JP7050247B2 - 異常検出方法及び三次元測定器 - Google Patents

異常検出方法及び三次元測定器 Download PDF

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Description

本発明は異常検出方法及び三次元測定器に係り、特に三次元測定器において、測定子への異物の付着及び測定子の摩耗を検出するための異常検出方法に関する。
三次元測定器(CMM:Coordinate Measuring Machine)は、スタイラスの先端部に測定子を備えており、この測定子を被測定物に接触させることにより、被測定物の形状(輪郭)及び寸法等の測定を行うことが可能となっている。
三次元測定器において、被測定物の測定を行うと、埃、油等の異物が測定子の表面に付着することがある。測定子の表面に異物が付着すると、測定子の接触感度が変化したり、測定子と被測定物との間に異物が挟まることにより、測定異常が発生する。
また、測定子の使用を継続すると、測定子が摩耗し変形する。測定子が摩耗し変形すると、正確な測定を行うことができなくなり、測定異常が発生する。
このため、三次元測定器では、測定子の測定異常の検出するための校正が行われる。特許文献1には、測定子を被測定物に接触させて被測定物の形状測定を行う形状測定機構について、測定子の形状を校正するための2つの基準球を測定して、形状測定機構の異常検出を行うことが開示されている。
特許文献1では、まず、2つの基準球のそれぞれをラスタ走査して測定することにより2つの形状測定結果を得る。この2つの形状測定結果において共通している形状異常値が凹であれば、測定子の摩耗によるものと判定し、凸であれば、測定子への汚れ付着と判定する。また、この2つの形状測定結果において共通していない形状異常値が凹であれば、2つの基準球のいずれかの凹みによるものと判定し、凸であれば、2つの基準球のいずれかへの汚れ付着と判定する。そして、基準球及び測定子についての摩耗量、凹み及びごみ付着量のそれぞれの許容値に基づいて、ユーザーに警告を発したり、基準球又は測定子の交換又は洗浄箇所の表示を行うようになっている。
特開2009-008660号公報
しかしながら、測定子の校正には、次のような問題がある。
第1に、測定子の摩耗状況によっては、測定子の異常を検出することができないという問題がある。
スタイラスの先端に形成された測定子は、測定に使用されるごとに表面が削られて摩耗するため、測定子の状態及び表面形状は刻一刻と変化する。これに対して、従来は、特許文献1に記載されているように、基準球及び測定子についての摩耗量、凹み及びごみ付着量のそれぞれの許容値(しきい値)を用いて、測定子の径の測定値があらかじめ定められた固定の許容値を超えたか否かに基づいて異常の有無の判定を行っていた。
ところで、測定子の表面が摩耗して径が小さくなった場合には、測定子の摩耗した箇所(例えば、局所的に摩耗した箇所)に異物が付着することが考えられる。この場合、測定子の校正を行っても、摩耗した箇所における測定子の径の測定値が、実際より大きな値となり、許容範囲内に収まってしまう。したがって、この場合、固定の許容値に基づく異常の判定では、異常を検出することができなかった。このため、異常が発生した測定子の使用が継続されてしまい、測定の精度を確保することができなかった。
第2に、測定子の異常が検出された場合、ユーザーに通知されるのは、例えば、測定子の径の測定値、校正の標準偏差等であり、これらの数値だけでは、測定子の異常の原因の特定が困難であるという問題がある。すなわち、測定子の異常が検出された場合に、上記の通知内容に基づいてユーザーが判断することができる事柄は、例えば、「標準偏差が大きい」、「測定子の径が大きく判定された」、「測定子の径が小さく判定された」等に限られる。このため、測定子に異物が付着しているだけであるにも関わらず、新しいスタイラスに交換して校正を行ったり、スタイラスが摩耗又は破損している(例えば、測定子の表面が欠けている)にも関わらず、測定子の洗浄と校正を繰り返してしまう等、異常の原因の特定に多くの時間と労力をかけてしまうという問題があった。
さらに、CMMを使用するユーザーが自ら異常の原因を特定することができない場合、CMMメーカーへの問い合わせが発生して、CMMメーカー側でもサポート工数が発生してしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、測定子の異常の検出を確実に行うことが可能な異常検出方法及び三次元測定器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る異常検出方法は、被測定物に接触させて被測定物の測定を行うための測定子の異常を検出する異常検出方法であって、測定子を用いて、測定子の校正用のゲージの測定の結果を取得する校正工程と、校正用のゲージの測定の結果に基づいて測定子の摩耗状況を予測する予測工程と、測定子の摩耗状況の予測の結果に基づいて、測定子の異常の有無を判定するためのしきい値を算出する算出工程と、校正用のゲージの測定の結果と算出したしきい値に基づいて、測定子の異常の有無の判定を行う第1の判定工程とを備える。
第1の態様によれば、測定子の継続使用による摩耗状況を反映したしきい値を用いて、測定子の異常を検出することができるので、測定子の異常を確実に検出することが可能になる。
本発明の第2の態様に係る異常検出方法は、第1の態様において、予測工程では、測定子の直径の予測値を算出し、算出工程では、測定子の直径の予測値に、あらかじめ定められたしきい値を加算及び減算することにより、測定子の異常の有無を判定するための判定上限値及び判定下限値をそれぞれ算出するようにしたものである。
本発明の第3の態様に係る異常検出方法は、第2の態様において、第1の判定工程では、校正用のゲージの測定の結果から求められた測定子の直径の測定値が判定上限値以上の場合に、測定子に異物が付着したと判定し、測定値が判定下限値以下の場合に、測定子が摩耗又は破損したと判定するようにしたものである。
第3の態様によれば、測定子の継続使用による摩耗状況を反映した判定上限値及び判定下限値を用いて、測定子の異常を検出することができる。
本発明の第4の態様に係る異常検出方法は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、校正用のゲージの測定の結果から求められた測定子の直径の測定値の、測定子の摩耗状況の予測からの乖離の度合を示すパラメータを算出し、パラメータを用いて、測定子の異常の有無の判定を行う第2の判定工程を更に備える。
本発明の第5の態様に係る異常検出方法は、第4の態様において、第2の判定工程は、第1の時点における測定子の直径の測定値を示す点と、第1の時点よりも前の第2の時点における測定子の直径の値を示す点とを結ぶ線分と、第1の時点における測定子の直径の予測値を示す点と、第2の時点における測定子の直径の値を示す点とを結ぶ線分とがなす乖離角を、パラメータとして算出し、測定値が予測値以上の場合であって、かつ、乖離角が第1のしきい角度以上の場合に、測定子に異物が付着したと判定し、測定値が予測値よりも小さい場合であって、かつ、乖離角が第2のしきい角度以上の場合に、測定子が摩耗又は破損したと判定するようにしたものである。
第4及び第5の態様によれば、測定子の直径の予測値からの乖離の度合に基づいて、測定子の異常の検出を行うことができる。
本発明の第6の態様に係る三次元測定器は、被測定物に接触させて被測定物の測定を行うための測定子と、測定子を用いて行った校正用のゲージの測定の結果に基づいて測定子の摩耗状況を予測し、測定子の摩耗状況の予測の結果に基づいて、測定子の異常の有無を判定するためのしきい値を算出し、校正用のゲージの測定の結果と算出したしきい値に基づいて、測定子の異常の有無の判定を行う処理装置とを備える。
本発明の第7の態様に係る三次元測定器は、第6の態様において、処理装置が、校正用のゲージの測定の結果から求められた測定子の直径の測定値の、測定子の摩耗状況の予測からの乖離の度合を示すパラメータを算出し、パラメータを用いて、測定子の異常の有無の判定を行うようにしたものである。
本発明によれば、測定子の継続使用による摩耗状況を反映したしきい値を用いて、測定子の異常を検出することができるので、測定子の異常を確実に検出することが可能になる。
図1は、本発明の一実施形態に係る三次元測定器を示す図(斜視図及びブロック図)である。 図2は、本発明の一実施形態に係る三次元測定器における異常検出方法を示すフローチャートである。 図3は、本発明の一実施形態に係る三次元測定器における異常検出方法を示すフローチャート(図2のつづき)である。 図4は、プロービング回数とスタイラス径との関係の例を示すグラフである。 図5は、プロービング回数とスタイラス径との関係の別の例を示すグラフである。 図6は、図5の乖離角を拡大して示す図である。
以下、添付図面に従って本発明に係る異常検出方法及び三次元測定器の実施の形態について説明する。
[三次元測定器]
図1は、本発明の一実施形態に係る三次元測定器を示す図(斜視図及びブロック図)である。なお、以下の説明では、3次元直交座標系を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る三次元測定器1は、測定器本体10と、制御装置100とを含んでいる。
(測定器本体)
まず、測定器本体10について説明する。測定器本体10は、プローブ22(スタイラス24を含む。)の先端に形成された測定子26を、被測定物に接触させて走査させることにより、非接触物の形状(輪郭)及び寸法等を測定する装置である。
図1に示すように、測定器本体10は、基台20と、基台20上に設けられた定盤18とを含んでいる。定盤18の表面は、XY平面に平行な平面状に形成されている。被測定物は、定盤18の表面に固定される。被測定物を定盤18の表面に固定するための手段としては、例えば、クランプ機構を用いることができる。
定盤18には、定盤18の表面から図中上側(+Z方向)に伸びる一対のコラム(支柱)16が取り付けられている。コラム16の上端部(+Z側の端部)には、ビーム(梁)14が架け渡されている。一対のコラム16は、定盤18上をY方向に同期して移動可能となっており、ビーム14は、X方向に平行な状態で、Y方向に移動可能となっている。コラム16を定盤18に対して移動させるための駆動手段としては、モータを使用することができる。なお、一対のコラム16は、定盤18の下面側で接続されていてもよい。
ビーム14には、Z方向に伸びるヘッド12が取り付けられている。ヘッド12は、ビーム14の長さ方向(X方向)に沿って移動可能となっている。ヘッド12をビーム14に対して移動させるための駆動手段としては、モータを使用することができる。
ヘッド12の下端部(-Z側の端部)には、プローブ22が図中上下方向(Z方向)に移動可能に取り付けられている。プローブ22を上下方向に移動させるための駆動手段としては、モータを使用することができる。
測定器本体10は、コラム16、ヘッド12及びプローブ22のそれぞれの移動量を測定するための移動量測定部(例えば、リニアエンコーダ。不図示)を含んでいる。
プローブ22は、剛性が高い軸状の部材(スタイラス24)を含んでいる。このスタイラス24の材料としては、例えば、超硬質合金、チタン、ステンレス、セラミック、カーボンファイバー等を使用することができる。
プローブ22のスタイラス24の先端部には、測定子26が設けられている。測定子26は、硬度が高く、耐摩耗性に優れた球状の部材である。測定子26の材料としては、例えば、ルビー、窒化珪素、ジルコニア、セラミック等を使用することができる。測定子26の直径(以下、スタイラス径という。)は一例で4.0mmである。
被測定物の測定を行う場合には、コラム16、ヘッド12及びプローブ22をXYZ方向に移動させて測定子26を被測定物に接触させる。そして、測定子26を被測定物の外形に沿って走査させながら、測定子26の変位量等を測定する。この変位量の測定値等のデータは制御装置100に送信される。制御装置100は、汎用測定プログラムを使用してこのデータを処理することにより、被測定物の形状(輪郭)及び寸法等を求めることが可能となっている。
定盤18の表面には、測定子26の校正用のゲージ28が設けられる。校正用のゲージ28は、例えば、真球度と直径が保証された球状の部材(校正球)である。校正用のゲージ28は、硬度が高く、耐摩耗性に優れた材料により形成することができる。校正用のゲージ28としては、その形状誤差が測定器本体10による測定精度よりも小さいもの(一例で10分の1以下のもの)を使用することができる。
測定子26の校正を行う場合には、コラム16、ヘッド12及びプローブ22をXYZ方向に移動させて測定子26を校正用のゲージ28に接触させる。そして、測定子26を校正用のゲージ28の外形に沿って走査させながら、測定子26の変位量等を測定する。制御装置100は、校正用のゲージ28の形状(輪郭)及び寸法等の測定結果と、校正用のゲージ28の形状(輪郭)及び寸法等のデータとを比較することにより、測定子26の異常の検出を行うことが可能となっている。
(制御装置)
次に、制御装置100について説明する。制御装置100は、操作部104からの操作入力に応じて測定器本体10に指令を送信して、測定器本体10による被測定物の測定及び測定子26の校正を行う。制御装置100は、パーソナルコンピュータにより構成されていてもよい。
処理装置102は、測定器本体10及び制御装置100の各部の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)を含んでいる。処理装置102は、操作部104を介してオペレータからの操作入力を受け付け、コントローラ110を介してこの操作入力に応じた制御信号を、測定器本体10及び制御装置100の各部に送信して各部の動作を制御する。
操作部104は、オペレータからの操作入力を受け付ける操作部材を含んでいる。この操作部材としては、例えば、文字入力のためのキーボード、ポインティングデバイス、マウス等を用いることができる。
コントローラ110は、測定器本体10との間で通信を行うための手段であり、測定器本体10との間で送受信するデータの変換処理を行う。コントローラ110は、制御装置100から測定器本体10に送信されるデジタルの指令をアナログ信号に変換するためのD/A(digital-to-analog)変換器と、測定器本体10から制御装置100に送られる測定値等のデータをデジタルデータに変換するためのA/D(analog-to-digital)変換器とを含んでいてもよい。
記憶装置106は、処理装置102による演算に使用されるプログラム、及び測定器本体10から取得した測定結果等のデータを記憶する。記憶装置106としては、例えば、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気ディスクを含む装置、eMMC(embedded Multi Media Card)、SSD(Solid State Drive)等のフラッシュメモリを含む装置等を用いることができる。図1には、記憶装置106に記憶されるプログラムの例として、汎用測定プログラム及び校正異常判定プログラムが図示されており、記憶装置106に記憶されるデータの例として、校正結果情報、しきい値情報及び設定情報が図示されている。
表示装置108は、文字情報、画像、GUI(Graphical User Interface)等を表示するための装置である。表示装置108としては、例えば、液晶ディスプレイを用いることができる。表示装置108には、測定器本体10から取得した測定値等のデータ、測定子26の校正の結果を表示させることができる。また、処理装置102が測定子26の校正の結果に基づいて測定子26の洗浄又は交換が必要であると判定した場合には、表示装置108は、処理装置102からの指令にしたがって、測定子26の洗浄又は交換が必要であることをユーザーに通知するための表示を行う。
なお、ユーザーに対して通知を行う装置としては、表示装置108に加えて、又は表示装置108の代わりに、音声を出力するためのスピーカ等を備えていてもよい。
[異常検出方法]
次に、本実施形態に係る三次元測定器1における異常検出方法について説明する。
(処理A)
測定子26の摩耗と測定子26への異物の付着が同時に発生した場合、固定の許容値を用いた異常の有無の判定では、測定子26の異常が発生したことを検出することができない場合が生じ得る。このため、本実施形態に係る異常検出方法では、測定子26の摩耗状況を考慮して、測定子26に異常があるか否かを判定するための異常判定しきい値を算出して更新する(以下、処理Aという。)。これにより、測定子26の摩耗と測定子26への異物の付着が同時に発生した場合であっても、測定子26の異常を検出することが可能になる。
(処理B)
また、一般に、測定子26の摩耗に起因する測定子26の直径(スタイラス径)の変化(減少)は徐々に進行する。これに対して、異物の付着に起因するスタイラス径の測定値の変化(増加)の割合の絶対値は、測定子26の継続使用による摩耗に起因するスタイラス径の測定値の変化(減少)の割合の絶対値と比較して大きくなる。
一方、測定子26に継続使用による摩耗に加えて破損が発生した場合には、スタイラス径の測定値の変化(減少)の割合の絶対値は、測定子26の継続使用による摩耗に起因するスタイラス径の測定値の変化(減少)の割合の絶対値と比較して大きくなる。
本実施形態に係る異常検出方法では、このスタイラス径の測定値の変化の割合の違いに着目して、測定子26の異常が異物の付着に起因するものであるのか、又は測定子26の破損に起因するものであるのかを判定する(以下、処理Bという。)。
次に、本実施形態に係る異常検出方法の概要を説明する。本実施形態では、まず、ユーザーは、あらかじめ制御装置100で、しきい値情報及び設定情報を設定しておく。
ここで、設定情報は、例えば、測定子26及び校正用のゲージ28に関する情報を含んでいる。測定子26に関する情報は、測定子26の直径、及び測定器本体10のカウンタによってカウントされた測定子26の使用回数(プロービングを行ったプロービング回数)に関する情報を含んでおり、ユーザーは、測定子26を交換するごとに、操作部104により使用回数をリセットしてゼロに設定することが可能となっている。校正用のゲージ28に関する情報は、校正用のゲージ28の形状及び直径に関する情報を含んでいる。
また、しきい値情報は、測定子26の直径(スタイラス径)の許容範囲(測定子26の直径からの差)を示すしきい値に関する情報を含んでいる。しきい値情報は、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよいし、実験的に定められていてもよいし、又は、測定器本体10又は測定子26の種類によってあらかじめ決まっていてもよい。
次に、ユーザーは、測定器本体10のプローブ22に取り付けられたスタイラス24の先端の測定子26を校正用のゲージ28に接触させて、校正用のゲージ28の測定を行う。この校正用のゲージ28の測定結果を含む情報は、制御装置100に送信される。
制御装置100は、コントローラ110を介して、校正用のゲージ28の測定結果を含む情報を受け取る。この校正結果情報は、測定子26の校正結果の履歴として記憶装置106に蓄積される。制御装置100の処理装置102は、この校正結果情報の履歴を用いて異常の検出のための処理を行う。制御装置100が複数の測定器本体10又は測定子26の制御を行うことが可能となっている場合には、校正結果情報は、測定器本体10ごと、又は測定子26ごとに蓄積されるようにしてもよい。測定子26が交換された場合、校正結果情報の履歴は消去されて新たな測定子26の校正結果情報の蓄積が開始されるようにしてもよい。なお、校正結果情報及びその履歴は、同種の測定器本体10又は測定子26に関する異常検出に利用可能としてもよい。
処理装置102は、汎用測定プログラムを用いて校正用のゲージ28の測定結果を含む情報を処理して、校正結果情報を求める。処理装置102は、校正結果情報を記憶装置106に記憶させる。ここで、校正結果情報は、校正用のゲージ28の測定結果から算出されたスタイラス径に関する情報を含んでいる。
処理装置102は、校正異常判定プログラム(処理A及び処理Bを実行するために使用されるプログラム)を用いて、校正結果情報、しきい値情報及び設定情報を用いて、スタイラス24の摩耗を考慮した異常の検出を行う。ここで、異常の検出においては、記憶装置106に記憶された校正結果情報、しきい値情報及び設定情報に基づいて、測定子26の摩耗状況をしきい値情報(判定上限値及び判定下限値)に反映させて、このしきい値情報を用いて異常の検出を行う。
処理装置102は、異常の検出結果を表示装置108に表示させる。これにより、ユーザーは、表示装置108の表示内容を確認して、校正の判定に対応することが可能になる。具体的には、スタイラス24に異物の付着があると判定された場合は、スタイラスの清掃を行い、スタイラス24が摩耗又は破損していると判定された場合は、新しいスタイラス24に交換する。これにより、校正異常の原因の判定結果に応じた対処が可能になる。
なお、本実施形態に係る異常検出方法は、測定器本体10において、プロービング(校正用のゲージ26のプロービング(校正)を含む。)が所定の回数行われるごとに実行されるようにしてもよいし、所定の期間経過するごとに実行されるようにしてもよい。
(異常検出方法の具体例)
以下、本実施形態に係る異常検出方法について、図2及び図3を参照して具体的に説明する。図2及び図3は、本発明の一実施形態に係る三次元測定器における異常検出方法を示すフローチャートである。
(異常判定しきい値の算出)
まず、測定子26の摩耗を考慮した異常判定しきい値の算出(処理A)について説明する。
測定子26の異常検出処理が開始されると、制御装置100の処理装置102は、測定子26の校正結果情報の履歴を記憶装置106から取得する(ステップS10:校正工程)。ステップS10において取得する測定子26の校正結果情報は、スタイラス径(測定値)StyDia(i)、標準偏差StdDev(i)、校正を行った時の総プロービング回数PrbCnt(i)及び校正を行った回数n(n>2)を含んでいる。ここで、iは、何回目の校正結果かを示すパラメータである。
また、処理装置102は、しきい値情報及び設定情報を記憶装置106から取得する(ステップS12)。ステップS12において取得するしきい値情報は、異物付着しきい値ΔHiStyDiaLimit、スタイラス破損しきい値ΔLoStyDiaLimit及び標準偏差しきい値StdDevLimitを含んでいる。異物付着しきい値ΔHiStyDiaLimitは、異物の付着に起因するスタイラス径の増加の許容範囲を示しており、ユーザーに測定子26の洗浄を促すか否かの判定の基準となるしきい値である。スタイラス破損しきい値ΔLoStyDiaLimitは、測定子26の摩耗又は破損に起因するスタイラス径の減少の許容範囲を示しており、ユーザーに測定子26の交換を促すか否かの判定の基準となるしきい値である。標準偏差しきい値StdDevLimitは、校正結果情報から外れ値(異常値)を除外するために用いられるしきい値である。
次に、処理装置102は、校正結果情報及びしきい値情報から処理に必要なパラメータを求める。
まず、処理装置102は、校正結果情報から、校正の標準偏差StdDev(i)が標準偏差しきい値StdDevLimit以上のもの、すなわち、外れ値を除外する(ステップS14)。以下、StdDev(i)<StdDevLimitの条件を満たす校正結果情報、すなわち、外れ値を除外したものを下記のように記載する。
・スタイラス径:StyDia'(i)
・校正を行った時の総プロービング回数:PrbCnt'(i)
・校正を行った回数:n’
次に、スタイラス径の判定上限値PreHiStyDia及び判定下限値PreLoStyDiaを算出する(ステップS16)。まず、プロービングが繰り返されて測定子26の表面が摩耗することに起因するスタイラス径の変化の予測線を算出する(予測工程)。
図4は、プロービング回数とスタイラス径との関係の例を示すグラフである。以下の説明では、プロービング回数をx、スタイラス径をyとして説明する。
スタイラス径StyDia'(i)と校正を行った時の総プロービング回数PrbCnt'(i)から最小二乗法を使って、スタイラス径の変化の予測線として、回帰直線L1:y=ax+bを求める。ここで、x=PrbCnt'(i)、y=StyDia'(i)とすると、回帰直線L1の傾きa及び切片bは、それぞれ下記の数1及び数2により求められる。
Figure 0007050247000001
Figure 0007050247000002
なお、本実施形態では、プロービング回数に対するスタイラス径の変化の予測線を、校正結果情報のスタイラス径の履歴の回帰直線L1として求めたが、本発明はこれに限定されない。例えば、予測線を近似曲線(例えば、2次曲線、又は2次以上の高次曲線)として求めてもよい。
次に、測定子26の摩耗を考慮したスタイラス径の現在値の予測値を算出する。具体的には、y=ax+bのxに総プロービング回数の現在値PrbCnt(n')を代入することにより算出される図4のy=PreStyDia(図4においてスタイラス径の予測値を示す点αのy座標)をスタイラス径の予測値とする。
次に、測定子26の摩耗を考慮したしきい値、すなわち、測定子26への異物の付着に起因するスタイラス径の増加の判定の基準となる判定上限値PreHiStyDiaと、測定子26の摩耗又は破損の判定の基準となる判定下限値PreLoStyDiaを算出する(算出工程)。判定上限値PreHiStyDia及び判定下限値PreLoStyDia(図4における点P及びPのy座標)は、式(1)及び式(2)により求めることができる。
PreHiStyDia=PreStyDia+ΔHiStyDiaLimit …(1)
PreLoStyDia=PreStyDia-ΔLoStyDiaLimit …(2)
なお、1回目の校正(n’=1)の場合又は継続使用に起因する摩耗を無視することができる場合(プロービング回数が比較的少ない場合)には、式(3)及び式(4)に示すように、スタイラス径の測定値に対してΔHiStyDiaLimit及びΔLoStyDiaLimitをそれぞれ加算及び減算した値を判定上限値PreHiStyDia及び判定下限値PreLoStyDiaとして用いることができる。
PreHiStyDia=PrbCnt(1)+ΔHiStyDiaLimit …(3)
PreLoStyDia=PrbCnt(1)-ΔLoStyDiaLimit …(4)
図4では、各校正時点における判定上限値PreHiStyDia及び判定下限値PreLoStyDiaを結んだ線をそれぞれL及びLとして示している。
次に、処理装置102は、ステップS16において算出した判定上限値PreHiStyDia及び判定下限値PreLoStyDiaを用いて、測定子26の摩耗状況を考慮した異常の有無を判定する(ステップS18及びS20:第1の判定工程)。
スタイラス径の測定値StyDia'(n')が判定上限値以上、すなわち、StyDia'(n')≧PreHiStyDiaの場合(ステップS18のYes)、処理装置102は、スタイラス24に異物が付着していると判定して、スタイラス24に異物が付着している旨をユーザーに通知する(ステップS30)。
一方、スタイラス径が判定上限値未満、すなわち、StyDia'(n')<PreHiStyDiaの場合には(ステップS18のNo)、スタイラス径が判定下限値PreLoStyDia以下、すなわち、StyDia'(n')≦PreLoStyDiaであるか否かを判定する(ステップS20)。スタイラス径が判定下限値PreLoStyDia以下の場合(ステップS20のYes)、処理装置102は、スタイラス24が摩耗又は破損していると判定して、スタイラス24が摩耗又は破損している旨をユーザーに通知する(ステップS32)。
一方、スタイラス径が判定上限値未満であり(ステップS18のNo)、かつ、スタイラス径が判定下限値PreLoStyDiaより大きい場合(ステップS20のNo)、ステップS22以降の処理Bに進む。
図4に示す例では、現在のスタイラス径の測定値を示す点をPとする。点Pのy座標は、点Pのy座標である判定上限値PreHiStyDiaよりも大きいため、処理装置102により、測定子26に異物が付着していると判定され(ステップS18)、表示装置108にその旨のメッセージが表示された。これにより、ユーザーは、適時に、付着した異物を除去するためにスタイラス24及び測定子26の洗浄を行うことができ、測定精度の低下を防止することが可能になる。
本実施形態の処理Aによれば、判定上限値PreHiStyDia及び判定下限値PreLoStyDiaに測定子26の摩耗状況を反映させることができるので、測定子26の摩耗と測定子26への異物の付着が発生した場合であっても、異常の検出を正確に行うことが可能になる。
(測定子の直径の測定値の変化の割合に基づく異常の検出)
次に、測定子26の直径の測定値の変化の割合に基づく異常の検出(処理B)について説明する。処理Bでは、処理装置102は、測定子26の異常が、異物の付着に起因するものであるのか、又は測定子26の破損に起因するものであるのかを判定して、表示装置108を用いてユーザーに通知する。
処理Bでは、処理装置102は、スタイラス径の測定値を示す点γの回帰直線L1からの乖離の度合の判定を行って、異常の有無の判定を行う(ステップS24からS28:第2の判定工程)。
まず、異常の原因の特定に必要なパラメータとして乖離角θを算出する(ステップS22)。ここで、乖離角θは、測定子26の直径の測定値(最新値)の回帰直線L1からの乖離の度合を示すパラメータである。
ステップS22では、処理装置102は、まず、乖離角θの算出に必要なパラメータを取得する。ステップS22では、処理装置102は、ステップS10からステップS16において取得又は算出した下記の情報を取得する。
・スタイラス径:StyDia'(i)
・校正を行った時の総プロービング回数:PrbCnt'(i)
・校正を行った回数:n’(n’>2)
・スタイラス径の判定上限値:PreHiStyDia
・スタイラス径の判定下限値:PreLoStyDia
・回帰直線L1の傾き:a
・回帰直線L1の切片(初期値):b
本実施形態では、処理装置102は、この測定子26の直径の測定値の変化の割合に着目して、測定子26の異常が異物の付着に起因するものであるのか、又は測定子26の破損に起因するものであるのかを判定する。処理装置102は、ステップS12において記憶装置106から取得したしきい値情報から下記の情報を取得する。
・異物判定しきい角度:HiRadLimit(第1のしきい角度)
・スタイラス破損判定しきい角度:LoRadLimit(第2のしきい角度)
異物判定しきい角度HiRadLimitは、スタイラス径の変化が異物の付着に起因するものであるか否かを判定に用いられるしきい値であり、スタイラス破損判定しきい角度LoRadLimitは、スタイラス径の変化が測定子26の破損に起因するものであるか否かを判定するために用いられるしきい値である。
また、処理装置102は、ステップS12において記憶装置106から取得した設定情報から下記の情報を取得する。
・しきい角度算出基準:RefPosDis
しきい角度算出基準:RefPosDisは、回帰直線L1からの点γの乖離の度合の判定の基準となる点βを決定するときに用いられる値である(式(6)参照)。
これらのしきい角度及びしきい角度算出基準は、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよいし、実験的に定められていてもよいし、若しくは、測定器本体10又は測定子26の種類によってあらかじめ決まっていてもよい。
図5は、プロービング回数とスタイラス径との関係の別の例を示すグラフであり、図6は、図5の乖離角を拡大して示す図である。図5及び図6において、スタイラス径の予測値を示す点をα、スタイラス径の測定値(最新値)を示す点をγ、過去の時点に対応する回帰直線L1上の点(回帰直線L1からの点γの乖離の度合の判定の基準となる点)をβとする。この点βは、例えば、現在の時点(第1の時点)の点γよりも過去の第2の時点(例えば、数回前の校正時点)における回帰直線L1上の点又はスタイラス径の測定値とすることができる。
回帰直線L1の傾きa及び切片bを用いて、下記のように、3点α、β及びγの座標(それぞれ(xα,yα)、(xβ,yβ)及び(xγ,yγ)とする。)を算出する。なお、RefPosDis>0とする。
(xα,yα)=(PrbCnt'(n'), a*PrbCnt'(n')+b) …(5)
(xβ,yβ)=(PrbCnt'(n')-RefPosDis, a*{PrbCnt'(n')-RefPosDis}+b) …(6)
(xγ,yγ)=(PrbCnt'(n'), StyDia'(n')) …(7)
次に、点βを始点とし、点αを終点とするベクトル、及び点βを始点とし、点γを終点とするベクトルを、それぞれ数3及び数4により求める。
Figure 0007050247000003
Figure 0007050247000004
両ベクトルの内積から、線分βαと線分βγとがなす角(乖離角∠αβγ)の角度θを数5により求める。
Figure 0007050247000005
まず、処理装置102は、スタイラス径の測定値(点γ)と回帰直線L1との位置関係、スタイラス径の測定値(点γ)が予測値(点α)よりも大きいか否かを判定する(ステップS24)。
スタイラス径の測定値(点γ)が回帰直線L1上か、又は回帰直線L1よりも+y側にある場合、すなわち、q≧s(又はyγ≧yα)の場合(ステップS24のYes)、処理装置102は、乖離角θと異物判定しきい角度HiRadLimit(図6のθ)とを比較して、測定子26に異物が付着しているか否かを判定する(ステップS26)。ステップS26では、乖離角θ≧HiRadLimitの場合に、処理装置102は、スタイラス24に異物が付着していると判定して、スタイラス24に異物が付着している旨をユーザーに通知する(ステップS30)。一方、ステップS26において、乖離角<HiRadLimitの場合に、処理装置102は、スタイラス24に異常がないと判定して、スタイラス24に異常がない旨をユーザーに通知する(ステップS34)。
一方、スタイラス径の測定値(点γ)が回帰直線L1よりも-y側にある場合、すなわち、q<s(又はyγ<yα)の場合(ステップS24のNo)、処理装置102は、乖離角θとスタイラス破損判定しきい角度LoRadLimitとを比較して、測定子26が破損しているか否かを判定する(ステップS28)。ステップS28では、乖離角θ≧LoRadLimitの場合、処理装置102は、スタイラス24が破損していると判定して、スタイラス24が破損している旨をユーザーに通知する(ステップS32)。一方、ステップS28において、乖離角θ<LoRadLimitの場合、処理装置102は、スタイラス24に異常がないと判定して、スタイラス24に異常がない旨をユーザーに通知する(ステップS34)。
ステップS30からS34では、下記のように、表示装置108を用いてユーザーへの通知を行うことが可能である。
処理装置102は、スタイラス24に異物の付着があると判定した場合には(ステップS30)、「スタイラスに異物が付着している可能性があります。スタイラスの清掃を実施して下さい。」というメッセージを表示装置108に表示させる。
一方、処理装置102は、スタイラス24に摩耗又は破損していると判定した場合には(ステップS32)、「スタイラスが摩耗又は破損している可能性があります。新しいスタイラスへの交換を推奨します。」というメッセージを表示装置108に表示させる。
また、処理装置102は、スタイラス24に異常がないと判定した場合には(ステップS34)、「スタイラス径は、設定した基準内です。」というメッセージを表示装置108に表示させる。
なお、これらのメッセージは、表示の代わりに音声を用いてもよいし、表示と音声とを併用するようにしてもよい。
図5に示す例では、現在のスタイラス径の測定値を示す点γのy座標は、点Pのy座標である判定上限値PreHiStyDiaよりも小さい。このため、処理Aでは、測定子26の異常を検出することができないが、処理Bにおいて、回帰直線L1からの乖離角θを用いた判定において、異物の付着があると判定され、表示装置108にその旨のメッセージが表示された。これにより、ユーザーは、適時に、付着した異物を除去するためにスタイラス24及び測定子26の洗浄を行うことができ、測定精度の低下を防止することが可能になる。
また、点γのy座標は、点Pのy座標である判定下限値PreLoStyDiaよりも大きい場合であっても、処理Bにおいて、回帰直線L1からの乖離角θを用いた判定において、測定子26の直径の急激な減少を検出することができるので、測定子26の破損を検出することが可能になる。
なお、本実施形態では、処理Aと処理Bとを両方とも実行するようにしたが、処理A及び処理Bのいずれか一方のみを実行するようにしてもよい。
処理A(ステップS10からS20及びステップS30からS34)のみを実行する場合には、例えば、スタイラス径が判定上限値未満であり(ステップS18のNo)、かつ、スタイラス径が判定下限値PreLoStyDiaより大きい場合に(ステップS20のNo)、処理装置102は、スタイラスの異常がないと判定して、スタイラス24に異常がない旨をユーザーに通知する(ステップS34)ようにすればよい。
また、例えば、プロービング回数が比較的少なく、継続使用に起因する摩耗量がしきい値に影響しない程度の場合には、処理B(ステップS10からS14及びステップS22からS34)のみを実行するようにしてもよいし、又は、しきい値の算出(ステップS16)を行わずに、式(3)及び式(4)のしきい値を用いて、ステップS10からS14及びステップS18からS34を実行するようにしてもよい。
なお、本実施形態に係る処理Bでは、測定子26の直径の測定値(最新値)の回帰直線L1からの乖離の度合を示すパラメータとして乖離角θを用いたが、処理Bで用いるパラメータは乖離角θに限定されない。処理Bで用いるパラメータとしては回帰直線L1からの距離を用いてもよい。
1…三次元測定器、10…測定器本体、12…ヘッド、14…ビーム(梁)、16…コラム(支柱)、18…定盤、20…基台、22…プローブ、24…スタイラス、26…測定子、28…校正用のゲージ(校正球)、100…制御装置、102…処理装置、104…操作部、106…記憶装置、108…表示装置、110…コントローラ

Claims (7)

  1. 被測定物に接触させて前記被測定物の測定を行うための測定子の異常を検出する異常検出方法であって、
    前記測定子を用いて、前記測定子の校正用のゲージの測定の結果を取得する校正工程と、
    前記校正用のゲージの測定の結果に基づいて前記測定子の摩耗状況を予測する予測工程と、
    前記測定子の摩耗状況の予測の結果に基づいて、前記測定子の異常の有無を判定するためのしきい値を算出する算出工程と、
    前記校正用のゲージの測定の結果と前記算出したしきい値に基づいて、前記測定子の異常の有無の判定を行う第1の判定工程と、
    を備える異常検出方法。
  2. 前記予測工程では、前記測定子の直径の予測値を算出し、
    前記算出工程では、前記測定子の直径の予測値に、あらかじめ定められたしきい値を加算及び減算することにより、前記測定子の異常の有無を判定するための判定上限値及び判定下限値をそれぞれ算出する、請求項1記載の異常検出方法。
  3. 前記第1の判定工程では、前記校正用のゲージの測定の結果から求められた前記測定子の直径の測定値が前記判定上限値以上の場合に、前記測定子に異物が付着したと判定し、前記測定値が前記判定下限値以下の場合に、前記測定子が摩耗又は破損したと判定する、請求項2記載の異常検出方法。
  4. 前記校正用のゲージの測定の結果から求められた前記測定子の直径の測定値の、前記測定子の摩耗状況の予測からの乖離の度合を示すパラメータを算出し、前記パラメータを用いて、前記測定子の異常の有無の判定を行う第2の判定工程を更に備える請求項1から3のいずれか1項記載の異常検出方法。
  5. 前記第2の判定工程は、
    第1の時点における前記測定子の直径の測定値を示す点と、前記第1の時点よりも前の第2の時点における前記測定子の直径の値を示す点とを結ぶ線分と、前記第1の時点における前記測定子の直径の予測値を示す点と、前記第2の時点における前記測定子の直径の値を示す点とを結ぶ線分とがなす乖離角を、前記パラメータとして算出し、
    前記測定値が前記予測値以上の場合であって、かつ、前記乖離角が第1のしきい角度以上の場合に、前記測定子に異物が付着したと判定し、前記測定値が前記予測値よりも小さい場合であって、かつ、前記乖離角が第2のしきい角度以上の場合に、前記測定子が摩耗又は破損したと判定する、請求項4記載の異常検出方法。
  6. 被測定物に接触させて前記被測定物の測定を行うための測定子と、
    前記測定子を用いて行った校正用のゲージの測定の結果に基づいて前記測定子の摩耗状況を予測し、前記測定子の摩耗状況の予測の結果に基づいて、前記測定子の異常の有無を判定するためのしきい値を算出し、前記校正用のゲージの測定の結果と前記算出したしきい値に基づいて、前記測定子の異常の有無の判定を行う処理装置と、
    を備える三次元測定器。
  7. 前記処理装置は、前記校正用のゲージの測定の結果から求められた前記測定子の直径の測定値の、前記測定子の摩耗状況の予測からの乖離の度合を示すパラメータを算出し、前記パラメータを用いて、前記測定子の異常の有無の判定を行う、請求項6記載の三次元測定器。
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