JP7051742B2 - 光学偏向素子、光学偏向装置及び移動体 - Google Patents

光学偏向素子、光学偏向装置及び移動体 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、光学偏向素子、光学偏向装置及び移動体に関する。
光の伝搬する方向を変化させる、すなわち光を偏向させる装置として、例えば、ガルバノミラーなどの機械的な装置がある。しかし、ガルバノミラーなどの機械的な装置には、機械的な振動に弱いという問題がある。また、使用用途によっては偏向に関する速度が十分でないという問題もある。
米国特許出願公開第2017/0356796号明細書
Poulton, C. V. et. al., Coherent solid-state LIDAR with silicon photonic optical phased arrays, Optics Letters, Vol. 42, No. 20, pp. 4091-4094 (2017).
本発明が解決しようとする課題は、機械的な振動の影響が低減された光学偏向素子、光学偏向装置及び移動体を提供することである。
実施形態の光学偏向素子は、基板と、少なくとも3つの電極とを備える。前記基板は、レーザー光が入射する入射面と、前記入射面から入射して内部を透過したレーザー光が射出される射出面とを有し、レーザー光に対して透明である。前記少なくとも3つの電極は、前記基板の面上に第1の方向に第1の間隔で配置される。前記少なくとも3つの電極は、電圧印加されることにより第1の波長を有する表面弾性波を前記基板に生成可能である。前記少なくとも3つの電極は、少なくとも2つの電極間隔で選択的に電圧印加できるように配線されている。前記少なくとも3つの電極は、前記第1の間隔とは異なる電極間隔で選択的に電圧印加されることにより前記第1の波長とは異なる第2の波長を有する表面弾性波を前記基板に生成可能である。
図1は、実施形態に係る光学測定システムの構成の一例を示すブロック図である。 図2は、図1の光偏向器の構成の一例を示すブロック図である。 図3は、図2の光学偏向素子の構成の一例を示す斜視図である。 図4は、図1の光学測定システムを用いて実施される光学測定の流れを示すフローチャートである。 図5は、図3の光学偏向素子による光の偏向について説明するための図である。 図6は、第2の実施形態に係る光学偏向素子の構成の一例を示す斜視図である。 図7は、第3の実施形態に係る光学系の構成の一例を示す斜視図である。 図8は、図7の光学系のY-Z断面を示す側面図である。 図9は、図7及び図8の光学系を備える光偏向器を用いて実施される偏向角の変更の流れを示すフローチャートである。 図10は、第4の実施形態に係る光偏向器の構成の一例を示すブロック図である。 図11は、各実施形態に係る光学測定装置がボディに取り付けられた移動体の一例として、自動車を示す模式図である。 図12は、各実施形態に係る光学測定装置がボディに取り付けられた移動体の一例として、船舶を示す模式図である。 図13は、各実施形態に係る光学測定装置がボディに取り付けられた移動体の一例として、航空機を示す模式図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
各実施の形態の説明における光との記載は、可視光に限らない。光は、マクスウェル方程式で記述できる電磁波であればよい。つまり、光は、マクスウェル方程式で記述でき、電磁波の一種であると考える。ただし、以下の説明における光との記載は、一例として、可視領域又は近赤外領域から遠赤外領域の波長を有する光であるとする。具体的には、以下の各実施形態に係る光の波長は、例えば1μmである。
まず、本実施形態に係る光学測定システム1の構成の一例について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、実施形態に係る光学測定システム1の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、光学測定システム1は、光学測定装置2及びディスプレイ9を備える。光学測定装置2は、光偏向器4、レーザー光源5、受光センサ6、メモリ7及び処理回路8を備える。図1に示すように、レーザー光源5、受光センサ6、メモリ7、処理回路8及びディスプレイ9は、バスやネットワーク等を介して互いに通信可能に接続されている。
以下、本実施形態では、Light Detection and Ranging(LiDAR)として構成された光学測定装置2を例として説明する。ここで、LiDARは、レーザー光をパルス状に測定対象に照射し、測定対象からの反射光を受光することにより、測定対象を標定する装置である。つまり、本実施形態に係る光学測定装置2は、測定対象に係る情報として、例えば、測定対象の方位や測定対象までの距離、測定対象の密度などを取得可能である。
光偏向器4は、レーザー光源5からレーザー光が入射するように構成及び/又は配置される。光偏向器4は、入射されたレーザー光を所定の角度に偏向するように構成されている。光偏向器4で偏向されたレーザー光は、測定対象に照射される。光偏向器4の詳細については、後述する。
レーザー光源5は、所定の波長を有するパルス状のレーザー光を発生する。レーザー光源5は、約1μm(例えば、950nmや1064nm、1550nm)の波長を有するレーザー光(赤外線のレーザー光)を発生する。レーザー光源5は、発生されたレーザー光が光偏向器4へ入射するように構成及び/又は配置される。レーザー光源5としては、例えば半導体レーザーや固体レーザーが用いられるが、液体レーザーや気体レーザー等の他のレーザーが用いられてもよい。
受光センサ6は、光偏向器4を介してレーザー光源5から測定対象に照射されたレーザー光のうち、測定対象で反射されたレーザー光を受光(検出)する。受光センサ6は、受光したレーザー光の強度の時間変化を受光信号として出力する。出力された受光信号は、処理回路8に供給される。受光センサ6としては、例えば、フォトダイオード(PD)、アバランシェフォトダイオード(APD)、PIN-PD、Multi-Pixel Photon Counter(MPPC)、Silicon Photomultiplier(SiPM)等の受光素子がレーザー光源5に応じて適宜選択される。
メモリ7は、受光センサ6及び処理回路8の出力を記憶する。メモリ7には、レーザー光源5の発生するレーザー光の有する波長や、処理回路8で実行される各種のプログラム等が予め記憶されているとする。また、メモリ7は、各種の処理中のデータを一時的に記憶する。メモリ7は、例えばフラッシュメモリのような不揮発性メモリであるが、Hard Disk Drive(HDD)やSolid State Drive(SSD)、集積回路記憶装置等の記憶装置であってもよいし、揮発性メモリをさらに有していてもよい。
処理回路8は、例えば、Central Processing Unit(CPU)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)等の集積回路である。処理回路8として、汎用のコンピュータが用いられてもよい。処理回路8は、メモリに展開された各種のプログラムにより各種の機能を実現する場合に限らず、専用回路として設けられていてもよい。プログラムは、集積回路内の記憶領域に記憶されていてもよい。処理回路8は、測定機能8aを実行する。
測定機能8aにおいて処理回路8は、レーザー光源5の動作を制御して、レーザー光を発生させる。処理回路8は、受光センサ6からの受光信号に基づいて、測定対象にレーザー光を照射してから、測定対象からの反射光を受光するまでの経過時間を計測する。処理回路8は、計測した経過時間に基づいて、測定対象までの距離(測定対象に関する情報)を算出する。処理回路8は、例えば、光偏向器4の設定に関する情報と、受光センサ6からの受光信号とに基づいて、測定対象の方位(測定対象に関する情報)を算出する。光偏向器4の設定に関する情報は、メモリ7等に予め記憶されていてもよいし、光学測定装置2がキーボードやマウス等の入力装置を備えてユーザにより入力されてもよいし、光偏向器4から通信により取得されてもよい。また、処理回路8は、算出された測定対象に関する情報を表示するための表示用の画像データを生成する。測定機能8aを実現する処理回路8は、請求項に係る測定制御部の一例である。
なお、処理回路8は、光学測定装置2の外部にあってもよい。この場合、受光センサ6の出力は、光学測定装置2の外部へ出力されたり、メモリ7へ記録されたりすればよい。つまり、測定対象に関する情報の算出は、光学測定装置2の内部で行われてもよいし、外部で行われてもよい。
ディスプレイ9は、処理回路8で生成された表示用の画像データに基づく画像や操作用画面のための画像を表示する。ディスプレイ9は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイである。
なお、ディスプレイ9は設けられていなくてもよい。この場合、処理回路8の出力は、メモリ7に記憶されたり、光学測定システム1の外部に設けられたディスプレイに表示されたり、光学測定システム1の外部に設けられたメモリに記録されたりすればよい。
ここで、図面を参照して、本実施形態に係る光偏向器4について、より詳細に説明する。図2は、図1の光偏向器4の構成の一例を示すブロック図である。図3は、図2の光学偏向素子11の構成の一例を示す斜視図である。
図2に示すように、光偏向器4は、光学系10及び電源装置12を備える。光学系10は、光学偏向素子11を備える。
なお、説明の簡単のために、本実施形態に係る光学偏向素子11の基板13は平板状であり、その各辺はX、Y又はZ軸に平行であるとする。また、基板13のX-Y平面に平行な面のうち、+Z側の面及び-Z側の面を、それぞれ、表面及び裏面と記載する。また、レーザー光は、基板13の表面の法線方向(Z方向)で基板13の表面に入射するとする。
光学偏向素子11の基板13は、レーザー光に関して透明である。基板13としては、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO)基板が用いられる。基板13の厚さは、例えば、後述する表面弾性波(Surface Acoustic Wave:SAW)の波長と同程度であるが、それ以上であってもそれ以下であってもよい。
なお、基板13として、例えば光学ガラス基板など、LiNbO基板の他のレーザー光に関して透明な基板が用いられてもよい。
図3に示すように、基板13の表面及び裏面には、それぞれ、入射面Fin及び射出面Femが設けられている。入射面Finは、例えば、基板13の表面の中心及びその近傍の領域である。射出面Femは、入射面Finが設けられた面とは反対側の面(裏面)の一部又は全部の領域である。
図3に示すように、基板13の表面には、複数の電極15が配置される。複数の電極15は、線状の電極(Electrode)である。図3に示す例では、複数の電極15として、第1の電極151、第2の電極152、第3の電極153及び第4の電極154が示されているが、複数の電極15の配列数は、2、3又は5以上の複数であってもよい。
図3に示すように、複数の電極15は、入射面Finを回り込むようにしてY方向に配置される。換言すれば、入射面Finは、光学偏向素子11の表面のうち、複数の電極15の内側の領域である。具体的には、複数の電極15は、Y方向(第1の方向)に第1の間隔Lを隔てて等間隔で配置される。また、第1の方向に配列された複数の電極15は、それぞれL字型に折れ曲がり、X方向(第2の方向)に第2の間隔Lを隔てて配置される。第1の方向と第2の方向とは直交する。また、第2の方向に配列された複数の電極15は、それぞれL字型にさらに折れ曲がり、再び第1の方向に第1の間隔Lを隔てて等間隔で配置される。つまり、第1の方向に配列された複数の電極15は、光学偏向素子11の表面において、入射面Finを挟んで対称に配置される。ここで、各電極151~154間の第1の間隔Lは、第1の方向に関して一定である。一方で、各電極151~154間の第2の間隔Lは、第2の方向に関して、隣り合う第2の間隔Lとは互いに異なる。
図2に示すように、光学偏向素子11は、電源装置12に接続される。具体的には、複数の電極15の端部は、電源装置12に接続される。複数の電極15の端部と電源装置12との間の配線は、複数の電極15に、それぞれ独立に電圧を印加できるように施されている。また、複数の電極15は、少なくとも2つの電極間隔Λで選択的に電圧印加できるように配線される。
なお、第2の間隔Lのうちのいずれかの間隔が第1の間隔Lに等しい間隔であってもよい。
なお、例えば印加電圧を付与するタイミングや印加電圧の大きさなどを制御することにより、第1の方向に配置される複数の電極15からのSAWに関して、振幅又は強度、位相及び周期を上述の構成と同等とすることができる場合には、各電極151~154間において独立した電源系統が用いられてもよい。
なお、第1の方向に配置される複数の電極15と、第2の方向に配置される複数の電極15とは、互いに独立した電源系統であってもよいし、互いに異なる本数であってもよい。
なお、第2の方向に配列された複数の電極15は、設けられていなくてもよいし、光学偏向素子11の表面において、入射面Finを挟んで対称に配置されていてもよい。
なお、第1の方向に配列された複数の電極15は、光学偏向素子11の表面において、入射面Finのいずれか一方に配置されていてもよい。この場合、ダミーパターン16は、複数の電極15と入射面Finとの間に設けられていればよい。
図3に示すように、基板13の表面には、ダミーパターン16が配置される。ダミーパターン16は、入射面Finの内部及び/又は近傍に配置される。ダミーパターン16は、第1の方向に配置される。ダミーパターン16は、複数の線状に配置される。複数の線状に配置されたダミーパターン16の各々の間隔は、例えば第1の間隔Lに等しい。ダミーパターン16としては、例えば、複数の電極15と同様の線状の部材が用いられる。ただし、複数の電極15とは異なり、ダミーパターン16には、電圧を印加する配線は施されていない。
なお、複数の線状に配置されたダミーパターン16の各々の間隔は、第1の方向に配列された複数の電極15と平行であれば、第1の間隔Lより大きくてもよいし、小さくてもよい。
なお、ダミーパターン16としては、例えば、基板13の表面に設けられた溝が用いられてもよいし、複数の電極15の一部が用いられてもよい。ただし、ダミーパターン16として用いられる複数の電極15には、電圧が印加されないものとする。このため、ダミーパターン16として用いられる複数の電極15には、電圧印加のための配線は施されていなくてもよい。また、当該配線が施されている場合には、当該電極は、印加電極として選択されない。
なお、ダミーパターン16は、第1の方向に線状に配置されていればよく、例えば、破線状であってもよいし、列ごとにパターンが異なっていてもよい。
電源装置12は、光学偏向素子11の複数の電極15に接続される。電源装置12は、複数の電極15のうち、任意の電極に所定の電圧を印加できるように構成されている。所定の電圧は、基板13の表面において、電圧が印加される電極(以下、印加電極と呼ぶ)からSAWを発生させることができる大きさの電圧(以下、印加電圧と呼ぶ)である。所定の電圧は、例えば、印加電極間の間隔Λに応じて設定される。印加電極は、光学偏向素子11に入射するレーザー光の波長λと、光学偏向素子11における所望のレーザー光が偏向する角度(以下、偏向角θと呼ぶ)とに応じて設定される。
なお、光学系10には、光偏向器4に入射したレーザー光を光学偏向素子11へ入射させるための入射側の光学素子や、光学偏向素子11から射出(透過)されたレーザー光を光偏向器4の外部へ射出する射出側の光学素子などが含まれていてもよい。これらの光学素子としては、例えば、レンズ、光ファイバー、レーザー導波路等が用いられる。
ここで、本実施形態に係る光偏向器4の作用の一例について、図面を参照してより詳細に説明する。図4は、図1の光学測定システム1を用いて実施される光学測定の流れを示すフローチャートである。
ここで、光学測定の流れは、ユーザにより電源装置12が操作されて実施される偏向角の変更の流れ(ステップS11乃至ステップS13、ステップS18)と、処理回路8により実行される測定処理の流れ(ステップS14乃至ステップS17)とを含む。
ステップS11において、ユーザは、測定対象の方向や、測定対象の範囲に応じて偏向角θを設定する。
ステップS12において、ユーザは、レーザー光源5の発生するレーザー光Binの有する波長λと、ステップS11で設定した偏向角θとに基づいて、印加電極を選択する。ここで、印加電極の選択について、図面を参照して詳細に説明する。図5は、図3の光学偏向素子11による光の偏向について説明するための図である。
例えば、第1の方向に配列された複数の電極15のうち、隣り合う2つの電極の間隔が間隔Λとなるように、印加電極が選択されているとする。ここで、印加電極の数は問わない。また、選択された印加電極に所定の印加電圧が付与されるとする。このとき、図5に示すように、波長Λを有するSAWが基板13に生じる。基板13に生じたSAWは、隣り合う2つの印加電極の一方から他方へ向かって伝搬する。このとき、図5に示すように、基板13には、波長Λの一定間隔で周期的な屈折率分布が生じる。
ここで、SAWの速度は、光の速度に比べて十分に遅い。このため、光が光学偏向素子11に入射してから射出されるまでの間、SAWは、止まっているとみなすことができる。換言すれば、SAWにより基板13に生じた屈折率分布は、光が基板13を透過する間に変化しないとみなすことができる。
したがって、SAWが生じた基板13は、レーザー光に対して回折格子として作用すると言える。つまり、図5に示すように、光学偏向素子11の入射面Finに入射したレーザー光Binは回折され、その結果として、光偏向器4によりレーザー光Binは偏向される。偏向されたレーザー光Bdefは、射出面Femから透過(射出)される。図5に示す例では、回折光Bdefとして、0次の回折光Bdef0、+1次の回折光Bdef+1、-1次の回折光Bdef-1、+2次の回折光Bdef+2が示されている。ここで、±1次の回折光(回折光Bdef+1、回折光Bdef-1)は、偏向角θだけ偏向されたレーザー光であり、+2次の回折光Bdef+2は、偏向角θだけ偏向されたレーザー光である。
これらのことから、光学偏向素子11によるレーザー光の偏向角θは次のような式で表すことができる。ここで、光学偏向素子11に入射するレーザー光の波長をλとし、レーザー光は入射面Finに垂直に入射するとした。
Figure 0007051742000001
式(1)において、mは、回折次数であり、整数である。偏向角θは、m=0のとき、0次の回折光Bdef0の偏向角θを表す。式(1)によれば、m=0のときθ=0であるから、0次の回折光Bdef0は、偏向されずに透過される光である。また、式(1)は、m=±1のとき、±1次の回折光(回折光Bdef+1、回折光Bdef-1)の偏向角θを表す。つまり、±1次の回折光の偏向角θは、式(1)を用いて次式のように表すことができる。
Figure 0007051742000002
ここで、第1の方向に配置された隣り合う2つの印加電極の間において、間隔Λが波長λよりも大きいとき、偏向角θは実数値を持ち、次式のように表すことができる。
Figure 0007051742000003
つまり、Λ≧λのとき、±1次の回折光の偏向角θは、式(3)により表すことができる。一方で、第1の方向に配置された隣り合う2つの印加電極の間において、間隔Λが波長λに満たないとき、±1次の回折光の偏向角θは実数値を持たない。つまり、Λ<λのとき、レーザー光は偏向されず、±1次の回折光は生じないことになる。換言すれば、光偏向器4による偏向角θの範囲は、偏向角θが実数値を有する範囲であり、レーザー光の波長λと、複数の電極15により実現できる印加電極の間隔Λの範囲とにより規定される。
このように、波長λのレーザー光に関して偏向角θだけ偏向させたいときには、式(3)を満たす間隔Λが設定されればよい。つまり、ユーザは、複数の電極15から間隔Λで等間隔に少なくとも2つの印加電極を選択すればよい。換言すれば、印加電極としては、複数の電極15から間隔Λで等間隔になるように、偏向角θに応じて、少なくとも2つの電極が選択されればよい。このため、例えば基板13上に設けられた複数の電極15が第1の方向に不等間隔で配列された場合あっても、複数の電極15のうちの少なくとも2つの電極が、偏向角θごとに間隔Λで等間隔になるように、印加電極として選択されればよい。
なお、間隔Λが設定されるとき、入射面Fin又は射出面Femにおけるレーザー光の屈折がさらに考慮されてもよい。
ステップS13において、ユーザは、電源装置12を用いて、選択された印加電極に印加電圧を付与する。このとき、図5を参照して上述したように一定間隔で周期的な屈折率分布が基板13に生じるため、基板13は、レーザー光に対して回折格子として作用する。
ステップS14において、測定機能8aを実現する処理回路8は、例えばユーザ操作に応じて、測定対象へのレーザー光の照射を開始する。また、処理回路8は、レーザー光の発生とともに、時間計測を開始する。
ステップS15において、受光センサ6は、測定対象からの反射光を受光する。このとき、受光センサ6から処理回路8へ出力される受光信号の強度が変化する。測定機能8aを実現する処理回路8は、受光信号の時系列変化に応じて、時間計測を終了する。
ステップS16において、測定機能8aを実現する処理回路8は、時間計測により得られた経過時間及び光速に基づいて、測定対象までの距離(測定対象に関する情報)を算出する。処理回路8は、受光信号の強度に応じて、測定対象の密度など(測定対象に関する情報)を算出してもよい。
ステップS17において、測定機能8aを実現する処理回路8は、算出された測定対象に関する情報を表示するための表示用の画像データを生成する。生成された表示用の画像データは、メモリ7やディスプレイ9等に出力される。
ステップS18において、ユーザは、偏向角θを変更するか否かを判断する。例えば、ユーザは、異なる偏向角θに関して光学測定をさらに実施するとき、偏向角θを変更すると判断する。偏向角θを変更すると判断されたとき、ステップS11へ戻り、ステップS11乃至ステップS18の流れを繰り返す。一方で、偏向角θを変更すると判断されなかったとき、光学測定は終了する。
このように、本実施形態に係る光偏向器4によれば、以下のことが言える。
本実施形態に係る光偏向器4において、複数の電極15は、基板13の面上に第1の方向に第1の間隔Lで配列された少なくとも3つの電極である。第1の間隔Lは、一定(等間隔)である。複数の電極15は、電圧印加されることにより、第1の波長を有するSAW(表面弾性波)を基板13に生成可能である。このとき、印加電極の間隔Λは、第1の間隔である。第1の波長は、第1の間隔Lである。
また、本実施形態に係る光偏向器4において、複数の電極15は、少なくとも2つの電極間隔Λで選択的に電圧印加できるように配線されている。複数の電極15は、第1の間隔Lとは異なる電極間隔で選択的に電圧印加されることにより、第1の波長とは異なる第2の波長を有するSAWを基板13に生成可能である。このとき、第2の波長は、第1の間隔Lとは異なる電極間隔Λである。
なお、複数の電極15から間隔Λで等間隔になるように少なくとも2つの電極が印加電極として選択されればよいため、例えば基板13上に設けられた複数の電極15は、上述のように、第1の方向に等間隔で配列されていてもよいし、第1の方向に不等間隔で配列されていても構わない。つまり、印加電極としては、第1の方向に第1の間隔Lで配置された少なくとも2つの電極が選択されたり、第1の方向に第1の間隔Lとは異なる間隔で配置された少なくとも2つの電極とが選択されたりすればよいとも表現できる。ここで、第1の方向に第1の間隔Lで配置された少なくとも2つの電極と、第1の方向に第1の間隔Lとは異なる間隔で配置された少なくとも2つの電極とは、少なくとも1つの電極が共通であるとき、少なくとも3つの電極により実現される。
したがって、本実施形態に係る技術によれば、基板13を間隔Λの回折格子として作用させることができるため、入射したレーザー光を偏向することができる。
本実施形態に係る光偏向器4において、第1の方向に配列された複数の電極15は、入射面Finを挟んで対称に配置されている。換言すれば、複数の電極15は、各々の電極が基板13の同一面(表面)上の互いに異なる2つの位置において第1の方向となるように、対称線に関して鏡面対称に配置される。上述したように、本実施形態に係る技術によれば、SAWの波長は、複数の電極15のピッチに依存する。このため、対称に配置された複数の電極15によれば、2つのSAWに関して同期させることができる。つまり、入射面Finの両端で発生する2つのSAWは、入射面Finへと進行したとき、互いに重なり合い、定在波になる。定在波は、入射面Finの両端で発生する2つのSAWの各々の2倍の強度を有する。換言すれば、定在波により基板13に生じる屈折率変化は、2つのSAWの各々により基板13に生じる屈折率変化の2倍になる。つまり、本実施形態に係る技術によれば、回折効率を高め、より多くの光が偏向されるという効果がある。
本実施形態に係る光偏向器4において、偏向角θは、式(3)を用いて説明したように、レーザー光の波長λと、隣り合う2つの印加電極の間隔Λによって決定される。したがって、印加する電極を選択して間隔Λを変化させることにより、所定の範囲内で偏向角θを変化させることができる。つまり、本実施形態に係る技術によれば、所望の偏向角θを有するレーザー光を射出することができるという効果がある。また、本実施形態に係る技術によれば、機械的ではなく、電気的にレーザー光を偏向できるため、振動に強いという効果がある。
本実施形態に係る光偏向器4において、ダミーパターン16は、第1の方向(Y方向)に配置される。ダミーパターン16の各列の間は、例えば第1の間隔Lと同様である。この構成によれば、基板13の表面を進行するSAWにとって、複数の電極15が配置されている領域と同様の表面状態を実現できる。つまり、本実施形態に係る技術によれば、第1の方向に配列された複数の電極15の領域から入射面FinへSAWが伝搬するとき、電極の有無によるSAWの変化(乱れ)を低減することができるという効果がある。
本実施形態に係る光偏向器4において、第2の方向(X方向)では、第1の方向とは異なり、連続する第2の間隔Lが互いに異なる。ここで、等間隔に電極が印加された場合には、SAWが発生する。一方で、不等間隔で電極が印加された場合には、SAWが発生しない。このことから、本実施形態に係る技術によれば、Y方向(第1の方向)に伝搬するSAWを発生させるために、選択された印加電極に電圧を印加するとき、X方向(第2の方向)に伝搬するSAWの発生を抑制できる。X方向に伝搬するSAWは、Y方向に伝搬するSAWに干渉し、Y方向に伝搬するSAWを乱す。Y方向に伝搬するSAWが乱れると、Y方向に伝搬するSAWにより形成される周期的な屈折率分布もまた乱れることになる。つまり、本実施形態に係る技術によれば、Y方向に伝搬するSAWが乱されることにより生じる回折効率の低減を抑制できるという効果がある。
なお、本実施形態に係る光偏向器4において、複数の電極15は、基板13の入射面Finが設けられた面(表面)に限らず、基板13の射出面Femが設けられた面(裏面)に設けられていてもよい。この構成であっても、上述と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態に係る光偏向器4において、複数の電極15は、基板13の入射面Finが設けられた面(表面)に限らず、基板13の射出面Femが設けられた面(裏面)に、さらに設けられていてもよい。この構成によれば、回折効率をさらに向上させる効果がある。
なお、本実施形態に係る光偏向器4及びレーザー光源5は、単体の光学偏向レーザー装置3として構成することもできる。この構成によれば、レーザー光を任意方向や任意角度範囲の対象に照射できる。本技術は、LiDARに限らず、照明や映像の投影などに適用可能である。
なお、本実施形態では、基板13の法線方向からレーザー光を入射させる場合を例として説明したが、これに限らない。レーザー光は、基板13に対して任意の入射角で基板13に入射されてもよい。
[第2の実施形態]
以下、本実施形態に係る光偏向器4について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について主に説明し、同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
なお、第1の実施形態と同様にして、基板13のX-Y平面に平行な面のうち、+Z側の面及び-Z側の面を、それぞれ、表面及び裏面と記載する。
図6は、図3の光学偏向素子11の構成の別の一例を示す斜視図である。図6に示すように、本実施形態に係る光学偏向素子11において、入射面Fin及び射出面Femは、基板13のY-Z平面に平行な面のうち、それぞれ、-X側の面(第1の側面)及び+X側の面(第2の側面)に設けられている。入射面Finは、例えば、基板13の-X側の面の中心及びその近傍の領域である。入射面FinのY方向の範囲は、例えば、表面の+Y側に第1の方向に配列された複数の電極15と、表面の-Y側に第1の方向に配列された複数の電極15との間の範囲に等しい。射出面Femは、入射面Finが設けられた面とは反対側の面(+X側の面)の一部又は全部の領域である。
本実施形態に係る基板13の厚さは、例えば、SAWの波長と同程度であるが、それ以上であってもそれ以下であってもよい。ただし、基板13の厚さがSAWの波長より大きい場合には、入射面Fin及び射出面Femは、例えば、それぞれ基板13の-X側の面及び+X側の面のうち、複数の電極15が設けられた面(表面)からSAWの波長と同程度の範囲である。
図6に示すように、本実施形態に係る複数の電極15及びダミーパターン16は、それぞれ、第1の実施形態と同様である。
このように、本実施形態に係る光偏向器4は、基板13の-X側の面から入射したレーザー光Binを偏向する。このとき、偏向されたレーザー光Bdefは、基板13の+X側の面から透過(射出)される。なお、レーザー光Binは、光学偏向素子11の-X側の面の法線方向に平行であるとする。
この構成によれば、基板13内を伝搬するレーザー光を偏向することができる。つまり、本実施形態に係る基板13は、回折格子に加えて、レーザー導波路としてさらに作用する。換言すれば、本実施形態に係る技術によれば、上述した効果に加えて、レーザー導波路と光学偏向素子とを一体化することができるという効果がある。また、偏向されなかった0次の回折光Bdef0が基板13内を伝搬するに従って徐々に減衰されるため、本実施形態に係る技術によれば、上述した効果に加えて、射出されるレーザー光のうちの偏向されたレーザー光の割合を増加させることができるという効果がある。
[第3の実施形態]
以下、本実施形態に係る光偏向器4について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について主に説明し、同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7は、第3の実施形態に係る光学系10の構成の一例を示す斜視図である。図8は、図7の光学系10のY-Z断面を示す側面図である。図7及び図8に示すように、本実施形態に係る光学系10は、第1の光学偏向素子11a、第2の光学偏向素子11b、光ファイバー17、第1のレンズ18a及び第2のレンズ18bを備える。
第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bの各々は、第1の実施形態に係る光学偏向素子11と同様である。また、第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bは、互いにZ軸回りに回転対称である。
第1の光学偏向素子11aの第1の基板13aには、複数の第1の電極15aが配置される。複数の第1の電極15aは、Y方向(第1の方向)に等間隔で配置される。第1の方向に配列された複数の第1の電極15aは、第1の光学偏向素子11aの表面において、第1の入射面Fin1を挟んで対称に配置される。なお、第1の光学偏向素子11aにおいて、複数の第1の電極15aは、第2の方向に配列されない。
第2の光学偏向素子11bの第2の基板13bには、複数の第2の電極15bが配置される。複数の第2の電極15bは、X方向(第2の方向)に等間隔で配置される。第2の方向に配列された複数の第2の電極15bは、第2の光学偏向素子11bの表面において、第2の入射面Fin2を挟んで対称に配置される。なお、第2の光学偏向素子11bにおいて、複数の第2の電極15bは、第1の方向に配列されない。なお、第2の基板13bに複数の第2の電極15bが配列される間隔と、第1の基板13aに複数の第1の電極15aが配列される間隔とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
光ファイバー17は、第2の射出面Fem2から射出されるレーザー光のうちの偏向しないレーザー光を再帰的に利用可能とする。光ファイバー17は、第1のファイバー端Ff1及び第2のファイバー端Ff2を有する。光ファイバー17は、第1のファイバー端Ff1及び第2のファイバー端Ff2が対向するように、ループ状に配置される。より具体的には、第1のファイバー端Ff1は、第1の光学偏向素子11aの第1の入射面Fin1に対向するように配置される。第2のファイバー端Ff2は、第2の光学偏向素子11bの第2の射出面Fem2に対向するように配置される。
なお、光ファイバー17に限らず、光学レンズ、ミラー、レーザー導波路等が用いられてもよい。
第1のレンズ18aは、第1のファイバー端Ff1及び第1の入射面Fin1の間に配置される。第1のレンズ18aの入射側の面及び射出側の面は、それぞれ、第1のファイバー端Ff1及び第1の入射面Fin1に対向する。第1のレンズ18aは、第1のファイバー端Ff1から射出された発散光を光学系10の光軸に平行な平行光に変換するように構成及び/又は配置されている。
第2のレンズ18bは、第2の射出面Fem2及び第2のファイバー端Ff2の間に配置される。第2のレンズ18bの入射側の面及び射出側の面は、それぞれ、第2の射出面Fem2及び第2のファイバー端Ff2に対向する。第2のレンズ18bは、第2の射出面Fem2から第2のレンズ18bの入射側の面に射出(透過)されたレーザー光Bdefを第2のファイバー端Ff2に集光するように構成及び/又は配置されている。第2のレンズ18bは、例えば、シリンドリカルレンズである。
なお、第1のレンズ18a及び第2のレンズ18bは、それぞれ、1つのレンズ(単レンズ)であってもよいし、2つ以上の複数の単レンズを組み合わせたレンズ(複合レンズ)であってもよい。また、複合レンズは、貼り合わせ式であってもよいし、分離式であってもよい。
なお、光ファイバー17、第1のレンズ18a及び第2のレンズ18bは、例えば光学ガラスで形成されるが、これに限らない。光ファイバー17、第1のレンズ18a及び第2のレンズ18bは、例えば、アクリル樹脂(Polymethyl methacrylate:PMMA)、ポリカーボネイト(Polycarbonate:PC)等の光学プラスチックで形成されていてもよい。
なお、第1の光学偏向素子11aの第1の入射面Fin1と、第2の光学偏向素子11bの第2の入射面Fin2と、光ファイバー17の両端(第1のファイバー端Ff1及び第2のファイバー端Ff2)と、第1のレンズ18a及び第2のレンズ18bの中心とは、それぞれ、光学系10の光軸(Z軸)上にあるとする。
ここで、本実施形態に係る光偏向器4の作用の一例について、図面を参照してより詳細に説明する。図9は、図7及び図8の光学系10を備える光偏向器4を用いて実施される偏向角の変更の流れを示すフローチャートである。
ここで、偏向角の変更の流れは、図4を参照して説明した第1の実施形態に係る光学測定の流れのステップS11乃至ステップS13に対応する。
ステップS21において、ユーザは、測定対象の方向や角度範囲に応じて偏向角を設定する。ステップS22において、ユーザは、設定された偏向角を、Y方向(第1の方向)とX方向(第2の方向)とに分解することにより、第1の偏向角(Y方向)及び第2の偏向角(X方向)を設定する。ここで、第1の偏向角及び第2の偏向角は、それぞれ、第1の基板13a及び第2の基板13bに要求する偏向角である。なお、ステップS21及びステップS22の流れは、図4のステップS11に対応する。
ステップS23において、ユーザは、設定された第1の偏向角及び第2の偏向角に応じて、それぞれ、第1の印加電極及び第2の印加電極を選択する。例えば、ユーザは、図4のステップS12と同様にして、波長λと、設定された各偏向角とに基づいて、式(3)から決定される間隔Λを有する少なくとも2つの各印加電極を選択すればよい。
ステップS24において、ユーザは、図4のステップS13と同様にして、設定された第1の印加電極及び第2の印加電極にそれぞれ印加電圧を付与する。このとき、図5を参照して上述したように、一定間隔で周期的な屈折率分布が各第1の基板13a及び第2の基板13bにそれぞれ生じるため、各基板13は、レーザー光に対して回折格子として作用する。
ステップS25において、ユーザは、図4のステップS18と同様にして、偏向角を変更するか否かを判断する。偏向角を変更すると判断されたとき、ステップS21へ戻り、ステップS21乃至ステップS25の流れを繰り返す。一方で、偏向角を変更すると判断されなかったとき、偏向角の変更は終了する。
なお、本実施形態に係る光学測定では、例えば図9の偏向角の変更の流れのステップS24とステップS25との間において、以下のようにして、測定対象に関する情報が取得されることになる。
レーザー光源5から射出された光を、ファイバーカップラー(fiber coupler、図示しない)によりループ状の光ファイバー17に入射させる。光ファイバー17に入射したレーザー光は、第1のファイバー端Ff1から射出され、発散光となり、第1のレンズ18aに入射する。第1のレンズ18aは、第1のファイバー端Ff1からの発散光を平行光に変換する。
平行光に変換された光Binは、第1の基板13aの第1の入射面Fin1に入射する。第1の基板13aは、第1の基板13a内に生じたSAWにより回折格子として作用し、入射した光Binの一部をY方向に偏向する。偏向された光Bdef1は、第1の基板13aの第1の射出面Fem1から射出(透過)される。偏向されなかった他の光Binは、直進する。
第1の基板13aによって偏向された光Bdef1は、さらに第2の基板13bの第2の入射面Fin2に入射する。第2の基板13bは、第2の基板13b内に生じたSAWにより回折格子として作用し、入射した光Bdef1の一部をX方向に偏向する。偏向された光Bdef2は、第2の基板13bの第2の射出面Fem2から射出(透過)される。偏向されなかった他の光Bdef1は、直進する。
一方で、第1の基板13a及び第2の基板13bのうちいずれの基板によっても偏向されずに直進するレーザー光成分(例えば、光Bdef0)も存在する。あるいは、第1の基板13a及び第2の基板13bにSAWが生成されなかった場合、つまり、両基板に設けられた複数の第1の電極15a及び複数の第2の電極15bに電流を流されなかった(印加電圧が付与されなかった)場合も、レーザー光は直進する。
第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bを直進した光Bdef0等のレーザー光は、第2のレンズ18bに入射する。第2のレンズ18bにより集光されたレーザー光は、光ファイバー17の第2のファイバー端Ff2に入射する。第2のファイバー端Ff2に入射したレーザー光は、ループ状の光ファイバー17の内部を伝搬し、再び第1のファイバー端Ff1より射出される。
このように、本実施形態に係る光偏向器4によれば、以下のことが言える。
本実施形態に係る光偏向器4において、第1の光学偏向素子11aに配置された複数の第1の電極15aは、第1の方向に等間隔で配列された少なくとも3つの電極である。また、第2の光学偏向素子11bに配置された複数の第2の電極15bは、第1の方向に直交する第2の方向に等間隔で配列された少なくとも3つの電極である。このため、本実施形態に係る光偏向器4では、第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bに入射した光Binの一部は、2つの互いに直交する方向(X方向及びY方向)に偏向される。したがって、本実施形態に係る技術によれば、上述した効果に加えて、全方位方向にレーザー光を偏向できるという効果がある。
なお、本実施形態に係る光偏向器4において、ループ状の光ファイバー17は設けられていなくてもよい。さらに、本実施形態に係る光偏向器4において、第1のレンズ18a及び第2のレンズ18bが設けられていなくてもよい。これらの構成であっても、上述と同様の効果が得られる。また、構成を簡易化したり、光偏向器4を小型化したりできるという効果がある。
本実施形態に係る光偏向器4では、第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bを直進したレーザー光は、光ファイバー17により回収され、再び第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bへ入射する。したがって、本実施形態に係る技術によれば、上述した効果に加えて、偏向されなかった光を再帰的に利用することができるという効果がある。
なお、光ファイバー17により再帰的に利用されるレーザー光は、第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bを直進したレーザー光に限らない。本実施形態に係る光偏向器4では、第2のレンズ18bにより集光できるレーザー光であれば、第1の基板13a及び/又は第2の基板13bにより偏向されていても、再帰的に利用することができる。
本実施形態に係る光偏向器4において、第1のレンズ18aは、レーザー光の直径を大きくすることができる。この構成によれば、第1の基板13a及び第2の基板13bに入射するレーザー径を広げることができ,レーザー強度を低減することができる。レーザー強度の低減は、各基板13によるレーザーの吸収の低減に寄与する。各基板13によるレーザー吸収は、各基板13における屈折率分布変化を生じる。本実施形態に係る技術によれば、レーザー吸収により生じる各基板13の屈折率分布変化を低減できるため、SAWにより形成される回折格子がレーザー吸収により生じた屈折率分布変化により乱されることを抑制できる。つまり、本実施形態に係る技術によれば、回折効率が低下することを抑制できるという効果がある。
なお、本実施形態では、2つの第1の実施形態に係る光学偏向素子11が組み合わせられて構成された光偏向器4を例として説明したが、これに限らない。光偏向器4は、第1の実施形態に係る光学偏向素子11と、第2の実施形態に係る光学偏向素子11との組み合わせにより構成されていてもよい。また、光偏向器4は、2つの第2の実施形態に係る光学偏向素子11が組み合わせられて構成されていてもよい。これらの構成であっても、各実施形態で上述した効果が得られる。
なお、本実施形態に係る光偏向器4において、第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bは一体に構成されていてもよい。例えば、第1の方向に直交する第2の方向に配列された複数の第2の電極15bが裏面に配置された第1の基板13aが、一体に構成された第1の光学偏向素子11a及び第2の光学偏向素子11bとして用いられてもよい。つまり、1つの基板13の表面及び裏面上に、それぞれ、第1の方向に配列された複数の第1の電極15a及び第2の方向に配列された複数の第2の電極15bが配置されていてもよい。この構成であれば、1つの基板13により全方位への偏向を実現できるという効果がある。
なお、本実施形態に係る光学偏向素子11は、他の偏向素子又は光偏向器と組み合わせることもできる。他の偏向素子又は光偏向器としては、ガルバノミラー等の可動ミラー式のものであってもよいし、Micro Electro-Mechanical Systems(MEMS)式のものであってもよいし、Acousto-Optics(AO)式のものであってもよいし、Electro-Optics(EO)式のものであってもよい。
[第4の実施形態]
以下、本実施形態に係る光偏向器4について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について主に説明し、同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図10は、第4の実施形態に係る光偏向器4の構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、本実施形態に係る光偏向器4は、処理回路19をさらに備える。図10に示すように、光偏向器4において、電源装置12及び処理回路19は、バスやネットワーク等を介して互いに通信可能に接続されている。また、本実施形態に係る光学測定システム1において、光偏向器4、レーザー光源5、受光センサ6、メモリ7、処理回路8及びディスプレイ9は、バスやネットワーク等を介して互いに通信可能に接続されている。
処理回路19は、例えば処理回路8と同様であり、CPU、ASIC等の集積回路である。処理回路19として、汎用のコンピュータが用いられてもよい。処理回路19は、メモリに展開された各種のプログラムにより各種の機能を実現する場合に限らず、専用回路として設けられていてもよい。プログラムは、集積回路内の記憶領域に記憶されていてもよい。処理回路19は、偏向制御機能19aを実行する。
偏向制御機能19aにおいて処理回路19は、電源装置12の動作を制御する。処理回路19は、波長λ及び偏向角θに基づいて、印加電極を選択する。処理回路19は、選択された印加電極に所定の電圧を印加させる。換言すれば、処理回路19は、電源装置12の動作を制御することにより、レーザー光の偏向角を制御する。処理回路19は、少なくとも2つの電極間隔Λを切り替えることにより、レーザー光の偏向を変位させる。偏向制御機能19aを実現する処理回路19は、請求項に係る偏向制御部の一例である。
なお、処理回路19は、光偏向器4又は光学測定装置2の外部にあってもよい。また、処理回路8及び処理回路19は、一体に構成されていてもよい。つまり、偏向角の制御は、光偏向器4又は光学測定装置2の内部で行われてもよいし、外部で行われてもよい。
なお、光偏向器4は、メモリ7と同様の記憶媒体(図示しない)をさらに備えていてもよい。
ここで、本実施形態に係る光偏向器4の作用の一例について、図9の偏向角の変更の流れと比較しながら説明する。説明は省略するが、図4の偏向角の変更の流れに関しても同様である。
ここで、光学測定の流れは、光偏向器4の処理回路19により実行される偏向角の変更の流れ、すなわち偏向制御処理と、処理回路8により実行される測定処理とを含む。
ステップS21において、偏向制御機能19aを実現する処理回路19は、例えばユーザ入力に応じて、偏向角を設定する。ステップS22において、処理回路19は、設定された偏向角から、第1の偏向角(Y方向)及び第2の偏向角(X方向)を設定する。
ステップS23において、偏向制御機能19aを実現する処理回路19は、設定された第1の偏向角及び第2の偏向角に応じて、それぞれ、第1の印加電極及び第2の印加電極を選択する。
なお、式(3)や波長λ、第1の間隔L、第2の間隔L等の間隔Λの決定に要する各種のパラメータは、例えば、予め設定されてメモリ7又は処理回路19の記憶領域に記憶されていればよい。また、各偏向角、偏向する範囲やその分割数は、予め設定されてメモリ7又は処理回路19の記憶領域に記憶されていてもよい。
ステップS24において偏向制御機能19aを実現する処理回路19は、設定された各印加電極に印加電圧が付与されるように、電源装置12を制御する。このようにして、各基板13を回折格子として作用させる。処理回路19は、電圧の印加が開始された後、測定処理の開始を指示する制御信号を生成し、処理回路8へ出力する。また、処理回路19は、受光信号を受信したことを通知する制御信号を処理回路8から受信したとき、電圧の印加を停止する。
ステップS25において、偏向制御機能19aを実現する処理回路19は、偏向角を変更するか否かを判定する。本判定では、予め設定された偏向範囲の測定が終了していないとき、偏向制御の終了を指示するユーザ入力を受け付けていないとき等に、偏向角を変更すると判定される。処理は、偏向角を変更すると判定されたとき、ステップS21へ戻り、ステップS21乃至ステップS25の処理を繰り返す。一方で、偏向角を変更すると判定されなかったとき、偏向制御処理は終了する。
なお、電圧の印加は、ステップS24を通過するごとに停止されなくてもよく、例えば、ステップS25で偏向角を変更すると判定されなかったときに停止されてもよい。つまり、ステップS21乃至ステップS25の処理が繰り返されている間には、電圧の印加が停止されなくてもよい。
このように、本実施形態に係る光偏向器4によれば、偏向角を任意の範囲内で制御することができる。また、光学測定装置2によれば、偏向角を任意の範囲内で制御しながら、測定対象に関する情報を取得できる。
[適用例]
各実施形態に係る光学測定システム1又は光学測定装置2は、適宜の移動体に取り付けて用いることができる。各実施形態に係る技術によれば、機械的な振動の影響が低減され、偏向角の変位速度が機械式のものより速い光学偏向素子11又は光偏向器4を用いる光学測定装置2が搭載された移動体が提供される。以下、第1の適用例、第2の適用例及び第3の適用例として、それぞれ、自動車、船舶及び飛行機などの飛翔体を移動体として用いる例について説明する。これら各適用例に係る移動体は、停止及び移動可能に構成されている。各移動体のボディには、前方、後方、右側方及び左側方が規定される場合がある。
(第1の適用例)
図11は、各実施形態に係る光学測定装置2がボディに取り付けられた移動体30の一例として、自動車を示す模式図である。図11に示すように、移動体30は、ボディ31及び光学測定装置2を有する。光学測定装置2は、自動車など陸上を移動する移動体30のボディ31に取り付けられて用いられる。
図11に示す例では、光学測定装置2が一例としてフロントバンパー35に固定される。この適用例によれば、移動体30の前方の所定の角度範囲に関して、他の自動車や歩行者、障害物、走行帯などの有無及び位置を検知することができる。さらに、各実施形態に係る光学測定装置2は、機械的な振動の影響が低減された光偏向器4を備えるため、走行中に生じる振動の影響を低減できる。また、偏向角の変位速度が機械式の光偏向器と比較して速いため、検知可能な移動体30の移動速度の範囲も大きい。
なお、光学測定装置2は、移動体30のボディ31のフロントバンパー35に限らず、リヤバンパー37やルーフの天面(上面)33に固定されてもよい。また、光学測定装置2は、レーザー光の有する波長によっては、車内(ボディ31内)に配置されてもよい。この場合、レーザー光は、フロントガラス、リヤガラス、サイドウィンドウなどを介して射出されたり入射したりする。複数の光学測定装置2がボディ31に取り付けられてもよい。
(第2の適用例)
図12は、各実施形態に係る光学測定装置2がボディに取り付けられた移動体50の一例として、船舶を示す模式図である。図12に示すように、移動体50は、ボディ51及び光学測定装置2を有する。光学測定装置2は、船舶など海上を移動する移動体50のボディ51に取り付けられて用いられる。光学測定装置2は、移動体50のボディ51の船首、船尾、その他、適宜の位置に取り付けて用いることができる。また、光学測定装置2は、海上を移動する船舶の他、海中等を移動可能な潜水艦(移動体)に用いられてもよい。この適用例によれば、他の船舶や障害物などの有無や位置を検知することができる。複数の光学測定装置2がボディ51に取り付けられてもよい。
(第3の適用例)
図13は、各実施形態に係る光学測定装置2がボディに取り付けられた移動体70の一例として、航空機を示す模式図である。図13に示すように、移動体70は、ボディ71及び光学測定装置2を有する。図13に示すように、光学測定装置2は、航空機(ドローンなどの無人機を含む)などの移動体70のボディ71に取り付けられて用いられる。光学測定装置2は、航空機の例えば機首、コックピット、その他、適宜の位置に取り付けて用いることができる。ここでの移動体70としては、宇宙船も含まれる。この適用例によれば、他の航空機や障害物などの有無や位置、自機の高度などを検知することができる。複数の光学測定装置2がボディ71に取り付けられてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、機械的な振動の影響が低減された光学偏向素子、光学偏向装置、移動体及び光学偏向装置の制御方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…光学測定システム、2…光学測定装置、4…光偏向器、5…レーザー光源、6…受光センサ、7…メモリ、8…処理回路、8a…測定機能、9…ディスプレイ、10…光学系、11…光学偏向素子、11a…第1の光学偏向素子、11b…第2の光学偏向素子、12…電源装置、13…基板、13a…第1の基板、13b…第2の基板、15…複数の電極、15a…複数の第1の電極、15b…複数の第2の電極、16…ダミーパターン、17…光ファイバー、18a…第1のレンズ、18b…第2のレンズ、19…処理回路、19a…偏向制御機能、30…移動体、31…ボディ、33…天面(上面)、35…フロントバンパー、37…リヤバンパー、50…移動体、51…ボディ、70…移動体、71…ボディ、151…第1の電極、152…第2の電極、153…第3の電極、154…第4の電極。

Claims (18)

  1. レーザー光が入射する入射面と、前記入射面から入射して内部を透過したレーザー光が射出される射出面とを有し、レーザー光に対して透明な基板と、
    前記基板の面上に第1の方向に第1の間隔で配置された少なくとも3つの電極であって、電圧印加されることにより第1の波長を有する表面弾性波を前記基板に生成可能であり、少なくとも2つの電極間隔で選択的に電圧印加できるように配線されており、前記第1の間隔とは異なる電極間隔で選択的に電圧印加されることにより前記第1の波長とは異なる第2の波長を有する表面弾性波を前記基板に生成可能な少なくとも3つの電極と、
    を具備する光学偏向素子。
  2. 前記第1の波長及び前記第2の波長は、前記入射するレーザー光の波長より大きい、請求項1に記載の光学偏向素子。
  3. 前記入射面は、前記基板に生成された表面弾性波が存在する領域内である、請求項1又は2に記載の光学偏向素子。
  4. 前記少なくとも3つの電極は、前記基板の表面に配置され、
    前記入射面及び前記射出面は、それぞれ、前記表面及び前記表面とは反対側の裏面に設けられる、
    請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の光学偏向素子。
  5. 前記少なくとも3つの電極は、前記基板の表面に配置され、
    前記入射面及び前記射出面は、それぞれ、前記表面に直交する第1の側面及び前記第1の側面とは反対側の第2の側面に設けられる、
    請求項1又は2に記載の光学偏向素子。
  6. 前記少なくとも3つの電極は、各々の電極が前記基板の同一面上の互いに異なる2つの位置において前記第1の方向となるように、対称線に関して鏡面対称に配置される、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の光学偏向素子。
  7. 前記少なくとも3つの電極は、前記基板の同一面上の互いに異なる2つの位置において、前記第1の方向に等間隔で配置されるとともに、前記第1の方向に直交する第2の方向に不等間隔で配置される、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の光学偏向素子。
  8. 前記基板の前記少なくとも3つの電極が配置された面上に前記第1の方向に配置されたダミーパターンをさらに備える、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の光学偏向素子。
  9. 前記ダミーパターンは、電圧印加のための配線が施されていない電極である、請求項8に記載の光学偏向素子。
  10. 前記射出面から射出されるレーザー光のうちの偏向しないレーザー光を前記入射面に入射させるように構成され、前記偏向しないレーザー光を再帰的に利用可能とするループ状の光ファイバーをさらに備える、請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の光学偏向素子。
  11. 前記基板は、第1の基板及び第2の基板を有し、
    前記第1の基板の射出面と、前記第2の基板の入射面とは対向し、
    前記少なくとも3つの電極は、前記第1の基板及び前記第2の基板において、それぞれ、前記第1の方向及び前記第1の方向に直交する第2の方向に等間隔で配置される、
    請求項1又は2に記載の光学偏向素子。
  12. 前記第1の基板及び前記第2の基板は一体に構成され、前記第1の方向に等間隔で配置された前記少なくとも3つの電極と、前記第2の方向に等間隔で配置された前記少なくとも3つの電極とは、互いに反対側の前記基板の面上に配置される、請求項11に記載の光学偏向素子。
  13. 請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の光学偏向素子と、
    前記レーザー光を発生するレーザー光源と、
    前記少なくとも3つの電極のうちの少なくとも2つの電極に選択的に電圧印加されるように制御することにより、前記レーザー光を前記基板に生成された表面弾性波により偏向する偏向制御部と
    を備える光学偏向装置。
  14. 前記偏向制御部は、前記少なくとも2つの電極間隔を切り替えることにより、前記レーザー光の偏向を変位させる、請求項13に記載の光学偏向装置。
  15. 前記偏向されたレーザー光のうちの測定対象により反射されたレーザー光を検出するように構成された受光センサと、
    前記偏向制御部による前記少なくとも3つの電極のうちの少なくとも2つの電極への電圧印加の後に、前記レーザー光源に前記測定対象へレーザー光を照射させ、前記レーザー光の照射から前記受光センサによる前記反射されたレーザー光の検出までの時間に基づいて、前記測定対象の位置を測定する測定制御部と
    をさらに備える、請求項13又は14に記載の光学偏向装置。
  16. 請求項15に記載の光学偏向装置が取り付けられ、停止及び移動可能に構成されている、移動体。
  17. レーザー光が入射する入射面と、前記入射面から入射して内部を透過したレーザー光が射出される射出面とを有し、レーザー光に対して透明な基板と、
    前記基板の面上に第1の方向に第1の間隔で配置された少なくとも2つの電極に電圧印加されることにより第1の波長を有する表面弾性波を前記基板に生成可能であり、前記基板の面上に前記第1の方向に前記第1の間隔とは異なる間隔で配置された少なくとも2つの電極に電圧印加されることにより前記第1の波長とは異なる第2の波長を有する表面弾性波を前記基板に生成可能である少なくとも3つの電極と
    を具備する光学偏向素子。
  18. 前記少なくとも3つの電極は、少なくとも2つの電極間隔で選択的に電圧印加できるように配線される、請求項17に記載の光学偏向素子。
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