JP7043882B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。
スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2008-295707号公報
ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段と、
第1賭数と、前記第1賭数とは異なる第2賭数とを含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であ場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果とを有し、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記停止操作手段の操作態様に関する態様報知を所定の報知手段にて実行可能な態様報知手段を備え、
遊技状態として、通常遊技状態と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度前記通常遊技状態よりも高くすることが可能な特定遊技状態と、を少なくとも設け、
前記通常遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果であることに基づいて、前記特定遊技状態への移行抽選を実行する移行抽選手段と、
前記移行抽選手段による抽選結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果である場合に、前記特定遊技状態へ移行させる手段と、
前記特定遊技状態の遊技進行に応じて所定の数値情報を更新可能な手段と、
前記数値情報が特定情報となった場合に、当該特定遊技状態を終了させる手段と、
前記数値情報に関する特別報知を実行可能な手段と、
前記賭数設定手段により第1賭数が設定されている状況においては前記特別報知の実行を許容可能な一方、前記賭数設定手段により前記第1賭数とは異なる第2賭数が設定されている状況においては前記特別報知の実行を制限可能又は前記特別報知の態様を前記第1賭数の場合とは異なる態様とすることが可能な手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 2ベットゲームにおける通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップボタンの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 リールの停止制御を説明するための説明図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 BB状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 第1特定役処理を示すフローチャートである。 ナビモード用の各種テーブルの例を示す図である。 第2特定役処理を示すフローチャートである。 モード移行報知用処理を示すフローチャートである。 押し順報知の概要を示す説明図である。 押し順役処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 指示モニタ及び区間表示器の概要を説明するための図である。 区間表示第1処理を示すフローチャートである。 区間表示第2処理を示すフローチャートである。 残ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 有利区間の開始ゲーム及び終了ゲームと区間表示器の表示との関係を説明するための図である。 サブ側の表示制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 ベット時演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 3ベットゲームにおける通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 2ベットゲームにおけるRT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 3ベットゲームにおけるRT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 両ベットゲームにおける抽選テーブルの差を説明するための説明図である。 両ベットゲームにおけるメダル獲得期待値の差を説明するための説明図である。 遊技の概要を説明するためのタイミングチャートである。 遊技の概要を説明するためのタイミングチャートである。 遊技の概要を説明するためのタイミングチャートである。 ベット数ナビ用処理を示すフローチャートである。 ベット数ナビ報知用処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 遊技の推移の概要を説明するための説明図である。 変形例1において、両ベットゲームにおける抽選テーブルの差を説明するための説明図である。 変形例2において、押し順役処理を示すフローチャートである。 両ベットゲームにおけるメダル獲得期待値の差を説明するための説明図である。 変形例3において、抽選結果や抽選テーブル、入賞態様等を説明するための図である。 両ベットゲームにおける抽選テーブルの差を説明するための説明図である。 (a)は押し順役処理を示すフローチャートであり、(b)はRT移行用処理を示すフローチャートである。 両ベットゲームにおけるメダル獲得期待値の差を説明するための説明図である。 第2の実施形態において、ナビモード開始演出設定処理を示すフローチャートである。 上乗せ演出の設定処理を示すフローチャートである。 ナビモード用停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 変形例1における、ナビモード開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 ナビモード用停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 (a)は開始時演出テーブルの一例を示す図であり、(b)は補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 変形例2における、ナビモード用停止時演出設定処理の一部を示すフローチャートである。 第3の実施形態における、BB入賞時用処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 変形例における、BB入賞時用処理を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1~図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0~20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの中段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1~L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1~L6のうち、メダルのベット数によって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、図8(a)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図8(b)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5,折れ曲がりラインL6については、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されたゲームを1ベットゲーム、ともいう。
図9~図11は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役(払出結果)入賞としては、第1小役入賞~第32小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞~第17小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、2ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「第2リプレイ」図柄が下段に停止した場合には、第5小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番,14番)と上流側の隣接する位置(12番,15番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄(0番,3番)から上流側に1図柄分離れた位置(2番,5番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞~第17小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
第18小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは2枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第19小役入賞となる。第19小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われる。
第20小役入賞~第24小役入賞は、2ベットゲームで成立した場合、2枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
第25小役入賞は、第18小役入賞と同様、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞の場合には、BBと重複当選している場合に限って右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る(「第2リプレイ」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せ)が、第25小役入賞の場合には、BB当選の有無に関わらず右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄が中段に停止し得る。第25小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは2枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄又は「BAR」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第26小役入賞となる。第26小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは4枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
第27小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第27小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは4枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「青年」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第28小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(3番,7番,15番,20番)と下流側の隣接する位置(2番,6番,14番,19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(12番)と下流側の隣接する位置(11番)に「第2リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、「赤ベル」図柄(2番,5番,10番,15番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第28小役入賞が成立する場合には、中リール32Mの「白ベル」図柄が中段に停止する場合を除き、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第28小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第29小役入賞となる。2ベットゲームや3ベットゲームにおいて左リール32Lの9番の「チェリー」図柄が上段又は中段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第29小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第29小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは2枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。詳細は後述するが、第30小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第30小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。詳細は後述するが、第31小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第32小役入賞となる。第32小役入賞が成立した場合、2ベットゲームでは4枚のメダル払出が行われ、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞~第3再遊技入賞がある。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42~44が設けられている。各ストップスイッチ42~44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42~44には、それぞれストップ検出センサ42a~44a(図12)が接続されており、ストップ検出センサ42a~44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42~44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42~44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a~44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42~44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42~44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する(遊技媒体を受け入れさせる受入手段を構成する)。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられており、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第3クレジット投入スイッチ58が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56~58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する(遊技媒体を受け入れさせる受入手段を構成する)。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との間には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。つまり、演出スイッチ66を挟んで左方には、第1クレジット投入スイッチ56及び第3クレジット投入スイッチ58が設けられており、演出スイッチ66の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60~62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42~44の操作順序を報知する押し順表示器と、操作順序を報知することによって小役の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間を示すための区間表示器と、有する指示モニタ68が設けられている。指示モニタ68については、後に詳細に説明する。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率(設定値)を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12及び図13のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42~44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a~44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、第3クレジット投入スイッチ58の操作を個別に検出する第3クレジット投入検出センサ58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、指示モニタ68、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図14参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図13に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)が接続されている。なお、各種表示部60~62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを説明する。
図14は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a~44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図12参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62及び指示モニタ68にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60~62,68に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図15のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203~ステップS214に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、例えば、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、2ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には2枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56~58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56~58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、規定数として「2」及び「3」が設定されている。つまり、ベット数が「2」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「1」である場合にはステップS205にて否定判定する。
ここで、本スロットマシン10では、ベット数が「2」である2ベットゲームと、ベット数が「3」である3ベットゲームと、のいずれゲームも遊技者が選択可能である構成において、基本的には(通常時では)、2ベットゲームにて遊技を行ったほうが3ベットゲームにて遊技を行うよりも遊技者にとって有利な構成としている。そこで、以下の説明では、2ベットゲームにて行う遊技を前提として説明し、3ベットゲームにて行う遊技についてはその都度説明を追加する。
ステップS205にてベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてモード移行報知用処理を実行する。かかる移行報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS206の処理を行った後は、ステップS206の処理結果の情報及びステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドをサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、2ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、3ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。ステップS210では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS211の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS211の抽選処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態,RT状態,BB状態の3種類の遊技状態を有しており、抽選テーブルは、ベット数、設定値、及び各遊技状態用にそれぞれ設定されている。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「2」であって、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、2ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作されたことに基づいて、その時点での設定値を今回の設定値とし、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図17は、2ベットゲームにおいて「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、第1BB、第2BBのいずれかに当選しているか否かを判定する。具体的には、第1BB、第2BBのいずれかを含むインデックス値IV(IV=22~37)にてステップS305で肯定判定したか否かを判定する。ステップS306にて肯定判定した場合には、ステップS307にて対応するボーナス当選フラグ(第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ)を、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を行う。ステップS306にて否定判定した場合、又はステップS307の処理を行った後は、ステップS308にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた各小役の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=22のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS307にて第1BB当選フラグをセットするとともに、ステップS308にて第18小役当選フラグ、第21小役当選フラグ、第25小役当選フラグをセットする。また、IV=6のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS308にて第26小役,第32小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS309にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS310ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図17に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約8.21分の1、チャンスリプレイに当選となる確率(IV=2の際に当選となる確率)は約109分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=4の際に当選となる確率)は約263分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=5の際に当選となる確率)は約183分の1である。スイカに当選となる確率(IV=6の際に当選となる確率)は約154分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=7の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=8の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=9の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=11~14の際に当選となる確率)はそれぞれ約42.3分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=15~18の際に当選となる確率)はそれぞれ約21.1分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=22の際に当選となる確率)は約1770分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は約4680分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=24の際に当選となる確率)は約3280分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=25の際に当選となる確率)は約6550分の1である。スイカ重複1に当選となる確率(IV=26の際に当選となる確率)は約3280分の1、スイカ重複2に当選となる確率(IV=27の際に当選となる確率)は約6550分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=28~31の際に当選となる確率)はそれぞれ約3280分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=32,33の際に当選となる確率)はそれぞれ約2620分の1である。チャンリプ重複1に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約328分の1、チャンリプ重複2に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約328分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=36,37の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.81分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=3,19~21のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ちなみに、図による詳細な説明は省略するが、抽選テーブルにおけるIV=1~21,22,24,26,28,30,34,36,37のポイント値PVは設定値に関わらず同じ値が設定されており、これらのインデックス値IVにおいて当選となる確率は設定値に関わらず同じ確率となっている。これに対して、IV=23,25,27,29,31,33,35のポイント値PVは設定値によって異なる値が設定されている場合があり、これらのインデックス値IVにおいて当選となる確率は設定値によって異なる確率となっている。特に、強チェリーやスイカ等、IV=4~9において当選となる所謂レア小役と、IV=22,24,26,28,30,34の第1BBとレア小役との重複役は設定値に関わらず当選確率が同じ確率となっており、IV=23,25,27,29,31,33,35の第2BBとレア小役との重複役は設定値によって異なる当選確率となっている。
ステップS308にて当選フラグをセットした後、又はステップS310にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS311に進み、ストップスイッチ42~44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS312では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301~ステップS311の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS312の処理を実行した後は、ステップS313にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS314では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306~ステップS308にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。例えば、強チェリーに当選(IV=4の際に当選)となり、強チェリー当選フラグがセットされた場合、第18小役、第20小役~第23小役、第25小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。また、強チェリー重複1に当選(IV=22の際に当選)となり、強チェリー当選フラグ及び第1BB当選フラグがセットされた場合、第18小役、第21小役、第25小役及び第1BB入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。
続くステップS315では、ステップS314にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するようにして、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するようにして優先順位を設定する。
例えば、強チェリー重複1に当選し、第18小役、第21小役、第25小役及び第1BB入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第18小役、第21小役、第25小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。また、チャンリプ重複1に当選し、第1再遊技、第3再遊技及び第1BB入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第1再遊技又は第3再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。そして、例えば、第1BB当選が持ち越された状況で、通常リプレイに当選し、第1BB入賞及び第1再遊技入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第1再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ここで、再遊技に当選している場合、当選している再遊技のうちのいずれかの再遊技が必ず入賞するように、入賞となる図柄の組合せが設定されている。つまり、再遊技に当選している場合には再遊技入賞が必ず成立し、取りこぼしは発生しない。そのため、再遊技とボーナスとの停止図柄情報の設定が行われている場合、設定されている再遊技のいずれかの再遊技入賞が必ず成立し、ボーナス入賞が成立することがない。
ステップS315の処理を実行した後は、ステップS316にて区間表示第1処理を実行してから、抽選処理を終了する。区間表示第1処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図18のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS311にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。続くステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42~44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406~ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=11~18の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図17参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図19は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42~44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、通常時の2ベットゲームにおいては、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞又は第5小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第5小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第5小役図柄同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの8番の「スイカ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図20(a)に示すように、12番の「白ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞又は第5小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第5小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番,14の位置に配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄又は第5小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄と第5小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、6番の「白ベル」図柄~13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第5小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞の成立する余地が残る。14番の「チェリー」図柄~17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図20(b)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄及び第5小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「BAR」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「赤7」図柄である。右リール32Rには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄~18番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図20(c)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。例えば、13番の「チェリー」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図20(d)に示すように、14番の「スイカ」図柄が下段に停止する。
中リール32Mの第5小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第5小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第5小役図柄は「第2リプレイ」図柄である。右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄が0番,3番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第5小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、17番の「BAR」図柄~3番の「第2リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第5小役図柄たる「第2リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。
中リール32Mの第2小役図柄及び第5小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「BAR」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄が停止する。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第5小役入賞が成立する場合と、いずれの小役入賞も成立しない場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、小役取りこぼしとなる出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第29小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS415にて区間表示第2処理を実行する。区間表示第2処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。その後、ステップS416にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞~第3再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS214のボーナス状態処理を図21のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS501では、現在の遊技状態がボーナス状態(BB状態)であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS502~ステップS508に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS502にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS503に進み、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。いずれのBB入賞も成立していない場合は、ステップS504にてRAM106の状態情報格納エリア106cにRT設定フラグをセットする処理を実行し、遊技状態をRT状態に移行させる。一方、ステップS503にていずれかのBB入賞が成立したと判定した場合には、ステップS505にて上記RT設定フラグをクリアする処理を実行する。すなわち、第1BB又は第2BBに当選し、それを取りこぼすことでRT状態に移行し、第1BB又は第2BBに入賞することで当該RT状態が終了する。詳細は後述するが、RT状態に移行することで、各小役(IV=4~33)の当選確率は変化しないものの、IV=3のRT用リプレイの当選確率が高くなる。
ここで、第1BB当選や第2BB当選を持ち越している持ち越し状態において行われるゲームでは、他のボーナスに当選しないように設定されている。より詳しくは、RT状態用の抽選テーブル(図40参照)において、IV=22~35のボーナス(第1BB,第2BB)との重複役等のインデックス値IVで当選した場合には、これらボーナスに対応する当選フラグはセットされない。そのため、各小役又は再遊技との重複役に対応するインデックス値IVで当選した場合には、これら各小役や再遊技の当選フラグはセットされるものの、ボーナスに対応する当選フラグはセットされず、小役入賞や再遊技入賞のみが有効となる。すなわち、第1BB当選や第2BB当選を持ち越しているRT状態とは、ボーナスの抽選が制限される状態ともいえる。
第1BB入賞又は第2BB入賞が成立している場合において、ステップS505の処理を実行した後は、ステップS506にて、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。その後、ステップS508にて、残払出数カウンタに216をセットし、残払出枚数表示部61に216を表示させる処理を行う。ステップS508でセットする数値は、BB状態における上限払出数に対応する数値であり、BB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該BB状態が終了される。
ステップS505~S508の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、対応するBB状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、第1BBや第2BBで移行するBB状態で選択されるBB状態用抽選テーブルである。BB状態用抽選テーブルでは、IV=1~18,22~37のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=19~21のポイント値として「21845」が設定されている。したがって、BB状態では、BB中小役1に当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中赤7揃い役に当選となる確率(IV=20の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中BAR揃い役に当選となる確率(IV=21の際に当選となる確率)が約3.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。
上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立する。BB状態のベット規定数は「3」が定められており、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。BB状態における外れの確率は約65500分の1であるため、BB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に約144(=9×24-3×24)枚のメダル増加を期待できる。
ちなみに、ボーナス状態中のBB中赤7揃い役に当選した場合と、BB中BAR揃い役に当選した場合の一部で、後述のナビモードへの移行抽選やナビモードの上乗せ抽選が発生し得る。
遊技状態がBB状態に移行した場合には、ステップS501にて肯定判定をし、ステップS509にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS502がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞のいずれも成立しておらずRT設定フラグをセットした場合(ステップS504の処理を実行した場合)と、ステップS508にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS509にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS510に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS510では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS511では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
以上のように、本スロットマシン10では、各ゲームの抽選結果として第1BB又は第2BBに当選することで、持ちメダルの増加が可能となるBB状態への移行が許容される。更に、本スロットマシン10では、持ちメダルの増加に期待が持てる契機として、ナビモード(AT状態)が設けられている。
既に説明した通り、押し順ベルに当選すると、ストップスイッチ42~44の操作順序と入賞が可能となる小役とが対応付けられる。そして、第1小役入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42~44を操作すると、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する一方、第1小役入賞に対応しない操作順序でストップスイッチ42~44を操作すると、操作タイミングによっては、第2小役入賞~第17小役入賞のいずれかが成立するか、いずれの小役入賞も成立せず取りこぼしとなる。しかも、第1小役入賞が成立した場合の特典としてのメダル払出数は、第2小役入賞~第17小役入賞が成立した場合のメダル払出数よりも多く設定されている(図9)。このように、押し順ベル当選時においては、ストップスイッチ42~44の操作順序によって、そのゲームの結果が大きく異なる。
上記のナビモードとは、各ゲームの抽選結果が押し順ベル当選となった場合、ストップスイッチ42~44の操作順序の報知がなされ得るモードである。より詳しくは、押し順ベル当選時において第1小役に対応付けられた操作順序を報知するモードである。ナビモードへは、所定条件が成立したことに基づいて行われる移行抽選に当選したことに基づいて移行する。具体的には、本スロットマシン10では、強チェリーや弱チェリー、スイカ等の所謂レア小役に当選した場合に上記所定条件が成立したものとしてナビモードへの移行抽選が行われる。移行抽選に当選すると、ナビモードの継続ゲーム数が例えば初期ゲーム数を50ゲーム等として設定され、当該設定された継続ゲーム数に亘ってナビモードが実施される。ナビモード中においては、ナビモードの継続ゲーム数の上乗せ抽選が実施される場合があり、その上乗せ抽選に当選すると、ナビモードの継続ゲーム数が所定ゲーム数だけ長くなる。そして、ナビモード中の各ゲームで押し順ベル当選となると、上記のとおり、第1小役入賞に対応する押し順報知が行われ、第1小役入賞に基づくメダル増加が期待できる。しかも、ナビモード中の各ゲームにおける抽選で第1BBや第2BBに当選する場合もあり、BB状態とナビモードとの連鎖によって、多量のメダル獲得が可能となり得る遊技性が実現されている。
以下、主にナビモード用の処理について説明する。
<抽選結果対応処理>
ナビモード用の処理のうち、ナビモードへの移行抽選や、ナビモード中の上乗せ抽選に関する処理を説明する。これら移行抽選や上乗せ抽選は、抽選処理(図16)における抽選結果対応処理にて実施される。
図23に示すように、ステップS601では、今回のゲームの抽選結果が移行抽選や上乗せ抽選の契機となり得る特定役当選であったか否かを、当選フラグ格納エリア106aを参照することで判定する。本実施形態では、移行抽選や上乗せ抽選の契機となり得る特定役として、強チェリー(IV=4)、弱チェリー(IV=5)、スイカ(IV=6)、チャンスA(IV=7)、チャンスB(IV=8)、中段ベル(IV=9)といった各種レア小役と、強チェリー重複1(IV=22)、弱チェリー重複1(IV=24)、スイカ重複1(IV=26)、チャンスA重複1(IV=28)、チャンスB重複1(IV=30)、中段ベル重複1(IV=32)、チャンリプ重複1(IV=34)といった第1BBとレア小役の重複役とが設定されている。これに対して、強チェリー重複2(IV=23)、弱チェリー重複2(IV=25)、スイカ重複2(IV=27)、チャンスA重複2(IV=29)、チャンスB重複2(IV=31)、中段ベル重複2(IV=33)、チャンリプ重複2(IV=35)といった第2BBとレア小役との重複役はナビモードへの移行抽選やナビモードの上乗せ抽選の契機とならない。
既に説明した通り、第2BBとレア小役との重複役は、設定値による当選確率の差が生じ得るように設定されている一方、第1BBや第2BBとの重複役ではないレア小役や、第1BBとレア小役との重複役は、設定値による当選確率の差がないように設定されている。つまり、上記のナビモードの移行抽選や上乗せ抽選の契機となる特定役は、設定値による当選確率の差がないように設定されている。更に、ナビモードの移行抽選の当選確率や、上乗せ抽選の当選確率、上乗せゲーム数等についても、設定値による差が生じないように設定されている。このように、ナビモードにおける有利度が、設定値による差が生じないように設定されている。
ステップS601にて特定役当選であったと判定した場合には、ステップS602にて各種フラグ格納エリア106dにナビモード当選フラグ又はナビモードフラグがセットされているか否かを判定する。ナビモード当選フラグは、ナビモードへの移行抽選に当選した場合にセットされ、ナビモードへ移行する際にクリアされるフラグである。また、ナビモードフラグは、ナビモードへ移行する際にセットされ、ナビモードが終了する際にクリアされるフラグである。ステップS602にて、ナビモード当選フラグ及びナビモードフラグのいずれもがセットされておらず、ナビモードに当選していないし、ナビモード中でもないと判定した場合、ステップS603にて、第1特定役処理を実行する。一方、ステップS602にてナビモード当選フラグ又はナビモードフラグがセットされていると判定した場合、ステップS604にて第2特定役処理を実行する。
ステップS601にて特定役当選ではないと判定した場合、又はステップS603及びステップS604のいずれかの処理を実行した後は、ステップS605にて、今回の遊技結果が押し順役としての押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合には、ステップS606にて押し順報知を行うための押し順役処理を実行する。ステップS605にて否定判定した場合、又はステップS606の処理を実行した後は、ステップS607にてベット数ナビ用処理を実行してから、抽選結果対応処理を終了する。ベット数ナビ用処理は、ベット数の切替を行わせるための処理である。押し順役処理及びベット数ナビ用処理については、後に詳細に説明する。
<第1特定役処理>
ステップS603の第1特定役処理は、主にナビモードへの移行抽選を行うための処理である。
図24に示すように、第1特定役処理では、ステップS701にてボーナス持ち越し中であるか否かをRT設定フラグの有無により判定する。持ち越し中である場合には、そのまま本第1特定役処理を終了する。すなわち、第1BBや第2BBに既に当選しており、入賞前の持ち越し状態においては、特定役に当選してもナビモードへの移行抽選の実行が制限される。第1BBや第2BBは対応する図柄を各リール32L,32M,32Rに狙って停止させることで入賞が成立する構成であり、停止操作のタイミングを調節することで、対応するBBを入賞させることも可能であり且つ入賞させないようにすることも可能である。そのため、上記のように持ち越し状態中のナビモードの移行抽選を一律で制限することで、ボーナス当選後にボーナス入賞を意図的に成立させないようにして、当該移行抽選の機会を増やす行為を行うことが可能な遊技者とそうではない遊技者との公平性を担保することができる。
ステップS701にてボーナス持ち越し中ではないと判定した場合、ステップS702にて、各種テーブル記憶エリア105aからナビモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS703にてナビモード移行抽選を実行する。ナビモード移行抽選テーブルでは、図25に示すように、特定役の種類によって移行抽選の当選確率が異なるように設定されており、例えば、特定役として強チェリーを契機とする移行抽選のほうが弱チェリーを契機とする移行抽選よりも当選し易くなるように設定されている。
特に、本実施形態におけるナビモード移行抽選テーブルでは、第1BBとの重複役である強チェリー重複1やスイカ重複1、チャンリプ重複1等を契機とするナビモード移行抽選においては、他の契機よりも比較的高確率で(必ず)ナビモードへの移行抽選に当選するように当選確率が設定されている。そのため、第1BBとの重複役に当選した場合には、高確率で(必ず)ナビモードへの移行が発生する。
なお、本実施形態では、上記第1BBとの重複役を契機とするナビモード移行抽選において、100%の確率で当選するようにしているが、一部非当選となるようにしてもよく、抽選契機によって必ず当選するものと一部当選しないものとが生じるようにしてもよく、当選契機によって当選確率が異なっていてもよい。
ステップS704では、ステップS703に処理結果に基づいて、ナビモードへの移行抽選に当選したか否かを判定する。移行抽選に当選している場合、ステップS705に進み、ナビモード当選フラグをセットする処理を実行する。ステップS705の処理を実行した後は、ステップS706~ステップS709にて前兆モード用の処理を実行する。前兆モードとは、ナビモードに当選したことを示唆する当選示唆演出が発生し易くなるモードであり、当該前兆モードの各ゲームを経てから、ナビモードに当選したことの当選報知が行われる。前兆モードは0ゲーム~32ゲームに亘って継続し、当選契機となった遊技結果(特定役の種類)と、ボーナスに同時当選しているか否かとによって、その前兆モードの継続ゲーム数が異なるように設定されている。なお、前兆ゲーム数が0ゲームとして設定される場合、前兆モードを介さずに次ゲームにて当選報知が行われることになる。
具体的には、ステップS706では、先ず、前兆ゲーム数テーブルをROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する処理を行う。前兆ゲーム数テーブルは、上記のように、当選契機となった遊技結果(特定役の種類)と、ボーナスに同時当選しているか否かによって、前兆モードの継続ゲーム数が異なるように設定されており、例えば、強チェリーを契機としてナビモードに当選した場合の方が、弱チェリーを契機としてナビモードに当選した場合よりも短いゲーム数が選択され易くなる等、概して、ナビモードに当選し易い当選契機ほど短いゲーム数が選択され易くなるように設定されている。また、ボーナスとの同時当選の有無に関しては、ボーナスとの同時当選(第1BBとの重複役を契機としてナビモードに当選)の場合の方が、ボーナスとの同時当選ではない場合よりも長い継続ゲーム数が選択され易くなるように設定されている。
続くステップS707では、ステップS706にて取得した前兆ゲーム数テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとに基づいて、今回の前兆モードのゲーム数を抽選する処理を行う。そして、ステップS708にて、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタZCに前兆ゲーム数を入力する処理を行う。前兆カウンタZCは1ゲーム毎に1ずつ減算されるカウンタであり、前兆カウンタZCが0となることで前兆モードが終了し、ナビモードの移行抽選に当選したことの当選報知が行われる。
ステップS709では、前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信した表示制御装置81は、前兆コマンドに含まれるゲーム数に亘って、ナビモードの当選示唆演出を高確率で発生させるとともに、その残りゲーム数に応じて(例えば残り4ゲームから0ゲームまで)複数ゲームに亘って実行され得る連続演出を発生させるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御する。ステップS709の処理を実行した後は、第1特定役処理を終了する。
ステップS704にて、ナビモード移行抽選に当選していないと判定した場合、ステップS710にて、疑似前兆モードの設定処理を実行する。疑似前兆モードとは、前兆モードと同様にナビモードに当選したことを示唆する当選示唆演出が発生し易くなるモードである一方、疑似前兆モードでは、当該疑似前兆モードの各ゲームを経てから、ナビモードに当選していないことの非当選報知が行われたり、そのまま当該疑似前兆モードが終了したりする。疑似前兆モードは0ゲーム~16ゲームに亘って継続し、移行抽選の契機となった遊技結果(特定役の種類)と、ボーナスに同時当選しているか否かとによって、その疑似前兆モードの継続ゲーム数が異なるように設定されている。すなわち、前兆モードとの関係で、当選示唆演出が発生し易いモードが、17ゲーム以上継続すると、今回のモードが疑似前兆モードではなく前兆モードであることが確定する。ステップS710の疑似前兆モードの設定処理では、ステップS706~ステップS709の処理と略同様に、疑似前兆モードの継続ゲーム数の抽選を行い、抽選結果に応じて上記の前兆カウンタZCに対応する数値を入力する処理を実行するとともに、前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。疑似前兆モードの設定処理を実行した後は、本第1特定役処理を終了する。
<第2特定役処理>
ステップS604の第2特定役処理は、主にナビモードの上乗せ抽選を行うための処理である。上記のとおり、第2特定役処理は、ナビモードに当選している場合又はナビモード中において特定役に当選した場合に実施される。
すなわち、図26に示すように、先ずステップS801にて、ボーナス持ち越し中であるか否かを判定する。ボーナス持ち越し中である場合には、そのまま第2特定役処理を終了する。これは、ボーナス持ち越し状態においてはナビモード移行抽選の実行を制限することの趣旨と同様の趣旨によるものである。
ステップS801にてボーナス持ち越し中ではない場合、ステップS802にて、各種テーブル記憶エリア105aからナビモード上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS803にてナビモード上乗せ抽選を実行する。ナビモード上乗せ抽選テーブルでは、図25に示すように、特定役の種類によって上乗せ抽選の当選確率が異なるように設定されており、例えば、特定役として強チェリーを契機とする上乗せ抽選のほうが弱チェリーを契機とする上乗せ抽選よりも当選し易くなるように設定されている。
特に、本実施形態におけるナビモード上乗せ抽選テーブルでは、第1BBとの重複役である強チェリー重複1やスイカ重複1、チャンリプ重複1等を契機とするナビモード上乗せ抽選においては、他の契機よりも比較的高確率で(必ず)ナビモードの上乗せ抽選に当選するように当選確率が設定されている。そのため、第1BBとの重複役に当選した場合には、高確率で(必ず)ナビモードのゲーム数の上乗せが発生する。
なお、本実施形態では、上記第1BBとの重複役を契機とするナビモード上乗せ抽選において、100%の確率で当選するようにしているが、一部非当選となるようにしてもよく、抽選契機によって必ず当選するものと一部当選しないものとが生じるようにしてもよく、当選契機によって当選確率が異なっていてもよい。
ステップS804では、ステップS803に処理結果に基づいて、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していない場合には、そのまま第2特定役処理を終了する。上乗せ抽選に当選している場合、ステップS805に進み、今回の上乗せゲーム数の抽選処理を実行する。上乗せゲーム数は、図25に示すように、上乗せ当選の契機となった特定役の種類によって選択されるゲーム数が異なるように設定されており、例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、選択され得るゲーム数はいずれも50ゲーム~300ゲームと共通しているものの、その平均ゲーム数は強チェリーのほうが弱チェリーよりも多いゲーム数となるように設定されている。
続くステップS806では、ステップS805の処理結果に基づいて、ナビモードにゲーム数上乗せ処理を実行する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたナビモードカウンタNCに、今回の上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を実行する。ナビモードカウンタNCは、ナビモードの継続ゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、ナビモード移行時に初期値(例えば50)が入力される。ナビモードは、当該ナビモードカウンタNCが0となることで終了する。
ステップS807では、ナビモードのゲーム数の上乗せが発生したことを報知するための上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本第2特定役処理を終了する。上乗せコマンドを受信した表示制御装置81は、対応するゲーム数の上乗せ報知演出を発生させるように、補助表示部65やスピーカ64を制御する。具体的には、例えば、上乗せゲーム数が10ゲームであれば、補助表示部65にて「+10」と表示するとともに、スピーカ64から上乗せ報知演出用の効果音を出力する。
<モード移行報知用処理>
次に、ナビモードへの移行抽選に当選したことの報知用の処理として、モード移行報知用処理について説明する。モード移行報知用処理は、通常処理(図15)におけるステップS206にて実施される。モード移行報知用処理は、所定のベット操作が行われた場合(ステップS205のベット数が規定数であると判定された場合)に実施される処理である。以下、モード移行報知用処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS901では、前兆カウンタZCが0であるか否かを判定することで、前兆モード又は疑似前兆モード中であるか否かを判定する。前兆カウンタZCのカウントは、後述する入賞結果対応処理にて行われ、1ゲーム消化する度に1ずつ減算される。前兆カウンタZCが0ではない場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
前兆カウンタZCが0である場合、ステップS902にてナビモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。ナビモード当選フラグがセットされていない場合には、今回の前兆モードがナビモード非当選に基づく疑似的な前兆モード(疑似前兆モード)であったこと、又は、いずれの前兆モード中でもないことを示し、この場合、そのままモード移行報知用処理を終了する。
ナビモード当選フラグがセットされている場合、ステップS903にてナビモード当選フラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS904にて、各種フラグ格納エリア106dにナビモードフラグをセットする。ナビモードフラグをセットすることにより、現状のモードがナビモードとなり、押し順ベル当選時に押し順報知が発生し得るようになる。
ステップS904にてナビモードフラグをセットした後は、ステップS905にて、ナビモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。続くステップS906では、ナビモード継続数のカウントを開始する処理を実行する。具体的には、ナビモードカウンタNCに初期値(例えば50)を入力する処理を実行する。ステップS906の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
なお、ナビモード開始時の初期値(ステップS906にてナビモードカウンタNCに入力する値)を一律の値とせず、抽選等によってランダムに決定した値としてもよい。また、ナビモード移行抽選の当選契機によって異なる値としてもよい。より詳しくは、例えば、強チェリーや弱チェリーを契機としてナビモードに移行する場合には、50ゲーム~300ゲームのうちの一のゲーム数が初期値として設定され、スイカを契機としてナビモードに移行する場合には、10ゲーム~150ゲームのうちの一のゲーム数が初期値として設定され、チャンスリプレイを契機としてナビモードに移行する場合には、20ゲーム~200ゲームのうちの一のゲーム数が初期値として設定され、チャンリプ重複1を契機としてナビモードに移行する場合には、50ゲーム~300ゲームのうちの一のゲーム数が初期値として設定される等してもよい。
<押し順役処理>
次に、抽選結果対応処理(図23)における、押し順役処理(ステップS606)にて行われる押し順役処理について説明する。押し順役処理では、ナビモード中に押し順役としての押し順ベルに当選した場合に、第1小役入賞を成立させるための操作順序の報知を行うための処理が設定されている。そこで、押し順役処理の説明に先立って、ストップスイッチ42~44の操作順序が報知される場合の概要について図28を参照しながら説明する。
押し順役当選時の操作順序の報知(押し順報知、押し順報知演出、順序報知、態様報知)は、主に補助表示部65及び指示モニタ68にて行われる。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として、補助表示部65での押し順報知演出を説明する。指示モニタ68における押し順報知については、後に詳細に説明する。
図28(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42~44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技の押し順を報知する構成においては青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図28(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図28(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42~44の無効期間中に、押し順報知が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42~44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42~44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42~44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
次に、押し順役処理について、図29のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1001では、今回の抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS1002にて、ナビモードフラグの有無を把握することで、ナビモード中か否かを判定する。ナビモード中である場合には、第1小役入賞に対応する操作順序(図19)の報知が指示モニタ68にて行われるように制御する。そして、ステップS1004にて押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順役処理を終了する。押し順報知コマンドを受信した表示制御装置81では、第1小役入賞に対応する操作順序の押し順報知演出が発生するように補助表示部65等を制御する(図28)。ステップS1001又はステップS1002にて否定判定した場合には、押し順報知を発生させることなく、そのまま押し順役処理を終了する。
<入賞結果対応処理>
次に、ナビモードのゲーム数を管理するための処理を説明する。ナビモードのゲーム数の管理は、主に、リール制御処理(図18)における入賞結果対応処理にて行われる。既に説明した通り、入賞結果対応処理は、ベット処理後、スタートレバー41の操作に基づいて開始されたゲームにおいて、各リール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実施される処理である。
図30のフローチャートに示すように、ステップS1101では、前兆カウンタZCが0であり、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS1102にて前兆カウンタZCを1減算する処理を実行する。ステップS1102の処理にて前兆カウンタZCが0となることで、上記ステップS901にて肯定判定してナビモード当選報知演出が発生し得るようになる。
ステップS1101にて0であると判定した場合、又はステップS1102の処理を実行した後は、ステップS1103にて、ナビモードフラグの有無を把握することで、現状、ナビモード中であるか否かを判定する。ナビモード中ではない場合には、そのまま、入賞結果対応処理を終了する。ナビモード中である場合には、ステップS1104にてナビモードカウンタNCを1減算する処理を実行する。そして、ステップS1105にて、ナビモードカウンタNCが0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま入賞結果対応処理を終了する。0となった場合には、ステップS1106にてナビモードフラグをクリアする処理を実行し、ステップS1107にてナビモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、入賞結果対応処理を終了する。ナビモード終了コマンドを受信した表示制御装置81は、ナビモード終了演出を発生させるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
<指示モニタ68の構成>
押し順ベル当選時において、補助表示部65による押し順報知演出(表示制御装置81による押し順報知演出)が行われる場合、当該押し順報知演出の他に、主制御装置101に接続された指示モニタ68でも押し順報知が行われる(ステップS1003)。この指示モニタ68の構成について、図31を参照しながら説明する。図31(a)は、指示モニタ68の正面図であり、図31(b)は、指示モニタ68の表示態様と表示内容との関係を説明するための図である。
図31(a)に示すように、指示モニタ68には8個の表示用セグメントN1~N8が設けられている。各表示用セグメントN1~N8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、指示モニタ68では、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントN1~N8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
各表示用セグメントN1~N8について詳細には、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、数字の「1」~「6」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントN8は、円形状の表示用セグメントであり、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、指示モニタ68では、「1」~「6」と、「1.」~「6.」と、「 .」と、を少なくとも表示することができる。
なお、指示モニタ68において、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であれば、各表示用セグメントN1~N8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントN1~N8において表示される色が同一であることは必須ではなく、各表示用セグメントN1~N8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントN1~N8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントN1~N8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、押し順役の操作順序の報知に用いられる表示用セグメントである。例えば、図31(b)に示すように、各ストップスイッチ42~44の操作順序として「左」→「中」→「右」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「1」が表示される。また、各ストップスイッチ42~44の操作順序として「右」→「左」→「中」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2、第3表示用セグメントN3、第5表示用セグメントN5及び第6表示用セグメントN6が点灯表示されて「5」が表示される。つまり、各表示用セグメントN1~N7にて表示される数字(記号)は、ストップスイッチ42~44の操作順序と1対1で対応付けられており、表示用セグメントN1~N7にて表示される数字(記号)に基づいて、ストップスイッチ42~44を停止操作することで、遊技者にとって有利な態様にて入賞させることが可能となる。
第8表示用セグメントN8は、ナビモードへの移行抽選に当選した場合に点灯され、ナビモードが終了する場合に消灯される。
つまり、押し順ベルの操作順序が報知され易くなることによって遊技者にとって有利な態様にて入賞させ易くなるナビモードや、ナビモードへの移行抽選に当選しているもののナビモードに移行していない前兆モードを含む区間を有利区間(特定遊技状態)とし、第8表示用セグメントN8は、当該有利区間中は点灯し、有利区間ではない通常区間中は消灯することにより、有利区間か否かを明確に示すための区間表示器(特定報知手段)をなすものである。
第8表示用セグメントN8は、ナビモードや前兆モードの有利区間の契機となった遊技結果(強チェリー等の特定役等)に当選し当該遊技結果が成立するゲームを開始ゲームとし、当該開始ゲームの次のゲームにおいて遊技者による遊技操作が許容されるよりも前のタイミングで、有利区間となることの報知として点灯が開始される。より詳しくは、本実施形態では、有利区間の契機となった遊技結果入賞が成立するか否かに関わらず、すなわち、取りこぼしが生じるか否かに関わらず、当該遊技結果当選となったゲームを開始ゲームとし、次のゲームにおいて遊技者による遊技操作としてベット操作が許容されるよりも前のタイミングで、第8表示用セグメントN8を点灯させる。つまり、第8表示用セグメントN8は、有利区間への移行抽選に当選したゲームの次のゲームの開始前には点灯が開始される。
既に説明したとおり、押し順表示器としての第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7、及び区間表示器としての第8表示用セグメントN8を有する指示モニタ68は、遊技パネル25において払出枚数表示部62の側方付近に配置されている。つまり、指示モニタ68は、遊技者が操作するストップスイッチ42~44等よりも上方に配置されており、言い換えると、ストップスイッチ42~44等が設けられている位置よりも下方において遊技機前面部である化粧パネルに配置されていない。そのため、ストップスイッチ42~44等を操作する手等によって、第8表示用セグメントN8が隠されることが抑制され、遊技者が視認し易い位置に配置されているといえる。また、メダルの獲得を目指して遊技を進行させる遊技者が注視し易い払出枚数表示部62の近くに配置されていることからしても、遊技者による見逃しが抑制されているといえる。
さらに、指示モニタ68において特に第8表示用セグメントN8は、周囲の表示部(例えば払出枚数表示部62や、遊技パネル25のバックライト)の明度よりも高い明度となるように(より詳しくは、周囲の表示部の明度の2倍の明度となるように)、対応するLEDの明度が定められている。そのため、第8表示用セグメントN8と周囲の表示部とがいずれも発光制御されている場合(点灯状態となっている場合)であっても、第8表示用セグメントN8が一際目立つようになっている。遊技機前方に向けた照度についても、第8表示用セグメントN8の方が周囲の表示部より、遊技機前方に向けた照度が高くなるように(より詳しくは、周囲の表示部の照度の2倍の照度となるように)、対応するLEDの照度が定められている。このような構成からも、第8表示用セグメントN8の視認性が向上されており、当該第8表示用セグメントN8が点灯状態となった場合の見逃しが抑制されている。
以下、第8表示用セグメントN8の点灯/消灯に関する処理として、区間表示第1処理及び区間表示第2処理について説明する。
<区間表示第1処理>
先ず、区間表示第1処理について、図32を参照しながら説明する。区間表示第1処理は、抽選処理(図16)におけるステップS316にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて当該ゲームの抽選結果が決定されるとともに、当該抽選結果に基づいて表示モードの移行抽選等(抽選結果対応処理)が行われた後に実施される。
ステップS1201では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が表示中であるか否か、より詳しくは、第8表示用セグメントN8を点灯中か否かを判定する。上記のように、第8表示用セグメントN8を点灯中である場合とは、有利区間として、ナビモードへの移行抽選に当選している状態、又はナビモード中である場合を示している。ステップS1201にて否定判定し、第8表示用セグメントN8を消灯中であると判定した場合、ステップS1202に進む。
ステップS1202では、ナビモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。第8表示用セグメントN8が消灯しており、且つナビモード当選フラグがセットされている場合とは、今回の抽選処理において、ナビモードへの移行抽選に当選した場合である。既に説明したとおり、第1特定役処理(図25)では、ナビモードへの移行抽選に当選した場合にはナビモード当選フラグをセットする。ステップS1202にて、ナビモード当選フラグがセットされていない場合には、そのまま本区間表示第1処理を終了する。
ナビモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1203に進み、第8表示用セグメントN8を点灯させることにより区間表示器の表示を開始する。付け加えると、主制御装置101では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8を点灯状態として表示を開始する際には、スピーカ64から所定の効果音(例えば、機械音で「ガゴッ!」という音)が出力されるように表示制御装置81へ音出力用のコマンドを出力する。表示制御装置81は、当該音出力用のコマンドに基づいて、上記所定の効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。なお、第8表示用セグメントN8の表示開始に際して、補助表示部65や他の表示部において演出を発生させる構成としてもよく、この場合、表示制御装置81に対して対応するコマンドを出力するとともに、表示制御装置81にて対応する演出が行われるよう補助表示部65等の制御を行う構成とするとよい。
ステップS1203の処理を実行した後は、ステップS1204にて、有利区間の継続ゲーム数の計測を開始する処理を実行してから、区間表示第1処理を終了する。有利区間の継続ゲーム数としては、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間ゲーム数AGの計測により行われ、ステップS1204では、当該有利区間ゲーム数AGを初期値である0に設定する処理を行う。有利区間ゲーム数AGは、有利区間中の各ゲームにおいて1ずつ加算される。
ステップS1201にて区間表示器としての第8表示用セグメントN8を表示中であると判定した場合、ステップS1205にて、有利区間中の表示を継続する処理を行ってから、本区間表示第1処理を終了する。ステップS1205について具体的には、第8表示用セグメントN8が点灯状態である状況を継続させるための処理を行う。すなわち、区間表示器の表示を終了するための処理は、本区間表示第1処理では実施しない。
<区間表示第2処理>
次に、区間表示第2処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、区間表示第2処理は、リール制御処理のステップS415にて実施される処理であり、1ゲームの終了に際して、メダルの払出用の処理(払出判定処理)及び入賞結果に基づく遊技状態の移行等(入賞結果対応処理)が行われてから実施される。
ステップS1301では、区間表示器として第8表示用セグメントN8を点灯表示中か否かを判定する。消灯(非点灯、非表示)である場合には、そのまま区間表示第2処理を終了する。点灯表示中である場合には、ステップS1302に進む。ステップS1302では、有利区間中のゲーム数をカウントする処理を実行する。具体的には、上記有利区間ゲーム数AGを1加算する処理を行う。有利区間ゲーム数AGは、有利区間中のゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、第8表示用セグメントN8が点灯されている状況で実施されるゲームの回数が計測される。ステップS1302の処理を実行した後は、ステップS1303にて、残ゲーム数管理処理を実行する。残ゲーム数管理処理は、ナビモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。
具体的には、図34のフローチャートに示すように、先ずステップS1401にて、前兆ゲーム数を前兆カウンタZCに基づいて把握する。ステップS1402では、ナビモード数をナビモードカウンタNCに基づいて把握する。そして、ステップS1403にて、
有利区間残りゲーム数ZGを算出する処理を実行する。より詳しくは、前兆カウンタZCとナビモードカウンタNCを加算することで、有利区間残りゲーム数が算出される。続くステップS1404では、実行済みの有利区間のゲーム数と、未実行の有利区間のゲーム数とを合わせた、総有利区間ゲーム数SGを算出する処理を実行する。具体的には、有利区間ゲーム数AGと有利区間残りゲーム数ZGとを加算することで、総有利区間ゲーム数SGが算出される。
続くステップS1405では、加算可能な空きゲーム数FGを算出する処理を実行する。本実施形態では、有利区間の継続上限ゲーム数を定めており、当該継続上限ゲーム数(1500G)から上記総有利区間ゲーム数SGを減算することで、空きゲーム数(上乗せ可能な空きゲーム数、残ゲーム数)FGが算出される。
ステップS1405の処理を行った後は、ステップS1406にて、空きゲーム数FGが0よりも大きいか否か、すなわち、空きゲーム数があって上乗せ可能であるか否かを判定する。空きゲーム数FGが0よりも大きい場合には、そのまま残ゲーム数管理処理を終了する。一方、空きゲーム数FGが0以下である場合には、ステップS1407にて各種フラグ格納エリア106dに超過フラグをセットする処理を実行してから、残ゲーム数管理処理を終了する。超過フラグは、有利区間の継続ゲーム数の上乗せを行えない状況、より詳しくは、上乗せを行っても、1500ゲーム時の強制終了によって当該上乗せ分のゲームが実施されない状況であることをCPU102が把握するためのフラグである。
超過フラグがセットされることにより、本実施形態においては、有利区間中に特定役当選となったとしても、ナビモード中のゲーム数上乗せ抽選等の実施が制限される。より具体的には、例えば、ステップS803等のナビモードのゲーム数上乗せ抽選処理において、超過フラグがセットされている場合には、かかる抽選処理の実施が制限され、上乗せ当選しなくなる(又は、当選しても0ゲームの上乗せが発生する)。これにより、継続し得ない分まで上乗せを行ってしまって、有利区間が上限ゲーム数以上継続するかのような誤解が生じてしまうことを抑制することが可能となる。
なお、一旦、超過フラグがセットされた後は、今回の有利区間においては残ゲーム数管理処理が実施されない構成としてもよい。
区間表示第2処理(図33)の説明に戻り、ステップS1303の処理を実行した後は、ステップS1304にて、今回のゲームで有利区間ゲーム数AGが上限値である「1500」に達したか否かを判定する。「1500」に達した場合には、ステップS1305にて、有利区間ゲーム数AGを0にクリアしてから、ステップS1306にて区間表示器の表示の終了処理として、第8表示用セグメントN8を消灯させる処理を行う。そして、ステップS1307にてデータ初期化処理を行ってから、区間表示第2処理を終了する。
データ初期化処理は、今回の有利区間への移行に際して設定されたフラグやカウンタ、及び、今回の有利区間中に設定されたフラグやカウンタを初期値に戻す処理である。例えば、有利区間への移行に際してナビモード当選フラグやナビモードフラグ、前兆カウンタZC、ナビモードカウンタNC等の継続ゲーム数用のカウンタ等を全て0にリセットする。つまり、初期化処理では、押し順報知を用いた有利な状態としての有利区間に関し、押し順報知に係る性能に及ぼす全ての変数乃至パラメータを初期化するものであり、かかる変数乃至パラメータに関してRAMクリアを行う処理である。
ステップS1304にて有利区間ゲーム数AGが上限値に達していないと判定した場合、ステップS1308に進み、有利区間が終了したか否かを判定する。すなわち、ステップS1308では、ナビモード当選フラグがセットされていない状態か否かを判定し、ステップS1309では、ナビモードフラグがセットされていない状態か否かを判定する。ステップS1308及びステップS1309のいずれでも肯定判定する場合とは、有利区間の上限ゲーム数に至る前に当該有利区間が終了したことを意味し、この場合、ステップS1305に進み、有利区間ゲーム数AGを0にクリアするとともに、ステップS1306にて区間表示器の表示の終了処理を行い、ステップS1307にてデータ初期化処理を行ってから区間表示第2処理を終了する。ステップS1308及びステップS1309のいずれかで否定判定した場合は、未だ有利区間中であるとして、そのまま区間表示第2処理を終了する。この場合、区間表示器(第8表示用セグメントN8)の点灯表示は継続することになる。
<押し順表示器及び区間表示器の表示とゲームの進行について>
有利区間の開始及び終了と区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示との関係を、図35を参照しながら説明する。
本スロットマシン10では、図35に示すように、有利区間ではない通常区間においては、区間表示器としての第8表示用セグメントN8は消灯している(点灯していない)。この通常区間においては、押し順報知演出は行われない。つまり、押し順報知等の指示機能に係る性能を有する有利区間に対し、通常区間は当該指示機能に係る有さない区間といえる。
通常区間において、例えば、特定役として、スイカ当選等によってナビモードの有利区間への移行抽選に当選すると、当該当選契機となった遊技結果が成立するゲームを開始ゲームとし、当該開始ゲームの次のゲームにおいて遊技者によるベット操作が許容されるよりも前のタイミングで、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が点灯し、有利区間の報知が開始される。
この場合、上記のようにスイカ当選となったゲームにおいては、有利区間への移行前の状態であり、通常区間に含まれるゲームである。そうすると、有利区間を示す区間表示器としての第8表示用セグメントN8について、当該有利区間であることの報知が、当該スイカ役当選となった開始ゲームの次のゲームのベット操作を許容するタイミング、つまり、有利区間が開始されるゲームを遊技可能となるタイミングで行われるものとしてとらえると、上記のように、スイカ当選ゲーム(開始ゲーム)において第8表示用セグメントN8を点灯状態とする報知は、有利区間であることの報知(状態中報知、モード中報知)よりも前に行われる先報知といえる。
その後、有利区間であることの報知がなされている状況で、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7を利用した押し順報知が発生する。この場合、上記のように第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7によって押し順情報(「1」~「6」)の表示がなされ、かかる押し順情報に基づいて、遊技者は押し順を把握することができる。押し順報知において、押し順情報は、当該ゲームにおいてスタートレバー41の操作時に表示が開始され、当該ゲームにおいて第3リール停止ON操作時にその表示が終了する。かかるゲームが有利区間の最終ゲームではない場合には、第3リール停止ON操作時においては、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7による押し順情報の表示のみ終了し、第8表示用セグメントN8による有利区間の表示は継続される。そして、次ゲーム以降において再度押し順役に当選すると、その押し順役に対応する押し順情報が第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7にて表示される。
有利区間の継続ゲーム数が上限に達する等して、有利区間の最終ゲームとなると、第8表示用セグメントN8も消灯し、有利区間の報知が終了する。有利区間のゲーム数は、第8表示用セグメントN8が点灯しているゲームにおいてカウントされ、具体的には、開始ゲームの次のゲームを1ゲーム目とし、第8表示用セグメントN8が消灯する最終ゲームまでが有利区間のゲーム数となる。
本実施形態では、有利区間の最終ゲームにおいて、メダル払出が終了したタイミングで(払出判定処理の後の処理である区間表示第2処理により)、第8表示用セグメントN8が消灯する。なお、最終ゲームにおいてメダル払い出しが行われない場合には、第3リール停止OFF操作時に第8表示用セグメントN8が消灯する。これにより、遊技者は、当該ゲームが有利区間の最終ゲームであったことを明確に把握することができる。
このように、有利区間となると第8表示用セグメントN8が点灯し、有利区間が終了すると第8表示用セグメントN8が消灯する。そして、第8表示用セグメントN8は、ナビモードに移行することに基づいて点灯が開始されるだけでなく、ナビモードへの移行抽選に当選したことに基づいても点灯が開始される。つまり、ナビモードへの移行抽選に当選したゲームにおいてその報知がなされなくても、第8表示用セグメントN8の点灯の有無を確認することで、移行抽選に当選している状況か否かを明確に把握することができるようになっている。このようにすることで、ナビモードへの移行抽選に当選しているのにも関わらず、それを知らずにゲームを終了してしまう遊技者と、その後に着席する後任の遊技者との有利度に差を生じないようにすることができる。
付け加えると、本スロットマシン10においては、ナビモードの押し順報知により有利度を変化させる遊技性に関し、設定値による有利度の差がないよう構成されている。そのため、押し順報知による遊技性を、各遊技台(設定値)や各ゲーム(状況)において一律の有利度とすることで、遊技者間の有利/不利を排除するとともに、絵柄を狙って特典を得るというスロットマシン10本来の遊技性を存分に楽しみつつ、そしてその付随する押し順報知による遊技性との関連性によりバランスのとれた遊技機とすることが可能となる。
<サブ側の報知演出に関する処理>
次に、サブ側の表示制御装置81にて行われる各種報知用の処理を説明する。各種報知用の処理として、表示制御装置81にて所定周期(1.49msec周期)で実行される演出設定処理が設けられている。そこで、当該演出設定処理について、図36のフローチャートを参照しながら説明する。
演出設定処理では、先ずステップS1501にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS1502にて、受信したコマンドをRAM183に格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS1501にて否定判定した場合、又はステップS1502の処理を実行した後は、ステップS1503にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS207にてセットされるベットコマンドの他、モード移行報知用処理(図27)におけるナビモード当選報知コマンド等がある。これらのベット時コマンドである場合には、ステップS1504にてベット時演出設定処理を実行する。
ステップS1503にて否定判定した場合、又はステップS1504の処理を実行した後は、ステップS1505にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS313にてセットされる抽選結果コマンドの他、第1特定役処理にて設定される前兆コマンドや第2特定役処理にて設定される上乗せコマンド、押し順役処理にて設定される押し順報知コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS1506にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS1505にて否定判定した場合、又はステップS1506の処理を実行した後は、ステップS1507にて、新たに受信したコマンドが、停止時コマンドであったか否かを判定する。停止時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS405にてセットされる停止指令コマンドや、リール制御処理(図18)のステップS411にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図30)にてセットされるナビモード終了コマンド等がある。かかる停止時コマンドである場合には、ステップS1508にて停止時演出設定処理を実行する。
ステップS1507にて否定判定した場合、又はステップS1508の処理を実行した後は、ステップS1509にてその他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS1509では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理、停止時演出設定処理について説明する。
<ベット時演出設定処理>
ベット時演出設定処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1601では、今回受信したベット時コマンドとしてナビモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。ナビモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS1602にて、ナビモード当選報知演出を設定する処理を行う。具体的には、例えば、補助表示部65にて「ナビモード確定」という文字表示を行うとともに、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「嬉しいわ!」)が発せられるように制御する。既に説明したとおり、ナビモード当選報知コマンドが出力されるゲームを開始ゲームとしてナビモードが実施される。つまり、ナビモード当選報知演出は、ナビモード開始演出と称することも可能である。
なお、ナビモードに当選した後、移行結果入賞が成立する等の移行条件が成立することでナビモードへの移行が生じる構成においては、ナビモード当選報知演出が行われ得るゲームと、ナビモード開始演出が行われ得るゲームとが異なり得る。そのような構成においては、当選報知コマンドを受信したことに基づいて(前兆カウンタZCが0となるゲーム)にて当選報知演出を行い、上記の移行結果入賞が成立したゲームで開始演出を行う構成とするとよい。
ステップS1601にて否定判定した場合、又はステップS1602の処理を実行した後は、ステップS1603にてその他のベット時演出を設定してから、ベット時演出設定処理を終了する。例えば、ベットコマンドの受信に対応させて、対応するベット数のクレジット投入スイッチ56~58周辺(又は内部)のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理や、例えば所定時間遊技が行われていないことを一の条件に移行するデモモードから復帰するための処理や、スタートレバー41周辺のランプを点灯させてその操作が有効となったことを報知する処理等を行う。
<開始時演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1701では、表示モード設定処理を行う。かかる処理では、現状、主制御装置101側で設定されている表示モードが、通常モード、前兆モード、ナビモード及びボーナスモードのいずれであるかを判定し、対応する表示モードにて、補助表示部65の表示演出が行われるように設定する。図による詳細な説明は省略するが、表示制御装置81では、主制御装置101から前兆コマンドを受信した場合には前兆モード中演出フラグをセットし、ナビモード開始コマンドを受信した場合には前兆中演出フラグをクリアするとともにナビモード中演出フラグをセットする。また、ナビモード終了コマンドを受信した場合には、ナビモード中演出フラグをクリアする。更に、主制御装置101から状態コマンド(通常遊技状態、BB状態、RT状態に関する情報が含まれる、ボーナス状態処理を参照)を受信した場合には対応する状態演出フラグ(通常遊技状態演出フラグ、BB状態演出フラグ、RT状態演出フラグ)をセットするとともに、それ以前の状態演出フラグをクリアする。ステップS1701では、これらの各種フラグを把握することで、現状の表示モードを特定し、対応する演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64、上部ランプ63等を制御する。
続くステップS1702では、受信している開始時コマンドのうち抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選(押し順ベル当選)であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS1703にて、受信している開始時コマンドとして押し順報知コマンドが含まれているか否かを判定する。すなわち、今回の押し順役がナビモード中の当選であったか否かを判定する。押し順報知コマンドが含まれている場合、ステップS1704にて、押し順報知用処理を実行する。押し順報知用処理では、第1小役としてベル入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御する(図28参照)。
ステップS1702にて押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS1705にて、受信している開始時コマンドのうち抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が特定役役当選か否かを判定する。特定役当選である場合には、ステップS1706にて特定役報知用処理を行う。特定役報知用処理では、特定役に当選したことを示唆するチャンス演出(例えば、補助表示部65にて「チャンス」という文字表示やビックリマークを表示したり、スピーカ64から「キュイン」といった効果音を発生させたりする演出)を実行する。
ステップS1704及びステップS1706のいずれかの処理を実行した後、又はステップS1705にて否定判定した後は、ステップS1707に進む。ステップS1707では、受信している開始時コマンドに上乗せコマンドが含まれているか否かを判定する。上乗せコマンドが含まれている場合、ステップS1708にて、上乗せ報知演出を設定する処理を実行する。この場合、開始時演出として上乗せ報知演出が発生するように設定する場合もあるし、その後の停止時演出として上乗せ報知演出が発生するようの設定する場合もある。上乗せ報知演出の発生タイミングは、上乗せ契機となった遊技結果や、上乗せゲーム数等に基づいて抽選により決定される。
ステップS1707にて否定判定した場合、又はステップS1708の処理を実行した後は、ステップS1709にてボーナス報知用処理を実行する。ボーナス報知用処理は、ボーナス当選ゲームやボーナス開始ゲーム、ボーナス中の各ゲームにおける演出を設定する処理である。
ステップS1709の処理を実行した後は、ステップS1710にてベット数ナビ報知用処理を実行し、ステップS1711にてその他の開始時演出を設定してから、本開始時演出設定処理を終了する。ステップS1711では、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理等を行う。ステップS1710のベット数ナビ報知用処理については、後に詳細に説明する。
<停止時演出設定処理>
次に、停止時演出設定処理について、図39のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1801では、今回受信している停止時コマンドとしてナビモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ナビモード終了コマンドが含まれている場合、ステップS1802にてナビモード終了演出が補助表示部65やスピーカ64にて実行されるように設定する。具体的には、例えば、補助表示部65にて、「ナビモードEND」と表示するとともに、今回のナビモードの継続ゲーム数や今回のナビモードでの払出メダル数を表示する。また、スピーカ64から、女性の声で「またね!」という効果音が出力されるようにスピーカ64を制御する。
ステップS1801にて否定判定した場合、又はステップS1802の処理を実行した後は、ステップS1803にて、上乗せ報知用処理を実行する。ステップS1803の処理は、上記開始時演出設定処理におけるステップS1708の処理において、上乗せ報知演出の発生タイミングがリール停止時として設定されている場合の処理であり、ステップS1803では、既に設定されている上乗せ報知演出が実行されるように補助表示部65やスピーカ64等を制御する。
そして、ステップS1804にてその他の停止時演出を設定する処理を行ってから、停止時演出設定処理を終了する。ステップS1804では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
以上のように、本スロットマシン10では、スタートレバー41を操作することにより抽選処理が実行されるとともに、各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、ストップスイッチ42~44を操作することで、抽選処理の結果に応じた停止結果となるように各リール32L,32M,32Rが停止する遊技において、第1BBや第2BBのボーナス状態によるメダル獲得と、ナビモードによるメダル獲得とを可能とし、これらボーナス状態とナビモードとの連鎖によって、多量のメダル獲得を期待できるようにしているため、遊技の興趣向上が図られている。
しかも、本実施形態では、上記のようなボーナス状態とナビモードとを有する遊技性において、更なる興趣向上を図る工夫が施されている。以下、その構成について説明する。
<2ベットゲームと3ベットゲームの比較>
図40は、本実施形態における3ベットゲームでの通常遊技状態用の抽選テーブルを示している。既に説明した通り、スタートレバー41の操作に基づき抽選処理(図16)が実施され、その際に現状のベット数と遊技状態に応じた抽選テーブルの取得処理が実施される(ステップS302)。図40は、ステップS302にて、現状の遊技状態が通常遊技状態であって、今回のベット数が3ベットである場合に取得される抽選テーブルであり、同通常遊技状態であって2ベットである場合に取得される図17の抽選テーブルの代わりに取得されるものである。
図17及び図40に示すように、各インデックス値IVに設定されたポイント値PVは、2ベットゲームにおけるポイント値PVと3ベットゲームにおけるポイント値PVとは概ね同じ値となっており、ベット数が2ベット及び3ベットのいずれにおいても、インデックス値IV=1~35にて当選となる確率は同じ確率となっている。但し、図40に示すように、3ベットゲームにおけるインデックス値IV=22~35では、2ベットゲームにおけるそれとは異なり、当選役として第1BBや第2BBが設定されていない。第1BBの代わりに制御役Aが設定されており、第2BBの代わりに制御役Bが設定されている。制御役A及び制御役Bは、各インデックス値IVにおける役構成を異ならせるための役である。例えば、制御役Aは左リール32Lの「青年」図柄、中リール32Mの「白7」図柄、右リール32Rの「BAR」図柄が有効ライン上に停止することで入賞が成立し、制御役Bは左リール32Lの「BAR」図柄、中リール32Mの「青年」図柄、右リール32Rの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止することで入賞が成立するように設定されており、基本的には遊技者が意図的にそれを狙わなければ入賞しない又は入賞しにくい態様として入賞態様が設定されている。制御役A入賞や制御役B入賞が成立した場合、その特典として、1枚のメダル払出が行われる。すなわち、制御役Aや制御役Bの入賞時の特典は他の重複役入賞が成立した場合よりも少ないものとなっており、その点からしても、制御役Aや制御役B入賞が狙われにくくなるように設定されている。
更に、3ベットゲームにおいては、インデックス値IV=36,37ではポイント値PVが0として設定されている。つまり、これらのインデックス値IV=22~35において当選となった場合には、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグのいずれもがセットされず、小役やリプレイの当選フラグのみがセットされる。具体的には、例えば、インデックス値IV=22にて当選した場合には、第18小役当選フラグ、第21小役当選フラグ、第25小役当選フラグ及び制御役A当選フラグがセットされ、第1BB当選フラグはセットされない。また、3ベットゲームでは、インデックス値IV=36,37では当選しない。
なお、3ベットゲームにおけるインデックス値IV=36,37に2ベットゲームにおけるポイント値PVと同様のポイント値(いずれも1)を設定するとともに、3ベットゲームにおいてインデックス値IV=36,37にて当選した場合に、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグをセットしない構成としてもよい。また、インデックス値IV=36にて当選した場合には制御役A当選フラグをセットし、インデックス値IV=37にて当選した場合には制御役B当選フラグをセットする構成としてもよい。
このように、本実施形態の3ベットゲームにおいては、第1BBや第2BBに当選しないように設定されている。そのため、通常遊技状態において、第1BBや第2BBに当選し得るか否かという観点からすると、3ベットゲームよりも2ベットゲームのほうが遊技者にとって有利なものとなる。そのため、通常遊技状態においては、2ベットゲームの遊技が推奨される。
既に説明した通り、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグのいずれかがセットされ、且つ第1BB又は第2BB入賞前の持ち越し状態となると、RT設定フラグがセットされてRT状態に移行する(図21)。図41及び図42は、RT状態中の抽選処理にて利用される抽選テーブルを示しており、図41が2ベットゲームの抽選テーブルであり、図42が3ベットゲームにおける抽選テーブルを示している。
RT状態を2ベットゲームにて実施する場合、図41に示すように、インデックス値IV=3のRT用リプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高くなっており、具体的には、通常遊技状態では当選しないように設定されていたのが、RT状態では約65.5分の1で当選するように設定されている。そして、インデックス値IV=1の通常リプレイとの合算値として、2ベットゲームにおけるリプレイ確率は、通常遊技状態からRT状態に移行することで、約8.21分の1から約7.30分の1と若干高くなる(IV=2,33,34を除く)。
一方、RT状態を3ベットゲームにて実施する場合、図42に示すように、2ベットゲームと同様に、インデックス値IV=3のRT用リプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高くなっており、具体的には、通常遊技状態では当選しないように設定されていたのが、RT状態では約1.78分の1で当選するように設定されている。そして、インデックス値IV=1の通常リプレイとの合算値として、3ベットゲームにおけるリプレイ確率は、通常遊技状態からRT状態に移行することで、約8.21分の1から約1.46分の1と高くなり(IV=2,33,34を除く)、2ベットゲームのそれと比較すると、圧倒的に高い確率で当選するように設定されている。
図43は、通常遊技状態及びRT状態において、2ベットゲームで利用される抽選テーブルと、3ベットゲームで利用される抽選テーブルと、入賞時の特典及び外れの確率の比較を示している。また、図44は、通常モードとナビモードとの1G当たりで期待できるメダル払出数(純増、期待獲得メダル数、期待増加枚数)や、ボーナス当選の有無、ナビモード移行抽選や上乗せ抽選の有無を、2ベットゲームと3ベットゲームとで比較した概要を示している。
上記のとおり、通常遊技状態を3ベットゲームで遊技すると第1BBや第2BB当選とはならず、基本的には、2ベットゲームのほうが3ベットゲームよりも遊技者にとって有利なゲームとなっている。但し、ナビモードの移行抽選やナビモードの上乗せ抽選はベット数に関わらず実施され、その抽選契機となる各種特定役の当選確率は2ベットゲームと3ベットゲームとで共通している。ナビモード中のメダル増加契機となる押し順ベル入賞時の払出メダル数がベット数によって相違しており、2ベットゲームにおいて第1小役入賞が成立すると5枚のメダル払出が発生し、第2小役~第17小役入賞が成立すると1枚のメダル払出が発生するのに対して、3ベットゲームにおいて第1小役入賞が成立すると9枚のメダル払出が発生し、第2小役~第17小役入賞が成立すると3枚のメダル払出が発生する。
その結果、ボーナス当選前であって且つナビモード移行前の通常モードにおいて、ゲームを2ベットゲームとして実施すると、1ゲーム当たり約1.35枚のメダル減少が期待できる(マイナス約1.35枚の純増)のに対して、ゲームを3ベットゲームとして実施すると、1ゲーム当たり約1.74枚のメダル減少が期待できる(マイナス約1.74枚の純増)。そして、ボーナス当選前であって且つナビモードにおいては、ゲームを2ベットゲームとして実施すると、1ゲーム当たり約0.04枚のメダル減少が期待できる(マイナス約0.04枚の純増)のに対して、ゲームを3ベットゲームとして実施すると、1ゲーム当たり約0.41枚のメダル増加が期待できる(プラス約0.41枚の純増)。つまり、ボーナスに当選する前においては、通常モードであれば、1ゲーム当たりのメダル減少数が少ない2ベットゲームのほうが3ベットゲームよりも若干有利であり、ナビモードであれば、1ゲーム当たりのメダル増加が期待できる3ベットゲームのほうが2ベットゲームよりも若干有利であるものの、いずれのベット数であっても、ボーナス当選前では、その有利度(純増)に大きな差はない。そうすると、ボーナス当選に期待が持てる2ベットゲームのほうが3ベットゲームよりも有利なものとなる。
ボーナス当選後の持ち越し状態になると、上記のように、インデックス値=3のRT用リプレイの当選確率が向上し、その向上率は、2ベットゲームよりも3ベットゲームのほうが圧倒的に高い。より詳しくは、RT状態においては、RT用リプレイの当選確率が高くなる結果、いずれのインデックス値IVでも非当選であり外れ結果となる確率は、2ベットゲームでは約2.00分の1であり、3ベットゲームでは0となり、2ベットゲームよりも3ベットゲームのほうが外れ結果となる確率が低く、3ベットゲームではRT状態中に外れ結果が発生しないように設定されている。
その結果、ボーナス当選後の持ち越し状態且つ通常モードにおいて、ゲームを2ベットゲームとして実施すると、1ゲーム当たり約1.32枚のメダル減少が期待できる(マイナス約1.32枚の純増)のに対して、ゲームを3ベットゲームとして実施すると、1ゲーム当たり約0.20枚のメダル減少が期待できるようになる(マイナス約0.20枚の純増)。そして、ボーナス当選後であって且つナビモードにおいては、ゲームを2ベットゲームとして実施すると、1ゲーム当たり約0.01枚のメダル減少が期待できる(マイナス約0.01枚の純増)のに対して、ゲームを3ベットゲームとして実施すると、1ゲーム当たり約1.96枚のメダル増加が期待できる(プラス約1.96枚の純増)。つまり、ボーナス当選後においては、通常モードであれば、1ゲーム当たりのメダル数が少ない2ベットゲームよりも3ベットゲームのほうが有利であり、ナビモードであれば、1ゲーム当たりのメダル増加が期待できる3ベットゲームのほうが2ベットゲームよりも圧倒的に有利なものとなる。但し、ボーナス当選後においては、ナビモードの移行抽選やナビモードの上乗せ抽選の実施が制限される(図24、図26参照)。そのため、特に、ナビモードへの移行前である通常モードである場合には、ボーナス当選後においては、速やかにボーナス入賞を成立させたほうが遊技者にとっては有益なものとなる。
<遊技進行の概要>
以上のように設定された本実施形態の遊技性について、図45~図47を用いて各ゲームの期待増加枚数を交えながら説明する。
遊技状態が通常遊技状態であって且つナビモードではない場合において、既に説明したいとおり、3ベットゲームで遊技すると、ナビモードへの移行抽選を受けることが可能であるものの、第1BBや第2BBのBB状態への移行抽選は受けることができない。t1のタイミングで開始された3ベットゲームでの遊技において、t2のタイミングでナビモードへの移行抽選に当選し、同タイミングにおいてナビモードへ移行した場合、t1~t2の期待増加枚数は、マイナス約1.74枚の期待増加枚数である一方、t2~t3のナビモードにおいては、プラス約0.41枚となる。そのため、3ベットゲームにおいては、ナビモードへ移行することで若干のメダル増加は期待できる。但し、第1BBや第2BBへの移行抽選を受けることができない分、多くのメダル獲得は期待できない。
遊技状態が通常遊技状態であって且つナビモードではない場合において、2ベットゲームで遊技すると、ナビモードへの移行抽選を受けることが可能であり、且つ第1BBや第2BBのBB状態への移行抽選も受けることが可能である。t4のタイミングで開始された2ベットゲームでの遊技において、t5のタイミングでナビモードへの移行抽選に当選し、同タイミングにおいてナビモードへ移行した場合、t4~t5の期待増加枚数は、マイナス約1.35枚の期待増加枚数である一方、t5~t6のナビモードにおいては、マイナス約0.04枚となる。そのため、2ベットゲームにおけるナビモードは、メダル減少がほぼない現状維持のモードといえる。上記のとおり、2ベットゲームにおいては、だ1BBや第2BBに当選し得るものであり、例えば、t7のタイミングで第2BBに当選し、当選ゲームにて(t7のタイミングで)第2BB入賞が成立した場合、BB状態は3ベットゲームにて実施されること、及びBB状態ではほぼ毎ゲーム9枚のメダル払出が発生することから、t7~t8の期待増加枚数はプラス約6.0枚となる。
第1BBや第2BBに当選した場合に、当選ゲームで入賞を成立させないとRT状態に移行する。例えば、t9のタイミングから開始された2ベットゲームにおいて、t10のタイミングで第1BBに当選した場合、第1BB入賞が成立するt11のタイミングまではRT状態となる。この場合、2ベットゲームのRT状態では、インデックス値IV=3のRT用リプレイの当選確率が若干高くなるものの、期待増加枚数は通常遊技状態とさほど変化せず、t9~t10がマイナス約1.35枚であるのに対して、t10~t11はマイナス約1.32枚である。第1BB入賞を成立させてBB状態に移行させると、t11~12のBB状態では、上記のとおり期待増加枚数がプラス約6.0枚となる。
2ベットゲームにおいては、第1BBとナビモードとの同時当選が生じ得る。例えば、t13のタイミングから開始された2ベットゲームにおいて、t14のタイミングで第1BBとナビモードとに同時当選した場合において、同ナビモードを、第1BB入賞が成立するt15のタイミングまでのRT状態として2ベットゲームで消化した場合、t14~t15の期待増加枚数はマイナス約0.01枚となり、メダル減少がほぼない現状維持のモードとなる。但し、t14~t15においては、新たな第1BBや第2BB当選は生じないし、ナビモードの上乗せ抽選も実施されない。そのため、2ベットゲームを継続するのであれば、速やかに第1BB入賞を成立させてBB状態(t15~t16)を消化すべきといえる。
ここで、t14~t16の期待増加枚数、すなわち、2ベットゲームにおいてナビモード且つRT状態と、その後のBB状態との期待増加枚数の平均値は、約2.0枚として算出される。つまり、2ベットゲームにおいてナビモード且つRT状態を消化し、その後にBB状態を消化した場合の各ゲームにおける期待増加枚数は、3ベットゲームにおけるナビモード且つRT状態(ART状態)における各ゲームの期待増加枚数と同程度となっている。このようにすることで、ナビモード中にBB当選した場合に(RT状態に設定された場合に)、2ベットゲームと3ベットゲームとのいずれを選択しても、有利度に差が生じないようにすることができる。また、これらの状況においては、いずれのベットゲームにおいても、期待増加枚数が所定数(2.0枚)以下となっている。このようにすることで、いずれか一方のベットゲームを選択した場合の有利度が他と比較して突出しないようにすることが可能となる。
一方、t17のタイミングから開始された2ベットゲームにおいて、t18のタイミングで第1BBとナビモードとに同時当選した場合において、同ナビモードを、第1BB入賞が成立するt19のタイミングまでのRT状態として3ベットゲームで消化した場合、すなわち、ナビモード且つRT状態において2ベットゲームから3ベットゲームに切り替えた場合、t18~t19の期待増加枚数はプラス約1.96枚となり、多くのメダル増加が見込めるようになる。t18~t19においては、ナビモードの上乗せが行われないため、ナビモードの初期ゲーム数を消化した後は、2ベットゲームに切り替えて第1BB入賞を成立させ、BB状態を消化する。つまり、2ベットゲームにおいて、ナビモードとRT状態とに移行させた後、3ベットゲームに切り替えて当該ナビモード及びRT状態を消化することで、2ベットゲームでの期待増加枚数よりも多い枚数のメダル獲得を期待できるようになる。
例えば、t21のタイミングから開始された2ベットゲームにおいて、t22のタイミングでナビモードに当選・移行した場合において、同ナビモードを2ベットゲームにて実施すると、現状維持の状態にて上乗せ抽選及び第1BBや第2BB抽選を受けることができる。そして、t23のタイミングで第1BBや第2BBに当選したことに基づいて、残りのナビモードのゲーム数分であるt24のタイミングまでを、3ベットゲームにて消化することで、プラス約1.96枚の高獲得状態にて遊技を行うことが可能となる。t24にてナビモードの残りゲーム数が0となった場合にはBB状態へ移行させ、t25のタイミングまでのBB状態において、更に多量のメダル獲得を期待できる。
このように、本実施形態では、2ベットゲームと3ベットゲームとで、BB当選確率やRT状態のリプレイ確率を異ならせることで、ベットの切替を利用した斬新な遊技性を実現している。
特に、2ベットゲームにおいては、RT状態とナビモードとが重複する状況(以下、ART状態とも称する)であっても持ちメダルが減少し得る(期待増加枚数がマイナス)ようにしたことから、2ベットゲームにおけるBB状態とART状態の合算の期待増加枚数は、特定数(2.0枚)以下となり、3ベットゲームにおけるART状態の期待増加枚数以下となり、より詳しくは、3ベットゲームにおけるART状態の期待増加枚数とほぼ同じ期待増加枚数となる。また、3ベットゲームにおいては、第1BBや第2BBに当選しないことから、3ベットゲームにおけるBB状態を除くART状態の期待増加枚数も上記特定数(2.0枚)以下となり、2ベットゲームにおける上記合算の期待増加枚数以下となり、より詳しくは、2ベットゲームにおける上記合算の期待増加枚数とほぼ同じ期待増加枚数となる。
つまり、2ベットゲーム及び3ベットゲームを、それぞれ単独としてみると、いずれも期待増加枚数は特定数以下である。このような同等となる期待増加枚数の遊技において、状況に応じてベットの切替を行わせることで、特定数を超える期待増加枚数を実現可能となる。
<ベット切替に関する構成>
以下、ベット数の切替を指示するための構成を説明する。図48は、ベット数ナビ用処理を示すフローチャートである。ベット数ナビ用処理は、主制御装置101において抽選結果対応処理(図23)にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて実施される処理である。
ステップS1901では、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグのボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグは、第1BBや第2BBに当選することでセットされ、第1BBや第2BB入賞が成立することでクリアされるフラグである。いずれのボーナス当選フラグもセットされていない場合、ステップS1902にてボーナス状態であるか否かを判定する。ボーナス状態である場合にはそのまま、ベット数ナビ用処理を終了する。ボーナス状態ではない場合、ステップS1903にて、今回のゲームが3ベットゲームであったか否かを判定する。3ベットゲームであった場合には、ステップS1904にて2ベット切替指示コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ベット数ナビ用処理を終了する。2ベット切替指示コマンドは、3ベットゲームから2ベットゲームに切り替えるように指示する切替指示報知を、補助表示部65やスピーカ64等にて行わせるためのコマンドである。ステップS1903にて2ベットゲームであると判定した場合には、そのままベット数ナビ用処理を終了する。
ステップS1901にていずれかのボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合、ステップS1905にてナビモードフラグがセットされているか否かを判定する。ナビモードフラグがセットされていないと判定した場合は、ステップS1902に進み、ボーナス状態ではないことを条件として、3ベットゲームであれば2ベット切替指示コマンドをセットする処理を行う。
ステップS1905にてナビモードフラグがセットされている場合、ステップS1906にて今回のゲームがボーナス当選ゲームであるか否かを、今回のゲームの抽選処理の結果に基づいて把握する。なお、ボーナス当選ゲームであるか否かは、RT設定フラグの有無によっても把握可能であり、ボーナス当選フラグがセットされており且つRT設定フラグがセットされていなければ、今回のゲームがボーナス当選ゲームであり、ボーナス当選フラグがセットされており且つRT設定フラグがセットされていれば、今回のゲームはボーナス当選ゲームではない。ボーナス当選ゲームではない場合、すなわち、既にRT状態に設定されている場合、ステップS1907にて、今回のゲームが2ベットゲームであったか否かを判定する。2ベットゲームであった場合には、ステップS1908にて3ベット切替指示コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ベット数ナビ用処理を終了する。3ベット切替指示コマンドは、2ベットゲームから3ベットゲームに切り替えるようにように指示する切替指示報知を、補助表示部65やスピーカ64等にて行わせるためのコマンドである。
ステップS1907にて3ベットゲームであると判定した場合には、ステップS1909にてナビモード継続数が残り1ゲームであるか否かをナビモードカウンタNCの値に基づき判定する。残り1ゲームである場合、すなわち今回のゲームでナビモードが終了する場合、ステップS1910にて次ゲーム切替指示コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ベット数ナビ用処理を終了する。次ゲーム切替指示コマンドは、今回のゲームで3ベットゲームによるART状態を終了させるべき旨の報知を、補助表示部65やスピーカ64等にて行わせるためのコマンドである。ステップS1910にて残り1ゲームではない場合には、そのままベット数ナビ用処理を終了する。
ステップS1906にてボーナス当選ゲームであると判定した場合とは、今回のゲームが2ベットゲームにて実施されていることを意味し、この場合、ステップS1911にて当選ゲーム用報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ベット数ナビ用処理を終了する。当選ゲーム用報知コマンドは、当選ゲームにてボーナス入賞を成立させないほうが遊技者にとって有利となることの報知を、補助表示部65やスピーカ64等にて行わせるためのコマンドである。
次に、図49のフローチャートを参照しながら、表示制御装置81にて実施されるベット数ナビ報知用処理を説明する。ベット数ナビ報知用処理は、スタートレバー41の開始操作が行われた際の開始時演出設定処理(図38)にて実施される処理であり、開始されるゲームにおけるベット数の報知を行うとともに、ベット数の切替を行うべき状況であればその旨の報知を行うための処理である。なお、遊技モード切替用処理の説明に際しては、図50~図52の表示演出の概要図を適宜参照する。
ステップS2001では、ボーナス状態であるか否かを判定する。ボーナス状態である場合には、そのままベット数ナビ報知用処理を終了する。すなわち、ボーナス状態中においては、ベット数の報知やベット数の切替用の指示報知を行わない。
ボーナス状態ではない場合、ステップS2002にて今回開始されるゲームが2ベットゲームであるか否かを判定する。2ベットゲームである場合には、ステップS2003にて、今回開始されるゲームが2ベットゲームであることの2ベット報知演出を行うように補助表示部65等を制御する。2ベット報知演出は、例えば、図50(a)、50(c)、図51(a)、図51(c)に示すように、「2BET」という2ベット報知画像BP2を、補助表示部65における所定領域(例えば、画面左上部分)にて表示する演出である。ステップS2002にて今回開始されるゲームが2ベットゲームではないと判定し、3ベットゲームである場合、ステップS2004にて、今回開始されるゲームが3ベットゲームであることの3ベット報知演出を行うように補助表示部65を制御する。3ベット報知演出は、例えば、図50(b)、図50(d)、図51(b)、図51(d)に示すように、「3BET」という3ベット報知画像BP3を、補助表示部65における所定領域(例えば、画面右上部分)にて表示する演出である。なお、3ベット報知画像BP3を表示する所定領域を、2ベット報知画像BP2を表示する所定領域とは異なる領域とするとよい。
これら、2ベット報知画像BP2や3ベット報知画像BP3は、遊技における他の情報表示とは重ならないように表示するとよい。例えば、図50(c)に示すように、RT状態且つ通常モードを2ベットゲームにて実施した場合、「7を狙え!」というボーナス入賞を促す情報表示がなされる場合があり、かかる情報表示と重ならない位置に2ベット報知画像BP2を表示するとよい。また、図51(a)、図51(c)、図51(d)に示すように、ナビモードにおいては、押し順報知演出として第1小役入賞となる停止順序の情報表示がなされる場合があり、かかる情報表示と重ならない位置に2ベット報知画像BP2や3ベット報知画像BP3を表示するとよい。なお、他の情報表示との関係については、以下のベット数に関する画像表示についても同様である。
ステップS2003又はステップS2004の処理を実行した後は、ステップS2005にて3ベット切替指示コマンドを受信しているか否かを判定する。3ベット切替指示コマンドを受信している場合には、ステップS2006にて、3ベット切替報知演出を行うように補助表示部65等を制御してから、本ベット数ナビ報知用処理を終了する。3ベット切替報知演出は、例えば、図51(c)に示すように、「3BETで遊技してください」という3ベット推奨画像BSP3を、補助表示部65における所定領域(例えば、画面右上部分)にて表示する演出である。
なお、3ベット切替報知演出を実行する場合とは、3ベットゲームにて遊技を行ったほうが遊技者にとって有利である状況(RT状態且つナビモード)において、2ベットゲームにて遊技を行った場合である。この場合、上記のとおり、2ベット報知演出として2ベット報知画像BP2が表示されており、3ベット推奨画像BSP3は、当該2ベット報知画像BP2とは異なる領域にて重複しないように表示することが好ましく、例えば、3ベット報知画像BP3を表示する場合の所定領域(画面右上部分)に表示するとよい。
ステップS2005にて3ベット切替指示コマンドを受信していない場合、ステップS2007にて2ベット切替指示コマンドを受信しているか否かを判定する。2ベット切替指示コマンドを受信している場合には、ステップS2008にて、2ベット切替報知演出を行うように補助表示部65等を制御してから、本ベット数ナビ報知用処理を終了する。2ベット切替報知演出は、例えば、図50(b)、図50(d)及び図51(b)に示すように、「2BETで遊技してください」という2ベット推奨画像BSP2を、補助表示部65における所定領域(例えば、画面左上部分)にて表示する演出である。
なお、2ベット切替報知演出を実行する場合とは、2ベットゲームにて遊技を行ったほうが遊技者にとって有利である状況(通常遊技状態且つ通常モード、RT状態且つ通常モード、通常遊技状態且つナビモード)において、3ベットゲームにて遊技を行った場合である。この場合、上記のとおり、3ベット報知演出として3ベット報知画像BP3が表示されており、2ベット推奨画像BSP2は、当該3ベット報知画像BP3とは異なる領域にて重複しないように表示することが好ましく、例えば、2ベット報知画像BP2を表示する場合の所定領域(画面左上部分)に表示するとよい。
ステップS2007にて2ベット切替指示コマンドを受信していない場合、ステップS2009にて次ゲーム切替指示コマンドを受信しているか否かを判定する。次ゲーム切替指示コマンドを受信している場合、ステップS2010にて、次ゲーム切替報知演出を行うように補助表示部65等を制御してから、本ベット数ナビ報知用処理を終了する。次ゲーム切替報知演出は、例えば、図52(a)に示すように、「次ゲームから2BETで遊技してください」という表示を、補助表示部65にて表示する演出である。
ステップS2009にて次ゲーム切替報知コマンドを受信していない場合、ステップS2011にて当選ゲーム用報知コマンドを受信しているか否かを判定する。当選ゲーム用報知コマンドを受信している場合、ステップS2012にて、入賞回避報知演出を行うように補助表示部65等を制御してから、本ベット数ナビ報知用処理を終了する。入賞回避報知演出は、例えば、図52(b)に示すように、「白7を狙え!!」という表示を、補助表示部65にて表示する演出である。なお、各リール32L,32M,32Rに「白7」図柄を狙って停止操作すると、第1BB入賞に対応する「赤7」図柄や第2BB入賞に対応する「BAR」図柄が有効位置に停止しないように、「白7」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄が配置されている。
本実施形態において推奨される遊技性について、図50~図52に加えて、図53も参照しながら補足説明する。
先ず、通常遊技状態且つ通常モードにおいては、3ベットゲームよりも2ベットゲームのほうが遊技者にとって有利な仕様となっているため、遊技者は2ベットゲームにて通常遊技状態且つ通常モードの遊技を実施する。この場合、補助表示部65では2ベット報知演出が実施され(図50(a))、現状のベット数を補助表示部65からも把握可能となる。なお、通常遊技状態且つ通常モードにおいて3ベットゲームにて遊技を行うと、既に説明した通り、補助表示部65では、3ベット報知演出が実施されるとともに、2ベット切替報知演出が実施される(図50(b))。
通常遊技状態且つ通常モードにおいて、特定役当選し、ナビモードへの移行抽選に当選すると、押し順ベル当選に基づく押し順報知が発生し得るようになる。この場合であっても、3ベットゲームよりも2ベットゲームのほうが遊技者にとって有利な仕様となっているため、遊技者は2ベットゲームにて通常遊技状態且つナビモードの遊技を実施する。この場合、補助表示部65では2ベット報知演出が実施され(図51(a))、現状のベット数を補助表示部65からも把握可能となる。なお、通常遊技状態且つナビモードにおいて3ベットゲームにて遊技を行うと、既に説明した通り、補助表示部65では、3ベット報知演出が実施されるとともに、2ベット切替報知演出が実施される(図51(b))。
通常遊技状態においては、2ベットゲームと3ベットゲームとは、主にBB当選の有無が相違しており、2ベットゲームでは第1BBや第2BBに当選し得る一方、3ベットゲームではいずれもBB当選も生じない。そのため、ナビモードを2ベットゲームにて消化することで、ナビモードによる恩恵(メダルの減りを少なくする、現状維持)を受けつつ、BB当選を待つことが可能であり、ナビモードを3ベットゲームにて消化してしまうと、ナビモードによる恩恵だけを受けることとなる。
ナビモードを2ベットゲームにて消化している場合において、BB当選すると、BB入賞を成立させるまでRT状態に設定される。この場合、BB当選ゲームでは入賞回避報知演出が発生し(図52(b))、意図せずBB入賞が成立してしまい、RT状態に設定されない事象が生じにくくなっている。
RT状態且つナビモードにおいては、2ベットゲームよりも3ベットゲームのほうが遊技者にとって有利な仕様となっているため、遊技者は3ベットゲームにてRT状態且つナビモードの遊技を実施する。この場合、補助表示部65では3ベット報知演出が実施され(図51(d))、現状のベット数を補助表示部65からも把握可能となる。なお、RT状態且つナビモードにおいて2ベットゲームにて遊技を行うと、既に説明した通り、補助表示部65では、2ベット報知演出が実施されるとともに、3ベット切替報知演出が実施される(図51(c))。
ナビモードは、継続ゲーム数が定められており、残りゲーム数が0となるとナビモードは終了して通常モードに移行する。継続ゲーム数は、ナビモード移行時に設定される初期ゲーム数の他、ナビモード中の特定役当選にて上乗せされる場合がある。ナビモード中は、押し順ベル当選時に、獲得メダル数の多い第1小役入賞に対応する押し順の報知が発生し、特に3ベットゲームにて消化することで、持ちメダルの増加を見込むことができる。
RT状態且つ通常モードにおいては、3ベットゲームよりも2ベットゲームのほうが遊技者にとって有利な仕様となっているため、RT状態においてナビモードが終了した場合には、2ベットゲームにて早期にBB入賞を成立させるべきである。そこで、ナビモード最終ゲームにおいては、次ゲーム切替報知演出が発生する(図51(a))。RT状態且つ通常モードを2ベットゲームにて消化すると、補助表示部65では2ベット報知演出が実施され(図50(c))、現状のベット数を補助表示部65からも把握可能となる。この場合、BB入賞を促す報知(例えば「赤7を狙え!!」という表示)が合わせて実施される。なお、RT状態且つ通常モードにおいて3ベットゲームにて遊技を行うと、既に説明した通り、補助表示部65では、3ベット報知演出が実施されるとともに、2ベット切替報知演出が実施される(図50(d))。
このように、各ゲームのベット数を遊技者が切り替えながら遊技を進行することで、有利度が向上する遊技性において、現状のベット数の報知(2ベット報知演出や3ベット報知演出)を行うとともに、切替を行うべきタイミングではそれ用の報知(2ベット切替報知演出、3ベット切替報知演出)を行い、更に、切替により生じる遊技性を補助する報知(次ゲーム切替報知演出、入賞回避報知演出)を行うことで、遊技者の理解度を高め、有利な遊技を行うことが可能となる。
その一方で、各ゲームにおいて、いずれのベットにて遊技を行うかは、遊技者が選択し得るものとしている。すなわち、例えば、RT状態且つナビモードのように3ベットゲームが推奨される状況であっても、閉店間際等、遊技の終了時間が迫っている状況においては、ナビモードを3ベットゲームにて消化するよりもボーナス状態を消化するほうがよい場合もある。その点、上記のようにベット数を遊技者が選択可能であるため、様々な状況に臨機応変に対応可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
2ベットゲーム及び3ベットゲームのいずれにおいても消化可能な有利区間としてのナビモードは、ボーナス当選前の通常遊技状態においては2ベットゲームにて消化したほうが遊技者にとって有利であるものの、ボーナス当選後のRT状態においては3ベットゲームにて消化したほうが有利なものとなっている。このようにすることで、ストップスイッチ42~44の操作順序が報知されることによって有利度が向上するナビモードにおいて、更にボーナス当選を待つ遊技性が追加され、しかも、そのボーナス当選による恩恵がボーナス状態だけでなく、ボーナス状態移行前のRT状態によってもたらされる、といった斬新な遊技性とすることが可能となる。このようにすることで、遊技の興趣向上が図られる。
特に、ナビモード中においてボーナス当選を待つ遊技性において、ボーナス当選まではナビモードの上乗せが発生し得るものの、ボーナス当選後は上乗せが発生しないように設定されていることから、ボーナス当選をいち早く獲得したい、といった気持ちと、ボーナス当選前になるべくナビモードの上乗せを発生させたいといった、相反する気持ちとを利用した強烈なドキドキ感を提供可能な遊技性とすることが可能となる。
この場合、2ベットゲームによるART状態とボーナス状態とを合わせた期待増加枚数の平均値と、3ベットゲームによるART状態の期待増加枚数とは、いずれも約2.0枚以下となっており、いずれのベットを選択しても、基本的には有利度に大きな差は生じないし、いずれのベットにおいても有利度を高くしすぎないようにすることが可能となっている。そのうえで、ベット数の切替を適宜行わせることで、上記の約2.0枚を超える期待増加枚数となる遊技を実現可能であり、これらベット数の切替を通じて新たな遊技性を創出することができる。
ここで、2ベットゲームではナビモードといった第1の有利状態への移行に加えて、ボーナス状態といった第2の有利状態へも移行が可能となっている一方、3ベットゲームでは上記第1の有利状態への移行しか生じない構成であることから、ベット数といった遊技者が選択可能なパラメータを利用して、いずれの遊技性による遊技を行うかを遊技者が選択する、といった遊技も追加されている。この場合、ベット数が多いほどその見返りは多いであろう、といった前提に立つと、2ベットゲームよりも3ベットゲームのほうが見返りが多くなり得るものと考えられるところ、移行し得る有利状態の種類といった観点からすると2ベットゲームのほうが3ベットゲームよりも有利度が高いものとも考えられる。このようにすることで、見返りが少ないであろう2ベットゲームを、移行し得る有利状態の種類の豊富さでカバーすることが可能となり、両ベットゲームのバランスを保つことができる。
また、2ベットゲームと3ベットゲームの選択を行わせる遊技性において、いずれのベット数にて当選・移行したナビモードも、他方のベット数にて移行・消化することが可能としていることから、ナビモードの最中にベット数を切り替えさせる遊技性を好適に実現することが可能となる。
一方、2ベットゲームにて当選したボーナスは、2ベットゲームにて入賞可能であるものの、3ベットゲームでは入賞不可としている。このようにすることで、ボーナスを入賞させようとするならば2ベットゲームにて遊技を行う必要が生じ、3ベットゲームにおけるART状態を消化中に意図せずボーナス入賞が生じてしまう事象を回避することが可能となる。
3ベットゲームにおいてRT状態用の抽選テーブルでは、外れ結果が生じないようにRT用リプレイ確率を大幅に向上させる構成とした。このようにすることで、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグがセットされている状況で、3ベットゲームを行うと、再遊技や小役が必ず成立するようになり、再遊技や小役が入賞することによってボーナス入賞が成立しないようにすることができる。よって、特殊は抽選テーブルや複雑な制御を用いることなく、既存の優先停止の構成を利用して、上記の斬新な遊技性を実現することが可能となる。
<変形例1>
第1BBや第2BBの当選契機を変更してもよい。図54は、本変形例における各ベットゲームの抽選テーブルの概要を説明するための図である。
上記第1の実施形態では、第1BBや第2BBの当選契機として、チャンスリプレイとの重複役(IV=34,35)の他に、特定役との重複役(IV=22~33)を設定したが、本変形例では、特定役との重複役を設けない構成とする。また、本変形例では、第1BBや第2BBの単独役(IV=36,37)を設けない構成とする。すなわち、本変形例では、第1BBや第2BBはチャンスリプレイとの重複役(IV=34,35)にて当選し、他の契機では当選しない。
上記のとおり、抽選処理(図16)において各ゲームの遊技結果を導出した後、優先設定処理(ステップS315)では、重複役の停止優先制御の設定が行われる。この場合、再遊技が最も優先的に停止制御が行われ、小役、ボーナスの順で優先的な停止制御が行われるように設定される。そして、本変形例では、ボーナス当選ゲームにおける重複役はチャンスリプレイだけであり、チャンスリプレイは取りこぼし生じないように設定されていることからして、ボーナス当選ゲームは必ずチャンスリプレイ(第1再遊技又は第2再遊技)入賞が成立することとなる。
このようにすることで、ナビモード中にボーナス当選した場合、意図せず、当該ボーナス当選ゲームにおいてボーナス入賞を成立させてしまい、ナビモード且つRT状態を3ベットゲームで消化することの恩恵を受けることができない、といった不都合を生じさせないようにすることができる。
すなわち、上記第1の実施形態における小役(特定役)及びボーナスの重複役に当選した場合には、小役入賞を優先的に成立させるように停止制御が行われ、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞を成立させるように停止制御が行われる。そのため、小役との重複役においてボーナス当選した場合に、当該ボーナス当選ゲームにおいて、小役入賞を成立させることができず、且つボーナス入賞を成立させることが可能なタイミングで停止操作が行われると、当該ゲームにてボーナス入賞が成立する。そうすると、ボーナス当選契機の多様化が見込めるものの、上記のようにナビモード且つRT状態の恩恵を受けることができなくなる、といった不都合が生じ得る。なお、ボーナスとの重複役となる小役を、取りこぼしが生じない入賞態様として設定する、より詳しくは、ストップスイッチ42~44の停止操作タイミングに関わらず入賞が成立するように入賞態様を設定することでも、ボーナス当選ゲームにボーナス入賞が成立する事象を発生させないようにすることが可能である。
更に、ボーナス当選後のRT状態において、特に3ベットゲームでは、外れ結果とならないようにしているが、小役の取りこぼしも生じないように設定してもよい。より詳しくは、強チェリーや弱チェリー、スイカ等の小役についても取りこぼしが生じないように入賞態様を設定してもよい。このようにすることで、ナビモード且つRT状態を3ベットゲームで遊技する場合、小役の取りこぼしに起因してボーナス入賞が成立する事象を発生させないようにすることができる。つまりこの場合、ナビモード且つRT状態を3ベットゲームで消化するとボーナス入賞が成立することはなく、2ベットゲームで消化しない限り、ボーナス入賞は成立しないこととなる。また、押し順ベルに関しても、停止順序に関わらず取りこぼしが生じないように入賞態様を設定してもよい。この場合、停止順序によって払出枚数の多い少ないが生じるように設定するとよい。
<変形例2>
上記第1の実施形態では、ナビモードに移行することで押し順ベル当選時の押し順報知が発生するようになる構成としたが、本変形例では、当該押し順報知の発生契機を異ならせる。図55は、本変形例における押し順役処理を示すフローチャートである。押し順役処理は、スタートレバー41の操作に基づいて実行される抽選結果対応処理(図23)における一処理である。
ステップS2101では、今回のゲームの抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合には、ステップS2102にてナビモードフラグがセットされているか否かを判定する。ナビモードフラグがセットされている場合には、ステップS2103にてRT設定フラグがセットされているか否かを判定する。RT設定フラグがセットされている場合、ステップS2104にて第1小役入賞に対応する押し順報知を実行するように設定し、ステップS2105にて表示制御装置81への出力対象として押し順報知コマンドをセットしてから、押し順役処理を終了する。ステップS2101~ステップS2103のいずれかで否定判定した場合、そのまま押し順役処理を終了する。
すなわち、本変形例では、ナビモードに当選した場合であっても、第1BBや第2BBに当選しRT状態となるまで、押し順ベル当選時の押し順報知が発生しない。
この場合、各遊技状況における1ゲーム当たりの期待増加枚数は、図56に示すように、ナビモード且つ通常遊技状態における期待獲得枚数が、2ベットゲームでは約1.35枚のマイナスとなり、3ベットゲームでは約1.74枚のマイナスとなり、ナビモード移行前と期待獲得枚数が同等となる。そうすると、通常モード且つ通常遊技状態においては、2ベットゲームにて遊技を行うべき点は上記第1の実施形態と同様であるが、本変形例では、ナビモードへの移行抽選に当選しても遊技者にとっての有利度は向上せず、ナビモード且つRT状態となることで、遊技者にとって有利な状態となる。つまり、ナビモードか否かに関わらず各ゲームにおける期待増加枚数は変わらないものの、ボーナス当選となる場合のナビモードの残りゲーム数がナビモード且つRT状態(ART状態)を3ベットゲームにて行ううえでの恩恵に影響を及ぼすこととなり、ナビモードの有利度を高くしすぎないようにしながら、ナビモードによる新たな遊技性を実現することが可能となる。
<変形例3>
本変形例では、ナビモードの構成を変更する。図57は、本変形例にて追加する当選役の構成を示しており、図57(a)は追加する役の入賞態様を示し、図57(b)は追加する役についての抽選テーブルを示し、図57(c)は追加する役のストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。
すなわち、本変形例では、当選役として、第4再遊技、第5再遊技、第6再遊技を追加する。第4再遊技は、左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄、中リール32Mの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄、右リール32Rの「赤ベル」図柄が有効ラインに停止することで入賞が成立する。第5再遊技は、左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄、中リール32Mの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が有効ラインに停止することで入賞が成立する。第6再遊技は、左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄、中リール32Mの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が有効ラインに停止することで入賞が成立する。第4再遊技~第6再遊技は、いずれも入賞の特典として再遊技が付与される。
本変形例では、RT状態として、ボーナス持ち越し状態中に設定されるRT状態の他にも、所定の移行結果入賞となることで移行するRT状態も設定されている。これらのRT状態を区別すべく、以下の説明では、所定の移行結果入賞となることで移行するRT状態を第1RT状態と称し、ボーナス持ち越し状態中に設定されるRT状態を第2RT状態と称する。そして、上記の第4再遊技入賞となると遊技状態が第1RT状態へ移行し、第5再遊技入賞となると遊技状態が通常遊技状態に移行する。第1RT状態となると、第6再遊技入賞となる確率が高くなる。
各ゲームの抽選処理に用いられる抽選テーブルでは、インデックス値IV=38~40が追加されており、インデックス値IV=38にて当選すると、第4再遊技、第5再遊技及び第6再遊技当選となる。また、インデックス値IV=39にて当選すると、第1再遊技、第4再遊技及び第5再遊技当選となる。そして、インデックス値IV=40にて当選となると、第1再遊技及び第6再遊技当選となる。このうち、インデックス値IV=38,39は、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様とが定められており、ストップスイッチ42~44の操作順序によって入賞する再遊技が異なり得る。
例えば、インデックス値IV=38の移行リプレイ1に当選している場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序が、左→中→右、左→右→中、中→右→左、右→左→中であれば第5再遊技入賞が成立し、中→左→右であれば第4再遊技入賞が成立し、右→中→左であれば第6再遊技入賞が成立するように停止情報の設定がなされる。一方、インデックス値IV=39の移行リプレイ2に当選している場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序が、左→中→右であれば第1再遊技入賞が成立し、左→右→中、中→左→右、右→左→中、右→中→左であれば第5再遊技入賞が成立し、中→右→左であれば第4再遊技入賞が成立するように停止情報の設定がなされる。つまり、インデックス値IV=38,39の移行リプレイ1,2に当選した場合、ストップスイッチ42~44の操作順序によって、第1RT状態に移行したり、通常遊技状態に移行したりする。
図58は、本変形例におけるベット数及び状態別の抽選テーブルの比較を示している。
本変形例では、インデックス値IV=38,39の移行リプレイ1,2の当選確率がベット数に関わらずいずれも共通の当選確率となるように設定されており、より詳しくは、ベット数及び状態に関わらず、いずれも約131分の1の確率で当選する。インデックス値IV=40のRT1用リプレイは、通常遊技状態においてはいずれのベット数でも当選しないものの、第1RT状態では、2ベットゲームでは約4.34分の1の確率で当選するようになり、非常に高確率で再遊技入賞が成立するようになる。但し、第1RT状態に移行しても、3ベットゲームではRT1用リプレイの当選確率は向上せず、通常遊技状態の再遊技確率と変化しない。ボーナス持ち越し中における第2RT状態の各役の当選確率は、移行リプレイ1,2の当選確率及びその分の通常リプレイの当選確率を除いて上記第1の実施形態と概ね同様である。
図59(a)は、本変形例における押し順役処理を示すフローチャートである。
ステップS2201にて今回のゲームの抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定し、押し順ベル当選である場合には、ステップS2202にてナビモードフラグがセットされていることを条件としてステップS2203及びステップS2204にて第1小役入賞に対応する押し順報知用の処理を行う。かかる処理は、上記第1の実施形態と同様である。
本変形例では、ステップS2201又はステップS2202にて否定判定した場合、ステップS2205に進み、今回のゲームの抽選結果が移行リプレイ1又は移行リプレイ2当選であるか否かを判定する。移行リプレイ1又は移行リプレイ2当選である場合、ステップS2206にてナビモードフラグがセットされているか否かを判定し、ナビモードフラグがセットされている場合には、第4再遊技入賞に対応する押し順報知が行われるように、指示モニタ68を制御する。そして、ステップS2208にて、第4再遊技入賞に対応する押し順報知演出を発生させるべく、押し順報知コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定してから、押し順役処理を終了する。ステップS2205又はステップS2206にて否定判定した場合は、そのまま押し順役処理を終了する。
すなわち、本変形例では、ナビモードへの移行抽選に当選してナビモードフラグがセットされることに基づいて、第4再遊技入賞を成立させるためのストップスイッチ42~44の操作順序の押し順報知が発生し、第1RT状態へ移行させることが可能となる。
第1RT状態と通常遊技状態との移行に関する構成について、図59(b)に示すRT移行用処理のフローチャートを参照しながら補足説明する。RT移行用処理は、主制御装置101において、例えば、入賞結果対応処理の一処理として実施される処理であり、各リール32L,32M,32Rが停止して入賞判定がなされる際に実施される。
ステップS2211にて今回のゲームにおいて第4再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞が成立した場合には、ステップS2212にて各種フラグ格納エリア106dに第1RT設定フラグをセットする処理を実行してから、本RT移行用処理を終了する。第1RT設定フラグは、持ち越し状態にて設定されるRT設定フラグに対応するものであり、本変形例では、当該持ち越し状態の第2RT状態とをCPU102が区別可能となるように、第4再遊技入賞時は第1RT設定フラグをセットし、持ち越し状態においては第2RT設定フラグをセットする。
ステップS2211にて否定判定した場合、ステップS2213にて第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第5再遊技入賞が成立していなければ、そのままRT移行用処理を終了し、第5再遊技入賞が成立していれば、ステップS2214にて第1RT設定フラグをクリアしてからRT移行用処理を終了する。
すなわち、ナビモードへの移行抽選に当選することで、第4再遊技入賞に対応する押し順報知が発生して第4再遊技入賞を成立させることが可能となるものの、当該押し順報知が非発生であっても、第4再遊技入賞が成立すると、ナビモードフラグの有無にかかわらず第1RT状態へ移行する。但し、ナビモード中ではない場合や、ナビモードが終了した後は、第5再遊技入賞成立を条件として通常遊技状態へ移行するため、たまたま第4再遊技入賞に対応する操作順序に正解した場合であっても遊技者に有利となり過ぎないようになっているし、ナビモード終了時には早期に通常遊技状態に復帰させることが可能となっている。
本変形例における各遊技状況別の1ゲーム当たりの期待増加枚数等について、図60を参照しながら説明する。
本変形例では、通常遊技状態においてナビモードへの移行抽選に当選すると、押し順ベル当選時の押し順報知だけでなく、移行リプレイ1,2当選時の押し順報知も発生する。その結果、ボーナス当選前においてナビモードへの移行抽選に当選することで、遊技状態は第1RT状態に移行し得る。
但し、上記のとおり、第1RT状態では、2ベットゲームではRT1用リプレイ(IV=40)の当選確率が向上するものの、3ベットゲームではRT1用リプレイの当選確率は変化しない。そうすると、ナビモード(第1RT状態)においては、2ベットゲームではリプレイ確率が向上し且つ押し順ベルによるメダル獲得を期待できる一方、3ベットゲームでは押し順ベルによるメダル獲得のみ期待できるようになる。
その一方で、押し順ベル当選時の第1小役入賞となる押し順報知が行われることにり期待できるメダル増加数は、2ベットゲームでは1ゲーム当たり3枚(5枚払出-2枚ベット)である一方、3ベットゲームでは1ゲーム当たり6枚(9枚払出-3枚ベット)であり、3ベットゲームのほうが押し順ベル当選時の押し順報知の恩恵が多い。
つまり、ナビモードにおいては、押し順ベル当選時の恩恵だけを見ると、3ベットゲームのほうが2ベットゲームよりも有利となる。本変形例では、この押し順ベル当選時の恩恵の差分を、第1RT状態におけるRT1用リプレイ確率の向上分が補填するように、2ベットゲームにおける第1RT状態におけるRT1用リプレイの当選確率が設定されている。その結果、本変形例では、ナビモード(第1RT状態)における1ゲーム当たりの期待増加枚数は、2ベットゲームでは約0.41枚のプラスであり、3ベットゲームでも約0.41枚のプラスであり、いずれもベット数でも期待獲得枚数が共通する。
そのうえで、本変形例においても上記第1の実施形態と同様に、2ベットゲームではボーナス当選が発生し得るものの、3ベットゲームではボーナス当選が発生しないように設定されており、ボーナスに当選し得る分だけ、3ベットゲームよりも2ベットゲームのほうが有利な遊技性となっている。つまり、上記のように2ベットゲームと3ベットゲームとで、ナビモードにおける期待獲得枚数を共通化したことで、ボーナス当選の有無の差が際立ち、本遊技機の遊技性の肝であるナビモード中にボーナス当選を目指す遊技性をよりわかり易くすることが可能となる。
ちなみに、ボーナス当選となり第2RT状態となっても、2ベットゲームにおいてはRT1用リプレイの当選確率は変化せず、インデックス値IV=3のRT用リプレイ(RT2用リプレイ)の当選確率が上記第1の実施形態と同様に若干向上する。そして、3ベットゲームにおいては、第2RT状態では、RT1用リプレイの当選確率は変化しないものの、RT2用リプレイの当選確率は大幅に向上し、その結果、ナビモード且つ第2RT状態を3ベットゲームで遊技することによりメダル増加を見込める遊技性は担保されている。
<第2の実施形態>
本実施形態では、特に、ナビモードにおける演出内容について説明する。なお、本実施形態では、ナビモードへの移行抽選に当選した場合、ナビモードの継続ゲーム数として、一律のゲーム数ではなく、抽選により決定されたゲーム数(例えば30ゲーム~100ゲーム)を設定する(ナビモードカウンタNCに入力する)構成とする。
図61は、本実施形態におけるナビモード開始演出設定処理を示すフローチャートである。ナビモード開始演出設定処理は、表示制御装置81のベット時演出設定処理(図37)において、ナビモード当選報知コマンドを受信した際にステップS1602にて実施される処理である。
ステップS2301では、今回開始されるナビモードの継続ゲーム数を把握する処理を実行する。例えば、主制御装置101において、ナビモード継続ゲーム数についての情報をナビモード当選報知コマンドに設定する構成としたうえで、ステップS2301にて当該当選報知コマンドから継続ゲーム数を把握する構成とするとよい。
ステップS2302では、ステップS2301の処理結果に基づいて、残りゲーム数表示を設定する処理を実行する。ナビモードにおいては、ナビモードの残りゲーム数を遊技者が把握可能となるように残りゲーム数表示ZPが補助表示部65等にて行われる。ステップS2302の処理は、かかる残りゲーム数表示ZPの初期値を設定するための処理である。
そして、ステップS2303にて開始時演出を設定する処理を行ってから、ナビモード開始演出設定処理を終了する。この場合、例えば、図64(a)に示すように、開始時演出として、「RUSHを勝ち取れ!!」との文字表示を行い、2ベットゲームにて実施するナビモード中にボーナス当選となることでより有利な状態(3ベットゲームでのRT状態且つナビモード、ART状態、RUSH)へ移行し得ることの示唆や、その遊技性の説明を行う。また、開始時演出において残りゲーム数表示ZPを行い、今回のナビモードにおける継続ゲーム数の報知を行う。残りゲーム数表示ZPは、図64(b)に示すように、ナビモード中のゲーム進行に合わせて更新される。
次に、上乗せ演出の設定処理について、図62のフローチャートを参照しながら説明する。上乗せ演出の設定処理は、表示制御装置81の開始時演出設定処理(図38)において、上乗せコマンドを受信した際にステップS1708にて実施される処理である。
ステップS2401では、今回の上乗せゲーム数を把握する処理を行う。そして、ステップS2402にて、把握した上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出を設定する。なお、表示制御装置81では、上乗せゲーム数に応じて複数の上乗せ演出がROM182にあらかじめ記憶されており、上記ステップS2402では、今回の上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出を選択し、選択した上乗せ演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるように制御する。上乗せ演出では、例えば、今回の開始時演出(スタートレバー41操作時の演出)として、図65(a)に示すように、ビックリマークを付したキャラクタを表示し、今回のゲームが何らかの利益を享受できるゲームであることの示唆を行う。そして、停止時演出設定処理(図39)における停止時の上乗せ報知(ステップS1803)として、図65(b)に示すように、上乗せゲーム数を示す演出が補助表示部65やスピーカ64にて実行されるように設定を行う。
その後、ステップS2403にて、残りゲーム数の更新用の処理を行ってから、上乗せ演出の設定処理を終了する。残りゲーム数の更新用の処理では、今回のゲームの停止時演出において残りゲーム数表示ZPの更新を行う際、上記の上乗せゲーム数が反映された状態でゲーム数表示ZPの更新が行われるようにする処理である。例えば、図65(a)に示すように、ナビモードの残りゲーム数が30ゲームである状況で、50ゲームの上乗せが発生したとすると(図65(b))、当該50ゲームの上乗せが発生したゲームの終了時において、通常であれば、30ゲームから1ゲームを減算して29ゲームとして表示を更新するところを、図66(a)に示すように、残りゲーム数表示ZPを79ゲームとして更新するように設定する。また、ステップS2403の更新用の処理では、上記上乗せゲーム数が反映されていることを示すべく、当該残りゲーム数表示ZPを集中線等で強調表示する。
その他、ナビモード中の演出としては、ボーナス当選ゲームにて実施される当選ゲーム報知演出(図52(b)、図66(b))がある。当選ゲーム報知演出は、ボーナス当選ゲームがナビゲーム中であること及び当該ナビゲームの残りゲーム数が1以上であることを条件に実施される演出である。当選ゲーム報知演出は、開始時演出の一演出として実施され、その後、停止時演出として、今回のゲームにてボーナス入賞が成立しなかったことを条件として、図67(a)に示すような、次ゲームからナビモード且つRT状態を3ベットゲームにて実施すべきことの次ゲーム切替報知演出が実行される。
図63は、ナビモード用停止時演出設定処理を示すフローチャートである。本処理は、表示制御装置81の停止時演出設定処理(図39)において、ステップS1804のうちの一処理としてナビモード中の停止時演出設定処理であることを条件として実施される処理である。
ステップS2501では、ナビモードの残りゲーム数表示ZPの更新処理を行う。すなわち、今回のゲームが終了してナビモードを1ゲーム消化したことに対応させて、ゲーム数表示ZPのゲーム数を1ゲーム分だけ減算して更新するように設定する。なお、今回終了するゲームにおいて上乗せが発生している場合には、上記のとおり、上乗せゲーム数が反映された状態でゲーム数表示ZPの更新処理が行われる。
続くステップS2502では、今回のゲームが3ベットゲームにて実施されたか否かを判定する。3ベットゲームではなく2ベットゲームである場合には、そのまま本処理を終了する。3ベットゲームである場合には、ステップS2503にて、獲得数表示GPの更新処理を行う。本実施形態では、今回のゲームの払出メダル数から今回のゲームのベット数を減算した値を獲得数とし、3ベットゲームにおけるナビモード且つRT状態中の獲得数の合計を、獲得数表示GPとして補助表示部65にて表示する(図67(b)参照)。ステップS2503では、例えば、RAM183の獲得数カウンタに今回の払出メダル数を加算するとともに今回のベット数を減算し、当該獲得数カウンタに対応する表示が行われるように補助表示部65を制御する。例えば、3ベットゲームにおいて9枚の払出が発生した場合、補助表示部65の獲得数表示GPは6枚が加算されて更新される。
ステップS2503の処理を実行した後は、ステップS2504にて、ナビモードの残りゲーム数を把握することで、今回終了するゲームがナビモードの最終ゲームであるか否かを判定する。最終ゲームではない場合には、そのまま本停止時演出設定処理を終了する。最終ゲームである場合には、ステップS2505~ステップS2507にて最終ゲーム用の表示を行うための処理を実行してから、本停止時演出設定処理を終了する。
より詳しくは、ステップS2505にて、総獲得数表示の設定処理を実行する。総獲得数表示の設定処理では、最終的な獲得数表示GPに対応する値(獲得数カウンタに対応する値)が表示されるように、補助表示部65を制御する(図68(a))。そして、ステップS2506では、総継続数表示の設定処理を実行する。総継続数表示の設定処理では、今回のナビモードの継続数(有利区間ゲーム数AG)を総継続数として表示されるように補助表示部65を制御する(図68(a))。続くステップS2507では、個別継続数表示の設定処理を行う。個別継続数表示の設定処理では、今回のナビモードの継続数を、2ベットゲームにて消化した継続数と、3ベットゲームにて消化した継続数とをそれぞれ個別に表示するように設定する。この場合、本実施形態では、最終ゲーム用の停止時における第1段階目の表示としては、図68(a)に示すように、総獲得数の表示と総継続数の表示とを行う一方、各ベットゲームの個別の継続数の表示は行わない。そして、当該第1段階目の表示が行われている際に、遊技者が所定の操作部の操作として演出スイッチ66を操作すると、図68(b)に示すように、最終ゲーム用の停止時における第2段階目の表示として、各ベットゲームの継続数の個別表示を行う。
以上のように、ナビモード且つ通常遊技状態を2ベットゲームにて実施してボーナス当選を待つ遊技性において、ナビモード中の演出として、ナビモードの残りゲーム数表示ZPが行われる。このようにすることで、後何ゲーム以内にボーナス当選を勝ち取ることができるか、といった遊技性を、刻一刻と変化する残りゲーム数表示ZPからハラハラドキドキしながら楽しむことが可能となる。しかも、ボーナス当選した際には、その残りゲーム数表示ZPにて表示されるゲーム数が、そのまま3ベットゲームにおけるナビモード且つRT状態の恩恵に直結するため、単に残りのゲーム数以内でボーナス当選するだけでなく、なるべく残りゲーム数が多い状況でボーナス当選となる方が有利となり、残りゲーム数表示ZPへの注目度が大いに高められる。
つまり、残りゲーム数表示ZPにて表示されるゲーム数は、現状のナビモードにおける恩恵(ナビモード且つ通常遊技状態を2ベットゲームにて実施する恩恵、現状維持)を受けることができるリミットだけでなく、ナビモード且つRT状態を3ベットゲームにて実施することの恩恵をも表すものであり、単なるナビモード中のゲーム数表示よりも遊技者の関心が寄せられる表示といえる。
そのうえで、ナビモード中に上乗せ抽選に当選すると、ナビモードのゲーム数上乗せが発生し、上乗せ報知演出が行われる。つまり、残りゲーム数表示ZPにより表示されるゲーム数が増加することは、ナビモード且つ通常遊技状態を2ベットゲームにて遊技することによる恩恵が増加することの嬉しさだけではなく、ナビモード且つRT状態を3ベットゲームにて実施することの恩恵といった将来の恩恵に対する嬉しさをも惹起させるものであり、上乗せ報知演出への注目度が好適に高められている。しかも、ゲーム数上乗せによって残りゲーム数表示ZPが更新されることによって、当該2ベットゲームにおけるナビモードへの注目度もそれまでと比較して大きく高められるし、ナビモードのゲーム数上乗せが発生することへの注目度が高められることを通じて、ナビモード中の各ゲームの抽選結果に対する注目度もより好適に高められる。
上記のように、ナビモードの残りゲーム数表示ZPについては2ベットゲームのナビモード中から表示するようにしている一方、獲得数表示GPについては3ベットゲームのいナビモード中にのみ表示し、2ベットゲーム中のメダル増減を獲得数表示GPに反映させない構成とした。これは、2ベットゲームにおいては、ナビモード中であっても基本的にはメダル増加が生じない又は生じにくいように設定されており、獲得数表示GPを表示してもその変化は少ないであろうことや、メダルが減少してしまうこともあることを通じて、かえって2ベットゲームによるナビモードが有利ではない印象を与えてしまう可能性もあること等に起因するものであり、上記のように獲得数表示GPを2ベットゲーム中は表示しないようにすることで、2ベットゲームにおけるナビモード中は、遊技者の関心どころをボーナス当選の有無やナビモードの残りゲーム数へ集中させることが可能となる。
3ベットゲームによるナビモード且つRT状態が終了する際には、今回のナビモード中に獲得したメダル数の総獲得数表示を行う構成とし、あわせて、ナビモードの総継続数も表示する構成とした。このようにすることで、今回のナビモードの全容、すなわち、2ベットゲーム及び3ベットゲームにて実施されたナビモードの総ゲーム数を、遊技者は把握することができる。但し、上記のようにナビモードを2ベットゲームにて実施している際にはメダル増加は期待できないことから、総継続数と総獲得数とを見比べると、獲得数の1ゲーム当たりの平均値は、2ベットゲームの分だけ見た目上少なくなり得る。そこで、本実施形態では、各ベットゲームの継続数をそれぞれ表示するようにし、1ゲーム当たりの獲得数の平均値が期待値(約2枚)に近いことを認識させることが可能となる。
<変形例1>
本変形例では、2ベットゲームにおいては、ナビモードの残りゲーム数表示ZPの表示を制限する。図69は、本変形例におけるナビモード開始時演出設定処理を示すフローチャートである。
ステップS2601では上記ステップS2301と同様に、今回開始するナビモードの継続数を把握する処理を行う。そして、ステップS2602では、ROM182から開始時演出テーブルを取得する処理を行う。開始時演出テーブルは、図71(a)に示すように、開始するナビモードの継続数によって、開始時演出における背景色が異なるように設定されている。例えば、ナビモード継続数が30ゲーム以下であれば、背景色として青色が60%、黄色が40%で選択される。また、ナビモード継続数が51ゲーム以上であれば、赤色が60%、緑色が30%、黄色が10%で選択され、青色は選択されない。そして、ステップS2603では、上記ステップS2601にて把握した継続数とステップS2602にて取得した開始時演出テーブルに基づいて開始時演出の背景を設定したうえで、今回のナビモードの開始時演出を設定する。
続くステップS2604では、開始するナビモードが2ベットゲームであるか否か(今回のゲームが2ベットゲームであるか否か)を判定する。2ベットゲームである場合には、ステップS2605にて、ゲーム数非表示フラグをRAM183にセットする処理を行ってから、本開始時演出設定処理を終了する。ゲーム数非表示フラグは、ナビモードの残りゲーム数表示ZPを表示させないようにするためのフラグである。2ベットゲームではなく3ベットゲームである場合には、ゲーム数非表示フラグをセットすることなく、そのまま本開始時演出設定処理を終了する。
すなわち、本変形例におけるナビモードの開始時演出では、図71(b)に示すように、ナビモードの継続数(残りゲーム数)は背景色からある程度推測可能であるものの、その具体的なゲーム数は把握することができない。
図70は、本変形例におけるナビモード用停止時演出設定処理を示すフローチャートである。
ステップS2701では、上記のゲーム数非表示フラグがセットされているか否かを判定する。ゲーム数非表示フラグがセットされていない場合、すなわち、ナビモードが2ベットゲームではなく3ベットゲームとして開始された場合、ステップS2702にてナビモードの残りゲーム数表示ZPの更新処理を行う。かかる処理は、上記ステップS2501の処理と同様である。
ステップS2701にてゲーム数非表示フラグがセットされている場合、ステップS27023にて、ナビモードの残りゲーム数を1ゲーム分減算するとともに、減算後の残りゲーム数を把握する。そして、ステップS2704にて、今回のゲームで上乗せが発生したか否か及び発生している場合にはその上乗せゲーム数を把握し、残りゲーム数に加算する処理を行う。続くステップS2705では、背景色の更新用処理を行う。背景色の更新用処理は、上記ステップS2702やステップS2703における残りゲーム数の減少又は増加等に合わせて、ナビモード中の補助表示部65における演出の背景色を変更するための処理である。背景色と、残りゲーム数との関係は、上記開始時演出テーブル(図71(a))を参照してもよいし、ナビモード実行中の演出テーブル(背景色テーブル)を設け、かかるテーブルを参照してもよい。
例えば、上記ステップS2703にて上乗せが発生して、残りゲーム数がそれまでの背景色とは異なる背景色(上位の背景色)に対応するゲーム数となった場合、ステップS2704では、当該上乗せ後のゲーム数に対応する背景色にて次回以降のナビモードが実行されるように設定するとともに、図72(a)に示すように、背景色が上位の色に変更されることに対応する演出(モードアップ演出)が補助表示部65等にて行われるように設定する。上位の色に変更されることに対応する演出としては、例えば、武器を持つ軍人のキャラクタを補助表示部65にて表示する演出が考えられる。
また、例えば、上記ステップS2703にて上乗せが発生しないとし、ステップS2702の減算の結果、残りゲーム数がそれまでの背景色とは異なる背景色(下位の背景色)に対応するゲーム数となった場合、ステップS2704では、当該減算後のゲーム数に対応する背景色にて次回以降のナビモードが実施されるように設定するとともに、図72(b)に示すように、背景色が下位の色に変更されることに対応する演出(モードダウン演出)が補助表示部65にて行われるように設定する。下位の色に変更されることに対応する演出としては、例えば、敵キャラクタが襲い掛かる様子を補助表示部65にて表示する演出が考えられる。
ステップS2702又はステップS2705の処理を実行した後は、ステップS2706に進む。ステップS2706では、今回のゲームにてボーナス当選したか否かを判定する。ボーナス当選した場合には、ステップS2707にて上記ゲーム数非表示フラグをクリアする。そして、ステップS2708にて、ナビモードの残りゲーム数表示ZPの表示を開始する処理を行う。ステップS2706にて否定判定した場合、又はステップS2708の処理を実行した後は、ステップS2504に進み、ナビモード最終ゲーム用の処理(ステップS2709~ステップS2712、ステップS2504~ステップS2507と同様)を実行してから、ナビモード用の停止時演出設定処理を終了する。
すなわち、上記変形例においては、2ベットゲームによるナビモード且つ通常遊技状態では、ナビモードの残りゲーム数を遊技者は明確には把握できず、そのナビモード中の補助表示部65による演出の背景色から残りゲーム数を予測する遊技が追加される。つまり、2ベットゲームによるナビモード中において、遊技者の関心どころである残りゲーム数をあえて明示しないようにすることで、遊技者が知りたいという気持ちを逆手に取り、ナビモード中の演出効果を好適に高めることが可能となる。
また、2ベットゲームによるナビモード中にボーナス当選すると、ゲーム数非表示フラグがクリアされるとともに、残りゲーム数表示ZPの表示が開始される。その結果、遊技者は、残りゲーム数を把握したうえで3ベットゲームによるナビモード且つRT状態(ART状態)を実施することが可能となる。これにより、3ベットゲームによる有利なART状態がいつ終了してしまうがわからない、といった不都合が生じないようにしながらも、当該ART状態に至るまでの現状維持の状態がどれくらい継続するかといったドキドキ感を提供することが可能となる。
つまり、2ベットゲームによるナビモード且つ通常遊技状態といった第1の有利状態と、3ベットゲームによるナビモード且つRT状態といった第2の有利状態とがあり、第1の有利状態中に移行条件(ボーナス当選)が成立した場合に、当該第1の有利状態よりも有利な第2の有利状態に移行する遊技性において、第1の有利状態については残りゲーム数がわかりにくいようにする一方、第2の有利状態については残りゲーム数を明示する構成とした。このように、第1の有利状態中に移行条件が成立するか否かが肝となる遊技性において、あえて当該第1の有利状態がいつ終了するかをわかりにくくすることで、移行条件が早く成立して欲しい気持ちや第1の有利状態が終了して欲しくない気持ち等といった強烈なドキドキ感を提供することが可能な遊技性を創出することが可能となる。
<変形例2>
本変形例では、上記変形例1の構成をベースとして、2ベットゲームによるナビモード中のボーナス当選時の処理を変更する。図73は、本変形例におけるナビモード用の停止時演出設定処理の一部を示すフローチャートである。
本変形例では、上記ステップS2702又はステップS2705の処理を実行した後、ステップS2801に進む。ステップS2801では、ボーナス当選したか否かを判定する。ボーナス当選した場合には、ステップS2802にて、ナビモードの残りゲーム数を把握する処理を行い、ステップS2803にて、残りゲーム数が所定ゲーム数未満(10ゲーム未満)であるか否かを判定する。ステップS2803の処理は、あとわずかでナビモードが終了するようなタイミングでのボーナス当選か否かを判定する処理といえる。所定ゲーム数未満ではない場合、すなわち、ナビモードの残りゲーム数が十分に存在する場合には、ステップS2804に進み、非表示抽選処理を実行する。非表示抽選処理では、3ベットゲームによるART状態に際してナビモードの残りゲーム数の表示を開始するか否かを抽選により決定する処理であり、例えば、残りゲーム数が少ないほど非表示抽選に当選し易いように設定されている。
ステップS2805では、上記非表示抽選に当選したか否かを判定する。非表示抽選に当選していない場合には、ステップS2806に進み、上記ステップS2707と同様にゲーム数非表示フラグし、ステップS2807にてステップS2708と同様に残りゲーム数表示ZPの表示を開始する処理を行う。
ステップS2801にて否定判定した場合、ステップS2803又はステップS2805にて肯定判定した場合、及びステップS2807の処理を実行した後、のいずれかの場合、ステップS2808に進み、最終ゲーム用の処理を行ってから、ナビモード用の停止時演出設定処理を終了する。すなわち、ナビモードの残りゲーム数が十分に存在しない状況でボーナス当選した場合、ステップS2806やステップS2807の処理を行わず、遊技者は、残りゲーム数を把握することない。但し、2ベットゲームによるナビモード中のボーナス当選ゲームにおいては、当選ゲーム報知演出が発生するため、遊技者は、次ゲームから3ベットゲームによるART状態による恩恵を受けたうえで、その後、ボーナス状態を消化することになる。
また、ナビモードの残りゲーム数が少ない場合だけでなく、非表示抽選に当選した場合にも、3ベットゲームによるART状態において遊技者は残りゲーム数を把握することができなくなる。このようにすれば、ボーナス当選に基づいて2ベットゲームから3ベットゲームに切り替えた際にナビモードの残りゲーム数が少ないことが如実に表示されることによる残念感を与えにくくすることができる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、ボーナス入賞時の演出について、より詳しく説明する。図74は、主制御装置101によるBB入賞時用処理を示すフローチャートである。BB入賞時用処理は、入賞結果対応処理(図30)が起動される際に、第1BB又は第2BB入賞が成立した場合に実施される処理である。
ステップS2901では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに、3ベットナビ消化フラグがセットされているか否かを判定する。図による詳細な説明は省略するが、3ベットナビ消化フラグは、3ベットゲームによるナビモードのゲームが実施された際(例えば、抽選処理においてナビモード中の3ベットゲームによる抽選が実施された際)に各種フラグ格納エリア106dにセットされるフラグである。
すなわち、3ベットナビ消化フラグがセットされている場合とは、2ベットゲームによるナビモード中にボーナス当選し、3ベットゲームに切り替えてART状態が消化された後のボーナス入賞であり、3ベットナビ消化フラグがセットされていない場合とは、通常モード中にボーナス当選した場合の当該ボーナス入賞等であることを意味する。3ベットナビ消化フラグがセットされていない場合、ステップS2902にて通常演出コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本BB入賞時用処理を終了する。通常演出コマンドを受信した表示制御装置81は、今回のボーナス入賞時の演出として、通常演出(第1演出)を行うように補助表示部65やスピーカ64を制御する。通常演出では、例えば、図75(a)に示すように、補助表示部65にて、入賞成立したBBを示すキャラクタ(図では「赤7」図柄に対応するキャラクタを示している)を表示するとともに、入賞を祝福する表示(図では「やったぜボーナス!!」という文字表示)を表示する。その他、通常演出では対応する効果音(例えば、電子音で「キュインキュイン」)が発せられるようにスピーカ64を制御する。
ステップS2901にて3ベットナビ消化フラグがセットされていると判定した場合、ステップS2903に進む。ステップS2903では、有利区間ゲーム数AGが所定ゲーム数(例えば、1450ゲーム)よりも大きいか否かを判定する。ステップS2903にて判定するゲーム数は、有利区間の上限ゲーム数(1500ゲーム)に近いゲーム数であって、且つボーナス状態を消化するのに要するゲーム数(24ゲーム)を加算しても上限に達しないゲーム数として設定されている。有利区間ゲーム数AGが所定ゲーム数以下(1450ゲーム以下)である場合には、ステップS2904にて、第1特別演出用コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第1特別演出コマンドを受信した表示制御装置81は、今回のボーナス入賞時の演出として、第1特別演出(第2演出)を行うように補助表示部65やスピーカ64を制御する。第1特別演出では、例えば、図75(b)に示すように、補助表示部65にて、入賞成立したBBを示すキャラクタ(図では「赤7」図柄に対応するキャラクタを示している)を表示するとともに、入賞を祝福する表示として上記通常演出とは異なる表示(図では「スーパーラッキー!!」という文字表示)を表示する。その他、第1特別演出では対応する効果音として、上記通常演出のそれとは異なる効果音(例えば、電子音で「キュキュイン」)が発せられるようにスピーカ64を制御する。
ステップS2903にて有利区間ゲーム数AGが所定ゲーム数よりも大きい場合、ステップS2905に進み、今回のゲームで有利区間の上限に達するか否かを判定する。より詳しくは、今回の入賞結果対応処理(BB入賞時用処理)の起動時において、有利区間ゲーム数AGが1499であり、当該入賞結果対応処理の次の区間表示第2処理において有利区間ゲーム数AGが1500とされる(ステップS1302)状況か否かを判定する。ステップS2905にて否定判定した場合、すなわち、有利区間ゲーム数AGが1450~1498の間でボーナス入賞した場合、ステップS2906に進み、第2特別演出用コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第2特別演出コマンドを受信した表示制御装置81は、今回のボーナス入賞時の演出として、第2特別演出(第3演出)を行うように補助表示部65やスピーカ64を制御する。第2特別演出は、所謂エンディング演出であり、例えば、図76(a)に示すように、補助表示部65にて、武器を手にして雄たけびを挙げる軍人のキャラクタを表示するとともに、長く継続した有利区間を締めくくる演出として上記通常演出や第1特別演出とは異なる表示(図では「漢達の熱き戦いは終わった」という文字表示)を表示する。その他、第2特別演出では対応する効果音として、上記通常演出や第1特別演出のそれとは異なる効果音(例えば、エンディング用の挿入歌)が発せられるようにスピーカ64を制御する。
ステップS2905にて今回のゲームで有利区間の上限に達すると判定した場合、ステップS2907に進み、第3特別演出用コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第3特別演出コマンドを受信した表示制御装置81は、今回のボーナス入賞時の演出として、第3特別演出(第4演出)を行うように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
既に説明した通り、有利区間が上限ゲーム数に達すると、区間表示第2処理にてナビモードに関するカウンタやフラグ等の各種パラメータが初期化される。つまりステップS2905にて肯定判定する場合とは、今回のゲームでボーナス入賞するとともに、有利区間が初期化される場合である。詳細な説明は省略するが、本スロットマシン10では、ボーナス状態中のBB中赤7揃い役(IV=20)やBB中BAR揃い役(IV=21)当選時の一部で、ナビモードへの移行抽選やナビモード中の上乗せ抽選が実行され得る構成としている。より詳しくは、当選確率に設定差のない結果を契機とするボーナス状態(図17においては、インデックス値IV=22,24,26,28,30,32,34,36,37で当選した場合のボーナス状態)中においては、BB中赤7揃い役やBB中BAR揃い役当選時の一部で、ナビモードへの移行抽選やナビモード中の上乗せ抽選が実行される。そうすると、例えば、今回のボーナス状態中において、新たに有利区間への移行抽選が行われ得るものであり、この移行抽選に当選した場合には、再度有利区間が最初から開始されるようになる。
上記の第3特別演出は、そのようなボーナス入賞であることを示すための演出である。具体的には、例えば、図76(b)に示すように、補助表示部65にて、武器を手にした軍人のキャラクタを表示するとともに、新たに有利区間を獲得するチャンスであることを示す演出として、上記通常演出や第1,第2特別演出とは異なる表示(図では「戦士に休息はない!!」という文字表示)を表示する。その他、第3特別演出では対応する効果音として、上記通常演出や第1,第2特別演出のそれとは異なる効果音(例えば、高揚感を高め得る挿入歌)が発せられるようにスピーカ64を制御する。
ステップS2904、ステップS2906及びステップS2907のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2908にて、上記3ベットナビ消化フラグをクリアしてから、本BB入賞時用処理を終了する。
このように、ボーナス入賞時の演出をそれよりも以前の遊技状況によって異ならせるうえで、3ベットモードによるART状態の恩恵を受けたか否かによってその演出を異ならせる構成としたことで、ART状態とBB状態との連鎖による遊技性を演出によってうまく表現することが可能となり、これら両状態の連鎖による遊技性を演出面で盛り上げることができる。
特に、上記のように3ベットゲームによるART状態後には必ずボーナス状態が生じるような遊技性であることから、このようなボーナス状態中の演出を利用してART状態中に受けた恩恵の多さ(エンディング演出)を表現する構成とすれば、ボーナス状態といったことなる恩恵を受けつつもART状態で受けた恩恵を把握させる斬新な演出とすることができる。ここで、例えば、ART状態の最終段階にて(当該ART状態中に)エンディング演出を行う構成とすると、ART状態の継続を最後まで期待したい遊技者としては、エンディング演出が発生することでその終了を把握してしまって、ART状態が継続することへの注目度を最終段階まで維持するといった観点からすると好ましくない。一方、ART状態が完全に終了して通常遊技状態へ移行した後にエンディング演出を行っても、ART状態が終了した後、すぐに遊技を終了する遊技者はそれを見なくなるであろうし、当該エンディング演出への関心は大きく低下し得る。その点、上記のように、ART状態の終了後に必ず生じるボーナス状態中にエンディング演出が行われるようにすることで、エンディング演出をART状態が完全に終了した後の演出とすることができ、且つ有利な状態が継続している状況でエンディング演出を行うことが可能となる。
<変形例>
本変形例では、有利区間ゲーム数AGだけでなく、3ベットゲームによるART状態の消化ゲーム数も加味して、ボーナス入賞時の演出を設定する。図77は、本変形例におけるBB入賞時用処理を示すフローチャートである。
ステップS3001では、3ベットナビ消化フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていなければ、ステップS3002にて通常演出用コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、BB入賞時用処理を終了する。かかる処理は、上記ステップS2901やステップS2902の処理と同様である。
ステップS3001にて3ベットナビ消化フラグがセットされていると判定した場合、ステップS3003に進む。ステップS3003では、3ベットゲームによるART状態の消化ゲーム数が所定ゲーム数(例えば50ゲーム)よりも多いか否かを判定する。より詳しくは、各種カウンタエリア106eには3ベットナビ消化カウンタが設けられており、主制御装置101では、3ベットゲームによるART状態を1ゲーム消化する度に当該消化カウンタを1ずつ加算する。ステップS3003では当該消化カウンタの値を把握することで3ベットゲームによるART状態の消化ゲーム数を把握し、所定ゲーム数以上であるか否かの判定を行う。所定ゲーム数は、本実施形態では50ゲームとしており、3ベットゲームによるART状態における1ゲーム当たりの期待獲得枚数を乗じた際に概ね100枚を超える値(3桁枚となる)として設定している。3ベットゲームによるART状態の消化ゲーム数が50ゲーム以下である場合、ステップS3004にて3ベットナビ消化フラグをクリアしてからステップS3002に進み、通常演出用コマンドをセットする処理を実行する。すなわち、3ベットゲームによるART状態を消化していても、その消化ゲーム数が所定ゲーム数以下であり、獲得枚数が3桁に達していないであろう場合には、ボーナス入賞時の演出として通常演出が行われる。
ステップS3003にて所定ゲーム数よりも多い場合のステップS3005~ステップS3010の処理については、上記ステップS2903~ステップS2908の処理と同様である。
このように、有利区間ゲーム数AGにてボーナス入賞前の消化ゲーム数を把握する構成において、3ベットモードによる恩恵をどれだけ受けたか否かを、3ベットナビ消化カウンタから把握する構成としたことにより、より今回の有利区間中に獲得したメダル数に合致した演出を行う構成とすることができる。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施形態や各変形例の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよい。また、上記各実施形態や各変形例に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態や変形例の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)2ベットゲームと3ベットゲームの切替によって、上記遊技性を実現したが、ベット数はこれに限定されず、1ベットゲームによる遊技が追加されていてもよい。また、2ベットゲームにてナビモード当選し得る一方ボーナス当選とならないようにし、且つ3ベットゲームにてナビモード及びボーナスのいずれにも当選し得るといったように、上記遊技性とは逆となる遊技性を実現してもよい。
より詳しくは、3ベットゲームにおいてナビモードに当選すると、押し順ベル当選時の押し順報知演出によって、メダルの減りが少なくなり(現状維持の状態となり)、当該3ベットゲームにおけるナビモード中にボーナス当選してRT状態に設定されると、2ベットゲームに切り替え、ナビモード且つRT状態であるART状態を2ベットゲームにて消化することでメダル増加を目指す遊技性としてもよい。
(2)2ベットゲームと3ベットゲームとのいずれにおいても、ボーナス当選するし、ボーナス入賞が成立し得る構成としてもよい。この場合、少なくとも、ボーナス当選が持ち越されている持ち越し状態中のRT状態がナビモード中に生じた場合に、2ベットゲームと3ベットゲームとの有利度に差が生じていればよく、より詳しくは、ナビモード且つ通常遊技状態であるAT状態における有利度が高い側のベット数ではART状態中の有利度が低くなり、AT状態における有利度が低い側のベット数ではART状態中の有利度が高くなる、といったように、ボーナス当選の持ち越しによって有利なベット数が切り替わる構成であればよい。
(3)ボーナス当選が3ベットゲームにて生じないようにし、且つボーナス入賞も3ベットゲームでは生じにくい構成としたが、3ベットゲームにてボーナス当選し、更にボーナス入賞も成立し得る構成としてもよい。この場合、ART状態中に有利となる側のベット数では、ボーナス入賞が生じ得るゲーム(再遊技当選しないゲームや取りこぼしが生じ得る小役に当選したゲーム)ではボーナス入賞を成立させないようにするための報知を行う構成とするとよい。
(4)3ベットゲームにおいてRT状態中にボーナス入賞が生じにくくするための構成は、再遊技の当選確率を高くする構成に限定されず、他の払出小役の当選確率を高くする構成であってもよい。いずれの場合であっても、ボーナス入賞よりも優先して再遊技入賞や払出小役入賞が成立するように停止制御が行われる構成やボーナス入賞よりも優先して再遊技入賞や払出小役入賞が成立するリールの図柄配列であればよく、いずれの構成も備えるようにしてもよい。払出小役の当選確率を高くする場合、取りこぼしが生じない又は生じにくい払出小役の当選確率を高くする構成であることが好ましい。また、当該払出小役入賞時のメダル払出数を、ベット数と同数にすることで、再遊技の当選確率を高くすることによる効果と同等の効果を奏することが可能である。
(5)3ベットゲームのRT状態中では、外れ結果であっても、リールの停止制御によりボーナス入賞が成立しないようにする(ボーナス入賞となる図柄を有効位置に停止可能なタイミングで停止操作しても、制御により有効位置とは異なる位置に停止する)構成としてもよい。
(6)3ベットゲームのRT状態用の抽選テーブルでは外れ結果が生じないように各インデックス値IVのポイント値PVを設定したが、一部外れ結果となり得る構成としてもよい。この場合、外れ結果となる確率が、2ベットゲームのRT状態用の抽選テーブルよりも低い確率となるように設定するとよい。
(7)ベット数切替報知演出によりベット数を切り替えることで有利度が変化することを報知する構成としたが、他の報知演出によりそれを示唆する構成としてもよいし、ベット数を切り替えることで有利度が変化することを報知しない構成としてもよい。
(8)ベット数切替報知演出を、所定の抽選に当選した場合に発生させる構成としてもよい。この場合、当該所定の抽選の当選確率を設定値に関わらず一律の当選確率としてもよいし、設定値によって異なる当選確率となるようにしてもよい。設定値によって当選確率を異ならせる構成の場合、設定値が高くなるほど(設定1よりも設定6のほうが)当選確率が高くなる構成とするとよい。このようにすることで、ナビモードの性能が設定値に関わらず共通している、といった遊技性においても、メダルの増減率や増減態様に変化を生じさせる設定値へ関心を寄せさせることが可能である。また、ベット数切替報知演出において、設定値の示唆を行う構成としてもよい。
(9)遊技状態として、通常遊技状態とRT状態とボーナス状態とを設定したが、他の状態を有する構成においても本発明は適用可能である。すなわち、CB状態(チャレンジボーナス状態)やMB状態(ミドルボーナス状態)やREG状態(レギュラーボーナス状態)やSB状態(シングルボーナス状態)等を有する構成であってもよい。
(10)第1BBや第2BBが持ち越される持ち越し状態が、ナビモード中に生じることで、有利なベット数が切り替わる構成としたが、上記のCB状態やMB状態、REG状態、SB状態等を持ち越し可能な当選役により生じる状態としたうえで、これらの当選役が持ち越される状態がナビモード中に生じることで有利なベット数が切り替わる構成としてもよい。
(11)通常モードにおいて、ナビモードへの移行抽選を行う構成としたが、ナビモードへの移行抽選の当選確率が向上するモード(チャンスモード、チャンスゾーン)や当選確率が低くなるモード(地獄モード)を有するようにしてもよい。これらの場合、当選確率が最も低い状態を通常モードとし、それよりも高い状態へ移行することで有利区間が開始される構成とするとよい。
(12)ナビモード中に、上乗せ当選率が向上する上乗せ特化ゾーンを設けてもよい。このようにすることで、ナビモード中に上乗せ当選を発生させながらボーナス当選を待つ遊技性が向上し得る。
(13)ボーナス状態中の遊技性は上記のものに限定されない。例えば、ほぼ毎ゲーム、インデックス値IV=19~21のいずれかで当選する構成としたが、外れ結果も生じ得る構成としたり、強チェリー等の特定役等、他のインデックス値でも当選し得る構成としてもよい。また、ボーナス状態中のベット数の規定数を3としたが、2としてもよく、1としてもよい。更に、ボーナス状態中に当選し得る払出小役入賞時のメダル払出数も上記のものに限定されず、期待増加枚数が6.0枚(9枚-3枚)以上であってもよいしそれ以下であってもよい。少なくとも、2ベットゲームにおけるART状態中の期待増加枚数よりも多い期待増加枚数であればよく、より好ましくは、当該2ベットゲームにおけるART状態とボーナス状態との期待増加枚数の平均値が、3ベットゲームにおけるART状態中の期待増加枚数と同程度であればよく、更に好ましくは、両ベット数の期待増加枚数が所定数(2.0枚)以下であればよい。
(14)ナビモードの移行抽選や上乗せ抽選の契機となる特定役の当選確率や、特定役当選時のナビモード移行抽選における当選確率、上乗せ当選確率、上乗せゲーム数等のナビモードの性能が、ベット数によって異なる構成としてもよい。より詳しくは、2ベットゲームと3ベットゲームとでナビモードの性能が異なる構成としてもよく、2ベットゲームのほうが3ベットゲームよりもナビモードの性能が高い構成としてもよい。2ベットゲームのほうがナビモード性能が高い構成とすることで、通常時において、ナビモードへ移行させ、ナビモード中に上乗せを発生させるといった遊技性を2ベットゲームにて行わせるメリットを高めることができる。
(15)第1BB当選フラグや第2BB当選フラグの持ち越しの有無により、ナビモードの性能が異なる構成としてもよい。例えば、通常遊技状態よりも、RT状態(持越し状態)のほうがナビモードの性能(移行抽選の当選確率や上乗せ当選確率等)が向上する構成としてもよい。
(16)2ベットゲームにおけるART状態とボーナス状態とを合わせた期待増加枚数の平均値と、3ベットゲームにおけるART状態の期待増加枚数とを同程度のものとしたが、完全に同じ枚数としてもよいし、完全に同じ期待増加枚数でなくてもよく、その差を遊技者が認識しにくい程度に同じであればよい。より詳しくは、期待増加枚数の差が10%以内であるとよく、更に好ましくはその差が5%以内であるとよく、より好ましくはその差が1%以内であるとよい。
(17)2ベットゲームにおけるART状態とボーナス状態とを合わせた期待増加枚数の平均値と、3ベットゲームにおけるART状態の期待増加枚数とがいずれも所定数(2.0枚)以下となるように設定したが、一方は所定数(2.0枚)を超え、他方は所定数以下となるように、異ならせてもよい。この場合、両ベット数によるゲームが実施され得る割合で平均化することにより、両ベット数による期待増加枚数の平均値が所定数以下となるようにするとよい。
(18)2ベットゲームにおいてART状態中の期待増加枚数をほぼゼロとし、現状維持の状態を創出したが、当該2ベットゲームにおけるART状態中の期待増加枚数をマイナスとしてメダルが減少し得る構成としてもよいし、期待増加枚数をプラスとしてメダル増加が見込める構成としてもよい。期待増加枚数をマイナスとする場合、通常遊技状態における期待増加枚数よりも多い枚数とするとよく、期待増加枚数をプラスとする場合、3ベットゲームにおけるART状態中の期待増加枚数よりも少ない枚数とするとよい。
(19)ベット数報知演出やベット数切替報知演出、次ゲーム切替報知演出、当選ゲーム報知演出等は上記のものに限定されないし、補助表示部65とは異なる報知手段にて行う構成としてもよい。但し、ナビモード中の押し順報知演出が補助表示部65にて実行されるという観点からすると、ベット数切替報知演出や、次ゲーム切替報知演出、当選ゲーム報知演出等といった、特にナビモード中に発生する演出に関しては、押し順報知演出が行われる個所と同じ個所や近い箇所にて実行する構成とすることが見逃し防止といった観点から好ましい。
(20)ナビモードにおいて、当選ゲームでボーナス入賞を成立させないようにすべく当選ゲーム報知演出を行う構成としたが、ボーナス当選をわかりにくくして遊技性を高める、といった観点からすると、当選ゲーム報知演出を行わない構成や、当選ゲーム以外でも当選ゲーム報知演出が発生し得る構成とするとよい。この場合、当選ゲームにてボーナス入賞が成立しにくくなるように、再遊技との重複役でのボーナス当選をメインとする構成(図54)とすることが好ましい。
(21)2ベットゲームにおいてナビモードの残りゲーム数表示ZPを補助表示部65にて表示する構成と、残りゲーム数表示ZPの表示を行わない構成を示したが、例えば、残りゲーム数表示ZPの表示を行うものの、補助表示部65とは異なる報知手段にてそれに相当する報知を行う構成としてもよい。この場合、補助表示部65よりも小さい報知手段や目立ちにくい報知手段(所定の遮蔽部により遮蔽され得る報知手段等)にてその残りゲーム数表示ZPに相当する報知を行うことで、残りゲーム数表示ZPの表示を行わない構成による効果を奏しながらも、遊技ホールの管理者等がその確認作業を行うことが可能となる。
(22)残りゲーム数表示ZPに関し、スロットマシン10からの外部出力により遊技ホールのホールコンピュータや外部機器にて、残りゲーム数表示ZPに相当する内容(残りゲーム数)が把握可能となる構成としてもよい。
(23)2ベットゲームにおいては残りゲーム数表示ZPの表示を行わない一方、3ベットゲームにおいては残りゲーム数表示ZPの表示を行う構成を示したが、いずれのベット数でも残りゲーム数表示ZPの表示を行わない構成としてもよい。この場合、2ベットゲームにおいて補助表示部65の背景色を異ならせて残りゲーム数表示ZPを示唆する構成を、3ベットゲームにおいても適用するとよい。
また、残りゲーム数表示ZPの表示を行うか行わないかを、ベット数によって切り替える構成としたが、当該残りゲーム数表示ZPの表示の有無の切り替えが遊技状態や遊技状況によって生じるものであってもよく、例えば、ART状態の開始直後である第1遊技状態では残りゲーム数表示ZPの表示を行う一方、ART状態の終盤である第2遊技状態では残りゲーム数表示ZPの表示を行わない、といった構成や、ART状態の残りゲーム数が多い第1遊技状態ではその表示を行う一方、残りゲーム数が少ない第2遊技状態ではその表示を行わない、といった構成としてもよい。
(24)2ベットゲームにおいてナビモードを開始するとゲーム数非表示フラグをセットする構成とし、BB当選によりゲーム数非表示フラグがクリアされる構成としたが、ゲーム数非表示フラグがセットされた後、BBに当選することなく当該フラグをクリア可能な構成としてもよい。例えば、ナビモード継続数が、所定数(500ゲーム)以上となった場合に当該ゲーム数非表示フラグがクリアされる構成としてもよいし、遊技者による所定の操作部の操作によりゲーム数非表示フラグがクリアされる構成としてもよいし、BB当選することなく3ベットゲームに切り替えることでゲーム数非表示フラグがクリアされる構成としてもよい。
(25)総継続数表示において、2ベットゲームでのナビモード継続数と3ベットゲームでのナビモード継続数との合算を表示したうえで、遊技者による所定操作に基づいて両ベット数のナビモード継続数の個別継続数表示をそれぞれ表示する構成としたが、3ベットゲームでのナビモード継続数のみを表示したうえで、遊技者による所定操作に基づいて両ベット数のナビモード継続数の合算や個別継続数表示を表示する構成としてもよいし、2ベットゲームでのナビモード継続数のみを表示したうえで、遊技者による所定操作に基づいて両ベット数のナビモード継続数の合算や個別継続数表示を表示する構成としてもよい。
(26)終了ゲームの状況によって、継続数表示の態様を異ならせる構成としてもよい。例えば、ボーナス当選フラグがセットされている場合には、3ベットゲームによるART状態が消化された可能性が高く、その場合には、3ベットゲームによる継続数や両ベットゲームによる総継続数を表示し、ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、3ベットゲームによるART状態が消化されていない可能性が高く、その場合には、2ベットゲームによる継続数を表示する構成としてもよい。
(27)獲得数表示を3ベットゲームによるART状態中にのみ行う構成としたが、2ベットゲームによるART状態も含めて行う構成としてもよいし、2ベットゲームによるART状態にのみ行う構成としてもよい。また、ナビモードの残りゲーム数(残りゲーム数表示ZP)や消化ゲーム数(有利区間ゲーム数AG)に応じて、獲得数表示の実行の有無を異ならせてもよく、例えば、残りゲーム数が所定数未満となった場合に獲得数表示を行い、残りゲーム数が所定数以上である状況では獲得数表示を行わない構成や、その逆の構成としてもよい。また、消化ゲーム数が所定数以上となった場合に獲得数表示を行い、所定数未満の状況では獲得数表示を行わない構成や、その逆の構成としてもよい。
(28)獲得数表示を3ベットゲームによるART状態中にのみ行う構成としたが、ボーナス当選フラグがセットされることで獲得数表示を開始する構成としてもよい。
(29)残りゲーム数表示ZPを表示しない構成において、上乗せ当選時だけ残りゲーム数表示ZPを行ってもよいし、上乗せゲーム数だけ報知する構成としてもよい。
(30)ボーナス入賞時の演出を、それ以前の遊技状況に応じて異ならせる構成としたが、ボーナス状態における演出であればよく、ボーナス状態中の各ゲームの演出であってもよいし、ボーナス終了時の演出であってもよい。
(31)ボーナス入賞時の演出を、3ベットゲームによるART状態の実行の有無によって異ならせる構成としたが、ART状態の実行の有無によって異ならせる構成としてもよい。このようにしても、少なくとも、ナビモード中のボーナス入賞か否かによって異なる演出とすることが可能である。
(32)有利区間ゲーム数AGが1450を超える場合に第2特別演出(エンディング用の演出)が実行され得る構成としたが、第2特別演出の実行契機となる有利区間ゲーム数AGは1450以下であってもよく、その実行契機となる値が3ベット消化カウンタとの関係で変動し得る構成としてもよい。例えば、3ベット消化カウンタが多い状況では有利区間ゲーム数AGが所定数よりも少なくても第2特別演出が実行され得る構成とし、3ベット消化カウンタが少ない状況では有利区間ゲーム数AGが所定数以上でなければ第2特別演出が実行され得ない構成としてもよい。
(33)第1特別演出~第3特別演出において、遊技者にとって有益な情報が提示され得る構成としてもよい。遊技者にとって有益な情報としては、例えば、設定値の示唆に関する情報や、レア画像等が考えられる。
(34)押し順ベルや押し順リプレイ当選時において、各リール32L,32M,32Rの停止順序によって入賞する役が異なり、付与される特典が異なる構成としたうえで、その停止順序の報知を行うか否かによって遊技者にとっての有利度を異ならせる構成としたが、停止操作に関する報知を行うことで遊技者にとっての有利度が異なることとなる役を用いたものであればよい。
例えば、所定のリールとして左リール32Lにおいて、第1図柄(例えば「BAR」図柄)と第2図柄(例えば「赤7」図柄)とを同時に狙えない個所に(5図柄以上離れた位置にそれぞれ)配置する。そして、左リール32Lの第1図柄と、中リール32Mの所定絵柄(例えば「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄)と、右リール32Rの所定絵柄(例えば「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄)と、が有効ラインに停止した場合に第1結果入賞が成立し、左リール32Lの第2図柄と、中リール32Mの所定絵柄(例えば「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄)と、右リール32Rの所定絵柄(例えば「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄)と、が有効ラインに停止した場合に第2結果入賞が成立するように、第1結果と第2結果との入賞態様を設定する。この場合、第1結果当選時に第1図柄を狙って停止操作すれば、当該第1結果入賞が成立し得るものの、第1図柄ではなく第2図柄を狙って停止操作すると、第1結果入賞は成立せず、対応する特典は付与されない。同様に、第2結果当選時に第2図柄を狙って停止操作すれば、当該第2結果入賞は成立し得るものの、第2図柄ではなく第1図柄を狙って停止操作すると、第2結果入賞は成立せず、対応する特典は付与されない。そのうえで、第1結果と第2結果とのいずれかが当選することとなる特定役を設け、当該特定役当選時に、第1結果及び第2結果のいずれに当選しているか(第1図柄及び第2図柄のいずれを狙って左リール32Lを停止操作すればよいか)を報知可能とする。このような構成においても、当該報知によって当選している結果(第1結果及び第2結果のいずれか)を入賞させることが可能となり、当該報知の有無によって遊技者にとっての有利度が変化する。そして、かかる報知が行われやすくなるモードや、当該報知が行われやすくなるモードへの移行確率が高くなるモードや、これらのモードへの移行抽選に当選したものの移行前であるモードの少なくともいずれかのモードを含む状況を有利区間としてもよく、また、上記各モードと押し順役に基づく各モードを含めて、上記各モードの少なくともいずれかのモードを含む状況を有利区間としてもよい。
すなわち、同じ当選役であっても停止出目を異ならせるための停止操作は停止順序に限定されず、停止操作タイミングを含む停止操作態様であればよく、かかる停止操作態様を行わせるための報知は、押し順報知に限定されず操作態様に関する態様報知であればよい。
さらに、所定のインデックス値IVにて当選となった場合に複数の当選役を設定したうえで、停止順序や停止操作タイミング等の停止操作態様によって入賞成立となる役を異ならせたが、以下のようにしてもよい。すなわち、特定のインデックス値IVにて当選となった場合に特定役に当選したものとし、特定役に対応する停止操作態様をその後抽選により決定したうえで、遊技者の停止操作態様が当該停止操作態様の抽選結果に合致したものであれば特定役入賞を成立させ、遊技者の停止操作態様が当該停止操作態様の抽選結果に合致したものではなければ特定役入賞を成立させない、又は特定役とは異なる役入賞を成立させる、といったように、遊技結果の抽選と停止操作態様の抽選とが別々の抽選(2段階抽選)となるようにしてもよい。
(35)各設定値によって出玉率が変化する構成とし、設定1が最も出玉率が低く、設定6が最も出玉率が高くなる構成としたが、設定値によって出玉(遊技媒体)の増減率や増減態様が変化する構成であればよい。例えば、設定1と設定2との出玉率が同じであるなど、一部の設定値の出玉率が同じであって、他の設定値の出玉率が異なる構成としてもよい。また、設定1,3,5は出玉の増減率が高く、設定2,4,6は出玉の増減率が低い構成としてもよい。また、設定1,5は短時間で出玉が所定量増加し長時間で出玉が所定量減少し、設定2,3,4は所定量の増加に設定1,5よりも長時間要するとともに所定量の減少に設定1,5よりも短時間で済み、設定6は出玉の増減がほとんど発生しない構成としてもよい。これらの場合、各設定値の出玉率は同じであってもよい。
(36)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(37)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機(所謂、球使用回胴式遊技機)としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
例えば、パチンコ機や球使用回胴式遊技機において、出玉率等に変化を与える設定値を複数段階有する構成とし、これらの設定値の示唆や教示演出として、上記各発明を適用してもよい。この場合、大当たり確率が高低となる高確率状態と低確率状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間を高確率状態として適用してもよく、所定の入球部への入球率が高低となる高入球状態と低入球状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間を高入球状態として、上記各発明を適用してもよい。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008-295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(クレジット投入スイッチ56~58)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によりステップS203、ステップS204の処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果(第1小役)と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果(第2小役~第17小役)とを有し、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第1の停止操作態様及び前記第2の停止操作態様を含む操作態様に関する態様報知(押し順報知)を所定の報知手段(指示モニタ68における第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7)にて実行可能な態様報知手段(主制御装置101による押し順役処理を実行する機能)を備え、
遊技状態として、通常遊技状態(通常モード、通常区間)と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度が前記通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態(ナビモード、有利区間)と、を少なくとも設け、
前記通常遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果(特定役)であることに基づいて、前記特定遊技状態への移行抽選を実行する移行抽選手段(主制御装置101による第1特定役処理を実行する機能)と、
前記移行抽選手段による抽選結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果であることに基づいて、前記特定遊技状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
予め定められた特別条件(ボーナス当選)の成否を判定する特別条件判定手段(主制御装置101によるボーナス当選フラグの有無を判定する処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態において、前記特別条件判定手段により前記特別条件が成立していないと判定される第1状況(通常遊技状態且つナビモード)では、前記賭数設定手段により第1賭数(2)が設定される場合の方が前記第1賭数とは異なる第2賭数(3)が設定される場合よりも遊技者にとっての有利度が高くなるように設定されており、且つ、前記特別条件判定手段により前記特別条件が成立していると判定される第2状況(RT状態且つナビモード)では、前記第1賭数が設定される場合よりも前記第2賭数が設定される場合のほうが遊技者にとっての有利度が高くなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、周回体の停止操作態様によって入賞する結果が異なる場合があり、かかる停止操作態様に関する態様報知の有無によって有利度を異ならせる、といった特定遊技状態が設けられている。
しかも、特定遊技状態においては、遊技者の操作に基づき賭数設定手段により設定される賭数が第1賭数である場合と第2賭数である場合とで、有利度が特別条件の成否によって逆転する。より詳しくは、特別条件が成立していない状況であれば、第1賭数で特定遊技状態を消化したほうが有利となり、特別条件が成立すると第2賭数で特定遊技状態を消化したほうが有利となる。このようにすることで、特定遊技状態を、遊技者の停止操作態様によって入賞結果を異ならせることだけでなく、特別条件の成否によっても有利度を上下させることができ、遊技の自由度や遊技性を高めることができる。
特に、特別条件の成否によって、遊技者の操作に基づいて切り替えられ得る賭数で有利度を変化させる構成としたことで、遊技機側からの一方的な設定によって有利度が変化する構成と比較して、遊技者の意図を反映した遊技性とすることができ、遊技者の開始操作によって遊技が開始され、遊技者の停止操作によって遊技が終了するといったスロットマシンの醍醐味を抹殺しないようにしながらも、特定遊技状態中の特別条件の成否によって有利度を変化させるという斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴A2.前記第1状況及び前記第2状況のいずれにおいても、前記賭数設定手段により前記第1賭数を設定してゲームを実行可能であり、且つ前記賭数設定手段により前記第2賭数を設定してゲームを実行可能であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、強制的に賭数が決定される構成が排除される。つまり、第1賭数と第2賭数との選択を遊技者自身が行う、といったスロットマシンの遊技性の一つを抹殺しないようにしながら、特別条件の成否による特徴A1の遊技性を実現することができる。
特徴A3.前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特別結果(ボーナス当選)となることを一の条件として、前記特別条件が成立することを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者自身の始動操作手段の操作に基づいて行われる抽選手段の抽選を介して特別条件が成立し得るものとなる。このようにすることで、遊技機側で自由に第1状況と第2状況との切り替え(特別条件の成否)を行う構成と比較して、遊技の透明性が高められるし、特別条件成否に基づいて賭数を切り替えながら行う斬新な遊技性を、遊技者に理解させ易くなる。
特徴A4.前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果であり、前記有効位置に当該特別結果に対応する特別の絵柄組合せが停止したことに基づいて、前記特典付与手段により前記特別結果に対応する特別特典が付与されるものであり、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果であって、前記有効位置に前記特別の絵柄組合せが停止しないことを一の条件として、前記特別条件が成立することを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果当選を取りこぼすことによって特別条件が成立し、特定遊技状態における有利度が第1賭数よりも第2賭数のほうが有利なものに変化する。例えば、特定遊技状態において第1賭数にて遊技を行っている最中に特別結果当選となった場合、そのまま特別結果入賞を成立させればそれに対応する特別特典が付与され、特別結果入賞を成立させなければ、それに対応する特別特典は付与されないか、付与が後に回されるものの、第2賭数による利益を享受することが可能となる。このように、特別結果当選時に特別結果入賞を成立させるか否かによって、賭数の変更を含めて遊技性が大きく異なるようになり、従来にはない斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴A5.前記特典付与手段は、前記特別特典として、遊技状態を遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴A4において、特別結果入賞に対応する特別特典として、有利状態への移行が生じるように限定されることで、特別結果当選を取りこぼすか否かの意義がより明確なものとなる。詳しくは、特定遊技状態において第1賭数にて遊技を行っている最中に特別結果当選となった場合、そのまま特別結果入賞を成立させれば有利状態に移行し、特別結果入賞を成立させなければ、有利状態に移行しないものの第2賭数による利益を享受することが可能となる、といった選択を遊技者に実行させる遊技が実現される。
特徴A6.前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果である場合、前記有効位置に前記特別の絵柄組合せが停止するまで当該特別結果を留保可能な留保手段(主制御装置101によるボーナス当選フラグをセットする処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4又は特徴A5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果当選時に特別結果入賞を成立させないようにし、第2賭数に切り替えて遊技を行わせる構成において、当該特別結果当選自体は消滅せずに留保されるので、第2賭数の遊技による恩恵を享受しながらも、特別結果当選による恩恵も逃さず享受できるようにすることができる。
特徴A7.前記抽選手段による抽選結果が前記特別結果であって、前記有効位置に前記特別の絵柄組合せが停止しないことを一の条件として、前記特別条件が成立し、
前記留保手段により前記特別結果が留保されている状況が前記第2状況となり、前記有効位置に前記特別の絵柄組合せが停止して前記特典付与手段により前記特別特典が付与された後に前記第2状況から前記第1状況となることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果当選前は第1状況であって第1賭数が設定されている場合の方が有利となり、特別結果当選が留保されている状況が第2状況となって第2賭数が設定されている場合の方が有利となり、更に、特別結果入賞を成立させて特別特典が付与された後は第2状況から第1状況に切り替わって第1賭数が設定されている場合の方が有利となる。このように、特別結果当選が留保されているうえで抽選処理が行われる状況、すなわち特別結果が他の抽選結果と重複し得る状況を第2状況とすることで、遊技状態を移行させる等の複雑な構成を利用しなくてもよく、比較的簡素な構成にて特徴A1の遊技性を実現することができる。
特徴A8.前記特定遊技状態において前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度及び前記特定遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記態様報知手段による前記態様報知の実行対象となる確率が、前記第1賭数によるゲーム及び前記第2賭数によるゲームで共通していることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、態様報知手段による態様報知の実行頻度や態様報知の対象となる抽選結果の確率を異ならせることなく、他のパラメータにより賭数によって有利度が異なる遊技性となる。このようにすることで、態様報知手段による態様報知といった遊技性に関するパラメータを変更することなく、特徴A1の斬新な遊技性を実現することができる。
なお、「~実行対象となる確率が、前記第1賭数によるゲーム及び前記第2賭数によるゲームで共通している」とは、「~実行対象となる確率が、前記第1賭数によるゲーム及び前記第2賭数によるゲームで同じ確率又は同程度の確率である」と表現してもよく、いずれであっても、両ゲームでの確率が完全に同じでなくてもよく、遊技者がその違いを認識できない程度に異なっていてもよい。
特徴A9.予め定められた終了条件が成立したことに基づいて、前記特定遊技状態を前記通常遊技状態へ移行させる通常移行手段(主制御装置101による区間表示第2処理において通常の終了条件が成立したことに基づく有利区間の終了処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態の残りの遊技可能回数を把握する把握手段(主制御装置101によるナビモードカウンタNCを把握する処理を実行する機能)と、
予め定められた増加条件が成立したことに基づいて、前記遊技可能回数を増加させる処理を実行可能な増加処理実行手段(主制御装置101によるナビモードのゲーム数上乗せ処理を実行する機能)と、
を備え、
前記増加条件は、前記第1状況では成立し得る一方、前記第2状況では成立しないように設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技状態において、第1状況では遊技可能回数の増加が見込めるものの、第2状況では遊技可能回数の増加が見込めなくなる。そのため、第2状況を、実質的に有限なものとすることが可能となり、第2状況における第2賭数による遊技の有利度を高め過ぎないようにすることができるし、第2状況における遊技の希少性を高めて当該第2状況へ大きな関心を寄せさせることが可能となる。
なお、上記構成は、「予め定められた上乗せ条件が成立したことに基づいて、前記特定遊技状態の上乗せ処理を実行可能な上乗せ処理実行手段(主制御装置101によるナビモードのゲーム数上乗せ処理を実行する機能)を備え、前記上乗せ条件は、前記第1状況では成立し得る一方、前記第2状況では成立しないように設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。」と表現してもよい。
また、上記構成における「把握手段」や、「増加処理実行手段」の「残りの遊技可能回数」は以下のように表現してもよい。「残りの遊技可能数」、「残数」、「残り回数」、「残りゲーム数」、「残りセット数」、「残り状態数」。上記「残りセット数」や「残り状態数」と表現する場合、「所定ゲーム数を1セット(1状態)として前記特定遊技状態が繰り返される」構成を前提とするとより明確化される。
これらの表現の変更は、以下の他の特徴においても適用可能である。
特徴A10.予め定められた特殊条件(ナビモードの継続数=0)の成否を判定する特殊条件判定手段(主制御装置101によるナビモードカウンタNCを把握する処理を実行する機能)を備え、
前記第2状況において、前記特殊条件判定手段により前記特殊条件が成立していないと判定される状況(RT状態且つナビモード、ナビモードの継続数>0)では、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定される場合よりも前記第2賭数が設定される場合のほうが遊技者にとっての有利度が高くなるように設定されており、且つ、前記特殊条件判定手段により前記特殊条件が成立していると判定されることで(RT状態且つナビモード、ナビモードの継続数=0、RT状態且つ通常モードへ移行)、前記第2賭数が設定される場合よりも前記第1賭数が設定される場合のほうが遊技者にとっての有利度が高くなるように設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技状態において、特別条件の成否だけでなく特殊条件の成否によっても、第1賭数と第2賭数との有利度が上下する。このように、特徴A1の遊技性に、特殊条件の成否といったパラメータが追加されることで、特徴A1の斬新な遊技性を、更に面白みが増した遊技性とすることが可能となる。
特徴A11.前記特定遊技状態の残りの遊技可能回数を把握する把握手段(主制御装置101によるナビモードカウンタNCを把握する処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態において前記把握手段により把握される前記遊技可能回数に基づいて、当該特定遊技状態を前記通常遊技状態へ移行させる通常移行手段(主制御装置101による区間表示第2処理において通常の終了条件が成立したことに基づく有利区間の終了処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2状況において、前記把握手段により把握される前記遊技可能回数が予め定められた所定数(0)となることで、前記特殊条件判定手段により前記特殊条件成立と判定されることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技状態の残りの遊技可能回数が所定数となると第2賭数よりも第1賭数のほうが有利なものとなる。このようにすることで、第2状況における第2賭数による遊技を途中で第1賭数による遊技に切り替えさせることができ、第1状況における第1賭数による遊技と合わせて、状況に応じた賭数の切り替えを行わせながら遊技を進行させる、といった斬新な遊技性を実現することができる。
<特徴B群>
特徴B1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(クレジット投入スイッチ56~58)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によりステップS203、ステップS204の処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果(第1小役)と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果(第2小役~第17小役)と、前記特典付与手段により前記特典として所定数の遊技媒体の払出が行われる払出結果と、前記特典付与手段により前記特典として再遊技が付与される再遊技結果と、が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第1の停止操作態様及び前記第2の停止操作態様を含む操作態様に関する態様報知(押し順報知)を所定の報知手段(指示モニタ68における第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7)にて実行可能な態様報知手段(主制御装置101による押し順役処理を実行する機能)を備え、
遊技状態として、通常遊技状態(通常モード、通常区間)と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度が前記通常遊技状態よりも高くなる第1特定遊技状態(ナビモード、有利区間)と、前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率が前記通常遊技状態よりも高くなる第2特定遊技状態(ボーナス状態)とを少なくとも設け、
前記賭数設定手段により予め定められた第1賭数(2)が設定されている場合には、前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のいずれへも移行可能である一方、前記賭数設定手段により前記第1賭数とは異なる第2賭数が設定されている場合には、前記第1特定遊技状態へは移行可能であるものの前記第2特定遊技状態へは移行不可又は移行困難となるように設定されたことを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、周回体の停止操作態様によって入賞する結果が異なる場合があり、かかる停止操作態様に関する態様報知によって有利度が高くなる第1特定遊技状態と、払出結果の当選確率が高くなることで有利度が高くなる第2特定遊技状態が設けられており、両特定遊技状態の連鎖や重複等により遊技の多様化が図られている。
このような遊技機において、第1賭数が設定されている場合には第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態へのいずれにも移行可能であるものの、第2賭数が設定されている場合には第1特定遊技状態へは移行可能である一方、第2特定遊技状態へは移行不可又は移行困難となるように設定されている。つまり、設定される賭数により全く異なる遊技性が実現されることとなり、更なる遊技の多様化が図られる。しかも、賭数は遊技者の操作によって設定されるものであることから、いずれの遊技性で遊技するかを遊技者の選択にゆだねることができ、遊技者の多様なニーズに応えることができる魅力ある遊技機とすることができる。
特徴B2.前記第2賭数は前記第1賭数よりも多い数であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
ゲームの賭数が多いほど見返りが多いであろう(当選した場合に有利な特典が付与される)という前提に立つと、第1賭数よりも賭数の多い第2賭数のほうが見返りは多くなるものと考えられる。但し、本遊技機は、上記特徴B1に記載のとおり、第1賭数ではいずれの特定遊技状態へも移行が可能であって、第2賭数では一方のみの特定遊技状態への移行が許容される構成であり、特定遊技状態への移行先の多さからすると、第1賭数のほうがメリットが多いともとれる。つまり、賭数が少なく見返りが少ないであろう第1賭数のほうが移行し得る特定遊技状態の種類が多くなり、賭数が多く見返りが多いであろう第2賭数のほうが移行し得る特定遊技状態の種類が限定的なものとなる。このようにすることで、仮に、第1賭数側の賭数に対する見返りが少ない場合であっても、その少ない見返りを移行し得る特定遊技状態の種類でフォローすることができ、両賭数の遊技性のバランスを好適なものとすることが可能となる。
特徴B3.前記賭数設定手段にて前記第1賭数が設定されている状況で移行した又は移行条件が成立した前記第1特定遊技状態は、前記賭数設定手段にて前記第2賭数が設定されている状況で遊技可能であり、
前記賭数設定手段にて前記第2賭数が設定されている状況で移行した又は移行条件が成立した前記第1特定遊技状態は、前記賭数設定手段にて前記第1賭数が設定されている状況で遊技可能であることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数と第2賭数とのいずれの賭数でも第1特定遊技状態へ移行可能な構成において、一方の賭数にて移行した又は移行条件が成立した第1特定遊技状態を他方の賭数にて遊技することが可能となる。このようにすることで、両賭数による第1特定遊技状態の違い等から、いずれの賭数にて遊技するかを移行後又は移行条件成立後に遊技者が選択することが可能となり、両賭数を切り替えながら行う遊技も追加され、更に遊技の多様化が図られる。
特徴B4.前記第1賭数における前記第1特定遊技状態の1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値と、前記第2賭数における前記第1特定遊技状態の1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値と、が異なっていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定遊技状態をいずれの賭数にて実行するかによって有利度に差が生じ、両賭数における遊技性の差別化が図られる。このようにすることで、いずれの賭数にて特定遊技状態へ移行させるかを、遊技者が選択するといった遊技性が実現される。
なお、「1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値」とは、「1ゲーム当たりの遊技媒体の払出数から賭数を減算した遊技媒体の増加数の平均値」や「平均増加数」、「純増」とも表現することが可能である。
特徴B5.前記第1賭数における前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態を合わせた1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値と、前記第2賭数における前記第1特定遊技状態の1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値と、が同じ又は同程度となるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数にて遊技を行った場合と、第2賭数にて遊技を行った場合の1ゲーム当たりの特典の期待値が同程度であり、所謂純増が同程度のものとなる。このようにすることで、遊技者の自らの操作によっていずれの遊技を行うかを選択可能な構成において、いずれを選択してもその有利度に大きな差がないようにすることができ、両賭数による異なる遊技を一の遊技機に設ける意義を担保することが可能となる。
なお、「同じ又は同程度」とは、完全に同じ期待値ではなくても、遊技者がその差を認識できない程度に異なっていることを含み、より詳しくは、「期待値の差が10%以内」であることが好ましく、より好ましくは「期待値の差が5%以内」であり、更に好ましくは「期待値の差が1%以内」である。
特徴B6.前記第1賭数における前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態を合わせた1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値と、前記第2賭数における前記第1特定遊技状態の1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値と、がいずれも予め定められた所定値(2枚)以下となるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数にて遊技を行った場合と、第2賭数にて遊技を行った場合の1ゲーム当たりの特典の期待値が、いずれも所定値以下となる。このようにすることで、いずれの賭数においても期待値を所定値以下として抑えながら、異なる遊技性を実現することが可能となる。
なお、「所定値以下」とは、より詳しくは「12枚以下」であり、より好ましくは「3枚以下」であり、更に好ましくは「2枚以下」である。
特徴B7.前記第1賭数による前記第1特定遊技状態では、遊技媒体の増加が生じない又は生じにくいことを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数にて遊技を行った場合と、第2賭数にて遊技を行った場合とで純増が同程度な構成において、第1賭数での第1特定遊技状態では遊技媒体の増加は見込めず、第1賭数では第2特定遊技状態で遊技媒体の増加を見込む遊技性となる。このようにすることで、第1賭数における第2特定遊技状態での期待値を高くしても、第2賭数における期待値と同程度なものとすることができる。
なお、上記構成は、「前記第1賭数における前記第1特定遊技状態の1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値が、ゼロ以下であることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。」と表現してもよい。
特徴B8.前記第1賭数における前記第1特定遊技状態の1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値は、前記第1賭数における前記通常遊技状態における1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値よりも高いことを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数において第1特定遊技状態へ移行することの嬉しさを担保し得る範囲で、特徴B7の効果を期待することができる。
特徴B9.前記第2特定遊技状態は前記第1特定遊技状態よりも状態中のゲーム数が少なくなり易いものであることを特徴とする特徴B6乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定遊技状態は第1特定遊技状態よりもゲーム数が少なくなり易いため、第1賭数における1ゲーム当たりの期待値の算出に当たって、平均化する際の第2特定遊技状態の影響度が小さくなる。これにより、第2特定遊技状態における1ゲーム当たりの期待値を高めることが可能となる。
特徴B10.前記第1賭数において前記第2特定遊技状態への移行条件が成立することで、前記第2賭数における前記第1特定遊技状態の1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値が当該移行条件成立前よりも高くなり、当該第2賭数における前記第1特定遊技状態の期待値が、前記第1賭数における前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態を合わせた期待値と、同じ又は同程度となることを特徴とする特徴B4乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数における両特定遊技状態の期待値と、第2賭数における第1特定遊技状態の期待値とが同程度である構成において、第1賭数において第2特定遊技状態への移行条件を成立させることで、第2賭数における第1特定遊技状態の期待値が高くなるため、当該移行条件の成立前における第2賭数の第1特定遊技状態の期待値を低く抑えることができる。このようにすれば、第1賭数と第2賭数のいずれも選択可能な構成を前提としつつも、移行条件の成否に応じて第1賭数と第2賭数とを選択させる遊技性を実現することができる。
特徴B11.前記第2特定遊技状態への移行条件成立前の前記第1特定遊技状態の1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値は、前記第1賭数のほうが前記第2賭数よりも高くなるように設定されていることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定遊技状態への移行条件成立前においては、第1特定遊技状態を第1賭数にて遊技したほうが、第2賭数で遊技するよりも遊技者にとって有利なものとなる。そのうえで、移行条件成立により第2賭数における期待値が高くなるので、移行条件の成否を境として、成立前は第1賭数が有利であり、成立後は第2賭数が有利となり、両賭数の切り替えを前提とした遊技を好適に実施させることが可能となる。
特徴B12.前記第1賭数によって前記第2特定遊技状態を実行し、前記第2賭数によって前記第1特定遊技状態を実行することで、前記第1賭数にて前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態を実行するよりも1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値が高くなるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とを第1賭数にて実行するよりも、第1特定遊技状態は第2賭数にて実行し、第2特定遊技状態は第1賭数にて実行したほうが、1ゲーム当たりで期待できる特典の期待値は高くなる。このようにすることで、第1賭数では第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とをいずれも実行可能であり、第2賭数では第1特定遊技状態は実行可能であるものの第2特定遊技状態は実行不可である特徴B1の遊技性を利用しながら、賭数の切替を適宜行わせて特典の期待値を高めるといった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴B13.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合と前記第2賭数が設定されている場合とで、前記第1特定遊技状態への移行率が共通していることを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、いずれの賭数でも第1特定遊技状態へ移行可能な構成において、移行率が共通しているため、それ以外の要素(純増等)でいずれの賭数による遊技を行うかを選択させることができる。これにより、移行率以外の要素を際立たせ、各賭数による遊技をよりわかり易くすることが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者の操作に応じて複数種類ある賭数からゲームの賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によりステップS203、ステップS204の処理を実行する機能)と、
前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて、遊技者に特典を付与するか否かの付与抽選を実行する付与抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記付与抽選手段による抽選結果が第1結果(例えば、第1BB)であり且つ当該第1結果に対応する第1条件(第1BBであれば、当該第1BBに対応する入賞態様となる図柄が有効ライン上に停止すること)が成立したことに基づいて、当該第1結果に対応する第1特典(ボーナス状態)を遊技者に付与し、前記付与抽選手段による抽選結果が前記第1結果とは異なる第2結果(例えば、押し順ベル)であり且つ当該第2結果に対応する第2条件(押し順ベルであれば、当該押し順ベルに対応する入賞態様となる図柄が有効ライン上に停止すること)が成立したことに基づいて、当該第2結果に対応する第2特典(入賞役に対応する枚数のメダル払出)を遊技者に付与可能である特典付与手段(主制御装置101によリール制御処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記付与抽選手段による抽選結果が前記第1結果となった場合は、前記第1条件が成立するまで当該第1結果当選が持ち越される特定状況(持ち越し状態)が生じる一方、前記付与抽選手段による抽選結果が前記第2結果となった場合は、前記第2結果当選が持ち越されないものであり、
前記特定状況において、前記賭数設定手段により第1賭数(2)及び当該第1賭数とは異なる第2賭数(3)のいずれが設定されていても、前記付与抽選手段による抽選結果は前記第2結果となり得るものであって、且つ当該第2条件は成立し得るものであり、
前記特定状況において、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されていれば前記第1条件は成立し得る一方、前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されていれば前記第1条件は成立しない又は前記第1賭数である場合よりも前記第1条件は成立しにくいことを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、複数ある賭数から遊技者の操作に応じた賭数が設定されて付与抽選が行われ、当選結果に応じた条件が成立すると当選結果に応じた特典が付与されるという遊技において、第1賭数にて当選した第1結果は、第1賭数で遊技を行えば特典付与の第1条件が成立し得るものの、第2賭数で遊技を行うと当該第1条件は成立しないか、第1賭数で遊技を行う場合よりも第1条件は成立しにくくなるため、第1結果に対応する特典を得るという観点からすると、第1賭数で第1結果当選となった場合には、そのまま第1賭数での遊技を続行すべきものとなる。その一方で、第1賭数にて第1結果当選となった特定状況においては、第1賭数及び第2賭数のいずれの賭数であっても第2結果当選となり得るし、当該第2結果に対応する第2条件は成立し得る。そうすると、特定状況における第2結果当選の当選確率や第2条件の成立し易さによって、第1賭数のまま遊技を続行して第1条件を成立させたほうが良い場合と、第2賭数として遊技を行ったほうが良い場合とを生じさせることが可能となり、遊技者が選択可能な複数の賭数が設定されている遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴C2.前記特定状況において、前記第2条件が成立しないゲームにて前記第1条件が成立し得るものであって、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合よりも前記第2賭数が設定されている場合のほうが、前記第2条件が成立し易いことを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2条件が第1条件よりも優先して成立する構成となり、第2条件の成立し易さによって第1条件の成立し易さを調節することが可能となる。これにより、第1賭数と第2賭数との第1条件の成立し易さを、第2条件の調整だけで異ならせることができ、比較的簡素な構成にて、特徴C1の遊技性を実現することが可能となる。
なお、「前記特定状況において、前記第2条件が成立しないゲームにて前記第1条件が成立し得る」との表現を、「前記第1結果当選と前記第2結果当選とが重複している状況では、前記第2条件が優先して成立する」と表現してもよく、より詳しくは、「前記第1結果当選と前記第2結果当選とが重複している状況では、前記第2条件が優先して成立し、当該第2条件が成立しないゲームにて前記第1条件が成立し得る」と表現してもよい。
特徴C3.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記付与抽選手段は、前記始動操作手段の操作に基づき、前記付与抽選を実行するものであり、
前記付与抽選手段による抽選結果が前記第1結果当選であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に当該第1結果に対応する第1所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記第1条件成立として前記特典付与手段により前記第1特典が付与され、
前記付与抽選手段による抽選結果が前記第2結果当選であって、前記有効位置に当該第2結果に対応する第2所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記第2条件成立として前記特典付与手段により前記第2特典が付与されるものであり、
前記特定状況において、前記付与抽選手段による抽選結果が前記第2結果当選ではない場合、又は、前記付与抽選手段による抽選結果が前記第2結果当選であって、前記有効位置に前記第2所定の絵柄組合せが停止しない場合に、前記有効位置に前記第1所定の絵柄組合せが停止し得ることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、付与抽選の抽選結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止することで当該抽選結果入賞が成立する一方、当該対応する絵柄組合せが有効位置に停止しないと当該抽選結果入賞が成立せずに所謂取りこぼしとなるスロットマシンの遊技性を利用して、特定状況における特典付与の条件の成立し易さの相違による特徴C1の遊技性を実現することができる。
特徴C4.前記第1所定の絵柄組合せよりも前記第2所定の絵柄組合せのほうが前記有効位置に停止し易くなるようにそれぞれに対応する絵柄が各前記周回体に付されていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1所定の絵柄組合せと第2所定の絵柄組合せの停止し易さといった、比較的簡素な構成にて、特定状況における遊技性を実現することができる。
なお、「前記第1所定の絵柄組合せよりも前記第2所定の絵柄組合せのほうが前記有効位置に停止し易くなるようにそれぞれに対応する絵柄が各前記周回体に付されている」は、「各前記周回体のうち、特定周回体においては、前記第1所定の絵柄組合せに対応する絵柄よりも前記第2所定の絵柄組合せに対応する絵柄のほうが付された絵柄数が多くなる」と表現してもよい。
特徴C5.前記駆動制御手段は、前記停止操作手段の操作態様に関わらず前記有効位置に前記第2所定の絵柄組合せを停止可能となるように各前記周回体の駆動制御を行うことを特徴とする特徴C3又は特徴C4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2結果当選となった場合には、停止操作手段の操作態様に関わらず第2結果入賞が成立する。そのため、第1結果と第2結果とが重複する状況においては、第1結果ではなく第2結果入賞が必ず成立することとなる。よって、意図せず第1結果入賞が成立してしまう事象を、簡易な構成により好適に回避させることが可能となる。
なお、「前記駆動制御手段は、前記停止操作手段の操作態様に関わらず前記有効位置に前記第2所定の絵柄組合せを停止可能となるように各前記周回体の駆動制御を行う」は、「前記第2所定の絵柄組合せは、前記停止操作手段の操作態様に関わらず前記有効位置に停止可能となるように各前記周回体に付されている」と表現してもよい。
また、「操作態様」のより具体的な構成としては、「操作タイミング」や「操作順序」が挙げられる。この点については、他の特徴についても同様である。
特徴C6.前記駆動制御手段は、前記停止操作手段の操作態様が第1操作態様である場合には前記有効位置に前記第1所定の絵柄組合せを停止可能である一方、前記停止操作手段の操作態様が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様である場合には前記有効位置に前記第1所定の絵柄組合せを停止不可となるように各前記周回体の駆動制御を行うことを特徴とする特徴C3乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1結果に当選している状況での停止操作手段の操作態様によって、第1結果入賞が成立したり成立しなかったりする。このような構成を本発明に適用することで、第1結果当選が持ち越される特定状況が生じ易くなるし、特定状況において、第1結果入賞と第2結果入賞との成立し易さを利用した遊技性を実現するうえで、複雑な制御等の新たな構成を必要とせず、既存の構成を利用して斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴C7.前記付与抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段による特典付与の対象とならない第3結果(外れ結果)が設定されており、
前記特定状況において、前記付与抽選手段による抽選結果が前記第3結果となるゲームにて前記第1条件が成立し得るものであり、
前記特定状況において、前記付与抽選手段による抽選結果が前記第3結果となる確率が、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合のほうが前記第2賭数が設定されている場合よりも高い確率であることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
第3結果は特典付与の対象とならない外れ結果であり、第1結果に当選している特定状況であれば、第3結果となるゲームにて第1条件が成立し得る。そして、上記構成では、第1賭数のほうが第2賭数よりも特定状況における第3結果となる確率が高くなるように設定しているため、結果的に第1賭数のほうが第2賭数よりも第1条件が成立し易くなる。このようにすることで、比較的簡単な構成にて特徴C1の構成を実現することが可能となる。
特徴C8.前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段による特典付与の対象とならない第3結果(外れ結果)が設定されており、
前記特定状況において、前記付与抽選手段による抽選結果が前記第3結果となるゲームにて前記第1条件が成立し得るものであり、
前記特定状況において、前記第2賭数が設定されている場合には前記抽選手段による抽選結果が前記第3結果とならないように設定されていることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
第3結果は特典付与の対象とならない外れ結果であり、第1結果に当選している特定状況であれば、第3結果となるゲームにて第1条件が成立し得る。そして、上記構成では、第2賭数においては特定状況では第3結果とならないように設定しているため、第2賭数においては、第3結果を契機として第1条件が成立しないようになる。このようにすることで、比較的簡単な構成にて特徴C1の構成を実現することが可能となる。
特徴C9.前記付与抽選手段による抽選結果として、前記賭数設定手段により設定された賭数と同数の賭数による遊技を再度可能とする再遊技結果が設定されており、
前記特定状況となると、前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている場合の前記付与抽選手段による抽選結果が前記再遊技結果となる確率が高くなることで、前記第3結果とならない又は前記第1賭数が設定されている場合よりも前記第3結果となりにくくなることを特徴とする特徴C7又は特徴C8に記載の遊技機。
入賞による特典として遊技媒体の払出が行われる払出結果(小役)と再度の遊技を実行可能とする再遊技結果とが設定されている遊技機においては、これらの当選確率を状況によって変化させようとすると、再遊技結果よりも払出結果の当選確率を変化させるほうが遊技媒体の払出数の算出や出玉率等に多大な影響を与える可能性がある。その前提に立つと、上記構成によれば、再遊技結果の当選確率を特定状況か否かによって異ならせることで、払出結果を含む第2結果当選となる確率を特定状況か否かによって異ならせるようにしなくても、特定状況での第2賭数における第3結果のなり易さを異ならせることができ、結果として、簡素な構成で第1結果入賞の成立し易さを変化させることができる。
特徴C10.前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている場合の前記付与抽選手段による抽選結果が前記第2結果当選となる確率は、前記特定状況の前後において共通していることを特徴とする特徴C9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴C9の効果をより好適に奏することができる。
特徴C11.前記付与抽選手段による抽選結果が前記再遊技結果である場合、再遊技条件が成立することで前記賭数設定手段により設定された賭数と同数の賭数による遊技を再度可能となる構成であり、
前記特定状況において前記付与抽選手段による抽選結果が前記再遊技結果当選となった場合、前記第1条件及び前記再遊技条件のうち前記再遊技条件が優先して成立することを特徴とする特徴C9又は特徴C10に記載の遊技機。
上記構成のように、第1結果当選と再遊技結果当選とが重複する場合には再遊技結果入賞(再遊技条件)が優先して成立する構成を、特徴C9のように特定状況にて再遊技結果当選となる確率が向上する構成に適用することで、賭数によって第1結果入賞の成立し易さが異なる遊技性を好適に実現することができる。
特徴C12.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合には、前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果当選となる一方、前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている場合には、前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果当選とならない又は前記第1賭数の場合よりも前記第1結果当選となりにくい構成であることを特徴とする特徴C1乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1結果当選となって特定状況を生じさせるためには、第2賭数よりも第1賭数にて遊技を行うべきものとなる。これにより、先ずは第1賭数にて第1結果当選とし、特定状況を生じさせ、賭数の選択をさせる、といった設計通りの遊技を遊技者に実践させるようにすることができる。
特徴C13.前記特定状況においては、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されて行う遊技よりも、前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されて行う遊技のほうが、各遊技において獲得を期待できる特典数が多いことを特徴とする特徴C12に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数にて第1結果当選となって特定状況を生じさせるといった特徴C12の遊技性において、特定状況では、第1結果入賞を成立させ易い第1賭数の遊技よりも、第1結果入賞を成立させにくい第2賭数の遊技のほうが遊技者にとって好ましくなり、特定状況後は、第1賭数から第2賭数に変更して遊技を行わせる動機づけとすることができる。このようにすれば、第1賭数と第2賭数との切り替えを行わせる遊技性を好適に実践させることができる。
特徴C14.前記第1賭数は前記第2賭数よりも少ない賭数であることを特徴とする特徴C1乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状況において第1条件(第1結果入賞)が成立し易い第1賭数のほうが、第1条件が成立しにくい第2賭数よりも少ない賭数となる。つまり、第1結果入賞を成立させようとするならば少ない賭数で済むし、第1結果入賞を成立させないようにしながら第2結果入賞を成立させる遊技を実行するのであれば、第1結果入賞を成立させる第1賭数よりも多い賭数にて遊技を行う必要が生じる。賭数が多いほど何らかの結果当選となった場合の見返り(特典)が多くなるであろうという前提に立てば、特定状況における第2賭数での遊技での見返りが多くなり得るものとなり、当該特定状況における第2賭数での遊技性をより好適に向上させることが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果(第1小役)と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果(第2小役~第17小役)とを有し、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第1の停止操作態様及び前記第2の停止操作態様を含む操作態様に関する態様報知(押し順報知)を所定の報知手段(指示モニタ68における第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7)にて実行可能な態様報知手段(主制御装置101による押し順役処理を実行する機能)を備え、
遊技状態として、通常遊技状態(通常モード、通常区間)と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度が前記通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態(ナビモード、有利区間)と、を少なくとも設け、
前記通常遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果(特定役)であることに基づいて、前記特定遊技状態への移行抽選を実行する移行抽選手段(主制御装置101による第1特定役処理を実行する機能)と、
前記移行抽選手段による抽選結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果であることに基づいて、前記特定遊技状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態の終了条件が成立したことに基づいて、当該特定遊技状態を前記通常遊技状態へ移行させる通常移行手段(主制御装置101による区間表示第2処理において通常の終了条件が成立したことに基づく有利区間の終了処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態の残りの遊技可能回数を把握する把握手段(主制御装置101によるナビモードカウンタNCを把握する処理を実行する機能)と、
前記把握手段により把握される遊技可能回数に関する特別報知(残りゲーム数表示ZP)を、特定の報知手段(補助表示部65)にて実行可能な回数報知手段(表示制御装置81による残りゲーム数表示ZPの表示を行うための処理を実行する機能)と、
予め定められた第1特定状態(3ベット)においては前記回数報知手段による前記特別報知の実行を許容する一方、前記第1特定状態とは異なる第2特定状態(2ベット)においては前記回数報知手段による前記特別報知の実行を制限する特定手段(表示制御装置81によるゲーム数非表示フラグをセットする処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、周回体の停止操作態様によって入賞する結果が異なる場合があり、かかる停止操作態様に関する態様報知の有無によって有利度を異ならせる、といった特定遊技状態が設けられている。
そのうえで、第1特定状態であれば特定遊技状態にて残りの遊技可能回数の報知(特別報知)は実行されるものの、第2特定状態であれば特定遊技状態にて残りの遊技可能回数の報知(特別報知)は実行されないようにしたため、特別報知の有無といった異なる遊技性を一の遊技機にて実現することができる。よって、遊技の多様化が図られ、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴D2.遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(クレジット投入スイッチ56~58)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によりステップS203、ステップS204の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1特定状態は前記賭数設定手段により第1賭数(3)が設定される状態であり、前記第2特定状態は前記賭数設定手段により前記第1賭数とは異なる第2賭数(2)が設定されている状態であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1賭数にて特定遊技状態を遊技すると特別報知は実行されるものの、第2賭数にて特定遊技状態を遊技すると特別報知は実行されないようにしたため、特別報知の有無といった異なる遊技性を一の遊技機にて賭数の切替だけで実現することができる。よって、遊技の多様化が図られ、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴D3.前記抽選手段は、前記賭数設定手段により前記第1賭数(3)が設定される場合、及び前記賭数設定手段により前記第2賭数(2)が設定される場合のいずれにおいても、前記態様報知手段による前記態様報知の実行対象となる対象結果に当選し得るように各ゲームの抽選を行うものであり、
前記態様報知手段は、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合、及び前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている場合のいずれにおいても、前記抽選手段による抽選結果が前記対象結果であることに基づいて前記態様報知を実行可能であることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技状態においては、賭数設定手段により第1賭数及び第2賭数のいずれが設定されていても、態様報知の実行対象となる対象結果当選となり得るし、当該対象結果当選となれば態様報知が実行され得ることから、賭数設定手段により第1賭数及び第2賭数のいずれが設定されていても当該特定遊技状態を遊技可能となり、特徴D1において、特定遊技状態の残りの遊技可能回数を知りながら遊技する遊技性(第1賭数)と残りの遊技可能回数を知ることなく遊技する遊技性(第2賭数)とをいずれも実行可能であることが明確化される。
特徴D4.前記特定手段は、前記特定移行手段により前記特定遊技状態へ移行させる場合の前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第1賭数である場合には、当該特定遊技状態において前記回数報知手段による前記特別報知の実行を許容する一方、前記特定移行手段により前記特定遊技状態へ移行させる場合の前記賭数設定手段により設定される賭数が前記第2賭数である場合には、当該特定遊技状態において前記回数報知手段による前記特別報知の実行を制限することを特徴とする特徴D2又は特徴D3に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技状態への移行時の賭数が第1賭数であれば、移行する特定遊技状態中の特別報知の実行が許容され、移行時の賭数が第2賭数であれば、移行する特定遊技状態中の特別報知の実行が制限される。このようにすることで、特定遊技状態中の各ゲームで特別報知の実行の有無を判断しなくてもよく構成の簡素化が図られるし、移行時の賭数、すなわち移行前からの賭数によって移行後の特別報知の有無が決定されることから、当該特定遊技状態への移行前から遊技後の遊技性を遊技者が選択することが可能な遊技機とすることが可能となる。
特徴D5.前記通常遊技状態において、前記賭数設定手段により前記第1賭数及び前記第2賭数のいずれが設定されていても前記抽選手段による抽選結果は前記特定結果となり得るものであり、
前記通常遊技状態において、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合よりも前記第2賭数が設定されている場合の方が遊技者にとって有利な構成であることを特徴とする特徴D2乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技状態移行前においては、第1賭数及び第2賭数のいずれを設定していても当該特定遊技状態へ移行させることが可能である一方、第1賭数が設定されている場合よりも第2賭数が設定されている場合のほうが遊技者にとって有利であるため、基本的には、遊技者は通常遊技状態において第2賭数による遊技を行うものと考えられる。そうすると、特定遊技状態も第2賭数により開始され易くなるものとなり、特別報知が制限される場面が多くなる。その結果、特定遊技状態がいつ終了するかがわかりにくく、常に終了の危機を感じながら遊技を行う、といった強烈なドキドキ感を提供可能な遊技性を、そのような遊技とは異なる遊技(特別報知が許容される第1賭数による遊技)を許容しながらも実現することが可能となる。このように、遊技者による遊技の選択を可能としながら、演出効果の期待できる遊技への誘導を行うことで、遊技の画一化を回避し、自由度の高い遊技性を実現することが可能となる。
特徴D6.前記特定移行手段により前記特定遊技状態へ移行した後、予め定められた特定条件が成立するまでの状況(通常遊技状態且つナビモード)においては、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合よりも前記第2賭数が設定されている場合の方が遊技者にとって有利な構成であることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常遊技状態から特定遊技状態へ移行した後、特定条件が成立するまでの状況においては、第2賭数が設定されている場合の方が第1賭数が設定されている場合よりも遊技者にとって有利となるため、遊技者は、基本的には少なくとも特定条件成立するまでは、特定遊技状態を第2賭数にて遊技するものと考えられる。そうすると、特定遊技状態において残りの遊技可能回数の報知(特別報知)は制限されることとなり、特定遊技状態がいつ終了するかがわかりにくくなる、という遊技を行うように誘導することが可能となる。
特徴D7.前記特定遊技状態において、予め定められた特定条件が成立することで、前記第2賭数が設定されている場合の前記特定手段による前記回数報知手段による前記特別報知の実行の制限を解除する解除手段(表示制御装置81によるゲーム数非表示フラグをクリアする処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D2乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件が成立することで、第2賭数にて遊技を行う場合の残りの遊技可能回数の報知が許容されるようになる。このようにすることで、残りの遊技可能回数の報知が制限されたり許容されたりする遊技性を、遊技者が選択可能な賭数と関連付けながら実現することが可能となる。より詳しくは、特定条件が成立することで、第1賭数及び第2賭数のいずれにおいても遊技可能回数の報知が許容されることとなる。これにより、特定条件成立後は、いずれの賭数であっても遊技可能回数を把握しながら遊技を進行することができ、遊技可能回数の把握の有無という観点とは異なる観点(例えば有利度)から、賭数を選択させることが可能となる。
特徴D8.前記特定遊技状態において、前記特定条件が成立していない状況では、前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている場合の方が前記第1賭数が設定されている場合よりも遊技者にとって有利となる一方、前記特定条件が成立している状況では、前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合の方が前記第2賭数が設定されている場合よりも遊技者にとって有利となる構成であることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技状態において特定条件が成立するまでは第1賭数にて遊技を行い、特定条件が成立してからは第2賭数にて遊技を行う動機づけとすることができる。このようにすることで、特定遊技状態において特定条件が成立するまでは、遊技可能回数の把握をできないようにして、いつ特定遊技状態が終了するかわからないドキドキ感を提供し、特定条件が成立してからは、遊技可能回数がなくなるまで特定遊技状態を楽しむ遊技性を好適に実現することが可能となる。
特徴D9.予め定められた増加条件が成立したことに基づいて、前記遊技可能回数を増加させる増加処理を実行可能な増加処理実行手段(主制御装置101によるナビモードのゲーム数上乗せ処理を実行する機能)を備え、
前記特定遊技状態において前記特定条件が成立していない状況では前記増加条件は成立し得る一方、前記特定条件が成立している状況では前記増加条件は成立しないように設定されていることを特徴とする特徴D7又は特徴D8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定条件が成立するまでは増加条件が成立する一方、特定条件が成立してからは増加条件が成立しないようになるため、特定条件が成立した後、遊技可能回数を把握しながら遊技を行うとしてもその回数は減少していくだけとなる。このようにすることで、特定条件が成立するまでの間に、いかに増加処理を行わせるかが肝の遊技を創出することができる。よって、仮に特定条件が成立するまでの遊技が遊技者にとっての有利度がさほど高くなくても、その遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴D10.前記特定条件が成立することなく、前記特定遊技状態の前記終了条件が成立し得るものであることを特徴とする特徴D7乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、残りの遊技可能回数の報知がなされないまま特定遊技状態が終了し得るものとなる。このようにすることで、いつ特定遊技状態が終了するかわからない第1賭数での遊技のドキドキ感を高めることができる。
特徴D11.前記特定遊技状態の継続数に関する継続数報知を、所定の報知手段(補助表示部65)にて実行可能な継続数報知手段(表示制御装置81による総継続数表示を設定する処理を実行する機能)を備え、
前記継続数報知手段は、前記特定手段により前記特別報知の実行が制限された継続数を含めずに前記継続数報知を実行可能であることを特徴とする特徴D1乃至D10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、継続数報知によって特定遊技状態の継続数を遊技者は把握可能となる構成において、特別報知の実行が制限されていた期間の継続数を除いた継続数を遊技者は把握することになる。このようにすることで、特定遊技状態中の遊技可能回数に関する特別報知が制限されている状況(特徴D2において第2賭数が設定されている状況や、特徴D7であれば特定条件成立前の第2賭数が設定されている状況)とそうではない状況(特徴D2において第1賭数が設定されている状況や、特徴D7であれば特定条件成立後の第2賭数が設定されている状況)との遊技性の違いを明確に理解させながら、その異なる遊技性を楽しませることが可能となる。
なお、「前記特定遊技状態の継続数に関する継続数報知」は、「前記特定遊技状態において実行されたゲーム数に関する継続数報知」とも表現することができる。
特徴D12.前記特定遊技状態の継続数に関する継続数報知を、所定の報知手段(補助表示部65)にて実行可能な継続数報知手段(表示制御装置81による総継続数表示の設定処理を実行する機能)を備え、
前記継続数報知手段は、前記特定手段により前記特別報知の実行が制限された継続数と、前記特定手段により前記特別報知の実行が制限されない継続数とを別々に実行可能であることを特徴とする特徴D1乃至D11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、継続数報知によって特定遊技状態の継続数を遊技者は把握可能となる構成において、特別報知の実行が制限されていた期間の継続数を除いた継続数と、特別報知の実行が制限されていない期間の継続数とを、遊技者は把握することになる。このようにすることで、特定遊技状態中の残りの遊技可能回数に関する特別報知が制限されている状況(特徴D2において第2賭数が設定されている状況や、特徴D7であれば特定条件成立前の第2賭数が設定されている状況)とそうではない状況(特徴D2において第1賭数が設定されている状況や、特徴D7であれば特定条件成立後の第2賭数が設定されている状況)との遊技性の違いを明確に理解させながら、その異なる遊技性を楽しませることが可能となる。
なお、「前記特定遊技状態の継続数に関する継続数報知」は、「前記特定遊技状態において実行されたゲーム数に関する継続数報知」とも表現することができる。
特徴D13.前記特定遊技状態において前記特典付与手段により付与された特典に対応する特典報知を、所定の報知手段(補助表示部65)にて報知可能な特典報知手段(表示制御装置81による獲得数表示を表示するための処理を実行する機能)と、
少なくとも前記特定手段により前記特別報知の実行が制限される状況において、前記特典報知手段による前記特典報知の実行を制限可能な手段と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定手段により残りの遊技可能回数の報知が制限される状況では、特定遊技状態中に獲得した特典に関する情報を特典報知から知り得ることができなくなる。このように、第1賭数での特定遊技状態における情報の報知をできる限り制限・遮断することで、その間の遊技のドキドキ感をさらに高めることが可能となる。
特徴D14.前記特定遊技状態において前記特典付与手段により付与された特典の総数に関する総特典報知を、所定の報知手段(補助表示部65)にて報知可能な総特典報知手段(表示制御装置81による総獲得数表示を表示するための処理を実行する機能)を備え、
前記総特典報知手段は、前記特定手段により前記特別報知の実行が制限される状況で付与された特典を含めずに前記総特典報知を実行することを特徴とする特徴D1乃至D13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、総特典報知によって特定遊技状態中の特典の総数を遊技者が把握可能となる構成において、残りの遊技可能回数の報知(特別報知)が制限される期間中の特典を除いて総特典報知がなされることから、遊技状態としては特定遊技状態中であっても、特別報知の実行が制限されている期間を、特定遊技状態に含めない印象を遊技者に与えることができる。これにより、特別報知の実行が制限される期間と、制限されない期間とをより明確に区別させることが可能となる。
特に、特定遊技状態中に付与された特典が1ゲーム当たりの期待値に達しているか否かを知りたい遊技者であれば、特定遊技状態中の総獲得数と消化ゲーム数から1ゲーム当たりの特典数を算出するものと考えられるところ、特徴D1のように第1特定状態中においては残りの遊技可能回数に関する特別報知の実行が制限されることにより、消化ゲーム数の把握が困難となり、その獲得特典数の算出も困難となる。そうすると、特別報知の実行が制限されない第2特定状態での遊技を望むようになり、せっかく用意した第1特定状態での遊技を楽しんでもらえなくなる恐れがある。これは、特別報知の実行が制限されている期間中に付与された総特典数が報知されていれば、なおさらと考えられる。その点、上記構成では、特別報知の実行が制限される期間中に付与された特典は知り得ないようになるため、そもそも、その期間中において1ゲーム当たりの特典数の算出を行おうとする気すら起こさせず、第1賭数での遊技を存分に楽しませることが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技媒体又は仮想遊技媒体を受入させる受入手段(クレジット投入スイッチ56~58)と、
前記受入手段にて遊技媒体又は仮想遊技媒体が受入られたことを把握し、予め定められた数を上限として遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によりステップS203、ステップS204の処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が予め定められた移行結果(例えば第1BB)であって、前記有効位置に当該移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止した場合に、遊技状態を通常遊技状態よりも有利な有利状態へ移行させる移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果である場合、前記有効位置に前記移行用の絵柄組合せが停止するまで当該移行結果を留保可能な留保手段(主制御装置101において持ち越し状態に設定する処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記留保手段により前記移行結果が留保されている状況で前記抽選手段による抽選が行われた場合の前記賭数設定手段にて設定された賭数を把握する賭数把握手段(主制御装置101において3ベットナビ消化フラグの有無を確認する処理を実行する機能)と、
前記有利状態における特別演出が所定の報知手段にて実行されるように当該特別演出の設定を実行可能な演出設定手段(主制御装置101におけるBB入賞時用処理を実行する機能)と、
前記演出設定手段により設定された前記特別演出を前記所定の報知手段にて実行可能な演出実行手段(表示制御装置81による演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記演出設定手段は、
前記賭数把握手段により第1賭数(2)が把握された場合、前記特別演出として第1特別演出を設定可能な第1演出設定手段(主制御装置101において通常演出用コマンドをセットする処理を実行する機能)と、
前記賭数把握手段により前記第1賭数とは異なる第2賭数が把握された場合、前記特別演出として前記第1特別演出とは異なる第2特別演出を設定可能な第2演出設定手段(主制御装置101において第1特別演出用コマンド~第3特別演出用コマンドをセットする処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば特典付与手段により特典が付与されるといった所謂スロットマシンにおいて、抽選結果が移行結果であって移行用の絵柄組合せが停止すると遊技状態が遊技者にとって有利な有利状態へ移行する。移行結果当選は留保可能とされているものの、少ない投資で有利な遊技状態への移行を望む遊技者としては、移行結果当選後は、なるべく早く、且つ少ない賭数にて移行用の絵柄組合せを停止させようとするものと考えられる。そして、本遊技機では、移行結果当選が留保されている状況で実行されたゲームでの賭数によって、有利状態中の特別演出の種類が異なるように設定されている。このようにすれば、特別演出の種類を見たい又は見たくないといった遊技者心理を利用して移行結果当選を素早く察知して移行結果入賞を成立させることへの動機づけとすることができるし、例えば、留保中に賭数を異ならせることで別の遊技が実行可能となるような遊技性において、その別の遊技の実行の有無に合わせて有利状態中の特別演出を実行することも可能となる。これにより、遊技の興趣を好適に向上させることができる。
特徴E2.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合には、前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となり得るものである一方、前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている場合には、前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果とはならない又は前記第1賭数が設定されている場合よりも前記移行結果となりにくいものであり、
前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定されている場合には、前記有効位置に前記移行用の絵柄組合せが停止し得る一方、前記賭数設定手段により前記第2賭数が設定されている場合には、前記有効位置に前記移行用の絵柄組合せが停止しない又は前記第1賭数が設定されている場合よりも停止しにくいことを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果当選及び移行結果入賞とするためには第1賭数で遊技を行うべきものとなる。言い換えると、留保手段により移行結果当選が留保されている状況で第2賭数にて遊技を行うことは、移行結果入賞を目指す遊技性からすると無意味なものとなり得る。その点、このような状況で第2賭数にて遊技を行うと、第1特別演出ではなく第2特別演出が行われるため、第2特別演出を見たい遊技者であれば、あえて第2賭数にて遊技を行うものと考えられる。このようにすることで、一見、無意味な賭数の切り替えであっても、有利状態中の演出によってそれを意味あるものとし、当該切り替えを利用した新たな遊技性を創出するうえで、大いに役立てることが可能となる。
特徴E3.前記第1賭数は前記第2賭数よりも少ない数であることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
上記構成によれば、留保手段により移行結果当選が留保されている状況で第2賭数にて遊技を行うことは、移行結果入賞を目指す遊技性からすると無意味なものともなり得るような構成において、第2賭数は第1賭数よりも多い数となるため、なるべく少ない遊技媒体数で移行結果入賞を目指すという観点からすると、更に当該状況での第2賭数による遊技は無意味なものとなり得る。その一方で、ゲームの賭数が多いほど見返りが多くなり得るといった前提に立つと、このような無意味なものとなり得る状況での第2賭数でのゲームの見返りは、第1賭数でのゲームよりも多くなり得るものとなり、そのような見返りの相違を利用して新たな遊技性を創出することも可能となる。
特徴E4.遊技状態として、遊技者にとって有利な状態であって、前記有利状態とは異なる特別遊技状態(ナビモード、RT状態)が設定されており、
前記特別遊技状態において前記抽選手段による抽選が前記第2賭数にて行われたと前記賭数把握手段により把握された場合、前記第2演出設定手段により前記第2特別演出が設定され、前記通常遊技状態において前記抽選手段による抽選が前記第2賭数にて行われたと前記賭数把握手段により把握された場合、前記第1演出設定手段により前記第1特別演出が設定されることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果当選が留保されている状況が特別遊技状態中であれば、第2賭数によるゲームを実行することでその後の有利状態中の特別演出が第2特別演出となり、移行結果当選が留保されている状況が通常遊技状態中であれば、第2賭数によるゲームを実行してもその後の有利状態中の特別演出は第1賭数でのゲームと同じである第1特別演出となる。このように、遊技者にとって有利な特別遊技状態中か否かによって、賭数による有利状態中の演出を異ならせることで、特別遊技状態中のゲームでの賭数を有利状態中の演出に反映させる、といった新たな遊技性を創出することが可能となる。
特徴E5.前記賭数設定手段により前記第1賭数が設定される場合より前記第2賭数が設定される場合の方が、前記特別遊技状態における遊技者にとっての有利度が高くなることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果入賞を目指す遊技性だけでなく、特別遊技状態の恩恵を享受すべく第2賭数にて遊技するといった遊技性も実行させることが可能となる。これにより、特徴E4において、第2特別演出を設定する意義を好適に担保することが可能となる。
特徴E6.前記特別遊技状態におけるゲームの実行数を把握する実行数把握手段(主制御装置101による有利区間ゲーム数AGを把握する処理を実行する機能)を備え、
前記特別遊技状態において前記抽選手段による抽選が前記第2賭数にて行われたと前記賭数把握手段により把握される場合、前記実行数把握手段により把握される実行数が所定数(50)以上である状況で前記第2演出設定手段により設定される前記第2特別演出と、前記所定数未満である場合に前記第2演出設定手段により設定される前記第2特別演出とが識別可能となっていることを特徴とする特徴E4又は特徴E5に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果が留保される状況が特別遊技状態中か否かによって、有利状態中の特別演出が異なる構成において、特別遊技状態中のゲームの実行数によっても特別演出が異なり得るようになる。これにより、特別遊技状態中の遊技内容(賭数及び実行数)が有利状態中の演出に反映されるようになり、いずれも有利な特別遊技状態と有利状態との関連性を高めることが可能となる。
特徴E7.前記特別遊技状態におけるゲームの実行数が予め定められた上限数に到達したことに基づいて、当該特別遊技状態を前記通常遊技状態へ移行させる手段(主制御装置101による区間表示第2処理を実行する機能)を備え、
前記特別遊技状態において前記抽選手段による抽選が前記第2賭数にて行われたと前記賭数把握手段により把握される場合、当該特別遊技状態におけるゲームの実行数が前記上限数に到達することなく前記有利状態へ移行した場合に前記第2演出設定手段により設定される前記第2特別演出と、当該特別遊技状態におけるゲームの実行数が前記上限数に到達してから前記有利状態へ移行した場合に前記第2演出設定手段により設定される前記第2特別演出と識別可能となっていることを特徴とする特徴E4乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別遊技状態のゲームの実行数が上限に到達すると通常遊技状態へ移行する構成において、第2賭数による特別遊技状態中のゲームを消化した場合であっても、上限到達後に有利状態へ移行した場合とそうではない場合とで、第2特別演出の内容が異なり得る。これにより、上限到達を目指す遊技性に第2特別演出の内容を合致させることが可能となって演出内容の充実化が図られるし、上限到達による充実感や、上限到達により終了することの喪失感を、第2特別演出によってフォローすることも可能となる。
特徴E8.前記特別遊技状態において前記抽選手段による抽選が前記第2賭数にて行われたと前記賭数把握手段により把握される場合、当該特別遊技状態におけるゲームの実行数が前記上限数に到達してから前記有利状態へ移行した場合に前記第2演出設定手段により設定される前記第2特別演出は、遊技者にとって有益となり得る情報を含むことを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
上記構成によれば、上限到達により終了することの喪失感を、第2特別演出において含まれる有益な情報によりフォローすることが可能となる。
なお、「遊技者にとって有益となり得る情報」とは、例えば、「特典付与手段により付与される特典の増減率や増減態様に変化を生じさせることが可能な設定値が複数設定されている構成」において、その「設定値に関する情報」や「設定値を示唆する情報」が考えられる。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴E群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴E群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのスロットマシン、32…周回体としてのリール、41…開始操作手段としてのスタートレバー、42~44…停止操作手段としてのストップスイッチ、64…補助演出部を構成するスピーカ、65…補助演出部を構成する補助表示部、68…指示モニタ、N8…区間表示器としての第8表示用セグメント、81…サブ制御基板としての表示制御装置、101…メイン制御基板としての主制御装置、102…抽選手段やメイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU。

Claims (1)

  1. 複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
    各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
    操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段と、
    操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段と、
    前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段と、
    第1賭数と、前記第1賭数とは異なる第2賭数とを含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段と、
    前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段と、
    前記抽選手段による抽選結果が所定結果であ場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段と、
    を備える遊技機であって、
    前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果とを有し、
    前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記停止操作手段の操作態様に関する態様報知を所定の報知手段にて実行可能な態様報知手段を備え、
    遊技状態として、通常遊技状態と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度前記通常遊技状態よりも高くすることが可能な特定遊技状態と、を少なくとも設け、
    前記通常遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果であることに基づいて、前記特定遊技状態への移行抽選を実行する移行抽選手段と、
    前記移行抽選手段による抽選結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果である場合に、前記特定遊技状態へ移行させる手段と、
    前記特定遊技状態の遊技進行に応じて所定の数値情報を更新可能な手段と、
    前記数値情報が特定情報となった場合に、当該特定遊技状態を終了させる手段と、
    前記数値情報に関する特別報知を実行可能な手段と、
    前記賭数設定手段により第1賭数が設定されている状況においては前記特別報知の実行を許容可能な一方、前記賭数設定手段により前記第1賭数とは異なる第2賭数が設定されている状況においては前記特別報知の実行を制限可能又は前記特別報知の態様を前記第1賭数の場合とは異なる態様とすることが可能な手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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