JP7052271B2 - インク組成物 - Google Patents
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Description
本実施形態のインク組成物(「インク」ともいう。)は、水と、樹脂と、色材と、25℃における蒸気圧が0.05mmHg以上であり、かつ25℃における水100gに対する溶解度が3g未満であるアルコール(A)と、25℃における蒸気圧が0.050mmHg未満であり、25℃における水100gに対する溶解度が3g以上であるグリコールエーテル、及び25℃における蒸気圧が0.050mmHg未満であり、25℃における水100gに対する溶解度が3g以上であるアルカンジオールからなる群より選ばれる1種以上を含有する溶剤(B)と、を含む。なお、本明細書において、アルコール(A)を難水溶性アルコール(A)ということがあり、溶剤(B)を水溶性溶剤(B)ということがある。
本実施形態のアルコール(A)は、25℃における蒸気圧が0.05mmHg以上であり、かつ25℃における水100gに対する溶解度が3g未満である。
溶剤(B)は、25℃における蒸気圧が0.050mmHg未満であり、25℃における水100gに対する溶解度が3g以上であるグリコールエーテル、及び、25℃における蒸気圧が0.050mgHg未満であり、25℃における水100gに対する溶解度が3g以上であるアルカンジオールからなる群より選ばれる1種以上を含有する。
本実施形態のインク組成物は、記録物を記録する際に、記録媒体表面への濡れ性をより一層向上させ、インクの浸透性をより一層向上させる観点から、ポリシロキサン系界面活性剤を含有することが好ましく、下記式(1)で表されるポリシロキサン系界面活性剤(「特定の界面活性剤」ともいう。)を含有することがより好ましい。また、本実施形態のインク組成物は、特定の界面活性剤を含有することにより、アルコール(A)をより一層安定にインク組成物中に分散したり、乳化したりできる傾向にある。
条件(a):式(1)中、aが2~13の整数であり、mが2~50の整数であり、nが1~8(好ましくは1~5)の整数である。
条件(b):式(1)中、Rがメチル基であり、aが6~18の整数であり、mが0であり、nが1である。
条件(c):式(1)中、aが2~5の整数であり、mが20~40の整数であり、nが2~4の整数である。
条件(d):式(1)中、aが9~13の整数であり、mが2~4の整数であり、nが1~2の整数である。
条件(e):式(1)中、aが6~10の整数であり、mが10~20の整数であり、nが4~8の整数である。
条件(f):式(1)中、aが2~5の整数であり、mが20~40の整数であり、nが2~4の整数である。
条件(g):式(1)中、aが7~11の整数であり、mが30~50の整数であり、nが3~5の整数である。
条件(h):式(1)中、Rがメチル基であり、aが9~13の整数であり、mが2~4の整数であり、nが1~2の整数である。
条件(i):式(1)中、aが6~10の整数であり、mが10~20の整数であり、nが4~8の整数である。
条件(j):式(1)中、Rがメチル基であり、aが6~12の整数であり、mが0であり、nが1である。
条件(k):式(1)中、Rが水素原子であり、aが7~11の整数であり、mが30~50の整数であり、nが3~5の整数である。
条件(l):式(1)中、Rがメチル基であり、aが9~13の整数であり、mが2~4の整数であり、nが1~2の整数である。
条件(m):式(1)中、Rがメチル基であり、aが6~10の整数であり、mが10~20の整数であり、nが4~8の整数である。
条件(n):式(1)中、Rが水素原子であり、aが7~11の整数であり、mが30~50の整数であり、nが3~5の整数である。
条件(o):式(1)中、Rがメチル基であり、aが9~13の整数であり、mが2~4の整数であり、nが1~2の整数である。
条件(p):式(1)中、Rがメチル基であり、aが6~10の整数であり、mが10~20の整数であり、nが4~8の整数である。
本実施形態のインク組成物は、色材を含有する。色材としては、染料及び顔料が挙げられるが、乾燥過程での色安定性、耐光性及び耐水性の観点から、顔料であることが好ましい。顔料は、インク組成物中に分散させることが可能な分散剤に含まれていることが好ましい。
本実施形態のインク組成物は、色材を良好に分散させる観点から、樹脂を含有することが好ましい。樹脂は、分散剤に含まれていることが好ましい。樹脂としては、色材の分散性の観点から、オキシエチル骨格を含有する樹脂(「オキシエチル骨格含有樹脂」ともいう。)、フルオレン骨格を含有する樹脂(「フルオレン骨格含有樹脂」ともいう。)、スチレン-アクリル酸系共重合体樹脂、及びウレタン系樹脂からなる群より選ばれる1種以上であることが好ましく、オキシエチル骨格含有樹脂及びフルオレン骨格含有樹脂からなる群より選ばれる1種以上であることがより好ましく、オキシエチル骨格含有樹脂及びフルオレン骨格含有樹脂であることがさらに好ましい。これらの樹脂は、色材(特に顔料)に吸着して分散性を向上させる。樹脂は、顔料とともに分散剤に含まれていることが好ましい。
オキシエチル骨格含有樹脂としては、例えば、オキシエチルアクリレート骨格を含有する樹脂が挙げられ、下記式(I)で表される化合物であることが好ましい。オキシエチル骨格含有樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
フルオレン骨格含有樹脂としては、例えば、下記のモノマー単位を共重合することにより得ることができる。
5-イソシアネート-1-(イソシアネートメチル)-1,3,3-トリメチルシクロヘキサン(CAS No.4098-71-9)
2,2’-[9H-フルオレン-9-イリデンビス(4,1-フェニレンオキシ)]ビスエタノール(CAS No.117344-32-8)
3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピオン酸(CAS No.4767-03-7)
N,N-ジエチル-エタンジアミン(CAS No.121-44-8)
本実施形態のインク組成物は、溶媒として水を含有する。水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水、及び超純水が挙げられる。
本実施形態のインク組成物は、25℃における蒸気圧が0.05mmHg以上であり、25℃における水100gに対する溶解度が3g以上である水溶性溶剤(「その他の水溶性溶剤」ともいう。)をさらに含有してもよい。その他の水溶性溶剤は、顔料とともに分散剤に含まれていることが好ましい。
本実施形態のインク組成物は、上記の各成分を適当な方法で分散、混合することにより製造できる。具体例としては、まず、水と、樹脂と、色材と、必要に応じて溶剤(B)又はその他の水溶性溶剤とを公知の分散機を用いて混合し、均一な分散液を調製する。次に、水と、アルコール(A)と、溶剤(B)と、必要に応じて特定の界面活性剤とを混合して可溶化または乳化させることにより溶液を調製する。この溶液を適宜希釈して希釈液とし、この希釈液と分散液とを混合撹拌することによりインク組成物を製造してもよい。
本実施形態のインクジェット記録方法は、被記録媒体へのインクジェット記録方法であって、本実施形態のインク組成物を吐出させることにより、被記録媒体に付着させる付着工程を含む。この工程では、被記録媒体及びインク組成物を加温しながら行ってもよい。本実施形態のインクジェット記録方法は、揮発性が高く、表面張力を低下させるアルコール(A)を含有するインク組成物を用いるため、凝集、色間滲みなどが抑制され、画像性能を向上できる。また、凝集が形成しにくいため、ワンパス記録方式に好適に用いることもでき、高速記録性に優れる。
各希釈液1~5、実施例1~4、及び比較例1~5の各インクの表面張力をWilhelmy法(垂直白金プレート法)で測定し、下記評価基準に従い、表面張力の評価を行った。測定結果を表1及び表2に示す。
A:24.0mN/m未満
B:24.0mN/m以上26.0mN/m未満
C:26.0mN/m以上
アズワン株式会社製品のラボランスクリュー管瓶110mLに、各希釈液1~5、実施例1~4、及び比較例1~5の各インクをそれぞれ30g入れて、希釈液又はインクの液面の上層に気泡層がない状態になるまで静置した。この管瓶を、10秒間で30回振とうさせて、その後水平面に載置し、載置直後の液面の上層にある気泡の高さを測定し、低気泡性を評価した。また、載置してから1分後の液面の上層にある気泡の高さを測定し、消泡性を評価した。低起泡性及び消泡性の評価は、得られた測定値と以下の評価基準に基づいた。評価結果を表1及び表2に示す。
A:0mm以上10mm未満
B:10mm以上20mm未満
C:20mm以上30mm未満
D:30mm以上
A:0mm以上3mm未満
B:3mm以上6mm未満
C:6mm以上
セイコーエプソン株式会社製品の「SC-B7000」の本体固定のインクタンクに、実施例1、2、及び比較例1~3の各インクをそれぞれ印刷可能な状態とした。その後、タンクの底から9cmの高さの位置がインク液面となるように、スポイトで気泡を採取する等してインク量を調整した。この調整により、インク界面の上層に気泡層がない状態で、タンク中のインク上方の空間容積を1100mLとした。次に、「SC-B7000」用のインクパウチ容器に、実施例1~4、及び比較例1~5の各インクを充填し、インク界面の上層に気泡層がない状態になるまで静置した。このインクパウチのインクの全てを、インクタンクに、20秒で注ぎ切った。このとき、インクがタンクから溢れずに注ぎ切った場合をA、インクがタンクから溢れた場合をBとしてインク注入性を評価した。
実施例1、2、及び比較例1~3の各インクを60℃環境下で、5日間放置し、調製直後の粘度に対する放置後の粘度の変化率(%)を測定した。各インクの測定値は10%未満であり、実用上問題がないことを確認した。
実施例1、2、及び比較例1~3の各インクを用いて、インクジェット方式により、日本規格協会の画像データ「自転車」(ISO JIS-SCID No.5)をセイコーエプソン株式会社製品の普通紙ロールに記録した。記録した画像データを比較検討した結果、各実施例と各比較例との有意差は見られないものの色間の滲み等が抑制されており、良好な結果を示した。
Claims (5)
- 水と、樹脂と、色材と、
25℃における蒸気圧が0.050mmHg以上であり、かつ、25℃における水100gに対する溶解度が3g未満であるアルコール(A)と、
25℃における蒸気圧が0.050mmHg未満であり、25℃における水100gに対する溶解度が3g以上であるアルカンジオールを含有する溶剤(B)と、を含み、
前記アルコール(A)は、炭素数が7以上の高級アルコールであり、
前記アルコール(A)の含有量に対する、前記溶剤(B)の含有量の割合(質量比)は10~40である、
インク組成物。 - 前記アルコール(A)が、対称型のアルカン骨格を含む、請求項1記載のインク組成物。
- 前記アルコール(A)が2,4-ジメチル-3-ペンタノール、及び2,6-ジメチル-4-ヘプタノールからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載のインク組成物。
- 前記アルカンジオールが、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ペンタンジオール、4-メチル-1,2-ペンタンジオール、及び3,3-ジメチル-1,2-ブタンジオールからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のインク組成物。
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