以下の例示的な実施形態の詳細な説明では、添付図面を参照する。異なる図面で同一の参照符号は同一又は同様の要素を示し得る。
上述のように、マルチスペクトルセンサ装置は、複数の(例えば、16、32、64等の)波長チャネルに関連する心拍時系列データを測定、取得、採取、又は他の方法で求めることが可能であり得る。このようなデータを本明細書では生心拍データと称する。実際には、生心拍データは非常にノイズが多い場合あがり、頻繁な基線シフトを含み得る。このようなノイズ及び/又は基線シフトにより、生心拍データを収縮期(例えば、心臓の収縮中)及び拡張期(例えば、心臓の弛緩(resting)中)に切り出すことが困難又は不可能であり得る。したがって、生心拍データは不正確で不確実な結果をもたらし得るので、生心拍データをバイタルサインモニタリングの実行等(例えば、瞬時心拍数の測定、血圧の判定等)の生体モニタリング動作の実行に関連して用いることが困難又は不可能であることが多い。
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、マルチスペクトルセンサ装置が採取した生心拍データに基づいて心拍周期データを求める心拍周期データ装置を提供し、心拍周期データに基づいて生体モニタリング動作を実行することができる。より詳細には、記載のいくつかの実施形態は、心拍周期データ(例えば、心拍周期の開始時間及び終了時間を識別するデータ)を求めるために生心拍データを処理することが可能な心拍周期データ装置を提供し、それにより心拍周期データを用いて(生体モニタリング動作の実行に関連した生心拍データの使用と比べて)比較的正確且つ/又は比較的確実な結果を提供する生体モニタリング動作を可能にする。
図1A及び図1Bは、本明細書に記載の例示的な実施形態100の図である。
図1Aに示すように、マルチスペクトルセンサ装置は、被検者の皮膚表面に対して位置決めされ得る。例えば、図1Aに示すように、マルチスペクトルセンサ装置は、被検者の手首に装着された装置であり得る。いくつかの実施形態では、マルチスペクトルセンサ装置は、指先、腕、脚、耳朶等の身体の別の場所の皮膚表面に対して位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、マルチスペクトルセンサ装置は、例えば可視(VIS)スペクトル、近赤外(NIR)スペクトル等で動作するBMSセンシング装置を含む。
参照符号105で示すように、マルチスペクトルセンサ装置は、N(N>1)個の波長チャネルに関連する生心拍データを求めること(例えば、測定、収集、採取等)ができる。生心拍データは、N個の波長チャネルのそれぞれについて、所与の時点の皮膚表面下(マルチスペクトルセンサ装置の場所)の血流量を示す測光反応データを含む。
参照符号110で示すように、心拍周期データ装置は、マルチスペクトルセンサ装置から生心拍データを取得することができる。心拍周期データ装置は、本明細書に記載のような複数の波長チャネルに関連する生心拍データに基づいて心拍周期データを求めることが可能な装置である。いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、マルチスペクトルセンサ装置と(例えば、同じパッケージ、同じハウジング、同じチップ等で)一体化され得る。代替として、心拍周期データ装置は、マルチスペクトルセンサ装置と別個であり得る(例えば、遠隔に位置付けられ得る)。
いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、(例えば、マルチスペクトルセンサ装置が生心拍データの取得時に生心拍データを提供するよう構成される場合)リアルタイム又は略リアルタイムで生心拍データを取得し得る。追加として又は代替として、心拍周期データ装置は、マルチスペクトルセンサ装置が周期的(例えば、1秒毎、5秒毎等)に生心拍データを(自動的に)提供することに基づいて生心拍データを取得し得る。追加として又は代替として、心拍周期データ装置は、マルチスペクトルセンサ装置からの生心拍データの要求に基づいてマルチスペクトルセンサ装置から生心拍データを取得し得る。
参照符号115で示すように、心拍周期データ装置は、生心拍データに基づいて、N個の波長チャネルのそれぞれにそれぞれが対応するN個の特徴ベクトルを生成することができる。例えば、心拍周期データ装置は、N個の特徴ベクトルを生成するためにN個の波長チャネルのそれぞれに関連する生心拍データのアイテムに対して特徴ベクトル変換を行うことができる。
心拍周期の収縮期及び拡張期は、生心拍データを表す信号の上昇傾斜部分及び下降傾斜部分それぞれにより特徴付けられる。したがって、このような特性が生心拍データの変換から生成される特徴ベクトルに取り込まれる場合、信号対雑音比(SNR)が(例えば、生心拍データと比べて)改善される。いくつかの実施形態では、移動4分の1周期傾き特徴ベクトル(moving quarter-period slopes feature vectors)がこの目的で生成され得る。いくつかの実施形態では、このような特徴ベクトル変換は、2点間の変動(point-to-point variations)から生じるノイズを軽減しつつ、特徴ベクトルが符号を変える前に複数の時間ステップを取り込むのに十分な範囲を提供する。
いくつかの実施形態では、4分の1周期移動窓傾き特徴ベクトル(quarter-period moving windows slopes feature vector)は、次式を用いて生成され得る。
FV=(Rt-R0)/R0
式中、Rtは、現在の時間ステップで生心拍データにより特定される測光反応であり、R0は、現在の時間ステップよりwFV時間ステップ前に生心拍データにより特定される測光反応である。ここで、wFVは、被検者の推定心拍周期期間(cycle period)(例えば、典型的な心拍周期期間、平均心拍周期期間、予め決められた心拍周期期間等の調整可能であり得るもの)の4分の1である。特に、wFVは被検者の心拍周期の4分の1(1/4)として記載されているが、いくつかの実施形態では、wFVは心拍周期期間の1/4以外(例えば、心拍周期期間の1/6、心拍周期期間の1/5、心拍周期期間の1/3、心拍周期期間の1/2等)であってもよい。特徴ベクトル生成を示す例を、図5A~図5Dに関して以下に記載する。
実際には、全ての波長チャネルがマルチスペクトルセンサ装置の動作中に許容可能なSNRを有するわけではなく、その結果、心拍周期データ装置は、これらの雑音の多い波長チャネルに対応する特徴ベクトルをフィルタリングする必要があり得る。いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、N個の特徴ベクトルの相関係数の2乗に基づいてこうしたフィルタリングを行うことができる。相関係数の2乗が小さいほど(例えば、0に近いほど)、2つの変数の相関が低いことを示し、相関係数の2乗が大きいほど、2つの変数の相関が比較的高いことを示す。したがって、図1Aに参照符号120で示すように、心拍周期データ装置は、N個の特徴ベクトルの各対の相関の2乗を求めることができる。
参照符号125で示すように、心拍周期データ装置は、相関係数の2乗に基づいてM個(M≦N)の選択特徴ベクトルを識別し得る。いくつかの実施形態では、選択特徴ベクトルのそれぞれが、各クリーンな(clean)波長チャネルに対応し得る。一例として、心拍周期データ装置は、N個の特徴ベクトルの1対にそれぞれが関連するN×(N-1)/2個の相関係数の2乗を求め得る。次に、心拍周期データ装置は、求めたN×(N-1)/2個の相関係数の2乗のうち、閾値(例えば、0.80、0.90、0.95等の最小許容値)を満たすM×(M-1)/2個の相関係数の2乗の集合を識別し得る。ここで、心拍周期データ装置は、閾値を満たすM×(M-1)/2個の相関係数の2乗の集合に対応するM個の選択特徴ベクトルの集合を識別し得る。このように、心拍周期データ装置は、許容不可能なノイズ量を有する波長チャネルをフィルタリングすることができる。
図1Bに参照符号130で示すように、M個の選択特徴ベクトルの識別後に、心拍周期データ装置は、主成分分析(PCA)を用いてM個の選択特徴ベクトルの平均特徴ベクトルを生成し得る。例えば、単変量時系列データにデータ切り出しを行うよう設計され得るので、M個の選択特徴ベクトルに対応する多変量時系列データを単変量時系列データに圧縮する必要があり得る。この圧縮は、M個の選択特徴ベクトルの平均化とみなすことができる。いくつかの実施形態では、平均特徴ベクトルは、PCAの結果として求められた第1主成分(PC1)に基づいて生成される。いくつかの実施形態では、PCAを用いた平均特徴ベクトルの生成により、(例えば、後述のように、平均特徴ベクトルが選択特徴ベクトルの集合のそれぞれ又は選択特徴ベクトルの集合の平均値よりも高いSNRを有するので)心拍の収縮期及び拡張期の識別がより容易になる。このような平均特徴ベクトルを示す例を、図6に関して以下に記載する。
参照符号135で示すように、心拍周期データ装置は、平均特徴ベクトルに基づいて初期心拍周期データを求め得る。初期心拍周期データは、初期心拍セットの開始時間及び終了時間を識別する情報を含み得る。いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、平均特徴ベクトルに基づいて初期心拍周期データを求め得る。例えば、心拍周期データ装置は、平均特徴ベクトルの陽性相(positive phases)(例えば、平均特徴ベクトルが実質的に正の傾きを有し且つゼロ等の閾値を横切る時間窓)及び平均特徴ベクトルの陰性相(negative phases)(例えば、平均特徴ベクトルが実質的に負の傾きを有し且つ閾値を横切る時間窓)を識別し得る。この例では、陽性相(心拍の収縮期を示す)が陰性相(心拍の拡張期を示す)に隣接することが1心拍周期期間を規定し、心拍周期期間の開始時間及び終了時間をそれに従って決定することができる。いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、複数の心拍の開始時間及び終了時間を識別する初期心拍周期データを求め得る。
図1Bに参照符号140でさらに示すように、心拍周期データ装置は、最終(例えば、ギャップなし)心拍周期データを求めるために初期心拍周期データにおける心拍周期ギャップを補正し得る。
心拍周期ギャップは、所与の心拍周期期間が合理的に可能であるよりも大幅に短いか又は長いと識別されるに至る、初期心拍周期データの誤差、不正確、不整合等であり得る。例えば、実際には、平均特徴ベクトルは、心拍周期を陽性相又は陰性相のいくつかの断片に過分割し得るスパイク及び/又はノイズを含み得る。これが起こると、初期心拍周期データにおいて識別される心拍周期期間が実際の心拍周期期間よりも大幅に小さくなる。結果として、このようなデータに基づいて実行される生体モニタリング動作は、不正確及び/又は不確実であり得る。例えば、過分割された心拍の場合に瞬時心拍数が有意な正のスパイクを示す(例えば、求められた瞬時心拍数は実際の心拍数よりもはるかに高くなる)。
別の例として、(生心拍データにおける基線の傾斜により生じる)平均特徴ベクトルにおける傾斜した基線により、陰性相又は陽性相が検出されなくなり得る。例えば、正に傾斜した基線により陰性相が検出されなくなり、負に傾斜した基線により陽性相が検出されなくなり得る。これが起こると、初期心拍周期データにおいて識別される心拍周期期間が実際の心拍周期期間よりも大幅に大きくなる。結果として、このようなデータに基づいて実行される生体モニタリング動作は、不正確及び/又は不確実であり得る。例えば、このような未検出相の場合に瞬時心拍数が負のスパイクを示す(例えば、求められた瞬時心拍数は実際の心拍数よりもはるかに低くなる)。いくつかの実施形態では、初期心拍周期データにおけるギャップの補正により、過分割心拍周期及び傾斜基線の効果を除去することができる。
いくつかの実施形態では、初期心拍周期データにおける心拍周期ギャップの補正の第1ステップとして、心拍周期データ装置は、1つ又は複数のこうした心拍周期ギャップを識別し得る。例えば、心拍周期データ装置は、初期心拍周期データにより識別された心拍周期が閾値を満たす期間を有すると判断し得る。例えば、心拍周期データ装置は、所与の心拍周期が最小心拍周期期間未満の期間を有すると判断し得る。このような場合、心拍周期データ装置は、過分割心拍周期により生じたギャップの存在を識別し得る。別の例として、心拍周期データ装置は、所与の心拍周期が最大心拍周期期間よりも大きな期間を有すると判断し得る。このような場合、心拍周期データ装置は、傾斜基線により生じたギャップの存在を識別し得る。
いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、閾値を識別する情報を用いて構成することができ、閾値は(例えば、心拍周期データ装置、被検者等により)調整可能であり得る。例えば、心拍周期データ装置は、被検者に関連する推定心拍周期期間(例えば、典型的な心拍周期期間、平均心拍周期期間、予め決められた心拍周期期間等)及び推定心拍周期期間からの正及び負の最大許容差(例えば、時間量、パーセンテージ等)を識別する情報を記憶し得るか又はこれにアクセスし得る。
いくつかの実施形態では、心拍周期ギャップの識別後に、心拍周期データ装置は、識別された心拍周期ギャップを補正するために初期心拍周期データを変更し得る。例えば、過分割心拍周期の場合、心拍周期データ装置は、調整された心拍周期期間が最小心拍周期期間以上となるまで隣接する心拍周期を結合し得る。別の例として、未検出相の場合、心拍周期データ装置は、心拍周期期間中の平均特徴ベクトルにおける局所的な谷又は山を識別し得ると共に、心拍周期を2つ以上の心拍周期に分割し得る(例えば、2つ以上の心拍周期の調整された心拍周期期間が最大心拍周期期間以下であるようにする)。いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、初期心拍周期データにおける複数の心拍周期ギャップを補正し得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の心拍周期ギャップの補正から得られるデータは、最終(例えば、ギャップなし)心拍周期データと称することができる。心拍周期ギャップ補正の効果を示す例は、図7A及び図7Bに関して後述する。
いくつかの実施形態では、最終心拍周期データは、(例えば、心拍周期データ装置、マルチスペクトルセンサ装置、又は別の装置による)生体モニタリング動作の実行を可能にし得る。生体モニタリング動作として、例えば、バイタルサインモニタリング(例えば、瞬時心拍数測定、血圧判定等)、又は別のタイプの生体判定及び/又はモニタリング(例えば、酸素化測定、増大係数測定、ハイドレーション測定等)が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、参照符号145で示すように、心拍周期データ装置は、最終心拍周期データ及び/又は最終心拍周期データに関連する情報を提供し得る。例えば、いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、バイタルサインモニタリング(例えば、瞬時心拍数測定、血圧判定等)を実行するよう構成された装置に最終心拍周期データを提供し得る。別の例として、いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、別のタイプの生体モニタリング(例えば、血液酸素飽和度測定、ハイドレーション等)を実行するよう構成された装置に最終心拍周期データを提供し得る。いくつかの実施形態では、最終心拍周期データは、BMS PPG特徴行列で用いるために提供することができ、それに基づいて生体モニタリングを実行することができる。
いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、最終心拍周期データに基づいて瞬時心拍数を求め得ると共に、瞬時心拍数を識別する情報を(例えば、マルチスペクトルセンサ装置及び/又は心拍周期データ装置の表示画面を介した表示用に)提供し得る。瞬時心拍数を求めることに関する例は、図8に関して後述する。
このように、心拍周期データ装置は、生体モニタリング動作を(例えば、生心拍データに基づく生体モニタリング動作の実行と比べて)高精度及び/又は高信頼度で実行できるようにするために、マルチセンサ装置により採取された生心拍データに基づいて心拍周期データを求めることができる。
上記のように、図1A及び図1Bは単なる例として提示したものである。他の例は、図1A及び図1Bに関して記載したものとは異なり得る。
図2は、本明細書に記載のシステム及び/又は方法が実施され得る例示的な環境200の図である。図2に示すように、環境200は、マルチスペクトルセンサ装置205、心拍周期データ装置210、及びネットワーク215を含み得る。環境200の装置は、有線接続、無線接続、又は有線及び無線接続の組み合わせを介して相互接続され得る。
マルチスペクトルセンサ装置205は、本明細書に記載のように、複数の波長チャネルに関連する生心拍データを測定、収集、採取、又は他の方法で求めることが可能な装置を含む。例えば、マルチスペクトルセンサ装置205は、64個の波長チャネルのそれぞれについて生心拍データを(多変量時系列データの形態で)求めることが可能なマルチスペクトルセンサ装置を含み得る。いくつかの実施形態では、マルチスペクトルセンサ装置205は、可視スペクトル、近赤外スペクトル、赤外スペクトル等で動作し得る。いくつかの実施形態では、マルチスペクトルセンサ装置205は、ウェアラブル装置(例えば、手首、指、腕、脚、頭、耳等に装着することができる装置)であり得る。いくつかの実施形態では、マルチスペクトルセンサ装置205は、心拍周期データ装置210と一体化され得る(例えば、マルチスペクトルセンサ装置205及び心拍周期データ装置210が同じチップ、同じパッケージ、同じハウジング等にあるようにする)。代替として、いくつかの実施形態では、マルチスペクトルセンサ装置205は、心拍周期データ装置210から分離され得る。いくつかの実施形態では、マルチスペクトルセンサ装置205は、心拍周期データ装置210等の環境200中の別の装置から情報を受信し且つ/又は別の装置に情報を送信し得る。
心拍周期データ装置210は、上述のように、複数の波長チャネルに関連する生心拍データに基づいて心拍周期データを求めることが可能な装置を含む。例えば、心拍周期データ装置210は、特定用途向け集積回路(ASIC)、集積回路、サーバ、サーバ群等、及び/又は別のタイプの通信及び/又はコンピューティング装置を含み得る。いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置210は、マルチスペクトルセンサ装置205と一体化され得る(例えば、マルチスペクトルセンサ装置205及び心拍周期データ装置210が同じチップ、同じパッケージ、同じハウジング等にあるようにする)。代替として、いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置210は、マルチスペクトルセンサ装置205から分離され得る。いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置210は、マルチスペクトルセンサ装置205等の環境200中の別の装置から情報を受信し且つ/又は別の装置に情報を送信し得る。
ネットワーク215は、1つ又は複数の有線及び/又は無線ネットワークを含む。例えば、ネットワーク215は、有線ネットワークを含み得る(例えば、マルチスペクトルセンサ装置205及び心拍周期データ装置210が同じパッケージ及び/又は同じチップに含まれる場合)。別の例として、ネットワーク215は、セルラーネットワーク(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、符号分割多重アクセス(CDMA)ネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、5Gネットワーク、別のタイプの次世代ネットワーク等)、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、電話網(例えば、公衆交換電話網(PSTN))、プライベートネットワーク、アドホックネットワーク、イントラネット、インターネット、光ファイバネットワーク(fiber optic-based network)、クラウドコンピューティングネットワーク等、及び/又はこれら若しくは他のタイプのネットワークの組み合わせを含み得る。
図2に示す装置及びネットワークの数及び配置は、一例として挙げたものである。実際には、図2に示すものに比べて追加の装置及び/又はネットワーク、より少ない装置及び/又はネットワーク、異なる装置及び/又はネットワーク、又は異なる配置の装置及び/又はネットワークがあってもよい。さらに、図2に示す2つ以上の装置を単一の装置内で実施してもよく、又は図2に示す単一の装置を複数の分散した装置として実施してもよい。追加として又は代替として、環境200の装置セット(例えば、1つ又は複数の装置)が、環境200の別の装置セットにより実行されると記載されている1つ又は複数の機能を実行してもよい。
図3は、装置300の例示的なコンポーネントの図である。装置300は、マルチスペクトルセンサ装置205及び/又は心拍周期データ装置210に対応し得る。いくつかの実施形態では、マルチスペクトルセンサ装置205及び/又は心拍周期データ装置210が、1つ又は複数の装置300及び/又は装置300の1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。図3に示すように、装置300は、バス310、プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、出力コンポーネント360、及び通信インタフェース370を含み得る。
バス310は、装置300の複数のコンポーネント間の通信を可能にするコンポーネントを含む。プロセッサ320は、ハードウェア、ファームウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実装される。プロセッサ320は、セントラルプロセッシングユニット(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、アクセラレーテッドプロセッシングユニット(APU)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は別のタイプの処理コンポーネントである。いくつかの実施形態では、プロセッサ320は、機能を実行するようプログラム可能な1つ又は複数のプロセッサを含む。メモリ330は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、及び/又はプロセッサ320が使用するための情報及び/又は命令を記憶する別のタイプのダイナミック又はスタティックストレージデバイス(例えば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、及び/又は光メモリ)を含む。
ストレージコンポーネント340は、装置300の動作及び使用に関する情報及び/又はソフトウェアを記憶する。例えば、ストレージコンポーネント340は、ハードディスク(例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び/又はソリッドステートディスク)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、カートリッジ、磁気テープ、及び/又は別のタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を、対応するドライブと共に含み得る。
入力コンポーネント350は、装置300がユーザ入力(例えば、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ、及び/又はマイクロフォン)等を介して情報を受信することを可能にするコンポーネントを含む。追加として又は代替として、入力コンポーネント350は、情報を検知するセンサ(例えば、全地球測位システム(GPS)コンポーネント、加速度計、ジャイロスコープ、及び/又はアクチュエータ)を含み得る。出力コンポーネント360は、装置300からの出力情報を提供するコンポーネント(例えば、ディスプレイ、スピーカ、及び/又は発光ダイオード(LED))を含む。
通信インタフェース370は、装置300が有線接続、無線接続、又は有線及び無線接続の組み合わせ等を介して他の装置と通信することを可能にする送受信機のようなコンポーネント(例えば、送受信機及び/又は別個の受信器及び送信器)を含む。通信インタフェース370は、装置300が別の装置から情報を受信し且つ/又は別の装置に情報を提供することを可能にし得る。例えば、通信インタフェース370は、イーサネットインタフェース、光インタフェース、同軸インタフェース、赤外線インタフェース、無線周波数(RF)インタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース、Wi-Fiインタフェース、セルラーネットワークインタフェース等を含み得る。
装置300は、本明細書に記載の1つ又は複数のプロセスを実行し得る。装置300は、プロセッサ320がメモリ330及び/又はストレージコンポーネント340等の非一時的なコンピュータ可読媒体により記憶されたソフトウェア命令を実行することに基づき、これらのプロセスを実行し得る。本明細書において定義されるコンピュータ可読媒体は、非一時的なメモリデバイスである。メモリデバイスは、単一の物理ストレージデバイス内のメモリ空間又は複数の物理ストレージデバイスに広がるメモリ空間を含む。
ソフトウェア命令は、別のコンピュータ可読媒体又は別の装置から通信インタフェース370を介してメモリ330及び/又はストレージコンポーネント340に読み込むことができる。実行されると、メモリ330及び/又はストレージコンポーネント340に記憶されたソフトウェア命令は、プロセッサ320に本明細書に記載の1つ又は複数のプロセスを実行させることができる。追加として又は代替として、ハードワイヤード回路をソフトウェア命令の代わりに又はソフトウェア命令と組み合わせて用いて、本明細書に記載の1つ又は複数のプロセスを実行してもよい。したがって、本明細書に記載の実施形態は、ハードウェア回路及び/又はソフトウェアのいかなる特定の組み合わせにも限定されない。
図3に示すコンポーネントの数及び配置は、一例として挙げたものである。実際には、装置300は、図3に示すものに比べて追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、異なるコンポーネント、又は異なる配置のコンポーネントを含んでいてもよい。追加として又は代替として、装置300のコンポーネントのセット(例えば、1つ又は複数のコンポーネント)が、装置300の別のコンポーネントのセットにより実行されると記載されている1つ又は複数の機能を実行してもよい。
図4は、複数の波長チャネルに関連する生心拍データに基づいて心拍周期データを求める例示的なプロセス400のフローチャートである。いくつかの実施形態では、図4の1つ又は複数のプロセスブロックが心拍周期データ装置(例えば、心拍周期データ装置210)により実行され得る。いくつかの実施形態では、図4の1つ又は複数のプロセスブロックが、心拍周期データ装置とは別個の又は心拍周期データ装置を含む、マルチスペクトルセンサ装置(例えば、マルチスペクトルセンサ装置205)等の別の装置又は装置群により実行され得る。
図4に示すように、プロセス400は、複数の波長チャネルに関連する生心拍データを取得するステップを含み得る(ブロック410)。例えば、心拍周期データ装置は(プロセッサ320、メモリ330、ストレージコンポーネント340、入力コンポーネント350、通信インタフェース370等を用いて)、上述のように、複数の波長チャネルに関連する生心拍データを取得し得る
図4に示すように、プロセス400は、特徴ベクトル変換に基づいて、複数の波長チャネルのそれぞれに対応する複数の特徴ベクトルを生成するステップを含み得る(ブロック420)。例えば、心拍周期データ装置は(例えば、プロセッサ320、メモリ330等を用いて)、上述のように、特徴ベクトル変換に基づいて、複数の波長チャネルのそれぞれにそれぞれが対応する複数の特徴ベクトルを生成し得る。
図4に示すように、プロセス400は、複数の特徴ベクトルの各対にそれぞれが関連する複数の相関係数の2乗に基づいて、複数の特徴ベクトルから選択特徴ベクトルの集合を識別するステップを含み得る(ブロック430)。例えば、心拍周期データ装置は(例えば、プロセッサ320、メモリ330等を用いて)、上述のように、複数の特徴ベクトルの各対にそれぞれが関連する複数の相関係数の2乗に基づいて、複数の特徴ベクトルから選択特徴ベクトルの集合を識別し得る。
図4に示すように、プロセス400は、主成分分析を用いて、選択特徴ベクトルの集合の平均特徴ベクトルを生成するステップを含み得る(ブロック440)。例えば、心拍周期データ装置は(例えば、プロセッサ320、メモリ330等を用いて)、上述のように、主成分分析を用いて、選択特徴ベクトルの集合の平均特徴ベクトルを生成し得る。
図4に示すように、プロセス400は、平均特徴ベクトルに基づいて初期心拍周期データを求めるステップを含み得る(ブロック450)。例えば、心拍周期データ装置は(例えば、プロセッサ320、メモリ330等を用いて)、上述のように、平均特徴ベクトルに基づいて初期心拍周期データを求め得る。
図4に示すように、プロセス400は、生体モニタリング動作の実行を可能にする最終心拍周期データを求めるために初期心拍周期データにおける心拍周期ギャップを補正するステップを含み得る(ブロック460)。例えば、心拍周期データ装置は(例えば、プロセッサ320、メモリ330等を用いて)、上述のように、生体モニタリング動作の実行を可能にする最終心拍周期でイータを求めるために初期心拍周期データにおける心拍周期ギャップを補正し得る。
プロセス400は、以下に記載され且つ/又は本明細書の他の箇所に記載の1つ又は複数の他のプロセスに関連して記載された任意の単一の実施形態又は実施形態の任意の組み合わせ等の、さらなる実施形態を含み得る。
いくつかの実施形態では、生体モニタリング動作は瞬時心拍数測定である。ここで、いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、最終心拍周期データに基づいて瞬時心拍数を求め、瞬時心拍数を識別する情報を提供することができる。
いくつかの実施形態では、生体モニタリング動作はバイタルサインモニタリングである。ここで、心拍周期データ装置は、バイタルサインモニタリングの実行に関連して最終心拍周期データを提供し得る。
いくつかの実施形態では、複数の特徴ベクトルは複数の移動4分の1周期傾き特徴ベクトルである。
いくつかの実施形態では、心拍周期データ装置は、複数の特徴ベクトルに関する複数の相関係数の2乗を求め、複数の相関係数の2乗のうち閾値を満たす相関係数の2乗の集合を識別し得る。ここで、選択特徴ベクトルの集合の識別時に、心拍周期データ装置は、相関係数の2乗の集合に基づいて選択特徴ベクトルの集合を識別することができ、相関係数の2乗の集合のそれぞれが選択特徴ベクトルの各対に対応する。
いくつかの実施形態では、平均特徴ベクトルは、主成分分析に関連する第1主成分に基づいて生成される。
いくつかの実施形態では、最終心拍周期データを求めるための心拍周期ギャップの補正時に、心拍周期データ装置は、初期心拍周期データにより識別された心拍周期が閾値を満たす期間を有するとの判断に基づいて心拍周期ギャップを識別し、推定心拍周期期間に基づいて、識別された心拍周期ギャップを補正するために初期心拍周期データを変更することができ、識別された心拍周期ギャップを補正するよう初期心拍周期データを変更した結果が最終心拍周期データである。
図4は、プロセス400の例示的なブロックを示しているが、いくつかの実施形態では、プロセス400は、図4に示すものに比べて追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、又は異なる配置のブロックを含んでいてもよい。追加として又は代替として、プロセス400のブロックのうち2つ以上を並行して実行してもよい。
図5A~図5Dは、本明細書に記載のような生心拍データに基づいて生成された特徴ベクトルの例を示す図である。特に、図5A~図5Dに示す実施形態の理解には個々の信号の識別は不要であるので、各信号は図示されていない。
図5Aは、時間ステップ0~時間ステップ約180の時間窓内での14個の波長チャネル毎の生心拍データを(平均カウントの相対カウント変化の形態で)示す例である。特に、図5Aに示す生心拍データは比較的平坦な基線を有する。いくつかの実施形態では、上述のように、波長チャネルのそれぞれについて特徴ベクトルを生成することができる。図5Bは、14個の波長チャネルのそれぞれに関連する生心拍データを各移動4分の1周期傾き特徴ベクトルに変換した結果を示す例である。図5Bに示すように、特徴ベクトルの陽性相及び陰性相が(例えば、生心拍データと比べて)容易に識別可能である。したがって、上述のように、特徴ベクトル変換は、心拍周期データが心拍周期データ装置210により求められることを可能にし得る。
図5Cは、時間ステップ約180~時間ステップ約320の時間窓内での14個の波長チャネル毎の生心拍データを(平均カウントの相対カウント変化の形態で)示す例である。特に、図5Cに示す生心拍データは大きく正に傾斜した基線を有する。いくつかの実施形態では、上述のように、波長チャネルのそれぞれについて特徴ベクトルを生成することができる。図5Dは、14個の波長チャネルのそれぞれに関連する生心拍データを各移動4分の1周期傾き特徴ベクトルに変換した結果を示す例である。図5Dに示すように、特徴ベクトルの陽性相及び陰性相が(例えば、生心拍データと比べて)容易に識別可能である。したがって、上述のように、特徴ベクトル変換は、心拍周期データが心拍周期データ装置210により求められることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、上述のように、心拍周期データ装置210が、上述のような方法で(例えば、平均特徴ベクトルの生成後に)正に傾斜した基線から得られるギャップを補正し得る。
上述のように、図5A~図5Dは単に例として提示したものである。他の例は、図5A~図5Dに関して記載したものとは異なっていてもよい。
図6は、本明細書に記載のような選択特徴ベクトルの集合の主成分分析に基づいて生成された平均特徴ベクトルの例を示す図である。図6に示すように、この例では、506ナノメートル(nm)波長チャネルに対応する特徴ベクトル、520nm波長チャネルに対応する特徴ベクトル、及び選択特徴ベクトルの集合(例えば、506nm及び520nmチャネルに対応する特徴ベクトルを含む選択特徴ベクトルの集合)の平均に対応する特徴ベクトルが、所与の時間窓内で約-0.02~約0.02の範囲の値を有する。さらに図示するように、選択特徴ベクトルの集合のPCAを用いて生成された平均特徴ベクトル(PC1)は、所与の時間窓内で約-0.06~0.08の範囲の値を有する。
図6で示すように、PCAを用いて平均特徴ベクトル(例えば、PC1)を生成することで、(選択特徴ベクトルの集合のそれぞれ又は選択特徴ベクトルの集合の平均に比べて)SNRが著しく高い信号が得られ、したがって陽性相及び陰性相を上述のような方法で心拍周期データを求めることに関連してより容易に識別することができる。
上記のように、図6は単に例として提示したものである。他の例は、図6に関して記載したものとは異なっていてもよい。
図7A及び図7Bは、本明細書に記載のような初期心拍周期データにおける心拍データギャップ補正の例示的な効果を示す図である。図7Aは、所与の時間窓内でのギャップ補正前後の異なる心拍周期の発生数の例を示し、図7Bは、所与の時間窓内でのギャップ補正前後の求められた瞬時心拍数の例を示す。
図7Aに示すように、ギャップ補正前は、複数の過分割心拍周期期間(例えば、約20時間ステップ未満の期間を有する心拍周期期間)及び未検出心拍周期期間が存在する。さらに図示するように、ギャップ補正後はこれらのギャップが除去される(例えば、全ての心拍周期が約20~約32時間ステップの期間を有するようになる)。
同様に、図7Bに示すように、ギャップ補正前は、瞬時心拍数が過分割心拍周期期間に起因する多数の正のスパイク(例えば、約150拍/分を超える)及び未検出心拍周期期間に起因する負のスパイクを含む。さらに図示するように、ギャップ補正後に、これらのスパイクは除去される(例えば、瞬時心拍数が急激な著しい増減を含まないようになる)。
上記のように、図7A及び図7Bは単に例として提示したものである。他の例は、図7A及び図7Bに関して記載したものとは異なっていてもよい。
図8は、本明細書に記載のような最終心拍周期データに基づいて求められた瞬時心拍数の例を示す図である。図8に示すように、本明細書に記載のように最終心拍周期データに基づいて求められた瞬時心拍数は、従来のチェストストラップ心拍数モニタ(比較的正確であることが知られている)で求められた瞬時心拍数に(例えば、数拍/分内で)概ね一致し得る。特に、(例えば、移動窓平均を用いて)求められた瞬時心拍数の平滑化からさらなる改善を得ることができ、したがって図8に示すよりもよい一致を達成することができる。いずれの場合も、図8に示すように、本明細書に記載の方法で求められた最終心拍周期データにより、生体モニタリング動作を許容可能な精度及び/信頼度で実行することができる。
上記のように、図8は単に例として提示したものである。他の例は、図8に関して記載したものとは異なっていてもよい。
本明細書に記載のいくつかの実施形態では、心拍周期データ装置210がマルチスペクトルセンサ装置205により採取された生心拍データに基づいて心拍周期データを求め、それに基づいて生体モニタリング動作を実行することができる。より詳細には、本明細書に記載のいくつかの実施形態では、心拍周期データ装置210が、心拍周期データを求めるために生心拍データを処理することができ、それにより心拍周期データを用いる生体モニタリング動作が(例えば、生体モニタリング動作の実行に関連した生心拍データの使用に比べて)より正確且つ/又はより正確な結果を提供することができる。
上記開示により図解及び説明を行ったが、これは、網羅的であることも実施形態を開示された形態そのものに限定することも意図されない。変更及び変形は、上記開示に照らして可能であるか、又は実施形態の実施から得ることができる。
本明細書において、「コンポーネント」という用語は、ハードウェア、ファームウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせと広義に解釈されることを意図したものである。
いくつかの実施形態は、閾値に関連して本明細書に記載されている。本明細書において、閾値を満たすことは、文脈に応じて、値が閾値を超えること、閾値より大きいこと、閾値より高いこと、閾値以上であること、閾値未満であること、閾値より少ないこと、閾値より低いこと、閾値以下であること、閾値と等しいこと等を指し得る。
本明細書に記載のシステム及び/又は方法が、異なる形態のハードウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実施され得ることが明らかであろう。これらのシステム及び/又は方法の実施に用いられる実際の特殊制御ハードウェア又はソフトウェアコードは、実施形態を制限するものではない。したがって、システム及び/又は方法の動作及び挙動は、本明細書の記載では特定のソフトウェアコードに関係なく、ソフトウェアハードウェアが本明細書の記載に基づくシステム及び/又は方法を実施するよう設計され得ることが理解される。
特定の特徴の組み合わせが特許請求の範囲に記載され且つ/又は本明細書に開示されているが、これらの組み合わせが可能な実施形態の開示を限定することは意図されない。実際には、これらの特徴の多くを、具体的に特許請求の範囲に記載且つ/又は本明細書に開示されていない方法で組み合わせることができる。添付の各従属請求項は、1つの請求項のみに直接従属している場合があるが、種々の実施形態の開示には、各従属請求項をその請求項セットの他の全ての請求項と組み合わせたものが含まれる。
本明細書で使用される要素、行為、又は指示はいずれも、そのように明記されない限りは重要であるとも必須であるとも解釈されないものとする。また、本明細書において、不定冠詞「a」及び「an」は1つ又は複数の事項を含むことが意図され、「1つ又は複数の」と交換可能に用いることができる。さらに、本明細書において、「セット」という用語は、1つ又は複数の事項(例えば、関連事項、非関連事項、関連事項及び非関連事項の組み合わせ等)を含むことが意図され、「1つ又は複数の」と交換可能に用いることができる。1つの事項のみを意図する場合、「1つのみ」という語句又は同様の文言が用いられる。また、本明細書において、「有する」("has," "have," "having")という用語又はそれに類する用語はオープンエンドな用語であることが意図される。さらに、「基づく」という語句は、別段に明記されない限り「少なくとも一部基づく」を意味することが意図される。