以下、実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示すブロック図である。画像処理システムは、コンテンツ配信サーバ1と、端末装置2とを備えている。
コンテンツ配信サーバ1はコンテンツを端末装置2に送信するコンテンツ送信部11を有する。送信されるコンテンツに特に制限はなく、例えば映画、コンサート、ゲームなどである。これらのコンテンツに登場する役者、撮影セット、歌手、衣装、ゲーム内のキャラクタやアイテム等を総称してオブジェクトと呼ぶことがある。また、コンテンツ送信部11は後述する付加情報に関する情報を端末装置2に送信してもよい。
端末装置2はユーザが用いるものであり、例えばスマートフォン、タブレット端末、パソコン、HMD(Head Mounted Display)など任意のコンピュータである。そして、端末装置2は、ディスプレイ21と、入力インターフェース22と、記憶部23と、コンテンツ制御部24とを有する。
端末装置2がスマートフォンやタブレット端末である場合、入力インターフェース22はタッチパネルであってよい。そして、タッチパネルはディスプレイ21と所与の位置関係で重ねて配置される。これにより、例えば、ディスプレイ21の所定位置に選択可能なアイコンが表示され、タッチパネルにおける対応する位置がタッチされた場合、端末装置2はそのアイコンが選択されたことを把握できる。
端末装置2がパソコンである場合、入力インターフェース22は、例えばマウスやタッチパッドである。
端末装置2がHMDである場合、HMDがディスプレイ21を内包している。このディスプレイ21は3次元仮想空間を表示し得る。そして、入力インターフェース22は、例えばディスプレイ21に表示される空間内でポインタを操作するコントローラ、あるいは、HMDに設けられたボタンである。
端末装置2の記憶部23はRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等から構成され、種々のプログラムや後述する付加情報付き画像を記憶する。なお、記憶部23は必ずしも端末装置2内になくてもよく、例えば端末装置2とネットワーク接続されるクラウド上の記憶装置(不図示)に付加情報付き画像等が記憶されてもよい。
コンテンツ制御部24は、コンテンツ受信部241と、表示制御部242と、キャプチャトリガ生成部243と、トリガ検知部244と、付加情報取得部245と、画像生成部246と、画像送信部249とを有する。コンテンツ制御部24内の各部の一部または全部は、端末装置2のプロセッサ(不図示)が所定のコンテンツ制御プログラムを実行することによって実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよいし、OSの機能であってもよい。コンテンツ制御部24はコンテンツ配信サーバ1と協働することによってコンテンツ制御アプリをユーザに提供するものとも言える。
コンテンツ受信部241はコンテンツ配信サーバ1からのコンテンツを受信する。
表示制御部242は受信したコンテンツをディスプレイ21に表示させる。一例として、表示制御部242はディスプレイ21の一部であるコンテンツ表示領域91にコンテンツを表示させる(図2参照)。
図1に戻り、キャプチャトリガ生成部243は、ユーザによる入力インターフェース22を用いた所定操作に応答して、ディスプレイ21に表示されている画面をキャプチャする(スクリーンショットを取得する)ためのトリガ(以下「キャプチャトリガ」という。)を生成する。より具体的には、キャプチャトリガ生成部243はキャプチャトリガを生成するためのGUI(Graphical User Interface)をユーザに提供する。そして、キャプチャトリガ生成部243は、このGUIに対するユーザからの所定操作があると、キャプチャトリガを生成する。
例えば、キャプチャトリガ生成部243はディスプレイ21におけるコンテンツ表示領域91とは異なる領域にキャプチャアイコン92(GUI)を表示させる(図2参照)。そして、入力インターフェース22を用いてキャプチャアイコン92が選択されたことに応答して、キャプチャトリガ生成部243はキャプチャトリガを生成する。
図1に戻り、トリガ検知部244はキャプチャトリガを検知する。キャプチャトリガはキャプチャトリガ生成部243によって生成されたものであってよい。あるいは、OSの機能に基づくキャプチャを行うための所定操作(例えば、スマートフォンに設けられた複数のボタンを同時に押下)が端末装置2の入力インターフェース22に対してなされたこと、または、端末装置2のOSの機能に基づくキャプチャが行われたことを、トリガ検知部244はキャプチャトリガとして検知してもよい。
また、コンテンツ制御部24自身がキャプチャトリガを生成するなど、ユーザ操作によらずにキャプチャトリガが生成され、これをトリガ検知部244が検知してもよい。この場合、ユーザの操作によらずに付加情報付き画像(後述)が生成され、端末装置2内の記憶部23に記憶されたり、外部装置に送信されたりすることとなる。
付加情報取得部245はキャプチャトリガの検知時に対応するキャプチャ時にディスプレイ21に何が表示されているかに応じた付加情報を取得する。何がディスプレイ21に表示されているかに応じた付加情報は、ディスプレイ21に表示されている内容に応じた付加情報、あるいは、ディスプレイ21に表示されている画面(画像)に応じた付加情報とも言える。付加情報が固定のものではなく、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面に応じたものである点が本実施形態の1つの特徴である。
なお、付加情報取得部245は、ディスプレイ21に何が表示されているかに応じた付加情報を取得するために、必ずしもディスプレイに何が表示されているかを解析等する必要はない。付加情報取得部245は、ディスプレイ21に何が表示されているかに応じた付加情報を外部から取得する等でもよい。例えば、付加情報取得部245は、キャプチャ時に基づいて、コンテンツ配信サーバ1から受信したデータ(コンテンツ等)に含まれているデータを解析したり、コンテンツ配信サーバ1に問い合わせたりしてもよい。
ここで、キャプチャ時とは、典型的にはキャプチャトリガが生成された時点(例えば、ユーザがキャプチャアイコン92を選択した時点)であるが、そのような時点から多少ずれた時点でもよい。あるいは、キャプチャ時とは、キャプチャトリガが生成された時点を基準とする時間であってもよく、具体的には、基準となる時点から既定の時間でもよいし、基準となる時点からユーザがキャプチャ終了の操作を行うまでの時間でもよい。
また、付加情報取得部245は、自ら付加情報を生成してもよいし、付加画像を外部(例えばコンテンツ配信サーバ1)から入手してもよいし、外部から入手した情報に基づいて付加情報を生成してもよい、予め用意された付加情報のいずれかを選択してもよく、いずれの場合も付加情報を「取得する」と表現する。付加情報の具体例は後述する。
画像生成部246は、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されていた画面をキャプチャし、キャプチャされた画像に付加情報を付加して付加情報付き画像を生成する。そして、画像生成部246は付加情報付き画像を記憶部23に記憶する。キャプチャ時が特定の時点である場合、生成される付加情報付き画像は静止画像である。また、キャプチャ時が特定の時間である場合、生成される付加情報付き画像は動画像である。なお、画像生成部246は(付加情報が付加されていない)キャプチャされた画像そのものも合わせて記憶部23に記憶してもよい。
一例として、付加情報は画像(以下「付加画像」という。)であり、画像生成部246はキャプチャ時にディスプレイ21に表示されていた画面をキャプチャし、これに付加画像を重畳することによって、付加情報付き画像を生成してもよい。この付加画像は静止画でもよいし動画像でもよく、また文字であってもよい。別の例として、画像生成部246はキャプチャ時にディスプレイ21に表示されていた画面をキャプチャし、これに付加情報をメタデータとして付加することによって、付加情報付き画像を生成してもよい。この場合の付加情報は、例えば特定のWebページに関連付けられたURL(Uniform Resource Locator)である。
画像送信部249は生成された付加情報付き画像を任意の外部装置に送信する。送信された画像は外部装置からアクセス可能な記憶装置に記憶される。外部装置は、SNS(Social Networking Service)アプリ等の他のアプリで付加情報付き画像を表示させるための、当該他のアプリの管理サーバでもよい。あるいは、外部装置はコンテンツ配信サーバ1でもよい。
図3は、図1の端末装置2の処理動作の一例を示すフローチャートである。
表示制御部242はコンテンツ受信部241によって受信されたコンテンツをディスプレイ21に表示させる(ステップS1)。コンテンツの表示中、端末装置2のユーザは、キャプチャを望む任意の時点において、例えば図2のキャプチャアイコン92を選択することによってキャプチャトリガを生成することができる。トリガ検知部244によってキャプチャトリガが検知されると(ステップS2のYES)、付加情報取得部245はキャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面に応じた付加情報を取得する(ステップS3)。
そして、画像生成部246は、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面をキャプチャし、これに付加情報を付加して付加情報付き画像を生成する(ステップS4)。生成された付加情報付き画像は記憶部23に保存される(ステップS5)。また、画像送信部249は付加情報付き画像を外部装置に送信してもよい(ステップS6)。
このように、本実施形態では、キャプチャトリガの検知(ステップS2)に応答して、さらなるユーザ操作なく、付加情報取得(ステップS3)、付加情報付き画像(ステップS4)の生成、付加情報付き画像の保存(ステップS5)、および、付加情報付き画像の外部装置への送信が行われる。
以下、付加情報の具体例をいくつか述べる。
付加情報はキャプチャ時にディスプレイ21に表示されているコンテンツ(すなわち、どのコンテンツが表示されているか)に応じたものとすることができる。より具体的には、付加情報はキャプチャ時にディスプレイ21に表示されているコンテンツの名称(以下「コンテンツ名」という。)であってよい。コンテンツ名は、必ずしもコンテンツの正式名称そのものでなくてもよく、その略称や、コンテンツを特定可能な情報であってもよい。生成される付加情報付き画像は、例えばキャプチャされた画像に対して付加情報としてのコンテンツ名(必要に応じて、さらに著作権表示等)が重畳されたものである。
コンテンツに応じた付加情報の別の例として、コンテンツに関連する広告、宣伝画像、公式HP等に関連付けられたURLであってもよい。この場合、キャプチャされた画像に対して、付加情報としてのURLが画像として重畳された付加情報付き画像が生成される。あるいは、付加情報としてのURLがキャプチャされた画像のメタデータとして付加された付加情報付き画像が生成される。このようなメタデータが付加された付加情報付き画像のURLが選択されると、そのURLに関連付けられたWebページが取得されて表示される。
コンテンツに応じた付加情報の別の例として、コンテンツ内のオブジェクトに関する情報であってもよい。オブジェクトとは、コンテンツに登場する出演者、アバター、アバターのパーツ、アバターのユーザ、ギフトなどである。
このような付加情報付き画像を生成するには、コンテンツ配信サーバ1が、コンテンツのみならず、コンテンツ名を示す情報、上記URL、コンテンツ内のオブジェクトに関する情報等を端末装置2に送信すればよい。これにより、付加情報取得部245はコンテンツ名等を取得できる。あるいは、キャプチャトリガの検知に応答して付加情報取得部245がコンテンツ配信サーバ1にコンテンツ名等を問い合わせてもよい。詳細には、付加情報取得部245がキャプチャ時をコンテンツ配信サーバ1に通知する。そして、この通知に応答して、当該キャプチャ時に端末装置2に配信していたコンテンツの名称を示す情報等を、コンテンツ配信サーバ1が端末装置2に送信するようにしてもよい。
なお、本例の付加情報は、キャプチャ時にどのコンテンツが表示されていたかに応じて定まり、当該コンテンツのどの時点でキャプチャトリガが検知されたかには依らない。例えば、コンテンツの序盤でキャプチャトリガが検知された場合の付加情報と、コンテンツの終盤でキャプチャトリガが検知された場合の付加情報は、同一のものとなる。
これに対し、別の具体例として、付加情報はコンテンツのどの時点でキャプチャトリガが検知されたかに応じて異なるものであってもよい。
例えば、付加情報は、コンテンツにおける、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されているシーン(すなわち、どのようなシーンが表示されているか)に応じたものであってよい。
シーンに応じた付加情報の例として、付加情報は、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されているシーンに含まれる役者、撮影セット、歌手、衣装、ゲーム内のキャラクタやアイテムといったオブジェクトに関するものであってよい。
オブジェクトに関する付加情報の例として、付加情報はオブジェクトの名称(以下「オブジェクト名」という。)であってよい。オブジェクト名は、必ずしもオブジェクトの正式名称そのものでなくてもよく、その略称や、オブジェクトを特定可能な情報であってもよい。
この場合、付加情報としてのオブジェクト名が重畳された付加情報付き画像が生成される。そして、例えば、キャプチャされた画像に対して、登場しているキャラクタの名称(オブジェクト名)が付加情報として重畳される。その他、付加情報はオブジェクト名以外のオブジェクトに関する情報(例えば、オブジェクトがゲームのキャラクタである場合に、そのキャラクタのレアリティ)、コンテンツ配信アプリの名称等を含み得る。
オブジェクトに応じた付加情報の別の例として、オブジェクトに関連する広告、宣伝画像、公式HP、オブジェクト購入のためのHP等に関連付けられたURLであってもよい。この場合、キャプチャされた画像に対して、付加情報としてのURLが画像として重畳された付加情報付き画像が生成される。あるいは、付加情報としてのURLがキャプチャされた画像のメタデータとして付加された付加情報付き画像が生成される。このようなメタデータが付加された付加情報付き画像のURLが選択されると、そのURLに関連付けられたWebページが取得されて表示される。
シーンに応じた付加情報の別の例として、付加情報は、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されているシーンの撮影地に応じたものであってよい。より具体的には、付加情報は、撮影地あるいは撮影地にある店舗、観光地、テーマパーク等の広告等であってもよい。
このように、シーンに応じた付加情報を取得するためには、コンテンツ配信サーバ1が、コンテンツに加えて、コンテンツの各シーンに応じた付加情報を端末装置2に送信すればよい。これにより、付加情報取得部245はキャプチャ時に表示されているシーンに応じた付加情報を取得できる。あるいは、キャプチャトリガの検知に応答して付加情報取得部245がコンテンツ配信サーバ1に付加情報を問い合わせてもよい。詳細には、付加情報取得部245がキャプチャ時をコンテンツ配信サーバ1に通知する。そして、この通知に応答して、当該キャプチャ時にコンテンツ配信サーバ1から端末装置2に配信されていたコンテンツのシーンに応じた付加情報を、コンテンツ配信サーバ1が端末装置2に送信するようにしてもよい。
別の具体例として、付加情報は、コンテンツにおける、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されているシーンではなく、コンテンツにおけるキャプチャ時のおおまかな時間帯(序盤であるか、中盤であるか、終盤であるか等)に応じたものであってもよい。なお、キャプチャ時の時間帯によってディスプレイ21に表示されている画面が異なるため、キャプチャ時の時間帯に応じた付加情報も、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面に応じた付加情報といえる。
より具体的な例として、コンテンツが映画である場合に、キャプチャトリガが映画の序盤で検知された場合の付加情報と、終盤で検知された場合の付加情報とが異なっていてもよい。あるいは、コンテンツがコンサートである場合に、どの曲が表示されている時にキャプチャトリガが検知されたかに応じて異なる付加情報が取得されてもよい。
このように、第1実施形態では、ディスプレイ21に表示されるコンテンツそのものをキャプチャするのではなく、キャプチャされた画像に付加情報を付加した付加情報付き画像を生成できる。そして、付加情報は、固定の情報ではなく、ディスプレイ21に表示されている画面に応じた付加情報とすることができる。
図4は、図1の画像処理システムの変形例である画像処理システムの概略構成を示すブロック図であり、端末装置2’を有している。
図1の画像処理システムは、キャプチャトリガの検知に応答して、さらなるユーザ操作なく、付加情報取得、付加情報付き画像の生成、付加情報付き画像の端末装置2内への保存、および、付加情報付き画像の外部装置への送信が行われるものであった。これに対し、図4の画像処理システムは、キャプチャトリガの検知後、さらにユーザが画像を送信するための送信トリガを生成したことに応答して、付加情報付き画像の生成、付加情報付き画像の端末装置内2’への保存、および、付加情報付き画像の外部装置への送信が行われる。
具体的には、図4の端末装置2’におけるコンテンツ制御部24は送信トリガ生成部24Aを有する。送信トリガ生成部24Aは、ユーザによる入力インターフェース22を用いた所定操作に応答して、付加情報付き画像を外部装置へ送信するための送信トリガを生成する。より具体的には、送信トリガ生成部24Aは送信ャトリガを生成するためのGUIをユーザに提供する。そして、送信トリガ生成部24Aは、このGUIに対するユーザからの所定操作があると、送信トリガを生成する。
例えば、図5に示すように、送信トリガ生成部24Aはディスプレイ21におけるコンテンツ表示領域91およびキャプチャアイコン92とは異なる領域に送信アイコン93(GUI)を表示させる。そして、入力インターフェース22を用いて送信アイコン93が選択されたことに応答して、送信トリガ生成部24Aは送信トリガを生成する。生成された送信トリガはトリガ検知部244によって検知される。すなわち、トリガ検知部244はキャプチャトリガの検知および送信トリガの検知の両方を行う。
図6Aは、図4の端末装置2’の処理動作の一例を示すフローチャートである。図3と共通する処理には共通する符号を付しており、ステップS1~S3は図3と共通する。
図3ではキャプチャトリガに応答して付加画像を生成するのに対し、図6Aに示す本変形例では、キャプチャトリガの検知に応答して、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面を画像生成部246がキャプチャしてキャプチャ画像を取得する(ステップS10A、必要に応じて端末装置2’内の記憶部23に記憶する)にとどまり、この時点では付加情報付き画像の生成は行わない。
トリガ検知部244が送信トリガを検知すると(ステップS10BのYES)、画像生成部246は、ステップS21で取得されたキャプチャ画像に付加情報を付加し、付加情報付き画像を生成する(ステップS4)。生成された付加情報付き画像は端末装置2’の記憶部23に保存される(ステップS5)。また、画像送信部249は付加情報付き画像を外部装置に送信する(ステップS6)。
このように、本変形例では、キャプチャトリガの検知(ステップS2)に応答して、さらなるユーザ操作なく、付加情報取得(ステップS3)およびキャプチャ(ステップS10A)が行われる。次いで、送信トリガの検知(ステップS10B)に応答して、さらなるユーザ操作なく、付加情報付き画像の生成(ステップS4)、付加情報付き画像の端末装置2’内への保存(ステップS5)、付加情報付き画像の外部装置への送信(ステップS6)が行われる。本変形例では、画像を外部装置に送信する時に付加情報付き画像が生成される。
なお、図4の端末装置2’において、図3に示したようにキャプチャトリガの検知に応答して(送信トリガの検知を行うことなく)付加情報付き画像の送信まで行うか、あるいは、図6Aに示したようにキャプチャトリガの検知に応答してキャプチャまでを行い、送信トリガの検知に応答して付加情報付き画像の送信までを行うか、をユーザが選択できるようにしてもよい。
図6Bは、図4の端末装置2’の処理動作の別の例を示すフローチャートである。図示のように、キャプチャトリガ生成部243が生成したキャプチャトリガが検知されたことに応答して(ステップS2のYES)、付加情報の取得(ステップS3)、付加情報付き画像の生成(ステップS4)および付加情報付き画像の保存(ステップS5)が行われ、送信トリガ生成部24Aが生成した送信トリガが検知されたことに応答して(ステップS10BのYES)、付加情報付き画像の送信(ステップS6)が行われてもよい。
図6Cは、図4の端末装置2’の処理動作の別の例を示すフローチャートである。図示のように、キャプチャトリガ生成部243が生成したキャプチャトリガが検知されたことに応答して(ステップS2のYES)、キャプチャ画像の取得(ステップS10A)が行われ、送信トリガ生成部24Aが生成した送信トリガが検知されたことに応答して(ステップS10BのYES)、付加情報の取得(ステップS3)、付加情報付き画像の生成(ステップS4)、付加情報付き画像の保存(ステップS5)、および、付加情報付き画像の送信(ステップS6)が行われてもよい。
この場合のステップS3の処理として、例えば、付加情報取得部245がキャプチャ時を示す情報とともに付加情報の取得要求をコンテンツ配信サーバ1に送信し、付加情報をコンテンツ配信サーバ1から受信することにより、付加情報を取得することができる。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態は、コンテンツ配信サーバ1からコンテンツが送信され、これを端末装置2がディスプレイ21に表示させるものであった。次に説明する第2実施形態は、コンテンツ配信サーバ1aからコンテンツ生成に必要な情報が送信され、これに基づいて端末装置2aがコンテンツを生成してディスプレイ21に表示させるもの(いわゆる、クライアントレンダリング)である。以下の説明では、第1実施形態と共通する点を省略することがある。
図7は、第2実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示すブロック図である。画像処理システムは、1以上の配信装置3と、1以上のコンテンツ配信サーバ1aと、1以上の視聴者用端末装置4と、1以上のギフトサーバ5と、端末装置2aとを備えている。
本実施形態におけるコンテンツは、1以上のアバターが活動する3次元仮想空間であることを一例として想定している。各アバターは実在の演者に対応している。そして、演者の言動が当該演者と対応するアバターの3次元仮想空間での言動に反映される。
具体的には、演者は配信装置3を用いて自身に対応するアバターを活動させる。配信装置3は、配信者用端末装置31(例えば、スマートフォン)と、これに接続されたセンサ32とを含む。センサ32はモーションセンサやマイク(不図示)等を含み、配信者の言動を取得する。そして、配信者の言動を示す情報(以下「モーション情報」という。)が配信者用端末装置31からコンテンツ配信サーバ1aに送信される。
また、配信者用端末装置31からコンテンツ配信サーバ1aへアバター情報が送信される。アバター情報はアバターあるいは対応する演者に関する情報である。アバター情報は、演者および対応するアバターの識別情報、アバターの外観の情報、アバターのパーツ(髪型、目、鼻、口等)の識別情報、アバターの装飾品(衣装、靴、アクセサリ等)の識別情報、アバターの各パーツ(頭部や胴体)の動き(方向を含む)を示す情報、アバターの顔の表情(目の動き、口の動き等)を示す情報、アバター(あるいは対応する演者)の詳細情報(プロフィールや公式HP等)に関連付けられたURL等を含み得る。なお、アバターもコンテンツに登場するオブジェクトの一例であるから、アバター情報はオブジェクト情報とも言える。
また、配信者用端末装置31からコンテンツ配信サーバ1aへコメント情報が送信されてもよい。コメント情報は、配信者(すなわち演者)からのコメントと、配信者の識別情報と、それに紐付いた詳細情報に関連付けられたURL等を含み得る。後述する視聴者用端末装置4および/または端末装置2aからコメント情報を送信できてもよい。
なお、コンテンツ配信サーバ1aに対して複数の配信装置3からモーション情報、アバター情報およびコメント情報が送信されてもよい。この場合、コンテンツとしての3次元仮想空間に複数のアバターが登場する。
さらに、コンテンツ視聴者は視聴者用端末装置4(例えば、スマートフォン)を用いてコンテンツにギフトを表示させることができる。具体的には、視聴者用端末装置4からギフトサーバ5へギフト情報が送信される。ギフト情報は、ギフトを表示させる視聴者の識別情報、表示させるギフトの識別情報、表示させるコンテンツの識別情報、ギフトを表示させる視聴者の詳細情報(プロフィールや公式HP等)に関連付けられたURL等を含み得る。配信装置3および/または端末装置2aからギフト情報を送信できてもよい。
本実施形態では、コンテンツ配信サーバ1aはコンテンツ情報送受信部12を有する。コンテンツ情報送受信部12は、コンテンツそのものを送信するのではなく、コンテンツ生成に用いられ得る各種情報を端末装置2aに送信する。この各種情報とは、配信装置3から受信されるアバター情報およびモーション情報の他、コンテンツの識別情報、3次元仮想空間の背景の識別情報等を含む。
また、ギフトサーバ5はギフト情報送受信部51を有する。ギフト情報送受信部51は、ギフト情報を視聴者用端末装置4から受信し、端末装置2aに送信する。ギフト情報もコンテンツ生成に用いられ得る。
なお、本実施形態ではコンテンツ配信サーバ1aとギフトサーバ5が別個のものであるとしているが、これらが一体であってもよい。
そして、端末装置2aのコンテンツ制御部24は、コンテンツ情報受信部247と、コンテンツ生成部248と、画像送信部249とを有する。
コンテンツ情報受信部247はコンテンツ配信サーバ1aおよびギフトサーバ5から受信される情報(以下「コンテンツ情報」と総称する。)を受信する。必要に応じて、コンテンツ情報は記憶部23に記憶される。
コンテンツ生成部248はコンテンツ情報に基づいてコンテンツを生成する。具体例として、コンテンツ生成部248は、3次元仮想空間内で、アバター情報に基づくアバターが、モーション情報に基づく活動を行う動画コンテンツを生成する。3次元仮想空間には、コメント情報に基づくコメントや、ギフト情報に応じたギフトも含まれ得る。そして、表示制御部242は、受信したコメント情報に基づくコメントや、受信したギフト情報に基づくギフトを含む動画コンテンツをディスプレイ21に表示させる。
そして、本実施形態の付加情報取得部245は、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面に応じた付加情報を、コンテンツ情報に基づいて取得することができる。
また、付加情報取得部245は、キャプチャ時(必要に応じて、端末装置2aを使用しているユーザを識別する情報)をコンテンツ配信サーバ1aに通知し、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面に応じた情報を配信サーバに要求することによって(例えば、コンテンツ制御アプリのAPI(Application Programming Interface))を介して)、付加情報取得に必要な情報を受信してもよい。
すなわち、上述したコンテンツ情報に含まれるとした情報の一部は、付加情報取得部245の要求に応じてコンテンツ配信サーバ1aから端末装置2aに送信されてもよい。具体例として、コンテンツ名、アバター情報のうちの演者(あるいは対応するアバター)の識別情報、演者(あるいは対応するアバター)の詳細情報に関連付けられたURLを、付加情報取得部245の要求に応じてコンテンツ配信サーバ1aから受信するようにしてもよい。
画像送信部249は生成された付加情報付き画像を任意の外部装置に送信する。送信された画像は外部装置からアクセス可能な記憶装置に記憶される。外部装置は、SNSアプリ等の他のアプリで付加情報付き画像を表示させるための、当該他のアプリの管理サーバでもよい。あるいは、外部装置はコンテンツ配信サーバ1aでもよい。以下では、主に後者について説明する。
図8は、図7の端末装置2aの処理動作の一例を示すフローチャートである。
コンテンツ生成部248は、コンテンツ情報受信部247が受信したコンテンツ情報に基づいて、コンテンツを生成する(ステップS11)。そして、表示制御部242はコンテンツ生成部248によって生成されたコンテンツをディスプレイ21に表示させる(ステップS12)。コンテンツの表示中、端末装置2aのユーザは、キャプチャを望む任意の時点において、例えば図2のキャプチャアイコン92を選択することによってキャプチャトリガを生成することができる。
トリガ検知部244によってキャプチャトリガが検知されると(ステップS13のYES)、付加情報取得部245は、ステップS11でコンテンツ情報受信部247が受信したコンテンツ情報に基づいて、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている内容(画面)に応じた付加情報を取得する。あるいは、付加情報取得部245は、キャプチャ時をコンテンツ配信サーバ1aに送信することによって、キャプチャ時に応じた付加情報を配信サーバ1aから取得する(ステップS14)。
そして、画像生成部246は、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面をキャプチャし、これに付加情報を付加して付加情報付き画像を生成する(ステップS15)。生成された付加情報付き画像は端末装置2aの記憶部23に保存される(ステップS16)。また、画像送信部249は付加情報付き画像をコンテンツ配信サーバ1aに送信する(ステップS17)。そして、付加情報付き画像はコンテンツ配信サーバ1aの記憶部13にも保存される。
このように、キャプチャトリガの検知(ステップS13)に応答して、さらなるユーザ操作なく、付加情報取得(ステップS14)、付加情報付き画像の生成(ステップS15)、付加情報付き画像の端末装置2a内への保存(ステップS16)、付加情報付き画像のコンテンツ配信サーバ1aへの送信(ステップS17)および付加情報付き画像のコンテンツ配信サーバ1a内への保存が行われる。
以下、付加情報の具体例をいくつか述べる。
付加情報はキャプチャ時にディスプレイ21に表示されているコンテンツのシーンに応じたものであってよい。より具体的には、付加情報はキャプチャ時にディスプレイ21に表示されているアバターやその装飾品といったオブジェクトに関するものであってよい。さらに具体的には、ディスプレイ21に表示されているアバター(あるいは対応する演者、以下同じ。)の名称であってよい。このような付加情報はコンテンツ情報におけるアバター情報に基づいて取得される。
この場合、例えば図9Aに示すように、付加情報付き画像は、キャプチャされた画像に対して、その下部に著作権表示61、キャプチャ時に表示されている(出演している)アバター60の名称62、アバター60の詳細情報に関連付けられたURL63(例えば、アバター60のプロフィールページ、公式ページ、SNSアカウント等)が付加情報として付加されたものであってよい。さらに、このようなURLが付加情報付き画像のメタデータとして関連付けられてよい。
ここで、付加情報としてURL等の文字をキャプチャされた画像に重畳表示する場合、文字が読みやすいよう、付加情報取得部245は重畳する画像の色に応じた色(例えば、画像全体の色に対する補色)で文字を付加してもよい。画像の色はコンテンツ生成部248から取得すればよい。
また、複数(例えば50体)のアバターがコンテンツに出演するが、キャプチャ時にはそのうちの一部(例えば2体のアバター)のみが出演している場合には、付加情報はその2体のみのアバターに関する情報を含み、他のキャプチャ時には出演していないアバターに関する情報を含まなくてもよい。キャプチャ時にどのアバターが出演しているかは、コンテンツ情報に基づいて付加情報取得部245が把握できる。
この場合、例えば図9Bに示すように、付加情報付き画像は、キャプチャされた画像に対して、その下部に著作権表示、キャプチャ時に表示されている(出演している)2体のアバター60,70の名称、これら2体のアバター60,70に対応する演者の詳細情報に関連付けられたURLが付加情報64,71として付加されたものであってよい。さらに、このようなURLが付加情報付き画像のメタデータとして関連付けられてよい。なお、キャプチャ時に多数(例えば、50体のうちの20体)のアバターが出演している場合、付加情報はそのうちの一部のみ(例えば、20体のうちの2体)のアバターに関するものであってもよく、この場合、付加情報は他の一部(例えば、上記20体のうちの残りの18体)に関する情報を含まない。
キャプチャ時に多数のアバターが出演している場合、各アバターに優先順位が付与されており、この優先順位に基づく所定数のアバターのみに関する情報が付加情報に含まれてもよい。あるいは、各アバターに、当該アバターに関する情報を付加情報に含めるか否かを示すフラグが含まれており、このフラグに基づいて付加情報が生成されてもよい。
また、特定のアバターの情報は、固定で常に(すなわち、仮にキャプチャ時に当該特定のアバターがディスプレイ21に表示されていないとしても)付加情報に含めることとし、加えて、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されているアバターの情報を付加情報に含めるようにしてもよい。
このような付加情報付き画像をユーザが特定のアプリ(例えばSNSアプリ)に投稿すると、付加されているURLが当該アプリの閲覧者によってアクセス可能な態様で示される。アクセス可能な態様とは、例えば、URLが画像の特定領域に表示されること、ハッシュタグとして表示されること、自動的に投稿欄に挿入されることである。
当該URLにアクセスすると、URLに関連付けられたWebページ等で各種情報を参照できる。また、生成された付加情報付き画像がコンテンツ配信アプリで正当に生成された公式画像であることを示す情報も参照できる。さらに、URLをユニークなURLにすることで、当該URLへのアクセス回数から拡散状況を把握可能となり、これによって生成された付加情報付き画像がどれだけ拡散されたかを示す情報も参照できる。なお、ユニークなURLとは、特定の付加情報(例えば、アバターやコンテンツごと)に対してユニークであってもよいし、付加情報付き画像に対してユニークであってもよい。前者によれば、アバターやコンテンツといった特定の付加情報を単位として拡散状況を把握でき、後者によれば、付加情報付き画像を単位として拡散状況を把握できる。
また、付加情報付き画像を特定のアプリに投稿すると、付加情報に基づくハッシュタグが自動付与されてもよい。ハッシュタグは、例えばコンテンツ名、アバター名、関連するキーワード等である。そして、当該アプリにおいて、コンテンツ情報または付加情報に関連付けられたハッシュタグが表示されたり、自動的に投稿欄に挿入されたりする。そして、表示あるいは挿入されたハッシュタグを自ら削除できたり編集できたりしてもよい。自動的にハッシュタグが挿入されることにより、ハッシュタグが統一され、投稿が効果的に拡散されるし、ユーザも投稿がしやすくなる。
なお、SNS等、特定のアプリへの投稿は、端末装置2のユーザが手動で行うものであってもよいし、キャプチャトリガの検知に応答して画像送信部249が自動で行うものであってもよい。前者の場合、画像送信部249は、付加情報付き画像が生成された際に、SNSへの投稿を促す表示をしてもよい。後者の場合、図11AのステップS17において、画像送信部249が投稿先のアプリ(SNS等)の選択肢を提示し、ユーザがその選択肢から所望のアプリを投稿先として選択できてもよい。
付加情報はアバターに関連するリンクあるいは広告であってもよい。アバターに関連するリンクとは、例えばアバターに対応する演者のSNSのアカウント、配信コンテンツ情報、コンテンツに含まれる楽曲の情報、アバターが使用している装飾品等のオブジェクトの情報(あるいはオブジェクトを購入するためのHP)、アバターの公式HPに関連付けられたURLへのリンクなどである。これらの情報もコンテンツ情報(アバター情報)に含まれ得る。
このように、第2実施形態では、コンテンツ配信サーバ1aからコンテンツ情報を受信し、端末装置2aにおいてコンテンツを生成する場合において、ディスプレイ21に何が表示されているか(表示されている内容)に応じた付加情報をキャプチャされた画像に付加した付加情報付き画像を生成できる。
なお、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせてもよい。すなわち、端末装置2aに図1のコンテンツ受信部241を設け、コンテンツ配信サーバ1からコンテンツが送信される場合には、端末装置2aの表示制御部242がそのコンテンツをディスプレイ21に表示させ、コンテンツ配信サーバ1aからコンテンツ情報が送信される場合には、そのコンテンツ情報に基づいて端末装置2aのコンテンツ制御部24がコンテンツを生成し、これを表示制御部242がディスプレイ21に表示させてもよい。
図10は、図7の画像処理システムの変形例である画像処理システムの概略構成を示すブロック図である。
図7の画像処理システムは、キャプチャトリガの検知に応答して、さらなるユーザ操作なく、付加情報取得、付加情報付き画像の生成、付加情報付き画像の端末装置2a内への保存、および、付加情報付き画像のコンテンツ配信サーバ1aへの送信が行われるものであった。これに対し、図10の画像処理システムは、キャプチャトリガの検知後、さらにユーザが画像を送信するための送信トリガを生成したことに応答して、付加情報付き画像の生成、付加情報付き画像の端末装置2b内への保存、および、付加情報付き画像のコンテンツ配信サーバ1aへの送信が行われる。
具体的には、図10の端末装置2bにおけるコンテンツ制御部24は送信トリガ生成部24Aを有する。送信トリガ生成部24Aは、ユーザによる入力インターフェース22を用いた所定操作に応答して、付加情報付き画像をコンテンツ配信サーバ1a(外部装置)へ送信するための送信トリガを生成する。より具体的には、送信トリガ生成部24Aは送信ャトリガを生成するためのGUIをユーザに提供する。そして、送信トリガ生成部24Aは、このGUIに対するユーザからの所定操作があると、送信トリガを生成する。
例えば、図5に示すように、送信トリガ生成部24Aはディスプレイ21におけるコンテンツ表示領域91およびキャプチャアイコン92とは異なる領域に送信アイコン93(GUI)を表示させる。そして、入力インターフェース22を用いて送信アイコン93が選択されたことに応答して、送信トリガ生成部24Aは送信トリガを生成する。生成された送信トリガはトリガ検知部244によって検知される。すなわち、トリガ検知部244はキャプチャトリガの検知および送信トリガの検知の両方を行う。
図11Aは、図10の端末装置2bの処理動作の一例を示すフローチャートである。図8と共通する処理には共通する符号を付しており、ステップS11~S14は図8と共通する。
図8ではキャプチャトリガに応答して付加画像を生成するのに対し、図11Aに示す本変形例では、キャプチャトリガの検知に応答して、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている画面を画像生成部246がキャプチャする(ステップS21、必要に応じて端末装置2b内の記憶部23に記憶する)にとどまり、この時点では付加情報付き画像の生成は行わない。
トリガ検知部244が送信トリガを検知すると(ステップS22のYES)、画像生成部246は、ステップS21でキャプチャされた画像に付加情報を付加し、付加情報付き画像を生成する(ステップS15)。生成された付加情報付き画像は端末装置2bの記憶部23に保存される(ステップS16)。また、画像送信部249は付加情報付き画像をコンテンツ配信サーバ1aに送信する(ステップS17)。そして、付加情報付き画像がコンテンツ配信サーバ1aの記憶部13にも保存される。
このように、本変形例では、キャプチャトリガの検知(ステップS13)に応答して、さらなるユーザ操作なく、付加情報取得(ステップS14)およびキャプチャ(ステップS21)が行われる。次いで、送信トリガの検知(ステップS22)に応答して、さらなるユーザ操作なく、付加情報付き画像の生成(ステップS15)、付加情報付き画像の端末装置2b内への保存(ステップS16)、付加情報付き画像のコンテンツ配信サーバ1aへの送信(ステップS17)および付加情報付き画像のコンテンツ配信サーバ1a内への保存が行われる。本変形例では、画像をコンテンツ配信サーバ1a(外部装置)に送信する時に付加情報付き画像が生成される。
なお、図11Aの端末装置2bにおいて、図8に示したようにキャプチャトリガの検知に応答して(送信トリガの検知を行うことなく)付加情報付き画像の送信まで行うか、あるいは、図11Aに示したようにキャプチャトリガの検知に応答してキャプチャまでを行い、送信トリガの検知に応答して付加情報付き画像の送信までを行うか、をユーザが選択できるようにしてもよい。
図11Bは、図10の端末装置2bの処理動作の別の例を示すフローチャートである。図示のように、キャプチャトリガ生成部243が生成したキャプチャトリガが検知されたことに応答して(ステップS13のYES)、付加情報の取得(ステップS14)、付加情報付き画像の生成(ステップS15)および付加情報付き画像の保存(ステップS16)が行われ、送信トリガ生成部24Aが生成した送信トリガが検知されたことに応答して(ステップS22のYES)、付加情報付き画像の送信(ステップS17)が行われてもよい。
図11Cは、図10の端末装置2bの処理動作の別の例を示すフローチャートである。図示のように、キャプチャトリガ生成部243が生成したキャプチャトリガが検知されたことに応答して(ステップ13のYES)、キャプチャ画像の取得(ステップS21)が行われ、送信トリガ生成部24Aが生成した送信トリガが検知されたことに応答して(ステップS22のYES)、付加情報の取得(ステップS14)、付加情報付き画像の生成(ステップS15)付加情報付き画像の保存(ステップS16)、および、付加情報付き画像の送信(ステップS17)が行われてもよい。
この場合のステップS14の処理として、例えば、付加情報取得部245がキャプチャ時を示す情報とともに付加情報の取得要求をコンテンツ配信サーバ1に送信し、付加情報をコンテンツ配信サーバ1から受信することにより、付加情報を取得することができる。
(第3実施形態)
次に説明する第3実施形態は、生成される付加情報付き画像をユニークなデジタル資産として流通させることを想定したものである。以下では、具体例として、イーサリアム(ERC-721またはERC-1155)あるいはOpenSeaやRaribleといったマーケットプレイスの規格に基づいて、付加情報付き画像をNFT(Non-Fungible Token)として流通させるものとする。配信されたコンテンツの画像や動画に新たな市場価値が生まれ、流通を促進することができる。
図12は、第3実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示すブロック図である。以下、第2実施形態と共通する説明を省略し、相違する点を中心に説明する。
図12に示す画像処理システムにおける端末装置2cのコンテンツ制御部24は、さらにライツ情報生成部24Bを有する。ライツ情報生成部24Bは、キャプチャトリガの検知に応答して、あるいは、付加情報付き画像の生成に応じて、付加情報付き画像をNFT(ユニークなデジタル資産)として流通させる起点となるユニークなライツ情報ページを、必要に応じてコンテンツ情報に基づいて生成する。ライツ情報ページは種々のライツ情報から構成され、その少なくとも一部は付加情報付き画像をNFTとして流通させるための情報である。そして、付加情報取得部245が取得する付加情報はライツ情報の少なくとも一部を含み得る。
ライツ情報は生成された付加情報付き画像にユニークな識別情報(ID)を含む。
また、ライツ情報はタイトルを示す情報を含み得る。具体例として、タイトルはコンテンツ名あるいはアバター(または、対応する演者、以下同じ。)の識別情報に基づくものであってよい。また、タイトルはコンテンツ情報に含まれるアバターの顔の表情に基づくものであってよいし、ゲームや動画に含まれるキャラクタや出演者に関連する情報に基づくものであってもよい。
また、ライツ情報はアプリ名および権利保持者を示す情報を含み得る。加えて、ライツ情報はアプリに関連付けられたURL、権利保持者に関連付けられたURLを含んでいてもよい。このようなURLの具体例として、コンテンツを配信するアプリにアクセスできるURL、権利保持者のHPのURL、権利対象コンテンツの公式HPのURLが挙げられる。
また、ライツ情報は、配信者であるアバターを示す情報、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されているアバター、アバターの装飾品といったオブジェクトあるいはギフトを示す情報(具体例として、ギフトを入手(購入や抽選)するURL)を含んでもよいし、これらアバター、オブジェクトあるいはギフトに関連付けられたURLを含み得る。アバターを示す情報とは、例えばアバターの名称を含むプロフィール、アバターの公式HPのURL、プロフィールページのURL、公式SNSアカウントである。
また、ライツ情報は付加情報付き画像に関するその他種々の情報を含み得る。付加情報付き画像が動画像である場合、ライツ情報は動画像の一部であるサムネイルを含んでいてもよい。
また、ライツ情報は、生成された時刻と公開された時刻のタイムスタンプを含み、当該付加情報付き画像の再配布可否、配布可能な期間の情報といったライセンス情報を含んでいてもよい。また、ライツ情報は、当該付加情報付き画像が有償であるか無償であるの情報、複製可能回数と現時点での複製済回数についての情報、当該付加情報付き画像の所有者の情報、購入者への特典情報に関連付けられたURL、NFTとして流通させる場合の市場の情報といった流通情報を含み得る。
その他、ライツ情報はアバターに関する任意の情報を含み得る。なお、ライツ情報は、含まれる情報のすべてをライツ情報生成部24Bによって自動生成されてもよいし、含まれる情報の一部がキャプチャを指示したユーザによる操作に基づいて生成されてもよい。
コンテンツがアバターが操演活動する3次元仮想空間でない場合、ライツ情報は、上述したアバターに関する情報に代えて、任意のオブジェクトに関する情報などであってよい。例えば、コンテンツがゲームアプリに関するものである場合、ライツ情報は、そのゲーム名、キャプチャ時のシーンを再現するセーブデータ、表示されているキャラクタ、そのレベルや衣装などに関する情報や、キャラクタのステータスがライツ情報に含まれてよい。
ライツ情報ページが生成されると、この付加情報付き画像をNFTの市場で流通させることが可能となる。付加情報付き画像が動画像である場合、ライツ情報に含まれるサムネイルのみがライツ情報ページに公開され、購入者のみにフルバージョンの動画像を入手させてもよい。フルバージョンの動画像にはコピーライト表示があってもよいし、なくてもよい。動画像に楽曲が含まれる場合はそのコピーライトを含ませることができる。また楽曲のライツはコンテンツID等で照合させ、解決できない場合は無音もしくは低音質化を施す処理を加えてよい。
また、ライツ情報ページはURLに関連付けられる。図13は、ライツ情報ページを模式的に示す図である。ライツ情報ページはライツ情報を含んでいる。具体的には、名前(付加情報付き画像の投稿者(すなわち保有者))81、説明(アプリ名)82などが含まれる。さらに、ライツ情報ページはプレビュー情報83を含んでもよい。プレビュー情報83は、ライツ情報ページが他のアプリ(例えば、SNSアプリ)に投稿された場合に、当該ライツ情報ページに含まれるライツ情報に基づいて表示される画面のプレビューである。また、ライツ情報ページは著作権者の情報、NFTとして流通可能な画像の数量、価格等が含まれてもよい。
ライツ情報ページに関連付けられたURLが他のアプリ(例えば、SNSアプリ)に投稿されると、ライツ情報に基づく画面(図14参照)が表示される。この画面は図13のプレビュー情報83に対応しており、ライツ情報の一部または全部が画像情報またはテキスト情報として含まれる。図14に例示される画面には、付加情報付き画像の投稿者(すなわち保有者)94、投稿日95、ライツ情報ページに関連付けられたURL96、ライツ情報におけるタイトルおよびアプリ名97、付加情報付き画像98が含まれる。
なお、本実施形態では、図7の端末装置2aにライツ情報生成部24Bを加える例を示したが、図1の端末装置2あるいは図10の端末装置2bにライツ情報生成部24Bを加えてもよい。また、ライツ情報生成のタイミングはキャプチャトリガの検知後であればいつでもよい。
このように、第3実施形態では、付加情報付き画像をユニークなデジタル資産として流通させることが可能になる。
ここで生成されたNFTとしての付加情報付き画像をチケットとして機能させることもできる。
一例として、そのような付加情報付き画像の所有者に特典が提供されてもよい。より具体的な例として、付加情報付き画像に含まれるライツ情報におけるコンテンツに関連する体験がユーザに提供されてもよい。さらに具体的な例として、付加情報付き画像を所有していると判定されたユーザだけが、3次元仮想空間上の特定のゾーンに入場できる、所定の動画を観ることができる、所定のイベントに参加することができる等が挙げられる。
また、特定の番組またはコンテンツについてのライツ情報を含む付加情報付き画像を生成したユーザだけに特典が提供されてもよい。そのメリットとして、ユーザによるキャプチャを促進し、コンテンツの拡散、宣伝を期待できる。また、キャプチャによって生成される付加情報付き画像にはライツ情報が含まれており、権利の所在が明確なので、権利を適切に保護した形での拡散、流通および宣伝が可能となる。さらに、付加情報付き画像をNFTとして流通を促し、流通の度に一部の対価を権利者に還元することで、権利者にも正当な利益を還元できる。なお、ここでの「権利者」とは、元のコンテンツの配信者であってもよいし、画像をキャプチャしたユーザ(画像の保有者)であってもよい。
本明細書で言及したプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に非一時的に記録して頒布されてもよいし、インターネットなどの通信回線(無線通信も含む)を介して頒布されてもよいし、任意の端末にインストールされた状態で頒布されてもよい。Ethereumブロックチェーン上で処理されるスマートコントラクトとして実装されてもよい。
上述した各実施形態において、付加情報は、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている内容(画面)とは無関係な固定で付加される情報(コンテンツ配信サービスのロゴ等)と、キャプチャ時にディスプレイ21に表示されている内容(画面)に応じた情報との組合せであってもよい。また、アバター、キャラクタ、出演者の情報の例として、これらの名称に加え、キャッチフレーズ、名乗り、所属グループの情報を含んでいてもよい。また、ゲームのキャラクタの場合、レア度など属性情報を含んでいてもよい。さらに、キャプチャされる画像内に個人情報等の拡散が望ましくない情報が含まれる場合、または、含まれる可能性が高い場合は、その部分に自動モザイクをかけたり、シール処理をしたり、視聴者からのコメントが表示されている領域などに拡散に不適切な表示があることの通知を行ってもよい。
また、各実施形態はユーザ操作に応じてキャプチャトリガが生成される態様を主に説明したが、キャプチャトリガはコンテンツ制御部やコンテンツ配信サーバによって生成されてもよい。後者の場合、コンテンツの権利者、コンテンツ配信者あるいはサービス運営者が効率的に付加情報付き画像を生成でき、積極的に流通させたり宣伝広告に活用させたりできる。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形例を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態には限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
例えば、本明細書において1台の装置として説明されるもの(図面において1台の装置として描かれているものを含む)を複数の装置によって実現してもよい。逆に、本明細書において複数の装置として説明されるもの(図面において複数の装置として描かれているものを含む)を1台の装置によって実現してもよい。あるいは、ある装置(例えばサーバ)に含まれるとした手段や機能の一部または全部が、他の装置(例えばユーザ端末)に含まれるようにしてもよい。NFTとして流通させる画像の再販権の設定やオークション開催権、動画の編集権、翻訳権の設定なども容易に類推可能な機能である。
また、本明細書に記載された事項の全てが必須の要件というわけではない。特に、本明細書に記載され、特許請求の範囲に記載されていない事項は任意の付加的事項ということができる。
なお、本出願人は本明細書の「先行技術文献」欄の文献に記載された文献公知発明を知っているにすぎず、本発明は必ずしも同文献公知発明における課題を解決することを目的とするものではないことにも留意されたい。本発明が解決しようとする課題は本明細書全体を考慮して認定されるべきものである。例えば、本明細書において、特定の構成によって所定の効果を奏する旨の記載がある場合、当該所定の効果の裏返しとなる課題が解決されるということもできる。ただし、必ずしもそのような特定の構成を必須の要件とする趣旨ではない。
本明細書に記載された発明の一部は、以下の点を課題としている。すなわち、配信されるコンテンツ(動画、番組、ゲーム、アニメーション等)のキャプチャ(スクリーンショット)をユーザが任意に撮影すると、画面に表示されている画像がそのまま撮影される。そのままのキャプチャの場合、キャプチャされた画像の権利の所在が不明となる。また、キャプチャされた画像がSNS等で拡散されると、権利の所在が不明なまま、権利者の意図しない形で第三者に利用されるおそれがある。
その一方で、一律にユーザによるキャプチャを制限した場合、必要以上にコンテンツの利用を制限することになり、ユーザがコンテンツを楽しむ機会が限られてしまう。また、キャプチャを禁止しても、キャプチャを禁止する機能を解除する技術が広まってしまうと、実質的に無制限にキャプチャが可能となってしまい、結局権利者が意図しない形で画像が拡散・利用されてしまうおそれがある。
本明細書に記載された発明の一部は、以下の効果を奏し得る。すなわち、キャプチャされた画像の内容に応じて、コンテンツの権利情報や関連情報といった付加情報を付加したキャプチャ画像(付加情報付き画像)を生成することで、配信されたコンテンツの各権利を適切に保護しつつ、視聴者によるコンテンツの利用を促すことができる。
適切に権利保護した上で拡散を促すことができるので、ユーザはコンテンツのキャプチャを取得できて楽しむことができるし、権利者にとっても広告宣伝となり、両者にとって好都合である。
関連のURLを付加情報とする場合のメリットは次のとおりである。SNS等で拡散された付加情報付き画像からアクセスしたURLか否かの把握が容易となる。また、アクセス先URLの宣伝広告効果を推測できるし、その他公式HP等もどのようなルートでアクセスしてきたのか把握できる。さらに、付加画像付き画像の拡散状況の把握が容易となる。
付加情報に基づいてハッシュタグを自動追加する場合のメリットとして、ハッシュタグの付加によりユーザによるSNSへの投稿・拡散を促すことができる。
コンテンツ名あるいは権利情報を付加情報とする場合のメリットは次のとおりである。コンテンツ名や権利情報を付加することで、その配信されているコンテンツの出所や権利者をユーザに認識させることができ、権利として保護されていることをユーザが認識しやすくなる。また、権利者が意図しない画像の変形改修を抑制する効果を期待できる。そして、キャプチャしたユーザに対しては無論のこと、SNS等で拡散された場合に拡散された付加情報付き画像を閲覧したユーザに対しても、権利の所在を認識させることができる。
付加情報をキャプチャトリガ時にディスプレイに表示されている内容に応じて動的に変えることのメリットは次のとおりである。1のコンテンツには様々な情報が含まれ得るが、すべての情報を付加情報に含めるのは煩雑で、ユーザに訴求しにくい。一方で、予め付加情報を限定してしまうと、コンテンツにおける所定の箇所でキャプチャトリガが生成された場合に、キャプチャトリガ時にディスプレイに表示されていた内容に関連する情報が付加情報に含まれないことも生じ得る(特に情報量が多いコンテンツの場合に顕著。)取得したキャプチャ画像に含まれるコンテンツ、アバター、ギフト等に関連する情報を付加することで、ユーザに対して的確に権利情報を報知することができる。また、アバターの公式HPやギフト等の購入ページのURL等の場合、より効果的な宣伝となる。
画像をNFT化できることのメリットは次のとおりである。NFT化することで、ユーザが取得した付加情報付き画像に、デジタルコンテンツの市場における新たな経済価値が生まれる。NFTとして画像や動画が市場を流通することで、その画像の権利者に儲けが入ることも可能であり、権利者として正当な利益が得られる。また、NFTとしてその画像を流通させたユーザに儲けが入ることも可能である。