JP7051743B2 - 検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検査装置に関し、例えば、橋梁等の構造物に添架された配管の外観検査等に用いる検査装置に関する。
一般に、橋梁等の構造物に添架された配管(例えば、ガス管)は、風雨等による錆や傷、又は熱収縮に伴う凹み等の欠陥が生じる場合があるので、定期的な外観検査が行われている。従来の検査方法としては、河原等の地上から双眼鏡等を用いて目視検査する方法や、橋梁等の上から人が棒付きカメラを用いて撮影する方法、船上から人が棒付きカメラを用いて撮影する方法等が知られている。
しかし、河原から双眼鏡等を用いて目視検査する方法では、川幅が広い場合に遠方の錆や傷等を発見することが困難で、見落とす恐れがあった。また、橋梁の上から人が棒付きカメラを用いて撮影する方法では、橋上に作業スペースが必要であり、作業スペースと配管との位置関係で、作業が危険又は困難なことがあった。また、橋上に作業スペースを設けるためには、交通規制等を行う必要も生じ得るので、不便であった。また、船上から人が棒付きカメラを用いて撮影する方法では、船上の不安定で慣れない作業となり、揺れによる転落の危険もあった。また、カメラを防水仕様とせざるを得ず、高価となる問題もあった。
一方、近年、無人飛行体(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)にカメラを搭載して空撮する検査方法が注目されつつある。一般に、無人飛行体には、現在位置を測定するGPS(Global Positioning System)機能の他に、機体の向きを測定する地磁気センサやジャイロセンサ等を備えている。ところが、橋梁等を構成する鉄構造体の近くでは地磁気に乱れが生じることがあり、無人飛行体が橋梁等に接近して飛行する場合には、地磁気センサの方位測定に誤差が生じることがあった。また、ジャイロセンサについても、無人飛行体がある程度の距離を飛行すると、角速度等の誤差が累積することがあった。そのため、橋梁等に添架された配管の外観検査を行うにあたって、カメラを検査対象に向けた所定の姿勢で、無人飛行体を安定して飛行させることは、容易ではなかった。
その点、例えば、特許文献1には、図25、図26に示すように、複数の回転翼101と、該複数の回転翼101による飛行を制御する制御部102と、を有する小型無人飛行機110と、 小型無人飛行機110に取り付けられ、面状の検査対象である対象面Wの状態を非接触にて検査する検査部103と、 対象面Wまでの距離である対象距離Laを複数の計測方向に対して計測する測距部(測路センサ)104と、を備える飛行型検査装置100が開示されている。測距部104は、小型無人飛行機110の上方中央部に取り付けられた回転部と、回転部に装着されたレーザ光源と反射光検出部とを備えている。上記飛行型検査装置100では、制御部102は、測距部104によって計測された対象距離Laの情報に基づいて、検査部の対象面Wに対する角度θaおよび該角度θaにおける対象面Wからの距離Laよりなる対面パラメータを推定する推定手段105を備え、 推定手段105における推定結果に基づいて、検査部103の対象面Wに対する対面パラメータを一定に維持しながら、対象面Wに沿って小型無人飛行機110を移動させ、対象面Wの複数の位置に対して検査部103による検査を行っている。
特開2017-75863号公報
しかしながら、上記飛行型検査装置100では、検査対象である対象面Wまでの距離Laを複数の計測方向に対して計測する測距部104を小型無人飛行機110に搭載し、制御部102は、測距部104によって計測された対象距離Laの情報に基づいて、検査部の対象面Wに対する角度θaおよび該角度θaにおける対象面Wからの距離Laよりなる対面パラメータを推定する推定手段105を備えているので、小型無人飛行機110の制御部102が複雑となり、検査装置として複雑化、高コスト化が避けられず、また、小型無人飛行機110の重量が重くなり、長時間の撮影が困難となるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、検査対象物を撮影するカメラを搭載した無人飛行体からなる検査装置において、軽量化、撮影の長時間化が容易で、簡素化及び低コスト化が可能な検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る検査装置は、次のような構成を有している。
(1)検査対象物を撮影する第1カメラを搭載した無人飛行体と、前記無人飛行体を遠隔操縦する操縦装置と、前記操縦装置と有線又は無線で接続された第2カメラとを備えた検査装置であって、
前記無人飛行体には、前記第2カメラから撮影可能で前記第1カメラの撮影角度と対応した外観上の特徴部を有するマーク部材が装着されていること、
前記操縦装置には、前記第2カメラが撮影した前記無人飛行体の撮影画像に基づいて前記無人飛行体の飛行位置の適否を判定し、前記マーク部材の撮影画像に基づいて前記第1カメラの撮影角度の適否を判定する判定部と、当該判定部が判定した飛行位置と撮影角度の適否に基づいて前記無人飛行体を予定する次の撮影予定位置と目標の撮影角度へ移動又は旋回させる制御情報を、前記無人飛行体に対して指示する制御指示部とを備え、
前記無人飛行体は、前記制御指示部からの制御情報に基づいて飛行位置と撮影角度を修正しながら飛行し、前記検査対象物に対する前記第1カメラによる撮影を行うことを特徴とする。
本発明においては、無人飛行体には、第2カメラから撮影可能で第1カメラの撮影角度と対応した外観上の特徴部を有するマーク部材が装着され、また、操縦装置には、第2カメラが撮影した無人飛行体の撮影画像に基づいて無人飛行体の飛行位置の適否を判定し、マーク部材の撮影画像に基づいて第1カメラの撮影角度の適否を判定する判定部と、当該判定部が判定した飛行位置と撮影角度の適否に基づいて無人飛行体を予定する次の撮影予定位置と目標の撮影角度へ移動又は旋回させる制御情報を、無人飛行体に対して指示する制御指示部とを備え、無人飛行体は、制御指示部からの制御情報に基づいて飛行位置と撮影角度を修正しながら飛行し、検査対象物に対する第1カメラによる撮影を行うので、無人飛行体には、第2カメラによる撮影が可能で第1カメラの撮影角度と対応した外観上の特徴部を有するマーク部材を装着すれば良く、無人飛行体に対する過大な負荷を回避できる。そのため、無人飛行体の軽量化や第1カメラによる撮影の長時間化が容易である。
また、無人飛行体の有する飛行制御部は、操縦装置の制御指示部からの制御情報に基づいて移動・旋回等の制御をすればよい。そのため、無人飛行体の飛行制御部を、特殊な仕様に改変する必要はない。例えば、無人飛行体の飛行制御部に飛行位置や撮影角度を自ら測定して修正指示する複雑な制御システムを追加する必要がない。したがって、一般的な無人飛行体に外形形状又は色彩上の特徴を有するマーク部材を装着すれば、そのまま使用でき、検査装置の簡素化、低コスト化が可能となる。
また、操縦装置には、第2カメラが撮影した無人飛行体の撮影画像に基づいて無人飛行体の飛行位置の適否を判定し、マーク部材の撮影画像に基づいて第1カメラの撮影角度の適否を判定する判定部と、当該判定部が判定した飛行位置と撮影角度の適否に基づいて無人飛行体を予定する次の撮影予定位置と目標の撮影角度へ移動又は旋回させる制御情報を、無人飛行体に対して指示する制御指示部とを備えるので、無人飛行体やマーク部材の三次元上の座標軸等に基づいて無人飛行体の飛行位置や撮影角度を演算する一般的な判定方法に比べて、その判定手順(判定ソフト)の簡素化が可能となり、制御の簡素化及び低コスト化も可能となる。
よって、本発明によれば、検査対象物を撮影するカメラを搭載した無人飛行体からなる検査装置において、軽量化、撮影の長時間化が容易で、簡素化及び低コスト化が可能な検査装置を提供することができる。
(2)(1)に記載された検査装置において、
前記判定部は、前記第2カメラが撮影した前記無人飛行体の撮影画像が次の撮影予定位置を示す枠画像の中に所定の大きさで入っている場合には、前記無人飛行体の飛行位置が適正であると判定する前記無人飛行体の飛行位置判定手段を備えたことを特徴とする。
本発明においては、判定部は、第2カメラが撮影した無人飛行体の撮影画像が次の撮影予定位置を示す枠画像の中に所定の大きさで入っている場合には、無人飛行体の飛行位置が適正であると判定する無人飛行体の飛行位置判定手段を備えたので、第2カメラが撮影する撮影画面上で、次の撮影予定位置を示す枠画像の輪郭線と、無人飛行体の外形形状を示す輪郭線との相対的な配置関係と大小関係を比較するという簡単な演算処理によって、無人飛行体が予定する次の撮影予定位置にあるか否かを速やかに判定できる。そのため、無人飛行体の飛行位置を三次元上の座標軸等に基づいて絶対位置を演算処理する一般的な判定方法に比べて、より簡単に判定できる。
(3)(2)に記載された検査装置において、
前記判定部は、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像を正規マーク画像として前記操縦装置の記憶部に予め記憶し、前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像が前記記憶部に記憶した前記正規マーク画像と一致する場合には、前記第1カメラの撮影角度が適正であると判定する撮影角度判定手段を備えたことを特徴とする。
本発明においては、判定部は、検査対象物に対する第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに第2カメラが撮影したマーク部材の撮影画像を正規マーク画像として操縦装置の記憶部に予め記憶し、第2カメラが撮影したマーク部材の撮影画像が記憶部に記憶した正規マーク画像と一致する場合には、第1カメラの撮影角度が適正であると判定する撮影角度判定手段を備えたので、正規マーク画像と現在の撮影画像との異同を比較するのみで、第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるか否かを速やかに判定できる。この場合、判定部は、目標の撮影角度に対する現在の撮影角度のズレ量を計算する必要がなく、制御回路の簡素化と判定時間の短縮化を図ることができる。また、無人飛行体と検査対象物との離間距離を測定し三角法に基づいて撮影角度を判定する一般的な判定方法に比べて、より簡単に判定できる。
(4)(1)に記載された検査装置において、
前記判定部は、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像を正規マーク画像として前記操縦装置の記憶部に予め記憶し、前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像が前記記憶部に記憶した前記正規マーク画像と一致する場合には、前記第1カメラの撮影角度が適正であると判定する撮影角度判定手段を備えたことを特徴とする。
本発明においては、判定部は、検査対象物に対する第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに第2カメラが撮影したマーク部材の撮影画像を正規マーク画像として操縦装置の記憶部に予め記憶し、第2カメラが撮影したマーク部材の撮影画像が記憶部に記憶した正規マーク画像と一致する場合には、第1カメラの撮影角度が適正であると判定する撮影角度判定手段を備えたので、正規マーク画像と現在の撮影画像との異同を比較するのみで、第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるか否かを速やかに判定できる。この場合、判定部は、目標の撮影角度に対する現在の撮影角度のズレ量を計算する必要がなく、制御回路の簡素化と判定時間の短縮化を図ることができる。また、無人飛行体と検査対象物との離間距離を測定し三角法に基づいて撮影角度を判定する一般的な判定方法に比べて、より簡単に判定できる。
(5)(4)に記載された検査装置において、
前記判定部は、前記第2カメラが撮影した前記無人飛行体の撮影画像が次の撮影予定位置を示す枠画像の中に所定の大きさで入っている場合には、前記無人飛行体の飛行位置が適正であると判定する前記無人飛行体の飛行位置判定手段を備えたことを特徴とする。
本発明においては、判定部は、第2カメラが撮影した無人飛行体の撮影画像が次の撮影予定位置を示す枠画像の中に所定の大きさで入っている場合には、無人飛行体の飛行位置が適正であると判定する無人飛行体の飛行位置判定手段を備えたので、第2カメラが撮影する撮影画面上で、次の撮影予定位置を示す枠画像の輪郭線と、無人飛行体の外形形状を示す輪郭線との相対的な配置関係と大小関係を比較するという簡単な演算処理によって、無人飛行体が予定する次の撮影予定位置にあるか否かを速やかに判定できる。そのため、無人飛行体の飛行位置を三次元上の座標軸等に基づいて絶対位置を演算処理する一般的な判定方法に比べて、より簡単に判定できる。
(6)(3)又は(5)に記載された検査装置において、
前記判定部は、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度から特定の角度だけズレているときに前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像を、目標の撮影角度に対する角度のズレ量と共に予め前記記憶部に記憶し、前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像と前記記憶部に記憶した前記マーク部材の撮影画像との比較に基づいて、目標の撮影角度に対する前記第1カメラの撮影角度のズレ量を判定する撮影角度ズレ量判定手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明においては、判定部は、検査対象物に対する第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度から特定の角度だけズレているときに第2カメラが撮影したマーク部材の撮影画像を、目標の撮影角度に対する角度のズレ量と共に予め記憶部に記憶し、第2カメラが撮影したマーク部材の撮影画像と記憶部に記憶したマーク部材の撮影画像との比較に基づいて、目標の撮影角度に対する第1カメラの撮影角度のズレ量を判定する撮影角度ズレ量判定手段を備えたので、目標の撮影角度に対する第1カメラの撮影角度のズレ量を速やかに判定できる。そのため、無人飛行体の飛行姿勢を、目標の撮影角度に対するズレ量に基づいて、より正確に判定できる。
(7)(3)又は(5)に記載された検査装置において、
前記制御指示部は、前記飛行位置判定手段にて前記無人飛行体の飛行位置が適正でないと前記判定部が判定したときには、前記無人飛行体に対して所定の方向で旋回するよう指示し、前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正であると判定部が判定したときには、前記無人飛行体に対して旋回を停止するよう指示することを特徴とする。
本発明においては、制御指示部は、飛行位置判定手段にて無人飛行体の飛行位置が適正でないと判定部が判定したときには、無人飛行体に対して所定の方向で旋回するよう指示し、撮影角度判定手段にて第1カメラの撮影角度が適正であると判定部が判定したときには、無人飛行体に対して旋回を停止するよう指示するので、検査対象物に対する無人飛行体の向きを特定することによって、第2カメラによる撮影画面上で地上に対する無人飛行体の前後左右上下の向きを特定することができる。その結果、第2カメラによる無人飛行体の撮影画像に基づいて、無人飛行体に対する旋回指示又は移動指示等を適正に行うことができる。
(8)(3)又は(5)に記載された検査装置において、
前記制御指示部は、前記飛行位置判定手段にて前記無人飛行体の飛行位置が適正であると前記判定部が判定し、前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正でないと前記判定部が判定したときには、前記無人飛行体に対して所定の方向で旋回するよう指示し、その後の前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正であると判定部が判定したときに、前記無人飛行体に対して旋回を停止するよう指示することを特徴とする。
本発明においては、制御指示部は、飛行位置判定手段にて無人飛行体の飛行位置が適正であると判定部が判定し、撮影角度判定手段にて第1カメラの撮影角度が適正でないと判定部が判定したときには、無人飛行体に対して所定の方向で旋回するよう指示し、その後の撮影角度判定手段にて第1カメラの撮影角度が適正であると判定部が判定したときに、無人飛行体に対して旋回を停止するよう指示するので、無人飛行体の飛行位置が適正であることを前提に、無人飛行体を旋回させることができる。そのため、第2カメラによるマーク部材の撮影画像を判定が容易な所定の大きさにして、第1カメラの撮影角度を目標の撮影角度に速やかに修正できる。
(9)(6)に記載された検査装置において、
前記制御指示部は、前記飛行位置判定手段にて前記無人飛行体の飛行位置が適正であると前記判定部が判定し、前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正でないと前記判定部が判定し、前記撮影角度ズレ量判定手段にて目標の撮影角度に対する前記第1カメラの撮影角度のズレ量を前記判定部が判定したときには、前記無人飛行体に対して撮影角度のズレ量を修正するよう指示することを特徴とする。
本発明においては、制御指示部は、飛行位置判定手段にて無人飛行体の飛行位置が適正であると判定部が判定し、撮影角度判定手段にて第1カメラの撮影角度が適正でないと判定部が判定し、撮影角度ズレ量判定手段にて目標の撮影角度に対する第1カメラの撮影角度のズレ量を判定部が判定したときには、無人飛行体に対して撮影角度のズレ量を修正するよう指示するので、目標の撮影角度に対する第1カメラの撮影角度のズレ量に基づいて、無人飛行体の飛行姿勢を速やかに修正でき、検査対象物をより正確に撮影することができる。
(10)(3)又は(5)に記載された検査装置において、
前記第1カメラによる前記検査対象物の撮影方法を1枚撮りに選定した場合には、前記制御指示部は、前記飛行位置判定手段にて前記無人飛行体の飛行位置が適正であると前記判定部が判定し、前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正であると前記判定部が判定した後に、前記無人飛行体に対して前記第1カメラによる前記検査対象物の撮影を指示することを特徴とする。
本発明においては、第1カメラによる検査対象物の撮影方法を1枚撮りに選定した場合には、制御指示部は、飛行位置判定手段にて無人飛行体の飛行位置が適正であると判定部が判定し、撮影角度判定手段にて第1カメラの撮影角度が適正であると判定部が判定した後に、無人飛行体に対して第1カメラによる検査対象物の撮影を指示するので、無人飛行体の飛行位置と第1カメラの撮影角度とを適正に保持した状態で、第1カメラが検査対象を確実に撮影でき、検査結果の妥当性を担保することができる。
(11)(3)又は(5)に記載された検査装置において、
前記第1カメラによる前記検査対象物の撮影方法を動画撮り又は連写撮りに選定した場合には、前記制御指示部は、前記第1カメラによる撮影を前記無人飛行体の飛行開始後のいずれかの時点で指示し、前記飛行位置判定手段及び前記撮影角度判定手段の判定結果に関係なく、前記第1カメラによる撮影を継続するよう指示することを特徴とする。
本発明においては、第1カメラによる検査対象物の撮影方法を動画撮り又は連写撮りに選定した場合には、制御指示部は、第1カメラによる撮影を前記無人飛行体の飛行開始後のいずれかの時点で指示し、飛行位置判定手段及び撮影角度判定手段の判定結果に関係なく、第1カメラによる撮影を継続するよう指示するので、無人飛行体の飛行位置と第1カメラ撮影角度とが適正であるか否かに関わらず、第1カメラが検査対象物を動画撮り又は連写撮りすることができる。そのため、動画撮り又は連写撮りした動画又は連写画像の中から適正に検査対象物を撮影した画像を選別する必要があるが、検査対象を短時間に撮影できるという利点がある。
(12)(3)又は(5)に記載された検査装置において、
前記第2カメラを移動させながら前記無人飛行体を遠隔操縦する場合には、前記制御指示部は、前記無人飛行体に対して、前記無人飛行体を前記第2カメラの移動又は前記第2カメラにおける前記枠画像の変更若しくは画角の変更に追従して次の撮影予定位置へ移動させる指示を行うことを特徴とする。
本発明においては、第2カメラを移動させながら無人飛行体を遠隔操縦する場合には、制御指示部は、無人飛行体に対して、無人飛行体を第2カメラの移動又は第2カメラにおける枠画像の変更若しくは画角の変更に追従して次の撮影予定位置へ移動させる指示を行うので、第2カメラの移動や撮影方向の変更又はズーム機構の調節等によって、無人飛行体の飛行位置を変更させたり、無人飛行体を旋回させたりすることができる。そのため、操縦者(検査員)が第2カメラを所持して任意の位置に移動しながら、検査対象物の撮影箇所を確認して、必要な箇所を適切に撮影することができる。ここで、枠画像の変更には、第2カメラの撮影画像上で枠画像の位置を変更すること、枠画像の大きさを変更すること等を含む。
(13)(3)又は(5)に記載された検査装置において、
前記第2カメラの位置を固定して前記無人飛行体を遠隔操縦する場合には、前記制御指示部は、前記無人飛行体に対して、前記無人飛行体を前記第2カメラにおける前記枠画像の変更又は画角の変更に追従して次の撮影予定位置へ移動させる指示を行うことを特徴とする。
本発明においては、第2カメラを固定して無人飛行体を遠隔操縦する場合には、制御指示部は、無人飛行体に対して、無人飛行体を第2カメラにおける枠画像の変更又は画角の変更に追従して次の撮影予定位置へ移動させる指示を行うので、第2カメラの位置は所定の場所に固定しつつ、第2カメラの撮影画面上に画像処理部が示す枠画像の大きさや位置を変更したり、撮影範囲を定める画角変更の調節によって、無人飛行体の飛行位置を変更させることができる。そのため、操縦者(検査員)が近づきにくい箇所にある検査対象物を遠隔から適切に撮影することができる。
(14)(1)乃至(13)のいずれか1つに記載された検査装置において、
前記マーク部材の特徴部は、前記無人飛行体の中心位置を示すとともに、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに限って、前記第2カメラによる撮影が可能である形状的特徴又は色彩的特徴を有することを特徴とする。
本発明においては、マーク部材の特徴部は、無人飛行体の中心位置を示すとともに、検査対象物に対する第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに限って、第2カメラによる撮影が可能である形状的特徴又は色彩的特徴を有するので、第2カメラが撮影する撮影画面上で、マーク部材の特徴部を正確に把握することができたときは、無人飛行体の中心位置を基準として第1カメラの撮影角度が適正であるときに限られる。また、マーク部材の特徴部は、形状的特徴又は色彩的特徴を有するので、第2カメラの撮影画面上での判定が容易である。そのため、操縦装置の判定部は、第1カメラの撮影角度の適否を速やかに判定することができる。
(15)(14)に記載された検査装置において、
前記マーク部材の特徴部は、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度から特定の角度だけズレているときに前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像が、特定の角度のズレ量に対応してそれぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有することを特徴とする。
本発明においては、マーク部材の特徴部は、検査対象物に対する第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度から特定の角度だけズレているときに第2カメラが撮影したマーク部材の撮影画像が、特定の角度のズレ量に対応してそれぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有するので、第2カメラが撮影する撮影画面上で、第1カメラの撮影角度のズレ量に一対一で対応し、それぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有するマーク部材の撮影画像を得ることができる。そのため、操縦装置の判定部は、第1カメラの撮影角度のズレ量を速やかに判定することができる。
本発明によれば、検査対象物を撮影するカメラを搭載した無人飛行体からなる検査装置において、軽量化、撮影の長時間化が容易で、簡素化及び低コスト化が可能な検査装置を提供することができる。
本実施形態に係る第1実施例の検査装置の構成概念図である。 図1に示す検査装置において、撮影予定位置に飛行した無人飛行体の概略平面図である。 図1に示す検査装置の第2カメラによって撮影した無人飛行体及びマーク部材の撮影画像である。 図1に示す検査装置の制御ブロック図である。 図3に示すA視から見た無人飛行体の機体底面とマーク部材の概略図である。 図5に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図である。(a)は、時計5時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計6時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計7時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計7時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。 図5に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図である。(a)は、時計9時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計10時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計11時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計12時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。 図5に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図である。(a)は、時計1時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計1時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計3時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計4時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。 図1に示す検査装置において、第2カメラによる撮影画像上における枠画像と無人飛行体の撮影画像の大きさとの関係を説明する概念図である。 図1に示す検査装置において、第2カメラによる撮影画像上における画角と無人飛行体の撮影画像の大きさとの関係を説明する概念図である。 図1に示す検査装置において、第2カメラを移動させるタイプ(第1カメラは1枚撮り)の制御フローチャート図である。 図1に示す検査装置において、第2カメラを移動させるタイプ(第1カメラは動画撮り又は連写撮り)の制御フローチャート図である。 本実施形態に係る第2実施例の検査装置の構成概念図である。 図13に示す検査装置において、撮影予定位置に飛行した無人飛行体の概略平面図である。 図13に示す検査装置の第2カメラによって撮影した無人飛行体及びマーク部材の撮影画像である。 図15に示すB視から見た無人飛行体の機体底面とマーク部材の概略図である。 図16に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図である。(a)は、時計5時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計6時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計7時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計7時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。 図16に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図である。(a)は、時計9時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計10時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計11時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計12時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。 図16に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図である。(a)は、時計1時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計1時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計3時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計4時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。 図13に示す検査装置において、第2カメラを固定させるタイプ(第1カメラは1枚撮り)の制御フローチャート図である。 図13に示す検査装置において、第2カメラを固定させるタイプ(第1カメラは動画撮り又は連写撮り)の制御フローチャート図である。 図15に示すB視から見た無人飛行体の機体底面とマーク部材に対する変形例の概略図である。 図22に示す時計6の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図である。 図1に示す検査装置において、第2カメラを移動させるタイプ(第1カメラは1枚撮り)の制御フローチャート図の変形例である。 特許文献1に記載された飛行型検査装置の概念図である。 図25に示す飛行型検査装置の制御系ブロック図である。
次に、本発明に係る実施形態である検査装置について、図面を参照して詳細に説明する。以下に、本検査装置の第1実施例及び第2実施例の構成を詳細に説明し、その動作方法について説明する。
<第1実施例の構成>
本実施形態に係る検査装置における第1実施例(第2カメラを移動させるタイプ)の構成を、図1~図8を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る第1実施例の検査装置の構成概念図を示す。図2に、図1に示す検査装置において、撮影予定位置に飛行した無人飛行体の概略平面図を示す。図3に、図1に示す検査装置の第2カメラによって撮影した無人飛行体及びマーク部材の撮影画像を示す。図4に、図1に示す検査装置の制御ブロック図を示す。図5に、図3に示すA視から見た無人飛行体の機体底面とマーク部材の概略図を示す。図6に、図5に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(a)は、時計5時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計6時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計7時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計7時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。図7に、図5に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(a)は、時計9時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計10時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計11時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計12時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。図8に、図5に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(a)は、時計1時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計1時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計3時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計4時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。
図1~図4に示すように、本実施形態に係る第1実施例の検査装置10は、検査対象物Zを撮影する第1カメラ1を搭載した無人飛行体2と、無人飛行体2を遠隔操縦する操縦装置3と、操縦装置3と有線又は無線で接続された第2カメラ4と、を備えた検査装置10である。また、無人飛行体2には、第2カメラ4から撮影可能で第1カメラ1の撮影角度と対応した外観上の特徴部56、57、58を有するマーク部材5が装着されている。なお、第1カメラ1は、1枚撮り、動画撮り、連写撮りの各撮影方法を選択することができる。また、第2カメラ4は、画像の倍率を変えるズーム機能を有し、撮影範囲を変更するために画角αの変更を行うことができる。
ここでは、検査対象物Zは、例えば、河川7に架設された橋梁KRの下部に添架された配管(例えば、ガス管)等である。第1カメラ1による撮影箇所ZZは、上記配管の内、風雨等による錆や傷、又は熱収縮に伴う凹み等が生じる箇所であり、定期的な外観検査が必要な箇所(通常、複数の箇所)が対象となる。また、操縦装置3と第2カメラ4は、船舶6に搭載して一方の川岸KGから他方の川岸(図示しない)まで河川7上を移動する。第2カメラ4は、操縦者Mが把持して無人飛行体2を撮影しているが、船舶6に脚立等によって固定しても良い。
また、操縦装置3には、第2カメラ4が撮影した無人飛行体2の撮影画像2Gに基づいて無人飛行体2の飛行位置の適否を判定し、マーク部材5の撮影画像5Gに基づいて第1カメラ1の撮影角度θの適否を判定する判定部33と、当該判定部33が判定した飛行位置βと撮影角度θの適否に基づいて無人飛行体2を予定する次の撮影予定位置β1と目標の撮影角度θ1へ移動又は旋回させる制御情報を、無人飛行体2に対して指示する制御指示部36と、を備えている。また、無人飛行体2は、操縦装置3の制御指示部36からの制御情報に基づいて飛行位置βと撮影角度θを修正しながら飛行し、検査対象物Zに対する第1カメラ1による撮影を行うように構成されている。なお、無人飛行体2は、機体中心の垂直軸を中心にして、例えば、図1に示す矢印の方向へ旋回する。
また、操縦装置3には、第2カメラ4が撮影した無人飛行体2の撮影画像2Gやマーク部材5の撮影画像5Gを処理する画像処理部32と、画像処理部32が処理した画像を表示する画像表示部31と、操縦者Mが各種入力操作を行う操作部34と、画像処理部32が処理した画像データや判定部33が処理した判定データ等を記憶する記憶部35と、を備えている。また、画像処理部25は、画像表示部31において、第2カメラ4が撮影する撮影画面4G上で次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの輪郭線WG1を表示させる。
また、無人飛行体2には、機体24の外方へ延設された飛行駆動部21と、飛行駆動部21を制御する飛行制御部22と、操縦装置3の制御指示部36からの制御情報を受信して飛行制御部22と第1カメラ1に情報伝達する受信部23と、を備えている。飛行制御部22は、無人飛行体2が撮影予定位置β1にあるときは、制御指示部36からの指示に基づいて、風等の影響を受けて流されず定位置に静止できるように、移動方向と反対方向へ常に飛行駆動部21を駆動させるよう制御している。また、第1カメラ1の撮影データは、受信部23を介して操縦装置3へ自動的に転送される。なお、無人飛行体2は、飛行制御部22に備えるGPS機能等の位置信号に基づいて、飛行位置を移動させることもできる。
また、判定部33は、第2カメラ4が撮影した無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っている場合には、無人飛行体2の飛行位置βが適正であると判定する無人飛行体の飛行位置判定手段(後述するステップS2、T2)を備えている。また、判定部33は、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるときに、第2カメラ4が撮影したマーク部材5の撮影画像5Gを正規マーク画像5GSとして操縦装置3の記憶部35に予め記憶し、第2カメラ4が撮影したマーク部材5の撮影画像5Gが記憶部35に記憶した正規マーク画像5GSと一致する場合には、第1カメラ1の撮影角度θが適正であると判定する撮影角度判定手段(後述するステップS3、S5、S10、T4、T6、T10)を備えている。なお、「無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っている場合」とは、図3に示すように、無人飛行体2の撮影画像2G(第1カメラ1の画像1Gを含む)の輪郭線が、矩形状の枠画像WGを構成する枠辺の内、対向する一対の枠辺に対してはみ出さない程度に近接又は当接している状態を意味する。
また、マーク部材5の特徴部は、無人飛行体2の中心位置を示すとともに検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるときに限って、第2カメラ4による撮影が可能である形状的特徴又は色彩的特徴を有する。ここでは、マーク部材5は、無人飛行体2の中心位置2T(旋回中心)となる機体24の中央下端部に連結された球状部材56と、球状部材56の下端部に一方の親骨部が連結された扇状部材57と、扇状部材57の連結上部に挿入された光源部材58とを備えている。例えば、図2、図3、図5に示すように、球状部材56は、赤色に塗色され、所定の外径で円球体に形成されている。扇状部材57は、黒色に塗色され、一対の扇板を垂直方向に起立する他方の親骨部で連結し、機体24の水平方向から下方向まで形成された円弧外周側が開放するように形成されている。光源部材58は、扇状部材57の要部に装着され一対の扇板の隙間から円弧外周側へ黄色光を照射するように形成されている。この場合、以下に説明するように、マーク部材5の特徴部は、無人飛行体2の中心位置2Tを示す球状部材56と、光源部材58と、光源部材58の照射方向を規制する扇状部材57との組合せ構造が該当する。
すなわち、図5に示すように、無人飛行体2の機体底面の中央部にマーク部材5(56、57、58)が装着されている。図5では、無人飛行体2の第1カメラ1が装着された方向を時計時間の12時とし、無人飛行体2の他の方位を、時計回りに1時、1時半、3時、4時半、5時、6時、7時、7時半、9時、10時半、11時として表示している。第2カメラ4が配置されている方向は、時刻9時の方位である。また、無人飛行体2の第1カメラ1が時計時間の12時の方向を向いているときは、第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1の時である。
また、図6(a)~(d)に示すように、時刻5時から7時半までの各方位からマーク部材5を撮影すると、無人飛行体2の機体24の下端部に連結された球状部材56と扇状部材57とが撮影される。このとき、扇状部材57の円弧形状が少しずつ相違するが、その画像上の差異は僅かであり識別しにくい。
また、図7(a)~(d)に示すように、時刻9時から12時までの各方位からマーク部材5を撮影すると、図7(a)に示すように、時刻9時の方位では、無人飛行体2の機体24の下端部に連結された球状部材56と扇状部材57と光源部材58とが撮影される。しかし、図7(b)~(d)に示すように、時刻10時半から12時までの各方位からマーク部材5を撮影すると、球状部材56と扇状部材57とが撮影され、光源部材58は撮影されない。また、扇状部材57の円弧形状が少しずつ相違するが、その画像上の差異は僅かであり識別しにくい。ただし、扇状部材57の円弧外周縁の方向が図右向きに配置され、図左向きに配置された図6(a)~(d)に示す扇状部材57との差異は識別しうる。
また、図8(a)~(d)に示すように、時刻1時から4時半までの各方位からマーク部材5を撮影すると、無人飛行体2の機体24の下端部に連結された球状部材56と扇状部材57とが撮影される。いずれの時刻でも光源部材58は撮影されない。しかし、図8(a)、(b)に示すように、時刻1時、1時半の各方位からマーク部材5を撮影すると、扇状部材57の円弧外周縁の方向が図右向きに配置され、図8(d)に示すように、時刻4時半の方位からマーク部材5を撮影すると、扇状部材57の円弧外周縁の方向が図左向きに配置されている。また、図8(c)に示すように、時刻3時の方位からマーク部材5を撮影すると、扇状部材57は長方形となり円弧外周縁が撮影されない。
以上、詳細に説明したように、無人飛行体2の第1カメラ1が時計時間の12時の方向を向いているときは(図5)、第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1の時である。また、第2カメラ4が配置されている時刻9時の方位に限って、無人飛行体2の機体24の下端部に連結された球状部材56と扇状部材57と光源部材58とが撮影され、その他の方位から撮影した画像には光源部材58が撮影されない(図7(a))。
よって、マーク部材5の特徴部は、無人飛行体2の中心位置を示す球状部材56と、光源部材58と、光源部材58の照射方向を規制する扇状部材57との組合せ構造が該当し、無人飛行体2の中心位置を示すとともに検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるときに限って、第2カメラ4による撮影が可能である形状的特徴又は色彩的特徴を有する。
<第1実施例の動作方法>
次に、本実施形態に係る検査装置における第1実施例(第2カメラを移動させるタイプ)の動作方法を、図4、図9~図12を用いて説明する。図9に、図1に示す検査装置において、第2カメラによる撮影画像上における枠画像と無人飛行体の撮影画像の大きさとの関係を説明する概念図を示す。図10に、図1に示す検査装置において、第2カメラによる撮影画像上における画角と無人飛行体の撮影画像の大きさとの関係を説明する概念図を示す。図11に、図1に示す検査装置において、第2カメラを移動させるタイプ(第1カメラは1枚撮り)の制御フローチャート図を示す。図12に、図1に示す検査装置において、第2カメラを移動させるタイプ(第1カメラは動画撮り又は連写撮り)の制御フローチャート図を示す。
前述したように、検査対象物Zを撮影する第1カメラ1は、1枚撮り、動画撮り、連写撮りの各撮影方法を選択することができる。はじめに、第1カメラの撮影方法を1枚撮りとしたときの本検査装置10の動作方法を、図11に示す制御フローチャート図を用いて説明する。
図4、図9~図11に示すように、まず、第2カメラ4を無人飛行体2に向けて連続的に撮影する(ステップS1)。本検査装置10の制御には、第2カメラ4が撮影する無人飛行体2の撮影画像2Gとマーク部材5の撮影画像5Gとが必要だからである。
次に、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っているか否かを判定する(ステップS2)。本ステップS2では、図9に示すように、第2カメラ4が撮影する撮影画面4G上で、次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの輪郭線WG1と、無人飛行体2の撮影画像2Gの外形形状を示す輪郭線2G1、2G2、2G3との相対的な配置関係と大小関係を比較する。
例えば、第2カメラ4に対する無人飛行体2の飛行位置βが適正な位置より近い飛行位置(β2)の場合には、枠画像WGより無人飛行体2の撮影画像2Gが大き過ぎてはみ出し、また、適正な位置より遠い飛行位置(β3)の場合には、枠画像WGより無人飛行体2の撮影画像2Gが小さすぎる。これに対して、第2カメラ4に対する無人飛行体2の飛行位置βが、適正な飛行位置(β1)の場合には、枠画像WGの中に無人飛行体2の撮影画像2Gがはみ出すことなく判定しやすい大きさで入っている。したがって、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1あることを、正確に判定できる。
次に、ステップS2でOKの場合には、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GS(図3を参照)と一致するか否かを判定する(ステップS3)。前述したように、正規マーク画像5GSは、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるときの、第2カメラ4が撮影したマーク部材5の撮影画像5Gを、正規マーク画像5GSとして操縦装置3の記憶部35に予め記憶されている。したがって、本ステップS3では、第2カメラ4が撮影したマーク部材5の撮影画像5Gを、記憶部35に記憶した正規マーク画像5GSと比較して、両者が一致するか否かの判定を行う。
次に、ステップS3でNGの場合には、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示(ステップS4)し、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GS(図3を参照)と一致するか否かを判定(ステップS5)し、両者が一致した場合には無人飛行体2の旋回を停止するよう指示(ステップS6)する。ステップS6の後には、再度ステップS3に戻る。なお、ステップS5でNGの場合には、再度ステップS3に戻る。
すなわち、制御指示部36は、飛行位置判定手段33H(ステップS2)にて無人飛行体2の飛行位置βが適正でないと判定部33が判定したときには、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示し、撮影角度判定手段33S(ステップS3)にて第1カメラ1の撮影角度θが適正であると判定部33が判定したときには、無人飛行体2に対して旋回を停止するよう指示する。したがって、検査対象物Zに対する無人飛行体2の向きを特定することができ、これによって、第2カメラ4による撮影画面4G上で地上に対する無人飛行体2の前後左右上下の向きを特定することができる。その結果、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gに基づいて、無人飛行体2に対する旋回指示又は移動指示等を適正に行うことができる。
次に、ステップS3でOKの場合には、無人飛行体2に対して第1カメラ1による検査対象物Zの撮影を指示(ステップS7)し、第1カメラ1による撮影をすべての撮影予定位置β1、β4、β5・・・において終了したか否かを確認する(ステップS8)。ステップS8でOKの場合には、本検査装置10の動作は終了する。
すなわち、第1カメラ1による検査対象物Zの撮影方法を1枚撮りに選定したので、制御指示部36は、飛行位置判定手段33H(ステップS2)にて無人飛行体2の飛行位置βが適正であると判定部33が判定し、撮影角度判定手段33S(ステップS3)にて第1カメラ1の撮影角度θが適正であると判定部33が判定した後に、無人飛行体2に対して第1カメラ1による検査対象物Zの撮影を指示する。その結果、無人飛行体2の飛行位置βと第1カメラ1の撮影角度θとを適正に保持した状態で、第1カメラ1が検査対象物Zを確実に撮影でき、検査結果の妥当性を担保することができる。
一方、ステップS8でNGの場合には、無人飛行体2を第2カメラ4の移動又は画角変更に追従して次の撮影予定位置β5へ移動させる(ステップS13)。本ステップS8では、第2カメラ4を移動させながら無人飛行体2を遠隔操縦するので、制御指示部36は、無人飛行体2に対して、無人飛行体2を第2カメラ4の移動又は画角変更に追従して次の撮影予定位置β5へ移動させる指示を行う。
例えば、図10に示すように、撮影完了した撮影予定位置β4に対して次の撮影予定位置β5が、第2カメラ4から遠く離れている場合には、第2カメラ4の画角αを広い画角α1から狭い角度の画角α2へ変更することによって、無人飛行体2の飛行位置β(β4)を次の飛行位置β(β5)へ移動させることができる。すなわち、広い画角α1の撮影画面4G上で撮影完了した撮影予定位置β4を示す枠画像WG4の中に所定の大きさで入っている無人飛行体2の撮影画像2G4を、狭い画角α2の撮影画面4G上で次の撮影予定位置β5を示す枠画像WG5の中へ、無人飛行体2の撮影画像2G5を所定の大きさで入るように指示することもできる。なお、第2カメラの画角αを変更せずに、無人飛行体2を第2カメラ4の移動に追従させることもできる。この場合、第2カメラ4と無人飛行体2との距離は、略一定に維持される。本ステップS13にて次の撮影予定位置β5へ移動した無人飛行体2には、ステップS2からステップS8を繰り返す。
なお、ステップS2でNGの場合には、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示(ステップS9)し、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GSと一致するか否か判定(ステップS10)し、両者が一致した場合には無人飛行体2の旋回を停止するよう指示(ステップS11)する。その後、無人飛行体2に対して次の撮影予定位置β5を示す枠画像WG5の中へ所定の大きさで入るように移動することを指示する(ステップ12)。本ステップS12にて次の撮影予定位置β5へ移動した無人飛行体2には、ステップS2からステップS8を繰り返す。
次に、第1カメラ1の撮影方法を動画撮り、連写撮りとしたときの本検査装置10の動作方法を、図12に示す制御フローチャート図を用いて説明する。なお、図11に示す制御フローチャート図と共通する内容については、簡潔に説明する。
図4、図9、図10、図12に示すように、まず、第2カメラ4を無人飛行体2に向けて連続的に撮影する(ステップT1)。次に、無人飛行体2に対して、第1カメラ1による動画撮影又は連写撮影を指示する(ステップT2)。ここでは、本ステップT2は、ステップT1の後に指示するが、第1カメラ1による検査対象物Zの撮影方法を動画撮り又は連写撮りに選定した場合には、制御指示部36は、第1カメラ1による撮影を無人飛行体2の飛行開始後のいずれかの時点で指示すればよい。飛行位置判定手段33H及び撮影角度判定手段33Sの判定結果に関係なく、第1カメラ1による撮影を継続するよう指示するので、無人飛行体2の飛行位置βと第1カメラ1の撮影角度θとが適正であるか否かに関わらず、第1カメラ1が検査対象物Zを動画撮り又は連写撮りすることができる。
次に、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っているか否かを判定する(ステップT3)。本ステップT3では、図9に示すように、第2カメラ4が撮影する撮影画面4G上で、次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの輪郭線WG1と、無人飛行体2の撮影画像2Gの外形形状を示す輪郭線2G1、2G2、2G3との相対的な配置関係と大小関係を比較する。
次に、ステップT3でOKの場合には、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GS(図3を参照)と一致するか否かを判定する(ステップT4)。次に、ステップT3でNGの場合には、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示(ステップT5)し、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GS(図3を参照)と一致するか否かを判定(ステップT6)し、両者が一致した場合には無人飛行体2の旋回を停止するよう指示(ステップT7)する。ステップT7の後には、再度ステップT4に戻る。なお、ステップT6でNGの場合には、再度ステップT5に戻る。
次に、ステップT4でOKの場合には、第1カメラ1による撮影をすべての撮影予定位置β1、β4、β5・・・において終了したか否かを確認する(ステップT8)。ステップT8でOKの場合には、本検査装置10の動作は終了する。一方、ステップT8でNGの場合には、無人飛行体2を第2カメラ4の移動又は画角変更に追従して次の撮影予定位置β5へ移動させる(ステップT13)。 本ステップT13にて次の撮影予定位置β5へ移動した無人飛行体2には、ステップT3からステップT8を繰り返す。
なお、ステップT2でNGの場合には、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示(ステップT9)し、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GSと一致するか否か判定(ステップT10)し、両者が一致した場合には無人飛行体2の旋回を停止するよう指示(ステップT11)する。その後、無人飛行体2に対して次の撮影予定位置β5を示す枠画像WG5の中へ所定の大きさで入るように移動することを指示する(ステップT12)。本ステップT12にて次の撮影予定位置β5へ移動した無人飛行体2には、ステップT3からステップT8を繰り返す。
<第2実施例の構成>
次に、本実施形態に係る検査装置における第2実施例(第2カメラを固定させるタイプ)の構成を、図13~図19を用いて説明する。図13に、本実施形態に係る第2実施例の検査装置の構成概念図を示す。図14に、図13に示す検査装置において、撮影予定位置に飛行した無人飛行体の概略平面図を示す。図15に、図13に示す検査装置の第2カメラによって撮影した無人飛行体及びマーク部材の撮影画像を示す。図16に、図15に示すB視から見た無人飛行体の機体底面とマーク部材の概略図を示す。図17に、図16に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(a)は、時計5時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計6時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計7時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計7時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。図18に、図16に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(a)は、時計9時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計10時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計11時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計12時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。図19に、図16に示す時計時間毎の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(a)は、時計1時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(b)は、時計1時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(c)は、時計3時の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示し、(d)は、時計4時半の方向から見た無人飛行体の機体とマーク部材の概略図を示す。
図13~図15に示すように、本実施形態に係る第2実施例の検査装置10Bは、検査対象物Zを撮影する第1カメラ1を搭載した無人飛行体2と、無人飛行体2を遠隔操縦する操縦装置3と、操縦装置3と有線又は無線で接続された第2カメラ4と、を備えた検査装置10Bである。また、無人飛行体2には、第2カメラ4から撮影可能で第1カメラ1の撮影角度θと対応した外観上の特徴部51、52、53、54、55を有するマーク部材5が装着されている。なお、第1カメラ1は、1枚撮り、動画撮り、連写撮りの各撮影方法を選択することができる。また、第2カメラ4は、画像の倍率を変えるズーム機能を有し、撮影範囲を変更するために画角αの変更を行うことができる。
ここでは、検査対象物Zは、例えば、河川7に架設された橋梁KRの下部に添架された配管(例えば、ガス管)等である。第1カメラ1による撮影箇所ZZは、上記配管の内、風雨等による錆や傷、又は熱収縮に伴う凹み等が生じる箇所であり、定期的な外観検査が必要な箇所(通常、複数の箇所)が対象となる。また、操縦装置3と第2カメラ4は、例えば、一方の川岸KGの固定されている。第2カメラ4は、脚立等によって固定しているが、操縦者Mが必要に応じてズーム調節したり、画角変更したりすることができる。
なお、本第2実施例の検査装置10Bは、上述した第1実施例の検査装置10に対して、第2カメラ4を固定させたこと、マーク部材5Bの構成を変更したこと以外には、基本的に共通している。そのため、ここでは、第1実施例の検査装置10と共通している構成には、共通の符号を付して原則として説明を割愛し、相違点となるマーク部材5Bの構成と、それに関連して追加された判定部33における第1カメラ1の撮影角度θの目標とする撮影角度θ1に対するズレ量の判定機能に対する説明を行う。第2カメラ4を固定させたことによって、本検査装置10Bの動作方法が異なる内容は、後述する。
第2実施例の判定部33は、無人飛行体2の飛行位置βが適正であると判定する無人飛行体の飛行位置判定手段(後述するステップP2、Q3)と、第1カメラ1の撮影角度θが適正であると判定する撮影角度判定手段(後述するステップP3、P10、Q4、Q10)を備えている。この点は、実施例1の判定部33と共通する。
第2実施例の判定部33は、上記以外に、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1から特定の角度だけズレているときに第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGを、目標の撮影角度θ1に対する角度のズレ量Δθ(θ-θ1)と共に予め記憶部35に記憶し、第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGと記憶部35に記憶したマーク部材5Bの撮影画像5BGとの比較に基づいて、目標の撮影角度θ1に対する第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを判定する撮影角度ズレ量判定機能(後述するステップP4、Q5)を備えている。これによって、無人飛行体2の飛行姿勢を、目標の撮影角度θ1に対するズレ量Δθに基づいて、より正確に修正することができる。
また、マーク部材5Bの特徴部は、無人飛行体2の中心位置を示すとともに検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるときに限って、第2カメラ4による撮影が可能である形状的特徴又は色彩的特徴を有する。さらに、マーク部材5Bの特徴部は、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1から特定の角度だけズレているときに第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGが、特定の角度のズレ量Δθに対応してそれぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有する。そのため、第2カメラ4が撮影する撮影画面4G上で、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθに一対一で対応し、それぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有するマーク部材5Bの撮影画像5BGを得ることができる。その結果、操縦装置3の判定部33は、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを速やかに判定することができる。
ここでは、マーク部材5Bは、無人飛行体2の中心位置(旋回中心)となる機体24の中央下端部に連結された円柱部材55と、四角形状の機体四隅に配置された球状部材51、52、53、54とを備えている。図16では、無人飛行体2の第1カメラ1が装着された方向を時計時間の12時とし、無人飛行体2の他の方位を、時計回りに1時、1時半、3時、4時半、5時、6時、7時、7時半、9時、10時半、11時として表示している。
また、図16に示すように、例えば、円柱部材55は、円柱軸が第1カメラ1の撮影方向と平行に配置され、第1カメラ1寄りの端面と外周が黒色に塗色され、第1カメラ1と反対側の端面が青色に塗色されている。また、時刻4時半の位置に配置された球状部材51は、緑色に塗色され、時刻7時半の位置に配置された球状部材52は、赤色に塗色され、時刻10時半の位置に配置された球状部材53は、黄色に塗色され、時刻1時半の位置に配置された球状部材54は、黄色に塗色されている。各球状部材51、52、53、54の外径は、円柱部材55の外径及び軸長と略同一に形成されている。また、第2カメラ4が配置されている方向は、時刻9時の方位である。また、無人飛行体2の第1カメラ1が時計時間の12時の方向を向いているときは、第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1の時である。
また、図17(a)~(d)に示すように、時刻5時から7時半までの各方位からマーク部材5Bを撮影すると、無人飛行体2の機体24の中央下端部に連結された円柱部材55と各球状部材51、52、53、54とが、それぞれ第2カメラ4に近い物の陰に隠れながら撮影される。
例えば、図17(a)に示すように、時刻5時の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に連結された円柱部材55は軸方向が時計回りに30度程度回転して2つの着色部(青、黒)が撮影され、また、赤色の球状部材52と緑色の球状部材51とが、2つの黄色の球状部材54、53の左側の一部をそれぞれ隠した状態で撮影される。また、図17(b)に示すように、時刻6時の方位では、円柱部材55は円形で青色に撮影され、また、赤色の球状部材52と緑色の球状部材51とが、円柱部材55に対して左右離間した位置で2つの黄色の球状部材54、53を略完全に隠した状態で撮影される。
また、図17(c)に示すように、時刻7時の方位では、円柱部材55は軸方向が反時計回りに30度程度回転して2つの着色部(青、黒)が時刻5時の状態と左右反対位置で撮影され、また、赤色の球状部材52と緑色の球状部材51とが、2つの黄色の球状部材54、53の右側の一部をそれぞれ隠した状態で撮影される。また、図17(d)に示すように、時刻7時半の方位では、赤色の球状部材52が、円柱部材55と黄色の球状部材54を略完全に隠し、赤色の球状部材52に対して左右離間した位置で黄色の球状部材53と緑色の球状部材51とが撮影される。以上のように、図17(a)~(d)に示す時刻の方位からマーク部材5Bを撮影すると、それぞれ異なった撮影画像5BGを形成でき、第2カメラ4による撮影画面4G上で、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを速やかに判定することができる。
また、図18(a)~(d)に示すように、時刻9時から12時までの各方位からマーク部材5Bを撮影すると、図18(a)に示すように、時刻9時の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に連結された円柱部材55の黒色に着色された長方形外周部と、円柱部材55に対して左右離間した位置で黄色の球状部材53と赤色の球状部材52とが撮影される。また、図18(b)に示すように、時刻10時半の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に位置する黄色の球状部材53と、黄色の球状部材53の左右に離間した位置で黄色の球状部材54と赤色の球状部材52とが撮影される。円柱部材55と緑色の球状部材51とが、機体24の中央下端部に位置する黄色の球状部材53に略完全に隠れている。
また、図18(c)に示すように、時刻11時の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に連結された円柱部材55は軸方向が時計回りに30度程度回転して黒色の着色部が撮影され、また、円柱部材55の左右で2つの黄色の球状部材53、54が、赤色の球状部材52と緑色の球状部材51の左側の一部をそれぞれ隠した状態で撮影される。また、図18(d)に示すように、時刻12時の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に連結された円柱部材55は円形で黒色に撮影され、また、2つの黄色の球状部材54、53が、円柱部材55に対して左右離間した位置で赤色の球状部材52と緑色の球状部材51とを略完全に隠した状態で撮影される。以上のように、図18(a)~(d)に示す時刻の方位からマーク部材5Bを撮影すると、それぞれ異なった撮影画像5BGを形成でき、第2カメラ4による撮影画面4G上で、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを速やかに判定することができる。
また、図19(a)~(d)に示すように、時刻1時から4時半までの各方位からマーク部材5Bを撮影すると、図19(a)に示すように、時刻1時の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に連結された円柱部材55は軸方向が反時計回りに30度程度回転して黒色の着色部が撮影され、また、円柱部材55の左右で2つの黄色の球状部材54、53が、緑色の球状部材51と赤色の球状部材52の右側の一部をそれぞれ隠した状態で撮影される。また、図19(b)に示すように、時刻1時半の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に位置する黄色の球状部材54と、黄色の球状部材54の左右に離間した位置で緑色の球状部材51と黄色の球状部材53とが撮影される。円柱部材55と赤色の球状部材52とが、機体24の中央下端部に位置する黄色の球状部材54に略完全に隠れている。
また、図19(c)に示すように、時刻3時の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に連結された円柱部材55の黒色に着色された長方形外周部と、円柱部材55に対して左右離間した位置で緑色の球状部材51と黄色の球状部材54とが撮影される。また、図19(d)に示すように、時刻4時半の方位では、無人飛行体2の機体24の中央下端部に位置する緑色の球状部材51と、緑色の球状部材51の左右に離間した位置で赤色の球状部材52と黄色の球状部材54とが撮影される。以上のように、図19(a)~(d)に示す時刻の方位からマーク部材5Bを撮影すると、それぞれ異なった撮影画像5BGを形成でき、第2カメラ4による撮影画面4G上で、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを速やかに判定することができる。
以上、詳細に説明したように、無人飛行体2の第1カメラ1が時計時間の12時の方向を向いているときは(図16)、第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1の時である。また、第2カメラ4が配置されている時刻9時の方位に限って、無人飛行体2の機体24の中央下端部に連結された円柱部材55の黒色に着色された長方形外周部と、円柱部材55に対して左右離間した位置で黄色の球状部材53と赤色の球状部材52とが撮影され、その他の方位から撮影した画像とは明らかに相違する。また、図17(a)~(d)、図18(a)~(d)、図19(a)~(d)に示す時刻の方位からマーク部材5Bを撮影すると、それぞれ異なった撮影画像5BGを形成でき、第2カメラ4による撮影画面4G上で、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを速やかに判定することができる。
よって、マーク部材5の特徴部は、無人飛行体2の中心位置を示す2色に着色された円柱部材55と、機体四隅に配置され各種に着色された球状部材51、52、53、54との組合せ構造が該当する。また、無人飛行体2の中心位置を示すとともに検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるときに限って、第2カメラ4による撮影が可能である形状的特徴又は色彩的特徴を有する。さらに、マーク部材5Bの特徴部は、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1から特定の角度だけズレているときに第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGが、特定の角度のズレ量Δθに対応してそれぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有する。
<第2実施例の動作方法>
次に、本実施形態に係る検査装置における第2実施例(第2カメラを固定させるタイプ)の動作方法を、図4、図20、図21を用いて説明する。図20に、図13に示す検査装置において、第2カメラを固定させるタイプ(第1カメラは1枚撮り)の制御フローチャート図を示す。図21に、図13に示す検査装置において、第2カメラを固定させるタイプ(第1カメラは動画撮り又は連写撮り)の制御フローチャート図を示す。
前述したように、検査対象物Zを撮影する第1カメラ1は、1枚撮り、動画撮り、連写撮りの各撮影方法を選択することができる。はじめに、第1カメラの撮影方法を1枚撮りとしたときの本検査装置10Bの動作方法を、図20に示す制御フローチャート図を用いて説明する。なお、図11に示す制御フローチャート図に共通する内容は、簡潔に説明する。
図4、図20に示すように、まず、第2カメラ4を無人飛行体2に向けて連続的に撮影する(ステップP1)。次に、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っているか否かを判定する(ステップP2)。次に、ステップP2でOKの場合には、第2カメラ4によるマーク部材5Bの撮影画像5BGが正規マーク画像5BGS(図3を参照)と一致するか否かを判定する(ステップP3)。
次に、ステップP3でNGの場合には、マーク部材5Bの撮影画像5BGと正規マーク画像5BGSとを比較して、目標の撮影角度θ1に対するズレ量Δθ(θ-θ1)を判定する(ステップP6:図15、図16を参照)。次に、無人飛行体2に対して撮影角度θのズレ量Δθを修正するよう指示する(ステップP5)。
すなわち、第2実施例の判定部33は、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1から特定の角度だけズレているときに第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGを、目標の撮影角度θ1に対する角度のズレ量Δθ(θ-θ1)と共に予め記憶部35に記憶し、第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGと記憶部35に記憶したマーク部材5Bの撮影画像5BGとの比較に基づいて、目標の撮影角度θ1に対する第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを判定する撮影角度ズレ量判定手段33Zを備えている。
また、制御指示部36は、飛行位置判定手段33Hにて無人飛行体2の飛行位置βが適正であると判定部33が判定し、撮影角度判定手段33Sにて第1カメラ1の撮影角度θが適正でないと判定部33が判定し、撮影角度ズレ量判定手段33Zにて目標の撮影角度θ1に対する第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを判定部33が判定したときには、無人飛行体2に対して撮影角度θのズレ量Δθを修正するよう指示する。これによって、目標の撮影角度θ1に対する第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθに基づいて、無人飛行体2の飛行姿勢を速やかに修正でき、検査対象物Zをより正確に撮影することができる。
次に、ステップP3でOKの場合には、無人飛行体2に対して第1カメラ1による検査対象物Zの撮影を指示(ステップP6)し、第1カメラ1による撮影をすべての撮影予定位置β1、β4、β5・・・において終了したか否かを確認する(ステップP7)。ステップP7でOKの場合には、本検査装置10Bの動作は終了する。
一方、ステップP7でNGの場合には、無人飛行体2を第2カメラ4における枠画像WGの変更又は画角αの変更に追従して次の撮影予定位置β5へ移動させる(ステップP8)。本ステップP8では、第2カメラ4を固定して無人飛行体2を遠隔操縦するので、制御指示部36は、無人飛行体2に対して、無人飛行体2を第2カメラ4における枠画像WGの変更(位置、大きさ)又は画角変更(α1⇒α2)に追従して次の撮影予定位置β5へ移動させる指示を行う。これによって、第2カメラ4の位置は所定の場所に固定しつつ、第2カメラ4の撮影画面4G上に画像処理部32が示す枠画像WGの変更(位置、大きさ)や、撮影範囲を定める画角変更の調節によって、無人飛行体2の飛行位置βを変更させることができる(図10を参照)。その結果、操縦者(検査員)が近づきにくい箇所にある検査対象物Zを遠隔から適切に撮影することができる。本ステップP8にて次の撮影予定位置β5へ移動した無人飛行体2には、ステップP2からステップP7を繰り返す。
なお、ステップP2でNGの場合には、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示(ステップP9)し、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GSと一致するか否か判定(ステップP10)し、両者が一致した場合には無人飛行体2の旋回を停止するよう指示(ステップP11)する。その後、無人飛行体2に対して次の撮影予定位置β5を示す枠画像WG5の中へ所定の大きさで入るように移動することを指示する(ステップP12)。本ステップP12にて次の撮影予定位置β5へ移動した無人飛行体2には、ステップP2からステップP7を繰り返す。
次に、第1カメラ1の撮影方法を動画撮り、連写撮りとしたときの本検査装置10Bの動作方法を、図21に示す制御フローチャート図を用いて説明する。なお、図20に示す制御フローチャート図と共通する内容については、簡潔に説明する。
図4、図21に示すように、まず、第2カメラ4を無人飛行体2に向けて連続的に撮影する(ステップQ1)。次に、無人飛行体2に対して、第1カメラ1による動画撮影又は連写撮影を指示する(ステップQ2)。ここでは、本ステップQ2は、ステップQ1の後に指示するが、第1カメラ1による検査対象物Zの撮影方法を動画撮り又は連写撮りに選定した場合には、制御指示部36は、第1カメラ1による撮影を無人飛行体2の飛行開始後のいずれかの時点で指示すればよい。すなわち、飛行位置判定ステップ及び撮影角度判定ステップの判定結果に関係なく、第1カメラ1による撮影を継続するよう指示するので、無人飛行体2の飛行位置βと第1カメラ1の撮影角度θとが適正であるか否かに関わらず、第1カメラ1が検査対象物Zを動画撮り又は連写撮りすることができる。
次に、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っているか否かを判定する(ステップQ3)。次に、ステップQ3でOKの場合には、第2カメラ4によるマーク部材5Bの撮影画像5BGが正規マーク画像5BGS(図15を参照)と一致するか否かを判定する(ステップQ4)。次に、ステップQ4でNGの場合には、マーク部材5Bの撮影画像5BGと正規マーク画像5BGSとを比較して、目標の撮影角度θ1に対するズレ量Δθ(θ-θ1)を判定する(ステップQ5:図15、図16を参照)。次に、無人飛行体2に対して撮影角度θのズレ量Δθを修正するよう指示する(ステップQ6)。ステップQ6の後には、再度ステップQ3に戻る。
次に、ステップQ4でOKの場合には、第1カメラ1による撮影をすべての撮影予定位置β1、β4、β5・・・において終了したか否かを確認する(ステップQ7)。ステップQ7でOKの場合には、本検査装置10Bの動作は終了する。一方、ステップQ7でNGの場合には、無人飛行体2を第2カメラ4における枠画像WGの移動又は画角αの変更に追従して次の撮影予定位置β5へ移動させる(ステップQ8)。本ステップQ8にて次の撮影予定位置β5へ移動した無人飛行体2には、ステップQ3からステップQ7を繰り返す。
なお、ステップQ3でNGの場合には、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示(ステップQ9)し、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GSと一致するか否か判定(ステップQ10)し、両者が一致した場合には無人飛行体2の旋回を停止するよう指示(ステップQ11)する。その後、無人飛行体2に対して次の撮影予定位置β5を示す枠画像WG5の中へ所定の大きさで入るように移動することを指示する(ステップQ12)。本ステップQ12にて次の撮影予定位置β5へ移動した無人飛行体2には、ステップQ3からステップQ7を繰り返す。
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る検査装置10、10Bによれば、無人飛行体2には、第2カメラ4から撮影可能で第1カメラ1の撮影角度θと対応した外観上の特徴部51、52、53、54、55、56、57、58を有するマーク部材5、5Bが装着され、また、操縦装置3には、第2カメラ4が撮影した無人飛行体2の撮影画像2Gに基づいて無人飛行体2の飛行位置βの適否を判定し、マーク部材5、5Bの撮影画像5G、5BGに基づいて第1カメラ1の撮影角度θの適否を判定する判定部33と、当該判定部33が判定した飛行位置βと撮影角度θの適否に基づいて無人飛行体2を予定する次の撮影予定位置β1、β4、β5・・・と目標の撮影角度θ1へ移動又は旋回させる制御情報を、無人飛行体2に対して指示する制御指示部36とを備え、無人飛行体2は、制御指示部36からの制御情報に基づいて飛行位置βと撮影角度θを修正しながら飛行し、検査対象物Zに対する第1カメラ1による撮影を行うので、無人飛行体2には、第2カメラ4による撮影が可能で第1カメラ1の撮影角度θと対応した外観上の特徴部51、52、53、54、55、56、57、58を有するマーク部材5、5Bを装着すれば良く、無人飛行体2に対する過大な負荷を回避できる。そのため、無人飛行体2の軽量化や第1カメラ1による撮影の長時間化が容易である。
また、無人飛行体2の有する飛行制御部22は、操縦装置3の制御指示部36からの制御情報に基づいて移動・旋回等の制御をすればよい。そのため、無人飛行体2の飛行制御部22を、特殊な仕様に改変する必要はない。例えば、無人飛行体2の飛行制御部22に飛行位置βや撮影角度θを自ら測定して修正指示する複雑な制御システムを追加する必要がない。したがって、一般的な無人飛行体2に外形形状又は色彩上の特徴を有するマーク部材5、5Bを装着すれば、そのまま使用でき、検査装置10、10Bの簡素化、低コスト化が可能となる。
また、操縦装置3には、第2カメラ4が撮影した無人飛行体2の撮影画像2Gに基づいて無人飛行体2の飛行位置βの適否を判定し、マーク部材5、5Bの撮影画像5G、5BGに基づいて第1カメラ1の撮影角度θの適否を判定する判定部33と、当該判定部33が判定した飛行位置βと撮影角度θの適否に基づいて無人飛行体2を予定する次の撮影予定位置β1と目標の撮影角度θ1へ移動又は旋回させる制御情報を、無人飛行体2に対して指示する制御指示部36とを備えるので、無人飛行体2やマーク部材5、5Bの三次元上の座標軸等に基づいて無人飛行体2の飛行位置βや撮影角度θを演算する一般的な判定方法に比べて、その判定手順(判定ソフト)の簡素化が可能となり、制御の簡素化及び低コスト化も可能となる。
よって、本実施形態によれば、検査対象物Zを撮影するカメラ(第1カメラ)を搭載した無人飛行体2からなる検査装置において、軽量化、撮影の長時間化が容易で、簡素化及び低コスト化が可能な検査装置10、10Bを提供することができる。
また、本実施形態によれば、判定部33は、第2カメラ4が撮影した無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っている場合には、無人飛行体2の飛行位置βが適正であると判定する無人飛行体2の飛行位置判定手段33Hを備えたので、第2カメラ4が撮影する撮影画面4G上で、次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの輪郭線WG1と、無人飛行体2の外形形状を示す輪郭線2G1との相対的な配置関係と大小関係を比較するという簡単な演算処理によって、無人飛行体2が予定する次の撮影予定位置β1にあるか否かを速やかに判定できる。そのため、無人飛行体2の飛行位置βを三次元上の座標軸等に基づいて絶対位置を演算処理する一般的な判定方法に比べて、より簡単に判定できる。
また、本実施形態によれば、判定部33は、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるときに第2カメラ4が撮影したマーク部材5、5Bの撮影画像5G、5BGを正規マーク画像5GS、5BGSとして操縦装置3の記憶部35に予め記憶し、第2カメラ4が撮影したマーク部材5、5Bの撮影画像5G、5BGが記憶部35に記憶した正規マーク画像5GS、5BGSと一致する場合には、第1カメラ1の撮影角度θが適正であると判定する撮影角度判定手段33Sを備えたので、正規マーク画像5GS、5BGSと現在の撮影画像5G、5BGとの異同を比較するのみで、第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるか否かを速やかに判定できる。この場合、判定部33は、目標の撮影角度θ1に対する現在の撮影角度θのズレ量Δθを計算する必要がなく、制御回路の簡素化と判定時間の短縮化を図ることができる。また、無人飛行体と検査対象物との離間距離を測定し三角法に基づいて撮影角度を判定する一般的な判定方法に比べて、より簡単に判定できる。
また、本実施形態によれば、判定部33は、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1から特定の角度だけズレているときに第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGを、目標の撮影角度θ1に対する角度のズレ量Δθと共に予め記憶部35に記憶し、第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGと記憶部35に記憶したマーク部材5Bの撮影画像5BG1との比較に基づいて、目標の撮影角度θ1に対する第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを判定する撮影角度ズレ量判定手段33Zを備えたので、目標の撮影角度θ1に対する第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを速やかに判定できる。そのため、無人飛行体2の飛行姿勢を、目標の撮影角度θ1に対するズレ量Δθに基づいて、より正確に判定できる。
また、本実施形態によれば、制御指示部36は、飛行位置判定手段33Hにて無人飛行体2の飛行位置βが適正でないと判定部33が判定したときには、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示し、撮影角度判定手段33Sにて第1カメラ1の撮影角度θが適正であると判定部33が判定したときには、無人飛行体2に対して旋回を停止するよう指示するので、検査対象物Zに対する無人飛行体2の向きを特定することによって、第2カメラ4による撮影画面4G上で地上に対する無人飛行体2の前後左右上下の向きを特定することができる。その結果、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gに基づいて、無人飛行体2に対する旋回指示又は移動指示等を適正に行うことができる。
また、本実施形態によれば、制御指示部36は、飛行位置判定手段33Hにて無人飛行体2の飛行位置βが適正であると判定部33が判定し、撮影角度判定手段33Sにて第1カメラ1の撮影角度θが適正でないと判定部33が判定したときには、無人飛行体2に対して所定の方向で旋回するよう指示し、その後の撮影角度判定手段33Sにて第1カメラ1の撮影角度θが適正であると判定部33が判定したときに、無人飛行体2に対して旋回を停止するよう指示するので、無人飛行体2の飛行位置βが適正であることを前提に、無人飛行体2を旋回させることができる。そのため、第2カメラ4によるマーク部材5、5Bの撮影画像5G、5BGを判定が容易な所定の大きさにして、第1カメラ1の撮影角度θを目標の撮影角度θ1に速やかに修正できる。
また、本実施形態によれば、制御指示部36は、飛行位置判定手段33Hにて無人飛行体2の飛行位置βが適正であると判定部33が判定し、撮影角度判定手段33Sにて第1カメラ1の撮影角度θが適正でないと判定部33が判定し、撮影角度ズレ量判定手段33Zにて目標の撮影角度θ1に対する第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを判定部33が判定したときには、無人飛行体2に対して撮影角度θのズレ量Δθを修正するよう指示するので、目標の撮影角度θ1に対する第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθに基づいて、無人飛行体2の飛行姿勢を速やかに修正でき、検査対象物Zをより正確に撮影することができる。
また、本実施形態によれば、第1カメラ1による検査対象物Zの撮影方法を1枚撮りに選定した場合には、制御指示部36は、飛行位置判定手段33Hにて無人飛行体2の飛行位置βが適正であると判定部33が判定し、撮影角度判定手段33Sにて第1カメラ1の撮影角度θが適正であると判定部33が判定した後に、無人飛行体2に対して第1カメラ1による検査対象物Zの撮影を指示するので、無人飛行体2の飛行位置βと第1カメラ1の撮影角度θとを適正に保持した状態で、第1カメラ1が検査対象物Zを確実に撮影でき、検査結果の妥当性を担保することができる。
また、本実施形態によれば、第1カメラ1による検査対象物Zの撮影方法を動画撮り又は連写撮りに選定した場合には、制御指示部36は、第1カメラ1による撮影を無人飛行体2の飛行開始後のいずれかの時点で指示し、飛行位置判定手段33H及び撮影角度判定手段33Sの判定結果に関係なく、第1カメラ1による撮影を継続するよう指示するので、無人飛行体2の飛行位置βと第1カメラ1の撮影角度θとが適正であるか否かに関わらず、第1カメラ1が検査対象物Zを動画撮り又は連写撮りすることができる。そのため、動画撮り又は連写撮りした動画又は連写画像の中から適正に検査対象物Zを撮影した画像を選別する必要があるが、検査対象物Zを短時間に撮影できるという利点がある。
また、本実施形態によれば、第2カメラ4を移動させながら無人飛行体2を遠隔操縦する場合には、制御指示部36は、無人飛行体2に対して、無人飛行体2を第2カメラ4の移動又は第2カメラにおける枠画像WGの変更若しくは画角αの変更に追従して次の撮影予定位置β1、β4、β5・・・へ移動させる指示を行うので、第2カメラ4の移動や撮影方向の変更又はズーム機構の調節等によって、無人飛行体2の飛行位置βを変更させたり、無人飛行体2を旋回させたりすることができる。そのため、操縦者(検査員)Mが第2カメラ4を所持して任意の位置に移動しながら、検査対象物Zの撮影箇所を確認して、必要な箇所を適切に撮影することができる。
また、本実施形態によれば、第2カメラ4を固定して無人飛行体2を遠隔操縦する場合には、制御指示部36は、無人飛行体2に対して、無人飛行体2を第2カメラ4における枠画像WGの変更又は画角の変更(α1⇒α2)に追従して次の撮影予定位置β1、β4、β5・・・へ移動させる指示を行うので、第2カメラ4の位置は所定の場所に固定しつつ、第2カメラ4の撮影画面4G上に画像処理部32が示す枠画像WGの移動や、撮影範囲を定める画角変更の調節によって、無人飛行体2の飛行位置βを変更させることができる。そのため、操縦者(検査員)Mが近づきにくい箇所にある検査対象物Zを遠隔から適切に撮影することができる。
また、本実施形態によれば、マーク部材5、5Bの特徴部51、52、53、54、55、56、57、58は、無人飛行体2の中心位置2Tを示すとともに、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1であるときに限って、第2カメラ4による撮影が可能である形状的特徴又は色彩的特徴を有するので、第2カメラ4が撮影する撮影画面4G上で、マーク部材5、5Bの特徴部51、52、53、54、55、56、57、58を正確に把握することができたときは、無人飛行体2の中心位置2Tを基準として第1カメラ1の撮影角度θが適正であるときに限られる。また、マーク部材5、5Bの特徴部51、52、53、54、55、56、57、58は、形状的特徴又は色彩的特徴を有するので、第2カメラ4の撮影画面4G上での判定が容易である。そのため、操縦装置3の判定部33は、第1カメラ1の撮影角度θの適否を速やかに判定することができる。
また、本実施形態によれば、マーク部材5Bの特徴部51、52、53、54、55は、検査対象物Zに対する第1カメラ1の撮影角度θが目標の撮影角度θ1から特定の角度だけズレているときに第2カメラ4が撮影したマーク部材5Bの撮影画像5BGが、特定の角度のズレ量Δθに対応してそれぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有するので、第2カメラ4が撮影する撮影画面4G上で、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθに一対一で対応し、それぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有するマーク部材5Bの撮影画像5BG1を得ることができる。そのため、操縦装置3の判定部33は、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを速やかに判定することができる。
<変形例>
上述した実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で変更することができる。例えば、本実施形態の第2実施例によれば、マーク部材5Bは、無人飛行体2の中心位置2T(旋回中心)となる機体24の中央下端部に連結された円柱部材55と、四角形状の機体四隅に配置された球状部材51、52、53、54とを備えているが、必ずしも、これに限られない。
例えば、図22、図23に示すように、マーク部材5Cは、無人飛行体2の中心位置(旋回中心)となる機体24の中央下端部に連結された球状部材56Cと、四角形状の機体四隅に配置された筒状体の軸端面から照射される光源部材51C、52C、53C、54Cとを備えている物でも良い。例えば、球状部材56Cは、赤色に着色され、各光源部材51C、52C、53C、54Cは、赤色、青色、黄色、緑色などの異なる色のLED光源などを用いると良い。この場合、時刻3時、6時、9時、12時の各方位からマーク部材5Cを撮影すると、それぞれ異なった撮影画像を形成でき、第2カメラ4による撮影画面4G上で、第1カメラ1の撮影角度θのズレ量Δθを90度毎に判定することができる。
本実施形態の第2実施例によれば、マーク部材5Bは、無人飛行体2の中心位置2T(旋回中心)となる機体24の中央下端部に連結された円柱部材55と、四角形状の機体四隅に配置された球状部材51、52、53、54とを備えているが、必ずしも、これに限られない。
また、本実施形態では、例えば、図11に示すように、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っているか否かを判定(ステップS2)し、その後、ステップS2でOKの場合には、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GS(図3を参照)と一致するか否かを判定する(ステップS3)。しかし、ステップS2とステップS3は、必ずしもこの順序に限られない。
例えば、図24に示すように、第2カメラ4によるマーク部材5の撮影画像5Gが正規マーク画像5GS(図3を参照)と一致するか否かを判定し、その後、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っているか否かを判定しても良い。この場合、第2カメラ4による無人飛行体2の撮影画像2Gが次の撮影予定位置β1を示す枠画像WGの中に所定の大きさで入っていないとき、ステップS9、S10、S11を省略することができる。
本発明は、例えば、橋梁に添架された配管の外観検査等に用いる検査装置として利用できる。
1 第1カメラ
2 無人飛行体
2G 撮影画像
2T 中心位置
3 操縦装置
4 第2カメラ
4G 撮影画面
5、5B マーク部材
5G、5BG 撮影画像
5GS、5BGS 正規マーク画像
10、10B 検査装置
33 判定部
33H 飛行位置判定手段
33S 撮影角度判定手段
35 記憶部
36 制御指示部
51、52、53、54 特徴部
55、56、57、58 特徴部
θ、θ1 撮影角度
Δθ ズレ量
α、α1、α2 画角
β 飛行位置
β1、β4、β5 撮影予定位置
WG 枠画像
Z 検査対象物

Claims (15)

  1. 検査対象物を撮影する第1カメラを搭載した無人飛行体と、前記無人飛行体を遠隔操縦する操縦装置と、前記操縦装置と有線又は無線で接続された第2カメラとを備えた検査装置であって、
    前記無人飛行体には、前記第2カメラから撮影可能で前記第1カメラの撮影角度と対応した外観上の特徴部を有するマーク部材が装着されていること、
    前記操縦装置には、前記第2カメラが撮影した前記無人飛行体の撮影画像に基づいて前記無人飛行体の飛行位置の適否を判定し、前記マーク部材の撮影画像に基づいて前記第1カメラの撮影角度の適否を判定する判定部と、当該判定部が判定した飛行位置と撮影角度の適否に基づいて前記無人飛行体を予定する次の撮影予定位置と目標の撮影角度へ移動又は旋回させる制御情報を、前記無人飛行体に対して指示する制御指示部とを備え、
    前記無人飛行体は、前記制御指示部からの制御情報に基づいて飛行位置と撮影角度を修正しながら飛行し、前記検査対象物に対する前記第1カメラによる撮影を行うことを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載された検査装置において、
    前記判定部は、前記第2カメラが撮影した前記無人飛行体の撮影画像が次の撮影予定位置を示す枠画像の中に所定の大きさで入っている場合には、前記無人飛行体の飛行位置が適正であると判定する前記無人飛行体の飛行位置判定手段を備えたことを特徴とする検査装置。
  3. 請求項2に記載された検査装置において、
    前記判定部は、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像を正規マーク画像として前記操縦装置の記憶部に予め記憶し、前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像が前記記憶部に記憶した前記正規マーク画像と一致する場合には、前記第1カメラの撮影角度が適正であると判定する撮影角度判定手段を備えたことを特徴とする検査装置。
  4. 請求項1に記載された検査装置において、
    前記判定部は、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像を正規マーク画像として前記操縦装置の記憶部に予め記憶し、前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像が前記記憶部に記憶した前記正規マーク画像と一致する場合には、前記第1カメラの撮影角度が適正であると判定する撮影角度判定手段を備えたことを特徴とする検査装置。
  5. 請求項4に記載された検査装置において、
    前記判定部は、前記第2カメラが撮影した前記無人飛行体の撮影画像が次の撮影予定位置を示す枠画像の中に所定の大きさで入っている場合には、前記無人飛行体の飛行位置が適正であると判定する前記無人飛行体の飛行位置判定手段を備えたことを特徴とする検査装置。
  6. 請求項3又は請求項5に記載された検査装置において、
    前記判定部は、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度から特定の角度だけズレているときに前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像を、目標の撮影角度に対する角度のズレ量と共に予め前記記憶部に記憶し、前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像と前記記憶部に記憶した前記マーク部材の撮影画像との比較に基づいて、目標の撮影角度に対する前記第1カメラの撮影角度のズレ量を判定する撮影角度ズレ量判定手段を備えたことを特徴とする検査装置。
  7. 請求項3又は請求項5に記載された検査装置において、
    前記制御指示部は、前記飛行位置判定手段にて前記無人飛行体の飛行位置が適正でないと前記判定部が判定したときには、前記無人飛行体に対して所定の方向で旋回するよう指示し、前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正であると判定部が判定したときには、前記無人飛行体に対して旋回を停止するよう指示することを特徴とする検査装置。
  8. 請求項3又は請求項5に記載された検査装置において、
    前記制御指示部は、前記飛行位置判定手段にて前記無人飛行体の飛行位置が適正であると前記判定部が判定し、前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正でないと前記判定部が判定したときには、前記無人飛行体に対して所定の方向で旋回するよう指示し、その後の前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正であると判定部が判定したときに、前記無人飛行体に対して旋回を停止するよう指示することを特徴とする検査装置。
  9. 請求項6に記載された検査装置において、
    前記制御指示部は、前記飛行位置判定手段にて前記無人飛行体の飛行位置が適正であると前記判定部が判定し、前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正でないと前記判定部が判定し、前記撮影角度ズレ量判定手段にて目標の撮影角度に対する前記第1カメラの撮影角度のズレ量を前記判定部が判定したときには、前記無人飛行体に対して撮影角度のズレ量を修正するよう指示することを特徴とする検査装置。
  10. 請求項3又は請求項5に記載された検査装置において、
    前記第1カメラによる前記検査対象物の撮影方法を1枚撮りに選定した場合には、前記制御指示部は、前記飛行位置判定手段にて前記無人飛行体の飛行位置が適正であると前記判定部が判定し、前記撮影角度判定手段にて前記第1カメラの撮影角度が適正であると前記判定部が判定した後に、前記無人飛行体に対して前記第1カメラによる前記検査対象物の撮影を指示することを特徴とする検査装置。
  11. 請求項3又は請求項5に記載された検査装置において、
    前記第1カメラによる前記検査対象物の撮影方法を動画撮り又は連写撮りに選定した場合には、前記制御指示部は、前記第1カメラによる撮影を前記無人飛行体の飛行開始後のいずれかの時点で指示し、前記飛行位置判定手段及び前記撮影角度判定手段の判定結果に関係なく、前記第1カメラによる撮影を継続するよう指示することを特徴とする検査装置。
  12. 請求項3又は請求項5に記載された検査装置において、
    前記第2カメラを移動させながら前記無人飛行体を遠隔操縦する場合には、前記制御指示部は、前記無人飛行体に対して、前記無人飛行体を前記第2カメラの移動又は前記第2カメラにおける前記枠画像の変更若しくは画角の変更に追従して次の撮影予定位置へ移動させる指示を行うことを特徴とする検査装置。
  13. 請求項3又は請求項5に記載された検査装置において、
    前記第2カメラの位置を固定して前記無人飛行体を遠隔操縦する場合には、前記制御指示部は、前記無人飛行体に対して、前記無人飛行体を前記第2カメラにおける前記枠画像の変更又は画角の変更に追従して次の撮影予定位置へ移動させる指示を行うことを特徴とする検査装置。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載された検査装置において、
    前記マーク部材の特徴部は、前記無人飛行体の中心位置を示すとともに、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度であるときに限って、前記第2カメラによる撮影が可能である形状的特徴又は色彩的特徴を有することを特徴とする検査装置。
  15. 請求項14に記載された検査装置において、
    前記マーク部材の特徴部は、前記検査対象物に対する前記第1カメラの撮影角度が目標の撮影角度から特定の角度だけズレているときに前記第2カメラが撮影した前記マーク部材の撮影画像が、特定の角度のズレ量に対応してそれぞれ異なった形状的特徴又は色彩的特徴を有することを特徴とする検査装置。
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