JP7051120B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来から、遊技機の一種であるパチンコ遊技機やスロットマシンでは、所定の払出条件の成立を契機として遊技媒体が払い出されるようになっている。例えば、パチンコ遊技機では、特定の入球口へ遊技球が入球したことを契機として遊技球が払い出される。そして、従来の遊技機では、遊技媒体の検知に関する各種の報知が可能である。例えば、特許文献1に記載されたパチンコ遊技機では、次払出し段階の遊技球が存在しておらず、払出制御センサが遊技球を検知できない場合に、払出ユニット球切れエラー(賞球エラー)が発生していることを特定可能なエラー報知を行うことが記載されている。
特開2013-172849号公報
このような遊技媒体の検知に関する報知が可能な遊技機では、報知に関する制御を工夫することにより、より適切に遊技媒体の検知に関する報知を行うことが望まれている。
この発明の目的は、適切に遊技媒体の検知に関する報知を行うことができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決する遊技機は、所定の払出条件の成立を契機として遊技媒体が払い出される遊技機において、遊技媒体を払い出す払出機構と、前記払出機構が払い出す遊技媒体を検知する払出検知手段と、遊技媒体の払出しに関する払出確認制御を行う払出制御手段と、遊技媒体の払出しに関する異常が発生していることを特定可能な払出異常報知を行う報知手段と、を備え、前記払出確認制御は、制御レベルが段階的に進行する制御であり、前記払出制御手段は、開始条件が成立した場合に前記払出確認制御を開始するとともに、進行条件が成立した場合に前記制御レベルを進行させるようになっており、前記開始条件には、前記払出条件の成立を契機として前記払出機構が遊技媒体を払い出す動作を行ったときから所定時間以内に前記払出検知手段により遊技媒体が検知されない場合に成立する非検知条件があり、前記進行条件は、前記制御レベル毎に定められており、前記報知手段は、前記制御レベルが特定の制御レベルまで進行したことを条件として、前記払出異常報知を行うことを要旨とする。
上記遊技機について、前記払出機構は、前記遊技媒体を払い出す際に動作する動作部を備え、該動作部が特定の動作態様で動作することにより遊技媒体を払い出すようになっており、前記開始条件には、連続して払い出された遊技媒体の数が特定数に達した場合であって、且つ前記特定数の遊技媒体を払い出した後に遊技媒体の払出しが続くときに成立する連続払出条件があってもよい。
本発明によれば、適切に遊技媒体の検知に関する報知を行うことができる。
パチンコ遊技機を模式的に示す前方斜視図。 遊技盤を模式的に示す正面図。 中枠を模式的に示す後方斜視図。 払出動作部の状態を示す説明図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 払出しに関する制御の流れを示す説明図。 払出確認処理の開始条件を示す説明図。 払出確認処理の終了条件を示す説明図。 払出確認処理の各制御レベルにおける進行条件及び終了条件を示す説明図。 払出処理を示すフローチャート。 払出確認処理を示すフローチャート。
以下、パチンコ遊技機に具体化した一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、後(裏)の各方向は、パチンコ遊技機で遊技を行う遊技者新清洲駅から見たときの各方向を指すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11を備えている。パチンコ遊技機10は、外枠11を介して、遊技場などの遊技機設置設備(所謂、島設備)に設置される。パチンコ遊技機10は、外枠11の開口部の前面側に中枠12を備えている。中枠12は、外枠11に対して開閉自在に組み付けられている。パチンコ遊技機10は、中枠12の前面側に前枠13を備えている。前枠13は、中枠12に対して開閉自在に組み付けられている。
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備えている。遊技盤YBは、中枠12に組み付けられている。遊技盤YBは、その前面側に、遊技媒体としての遊技球が流下する遊技領域YBaを備えている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備えている。発射ハンドルHDは、遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される。
パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備えている。装飾ランプLAは、発光体の発光により各種の報知及び各種の演出を実行可能である。以下の説明では、発光体の発光による演出を「発光演出」と示す。なお、本明細書における「発光」には、点灯、点滅、及び消灯を含む。また、以下の説明では、装飾ランプLAの発光体が発光することを、単に「装飾ランプLAが発光する」と示す場合がある。装飾ランプLAは、例えば、外枠11や遊技盤YBに設けられる。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備えている。スピーカSPは、音声の出力により各種の報知及び各種の演出を実行可能である。以下の説明では、音声の出力による演出を「音声演出」と示す。なお、本明細書における「音声」には、人や動物の声、効果音、及び楽曲などを含む。スピーカSPは、例えば、外枠11に設けられる。
パチンコ遊技機10は、前枠13の前面側に、遊技媒体としての遊技球を貯留する上皿14を備えている。パチンコ遊技機10は、上皿14から溢れた遊技球を貯留する下皿15を備えている。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、所定の情報を表示可能な情報表示装置16を備えている。情報表示装置16は、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられている。
情報表示装置16は、特別図柄表示部16aを備えている。特別図柄表示部16aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に特別図柄を確定停止表示させる特別図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、特別図柄変動ゲームを略して「特別ゲーム」と示す。特別図柄は、後述する大当り抽選の結果を報知するための図柄である。特別図柄表示部16aにおいて導出可能な特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とが少なくともある。特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選すると、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された後、該大当りの特別ゲームの終了後に、大当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、大当り遊技は、所定の入賞口が開放され、遊技者が多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって極めて有利な状態である。
情報表示装置16は、特別保留表示部16bを備えている。特別保留表示部16bは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている特別ゲームの回数を認識可能に表示する。以下の説明では、保留中の特別ゲームの回数を「特別保留数」と示す。例えば、特別保留数の最大値は「4」である。
情報表示装置16は、普通図柄表示部16cを備えている。普通図柄表示部16cは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を導出させる普通図柄変動ゲームを表示する。普通図柄は、後述する普通当り抽選の結果を報知するための図柄である。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す。普通図柄表示部16cにおいて導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とが少なくともある。普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された場合、遊技者は、普通当りを認識可能である。普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、普通はずれを認識可能である。本実施形態では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された後、該普通当りの普通ゲームの終了後に、普通当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、普通当り遊技は、遊技者が特別ゲームの始動条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。
情報表示装置16は、普通保留表示部16dを備えている。普通保留表示部16dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数を認識可能に表示する。以下の説明では、保留中の普通ゲームの回数を「普通保留数」と示す。例えば、普通保留数の最大値は「4」である。
パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを備えている。演出表示装置EHは、画像を表示可能な表示領域としての画像表示部を有し、該画像表示部に画像を表示させることにより各種の報知及び各種の演出を実行可能である。以下の説明では、画像の表示による演出を「表示演出」と示す。画像表示部は、例えば、液晶パネルであってもよいし、有機ELパネルなどであってもよい。
演出表示装置EHでは、表示演出の1つとして、演出図柄を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを導出させる演出図柄変動ゲームを実行可能である。演出図柄変動ゲームでは、リーチ演出や予告演出といった表示演出が行われる場合がある。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している第1始動入賞口21を備えている。第1始動入賞口21は、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを「入賞」と示す場合がある。パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口21へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備えている(図5に示す)。本実施形態では、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると、特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、賞球として予め定めた個数の遊技球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している第2始動入賞口22を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口22へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備えている(図5に示す)。本実施形態では、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると、特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、賞球として予め定めた個数の遊技球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技球が第2始動入賞口22へ入球不能な閉状態、及び遊技球が第2始動入賞口22へ入球可能な開状態を取り得る普通可変部材23を備えている。閉状態は、遊技球が第2始動入賞口22へと入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材23を動作させる第1アクチュエータA1を備えている(図5に示す)。普通可変部材23は、普通当り遊技において、開状態に動作される。このため、普通当り遊技では、特別ゲームの保留条件を成立させ易くなる。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している大入賞口24を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口24へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3を備えている。カウントセンサSE3は、本実施形態では、遊技球がカウントセンサSE3によって検知されると、賞球として予め定めた個数の遊技球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口24へ入球不能な閉状態、及び遊技球が大入賞口24へ入球可能な開状態を取り得る特別可変部材25を備えている。閉状態は、遊技球が大入賞口24へと入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、特別可変部材25を動作させる第2アクチュエータA2を備えている(図5に示す)。特別可変部材25は、所定の当り遊技(本実施形態では大当り遊技)において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに、遊技球が通過(入球)可能なゲート26を備えている。ゲート26は、ゲート26を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている。本実施形態では、遊技球がゲートセンサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る。
次に、図3を用いて、パチンコ遊技機10の機裏側の構成を説明する。なお、図3では、説明の便宜上、遊技盤YBや演出表示装置EHなどの一部の遊技部品を省略して図示している。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、中枠12の裏側の上部において、遊技球を貯留する貯留部30を有する。パチンコ遊技機10は、中枠12の裏側の上部において、貯留部30に貯留された遊技球を1列に整列する整列部31を有する。パチンコ遊技機10は、中枠12の裏側において、整列部31により整列された遊技球を下方に案内する案内部32を有する。パチンコ遊技機10は、案内部32により案内された遊技球を上皿14又は下皿15に払い出す払出動作を行う払出ユニット40を有する。払出ユニット40は、所定の動作が可能な払出動作部41を有しており、該払出動作部41を動作させることにより、遊技球を払い出す払出動作が可能である。本実施形態において、払出ユニット40は、遊技媒体を払い出す払出機構に相当し、払出動作部41は、遊技媒体を払い出す際に動作する動作部に相当する。
図4に示すように、本実施形態において、払出ユニット40の払出動作部41は、複数の状態のうち何れかの状態を取り得るように構成されている。なお、本明細書において、払出動作部41の複数の状態とは、払出動作部41の位置及び姿勢のうち少なくとも一方が異なる状態を指す。
払出動作部41は、常には第1状態に制御されている。第1状態は、案内部32から払出ユニット40に案内された遊技球を上皿14及び下皿15に払い出さない状態である。以下の説明では、第1状態に制御されているときの払出動作部41の位置を「原位置」と示す場合がある。払出動作部41は、第1状態から第2状態を経由して第3状態に動作可能である。第2状態は、第1状態と同様に遊技球を払い出さない状態である。一方で、第3状態は、案内部32から払出ユニット40に案内された遊技球を上皿14又は下皿15に払い出す状態である。以下の説明では、第3状態に制御されているときの払出動作部41の位置を「解放位置」と示す場合がある。また、払出動作部41は、第3状態から第4状態を経由して第1状態に動作可能である。第4状態は、第1状態及び第2状態と同様に遊技球を払い出さない状態である。
払出動作部41は、払出ユニット40から遊技球を払い出すに際しては、第1状態から第2状態、第3状態、第4状態と移行され、その後に再び第1状態に移行するという動作態様で動作する。このとき、払出ユニット40では、払出動作部41が第2状態から第3状態に移行したときに1球の遊技球を払い出すようになっている。本実施形態では、第1状態から第2状態、第3状態、第4状態と移行し、その後に再び第1状態に移行するという一連の動作態様が特定の動作態様に相当する。即ち、本実施形態において、払出ユニット40は、払出動作部41を特定の動作態様で動作させることにより遊技球を払い出す。
パチンコ遊技機10は、払出ユニット40が払い出す遊技球を検知する払出検知手段としての払出センサSE5を備えている(図5に示す)。払出センサSE5は、払出ユニット40から払い出された遊技球を上皿14又は下皿15に導く図示しない通路に設けられている。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の種類が定められている。
大当り遊技では、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われた後、大入賞口24を開放するラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口24は、予め定めた上限個数の遊技球が入賞する第1条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2条件のうち何れかの条件が成立する迄の間にわたって開放される。ラウンド遊技では、所定の演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図5に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主制御基板100を備えている。主制御基板100は、所定の処理を行い、当該処理の結果に応じて、情報(制御コマンド)を出力する。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、副制御基板200を備えている。副制御基板200と、主制御基板100とは、主制御基板100から副制御基板200へと一方向に制御コマンドを出力可能となるように接続されている。副制御基板200は、主制御基板100から入力した制御コマンドに基づいて所定の処理を実行する。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、払出制御基板300を備えている。払出制御基板300と、主制御基板100とは、双方向に制御コマンドを出力可能となるように接続されている。払出制御基板300は、主制御基板100から入力した遊技球の払出を指示する制御コマンド(以下、払出指定コマンドと示す)に基づいて払出ユニット40を制御し、遊技球を払い出す。
まず、主制御基板100について詳しく説明する。
主制御基板100は、主制御CPU100aと、主制御ROM100bと、主制御RAM100cと、を備えている。主制御CPU100aは、主制御プログラムを実行することによって、所定の処理を行う。主制御ROM100bは、主制御プログラム、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。主制御RAM100cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RAM100cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、主制御基板100は、図示しない乱数生成回路を備えており、ハードウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、主制御基板100は、主制御CPU100aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。
主制御CPU100aと、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4とは、接続されている。主制御CPU100aは、各センサが遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU100aと、情報表示装置16とは、接続されている。主制御CPU100aは、情報表示装置16の表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU100aと、第1アクチュエータA1とは、接続されている。主制御CPU100aは、第1アクチュエータA1の動作を制御することによって、普通可変部材23の動作を制御可能である。主制御CPU100aと、第2アクチュエータA2とは、接続されている。主制御CPU100aは、第2アクチュエータA2の動作を制御することによって、特別可変部材25の動作を制御可能である。
次に、副制御基板200について詳しく説明する。
副制御基板200は、副制御CPU200aと、副制御ROM200bと、副制御RAM200cと、を備えている。副制御CPU200aは、副制御プログラムを実行することにより、所定の処理として、演出に関する処理などを行う。副制御ROM200bは、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM200bは、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び、可動体演出に用いる可動体演出データを記憶している。副制御RAM200cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RAM200cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板200は、副制御CPU200aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板200は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU200aと演出表示装置EHとは、接続されている。副制御CPU200aは、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU200aと装飾ランプLAとは、接続されている。副制御CPU200aは、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU200aとスピーカSPとは、接続されている。副制御CPU200aは、スピーカSPによる音声の出力態様を制御可能に構成されている。
次に、払出制御基板300について詳しく説明する。
払出制御基板300は、払出制御CPU300aと、払出制御ROM300bと、払出制御RAM300cと、を備えている。払出制御CPU300aは、払出制御プログラムを実行することにより、遊技球を払い出す処理などを行う。払出制御ROM300bは、払出制御プログラムなどを記憶している。払出制御RAM300cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、払出制御RAM300cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
払出制御CPU300aと払出ユニット40とは、接続されている。払出制御CPU300aは、払出ユニット40の払出動作部41の動作を制御可能に構成されている。払出制御CPU300aと払出センサSE5とは、接続されている。払出制御CPU300aは、払出センサSE5が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。
また、払出制御基板300は、操作可能な操作手段としてのエラー解除スイッチSWを備えている。エラー解除スイッチSWは、後述する払出エラーの報知を終了させるときに操作される操作手段である。エラー解除スイッチSWは、例えばプッシュ式の操作手段である。払出制御CPU300aは、エラー解除スイッチSWが操作されたときに出力される操作信号を入力可能に構成されている。
次に、主制御CPU100aが行う処理について説明する。
主制御CPU100aは、第1始動入賞口21に入賞した遊技球が第1始動センサSE1により検知されたことを契機として乱数を取得するとともに、該乱数を用いて大当り抽選を行う。また、主制御CPU100aは、第2始動入賞口22に入賞した遊技球が第2始動センサSE2により検知されたときについても同様に大当り抽選を行う。主制御CPU100aは、大当り抽選の結果に基づいて特別図柄表示部16aを制御し、特別ゲームを実行させる。主制御CPU100aは、大当り抽選に当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させる一方で、大当り抽選に当選していない場合、特別ゲームにおいてはずれ図柄を導出させる。なお、主制御CPU100aは、大当り抽選に当選した場合には、特別ゲームにおいて導出させる大当り図柄を、乱数を用いた抽選により決定する。また、主制御CPU100aは、特別ゲームにおいて導出させる特別図柄を特定可能な制御コマンドや、特別ゲームの変動時間を特定可能な制御コマンドを生成し、副制御基板200に出力する。
主制御CPU100aは、大当り抽選に当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させたのち、大当り遊技を付与する制御を行う。具体的に、主制御CPU100aは、ラウンド遊技において、所定時間を上限時間として大入賞口24が開放されるように、第2アクチュエータA2を制御する。そして、主制御CPU100aは、予め定めた回数のラウンド遊技が終了した場合、大当り遊技を終了させる。また、主制御CPU100aは、オープニング演出の実行を指示する制御コマンドや、エンディング演出の実行を指示する制御コマンドを生成し、副制御基板200に出力する。
また、主制御CPU100aは、遊技球の払出条件が成立すると、所定個数の遊技球を払い出すことを指示する払出指定コマンドを生成し、払出制御基板300に出力する。本実施形態において、主制御CPU100aは、賞球の払出しの対象となる入賞口へ遊技球が入球したことを契機として、その入賞口に対応する個数の遊技球を払い出すことを指示する払出指定コマンドを生成し、払出制御基板300に出力する。例えば、主制御CPU100aは、第1始動入賞口21へ遊技球が入球した場合、「3球」の遊技球を払い出すことを指示する払出指定コマンドを生成し、払出制御基板300に出力する。なお、主制御CPU100aは、所定個数の遊技球の払出条件が成立した場合、所定個数の遊技球を払い出すことを指示する払出指定コマンドを生成し、払出制御基板300に出力してもよいし、1球の遊技球を払い出すことを指示する払出指定コマンドを所定個数分だけ生成し、払出制御基板300に出力してもよい。
また、主制御CPU100aは、上述した制御以外にも、例えば普通当り抽選を行う制御や、普通当り遊技を付与する制御などといった各種の制御を行う。
次に、副制御CPU200aが行う処理について説明する。
副制御CPU200aは、主制御CPU100aから制御コマンドを入力すると、該制御コマンドに基づいて演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。例えば、副制御CPU200aは、特別ゲームにおいて導出させる特別図柄を特定可能な制御コマンドや特別ゲームの変動時間を特定可能な制御コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。このとき、副制御CPU200aは、入力した制御コマンドに基づいて演出ゲームの演出内容を決定し、決定した演出内容で演出ゲームを実行させるように制御する。また、副制御CPU200aは、オープニング演出の実行を指示する制御コマンドやエンディング演出の実行を指示する制御コマンドを入力すると、入力した制御コマンドに応じた演出を実行させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。
また、副制御CPU200aは、上述した制御以外にも、例えば所定の演出を実行させる制御や、所定の報知を実行させる制御などといった各種の制御を行う。
次に、払出制御CPU300aが行う制御の概要について説明する。
図6に示すように、払出制御CPU300aは、通常の払出制御と、払出確認制御と、を実行可能である。通常の払出制御は、払出条件の成立を契機として遊技球を払い出す制御である。払出確認制御は、遊技球の払出しが正常に行われているかを確認する制御である。
本実施形態において、払出制御CPU300aは、常には、通常の払出制御を実行可能である。一方で、払出制御CPU300aは、所定の開始条件が成立した場合に払出確認制御を開始する。払出確認制御において、払出制御CPU300aは、所定の進行条件が成立した場合に制御レベルを進行させる。即ち、払出確認制御は、制御レベルが段階的に進行する制御である。本実施形態において、制御レベルは、払出確認制御における制御内容を特定可能な情報である。そして、払出制御CPU300aは、所定の終了条件が成立した場合に払出確認制御を終了し、通常の払出制御に復帰する。本実施形態では、払出制御CPU300aが払出確認制御を実行することにより、払出制御手段が実現される。なお、本実施形態において、払出確認制御は、遊技媒体の検知に関する検知制御の一例である。したがって、本実施形態では、払出制御CPU300aが払出確認制御を実行することにより、遊技媒体の検知に関する検知制御を行う検知制御手段が実現されるともいえる。
払出確認制御では、例えば、払出ユニット40の払出動作部41を第1状態(原位置)に復帰させる原位置復帰処理や、正常に遊技球を払い出すことができない払出エラーが発生していることを特定可能な払出エラー報知が実行される。正常に遊技球を払い出すことができない払出エラーが発生している状態とは、言い換えれば、遊技球の払出しに関する異常が発生している状態に相当する。
ここで、原位置復帰処理について説明する。
原位置復帰処理において、払出制御CPU300aは、払出ユニット40の払出動作部41の現在の状態にかかわらず、第1状態(原位置)に復帰させるように制御する。このとき、払出制御CPU300aは、払出動作部41が第1状態→第2状態→第3状態→第4状態→第1状態の順で動作するように制御する。このため、払出制御CPU300aは、例えば払出動作部41が第2状態であるときには、第2状態→第3状態→第4状態→第1状態の順で動作するように制御する。また、払出制御CPU300aは、例えば払出動作部41が第3状態であるときには、第3状態→第4状態→第1状態の順で動作するように制御する。そして、払出制御CPU300aは、例えば払出動作部41が第4状態であるときには、第4状態→第1状態の順で動作するように制御する。
上述したように、払出ユニット40は、払出動作部41が第2状態から第3状態に移行するときに1球の遊技球を払い出す。このため、払出ユニット40は、原位置復帰処理の開始時において払出動作部41が第1状態又は第2状態であったときには、払出動作部41を第1状態に復帰させることにより1球の遊技球を払い出す。一方で、払出ユニット40は、原位置復帰処理の開始時において払出動作部41が第3状態又は第4状態であったときには、払出動作部41を第1状態に復帰させた場合であっても遊技球を払い出さない。
そして、払出制御CPU300aは、原位置復帰処理において払出動作部41を第1状態に復帰させるように制御した場合に、払出センサSE5により遊技球を検知したか否かを判定する。払出センサSE5により遊技球を検知した場合、払出制御CPU300aは、原位置復帰処理を終了する。ここで、払出センサSE5により遊技球を検知した場合とは、原位置復帰処理の開始時において払出動作部41が第1状態又は第2状態であった場合である。一方で、払出センサSE5により遊技球を検知していない場合、払出制御CPU300aは、再び第1状態→第2状態→第3状態→第4状態→第1状態の順で払出動作部41が動作するように制御する。ここで、払出センサSE5により遊技球を検知していない場合とは、原位置復帰処理の開始時において払出動作部41が第3状態又は第4状態出会った場合である。その後、払出制御CPU300aは、原位置復帰処理を終了する。このような原位置復帰処理によれば、払出ユニット40から1球の遊技球が払い出されることとなる。
本実施形態において、原位置復帰処理は、払出ユニット40の払出動作部41を第1状態(原位置)に復帰させることにより1球の遊技球を払い出させる処理である。このため、本実施形態では、払出動作部41が第1状態ではないことにより正常に遊技球を払い出せない場合に、原位置復帰処理を実行することによって遊技球が正常に払い出されるようになることがある。したがって、本実施形態において、原位置復帰処理は、払出エラーを解消するための異常解消処理としても把握できる。
本実施形態の払出確認制御では、各制御レベルに応じた制御内容で各種の制御が行われる。例えば、制御レベル「0(ゼロ)」から制御レベル「4」である場合、原位置復帰処理が実行される。このとき、原位置復帰処理は、制御レベルに応じて異なる時間間隔で、制御レベルに応じて異なる回数だけ実行される。本実施形態では、制御レベルが進行するほど、原位置復帰処理の実行回数が多くなる。また、本実施形態では、制御レベルが進行するほど、原位置復帰処理の実行される時間間隔が長くなる。例えば、制御レベル「0(ゼロ)」の場合、原位置復帰処理は、制御レベル「0(ゼロ)」となってから0.2秒後に1回実行される。また、原位置復帰処理は、制御レベル「1」の場合、2秒間隔で2回実行され、制御レベル「2」の場合、5秒間隔で3回実行され、制御レベル「3」の場合、10秒間隔で4回実行され、制御レベル「4」の場合、20秒間隔で27回実行される。なお、以下の説明では、制御レベル「0(ゼロ)」となってから原位置復帰処理が実行されるまでの時間、及び制御レベル「1」から制御レベル「4」において1回の原位置復帰処理が実行されてから次の原位置復帰処理が実行されるまでの時間を「確認待機時間」と示す。
また、本実施形態では、払出確認制御における制御レベルが制御レベル「3」から制御レベル「5」である場合、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPにおいて、払出エラーが発生していることを特定可能な払出異常報知としての払出エラー報知が実行される。即ち、本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、制御レベルに基づいて払出エラー報知を実行可能である。本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、制御レベルが「3」まで進行したことを条件として、払出エラー報知を実行する。一方、本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、制御レベルが「0(ゼロ)」から制御レベル「2」である場合、払出エラー報知を実行しない。言い換えれば、本実施形態において、払出確認制御の制御レベルには、払出エラー報知を行わない複数の制御レベルがある。このように、本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPでは、制御レベルの進行により払出エラー報知の態様が変化するといえる。
詳細は後述するが、払出制御CPU300aは、払出エラーが発生していることを特定可能な払出エラーコマンドを主制御CPU100aに出力し、該払出エラーコマンドを入力した主制御CPU100aが払出エラー報知の開始を指示する払出エラー報知コマンドを副制御CPU200aに出力することにより、払出エラー報知を実行させる。本実施形態において、払出エラー報知は、遊技球の検知に関する報知であって、遊技機の検知に関する異常が発生していることを特定可能な異常検知報知としても把握できる。本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、報知手段に相当する。
本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、払出エラー報知を実行する一方で、現在の制御レベルを報知しない。特に、本実施形態において、払出エラー報知の報知態様は、制御レベル「3」から制御レベル「5」のうちの何れであっても同一である。したがって、本実施形態では、単に現在の制御レベルが報知されないだけではなく、払出エラー報知の報知態様からも現在の制御レベルを特定不能である。また、本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、現在の制御レベルにおける進行条件を報知しない。さらに、本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、進行条件が成立して制御レベルが進行した場合であっても、制御レベルが進行したことを報知しない。
また、払出確認制御では、制御レベル「5」である場合、払出動作が停止される。即ち、本実施形態では、払出確認制御において制御レベルが「5」に達した場合、遊技球の払出しが行われなくなる。
払出確認制御の開始条件について説明する。
図7に示すように、本実施形態において、払出確認制御の開始条件には複数の開始条件がある。払出確認制御の開始条件には、通常の払出制御において遊技球の払出動作が行われた場合に、該払出動作後に遊技球の払出しを検知することなく予め定めた検知待機時間が経過したときに成立する非検知条件がある。言い換えれば、非検知条件は、払出条件の成立を契機として払出ユニット40が遊技球の払出動作を行ったときから所定の検知待機時間以内に払出センサSE5により遊技球が検知されない場合に成立する。本実施形態において、検知待機時間は、払出動作により払出ユニット40から払い出された遊技球が払出センサSE5により検知されるのに要する時間よりも十分に長い時間に設定されている。
また、払出確認制御の開始条件には、原位置復帰処理が実行された場合であって、その後に遊技球の払出しを検知することなく検知待機時間が経過したときに成立する原位置復帰条件がある。言い換えれば、原位置復帰条件は、原位置復帰処理が実行された場合であって、且つ払出センサSE5により遊技球が検知されないときに成立する。
また、払出確認制御の開始条件には、連続して払い出された遊技球の個数が特定数(本実施形態では100個)に達し、その後も遊技球の払出しが続くときに成立する連続払出条件がある。なお、本実施形態において、「連続して払い出される」とは、後述する払出処理において、払出ユニット40から払い出す残りの遊技球の個数を示す残り払出個数が「0(ゼロ)」になることなく連続して払い出されることを意図している。
払出確認制御の終了条件について説明する。
図8に示すように、本実施形態において、払出確認制御の終了条件には複数の終了条件がある。払出確認制御の終了条件には、払出確認制御において遊技球の払出しを検知したときに成立する検知条件がある。言い換えれば、検知条件は、払出確認制御において、払出センサSE5により遊技球が検知された場合に成立する。また、払出確認制御の終了条件には、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断(電断)され、その後に電源供給が再開(復電)されたときに成立する電断復帰条件がある。また、払出確認制御の終了条件には、エラー解除スイッチSWが操作された場合に成立する解除操作条件がある。
終了条件のうち検知条件は、払出確認制御により成立する条件である。一方で、終了条件のうち電断復帰条件及び解除操作条件は、払出確認制御とは異なる制御により成立する条件である。本実施形態において、検知条件は第1終了条件に相当し、解除操作条件は第2終了条件に相当する。
払出確認制御の各制御レベルにおける進行条件及び終了条件について説明する。
図9に示すように、本実施形態において、進行条件は、各制御レベルに定められた時間間隔で各制御レベルに定められた回数にわたって原位置復帰処理が実行された場合に、払出センサSE5において遊技球が検知されなかったときに成立する。即ち、本実施形態において、進行条件には、原位置復帰処理が制御レベル毎に定められた回数にわたって繰り返されることを含む。上述したように、各制御レベルにおいて原位置復帰処理を実行する回数及び原位置復帰処理を実行する時間間隔は、制御レベル毎に定められている。このため、本実施形態において、進行条件は、制御レベル毎に定められているといえる。
また、上述したように、本実施形態では、制御レベルが進行するほど、原位置復帰処理の実行回数が多くなるとともに、原位置復帰処理の実行される時間間隔が長くなる。このため、本実施形態において、進行条件は、制御レベルが進行するほど成立し難くなるといえる。言い換えれば、現在の制御レベルから次の制御レベルに進行するときの進行条件は、現在の制御レベルが進行するほど成立し難い進行条件となる。
また、本実施形態において、終了条件は、制御レベル毎に定められている。具体的に、本実施形態において、制御レベル「0(ゼロ)」から制御レベル「2」である場合には、検知条件及び電断復帰条件のうち少なくとも一方の条件が成立したことを契機として、払出確認制御が終了される。また、制御レベル「3」及び制御レベル「4」である場合には、検知条件、電断復帰条件、及び解除操作条件のうち少なくとも何れかの条件が成立したことを契機として、払出確認制御が終了される。そして、制御レベル「5」である場合には、電断復帰条件及び解除操作条件のうち少なくとも一方の条件が成立したことを契機として、払出確認制御が終了される。
言い換えれば、本実施形態において、払出確認制御の終了条件のうち検知条件は、制御レベル「0(ゼロ)」から制御レベル「4」である場合における終了条件である。また、払出確認制御の終了条件のうち電断復帰条件は、すべての制御レベルにおける終了条件である。そして、払出確認制御の終了条件のうち解除操作条件は、制御レベル「3」から制御レベル「5」である場合における終了条件である。
以下、遊技球の払出制御及び払出確認制御を実行するために払出制御CPU300aが行う具体的な処理について説明する。
まず、遊技球の払出制御を実行するための払出処理について説明する。
図10に示すように、払出処理において、払出制御CPU300aは、払出ユニット40から払い出す残りの遊技球の個数を示す残り払出個数が0よりも大きいかを判定する(ステップS101)。残り払出個数は、払出制御RAM300cの所定の記憶領域に記憶されており、主制御CPU100aから払出指定コマンドを入力した場合に、該払出指定コマンドに基づいて更新される。また、残り払出個数は、図示しない球貸しスイッチが操作されたことを契機として更新されるようにしてもよい。残り払出個数が0である場合(ステップS101:NO)、払出制御CPU300aは、払出処理を終了する。
残り払出個数が0よりも大きい場合(ステップS101:YES)、払出制御CPU300aは、1回の払出動作を実行するように払出ユニット40を制御する(ステップS102)。具体的に、払出制御CPU300aは、特定の動作態様で払出動作部41を動作させることにより、1球の遊技球を払い出させるように払出ユニット40を制御する。その後、払出制御CPU300aは、払出制御RAM300cの検知待機時間タイマの更新を開始することにより、予め定めた検知待機時間の計測を開始する(ステップS103)。
その後、払出制御CPU300aは、払出ユニット40から払い出された遊技球が払出センサSE5で検知されたかを判定する(ステップS104)。このとき、払出制御CPU300aは、払出センサSE5が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力した場合に肯定判定する一方で、検知信号を入力していない場合に否定判定する。払出ユニット40から払い出された遊技球が払出センサSE5で検知されていない場合(ステップS104:NO)、払出制御CPU300aは、検知待機時間が経過したかを判定する(ステップS105)。検知待機時間が経過していない場合(ステップS105:NO)、払出制御CPU300aは、ステップS104の処理に戻る。一方、検知待機時間が経過している場合(ステップS105:YES)、払出制御CPU300aは、払出確認制御を実行するための払出確認処理を実行する(ステップS106)。即ち、本実施形態では、払出制御CPU300aがステップS105を肯定判定した場合に、払出確認制御の開始条件のうち非検知条件が成立し、払出確認処理が実行される。本実施形態において、払出制御CPU300aは、1回の払出動作(ステップS102)を実行する毎にステップS103~S105の処理を実行する。即ち、本実施形態において、払出制御CPU300aは、複数の遊技球を連続して払い出す場合であっても、1回の払出動作が行われる毎に非検知条件が成立したか否かを判定する。払出確認処理について、詳しくは後述する。
一方、払出ユニット40から払い出された遊技球が払出センサSE5で検知された場合(ステップS104:YES)、払出制御CPU300aは、残り払出個数を1減算する(ステップS107)。即ち、払出制御CPU300aは、ステップS102の払出動作を実行してから検知待機時間が経過するよりも前に遊技球の払出を検知した場合に、残り払出個数を1減算する。続いて、払出制御CPU300aは、一連の払出処理において連続して払い出された遊技球の個数を示す連続払出個数を1加算する(ステップS108)。連続払出個数は、払出制御RAM300cの所定の記憶領域に記憶されている。その後、払出制御CPU300aは、払出制御RAM300cの検知待機時間タイマの更新を終了するとともにタイマの値を消去し、検知待機時間の計測を終了する(ステップS109)。
ステップS106の処理を終了した場合、及びステップS109の処理を終了した場合、払出制御CPU300aは、残り払出個数が0よりも大きいかを判定する(ステップS110)。残り払出個数が0よりも大きい場合(ステップS110:YES)、払出制御CPU300aは、連続払出個数が100個であるかを判定する(ステップS111)。連続払出個数が100個である場合(ステップS111:YES)、払出制御CPU300aは、連続払出個数を消去する(ステップS112)。その後、払出制御CPU300aは、払出確認処理を実行する(ステップS113)。即ち、本実施形態では、払出制御CPU300aがステップS111を肯定判定した場合に、払出確認制御の開始条件のうち連続払出条件が成立し、払出確認処理が実行される。また上述したように、本実施形態において、ステップS111を肯定判定した場合、払出制御CPU300aは、連続払出個数を消去した後、再び払出動作を実行する毎に連続払出個数を計数する。このため、本実施形態において、連続払出条件は、連続して払い出された遊技球の数が100個に達する毎に成立する。
連続払出個数が100個ではない場合(ステップS111:NO)、及びステップS113の処理を終了した場合、払出制御CPU300aは、ステップS102の処理に戻る。一方、残り払出個数が0である場合(ステップS110:NO)、払出制御CPU300aは、連続払出個数を消去する(ステップS114)。その後、払出制御CPU300aは、払出処理を終了する。
以上のような払出処理により、本実施形態のパチンコ遊技機10では、払出条件の成立を契機として払出ユニット40から遊技球が払い出される。
次に、払出確認処理について説明する。払出確認処理は、払出確認制御の開始条件が成立したときに実行される処理である。具体的に、払出確認処理は、払出処理において非検知条件が成立した場合(ステップS105:YES)、及び連続払出条件が成立した場合(ステップS111:YES)に実行される。また、払出確認処理は、払出処理とは異なる原位置復帰処理が実行された場合であって、その後に遊技球の払出しを検知することなく検知待機時間が経過したときに成立する原位置復帰条件が成立したときにも実行される。
図11に示すように、払出確認処理において、払出制御CPU300aは、払出制御RAM300cの所定の記憶領域に記憶される制御レベルを「0(ゼロ)」に設定する(ステップS201)。その後、払出制御CPU300aは、払出制御RAM300cの確認待機時間タイマの更新を開始することにより、予め定めた確認待機時間の計測を開始する(ステップS202)。上述したように、本実施形態において、確認待機時間は、現在の制御レベルに応じて異なる。続いて、払出制御CPU300aは、確認待機時間が経過したかを判定する(ステップS203)。確認待機時間が経過していない場合(ステップS203:NO)、払出制御CPU300aは、確認待機時間が経過するまで待機する。一報、確認待機時間が経過している場合(ステップS203:YES)、払出制御CPU300aは、原位置復帰処理を実行する(ステップS204)。
その後、払出制御CPU300aは、遊技球の払出しを検知したか否かを判定する(ステップS205)。このとき、払出制御CPU300aは、所定の待機時間内に払出センサSE5で遊技球を検知した場合にステップS205を肯定判定する一方で、所定の待機時間内に払出センサSE5で遊技球を検知していない場合にステップS205を否定判定する。ここで、所定の待機時間は、例えば検知待機時間と同じ時間であってもよいし、確認待機時間と同じ時間であってもよい。
遊技球の払出しを検知した場合(ステップS205:YES)、払出制御CPU300aは、残り払出個数を1減算する(ステップS206)。次に、払出制御CPU300aは、連続払出個数を1加算する(ステップS207)。そして、払出制御CPU300aは、制御レベルを消去する(ステップS208)。その後、払出制御CPU300aは、払出確認処理を終了して、払出処理に戻る。即ち、本実施形態では、払出制御CPU300aがステップS205を肯定判定した場合に、払出し確認制御の終了条件のうち検知条件が成立する。
一方、遊技球の払出しを検出していない場合(ステップS205:NO)、払出制御CPU300aは、進行条件が成立したか否かを判定する(ステップS209)。上述したように、本実施形態において、進行条件は、現在の制御レベルに応じて異なる。具体的に、ステップS205において、払出制御CPU300aは、現在の制御レベルに応じて定められた回数の原位置復帰処理を終了したか否かを判定する。払出制御CPU300aは、現在の制御レベルに応じて定められた回数の原位置復帰処理を終了している場合、ステップS209を肯定判定する一方で、現在の制御レベルに応じて定められた回数の原位置復帰処理を終了していない場合、ステップS209を否定判定する。
進行条件が成立していない場合(ステップS209:NO)、払出制御CPU300aは、ステップS202の処理に戻る。一方、進行条件が成立している場合(ステップS209:YES)、払出制御CPU300aは、制御レベルを1加算する(ステップS210)。その後、払出制御CPU300aは、制御レベルが「3」であるか否かを判定する(ステップS211)。制御レベルが「3」である場合(ステップS211:YES)、払出制御CPU300aは、払出エラーコマンドを生成して主制御CPU100aに出力する(ステップS212)。このとき、主制御CPU100aは、払出エラーコマンドを入力すると、払出エラー報知コマンドを副制御CPU200aに出力する。そして、副制御CPU200aは、払出エラー報知コマンドを入力すると、払出エラー報知を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。その後、払出制御CPU300aは、ステップS202の処理に戻る。
一方、制御レベルが「3」ではない場合(ステップS211:NO)、払出制御CPU300aは、制御レベルが「5」であるか否かを判定する(ステップS213)。制御レベルが「5」ではない場合(ステップS213:NO)、払出制御CPU300aは、ステップS202の処理に戻る。一方、制御レベルが「5」である場合(ステップS213:YES)、払出制御CPU300aは、払出動作を停止する(ステップS214)。その後、払出制御CPU300aは、払出確認制御の終了条件が成立するまで待機し、払出確認制御の終了条件の成立に伴って払出確認処理を終了させることにより払出確認制御を終了する。なお、上述したように、払出確認制御の終了条件には、払出確認処理のステップS205を肯定判定したときに成立する検知条件の他に、電断復帰条件又は解除操作条件がある。即ち、本実施形態において、払出確認処理は、現在の制御レベルが制御レベル「3」から制御レベル「5」の何れかである場合にエラー解除スイッチSWが操作されたことを示す操作信号を入力したとき、及び、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断(電断)され、その後に電源供給が再開(復電)されたときにも終了する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)開始条件の成立により開始される払出確認制御において、進行条件の成立により制御レベルが進行し、該制御レベルに基づいて払出エラー報知が実行されるため、現在の遊技の状況に応じて適切に払出エラー報知を実行できる。そして、進行条件は制御レベル毎に定められているため、遊技の状況に応じて制御レベルの進行具合をより詳細に制御することができ、適切に払出エラー報知を実行できる。
(2)払出確認制御では、制御レベルが進行するほど次の制御レベルに進行する進行条件が成立し難くなるため、制御レベルが進行する過程で、払出エラー報知が充分に行われないまま次の制御レベルに進行してしまうことを抑制できる。したがって、遊技の状況に応じて適切に制御レベルを進行させることができる。
(3)払出確認制御では、制御レベル毎に定められた回数にわたって原位置復帰処理を実行させた後に制御レベルを進行させることができるため、原位置復帰処理が不充分なまま制御レベルが進行してしまうことを抑制できる。したがって、遊技の状況に応じて制御レベルを適切に進行させることができる。
(4)払出確認制御において、制御レベル「3」に達するまでは払出エラー報知を行わない一方で、制御レベル「3」に達した後には払出エラー報知を行うことができる。このため、例えば払出確認制御の開始に伴って払出エラーの報知を行う場合と比較して、制御レベル「3」に達するまでは遊技者に対して煩わしさを感じさせてしまうことを抑制しつつ、制御レベル「3」に達した後は払出エラー報知を行うことで払出エラーが発生していることを報知することができる。
(5)払出確認制御では、制御レベル「0(ゼロ)」から制御レベル「2」の間は、払出エラー報知を行うことなく払出確認制御にかかる各種の処理を実行できるため、制御レベル「3」に達するまでの間に遊技者に対して煩わしさを感じさせてしまうことを抑制しつつ、制御レベル「3」に達するまでの処理をより詳細に定めることができる。
(6)本実施形態では、通常の払出制御において遊技球の払出動作が行われた場合に、該払出動作後に遊技球の払出しを検知することなく予め定めた検知待機時間が経過したことで非検知条件が成立して払出確認制御が開始された場合であっても、制御レベル「3」に達するまでは払出エラー報知が実行されない。このため、例えば、非検知条件が成立して払出確認制御が開始された場合に直ちに払出エラー報知を実行するときと比較して、払出エラーが発生しているかを正確に見極めた上で払出エラー報知を実行できる。
(7)払出制御CPU300aは、複数の遊技球を連続して払い出す場合であっても、1回の払出動作が行われる毎に払出エラーが発生しているか否かを確認できるため、より正確に払出エラーが発生しているか否かを確認できる。
(8)開始条件には、原位置復帰処理後に遊技球の払出しを検知することなく検知待機時間が経過したときに成立する原位置復帰条件を含むため、非検知条件が成立していない場合であっても、原位置復帰処理を実行した際に払出ユニット40に異常が発生していないかを確認することができる。
(9)開始条件には、連続して払い出された遊技球の個数が100個に達し、その後も遊技球の払出しが続くときに成立する連続払出条件を含むため、遊技球が正常に払い出されているときであっても、100個以上の遊技球が連続して払い出されるときには、払出確認制御により払出ユニット40の状態を確認することができる。特に、払出確認制御では原位置復帰処理が実行されるため、払出ユニット40に異常が発生することを事前に抑制できる。
(10)連続払出条件は、連続して払い出された遊技球の個数が100個に達する毎に実行されるため、払出ユニット40に異常が発生することをさらに抑制できる。
(11)払出確認制御を終了する終了条件は複数あるため、払出確認制御の終了契機をより詳細に制御することができる。したがって、遊技の状況に応じて適切に払出確認制御を実行できる。
(12)払出確認制御の終了条件のうち、検知条件は払出確認制御において成立し得る一方で、電断復帰条件及び解除操作条件は払出確認制御とは異なる制御により成立し得る。これによれば、払出確認制御の結果として終了条件が成立して払出確認制御が終了されることがある一方で、払出確認制御において終了条件が成立しない場合であっても、別の終了条件が成立して払出確認制御が終了されることがある。このため、遊技の状況に応じて払出確認制御の終了契機をより詳細に制御できる。
(13)払出確認制御は、該払出確認制御において遊技球の払出しが検知されたときに、終了条件のうち検知条件が成立して終了する。このため、本実施形態では、遊技球の払出しが正常に行われているにもかかわらず払出確認制御が継続されることで、例えば遊技球の払出しが正常に行われているにもかかわらず払出エラー報知が継続されてしまうなど、遊技者に煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できる。
(14)払出確認制御は、エラー解除スイッチSWが操作されたときに、終了条件のうち解除操作条件が成立して終了する。このため、本実施形態では、例えば遊技機の管理者などがエラー解除スイッチSWを操作することにより、遊技の状況に応じて速やかに払出確認制御を終了させることができる。
(15)終了条件は制御レベル毎に定められているため、制御レベルの進行具合に応じて払出確認制御の終了契機をより詳細に制御することができる。
(16)本実施形態では、払出確認制御において制御レベル「3」に達したことを契機として払出エラー報知を実行する一方で、現在の制御レベルを報知しない。このため、例えば不正行為を行う際に、払出エラー報知が実行されないようにするなど意図的に制御レベルを調整させないようにすることができる。
(17)制御レベル「3」から制御レベル「5」であるときの払出エラー報知の報知態様は同一であるため、払出エラー報知の報知態様から制御レベルを推測し難くすることができる。
(18)本実施形態では、制御レベルが報知されないことに加えて、進行条件が成立して制御レベルが進行した場合であっても、制御レベルが進行したことが報知されないため、現在の制御レベルをさらに推測し難くすることができる。
(19)払出確認制御では原位置復帰処理が行われる。このため、例えば払出ユニット40の払出動作部41が原位置ではない位置で停止していることにより遊技球の払出しが正常に行われていない場合であっても、払出確認制御において原位置復帰処理を行って払出動作部41を原位置に復帰させることにより、払出エラーを解消することができる。
(20)原位置復帰処理が実行される回数は制御レベル毎に定められているため、遊技の状況に応じて適切な回数だけ原位置復帰処理を実行させることができる。
(21)特に、本実施形態では、制御レベルが進行するほど原位置復帰処理が実行される回数が多くなるため、制御レベルが進行するほど、次の制御レベルに進行させる前に原位置復帰処理を多く実行して払出エラーの解消を試みることができる。
(22)複数回の原位置復帰処理を実行する際の時間の間隔は制御レベル毎に定められているため、遊技の状況に応じて適切な時間の間隔を空けて複数回の原位置復帰処理を実行させることができる。
(23)特に、本実施形態では、制御レベルが進行するほど複数回の原位置復帰処理が実行されるときの時間の間隔が長くなるため、制御レベルが進行するほど、次の制御レベルに進行する前に払出エラーが自然解消されることに期待できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・原位置復帰処理の内容は、適宜変更してもよい。また、払出確認制御では、原位置復帰処理に代えてまたは加えて、1球の遊技球を払い出す払出動作を実行してもよい。即ち、払出確認制御では、払出エラーを解消するための異常解消処理が実行されればよく、該異常解消処理は、原位置復帰処理でなくてもよい。また、払出確認制御において、異常解消処理を実行しなくてもよい。
・払出確認制御における制御内容は、適宜変更してもよい。例えば、各制御レベルにおける原位置復帰処理の回数や時間の間隔を変更してもよい。また、払出確認制御において、原位置復帰処理を実行しなくてもよい。この場合、払出確認制御では、所定の待機時間にわたって通常の払出制御を停止し、その間に払出センサSE5が遊技球を検知したか否かを確認することにより、遊技球の払出しに関する異常が自然解消したか否かを確認してもよい。
・払出確認制御の開始条件は、適宜変更してもよい。例えば、払出確認制御の開始条件には、1回の払出動作を行ってから検知待機時間が経過するまでの間に2球以上の遊技球を払出センサSE5で検知したときに成立する過検知条件があってもよい。また、非検知条件、原位置復帰条件、及び連続払出条件のうち一部の条件を備えていなくてもよい。例えば、払出確認制御の開始条件は、非検知条件のみであってもよい。
・払出制御CPU300aは、複数の遊技球を連続して払い出す場合、1回の払出動作が行われる毎に非検知条件が成立したか否かを判定しなくてもよい。この場合、例えば、払出制御CPU300aは、所定回の払出動作が行われる毎に非検知条件が成立したか否かを判定してもよいし、連続する複数回の払出動作のうち最初の払出動作又は最後の払出動作において非検知条件が成立したか否かを判定してもよい。
・払出制御CPU300aは、成立した開始条件に応じて、払出確認制御を開始するときの制御レベルを異ならせてもよい。例えば、非検知条件が成立したことを契機として払出確認制御を開始するときには、制御レベル「3」から払出確認制御を開始する一方で、原位置復帰条件又は連続払出条件が成立したことを契機として払出確認制御を開始するときには、制御レベル「0(ゼロ)」から払出確認制御を開始するようにしてもよい。
・払出確認制御における制御レベルの段階数は、適宜変更してもよい。
・各制御レベルにおける制御内容は、適宜変更してもよい。例えば、制御レベル「3」から制御レベル「5」の間で、払出エラー報知の報知態様が異ならされるようにしてもよい。この場合、払出制御CPU300aは、現在の制御レベルを特定可能な制御コマンドを、主制御CPU100aを介して副制御CPU200aに出力する。そして、副制御CPU200aは、入力した制御コマンドに基づいて制御レベルに応じて異なる報知態様で払出エラー報知を実行させるようにしてもよい。
・払出確認制御における制御レベルが何れの制御レベルであっても、払出エラー報知が実行されるようにしてもよい。言い換えれば、払出制御CPU300aは、払出確認制御の開始に伴って払出エラー報知が実行されるように制御するとよい。
・各制御レベルにおける原位置復帰処理の実行回数は、適宜変更してもよい。例えば、原位置復帰処理の実行回数は、各制御レベルで同一の回数であってもよいし、制御レベルが進行するほど少なくなってもよい。
・各制御レベルにおいて複数回の原位置復帰処理を実行するときの時間の間隔は、適宜変更してもよい。例えば、複数回の原位置復帰処理を実行するときの時間の間隔は、各制御レベルで同一の時間であってもよいし、制御レベルが進行するほど短くなってもよい。
・各制御レベルに進行するときの進行条件は、適宜変更してもよい。また、各制御レベルに進行するときの進行条件は、制御レベルが進行するほど成立し難い進行条件となるように構成されていなくてもよく、例えば、制御レベルが進行するほど成立し易い進行条件となるように構成されていてもよい。
・各制御レベルに進行するときの進行条件は、複数あってもよい。即ち、払出確認制御では、複数ある進行条件のうち少なくとも何れか1つの進行条件が成立した場合に、制御レベルが進行するように構成されてもよい。
・払出確認制御の終了条件は、適宜変更してもよい。例えば、検知条件、電源復帰条件、及び解除操作条件とは異なる終了条件を備えてもよいし、検知条件、電源復帰条件、及び解除操作条件のうち一部の条件を備えていなくてもよい。例えば、払出確認制御の終了条件は、検知条件のみであってもよい。
・払出確認制御の終了条件は、現在の制御レベルにかかわらず同一であってもよい。
・電源復帰条件及び解除操作条件の何れかが成立したときの払出制御CPU300aの制御を変更してもよい。例えば、電源復帰条件及び解除操作条件の何れかが成立した場合、払出制御CPU300aは、払出確認制御における制御レベルを「0(ゼロ)」に更新するようにしてもよい。これによれば、電源復帰条件及び解除操作条件の何れかが成立した場合には、払出エラー報知を終了させることができる一方で、遊技球の払出しに関する異常が解消されるまで払出確認制御を継続させることができる。この場合、電源復帰条件及び解除操作条件は、払出確認制御を終了させる終了条件ではなく、払出確認制御における制御レベルを初期化する初期化条件として把握できる。
・パチンコ遊技機10は、払出確認制御における現在の制御レベルを報知可能に構成されてもよい。この場合、払出制御CPU300aは、現在の制御レベルを特定可能な制御コマンドを、主制御CPU100aを介して副制御CPU200aに出力する。そして、副制御CPU200aは、入力した制御コマンドに基づいて現在の制御レベルを報知させるように所定の報知手段を制御するとよい。
・パチンコ遊技機10は、払出確認制御において制御レベルが進行したことを報知可能に構成されてもよい。この場合、払出制御CPU300aは、制御レベルが進行したことを契機として、制御レベルが進行したことを特定可能な制御コマンドを、主制御CPU100aを介して副制御CPU200aに出力する。そして、副制御CPU200aは、入力した制御コマンドに基づいて制御レベルが進行したことを報知させるように所定の報知手段を制御するとよい。
・パチンコ遊技機10は、払出確認制御において現在の制御レベルから次の制御レベルに進行するときの進行条件を報知可能に構成されてもよい。この場合、払出制御CPU300aは、現在の制御レベルから次の制御レベルに進行するときの進行条件を特定可能な制御コマンドを、主制御CPU100aを介して副制御CPU200aに出力する。そして、副制御CPU200aは、入力した制御コマンドに基づいて現在の制御レベルから次の制御レベルに進行するときの進行条件を報知させるように所定の報知手段を制御するとよい。
・払出ユニット40の払出動作部41の構成は、適宜変更してもよい。例えば、払出動作部41は、姿勢が変化することにより遊技球を払い出す払出動作が可能に構成されてもよいし、位置が変化することにより遊技球を払い出す払出動作が可能に構成されてもよいし、姿勢及び位置の両方が変化することにより遊技球を払い出す払出動作が可能に構成されてもよい。
・払出センサSE5は、複数のセンサから構成されてもよい。例えば、払出ユニット40から払い出された遊技球を上皿14に導く通路に配設される第1センサと、払出ユニット40から払い出された遊技球を下皿15に導く通路に配設される第2センサと、から構成されてもよい。
・払出センサSE5は、遊技球を検知したときに出力する検知信号を主制御CPU100aに出力するように構成されてもよい。この場合、主制御CPU100aは、払出センサSE5から検知信号を入力したことを示す制御コマンドを生成して払出制御CPU300aに出力するとよい。
・エラー解除スイッチSWは、該エラー解除スイッチSWが操作されたときに出力する操作信号を主制御CPU100aに出力するようにしても構成されてもよい。この場合、主制御CPU100aは、エラー解除スイッチSWから操作信号を入力したことを示す制御コマンドを生成して払出制御CPU300aに出力するとよい。
・払出エラー報知を実行する報知手段は、適宜変更してもよい。例えば、払出制御CPU300aと電気的に接続された報知手段を備え、該報知手段により払出エラー報知を実行するようにしてもよい。この場合、払出制御CPU300aは、払出エラーが発生していることを特定可能な払出エラーコマンドを生成しなくてもよい。また、払出エラー報知を実行する報知手段は、払出エラー報知を実行する専用の報知手段であってもよいし、払出エラー報知とは異なる報知や演出を実行する実行手段と兼用されていてもよい。
・制御レベルを段階的に進行させる制御として、払出確認制御とは異なる制御を備えてもよい。このとき、制御レベルを段階的に進行させる制御としては、例えば、主制御CPU100aが行う遊技球の検知に関する検知制御を採用するとよい。遊技球の検知に関する検知制御とは、例えば、所定の入賞口に入賞した遊技球を検知する制御などである。この場合、検知制御では、制御レベルに基づいて各種の処理が実行されるようにしてもよく、例えば、制御レベルに基づいて遊技球の検知に関する報知が実行されるようにしてもよい。この場合、遊技球の検知に関する報知は、例えば、遊技球が入賞口に入賞したことを示す入賞報知であってもよい。また、遊技球の検知に関する報知は、閉状態に制御されている入賞口に遊技球が入球したことを示す不正入賞エラー報知であってもよい。
・特別ゲームは、演出表示装置EHにて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。
・パチンコ遊技機10は、特別ゲームとして、第1特別図柄を導出する第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄を導出する第2特別図柄変動ゲームとを実行可能であってもよい。この場合、第1始動入賞口21への遊技球の入球を契機に第1特別図柄変動ゲームを行い、第2始動入賞口22への遊技球の入球を契機に、第2特別図柄変動ゲームを行うとよい。第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームとは、保留順に実行してもよく、交互に実行してもよい。
・主制御基板100の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。
・副制御基板200の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、スピーカSPを専門に制御する音声基板、及び装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。
・払出制御CPU300aの機能は、複数の基板に分割して実現されてもよい。
・遊技機としてのスロットマシンに具体化してもよい。スロットマシンでは、スタートレバーの操作(開始操作)に伴い、複数のリールが回転する。また、スロットマシンでは、ストップボタンの操作(停止操作)に伴い、複数のリールのうち操作されたストップボタンに対応するリールの回転が停止する。このようなスロットマシンでは、複数のリールが特定の位置で停止することにより遊技媒体としてのメダルの払出条件が成立する。そして、このようなスロットマシンについて、メダルの検知に関する検知制御として、制御レベルが段階的に進行する払出確認制御を実行してもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記払出制御手段は、前記払出機構の前記動作部を所定の原位置に復帰させる原位置復帰処理を実行させる制御が可能であり、前記払出確認制御では、前記原位置復帰処理が実行される。
EH…演出表示装置(報知手段)、LA…装飾ランプ(報知手段)、SE5…払出センサ(払出検知手段)、SP…スピーカ(報知手段)、SW…エラー解除スイッチ(操作手段)、40…払出ユニット(払出機構)、41…払出動作部(動作部)、300…払出制御基板、300a…払出制御CPU(検知制御手段、払出制御手段)。

Claims (1)

  1. 所定の払出条件の成立を契機として遊技媒体が払い出される遊技機において、
    遊技媒体を払い出す払出機構と、
    前記払出機構が払い出す遊技媒体を検知する払出検知手段と、
    遊技媒体の払出しに関する払出確認制御を行う払出制御手段と、
    遊技媒体の払出しに関する異常が発生していることを特定可能な払出異常報知を行う報知手段と、を備え、
    前記払出機構は、前記遊技媒体を払い出す際に動作する動作部を備え、該動作部が特定の動作態様で動作することにより遊技媒体を払い出すようになっており、
    前記払出確認制御は、制御レベルが段階的に進行する制御であり、
    前記払出制御手段は、開始条件が成立した場合に前記払出確認制御を開始するとともに、進行条件が成立した場合に前記制御レベルを進行させるようになっており、
    前記開始条件には、
    前記払出条件の成立を契機として前記払出機構が遊技媒体を払い出す動作を行ったときから所定時間以内に前記払出検知手段により遊技媒体が検知されない場合に成立する非検知条件と、
    連続して払い出された遊技媒体の数が特定数に達した場合であって、且つ前記特定数の遊技媒体を払い出した後に遊技媒体の払出しが続くときに成立する連続払出条件と、があり、
    前記進行条件は、前記制御レベル毎に定められており、
    前記報知手段は、前記制御レベルが特定の制御レベルまで進行したことを条件として、前記払出異常報知を行うことを特徴とする遊技機
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