以下、上記図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るスロットマシンの全体的な構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「遊技役が成立する」及び「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、後述の役決定手段により選出された役決定結果に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役等の入賞役)か、払出しのない遊技役(再遊技役やBB役)かは問わない)を構成する図柄の組合せ(対応図柄)が、後述の有効ライン(正規有効ライン29a)上に停止表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、例えば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において、遊技者による、後述のメダル投入口21への遊技メダルの投入操作、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定数の遊技メダルを遊技の用に供するための1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者による、後述の貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作、リジェクトスイッチ27の押圧操作を総称して遊技操作と称する。なお、一般的に、スロットマシンにおける「投入」とは、遊技メダルを「スロットマシン内に入れる」という意味で用いられる場合と、遊技メダルを「遊技の用に供する」という意味で用いられる場合とがある。以下の説明では、基本的に、前者の意味において「投入」という語を用い、後者の意味においては「ベット」という語を用いることとする。
なお、これらの遊技操作うち、ベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)は、後述の自動ベット処理凍結期間においては、この自動ベット処理凍結期間(特に、後述の第2の自動ベット処理凍結期間)を終了させるためのキャンセル操作として扱われる。一方、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作、及びストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作は、自動ベット処理凍結期間においてキャンセル操作としては扱われないが、キャンセル操作として扱われるようにすることも可能である。
<スロットマシンの外観>
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1に示すように、本体筐体の前面に開閉可能に取り付けられた前扉2を備えており、この前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ10、中パネルアセンブリ20、下パネルアセンブリ30及び受け皿アセンブリ40が取り付けられている。
上記上パネルアセンブリ10の中央部には、その裏面側に配された画像表示装置11(図2参照)の表示画面11aが前方を臨むように配置されており、その周辺部には、第1演出ランプ12、第2演出ランプ13a,13b、第3演出ランプ14a,14bが配置されている。また、表示画面11aの下方左右には、一対の上部スピーカ15a,15bが配置されている。
上記中パネルアセンブリ20の中央部には、本体筐体内に横並びに配設された4個のリール3a,3b,3c,3dの表面が臨む表示窓Wが設けられており、この表示窓Wの下方には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口21、クレジットされた範囲内で1枚の遊技メダルをベットするための1−BETスイッチ22、最大ベット許容数(例えば3枚)の遊技メダルを一度にベットするためのMAX−BETスイッチ23、クレジットされた遊技メダルを払い出すための貯留メダル精算スイッチ24、全リール3a,3b,3c,3dを回転開始させる際に操作されるスタートレバー25、各リール3a,3b,3c,3dの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26c(図中左側のストップスイッチ26aはリール3a,3dに対応し、中央のストップスイッチ26bはリール3bに対応し、右側のストップスイッチ26cはリール3aに対応する)、及びメダル投入口21から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ27等が設けられている。
上記メダル投入口21の内部は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー50に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部には、ブロッカ48(図2参照)が設けられている。このブロッカ48は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48がON状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれる状態(遊技メダル受入可能状態)を示し、ブロッカ48がOFF状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが返却通路に導かれる状態(遊技メダル受入不可状態)を示すものとする。
また、メダル投入口21の内部には、遊技メダルを検知するための2つの投入メダルセンサ28a,28b(図2参照)が設けられている。投入メダルセンサ28aは、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたことを検出するものであり、投入された遊技メダルが流下する通路上において、上記ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置に設置されている。投入メダルセンサ28bは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれたこと(有効に受け入れられたこと)を検出するものであり、上記ブロッカ48が設置された位置よりも下流側の位置に配置されている。投入メダルセンサ28a及び投入メダルセンサ28bが共に遊技メダルを検出した場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入され、かつ投入された遊技メダルが有効に受け入れられたことを意味する。一方、投入メダルセンサ28aは遊技メダルを検出したが、投入メダルセンサ28bは遊技メダルを検出しない場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたが、投入された遊技メダルが有効に受け入れられずに返却されたことを意味する。
上記表示窓Wは、4個のリール3a,3b,3c,3dが全て停止した際に、3個のリール3b,3c,3dについてはリール毎に3個の図柄、リール3aについては1個の図柄(本実施形態では下段の図柄)の、合計10個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように、構成されている。また、表示窓Wには、リール3b,3cの各中段の図柄表示領域と、リール3aの下段の図柄表示領域を段違いに結ぶ1本の正規入賞ライン29aと、5本の疑似入賞ライン(リール3dの上段とリール3bの中段とリール3cの下段の各図柄表示領域を右下がりに結ぶ疑似入賞ライン29bA、リール3d,3b,3cの各上段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似入賞ライン29bB、リール3d,3b,3cの各中段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似入賞ライン29bC、リール3d,3b,3cの各下段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似入賞ライン29bD、及びリール3dの下段とリール3bの中段とリール3cの上段の各図柄表示領域を右上がりに結ぶ疑似入賞ライン29bE)が表示可能に設けられている。なお、以下の説明において、5本の疑似入賞ライン29bA〜Eを総称して、適宜「疑似入賞ライン29b」と記す。
正規入賞ライン29aは、規定数の遊技メダルがベットされることにより正式に有効化される入賞ラインであり、有効化された正規入賞ライン29a上に停止表示された図柄組合せにより遊技役の成立の有無が判定されるように構成されている。一方、疑似入賞ライン29bは、規定数の遊技メダルがベットされることにより疑似的に有効化される見かけ上の入賞ラインである。この疑似入賞ライン29b上に停止表示された図柄組合せは、実際の遊技役の成立の有無とは無関係であるが、遊技者にとってチャンスであることなどを示す図柄組合せとして、演出的に用いられる場合がある。以下、正式に有効化された正規入賞ライン29aのことを、適宜「正規有効ライン29a」と称し、疑似的に有効化された疑似入賞ライン29bのことを、適宜「疑似有効ライン29b」と称する(疑似的に有効化された疑似入賞ライン29bA〜Eの総称)。
また、スロットマシン1には、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプが配置されている。本実施形態では、表示用ランプとして、MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び獲得枚数表示ランプ46jを備えている。これらの表示用ランプは、後述の主制御基板60(主制御手段100)により制御されるように構成されている。
MAX−BET表示ランプ46aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるものであり、MAX−BETスイッチ23の内部に配置され、点灯時にはMAX−BETスイッチ23を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、上記中パネルアセンブリ20において表示窓Wの側部または下部に配置されている。
BET数表示ランプ46bは、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚の場合に点灯される1−BET表示ランプ46bAと、2枚の場合に点灯される2−BET表示ランプ46bBと、3枚の場合に点灯されるMAX−BET表示ランプ46bCとから構成されている。投入可能表示ランプ46cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものであり、遊技開始表示ランプ46dは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。再遊技表示ランプ46eは、任意の遊技において後述の再遊技役が成立し、次の遊技において、後述の自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。
状態表示ランプ46fは、例えば、後述の第2ボーナスATが開始された場合に点灯され、終了した場合に消灯されるものであり、回数表示ランプ46gは、第2ボーナスATの設定回数等を7セグメント表示するものである。貯留枚数表示ランプ46hは、貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものであり、獲得枚数表示ランプ46jは、後述の小役が成立した際に獲得される遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものである。
上記下パネルアセンブリ30の中央部には、透明な下パネルカバー31が取り付けられており、その左右両端部には、飾りランプ32a,32bが配置されている。なお、下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベース及び下パネル照明用蛍光灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明用蛍光灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
上記受け皿アセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられており、この遊技メダル貯留皿42の左には、灰皿43が設けられている。また、遊技メダル払出口41の左右には、受け皿アセンブリ40の背面側に配置された一対の下部スピーカ44a,44b(図2参照)の前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカ口45a,45bが形成されている。
さらに、本体筐体内には、遊技の結果、所定の賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すためのホッパー50(図2参照)が設けられており、このホッパー50には遊技メダルを検出するためのメダル検出部51(図2参照)が設けられている。また、このホッパー50は、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する機能を有している。
<リール>
本実施形態においては、4個のリール3a,3b,3c,3dのうち、3個のリール3b,3c,3aが後述の主制御基板60(主制御手段100)により制御され、1個のリール3dが後述の副制御基板70(副制御手段200)により制御されるように構成されている(各リールの大きさは同じ)。以下、リール3b,3c及び3aを、それぞれ中リール、右リール及び左リールと称し、これらを総称して主リールと称することがある。また、リール3dを、適宜、副リールと称する。主リール3b,3c,3aは、それぞれ、主制御基板60により制御される主ステッピングモータ35b,35c,35a(図2参照)の駆動により回転するように構成されており、副リール3dは、副制御基板70により制御される副ステッピングモータ35d(図2参照)の駆動により回転するように構成されている。
また、各リール3a,3b,3c,3dは透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄(図3参照)が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール3a,3b,3c,3dの内面側には、バックランプ38a,38b,38c,38d(図2参照)が配設されており、このバックランプ38a,38b,38c,38dを点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3c,3dの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール3a,3b,3c,3d上に停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、疑似有効ライン29b上に並んだ図柄組合せ等)を目立たせるように各リール3a,3b,3c,3dの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
<遊技を行うための基本操作>
スロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口21に遊技メダルを投入するか、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、正規入賞ライン29aを有効化する(正規入賞ライン29aが有効化されることにより疑似入賞ライン29bも疑似的に有効化される)。本実施形態では、正規入賞ライン29aを有効化するために必要となる遊技メダルの規定数が、後述する非RT遊技状態及びRT1遊技状態では3枚、RT2遊技状態では2枚に設定される(後述する小役の種類によっては2枚ベットの場合と3枚ベットの場合とで小役成立時の遊技メダルの獲得枚数が異なる)が、規定数についてはこれに限定されるものではなく、RT遊技状態に関係なく規定数を一定にするなど、適宜変更することが可能である。また、複数の入賞ラインを設けておき、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される入賞ラインを変更するようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、後述する役決定処理が行われ、その後、各リール3a,3b,3c,3dが回転を開始し、リール3a,3b,3c,3dの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール3a,3b,3c,3dの回転が所定の速度に達すると各ストップスイッチ26a,26b,26cが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者がストップスイッチ26aを操作すると、対応する左リール3aと副リール3dの回転が停止し、ストップスイッチ26bを操作すると、対応する中リール3bの回転が停止し、ストップスイッチ26cを操作すると、対応する右リール3cの回転が停止する。なお、本実施形態では、副リール3dと主リール3b,3c,3aが同じ速度で回転することによって、副リール3dが主リール(特に中リール3b)の目押しの補助とならないように、加速時及び定速時における主リール3b,3c,3aの回転速度と副リール3dの回転速度とが若干異なるように構成されている(同じに設定することも可能)。
ここで、正規有効ライン29a上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<制御基板と各機器との接続>
スロットマシン1では、遊技に関する主たる制御(主リール3b,3c,3aの駆動制御を含む)が図2に示す主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、副リール3dの駆動制御、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御及びバックランプ38a,38b,38c等のランプによる照明制御等は、副制御基板70上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、両制御基板60,70間の情報伝達は、主制御基板60から副制御基板70への一方向のみ行うことが可能となっている。
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶したROM62と、一時記憶領域であるRAM63とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技の進行に係る制御が行われるようになっている。
上記メインCPU61には、駆動パルスを発生するためのクロックパルス発生器64、クロックパルス発生器64で発生した駆動パルスを分周するための分周器65、役決定処理(役抽選)等に用いる乱数を発生するための乱数発生器66、及び乱数発生器66で発生した乱数をサンプリングして抽選を行うためのサンプリング回路67が接続されている。また、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、主モータ駆動回路36a、表示用ランプ制御回路47、ホッパー駆動回路52及び副制御基板70に対して信号を送信するとともに、主リール位置検出回路37b,37c,37a及び払出完了信号回路53からの信号を受信するように構成されている。
ここで、主モータ駆動回路36aは、主リール3b,3c,3aをそれぞれ回転駆動する主ステッピングモータ35b,35c,35aの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路47は、上述した各種の表示用ランプの制御を行うための回路である。また、主リール位置検出回路37b,37c,37aは、主リール3b,3c,3aの各々に設置されたセンサ(図示せず)からの各検出信号に基づき、主リール3b,3c,3aの回転位置をそれぞれ検出する回路である(検出回路37bは中リール3bに、検出回路37cは右リール3cに対応し、検出回路37aはリール3aに対応する)。また、ホッパー駆動回路52は、小役等の賞態様が成立した際に、ホッパー50を駆動して遊技メダルの払出しを行わせる回路であり、払出完了信号回路53は、ホッパー50から所定数の遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部51により検出された際に、主制御基板60に払出完了信号を送信する回路である。
また、スロットマシン1には、電源装置80からの電力が主制御基板60を介して供給されるようになっている。この電源装置80には、電源スイッチ81、リセットスイッチ82及び設定鍵型スイッチ83が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路68を介して、メインCPU61に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、設定変更スイッチ84からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ81は、電源装置80からスロットマシン1への電源投入及び電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ82は、スロットマシン1においてエラーが発生した際等に、主制御基板60に搭載された各回路等をリセットするためのスイッチである。また、設定鍵型スイッチ83は、役決定確率(遊技役の当選確率)等の設定変更を行う場合に、電源装置80からの電力が供給されていない状態(電源断の状態)で操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ84は、役決定確率等の設定を、例えば6段階で変更するためのスイッチである。この設定変更スイッチ84は、設定鍵型スイッチ83がONとされ、電源装置80からスロットマシン1に電源が投入された後に操作されるようになっている。
また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているか、またはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28a,28b、1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23及び貯留メダル精算スイッチ24からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。
また、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成されている。なお、以下の説明において、ブロッカ48をON・OFF制御するための信号を、適宜「ブロッカ信号」と称する。
また、図示は省略しているが、メインCPU61は、所定の遊技状態(例えば、後述の第2ボーナスAT)であることを判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外部接続用端子基板等を介して所定の信号(以下、適宜「外端信号」と称する)を出力し、この外端信号により、所定の遊技状態に設定された回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
一方、副制御基板70には、演出に関する各種の演算処理を行うサブCPU71と、制御プログラム等を記憶したROM72と、一時記憶領域であるRAM73とが配設されており、ROM72に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における副リール3dの駆動制御、演出に関する制御が行われるようになっている。
上記サブCPU71は、インターフェイス回路74を介して、主制御基板60からの各種信号を受信し、副モータ駆動回路36b、表示装置制御回路16、スピーカ制御回路17及びランプ制御回路18に対し信号を送信するとともに、副リール位置検出回路37dからの信号を受信するように構成されている。ここで、副モータ駆動回路36bは、副リール3dを回転駆動する副ステッピングモータ35dの回転・停止制御を行うための回路であり、リール位置検出回路37dは、副リール3dに設置されたセンサ(図示せず)からの検出信号に基づき、副リール3dの回転位置を検出する回路である。また、表示装置制御回路16は、画像表示装置11を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、スピーカ制御回路17は、上部スピーカ15a,15b等のスピーカから発生させる音声等の種類や音量を制御する回路であり、ランプ制御回路18は、バックランプ38a,38b,38c,38d等のランプの点灯を制御する回路である。
次に、主に図3〜図13を参照しながら、本実施形態に係るスロットマシンの特徴構成について説明する。
<リールの図柄配置>
本実施形態では、各リール3a,3b,3c,3dが表示する図柄が、図3に示すように配置されている(図3中の「副リール」、「中リール」、「右リール」及び「左リール」は、副リール3d、中リール3b、右リール3c及び左リール3aをそれぞれ表す)。すなわち、「緑セブン」、「青セブン」、「赤セブン」、「バー」、「チェリー」、「ベル」、「スイカ」、「ブランクA」、「ブランクB」及び「リプレイ」の10種類の図柄が所定数ずつ各リール3a,3b,3c,3dに配置されている。また、副リール3dのみ、通常の図柄2コマ分の大きさを有する「キャラクタ」の図柄も配置されている。なお、「ブランクA」及び「ブランクB」の「ブランク」とは、遊技役を構成しない任意の図柄であることを示すことがあるが、本実施形態では「ブランクA」及び「ブランクB」を、遊技役を構成する特定の図柄として設定している。
<機能ブロックの説明>
図4に示すように、本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば主に、遊技メダルをベットするためのベット操作(例えば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)や、停止中の各リール3a,3b,3c,3dを回転させるためのリール回転開始操作(例えば、スタートレバー25の傾動操作)、複数種類の図柄を可変表示する4個のリール3a,3b,3c,3dの回転を停止させるための各リール回転停止操作(例えば、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)、貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための精算操作(例えば、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)等の、遊技者によりなされる各遊技操作に対応した信号を出力する操作信号出力手段95と、遊技の進行に係る主要な制御を行う主制御手段100と、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段200とを備えてなる。
本実施形態においては、遊技メダルがメダル投入口21に投入されると、そのことを示す信号(以下、適宜「メダル投入信号」と称する)が投入メダルセンサ28aを介して生成され、このメダル投入信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。また、遊技メダルが投入された際にブロッカ48がON状態とされており、投入された遊技メダルが、ホッパー50に通じる受入通路に導かれた場合には、そのことを示す信号(以下、適宜「メダル受入信号」と称する)が投入メダルセンサ28bを介して生成され、このメダル受入信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。
さらに、1−BETスイッチ22の操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示す信号(以下、適宜「1−BET信号」と称する)が1−BETスイッチ22を介して生成され、この1−BET信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。同様に、MAX−BETスイッチ23の操作状態を示す信号(以下、適宜「MAX−BET信号」と称する)がMAX−BETスイッチ22を介して生成され、このMAX−BET信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。
また、スタートレバー25の操作状態を示す信号(以下、適宜「スタート信号」と称す)がスタートレバー25のスイッチ回路(図示略)を介して生成され、このスタート信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。同様に、ストップスイッチ26a,26b,26cの各操作状態を示す信号(以下、適宜「リール停止信号」と称する)がストップスイッチ26a,26b,26c及びリール停止信号回路91を介して生成され、このリール停止信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。
また、貯留メダル精算スイッチ24の操作状態を示す信号(以下、適宜「精算信号」と称す)が貯留メダル精算スイッチ24を介して生成され、この精算信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。なお、本実施形態におけるリジェクトスイッチ27は、メダル投入口21から投入されて滞留したメダル(正規の遊技メダル以外のメダルを含む)を保持するメダルセレクタ等の機構(図示略)を機械的に解放状態として、滞留したメダルを返却させるためのものであり、リジェクトスイッチ27の操作状態を示す信号は生成されない(生成するように構成することも可能)。
なお、以下の説明において、上述のメダル投入信号、メダル受入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、及び精算信号を総称して、適宜「遊技操作信号」と称する。また、これらの遊技操作信号のうち、後述の自動ベット処理凍結期間において操作信号出力手段95から出力されたメダル投入信号、1−BET信号及びMAX−BET信号は、その自動ベット処理凍結期間(特に、後述の第2の自動ベット処理凍結期間)を終了させるための信号(以下、適宜「キャンセル信号」と称する)として扱われる。一方、自動ベット処理凍結期間において操作信号出力手段95から出力された他の信号は、キャンセル信号としては扱われないが、これら信号の一部または全部を、キャンセル信号として扱うようにすることも可能である。
上記主制御手段100は、役決定手段101、主リール制御手段102、設定変更手段103、RT遊技状態設定手段104、ベット管理手段105、遊技操作受付手段106、停止表示図柄判定手段107、ブロッカ制御手段108、制御処理凍結期間設定手段109、表示ランプ制御手段110、受容遊技メダル用途制御手段111、ATメイン遊技状態設定手段112、AT上乗せ制御手段113、ボーナスAT設定制御手段114、前兆AT期間設定手段115、演出パターン選択指示手段116、特定押し順指定手段117、特定押し順計数手段118、メイン情報記憶手段119、及び制御コマンド送信手段120を備えている。なお、主制御手段100における上述の各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエア及びROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記役決定手段101は、スタートレバー25が傾動操作されたことを契機として、予め設定された役決定確率に基づき複数の役決定結果の中から少なくとも1つの役決定結果を選出するための役決定処理を行うように構成されている。この役決定処理は、図2に示す乱数発生器66及びサンプリング回路67を用いた乱数抽選により行われる。
具体的には、乱数発生器66により生成された乱数列の中から、サンプリング回路67によって1つの乱数(数字)を取得(ラッチ及び読込み)した後、その取得乱数が、役抽選テーブル(図7参照)に設定された複数の役決定結果の中のどの役決定結果に対応するのかを判定し、その役決定結果を選出するように構成されている。
上記主リール制御手段102は、上記役決定処理により役決定結果が選出された後に、主リール3a,3b,3cを一斉に回転開始させるとともに、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次押圧操作され、それらの各信号が入力された際に、対応する各主リールを順次回転停止させるように構成されている。なお、各主リールの回転停止制御は、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各主リールが最大で4図柄移動する範囲内(いわゆる4コマ滑り)で行われる。すなわち、役決定手段101による役決定処理の結果、所定の遊技役が決定されている場合には、可能な限りその決定された遊技役の対応図柄が正規有効ライン29a上に停止表示されるように、ハズレの場合には、設定された何れの遊技役の対応図柄も正規有効ライン29a上に停止表示されないように停止制御がなされるようになっている。
また、主リール制御手段102は、後述のフリーズATが設定された際に、主リール3b,3cを特定態様で制御するフリーズATリール演出を、後述の副リール制御手段203と協同して行うように構成されている。フリーズATリール演出の具体的態様として本実施形態では、主リール3b,3cを通常よりもゆっくりと数回転させた後に停止させるという動作(副リール3dの動作も同じ)を複数回(例えば、5回)行い、停止時には、各リール上の所定図柄(例えば「赤セブン」)を疑似有効ライン29b上に並べて表示するという態様を採用しているが、他の態様とすることも可能である。
上記設定変更手段103は、設定変更スイッチ84が受け付けた設定変更指令操作に基づき役決定確率等の設定を、例えば6段階(設定値1〜設定値6)で変更する設定変更を行うように構成されている。
上記RT遊技状態制御手段104は、図5に示すように、非RT遊技状態、RT1遊技状態(ボーナス内部中)、RT2遊技状態(ボーナス)の3つのRT遊技状態(図5では「遊技状態」を省略して表記している)のうちの何れかのRT遊技状態を設定するように構成されている。
非RT遊技状態は、本実施形態において標準となる通常のRT遊技状態であり、再遊技役(後述の再遊技役1〜5)が当選する確率(後述の役決定結果A2またはA3が選出される確率)が基準値(1/7)に設定されている。この非RT遊技状態中において、条件Rが充足されたことを契機としてRT1遊技状態に移行されるようになっている。条件Rとは、特別役(後述のBB役)が当選し(後述の役決定結果A1が選出され)、かつ未成立であることである。
RT1遊技状態は、非RT遊技状態において、特別役(BB役)の当選(未成立)という上述の条件Rが充足された場合に、非RT遊技状態から移行する、いわゆるボーナス内部中(ボーナス内部当選中)の遊技状態である。このRT1遊技状態中において条件Sが充足されたことを契機としてRT2遊技状態に移行されるようになっている。条件Sとは、後述のBB役が成立すること、すなわち、BB役の対応図柄「バー・スイカ・ブランクA」(図柄の名称は、中リール3b、右リール3c、左リール3aの順番で記す。以下、主リール3b,3c,3aの各図柄について述べる場合において同じ)が正規有効ライン29a上に停止表示されることである。また、このRT1遊技状態では、再遊技役が当選する確率が非RT遊技状態中よりも高く設定されている。
RT2遊技状態は、特別な遊技条件が設定される特別遊技状態(ボーナス)である。本実施形態において、特別な遊技条件とは、後述の小役22〜25が重複当選する確率(後述の役決定結果A11が選出される確率)が極めて高確率(1/1)に設定されていることである。このRT2遊技状態中において、条件Tが充足されたことを契機として、非RT遊技状態に移行されるようになっている。条件Tとは、RT2遊技状態中に行われた遊技において20枚の遊技メダルが払い出されたことにより、ボーナスが終了したこととされる。
上記ベット管理手段105は、遊技者によるベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作(特に、投入メダルセンサ28bにより検出される投入操作)、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)により設定されたベット数が規定数に達したか否かを判定するように構成されている。また、再遊技役が成立した場合に、次の遊技期間において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、直前の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されている。
上記遊技操作受付手段106は、操作信号出力手段95からの各遊技操作信号(メダル投入信号、メダル受入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、精算信号)が適正な時機に出力された場合に、これを有効に受け付け、受け付けた遊技操作信号に基づく処理(予めプログラムされた処理)を実行するための開始契機または終了契機となるタイミング(以下、適宜「遊技操作処理時機」と称する)を導出するように構成されている。一方、後述の制御処理凍結期間設定手段109により設定される自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)において操作信号出力手段95から出力されたメダル投入信号、1−BET信号、MAX−BET信号については、これをキャンセル信号として扱い、このキャンセル信号に基づいて、本来の遊技操作処理時機とは異なるキャンセル時機(後述の第2の自動ベット処理凍結期間の終了契機とされる)を導出するように構成されている。
上記停止表示図柄判定手段107は、主リール3a,3b,3cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、正規有効ライン29a上に停止表示された図柄の組合せから、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。
上記ブロッカ制御手段108は、上述のブロッカ48を制御すためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、上記投入メダルセンサ28aにより検出され、上述のメダル投入信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。このメダル投入信号は、上述したように、後述の第2の自動ベット処理凍結期間においては、第2の自動ベット処理凍結期間を終了させるためのキャンセル信号として扱われ、このキャンセル信号に基づき上記キャンセル時機が導出される。
上記制御処理凍結期間設定手段109は、後述の第2ボーナスATが終了する遊技において、上記演出パターン選択指示手段116により、後述の第1の演出パターンまたは第2の演出パターンが選択され、かつ後述の再遊技役(再遊技役1〜5の何れか)が成立した場合に、上述のベット管理手段105による自動ベット処理及び上記表示ランプ制御手段110による後述のボーナスAT設定表示信号の切替制御の実行が遅延される自動ベット処理凍結期間を設定するように構成されている。また、設定された自動ベット処理凍結期間(後述の第2の自動ベット処理凍結期間)においてベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作(特に、投入メダルセンサ28aにより検出される投入操作。以下、キャンセル操作として扱う場合において同じ)、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作の何れか)が、遊技操作受付手段106によりキャンセル操作として受け付けられたことを契機として、この自動ベット処理凍結期間を終了し自動ベット処理及びボーナスAT設定表示信号の切替制御を実行させるように構成されている。
本実施形態では、自動ベット処理凍結期間として、上記自動ベット処理の実行が所定時間T1(例えば、5秒間)遅延される第1の自動ベット処理凍結期間と、この第1の自動ベット処理凍結期間に続いて自動ベット処理の実行が所定時間T2(例えば、10秒間)遅延される第2の自動ベット処理凍結期間が設定されるように構成されている。第1の自動ベット処理凍結期間においては、遊技者による任意の遊技操作(上述のベット操作を含む)が遊技操作受付手段106に有効に受け付けられないように構成されている。具体的には、遊技操作に基づく遊技操作信号は操作信号出力手段95から出力され、そのことは遊技操作受付手段106に認識されるが、その遊技操作信号に基づいて、本来の遊技操作処理時機(例えば、スタート信号に基づく役決定処理の開始時機、精算信号に基づく精算処理の開始時機等)やキャンセル時機が導出されることがないように構成されている。
なお、遊技操作信号に基づき、本来の遊技操作処理時機やキャンセル時機が導出されるが、それに基づく処理が実行されない(例えば、役決定処理を開始させる時機(以下、適宜「役決定開始時機」と称する)は導出されるが、その役決定開始時機に基づいて役決定処理は開始されない、またはキャンセル時機は導出されるが、そのキャンセル時機に基づいて第1の自動ベット処理凍結期間を終了させるという処理は行われない)ように構成することも可能である。また、第1の自動ベット処理凍結期間においては、任意の遊技操作(ベット操作を含む)が行われても、その遊技操作に基づく遊技操作信号が操作信号出力手段95から出力されないようにすることによって、遊技操作が遊技操作受付手段106に有効に受け付けられないように構成することも可能である。
一方、第2の自動ベット処理凍結期間においては、上述のベット操作がキャンセル操作として遊技操作受付手段106に有効に受け付けられる(具体的には、ベット操作に基づき操作信号出力手段95から出力された遊技操作信号がキャンセル信号として扱われ、このキャンセル信号に基づいて、遊技操作受付手段106によりキャンセル時機が導出される)ように構成されている。この場合には、上記所定時間T2の経過を待たずに、第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、自動ベット処理及びボーナスAT設定表示信号の切替制御が実行されるようになっている。なお、第2の自動ベット処理凍結期間において、キャンセル操作として扱われるベット操作が行われない場合には、上記所定時間T2の経過により第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、自動ベット処理及びボーナスAT設定表示信号の切替制御が実行されるようになっている。
本実施形態では、第2の自動ベット処理凍結期間においてベット操作以外の遊技操作が行われた場合、その遊技操作に基づく制御処理は、自動ベット処理凍結期間の終了後の適正な時期に、その遊技操作が再び行われるまで遅延される。すなわち、本実施形態では、第2の自動ベット処理凍結期間における、ベット操作以外の遊技操作は無効とされる。例えば、第2の自動ベット処理凍結期間中にリール回転開始操作(スタートレバー25の傾動操作)が行われても、そのリール回転開始操作は無効とされ、役決定処理を開始したり、各リール3a〜3dを回転開始したりする等の制御処理は行われない。これらの制御処理を実行させるためには、第2の自動ベット処理凍結期間が終了して自動ベット処理が実行された後に、遊技者が、リール回転開始操作を再び行う必要がある。
また、制御処理凍結期間設定手段109は、後述の第1ボーナスATが設定された場合に、遊技の進行に係る所定の制御処理(本実施形態では、後述する主リール回転駆動制御処理及び副リール回転駆動制御処理)の実行が遅延される第1のリール回転駆動制御処理凍結期間を設定するように構成されている。この第1のリール回転駆動制御処理凍結期間は、後述の第1ボーナスATが設定されている状態において所定時間(例えば、20秒間)設定され、この第1のリール回転駆動制御処理凍結期間において後述の第1ボーナスAT演出が行われるように構成されている。なお、この第1のリール回転駆動制御処理凍結期間において、MAX−BETスイッチ23の押圧操作は、本来のベット操作としては受け付けられないが、第1ボーナスAT演出と連動する特別な操作(連打操作)として受け付けられるようになっている。
さらに、制御処理凍結期間設定手段109は、後述のフリーズATが設定された場合に、遊技の進行に係る所定の制御処理(本実施形態では、後述する主リール回転駆動制御処理及び副リール回転駆動制御処理)の実行が遅延される第2のリール回転駆動制御処理凍結期間を設定するように構成されている。この第2のリール回転駆動制御処理凍結期間は、後述のフリーズATが設定されている状態において所定時間(例えば、30秒間)設定され、この第2のリール回転駆動制御処理凍結期間において上述のフリーズATリール演出や後述のフリーズAT画像演出が行われるように構成されている。
なお、第1のリール回転駆動制御処理凍結期間または第2のリール回転駆動制御処理凍結期間の設定開始時機については、任意に設定することができるが、本実施形態では、後述の第1ボーナスATまたはフリーズATが設定される遊技において、リール回転開始操作(スタートレバー25の傾動操作)が有効に受付けられたことを契機として、これらの凍結期間が設定されるように構成されている。
上記表示ランプ制御手段110は、上述の各種表示用ランプ(MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、獲得枚数表示ランプ46j)の点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路47を介して行うように構成されている。特に、本実施形態では、後述の第2ボーナスATの開始時に、状態表示ランプ46fに対して表示用ランプ制御回路47から出力されるボーナスAT設定表示信号をオフ状態からオン状態に切り替えて状態表示ランプ46fを点灯させ、第2ボーナスATの終了時に、ボーナスAT設定表示信号をオン状態からオフ状態に切り替えて状態表示ランプ46fを消灯させるように構成されている。
また、本実施形態では、上述の自動ベット処理凍結期間が設定された際に、その第2の自動ベット処理凍結期間において、上述のキャンセル操作としてMAX−BETスイッチ23の押圧操作が行われるように導くために、前遊技において再遊技役が成立した際には通常は点灯しないMAX−BET表示ランプ46aを敢えて点灯させるMAX−BET誘導演出を実行するように構成されている。なお、図4では、上述の表示用ランプのうち、MAX−BET表示ランプ46aと状態表示ランプ46fのみを表示している。
上記受容遊技メダル用途制御手段111は、メダル投入口21から投入された遊技メダル(以下、適宜「投入遊技メダル」と称する)のうち実際に受け入れられた遊技メダル(本実施形態では、受入通路に導かれて投入メダルセンサ28bにより検出された遊技メダルをいう。以下、適宜「受容遊技メダル」と称する)を、直接ベットされる遊技メダルとして扱うか、クレジットされる遊技メダルとして扱うかを制御するように構成されている。本実施形態では、ベット数が最大ベット許容数(3枚)に達していない場合(ただし、再遊技状態にある場合は除く)には、受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとして扱い、ベット数が最大ベット許容数に達している場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとして扱うように構成されている。
受容遊技メダルが直接ベットされる遊技メダルとして扱われた場合には、その受容遊技メダルの受入数がベット数に加算され、BET数表示ランプ46bにより表示されるようになっている。一方、受容遊技メダルがクレジットされる遊技メダルとして扱われた場合には、その受容遊技メダルの受入数がクレジット数に加算され、貯留枚数表示ランプ46hにより表示されるようになっている。なお、ベット数が最大ベット許容数に達しており、かつクレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、投入された遊技メダルは受け入れられずに返却されるようになっている。
上記ATメイン遊技状態設定手段112は、RT1遊技状態中において主制御手段100により管理される、図9に示す複数のAT遊技状態(第1ボーナスAT、第2ボーナスAT、基本AT、第1上乗せ特化AT、第2上乗せ特化AT等)の設定開始や終了等を、後述するボーナスAT設定抽選(ボーナスAT設定抽選A、BまたはC)や第2ボーナスAT継続抽選等に基づき制御するように構成されている(詳細については後述する)。
上記AT上乗せ制御手段113は、後述のATモード中において後述のアシスト演出を実行することが可能となる回数(以下、適宜「アシスト可能回数」と称する)に加算される上乗せ回数を、後述の上乗せ回数決定抽選により決定するように構成されている(上乗せ回数決定抽選が行われる時機については後述する)。
上記ボーナスAT設定制御手段114は、上記上乗せ回数決定抽選が行われたことを契機として、後述の第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定するのか否かを選択する後述のボーナスAT設定抽選を行うように構成されている。
上記前兆AT期間設定手段115は、上記ボーナスAT設定抽選が行われたことを契機として、後述の第1ボーナスATまたは第2ボーナスATが設定されるのか否かを遊技者に明示することが保留される明示保留期間としての後述の前兆ATの設定期間長を、後述の前兆AT期間決定抽選に基づき決定するように構成されている。
上記演出パターン選択指示手段116は、後述の第2ボーナスATが終了または継続する遊技において後述の演出実行制御手段204(特別AT演出制御手段2044)により実行される演出パターンとして、次述する第1乃至第3の演出パターンの中から1つの演出パターンを選出し(後述の演出パターン決定抽選により行う)、この選出した演出パターンによる演出を実行するように、副制御手段200(演出実行制御手段204)に対して指示を出すように構成されている。
第1の演出パターンとは、第2ボーナスATが終了することが決定された遊技において、第2ボーナスATが終了することを遊技者に示唆する、後述の第2ボーナスAT終了示唆演出を実行する演出パターンであり、第2の演出パターンとは、第2ボーナスATが継続することが決定された遊技において、まず、上記第2ボーナスAT終了示唆演出を実行し、その後に(次遊技のベット操作(キャンセル操作としてのベット操作を含む)が有効に受付けられたことを契機として)、第2ボーナスATが継続することを遊技者に報知する、後述の第2ボーナスAT復活演出を実行する演出パターンである。また、第3の演出パターンとは、第2ボーナスATが継続することが決定された遊技において、第2ボーナスAT終了示唆演出及び第2ボーナスAT復活演出は実行せず、第2ボーナスATが継続することを遊技途中において遊技者に明示する、後述の第2ボーナスAT継続明示演出を実行する演出パターンである。
上記特定押し順指定手段117は、副制御手段200(ATサブ遊技状態設定手段201)により行われる後述のボーナスATモード設定抽選の抽選結果を推定するために、後述の非ATモード中またはボーナスATモード中において後述の役決定結果A2またはA3が選出された際に、後述の特定押し順を指定するように構成されている。本実施形態では、押し順のみを指定する場合と、押し順と共に目押しの対象となる図柄を指定する場合とがある。
上記特定押し順計数手段118は、上記特定押し順指定手段114により指定された特定押し順(以下、適宜「指定押し順」と称する)が遊技者により実行された際に、その実行された回数(連続回数)を計数するように構成されている(計数方法の具体例については後述する)。
上記メイン情報記憶手段119は、役決定手段101による役決定(乱数抽選)により選出された役決定結果を示す情報や、RT遊技状態設定手段104により設定されたRT遊技状態を示す情報等を記憶するように構成されており、各情報を記憶する所定の各記憶領域を備えている。なお、メイン情報記憶手段119により記憶される、小役や再遊技役の選出に係る後述の役決定結果A2〜A13の情報は、小役や再遊技役の成立の有無に関わらず、情報が記憶された後、次の遊技が開始されるまでの間にクリア(消去)されるのに対し、特別役(後述のBB役)の選出に係る後述の役決定結果A1の情報は、特別役が成立した場合にはクリアされ、成立しなかった場合にはクリアされず、次の遊技に持ち越されるようになっている。
上記制御コマンド送信手段120は、遊技に関する各種の制御コマンド(例えば、スタートレバー25やストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたことを通知するコマンド、役決定結果を示すコマンド及び当選役の成立の有無を通知するコマンド、RT遊技状態の設定状況を通知するコマンド等)を副制御手段200に送信するように構成されている。
一方、上記副制御手段200は、ATサブ遊技状態設定手段201、アシスト可能回数管理手段202、副リール制御手段203、演出実行制御手段204、サブ情報記憶手段209及び制御コマンド受信手段210を備えている。なお、副制御手段200における上述の各手段は、図2に示す副制御基板70上に配されたサブCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエア及びROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記ATサブ遊技状態設定手段201は、RT1遊技状態中において副制御手段200により管理される、図10に示す複数のAT遊技状態(第1ボーナスAT、第2ボーナスAT、基本AT、第1上乗せ特化AT、第2上乗せ特化AT等)の設定開始や終了等を、主制御手段100からの制御コマンド等に基づき制御するように構成されている(詳細については後述する)。また、RT1遊技状態中の役抽選により後述の役決定結果A13が選出されたことを契機として、後述のボーナスATモードを設定するか否かを決定するボーナスATモード設定抽選を行うように構成されている。
上記アシスト可能回数管理手段202は、後述のATモード中において後述のアシスト演出を行うことが可能な回数(アシスト可能回数)を設定、管理するように構成されている。本実施形態では、後述のATモードが設定された際に、所定数(例えば「50」)に後述のボーナスATモード中に獲得された上乗せ回数を加算した数値が、アシスト可能回数の初期値に設定される。初期値が設定されたアシスト可能回数は、ATモード中において、押し順ナビ演出等のアシスト演出が行われたか否かに関係なく、遊技が行われる毎に1つずつ減少するように、また、後述の上乗せ回数決定抽選において上乗せ回数が決定された場合には、その決定された上乗せ回数が、その時点におけるアシスト可能回数に加算されるように管理が行われる。
上記副リール制御手段203は、上述の役決定手段101による役決定処理により役決定結果が選出されたことを契機として、副リール3dを回転開始させるとともに、ストップスイッチ26aが押圧操作され、その信号が上述の遊技操作受付手段106に入力されたことを契機として、副リール3dを回転停止させるように構成されている。なお、副リール3dの回転停止制御は、通常は左リール3aと同様に、ストップスイッチ26aが操作されたタイミングから、副リール3dが最大で4図柄移動する範囲内(4コマ滑り)で行われる。ただし、演出上の必要性に応じて、ストップスイッチ26aが操作されたタイミングとは関係なく、副リール3d上の任意の図柄を疑似有効ライン29b上に停止表示させるような回転停止制御を行うことも可能となっている。
また、副リール制御手段203は、後述のフリーズATが設定された際に、副リール3dを特定態様で制御する上述のフリーズATリール演出を、上述の主リール制御手段102と協同して行うように構成されている。
上記演出実行制御手段204は、画像表示装置11、スピーカ15a,15b,44a,44b、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b、飾りランプ32a,32b、バックランプ38a,38b,38c,38dを用いた各種の演出を制御するように構成されており、図4に示すように、バックランプ演出制御手段2041、遊技進行演出制御手段2042、アシスト演出制御手段2043、及び特別AT演出制御手段2044を備えている。
バックランプ演出制御手段2041は、任意の遊技役が成立したことを契機として、バックランプ38a,38b,38c,38dを用いて各リール3a,3b,3c,3dを、その内部から所定のパターンで照明するバックランプ演出を実行するように構成されている。
遊技進行演出制御手段2042は、RT遊技状態やAT遊技状態、遊技の進行状況等に応じて、遊技の興趣を向上させるための種々の演出(例えば、次述する連続演出や単発演出等)を実行するように構成されている。
連続演出とは、複数の遊技期間に亘って連続する演出であり、主に画像表示装置11を用いて、一続きの物語となるような画像を複数の遊技期間に亘って表示するものが挙げられる。なお、連続演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
単発演出とは、遊技の進行過程において特定の状況が生じた場合等に単発的に実行される演出である。例えば、各リール3a,3b,3c,3dの回転時に、遊技役の当選期待度を暗示するような画像を、画像表示装置11により表示する演出などが挙げられる。また、上述の上乗せ回数決定抽選により決定された上乗せ回数の数値(例えば「+30」というような文字情報)を、画像表示装置11により表示する演出も、単発演出の一例として挙げられる。なお、単発演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
アシスト演出制御手段2043は、後述のボーナスATモードまたはATモードが設定された状態において、後述の押し順対応の役決定結果(後述の役決定結果A2〜A12の何れか)が役決定処理により選出された場合に、遊技の進行状況に応じた適切なリール回転停止操作順序(押し順)を報知するための、次述する指定押し順報知演出、押し順ナビ演出等のアシスト演出を行うように構成されている。
指定押し順報知演出は、上述の特定押し順指定手段117により指定された特定押し順を遊技者に報知する単発の演出である。指定押し順報知演出の具体的態様としては、例えば、報知する特定押し順が「中、右、左」の場合には、画像表示装置11の表示画面11a上に、指定押し順を示す数字を「2、3、1」の順番で左側から並べて表示したり、「中、右、左」の文字情報を表示したりする態様が一例として挙げられる。また、指定押し順(例えば「右、中、左」とする)と共に、目押しの対象となる図柄(例えば「緑セブン」とする)を報知する場合には、表示画面11a上に、「逆押しで緑セブンを狙え!」というような文字情報を表示する態様が挙げられる。
押し順ナビ演出は、後述のボーナスATモードまたはATモードが設定された状態において、後述の役決定結果A4〜A11の何れかが役決定処理により選出された場合に、遊技者にとって有利となる正解押し順を報知する単発の演出である。押し順報ナビ演出の具体的態様としては、例えば、正解押し順が「中、左、右」の場合には、表示画面11a上に、正解押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて表示したり、「中、左、右」の文字情報を表示したりする態様が一例として挙げられる。また、正解押し順を示す数字を表示する際には、「なか」という音声、「ひだり」という音声、及び「みぎ」という音声を、各ストップスイッチの操作タイミングに合わせるように、この順序で、スピーカ15a,15b等から出力することも一例として挙げられる(指定押し順報知演出に適用してもよい)。
特別AT演出制御手段2044は、後述の第1ボーナスAT中に設定される上述の第1のリール回転駆動制御処理凍結期間において第1ボーナスAT演出を行うとともに、後述の第2ボーナスATが設定された状態において、第2ボーナスAT演出を行うように構成されている。また、第2ボーナスATが終了または継続する遊技において、上述の演出パターン選択指示手段116により選出された演出パターンに従い、第2ボーナスAT終了示唆演出、第2ボーナスAT復活演出、第2ボーナスAT継続明示演出の中から、演出パターンに適合する演出を行うように構成されている。さらに、後述のフリーズAT中に設定される上述の第2のリール回転駆動制御処理凍結期間において、フリーズAT画像演出を行うように構成されている。
第1ボーナスAT演出は、第1ボーナスAT中における第1のリール回転駆動制御処理凍結期間が設定された際に、まず、例えば「MAX−BETスイッチを連打せよ!」というような文字情報を画像表示画面11a上に表示し、次に、遊技者による実際のMAX−BETスイッチ23の連打操作に応じて、例えば、主人公キャラクタが対象物を連打するような画像演出を所定時間(例えば、10秒間)行う演出である(態様は適宜変更可)。
第2ボーナスAT演出は、第2ボーナスATが設定された状態において、例えば、主人公キャラクタが主要敵キャラクタと対決するような画像演出(以下「主要対決演出」と称する)を、複数遊技期間(例えば7ゲーム間とする)連続で画像表示画面11a上に表示し、次遊技において、第2ボーナスATが継続されることが決定された場合には、さらにその次の遊技から、例えば、主人公キャラクタが多数の瑣末敵キャラクタと対決するような画像演出(以下「瑣末対決演出」と称する)を、複数遊技期間(例えば10ゲーム間)連続で画像表示画面11a上に表示する演出である(態様は適宜変更可)。
第2ボーナスAT終了示唆演出は、上記主要対決演出を実行する7ゲームが終了した次の遊技(以下、適宜「主要対決最終遊技」と称する)において、例えば、主人公キャラクタが主要敵キャラクタとの対決に敗れて倒れるような画像を、画像表示画面11a上に表示する演出であり、第2ボーナスAT復活演出は、第2ボーナスAT終了示唆演出を実行した遊技の次遊技の冒頭(詳しくは、キャンセル操作としてのベット操作が受け付けられた直後)において、例えば、主人公キャラクタが再び立ち上がるような画像を、画像表示画面11a上に表示する演出である(その後、上記瑣末対決演出が開始される)。また、第2ボーナスAT継続明示演出は、上記主要対決最終遊技において、例えば、主人公キャラクタが主要敵キャラクタとの対決に勝利するような画像演出を、画像表示画面11a上に表示する演出である(態様は適宜変更可)。
フリーズAT画像演出は、フリーズAT中の第2のリール回転駆動制御処理凍結期間が設定された状態において、例えば、特定態様で回転駆動制御される各リール3a〜3d上において停止表示される図柄(例えば「赤セブン」)や、「チャンス!」というような文字情報を、画像表示画面11a上に大きく表示し、フリーズAT中であることを遊技者にアピールする演出である(態様は適宜変更可)。
上記サブ情報記憶手段209は、主制御手段100から送信された制御コマンドの情報や、演出制御に関する情報を記憶するように構成されており、各情報を記憶する所定の各記憶領域を備えている。
上記制御コマンド受信手段210は、主制御手段100から送信された遊技に関する各制御コマンドを受信し、上述のATサブ遊技状態設定手段201、アシスト可能回数管理手段202、副リール制御手段203、演出実行制御手段204及びサブ情報記憶手段209に対し必要な情報を伝達するように構成されている。
<遊技役の種類>
本実施形態においては、図6に示すように、1つの特別役(BB役)と、小役1〜26までの26個の小役と、再遊技役1〜5までの5個の再遊技役の計32個の遊技役が設定され、それぞれの遊技役が成立するための主リール3b,3c,3aによる表示図柄の組合せ(対応図柄)、遊技役成立時における遊技メダルの払出枚数等は、図6に示すように設定されている。なお、図6中に示す払出枚数は、非RT遊技状態またはRT1遊技状態における規定数である3枚の遊技メダルがベットされた場合の数値である。小役23については、RT2遊技状態における規定数である2枚の遊技メダルがベットされた場合の払出枚数の数値「2」を、括弧書きで付記している。
BB役は、その対応図柄「バー・スイカ・ブランクA」が正規有効ライン29a上に停止表示された際には、遊技メダルは払い出されず、次の遊技からRT2遊技状態(ボーナス)に移行されることを示す遊技役となっている。RT2遊技状態に設定されている期間は、RT2遊技状態において20枚の遊技メダルが払い出されるまでの期間である。
小役1は、後述の役決定結果A4〜A11(押し順ベルA〜H)の何れかが選出された際に、特定の押し順(正解押し順)によるリール回転停止操作が行われた際に成立するように構成された遊技役であり、成立した際の遊技メダルの払出枚数は8枚(数値は適宜変更可能。以下において同じ)に設定されている。小役1を構成する、主リール3b,3c,3a上の図柄「ベル」,「ベル」,「ブランクA」は、図3に示すように、各リール3b,3c,3a上において5図柄毎に配置されている。したがって、小役1が当選した場合、その対応図柄「ベル・ベル・ブランクA」は、正解押し順であるならば、各リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの各押圧操作)の実行タイミング(遊技操作受付手段により有効に受付けられたタイミング。以下において同じ)に関わらず、正規有効ライン29a上に停止表示されるように主リールを制御する(以下、適宜「引き込む」と称する)ことが可能となっている。この小役1のように、各リール回転停止操作の実行タイミングに関わらず、その対応図柄(複数組ある場合にはそのうちの何れか)を正規有効ライン29a上に引き込むことが可能な役を、以下、便宜的に「100%引込み可能な遊技役」と称する。
小役2〜17は、後述の役決定結果A4〜A11(押し順ベルA〜H)の何れかが選出された際に、正解押し順とは異なる押し順(不正解押し順)によるリール回転停止操作が行われ、かつストップスイッチ26b,26cの各押圧操作の実行タイミングが、中リール3b、右リール3c上における小役2〜17の対応図柄(図6参照)を、正規有効ライン29a上に停止表示させることが可能(引込み可能)なタイミングであった場合に、成立するように構成された遊技役であり、成立した際の遊技メダルの払出枚数は1枚に設定されている。
小役18,19は、後述の役決定結果A4〜A7(押し順ベルA〜D)において、小役20,21は、後述の役決定結果A8〜A11(押し順ベルE〜H)において、制御用の当選役として組み入れられた遊技役である。図6では、成立した際の遊技メダルの払出枚数は1枚に設定されているが、本実施形態においては、実際に成立することはないように構成されている。
小役22〜25は、後述の役決定結果A12(通常ベル当選)において、重複当選役として設定される遊技役であり、成立時の遊技メダルの払出枚数は3枚(RT2遊技状態中の小役23は2枚)に設定されている。ただし、当選時に成立するのは、100%引込み可能な遊技役である小役23(小役23を構成する、中リール3b上の図柄「リプレイ」、右リール3c上の図柄「緑セブン」,「赤セブン」,「ブランクA」,「スイカ」、左リール上の図柄「ブランクA」が5図柄毎に配置されている)のみであり、他の小役22,24,25は、本実施形態では成立することのない制御用の遊技役となっている。なお、図6中の「−」は、対応図柄が任意の図柄であることを示している。
小役26は、後述の役決定結果A13(スイカ当選)において、単独の当選役として設定される遊技役であり、成立時の遊技メダルの払出枚数は3枚に設定されている。なお、
以下、成立時の遊技メダルの払出枚数の多少に対応させて、小役1のことを「高めベル小役」、小役2〜21のことを「安めベル小役」、小役22〜25のことを「通常ベル小役」と便宜的に称することがある。また、小役26は、成立した際に、表示窓Wの上段の図柄表示領域に図柄「スイカ」が並ぶ(副リールを含む)ように構成されており、このことから小役26のことを、適宜「スイカ小役」と称する。
再遊技役1〜5は、成立した場合、遊技メダルの払出しはないが、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく次遊技を行うことが許可される再遊技役である。ただし、本実施形態において成立することがあるのは、100%引込み可能な遊技役である再遊技役1,3,5(各々の対応図柄が主リール3b,3c,3a上において5図柄以内毎に配置されている)のみであり、再遊技役2,4は成立することのない制御用の遊技役として設定されている。
再遊技役1は、一遊技における最初のリール回転停止操作として、3個のストップスイッチ26a,26b,26cのうち、左側のストップスイッチ26aまたは中央のストップスイッチ26bが押圧操作された場合に限り成立するように構成されている。一方、再遊技役3と再遊技役5は、一遊技における最初のリール回転停止操作として、右側のストップスイッチ26cが押圧操作された場合に限り成立するように構成されている。以下便宜的に、再遊技役1のことを、適宜「通常RP」(「RP」はリプレイの略)と称する。また、再遊技役3は、後述のフリーズATが設定される場合に成立する(他の場合も成立することはあるが、副リール3d上で停止表示される図柄が他の場合とは異なる)遊技役であることから、これを適宜「チャンスRP」と称する。同様に、再遊技役5は、後述の第1ボーナスAT準備Bから第1ボーナスATに移行される際や、後述の第2ボーナスAT準備Cから第2ボーナスATに移行される際に成立する(他の場合でも成立することがあるが、副リール3d上で停止表示される図柄が他の場合とは異なる)遊技役であることから、これを適宜「ボーナスAT移行RP」と称する。
<役抽選テーブル>
役決定処理においては、図7に示す役抽選テーブルが用いられる。なお、役抽選テーブルは、遊技店員等により設定される上述の設定値に応じて複数設けられている。図7に示す役抽選テーブルは、そのうちの或る設定値に対応したものを例示したものである。この役抽選テーブルには、A1〜A13,Zの14個の役決定結果が設定されており、各役決定結果には、図7に示すように各々の遊技役またはハズレが対応付けられている。例えば、役決定結果A1にはBB役が単独当選役として対応付けられ、役決定結果A2には再遊技役1〜3,5が重複当選役として対応付けられ、役決定結果A13にはスイカ小役(小役26)が単独当選役として対応付けられている)という具合である。また、役決定結果Zには、ハズレ(何れの遊技役も非当選)が対応付けられている。
各役決定結果A1〜A13,Zが選出される確率は、図7に示すように、RT遊技状態別に設定されている。例えば、非RT遊技状態においては、役決定結果A2及びA3が選出される確率が共に「1/14」に設定されているのに対し、ボーナス内部中のRT1遊技状態においては、役決定結果A2の選出確率が「1/2.5」と高く設定され、役決定結果A3の選出確率が「1/50」と低く設定されている。なお、選出確率の設定は、例えば、乱数発生器66により生成される乱数列の全数値範囲(例えば、十進数で65536)を、各役決定結果に対応させて各数値範囲に分割し、その際の数値範囲の幅を調整することにより行われる。
また、RT2遊技状態においては、役決定結果A12の選出確率が「1/1」に設定されている。このため、RT2遊技状態においては、毎回2枚ベットで遊技が行われ、その際に必ず小役23が成立して2枚の払出しが行われる。なお、図7の選出確率欄における「−」は、対応する役決定結果が選出されないこと(選出確率0)を示している。また、非RT遊技状態におけるハズレの選出確率P1は、非RT遊技状態における役決定結果A1〜A13の各選出確率の合計値を1から引いたときの差値を示している(RT1遊技状態におけるP2についても同様)。なお、以下適宜、役決定結果A12が選出されることを「通常ベル当選」と称し、役決定結果A13が選出されることを「スイカ当選」と称する。
<押し順対応の役決定結果>
上述した役決定結果A1〜A13,Zのうちの役決定結果A2〜A12は、「押し順対応の役決定結果」として設定されている。ここで、押し順対応の役決定結果とは、重複当選する複数の遊技役の組合せが設定され、組み合わせられた複数の遊技役が重複当選した際に、ストップスイッチ26a,26b,26cがどのような順序で操作されたのか(押し順)によって、複数の遊技役のうちのどの遊技役を優先して成立させる(何れも成立しない場合もある)のかが変動する役決定結果のことを意味している。
本実施形態では、図8に示すように、役決定結果A2,A3の各々に対応した押し順リプレイA,Bの2個の押し順リプレイと、役決定結果A3〜A11に各々に対応した押し順ベルA4〜A11の8個の押し順ベルが設定されている。以下、図8を参照して、押し順の違いによって変わる、各リール3d,3b,3c,3a上に停止表示される図柄組合せの態様(停止表示形)について説明する。なお、役決定結果A13(通常ベル当選)は、押し順によって成立する遊技役(小役23)が変わることはないが、押し順とは別の条件により副リール3dにおいて停止表示される図柄が変わるように構成されているので、ここで併せて説明する。なお図8中の「−」は、図柄が一定ではない(リールの回転位置により異なる)ことを示す。また図8では、「セブン」を「7」と表記している箇所がある。
《押し順リプレイA》
役決定結果A2に対応した「押し順リプレイA」では、図8に示すように、ストップスイッチ26aが最初に操作された場合(以下、適宜「左第一」と称する)またはストップスイッチ26bが最初に操作された場合(以下、適宜「中第一」と称する)と、ストップスイッチ26cが最初に操作された場合(以下、適宜「右第一」と称する)とで、各リール3d,3b,3c,3a上に停止表示される図柄組合せの態様が異なる。
リール回転停止操作が、左第一または中第一の場合には、図8に示す3種類の停止表示形の中から、遊技の進行状況に応じて1つの停止表示形が選択される。この3種類の停止表示形は、副リール3dにおいて停止表示される図柄のみが異なり、主リール3b,3c,3aにおいて停止表示される図柄組合せは、何れも、再遊技役1の対応図柄「リプレイ・リプレイ・ブランクA」である。1番目の停止表示形は、副リール3dの中段に図柄「リプレイ」が表示される停止表示形であり、通常は、この停止表示形が選択される。この停止表示形では、疑似有効ライン29b(ここでは特に、疑似有効ライン29bCを指す。以下、停止表示形の説明において「疑似有効ライン29b」と称する場合は、基本的には、疑似有効ライン29bCのことを指す)上において「リプレイ」の図柄が並ぶこととなるので、再遊技役が成立したことを遊技者に分かり易く示すことができる。
2番目の停止表示形は、副リール3dの下段に図柄「チェリー」が表示される停止表示形(以下、適宜「弱チェリー」と称する)である。この弱チェリーは、例えば、遊技者にとって有利となるような状況(例えば、後述のボーナスATモード当選)が生じた可能性があることを報知するような場合に、選択されるようになっている。
3番目の停止表示形は、副リール3dの下段に図柄「ベル」が表示される停止表示形(以下、適宜「2確チャンス目」と称する)である。この2確チャンス目は、ストップスイッチ26a,26b,26cが順押し(26a→26b→26cの順序)で操作された場合、最初に左リール3aと共に停止する副リール3dの中段に図柄「ベル」を表示し、2番目に停止する中リール3bの上段に図柄「ベル」を表示することにより、遊技者に、2確チャンス目であることが分かるように構成された停止表示形である。この2確チャンス目は、弱チェリーと同様に、遊技者にとって有利となるような状況が生じた可能性があることを報知するような場合に、選択されるようになっている。
一方、リール回転停止操作が、右第一の場合には、図8に示す3種類の停止表示形の中から、遊技の進行状況に応じて1つの停止表示形が選択される。この3種類の停止表示形は、副リール3dにおいて停止表示される図柄のみが異なり、主リール3b,3c,3aにおいて停止表示される図柄組合せは、何れも、再遊技役5の対応図柄「−・緑セブン/青セブン/赤セブン/バー/チェリー・リプレイ」(「−」は任意の図柄)を引き込める場合はその対応図柄であり、引き込めない場合はハズレの図柄組合せである。
1番目の停止表示形は、副リール3dの中段に図柄「緑セブン」を表示することにより、疑似有効ライン29b上に「緑セブン・緑セブン・緑セブン」の図柄組合せが表示されることが許容される停止表示形である。実際に、この図柄組合せが疑似有効ライン29b上に停止表示されるのは、右リール3a及び中リール3bにおいて、図柄「緑セブン」を引き込めた場合である。右リール3aで図柄「緑セブン」を引き込めなかった場合には、再遊技役5の他の対応図柄、すなわち「青セブン」、「赤セブン」、「バー」、「チェリー」(図8の※1参照)のうち、引き込むことが可能な図柄が疑似有効ライン29b上に表示される。同様に、中リール3bで図柄「緑セブン」を引き込めなかった場合には、再遊技役5の他の対応図柄、すなわち「緑セブン」以外の任意の図柄のうち、引き込むことが可能な図柄が疑似有効ライン29b上に表示される。
この停止表示形は、後述の第1ボーナスAT準備Bから第1ボーナスATに移行される際に選択されるものである。本実施形態では、この停止表示形が選択されると、4コマ滑りの範囲では副リール3dの中段に図柄「緑セブン」を引き込めない場合でも、必ず図柄「緑セブン」を引き込んで停止表示するように構成されており(4コマ滑りの範囲では引き込むことができない場合には停止表示しないようにしてもよい)、副リール3dの中段に図柄「緑セブン」を停止表示することにより、遊技者に、第1ボーナスATに移行されることを示すことが可能となっている。
2番目の停止表示形は、副リール3dの中段に図柄「緑セブン」以外の図柄を表示することにより、疑似有効ライン29b上に「緑セブン・緑セブン・緑セブン」の図柄組合せが表示されることが阻止される停止表示形である。この停止表示形は、後述の第2ボーナスAT準備Bから第2ボーナスAT準備Cに移行される際に選択されるものである。本実施形態では、この停止表示形が選択されると、4コマ滑りの範囲で副リール3dの中段に図柄「緑セブン」を引き込める場合でも、必ず図柄「緑セブン」以外の図柄を引き込んで停止表示するように構成されており、副リール3dの中段に図柄「緑セブン」以外の図柄を停止表示することにより、遊技者に、第1ボーナスATには移行されないこと(その後に第2ボーナスATに移行されること)を示すことが可能となっている。
3番目の停止表示形は、副リール3dの中段に図柄「バー」の図柄を表示することにより、疑似有効ライン29b上に「バー・バー・バー」の図柄組合せが表示されることが許容される停止表示形である。実際に、この図柄組合せが疑似有効ライン29b上に停止表示されるのは、右リール3a及び中リール3bにおいて、図柄「バー」を引き込めた場合である。右リール3aで図柄「バー」を引き込めなかった場合には、再遊技役5の他の対応図柄、すなわち「緑セブン」、「青セブン」、「赤セブン」、「チェリー」(図8の※2参照)のうち、引き込むことが可能な図柄が疑似有効ライン29b上に表示される。同様に、中リール3bで図柄「バー」を引き込めなかった場合には、再遊技役5の他の対応図柄、すなわち「バー」以外の任意の図柄のうち、引き込むことが可能な図柄が疑似有効ライン29b上に表示される。
この停止表示形は、後述の第2ボーナスAT準備Cから第2ボーナスATに移行される際に選択されるものである。本実施形態では、この停止表示形が選択されると、4コマ滑りの範囲では副リール3dの中段に図柄「バー」を引き込めない場合でも、必ず図柄「バー」を引き込んで停止表示するように構成されており(4コマ滑りの範囲では引き込むことができない場合には停止表示しないようにしてもよい)、副リール3dの中段に図柄「バー」を停止表示することにより、遊技者に、第2ボーナスATに移行されることを示すことが可能となっている。
《押し順リプレイB》
役決定結果A3に対応した「押し順リプレイB」では、押し順リプレイAと同様に、リール回転停止操作が、左第一または中第一の場合と右第一の場合とで、各リール3d,3b,3c,3a上に停止表示される図柄組合せの態様が異なる。リール回転停止操作が、左第一または中第一の場合には、図8に示す2種類の停止表示形の中から、遊技の進行状況に応じて1つの停止表示形が選択される。この2種類の停止表示形は、副リール3dにおいて停止表示される図柄のみが異なり、主リール3b,3c,3aにおいて停止表示される図柄組合せは、何れも、再遊技役3の対応図柄「リプレイ・ベル・ブランクB」である。
1番目の停止表示形は、副リールの中段に図柄「リプレイ」を表示することにより、疑似有効ライン29b上に「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せが表示される停止表示形(以下、適宜「チャンスRP表示形」と称する)である。このチャンスRP表示形は、後述のフリーズATが設定される際に選択され、疑似有効ライン29b上に「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せを表示することにより、遊技者に、フリーズATが設定されることを示すことが可能となっている。
2番目の停止表示形は、副リールの中段に図柄「リプレイ」以外の図柄が表示される停止表示形である。この停止表示形は、疑似有効ライン29b上にチャンスRP表示形である「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せを表示しない場合(フリーズATが設定されない場合)に選択されるようになっている。
一方、リール回転停止操作が、右第一の場合には、図8に示す2種類の停止表示形の中から、遊技の進行状況に応じて1つの停止表示形が選択される。この2種類の停止表示形は、先の押し順リプレイAにおいて、リール回転停止操作が右第一の場合に選択される1番目及び2番目の停止表示形と同じものである。実際に停止表示される条件も同じであるので、説明は省略する。
《押し順ベルA/B》
役決定結果A4に対応した押し順ベルAまたは役決定結果A5に対応した押し順ベルBでは、ストップスイッチ26a,26b,26cの押し順が、「中、左、右」(26b→26a→26c)の正解押し順である場合と、「中、左、右」以外の不正解押し順である場合とで、各リール3d,3b,3c,3a上に停止表示される図柄組合せの態様が異なる。
リール回転停止操作が正解押し順の場合には、図8に示すように、主リール3b,3c,3a上では高めベル小役(小役1)の対応図柄である「ベル・ベル・ブランクB」の図柄組合せが正規有効ライン29a上に停止表示される。また、副リール3d上では、中段に図柄「ベル」が停止表示される。これにより、疑似有効ライン29b上に「ベル」の図柄が並ぶこととなるので、高めベル小役が成立したことを遊技者に分かり易く示すことができる。
一方、リール回転停止操作が不正解押し順の場合には、副リール3d上では、中段に図柄「リプレイ」が停止表示される。これに対し、主リールのうち中リール3bと右リール3c上では、押し順ベルAの場合と押し順ベルBの場合とで、停止表示される態様が異なる(左リール3a上ではどちらの場合も「ブランクA」)。押し順ベルAの場合には、中リール3bにおいて、安めベル小役である小役2と小役3の共通の対応図柄「緑セブン」を引き込める場合にはこれを中段(正規有効ライン29a及び疑似有効ライン29b上)に停止表示させ、引き込めない場合には、ハズレの図柄を停止表示させる(図8の※3を参照)。また、右リール3cにおいては、小役2の対応図柄「緑セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、小役3の対応図柄「赤セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、何れも引き込めない場合には、ハズレの図柄を停止表示させる(図8の※4を参照)。
押し順ベルBの場合には、中リール3bにおいて、安めベル小役である小役4と小役5の共通の対応図柄「青セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、引き込めない場合には、ハズレの図柄を停止表示させる(図8の※3を参照)。また、右リール3cにおいては、小役4の対応図柄「緑セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、小役5の対応図柄「赤セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、何れも引き込めない場合には、ハズレの図柄を停止表示させる(図8の※4を参照)。
《押し順ベルC/D》
役決定結果A6に対応した押し順ベルCまたは役決定結果A6に対応した押し順ベルDでは、ストップスイッチ26a,26b,26cの押し順が、「中、右、左」(26b→26c→26a)の正解押し順である場合と、「中、右、左」以外の不正解押し順である場合とで、各リール3d,3b,3c,3a上に停止表示される図柄組合せの態様が異なる。
リール回転停止操作が正解押し順の場合の停止表示形は、押し順ベルA/Bの場合と同じである。また、リール回転停止操作が不正解押し順の場合の副リール3d上での停止表示形も、押し順ベルA/Bの場合と同じ(中段に「リプレイ」)である。一方、リール回転停止操作が不正解押し順の場合の中リール3bと右リール3c上では、押し順ベルCの場合と押し順ベルDの場合とで、停止表示される態様が異なる(左リール3a上ではどちらの場合も「ブランクA」)。押し順ベルCの場合には、中リール3bにおいて、安めベル小役である小役6と小役7の共通の対応図柄「赤セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、引き込めない場合には、ハズレの図柄を停止表示させる(図8の※5を参照)。また、右リール3cにおいては、小役7の対応図柄「緑セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、小役8の対応図柄「赤セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、何れも引き込めない場合には、ハズレの図柄を停止表示させる(図8の※4を参照)。
押し順ベルDの場合には、中リール3bにおいて、安めベル小役である小役8と小役9の共通の対応図柄「バー」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、引き込めない場合には、ハズレの図柄を停止表示させる(図8の※5を参照)。また、右リール3cにおいては、小役8の対応図柄「緑セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、小役9の対応図柄「赤セブン」を引き込める場合にはこれを中段に停止表示させ、何れも引き込めない場合には、ハズレの図柄を停止表示させる(図8の※4を参照)。
《押し順ベルE〜H》
押し順ベルE〜Hにおける停止表示形は、図8に示すように、上述の押し順ベルA〜Dの場合に準じたものとなるので、詳細な説明は省略する。
《通常ベル当選》
役決定結果A13に対応した通常ベル当選では、ストップスイッチ26a,26b,26cの押し順によって、各リール3d,3b,3c,3a上に停止表示される図柄組合せの態様が異なるということはない。また、主リール3b,3c,3aの各中段において停止表示される図柄組合せは、必ず、通常ベル小役である小役23の対応図柄「リプレイ・緑セブン/赤セブン/ブランクA/スイカ・ブランクA」である。一方、副リール3dの中段において停止表示される図柄は、「リプレイ」の場合と「チェリー」の場合とが択一的に選択される。図柄「チェリー」が選択されるのは(以下、この場合の停止表示形を適宜「強チェリー」と称する)、上述の弱チェリー、2確チャンス目と同様に、遊技者にとって有利となるような状況が生じた可能性があることを報知するような場合である。
なお、可能性の程度(期待値)に関しては、弱チェリー、2確チャンス目、強チェリーの順に次第に大きくなるように設定することが可能であるが、他の順番とすることも可能である。一方、通常は、図柄「リプレイ」が選択される。副リール3dの中段に図柄「リプレイ」が停止表示されると、副リール3d、中リール3b、右リール3cの各上段(疑似有効ライン29bB上)に、「ベル」の図柄が並ぶことになるので、通常ベル小役が成立したことを遊技者に分かり易く示すことができる。
<AT遊技状態の設定>
先にも述べたように本実施形態では、RT1遊技状態中において主制御手段100により管理される、図9に示す複数のAT遊技状態の設定開始や終了等を、上述のATメイン遊技状態設定手段112(図4参照)が制御するように構成されている。同様に、RT1遊技状態中において副制御手段200により管理される、図10に示す複数のAT遊技状態の設定開始や終了等を、上述のATサブ遊技状態設定手段201(図4参照)が制御するように構成されている。なお、図9に示す各AT遊技状態と図10に示す各AT遊技状態のうち、互いに対応するものについては同一の名称を付している。ただし、図9の各AT遊技状態に対しては百番台の番号を付し、図10の各AT遊技状態に対しては二百番台の番号を付すことにより、両者を区別する。
以下、図9及び図10を参照して、ATメイン遊技状態設定手段112及びATサブ遊技状態設定手段201が制御する各AT遊技状態間の移行契機や、各AT遊技状態において主制御手段100側の各手段及び副制御手段200側の各手段(図4参照)が行う制御処理の内容について説明する。なお、以下の説明において、主制御手段100側の制御に関して述べる場合には主に図9を参照し、副制御手段200側の制御に関して述べる場合には主に図10を参照する。また、説明するAT遊技状態に番号を付記する場合には、主に参照する方の図面中の番号を記すこととするが、主制御手段100側と副制御手段200側の各制御を一緒に説明する場合には、両方の番号を併記することもある。
ATメイン遊技状態設定手段112が制御する各AT遊技状態は、図9に示すように、大別すると、非ATモード150、ボーナスATモード160及びATモード170の3つのAT遊技状態(モード)からなる。ボーナスATモード160中には、さらに、第1ボーナスAT準備A161、第1ボーナスAT準備B162、第1ボーナスAT163、第2ボーナスAT準備A164、第2ボーナスAT準備B165、第2ボーナスAT準備C166、及び第2ボーナスAT167の7つのAT遊技状態が設けられている。また、ATモード170中には、基本AT171、第1上乗せ特化AT172、フリーズAT173、前兆AT174、及び第2上乗せ特化AT175の5つのAT遊技状態が設けられている。
一方、ATサブ遊技状態設定手段201が制御する各AT遊技状態は、図10に示すように、大別すると、非ATモード250、潜伏ATモード255、ボーナスATモード260及びATモード270の4つのAT遊技状態(モード)からなる。潜伏ATモード255は、副制御手段200側でのみ管理される特有のモードであり、他のモード250,260,270は、主制御手段100側で管理されるモード150,160,170と対応したモードとなっている。また、ボーナスATモード260中及びATモード270中に設定される各AT遊技状態は、ボーナスATモード160中及びATモード170中に設定される上述の各AT遊技状態と対応したものとなっている。
図10に示す非ATモード250は、RT1遊技状態中における通常の遊技状態(遊技者にとって別段有利となることのない遊技状態)である。この非ATモード250では、遊技進行演出制御手段2042による、非ATの遊技状態であることを遊技者に示す連続演出(例えば、主人公キャラクタが歩いている動画像を複数遊技に亘って表示する演出等。以下、適宜「非ATモード連続演出」と称する)等の通常演出は行われるが、アシスト演出制御手段2043による指定押し順報知演出や押し順ナビ演出は行われない。また、この非ATモード250では、役決定手段101による役決定処理において上述の役決定結果A13(スイカ当選)が選出されたことを契機として、ATサブ遊技状態設定手段201により、次述するボーナスATモード設定抽選が行われる。
《ボーナスATモード設定抽選》
ボーナスATモード設定抽選は、図11(A)に示すボーナスATモード設定抽選テーブルを用いて行われる。このボーナスATモード設定抽選テーブルでは、当りA1,A2及びハズレの7つの選出項目が設定されており、各選出項目が選出される確率は、図11(A)に示すように設定されている(確率の具体的数値については適宜変更し得る)。当りA1またはA2の何れかが選出された場合には、次遊技から潜伏ATモード255に移行し、潜伏ATモード255が終了すると、その次の遊技からボーナスATモード260に移行するようになっている(以下、当りA1,A2の何れかが選出されることを適宜「ボーナスAT当選」と称する)。また、当りA1,A2のうちの、当りA1が選出された場合には、ボーナスATモード260中において最終的に第1ボーナスAT263に移行されることが許容され、当りA2が選出された場合には、ボーナスATモード260中において最終的に第2ボーナスAT267に移行されることが許容されるようになっている。なお、潜伏ATモード255中は、上述の非ATモード連続演出が、引き続き実行されるようになっている(画像の背景色を変える等の変更を加えてもよい)。また、押し順ナビ演出は行われないが、指定押し順報知演出は行われるように構成されている。
上述のボーナスATモード設定抽選は、副制御手段200で行われるため、その抽選結果、すなわち、潜伏ATモード255への移行の有無、ボーナスATモード260中における最終的な移行先として、第1ボーナスAT263が選択されたのか第2ボーナスAT267が選択されたのかなどを、主制御手段100(ATメイン遊技状態設定手段112)は、直接的に把握することができない(副制御手段200から主制御手段100への通信ができないことによる)。このため、抽選結果に応じた演出を副制御手段200が実行し、その演出内容に沿うように、主制御手段100が主リール3a〜3cを用いたリール演出を行うというようなことを実現することは難しい。本実施形態では、次述するような押し順を用いた間接的情報伝達手法を用いることにより、副制御手段200が把握している(主制御手段100は把握していない)情報(ここでは、ボーナスATモード設定抽選の抽選結果)等を、間接的に主制御手段100に伝達し得るようにし、これにより、副制御手段200が間接的に、主制御手段100の状態を制御し得るようにしている。
《押し順を用いた間接的情報伝達手法》
本実施形態では、役決定手段101による役決定処理により上述の役決定結果A2(押し順リプレイA)または役決定結果A3(押し順リプレイB)が選出された際に、特定押し順指定手段117により指定される特定押し順が利用される。すなわち、まず、図9に示す非ATモード150中における役決定処理において、役決定結果A2またはA3が選出されると、特定押し順指定手段117が、2つの押し順(順押し以外の押し順とすることが好ましい)を選出しこれらを特定押し順として指定する。一方の特定押し順(例えば「中、右、左」が選出されたとする)は、その押し順が実際に遊技者により行われた場合、非ATモード150からボーナスATモード160中の第1ボーナスAT準備A161に移行する契機とされる押し順(以下、適宜「第1ボーナスAT準備A移行押し順」と称する)とする。また、他方の特定押し順(例えば「右、左、中」が選出されたとする)は、その押し順が実際に遊技者により行われた場合、非ATモード150からボーナスATモード160中の第2ボーナスAT準備A164に移行する契機とされる押し順(以下、適宜「第2ボーナスAT準備A移行押し順」と称する)とする。
2つの特定押し順(第1ボーナスAT準備A移行押し順及び第2ボーナスAT準備A移行押し順)は、指定押し順として、直ちに、主制御手段100から副制御手段200へと通知される。副制御手段200は、非ATモード250に設定されている場合には、2つの指定押し順が通知されても特段の処理は行わない。これに対し、非ATモード250から潜伏ATモード255に移行されている場合には、潜伏ATモード255の設定契機となったボーナスATモード設定抽選の抽選結果に応じて、アシスト演出制御手段2043による指定押し順報知演出を行う。具体的には、ボーナスATモード設定抽選において、当りA1が選出されて潜伏ATモード255に移行している場合には、そのことを間接的に主制御手段100に伝達するために、通知された2つの指定押し順のうちの第1ボーナスAT準備A移行押し順を報知する指定押し順報知演出を行い、当りA2が選出されて潜伏ATモード255に移行している場合には、そのことを間接的に主制御手段100に伝達するために、第2ボーナスAT準備A移行押し順を報知する指定押し順報知演出を行う。
主制御手段100は、2つの指定押し順を副制御手段200へ通知した遊技において、遊技者により実行された実際の押し順が、何れかの指定押し順に該当するかどうかを判定する。そして、実際の押し順が第1ボーナスAT準備A移行押し順に一致した場合には、特定押し順計数手段118が、所定の計数カウンタ(以下「第1押し順カウンタ」と称する)の計数値CT1を初期値の「0」から「1」にインクリメントする計数処理を行う。また、実際の押し順が第2ボーナスAT準備A移行押し順に一致した場合には、特定押し順計数手段118は、別の計数カウンタ(以下「第2押し順カウンタ」と称する)の計数値CT2を初期値の「0」から「1」にインクリメントする計数処理を行う。一方、実際の押し順が何れの指定押し順にも該当しない場合には、このような計数処理は行わない。
主制御手段100(ATメイン遊技状態設定手段112)は、第1押し順カウンタの計数値CT1が「1」とされた場合には、次遊技において非ATモード150からボーナスATモード160中の第1ボーナスAT準備A161に移行させる処理を行う(上述のボーナスATモード設定抽選において、当りA1が選出されたものと推定したことに該当する)。また、第2押し順カウンタの計数値CT2が「1」とされた場合には、次遊技において非ATモード150からボーナスATモード160中の第2ボーナスAT準備A164に移行させる処理を行う(上述のボーナスATモード設定抽選において、当りA2が選出されたものと推定したことに該当する)。一方、何れの押し順カウンタの計数値も「0」の場合には、このような処理は行わず、非ATモード150が維持される。
第1ボーナスAT準備A161または第2ボーナスAT準備A164に移行することが決定された場合(上述の推定が行われた場合)には、そのことを示す制御コマンド(以下、この種の制御コマンドを適宜「AT遊技状態移行コマンド」と称する)が、主制御手段100から副制御手段200へ送信され、副制御手段200は、このAT遊技状態移行コマンドを受信したことにより、潜伏ATモード255を終了させるとともに、受信したAT遊技状態移行コマンドの内容に応じて、次遊技においてボーナスATモード260中の第1ボーナスAT準備A261または第2ボーナスAT準備A264に移行させる処理を行う(指定押し順を報知していないのに、このようなAT遊技状態移行コマンドを受信した場合には、移行処理を行わないようにしてもよい)。
なお、指定押し順の報知が行われない場合でも、遊技者が指定押し順と一致する押し順を実行することは考えられる。そこで、押し順の報知が無い場合には、順押し以外の押し順を実行することを禁止するという押し順ルールを設定し、遊技者がこの押し順ルールに違反した場合には所定のペナルティ(例えば、非ATモードに設定されていた場合には、所定数(例えば「10」)の遊技が実行される間にスイカ当選してもボーナスATモード設定抽選が行われず、ボーナスATモードに設定されていた場合には、強制的に非ATモードに移行される等のペナルティ)を遊技者に課し、指定押し順の報知が行われない場合に、指定押し順と一致する押し順が実行される可能性を低減するようにしてもよい。
また、指定押し順を報知するのか否かは副制御手段200が決定することであるので、指定押し順と一致する押し順が実行されても、それが、指定押し順の報知が行われたことにより発生した事象であるのか否かを、主制御手段100(ATメイン遊技状態設定手段112)は、判断することができない。このため、指定押し順と一致する押し順が一度だけ実行されたことをもって、ボーナスATモード設定抽選の結果を推定した場合、推定結果が誤っている可能性がある。図9に示すボーナスATモード160中の第1ボーナスAT準備A161、第1ボーナスAT準備B162、第2ボーナスAT準備A164、第2ボーナスAT準備B165、第2ボーナスAT準備C166は、これらを設けることにより、上述の推定精度を高めることが可能となっている。
すなわち、第1ボーナスAT準備A161中における役決定処理において、役決定結果A2またはA3が選出された場合にも、特定押し順指定手段117により、2つの特定押し順(一方は、第1ボーナスAT準備A161から第1ボーナスAT準備B162への移行契機とされる押し順(第1ボーナスAT準備B移行押し順)とし、他方は、第2ボーナスAT準備A164から第2ボーナスAT準備B165への移行契機とされる押し順(第2ボーナスAT準備B移行押し順)とする)が指定され、これらの指定押し順が副制御手段200に通知される。
副制御手段200は、通知された2つの指定押し順のうち、第1ボーナスAT準備A261に設定されている場合には、第1ボーナスAT準備B移行押し順を報知する指定押し順報知演出を行い、第2ボーナスAT準備A264に設定されている場合には、第2ボーナスAT準備B移行押し順を報知する指定押し順報知演出を行う。
主制御手段100は、2つの指定押し順を副制御手段200へ通知した遊技において、遊技者により実行された実際の押し順が、何れかの指定押し順に該当するかどうかを判定する。そして、第1ボーナスAT準備A161に設定中であって、実際の押し順が第1ボーナスAT準備B移行押し順と一致した場合には、第1押し順カウンタの計数値CT1を「1」から「2」にインクリメントする計数処理を行う。また、第2ボーナスAT準備A164に設定中であって、実際の押し順が第2ボーナスAT準備B移行押し順に一致した場合には、第2押し順カウンタの計数値CT2を「1」から「2」にインクリメントする計数処理を行う。一方、その他の場合、例えば、通知した何れの指定押し順も実行されなかった場合や、第1ボーナスAT準備A161に設定中に第2ボーナスAT準備B移行押し順が実行された場合、第2ボーナスAT準備A164に設定中に第1ボーナスAT準備B移行押し順が実行された場合には、第1押し順カウンタの計数値CT1または第2押し順カウンタの計数値CT2を「1」から「0」にリセットする。
主制御手段100(ATメイン遊技状態設定手段112)は、第1押し順カウンタの計数値CT1が「2」とされた場合には、次遊技において第1ボーナスAT準備A161から第1ボーナスAT準備B162に移行させる処理を行う(上述のボーナスATモード設定抽選において当りA1が選出されたとする推定が正しいと判断したことに該当する)。また、第2押し順カウンタの計数値CT1が「1」とされた場合には、次遊技において第2ボーナスAT準備A164から第2ボーナスAT準備B165に移行させる処理を行う(上述のボーナスATモード設定抽選において当りA2が選出されたとする推定が正しいと判断したことに該当する)。一方、何れの押し順カウンタの計数値が「0」にリセットされた場合には、ボーナスATモード160から非ATモード150に移行させる処理を行う(上述の推定は誤りと判断したことに該当する)。
第1ボーナスAT準備B162、第2ボーナスAT準備B165または非ATモード150に移行することが決定された場合には、そのことを示すAT遊技状態移行コマンドが、主制御手段100から副制御手段200へ送信され、副制御手段200は、このAT遊技状態移行コマンドを受信したことにより、受信したAT遊技状態移行コマンドの内容に応じて、次遊技において第1ボーナスAT準備B262、第2ボーナスAT準備B265または非ATモード250に移行させる処理を行う。
第1ボーナスAT準備B162,262または第2ボーナスAT準備B165,265に設定されている場合に、主制御手段100及び副制御手段200が行う処理の内容は、上述の第1ボーナスAT準備A161,261または第2ボーナスAT準備A164,264に設定されている場合に行われる処理内容と同様である。ただし、役決定結果A2またはA3が選出された場合に、特定押し順指定手段117により指定され、副制御手段200に通知される特定押し順は、1つのみとなり、かつ目押しの対象図柄を指定したものとなる。具体的には、再遊技役5の右リール3c上での対応図柄である「緑セブン」、「青セブン」、「赤セブン」、「バー」、「チェリー」を目押しの対象図柄とした逆押しが、特定押し順として指定されて通知される(ここでは、目押しの対象図柄が「緑セブン」とされたものする)。また、副制御手段200は、通知された指定押し順(逆押し)を、目押しの対象図柄「緑セブン」と共に報知する指定押し順報知演出(例えば、「逆押しで緑セブンを狙え!」の文字表示)を行う。
主制御手段100は、指定押し順を副制御手段200へ通知した遊技において、遊技者により実行された実際の押し順が、指定押し順に一致するかどうかを判定する。そして、第1ボーナスAT準備B162に設定中であって、実際の押し順が指定押し順と一致した場合には、第1押し順カウンタの計数値CT1を「2」から「3」にインクリメントする計数処理を行うとともに、次遊技において第1ボーナスAT準備B162から第1ボーナスAT163に移行させる処理を行う。また、第2ボーナスAT準備B165に設定中であって、実際の押し順が指定押し順と一致した場合には、第2押し順カウンタの計数値CT2を「2」から「3」にインクリメントする計数処理を行うとともに、次遊技において第2ボーナスAT準備B165から第2ボーナスAT準備C166に移行させる処理を行う。一方、通知した指定押し順が実行されなかった場合には、第1押し順カウンタの計数値CT1または第2押し順カウンタの計数値CT2を「2」から「0」にリセットし、次遊技において非ATモード150に移行させる処理を行う。
また、副制御手段200(副リール制御手段203)は、指定押し順が通知された遊技において、遊技者により実行された実際の押し順が、指定押し順に一致するかどうかを判定する。そして、第1ボーナスAT準備B262に設定中であって、実際の押し順が指定押し順と一致した場合には、副リール3d上において、図柄「緑セブン」を疑似有効ライン29b上に停止表示させるリール制御を行い、第2ボーナスAT準備B265に設定中であって、実際の押し順が指定押し順と一致した場合には、副リール3d上において、図柄「緑セブン」以外の図柄を疑似有効ライン29b上に停止表示させるリール制御を行う(先に述べた押し順リプレイA、Bの説明を参照)。
第1ボーナスAT163、第2ボーナスAT準備C166または非ATモード150に移行することが決定された場合には、そのことを示すAT遊技状態移行コマンドが、主制御手段100から副制御手段200へ送信され、副制御手段200は、このAT遊技状態移行コマンドを受信したことにより、受信したAT遊技状態移行コマンドの内容に応じて、次遊技において第1ボーナスAT263、第2ボーナスAT準備C266または非ATモード250に移行させる処理を行う。
第2ボーナスAT準備C166,266に設定されている場合に、主制御手段100及び副制御手段200が行う処理の内容は、上述の第2ボーナスAT準備B165,265に設定されている場合に行われる処理内容と同様である。また、役決定結果A2またはA3が選出された場合に、特定押し順指定手段117により指定され、副制御手段200に通知される特定押し順についても同様であるが、指定される目押しの対象図柄は異なる。具体的には、再遊技役5の右リール3c上での対応図柄である「緑セブン」、「青セブン」、「赤セブン」、「バー」、「チェリー」のうち、先に指定された目押しの対象図柄(ここでは「緑セブン」)以外の図柄(例えば「バー」とする)が指定されて通知される。副制御手段200は、通知された指定押し順(逆押し)を、目押しの対象図柄「バー」と共に報知する指定押し順報知演出(例えば、「逆押しでバーを狙え!」の文字表示)を行う。
その後の処理も同様である。すなわち、主制御手段100は、指定押し順を副制御手段200へ通知した遊技において、遊技者により実行された実際の押し順が指定押し順と一致した場合には、第2押し順カウンタの計数値CT2を「3」から「4」にインクリメントする計数処理を行うとともに、次遊技において第2ボーナスAT準備C166から第2ボーナスAT167に移行させる処理を行う。一方、通知した指定押し順が実行されなかった場合には、第2押し順カウンタの計数値CT2を「3」から「0」にリセットし、次遊技において非ATモード150に移行させる処理を行う。
また、副制御手段200(副リール制御手段203)は、指定押し順が通知された遊技において、遊技者により実行された実際の押し順が指定押し順と一致した場合には、副リール3d上において、図柄「バー」を疑似有効ライン29b上に停止表示させるリール制御を行い、一致しなかった場合には、副リール3d上において、図柄「バー」以外の図柄を疑似有効ライン29b上に停止表示させるリール制御を行う(先述の押し順リプレイA、Bの説明を参照)。
第2ボーナスAT167または非ATモード150に移行することが決定された場合には、そのことを示すAT遊技状態移行コマンドが、主制御手段100から副制御手段200へ送信され、副制御手段200は、このAT遊技状態移行コマンドを受信したことにより、受信したAT遊技状態移行コマンドの内容に応じて、次遊技において第2ボーナスAT267または非ATモード250に移行させる処理を行う。以上が、本実施形態における、押し順を用いた間接的情報伝達手法の概要である。
なお、ボーナスATモード160,260中の第1ボーナスAT準備A161,261、第1ボーナスAT準備B162,262、第2ボーナスAT準備A164,264、第2ボーナスAT準備B165,265、第2ボーナスAT準備C166,266(以下、これら総称して適宜「ボーナスAT準備状態」と称する)においては、ボーナスATモード160,260に設定されていることを遊技者に報知する連続演出(例えば「ボーナス確定!」の文字情報を連続的に表示する演出等)が行われる。また、これらのボーナスAT準備状態においては、上述の押し順ベルA〜Hが選出された際に押し順ナビ演出も行われるようになっており、押し順ナビ演出が行われる遊技において押し順不正解の場合(安めベル成立の場合)には、次遊技において非ATモード150,250に移行されるように構成されている。
第1ボーナスAT163,263は、1ゲーム間のみ設定される。この第1ボーナスAT163,263では、リール回転開始操作(スタートレバー25の傾動操作)が有効に受付けられたことを契機として(より詳細には、役決定処理の終了後でかつ各リール3a〜3dが回転開始する前の時点において)、主制御手段100(制御処理凍結期間設定手段109)により上述の第1のリール回転駆動制御処理凍結期間が設定され、この第1のリール回転駆動制御処理凍結期間中において、副制御手段200(特別AT演出制御手段2044)により先述の第1ボーナスAT演出が行われる。また、第1ボーナスAT163,263では、主制御手段100(AT上乗せ制御手段113)により、次述する上乗せ回数決定抽選が行われるようになっている。
《上乗せ回数決定抽選》
上乗せ回数決定抽選は、図11(B)に示す上乗せ回数決定抽選テーブルを用いて行われる。この上乗せ回数決定抽選テーブルでは、アシスト可能回数に上乗せされる回数が、10,30,50,100回の何れかの回数(回数の具体的数値については適宜変更し得る)の中から選択されるように、かつそれらが選択される確率は、それぞれ、1/2,1/4,1/5,1/20に設定されている(確率の具体的数値については適宜変更し得る)。
第2ボーナスAT167,267は、まず、8ゲーム間設定され、そのうちの最初の7ゲーム間において、副制御手段200(特別AT演出制御手段2044)により先述の第2ボーナスAT演出のうちの主要対決演出が行われる。また、8ゲーム目(主要対決最終遊技)において、主制御手段100(ATメイン遊技状態設定手段112)により、次述する第2ボーナスAT継続抽選が行われるようになっている。
《第2ボーナスAT継続抽選》
第2ボーナスAT継続抽選は、図11(C)に示す第2ボーナスAT継続抽選テーブルを用いて行われる。この第2ボーナスAT継続抽選テーブルでは、第2ボーナスAT167を継続する確率と終了する確率が択一的に選出され、それぞれの確率は、第2ボーナスAT167の継続回数に応じて変動するように設定されている。すなわち、継続回数が0の場合には、必ず「継続」が選出され、継続回数が1以上3以下の場合には、1/2の確率で「継続」が選出され、継続回数が4以上の場合には、1/5の確率で「継続」が選出されるようになっている(確率の具体的数値等については適宜変更し得る)。
また、第2ボーナスAT167,267では、上記第2ボーナスAT継続抽選の結果に応じて、主制御手段100(演出パターン選択指示手段116)により、次述する演出パターン決定抽選が行われるようになっている。
《演出パターン決定抽選》
演出パターン決定抽選は、図11(D)に示す演出パターン決定抽選テーブルを用いて行われる。この演出パターン決定抽選テーブルでは、上記第2ボーナスAT継続抽選の結果が「継続」の場合と「終了」の場合とで、第1乃至第3の演出パターンの選出される確率が変動するように設定されている。すなわち、第2ボーナスAT167,267が継続する場合には、第2の演出パターンが選出される確率が4/5、第3の演出パターンが選出される確率が1/5に設定されている(第1の演出パターンは選出されない)。一方、第2ボーナスAT167,267が終了する場合には、必ず第1の演出パターンが選出されるように設定されている。
上述の主要対決最終遊技(8ゲーム目)において、上記演出パターン決定抽選により第2の演出パターンが選出され、かつ再遊技役が成立した場合には、主制御手段100(制御処理凍結期間設定手段109)により、先述の自動ベット処理凍結期間が設定される。この自動ベット処理凍結期間は、図13に示すように、主リール3a〜3dのうち最後に停止するリール(第3停止リール)の停止後に、まず、キャンセル操作受付不可の第1の自動ベット処理凍結期間が所定時間設定され、この第1の自動ベット処理凍結期間の終了後に、キャンセル操作受付可の第2の自動ベット処理凍結期間が設定される。この自動ベット処理凍結期間の設定により、ベット管理手段105による自動ベット処理及び表示ランプ制御手段110によるボーナスAT設定表示信号の切替制御の実行が遅延される。
また、第2の自動ベット処理凍結期間中は、表示ランプ制御手段110によるMAX−BET誘導演出が実行され、キャンセル操作としてのベット操作(特に、MAX−BETスイッチ23が押圧操作)が、遊技者により行われるように誘導される。第2の自動ベット処理凍結期間は、遊技者によるキャンセル操作(ベット操作)が受け付けられたことにより終了し、これを契機として、まず、自動ベット処理が実行され、次に、ボーナスAT設定表示信号の切替制御が実行される。なお、図13に示すように、ボーナスAT設定表示信号がオン状態からオフ状態へ切り替えられるのは、第2ボーナスAT167,267が終了する場合であり、第2ボーナスAT167,267が継続する場合には、ボーナスAT設定表示信号はオン状態のまま維持される。
上記第2ボーナスAT継続抽選において、第2ボーナスAT167,267を継続するとの決定がなされた場合には、さらに10ゲーム間と、それに続く8ゲーム間が、第2ボーナスATとして継続設定される。そのうちの最初の10ゲーム間において、副制御手段200(特別AT演出制御手段2044)により先述の第2ボーナスAT演出のうちの瑣末対決演出が行われる。また、この10ゲーム間の各遊技において、上述の役決定結果A2またはA3が選出された場合には、上述の上乗せ回数決定抽選がその都度行われる。この10ゲームが終了した後の8ゲーム間における処理内容は、上述の最初の8ゲーム間における処理内容と同じである。
なお、第1ボーナスAT163,263及び第2ボーナスAT167,267において役決定結果A4〜A11(押し順ベルA〜H)が選出された際には、押し順ナビ演出が行われるようになっており、押し順ナビ演出が行われる遊技において押し順不正解の場合(安めベル成立の場合)には、次遊技において非ATモード150,250に移行されるように構成されている。ただし、ボーナスAT準備状態において行っていた、押し順による間接的情報伝達手法(役決定結果A2またはA3が選出された場合の、指定押し順の選出や報知)は行われない(行うようにしてもよい)。
第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267が終了すると(押し順不正解により途中で強制的に終了された場合を除く通常の終了。以下「通常終了」と称する)、ボーナスATモード160,260からATモード170,270に移行する。このATモード170,270への移行は、まず、主制御手段100(ATメイン遊技状態設定手段112)が主導的に行い、次に、移行したことを示す制御コマンドに基づき副制御手段200(ATサブ遊技状態設定手段201)が追従して行うようになっている。このことは、ATモード160,260内の各AT遊技状態間の移行の場合と同じであるので、以下、説明は省略する。
ATモード170,270では、基本AT171,271、第1上乗せ特化AT172,272、フリーズAT173,273、前兆AT174,274、第2上乗せ特化AT175,275の5つのAT遊技状態が設けられている。また、このATモード170,270では、ATモード170,270中において実行可能な押し順ナビ演出の実行可能回数(アシスト可能回数)の初期値が設定される。本実施形態では、先述したように、所定数(ここでは「50」とする)に、ボーナスATモード160,260中に獲得された上乗せ回数を加算した数値を、アシスト可能回数の初期値に設定する。初期値が設定されたアシスト可能回数は、ATモード170,270中において、押し順ナビ演出が行われたか否かに関係なく、遊技が行われる毎に1つずつ減少する一方、上乗せ回数抽選により上乗せ回数が選出された場合には、その上乗せ回数が加算されるようになっている。また、ATモード170,270から再びボーナスATモード160,260に移行され、ボーナスATモード160,260中に新たに乗せ回数を獲得した場合には、その上乗せ回数がアシスト可能回数に加算されて、ATモード170,270に戻るように構成されている。
なお、押し順ナビ演出は、ATモード170,270中の各AT遊技状態において、役決定結果A3〜A12の何れかが選出され、かつその時点でのアシスト可能回数が1以上残っている場合に実行される。押し順ナビ演出が行われる遊技において押し順不正解の場合(安めベル成立の場合)には、次遊技において非ATモード150,250に移行されるように構成されている。
また、ATモード170,270では、基本的にまず、基本AT171,271に設定される。この基本AT171,271では、副制御手段200(遊技進行演出制御手段2042)により基本ATモード171,271に設定されていることを遊技者に示す連続演出(態様は適宜設定し得る)が複数遊技に亘って行われる。また、基本AT171,271中において役決定結果A13(スイカ当選)が選出された場合には、上述の上乗せ回数決定抽選が行われるようになっている。この上乗せ回数決定抽選の結果(選出された上乗せ回数)は、画像表示画面11aに単発演出として表示され、その上乗せ回数に応じて、次述するボーナスAT設定抽選Aが行われる。また、そのボーナスAT設定抽選Aの結果に応じて、後述の前兆AT期間設定抽選が行われ、その結果に応じて、後述の第1上乗せ特化AT設定抽選が行われるように構成されている。
《ボーナスAT設定抽選A》
ボーナスAT設定抽選Aは、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の設定の有無を決定する抽選であり、主制御手段100(ボーナスAT設定制御手段114)により、図11(E)に示すボーナスAT設定抽選Aテーブルを用いて行われる。このボーナスAT設定抽選Aテーブルでは、「第1ボーナスATを設定する」または「第2ボーナスATを設定する」が選出される確率が、直前に行われた上乗せ回数決定抽選により選出された上乗せ回数の数値に応じて変動する(本実施形態では、上乗せ回数の数値が大きいほど選出確率が増大する)ように、ボーナスAT設定抽選Aテーブル中に示す数式に基づき選出確率が設定されるように構成されている(数式の内容や数値は適宜変更可)。なお、ボーナスAT設定抽選Aテーブル中の数式から明らかなように、上乗せ回数抽選により選出された上乗せ回数の数値が「100」の場合には、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の何れかが必ず設定される状態(以下「ボーナスAT確定状態」と称する)となる。
《前兆AT期間設定抽選》
前兆AT期間設定抽選は、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267が設定されるのか否かを遊技者に明示することが保留される期間としての前兆AT174,274の期間長を決定する抽選であり、上記ボーナスAT設定抽選Aが行われた後に、主制御手段100(前兆AT期間設定手段115)により、図12(A)に示す前兆AT期間設定抽選テーブルを用いて行われる。この前兆AT期間設定抽選テーブルでは、直前の上乗せ回数決定処理において決定された上乗せ回数の値に応じて、前兆AT174,274の設定期間長を変更する(本実施形態では、上乗せ回数の数値が大きいほど設定期間長が増大する確率が高くなる)ように構成されている。
なお、直前の上乗せ回数決定処理において決定された上乗せ回数の値が「100」の場合(ボーナスAT確定状態の場合)には、前兆AT期間設定抽選は行われない。すなわち、前兆AT174,274は設定されずに、ボーナスAT設定抽選Aの結果に応じて、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の何れかが、次遊技から設定される。この場合、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267が通常終了した後は、基本AT171,271に移行するように構成されている。
《第1上乗せ特化AT設定抽選》
第1上乗せ特化AT設定抽選は、第1上乗せ特化AT172,272の設定の有無を決定する抽選であり、上記ボーナスAT設定抽選Aの抽選結果が「何れも設定しない」の場合に、主制御手段100(ATメイン遊技状態設定手段112)により、図12(B)に示す第1上乗せ特化AT設定抽選テーブルを用いて行われる。この第1上乗せ特化AT設定抽選テーブルでは、「第1上乗せ特化ATを設定する」場合と「第1上乗せ特化AT設定しない」場合の確率が、それぞれ「1/3」及び「2/3」に設定されている(数値は適宜変更可)。
上記第1上乗せ特化AT設定抽選において、「第1上乗せ特化ATを設定する」との抽選結果が選出された場合には、次遊技において第1上乗せ特化AT172,272に移行する。この第1上乗せ特化AT172,272は、所定遊技期間(本実施形態では7ゲーム間とするが適宜変更可)限定で設定される。この第1上乗せ特化AT172,272では、副制御手段200(遊技進行演出制御手段2042)により第1上乗せ特化AT172,272に設定されていることを遊技者に示す連続演出(態様は適宜設定し得る)が設定期間に亘って行われる。また、第1上乗せ特化AT172,272中において役決定結果A4〜A12の何れかが選出された場合には、上述の上乗せ回数決定抽選がその都度行われるようになっている。この上乗せ回数決定抽選の結果(選出された上乗せ回数)は、画像表示画面11aに単発演出としてその都度表示され、その上乗せ回数の合計値に応じ、第1上乗せ特化AT172,272中の最終ゲームにおいて、次述するボーナスAT設定抽選Bが行われるようになっている。また、そのボーナスAT設定抽選Bの結果に応じて、上述の前兆AT期間設定抽選が行われるように構成されている。
《ボーナスAT設定抽選B》
ボーナスAT設定抽選Bは、ボーナスAT設定抽選Aと同様に、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の設定の有無を決定する抽選であり、主制御手段100(ボーナスAT設定制御手段114)により、図12(C)に示すボーナスAT設定抽選Bテーブルを用いて行われる。このボーナスAT設定抽選Bテーブルでは、「第1ボーナスATを設定する」または「第2ボーナスATを設定する」が選出される確率が、第1上乗せ特化AT172,272中に行われた各上乗せ回数決定抽選により選出された上乗せ回数の合計値に応じて変動する(本実施形態では、上乗せ回数の合計値が大きいほど選出確率が増大する)ように、ボーナスAT設定抽選Bテーブル中に示す数式に基づき選出確率が設定されるように構成されている(数式の内容や数値は適宜変更可)。
具体的には、まず、第1上乗せ特化AT172,272中(7ゲーム間)に選出された上乗せ回数の合計値が100を超える場合には、その上乗せ回数の合計値を100で除したときの、商の値(ボーナスAT設定抽選Bテーブル中のNの値)に相当する回数分、第1ボーナスAT163,263(選出確率2/3)または第2ボーナスAT167,267(選出確率1/3)の何れかを必ず選出する抽選(ボーナスAT確定分の抽選)が行われる。このボーナスAT確定分の抽選により第1または第2ボーナスATが設定される場合には、上記前兆AT期間設定抽選は行われない。すなわち、前兆AT174,274が設定されずに、ボーナスAT確定分の抽選結果に応じて、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267が、次遊技から確定した回数分、連続して設定される。この場合、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267が通常終了した後は、前兆AT174,274に移行するように構成されている。
次に、第1上乗せ特化AT172,272中に選出された上乗せ回数の合計値を100で除したときの余りの値に相当する確率値(ボーナスAT設定抽選Bテーブルの最右欄中の数式)に基づいて第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の設定の有無を決定する抽選(ボーナスAT確定分の抽選)が行われる。このボーナスAT未確定分の抽選が行われた場合には、上記前兆AT期間設定抽選が行われ、その抽選結果に応じて、上記ボーナスAT確定分の抽選により設定された第1または第2ボーナスATの終了後に、前兆AT174,274が設定されるようになっている。なお、上乗せ回数の合計値がちょうど100の場合には、上記ボーナスAT確定分の抽選のみが行われ、上乗せ回数の合計値が100未満の場合には、上記ボーナスAT未確定分の抽選のみが行われることとなる。
また、第1上乗せ特化AT172,272中の役決定処理において、役決定結果A3が選出された場合には、上述のチャンスRP(再遊技役3)の図柄組み合わせ(「リプレイ・リプレイ・ベル」)を疑似有効ライン29b上に停止表示させるリール制御が、主リール制御手段102と副リール制御手段203とにより行われ、次遊技に、フリーズAT173,273が設定される。
フリーズAT173,273は、1ゲーム間のみ設定される。このフリーズAT173,273では、リール回転開始操作(スタートレバー25の傾動操作)が有効に受付けられたことを契機として(より詳細には、役決定処理の終了後でかつ各リール3a〜3dが通常に回転開始する前の時点において)、主制御手段100(制御処理凍結期間設定手段109)により上述の第2のリール回転駆動制御処理凍結期間が設定され、この第2のリール回転駆動制御処理凍結期間中において、先述のフリーズATリール演出が主リール制御手段102及び副リール制御手段203により行われるとともに、先述のフリーズAT画像演出が特別AT演出制御手段2044により行われるようになっている。
また、フリーズATリール演出において、特定態様の図柄組み合わせ(ここでは「赤セブン・赤セブン・赤セブン」とする)が疑似有効ライン29b上に停止表示されるごとに(本実施形態では計5回)、上述の上乗せ回数決定抽選が行われるようになっている。この上乗せ回数決定抽選の結果(選出された上乗せ回数)は、画像表示画面11aに単発演出としてその都度表示され、その上乗せ回数の合計値は、第1上乗せ特化AT172,272中に選出された上乗せ回数に加算されるように構成されている。なお、フリーズAT173,273は、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間の終了とともに終了し、1ゲームの途中で(より詳細には、各リール3a〜3dが通常に回転開始する前の時点において)第1上乗せ特化AT172,272に戻るようになっている。
ここで、第1上乗せ特化AT中において行われる上乗せ回数決定抽選(フリーズAT中のものを含む)に基づきボーナスAT設定抽選Bがどのように行われるのかについて、具体例を挙げて述べる。ここでの具体例では、第1上乗せ特化AT中の1ゲーム目、2ゲーム目、4ゲーム目、5ゲーム目、6ゲーム目及び7ゲーム目において、それぞれ上乗せ回数決定抽選が行われ、選出された上乗せ回数が、それぞれ、+10、+20、+10、+10、+10、+30であったとする。また、第1上乗せ特化AT中の3ゲーム目に役決定結果A3が選出されて4ゲーム目にフリーズATが設定され、そのフリーズAT中の5回のフリーズATリール演出(赤セブン揃い)に伴い行われる5回の上乗せ回数決定抽選において、1回目+20、2回目+30、3回目+10、4回目+50、5回目+10の上乗せ回数が選出されたものとする。
この場合、第1上乗せ特化AT中の各上乗せ回数決定抽選により選出された上乗せ回数の合計値は「210」となるので、ボーナスAT設定抽選Bは次のように行われる。すなわち、まず、上乗せ回数の合計値「210」を100で除したときの商の値「2」の回数分(2回分)、第1ボーナスAT(選出確率2/3)または第2ボーナスAT(選出確率1/3)の何れかを必ず選出する抽選(ボーナスAT確定分の抽選)が行われる。そして、ボーナスAT確定分の抽選結果に応じて、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATが、次遊技から確定した回数分(2回分)、連続して設定される。次に、上記上乗せ回数の合計値「210」を100で除したときの余りの値「10」に相当する確率値(「第1ボーナスを設定する」確率は10/100×2/3=2/30、「第2ボーナスを設定する」確率は10/100×1/3=1/30となり、両者を合わせた確率は、余りの値と同じ10%となる。ボーナスAT設定抽選Bテーブルの最右欄中の数式を参照)に基づいて、ボーナスAT設定抽選B(ボーナスAT未確定分の抽選)が行われる。
前兆AT174,274は、上述の前兆AT期間設定抽選により決定された期間、連続して設定される。この前兆AT174,274では、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267が設定されるかもしれないという期待感を遊技者に持たせるような連続演出(以下「前兆演出」と称する)が行われる。また、上述のボーナスAT設定抽選AまたはボーナスAT設定抽選B(ボーナスAT未確定分の抽選)により、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267を設定するという選出結果が得られた状態(以下「ボーナスAT潜伏確定状態」と称する)で、前兆AT174,274が設定された場合には、前兆AT174,274が終了する遊技の次遊技から第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267が設定される。この場合、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267が通常終了した後は、基本AT171,271に移行するように構成されている。
一方、何れのボーナスATも設定しないという抽選結果が得られた状態で、前兆AT174,274が設定された場合には、前兆AT174,274が終了する遊技の次遊技から基本AT171,271に戻るようになっている。また、上記ボーナスAT潜伏確定状態で前兆AT174,274が設定された場合には、前兆AT174,274中に役決定結果A13が選出された際に、次述する第2上乗せ特化AT設定抽選が行われるように構成されている。
《第2上乗せ特化AT設定抽選》
第2上乗せ特化AT設定抽選は、第2上乗せ特化AT175,275の設定の有無を決定する抽選であり、上述のボーナスAT潜伏確定状態における前兆AT174,274中において役決定結果A13が選出された場合に、主制御手段100(ATメイン遊技状態設定手段112)により、図12(D)に示す第2上乗せ特化AT設定抽選テーブルを用いて行われる。この第2上乗せ特化AT設定抽選テーブルでは、「第2上乗せ特化ATを設定する」場合と「第2上乗せ特化ATを設定しない」場合の確率が、それぞれ「1/4」及び「3/4」に設定されている(数値は適宜変更可)。
上記第2上乗せ特化AT設定抽選において、「第2上乗せ特化ATを設定する」との抽選結果が得られた場合には、前兆AT174,274を経て移行した第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の終了後に、第2上乗せ特化AT175,275に移行する。この第2上乗せ特化AT175,275は、所定遊技期間(本実施形態では6ゲーム間とするが適宜変更可)限定で設定される。この第2上乗せ特化AT175,275では、副制御手段200(遊技進行演出制御手段2042)により第2上乗せ特化AT175,275に設定されていることを遊技者に示す連続演出(態様は適宜設定し得る)が設定期間に亘って行われる。
また、第2上乗せ特化AT175,275中において役決定結果A4〜A12が選出された場合には、上述の上乗せ回数決定抽選がその都度行われるようになっている。この上乗せ回数決定抽選の結果(選出された上乗せ回数)は、画像表示画面11aに単発演出としてその都度表示され、その上乗せ回数の合計値に応じ、第2上乗せ特化AT175,275中の途中ゲーム(5ゲーム目までのゲーム)において上乗せ回数の合計値が「100」以上となった場合にはその時点のゲームにおいて、上述のボーナスAT設定抽選B(ボーナス確定分の抽選のみ)が行われ、また、途中ゲームにおいては上乗せ回数の合計値が「100」以上とならなかった場合には第2上乗せ特化AT175,275中の最終ゲーム(6ゲーム目)において、上述のボーナスAT設定抽選Bや前兆AT期間設定抽選が行われるようになっている。なお、ボーナスAT設定抽選B及び前兆AT期間設定抽選の仕方は、第1上乗せ特化AT172,272中のそれらと基本的に同じであるが、抽選後の処理内容は、以下のようになっている。
すなわち、第2上乗せ特化AT175,275中の最終ゲームにおけるボーナスAT設定抽選Bにおいて、ボーナスAT確定分の抽選とボーナスAT未確定分の抽選が共に行われ、前兆AT174,274を経ずに第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267に移行した場合には、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の通常終了後、前兆AT174,274に移行するようになっている。この場合、ボーナスAT設定抽選BにおけるボーナスAT未確定分の抽選において第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定することが選出されている場合(以下「ボーナスAT当選の場合」と称する)には、前兆AT174,274の終了後、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267に移行し、その通常終了後、第2上乗せ特化AT175,275に再び移行するようになっている。一方、先のボーナスAT未確定分の抽選において第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定しないことが選出されている場合(以下「ボーナスAT非当選の場合」と称する)には、前兆AT174,274の終了後、第2上乗せ特化AT175,275に再び移行するようになっている。
これに対し、第2上乗せ特化AT175,275中の途中ゲームまたは最終ゲームにおけるボーナスAT設定抽選Bにおいて、ボーナスAT確定分の抽選のみが行われ、前兆AT174,274を経ずに第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267に移行した場合と、最終ゲームにおいてボーナスAT未確定分の抽選のみが行われ(抽選結果は、ボーナスAT当選)、前兆AT174,274を経て第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267に移行した場合には、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の通常終了後、第2上乗せ特化AT175,275に再び移行するようになっている。また、最終ゲームにおけるボーナスAT設定抽選Bにおいて、ボーナスAT未確定分の抽選のみが行われ、その抽選結果がボーナスAT非当選の場合には、第2上乗せ特化AT175,275は終了となり、前兆AT174,274の終了後、基本AT171,271に移行するようになっている。
ここで、第2上乗せ特化AT中において行われる上乗せ回数決定抽選に基づきボーナスAT設定抽選Bがどのように行われるのかについて、具体例を挙げて述べる。ここでの具体例では、第2上乗せ特化AT中の1ゲーム目、2ゲーム目、3ゲーム目において、それぞれ上乗せ回数決定抽選が行われ、選出された上乗せ回数が、それぞれ、+50、+30、+50であったとする。この場合、第2上乗せ特化AT中の各上乗せ回数決定抽選により選出された上乗せ回数の合計値は、3ゲーム目において「130」(100以上)となるので、この3ゲーム目において、それまでの上乗せ回数の合計値「130」を100で除したときの商の値「1」の回数分(1回分)、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATの何れかを必ず選出する、ボーナスAT設定抽選BのボーナスAT確定分の抽選が行われる。そして、ボーナスAT確定分の抽選結果に応じて、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATが、次遊技から設定される。
また、この場合、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATの終了後、第2上乗せ特化ATに再セット(再移行)され、再び6ゲーム間の第2上乗せ特化AT中の遊技が実行可能となる。そして、前回の第2上乗せ特化ATにおける3ゲーム目までの上乗せ回数の合計値「130」を100で除したときの余りの値「30」は、今回の第2上乗せ特化AT中の上乗せ回数決定抽選により選出される上乗せ回数の合計値に、初期値として加算されるようになっている。なお、第2上乗せ特化AT中の最終ゲームまでの上乗せ回数の合計値が「100」未満であり、かつ最終ゲームにおけるボーナスAT設定抽選BのボーナスAT未確定分の抽選においてボーナスAT非当選の場合には、第2上乗せ特化ATは再セットされずに終了となる。
また、第2上乗せ特化AT175,275中においては、上記ボーナスAT設定抽選Bとは別に、役決定結果A2またはA3が選出された場合に、次述するボーナスAT設定抽選Cが行われるように構成されている。
《ボーナスAT設定抽選C》
ボーナスAT設定抽選Cは、ボーナスAT設定抽選A,Bと同様に、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の設定の有無を決定する抽選であり、主制御手段100(ボーナスAT設定制御手段114)により、図12(E)に示すボーナスAT設定抽選Cテーブルを用いて行われる。このボーナスAT設定抽選Cテーブルでは、「第1ボーナスATを設定する」確率、「第2ボーナスATを設定する」確率、及び「何れも設定しない」確率がそれぞれ1/3に設定されている(数値は適宜変更可)。
このボーナスAT設定抽選Cにおいて、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定するとの結果が得られた場合には、その遊技において第2ボーナスAT167,267が終了し、次遊技から、ボーナスAT設定抽選Cの抽選結果に応じて、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267に移行するように構成されている。この場合、ボーナスAT設定抽選Bは行われず、また、上記第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267の通常終了後、第2上乗せ特化AT175,275に再び移行するようになっている。さらに、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267に移行する前までに第2上乗せ特化AT175,275中に獲得された上乗せ回数は、次の第2上乗せ特化AT175,275中に獲得される上乗せ回数に加算され、その加算後の数値に基づいてボーナスAT設定抽選Bが行われるようになっている。
上述のように、一旦、第2上乗せ特化AT175,275が設定されると、第2上乗せ特化AT175,275中のボーナスAT設定抽選B,Cにおいて、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定するとの結果が得られさえすれば、第2上乗せ特化AT175,275と、第1ボーナスAT163,263または第2ボーナスAT167,267とが循環するように継続して設定されるようになっている。一方、第2上乗せ特化AT175,275中のボーナスAT設定抽選B,Cにおいて、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定しないとの結果が得られた場合には、第2上乗せ特化AT175,275の終了後、基本AT171,271に移行するように構成されている。
なお、図示していないが本実施形態では、上述のボーナスAT設定抽選A〜Cにおける選出確率が相異なる複数の確率モード、すなわち、低確率モード、通常確率モード、高確率モード及び超高確率モードの4つの確率モードが選択的に設定されるようになっている。通常確率モードは、ボーナスAT設定抽選A〜Cにおける基準となる選出確率値を規定する確率モードであり、ボーナスAT設定抽選A〜Cの各抽選テーブル中の選出確率値は、この通常確率モードにおける値である。低確率モードは、通常確率モードよりも、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定するという選択がなされる確率が低く規定された確率モードであり、高確率モードと超高確率モードは、その確率が通常確率モードよりも高く規定された(超高確率モードの方がより高い)確率モードである。これらの確率モード間の移行は、第1上乗せ特化AT172,272中におけるボーナスAT設定抽選Bにおいて、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定しないという選択がなされた場合に、次述する確率モード移行抽選により決定されるように構成されている。したがって本実施形態では、ATモード170,270中において、第1上乗せ特化AT172,272に設定されない限りは、より低確率な確率モードに移行される可能性が生じないようになっている。
《確率モード移行抽選》
確率モード移行抽選は、4つの確率モード間の移行の有無を決定する抽選であり、主制御手段100(ボーナスAT設定制御手段114)により、図12(F)に示す確率モード移行抽選テーブルを用いて行われる。この確率モード移行抽選テーブルでは、「より高確率モード側へ1段階移行する」確率、「現設定の確率モードを維持する」確率、及び「より低確率モード側へ1段階移行する」確率がそれぞれ1/3に設定されている(選出項目や選出確率は適宜変更可)。なお、低確率モード中に「より低確率モード側へ1段階移行する」が選出された場合は低確率モードが維持され、超高確率モード中に「より高確率モード側へ1段階移行する」が選出された場合は超高確率モードが維持されるようになっている。
[主要な制御処理]
以下、上述のスロットマシンにおいて行われる主要な制御処理について、主に図14〜22を参照しながら説明する。以下では、まず、図14〜20を用いて、主制御手段100において行われる制御処理のうち、特に、タイマ割込処理と遊技制御処理について説明する。次に、図21,22を用いて、副制御手段200において行われる各種の制御処理のうち、特に、副リール回転駆動制御処理と指定押し順報知制御処理について説明する。
<タイマ割込処理>
本実施形態では、遊技者により行われるベット操作等の遊技操作に応じて出力される各遊技操作信号の読込みや信号レベルの検出(確認)、各制御コマンドの送信等の処理が、予め設定された一定の時間(例えば、1.49ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理によって行われる。このタイマ割込処理では、図14に示すように、まず、レジスタの退避が行われ(ステップT1)、次に、入力ポート読込処理(ステップT2)が行われる。この入力ポート読込処理では、メインCPU61の入力ポートに入力された各遊技操作信号の信号レベルの読込みと格納、信号レベルの判定等が行われる。なお、主制御手段100による遊技制御処理中、遊技に関する各種の制御コマンドが適宜なタイミングで副制御手段200に送信されるが、そのタイミング等については、主要なもの以外は説明を省略する。
次いで、タイマ計測を行う(ステップT3)。このタイマ計測は、次述する遊技制御処理においてセットされた任意のタイマの経過時間等を計測するものである。次に、各リール3a,3b,3cの回転の加速、減速、定速維持や停止維持等を制御するためのリール回転駆動制御を行い(ステップT4)、次いで、データカウンタやホールコンピュータ等に対して所定の外端信号を出力する(ステップT5)。次に、各表示用ランプ(46a〜46j)の表示管理を実行し(ステップT6)、必要な制御コマンド副制御手段200(以下、適宜「サブ」と称する)へ送信する(ステップT7)。次いで、表示用ランプ、モータ等の制御を行うためのポート出力を行い(ステップT8)、さらに、退避させていたレジスタを復帰させ(ステップT9)、割込みを許可(ステップT10)した後、割込みリターンする。
<遊技制御処理>
主制御手段100により行われる遊技制御処理では、図15に示すように、スタックポインタのセット(ステップS101)と、RAM領域の初期化(ステップS102)をこの順で行い、次に、遊技開始前送信用の各制御コマンドをサブへ送信する(ステップS103)。なお、遊技開始前送信用の各制御コマンドとしては、再遊技状態やボーナス遊技状態を示すコマンドや、設定されているRT遊技状態やAT遊技状態を示すコマンド等を挙げることができる。
次に、再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1〜5の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定する(ステップS104)。ここで、再遊技状態であると判定した場合には、ステップS105に進み、次述する自動ベット処理凍結期間制御処理を実行する。
《自動ベット処理凍結期間制御処理》
この自動ベット処理凍結期間制御処理では、図16に示すように、まず、自動ベット処理凍結期間設定条件の充足の有無を判定する(ステップS1051)。ここで、自動ベット処理凍結期間設定条件が充足している状態とは、直前の遊技が、上記第2ボーナスATが終了する遊技(主要対決最終遊技)であり、かつ上記演出パターン選択指示手段116により、上述の第1の演出パターンまたは第2の演出パターンが選択されている状態をいう。
上記ステップS1051において、自動ベット処理凍結期間設定条件が充足していると判定した場合には、第1凍結時間をセットして経過時間の計測を開始する(ステップS1052)。この第1凍結時間は、上述の所定時間T1に対応するものであり、この第1凍結時間がセットされてから、第1凍結時間分の時間経過が計測されるまでの期間が第1の自動ベット処理凍結期間の設定期間となる。
次に、第1凍結時間分の時間経過が計測されるまでその状態で待機し(ステップS253)、第1凍結時間分の時間経過が計測された後に、第2凍結時間をセットして経過時間の計測を開始する(ステップS1054)。この第2凍結時間は、上述の所定時間T2に対応するものであり、この第2凍結時間がセットされてから、第2凍結時間分の時間経過が計測されるまでの期間が第2の自動ベット処理凍結期間の設定期間となる。
第2凍結時間のセット後、上述のMAX−BET誘導演出を開始し(ステップS1055)、次に、キャンセル操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)が受け付けられたか否かを判定する(ステップS1056)。ここで、キャンセル操作が受け付けられていた場合には、第2凍結時間をクリアして(第2凍結時間分の時間が経過した状態にすること。ステップS1057)、ステップS1058に進む。一方キャンセル操作が受け付けられていなかった場合には、上記ステップS1057の処理(第2凍結時間のクリア)は行わずに、ステップS1058に進む。
このステップS1058では、第2凍結時間分の時間経過が計測されたか否かを判定し、計測されない場合には、上記ステップS1056に戻る。一方、第2凍結時間分の時間経過が計測された場合(第2凍結時間がクリアされた場合を含む)には、MAX−BET誘導演出を終了し(ステップS1054)、自動ベット処理期間の設定により遅延されていた、自動ベット処理(ステップS1060)及びボーナスAT設定表示信号切替処理(ステップS1061)をこの順に行い、自動ベット処理凍結期間制御処理を終了してリターンする。一方、上述のステップS1051において、自動ベット処理凍結期間設定条件が充足していないと判定した場合には、上述のステップS1052〜S1058の処理は行わず、自動ベット処理及びボーナスAT設定表示信号切替処理を実行してリターンする。
自動ベット処理凍結期間制御処理を終了した後は、図15に示すように、自動ベット処理が実行されたことを示す自動ベット実行コマンドをサブへ送信し(ステップS106)、ステップS107に進む。一方、上記ステップS104において、再遊技状態ではないと判定した場合(前回の遊技において再遊技役が成立していない場合)には、上述のステップS105,S106の処理は行わずにステップS107に進む。このステップS107では、遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定する(ステップS107)。ここで、遊技メダルがベットされていた場合にはステップS112に進み、遊技メダルがベットされていなかった場合には、設定値の表示開始要求(例えば、前扉が開けられ、設定鍵型スイッチ83がON状態とされること)の有無を判定する(ステップS108)。
ここで、設定値の表示開始要求があった場合には、設定値の表示を開始し(ステップS109)、次いで、設定値の表示終了要求(例えば、設定鍵型スイッチ83がOFF状態とされ、前扉が閉じられること)があるまでその状態で待機し(ステップS110)、設定値の表示終了要求があった場合には、設定値の表示を終了して(ステップS111)、上記ステップS112に進む。一方、上記ステップS108の判定において、設定値の表示開始要求がなかった場合には、上記ステップS109〜S111の処理は行わずに、上記ステップS112に進む。
ステップS112では、再遊技状態であるか否かを判定し、再遊技状態であると判定した場合にはステップS123に進み、再遊技状態ではないと判定した場合には、ステップS113に進む。
ステップS113では、ベットスイッチ(1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23)が操作されたか否かを判定する。ここで、ベットスイッチが操作されていた場合には、クレジット(貯留)された遊技メダルの有無を判定し(ステップS114)、クレジットされた遊技メダルがあれば、ベットスイッチの操作に応じてクレジット数(クレジット(貯留)されている遊技メダルの枚数を示す数値)を減算(ステップS115)した後、遊技メダルがベットされたことを示す遊技メダル投入コマンドをサブへ送信して(ステップS116)、上記ステップS123へ進む。
一方、上記ステップS114の判定において、クレジットされた遊技メダルがなかった場合には、上記ステップS113に戻る。また、このステップS113において、ベットスイッチが操作されていないと判定した場合には、メダル投入口21から遊技メダルが投入されたか否かを判定する(ステップS117)。ここで、投入遊技メダルが投入されていた場合には、次述するようにクレジット数を更新し(「更新」は、増加や減少の他に維持する場合を含む(以下において同じ)。ステップS118)、遊技メダルが投入されたことを示す遊技メダル投入コマンドをサブへ送信して(ステップS119)、上記ステップS123へ進む。
これに対し、上記ステップS117の判定において、メダル投入口21から遊技メダルが投入されていなかった場合には、貯留メダル精算スイッチ24が操作されたか否かを判定する(ステップS120)。ここで、貯留メダル精算スイッチ24が操作されていた場合には、クレジット(貯留)及びベットされている遊技メダルを精算する精算処理を実行し(ステップS121)、精算処理を実行したことを示す精算処理コマンドをサブへ送信して(ステップS122)、上記ステップS123へ進む。一方、貯留メダル精算スイッチ24が操作されていなかった場合には、上記ステップS113に戻る。
上記ステップS123ではベット数を更新し、次に、ベット数が規定数に一致したか否かを判定する(ステップS124)。ここで、規定数に一致していない場合には、上記ステップS107に戻り、規定数に一致している場合には、スタートレバー25の操作が受け付けられたか否かを判定する(ステップS125)。ここで、スタートレバー25の操作が受け付けられたと判定した場合にはステップS126へ進み、受け付けられていないと判定した場合には上記ステップS107に戻る。
上記ステップS126では、乱数発生器66により生成される乱数列の中から1つの乱数を選出する乱数ラッチを行う。次に、ラッチされた乱数(以下、適宜「ラッチ乱数」と称する)を読込み(ステップS127)、読み込んだラッチ乱数と役抽選テーブル(図7参照)に基づき、1つの役決定結果を選出する(ステップS128)。次いで、選出された役決定結果の情報(当選フラグ情報)を上記メイン情報記憶手段119の所定記憶領域に格納する(ステップS129)。
次に、選出された役決定結果に基づき、主制御図柄をセットする(ステップS130)。主制御図柄とは、後述の主リール回転駆動制御処理において受け付けられた各リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの各操作)の順序と各々の操作タイミングに応じ、主リール3a,3b,3cにおいて停止表示される(特に、正規有効ライン29a上に停止表示される)ことが許容される図柄のことである。主制御図柄のセット後、上記ステップS128において選出された役決定結果を示す役決定結果コマンドをサブへ送信する(ステップS131)。なお、本実施形態では、上述のステップS126〜S131までの処理を総称して、役決定処理と称する。
《AT遊技状態制御処理》
役決定処理を実行した後、図15に示すように、AT遊技状態制御処理を行う。このAT遊技状態制御処理では、図17に示すように、まず、特定押し順(目押し図柄)指定条件の充足の有無が判定される(ステップS201)。ここで、特定押し順(目押し図柄)指定条件が充足された状態とは、非ATモード、またはボーナスATモードの第1ボーナスAT準備A、第1ボーナスAT準備B、第2ボーナスAT準備A、第2ボーナスAT準備Bまたは第2ボーナスAT準備Cに設定中であり、かつ役決定処理により役決定結果A2またはA3が選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の特定押し順(2つの特定押し順または1つの特定押し順+目押しにより狙う図柄)を指定するとともに、それを示すコマンドをサブへ送信して(ステップS202)、ステップS203に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS202の処理は行わずにステップS203に進む。
ステップS203では、第1のリール回転駆動制御処理凍結期間設定条件の充足有無が判定される。ここで、第1のリール回転駆動制御処理凍結期間設定条件が充足された状態とは、第1ボーナスATに設定された状態をいう。この条件が充足されている場合には、第1のリール回転駆動制御処理凍結期間を設定し(ステップS204)、上述の上乗せ回数決定抽選を実行する(ステップS205)。そして、選出された上乗せ回数を示すコマンドと、第1のリール回転駆動制御処理凍結期間が設定されたことを示すコマンドをサブへ送信する(ステップS206)。
次に、MAX−BETスイッチ23の操作(上述の連打操作)の有無を判定する(ステップS207)。ここで、連打操作有りと判定した場合には、そのことを示す連打操作コマンドをサブへ送信し(ステップS208)、ステップS209に進む。一方、連打操作が無い場合には、上記ステップS208の処理は行わずにステップS209に進む。ステップS209では、第1のリール回転駆動制御処理凍結期間の設定時間が経過の有無を判定し、経過していない場合には上記ステップS207に戻る。一方、経過した場合には、第1のリール回転駆動制御処理凍結期間を終了し(ステップS210)、そのことを示す凍結期間終了コマンドをサブへ送信し(ステップS211)、ステップS212に進む。また、上記ステップS203において、第1のリール回転駆動制御処理凍結期間設定条件が充足されていない場合には、上記ステップS204〜S211の処理は行わずに、ステップS212に進む。
ステップS212では、第2ボーナスAT中の上乗せ回数決定抽選実行条件の充足の有無を判定する。ここで、第2ボーナスAT中の上乗せ回数決定抽選実行条件が充足された状態とは、第2ボーナスAT中の上記瑣末対決演出が行われる遊技期間において、役決定結果A2またはA3が選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上乗せ回数決定抽選を実行し(ステップS213)、選出された上乗せ回数を示すコマンドをサブへ送信し(ステップS214)、ステップS215に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS213,S214の処理は行わずにステップS215に進む。なお、以下において各抽選が行われた場合にも、その抽選結果を示すコマンドがサブへ送信されるが、そのことに関する説明(ステップ)は省略することとする。
ステップS215では、第2ボーナスAT継続抽選実行条件の充足の有無を判定する。ここで、第2ボーナスAT継続抽選実行条件が充足された状態とは、第2ボーナスAT中の上記主要対決最終遊技に設定された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の第2ボーナスAT継続抽選を実行し(ステップS216)、次いで、上述の演出パターン決定抽選を実行する(ステップS217)。そして、これらの抽選結果を示すコマンドをサブへ送信し(ステップS214)、ステップS219に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS216〜S218の処理は行わずにステップS219に進む。
ステップS219では、基本AT中の上乗せ回数決定抽選実行条件の充足の有無を判定する。ここで、基本AT中の上乗せ回数決定抽選実行条件が充足された状態とは、基本AT中において役決定結果A13が選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の上乗せ回数決定抽選を実行し(ステップS220)、その結果に応じて、上述のボーナスAT設定抽選を実行し(ステップS221)、さらにその結果に応じて、上述の前兆AT設定抽選を実行し(ステップS222)、ステップS223に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS220〜S222の処理は行わずにステップS223に進む。
ステップS223では、第1上乗せ特化AT設定抽選実行条件の充足の有無を判定する。ここで、第1上乗せ特化AT設定抽選実行条件が充足された状態とは、上記ボーナスAT設定抽選Aの抽選において、「何れも設定しない」が選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の第1上乗せ特化AT設定抽選を実行し(ステップS224)、ステップS225に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS224の処理は行わずにステップS225に進む。
ステップS225では、第1上乗せ特化AT中の上乗せ回数決定抽選実行条件の充足の有無を判定する。ここで、第1上乗せ特化AT中の上乗せ回数決定抽選実行条件が充足された状態とは、第1上乗せ特化AT中において役決定結果A4〜A12の何れかが選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の上乗せ回数決定抽選を実行し(ステップS226)、そこで決定された上乗せ回数を、第1上乗せ特化AT中の他の上乗せ回数決定抽選により決定された上乗せ回数と合算し(ステップS227)、ステップS228に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS226,S227の処理は行わずにステップS228に進む。
ステップS228では、第1上乗せ特化AT中のボーナスAT設定抽選B実行条件の充足の有無を判定する。ここで、第1上乗せ特化AT中のボーナスAT設定抽選B実行条件が充足された状態とは、第1上乗せ特化AT中の最終ゲームに設定された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述のボーナスAT設定抽選Bを実行し(ステップS229)、次いで、上述の前兆AT設定抽選を実行し(ステップS230)、図18のステップS231に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS229,S230の処理は行わずにステップS231に進む。
ステップS231では、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間設定条件の充足有無が判定される。ここで、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間設定条件が充足された状態とは、フリーズATに設定された状態をいう。この条件が充足されている場合には、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間を設定し(ステップS232)、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間が設定されたことを示すコマンドをサブへ送信する(ステップS224)。
次に、上述のフリーズATリール演出を実行し(ステップS234)、実行する毎に、上述の上乗せ回数決定抽選を実行し(ステップS235)、選出された上乗せ回数を示すコマンドと、フリーズATリール演出を実行したことを示すコマンドをサブへ送信する(ステップS236)。そして、フリーズATリール演出及び上乗せ回数決定抽選を規定の回数実行したか否かを判定し(ステップS237)、実行していない場合には上記ステップS234に戻る。一方、規定の回数実行した場合には、フリーズAT中に選出された各上乗せ回数を合算し(ステップS238)、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間を終了し(ステップS238)、さらに、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間を終了したことを示すコマンドをサブへ送信して(ステップS240)、ステップS241に進む。また、上記ステップS231において、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間設定条件が充足されていない場合には、上記ステップS232〜S240の処理は行わずに、ステップS241に進む。
ステップS241では、第2上乗せ特化AT設定抽選実行条件の充足の有無を判定する。ここで、第2上乗せ特化AT設定抽選実行条件が充足された状態とは、上述のボーナスAT潜伏確定状態における前兆AT中に役決定結果A13が選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の第2上乗せ特化AT設定抽選を実行し(ステップS242)、ステップS243に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS242の処理は行わずにステップS243に進む。
ステップS243では、第2上乗せ特化AT中の上乗せ回数決定抽選実行条件の充足の有無を判定する。ここで、第2上乗せ特化AT中の上乗せ回数決定抽選実行条件が充足された状態とは、第2上乗せ特化AT中において役決定結果A4〜A12の何れかが選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の上乗せ回数決定抽選を実行し(ステップS244)、そこで決定された上乗せ回数を、第2上乗せ特化AT中の他の上乗せ回数決定抽選により決定された上乗せ回数と合算し(ステップS245)、ステップS246に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS245,S246の処理は行わずにステップS246に進む。
ステップS246では、第2上乗せ特化AT中のボーナスAT設定抽選B実行条件の充足の有無を判定する。ここで、第2上乗せ特化AT中のボーナスAT設定抽選B実行条件が充足された状態とは、第2上乗せ特化AT中の途中ゲームにおいて第2上乗せ特化AT中に獲得された上乗せ回数の合計値が100以上となった状態または第2上乗せ特化AT中の最終ゲームに設定された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述のボーナスAT設定抽選Bを実行し(ステップS247)、次いで、上述の前兆AT設定抽選を実行し(ステップS248)、ステップS249に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS247,S248の処理は行わずにステップS249に進む。
ステップS249では、ボーナスAT設定抽選C実行条件の充足の有無を判定する。ここで、ボーナスAT設定抽選C実行条件が充足された状態とは、第2上乗せ特化AT中において役決定結果A2またはA3が選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述のボーナスAT設定抽選Cを実行し(ステップS250)、ステップS251に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS250の処理は行わずにステップS251に進む。
ステップS251では、確率モード移行抽選実行条件の充足の有無を判定する。ここで、確率モード移行抽選実行条件が充足された状態とは、第1上乗せ特化AT172,272中におけるボーナスAT設定抽選Bにおいて、第1ボーナスATまたは第2ボーナスATを設定しないという選択がなされた状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の確率モード移行抽選を実行し(ステップS252)、AT遊技状態制御処理を終了してリターンする。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS252の処理は行わずにリターンする。
《主リール回転駆動制御処理》
AT遊技状態制御処理を実行した後、図15に示すように、主リール回転駆動制御処理を行う。この主リール回転駆動制御処理では、図19に示すように、ウエイト時間が経過するまでその状態で待機し(ステップS301)、ウエイト時間が経過した場合には、ウエイト時間が経過したことを示すウエイト時間経過コマンドをサブへ送信する(ステップS302)。なお、ウエイト時間とは、前回の遊技期間において主リール3a,3b,3cが回転開始してから、今回の遊技期間において主リール3a,3b,3cを回転開始させるまでに経過することが必要とされる時間(例えば、4.1秒間)のことである。
次に、新たにウエイト時間をセットし(ステップS303)、全主リール3a,3b,3cを回転開始させる(ステップS304)。次いで、右リール(リール3c)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する(ステップS305)。ここで、右リールの待機が終了していた場合には、右リールが回転開始したことを示す右リール回転開始コマンドがサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS306)、送信済みではない場合には、右リール回転開始コマンドをサブへ送信して(ステップS307)、ステップS308へ進む。一方、上記ステップS305において、右リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS306,S307の処理を行わずにステップS308へ進み、また、上記ステップS306において、右リール回転開始コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS307の処理を行わずにステップS308へ進む。
このステップS308では、中リール(リール3b)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、中リールの待機が終了していた場合には、中リールが回転開始したことを示す中リール回転開始コマンドがサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS309)、送信済みではない場合には、中リール回転開始コマンドをサブへ送信して(ステップS310)、ステップS311へ進む。一方、上記ステップS308において、中リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS309,S310の処理を行わずにステップS311へ進み、また、上記ステップS309において、中リール回転開始コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS310の処理を行わずにステップS311へ進む。
このステップS311では、左リール(リール3a)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、左リールの待機が終了していた場合には、左リールが回転開始したことを示す左リール回転開始コマンドがサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS312)、送信済みではない場合には、左リール回転開始コマンドをサブへ送信して(ステップS313)、ステップS314へ進む。一方、上記ステップS311において、左リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS312,S313の処理を行わずにステップS314へ進み、また、上記ステップS312において、左リール回転開始コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS313の処理を行わずにステップS314へ進む。
このステップS314では、全主リール(リール3a,3b,3c)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、全主リールの待機が終了していない場合には、上記ステップS305に戻る。一方、全主リールの待機が終了した場合には、回転開始した全主リールを、所定の回転速度に達するように加速する加速処理を行う(ステップS315)。次いで、全主リールの回転が正常であるか否かを判定し(ステップS316)、正常ではないと判定した場合には、上記ステップS315に戻る。
一方、正常であると判定した場合には、全主リールが定速回転しているか否かを判定し(ステップS317)、定速回転していないと判定した場合には、上記ステップS315に戻る。一方、全主リールが定速回転していると判定した場合には、全主リールが停止受付待ちの状態(ストップスイッチ26a,26b,26cが操作された場合に、それに対応して回転停止することが可能な状態)にあるか否かを判定し(ステップS318)、停止受付待ちの状態ではないと判定した場合には、上記ステップS315に戻り、全主リールが停止受付待ちの状態にあると判定した場合には、ステップS319へ進む。
このステップS319では、左リール(リール3a)の回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26aの操作が受け付けられた場合には、ストップスイッチ26aの操作を受け付けたときの左リールの回転位置や左リールが回転停止する位置を示す左リール回転停止受付コマンドをサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS320)、送信済みではない場合には、左リール回転停止受付コマンドをサブへ送信して(ステップS321)、ステップS322へ進む。一方、上記ステップS320において、左リール回転停止受付コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS321の処理を行わずにステップS325へ進む。
上記ステップS322では、左リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この左リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた主制御図柄と、ストップスイッチ26aが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26aの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他の主リール(リール3bまたはリール3c)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、左リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように左リールの駆動を制御するものである。
この左リールの図柄組合せ回転停止制御は、左リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS323)行われ、左リールが回転停止した場合には、左リールが回転停止したことを示す左リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS324)、ステップS337に進む。一方、上記ステップS319において、左リールの回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS320〜S324の処理は行わずに、ステップS325に進む。
このステップS325では、中リール(リール3b)の回転停止操作(ストップスイッチ26bの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26bの操作が受け付けられた場合には、ストップスイッチ26bの操作を受け付けたときの中リールの回転位置や中リールが回転停止する位置を示す中リール回転停止受付コマンドをサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS326)、送信済みではない場合には、中リール回転停止受付コマンドをサブへ送信して(ステップS327)、ステップS328へ進む。一方、上記ステップS325において、中リール回転停止受付コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS327の処理を行わずにステップS331へ進む。
上記ステップS328では、中リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この中リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた主制御図柄と、ストップスイッチ26bが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26bの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他の主リール(リール3aまたはリール3c)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、中リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように中リールの駆動を制御するものである。
この中リールの図柄組合せ回転停止制御は、中リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS329)行われ、中リールが回転停止した場合には、中リールが回転停止したことを示す中リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS330)、ステップS337に進む。一方、上記ステップS326において、中リールの回転停止操作(ストップスイッチ26bの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS326〜S330の処理は行わずに、ステップS331へ進む。
このステップS331では、右リール(リール3c)の回転停止操作(ストップスイッチ26cの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26cの操作が受け付けられた場合には、ストップスイッチ26cの操作を受け付けたときの右リールの回転位置や右リールが回転停止する位置を示す右リール回転停止受付コマンドをサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS332)、送信済みではない場合には、右リール回転停止受付コマンドをサブへ送信して(ステップS333)、ステップS334へ進む。一方、上記ステップS332において、右リール回転停止受付コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS333の処理を行わずにステップS337へ進む。
上記ステップS334では、右リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この右リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた主制御図柄と、ストップスイッチ26cが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26cの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他の主リール(リール3aまたはリール3b)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、右リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように右リールの駆動を制御するものである。
この右リールの図柄組合せ回転停止制御は、右リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS335)行われ、右リールが回転停止した場合には、右リールが回転停止したことを示す右リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS336)、ステップS337に進む。一方、上記ステップS331において、右リールの回転停止操作(ストップスイッチ26cの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS332〜S336の処理は行わずに、ステップS337へ進む。
上述のステップS324、S330またはS336から移行するステップS337では、全主リールが回転停止したか否かを判定し、全主リールが回転停止したと判定した場合には、ステップS338へ進み、回転停止していないと判定した場合には、上記ステップS319に戻る。
上記ステップS338では、当該遊技で特定押し順を指定中であるか否かを判定し、指定中であれば、遊技者による実際の押し順と指定押し順とを比較する(ステップS339)。次に、その比較結果に基づき、上述の第1または第2押し順カウンタCT1,CT2のカウンタ値の更新(インクリメントまたはリセット)を行い(ステップS340)、主リール回転駆動制御処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS338において、特定押し順を指定中ではないと判定した場合には、上記ステップS339,340の処理は行わずに、リターンする。
なお、本実施形態では、特別役(BB役)の当選が持ち越されたボーナス内部中において小役が当選した場合には、特別役よりも小役を成立させることを優先させる小役優先のリール回転停止制御処理が行われるようになっている。同様に、ボーナス内部中において再遊技役が当選した場合には、特別役よりも再遊技役を成立させることを優先させる再遊技役優先の回転停止制御処理が行われるようになっている。
《入賞判定・遊技終了制御処理》
主リール回転駆動制御処理を実行した後、図15に示すように、入賞判定・遊技終了制御処理を行う。この入賞判定・遊技終了制御処理では、図20に示すように、まず、停止表示図柄を確認する(ステップS401)。次に、停止表示された図柄により遊技役が成立している場合にはその成立役情報(何れの遊技役も成立していない場合にはそのことを示す情報)を、所定の記憶領域に格納する(ステップS402)。
次いで、停止表示図柄Aコマンドと停止表示図柄Bコマンドをサブへ送信する(ステップS403)。なお、停止表示図柄Aコマンドは、成立した遊技役が特別役なのか小役なのか再遊技役なのかを示す大まかなコマンドとし、停止表示図柄Bコマンドは、成立した遊技役をより具体的に示すコマンド(例えば、高めベル小役(小役1)が成立したとか、スイカ小役(小役26)が成立したとかが分かるコマンド)とすることができるが、別のコマンドとしても構わない。また、表示窓W内や正規有効ライン29a上に停止表示された図柄組合せ(出目)の情報をサブへ送信するようにしてもよい。
次に、特別役(BB役)の成立の有無を判定する(ステップS404)。ここで、特別役が成立していた場合には、特別役の当選フラグをOFFにして(ステップS405)、ステップS407へ進み、成立していなかった場合には、特別役以外の遊技役の当選フラグをOFFにして(ステップS406)、ステップS407へ進む。
このステップS407では、払い出す遊技メダルの枚数(遊技メダルの払出しが無い場合には0枚)等を示す遊技メダル払出開始コマンドを、サブへ送信する。次に、遊技メダルの払出しがあるか否かを判定し(ステップS408)、払出しがある場合には、クレジット(貯留)された遊技メダルの枚数(クレジット数)がクレジットし得る最大数を示す上限値(例えば、50)未満であるか否かを判定する(ステップS409)。
ここで、クレジット数が上限値未満であった場合には、払い出す遊技メダルの枚数をクレジット数に加算して(ステップS410)、ステップS412に進み、クレジット数が上限値以上であった場合には、遊技メダルを払い出して(ステップS411)、ステップS412に進む。このステップS412では、遊技メダルの払出しが終了したか否かを判定し、払出しが終了していなかった場合には、上記ステップS408へ戻り、払出しが終了していた場合には、遊技メダルの払出しが終了したことを示す遊技メダル払出終了コマンドをサブへ送信し(ステップS413)、ステップS414へ進む。一方、上記ステップS407の判定において、遊技メダルの払出しがない場合には、上記ステップS409〜S413の処理は行わずに、ステップS414へ進む。
このステップS414では、特別遊技(BB役の成立により移行したボーナス)が今回の遊技において終了したか否かを判定し、特別遊技が今回の遊技において終了したと判定した場合には、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドをサブへ送信し(ステップS415)、ステップS416に進む。一方、上記ステップS414において、特別遊技が継続中または特別遊技中ではなかったと判定した場合には、上記ステップS415の処理は行わずに、ステップS416へ進む。
このステップS416では、遊技中に行われた各抽選の結果や押し順カウンタの数値等に基づき、AT遊技状態の更新を行う。また、RT遊技状態の移行条件が充足の有無に基づいて、RT遊技状態の更新を行う(ステップS417)。次いで、メイン情報記憶手段119に記憶された成立役情報をクリアし(ステップS418)、ステップS419に進む。なお、より詳細には、メイン情報記憶手段119にBB役の成立役情報が記憶されていた場合には、次の遊技からBBを開始させる処理が行われるとともにそのことを示すコマンドをサブへ送信する処理が行われる。また、上記ステップS419では、AT遊技状態及びRT遊技状態の更新結果や1回の遊技が終了したことを示す遊技終了コマンドをサブへ送信し、入賞判定・遊技終了制御処理を終了してリターンする。
主制御手段100において行われる他の制御処理としては、主制御電源断処理、主制御電源投入処理及び主制御設定変更処理がある。主制御電源断処理は、主制御手段100(主制御基板60)への電力の供給が停止されたとき(電源断時)に行われる処理であり、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等が行われる。また、所定の記憶領域に記憶されている、役決定結果に関する情報や遊技状態に関する情報の保存(保持)や、チェックサムのセットが行われる。
主制御電源投入処理は、主制御手段100への電力の供給が開始されたとき(電源投入時)に行われる処理であり、仮スタックポインタのセットやチェックサムの算出、チェック等が行われ、電源復帰の処理が行えるように処理される。また、設定鍵型スイッチ83がONされているか否の判定が行われ、ONされている場合には、次述する主制御設定変更処理に移行する。一方、設定鍵型スイッチ83がONされていない場合には、スタックポインタの復帰や割込みの起動が行われ、さらには、電源断時に所定の記憶領域に記憶されていた、役決定結果に関する情報や遊技状態に関する情報に基づき遊技が行われる。
主制御設定変更処理は、上述の主制御電源投入処理において、設定鍵型スイッチ83がONされた場合に実行される処理であり、遊技店員等による設定変更スイッチ84の設定変更指令操作が確定した場合に、スタックポインタの初期化や割込みの初期化、電源断時に保存された遊技情報のクリア処理が行われる。また、設定変更時に設定された設定値が所定の記憶領域に格納されるとともに、設定変更が行われたことを示す設定変更コマンドがサブへ送信され、前述した遊技制御処理に移行する。
<副リール回転駆動制御処理>
次に、副制御手段200により実行される副リール回転駆動制御処理について説明する。この副リール回転駆動制御処理は、通常遊技の実行時やフリーズAT中に、副リール(リール3d)の駆動を制御する処理であり、まず、主制御手段100から送信されるコマンドに基づき、スタートレバー25の操作が受け付けられたか否かを判定する(ステップV101)。ここで、スタートレバー25の操作が受け付けられたと判定した場合には、役決定結果コマンドを受信するまでその状態で待機し(ステップV102)、受信した場合には、伝達された役決定結果に基づき、副制御図柄をセットする(ステップV103)。副制御図柄とは、左リール回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)の操作タイミング等に応じ、副リール(リール3d)において停止表示される(特に、疑似有効ライン29b上に停止表示される)ことが許容される図柄のことである。
副制御図柄のセット後、ウエイト時間経過コマンドを受信するまでその状態で待機し(ステップV104)、ウエイト時間が経過した場合には、副リールを回転開始させる(ステップV105)。次いで、副リールの待機が終了する(実際に回転を開始する)までその状態で待機し(ステップV106)、副リールの待機が終了した場合には、回転開始した副リールを、所定の回転速度に達するように加速する加速処理を行う(ステップV107)。次いで、副リールの回転が正常であるか否かを判定し(ステップV108)、正常ではないと判定した場合には、上記ステップV107に戻る。
一方、正常であると判定した場合には、副リールが定速回転しているか否かを判定し(ステップV109)、定速回転していないと判定した場合には、上記ステップV107に戻る。一方、副リールが定速回転していると判定した場合には、副リールが停止受付待ちの状態(ストップスイッチ26aが操作された場合に、それに対応して回転停止することが可能な状態)にあるか否かを判定し(ステップV110)、停止受付待ちの状態ではないと判定した場合には、上記ステップV107に戻り、副リールが停止受付待ちの状態にあると判定した場合には、ステップV111へ進む。
このステップV111では、左リール回転停止受付コマンドを受信するまでその状態で待機し、受信した場合には、副リールの図柄組合せ回転停止制御を行う(ステップV112)。この副リールの図柄組合せ回転停止制御は、上記ステップV103においてセットされた副制御図柄と、ストップスイッチ26aが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26aの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)等に応じて、副リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように副リールの駆動を制御するものである。
この副リールの図柄組合せ回転停止制御は、副リールが回転停止したと判定されるまで(ステップV113)行われ、副リールが回転停止した場合には、ステップV114に進む。一方、上記ステップV101において、スタートレバー25の操作が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップV102〜V113の処理は行わずに、ステップV114に進む。
このステップV114では、第2のリール回転駆動制御処理凍結期間が設定されたことを示すコマンドの受信の有無を判定する。ここで、コマンドを受信した場合には、フリーズATリール演出を実行する(ステップV115)。そして、リーズATリール演出を規定の回数実行したか否かを判定し(ステップV116)、実行していない場合には上記ステップV115に戻り、規定の回数実行した場合には、上記ステップV101に戻る。一方、コマンドを受信していない場合には、上記ステップV115,V116の処理は行わずに、上記ステップV101に戻る。
<指定押し順報知制御処理>
次に、副制御手段200により実行される指定押し順報知制御処理について説明する。この指定押し順報知制御処理は、上述のボーナスATモード設定抽選の抽選結果を、間接的に主制御手段100に伝達するものであり、まず、主制御手段100から指定押し順(目押し図柄を併せて指定したものを含む)が通知されるまでその状態で待機する(ステップW101)。ここで、指定押し順を受信した場合には、上述の潜伏ATモードまたはボーナスAT準備状態中であるか否かを判定し(ステップW102)、潜伏ATモードまたはボーナスAT準備状態中である場合には、上述のボーナスATモード抽選の当選結果(当りA1が選出されたのか当りA2が選出されたのか)に対応した指定押し順を遊技者に報知する(ステップW103)。一方、潜伏ATモードまたはボーナスAT準備状態中ではない場合には、指定押し順の報知は行わずに、上記ステップW101に戻る。
<態様の変更>
上述の実施形態では、自動ベット処理凍結期間が設定される場合には、キャンセル操作が受け付けられない第1の自動ベット処理凍結期間と、キャンセル操作が受け付けられる第2の自動ベット処理凍結期間とが共に設定されるが、第1の自動ベット処理凍結期間のみを設定する場合や第2の自動ベット処理凍結期間のみを設定する場合を設けるようにしてもよい。この場合、どちらの自動ベット処理凍結期間を設定するのかを、停止表示された図柄の組合せによって決めたり、抽選により決めたりしてもよい。
また、上述の実施形態では、第2ボーナスATの主要対決最終遊技における演出パターン決定抽選により第2の演出パターンが選出され、かつ再遊技役が成立した場合に限り、自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)が設定されるように構成されているが、上記主要対決最終遊技において、再遊技役が成立しなかった場合や第2の演出パターンが選出されなかった場合でも設定するようにしてもよい。また、第2ボーナスAT中に限らず、特定の再遊技役が成立した場合に、自動ベット処理凍結期間を設定するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、第1の自動ベット処理凍結期間は、キャンセル操作が受け付けられない期間とされているが、第2の自動ベット処理凍結期間と同様に、キャンセル操作が受け付けられる期間として、キャンセル操作が受け付けられた場合には、所定時間T1の経過を待たずに第1の自動ベット処理凍結期間を終了するように構成してもよい。この場合、第1の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル操作が受け付けられた場合には、第1の自動ベット処理凍結期間のみを終了するようにしてもよいし、第1の自動ベット処理凍結期間と共に第2の自動ベット処理凍結期間も終了させるようにしてもよい。また、第1の自動ベット処理凍結期間において受け付けるキャンセル操作と、第2の自動ベット処理凍結期間において受け付けるキャンセル操作とを変える(例えば、第1の自動ベット処理凍結期間においては、1−BETスイッチ22の操作はキャンセル操作として受け付けるが、第2の自動ベット処理凍結期間においては受け付けない)ようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、メダル投入口21に投入された遊技メダルが流下する通路上における、ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置に、投入メダルセンサ28aが設置されている。そして、第2の自動ベット処理凍結期間において、この投入メダルセンサ28aにより投入遊技メダルが検出されたことに基づいて、第2の自動ベット処理凍結期間が終了されるようになっている。これに対し、ブロッカ48が設置された位置よりも上流側には投入メダルセンサを備えておらず、ブロッカ48が設置された位置よりも下流側の位置に、投入メダルセンサ28bのみが設置されていたり、投入メダルセンサ28bと共に、さらに下流側に他の投入メダルセンサ(補助センサ)が設置されている態様としたりすることも可能である。その場合には、それらの投入メダルセンサうち最も上流側に配された投入メダルセンサにより、投入遊技メダルが受け入れられたことが検出されたことに基づいて、第2の自動ベット処理凍結期間を終了するようにすることが可能である。
また、上述の実施形態では、リール回転開始操作(スタートレバー25の操作)が受け付けられたことを契機として、第1または第2のリール回転駆動制御処理凍結期間を設定するように構成されているが、最後のリール回転停止操作が受け付けられたことを契機として、全てのリール3a〜3dの停止後に、第1または第2のリール回転駆動制御処理凍結期間を設定するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、ATモード中の各AT遊技状態間の移行については、主制御手段100が主導的に制御するように構成されているが、これを副制御手段200が主導的に行うようにしてもよい。その場合、副制御手段200が設定したAT遊技状態を主制御手段100側に間接的に伝達するために、上述の押し順を用いた間接的情報伝達手法を利用してもよい。
また、各RT遊技状態において抽選される遊技役の設定や、当選確率等は適宜変更することが可能である。例えば、上記各実施形態では、特別役と小役、あるいは特別役と再遊技役が重複当選するような役決定結果は設定されていないが、このような役決定結果を設定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態や変更態様における各構成は、適宜組み合わせて用いることが可能である。