JP7051259B2 - 植物成長のための覚醒光の最適化 - Google Patents

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Description

本発明は、園芸用照明システムと、そのような園芸用照明システムを備える園芸用装置とに関する。本発明は、植物に光を提供するための方法であって、そのような園芸用照明装置が適用され得る方法と、そのような方法を実行するためのコンピュータプログラム製品とに更に関する。
米国特許出願公開第2015/0121753号は、様々な波長の光及び様々な光源を使用して植物の茎又は他の植物構造を直接照明することにより、植物を選択的に光形態形成するための方法及び装置を記載している。開示された方法及び装置は、商業的農業、植物育種の研究プログラム、遺伝子操作された植物の研究及び開発プログラム、又は、植物育生者が植物の体積効率を最大化するか若しくは植物の高さを低減することを望む場合に使用することができる。本文献は、当業者に知られている、280nm~800nmの光を生成できる任意の光源が有用であることを更に記載している。そのような光源としては、LED、エレクトロルミネッセンスストリップ、フィルタ付き蛍光灯などが挙げられるが、これらに限定されない。光源は、パルス波であってもよく、又は連続波であってもよい。LEDは、安価で電力効率が高く、特化した波長で購入できるため、例示的な光源である。LEDは、指定された特定の波長(例えば、450nmの光)で購入できるが、LEDのスペクトルは、指定された波長に排他的に限定されない。LED及び他の全ての照明源について、特定の波長が本明細書で言及される場合、これはピーク波長を表し、排他的な波長を表さない。当業者に知られているフィルタ及び他の光学構成要素は、特定の用途に必要とされる場合に、光源のスペクトルを更に処理し、阻止するために使用することができる。
植物は、光合成のプロセスを使用して、光、CO、及びHOを炭水化物(糖)に変換する。これら糖は、代謝プロセスを行うために使用される。余分な糖は、バイオマス形成に使用される。このバイオマス形成には、茎の伸長、葉面積の増加、花の形成、果実形成などが挙げられる。光合成を担う光受容体はクロロフィルである。光合成のほかに、光周性、光屈性、及び光形態形成もまた、放射と植物との間の相互作用に関連する代表的なプロセスである。
・光周性とは、(例えば、開花を誘発するために)放射の周期性を感知し、測定するために植物が有する能力を指し、
・光屈性とは、放射に向かう及び放射から離れる植物の成長運動を指し、
・光形態形成とは、放射の質及び量に応じた形態の変化を指す。
クロロフィルa及びクロロフィルbの2つの重要な吸収ピークは、それぞれ、赤色領域及び青色領域内、特に625~675nm、及び425~475nmに位置する。加えてまた、近紫外領域(300~400nm)及び遠赤色領域(700~800nm)に他の局所的なピークもある。主光合成活性は、波長領域400~700nm内で起こるように思われる。この範囲内の放射は、光合成有効放射(photosynthetically active radiation;PAR)と呼ばれる。
植物の他の感光性プロセスには、フィトクロムが挙げられる。フィトクロム活性は、葉の拡張、隣接知覚、陰影回避、茎部伸長、種子発芽、及び開花誘導などの異なる応答を導く。フィトクロム光システムは、フィトクロムの2つの形態、Pr及びPfrを含み、これらは、それらの感度ピークを、それぞれ、赤色の660nm及び遠赤色の730nmに有する。
園芸においては、単位面積当たりの毎秒光子数(μmol/秒/mで表され、molは、6・1023個の光子に相当)で表される光合成光量子束密度(photosynthetic photon flux density;PPFD)が測定される。実際には、例えば、特にトマトに、中間照明(以下を参照)を適用するとき、使用される赤色PPFDは典型的に、200μmol/秒/mであってもよく、青色:赤色の比率は典型的に、1:7(赤色及び青色はそれぞれ、625~675nm及び400~475nmの範囲である)であってもよい。特に、光合成光量子束密度は、約10%の青色と約90%の赤色を含んでもよい。PPFDは、フォトダイオードから決定され得る、又は光電子増倍管で直接測定され得る。PPFD内の領域は、光源が配置されている空間の局所受光(植物)領域を指す。多層システムの場合、それは、多層構成に含まれる関連層の領域であり、PPFDは、それぞれの層に関して個別に推定されてもよい(以下も更に参照されたい)。当該領域は、一実施形態では、制御ユニットに手動で供給される値であってもよく、又は一実施形態では、制御ユニットによって(例えばセンサを用いて)評価されてもよい。
植物の成長は、光の量だけでなく、植物上の光のスペクトル成分、持続時間、及びタイミングにも依存する。これらの側面の観点におけるパラメータ値の組み合わせは、植物(本明細書では、植物という語と作物という語は入れ替え可能である)の成長のための「光レシピ(light recipe)」と呼ばれる。
LEDは、以下のような園芸照明において様々な役割を果たすことができる。
1.補助照明:例えば、作物価格がより高くなり得る秋期、冬期、及び春期中に(例えばトマトの)生産を増加するために又は作物生産を延長するために、自然昼光を補助する照明が使用される。
2.光周期性照明:多くの植物にとって光の日々の継続時間は重要である。24時間周期内の明期と暗期の比率は、多くの植物の開花反応に影響を及ぼす。補助照明を用いてこの比率を操作することで、開花時期の調整を可能にする。
3.植物工場内での昼光を伴わない栽培。
4.組織培養。
温室内で秋、冬、及び春の間に(又は多層成長で1年中)補助照明を提供するために、一般に、植物全体にわたる十分に均一な配光を確保するために植物上方の比較的高所に取り付けられる必要がある高出力ガス放電灯が使用される。現在、温室内では、600~1000Wの範囲の異なるタイプの高出力ランプ(例えば、高出力HID)が植物に補助光を供給するために使用されている。1つの欠点は、作物の種類によっては、植物上方の位置から植物の下方部分に達する光の量は、むしろ限定される場合があることである。同時に、植物の下方部分は、多くの場合、補助光を最も必要とする。同じジレンマは、植物の上方に取り付けられた固体照明を使用する場合にも残る。それでもなお、固体照明、特にLED照明は、放電ベースの照明に優るいくらかの利点を有する。
北部地域、又は人工のかつ良好に制御された条件に完全に依存するいわゆる「植物栽培」若しくは「垂直栽培」などの、植物が自然の太陽光から得る光が不十分な状況では、成長(葉及び果実)、熟成、及び収穫前調整のために植物に光を提供する必要があるように思われる。
光は、成長を可能とする唯一のものではなく、大気(湿度レベル、CO/Oレベルなど)、水、栄養素、及び胞子要素も主に重要なものである。温度(及び日中/夜間の温度プロファイル/サイクル)もまた、植物成長の成功に重要な寄与因子である。露地園芸の分野では、現在、高収益/高価値栽培において典型的に使用されている無土又は水栽培園芸に対するニーズがあると思われる。このような方法は、また、植物の非自然の成長に基づき、人工的な最適化を必要とし得る又は人工的な最適化から収益を得ることができる。
食料生産に利用可能な空間は、不足しつつある。より持続可能(エネルギー及び水の最小限の使用)でありながら、より小さなフットプリントによりより高い収量を産出するために、生産方法の革新が必要とされる。植物工場などの閉鎖環境における食料生産は、これらの要求を満たす方法である。植物工場(植物製造所、垂直栽培又は都市栽培としても知られる)では、食料は複数の層で成長し、屋外での成長又は温室での成長と比較して、利用可能な空間をはるかに良好に使用する。これは、昼光が全ての植物には到達できず、ほとんど全ての光が人工照明によりもたらされなければならないことを含意する。植物工場では、常に最適となる光処理を植物に施す必要がある。同時に、エネルギー消費を低減し、採算がとれるビジネスをもたらすために、LEDモジュールによって生成された光が可能な限り効率的に使用されることが必須である。植物工場では、単位面積当たり生産量が、露地での生産量よりもはるかに高い。水の使用は最小限に抑えられる。植物の病害及び害虫は、より容易に予防することができる。
園芸では、比較的多くの光、よってエネルギーが使用される。より少ない光子を使用しながら、より高い収量で生産することが、将来の園芸にとって鍵となる。
したがって、本発明の一態様は、好ましくは上述された欠点の1つ以上を更に少なくとも部分的に取り除く、代替的な園芸用照明システム、園芸用装置、及び/又は園芸用照明方法を提供することである。本発明は、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを、目的として有してもよい。
植物の気孔は、光、光レベル、及び光色に敏感である。暗期の後に光がオンになると、光合成組織を始動させるために、気孔がゆっくりと開く。(特定の温度及び湿度設定を有する)特定の気候室内で植物が成長するとき、この成長プロセスは、常には最適に起こらない場合がある。気孔は、蒸散/呼吸においても重要な役割を果たし、したがって、光以外の目的でも開閉する。したがって、成長期間内に気孔に送られる光を最良に使用するには、植物の日サイクルにおける気孔の開閉の動態を理解することが重要である。
気孔を開かせることが、常に望ましい訳ではない。例えば、強制的な気孔開孔は、成長にとってマイナスとなるストレス状態に植物を置く場合があり、又は栄養摂取及び適切な根圧にとって必要な植物内の水関係及び/又は水平衡を改変する場合もある。それゆえ、現在のところ、間違った時間に過度に多くのエネルギーを使用するリスクなしに、園芸収量を向上させる方法は知られていない。
驚くべきことに、植物に提供される光の合計量のごくわずかな部分であり得る「覚醒光」の使用が、追加の成長に関して収量を実質的に増加させ得ることが分かった。覚醒光は、青色光を本質的に含み、好ましくは青色光のみを含む。更に、裏側の照射によって最良の結果が得られるが、本明細書では、表側の照射は除外されない。例えば、垂直栽培又は良好に制御された温室では、そのような青色の覚醒光を植物に使用することにより利益を得られることが分かっており、本発明者らは、これが、成長サイクルの終わりに葉菜によって生成されるバイオマスに影響を及ぼすことを観察した。それゆえ、本明細書では、光周期の始めの時間に、及びオプションとして気孔刺激が繰り返されるべき時間に、一時的な短期間で、葉を、特に葉の裏側を青色光で照射するために、特に中間照明及び/又は下部照明として使用するための、新たな動的照明が提案される。青色光を使用する覚醒光が、葉の(裏側の)気孔を短時間にわたって刺激することになる。そのようなパルスは、植物にいかなるストレスも生じさせないほど十分に短くてもよいが、同時に、光合成光(赤色/青色又は赤色/青色遠赤色)が、光合成組織に係るために適用されてもよい。更に、庇の下からの光刺激を1日に複数回、≦30分間の短時間で使用することは、照射が、庇の上部からと比較して下からの場合に、より多くの気孔が光によって刺激されるため、より効率的であろう。光合成光は、光合成のために葉の最大表面積を照射するために、通常どおり、すなわち、庇の上部(「表側」)又は異なる高さにある中間庇から、使用することができる。
本発明は、請求項によって定義される。
第1の態様では、(i)園芸用光(「光」)を提供するように構成された照明デバイス(「園芸用照明デバイス」)と、(ii)所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて、1~60分間の範囲から選択される光パルス期間内に、少なくとも青色光を含むスペクトル波長領域において(第1の)園芸用光の光パルス(「パルス」)を提供するために照明デバイスを制御するように構成された制御システム(「コントローラ」)と、を備える園芸用照明システム(「照明システム」)が開示される。更なる態様では、植物用の園芸用装置であって、(i)(第1の)園芸用光を提供するように構成された照明デバイスと、(ii)((園芸用光を提供するために)照明デバイスを制御するように構成された)制御システムと、(iii)植物を支持するための支持体と、を備え、制御システムが、所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて、1~60分間の範囲から選択されるパルス期間内に、少なくとも青色光を含むスペクトル波長領域において(第1の)園芸用光のパルスを提供するために照明デバイスを制御するように(更に)構成される、園芸用装置も開示される。本明細書では、光パルスは、「青色パルス」、「青色光のパルス」、「第1の園芸用光のパルス」、又は「パルス」と示される場合もある。特に、光パルス期間は、第2の園芸用光が提供される第2の期間に先行するか又は少なくとも部分的に重複し、第2の期間は、光パルス期間よりも長く、例えば、少なくとも2倍の長さなどである。それゆえ、特定の実施形態では、光パルス期間に続くか又は重複する人工及び/又は太陽の園芸用光期間は、青色光を少なくとも含むスペクトル波長領域における光に関して、光パルス期間よりも長い。光パルスによって供給される園芸用光は、本明細書では、第1の園芸用光とも示される。照明デバイスによって提供され得る、及び/又は太陽光に基づき得る、第2の園芸用光は、本明細書では、第2の園芸用光とも示される。用語「第1の期間」若しくは「光パルス期間」、又は「園芸用光パルス期間」及び同様の用語は、パルスが提供される時間を指す。用語「第2の期間」又は「第2の園芸用光パルス期間」及び同様の用語は、第2の園芸用光が提供される時間を指す。非ブロック形状のパルスの場合、期間を決定するために半値全幅を使用してもよい。
特に、昼/夜サイクルからなる1日の始めに、又は時には日中(又は夜間)に提供され得る、そのような青色光のパルスによって、植物が実質的に刺激されるようである。そのような光は、バイオマスの増加が、パルス中に提供される追加の光子のみに基づいて予想され得るよりもはるかに大きいため、ある種の触媒機能を有するようである。気候セル又は工場における植物の成長時間中に提供される第2の園芸用光の(光子で表される)光の合計量は、それと同時にパルス内で提供される光子の蓄積数よりも少なくとも100倍、又は少なくとも1000倍多くてもよい。それゆえ、経済的な方法で、園芸成長を向上させ得る。
「園芸」という用語は、人が利用するための(集約型の)植物栽培に関連し、当該活動は非常に多種多様であり、食糧用植物(果物、野菜、キノコ、料理用ハーブ)及び非食糧用作物(花、樹木及び低木、芝草、ホップ、ブドウ、医療用ハーブ)を組み込む。園芸は、植物栽培の芸術、科学、技術、及び事業を扱う農業の分野である。これには、薬用植物、果実、野菜、堅果、種子、ハーブ、スプラウト、キノコ、藻類、花、海藻、並びに草及び装飾用樹木及び植物などの非食糧用作物の栽培を含み得る。ここで、「植物」という用語は、薬用植物、野菜、ハーブ、スプラウト、キノコ、堅果を作る植物、種子を作る植物、花を作る植物、果実を作る植物、草及び装飾用樹木などの非食糧用作物等から選択される、本質的にあらゆる種を指すために使用される。
本明細書では、用語「植物」は、本質的に全ての栽培段階に使用される。用語「植物部分」は、根、茎、葉、(もしあれば)果実などを指す場合がある。
「作物」という用語は、本明細書では、栽培される又は栽培された園芸植物を示すために使用される。食糧、衣料等のために大規模栽培される同一種類の植物は、作物と呼ばれる場合がある。作物は、例えば、食糧、家畜飼料、燃料として、又は任意の他の経済的目的で収穫されるために栽培される非動物種又は種類である。「作物」という用語はまた、複数の作物に関連する場合もある。園芸作物は、食用作物(トマト、コショウ、キュウリ、及びレタス)、並びにトマト植物、コショウ植物、キュウリ植物等のような、そのような作物を(潜在的に)作る植物を特に指す場合がある。園芸は、本明細書では、例えば、作物植物及び非作物植物などに全般的に関連し得る。作物植物の例は、米、小麦、大麦、燕麦、ヒヨコマメ、エンドウマメ、ササゲ、レンズマメ、リョクトウ、クロリョクトウ、大豆、インゲンマメ、モスビーン、アマニ、ゴマ、ガラスマメ、サンヘンプ、トウガラシ、ナス、トマト、キュウリ、オクラ、ピーナッツ、ジャガイモ、トウモロコシ、パールミレット、ライ麦、アルファルファ、ハツカダイコン、キャベツ、レタス、コショウ、ヒマワリ、テンサイ、トウゴマ、ムラサキツメクサ、シロツメクサ、ベニバナ、ホウレンソウ、タマネギ、ニンニク、カブ、トウナス、マスクメロン、スイカ、キュウリ、カボチャ、ケナフ、アブラヤシ、ニンジン、ココナツ、パパイヤ、サトウキビ、コーヒ、カカオ、茶、リンゴ、セイヨウナシ、モモ、サクランボ、ブドウ、アーモンド、イチゴ、パイナップル、バナナ、カシュ、男爵イモ(Irish)、キャッサバ、タロイモ、ゴム、サトウモロコシ、綿、ライコムギ、キマメ、及びタバコである。特に対象となるのは、トマト、キュウリ、コショウ、レタス、スイカ、パパイヤ、リンゴ、セイヨウナシ、モモ、サクランボ、ブドウ、及びイチゴである。
用語「植物」は、本明細書では、特にアーケプラスチダを指す場合がある。アーケプラスチダは、灰色藻と呼ばれる淡水単細胞藻類の小さな群と共に、紅藻(Rhodophyta)、緑藻、及び陸上植物を含む、真核生物の主要な群である。それゆえ、実施形態では、用語「植物」は、陸上植物を指す場合がある。実施形態では、用語「植物」は(また)、藻類(緑藻及び紅藻並びに灰色藻と呼ばれる単細胞藻類のうちの1つ以上など)を指す場合がある。
特に、開示される園芸用照明システム、園芸用装置、及び植物を照射するための方法は、短日植物(ルッコラ、ベビーリーフホウレンソウ、装飾用植物(アンスリウム、ラン、キクなど)、本質的に全てのハーブ(ディル、バジル、パセリ、コリアンダ、ポインセチアなど)、又は、花芽形成を(葉もの野菜などで、これが特に望まれない場合に)回避するために光周期を短く保つ必要がある任意の植物を対象としてもよい。更に、それらは特に、高ワイヤ植物、すなわち、ワイヤ又は他の垂直支持体に沿って成長する植物を対象としてもよい。それゆえ、実施形態では、植物は、トマト植物、キュウリ植物、ピーマン植物、ナス植物などの群から選択されてもよい。また更に、植物は、葉菜植物の群から選択される植物を含む。
用語「園芸用光」は特に、400~475nmの第1の波長領域及び625~675nmの第2の波長領域のうちの1つ以上における1つ以上の波長を有する光を指す。園芸用光に含まれるこれらの領域からの光の相対エネルギー(ワット)は、植物の種類及び/又は成長相に依存し得る。それゆえ、レシピは、1つ以上の種類の植物について、400~475nmの第1の波長領域における光の、625~675nmの第2の波長領域における光に対する比率、オプションとして時間の関数としての比率を定義してもよい。特に、用語「園芸用光」は、PAR領域(400~700nmによる光合成活性領域)における波長を有する光を指してもよい。用語「園芸用光」は、水栽培用途で植物に適用される光にも使用されてもよい。当該技術分野で知られているように、PAR領域(400~700nmによる光合成活性領域)では、葉の反射係数が非常に小さい(5~10%)。近赤外線に向かって700nmを超えると、反射係数が増加する。特定の実施形態では、園芸用光は、PAR光に加えて、わずかな(出力の<20%、特に出力の最大で約10%)遠赤色、すなわち、700~850nmも含んでもよい。
上記は、(人工の)園芸用光全般に適用される。本明細書では、本明細書で接頭辞「第1の」を伴わずに「園芸用光」とも時に示される第1の園芸用光と、第2の園芸用光とが区別される。前者は特に、(覚醒)パルスに関し、後者は、例えば既定のスキームに従って、いずれにしても光合成又は他の植物プロセスのために提供され得る園芸用光に関する。既定の昼-夜リズム又はスキームに本質的に適合し、例えば、ブラインド又は日よけを使用して制御され得る、太陽によって提供される光又は昼光は、本明細書では、そのような太陽光に植物が曝される実施形態では少なくとも、第2の園芸用光として示される場合もある。
特に、園芸用照明システムは、(覚醒パルスのための)少なくとも青色光を提供することができる。よって、第1の園芸用光、すなわち、覚醒パルス中に提供される光は、特に青色光を含む。第2の園芸用光は特に、400~475nmの第1の波長領域、625~675nmの第2の波長領域、及び700~850nm、例えば(少なくとも)700~800nmの第3の波長範囲のうちの1つ以上における1つ以上の波長の光を有してもよい。以下で更に示されるように、第1の園芸用光及び第2の園芸用光のスペクトル分布は、一般に異なるが、特定の実施形態では、それらは本質的に同じであってもよい。太陽光は、(第2の)園芸用光として使用され、示されてもよい。人工の園芸用光は、(第2の)園芸用光として使用され、示されてもよく、上で特定された波長範囲のうちの1つ以上における光から本質的になってもよい。
照明システムは特に、(第2の)園芸用光を提供するとともに、少なくともパルスを提供するための照明デバイスを備える。照明システムは、制御システムを更に備える。この照明制御システムは、一般的に照明デバイス光として示され、本明細書では園芸用光としても示される、照明デバイスからの光出力を制御するように構成される。上記及び本明細書の他の箇所に示されるように、照明システムは、園芸用装置の一部であってもよく、又は同装置内に構成されてもよい。そのような園芸用装置は、植物を成長させるための1つ以上のパラメータを制御する園芸用制御システムを含んでもよい。実施形態では、園芸用制御システムは、照明デバイスを制御するための照明制御システムの機能も含んでもよい。
用語「園芸用装置」は、植物が、制御された条件の下で成長し、実質的に昼光を受光しない、植物工場又は気候セルを指す場合がある。そのような植物工場は、気候セルの場合のように、温度管理されてもよい。それゆえ、いくつかの実施形態では、園芸用装置は、そのような植物工場又は気候セル内にあるが、他の実施形態では、園芸用装置は、そのような植物工場又は気候セル内に部分的にのみ含まれる。例えば、園芸用装置は、気候セルに含まれる、植物支持体及び照明システムと、気候セルの外部に構成された制御システムと、を有してもよい。
園芸用装置の実施形態は、植物工場又は気候セルを指す場合があるが、本明細書では太陽光とも示される昼光の使用は必ずしも除外されない。開示される園芸用照明システム、園芸用装置、及び植物を照射するための方法は、温室内又は他の構成内の植物によって昼光が受光され得る、温室又は他の構成にも適用されてもよい。また、例えば温室では、照明装置が、1日1回、特に、1日の始め(夜明け時など、以下も参照されたい)に、及び/又は、1日の間で気孔の刺激が好ましい他の時間に、青色パルスを提供するように構成されてもよい。園芸用照明システム、園芸用装置、及び植物を照射するための方法は、一般的に可撓性の光透過性ポリマー材料である成長トンネル(「ロートンネル」とも示される)にも適用されてもよい。
それゆえ、覚醒パルスは、人工光のみ(つまり、植物が人工光のみを受光する)と組み合わせて適用されてもよく、太陽光のみ(一部の温室内又はロートンネル内の植物など)と組み合わせて適用されてもよいが、人工光と太陽光の両方が適用され得る装置にも適用されてもよい。例えば、覚醒パルスは、温室内などの装置内で追加の補助光なしに成長する植物のために使用されてもよく、又は、例えば、十分な太陽光が存在する春若しくは夏に、人工光が低減されるか若しくはオフにされる、実施形態で使用されてもよい。
覚醒パルスは、実施形態では日の出と同期されてもよい。したがって、実施形態では、制御システムは、昼光センサのセンサ信号に応答して、及び/又は時刻に応じた太陽照度を考慮した既定のスキームに関連して、園芸用光、特に覚醒パルスを制御するようにも構成されてもよい。それゆえ、特定の実施形態では、青色光のパルスは、(第2の)園芸用光が提供される期間に先行して、部分的に重複して、又は完全に重複して、提供されてもよく、(第2の)園芸用光期間は、パルス期間よりも長い。(第2の)園芸用光期間は、人工又は一日の昼/夜サイクルの日周期(の一部)であってもよい。(第2の)園芸用光は、ナトリウムランプ、特に高圧ナトリウムランプ(high pressure sodium lamp;HPS)、太陽光、及び固体光源のうちの1つ以上によって提供されてもよい。青色光のパルスは特に、固体光源によって提供されてもよい。
実施形態では、表現「光パルス期間が第2の園芸用光の第2の期間に先行するか又は少なくとも部分的に重複し、第2の期間は光パルス期間よりも長い」及び同様の表現は、よって、「人工の園芸用光の光パルスは、人工及び/又は太陽の(第2の)園芸用光の第2の期間に先行するか又は同期間内に提供され、人工及び/又は太陽の(第2の)園芸用光の(第2の)期間は、光パルス期間よりも長い」を指す場合もある。例えば、実施形態では、人工の(第1の)園芸用光の覚醒パルスは、太陽の(第2の)園芸用光の(第2の)期間に先行するか又は同期間内に提供され、(第2の)園芸用光の(第2の)期間は、覚醒パルス期間よりも長い。他の実施形態では、固体光源によって提供されるような人工の(第1の)園芸用光の覚醒パルスは、固体光源によって提供されるような人工の(第2の)園芸用光の(第2の)期間に先行するか又は同期間内に提供され、(第2の)園芸用光の(第2の)期間は、覚醒パルス期間よりも長い。
パルス期間が第2の期間「に先行するか又はその間である」、「に先行するか又はそれと同時である」、又は「に先行するか又はそれと少なくとも部分的に重複する」のような表現、及び同様の表現は特に、実施形態では、パルスが、第2の期間の始め(すなわち、夜から昼に切り替わるときのような(第2の)園芸用光の始め)の前の0.5時間から始めの後の0.5時間の期間に開始又は終了することを示す。それゆえ、用語「先行する」又は「間である」は、パルスの一部が(第2の)園芸用光期間に先行するか、又はパルスの一部が(第2の)園芸用光期間内である場合を指す場合もある。実施形態では、(パルスを含まない)(第2の)園芸用光の期間は、パルス期間よりも長く、特に、パルス期間の時間長の少なくとも2倍、例えば少なくとも4倍である。例えば、パルスは10~40分間であってもよく、(第2の)園芸用照明期間は、少なくとも4時間、例えば少なくとも8時間であってもよい。
(第2の)園芸用光期間内の強度、特に青色光の強度は、パルス期間内に提供される光強度(μmol/m/秒)の最大で75%など、パルス期間内よりも低い(以下も参照されたい)。更に、光パルス期間内の覚醒光のスペクトル分布と、第2の期間内の(第2の)園芸用光のスペクトル分布とは異なっていてもよく、青色、特に425~475nmの範囲における光子の総数の、覚醒光におけるPAR及び遠赤色の光子の総数に対する比は、(第2の)園芸用光におけるそのような比よりも大きく、後者の少なくとも1.1倍の比、少なくとも1.2倍のような、例えば少なくとも1.5倍である。例えば、第2の園芸用光は、実施形態では、青色:赤色の比(b:r)であって、b及びrが青色及び赤色の強度(μmol/秒/m)である、比を有してもよく、当該比は、例えば、1:7(赤色及び青色の波長がそれぞれ、625~675nm及び400~475nmの範囲である)であってもよく、覚醒光は、青色:赤色の比(nb:r)であって、nが少なくとも1.1、例えば、少なくとも1.2、少なくとも1.5のような、少なくとも2などである、比を有してもよい。特定の実施形態では、第1の園芸用光は、本質的に青色光(のみ)からなる。
実施形態では、光パルスは、(第2の)園芸用照明期間における第2の園芸用光と同じスペクトル分布を有するが、(実質的に)より高い強度を有してもよい。それゆえ、特定の実施形態では、第1の園芸用光のパルス、すなわち、覚醒光パルスは、第2の園芸用光の強度の一時的な増加によって得られてもよい(よって、後者が青色光を含むと仮定する)。更なる実施形態では、パルス期間内の園芸用光のスペクトル分布は、第2の期間内の(第2の)園芸用光のスペクトル分布とは異なってもよく、パルスは、第2の園芸用光よりも相対的に多くの青色光を有するか又は本質的に青色光のみを有し、第2の期間内の第2の園芸用光はまた、少なくとも赤色光及び/又は遠赤色光を有し、第1の園芸用光よりも相対的に低い青色光強度を有する。第2の園芸用光の第2の期間は特に、光合成に使用されてもよく、パルスは特に、当該覚醒機能により、この光合成プロセスを促進するか又はそれに触媒作用を及ぼすために使用される。
それゆえ、実施形態では、(園芸用装置又は園芸用照明システムの)制御システムは、光合成を刺激するための第2の園芸用光を植物が受光する期間に先行して、部分的に重複して、又は同時に、光パルスを提供するように構成される。光合成を刺激するためのこの園芸用光は特に、PAR及びオプションとして遠赤色を含む。更に、光合成を刺激するための園芸用光は、用途の種類に応じて、植物によって太陽から(すなわち、自然に)受光されてもよく、及び/又は、園芸用装置又は園芸用照明システムの1つ以上の照明デバイスによって提供されてもよい。青色光のパルスは特に、裏側及び/又は表側、特に少なくとも裏側に提供されてもよい。光合成を刺激するための園芸用光は特に、少なくとも表側に提供されてもよい。
上記のように、制御システムは、所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて、(第1の)園芸用光の光パルスを提供するために照明デバイスを制御するように構成される。用語「センサ」は、植物パラメータ(以下を参照されたい)を検知するセンサ、昼光を測定するセンサなど、複数の異なるセンサに関する場合もある。それゆえ、用語「センサ信号」は、異なるセンサの複数のセンサ信号を指す場合もある。照明デバイスは、第2の園芸用光の少なくとも一部を提供し、閉鎖型の植物工場などの特定の実施形態では、第2の園芸用光の本質的に全てを提供してもよい。したがって、実施形態では、制御システムは、所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて、第2の期間内に第2の園芸用光を提供するために園芸用照明デバイスを制御するようにも構成されてもよい。第2の期間は、光パルス期間以後であってもよく、又は光パルス期間と時間的に少なくとも部分的に一致してもよい。特に、第2の期間内の(第2の)園芸用光の強度は、パルス期間内に提供される光強度(μmol/m/秒)の最大で75%など、パルス期間内の(第1の)園芸用光の強度よりも低い。それゆえ、制御システムは特に、他の(第2の)園芸用光に加えて、追加園芸用光のパルス、特に、青色波長範囲における追加光又は実質的に青色波長範囲における光のみを有するパルスを提供するように構成されてもよい。パルス期間以外に、(第2の)園芸用光は、赤色及び遠赤色のうちの1つ以上も提供してもよい。
使用中、装置は、植物を有する植物支持体、種子を有する植物支持体、又は苗を有する植物支持体などを含んでもよい。用語「支持体」又は「植物支持体」は、植物を、その内、その上、又はそれに沿って成長させるために使用され得る、(粒状)基材、水耕栽培に使用する水を含む基材、土、ワイヤ作物用のワイヤなどのうちの1つ以上を指す場合がある。
本明細書では園芸用制御システムとも呼ばれる、そのような園芸用装置の制御システムは、温度、湿度、注水、栄養供給、園芸用光の光強度、気温、CO濃度などの空気組成、空気流などのうちの1つ以上を含む空気条件のうちの1つ以上を制御してもよい。そのような園芸用制御システムは、これらの条件のうちの1つ以上を園芸用装置内の異なる場所で制御するように構成されてもよい。それゆえ、第1の(及びオプションとして第2の)園芸用光の照射は、実施形態では、例えば、時刻、季節、(局所的な)照明条件、植物の年齢、植物の状態、植栽期間などのうちの1つ以上に応じて制御されてもよい。したがって、全般的な園芸用光、特に第1の(及びオプションとして第2の)園芸用光の照射は、実施形態では、植物関連データ、時間関連パラメータ、植物が曝される条件(自然光、温度、気体組成、肥料など)などに応じて制御されてもよい。
園芸用照明システムは特に、第1の及びオプションとして第2の園芸用光を植物に提供するように構成される。実施形態では、これは特に、園芸用照明システムが、植物が成長し得る領域の方向に、第1の及びオプションとして第2の園芸用光を提供するように構成されることを特に含意してもよい。そのような領域はトレイであってもよい。特に、上で定義された用語「植物支持体」は、その内/上に植物を成長させるための基材を受けるためのトレイ、又は、植物が上下の層状に成長され得るような、そのような複数のトレイを指す場合もある。それゆえ、2つ以上の植物支持体及び関連する照明システムをそれぞれに有するラックが考慮される。したがって、用語「照明システム」は、(場合によっては個々に制御可能な)複数の照明システムを指す場合もある。
園芸用装置又は園芸用照明システムの制御システムは、第1の及びオプションとして第2の園芸用光の光強度を制御するように構成される。用語「制御する」及び同様の用語は特に、要素を抑制又は誘導する影響を及ぼすことを指す。用語「制御する」及び同様の用語は、要素の動作を管理又は監視することを指す場合もある。それゆえ、本明細書では「制御する」及び同様の用語は、例えば、測定する、表示する、作動させる、開放する、移動させる、温度を変化させるなどを指す場合がある。表現「園芸用光の光強度」は、照明デバイスによって生成される園芸用光の強度又は量を指す場合があり、照明デバイスによって放射される波長加重パワーの指標である。特定の実施形態では、制御システムは、放射される光のスペクトルパワー分布を制御するように、例えば、他の波長に対して一部の波長のスペクトルパワーを部分的に低減又は増加させるようにも構成されてもよい。
(成長中の)植物が曝される条件は、一般に成長レシピにおいて定義される。それゆえ、制御システムは、成長レシピに従って植物を成長させてもよい。そのような成長レシピは、園芸用光の強度及びスペクトルを定義する、光レシピを含んでもよい。これは、レシピが園芸用光の経時的な強度及びスペクトルを定義することを含意してもよい。代わりに又は加えて、光レシピは、栄養素の摂取、葉サイズ、植物温度、葉温度、根温度、茎長さ、果実サイズなどのような、検知されるパラメータに応じて、園芸用光の強度及びスペクトルを定義してもよい。(温室、工場、気候セル、トンネルなどの)温度、湿度、気体組成のうちの1つ以上など、他のパラメータも検知されてもよい。また、(太陽光が適用される場合の)昼光強度は、検知されるパラメータであってもよい。
植物を成長させるための(第2の)園芸用光の強度及びスペクトルを定義する、そのような光レシピに加えて、制御システムは、覚醒パルスを追加的に提供するように構成されてもよい。更に上記のように、例えば温室などの他の用途では、制御システムの唯一の機能が、覚醒パルスの生成を制御することである可能性もあるが、他の実施形態では、また更に(第2の)園芸用照明が制御されてもよい。
園芸用照明システムは、(第1の及びオプションとして第2の)園芸用光を提供するために特に使用される照明デバイスを備える。用語「園芸用光」は特に、(システムの使用中に)システムによって提供され、植物の1つ以上の部分に提供され得る、光を指す。「光」という用語は、可視光線を特に指すが、実施形態では、紫外線及び赤外線のうちの1つ以上を指す場合もある。光生成用デバイスは、特に、固体照明デバイスである。更に、「光生成用デバイス」という用語はまた、複数の(異なる)光生成用デバイスを指す場合がある。照明デバイスは、オプションとして、色調整可能であってもよい。それゆえ、特に照明デバイスは、独立して制御され得るか、又は、スペクトル光出力に関して異なる固体光源のサブセットが独立して制御され得る、LEDなどの複数の固体光源を備える。
園芸用照明システム及び/又は照明デバイスは、生成されなければならない覚醒パルスを考慮して、青色光を提供するように少なくとも構成される。オプションとして、覚醒光は、赤色又は遠赤色などの他の色の光を含んでもよいが、特に、光子の少なくとも50%、更により具体的には少なくとも70%、例えば、少なくとも80%、少なくとも90%などは、青色スペクトル領域内にある。本明細書では、用語「青色光」は特に、400~495nmの範囲の波長、更により具体的には重心波長を有する光を指す。更により具体的には、青色光のパルスは、425~475nmの範囲から選択される波長を有する光を含む。それゆえ、特定の実施形態では、425~475nmの範囲から選択される重心波長を有する青色光が提供される。
上記のように、制御システムは、第1の及びオプションとして第2の園芸用光を制御するように構成される。これは、実施形態(上記も参照されたい)では、制御システムが本質的に覚醒パルスのみを提供することを含意してもよいが、他の実施形態では、制御システムが、植物を照射するために使用される本質的に全ての照明、すなわち、第1及び第2の園芸用照明の両方を制御するように構成されることを含意してもよい。特に植物工場では、植物によって受光される本質的に全ての光が人工照明であり、この場合、制御システムは、植物によって受光される第1及び第2の園芸用光の両方を制御してもよい。
よって、制御システムは、(第1の)園芸用光のパルスを提供するように更に構成される。上記のように、この光パルスは、本質的に青色領域にあってもよい。更に、パルスは、時間で制限される。それゆえ、例えば、1~60分間、5~50分間のような、少なくとも10分間など、10~40分間のような、制限時間内に強度の比較的小さな増加があってもよい。一般に、パルスは単一パルスである。しかし、他の実施形態では、一連の(サブ)パルスが提供されてもよい。一連の(サブ)パルスの全体は、本明細書ではパルスと呼ばれ、よって、示されたパルス期間内に生じるべきである。更に、一連の(サブ)パルスが適用される場合、一連の(サブ)パルスのデューティサイクルは、少なくとも40%である。特に、単一の積分式覚醒パルスが適用されることが好ましい。しかし、実施形態では、1日当たりいくつかのパルスが適用されてもよい。1日(24時間)当たりの青色パルスの数は、例えば、1~6パルス、1~4パルスなどの範囲であってもよい。
パルスは、所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて提供される。所定の時間スキームに関して、これは特に、1日の始めの覚醒パルスを指す場合がある。これについては、以下で更に説明される。センサ信号に関して、これは特に、例えば、植物の成長又は環境条件又は植物パラメータを監視するように構成されたセンサを指す場合がある。これについては、以下で更に説明される。追加照射又は「覚醒コール」を植物に提供するのが望ましい場合、本明細書に開示されるようなパルスが提供されてもよく、これは、実施形態では、(第2の)園芸用光の強度、(第2の)園芸用光のスペクトル分布、温度変化、栄養供給などの他の条件の変化を伴ってもよく、又は本質的にそれに直接続いてもよい。実施形態では、パルスの特性は、所定の時間スキームに従って、及びセンサ信号に応じて決定されてもよい。例えば、所定の時間スキームは、周囲光センサで検知される夜明け時を含む1日サイクルに基づいてもよい。別の例として、パルスを適用する時間は、所定の時間スキームに基づいてもよいが、持続時間、強度及び/又はスペクトルは、センサ信号に基づいて決定されてもよい。別の例では、パルスの時間及び/又は持続時間は、成長レシピにおける光周期の所定の時間スキームに基づいて選択されてもよく、パルスの強度及び/又はスペクトルは、検知される植物又は成長パラメータに基づいて決定されてもよい。
用語「パルス」は、本明細書では、パルスに関連する青色光の強度に相対的に急激な増加及びまた減少が存在することを示すために使用される。これは、パルスの前及び/又は後に照明システムがいかなる青色光も提供しないが、パルス中に実質的に追加の青色強度が存在することを必ずしも含意しない。それゆえ、実施形態では、パルスは、パルス期間にわたってnμmol/m/秒光子の平均強度を有し、少なくともパルス前の0.5時間の期間内及びパルス後の0.5時間の期間内に、パルスと同じスペクトル領域における第2の園芸用光の平均強度は、それぞれ最大で0.75nμmol/m/秒光子である。更なる実施形態では、パルス前の少なくとも1時間、例えば、少なくとも2時間、2~4時間など、少なくとも4時間のような、4~8時間のような期間内に、パルスと同じスペクトル領域における第2の園芸用光の平均強度は、最大で0.75nμmol/m/秒光子、例えば、最大で0.5nμmol/m/秒光子、最大で0.1nμmol/m/秒光子のような、最大で0.05nμmol/m/秒光子などである。先行する時間は、例えば夜間などの本質的に暗期であってもよい。更なる実施形態では、パルス後の少なくとも1時間、例えば、少なくとも2時間、2~4時間など、少なくとも4時間のような、4~8時間のような期間内に、パルスと同じスペクトル領域における第2の園芸用光の平均強度は、最大で0.75nμmol/m/秒光子、例えば、最大で0.5nμmol/m/秒光子である。特定の実施形態では、パルスは、園芸用光期間前に又は期間内に提供され、パルス後の少なくとも1時間、例えば、少なくとも2時間、2~4時間など、少なくとも4時間のような、4~8時間のような期間内に、パルスと同じスペクトル領域における第2の園芸用光の平均強度は、最小で0.1nμmol/m/秒光子、例えば、最小で0.2nμmol/m/秒光子である。
それゆえ、本明細書に開示されるように、(第2の)園芸用光の(第2の)期間の前に又はその始めに(第1の)園芸用光の相対的に短いパルスが提供されてもよく、パルス期間内の園芸用光は、特に青色スペクトル領域において、パルスを除く(第2の)期間内の園芸用光よりも実質的に高い強度を有する。実施形態では、(第2の)園芸用光(PAR及びオプションとして遠赤色を含む)の光強度は、(第2の)園芸用照明期間にわたる平均で、パルス期間における(第1の)園芸用光の光強度の最大で0.75nμmol/m/秒光子である。
本明細書では、表現「同じスペクトル領域における」は、異なる種類の園芸用光の光強度を比較するときに使用される。特に、本明細書に開示されるように、強度が比較されるスペクトル領域は、青色の波長範囲を指す。これは、(第2の)園芸用光又は他の環境光として存在する指示された青色領域以外の波長を有する(時間変化し得る)基本レベルの光が存在する実施形態を除外しない。それゆえ、特に本発明は、緑色、黄色、オレンジ色、赤色、及び遠赤色の光の存在にかかわらず、青色パルスが提供される実施形態に関する。
特定のパルス条件は、植物の種類に依存してもよい。しかし、上記のように、パルス期間は、1~60分間、特定の実施形態では10~40分間の範囲内などであってもよい。更に、光パルスの光強度は、特に、(平均で)少なくとも5μmol/m/秒光子である。しかし、植物に対する有害な影響を防止するために強度は高すぎないべきである。したがって、青色パルスの時間も長すぎないべきである。それゆえ、特定の実施形態では、制御システムは、10~40分間の範囲から選択されるパルス期間内に、10~70μmol/m/秒光子の(平均)強度を有するパルスを提供するように構成される。
パルスに含まれる光エネルギー(パルス「線量」とも呼ばれる)は、実際に成長させる植物の種類に依存してもよい。しかし、約5,000μmol/m光子の最小線量でも有用となり得るようである。それゆえ、実施形態では、制御システムは、パルス期間内に、20,000~100,000μmol/m光子の線量を提供するように構成される。本明細書で使用するとき、「μmol/m/秒光子」で表される強度は、照射量(irradiance)と示される場合もある。「μmol/m光子」で表される線量は、放射曝露(radiant exposure)又は放射フルエンス(radiant fluence)と示される場合もある。
実施形態では、パルスは、(第2の)園芸用光強度が増加するか若しくは増加するようにスケジュールされる段階又はその段階の前に提供されてもよい。したがって、実施形態では、制御システムは、既定のスキームに基づいて(第1の)園芸用光を提供するように構成され、当該スキームは、(人工及び/又は太陽の)(第2の)園芸用光強度がないか、より低いか又は低減する低強度期間と交互する、(人工及び/又は太陽の)(第2の)園芸用光強度がより高いか又は増加する高強度期間を含み、制御システムは、スキーム中の高強度期間が始まる時間として定義される第1の時間の前の0.5時間から第1の時間の後の0.5時間の時間内に、(人工の)園芸用光のパルスを提供するように構成される。この実施形態では、高強度期間及び低強度期間はそれぞれ、少なくとも1時間であり、低強度期間内の第2の園芸用光の時間平均強度は、高強度期間内の第2の園芸用光の時間平均強度の最大で50%である。なお、この段落及び本明細書における同じ文脈の他の箇所では、低強度期間及び高強度期間という用語は、時間スキーム内の第2の園芸用光の期間を指す。時間スキームは、制御システムによって定義されてもよく、及び/又は1日の昼夜リズムに依存してもよい。特に、本質的に人工光のみを有する閉鎖型のシステムでは、時間スキームは、制御システムによって定義されてもよい。
用語「低強度期間」は、本質的に暗期を含意する場合もある。用語「高強度期間」は特に、第2の園芸用光の強度が低強度期間よりも高い期間を指す。
特に、既定のスキームは、(人工又は太陽の)第2の園芸用光によって作り出される昼-夜リズムに基づき、制御システムは、夜明け時にパルスを提供するように構成される。したがって、実施形態では、パルスは、1日サイクルのうちで植物が光に曝される期間として一般に知られている光周期の始めに提供されてもよい。更なる特定の実施形態では、1日サイクルにより多くの光周期が存在する場合、各光周期の始めにパルスが提供されてもよい。用語「夜明け」は、本質的に太陽光に基づいて園芸用光(人工光によって提供されるパルスを除く)を提供するシステムにとっての天文学上の夜明けを指す場合がある。用語「夜明け」は、本質的に暗期の後に光強度が増加する瞬間を指す場合がある。
(本質的に青色の)園芸用光のパルスは特に、強度に関して及びオプションとして、スペクトルに関して制御可能な園芸用照明デバイスによって提供されてもよい。それゆえ、実施形態では、園芸用照明デバイスは、(本質的に青色の)園芸用光のパルスのみを提供するように適合されてもよい。他の実施形態では、園芸用照明デバイスは、第2の期間内に(本質的に青色の)園芸用光のパルス及び第2の園芸用光を提供するように適合されてもよい。しかし、また2つ以上の(異なる)園芸用照明デバイスが適用されてもよく、これらは、使用中に園芸用装置内の異なる位置に配置されてもよい。それゆえ、用語「照明デバイス」は、複数の(異なる)照明デバイスを指す場合もある。
更に、青色光のパルスは、植物の葉の裏側部(abaxial part)に向けられるのが有益であるようである。青色光だけでなく、赤色光及び/又は遠赤色光も植物の成長にとって有用であるため、照明システムは特に、葉の裏側部を本質的に青色光で照射するように、かつ、葉の表側部を青色光、赤色光、及び/又は遠赤色光で照射するように構成されてもよい。特定の実施形態では、園芸用照明システム又は園芸用装置は、第1の照明デバイス及び第2の照明デバイスを備え、第1の照明デバイスは、少なくとも青色の園芸用光を提供するように構成され、第2の照明デバイスは、(i)625~675nm及び(ii)700~850nm(特に700~800nm(少なくとも当該範囲内)など)からなる群から選択される、1つ以上の波長範囲から選択される1つ以上の波長を有する園芸用光を提供するように構成される。次いで、園芸用照明システムは、第1の照明デバイスによって(第1の)照明用光のパルスを提供するように、かつ第1の照明デバイス及び/又は第2の照明デバイスによって第2の園芸用光を提供するように構成されてもよい。
上記のように、パルスはまた、センサ信号に基づいて提供されてもよい。同様に、特定の実施形態では、第2の園芸用光は、センサ信号に基づいて提供されてもよい。
例えば、(光)センサが、気孔の開孔、茎の状態(強い又は弱い)、葉の状態(新鮮/強い、又は枯れている)、花及び/又は果実の状態などのうちの1つ以上を測定するために適用されてもよい。例えば、センサが、根の温度、茎の温度、若しくは葉の温度、O排出、CO濃度、エタン濃度などを測定するために使用されてもよい。
基準に基づいて、センサ信号は、青色パルスが提供されなければならないか否か、又は追加の青色パルスが提供されなければならないかを判定するために使用されてもよい。また、パルスの長さ及び/又は強度は、(異なる)センサからの1つ以上のセンサ信号に基づいて決定されてもよい。同様に、特定の実施形態では基準に基づいて、センサ信号は、第2の園芸用光が提供されなければならないか否か、又は追加の第2の園芸用光が提供されなければならないかを判定するために使用されてもよい。また、第2の園芸用光期間の長さ及び/又は強度は、(異なる)センサの1つ以上のセンサ信号に基づいて決定されてもよい。
したがって、特定の実施形態では、園芸用照明システム及び/又は園芸用装置は、センサを更に備えてもよく、センサは、植物のパラメータ、成長条件及び/又は利用可能な昼光のパラメータなどの、環境条件を監視するとともに対応するセンサ信号を提供するように構成され、制御システムは、センサ信号と(第1の)園芸用照明の特性との間の所定の関係に従ってパルスを提供するように構成される。同様に、更なる特定の実施形態では、園芸用照明システム及び/又は園芸用装置は、センサを更に備えてもよく、センサは、植物のパラメータ、成長条件及び/又は利用可能な昼光のパラメータなどの環境条件を監視するとともに対応するセンサ信号を提供するように構成され、制御システムは、センサ信号と第2の園芸用照明の特性との間の所定の関係に従って第2の照明用光を提供するように構成される。
園芸用照明の特性は、例えば、(時間に応じた)強度、(時間に応じた)スペクトル分布などのうちの1つ以上を含んでもよい。園芸用光が人工照明デバイスから提供される場合、園芸用照明の特性は、園芸用照明の持続時間、園芸用照明のデューティサイクルなどを更に含んでもよい。よって、用語「園芸用照明の特性」は、第2の園芸用光期間の繰り返し率、並びに(それぞれの)そのような期間及び/又は(それぞれの)そのような期間の第2の園芸用光の光強度及びスペクトルを指す場合がある。更に、用語「園芸用照明の特性」は、光パルス期間の持続時間、提供される(青色)光のスペクトル分布、及びパルスの強度を指す場合がある。(パルス)期間の長さ及び/又はμmol/m/秒で表される強度を変化させることにより、光子の総数は、(例えば、μmol/mで)制御することができる。
例えば、センサ信号に基づいて、植物が既定のスキームに従ってバイオマスを生成していると制御システムが判定した場合、パルスの持続時間(パルス幅)、パルスの最大強度、及びパルスのスペクトル分布など、パルスの照明パラメータが一定に保たれてもよく、同様に、パルスが提供される頻度が一定に保たれてもよい。例えば、センサ信号に基づいて、植物が既定のスキームよりも遅れて、バイオマスを生成していると制御システムが判定した場合、パルスの持続時間(パルス幅)、パルスの最大強度又はパルスのスペクトル分布など、パルスの1つ以上の照明パラメータが、特により多くの青色光子が提供され得るように、変更されてもよく、同様に、パルスが提供される頻度がオプションとして増加されてもよい。例えば、センサ信号に基づいて、植物が既定のスキームよりも速く、バイオマスを生成していると制御システムが判定した場合、パルスの持続時間(パルス幅)、パルスの最大強度又はパルスのスペクトル分布など、パルスの1つ以上の照明パラメータが、特により少ない青色光子が提供され得るように、変更されてもよく、同様に、パルスが提供される頻度がオプションとして減少されてもよい。同様にして、第2の期間内の第2の園芸用光の照明パラメータが、一定に保たれ、増加され、又は減少されてもよい。しかし一般に、1日サイクル中の照明期間の数は、実施形態では一定に保たれてもよい。第2の期間内に提供される(又は受光される)第2の園芸用光は特に、光合成の(刺激の)ために使用されてもよい。青色パルスは特に、この光合成プロセスに触媒作用を及ぼすか又はそれを強化するために使用される。
上記のように、園芸用装置は、よって、園芸用照明のための園芸用照明システムを備えてもよい。本明細書では、園芸用装置は特に、植物が成長のために存在する設備に関連して説明される。しかし、園芸用装置はまた、設備自体、すなわち、植物が存在しない設備であってもよい。園芸用照明システムに関連する全ての実施形態は、そのような照明システムを備える園芸用装置にも当てはまる。いくつかの特定の実施形態及び/又は追加の実施形態が、以下で更に定義される。
上記のように、特に青色光のパルスは、425~475nmの範囲から選択される波長を有する光を含む。更に、特にパルスは、パルス期間にわたってnμmol/m/秒光子の平均強度を有し、パルス前の少なくとも0.5時間及びパルス後の少なくとも0.5時間内に、パルスの青色光と同じスペクトル領域における第2の園芸用光の平均強度は、それぞれ最大で0.75nμmol/m/秒光子である。
特定の実施形態では、照明デバイスは、鉛直に対して-135°~135°の範囲から選択される角度(α)の光軸(O)を有する(第1の)園芸用光を提供するように構成される。これは特に、青色パルスを含む園芸用光を指す。他の箇所に示されるように、光は、上方からも提供されてもよい。「鉛直」は、上向きのベクトル点としても示されてもよく、光軸は、照明デバイスから光が伝搬する経路を示すベクトルとしても示されてもよい。鉛直に対して0°の角度は、上向きに方向付けられた光である。(-)90°の角度は、水平に向けられた光を指す。水平を越えても、支持体の上方に構成された照明デバイスからいくらか下向きの方向を向いている場合、葉の裏側部の照射につながる場合がある。特に、パルスを提供するように構成された照明デバイスは、当該光を上向き及び/又は(本質的に)横向きに向ける。
したがって、特定の実施形態では、園芸用装置(又は園芸用照明システム)は、第1の照明デバイス及び第2の照明デバイスを備えてもよく、第1の照明デバイスは、少なくとも青色の園芸用光を提供するように構成され、園芸用照明装置(又は園芸用照明システム)は、少なくとも第1の照明デバイスによってパルスを提供するように構成され、第2の照明デバイスは、特に、(i)625~675nm及び(ii)700~850nm(特に700~800nm(少なくとも当該範囲内)など)からなる群から選択される、1つ以上の波長範囲から選択される1つ以上の波長を有する、少なくとも第2の園芸用光を提供するように構成され、第1の照明デバイスは、鉛直(上向き)に対して-135°~135°の範囲から選択される角度(α)の((第1の園芸用光の方向を示すベクトルとしての)光軸(O)を有する(第1の)園芸用光を提供するためなどの)アップライト及びサイドライトのうちの1つ以上として構成され、第2の照明デバイスは、サイドライト及びダウンライトのうちの1つ以上として構成される。実施形態では、園芸用装置(又は園芸用照明システム)は、第1の照明デバイスのみを含んでもよい。特に、園芸用装置(又は園芸用照明システム)は、第1の照明デバイスと第2の照明デバイスの両方を備えてもよい。
更なる特定の実施形態では、園芸用装置の制御システムは、少なくとも光パルス期間内に高いCO濃度を提供するように更に構成され、CO濃度は、パルス前の期間内及び/又は植物が(光合成を刺激するための)第2の園芸用光を受光する期間内のCO濃度に対して高められる。このために、園芸用装置は、COガス又は空気よりも高いCO濃度を有するガスなど、COを提供するためのデバイスを更に備えてもよい。光パルスの後、CO濃度は、光パルスの前のCO濃度又は光合成に適したCO濃度などに、再び低減されてもよい。このようにして、植物は、光パルス期間の少なくとも一部の間に、高いCO濃度に一時的に曝されてもよい。
園芸用装置又は園芸用照明システムは、園芸用光を植物に提供するための方法に使用されてもよい。したがって、また更なる態様では、特に本明細書に定義されるような、園芸用装置において(第1の)園芸用光を植物に提供するための方法であって、所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて、1~60分間の範囲から選択される光パルス期間内に、少なくとも青色光を含むスペクトル波長領域における園芸用光の光パルスを提供するステップを含む、方法が開示される。特に、光パルス期間は、第2の園芸用光の第2の期間に先行するか又は少なくとも部分的に重複し、第2の期間が光パルス期間よりも長い。
上記のように、そのような方法は、本明細書に記載の園芸用装置又は園芸用照明システムと組み合わせて使用されてもよい。
園芸用照明システム及び/又は園芸用装置に関して示される実施形態の多くは、園芸用光を提供する方法にも適用されてもよい。いくつかの特定の実施形態が、以下で更に明確にされる。
特に、青色光のパルスが、425~475nmの範囲から選択される波長を有する光を含む方法が提供される。更に、実施形態では、光パルス期間は特に、10~40分間の範囲から選択されてもよく、パルス強度は、10~70μmol/m/秒光子の範囲から選択されてもよい。更なる特定の実施形態では、方法は、パルス期間内に、(第1の園芸用光の)20,000~100,000μmol/m光子の線量を提供するステップを更に含む。
上記から結論され得るように、方法は、第2の園芸用光強度がより高いか又は増加する高強度期間が、第2の園芸用光強度がないか、より低いか又は低減する低強度期間と交互する、既定のスキームに従って、第2の園芸用光を提供するステップも更に含んでもよく、方法は、より高いか又は増加する第2の園芸用光強度が始まる時間として定義される第1の時間の前の0.5時間及び第1の時間の後の0.5時間の時間内にパルスを選択するステップを更に含み、特に、高強度期間及び低強度期間は、それぞれ少なくとも1時間であり、低強度期間内の第2の園芸用光の時間平均強度は、高強度期間内の第2の園芸用光の時間平均強度の最大で50%、例えば最大で20%である。
また更なる実施形態では、(青色光を少なくとも含むスペクトル波長領域における)パルスは、植物の葉、特に葉の裏側部に向けられる。
本明細書では、光の方向付けが、照明デバイスの発光面を所望の方向に配置することによって達成されてもよい。光の方向付けはまた、反射体及び導波路のうちの1つ以上などの光学部品を使用することによって達成されてもよい。
上記のように、青色パルスは、既定のスキームに関連して及び/又はセンサの信号に基づいて提供されてもよい。したがって、また更なる実施形態では、方法は、植物のパラメータ、成長条件及び/又は環境条件を監視するステップと、監視されるパラメータ及び/又は条件と、(第1の)園芸用光の光パルス及び第2の園芸用光のうちの1つ以上の、特に第1の園芸用光の、園芸用照明の特性との間の所定の関係に従ってパルスを提供するステップと、を更に含んでもよい。同様に、第2の園芸用光は、既定のスキームに関連して及び/又はセンサの信号に基づいて提供されてもよい。したがって、また更なる実施形態では、方法は、植物のパラメータ、成長条件及び/又は環境条件を監視するステップと、監視されるパラメータ及び/又は条件と、(第1の)園芸用光の園芸照明の特性との間、オプションとしてまた、例えば、第2の園芸用光が部分的に太陽光により提供される場合に、第2の園芸用光の特性との間の所定の関係に従って、第2の園芸用光を提供するステップと、を更に含んでもよい。
また更なる実施形態では、COパルスなどのCOが、光パルスと本質的に一致するように提供されてもよい。パルス時間中の(植物における)CO濃度の増加は、成長及び収量(バイオマス生産)を更に増加させる場合がある。それゆえ、実施形態では、園芸用装置の制御システムは、少なくとも光パルス期間内に高いCO濃度を提供するように更に構成され、CO濃度は、光パルス前のCO濃度に対して高められる。例えば、(植物における)光パルス前の0.5時間の平均CO濃度は、(植物における)光パルス中の平均CO濃度よりも、例えば、少なくとも10%低い、少なくとも20%低いなど、低くてもよい。デバイスが、例えば局所的に、COを植物に提供するために使用されてもよい。
方法は、園芸用照明システム又は園芸用装置によって機能的に結合されるか又はそれによって構成される、コンピュータ上で実行されてもよい。したがって、例えば、コンピュータにロードされると、本明細書に定義される方法を実行できるコンピュータプログラムが更に提供される。また更なる態様では、本開示は、請求項に記載のコンピュータプログラムを記憶している記録担体(又はUSBスティック、CD、DVDなどのデータ担体)を提供する。それゆえ、当該コンピュータプログラム製品は、コンピュータ上で実行されるか、又はコンピュータ内にロードされると、本明細書で説明されるような方法を実現するか、又は実現することが可能となる。したがって、本明細書に開示される更なる態様は、コンピュータプログラム製品であって、特に本明細書に定義されるような園芸用照明システム、又は、本明細書に定義されるような、そのような園芸用システムを備える園芸用装置によって機能的に結合されるか又はそれによって構成され、コンピュータ上で実行されると、本明細書に記載されるような方法を引き起こすことができるコンピュータプログラム製品を提供する。
記録担体又はコンピュータ可読媒体及び/又はメモリは、任意の記録可能媒体(例えば、RAM、ROM、着脱式メモリ、CD-ROM、ハードドライブ、DVD、フロッピーディスク、又はメモリカード)であってもよく、又は、伝送媒体(例えば、光ファイバ、ワールドワイドウェブ、ケーブルを含む、ネットワーク、及び/又は、例えば、時分割多元接続、符号分割多元接続、若しくは他の無線通信システムを使用する、無線チャネル)であってもよい。コンピュータシステムで使用するために好適な情報を記憶することが可能な、既知又は開発された任意の媒体が、コンピュータ可読媒体及び/又はメモリとして使用されてもよい。追加的メモリもまた、使用されてもよい。メモリは、長期メモリ、短期メモリ、又は長期メモリと短期メモリとの組み合わせであってもよい。メモリという用語はまた、複数のメモリを指す場合もある。メモリは、本明細書で開示される方法、操作行為、及び機能を実施するように、プロセッサ/コントローラをコンフィギュレーションしてもよい。メモリは、分散されるか、又はローカルのものであってもよく、プロセッサは、追加的プロセッサが設けられてもよい場合、分散されるか、又は単一の形であってもよい。メモリは、電気、磁気、又は光メモリ、あるいは、これらのタイプ又は他のタイプの記憶デバイスの任意の組み合わせとして、実装されてもよい。更には、用語「メモリ」は、プロセッサによってアクセスされるアドレス可能空間内のアドレスに対して読み出し又は書き込みが可能な、あらゆる情報を包含するように、十分に広範に解釈されるべきである。この定義により、インターネットなどのネットワーク上の情報も、例えば、プロセッサが、当該ネットワークから当該情報を取得してもよいため、やはりメモリの範囲内である。
コントローラ/プロセッサ及びメモリは、任意のタイプであってもよい。プロセッサは、説明される様々な動作を実行し、メモリ内に記憶されている命令を実行することが可能であってもよい。プロセッサは、特定用途向け集積回路、又は汎用集積回路であってもよい。更には、プロセッサは、本システムに従って実行するための専用プロセッサであってもよく、又は、本システムに従って実行するために、多くの機能のうちの1つのみが動作する、汎用プロセッサであってもよい。プロセッサは、プログラム部分、複数のプログラムセグメントを利用して動作してもよく、又は、専用集積回路若しくは多目的集積回路を利用する、ハードウェアデバイスであってもよい。本明細書では、用語「~ように構成される」、「~ように適合される」、又は同様の用語は、特に特定の方法で動作するように構成、設計、解釈、又は設定されることを意味する。制御システム又はコントローラの場合、そのような構成、設計、構築、又は設定は、ソフトウェア(例えば、プログラマブルコントローラ/プロセッサの場合)、ハードウェア(例えば、色又は強度を制御可能な照明デバイスの場合)、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
本開示では、特徴「照明デバイスを制御するように構成された制御システム」、又は同様のものは、そのような特徴を実現するために、照明制御に関する当業者が知っているであろう特徴が必要とされる、例えば、1つ以上の(マイクロ)プロセッサ、プロセッサに対してデータを入出力するI/Oドライバ、有線又は無線の通信手段と接続してプロセッサから照明デバイスに、又はその逆に制御データを通信するインタフェースなどを動作させるためのプログラムコードなどの、特徴を含意する。
ここで、実施形態が、添付の概略図面を参照して例としてのみ説明され、図面中、対応する参照記号は、対応する部分を示す。
園芸用照明システム及び園芸用照明装置の一実施形態を概略的に示す。 気孔の開き(SA)の関数として気孔開孔の%分布(S)を示す。 完全な昼/夜のサイクル中の時間で開いた気孔を示す。 適用されたスキームを概略的に示しており、y軸が強度、x軸が時間を示し、パルスは、照明期間の背景に示される。 図4のスキームに基づく結果を示す。 別のスキームを示す。 図6のスキームに基づく結果を示し、ここで、青色対可能な赤色の覚醒光が示される。 覚醒光の成長実証を示す。 バジルを用いたいくつかの例を示す。 バジルを用いたいくつかの例を示す。 バジルを用いたいくつかの例を示す。 時間スキームのいくつかの態様及び例を概略的に示す。 時間スキームのいくつかの態様及び例を概略的に示す。 園芸用照明システム及び園芸用照明装置の実施形態及び変形例を概略的に示す。
これらの概略図面は、必ずしも正しい縮尺ではない。
植物工場(図1を参照)では、単位面積当たり生産量が、露地での生産量よりもはるかに高い。水の使用は最小限に抑えられる。植物の病害及び害虫は、より容易に予防することができる。典型的に、植物工場では、植物が気候セル内で成長する。各セルは、1つ以上のラックを備える。各ラックは、植物を成長させるための複数の層を有する。植物(バジルなどのハーブ又はレタスなどの葉もの野菜)は、水耕栽培で成長させることもできる(植物は、水に溶けたミネラル又は有機栄養素によって土なしで成長する)。あるいは、ここに示されるように、植物は、土又は粒状物などの基材内で成長させてもよい。
図は、(i)園芸用光111を提供するように構成された照明デバイス110と、(ii)園芸用光111を制御するように構成された制御システム200と、を備える園芸用照明システム100の一実施形態を概略的に示す。特に、制御システム200は、所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて、1~60分間の範囲から選択されるパルス期間内に、少なくとも青色光を含むスペクトル波長領域において、園芸用光111のパルス112を提供するように更に構成される。
参照符号20は、気候セルを示す。内部は、照明デバイス110からの人工光のみを受け、昼光を本質的に受けなくてもよい。植物は、ラック上で成長する。参照符号400は、その上又はその内に植物1を配置できる構造体を示す。
最近の実験は、上部照明に強い遠赤色を使用することにより、トマトの収量が大きく増加したことを示している。しかし、遠赤色が葉の気孔密度を低下させることが知られている。遠赤色は、日陰であるとの信号を与える、植物に関する信号効果を有する。気孔は植物の水門であり、日陰では蒸散がほとんど必要ないため、植物は多くの気孔を必要としない。したがって、植物が人工照明の下で成長するときには、光合成のためだけではなく、植物の水関係及び水平衡のためにも、光合成光の存在中に本質的に全ての気孔が開いていることが望ましい。より少ない光子を使用しながら、より多くの収量を生じることが、将来の保護された園芸にとって鍵となる。本明細書では、とりわけ、比例する量の光を加えることなく、代わりに、光周期中の光使用効率をより良好にするために、植物活動を時間内でより速くトリガする信号因子として光を使用して、バイオマス生産の最大値に到達することが提案される。
加えて、気孔の想定される閉鎖を示す生理学的挙動の変化を検出する検知技術の使用によって、特定の作物挙動に対して覚醒光を増大又は形成することが提案される。本発明は、追加光を多く使用することなしに、果実生産収量(kg/m/年)を向上させる方法を提案する。したがって、本発明は、植物を成長させるためのランプの使用による著しいエネルギー節約に注目する。温度などの植物パラメータを検知することで、植物の気孔状態に関する相関関係が構築されることができ、覚醒光の適切な時間及び強度を決定することができる。最も単純な場合では、覚醒光が、光周期の始めに常に使用され得る。
動的な青色覚醒ランプのプロトコルが、園芸用の動的な光スペクトルを備え得る中間照明モジュールに実装される。ランプ内の色毎の調光が、使用される最も便利な成果である。ランプは、ランプの性能又はエネルギーラベルの仕様に影響を与えないため、レシピを自動的に含むことができる。ランプは、覚醒が必要であるときを示す温度センサに結合されることができる。このセンサは、例えば、植物温度を検出する温度センサ又はサーマルカメラとすることができる。気孔は、気孔を介した水の蒸発によって植物温度を調節するためにも使用される。植物が蒸散を行うと、冷却効果は、高解像度サーマルカメラが温度値の低下として示すことにより、検出することができる。植物は、気孔が閉じられると温められる。この温度サイクルは、光合成を更に最適化するための、昼間の第2の覚醒時間を選ぶために分析することができる。生理学的要件(栄養摂取、成長)を満たすために植物に気孔を閉じさせるように、遅延が選ばれ得る。また再び開くときに追加の青色光を加えることは、プロセスを速めることを助ける。このようにして、植物の生理機能は乱されず、気孔開孔のみが刺激される。
ランプは、植物の活動を気孔開孔と関連付けるために、植物の葉の角度及び動きを検出するようにカメラに結合されることができる。一部の植物は、完全なサイクルで動く。植物庇上の葉角が、植物の活動と関連付けるために検出され得る。熱画像化と同様に、当該動きは、植物の活動を当該概日リズムを乱すことなしに促進させるために、覚醒光をオンにするか又はしないかのランプ動作に結び付けることができる。
強い遠赤色の上部照明(葉の裏側の気孔密度を低減させる)と、赤色/青色の動的光の中間照明又は下部照明(30分間の青色100%の後に赤色80~90%及び青色10~20%)との組み合わせである赤色/青色/遠赤色が、裏側の気孔の刺激をもたらす。
遠赤色は、遠赤色が葉の裏側部の気孔発達に影響を及ぼす(強い遠赤色の下で密度が大きく減少する)ため、庇の頂部からのみ当てることが有用であり得る。したがって、本発明の一部は、気孔開孔の刺激用の光が、光合成用の光とは別の側から葉に到達すべきであることを主張する。
植物の裏側に向かって覚醒光を方向転換させるために、庇内の(機械的に制御された)反射器を使用することができる。上部照明は、100%の青色又は強い青色の光成分を送ることができる調光性ライトである。
光は、(リーフポロメータ又は植物の蒸散及び冷却を監視するサーマルカメラなど)気孔開孔の減少を示すカメラからの信号によって制御することができる。
光は、晴天日よりも大きく気孔開孔を刺激するために、(より暗い日)昼光の変化を検知するセンサによりトリガすることもできる。
気孔の挙動が、3つの異なる作物(トマト、レタス及びバジル)に関して広範に観察された。光の関数としての気孔密度の挙動は、それらの種について異なる成長光ストラテジの下で観察された。
気孔インプリント技術を使用して、気孔開孔の%が、レタスの全体サイクル(24時間)で変化することを観察した。レタスの気孔は直径約130~140μmである。最初に、閉じた気孔に対して開いた気孔と考えられるものを定義しなければならない。図2は、異なる孔径で開いた気孔の数のヒストグラムを示す。y軸のSは、気孔の数を示し、x軸のSAは、気孔の開きをμmで示す。レタスの葉には、多くの気孔があるが、一部は開いており、一部は閉じているが、一部は多少開いている。分析を行うために、孔径が6μmよりも大きいときに気孔が開いているとみなされる、と定義する。
完全な日サイクルにわたる気孔開孔の状態の測定が、図3に表される。x軸には、時間が時で示され、y軸には、6μm超の気孔開孔(SA6)が示される。このグラフで目立つのは、光がオンにされる(午前6時)と、気孔開孔が緩やかな増加勾配に従い、光がオフにされると、緩やかな減少勾配に従い、約20時には、植物が依然として一定の成長光に当たっているが、気孔開孔がわずかに減少することである。この図を見ると、植物の活動及び光合成は、気孔が最も開いているときに最大になると想定される。したがって、光合成光が存在するときに気孔開孔を促進することを試みることで、光子をより効率的に使用できる、という仮説を立てている。
それゆえ、通常のオン/オフ光の下でレタスを成長させる実験を確立し、オン/オフ光の下で一部のレタスには、日の始めに15又は30分間、追加の青色光子を補った。図4は、実験設計を示しており、Iが強度を示し、8~21時の間の光を伴う期間と、それらの間の本質的な暗闇と、を示す。
気孔開孔の状態を8時及び9時で測定した。このことが、図5に示される。覚醒光に当たっているレタスは、9時では、通常のオン/オフ光条件の下で成長させたレタスよりも多くの気孔が開いた。効果は、15分間と30分間との間で大きく異ならないが、結果は、30分間の覚醒時間で、より高い%の気孔が開く(65%対55%)傾向を示している。y軸にも、6μm超の気孔開孔が、%気孔で示される。ちょうど8時では、本質的に差がないが、9時では実質的な差がある。実験1は、パルスを伴わない、遠赤色を伴う白色の園芸用光を示す。実験2は、15分間の青色パルスを伴う同じ光を用いた実験を示し、実験3は、後者と同じであるが、30分間の青色パルスを伴う。
青色光が本当に最も効率的な色であるか、又は(例えば赤色を使用する)全般的な強度の増加も同様に作用するかを確認するために、第2の実験を実施した。図4では青色光のパルスが与えられたが、図6に概略的に示される実験では、小さな左側のパルスが、赤色パルス及び青色パルスをそれぞれ示し、より大きな右側のパルスも、赤色パルス及び青色パルスをそれぞれ示す。
青色の覚醒と赤色の覚醒とを比較する結果が、赤色光と青色光の2つの強度のセット(30及び50μmol/m2/秒)について図7に示される。大きく異なる結果は、30μmolの赤色と比較した50μmolの青色である。30μmolの赤色と青色との間及び50μmolの赤色と青色との間では、青色が赤色よりもわずかに良好に作用しているが、赤色も原理的に使用され得ることを示す傾向も観察された。しかし、一般的に青色は、他の実験でも確認されたように、特により高い強度で、より良好な覚醒光であるように見える。図7では、実験1は、遠赤色を伴う白色光及び30μmolの赤色パルスを示し、実験2は、遠赤色を伴う白色光及び30μmolの青色パルスを示し、実験3は、遠赤色を伴う白色光及び50μmolの赤色パルスを示し、実験4は、遠赤色を伴う白色光及び50μmolの青色パルスを示す。
また、全成長サイクルに適用されたときに覚醒光ストラテジが植物の成長速度を増大させるかどうかを確認するために、成長実証実験を行った。この実証は、39日の成長サイクルを有するバジル植物で行った。対照バッチ(実験1)を通常のオン/オフ光の下で成長させる一方、別のバッチ(実験2)を、30分間の追加の青色光(50μmol)を始めに伴ってオン/オフ光の下で成長させる。第3のバッチ(実験3)を単純なオン/オフによる20%多くの光の下で成長させる。
結果は図8に示される。最初に、20%多くの光を加えると、生鮮重量も約20%増加することを確認する。これは、依然として線形態様であり、植物が光飽和の下で成長していないことを意味する。覚醒光の下で成長させた植物は、生鮮重量が平均値で10%増加することを示す一方、光の追加使用は、覚醒ストラテジのため、1%未満の追加である。したがって、光合成のための燃料としてのみではなく、信号メカニズムとして光を使用して、バイオマス生産の増加を達成できることが実証される。このことは生産をより効率的にし、植物に関する毎日の覚醒は、植物の生理機能及び他の品質属性に影響を及ぼすようには見えなかった。
更なる実験では、30分間などの短い覚醒が、60分間などの相対的に長い覚醒よりも良好であることも見られた。
更に、またレタスを試験した。これは、図8a~図8cに示される。C1、C2は、対照標準レシピである。HIは、20%多い光である。HBは、青色%のレベルが高い標準レシピである。HI HBは、青色の割合がより高い20%多い光である。HB Frは、追加の遠赤色を有する強い青色である。Wusは、対照と同じであるが、30分間の覚醒光を有し、WuLは、30分間+夜間半ばの30分間の覚醒光である。茎では、光品質は、強い影響を有する。葉では、少しの影響が観察され、これはデータの悪さに起因する可能性がある。植物の合計重量(茎+葉)では、残りの大きな効果は、対照と比較した短い覚醒光によるものである。x軸に光のレシピが示される。y軸では、MFWが平均生鮮重量を示し、最後の文字S、L及びTが、茎、葉、及び合計をそれぞれ示す。
図10a~図10bは、いくつかの態様を概略的に示す。図10aには、パルス期間がt3で示される。例えば、パルスは、パルス期間にわたってnμmol/m/秒光子の平均強度を有する。矢印aで示される、パルス前の少なくとも0.5時間と、矢印bで示される、パルス後の少なくとも0.5時間とで、(園芸用光の)パルスと同じスペクトル領域における第2の園芸用光の平均強度は、それぞれ最大で0.75nμmol/m/秒光子である。それゆえ、およそパルスは、同じスペクトル領域における後の園芸用照明よりも少なくとも30%高い。それゆえ、これらの図中のブロックは実際のところ、少なくとも青色光の存在を示す。ここで、t1は、第1の時間、すなわち、(パルスのスペクトル領域において)園芸強度が再び増加する時間を示す。実施形態では、パルス中の園芸用光のスペクトル分布は、比較的多い青色の園芸用光(又は青色光のみ)を有する青色光のパルス112と、赤色光及び/又は遠赤色光も少なくとも有する園芸用照明期間内の園芸用光111とを有する、園芸用照明期間内の園芸用光のスペクトル分布と異なってもよい。参照符号113は、第1の園芸用光を特に示すために使用される。それゆえ、参照符号111は、第1の園芸用光113及び/又は第2の園芸用光などの園芸用光を全体として指す場合がある。後者は、参照符号114で示される。
図10a及び図10bは、園芸用光強度111がより高いか又は増加する高強度期間Iが、園芸用光強度がより低いか又は低減する(園芸用光を本質的に含まない場合も含む)低強度期間IIと交互する、既定のスキームの例も示す。パルスは、第1の時間t1の前の0.5時間及び第1の時間t1の後の0.5時間の時間内に提供されてもよく、第1の時間が、園芸用光強度(111)がより高いか又は増加する期間が始まる時間として定義され、高強度期間及び低強度期間がそれぞれ少なくとも1時間であり、低強度期間内の第2の園芸用光の時間平均強度が、高強度期間内の第2の園芸用光の時間平均強度の最大で50%である。
参照符号aは、パルス前の時間を示し、参照符号bは、パルス後の時間を示す。この時間枠内で、パルスが提供され、園芸用光期間が始まり継続する。図10aの第1の例(左側)では、パルスは、園芸用光期間と本質的に一致するとみなされてもよい。図示のように、園芸用期間の残り時間は、光パルス期間の長さと少なくとも等しく、ここで、この例では数倍長い。
図10a及び図10bに示されるように、園芸用光期間(パルスを含まない)は、パルス期間の時間よりも長く、特に、パルス期間の時間長の少なくとも2倍、例えば少なくとも4倍である。例えば、パルスは、10~40分間であってもよく、園芸用照明期間は、少なくとも4時間、例えば少なくとも8時間であってもよい。
図10a(左側の例)及び図10bを参照すると、特定の実施形態では、第1の園芸用光と第2の園芸用光が同じスペクトル分布を有する場合、又は少なくとも第1の園芸用光113のスペクトル範囲において第1の園芸用光と第2の園芸用光114が同じスペクトル分布を有する場合があってもよい。これは、例えば、単一の照明デバイス又は単一の光源が第2の園芸用光を提供するために使用される場合であってもよいが、他のオプションが可能である場合もある。第1の園芸用光のパルスが、本質的に第2の園芸用光の一時的な増加である場合、強度を定義する目的で、第1の園芸用光のパルス中の第1の園芸用光(及びまた第2の園芸用光)のスペクトル範囲における全ての光が、パルスの第1の園芸用光とみなされる。
図4、図6及び図10aを参照すると、園芸用光強度(PAR及びオプションとして遠赤色を含む)は、よって、園芸用照明期間内の平均で、例えば、パルス期間内の園芸用光の最大で0.75nμmol/m/秒光子であってもよい。
図11は、照明システム100及び園芸用装置1000の一実施形態を概略的に示しており、照明デバイス110は、参照符号Vで示される鉛直に対して-135°~135°の範囲から選択される角度αの光軸Oを有する園芸用光111を提供するように構成される。これは、中間照明として構成される照明デバイス110に適用される。この照明デバイス110は、サイドライト及びアップライトとして構成される。実際には、この照明デバイスは、ダウンライトとしても構成されるが、アップライトの場合には反射器115を有することが効果的である。このようにして、葉2の裏側部3は、照射されることができる。それゆえ、図11は、青色光を少なくとも含むスペクトル波長領域におけるパルス112が、植物1の葉2の裏側部3及び/又は葉の表側部に向けられる、特に裏側部3に向けられる一実施形態も示す。
更に、図11は、センサ210が適用される一実施形態も示す。センサ210は特に、植物1のパラメータを監視するとともに、対応するセンサ信号を提供するように構成されてもよい。制御システム200は、センサ信号と(園芸用光の光パルス及び(園芸用照明システムが、第2の園芸用光の少なくとも一部も提供する実施形態では)第2の園芸用光の1つ以上の)園芸用照明の特性との間の所定の関係に従ってパルスを提供するように構成されてもよい。
図11は、照明システム100又は園芸用装置1000が、第1の照明デバイス1110及び第2の照明デバイス2110を備え、第1の照明デバイス1110が、少なくとも青色の園芸用光111を提供するように構成される、一実施形態も示す。園芸用照明システム100は、少なくとも第1の照明デバイス1110によってパルスを提供するように構成される。第2の照明デバイス2110は、625~675nm及び700~850nm(特に700~800nm(少なくとも当該範囲)など)からなる群から選択される1つ以上の波長範囲から選択される1つ以上の波長を有する少なくとも第2の園芸用光を提供するように構成される。特に、第1の照明デバイス1110は、アップライト及びサイドライトのうちの1つ以上として構成され、第2の照明デバイス2110は、サイドライト及びダウンライトのうちの1つ以上(ここでは本質的にダウンライト)として構成される。
装置1000は、太陽光が植物によって本質的に受光されないという意味で、閉鎖型の装置であってもよい。しかし、特定の実施形態では、太陽光が植物1によって受光されてもよい。それゆえ、例として、参照符号114で示される矢印は、第2の園芸用光114が、照明デバイス110の1つ以上からのもの、及び昼光として太陽からのものであってもよいことを示す。太陽光及び当該リズムに依存して、制御システムは、青色の第1の園芸用光113のパルスを提供してもよい。
「実質的に全ての光(substantially all light)」、又は「実質的になる(substantially consists)」などにおける、本明細書の用語「実質的に(substantially)」は、当業者には理解されるであろう。用語「実質的に」はまた、「全体的に(entirely)」、「完全に(completely)」、「全て(all)」などを伴う実施形態も含み得る。それゆえ、実施形態では、この形容詞はまた、実質的に削除される場合もある。適用可能な場合、用語「実質的に」はまた、95%以上、特に99%以上、更に特に99.5%以上などの、100%を含めた90%以上にも関連し得る。用語「備える(comprise)」は、用語「備える(comprise)」が「からなる(consists of)」を意味する実施形態もまた含む。用語「及び/又は」は、特に、その「及び/又は」の前後で言及された項目のうちの1つ以上に関連する。例えば、語句「項目1及び/又は項目2」、及び同様の語句は、項目1及び項目2のうちの1つ以上に関連し得る。用語「含む(comprising)」は、一実施形態では、「からなる(consisting of)」を指す場合もあるが、別の実施形態ではまた、「少なくとも定義されている種、及びオプションとして1つ以上の他の種を包含する」も指す場合がある。
更には、明細書本文及び請求項での、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも、連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される実施形態は、本明細書で説明又は図示されるもの以外の、他の順序での動作が可能である点を理解されたい。
本明細書のデバイスは、とりわけ、動作中について説明されている。当業者には明らかとなるように、本発明は、動作の方法又は動作中のデバイスに限定されるものではない。
上述の実施形態は、請求項によって定義される本発明を限定するものではなく、むしろ例示するものであり、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替的実施形態を設計することが可能となる点に留意されたい。請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。動詞「備える、含む(to comprise)」及びその活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。文脈が明らかにそうではないことを必要としない限り、明細書本文及び請求項の全体を通して、単語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」などは、排他的又は網羅的な意味ではなく包括的な意味で、すなわち、「含むが、限定されない」という意味で解釈されたい。要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。本発明は、いくつかの個別要素を含むハードウェアによって、及び、好適にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。いくつかの手段を列挙するデバイスの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、1つの同一のハードウェア物品によって具現化されてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、デバイスに適用される。本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、方法又はプロセスに関する。
本特許で論じられている様々な態様は、更なる利点をもたらすために組み合わされることも可能である。更には、当業者は、実施形態が組み合わされることが可能であり、また、3つ以上の実施形態が組み合わされることも可能である点を理解するであろう。更には、特徴のうちのいくつかは、1つ以上の分割出願のための基礎を形成し得るものである。

Claims (15)

  1. 園芸用照明システムであって、
    園芸用光を提供するように構成された照明デバイスと、
    所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて、1~60分間の範囲から選択される光パルス期間内に、少なくとも青色光を含むスペクトル波長領域における園芸用光の光パルスを提供するために、前記照明デバイスを制御するように構成された制御システムと、
    を備え、第2の園芸用光が提供される第2の期間が、前記光パルス期間に続くか又は前記光パルス期間が、前記第2の期間に少なくとも部分的に重複し、前記第2の期間が前記光パルス期間よりも長く、
    前記光パルスのスペクトル分布は、前記第2の園芸用光のスペクトル分布とは異なる、及び/又は、前記光パルスの光強度は、前記第2の園芸用光の光強度とは異なる、園芸用照明システム。
  2. 青色光の前記光パルスは、425~475nmの範囲から選択される波長を有する光を含む、請求項1に記載の園芸用照明システム。
  3. 前記光パルスは、前記光パルス期間にわたってnμmol/m/秒光子の平均照射量を有し、少なくとも前記光パルス前の0.5時間及び前記光パルス後の少なくとも0.5時間に、前記光パルスの前記園芸用光と同じスペクトル領域における前記第2の園芸用光の平均照射量は、それぞれ最大で0.75nμmol/m/秒光子である、請求項1又は2に記載の園芸用照明システム。
  4. 前記光パルス期間は、10~40分間の範囲から選択され、前記制御システムは、前記光パルス期間内に、10~70μmol/m/秒光子の照射量で前記光パルスを提供するように構成され、前記制御システムは、前記光パルス期間内に、20,000~100,000μmol/m光子の放射フルエンスを提供するように構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の園芸用照明システム。
  5. 前記制御システムは、既定のスキームに従って、園芸用光の前記光パルス及び前記第2の園芸用光を提供するように構成されており、第2の園芸用光強度を有する高強度期間が、第2の園芸用光強度を有さないか又は前記高強度期間よりも低い第2の園芸用光強度を有する低強度期間と交互しており、前記制御システムは、前記高強度期間の始めの前の0.5時間及び前記始めの後の0.5時間の時間内に前記光パルスを提供するように構成されており、前記高強度期間及び前記低強度期間はそれぞれ、少なくとも1時間であり、前記低強度期間内の前記第2の園芸用光の時間平均強度が、前記高強度期間内の前記第2の園芸用光の時間平均強度の最大で50%である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の園芸用照明システム。
  6. 前記既定のスキームは、前記第2の園芸用光によって作り出される昼-夜リズムに基づくものであり、前記制御システムは、夜明け時に前記光パルスを提供するように構成されている、請求項5に記載の園芸用照明システム。
  7. 第1の照明デバイス及び第2の照明デバイスを備え、前記第1の照明デバイスは、少なくとも青色の園芸用光を提供するように構成されており、前記園芸用照明システムは、少なくとも前記第1の照明デバイスによって前記光パルスを提供するように構成されており、前記第2の照明デバイスは、(i)625~675nm及び(ii)700~850nmからなる群から選択される1つ以上の波長範囲から選択される1つ以上の波長を有する少なくとも前記第2の園芸用光を提供するように構成されており、前記園芸用照明システムは、センサを備え、前記センサは、植物のパラメータを監視する及び対応するセンサ信号を提供するように構成されており、前記制御システムは、センサ信号と、園芸用光の前記光パルス及び前記第2の園芸用光のうちの1つ以上の園芸用照明の特性との間の所定の関係に従って、前記光パルスを提供するように構成されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の園芸用照明システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の園芸用照明システムと、前記植物を支持するための支持体と、を備える植物用の園芸用装置。
  9. 前記第1の照明デバイスは、アップライト及びサイドライトのうちの1つ以上として構成されており、前記第2の照明デバイスは、サイドライト及びダウンライトのうちの1つ以上として構成されている、請求項7に従属する請求項8に記載の園芸用装置。
  10. 前記制御システムは、COを提供するためのデバイスによって、少なくとも前記光パルス期間内に高いCO濃度を提供するように構成されている、請求項8又は9に記載の園芸用装置。
  11. 園芸用装置において園芸用光を植物に提供する方法であって、所定の時間スキームに従って、及び/又はセンサ信号に応じて、1~60分間の範囲から選択される光パルス期間内に、少なくとも青色光を含むスペクトル波長領域における園芸用光の光パルスを提供するステップを含み、
    第2の園芸用光の第2の期間が、前記光パルス期間に続くか又は前記光パルス期間が、前記第2の期間に少なくとも部分的に重複し、前記第2の期間が前記光パルス期間よりも長く、
    前記光パルスのスペクトル分布は、前記第2の園芸用光のスペクトル分布とは異なる、及び/又は、前記光パルスの光強度は、前記第2の園芸用光の光強度とは異なる、方法。
  12. 青色光の前記光パルスは、425~475nmの範囲から選択される波長を有する光を含み、前記光パルス期間は、10~70μmol/m/秒光子の照射量を伴う10~40分間の範囲から選択され、前記方法は、前記光パルス期間内に、20,000~100,000μmol/m光子の放射フルエンスを提供するステップを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 第2の園芸用光強度を有する高強度期間が、第2の園芸用光強度を有さないか又は前記高強度期間よりも低い第2の園芸用光強度を有する低強度期間と交互し、前記第2の園芸用光は、太陽光として受光され、及び/又は照明デバイスによって提供され、前記方法は、前記高強度期間の始めの前の0.5時間及び前記始めの後の0.5時間の時間内に前記光パルスを提供するステップを含み、前記高強度期間及び前記低強度期間はそれぞれ、少なくとも1時間であり、前記低強度期間内の前記第2の園芸用光の時間平均強度が、前記高強度期間内の前記第2の園芸用光の時間平均強度の最大で50%である、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 園芸用光の前記光パルスが、センサ信号に応じて提供される場合、前記光パルスは、前記植物の葉の裏側部に向けられ、前記方法は、植物のパラメータを監視するステップと、前記園芸用光の前記光パルスの園芸用照明の特性とパラメータ値との間の所定の関係に従って前記光パルスを提供するステップと、を含む、請求項11乃至13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の園芸用照明システム若しくは請求項8乃至10のいずれか一項に記載の園芸用装置に機能的に結合されるか又は該園芸用照明システム若しくは該園芸用装置によって備えられるコンピュータ上で実行されると、請求項11乃至14のいずれか一項に記載の方法を引き起こすことができるコンピュータプログラム。
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