JP7036547B2 - 毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
特許文献1(特表2003-530446号公報)には、例えば各種シリコーン、油状材料、真珠光沢のある材料、カチオン性毛髪染料および他の実質的に不溶性の材料に関して、十分に安定化された水性界面活性剤組成物を得るための技術として、安定した水性組成物が、実質的に架橋されたアルカリ膨張性アクリレート共重合体レオロジー調整剤と、水と、アルカリ性材料と、実質的に不溶性の化合物を組成物中で安定化または懸濁させる有効量の酸性材料とを含んでなることが記載されている。また、同文献には、組成物が懸濁または安定化を必要とする少なくとも1種の実質的に不溶性の材料を含有することが記載されている。
以下の成分(A)~(D):
(A)陰イオン界面活性剤
(B)カチオン化多糖類
(C)アニオン性ポリマー、および
(D)粒子
を含有する毛髪洗浄剤組成物であって、
前記成分(C)の含有量が、前記毛髪洗浄剤組成物全体に対して1.2質量%以上2.5質量%以下であり、
前記成分(D)の含有量に対する前記成分(C)の含有量の質量比((C)/(D))が、0.08以上0.83以下である、毛髪洗浄剤組成物が提供される。
本実施形態における毛髪洗浄剤組成物は、以下の成分(A)~(D)を含む。
(A)陰イオン界面活性剤
(B)カチオン化多糖類
(C)アニオン性ポリマー、および
(D)粒子
そして、本実施形態における毛髪洗浄剤組成物においては、成分(C)の含有量が、毛髪洗浄剤組成物全体に対して1.2質量%以上2.5質量%以下であり、成分(D)の含有量に対する成分(C)の含有量の質量比((C)/(D))が、0.08以上0.83以下である。
成分(A)は、陰イオン界面活性剤である。
成分(A)は、毛髪洗浄剤組成物に用いられるものであればよく、その具体例として、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の硫酸塩型アニオン性界面活性剤;スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルカンスルホン酸塩等のスルホン酸型アニオン性界面活性剤;高級脂肪酸塩;ならびに、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸、アミノ酸系界面活性剤等のカルボン酸型アニオン性界面活性剤が挙げられる。毛髪洗浄剤組成物は成分(A)を1種類含有してもよいし2種類以上含有してもよい。
毛髪洗浄剤組成物がポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩およびアミノ酸系界面活性剤を含有する場合、泡立ちを向上させる観点、泡切れを向上させる観点、すすぎ時の毛髪のきしみを抑制する観点、すすぎ時の毛髪のきしみを抑制する観点から、アミノ酸系界面活性剤に対するポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の質量比(ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩/アミノ酸系界面活性剤)は、9.5/0.5~6.0/4.0が好ましく、9.0/1.0~7.0/3.0がより好ましい。
以下、成分(A)のうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩およびアミノ酸系界面活性剤についてさらに具体的に説明する。
R1O(CH2CH2O)aSO3M (1)
(上記一般式(1)中、R1は炭素数8以上18以下のアルキル基またはアルケニル基を示し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミンまたは塩基性アミノ酸を示し、aはエチレンオキシドの平均付加モル数であり、質量平均で0.5以上5以下の数を示す。)
このうち、グルタミン酸系界面活性剤として、ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸、ラウロイル-L-グルタミン酸、ミリストイル-L-グルタミン酸、ステアロイル-L-グルタミン酸およびこれらの塩(たとえば、N-ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン(ココイルグルタミン酸TEA))が挙げられる。
アスパラギン酸系界面活性剤として、ラウロイル-L-アスパラギン酸およびその塩が挙げられる。
アラニン系界面活性剤の具体例として、ヤシ油脂肪酸メチルアラニン、ラウロイルメチルアラニン、ミリストイルメチルアラニンおよびこれらの塩が挙げられる。
グリシン系界面活性剤の具体例として、ヤシ油脂肪酸アシルグリシンおよびその塩が挙げられる。
サルコシン系界面活性剤の具体例として、ヤシ油脂肪酸サルコシン、ラウロイルサルコシンおよびこれらの塩が挙げられる。
また、タウリン系界面活性剤の具体例として、N-ヤシ油メチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウムが挙げられる。
ここで、これらの界面活性剤における塩の具体例としては、ナトリウム、カリウム等のアルキル金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミンが挙げられる。
成分(B)は、カチオン化多糖類である。成分(B)として、多糖類のポリマー鎖の側鎖にアミノ基もしくはアンモニウム基を含むか、またはジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む水溶性のものが挙げられる。
成分(B)の具体例として、カチオン化セルロース、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース骨格を有するカチオン化ポリマー;カチオン化澱粉;カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化フェヌグリークガム、カチオン化ローカストビーンガム等のカチオン化ガラクトマンナンが挙げられる。
また、カチオン化グアーガムの具体例としては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドが挙げられる。カチオン化グアーガムの市販品としては、Solvay社製のジャガー(登録商標)シリーズ、たとえば、ジャガーC-13S、ジャガーC-14S、ジャガーC-17;DSP五協フード&ケミカル社製のラボールガム CG-M等が挙げられる。
成分(C)は、アニオン性ポリマーである。さらに具体的には、成分(C)は、カルボキシル基を有するアニオンポリマーであり、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有するモノマーを重合して得られたポリマーであるポリアクリレートが好ましい。また、成分(C)は、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーと、これら以外で、疎水性で不飽和結合等の重合基を有するモノマーとの共重合で得られたポリマーであってもよい。さらには、架橋剤を含有したものでもよい。
また、本実施形態において、成分(C)の含有量は、酸としての量である。
成分(D)は、粒子である。成分(D)は、具体的には、洗髪時に粒感(スクラブ感)を付与する材料である感触付与粒子であり、スクラブ剤あるいは、ビーズ粒子等と呼ばれる粒子状のものである。
これらの水不溶性粒子の粒子径は、洗髪時の粒感と洗い流しやすさとのバランスの観点から、好ましくは50μm以上、さらに好ましくは70μm以上であり、また、好ましくは800μm以下、さらに好ましくは500μm以下である。
洗髪時の頭皮の粒感、すすぎ後の頭皮のすっきり感と、すすぎ時の毛髪のきしみの抑制を両立させる観点から、成分(D)は、好ましくは上記崩壊性粒子を含む。崩壊性粒子としては、たとえば特開2000-63899号公報記載の崩壊性粒子が好ましい。
以下、崩壊性粒子についてさらに具体的に説明する。
また、崩壊性粒子の少なくとも一部は水不溶性であるから、本実施形態における毛髪洗浄剤組成物は、少なくとも一部が水不溶性の粒子を含むものである。
ここで「水不溶性」とは、25℃において水99質量部に対象粒子1質量部を溶解させたとき、溶解度が50質量%未満である。また、「水溶性」とは、上記の条件での溶解度が50質量%以上である。なお、溶解度は、上記対象粒子の水溶液を濾紙(No.2)で濾過し、濾液中の固形分量より算出する。水溶性一次粒子としては、上記溶解度が90質量%以上であるものが好ましい。
中でも、水不溶性有機一次粒子として、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、セルロースおよびその誘導体、澱粉等が好ましく用いられる。ここでポリアクリル酸およびポリメタアクリル酸をまとめて「ポリ(メタ)アクリル酸」と表記する。また、水不溶性無機一次粒子として、ベントナイト、タルク、マイカ、カオリン、シリカ等が好ましく用いられる。
成分(D)は、崩壊性粒子を構成する水不溶性一次粒子を1種類含んでもよいし、2種以上を含んでもよい。
崩壊性粒子が水溶性の一次粒子を含むとき、水溶性一次粒子として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、炭酸ナトリウム等の無機粒子が好ましい。これらの水溶性一次粒子の形状は限定されない。
また、成分(D)の安定性、洗髪時の泡立てやすさ、洗髪時の頭皮の粒感、すすぎ時の毛髪のきしみの抑制、すすぎ後の頭皮のすっきり感の効果のバランスをさらに高める観点から、崩壊性粒子の一次粒子の粒子径は、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、また、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは40μm以下である。
崩壊性粒子において、水溶性一次粒子と水溶性バインダーとは同一種の材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
また、崩壊性粒子は、頭皮への粒感を与える観点およびきしみを低減させる観点から、粒径の異なる2種類の崩壊性粒子を含むことが好ましく、平均粒径が好ましくは50~130μm、より好ましくは90~125μmの範囲にある粒子(小粒子)と、平均粒径が好ましくは240~600μm、より好ましくは350~500μmの範囲にある粒子(大粒子)とを含むものである。また、小粒子に対する大粒子の質量割合は、洗浄効果を高める観点から、毛髪洗浄剤組成物中((大粒子)/(小粒子))が好ましくは1/12~12/1、より好ましくは1/2~2/1である。
ここで、崩壊性粒子等の成分(D)の平均粒径は、レーザ回析/散乱式粒度分布測定装置LA-910(堀場社製)にて測定されるメジアン径である。
得られた崩壊性粒子は、水溶性塩類含有水溶液中において、水溶性塩類濃度の低下により崩壊率が高くなるという特性を有する。従って、崩壊性粒子を、毛髪洗浄剤組成物に配合した場合、組成物中では崩壊性粒子は崩壊することなく安定に分散しており、洗浄過程およびすすぎ過程における水溶性塩類濃度の低下とともに崩壊性粒子が崩壊する。崩壊性粒子の崩壊特性は、水溶性塩類濃度が1.0質量%未満、より好ましくは1.5質量%未満の水溶液中で少なくとも一部が崩壊するように設計するのが好ましく、すすぎ水による洗い流し性を向上させる観点から、さらに水溶性塩類濃度1.0質量%未満、より好ましくは1.5質量%未満の水溶液中で60体積%以上が崩壊するように設計されるのがより好ましい。また、このときの崩壊された粒子は平均粒径80μm以下となることが好ましい。
たとえば、本実施形態の毛髪洗浄剤組成物は、好ましくは水を含有する。水としては、イオン交換水や蒸留水等を用いることができる。水の含有量は、たとえば毛髪洗浄剤組成物中の成分(A)~(D)およびその他成分の残量となる。また、水の含有量は、毛髪洗浄剤組成物全体に対して好ましくは55質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、また、好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは75質量%以下である。
(成分(E))
成分(E)は、清涼剤である。
清涼剤として、具体的には、l-メントール等のメントール、乳酸メンチル、メントングリセリンアセタール、3-l-メントキシプロパン-1,2-ジオール、メンチルエチルアミノシュウ酸、N-エチル-3-p-メンタンカルボキシアミド、イソプレゴール、メンチルアセテート、ボルネオール、カンファー、チモールおよびこれらの誘導体からなる群から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。すすぎ後の頭皮のすっきり感および清涼感を向上させる観点から、成分(E)は好ましくはメントールである。
成分(F)は、成分(A)以外の界面活性剤である。成分(F)として、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、これらの中では、組成物の保存安定性を向上させる観点ならびに洗髪時の良好な泡立ちを付与する観点および皮脂汚れ等の洗浄性を向上させる観点およびすすぎ時の毛髪のきしみを抑制する観点から、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が好ましく、非イオン界面活性剤と両性界面活性剤とを含むものがより好ましい。
陽イオン界面活性剤は、毛髪洗浄剤組成物に用いられるものであればよく、その具体例として、第3級アミン化合物またはその塩および第4級アンモニウム塩が挙げられる。毛髪洗浄剤組成物は陽イオン界面活性剤を1種類含んでもよいし2種類以上含んでもよい。
非イオン界面活性剤は、毛髪洗浄剤組成物に用いられるものであればよく、その具体例として、アルキルポリグリコシド;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリプロピレングリコールカプリリルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;グリセリン脂肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシソルビトール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の(ポリ)エチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、イソデシルグリセリルエーテル等のモノアルキルグリセリルエーテル;モノアルケニルグリセリルエーテル;脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。非イオン界面活性剤における脂肪酸は直鎖脂肪酸であってもよいし分岐鎖脂肪酸であってもよい。また、非イオン界面活性剤における脂肪酸の炭素数は、好ましくは8以上20以下である。毛髪洗浄剤組成物は非イオン界面活性剤を1種類含んでもよいし2種類以上含んでもよい。
非イオン界面活性剤は、組成物の保存安定性を向上させる観点ならびに洗髪時の良好な泡立ちを付与する観点、皮脂汚れ等の洗浄性を向上させる観点およびすすぎ時の毛髪のきしみを抑制する観点から、好ましくはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪酸アルカノールアミドからなる群から選択される1種または2種以上であり、より好ましくはポリオキシエチレンアルキルエーテルおよびポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミドである。
両性界面活性剤は、毛髪洗浄剤組成物に用いられるものであればよく、ベタイン型界面活性剤、アミノ酸型界面活性剤、イミダゾリン型界面活性剤、アミノキサイド型界面活性剤等が挙げられる。毛髪洗浄剤組成物は両性界面活性剤を1種類含んでもよいし2種類以上含んでもよい。
このうち、ベタイン型界面活性剤の具体例として、アルキルカルボベタイン等のカルボベタイン型界面活性剤;アルキルスルホベイン、ラウリルヒドロキシスルタイン等のアルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型界面活性剤;アルキルアミドアミン型ベタイン;アルキルイミダゾリン型ベタイン等が挙げられる。
このうち、泡質と洗い上がりの使用感の点から、両性界面活性剤は、好ましくは炭素数8~14のアルキル基を有するアルキルアミドプロピルベタインまたはアルキルヒドロキシスルホベタインであり、より好ましくは炭素数8~14のアルキル基を有するアルキルアミドプロピルベタインであり、さらに好ましくはラウラミドプロピルベタインである。
毛髪処理剤組成物中の有機溶剤の含有量は、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは6質量%以下である。
また、毛髪洗浄剤組成物は、塩化ナトリウム等の塩を含んでもよい。
本実施形態において、毛髪洗浄剤組成物は、上述した成分のほか、通常の毛髪洗浄剤組成物に用いられる成分を所望の効果に応じて適宜含むことができる。このような任意成分としては、たとえば、抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;防腐剤;キレート剤;保湿剤;着色剤;植物エキス(抽出物)、;香料;紫外線吸収剤;酸化防止剤;油剤等が挙げられ、これらは、動物または植物由来であってもよい。これらの各剤は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途、たとえば、香料を防腐成分として使用したり、他の用途との併用として、たとえば、香料としての効果と防腐成分としての効果とを奏するものとして使用することができる。
本実施形態の毛髪洗浄剤組成物のpHは、崩壊性粒子の安定性の観点、および、洗髪時の泡立てやすさ、容器からの吐出性の観点から、好ましくは4.0以上であり、より好ましくは4.5以上、さらに好ましくは5.0以上であり、また、好ましくは6.5以下であり、より好ましくは6.0以下、さらに好ましくは5.7以下である。なお、本明細書において、毛髪洗浄剤組成物のpHは、30℃における測定値(ガラス電極測定法)をいう。
本実施形態の毛髪洗浄剤組成物は、たとえば、成分(A)~(D)および適宜他の成分を所定の順序で混合して水に溶解または分散することで製造される。
表1および表2に示す組成の毛髪洗浄剤を調製し、以下の方法および基準に従って、その評価をおこなった。
適量の水に、成分(C)を含む組成物については成分(C)を投入し、均一分散させた。その後、成分(A)をさらに投入し、均一分散させ、pH調整剤(水酸化Na)を添加してpHを6.5に調整した。80℃に加温後、成分(B)および適宜BGを投入し、10分撹拌した。その後、適宜両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤をさらに投入し溶解させた。撹拌しながら60℃まで冷却し、香料、メントールを溶解させた。その後、50℃まで冷却し、成分(D)を含む組成物については成分(D)を均一分散させ、pH調整剤(クエン酸)でpHを5.5に調整した。
(a 成分(D)の安定性)
各例における毛髪洗浄剤を容量50mLのガラス瓶に45g入れ、-15℃~60℃のサイクル試験(1サイクル/日)に6日間静置後、毛髪洗浄剤中の成分(D)の沈降状態について以下に示す3段階基準で目視評価した。2以上を合格とした。
3:成分(D)が均一に分散している。
2:成分(D)の一部に沈降が見られるが、不透明層と透明層に分かれていない。
1:成分(D)が沈降し、不透明層と透明層に分かれている。
化学処理履歴がない長さ20cm、重さ20gの中国人毛髪束を40℃の温水で十分にすすいだ後、1.0gの毛髪洗浄剤組成物を塗布し、約30秒間、毛髪同士を軽く擦り合せるように泡立てた。その際の泡の立てやすさを、専門パネラー5名にて以下の5段階基準で官能評価した。3以上を合格とした。
5:極めて良好に泡を立てやすい。
4:良好に泡を立てやすい。
3:どちらかというと、泡を立てやすい。
2:どちらかというと、泡を立てにくい。
1:非常に泡を立てにくい。
専門パネラー5名が各例の毛髪洗浄剤を6g実際に使用し、洗髪時、頭皮で成分(D)の粒が感じられるか、以下の5段階基準で官能評価した。3以上を合格とした。
5:極めて明確に粒が感じられる。
4:明確に粒が感じられる。
3:どちらかというと、粒が感じられる。
2:どちらかというと、粒が感じられない。
1:全く粒が感じられない。
化学処理履歴がない長さ20cm、重さ20gの中国人毛髪束を40℃の温水で十分にすすいだ後、1.0gの毛髪洗浄剤組成物を塗布し、約30秒間、毛髪同士を軽く擦り合せるように泡立てた。その後、40℃の温水ですすぎながら、すすぎ時の髪のきしみを、専門パネラー5名にて以下の5段階基準で官能評価した。3以上を合格とした。
5:非常にきしみが少ない。
4:きしみが少ない。
3:どちらかというと、きしみが少ない。
2:どちらかというと、きしみが強い。
1:きしみが非常に強い。
専門パネラー5名が各例の毛髪洗浄剤を6g実際に使用し、すすぎ後、頭皮がすっきり洗えた感じがあるか、以下の5段階基準で官能評価した。3以上を合格とした。
5:極めて良好に頭皮がすっきり洗えた感じがある。
4:良好に頭皮がすっきり洗えた感じがある。
3:どちらかというと頭皮がすっきりと洗えた感じがある。
2:どちらかというと頭皮がすっきりと洗えた感じがない。
1:頭皮がすっきりと洗えた感じがない。
*1 ラウレス硫酸Na:エマール 227HP(花王社製)
*2 ココイルグルタミン酸TEA:アミソフト CT-12S(味の素社製)
*3 ポリクオタニウム-10:カチナール HC-200(東邦化学工社製)
*4 グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド:JAGUAR C-17(Solvay社製)
*5 アクリレーツコポリマー:Carbopol Aqua SF-1 polymer(Lubrizol社製)
*6 (アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー:Carbopol ETD2020 polymer(Lubrizol社製)
*7 崩壊性粒子:特開2000-119171号公報、製造例3に記載の方法に準じて造粒した後、篩い分けして得られた崩壊性粒子(平均粒径100μmの崩壊性粒子および平均粒径500μmの崩壊性粒子の混合物)
*8 ラウラミドプロピルベタイン:アンヒトール 20AB(花王社製)
*9 PPG-2コカミド:アミゼット 1PC(川研ファインケミカル社製)
*10 セテス-15:NIKKOL BC-15TX(日本サーファクタント工業社製)
Claims (6)
- 以下の成分(A)~(D):
(A)陰イオン界面活性剤
(B)カチオン化多糖類
(C)アニオン性ポリマー、および
(D)粒子
を含有する毛髪洗浄剤組成物であって、
前記成分(C)の含有量が、前記毛髪洗浄剤組成物全体に対して1.2質量%以上2.5質量%以下であり、
前記成分(D)の含有量に対する前記成分(C)の含有量の質量比((C)/(D))が、0.08以上0.83以下であり、
前記成分(D)が崩壊性粒子を含む、毛髪洗浄剤組成物。 - 前記成分(A)が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩およびアミノ酸系界面活性剤からなる群から選択される1種または2種以上を含む、請求項1に記載の毛髪洗浄剤組成物。
- 前記毛髪洗浄剤組成物中の前記成分(A)の含有量が、前記毛髪洗浄剤組成物全体に対して5質量%以上20質量%以下である、請求項1または2に記載の毛髪洗浄剤組成物。
- 前記成分(B)が、カチオン化ヒドロキシエチルセルロースおよびカチオン化グアーガムからなる群から選択される1種または2種以上を含む、請求項1乃至3いずれか1項に記載の毛髪洗浄剤組成物。
- 前記毛髪洗浄剤組成物中の前記成分(B)の含有量が、前記毛髪洗浄剤組成物全体に対して0.01質量%以上3質量%以下である、請求項1乃至4いずれか1項に記載の毛髪洗浄剤組成物。
- 前記成分(C)が、メタクリル酸アルキル(C1~C4およびC8)、アクリル酸ならびにメタクリル酸からなる群から選ばれる、2種類以上のモノマーから構成される架橋型共重合体を含む、請求項1乃至5いずれか1項に記載の毛髪洗浄剤組成物。
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"Carbopol(R) Aqua SF-1 Polymer" Technical Data Sheet TDS-294,2000年12月,pp.1-9 |
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Publication number | Publication date |
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JP2019019074A (ja) | 2019-02-07 |
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