているか否かを判定する。アタックフラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、アタックフラグがセットされている場合には、ステップS3806にてアタック処理を行った後に本処理を終了する。
アタック処理では、図64のフローチャートに示すように、ステップS3901にて残払出数カウンタの値が17より大きいか否かを判定する。残払出数カウンタの値が17より大きい場合には、ステップS3902に進み、主制御装置101の管理するSATゲームであることを示すSATフラグがセットされているか否かを判定する。SATフラグがセットされていない場合には、ステップS3903にて次ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。次ゲームフラグがセットされていない場合には、そのままステップS3905に進み、BB中赤7揃い役に当選したか否かを判定する。BB中赤7揃い役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。BB中赤7揃い役に当選した場合には、ステップS3906に進み、主制御装置101が取得する乱数に基づいてSAT抽選を行う。ステップS3907では、SAT抽選に当選したか否かを判定し、SAT抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。SAT抽選に当選した場合には、ステップS3908にてSATフラグをセットするとともに、ステップS3909にてSATゲームの残りゲーム数をカウントするためのSATゲーム数カウンタに10をセットする。続くステップS3910では、次ゲームにフリーズ演出を行うことを示す次ゲームフラグをセットする。その後、ステップS3911にて7報知コマンドをセットし、本処理を終了する。ここで、7報知コマンドとは、順押し7報知を行わせるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。
以上のとおり、残払出数カウンタの値が17より大きく、SATフラグがセットされていない状況においては、BB中赤7揃い役に当選した場合、SAT抽選が行われる。SAT抽選に当選した場合には、その後の10ゲームにわたってSATゲームに移行するとともに、次ゲームにフリーズ演出を行うと決定する。
図65は、回転中処理を示すフローチャートである。回転中処理は、リール制御処理の停止情報第2設定処理(ステップS412、図16参照)において行われる。
ステップS4001では、次ゲームフラグがセットされているか否かを判定し、次ゲームフラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。次ゲームフラグがセットされている場合には、ステップS4002に進み、1つのリールが停止しているか否かを判定する。停止しているリールが1つでない場合には、そのまま本処理を終了し、停止しているリールが1つである場合には、ステップS4003にて当該停止リールが左リール32Lであるか否かを判定する。停止リールが左リール32Lである場合には、そのまま本処理を終了し、停止リールが中リール32M又は右リール32Rである場合には、ステップS4004にて次ゲームフラグをクリアするとともに、ステップS4005にてSATフラグをクリアし、本処理を終了する。
以上のとおり、アタック処理にて次ゲームフラグをセットした場合には、回転中処理にて左リール32Lが最初に停止したか否かを判断しており、左リール32Lが最初に停止しなかった場合には、次ゲームフラグ及びSATフラグをクリアする。かかる処理を行うのは以下の理由による。次ゲームフラグ及びSATフラグは、BB中赤7揃い役に当選したことに基づいてセットされるフラグであり、主制御装置101は、これらフラグをセットした場合、順押し7報知を行わせるべく表示制御装置81に対して7報知コマンドを送信している。しかしながら、表示制御装置81は、図60に示すように、通常BBモードの開始処理において7報知コマンドの受信有無を判断しておらず、通常BBモードにおいて順押し7報知を設定しない。したがって、7報知コマンドを送信したにも関わらず中リール32M又は右リール32Rが最初に停止した場合には、現在の表示モードがアタックBBモードではなく通常BBモードの可能性が高いからである。
アタック処理の説明に戻り、SATゲームに移行した場合には、ステップS3901にて残払出数カウンタの値が17より大きいと判定した場合、ステップS3902にて否定判定をし、ステップS3912に進む。ステップS3912では、SATゲーム数カウンタの値から1を減算し、ステップS3913では、SATゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。SATゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ステップS3914にてSATフラグをクリアした後にステップS3915に進み、SATゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのままステップS3915に進む。ステップS3915では、次ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。次ゲームフラグがセットされている場合には、先のゲームにおいてフリーズ演出を行うと決定したとともに、当該先のゲームにおいて左ストップスイッチ42が最初に操作されたことを意味する。かかる場合には、ステップS3916に進み、今回のゲームにおいてフリーズ演出を実行すべくフリーズ準備処理を行う。
フリーズ準備処理では、図66のフローチャートに示すように、ステップS4101にて次ゲームフラグをクリアする。ステップS4102では、先のゲーム終了から現在までの間に前面扉12が開放されたことを示す開放情報がセットされているか否かを判定する。開放情報がセットされていない場合には、ステップS4103に進み、先のゲーム終了から現在までの間に停電が発生したことを示す停電情報がセットされているか否かを判定する。開放情報と停電情報とのいずれもセットされていない場合には、ステップS4104にてフリーズフラグをセットするとともに、ステップS4105にてクレジット連打演出を行うセット数を取得する。図67(a)は、クレジット連打演出のセット数と、各セット数が取得される選択率と、の対応関係を示す図である。ステップS4105では、12.50%の割合で1回を取得し、31.60%の割合で2回を取得し、37.50%の割合で3回を取得し、12.50%の割合で4回を取得し、3.10%の割合で5回を取得し、1.60%の割合で6回を取得し、0.80%の割合で7回を取得し、0.40%の割合で8回を取得する。
ステップS4106では、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を停止させる組合せラインをセット毎に定めたラインパターンを取得する。図67(b)は、ラインパターンと、各セットにおいて各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が停止する組合せラインと、の対応関係を示す図である。ステップS4106では、13.30%の割合でラインパターンAを取得し、37.50%の割合でラインパターンBを取得し、25.00%の割合でラインパターンCを取得し、12.50%の割合でラインパターンDを取得し、6.30%の割合でラインパターンEを取得し、3.10%の割合でラインパターンFを取得し、1.60%の割合でラインパターンGを取得し、0.70%の割合でラインパターンHを取得する。
ステップS4107では、第1クレジット投入スイッチ56の操作回数をセット毎に定めた連打パターンを取得する。図67(c)は、連打パターンと、各セットにおける第1クレジット投入スイッチ56の操作回数と、の対応関係を示す図である。ステップS4107では、連打パターンA〜連打パターンHをそれぞれ12.50%の割合で取得する。
連打パターンを取得した場合には、ステップS4108にてフリーズパターンコマンドをセットし、本処理を終了する。ここで、フリーズパターンコマンドとは、ステップS4105〜ステップS4107にて取得したセット数,ラインパターン,連打パターンを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。
アタック処理の説明に戻り、ステップS3915にて次ゲームフラグがセットされていないと判定した場合と、ステップS3916にてフリーズ準備処理を行った場合と、には、ステップS3917に進み、BB中赤7揃い役に当選したか否かを判定する。BB中赤7揃い役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、BB中赤7揃い役に当選した場合には、ステップS3918にて次ゲームフラグをセットするとともに、ステップS3919にて7報知コマンドをセットし、本処理を終了する。つまり、SATゲームでは、BB中赤7揃い役に当選した場合、次ゲームにフリーズ演出を行うと必ず決定する。
SATゲームの最終ゲームでBB中赤7揃い役に当選した場合には、次ゲームにおいて、SATフラグがセットされておらず、次ゲームフラグがセットされている状況となる。かかる場合には、ステップS3902及びステップS3903にて肯定判定をし、ステップS3904にてフリーズ準備処理を行う。その後、ステップS3905〜ステップS3911の処理を行い、本処理を終了する。
ステップS3901にて残払出数カウンタの値が17以下であると判定した場合には、今回のゲームがBB状態の最終ゲームであることを意味する。残払出数カウンタは、BB入賞の成立したゲームで297がセットされ、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが成立する毎に9ずつ減算されるからである。かかる場合には、ステップS3902以降の処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。つまり、アタックBBモードの最終ゲームでは次ゲームフラグをセットする事象が発生せず、BB状態終了後の1ゲーム目にフリーズ演出が行われる事象は発生しない。なお、BB状態の最終ゲームにおいて、次ゲームフラグがセットされているか否かを判定する構成とし、次ゲームフラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、次ゲームフラグがセットされている場合には、フリーズ準備処理を行った後に本処理を終了する構成としてもよい。
次に、回転演出処理を、図68のフローチャートに基づいて説明する。回転演出処理は、リール制御処理においてストップスイッチ42〜44の操作が有効となる前に行われる(ステップS401、図16参照)。
ステップS4201では、フリーズフラグがセットされているか否かを判定し、フリーズフラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。フリーズフラグがセットされている場合には、ステップS4202にて開始コマンドをセットする。開始コマンドとは、フリーズ演出を開始することを表示制御装置81に把握させるべく送信されるコマンドである。表示制御装置81は、開始コマンドを受信することにより、フリーズ演出用の補助演出を開始すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。ステップS4203では、実行回数カウンタの値に1を加算し、ステップS4204では、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を枠下に移動させるための位置調整処理を行う。ステップS4205では、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合に各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を移動させるための連打要求処理を行う。ステップS4206では、実行回数カウンタの値がフリーズ準備処理にて取得したセット数より大きいか否かを判定する。実行回数カウンタの値が取得したセット数以下である場合には、次セットのクレジット連打演出又は最終演出を開始すべくステップS4203に戻り、実行回数カウンタの値が取得したセット数より大きい場合には、ステップS4207にて終了コマンドをセットし、本処理を終了する。終了コマンドとは、フリーズ演出が終了したことを表示制御装置81に把握させるべく送信されるコマンドである。表示制御装置81は、終了コマンドを受信することにより、フリーズ演出用の補助演出を終了すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。
ここで、ステップS4204の位置調整処理を、図69のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
ステップS4301では、始動タイマに1800をセットし、ステップS4302では、始動タイマの減算を許可する減算許可処理を行う。減算許可処理を行うことにより、始動タイマの値は、タイマ割込み処理のタイマ減算処理(ステップS108、図12参照)において1ずつ減算される。タイマ割込み処理は1.49msec周期で起動されるため、始動タイマの値は約2.7秒後に0となる。
ステップS4303では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止している停止図柄の図柄番号を確認する。ステップS4304では、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が枠下に停止していることを示す図柄番号の組合せ(19番,19番,19番の組合せ、以下、「赤7枠下揃い」ともいう。)であるか否かを判定する。赤7枠下揃いでない場合には、ステップS4305に進み、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が下ラインL3上に停止していることを示す図柄番号の組合せ(18番,18番,18番の組合せ、以下、「赤7下段揃い」ともいう。)であるか否かを判定する。赤7下段揃いは、先のゲームにおいて順押し7報知を行い、遊技者が各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を順押し操作した場合に出現する停止出目である。かかる場合には、ステップS4306にて第1調整処理を行う。
第1調整処理では、図70のフローチャートに示すように、ステップS4401にて始動タイマの値が944であるか否かを判定する。始動タイマの値が944でない場合には、始動タイマの値が944となるまで待機する。始動タイマの値が944となった場合には、ステップS4402にて左リール32Lの始動を許可するとともに、ステップS4403にて左リール32Lの励磁数として24をセットする。ステップS4402及びステップS4403の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、左リール32Lのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして24パルスの励磁パルスを出力した場合には、左リール32Lのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには24パルスの励磁パルスの出力を要するため、かかる処理を行うことにより、左リール32Lの下段に停止する図柄が18番の「赤7」図柄から19番の「第1リプレイ」図柄に切り替わり、左リール32Lの「赤7」図柄が枠下に移動する。ちなみに、停止指令を発生させることが可能となった後における各リール32L,32M,32Rの定速回転は、各リール32L,32M,32Rのステッピングモータに対して1割込み毎に1パルスの励磁パルスを出力することで実現している。したがって、ステップS4402及びステップS4403の処理を行った場合には、左リール32Lが定速回転時の2分の1の速度で1図柄分回転することとなる。
ステップS4404では、始動タイマの値が496であるか否かを判定する。始動タイマの値が496でない場合には、始動タイマの値が496となるまで待機する。始動タイマの値が496となった場合には、ステップS4405にて中リール32Mの始動を許可するとともに、ステップS4406にて中リール32Mの励磁数として24をセットする。ステップS4405及びステップS4406の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、中リール32Mのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして24パルスの励磁パルスを出力した場合には、中リール32Mのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。かかる処理を行うことにより、中リール32Mの下段に停止する図柄が18番の「赤7」図柄から19番の「赤ベル」図柄に切り替わり、中リール32Mの「赤7」図柄が枠下に移動する。かかる場合についても、左リール32Lと同様、中リール32Mが定速回転時の2分の1の速度で1図柄分回転する。
ステップS4407では、始動タイマの値が48であるか否かを判定する。始動タイマの値が48でない場合には、始動タイマの値が48となるまで待機する。始動タイマの値が48となった場合には、ステップS4408にて右リール32Rの始動を許可するとともに、ステップS4409にて右リール32Rの励磁数として24をセットする。ステップS4408及びステップS4409の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、右リール32Rのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして24パルスの励磁パルスを出力した場合には、右リール32Rのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。かかる処理を行うことにより、右リール32Rの下段に停止する図柄が18番の「赤7」図柄から19番の「スイカ」図柄に切り替わり、右リール32Rの「赤7」図柄が枠下に移動する。かかる場合についても、左リール32Lと同様、右リール32Rが定速回転時の2分の1の速度で1図柄分回転する。
ステップS4410では、全リール32L,32M,32Rが停止するまで待機し、全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、本処理を終了する。
第1調整処理を行った場合における各リール32L,32M,32Rの動きを具体的に説明する。左リール32Lは、位置調整処理を開始してから、すなわちクレジット連打演出を開始してから約1275(=(1800−944)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約72(=24×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、左リール32Lの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約1347msec経過したタイミングで枠下に停止する。中リール32Mは、クレジット連打演出を開始してから約1943(=(1800−496)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約72(=24×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、中リール32Mの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約2015msec経過したタイミングで枠下に停止する。右リール32Rは、クレジット連打演出を開始してから約2610(=(1800−48)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約72(=24×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、右リール32Rの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで枠下に停止する。
位置調整処理の説明に戻り、ステップS4305にて赤7下段揃いでないと判定した場合には、ステップS4307に進み、「赤7」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄の組合せがいずれの組合せラインにも停止していないバラケ目であることを示す図柄番号の組合せであるか否かを判定する。バラケ目は、先のゲームにおいて順押し7報知を行い、遊技者が少なくとも1つのリールの「赤7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を順押し操作した場合に出現する停止出目である。かかる場合には、ステップS4308にて第2調整処理を行う。
第2調整処理では、図71のフローチャートに示すように、ステップS4501にて今回の対象リールとして左リール32Lをセットする。その後、ステップS4502〜ステップS4509では、対象リールの「赤7」図柄を枠下に移動させる対象リール回転処理を行う。
対象リール回転処理では、ステップS4502において、移動図柄数を算出する。具体的には、最終的に下段に停止させる図柄番号である「19」から現在下段に停止している図柄番号の値を減算する。図72は、BB中赤7揃い役に当選しているゲームにおいて順押し操作がなされた場合、下段に停止する図柄番号を示す図である。例えば対象リールが左リール32Lである場合、現在下段に停止している図柄番号は、「1」,「5」,「10」,「13」,「18」のいずれかである。そこでステップS4502では、移動図柄数として「18」,「14」,「9」,「6」,「1」のいずれかを取得する。続くステップS4503では、「赤7」図柄を枠下に停止させるために必要な励磁数を算出する。具体的には、ステップS4502にて取得した必要図柄数に「24」を乗算する。ステップS4504では、対象リールの回転を開始させてから「赤7」図柄が枠下に停止するまでの所要時間を算出する。第1調整処理と同様に2割込み毎に1パルスの励磁パルスを出力するため、所要時間の算出に際しては、ステップS4504にて取得した必要励磁数に「2」を乗算する。ステップS4505では、対象リールの回転を開始させる始動時期を算出する。具体的には、対象リールが左リール32Lである場合、ステップS4504にて取得した所要時間に「896」を加算し、対象リールが中リール32Mである場合、ステップS4504にて取得した所要時間に「448」を加算し、対象リールが右リール32Rである場合、ステップS4504にて取得した所要時間に「0」を加算する。
ステップS4506では、始動タイマの値がステップS4505にて取得した始動時期の値となるまで待機する。始動タイマの値が取得した始動時期の値となった場合には、ステップS4507にて対象リールの始動を許可するとともに、ステップS4508にて対象リールの励磁数としてステップS4503にて取得した値をセットする。ステップS4509では、対象リールが右リール32Rであるか否かを判定し、右リール32Rでない場合には、ステップS4510にて対象リールを更新した後にステップS4502に戻る。対象リールの更新に際しては、現在の対象リールが左リール32Lである場合、対象リールを中リール32Mに更新し、現在の対象リールが中リール32Mである場合、対象リールを右リール32Rに更新する。ステップS4509にて対象リールが右リール32Rであった場合には、全リール32L,32M,32Rの始動を許可したことを意味するため、ステップS4511に進み、全リール32L,32M,32Rが停止するまで待機する。全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、本処理を終了する。
ここで、第2調整処理を行った場合における各リール32L,32M,32Rの動きを、各リール32L,32M,32Rの停止図柄番号が左から1番,2番,5番であった場合を例として説明する。
対象リールが左リール32Lである場合には、ステップS4502にて移動図柄数として「18(=19−1)」を取得し、ステップS4503にて必要励磁数として「432(=18×24)」を取得し、ステップS4504にて所要時間として「864(=432×2)」を取得し、ステップS4505にて始動時期として「1760(=864+896)」を取得する。したがって、左リール32Lは、クレジット連打演出を開始してから約60(=(1800−1760)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約1287(=432×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、左リール32Lの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約1347msec経過したタイミングで枠下に停止する。
対象リールが中リール32Mである場合には、ステップS4502にて移動図柄数として「17(=19−2)」を取得し、ステップS4503にて必要励磁数として「408(=17×24)」を取得し、ステップS4504にて所要時間として「816(=408×2)」を取得し、ステップS4505にて始動時期として「1264(=816+448)」を取得する。したがって、中リール32Mは、クレジット連打演出を開始してから約799(=(1800−1264)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約1216(=408×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、中リール32Mの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約2015msec経過したタイミングで枠下に停止する。
対象リールが右リール32Rである場合には、ステップS4502にて移動図柄数として「14(=19−5)」を取得し、ステップS4503にて必要励磁数として「336(=14×24)」を取得し、ステップS4504にて所要時間として「672(=336×2)」を取得し、ステップS4505にて始動時期として「672(=672+0)」を取得する。したがって、右リール32Rは、クレジット連打演出を開始してから約1681(=(1800−672)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約1001(=336×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、右リール32Rの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで枠下に停止する。
位置調整処理の説明に戻り、ステップS4307にてバラケ目でないと判定した場合には、ステップS4309に進み、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に停止していることを示す図柄番号の組合せ(17番,17番,17番の組合せ、以下、「赤7中段揃い」ともいう。)であるか否かを判定する。赤7中段揃いは、クレジット連打演出において第1クレジット投入スイッチ56が所定回数操作された場合に出現する停止出目である。つまり、1セット前のクレジット連打演出において赤7中段揃いとなった場合には、ステップS4310にて第3調整処理を行う。
第3調整処理では、図73のフローチャートに示すように、ステップS4601にて始動タイマの値が992であるか否かを判定する。始動タイマの値が992でない場合には、始動タイマの値が992となるまで待機する。始動タイマの値が992となった場合には、ステップS4602にて左リール32Lの始動を許可するとともに、ステップS4603にて左リール32Lの励磁数として48をセットする。ステップS4602及びステップS4603の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、左リール32Lのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして48パルスの励磁パルスを出力した場合には、左リール32Lのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。かかる処理を行うことにより、左リール32Lの下段に停止する図柄が17番の「スイカ」図柄から19番の「第1リプレイ」図柄に切り替わり、左リール32Lの「赤7」図柄が枠下に移動する。
ステップS4604では、始動タイマの値が544であるか否かを判定する。始動タイマの値が544でない場合には、始動タイマの値が544となるまで待機する。始動タイマの値が544となった場合には、ステップS4605にて中リール32Mの始動を許可するとともに、ステップS4606にて中リール32Mの励磁数として48をセットする。ステップS4605及びステップS4606の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、中リール32Mのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして48パルスの励磁パルスを出力した場合には、中リール32Mのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。かかる処理を行うことにより、中リール32Mの下段に停止する図柄が17番の「第1リプレイ」図柄から19番の「赤ベル」図柄に切り替わり、中リール32Mの「赤7」図柄が枠下に移動する。
ステップS4607では、始動タイマの値が96であるか否かを判定する。始動タイマの値が96でない場合には、始動タイマの値が96となるまで待機する。始動タイマの値が96となった場合には、ステップS4608にて右リール32Rの始動を許可するとともに、ステップS4609にて右リール32Rの励磁数として48をセットする。ステップS4608及びステップS4609の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、右リール32Rのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして48パルスの励磁パルスを出力した場合には、右リール32Rのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。かかる処理を行うことにより、右リール32Rの下段に停止する図柄が17番の「BAR」図柄から19番の「スイカ」図柄に切り替わり、右リール32Rの「赤7」図柄が枠下に移動する。
ステップS4610では、全リール32L,32M,32Rが停止するまで待機し、全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、本処理を終了する。
第3調整処理を行った場合における各リール32L,32M,32Rの動きを具体的に説明する。左リール32Lは、クレジット連打演出を開始してから約1204(=(1800−992)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約143(=48×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、左リール32Lの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約1347msec経過したタイミングで枠下に停止する。中リール32Mは、クレジット連打演出を開始してから約1872(=(1800−544)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約143(=48×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、中リール32Mの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約2015msec経過したタイミングで枠下に停止する。右リール32Rは、クレジット連打演出を開始してから約2539(=(1800−96)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約143(=48×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、右リール32Rの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで枠下に停止する。
位置調整処理の説明に戻り、ステップS4309にて赤7中段揃いでないと判定した場合には、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が右上がりラインL5上に停止していることを示す図柄番号の組合せ(18番,17番,16番の組合せ、以下、「赤7右上がり揃い」ともいう。)であったことを意味する。かかる場合には、ステップS4311にて第4調整処理を行う。
第4調整処理では、図74のフローチャートに示すように、ステップS4701にて始動タイマの値が944であるか否かを判定する。始動タイマの値が944でない場合には、始動タイマの値が944となるまで待機する。始動タイマの値が944となった場合には、ステップS4702にて左リール32Lの始動を許可するとともに、ステップS4703にて左リール32Lの励磁数として24をセットする。ステップS4702及びステップS4703の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、左リール32Lのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして24パルスの励磁パルスを出力した場合には、左リール32Lのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。かかる処理を行うことにより、左リール32Lの下段に停止する図柄が18番の「赤7」図柄から19番の「第1リプレイ」図柄に切り替わり、左リール32Lの「赤7」図柄が枠下に移動する。
ステップS4704では、始動タイマの値が544であるか否かを判定する。始動タイマの値が544でない場合には、始動タイマの値が544となるまで待機する。始動タイマの値が544となった場合には、ステップS4705にて中リール32Mの始動を許可するとともに、ステップS4706にて中リール32Mの励磁数として48をセットする。ステップS4705及びステップS4706の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、中リール32Mのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして48パルスの励磁パルスを出力した場合には、中リール32Mのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。かかる処理を行うことにより、中リール32Mの下段に停止する図柄が17番の「第1リプレイ」図柄から19番の「赤ベル」図柄に切り替わり、中リール32Mの「赤7」図柄が枠下に移動する。
ステップS4707では、始動タイマの値が144であるか否かを判定する。始動タイマの値が144でない場合には、始動タイマの値が144となるまで待機する。始動タイマの値が144となった場合には、ステップS4708にて右リール32Rの始動を許可するとともに、ステップS4709にて右リール32Rの励磁数として72をセットする。ステップS4708及びステップS4709の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、右リール32Rのステッピングモータに対して2割込み(タイマ割込み2回)毎に1パルスの励磁パルスを出力する。そして72パルスの励磁パルスを出力した場合には、右リール32Rのステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する。かかる処理を行うことにより、右リール32Rの下段に停止する図柄が16番の「第1リプレイ」図柄から19番の「スイカ」図柄に切り替わり、右リール32Rの「赤7」図柄が枠下に移動する。
ステップS4710では、全リール32L,32M,32Rが停止するまで待機し、全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、本処理を終了する。
第4調整処理を行った場合における各リール32L,32M,32Rの動きを具体的に説明する。左リール32Lは、クレジット連打演出を開始してから約1275(=(1800−944)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約72(=24×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、左リール32Lの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約1347msec経過したタイミングで枠下に停止する。中リール32Mは、クレジット連打演出を開始してから約1872(=(1800−544)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約143(=48×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、中リール32Mの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約2015msec経過したタイミングで枠下に停止する。右リール32Rは、クレジット連打演出を開始してから約2467(=(1800−144)×1.49)msec経過したタイミングで始動を開始し、約215(=72×2×1.49)msec経過したタイミングで停止する。つまり、右リール32Rの「赤7」図柄は、クレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで枠下に停止する。
以上のとおり、第1調整処理〜第4調整処理のいずれを行った場合であっても、クレジット連打演出を開始してから約1347msec経過したタイミングで左リール32Lの「赤7」図柄が枠下に停止し、クレジット連打演出を開始してから約2015msec経過したタイミングで中リール32Mの「赤7」図柄が枠下に停止し、クレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで右リール32Rの「赤7」図柄が枠下に停止する。
位置調整処理の説明に戻り、第1調整処理〜第4調整処理のいずれかを行った場合には、ステップS4312にて500msec待機し、本処理を終了する。また、ステップS4304にて赤7枠下揃いであると判定した場合には、既に全リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が枠下に移動しているため、第1調整処理〜第4調整処理のいずれも行うことなくステップS4312にて500msec待機し、本処理を終了する。
次に、ステップS4204の連打要求処理を、図75のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
ステップS4801では、要求開始コマンドをセットする。要求開始コマンドとは、表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。表示制御装置81は、要求開始コマンドを受信した場合、第1クレジット投入スイッチ56を連打する旨の報知を開始させるべく補助表示部65等を駆動制御する。
ステップS4802では、時間測定を開始する。ステップS4803では、今回のクレジット連打演出のセット数と、フリーズ準備処理にて取得したラインパターンと、に基づいて、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を停止させる組合せラインを取得する。ステップS4804では、今回のクレジット連打演出のセット数と、フリーズ準備処理にて取得した連打パターンと、に基づいて、第1クレジット投入スイッチ56の操作回数を取得し、当該取得結果を操作回数カウンタにセットする。例えば、今回のセット数が4であって、フリーズ準備処理においてラインパターンE及び連打パターンGを取得していた場合には、ステップS4803にて組合せラインとして右上がりラインL5を取得し、ステップS4804にて操作回数として4回を取得する。なお、今回のセットが最終演出である場合には、ステップS4803にて組合せラインを取得せず、ステップS4804にて操作回数として8回を取得する。ステップS4805では、第1クレジット投入スイッチ56が操作されたか否かを判定する。第1クレジット投入スイッチが操作された場合には、ステップS4806にて操作回数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS4807にて操作回数カウンタの値が0となったか否かを判定する。操作回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS4808〜ステップS4810に示すリール揺動処理を行う。
リール揺動処理では、ステップS4808にて全リール32L,32M,32Rの始動を許可するとともに、ステップS4809にて逆向きの励磁数として8をセットするとともに、ステップS4810にて励磁数として8をセットする。ステップS4808〜ステップS4810の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、全リール32L,32M,32Rのステッピングモータに対し、1割込み毎に1パルスの逆回転用の励磁パルスを8回出力し、その後、1割込み毎に1パルスの順回転用の励磁パルスを8回出力する。これにより、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄は、3分の1図柄分だけ上下に揺動することとなる。ステップS4811では、全リール32L,32M,32Rが停止するまで待機し、全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、ステップS4805に戻る。
操作回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS4812にて励磁処理を行う。
励磁処理では、図76のフローチャートに示すように、ステップS4901にて実行回数カウンタの値がセット数以下であるか否かを判定する。実行回数カウンタの値がセット数以下である場合には、今回のセットがクレジット連打演出であることを意味する。かかる場合には、ステップS4902にて全リール32L,32M,32Rの始動を許可するとともに、ステップS4903にて各リール32L,32M,32Rに対して逆向きの励磁数をセットする。ステップS4903に関してより詳しくは、ステップS4803にて中ラインL2を取得していた場合、左リール32Lの逆励磁数として48をセットし、中リール32Mの逆励磁数として48をセットし、右リール32Rの逆励磁数として48をセットする。ステップS4803にて右上がりラインL5を取得していた場合には、左リール32Lの逆励磁数として24をセットし、中リール32Mの逆励磁数として48をセットし、右リール32Rの逆励磁数として72をセットする。ステップS4902及びステップS4903の処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106、図12参照)では、全リール32L,32M,32Rのステッピングモータに対し、1割込み毎に1パルスの逆回転用の励磁パルスをセットされた回数だけ出力する。これにより、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄は、枠下から中ラインL2又は右上がりラインL5に逆向きに移動することとなる。ステップS4904では、全リール32L,32M,32Rが停止するまで待機し、全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、本処理を終了する。
ステップS4901にて実行回数カウンタの値がセット数より大きいと判定した場合には、今回のセットが最終演出であることを意味する。かかる場合には、ステップS4905にて全リール32L,32M,32Rの始動を許可するとともに、ステップS4906にて順回転用の加速処理を開始し、本処理を終了する。つまり、最終演出では、第1クレジット投入スイッチ56が8回操作された場合、各リール32L,32M,32Rが逆回転ではなく順回転を開始する。
連打要求処理の説明に戻り、励磁処理が終了した場合には、1セットが終了したことを意味するため、ステップS4813にて要求終了コマンドをセットするとともに、ステップS4814にて1秒待機し、本処理を終了する。ここで、要求終了コマンドとは、表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。表示制御装置81は、要求終了コマンドを受信した場合、先に受信したフリーズパターンコマンドの示す情報から今回のセットにおける組合せラインを把握する。今回のセットにおける組合せラインが中ラインL2である場合には、残ゲーム数カウンタの値に10を加算するとともに、アタックモードの上乗せゲーム数として10ゲームを報知すべく補助表示部65等を駆動制御する。今回のセットにおける組合せラインが右上がりラインL5である場合には、残ゲーム数カウンタの値に20を加算するとともに、アタックモードの上乗せゲーム数として20ゲームを報知すべく補助表示部65等を駆動制御する。今回のセットが最終演出である場合には、フリーズ演出が終了することを報知すべく補助表示部65等を駆動制御する。主制御装置101がステップS4814にて1秒待機する処理を行うのは、表示制御装置81が上記各処理を完了させることを待つためである。
ステップS4805にて第1クレジット投入スイッチ56が操作されていないと判定した場合には、ステップS4815に進み、ステップS4802の処理から、すなわち第1クレジット投入スイッチ56の操作を要求してから4秒経過したか否かを判定する。4秒経過していない場合には、ステップS4805に戻り、4秒経過した場合には、今回のセットを終了させるべく、ステップS4813にて要求終了コマンドをセットするとともに、ステップS4814にて1秒待機し、本処理を終了する。
最終演出における連打要求処理が終了した後、すなわちフリーズ演出が終了した後に行われる処理を簡単に説明する。最終演出において第1クレジット投入スイッチ56が8回操作された場合には、全リール32L,32M,32Rが順回転の加速処理を開始している。かかる場合、リール制御処理の回転開始処理(ステップS402、図16参照)では、各リール32L,32M,32Rが定速回転するまで待機し、当該回転開始処理を終了する。第1クレジット投入スイッチ56が8回操作されることなく最終演出が終了した場合には、全リール32L,32M,32Rが停止したままである。かかる場合、リール制御処理の回転開始処理では、フリーズ演出を行わなかった場合と同一の処理を行い、本処理を終了する。
次に、アタックBBモードにおいて表示制御装置81が行う処理を説明する。
図77は、アタックBBモードにおける開始処理を示すフローチャートである。アタックBBモードにおける開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信した際にBBフラグがセットされており、アタックフラグ又はVBフラグがセットされている場合に開始される。
ステップS5001では、開始コマンドを受信したか否かを判定する。開始コマンドを受信した場合には、ステップS5002にてフリーズ演出用の補助演出を行うべく演出処理を行う。ステップS5003では、終了コマンドを受信したか否かを判定し、終了コマンドを受信していない場合には、フリーズ演出が終了していないためステップS5002に戻り、演出処理を継続する。
終了コマンドを受信した場合と、ステップS5001にて開始コマンドを受信していない場合と、には、ステップS5004に進み、上述した報知状態抽選処理(図61参照)を行う。ステップS5005では、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれかに当選したか否かを判定する。いずれの役にも当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。いずれかの役に当選している場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立して9枚のメダル払出が行われるため、ステップS5006に進み、払出数カウンタの値から9を減算する。ステップS5007では、払出数カウンタの値が0であるか否かを判定する。
払出数カウンタの値が0である場合には、ステップS5008にてBBフラグをクリアした後にステップS5009に進み、払出数カウンタの値が0でない場合には、そのままステップS5009に進む。ステップS5009では、報知設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
報知設定処理では、図78のフローチャートに示すように、ステップS5101にて7報知コマンドを受信したか否かを判定する。7報知コマンドを受信した場合には、主制御装置101側においてSAT抽選に当選した、又はSATゲーム下でBB中赤7揃い役に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS5102にて残ゲーム数カウンタの値に10を加算するとともに、ステップS5103にて順押し7報知を設定し、本処理を終了する。7報知コマンドを受信していない場合には、ステップS5104に進み、BB中赤7揃い役に当選したか否かを判定する。BB中赤7揃い役に当選した場合には、ステップS5105にて逆押し報知を設定し、本処理を終了する。
BB中赤7揃い役に当選していない場合には、ステップS5106に進み、上述した順押しBAR報知抽選を行う。ステップS5107では、順押しBAR報知抽選に当選したか否かを判定する。順押しBAR報知抽選に当選した場合には、ステップS5108に進み、今回の当選役がBB中BAR揃い役であるか否かを判定する。BB中BAR揃い役である場合には、ステップS5109にて残ゲーム数カウンタの値に20を加算するとともに、ステップS5110にて順押しBAR報知を設定し、本処理を終了する。
ステップS5108にて今回の当選役がBB中BAR揃い役でないと判定した場合には、今回の当選役がBB中小役1であることを意味する。かかる場合には、ステップS5111に進み、順押しBAR報知又は順押し7報知を設定し、本処理を終了する。なお、順押しBAR報知を設定する割合と、順押し7報知を設定する割合と、はそれぞれ50%である。ステップS5107にて順押しBAR報知抽選に当選しなかったと判定した場合には、ステップS5112にて逆押し報知を設定し、本処理を終了する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
アタックVBモードにおいて上乗せ抽選に当選した場合に行われる潜伏演出では、当該潜伏演出を開始した次ゲーム又は2ゲーム後に上乗せゲーム数が報知される構成とした。また、潜伏演出の途中で上乗せ抽選に再度当選した場合には、当該潜伏演出の最後のゲームにおいて、潜伏演出期間中に決定された上乗せゲーム数の総和を纏めて補助表示部65に表示する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
確かに、上乗せ抽選に当選したゲームで潜伏演出のゲーム数を設定し、当該潜伏演出の途中で上乗せ抽選に再度当選した場合、当該上乗せ抽選当選に基づく潜伏演出のゲーム数を別個に設定する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、先に設定された潜伏演出で上乗せゲーム数が報知され、その後に、後に設定された潜伏演出で上乗せゲーム数が再度報知されることとなる。これは、先の報知が行われた段階において、当該報知の契機がいずれのレア役当選であったのかと遊技者が疑問を抱く可能性が考えられ、アタックモードの残りゲーム数が増加することに対する遊技者の満足感を減殺させてしまうことに繋がり得る。また、かかる構成においては、潜伏演出の途中でレア役に当選し、上乗せ抽選に当選しなかった場合、上乗せゲーム数が報知された後に継続して遊技を行ったとしても、上乗せゲーム数の報知が再度行われることはない。これは、後のレア役当選から2ゲーム行った段階において、後のレア役当選に基づく上乗せ抽選に外れたことを理解したがっかり感により、先ほどアタックモードの残りゲーム数が増加したことに対する遊技者の満足感を減殺させてしまうことに繋がり得る。
一方、潜伏演出の途中で上乗せ抽選に再度当選した場合、当該潜伏演出の最後のゲームにおいて、潜伏演出期間中に決定された上乗せゲーム数の総和を纏めて補助表示部65に表示する構成においては、上記各懸念を好適に解消することが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
潜伏演出の最後のゲームにおいて潜伏演出期間中に決定された上乗せゲーム数の総和を纏めて補助表示部65に表示する構成としたため、潜伏演出の途中でレア役当選となった場合に、報知された上乗せゲーム数が、最初の上乗せ抽選当選のみのものなのか、最初の上乗せ抽選に加えて途中の上乗せ抽選にも当選した結果のものなのか、を遊技者に推測させることが可能となる。この結果、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
スイカ,チャンスA,チャンスB,弱チェリー,強チェリーのいずれかに当選したことに基づく上乗せゲーム数の決定に際しては、5,15,25,35,55,105のいずれかから選択する構成とした。かかる構成とすることにより、役の抽選結果が同じであったとしても、報知する上乗せゲーム数を異ならせることが可能となる。この結果、報知された上乗せゲーム数を元に上乗せ抽選の当選契機を遊技者に推測させるという新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
潜伏演出を行う場合には、最初のゲームにおいて上乗せゲーム数を報知するゲームまでの各ゲームの演出内容を決定する構成とした。かかる構成とすることにより、潜伏演出の各ゲームで行われる演出内容を通じて上乗せゲーム数が報知されることを遊技者に期待させることが可能となる。
潜伏演出の途中で上乗せ抽選に再度当選した場合、潜伏演出の演出内容を変更しない構成とした。かかる構成とすることにより、潜伏演出の途中でレア役当選となった場合に、演出内容を通じて上乗せ抽選に当選したか否かを察知されてしまうことを回避することが可能となる。この結果、各ゲームの演出内容に関わらず、潜伏演出が終了するゲームまで報知される上乗せゲーム数がいくつであるかに期待を抱かせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。また、当選役と、上乗せゲーム数と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて各ゲームの演出内容を決定する構成としたため、潜伏演出の最初のゲームで大きな上乗せゲーム数を報知する期待度が小さい演出内容に決定していたとしても、途中で上乗せ抽選に当選すれば大きな上乗せゲーム数を報知することができる。この結果、各ゲームの演出内容に関わらず、潜伏演出が終了するゲームまで報知される上乗せゲーム数がいくつであるかに期待を抱かせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
潜伏演出を行う各ゲームの演出内容の決定に際し、演出非実行とも決定し得る構成とした。かかる構成とすることにより、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。仮にレア役当選ゲームで所定の演出が行われ、次ゲームで演出が行われなかったとしても、2ゲーム後に上乗せゲーム数が報知される可能性があるからである。
アタックVBモードにおいて上乗せ抽選に当選した場合に行われる連打演出では、演出スイッチ66が操作される度に上乗せゲーム数を報知する構成とした。そして、報知ゲーム数カウンタの値が0すなわち上乗せ抽選で決定した上乗せゲーム数の全てを報知した場合と、全リール32L,32M,32Rが停止した場合と、に連打演出が終了する構成とした。全リール32L,32M,32R停止に基づいて連打演出を終了させた場合には、VBモードの最終ゲームにおいて、全リール32L,32M,32Rの停止後に未表示分の上乗せゲーム数を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、連打演出において上乗せ抽選で決定した上乗せゲーム数の全てを確認するか、上乗せ抽選で決定した上乗せゲーム数の少なくとも一部をVBモードの最終ゲームまで残しておくか、を遊技者に選択させることが可能となる。この結果、遊技者の趣向に即した補助演出を行うことが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
連打演出では、演出スイッチ66を操作すればするほど大きな値が上乗せゲーム数として表示される構成とした。かかる構成とすることにより、次にどのような値が表示されるのかと遊技者に期待させることが可能となり、演出スイッチ66の操作を促すことが可能となる。また、表示される上乗せゲーム数がベース値に基づいて増加していく構成としたため、連打演出に関する処理構成が複雑化することを抑制しつつ、表示される上乗せゲーム数の規則性を遊技者に容易に理解させることが可能となる。この結果、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。規則性を理解した上で演出スイッチ66を操作する場合と、規則性を理解せずに演出スイッチ66を操作する場合と、では面白さが全く異なるからである。
上乗せ抽選で決定した上乗せゲーム数の全てを表示した場合には、総上乗せゲーム数を表示して連打演出を終了する構成とした。かかる構成の場合、遊技者は、上乗せゲーム数が表示される度に計算しなくてもよい。故に、連打演出に遊技者を没頭させることが可能となる。
全リール32L,32M,32R停止に基づいて連打演出を終了させる場合には、それまでに表示した上乗せゲーム数の総和を表示しない構成とした。かかる構成とすることにより、連打演出に関する処理構成が複雑化することを抑制しつつ、遊技者の趣向に即した補助演出を行うことが可能となる。それまでに表示した上乗せゲーム数の総和を表示する構成とした場合には、報知ゲーム数カウンタの他に、表示した上乗せゲーム数をカウントするためのカウンタを用意する必要が生じ、上乗せゲーム数を表示する度に前記カウンタの更新を行う必要が生じるからである。
連打演出を全リール32L,32M,32Rが停止した場合にも終了する構成とした。全リール32L,32M,32Rを停止させるためには、遊技者がストップスイッチ42〜44を全て操作する必要がある。このように、遊技者の遊技を進行させるための操作に基づいて連打演出が終了する構成とすることにより、連打演出の終了タイミングに関して遊技者を積極関与させることが可能となり、遊技者が連打演出に不快感を抱く機会を低減することが可能となる。例えば、所定時間の経過を条件として連打演出が終了する構成とした場合には、遊技者が演出スイッチ66を操作するか否か悩んでいる間に連打演出が終了してしまう事象が発生し得る。かかる懸念を解消すべく所定時間として長い時間を確保した場合には、連打演出が間延びしてしまうことに繋がるし、演出スイッチ66を本当は操作したくない遊技者が連打演出を終了させたいがために演出スイッチ66を嫌々操作する可能性も考えられるからである。
アタックモード及びVBモードでは、残りゲーム数が1〜5ゲームの状況でBBに当選した場合、対応する表示モードの見かけ上の最終ゲームでBB当選を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、アタックモード(VBモード)が終了してしまうと遊技者が認識しているゲームでBB当選を報知することが可能となり、仮にアタックモード(VBモード)が終了してもBB状態に移行することで遊技者に有利な状況が継続することから遊技者の満足感を飛躍的に向上させることが可能となる。また、アタックモード及びVBモードでは補助表示部65に残りゲーム数を表示する構成としたため、残りゲーム数が少なくなってきた場合に、もうすぐ遊技者に有利な状況が終了してしまうという不安感を高めつつ、最終ゲームでBB当選を報知することが可能となる。この結果、不安感を払拭した上で満足感を抱かせることが可能となり、遊技者の満足感を飛躍的に向上させることが可能となる。
アタックモード及びVBモードでは、残りゲーム数が1〜5ゲームの状況でBBに当選し、対応する表示モードの見かけ上の最終ゲームよりも前に役の抽選結果が外れとなった場合、当該ゲームでBB当選を報知する構成とした。BB当選フラグを持ち越した場合には遊技状態が通常遊技状態に移行し、通常遊技状態では第2RT状態や第3RT状態と比して外れとなる確率が高い。このため、役の抽選結果が外れとなったゲームでBB当選を報知しなかった場合には、外れとなる頻度を通じて遊技者にBB当選を察知されてしまう可能性が考えられる。遊技者がBB当選の可能性を考えて各リール32L,32M,32RのBB図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作した場合には、折角用意したBB当選報知を行う前にBB入賞が成立してしまい、折角用意した補助演出が無駄なものとなってしまう。また、役の抽選結果が外れとなったゲームが複数回発生した後にBB当選を報知した場合には、もっと早く報知してくれていれば所有メダルの損失を低減させることができたのにと遊技者が考え、BB当選に対する喜びを減退させてしまう可能性も考えられる。一方、役の抽選結果が外れとなった場合、当該ゲームでBB当選を報知する構成とした場合には、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
アタックモード及びVBモードでは、残りゲーム数が1〜5ゲームの状況でBBに当選し、対応する表示モードの見かけ上の最終ゲームよりも前に役の抽選結果が押し順ベル当選となった場合、当該ゲームでBB当選を報知する構成とした。アタックモード及びVBモードでは、BB当選となった場合、押し順ベルに当選したとしても操作順序を報知しなくなる。このため、役の抽選結果が押し順ベル当選となったゲームでBB当選を報知しなかった場合には、停止出目を通じて遊技者にBB当選を察知されてしまう可能性が考えられる。遊技者がBB当選の可能性を考えて各リール32L,32M,32RのBB図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作した場合には、折角用意したBB当選報知を行う前にBB入賞が成立してしまい、折角用意した補助演出が無駄なものとなってしまう。また、役の抽選結果が押し順ベル当選となったゲームが複数回発生した後にBB当選を報知した場合には、もっと早く報知してくれていれば所有メダルの損失を低減させることができたのにと遊技者が考え、BB当選に対する喜びを減退させてしまう可能性も考えられる。押し順ベル当選ゲームでは取りこぼしが発生し得るからである。一方、役の抽選結果が押し順ベル当選となった場合、当該ゲームでBB当選を報知する構成とした場合には、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
アタックモード及びVBモードでは、6ゲーム以上残っている状況でBBに当選した場合、当該BB当選ゲームでBB当選を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、BB当選となってから当該BB当選を報知するまでの長さをアタックモード又はVBモードの進行状況によって変化させることが可能となる。
従来のスロットマシンのように小役ゲーム用抽選テーブルとJACゲーム用抽選テーブルの2つの抽選テーブルを記憶するのではなく、BB状態下で用いる抽選テーブルとしてBB状態用抽選テーブルの1つのみを記憶する構成とした。かかる構成とすることにより、主制御装置101に予め記憶するデータ量の削減を図ることが可能となり、主制御装置101のROM105に生じた空きを利用してフリーズ演出を実行するためのデータを記憶することが可能となる。この結果、補助演出の多様化を図ることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、BB状態用の抽選テーブルとして1つのみを記憶する構成とした場合には、BB状態における役の抽選結果が単調となってしまう可能性が考えられる。
そこで、通常BBモードでは、表示制御装置81が順押しBAR報知抽選を行い、順押しBAR報知抽選に当選した場合、役の抽選結果がBB中BAR揃い役当選であればチャレンジ当選カウンタの値に1を加算する構成とした。チャレンジ当選カウンタの値が1以上となった場合には、通常BBモード終了後にチャレンジモード又はアタックモードに移行することが確定する。かかる構成とすることにより、順押しBAR報知が行われること、さらには順押しBAR報知が行われた場合にBB中BAR揃い役に当選していることを期待させながら遊技者にBB状態下での遊技を行わせることが可能となる。
また、表示制御装置81は、通常BBモード下で状態移行抽選を行っており、状態移行抽選に当選して報知状態が高確状態となった場合には、報知状態が低確状態である場合と比して高確率で順押しBAR報知を設定する。かかる構成とすることにより、順押しBAR報知の実行頻度に波を作ることが可能となる。BB状態下ではBB中BAR揃い役に当選となる確率が変化しないため、順押しBAR報知の実行頻度の波は結果としてチャレンジ当選カウンタの更新頻度の波となる。また、BB状態下ではBB中BAR揃い役に当選とならない確率も変化しないため、順押しBAR報知の実行頻度が高くなった結果として順押しBAR報知のチャレンジ当選カウンタ更新に対する信頼度が低下することもない。故に、報知状態が高確状態に移行することを期待させながら遊技者にBB状態下での遊技を行わせることが可能となる。
アタックBBモードにおいても、チャレンジ当選カウンタの更新に代えて残ゲーム数カウンタの更新を行っているため、上記した効果を奏することができる。
以上の結果、BB状態下における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
BB中BAR揃い役に当選している状況では、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙って順押し操作を行った場合、第31小役入賞が成立するとともに各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止する停止出目となり、逆押し操作を行った場合、第1小役入賞が成立する停止出目となる構成とした。BB中赤7揃い役又はBB中小役1に当選している状況では、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙って順押し操作を行った場合、第1小役入賞が成立するとともに右リール32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止しない停止出目となり、逆押し操作を行った場合、第1小役入賞が成立する停止出目となる構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者に各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙って順押し操作を行わせることで役の抽選結果を把握させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
通常BBモード下で何らかの役に当選した場合、順押しBAR報知を行わないのであれば逆押し報知を行う構成とした。順押しBAR報知抽選に当選した場合に順押しBAR報知を行う構成とすることにより、チャレンジ当選カウンタの更新有無を停止出目を通じて遊技者に把握させることが可能となる。しかしながら、かかる構成とした場合には、第31小役入賞が成立するとともに各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が下ラインL3上に停止する停止出目となることのみを要件としてチャレンジ当選カウンタが更新されると遊技者が誤解する可能性が考えられる。そこで、順押しBAR報知を行わない場合に逆押し報知を行う構成とすることにより、チャレンジ当選カウンタの更新を行わない状況において上記停止出目となる機会を低減させることが可能となり、遊技者が疑念を抱くことを回避することが可能となる。
クレジット連打演出では、位置調整処理を行うことにより、直前のゲームの停止出目又は1セット前のクレジット連打演出の停止出目が如何なるものであったかに関わらず、各リール32L,32M,32Rの18番の「赤7」図柄が枠下に停止する構成とした。かかる構成とすることにより、好適な形で各リール32L,32M,32Rを用いた演出を行うことが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
フリーズ演出を行う従来のスロットマシンでは、例えばフリーズ演出を行う直前のゲームで所謂準備目が停止するよう遊技者にストップスイッチを操作させ、準備目が停止している前提で各リールの駆動制御を行うことが一般的であった。しかしながら、かかる構成においては、直前のゲームで準備目が停止した場合、フリーズ演出において例えば各リールの「7」図柄が所定の組合せラインに停止する等の特徴的な出目が出現する一方、直前のゲームで準備目が停止していなかった場合、前記特徴的な出目が出現しなくなるという問題が生じていた。
一方、本スロットマシン10におけるクレジット連打演出では、当該クレジット連打演出の開始段階で各リール32L,32M,32Rの18番の「赤7」図柄を枠下に停止させる。このため、上記例示したような従来のスロットマシンにおいて生じていた問題を好適に解消することができる。
しかしながら、このようにクレジット連打演出の開始段階で準備目を作成する構成とした場合には、準備目を作成しない構成と比してクレジット連打演出が間延びしてしまう可能性が考えられる。例えば、クレジット連打演出を開始してから約100msec経過後に左リール32Lを回転させ、クレジット連打演出を開始してから約200msec経過後に中リール32Mを回転させ、クレジット連打演出を開始してから約300msec経過後に右リール32Rを回転させる構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、直前の停止出目によって赤7枠下揃いの作成に要する時間が変化することとなるからである。
そこで、位置調整処理では、直前の停止出目が如何なるものであったとしても、クレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで赤7枠下揃いとなるように各リール32L,32M,32Rを回転及び停止させる構成とした。この結果、クレジット連打演出が間延びしてしまうことを回避することが可能となる。
加えて、位置調整処理では、クレジット連打演出を開始してから約1347msec経過したタイミングで左リール32Lの「赤7」図柄が枠下に停止し、クレジット連打演出を開始してから約2015msec経過したタイミングで中リール32Mの「赤7」図柄が枠下に停止し、クレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで右リール32Rの「赤7」図柄が枠下に停止するように、各リール32L,32M,32Rを回転及び停止させる構成とした。このように赤7枠下揃いが完成するタイミングのみならず、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングも直前の停止結果に関わらず同一となる構成とすることにより、クレジット連打演出が間延びしてしまうことを好適に回避することが可能となる。
位置調整処理では、移動図柄数と、必要励磁数と、所要時間と、始動時期と、を算出し、これら算出結果に基づいて各リール32L,32M,32Rの駆動制御を行う構成とした。このように、直前の停止結果によって各リール32L,32M,32Rの始動時期を変化させる構成とすることにより、比較的簡易な処理構成で上記各時間経過時に各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を枠下に停止させることが可能となる。
位置調整処理においてリールの始動を許可した場合、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理では、いずれのリールのステッピングモータに励磁パルスを出力する場合であっても、2割込み毎に1パルスの励磁パルスを出力する構成とした。このように、各リール32L,32M,32Rを同一の回転速度で回転させる構成とすることにより、第2調整処理において同一の処理構成によって各リール32L,32M,32Rの所要時間を算出することが可能となり、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
位置調整処理では、リールの始動許可を行った場合、励磁数をセットする構成とし、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理では、セットされた励磁数分の励磁パルスを出力した場合、ステッピングモータに対する励磁パルスの出力を停止する構成とした。このように、下段に到達している図柄番号を確認して励磁パルスの出力を停止するのではなく、セットされた励磁数分の励磁パルスを出力して励磁パルスの出力を停止する構成とすることにより、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
以上のとおり、位置調整処理では、処理構成の簡素化を図りつつ、赤7枠下揃いを作成している。BB状態用抽選テーブルを1つのみ記憶することでROM105に空きを生じさせ、位置調整処理の処理構成の簡素化を図ることでROM105に記憶させるデータ量が増大化することを抑制している。この結果、ROM105の記憶容量が増大化することを回避することが可能となるとともに、ROM105に記憶可能なデータ量に制約があったとしてもリールを用いた演出を実現することが可能となる。
開放情報又は停電情報がセットされている場合には、フリーズ演出を行わない構成とした。開放情報がセットされている場合には、先のゲーム終了から現在までの間に前面扉12が開放されたことを意味し、かかる場合には、スロットマシン10を設置する遊技場の関係者等が各リール32L,32M,32Rを手動で回転させた可能性が考えられる。停電情報がセットされている場合についても同様である。手動でリールを回転させられた場合には、位置調整処理において各リール32L,32M,32Rの停止図柄を把握したとしても、当該把握結果と、実際の停止図柄と、が異なる事象が発生する。把握結果と、実際の停止図柄と、が異なっていた場合には、第1調整処理〜第4調整処理のいずれを行ったとしても、赤7枠下揃いを作成することができない。故に、赤7枠下揃いを作成できない可能性を考慮してフリーズ演出を行わない構成とすることにより、クレジット連打演出において第1クレジット投入スイッチ56を操作しても赤7中段揃いや赤7右上がり揃いが出現せず、さらにこのようなクレジット連打演出を複数回行ってしまうことを回避することが可能となる。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記実施の形態における潜伏演出では、アタックVBモードの残りゲーム数が2ゲーム以上ある場合、演出ゲーム数カウンタに必ず2をセットする構成としたが、所定の抽選を行って2〜32のいずれかをセットする構成としてもよい。
(2)上記実施の形態における潜伏演出では、潜伏演出期間中に決定された上乗せゲーム数の総和を纏めて補助表示部65に表示する構成としたが、かかる構成を変更する。潜伏演出の1ゲーム目に決定した上乗せゲーム数を記憶するための報知ゲーム数カウンタと、潜伏演出の2ゲーム目に上乗せ抽選に当選した場合の上乗せゲーム数を記憶するための報知ゲーム数カウンタと、潜伏演出の3ゲーム目に上乗せ抽選に当選した場合の上乗せゲーム数を記憶するための報知ゲーム数カウンタと、を設ける。例えば1ゲーム目に上乗せゲーム数15と決定し、2ゲーム目に上乗せゲーム数5と決定し、3ゲーム目に上乗せゲーム数15と決定した場合には、潜伏演出の最後のゲームにおいて、先ず補助表示部65に「+15G」、「+5G」、「+15G」の3つを表示し、その後に「トータル+35G」と表示する。かかる構成とした場合には、潜伏演出の各ゲームにおいて上乗せ抽選に当選し、これらの結果として35ゲーム上乗せされることを遊技者に把握させることが可能となる。
(3)上記実施の形態では、上乗せ抽選に当選したゲームで連打演出が開始され得る構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、上乗せ抽選に当選した次ゲームで連打演出が開始され得る構成としてもよいし、上乗せ抽選に当選した2ゲーム後に連打演出が開始され得る構成としてもよい。
(4)上記実施の形態では、全リール32L,32M,32R停止に基づいて連打演出を終了させた場合、VBモードの最終ゲームにおいて未表示分の上乗せゲーム数を表示する構成としたが、連打演出を行ったゲームよりも後のゲームにおいて未表示分の上乗せゲーム数を表示する構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。このとき、所定の抽選を行って未表示分の上乗せゲーム数を表示するか否かを決定する構成としてもよいし、演出スイッチ66が操作された場合に未表示分の上乗せゲーム数を表示する構成としてもよい。
(5)上記実施の形態における連打演出では、今回表示ゲーム数と次回表示ゲーム数を算出し、これらの算出結果に基づいて表示する上乗せゲーム数を決定する構成としたが、これは、連打演出を開始する際の報知ゲーム数カウンタの値が未表示分の上乗せゲーム数等の存在によって多様化するためである。上乗せ抽選に当選した際の上乗せゲーム数を記憶するための報知ゲーム数カウンタと、未表示分の上乗せゲーム数を記憶するための未表示ゲーム数カウンタと、を設け、連打演出を、当該連打演出実行ゲームで決定された上乗せゲーム数のみを報知する構成とした場合には、例えば図55に示すような操作回数と表示ゲーム数との対応関係を定めたテーブルを予め記憶させ、当該テーブルに基づいて表示ゲーム数を決定する構成としてもよい。
また、上乗せ抽選に当選した際の上乗せゲーム数を記憶するための報知ゲーム数カウンタと、未表示分の上乗せゲーム数を記憶するための未表示ゲーム数カウンタと、を設ける構成とした場合には、最終報知フラグがセットされている状況において潜伏演出を行ってもよい。
(6)上記実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが停止した場合に連打演出が終了する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば次ゲームを開始させるべくメダルがベットされた場合やスタートレバー41が操作された場合に連打演出が終了する構成としてもよい。また、連打演出を全リール32L,32M,32Rの停止後に開始される構成としてもよい。
(7)上記実施の形態では、演出スイッチ66を操作すれば操作するほど大きな上乗せゲーム数が表示される構成としたが、表示される上乗せゲーム数が変化しない構成としてもよいし、表示される上乗せゲーム数がランダムに変化する構成としてもよい。
(8)上記実施の形態では、アタックモード又はVBモードの残りゲーム数が1〜5ゲームの状況でBBに当選した場合、対応する表示モードの見かけ上の最終ゲームでBB当選を報知する構成としたが、残りゲーム数が1〜8ゲームの状況でBBに当選した場合としてもよいし、残りゲーム数が1〜32ゲームの状況でBBに当選した場合としてもよい。
(9)上記実施の形態では、アタックモード及びVBモードにおいて残りゲーム数を表示する構成としたが、残りゲーム数を表示しない構成としてもよい。また、残りゲーム数が5ゲーム以下となった場合に最終ゲームまで残りゲーム数を表示する構成としてもよいし、残りゲーム数が3ゲーム以下となった場合に最終ゲームまで残りゲーム数を表示する構成としてもよい。
(10)上記実施の形態では、アタックモード及びVBモードにおいて6ゲーム以上残っている状況でBBに当選した場合、当該BB当選ゲームでBB当選を報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、残りゲーム数に基づいて報知タイミングを変化させてよい。
(11)上記実施の形態では、BBモードにおいて報知状態が高確状態に移行した場合、その後の5ゲームにわたって高確状態が継続する構成としたが、継続するゲーム数は任意である。また、高確状態に移行した後の各ゲームにおいて終了抽選を行う構成としてもよい。
(12)上記実施の形態では、BBモードにおいて報知状態が高確状態に移行した場合、状態移行抽選を行わない構成としたが、状態移行抽選を行う構成としてもよい。かかる構成とする場合には、高確状態下で状態移行抽選に当選した場合、高確ゲーム数カウンタに5を加算する構成とすればよい。
(13)上記実施の形態では、位置調整処理において、把握した停止図柄に基づいて第1調整処理〜第4調整処理のいずれかを行う構成としたが、把握した停止図柄の結果に関わらず第2調整処理を行う構成としてもよい。
(14)上記実施の形態では、位置調整処理を行うことによりクレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで赤7枠下揃いとなる構成としたが、赤7枠下揃いとなるタイミングは任意である。各リール32L,32M,32Rの停止タイミングについても同様である。
(15)上記実施の形態では、クレジット連打演出を開始してから約1347msec経過したタイミングで左リール32Lの「赤7」図柄が枠下に停止し、クレジット連打演出を開始してから約2015msec経過したタイミングで中リール32Mの「赤7」図柄が枠下に停止し、クレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで右リール32Rの「赤7」図柄が枠下に停止する構成としたが、全リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄がクレジット連打演出を開始してから約2682msec経過したタイミングで枠下に停止する構成としてもよい。
(16)上記実施の形態では、位置調整処理においてリールの始動を許可した場合、いずれのリールのステッピングモータに励磁パルスを出力する場合であっても、2割込み毎に1パルスの励磁パルスを出力する構成としたが、割込み毎に1パルスの励磁パルスを出力する構成としてもよいし、3割込み毎に1パルスの励磁パルスを出力する構成としてもよい。割込み毎に複数の励磁パルスを出力する構成としてもよい。
(17)上記実施の形態では、位置調整処理において励磁数によってリールの停止制御を行う構成としたが、下段に到達している図柄番号を確認してリールの停止制御を行う構成としてもよい。
(18)上記実施の形態では、位置調整処理において、各リール32L,32M,32Rの始動タイミングを変化させることによって約2682msec経過したタイミングで赤7枠下揃いとなる構成としたが、各リール32L,32M,32Rの加速度を変化させることによって約2682msec経過したタイミングで赤7枠下揃いとなる構成としてもよい。また、始動タイミングと加速度とを共に変化させることによって約2682msec経過したタイミングで赤7枠下揃いとなる構成としてもよい。
(19)上記実施の形態における位置調整処理では、最大18図柄分リールを回転させる、すなわちリールの回転を1回転未満とする構成としたが、1回転以上回転させた上で停止させる構成としてもよい。かかる構成とする場合には、リールインデックスセンサの検出信号に基づいて停止図柄の把握結果に誤りがなかったか否かを判定し、誤りがあった場合には加速度を変化させることで調整を行う構成とすることが望ましい。
(20)上記実施の形態における位置調整処理では、各リール32L,32M,32Rを順回転させて赤7枠下揃いを作成する構成としたが、順回転と逆回転のいずれを行うと「赤7」図柄を短時間で枠下に移動させられるかを判定し、当該判定結果と対応する回転を行って赤7枠下揃いを作成する構成としてもよい。
(21)上記実施の形態では、最終演出において第1クレジット投入スイッチ56が8回操作された場合、各リール32L,32M,32Rが一斉に順回転を開始する構成としたが、かかる構成を変更する。第1クレジット投入スイッチ56が8回操作された場合、直前のゲームの停止出目に戻すべく位置調整処理を行い、当該処理が終了した後にリール制御処理の回転開始処理に移行する構成とする。
(22)上記実施の形態では、アタックモード下でVB抽選に当選しなかった場合であっても、残ゲーム数カウンタの値が0となる前に待機ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、表示モードがVB準備モードに移行する構成とした。同様に、アタック抽選及びVB抽選に当選することなく所定回数(例えば1500回)のゲームが通常モード及びチャレンジモードにおいて行われた場合、表示モードがアタック準備モードに移行する構成としてもよい。
(23)上記実施の形態では、遊技者に有利な表示モードとして、アタックモード,VBモード,BBモードの3種類を備える構成としたが、アタックモードとBBモードの2種類を備える構成としてもよいし、4種類以上の表示モードを備える構成としてもよい。
(24)上記実施の形態では、通常モードでは押し順ベルに当選してもストップスイッチ42〜44の操作順序を報知せず、アタックモードやVBモードでは押し順ベルに当選した場合に必ずストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、アタックモードやVBモードに移行した場合に通常モードよりもストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する頻度が高くなる構成であればよい。但し、かかる構成とする場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を誤ったとしても移行出目が停止しない構成とする必要がある。
(25)上記実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
(26)上記実施の形態では、BB状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、RB状態を備えたスロットマシンであってもよいし、BB状態やRB状態等のボーナス状態を備えないスロットマシンであってもよい。
(27)上記実施の形態では、ART状態に分類される遊技状態を備えた構成について説明したが、AT状態に分類される遊技状態を備えた構成としてもよい。
(28)上記実施の形態では、CB状態を除きメダルが3枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後や2枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことはいうまでもない。
(29)上記実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(30)上記実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして1ライン又は2ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを5ライン有するスロットマシンであってもよい。
(31)上記実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
遊技機1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選結果が特定結果(レア役当選)となったことに基づいて、特定特典(残ゲーム数加算)を付与するか否かの付与抽選を実行する付与抽選手段(表示制御装置81のアタックVBモードにおける上乗せ抽選処理機能S2512)と、
前記付与抽選に当選したことに基づいて、前記付与抽選に当選した遊技回を含む複数の遊技回によって構成される所定遊技期間(潜伏演出が行われる期間)を設定する所定遊技期間設定手段(表示制御装置81の演出内容決定処理機能S2810)と、
前記所定遊技期間に前記付与抽選に当選した場合、当該付与抽選当選に関わる報知を前記所定遊技期間が終了する遊技回まで留保する報知留保手段(表示制御装置81)と、
前記所定遊技期間に前記付与抽選に当選した場合、当該付与抽選当選と、前記所定遊技期間の最初の遊技回における前記付与抽選当選と、を前記所定遊技期間が終了する遊技回に纏めて報知する結果報知手段(表示制御装置81の潜伏中処理における終了後報知機能S3007)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が特定結果となったことに基づいて、特定特典を付与するか否かの付与抽選が実行される。付与抽選に当選した場合には、付与抽選に当選した遊技回を含む複数の遊技回によって構成される所定遊技期間が設定され得る。そして、所定遊技期間に付与抽選に当選した場合には、当該付与抽選当選に関わる報知が所定遊技期間の終了する遊技回まで留保され、所定遊技期間が終了する遊技回では、所定遊技期間の最初の遊技回における付与抽選当選と、所定遊技期間の途中の遊技回における付与抽選当選と、が纏めて報知される。かかる構成とすることにより、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
確かに、付与抽選に当選した遊技回に所定遊技期間を設定し、当該所定遊技期間に付与抽選に再度当選した場合、当該付与抽選当選に関わる報知を行うための所定遊技期間を別個に設定する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、先に設定された所定遊技期間が終了する遊技回に付与抽選当選が報知され、その後に、後に設定された所定遊技期間が終了する遊技回に付与抽選当選が再度報知されることとなる。これは、先の報知が行われた段階において、当該報知の契機がいずれの特定結果であったのかと遊技者が疑問を抱く可能性が考えられ、特定特典が付与されることに対する遊技者の満足感を減殺させてしまうことに繋がり得る。また、かかる構成においては、所定遊技期間に役の抽選結果が特定結果となり、当該遊技回における付与抽選に当選しなかった場合、付与抽選当選が報知された後に継続して遊技を行ったとしても、付与抽選当選の報知が再度行われることはない。これは、後の特定結果から所定遊技期間と対応する回数の遊技を行った段階において、特定特典が付与されたことに対する遊技者の満足感を減殺させてしまうことに繋がり得る。
一方、所定遊技期間の最初の遊技回における付与抽選当選と、所定遊技期間の途中の遊技回における付与抽選当選と、を纏めて報知する構成においては、上記各懸念を好適に解消することが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機2.上記遊技機1において、前記特定特典は、特定遊技期間(アタックモード)において遊技可能な遊技回数に関するものであって、前記結果報知手段は、前記所定遊技期間に前記付与抽選に当選した場合、当該付与抽選当選に基づく遊技回数情報と、前記所定遊技期間の最初の遊技回における前記付与抽選当選に基づく遊技回数情報と、を前記所定遊技期間が終了する遊技回に纏めて報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技期間が終了する遊技回では、所定遊技期間の最初の遊技回における付与抽選当選に基づく遊技回数情報と、所定遊技期間の途中の遊技回における付与抽選当選に基づく遊技回数情報と、が纏めて報知される。かかる構成とすることにより、報知された遊技回数情報を元に付与抽選の当選契機を遊技者に推測させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機3.上記遊技機2において、前記結果報知手段は、前記所定遊技期間の最初の遊技回における前記付与抽選当選に基づく遊技回数情報と、前記所定遊技期間の他の遊技回における付与抽選当選に基づく遊技回数情報と、の加算結果を報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技期間が終了する遊技回では、所定遊技期間の最初の遊技回における付与抽選当選に基づく遊技回数情報と、前記所定遊技期間の他の遊技回における付与抽選当選に基づく遊技回数情報と、の加算結果が報知される。かかる構成とすることにより、報知された遊技回数情報を元に付与抽選の当選契機を遊技者に推測させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機4.上記遊技機2又は遊技機3において、前記付与抽選に当選した場合、予め複数記憶された遊技回数情報(5〜150)から1の遊技回数情報を取得する回数情報取得手段(表示制御装置81の上乗せゲーム数決定機能S2509)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、付与抽選に当選した場合、予め複数記憶された遊技回数情報から1の遊技回数情報が取得される。かかる構成とすることにより、役の抽選結果が同じであったとしても、付与される特定特典を異ならせることが可能となる。この結果、報知された遊技回数情報を元に付与抽選の当選契機を遊技者に推測させるという新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機5.上記遊技機1乃至遊技機4のいずれかにおいて、前記所定遊技期間設定手段が前記所定遊技期間を設定した場合、前記所定遊技期間の各遊技回に実行する補助演出を決定する補助演出決定手段(表示制御装置81の演出内容決定処理機能S2904)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技期間を設定した場合、当該所定遊技期間の各遊技回に実行する補助演出を決定する。かかる構成とすることにより、補助演出を通じて付与抽選当選が報知されることを遊技者に期待させることが可能となる。
遊技機6.上記遊技機5において、前記所定遊技期間に前記付与抽選に当選した場合に前記補助演出決定手段の決定結果を変更する変更手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技期間の途中で付与抽選に当選したとしても、所定遊技期間の最初の遊技回に決定された補助演出から変更されない。かかる構成とすることにより、所定遊技期間の途中で役の抽選結果が特定結果となった場合に、補助演出を通じて付与抽選に当選したか否かを察知されてしまうことを回避することが可能となる。この結果、補助演出の演出内容に関わらず、所定遊技期間が終了する遊技回まで結果報知手段の報知内容に期待を抱かせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機11.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選結果が特定結果(レア役当選)となったことに基づいて、特定遊技期間(アタックモード)において遊技可能な遊技回数(残ゲーム数)の増加数を決定する増加数決定手段(表示制御装置81のアタックVBモードにおける上乗せゲーム数決定機能S2510)と、
前記増加数決定手段が前記増加数を決定したことに基づいて、特定補助演出(連打演出)を開始させる特定補助演出開始手段(表示制御装置81の連打演出処理機能S2811)と、
前記特定補助演出が行われている場合、特定操作手段(演出スイッチ66)が操作されたか否かを判定する操作判定手段(表示制御装置81の演出スイッチ確認機能S3202)と、
前記特定操作手段の操作回数を記憶する操作回数記憶手段(表示制御装置81の操作回数カウンタ)と、
前記操作判定手段が前記特定操作手段が操作されたと判定する度に、前記操作回数記憶手段の記憶結果に基づいて、報知数を決定する報知数決定手段(表示制御装置81の表示ゲーム数決定機能S3207,S3209)と、
前記報知数決定手段の決定した報知数を報知する報知手段(補助表示部65)と、
前記報知手段の報知した報知数の総和が前記増加数決定手段の決定した増加数となった場合、前記特定補助演出を終了させる第1終了手段(表示制御装置81の連打フラグクリア機能S3212)と、
前記報知手段の報知した報知数の総和が前記増加数決定手段の決定した増加数となる前に所定条件(全リール32L,32M,32R停止)が成立した場合、前記特定補助演出を終了させる第2終了手段(表示制御装置81の連打フラグクリア機能S3214)と、
前記第2終了手段が前記特定補助演出を終了させた場合、前記特定補助演出を行った遊技回よりも後の遊技回において、前記特定補助演出を行った遊技回に前記増加数決定手段の決定した増加数のうち前記報知手段が報知していない未報知増加数を少なくとも報知する第2報知手段(表示制御装置81の終了後報知設定機能S2812、補助表示部65)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が特定結果となった場合、特定遊技期間において遊技可能な遊技回数が増加することがあり、増加する場合には、特定補助演出が行われることがある。特定補助演出では、特定操作手段を操作する度に報知数決定手段の決定した報知数が報知される。特定補助演出は、報知手段の報知した報知数の総和が増加数となった場合と、報知手段の報知した報知数の総和が増加数となる前に所定条件が成立した場合と、に終了する。所定条件が成立して特定補助演出が終了した場合には、特定補助演出を行った遊技回よりも後の遊技回において、特定補助演出を行った遊技回に増加数決定手段の決定した増加数のうち報知手段が報知していない未報知増加数が少なくとも報知される。かかる構成とすることにより、特定補助演出が行われた遊技回において増加数決定手段の決定結果を全て確認するか、増加数決定手段の決定結果の少なくとも一部を特定補助演出が行われた遊技回よりも後の遊技回に残しておくか、を遊技者に選択させることが可能となる。この結果、遊技者の趣向に即した補助演出を行うことが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機12.上記遊技機11において、前記報知数決定手段は、前記特定操作手段の操作回数が増加するほど大きな値を前記報知数として決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定補助演出では、特定操作手段を操作すればするほど大きな値が報知される。かかる構成とすることにより、次にどのような値が報知されるのかと遊技者に期待させることが可能となり、特定操作手段の操作を促すことが可能となる。また、かかる構成においては、特定補助演出において所定値が報知された場合、当該所定値よりも大きな値が未報知であることが確定する。故に、特定操作手段の操作を促しつつ、報知手段の報知した報知数の総和が増加数決定手段の決定した増加数となる前に特定操作手段の操作を終了するという選択肢を遊技者に提供することが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機13.上記遊技機11又は遊技機12において、前記第1終了手段が前記特定補助演出を終了させる場合、前記報知手段の報知した報知数の総和を報知する総和報知手段(表示制御装置81の総上乗せゲーム数表示機能S3211、補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、報知手段の報知した報知数の総和が増加数決定手段の決定した増加数となった場合、前記総和が報知される。かかる構成の場合、遊技者は、報知数が報知される度に計算しなくてもよい。故に、特定補助演出に遊技者を没頭させることが可能となる。
遊技機14.上記遊技機13において、前記第2終了手段が前記特定補助演出を終了させる場合に前記報知手段の報知した報知数の総和を報知する手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定条件が成立して特定補助演出が終了する場合には、報知手段の報知した報知数の総和が報知されない。かかる構成とすることにより、特定補助演出に関する処理構成が複雑化することを抑制しつつ、遊技者の趣向に即した補助演出を行うことが可能となる。
遊技機15.上記遊技機11乃至遊技機14のいずれかにおいて、遊技の進行に関わる所定操作(全てのストップスイッチ42〜44の操作)がなされた場合、前記所定条件が成立する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技者が遊技の進行に関わる所定操作を行った場合、報知手段の報知した報知数の総和が増加数決定手段の決定した増加数となる前に特定補助演出が終了する。かかる構成とすることにより、特定補助演出の終了タイミングに関して遊技者を積極関与させることが可能となり、例えば遊技者が特定操作手段を操作しようと考えたにも関わらず操作前に特定補助演出が終了してしまった等の事象が発生することを回避することが可能となる。
遊技機16.上記遊技機11乃至遊技機15のいずれかにおいて、前記増加数決定手段が前記増加数を決定したことに基づいて、前記増加数決定手段の決定した増加数を報知する第2特定補助演出(潜伏演出)を開始させる第2特定補助演出開始手段(表示制御装置81の潜伏演出処理機能S2810、S2813)と、前記増加数決定手段が前記増加数を決定した場合、前記特定補助演出と前記第2特定補助演出のいずれを開始させるかを決定する演出決定手段(補助表示部65の演出決定機能S2805〜S2807)と、を備え、前記演出決定手段は、所定遊技期間(VBモード)において前記第2終了手段が前記特定補助演出を終了させた場合、前記所定遊技期間のその後の遊技回において前記特定補助演出を開始させると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、補助演出には、特定補助演出と、増加数決定手段の決定した増加数を報知する第2特定補助演出と、がある。所定条件が成立したことに基づいて特定補助演出を終了させた場合には、所定遊技期間のその後の遊技回において増加数決定手段が増加数を決定した場合、第2特定補助演出ではなく特定補助演出が行われる。所定条件が成立して特定補助演出が終了した場合、遊技者は、増加数決定手段の決定結果の少なくとも一部を特定補助演出が行われた遊技回よりも後の遊技回に残しておきたい、増加数決定手段の決定結果の全ては知りたくないと考えたものと想定される。そこで、かかる場合には第2特定補助演出ではなく特定補助演出を行う構成とすることにより、増加数決定手段が増加数を決定する毎に遊技者の意思確認を行うことが可能となる。この結果、遊技者の趣向に即した補助演出を行うことが可能となる。
遊技機17.上記遊技機11乃至遊技機16のいずれかにおいて、前記特定補助演出を行う場合、第1数(ベース値)を取得する第1数取得手段(表示制御装置81のベース値決定機能S3102)と、前記操作判定手段が前記特定操作手段が操作されたと判定した場合、前記第1数と、前記特定操作手段の操作回数と、に基づいて、第2数(今回表示ゲーム数)を取得する第2数取得手段(表示制御装置81の今回表示ゲーム数算出機能S3204)と、前記第2数取得手段が前記第2数を取得した場合、前記第1数と、前記特定操作手段の操作回数に1を加算した値と、に基づいて、第3数(次回表示ゲーム数)を取得する第3数取得手段(表示制御装置81の次回表示ゲーム数算出機能S3204)と、を備え、前記報知数決定手段は、前記第2数と前記第3数の和が前記未報知増加数以下である場合、前記報知数を前記第2数と決定し、前記第2数と前記第3数の和が前記未報知増加数より大きい場合、前記報知数を前記未報知増加数と決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定補助演出を行う場合、第1数を取得する。特定補助演出を行っている状況において特定操作手段が操作された場合には、第1数と、特定操作手段の操作回数と、に基づいて、第2数を取得する。第2数を取得した場合には、第1数と、特定操作手段の操作回数に1を加算した値と、に基づいて、第3数を取得する。そして、第2数と第3数の和が未報知増加数以下である場合には、第2数を報知し、第2数と第3数の和が未報知増加数より大きい場合には、未報知増加数を報知する。かかる構成とすることにより、特定補助演出では、特定操作手段が操作されればされるほど大きな値を報知することが可能となる。
遊技機21.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選結果が特別役(BB)当選であって、前記有効位置に特別組合せ(BB図柄の組合せ)が停止した場合、遊技者に有利な特別遊技状態(BB状態)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置101のBB状態移行機能S610〜S612)と、
前記役の抽選結果が前記特別役当選であって、前記有効位置に前記特別組合せが停止しなかった場合、前記特別役当選を留保記憶する留保記憶手段(主制御装置101)と、
遊技者に有利な特定遊技期間(アタックモード、VBモード)に移行させる特定遊技期間移行手段(表示制御装置81のアタックモード移行機能、VBモード移行機能)と、
前記特定遊技期間の残り遊技回数に関わる情報を記憶する情報記憶手段(表示制御装置81の残ゲーム数カウンタ、VBゲーム数カウンタ)と、
前記特定遊技期間に前記役の抽選結果が前記特別役当選となった場合、前記情報記憶手段の記憶結果に基づいて、前記特別役当選を報知する遊技回を決定する報知遊技回決定手段(表示制御装置81のBB報知処理機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技期間に特別役当選となった場合、特定遊技期間の残り遊技回数に基づいて、特別役当選を報知する遊技回が決定される。かかる構成とすることにより、特別役当選となってから当該特別役当選が報知されるまでの長さを特定遊技期間の進行状況によって変化させることが可能となる。この結果、特別役当選の報知時期を多様化させることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機22.上記遊技機21において、前記報知遊技回決定手段は、前記特別役当選となった際の前記特定遊技期間の残り遊技回数が予め定めた所定回数(5)より少ない場合、前記残り遊技回数の遊技が行われた遊技回に前記特別役当選を報知すると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特別役当選となった際の特定遊技期間の残り遊技回数が予め定めた所定回数より少ない場合、前記残り遊技回数の遊技が行われた遊技回に特別役当選が報知される。かかる構成とすることにより、特定遊技期間が終了してしまうと遊技者が認識している遊技回に特別役当選を報知することが可能となり、仮に特定遊技期間が終了しても特別遊技状態に移行することで遊技者に有利な状況が継続することから遊技者の満足感を飛躍的に向上させることが可能となる。
遊技機23.上記遊技機22において、前記特定遊技期間の残り遊技回数を報知する残り遊技回数報知手段(補助表示部65)を備え、前記残り遊技回数報知手段は、前記特別役当選となった場合、少なくとも前記特別役当選を報知するまでの間、遊技が行われる毎に前記特定遊技期間の残り遊技回数を減算して報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技期間の残り遊技回数を報知しており、特定遊技期間に特別役当選となった場合にも、少なくとも特別役当選を報知するまでの間、遊技が行われる毎に特定遊技期間の残り遊技回数を減算して報知する。かかる構成とすることにより、特定遊技期間の残り遊技回数が少なくなってきた場合に、もうすぐ遊技者に有利な状況が終了してしまうという不安感を高めつつ、特定遊技期間の最後と報知した遊技回で特別役当選を報知することが可能となる。この結果、不安感を払拭した上で満足感を抱かせることが可能となり、遊技者の満足感を飛躍的に向上させることが可能となる。
遊技機24.上記遊技機22又は遊技機23において、前記報知遊技回決定手段は、前記特別役当選となった際の前記特定遊技期間の残り遊技回数が前記所定回数以上である場合、前記特別役当選となった遊技回に前記特別役当選を報知すると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特別役当選となった際の特定遊技期間の残り遊技回数が所定回数以上である場合、特別役当選となった遊技回に当該特別役当選が報知される。かかる構成とすることにより、特別役当選となってから当該特別役当選が報知されるまでの長さを特定遊技期間の進行状況によって変化させることが可能となる。
遊技機25.上記遊技機21乃至遊技機24のいずれかにおいて、前記特定遊技期間移行手段を、遊技状態が特定遊技状態(第2RT状態、第3RT状態)に移行したことに基づいて前記特定遊技期間に移行させる構成とし、前記留保記憶手段が前記特別役当選を留保記憶した場合、前記役の抽選結果が規定結果(外れ)となる確率が前記特定遊技状態と異なる所定遊技状態(通常遊技状態)に移行させる所定遊技状態移行手段(主制御装置101のRT設定フラグクリア機能S608)と、前記報知遊技回数決定手段が前記特別役当選を報知する遊技回を決定し、前記特別役当選を報知する遊技回に至る前に前記役の抽選結果が前記規定結果となった場合、前記特別役当選を報知する遊技回を前記役の抽選結果が前記規定結果となった遊技回に変更する報知遊技回変更手段(表示制御装置81の外れ時におけるBB当選報知機能S3405、S3403)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特別役当選を留保記憶した場合には、役の抽選結果が規定結果となる確率が特定遊技状態と異なる所定遊技状態に移行する。かかる構成においては、特別役当選となった遊技回に特別役当選を報知しなかった場合、その後の遊技において役の抽選結果が規定結果となる頻度を通じて遊技者に特別役当選を察知されてしまう可能性が考えられる。そこで、特別役当選を報知する遊技回を決定し、特別役当選を報知する遊技回に至る前に役の抽選結果が規定結果となった場合、役の抽選結果が規定結果となった遊技回に特別役当選を報知する構成とすることにより、特別役当選を報知する前に当該特別役当選を遊技者に察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機26.上記遊技機25において、前記規定結果は外れであることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特別役当選を留保記憶した場合には、役の抽選結果が外れとなる確率が特定遊技状態と異なる所定遊技状態に移行する。かかる構成において、特別役当選を報知する遊技回を決定し、特別役当選を報知する遊技回に至る前に役の抽選結果が外れとなった場合、役の抽選結果が外れとなった遊技回に特別役当選を報知する構成とすることにより、遊技者が被る不利益を低減させることが可能となる。役の抽選結果が外れとなった場合には、遊技者の所有する遊技媒体の損失に繋がるからである。
遊技機27.上記遊技機21乃至遊技機26のいずれかにおいて、前記特定遊技期間において前記役の抽選結果が所定結果(押し順ベル当選)となった場合、前記留保記憶手段が前記特別役当選を留保記憶していなければ所定入賞を成立させることができる操作方法を報知し、前記留保記憶手段が前記特別役当選を留保記憶していれば前記所定入賞を成立させることができる操作方法を報知しない操作方法報知手段(表示制御装置81の操作順序報知処理機能、補助表示部65)と、前記報知遊技回数決定手段が前記特別役当選を報知する遊技回を決定し、前記特別役当選を報知する遊技回に至る前に前記役の抽選結果が前記所定結果となった場合、前記特別役当選を報知する遊技回を前記役の抽選結果が前記所定結果となった遊技回に変更する報知遊技回変更手段(表示制御装置81の押し順ベル時におけるBB当選報知機能S3406、S3403)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技期間において特別役当選を留保記憶した場合には、役の抽選結果が所定結果となった場合に所定入賞を成立させることができる操作方法が報知されなくなる。かかる構成においては、特別役当選となった遊技回に特別役当選を報知しなかった場合、その後の遊技において操作方法が報知されなかった遊技回の絵柄の停止結果を通じて遊技者に特別役当選を察知されてしまう可能性が考えられる。そこで、特別役当選を報知する遊技回を決定し、特別役当選を報知する遊技回に至る前に役の抽選結果が所定結果となった場合、役の抽選結果が所定結果となった遊技回に特別役当選を報知する構成とすることにより、特別役当選を報知する前に当該特別役当選を遊技者に察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機31.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段の配下で各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備え、
前記主制御手段は、
前記役の抽選結果が特別役(BB)当選であって、前記有効位置に特別組合せ(BB図柄の組合せ)が停止した場合、遊技者に有利な特別遊技状態(BB状態)に移行させる特別遊技状態移行手段(BB状態移行機能S610〜S612)と、
前記特別遊技状態下で前記役の抽選に用いられるとともに、抽選対象として少なくとも第1抽選対象(BB中BAR揃い役)と第2抽選対象(BB中小役1、BB中赤7揃い役)とを有する特別抽選情報(BB状態用抽選テーブル)を記憶する抽選情報記憶手段(ROM105)と
を備え、
前記抽選情報記憶手段には、前記特別遊技状態下で前記役の抽選に用いる抽選情報として前記特別抽選情報のみを記憶し、
前記従制御手段は、
前記特別遊技状態下で第1補助演出(順押しBAR報知)を行うか否かを決定する決定手段(順押しBAR報知抽選機能S3605)と、
前記第1補助演出を行うと決定した場合、前記役の抽選結果が前記第1抽選対象当選であれば特定特典(チャレンジ当選カウンタ+1)を付与し、前記役の抽選結果が前記第1抽選対象当選でなければ前記特定特典を付与しない特定特典付与手段(チャレンジ当選加算機能S3608)と、
前記特別遊技状態下で特定期間(報知状態高確率)に移行させるか否かを決定する移行決定手段(状態移行抽選機能S3702)と、
前記特定期間に移行した場合、終了条件(高確ゲーム数=0)が成立したか否かを判定する判定手段(終了判定機能S3707)と、
前記終了条件が成立した場合、前記特定期間を終了させる特定期間終了手段(報知状態変更機能S3708)と
を備え、
前記決定手段を、前記特定期間である場合、前記特定期間でない場合と比して高確率で前記第1補助演出を行うと決定する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、主制御手段は、役の抽選結果が特別役当選であって、有効位置に特別組合せが停止した場合、遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段と、特別遊技状態下で役の抽選に用いられるとともに、抽選対象として少なくとも第1抽選対象と第2抽選対象とを有する特別抽選情報を記憶する抽選情報記憶手段とを備えており、抽選情報記憶手段には、特別遊技状態下で役の抽選に用いる抽選情報として特別抽選情報のみが記憶されている。特別遊技状態下で役の抽選に用いる抽選情報として特別抽選情報のみを記憶する構成とすることにより、主制御手段に予め記憶するデータ量の削減を図ることが可能となり、主制御手段の記憶容量に生じた空きに所定の補助演出を実行するためのデータを記憶することが可能となる。この結果、補助演出の多様化を図ることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、特別抽選情報のみを記憶する構成とした場合には、特別遊技状態における役の抽選結果が単調となってしまう可能性が考えられる。
そこで、従制御手段を、特別遊技状態下で第1補助演出を行うか否かを決定し、第1補助演出を行うと決定した場合、役の抽選結果が第1抽選対象当選であれば特定特典を付与する構成とした。かかる構成とすることにより、第1補助演出が行われること、さらには第1補助演出が行われた場合に第1抽選対象に当選していることを期待させながら遊技者に特別遊技状態下での遊技を行わせることが可能となる。
また、従制御手段は、特別遊技状態下で特定期間に移行させるか否かを決定しており、特定期間に移行した場合には、特定期間に移行していない場合と比して高確率で第1補助演出を行うと決定する。かかる構成とすることにより、第1補助演出の実行頻度に波を作ることが可能となる。特別遊技状態下では第1抽選対象に当選となる確率が変化しないため、第1補助演出の実行頻度の波は結果として特定特典の付与頻度の波となる。また、特別遊技状態下では第1抽選対象に当選とならない確率も変化しないため、第1補助演出の実行頻度が高くなった結果として第1補助演出の特定特典付与に対する信頼度が低下することもない。故に、特定期間に移行することを期待させながら遊技者に特別遊技状態下での遊技を行わせることが可能となる。
以上の結果、特別遊技状態下における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機32.上記遊技機31において、前記主制御手段は、前記役の抽選結果が前記第1抽選対象当選である場合、前記停止操作手段が第1操作(各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄を狙った順押し操作)されれば第1停止結果(第31小役入賞の成立及びBAR下段揃い)となり、前記停止操作手段が第2操作(逆押し操作)されれば第2停止結果(第1小役入賞の成立)となるよう、前記循環表示手段を停止させる第1停止制御手段(BB中BAR揃い役当選時のリール制御処理機能)と、前記役の抽選結果が前記第2抽選対象当選である場合、前記停止操作手段が前記第1操作されれば前記第1停止結果とならず、前記停止操作手段が前記第2操作されれば前記第2停止結果となるよう、前記循環表示手段を停止させる第2停止制御手段(BB中小役1当選時及びBB中赤7揃い役当選時のリール制御処理機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が第1抽選対象当選である場合、停止操作手段が第1操作されれば第1停止結果となり、停止操作手段が第2操作されれば第2停止結果となるよう、循環表示手段が停止する。役の抽選結果が第2抽選対象当選である場合には、停止操作手段が第1操作されれば第1停止結果とならず、停止操作手段が第2操作されれば第2停止結果となるよう、循環表示手段が停止する。かかる構成とすることにより、遊技者に第1操作を行わせることで役の抽選結果を把握させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
遊技機33.上記遊技機32において、前記決定手段が前記第1補助演出を行うと決定した場合、前記第1操作を報知し、前記決定手段が前記第1補助演出を行わないと決定した場合、前記第2操作を報知する操作報知手段(補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1補助演出を行うと決定した場合、第1操作を報知し、第1補助演出を行わないと決定した場合、第2操作を報知する。第1補助演出を行うと決定した場合に第1操作を報知する構成とすることにより、特定特典の付与有無を循環表示手段の停止結果を通じて遊技者に把握させることが可能となる。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が第1停止結果となることのみを要件として特定特典が付与されると誤解する可能性が考えられる。そこで、第1補助演出を行わないと決定した場合に第2操作を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、特定特典を付与しない状況において第1停止結果となる機会を低減させることが可能となり、遊技者が疑念を抱くことを回避することが可能となる。
遊技機34.上記遊技機33において、前記第1操作及び前記第2操作を前記各停止操作手段の操作順序を含む操作とし、前記第1操作と前記第2操作とで最初に操作する停止操作手段が異なる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1操作と第2操作は最初に操作する停止操作手段が少なくとも異なっている。かかる構成とすることにより、第1操作と第2操作を最初に操作する停止操作手段が同じでその操作タイミングが少なくとも異なる構成とした場合と比して、遊技者が報知した操作と異なる操作をしてしまう機会を低減させることが可能となる。
遊技機41.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
特定演出(クレジット連打演出)を行うか否かを決定する決定手段(主制御装置101のフリーズフラグ判定機能S4201)と、
前記特定演出を行う場合、前記各循環表示手段の停止結果を把握する停止結果把握手段(主制御装置101の停止図柄把握機能S4303)と、
前記停止結果把握手段の把握結果に基づいて、前記各循環表示手段の循環表示量を取得する循環表示量取得手段(主制御装置101の移動図柄数算出機能S4502)と、
前記循環表示量取得手段の取得結果に基づいて、前記各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行う制御手段(主制御装置101の始動許可機能S4507、励磁数セット機能S4508、ステッピングモータ制御処理機能S106)と
を備え、
前記特定演出を、前記制御手段が前記各循環表示手段を停止させた場合、前記特定演出を行う前の前記各循環表示手段の停止結果に関わらず、前記各循環表示手段の所定位置(18番)に付された特定絵柄(「赤7」図柄)が規定位置(枠下)に停止する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出では、各循環表示手段の停止結果を把握し、当該把握結果に基づいて各循環表示手段の循環表示量を取得し、その取得結果に基づいて各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行う。そして、特定演出では、特定演出を行う前の各循環表示手段の停止結果に関わらず、各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止する。かかる構成とすることにより、例えば特定演出を行う直前の遊技回において各循環表示手段の特定絵柄が規定位置に停止するよう遊技者に停止操作手段を操作させる等を行わずとも、各循環表示手段の特定絵柄を用いた演出を行うことが可能となる。
以上の結果、好適な形で循環表示手段を用いた演出を行うことが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機42.上記遊技機41において、前記制御手段は、前記各循環表示手段の停止結果に関わらず、所定時間経過時に前記各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が前記規定位置に停止しているよう前記各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出では、各循環表示手段の停止結果に関わらず、所定時間経過時に各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止している。かかる構成とすることにより、各循環表示手段の停止結果によって各循環表示手段の特定絵柄が規定位置に停止するまでの所要時間が変化し、この結果として特定演出が間延びしてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機43.上記遊技機41又は遊技機42において、前記制御手段は、第1循環表示手段の停止結果に関わらず、第1時間経過時に前記第1循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が前記規定位置に停止しているように、第2循環表示手段の停止結果に関わらず、第2時間経過時に前記第2循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が前記規定位置に停止しているように、第3循環表示手段の停止結果に関わらず、第3時間経過時に前記第3循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が前記規定位置に停止しているように、前記各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出では、第1循環表示手段の停止結果に関わらず、第1時間経過時に第1循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止しており、第2循環表示手段の停止結果に関わらず、第2時間経過時に第2循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止しており、第3循環表示手段の停止結果に関わらず、第3時間経過時に第3循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止している。かかる構成とすることにより、各循環表示手段の停止結果によって各循環表示手段の特定絵柄が規定位置に停止するまでの所要時間が変化し、この結果として特定演出が間延びしてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機44.上記遊技機42又は遊技機43において、経過時間に関わる経過時間情報(始動タイマ)を更新する更新手段(主制御装置101のタイマ減算処理機能S108)と、前記循環表示量取得手段の取得結果に基づいて、前記各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄を前記規定位置に移動させるために必要な時間に関わる時間情報を取得する時間情報取得手段(主制御装置101の所要時間算出機能S4504)と、前記時間情報取得手段の取得結果に基づいて、前記循環表示手段毎に始動時期に関わる始動時期情報を取得する始動時期情報取得手段(主制御装置101の始動時期算出機能S4505)と、を備え、前記制御手段は、前記経過時間情報と、前記始動時期情報取得手段の取得結果と、に基づいて、前記各循環表示手段の循環表示を個別に開始させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各循環表示手段の循環表示量を取得し、当該取得結果に基づいて各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄を規定位置に移動させるために必要な時間に関わる時間情報を取得し、当該取得結果に基づいて循環表示手段毎に始動時期に関わる始動時期情報を取得する。そして、取得した始動時期情報と、経過時間情報と、に基づいて各循環表示手段の循環表示手段を個別に開始させる。このように、停止結果によって各循環表示手段の始動時期を変化させる構成とすることにより、比較的簡易な処理構成で予め定めた一定時間経過時に各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄を規定位置に停止させることが可能となる。
遊技機45.上記遊技機44において、前記制御手段は、前記各循環表示手段を同一の循環表示速度(2割込み1励磁の回転速度)で循環表示させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、制御手段は、各循環表示手段を同一の循環表示速度で循環表示させる。かかる構成とすることにより、同一の処理構成によって各循環表示手段の時間情報を取得することが可能となり、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
遊技機46.上記遊技機41乃至遊技機45のいずれかにおいて、前記各循環表示手段は、前記絵柄が周方向に複数付された周回体(リール32L,32M,32R)と、前記周回体を回転させる駆動手段(ステッピングモータ)と、前記周回体の回転位置を検出する回転位置検出手段(リールインデックスセンサ)と、をそれぞれ有し、前記循環表示量取得手段の取得結果に基づいて、前記駆動手段の駆動数(励磁数)を前記循環表示手段毎に取得する駆動数取得手段(主制御装置101の必要励磁数算出機能)を備え、前記制御手段を、前記駆動数取得手段の取得した駆動数分だけ対応する駆動手段を駆動させることにより、前記各周回体の開始制御及び停止制御を行う構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各循環表示手段の循環表示量を取得し、当該取得結果に基づいて駆動手段の駆動数を循環表示手段毎に取得する。そして、制御手段は、取得した駆動数分だけ対応する駆動手段を駆動させることにより、各周回体の開始制御及び停止制御を行う。かかる構成とすることにより、回転位置検出手段の検出結果を確認することなく各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄を規定位置に停止させることが可能となり、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
遊技機47.上記遊技機41乃至遊技機46のいずれかにおいて、前記制御手段が前記各循環表示手段の循環表示の停止制御を終了した場合、規定操作手段(第1クレジット投入スイッチ56)が操作されたか否かを判定する操作判定手段(主制御装置101の操作判定機能S4805)と、前記規定操作手段の操作回数が所定回数となった場合、前記規定位置に停止している特定絵柄が第2規定位置(中ラインL2、右上がりラインL5)に停止するよう、前記各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行う第2制御手段(主制御装置101の始動許可機能S4902、逆励磁数セット機能S4903、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、前記第2制御手段が前記各循環表示手段の循環表示の停止制御を終了したことに基づいて、前記特定演出を終了させる特定演出終了手段(主制御装置101のクレジット連打演出終了機能S4206)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止した後に規定操作手段を所定回数操作した場合、規定位置に停止している特定絵柄が第2規定位置に移動する。かかる構成とすることにより、特定演出に遊技者を積極参加させることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。また、かかる構成においては、制御手段が各循環表示手段の循環表示の停止制御を終了した段階で少なくとも1つの循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止していなかった場合、特定演出の面白みが半減してしまうこととなる。そこで、本構成に上記遊技機41乃至遊技機46のいずれかの構成を適用することにより、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機48.上記遊技機47において、前記特定演出を複数回実行可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出は複数回実行され得る。かかる構成においては、1回目の特定演出において制御手段が各循環表示手段の循環表示の停止制御を終了した段階で少なくとも1つの循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止していなかった場合、1回目の特定演出において第2規定位置に特定絵柄が停止しないのみならず、2回目以降の特定演出においても第2規定位置に特定絵柄が停止しなくなってしまう。これは、遊技者が特定演出に対して興味を失ってしまうことに繋がり得る。そこで、本構成に上記遊技機41乃至遊技機46に関わる構成を適用することにより、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機51.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
特定演出(クレジット連打演出)を行うか否かを決定する決定手段(主制御装置101のフリーズフラグ判定機能S4201)と、
前記特定演出を行う場合、前記各循環表示手段の停止結果を把握する停止結果把握手段(主制御装置101の停止図柄把握機能S4303)と、
前記停止結果把握手段の把握結果に基づいて、前記各循環表示手段の循環表示量を取得する循環表示量取得手段(主制御装置101の移動図柄数算出機能S4502)と、
前記循環表示量取得手段の取得結果に基づいて、前記各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行う制御手段(主制御装置101の始動許可機能S4507、励磁数セット機能S4508、ステッピングモータ制御処理機能S106)と
を備え、
前記特定演出を、前記制御手段が前記各循環表示手段を停止させた場合、前記特定演出を行う前の前記各循環表示手段の停止結果に関わらず、前記各循環表示手段の所定位置(18番)に付された特定絵柄(「赤7」図柄)が規定位置(枠下)に停止する構成とし、
前記制御手段を、前記各循環表示手段の停止結果に関わらず、所定時間経過時に前記各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が前記規定位置に停止しているよう前記各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行う構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出では、各循環表示手段の停止結果を把握し、当該把握結果に基づいて各循環表示手段の循環表示量を取得し、その取得結果に基づいて各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行う。そして、特定演出では、特定演出を行う前の各循環表示手段の停止結果に関わらず、各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止する。かかる構成とすることにより、例えば特定演出を行う直前の遊技回において各循環表示手段の特定絵柄が規定位置に停止するよう遊技者に停止操作手段を操作させる等を行わずとも、各循環表示手段の特定絵柄を用いた演出を行うことが可能となる。
また、特定演出では、各循環表示手段の停止結果に関わらず、所定時間経過時に各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止している。かかる構成とすることにより、各循環表示手段の停止結果によって各循環表示手段の特定絵柄が規定位置に停止するまでの所要時間が変化し、この結果として特定演出が間延びしてしまうことを回避することが可能となる。
以上の結果、好適な形で循環表示手段を用いた演出を行うことが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機52.上記遊技機51において、前記制御手段は、第1循環表示手段の停止結果に関わらず、第1時間経過時に前記第1循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が前記規定位置に停止しているように、第2循環表示手段の停止結果に関わらず、第2時間経過時に前記第2循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が前記規定位置に停止しているように、第3循環表示手段の停止結果に関わらず、第3時間経過時に前記第3循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が前記規定位置に停止しているように、前記各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出では、第1循環表示手段の停止結果に関わらず、第1時間経過時に第1循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止しており、第2循環表示手段の停止結果に関わらず、第2時間経過時に第2循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止しており、第3循環表示手段の停止結果に関わらず、第3時間経過時に第3循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止している。かかる構成とすることにより、各循環表示手段の停止結果によって各循環表示手段の特定絵柄が規定位置に停止するまでの所要時間が変化し、この結果として特定演出が間延びしてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機53.上記遊技機51又は遊技機52において、経過時間に関わる経過時間情報(始動タイマ)を更新する更新手段(主制御装置101のタイマ減算処理機能S108)と、前記循環表示量取得手段の取得結果に基づいて、前記各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄を前記規定位置に移動させるために必要な時間に関わる時間情報を取得する時間情報取得手段(主制御装置101の所要時間算出機能S4504)と、前記時間情報取得手段の取得結果に基づいて、前記循環表示手段毎に始動時期に関わる始動時期情報を取得する始動時期情報取得手段(主制御装置101の始動時期算出機能S4505)と、を備え、前記制御手段は、前記経過時間情報と、前記始動時期情報取得手段の取得結果と、に基づいて、前記各循環表示手段の循環表示を個別に開始させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各循環表示手段の循環表示量を取得し、当該取得結果に基づいて各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄を規定位置に移動させるために必要な時間に関わる時間情報を取得し、当該取得結果に基づいて循環表示手段毎に始動時期に関わる始動時期情報を取得する。そして、取得した始動時期情報と、経過時間情報と、に基づいて各循環表示手段の循環表示手段を個別に開始させる。このように、停止結果によって各循環表示手段の始動時期を変化させる構成とすることにより、比較的簡易な処理構成で所定予め定めた一定時間経過時に各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄を規定位置に停止させることが可能となる。
遊技機54.上記遊技機53において、前記制御手段は、前記各循環表示手段を同一の循環表示速度(2割込み1励磁の回転速度)で循環表示させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、制御手段は、各循環表示手段を同一の循環表示速度で循環表示させる。かかる構成とすることにより、同一の処理構成によって各循環表示手段の時間情報を取得することが可能となり、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
遊技機55.上記遊技機51乃至遊技機54のいずれかにおいて、前記各循環表示手段は、前記絵柄が周方向に複数付された周回体(リール32L,32M,32R)と、前記周回体を回転させる駆動手段(ステッピングモータ)と、前記周回体の回転位置を検出する回転位置検出手段(リールインデックスセンサ)と、をそれぞれ有し、前記循環表示量取得手段の取得結果に基づいて、前記駆動手段の駆動数(励磁数)を前記循環表示手段毎に取得する駆動数取得手段(主制御装置101の必要励磁数算出機能)を備え、前記制御手段を、前記駆動数取得手段の取得した駆動数分だけ対応する駆動手段を駆動させることにより、前記各周回体の開始制御及び停止制御を行う構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各循環表示手段の循環表示量を取得し、当該取得結果に基づいて駆動手段の駆動数を循環表示手段毎に取得する。そして、制御手段は、取得した駆動数分だけ対応する駆動手段を駆動させることにより、各周回体の開始制御及び停止制御を行う。かかる構成とすることにより、回転位置検出手段の検出結果を確認することなく各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄を規定位置に停止させることが可能となり、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
遊技機56.上記遊技機51乃至遊技機55のいずれかにおいて、前記制御手段が前記各循環表示手段の循環表示の停止制御を終了した場合、規定操作手段(第1クレジット投入スイッチ56)が操作されたか否かを判定する操作判定手段(主制御装置101の操作判定機能S4805)と、前記規定操作手段の操作回数が所定回数となった場合、前記規定位置に停止している特定絵柄が第2規定位置(中ラインL2、右上がりラインL5)に停止するよう、前記各循環表示手段の循環表示の開始制御及び停止制御を行う第2制御手段(主制御装置101の始動許可機能S4902、逆励磁数セット機能S4903、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、前記第2制御手段が前記各循環表示手段の循環表示の停止制御を終了したことに基づいて、前記特定演出を終了させる特定演出終了手段(主制御装置101のクレジット連打演出終了機能S4206)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止した後に規定操作手段を所定回数操作した場合、規定位置に停止している特定絵柄が第2規定位置に移動する。かかる構成とすることにより、特定演出に遊技者を積極参加させることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。また、かかる構成においては、制御手段が各循環表示手段の循環表示の停止制御を終了した段階で少なくとも1つの循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止していなかった場合、特定演出の面白みが半減してしまうこととなる。そこで、本構成に上記遊技機51乃至遊技機55のいずれかの構成を適用することにより、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機57.上記遊技機56において、前記特定演出を複数回実行可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出は複数回実行され得る。かかる構成においては、1回目の特定演出において制御手段が各循環表示手段の循環表示の停止制御を終了した段階で少なくとも1つの循環表示手段の所定位置に付された特定絵柄が規定位置に停止していなかった場合、1回目の特定演出において第2規定位置に特定絵柄が停止しないのみならず、2回目以降の特定演出においても第2規定位置に特定絵柄が停止しなくなってしまう。これは、遊技者が特定演出に対して興味を失ってしまうことに繋がり得る。そこで、本構成に上記遊技機51乃至遊技機55に関わる構成を適用することにより、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
なお、上記各遊技機を文言の整合を取った上で組み合わせてもよい。かかる構成とした場合であっても、上記した作用効果を奏することは明らかである。また特に、遊技機31に係る構成に遊技機41に係る構成又は遊技機51に係る構成を適用した場合には、主制御手段の記憶容量に生じた空きに特定演出を実行するためのデータを記憶すれば、主制御手段の記憶容量が増大化することを抑制しつつ演出の多様化を図ることが可能となり、好適に遊技興趣の向上を図ることが可能となる。