以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」~「9」を示す数字それぞれには、「0」~「9」の図柄番号が付され、「-」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」~「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」~「8」を示す英数字に対して、「1」~「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合わせやハズレとなる組み合わせ等、適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類であってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第1始動領域とは異なる始動領域としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過し易い拡大開放状態と、遊技球が通過し難い又は通過できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による指示操作を、機械的、電気的、あるいは電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される始動入賞の発生等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される始動入賞の発生等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」又は「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「-」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、ラウンドの実行回数が「16」となる大当り遊技状態を16R大当り状態ともいう一方、ラウンドの実行回数が「6」となる大当り状態を6R大当り状態ともいう。
大当り図柄となる「3」又は「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は16R大当り図柄となり、「3」の数字を示す特別図柄は6R大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として16R大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が導出された後には、16R大当り状態に制御される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄として6R大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が導出された後には、6R大当り状態に制御される。
特図ゲームにおける可変表示結果としての確定特別図柄が16R大当り図柄となったことに基づく16R大当り状態では、大入賞口が開放状態となるラウンドの上限回数として比較的に多い「16」が設定されることから、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに大入賞口が開放状態となる実質的な期間が比較的に長期なものとなる。そのため、16R大当り状態では、大入賞口を多くの遊技球が通過し易い。これに対して、特図ゲームにおける可変表示結果としての確定特別図柄が6R大当り図柄となったことに基づく6R大当り状態では、大入賞口が開放状態となるラウンドの上限回数として比較的に少ない「6」が設定されることから、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに大入賞口が開放状態となる実質的な期間が比較的に短期なものとなる。そのため、6R大当り状態では、16R大当り状態よりも少ない遊技球しか大入賞口を通過させることができない。こうして、16R大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。一方、6R大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。
大入賞口を第1状態とするラウンドの実行回数に応じて遊技球の通過し易さを異ならせるものに限定されず、例えば大入賞口を第1状態とする期間に応じて遊技球の通過し易さを異ならせるようにしてもよい。一例として、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは第1個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で開放状態に変化させる制御を行う。一方、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉は、第1期間よりも短い第2期間となる所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは第2個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で開放状態に変化させる制御を行う。
大当り遊技状態であるときに実行される全部のラウンドにて大入賞口を第1変化態様で変化させる第1大当り状態と、大当り遊技状態であるときに実行される一部のラウンドにて大入賞口を第2変化態様で変化させる第2大当り状態とを設けてもよい。一例として、第1大当り状態と第2大当り状態は、いずれもラウンドの上限回数が「16」であるものの、第1大当り状態では16回のラウンドの全部にて大入賞口を第1変化態様で開放状態に変化させる一方、第2大当り状態では16回のラウンドのうち6回のラウンドにて大入賞口を第1変化態様で開放状態に変化させた後、残り10回のラウンドでは大入賞口を第2変化態様で開放状態に変化させてもよい。このように、第1大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる一方、第2大当り状態であるときには、所定期間にて大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われてもよい。
例えば16R大当り状態における遊技のように、多数の遊技球が大入賞口を通過し易い遊技状態における遊技は、6R大当り状態における所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利状態となる。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態として6R大当り状態と16R大当り状態のいずれに制御されるかに応じて、所定遊技と、所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利遊技とを実行可能である。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作のいずれか、あるいはこれらの一部又は全部の組み合わせといった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
本実施形態では、一例として、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。本実施形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出、あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定の大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」~「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が同一である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
確定特別図柄として導出される特別図柄が16R大当り図柄と6R大当り図柄のいずれであるかに応じて、大当り組み合わせとして停止表示される飾り図柄を異ならせてもよい。一例として、16R大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、「1」~「8」の飾り図柄の全部を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択される一方、6R大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択されてもよい。この場合、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されることにより、16R大当り状態となることが確定的に報知される。一方、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されたときには、16R大当り状態となるか6R大当り状態となるかを遊技者が認識不可能又は認識困難となる。
特図ゲームにおける確定特別図柄が6R大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第1大当り」の可変表示態様と称される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄が16R大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第2大当り」の可変表示態様と称される。
本実施形態では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われる確変状態に制御される。確変制御とは、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる確率を通常状態よりも向上させる制御である。即ち、確変制御が行われることにより、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高められ、大当り遊技状態に制御される確率が高くなる。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態である。また、時短状態とは、高開放制御や時短制御が行われる遊技状態である。以下、高開放制御又は時短制御のうち少なくとも一方が行われる遊技状態を時短状態と称する。
また、本実施形態では、大当り遊技状態が終了した後には、高開放制御及び時短制御の両方が共に行われる時短状態に制御される。高開放制御とは、普通可変入賞球装置6Bが拡大開放状態となる頻度を通常状態よりも向上させる制御である。即ち、高開放制御が行われることにより、通常状態よりも普通可変入賞球装置6Bが拡大開放状態となる頻度が高められ、第2始動条件が成立する可能性が高くなる。具体的には例えば、高開放制御では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御のうち、いずれか1つの制御が行われるようにしてもよいし、2つ以上の制御が行われるようにしてもよい。また、時短制御とは、特図ゲームにおける特別図柄の変動時間を通常状態に比べて短縮させる制御である。即ち、時短制御が行われることにより、通常状態よりも特図ゲームにおける特別図柄の変動時間が短くなり、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を導出表示するまでの時間が早くなる。高開放制御及び時短制御の両方が共に行われた場合には、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの変動時間が短縮されるため、次に可変表示結果が「大当り」となるまでに減少する遊技球数と、次に可変表示結果が「大当り」となるまでに要する時間とを節約することができる。
つまり、本実施形態では、大当り遊技状態が終了した後には、確変状態に制御されると共に、時短状態に制御される。換言すれば、大当り遊技状態が終了した後には、確変制御と共に、時短制御や高開放制御が行われる。
また、本実施形態では、確変制御が行われる確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。但し、可変表示結果が再び「大当り」となった場合には、上述したように、大当り遊技状態が終了した後に、再び確変状態に制御される。
また、本実施形態では、高開放制御や時短制御は、確変制御が終了するより後に終了する。例えば、確変状態については、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了することとし、高開放制御や時短制御については、確変制御の所定回数よりも多い所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。
なお、確変状態でもあり時短状態でもある遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変状態であって時短状態ではない遊技状態は、高確低ベース状態とも称される。時短状態であって確変状態ではない遊技状態は、低確高ベース状態とも称される。時短状態でも確変状態でもない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。遊技状態が高確高ベース状態や高確低ベース状態であるときには、各特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる確率が通常よりも高くなることにより、低確低ベース状態に比べて大当り遊技状態となり易くなる。また、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態であるときには、各特図ゲームにおける特図変動時間が短縮されると共に第2開始条件が成立し易くなることにより、低確低ベース状態に比べて大当り遊技状態となり易くなる。このように、高確高ベース状態や高確低ベース状態や低確高ベース状態は、遊技者にとって有利な有利状態である。また、高開放制御又は時短制御のうち少なくとも一方が行われる遊技状態を時短状態と称すると説明したが、有利状態には、高開放制御又は時短制御のうちいずれかの制御のみが行われる遊技状態も含まれる。また、確変状態は、特別遊技状態とも称される。なお、本実施形態では、パチンコ遊技機1は、低確低ベース状態、高確高ベース状態又は低確高ベース状態のいずれかの遊技状態になるものとする。
また、本実施形態では、高開放制御や時短制御は、確変制御が終了するより後に終了すると説明したが、これに限定されない。例えば、高開放制御や時短制御は、確変制御と共に、又は確変制御が終了するよりも前に、終了するものであってもよい。なお、例えば、大当り図柄等の種類に応じて大当り遊技状態が終了した後の確変制御に係る所定回数、高開放制御に係る所定回数、時短制御に係る所定回数を決定してもよい。つまり、例えば、ある大当り図柄による大当り遊技状態が終了した後には、高開放制御や時短制御が確変制御と共に終了し、他の大当り図柄による大当り遊技状態が終了した後には、高開放制御や時短制御が確変制御よりも後に終了するようにしてもよい。なお、高開放制御は、時短制御と共に終了するものでなくてもよい。即ち、高開放制御は、時短制御が終了するより後に、又は時短制御が終了するよりも前に、終了するものであってもよい。
また、本実施形態では、大当り遊技状態が終了した後には、確変制御と共に時短制御や高開放制御が行われると説明したが、これに限定されない。例えば、大当り遊技状態が終了した後には、確変制御、時短制御、高開放制御のうちの1つ又は2つの制御が行われてもよい。例えば、大当り図柄等の種類に応じて、大当り遊技状態が終了した後に確変制御を行うか否か、高開放制御を行うか否か、時短制御を行うか否かを決定してもよい。
なお、大当り遊技状態、高確高ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態は、遊技者にとって有利な有利状態であると説明したが、遊技者にとって有利な有利状態はこれに限定されない。例えば、本実施形態において、突確、小当り等を設ける場合には、突確、小当り等も、遊技者にとって有利な有利状態に含まれる。
本実施形態では、確変状態における所定回数の特図ゲームが実行される期間といった所定期間にて、確変中演出となるバトル演出が実行される。バトル演出では、自キャラクタが敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われる。一例として、バトル演出で自キャラクタが敵キャラクタとの対戦に勝ったときには、確変状態が終了して大当り遊技状態に制御されることを、遊技者が認識可能に報知する。一方、バトル演出で自キャラクタが敵キャラクタとの対戦に負けたときには、確変状態が終了して時短状態に制御されることを、遊技者が認識可能に報知する。遊技状態の遷移に応じて対戦の結果を報知する演出は、バトル結果報知演出ともいう。このように、バトル演出には、バトル中演出と、バトル結果報知演出とが含まれていればよい。本実施形態では、例えば自キャラクタが敵キャラクタに対して優勢であるか劣勢であるかといった、バトル演出中における演出態様が複数態様のいずれであるかに応じて、自キャラクタが対戦に勝つ可能性を異ならせている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、本実施形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンドは一例であって、他のコマンドを用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。「8001H」の「H」は「8001」が16進数であることを示している。他のコマンドについても同様である。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。「81XXH」におけるEXTデータの「XX」は、不特定の値であることを示し、コマンドの内容に応じて任意に設定される値である。例えば、変動パターン指定コマンドでは、変動パターン指定コマンドにおいて指定する変動パターン等に応じて異なるEXTデータが設定される。他のコマンドにおけるEXTデータの「XX」についても同様である。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止を指定する図柄確定指定コマンドである。コマンド95XXHは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生時における所定の判定結果を指定する入賞時判定結果指定コマンドである。本実施形態では、始動入賞の発生時に抽出した所定の乱数値について、予め設定した複数の数値範囲のいずれに含まれるかを判定し、その判定結果に応じて異なるデータが、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして設定される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば6R大当り状態や16R大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB0XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンドB000Hを低確低ベース状態に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンドB001Hを低確高ベース状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンドB002Hを高確低ベース状態に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンドB003Hを高確高ベース状態に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。なお、本実施形態では、パチンコ遊技機1は、低確低ベース状態、高確高ベース状態又は低確高ベース状態のいずれかの遊技状態になるものとしているため、高確低ベース状態に対応した第3遊技状態指定コマンドは使用しない。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
コマンドD0XXHは、大入賞口への遊技球の入賞があったことを通知する大入賞口入賞通知コマンドである。大入賞口入賞通知コマンドは、例えば、大入賞口を遊技球が通過したときに、主基板11から演出制御基板12へと送信される。
本実施形態では、第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過することにより第1始動入賞が発生したときに、第1始動条件が成立したことに基づいて、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過することにより第2始動入賞が発生したときに、第2始動条件が成立したことに基づいて、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドを、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信することに加えて、第1特図保留記憶数の減少を通知するものとして送信してもよい。即ち、第1始動条件に加えて第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特図保留記憶数の減少を通知するものとして、第1保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。また、第2保留記憶数通知コマンドを、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信することに加えて、第2特図保留記憶数の減少を通知するものとして送信してもよい。即ち、第2始動条件に加えて第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特図保留記憶数の減少を通知するものとして、第2保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、第1始動条件が成立したことに基づいて第1保留記憶数通知コマンドに加えて第2保留記憶数通知コマンドを送信し、第2始動条件が成立したことに基づいて第2保留記憶数通知コマンドに加えて第1保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、第1始動条件又は第2始動条件のいずれかが成立したことに基づいて、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして、第1保留記憶数通知コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドの両方を送信するようにしてもよい。同様に、第1開始条件又は第2開始条件のいずれかが成立したことに基づいて、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数の減少を通知するものとして、第1保留記憶数通知コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドの両方を送信するようにしてもよい。
また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、又は第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに加えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加又は減少を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて合計保留記憶数通知コマンドを送信する場合には、第1始動条件又は第2始動条件のいずれが成立したかを指定する始動口入賞指定コマンドを送信するようにしてもよい。なお、第1開始条件の成立や第2開始条件の成立は、上述の第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドによって指定される。
本実施形態では、始動入賞判定処理において、始動入賞の発生に基づき抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1がいずれの数値範囲に含まれるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに、乱数値MR1の判定結果を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを認識できる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1~MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図11に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1~MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」~「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」~「99」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」~「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」~「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」~「13」の範囲の値をとる。
図5は、本実施形態における変動パターンを示している。本実施形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターンと称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターンと称される。
非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα又はスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図6は、本実施形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。即ち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様等に基づいて分類された単一又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類で分類して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否か等に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間等に応じて、分類してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図6に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つ又は複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図10に示すような変動パターン決定テーブル133の設定から、特定することができる。即ち、変動パターン決定テーブル133において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1において確変制御が行われない遊技状態であるか、確変制御が行われる遊技状態であるかという確変制御の有無に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。特図表示結果決定テーブル130において、複数種類の特図表示結果に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。
図7に示す特図表示結果決定テーブル130の設定例では、確変制御が行われる遊技状態には、確変制御が行われない遊技状態よりも多くの決定値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態であるときには、確変状態でないときに比べて、特図表示結果を「大当り」と決定される確率が高くなる。
本実施形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において同一のテーブルデータを参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせたそれぞれのテーブルデータを参照して特図表示結果を決定してもよい。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの場合とで、特図表示結果の決定割合を異ならせることができる。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示が行われた特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「第1大当り」又は「第2大当り」といった大当り種別に割り当てられている。なお、図8に示すように、大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を、決定された大当り種別に対応する値に設定するためのテーブルデータを含んでもよい。
図8に示す大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「第1大当り」又は「第2大当り」の大当り種別に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「第1大当り」又は「第2大当り」に決定する割合を、異ならせることができる。
なお、本実施形態では、上述したように、複数種類の大当り種別に対する決定値の割り当てが異なるテーブルデータを2種類用意し、第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて2種類のテーブルデータのうちのいずれかを参照して大当り種別を決定するが、大当り種別の決定方法はこれに限定されない。例えば、複数種類の大当り種別に対する決定値の割り当てが同一のテーブルデータを1種類用意し、第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一のテーブルデータを参照して大当り種別を決定してもよい。
図9は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。本実施形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図9(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、図9(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターン種別CA3-1~変動パターン種別CA3-3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「第1大当り」である場合と「第2大当り」である場合とでは、変動パターン種別CA3-1~変動パターン種別CA3-3に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、本実施形態では、図9(A)に示したように、それぞれの変動パターン種別は、大当り種別が「第1大当り」である場合にも「第2大当り」である場合にも決定され得るが、ある変動パターン種別について、特定の大当り種別である場合に限って決定されるようにしてもよい。つまり、「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれか一方に決定値が割り当てられている変動パターン種別を設けるようにしてもよい。これにより、ある大当り種別に決定された場合に、他の大当り種別に決定された場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、本実施形態では、変動パターン種別の決定割合は大当り種別に応じて異ならせているが、変動パターン種別の決定割合はこれに限定されない。例えば、大当り種別と遊技状態とに応じて変動パターン種別の決定割合を異ならせてもよい。また、大当り種別や遊技状態に関係しない共通の決定割合により変動パターン種別を決定してもよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が、低確低ベース状態又は低確高ベース状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cは、例えば遊技状態が、高確低ベース状態又は高確高ベース状態であるときに使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとでは、決定値が割り当てられている変動パターン種別の種類や、同一の変動パターン種別に割り当てられている決定値の数を異ならせている。これにより、ある遊技状態であるときに他の遊技状態であるときとは異なる変動パターン種別に決定することができる。また、遊技状態に応じた決定割合で変動パターン種別を決定することができる。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値が、単一又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図11に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図11に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部又は全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR1~MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出等における演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
図12(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データ等が、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値と比較される値であって、各演出動作の実行時間に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図12(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させると共に、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うと共に、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータが設定されてもよい。
図12(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するとき等に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて演出制御パターンをセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出又は大当り中演出といった所定演出の実行を開始するとき等に、対応する演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新される毎に、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1~プロセスデータ#nの内容に従って、演出装置の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1~プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1~演出制御プロセスタイマ判定値#nと対応付けられた表示制御データ#1~表示制御データ#n、音声制御データ#1~音声制御データ#n、ランプ制御データ#1~ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1~操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1~演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13等に対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13等では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図13(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図13(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施形態では、図13(B1)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ194Aと、図13(B2)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ194Bとを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第2始動入賞時コマンドバッファ194Bには、第2特図保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。
第1始動入賞口への始動入賞があったときには、第1保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドといった複数のコマンドが1セットとなり、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、第2保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドといった複数のコマンドが1セットとなり、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時コマンドバッファ194Aには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットのコマンドを対応付けて記憶できるように格納領域が確保されている。第2始動入賞時コマンドバッファ194Bには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットのコマンドを対応付けて記憶できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信したコマンドを、その受信順序に従って第1始動入賞時コマンドバッファ194A又は第2始動入賞時コマンドバッファ194Bの空き領域に格納していく。例えば、第1始動入賞に基づく第1始動入賞時コマンドバッファ194Aのバッファ番号「1」~「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第1保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順番で格納していく。一方、第2始動入賞に基づく第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのバッファ番号「1」~「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第2保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順番で格納していく。
第1始動入賞や第2始動入賞の発生時には、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図13(B1)及び(B2)に示すようなバッファ番号「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図13(B1)ではバッファ番号「1」及び「2」に対応する格納領域にてコマンドが格納され、図13(B2)ではバッファ番号「1」~「3」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図13(B1)に示す格納状態において第1特図を用いた特図ゲームの開始に対応して新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされると共に、バッファ番号「3」や「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」や「3」のそれぞれに対応した領域にシフトされる。
図13(B2)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのうち、バッファ番号「3」に対応した領域については、第2保留記憶数通知コマンドにより通知された第2特図保留記憶数が「1」となり不整合が生じた場合の例が示されている。即ち、第2保留記憶数通知コマンドで通知された第2特図保留記憶数よりもバッファ番号の方が大きな値になっており、主基板11から通知された第2特図保留記憶数が第2始動入賞時コマンドバッファ194Bの記憶内容から特定される第2特図保留記憶数と矛盾している。なお、飾り図柄の可変表示が開始されるときには各コマンドのシフトが行われることから、保留記憶数通知コマンドで通知された特図保留記憶数よりもバッファ番号が小さな値になっても直ちに矛盾とはならない。但し、コマンドの受信時点における相違は矛盾となり得る。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図14のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図14に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1~MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図15は、図14に示すステップS15にて実行される特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図16は、図15のステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図16に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1~MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1~MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部又は全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた保留記憶数通知コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図14に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、ステップS209の処理により抽出した数値データに示される特図表示結果決定用の乱数値MR1が、予め設定した複数の数値範囲のいずれに含まれるかを判定する(ステップS212)。本実施形態では、複数の数値範囲として、「8001」~「8437」の範囲、「8438」~「11277」の範囲、及びこれら以外の範囲が予め設定されている。一例として、ステップS212の処理では、それぞれの数値範囲における最小値と最大値とを設定して、ステップS209の処理により抽出した乱数値MR1との比較により、いずれの数値範囲内に含まれるかを判定できればよい。
ステップS212の処理を実行した後には、入賞時判定結果指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS213)。図17は、ステップS213の処理にて送信設定が行われる入賞時判定結果指定コマンドの構成例を示している。図17に示す入賞時判定結果指定コマンドでは、ステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が複数の数値範囲のいずれに含まれるかの判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド9500Hは、乱数値MR1が「8001」~「8437」の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第1指定コマンドである。コマンド9501Hは、乱数値MR1が「8438」~「11277」の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第2指定コマンドである。コマンド9502Hは、乱数値MR1が上記以外の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第3指定コマンドである。
本実施形態では、図7に示すように、パチンコ遊技機1において確変制御が行われているか否かにかかわらず、乱数値MR1が「8001」~「8437」の値のいずれかであれば、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、入賞時判定結果第1指定コマンドは、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御すると決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。乱数値MR1が「8438」~「11277」の値のいずれかであれば、パチンコ遊技機1において確変制御が行われている場合に限り、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、入賞時判定結果第2指定コマンドは、遊技状態が確変状態であるときに可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御すると決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。入賞時判定結果第3指定コマンドは、可変表示結果が「ハズレ」となり大当り遊技状態には制御しないと決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
こうした始動入賞判定処理では、ステップS211の処理を実行した後に、ステップS213の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図14に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドという2つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込み内に一括して送信される。なお、1タイマ割込み内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込み毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図15のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行される毎に、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動時間タイマの格納値である特図変動時間タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、演出制御基板12の側において実行されるファンファーレ演出の実行時間の終了までの待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。大入賞口を開放状態とするための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理等が含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出制御基板12の側において実行されるエンディング演出の実行時間の終了までの待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理等が含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図18は、図15のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」又は「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態であるか否かを特定すればよい。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが「第1大当り」又は「第2大当り」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を設定すること等により(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「第1大当り」であれば大当り種別バッファ値を「1」とし、「第2大当り」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;NO)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」又は「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「第1大当り」とする決定結果に応じて、6R大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第2大当り」とする決定結果に応じて、16R大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図19は、図15のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;YES)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ること等により、大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;NO)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定すること等により、時短制御中であるか否かを判定する(ステップS264)。時短制御中ではないときには(ステップS264;NO)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。ステップS264にて時短制御中である場合には(ステップS264;YES)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS266)。なお、ステップS265、S266の処理のいずれかを実行したときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ること等により、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファ等に格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等に基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。
即ち、大当りフラグがオンであるときには、ステップS262にて選択された大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により決定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定する。
大当りフラグがオフであるときには、ステップS265にて選択されたハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、又はステップS266にて選択されたハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cのうちから、合計保留記憶数に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定する。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS268でセットした変動パターン決定テーブル133を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。
変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等から抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1~MR3と共に、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留情報として記憶しておいてもよい。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。具体的には、CPU103は、特図変動時間タイマのタイマ初期値として、ステップS269にて決定された変動パターンに応じた特図変動時間をセットすればよい。なお、特図変動時間タイマのタイマ値は、タイマ割込み毎に1減算するようにしているため、タイマ初期値としてセットする値は、割込み周期Tに基づく値となる。例えば、割込み周期がTmsであれば、1秒間の割込みの発生回数は1000/T(回)であるため、1秒間のタイマ初期値は1000/Tとなる。例えば、割込み周期Tが4msであれば、1秒間のタイマ初期値は「250」となる。なお、主基板11側の他の各タイマのタイマ初期値や演出制御基板12の各タイマのタイマ初期値についても同様である。
ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図20は、図15のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、ステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;NO)、CPU103は、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。続いて、CPU103は、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。続いて、CPU103は、確定特別図柄の停止表示時間である特図確定表示時間を設定する(ステップS294)。具体的には、CPU103は、遊技制御タイマ設定部153に設けられている特図確定表示時間タイマの格納値である特図確定表示時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の特図確定表示時間をセットすればよい。なお、本実施形態では、変動パターンに関係する時間が特図変動時間であり、特図確定表示時間は変動パターンに関係しない時間としているが、特図変動時間に加えて特図確定表示時間も変動パターンに関係する時間としてもよい。例えば、特図変動時間と特図確定表示時間との合計時間が変動パターンに応じた時間とし、変動パターンに応じて特図変動時間タイマのタイマ初期値と特図確定表示時間タイマのタイマ初期値をセットしてもよい。
ステップS294の処理に続いて、CPU103は、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;YES)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。ステップS296の処理では、例えば、ステップS294にてタイマ初期値がセットされた特図変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;NO)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;YES)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;YES)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS299)。具体的には、遊技制御タイマ設定部153に設けられている大当り開始時演出待ち時間タイマの格納値である大当り開始時演出待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の大当り開始時演出待ち時間をセットすればよい。
ステップS299の処理に続いて、CPU103は、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、CPU103は、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。続いて、CPU103は、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当り開始時フラグをオン状態にセットする(ステップS302)。続いて、CPU103は、時短状態や確変状態を終了するための設定を行う(ステップS303)。ステップS303の処理では、例えば、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグや確変フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた時短回数カウンタをクリアして時短回数カウント値を「0」に初期化する処理や、確変回数カウンタをクリアして確変回数カウント値を「0」に初期化する処理等が実行されればよい。
本実施形態では、時短フラグは、高開放制御及び時短制御が行われる時短状態に制御されるときにオン状態にセットされ、時短状態が終了するときにクリアされてオフ状態となる。即ち、時短フラグがオン状態であることは遊技状態が時短状態であることを示し、高開放制御と時短制御が行われる。また、確変フラグは、確変制御が行われる確変状態に制御されるときにオン状態にセットされ、確変状態が終了するときにクリアされてオフ状態となる。即ち、確変フラグがオン状態であることは遊技状態が確変状態であることを示し、確変制御が行われる。また、時短回数カウンタは、時短制御や高開放制御が行われる特図ゲームの残り回数をカウントするためのカウンタである。確変回数カウンタは、確変制御が行われる特図ゲームの残り回数をカウントするためのカウンタである。
ステップS303の処理に続いて、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS304)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態の変化を演出制御基板12の側に通知することができる。なお、本実施形態では遊技状態が変化した場合でも変化しなかった場合でも遊技状態指定コマンドを送信するようにしているが、遊技状態が変化した場合に限って遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。なお、演出制御基板12の側では、主基板11から送信された遊技状態指定コマンドの内容から現在の遊技状態を特定するが、遊技状態指定コマンドに代えて当り開始指定コマンドを受信したことにより現在の遊技状態を特定してもよい。この場合には、ステップS304の処理等により遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS305)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298において大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;NO)、時短状態や確変状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS306)。例えば、ステップS306の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算して更新する。更新後の時短回数カウント値が時短終了判定値と合致するか否かの判定を行う。更新後の時短回数カウント値が時短終了判定値と合致しない場合には時短状態を終了させないと判定し、合致した場合には時短状態を終了させると判定してもよい。また、ステップS306の処理では、確変フラグがオンであるときに、確変回数カウンタの格納値である確変回数カウント値を、例えば1減算して更新する。更新後の確変回数カウント値が確変終了判定値と合致するか否かの判定を行う。更新後の確変回数カウント値が確変終了判定値と合致しない場合には確変状態を終了させないと判定し、合致した場合には確変状態を終了させると判定してもよい。なお、時短状態を終了させると判定した場合には、時短フラグをクリアしてオフ状態とし、時短状態を終了させる。また、確変状態を終了させると判定した場合には、確変フラグをクリアしてオフ状態とし、確変状態を終了させる。なお、本実施形態では、パチンコ遊技機1は、低確低ベース状態、高確高ベース状態又は低確高ベース状態のいずれかの遊技状態になるものとしているため、時短フラグがオンであるときには確変フラグがオン又はオフとなり、時短フラグがオフであるときには確変フラグがオフとなり、確変フラグがオンであるときには時短フラグがオンとなり、確変フラグがオフであるときには時短フラグがオン又はオフとなるように、確変回数カウンタに設定する初期値を時短回数カウンタに設定する初期値よりも小さい値にしている。
ステップS306の処理に続いて、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS307)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態の変化を演出制御基板12の側に通知することができる。なお、本実施形態では遊技状態が変化した場合でも変化しなかった場合でも遊技状態指定コマンドを送信するようにしているが、遊技状態が変化した場合に限って遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。なお、演出制御基板12の側では、主基板11から送信された遊技状態指定コマンドの内容から現在の遊技状態を特定するが、これに代えて主基板11の側とは独立して演出制御基板12の側で可変表示の実行回数をカウントすること等により現在の遊技状態を特定できるようにしてもよい。この場合には、ステップS307の処理等により遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。その後、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS308)、特別図柄停止処理を終了する。
図21は、図15のステップS114にて実行される大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す大当り開放前処理において、CPU103は、まず、大当り開始時フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS131)。ここで、大当り開始時フラグは、図15に示すステップS113の特別図柄停止処理にて、大当りフラグがオンであることに対応してオン状態にセットされる。
ステップS131にて大当り開始時フラグがオンでなければ(ステップS131;NO)、大入賞口判定処理を実行し(ステップS220)、ステップS137の処理に進む。このように、ステップS115の大当り開放中処理に加え、ステップS114の大当り開放前処理においても大入賞口判定処理を実行することにより、入賞上限判定値を超える入賞を好適に検出することができる。例えば、次回開放待機中においてオーバー入賞を好適に検出することができる。なお、大入賞口判定処理については後述する。
ステップS131にて大当り開始時フラグがオンであれば(ステップS131;YES)、大当り開始時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS132)。ステップS132の処理では、例えば、特別図柄停止処理のステップS299にてタイマ初期値がセットされた大当り開始時演出待ち時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
大当り開始時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS132;NO)、大当り開放前処理を終了する。大当り開始時演出待ち時間が経過していれば(ステップS132;YES)、CPU103は、大当り開始時フラグをセットする(ステップS133)。続いて、CPU103は、大入賞口開放回数カウンタをクリアする(ステップS134)。具体的には、大入賞口開放回数カウント値を「1」に初期化する。続いて、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS135)。
ステップS135の処理に続いて、ステップS135にて読み出した大当り種別バッファ値に対応した開放制御パターンを設定する(ステップS136)。このときには、例えば図22(A)に示すように、大当り種別バッファ値が「1」であれば、開放KP1の開放制御パターンを設定する。これに対して、大当り種別バッファ値が「2」であれば、開放KP2の開放制御パターンを設定する。
ステップS136の処理、又はステップS220の処理に続いて、CPU103は、次回開放待機中であるか否かを判定する(ステップS137)。即ち、次回ラウンドとして大入賞口を開放するまでのインターバル期間中であるか否かを判定する。ステップS137の処理では、例えば、大当り開放後処理のステップS363にてタイマ初期値がセットされたラウンド開始待ち時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。次回開放待機中であれば(ステップS137;YES)、即ちインターバル期間が終了していない場合には、大当り開放前処理を終了する。
一方、次回開放待機中でなければ(ステップS137;NO)、即ちインターバル期間が終了した場合には、CPU103は、大入賞口の開放の開始を制御する(ステップS138)。例えば、CPU103は、ステップS136にて設定した開放制御パターンと大入賞口開放回数カウンタにおけるカウント値に基づいて大入賞口を開放状態とする開放時間を設定すると共に、大入賞口が開放状態になるように設定する。具体的には、ステップS138の処理では、CPU103は、遊技制御タイマ設定部153に設けられている開放時間タイマの格納値である開放時間タイマ値のタイマ初期値としてステップS136にて設定した開放制御パターンの大入賞口開放時間をセットすればよい。例えば図22(B)に示した開放KP1の開放制御パターンが設定された場合には、大入賞口開放回数カウンタのカウント値が「1」~「6」のときにおいてのみ、タイマ初期値として29.5秒をセットし、また例えば図22(B)に示した開放KP2の開放制御パターンが設定された場合には、大入賞口開放回数カウンタのカウント値が「1」~「16」のいずれのときにおいても、タイマ初期値として29.5秒をセットすればよい。また、ステップS138の処理では、例えば所定のソレノイド回路を介して所定の大入賞口扉用ソレノイドに対するソレノイド駆動信号が出力開始とされること等により、大入賞口を開放状態とするための大入賞口扉用ソレノイドをオン状態に設定すればよい。
ステップS138の処理に続いて、CPU103は、演出制御基板12に対して大入賞口開放中通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS139)。続いて、CPU103は、特図プロセスフラグの値を大当り開放中処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS140)、大当り開放前処理を終了する。
図23は、図15のステップS115にて実行される大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す大当り開放中処理において、CPU103は、まず、大入賞口開放上限時間が経過したか否かを判定する(ステップS121)。大入賞口開放上限時間が経過していなければ(ステップS121;NO)、大入賞口判定処理を実行する(ステップS220)。図24は、図21の大当り開放前処理、図23の大当り開放中処理、図25の大当り開放後処理、図26の大当り終了処理にて実行される大入賞口判定処理の一例を示すフローチャートである。
図24に示す大入賞口判定処理において、CPU103は、まず、カウントスイッチ23から伝送された検出信号がオン状態となったか否かを判定する(ステップS221)。カウントスイッチ23がオンでない場合(ステップS221;NO)、大入賞口判定処理を終了する。
カウントスイッチ23がオンである場合には(ステップS221;YES)、演出制御基板12に対して大入賞口への遊技球の入賞を通知するための大入賞口入賞通知コマンドの送信設定が行われる(ステップS222)。続いて、特図プロセスフラグの値が大当り開放中処理に対応した値である“5”であるか否かを判定する(ステップS223)。特図プロセスフラグの値が大当り開放中処理に対応した値である“5”でなければ(ステップS223;NO)、大入賞口判定処理を終了する。
特図プロセスフラグの値が大当り開放中処理に対応した値である“5”であれば(ステップS223;YES)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた入賞個数カウンタの格納値である入賞個数カウント値を1加算するように更新する(ステップS224)。そして大入賞口判定処理を終了する。なお、入賞個数カウント値は、1回のラウンド遊技が実行される間にカウントスイッチ23により検出された遊技球の個数を示すものであればよい。
図23に戻る。図24に示した大入賞口判定処理に続いて、入賞個数カウント値が予め定められた入賞上限判定値に達したか否かを判定する(ステップS122)。入賞上限判定値に達していなければ(ステップS122;NO)、大当り開放中処理を終了する。ここでは、特図プロセスフラグの値が更新されないことから、次回のタイマ割込みが発生したときに大当り開放中処理が再び実行される。
一方、ステップS121にて大入賞口開放上限時間が経過した場合や(ステップS121;YES)、ステップS122にて入賞上限判定値に達したと判定された場合には(ステップS122;YES)、今回のラウンド遊技を終了すると判断して、開放状態となっている大入賞口を閉鎖状態に戻すための開放終了制御が行われる(ステップS123)。このときには、ソレノイド82に対する駆動信号の送信を停止するための設定が行われればよい。
ステップS123の処理に続いて、入賞個数カウンタをクリアして入賞個数カウント値を「0」に初期化する(ステップS124)。そして、特図プロセスフラグの値を大当り開放後処理に対応した“6”に更新してから(ステップS125)、大当り開放中処理を終了する。
図25は、図15のステップS116にて実行される大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す大当り開放後処理において、CPU103は、まず、図24に示した大入賞口判定処理を実行する(ステップS220)。このように、ステップS115の大当り開放中処理に加え、ステップS116の大当り開放後処理においても大入賞口判定処理を実行することにより、入賞上限判定値を超える入賞を好適に検出することができる。
図24に示した大入賞口判定処理を実行した後には、CPU103は、大入賞口開放回数カウント値が1加算されるように更新する(ステップS361)。続いて、更新後の大入賞口開放回数カウント値が最大値となったか否かを判定する(ステップS362)。
なお、ステップS362の「最大値」は更新後の大入賞口開放回数カウント値と比較されるものであり、また大入賞口開放回数カウント値の初期値は「1」であるため、「最大値」は、ラウンドの上限回数に1を加算した数である。例えば、ラウンドの上限回数が6回である第1大当りの場合には「最大値」は「7」、ラウンドの上限回数が16回である第2大当りの場合には「最大値」は「17」である。なお、更新後の大入賞口開放回数カウント値ではなく更新前の大入賞口開放回数カウント値と「最大値」とを比較してもよく、更新前の大入賞口開放回数カウント値と比較する場合には「最大値」をラウンドの上限回数とすればよい。
大入賞口開放回数カウント値が最大値以外であれば(ステップS362;NO)、ラウンド開始待ち時間を設定する(ステップS363)。具体的には、CPU103は、遊技制御タイマ設定部153に設けられているラウンド開始待ち時間タイマの格納値であるラウンド開始待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定のラウンド開始待ち時間をセットすればよい。続いて、CPU103は、演出制御基板12に対して大入賞口開放後通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS364)。ステップS364の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS365)、大当り開放後処理を終了する。こうして、ステップS362の処理により更新後の大入賞口開放回数カウント値が最大値であると判定されるまでは、図15に示すステップS114~S116の処理を繰り返し実行することにより、大当り遊技状態にて大入賞口を開放状態とする複数回のラウンドを実行させることができる。また、ステップS363の処理にてラウンド開始待ち時間を設定することにより、ラウンド開始待ち時間が経過するまで図15に示すステップS114の処理にて次回開放待機中となるため、所望のインターバル期間を置いて次のラウンドを開始させることができる。
ステップS362にて大入賞口開放回数カウント値が最大値であるときには(ステップS362;YES)、大当り終了時演出待ち時間を設定する(ステップS366)。具体的には、遊技制御タイマ設定部153に設けられている大当り終了時演出待ち時間タイマの格納値である大当り終了時演出待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の大当り終了時演出待ち時間をセットすればよい。続いて、演出制御基板12に対して当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS367)。その後、特図プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である“7”に更新してから(ステップS368)、大当り開放後処理を終了する。このように、ステップS366の処理にて大当り終了時演出待ち時間を設定することにより、図15に示すステップ117の処理にて、演出制御基板12の側において実行されるエンディング演出の終了に応じて、図15に示すステップS110の特別図柄通常処理を実行させることができる。
図26は、図15のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。ステップS321の処理では、例えば、大当り開放後処理のステップS366にてタイマ初期値がセットされた大当り終了時演出待ち時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;NO)、図24に示した大入賞口判定処理を実行し(ステップS220)、大当り終了処理を終了する。このように、ステップS115の大当り開放中処理に加え、ステップS117の大当り終了処理においても大入賞口判定処理を実行することにより、入賞上限判定値を超える入賞について好適に検出することができる。
ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;YES)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS322)。具体的には、ステップS322の処理では、確変フラグをオン状態にセットし、確変制御を実行可能な特図ゲームの上限値に相当する初期値を確変回数カウンタに設定する。
ステップS322の処理に続いて、時短制御や高開放制御を開始するための設定を行う(ステップS323)。具体的には、ステップS323の処理では、時短フラグをオン状態にセットし、時短制御や高開放制御を実行可能な特図ゲームの上限値に相当する初期値を時短回数カウンタに設定する。
ステップS323の処理に続いて、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS324)。これにより、パチンコ遊技機1において大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を、演出制御基板12の側に対して通知することができる。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS325)、大当り終了処理の実行を終了する。
なお、大当り終了処理により高開放制御を開始するための設定が行われた場合、図14に示すステップS16の普通図柄プロセス処理では、高開放制御を行うための処理が実行される。例えば、時短フラグがオンである場合には時短フラグがオンでない場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定が成される割合が高くなるようにしてもよい。一例として、時短フラグがオンである場合に参照する「普図当り」に割り当てられている決定値の数が、時短フラグがオンでない場合に参照する「普図当り」に割り当てられている決定値の個数よりも多い、普図表示結果決定テーブルを用いることにより、時短フラグがオンである場合には時短フラグがオンでない場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定が成される割合が高くなるようにしてもよい。また例えば、時短フラグがオンである場合には時短フラグがオンでない場合よりも普通図柄の可変表示時間が短くなるようにしてもよい。また、時短フラグがオンである場合には時短フラグがオンでない場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するようにしてもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図27のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図27に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図28は、コマンド解析処理として、図21のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドである否かを判定する(ステップS502)。このとき、第1保留記憶数通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS502;NO)、受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS503)。第2保留記憶数通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS503;NO)、入賞時判定結果指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS502にて第1保留記憶数通知コマンドであると判定された場合や(ステップS502;YES)、ステップS503にて第2保留記憶数通知コマンドであると判定された場合(ステップS503;YES)、あるいはステップS504にて入賞時判定結果指定コマンドであると判定された場合には(ステップS504;YES)、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bといった始動入賞時コマンドバッファのいずれかにおいて、空き領域の先頭に受信コマンドを格納してから(ステップS505)、ステップS501の処理に戻る。
一例として、第1保留記憶数通知コマンドと共に入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、第1保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドを順番に記憶させる。一方、第2保留記憶数通知コマンドと共に入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、第2保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドを順番に記憶させる。
なお、変動開始コマンドと共に保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時コマンドバッファに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留通知情報ともいう。保留通知情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを特定可能に示す始動口入賞指定コマンドを設けてもよい。始動入賞が発生したときに、乱数値MR1を示す数値データの抽出値に基づく判定結果を指定する演出制御コマンドである入賞時判定結果指定コマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、第1保留記憶数通知コマンドと第2保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときには、受信後の経過時間を計測することにより、入賞時判定結果指定コマンドの受信待ち時間が経過したか否かを判定する。そして、受信待ち時間が経過するより前に入賞時判定結果指定コマンドを受信できた場合には、保留記憶数通知コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時コマンドバッファに記憶されている保留記憶数通知コマンドと対応付けて、受信した入賞時判定結果指定コマンドを格納する。一方、受信待ち時間が経過してから入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合や、経過時間の計測が行われていないのに入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合には、正常な受信期間内に受信できなかったとして、あるいは保留記憶数通知コマンドが欠落しているとして、始動入賞時コマンドバッファにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信した入賞時判定結果指定コマンドを格納すればよい。
ステップS504にて受信コマンドが入賞時判定結果指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS504;NO)、その受信コマンドは遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。そして、受信コマンドが遊技状態指定コマンドであるときには(ステップS506;YES)、例えば演出制御バッファ設定部194等に設けられた遊技状態指定バッファに、遊技状態指定コマンドのEXTデータを記憶させる等して、バッファ記憶を更新する(ステップS507)。ステップS507の処理を実行した後には、ステップS501の処理に戻る。
ステップS506にて受信コマンドが遊技状態指定コマンドではない場合には(ステップS506;NO)、その受信コマンドは当り開始指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、受信コマンドが当り開始指定コマンドであるときには(ステップS508;YES)、時短中変動カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化し(ステップS509)、確変中変動カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS510)。ステップS510の処理を実行した後には、ステップS501の処理に戻る。
ステップS508にて受信コマンドが当り開始指定コマンドではない場合には(ステップS508;NO)、その受信コマンドは大入賞口入賞通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS511)。そして、受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドであるときには(ステップS511;YES)、累積賞球数更新処理を実行する(ステップS512)。ステップS512にて実行される累積賞球数更新処理では、連チャン中に制御された大当り遊技状態において、賞球として払い出された遊技球の個数をカウントする処理等が行われる。ここで、連チャンとは、低確低ベース状態に制御されることなく、繰り返し大当り遊技状態に制御されることである。ステップS512の処理を実行した後には、ステップS501の処理に戻る。
ステップS511にて受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドではない場合には(ステップS511;NO)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。
図29は、累積賞球数更新処理として、図28のステップS512にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す累積賞球数更新処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された当り開始指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、現在の大当り遊技状態の大当り種別が「第1大当り」であるか否かを判定する(ステップS151)。このとき、大当り種別が「第1大当り」である旨の判定が成されれば(ステップS151;YES)、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた第1大当り累積賞球数カウンタの格納値である第1大当り累積賞球数カウント値を更新する(ステップS152)。第1大当り累積賞球数カウント値は、連チャン中に制御された大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態において、賞球として払い出された遊技球の個数を示す。ステップS152の処理では、例えば、大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態において、大入賞口を通過した遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、賞球として払い出される遊技球の個数に対応する値を、現在の第1大当り賞球数カウント値に加算することにより更新すればよい。
ステップS151にて大当り種別が「第1大当り」ではなく「第2大当り」であった場合には(ステップS151;NO)、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた第2大当り累積賞球数カウンタの格納値である第2大当り累積賞球数カウント値を更新する(ステップS153)。第2大当り累積賞球数カウント値は、連チャン中に制御された大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態において、賞球として払い出された遊技球の個数を示す。ステップS153の処理では、例えば、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態において、大入賞口を通過した遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、賞球として払い出される遊技球の個数に対応する値を、現在の第2大当り賞球数カウント値に加算することにより更新すればよい。
ステップS152の処理、又はステップS153の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた合計大当り累積賞球数カウンタの格納値である合計大当り累積賞球数カウント値を更新し(ステップS154)、累積賞球数更新処理を終了する。合計大当り累積賞球数カウント値は、連チャン中に制御された全ての大当り遊技状態において、賞球として払い出された遊技球の個数を示す。ステップS153の処理では、例えば、現在の大当り遊技状態において、大入賞口を通過した遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、賞球として払い出される遊技球の個数に対応する値を、現在の合計大当り賞球数カウント値に加算することにより更新すればよい。なお、大入賞口を通過した遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、賞球として払い出される遊技球の個数が、大当り種別が「第1大当り」であるか「第2大当り」であるかに応じて異なる場合には、ステップS152の処理において加算した値、又はステップS153の処理において加算した値と同じ値を加算するようにすればよい。
図30は、演出制御プロセス処理として、図27のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したときに、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図31は、可変表示開始待ち処理として、図30のステップS170にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドといった、変動開始コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS181)。変動開始コマンドの受信があるか否かは、コマンド解析処理にて第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドを受信したと判定されたことを示す所定フラグがオンであるか否かに対応して、判定できればよい。第1変動開始フラグや第2変動開始フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191等に予め設けられていればよい。
変動開始コマンドの受信がない場合には(ステップS181;NO)、演出カスタマイズ中であるか否かを判定する(ステップS182)。本実施形態のパチンコ遊技機1は、一部の演出の態様を遊技者が自由に設定することができる演出カスタマイズ機能を備えている。演出カスタマイズ中であるか否かは、演出カスタマイズ中であることを示す演出カスタマイズ中フラグがオンであるか否かに対応して、判定できればよい。演出カスタマイズ中フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191等に予め設けられて、画像表示装置5の画面上にて所定の演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面が表示されるときにオン状態にセットされる。一方、演出カスタマイズ機能が終了されるときには、演出カスタマイズ中フラグがクリアされてオフ状態となる。また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるときにも、演出カスタマイズ中フラグがクリアされてオフ状態となればよい。
演出カスタマイズ中でない場合には(ステップS182;NO)、演出カスタマイズ機能を実行するための指示入力があるか否かを判定する(ステップS183)。例えば、演出制御用CPU120は、プッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号に基づいて、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、演出カスタマイズ機能を実行するための指示入力があると判定すればよい。
このような指示入力がない場合には(ステップS183;NO)、デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS184)。デモ表示中フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191等に予め設けられて、画像表示装置5の画面上にて所定のデモ表示を行うことによるデモ表示演出が実行されるときに、後述するステップS191の処理にてオン状態にセットされる。一方、飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述するステップS193の処理にてデモ表示中フラグがクリアされてオフ状態となればよい。
ステップS184にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS184;NO)、デモ表示開始待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS185)。デモ表示開始待ちフラグは、例えば演出制御フラグ設定部191等に予め設けられて、飾り図柄の可変表示が終了したとき等に、後述するステップS187の処理にてオン状態にセットされる。一方、デモ表示演出が開始されるときには、後述するステップS190の処理にてデモ表示開始待ちフラグがクリアされてオフ状態となる。また、飾り図柄の可変表示が開始されるときにも、後述するステップS193の処理にてデモ表示開始待ちフラグがクリアされてオフ状態となればよい。
ステップS185にてデモ表示開始待ちフラグがオフである場合には(ステップS185;NO)、デモ表示開始待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS186)。また、演出制御フラグ設定部191等に設けられたデモ表示開始待ちフラグをオン状態にセットしてから(ステップS187)、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS185にてデモ表示開始待ちフラグがオンである場合には(ステップS185;YES)、デモ表示開始待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS188)。そして、デモ表示開始待ち時間が経過していないときには(ステップS188;NO)、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS188にてデモ表示開始待ち時間が経過したときには(ステップS188;YES)、デモ表示演出の実行を開始させるための制御を行う(ステップS189)。例えば、演出制御用CPU120は、複数種類の演出制御パターンのうちからデモ表示演出を実行するための演出制御パターンを選択して、使用パターンにセットする。この演出制御パターンに基づいて、例えば表示制御部123のVDPに対して所定の表示制御指令を伝送させ、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させること等により、デモ表示演出の実行が開始されればよい。
ステップS189の処理を実行した後には、デモ表示開始待ちフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS190)、演出制御フラグ設定部191等に設けられたデモ表示中フラグをオン状態にセットし(ステップS191)、可変表示開始待ち処理を終了する。このようにデモ表示中フラグがオンとなることにより、飾り図柄の可変表示等が終了して待機中となってからデモ表示開始待ち時間が経過したことに対応して、デモ表示演出の実行が開始されることを特定できる。
ステップS184にてデモ表示中フラグがオンであるときには(ステップS184;YES)、デモ表示演出を実行するための制御を行い(ステップS192)、可変表示開始待ち処理を終了する。例えば演出制御用CPU120は、使用パターンにセットされている演出制御パターンに基づいて、例えば表示制御部123のVDPに対して所定の表示制御指令を伝送させ、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させること等により、デモ表示演出を継続して実行させる。なお、デモ表示演出は、所定の実行時間が経過すると一旦は終了して、所定のインターバル時間が経過した後に再び実行されてもよい。あるいは、デモ表示演出は、デモ表示開始待ち時間が経過した後に、飾り図柄の可変表示が開始されるまで継続して実行されてもよい。
ステップS181にて変動開始コマンドの受信があるときには(ステップS181;YES)、デモ表示演出等の実行を終了させる制御を行う(ステップS193)。例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123のVDPに対して所定の表示制御指令を伝送させ、飾り図柄の可変表示を開始する場合に対応した演出画像を表示させればよい。これにより、実行中のデモ表示演出や演出カスタマイズ機能を終了させることができればよい。このとき、デモ表示中フラグがオンであれば、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態にする。また、デモ表示開始待ちフラグがオンであれば、デモ表示開始待ちフラグをクリアしてオフ状態にする。ステップS193の処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS194)、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS182にて演出カスタマイズ中であるときや(ステップS182;YES)、ステップS183にて演出カスタマイズ機能を実行するための指示入力があるときには(ステップS183;YES)、演出カスタマイズ処理を実行する(ステップS195)。
図32は、図31のステップS195にて実行される演出カスタマイズ処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す演出カスタマイズ処理において、演出制御用CPU120は、まず、個別カスタマイズ中であるか否かを判定する(ステップS331)。本実施形態の演出カスタマイズ機能では、連チャン報知演出の態様、飾り図柄の可変表示中における変動音、予告演出に登場するキャラクタ、といった複数種類の演出について、個別にカスタマイズすることができる。個別カスタマイズ中であるか否かは、連チャン報知演出のカスタマイズ中であることを示す連チャン報知演出カスタマイズ中フラグ、変動音のカスタマイズ中であることを示す変動音カスタマイズ中フラグ、キャラクタのカスタマイズ中であることを示すキャラクタカスタマイズ中フラグ、といった個別カスタマイズ中であることを示す所定の個別カスタマイズ中フラグがオンであるか否かに応じて、判定できればよい。ここで、連チャン報知演出とは、確変制御中に連チャン回数を報知する演出である。個別カスタマイズ中フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191等に予め設けられて、画像表示装置5の画面上にて個別のカスタマイズ機能のメニュー画面が表示されるときにオン状態にセットされる。一方、個別カスタマイズ機能が終了されるときには、個別カスタマイズ中フラグがクリアされてオフ状態となる。また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して飾り図柄の可変表示が開始されるときにも、個別カスタマイズ中フラグがクリアされてオフ状態となればよい。
ステップS331にて個別カスタマイズ中でないときには(ステップS331;NO)、画像表示装置5の画面上に演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面を表示させる制御を行う(ステップS332)。例えば、演出制御用CPU120は、演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面として、複数の演出について、個別カスタマイズ機能を実行するための複数のボタンや、演出カスタマイズ機能の実行を終了させるためのボタン等が表示された画面を表示すればよい。
ステップS332の処理を実行した後には、個別カスタマイズ機能を実行するための指示入力があるか否かを判定する(ステップS333)。例えば、演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aから伝送された操作検出信号に基づいて、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、個別カスタマイズ機能を実行する複数のボタンのうちのいずれかを選択するための指示入力があると判定し、プッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号に基づいて、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、選択されているボタンに対応する個別カスタマイズ機能を実行するための指示入力があると判定すればよい。
このような指示入力がない場合には(ステップS333;NO)、演出カスタマイズ処理を終了する。ここでは、演出カスタマイズ中フラグがオンであり、いずれの個別カスタマイズ中フラグがオフであることから、次回のタイマ割込みが発生したときに、演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面を表示させる制御が再び実行される。
ステップS333にて個別カスタマイズ機能を実行するための指示入力があるときには(ステップS333;YES)、その指示入力が、連チャン報知演出の態様をカスタマイズする連チャン報知カスタマイズ機能を実行するためのものであるか否かを判定し(ステップS334)、連チャン報知カスタマイズ機能を実行するための指示入力でなければ(ステップS334;NO)、指示入力に応じた個別カスタマイズ機能を実行する(ステップS335)。
ステップS331にて個別カスタマイズ中であるときには(ステップS331;YES)、連チャン報知カスタマイズ中であるか否かを判定し(ステップS336)、連チャン報知カスタマイズ中でない場合にも(ステップS336;NO)、実行中の個別カスタマイズ機能を実行する(ステップS335)。
ステップS336にて連チャン報知カスタマイズ中であるときや(ステップS336;YES)、ステップS334にて連チャン報知カスタマイズ機能を実行するための指示入力であるときには(ステップS334;YES)、画像表示装置5の画面上にて連チャン報知カスタマイズ機能のメニュー画面を表示させる制御を行う(ステップS337)。例えば、演出制御用CPU120は、連チャン報知カスタマイズ機能のメニュー画面として、連チャン報知演出における連チャン回数の報知態様を、個別表示態様に設定するためのボタンと、まとめ表示態様に設定するためのボタンとが表示された画面を表示すればよい。ここで、連チャン回数の個別表示態様とは、大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された第1大当り回数と、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された第2大当り回数とを、遊技者がそれぞれ認識可能に個別に表示する態様である。一方、連チャン回数のまとめ表示態様とは、大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された第1大当り回数と、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された第2大当り回数とを区別することなく表示することで、連チャン回数の報知表示に伴い、他の演出表示が視認し難くなってしまうことを、個別表示態様よりも抑制することができる。
ステップS337の処理を実行した後には、連チャン報知演出における連チャン回数の報知態様を設定するための指示入力があるか否かを判定する(ステップS338)。例えば、演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aから伝送された操作検出信号に基づいて、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、連チャン回数の報知態様を設定する複数のボタンのうちのいずれかを選択するための指示入力があると判定し、プッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号に基づいて、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為が検出されたときに、選択されているボタンに対応する連チャン回数の報知態様を設定するための指示入力があると判定すればよい。
このような指示入力がない場合には(ステップS338;NO)、演出カスタマイズ処理を終了する。ここでは、演出カスタマイズ中フラグと連チャン報知演出カスタマイズ中フラグとがオンであることから、次回のタイマ割込みが発生したときに、連チャン報知カスタマイズ機能のメニュー画面を表示させる制御が再び実行される。
ステップS338にて連チャン回数の報知態様を設定するための指示入力があるときには(ステップS338;YES)、その指示入力が、個別表示態様に設定するためのものであるか否かを判定し(ステップS339)、個別表示態様に設定するためのものであれば(ステップS339;YES)、演出制御フラグ設定部191等に設けられた連チャン報知フラグの値を“1”に更新し(ステップS340)、演出カスタマイズ処理を終了する。このように連チャン報知フラグの値が“1”に更新されることにより、連チャン報知演出を実行するにあたり、遊技者によって設定された連チャン回数の報知態様が、個別表示態様であることを特定できる。
ステップS339にて指示入力がまとめ表示態様に設定するためのものであれば(ステップS339;NO)、演出制御フラグ設定部191等に設けられた連チャン報知フラグの値を“2”に更新し(ステップS341)、演出カスタマイズ処理を終了する。このように連チャン報知フラグの値が“2”に更新されることにより、連チャン報知演出を実行するにあたり、遊技者によって設定された連チャン回数の報知態様が、まとめ表示態様であることを特定できる。
図33は、可変表示開始設定処理として、図30のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS631)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成されれば(ステップS631;YES)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS632)。
ステップS632にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS632;YES)、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS633)。一例として、ステップS633の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定飾り図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御用カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS632にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS632;NO)、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS634)。一例として、ステップS634の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS631にて特図表示結果が「ハズレ」ではなく「大当り」であると判定されたときには(ステップS631;NO)、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS635)。一例として、ステップS635の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121等に予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「第1大当り」である場合には、複数種類の飾り図柄のうちから、「7」以外の数字を示す飾り図柄を確定飾り図柄に決定する。また、大当り種別が「第2大当り」である場合には、複数種類の飾り図柄のうちから、「7」の数字を示す飾り図柄を確定飾り図柄に決定する。
ステップS633、S634、S635の処理のいずれかを実行した後には、確変中演出設定処理を実行する(ステップS636)。続いて、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS637)。その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS638)。この時、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばステップS636の確変中演出設定処理において、連チャン回数報知演出やバトル演出、ボス予告演出を実行するための設定が成された場合には、その設定に対応した特図変動時演出制御パターンが選択される。
ステップS638の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS639)。そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS640)。このときには、例えばステップS638にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS641)、可変表示開始設定処理を終了する。
図34は、図33のステップS636にて実行される確変中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。確変中演出設定処理は、連チャン回数報知演出やバトル演出の演出態様や実行タイミングを決定するための処理や、ボス予告演出を実行するか否か、実行する場合の演出態様や実行タイミングを決定するための処理である。図34に示す確変中演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御バッファ設定部194等から遊技状態指定バッファ値を読み出すことにより、確変制御中であるか否かを判定する(ステップS141)。このとき、確変制御中ではない場合には(ステップS141;NO)、確変中演出設定処理を終了する。
確変制御中である場合には(ステップS141;YES)、確変中変動カウント値を読み出し(ステップS142)、連チャンカウント値を読み出し(ステップS143)、第1大当りカウント値を読み出し(ステップS144)、第2大当りカウント値を読み出す(ステップS145)。
ここで、確変中変動カウント値は、演出制御カウンタ設定部193に設けられた確変中変動カウンタの格納値であり、確変制御中に実行される可変表示の残回数である確変残回数を示す。本実施形態では、確変中変動カウント値は、大当り遊技状態が終了することに応じて、確変制御中に実行される可変表示の最大値として「100」に設定され、可変表示結果が導出表示される度に1減算され、大当り遊技状態が開始することに応じてクリアされ「0」に初期化される。
また、連チャンカウント値は、演出制御カウンタ設定部193に設けられた連チャンカウンタの格納値であり、有利状態としての確変状態に制御される有利条件の成立回数のカウントを終了する終了条件が成立していない場合に、カウントされた有利条件の成立回数を示す。ここで、本実施形態では、大当り種別が「第1大当り」と「第2大当り」のいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御される。したがって、本実施形態では、大当り遊技状態に制御されたことが、有利状態としての確変状態に制御される有利条件となる。また、本実施形態では、時短制御中に可変表示結果が「大当り」とならずに、時短状態が終了して通常状態に制御されることを以て、終了条件としての連チャン終了条件が成立するものとする。即ち、連チャンカウント値は、通常状態に制御されることなく、繰り返し大当り遊技状態に制御された連チャン回数を示す。本実施形態では、連チャンカウント値は、大当り遊技状態が終了したことに応じて1加算され、時短制御中に可変表示結果が「大当り」とならずに、時短状態が終了して通常状態に制御されることに応じてクリアされ「0」に初期化される。
また、第1大当りカウント値は、演出制御カウンタ設定部193に設けられた第1大当りカウンタの格納値であり、通常状態に制御されることなく、繰り返し大当り遊技状態に制御された連チャン回数のうち、大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された回数を示す。本実施形態では、第1大当りカウント値は、大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態が終了したことに応じて1加算され、時短制御中に可変表示結果が「大当り」とならずに、時短状態が終了して通常状態に制御されることに応じてクリアされ「0」に初期化される。
また、第2大当りカウント値は、演出制御カウンタ設定部193に設けられた第2大当りカウンタの格納値であり、上述した連チャン終了条件が成立していない場合に、カウントされた特定の有利条件の成立回数を示す。本実施形態では、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御されたことを以て、特定の有利条件が成立したものとする。即ち、第2大当りカウント値は、通常状態に制御されることなく、繰り返し大当り遊技状態に制御された連チャン回数のうち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数を示す。本実施形態では、第2大当りカウント値は、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態が終了したことに応じて1加算され、時短制御中に可変表示結果が「大当り」とならずに、時短状態が終了して通常状態に制御されることに応じてクリアされ「0」に初期化される。
ステップS145の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、連チャン報知演出設定処理を実行する(ステップS146)。
図35は、図34のステップS146にて実行される連チャン報知演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す連チャン報知演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御フラグ設定部191等に設けられた連チャン報知フラグの値が“1”であるか否かを判定する(ステップS161)。
ステップS161にて連チャン報知フラグの値が“1”であれば(ステップS161;YES)、即ち、遊技者によって設定された連チャン報知演出における連チャン回数の報知態様が個別表示態様であれば、第1大当り累積賞球数カウント値を読み出し(ステップS162)、第2大当り累積賞球数カウント値を読み出して(ステップS163)、個別表示態様の連チャン報知演出パターンを決定し(ステップS164)、連チャン報知演出設定処理を終了する。
ステップS164の処理では、例えば、個別表示態様の連チャン報知演出パターンとして、連チャン回数のうち大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された回数を特定し得る画像と共に当該「第1大当り」の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数に関する数値情報を表示し、連チャン回数のうち大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数を特定し得る画像と共に当該「第2大当り」の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数に関する数値情報を表示する演出制御パターンを決定する。なお、連チャン回数のうち大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された回数は、図34のステップS144にて読み出した第1大当りカウント値によって特定され、当該「第1大当り」の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数は、ステップS162にて読み出した第1大当り累積賞球数カウント値によって特定される。また、連チャン回数のうち大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数は、図34のステップS145にて読み出した第2大当りカウント値によって特定され、当該「第2大当り」の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数は、ステップS163にて読み出した第2大当り累積賞球数カウント値によって特定される。
ステップS161にて連チャン報知フラグの値が“2”であれば(ステップS161;NO)、即ち、遊技者によって設定された連チャン報知演出における連チャン回数の報知態様がまとめ表示態様であれば、合計大当り累積賞球数カウント値を読み出して(ステップS165)、まとめ表示態様の連チャン報知演出パターンを決定し(ステップS166)、連チャン報知演出設定処理を終了する。
ステップS166の処理では、例えば、まとめ表示態様の連チャン報知演出パターンとして、連チャン回数を特定し得る画像と共に連チャン中の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数に関する数値情報を表示する演出制御パターンを決定する。なお、連チャン回数は、図34のステップS143にて読み出した連チャンカウント値によって特定され、連チャン中の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数は、ステップS165にて読み出した合計大当り累積賞球数カウント値によって特定される。
図34に戻る。ステップS146の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、バトル演出パターンを決定する(ステップS147)。本実施形態では、上述したように、確変状態における所定回数の特図ゲームが実行される期間といった所定期間にて、確変中演出となるバトル演出が実行される。
本実施形態では、図36に示すように、バトル演出にて自キャラクタと対戦する敵キャラクタが「雑魚(半魚人)」である場合と「小ボス(少年)」である場合と「中ボス(老人)」である場合と「大ボス(怪人)」である場合と「ラスボス(ブラック)」である場合のそれぞれに対応して、また、敵キャラクタに対して自キャラクタが「劣勢」である場合と「優勢」である場合と「勝利」する場合と「敗北」する場合のそれぞれに対応して、複数のバトル演出パターンA1~A3、B1~B4、C1~C4、D1~D4、E1~E4が予め用意されている。
なお、例えば、敵キャラクタが「雑魚(半魚人)」である場合に対応したバトル演出パターンは、雑魚バトル演出パターンと称され、敵キャラクタが「小ボス(少年)」である場合に対応したバトル演出パターンは、小ボスバトル演出パターンと称される。他のバトル演出パターンについても同様に称される。
また、例えば、自キャラクタが「劣勢」である場合に対応したバトル演出パターンは、バトル演出劣勢パターンと称され、自キャラクタが「優勢」である場合に対応したバトル演出パターンは、バトル演出優勢パターンと称される。他のバトル演出パターンについても同様に称される。
また、例えば、敵キャラクタが「雑魚(半魚人)」で自キャラクタが「劣勢」である場合に対応したバトル演出パターンは、雑魚バトル演出劣勢パターンと称され、敵キャラクタが「雑魚(半魚人)」で自キャラクタが「優勢」である場合に対応したバトル演出パターンは、雑魚バトル演出優勢パターンと称される。他のバトル演出パターンについても同様に称される。
ここで、バトル演出劣勢パターンのバトル中演出では、自キャラクタの形勢が不利ではあるが、勝敗が決しない態様の演出が実行される。また、バトル演出優勢パターンのバトル中演出では、自キャラクタの形勢が有利ではあるが、勝敗が決しない態様の演出が実行される。
また、バトル演出勝利パターンのバトル中演出では、自キャラクタが最終的には勝利する態様の演出が実行されるが、勝利するまでの対戦の態様として、自キャラクタの形勢が有利である態様の演出が実行されることもあれば、自キャラクタの形勢が不利である態様の演出が実行されることもある。このような態様のバトル演出勝利パターンを実行可能とすることにより、バトル演出劣勢パターン又はバトル演出優勢パターンのいずれのバトル演出パターンのバトル中演出が実行されたとしても、可変表示結果が導出表示されるまで、自キャラクタが最終的に勝利することへの遊技者の期待感を継続させることができる。その場合、バトル演出勝利パターンのバトル中演出において、勝利するまでの対戦の態様として、自キャラクタの形勢が有利である態様の演出が実行される割合が、自キャラクタの形勢が不利である態様の演出が実行される割合よりも高くなるようにすればよい。このような態様のバトル演出勝利パターンを実行可能とすることにより、バトル演出優勢パターンのバトル中演出が実行された場合に、自キャラクタが最終的に勝利することへの遊技者の期待感を向上させることができる。
また、バトル演出敗北パターンのバトル中演出では、自キャラクタが最終的には敗北する態様の演出が実行されるが、敗北するまでの対戦の態様として、自キャラクタの形勢が有利である態様の演出が実行されることもあれば、自キャラクタの形勢が不利である態様の演出が実行されることもある。このような態様のバトル演出敗北パターンを実行可能とすることにより、バトル演出劣勢パターン又はバトル演出優勢パターンのいずれのバトル演出パターンのバトル中演出が実行されたとしても、可変表示結果が導出表示されるまで、自キャラクタが最終的に勝利するか否かに注目させることができる。その場合、バトル演出敗北パターンのバトル中演出において、敗北するまでの対戦の態様として、自キャラクタの形勢が不利である態様の演出が実行される割合が、自キャラクタの形勢が有利である態様の演出が実行される割合よりも高くなるようにすればよい。このような態様のバトル演出勝利パターンを実行可能とすることにより、バトル演出劣勢パターンのバトル中演出が実行された場合に、自キャラクタが最終的に勝利することへの遊技者の期待感を過度に煽ることを抑制することができる。
例えば、ステップS147の処理では、ステップS143にて読み出した連チャン回数カウント値が「5」以下である場合、即ち、連チャン回数が5連チャン以下である場合には、バトル演出パターンを決定するためのテーブルとして、図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201をセットする。
そして、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新されるバトル演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出された乱数値に基づいて、バトル演出決定第1テーブル201を参照することにより、バトル演出パターンを決定すればよい。
図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201の設定では、確変中変動カウント値に応じて、即ち、確変残回数に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。具体的には、確変中変動カウント値が「33」~「11」である場合には、雑魚バトル演出パターンA1~A3のうちのいずれかに決定されるようになっている。また、確変中変動カウント値が「10」~「1」である場合には、小ボスバトル演出パターンB1~B4のうちのいずれかに決定されるようになっている。
このようにすることで、連チャン回数が5連チャン以下である場合には、確変残回数が11回以上であれば、自キャラクタが雑魚(半魚人)の敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われ、確変残回数が10回以下であれば、自キャラクタが小ボス(少年)の敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われる。即ち、連チャン回数が5連チャン以下である場合には、確変残回数が10回以下となる一部の期間にわたって、特別演出として小ボス(少年)の敵キャラクタとのバトル中演出を実行することができる。
また、図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201の設定では、確変中変動カウント値と、可変表示結果に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。具体的には、確変中変動カウント値が「33」~「11」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、雑魚バトル演出劣勢パターンA1又は雑魚バトル演出優勢パターンA2に決定され、可変表示結果が「大当り」である場合には、雑魚バトル演出勝利パターンA3に決定されるようになっている。また、確変中変動カウント値が「10」~「2」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、小ボスバトル演出劣勢パターンB1又は小ボスバトル演出優勢パターンB2に決定され、可変表示結果が「大当り」である場合には、小ボスバトル演出勝利パターンB3に決定されるようになっている。また、確変中変動カウント値が「1」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、小ボスバトル演出敗北パターンB3に決定され、可変表示結果が「大当り」である場合には、小ボスバトル演出勝利パターンB4に決定されるようになっている。
このようにすることで、確変残回数にかかわらず、可変表示結果が「大当り」となる場合には、バトル演出の演出態様により大当り遊技状態に制御されることを確定的に報知することができる。また、確変制御中に実行される飾り図柄の最後の可変表示について、可変表示結果が「大当り」となる場合には、バトル演出の演出態様により大当り遊技状態に制御されることを確定的に報知し、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、バトル演出の演出態様により時短状態に制御されることを確定的に報知することができる。
また、図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201の設定では、確変中変動カウント値と、可変表示結果と、変動パターンとに応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。具体的には、確変中変動カウント値が「33」~「11」で可変表示結果が「ハズレ」である場合には、変動パターンが「リーチ変動パターン」である場合の方が、「非リーチ変動パターン」である場合よりも、雑魚バトル演出優勢パターンA2に決定され易くなっており、変動パターンが「スーパーリーチ変動パターン」である場合の方が、「リーチ変動パターン」である場合よりも、雑魚バトル演出優勢パターンA2に決定され易くなっている。また、確変中変動カウント値が「10」~「2」で可変表示結果が「ハズレ」である場合には、変動パターンが「リーチ変動パターン」である場合の方が、「非リーチ変動パターン」である場合よりも、小ボスバトル演出優勢パターンB2に決定され易くなっており、変動パターンが「スーパーリーチ変動パターン」である場合の方が、「リーチ変動パターン」である場合よりも、小ボスバトル演出優勢パターンB2に決定され易くなっている。
このようにすることで、上述したように、バトル演出勝利パターンのバトル中演出において、勝利するまでの対戦の態様として、自キャラクタの形勢が有利である態様の演出が実行される割合が、自キャラクタの形勢が不利である態様の演出が実行される割合よりも高くなるようにすれば、バトル演出の演出態様により、可変表示結果が「大当り」となることへの期待感を変化させることができる。
また、図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201の設定では、確変中変動カウント値と、可変表示結果と、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されているか否かの確変中保留内大当り判定結果とに応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。具体的には、確変中変動カウント値が「10」~「2」で可変表示結果が「ハズレ」である場合には、確変中保留内大当り判定結果が「保留内大当り判定なし」である場合の方が、「保留内大当り判定あり」である場合よりも、小ボスバトル演出劣勢パターンB1に決定され易くなっており、確変中保留内大当り判定結果が「保留内大当り判定あり」である場合の方が、「保留内大当り判定なし」である場合よりも、小ボスバトル演出優勢パターンB2に決定され易くなっている。
このようにすることで、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されていない場合には、自キャラクタの形勢が不利となる態様の演出が継続され易く、確変制御中に実行される可変表示の保留記憶として、可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶された場合には、自キャラクタの形勢が有利となる態様の演出が継続され易くなり、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームに対応する可変表示にて、自キャラクタが勝利する態様の演出が実行される。即ち、小ボス(少年)の敵キャラクタとのバトル演出が実行される期間の早い段階で、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されている場合には、自キャラクタの形勢が有利となる態様の演出が頻繁に実行された結果、自キャラクタが勝利するような態様の演出が実行されることになり、自キャラクタが善戦して勝利するような印象を遊技者に与えることができる。一方、小ボス(少年)の敵キャラクタとのバトル演出が実行される期間の遅い段階で、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶された場合には、自キャラクタの形勢が不利となる態様の演出が頻繁に実行された結果、自キャラクタが勝利するような態様の演出が実行されることになり、自キャラクタが苦戦して勝利するような印象を遊技者に与えることができる。即ち、小ボス(少年)の敵キャラクタとのバトル演出の実行期間において、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されて、確変制御中に大当り遊技状態になることが確定した場合、そのタイミングに応じて、確定後の小ボス(少年)の敵キャラクタとのバトル演出の態様を異ならせることができる。
また、例えば、ステップS147の処理では、ステップS143にて読み出した連チャン回数カウント値が「6」以上「10」以下である場合、即ち、連チャン回数が6連チャン以上10連チャン以下である場合には、バトル演出パターンを決定するためのテーブルとして、図37(B)に示すバトル演出決定第1テーブル202をセットする。
そして、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新されるバトル演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出された乱数値に基づいて、バトル演出決定第2テーブル202を参照することにより、バトル演出パターンを決定すればよい。
図37(B)に示すバトル演出決定第2テーブル202の設定では、確変中変動カウント値に応じて、即ち、確変残回数に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。具体的には、確変中変動カウント値が「33」~「6」である場合には、雑魚バトル演出パターンA1~A3のうちのいずれかに決定されるようになっている。また、確変中変動カウント値が「5」~「1」である場合には、中ボスバトル演出パターンC1~C4のうちのいずれかに決定されるようになっている。
このようにすることで、連チャン回数が6連チャン以上10連チャン以下である場合には、確変残回数が6回以上であれば、自キャラクタが雑魚(半魚人)の敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われ、確変残回数が5回以下であれば、自キャラクタが中ボス(老人)の敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われる。即ち、連チャン回数が6連チャン以上10連チャン以下である場合には、確変残回数が5回以下となる一部の期間にわたって、特別演出として中ボス(老人)の敵キャラクタとのバトル中演出を実行することができる。
このように、本実施形態では、連チャン回数が5回以下である場合には、連チャン回数が6連チャン以上10連チャン以下である場合よりも、特別演出が実行され得る期間が長い。換言すれば、連チャン回数が5回以下である場合には、連チャン回数が6連チャン以上10連チャン以下である場合よりも、早いタイミングで特別演出が開始される。
このようにすることで、連チャン回数が5回以下である場合には、連チャン回数が6連チャン以上10連チャン以下である場合よりも、特別演出が実行され得る期間に対応する確変制御中の早いタイミングで可変表示結果が「大当り」となる機会が増えるため、連チャン回数が少ないほど、早いタイミングでボスの敵キャラクタに勝利するような印象を遊技者に与えることができる。
また、連チャン回数が6連チャン以上10連チャン以下である場合には、連チャン回数が5回以下である場合よりも、特別演出が実行され得る期間が短いため、連荘回数が多くなるにつれて、ボスの敵キャラクタに勝利するのが難しくなるような印象を遊技者に与えることができる。
その他、図37(B)に示すバトル演出決定第2テーブル202の設定では、図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201の設定と同様に、確変中変動カウント値、可変表示結果、変動パターン、確変中保留内大当り判定結果に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。
また、例えば、ステップS147の処理では、ステップS143にて読み出した連チャン回数カウント値が「11」以上であり、ステップS145にて読み出した第2大当りカウント値が「5」未満である場合、即ち、連チャン回数が11連チャン以上であり、うち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が5回未満である場合には、バトル演出パターンを決定するためのテーブルとして、図38(A)に示すバトル演出決定第3テーブル203をセットする。
そして、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新されるバトル演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出された乱数値に基づいて、バトル演出決定第3テーブル203を参照することにより、バトル演出パターンを決定すればよい。
図38(A)に示すバトル演出決定第3テーブル203の設定では、確変中変動カウント値に応じて、即ち、確変残回数に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。具体的には、確変中変動カウント値が「33」~「4」である場合には、雑魚バトル演出パターンA1~A3のうちのいずれかに決定されるようになっている。また、確変中変動カウント値が「3」~「1」である場合には、大ボスバトル演出パターンD1~D4のうちのいずれかに決定されるようになっている。
このようにすることで、連チャン回数が11連チャン以上であり、うち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が5回未満である場合には、確変残回数が4回以上であれば、自キャラクタが雑魚(半魚人)の敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われ、確変残回数が3回以下であれば、自キャラクタが大ボス(怪人)の敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われる。即ち、連チャン回数が11連チャン以上であり、うち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が5回未満である場合には、確変残回数が3回以下となる一部の期間にわたって、特別演出として大ボス(怪人)の敵キャラクタとのバトル中演出を実行することができる。
このように、本実施形態では、連チャン回数が6連チャン以上10回以下である場合には、連チャン回数が11連チャン以上である場合よりも、特別演出が実行され得る期間が長い。換言すれば、連チャン回数が6連チャン以上10回以下である場合には、連チャン回数が11連チャン以上である場合よりも、早いタイミングで特別演出が開始される。
このようにすることで、連チャン回数が6連チャン以上10回以下である場合には、連チャン回数が11連チャン以上である場合よりも、特別演出が実行され得る期間に対応する確変制御中の早いタイミングで可変表示結果が「大当り」となる機会が増えるため、連チャン回数が少ないほど、早いタイミングでボスの敵キャラクタに勝利するような印象を遊技者に与えることができる。
また、連チャン回数が11連チャン以上である場合には、連チャン回数が6連チャン以上10回以下である場合よりも、特別演出が実行され得る期間が短いため、連荘回数が多くなるにつれて、ボスの敵キャラクタに勝利するのが難しくなるような印象を遊技者に与えることができる。
その他、図38(A)に示すバトル演出決定第3テーブル203の設定では、図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201の設定と同様に、確変中変動カウント値、可変表示結果、変動パターン、確変中保留内大当り判定結果に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。
また、例えば、ステップS147の処理では、ステップS143にて読み出した連チャン回数カウント値が「11」以上であっても、ステップS145にて読み出した第2大当りカウント値が「5」以上である場合、即ち、連チャン回数が11連チャン以上であっても、うち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が5回以上である場合には、バトル演出パターンを決定するためのテーブルとして、図38(B)に示すバトル演出決定第4テーブル204をセットする。
そして、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新されるバトル演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出された乱数値に基づいて、バトル演出決定第4テーブル204を参照することにより、バトル演出パターンを決定すればよい。
図38(B)に示すバトル演出決定第4テーブル204の設定では、確変中変動カウント値に応じて、即ち、確変残回数に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。具体的には、確変中変動カウント値が「33」~「4」である場合には、雑魚バトル演出パターンA1~A3のうちのいずれかに決定されるようになっている。また、確変中変動カウント値が「3」~「1」である場合には、ラスボスバトル演出パターンE1~E4のうちのいずれかに決定されるようになっている。
このようにすることで、連チャン回数が11連チャン以上であり、うち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が5回以上である場合には、確変残回数が4回以上であれば、自キャラクタが雑魚(半魚人)の敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われ、確変残回数が3回以下であれば、自キャラクタがラスボス(ブラック)の敵キャラクタと対戦するようなバトル中演出が行われる。即ち、連チャン回数が11連チャン以上であっても、うち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が5回以上である場合には、確変残回数が3回以下となる一部の期間にわたって、特定態様の特別演出としてラスボス(ブラック)の敵キャラクタとのバトル中演出を実行することができる。
このように、連荘回数が11連チャン以上であっても、うち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が5回以上でなければ見ることのできない特定態様の特別演出として、ラスボス(ブラック)の敵キャラクタとのバトル中演出を実行可能とすることで、特定の有利条件として、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御されることに対して、遊技者に期待感を抱かせることができる。
その他、図38(B)に示すバトル演出決定第4テーブル204の設定では、図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201の設定と同様に、確変中変動カウント値、可変表示結果、変動パターン、確変中保留内大当り判定結果に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。
ステップS147の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS147において決定されたバトル演出パターンが、雑魚バトル演出パターンであるか否かを判定する(ステップS148)。このとき、雑魚バトル演出パターンではないとの判定が成されれば(ステップS148;NO)、確変中演出設定処理を終了する。
ステップS148にて雑魚バトル演出パターンであるとの判定が成された場合には(ステップS148;YES)、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS149)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」ではなく「大当り」であると判定されたときには(ステップS149;NO)、確変中演出設定処理を終了する。
ステップS149にて特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成されれば(ステップS149;YES)、ボス予告演出を実行するか否か、及び実行する場合のボス予告演出パターンを決定し(ステップS150)、確変中演出設定処理を終了する。ここで、ボス予告演出とは、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が開始されるよりも前に、即ち、雑魚の敵キャラクタとのバトル演出が実行される期間において、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されることを予告する演出である。
ここで、ステップS150にてボス予告演出の有無や、ボス予告演出を実行する場合のボス予告演出パターンを決定する処理は、ステップS149にて特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成された場合にのみ実行される。このようにすることで、特別演出として小ボスバトル中演出パターンのバトル中演出が実行されることなく、確変状態が終了して大当り遊技状態に制御される状況であるにもかかわらず、ボス予告演出が実行されてしまう、といった演出間の不整合が生じてしまうことを防止することができ、遊技者に不信感を抱かせることがないようにすることができる。
本実施形態では、図39に示すように、複数のボス予告演出パターンYP1~YP4が予め用意されている。
ここで、ボス予告演出パターンYP2のボス予告演出では、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されることを、「もうすぐボスだ!」といったメッセージを表示することにより予告する。また、ボス予告演出パターンYP3のボス予告演出では、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されることを、「ボスが近いぞ!!」といった、ボス予告演出パターンYP2のボス予告演出よりも強いニュアンスのメッセージを表示することにより予告する。また、ボス予告演出パターンYP4のボス予告演出では、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されることを、「ボスが来る!!!」といった、ボス予告演出パターンYP3のボス予告演出よりも強いニュアンスのメッセージを表示することにより予告する。一方、ボス予告演出パターンYP1のボス予告演出では、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されることを、「ボスの気配がする・・・」といった、ボス予告演出パターンYP2、YP3のボス予告演出のニュアンスと比較して、強いとも弱いともとれる曖昧なニュアンスのメッセージを表示することにより予告する。
例えば、ステップS150の処理では、ステップS143にて読み出した連チャン回数カウント値が「5」以下である場合、即ち、連チャン回数が5連チャン以下である場合には、ボス予告演出の有無、及び実行する場合のボス予告演出パターンを決定するためのテーブルとして、図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301をセットする。
そして、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新されるバトル演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出された乱数値に基づいて、ボス予告演出決定第1テーブル301を参照することにより、ボス予告演出の有無、及び実行する場合のボス予告演出パターンを決定すればよい。
図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301の設定では、確変中変動カウント値に応じて、即ち、確変残回数と、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されているか否かの確変中保留内大当り判定結果とに応じて、異なる割合でボス予告演出パターンが決定されるようになっている。具体的には、確変中変動カウント値が「33」~「15」である場合には、ボス予告演出を実行しないことに決定される割合が100%となっている。一方、確変中変動カウント値が「14」である場合には、ボス予告演出を実行することに決定されることがあり、確変中変動カウント値が「13」~「11」である場合には、ボス予告演出を実行することに必ず決定されるようになっている。
上述したように、本実施形態では、確変残回数が10回となったことに対応して、特別演出として小ボスバトル中演出パターンのバトル中演出が実行される。したがって、連チャン回数が5連チャン以下である場合には、確変残回数が14回となることに対応して、即ち、特別演出として小ボスバトル中演出パターンのバトル中演出が開始される可変表示よりも、4回前の可変表示が実行されることことに対応して、ボス予告演出が実行可能となる。
また、図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301の設定では、確変中変動カウント値が「14」である場合には、ボス予告演出を実行しないことと、ボス予告演出パターンYP1のボス予告演出とのいずれかに決定され、確変中変動カウント値が「13」である場合には、ボス予告演出パターンYP1のボス予告演出と、ボス予告演出パターンYP2のボス予告演出とのいずれかに決定されるようになっている。
このようにすることで、確変残回数が14回となったことに対応して、ボス予告演出が実行されたにもかかわらず、確変残回数が13回となったことに対応して、ボス予告演出が実行されない、といったことが起こらないようにし、遊技者に不信感を抱かせることがないようにすることができる。
また、図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301の設定では、確変中変動カウント値が「12」である場合には、ボス予告演出パターンYP1~YP3のボス予告演出のいずれかに決定され、確変中変動カウント値が「11」である場合には、ボス予告演出パターンYP1、YP3、YP4のボス予告演出のいずれかに決定されるようになっている。
このようにすることで、確変残回数が12回となったことに対応して、ボス予告演出パターンYP3のボス予告演出が実行されたにもかかわらず、確変残回数が11回となったことに対応して、ボス予告演出パターンYP3のボス予告演出よりもメッセージのニュアンスが弱いボス予告演出パターンYP2のボス予告演出が実行されてしまう、といったことが起こらないようにし、遊技者に不信感を抱かせることがないようにすることができる。
ここで、確変中変動カウント値が「14」~「11」である場合に、可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されている場合には、雑魚バトル演出パターンのバトル中演出の実行中に可変表示結果が「大当り」となり、特別演出として小ボスバトル中演出パターンのバトル中演出が実行されることなく、確変状態が終了して大当り遊技状態に制御される可能性がある。
そこで、図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301の設定では、確変中変動カウント値が「14」である場合には、可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されているか否かの保留内大当り判定結果が「保留内大当り判定あり」である場合の方が、保留内大当り判定結果が「保留内大当り判定なし」である場合よりも、ボス予告演出を実行しないことに決定され易くなっている。
このようにすることで、特別演出として小ボスバトル中演出パターンのバトル中演出が実行されることなく、確変状態が終了して大当り遊技状態に制御される状況であるにもかかわらず、ボス予告演出が実行されてしまう、といったことが頻発しないようにし、遊技者に不信感を抱かせることがないようにすることができる。
また、図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301の設定では、確変中変動カウント値が「13」又は「12」である場合には、可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されているか否かの保留内大当り判定結果が「保留内大当り判定あり」であれば、ボス予告演出パターンYP1のボス予告演出に決定される割合が100%となっている。
このようにすることで、特別演出として小ボスバトル中演出パターンのバトル中演出が実行されることなく、確変状態が終了して大当り遊技状態に制御される状況であるにもかかわらず、強いニュアンスのメッセージを表示するボス予告演出が実行されないようにし、遊技者に不信感を抱かせることがないようにすることができる。また、確変残回数が14回となったことに対応して、ボス予告演出が実行されたにもかかわらず、確変残回数が13回となったことに対応して、ボス予告演出が実行されない、といったことが起こらないようにし、遊技者に不信感を抱かせることがないようにすることができる。
ここで、上述したように、ステップS150にてボス予告演出の有無や、ボス予告演出を実行する場合のボス予告演出パターンを決定する処理は、ステップS149にて特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成された場合にのみ実行される。したがって、確変残回数が11回となる可変表示にてボス予告演出が実行された場合、その可変表示結果は「ハズレ」となり、次回の可変表示に対応して、特別演出として小ボスバトル中演出パターンのバトル中演出が必ず実行されることになる。
そこで、図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301の設定では、確変中変動カウント値が「11」である場合には、ボス予告演出パターンYP4のボス予告演出に決定される割合が100%となっている。
このようにすることで、確変残回数が11回となる可変表示では、最も強いニュアンスのメッセージを表示するボス予告演出を実行することができ、特別演出として小ボスバトル中演出パターンのバトル中演出が実行されることへの興趣を向上させることができる。
また、例えば、ステップS150の処理では、ステップS143にて読み出した連チャン回数カウント値が「6」以上「10」以下である場合、即ち、連チャン回数が6連チャン以上10連チャン以下である場合には、ボス予告演出の有無、及び実行する場合のボス予告演出パターンを決定するためのテーブルとして、図40(B)に示すボス予告演出決定第2テーブル302をセットする。
そして、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新されるバトル演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出された乱数値に基づいて、ボス予告演出決定第2テーブル302を参照することにより、ボス予告演出の有無、及び実行する場合のボス予告演出パターンを決定すればよい。
なお、図40(B)に示すボス予告演出決定第2テーブル302の設定では、図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301の設定と同様に、確変中変動カウント値、保留内大当り判定結果に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。
また、例えば、ステップS150の処理では、ステップS143にて読み出した連チャン回数カウント値が「10」以上である場合、即ち、連チャン回数が11連チャン以上である場合には、ボス予告演出の有無、及び実行する場合のボス予告演出パターンを決定するためのテーブルとして、図40(C)に示すボス予告演出決定第3テーブル303をセットする。
そして、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新されるバトル演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出された乱数値に基づいて、ボス予告演出決定第3テーブル303を参照することにより、ボス予告演出の有無、及び実行する場合のボス予告演出パターンを決定すればよい。
なお、図40(C)に示すボス予告演出決定第3テーブル303の設定では、図40(A)に示すボス予告演出決定第1テーブル301の設定と同様に、確変中変動カウント値、保留内大当り判定結果に応じて、異なる割合でバトル演出パターンが決定されるようになっている。
図41は、可変表示中演出処理として、図30のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図41に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS661)。一例として、ステップS661の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS661にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS661;NO)、連チャン報知演出を実行するための連チャン報知演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS662)。連チャン報知演出実行期間は、例えば連チャン報知演出に対応した連チャン報知演出制御パターン、あるいは特図変動時演出制御パターン等により、予め定められていればよい。
ステップS662にて連チャン報知演出実行期間であるときには(ステップS662;YES)、連チャン報知演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS663)。一例として、ステップS663の処理では、連チャン報知演出制御パターンあるいは特図変動時演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用の可動部材の動作のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。特に、画像表示装置5の画面上に設けられた連チャン報知演出画像表示エリアにおいて、連チャン報知演出に対応した画像を表示させるための表示動作制御が行われればよい。
ステップS661にて連チャン報知演出実行期間ではないときや(ステップS662;NO)、ステップS663の処理を実行した後には、バトル演出を実行するためのバトル演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS664)。バトル演出実行期間は、例えばバトル演出に対応したバトル演出制御パターン、あるいは特図変動時演出制御パターン等により、予め定められていればよい。バトル演出実行期間には、遊技状態の遷移に応じて対戦の結果を報知するバトル結果報知演出が実行される場合に、その実行期間も含まれていればよい。
ステップS664にてバトル演出実行期間であるときには(ステップS664;YES)、バトル演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS665)。一例として、ステップS665の処理では、バトル演出制御パターンあるいは特図変動時演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用の可動部材の動作のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。特に、画像表示装置5の画面上に設けられたバトル演出画像表示エリアにおいて、バトル演出に対応した画像を表示させるための表示動作制御が行われればよい。
ステップS664にてバトル演出実行期間ではないときや(ステップS664;NO)、ステップS665の処理を実行した後には、ボス予告演出を実行するためのボス予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS666)。ボス予告演出実行期間は、例えばボス予告演出に対応したボス予告演出制御パターン、あるいは特図変動時演出制御パターン等により、予め定められていればよい。
ステップS666にてボス予告演出実行期間であるときには(ステップS666;YES)、ボス予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS667)。一例として、ステップS667の処理では、ボス予告演出制御パターンあるいは特図変動時演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用の可動部材の動作のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。特に、画像表示装置5の画面上に設けられたボス予告演出画像表示エリアにおいて、ボス予告演出に対応した画像を表示させるための表示動作制御が行われればよい。
ステップS666にてボス予告演出実行期間ではないときや(ステップS666;NO)、ステップS667の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他の演出動作制御を行ってから(ステップS668)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS661にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS661;YES)、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS669)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS669;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく、所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS669にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS669;YES)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS670)。
ステップS669の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えば演出制御バッファ設定部194等から遊技状態指定バッファ値を読み出すことにより、確変制御中であるか否かを判定する(ステップS671)。このとき、確変制御中である場合には(ステップS671;YES)、確変制御中に可変表示が実行されたことに対応して、確変中変動カウント値を1減算するように更新する(ステップS672)。こうして、確変中変動カウンタには、確変制御中に実行される可変表示の残回数を示す更新後のカウント値が記憶される。
ステップ671にて確変制御中ではない場合や(ステップS671;NO)、ステップS672の処理を実行した後には、例えば演出制御バッファ設定部194等から遊技状態指定バッファ値を読み出すことにより、時短制御中であるか否かを判定する(ステップS673)。このとき、時短制御中である場合には(ステップS673;YES)、時短制御中に可変表示が実行されたことに対応して、時短中変動カウント値を1減算するように更新する(ステップS674)。こうして、時短中変動カウンタには、時短制御中に実行される可変表示の残回数を示す更新後のカウント値が記憶される。
そして、更新後の時短中変動カウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップS675)。更新後の時短中変動カウント値が「0」であれば(ステップS675;YES)、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、特図表示結果が「ハズレ」であったか否かを判定する(ステップS676)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」であった旨の判定が成されれば(ステップS676;YES)、連チャンカウンタ、第1大当りカウンタ、第2大当りカウンタ、第1大当り累積賞球数カウンタ、第2大当り累積賞球数カウンタ、合計大当り累積賞球数カウンタをそれぞれクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS677)。
このように、本実施形態では、時短状態において可変表示の可変表示結果が「大当り」となることなく、時短状態が終了することに対応して、連チャン回数のカウント値や、連チャン回数のうち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数のカウント値がクリアされる。
ステップS673にて時短制御中ではない場合や(ステップS673;NO)、ステップS675にて更新後の時短中変動カウント値が「0」以外である場合や(ステップS675;NO)、ステップS676の処理にて特図表示結果が「ハズレ」ではなく「大当り」であると判定された場合や(ステップS676;NO)、ステップS677の処理を実行した後には、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS678)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS679)、可変表示中演出処理を終了する。
図42は、エンディング演出処理として、図30のステップ175にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図42に示すエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられたエンディング演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS681)。ここで、エンディング演出中フラグは、エンディング演出が実行されること等に対応して、後述するステップS684の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS681にてエンディング演出中フラグがオフであるときには(ステップS681;NO)、エンディング演出時間として定められた一定時間を設定する(ステップS682)。続いて、例えば大当り遊技状態の終了に対応した演出制御パターンを使用パターンに選択するといった、エンディング演出となる演出動作を開始するための設定が行われる(ステップS683)。その後、エンディング演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS684)、エンディング演出処理を終了する。
ステップS681にてエンディング演出中フラグがオンであるときには(ステップS681;)、エンディング演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS685)。エンディング演出時間が経過していないときには(ステップS685;NO)、エンディング演出となる演出動作の制御を行ってから(ステップS686)、エンディング演出処理を終了する。
ステップS685にてエンディング演出時間が経過したときには(ステップS685;YES)、エンディング演出中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS687)。
ステップS687の処理を実行した後には、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた時短中変動カウンタに、時短制御を実行する可変表示の回数に対応したカウント初期値として「100」を設定し(ステップS688)、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた確変中変動カウンタに、確変制御を実行する可変表示の回数に対応したカウント初期値として「33」を設定する(ステップS689)。
ステップS689の処理を実行した後には、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた連チャンカウンタの格納値である連チャンカウント値を、1加算するように更新する(ステップS690)。なお、ステップS690の処理により、大当り遊技状態が終了したときに連チャンカウント値を1加算するものに限定されず、例えば当り開始指定コマンドを受信したときに、連チャンカウント値を更新してもよい。
ステップS690の処理を実行した後には、例えば主基板11から伝送された当り終了指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、大当り種別が「第2大当り」であったか否かを判定する(ステップS691)。
ステップS691にて大当り種別が「第1大当り」であった旨の判定が成されれば(ステップS691;NO)、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた第1大当りカウンタの格納値である第1大当りカウント値を、1加算するように更新する(ステップS692)。なお、ステップS692の処理により、大当り遊技状態が終了したときに第1大当りカウント値を1加算するものに限定されず、例えば当り開始指定コマンドを受信したときに、大当り種別が「第1大当り」であれば、第1大当りカウント値を更新してもよい。
ステップS691にて大当り種別が「第2大当り」であった旨の判定が成されれば(ステップS691;YES)、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた第2大当りカウンタの格納値である第2大当りカウント値を、1加算するように更新する(ステップS693)。なお、ステップS693の処理により、大当り遊技状態が終了したときに第2大当りカウント値を1加算するものに限定されず、例えば当り開始指定コマンドを受信したときに、大当り種別が「第2大当り」であれば、第2大当りカウント値を更新してもよい。
ステップS692又はステップS693の処理を実行した後には、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS694)、エンディング演出処理を終了する。
次に、図43を参照して、演出カスタマイズ機能の表示動作例等について説明する。
上述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1は、一部の演出の態様を遊技者が自由に設定することができる演出カスタマイズ機能を備えている。演出カスタマイズ機能が実行されると、演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面として、複数の演出について、個別カスタマイズ機能を実行するための複数のボタンや、演出カスタマイズ機能の実行を終了させるためのボタン等が表示された画面が表示される。
図43(A)は、演出カスタマイズ機能のメインメニュー画面の一例を示す。図43(A)に示すメインメニュー画面の例では、連チャン報知演出の態様をカスタマイズする連チャン報知カスタマイズ機能を実行するためのボタン5BAと、飾り図柄の可変表示中における変動音をカスタマイズする変動音カスタマイズ機能を実行するためのボタン5BBと、予告演出に登場するキャラクタをカスタマイズするキャラクタカスタマイズ機能を実行するためのボタン5BCと、その他の演出カスタマイズ機能を実行するためのボタン5BDと、演出カスタマイズ機能を終了させるためのボタン5BEとが表示されている。
図43(B)は、連チャン報知カスタマイズ機能のメニュー画面の一例を示す。図43(B)に示すメニュー画面の例では、連チャン報知演出における連チャン回数の報知態様を、個別表示態様に設定するためのボタン5BFと、まとめ表示態様に設定するためのボタン5BGと、連チャン報知カスタマイズ機能を終了させるためのボタン5BHとが表示されている。
次に、図44から図48を参照して、バトル演出の演出動作例等について説明する。
上述したように、本実施形態では、確変状態に制御されたことに対応して、バトル演出が実行される。バトル演出では、まず、自キャラクタが雑魚(半魚人)の敵キャラクタと対戦するような態様の雑魚バトル演出パターンのバトル中演出が実行され、その後に、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行される。
本実施形態では、連チャン回数に応じて、雑魚バトル演出パターンのバトル中演出が終了して、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出に移行するタイミングが異なる。具体的には、図44(A)に示すように、連チャン回数が5回以下である場合には、確変残回数が10回になったことに対応して、10回分の可変表示にわたって、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行される。また、図44(B)に示すように、連チャン回数が6回以上10回以下である場合には、確変残回数が5回になったことに対応して、5回分の可変表示にわたって、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行される。また、図44(C)、(D)に示すように、連チャン回数が11回以上である場合には、確変残回数が3回になったことに対応して、3回分の可変表示にわたって、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行される。
このように、本実施形態では、連チャン回数に応じて、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されるタイミングを異ならせることにより、連チャン回数が少ないほど、特別演出が実行され得る期間に対応する確変制御中の早いタイミングで可変表示結果が「大当り」となる機会が増えるため、早いタイミングでボスの敵キャラクタに勝利するような印象を遊技者に与えることができる。また、連荘回数が多くなるにつれて、特別演出が実行され得る期間が短くなるため、ボスの敵キャラクタに勝利するのが難しくなるような印象を遊技者に与えることができる。
また、本実施形態では、連チャン回数と、連荘回数のうち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数とに応じて、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が異なる。具体的には、図44(A)、図45(A1)、(A2)に示すように、連チャン回数が5回以下である場合には、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数にかかわらず、特別演出として、自キャラクタCHZが小ボス(少年)の敵キャラクタCHBと対戦するような態様の小ボスバトル演出パターンのバトル中演出が実行される。また、図44(B)、図45(B1)、(B2)に示すように、連チャン回数が6回以上10回以下である場合には、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数にかかわらず、特別演出として、自キャラクタCHZが中ボス(老人)の敵キャラクタCHCと対戦するような態様の中ボスバトル演出パターンのバトル中演出が実行される。また、図44(C)、図45(C1)、(C2)に示すように、連チャン回数が11回以上で、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された5回未満である場合には、特別演出として、自キャラクタCHZが大ボス(怪人)の敵キャラクタCHDと対戦するような態様の大ボスバトル演出パターンのバトル中演出が実行される。また、図44(D)、図45(D1)、(D2)に示すように、連チャン回数が11回以上で、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された5回以上である場合には、特別演出として、自キャラクタCHZがラスボス(ブラック)の敵キャラクタCHEと対戦するような態様のラスボスバトル演出パターンのバトル中演出が実行される。
このように、本実施形態では、連チャン回数や、連荘回数のうち、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数に応じて、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出の演出態様を異ならせることにより、特別演出が単調にならず興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、図45に示すように、確変状態に制御されている場合には、画像表示装置5の画面上に設けられた確変残回数表示エリア5Zにおいて、残回数を報知する文字を表示させるための表示動作制御が行われる。
また、本実施形態では、図45に示すように、連チャン報知演出として、画像表示装置5の画面上に設けられた連チャン報知演出画像表示エリア5Aにおいて、連チャン回数を特定し得る画像や、累積賞球数に関する数値情報を表示させるための表示動作制御が行われる。
図45(A1)、(B1)、(C1)、(D1)は、個別表示態様の連チャン報知演出の表示動作例を示す。例えば、代表して図45(A1)に示す表示動作例について説明すると、連チャン回数のうち大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が2回であることを特定し得る画像「☆×2」と共に当該「第1大当り」の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数に関する数値情報「1800pt」が表示され、連チャン回数のうち大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数が1回であることを特定し得る画像「★×1」と共に当該「第2大当り」の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数に関する数値情報「2400pt」が表示されている。
このようにすることで、連チャン中に獲得した累積賞球数について大当り種別毎に認識させることができる。また、連チャン回数と特別演出とを関連付けることができ連チャン回数を意識させることができる。
図45(A2)、(B2)、(C2)、(D2)は、まとめ表示態様の連チャン報知演出の表示動作例を示す。例えば、代表して図45(A2)に示す表示動作例について説明すると、連チャン回数が3回であることを特定し得る画像「王冠を模した画像×3」と共に連チャン中の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数に関する情報「4200pt」が表示されている。
このようにすることで、個別表示態様の連チャン報知演出と比較して、連チャン報知演出画像表示エリア5Aにおいて画像や数値情報が表示される領域を小さくすることができ、他の演出表示の視認性を下げてしまうことなく、連チャン回数や累積賞球数を報知することができる。
また、本実施形態では、図44(A)~(D)に示すように、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が開始される可変表示よりも、4回前の可変表示からボス予告演出を実行可能としている。
図46は、連チャン回数が5回以下である場合に、ボス予告演出が実行される場合の演出動作例を示す。
連チャン回数が5回以下である場合、図46(A)に示すように、確変残回数が15回となる可変表示が実行された後、確変残回数が14回となる可変表示が実行されることに対応して、ボス予告演出が実行可能となる。
この演出動作例では、確変残回数が14回となる可変表示から、確変残回数が11回となる可変表示までの期間にわたって、ボス予告演出が実行される例を示している。具体的には、図46(B)に示すように、確変残回数が14回となる可変表示に対応して、ボス予告演出パターンYP1のボス予告演出が実行され、図46(C)に示すように、確変残回数が13回となる可変表示に対応して、ボス予告演出パターンYP2のボス予告演出が実行され、図46(D)に示すように、確変残回数が12回となる可変表示に対応して、ボス予告演出パターンYP3のボス予告演出が実行され、図46(E)に示すように、確変残回数が11回となる可変表示に対応して、ボス予告演出パターンYP4のボス予告演出が実行されている。そして、図46(F)に示すように、確変残回数が10回となる可変表示に対応して、特別演出として小ボス(少年)の敵キャラクタCHBとのバトル中演出に移行する。
この演出動作例のように、特別演出として小ボス(少年)の敵キャラクタCHBとのバトル中演出に移行するまでの可変表示の回数が少なくなるにつれて、特別演出が実行されることが徐々に強いニュアンスで予告されることにより、特別演出が実行されることを遊技者に報知することができるだけでなく、特別演出に対する興趣を向上させることができる。
図47は、連チャン回数が5回以下である場合に、特別演出として実行される小ボス(少年)の敵キャラクタCHBとのバトル演出の開始時に、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されている場合の演出動作例を示す。図48は、連チャン回数が5回以下である場合に、特別演出として実行される小ボス(少年)の敵キャラクタCHBとのバトル演出の開始時には、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されていなかったが、特別演出として小ボス(少年)の敵キャラクタCHBとのバトル演出が実行されている最中に、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶された場合の演出動作例を示す。
図47と図48を参照して、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されたタイミングに応じて、特別演出として実行されるボスの敵キャラクタとのバトル演出の演出態様が異なることについて説明する。図47及び図48では、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示されている保留記憶表示を示す丸印のうち、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームの保留記憶表示を示す丸印にハッチングをかけている。
連チャン回数が5回以下である場合に、特別演出として実行される小ボス(少年)の敵キャラクタCHBとのバトル演出の開始時に、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されている場合、図34に示す確変中演出設定処理におけるステップS147の処理にて参照される図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201によれば、可変表示結果が「ハズレ」であれば、小ボスバトル演出劣勢パターンB1に決定される割合よりも高い割合で、小ボスバトル演出優勢パターンB2に決定される。
その結果、可変表示結果が「ハズレ」となる可変表示に対応して実行される特別演出では、図47(B)に示すような、自キャラクタCHZの形勢が不利となる態様の演出よりも、図47(A)、(C)に示すような、自キャラクタCHZの形勢が有利となる態様の演出が頻繁に実行された結果、図47(D)に示すように、可変表示結果が「大当り」となる可変表示に対応して、自キャラクタCHZが勝利するような態様の演出が実行される。なお、図47(C)~(D)は、バトル演出勝利パターンのバトル中演出において、自キャラクタCHZが最終的には勝利する態様の演出が実行されるが、勝利するまでの対戦の態様として、自キャラクタCHZの形勢が有利である態様の演出が実行される例を示している。
この演出動作例のように、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル演出が実行される期間の早い段階で、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されている場合には、自キャラクタCHZの形勢が有利となる態様の演出が頻繁に実行された結果、自キャラクタが勝利するような態様の演出が実行されることになり、自キャラクタCHZが善戦して勝利するような印象を遊技者に与えることができる。
一方、連チャン回数が5回以下である場合に、特別演出として実行される小ボス(少年)の敵キャラクタCHBとのバトル演出の開始時には、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されていなかった場合、図34に示す確変中演出設定処理におけるステップS147の処理にて参照される図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201によれば、可変表示結果が「ハズレ」であれば、小ボスバトル演出優勢パターンB2に決定される割合よりも高い割合で、小ボスバトル演出劣勢パターンB1に決定される。
その結果、可変表示結果が「ハズレ」となる可変表示に対応して実行される特別演出では、図48(A)、(B)に示すような、自キャラクタCHZの形勢が不利となる態様の演出が頻繁に実行される。
そして、特別演出として小ボス(少年)の敵キャラクタCHBとのバトル演出が実行されている最中に、確変制御中に実行され得る可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶された場合、図34に示す確変中演出設定処理におけるステップS147の処理にて参照される図37(A)に示すバトル演出決定第1テーブル201によれば、可変表示結果が「ハズレ」であれば、小ボスバトル演出劣勢パターンB1に決定される割合よりも高い割合で、小ボスバトル演出優勢パターンB2に決定される。
その結果、可変表示結果が「ハズレ」となる可変表示に対応して実行される特別演出では、図48(D)、(E)に示すような、自キャラクタCHZの形勢が不利となる態様の演出よりも、図48(C)、(F)、(G)に示すような、自キャラクタCHZの形勢が有利となる態様の演出が頻繁に実行された結果、図48(H)に示すように、可変表示結果が「大当り」となる可変表示に対応して、自キャラクタCHZが勝利するような態様の演出が実行される。なお、図48(G)~(H)は、バトル演出勝利パターンのバトル中演出において、自キャラクタCHZが最終的には勝利する態様の演出が実行されるが、勝利するまでの対戦の態様として、自キャラクタCHZの形勢が有利である態様の演出が実行される例を示している。
この演出動作例のように、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル演出が実行される期間の遅い段階で、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶された場合には、自キャラクタCHZの形勢が不利となる態様の演出が頻繁に実行された結果、自キャラクタCHZが勝利するような態様の演出が実行されることになり、自キャラクタが苦戦して勝利するような印象を遊技者に与えることができる。
この発明は、上記実施形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、上記実施形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)パチンコ遊技機1は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われる確変状態に制御される遊技性のものに限定されない。
次に、変形例のパチンコ遊技機1の遊技性について図49に基づいて説明する。
ここで、変形例のパチンコ遊技機1には、左遊技領域に打ち出された遊技球が入賞可能な第1の普通入賞球装置と、右遊技領域に打ち出された遊技球が入賞可能な普通入賞球装置とが設けられているものとする。
また、変形例のパチンコ遊技機1には、右遊技領域に打ち出された遊技球が通過可能な通過ゲートと、右遊技領域に打ち出された遊技球が入賞可能な普通可変入賞球装置が設けられているものとする。そして、第2の普通入賞球装置、通過ゲート及び普通可変入賞球装置の上方には、遊技球を第2の普通入賞球装置と通過ゲート及び普通可変入賞球装置とに振り分けるための振分装置が設けられているものとする。
また、変形例のパチンコ遊技機1には、右遊技領域に打ち出された遊技球が入賞可能な特別可変入賞球装置が設けられているものとする。そして、特別可変入賞球装置が形成する大入賞口内には、遊技球が通過することで遊技球を検出する第1のカウントスイッチと、第1のカウントスイッチを通過した遊技球が流下した先の分岐路のうちの片方の分岐路において、遊技球が通過することで遊技球を検出する第2のカウントスイッチとが設けられているものとする。
また、変形例のパチンコ遊技機1には、画像表示装置5の上方に、カウントダウン表示装置が設けられているものとする。一例として、カウントダウン表示装置は、7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されており、後述する高ベース状態において、第1特別図柄の可変表示の開始時から高ベース終了時演出開始タイミングまでの残り期間を表示可能となっている。
図49に示すように、変形例のパチンコ遊技機1では、まず、低ベース状態において遊技球を左遊技領域に打ち出して第1の普通入賞球装置に形成された第1始動入賞口に遊技球を入賞させることにより第1特別図柄の可変表示が実行される。なお、低ベース状態においては、画像表示装置5の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて第1特別図柄に対応する第1演出図柄の可変表示が実行される。第1特別図柄の可変表示において可変表示結果が「ハズレ」となった場合には、更に第1始動入賞口に遊技球を入賞させることによって第1特別図柄と第1演出図柄の可変表示が繰り返し実行される。
そして、第1特別図柄の可変表示結果として「大当り」となり、「大当り」の大当り種別が「大当りA」であった場合は、大当り遊技終了後に高ベース制御が開始されることによってチャンスタイムに突入する。一方、第1特別図柄の可変表示結果として「大当り」となり、「大当り」の大当り種別が「大当りB」であった場合は、大当り遊技終了後に遊技状態が低ベース状態に制御されることによって再び第1始動入賞口に遊技球を入賞させることにより第1特別図柄の可変表示が実行される。
チャンスタイムとは、第1特別図柄の可変表示が、遊技状態が低ベース状態である場合よりも特図変動時間が長い変動パターンで1回実行される期間であり、遊技状態が高ベース状態に制御されてから第1特別図柄の可変表示の終了時までの期間を指す。
高ベース状態では、遊技球を右遊技領域に打ち出す。このとき右遊技領域に打ち出された一部の遊技球は、振分装置に進入することによって第2の普通入賞球装置側と通過ゲート及び普通可変入賞球装置側に振り分けられる。なお、このとき第2の普通入賞球装置に遊技球が進入することで第1特図保留記憶が発生するので、第1特図保留記憶が0の状態で高ベース状態に制御された場合であっても、第1特別図柄の可変表示を行うことができるようになっている。
そして、遊技球が通過ゲートを通過することによって普通図柄の可変表示が実行される。なお、高ベース状態においては、画像表示装置5の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて普通図柄に対応する第2演出図柄の可変表示が実行される。普通図柄の可変表示において可変表示結果が「ハズレ」となった場合は、更に遊技球が通過ゲートを通過することによって普通図柄と第2演出図柄の可変表示が繰り返し実行される。
普通図柄の可変表示結果として「当り」となった場合は、普通可変入賞球装置が形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる。そして、振分装置によって通過ゲート及び普通可変入賞球装置側に振り分けられた遊技球の一部が第2始動入賞口に入賞した場合は、第2特図保留記憶が発生する。
高ベース状態における第1特別図柄の1回の可変表示が終了した後は、遊技状態が低ベース状態に制御される。そして、チャンスタイム中に発生した第2特別図柄保留記憶数が0であれば再び遊技球を左遊技領域に打ち出すことによって第1特別図柄の可変表示が実行される。また、チャンスタイム中に発生した第2特図保留記憶数が1以上である場合は、チャンスタイム中に発生した第2特図保留記憶数分の第2特別図柄の可変表示が実行されて大当り遊技を繰り返すラッシュゾーンに突入する。
具体的には、第2特別図柄の可変表示が実行されて可変表示結果が「大当り」であり且つ大当り種別が「大当りC」となる場合は、大当りCの大当り遊技が実行される。また、第2特別図柄の可変表示が実行されて可変表示結果が「小当り」となる場合は、小当り遊技として大入賞口の開放が繰り返し行われる。この大入賞口の開放中に右遊技領域に遊技球を打ち出すことによって遊技球が第2のカウントスイッチに検出されると、小当り種別に応じた大当り遊技が実行される。
大当りC~大当りEの大当り遊技終了後は必ず高ベース状態に制御されるので、大当り遊技終了後に第2特図保留記憶数が0である場合は、再びチャンスタイムに突入する。以降、チャンスタイム中に第2特図保留記憶数が発生した場合は、チャンスタイムとラッシュゾーンが繰り返し実行される。
なお、図50(A)及び図50(B)に示すように、大当りA、大当りC、大当りD、大当りEの大当り遊技終了時に第1特図保留記憶がある状態で高ベース状態に制御される場合は、画像表示装置5の左下部において特別図柄に対応する第1演出図柄の可変表示が開始されると共に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて普通図柄に対応する第2演出図柄の初期停止図柄の表示が開始される。更に、カウントダウン表示装置において第1特別図柄の特図変動時間に応じた高ベース終了時演出開始タイミングまでのカウントダウンが開始される。
また、図52(C)及び図52(D)に示すように、大当りA、大当りC、大当りD、大当りEの大当り遊技終了時に第1特図保留記憶がない状態で高ベース状態に制御される場合は、画像表示装置5の左下部において特別図柄に対応する第1演出図柄の停止図柄の表示されると共に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて普通図柄に対応する第2演出図柄の初期停止図柄の表示が開始される。また、画像表示装置5には未だ高ベース状態における第1特別図柄の可変表示が開始されていない旨の表示が開始され、カウントダウン表示装置では、第1特別図柄変動開始待ち演出として全セグメントの点滅が実行される。
なお、このように第1特別図柄保留記憶がない状態で高ベース状態に制御されてから第1始動入賞口に遊技球が進入した場合は、図50(E)に示すように、画像表示装置5の左下部において特別図柄に対応する第1演出図柄の可変表示が開始されると共に、未だ高ベース状態における第1特別図柄の可変表示が開始されていない旨の表示が終了する。そして、カウントダウン表示装置において第1特別図柄の特図変動時間に応じた高ベース終了時演出開始タイミングまでのカウントダウンが開始される。
(変形例2)変形例1のような遊技性のパチンコ遊技機1において、チャンスタイムのラスト120秒間といった一部の期間にわたって、上述実施形態のような、特別演出や連チャン報知演出を実行するようにしてもよい。その場合、大当り遊技終了後に高ベース制御が開始されることによってチャンスタイムに突入させる大当り種別の「大当り」となった回数に応じて異なる態様の特別演出を実行可能とすればよい。これにより、変形例1のような遊技性のパチンコ遊技機1においても、特別演出が単調にならず興趣を向上させることができる。
(変形例3)バトル演出のうち特別演出の演出態様は、確変中変動カウント値、可変表示結果、変動パターン、確変中保留内大当り判定に応じて決定するものに限定されない。例えば、確変制御中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されている場合、特別演出の実行中であるか否かを判定し、特別演出の実行中であれば、可変表示結果が「大当り」となるまでの可変表示の実行回数を算出し、算出された実行回数に応じて、特別演出の演出態様を異ならせるようにしてもよい。その場合、例えば、算出された実行回数が少ないほど、自キャラクタの形勢が有利となる態様の演出が頻繁に実行された結果、自キャラクタが勝利するような態様の演出が実行され、算出された実行回数が多くなるにつれて、自キャラクタの形勢が不利となる態様の演出が頻繁に実行された結果、自キャラクタが勝利するような態様の演出が実行されるようにすればよい。
(変形例4)上記実施形態では、雑魚バトル演出パターンのバトル中演出が実行されている期間に可変表示結果が「大当り」となる場合には、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出は実行されないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば、雑魚バトル演出パターンのバトル中演出の実行期間中に実行され得る可変表示の可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶された場合には、雑魚バトル演出パターンのバトル中演出を中断して、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出に移行するようにしてもよい。これにより、特別演出の実行頻度が高まるだけでなく、特別演出が実行されるタイミングに意外性を持たせることができる。また、特別演出が実行されることへの期待感を向上させることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例5)上記実施形態では、雑魚バトル演出パターンのバトル中演出の実行中にボス予告演出が実行された後、必ず特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、確変中演出となるバトル演出において、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されないことがあってもよい。その場合、特別演出としてボスの敵キャラクタとのバトル中演出が実行されない場合でも、ガセとなるボス予告演出が実行されるようにしてもよい。これにより、特別演出やボス予告演出の興趣を向上させることができる。
(変形例6)上記実施形態において、累積賞球数に関する数値情報を表示するにあたり、通常、例えば「黒色」といった通常態様で表示するところ、累積賞球数が特定数以上となる場合、例えば「金色」といった特定態様で表示するようにしてもよい。その場合、まとめ表示態様の連チャン報知演出における累積賞球数の表示についてのみ特定態様で表示可能としてもよいし、個別表示態様の連チャン報知演出における特定の大当り種別に対応する累積賞球数の表示についてのみ特定態様で表示可能としてもよい。これにより、遊技者の興趣を向上させることができる。
(変形例7)上記実施形態において、例えばスーパーリーチのリーチ演出といった、比較的、演出効果の高い特定演出の実行中には、連チャン報知演出を実行しないようにしてもよい。ここで、演出効果の高い特定演出には、例えば、その演出が実行される場合には大当り遊技状態に制御される割合が高い演出、即ち、大当り期待度の高い演出等が挙げられる。なお、特定演出の実行中であっても、連チャン報知演出を実行する場合、連チャン報知演出画像表示エリア5Aを小さくすることや、連チャン報知演出を半透明で表示することにより、連チャン報知演出の視認性を下げることで、特定演出の視認性が低下しないようにすればよい。これにより、特定演出の演出効果を低下させないようにすることができる。
(変形例8)上記実施形態において、確変状態であるときに停電等が生じた後に復旧した場合、連チャン報知演出を実行しないようにしてもよい。あるいは、確変状態であるときに停電等が生じた後に復旧した場合であっても、連チャン報知演出を実行する場合、連チャン回数や累積賞球数を特定し得ない特別態様で実行するようにすればよい。これにより、確変状態であるときにパチンコ遊技機1の電源が復旧したことに起因して、連チャン回数や累積賞球数について、虚偽の表示が成されてしまうことを防止することができる。
(変形例9)上記実施形態では、主基板11の側にてオーバー入賞を好適に検出することができるようにして、累積賞球数にもオーバー入賞に対応して、賞球として払い出される遊技球の個数に対応する値を表示するものとして説明した。しかしながら、累積賞球数としてカウントされる遊技球の個数は、これに限られない。例えば、累積賞球数として表示される値には、オーバー入賞に対応して賞球として払い出された遊技球の個数含まれないようにしてもよい。これにより、オーバー入賞を検出しないタイプのパチンコ遊技機にも適用することができる。もしくは、累積賞球数のうち、オーバー入賞に対応して賞球として払い出された遊技球の個数について、個別に認識可能に表示するようにしてもよい。これにより、昂揚感を高めることができる。
(変形例10)上記実施形態では、累積賞球数として、大入賞口を通過した遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、賞球として払い出される遊技球の個数に対応する値を表示するものとして説明した。しかしながら、累積賞球数としてカウントされる遊技球の個数は、これに限られない。例えば、累積賞球数として表示される値には、大入賞口を通過した遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、賞球として払い出される遊技球の個数に対応する値と、一般入賞口を通過した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、賞球として払い出される遊技球の個数に対応する値とを加算したものとしてもよい。その場合、大入賞口への入賞に対する累積賞球数と、一般入賞口への入賞に対する累積賞球数とを個別に認識可能に表示するようにしてもよい。また、確変状態において発生した一般入賞口への入賞に対する賞球数を含めるようにしてもよい。これにより、昂揚感を高めることができる。
(変形例11)上記実施形態では、個別表示態様の連チャン報知演出として、連チャン回数のうち、大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された回数や当該「第1大当り」の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数と、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数や当該「第2大当り」の大当り遊技状態において獲得した累積賞球数とを、遊技者がそれぞれ認識可能に個別に表示するものとして説明した。しかしながら、連チャン報知演出の個別表示態様は、これに限られない。例えば、大当り遊技状態に制御される度に、その大当り種別を特定し得る画像と共に当該大当り遊技状態において獲得した累積賞球数に関する数値情報を表示するようにしてもよい。その場合、上記実施形態における個別表示態様の連チャン報知演出を、まとめ表示態様の連チャン報知演出としてもよい。これにより、大当り遊技状態毎に獲得した累積賞球数を把握することができる。
(変形例12)変形例11のような実施形態において、連チャン中に繰り返し大当り遊技状態に制御された回数が特定回数に達する毎に、特定回数分の大当り遊技状態に対応する特定個数の画像を、一の画像にまとめて表示するようにしてもよい。これにより、連チャン回数が多くなるにつれて、他の演出の視認性が著しく損なわれてしまうことを抑制することができる。
(変形例13)上記実施の形態では、連チャン報知演出において、連チャン回数を特定し得る画像と、連チャン中に獲得した累積賞球数に関する数値情報とを上下に並べて表示するものとして説明した。しかしながら、連チャン報知演出の表示態様は、これに限られない。例えば、画像表示装置5の画面上において、連チャン回数を特定し得る画像が表示される第1領域と、連チャン中に獲得した累積賞球数に関する数値情報が表示される第2領域とが離れていてもよい。その場合、個別表示態様の連チャン報知演出では、第1領域に表示されている画像のうち、いずれの画像がいずれの大当り種別に対応するものであるかと、第2領域に表示されている数値情報のうち、いずれの数値情報がいずれの大当り種別に対応するものであるかについて、遊技者が認識可能に表示されていればよい。また、複数の画像表示装置を設け、連チャン回数を特定し得る画像が表示される画像表示装置と、連チャン中に獲得した累積賞球数に関する数値情報が表示される画像表示装置とを異ならせてもよい。これにより、他の演出の表示位置や表示態様に鑑みて、他の演出の視認性を損なわない好適な位置において連チャン報知演出を実行することができる。
(変形例14)上記実施の形態では、図30に示すステップS170の可変表示開始待ち処理において、換言すれば、飾り図柄の可変表示が実行されていない期間において、演出カスタマイズ機能を実行可能であるものとして説明した。しかしながら、演出カスタマイズの実行可能タイミングは、これに限られない。例えば、演出カスタマイズ機能は、可変表示中や、ファンファーレ演出の実行中、エンディング演出中といった、所定タイミングにて実行可能である。その場合、演出カスタマイズ機能を実行したタイミングに応じて、実行可能な個別カスタマイズ機能を異ならせてもよい。例えば、確変状態には連チャン報知演出が実行されることから、エンディング演出中や確変状態に演出カスタマイズ機能が実行された場合には、連チャン報知演出の演出態様をカスタマイズすることができるようにすればよい。その場合、確変状態であるときに限り、可変表示中であっても、例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった所定の操作手段に対する操作が検出されたことに応じて、演出カスタマイズ機能が実行されるようにしてもよい。これにより、確変状態において連チャン回数に応じて異なる演出が実行されるような場合に、確変状態における演出の視認性を損なうことがなければ、あるいは視認性を損なっても良ければ、連チャン報知演出の態様を個別表示態様に設定し、確変状態における演出の視認性が損なわれるようであれば、あるいは確変状態における演出の視認性を損ないたくなければ、連チャン報知演出の態様をまとめ表示態様に設定する、というように、他の演出に応じて好適なタイミングで演出のカスタマイズを行うことができる。
(変形例15)上記実施の形態では、演出カスタマイズ機能を実行することにより、連チャン報知演出の演出態様を、「個別表示」、「まとめ表示」のいずれかに設定可能であるものとして説明した。しかしながら、演出カスタマイズ機能にて設定可能な連チャン報知演出の演出態様は、これに限られない。例えば、連チャン報知演出を非表示とするための設定ができるようにしてもよい。これにより、連チャン回数や累積賞球数の報知を必要としない遊技者に対応することができるだけでなく、その他の演出の視認性を妨げないようにすることができる。
上記実施形態では、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第1特図を用いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第2特図を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかにかかわらず共通の特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものであってもよい。
また、上記実施形態においては、演出制御基板12の演出制御用CPU120が、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPU等により、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
上記の実施形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信するが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施形態では、遊技媒体となる遊技球を遊技領域に発射して、特別図柄や飾り図柄を可変表示するパチンコ遊技機1に、可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能である構成等を、設けるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、スロットマシン等の他の遊技機にも、この発明の特徴となる構成や機能を適用することができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施形態では、例えば「1」~「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、本願発明に係る遊技機は、可変表示(例えば、特別図柄や飾り図柄の可変表示等)を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能であり、有利状態が終了した後の遊技状態を通常状態(例えば、低確低ベース状態等)よりも有利な特別状態(例えば、確変状態やチャンスタイム等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、遊技状態が特別状態であるときに、有利状態に制御された回数について特定し得る特定画像を表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された回数について特定し得る画像「☆×回数」や、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数について特定し得る画像「★×回数」や、大当り種別が「第1大当り」であるか「第2大当り」であるかにかかわらず大当り遊技状態に制御された回数について特定し得る画像「王冠を模した画像×回数」を表示すること等)を備え、表示手段は、有利状態において得られた遊技価値に関する数値情報を、当該有利状態に対応する特定画像と共に表示可能である(例えば、累積賞球数に関する数値情報「○○○○pt」を、大当り遊技状態に制御された回数と共に表示されること等)。これにより、有利状態に制御された回数のみならず、有利状態に対応して得られた遊技価値をも把握することができる。
表示手段は、遊技価値が特定数以上となる場合、当該遊技価値に関する数値情報を特定態様で表示可能である(例えば、累積賞球数に関する数値情報を表示するにあたり、通常、例えば「黒色」といった通常態様で表示するところ、累積賞球数が特定数以上となる場合、例えば「金色」といった特定態様で表示すること等)ようにしてもよい。これにより、遊技者の興趣を向上させることができる。
所定の終了条件が成立するまで、遊技価値の累計を行う累計手段(例えば、連チャン中に制御された全ての大当り遊技状態において、賞球として払い出された遊技球の個数をカウントすること等)を更に備え、表示手段は、累計手段が累計した遊技価値に関する数値情報を表示可能である(例えば、まとめ表示態様の連チャン報知演出を実行すること等)ようにしてもよい。これにより、遊技者に昂揚感を与えることができる。
表示手段は、有利状態に制御された回数について有利状態の種別にかかわらず特定し得る、一の特定画像を表示可能である(例えば、大当り種別が「第1大当り」であるか「第2大当り」であるかにかかわらず大当り遊技状態に制御された回数について特定し得る画像「王冠を模した画像×回数」を表示すること等)ようにしてもよい。これにより、特定画像以外の表示を邪魔することなく、有利状態に制御された回数を認識可能に表示することができる。
特定画像の表示態様を、複数種類の特定画像を表示する態様とするか、一の特定画像を表示する態様とするかについて、遊技者の選択を受け付ける受付手段(例えば、演出制御用CPU120が、演出カスタマイズ機能として、連チャン報知演出の態様を、個別表示態様とするか、まとめ表示態様とするかを設定可能とすること等)を更に備え、表示手段は、受付手段が受け付けた態様に応じて、特定画像を表示可能である(例えば、図35に示す連チャン報知演出設定処理において、連チャン報知フラグの値に応じた処理が実行されること等)ようにしてもよい。これにより、遊技者の好みに応じた態様で特定画像を表示することができる。
特定演出を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、スーパーリーチのリーチ演出といった、比較的、演出効果の高い演出を実行すること等)を更に備え、表示手段は、特定演出が実行されていることに対応して特定画像の表示を制限する(例えば、スーパーリーチのリーチ演出といった、比較的、演出効果の高い特定演出の実行中には、連チャン報知演出を実行しないことや、特定演出の実行中であっても、連チャン報知演出を実行する場合、連チャン報知演出画像表示エリア5Aを小さくすることや、連チャン報知演出を半透明で表示すること等)ようにしてもよい。これにより、特定演出の演出効果を低下させないようにすることができる。
表示手段は、遊技状態が特別状態であるときに遊技機の電源が復旧した場合、特定画像の表示を制限可能である(例えば、確変状態であるときに停電等が生じた後に復旧した場合、連チャン報知演出を実行しないことや、確変状態であるときに停電等が生じた後に復旧した場合であっても、連チャン報知演出を実行する場合、連チャン回数や累積賞球数を特定し得ない特別態様で実行すること等)ようにしてもよい。これにより、遊技状態が特別状態であるときに遊技機の電源が復旧したことに起因して、有利状態に制御された回数や、有利状態において得られた遊技価値について、虚偽の表示が成されてしまうことを防止することができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示(例えば、特別図柄や飾り図柄の可変表示等)を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能であり、前記有利状態が終了した後の遊技状態を通常状態(例えば、低確低ベース状態等)よりも有利な特別状態(例えば、確変状態やチャンスタイム等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、遊技状態が前記特別状態であるときに、前記有利状態に制御された回数について特定し得る特定画像を表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、大当り種別が「第1大当り」の大当り遊技状態に制御された回数について特定し得る画像「☆×回数」や、大当り種別が「第2大当り」の大当り遊技状態に制御された回数について特定し得る画像「★×回数」や、大当り種別が「第1大当り」であるか「第2大当り」であるかにかかわらず大当り遊技状態に制御された回数について特定し得る画像「王冠を模した画像×回数」を表示すること等)を備え、前記表示手段は、前記有利状態において得られた遊技価値に関する数値情報を、当該有利状態に対応する特定画像と共に表示可能であり(例えば、累積賞球数に関する数値情報「○○○○pt」を、大当り遊技状態に制御された回数と共に表示されること等)、さらに、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A、タッチセンサ、赤外線センサ、カメラ等)と、前記検出手段に対応した特定表示(例えば、図75、図82~図88に示した小ボタン(白)D901、大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904、小ボタン(白)D901U、大ボタン(白)D902U、大ボタン(赤)D903U、スティックD904U等)を行う特定表示実行手段(例えば、ボタン発展演出処理(S90529)、可変表示中演出処理(S90172)等)と、を備え、前記特定表示実行手段は、前記特定表示として、第1特定表示(例えば、小ボタン(白)D901等)と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度(例えば、大当り期待度、16R確変大当り(図57参照)となる期待度、通常大当りと確変大当りがある場合において確変大当りとなる期待度)が高い第2特定表示(例えば、第1特定表示を小ボタン(白)D901とする場合には第2特定表示は大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904等、第1特定表示を大ボタン(白)D902とする場合には第2特定表示は大ボタン(赤)D903、スティックD904等、第1特定表示を大ボタン(赤)D903とする場合には第2特定表示はスティックD904等)を表示可能であり、前記検出手段による検出の非有効期間(例えば、図79~図88に示したT4~T11等)において、前記第1特定表示を表示した後に当該第1特定表示を前記第2特定表示に変化させ(例えば、図82(C)に示すように小ボタン(白)D901を表示した後に当該小ボタン(白)D901を図83(G)に示すように大ボタン(白)D902に変化させ、更に、大ボタン(白)D902を図83(I)に示すように大ボタン(赤)D903に変化させ)、前記検出手段による検出の有効期間(例えば、図79~図88に示したT11~T13等)において、変化後の前記第2特定表示(例えば、図83(J)や図83(K)に示すように大ボタン(赤)D903や大ボタン(赤)D903U等)を用いた動作演出(例えば、図83(K)に示すように操作を促して図83(L)に示したように結果を報知する演出等)が実行される遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、有利状態に制御された回数のみならず、有利状態に対応して得られた遊技価値をも把握することができる。また、演出効果が向上する。
また、上記の遊技機において、表示されている数値情報や特定画像と特定表示や動作演出とに関係性を持たせるようにしてもよい。例えば、表示されている数値情報や特定画像の内容に応じて、第1特定表示や第2特定表示の表示態様が異なるようにしてもよいし、第1特定表示や第2特定表示が表示される割合が異なるようにしてもよい。このような構成によれば、数値情報や特定画像により注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、有利状態に制御された回数のみならず、有利状態に対応して得られた遊技価値をも把握することができ、また、演出効果が向上する遊技機の形態の一例として、遊技を行うことが可能な遊技機(パチンコ遊技機901、スロット機等)であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A、タッチセンサ、赤外線センサ、カメラ等)と、前記検出手段に対応した特定表示(例えば、図75、図82~図88に示した小ボタン(白)D901、大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904、小ボタン(白)D901U、大ボタン(白)D902U、大ボタン(赤)D903U、スティックD904U等)を行う特定表示実行手段(例えば、ボタン発展演出処理(S90529)、可変表示中演出処理(S90172)等)と、を備え、前記特定表示実行手段は、前記特定表示として、第1特定表示(例えば、小ボタン(白)D901等)と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度(例えば、大当り期待度、16R確変大当り(図57参照)となる期待度、通常大当りと確変大当りがある場合において確変大当りとなる期待度)が高い第2特定表示(例えば、第1特定表示を小ボタン(白)D901とする場合には第2特定表示は大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904等、第1特定表示を大ボタン(白)D902とする場合には第2特定表示は大ボタン(赤)D903、スティックD904等、第1特定表示を大ボタン(赤)D903とする場合には第2特定表示はスティックD904等)を表示可能であり、前記検出手段による検出の非有効期間(例えば、図79~図88に示したT4~T11等)において、前記第1特定表示を表示した後に当該第1特定表示を前記第2特定表示に変化させ(例えば、図82(C)に示すように小ボタン(白)D901を表示した後に当該小ボタン(白)D901を図83(G)に示すように大ボタン(白)D902に変化させ、更に、大ボタン(白)D902を図83(I)に示すように大ボタン(赤)D903に変化させ)、前記検出手段による検出の有効期間(例えば、図79~図88に示したT11~T13等)において、変化後の前記第2特定表示(例えば、図83(J)や図83(K)に示すように大ボタン(赤)D903や大ボタン(赤)D903U等)を用いた動作演出(例えば、図83(K)に示すように操作を促して図83(L)に示したように結果を報知する演出等)が実行される遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機901の全体の構成について説明する。なお、この他の形態例を「実施形態」ということがある。図51は、他の形態例によるパチンコ遊技機901の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。
遊技盤902における遊技領域の下側部分には、普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、図52に示す普通電動役物用となるソレノイド9081によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。第1始動入賞口と、第2始動入賞口とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞口」と称する。
普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図52に示す第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図52に示す第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。
なお、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)や大入賞口(後述)などの入賞口を通過(進入)した遊技球が、夫々の入賞口に対応して設けられたスイッチ(第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023(後述))によって検出されることを「入賞」と称する。「入賞」のうち、始動入賞口(第1始動入賞口又は第2始動入賞口)への入賞を「始動入賞」と称し、特に、第1始動入賞口への入賞を第1始動入賞と称し、第2始動入賞口への入賞を第2始動入賞と称する。
第1始動入賞の発生(第1始動口スイッチ9022Aによる遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第1特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1特別図柄表示装置904Aにおいて実行される第1特図ゲーム(後述)や画像表示装置905(後述)において実行される飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件(第1実行条件とも称する)が成立する。
第2始動入賞の発生(第2始動口スイッチ9022Bによる遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第2特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2特別図柄表示装置904Bにおいて実行される第2特図ゲーム(後述)や画像表示装置905(後述)において実行される飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件(第2実行条件とも称する)が成立する。なお、第1始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数とは、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
第1特図保留記憶数とは、第1始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第1始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第1始動入賞の発生によって、第1特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件は成立した場合であっても、第1始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第1特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第1始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第1特図保留記憶数は、第1開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第1始動入賞による第1始動条件は成立したが、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない当該第1始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立する迄、保留データ(第1特図保留情報)として記憶(保留)される。換言すれば、保留されていた第1特図保留情報は第1開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第1特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
第2特図保留記憶数とは、第2始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第2始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第2始動入賞の発生によって、第2特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件は成立した場合であっても、第2始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第2特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第2始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第2特図保留記憶数は、第2開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第2始動入賞による第2始動条件は成立したが、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない当該第2始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立する迄、保留データ(第2特図保留情報)として記憶(保留)される。換言すれば、保留されていた第2特図保留情報は、第2開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第2特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
なお、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した保留記憶数を「合計保留記憶数」と称する。第1特図保留記憶数と、第2特図保留記憶数と、合計保留記憶数とを特に区別しない場合には、単に「特図保留記憶数」又は「保留記憶数」とも称する。つまり、単に「特図保留記憶数」又は「保留記憶数」と称したときに、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数、合計保留記憶数のうちの1つ又は2つ又は3つを指す場合もあるものとする。また、第1始動条件と、第2始動条件とを特に区別しない場合には、単に「始動条件」又は「実行条件」とも称する。また、第1開始条件と、第2開始条件とを特に区別しない場合には、単に「開始条件」とも称する。また、第1特図保留情報と、第2特図保留情報とを、特に区別しない場合には、単に「特図保留情報」とも称する。
遊技盤902における遊技領域の下側部分には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、遊技球が通過(進入)できない閉鎖状態と、遊技球が通過(進入)できる開放状態とに変化する大入賞口を形成する。具体的には、特別可変入賞球装置907は、例えば図52に示す大入賞口扉用のソレノイド9082によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、大入賞口扉の開閉によって大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)を変化させる。
一例として、特別可変入賞球装置907は、ソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉を閉じて大入賞口を閉鎖状態とし、ソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉を開いて大入賞口を開放状態とする。開放状態となった大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図52に示すカウントスイッチ9023によって検出される。つまり、大入賞口を開放状態とすることによって、大入賞口への入賞が発生する。
大入賞口への入賞の発生(カウントスイッチ9023による遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば12個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口への入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数(例えば12個)は、第1始動入賞の発生に基づいては払い出される賞球の個数(例えば3個)、第2始動入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数(例えば3個)よりも多い。つまり、大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)が、遊技者にとって有利か否かに大きく影響する。
遊技盤902における遊技領域の右側部分には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成される。第2特別図柄表示装置904Bについても同様である。第1特別図柄表示装置904Aは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。第2特別図柄表示装置904Bについても同様である。なお、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第1特図」又は「特図1」とも称し、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第2特図」又は「特図2」とも称する。また、識別情報の可変表示を伴って実行するゲーム(若しくは、識別情報の可変表示自体)を可変表示ゲームと称する。特に、第1特別図柄表示装置904Aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示装置904Bが実行する可変表示ゲーム(第2特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第2特図ゲームとも称する。また、第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。
第1特別図柄表示装置904A(第2特別図柄表示装置904Bも同様)は、特図ゲームとして、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。夫々の特別図柄には、夫々に対応した図柄番号が付されている。
遊技盤902における遊技領域の右側部分(第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bの上部)には、第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第1特図保留情報)に基づく第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。第2保留表示器9025Bは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第2特図保留情報)に基づく第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。
なお、第1保留表示と第2保留表示とを特に区別しない場合には、単に、「保留表示」とも称する。また、「保留表示」なる表現は、動作(第1保留表示器9025Aやと第2保留表示器9025BによるLEDの点灯制御)を指す場合の他、表示自体(LEDによる表示)を指す場合もある。例えば、保留表示を新たに追加したと言う場合の保留表示は、当該新たに追加された表示自体を示している。始動入賞記憶表示エリア905H(後述)における「保留表示」や、アクティブ表示エリアAHA´(後述)における「アクティブ表示」(後述)についても同様である。
遊技盤902における遊技領域の左側部分には、通過ゲート9041と、普通図柄表示器9020と、普図保留表示器9025Cとが設けられている。通過ゲート9041を通過した遊技球は、例えば図52に示すゲートスイッチ9021によって検出される。通過ゲート9041を通過した遊技球がゲートスイッチ9021によって検出されたことに基づいて、普図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、普通図柄表示器9020において実行される普図ゲーム(後述)を実行するための普図始動条件が成立する。
普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成される。普通図柄表示器9020は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。なお、普通図柄を可変表示させる可変表示ゲームを普図ゲーム(又は「普通図ゲーム」)とも称する。なお、普図始動条件は成立したが普図開始条件(後述)が成立していない普図ゲームに関する情報は、保留データ(普図保留情報)として記憶(保留)される。
普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、例えば点灯させるLEDの数によって、保留データ(普図保留情報)に基づく普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数とは、通過ゲート9041を通過した遊技球がゲートスイッチ9021によって検出されたときには直ちに実行されずに実行が一旦保留されている普図ゲームの数である。つまり、普図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった普図ゲームのゲーム数である。普図保留記憶数は、普図開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置905の表示領域には、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。具体的には、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、特図ゲームと連動(対応)して、飾り図柄の変動が開始され、確定飾り図柄(最終停止図柄とも称する)が停止表示される。なお、飾り図柄表示エリア905Lに対応する飾り図柄を左図柄、飾り図柄表示エリア905Cに対応する飾り図柄を中図柄、飾り図柄表示エリア905Rに対応する飾り図柄を右図柄とも称する。飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
また、画像表示装置905の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア905Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア905Hでは、保留情報に対応する保留表示が行われる。始動入賞記憶表示エリア905Hでは、例えば左詰めで保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな始動条件の成立によって特図ゲームの保留数が増加したときは、始動入賞記憶表示エリア905Hの左端(アクティブ表示エリアAHA´の最も近い側)から順に消化されるように新たな保留表示を追加してもよい。新たな開始条件の成立によって特図ゲームの保留数が減少したときは、始動入賞記憶表示エリア905Hの左端に表示されている保留表示(一番古くから表示されている保留表示)を消去するとともに、他の保留表示があるときには他の保留表示(他と保留表示が複数あるときには夫々の保留表示)を左側に移動(シフト)する。
また、画像表示装置905の表示領域には、アクティブ表示エリア(今回表示エリア、アクティブ保留表示エリア、消化時表示エリアなどとも称する)AHA´が配置されている。アクティブ表示エリアでは、開始条件の成立によって始動入賞記憶表示エリア905Hから保留表示が消去されることに基づいてアクティブ表示(消化時表示、今回表示などとも称する)が行われる。つまり、開始条件の成立によって始動入賞記憶表示エリア905Hの左端に表示されている保留表示がアクティブ表示エリアAHA´に移動(シフト)してアクティブ表示が表示される。なお、以下、ある保留表示Mが消去されることに基づいて表示されるアクティブ表示を保留表示Mに対応するアクティブ表示とも称する場合がある。
本実施形態では、アクティブ表示エリアAHA´は、図51に示すように、始動入賞記憶表示エリア905Hの左側に配置されているが、アクティブ表示エリアAHA´は、画像表示装置905の表示領域の何れかの位置に配置されていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、上皿や下皿が設けられている。下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ9031Aが取り付けられている。上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ9031Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン9031Bが設けられている。
遊技機用枠903の遊技領域の周辺部には、音声出力部材が設けられている。図51に示した一例では、遊技機用枠903の左右上部位置に、スピーカ908UL、スピーカ908URを設置し、上皿の左右斜下部(下皿の左右斜上部)に、スピーカ908LL、スピーカ908LRを設置している。以下、スピーカ908UL、908UR、908LL、908LRの夫々を特に区別しない場合には、単に、スピーカ908と称する。
遊技機用枠903の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として動作する可動役物(可動体)が設けられている。図51に示した一例では、画像表示装置905の上部位置に、第1位置(図51に示した初期位置)から第2位置(下端位置。例えば画像表示装置905の表示領域の前面の位置)迄移動可能な可動役物9017が設けられている。
また、遊技機用枠903の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として発光する発光部材(発光体)が設けられている。図51に示した一例では、可動役物9017に発光部材909CCを設置し、画像表示装置905の左右位置に発光部材909CL、発光部材909CRを設置し、遊技機用枠903の上部位置に発光部材909U、遊技機用枠903の左右位置に発光部材909SL、発光部材909SRを設置している。以下、発光部材909CC、909CL、909CR、909U、909SL、909SRの夫々を特に区別しない場合には、単に、ランプ909と称する。
上述した画像表示装置905、スピーカ908、ランプ909、可動役物9017は演出を実行する演出装置であるが、遊技機901は、例えば、振動部を有する装置、送風部を有する装置など他の演出装置を備えていてもよい。
次に、パチンコ遊技機901における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機901では、普図始動条件が成立した後に普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後(普通図柄の変動を開始させた後)、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り(普通図柄当り)」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ(普通図柄ハズレ)」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置906Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
パチンコ遊技機901では、第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特図ゲームが開始され、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特図ゲームが開始される。特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後(特別図柄の変動を開始させた後)、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、大当り図柄や小当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」としてもよい。
本実施形態におけるパチンコ遊技機901では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「-」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特図ゲームと第2特図ゲームにおいて異なる特別図柄を大当り図柄としてもよい。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、パチンコ遊技機901は、特定遊技状態である大当り遊技状態に制御される。パチンコ遊技機901は、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置907が形成する大入賞口を開放状態に制御する。大入賞口が開放状態に制御される大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な有利状態の一例である。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、パチンコ遊技機901は、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態である小当り遊技状態に制御される。
具体的には、パチンコ遊技機901は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後の大当り遊技状態において、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を、所定の回数(所定のラウンド数)、実行する。ラウンドは、大入賞口の開放サイクルである。パチンコ遊技機901は、各ラウンド(各回のラウンド)において、特別可変入賞球装置907の大入賞口扉を開閉させて、大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)を変化させる。例えば、パチンコ遊技機901は、ラウンドの開始時に大入賞口扉を開いて大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化させ、大入賞口を開放状態に維持し、その後、大入賞口扉を閉じて大入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。ラウンドにおいて大入賞口は、大入賞口扉を開いた後に所定の上限開放時間(例えば29秒間)が経過するか、大入賞口への所定個数(例えば9個)の入賞が発生するか、の何れかの条件が成立するまで開放状態に維持される。
パチンコ遊技機901は、大当り遊技状態において、ラウンドの実行回数が所定の上限回数に達するまで、ラウンドを繰り返し実行する。なお、パチンコ遊技機901は、ラウンドの実行回数が所定の上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行を終了してもよい。所定の上限回数は、本実施形態では、2種類(8Rに対応する8回、16Rに対応する16回。図57参照)であるが、1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。
画像表示装置905の表示領域に配置されている飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。また、飾り図柄の可変表示が開始されてから確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間にはリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、画像表示装置905の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。リーチ状態における演出をリーチ演出という。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、演出パターンに応じて、リーチ演出後に大当り組合せなどが最終停止表示される可能性(「大当り期待度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)を異ならせてもよい。
なお、ある演出による大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。なお、ある演出が実行されると必ず「大当り」になる場合、その演出の大当り期待度は「1」である。ある演出によるスーパーリーチ期待度などについても同様である。
リーチ演出は、大当り期待度が高いことなどを遊技者に予告、示唆する演出であるが、パチンコ遊技機901は、リーチ演出のほかにも、大当り期待度が高いことなどを遊技者に予告、示唆する演出(例えば、保留演出、擬似連演出等)を実行可能である。また、パチンコ遊技機901は、何れかのリーチ演出若しくはあるリーチ演出が実行されることなどを遊技者に予告、示唆する演出(例えば、保留演出、滑り演出等)を実行可能である。以下、何れかのリーチ演出若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを遊技者に予告、示唆する演出を予告演出と総称する場合がある。
なお、予告演出による報知(予告、示唆)は、当該報知内容が実現するか否かを遊技者が認識するよりも前に行われるものであればよい。例えば、リーチ状態となる可能性を報知する予告演出は、リーチ状態(又は、非リーチ状態)となる前に行われるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性を報知する予告演出は、確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に行われるものであればよい。
予告演出のうちには、先読予告演出(「事前判定予告演出」ともいう)となるものが含まれていればよい。先読予告演出は、当該予告対象となる可変表示を開始するより前に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」となるか否か等を特図ゲームの保留情報などに基づいて判定し(先読みし)、当該判定結果に基づいて実行する予告演出である。以下の説明において、先読予告演出の対象とする保留情報をターゲットの保留情報と称し、ターゲットの保留情報に対応する保留表示をターゲットの保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する可変表示をターゲットの可変表示とも称する。なお、ターゲットの保留表示に対応するアクティブ表示(ターゲットの可変表示中に表示されるアクティブ表示)をターゲットのアクティブ表示とも称する。
なお、アクティブ表示の表示態様は、入賞時に決定してもよいし、保留表示の時点(未だアクティブ表示となる前)に決定してもよいし、アクティブ表示となるときに(当該変動開始時)に決定してもよい。また、保留表示の表示態様と、当該保留表示に対応するアクティブ(当該保留表示が消去されることにより表示されるアクティブ表示)の表示態様は、同一(又は略同一)であってもよいし、互いに関連するものであってもよい。表示態様が同一(又は略同一)であるとは、例えば、消去前の保留表示の表示態様と同一又は略同一の表示態様のアクティブ表示が表示されることである。
表示態様が互いに関連するとは、例えば、保留表示の表示態様として大当り期待度が異なる3種類の表示態様(表示態様aの期待度>表示態様bの期待度>表示態様cの期待度)が存在し、アクティブ表示の表示態様として大当り期待度が異なる3種類の表示態様(表示態様sの期待度>表示態様tの期待度>表示態様uの期待度。但し、表示態様sは表示態様a、b、cの何れとも異なり、表示態様tは表示態様a、b、cの何れとも異なり、表示態様uは表示態様a、b、cの何れとも異なる)が存在する場合に、表示態様aの保留表示が消去されたときには表示態様sのアクティブ表示が表示され、表示態様bの保留表示が消去されたときには表示態様tのアクティブ表示が表示され、表示態様cの保留表示が消去されたときには表示態様uのアクティブ表示が表示されることである。なお、後述の追加時アクティブ表示演出が実行される場合には、表示態様aの保留表示が消去されたときには表示態様t又は表示態様uのアクティブ表示が表示され、表示態様bの保留表示が消去されたときには表示態様uのアクティブ表示が表示される。
本実施形態では、先読予告演出として、始動入賞記憶表示エリア905Hにおける保留表示の表示態様による保留演出が実行可能である。保留演出には、例えば、始動入賞記憶表示エリア905Hに追加する保留表示を通常態様(本実施形態では白)とは異なる予告態様(本実施形態では青や赤)で表示する演出(追加時保留演出)や、既に表示されている保留表示を予告態様に変化(ある予告態様から他の予告態様への変化も含む)させる演出(保留変化演出)などが含まれる。
また、本実施形態では、先読予告演出として、保留表示を予告態様に変化させるときに実行する演出であって画像表示装置905の表示領域においてキャラクタ等を表示して保留表示に直接的に又は間接的に作用させる演出(保留作用演出。後述の「保留作用失敗演出」と区別して「保留作用成功演出」と称する場合がある)が実行可能である。また、保留作用成功演出と少なくとも一部の演出態様が共通する演出であって保留表示を予告態様に変化させないときに実行する演出(保留作用失敗演出)が実行可能であってもよい。
また、本実施形態では、予告演出(又は先読み予告演出)として、アクティブ表示エリアAHA´におけるアクティブ表示の表示態様によるアクティブ表示演出が実行可能であってもよい。アクティブ表示演出には、例えば、消去時の保留表示が通常態様であったときにアクティブ表示エリアAHA´に追加するアクティブ表示を予告態様で表示する演出(追加時アクティブ表示演出)や、通常態様で表示されているアクティブ表示を予告態様に変化(ある予告態様から他の予告態様への変化も含む)させる演出(アクティブ表示変化演出)などが含まれる。なお、保留変化演出とアクティブ表示変化演出を特に区別しない場合には、「保留等変化演出」と称する場合がある。
また、アクティブ表示演出が実行可能である場合には、保留作用成功演出は、アクティブ表示を予告態様に変化させるときに実行され、画像表示装置905の表示領域においてキャラクタ等を表示してアクティブ表示に直接的に又は間接的に作用させる演出であってもよい。同様に、保留作用失敗演出は、アクティブ表示を予告態様に変化させないときに実行する演出であってもよい。
また、本実施形態では、始動入賞記憶表示エリア905Hにおける保留表示を隠ぺいする隠ぺい演出が実行可能である。なお、隠ぺい演出は、保留表示の少なくとも一部の視認を困難にする演出である。例えば、隠ぺい演出は、始動入賞記憶表示エリア905Hに表示されている保留表示の数すらも全く認識できない位に保留表示の視認を困難(例えば、前面(上位のレイヤ)に隠ぺい用の画像が表示され全体的にシルエットのようになりぼんやりして視認困難、前面に隠ぺい用の画像が表示され部分的に邪魔になって視認困難、保留表示自体が見難くなり(小さくなり、半透明化し)視認困難等)又は不可能(例えば、前面に隠ぺい用の画像が表示され完全に視認不可能、透明化又は非表示化により完全に視認不可能)にする演出であってもよい。また、始動入賞記憶表示エリア905Hに表示されている保留表示の数は何とか認識可能(例えばシルエットにより認識可能)であるものの夫々の表示態様の視認を困難又は不可能にする演出であってもよい。また、表示態様は認識可能であるが、数を視認を困難又は不可能にする演出であってもよい。例えば、ある表示態様の保留表示(例えば赤の保留表示)の有無を報知するものであってもよい。また、全体ではなく一部(例えば上部)に予告態様が表現される保留表示の場合には、隠ぺい演出は、始動入賞記憶表示エリア905Hに表示されている夫々の保留表示の上部の視認を困難又は不可能にする演出であってもよい。
また、隠ぺい演出は、始動入賞記憶表示エリア905Hにおける保留表示に代えて又は加えてアクティブ表示エリアAHA´おけるアクティブ表示を隠ぺいしてもよい。
本実施形態では、特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄(「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄)のうち、「3」の数字を示す特別図柄又は「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「大当り」の一態様である「8R確変大当り」となる。また、「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「大当り」の一態様である「16R確変大当り」となる。16R確変大当りや8R確変大当りの終了後には、時短制御(時間短縮制御)とともに確変制御(確率変動制御)が行われる。
確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率は、確変制御が行われないときに比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に、所定のST回数(確変回数とも称する)の特図ゲームが実行されるときと、可変表示結果が「大当り」となるときとのうち、何れかの条件が先に成立したときに終了する。従って、確変制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても、所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化した場合には、確変制御は終了する。なお、所定のST回数は、例えば70回である。
また、時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、時短制御が行われないときに比べて短縮される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に、所定の時短回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることとのうち、何れかの条件が先に成立したときに終了する。従って、時短制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても、所定の時短回数の特図ゲームを消化した場合には、時短制御は終了する。なお、所定の時短回数は、例えば70回である。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を時短制御が行われないときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を時短制御が行われないときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を時短制御が行われないときよりも長くする制御、その傾動回数を時短制御が行われないときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御の何れか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。従って、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、第2特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御とがともに行われる遊技状態は、時短状態又は高ベース状態とも称される。また、確変制御が行われる遊技状態は、高確状態又は確変状態とも称される。時短状態(高ベース状態)や、高確状態(確変状態)は、遊技者にとって有利な有利状態の一例である。
確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態、即ち、高確状態(確変状態)であって高ベース状態(時短状態)でもある遊技状態は、高確高ベース状態又は時短付確変状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない遊技状態、即ち、高確状態(確変状態)であるが高ベース状態(時短状態)ではない遊技状態は、高確低ベース状態又は時短無確変状態とも称される。なお、高確高ベース状態(時短付確変状態)のみを「確変状態」ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態、即ち、高確状態(確変状態)ではないが高ベース状態(時短状態)である遊技状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御も行われない遊技状態は、即ち、高確状態(確変状態)でも高ベース状態(時短状態)でもない遊技状態は、低確低ベース状態とも称される。低確低ベース状態は、確変制御も時短制御も高開放制御も行われない通常の状態であるため、高確高ベース状態や高確低ベース状態や低確高ベース状態などと区別して、「通常状態」と称することもある。パチンコ遊技機901の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように電源投入後に初期化処理が実行された後の状態)は、通常状態である。
なお、本実施形態では、確変制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化した場合には、確変制御は終了するが、ST回数(確変回数)を設けずに可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御が終了しないようにしてもよい。即ち、次回大当りとなるまで確変制御を継続させる確変大当りを設けるようにしてもよい。次回大当りとなるまで確変制御を継続させる確変大当りを設けるときには、終了後に確変制御が行われない通常大当りを更に設けるようにしてもよい。
パチンコ遊技機901には、例えば図52に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤902などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板9012などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の識別情報の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送するスイッチ回路90110、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号をソレノイド9081、9082に伝送するソレノイド回路90111などが搭載されている。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908、ランプ909及び可動役物9017などによる演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。
音声制御基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ908から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、ランプ909などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。役物制御基板9016は、演出制御基板9012とは別個に設けられた役物動作制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの指令や制御データなどに基づき、可動役物9017の駆動させるアクチュエータ(非図示)に駆動信号を出力する回路などが搭載されている。
図52に示すように、主基板9011には、ゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023からの検出信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。なお、遊技機901は、ゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023に加え、同様に主基板9011に接続する他のスイッチ(例えば、ガラス扉(非図示)の開閉状態を検知するスイッチ、遊技盤902自体の開閉状態を検知するスイッチ、不正な振動を検知するためのスイッチ、不正な電磁波を検知するためのスイッチ)を備えていてもよい。また、主基板9011には、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図53(A)は、本実施形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図53(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、演出制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、演出制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
なお、夫々の演出制御コマンドを構成する情報は、例えば、ROM90101内のコマンドテーブルに記憶されていてもよい。ある演出制御コマンドを演出制御基板12に対して送信するときには、当該演出制御コマンドを送信するための設定として、上記コマンドテーブルにおける当該演出制御コマンドの記憶アドレスを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すればよい。その後、遊技制御用タイマ割込み処理(図61)のコマンド制御処理(ステップS9017)が実行されることなどにより、上述のように設定された演出制御コマンドが、主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される。
図53(A)の一部について説明する。例えば、コマンド8001Hは、第1特図ゲームの開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特図ゲームの開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果を通知する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図53(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「16R確変大当り」であるか「8R確変大当り」であるかの決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞通知コマンドである(第1始動口入賞指定コマンド、第1始動口入賞時コマンドと称する場合もある)。コマンドB200Hは、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞通知コマンドである(第2始動口入賞指定コマンド、第2始動口入賞時コマンドと称する場合もある)。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。例えば、第1始動入賞が発生した場合(第1特図保留記憶数が増加した場合)には、第1始動口入賞通知コマンドとともに第1保留記憶数通知コマンドを送信する。また、第2始動入賞が発生した場合(第2特図保留記憶数が増加した場合)には、第2始動口入賞通知コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを送信する。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動カテゴリ(「変動パターン種別」とも称する)の判定結果を示す変動カテゴリ指定コマンド(「変動カテゴリコマンド」とも称する)である。変動カテゴリとは、飾り図柄の変動パターンを種類別に分類(集約)したときの名称である。換言すれば、変動カテゴリとは、共通のグループにカテゴライズされる1以上の飾り図柄の変動パターンを含む、各グループのグループ名である。
本実施形態では、入賞時乱数値判定処理(図65)において、始動入賞の発生時に、一部の場合(例えば、高ベース状態等において第1始動入賞があった場合)を除いて、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3´に基づいて、変動カテゴリを判定する。そして、変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板9012に対して送信する制御を行う。演出制御基板9012に搭載された演出制御用CPU90120は、始動入賞の発生時に、主基板9011から送信された変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて、当該始動入賞に基づく可変表示がスーパーリーチとなるか否かなどを認識できる。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O(Input/Output port)90105と、を備えて構成される。
図54は、主基板9011の側においてカウント(更新)される乱数値を例示する説明図である。図54に示すように、本実施形態では、主基板9011の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1´、大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3´、普図表示結果決定用の乱数値MR4´、変動パターン決定用の乱数値MR5´のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路90104は、乱数値MR1´~MR5´の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU90103は、例えば図58に示す遊技制御カウンタ設定部90154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路90104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1´~MR5´の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
図55は、本実施形態における変動カテゴリ及び変動パターンの一例を説明する説明図である。図55において、変動カテゴリ「PA1´」は、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA1´」には、変動パターン「PA1´-1」が属している。変動カテゴリ「PA2´」は、非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA2´」には、変動パターン「PA2´-1」と「PA2´-2」とが属している。変動カテゴリ「PA3´」は、ノーマルリーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA3´」には、変動パターン「PA3´-1」と「PA3´-2」とが属している。変動カテゴリ「PA4´」は、スーパーリーチα(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA4´」には、変動パターン「PA4´-1」~「PA4´-3」が属している。変動カテゴリ「PA5´」は、スーパーリーチβ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA5´」には、変動パターン「PA5´-1」~「PA5´-3」が属している。変動カテゴリ「PB1´」は、短縮・リーチ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB1´」には、変動パターン「PB1´-1」が属している。変動カテゴリ「PB3´」は、ノーマルリーチ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3´」には、変動パターン「PB3´-1」と「PB3´-2」とが属している。変動カテゴリ「PB4´」は、スーパーリーチα(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB4´」には、変動パターン「PB4´-1」~「PB4´-3」が属している。変動カテゴリ「PB5´」は、スーパーリーチβ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB5´」には、変動パターン「PB5´-1」~「PB5´-3」が属している。
図55の一部について説明する。例えば、変動カテゴリ「PA3´」に属する変動パターン「PA3´-1」は、特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA3´-2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。変動カテゴリ「PA4´」に属する変動パターン「PA4´-1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4´-2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4´-3」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動カテゴリ「PB3´」に属する変動パターン「PB3´-1」は、特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB3´-2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。変動カテゴリ「PB1´」に属する変動パターン「PB1´-1」は、変動パターン「PB3´-1」よりも特図変動時間が短縮された短縮・リーチ(大当り)変動パターンである。変動カテゴリ「PB4´」に属する変動パターン「PB4´-1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4´-2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4´-3」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。
図56は、ROM90101に記憶される表示結果決定テーブルの構成例を示している。図56に示した表示結果決定テーブル90130は、特図ゲームの可変表示結果(特図表示結果)が導出表示される以前に、当該特図表示結果を特図表示結果決定用の乱数値MR1´に基づいて決定するために参照されるテーブルである。図56に示した表示結果決定テーブル90130では、パチンコ遊技機901における遊技状態に応じて、夫々の特図表示結果(「大当り」、「ハズレ」)に割り当てた判定値(特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値)の個数を異ならせている。図56に示した表示結果決定テーブル90130によれば、遊技状態が高確状態であるときには低確状態であるときよりも多くの判定値を「大当り」に割り当てている。つまり、高確状態であるときには低確状態であるときに比べて「大当り」となる確率を高くしている。
図57は、ROM90101に記憶される大当り種別決定テーブル90131の構成例を示している。図57に示した大当り種別決定テーブル90131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定した場合に、大当り種別を複数種類の何れかにするかを、大当り種別決定用の乱数値MR2´に基づいて決定するために参照されるテーブルである。図57に示した大当り種別決定テーブル90131では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて(つまり、第1特図ゲームを実行するか第2特図ゲームを実行するかに応じて)、夫々の大当り種別(「16R確変大当り」、「8R確変大当り」)に割り当てた判定値(大当り種別決定用の乱数値MR2´と比較される数値)の個数を異ならせている。図57に示した大当り種別決定テーブル90131によれば、変動特図が第2特図であるときには(第2特図ゲームを実行するときには)、変動特図が第1特図であるときよりも(第1特図ゲームを実行するときよりも)、多くの判定値を「16R確変大当り」に割り当てている。つまり、第2特図ゲームでは第1特図ゲームに比べて「大当り」となった場合に「16R確変大当り」となる確率を高くしている。
また、ROM90101には、変動カテゴリを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動カテゴリ決定テーブルや、変動パターンを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルが記憶されている。
RAM90102は、パチンコ遊技機901における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する。RAM90102は、保持するデータの一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。
図58は、RAM90102に設けられている遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。RAM90102には、パチンコ遊技機901における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図58に示すような遊技制御用データ保持エリア90150が設けられている。図58に示す遊技制御用データ保持エリア90150は、第1特図保留記憶部90151Aと、第2特図保留記憶部90151Bと、保留特定情報記憶部90151Cと、普図保留記憶部90151Dと、遊技制御フラグ設定部90152と、遊技制御タイマ設定部90153と、遊技制御カウンタ設定部90154と、遊技制御バッファ設定部90155とを備えている。
第1特図保留記憶部90151Aは、第1特図ゲームの保留データ(第1保留情報)を記憶する。一例として、第1特図保留記憶部90151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU90103により乱数回路90104等から抽出された乱数値を示す数値データ(例えば、乱数値MR1´~MR3´を示す数値データなど)を保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部90151Bは、第2特図ゲームの保留データ(第2保留情報)を記憶する。一例として、第2特図保留記憶部90151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU90103により乱数回路90104等から抽出された乱数値を示す数値データ(例えば、乱数値MR1´~MR3´を示す数値データなど)を保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
保留特定情報記憶部90151Cは、第1特図保留記憶部90151Aに記憶される保留データ、及び、第2特図保留記憶部90151Bに記憶される保留データを合わせた全体の保留データの入賞順(遊技球の検出順)である保留番号と関連付けて、第1始動入賞の発生に基づく保留データ(第1保留情報)であるか、第2始動入賞の発生に基づく保留データ(第2保留情報)であるか、を示す情報を記憶する。図64に示した保留特定情報記憶部90151Cにおいて、「第1」は第1保留情報である旨を示し、「第2」は第2保留情報である旨を示している。
普図保留記憶部90151Dは、普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部90151Dは、遊技球が通過ゲート9041を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU90103により乱数回路90104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR4´を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部90152には、パチンコ遊技機901における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部90152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部90153には、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部90153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部90154には、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部90154には、第1特図保留記憶数を計数するための第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値、第2特図保留記憶数を計数するための第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値、合計保留記憶数を計数するための合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値などが記憶される。
遊技制御バッファ設定部90155には、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部90155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図52に示す遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるI/O90105は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図52に示すように、演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、画像表示装置905における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125、RTC(リアルタイムクロック)回路90126とが搭載されている。
演出制御用CPU90120、ROM90121、RAM90122は、演出制御基板9012に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板9012には、画像表示装置905に対する演出画像を示す情報信号(映像信号)を伝送するための配線や、音声制御基板9013に対する指令を示す情報信号(演出音信号)を伝送するための配線、ランプ制御基板9014に対する指令を示す情報信号(電飾信号)を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板9012には、スティックコントローラ9031Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット9035Aから伝送するための配線や、プッシュボタン9031Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ9035Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板9012では、例えば乱数回路90124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図52に示す演出制御基板9012に搭載されたROM90121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM90121には、演出制御用CPU90120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。
また、ROM90121には、演出制御用CPU90120が各種の演出装置(例えば画像表示装置905、スピーカ908、ランプ909、可動役物9017等)による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータが記憶されている。夫々の演出制御パターンは、パチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。即ち、各種の演出動作は、演出制御パターンがセットされることによって実現される。例えば、夫々の変動パターンに対応する飾り図柄の可変表示動作は、夫々の変動パターンに対応する演出制御パターンがセットされることによって実現される。保留演出、アクティブ表示演出、ファンファーレ演出、ラウンド遊技中の演出(開放中演出、閉鎖中演出)、エンディング演出などについても、夫々の演出に対応する演出制御パターンセットされることによって実現される。
図59(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、可動役物制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置905の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置905の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ908からの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ908からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えばランプ909の発光動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、ランプ909の発光動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばプッシュボタン9031Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。可動役物制御データには、例えば可動役物9017の動作態様を示すデータが含まれている。即ち、可動役物制御データは、可動役物9017の動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図59(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU90120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置905の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ908から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様でランプ909を発光させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間(単に有効期間という場合がある)にてスティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出装置に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図59(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM90121から読み出してRAM90122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM90121における記憶アドレスを、RAM90122の所定領域に一時記憶させて、ROM90121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU90120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1~プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(例えば、画像表示装置905、スピーカ908、ランプ909、可動役物9017等)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1~プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1~#nと対応付けられた表示制御データ#1~表示制御データ#n、音声制御データ#1~音声制御データ#n、ランプ制御データ#1~ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1~操作検出制御データ#n、可動役物制御データ#1~可動役物制御データ#nは、夫々の演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1~演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU90120から表示制御部90123、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014、役物制御基板9016などに対して出力される。例えば、演出制御用CPU90120からの指令を受けた表示制御部90123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU90120からの指令を受けた音声制御基板9013では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図60(A)は、RAM90122に設けられている演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図などである。RAM90122には、パチンコ遊技機1における演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図60(A)に示すような演出制御用データ保持エリア90190が設けられている。図60(A)に示す演出制御用データ保持エリア90190は、演出制御フラグ設定部90191と、演出制御タイマ設定部90192と、演出制御カウンタ設定部90193と、演出制御バッファ設定部90194とを備えている。
演出制御フラグ設定部90191には、例えば画像表示装置905の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板9011から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部90191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部90192には、例えば画像表示装置905の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部90192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部90193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部90193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部90194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部90194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施形態では、図60(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部90194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」~「8」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットして、主基板9011から演出制御基板9012へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU90120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aの空き領域における先頭から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図60(B)に示すように、バッファ番号「1」~「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。図60(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。
また、本実施形態では、図60(C)に示すような先読予告バッファ90194Bを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。先読予告バッファ90194Bには、始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」~「8」に対応した領域)が設けられている。即ち、先読予告バッファ90194Bには、演出制御用CPU90120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「1」~「8」に対応付けて記憶される。例えば、飾り図柄の可変表示の開始などにより、始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、先読予告バッファ90194Bにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、先読予告バッファ90194Bにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機901の動作(作用)を説明する。
主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM90102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU90103へ送出され、CPU90103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機901の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU90103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図61のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図61に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU90103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS9011)。続いて、所定のメイン側エラー処理(センサエラー報知処理を含む)を実行することにより、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS9012)。
ステップS9012の処理に続いて、CPU90103は、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS9013)。
ステップS9013の情報出力処理に続いて、CPU90103は、遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS9014)。ステップS9014の遊技用乱数更新処理では、例えば、主基板9011の側で用いられる遊技用乱数(例えば、乱数値MR1´~MR5´等)の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。一例として、CPU90103は、遊技制御カウンタ設定部90154のランダムカウンタによってカウントされる遊技用乱数を示す数値データをソフトウェアにより更新してもよい。
ステップS9014の遊技用乱数更新処理に続いて、CPU90103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS9015)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置907における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、CPU90103は、普通図柄プロセス処理を実行する(ステップS9016)。普通図柄プロセス処理が実行されることにより、普通図柄表示器9020における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理に続いて、CPU90103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板9011から演出制御基板9012などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS9017)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部90155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O90105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板9012に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図62は、図61に示す遊技制御用タイマ割込み処理のステップS9015にて実行される特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。図63は、図62に示す特別図柄プロセス処理(ステップS9015)のステップS90101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図63に示す始動入賞判定処理(ステップS90101)において、CPU90103は、まず、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ9022Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ9022Aがオンであるか否かを判定する(ステップS90201)。ステップS90201にて第1始動口スイッチ9022Aがオンであると判定した場合は(ステップS90201;YES)、CPU90103は、第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS90202)。CPU90103は、例えば遊技制御カウンタ設定部90154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定すればよい。
ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合には(ステップS90202;NO)、CPU90103は、遊技制御バッファ設定部90155に設けられた始動口バッファの格納値(始動口バッファ値)に「1」を設定する(ステップS90207)。ステップS90207の処理に続いて、CPU90103は、始動入賞時処理(図64)を実行し(ステップS90208)、始動口バッファ値に「0」を設定(クリア)する(ステップS90209)。
ステップS90201にて第1始動口スイッチ9022Aがオンではないと判定した場合や(ステップS90201(NO))、ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値に達していると判定した場合や(ステップS90202(YES))、ステップS90209の処理を実行した後には、CPU90103は、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ9022Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ9022Bがオンであるか否かを判定する(ステップS90203)。ステップS90203にて第2始動口スイッチ9022Bがオンであると判定した場合は(ステップS90203;YES)、CPU90103は、第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS90204)。CPU90103は、例えば遊技制御カウンタ設定部90154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定すればよい。
ステップS90204にて第2特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合には(ステップS90204;NO)、CPU90103は、遊技制御バッファ設定部90155に設けられた始動口バッファの格納値(始動口バッファ値)に「2」を設定する(ステップS90210)。ステップS90210の処理に続いて、CPU90103は、始動入賞時処理(図64)を実行し(ステップS90211)、始動口バッファ値に「0」を設定(クリア)し(ステップS90212)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS90203にて第2始動口スイッチ9022Bがオンではないと判定した場合や(ステップS90203(NO))、ステップS90204にて第2特図保留記憶数が上限値に達していると判定した場合には(ステップS90204(YES))、ステップS90210、S90211、S90212の処理を行わずに、始動入賞判定処理を終了する。
図63に示した始動入賞判定処理によれば、第1始動口スイッチ9022Aと第2始動口スイッチ9022Bとにおいて、遊技球の始動入賞を同時に検出した場合であっても、それぞれの検出に基づく処理を完了させることができる。
図64は、始動入賞時処理(ステップS90208、ステップS90211)の一例を示すフローチャートである。図64に示した始動入賞時処理において、CPU90103は、まず、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS90215)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。ステップS90215の処理に続いて、合計保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS90216)。例えば、遊技制御カウンタ設定部90154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS90216の処理に続いて、CPU90103は、乱数回路90104や遊技制御カウンタ設定部90154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1´、大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3´を示す数値データを抽出する(ステップS90217)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部90151における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS90218)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部90151Aに乱数値MR1´~MR3´を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部90151Bに乱数値MR1´~MR3´を示す数値データがセットされる。また、保留特定情報記憶部90151Cには、始動口バッファ値に応じた情報が記憶される。
ステップS90218の処理に続いて、CPU90103は、始動口バッファ値に応じた始動口入賞通知コマンドを演出制御基板9012に対して送信するための設定を行う(ステップS90219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1始動口入賞通知コマンドを送信するための設定を行う。また、始動口バッファ値が「2」であるときには第2始動口入賞通知コマンドを送信するための設定を行う。ステップS90219において設定された始動口入賞通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図61に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS9017)が実行されることなどにより、主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される。
ステップS90219の処理に続いて、CPU90103は、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS90220)。その後、CPU90103は、保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS90221)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。また、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。そして、始動入賞時処理を終了する。なお、ステップS90221において設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図61に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS9017)が実行されることなどにより、主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される。
図65は、入賞時乱数値判定処理(ステップS90220)の一例を示すフローチャートなどである。図65(A)に示した入賞時乱数値判定処理において、CPU90103は、まず、パチンコ遊技機901における現在の遊技状態を特定する(ステップS90401)。ステップS90401の処理では、CPU90103は、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた大当りフラグの状態を確認することなどにより、大当り遊技状態であるか否かを特定する。具体的には、CPU90103は、大当りフラグがオン状態であるときには大当り遊技状態であると特定し、大当りフラグがオン状態ではないときには(オフ状態であるときには)大当り遊技状態ではないと特定する。また、ステップS90401の処理では、CPU90103は、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた高ベースフラグの状態を確認することなどにより、高ベース状態であるか低ベース状態であるかを特定する。具体的には、CPU90103は、高ベースフラグがオン状態であるときには高ベース状態であると特定し、高ベースフラグがオン状態ではないときには(オフ状態であるときには)低ベース状態であると特定する。また、ステップS90401の処理では、CPU90103は、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた高確フラグの状態を確認することなどにより、高確状態であるか低確状態であるかを特定してもよい。具体的には、CPU90103は、高確フラグがオン状態であるときには高確状態であると特定し、高確フラグがオン状態ではないときには(オフ状態であるときには)低確状態であると特定してもよい。
なお、CPU90103は、大当り終了処理(ステップS90117)において、高ベースフラグをオン状態にセットする。また、CPU90103は、特別図柄停止処理(ステップS90113)において高ベースフラグをオフ状態にクリアする。例えば、CPU90103は、大当り終了処理において時短回数と比較される変動数カウンタに初期値であるゼロをセットし、特別図柄停止処理においてハズレとなる場合に変動数カウンタの値を更新(カウントアップ)するとともに変動数カウンタの値が時短回数に到達した場合に、高ベースフラグをオフ状態にクリアする。また、CPU90103は、大当り終了処理において、高確フラグをオン状態にセットする。また、CPU90103は、特別図柄停止処理において高確フラグをオフ状態にクリアする。例えば、CPU90103は、大当り終了処理においてST回数と比較される変動数カウンタに初期値であるゼロをセットし、特別図柄停止処理においてハズレとなる場合に変動数カウンタの値を更新(カウントアップ)するとともに変動数カウンタの値が高確回数に到達した場合に、高確フラグをオフ状態にクリアする。なお、変動数カウンタの値は、例えば、遊技制御カウンタ設定部90154には記憶される。
ステップS90401の処理に続いて、CPU90103は、現在、大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS90402)。つまり、ステップS90401の処理において大当り遊技状態であると特定したか否かを判定する。ステップS90402にて大当り遊技状態ではないと判定した場合(ステップS90402;NO)、CPU90103は、現在、高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS90403)。つまり、ステップS90401の処理において高ベース状態であると特定したか否かを判定する。
ステップS90402にて大当り遊技状態であると判定した場合や(ステップS90402;YES)、ステップS90403にて高ベース状態であると判定した場合には(ステップS90403;YES)、CPU90103は、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS90404)。つまり、第2始動入賞(変動特図が第2特図である始動入賞)であるか否かを判定する。ステップS90404にて始動口バッファ値が「2」ではないと判定した場合(ステップS90404;NO)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS90403にて高ベース状態ではないと判定した場合や(ステップS90403(NO))、ステップS90404にて始動口バッファ値が「2」であると判定した場合には(ステップS90404(YES))、CPU90103は、現在の遊技状態に応じた特図表示結果決定テーブルをセット(選択)する(ステップS90405)。具体的には、CPU90103は、高確状態でないときには、図56に示した表示結果決定テーブル90130から、低確状態用のテーブルデータ(「8000」~「8329」の範囲の値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられているテーブルデータをセットし、高確状態であるときには、図56に示した表示結果決定テーブル90130から、高確状態用のテーブルデータ(「8000」~「8818」の範囲の値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられているテーブルデータをセットする。なお、CPU90103は、高確フラグがオン状態であるときには高確状態であると特定し、高確フラグがオン状態ではないときには(オフ状態であるときには)低確状態であると特定してもよい。また、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブル(第1特図表示結果決定テーブル、第2特図表示結果決定テーブル)を用いる場合、始動口バッファ値が「1」である場合には、第1特図表示結果決定テーブルを使用し、始動口バッファ値が「2」である場合には、第2特図表示結果決定テーブルを使用すればよい。
ステップS90405の処理に続いて、CPU90103は、図64に示した始動入賞時処理のステップS90217にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS90406)。例えば、CPU90103は、乱数値MR1´を示す数値データと、ステップS90405にてセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値とを逐一比較し、乱数値MR1´を示す数値データと合致する判定値の有無を判定する。あるいは、CPU90103は、乱数値MR1´を示す数値データと、ステップS90405にてセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを比較し、乱数値MR1´を示す数値データが、判定値の最小値と最大値の範囲内であるか否かを判定してもよい。
ステップS90406にて大当り判定範囲内であると判定した場合には(ステップS90406;YES)、図64に示した始動入賞時処理のステップS90217にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データに基づいて、大当り種別を判定する(ステップS90407)。具体的には、まず、CPU90103は、始動口バッファ値によって特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」又は「2」に対応する「第2特図」)に応じた大当り種別決定テーブルをセット(選択)する。具体的には、CPU90103は、図57に示した大当り種別決定テーブル90131から、変動特図に応じたテーブルデータをセットする。続いて、CPU90103は、例えば、大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データと、変動特図に応じてセットした大当り種別決定用テーブルデータにおける夫々の大当り種別の判定値とを比較するなどして、乱数値MR2´を示す数値データと合致する大当り種別を判定すればよい。
ステップS90407の処理に続いて、CPU90103は、ステップS90407の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板9012に対して送信するための設定を行う(ステップS90408)。一方、ステップS90406にて大当り判定範囲内ではないと判定した場合には(ステップS90406;NO)、ハズレに応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板9012に対して送信するための設定を行う(ステップS90409)。なお、ステップS90409において設定された図柄指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図61に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS9017)が実行されることなどにより、主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される。
ステップS90408の処理又はステップS90409の処理を実行した後には、CPU90103は、高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS90410)。ステップS90410にて高ベース状態ではないと判定した場合には(ステップS90410;NO)、つまり、上記場面1や上記場面3であるときには、CPU90103は、特図表示結果に応じた低ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルをセット(選択)する(ステップS90411)。一方、ステップS90410にて高ベース状態であると判定した場合には(ステップS90410;YES)、つまり、上記場面2や上記場面4であるときには、CPU90103は、特図表示結果に応じた高ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルをセット(選択)する(ステップS90412)。
図66は、変動カテゴリ決定テーブルの選択例を示す図である。図66(A)は、低ベース状態であるときに、複数の変動カテゴリ決定テーブルのなかから何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する選択例である。図66(A)によれば、低ベース状態において特図表示結果を「ハズレ」とするときには、保留記憶数に応じて、3種類の変動カテゴリ決定テーブル(図中の「C-TBL1」「C-TBL2」「C-TBL3」)のなかから何れかの変動カテゴリ決定テーブルが選択される。具体的には、図66(A)に示すように、保留記憶数が0個又は1個のときには変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL1」が選択され、保留記憶数が2個又は3個のときには変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL2」が選択され、保留記憶数が4個以上のときには変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL3」が選択される。また、図66(A)によれば、低ベース状態において特図表示結果を「大当り」とするときには、保留記憶数に関わらず、1種類の変動カテゴリ決定テーブル(図中の「C-TBL4」)が選択される。
図66(B)は、高ベース状態であるときに、複数の変動カテゴリ決定テーブルのなかから何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する選択例である。図66(B)によれば、高ベース状態において特図表示結果を「ハズレ」とするときには、保留記憶数に応じて、2種類の変動カテゴリ決定テーブル(図中の「C-TBL1」「C-TBL3」)のなかから何れかの変動カテゴリ決定テーブルが選択される。また、図66(B)によれば、高ベース状態において特図表示結果を「大当り」とするときには、保留記憶数に関わらず、1種類の変動カテゴリ決定テーブル(図中の「C-TBL5」)が選択される。
図67は、変動カテゴリ決定テーブルの構成例を示す図である。図67(A)は、図66(A)や図66(B)の図中に示した変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL1」である。図67(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL1」(図67(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL2」、図67(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL3」、図67(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL4」、図67(E)の変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL5」も同様)は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3´と比較される数値(決定値)が、複数種類の変動カテゴリに割り当てられている。
例えば、図67(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL1」の設定例では、乱数値MR3´の決定値の100個(「0」~「99」の範囲の値)のうち、0個が変動カテゴリ「PA1´」に割り当てられ、70個(「0」~「69」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2´」に割り当てられ、27個(「70」~「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3´」に割り当てられ、2個(「97」~「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4´」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5´」に割り当てられている。つまり、図67(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL1」の設定例では、変動カテゴリ「PA1´」が0%(0÷100)、変動カテゴリ「PA2´」が70%(70÷100)、変動カテゴリ「PA3´」が27%(27÷100)、変動カテゴリ「PA4´」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5´」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図67(B)に示した変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL2」、図67(C)に示した変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL3」、図67(D)に示した変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL4」、図67(E)に示した変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL5」についても同様であるため、説明を省略する。
図65(A)に戻る。ステップS90410にて高ベース状態ではないと判定した場合に実行するステップS90411の処理では、CPU90103は、ステップS90406にて特図表示結果を「大当り」とすると判定していた場合には変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL4」を構成するテーブルデータをセットし、特図表示結果を「ハズレ」とすると判定していた場合には保留記憶数に応じて変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL1」~変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL3」のうちの何れかを構成するテーブルデータをセットする。また、ステップS90410にて高ベース状態であると判定した場合に実行するステップS90412の処理では、CPU90103は、ステップS90406にて特図表示結果を「大当り」とすると判定していた場合には変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL5」を構成するテーブルデータをセットし、特図表示結果を「ハズレ」とすると判定していた場合には保留記憶数に応じて変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL1」又は変動カテゴリ決定テーブル「C-TBL3」の何れかを構成するテーブルデータをセットする。
ステップS90411の処理又はステップS90412の処理を実行した後には、CPU90103は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、変動カテゴリを決定(判定)する(ステップS90413)。具体的には、CPU90103は、図64に示した始動入賞時処理のステップS90217にて抽出された変動カテゴリ決定用の乱数値MR3´を示す数値データと、ステップS90411又はステップS90412にてセットした変動カテゴリ決定テーブルのテーブルデータにおいて夫々の変動カテゴリに割り当てられている判定値とを比較するなどして、判定値の何れが、乱数値MR3´を示す数値データと合致するかを判定すればよい。ステップS90413の処理に続いて、CPU90103は、ステップS90413の処理による判定結果(決定結果)に応じて、図65(B)に示す変動カテゴリコマンドの何れかを、演出制御基板9012に対して送信するための設定を行ってから(ステップS90414)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
始動入賞判定処理(ステップS90101)に続いて、CPU90103は、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110~S90117の処理の何れかを選択して実行する(図62参照)。
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。特別図柄通常処理は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、当該可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する処理などを含んでいる。特別図柄通常処理では、可変表示結果を事前決定したときには、特図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。変動パターン設定処理は、変動パターンを決定する処理や、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)などを送信するための設定処理などを含んでいる。変動パターン設定処理では、特図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄を変動(可変表示)させる処理や、変動開始後の経過時間が特図変動時間(図55)に達したか否かを判定する処理などを含んでいる。特別図柄変動処理では、変動開始後の経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特別図柄停止処理は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄の変動を停止させ、確定特別図柄を停止表示(導出)させる処理や、大当りフラグがオフ状態となっている場合(特別図柄通常処理(ステップS90110)にて可変表示結果を「ハズレ」とすると事前決定している場合)に実行する処理としてパチンコ遊技機901の遊技状態を遷移させる処理や、大当りフラグがオン状態となっている場合(可変表示結果を「大当り」とすると事前決定している場合)に実行する処理として当り開始指定コマンド(ファンファーレコマンド)を送信するための設定処理などを含んでいる。特別図柄停止処理では、大当りフラグがオフ状態となっているときには、特図プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、大当りフラグがオン状態となっているときには、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。大当り開放前処理は、大入賞口を開放状態とするための設定(例えば、大入賞口を開放状態とするための大入賞口扉用のソレノイド9082に対するソレノイド駆動信号の設定等)を行う処理や、大入賞口開放中通知コマンドなどを送信するための設定処理などを含んでいる。大当り開放前処理では、特図プロセスフラグの値を“5”に更新する。
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。大当り開放中処理は、大入賞口の開放後の経過時間が所定時間を経過したか否かやカウントスイッチ9023によって検出された遊技球の個数が所定個数に達したか否かなどに基づいて大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングを判定する処理や、大入賞口を閉鎖状態とするための設定(例えば、大入賞口を閉鎖状態とするための大入賞口扉用のソレノイド9082に対するソレノイド駆動信号の設定等)を行う処理や、大入賞口開放後通知コマンドなどを送信するための設定処理などを含んでいる。大当り開放中処理では、特図プロセスフラグの値を“6”に更新する。
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。大当り開放後処理は、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達しない場合に実行する処理として大入賞口開放中通知コマンドを送信するための設定処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に実行する処理として当り終了指定コマンドを送信するための設定処理などを含んでいる。大当り開放後処理では、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値を“5”に更新し、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値を“7”に更新する。
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。大当り終了処理は、大当り終了時演出待ち時間(エンディング演出の実行期間に対応した待ち時間)が経過したか否かを判定する処理や、大当り終了時演出待ち時間が経過した場合に実行する処理としてパチンコ遊技機901の遊技状態を高確高ベース状態に設定する処理やST回数や時短回数を設定する処理などを含んでいる。大当り終了処理では、エンディング演出の実行期間に対応した待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
また、大当り開放中処理(ステップS90115)、大当り開放後処理(ステップS90116)、大当り開放前処理(ステップS90114)、大当り終了処理(ステップS90117)は、カウントスイッチ9023がオンとなった場合に大入賞口入賞通知コマンドを送信するための送信設定を含んでいる。
図68は、特別図柄通常処理(ステップS90110)の一例を示すフローチャートである。図68に示す特別図柄通常処理において、CPU90103は、まず、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90230)。例えば、ステップS90230の処理では、遊技制御カウンタ設定部90154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS90230にて合計保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90230;NO)、最初に消化される保留データ(最も先に入賞した保留データ)は第2保留情報であるか否かを判定する(ステップS90231)。例えば、ステップS90231の処理では、保留特定情報記憶部90151Cにて保留番号「1」に対応して記憶されている情報が、第2保留情報である旨を示している情報であるか否かを判定すればよい。
ステップS90231にて最初に消化される保留データが第2保留情報であるときには(ステップS90231;YES)、第2特図保留記憶部90151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1´、大当り種別決定用の乱数値MR2´をそれぞれ読み出す(ステップS90232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS90232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部90151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1´~MR3´を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS90233)。また、ステップS90233の処理では、保留特定情報記憶部90151Cにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された情報を1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90233の処理では、遊技制御カウンタ設定部90154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新する。ステップS90233の処理に続いて、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS90234)。
ステップS90231にて最初に消化される保留データが第2保留情報でないときには(ステップS90231;NO)、第1特図保留記憶部90151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1´、大当り種別決定用の乱数値MR2´をそれぞれ読み出す(ステップS90236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS90236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部90151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1´~MR3´を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS90237)。また、ステップS90237の処理では、保留特定情報記憶部90151Cにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された情報を1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90237の処理では、遊技制御カウンタ設定部90154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新する。ステップS90237の処理に続いて、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS90238)。
ステップS90234、S90238の処理の何れかを実行した後には、CPU90103は、現在の遊技状態に応じた特図表示結果決定テーブルをセット(選択)する(ステップS90239)。例えば、CPU90103は、図65(A)に示した入賞時乱数値判定処理(ステップS90220)のステップS90405と同様に、特図表示結果決定テーブルをセットすればよい。続いて、CPU90103は、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データと、ステップS90239にてセットした特図表示結果決定テーブルとに基づいて、特図表示結果を決定する(ステップS90240)。ステップS90240の処理では、CPU90103は、図65(A)に示した入賞時乱数値判定処理(ステップS90220)のステップS90406と同様、乱数値MR1´を示す数値データと、ステップS90239にてセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値とを逐一比較するなどして、特図表示結果(「大当り」とするか「ハズレ」とするか)を決定すればよい。
ステップS90240の処理に続いて、CPU90103は、ステップS90240にて決定した特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90241)。ステップS90241にて「大当り」であると判定した場合には(ステップS90241;YES)、CPU90103は、遊技制御フラグ設定部90152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS90242)。なお、大当りフラグは、ステップS90117の大当り終了処理にてオフ状態にクリア(リセット)される。ステップS90242の処理に続いて、CPU90103は、大当り種別決定処理を実行する(S90244)。ステップS90244の大当り種別決定処理は、図65(A)に示した入賞時乱数値判定処理(ステップS90220)のステップS90407において実行される大当り種別判定処理と同様である。ステップS90244の大当り種別決定処理に続いて、CPU90103は、ステップS90244の大当り種別決定処理において決定した大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部90155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定する(ステップS90245)。つまり、ステップS90244の大当り種別決定処理において決定した大当り種別が何であるかを記憶する。一例として、CPU90103は、ステップS90244の大当り種別決定処理において決定した大当り種別が、「16R確変大当り」であれば大当り種別バッファ値に「1」を設定し、「8R確変大当り」であれば大当り種別バッファ値に「2」を設定する。
ステップS90241にて「大当り」ではないと判定した場合(ステップS90241(NO))や、ステップS90245の処理を実行した後には、CPU90103は、ステップS90240の処理にて決定された特図表示結果や、大当りの場合にステップS90244の処理にて決定された大当り種別に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS90248)。ステップS90248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS90249)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS90230にて合計保留記憶数が「0」であるときには(ステップS90230;YES)、デモ表示設定(ステップS90250)を実行し、特別図柄通常処理を終了する。ステップS90250のデモ表示設定では、例えば画像表示装置905において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する客待ちデモ指定コマンドが、主基板9011から演出制御基板9012に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図69は、変動パターン設定処理(ステップS90111)において参照される変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。変動パターン設定処理において、CPU90103は、図65(A)に示した入賞時乱数値判定処理(ステップS90220)のステップS90413の処理と同様、変動カテゴリを決定し、決定した変動カテゴリに対応する変動パターン決定テーブルを選択(セット)し、選択した変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。例えば、CPU90103は、変動カテゴリ「PA2´」を決定した場合には、図69(B)に示した変動カテゴリ「PA2´」に対応する変動パターン決定テーブルを選択し、変動パターン決定用の乱数値MR5´を示す数値データが、「0」~「39」の範囲にあるときには変動パターン「PA2´-1」を決定し、「40」~「99」の範囲にあるときには変動パターン「PA2´-2」を決定する。また例えば、CPU103は、変動カテゴリ「PA3´」を決定した場合には、図69(C)に示す、変動カテゴリ「PA3´」に対応する変動パターン決定テーブルを選択し、変動パターン決定用の乱数値MR5´を示す数値データが、「0」~「79」の範囲にあるときには変動パターン「PA3´-1」を決定し、「80」~「99」の範囲にあるときには変動パターン「PA3´-2」を決定する。他の変動カテゴリを決定した場合についても同様である。
図55、図56、図66、図67及び図69等によれば、ノーマルリーチ及びスーパーリーチの大当り期待度の関係は、スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチである。また、ノーマルリーチにおいては擬似連変動ありの場合の方が擬似連変動なしの場合よりも大当り期待度は高い。スーパーリーチα(スーパーリーチβも同様)においては擬似連変動ありの場合の方が擬似連変動なしの場合よりも大当り期待度は高く、擬似連の回数が2回の場合の方が1回の場合よりも期待度は高い。
なお、変動パターン決定用の乱数値MR5´は、当該処理の実行時に抽出してもよいし、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3´などと同様、始動入賞時処理(ステップS90208、ステップS90211)のステップS90217にて抽出して保留データとし、特別図柄通常処理(ステップS90110)のステップS90232(又はステップS90236)にて読み出してもよい。
なお、本実施形態では、ST回数(確変回数)の設定値と時短回数を70回の設定値とを同一の値(共に70回)としたが、ST回数(確変回数)の設定値と時短回数を70回の設定値とを異なる値としてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りの場合のST回数(確変回数)の設定値と、16R確変大当りの場合のST回数(確変回数)の設定値とを同一の値(共に70回)としたが、8R確変大当りの場合のST回数(確変回数)の設定値と、16R確変大当りの場合のST回数(確変回数)の設定値とを異なる値としてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りの場合の時短回数の設定値と、16R確変大当りの場合の時短回数の設定値とを同一の値(共に70回)としたが、8R確変大当りの場合の時短回数の設定値と、16R確変大当りの場合の時短回数の設定値とを異なる値としてもよい。
次に、演出制御基板9012における動作を説明する。
図70は、演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板9012では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU90120が起動して、図70に示すような演出制御メイン処理を実行する。
図70に示した演出制御メイン処理において、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS9071)、RAM90122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板9012に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオン状態となっているか否かの判定を行う(ステップS9072)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。タイマ割込みフラグがオン状態となっていないと判定した場合には(ステップS9072;NO)、ステップS9072の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板9012の側では、タイマ割込みとは別に、主基板9011から演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU90120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU90120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O90125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板9015を介して主基板9011から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンド等となる制御信号を取り込む。
このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部90194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU90120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS9072にてタイマ割込みフラグがオン状態となっていると判定した場合には(ステップS9072;YES)、演出制御用CPU90120は、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS9073)、コマンド解析処理を実行する(ステップS9074)。ステップS9074にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS9074のコマンド解析処理に続いて、演出制御用CPU90120は、エラー報知処理を実行する(ステップS9075)。ステップS9075のエラー報知処理では、例えば磁石を用いて不正に遊技球を入賞口に誘導させるような行為について、主基板9011から送信された磁気異常報知指定コマンドに対応したエラー報知等が行われる。
ステップS9075のエラー報知処理に続いて、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS9076)。ステップS9076の演出制御プロセス処理では、主基板9011から送信された演出制御コマンド等に基づいて、各種の演出装置(例えば、画像表示装置905、スピーカ908、ランプ909、可動役物9017等)を用いた演出動作に関する判定や決定、設定などが行われる。
ステップS9076の演出制御プロセス処理に続いて、演出制御用CPU90120は、演出用乱数更新処理を実行する(ステップS9077)。ステップS9077の演出用乱数更新処理では、例えば、演出制御基板9012の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。一例として、演出制御用CPU90120は、演出制御カウンタ設定部90193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データをソフトウェアにより更新してもよい。その後、ステップS9072の処理に戻る。
なお、演出制御基板9012の側で、主基板9011から演出制御コマンド等を受信するための割込みは、主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みであると説明したが、演出制御コマンド等を受信するための割込みを発生させる方法は、上記に限定されない。例えば、シリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以って、演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
図71は、コマンド解析処理(ステップS9074)の一例を示すフローチャートである。図71に示したコマンド解析処理において、演出制御用CPU90120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板9015を介して伝送された主基板9011からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS90501)。受信コマンドがないと判定した場合には(ステップS90501;NO)、演出制御用CPU90120は、コマンド解析処理を終了する。
ステップS90501にて受信コマンドがあると判定した場合には(ステップS90501;YES)、演出制御用CPU90120は、当該受信コマンドが第1始動口入賞通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS90502)。なお、演出制御用CPU90120は、例えば受信コマンドのMODEデータを確認し、受信コマンドの種類を特定すればよい(図53参照)。
ステップS90502にて第1始動口入賞通知コマンドであると判定した場合には(ステップS90502;YES)、演出制御用CPU90120は、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS90503)。例えば、演出制御用CPU90120は、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間として予め定められたタイマ初期値を、演出制御タイマ設定部90192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットすればよい。
ステップS90502にて第1始動口入賞通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS90502;NO)、演出制御用CPU90120は、当該受信コマンドが第2始動口入賞通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS90504)。ステップS90504にて第2始動口入賞通知コマンドであると判定した場合には(ステップS90504;YES)、演出制御用CPU90120は、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS90505)。例えば、演出制御用CPU90120は、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間として予め定められたタイマ初期値を、コマンド受信制御タイマにセットすればよい。
ステップS90504にて第2始動口入賞通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS90504;NO)、演出制御用CPU90120は、当該受信コマンドが図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS90506)。ステップS90506にて図柄指定コマンドではないと判定した場合には(ステップS90506;NO)、演出制御用CPU90120は、当該受信コマンドが変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS90507)。ステップS90507にて変動カテゴリコマンドではないと判定した場合には(ステップS90507;NO)、演出制御用CPU90120は、当該受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS90508)。ステップS90508にて第1保留記憶数通知コマンドであると判定した場合には(ステップS90508;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS90509)。
ステップS90508にて第1保留記憶数通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS90508;NO)、演出制御用CPU90120は、当該受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS90510)。ステップS90510にて第2保留記憶数通知コマンドであると判定した場合には(ステップS90510;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS90511)。
ステップS90506にて図柄指定コマンドであると判定した場合や(ステップS90506(YES))、ステップS90507にて変動カテゴリコマンドであると判定した場合や(ステップS90507(YES))、ステップS90503、ステップS90505、ステップS90509、ステップS90511の処理の何れかを実行した後には、演出制御用CPU90120は、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aにおける空き領域の先頭に格納する(ステップS90512)。ステップS90512の処理に続いて、ステップS90501の処理に戻る。
ステップS90510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS90510;NO)、演出制御用CPU90120は、当該受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS90513)。変動パターン指定コマンドであると判定した場合には(ステップS90513;YES)、演出制御用CPU90201は、RAMに形成されている変動パターン指定コマンド格納領域に当該変動パターン指定コマンドを格納する(ステップS90515)。ステップS90515の処理に続いて、ステップS90501の処理に戻る。
ステップS90513にて受信コマンドが変動パターン指定コマンドでないと判定した場合には(ステップS90513;NO)、演出制御用CPU90120は、他の夫々の受信コマンドに応じた設定等を行う(ステップS90518)。例えば、演出制御用CPU90120は、受信コマンドが遊技状態指定コマンドであった場合には、当該遊技状態指定コマンドを解析して、現在の遊技状態を特定してもよい。ステップS90518の処理に続いて、ステップS90501の処理に戻る。
図72は、演出制御プロセス処理(ステップS9076)の一例を示すフローチャートである。図72に示した演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU90120は、まず、入賞時演出決定処理を実行する(ステップS90150)。入賞時演出決定処理では、演出制御用CPU90120は、始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aにおける記憶内容をチェックする処理や、受信コマンドとして、始動口入賞通知コマンドを受信しているか否かを判定する処理や、各種の演出に関して決定する処理などが実行される。
入賞時演出決定処理(ステップS90150)に続いて、演出制御用CPU90120は、演出制御フラグ設定部90191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、ステップS90170~90177の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が初期値である“0”のときに実行される処理である。可変表示開始待ち処理は、主基板9011から伝送された第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを受信したか否かに基づいて画像表示装置905における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。可変表示開始待ち処理では、飾り図柄の可変表示を開始すると判定したときには(即ち、変動パターン指定コマンド等を受信したときには)、演出プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおける特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置905における飾り図柄の可変表示を行うための設定(例えば、変動パターン(特図変動時間)に対応する演出制御パターンや変動時間タイマの値の設定等)を行う処理や、保留表示、アクティブ表示などの表示動作を行うための設定(例えば、当該表示動作に対応する演出制御パターンの設定等)を行う処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理では、演出プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。可変表示中演出処理は、可変表示開始設定処理(ステップS90171)にて設定した変動時間タイマがタイムアウトしたか否か(画像表示装置905における飾り図柄の可変表示開始後の経過時間が特図変動時間に達したか否か)を判定する処理などを含んでいる。可変表示中演出処理では、変動時間タイマがタイムアウトしたときには、演出プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS90173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、確定飾り図柄が「ハズレ」である場合に実行する処理としてパチンコ遊技機901の遊技状態を設定する変動時遊技状態設定処理や、確定飾り図柄が「大当り」である場合に実行する処理としてファンファーレ演出を行うための設定(例えば、ファンファーレ演出に対応する演出制御パターンの設定等)を行う処理などを含んでいる。特図当り待ち処理では、確定飾り図柄が「ハズレ」であるときには、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、確定飾り図柄が「大当り」であるときには、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。
ステップS90174の大当り開始処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。大当り開始処理は、大入賞口開放中通知コマンドを受信したか否かを判定する処理や、大入賞口開放中通知コマンドを受信した場合に実行する処理として開放中演出(各ラウンドにおいて特別可変入賞球装置907が開放状態であるときに実行する演出)を行うための設定(例えば、開放中演出に対応する演出制御パターンの設定等)を行う処理などを含んでいる。大当り開始処理では、大入賞口開放中通知コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値を“5”に更新する。
ステップS90175のラウンド中処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。ラウンド中処理は、大入賞口開放後通知コマンドを受信したか否かを判定する処理や、大入賞口開放後通知コマンドを受信した場合に実行する処理として閉鎖中演出(各ラウンドにおいて特別可変入賞球装置907が閉鎖状態であるときに実行する演出)を行うための設定(例えば、閉鎖中演出に対応する演出制御パターンの設定等)を行う処理などを含んでいる。ラウンド中処理では、大入賞口開放後通知コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。
ステップS90176のラウンド後処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。ラウンド後処理は、大入賞口開放中通知コマンドや当り終了指定コマンドを受信したか否かを判定する処理や、大入賞口開放中通知コマンドを受信した場合に実行する処理として開放中演出を行うための設定(例えば、開放中演出に対応する演出制御パターンの設定等)を行う処理や、当り終了指定コマンドを受信した場合に実行する処理としてエンディング演出を行うための設定(例えば、エンディング演出に対応する演出制御パターンやエンディング演出実行時間タイマの値の設定等)を行う処理などを含んでいる。ラウンド後処理では、大入賞口開放中通知コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値を“5”に更新し、当り終了指定コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値を“7”に更新する。
ステップS90177の大当り終了後処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。大当り終了後処理は、ラウンド後処理(ステップS90176)にて設定したエンディング演出実行時間タイマがタイムアウトしたか否か(画像表示装置5におけるエンディング演出の実行開始後の経過時間が設定時間に達したか否か)を判定する処理などを含んでいる。大当り終了後処理では、エンディング演出実行時間タイマがタイムアウトしたときには、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図73は、入賞時演出決定処理(S90150)の一例を示すフローチャートである。図73に示した入賞時演出決定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aにおける記憶内容をチェックし(ステップS90151)、新たな受信コマンドとして第1始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS90152)。ステップS90152にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS90152;NO)、演出制御用CPU90120は、新たな受信コマンドとして第2始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS90154)。ステップS90154にて第2始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS90154;NO)、入賞時演出決定処理を終了する。
ステップS90152において第1始動口入賞指定コマンドを受信していると判定したときは(ステップS90152;YES)、演出制御用CPU90120は、例えば、演出制御フラグ設定部90191に設けられた高ベースフラグを参照して、時短状態(高確高ベース状態)であるか否かを判定する(ステップS90155)。時短状態ではないと判定したときは(ステップS90155:NO)、演出制御用CPU90120は、保留演出等決定処理を実行する(ステップS90160)。ステップS90160の保留演出等決定処理(ステップS90163の保留演出等決定処理も同様)には、保留演出、アクティブ表示演出、作用演出(保留作用失敗演出、保留作用失敗演出等)等について決定する処理が含まれている。詳細は後述する。
保留演出等決定処理(ステップS90160)を実行した後には、演出制御用CPU90120は、保留演出等決定処理の決定内容を記憶する(ステップS90161)。具体的には、例えば、演出制御用CPU90120は、始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aにおける当該始動入賞のバッファ番号に対応する先読予告バッファ90194Bのバッファ番号に対応付けて保留演出等決定処理の決定内容を記憶する。
ステップS90161の処理を実行した後には、演出制御用CPU90120は、ステップS90161において記憶した決定内容に基づいて、始動入賞記憶表示エリア905Hに新たな保留表示を追加する(ステップS90162)。より詳細には、演出制御用CPU90120は、上述の先読予告バッファ90194Bのバッファ番号に対応付けて記憶された追加時の表示態様による保留表示を始動入賞記憶表示エリア905Hに表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部90123のVDP等に対して伝送させることなどにより、保留演出等決定処理において決定した追加時の表示態様で表示される保留表示を始動入賞記憶表示エリア905Hに追加する。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
ステップS90154において第2始動口入賞指定コマンドを受信していると判定したときは(ステップS90154;YES)、演出制御用CPU90120は、例えば、演出制御フラグ設定部90191に設けられた高ベースフラグを参照して、時短状態(高確高ベース状態)であるか否かを判定する(ステップS90156)。時短状態(高確高ベース状態)であると判定したときは(ステップS90156:YES)、演出制御用CPU90120は、保留演出等決定処理を実行する(ステップS90163)。ステップS90163の保留演出等決定処理は、ステップS90160の保留演出等決定処理と同様である。
保留演出等決定処理(ステップS90163)を実行した後には、演出制御用CPU90120は、ステップS90163、ステップS90164、ステップS90165の処理を実行し、入賞時演出決定処理を終了する。なお、ステップS90163、ステップS90164、ステップS90165の夫々の処理は、ステップS90160、ステップS90161、ステップS90162の夫々の処理に係る処理と同様である。
ステップS90155において時短状態であると判定したときや(ステップS90155:YES)、ステップS90156において時短状態ではないと判定したときは(ステップS90156:NO)、始動口入賞指定に応じた保留追加処理を実行する(S90166)。具体的には、演出制御用CPU90120は、保留演出等決定処理(ステップS90160、S90163)において保留演出を実行しないと決定した場合と同様、追加時及び各シフト後の表示態様として通常の表示態様(例えば、白色)を示す情報を記憶し、通常の表示態様で表示される保留表示を始動入賞記憶表示エリア905Hに追加する。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
図74は、可変表示開始設定処理(S90171)の一例を示すフローチャートである。図74に示した可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、例えば、主基板9011から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS90522)。
ステップS90522にて特図表示結果が「ハズレ」であると判定したときには(ステップS90522;YES)、演出制御用CPU90120は、ハズレ組合せを構成する確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを決定する(ステップS90524)。一例として、演出制御用CPU90120は、演出制御カウンタ設定部90193に設けられたランダムカウンタ等により更新される乱数値(例えば、左確定図柄決定用の乱数値、右確定図柄決定用の乱数値、中確定図柄決定用の乱数値等)を示す数値データを抽出し、ROM90121などに予め記憶された所定の図柄決定テーブル(例えば、左確定図柄決定テーブル、右確定図柄決定テーブル、中確定図柄決定テーブル等)を参照することなどにより、ハズレ組合せを構成する確定飾り図柄の組合せとして、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの夫々に最終的に停止表示される飾り図柄を決定する。
ステップS90522にて特図表示結果が「ハズレ」でないと判定したときには(ステップS90522;NO)、即ち、特図表示結果が「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」であるときには、演出制御用CPU90120は、大当り組合せを構成する確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS90528)。一例として、演出制御用CPU90120は、演出制御カウンタ設定部90193に設けられたランダムカウンタ等により更新される乱数値(例えば、大当り確定図柄決定用の乱数値等)を示す数値データを抽出し、ROM90121などに予め記憶された所定の図柄決定テーブル(例えば、大当り確定図柄決定テーブル等)を参照することなどにより、大当り組合せを構成する確定飾り図柄の組合せとして、飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rの夫々に最終的に停止表示される飾り図柄を決定する。なお、演出制御用CPU90120は、大当り種別(16R確変大当り、8R確変大当り)がいずれであるかや、昇格演出の有無などに応じて、大当り組合せを構成する確定飾り図柄の組合せを決定してもよい。
ステップS90524の処理又はステップS90528の処理のいずれかを実行した後には、演出制御用CPU90120は、ボタン発展演出決定処理を実行する(ステップS90529)。ボタン発展演出決定処理は、ボタン発展演出(後述)の実行有無を決定する処理や、ボタン発展演出を実行すると決定した場合においてボタン発展演出の演出態様を決定する処理等が含まれる。ボタン発展演出決定処理の詳細は後述する。
ステップS90529の処理を実行後、演出制御用CPU90120は、保留消化処理を実行する(ステップS90530)。具体的には、始動入賞記憶表示エリア905Hの左端に表示されている保留表示をアクティブ表示エリアAHA´に移動(シフト)させるとともに、始動入賞記憶表示エリア905Hに他の保留表示があるときには、夫々について左側に移動させる。
ステップS90530の保留消化処理を実行後、演出制御用CPU90120は、演出制御パターンセットの処理を実行する(ステップS90532)。例えば、演出制御用CPU90120は、当該変動の変動パターンに対応する、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。即ち、演出制御用CPU90120は、主基板9011から伝送された変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンを使用パターンとしてセットする。また、例えば、演出制御用CPU90120は、ステップS90529のボタン発展演出決定処理にて決定したボタン発展演出に対応する、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。即ち、演出制御用CPU90120は、ステップS90529のボタン発展演出決定処理においてボタン発展演出を実行すると決定した場合にはボタン発展演出の演出態様(例えば、後述するボタン発展演出パターン)等を決定するが、ステップS90532の処理では、ステップS90529のボタン発展演出決定処理にて決定したボタン発展演出の演出態様等に対応する、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。これにより、可変表示中演出処理(S90172)において、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンやボタン発展演出決定処理(S90532)の決定内容に従って、画像表示装置905の表示領域における表示動作が行われる(例えば図80~図88参照)。
ステップS90532の処理を実行後、演出制御用CPU90120は、ステップS90532においてセットした演出制御パターンのプロセスデータの演出制御プロセスタイマの初期値を設定し(ステップS90534)、演出制御プロセスタイマをスタートさせて(ステップS90535)、プロセスデータの内容に従って画像表示装置905等の演出装置(演出用部品)の制御を行う(ステップS90536)。続いて、演出制御用CPU90120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間(図55に示した特図変動時間)に相当する値を設定する(ステップS90537)。
続いて、演出制御用CPU90120は、始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aに格納されているコマンドを消化する(ステップS90538)。具体的には、演出制御用CPU90120は、始動入賞時受信コマンドバッファ90194Aに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。また、ステップS90538の処理では、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM90122などに設けられる先読予告バッファ90194Bに格納されている情報の削除やシフトも行われる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS90539)、可変表示開始設定処理を終了する。
以下、ボタン発展演出について詳しく説明する。ボタン発展演出とは、ボタン等(プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A)に対応する画像(プッシュボタン9031Bを模したボタン画像、スティックコントローラ9031Aを模したスティックコントローラ画像)を変化(発展)させる演出である。以下、ボタン等に対応する画像を「ボタン等画像」又は「ボタン等表示」と称する場合がある。
演出制御用CPU90120は、ボタン発展演出として、一の種類のボタン等画像の表示態様を変化させたり(例えばボタン画像の表示態様(表示色、表示サイズ)を変化させたり)、一の種類のボタン等画像を他の種類のボタン等画像に変化させたり(例えばボタン画像をスティックコントローラ画像)に変化させたりする。
なお、以下の説明において、ボタン等画像として、プッシュボタン9031Bを模した小さいサイズの白色のボタン画像を「小ボタン(白)」又は「第1態様」と称する場合がある。また、プッシュボタン9031Bを模した大きいサイズの白色のボタン画像を「大ボタン(白)」又は「第2態様」と称する場合がある。また、プッシュボタン9031Bを模した大きいサイズの赤色のボタン画像を「大ボタン(赤)」又は「第3態様」と称する場合がある。また、スティックコントローラ9031Aを模したスティックコントローラ画像を「スティック」又は「第4態様」と称する場合がある。
図75は、本実施形態におけるボタン発展演出カテゴリ及びボタン発展演出パターンの一例を説明する説明図である。ボタン発展演出パターンは、ボタン発展演出の演出態様(表示態様)を示すものである。ボタン発展演出カテゴリは、ボタン発展演出パターンを種類別に分類(集約)したときの名称である。換言すれば、ボタン発展演出カテゴリとは、共通のグループにカテゴライズされる1以上のボタン発展演出パターンを含む、各グループのグループ名である。
図75において、「当初」は、当初の表示である。「最終」は、最終的な表示である。「タイミング1」は、ボタン等画像が変化し得る1回目のタイミングである。「タイミング2」は、ボタン等画像が変化し得る2回目のタイミングである。「タイミング3」は、ボタン等画像が変化し得る3回目のタイミングである。なお、変動パターンに応じて、「タイミング1」、「タイミング2」、「タイミング3」は異なっていてもよい。
また、図75において(他図においても同様)、「変化無」は、ボタン等画像の変化がない旨を表している。「弱変化」は、ボタン等画像の1段階の変化(1段階変化)がある旨を表している。具体的には、「弱変化(第1→第2)」は、「第1態様」から「第2態様」への1段階変化、即ち「小ボタン(白)」から「大ボタン(白)」への変化がある旨を表している。「弱変化(第2→第3)」は、「第2態様」から「第3態様」への1段階変化、即ち「大ボタン(白)」から「大ボタン(赤)」への変化がある旨を表している。「弱変化(第3→第4)」は、「第3態様」から「第4態様」への1段階変化、即ち「大ボタン(赤)」から「スティック」への変化がある旨を表している。「中変化」は、ボタン等画像の2段階の変化(2段階変化)がある旨を表している。具体的には、「中変化(第1→第3)」は、「第1態様」から「第3態様」への2段階変化、即ち「小ボタン(白)」から「大ボタン(赤)」への変化がある旨を表している。「中変化(第2→第4)」は、「第2態様」から「第4態様」への2段階変化、即ち「大ボタン(白)」から「スティック」への変化がある旨を表している。「強変化」は、ボタン等画像の3段階の変化(3段階変化)がある旨を表している。具体的には、「強変化(第1→第4)」は、「第1態様」から「第4態様」への3段階変化、即ち「小ボタン(白)」から「スティック」への変化がある旨を表している。
図75において、ボタン発展演出カテゴリ「BH1」は、3つのタイミング(タイミング1、2、3)のいずれにおいても、ボタン等画像が変化せずに、「最終」が「第1態様(小ボタン(白))」となる、ボタン発展演出カテゴリである。ボタン発展演出カテゴリ「BH1」には、ボタン発展演出パターン「BH1-1」が属している。
なお、ボタン発展演出パターン「BH1-1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1、タイミング2、タイミング3のいずれにおいても変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH1-1」によるボタン等画像は、第1の期間(「当初」、即ち「タイミング1」以前)も第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」)も第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」)も第4の期間(「最終」、即ち「タイミング3」以降)も「第1態様(小ボタン(白))」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH2」は、3つのタイミングのうちのいずれか1つのタイミングにおいて、ボタン等画像が弱変化し、「最終」が「第2態様(大ボタン(白))」となる、ボタン発展演出カテゴリである。ボタン発展演出カテゴリ「BH2」には、タイミング1において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH2-1」と、タイミング2において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH2-2」と、タイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH2-3」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH2-1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1において弱変化し、タイミング2やタイミング3において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH2-1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」)や第4の期間(「タイミング3」以降)では「第2態様(大ボタン(白))」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」は、3つのタイミングのうちのいずれか2つのタイミングにおいて、ボタン等画像が弱変化し、「最終」が「第3態様(大ボタン(赤))」となる、ボタン発展演出カテゴリである。本実施形態では、ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」には、タイミング1及びタイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH3a-1」と、タイミング2及びタイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH3a-2」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH3a-1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1やタイミング3において弱変化し、タイミング2において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH3a-1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」)では「第2態様(大ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降)では「第3態様(大ボタン(赤))」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH3b」は、3つのタイミングのうちのいずれか1つのタイミングにおいて、ボタン等画像が中変化し、「最終」が「第3態様(大ボタン(赤))」となる、ボタン発展演出カテゴリである。ボタン発展演出カテゴリ「BH3b」には、タイミング1において中変化があるボタン発展演出パターン「BH3b-1」と、タイミング2において中変化があるボタン発展演出パターン「BH3b-2」と、タイミング3において中変化があるボタン発展演出パターン「BH3b-3」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH3b-1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1において中変化し、タイミング2やタイミング3において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH3b-1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」)や第4の期間(「タイミング3」以降)では「第3態様(大ボタン(赤))」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」は、3つのタイミングのうちのいずれか2つのタイミングにおける、先のタイミングにおいてボタン等画像が中変化し、後のタイミングにおいてボタン等画像が弱変化し、「最終」が「第4態様(スティック)」となる、ボタン発展演出カテゴリである。本実施形態では、ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」には、タイミング1において中変化、タイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH4a-1」と、タイミング2において中変化、タイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH4a-2」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH4a-1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1において中変化し、タイミング3において弱変化し、タイミング2において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH4a-1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」)では「第3態様(大ボタン(赤))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降)では「第4態様(スティック)」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH4b」は、3つのタイミングのうちのいずれか2つのタイミングにおける、先のタイミングにおいてボタン等画像が弱変化し、後のタイミングにおいてボタン等画像が中変化し、「最終」が「第4態様(スティック)」となる、ボタン発展演出カテゴリである。本実施形態では、ボタン発展演出カテゴリ「BH4b」には、タイミング1において弱変化、タイミング3において中変化があるボタン発展演出パターン「BH4b-1」と、タイミング2において弱変化、タイミング3において中変化があるボタン発展演出パターン「BH4b-2」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH4b-1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1において弱変化し、タイミング3において中変化し、タイミング2において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH4a-1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」)では「第2態様(大ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降)では「第4態様(スティック)」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」は、3つのタイミングのうちのいずれか1つ(本実施形態ではタイミング3)のタイミングにおいて、ボタン等画像が強変化し、「最終」が「第4態様(スティック)」となる、ボタン発展演出カテゴリである。本実施形態では、ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」には、タイミング3において強変化があるボタン発展演出パターン「BH4c-1」が属している。
ボタン発展演出パターン「BH4c-1」の場合、ボタン等画像は、タイミング3において強変化し、タイミング1やタイミング2において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH4a-1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)や第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降)では「第4態様(スティック)」となる。
図76は、ボタン発展演出決定処理(S90529)の一例を示すフローチャートである。図77は、ボタン発展演出の決定割合等を説明する説明図である。図78は、ボタン発展演出パターンの決定割合を説明する説明図である。なお、図77(A)において(他図においても同様)、変動パターン「PA4´-X」は、スーパーリーチα(ハズレ)の変動パターン(具体的には、変動パターン「PA4´-1」「PA4´-2」「PA4´-3」のいずれか)である。変動パターン「PA5´-X」は、スーパーリーチβ(ハズレ)の変動パターン(具体的には、変動パターン「PA5´-1」「PA5´-2」「PA5´-3」のいずれか)である。変動パターン「PB4´-X」は、スーパーリーチα(大当り)の変動パターン(具体的には、変動パターン「PB4´-1」「PB4´-2」「PB4´-3」のいずれか)である。変動パターン「PB5´-X」は、スーパーリーチβ(大当り)の変動パターン(具体的には、変動パターン「PB5´-1」「PB5´-2」「PB5´-3」のいずれか)である。
図76に示したボタン発展演出決定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、ボタン発展演出の実行有無を決定する(S90550)。具体的には、演出制御用CPU90120は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに基づいて、ボタン発展演出を実行するか否かを、図77(A)に示すような決定割合で決定する。
例えば、演出制御用CPU90120は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」であるときには5%の割合でボタン発展演出を実行すると決定する。例えば、ROM90121には、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」であるときに参照される、スーパーリーチα(ハズレ)時用のボタン発展演出実行有無決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン発展演出実行有無決定用の乱数値(例えば、演出用乱数更新処理(S9077)にて更新される乱数値)と比較される数値が、「実行無し」と「実行有り」とに5:95の割合で割り当てられていればよい。
また例えば、演出制御用CPU90120は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA5´-X」であるときには10%の割合でボタン発展演出を実行すると決定する。例えば、ROM90121には、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA5´-X」であるときに参照される、スーパーリーチβ(ハズレ)時用のボタン発展演出実行有無決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン発展演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が、「実行無し」と「実行有り」とに10:90の割合で割り当てられていればよい。
なお、演出制御用CPU90120は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが、スーパーリーチの変動パターン(「PA4´-X」、「PA5´-X」、「PB4´-X」、「PB5´-X」)以外の変動パターン(「PA1´-X」、「PA2´-X」、「PA3´-X」、「PB1´-X」、「PB3´-X」)であるときには常にボタン発展演出を実行しないと決定する。
図77(A)によれば、ボタン発展演出が実行される場合には常にスーパーリーチとなるので、ボタン発展演出が実行される場合の方が実行されない場合よりも大当り期待度は高い。
また、低確状態であるときに、スーパーリーチαにおいてボタン発展演出が実行された場合の大当り期待度は、(「PB4´-X」で「実行有り」となる確率)×(低確状態であるときに「PB4´-X」となる確率)/{(「PB4´-X」で「実行有り」となる確率)×(低確状態であるときに「PB4´-X」となる確率)+(「PA4´-X」で「実行有り」となる確率)×(低確状態であるときに「PA4´-X」となる確率)}から求められ、約18.5%である。なお、「PB4´-X」で「実行有り」となる確率は15%であり、「PA4´-X」で「実行有り」となる確率は5%である(図77(A))。また、低確状態の大当り確率は約1/199であるため(図56参照)、低確状態であるときに「PB4´-X」となる確率は(1/199)×(30/100)であり、低確状態であるときに「PA4´-X」となる確率は(198/199)×(2/100)である(図66、図67参照)。これに対し、低確状態であるときにスーパーリーチαが実行された場合の大当り期待度は、低確状態であるときに「PB4´-X」となる確率/(低確状態であるときに「PB4´-X」となる確率+低確状態であるときに「PA4´-X」となる確率)から求められ、約7%である。以上から、スーパーリーチαにおいてボタン発展演出が実行された場合には実行されない場合よりも大当り期待度は高くなる。
また、低確状態であるときに、スーパーリーチβにおいてボタン発展演出が実行された場合の大当り期待度は、(「PB5´-X」で「実行有り」となる確率)×(低確状態であるときに「PB5´-X」となる確率)/{(「PB5´-X」で「実行有り」となる確率)×(低確状態であるときに「PB5´-X」となる確率)+(「PA5´-X」で「実行有り」となる確率)×(低確状態であるときに「PA5´-X」となる確率)}から求められ、約50%である。なお、「PB5´-X」で「実行有り」となる確率は40%であり、「PA5´-X」で「実行有り」となる確率は10%である(図77(A))。また、低確状態の大当り確率は約1/199であるため(図56参照)、低確状態であるときに「PB5´-X」となる確率は(1/199)×(50/100)であり、低確状態であるときに「PA5´-X」となる確率は(198/199)×(1/100)である(図66、図67参照)。これに対し、低確状態であるときにスーパーリーチβが実行された場合の大当り期待度は、低確状態であるときに「PB5´-X」となる確率/(低確状態であるときに「PB5´-X」となる確率+低確状態であるときに「PA5´-X」となる確率)から求められ、約20%である。以上から、スーパーリーチβにおいてボタン発展演出が実行された場合には実行されない場合よりも大当り期待度は高くなる。
図76に戻る。ステップS90550の処理を実行した後には、演出制御用CPU90120は、ステップS90550の処理においてボタン発展演出を実行すると決定したか否かを判定する(S90551)。ボタン発展演出を実行しないと決定していた場合(ステップS90551;NO)、ボタン発展演出決定処理を終了する。
一方、ボタン発展演出を実行すると決定していた場合(ステップS90551;YES)、演出制御用CPU90120は、ボタン発展演出カテゴリを決定する(S90552)。具体的には、演出制御用CPU90120は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに基づいて、ボタン発展演出カテゴリを、図77(B)に示すような決定割合で決定する。
例えば、演出制御用CPU90120は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」であるときには、ボタン発展演出カテゴリ「BH1」を30%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH2」を20%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」を20%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH3b」を10%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」を10%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH4b」を10%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」を0%の割合で決定する。例えば、ROM90121には、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」であるときに参照される、スーパーリーチα(ハズレ)時用のボタン発展演出カテゴリ決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン発展演出カテゴリ決定用の乱数値(例えば、演出用乱数更新処理(S9077)にて更新される乱数値)と比較される数値が、「BH1」と「BH2」と「BH3a」と「BH3b」と「BH4a」と「BH4b」と「BH4c」とに30:20:20:10:10:10:0の割合で割り当てられていればよい。
また例えば、演出制御用CPU90120は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA5´-X」であるときには、ボタン発展演出カテゴリ「BH1」を0%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH2」を30%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」を20%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH3b」を20%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」を15%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH4b」を10%の割合で決定し、ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」を5%の割合で決定する。例えば、ROM90121には、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA5´-X」であるときに参照される、スーパーリーチβ(ハズレ)時用のボタン発展演出カテゴリ決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン発展演出カテゴリ決定用の乱数値と比較される数値が、「BH1」と「BH2」と「BH3a」と「BH3b」と「BH4a」と「BH4b」と「BH4c」とに0:30:20:20:15:10:5の割合で割り当てられていればよい。
図77(B)によれば、スーパーリーチαにおいて、ボタン発展演出カテゴリ「BH1」又は「BH2」の決定割合に対する、ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」又は「BH4b」の決定割合は、変動パターン「PB4´-X」である場合の方が変動パターン「PA4´-X」である場合よりも高い。つまり、スーパーリーチαにおいて、ボタン等画像が最終的に第4態様(スティック)に迄変化した場合の方が、第1態様(小ボタン(白))や第2態様(大ボタン(白))に止まる場合よりも大当り期待度は高い。また、スーパーリーチβにおいて、ボタン発展演出カテゴリ「BH2」の決定割合に対する、ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」又は「BH4b」又は「BH4c」の決定割合は、変動パターン「PB5´-X」である場合の方が変動パターン「PA5´-X」である場合よりも高い。つまり、スーパーリーチβにおいて、ボタン等画像が最終的に第4態様(スティック)に迄変化した場合の方が、第2態様(大ボタン(白))に止まる場合よりも大当り期待度は高い。なお、大当り期待度の関係は、スーパーリーチβ>スーパーリーチαであると説明したが、図77(B)によれば、スーパーリーチβとなる場合の方がスーパーリーチαとなる場合よりも、ボタン等画像が最終的に第4態様に迄変化し易くなっている。以上から、第4態様(スティック)の大当り期待度>第3態様(大ボタン(赤))の大当り期待度>第2態様(大ボタン(赤))の大当り期待度>第1態様(小ボタン(白))の大当り期待度である。
また、図77(B)によれば、ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」の決定割合に対するボタン発展演出カテゴリ「BH3b」の決定割合は、変動パターン「PB4´-X」である場合の方が変動パターン「PA4´-X」である場合よりも高く、変動パターン「PB5´-X」である場合の方が変動パターン「PA5´-X」である場合よりも高い。つまり、1回の中変化(2段階変化)により「最終」が「第3態様」となる場合(BH3b)の方が、2回の弱変化(1段階変化)により「最終」が「第3態様」となる場合(BH3a)よりも大当り期待度は高い。
また、図77(B)によれば、ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」又は「BH4b」の決定割合に対するボタン発展演出カテゴリ「BH4c」の決定割合は、変動パターン「PB5´-X」である場合の方が変動パターン「PA5´-X」である場合よりも高い。つまり、1回の強変化(3段階変化)により「最終」が「第4態様」となる場合(BH4c)の方が、1回の弱変化(1段階変化)と1回の中変化(2段階変化)により「最終」が「第4態様」となる場合(BH4a、BH4b)よりも大当り期待度は高い。また、ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」の決定割合に対するボタン発展演出カテゴリ「BH4b」の決定割合は、変動パターン「PB4´-X」である場合の方が変動パターン「PA4´-X」である場合よりも高く、変動パターン「PB5´-X」である場合の方が変動パターン「PA5´-X」である場合よりも高い。つまり、弱変化(1段階変化)、中変化(2段階変化)の順により「最終」が「第3態様」となる場合(BH4b)の方が、中変化(2段階変化)、弱変化(1段階変化)の順により「最終」が「第3態様」となる場合(BH4a)よりも大当り期待度は高い。
図76に戻る。ステップS90552の処理を実行した後には、演出制御用CPU90120は、ステップS90552にて決定したボタン発展演出カテゴリに属する一のボタン発展演出パターンを決定する(S90553)。
例えば、ステップS90552にてボタン発展演出カテゴリ「BH2」を決定していた場合、演出制御用CPU90120は、図78(B)に示すように、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」又は「PA5´-X」であるときには、ボタン発展演出パターン「BH2-1」を36%の割合で決定し、ボタン発展演出パターン「BH2-2」を33%の割合で決定し、ボタン発展演出パターン「BH2-3」を31%の割合で決定し、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PB4´-X」又は「PB5´-X」であるときには、ボタン発展演出パターン「BH2-1」を31%の割合で決定し、ボタン発展演出パターン「BH2-2」を33%の割合で決定し、ボタン発展演出パターン「BH2-3」を36%の割合で決定する。例えば、ROM90121には、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」又は「PA5´-X」であるときに参照される、スーパーリーチ(ハズレ)時用のボタン発展演出パターン(BH2-X)決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン発展演出パターン決定用の乱数値(例えば、演出用乱数更新処理(S9077)にて更新される乱数値)と比較される数値が、「BH2-1」と「BH2-2」と「BH2-3」とに36:33:31の割合で割り当てられていればよい。また、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PB4´-X」又は「PB5´-X」であるときに参照される、スーパーリーチ(大当り)時用のボタン発展演出パターン(BH2-X)決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン発展演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、「BH2-1」と「BH2-2」と「BH2-3」とに31:33:36の割合で割り当てられていればよい。
また例えば、ステップS90552にてボタン発展演出カテゴリ「BH3a」を決定していた場合、演出制御用CPU90120は、図78(C)に示すように、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」又は「PA5´-X」であるときには、ボタン発展演出パターン「BH3a-1」を55%の割合で決定し、ボタン発展演出パターン「BH3a-2」を45%の割合で決定し、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PB4´-X」又は「PB5´-X」であるときには、ボタン発展演出パターン「BH3a-1」を45%の割合で決定し、ボタン発展演出パターン「BH3a-2」を55%の割合で決定する。例えば、ROM121には、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」又は「PA5´-X」であるときに参照される、スーパーリーチ(ハズレ)時用のボタン発展演出パターン(BH3a-X)決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン発展演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、「BH3a-1」と「BH3a-2」とに55:45の割合で割り当てられていればよい。また、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PB4´-X」又は「PB5´-X」であるときに参照される、スーパーリーチ(大当り)時用のボタン発展演出パターン(BH3a-X)決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン発展演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、「BH3a-1」と「BH3a-2」とに45:55の割合で割り当てられていればよい。
なお、ステップS90552にてボタン発展演出カテゴリ「BH1」を決定していた場合には、ボタン発展演出カテゴリ「BH1」に属するボタン発展演出パターンは1種類(ボタン発展演出パターン「BH1-1」)であるため、図78(A)に示すように、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」、「PA5´-X」、「PB4´-X」、「PB5´-X」のいずれであっても、ボタン発展演出パターン「BH1-1」を決定する。また、ステップS90552にてボタン発展演出カテゴリ「BH4c」を決定していた場合には、ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」に属するボタン発展演出パターンは1種類(ボタン発展演出パターン「BH4c-1」)であるため、図78(G)に示すように、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが変動パターン「PA4´-X」、「PA5´-X」、「PB4´-X」、「PB5´-X」のいずれであっても、ボタン発展演出パターン「BH4c-1」を決定する。
図78(B)によれば、ボタン発展演出パターン「BH2-1」の決定割合に対するボタン発展演出カテゴリ「BH2-3」の決定割合は、変動パターン「PB4´-X」又は「PB5´-X」である場合の方が変動パターン「PA4´-X」又は「PA5´-X」である場合よりも高い。また、図78(C)によれば、ボタン発展演出パターン「BH3a-1」の決定割合に対するボタン発展演出カテゴリ「BH3a-2」の決定割合は、変動パターン「PB4´-X」又は「PB5´-X」である場合の方が変動パターン「PA4´-X」又は「PA5´-X」である場合よりも高い。図78(D)~図78(F)についても同様である。つまり、遅いタイミングにおいて変化が行われる場合の方が、早いタイミングで変化が行われる場合よりも大当り期待度は高い。
図76に戻る。ステップS90553の処理を実行した後には、演出制御用CPU90120は、ボタン等作用演出(図中は単に「作用演出」)を決定し(S90554)、ボタン発展演出決定処理を終了する。ステップS90554の処理では、具体的には、演出制御用CPU90120は、タイミング1~3の夫々におけるボタン等画像の変化態様(「変化無」、「弱変化」、「中変化」、「強変化」)に応じて、ボタン等作用演出の実行有無(及び、実行有の場合の演出態様)を、図77(C)に示すような決定割合で決定する。
なお、以下の説明において、画像表示装置905において行われるボタン等作用演出として、キャラクタが登場する演出(キャラ登場)を「弱作用演出」と称し、大砲による砲撃が行われる演出(大砲)を「中作用演出」と称し、落雷がある演出(落雷)を「強作用演出」と称する場合がある。
例えば、あるタイミング(タイミング1~3)におけるボタン等画像の変化態様が「変化無」であるときには、演出制御用CPU90120は、図77(C)に示すように、「作用演出無」を70%の割合で決定し、「弱作用演出」を20%の割合で決定し、「中作用演出」を10%の割合で決定し、「強作用演出」を0%の割合で決定する。例えば、ROM90121には、「変化無」であるときに参照される、変化無用時のボタン等作用演出決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン等作用演出決定用の乱数値と比較される数値が、「作用演出無」と「弱作用演出」と「中作用演出」と「強作用演出」とに70:20:10:0の割合で割り当てられていればよい。
また例えば、あるタイミング(タイミング1~3)におけるボタン等画像の変化態様が「弱変化」であるときには、演出制御用CPU90120は、図77(C)に示すように、「作用演出無」を20%の割合で決定し、「弱作用演出」を70%の割合で決定し、「中作用演出」を8%の割合で決定し、「強作用演出」を2%の割合で決定する。例えば、ROM90121には、「弱変化」であるときに参照される、弱変化時のボタン等作用演出決定テーブルが記憶され、当該テーブルには、ボタン等作用演出決定用の乱数値と比較される数値が、「作用演出無」と「弱作用演出」と「中作用演出」と「強作用演出」とに20:70:8:2の割合で割り当てられていればよい。
つまり、ステップS90553において、例えば、ボタン発展演出パターン「BH4b-1」が決定された場合には、タイミング1が「弱変化」、タイミング2が「変化無」、タイミング3が「中変化」となるが(図75参照)、ステップS90554の処理において、演出制御用CPU90120は、タイミング1の「弱変化」に対するボタン等作用演出について、「作用演出無」を20%の割合で決定し、「弱作用演出」を70%の割合で決定し、「中作用演出」を8%の割合で決定し、「強作用演出」を2%の割合で決定する。また、演出制御用CPU90120は、タイミング2の「変化無」に対するボタン等作用演出について、「作用演出無」を70%の割合で決定し、「弱作用演出」を20%の割合で決定し、「中作用演出」を10%の割合で決定し、「強作用演出」を0%の割合で決定する。また、演出制御用CPU90120は、タイミング3の「中変化」に対するボタン等作用演出について、「作用演出無」を5%の割合で決定し、「弱作用演出」を20%の割合で決定し、「中作用演出」を55%の割合で決定し、「強作用演出」を20%の割合で決定する。また、ステップS90553において、例えば、ボタン発展演出パターン「BH1-1」が決定された場合には、タイミング1~3が全て「変化無」となるが(図75参照)、ステップS90554の処理において、演出制御用CPU90120は、タイミング1~3の夫々の「変化無」に対するボタン等作用演出について、「作用演出無」を70%の割合で決定し、「弱作用演出」を20%の割合で決定し、「中作用演出」を10%の割合で決定し、「強作用演出」を0%の割合で決定する。
図77(C)によれば、ボタン等作用演出(弱作用演出、中作用演出、強作用演出)が実行される場合には実行されない場合よりもボタン等画像が変化(弱変化、中変化、強変化)し易い。また、強作用演出が実行される場合にはボタン等画像は常に変化(弱変化、中変化、強変化)し、中作用演出が実行される場合には弱作用演出が実行される場合よりもボタン等画像が変化(弱変化、中変化、強変化)し易い。また、強作用演出が実行される場合には強作用演出が実行されない場合よりも強変化し易く、中作用演出が実行される場合には中作用演出が実行されない場合よりも中変化し易く、弱作用演出が実行される場合には弱作用演出が実行されない場合よりも弱変化し易い。
なお、上述した様に、可変表示開始設定処理(S90171)のステップS90532では、ボタン発展演出の演出態様等に対応する演出制御パターンも使用パターンとしてセットするため、演出制御用CPU90120は、ボタン発展演出決定処理において決定した決定内容(例えば、(ボタン発展演出パターン)、ボタン等作用演出の演出態様(タイミング1~3の夫々における「作用演出無」、「弱作用演出」、「中作用演出」、「強作用演出」の別を特定する情報等)をRAM90122等に記憶し、可変表示開始設定処理(S90171)のステップS90532ではRAM90122等を参照し、ボタン発展演出の演出態様等に対応する演出制御パターンも使用パターンとしてセットするようにしてもよい。
図79(A)は、ボタン発展演出における各種期間を説明する説明図である。図79(A)について説明する前に、図79~図88に示した「T1」~「T14」について説明する。「T1」は変動の開始タイミングを表している。「T14」は、変動の終了タイミングを表している。「T2」は、リーチになるタイミングを表している。「T3」は、スーパーリーチに発展するタイミングを表している。「T3」から発展したスーパーリーチは「T13」に終了する。つまり、「T13」は、スーパーリーチの結果(勝敗等)が表示(報知)されるタイミングを表している。
「T4」は、ボタン等画像の表示開始のタイミングを表している。「T4」から表示されるボタン等画像は「T13」に消去される。つまり、「T4」~「T13」は、ボタン等表示期間(ボタン等画像の表示期間)である。
「T6」は、図75の「タイミング1」を表している。「T8」は、図75の「タイミング2」を表している。「T10」は、図75の「タイミング3」を表している。「T5」は、タイミング1(T6)におけるボタン等画像の変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行開始のタイミングを表している。「T5」に開始されたボタン等作用演出は「T6」に終了する。つまり、「T5」~「T6」は、タイミング1におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行期間である。「T7」は、タイミング2(T8)におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行開始のタイミングを表している。「T7」に開始されたボタン等作用演出は「T8」に終了する。つまり、「T7」~「T8」は、タイミング2におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行期間である。「T9」は、タイミング3(T10)におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行開始のタイミングを表している。「T9」に開始されたボタン等作用演出は「T10」に終了する。つまり、「T9」~「T10」は、タイミング3におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行期間である。なお、「T11」及び「T12」については後述する。
図79(A)に示すように、ボタン等表示期間(T4~T13)のうちの一部の期間(T11~T13)がボタン等(プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A)の有効期間(操作が有効である期間)であり、他の期間(T4~T11)はボタン等の非有効期間(操作が有効ではない期間)である。つまり、「T11」は、ボタン等の操作が有効になるタイミングを表している。非有効期間中(T4~T11)には、非有効期間中である旨を報知するための画像として、ボタン等画像に重畳させて「規制線」を表示する。なお、有効期間中(T11~T13)には、「規制線」を表示しない。つまり、「T11」にて「規制線」は消去される。
ボタン等表示期間(T4~T13)に続く期間(T13~T14)は、結果(勝敗等)を表示する期間である。より詳細には、有効期間中(T11~T13)に操作がなかった場合には有効期間が終了するときに(T13)、ボタン等画像は消去され、ボタン等表示期間に続く期間(T13~T14)において結果が表示される。一方、有効期間中に操作があった場合には操作があったときに、ボタン等画像は消去され、操作があったときから結果が表示される。また、有効期間中に操作があった場合には操作があったときに有効期間は終了する。なお、有効期間中(T11~T13)のボタン等画像の表示し、ボタン等画像が消去された後に結果(勝敗等)を表示する演出を「操作演出」と称する場合がある。
図79(B)~図81(B)の夫々は、具体的なボタン発展演出の流れを説明する説明図である。
(具体例1)
図79(B)は、具体例1におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例1では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PA4´-X」であるものとする。また、演出制御用CPU90120は、ボタン発展演出決定処理(S90529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S90550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH1」を決定し(S90552)、ボタン発展演出パターン「BH1-1」を決定し(S90553)、タイミング1(「BH1-1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S90554)、タイミング2(「BH1-1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出(キャラ登場)」を決定し(S90554)、タイミング3(「BH1-1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定したものとする。上記決定内容は、可変表示開始設定処理(S90171)のステップS90532においてセットされ、図79(B)に示すように、ボタン発展演出が実行される。
具体例1にて決定したボタン発展演出パターン「BH1-1」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4~T6)も第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」/T6~T8)も第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」/T8~T10)も第4の期間(「タイミング3」以降/T10~T13)も小ボタン(白)となり(図75参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4~T11)には「規制線」を表示させるため、具体例1では、図79(B)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例1では、タイミング2(変化無)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T7」~「T8」においてキャラクタを登場させるがボタン等画像を変化させていない(失敗演出)。
(具体例2)
図80(A)は、具体例2におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例2では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PA4´-X」であるものとする。また、演出制御用CPU90120は、ボタン発展演出決定処理(S90529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S90550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH2」を決定し(S90552)、ボタン発展演出パターン「BH2-1」を決定し(S90553)、タイミング1(「BH2-1」では「弱変化(第1→第2)」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出」を決定し(S90554)、タイミング2(「BH2-1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S90554)、タイミング3(「BH2-1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出」を決定したものとする。上記決定内容は、可変表示開始設定処理(S90171)のステップS90532においてセットされ、図80(A)に示すように、ボタン発展演出が実行される。
具体例2にて決定したボタン発展演出パターン「BH2-1」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4~T6)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」/T6~T8)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」/T8~T10)や第4の期間(「タイミング3」以降/T10~T13)では「第2態様(大ボタン(白))」となり(図75参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4~T11)には「規制線」を表示させるため、具体例2では、図80(A)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例2では、タイミング1(弱変化)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T5」~「T6」においてキャラクタを登場させて「T6」においてボタン等画像を「第1態様(小ボタン(白))」から「第2態様(大ボタン(白))」に変化(1段階変化)させている(成功演出)。また、具体例2では、タイミング3(変化無)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T9」~「T10」においてキャラクタを登場させるが「T10」においてボタン等画像を変化させていない(失敗演出)。
(具体例3)
図80(B)は、具体例3におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例3では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PB4´-X」であるものとする。また、演出制御用CPU90120は、ボタン発展演出決定処理(S90529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S90550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」を決定し(S90552)、ボタン発展演出パターン「BH3a-2」を決定し(S90553)、タイミング1(「BH3a-2」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S90554)、タイミング2(「BH3a-2」では「弱変化(第1→第2)」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S90554)、タイミング3(「BH3a-2」では「弱変化(第2→第3)」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出」を決定したものとする。上記決定内容は、可変表示開始設定処理(S90171)のステップS90532においてセットされ、図80(B)に示すように、ボタン発展演出が実行される。
具体例3にて決定したボタン発展演出パターン「BH3a-2」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4~T6)や第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」/T6~T8)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」/T8~T10)では「第2態様(大ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降/T10~T13)では「第3態様(大ボタン(赤))」となり(図75参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4~T11)には「規制線」を表示させるため、具体例3では、図80(B)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例3では、タイミング2(弱変化)に対して「作用演出無」を決定したため、「T7」~「T8」においてキャラクタを登場させずに「T8」においてボタン等画像を「第1態様(小ボタン(白))」から「第2態様(大ボタン(白))」に変化(1段階変化)させている。また、具体例3では、タイミング3(弱変化)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T9」~「T10」においてキャラクタを登場させて「T10」においてボタン等画像を「第2態様(大ボタン(白))」から「第3態様(大ボタン(赤))」に変化(1段階変化)させている(成功演出)。
(具体例4)
図81(A)は、具体例4におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例4では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PB5´-X」であるものとする。また、演出制御用CPU90120は、ボタン発展演出決定処理(S90529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S90550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH4b」を決定し(S90552)、ボタン発展演出パターン「BH4b-1」を決定し(S90553)、タイミング1(「BH4b-1」では「弱変化(第1→第2)」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出」を決定し(S90554)、タイミング2(「BH4b-1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S90554)、タイミング3(「BH4b-1」では「中変化(第2→第4)」)に対するボタン等作用演出について「中作用演出」を決定したものとする。上記決定内容は、可変表示開始設定処理(S90171)のステップS90532においてセットされ、図81(A)に示すように、ボタン発展演出が実行される。
具体例4にて決定したボタン発展演出パターン「BH4b-1」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4~T6)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」/T6~T8)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」/T8~T10)では「第2態様(大ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降/T10~T13)では「第4態様(スティック)」となり(図75参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4~T11)には「規制線」を表示させるため、具体例4では、図81(A)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例4では、タイミング1(弱変化)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T5」~「T6」においてキャラクタを登場させて「T6」においてボタン等画像を「第1態様(小ボタン(白))」から「第2態様(大ボタン(白))」に変化(1段階変化)させている(成功演出)。また、具体例4では、タイミング3(中変化)に対して「中作用演出(大砲)」を決定したため、「T9」~「T10」において大砲を出現させて「T10」においてボタン等画像を「第2態様(大ボタン(白))」から「第4態様(スティック)」に変化(2段階変化)させている(成功演出)。
(具体例5)
図81(B)は、具体例5におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例5では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PB5´-X」であるものとする。また、演出制御用CPU120は、ボタン発展演出決定処理(S90529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S90550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」を決定し(S90552)、ボタン発展演出パターン「BH4c-1」を決定し(S90553)、タイミング1(「BH4c-1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S90554)、タイミング2(「BH4c-1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S90554)、タイミング3(「BH4c-1」では「強変化(第1→第4)」)に対するボタン等作用演出について「強作用演出」を決定したものとする。
具体例5にて決定したボタン発展演出パターン「BH4c-1」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4~T6)や第2の期間(「タイミング1」~「タイミング2」/T6~T8)や第3の期間(「タイミング2」~「タイミング3」/T8~T10)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降/T10~T13)では「第4態様(スティック)」となり(図75参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4~T11)には「規制線」を表示させるため、具体例5では、図81(B)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例5では、タイミング3(強変化)に対して「強作用演出(落雷)」を決定したため、「T9」~「T10」において雷雲を出現させて「T10」においてボタン等画像を「第1態様(小ボタン(白))」から「第4態様(スティック)」に変化(3段階変化)させている(成功演出)。
図82~図88は、画像表示装置5の表示領域における表示動作例を示す図である。なお、図82~図88において、キャラC901はスーパーリーチαやスーパーリーチβに登場する味方キャラ、キャラC902はスーパーリーチαに登場する敵キャラであり、キャラC903はスーパーリーチβに登場する敵キャラである。
図82及び図83は、図80(B)に示した具体例3(T2以降)の表示動作例を表している。具体的には、図82(A)→図82(B)→図82(C)→図82(D)→図82(E)→図82(F)→図83(G)→図83(H)→図83(I)→図83(J)→図83(K)→図83(L)→図83(M)というように遷移する。図82(A)は、リーチになった場面(T2)である。図82(B)は、スーパーリーチαになった場面(T3)である。図82(C)は、小ボタン(白)D901の表示が開始された場面(T4)である。非有効期間(T4~T11)であるため、図82(C)では、小ボタン(白)D901に重畳して規制線K90が表示されている。
図82(D)は、タイミング1における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T5)である。具体例3ではタイミング1における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、図82(D)では、図82(C)と同様の表示(キャラC901、キャラC902の動作を除く)となっている。図82(E)は、タイミング1における変化等が行われる場面(T6)である。具体例3ではタイミング1における変化はないため、図82(E)では、図82(D)と同様の表示(キャラC901、キャラC902の動作を除く)となっている。
図82(F)は、タイミング2における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T7)である。具体例3ではタイミング2における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、図82(F)では、図82(E)と同様の表示(キャラC901、キャラC902の動作を除く)となっている。図83(G)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例3ではタイミング2において弱変化となるため、図83(G)では、小ボタン(白)D901が大ボタン(白)D902に変化(1段階変化)している。非有効期間(T4~T11)であるため、図83(G)では、大ボタン(白)D902に重畳して規制線K90が表示されている。
図83(H)は、タイミング3における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例3ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として弱作用演出(キャラ登場)が実行されるため、図83(H)では、弱作用演出としてキャラJS(符号「JS」は非図示。以下同様)が祈る画像JS901が表示されている。図83(I)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例3ではタイミング3において弱変化となるため、図83(I)では、大ボタン(白)D902が大ボタン(赤)D903に変化(1段階変化)している。非有効期間(T4~T11)であるため、図83(I)では、大ボタン(赤)D903に重畳して規制線K90が表示されている。また、図83(I)では、キャラJSが喜ぶ画像JS902も表示されている。
図83(J)は、大ボタン(赤)D903に対応する操作(プッシュボタン9031Bの操作)が有効になった場面(T11)である。有効期間(T11~T13)となったため、図83(J)では、規制線K90が表示されていない。図83(K)は、図83(J)の直後の場面(T12)である。遊技者にプッシュボタン9031Bの操作を促すため、図83(J)では表示領域の右下に表示していた大ボタン(赤)D903を、図83(K)では大ボタン(赤)D903Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。なお、図83(K)において、残り有効期間の分量を報知等する情報(ゲージ、数値)を表示するようにしてもよい。図85(K)、図86(E)、図87(E)、図88(E)においても同様である。なお、図80(B)では、図示の都合上、T12の位置をT11の位置から離して記載している。図79(B)等の他図でも同様である。
図83(L)は、有効期間中(T11~T13)に遊技者がプッシュボタン9031Bを操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(T11~T13)に遊技者がプッシュボタン9031Bを操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(T13)である。具体例3では、大当りとなるため、味方キャラであるキャラC901が勝利している。つまり、大ボタン(赤)D903(大ボタン(赤)D903U)に対応する操作(プッシュボタン9031Bの操作)の結果として、勝敗(キャラC901の勝利)を報知している。なお、図83(L)では、遊技者がプッシュボタン9031Bを操作しなかった場合として、T13と記載している。他図でも同様である。図83(M)は、可変表示が終了する場面(T14)である。なお、図83(M)の直後にはファンファーレ演出が実行される。
図84及び図85は、図81(A)に示した具体例4(T2以降)の表示動作例を表している。具体的には、図84(A)→図84(B)→図84(C)→図84(D)→図84(E)→図84(F)→図85(G)→図85(H)→図85(I)→図85(J)→図85(K)→図85(L)→図85(M)というように遷移する。図84(A)は、リーチになった場面(T2)である。図84(B)は、スーパーリーチβになった場面(T3)である。図84(C)は、小ボタン(白)D901の表示が開始された場面(T4)である。非有効期間(T4~T11)であるため、図84(C)では、小ボタン(白)D901に重畳して規制線K90が表示されている。
図84(D)は、タイミング1における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T5)である。具体例4ではタイミング1における変化等に対応するボタン等作用演出として弱作用演出(キャラ登場)が実行されるため、図84(D)では、弱作用演出としてキャラJSが祈る画像JS901が表示されている。図84(E)は、タイミング1における変化等が行われる場面(T6)である。具体例4ではタイミング1において弱変化となるため、図84(E)では、小ボタン(白)D901が大ボタン(白)D902に変化(1段階変化)している。非有効期間(T4~T11)であるため、図84(E)では、大ボタン(白)D902に重畳して規制線K90が表示されている。また、図84(E)では、キャラJSが喜ぶ画像JS902も表示されている。
図84(F)は、タイミング2における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T7)である。具体例4ではタイミング2における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、図84(F)では、図84(E)と同様の表示(キャラC901、キャラC903の動作を除く)となっている。図85(G)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例4ではタイミング2における変化はないため、図85(G)では、図84(F)と同様の表示(キャラC901、キャラC903の動作を除く)となっている。
図85(H)は、タイミング3における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例4ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として中作用演出(大砲)が実行されるため、図85(H)では、中作用演出として大砲の画像TS901が表示されている。図85(I)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例4ではタイミング3において中変化となるため、図85(I)では、大ボタン(白)D902がスティックD904に変化(2段階変化)している。非有効期間(T4~T11)であるため、図85(I)では、スティックD904に重畳して規制線K90が表示されている。また、図85(I)では、発砲の煙の画像TS902や命中時の衝撃の画像TS903も表示されている。なお、中作用演出において変化しない場合(つまり失敗演出である場合)には、例えば、発砲しないか、発砲しても命中しないようにしてもよい。
図85(J)は、スティックD904に対応する操作(スティックコントローラ9031Aの操作)が有効になった場面(T11)である。有効期間(T11~T13)となったため、図85(J)では、規制線K90が表示されていない。図85(K)は、図85(J)の直後の場面(T12)である。遊技者にスティックコントローラ9031Aの操作を促すため、図85(J)では表示領域の右下に表示していたスティックD904を、図85(K)ではスティックD904Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。
図85(L)は、有効期間中(T11~T13)に遊技者がスティックコントローラ9031Aを操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(T11~T13)に遊技者がスティックコントローラ9031Aを操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(T13)である。具体例4では、大当りとなるため、味方キャラであるキャラC901が勝利している。つまり、スティックD904(スティックD904U)に対応する操作(スティックコントローラ9031Aの操作)の結果として、勝敗(キャラC901の勝利)を報知している。図85(M)は、可変表示が終了する場面(T14)である。なお、図85(M)の直後にはファンファーレ演出が実行される。
図86は、図79(B)に示した具体例1(T8以降)の表示動作例を表している。具体的には、図86(A)→図86(B)→図86(C)→図86(D)→図86(E)→図86(F)→図86(G)というように遷移する。図86(A)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例1ではタイミング2における変化はないため、図86(A)では、タイミング1以降と同様、小ボタン(白)D901が表示されている。非有効期間(T4~T11)であるため、図86(A)では、小ボタン(白)D901に重畳して規制線K90が表示されている。なお、具体例1ではタイミング2における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出として弱作用演出(キャラ登場)が実行されるが、タイミング2における変化はないため(つまり失敗演出であるため)、図86(A)では、キャラJSが喜ぶ画像JS902は表示されていない。
図86(B)は、タイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例1ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、図86(B)では、図86(A)と同様の表示(キャラC901、キャラC902の動作を除く)となっている。図86(C)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例1ではタイミング3における変化はないため、図86(C)では、図86(B)と同様の表示(キャラC901、キャラC902の動作を除く)となっている。
図86(D)は、小ボタン(白)D901に対応する操作(プッシュボタン9031Bの操作)が有効になった場面(T11)である。有効期間(T11~T13)となったため、図86(D)では、規制線K90が表示されていない。図86(E)は、図86(D)の直後の場面(T12)である。遊技者にプッシュボタン9031Bの操作を促すため、図86(D)では表示領域の右下に表示していた小ボタン(白)D901を、図86(E)では小ボタン(白)D901Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。
図86(F)は、有効期間中(T11~T13)に遊技者がプッシュボタン9031Bを操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(T11~T13)に遊技者がプッシュボタン9031Bを操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(T13)である。具体例1では、ハズレとなるため、敵キャラであるキャラC902が勝利している。つまり、小ボタン(白)D901(小ボタン(白)D901U)に対応する操作(プッシュボタン9031Bの操作)の結果として、勝敗(キャラC902の勝利)を報知している。図86(G)は、可変表示が終了する場面(T14)である。なお、図86(G)の直後には次の可変表示が実行される。
図87は、図80(A)に示した具体例2(T8以降)の表示動作例を表している。具体的には、図87(A)→図87(B)→図87(C)→図87(D)→図87(E)→図87(F)→図87(G)というように遷移する。図87(A)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例2ではタイミング2における変化はないため、図87(A)では、タイミング1以降と同様、大ボタン(白)D902が表示されている。非有効期間(T4~T11)であるため、図87(A)では、大ボタン(白)D902に重畳して規制線Kが表示されている。
図87(B)は、タイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例2ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として弱作用演出(キャラ登場)が実行されるため、図87(B)では、弱作用演出としてキャラJSが祈る画像JS901が表示されている。図87(C)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例2ではタイミング3における変化はないため、図87(C)では、図87(B)と同様の表示(キャラC901、キャラC902の動作を除く)となっている。なお、失敗演出であるため、図87(C)では、キャラJSが喜ぶ画像JS902は表示されていない。
図87(D)は、大ボタン(白)D902に対応する操作(プッシュボタン9031Bの操作)が有効になった場面(T11)である。有効期間(T11~T13)となったため、図87(D)では、規制線K90が表示されていない。図87(E)は、図87(D)の直後の場面(T12)である。遊技者にプッシュボタン9031Bの操作を促すため、図87(D)では表示領域の右下に表示していた大ボタン(白)D902を、図87(E)では大ボタン(白)D902Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。
図87(F)は、有効期間中(T11~T13)に遊技者がプッシュボタン9031Bを操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(T11~T13)に遊技者がプッシュボタン9031Bを操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(T13)である。具体例2では、ハズレとなるため、敵キャラであるキャラC902が勝利している。つまり、大ボタン(白)D902(大ボタン(白)D902U)に対応する操作(プッシュボタン9031Bの操作)の結果として、勝敗(キャラC902の勝利)を報知している。図87(G)は、可変表示が終了する場面(T14)である。なお、図87(G)の直後には次の可変表示が実行される。
図88は、図81(B)に示した具体例5(T8以降)の表示動作例を表している。具体的には、図88(A)→図88(B)→図88(C)→図88(D)→図88(E)→図88(F)→図88(G)というように遷移する。図88(A)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例2ではタイミング2における変化はないため、図88(A)では、タイミング1以降と同様、小ボタン(白)D1が表示されている。非有効期間(T4~T11)であるため、図88(A)では、小ボタン(白)D1に重畳して規制線Kが表示されている。
図88(B)は、タイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例5ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として強作用演出(落雷)が実行されるため、図88(B)では、強作用演出として雷雲の画像KS901が表示されている。図88(C)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例5ではタイミング3において強変化となるため、図88(C)では、小ボタン(白)D901がスティックD904に変化(3段階変化)している。非有効期間(T4~T11)であるため、図88(C)では、スティックD904に重畳して規制線K90が表示されている。また、図88(C)では、稲妻の画像KS902や命中時の衝撃の画像KS903も表示されている。なお、図77(C)によれば強作用演出では必ず変化が行われるが、強作用演出において変化しない場合(つまり失敗演出である場合)には、例えば、落雷がないか、落雷があっても命中しないようにしてもよい。
図88(D)~図88(G)は、図85(J)~図85(M)と同様であるため、説明を省略する。
なお、有効期間中(T11~T13)の操作として、連打操作(後述)や長押し操作(後述)を遊技者に求めてもよい。また、有効期間中(T11~T13)には、下記に説明するオートボタンやオート連打の機能が有効になるようにしてもよい。
(オートボタン、オート連打について)
続いて、オートボタンについて説明する。演出制御用CPU90120は、例えば、演出制御プロセス処理(S9076)の入賞時演出決定処理(S90150)を実行する前に、オートボタン(後述)の機能を有効とするか無効とするかを設定するためのオートボタン設定処理を実行してもよい。つまり、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセス処理(S9076)において、オートボタン設定処理を実行し、続いて、入賞時演出決定処理(S90150)を実行し、続いて、演出制御フラグ設定部90191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、ステップS90170~90177の処理の何れかを選択して実行することができる。なお、オートボタン設定処理は、演出プロセスフラグの値に関係なく実行されるものであればよく、例えば、演出制御プロセス処理(S9076)において入賞時演出決定処理(S90150)を実行した後にオートボタン設定処理を実行してもよいし、演出制御メイン処理(図70)において演出制御プロセス処理(S9076)を実行する前にオートボタン設定処理を実行してもよい。
以下の説明において、飾り図柄の可変表示中にボタン予告演出が実行され、ボタン予告演出において、ボタン等(プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A)の単発操作または連打操作を検出したことに基づいて予告表示を表示するものとする。「単発操作」とは、ボタン等が一回操作されることであり、「連打操作」とは、ボタン等が連続して複数回操作されることである。
なお、ボタン予告演出は、上述したボタン発展演出であり、ボタン発展演出(有効期間中)においてボタン等の単発操作または連打操作を検出したことに基づいてスーパーリーチの結果(勝敗等)を表示してもよい。
また、「オートボタン」とは、実際には遊技者によってボタン等(プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A)が操作されていないのであるが、恰もボタン等が操作されているものとして処理を実行する機能である。即ち、オートボタンの機能が有効に設定されている場合には、ボタン等が操作されなくても、ボタン等が単発操作または連打操作されているものとして処理を実行し、予告表示を表示する。
また、「オート連打」とは、実際には遊技者によってボタン等が継続して操作(例えば、プッシュボタン9031Bの長押し、スティックコントローラ9031Aの長引き等。長押し及び長引きを区別せずに「長押し操作」と称する場合もある)されているのであるが、恰もボタン等が複数回連続して操作(例えば、プッシュボタン9031Bの連打、スティックコントローラ9031Aを連続して引く動作等)されているものとして検出する機能である。即ち、オート連打の機能が有効に設定されている場合には、ボタン等が複数回連続して操作されなくても、ボタン等が連打操作されているものとして処理を実行し、予告表示を表示する。
また、ボタン予告演出は、1種類であってもよいが、複数種類であってもよい。以下、複数種類のボタン予告演出として、ボタン予告演出A、ボタン予告演出B、ボタン予告演出C)が用意されているものとする。ボタン予告演出Aおよびボタン予告演出Bは、例えば、有効期間が開始されると、プッシュボタン9031Bの操作回数に応じたゲージ表示が表示され、プッシュボタン9031Bの操作が検出される度に、ゲージ表示の目盛が1つ減少したような態様に表示を更新し、操作を検出した回数が所定回数に達すると(即ち、ゲージ表示の目盛が0になると)、操作条件が成立したものと判定して予告表示(例えば、「激熱!」や「チャンス!」などの文字列)を表示するようなものである。また、ボタン予告演出Cは、例えば、有効期間中にプッシュボタン9031Bの操作が1回検出されると、操作条件が成立したものと判定して予告表示(例えば、キャラクタAまたはキャラクタB)を表示するようなものである。
なお、以下の説明では、ボタン予告演出とは別に、有効期間にボタン等の操作が検出されたことに基づいて、発光部材909CC等を所定態様により発光させる裏ボタン予告演出を設けているものとする。ボタン予告演出では、有効期間が開始されると、操作が有効であることを示す、または操作を促すための報知が行われる一方、裏ボタン予告演出では、有効期間(以下、ボタン予告演出における有効期間と区別するために、特別有効期間と称する場合もある)が開始されても、操作が有効であることを示す、または操作を促すための報知が行われない。そのため、裏ボタン予告演出には、特別有効期間を探し出して実行させるという楽しみ方がある。このような裏ボタン予告演出の特性から、本実施形態では、オートボタンの機能が有効に設定されている場合であっても、特別有効期間にボタン等の操作が検出されなければ、裏ボタン予告演出により発光部材909CC等を所定態様により発光させる制御は行われないように構成されている。
本実施形態では、オートボタン設定処理が実行されることによって、任意のタイミング(例えば、デモ画面表示中である期間や飾り図柄の可変表示が行われている期間、大当り遊技中である期間)にボタン等の操作に基づいて、オートボタンの機能を有効とするか無効とするかの設定が可能となる。また、本実施形態では、オートボタン設定処理によるオートボタンの設定に加えて、設定メニュー(背景画像、音量、輝度等の設定が可能なメニュー画面)からもオートボタンの設定を行うことができるものとする。なお、本実施形態では、オート連打の機能は常に有効であるものとするが、オートボタンの機能と同様に、有効とするか無効とするかの設定を可能に構成してもよい。
図89は、オートボタン設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図89(図90、図91も同様)では、ボタン等の操作として、プッシュボタン9031Bの操作を説明するが、スティックコントローラ9031Aについても同様である。
オートボタン設定処理において、演出制御用CPU90120は、オートボタンの機能が有効であることを示すオートボタン有効フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS907101)。
オートボタン有効フラグがセットされていないと判断した場合には(ステップS907101;NO)、演出制御用CPU90120は、ボタン予告演出における操作の有効期間中であることを示す操作有効期間中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS907102)。操作有効期間中フラグがセットされていれば(ステップS907102;YES)、オートボタン設定処理を終了する。
操作有効期間中フラグがセットされていないと判断した場合には(ステップS907102;NO)、演出制御用CPU90120は、プッシュボタン9031Bの長押し操作が検出されているか否かを確認する(ステップS907103)。プッシュボタン9031Bの長押し操作が検出されていなければ(ステップS907103;NO)、オートボタン設定処理を終了する。なお、プッシュボタン9031Bの長押し操作が検出されているか否かについては、例えば、タイマ割込において、プッシュボタン9031Bの押圧操作を検出すると操作検出フラグをセットし、押圧操作を検出しないと操作検出フラグをリセットするように構成し、操作検出フラグがセットされており、かつプッシュボタン9031Bの押圧操作を検出している状態が所定期間継続したときに、長押し操作が検出されていると判断するようにしてもよい。
プッシュボタンの長押し操作が検出されている場合には(ステップS907103;YES)、演出制御用CPU90120は、オートボタン有効フラグをセットする(ステップS907104)。
次いで、演出制御用CPU90120は、オートボタンの機能が有効であることを示すオートボタン有効表示を画像表示装置5に表示する制御を行う(ステップS907105)。また、演出制御用CPU90120は、オートボタンの機能が有効であることを示すオートボタン有効効果音を出力する制御を行う(ステップS907106)。また、演出制御用CPU90120は、プッシュボタン用LED(プッシュボタン9031Bに設けられているLED)を通常発光態様(例えば、白色に発光する)とは異なる、オートボタン機能が有効に設定されていることを報知する特別発光態様(例えば、赤色に発光する)により発光させる制御を行う(ステップS907107)。
オートボタン有効フラグがセットされていると判断した場合には(ステップS907101;YES)、演出制御用CPU90120は、裏ボタン予告演出における操作の有効期間中であることを示す特別操作有効期間中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS907108)。特別操作有効期間中フラグがセットされていれば(ステップS907108;YES)、オートボタン設定処理を終了する。
特別操作有効期間中フラグがセットされていないと判断した場合には(ステップS907108;NO)、演出制御用CPU90120は、設定メニューが表示中であることを示す設定メニュー表示中フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS907109)、セットされていれば(ステップS907109);YES)、オートボタン設定処理を終了する。
設定メニュー表示中フラグがセットされていない場合(ステップS907109;NO)、演出制御用CPU90120は、プッシュボタン9031Bの押圧操作(単発操作)が検出されているか否かを確認する(ステップS907110)。プッシュボタン9031Bの押圧操作(単発操作)が検出されていなければ、オートボタン設定処理を終了する。
プッシュボタン9031Bの押圧操作(単発操作)が検出されている場合には(ステップS907110;YES)、演出制御用CPU90120は、オートボタン有効フラグをリセットする(ステップS907111)。
次いで、演出制御用CPU90120は、オートボタンの機能が無効であることを示すオートボタン無効表示を画像表示装置905に表示する制御を行う(ステップS907112)。また、演出制御用CPU90120は、オートボタンの機能が無効であることを示すオートボタン無効効果音(上記のオートボタン有効効果音とは異なる効果音)を出力する制御を行う(ステップS907113)。また、演出制御用CPU90120は、プッシュボタン用LEDを通常発光態様により発光させる制御を行う(ステップS907114)。
以上、図89を用いてオートボタン設定処理を説明したが、図89に示すオートボタン設定処理が実行されることにより、任意のタイミングでオートボタンの機能を有効または無効に設定することができる。具体的には、遊技者は、オートボタンの機能が無効であるときに、プッシュボタン9031Bの長押し操作を行うと、オートボタン機能を有効に設定することができ(ステップS907101,S907103,S907104参照)、オートボタンの機能が有効であるときに、プッシュボタン9031Bの押圧操作(単発操作)を行うと、オートボタン機能を無効に設定することができる(ステップS907101,S907110,S907111参照)。このような構成により、デモ画面表示中である期間に限らず、飾り図柄の可変表示が行われている期間や大当り遊技中である期間にも、オートボタン機能の設定を容易に変更することができる。即ち、遊技を一旦中断することなく、オートボタン機能の設定を容易に変更することができ、中断により興趣が低下することを防止することができる。
但し、本実施形態では、例外的にオートボタン機能の設定変更を受け付けない期間が設けられている。例えば、オートボタンの機能が無効であるときには、ボタン予告演出における有効期間中に、予告表示を表示させるために長押し操作が行われることがあるが、この長押し操作に応じてオートボタンの機能の設定を変更すると、遊技者が意図しない設定変更が行われることになる。そこで、本実施形態では、ボタン予告演出における操作の有効期間中(即ち、操作有効期間中フラグがセットされているとき)には、プッシュボタン9031Bの長押し操作を検出しても、オートボタンの機能を無効から有効に変更しないように構成されている(ステップS907102参照)。このような構成により、意図しないオートボタンの機能の設定変更が行われてしまうことを防止することができる。
なお、裏ボタン予告演出における操作の有効期間中や、決めボタン演出(有効期間中にプッシュボタン9031Bの押圧操作(単発操作)を検出したことに基づいて当否報知として大当りか否かを示す当否表示を表示する演出)における有効期間中には、押圧操作(単発操作)を検出したことに基づいて所定の制御が行われるため、遊技者は長押し操作を行う必要はない。しかし、単発操作を行うつもりが結果として長押し操作になってしまうことも想定されるため、裏ボタン予告演出における操作の有効期間中(即ち、特別操作有効期間中フラグがセットされているとき)や、決めボタン演出における操作の有効期間中(決めボタン演出における操作の有効期間中であることを示す決めボタン演出操作有効期間中フラグがセットされているとき)にも、プッシュボタン9031Bの長押し操作を検出しても、オートボタンの機能を無効から有効に変更しないように構成してもよい。同様に、表示中の設定メニューから背景画像の設定やオートボタンの設定を変更するためにプッシュボタン9031Bの単発操作が行われることがあるが、単発操作を行うつもりが結果として長押し操作になってしまうことも想定されるため、設定メニューの表示中(即ち、設定メニュー表示中フラグがセットされているとき)にも、プッシュボタン9031Bの長押し操作を検出しても、オートボタンの機能を無効から有効に変更しないように構成してもよい。
また、本実施形態では、オートボタンの機能が有効に設定されている状態であっても、裏ボタン予告演出を実行させるためには、プッシュボタン9031Bの押圧操作を行わなければならないように構成されている。そのため、裏ボタン予告演出における操作の有効期間中に、裏ボタン予告演出を実行させるための操作が行われることがある。そこで、本実施形態では、裏ボタン予告演出における操作の有効期間中(即ち、特別操作有効期間中フラグがセットされているとき)には、プッシュボタン9031Bの押圧操作を検出しても、オートボタンの機能を有効から無効に変更しないように構成されている(ステップS907108参照)。このような構成により、意図しないオートボタンの機能の設定変更が行われてしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、設定メニューから背景画像の設定やオートボタンの設定を変更するためにプッシュボタン9031Bの押圧操作が行われることがある。そこで、本実施形態では、設定メニューの表示中(即ち、設定メニュー表示中フラグがセットされているとき)には、プッシュボタン9031Bの押圧操作を検出しても、オートボタンの機能を有効から無効に変更しないように構成されている(ステップS907109参照)。このような構成により、意図しないオートボタンの機能の設定変更が行われてしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、オートボタンの機能が有効に設定されている状態であるときにボタン予告演出が開始され、ボタン予告演出に応じて遊技者がプッシュボタン9031Bの操作を行うと、オートボタンの機能が有効から無効に変更されるが(例えば、ステップS907101,S907108~S907111の処理により実現されるが)、オートボタンの機能が有効から無効に変更されるのに加えて該操作の検出結果がボタン予告演出に反映されるように構成してもよい。このような構成により、オートボタンの機能を有効に設定していても、遊技者が操作を行いたいと思えば、直ちに操作を演出に反映させることができる。
なお、オートボタンの機能が有効に設定されている状態であるときに開始されたボタン予告演出に応じて遊技者がプッシュボタン9031Bの操作を行うとオートボタンの機能が有効から無効に変更される構成に代えて、例えば、ボタン予告演出の実行中はオートボタンの機能の設定を変更せず、ボタン予告演出が終了した後にオートボタンの機能が有効から無効に変更されるように構成してもよい。ボタン予告演出が終了した後にオートボタンの機能を有効から無効に変更する構成は、例えば、次のような処理を実行することによって実現することができる。演出制御用CPU90120は、ステップS907110においてプッシュボタン9031Bの操作を検出すると、ボタン予告演出の有効期間中でなければステップS907111~S907114の処理を実行し、有効期間中であればオートボタンの機能を有効から無効に変更することを保留していることを示すオートボタン変更保留フラグをセットする処理を実行し、ステップS907111~S907114の処理を実行せずにオートボタン設定処理を終了する。そして、演出制御用CPU90120は、ボタン予告演出の終了時(例えば、予告表示が表示されたタイミングまたは有効期間の終了タイミング)において、オートボタン変更保留フラグがセットされていれば、オートボタンの機能が有効から無効に変更する(即ち、オートボタン有効フラグをリセットするとともに、オートボタン変更保留フラグをリセットする)。なお、ボタン予告演出が終了した後にオートボタンの機能が有効から無効に変更されるように構成(オートボタン機能の設定変更が一時的に保留される構成)については、プッシュボタン9031Bの連打操作を検出したことに基づいて予告表示が表示されるボタン予告演出Aおよびボタン予告演出Bと、プッシュボタン9031Bの単発操作を検出したことに基づいて予告表示が表示されるボタン予告演出Cと、のうちのいずれか一方のみに適用してもよいし、両方に適用してもよい。
また、ボタン予告演出に応じて遊技者がプッシュボタン9031Bの操作を行うと、ボタン予告演出が終了した後にオートボタンの機能を有効から無効に変更する構成とする場合には、例えば、オートボタンの機能により所定間隔ごとにプッシュボタン9031Bの操作を検出したとするのに加えて、遊技者により実際にプッシュボタン9031Bが操作されたことを検出して、演出に反映させるようにしてもよい。つまり、オートボタンによる連打操作と、実際に行われた操作とを演出に反映させるようにしてもよい。このような構成は、例えば、オートボタン変更保留フラグがセットされている場合には、オートボタンの機能により所定間隔毎に操作回数カウンタの値(当該値に応じた演出が行われる)を更新することに加えて、プッシュボタン9031Bの操作に応じて操作回数カウンタの値を更新することによって実現される。
また、例えば、プッシュボタン9031Bが変形可能に構成され、所定の演出に伴い、プッシュボタン9031Bが通常状態とは異なる形状に変形している場合(即ち、プッシュボタン9031Bの変形を伴う演出の実行中である場合)にも、プッシュボタン9031Bの押圧操作を検出しても、オートボタンの設定を変更しないようにしてもよい。例えば、プッシュボタン9031Bを変形させることによって操作を強く促している場合には、操作が行われても、設定変更の意思はないという場合が考えられるためである。なお、プッシュボタン9031Bが通常状態とは異なる形状に変形している場合には、例えば、ボタン部が通常状態よりも遊技者側に突出した状態に変形している場合や、通常状態では結合されているボタン部が分裂している場合や、複数のボタン部用パーツが結合されて1つのボタン部が形成されている場合などの他に、回転可能(例えば、鉛直方向の回転軸を中心として回転可能、または水平方向の回転軸を中心として回転可能)なボタン部が回転している場合なども含まれる。
次に、オートボタンの機能を有効または無効に設定する場合の表示態様について説明する。図90は、オートボタンの機能を有効または無効に設定する場合の表示態様の具体例を示す説明図である。図90において、(1)(2)(3)の順に表示画面の態様が遷移する。なお、図90(1)のときには、オートボタンの機能が無効に設定されているものとする。
図90(1)に示すように、飾り図柄の可変表示が実行されているときに、遊技者によってプッシュボタン9031Bの長押し操作が行われると、図90(2)に示すように、オートボタンの機能が有効に設定されるとともに、画像表示装置905において「オートボタン有効」などの文字列が表示され、オートボタンの機能が有効に設定された旨の表示が行われる。またこのとき、オートボタン有効効果音をスピーカ908から出力する制御とともに、プッシュボタン9031Bを特別発光態様により発光させる制御が行われる(ステップS907103~S907107参照)。
また、オートボタンの機能が有効に設定されているときに、遊技者によってプッシュボタン9031Bの押圧操作(単発操作)が行われると、図90(3)に示すように、オートボタンの機能が無効に設定されるとともに、画像表示装置905において「オートボタン無効」などの文字列が表示され、オートボタンの機能が無効に設定された旨の表示が行われる。またこのとき、オートボタン無効効果音をスピーカ908から出力する制御とともに、プッシュボタン9031Bを通常発光態様により発光させる制御が行われる(ステップS907110~S907114参照)。
なお、図90の例では、飾り図柄の可変表示中にオートボタン機能の設定を変更しているが、本実施形態では、同様の操作を行うことにより、飾り図柄の可変表示中に限らず、デモ画面表示期間や大当り遊技期間等においても、オートボタン機能の設定を変更することができる。
次に、長押し操作によるオート連打が行われる場合と、オートボタン機能によるオート連打が行われる場合との差異について説明する。図91は、長押し操作によるオート連打と、オートボタン機能によるオート連打との比較例を示す説明図である。なお、有効期間中の長押し操作によるオート連打はプッシュボタン9031Bの長押し操作が開始されてから所定の開始待機期間の経過後に連打判定がオンになるが、開始待機期間は、ボタン予告演出の種類に応じて異なるものであってもよい。図91の説明において、ボタン予告演出Aの開始待機期間は4秒、ボタン予告演出Aの開始待機期間は2秒であるものとする。なお、図91に示す例では、ボタン予告演出Aの実行が決定されているものとする。
ボタン予告演出Aについて、有効期間の開始後に、長押し操作によるオート連打が行われる場合には、図91(A)に示したように、プッシュボタン9031Bの長押し操作が開始されてから開始待機期間(4秒)を経過した後に連打判定がオンになる(即ち、長押し操作の4秒経過後から恰も連打操作が行われているものとして処理が実行され、ゲージ表示の目盛が減少していく)。
これに対して、ボタン予告演出Aについて、オートボタン機能によるオート連打が行われる場合には、図91(B)に示したように、有効期間の開始後に直ちに連打判定がオンになる(即ち、有効期間の開始直後から恰も連打操作が行われているものとして処理が実行され、ゲージ表示の目盛が減少していく)。このような構成により、オートボタン機能が有効であり長押し操作が行われないときと、オートボタン機能が無効であり長押し操作が行われるときとで、演出(例えば、ゲージ表示の目盛の減少)が実行されるタイミングが異ならせることができ、演出効果を高めることができる。
また、ボタン予告演出Bについて、有効期間の開始後に、長押し操作によるオート連打が行われる場合には、図示は省略したが、プッシュボタン9031Bの長押し操作が開始されてから開始待機期間(2秒)を経過した後に連打判定がオンになり(即ち、長押し操作の2秒経過後から恰も連打操作が行われているものとして処理が実行され、ゲージ表示の目盛が減少し)、ボタン予告演出Bについて、オートボタン機能によるオート連打が行われる場合には、有効期間の開始後に直ちに連打判定がオンになる。つまり、ボタン予告演出A、Bのいずれの場合にも、オートボタン機能が有効であり長押し操作が行われないときと、オートボタン機能が無効であり長押し操作が行われるときとで、演出(例えば、ゲージ表示の目盛の減少)が実行されるタイミングが異なるように構成されている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置905における画像表示動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、上記実施形態では、ボタン等画像の表示開始タイミング(図75の「当初」)は、スーパーリーチ発展後であったが(図79(A)参照)、ボタン等画像の表示開始タイミングは、スーパーリーチ発展前又はスーパーリーチ発展時であってもよい。また、上記実施形態では、ボタン等画像の変化タイミング(図75の「タイミング1」、「タイミング2」、「タイミング3」)は、スーパーリーチ発展後であったが(図79(A)参照)、ボタン等画像の変化タイミングは、スーパーリーチ発展前又はスーパーリーチ発展時であってもよい。
また、擬似連変動ありのスーパーリーチの変動パターン(「PA4´-2」、「PA4´-3」、「PA5´-2」、「PA5´-3」、「PB4´-2」、「PB4´-3」、「PB5´-2」、「PB5´-3」)のうちの全部又は一部の変動パターンにおいては、スーパーリーチとなった後に仮停止表示や再可変表示が行われるようにしてもよい。
また、擬似連変動における複数の可変表示(又は再可変表示)にわたってボタン発展演出を実行(ボタン等画像の表示)してもよい。一例として、変動パターン「PB4´-2」が、可変表示開始→リーチ→1回目の仮停止表示及び再可変表示→スーパーリーチβに発展→最終停止表示というように進行するものである場合、当該変動パターン「PB4´-2」におけるボタン等画像の表示及び変化タイミング(図75の「当初」、「タイミング1」、「タイミング2」、「タイミング3」)は、例えば、リーチ前を「当初」とし、リーチ~1回目の仮停止表示の間を「タイミング1」とし、1回目の仮停止表示後~再可変表示の間を「タイミング2」とし、再可変表示後を「タイミング3」としてもよい。従って、変動パターン「PB4´-2」においてボタン発展演出パターン「BH3a-1」が決定された場合には、可変表示開始→小ボタン(白)を表示(「当初」)→リーチ→大ボタン(白)に変化(タイミング1)→1回目の仮停止表示→変化無(タイミング2)→再可変表示→大ボタン(赤)に変化(タイミング3)→最終停止表示というように進行する。他の例として、変動パターン「PB5´-3」が、可変表示開始→リーチ→1回目の仮停止表示及び再可変表示→スーパーリーチβに発展→2回目の仮停止表示及び再可変表示→最終停止表示というように進行するものである場合、当該変動パターン「PB5´-3」におけるボタン等画像の表示及び変化タイミングは、例えば、リーチ~1回目の仮停止表示の間を「当初」とし、1回目の仮停止表示後~再可変表示の間を「タイミング1」とし、スーパーリーチβに発展後~2回目の仮停止表示の間を「タイミング2」とし、2回目の再可変表示後を「タイミング3」としてもよい。従って、変動パターン「PB5´-3」においてボタン発展演出パターン「BH3a-1」が決定された場合には、可変表示開始→リーチ→小ボタン(白)を表示(「当初」)→1回目の仮停止表示→大ボタン(白)に変化(タイミング1)→再可変表示→スーパーリーチβに発展→変化無(タイミング2)→2回目の仮停止表示→再可変表示→大ボタン(赤)に変化(タイミング3)→最終停止表示というように進行する。
また、上記実施形態では、ある可変表示の可変表示開始が行われるときに当該可変表示の変動パターンに基づいてボタン発展演出の実行有無を決定しているが(図74、図76、図77(A)参照)、他のタイミングにおいてボタン発展演出の実行有無を決定してもよい。例えば、始動入賞があったときに変動カテゴリ等に基づいてボタン発展演出の実行有無を決定してもよい。なお、他のタイミング(例えば、始動入賞時等)において、ボタン発展演出の実行有無に加えてボタン発展演出の演出態様(ボタン発展演出パターン等)やボタン等作用演出の演出態様を決定してもよい。
始動入賞があったときにボタン発展演出の実行有無やボタン発展演出の演出態様(ボタン発展演出パターン等)やボタン等作用演出の演出態様を決定する場合、当該始動入賞に係る可変表示前はボタン発展演出を開始せずに当該始動入賞に係る可変表示中にボタン発展演出を開始してもよいし、当該始動入賞に係る可変表示前にボタン発展演出を開始してもよい。
なお、当該始動入賞に係る可変表示前にボタン発展演出を開始する場合(所謂、先読みによりボタン発展演出を実行する場合)、始動入賞時に直ちにボタン発展演出を開始(ボタン等画像を表示)してもよいし、当該始動入賞以前の入賞に対応する可変表示の開始時(保留表示のシフト時)にボタン発展演出を開始してもよいし、当該始動入賞以前の入賞に対応する可変表示中(リーチ前であってもよいし、リーチ後であってもよい)にボタン発展演出を開始してもよい。なお、先読み期間中のボタン発展演出の開始時(ボタン等表示の表示開始時)から当該始動入賞に係る可変表示の所定タイミング(例えば、図79のT13)迄の期間が、ボタン等表示期間である。
また、上記実施形態では、ボタン等作用演出(弱作用演出、中作用演出、強作用演出)は、何の前触れもなく突然実行される(例えば、図83(H)に示すように画像JS901が突然表示され、図85(H)に示すように画像TS901が突然表示され、図88(B)に示すように画像KS901が突然表示される等)が、例えば、大当り期待度が高いことや大当り遊技状態に制御されることなどを予告する予告演出(例えば、可動役物9017を画像表示装置905の表示領域の中央部の位置迄落下させる役物落下演出、画像をカットインさせるカットイン演出、数字をカウントダウンさせる表示するカウントダウン演出等)が実行されることによりボタン等作用演出が実行されるようにしてもよい。具体的には、少なくとも、予告演出が実行されることによりボタン等作用演出が実行される場合と予告演出が実行されることなくボタン等作用演出が実行される場合とがあればよい(予告演出が実行されたがボタン等作用演出が実行されない場合についてはあってもよいしなくてもよい)。なお、予告演出が実行されることによりボタン等作用演出が実行される場合と、予告演出が実行されることなくボタン等作用演出が実行される場合とで、ボタン等画像が変化するかの割合や、いずれのボタン等画像に変化するかの割合を異ならせもよい。
また、上記実施形態では、ボタン等表示の種類(「小ボタン(白)」、「大ボタン(白)」、「大ボタン(赤)」、「スティック」)に応じて大当り期待度が異なるが(図77(B)参照)、ボタン等表示の種類に応じて16R確変大当りとなる期待度が異なるようにしてもよい。具体的には、例えば、大当り種別(図57参照)に応じてボタン発展演出カテゴリの決定割合を異ならせてもよい。また、大当り種別として確変大当りに加えて通常大当りを設ける場合には、ボタン等表示の種類に応じて確変大当りとなる期待度が異なるようにしてもよい。
(A1)以上、本発明の実施形態によるパチンコ遊技機901は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A等)と、前記検出手段に対応した特定表示(例えば、図75、図82~図88に示した小ボタン(白)D901、大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904、小ボタン(白)D901U、大ボタン(白)D902U、大ボタン(赤)D903U、スティックD904U等)を行う特定表示実行手段(例えば、ボタン発展演出処理(S90529)、可変表示中演出処理(S90172)等)と、を備え、前記特定表示実行手段は、前記特定表示として、第1特定表示(例えば、小ボタン(白)D901等)と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度(例えば、大当り期待度、16R確変大当り(図57参照)となる期待度、通常大当りと確変大当りがある場合において確変大当りとなる期待度)が高い第2特定表示(例えば、第1特定表示を小ボタン(白)D901とする場合には第2特定表示は大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904等、第1特定表示を大ボタン(白)D902とする場合には第2特定表示は大ボタン(赤)D903、スティックD904等、第1特定表示を大ボタン(赤)D903とする場合には第2特定表示はスティックD904等)を表示可能であり、前記第1特定表示を表示した後、前記特定表示に作用する作用演出(例えば、図77(C)に示した弱作用演出、中作用演出、強作用演出)が実行されることにより前記第2特定表示を表示可能(例えば、図84(C)に示すように小ボタン(白)D901を表示した後、図84(D)や図84(E)に示すように小ボタン(白)D901に作用する画像JS901や画像JS902を表示する弱作用演出が実行されることにより図84(E)に示すように大ボタン(白)D902を表示可能や、図84(E)に示すように大ボタン(白)D902を表示した後、図85(H)や図85(I)に示すように大ボタン(白)D902に作用する画像TS901や画像TS902や画像TS903を表示する中作用演出が実行されることにより図85(I)に示すようにスティックD904を表示可能等)である。
上記構成によれば、演出効果が向上する。例えば、作用演出によって特定表示が変化することで演出が分かり易く、演出効果が向上する。
(A2)上記(A1)の遊技機は、前記検出手段による検出の非有効期間(例えば、図79~図88に示したT4~T11等)において、前記第1特定表示を表示した後に前記作用演出が実行されることにより当該第1特定表示を前記第2特定表示に変化させ(例えば、図84(E)に示すように大ボタン(白)D902を表示した後、図85(H)や図85(I)に示すように大ボタン(白)D902に作用する画像TS901や画像TS902や画像TS903を表示する中作用演出が実行されることにより図85(I)に示すように大ボタン(白)D902をスティックD904に変化させ)、前記検出手段による検出の有効期間(例えば、図79~図88に示したT11~T13等)において、前記第2特定表示(例えば、図85(J)や図85(K)に示すようにスティックD904やスティックD904U等)を用いた動作演出(例えば、図85(K)に示すように操作を促して図85(L)に示したように結果を報知する演出等)が実行される。
上記構成によれば、有効期間前の期待感を高めることができる。
(A3)上記(A1)又は(A2)の遊技機において、前記作用演出は、複数種類(例えば、図77(C)等に示した弱作用演出、中作用演出、強作用演出等)あり、いずれの前記作用演出が実行されるかに応じて、前記第2特定表示に変化する割合が異なる(例えば、図77(C)に示すように、変化無の場合と変化有(弱変化、中変化又は強変化)の場合とで、弱作用演出、中作用演出、強作用演出の決定割合が異なるため、いずれのボタン等作用演出が実行されるかに応じて、第2特定表示に変化する割合が異なる)。
上記構成によれば、作用演出に対する期待感を高めることができる。
(A4)上記(A1)から(A3)のいずれかの遊技機において、前記作用演出は、複数種類(例えば、図77(C)に示した弱作用演出、中作用演出、強作用演出等)あり、変化後の前記特定表示の表示態様は、複数種類(例えば、図75、図82~図88に示した大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904、大ボタン(白)D902U、大ボタン(赤)D903U、スティックD904U等)あり、いずれの前記作用演出が実行されるかに応じて、いずれの前記特定表示に変化するかの割合が異なる(例えば、図77(C)に示すように、弱変化(1段階変化)の場合と中変化(2段階変化)の場合と強変(3段階変化)化の場合とで、弱作用演出、中作用演出、強作用演出の夫々の決定割合が異なるため、いずれのボタン等作用演出が実行されるかに応じて、弱変化、中変化、強変化となるかの割合が異なる。例えば、変化前が小ボタン(白)D901である場合、弱変化が実行されると小ボタン(白)D901が大ボタン(白)D902に変化し、中変化が実行されると小ボタン(白)D901が大ボタン(赤)D903に変化し、強変化が実行されると小ボタン(白)D901がスティックD904に変化する。従って、いずれのボタン等作用演出が実行されるかに応じて、いずれの特定表示に変化するかの割合が異なる)。
上記構成によれば、作用演出に対する期待感を高めることができる。
(A5)上記(A1)から(A4)のいずれかの遊技機において、前記検出手段は、複数種類(例えば、プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A等)あり、変化後の前記特定表示に対応した前記検出手段により検出される動作演出を実行する(例えば、図87に示したように変化後の大ボタン(白)D902に対応したプッシュボタン9031Bにより検出される動作演出を実行し、図83に示したように変化後の大ボタン(赤)D903に対応したプッシュボタン31Bにより検出される動作演出を実行し、図85や図88に示したように変化後のスティックD904に対応したスティックコントローラ9031Aにより検出される動作演出を実行する)。
上記構成によれば、いずれの操作手段に対応した特定表示となるかに注目させることができる。
(A6)上記(A1)から(A5)のいずれかの遊技機において、前記特定表示実行手段は、前記検出手段による検出の非有効期間(例えば、図79~図88に示したT4~T11等)において前記特定表示を表示するときには、前記非有効期間であることを示す態様により前記特定表示を表示する(例えば、図79~図88に示すように、規制線K90を重畳させた小ボタン(白)D901、規制線K90を重畳させた大ボタン(白)D902、規制線K90を重畳させた大ボタン(赤)D903、規制線K90を重畳させたスティックD904を表示する)。
上記構成によれば、非有効期間であることが分かりやすい。
(A7)上記(A1)から(A6)のいずれかの遊技機において、前記特定表示実行手段は、複数の可変表示にわたって前記特定表示を表示(例えば、擬似連変動として複数の(再)可変表示にわたって特定表示を表示、先読みにより複数の可変表示にわたって特定表示を表示等)し、変更可能である。
上記構成によれば、複数の可変表示にわたり期待感を高めることができる。
(A8)上記(A1)から(A7)のいずれかの遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御されることを予告する予告演出(例えば、カットイン演出、カウントダウン演出、役物落下演出等)を実行可能であり、前記予告演出が実行されることにより前記作用演出が実行される。
上記構成によれば、特定の予告演出に対する期待感を高めることができる。
(A9)上記(A1)から(A8)のいずれかの遊技機は、演出に関する設定状態を第1状態(例えば、オートボタン機能が無効に設定されている状態等)または第2状態(例えば、オートボタン機能が有効に設定されている状態等)に設定可能な設定手段(例えば、図89に示したオートボタン設定処理等)と、演出実行条件が成立したときに特定演出(例えば、ボタン予告演出A~Cや、決めボタン演出において、プッシュボタン9031Bの操作が検出されたことにもとづいて、ゲージ表示の目盛を減少させる表示や、予告表示や当否表示の表示を行うことなど)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、図72に示した可変表示中演出処理等)と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記第1状態において、前記検出手段の検出結果にもとづいて前記演出実行条件が成立したとして特定演出を実行可能である一方、前記第2状態において、前記検出手段の検出結果に関わらず前記演出実行条件が成立したとして特定演出を実行可能であり(例えば、オートボタン機能が有効に設定されているときには、プッシュボタン9031Bの操作が行われなくても、予告表示の表示や当否表示の表示、ゲージ表示の目盛を減少させる表示などが行われる)、前記設定手段は、可変表示の実行中に前記検出手段の検出結果にもとづいて前記第1状態から前記第2状態に設定を変更可能(例えば、図89のステップS907103~S907104の処理を実行する部分等)である。
上記構成によれば、興趣が低下することを防止することができる。
(B1)本発明の実施形態によるパチンコ遊技機1は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A等)と、前記検出手段に対応した特定表示(例えば、図75、図82~図88に示した小ボタン(白)D901、大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904、小ボタン(白)D901U、大ボタン(白)D902U、大ボタン(赤)D903U、スティックD904U等)を行う特定表示実行手段(例えば、ボタン発展演出処理(S90529)、可変表示中演出処理(S90172)等)と、を備え、前記特定表示実行手段は、前記特定表示として、第1特定表示(例えば、小ボタン(白)D901等)と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度(例えば、大当り期待度、16R確変大当り(図57参照)となる期待度、通常大当りと確変大当りがある場合において確変大当りとなる期待度)が高い第2特定表示(例えば、第1特定表示を小ボタン(白)D901とする場合には第2特定表示は大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904等、第1特定表示を大ボタン(白)D902とする場合には第2特定表示は大ボタン(赤)D903、スティックD904等、第1特定表示を大ボタン(赤)D903とする場合には第2特定表示はスティックD904等)を表示可能であり、前記検出手段による検出の非有効期間(例えば、図79~図88に示したT4~T11等)において、前記第1特定表示を表示した後に当該第1特定表示を前記第2特定表示に変化させ(例えば、図82(C)に示すように小ボタン(白)D901を表示した後に当該小ボタン(白)D901を図83(G)に示すように大ボタン(白)D902に変化させ、更に、大ボタン(白)D902を図83(I)に示すように大ボタン(赤)D903に変化させ)、前記検出手段による検出の有効期間(例えば、図79~図88に示したT11~T13等)において、変化後の前記第2特定表示(例えば、図83(J)や図83(K)に示すように大ボタン(赤)D903や大ボタン(赤)D903U等)を用いた動作演出(例えば、図83(K)に示すように操作を促して図83(L)に示したように結果を報知する演出等)が実行される。
上記構成によれば、演出効果が向上する。例えば、非有効期間中に特定表示を変化させるので変化を見せることができ、演出効果が向上する。
(B2)上記(B1)の遊技機において、前記第1特定表示は、前記特定表示に作用する作用演出(例えば、図77(C)に示した弱作用演出、中作用演出、強作用演出)が実行されることにより前記第2特定表示に変化(例えば、図84(C)に示した小ボタン(白)D901は、図84(D)や図84(E)に示すように小ボタン(白)D901に作用する画像JS901や画像JS902を表示する弱作用演出が実行されることにより図84(E)に示すように大ボタン(白)D902に変化、図85(G)に示した大ボタン(白)D902は、図85(H)や図85(I)に示すように大ボタン(白)D902に作用する画像TS901や画像TS902や画像TS903を表示する中作用演出が実行されることにより図85(I)に示すようにスティックD904に変化、図88(A)に示した小ボタン(白)D901は、図88(B)や図88(C)に示すように小ボタン(白)D901に作用する画像KS901や画像KS902や画像KS903を表示する強作用演出が実行されることにより図88(C)に示すようにスティックD904に変化等)する。
上記構成によれば、作用演出によって演出効果が向上する。
(B3)上記(B1)又は(B2)の遊技機において、前記特定表示に作用する作用演出は、複数種類(例えば、図77(C)等に示した弱作用演出、中作用演出、強作用演出等)あり、いずれの前記作用演出が実行されるかに応じて、前記第2特定表示に変化する割合が異なる(例えば、図77(C)に示すように、変化無の場合と変化有(弱変化、中変化又は強変化)の場合とで、弱作用演出、中作用演出、強作用演出の決定割合が異なるため、いずれのボタン等作用演出が実行されるかに応じて、第2特定表示に変化する割合が異なる)。
上記構成によれば、作用演出に対する期待感を高めることができる。
(B4)上記(B1)から(B3)のいずれかの遊技機において、前記特定表示に作用する作用演出は、複数種類(例えば、図77(C)に示した弱作用演出、中作用演出、強作用演出等)あり、変化後の前記特定表示の表示態様は、複数種類(例えば、図75、図82~図88に示した大ボタン(白)D902、大ボタン(赤)D903、スティックD904、大ボタン(白)D902U、大ボタン(赤)D903U、スティックD904U等)あり、いずれの前記作用演出が実行されるかに応じて、いずれの前記特定表示に変化するかの割合が異なる(例えば、図77(C)に示すように、弱変化(1段階変化)の場合と中変化(2段階変化)の場合と強変(3段階変化)化の場合とで、弱作用演出、中作用演出、強作用演出の夫々の決定割合が異なるため、いずれのボタン等作用演出が実行されるかに応じて、弱変化、中変化、強変化となるかの割合が異なる。例えば、変化前が小ボタン(白)D901である場合、弱変化が実行されると小ボタン(白)D901が大ボタン(白)D902に変化し、中変化が実行されると小ボタン(白)D901が大ボタン(赤)D903に変化し、強変化が実行されると小ボタン(白)D901がスティックD904に変化する。従って、いずれのボタン等作用演出が実行されるかに応じて、いずれの特定表示に変化するかの割合が異なる)。
上記構成によれば、作用演出に対する期待感を高めることができる。
(B5)上記(B1)から(B4)のいずれかの遊技機において、前記検出手段は、複数種類(例えば、プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A等)あり、変化後の前記特定表示に対応した前記検出手段により検出される動作演出を実行する(例えば、図87に示したように変化後の大ボタン(白)D902に対応したプッシュボタン9031Bにより検出される動作演出を実行し、図83に示したように変化後の大ボタン(赤)D903に対応したプッシュボタン9031Bにより検出される動作演出を実行し、図85や図88に示したように変化後のスティックD904に対応したスティックコントローラ9031Aにより検出される動作演出を実行する)。
上記構成によれば、いずれの操作手段に対応した特定表示となるかに注目させることができる。
(B6)上記(B1)から(B5)のいずれかの遊技機において、前記特定表示実行手段は、前記検出手段による検出の非有効期間(例えば、図79~図88に示したT4~T11等)において前記特定表示を表示するときには、前記非有効期間であることを示す態様により前記特定表示を表示する(例えば、図79~図88に示すように、規制線K90を重畳させた小ボタン(白)D901、規制線K90を重畳させた大ボタン(白)D902、規制線K90を重畳させた大ボタン(赤)D903、規制線K90を重畳させたスティックD904を表示する)。
上記構成によれば、非有効期間であることが分かりやすい。
(B7)上記(B1)から(B6)のいずれかの遊技機において、前記特定表示実行手段は、複数の可変表示にわたって前記特定表示を表示(例えば、擬似連変動として複数の(再)可変表示にわたって特定表示を表示、先読みにより複数の可変表示にわたって特定表示を表示等)し、変更可能である。
上記構成によれば、複数の可変表示にわたり期待感を高めることができる。
(B8)上記(B1)から(B7)のいずれかの遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御されることを予告する予告演出(例えば、カットイン演出、カウントダウン演出、役物落下演出等)を実行可能であり、前記予告演出が実行されることにより前記特定表示に作用する作用演出が実行され、前記作用演出が実行されることにより前記第2特定表示に変化する。
上記構成によれば、特定の予告演出に対する期待感を高めることができる。
(B9)上記(B1)から(B8)のいずれかの遊技機は、演出に関する設定状態を第1状態(例えば、オートボタン機能が無効に設定されている状態等)または第2状態(例えば、オートボタン機能が有効に設定されている状態等)に設定可能な設定手段(例えば、図89に示したオートボタン設定処理等)と、演出実行条件が成立したときに特定演出(例えば、ボタン予告演出A~Cや、決めボタン演出において、プッシュボタン9031Bの操作が検出されたことにもとづいて、ゲージ表示の目盛を減少させる表示や、予告表示や当否表示の表示を行うことなど)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、図72に示した可変表示中演出処理等)と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記第1状態において、前記検出手段の検出結果にもとづいて前記演出実行条件が成立したとして特定演出を実行可能である一方、前記第2状態において、前記検出手段の検出結果に関わらず前記演出実行条件が成立したとして特定演出を実行可能であり(例えば、オートボタン機能が有効に設定されているときには、プッシュボタン9031Bの操作が行われなくても、予告表示の表示や当否表示の表示、ゲージ表示の目盛を減少させる表示などが行われる)、前記設定手段は、可変表示の実行中に前記検出手段の検出結果にもとづいて前記第1状態から前記第2状態に設定を変更可能(例えば、図89のステップS907103~S907104の処理を実行する部分等)である。
上記構成によれば、興趣が低下することを防止することができる。
なお、上記(A1)から(A9)及び上記(B1)から(B9)において、「検出手段」は、プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031Aに限定されるものではなく、筐体に設けられたオブジェ(構造物)を利用した操作(例えば、オブジェの全体又は一部を、奥方向又は下方向に押す操作、手前方向又は上方向に引く操作、回転又はスライドさせる動作等)を検出するセンサ等であってもよい。また、ガラス面等への遊技者の身体(手等)の接触を検出するセンサ等であってもよいし、遊技機に接触しない遊技者の身体(手、顔等)の動作を検出するセンサ等であってもよい。つまり、「検出手段」は、タッチセンサ、赤外線センサ、カメラなどであってもよい。なお、「検出手段」が、例えばガラス面へのタッチを検出可能なタッチセンサである場合には、「特定表示」は、ガラス面へのタッチを想起させる画像(例えば、掌を模した画像等)であってもよい。
また、上記以外にも、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。例えば、上記説明では、ボタン発展演出を実行すると決定した場合には、ボタン発展演出パターンを決定する前にボタン発展演出カテゴリを決定しているが(図76参照)、直接、ボタン発展演出パターンを決定してもよい。即ち、ボタン発展演出カテゴリなる概念を用いなくてもよい。
また、図75に示したボタン発展演出パターンは、「当初」が「第1態様(小ボタン(白))」であるボタン発展演出パターンであるが、「当初」が「第2態様(大ボタン(白))」や「第3態様(大ボタン(赤))」や「第4態様(スティック)」であるボタン発展演出パターンを設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ボタン等画像の表示開始のタイミングは一定(T4)であるが、ボタン等画像の表示開始のタイミングには複数のタイミングがあってもよい。ボタン等画像の種類毎に複数のタイミングがあってもよい。
表示開始タイミングに応じて、後にボタン等画像が変化(成長)するか否かの割合や、どこまで変化するかの割合を異ならせてもよい。例えば、表示開始タイミングが遅い場合には早い場合よりも、後にボタン等画像が変化する割合が高く、また、スティック迄変化する割合が高くなるようにしてもよい。また、非有効期間から有効期間になるタイミングが複数種類ある態様(後述)において、表示開始タイミングに応じて、非有効期間から有効期間になるタイミングの割合を異ならせてもよい。例えば、表示開始タイミングが遅い場合には早い場合よりも、非有効期間から有効期間になるタイミングが所定タイミングよりも遅くなる割合を高くしてもよい。また、非有効期間から有効期間にならない態様がある場合(後述)において、表示開始タイミングに応じて、有効期間になるか否かの割合を異ならせてもよい。例えば、表示開始タイミングが遅い場合には早い場合よりも、有効期間になる割合を高くしてもよい。また、除去成功演出(後述)を実行する態様において、表示開始タイミングに応じて、除去成功演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、表示開始タイミングが遅い場合には早い場合よりも、除去成功演出の実行割合を高くしてもよい。
また、図75に示したボタン発展演出パターンは、3つの変化タイミング(タイミング1、タイミング2、タイミング3)のうち最大2つの変化タイミングにおいてボタン等画像を変化させるものであるが、全部(3つ)の変化タイミングにおいてボタン等画像を変化させるものがあってもよい。即ち、タイミング1で弱変化(第1→第2)、タイミング2で弱変化(第2→第3)、タイミング3で弱変化(第3→第4)するボタン発展演出パターンを設けるようにしてもよい。また、変化タイミングは、3回でなくてもよく、1回、2回、4回以上であってもよい。
また、大当りの確定を報知するボタン発展演出パターンを設けるようにしてもよい。一例として、プッシュボタン9031Bを模した大きいサイズの虹色のボタン画像(「大ボタン(虹)」)や、スティックコントローラ9031Aを模した虹色のスティックコントローラ画像(「スティック(虹)」)を「第5態様」とし、「最終」が「第5態様」となるボタン発展演出パターン(「大当り確定のボタン発展演出パターン」と称する場合もある)を設けるとともに、スーパーリーチ(大当り)の変動パターン(「PB4´-X」「PB5´-X」)では大当り確定のボタン発展演出パターンが決定される場合があるが、スーパーリーチ(ハズレ)の変動パターン(「PA4´-X」「PA5´-X」)では大当り確定のボタン発展演出パターンが決定されないようにしてもよい。
また、操作手段(プッシュボタン9031B、スティックコントローラ9031A等)は、少なくとも一部分(又は周辺)を発光可能なものとし、ボタン等画像に応じて、操作手段を変化させてもよい。例えば、いずれのボタン等画像も表示されていないときには、プッシュボタン9031Bの発光部もスティックコントローラ9031Aの発光部も消灯させ、小ボタン(白)が表示されているときにはプッシュボタン9031Bの発光部を白色にて点灯させ、大ボタン(白)が表示されているときにはプッシュボタン9031Bの発光部を白色にて点滅(又は赤色にて点灯)させ、大ボタン(赤)が表示されているときにはプッシュボタン9031Bの発光部を赤色にて点灯(又は赤色にて点滅)させ、スティックが表示されているときにはスティックコントローラ9031Aの発光部を白色にて点灯(又は白色にて点滅)させるようにしてもよい。なお、操作手段の発光部を点滅させるときには、ボタン等画像も点滅させるようにしてもよい。
また、図75等にボタン等画像は2つの操作手段のうちの一方の操作手段に対応している(一方の操作手段を有効としている)。具体的には、小ボタン(白)、大ボタン(白)、大ボタン(赤)はプッシュボタン9031Bに対応し、スティックはスティックコントローラ9031Aに対応している。これに代えて、2つの操作手段の両方に対応するボタン等画像を表示してもよい。一例として、小ボタン(白)、大ボタン(白)、大ボタン(赤)、スティックのいずれの場合においても、プッシュボタン9031Bもスティックコントローラ9031Aも有効としてもよい。途中で操作手段が変わるような演出であるため、両方とも有効にすることで、操作したのに結果(勝敗等)が表示されないという事態を防止することができる。また、他の例として、プッシュボタン9031Bにもスティックコントローラ9031Aも対応するロゴマーク(例えば、パチンコ遊技機901の演出に用いられているコンテンツに関係するロゴマーク、パチンコ遊技機901のブランド名に関係するロゴマーク等)を表示してもよい。つまり、有効期間に上記ロゴマークが表示されている場合、プッシュボタン9031Bの操作が行われてもスティックコントローラ9031Aの操作が行われても結果が表示される。
また、図77(C)によれば、「強作用演出」が実行された場合には、主に「強変化」となることが期待されるが、期待以下の「中変化」や「弱変化」となる場合もある。「強作用演出」の実行により「中変化」や「弱変化」となった場合、期待していた「強変化」に対し、所謂、成り下がりに該当し、遊技者が落胆する可能性もある。従って、「弱変化」や「中変化」であるときには「強作用演出」が決定されないようにしてもよい。これにより、「強作用演出」が実行された場合には「強変化」が確定し、遊技者を落胆させることがなくなる。また、「中作用演出」の実行後にボタン画像等が変化する場合には、主に「中変化」となることが期待されるが、期待以下の「弱変化」となる場合もある。従って、「弱変化」であるときには「中作用演出」が決定されないようにしてもよい。これにより、「中作用演出」が実行後にボタン画像等が変化する場合には「中変化」以上が確定し、遊技者を落胆させることがなくなる。なお、「変化無」であるときには「強作用演出」が決定されないが、「変化無」であるときには「強作用演出」に加えて「中作用演出」も決定されないようにしてもよい。
また、ボタン等画像の変化を変化の程度(段階数)がどのくらいかに区分(1段階変化させる「弱作用演出」、2段階変化させる「中作用演出」、3段階変化させる「強作用演出」等)して制御(管理)しているが、ボタン等画像の変化を何に変化するかに区分(例えば、第1態様から第2態様に変化させる第2作用演出、第1態様や第2態様から第3態様に変化させる第3作用演出、第1態様や第2態様や第3態様から第4態様に変化させる第4作用演出等)して制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、スーパーリーチは、味方キャラと敵キャラが対決する、所謂バトル演出であるが、スーパーリーチはバトル演出に限定されない。例えば、大当りとなる場合には成功裏にストーリーが完結する(ハズレとなる場合には成功裏にストーリーが完結しない)ストーリー系の演出であってもよい。なお、ストーリー系のスーパーリーチにおいてボタン発展演出が実行される場合には、例えば、有効期間における操作等に応じて(動作演出として)、バトル演出の結果(勝敗等)に代えて、ストーリーの結果(成功裏にストーリーが完結するか否か)が報知されるようになっていればよい。
非有効期間から有効期間になるときには、非有効期間中である旨を報知するための画像(例えば、図82~図88に示した規制線K90等)が除去される演出(以下、「除去演出」と称する。また、後述の「除去失敗演出」と区別して「除去成功演出」と称する場合がある)を実行してもよい。例えば、図87(C)から図87(D)の間に、大ボタン(白)D902に重畳している規制線K90が除去される演出(例えば、キャラクタ(警官等)が規制線K90を回収する演出、掃除機に規制線K90を吸い取る演出、炎で規制線K90を焼き払う演出、大ボタン(白)D902自体が震動等して規制線K90が外れる演出等)が行われるようにしてもよい。
また、除去失敗演出(除去成功演出と少なくとも一部の演出態様が共通する演出であって非有効期間中である旨を報知するための画像が除去されない演出)を実行してもよい。除去失敗演出が実行された場合には有効期間とならずにスーパーリーチを終了させるようにしてもよい。つまり、例えば、図87において除去成功演出が実行される場合には、図87(C)→除去成功演出→図87(D)→図87(E)→図87(F)→図87(G)と遷移し、一方、図87において除去失敗演出が実行される場合には、図87(C)→除去失敗演出→図87(F)→図87(G)と遷移するようにしてもよい。
また、非有効期間から有効期間になるタイミングは複数種類があり、非有効期間から有効期間になるのが遅い場合には早い場合よりも、非有効期間が長いことなどにより、ボタン等画像が十分に変化(成長)するようにしてもよい。また、除去失敗演出が1回も実行されずに除去成功演出が実行される場合の他に、除去失敗演出が1回以上実行された後に除去成功演出が実行される場合や、除去失敗演出が1回以上実行された後に除去成功演出が実行されない場合があってもよい。これにより、遊技者は、ボタン等画像が十分に成長していないときには有効期間の到来としては時期尚早であるとして除去成功演出が実行されないこと(例えば、規制線K90を除去しようとする演出が開始された場合には最終的には規制線K90が除去されないこと、即ち除去成功演出ではなく除去失敗演出が実行されていること)を望むが、ボタン等画像が十分に成長しているときには有効期間を到来させるものとして除去成功演出が実行されること(例えば規制線K90を除去しようとする演出が開始された場合には最終的には規制線K90が除去されること、即ち除去失敗演出ではなく除去成功演出が実行されていること)を望むようになる。つまり、状況に応じた演出が実行されるかに注目させることができる。
なお、非有効期間中である旨を報知するための画像は、規制線の画像でなく他の画像であってもよい。例えば、ボタン等画像に架けられた鎖と鍵の画像であってもよいし、ボタン等画像を収納する半透明のケースの画像であってもよいし、凍結したようなボタン等画像に見せる氷であってもよい。
非有効期間中である旨を報知するための画像の種類に応じて、後にボタン等画像が変化(成長)するか否かの割合や、どこまで変化するかの割合を異ならせてもよい。例えば、「鎖と鍵」の場合には「規制線」の場合よりも、後にボタン等画像が変化する割合が高く、また、スティック迄変化する割合が高くなるようにしてもよい。また、非有効期間から有効期間になるタイミングが複数種類ある態様において、非有効期間中である旨を報知するための画像の種類に応じて、非有効期間から有効期間になるタイミングの割合を異ならせてもよい。例えば、「鎖と鍵」の場合には「規制線」の場合よりも、非有効期間から有効期間になるタイミングが所定タイミングよりも遅くなる割合を高くしてもよい。また、非有効期間から有効期間にならない態様が場合において、非有効期間中である旨を報知するための画像に応じて、有効期間になるか否かの割合を異ならせてもよい。例えば、「鎖と鍵」の場合には「規制線」の場合よりも、有効期間になる割合を高くしてもよい。また、除去成功演出を実行する態様において、非有効期間中である旨を報知するための画像に応じて、除去成功演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、「鎖と鍵」の場合には「規制線」の場合よりも、除去成功演出の実行割合を高くしてもよい。
また、非有効期間中である旨を報知するための画像を変化(成長)させてもよい。例えば、小ボタン(白)のときには「規制線」とし、大ボタン(白)となったときに「鎖と鍵」に変化させ、大ボタン(赤)となったときに「半透明のケース」に変化させ、スティックとなったときに「氷」に変化させるというように、ボタン等画像の変化タイミングと同一のタイミングで非有効期間中である旨を報知するための画像を変化させてもよい。また例えば、大ボタン(白)であるときに「規制線」から「鎖と鍵」に変化させ、スティックであるときに「鎖と鍵」から「半透明のケース」に変化させ更に「氷」に変化させるというように、ボタン等画像の変化タイミングと異なるタイミングで非有効期間中である旨を報知するための画像を変化させてもよい。
非有効期間中である旨を報知するための画像を変化させる態様において、作用演出によって、非有効期間中である旨を報知するための画像を変化させてもよい。非有効期間中である旨を報知するための画像を変化させる作用演出は、ボタン等画像を変化させる作用演出と同一(共通)であってもよい。なお、共通の作用演出を実行した場合に、ボタン等画像も非有効期間中である旨を報知するための画像も共に変化するときと、ボタン等画像も非有効期間中である旨を報知するための画像も共に変化しないときと、何れか一方が変化するときとがあってもよい。また、非有効期間中である旨を報知するための画像を変化させる作用演出と、ボタン等画像を変化させる作用演出とは異なるものであってもよい。即ち、ボタン等画像を変化させる作用演出とは別に、非有効期間中である旨を報知するための画像を変化させる専用の作用演出を設けるようにしてもよい。
また、同一種類の演出によって、非有効期間中である旨を報知するための画像が変化(成長)する場合と、非有効期間中である旨を報知するための画像が除去される場合とがあってもよい。つまり、非有効期間中である旨を報知するための画像を変化させる作用演出が実行されることにより、上述した除去演出が実行された場合と同じように、非有効期間中である旨を報知するための画像が除去される場合があってもよい。即ち、ある演出(作用演出と除去演出の性質を併せ持つ演出)が実行された場合には、ボタン等画像については変化するときと変化しないときとがあり、非有効期間中である旨を報知するための画像については変化するときと除去されるときと何も起こらないときとがあってもよい。なお、変化後に除去されてもよい(例えば、「半透明のケース」から「氷」に変化した後に変化後の「氷」が除去される等)。なお、非有効期間中である旨を報知するための画像について、除去されるか除去されないかの2通りを説明したが、除去には段階があり、段々と除去されるようにしてもよい。つまり、ある演出(作用演出と除去演出の性質を併せ持つ演出)又は除去演出が実行された場合に「氷」が少し割れ、再度、ある演出(作用演出と除去演出の性質を併せ持つ演出)又は除去演出が実行された場合に「氷」が完全に割れ除去されるようにしてもよい。なお、非有効期間中である旨を報知するための画像が除去の途中である場合、変化しないようにしてもよいし、変化可能で変化後において元の状態に戻るようにしてもよいし、変化可能で変化後において上記途中の状態が維持されるようにしてもよい。例えば、「半透明のケース」が少し割れている場合、「氷」に変化しないようにしてもよいし、割れていない「氷」に変化してもよいし、少し割れている「氷」に変化してもよい。
また、上記実施形態では、第1特図ゲームの保留データ(第1保留情報)と第2特図ゲームの保留データ(第2保留情報)とを区別せずに入賞順に消化しているが(図68参照)、第2保留情報を優先して消化してもよい。
また、上記実施形態では、「割合」とは、A:B=70%:30%や、A:B:C=70%:20%:10%のような関係となるものにかぎらず、図77(B)や図78(A)にも示したが、A:B=100%:0%や、A:B:C=70%:30%:0%のような関係となるもの(即ち、100%や0%の割り振りが存在するもの)も含む概念である。
また、上記実施形態では、ラウンド数は、8ラウンド、16ラウンドの2種類としているが、ラウンド数は3種類以上であってもよい。例えば、4R確変大当り、8R確変大当り、16R確変大当りの3種類であってもよい。また、上記実施形態では、大当り種別として確変大当りのみを設ける遊技機を示したが、上述したように、大当り種別として非確変大当り(通常大当り)を含む遊技機であってもよい。
また、上記実施形態では、「0」~「8」を示す数字や「-」を示す記号等の複数種類の特別図柄を可変表示させ表示結果を導出表示させる態様を示したが、当該可変表示は、そのような態様に限定されない。例えば、可変表示させる特別図柄と、可変表示結果として導出表示される特別図柄とが異なっていてもよい。換言すれば、変動する複数種類の特別図柄に含まれない特別図柄が可変表示結果として導出表示されてもよいし、変動する複数種類の特別図柄の中には可変表示結果として特別導出表示されないものが含まれていてもよい。また、必ずしも複数種類の特別図柄を可変表示させる必要はなく、1種類の特別図柄のみを用いて可変表示を実行する態様であってもよい。1種類の特別図柄を用いた可変表示として、例えば、当該1種類の特別図柄を点滅させてもよい(交互に点灯/消灯を繰返してもよい)。即ち、点灯、消灯の繰返しを可変表示としてもよい。そして、この場合であっても、当該1種類の特別図柄が最後に導出表示(点灯)されるものであってもよいし、当該1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。また、他の図柄(例えば、普通図柄、飾り図柄等)の可変表示についても同様である。
また、上記実施形態では、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて大当り図柄が表示されたことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにしているが、大当り遊技状態に制御する態様はこれに限定されない。例えば、第2始動入賞口の近傍に、又は、第2始動入賞口の内部に、特定領域を設け、該特定領域に遊技球が進入(通過)したことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにいてもよい。
また、上記実施形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板9012に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板9012に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御基板9012側では2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板9012の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記実施形態では、主基板9011に乱数値の判定用テーブル(表示結果決定テーブル、大当り種別決定テーブル、及び変動カテゴリ決定テーブル)を記憶させておき、始動入賞時に主基板9011において抽出された乱数値(MR1´~MR3´)に基づき、主基板9011が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理(大当りとなるか否かの判定、及び変動カテゴリの判定、並びに大当りである場合は大当りの種別の判定)を実行し、演出制御基板9012は、主基板9011において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板9012に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、主基板9011から乱数値そのものを演出制御基板9012に送信(例えば、主基板9011から乱数値を特定可能な演出制御コマンドを演出制御基板9012に送信)することにより、演出制御基板9012は、主基板9011において抽出された乱数値そのものを受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板9012において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板9011と演出制御基板9012の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板9012は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板9011において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板9012は、乱数値(MR1´及びMR2´)を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行するとともに、乱数値(MR3´)に基づき主基板9011で判定された変動カテゴリの判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板9012は、自ら判定した判定結果と主基板9011で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与する遊技機にも本発明を適用することができる。また、遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記説明では、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルなどを構成するデータが記憶されている、と説明したが、上記データは、必ずしもテーブル形式(例えば、構造体、配列なども含む)で記憶されている必要はない。即ち、抽出された乱数値と比較される判定値(決定値)を、ROM90101内に纏めて記憶してもよいが、ROM90101の複数個所に分散(点在)させて記憶してもよい。あるいは、抽出された乱数値を入力した場合に結果(例えば、図56の例では大当り又はハズレ)が出力される数式やプログラムをROM90101に格納してもよい。ROM90121に記憶された判定テーブル等についても同様である。
また、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ機を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。例えば、本発明を適用したスロット機は、遊技者の動作を検出可能な検出手段(演出用ボタン)と、前記検出手段に対応した特定表示(演出用ボタンを模した演出用ボタン画像)を行う特定表示実行手段と、を備え、前記特定表示実行手段は、前記特定表示として、第1特定表示(演出用ボタン画像(白色))と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度が高い(例えば、ボーナス等になる期待度が高い等)第2特定表示(演出用ボタン画像(赤色))を表示可能であり、前記第1特定表示を表示した後、前記特定表示に作用する作用演出が実行されることにより前記第2特定表示を表示可能なスロット機であってもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機901に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。