JP7040231B2 - 電力補償装置および電力補償方法 - Google Patents

電力補償装置および電力補償方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7040231B2
JP7040231B2 JP2018071061A JP2018071061A JP7040231B2 JP 7040231 B2 JP7040231 B2 JP 7040231B2 JP 2018071061 A JP2018071061 A JP 2018071061A JP 2018071061 A JP2018071061 A JP 2018071061A JP 7040231 B2 JP7040231 B2 JP 7040231B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
premises
bus
load
monitoring unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018071061A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019186987A (ja
Inventor
諒亮 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2018071061A priority Critical patent/JP7040231B2/ja
Publication of JP2019186987A publication Critical patent/JP2019186987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7040231B2 publication Critical patent/JP7040231B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

本発明は電力補償装置および電力補償方法に関する。
製鉄所などの大規模事業所では、電力会社から供給される主系統網の電力(主系統電力)とともに、構内の発電機で発電された電力(構内電力)を用いている。
通常は主系統電力および構内電力の両方が構内の電力母線に接続され(並列運転)、例えば日中の稼働時には構内電力を主に利用し、夜間には安価となる主系統網電力を主に利用する等のバランス調整が行われている。
主系統網の障害などの異常時には、構内母線と主系統網との連携を遮断し(解列)、構内電力のみを用いる構内単独運転に移行することがある。
構内単独運転時には、構内電力の供給容量が主系統網に比べて小さいため、負荷装置の運転状態を調整し、電力供給と消費とのバランスをとる必要がある。そのために、多くの大規模事業所では、系統安定化装置(SSC)が設置されている。
系統安定化装置は、通常の並列状態において、現在稼働している負荷装置の運転状態を検出し、現時点で解列が生じた際の負荷装置の設定を常に演算している。すなわち、現時点で解列が生じたとして、電力需給のバランスをとるために、停止しても影響が少ない負荷装置を優先的に停止させ、停止が望ましくない負荷装置の運転を維持するように、構内発電機および負荷装置の設定を常時演算し、解列の発生に備えている(特許文献1,2参照)。
前述のように、解列時に優先的に停止させる負荷装置としては、停止してもシステム上影響が少ないものや、使用電力量の脈動が大きく、電力供給バランスの維持が困難な負荷装置が選択される。なかでも、圧延系の装置など負荷変動が大きな負荷装置が選択される。これは、負荷変動が大きいと、供給側である構内電力がその変動に追従できず、電圧・周波数の変動を引き起こし、構内単独運転失敗の原因になりうるからである。
特開2009-284611号公報 特開2014-204465号公報
前述した系統安定化装置は、主系統網の障害などの異常時など、解列が生じて構内単独運転に移行した際に、予め演算していた設定に基づいて構内発電機および負荷装置に指令を出し、電力需給のバランスを保とうとする。
しかし、実際の解列の際、とくに受電線の短絡に伴う解列の際には、母線電圧が大きく低下し、例えば定格電圧の30%程度となることがある。このような電圧降下があると、系統安定化装置による回復の一方で、一部の負荷装置に電圧低下に伴う緊急停止が生じることがある。
このような予期しない負荷脱落により、系統安定化装置が予め演算していた負荷バランスとは相違が生じ、系統安定化装置が機能しているにも拘わらず、母線電圧や母線周波数の乱れ(初期変動)が生じる虞がある。
従って、異常発生時の母線電圧の初期変動を抑制することが求められている。
一方、圧延系の機器など負荷変動が大きな負荷装置は、解列の際に優先的に停止される。しかし、例えば圧延系の装置は、製品として送り出される鋼材の製造過程であり、その停止は製造上の大きなロスとなる。
従って、負荷変動が大きな負荷装置であっても、解列時に停止させず、運転を継続させることが望ましい。
本発明の目的は、母線電圧の初期変動を抑制でき、負荷変動が大きな負荷装置であっても、優先的な停止対象から除外できる電力補償装置および電力補償方法を提供することにある。
本発明の電力補償装置は、構外の主系統網に接続され、構内の発電装置を有する構内電力システムで用いられる電力補償装置において、電力を貯蔵する電力貯蔵装置と、前記構内電力システムの構内母線の母線電圧を監視する母線監視部と、前記構内母線に接続された前記発電装置の発電電力を監視する発電電力監視部と、前記構内母線に接続された負荷装置の負荷電力を監視する負荷電力監視部と、前記電力貯蔵装置の充放電を制御する充放電制御部と、を有し、前記母線監視部が、前記主系統網と前記構内電力システムとの接続が分離された状態である解列が疑われる電圧降下を検知した場合に、前記充放電制御部が、前記解列に起因する一時的な前記構内母線の電圧低下を抑制する第一の補償充放電を行い、前記発電電力と前記負荷電力とが平衡となるように、前記構内母線への第二の補償充放電を行う、ことを特徴とする。
本発明では、主系統網または構内母線の異常などにより、構内母線に急な電圧降下が生じた場合、主系統網と構内電力システムとの接続が分離された状態である解列が疑われることになるが、構内母線の電圧降下を検出し、この電圧降下が継続している間に、貯蔵しておいた電力を構内母線に放電(第一の補償充放電)することで、構内母線の電圧降下を補償することができる(初期補償)。
初期補償においては、構内母線の定格電圧に対してプラス側に変動している場合に、電圧の変動に対し充電(第一の補償充放電)を行うこともできる。こうすることで、電圧変動を穏やかにすることができ、構内母線の急な電圧降下が解列に起因するものであっても、不測の遮断等を生じさせず、系統安定化装置が制御できる状態で、安定的な運転を確保することができるようになる。
構内母線の急な電圧降下は、事故点の遮断等の措置をとることで、短時間で回復することになる。このような回復措置および前述した初期補償による構内母線の初期変動の対応に拘わらず、その後も変動負荷による母線電圧の変動が大きい場合、発電電力と負荷電力とが平衡になるように構内母線への放電または構内母線からの充電(第二の補償充放電)を制御することで、構内母線における電圧変動を抑制できる(継続補償)。
従って、負荷変動が大きな負荷装置であっても、優先的な停止対象から除外できるようにすることができる。さらに、継続補償を行うことで、解列によって主系統網から分離された場合に、従来であれば一律に運転を中止していたような電圧変動の大きな負荷についても、運転を中止することなく継続することができるようになる。
本発明において、電力貯蔵装置としては、構内母線の母線電圧の変動に対する応答速度が高いことが望ましく、充放電の応答性が高いものが用いられる。具体的にはSMES(超伝導電力貯蔵装置)あるいはリチウムイオン電池などの充電式電池が用いられる。
電力貯蔵装置の充電容量(供給可能な電力量)は、単独構内運転時に構内母線の母線電圧変動を補償できる程度のものであればよく、単独構内運転を全て賄いうるような大容量である必要はない。
本発明の電力補償装置は、構外の主系統網に接続され、構内の発電装置を有する構内電力システムで用いられる電力補償装置において、電力を貯蔵する電力貯蔵装置と、前記構内電力システムの構内母線の母線電圧を監視する母線監視部と、前記構内母線に接続された前記発電装置の発電電力を監視する発電電力監視部と、前記構内母線に接続された負荷装置の負荷電力を監視する負荷電力監視部と、前記電力貯蔵装置の充放電を制御する充放電制御部と、前記構内母線に接続され、解列が生じた場合に、少なくとも前記発電装置の発電量及び前記負荷装置の遮断のいずれか一方に、前記解列時の最適な仕様を計算し、適用する系統安定化装置と、を有し、前記母線監視部が、前記主系統網と前記構内電力システムとの接続が分離された状態である前記解列が疑われる電圧降下を検知した場合に、さらに前記系統安定化装置が計算した前記解列時の最適な仕様を超えて前記負荷装置の遮断が生じた際に、前記充放電制御部が、前記解列に起因する一時的な前記構内母線の電圧低下を抑制する第一の補償充放電を行い、前記発電電力と前記負荷装置の遮断後の前記負荷電力とが平衡となるように、前記構内母線への第三の補償充放電を行う、ことを特徴とする。
本発明では、主系統網または構内母線の異常などにより、構内母線に急な電圧降下が生じた場合、主系統網と構内電力システムとの接続が分離された状態である解列が疑われることになるが、構内母線この電圧降下を検出し、この電圧降下が継続している間に、貯蔵しておいた電力を構内母線に放電(第一の補償充放電)することで、構内母線の電圧降下を補償することができる(初期補償)。
初期補償においては、構内母線の定格電圧に対してプラス側に変動している場合に、電圧の変動に対し充電(第一の補償充放電)を行うこともできる。こうすることで、電圧変動を穏やかにすることができ、構内母線の急な電圧降下が解列に起因するものであっても、不測の遮断等を生じさせず、系統安定化装置が制御できる状態で、安定的な運転を確保することができるようになる。
初期補償を行ってもなお電圧変動が大きく、系統安定化装置が制御できる範囲を超え、それが原因となって不測の遮断が生じた場合、そうした不測の遮断後の負荷電力と発電電力とを比較し、これらが平衡となるように充放電(第三の補償充放電)を行うことができる(継続補償)。
そのため、系統安定化装置の制御と、実際の構内の状況を一致させることができるので、発電電力と負荷電力の不均衡が生じることを抑制することができるようになる。
本発明の電力補償装置において、前記充放電制御部は、前記構内母線に接続された下位遮断器の状態を監視する下位遮断器監視部を備えていることが好ましい。
本発明では、下位遮断器監視部により構内母線に接続された下位遮断器の状態を監視し、下位遮断器に遮断があった場合には、充放電制御部による構内母線への放電(初期補償)を省略することができる。つまり、母線電圧の低下が構内での短絡などであり、短絡部分が既に遮断されている場合、充放電制御部による無用な放電を避けることができる。
すなわち、下位遮断器は、解列時に系統安定化装置の制御によって作動されることもあるが、当該遮断器のさらに下位にある負荷の状態によって個別に作動することもある。即ち、当該遮断器が作動するのは、解列の場合も構内事故の場合もあるため、下位遮断器を監視することで、急な電圧降下が、解列に起因する遮断なのか、構内事故による遮断なのかを判断することができる。その結果、急な電圧降下が構内事故に起因するものと判断されるのであれば、下位の負荷装置に電力供給しても無駄なので、補償充放電動作を行わないようにすることができる。
本発明の電力補償方法は、構外の主系統網に接続され、構内の発電装置を有する構内電力システムで用いられる電力補償方法において、電力貯蔵装置に電力を貯蔵しておき、母線監視部を用いて、前記構内電力システムの構内母線の母線電圧を監視し、前記構内母線に接続された前記発電装置の発電電力を監視し、前記構内母線に接続された負荷装置の負荷電力を監視し、前記母線監視部が、前記主系統網と前記構内電力システムとの接続が分離された状態である解列が疑われる電圧降下を検知した場合に、前記解列に起因する一時的な前記構内母線の電圧低下を抑制する第一の補償充放電を行い、その後、前記発電電力と前記負荷電力とが平衡となるように、前記構内母線への第二の補償充放電を行うことを特徴とする。
本発明の電力補償方法は、構外の主系統網に接続され、構内の発電装置を有する構内電力システムで用いられる電力補償方法において、電力貯蔵装置に電力を貯蔵しておき、母線監視部を用いて、前記構内電力システムの構内母線の母線電圧を監視し、前記構内母線に接続された前記発電装置の発電電力を監視し、前記構内母線に接続された負荷装置の負荷電力を監視し、前記母線監視部が、前記主系統網と前記構内電力システムとの接続が分離された状態である解列が疑われる電圧降下を検知した場合に、さらに系統安定化装置が計算した前記解列時の最適な仕様を超えて前記負荷装置の遮断が生じた際に、前記解列に起因する一時的な前記構内母線の電圧低下を抑制する第一の補償充放電を行い、その後、前記発電電力と前記負荷装置の遮断後の前記負荷電力とが平衡となるように、前記構内母線への第三の補償充放電を行うことを特徴とする。
本発明の電力補償方法において、前記構内母線に接続された下位遮断器の状態を監視し、前記下位遮断器に遮断が生じていれば、前記構内母線への放電を省略することが好ましい。
これらの本発明の電力補償方法では、それぞれ前述した本発明の電力補償装置で説明した通りの効果を得ることができる。
本発明によれば、母線電圧の初期変動を抑制でき、負荷変動が大きな負荷装置であっても、優先的な停止対象から除外できる電力補償装置および電力補償方法を提供することができる。
本発明の一実施形態のシステム全体を示す系統図。 前記実施形態の電力補償装置を示すブロック図。 前記実施形態の電力補償方法を示すフローチャート。 前記実施形態の潮流予測計算を示すフローチャート。
図1において、構内電力システム10は、大規模事業所の構内の各部(後述する負荷系統31,32,33,41,42)に電力供給を行うものであり、電力供給源として、構内に構内電源装置8を備えるとともに、商用電源などの外部(構外)の主系統網9に接続されている。
通常、構内電力システム10は、主系統網9からの電力および構内電源装置8からの電力を、各々の供給バランスをとりながら併用している(並列運転)。
主系統網9と構内電力システム10との間には遮断器9Sが設置され、主系統網9と構内電力システム10とを随時遮断すること(解列)が可能である。
構内電力システム10は、基幹電力線である構内母線10Mを備えている。
原則として、構内の各負荷系統や発電系統は、上位に遡れば、いずれもこの構内母線10Mに接続されていることになる。
構内母線10Mは、遮断器10Sおよび電流計10Cを介して主系統網9の遮断器9Sに接続されるとともに、一部に電圧計10Vが設置されている。
構内母線10Mには、構内電源装置8として複数の発電系統21,22,23が接続されている。
このうち、発電系統21は、ローカルな母線21Mを備えている。
母線21Mには、一部に電圧計21Vが設置されるとともに、電流計21GCを介して発電機21Gが接続されている。母線21Mに接続される発電機21Gは複数設けられてもよい。
母線21Mは、変圧器21T、電流計21Cおよび遮断器21Sを介して構内母線10Mに接続されている。
他の発電系統22,23も、発電系統21と同様の構成を備え、それぞれ電流計22C,23Cおよび遮断器22S,23Sを介して構内母線10Mに接続されている。
構内母線10Mに接続される発電系統21~23は、1系統または2系統であってもよく、4系統以上であってもよい。
構内母線10Mには、複数の負荷系統31,32,33および負荷系統41,42が接続されている。
このうち、負荷系統31は、ローカルな母線31Mを備えている。
母線31Mには、一部に電圧計31Vが設置されるとともに、それぞれ電流計31LCおよび遮断器31LSを介して複数の負荷装置31Lが接続されている。
母線31Mは、変圧器31T、電流計31Cおよび遮断器31Sを介して構内母線10Mに接続されている。
負荷装置31Lは、負荷変動がないもしくは少ない機器であり、負荷系統31としての負荷変動もないもしくは少ない。
他の負荷系統32,33も、負荷系統31と同様の構成を備え、それぞれ電流計32C,33Cおよび遮断器32S,33Sを介して構内母線10Mに接続されている。
構内母線10Mに接続される負荷系統31~33は、1系統または2系統であってもよく、4系統以上であってもよい。
一方、負荷系統41は、ローカルな母線41Mを備えている。
母線41Mには、一部に電圧計41Vが設置されるとともに、それぞれ電流計41LCおよび遮断器41LSを介して複数の負荷装置41Lが接続されている。
母線41Mは、変圧器41T、電流計41Cおよび遮断器41Sを介して構内母線10Mに接続されている。
負荷装置41Lは、負荷変動が比較的大きな機器であり、負荷系統41としての負荷変動も大きいものである。
他の負荷系統42も、負荷系統41と同様の構成を備え、電流計42Cおよび遮断器42Sを介して構内母線10Mに接続されている。
構内母線10Mに接続される負荷系統41,42は、1系統であってもよく、3系統以上であってもよい。
構内母線10Mには、それぞれ遮断器51S,52Sおよび電流計51C,52Cを介して、複数の調相装置51P,52Pが接続されている。
調相装置51P,52Pは、構内母線10Mにおける進みや遅れを有する無効電力を供給して系統の力率を調整するものであり、具体的には例えば電力用コンデンサ・分路リアクトル・同期調相機・静止形調相機を備えて構成される。
構内母線10Mに接続される調相装置51P,52Pは、1系統であってもよく、3系統以上であってもよい。
前述した構内電力システム10には、解列状態(主系統網9と構内電力システム10とが分離された状態)となった場合において、構内単独運転(構内電源装置8の電力だけでの運転)を行う際に、発電系統21~23の発電状態および負荷系統31~33,41,42の負荷状態を調整するための系統安定化装置7(SSC)が設置されている。
系統安定化装置7は、主系統電力(主系統網9の電力)の状態や構内の各装置(前述した負荷系統31,32,33,41,42)の運転状況を監視しており、万一不測の解列が生じた場合に、構内の各装置への電力供給不足や、構内の各装置への不均衡な電力供給といった問題を生じさせないように、どの装置を停止し、構内電源装置の発電量をどのような値にするかといった、緊急時における「最適な運転仕様」(後述する潮流予測計算で求めた内容に対応する)を、随時予測計算している。
系統安定化装置7が、平常時にこのような「最適な運転仕様」を準備しておくことで、実際に解列が生じた場合には、即座に、構内の各装置に「最適な運転仕様」を適用し、構内の所定の装置を停止し、構内電源装置の発電量を最適化することで、解列時の構内運転への悪影響を低減することができる(異常発生時の系統安定化制御)。
このような平常時の潮流予測計算および異常発生時の系統安定化制御を行うべく、系統安定化装置7には、前述した各部の電圧計10V等および電流計10C等からの検出信号が接続され、各部の遮断器10S等の遮断が可能であり、負荷系統31~42あるいは負荷装置31L~41Lの分離などを適宜行うことができる。
さらに、構内電力システム10には、本発明に基づく電力補償装置60が接続されている。
図2にも示すように、電力補償装置60は、電力貯蔵装置61と、変換器62と、充放電制御装置63を備えている。
電力貯蔵装置61は、構内電力システム10が構内単独運転となった際などに、構内母線10Mの母線電圧を維持するべく、または、構内母線10Mの母線電圧の電圧変動を抑制するべく、電力を供給しまたは取り出すための電力を貯蔵するものであって、後述する充放電制御部630の制御によって、貯蔵した電力の充放電を行うものである。
例えば、構内の電源装置(発電系統21,22,23など)の発電量よりも、構内の負荷装置(負荷系統31,32,33,41,42など)の需要電力量が多い状態で解列した場合には、主系統電力(主系統網9の電力)が突然途絶えるため、構内母線10Mの母線電圧が一時的に急減する。理想的には、系統安定化装置7によって、「最適な運転仕様」に穏健に移行していくことで、構内運転に悪影響は及ばないと考えられる。
しかしながら、例外的に、母線電圧の降下があまりに急で、系統安定化装置7の計算結果を超えて遮断が生じ、系統安定化装置7では対応しきれない場合がある。
このような場合には、構内の各装置に付随する遮断器が、系統安定化装置7の制御とは別に不測に作動してしまい、系統安定化装置7が予測計算した「最適な運転仕様」から外れた状態(発電電力と負荷電力が不均衡な状態)になってしまう。
そうした状態にもかかわらず、系統安定化装置7は、それ自体であくまで「最適な運転仕様」を適用しようとしてしまうため、構内運転への悪影響がむしろ助長されてしまうことがある。
こうした問題を生じさせないためには、解列時の母線電圧の降下を抑制するように補償によって穏やかにし、よけいな遮断を防止することが有効であることから、こうした場合には、電力貯蔵装置61から電力供給を行うことが有効となる。なお、当然ながら、装置構成等によっては、電力供給ではなく電力を取り出すことが有効となる場合もあり得る。
電力貯蔵装置61には、構内母線10Mの母線電圧の変動に対する応答速度が高いことが望ましいことから、充放電の応答性が高いものが用いられる。具体的にはSMES(超伝導電力貯蔵装置)あるいはリチウムイオン電池などの充電式電池が用いられる。
電力貯蔵装置61の充電容量(供給可能な電力量)は、最大でも構内電力システム10の単独構内運転時に構内母線10Mの母線電圧変動分を補償できる程度のものであればよく、構内電力システム10の単独構内運転を全て賄いうるような大容量である必要はない。具体的には、例えば10MWh程度、あるいは構内電力システム10の需要電力量の2~3%程度である。
変換器62は、電力貯蔵装置61で貯蔵された電力が直流で入出力されるのに対し、構内母線10Mにおいては数十ないし数百キロボルトの三相交流であるため、これらの直交変換を行うものであり、変圧器およびインバータなどの一般的な電源設備で構成される。
充放電制御装置63は、後述する、母線監視部631、下位遮断器監視部632、発電電力監視部633、負荷電力監視部634によって、構内母線10Mや構内電力システム10の各部の状態を監視するものである。また、監視の結果得られた構内母線10Mおよび構内電力システム10の各部の状態に応じて、後述する、充放電制御部630の制御によって、構内母線10Mに電力貯蔵装置61の電力を供給(放電)し、または、構内母線10Mの電力を取り出して電力貯蔵装置61に貯蔵(充電)するものである。
このために、充放電制御装置63は、後述する、母線監視部631、下位遮断器監視部632、発電電力監視部633、負荷電力監視部634、充放電制御部630を備えている。
母線監視部631は、構内母線10Mの母線電圧を監視し、許容範囲(例えば基準電圧の80%~120%)を逸脱した際には異常と判定する。例えば、許容範囲を逸脱した電圧降下を検知した場合には、主系統網9と構内電力システム10との接続が分離された状態である解列が生じた疑いがあると判定する。
母線監視部631による構内母線10Mの母線電圧の監視は、系統安定化装置7で検出される母線電圧を検査することで行う。ただし、構内母線10Mの電圧を直接検出してもよい。
下位遮断器監視部632は、構内電力システム10の下位遮断器の状態、具体的には遮断の有無を監視する。
下位遮断器としては、構内母線10Mと負荷系統31,32,33および負荷系統41,42との間に設置された遮断器31S~33S,41S,42Sが該当する。また、負荷系統31,32,33および負荷系統41,42における、ローカルな母線31M,41Mと負荷装置31L,41Lとの間の遮断器31LS,41LSも下位遮断器に該当する。
下位遮断器監視部632による下位遮断器の監視は、系統安定化装置7で検出される各遮断器の状態を検査することで行う。例えば、系統安定化装置7から各遮断器に遮断指令が送られた際に、これを検出して各遮断器の遮断を検出してもよい。一方、系統安定化装置7を介さず、各遮断器の状態を個別に、直接検出してもよい。
下位遮断器は、解列時に系統安定化装置7の制御によって作動されることもあるが、当該遮断器の下位にある負荷への電力状態によって個別に作動することもある。すなわち、当該遮断器が作動するのは、解列の場合も構内事故の場合もあるため、下位遮断器監視部632によって監視することで、解列に起因する遮断なのか、構内事故による遮断なのかを判断することができる。
発電電力監視部633は、構内電力システム10の発電装置の発電電力の状態を監視する。
発電装置としては、構内母線10Mに接続された構内電源装置8、つまり発電系統21,22,23が該当する。
発電電力監視部633による発電電力の監視は、系統安定化装置7で検出される発電系統21,22,23の発電電力を検査することで行う。ただし、発電系統21,22,23の発電電力を直接検出してもよい。
負荷電力監視部634は、構内電力システム10の負荷装置の負荷電力の状態を監視する。
負荷装置としては、負荷系統31,32,33および負荷系統41,42、具体的には各々における負荷装置31L,41Lが該当する。
負荷電力監視部634による負荷電力の監視は、系統安定化装置7で検出される負荷系統31,32,33および負荷系統41,42の負荷電力(消費電力)を検査することで行う。ただし、負荷系統31,32,33および負荷系統41,42の負荷電力を直接検出してもよい。
負荷電力監視部634は、構内で動作可能な負荷装置全体の負荷電力を検出するが、例えば構内事故等によって遮断器が作動した場合には、その下位にある負荷を監視の対象から外して、負荷電力を検出することもできる。
充放電制御部630は、母線監視部631、下位遮断器監視部632、発電電力監視部633、負荷電力監視部634の監視結果に基づいて、電力貯蔵装置61の充放電を制御する。
より具体的には、充放電制御部630は、次のような制御を行う。
先ず、解列または構内母線10Mの異常が疑われる母線電圧の降下を検知することにより、主系統網の遮断器9Sや遮断器10Sが遮断され構内電力システム10が構内単独運転に移行する前の電圧降下の間に、当該電圧降下を抑制する電力量および極性で、電力貯蔵装置61に充放電を行わせるよう制御をすることで、先ず、構内母線10Mの一時的な母線電圧の急激な低下(初期変動)に対して、これを防止抑制するための補償充放電を行わせる(第一の補償充放電による初期補償)。
続いて、充放電制御部630は、構内母線10Mの母線電圧に変動が続いても(継続変動)、構内電源装置の発電電力と構内各装置の負荷電力とが平衡となるように充放電を行わせて母線電圧を所定の変動幅内に安定させる(第二の補償充放電による継続補償)。
さらに、解列が疑われる電圧降下が生じた場合には、系統安定化装置7が計算した解列時の「最適な運転仕様」を超えて負荷装置の遮断が生じることがある。その場合には、系統安定化装置7が計算して適用しようとする運転仕様(構内の電源装置の発電電力および構内の各装置の負荷電力)には、実際の最適仕様からずれが生じることになる。
そのため、構内の電源装置の発電電力と、系統安定化装置7を超えて遮断された後に残った構内の負荷装置の負荷電力とが、平衡となるように充放電を行わせて、構内母線10Mの母線電圧を所定の変動幅内に安定させる(第三の補償充放電による継続補償)。
図3には、本実施形態における処理の流れが示されている。
図3においては、左半分に系統安定化装置7での処理が示され、右半分に電力補償装置60での処理が示されている。また、上半分には平常時の処理が示され、下半分には事故発生時(異常時)の処理が示されている。
平常時(主系統網9の電力と構内の電力とがともに利用できる場合など電力状態が安定的な時)においては、系統安定化装置7において、異常発生時の系統安定化制御のための潮流予測計算が繰り返し行われる。
すなわち、系統安定化装置7は、潮流計算用データとして構内電力システム10の各部からのデータをサンプリングし(処理S1)、得られた潮流計算用データから潮流予測計算を行い(処理S2)、系統分離事故の発生が疑われる構内母線10Mの急激な電圧低下がないかを判定し(処理S3)、なければ処理S1~S2を繰り返す。
図4には、潮流予測計算(図3の処理S2)の詳細が示されている。
潮流予測計算において、系統安定化装置7は、主系統網9や、構内の負荷装置又は発電機の何れかにおいて事故が発生した場合を仮定し、その仮定の事故の際に生じる状態の下での、理想的な構内母線10Mの母線周波数および母線電圧を調べる(処理S21)。これら母線周波数および母線電圧がともに運用範囲内であれば、その仮定の事故が今すぐ実際に生じた場合の最適な運転仕様を、現在の状況に対して「制御なし」(処理S28)としたうえで、図3の処理S3へと戻る。
仮定の事故の際において生じる母線周波数および母線電圧が運用範囲内でなければ(処理S21)、その事故の際における負荷装置および電源装置の理想的な制御量を計算し(処理S22)、さらに、有効電力制御後の理想的な潮流計算を行う(処理S23)。続いて、処理S22および処理S23で計算した値を用いた条件の下で、仮定の事故の際における母線電圧が運用範囲であるかを調べ(処理S24)、運用範囲内であれば、その仮定の事故が今すぐ実際に生じた場合の最適な運転仕様を、現在の状況に対して「周波数安定化制御を行う」ように各種の設定値を定め(処理S29)たうえで、図3の処理S3へと戻る。
処理S24で母線電圧が運用範囲内でなければ、その事故の際における、調相装置51P,52Pにおける理想的な調相制御量を計算する(処理S25)。そして、処理S25で計算した調相制御量が運用範囲内か否かを調べ(処理S26)、運用範囲内であれば計算した調相制御量に基づいて、その仮定の事故が、今すぐ実際に生じた場合の最適な運転仕様を、現在の状況に対して「周波数および電圧の安定化制御を行う」ように各種の設定値を定め(処理S20)たうえで、図3の処理S3へと戻る。
処理S26で調相制御量が運用範囲内でなければ、負荷制御量の補正を行うように各種の設定値を定め(処理S27)、図3の処理S3へと戻る。
図3に戻って、処理S3により系統分離事故、すなわち解列が発生した疑いがある、と判定された際には、系統安定化装置7において、処理S2で計算した制御内容で安定化制御を実行する(処理S4)。これと平行して、電力補償装置60は、初期補償C1および継続補償C2を実行する。
初期補償C1として、電力補償装置60は、先ず、下位遮断器監視部632により、下位遮断器に対する遮断指令の有無を調べる(処理S5)。
遮断指令があれば、処理S3における解列が発生した疑いは誤りであって、事故点は構内装置であると判断し、構内母線10Mの電圧が任意の閾値以上まで復帰していれば、事故点が正常に除去されたと判断して、初期補償C1を終了する。
この場合には、下位遮断器は十分に制御されており、系統安定化装置7による電力供給の不具合も生じないことから、電力補償の必要はないと判断できる。
処理S5で遮断指令がなければ、処理S3における解列が発生した疑いの原因に関し、最上位母線である構内母線10Mの母線電圧が許容範囲内であるか否かを調べる(処理S6)。
母線電圧が許容範囲内であれば、構内母線10Mでの事故でも主系統網9の事故でもなく、下位の構内事故であると判断し、電力の補償は不要として初期補償C1を終了する。
母線電圧が許容範囲を外れていれば、構内母線10Mでの事故または主系統網9の事故であり、解列が実際に生じていると判断して、初期変動への補償充放電を行う(処理S7)。具体的には、充放電制御部630が変換器62を操作し、電力貯蔵装置61からの電力を構内母線10Mに充放電させ、これにより母線電圧の低下または上昇を補償、抑制する。
初期補償C1が終了したら、電力補償装置60は継続補償C2に移行する。
継続補償C2として、電力補償装置60は、発電電力監視部633により、発電系統21,22,23の発電電力を検出する。また、負荷電力監視部634により、負荷系統31,32,33および負荷系統41,42の負荷電力を検出する。そして、検出した発電電力と負荷電力とを比較し、これらが平衡状態にあるかを判定する(処理S8)。
これらの発電電力と負荷電力とが平衡を保っていれば、電力補償装置60は継続補償C2を終了する。
一方、平衡状態でなければ、発電電力と負荷電力との平衡が得られるように、充放電制御部630が変換器62を操作し、電力貯蔵装置61からの電力を構内母線10Mに放電させ、あるいは構内母線10Mから電力を取り出して電力貯蔵装置61に貯蔵する(処理S9)。
なお、前述した初期補償C1での放出した分の電力は、継続補償C2の間に補充することが望ましい。
なお、前述した処理S8では、第二の補償充放電による継続補償C2を行ったが、初期補償を行ってもなお電圧変動が大きく、系統安定化装置7が制御できる範囲を超え、下位の遮断器で不測の遮断が生じた場合、そうした不測の遮断後の負荷電力と、発電電力とを比較して平衡をとるように、第三の補償充放電による継続補償を行うようにしてもよい。
これにより、系統安定化装置7の制御と、不測の遮断後の実際の構内の状況を一致させることができるので、発電電力と負荷電力の不均衡が生じることを抑制することができるようになる。
以上に説明した本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
本実施形態では、電力補償装置60の母線監視部631により、主系統網9または構内母線10Mの異常などにより構内母線10Mに急な電圧降下が生じた場合に、この電圧降下を検出することができる。そして、充放電制御部630が変換器62を操作し、電力貯蔵装置61からの電力を構内母線10Mに放電させることで、母線電圧の低下を補償することができる(初期補償C1)。
また、構内母線10Mの初期変動の対応ののち、変動負荷による母線電圧の変動が大きい場合でも、電力補償装置60の発電電力監視部633、負荷電力監視部634および充放電制御部630により、発電電力と負荷電力とが平衡になるように構内母線10Mへの放電または構内母線10Mからの充電を制御することで、構内母線10Mにおける電圧変動を抑制できる(継続補償C2)。従って、負荷変動が大きな負荷装置であっても、優先的な停止対象から除外できるようにすることができる。
本実施形態において、電力貯蔵装置61は、単独構内運転時に構内母線の母線電圧変動を補償できる程度のものであればよく、単独構内運転を全て賄いうるような大容量である必要はない。このため、設備コストを軽減することができる。
本実施形態では、電力補償装置60の下位遮断器監視部632により、構内母線10Mに接続された下位遮断器(遮断器31S~33S,41S,42S、負荷系統31,32,33および負荷系統41,42における遮断器31LS,41LS)の状態を監視し、電力補償装置60においては、下位遮断器に遮断があった場合には、構内母線への放電(初期補償C1)を省略することができる。つまり、母線電圧の低下が構内での短絡などであり、短絡部分が既に遮断されている場合、無用な放電を避けることができる。
本実施形態では、電力補償装置60は、系統安定化装置7を利用して構内電力システム10内の各装置の状態を監視することができる。すなわち、構内の発電系統21~23の発電機21G、負荷系統31,32,33および負荷系統41,42の負荷装置31L,41Lおよび遮断器31LS,41LSなどに、それぞれ別途の配線等を行う必要がなく、構成を簡素化することができる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
前述した実施形態では、下位遮断器監視部632により、構内母線10Mに接続された下位遮断器(遮断器31S~33S,41S,42S、負荷系統31,32,33および負荷系統41,42における遮断器31LS,41LS)の状態を監視し、状況に応じて初期補償C1の省略を行うようにした。しかし、本発明としては、構内母線10Mに接続された発電装置の発電電力および負荷装置の負荷電力を監視し(母線監視部631)、発電電力と負荷電力とが平衡になるように構内母線10Mへの放電または充電を制御できればよく(発電電力監視部633、負荷電力監視部634および充放電制御部630)、下位遮断器監視部632による下位遮断器の監視は省略してもよい。
また、系統安定化装置7を利用して構内電力システム10内の各装置の状態を監視することは必須ではなく、電力補償装置60を各装置に直接接続して状態を監視してもよい。
前述した実施形態では、適用対象として構内電力システム10を例示したが、その構成は適宜変更しうるものである。例えば、発電系統21~23の数および構成、負荷系統31~42の数および系統は適宜変更してよく、各々に設置される発電機21Gおよび負荷装置31L~41Lについても同様である。
本発明は電力補償装置および電力補償方法に利用できる。
10…構内電力システム、10C…電流計、10M…構内母線、10S…遮断器、10V…電圧計、21,22,23…発電系統、21C,22C,23C…電流計、21G…発電機、21GC…電流計、21M…母線、21S,22S,23S…遮断器、21T…変圧器、21V…電圧計、31,32,33…負荷系統、31C,32C,33C…電流計、31L…負荷装置、31LC…電流計、31LS…遮断器、31M…母線、31S,32S,33S…遮断器、31T…変圧器、31V…電圧計、41,42…負荷系統、41C,42C…電流計、41L…負荷装置、41LC…電流計、41LS…遮断器、41M…母線、41S,42S…遮断器、41T…変圧器、41V…電圧計、51C,52C…電流計、51P,52P…調相装置、51S,52S…遮断器、60…電力補償装置、61…電力貯蔵装置、62…変換器、63…充放電制御装置、630…充放電制御部、631…母線監視部、632…下位遮断器監視部、633…発電電力監視部、634…負荷電力監視部、7…系統安定化装置、8…構内電源装置、9…主系統網、9S…遮断器、C1…初期補償、C2…継続補償。

Claims (6)

  1. 構外の主系統網に接続され、構内の発電装置を有する構内電力システムで用いられる電力補償装置において、
    電力を貯蔵する電力貯蔵装置と、
    前記構内電力システムの構内母線の母線電圧を監視する母線監視部と、
    前記構内母線に接続された前記発電装置の発電電力を監視する発電電力監視部と、
    前記構内母線に接続された負荷装置の負荷電力を監視する負荷電力監視部と、
    前記電力貯蔵装置の充放電を制御する充放電制御部と、を有し、
    前記母線監視部が、前記主系統網と前記構内電力システムとの接続が分離された状態である解列が疑われる電圧降下を検知した場合に、前記充放電制御部が、前記解列に起因する一時的な前記構内母線の電圧低下を抑制する第一の補償充放電を行い、前記発電電力と前記負荷電力とが平衡となるように、前記構内母線への第二の補償充放電を行
    前記充放電制御部は、前記構内母線に接続された下位遮断器の状態を監視する下位遮断器監視部を備えている、電力補償装置。
  2. 構外の主系統網に接続され、構内の発電装置を有する構内電力システムで用いられる電力補償装置において、
    電力を貯蔵する電力貯蔵装置と、
    前記構内電力システムの構内母線の母線電圧を監視する母線監視部と、
    前記構内母線に接続された前記発電装置の発電電力を監視する発電電力監視部と、
    前記構内母線に接続された負荷装置の負荷電力を監視する負荷電力監視部と、
    前記電力貯蔵装置の充放電を制御する充放電制御部と、
    前記構内母線に接続され、解列が生じた場合に、少なくとも前記発電装置の発電量及び前記負荷装置の遮断のいずれか一方に、前記解列時の最適な仕様を計算し、適用する系統安定化装置と、を有し、
    前記母線監視部が、前記主系統網と前記構内電力システムとの接続が分離された状態である前記解列が疑われる電圧降下を検知した場合に、さらに前記系統安定化装置が計算した前記解列時の最適な仕様を超えて前記負荷装置の遮断が生じた際に、前記充放電制御部が、前記解列に起因する一時的な前記構内母線の電圧低下を抑制する第一の補償充放電を行い、前記発電電力と前記負荷装置の遮断後の前記負荷電力とが平衡となるように、前記構内母線への第三の補償充放電を行う、電力補償装置。
  3. 求項2に記載した電力補償装置において、
    前記充放電制御部は、前記構内母線に接続された下位遮断器の状態を監視する下位遮断器監視部を備えている、電力補償装置。
  4. 構外の主系統網に接続され、構内の発電装置を有する構内電力システムで用いられる電力補償方法において、
    電力貯蔵装置に電力を貯蔵しておき、
    母線監視部を用いて、前記構内電力システムの構内母線の母線電圧を監視し、
    前記構内母線に接続された前記発電装置の発電電力を監視し、
    前記構内母線に接続された負荷装置の負荷電力を監視し、
    前記母線監視部が、前記主系統網と前記構内電力システムとの接続が分離された状態である解列が疑われる電圧降下を検知した場合に、前記解列に起因する一時的な前記構内母線の電圧低下を抑制する第一の補償充放電を行い、
    その後、前記発電電力と前記負荷電力とが平衡となるように、前記構内母線への第二の補償充放電を行
    前記構内母線に接続された下位遮断器の状態を監視し、前記下位遮断器に遮断が生じていれば、前記構内母線への電力供給を省略する、電力補償方法。
  5. 構外の主系統網に接続され、構内の発電装置を有する構内電力システムで用いられる電力補償方法において、
    電力貯蔵装置に電力を貯蔵しておき、
    母線監視部を用いて、前記構内電力システムの構内母線の母線電圧を監視し、
    前記構内母線に接続された前記発電装置の発電電力を監視し、
    前記構内母線に接続された負荷装置の負荷電力を監視し、
    前記母線監視部が、前記主系統網と前記構内電力システムとの接続が分離された状態である解列が疑われる電圧降下を検知した場合に、さらに系統安定化装置が計算した前記解列時の最適な仕様を超えて前記負荷装置の遮断が生じた際に、前記解列に起因する一時的な前記構内母線の電圧低下を抑制する第一の補償充放電を行い、
    その後、前記発電電力と前記負荷装置の遮断後の前記負荷電力とが平衡となるように、前記構内母線への第三の補償充放電を行う、電力補償方法。
  6. 求項5に記載した電力補償方法において、
    前記構内母線に接続された下位遮断器の状態を監視し、前記下位遮断器に遮断が生じていれば、前記構内母線への電力供給を省略する、電力補償方法。
JP2018071061A 2018-04-02 2018-04-02 電力補償装置および電力補償方法 Active JP7040231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018071061A JP7040231B2 (ja) 2018-04-02 2018-04-02 電力補償装置および電力補償方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018071061A JP7040231B2 (ja) 2018-04-02 2018-04-02 電力補償装置および電力補償方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019186987A JP2019186987A (ja) 2019-10-24
JP7040231B2 true JP7040231B2 (ja) 2022-03-23

Family

ID=68341810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018071061A Active JP7040231B2 (ja) 2018-04-02 2018-04-02 電力補償装置および電力補償方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7040231B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006304400A (ja) 2005-04-15 2006-11-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電源装置及びこの電源装置を備えた無停電電源システム
JP2007006595A (ja) 2005-06-23 2007-01-11 Tokyo Gas Co Ltd 電力貯蔵手段を具備した自家発電設備の運転方法
JP2014204465A (ja) 2013-04-01 2014-10-27 新日鐵住金株式会社 電力供給システム及び電力の需給調整方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006304400A (ja) 2005-04-15 2006-11-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電源装置及びこの電源装置を備えた無停電電源システム
JP2007006595A (ja) 2005-06-23 2007-01-11 Tokyo Gas Co Ltd 電力貯蔵手段を具備した自家発電設備の運転方法
JP2014204465A (ja) 2013-04-01 2014-10-27 新日鐵住金株式会社 電力供給システム及び電力の需給調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019186987A (ja) 2019-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6123896B2 (ja) 電源システム
EP1713155B1 (en) Power supply arrangement
US10001825B2 (en) Reserve power system for data center
KR101412742B1 (ko) 독립형 마이크로그리드 제어 시스템 및 그 제어방법
EP2919363B1 (en) Redundant uninterruptible power supply systems
JP4776475B2 (ja) 電力系統連系システム
US20140240880A1 (en) Coordinated control method for power distribution system with dc bus electrification scheme and apparatus thereof
US20180076658A1 (en) Isolated parallel ups system with fault location detection
US9342414B1 (en) Reserve power bus ring for data center
US9735615B2 (en) Systems and methods for managing power backfeed in uninterruptible power supply systems
WO2012098769A1 (ja) 太陽光発電システムおよび給電システム
KR101571954B1 (ko) 배터리 랙의 에러 발생 시 비상 운전이 가능한 배터리 에너지 저장 시스템 및 배터리 에너지 저장 시스템의 비상 운전 방법
JP7180112B2 (ja) 無停電電源装置
JP2006246620A (ja) 分散型電源装置、その制御システム、および分散型電源の制御方法
KR20160060851A (ko) 다수의 에너지 저장 장치로 구성된 전력 제어 시스템 및 그 운영 방법
JP7040231B2 (ja) 電力補償装置および電力補償方法
JP4327830B2 (ja) 電力系統の周波数異常に対する保護制御システム
JP2005245136A (ja) 逆潮流防止型系統連系システム
KR102457332B1 (ko) 저전압 계통연계 유지를 위한 에너지 저장 시스템
KR20140086652A (ko) 이중화 제어기의 제어신호 출력방법 및 그 이중화 제어기
CN109672170A (zh) 一种区域电网有功备用评估方法和系统
JP6903990B2 (ja) 電圧異常判定装置および復旧制御装置
JP2020137299A (ja) 電力系統安定化システム
Begovic et al. On wide area protection
CN114374249B (zh) 一种储能系统及其拉弧处理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220221

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7040231

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151