JP7043856B2 - 加飾物品の製造方法および成形加工装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、少なくとも片方の表面にインジウム粒子からなるインジウム薄膜が形成された金属保持フィルム層を有する金属調加飾シートであって、該金属保持フィルム表面に形成されたインジウムからなる金属粒子の粒径が100nm以上250nm以下であることを特徴とする金属調加飾シートが開示されている。
本開示は上記実情に鑑みてなされたものであり、成形加工時において、加飾シートの金属調の意匠性が低下することを抑制することが可能な加飾物品の製造方法を提供することを主目的とする。
以下、本開示の加飾物品の製造方法および成形加工装置の詳細を説明する。
なお、本明細書において、「シート」と「フィルム」とは同義であり、説明のため、「シート」と「フィルム」との両方の文言を用いる場合がある。
本開示の加飾物品の製造方法は、樹脂層および金属薄膜層を有する加飾シートを少なくとも含む被成形部材を準備する準備工程と、上記被成形部材を、成形型に押圧して成形加工をする成形加工工程と、上記成形加工により上記加飾シートが縮む方向とは反対方向に、上記加飾シートを伸張する伸張処理工程とを有することを特徴とする。
本開示における準備工程においては、例えば図1(a)、(b)に示すように、樹脂層11および金属薄膜層12を有する加飾シート1を少なくとも含む被成形部材10を準備する。図1(a)、(b)は、被成形部材10が加飾シート1のみを含む例を示している。
本開示における伸張処理工程においては、例えば、図1(a)、(b)に示すように、成形型20を準備し、図1(c)、(d)に示すように、成形型20を用いた成形加工により、加飾シート1が縮む方向とは反対方向に、加飾シート1を伸張する。図1(c)においては、加飾シート1が縮む方向とは反対方向が、x軸方向およびy軸方向である例を示している。
本開示における成形加工工程においては、図1(e)、(f)に示すように、加飾シート1を、成形型20に押圧して成形加工をする。
本開示の加飾物品の製造方法は、上述した準備工程、成形加工工程および伸張処理工程を少なくとも有する。
また、「金属調の意匠性の低下」の一例としては、金属薄膜層が白く見える(白化)等の金属の変色、金属光沢の低下が挙げられるが、これに限定されない。本開示の製造方法は、金属調の意匠の低下のうち、特に金属薄膜層の白化を好適に抑制することができる。
この課題に対し、本開示の発明者が研究したところ、成形加工された加飾シートにおいて海島構造の金属薄膜層が白化する要因は、上記金属薄膜層の表面において光が乱反射しやすくなるためであることを知見した。
また、本開示の発明者がさらに研究したところ、海島構造の金属薄膜層の表面において光の乱反射が生じやすくなる要因として、成形加工前に比べて加飾シートの樹脂層が縮むことにより金属薄膜層の表面が歪むためであることを知見した。具体的には、加飾シートにおいて、成形加工前に比べて樹脂層が縮んだ部分では、島部の金属同士が重なったり、島部の金属同同士の間隔が狭くなることで、例えば金属薄膜層の表面に微細な皺が生じたり、凹凸が生じたりするといった金属薄膜層の表面の歪みが生じていることを知見した。
本開示における伸張処理工程は、上記成形加工により上記加飾シートが縮む方向とは反対方向に、上記加飾シートに伸張処理をする工程である。
伸張処理工程のタイミングは、被成形部材の構成により適宜選択することができる。
例えば、被成形部材が加飾シートのみを含む場合は、通常、図1(a)~図1(f)に示すように、伸張処理工程(図1(c)、(d))は、準備工程(図1(a)、(b))の後であって成形加工工程(図1(e)、(f))の前に行われる。
一方、被成形部材が、加飾シートと他のシートとを含む積層体である場合は、例えば、伸張処理工程は準備工程前に行っても良い。具体的には、図2(a)~図2(d)に示す工程順とすることができる。すなわち、図2(a)、(b)に示すように、伸張処理工程においては、加飾シート1を伸張する。次に、図2(c)に示すように、準備工程においては、伸張された加飾シート1を他のシート13に配置することにより被成形部材10を形成する。次に、図2(d)に示すように、成形加工工程においては、伸張された加飾シート1を含む被成形部材10を、成形型20に押圧して成形加工する。
一方、被成形部材が上述した積層体である場合は、伸張処理工程は、準備工程後であって成形加工工程前に行っても良い。具体的には、図3(a)~図3(d)に示す工程順とすることができる。すなわち、図3(a)に示すように、準備工程においては、加飾シート1および他のシート13を含む積層体の被成形部材10を準備する。次に、図3(b)に示すように、伸張工程においては、積層体の被成形部材10を伸張する。次に、図3(c)に示すように、成形加工工程においては、伸張された積層体の被成形部材10を、成形型20に押圧して成形加工する。
ここで、「成形加工による加飾シートの縮み」とは、成形加工により、加飾シートの所定の方向の長さが、元の加飾シートに比べて短くなることをいう。「成形加工による加飾シートの縮み」は、元の加飾シートからの縮む量(長さ)と所定の方向を有するベクトルである。
また、「成形加工により加飾シートが縮む方向」とは、上述した「成形加工による加飾シートの縮み」における所定の方向、すなわち、元の加飾シートの長さに比べて、成形加工時に加飾シートの長さが短くなるベクトルの方向をいう。
元の加飾シートは、例えば、被成形部材が加飾シートのみを含む場合は、成形加工前の被成形部材をいう。また、例えば、被成形部材が加飾シートと、他の部材との積層体である場合は、積層体とする前の加飾シートをいう。なお、以下の説明において、「成形加工により加飾シートが縮む方向」を「縮み方向」と称して説明する場合がある。
「加飾シートが縮む方向とは反対方向に加飾シートを伸張する」例について図を用いて説明する。本開示においては、例えば、図4(a)に示すように、加飾シート1の縮み方向D1(白矢印で示される方向)と逆向きのベクトルの方向-D1(太線矢印で示される方向)に加飾シートを伸張しても良い。一方、例えば、図4(b)に示すように、加飾シート1の縮み方向D1とは逆向きのベクトル-D1を複数の成分-D1xおよび-D1y(細線矢印で示される方向)に分解して、加飾シート1を伸張しても良い。
加飾シートの縮み方向における、元の加飾シートの長さをx1とし、伸張された加飾シートの長さをx2としたとき、x1に対するx2の比率(x2/x1)は、例えば、1.1倍以上3倍以下であっても良く、1.20倍以上2.5倍以下であっても良く、1.20倍以上2.0倍以下であっても良い。
伸張による金属調の意匠の低下を十分に抑制することができ、成形加工による加飾シートの縮みを十分に抑制することができるからである。
加飾シートの熱処理温度は、加飾シートの種類、層構成等に応じて適宜選択される。
本開示においては、伸張処理工程前に、上記成形加工により上記加飾シートが縮む方向を特定する特定工程をさらに有することが好ましい。成形型の形状および加飾シートの種類によって、金属調の意匠性の低下に大きく影響する加飾シートの縮み方向を特定することができ、伸張処理工程において上記縮み方向と反対方向に加飾シートを伸張することにより、金属調の意匠性の低下を好適に抑制することができるからである。
加飾シートの縮み方向を特定する方法としては、例えば以下の方法を挙げることができる。図5(a)に示すように、評価用の加飾シート1aに対し、伸縮性を有するインクを用いて、縦方向と横方向とのそれぞれに等間隔の升目を描画する。なお、升目の形状は正方形であっても良く、長方形であっても良い。また、成形型20を準備する。次に、評価用の加飾シート1aを伸張させない状態で、成形型20を用いて、評価用の加飾シート1aに成形加工をする。図5(b)に示すように、成形加工された評価用の加飾シート1aにおける升目の変形のうち、間隔が狭くなっている方向(図5(b)における白矢印の方向)を、加飾シートの縮み方向と特定する。
本開示における準備工程は、樹脂層および金属薄膜層を有する加飾シートを少なくとも含む被成形部材を準備する工程である。
以下、被成形部材の詳細を説明する。
本開示における加飾シートは、樹脂層および金属薄膜層を少なくとも有する。
金属薄膜層は、金属調の意匠を有する層である。
金属薄膜層は、所望の金属調の意匠を有することができれば特に限定されず、例えば、樹脂層の面に対して連続して配置されていても良く、樹脂層の面に対して不連続に配置されていても良い。また、金属薄膜層が不連続に配置されている場合は、例えば、金属薄膜層は海島構造を有していても良く、規則的なパターンを有するパターン構造を有していても良い。
ここで、「金属薄膜層の厚さ」とは、一般的な測定方法によって得られる厚さをいう。厚さの測定方法としては、例えば、触針で表面をなぞり凹凸を検出することによって厚さを算出する触針式の方法や、分光反射スペクトルに基づいて厚さを算出する光学式の方法等が挙げられる。具体的には、ケーエルエー・テンコール株式会社製の触針式膜厚計P-15を用いて厚さを測定することができる。なお、厚さとして、対象となる部材の複数箇所における厚さの測定結果の平均値が用いられても良い。以下、加飾シートを構成する層の厚さの測定方法についても、上述した測定方法が用いられるものとする。
上述した成膜時に海島構造をとる金属は、例えば、蒸着法等により成膜する過程で海島構造の金属薄膜層として形成される。
加飾シートの樹脂層は、通常、樹脂基材層を有する。
樹脂基材層は、金属薄膜層を支持する支持体として機能する。
樹脂基材層を構成する樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(以下「ABS樹脂」と表記することもある)、アクリロニトリル-スチレン-アクリル酸エステル樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂等が挙げられる。樹脂基材層を構成する樹脂としては、上述した熱可塑性樹脂のうち、1種類のみを用いても良く、2種類以上を混合して用いても良い。本開示においては、中でも、樹脂基材層を構成する樹脂が、ABS樹脂であることが好ましい。本開示の加飾シートに、良好な三次元成形性を付与することができるからである。
本開示における加飾シートは、上述した金属薄膜層および樹脂基材層を有していれば特に限定されず、必要に応じて他の樹脂層をさらに有していても良い。他の樹脂層としては、一般的な加飾シートに用いられる層であり、成形加工方法等に応じて適宜選択される。他の樹脂層としては、例えば、プライマー層、保護層、接着層、カラークリア層等を挙げることができる。他の樹脂層については、一般的な加飾シートにおいて用いられる層と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本開示における被成形部材は、上述した加飾シートを少なくとも有していれば良く、加飾シートのみを含んでいても良く、他のシートをさらに含んでいても良い。他のシートとしては、例えば、成形用シート、転写用シートを挙げることができる。
本開示の被成形部材は、成形用シートをさらに含んでいても良い。成形用シートは、被成形部材の成形加工性、強度を高めるために用いられるシートである。
成形用シートは、通常、樹脂のシートが用いられる。成形用シートに用いられる樹脂としては、上述した「(1)加飾シート (b)樹脂層 (i)樹脂基材層」の項で説明した熱可塑性樹脂の中から適宜選択して追加することができる。
成形用シートの厚さは、例えば、加飾シート全体の厚さよりも厚いことが好ましい。成形用シートの厚さは、例えば、1mm以上5mm以下であっても良い。
本開示の被成形部材は、転写用シートをさらに含んでいても良い。
転写用シートは、加飾シートを、物品に転写して加飾シートを形成する際に用いられる。転写用シートは、通常、加飾物品の製造時に剥離される。
転写用シートの厚さは、例えば、10μm以上、100μm以下の程度である。
離形層に用いられる材料としては、例えば、リン脂質(レシチン)、酢酸セルロース、ワックス、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、ロジン、アクリル樹脂、シリコーン、フッ素樹脂等が挙げられる。離形層の厚さは、例えば、0.01μm以上、2μm以下の程度である。離形層は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等の従来公知の方法で形成できる。
準備工程においては、被成形部材を形成することにより準備しても良く、市販品の被成形部材を準備しても良い。
本開示における成形加工工程は、上記被成形部材を、成形型に押圧して成形する工程である。
本開示の製造方法においては、成形加工工程前に伸張処理工程が行われる。そのため、成形加工工程においては、伸張された加飾シートを成形加工する。
成形型は、加飾物品の形状、成形加工方法等に応じて適宜選択される。成形型としては、一般的な金型や樹脂型を用いることができるため、ここでの説明は省略する。
本開示の加飾物品の製造方法は、上述した伸張処理工程、準備工程および成形加工工程を有していれば特に限定されず、必要な工程を適宜選択して追加することができる。
例えば、上記成形加工工程後に、上記成形型から上記被成形部材を離型する離型工程を有していても良い。また、離型された上記被成形部材を被着体の表面に配置する配置工程を有していても良い。配置工程において配置される被着体が、樹脂の射出成型体である場合、配置工程は、射出成形法を用いて被着体を形成し、かつ上記被着体に対し、成形加工された上記被成形部材と被着体に配置する工程であっても良い。上記配置工程に用いられる成形方法としては、例えば、インサート成形法、または射出成形同時加飾法を用いることが好ましい。なお、インサート成形法、射出形成同時加飾法については、公知の方法と同様であるため、ここでの記載は省略する。
例えば、成形加工工程が、上述した被成形部材および物品を一体化する工程である場合、トリミング工程は、成形加工工程後に行われることが好ましい。
また、例えば、配置工程においてインサート成形法が用いられる場合、成形された被成形部材は、成形型から離型された後、射出成形金型に配置される。インサート成形法においては、成形型から離形された後であって、射出成形金型への配置前に、トリミング工程を行うことが好ましい。また、例えば、配置工程において射出成形同時加飾法が用いられる場合、射出成形による被着体と成形と、被成形部材および被着体の一体化とが同時に行われる。この場合、被成形部材および被着体が一体化された後に、トリミング工程を行うことが好ましい。トリミング工程の詳細については、一般的な方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本開示の製造方法により製造される加飾物品は、成形加工された被成形部材を少なくとも有していれば良く、上記被成形部材のみを有していても良く、上記被成形部材および被着体を有していても良い。また、加飾物品は、被成形部材と成形型とを有していても良い。
本開示の成形加工装置は、樹脂層を有するシートを少なくとも含む被成形部材に対し、熱処理をする熱処理部と、上記被成形部材を、成形型に押圧して成形加工する押圧部と、上記被成形部材に伸張する伸張処理部と、上記成形加工により上記シートが縮む方向とは反対方向に、上記シートを伸張するように、上記伸張処理部を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
以下、本開示の成形加工装置について構成ごとに説明する。
熱処理部は、樹脂層を有するシートを少なくとも含む被成形部材に対し、熱処理をする構成である。
押圧部は、上記被成形部材を、成形型に押圧して成形加工する構成である。
押圧部は、上記被成形部材を、成形型に押圧して成形加工をすることができれば特に限定されず、例えば、例えば、成形型に被成形部材を配置して減圧下に置くことで、押圧する構成であっても良い。また、押圧部は、圧縮空気を用いて被成形部材を、成形型に押圧する構成であっても良い。
伸張処理部は、上記シートを伸張する構成である。
本開示における伸張処理部は、シートを伸張することができれば特に限定されないが、直交する2つの軸方向にシートを伸張する構成であることが好ましい。伸張処理部の構成としては、例えば、x軸方向およびy軸方向のそれぞれに配置された一組のチャックを有する構成を挙げることができる。
伸張処理部の詳細については、一般的なシートの延伸装置に用いられる構成と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
制御部は、上記成形加工により上記シートが縮む方向とは反対方向に、上記シートを伸張するように、上記伸張処理部を制御する構成である。
制御部により制御されるシートの伸張方向、伸張の程度については、上述した「A.加飾物品の製造方法 1.伸張処理工程」の項に記載した加飾シートの伸張方向、伸張の程度と同様とすることが好ましい。
本開示の成形加工装置は、例えば、上述した「A.加飾物品の製造方法」の項に記載した加飾物品の製造方法に用いられることが好ましい。
カネカ社のPMMA系樹脂フィルム(サンデュレン、厚さ75μmのフィルム)を準備した。上記フィルムに対し、真空蒸着法でInを50nmの膜厚となるように蒸着を施した。蒸着面をSEMで観察し、In層が海島構造となっている事を確認した。
上記フィルムにおけるIn層の面側を、ヒートシールを介して、ABS樹脂板(2mm)に貼り合せた。以上の手順により評価用サンプルを得た。評価用サンプルをABS樹脂板側から観察した光沢度(8°での評価)は1080であった。
なお、光沢度の測定は、測定器としてコニカミノルタ社の、CM-700dを用いて測定を実施した。
真空成形機で、評価用サンプルの表面温度を約200℃程度まで上げて、図9に示す金型を用いて真空成形した。この際、評価用サンプルは伸張させずに真空成形を行った。
成形加工後の評価サンプルにおける側面の光沢度は830以上880以下の程度であり、頂面の光沢度は970程度であった。成形加工後の評価用サンプルは、図9中のC方向に12.5%程度の縮みが生じており、C方向とは垂直方向であるD方向に25%程度の伸びが生じていることが確認された。一方、頂面に関しては、X方向およびY方向に6%~10%程度の伸びが生じていることが確認され、評価用サンプルに縮みが生じていないことが確認された。なお、上記比率は、成形加工前の評価用サンプルに対する成形加工後の評価用サンプルの長さの比率を示している。
比較例の結果から、縮みが生じている側面においては光沢度が大きく低下することが確認され、縮みが生じていない頂面においては光沢度は大きく低下しないことが確認された。
比較例と同様にして評価用サンプルを得た。
真空成形前に、評価用サンプルの表面温度を約200℃程度まで上げて、図8中のC方向に12%程度伸張させたのち、真空成形を行った。成形加工後の評価用サンプルにおいては、側面の光沢度は950程度であった。また、頂面の光沢度は、比較例と同程度であった。この結果から、実施例においては比較例に比べて成形加工後も高い光沢度を維持することができることが確認された。
比較例と同様にして評価用サンプルを得た。
評価用サンプルの表面温度を約200℃程度まで上げて、図8に示す成形型を用いて真空成形する際に、評価用サンプルを図8中のC方向にテンションを加えて引っ張りながら、成形加工を行った。成形加工後の評価用サンプルにおいては、側面の光沢度は930程度であった。また、頂面の光沢度は、比較例と同程度であった。この結果から、実施例においては比較例に比べて成形加工後も高い光沢度を維持することができることが確認された。
1 … 被成形部材
11 … 樹脂層
12 … 金属薄膜層
40 … 成形加工装置
41 … 熱処理部
42 … 押圧部
43 … 伸張処理部
Claims (4)
- 樹脂層および金属薄膜層を有する加飾シートを少なくとも含む被成形部材を準備する準備工程と、
前記被成形部材を、成形型に押圧して成形加工する成形加工工程と、
前記成形加工により前記加飾シートが縮む方向とは反対方向に、前記加飾シートを伸張する伸張処理工程と、を有し
前記伸張処理工程前に、前記成形加工工程における成形加工により前記加飾シートが縮む方向を特定する特定工程を有する、加飾物品の製造方法。 - 前記金属薄膜層は、海島構造を有する、請求項1に記載の加飾物品の製造方法。
- 前記成形加工工程は、前記成形型として物品を用い、前記被成形部材を前記物品に押圧して成形することにより、前記被成形部材および前記物品を一体化する工程である、請求項1または請求項2に記載の加飾物品の製造方法。
- 樹脂層および金属薄膜層を有するシートを少なくとも含む被成形部材に対し、熱処理をする熱処理部と、
前記被成形部材を、成形型に押圧して成形加工する押圧部と、
前記被成形部材を伸張する伸張処理部と、
前記被成形部材を前記成形型に押圧して成形加工した際に、前記成形加工により前記被成形部材が縮む方向を特定する特定工程で特定された、前記被成形部材が縮む方向とは反対方向に、前記シートを伸張するように、前記伸張処理部を制御する制御部と、を有する成形加工装置。
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